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61回国会衆議院1969/02/25

運輸委員会 第5号

発言数
90
登壇者
4
会派数
2
開催日
1969/02/25

会議録

砂原格自由民主党

○砂原委員長 これより会議を開きます。  第五十八国会より継続審議になっております内閣提出新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。

砂原格自由民主党

○砂原委員長 本案につきましては、第五十八国会におきまして、すでに趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入りたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

砂原格自由民主党

○砂原委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。      ――――◇―――――

砂原格自由民主党

○砂原委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりをいたします。  すなわち、新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案審査のため、今二十五日及び二十八日、新東京国際空港公団総裁今井栄文君を参考人として出席を求め、意見を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

砂原格自由民主党

○砂原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ――――◇―――――

砂原格自由民主党

○砂原委員長 質疑の通告がありますので、これを許します。小川三男君。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 最初に今井公団総裁に伺いますが、これは公団が提案したのか新聞社が取材したのかは別として、少なくとも四月以降あたりから着工したいということが盛んにいわれておる。それについて空港の工事の着工する見通しはいかがでございますか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 公団に対しまして政府から当初御指示をいただきましたのは、昭和四十二年度並びに昭和四十三年度中に用地の買収を行ないまして、四十四年度並びに四十五年度の二カ年にわたって工事を行なう、こういう指示を当初からいただいておりまして、御承知のように、用地も一昨日現在で敷地内四百町歩以上の民有地の買収をいたしたわけでございます。私どもといたしましては、三月末までには第一期工事区間、四千メートル滑走路を中心とする第一期工事区間につきましては、大体において用地のほとんど全部を買収し得るという見通しに立っております。したがいまして、先生のおっしゃいましたように、この四月以降において空港に直接関連する工事に着手いたしたい、かように考えております。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 そうすると、三月末日までに四千メートル滑走路についての用地の買収は完了したい、完了の見通しがあるわけですね。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 先生の御承知のように、第一期工事区間には、現在農地を持って反対しておられる地主の方々はきわめてわずかでございまして、特に南の芝山町等にございますけれども、さしあたって特に工事を必要とするという部分には、ほとんど反対の農民の方々はおられないわけでございます。農民の方々に対しては、もちろん私どもは今後とも極力説得をいたして、新空港の建設についての御理解を得たいと思っておりますが、三月末までには――これはこれからの努力次第でございますが、私どもといたしましては、第一期工事区間につきましては、そのほとんど全部を買収いたしたい、かように考えて、現在業務を遂行いたしているわけでございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 そうすると、これは第一期工事として四千メートル一本についてのみ着工する、こういうことですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 政府の基本計画の指示にもありますとおり、第一期工事は四千メートルの滑走路を中心といたしまして、必要な基本施設、滑走路に付帯いたします誘導路並びにエプロン、それから必要なターミナルビルディング、貨物のための貨物ターミナル、それから若干の整備施設、あるいは飛行機の離発着に必要な保安施設、こういうものが建設の中心になるわけでございまして、滑走路のみではございません。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 そうしますと、国際空港として発足するのには二千五百メートルと、他に横風用の三千二百メートル、これに対しての見通しはどうなんですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 二千五百メートルの滑走路並びに三千二百メートルの横風用滑走路につきましては、第二期工事といたしまして昭和四十八年度中、四十九年の三月までに完成するという指示をいただいておるわけでございまして、現在、農地を愛するという趣旨から強く反対しておる農民の方々は、御承知のように、二千五百メートル滑走路の部分に非常に多いわけでございます。全体の面積として約七十八町歩ございますが、天神峰あるいは東峰、こういうようなところに散在いたしておるわけでございますが、こういうところの方々に対しましては、しんぼう強く今後説得を続けていきたいと思っております。この二千五百メートル並びに三千二百メートルの滑走路につきましては、四十八年度一ぱいにこれを完成するという目途で計画を進めておる次第でございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 そうすると、新国際空港として発足するというのに、四千メートル一本の飛行場で、それが国際空港という最初からの計画の価値というか、利用価値のある条件が具備されるのですか、四千メートル一本の滑走路で。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 これは政府の当初からの指示でございまして、空港全体が完全にでき上がるという時期は、昭和四十九年の三月を目途にいたしておるわけでございますが、第一期工事の四千メートルの滑走路が一本ございますれば、それに対しまして、必要な旅客ターミナルあるいは貨物ターミナル、あるいは整備施設、それに必要な保安施設というものを具備いたしますれば、十分に国際線の旅客機の離着陸が可能になる、かように考えております。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 四千メートル滑走路の建設に必要な用地ですね、これは三月末までに完全に取得できる見通しがあるわけですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 四千メートル滑走路につきましては、御承知のように、南の半分に近い部分は御料牧場の用地でございます。御料牧場は、現在高根沢に新しい牧場を、すでに全部用地の買収を終わりまして、昨年の末から工事にかかっておるわけでございまして、ことしの八月二十日を目途にして移転を計画いたしておるわけでございます。したがいまして、四千メートル滑走路の南側の部分、これは御料牧場の用地でございますので、下総の御料牧場の移転が完了いたしますれば、当然に私ども公団のほうの用途に提供していただくことになっております。それから四千メートル滑走路の北のほうの半分は、御承知のように駒井野並びに天浪、取香の部落でございまして、それらの部落の方々は、ほとんど全部が用地買収について御協力を願っておるわけでございます。  ただ、完全に全部取得できるかどうかという問題につきましては、先生も御承知のように、特に空港建設に対して意識的にこれをはばもうという強い御意図を持っておられる方々がおられまして、わずかの面積ではございますけれども、いわゆる一坪運動と申しますか、多くの人々が小さな面積の土地を共有するというふうなところが若干ございます。これは特に駒井野地区でございますが、数カ所ございますが、こういうふうなところにつきましては、私どもとしては、最終的には土地収用法による強制収用ということも考えなければいけないのではないか、かように考えております。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 いま土地収用法を適用してでもやるというけれども、それが三月着工に間に合いますか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 先ほど空港に直接関連のある仕事に着工するというふうに申しましたが、これは四月以降、関係機関と十分に協議した上で私たちとしては発足いたしたいと思うのでございますけれども、空港に直接関連すると申しますれば、直ちにその一坪運動の区域に手をつけなければならないというわけでもございません。非常に広い地域でございますから……。  それから、御承知のように、私どもは成田から土屋地先に専用線を引きまして資材置き場をつくりまして、さらに資材置き場から空港の中へ直接入る資材の専用道路をつくるという問題もあるわけでございまして、こういったふうな仕事も、私どもは直接空港に関係のある仕事というふうに考えております。したがいまして、着工という点につきましては、私どもはどういう形でどういうところで仕事を始めるかという問題につきましては、いろいろなやり方があるのではないか、かように考えております。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 そうすると、あなたのほうで言われている、いわゆる意識的に反対している部分に対しては、土地収用法の適用をすみやかにやらなければならないという条件であるわけですね。あなたのほうがそういう形で臨む、こういうことですね。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 御承知のように、私どもは用地内について、現在、全部任意買収の線でいっておるわけでございます。先ほどから再三申し上げておりますように、敷地の中の真に土地を耕やしておられる農民の方々で反対しておられる向きに対しましては、今後とも極力説得をいたしまして、御了解を得るという努力を続けていきたい。ただ、いま申し上げました一坪運動につきましても、これはお話し合いで話がつくものであればけっこうだと思います。しかしながら、現在の見通しでは、一坪運動につきましては、当初から空港建設に対して反対されるというふうに、私どもの感じでは若干政治的な意図でおやりになっておるように感ずるわけでございますけれども、なかなかこういうところは話し合いに応じていただくということは困難ではないかと思います。それで、先ほど申し上げましたように、最終的には土地収用法による強制収用ということもやむを得ずやらざるを得ないのではないかというふうに観測しておるという意味でお答え申し上げたわけでございます。

