内閣委員会 第2号
- 発言数
- 206 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1968/12/18
会議録
○三池委員長 これより会議を開きます。 理事の辞任及び補欠選任の件についておはかりいたします。 理事木原実君より理事辞任の申し出があります。これを許可することとし、その補欠選任につきましては、委員長において指名することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三池委員長 御異議なしと認めます。よって、浜田光人君を理事に指名いたします。 ————◇—————
○三池委員長 内閣提出、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、国家公務員の寒冷地手当に関する法律の一部を改正する法律案、防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案、以上の各案を一括して議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大出俊君。
○大出委員 これはまことに妙なかっこうになっておりますから、質問をしてお答えをいただけるものやらいかがなものやらという気がするのでありますが、この間総務長官のお話では、何かたいへんめんどうなことをおきめいただいたようでございまして、ここに私書いてあるのですけれども、今年度の給与勧告については国の諸施策のバランスを考慮して既定方針どおりするほかはない、こういう御答弁なんでございますが、この御答弁変わりございませんか。いまの心境を伺いたいのです。
○床次国務大臣 本日ただいまのところ、政府のほうにおきましては、ただいまお読みになりましたような考え方を持っております。
○大出委員 本来ならば給与担当の床次総務長官でございますから、給与担当大臣という立場で公務員の皆さんの問題につきまして、本年は金がないわけじゃないので格段の御配慮をいただかなければならぬ筋合いなんでございますが、どうもこの間お答えいただいた限りでは昨年並みということなんでございまして、それでは困るというのでだいぶ各方面で努力をいたしまして、けさ長官も新聞はお読みになったでしょうからおわかりだと思うのでありますが、長官は給与担当大臣でございますから、そこでやはり何か考えるところがなければこれは審議にならぬわけなんでございますが、そこのところは何かおっしゃることはございませんか。
○床次国務大臣 昨日以来関係委員会あるいは党のほうにおきまして折衝のあったことは新聞等で拝見しておりますが、その具体的内容等におきましてはまだ詳細に存じておりません。したがって、ただいま御返事申し上げる余地はないのでありますが、ただ給与そのものにつきましては、給与担当大臣といたしまして、人事院の勧告を完全実施したいという考え方におきましては、その基本方針においては変わっていない。担当大臣としてもさようなことを考えておりますし、関係閣僚におきましても、この基本方針をもって将来これを実現したいという姿勢であることにつきましては当然なことでございまして、そういう方面にあらゆる機会において一歩あるいは数歩前進することにつきましては、私は努力をいたしたいと考えております。
○大出委員 前向きな御答弁をいただきまして感謝申し上げるわけでありますが、つまり完全実施をやりたいという基本的な考え方はある、だからいろいろな機会に一歩ないし数歩前進をするというのであれば協力にやぶさかではない、こういうふうに受け取れるのですが、よろしゅうございますか。
○床次国務大臣 将来その目標に努力したいというわけでありまして、具体的な話がありましたときに、具体的な内容によりましてその点につきましてはお答えを申し上げたいと思います。
○大出委員 きょうという日もいまから先は将来でございまして、あすもまたこれは将来でございます。大蔵大臣がここにお見えになることになっておりましたが、与党の国対の皆さんと相談があるので、たいへん恐縮だが時間をかしてくれという、私にもいささか相談もあるから適当に質問を中断して話に乗ってくれといういまお話もあるのですけれども、そういう話でありますが、ここから、具体的な話になるのはいま以後ですからこれまた将来なので、あまり先のほうのことをおっしゃっておられるとこれはまとまりません。せっかく徹夜で苦労したのが意味がない。だから、きわめて近い将来というふうに表現をお改めいただきませんと、何かいま長官のお話ですと、遠い将来をお話しされるので、これから始まる将来のことを話していただかぬと困る。きわめて近い将来そういう機会がありましたら努力をする、こうおっしゃっていただかぬと困るのですが、いかがですか。
