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61回国会衆議院1969/02/12

運輸委員会 第2号

発言数
3
登壇者
2
会派数
1
開催日
1969/02/12

会議録

砂原格自由民主党

○砂原委員長 これより会議を開きます。  陸運、海運、航空及び日本国有鉄道の経営に関する件について調査を進めます。  この際、運輸行政の基本施策及び昭和四十四年度運輸省、日本国有鉄道の予算について、運輸大臣から説明を聴取いたします。原田運輸大臣。

原田憲自由民主党運輸大臣

○原田国務大臣 第六十一回国会にあたり運輸大臣として、行政の基本的な方針を申し述べたいと存じます。  御承知のように、日本経済は高度成長を続け、ますます大型化しつつあり、この大型経済社会を、均衡を保ちつつ、さらに発展させるため、政府の総合的な施策の一環として、運輸行政に課せられた使命は、まことに重大であると思います。  このため、私は、当面次の事項に重点を置いて施策を推進する所存であります。  まず、第一に、国鉄財政の再建であります。御承知のように、国鉄は、わが国の経済社会の健全左発達をはかるための基幹的な輸送力の確保という重大主役割りをになっておりますが、その財政は、近年における輸送構造の変化による収入の伸び悩み、設備投資規模の拡大に伴う資本費の増高等により、きわめて憂慮すべき事態に立ち至っております。  こうした経営悪化の著しい国鉄をすみやかに再建するため、来年度予算の編成にあたっては、新たに、資本費負担の軽減をはかるための財政措置の強化等をはかることといたしましたが、これと並行して最小限度の運賃改定を行なう必要が生じましたので、所要の法律改正を行なうことといたしました。また国鉄財政再建の基本的な方向づけを行なうため、日本国有鉄道財政再建促進特別措置法案を御審議願うことといたしました。  次に、新海運対策の推進であります。  昭和三十八年度から実施されました海運再建整備計画は、おかげをもちまして順調にその成果をあげて、今年度をもって終了いたしますが、わが国海運に課せられる国民経済上の使命は、今後ますます重く、国際収支の改善をはかるために海運の果たすべき役割りも一そう増大するのであります。このような要請にこたえつつ、長期的な展望のもとに、海運の新たな発展をはかるため、新たに来年度から六カ年間にわたる新海運対策を樹立いたすこととし、そのために必要な予算上、立法上の措置を講ずることといたしました。  第三に、航空対策であります。わが国の航空をめぐる世界の情勢はきびしく、特に太平洋線における米国航空企業の大幅左進出の問題、国際航空路としてのシベリア上空開放の問題、ジャンボジェット機の就航等、国際競争は一そう激化するものと思われ、これにうちかつため、引き続き路線網の拡充と国際競争力の強化をはかってまいりたいと存じます。  また、最近における航空旅行の大衆化による輸送量の飛躍的な増大は、公共輸送機関の中に占める航空の地位をますます高めており、これに伴い、空港等の受け入れ体制の整備が目下の急務であります。特に新東京国際空港の建設については、関連施設の整備を含めて、その完成のために鋭意努力を傾けているところであり、また、空港整備五カ年計画による空港の整備を推進して、航空の安全確保をはかってまいりたいと存じます。  これらの空港の整備にあたっては、特に地元住民をはじめとする関係各方面の理解と協力を得ることが必要であると考えますので、その点にも十分努力をいたしたいと存じております。  次に、都市交通対策であります。都市地域への人口、産業の集中に伴い、朝夕の通勤通学ラッシュ、路面交通の渋滞などの交通難や、住宅難、各種の公害の発生などが大きな社会問題となりつつあることは、御承知のとおりでありますが、特に交通の分野の問題としては、最も効率的な大量輸送機関である都市高速鉄道の整備をはかるため、国鉄、地下鉄はもとより、大手私鉄を含めて、輸送力増強と交通安全施設の整備を積極的に推進するため諸般の対策を講ずるとともに、路面交通渋滞緩和のための総合的な対策を進めたいと存じます。  なおまた、これら施策と併行して、いわゆる過疎地域における最小限の交通機関の確保につきましても、所要の措置を講じたいと存じます。  次に交通安全と、交通公害防止対策についてであります。これらの対策は、運輸行政の当面する最も重要な課題の一つであり、人命尊重の見地からもこれを積極的に展開する必要がありますので、原因の抜本的究明に基づき、所要の施設の整備や制度の確立などを含めた総合的な対策を樹立したいと存じます。  その他運輸行政の当面する重要な問題、すなわち、鹿島港の整備をはじめとする港湾整備計画の推進、海上警備救難対策の強化、気象業務の強化などの問題につきましても、必要左予算や人員確保等その推進に努力をいたす所存であります。