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61回国会衆議院1969/03/05

運輸委員会 第9号

発言数
118
登壇者
8
会派数
3
開催日
1969/03/05

会議録

砂原格自由民主党

○砂原委員長 これより会議を開きます。  陸運及び航空に関する件につき調査を進めます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。神門至馬夫君。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 いま、国鉄運賃の法案が本委員会にかけられておりまして、関心が非常に強いのでありますが、やはり国鉄運賃の問題に社会的な関心が集まっておるときに、私鉄、タクシーあるいは通運、これらの料金について、それぞれの業者から値上げの申請がなされておるようであります。   〔委員長退席、細田委員長代理着席〕 これに対する関心が非常に強うございますから、いま、これらの値上げ申請がなされているかどうか、もしなされているとするなれば、いつ、どのような引き上げ要求がなされているか、これを説明してもらいたいと思います。

町田直運輸省鉄道監督局長

○町田政府委員 私鉄関係について申し上げます。  私鉄につきましては、大手十四社の私鉄から、時期は、十四社でございますので、ばらばらでございますけれども、昨年の十一月から十二月にかけまして、増収率で二九・二%の申請がなされております。それから、中小につきましては、現在十一社から申請がなされております。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 自動車局関係は、自動車運送事業と通運事業でございます。  自動車運送事業につきましては、まず、乗り合いバスが現在二十五地区におきまして、百二十八業者が申請を提出いたしております。全国は三十五地区ございますが、この中で二十五地区が二月十五日現在で申請をいたしております。それから貸し切りバスにつきましては八地区、五百五十二社が現在申請中でございます。ハイタクにつきましては八十五地区、一万六千六百六十九業者、この中には約一万一千の個人タクシーが含まれております。  それから次に、路線トラックにつきましては、本年の一月の中旬に改定申請が出されております。これは全国で四百五十七業者でございます。区域のトラックにつきましては、現在のところでは、東京陸運局、大阪陸運局、名古屋陸運局、福岡陸運局管内の業者約一万四千のものが申請をいたしております。  それから通運の料金につきましては、一昨年の十一月におおむね全業者から全国一律の料金改定申請が出されております。  以上でございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 このように続々と国鉄運賃に関連して、あわよくば、この運賃が上がると便乗値上げをねらっている条件、情勢というものが、いまの申請事実に見られますように顕著であります。  そこで実はきょうは大臣の出席を求めて質問をしたいと思っておったのでありますが、特に物価政策上この運賃問題、公共料金の引き上げ——政府の物価政策としても、公共料金の抑制ということがいわれております。そういうような情勢の中にあって、物価担当大臣といわれる経済企画庁長官のほうでは、これら私鉄、タクシーあるいは通運料金の値上げについては、これは国策であるから、政策の上からも絶対認めない、こういうことを言い切っております。ところが、認可権を持っておりますところの運輸省のほうの歯切れとしては非常に悪い、料金の値上げ、運賃の値上げは絶対認めないという言い方をしてない、こういうふうに一般的にいわれておるのであります。そこで四十一年のこれら料金、特に私鉄料金の値上げの場合におきましては、経済企画庁と運輸省とが若干意見の対立をしまして、経済企画庁が了解しないうちに、運輸省が総理大臣の了解を取りつけて値上げに踏み切った歴史があるのであります。そういうような情勢の中にあって、運輸省の態度は、これら料金、運賃の引き上げに対してどのような態度であるかということをお尋ねしたいと思います。  そこで、中曽根運輸大臣が、昭和四十三年七月十二日の閣議で、少なくとも四十三年度中は大手私鉄の定期券値上げは認めない、こういうことを言明をしている、こういうことを私たちは報道として認知しておりますし、この委員会においても、その点を明確に運輸大臣は言っております。しばしば、二回、三回にわたって、四十三年度に引き上げはしない、こういうことを言っておるのであります。そして、その引き上げをしないという理由の中には、四十一年一月値上げ認可の際に、向こう四カ年は値上げをしないことが条件であった。四十三年度中は、これら通運、私鉄、タクシーの値上げをしない、特に、この中では大手私鉄の場合でありますが、その値上げをしないという条件の第一に、こういうことを言っておるのであります。それから二つ目には、大手私鉄はもうかっている、そして三つ目には、値上げを必要とする輸送対策が実現してない、こういう意味のことを三つ目に言っておるのであります。  それで、大手十四私鉄の運賃改定について昭和四十一年一月十一日、臨時物価対策閣僚協議会におきまして、やはり二つのことを確認しております。すなわち、やはり中曽根前運輸大臣が言明したと同じように、「大手十四私鉄については、経営の改善と合理化に努め、著しい事情の変更が生じない限り、今回の運賃改訂後少なくとも四年間は運賃改訂の申請を行なわないよう指導すること。」こういうことになっておるのであります。そうしますと、これは四十一年一月でありますから、四十一、四十二、四十三、四十四年度中、この間は、この申請を行なわないように指導する、こうなっておるのであります。もちろん、申請さえ行なわないように指導するということになっておるのでありますから、認可権を持つ運輸省のほうとしては、これについては四十四年度中も絶対認めない、こういうことがこの歴史的経過、いわゆる私鉄の運賃引き上げの決定経過を見ましても、これは当然であろうと思います。また、物価政策上も、これは当然であろうと思う。それ以外のことはないと思うが、この点について、運輸省としてどのような考えがあるのか。答えとしては、経済企画庁長官として、明確に責任あることばとして、引き上げはしない、こういうことを言い切っているが、認可権を持つ運輸大臣の責任において、きょうは次官でありますので、次官の責任において、大臣言明として、運賃の値上げは行なわない、このようにここで言明してもらいたいと思うが、どうか。

村山達雄自由民主党運輸政務次官

○村山(達)政府委員 お答え申し上げます。  公共料金の一環をなしております交通機関の運賃の問題は、おっしゃるように非常に大事な問題でございまして、物価政策の上からも特に考究しなければなりませんし、しかし、また同時に、交通機関がいま果たしておる国民経済的な役割り、あるいは将来期待されておる役割りに、はたして沿い得るかどうか、これもまた同じようなウエートでもって考えなければならぬのでございます。したがいまして、今度の昭和四十四年度の予算編成にあたりまして、閣議決定では、国鉄運賃を除きまして、公共料金は極力抑制するといっているのも、まさにその点にあると私は思うのでございます。  で、ただいま神門委員が述べられました昭和四十一年の一月十一日の臨時物価対策閣僚協議会では、ただいま仰せられたように、大手十四私鉄については、「著しい事情の変更が生じない限り、今回の運賃改訂後少なくとも四年間は運賃改訂の申請を行なわないよう指導すること。なお、今後運賃改訂の必要を生じた会社があるときは、個々にその必要性を検討するものとすること。」こういうことになっているわけでございまして、大手十四社は、この閣議了解を十分承知しております。ただ、大手十四社といたしましては、最近の事情から見て、非常に大きな変更があったということで現在申請しておるのでございますので、私たちは、先ほど申しましたような趣旨に立ちまして、交通機関の国民経済的な使命達成という点と、それから公共料金値上げ、この二点に焦点をしぼりまして、今後慎重に検討してまいりたい、こういう態度でおるわけでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 どうも予想されたように歯切れが悪いのですが、この物価対策閣僚協議会、いわゆる行政機関としては最高の機関だろうと思う、ここで物価政策の大綱が、あるいは基本的なものがきまるべき機関であろうと思うのです。そこで、この四年間は、私鉄の運賃の改定申請を行なわしめないように指導するということが四十一年の一月十一日に決定されて、このようにまとまった文書にさえなっている。このような、申請は四年間するな、そしてこれこれこういうふうに物価政策に協力しなさい、公共性を認識しなさいということがなされた事実があるかどうか。

町田直運輸省鉄道監督局長

○町田政府委員 ここに書いてございますように、経営の改善、合理化につとめることは、会社としても当然のことでございますけれども、私どもとしては、十分その趣旨に沿って改善、合理化の指導をいたしております。  御質問の第二点の、運賃改定を行なわないように指導したかどうかということでございますが、これは指導の問題でございまして、先ほど政務次官から御答弁ございましたように、私鉄といたしましては、物価上昇等非常に事情の変更が生じているんだ、こういう判断で申請を出しておる次第でございまして、これを絶対に出しちゃいかぬ、こういう指導は、実は強制的にはできないわけでございます。そういうたてまえから、私鉄としては申請を出してきている、こういうことでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 鉄監局長、それはたいへんおかしいことじゃないですか。出すことをとめるということは権限にない、こういうことはあるだろう。しかし、行政上あるいは政策上、これを申請をさせないように指導するということが天下に公表してある。そのような事実をせずにして物価対策を行なっているというととはあり得ないし、公共料金の引き上げは政府主導型の物価政策に対処するという、これまでの総理大臣をはじめ、各経済閣僚が言明した、このことについての一つの責任は、やはり運輸大臣にもあるわけなんです。そのようなことが実行された事実があるかどうか、権限がないというような言い方は、これはあり得ないと思う。そのような事実があるのかどうか、ということをお答え願いたい。

町田直運輸省鉄道監督局長

○町田政府委員 指導の問題でございますから、事実があるのかどうかとおっしゃいますと、それは申請をいたしたいというような話があった場合に、現下の物価情勢から、もっとがまんするようにとか、そういうような指導は実際上はいたしております。しかし、これは指導上の問題でございまして、具体的に、いつ、どうして、どういうふうにやったというような具体的な問題としては、いわゆる一般的な指導として、そういう指導はいたしておりますということを申し上げるよりしかたがございません。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 そうすると、運輸省としては、この臨時物価閣僚協議会の決定に基づいて、責任あるといいますか、ただ本人の口の先で申請したいというものを、まあ待てよ、というような程度の物語りに終わっておるのであって、明確に文書をもって大臣名とか、あるいは機関名においてなされたというような強力な物価対策、運賃の引き上げ、公共料金の引き上げを抑制するという措置はなされていない、このように確認してよろしいのですか。

町田直運輸省鉄道監督局長

○町田政府委員 おっしゃるように、そういう文書をもった措置ということはいたしておりません。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 文書をもった措置を行なっていないという形式上の問題ですが、それならば、強力にことばでどのような行為をもってなされた事実があるか、この点を説明してもらいたい。

町田直運輸省鉄道監督局長

○町田政府委員 先ほども申しましたように、行政指導上の問題でございますから、いつ、どうして、どういうふうな指導をしたかという具体的なことは、正確に申し上げられませんし、強力にやったか、ゆるくやったかという問題につきましても、これは判断の問題でございます。ただ、私どもとしては、この精神にのっとりまして、物価政策に協力して、できるだけそういう運賃申請等はしないように、こういう指導はいたしております。しかし、著しい事情の変動があるんだ、こういうことで申請をいたしたものでございますから、これを、繰り返しになりますけれども、押しとどめて受け付けないとか、あるいは持って帰れとか、こういう指導はいたしておりません。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 そのような、いわゆる協議会の決定によって指導はしたけれども、著しい情勢の変化があったので申請をした、こういうふうに確認をされますか。認められますか。

村山達雄自由民主党運輸政務次官

○村山(達)政府委員 少なくとも申請側の運輸機関では、そういう認識に立って申請していると思います。私たちのほうも、先ほど申し上げましたように、この閣僚協議会の趣旨は十分承知しておりますので、先ほど申しましたように、はたして客観的に著しい事情の変化が生じたかどうか。特に、焦点といたしましては、公共料金の抑制の必要性、その程度、それから交通機関がこのままでは一体どの程度の深手になり、そしていま国民が、別途国民経済から期待されております輸送力の増強という使命を果たし得るか、こういう点に焦点をあてましてこれから検討したい、こういうふうに考えておるわけでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 私が言うのは、この閣僚協議会の線に従って行政指導をしたけれども、なおかつ、より著しい事情があって申請せざるを得ない、こういう話し合いの過程になった、こうおっしゃるのですね。そうすると、著しい情勢の変化、こういうようなものがあるからします、やめなさい、します、というこの過程において、当然、一方的にいわゆる業者のサイドにおいてのみの主観でなしに、この趣旨からいけば、運輸省と十分に疎通をされているはずだ。その意思を疎通する中で、これは待てという、出すという、それは結果論的にはわかるとしても、その過程にどのような著しい変化を把握しておいでになるか。彼らの、業者の主張はどういうことであったか、こういうことをお聞かせ願いたいと思います。