砂原格自由民主党

○砂原委員長 ちょっとすみませんが、速記のほうで発言者の声が聞き取れませんので、なるべく私語はひとつ細々とお願いを申し上げます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 では別の点で伺いますが、国際空港の建設が、あなたのほうの予定のように四月以降から着工するというが、その前に先行すべきものが、今度地方行政に空港関連事業臨時措置法が出てきて、この空港関連事業が当然先行されなければならないはずだと思うのです。そういう点で、あなたのほうの準備は完了しているのですか。たとえば資材輸送道路にしても、資材置き場の問題にしても、そういう点で飛行場に手をつける前に先行しなければならない事業がたくさんあるわけですね。これらについて、あなたのほうの準備はどういうふうになっておりますか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 おっしゃるとおりでございます。それに対する対策もいろいろ検討いたしておるわけでございますが、私どもが空港建設の本体的な工事、たとえば滑走路であるとか、あるいは誘導路であるとか、あるいはまたエプロンであるとかいうふうなところの造成を開始する時期というものが本格的に始まるのは、この秋以降になると思います。というのは、現在砕石を中心とする骨材の輸送につきましては、鉄道のダイヤ編成をやっていただかなければならない、この問題がございます。それから栃木県、茨城県等の砕石の産地から砕石を輸送するためには、鉄道以外にトラックで輸送しなければならない。その自動車で輸送する部分につきましては、現在茨城県並びに千葉県に、必要な県道の改良工事を公団の費用でお願いをいたしておるわけでございます。これはもうすでに昨年の秋に契約を締結いたしまして、現在両県とも県道の改良工事に着手をいたしておる状況でございます。こういうものが完全にでき上がります時期は、国鉄の貨車輸送計画とあわせまして、この秋になると思います。  それからもう一つは、先ほど申し上げましたように、御料牧場の移転が、大体ことしの八月の下旬というふうに考えております。したがいまして、本格的な敷地内の造成工事は、どうしてもこの秋からということになるわけでございます。この秋までは私どもは、先生のおっしゃいました準備のための資材の輸送、道路の建設だとか、あるいはまた敷地の中における整地で、われわれがやり得るものについて整地をやるというふうな点が、私どもの四十四年度上期における仕事のおもなものであると思います。  それからさらに、現在政府から提案されております空港関連事業につきましても大きな問題がございます。というのは、根本名川の改修の問題であるとか、あるいは印旛沼流域下水道の問題等がございますが、こういったものは、私どもといたしましては、雨水の処理あるいはまた汚水処理というもののために調整池をつくるとか、あるいはまた、近くに暫定的な処理機構を設けるとかというふうなことで、十分敷地側の方々に御迷惑をかけないような暫定的な方途も考えておるわけでございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 そうすると、茨城県並びに千葉県の県道改修は、あなたのほうの経費で千葉県に改修することの申し入れをやっているのですか。千葉なり茨城県なりの県単の事業としてやってくれということをあなたのほうで申し込んだのか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 これは私どものほうとしては、資材輸送に使うということで、公団で費用をお持ちするということでやっております。現在のところでは、四十三年度中に大体千葉県が約十一億程度だと思います。それから茨城県が五億から六億の間だろうと思いますが、こういった経費は公団が負担する。さらに継続して四十四年度工事を進めていただくために、引き続いて債務負担行為で、さらに四十四年度分の道路の改良等の費用もこちらのほうであわせてお約束をいたしておる、こういう状況でございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 いま工事に着工しておる県道は、公団としては資材輸送の専用道路として使う予定ですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 専用道路として使う意味では全然ございません。一般道路として十分御利用をいただくということでございまして、ただ空港関係の資材のために道路を使わしていただくということで、私どもとして改良工事の費用を負担することになっております。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 空港には四千メートル滑走路とかいろいろな施設があるわけですが、使用する一日の水をどのくらいに見ていますか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 現在第一期工事をもってでき上がったところについて、どの程度の水が要るかということは、はっきりした積算はございませんけれども、空港全体ができ上がりまして、空港が完全に機能する場合でも、大体一日に水量約一トン内外というふうに考えております。したがいまして、そういうような点から計算いたしますと、昭和四十六年度に空港を開設したといたしましても、その離発着する飛行機は、大体三万五千回程度というふうに考えておりますし、それからまた、空港に関連してその付近でいろいろ仕事をおやりになるとか、あるいはまた、居住するという方々の数も空港完成時よりは、はるかに少ないものでございますので、この一トンという必要水量の一部分が必要であるというふうにお考えおき願いたいと思います。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 そうすると、あそこは全然水のない場所だけれども、どこから取水する計画があるのですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 確かに水の問題は非常に問題でございまして、ただいま総裁は空港用の水だけを考えたお話をされましたが、そのほかに水といたしましては、あそこで工業用水、土地改良事業の農業用水といったものを総合的に考える必要があるわけでございます。これらの用水量は、ピークのときにおきまして毎秒上水道二・二トン、そのうち空港用水は〇・四三トンと計算されております。それから工業用水は〇・三八トン、農業用水は四トン、以上合計いたしまして六・五八トンというふうに見込んでおります。昭和四十五年度末、すなわち、第一期工事の完了のときまでにおきましては、とりあえず毎秒一トンという水が必要と考えられます。これは関係当局との話におきまして、新空港関連用水ということでその確保を約束されております。その他の用水に関しましては、昭和五十年度を目標といたします水資源開発基本計画というのを計画されることになっておりますが、その計画の際に措置するということを明確にされております。  