○床次国務大臣 私、具体的なことをまだ存じませんので、先ほどのようなお答えを申し上げたのですが、私の申しました将来ということは、きわめて近い将来も含んだものとお考えをいただきたいと思います。
○大出委員 担当総務長官、政府の立場でございますから、閣議決定というものがあるので、慎重な御答弁をなさっておるのだと思いますけれども、会期もわずかでございますし、しかもこれは給与関係四法案をこの委員会でかかえておりまして、実はお隣に防衛庁長官がおいでになりますが、防衛庁関係も七、八時間質問しないと片がつかぬと思っておるくらいでありますから、そういう意味では事を急がなければならぬということになる。したがって、閣議決定の筋がありましても、ともかくこれは国会にも勧告をされておるわけでありまして、こちらの側でいろんな方々が苦労をされて一つの結論を得るということになりました場合に、これは法案の修正等も含みますから、そういう意味で早急に対応の措置はお講じいただきませんと、せっかくの機会をまたいたずらに先に延ばすことになりますので、念のために御協力をお願いしておる次第であります。 さてそこで、これは将来のことでございますけれども、どうも大蔵事務当局のほうが金がないと言ったから、給与担当大臣はこれはまあしかたがないということで事が終わってしまいますと、隣に人事院の総裁がおいでになりますけれども、またせっかく勧告したのにと切歯扼腕の形になってしまいますので、そこのところは今回の事例をもってお考えいただければ、もう少し財政当局には給与担当大臣という立場できびしくひとつ御折衝をいただきたい、こう思うのでございますが、いかがでございますか。
○床次国務大臣 給与を担当しておりますので、この点につきましては十二分に考慮いたしまして努力いたしたいと思います。しかし何ぶんにも国の政策全体に関連しておりますので、そういう立場からも考慮せざるを得ないというわけであります。この点はお含みおきをいただきたいと思います。
○大出委員 先般の四項目の御決定からいたしますと、この四項のところには金がないということを本年はお書きになっていないのであります。いままでは七人委員会というものは必ず、財政上、資金上ということが前提になって、何月実施しかできませんでしたと書いてある。ところが本年の七人委員会の十三日の確認事項の四項というのは、金がないとは何も書いてない。これはまあ総務長官の御発意かどうかわかりませんが、まことにどうも苦心の表現でありまして、本年度の給与勧告については国の諸施策のバランスを考慮して——金がないというふうに書いてないのですね。人事局長笑っておられるのだけれども、例年の例を知っておられるわけですから……。既定方針どおりするほかはない、とこういう。これはひっくり返してものを言えば、金はあるけれどもちょっと出せないよというふうに聞こえるわけであります。そこで私は総務長官おいでになるところで、大蔵の給与担当の海堀次長にも質問を申し上げましたが、まさに金があるという答えになるわけであります。したがいまして、新聞が伝えるところによれば、中央の公務員は五十億円だ、まあ五十四億ぐらいかかりましょうが、地方公務員は九十億だ、こういうふうに書いておりますけれども、これは補正なし総合予算でございますから、補正をしない限りは、今明日の間にまとめるとすれば、金の出どころは予算のワク内しかないはずでありまして、そうするといままで金がない、ないと言ってこられたのは、一体ほんとうにあったのかなかったのか。ここで五十億なり五十四億なり出てくるとすれば、金はあったのだが出さなかったのだ、金はあるが出さないという方針を確認をしたんだ、こういうことにこれはなるわけでございますから、そういう意味で、将来の問題として、やっぱり人事院勧告の性格上完全実施をしなければならぬものだとするならば、ある限りは出すというものの考え方にお立ちいただきたいものだと思うのでございますけれども、いかがでございますか。
○床次国務大臣 予算等の問題につきましては他の政府委員からお答え申し上げると思いますが、やはり財源等のこともありますし、またいろいろ国の諸支出の費目との均衡と申しますか、ということも考えた結果だと思います。予算等の問題につきましては他の政府委員からお答え申し上げます。