村山達雄自由民主党運輸政務次官

○村山(達)政府委員 もちろん、各社ともそれぞれ理由を付し、それから資料を付して申請しているわけでございまして、そして交通運輸業者の主張する点が客観的にどういう点にあるか、これが検討の材料でございまして、そうして、われわれのほうでその必要があるかどうかという問題、それから閣議了解事項に照らして申し上げますれば、著しい変化があったかどうかということも、あわせてこれから検討する問題なのでございます。ただ、それならおまえは指導しているかといいますれば、これは指導していることは当然でございまして、ただ、ことばの資料もございますから、何でもかでも申請を出すか出さぬかというときに、何も検討しないで申請を機械的にとめるということは、他に運輸省といたしましては、交通機関の財政的基礎の確立、あるいは国民経済に期待されております内容がございます。これはまた、この閣議了解の線とは別に、運輸省が託されている大きな使命だと私は思うのでございまして、その両面から考えて、抑制すべきものは従来とも極力抑制してまいった、指導してまいったことは当然だと思いますけれども、先ほど申しましたような事情で、このままでは、とうていやり切れないということで申請してまいっておりますものですから、これから具体的に検討していく必要があるかどうか。また、その閣議了解の線からいけば、特別の事情があったかどうかということも、あわせ検討して最後の決定を下したい、こういうことでいま検討中だと申し上げているわけでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 鉄監局長、あなたのおっしゃった著しい変化があった、事情の変化があったということを業者があなたに言ったわけですか。   〔細田委員長代理退席、阿部(喜)委員長代理   着席〕

町田直運輸省鉄道監督局長

○町田政府委員 ただいまも政務次官から御答弁がございましたように、要するに申請内容には、当然著しい事情の変更があったから申請するのだ、こういう内容になっておるわけでございます。したがって、私に口で申しませんでも、申請内容にそのことが書いてあるということでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 申請内容には、もちろん引き上げを要望する以上は、それに相当するようなことを書くのはあたりまえです。書いているからそうなったのだと、認定はできないでしょう。しかし、問題は行政指導している中で、相手のほうは著しい変化があったんだから出します、物価政策上ちょっと待てというこの過程において、あなたのほうと——直接あなたが窓口だろうと思う。その窓口において、そのような著しい情勢の変化についての説明がなされた事実があるのかないのか、その点を御説明願いたいと思います。

町田直運輸省鉄道監督局長

○町田政府委員 先ほどから申し上げておりますように、行政指導の問題でございますから、形式的には申請書に書いてある、こういうことです。事実上は私ども行政指導の関係から、ときどき会っていろいろ話しておりますから、そういうときに、いろいろな説明があったことは当然でございますけれども、形式的には申請書に書いてある、こういうことでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 それでは「なお、今後運賃改訂の必要を生じた会社があるときは、個々にその必要性を検討するものとすること。」というのは、その折衝過程において必要を生じた会社があるときには、個々にその必要性を検討するもの、これは申請前の行為をさしていると私は判断するのですが、どうですか。

町田直運輸省鉄道監督局長

○町田政府委員 私は、必ずしもそうは解しておりません。申請が出てきた場合に、それを一斉に上げるとか、そういうことよりも、むしろ具体的に個々の会社について検討しなさい、こういう趣旨である、こういうふうに解釈しております。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 そうすると、これは申請がなされたら、その後において個々に検討していく、こういうことで、個々の条件によってそれぞれ運賃改定の度合い等も違う、こういうようなことも言っている内容のことですか。

町田直運輸省鉄道監督局長

○町田政府委員 そういう内容を言っていると思います。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 そうしますと、この私鉄を中心にする運賃の改定ですが、この前のときは、四十一年の改定になっていますね。それで、この協議会の確認によりますと、四年間引き上げをしないということですが、四十四年度も四年間の期間に入りますね。そこで、この四十一年一月十一日の協議会の決定を最大限に尊重するということは、確認できますか。

町田直運輸省鉄道監督局長

○町田政府委員 閣僚協議会で御相談になったことでございますから、当然、最大限に尊重しなければならぬと思っております。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 この前も新聞に載っていたのですが、四十一年のときも総選挙の前——何か総選挙の含みになってきて、また私鉄運賃が改正をされるんじゃないか、こういうことが最近の新聞記事に載っていたのを、すでに御存じだろうと思う。国民は、そういう点で非常に疑惑を持っておるのです。ですから、このように四十一年一月十一日に、りっぱに物価政策として、閣僚協議会で政府主導型物価の引き上げを抑制をする、そのためには、まず、政府は、公共料金に責任を持って対処すると言われた中の一つの非常に重要なポイントになる。四十三年度はもう終わらんとしておりますから、四十四年度にむげに国民の期待にそむいて、そのような引き上げがなされないように、この運賃問題については経済企画庁と同じように——経済企画庁は明確に、政策上引き上げないということを言われておりますが、運輸省のほうでも明確な答弁ができるように、またの機会に質問します。申請がなされて、もう相当期間がたっております。それらの内容につきましても、著しい情勢の変化とは何を言っているのか、そして、それについて運輸省としてはどのように判断をしたのか、あるいは、どのような傾向に判断しつつあるのか、この点を次の質問の機会にお答え願いたいと思います。  そこで、今度は過疎問題に入ります。  運輸大臣も国務大臣でありますから、現在急速な経済の高度成長の中にあって、いまのような物価問題と過密と過疎、この問題に対処しなければならない大きな責任があると考える。  そこで、いま経企庁のほうから新全国総合開発計画が出されております。このような総合開発計画とあわせて、やはり過疎地帯を産業政策上、あるいは環境整備上、どのようにしていくかということは、当然考えられなければならぬ。そのような観点に立って、運輸省は新全国総合開発計画の中に——過密地帯の問題につきましてもあとから入りますが、過疎地帯に対して、どのように意思をその中に反映されているのか、これは大まかに、ひとつ概念ほどでよろしいから、お答え願いたい。

