運輸委員会 第7号
- 発言数
- 250 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1969/02/28
会議録
○砂原委員長 これより会議を開きます。 新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案を議題として質疑を行ないます。 本日は、本案審査のため、参考人として新東京国際空港公団総裁今井栄文君が出席されております。参考人からの意見聴取は、質疑応答の形式で行ないたいと存じますので、御承知願います。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。山村新治郎君。
○山村委員 まず第一番に、これは大臣にお聞きしたいのでございますが、今度の新東京国際空港、この空港がアジアにできるのは、これが初めてだろうと思いますが、いわゆるSST時代、これにどうしてもこの新東京国際空港をつくらなければならない。けさの新聞などを見ますと、コンコード001号というのが、あす処女飛行を行なうというようなことも見えております。そこでこの空港をつくることが、日本の国が政治的にも、経済的にも、文化的にも、アジアの中心的地位を占める最も必要なことであるということでございますが、大臣の決意をひとつお伺いしたいと思います。
○原田国務大臣 ただいま山村委員の言われましたとおり、今後の世界経済の中で日本が占める地位から考えましても、その中の航空部門をとりますときに、どうしてもいまお話しの新しい空港というものは必要なわけでございまして、私はその担当をいたしておるのでございますが、皆さま方の御協力によりまして、この新しい空港が予定どおり完成することができ、日本の経済発展のために資することができるように心から御協力をお願いするとともに、私はその責任を懸命の努力をもって果たしたい、このように考えておる次第でございます。
○山村委員 続いて航空局長にお伺いします。このSSTに対応する世界各国の空港対策というのはどのようにやっておるか、これをひとつできるだけ詳しく説明してもらいたい。
○手塚政府委員 SST自体につきましては、御承知のように、世界では二種類のものが開発中でございます。一つは、英仏が共同してやっておりますところのコンコードというのでございまして、先ほど先生が試験飛行を始めるようになったと言われましたのは、この英仏共同によるコンコードの場合でございます。それから、これに対応いたしまして米国で開発をしておりますアメリカのSSTというのがボーイング社で開発をされております。さらにつけ加えて申し上げますと、ソ連では、すでにこのコンコードとほとんど同型に近い状態のものが、試験飛行を終了しておるというようなニュースも聞いておるわけでございます。このコンコードは、一番最初に出てくるであろうと思われますが、これが実用に供されるのは、大体昭和四十八年ごろであろうと推定されます。それからアメリカのSSTにつきましては、それから二年ないし三年おくれて出てくるであろうというふうに目下のところ推定されております。 この両者につきましての空港関係でございますが、前者の英仏共同によりますコンコードのほうは、現状の三千メートル級滑走路で間に合うということに、現在のところ性能が定められております。したがって、これに対応する空港計画というのは、世界各国において別途になされてはおりません。それからアメリカのSSTに対しましては、少なくとも四千メートル級の滑走路がその安全性の見地から必要である、こういうことになっておるわけでございます。 わが国におきましても、日本航空が英仏共同のコンコードにつきましては三機発注しておりますし、USSSTのほうは五機発注を行なっておるわけでございます。この後者のものに対応して成田の新空港は必要になる、こういうことです。この後者のSSTに対応いたしまして、やはり世界各国におきましては、空港計画というものがそれぞれなされておるわけでございます。一つ一つの空港については別といたしまして、全般的に滑走路等はすでに、特にアメリカ等におきましては、現在長いものを初めから持っておりますので、日本のように、きょうあす火がついて延長を企図しなければならぬというほどの状態ではない。大体三千六百メートルグラスの滑走路はありますし、四千メートルの滑走路を持っておるところもあるという状態でございますので、そういった面について、必ずしもあわてていま計画をどうこうしておるわけではございません。ただ、われわれの成田の空港でも、その必要性の一つとして、そういったSST関係に対応しての必要性のほかに、いわゆる便数が増加してまいりまして、この増加に対応する必要性というものがあるわけでございます。この点につきましては、世界各国、アメリカにしろ、ヨーロッパにしろ、すべて同様な状態を現在来たしております。そのために、空港の拡張計画というのが盛んに行なわれておるわけでございまして、新たに空港をつくろうというような計画などは、たとえばニューヨークにおきましても、現在三つあるほかに、第四の空港をいま計画しておりますし、ロサンゼルス等もこの拡張計画をやっておる。あるいはパリにおきましても現在二つありますが、さらにパリ・ノールというのをもう一つ考えておる。あるいはロンドンにおきましても現在ヒースロウ、ガトウィックという二つがありながら、さらにもう一つ考えておる。こういうような考え方で、それぞれの新しい空港につきましては、おおむね滑走路の長さは四千メートル級を計画して、われわれ成田で考えているのと同じようなSST対策を考えておる。以上が概括でございますけれども、各国の状態でございます。
○山村委員 ちょっと隣のほうが抜けちゃっているようですが、中共においても、北京の郊外に空港をつくっておるというようなことがいわれておりますが、この規模とか、それらのことについて詳しいことがわかっていたら、ここで説明していただきたいと思います。
○手塚政府委員 中共の実情につきましては、まことに残念でございますが、私のほうでは十分資料がございませんので、よくわかっておりません。
○山村委員 中共が国連加盟というようなことになって、そして日本でごたごたやって、飛行場ができないなどというようなことになりますと、アジアの中心というのは、ひとりでに中共のほうへ行ってしまう。そういうようなことも考えなければなりませんから、できるだけ早い機会にりっぱな空港をつくっていただきたい。これが私の気持ちです。 ところで空港を最大利用した場合に、一体何年までもつのか、それをひとつ説明していただきます。
○手塚政府委員 いま成田で考えております滑走路は四千メートルと二千五百メートル、さらに三千二百メートルの横風用の滑走路というこの三本でございまして、二千五百メートルと四千メートルとの間隔が二百五十メートルございますので、この二つの滑走路によりましては、二十六万回の離発着能力を持つと考えられております。これを現在の需要の伸びから一応考えますのにはおおむね十年余、供用開始後十年余もつと考えられます。余と申し上げますのは、今後の器材的な変化というのがいろいろございますので、その辺、的確に何年かということを申し上げにくいので、大体十年余維持できると考えております。
○山村委員 それでは時間もないそうですから、どんどん移さしていただきます。 公団総裁せっかくおいでですから、簡単に現在の買収の進行状況を説明いただきます。
○今井参考人 買収の状況につきましては、現在千六百ヘクタールの中で民有地は六百七十町歩、六百七十ヘクタールでございますが、六百七十ヘクタールの中で現在民有地四百七町歩、四百七ヘクタール余を買収を完了いたしました。したがいまして、残りは二百余町歩になるわけでございますが、全体の敷地面積の六〇%以上というものにつきましては、すべて契約を完了して支払いを行なっておるという状況でございます。さらに、それを第一期工事区間と第二期工事区間に分けて申し上げますと、昭和四十六年度の初期に開設を目標とする第一期工事区間につきましては、すでに二百九町歩以上の用地の買収を完了いたしまして、御料牧場の現在の予定地と合わせますと、これが約二百四十町歩ございますので、これと合わせますと、第一期工事区間五百町歩に対しまして、すでに四百五十町歩近いものは、私どもとしては買収を完了した。したがいまして、第一期工事区間につきまして、現在残っておるのは五十数町歩というふうに考えております。
○山村委員 ちょっとこまかいことですけれども、私が前に見たので、いわゆる一坪運動の中で衆議院議員山口シヅエ所有地というのがありましたけれども、この一坪はどうなっておりますか。
○今井参考人 私自身もそのくいを見ておりませんので、はっきり申し上げられませんが、当時、一坪運動を一昨年あたり主として空港反対の方々がおやりになった当時に、政治家の先生方も若干くい打ちに参加されて、くいを打っておられる写真等が新聞にも出たのでございますけれども、実際に私どもの伺っておるところでは、先生方の名前で登記してあるというふうには伺っておりません。
○山村委員 まあこれは一坪でも大事ですから、山口先生、幸いに自民党へいま入ってきておりますから、ひとつ交渉して、一坪でも買い上げて、一日も早く完成させるように努力していただきたいと思います。 さて空港建設、このためには、いわゆる関連の公共事業がいま並行的に実施されることが必要でございますが、しかし、この実施にあたって、地元に多大の負担をかけることになります。しかし地元としては、この負担に耐えられないというのが現実でございます。たとえばこの周辺の市などにしましても、一番大きな市でも総予算が十億くらい、小さな市になりますと一億台の予算でやっておる、そうしてこれに対して、それこそ政府のほうの対策はどのようにしてやっていくのか、いわゆる特別立法などございましょうが、実際にこれに対して、それこそ地元が負担しなければならない金額、この関連の公共事業に対して、この金額をまず言っていただきたいと思います。
○手塚政府委員 関連公共事業は範囲が非常に多数ございますが、これらのものの総事業費、政府のサイドでつくっております実施本部で最終的に結論を出しました姿としては、総事業費千九百十四億と考えております。その事業費のうちで、地元負担を伴うものの事業費が六百五十九億ということに相なっております。
○山村委員 航空局長にお尋ねしますけれども、このいわゆる特別立法、これが出るわけでございますが、これはいわゆる自治省が主管で、地方行政委員会にかかると思いますけれども、ここでこれを説明してもらって、いろいろお聞きしたいのですが、何しろ時間がないということで、一つだけひとつ皆さんにこれはよく覚えておいていただきたい。というのは、実はこの空港を建設するために、どうしても地元で必要だから来てくれと言って来た空港じゃないのですから、それを言ったのは、おそらく私一人くらいですが、はっきり申しまして、総理が千葉県の知事を呼んで、千葉県の言うとおりにするから、ぜひ引き受けてくれと言って承諾なさったのがこの空港です。そして千葉県の県議会自体も、一時は白紙でございましたし、そうして、それに対していろいろ知事が条件をつけた。そうして、その条件をのんだということで、千葉県が引き受けたというのが実態でございますが、しかし、現在中央の各官庁の間に行ってみますと、千葉県は虫がよ過ぎるというようなぐあいに、何だか千葉県に対して意地悪をしているような感じがなきにしもあらずでございます。一つの例をあげますと、たとえば、これは総裁のほうからお聞きしますが、空港の騒音地域というのは、一体どれくらいの地域をさして騒音地域というのか。
○今井参考人 空港の騒音地域は、現在の騒音立法の範囲では、滑走路の先端から千三百メートル、それから滑走路の中心点から横に約四百六十メートルというふうなことになっておりますが、私どもは、千葉県のほうと当初からよく御相談をいたしまして、千葉県の御意向等もくみまして、新空港につきましては、将来の新しい地域というようなものの出現も想定いたしまして、できるだけ騒音区域を広げておくというような観点から、現在滑走路の末端から二千メートル、滑走路の中心点から横は六百メートルというふうな範囲を、一応騒音の対象区域と考えております。その範囲につきましては、移転の希望者に対しては移転補償をする、あるいはまた、それの買収を希望する方々に対しては買収を行なう、こういうことで、すでに昨年の暮れに、閣僚協議会の御決定もいただいておるわけでございます。
○山村委員 そこがひとつ問題なんですが、法律上言うと千三百の四百六十五、そして公団側としては二千と六百というのは考えていきたいというようなことを言っておりますが、しかし、これはこの一つをとってみましても、実は千葉県側が初めに要望しましたのは横が千の縦が二千、そうしてそれものむというような話でございました。しかし、だんだん現実的に可能な線というと、このいわゆる千三百の四百六十五、そうしてこの二千六百というのも、おそらくこれは値段は同じとして買ってくれるでしょうけれども、しかし、税金という面になりますと、これは一般の売買と同じことになってしまいます。そこらもひとつ地元民が政府に対して、そうして空港公団に対していわゆる不信感を抱いておるというのは、そういうようなところからもいろいろ出てきておるということも考えなければならないと思います。県としては一番初め、地元千と二千は騒音地域として、空港敷地として同じように考えてやるんだということになっておりましたが、これがだんだんこのように変更してきておる。たとえば、また河川を広げますために、そして、その地域の土地改良をやってやる。その場合に、今度も七割五分の国として高率の補助を出すということにはなっておりますけれども、地元民に対して一番初めにこの交渉に当たったときは、全額国費をもってこれに当たるというようなことで交渉しておるわけです。そういうようなことを一つずつあげますと、数限りがございませんが、そういうようなものが積もり重なって、国及び公団に対する不信感として地元民にあらわれておる。また、それをいいことにして、これを扇動して利用するのもよくない思いますけれども、そういう人もずいぶん少なくなってはきておりますが、今後はできるものはできる、できないものはできないと、はっきりさせて、いろいろ交渉していただきたい、これが私の考えでございます。 さて、時間もありませんので次に移りますが、土地所有者の大半は、総裁の説明で賛成ということを聞きました。しかし、一部といえども反対者があるということは、空港建設のためには問題であります。そこで、これらの反対者に対する今後の対策はどのようにしていくか、これを総裁からひとつお伺いしたい。
○今井参考人 反対者の方々に対しましては、われわれとしては従来も再三再四、御協力をいただくようにお願いをいたしておるわけでございますが、特に、千葉県の知事さんの非常な御協力を得まして、私どもとして補償の内容であるとか、あるいは代替地、あるいはまた将来の職業転換対策、あるいはまた反対の方々が騒音区域に住んでおられる場合には、これに対する騒音対策というふうなことで、現在反対しておられる方々の利益を十分に守るような方向でお話し合いをいたしてきておるわけでございます。しかし、なかなか御了承を得られない向きも多いわけでありますが、私どもとしては、今後とも全力をあげて努力いたしたい。 なお、代替地につきましては、すでに条件賛成の方々に対しては配分を行なっておるわけでございますが、これが、反対者の方々が将来かりに御協力をいただける場合にも、私どもとしては決して御迷惑をかけないように、代替地等についても十分御意向を伺った上で対処いたしたい。現に、これは知事さんも非常に御熱心に検討しておられるのでございますが、印旛の干拓地の入植の問題というふうなものにつきましても、反対の方々に対しても十分これを提供するようにというふうな線で、現在強力に説得を行なっているという状況でございます。
○山村委員 ただ、そこで問題になりますのは一坪運動という運動ですが、これに対してはどのような態度でやってまいりますか。
○今井参考人 一坪運動につきましては、現在第二工事区間につきましては、五百町歩の中で、特に予定地の北のほうに近い部分に数カ所散在いたしておりますが、全体面積は約〇・五ヘクタールでございます。これに対しましては共有者が非常に多うございまして、わずかな面積の土地を二百五十人あるいは三百人という方々が共有しておるという状況でございます。しかも、先ほどちょっと触れましたが、建設に反対するという御趣旨のために、共有を行なっているというふうな事情もございまして、話し合いでこの用地を取得することは、なかなか困難じゃないか。したがいまして、最終段階においては、私どもは現在土地収用の認定の申請の準備をいたしておるわけでございますが、私どもは現に土地を持っておられる農民の方々とは、かりに反対であっても、極力説得するという姿勢でまいりたいと思いますが、こういった一坪運動に対しましては、最終的には土地収用法による強制収用ということもやむを得ないのではないか、かように考えております。
○山村委員 まことにけっこうであります。話しても、どうしてもわからないというのはしようがないから、それでどしどし手ぎわよくやっていっていただきたい。この空港がこれだけもめたのはなぜかというと、手ぎわが悪かったからもめたんです。まず一番初めに、空港予定地として富里、八街地区があげられましたが、あの地区は、初めに富里、八街の町が一反歩百万円くらいで買ってくれるならどうだろうという世論調査をしました。この世論調査も、役場の職員が投票箱をかついでいって、背中を向けて、投票券を一軒について一枚ずつ入れてもらった。そのときの投票では、九割が賛成だった。ところが、これがいろいろなデマその他扇動で、どうしても三里塚に移らなければならなくなった、そういうような過去の経過もあるわけです。どうしても反対で、手がつけられないという場合には、これはひとつどしどし大いに自信を持ってやっていただきたい。公団総裁に強く要望するものです。 次は、新空港建設のための敷地の提供者、また、空港周辺の騒音地区に居住する人たち、これらに対していろいろな手を打つことはもちろんですけれども、もう一つ忘れてはならないのは、これらの人々に提供する貴重な代替地を、それも敷地の価格の半値の一反歩当たり七十万円で提供してくれた人たちに対して、政府としては一体どのようにしてこの人たちを優遇してやるのか。新空港ができますので、その空港内の営業あるいは就労対策についてどのように考えておるか、ひとつそれについて説明していただきたい。