○大出委員 年来財政当局には弱いのが各省大臣の皆さま方のお立場でございまして、予算要求を大蔵省にする立場ですから、あんまりぎゃんぎゃん言うと江戸のかたきは長崎でというようなことになる、だからこの間の七人委員会じゃございませんが、木村副長官が旧来の経過の説明をなさる、総務長官が本年度の取り扱いについておはかりになる、こう進んでまいりましたそのあとで福田大蔵大臣がおっしゃった、そうしたらこのまとまり方になってしまったということでは、いささかもってこれは困るわけでございまして、どうかひとつ、給与担当大臣というお立場ですから、そこらをもう少し、ほんとうに金があるのかないのかという点をやはり知る手だてはお講じいただいて、やはり公務員諸君の立場というものもお考えをいただいて先々御努力をいただきたい。おかわりになって間もなくでございますから過去のことについての責任はもちろん長官にはありません。これからのことになります。ちょうど海堀さんがお見えになりましたが、この間私が質問をした限りでは、金がないとは言えない答弁でありまして、この四項にも、くどいようですけれども、例年と違って、金がございませんから昨年並みなんですとはお書きになっていない。名言よく発案をされまして、まことにうまいと思うのですけれども、国の諸施策のバランスを考慮し、既定方針云々とこういう苦心の策をお立てになっておられますが、先々の問題としてどうかひとついまの点は御留意をいただきたい。過去の点は長官まだ御新任早々でございますから責任は云々じゃございませんが、今回の例等がございますので、完全実施にきわめて近くなることに間違いはない。来年というところで長官に御奮闘いただければみごと完全実施ということになるわけであります。そういう意味でひとつ御留意を賜わりたいのですが、いかがですか。
○床次国務大臣 総務長官という立場もありますが同時に国務大臣でもありますので、この点につきましては十分努力をいたしたいと存じます。
○大出委員 名閣僚の皆さんがもう少し強くなっていただきませんと、どうも大蔵省が内閣の上にあるというようなことになってしまっている現状ではちょっと心もとない気がいたします。ぜひひとつそこのところは、事務当局の皆さんがうしろのほうにおいでになるわけでありますけれども、お願いをいたすわけであります。 ところで人事院総裁にお伺いをしたいのでありますけれども、私が持っておりますこの資料に基づきますと、この勧告年月日というところにその年を含み云々なんと書いてありまして、人事院ができたところからずっと書いてあります。そうしますとどうやらことしは二十年なんですね。この間二十周年記念に御招待をいただきませんでしたが、人事院も三十周年記念をおやりになったのだと思いますね。そうするとこれは二十年目でございますので、このあたりで完全実施のケリをおつけになるという大発奮をひとつしていただきたいわけであります。制度の問題がいろいろ手段、方法という意味でございますけれども、二十年目に国会に勧告したということがある意味で実を結ぶということも意義のあることだと思うのですけれども、勧告が完全実施にほんとにわずかになった。してみると、二十年というこの年に、来年度予算というものとからんでさてここでうまくいけば来年は完全実施ができるかもしれない。そこらで人事院の総裁として、国会の動き等をけさ新聞でごらんになって感ずるところがおありだろうと思うのでありますが、いかがでございますか。
○佐藤(達)政府委員 感ずるところは大ありでございまして、たいへん期待に胸をおどらせておる次第でございます。 なお、わがほうの二十周年の記念の式典にはこの内閣委員の諸先生は全部お招きいたしませんでしたので、あしからず御了承願います。
○大出委員 だいぶ人事院擁護をいたしましたが、来年はぜひひとついい勧告をお出しをいただいて、二十年というこの土台の上に——戦後人事院ができて二十年たったわけですから、まさに成人でございますので、いい勧告をひとつお出しをいただいて、新総務長官のせっかくの御努力と相まって、来年は国会で私どもがたがたやらぬでも何とか御両者で相談をいただいて完全実施ができるようにぜひお願いしたい、こう思うわけでございます。 ところで長官、与党の皆さんの側から話がありました場合に、七人委員会等をお開きにならなければならぬ、そういう筋になりそうでございますか。
○床次国務大臣 ただいまのところまだ具体的の連絡を受けておりませんので、どういう手配になるか存じませんが、しかし何ぶんにも会期は詰まっておりますので、できるだけ国会の御要望には沿い得るよう努力をいたしたいと思います。
○大出委員 法案をこの国会に提出されておりますのはもちろん政府ではございますが、担当は大蔵省ではなくて総理府、したがって総務長官でございます。そういうことになりますと、この提出されております法案の取り扱いというものにからむわけでございます。たとえば、まだ連絡がないとおっしゃると思いますけれども、現在出しておられますのは、防衛庁も含めまして八月実施でございましょう。一カ月という問題をめぐって、本来ならばこれは七月実施ということにしなければならぬという手続になるはずなんでありますけれども、何か別に、たとえば一カ月分ということになった場合に、何か別な技術的な方法等ございますか。