村山達雄自由民主党運輸政務次官

○村山(達)政府委員 いわゆる過疎、過密の解消につきましては、現在政府部内におきまして、新全国総合開発計画が進められておりまして、その中で、運輸行政の果たすべき役割りが非常に大きいわけでございますし、また、巨大な投資を要するわけでございます。現在、第四次案が作成されつつありますが、総じて申しますと、主としていまのところは、まだ構想段階でございます。ただ、この総合開発の中では、いわゆる計画というものと、それから構想というものの二段階でやるようでございますが、そのいわゆる計画も、予算措置を伴った何カ年計画というところまでは煮詰まらない、現在の段階では、まだそのようなものなのでございます。ただ、全般的に問題点はかなり浮き彫りにされておりまして、われわれもそれに対応しながら、必要な運輸省の計画をその中に盛り込むようにしているわけでございます。特に問題になりますのは、今後、過疎地帯における人口の定着あるいは産業の振興、日本全国の総合的な開発、こういう観点からいたしまして、あらゆる交通機関を、いわゆる過疎地帯にも整備していく構想でございます。たとえば高速道路を全国に張りめぐらす、それに対応いたしまして、新幹線もその構想の段階で、少なくともこの程度まではやるべきではないかという問題。さらに、もう少し具体的な問題になりますれば、国鉄におけるそれぞれの単線の電化あるいは複線化、こういう問題もございますし、また、私鉄の問題もあるわけでございまして、それぞれ私鉄においても運輸省が指導いたしまして、五カ年計画を樹立し、その線に従っていま実施を進めておるわけでございます。また一方、過疎地帯における中小私鉄とバスの問題、あるいは個人の車の問題、これをどの限界線に置くかということは、非常にむずかしい問題でございまして、何ぶんにも人口がどんどん流出する、その中で私企業にこれをゆだねているわけでございます。はたして赤字を強制でざるかどうか、どの限界で私鉄からバスに転換を認めるか、それと住民の利益との結びつきはどうか、その場合の財政補助あるいは融資補助をどういうふうに考えるか、こういう非常にむずかしい問題があるわけでございますが、とりあえず、ことしの予算で実施いたしましたのは、過疎地帯におきまして、従来は、私鉄で申しますと赤字補助だけでございましたが、今度は、なお合理化によって、その路線を続け得るものにつきましては、合理化の経費補助まで入れておるのでございます。また、その場合に、バスに転換する場合には、バスへの転換に要する資金のあっせんを財投でやる、こういう政策も入れてございます。また、過疎バスの問題につきまして、従来は車両購入補助しかありませんが、これも、てこ入れをすれば、住民の利益に沿ってなお経営が可能であり、採算が向上する、こういうものにつきましては、一定の条件をつけて経費補助を新たに認める、こういう方策も本年度の予算から実施いたしておるのでございます。  いずれにいたしましても、非常に先のビジョンから、ことしの予算に至るまで段階的な問題であり、非常に広範な問題でございますが、構想は構想とし、計画は計画として、必要な計画を織り込んでいきますが、その年度年度で手の打てるものは着々手を打って、交通機関が流動する国民の要請にできるだけ応じ得るように努力しているつもりでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 なかなかむずかしい問題でありますが、いまや交通問題は、国策上最重要な課題の一つではないか、こういうふうに考えます。これは過密過疎という全く逆の現象の中において、それぞれまた運輸行政も緻密になされなければならないと思う。  そとで、具体的に一つ二つ聞いてみますが、いま過疎地帯においては、多くのバス路線の廃止、休止あるいは減便ということがなされております。それら、いまの経済体制の中にあって、もうけにならない路線、あるいは、もうけにならない便をそのまま残しておけという強制力があるかどうか、これは問題だとおっしゃっておる。この点は、確かに現在の経済機構の中においても問題のあるところだと思う。しかし、交通機関が公共企業であるがゆえに、公共性を持つがゆえに、許認可権が国にあるわけなんです。そういうような点からいって、ただ単にそこに経済性のみをもって廃止問題を決定すべきことではないことは、言うまでもないと思う。そこで、そういうような立場に立って考えたときに、この過疎地域におけるバス、乗り合い自動車の廃止、休止については、都道府県知事の意見を聞くとか、あるいは減便については、その関係自治体の首長の意見を聞いて、その後に運輸省として最終的決定をする、あるいは陸運局として決定を行なう、こういうようなことを、直ちに法律改正をするということも問題はあろうと思うが、実際の行政指導として行なう意思があるかどうか。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 地方におきますバスは、最後の公共交通機関であると思います。したがいまして、地方住民にとりましては、非常に重要な、不可欠な路線でございますので、なるべくこれを維持していきたい、その会社全体といたしまして、これを維持するように指導いたしている次第でございます。しかしながら、どうしてもこれはむずかしいという場合におきましては、先ほど政務次官から御答弁がありましたように、助成の対象とする。なお、それ以下のものにつきましては、直ちにこれを廃止するということではなくて、各地各地の実情に応じて処置をしなければならぬかと思います。  いま先生のお尋ねの件でございますが、今度新年度から地方陸上交通審議会というものが発足いたします。従来、自動車運送協議会というものがございましたが、この審議会が発足いたしますので、過疎地域におきますところのバスの存廃問題等につきましても、地方公共団体その他関係の向きの意見を十分徴しまして、こういう場で十分論議をしていただくことになっている次第でございまして、われわれといたしましては、これは地方の不可欠の交通機関でございますから、これの将来につきましては、関係の地方団体等の意見を十分尊重しつつ処理をしていきたい、かように考えている次第でございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 いわゆる過疎地域の事実関係として、いかなるそういう第三者公平機関ができましたところで、これに対する強制力はない、こういうさっきの次官の話のように、系統的にそういう意思が陸運局等にもあるわけですね。ですから、最終的にこれをどうするかということは、どうしても法律的な強制力を持つようにしていただかねばならぬと思うのだが、そういうものに対して、これはひとつ要望しておきたいと思います。  なお、それになるまでに、バスはなくなる、バスは走らせない、路線権は一社が専有している、どうしようもないというときに、そこの自治体が、いわゆる自家用の自動車、マイクロバス等で輸送する、これを有償で輸送するというような便法を、緊急になされねばならないような地域がたくさんある。これはすでに、自治体のほうからも運輸省のほうに陳情がなされておるはずなんです。こういうようなものについて、直ちに善処する意思はないのか、お答えを願いたい。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 いま御指摘のような場合におきましては、自家用車を共同管理するという方法、それから市町村営でもって行なう方法、あるいは道路運送法におきましては、管理の受委託というものがありまして、その、どの方法がいいかという問題につきましては、ケース・バイ・ケースの問題かと思いますが、全体の考え方といたしましては、自治省方面でも、本件については非常に心配いたしておりまして、われわれと具体的に相談をして、しかるべく輸送力を確保していきたいというふうに話し合いを行なっている次第でございまして、その場合に応じまして、これがなるべく早く実現するように持っていきたいと考えております。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 具体的に問題が深刻化しておるわけですから、いつまでも考えておるのでなしに、ひとつ早目に結論を出して具体的な措置をしてもらいたい。この点についていかがでしょうか。具体的に直ちに措置をするように、これは関係各省との連携連絡というものもあるでしょうが、その点をお聞かせ願いたい。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 これは具体的な場所におきまして、現在バスの路線があるような場合におきましては、それでいいわけでございますので、廃止問題と関連をして、いま先生のお話のような場合がどこにあるかということにつきましては、まだ本省のほうで把握いたしておりませんので、自治省のほうで、目下それらの調査をやっておるような情勢でございます。それに応じまして措置をしたい。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 この点につきましては、私たち社会党調査団が行きましたときに、いつでもその路線権は放棄するというのです。だから、そういう公共団体なり自治体がやってくれるなら、私らは喜んで提供したい、こういうことを経営者が言っているのですね。これは、いままでかつてないことなんです。こういう深刻な状態になったときの対処のしかたとしては、いままでの概念とは変わった、行政指導の基本的な方針を根本的に変えて措置をしていただきたい。本省のほうで、まだ把握されてないということなんですが、そういうことは、陳情書として私も一緒にその文書を見て、運輸省のほうに提出した事実というものがあるのですが、これは議論してもしかたがない。直ちに局長のほうで、この点に対し把握し、検討を進めていただきたいと思います。  それから公営バスの問題ですが、公営バスは、現在の地方公営企業法が改定になって、初めて島根県の出雲市営バスが廃止になりました。これは、たいへん問題になって、前の運輸大臣にもいろいろお世話になりました。この公営バスを廃止するときに、大体、私企業がそのときのサービスを低下させないというようなことを言っている、だから、だいじょうぶだろう、こういうことでその廃止を認可された事実がある。ところが、これはすでに運輸省のほうに上がっていると思うのでありますが、ことしの二月十二日に一畑電鉄から、運行回数を大削減する、こういう申請がなされておるのです。これには、そこの自治体の、積極的に公営バス廃止を進めました市長も、これは道義的に許されないことだということで、運輸省にも広島陸運局にも飛んでおるのではないかと思うが、私の言わんとするところは、このような地方公営企業が経営難におちいって、そして私バスに一切を身売りしてしまうという今後の問題が起きるのじゃないかと思うのです。そのようなものについて、私企業に渡した、私企業は、採算ベースで不採算路線というものは一切間引いてしまう、廃止してしまう、こういう状態が、これによって事実としてあらわれたわけです。ですから、こういうことになりますと、どうしても公営企業、公営輸送機関というものを守っていく、輸送手段を確保するということが必要ではないかと私は思うのですが、この具体的な出雲バスの例とあわせて、今後の方針についてお聞かせ願いたいと思います。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 既成の輸送力を、この市の場合に保持いたしますことが、原則として重要なことであると思います。先生御指摘のように、二月に一畑電鉄のほうから運行回数の変更について申請が出ておりますので、目下のところでは、地方の陸運事務所あるいは陸運局におきまして調査をいたしております。原則的には、その必要な輸送力を確保することは当然であると思いますけれども、ただ重複路線等におきまして、これを合理化するというような点、それから乗車効率が当時から見て非常に減ってきているような変化を来たしておる路線があるとすれば、それらにつきましては、回数その他は合理的なものに変更するということはあろうかと思う次第でございます。しかしながら、全体といたしまして、目下審議をいたしておる次第でございまして、地元に対するサービスが低下しないという原則のもとに、審議を進めていただいておるわけであります。  それから地方公営企業等は、バス事業におきましても、悪いところが非常にたくさんあるわけでございます。これの財政措置その他につきましては、所管省である運輸省でいろいろ措置をされておると思っておるわけでありますけれども、われわれといたしましても、路線の合理的な配分というふうな面等も十分考えまして、公営企業が適正なサービスを提供するように考えていかなければならないというふうには考える次第でございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 そういうような、たとえば過疎問題あるいは過密問題、公営企業が占める位置づけ、こういうようないろいろな問題があります。運輸省設置法の第五十一条の二十一号、陸運局の所管事務、この中には「陸運の発達、改善及び調整に関すること。」こういうことがあるのであります。ところが、私たちが見ますのには、この五十一条二十一号の調整行政が具体的に実効をもたらしていないのじゃないか、いわゆる陸運局自体は、世間一般にいわれますように、許認可業務のみなされていて、この設置法が目的とする、規定する方向にその仕事がなされてない、こういうように思うのです。もし、なされているとするならば、具体的に九つの陸運局があるのですが、この陸運局自体がどのように調整機能を果たしているのか、総合運輸政策を立てたビジョンというものがあるのか。これは私は、当然いまの縦割り行政の中にあって、運輸省がその窓口となって総合計画にタッチする、法律上こういう任務がある、こう考える。その点、どのようにお考えになりますか。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 御指摘のように、この二十一号に、「陸運の発達、改善及び調整」とございます。陸運局の仕事は、鉄道、私鉄関係の行政と自動車の輸送関係の行政と整備の行政がありまして、一応、縦割りという形ではございますけれども、陸運局全体の自動車行政に関するところの方針をきめますためには、現在自動車運送協議会というものがございます。そこでいろいろ方針を諮問いたしまして、相談、意見を承っております。そして、個々の縦割り行政をやります場合におきましては、考え方を基礎にして仕事をやっておるつもりでございますけれども、御指摘のように、従来、個々の事案が非常にたくさんありますために、総合的な面における体制が若干不十分な面がございます。したがいまして、今後におきましては、諮問機関といたしましては、先ほど申し上げました自動車運送協議会を地方陸上交通審議会というふうに改組、拡大をしていくということと、陸運局において総合的な企画事務を所掌いたしますために、九ブロックに企画課を新設いたしまして、ここにおきますところの企画課は、鉄道関係、自動車関係、整備関係等を総合いたしまして、企画・立案の局長の直接のブレーンとして、これを動かしていくというふうな体制を考えておる次第でございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 ようやくそういう方向に積極性が見えて、喜ばしいことです。この二月の二十八日に運輸経済懇談会、運輸大臣の私的諮問機関が、首都圏交通の革新についての報告書を運輸大臣に提出しております。首都圏につきましては、確かにこのような諮問機関が総合運輸行政、交通政策というものを立案しておりますが、首都だけでなしに——首都に最もその緊急性があるということは認めるが、ローカルはローカルなりに、地方都市は地方都市なりに、それぞれの交通総合政策というものを必要としているのに、その一本化したものが、どこにもないのです。それぞれが縦割りで、めいめいのなわ張りを守っておる、こういうことです。鉄道問題は次にやりたいと思いますが、鉄道がついたところに道路をつける、道路がついたところにまた国鉄をやる。こういうような矛盾が出ておると思うのです。ですから、首都圏において運輸経済懇談会がなしましたような任務を、それら陸運局が今後果たすべきではないか。これをきっちりとしてもらわぬと、総合的な交通行政というものはできない、このように考えるが、次官、いかがお考えですか。

村山達雄自由民主党運輸政務次官

○村山(達)政府委員 いま神門先生のおっしゃったことは、まさにそのとおりでありまして、これからの運輸行政を遂行する上の最大の課題だと思っているわけでございます。先ほどもおっしゃいました都市交通の問題にいたしましても、首都圏あるいは大阪地区、名古屋地区、それから続いていま横浜、北九州というふうに具体的に広げていく計画を持っております。しかし、問題はそれよりもはるかに広いのでありまして、その他の地域につきましても、やはり総合的な調整が必要でありますし、また、運輸省全体といたしますと、陸上、海上、それから航空、そういう運輸に携わっておるもの、あるいはその基礎になります道路との関係、あるいは空港、港湾、あるいはターミナル、こういう全体の交通網の整備に関係いたすものでございますから、本省ではこのたび設置法改正の御審議をお願い申し上げまして、運輸政策審議会というものに全部の政策的な問題を統合いたしまして、ただいま運輸経済懇談会がある部門を受け持ってやっておりますけれども、むしろ国民経済的な角度から、陸海空を通じまして一つの総合的なプランをつくり上げる一つの母体として、運輸政策審議会の設置を今度お願いしているわけでございます。これが発足いたしますと、われわれの理想では、陸海空全部問題にいたしまして、それを私たちの持っております、先ほど申しました陸上交通審議会のほうにずっとおろしていく、あるいは各都市ごとの都市交通政策に関するいろいろの委員会がございますから、そのほうにずっとおろしていく、こういうことを考えておるのでございます。率直に申しまして、この点が一番むずかしい問題であり、そしてまた、客観情勢はこの点が一番変化しており、国民が最も期待しておるところであろうと思いまして、私たちも今年度から真剣に取り組みたい、かような考えでおるわけでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 そのようなマクロ的な立場の運輸行政、交通政策、そういう点も必要なんですが、実は私が言うのは、この九ブロックなら九ブロック、そして陸運事務所があります、それらの中から積み上げた必要性、陸海空という全般にわたっての問題はそうなんですが、たとえば陸運行政という立場に立った場合に、実はそれらのものがないのです。それで、運輸省そのものが非常に大きな政治上の地位にありながら、許認可というような判こ行政におちいっていた弊害を改めるためには、どうしてもそこの末端まで生かして、これがほんとうの運輸交通政策を把握できるような機能にしていかないと、それはできないと思う。こういうふうに私は考えるのです。その点について、いま次官のほうからお話があったが、あなたのおっしゃったような大きな立場と、もう一つは、陸運事務所の末端まで陸運行政に対しては生きた一つの総合政策を立てていく、こういうことについての考えはいかがですか。