なおまた、観光旅行の大衆化に伴い、旅館の火災など各種の旅行災害の防止についても、万全を期したいと存じます。  以上、運輸行政を担当する大臣として、基本的な所信を申し述べました。その実現のために、私は最大の努力を傾注いたすつもりでありますが、国会の皆さま方の絶大な御支援なしには、その遂行の困難な問題ばかりでありますので、この機会にあらためて強くお願い申し上げる次第であります。(拍手)  続いて、昭和四十四年度の運輸省関係の予算について御説明申し上げます。  初めに、予算の規模について申し上げます。  まず一般会計について申し上げますと、歳入予算総額は、三十九億五千九十三万円、歳出予算総額は他省所管計上分百八十三億六千七百十二万五千円を含み、一千八百二億二千七百三十九万七千円でありまして、この歳出予算総額を前年度予算額と比較いたしますと、二百五十五億九百八十五万五千円の増加となっており、一六・五%の増加率を示しております。  この増加額の内訳を見ますと、行政費では、百三十一億九千四百六十万一千円公共事業費では、百二十三億一千五百二十五万四千円の増加となっております。  次に、特別会計について申し上げます。  まず、木船再保険特別会計の歳入歳出予算額は、四億二千二百三十九万九千円であり、前年度に比較して八百十九万一千円の増加となっております。  自動車損害賠償責任再保険特別会計の歳入歳出予算額は、一千九百八十五億二千三百五十三万五千円であり、車両数の増加により、前年度に比較して百四十一億三千一万円の増加となっております。  港湾整備特別会計の歳入歳出予算額は、八百八十七億七千六百八十九万六千円であり、前年度に比較して百三十二億一千七十九万八千円を増加し、港湾整備五カ年計画の第二年度として港湾の整備を推進することとしております。  自動車検査登録特別会計の歳入歳出予算額は、三十八億七千百一万八千円であり、車両数の増加により、前年度に比較して一億百八十万八千円の増加となっております。  このほか、昭和四十四年度財政投融資計画中には、当省関係分として七千四百九十四億円が予定されております。  昭和四十四年度予算におきましては、当省は次の諸施策に重点を置いて、運輸行政を推進いたしたいと考えております。  第一に、国民経済及び社会生活の基盤たる運輸交通に関しまして、効率的な交通体系の形成をめざし、各交通機関が有機的な交通システムの中で可能な限り効率的にその機能を発揮できるよう、公共投資その他を通じて政策的に誘導することが必要であります。このため、鉄道、港湾、空港等輸送基礎施設の計画的な整備充実につとめ、あわせて過密・過疎対策の推進に資する所存であります。  第二に、海陸空にわたる交通量の激増による交通事故の多発を防止するとともに、排気ガス、騒音等交通機関のふくそうに基因する公害の増大を防止し、かつ、台風、豪雨等自然災害による被害を最小限にとどめるため、交通安全対策、交通公害対策及び防災対策の強化につとめる考えであります。  第三に、わが国経済をめぐる国際環境は、最近ますますきびしさを加えており、今後の国際収支は予断を許さない情勢にありますので、当省におきましては、海運、航空、観光の各分野において貿易外収支の改善をはかるとともに、船舶、鉄道車両等の輸出の振興につとめ、国際収支の改善に寄与したいと考えております。  次に日本国有鉄道について申し上げます。昭和四十四年度の予算の編成にあたりましては、最近における国鉄財政の悪化の状況にかんがみ、昭和四十四年度以降十カ年間において国鉄の収入及び支出の均衡を実質的に回復することを目途として国鉄財政の再建を促進することとし、国鉄自体の経営合理化、近代化を推進するとともに、所要の鉄道運賃の改定、財政措置の強化をはかることを基本方針といたし、損益勘定におきましては、鉄道運賃の改定、四十三年度から設けられた日本国有鉄道財政再建補助金七十一億円、四十四年度から新たに設けられた日本国有鉄道財政再建債利子補給金十三億円等を含め、収入支出予算一兆一千一億円を計上し、また、資本勘定におきまして、財政投融資二千九百億円を含め、収入支出予算五千四百十五億円を、工事勘定におきまして三千八百十九億円を計上いたしまして、大都市通勤輸送の改善、主要幹線の輸送力増強及び保安対策の強化等を推進してまいりたいと考えております。  なお、運輸省関係予算の部門別の重点施策の概要につきまして、お手元に配付してあります昭和四十四年度運輸省予算の説明及び昭和四十四年度日本国有鉄道予算の説明によりまして御承知を願いたいと存じます。  以上をもちまして昭和四十四年度の運輸省関係の予算についての御説明を終わります。

砂原格自由民主党

○砂原委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十時散会

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