○床次国務大臣 この点に関しましてはうわさがありますので、私どもも検討しなければならぬと思っておりまするが、まだどういう形でもって最終的な話が詰まったかということがよくわかりません。額だけ出せばいいのであればそれぞれの方法もあるのじゃないかと思いますが、まだこれから検討しなければならない状態であります。
○大出委員 非常に実現性の濃い問題でございますけれども、しかし時間のわずかなズレで——仮定の話にさせていただきますが、一カ月分という金が支出できるということになった場合に、また支出しなければならぬとなった場合に、どういう方法がございますか。その金を出すについて、公務員諸君に渡すについて。
○床次国務大臣 急の問題でありますので、具体的に十分検討しておりませんが、すでに政府提案になっておりますから、これに対しましてあるいは修正という形も考えられます。あるいは政府が撤回するということも、そういうような行き方もあるし、あるいは別のものも考える余地があるかどうかということについてまだよくわかりませんが、検討しなければならない。これは今後の推移を見ましてできるだけ対処いたしたいと思います。
○大出委員 どういうふうにすれば金が支出できるのかという点について各方面からいろいろ聞かれているわけですよ。人事局がこの仕事をおやりになって今回法案を出しておられるわけですね。だから一カ月ということについての取り扱いについては、これは御検討いただいておいたほうがいいと思うのですよ。そうでありませんと、やっぱり先々の問題があります、例になりますから。そういう意味で、これは人事局長さんのほうでもけっこうですから、たとえば附則に何かひとつ——いま暫定手当がございますが、それに類するものを考えるとかあるいは単独立法というものは可能なのかとか、あるいは国会修正でやってくれというのか、そこらのところを、少し技術的な点を参考までにお聞かせいただきたいのであります。
○栗山政府委員 ただいま事務的に検討に着手したところでございまして、いろいろのことが考えられるかもしれませんが、やはりこまかい点もございますので、ここでいま先生にお答えするまでに至っておりませんのを御了承願いたいと思います。
○大出委員 念を押しますが、事務的に検討に着手したのですな。
○栗山政府委員 しつつあるところでございます。
○大出委員 しつつあるというのと、したというのと、どう違うのかわかりませんが、あまりしたなんと言うとまだ少しぐあいが悪いなんという御配慮かもしれませんけれども、いまの時点では微妙な質問にならざるを得ないのですよ。しかも内閣委員長さんはとにかく審議に入ってくれとおっしゃるので、そうなれば口をあく以上は事の核心に触れざるを得ない。したがって微妙な質問になる、こういうことなんでございますけれども、事務的な検討に着手しつつあるということは、事務的に検討しろというお話があっての上のことでございますか。
○床次国務大臣 ただいまのお話でありますが、実は昨夜からの情勢に対応いたしまして直接折衝しておられる方もいろいろ御意見があるのではないかと思いますけれども、しかし直接事務を担当する立場から申しますと、やはり将来の影響もいろいろありますので、できるだけこれを形のよい方法によって検討することがいいのではないかというので、うわさを根拠といたしまして検討を命じた次第であります。したがって、時間的にまだ十分でありませんので具体的なことがわからないし、その前提条件も十分はっきりしておらないということはお含みおきをいただきたいと思います。
○大出委員 これは電話一本かかってもうわさの域を出ないわけでありまして、それでけっこうであります。ただし、この一カ月ということが、仮定の話ではありますが、今日実現性の強い状態でありまして、そうだとすると期間がありませんので機会はあまりありませんから、この席で人事院の総裁なりあるいは総務長官のお立場で、やはり一番いいというすっきりした方法が——私は参考意見でもけっこうなんで、仮定の論議をしておるのでありますから、お出しをいただければしあわせなんでございますが、私は意見を申し上げれば、八月実施というふうに出ているのですから、これを七月実施にするというのがすなおな考え方だ、長年の人事院の苦労もあるわけでありますから、そう実は考えているわけなのです。細工を弄するのでなくて、あっさり公務員諸君の要望等にこたえて、この際無理をされて資金の支出をお考えになるというのであるとすれば、出すのは政府の側が出すのであります。だとすれば、すなおにやっぱり一カ月、実施時期を繰り上げるというのが一番いいのではないかと思っておるのですが、もし皆さま方から御答弁をいただければ、総務長官でも、人事院の総裁にもお答えをいただきたいのであります。