村山達雄自由民主党運輸政務次官

○村山(達)政府委員 全くおっしゃるとおりでございまして、日々の行政の面では、それぞれ総合的な陸上交通対策ができ得るように、総合運営をしていく所存でございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 政府答弁としては常にそういうことをおっしゃいますが、私は運輸委員でありますから、それがどのように実現、実行されたかということを、この議事録をもって、そして一定の期間を置いてまたお尋ねしますので、責任を持ってそれらの実行を確保していただきたい、これを要望しておきます。  それから、たくさん質問がありますが、時間もないようでありますので、——次いでタコメーターの設置の問題ですが、これは自動車運送事業等運輸規則の中の第二十二条の三に、その設置を義務づけてあります。それで一年間の保管ということをいっております。しかし、問題はタクシーの場合、第二十一条の二におきまして、乗務距離の最高限度を定めなければならないというふうにあります。最高限度を定めなければならないということですが、事実問題としては、東京都の場合、この二十一条の二に基づく最高運転距離は幾らになっておりますか。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 東京都につきましては、規定は三百六十五キロでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 三百六十五キロ以上の走行キロの制限がありますが、このタコメーターが設置をされて一年間、これがどのような実情であるかということを局長のほうで把握になったことがございますか。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 タクシーに対するタコメーターは、今年の一月一日から実施いたしておりますので、まだそれの実施状況についての詳細なものは持っておりません。今後、事業者を監査をいたしました場合におきましては、それの実績等を明白に把握できるものと思っております。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 せっかくタコメーターを高い投資によって設置をしたその目的というものも、ここに規定の中に明確にしてあります。明確にしてあるけれども、往々にしてこの陸運行政がそういうことを指示しっぱなしで、その再点検がなされていない、ここに非常に大きな欠陥があるのですね。タコメーターそのものを見れば、そのような制限距離そのものを越えているかどうかということは、すぐわかります。あるいは、最高速度をどうしているかもすぐわかる。あるいは、基準法上の問題がよくタクシー業者についてはいわれるのですが、それらも勤務時間等の点検で直ちにわかる。一月一日から始めてすでに二カ月を経たのですから、この中でどこか一カ所でも、一業者のタコメーターでも出して、それらを調べる誠意というものがあってしかるべきだと思うのですが、その辺は今後のタコメーターの設置と監査等の関係については、どのような計画があるのか。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 現在タコメーターを設置いたしましたものに対して、それの状況等は、業者のほうから資料の提供をさせております。しかしながら、具体的にはやはり現場におきます監査というものによりまして、厳格に把握できるというふうに思いますので、近く監査が始まりますので、その場合におきましては、タコメーターの状況等は、重点的に調べるように指示していきたいと思っております。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 その計画はどうですか。計画については、最近にではなしに、計画はあるのかないのか。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 たとえば東京におきましては、普通の場合におきましては、現在六十社ぐらいの業者を監査いたしております。それから増車その他があります場合には、特別に調査することが別にあろうかと思います。来年度の監査等につきましては、どういうものをどういう形で監査するか、目下各局でその計画を検討中でございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 せっかくこのタコメーターを設置したのですから、そのタコメーターは、やはりお客に対する料金の積算基礎の中に入るのですから、タコメーターを設置したものが業者の手によって、一方的に倉庫に一年間眠っていくというようなことがないようにしてもらいたい。この前、ある交通問題をやっている大学の先生に聞きますと、北海道では、何か業者と陸運局のほうで事故のない限り、それを見ないというような黙約があるということです。これは、確実な証拠がないからここで追及はいたしませんが、そういうようなことがいわれておる。今日、事実問題としてまだ一回もそのような点検がなされていないのは、何かこれを裏づけるようなことになるのではないかと思う。だから、そういう点について、タコメーターを有効に活用して、それらの法規制の守れるように監督をしていただきたいと思う。  それからもう一つは、この車庫の保有の問題です。これはマイカーの場合のみをとってみましても、私が赤坂からこっちに来ます途中に、同じ自動車が毎日路上に駐車しておるが、これは明らかに法律違反ですね。車庫がなかったら、罰則があって、それは処罰されることになっておるんですが、その車庫を確認する施行令そのものの手続というものが空洞化しておるのか。あるいは、それらはどのような点検行為がなされておるのか。この前、新聞に出ておりましたが、いわゆる路上駐車が非常に多いため、火事が起こったが、消防車が入ろうと思っても、その自動車のために間に合わなかった、それで焼かなくてもいい家が焼かれてしまった、こういう記事が出ておりましたね。その点については、もう非常にひどい状態があちこちにありまして、私の歩いてくる途中においてもあるが、それらの点検なり車庫の確保といろものは、どのようになされておるのか、あるいは手続をしたときの確認の方法は書面上の確認なのかどうか、その書面と事実関係との確認のしかたはどのようにしているのか、お聞かせ願いたい。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 これは自動車の保管場所の確保等に関する法律でございまして、自家用車の場合におきましては、これは警察署のほうが調査いたしまして、その結果を証明した書面を陸運事務所に提出しなければ登録をさせないという形になっております。したがいまして、警察の証明でございます。それから事業用車の場合におきましては、従来、同じようにやっておりましたが、こちらの増車その他の行政処分と重複いたしますから、これは陸運事務所のほうで直接調査するということで、登録をいたしております。この関係でございますので、車庫の証明がない限りにおきましては、登録をしないということでございます。しかしながら、その車庫規制の問題は、いわゆる自動車のねぐらといいますか、本拠を確保するということでございまして、いま先生がおっしゃいますのは、駐車の制限あるいは取り締まりという問題にもなるかと思います。この車庫規制の適用地域におきましては、夜間におきましては、駐車禁止場所以外におきましても、八時間以上続けて駐車してはいけない、昼間においては十二時間でございます。それから、そのほかの道路におきましては、駐車禁止の道路は相当たくさんございます。したがいまして、自動車の動かし方につきましては、現地におきます警察署で、いま申し上げましたような取り締まりを強化していただくというより方法はないかと思います。  もう一つ、車庫規制の法律の場合におきまして、これは一定地域の場合に規制を受けるわけでございますけれども、たとえば東京六区におきましても、それが規制されていない隣の地区がございます。隣の地区で登録するということになりますと、規制地域における確保が不十分になってまいりますから、たとえば東京の多摩の支所でありますとか、神奈川県の陸運事務所におきましては、保管場所適用地域以外に使用の本拠地を有する登録申請につきましても、車庫証明をチェックいたしまして、この法律の施行を確保していくというような措置をとらしております。しかしながら、要はこの法律とともに、駐車制限取り締まりというふうな交通規制の問題をさらに拡充して、適正化してもらうということが必要ではないかと思います。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 手続としては態様が整っておるようですが、事実関係としては、私の言っているのはいわゆるねぐらの問題です。駐車禁止区域にとまっておりますと、これは警察が直ちに紙を張って、ちょっと来いとやります。しかし、いまのような駐車禁止区域でないところのねぐら、そこを継続的に、恒常的に拝借しているような、たとえばマイカーについては、警察そのものが十二時間も八時間も待って、これを摘発したというような例がありますか。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 件数その他は警察の所管でございますから、つまびらかにいたしておりませんけれども、実際問題としては、夕方おまわりさんが見まして、次の朝まで同じところにあるというふうな場合におきましては、それに紙を張りまして、警察署のほうに呼び出して調べるというふうなことは、具体的には行なわれております。しかし、その件数その他につきましては、直接の所管ではございませんから、申し上げるわけにはいきませんが、そういう事実はあると思います。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 それは警察の所管であって、私のほうのなわ張りでないから知らないということなんですが、この辺に誤りがあるんじゃないかと思うのです。結局、車庫規制そのものを直接あなたのほうで確認をする所管があるのでしょう。所管はあなたのほうなんでしょう。取り締まるのは警察だ、ここに分業がなされておるところに実効がもたらされない原因があるのじゃないですか。だから、ざる法としてなっておる事実があるのじゃないですか。これは、おそらく局長もその事実は知っておいでになると思う。東京を歩けば、至るところにそういうものがあるのです。道路を借りて、いわゆる公道を借りて、恒常的なねぐらにしているのがあるのです。そのようなものを完全に実効をもたらすためには、いわゆる取り締まり機関としての警察と運輸行政機関としてのあなたのほうとが、いかに連携を密にするか、有効な連携をとるか、ということにかかっているのじゃないかと思うのだが、それが私のほらの所管じゃないから申し上げるわけにいかないということは、これはたいへん誤ったことじゃないかと思うのですが、それでそのことについて、ひとつお答え願いたいと思うのは、やはり警察のほうと綿密な連携をとらなかったら、この車庫規制の問題については何ら実効をもたらさない。事実関係というものをどういうふうにしているか、警察のほうと特に連携を密にしていくという気持ちはないのですか。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 いまわからぬと申し上げましたのは、全体の件数をわれわれとして把握していないということを申し上げたわけでございまして、いま先生御指摘のような場合は、当然、実際あるというふうに申し上げたつもりでございます。  なお、警察との連携は、たとえば東京の場合におきましては、警視庁と定期的に打ち合わせをいたしております。現に、本省におきましても、警察庁本部と交通局と打ち合わせをいたしております。この問題は、何十万、何百万という車が相手でございますから、やはり現場におきましては、駐車禁止あるいは長時間駐車をやる場合における取り締まりというふうなことは、現地の警官にたよらなければ実効があがらないというふうに思う次第でございまして、われわれのほうは登録の関係の仕事で、証明書があるものに限って登録いたしております。このことは、関係省全体が一致協力いたしまして初めて実効があがるものでございますので、今後も十分連絡を密にいたしまして、仕事をしていきたいと思っております。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 先日出しました東京問題調査会ですね、この東京問題調査会の中に、やはりマイカーの扱いをいかに位置づけるかということが非常に大切な問題になっているのですね。いま申し上げました一つの車庫規制をもって、どういいますか、交通整理をしていく、いわゆる過剰車両を整理していく、こういう観点からも、これはただ単に書面上の監督行政ではなしに、やはり運輸省としては綿密にこれをやっていく、適切な効果があるようにやっていくことは、私はいま非常に大切な時点に来ている、こういうふうに考えます。本人の車がいたむから、車を入れなさいということじゃないと思います。ねぐらのあるものしか認可を与えないということは、そういう根源があるのですから、立法の精神に従ってその実効を確保する、ここに当局の任務があると思うので、努力していただきたいと思うのです。そういう点からいって、三月三日の日経に「のさばる雲助タクシー」というので、上野駅の問題が出ておるわけであります。これは、ごらんになりましたか。この内容を見て、私はいろいろ聞いてみますと、上野駅における非常に悪質な運転手の存在というものが早くから問題になっていた。これは再三テレビ等でもやったそうです。私は見ておりません。私は新聞を見て非常に関心を持ったわけですが、このような非常に悪質な運転手がおるために、大多数の良心的な運転手が、あたかも同じように雲助タクシーのような呼ばれ方をしている。私はこの内容を見ましても、悪いことをするタクシーの運転手は所定の位置にとまっていない。所定の位置でなしに、道ばたにとまって、そして、いなか者がわからずに荷物を負うてその車に乗る。そして何倍、何十倍の金をまくし取られる。こういうことを言っているわけです。「上野署は昨年八月から十一月末までの徹底的な取り締まりで、四カ月間に百三十件も検挙した」こういうことを発表しておるわけです。このようなものがあるとするならば、やはり運輸省としても所管の範囲内に私は入ると思う。直ちに摘発することはできないとしても、そこはタクシーなんですから、営業ナンバーもちゃんと持っております。それを一日でも二日でもそこにおって監視して、チェックして、そのような不正な行為をした者に対しては直ちに免許を取り消す、こういうようなやり方をする。タクシー業者として一番こわいのは、免許を取り消されるということですね。うれしいことは、増車が許可になることなんです。ですから、このような一番彼らのきびしい経営上の問題について、運輸省は権限を持っているんですから、このような悪質なタクシー業者をなくそうとすれば、そのような権限範囲内において当然の監督行政を行なえる、監察行政が行なえると私は考えるが、いかにお考えですか。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 上野駅では、御承知のように、駅の正面の下のところに指定の乗降場がございます。そこを利用してもらえばいいのでありますけれども、それ以外のところにおきまして、いま御指摘のような事故が従来からございまして、陸運局、陸運事務所といたしましては、警察にもお願いいたしまして、ともに現地の調査に行く、あるいは警察が独自にやっていただくということで、特に上野駅付近を重点的に従来から取り締まりをやっておりますので、いま先生が御指摘のような数字があらわれてきたかと思う次第でございます。  乗車拒否の問題は、あの種のものにつきましては、相当暴力的な関係もございますので、やはり警察の力をかりなければ、どうしても所期の目的は達成できないというふうなことで警察にお願いしているわけでございますけれども、乗車拒否という問題はサービスの問題でございまして、道路運送法の上から見て、これは違反でございます。したがいまして、これを撲滅しなければならぬわけでございます。われわれの行政といたしましては、それらがありました場合は、業者に対して行政処分をするということと、それから増車等の機会がありました場合においては、減点要素にするというふうなことで指示をしている次第でございます。今後もこれらにつきましては、警察力を要すればかりつつ取り締まりを強化していきたい、かように考えております。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 その乗車拒否にいたしましても、上野駅のいわゆる雲助タクシーと言っておるんですが、これはほんの一部の者だと思う。そういうようなものについては、もう少し横との連絡を密にして、なわ張り的な感覚でなしに、実効あるようにやってもらいたいと思います。この点、次官、総合的なものとして、そういう駐車の車庫の問題、あるいは乗車拒否、あるいは、いまの上野駅における実例、こういうようなことについて、もう少し監察業務を強化する必要がある、こういうように考えますが、いかがお考えですか。