なお、この上水道につきましては、千葉県の県営水道事業として、利根川上流木下付近が取水点ということになっておりまして、北部ニュータウンの用水を含めて計画が立てられております。工業用水につきましては、千葉県の工業団地の造成計画の具体的な計画がまだ明確になっておりません。そこで、そういった用水計画が策定されますときに、この用水取水計画その他全般が計画されるということになっております。農業用水につきましては、騒音対策地域におけるかんがい用水、あるいは根本名川の改修に伴う土地改良事業に必要な農業用水でありますが、これにつきましても、具体的な計画は目下のところでは立てられておりませんが、いま着々とそういうのが県を中心にして策定中でございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 今井総裁は前に一日一トンと言いましたね。それはあなたのほうの新空港に関するだけのものが一日一トンですか。手塚局長は毎秒一トンと言われましたが、この点はどうですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 その点について、私、実は訂正いたしたいと思っておったのでございますが、一日一トンと申し上げましたが、空港に必要な水の量は毎秒一トン、空港が完全にでき上がりましたときに大体毎秒一トンというふうに訂正をいたしたいと思います。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 現在羽田で毎日一体何トンの水を使用していますか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 ちょっと手元の資料が古うございますが、四十年から四十一年にかけましてのデータによりますと、これは月の平均給水量でございますが、約十五万三千トンというのが現在の羽田の給水量でございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 そうすると、工事自身ですでに水が必要でしょう。あなたのほうで四月以降着工するといっても、工事自身についてもすでに水が必要なのに、あそこでは地下水以外に水は一滴もありません。そういう利水計画というようなものは、いま航空局長は、まだ具体的には進行してないと言う。では具体的に進行しているものは何と何がありますか、それから伺いましょう。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 工事が始まった場合の必要な水につきましては、私どもも前々から調査をいたしておりまして、そうたいした数量にはならないと思いますが、これは井戸を掘りまして、その水を使用するというふうに暫定的には考えております。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 資材置き場、あれはもうすでに用地は買収したんですか、それとも借り入れたんですか。どういうことでどれだけの面積を取得してあるんですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 資材置き場につきましては、成田の東のほうでございますが、専用鉄道が約二・七キロでございます。したがいまして、その地域は土屋地先だろうと思いますが、面積は二万坪程度でございまして、現在大多数の地主の方々と基本的に話し合いがついておる。それは買収ではなくして借地でいく、こういうことでございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 あなたのほうでいま話を進めているところはほとんど水田、これはあなたが現地を見られたかどうか知らないけれども、水田です。しかも、あなたのほうの借り入れの交渉では、開業したら原形に復するということを言っているんです。一体、資材置き場として骨材やその他の置き場に使ったあとは、原形の水田に変えることはできますか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 現在地元の方々とお話しいたしておりますのは、原形に復旧するという点につきましては、先生のおっしゃるように水田も一部入っておるわけですが、原形に復旧するということではなくて、むしろ地元の方々は、その上につくられた線路であるとか、あるいはまた、まくら木であるとか、その他の上物施設を全部取り払って、その姿で返してもらいたい。要するに、整地してりっぱなものにした形で返してもらいたい、こういうふうな御希望が強いようでございます。したがいまして、私どもが資材置き場として使用いたしましたそれを撤去いたしました後において、水田の原形に復旧するという希望はないようでございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 これは借地料は十アールなり一ヘクタールでも、どういう基準で借地料を支払いしますか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 現在これは地主との交渉中で、まだ最終的にきまっておりませんので、金額を申し上げるわけにはまいらないのでございますが、私どもとしては、大体その水田によって収穫される収穫量というふうなものの価格をベースにいたしまして話し合いをいたしておるという状況でございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 次に、排水の点についてはどういう計画でやっておりますか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 雨水の処理につきましては、さしあたって私どもとしては、駒井野地区その他に数カ所調整池をつくりまして、そこで受けとめるということを考えております。したがいまして、工事中の雨によって付近の方々に御迷惑にならないというふうに地形的にも十分考えて、必要な調整池をまずつくるというふうに考えております。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 いや、調整池でなくて、水を流さなければいけないでしょう。これは九十九里を経て太平洋側に流すのか、それとも利根川に持っていくのか、その点の排水計画……。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 本来の計画としましては、これは空港関連事業にもございますように、あそこは標高約四十メートル程度の台地になっておるわけでございまして、その水は現在九十九里のほうと利根川と、両方に分岐して流れておるわけでございますが、私どもは将来の姿といたしましては、取香川から根本名川を改修いたしまして利根川に放水する、こういうふうに考えておるわけでございます。