○床次国務大臣 まだ、ただいまの問題につきましては具体的にお答えを申し上げる域には達してはおりません。
○大出委員 ただいま、いい御答弁をと、あるいは私の意見をと思ったとたんに、どうもいま何という党のほうかわかりませんけれども、相談があるのですぐおいでをいただきたい、そんなところにのんびりすわっていては困る、こういうお話でありますので、そうなると御本尊のおらぬところで質問というわけにもまいりません。また、私にもどうも別のほうから用があるようでございまして、防衛庁長官をお呼び出し申し上げて質問を申し上げなくて悪いのですけれども、休憩を願えないのかと思うのですが、いかがでしょうか。
○三池委員長 それでは暫時休憩いたします。 午前十一時十八分休憩 ————————————— 午後三時十四分開議
○三池委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。質疑を続けます。大出俊君。
○大出委員 どうも、給与そのものの質問も、あれ以上続けましても、総務長官はなかなか歯切れのいい御答弁をなさいませんので、この際、関連のある、つまり昨日来の問題と直接的な関連のある部分を除きまして、関連のないところをきょうはひとつ質問を申し上げ、お答えをいただいて、昨日来の問題の進行度合いに応じまして、この委員会をひとつ再開をしていただいて御質問申し上げ、そちらのほうは、いずれ佐藤総理に——佐藤総裁ではなくて佐藤総理にお出かけをいただきまして、はっきりしたところを承らねばならないので、そういうふうに進めさせていただこうと思います。 そこで、出されております四法案の中の一つは、かれこれ三年ぶりに寒冷地手当に関する一部改正の法案が出されておりますので、この問題について少し質問をしておきたいわけでありますが、まず一番初めに、現行制度の変更をいたしまして、新しく現行の定率部分を分けまして定額制度をおとりになったわけでありますが、なぜ、そういうふうに変えられたかといった基本となるべき中心点だけ、ひとつお答えをいただきたいと思います。
○佐藤(達)政府委員 現行制度発足後、相当時期がたっておるわけでありますが、今日において、現行制度の定率のところを見ますというと、非常に不合理な形になっておる。なぜなれば、前のベースアップによりまして給与が上がっております。それに八五%というような形でいきますものですから、たとえば北海道の非常に高給を取っておられるような方々は、二十何万円というような寒冷地手当をおもらいになるというようなことが出てきております。したがいまして、寒冷地手当は、本来生活給的なものであるべきだ。月給をよけいおとりになっておる方が三万円も、五万円も、十万円も重ねておもらいになるというような性格のものではありませんものですから、その辺の不合理をこの際調整いたしまして、固定額というようなもので、本俸の高い低いにかかわらず、一定額をつけ加えるというようなところが基本的な変更の線であろうと思います。
○大出委員 これはおかしな話を承るのですがね。毎年毎年人事院は勧告せざるを得ないような羽目に追い込まれておるわけであります。これはどこが悪いかといえば、今日の政策に問題があるわけです。物価が上がるからしかたがない。ところが、給料の高い方々がよけいもらっておるから、これは不合理である。つまり、スライド制でいきますと、そういう結果が出てくる。現在の上下格差というようなものが八%なら八%、勧告か出るたびに格差かける八%で格差は拡大する。だから、そういう意味では不合理で、生活給的なものだから変える、こうおっしゃる。そうなると、あまりよけいもらっていない方が今回の勧告で優遇をされないという面が出てきているというのは、いささか筋が通らぬという気がするのであります。こまかい点は中身に入って申し上げますが、その辺のことをまずお答えいただきたい。
○佐藤(達)政府委員 低額な給与を受けておられる方のほうが、実はそれが回っていったものだというふうにお考えいただいてよろしいと思うのでありまして、たとえば世帯主である職員について申しますと、今回の改正によりまして、たとえば八等級の人の場合は八割いまよりもふえます。それから七等級の方である場合は四割というようなことで、現在に比べて非常な優遇になるということはおおうべからざる事実であろうと思います。