村山達雄自由民主党運輸政務次官

○村山(達)政府委員 いま自動車局長の答弁を聞いておりまして、一生懸命やっているということでございますが、第三者が見られれば、まだ監督が十分でないんじゃないか、こういうお話でございますので、この点を十分調査いたしまして、遺憾のないように徹底してやりたいと思っております。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 この点については、確かに横の連携が——先ほどのお話をずっと聞いておりましても、運輸省としての所掌業務が完全に遂行されていないところにいろんな問題、政策上の問題、取り締まり上の問題があると思いますから、ただここで答弁ということだけでなしに、このように実効をあげてきたということを、次の何かの機会にひとつ御報告願いたいと思います。  それから中曽根運輸大臣が——あの人はアイデアマンとしてなかなか有名な人でしたが、あの大臣のときに、去年の七月二日に自動車局から、いわゆるリース制について将来検討する、こういうふうになっておるのですが、この現在の検討過程、あるいは実行をするという意思が固まったのかどうか、お答えを願いたい。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 これは、昨年の七月二日の通達の中に指摘しているわけでございますが、個人タクシーのいわゆるメリットと法人経営のメリットというものを総合した方法はどうかといいますと、たとえばイギリスのロンドン等で行なっておりますところの形でございまして、これは、いわゆる車庫等のリース事業を法人タクシー事業者に行なわして、個人タクシーの免許を受けている人がそれを借りるという考え方でございます。これは法律改正等を要しないで、そういう個人タクシーはオペレーターであって、オーナーたる法人の車庫等をリースするという形でございますから、現在の法律のもとにおいても可能でございます。したがいまして、今後におきまして、事業者あるいは個人タクシーの免許を受けておる人たちが、こういう制度を利用するということになると、役所もそれは好ましいことであるというふうなことで提案をいたしまして、業界のほうに検討をしてもらっておる次第でございます。しかしながら、目下のところでは、個人クタシーが何とかみずから車庫を確保しております。法人タクシーのほうも、法人のタクシーとしての運営でやっておるというふうな現状でございます。しかしながら、今後、個人タクシーが車庫を確保するということが、東京あたりでは非常にむずかしくなってくるのではないか。そういう場合におきましては、営業者は相当いいところに広い営業所の土地を確保しておるものもございまして、これを立体的に使用するような方法を考えていけば使いやすくなるのではないかということで、将来におきましては、このリース制は、個人タクシーのメリットと法人経営の点等を結合する形として発展をしていく可能性があるのではないかというふうに考えておるわけでございまして、われわれのほうにおきましては、これを強制的に云々というようなことでなくて、今後の進展とともに、こういう形を考えていったらどうかということを提案した次第でございます。したがいまして、現在におきましては、まだ具体的にこの方法がとられているわけではございませんが、将来は採用されていくものではないか、さように考えているものでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 自動車局としては、これは積極的に賛成であるかどうかという点についてはどうですか。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住政府委員 大臣のアイデアによりまして、自動車局が立案をした次第でございまして、この点につきましては、将来この形が採用されるものとして、私といたしましても、この形はもちろん賛成でございまして、私としても進言をしたようなものでございします。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 それでは時間もないようですから、次の質問についてはまたの機会に譲りまして、これで一応終わります。

阿部喜元自由民主党

○阿部(喜)委員長代理 沖本泰幸君。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 私は、きょうは航空全般にわたって、種々な点について御質問したいと思います。  まず、せんだってから成田の新国際空港の問題でいろいろ質問があったわけですが、その前に、新島の射爆場の問題なんですが、この射爆場を使うことになりますれば、成田の航空路で軍用機と民間機とがはち合わせをする、そういうことから、運輸省のほうで非常に難色を示したということで、あっちこっちの委員会でこの問題を相当論議されたわけでありますが、その後、この問題はどう進展しておるのですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 この問題につきましては、私のほうでも極力新島についての調整をはかるという立場でございまして、防衛施設庁と打ち合わせをやりまして、防衛施設庁のほうから、その後、米空軍と共同で調整打ち合わせをやる、こういうたてまえになっておりまして、防衛施設庁とは一応終了いたしておりますが、米軍との調整がいまだ済んでおりません。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 どうなんですか、それは解決する方向なんでしょうか。あるいは前途は暗たんたるものである、どっちなんでしょう。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 内容といたしましては、御承知のとおり、羽田空港への出入り口、また先生御指摘の、新空港ができました場合の新空港への出入口に当たります新島でございますので、——それらの二大空港への出入り口ということでございますから、調整内容といたしましては、なかなか簡単なものではないと思います。しかしながら、一定の条件がいれられるならば、不可能とはいえないと思います。したがいまして、この内容は、向こうさんの御意見次第ということになりますので、私どもとしては、安全性の見地から十分なる条件を提示いたしまして、それで向こうの調整が可能かどうかを打ち合わせたい、こういうことでございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 一定の条件あるいは安全性とは、どういうものをさしてきめておられるわけですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 まず、向こうが訓練に出てまいりますには、横田の飛行場から出てくることになりますので、横田の空域から新島の射爆場に至ります飛行経路というものが問題になるわけでございます。特に、その経路が関西方面へ行きますところの大動脈的な航空路でありますG4というものを横断するかっこうになりますので、これとの調整をどういうふうにするかという問題がございます。その調整といいますのは、結局、そのG4を横切りますについて、経路をどういう方向にとるかという問題が一つ。それから、大島とその東のほうに二つの大きな待機経路——待機経路といいまして、たとえば羽田へ飛行機が入れないような状態のときに、その上空で待機をしておるような空域があるわけです。この待機経路、これらのものと、ただいま申し上げました横田からの経路との関係、それからなお、この待機経路と新空港ができました場合の飛行経路との重複という問題がございますので、そういった関係をどのように調整をするかという問題。それから横田と羽田の出入りする飛行機との関係ということから、管制のやり方をいわゆるポジチブコントロールという特殊なやり方をやって、一元的な管制をやる必要がある、そういった問題についてどういうふうな調整が考えられるか、こういうこと。第四点といたしましては、これは直接私どものほうの関係ではないかもわかりませんが、横田の空域から、いままで申し上げましたようなことが満たされる条件で参りますには、飛行経路は相当低く飛ばなければならないということで、騒音対策との関係もあるだろう、こういう問題について調整がはかられなければならない、こういう欠点を申し入れようとしております。なお、以上につきましては、いろいろ具体的な数字の問題があるわけでございますけれども、これはいま調整をしようという段階でございますので、御容赦願いたいと思います。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 そうすると、いまお述べになった点については、最大限譲歩の条件なんですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 最大限譲歩といいますか、むしろ、こういうふうなことをしてもらわなければ、羽田にしろ新空港ができました場合にしろ、安全な民間空港としての飛行ができないということでございまして、こちらとしては格別な譲歩というつもりはございません。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 いままで横田とか、そのほかの米軍基地はいろいろあったわけですが、それと民間機との接触事故は、まだ聞いたことはありませんけれども、在来において、しばしばこれに類するような危険度があったことはないのですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 これに類するとおっしゃいますのは、おそらく飛行機が非常に接近をして危険を感ずる、われわれで申しますと、ニアミスという問題かと思いますが、羽田周辺におきましては、そういう問題はないわけではございません。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 どれくらいあったのですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 いまその点の数字は手元に持っておりませんけれども、この近辺と、それから大阪周辺の高松の上空というのは、航空路が非常に集約して集まってくるところでございます。御承知の羽田の場合は、大島の上空がそういう集約されて集まってくる場所になっております。かたがた、いまお話しのように、軍関係の飛行場は四つ縦一列に並んでおるというので、これの出入りというのがあります。そういうような関係で、この近辺においては、そういうことが起こり得るといいますか、起こる可能性の非常に多いところでございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 その場合、何かの抗議とか、何かの話し合いとか、そういう問題を消化するための交渉とかいうものは、いままでおやりになったことはあるのですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 米軍との関係におきましては、管制の問題といたしまして、しばしば事前の調整ということをやっております。ニアミスの起こります問題は、そういった米軍との関係もございますし、民間機同士の問題もあります。民間機の場合におきましては、これは主として私どものやっております管制部の問題が比較的多いわけであります。そこで管制部におきまして、こういった事態をいろいろ分析いたしまして、それに対応する対策をそのつど立てていっておるというのが現状でございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 そうすると、いまでさえ運輸省がそういうことを言い出したのはおそきに失する、こういうことが言われているわけなんですが、新島に射爆場が来るということになって、ここから射爆場を動かさぬと、この話し合いが全部ついてきて、煮詰まってしまったという段階になったら、羽田なり成田はどうなりますか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 実は一般の大きな問題として取り上げられましたのは、一般的には最近かということでございますが、前々から調整を必要とするということだけは、われわれとしては申しておったわけであります。しかし、米軍自体の訓練のやり方なり、射爆場としての範囲というものについての具体的な案を、われわれのほうになかなか提示してもらえなかったということで、それが最近におきまして明白になりましたので、その内容を前提にしていろいろ検討いたしましたところ、いま申し上げましたような問題が出てきたというのが実情でございます。したがいまして、これが手おくれになるということがあっては全く困りますので、そういうことがないように、ただいま申し上げましたような手順を踏んで、近く米軍とも話し合いをすることにいたしておりますので、そういう調整不可能なものを無理にやるということは、絶対ないようにいたしたいというふうに考えております。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 もしも新島射爆場に日本政府で決定したんだ、こういうことで、動かしがたい問題になった場合には、ほかに方法はないわけなんでしょう。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 私どものほうは、たとえば補償金で解決できるというような種類のものではございません。そこで、いま申し上げたような点についてのわれわれの考えますような調整が不可能な場合には、これは使用が非常にむずかしい、むしろ、できないという場合もあり得るかと思います。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 そうすると、成田はこれからの問題ですが、羽田もだめになるということになるのですね。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 もちろん羽田を含めまして、いまわれわれが調整を考えておりますのは、全体としての問題でございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 そうすると、日本の玄関の羽田がもう危殆に瀕してどうにも使いようがなくなるということになるのですか、新島の射爆場を使うということになれば。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 そういうことにならないような調整の話をいま出しておりますので、いま向こうが言っておりますとおりの状態でございますと、これは安全上非常に問題があり、全く使えないということではないと思いますけれども、機能的にはほとんどその機能がなくなり、まず機能よりも安全性の観点からは、とうていわれわれはそれをそのままでは容認できないというふうに考えております。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 そうすると、この米軍との調整ですね、話の調整というのは、目標をいつごろに置いていらっしゃるのですか。もう話し合いに入っていらっしゃるわけですか。いつ向こうから返事が来るか、あるいはもう交渉の段階に入っておるのか、あなた方が交渉の中に参画されるのか、あるいは米軍からの一方的な返事を待っておるのか、お伺いを立てておるのか、どちらなんでしょう。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 これは、もちろん私どもが参画するわけでございまして、まあ主体はまず防衛施設庁でございますので、いま防衛施設庁に申し入れをし、防衛施設庁が空軍へ申し入れをし、空軍のオーケーが出れば、三者でもって打ち合わせをする、こういうことになって進めておるわけでございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 そうすると、防衛施設庁のほうから決定的な話を持ってこられて、というようなことはないわけですか。ワンクッションを経ていくような話で、同時に交渉が——たとえば、このごろは同時通訳というのがあるのですからね。何か一ぺんしゃべってもらって、通訳してもらって聞いているような感じがしないとも限らないのですがね。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 私の申し上げておるのは、申し入れのルートは、いまのようにやっておるということでございまして、防衛施設庁も事の内容、重大性については十分認識しておられますので、向こうと会議をいたしますときには、中に防衛施設庁だけが入って、それをパイプにして、両方から話し合いをするということではもちろんないのでございます。直接私どもが空軍のほうへ参って、むしろ私どもが主になって空軍と交渉、折衝をする、こういうことにしております。すでに防衛施設庁のほうから向こうへは申し入れをしております。近く返事が来るものと考えております。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 だから、結局これは調整するとかいうような段階ではないのじゃないですか。強硬に申し入れて、これは日本の領土内でどうしてもこういうことがあっては困るというような、きびしいもんでなければならないと思うのですがね。そういうところの折衝でなければ、一方的にこっちの意見を通すというような強硬な話になっていかなければ、とうてい話がつかないような感じもするわけです。  それと同時に、成田のことに関しては、これからいろいろ問題点がまだ出てくるとは思いますけれども、いろいろの点から——四月に成田のほうの工事に着工するというようなことが出ているわけですけれども、この問題が解決しない限り、成田自体、無意味ということになるわけじゃないですか。これは話がついて、成田の価値というものが出てくるということになるのじゃないかと思うのですがね。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 米軍との関係調整につきましては、先ほど来申し上げておりますように、羽田及び成田の出入口についての機能、並びにその安全性を絶対そこなわないというようなたてまえを、われわれはあくまでも貫きたいというふうに考えております。  成田につきましては、もちろんこの上空は非常に重要なものになってはまいりますが、ここだけが成田へ入る進入経路ではないのでございまして、これはむしろ東南アジア方面から来る経路になっており、太平洋から入ってきますものは、もちろん直接に入ってまいりますから、必ずしも成田がだめになるというわけではございません。しかし、東南アジア方面からのルートというものは、われわれは非常に重視をいたしておりますし、そういう意味で新空港との関係は、これは十分考えてもらわなければならぬというふうに考えております。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 この話につきまして、次官にちょっと申し上げたいのですが、次官だからといって軽視するわけではありませんので、むしろ大臣としてお話しするわけです。  新聞紙等を読みますと、運輸大臣がこの問題を出したときに、閣僚間の中では、いまさらというような話であった、こういうふうな内容が書かれているわけです。そうすると、その閣僚自体、この問題に対する感覚が鈍いのじゃないかというふうに——これは、その射爆場がきまったって、たいしたことないのじゃないかというような閣僚自体のお考えがあるのじゃないか、こういうふうにも考えられるわけですけれども、まあ成田はともかくとして、羽田がこういう射爆場をきめられて、多少なりともここへ到着する飛行機が危険を感じなければならないということになると、日本の第一番の玄関口がたいへんな問題になるわけですから、相当厳重な態度でこれにお臨みになっていただかなければ、これは問題がたいへんふくそうしてくるのじゃないか、こういうふうに考えられるわけですが、次官のほうでどういうふうにお考えですか。