これは根本名川の改修工事というものを当然に前提としておるわけでございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 そうすると、空港で使用する水のほかに雨水その他を推定して、一日幾らの水が空港から流れ出るものとして計算しておられますか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 水の処理につきましては二通りあると思います。一つは空港の汚水の問題でございますが、汚水につきましては、空港だけで考えてみますと、これは数量的にいっても、そうたいした数量にはならない。これは県の本来の計画である印旛の流域下水道というものを利用さしていただく。その流域下水道の建設につきましては、公団も必要な経費を負担するということでいきたいと思うのです。  それからもう一つ、先生のおっしゃいます雨水処理、まあ排水関係でございますが、これについては私どもとしては調整池をつくって、先ほど申し上げましたように、取香川あるいはまた根本名川の改修に伴いまして、できるだけ静かにこれをその川に流してやるという計画でおるわけでございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 私が聞いておるのは、空港で使う水と、それから雨水や何かがあるでしょう。そういうものの排水計画が当然必要になるわけです。その水量を幾らに推定しておるのか、計算しておるのか、それによって河川の問題がある。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 空港の雨水につきましては、これは工事は逐次やっていくわけでございまして、一期工事の場合には、まず四千メートル滑走路を造成するというふうなことから始まるわけでございまして、したがって、工事をやっておらない部分の雨水というものは、従来どおりの河川に従って流れるわけでございますが、工事をやっております部分につきましての雨水の処理につきましては、先ほど申し上げましたように、それに必要な調整池を地形的に適当なところにつくりまして、そこにまずためるわけでございます。ためた水を、必要な水量に従って逐次調整しながら流していくというのが、暫定的な私どもの考え方でございます。それから、完全に根本名川というものの改修が終わりますれば、これは根本名川の改修に伴って取香川の改修も行なうわけでございますが、こういったものが完全にできますれば、空港の全体の雨水の処理につきましても、十分に耐え得るというふうに考えておるわけでございます。この根本名川の改修計画につきましては、所管は建設省でございますが、建設省が、どの程度の深さ、どの程度の川幅に改修するのがいいかということは、県当局と十分御相談をして計画を立てておられるわけでございまして、この点、私ども御信頼を申し上げておるわけでございます。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 ただいまの排水の量のお話でございますが、これは空港自体から流れますものは、大体毎秒六十五立米くらいと計算をしております。これはただいま総裁の言われました貯水池と関係なく、そのものずばりで流れるとして、その程度ではなかろうかと考えております。ただこの際、御承知のとおりこの空港建設予定地は高いところにある、比較的分水嶺的なところにあるので、ここから流れ出ます水の影響というものは、単に取香川だけではございませんで、根本名川、荒海川、小橋川等にも及ぶということで、ただいま川の改修計画ということを、総合的に建設省を主体に考えておるわけでございます。そういった四つの川のそれぞれの流下能力を一応総合いたして考えておりますが、この取香川に主として流れますのが空港から流れる流下水量ではなかろうか。ただいま申し上げました数字はその数字でございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 今井さんは、調整池をつくって調整する、けれども、調整池をつくるにしても、大体の数量というものの計算がなければ、幾らの調整池をつくるかということが出てこない。それから根本名川改修、取香川の改修は、これに対してあなたのほうでは、どれだけの数量があるから、どれだけの川幅があれば水深幾らというような計画を公団として持たないのですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 いま、流下能力についての数量的な御質問でございますが、先ほど航空局長からもお答え申し上げましたように、毎秒六十五立米というふうに――空港だけからの流水は六十五立米というふうに考えておるわけでございます。現在、県並びに建設省のほうでお考えになっております根本名川の改修については、毎秒大体二百立米を処理するというふうな改修計画になっておるわけでございます。私どもは、こういったふうな一応の計算に基づいて根本名川の改修並びに取香川の改修というものが行なわれるというふうに伺っておるわけでございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 これは手塚局長からでも、どなたからでもいいのですが、あそこは地勢の上でもって、あなたが言われたように分水嶺になっておる。それを一方的に取香川ないしは根本名川に持ってこようというのですか。要するに、利根川水系へ全部の水を持ってこようというのですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 いまおっしゃいましたように、新空港関係から流れます水は、流します水系は利根川水系に流そう、一方的に流そうというふうに考えております。  そこで、この根本名川の改修がこれに関連してまいりまして、本件に関係しての川の改修では、根本名川の改修が一番大きいわけでございます。先生御承知のとおり、根本名川につきましては、昭和三十三年度から中小河川改修事業として工事を実施しておるわけでございます。そこで、今回の空港建設に伴いまして、従来の計画をこの際全面的に改定する、しかしながら、空港完成時までには、この改定計画の中のさらに暫定改修を完了する、こういう二段がまえの改修計画を考えておるわけでございます。その改修計画の事業費の中に、やはり空港から流れ出る分ということで、改修事業費の一部を公団が分担してやるという計画にしておりまして、この総合的な改修計画につきまして、ただいま具体的な実施計画は、県を中心にして建設省と立てておるということでございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 そうすると、かりに駒井野を起点と考えた場合の四千メートルの終点は芝山地先にかかるわけです。正確に申せば、桜台の地先にかかるわけです。あの辺の水までも取香川へ持ってこようという計画なんですね。