○大出委員 都市手当を勧告されたときもそれらしい理屈を並べられたわけでありますが、現実、現状無視ができませんから、そういう意味で勧告をなさったとおりには行なわれていないのであります。これはもうお認めになりましたとおりです。だとすると、寒冷地給付の場合でも、現状遊離をしているという面が出てきた場合に、やはりこれはお改めいただくか、さもなければ考え方を変えていただくか、過渡的措置をお考えいただくか、あとから手当をしていただくか、これは何かやっていただかないと困る。そういう意味で、まず定額という問題について、今度新しい制度で、五級で言うならば八五%というかっこうになっておりましたのを、四五%という新定率部分をまずつくった。そして、あと、新しい定額部分というものをこしらえた、こういうわけであります。この制度を四級、三級、二級、一級というふうにとってまいりますと、現在の段階で六万六千円という俸給月額をもらっている方、ここまでの方々はとりあえず有利にはなる。だがしかし、六万七千円以上の人は不利になる。そうして来年もまた——予備勧告なんて問題がもめておりますが、総裁は断固がんばって、公務員の生活実態というものをあわせてこれを守っていこうというお考えなんですから、かりに来年以降も八%勧告が続くとした場合に、計算上出てまいりますのは四十三年、この段階で六万五千円の方は四十四年、来年の段階で現状に比べれば不利になる。さらにこの六万円の方が四十五年で現状より悪くなる。さらに五万五千円の方が四十五年、ここでやはり不利になる。四十六年で五万円、ここが不利になる。さらに四十七年で四万五千円、四十八年までいきますと四万円という段階で、もうすでにここで不利になる。こんなに八%勧告は続くか、それはわからぬ。わからぬけれども、どうもいまの政府のおやりになっておる現状からいきますと、そのくらいに見なければおさまらぬ。とすると、どうも今回の制度改正の意図するものがどこにあったかということがわかるような気がするのでありますけれども、この辺のところを、ことし、来年の問題なんですから、もらう側の方々が現状改悪なりと考えて心配されることも、私はまた無理からぬと思う。なぜならば、足かけ三年間で出てきた勧告なんですから、またそういう間ほっておかれるとするならば、その間に不利になってくる人々が出るということはぬぐい得ない。八%以上の勧告が出るとすれば、もっと早くからそういうことになるわけですから。そうなると、そのあたりのところは一体どう考えられるか、この点を明らかにしていただきたいわけであります。
○佐藤(達)政府委員 一応大筋のところを申し上げますと、大体不利になる過程は、たとえば北海道大学の学長の場合は明白に不利になる。不利になる人の段階がどの辺までいくかという問題が一つあるわけであります、これが一つ。それから将来のベースアップに関連して、またその意味で不利がいまに比べて出てきはしないか。将来の問題は、大まかにいえば、最初に申し上げましたように、これは大体生活給的なものでありますが、その額が生活給的な意味を果たさない額になってもわれわれがほっておくということはこれはおかしなことで、その辺は十分われわれとしては考慮しなければならないということが大筋の考えとしては申し上げられる考え方であります。
○大出委員 今回の勧告で国家公務員の平均が大体三千九百七十三円を足して幾らくらいになりますか。昨年並みという額を加えて幾らくらいになりますか。総平均賃金でもけっこうです。数字は違ってもいいですよ。
○尾崎政府委員 全職員としまして、本年の四月が本俸、扶養手当及び暫定手当の三者合計におきまして四万九千五百円でございますが、これが五万三千二百円ということになります。
○大出委員 いま総裁がお答えになりましたどっかの大学の学長さん、こういう方はだいぶもらっていますし、まして上厚下薄の勧告などが出るとよけい上がる方々だからこれはいい。だがしかし、ここでいうところの四万円から六万五千円ぐらいの段階の方々というのは、いまの全職員におけるおおむね平均の五万三千二百円というようなもの等とあわせ考えた場合に、これは言うならば働き盛り、働き始めてようやく仕事がわかって、実務のほうの中堅層になっていくというふうなところの方々が多い。そうすると、こういう方々に対しては優遇措置を講じなければならぬ。こういう段階の方々なんです。旧来ともに人事院の勧告というのは、職員分布がたくさんあるところは、とかく上げがたいということで上げていなかった例がある。そういうところに、どうもまたしわが寄るということになると、生活給の意味をなさない。だから、いま私があげたような方々が不利になるということはゆゆしい大事であります。総裁はほっておけないと言われたが、じゃ、実際にはどういうふうにほっておけないのか、明らかにしていただきたい。