村山達雄自由民主党運輸政務次官

○村山(達)政府委員 先ほど航空局長から答えましたように、射爆場の使用についての米軍側の計画が具体的にきまってから、これではたまらぬということで起きたと、いま承っているわけでございまして、したがって、新島に移る当初においては、まだ具体的な問題がないために、閣僚協議会でも問題の重要性がそれだけわからなかった、いまとなっては、まさに安全の問題である。わが国の今後の非常に大きな玄関口になります羽田及び成田空港の機能、並びに安全の問題でございますから、これはその機能並びに安全が絶対に確保されるという条件でなければのめないことは当然でございますし、事柄の性質上、私どもは、しろうとでございますけれども、米軍側といえども、航空に関する国際的な知識は当然持っているわけでございますから、必ず私は調整がつくと思っています。そして、また私たちは、その覚悟で進んでまいることは当然でございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 じゃ、厳重に、この問題は相当な決意で運輸大臣の意見を完全に通すような方向に向けていただきたいと思います。  それから、日ソの協定は非常に大成功であった、運輸大臣は非常に点数を上げたというようなことが言われておるわけですけれども、これで今度日米航空交渉の段階に入るということで、大圏のニューヨーク乗り入れの問題が相当おくれている、こういうことから交渉に入らなければならない、こういう問題になってくるわけですけれども、それを前にして、結局、ニクソン政権になってからジョンソン政権がおきめになったところのアメリカの太平洋航路の六社の日本乗り入れという問題が白紙になったわけです。そういうことから、はたしてこれはもっとやわらかくなってくるんじゃないだろうか、あるいはまた、もっとかたくなるんじゃないだろうか、両面の憶測があるわけです。そういう点について、また新聞紙を読んだりしますと、アメリカ側の日本乗り入れ問題とは別にして、ニューヨークへの日航の乗り入れ問題を日米航空交渉の重点の中へ持っていこう、これはワク外にしていこう、こういうふうなことも新聞では読んだわけですけれども、それにつきまして、これから先、ニクソン政権がはたしていままで以上の——いままででさえたいへんな問題だったわけですが、これ以上に緩和された、六社以上の線を持ち込んでくるか、あるいは、もっとしぼられたものになるのか、あるいはニューヨーク乗り入れがもっとむずかしい問題として横たわっておるのか、こういう点について、運輸省としてはどういうふうな見通しを持っておられるか、これに対してどういう交渉を今後始めていこうとお考えになっているか、その点に対してお答えを願いたいと思います。

村山達雄自由民主党運輸政務次官

○村山(達)政府委員 いま沖本委員が言われましたように、いわゆるジョンソン決定をニクソン大統領になりましてから、全く異例のことでございますが、白紙環元いたしまして、それでこれから新しくニクソン決定を下そうという段階でございます。ニクソン決定がどの方向に向かうか、日本にとって緩和の方向に向かうのか、もっときつくなるのか、実はよくわからないのでございます。と申しますのは、二つございまして、一つは、なぜジョンソン決定がくつがえされたかということにつきまして、アメリカの新聞、雑誌、世論そのものが帰一するところがないわけでございます。あるいは、かたくなるといい、あるいは、やわらかくなるというような、いろいろな見方をしております。それからまた、ジョンソン決定がありました際に、異議の申し立てをいたしました米国側の会社が十三社ございます。その異議の理由とするところが、それぞれみんな違っておるわけでございまして、概して申しますと、わが社は不利になる、こういう角度で言っておるものでございまして、対日本との関係で、日本に有利であるとかなんとかということは、直接異議の対象にはなっていない、こういうことでございます。  なお、この決定をくつがえすということ自体、これが全く新例であるために、われわれとしては、ニクソン決定がはたしてどのほうに出てくるかということを注意して見守っておるのでございますが、ただ、その下ります前に、私たちはジョンソン決定が出る前にも、外交ルートを通じてしばしば申し入れたことでございますけれども、当然、国際航空における日米平等の原則、それから太平洋空路における需給が、供給側が過剰にならないようにということ、その点については日本も至大な利害があるから、十分な関心を払ってほしいということを、ジョンソン決定が取り消されてから外交ルートを通じて、しばしば申し入れしている段階でございます。したがいまして、いまのところニクソン決定待ちということで、われわれの基本的な態度を申し入れしておるという段階でございます。ニクソン決定が出てまいりまして、その内容によりましては、私のほうから、あらためて日本側として交渉を申し入れなければならないということも十分あり得るということで、その心がまえで諸般の準備を進めておる、こういう段階でございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 大体、日本の航空路線というものが、戦後占領政策下に置かれて発達がおくれたということで、外国の航空路線に比べて非常に薄いわけです。そういう点は、不利な点を克服してここまできたということなんでもありますし、また、外国の会社によって日本の空に非常に既得権を持っておられた。こういうハンディキャップの中から航路をとっていかなければならない、こういう日本の航路を拡張していくという問題が、一面にはあるわけです。ところが、二国間の航空協定というものに関しては、お互いに双方対等の交渉をすることが原則になっておるということになるわけですけれども、往々にして対米外交は弱腰であるという点が種々の点によく見受けられ、指摘されてもおる、こういう点もあるわけです。まして、今度のニクソン政権というものについての未知数というものが、たくさん見受けられているという点について、将来にニクソン政権が日本に対してどういう政策をとってくるかということの内容の一つのあらわれも、ここらに出てくるということですから、あまり弱腰でこういう交渉に臨んでいただくという点は、考えものじゃないかということになるわけですけれども、こういう交渉を前にして、また、いつごろこの交渉をお始めになるか、見通しとその交渉に対する運輸省の基本的な態度、それをお聞かせ願いたいと思うのです。

村山達雄自由民主党運輸政務次官

○村山(達)政府委員 先ほども申しましたように、ニクソン決定待ちでございます。ところが、いつニクソン決定が下るか、まだ見通しがつかないのでございます。ただ、先ほど申しましたように、ニクソン決定がありますと、その内容いかんによりまして、われわれのほうはジョンソン決定があったときも交渉を申し入れたわけでございます。ジョンソン決定と同じようなこと、あるいは、それ以上であれば当然やはりわれわれのほうでは申し入れなければならぬ。その基本的態度はやはり日米平等の原則ということ、それから太平洋航路における需給のバランスがとれなくなって、そうして、わが日航を含めた航空会社全体が今後の事業の運営ができなくなる、こういう事態がないようにという観点で、われわれは交渉に臨むつもりでございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 これであまり論争したいとは思いませんけれども、付言して申し上げますと、ちょうど日ソの交渉がうまくいったということは、商売人的な考え方からいくと、非常に交渉しやすい問題が出ておるわけですね。ですから、片一方では非常に好条件な交渉を持ってきておる。そういう点について航路が違うにしても、そういうものをうんと条件に入れながら考えた交渉をしていかなければならない、こういうことになっていくのではないか。でなければ、せっかくソ連と——手塚航空局長もよくやったとお感じになっておると思うのですが、そういう点が生かされないということであってはならないと思うのです。そういう点について、徐々に下交渉なり打診なりはおやりにならなければいけないのではないですか。そういう点、いかがなんですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 先ほど次官から御説明申し上げましたとおり、本件につきましては、日ソと並びまして、あるいはそれ以上に、わが国航空界に与える影響は大きいと考えますので、至大な関心を払っているわけです。そういう意味で、従来ジョンソン決定が出ます前から、われわれは十分な情報を手に入れるように努力をいたし、また、その情報の内容に従って適時な対策をとってまいったわけでございます。今回のニクソンのとりました措置につきましては、われわれは実は全く意外なことに思っておりますし、米国内におきましても、これはまことに意外であるというような感じがいろいろな面でわれわれにもわかるわけでございます。ただいまのところ、これに対して直ちにどういうふうな措置をとるかということについての対策は、実はまだ的確にわかっておりません。しかしながら、やはり先ほど来次官の申しておりますように、日米といわず、ほかの国との協定においてもそうだと思いますが、常時二つの大原則をわれわれは考えておるわけでございまして、これはもう、あくまでもひとつ遂行をしなければならぬ、こう思っております。そういう観点で去る二月の四日には、下田大使がロジャース新国務長官に面会をされておりますので、その際には本件に触れていただきまして——いままでも国務省に対しては、先ほどの二大原則をもとにしていろいろ申し入れをいたしておりますが、そういった点を重ねて向こうへわが国の立場を宣明をし、申し入れをしてもらっております。さらにまた、下田大使は二月十八日に、前駐日大使でございましたジョンソン国務次官に対しましても同趣旨のことを、これは正式に文書をもって申し入れをいたしておるというような状態でございまして、今後におきましても、時宜に即して適宜措置をいたしていきたい、こういうふうに考えております。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 これは十分に日ソ交渉とか、こういう面を生かした交渉をどんどんおやりになっていただいて、一歩もひけをとらないような日米交渉を進めていただきたいわけです。ややもすると、いわゆる日米安保条約なり、あるいはいろいろな問題を控えた年でもありますから、そういう問題が影響したのじゃないか、また、影響していきそうでもあるということも考えられるわけですから、そういう点を国民に危惧を抱かせないような、十分な内容を明らかにした交渉をおやりになっていただきたい。そして、十分日本の国益をはかっていただいて、日本の航空の発展をはかってもらわなければならない、こういうふうに考えるわけです。それについて、この日ソの航空がどんどん発展をし、飛行機が入ってくるようになり、また、いずれ近いうちにアメリカとの交渉も進んでいく、すると、一時に外国の飛行機も向こうから入ってくるし、日本の飛行機も外へ向けていく、こういうせきを切ったような時代が訪れてくるということは、もう火を見るよりも明らかなんですが、この四十四年度の予算計画の中にも、空港整備五カ年計画の初年度としての予算も見積もられておるということになっておりますけれども、どうもいろいろな面を見ますと、わが政府の将来に対する航空体系というものがはっきり出されていない。これから六十年に向かっての航空状況はどうなるかという中間報告的なものは、いろいろな方々の御研究によって発表されたりしておりますけれども、そういうものを読んでみましても、相当な問題点をはらんでおるということになるわけですけれども、それについては、運輸省から五年に対してこういう五カ年計画があり、それを延長すれば十カ年計画、二十年後には日本の航空状態はこういうふうになっていく、空港はこういうふうになっていくのだ、そういう一つの航空体系というものが十分示されなければならないし、また、その示された航空体系に従った航空路線なり空の持つ分野、あるいは発達機能というふうなものが体系化されて、どんどん進んでいかなければならないわけですけれども、そういう点が全然発表されていないし、われわれは知っていないわけですが、そういう点、いまどういう状態にあるわけですか。   〔阿部(喜)委員長代理退席、古川(丈)委員長代   理着席〕