○今井参考人 まことにごもっともな御質問でございます。私どもは空港予定地の閣議の決定がございました当時から、地元に対しましては、地元民に御迷惑をかけないように、その人たちの将来の生活をむしろ向上せしめるようにというふうな趣旨から、新空港におけるいろいろな営業関係、あるいは就労関係につきまして、でき得る限り地元でやれる仕事は地元の方々を優遇するというたてまえでまいっております。敷地の中における人たちはもちろん、騒音区域に置かれて移転をされる、あるいはそこで営農されるというふうな方々に対しましては、これらのお世話をすることはもちろんでございますけれども、いま先生の御質問にございました代替地の提供者、これは空港の建設に協力するというたてまえから、敷地の中の方方が代替地として移っていかれる土地を提供していただいた方々でございまして、空港建設への御協力という点においては、敷地の中の方々あるいは騒音区域の方々に劣らないお力になったものであるというふうに信じております。したがいまして、空港内の仕事には、空港にいろいろな農産物あるいは雑貨その他の品物を供給する仕事もございますけれども、空港自体において地元の方々のやり得る仕事が相当あるわけでございますので、そういった各般の仕事につきまして、代替地を提供された方々に対しましても、私どもは全力をあげて支援をいたすつもりでおるわけであります。
○山村委員 実はこの地元の者が一番心配しておるのは、空港ができると、その構内営業、そして就労対策と、いいことは言ってくれるが、実際にこの空港ができ上がってしまった場合は、先ほども小川先生も心配されておったのですが、いわゆる資本と権力の前に、とうとう地元は何もとれなかったという結果が出てきてしまうんだということを小川先生は断言しておりますけれども、私はそうでないと思っております。少なくともここで、そうでない、そんなことは絶対ないということを、総裁に言明していただきたいと思います。
○今井参考人 その点につきましては、現在すでに相当私どもとしては具体的に御協力を申し上げておる次第でございまして、たとえば将来の新空港において、構内のグランドサービスあるいは機内食というふうなものに就業する方々に対しましては、すでに十数名の方々が私どものあっせんによりまして羽田において現在それらの仕事に従事し、非常に勤勉に、しかも将来の希望を持って従事しておられるという事実があることを申し上げる次第であります。 さらにまた、空港における将来の仕事に対する準備という意味で、すでに地元におきまして、空港並びにその周辺の警備を担当するための警備会社というふうなものをつくり、あるいはまた、将来の造園、花卉関係の仕事につきまして行ないたいということで、園芸会社というふうなものもできまして、着々と将来の空港の中における地元としてのお仕事に、すでに着手されておられる方々もございまして、こういった方々に対しましては、むしろ私どもは、そのうしろだてになって応援をいたしておるという状況でございます。
○山村委員 そうすると総裁、ただ単に労務者としてではなくて、この空港構内での営業権そのほかもやってやるということを言ってもいいですか。
○今井参考人 構内の営業につきましては、いろいろなものがあると思います。たとえば、国際線における旅客を対象とする高級なレストランであるとか、あるいはまた、商品の陳列、宣伝を目的とする空港のロビーにおける真珠であるとか、あるいはまた光学機械であるとか、あるいはまたトランジスタ関係のテレビ、ラジオその他等、そういうふうなものについては、これは地元の方々がそういうことをおやりになることは、私は必ずしも適当ではないと思います。あるいはまた、外国の旅客を対象にしますインフォーメーションというふうな仕事も、これは相当な経験と、語学その他につきましてのたんのうな人たち等を集めなければならぬというふうな問題等もございますが、しかし、それ以外に地元の方々のおやりになる仕事としては、運輸関係をはじめ、あるいはまた、ガソリンスタンドであるとか、ハイヤーであるとか、タクシーであるとか、あるいはまたクリーニングであるとか、あるいはまた印刷の仕事であるとか、あるいは、みやげ物の売店であるとか、あるいはまた一般の方々を対象とする、あるいはまた従事員を対象とする食堂であるとか、いろいろな仕事があるはずでございます。もちろん、飛行場の清掃の問題であるとか、あるいは除草の問題であるとか、そういうふうな、全く地元の方々によらなければできないような種類の仕事も相当あるわけでございまして、私どもは、単に中で従事員として仕事をするということだけではなしに、地元の方々が結集しておやりになる場合、営業としてやり得る仕事もいろいろあると思います。
○山村委員 最後に一つお聞きしたいと思います。いわゆる現物出資の問題が今度の空港公団法の一部改正をするということになるわけですが、この中の「土地又は土地の定着物の価額は、出資の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。」ことになっております。――時間がありませんからずっとやります。空港の代替地として提供した人間は、これは半分の金額で提供しているわけですが、土地は全く隣接しているといってもいいと思います。それを売ったのが去年、ちょうど一年前の価格で七十万円、その場合に、もし空港敷地のような百四十万円という値段が出た場合には、これは国としていわゆる時価で買うわけですから、そうしてその謄本には空港用地として買収、所有者千葉県となっております。その場合に買い増ししてくれるのかどうか、差額を代替地の提供者に払ってくれるのかどうか、これをひとつお聞きしたいと思います。
○今井参考人 先ほど申し上げましたように、私どもは代替地を提供された方々に対しては、今後の生活設計、空港関連の営業あるいは就労という面において、全力をあげて御協力申し上げるつもりでおりますが、先ほど先生のおっしゃいました代替地提供者の土地提供価格というものは非常に安い。これに対して、さらに追加払いができるかどうかというお話でございますが、これは追加払いはできないと私は思います。ただ、そういったものについて、一般の売買と同じように税金がかかるわけでございますが、実質的に、そういった税負担というふうなものを、何らかの形で軽減する方法はないかというような点については、政府としても十分検討されておるように伺っております。さらに私は、先ほど来しつこく申し上げておりますように、安く、必要な代替地を提供された方々に対しては、将来の空港の運営の面において、営業あるいは就労というような面においてあらゆる努力を傾けて御協力を申し上げ、そういった面で提供していただいた方々に少しでもプラスになるようにというふうな線で今後考えていきたい、公団はそういうように対処していきたいと考えております。
○山村委員 最後に、私、実はいま議運のほうへ行っておりますが、この運輸委員会の理事を前回の国会までやっておりました。そうして、この新東京国際空港公団法が、この前、廃案になるのではないかといってほんとうに心配いたしましたが、危うく首がつながって継続ということになりました。ところが、継続ということになりましたら、さっそく取り上げていただきまして、さすがに良識の府たるこの日本の国会の中でも、特にまた良識人の集まった運輸委員会、いいものはいいものとして取り上げていただき、ありがとうございました。今後は一日も早くこの法案が成立して、そうして空港が一日も早くりっぱなものができあがることを祈念いたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○砂原委員長 米田東吾君。
○米田委員 私は、いまの新国際空港の公団法の改正に関係が出てまいります航空行政、特に日米、日ソの航空関係につきまして御質問をしたいのでありますが、きょうは時間が一時間という制約でございますので、日ソ航空関係にしぼりまして、後刻また日米航空協定の関係について御質問をしたいと思うわけであります。 最初に大臣にお伺いしたいのでありますが、新聞の報道によりますと、この間、六日から持たれました日ソ航空当局の会談によりまして、いまの日ソ航空の内容、あるいはそれに関連する局地航空路等の問題を含めて、合意に達して共同声明が発表されておるように承知して、おるわけであります。したがいまして、私はその共同声明の全文を当委員会に資料として提出していただきたいことをまず要請いたしますが、あわせて大臣から、その共同声明の大綱と、それから経過につきまして、まず御説明をいただきたいと思うわけであります。
○原田国務大臣 米田委員お尋ねの、先般ソビエトの民間航空大臣ロギノフ氏が参りまして、二月の六日から十三日まで交渉をいたしました。このことについて共同声明を発表をいたしております。これをそのまま読み上げてみます。 1 千九百六十九年二月六日より十三日まで東京において原田日本国運輸大臣とロギノフ・ソ連邦民間航空大臣との間で日ソ航空関係の拡大に関する問題について交渉が行なわれた。交渉は友好的に進められ、その結果両国間の航空関係が更に一層発展すべきことにつき意見の一致をみた。 ソ連側は日本側の航空会社によるシベリア上空の自主運航は遅くとも千九百七十年三月三十一日までに実現されることを明らかにした。 2 双方は日ソ共同運航による東京-モスクワ路線が今日まで成功裡に運営され、日ソ間の親善関係の発展に少からず貢献したことに鑑み、日本側の航空会社によるシベリア上空の自主運航が前記合意にしたがって実現されるまでの間、現在の共同運航を更に拡大することに合意した。 このため、現在の共同運航の機種をIL-62に変更し、運航回数を増加するとともに、より合理的な運航時間表を作成するために、「日本航空」と「アエロフロート」が近く話し合いを行なうことになった。 3 双方は、また、千九百七十年の万国博覧会の実施のため共同のチャーター便が、日本国内の一地点とソ連邦ハバロフスクとの間に運航されることを両国の航空当局が認めることに合意した。 なお、日本側の航空会社によるシベリア上空の自主運航が開始された後に、前記の路線に引き続きチャーター便を運航する問題を両国の航空当局が検討し、また日本国内の一地点とハバロフスクとの間の貨物便に関する問題を積極的に解決することとなった。 以上が十三日に行なっております共同発表でございます。 覚え書きは不公表とされておりますが、その内容は、いま申し上げましたこの概要に大体尽きておると思います。
○米田委員 そうしますと、大綱は大体四つぐらいに分かれる、こう思いますが、まず、現在の相互乗り入れが、ことしの三月三十一日までにシベリア上空が開放されて、自主運航になるということが一つのようであります。したがって、それに付随して、当面、それまで現在の運航を拡大するということになっているようであります。それから二つ目には、一九七〇年の万博に向けて、ハバロフスクから日本の一地点に臨時のチャーター便を開設する。 〔委員長退席、阿部(喜)委員長代理着席〕 三つ目には、そのあと引き続いてハバロフスクと一地点にチャーター便の運航が可能かどうか検討される。そして四つ目には、自主運航が開始されてから、貨物便によるハバロフスクと日本の一地点との運航が可能かどうかも検討する、大体こういうことになっているようでありますが、間違いございませんか。
○原田国務大臣 いまあなたが最初に言われたことは、思い違いと思います。ことしではございません、来年でございます。
○米田委員 そうしますと、この第一項、二項の関係につきましては、聞くところによりますと、三月七日からモスクワで商務協定交渉としてアエロフロートと日航の間で交渉が持たれるということでありますが、これは間違いありませんか。
○手塚政府委員 三月七日かどうかは、いまちょっと私、記憶しておりませんが、四月から現行の商務協定は改定になりますので、この三月中には当然やらなければならないわけであります。
○米田委員 三項、四項の検討課題になりました関係につきましては、今後どういうふうになっていくのでしょうか。両当局間で検討するとか、あるいは今後交渉するとかというふうになっておりますが、これは具体的にはどういうスケジュールで、どういうふうになっていくのか、お聞かせ願いたいと思います。
○手塚政府委員 ハバロフスクと日本国内の一地点との間のチャーター飛行につきましての恒久的な問題につきまして、あるいはその間の貨物の運送業務の恒久的な問題につきまして、これはいずれも両国間の自主運航が開始された後におきまして一応検討するということになっておりまして、検討時期については、貨物輸送については自主運航開始後一カ月以内に交渉を持つということも明記されておるわけなんで、したがいまして、この一カ月以内にまた向こうか、われわれのほうからか、アクションをとりまして交渉時期をきめて交渉をする、こういう段取りになると思います。 万博につきましては、これも一応向こうに対してはチャーターを原則的に認める。万博の性質上、日本へ来てもらわなければいけませんので、これは認める、こういうことになっておりますが、この場所について、「日本国内の一地点」とある場所についての問題がまだきまっておりません。これは今度の商務協定の際に一応議題にのせて話を進めるということを、いま内々で考えております。向こうとの折衝をやって、これは確定することになると思います。
○米田委員 そうしますと、万博の臨時便の関係につきましては、商務協定の交渉の際に、具体的には両当局間の折衝があるということに了承していいわけですね。
○手塚政府委員 内容的にはこの協定にはっきりしておりまして、場所は「日本国内の一地点」ということになっております。これは万博の性質上、おのずときまってくることと思いますが、おっしゃるとおりでございます。
○米田委員 そこで、これは基本的にひとつ大臣にお聞きしたいのでありますが、シベリア上空の懸案の開放であります。非常にけっこうなことであり、それが来年の、七十年の三月三十一日までという期限でありましても、日本の国益やあるいは航空当局の長年の努力が認められたということでありまして、非常に喜びにたえないことだと思うのでありますが、七十年三月三十一日までというこの期限をもって、要するに自主運航ですね、日本の航空会社がその飛行機とその乗務員でシベリア上空が飛べる、こういうことになるということでありますが、この期限は、もちろん国際間の共同声明として出されておるわけでありますから、疑いはないと思いますけれども、よもや延びるというようなことはないかどうか、この点ひとつ大臣から、その交渉に当たられた立場でございますので、確信を聞かしておいていただきたいし、それから、いわゆる新聞に伝えられておる自主運航、この自主運航の内容は、私が申し上げましたように、日本の航空会社が、すなわち、日航が日航の飛行機で、日航の乗務員でシベリアの上空が飛べる、こういうことで間違いないかどうか、これもひとつ念のため、大臣並びに航空局長でもけっこうでございますから、お聞かせいただきたいと思います。
○原田国務大臣 国と国とが約束をしたことが間違いがあるかないかというお尋ねでありますが、私は、そのようなことは信じるという以外にないのでありまして、かえって、そういうことに間違いがあるというような懸念を少しでも私が漏らすことは、相手国に対する不信の念になるくらいに考えております。ソビエトのほうでは、今度の交渉の団長でロギノフ大臣が来られ、わが国は私が団長としてやりました。あとは、手続は外交関係に移されるわけでございまして、この点に関しましてもソビエト側の意思も明白でありまして、私はこれは必ず実行されるものとかたく信じております。そして行なわれるものはいわゆる自主運航、日本の日航の持ちます飛行機によって自由な、お互いに何ら制約のない形において飛行機が飛ぶ、こういうことは間違いない、こういうことでございます。
○手塚政府委員 後段におきます自主運航の内容そのものについての御質疑がございましたので、ややふえんして御説明申し上げますと、特に飛行機につきまして、先方のイリューシンの飛行機を使うことが条件になっておるのではなかろうかという御懸念があるかと思うのですが、この点に関しては、条文面におきましても特に私どもが意を使いまして、たとえば、特定の航空機の使用を条件とされることなくその航空機――日本の航空機及び乗り組み員によって特定路線を平等の原則で運航する、こういうような定義をつけまして中に明記いたしておりますので、そういった御懸念は全くございません。
○米田委員 きわめて明確にしていただきましたが、加えて、日航の乗務員もアメリカ人の乗務員だっておるわけです。そういうことについても何ら条件はない、これは確認してよろしゅうございますか。
○手塚政府委員 これは自主運航の定義自体につきまして、私どもは相当な時間をかけまして向こうと議論いたしました結果でございまして、いま申し上げましたように、乗務員等についても、何らの条件はつけられておりません。
○米田委員 大臣から非常に確信のある、しかも慎重な御答弁をいただきましたが、私が本委員会で念のため特に御質問申し上げましたのは、この問題につきましては、従来から日本政府並びに当局はソビエト側と交渉されましたが、シベリア上空の開放の引き出しについての大きな障害は、一つは軍事的にシベリア上空はなかなか開放されないだろう、一つは、主としてこれは日本の政府の関係だろうと思いますけれども、料金問題等がございまして、本来の自主運航に入るということについては、なかなか障害があるだろう、こういうような問題点があったかと思います。問題の、シベリア上空の開放が今度実現するわけであります。従来私どもがこの委員会でいろいろ政府から説明を聞きまして承知しておりました経過から見ますと、シベリア上空が、七〇年三月三十一日までということでありますけれども、意外に早目に開放されるという感じを持ったわけであります。しかも、三月三十一日までという期限をつけたのは、むしろ上空を飛ぶ飛行機に対する地上施設の設備と整備のために、七〇年三月三十一日まで待ってもらいたいのだということがいわれておるようにも聞いておるわけであります。そういうことだとすれば、すでに今日ただいまの段階でも、シベリア上空は、軍事的にはもう開放されていると見て差しつかえないのではないか、こういう感じを持って御質問をしたわけでありますけれども、そういう点は大臣はどんなお感じでございましたか、これもお聞かせ願いたいと思います。
○手塚政府委員 交渉の具体的な過程の中におきまして出ました問題と、その交渉過程の内容から察知されることでございますので、私のほうからお答え申し上げたいと思いますが、向こうのほうでは、軍事的な関係ということは今日では全然申しておりません。これは昨年、中曽根前運輸大臣がモスクワにおいでになりましていろいろ交渉されました過程におきましても、そういった議論は全然出されておりません。それから、地上におきます航空保安施設等については、現状のもの以外にまた新しいものを施設するというようなことを、計画としていろいろ話をしております。ただ、それができなければ絶対に飛べないかということにつきましては、今後若干技術的な折衝をしてみないと、はっきりしたことはわかりません。しかし、かりに現状のままでありましても、絶対に飛べないということではないとわれわれは考えておりますが、詳しくは今後の交渉にまつつもりでおります。