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 先ほどお答えいたしましたように、取香川、それに根本名川の改修ということによりまして、空港の雨水は全部そちらの利根川水系に流すという計画でございまして、したがって、空港の南のほうからの水はパイプで北のほうに持ってくる、こういうように考えております。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 この根本名川改修の問題は、そうすると、空港公団としては一部負担金を持つ。主体は建設省ですか。これは、工事の主体になるのは建設省ですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 これは県でございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 これはしかし、根本名川改修計画は、今度は関連事業法案、臨時措置法が出るでしょう。これにいってあるように、土地改良事業として根本名川改修をやるというふうになっておる。土地改良事業が主である。根本名川はそれに付随した事業としてやる。土地改良事業としてやれば、受益者負担として地元が負担しなければならぬ。一体、あの沿川の農民が、根本名川を拡幅することによって、受益者としてどんな利益があるのですか、何もない。現在のままで十分なんです。それを空港公団の空港事業のために取香川ないし――取香川などは、あなた現地をごらんになったらよくわかる。あそこへ川の面積のそとへ七十メートルさらに堤防をつくったら、あの辺の耕地は一切なくなります。水田はおそらくなくなってしまいます。そういうところを何のために土地改良するのか、土地改良といったって、土地改良すべき土地がないでしょう。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 これは先ほど申し上げましたように、根本名川の改修並びに土地改良事業をあわせて行ないますが、これは県が主体で行なう。そこで今度の国会にお願い申し上げております地元負担の軽減の法律には、こういった事業も対象といたしまして、現行の補助率に対する特別な措置をお願い申し上げる、こういうことにいたしております。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 負担の軽減の問題は別ですよ。負担を軽減するのは新たに地方行政委員会にかかってくるから、そのときに問題は論議されますが、取香川の改修によって、あの辺の水田は全部なくなってしまいます。あなた、現地を見てごらんなさい、だれか行って見られたらよくわかるでしょう。地図で見たってよくわかります。そういうようなことを、どんなに少なくであろうとも、地元の農民がそれを負担しなければならぬという理由はどこにあるのですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 やはり面積は狭くなるにいたしましても、圃場整備をやる、かん排をやる、そういったことで集約能率化するというようなことを主体にいたしまして、地元に対しましては、現状よりもよくなるというようなことでこういった問題を総合的に考えていただく、こういうことで県を主体にして計画を策定していただいた次第です。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 それは県を主体にしても、あなたのほうが少なくとも空港を三里塚へつくるというのから始まったのですよ、取香川の改修にしても、根本名川の改修にしても。圃場整備をしようとか、土地の高度利用の開発だとかいうけれども、土地がなくなってしまって何の圃場整備ができるのです。ないところに圃場整備なんかしようがないでしょう。取香川は重大な問題ですよ。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 これは先生おっしゃるように、川幅を広げたりいたしますので、農地を失う方がおられると思いますが、こういった方には、いわゆる公共事業に対応した補償ということを考える。私のほうでは詳細についてはまだ了知いたしておりませんが、おそらく空港敷地内において土地を失われる方のごとく、代替地を必要とする方にはそういう措置を考え、あるいは補償金で満足される方については補償金というようなことを考えて進められると承知いたしております。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 そうすると局長、千葉県当局が全部やって、あなたのほうはそれには関与しないのですか。千葉県当局の発表は空港周辺の、空港に買い上げた土地以上の価格は出せないといっている。しかも、あそこは水田でしょう。空港公団がどこで代替地を、水田の造成をやっていますか。あなたのほうはやっていないでしょう。水田の代替地をどこへ求めるのですか。川と宅地だけが残っているのですよ。耕作すべき水田がなくなって、その買い上げる価格は空港並みといったら、たぶん百四十万でしょう。失った土地はどこに代替地、水田があるのですか。まさか取香川の周辺から印旛沼へ出耕作に行くなんということはでぎようがないでしょう。したがって、こういう問題について、あなたのほうは千葉県当局にまかせっぱなしで――空港公団として最大に必要なのは水の問題なんです。水の問題を解決つけなければならないでしょう。これについて、あなたのほうはどんな態度で、どんな発言をもって千葉県当局にやらせているのですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 千葉県としては、県政の大きな眼目といたしまして、空港を中心として北総地区の開発をやるということを掲げているわけでございます。したがいまして、従来どおりの非常に牧歌的な農村地区が、これは一つの歴史の趨勢だと思いますけれども、逐次近代化されていくわけでございまして、千葉県は北総の開発を新東京国際空港を中心にしてやっていこうという計画で進んでおるわけでございます。したがいまして、あの付近の農村の近代化と農業の近代化というものは、もちろんでございますけれども、それ以外に都市計画あるいは道路計画その他いろいろな総合的な計画をお立てになっておるわけでございます。したがいまして、いまの取香、根本名の改修にいたしましても、あるいはまた、印旛の流域下水道計画にいたしましても、必ずしも空港がきまったから、それで新しく考えたというものではないと思います。特に根本名川の改修等につきましては、県も長くそれを考えておられ、印旛の流域下水道につきましても、相当長期的な計画としてすでに県はお持ちになっておられたわけでございます。たまたま空港がそこにきまったために、空港開設に関連して、その工事を早めなければならないということでございます。あの付近の農業の近代化につきましては、県としても非常に力を入れておるわけでございまして、従来の農業から非常に高度な蔬菜農業に転換するというふうなことを県当局としても考えておるわけでございまして、したがって、長い目で見れば、根本名の改修あるいはまた取香川の改修というものが、北総全体の開発につながるというふうに私ども理解いたしておるわけでございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 いま今井さんとここで議論しようとは思いませんが、今井さんのいまの発言には大きな誤りがあると私は思う。