○尾崎政府委員 ただいま総裁から申し上げましたように、今回の改正は、現在の寒冷地手当が、一部定額はございますが、非常に大きな部分がいわば職務給的な形になっておりまして、手当の性質からいいまして、これを生活給的な方向にほぼ半分程度は改める必要があるということでございます。そういうことで、趣旨といたしましては、いま御指摘のような層につきましてはかなり改善になるということになるわけでございますけれども、従来職務給的な関係におきましてかなり高額であった御指摘の六万六千円以上の——これは役付職員の平均程度になるわけでございますが、これらの職員につきましては、寒冷地手当として合計で約八万五千円ぐらい以上を受けるわけでございます。こういう職員については、今後のベースアップによる増額は半分程度にしていこうというのが今回の改正の趣旨でございます。
○大出委員 これは私もだいぶん徹夜の折衝をやりながらようやく一カ月、こういうことになってきた。でも、これは平均でいけば、くどいようだけれども、昨年並みで三千九百七十三円だとすると、ここで何年かたって、勧告が続いて落ちていくということになる。そう簡単な額じゃないのですね。これは、そこをやはり考えてあげなければいかぬと私は思う。だから、不利になるということについては、この方々は何とか大学の学長さんではないのだから、そうすると、やはりそれは救済の方法を考えていただかなければ困る。ここらあたりが寒冷地給付をもらう側の方々の一つのポイントになっているわけであります。したがって、実はこれは寒冷地給付ができ上がったいにしえから、石炭手当ができたときからさかのぼって言わなければなりませんが、私はそこまでさかのぼって言いません。だが、その救済措置のほうをしかと頭に入れていただかなければ、これだけの改正をおやりになるわけですから、突如として——われわれとしては突如としてという気がするわけでありますから、何とかしなければならぬということは同感でございます。しかし、ここまで思い切ってやるということになると、その間の調整措置をおとりになるということはあたりまえのことであります。そういう意味で、これだけはひとつ念を押しておきたいと思うのであります。 そこで、ほぼ半分は生活給というお考え方の理論的根拠はどこにあるのですか。
○尾崎政府委員 今回の改正は、いま申し上げたようなことでありますが、そこで、現在の定率分と定額分、つまり、いわば生活給的な形で支給している分と、それから職務給的な形で支給している分との——これは寒冷地手当の性格の問題でございますけれども、この手当を最初につくりました当時におきましては、やはりそういう生活給的な部分が三分の二でございました。現在は逆に生活給的な部分が三分の一に下がりまして、それが逆転をしているわけでございます。そういう関係で、立法化された当時における状況というものに一応にらみ合わせますと、大体現在の定率分の半分を定額のほうに振りかえるということが、立法当時の状況に即するという点が一つございます。それからさらに、これはややこまかい話でございますけれども、寒冷増高費、これは生計費をいろいろ調査してみますと、所得の多い人がやはり寒冷増高費を多く使っておるという関係がございます。その間のいわば相関といいますか、ややこまかいことをやってみますと、その相関、所得がふえるのに応じまして寒冷増高費は約四割程度ふえるという関係がございますので、そういう両方を見合わせまして、半分ほど振りかえるということが至当と考えたわけでございます。
○大出委員 それが根本的に間違いなんですね。寒冷増高費というものの考え方の基本ですから申し上げるんですが、金をよけいもらっておって、ふところがあったかいということになると、からだもあったかくしたくなるんですね。だから、ちっとは金かかかってもあったかくしようということになる。これが人情ですよ。寒冷増高費のほうによけい金を使いたくても、生活実態から離れて使えない。だから、給料の少ない人は寒いけれどもがまんをすることになる。だから、寒冷増高費は減る。これは原則です。あたりまえです。生きている限りはそうなる。だからといって、金のあるほうによけい考えてやらねばならぬ理屈はない。逆なんです、明確に。これが寒冷地給付というものを考えた一番最初の三分の二が生活給だという出発点なんですよ。だから、いまの給与局長の理屈——私は理論は何ですかと聞いたんですが、これは理論じゃないですね。しかたがないから、その辺にとりあえず合わしておこうということなんでしょう。そうなる、いまの御答弁を聞いていると。だから、その点をとやかく言うわけじゃない。その議論をすれば長くなるからいたしませんが、そういうことで、今回はまん中くらいにということでされたんだとすれば、確たる理論的根拠かあるわけじゃない。