○米田委員 そのように、いずれにいたしましてもシベリア上空は開放される。しかも、当面は現在の相互乗り入れの日ソ間の航空路が拡大され、たとえば週二便になるとか、あるいは貨物便が強化されるとか、いずれにいたしましても、そういう方向できわめて前進をするということでありますので、喜ばしいことではないかと思います。問題は、そういうふうにほぼシベリア上空の開放が確定的になり、しかも期限は切れておりますけれども、待望の自主運航がほぼ見通しがついた、こういう段階に来たということは言えると思うのであります。 そこで私は、従来の経過にかんがみまして、今回もソビエト側が提案しております局地線としての新しい積極的な提案、これにつきまして、共同声明では検討する、今後も交渉するということになっておりますけれども、当局としては、どのような姿勢でこの問題に取り組まれようとするのか。私が受けている感じは、ソビエト側のほうではきわめて能動的である、日本側のほうではきわめて消極的である、こういうふうにも感じておるわけであります。これは今後の日本の国益の面からいきましても、それから航空行政全般の面からいきましても、重要な問題じゃないかと思いますので、まず提起されました万博の臨時便あるいは貨物便の局地線――万博の臨時便が引き続き局地線としての可能性が出てくるわけでありますが、これらに関係いたしまして、大臣並びに航空当局といたしましては、どういう姿勢で取り組まれようとするのか、基本的な問題でもございますので、お聞かせ願っておきたいと思います。
○手塚政府委員 局地線の問題につきまして、万博期間中とそれ以降の問題と、二つに分かれるわけでございます。万博関係の期間におきましては、これは万博の国家的な行事であるという性格にかんがみまして、私どもは航空面における制約というものはできるだけなくして、自由な立場においてチャーター飛行を行なおう、こういうふうな基本的な態度でおります。ただ、自主運航が来年の三月までは行なわれない、つまり、それまでは共同運航でございますので、この万博期間中のチャーター飛行というのは、共同運航という姿で実施をする。しかし、その便数なり飛行機の機種なりについては、一切われわれは制限的には行なわない、こういう感触で協定覚え書きを結んでおります。 それから、これが終わりました後のハバロフスクとの間の貨物の航空運送業務につきましては、これは首都と首都の間の本来的な自主運航が実施されることになった後の話でございますので、それから後については、できるだけ航空業務も日ソ両国において拡大的に考えていきたい。こういう基本線をもちまして、この覚え書きにおきましても、文句といたしましては、積極的に解決する方向でということで、その意図を盛り込んでおるわけでございます。ただ、いろいろ技術的にこまかい問題もございますので、自主運航が開始された後一カ月以内に一応交渉を持って、そういったものを具体的にきめて進めていこう、こういう態度であるわけであります。
○原田国務大臣 大体いま局長が申したことで尽きております。私どもといたしましては、まず自主運航が開始されることが第一番、それが済みましたあと、先ほどから申し上げておりますように、積極的な態度で今後臨んでいくという態度でいきたいと思っております。
○米田委員 そこで、もう少しこまかくお聞きしたいのでありますが、まず万博のチャーター便の関係でございますけれども、ソビエトのほうでは、提案にあたってハバロフスクからという提案をしているわけです。日本のほうには一地点というふうに表現されておるわけですが、これはどうなんですか。私ども仄聞したところによりますと、この日本の一地点ということについても、大体地点の名称というものは、交渉の段階、折衝の段階ではほぼ明らかにされてきておる。新聞なんかによりますと、ある新聞では、大阪と明確に書いているところもある。ある新聞は声明文どおり、一地点というふうにしているところもある。あるところでは、ソビエト側では新潟を実は考えておったんだ、そういう提案も当初あったのだ、こういうようなことも出ておるわけであります。いままでの折衝の段階は、あんまりほじくってもしようがないと思いますけれども、どうですか、これは一地点というのは固まっておるのですか。固まっておるとすれば、どこを大体考えておられるのか。さっきの御説明では、万博は大阪なんだから、大阪ということになるんじゃないかという御答弁もちょっとにおいがあったようでありますけれども、そういうふうに承知して差しつかえありませんか。
○手塚政府委員 この一地点は、まだ実は明確には向こうとは話がついておりません。しかしながら、万博関係のチャーターにつきましては、御推察なさっておるようなことが、おそらく双方の利益として一致するところではなかろうかと考えます。しかし、その後におきます恒久的なハバロフスクとの間の貨物輸送の一致点につきましては、今後の交渉にまつことにたっております。
○米田委員 局長、くどいようですが、もう一ぺん復唱いたしますけれども、私が推察しているのは二つある。一つは大阪じゃないかという推定、一つはソビエト側のほうでは、新潟を考えておったのじゃないかという推察がある。大体の推察でいいんじゃないかというこは、そのどっちなんでしょうか。
○手塚政府委員 万博につきましての御推察の点を申し上げたつもりでおりますが、万博について、議論の過程としては向こうは、やはり万博に対する準備としていろいろな資材の輸送をしなければならぬし、展示品の輸送もしなければならない、関係の人員輸送もしなければならぬ、また、それが終わりましたら、そういったものの逆な輸送をしなければならぬ、こういうようなことが話しになりまして、その関係上、これは最も輸送に便利な地点ということになるかと考えます。
○米田委員 そうしますと、万博が大体七十年、来年の三月十五日から約六カ月間の予定で持たれることになるわけです。そうしますと、大体九月の十三日か中旬には終わる。そうなりますと、引き続くチャーター便に、局地線でありますが、これには継承されるのか、大体そういうことでこの話し合いをなさっておられるのか。それともこれは全く別個な問題として、万博は万域に、継承するものは継承するものとして、日本国では独自に、また、一地点という場所を考えるのか、こういうことにいま考えておられるのか、これはいかがでございますか。
○手塚政府委員 先生のいまの御質問の後段でございまして、万博は大体先ほど来申し上げておるようなことでございます。その後の恒久的な問題については、技術的な問題を含めまして、今後の交渉にまつという考えであります。
○米田委員 わかりました。 それから貨物便の関係でありますけれども、これは自主運航が開始されてからという条件がついておりますけれども、これは非常に意味があるのではないかと私は思うわけであります。要するに、私が考えている意味というのは、モスクワ―東京線というものは自主運航として確定をする、しかしソビエト側では、ハバロフスクを起点とするシベリア沿海州地域の開発ということが当面重要なソビエトの国策になっており、しかも、それはいまどんどん膨大な計画で進められておるわけであります。そうだといたしますと、それとの関係で、従来は局地航空路として積極的にソビエトのほうはハバロフスク-新潟線というものを提唱しておったようでありますが、なかなかこれは進まない。しかし、ソビエトのシベリア開発や沿海州開発というテンポからいきますと、早目にせめて貨物便でも、日本を対象とした局地線というものが考えられてくる。そういうことから自主運航という懸案の両国間の問題が解決すれば、ひとつ積極的に日本にも協力してもらって、この貨物便としてのハバロフスクと日本の一地点――これはおそらく新潟ということを考えておるのではないかと私は思いますけれども、これを提唱して開拓をしていきたいという積極的な意味があるのではないかと、実は思っておるわけでありますけれども、こういう点につきましては、日ソ間の折衝の段階ではどういうふうに受け取られておりますか、ひとつ聞かせていただけたら幸いだと思います。
○手塚政府委員 仰せのごとく、ハバロフスクとの間については、非常に熱心にソ連のほうは局地空港の開設を要求いたしたわけでございます。その趣旨も、先生のおっしゃるような趣旨だと私どもは理解いたします。私どもはそれを受けとめますのに、やはり本来の首都間の交渉というものができなければ、そうして、それが軌道に乗るという見通しがはっきりつかなければ、これは局地のほうに重点を置くべきものではないという考え方で先ほど申し上げましたように、覚え書きという線をとったわけでございます。しかし、この首都間の乗り入れが相互に行なえるという航空本来の姿ができ上がる見込みがつき、その実績ができますれば、やはりこれは逐次双方の利益になるように、ローカル空港を発展させていく必要があると思われますが、そういう意味で、いまのこの局地線を進めていくということになったわけであります。ただ、一地点につきましては、向こうはざっくばらんに、日本のどこでもよろしゅうございますよということで、どこだということについて、ぴしっとした話は出ておりません。
○米田委員 局地線につきましてはいまの御答弁でわかりましたが、関連があると私は判断しておりますので、大臣にひとつお聞きしておきたいと思いますが、二月十三日の新聞によりますと、自民党の古井代議士一行が中国を訪問されておるわけでありますが、この古井代議士に対して佐藤総理が、直接中国の一地点と日本の一地点との間で局地便としてのチャーター便によるところの航空路を開いてもいいではないか――これは新聞によりますと、たとえば見本市とか、そういう特別な行事があるときには臨時便を開いてもいいじゃないか、こういう提案を持たせて中国へ送ったということが出ておるわけであります。要するに私は、チャーター方式であろうと何であろうと、国交が開かれておらないところでも、局地線としての臨時便を積極的にどんどん開拓をしていく、そういう意欲が政府の中にあるのじゃないかという感じをもってその記事を読んだわけであります。これは関係の運輸大臣は一言もこの新聞に出ておらぬのでありますけれども、もちろん、こういうことが佐藤総理から古井代表に託される以上は、所管の運輸大臣にも御相談があったのじゃないかと思いますけれども、その点はいかがでございましょうか。あわせてこういう臨時便の開拓、局地線の開拓ということについても、航空当局は熱意を持っているというふうに理解してよろしいかどうか、お聞きしておきたいと思います。
○原田国務大臣 古井、田川両氏が日中覚え書き貿易のために渡航するにあたって、総理と話し合ったときに、いまお話しのような話が出たということは、私も新聞で承知をいたしたのであります。しかし、あなたのおっしゃっておるように、総理が特別に、今度その問題をひっさげて行きなさいと言ったということは、私は総理から聞いておりません。そのことは逆に、そういう話ではなかった、こういうように私は聞かされております。話といたしましては、やはり覚え書き貿易を推進する、こういうことが主体でありまして、日中の間の航空の問題が主体ではないということは、常識でもおわかりであろうと思います。なお、外務大臣も国会において答弁をなさっており、私はそのことについて外務大臣からも話を伺っておりますが、もしかりに、日中の間で具体的な問題としていまお話しのような問題が出たときには、私たちは決してそれを否定するものではない、前向きの姿勢で検討したい、このように考えております。
○米田委員 ぜひひとつ前向きの姿勢で検討していただきたいと思いますし、あわせて私は、実はこれはいいことだと思っておるわけであります。加えて、中国だけじゃなしに、いわゆる北朝鮮等との関係におけるこの種の臨時便、あるいはチャーター方式でも何でもいいから、局地線につながるような、そういう航空路の開拓というものは、積極的に取り組んでいいじゃないか、私はそういう立場でございまして、御質問をしたわけであります。その問題につきましてはわかりました。 そこでもとへ戻りますが、この一地点という関係につきましては、大体いまの局長の御答弁で、まだ固まっておらないし、きょうこれ以上このことについて質問するのもやぼだと思いますので、これはもう了承いたしました。 ただ私は、局長も事情を御存じだと思いますけれども、実はこのハバロフスクを起点とした日本の一地点、これは逆に言うと、私が知っておるところでは、日本では新潟と日本海関係の沿岸の知事、あるいは対岸貿易、国際貿易等の関係団体、あるいは政党政派は超越されまして、いわゆる裏日本の開発、対岸の貿易促進、そういう立場で、これはもう十年近くこの問題については取り組んできているわけであります。そういう段階では、新潟を起点にしたハバロフスクの航空路の開設が非常に強く叫ばれてきておるわけでありますが、そこらあたりの政治事情も十分ひとつ御配慮いただきまして、今後の商務協定交渉あるいは当局間交渉等におきましても、この機会にそういうものが実現するようにひとつお願いしておきたいと思う。 なお、運賃の関係について何か問題があるように私は聞いておりますけれども、この点は実際はどういうところが問題なのですか。いろいろいわれている点について私が承知するところでは、アエロフロートがIATに入らない限りは基本的に解決しない問題ではないか、そういうことばかり四の五のいって、そうして局地線の開設という積極的な、両国にとって意義のあるこの事業になか町なか取り組まない。これはやはりマイナスではないかと私は思うのでありますけれども、料金の問題で特に航空当局が考えているのは、頭の痛いのは一体どこなのか、これだけ最後にお聞きしておきたいと思う。
○手塚政府委員 ハバロフスクは、御承知の地理的な場所といたしまして、東京からモスクワに行く場合の、その路線の一部といいますか、その一地点にあるわけでございます。そこで、モスクワに行こうと思いますと、かりに東京から出るといたしました場合には、一応ハバロフスクまで行って、ハバロフスクでソ連の国内飛行機に乗りかえるということが可能であるわけです。 〔阿部(喜)委員長代理退席、委員長着席〕 そこで、そういった乗り継ぎによって片方を国内線でまかないますと、現在のソ連の国内航空運賃というのは、政策的に非常に低廉になっておりまして、そういう乗り継ぎのかっこうで参りました場合には、まっすぐモスクワまで国際線の運賃で行く場合に比べて非常な格差が出てまいります。この格差につきましては、やはり両国で平等な立場で、平等な利益を得るように航空業務をやろうではないかという趣旨になっておりますしするので、わが国のナショナルキャリアとして、こういうことが行なわれることによって、あまりにインパクトを受けるというようなことは、これは国益にも影響があるわけでございますので、こういった姿のままが行なわれるということにならないような具体的な交渉をしなければならないのではなかろうか、そういった問題については先方もある程度よく知っておりまして、今回の交渉ではございませんが、これまでの交渉過程においても、一応議論されたことがあります。その際には、やはりそういったものについて、向こうも特殊の配慮を払うというようなことを言っておった経緯がございます。そういう意味合いから、今後ハバロフスク線を交渉いたします際に、これもやはり一つの問題としてわれわれとしては提示をして、そういった日本のナショナルキャリアに非常なるインパクトがないような措置を講じていきたい。これは国益の観点から、そういう考えで進みたいと考えておるわけであります。
○米田委員 わかりました。要するに問題点として提示されたことについては了承いたしますが、そのことは、解決されないと国益に反するということではないのではないか、こう思うのであります。あくまでも企業なり採算の面から、あるいは運賃体系の面からいきますと、いまお説のように、ハバロフスク以遠の関係というものがやはり問題になりますから、乗り継ぎということも出てくると思いますけれども、これは多分に、新幹線ができているのにバスが安い料金になると、大阪まで乗り継ぎで行くではないかという議論と同じじゃないですか。それは全く情勢としては、現状としてはそういう議論は成り立たない。もちろん、これはあなたのほうでも十分資料を集めて調査をされておることだと思います。ソビエトのほうも、それは国の政策として安い料金ということになっているのだというふうに言われておりますけれども、本来、社会主義の国というのはそういうものなんです。しかも、アエロフロートは国際航空料金の機構ですか、IATに入っておられないという事情等もありますから、自由なんですね。そういうものを相手にして料金の関係、料金の関係といっておれば、自主運航はできても、料金の問題がネックになって、なかなか促進されないことになるのではないか。しかも、局地線がかりにできても、乗り継いで行くなんというもの好きは、それはいないとはいいません。中にはやはり世界一周してきたいというのがあるわけでありますから、それは、いないとはいいませんが、大体は局地線を利用してシベリア開発、あるいは貿易の関係とか、観光にしても、シベリア観光程度の利用にしかならないんじゃないか、そういうふうに思われますから、料金の問題はそれほど問題ではないと私は思う。しかし、企業の側では、私はソロバン勘定からいたしまして抵抗すると思う。航空当局はそれにあまり右顧左べんされないように、むしろそれを越えて、純粋な国益ということを考えて進められたらどうかというふうに思っております。その点、局長からもう一ぺん決意のほどを……。
○手塚政府委員 私ども先ほど来申し上げておりますとおり、ローカル航空が本格的な首都間航空に次いで、だんだん発展していくということを望んでおることは、基本的には再三申し上げたとおりでございますが、いまの運賃問題に、それ自体として拘泥し過ぎるというふうなつもりもまたございません。同様なケースとしましては、アメリカにおいてもあり得ることなんで、ニューヨークヘ行く場合、サンフランシスコから乗りかえるということもあるわけなんです。しかしながら、この場合には、おっしゃるように乗り継ぎの不便さ等を考慮して、しかも、国内運賃にそれほどの差がございませんので、何ら問題にはなっておりません。ソ連の場合におきましては、これが非常に低いのでございます。したがいまして、これについては何がしか、やはり私どものほうで相手に交渉を持たざるを得ない、現に、パキスタンでございますが、タシケント経由でモスクワへ行くような場合に、同じような例にぶつかっておりますが、これに対応して、ソ連側もいろいろ交渉に乗ってきておるようでございますので、十分交渉になり得るし、また、これが絶対的な障害になるとは、私どもはいまのところ考えておりません。
○米田委員 これで終わります。
○砂原委員長 本案に対する質疑は後日に続行することといたします。 ――――◇―――――
○砂原委員長 この際、日本国有鉄道の経営に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。野間千代三君。
○野間委員 これは大臣にお尋ねをしたいのでありますが、国鉄の問題であります。 大臣御承知のように、明日始発から十二時まで、約八時間、東鉄の三分割問題でストライキが計画をされているというふうに言われておるのでありますが、そういう事態について御存じだと思いますが、まず最初に、御存じであるかどうか、簡単にひとつ……。
○原田国務大臣 知っておるかということでございますが、存じております。