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 御質問の体系的な航空の政策という問題でございますが、一がいに航空といいましても、飛行場関係の問題、それから実際に機材を飛ばしての運航の問題、大きく分けますと二つございまして、担当しておりますのも、それぞれ一方は会社であり、一方は国みずからがこれを担当しておる、こういう状態でございます。  飛行場のほうに関しましては、実は飛行場の五カ年計画というものを、閣議了解を得まして去る四十二年から五カ年間の計画を立てて、これを逐次進めておるという状態でございます。さらにこれを大きく広げて、二十年後にはどうなるかというような問題なども、実は全国総合開発計画という企画庁を中心としてやっておられますものの中にも、われわれは交通の将来二十年後の姿というものを何がしか考えて進めておる次第でございます。  運航の面につきましては、これは器材計画あるいは路線計画、こういった面で会社と一体になって、われわれは進めなければならぬと考えておる次第でございまして、国内におきまして、二大航空会社でございます全日空、日本航空といった会社と一緒になって、長期計画を樹立すべくやっております。特に、日本航空におきましては、四十二年から始まります四十八年までの六カ年計画といったものも一応きめまして、私どももある程度これにタッチをいたしまして持っておりますが、なお、これにはいろいろ前提条件の変わってまいりました面もございます。先ほど来御指摘の日ソの問題とか、パシフィックケースの問題とか、こういった前提条件の重大なものがまだ不確定な要素がございますので、これを確立した長期計画として公表するというような段階までには立ち至っておりません。しかしながら、ことしは、こういった大前提等につきましても、いろいろはっきりしてまいるかと考えますので、ぜひこういったオーバーオールの航空政策をもう一ぺん総ざらえをし、確立をしたい、こういうふうに考えて、ただいま準備を取り進め中でございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 その問題について、私も本会議で総理に向かって、日本全体の陸海空全体の輸送体系そのものが成立していないと申し上げ、こういう点については、総理も全くそのとおりだということでお認めになったわけです。それぞれの分野における活躍面というものを十分に示していただかなければ、全体計画というものは進まないわけですね。ですから、航空界というものは、こういう方向に向かって将来進んでいくのであり、その指導的役割りを果たしていくのが政府なんですから、政府がこういう方向づけをしていって、それには運航面については、日航なり全日空がこういう仕事をしてやっていきます、これには国がどういう援助を与えていく、こういうはっきりした線が今後十年なり二十年なり向こうに向かって——それはまあ発展のきびしい航空界ですから、大きな食い違いが出てくることは了解できるわけです。ですけれども、ある方向の示唆というものは十分なければならない。そういうものが全然ないというわけです。ところが、ある人に聞いてみますと、そういうことを運輸省に望むのが無理だ、運輸省はお役人がしょっちゅうかわるところだから、そういう計画を専門的に立ててくれと言うほうが無理じゃないかという御意見もあるわけです。こういう点について、十分将来性を持ったものをつくってもらわなければならないということになるわけです。ところが、一例を見ますと、オランダのロッテルダムですか、あそこらあたりで飛行場の地下道をつくるのにやかましく言って、五年目にやっと予算を認められて地下道をつくったら、そのときには、もう飛行機の重量にたえられない地下道であって、やりかえなければならない。外国でもこういう例があるということを聞いているわけですけれども、そういうふうな問題を加味した内容の、十分将来性を示した空の輸送体系、そういうものを十分つくっていただきたいわけです。これは、これからつくるということなんですが、そういう面について十分日航なり全日空なりに運航面についてのビジョンも出させて、発表さしていく、こういうことであっていいんじゃないか、こういうふうに思うわけです。まあこれは、意見を言う以外に方法がないわけですから、意見を申し上げておきます。   〔古川(丈)委員長代理退席、阿部(喜)委員長   代理着席〕  それについていろいろな話が出てきて、日航自体は将来についてエアバスを買い入れるとか、相当先走ったお話なんかが新聞紙上をにぎわしておるわけですけれども、その前に、ジャンボジェット以前にエアバスのほうが、少し経済的に余裕があるんだというような点でエアバスを入れる、こういう考えだというようなことを新聞で読んだわけでありますけれども、深い知識があるわけじゃありません。そういうことからいきますと、将来、だんだんと近距離国際線、あるいは長距離はエアバスになっていく、ジャンボにかわっていく。こういうことになりますと、現在使っているジェット機そのものがだんだん国内線にかわっていく、現在のプロペラ機というものが、だんだん使用が落ちてくる、こういう段階的な航空機のあれを追っていくわけですね。そして、その耐用年数もそれぞれあるわけですから、そうなっていくと、それぞれ落ちてきた機種というものを、国内的に枝線に持っていかなければならない。枝線に持っていくと、いままでの枝線であったものが主要幹線にかわっていく。それ以外のまた小さな枝線ができてくるというようなことになってき、一日一便であったところに、一日三便をどんどん働かしていく。そうなると、国鉄が持つところの分野と飛行機が持つところの分野と、旅客輸送に対してもそれぞれ見当が変わってくるわけです。そうなってくると、日航とか全日空とかが持つところの責任分野、そういうものもいろいろ変化がある、こういうふうに考えるわけです。そうなってきますと、いま日航が東南アジア方面の仕事も全部やっておるわけですけれども、全部はもう日航がまかないきれなくなってくる。だから、日航のほうは、まあたとえて言うなら全日空ですか、そういうところに、東南アジアのほうは近距離の国際線と見て、そのほうを全日空に譲って、全日空もそのほうへ腕を伸ばしていく。あるいは国内線は東亜航空と合併する話が出ているようですけれども、東亜航空との合併がどうなっていくのか、こういう航空界の将来について、いまどうなっているのか、さっぱりわからないわけですが……。だいぶ長い注文をしたわけですけれども……。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 御質問の中にいろいろな内容を含んでおりますけれども、一つは、いろいろ計画にあたって、十分将来の見通しを立てた上で考えるべきであるということがまず最初だと思います。その点につきましては、たとえば飛行場の問題でまいりますと、やはり将来の機材がどういうふうになる、それがまた、どういう路線につながっていくということを前提といたしませんと、滑走路の長さ、一本を伸ばすにもどこまで伸ばすかというようなことについても、的確なる数字が出ないわけでございます。現在、私どもは、第二種空港二千メートルということを原則にして、先ほど申し上げました空港整備五カ年計画で推進をいたしております。この二千メートルというのは、現在YS11を主体にしてローカル空港をやっておりますが、これは将来やはり需要の増加、あるいはコストの面等から、ジェット化することが必要であろうということで考えて、二千を前提に進めておるわけでございます。そのジェット化の場合におきましても、どの程度のジェット化が行なわれるか。現在飛んでおります幹線の723というもの、それから全日空が近々入れようと思っております737というジェット、こういうものを当分ローカルには使うであろうということを前提に考えて進めております。  その次の問題として、いろいろ機材が国際線のものから国内線へドロップしてくる、枝線へ入ってくるであろうというお話の点につきましては、幹線については、私はそういうことが徐々に行なわれると思います。しかしながら、幹線といいましても、やはり飛行機にそれぞれ適、不適の幹線がございます。特に、極端な例で申し上げますと、SSTなどといろ超音速の飛行機などは、いかなる場合であっても、これは現在の日本の幹線、たとえば東京−大阪とか、東京−福岡というようなところに飛ぶのには全く不適だと思いますので、そういうものがドロップしてくるというようなことは考えられないと思います。しかしながら、いま使っておりますDC8の50シリーズあたりは、十分に国内の幹線には使えますし、つい最近入ってまいりました61型というような二百人乗り程度の中短距離の航空機にいたしましても、これなどは将来、東南アジアを主にするものから国内幹線に移ってくるというようなことは、当然考えられると思います。われわれは、そういったようなことは一応頭に置きながら、空港の整備なりあるいは日航の機材の購入の認可等につきまして進めておるつもりでございます。  それから、そういうようなことから、だんだんに日本航空と全日空との責任の関係がいろいろ変わってくるんではないかというお話、それに伴って、特に全日空などに近距離国際線をやらしてはどうかという御質問が含まれておるかと思います。全日空自体につきましては、現在は、これは国内を主にやる、幹線を含めまして、ローカル線のほとんど大半をいまやらしておりますし、また、将来そういうことを主にする会社であると私どもは考えておるわけです。したがいまして、国内の航空輸送という面におきまして十分な姿、余裕のある姿というものが出ましたならば、近距離国際線というところにも、あるいは適当とあらば考えていってもどうかという考え方でございます。現状を見ますと、国内におきましては、御承知のとおり、まず皆さんすぐお気づきのとおり、なかなか飛行機には乗れない、一ぱいであるという状態がここのところ続いておるわけでございます。こういう公共交通機関といたしまして、われわれで申しますロードファクター、塔乗率というのが七〇%以上オーバーしておるという状態では、これは適当ではないと思いまして、こういう面について、まだまだひとつ輸送力を増強するというようなことをしなければ、ほかへ手を伸ばすべきではないというふうに考えますし、まあ古いことで蒸し返しにもなりますが、四十一年に大きな事故を起こしたわけでございますが、この事故に伴っての今後に対する対策——当時、勧告を出しましたけれども、勧告内容というようなものが一〇〇%、むしろ一一〇%ぐらいにもこれが達成されるということがない限りは、やはり近距離国際線等に伸ばすべきではないというふうな考え方を持っておるわけでございます。したがいまして、そういうようなものがいつ達成されるかというふうな見通しとの関係にもなりまして、近距離国際線——必ずしもただいまのところ全日空にどうというふうなことは、私どもとしていままだ考えるべき時期ではないと思っております。  なお、合併の話がちょっと最後に出たかと思いますが、これは別な問題として御説明申し上げますれば、閣議了解をもちまして、さきに国内の航空体制ということが結論を出されております。すなわち、国内二社、国際一社ということは、数年前の閣議了解できめられております。そういった線を、私どもはだいぶ時間がかかっておりますけれども、ぜひこれを遂行いたしたいというふうに考えておるわけです。その意味で東亜と全日空は合併をする、日本国内航空と日航とは合併をする、こういう線が当時打ち出されておりました。国内航空と日航の線につきましては、現在着々とその線が進んで、昭和四十六年の四月を目途に進められておるわけでございます。東亜と全日空の問題につきましては、一応基本的には、両社においてそういう線は確認されておりますが、国内航空と日航との場合におけるほど明確な線は、いまだ打ち出されておりません。したがいまして、昨今来そういう問題についていろいろ新聞紙上にも出ますように、私どものほうでも、ひとつそれを促進してもらいたいということをお願いをしておるわけでございます。事の性質上、われわれがその中に立ち入るのはいかがかと思われます。できるだけコマーシャルベースのお話で進めてもらうという線でいっておりまして、現状相当に両社のお話が進んでおるという報告を両社から受けておる次第でございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 これは、たとえていいますと、松山ですか、あるいは宮崎あたりで、こういうことが起きているのですね。全日空と東亜航空との発着の便が、時間が全然違うわけです。だから、乗り継ぎということを全然考えられない、全然別の時間を考えて乗らなければならないという時間差といろものがあるわけです。だから、お互いの会社が自分かってな時間に飛んでいる、こういうことで、お客のほうが一生懸命時間を考えなければならないというふうな、飛行機としてはあり得ないような食い違いがある。こういう点は十分運輸省のほうで考えた時間的なつながりというものをつくっていただかなければ、お互いのにらみ合いが、そういうところに出ているというのでは困るわけです。こういう点、やはり合併の方向に持っていってもらったほうがいい、こういう点は、利用するほうの側から考えて重大な問題だ、こう考えるわけです。