千葉県に北総開発計画なんというものがいつ樹立されたのか、これは千葉の県会でやらせましょう。千葉県当局が北総開発計画というようなものをいつ立てて、いっそういうものを持っていたのか。そうじゃありませんよ。空港を三里塚へつくるという問題が起こってから、あとからあとからつけ足して、北総開発というああいうものを持ってきたから、あらゆるところで矛盾撞着が起こっているわけですよ。そうでしょう。東部用水事業にしても、この間三千の農民が署名をとって農林省へ抗議に行っていますよ。なぜああいうことになったか。あとで持ってきたつけ足しの問題ですよ。ああいう計画は、千葉県当局にいまから三年前あるいは二年前にもありませんよ。あとからあとからつけ足しているのです。千葉県当局は空港を持ってきたから、それから初めて根本名川改修――根本名川改修というようなものは全然起こっていませんよ。根本名川はすでに改修を終わって、基盤整備も終わっているのですが、さらにそれをやろうとして最近持ってきたのです。それは明らかに誤りです。  その点はいいとして、では騒音対策について、空港周辺の騒音に対する防止法案が前国会で通っていますから、これはあなたのほうでやられると思いますが、一体あの法案のみによって処理しようとなさっているのかどうか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 騒音の問題につきましては、私どもも空港の位置決定の当時から地元に強くお約束した問題でございまして、特に私どもといたしましては、現在施行されております騒音防止法の範囲より、さらに新空港につきましては騒音対策の区域を広く考えておるわけでございます。すでに先生も御承知のように、滑走路の中心線から横は六百メートル、それから滑走路の末端から先は二千メートルという区域につきましては、法律にきめられたいろいろな対策と同じものを施行しようということを考えておるわけでございまして、それ以外に、滑走路の周辺に土砂で築堤をいたしまして防音林を設置する、これによって横側に住んでおられる方々の騒音の被害をできるだけ軽減するということも考えておるわけでございます。  それからまた、さらに先ほど航空局長からも言及されましたが、騒音区域内の農耕地につきましては、畑地かんがい施設をつくりまして、その農業をやっておられる方々の収入の増大をはかる。  それからまた大切なことは、私どもは新しい空港につきましては、騒音の問題はいろいろ起こってくると思います。これに対しましては、できるだけ早い機会に地元の関係の方々、それからまた、現実に飛行機を飛ばす航空会社、あるいはまた空港を管理する公団、それからまた地方公共団体等も当然入ると思いますが、こういう方々で構成していただく騒音対策委員会というものをつくりまして、騒音によって今後どういう事態が起こるか、それに対する対策はどうすべきかというふうな点について地元の方々も交えて十分協議して、これを政府に対していろいろ強く御要望申し上げる、こういうつもりでおるわけでございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 これは、学校とか病院とかいう公共施設に対しては問題はある、一般民家に対しては何もない。具体的に言うと、あなたはごらんになったと思うけれども、三里塚に十字路がある、あの辺は市街地とはいえないにしても、小さな町の集団がある。あれは約二百五十戸くらいある。あれはおそらく四千メートルの滑走路からなら三百か四百メートルしかなくなるでしょう。あなたのほうでは、あそこへ居住できるものと考えますか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 三里塚の十字路を中心とする市街地の問題でございますが、これは空港の位置決定当時、公団自体がまだ発足する以前でございますけれども、三里塚の町を空港に直接近づけるということをしないために、当時予定地を東のほうへある程度ずらして、市街地から空港予定地をできるだけ遠ざけたというふうにも実は聞いておるわけでございます。現実に私どもが考えまして、あの三里塚の市街地は四千メートル滑走路の横になるわけでございまして、その滑走路に沿って五十メートルないし百メートルの幅で防音林がつくられる。それからさらにその外側には、現在大蔵省も考えておりますが、政府職員の住宅並びに公団職員の住宅のための区域を相当広く確保いたしております。それからさらに、あの騒音区域には食品工場であるとか、あるいは部品の補給工場であるとかいうふうなものを騒音地区に設置する予定でおりまして、三里塚の町は二重、三重に四千メートルの滑走路の横の騒音に対しては保護されるという関係になるわけでございます。私どもは一般的に申し上げまして、航空機の騒音については、飛行機の進入方向の直下にある区域について一番心配すべきではないかというふうに考えて、その対策をいろいろ検討いたしておるわけでございますが、横につきましては、現在の羽田でも、御承知のように滑走路の横側にあるターミナルビルの中では、テレビその他につきましても何ら異常もないし、それから食事その他に行っておりましても、それほどあの横側においては、進入方向の直下におけるよりは騒音についての人間の感じ方といいますか、そういうものは非常に少ないというふうに私どもは体験いたしておるわけであります。したがいまして、三里塚の町というものは、新空港の四千メートル滑走路の航空機の騒音について問題になるということは、まずないのではないかというふうに私ども考えております。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 そうすると、三里塚のあそこの町に対しては、あなたのほうでは四千メートル滑走路から防音堤をつくる、その防音堤によって騒音は回避できるだろうという考え方ですね。したがって、あの町に対しては、いま具体的にどうかしてやらなければならないという対策は何も持っていないということですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 私自身、直接に三里塚の方々ともいろいろお話し合いをする機会があるわけでございますけれども、私どもは、新空港をつくることによって三里塚の発展ということを考えておるわけでございます。それは先ほど申し上げましたように、防音林の外側、主として御料牧場の残地になるわけでございますが、その区域には公務員の住宅、それからまた政府職員の住宅というふうなものも建ちますし、また、部品工場、あるいはまた食品の工場というふうなものも建てるつもりでおりますので、防音林の外側に、さらにそういうふうに音に対する強固な防壁ができるということでございます。