○野間委員 それで、実は、いまの国鉄の組合の力量によると、計画をされている行動は、組織力からいって整斉と実施をされるというだけの組織力を持っておるというふうに見ておるわけであります。そこで発端になっている三分割の問題、あるいは、それから生まれてきている労働条件の問題、そういう問題の交渉の経緯であるとか、あるいは労使双方いずれに、明日を迎えた場合、責任があるのか、そういう問題については、私は、もはやそれを云々する気はありません。それは必ずしも片方だけに責任があって、そういう事態に突入をしてきたというものでもなかろうと思うのです。したがって、私は、組合のほうにも、もちろん責任があるであろうと思いますね。しかし、そういうふうにした使用者側としての責任も、やはり免れるわけにいかないというのがいまの情勢だろうと思うのであります。そうして今度は、われわれ国民的な立場に立ってみた場合に、きょうの朝日新聞の社説にもありましたように、ただ単に労使のそういう問題で、いたずらに、しかも今日までの順法闘争と称されるものよりも、いわば前古未曽有の規模になるストライキに突入させるということは、国民の立場としては耐えがたいというふうに私は思います。そこで、私は、何とかして明日のストライキは回避をしてもらいたい、国民の立場からいって回避をしてもらいたい、これが国民の願いであり、われわれ運輸行政に携わる運輸委員会の希望でもあると思うのです。しかし、ただわれわれも願っておるだけでは解決になりません。 そこで、ストライキの規模でありますけれども、聞くところによると、すべての電車区、すべての機関区、すべての車掌区、こういうふうになっておりますと、これは東京鉄道管理局管内の主要な運転系統の職場でありますから、相当大規模なものになってまいります。そうして、これは私も心配なので、ここ数日、各方面をかけ回っておるのでありますが、もし突入をした場合に、計画としてこれは半日でありますが、きのうの夕刊にもありますように、京都大学を中心にしたたいへん大きな騒動が起きておる。そういう騒動の影響なりが、再び東京のほうに来ないとは限らないという情勢のようであります。そうして、もしそうなってまいりますと――いままでのストライキは、大体これは三分割の問題も、十八日と二十六日に労使双方それぞれ協議し合って、話をして解決をして、ストライキを中止をしております。そこで、今回の場合に、ちゃんと話し合いが済んで中止をされれば、これは労使双方とも懸命に努力をして、ダイヤの回復に努力することは当然でありますから、そういう責任になりますけれども、もしそういう事態ではなくて、不幸な事態のまま突入をすれば、半日で済むかどうかというのは、きわめて疑問があると思うのです。しかも、他動的な関係によってダイヤが回復をしない、紛争が整理できず、ストライキが解決つくということになっていかないということも考えられる。そうなってまいりますと、これはいわば労使双方の問題を離れて、むしろ大規模な問題に発展をする要素も含んでおるというふうに見なければならぬと思うのです。そういうふうに、私はいろいろな情報から考えますので、この際、国鉄を監督する立場にあり、そうして運輸行政全体の掌握をされる運輸大臣として、ぜひ懸命な努力を払って明日のストライキを回避をする、そのための具体的な措置を運輸大臣に求めたい。いまや運輸大臣、運輸省がそういう考えになって、国鉄当局に十分な態勢をとってもらう。そうしてストライキを回避をする、そういう措置以外には残されていないと思うのです。したがって、労使双方ともだいぶ硬直化しておるようでありますから、これからまだ数時間、時間がありますので、もし突入をされた場合には、これは国鉄当局ばかりでなく、運輸省全体も責任の一半を負わなければならないことになるだろうと思います。これは労使紛争問題だけの問題でなくなってくる様相がきわめて強いというふうに感じますので、これは運輸大臣が精魂を傾けて、紛争解決のために具体的な行動をとる、措置をとる、そういうふうにぜひ願いたいと思うのでありますが、この点について、いかがですか。
○原田国務大臣 野間委員は、明日に予定されておるストライキを回避するために努力を払わなければならぬという立場に立って、私にお尋ねでございますから、私もお答えを申し上げますが、ストライキということは、やるほうの人からいったら、当然のように考えておられるかわかりませんが、私どもは、いま国鉄の職員にはストライキは許されておらない、こういう立場に立っておるのであります。したがって、ストライキというものは、どうしても回避してもらわなければならぬ。ストライキを行なうことによってまた処分を行なうということは、回避しなければならぬ、こういうことを私は考えております。 今次の問題がどこにあるか、私は東鉄三分割の問題につきまして、国鉄側から二十五日に報告を受けておるのであります。これは私どもといたしましては、把握の認識のしかたは、日本国有鉄道の本社の内部部局、地方機構等の機構問題である。したがって、日本国有鉄道から、これをこういうふうにしたい、こういう報告を受けておりますから、こちらからどうしなさい、こうしなさいと言う筋合いのものではないというふうに、私はいままで承知をしておるのであります。いま、あなたのお話によりますと、このことによって騒ぎが起きたら、それは運輸大臣の責任の一端になるぞ、これは大騒ぎになるぞ、こういうことだから乗り出せ、こういうことのようでございますけれども、いままでのそういう問題であれば、それはあくまでも国鉄と国鉄の組合とが話し合いで主体的に解決すべき問題であろう。それを、きのうも参議院で話が出たのでありますが、社会面あるいは論説を読んでみても、それだけの問題でどうして国民に迷惑をかけるのか、おっしゃるとおり、国鉄も組合も、もう少し考えたらどうか、こういうことを言っている。私も、そのとおりの考えであります。私は、こういうことがあるたびに運輸大臣がしゃしゃり出ていって、運輸大臣の言うことを聞けというようなものではなかろうと思う。これくらいのことは、何とか良識をもって解決してもらいたいものである。その中で、きのうも申し上げましたけれども、事故の問題で質問があった中に、国鉄の職員が重い機械を持って仕事をしておった、列車が走ってきた、もし、これをほったらかしにして、自分だけ逃げたら助かったかもわからないが、この機械を持って逃げたために、はねられてしまって命を失ってしまった、そのかわりに列車の転覆は防ぎ得た。この行為をどう考えるかという話が出まして、私はそこの非常に崇高な精神というものに打たれた。これらのことを考えると、古くさい話になって笑われるかもしれぬが、私は、その職員でありませんけれども、国鉄一家ということをわれわれよく聞かされておる。そういうところの気持ちをもって、何とか解決できないものであろうかということを、えらそうに望むというよりも、私はお願いをしたい、こういう表現のことばを使ったのであります。ところが、けさ新聞を見ると、大臣は願っておるだけだ、祈っておるだけだという批判すら聞くのであります。私はそれより前に、私のところに言ってこられるならば、それなら何でも私の言うことを聞くか、そんなものではなかろう。まず一応両者でもって、できるだけの歩み寄りをしてやられることが、私がいま言いましたように、内部部局、地方機構等の設置の問題であるならば、そこまで大臣が出ていってやるべきことじゃなかろうじゃないか、こういう立場に立っておるわけなんでありますが、いまお聞きいたしておりますと、野間さんの話の中には、労使の中のいわゆる労使問題としての問題も含んでおるようであるというお尋ねがあるようであります。私は、それは具体的にわかりません。わかりませんが、この問題を回避するために努力をしろ、労働条件の問題を――労働条件と言われなかったですが、私は言っておられる中に推察をしたのでございますが、そういう問題も含まれておる。こういうことに関して、大臣、ひとつ意を使ってみたらどうだ、こういうことを言われておると思います。したがって、労働条件の問題に関しては、労使の積極的話し合いによって、すみやかに解決することが必要と考えられます。したがって、早急に国鉄に対してその趣旨を指示する所存でございます。今後ともその趣旨によって一刻も早く妥結して、いやしくもこのようなことで国民大衆に迷惑を及ぼすことのないよう、私から指導していきたいと思います。
○野間委員 大臣、いま大臣から最後にお答えになった点で大臣が御努力をいただければ、私が希望していること、あるいは国民が希望していることは、それはそれでいいわけであります。ただ、大臣、最後のことばに至るまでの間にいろいろお述べになった。そのお述べになったことには、多少異議がある点もありますけれども、いまそれを言っている時間もありませんし、そういう機械化などの問題よりも、明日のストライキを何とかして回避することのほうが重要だと思いますから、私もそういう問題について反論したり何かはいたしません。(「ストライキ権ということばを使ってはいかぬよ」と呼ぶ者あり)国鉄労働組合が、いま、やじがあるように、ストライキ権が法律上あるとかないとかいう問題をいま論議をしているのじゃないのであります。とにかく明日の現実がある、それを何とかしようじゃないか、こう言っているのです。これは大臣も御承知だろうと思います。 そこで、いまの大臣のお答えでけっこうなんです。大臣のほうから、何とかして運輸大臣として指示もし、努力もしたい、こうおっしゃるので、それはけっこうなんですが、これは大臣、ただ単にじゃないのでしょうが、指示をしたりだけでは、いままでだいぶ複雑化しておりますから、なかなかむずかしいと思うのですね。そこで、なお数時間ございますので、いま最後に答えられた大臣の考えで、積極的に大臣も、総裁なり副総裁なりにちゃんとお会いになって、運輸大臣としてはこう希望する、こうしたらどうかというくらいに行動的に、ひとつ積極的に取り組んでもらいたい、こう思うのですが、いかがですか。
○原田国務大臣 いま国鉄側の総裁を私が呼んで、あるいは副総裁を呼んで指示するかどうかということは、いずれにいたしましても、ここですぐにお約束はできませんので、速急に先ほど申し上げましたことを実行いたしたいと思います。
○野間委員 では、大臣の言明の実行を期待して、質問を終わります。
○砂原委員長 この際、暫時休憩をいたします。 午後零時一分休憩 ――――◇――――― 午後二時五十一分開議
○砂原委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案を議題として、質疑を続行いたします。小川三男君。
○小川(三)委員 最初に公団のほうに伺いますが、この法案の必要になった三里塚の宮内庁の所有地と栃木県の高根沢用地との交換の問題であります。空港公団法によると、空港公団は政令で定めた位置に国際空港を設置して管理するということが空港公団法の根幹なのです。ところが、栃木県の高根沢へ行って牧場の建設をやっているのは、どんな法的根拠によってそれを行なっているのか。
○今井参考人 現在の農地法のたてまえ上、公団は農地を持てないということになっておりますが、これは当初から代替御料牧場をつくるということによって、下総御料牧場にお移りいただくということになっておりまして、航空局のほうで農林省の関係の方面といろいろ御折衝なすった結果、そういうふうな公団がきめられた地域に空港をつくるために、ぜひ必要な業務の一つであるというふうな趣旨から、公団が栃木県の新しい御料牧場の造成をやるようになったわけでありますが、その間の法的な問題につきましては、手塚航空局長からお答えいただくほうが適当かと思います。
○手塚政府委員 公団が代替牧場を建設する法的な根拠という御質問なのですが、公団法の第二十条に公団の権利義務ということが書いてございます。この権利義務、要するに業務の範囲ということにつきましては、公団は空港の設置及び管理をするという第一号がございます。この設置及び管理ということから当然に演繹されることのできる事項、つまり、この業務を行なうために必要または有益な業務を含むというような解釈になっております。公団の業務を、厳格に公団法の第二十条に列挙された事項だけだということに限定をいたしますと、たとえば建設資材の運搬ということも、あるいはできないというような解釈になるかとも思います。事実上、この列挙業務だけで空港の設置ということはできません。したがいまして、ここから演繹されることのできます、業務を行なうため必要または有益な業務というものは、この号によって含まれ、公団において実施が可能である、こういうふうに解釈されます。
○小川(三)委員 これは農林省に伺うべきかもしれないけれども、農地法との関係においてどういうぐあいに解釈しているか。この高根沢の中に農地があるでしょう、それをどうして公団が取得したか。しかも、千葉県の中で農地を取得することができないというのに、どうして栃木県の高根沢に行ってそういう作業が行なわれるのか。
○手塚政府委員 高根沢の御料牧場につきましては、農地法に特別な規定を設けまして、農地法施行規則第三条第七号「新東京国際空港公団が国の牧畜及びその附帯事業の用に供する施設で新東京国際空港の建設に伴い廃止されるものに代わるべきものの造成及び譲渡を行なうため当該施設の用に供する農地又は採草放牧地を取得する場合」というのが、実は第三条第一項第九号の例外規定ということできめられておるわけでございますので、この条文によりまして、高根沢の農地の取得は可能であるということになるわけであります。
○小川(三)委員 この問題は空港関連事業法案が地方行政に入っていますから、その場合に農林省とのこの問題を明らかにしますが、一体、農地法の特別な規定ということはないでしょう。この第三条第一項の適用は非常な拡大解釈です。いままで他にこういう例があったのか。これはあなたのほうの所管ではなくて、農林省の所管ですから、あらためてあとで農林省のほうとやりますが、この問題は重大な問題ですよ。こういうことが拡大してできるならば、農地法などというものは問題にも何もならない。政府、公団の事業ならばどこに行って何をしようともいい、農地法など問題でなくなってしまう。その点だけ明確にしておきたいと思う。 ちょっと伺っておきますが、高根沢で取得した面積は幾らあるのですか。
○今井参考人 約二百五十町歩であります。
○小川(三)委員 この中には水田、畑、山林、原野、こういうものが含まれているでしょうね。
○今井参考人 私も前に実際に現場に行って見ましたのですけれども、水田はほとんどなかったと思います。主として畑並びに山林、――雑木林、こういうものが主だったと思います。
○小川(三)委員 この平均した購入価格は幾らですか。
○今井参考人 田畑について三十万円、山林――雑木林でございますが、雑木林につきましては反当たり二十五万円でございました。
○小川(三)委員 高根沢で用地を二百五十町歩取得された。そうすると、今度三里塚にある成田の宮内庁所管の牧場のうち二百五十町歩を、公団は宮内庁との間でどういう処理をなさるのですか。
○今井参考人 現在、高根沢の新御料牧場は全部用地買収を終わりまして、昨年の暮れから本格的な造成工事をやっておりますが、この用地取得費並びに全体の工事費の総額は大体二十二億というふうな予算で組まれております。したがいまして、下総の御料牧場は全体で四百町歩以上あるわけでございまして、その中で二十二億に相当する部分について建築交換する、こういうことになっておるわけでございます。下総御料牧場の面積がどの程度二十二億に見合うかというふうな点につきまして、これは大蔵省のほうで、特に理財局のほうで御検討していただいておるという状況でございます。
○小川(三)委員 そうすると、高根沢の土地の評価と三里塚の宮内庁の評価については、あなたのほうは関与せずに、大蔵省の理財局でこの価格の問題については処理に当たる、こういうことですか。
○今井参考人 価格の問題については、これは国有財産になるわけでございます。下総の御料牧場につきましても、一応普通財産になるわけでございますので、その値段をどう評価するかという問題は、大蔵省のほうで御検討いただくということになっております。
○小川(三)委員 そうすると、三里塚の宮内庁の用地の中で空港に実際に必要な面積は――あなたのほうでどうしてもこれだけ使わなければならないという面積は幾らですか。
○今井参考人 現在の空港予定地の中で、私どもがぜひ必要だという部分は二百四十町歩程度と考えております。
○小川(三)委員 そうすると、高根沢と三里塚の用地の差が約十町歩ありますね。高根沢二百五十町歩取得したといまあなたは答えられた。そうすると三里塚で二百四十町歩必要であるということになると、そこに十町歩の差がある。これはどう処理されますか。
○今井参考人 先ほど下総の御料牧場全体の面積のお話がございましたが、約四百町歩と申し上げましたが、正確に申し上げますと、四百三十九・七町歩程度でございます。それから空港の敷地は、正確に申しますと二百四十三町歩でございます。 それから、今後の見通しでございますけれども、アプローチライトあるいは保安施設用地として、御料牧場の残地で私どもが必要といたします面積が八十一・二ヘクタールでございます。 それから、先生も御存じのように、敷地内の土地所有者に対する御料牧場残地の代替地としての割り当て部分は、現在大体百町歩ございます。 それから、国が保有するというふうな面積、一応まだ確定はいたしておりませんけれども、これは三里塚の近くでございますけれども、将来おそらく騒音区域に入るところだと思いますけれども、敷地外でございますが、国家公務員あるいは公団職員などの住宅の予定地、それから現在事務所のある地帯を大体三町歩程度考えておりますが、記念公園として存置しようというふうなものを含めまして、国が留保されるということを予定しておる面積が約十五町歩でございます。 したがいまして、それを合計いたしまして四百三十九・七町歩、こういうことになるわけでございます。
○小川(三)委員 高根沢の代替地は、空港公団自体が金銭を支払いして取得したものですか。
○今井参考人 そのとおりでございます。公団の予算としていただきまして、私どもが私どもの手で買い取ったものでございます。
○小川(三)委員 そうしますと、いまの代替地の造成を千葉県でやっていますね。これはどうしてあなたのほうで取得しなかったのですか。全部千葉県に移管して、あなたのほうでは全然してない。先ほど山村委員が、千葉県が空港建設に便乗して何かというので、諸官庁の間に非常に評判が悪いということを指摘していましたけれども、千葉県は、あなたのほうで高根沢へ宮内庁の牧場の代替地を金を払って取得して、そうして造成までする仕事をやっておきながら、どうして千葉県内での主要な農家の移転先である代替地を造成しなかったのか。
○今井参考人 これは山村先生の御質問もそういうふうな御趣旨じゃなかったかと思いますが、これは千葉県は私どもとして非常に御協力をいただいておりまして、空港の建設につきましては、全く二人三脚というふうな形で御支援をいただいておるわけでございますが、私どもが千葉県の三里塚で、あの周辺に代替地を求めることができなかった理由につきましては、形式的には農地法の制約がある。これは先ほど航空局長からお話がございましたように、高根沢につきましては、農林省において転用の目的その他の観点から非常に明確であるというようなことで、あらかじめ法的な措置をとっていただいたわけでございますが、空港の敷地以外の騒音区域につきましては、農林省としても、そういう御措置をとりにくいという面があったと推察されます。それで法的なたてまえ上、公団として農地の取得がどうしてもできないというふうなことで、県にお願いをして、県に取得造成をやっていただくことになったわけでございます。