この点は、なぜこういうことを言っているかというと、一番先に質問しました航空の分野をきめていき、将来の輸送体系をきめるについては、枝線がどうなっていくか、あるいは国内幹線がどの程度伸びていくかということによって、空港整備の問題もいろいろ起きてくると思うのです。だから、パイロットでもジェットのパイロットは一人が三千万円からかかる、こういうことになるわけですが、そういう点については、全日空なりあるいは日航が、自分のほうで自主的にパイロットの養成をやっていらっしゃる。ところが、四十四年度の予算の中にも航空大学の予算を見積もられて、その中に航空大学はできていくということになっていますけれども、実態をいろいろ見てみると、何か政府の、国の大学のほうは全くおくれておって、これは間に合うのかなという感じを受けるわけですね。そういう点、実際に航空大学を卒業する人たちが、現在の航空事情に合ったような卒業のしかたができるのか、あるいは運輸省のきめていらっしやる航空大学は、その役目を果たすだけの規模を持っているのかどうか、あるいはまた、いま募集して教育する人員がこれからの航空事情に合うのか合わないのか、そういう点についてどうなんでしょうか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 先ほど合併のメリットの一つで時間の調整の話がございまして、私どもはそういう線を非常に重視いたしまして、そういった調整などは常時考えておりますが、器材の回しぐあいとか、会社の要員の関係その他で、いま申されたような点があるいはあるかと思いますが、今後も引き続きまして、そういう点については十分進めていきたい。なお、安全性の見地からも、どうしても合併は進めるべきであるというふうに私どもは考えておるわけです。  お話しの航空機乗員養成の問題でございますけれども、先ほど来の長期の見通しのもとに立って、いろいろ事をやるべきだという中の乗員養成というのは、一番最たるものだと思います。おっしゃいますように、機長というようなものに仕立て上がりますのに、最低におきましても四、五年はかかるというような状態であり、また、これにはばく大なる経費がかかっていくわけでございます。それは長期の器材計画あるいは路線計画というものを前提にしながら、そういう養成を考えていく必要があると思っております。現状におきましては、実は器材計画等を前提にいたしますと、大体年間百七十名ぐらいの操縦士を養成していがなければ、いわゆるコンコード等のSSTが入るころまでの乗員養成が間に合わないというふうな計算が、一応見積もられております。  ところで、この百七十人を養成いたしますについては、現在そのソースは、航空大学校、それから防衛庁の委託、それから会社の自社養成、こういう三つのソース、さらに申し上げますと、防衛庁からの従来の経験者の割愛といいますか、そういう線でこの乗員をいまカバーいたしております。航空大学校につきましては、従来、大学規模が三十名で、学科教程が二カ年でございます。その募集いたします対象も、大学二年以上というような方々を対象に考えておりました。ところが、こういった規模では、ただいま申し上げましたような需給にはとうてい間に合いませんので、昨年からこの規模を拡大いたしまして、九十名という規模にいたしてスタートをいたしました。学科教程も二年という従来のものを四年に延長し、対象人員もできるだけフレッシュな、若いときからの者を採ろうということで高校卒ということにいたしまして、それでとの航大の拡充強化をはかった次第でございます。それから防衛庁の委託におきましては、従来は四十名ということでございましたが、これも防衛庁サイドの予算その他の御協力、御努力をいただきまして、十名ふやして五十名という線にしていただいた次第でございます。かりに百七十名をベースにいたしますと、あと三十名不足するかと思いますが、そういった面を自社養成と、それ以外の割愛という面でカバーをしていこう、こういう計画にいたしておる次第でございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 これだけでもまだ相当論議の余地があるので、これはあと勉強して御質問することにいたします。それについて、先ほど申し上げたとおり、空港整備についてもいろいろ将来についての問題点が相当出ているので、これからやはり系統立ったものをつくっていただいて、その線に沿ったものを私たちの前に明示していただきたいわけです。それによってわれわれも勉強して、こういうところはどうだ、こうだ、という指摘をしなければならないわけですが、それに対して全然手探りでいろんなものを調べなければならない。こういう点は、やっぱり相当運輸省のほうにも手落ちがあるのじゃないか、こう考えるわけですから、この点、十分整備していただきたいと思います。  それについて、やはり同じ整備問題で、大阪国際空港ができたけれども、これは東京の羽田よりもまだオーバーするような内容を持っているけれども、八年後にはパンクする、こういうわけで、去年の夏、見せていただいたわけですが、私自体も、カーゴビルが小さいのじゃないですか、こういうふうに羽田でも感じたから、両方について聞いたわけですが、指摘されたとおり、カーゴビル自体は小さいです、こういうことで、現地で聞くと、十年ぐらいはもつのではないか、こう言っておられましたが、専門家から聞きますと、カーゴビルだけでもう一、二年もすればだめだ、こういう御意見もあるわけなんです。だから、八年どころではなく、一、二年で貨物輸送の線が非常にアップされてくるとパンク状態だ。こういう点のバランスが十分とれていないという点は、初めの設計自体が先の見通しが十分でなかったのじゃなかったか、こう考えられるわけですが、伊丹の大阪国際空港で指摘される問題と同じ問題がやはり羽田にはもっとあるということが言えるわけなんですが、この点について航空局長どうですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 航空貨物は非常に激しい伸びを示しておりまして、これを受け入れます空港における貨物施設というものと能力は、やはり滑走路その他の基本的な機能の問題と並行して、非常に重要なことになると思っております。ただいま御指摘の大阪の貨物ビルの問題でございますが、実は貨物ビル自体は、これはビル会社に民間の経営資本でつくらせておりまして、官自体では、これにタッチをしないでやっております。しかしながら、これをいろいろ建てますについては、先ほど来お話があります航空の将来計画との関連がございますので、私どもと十分な打ち合わせのもとにやっておる次第でございます。具体的な問題といたしまして、大阪の場合に、国際貨物ビルと国内貨物ビルと二つに分かれますけれども、実は国際貨物ビルにつきましては、現在の貨物ビル、面積にいたしますと五千四百五十平米ございますが、この貨物ビルの面積をもちまして、将来の貨物需要の伸びを計算いたしますと、これは昭和五十年から五十三年くらいまでは、一応もつのではないかといろふみに考えております。  それから国内貨物ビルのほうが、実は先生のおっしゃいますように非常に手狭である。現在ございますのは三千六百平米でございまして、これが現在の貨物の伸びからいたしますと、四十八年くらいまでしかもたないめではないか。その先は一体どうするかという問題が出てまいりますが、この貨物の扱いにつきましては一冒頭申し上げましたように、将来の非常に大きな問題だと思っております。いわゆるコンテナ化とか、こういうビル内におきます自動化、あるいは機械化というようないろんな問題がございまして、そういうものをひとつこの国内貨物ビルについては、今後特に考慮をしてもらわなければならないのではないか。あそこは御承知のように、地べたのスペースの非常に狭いところでございまして、なかなかビルだけのスペースをよけいとるわけにはまいらないような実情もございますので、そういった面で、この国内貨物ビルについては寿命を伸ばすべく考えるというようなことで、一応私どもは考えておる次第でございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 それで、いまの問題ですけれど、これはほかのところと違って、貨物ビルといろものは、飛行機の場合は分散できないのですね。一カ所にまとめて、すぽっとつくっておかないと役に立たない、こういう面があるわけです。そういう点について、特に大阪国際空港の場合、万博を控えているということで、普通の伸び方のようなコンスタントの伸びを考えていると、これは大きな違いが起きてくることになってくるわけです。ですから、その万博で、急激にある国々が自分の会場に物を持ってこなければならない、こういう必要性なんかが出てきた場合には、どんどんここに集中してくるということが考えられるわけです。こういろ点についても、そういう危惧は十分持たれるといろことで、その点、十分研究して、早急な対策を立てていただかなければならない。  また、飛行場に面しにところのガラスが総ガラスなんですが一金網を入れてますかと聞いたんですが、入りてないわけです。これで音の反射を受けたら割れないか、こう言ったら、割れることはないでしょうという空港長のお話でしたけれども、これまた専門家に聞くと、ガラスの前に音を反射させるものを置いておかないと、将来は完全に割れますということなんですが、これまたお考えになっていただかなければならない大きな問題だと思います。  それはそれとして、そういうふうに今度ジャンボの——この間、航空局長が、ジャンボになると音はいままでのジェット機より少し小さくなるのではないか、いままでの研究でそういうことがいえる。こういうことなんですが、いろいろ伺ってみると、747についての御研究であるということなんですが、世界各国が同じ方向に向かっているとはいえないわけで、いろいろな機種が入ってくると、そうはいえない面も一部あるわけですね。そうなってくると、やはり音による公害ということは十分考えなければならない。こういうことになってきますが、いまでさえ相当音による問題点が出ております、米軍基地の基地公害もやかましくいわれておるおりですから、この際、法律を変えて、いまきめておる範囲をもう少し広げるお考えはありませんですか。もう少し規定を広げる、地域や移転補償をもう少し広げる。金はかかるわけですが、そういうことをお考えにならないと、最後はそうせざるを得なくなってくるのじゃないかというふうに考えるわけです。飛行場が新しくなるのに、そういう面が手おくれだということになると、これはずいぶん手落ちだと思うのですが……。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 移転補償にしろ、テレビの受信障害の補償といいますか、そういう範囲の拡大の問題でございますが、大阪空港では非常に大問題であり、また、今後三千メートル滑走路もできるということでございますので、実態を十分調査をいたしまして、実情に合うような方向を検討いたしたい、かように考えます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 それから、やはり同じ騒音の公害で問題になっている学校の防音装置なんですが、この間、新聞で見ますと、防音装置をつくってもらったけれども役に立たなかったというのが一点と、それから、夏になると、まるで蒸しぶろで勉強なんかやっていられない、全く見るもむざんであるということがあるわけです。冬場は暖房ができますし、換気と暖房をすればどうにか防げるとは思いますけれども、夏場は換気だけでは済まされないと思うのです。そこで、冷房なんかをやるお考えはないかどうか、この点をお願いします。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 学校の防音工事に伴う冷暖房装置の問題、特に冷房の問題でございますが、これは五十五特別国会におきまして、公共用の飛行場周辺における例の騒音防止法というものをお通し願いましたが、その御審議の際に、これに附帯決議として、将来そういった冷房装置をも考えるべきだ、こういう決議もなされております。しかしてまた、最近四十四年からかと思いますが、防衛施設庁関係におかれましては、東京から以西の学校等について、そういったことを一、二やられるというようなことにもなってまいりましたので、その辺の実情を勘案いたしまして、私どももそういう御希望に沿うような方向で今後検討をし、対処をいたしたいというふうに考えております。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 そろすると、いま最後にお伺いしました二点については、早急に実現をはかっていただくほろに努力をしていただきたい、こういうふうにお願いしたいわけです。全般にわたりまして、相当広い範囲をお伺いしましたので、突っ込みの足りない点ばかりであるのですが、今後勉強いたしまして、もっと突っ込んだ御質問をしたいと思います。たいへんありがとうございました。

阿部喜元自由民主党

○阿部(喜)委員長代理 次回は、明後七日午前十時理事会、午前十時三十六分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時九分散会

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