そのことがあわせて三里塚で生活しておられる方々、たとえば農業をやっておられる方々に対しては非常に大きなマーケットにもなりますし、それからまた、雑貨その他の営業をやっておる方々に対しても非常に大きなマーケットになるのではないか。全体として、騒音問題でもそういうふうな十分な配慮をいたしておりますと同時に、三里塚の町が空港とともに栄えるというふうな観点から、いろいろ町の方々と御相談をいたしておるというのが現状でございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 板付でも、伊丹でも、いま空港の騒音公害に悩まされておるわけですね。そしてこれに対する反対同盟、対策協議会が伊丹にもできている。これは御承知のとおり、あそこに八つの市かでつくっている。こういうように広範な地域に騒音公害が及ぶことは、飛行場の周辺では免れない事実です。したがって、いまからこういう問題に対する――でき上がってから空港騒音に対する対策協議会ができる、反対同盟ができるという形ではなく、いまからすでにあなたのほうで十分な対策を立てるべきじゃないのか。しかも、四千メートル滑走路からわずかな距離離れた三里塚の町が、あなたの言うようなそんな発展する条件を持つのか。持つならば、すでに板付でも伊丹でも、あんな騒音に対する反対運動というようなものは起こらないはずです。現実に困り抜いてやっておるのでしょう。そういう点であなたのほうも、騒音対策があの法律一本通ったらあれでよろしいというふうなことにはいかないでしょう。現に、あそこに不二学園という精薄児を収容している建物がある。あれは子供たちが泊まる場所が、あなたのほうの騒音の法律からいえば六百メートルでぴたっと切られたら、わずかの庭を隔てて片方の建物は対象に入らない。もしそういうものを拡大していったら切りがないから、あなたのほうではそれは法律どおりにやる、六百メートルで切ります、こういうことになる。けれども、ではあとどうするのか。そういうように音響の問題でこの問題は解決をつけるべきであって、距離によって解決すること自体、あの法律は大きなごまかしですよ。距離で音響の防止はできないのですよ。少なくとも数カ所に向かって音響がどんな影響を人体に与えるのかという問題を測定して、それによって対策を立てるということが必要じゃないか。そういう点について、これは公団の問題でなく、航空局として伺っておきたい。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 飛行場周辺の騒音公害の問題につきましては、私どもも非常に腐心をいたしておるところでございます。先生のいまおっしゃいました御質問としまして、距離で騒音公害の範囲をきめるというのは適当ではないという御指摘でございますが、この騒音の問題の起こっております飛行場は、御承知の伊丹あるいは羽田、そのほかに軍の基地の周辺というのは、また特に別な要素も含めまして非常に激しく起こっているわけでございます。それで私どもが前々回の国会でお認め願いました防止法というのは、当時軍のやっておりました姿を一応そのまま民航に適用したということでございます。したがいまして、その実態につきまして、はたしてそれぞれの空港に全く適当であるかどうかということについては、いろいろ検討いたさなければならぬとは思っております。そういう意味で騒音委員会というようなものも、実は伊丹等については、羽田などに比べますと成立が非常におそかったわけでございますが、むしろ私どものほうで早くつくったらということでつくっていきまして、そしてそれらの意見を総合いたしまして、全体的にそれぞれの空港の特性に応じたやり方はどういうふうにやったらよろしいかというふうなことを考えてまいっておるわけです。実は、先生御承知とも思いますが、テレビなどに対する障害につきましては、これはなかなか国として措置がとり得ない。現在の騒音防止法の中では、この問題の解決は全然条文的にうたわれておりません。しかしながら、現実問題としてやはりこういったものを処理する必要があるということから、昨年私どものほうでは、公益法人として公害防止協会というものを設立いたしまして、NHK、航空会社の協力を得まして、そういったテレビ問題の解決をはかってまいっております。いまの公害の騒音の範囲の問題にいたしましても、そういった委員会を十分活用し、また、私どもでも絶えずそういった実情を十分調査いたしまして、時宜に応じてこれは改変すべきものであるというふうに考えております。防衛施設庁の関係におかれましては、今国会に対しまして、そういう意味で従来の措置の範囲を拡張する防止工事の対象範囲を拡大されたり、あるいは移転補償範囲を飛行場の特性に応じて拡張されるというようなことも現実に企図されておるわけでございまして、私どももそういう意味で、今後現状に即して詳細な検討をいたしまして、それぞれの空港に適切な騒音対策をとりたい。新空港におきましても、もちろんそういった方針で国としては臨むつもりでおります。新空港には特にSST等を発着させるという目的もございますので、そういった場合の検討等は、現在すでにいろんな角度から検討はいたしておるわけでございまして、今後もそういうものを続けて、いま申し上げましたような方針で、それぞれの空港に合うような措置を適時とっていきたい、こういうふうに考えている次第でございます。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 そうすると、空港騒音防止法に対しては法律改正の意思があるわけですか。法律を改正しなければ、適時対策を立てるといっても法律外でやれますか、あなたのほうで。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 民間の空港につきましての現状では、ただいまのところ直ちに改正をするということは考えておりません。そういう法案改正の提案も、四十四年度についてやろうとは考えておりません。しかしながら、いま申し上げましたように、たとえば騒音測定塔というようなものなどは、従来、羽田に大森の第五小学校に一カ所あったわけでございますが、四十三年度にはさらに二カ所、大阪、東京にそれぞれ一カ所ずつさらに二カ所ふやすというようなことをいたしまして、そういう騒音の測定あるいは実態の分析というようなことをやって、そういうものから集積された実績で、必要とあれば法律あるいはまた政令、告示、いろいろな対策がそういった法形式の別によって措置されることになっておりますので、そういった必要な措置ごとに必要な体系で措置をいたしたいというふうに考えております。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 あなたのほうで地元へ発表している文書によると、成田の市街地は避けて飛行するということを言われておるのです。そうすると駒井野が進入路になっている場合に、成田の市街地を避けて飛ぶことができるのか。それは機長なり操縦士なり、現実に飛行機を動かしている人たちはそれを避け得ると言っているのかどうか。あなたのほうの希望でなく、現実に成田の市街地を避けて飛べるのかどうか。