○小川(三)委員 航空局長、高根沢は農地法の規定を拡大適用して土地を取得しておきながら、空港公団の周辺の、しかも空港に用地を提出して、あと自分が代替地を求めて外へ出なければならないという人たちの代替地にどうして農地法の適用を要請しなかったのですか。
○手塚政府委員 先ほど御説明いたしましたように、公団が下総の御料牧場の代替牧場を造成するというために農地を取得しますが、この場合、先ほど言われましたような第三条の許可除外といたしましたのは、国であるところの宮内庁がみずから代替牧場を造成する場合には、農地の取得で許可除外ということになるわけでございまして、新空港公団がその宮内庁にかわって牧場を造成するということでございますので、総裁も言われますとおりに、その両者の関係はきわめて明確であるということから除外例を認められたわけでございます。しかしながら、一般的に公団の代替農地を取得するということにつきましては、農地法のたてまえは、耕作しない不耕作者というものに農地の取得を認めないといいますか、一般的にそういう大原則の上に立っておるということから、これを認めないということにしておると理解しております。
○小川(三)委員 だって、高根沢であなたのほうが――空港公団が農業をやるわけじゃないでしょう。これは宮内庁との交換の土地にすぎないでしょう。これが農地法の適用を受けて、現に農業を営んでいる農家の人たちがその土地を空港用地に出して、そして代替地に行って農業を営もうということこそ、農地法の適用をすべき最も適格なものじゃないですか。その点で、あなたのほうでどうして千葉県内の代替地の造成をして、先ほどの農地法の適用を農林省に要請をして、空港公団みずからがその作業をやらなかったのか。
○手塚政府委員 繰り返すようにもなりますが、要するに宮内庁自身が高根沢の牧場をみずからでつくってもよろしかったわけでございますが、これを公団が下総の御料牧場を使うということになりました経緯にもかんがみまして、宮内庁自体がやるのをかわって公団がやる。こういうことに相なったわけでございまして、宮内庁自身がこれをやられる場合には、農地法の関係は全然問題にならないということになってきます。したがって、そのかわりにやるところの公団の場合には、そういった関係が非常に明確で、宮内庁のかわりであるという意味で特例を認める、こういうことになったわけであります。しかしながら、公団自体が一般の代替地というような関係で農地を持ちます場合には、こういった関連性、牽連性というものが非常に広範に及ぶ、こういうことになりますので、農地法の関係としては、これは非常にむずかしい、こういう判断で例外を認めにくいということになっておるわけでございます。
○小川(三)委員 そうしますと、千葉県が代替地を取得している金は、空港公団は千葉県に対して一体払うのですか、払わないのですか。
○今井参考人 これにつきましては、おととし昭和四十二年の二月以降いろいろ文書の取りかわし等がございますが、それ以前から県のほうとは極力折衝いたしておったわけでございまして、県が代替地を取得して造成してくださるということのために、県は実務を開発公社にやっていただいておるわけでございます。それで根本的なたてまえからいたしますれば、代替地の価格というものはやはり本来は、政府並びに政府機関の補償の基本的な問題だと思いますけれども、取得費並びに造成費というふうなものを加えた値段でもって、代替地の値段というものは出てくるというのがたてまえでございます。したがいまして、県もかわってやっていただいてはおりますが、その取得した土地を今度は敷地内の農民の方々に売却する場合には、当然にやはりそういったふうな点も加味して、値段を決定するということになろうかと思います。したがいまして、県もただでそれを農民の方々に差し上げるわけではございませんので、全体の取得費あるいは造成費というものを全部公団が県にお支払い申し上げるというふうなことは、ちょっと私どもとしては考えられないのじゃないかというふうに思います。
○小川(三)委員 そうすると、もちろん県が取得した価格がありますね。それに対して造成費がかかっている。県が取得した金額は反当たり七十万、造成費が二十五万、計九十五万。ところで売り渡している金額は九十万、したがって、そこに五万の差が出ている。この五万の差は公団が払うのか、あるいは県がその損失を負わなければならないのか、その点はどういうことになっていますか。
○今井参考人 代替地は御承知のように、富里村は七十万、成田市内は八十万というふうなことになっておるわけでございます。それに地域によって若干の差等はあると思いますけれども、造成費がプラスされるわけであります。その総額がいま先生がおっしゃいましたように、造成費が二十五万というふうに言われましたが、はたして全体の造成費がならして二十五万程度になるかどうかというふうな点は、まだ私どもつまびらかにしておる段階ではございません。 それから、さらに先ほど先生のおっしゃいました敷地内は百四十万、それから代替地は反当たり九十万、こういうお話がありましたが、この九十万というのは、畑の基準単価百四十万に対して、畑についての代替地の売り渡し価格は九十万を基準にするということになっておるわけでございます。実際に敷地内の土地の購入につきましては、畑あるいはまた山林、原野、雑種地並びに宅地、水田、それぞれみな購入価格が違っておるわけでございます。したがいまして、その基準である畑の九十万というものが代替地のすべてにそのまま適用されるというふうに私どもは考えておりません。これは常識的に考えましても、地域的な若干の差等というものも必要ではないかというふうな感じもいたしますし、それからまた地目別の差等、たとえば私どもは、敷地の中で宅地は反当たり二百万で買っております。水田はたしか百五十一万で買っておるわけでございます。したがって、代替地を今度売り渡す場合の値段を幾らにするかという問題は、今後十分詰めなければならない問題ではないかというふうに考えます。したがって、大体どれくらいの値段になるかということは、現実に代替地の値段が幾らになるかというふうなことは、まだ今後の問題ではないか。したがって、県が代替地取得造成についてどういうふうな計算になるかというふうな点につきましても、十分お伺いいたしたいと思います。 なお、私、水田百五十一万と申し上げましたが、水田は百五十三万で買っておりますから、訂正させていただきます。
○小川(三)委員 千葉県の決算委員会で、千葉県知事ははっきりとこういう答弁をしているのです。五十万円の差がある、したがって、三百町歩購入したから一億五千万、これはどうしても公団で払ってもらわなければならない。公団でどなたか決算委員会に参考人として行っているでしょう。ところが、それを払わない、こういって答えている。何のために千葉県はそれほど犠牲を払ってまで協力しなければならないのか。代替地の造成は、あなたのほうの仕事でしょう。払うのか払わないのか、払う予算があるのかないのか、それだけはっきり簡潔に答えてください。
○今井参考人 簡潔にお答えしますが、実際に反当たり何万の損失があり、全体として何億の損失があるということについての詳細な御協議をいたしておりませんので、その問題を詰めなければ、私どものほうとしては、それをいま払うとか払わないとかいうふうな結論は出せないわけでございますが、原則として申し上げますと、千葉県に出しました文章にいたしましても、代替地の売り渡し価格は原則として取得費プラスの造成費でもってお売り渡しを願いたいということが書いてあることを、先生もあるいは御存じでないかと思いますが、私どもとしては、そういうふうな観点から売り渡し価格は原則として取得費と造成費を加えたものでやっていただくという趣旨でございます。
○小川(三)委員 あなたのほうでまだこの問題について煮詰まった交渉をやってないということですが、この作業をやっているのは千葉県の新空港周辺開発公社ですよ。理事長はもとの千葉の署長の小川洋平君、あなたのほうから山本副総裁と米川理事が理事として参加しているでしょう。山本副総裁と米川理事がこの新空港周辺開発公社へ理事として出てこの作業をやっているのですから、まだあなたのほうで事態を知らないなんということはあり得ないでしょう。
○今井参考人 現実に代替地の売り渡し価格というものが決定いたしておりません。おりますれば、私も明確なお答えができるわけでございますけれども、これについては、まだ県としての原案も、私どもとしてお示しをいただいておりません。代替地の売り渡し価格については、私どもと県との話し合いでは、県と公団が協議してきめるというたてまえになっております。実はまだ協議を受けておらない段階でございまして、したがいまして、代替地の売り渡し価格というものをお示しいただかなければ、私どもとしては結論を出すわけにはまいらぬ、こういうふうに申し上げる次第でございます。
○小川(三)委員 それはあなたのほうで、山本副総裁なり米川さんなりを呼んで聞いてみたらよい。もうすでに代替地を取得して、そこへ移っている人がある――移って農業をやっている人があるんですよ。それをまだ価格がきまらぬなんていって、価格がきまらないで代替地を渡したのでしょうか、そんなはずはないでしょう。
○今井参考人 本来ならば、やはり価格がきまり、それから売り渡し契約が済んでお移りいただくのがたてまえでございますけれども、すでにあれは全部県有地になっておるわけでございます。いま移って、現に家を建てておられる方々、あるいは農作をやっておる方々というものは、すべて県のほうの一時の使用許可をいただいてあそこに移っておられる。したがいまして、まだ価格はきまりませんけれども、その価格につきましては、地主さん方とも十分話し合いをいたして結論が出ておるわけでございます。
○小川(三)委員 そうじゃないですよ。県の開発会社が代替地の必要な人たちに対しては、九十万で渡すということを現地で声明しておるんですよ。あの声明は、それじゃ千葉県との間でもう一度話し合いをした結果、取り消されるわけですね。そうすると、九十万という価格というものは決定されたものではなくて、あれは取り消される可能性があるということが言えるわけですね。
○今井参考人 九十万は取り消すとかなんとかという問題ではなくして、私どもは地主さん方とのお話し合いでは、畑反当たり九十万というものを基準にして代替地の値段をきめるということは、はっきり申し上げてあります。ただそれが、先ほど申し上げましたように、地域的な格差をつけなくていいのか、あるいは地目別の格差をつけなくていいのかというふうな、その九十万というものをベースにしての価格問題というものはあり得ると思うのでございます。こういった点について、代替地によりまして宅地価格を幾らにする、あるいは場所が空港に近い、あるいは国道五十一号に近い部分については幾らくらいにするとか、あるいは非常なたくさんな代替地をもらって農業専業でやっておられる、富里までの比較的遠い地区に居住される方々に対しては、反当たり幾らに計算するかというふうな問題がまだ若干残っておるんじゃないか。こういったものを十分詰めませんと、個々の方々に対する売り渡し価格というものは、最終的にはきまらないわけです。ただ先ほど申し上げましたように、九十万というのは畑反当たりの基準の売り渡し価格、これをベースにして考えるということでございますので、その点は、その九十万が基準になるという点では、動きはないわけでございます。
○小川(三)委員 そうしますと、千葉県の開発公社が千葉県の債務負担として三百町歩、約二十二億の金が支払われております。これの利子もあるわけです。さらに事務費や事業費がある。こういう負担は全部千葉県にしょわせる――あなたのほうでは一切負担できないのですか。
○今井参考人 先ほど申し上げましたように、新空港の建設は、千葉県から非常な御協力をいただき、私どもとしても、千葉県の協力なくしては遂行できない事業だというふうに考えております。したがいまして、いまの代替地の価格問題につきましても、細部にわたって千葉県の原案ができますれば、今後それに基づいて十分御相談をいたしたい。その場合に、実際に千葉県において、これだけの負担をどうするかというふうな問題が起こりますれば、これまた私ども千葉県と協議し、また、政府とも御相談するというふうなことになると思いますが、私どもとしては、あくまで、やはり代替地の売り渡し価格というものは、原則として取得価格に造成費を加えたものと、それに地域格差あるいはまた地目別の格差というものを織り込んできめていただくというたてまえであります。 それからまた、公団といたしましては、そういうふうな代替地の取得費、造成費というものの差額を見るとかなんとかではなしに、先ほど来申し上げておりますように、とにかく県の御協力なくしてはできない大事業でございますので、適法に支出して、少しでもお役に立ち得るものがあれば、公団としては、われわれとしては当然県のためにお金を出して、少しでも地元がよくなるような仕事については全力をあげたい、こういうふうに考えておるわけです。
○小川(三)委員 これはあなたのほうで配った「新空港だより」ですよ。ここにたいへん明確に書いてあるでしょう。「代替地の配分始まる」――造成が始まるじゃないですよ、代替地の配分が始まっている。配分が始まっているといいながら、価格もわからないなんということありますか。あなたのほうで負担できるのかできないのか、それだけ聞けばいいんですよ。
○今井参考人 代替地の配分が始まるというのは、もう現に配分は確かにやっております。地区別な、部落別な、どこの人たちはどこへ入るということは、全部きまっておるわけでございまして、その点は別にうそが書いてあるわけではございません。 それから、いま払えるのか払えぬのかという点については、先ほどお答えいたしたとおりでございます。
○小川(三)委員 代替地を売り渡した農民に対しては、公共用地の取得の適用で、免税の措置をあなたのほうで約束してあるのかどうか。代替地を売った農民ですよ。
○今井参考人 午前中も御質問があったわけでございますけれども、代替地の提供者に対する免税問題というのは、昨年の閣僚協議会でしたか、あるいは一昨年の閣僚協議会でございましたか、そういう線で前向きに検討しようというふうなお話が政府の間であったことは間違いございません。私どもも、そういうふうな線で県と一緒になって政府にお願いをいたしたわけでございますが、税法のたてまえ上非常にむずかしい問題がございまして、これについては、何とか実質的にそういった負担をでき得る限り軽減するような措置を講じようというふうなことで、政府としてもいろいろな方法をお考えいただいておるというふうに聞いております。
○小川(三)委員 現に売り渡した人たちは、すでにもう税金を取られているわけですよ。それで、どんな名目か知らないが、あなたのほうでその免税分に見合う金額を何かで払ったとしたら、これはまたその所得に対して税金がかかるでしょう。そういうことになりますね。税法上からいえば、所得に対して税金がかかる、そういう点でこれはどうされようとするのです。
○手塚政府委員 代替地売り渡し者に対する税金というのは、原則論からいきますと、これは免税という措置はとれないというふうに思います。ただ、この売り渡し者が空港敷地の取得その他につきまして非常に協力的であったという皆さんであり、それからその後における代替地として売り渡しをされた方たちの価格の間に非常な開きがあるというようなこともございまして、実際面からして、こういった方々に対する何らかの措置を県自体でお考えになりたいというお話がございました。それで、これは最終的には、県で何がしかの差を支給されるというような措置をおとりになりました。しかしながら、これによる出費に対して、国としては税金分ということではもちろんございませんで、県一般の財政のそういった負担に対する措置を、何らかのかっこうで補てんをしようというようなことになっておるわけです。したがいまして、代替地売り渡し者の税金というのが必ず租税特別措置法による免税分と同じである、こういうような結果をお約束もしたわけではないし、また、そういう結果にもならないということでございます。
○小川(三)委員 これはあなたのほうでは、そういう免税措置が適用されるとは言ってないのです。けれども、千葉県当局と、それから空港周辺開発公社、さっき言ったあなたのほうの山本副総裁と米川理事が役員として参加している空港周辺開発公社は、免税措置をとりますということを公約している。これは他日、山本さんにまた来てもらえばわかります。そういう公約をしている。 では、運輸大臣に伺いますけれども、ここに前運輸大臣の中曽根康弘氏の名で、空管第四十一号、昭和四十三年三月九日、千葉県知事友納武人殿、新東京国際空港建設実施本部長中曽根康弘の名で、 代替地提供に伴う負担について 標記についてはかねて代替地提供者から代替地提供に伴う負担を公共用地提供の場合と同等とするよう要望があったので、三月五日午前総理大臣、大蔵大臣、自治大臣及び官房長官と協議の結果、さしむき貴県において農民に対し公共用地を提供した者との均衡を失しないよう措濁せられたくお願いすることとなりましたのでよろしく御高配願います。 ただし、この措置に伴う財源については国において責任をもつて補填をすることと致しますので念のため申しそえます。 こういう文書が千葉県知事あてに入っているのですよ、これを御存じですか。これは大臣に伺います。
○原田国務大臣 それは間違いないものであると思います。
○小川(三)委員 そうすると、この財源ですね。財源といえば、おそらく金に違いないのです。土地でやるとはいっていない。その財源は、国において責任を持って補てんする。そうすると、この財源をどこから何の費目で、どういう形で出すのですか。
○手塚政府委員 いろいろ財源的な考え方があると思いますので、ただいまわれわれのところで聞いております範囲では、自治省関係の予算の配付のしかたで、県に対してそういった財源を補てんしていこう。要するに、県政の一環の財政的な措置ということで処理されるように、ただいまのところ聞いております。
○小川(三)委員 そうすると、この財源は、政府、特に運輸省が千葉県に与えるのじゃないのですか。千葉県がこの財源を見つけなければならないのですか。どういうことですか。
○手塚政府委員 これは、運輸省から直接に出す予算ではございません。そして、千葉県自体が自分のところで見つけるということではなしに、自治省において特別に考慮を払うということで、いま打ち合わせが行なわれつつあるところであります。
○小川(三)委員 そうすると、これは千葉県に対して何の費目かわからないが、別途金を千葉県にやろう、こういうことですね。
○手塚政府委員 県の新空港に対する協力といいますか、あるいは県自体がこれに伴っておやりになる仕事、そういったものはやはりいろいろあるわけでございますので、県がそういう新空港関係事業をいろいろやっておるというたてまえにおきまして、国が地方財政に対してそういった補てんを考えるということで、この財源を考えておるわけでございます。
○小川(三)委員 だから、その財源は何の費目で、どういう形で千葉県に交付するのですか。交付するには、何かの理由がなければ交付できないでしょう。しかもこの文書は、新空港建設実施本部長として千葉県知事に入れているのですよ。これは自治省じゃないですよ。あなたのほうの本部長である前大臣の中曽根氏の名でこれが出ている。あなたのほうにもあるはずです。
○手塚政府委員 こういった関連公共事業を含めた一般の事業について、各省関係の総括事務というか、統括事務は運輸大臣が、実施本部長の名においてやるというたてまえに政府部内ではしておるわけでございます。したがいまして、ただいまの問題もそういう意味で、実施本部長たる中曽根運輸大臣の名において行なった、しかしながら、それを出しますについては、政府関係部内におきまして、十分なる連絡をとって出しておるものでございます。
○小川(三)委員 出しておるのですというと、この金はすでに出されたのですか。
○手塚政府委員 いや、その出しておるという意味は、文書を出しておるという意味でございまして、その実態的な中身につきましては、ただいままで私が聞いておりますところでは、まだ出てないということでございます。
○小川(三)委員 この金額は総額幾らになりますか。
○手塚政府委員 いまそれはまだ明確に伺っておりません。
○小川(三)委員 これは四十三年三月九日に出ている文書ですよ。もう間もなく一年でしょう。この一年間、金額もわからない、出す項目もわからない、どこから出すかもわからない、そういうことはあり得ないでしょう。何のために実施本部長として、中曽根前運輸大臣はこういう文書を千葉県に入れているのです。
○手塚政府委員 いま出します金額のもとといいますか、どれだけを出すかということについては、そういった具体的な代替地を提供された皆さんの、先ほど来申し上げている非常にアンバランスなところを是正しようということからいっておるわけで、そういったアンバランスの内容、つまり税金面において具体的にどういうふうになったかという結論が、時間がかかってまだ明白でなかったので、その文書を出しましたときから今日まで、時間がたっておるということでございます。しかし、その大体の金額といたしまして、いまわれわれとしてわかっておりますのは八千万前後でございます。したがって、それの具体的なものは、いずれ決定をされて県に交付されると考えております。
○小川(三)委員 そうしますと、最初代替地を買い取るときに免税措置をしますと、千葉県や開発公社から言った矛盾が、さらにこうして矛盾を積み重ねてきているのです。八千万農民に交付したら、所得としてこれに対してまた税金がかかるでしょう。これは場合によれば、大蔵省に来てもらえばはっきりする。税金がかかるでしょう。それでまた埋め合わせをしなければならぬということになる。最初からこういう矛盾の上に積み重ねてきているということです。一体どこの省で千葉県に対して金を出すのです。実施本部が出すのか、自治省が出すのか、大蔵省が何かの形で出すのか、具体的にはどういうぐあいに処理されようというのですか。
○手塚政府委員 これは先ほど申し上げましたように、そういった代替地を売られた方に対して、敷地内と同じ税金にするというたてまえで、政府としてはそういう措置をとっておるわけではございません。いろいろ言い方として、そういう言い方が流布されておるかもしれませんが、そういうふうなたてまえではございませんので、また、税金がかかるという問題はあると思います。 それからこれを出す省は、もう結論といたしましては、大蔵省かあるいは自治省かしかないわけでございます。その両者において、いまいろいろ検討をされておる段階でございます。
○小川(三)委員 そうすると、一年を経過しても、いまもって――出すということはいいとして、出す費目や、そういうものについては結論を得ていない。八千万出すということは間違いないですね。
○手塚政府委員 八千万は概略でございまして、その前後の金額に対応するものが必ず出されることになります。
○小川(三)委員 その問題はあとにして、あと今井さんにちょっと伺いますが、三里塚のカントリークラブとの交渉はどういうぐあいになっていますか。
○今井参考人 三里塚のゴルフ場は、先生御承知のように、房総興発株式会社というのが経営をいたしておりまして、そこの業務を担当される責任のある方々と私どもの事務担当者との間に、補償の交渉をいたしておるわけでございますが、いまだに妥結しないという状況でございます。
○小川(三)委員 房総興発会社は、千葉県の南総地区――南総地区というと千葉と房州との間くらいのところですが、この南総地区で、三里塚の空港の代替地を設定した、もう契約も結んだ、こういってこの文書を配布したんです。この文書を配布したから、会員の中から猛烈な反対運動が起こっておることは、あなたのほうも御存じでしょう。代替地をすでに設定しておきながら、いまもって空港公団と三里塚カントリークラブとの間に、何の金額も、何の契約もまだ進展していないんですか。
○今井参考人 三里塚の房総興発といたしましては、空港の用地の予定地が確定いたしまして、第一期工事の区域にほとんどその大半がかかるわけでございますので、私どもとしては、残地をも含めて全部を譲り受けたいということで始まったわけでございますが、当初から房総興発のほうは、三里塚カントリークラブの用地を、あげて空港建設のためにひとつお売りしましょうという基本的な御賛成の立場をとっておられたわけでございます。ただ私どもとしては、敷地内の農家の方々との交渉に、事務的には非常にそちらのほうへ手をとられたというふうな形もございました。しかし、農家の方々との交渉が第一ということで全力をあげておりました関係上、若干ゴルフ場との事務的な折衝がおくれたきらいはございます。しかしながら、私どもとしては、ゴルフ場の評価並びにその買収のいろいろな補償の関係等につきましては、関係の専門的な機関を動員いたしまして、いろいろな調査をいたした上で、土地の評価であるとか、あるいはまたゴルフ場自体としてのいろいろな施設の補償額の算出というようなことをやってまいってきたわけでございますが、ゴルフ場側といたしましても、また、ゴルフ場として当初から空港公団に協力するという立場をとっておられた関係上、おそらくあそこは第一期工事区域でもあるし、売り渡した上で、他にゴルフ場を造成しなければならぬというふうに御決定をしていただいたんだろうと思います。で、その後、ゴルフ場が南総地区に土地を求めまして、造成についての準備を進めておられるということを伺っております。これは、私どもとしては非常にけっこうなことでございまして、できるだけ早く措置をしてもらうということだろうと思います。
○小川(三)委員 金額については、具体的にまだ何ら折衝してないということですか。何かあなたのほうで提示した金額と向こうが提示している金額との間に、折り合いがつかないというようなものでなくて、価格の問題については全然立ち入っていないということですか。
○今井参考人 まだ事務当局同士の話し合いの段階でございますが、当然、先方からの御要望の値段というふうなものも大まかで、詳細なものではないと思いますけれども、出ております。それからまた、こちらのほうとしても、これぐらいでどうだろうというふうなことは、事務的な折衝の段階では出ていると思います。
○小川(三)委員 帝国石油の鉱区の問題については、どういう交渉になっておりますか。
○今井参考人 現在、帝国石油のほうは、当初、空港問題が起こった当時、約五億程度でいいがということで、千葉市で公聴会のあった際、公述人としてお話があったのでございますが、それについて、まだ具体的な交渉には入っておりません。
○小川(三)委員 そうすると、あなたのほうで着工すると言っているでしょう。もう三月までには土地取得を大体完了して着工するんだということを、この間もあなたはここで言明されておるのです。そうなると、帝国石油のあそこに持っている鉱区についても何ら妥結していない、そして民有地としては、おそらく最大の面積であるといっていい三里塚カントリークラブとの交渉も成立していないというのは、一体どういうことですか。農民だけをわあわああおったような形にして片づけて、こういう大資本や大企業者に対してはどういう交渉をやっておるのですか。
○今井参考人 いま申し上げましたように、房総興発とのおし合いというものもだんだん細目の点に進んでまいって、近い将来に当然妥結すると思いますが、御承知のように、三里塚カントリークラブの所在地は、いわゆる空港予定地でいきますとB地区になるわけでございまして、整備施設をつくる区域の一部であります。したがいまして、整備施設をどの程度つくるかという問題とも関連しますが、この交渉が若干おくれるというふうなことは、着工にとってそう不可欠な問題ではないというふうに考えております。 それからなお、帝国石油の鉱区の問題につきましては、当然これは、私どもとしても交渉を妥結しなければならぬ問題でございまして、現在、調査の委託をやるべく準備を進めておりますが、こういうところは、当然、話し合いをつけていただけると思います。というのは、空港建設に反対ということではなくて、基本的には賛成であり、補償をどうするかという問題でございますので、これは交渉すれば煮詰まる問題でもある、かつまた、工事にどうしても必要だということでありますれば、起工承諾というようなことは、契約が済む前でも可能だというふうにわれわれは考えております。
○小川(三)委員 千葉で開かれた反対、賛成の公述の中で、帝国石油の常務は、天然ガスの埋蔵量を推定して、あれをとれば五億の金ができる、五億の利潤を生むことができる、したがって、五億の補償をもらわなければ反対であると言明していますよ。当時の文章を見ればわかります。それで、いまもって全然交渉してないで、彼らの言い分である五億について、あなたのほうは一体どう折衝しようというのですか。
○今井参考人 これは帝国石油の責任者の方々と具体的に交渉に入れば、おのずから解決の方向に向かうのではないかというふうに考えます。
○小川(三)委員 そうすると、具体的な交渉にはまだ入っていないということですね。あなたのほうでは、農民だけはあそこを移転することについて盛んにやっておるが、どうしてこういう大企業や何かに対しては手をつけないのですか。
○今井参考人 できる限り早期に具体的な折衝に入りたいと思います。
○小川(三)委員 これは公団のほうといつまでやっていても、かみ合う点はちょっとないらしいので、航空局長に伺いますが、羽田なり大阪伊丹空港なりに、アメリカの軍用関係のチャーター機でもいいのですが、発着陸をいまでもやっているのかどうか。
○手塚政府委員 現在も両空港とも発着をやっております。
○小川(三)委員 大阪伊丹空港では、あそこに隣接して新明和の飛行機の修理工場がありますが、新明和には滑走路がないですから、したがって、あそこへ修理にくるアメリカの軍用機は、全部伊丹空港の滑走路を使用しているわけですね。
○手塚政府委員 そのとおりでございます。
○小川(三)委員 運輸大臣にお伺いいたしますが、成田だけじゃないですよ、新国際空港であろうと、羽田空港であろうと、伊丹であろうと、こういうところに対して、日米安保条約によってアメリカが使用の申し入れをした場合に、あなたのほうでお断わりできますか。
○原田国務大臣 断わることはできないことになっておると思います。
○小川(三)委員 ところが中曽根前運輸大臣は、これを断わると言っているのですよ、私は断わると。これは軍事目的とかいうものじゃないですよ。チャーター機や、それから現に伊丹空港におりているアメリカの飛行機は、あれはまさに戦闘機で、そうして新明和には滑走路がないから、伊丹空港の滑走路を使ってあの工場へ入っているわけです、そういうようなことで使っている。現に、いまも航空局長は、羽田もたまたま使っている、こう言われておるのです。前運輸大臣の中曽根氏は、断わる、それは拒絶いたします、はっきり言っている、私は断わりますと。だから、一運輸大臣が日米安保条約によって締結された国家間の条約、あなたは、そんなことできるはずがないと言っても、私は断わります、彼はここではっきりと――議事録に出ています。そうすると、あなたとの間にその点では大きな食い違いがあるということになりますが、その点、見解をはっきりさせていただきたい。
○手塚政府委員 断わりますということだけですと、全く断わりますということなのかもしれませんが、これは日米の地位協定第五条第一項によりますと、米軍のこれらの飛行機の出入につきましては、これは断わるということはできないたてまえになっております。しかしながら、現実問題といたしましては、たとえば羽田等でMACのチャーター機が非常に多くなって、スポットが一般の民間機に支障を来たすというような状態も一時あったわけでございますが、そういう際に、外交ルートを通じまして、極力横田の飛行場なり米軍の接収飛行場を使ってくれという申し入れをいたしまして、向こうもそういう申し入れに対応して、その後において飛行機の離発着を少なくしておるというような事態がございますので、そこで、お断わりしました趣旨といたしましては、そういうふうにいたすということではないかと考えます。また、軍事基地ということには、これは絶対相ならぬ。飛行機そのものとして出入りは、ただいまのようなことで、これはとめるわけにはいきませんが、ここを基地にするというようなことはあり得ないということでございます。
○小川(三)委員 そうじゃないですよ、中曽根氏の答えているのは軍事基地――もちろん軍事基地じゃないですよ。成田につくろうとする新国際空港も、伊丹空港も、羽田空港も、軍事基地だということは――だれも軍事基地だと思っている者はないでしょう。けれども、軍事基地ではなくて、軍事目的に使用される場合に断わりますかと言うのに対して、私は断わりますとはっきり言っている、私は拒絶しますと。これは四十二年の四月二十八日の運輸委員会で外務省の北米局の安全保障課長の浅尾新一郎氏は、ここへ来て、それは断わりません、断わりませんということを言っているのですよ。ところが、中曽根氏ははっきり断わります、私は断わります、彼一流のはったりかどうか知らぬけれども。しかし、いやしくも運輸大臣が、私は断わりますと言明しているのです。したがって、そのあとを継承された原田運輸大臣はそれをやはり、中曽根前運輸大臣の言い分を継承されているのかどうか。
○原田国務大臣 私は、そのことばをまだ見ておりませんので、どういうつながりになっておるのかわかりませんが、常識として、中曽根運輸大臣がおられたときにも、アメリカの飛行機が伊丹の新明和の飛行場に着いておらないことはないと思うのであります。やはりそれは、修理にいったという事実はあると思うのです。いつのことか知りませんけれども、それ以後なかったかどうか、それは一ぺんことばのなにをよく読んでから答弁いたさないと、私は私の言っていることが常識であろうと思っております。
○小川(三)委員 これは四十三年三月六日の議事録に出ています。ここにはっきりと彼は、私は断わります、私は断じて断わります――ですから、いやしくも行政を担当する一運輸大臣が、国家間で締結した条約をかってに断われるものであるならば、それは各省みんな断わればいい。したがって、安保条約はなくなっちゃいます。その点を私は言っているのです。
○手塚政府委員 いま先生のおっしゃる議事録は、ちょっと手元にございませんので、確答を申し上げにくいのですが、いまここにございます四月二十五日付の前運輸大臣の御発言の中には、ただいま私が申し上げましたように、軍事基地にするというようなことについては、安保条約、地位協定等から見て、これは一定の手続、すなわち、合同委員会の合意というようなことが必要である、したがって、そういう手続に対する合意は結論的にいいますとやらないということで、ここを軍事基地にはしないというようなことはここに書いてございます。しかし、ただ、入れないというようなことが、先生のおっしゃるのがどこにあるのか、私のほうで調べますが、ちょっといま手元にございませんので……。
○小川(三)委員 時間がありませんから、きょうはこれで打ち切りますが、この問題は非常に重大な問題ですから、これは場合によれば、中曽根氏をこのところに出てもらって究明しないと――究明するということになっているのですよ、このぼくの質問の最終には。そうすると、中曽根氏は軍事基地、軍事基地と言っているのです。私は、軍事基地と言っているのじゃないのですよ。軍事目的に使用されることを拒絶しますかということに対して、彼は、拒絶すると答えている。これは拒絶できない。ですから、きょうはこれでやめますが、さらにこの問題については検討を深めなければならないという点を申し上げておきます。
○砂原委員長 岡沢完治君。
○岡沢委員 私は、新国際空港の必要性は十分に認めるという立場からではございますけれども、二、三の問題についてお尋ねをいたします。 先ほど小川委員の御質問にも出ましたけれども、高根沢の御料牧場を建設中でありますけれども、その進捗状況、その移転の時期はいつごろであるか、お尋ねいたします。
○今井参考人 高根沢の御料牧場は、全体の面積としては、先ほど小川先生の御質問の際にも申し上げましたが、約二百五十町歩でございまして、その用地は、全部取得を完了いたしました。それから、昨年初めから開畑等の工事、あるいは一部庁舎並びに宿舎の工事を施工いたしておるわけでございますが、昨年の十二月に実行予算の細目が決定をいたしまして、それから本格的な土木並びに建築工事の施工を現在いたしております。家畜に必要な牧草につきましては、昨年の九月、すでに七十町歩にわたって種をまきまして、その生育の状況はきわめて良好でございまして、ことしの五月には、まず第一回の刈り取りをしなければならないという状況まで進んでおります。それから移転の時期でございますが、これは現在私どもとしては、新空港の建設を急がなければならないというたてまえから、新御料牧場の建設の工事についても、工期もきわめて短縮しまして、内容のりっぱな御料牧場をできるだけ早くつくるというたてまえで進んでおりまして、宮内庁とのお話し合いでは、大体ことしの八月二十日くらいをめどに御移転を願う、こういう関係になっております。それからなおその場合には、厩舎であるとか、あるいは畜産加工工場であるとか、必要な施設は全部つくって御移転を願うわけでございますが、特に牧場機能に直接必要のない迎賓館であるとか、あるいはまた、その付近の造園関係というものは、工事としてはことしの末くらいまで残りますが、移転には支障ない、こういう状況でございます。
○岡沢委員 よくわかりましたけれども、総裁のことばの中で、きわめて事務的なことですが、二百五十町歩、これはやはり新しいアールの言い方に統一されたほうが、やはり国会で模範を示すという必要があろうと思います。 先ほど来、小川委員との問答を聞いておりますと、用地の買収、まだまだ難問があるようでございますけれども、大臣はごあいさつの中で、四十六年度に四千メートルの滑走路の供用開始を目的とした空港用地の造成等を行なうということを言明されております。実際にその予定どおり新空港が建設されるのか、その辺の見通しについて大臣にお伺いします。