その点、何か資料があるのですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 現実のいまの問題といたしましては、私どもは新空港についての反対運動の一番中心をなす一つの問題点でございましたので、非常に慎重な検討をいたしました。いま先生のおっしゃいましたような飛行経路というものにつきましても、専門の各分野の方々の御意見を十分徴して考えた次第でございまして、成田の市街地を避けるということは、私どもは十分検討の結果でそういうふうにいたしているわけでございます。いろいろこれにつきましてお考えもあるかと思います。安全上それでいけるのかどうか、こういった点につきましては、羽田の現状をある程度ごらん願いますと、これなども、東京の市街地をできるだけ避けるという意味で、離陸後直ちに右旋回をして海のほうに出るというような措置を現実にとらしておるわけであります。将来の新空港がまた国際線を主とするということから見ましても、大体太平洋岸のほうから入り、そのほうへ出ていくということが主経路にもなりますので、いま申し上げましたように、現実的なパイロットの見解等も徴しまして、いまのような方法を考えておる。ただ、どういう高度で、どういう旋回半径で、という点につきまして、いま具体的な資料の持ち合わせがございませんので、もしそういう御質問がございましたら、また後ほど御説明申し上げたいと思います。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 けれども、いま大阪湾で急旋回するために、ちょうど旋回する真下にある久代という町や高芝という町が一番騒音に困り抜いているわけです。おそらく位置からいうと、われわれが想像するのは、成田の市街地の上空が旋回する条件にみんな入ってくる。必ずしも太平洋側から入ってきて、太平洋側から全部飛び立つなんということはできようないでしょう。そういう点について、羽田の機長会なり何かから打ち合わせした資料を出してもらいたい。それともう一つは、よく音響学会などでは、八十ホンないし九十ホンは地下鉄の騒音と同じであるとか、何か対照の形で発表しているけれども、九十ホンなり百ホンなんというものが二十四時間のうち何時間、どういう形で人体に与えれば一体どんな影響が起きるのかというような、医学会なり何なりの資料があるはずなんです。そういうものも十分に用意されたいと私は思います。  それでもう時間がありませんから、きょうはやめますが、もう一つ伺っておきたいのは、油を送るパイプラインですが、これは陸上輸送なんということは、とうていできようないと思います。このパイプラインはどこを起点として――もちろん終点は三里塚でしょうが、起点はどういう経路を通ってこれを行なうのか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 燃料の輸送のためのパイプラインにつきましては、現在、千葉の埋め立て地でございます出津の埠頭を県からお譲りいただくということで、県との話はついておるわけでございます。したがいまして、燃料を揚げる場所については、もうすでに決定をいたしておるわけでございます。  それから、空港に持っていくためにどういう地点を通って空港にパイプラインを敷設するかという点については、現在調査をいたしておる段階でございまして、相当進んではおりますが、まだ最終的な結論は出ない状況でございますので、ここで明確にお答えすることはできないので、ひとつお許しを願いたいと思います。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 この油の使用量を一体どのくらいに計算しているのですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 これは空港開設時と、逐年航空機の増加していく状況によってだんだんふえてくるわけでございますが、現在考えておりますのは、空港が完成した時期におきまして、大体一万五千キロリッター程度一日に必要ではないか。それから空港の開設当時は、最初は、先ほど私が申し上げましたように、現在、羽田の国際線が大体二万数千回、年間十二万回の離発着に対して国際線が二万数千回という状況でございまして、昭和四十六年度成田の四千メートル滑走路の開設時におきましては、先ほども触れましたが、大体三万五千回程度というふうに考えておりますが、これの燃料の一日の消費量は、大体二千キロリットルというふうな程度ではないかというふうに考えております。それが逐次整備されていくに従いまして離発着の回数も多くなり、最終の段階においては一万五千キロリットルというふうな姿になるのではないか、かように考えております。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 先ほど資料のお話がございました、機長会の資料を提出するという問題でございますが、私どものほうで航行の経路等につきまして一応の案を持っておりますが、その案は機長会等の意見を入れた案であるということでございまして、機長会自体でこういうふうにしたらという資料があるわけではございませんので、そういう意味でその経路等をお示しいたしたいと考えるわけでございます。  それから、人体に及ぼす騒音の影響についての医学会からの資料ということでございますが、実は私どものほうでは、防衛庁自体がずいぶん前から九州大学に委託で研究に出しておられる資料がございまして、それを参考にさしていただいて、従来検討してまいったわけでございます。二重にやることも、国家的に見まして非常に不経済かと思いまして、同一内容でございますので、それを参考にしてまいっております。ただこれを御提出いたしますについては、当該省の御了承を得なければならないと思いますので、一応そういうのを得るべく努力をいたしますが、その結果によって御提出できるかどうかということになるかと思いますので、一応お含みおき願いたいと思います。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 では、きょうはこれでけっこうです。      ――――◇―――――

砂原格自由民主党

○砂原委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりをいたします。  明二十六日、日本国有鉄道の経営に関する件について、日本鉄道建設公団副総裁篠原武司君、同理事壷井宗一君の両君を参考人としく出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

砂原格自由民主党

○砂原委員長 御異議なしと案めます。よって、さよう決せられました。  次回は明二十六日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。     午前十一時五十七分散会

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