○原田国務大臣 私は、そのことについて確信をいたしております。と申しますのは、責任を持ってこれに従事しております、ここにおります参考人の公団総裁は、直接この事務に当たっておるわけでございます。また、私は大臣といたしまして、本部長といたしまして、最も御協力をいただいております千葉県の知事等とも話をし、各省にも協力を求め、できるだけのことをいたすつもりをいたしておりますので、必ずこれが完成し、供用開始ができると、かたく信じておる次第でございます。
○岡沢委員 大臣が申された四十六年度というのは、四十六年の末という意味ですか。年度的な意味で四十七年の三月という意味ですか。
○原田国務大臣 四十六年四月供用開始という予定でございます。
○岡沢委員 先ほど小川委員との問答でも問題になりました代替地の造成の現況についてお尋ねいたします。 敷地内の居住者の移転の時期等は、どういうふうに考えられておられますか、お尋ねいたします。
○今井参考人 代替地の造成につきましては、先ほど代替地問題について、小川先生からいろいろ御質問があったのでございますが、当初、約五百ヘクタールの用地を確保いたしました。その中身は、県有地が百ヘクタール、御料牧場の残地、国有地が約百ヘクタール、民間から買い上げました土地が約三百ヘクタールでございます。それで、現在その中で造成を要する地区は大体七地区ございまして、全体で二百六十ヘクタールでございます。その中で名前を申し上げますと、御料牧場の残地、これは国有地でございます。それから種鶏種豚場、畜産試験場、富里の県有林、これが県有地でございます。それから鍋店地区、葉山地区、それから並木地区というのが、民有地を買い上げた新しい県有地でございます。この中で、種鶏種豚場、畜産試験場、富里の県有林、鍋店、葉山、並木町につきましては、この三月末をもって造成を完了するという予定でおります。葉山地区並びに富里の県有林につきましては、すでに造成が完了しております。それから、御料牧場の残地につきまして約百ヘクタールでございますが、一部、根本名地区につきましては、すでに抜木を開始しておりまして、この三月末で交換契約が完了いたしますれば、残地の、宮内庁で御使用にならない部分につきましては、できる限り抜木等の措置をとらしていただくようにお願いしたい、かように考えております。 なお、移転の時期でございますが、先ほど申し上げましたように、七地区のうち、若干おくれますのは御料牧場の残地のみでございます。これは現に御使用になっておりますので、八月末までは、私どもとしても全部を造成するわけにはまいりません。それ以外のところについては、この三月で完全に造成が終わりますので、三月から、かりに半年、家屋の新築その他にかかるといたしましても、大体この秋には移転ができるのではないか。御料の残地へ行かれる方々が若干おくれる、こういうことであります。
○岡沢委員 ていねいな御答弁、ありがたいのですけれども、時間の関係がございますので、簡潔にお願いできたらと思います。空港の敷地の件ですが、移転に伴いまして離職者が出るわけでありますが、この離職者対策ということがきわめて重要かと思います。これについての御報告をお聞きしたいと思います。
○今井参考人 離職対策につきましては、空港の敷地決定のときの閣議決定の別冊にもございますように、地元の方々にできる限りのお仕事を提供するということでございまして、私どもも、この線で現在全力をあげて地元の方々と御相談いたし、その御要望に沿うように努力をしておるということであります。
○岡沢委員 簡単に言いましたね。きわめて抽象的になってしまいました。お答えになりません。 具体的にお尋ねいたしますけれども、離職者を新しくできる空港の関連事業の従業員として採用するとか、あるいは、そこの店舗を提供するとかということをお考えになっておられるかどうか。また、実際問題として、どういう職種が考えられるか。特にいま、離職者の中には中高年齢層も多いはずであります。そういう方々に適する職があるかどうか、その辺をお尋ねします。
○今井参考人 若干詳細にお答え申し上げます。 空港の中には、整備事業であるとか、あるいはまた、燃料の供給関係の仕事であるとか、あるいはまた、旅客貨物の取り扱いの仕事であるとか、それから機内食を調整する仕事であるとか、そういうような仕事がございます。それからさらに、地元の方々に適する仕事といたしましては、それ以外に清掃関係であるとか、あるいは除草関係であるとかいうふうな、飛行場の清掃、それからまた運輸、倉庫なんかについても若干あると思いますが、それ以外にハイヤー、タクシー、ガソリンスタンドその他一般的な食堂関係、これは羽田にも二十カ所以上あるわけでございますが、そういうものと、それから膨大な需要が見込まれますクリーニングの関係であるとか、あるいはまた印刷、理髪、みやげ物の売店、あるいは花屋というような仕事がたくさんあるはずであります。そういうようなところは、中高年齢層の方々も十分おつとめできるのではないか。それからまた、相当多数の方々がそういうところでお仕事を実際におやりになり、あるいはまた、こういうととろで従業員になるということも可能ではないかと思います。
○岡沢委員 いまあげられました職種等について、空港の敷地の提供者を優先して採用したり、あるいは優先して営業を許可するという御方針を確認してもらえますか。
○今井参考人 そのとおりでございます。
○岡沢委員 きょうの朝からの問答をずっと聞いておりましても、用地買収あるいは補償の問題が中心でございますが、私は、大臣の基本施策の説明の中で新空港に関連して「地元住民をはじめとする関係各方面の理解と協力」の必要性を痛感しておるというおことばがございました。そういうことを考えますと、既設の空港等におきましても、やはり一番大きな問題は公害であります。ことに航空騒音あるいはテレビの受像障害、あるいは墜落事故等が考えられると思いますけれども、こういう問題についても、やはりいまからあらかじめ十分な対策を講じていただく。用地買収とか補償に頭がいっぱいであって、その方面のことを忘れていただくと、結局また悔いをあとに残し、新空港に対する当事者以外の周辺の理解は得られないということになるのではないかと思うわけでございますが、この辺についての御見解をただします。
○原田国務大臣 まことに適切な御発言でございますが、これはいままである飛行場を拡充するとか、そういう問題じゃございませんで、全く新しい空港をつくるのでございますから、いまお話しの点については、私は、十分留意をいたしまして、万全を期してまいりたいと思っております。
○岡沢委員 大臣のごあいさつの中でしたか、大体二百五十億の新空港関係の予算が通った場合に、補償は年度内に実質的に完了するという御説明がございましたが、これは自信がおありでしょうか。
○今井参考人 二百五十億の補償につきましては、百五十億が現金ベースで、百億は債務負担ということになっておりまして、そのうちの用地関係のいわゆる補償関係は五十七、八億程度のものだと思います。そういったもので残りの用地を買収し、補償をやるということは、十分に可能だと考えております。
○岡沢委員 いまの問題は、私は、金額的というよりも、時間的に年度内に可能かという質問も込めて言ったので、あとでお答えいただきたいと思います。 最後に、私は、こういう用地買収に結びついて常に言われることでありますけれども、いわゆる正直者がばかを見ないように、初めに積極的に協力した者が結局損をして、ごね得という結果が生じないということがきわめて大切なことではないか。そういう意味からも、最初からの協力者に対しての何らかの措置、先ほど小川委員との問答の中で八千万という数字が出ておりましたが、それがそれに充てられるかどうかは別としまして、結果として、まじめな者が、正直な者が損をするということは、この新空港だけではなしに、今後の公共用地の取得全体にも大きな影響を及ぼすと思います。私は、憲法二十九条二項でいう「正当な補償」はもちろん大事でございますけれども、一方で公平な補償と申しますか、こういう要件が満たされるということも、きわめて大切かと思いますが、この辺についての御見解をお聞きして質問を終わります。
○原田国務大臣 御注意はよく胸に含んで、今後とも処置をしていきたいと思います。 私は、これは非常に飛び離れたことを言うようでございますけれども、各地でいろいろな事業を見てきておりますと、結局は、正直な人が一番うまくいっているんじゃなかろうか、このように見ておりますので、十分そういう人がばかを見ないように気をつけてやっていきたいと思います。
○岡沢委員 先ほどの実質的な補償完了の時期についても自信ありますか。
○今井参考人 先ほどの補償の時期についての補足の説明をさせていただきます。 現在、反対派の方々の土地が約八十町歩近くございます。これについては、極力説得いたしておるわけでございますが、工事は第一期工事と第二期工事に分かれておりまして、第一期工事は昭和四十六年の四月、第二期工事は昭和四十九年の四月、こういうふうに分かれておるわけでございまして、反対の農家の方々は、主として第二期工事の部分に散在いたしております。第一期工事のほうには、反対しておられる農家の方々の用地はほとんどございませんし、かりにあったといたしましても、工事対象にはならないところでございます。問題は、一坪運動という、特にごく小さな面積を多数の人が共有している部分がございます。これについては、土地収用法による強制収用も、最終的には考えなければいけない。したがいまして、第一期工事に関します限りは、この三月末をもって、そのほとんど大部分を買収し得るという確信を持っております。
○岡沢委員 終わります。
○砂原委員長 松本忠助君。
○松本(忠)委員 大臣に伺いたいわけでありますが、日本政府のいわゆる空の交通政策と申しますか、これが非常にばらばらではないかというふうに私は思うわけでございます。と申しますのは、先日も、たぶん二月の上旬だったかと思いますが、新島の射爆場の上空が、いわゆる空の待ち合い所になっておる。羽田空港の飛行機も待機の場所であり、また、新空港の飛行機も待ち合い所になっている。そういうことで、運輸省としては、新島上空にそういう二つの待ち合い所があるんだから、新島を射爆場に使うことについて反対である、こういう意味の大臣の発表があったと記憶いたしますが、こういう問題について、防衛庁なりあるいは外務省を通じて、アメリカの空軍なりとの話し合いは事前になされないのか、これがなされないとすると、非常に横の連携がないんじゃなかろうか、こういうふうに思うわけでございます。この点について……。
○原田国務大臣 誤解があるといけませんので、はっきりしておきたいと思いますが、新島射爆場の問題に関連して、あそこへ持っていくことに反対であるという意思を私が述べたということを言われたのでありますが、私はそのような発表をいたしたことはないのでございます。この問題については、一昨日ですか、分科会で私どものほうの航空局の政府委員から答弁をいたしておりますが、これにいたしましても、調整がつくならば、ここへ持ってくることに反対はしないという表現を使っております。私どもは、政府のほうの方針といたしまして、新島に持ってくるということについて、運輸省は運輸省とし、農林省は農林省とし、厚生省は厚生省としてどういう問題点があるか、こういうことを突き詰めておるのでありまして、いま松本さんのおっしゃる問題点があることは私は否定をいたしませんが、調整がつくならば反対をいたしておるのではございません。
○松本(忠)委員 航空局長に伺いますが、いわゆるジャンボジェットであるとか、SSTであるとか、最近の航空機の発達は目ざましいものがあると思う。高速化し、大型化してきた時代でございます。したがいまして、理想的な空港としてはどれくらいの広さがあり、どれくらいの滑走路を何本必要とするか、こういう点についての理想的なスタイルを聞かせてもらいたい。
○手塚政府委員 理想的と申します御質問は非常にむずかしゅうございまして、結局、当該、国なら国におきまして、航空機の離発着について、将来の需要をどの期間どういうふうに見込むか、その見込んだ結果によって滑走路を何本つくるか、その滑走路の本数、飛行機の離発着に従いまして、それに付帯した施設をどういうふうにつくるかということから、空港の面積というものはおのずときまってくるわけでございます。普通単に面積でよく空港の機能、能率というものがいろいろ議論をされておるわけでございます。しかしながら、これは単に面積だけで空港のいい悪い、その機能のよしあしということが議論されるのは、ややおかしいのでございまして、やはり滑走路の数、長さ、そういったものは、そういう空港が現実に離発着する飛行機、乗降客、そういったものにマッチするかどうか、その将来をどういうふうに見通しをつけるかということによってきまってくると思いますので、どの形が最も望ましいというようなことは、一がいにはいい得ないと思います。
○松本(忠)委員 三里塚の牧場を空港に使うことになり、面積は千六十五ヘクタールというふうに承知しておりますが、まあ面積ばかりでは言えないという局長のいまのお話も伺いましたが、とにかく現在の計画案で、絶対に相当期間の需要がまかなえるものか。それと、聞くところによると、昭和五十年になると、もう使いものにならなくなる、第三空港も必要になるんじゃなかろうかというような意見も聞いておりますが、そのようなことになるのならば、やはり最初から十分可能な面積、そして十分滑走路もとって、将来の需要に備えなければ、いたずらにそれで使いものにならなくなってしまう。そういうものであってはならないと思うのですが、この点、国費の乱費にもなるし、十分な計画が練られたことと思うのですが、現在の三里塚の千六十五ヘクタールで、滑走路三本ということで、だいじょうぶなのかどうか、この点どうでしょうか。
○手塚政府委員 なるほど、滑走路はできるだけ本数が多ければ多いだけベターであるということは言えますけれども、特にわが国のごとく、農地等を飛行場敷地の一部に取り込まなければ適当な滑走路ができないというような場所等につきましては、やはりそういった周辺の環境との調整ということは必要であろうかと思います。そういう中におきまして、この成田空港におきましては、現在なし得るところの最大な、ベストな飛行場ではなかろうかと私どもは考えております。これで一体どれくらいな将来の離発着能力をカバーできるかという問題になりますと、まず二十六万回の離発着は可能であると考えております。その二十六万回で将来の航空需要のどれくらいまでカバーできるかということにつきましては、概略として使用開始後十年余はこれで使える。しかし、その十年といいますのも、いまの機材の革新的な発達がございまして、ジャンボのような大きなものが出てまいりますので、これらが一機着きますと、従来の飛行機の三倍、三回分、従来の飛行機でいきますと、その三倍の離発着の回数がふえる。逆に大きなのが出ますと、それだけ回数が少なくても済むというような、いわゆる飛行機の大型化の問題が加わってまいりまして、そういう革新的な機材の変化というものが非常に著しゅうございます。われわれとしまして、一応現状の機材の大きさを前提に考えた場合にはそういうことになる。なお、十年先におきましては、またいろいろ空港の立地条件等におきまして変化もございますと思いますので、その程度の期間保つことで、現在考えられるものとしては適当ではなかろうかと考えておるわけです。
○松本(忠)委員 二千五百メートルの滑走路で、ジャンボジェットは離発着できますか。
○手塚政府委員 これは先生御承知かと思いますが、飛行機の物理的に不可能な離発着距離といいますか、それはいろいろあるわけでございまして、ジャンボでも搭載能力を落とすことによりまして、二千五百メートルで離発着は可能でございます。現在、羽田で三千を使うことで一応ジャンボを受け入れることにいたしておりますが、この羽田におきましても、滑走路を、実は横風用のものについては二千五百メートルに埋め立て延長する予定にいたしております。このBラン、二千五百メートルの滑走路でも、ジャンボの離発着は、いまのようにペイロードを若干落とすというようなこと等によって、離発着は可能と考えております。
○松本(忠)委員 搭載力を少なくすれば可能だ。しかし、やはり積めるだけは積むということが、輸送コストの面からも考えられるべきじゃないか。わざわざ搭載力を少なくする、どうしても二千五百メートルを使わなければならないからそうするということではなくて、やはり十分な搭載をして、しかも安全に離発着するようにということでなければ無意味だと思う。これからいろいろと研究もなされ、機械も発達してくると思いますが、これらの点については、だいじょうぶだという十分の見通しがあるわけですね。
○手塚政府委員 新空港につきましては、特にそういう機材面で考慮を払わなければなりませんのは、SSTの離発着であると私どもは考えたわけでございます。SSTには、先般もお答えいたしましたが、特にアメリカのSSTは、滑走路長の非常に長いものを要求する仕様になっております。このアメリカのSSTに対応する滑走路として、四千メートルのものがぜひ必要である、こういうことから、成田の空港では四千メートルを一本つくることにいたしており、かつ、これを一番先につくる、第一期工事の対象滑走路として考えておる。その使用開始時期も、先ほど申し上げた四十六年四月から可能である、こういうふうに考えておるわけです。
○松本(忠)委員 総裁にお伺いしますが、三里塚地区にこの飛行場をつくるということが決定したのは、たぶん四十一年の七月じゃなかったかと思いますが、その当時と現在では、飛行場の用地になるところの買収価格、もちろん畑であるとか、山林であるとか、宅地であるとかによって、それぞれ相違はあるでございましょうが、四十一年度には売買ができたかどうか、これは疑問でありますが、売買を開始したとき、それから最近までの間に地価にどのくらいの変動があったのか、地目別にお聞かせを願いたい。
○今井参考人 三里塚の空港用地の買収価格につきましては、実はすでに富里に空港問題が起こった当時から、反当百万円、十アール当たり百万円というような話が流布されておりまして、地元の人たちは、大体百万円で買っていただけるというような考え方がすでに頭に入っておったのでございます。公団ができましたのが昭和四十一年の七月の末でございまして、自来むしろ反対の非常に多かった敷地内の方々を条件派として説得するために、全力をあげておったのでございます。その当時は大体百万から百十万というふうな値段が、私どもとしては一応妥当ではないかというふうに考えておったわけでございます。しかしながら、条件派の方々、敷地のほとんど九割を占める人たちが非常に価格問題については強く御意見を申されまして、なかなか交渉が難航いたしました。昨年の四月の六日に、ようやく運輸省におきまして当公団と協定が締結されたわけでございますが、そのときには、畑地の十アール当たり百四十万ということで話し合いがまとまったわけでございます。その価格の値上がりの趨勢でありますが、大体私どもは当時の値上がりの状況を一カ年間について見ますと、大体において昭和四十二年に対しまして、四十二年から四十三年の三月の時点に時期的な修正を行ないますと、約一三%というものが値上がりをいたしております。当時、閣僚協議会で御了解を得ました百十万円という値段に対しまして、四十三年の三月で事前修正をいたしまして、十アール当たり百三十二万円というものが出てくるわけでございます。これに対して、私どもとしては交渉を妥結させ、空港を予定どおりつくるためには、何としても価格の話し合いをつけなければならないという、買い進めの要素というふうなものもあったわけでございまして、それに長い間、生活の基盤として住んでおられた農民の方方の将来の生活の再建というふうな面をも考慮しまして、畑の反当たり価格を百四十万円ということで、各条件派との間に価格の問題を妥結したわけでございます。
○松本(忠)委員 最初百三十二万円で売買した人があるわけですね。
○今井参考人 ございません。
○松本(忠)委員 現在取引されている価格は、全部百四十万円ということに考えていいわけですか。
○今井参考人 畑十アール当たり百四十万円でございますが、宅地につきましては二百万円、それから山林原野については百十五万円、水田につきましては百五十三万円、これが地目別の価格でございます。これによって全部やっております。
○松本(忠)委員 わかりました。 そこで、四十六年の供用開始時に、一応一本の滑走路ができ上がって、供用が開始される時点において、あの空港で相当の水あるいは電力というものが使われると思います。その水の使用量あるいは供給先、どこから水をとるのか、あるいはその価格などについては、どのような折衝が開始されているのか。同じく電力についてもいえると思いますが、これらの点についてお答えをいただきたい。
○手塚政府委員 これは先般もお答え申し上げましたが、新空港に関連いたします用水は、新空港内で使います用水と、周辺で、たとえば工業用あるいは農業用というものに使います用水と二つに分かれます。特に、あの周辺におきましては、そういった水の関係が非常に逼迫しております。そこで、新たに空港ができますことによって、そういう関連の水が非常に必要になってまいるわけでございます。これらの用水につきましては、ピーク時において毎秒上水道二・二トン必要でございます。そのうち空港用水といたしましては〇・四三トン、それからあの辺に工業団地を一応つくる計画にいたしておりますが、この工業団地に関連します工業用水といたしましては〇・三八トン、それから農業用といたしましては四トン、合計いたしまして六・五八トンというのを一応見込んでおります。昭和四十五年度末におきましては、とりあえず、その中で毎秒一トンというのが所要になってまいりますので、この水につきましては、新空港関連用水というたてまえで確保されることにきまっております。その他の用水につきましては、五十年度を目標といたします水資源開発基本計画というのがきめられることになっておりまして、その中にこういった所要のものが織り込まれるということで、関係官庁等と話がきめられております。なお、これらの上水道あるいは工業用水等につきまして、それぞれ取水口その他につきましてのいろいろな計画がございますが、必要上水道につきましては、以上申し上げたとおりでございます。
○松本(忠)委員 この用水の価格などについては、もう検討がなされていますか。また、大量に使うわけでございますので、割引等も考えられるのではなかろうかと思いますが、この点についてはどうでしょうか。
○手塚政府委員 その面につきましては、目下まだ検討中でございまして、確定いたしておりません。
○松本(忠)委員 先ほど電力についてもお答え願うようにお願いしたわけでありますが、電力についてのお答えを願います。
○今井参考人 電力のピーク時の需要は、第一期計画、つまり四千メートル滑走路を中心とする施設でございますが、その需要は契約電力といたしまして一万八千キロワットというふうになりまして、その負担につきましては、現在東京電力と交渉中でございます。
○松本(忠)委員 総裁に引き続いて伺うわけですが、新国際空港公団を政府の直轄にしないでつくった理由としてあげられるものは資金の面と人事の面、このようにいわれております。その人事の問題でございますが、大量に特殊の技術者を必要とするが、これらの要員の確保には非常に困難を伴う、あるいはまた、運輸省航空局にはこれらの人たちを急にそろえることは不可能であるといったような理由から、公団がつくられたように承知をしております。現在、公団に勤務されているこの建設のための要員、言うならば、用地買収に経験のある人あるいは工作に経験の深い人、ターミナルビルあるいは滑走路建設等について技術的に相当のものを持っているという人、こういう人が相当にそろえられていると私は思うのです。一昨日でございましたか、鉄建公団の方の汚職がありまして、これも国鉄の用地に長年関係のあった方ですが、鉄建公団に行かれて、そしてまた用地のことをやっておられて、ああいう問題を起こしておる。これから考えますと、公団としても、よほど注意を払っていかなければならぬと思うのでありますが、その建設の要員の方々は何人くらいそろえられているか、お伺いしたい。
○今井参考人 まことにごもっともな御質問でございまして、私どもも御趣旨は十分に生かして、今後仕事をやっていきたいと思います。 それから建設部門に現在従事いたしております人間は三百一人でございます。これは全体の定員の実行定員でございますが、四百六十五名おりまして、その四百六十五名の中で三百一名が建設部門に現在従事しております。その内訳を申し上げますと、昭和四十二年度、四十三年度は、用地と代替地造成が一番せわしかった時期でありますので、用地部が八十六名、代替地造成部が五十三名、空港の計画関係、これは主として建築土木等で計画を担当する方々でございますが、これが五十二名、それから、これもやはり土木を主体といたしますが、建築を一部含んでおりますが、実際の土木工事を所管いたします部門、工務部関係が七十名、それから現地で実際に測量したり、くい打ちをしたり、あるいは、くい打ちをする下請業者等を監督するために置かれております建設事務所、これも技術者が主体でございますが、四十名おりまして、合計三百一名ということになっております。 それからなお、専門家がおるか、あるいはまた、りっぱな技術者がおるかというお話でございますが、これは航空局、それから国鉄、建設省、農林省、それからまた運輸省、こういうふうなところから技術専門の方々にだいぶ来ていただいております。
○松本(忠)委員 ただいま申し上げましたように、鉄建公団の汚職、ああいうふうな事件があります。これはどういうふうになりますか、取り調べの結果を見なければわかりませんけれども、そういうふうなことが起きなければいいが、というふうに私どもは懸念するわけであります。何せ、お百姓さんにしてみれば、見たこともないような膨大なお金のそういう取引がぼんぼんこれからされていくわけであります。また、それに関しまして、用地の問題あるいは造成工事、いろいろの面でその人たちが悪い影響を受けないように、公団総裁としてよく監督もし、指導もしてもらいたい。再びああいう事故が起きないように、この東洋の表玄関、日本の表玄関といわれる新国際空港が建設されるまでに、そういう汚職があっては国民に申しわけない。この点は、厳重にひとつ注意をしておいていただきたいと思うのです。 それで、次に移りますが、当該地域に住んでおられる方々の生活権をそこなうようなことはないかどうか、この点は、私ども一番心配をしているわけです。現在、空港の敷地の中にある住まいで、要するに移転をしなければならない住まいが三百二十五戸というふうに承知をしております。そのうちで農家が二百四十二尺非農家が八十四戸というふうなことを承知しておりますが、空港をつくることについての賛成、そしてすでに取引の済んだ方、賛成であるけれどもまだ取引が済んでいない、あるいはもう絶対反対である、こういうふうに三つに分けまして、農家の二百四十一戸について、非農家の八十四戸について、この区分けをひとつ教えてもらいたい。
○今井参考人 実は御質問の農家、非農家並びに地主の中で、中に土地を持っておられるだけで外に居住しておられる方々、中に現実に宅地を持っておられる方々、こういったものを区分した用地買収の資料は実はつくっておりませんので、いまここでその区分を明確にいたすことはできませんが、現在までのところでは、敷地内の地権者の数が全体で八百一人ございまして、その中で賛成が七百二十六人、反対が七十五人ということになっております。面積は、賛成しておられる方々が五百八十八ヘクタール、それから反対の方々が八十ヘクタール、こういうことになっておりまして、反対の方々七十五名の中で非農家が幾らぐらいか、農家が幾らぐらいかというような明確な数字は、現在のところございません。これは後ほど調べまして、先生にお送りをいたしたいと思います。ただ畑等について見ますと、宅地が全体で三十ヘクタール、それからあとは田と畑を合わせまして約四百五十ヘクタール、こういうことになっております。
○松本(忠)委員 それではまあいいでしょう。あとで、できたならば届けてもらいたいと思います。 それで、八百一人というのはいわゆる三百二十五戸に住んでいる人のことでありますか。
○今井参考人 これは全地権者の数でございまして、中に住んでおられる方は、世帯にして、先ほど先生のおっしゃいました約三百二十数戸という家が散在しておるわけでございますから、その中におられる方々だけでございます。あとは外におられるわけであります。
○松本(忠)委員 反対の運動の一つの行き方として、一坪運動というのが見えております。また、立木運動等もあるようでございますが、この実情について答えていただきたい。
○今井参考人 一坪運動につきましては、所有者は非常に膨大でございまして、千葉県のみならず、北海道、長野、山梨あるいは九州にも散在いたしております。その数は一千十二人でございまして、その面積は、ごくわずかでございまして、二・二ヘクタールでございます。その中で第一期工事区域、昭和四十六年度の初期に完成をいたさなければならない区域における一坪運動の所有者の延べ人数は、二百五人でございます。それからなお、面積はわずかに〇・五ヘクタール、こういう状況でございます。
○松本(忠)委員 立木運動については……。
○今井参考人 いまここに具体的な資料は持っておりませんが、実際には敷地の中に入っていきますと、木の幹に何々所有何々所有というふうに書いてありまして、これについては、いま明確な数字は持っておりませんので、後ほどお届けいたしたいと思います。
○松本(忠)委員 一坪運動については、最終的にはあくまで、わずかな面積でございますから、話し合いでいくべきである。決して土地収用法等の発動はないことと思いますが、相当の時間をかけ、そうして、あくまでも話し合いの上で十分納得をしてもらう。事務処理も相当期間かかることと思いますが、これは摩擦などを起こさないようにやってもらいたい、こう思うわけですが、どうでしょう。
○今井参考人 先ほど申しました敷地の中の反対者七十五人という地権者の方々につきましては、これは真に農業を営み、あるいはまた、他の商売を中で現にやっておられる方々であるわけでございます。こういう人たちは、これは今後ほんとうに真剣に、私どもとしては説得工作を続けていくつもりでありますが、一坪運動につきましては、本来が若干政治的な意図といいますか、空港建設を特に妨害するという趣旨でやられた運動でございます。先ほども申し上げましたように、わずか二・二ヘクタールの土地を千十二人の方々が持っておられる。しかも、その署名しておられる共有者の方々が全国に散在しておるという状況で、この一坪運動については、最後まで話し合いをして土地を取得するということは、なかなか容易ではないというふうに考えております。
○松本(忠)委員 そうすると、最後にはやはり土地収用法を適用する考えですか。
○今井参考人 この一坪運動、特に空港建設を阻害するという目的で持たれたこのわずかな土地につきましては、最終的には土地収用法による強制収用を考えなければならないというふうに考えております。
○松本(忠)委員 そういう点について、大臣はどう思いますか。
○原田国務大臣 これはまだ仮定のことでございますので、私はいま公団の総裁のお気持ちをそばで聞いておりまして、できるだけを尽くして、どうにもならない場合にはそういうことになろうかと思いますけれども、いずれこれは仮定のことでございますので、いま私は何と申し上げる勝期ではないと思います。
○松本(忠)委員 それから、騒音対策の問題に移りたいと思います。 騒音対策につきましては、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律、こういう法律があるわけでございます。先ほどのお話にもありましたように、ジェット機、ジャンボジェットあるいはSST、これはいわゆる相当大型であり、高速機でありますので、音も高いことと思うわけであります。現在ございます騒音の防止等に関する法律は、このジャンボジェットなりSSTの音量というものを考えた上でできている法律かどうか、この点を航空局長に伺っておきます。
○手塚政府委員 ジャンボジェット並びにSSTの騒音につきましては、率直に申し上げまして、現在航行をしておりませんので、正確なるデータはわかりません。しかしながら、少なくともジャンボジェットは、ただいままで私どもの手元にあります資料によりますと、現在のDC8よりはむしろ低いという数字を私どもは持っております。 〔委員長退席、細田委員長代理着席〕 たとえばDC8が、滑走路の中心から四百八十メートルの地点のところで約九十二ホンということに対しまして、ジャンボジェットの747というのが九十ホンであるというような数字が出ております。同様にいたしまして、コンコードについては百一ホン、それからUSSSTについては百二ホン程度、こういうふうな数字が一応出ております。ジャンボジェットについては、もうだいぶ試運転もやるような時期になっておりますので、大体こういうことであろうと、われわれは考えておるわけです。ただ、皆さまの常識に反して、あの大きなのがどうして音が小さいのかというふうな御疑問を抱かれると思います。これは、エンジンをファンジェットといいまして、普通のジェットの場合に比べまして、後へ排出する空気の量を爆発する空気の量以外に非常に多くしてある。いわゆるバイパスレシオというのが普通の飛行機のDC8が一・四対一というような量に対して五対一という、五というような空気の量を後へ出すような別途なエンジンの装置ができているわけであります。こういうことによりまして、747が現在むしろDC8よりは小さくなる、こういうふうに考えております。SST、特にこのアメリカのSSTにつきましては、現在のところ、先ほど申し上げた数字は、ほんとうの概数のいま発表されておる数字でございますが、実はこのSST開発について、連邦政府で一つの仕様書をつくって、それで業者につくらしておるわけですが、その仕様書の中の一つの項目といたしまして、騒音については、現在使っておる飛行機より大きくならないことという制約の仕様書を一項目入れております。したがいまして、私どもは、SSTができ上がるころには、いま申し上げた程度のもので、大きなものにはならないというふうに考えております。
○松本(忠)委員 そうしますと、現在の法律の適用範囲を拡大しなくてもいいという結論でありますか。
○手塚政府委員 この飛行機のために、特にいまからそういうことを考えておかなければならぬというふうには考えておりません。しかしながら、騒音につきましては、実際の飛行場の場所、あるいは気象条件その他によって、やはりいろいろな相違がございます。非常にはっきりしておりますのは、羽田の場合と伊丹の場合の両方をごらんになってもおおかりのとおりで、たとえば、羽田のように片側が海であるというような場合には、非常に音が拡散いたしますので、同じ飛行機が飛びましても、伊丹の場合よりは、そういった騒音範囲等は特に違いがあるわけです。そういうことから、この新空港について申し上げますと、一応羽田なり伊丹の現状を前提にいたしまして、われわれは騒音区域、騒音防止工事を必要とする範囲ということをいろいろ考え、計画をいたしております。しかし、将来そういった機種の変更あるいは具体的なそういった地理的条件等の変化を、さらにその中で勘案していかなければならぬ。その過程におきまして、たとえば地元の方々も参加していただく騒音委員会などという委員会もつくりまして、そういった御意見を参酌しながら、実情に合った騒音対策を考えていきたい、こう考えております。
○松本(忠)委員 新空港の建設費について伺いたいわけであります。 当初の予定総額が千三百億と聞き及んでおりますが、四十六年三月末までには建設費が八百七十億、こう伺っているわけですが、用地の買収費あるいは物価、建設費等が、相当に上昇しているんではなかろうかと思われるわけです。そうやってまいりますと、建設資金も公団債でまかなわれていくとは思いますけれども、この建設資金が最初立てた当初予定の千三百億、あるいは四十六年三月までの八百七十億で十分であるかどうか、この見通しはどうか、この点についてお答え願いたい。
○今井参考人 御質問のとおり、建築費につきましては、年々人件費その他の上昇がございますので、若干変わってくるとは思いますが、私どもはそういったようなものも勘案して検討していきたい、かように考えております。
○松本(忠)委員 いま現在では具体的な数字、その見通しということについては発表はできませんな。
○今井参考人 現在のところでは、正確なものをお出しすることはちょっとできないと思います。御了解願います。
○松本(忠)委員 じゃそれは、その見通しができたれば送ってもらいたいと思います。 それでは、もう時間もありませんので次に移りまして、四十二年の十月に成田総裁がやめられました。そこでその成田前総裁に対して、退職に際しまして、退職金であるとか、あるいは慰労金であるとか、名目はどのようであるかわかりませんが、お金が払われているものかどうか。払ったとすれば、幾らぐらいのものが払われているか。この点、総裁からお答え願いたい。
○今井参考人 公団には、役員の退職に関する規程がございまして、その規程によって、在職中の期間の退職金はお支払い申し上げました。
○松本(忠)委員 その金額は。
○今井参考人 私の推定でございまして、正確な数字じゃございませんが、約三百万程度内外ではないかと思います。
○松本(忠)委員 実際に前総裁が仕事をしたのは、いつからいつまでですか。
○今井参考人 公団ができましたのが昭和四十一年の七月三十日でございますので、それからその翌年の十月四日にたしか退任されておられますので、一年四カ月であります。
○松本(忠)委員 わかりました。 なお、現在の空港公団の役員ですね、総裁以下監事までの現役員の方々の、言うならば前歴と申しますか、その点について、これはあとでけっこうでございますが、伺いたいと思います。特にその前歴、経歴について伺っておきたい。 なお、現役員がいわゆる報酬の規程によって定められた報酬が払われておることと思いますが、あわせてその役員の報酬についても、後ほどでけっこうでございますが、お答えを願いたいと思います。 以上で質問を終わります。
○細田委員長代理 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 次回は、来たる三月四日火曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時一分散会