やっぱり現状にどう順応させようか、合わせようかということになっている部分が多い。なおのこと、私が先ほど問題提起をいたしました面についても、そういう意味で手当を将来に向かってしていくべきであるということになる。ここらあたりをひとつお考えをいただきたいわけでありまして、給料が少ないから寒い思いをしているんで、それは金がかかってないんだからいいじゃないかということにはならないんですから、そこのところを踏まえておいていただきたい。いま、いきなり三分の二のいにしえに返れと言うんじゃないんですけれども、いにしえを思い出したんで、念のために念を押しておいたんですから、そのようにひとつお考えをいただきたいと思います。 それから次の問題は、このいまの問題と関連をして、ほんとうはスライド制という形のものを考えろと言いたいのでありますけれども、この点はひとつ附帯決議だ云々だというほうの問題ともからみますから、そこらのところで論議させていただこう、こう思っております。とにかく、不利になるということは許せない。過渡的な措置、将来に向かっての手当というものを怠りなくおやりいただきたい、こういう趣旨であります。 次に寒冷地手当の定額分について承りたいのでありますが、定額のこの三区分制というもの、一体この根拠はどこにあるのですか。
○尾崎政府委員 寒冷増高費につきましては、やはり家族持ちの世帯主と、それから独身者で下宿住まいの者と、それからいわば親がかりという三段階で区分されているのが通常でございます。これは、まあ石炭手当あるいは薪炭手当等の従来の関係におきましても、そういう関係で行なわれております。今回の定額につきましても、そういう意味合いでこの例をとったということでございますけれども、結局その趣旨は、やはり親がかりの者と、それから独身者で下宿住まいの者と家族持ちの者とでは寒冷増高費が違うというところに根拠があるわけでございます。つまり世帯主の場合には、やはり一家のための雪おろしの関係だとか、そういう意味合いの特殊な増高費を持っておるという関係がございます。現に民間の場合にもそういう関係を調べて見ますと、世帯主を一〇〇%としますと、親がかりの者は三分の一というのが通常でございます。したがって、現在われわれのほうでいわゆる石炭加給分あるいは薪炭加給分について親がかりを三分の一にしておるということと符合しておりますので、それをとったものでございます。
○大出委員 どうも親がかり親がかりと言われると一世代前の話を聞いているような気がするのですね。しきりに親がかりが出てくるのですが、これは尾崎さんのところも親がかりがいるのかもしれませんけれども、どうもいまの世の中ではあまり親がかり親がかりと言われぬほうがいいですな。若い連中に言わすと、親のほうが逆に子がかりになりそうなぐあいになっているのですから、世の中変わったのですよ。それを、どうも親がかりで金がかからぬからいいじゃないかとか、暖房費も払わぬで親のところにいるんだからと言うが、そうじゃない、いまの世の中というものは。そんなことを言えば、早く結婚しろ、そうすれば親がかりじゃない手当をもらえるのだから、結婚奨励手当みたいなものですな。そうはいかないです、理屈からいくと。だから、なぜそうなったかといえば、これはまた理屈になるけれども、アメリカなんかのように同一労働同一賃金ならば、年をとった方であっても若くても、やっている仕事が同じで、経験年数が同じならば、同じなんですね。だから、若いときに生活費がかからぬからというので山ほど保険に入るのですね。あなたは保険に幾ら入っておりますかということが結婚の条件なんだから、満期になるころになったら家を持ちましょうといって結婚した。幾ら幾ら入っていると言われて一緒になってみたらうそだった。だから、あなたは会社が終わったら運転手をやってその分だけ保険によけい入りなさい、約束違反だからと言われて働いている男性までいる世の中です、アメリカの場合は。そういうことになってくると、若いいまの世代の方に対するものの考え方というものは、若くてもいっぱし仕事をする場合は、親がかりでなくて独立の生計が営めるという賃金を払うべきである。いまの世の中の賃金理論というのはこういう理屈になる。ということになると、親がかりで安くつくんだから安くていいんだということは、古い理屈としてはわかるけれども、いまの世の中には通用しそうもない段階でございますから、まあ、このあたりは理屈になりますから適当にいたしますけれども、こういった形で若い方々、親がかりとあなたのほうで称する方々のところがいささかもって冷遇されているということ。しかし、この方々は職場の中でどうかというと、仕事も一番よくする世代なんですよ。三十前の男ですから、そうでしょう。そうなると、やはりそこらのところを少し考えてみる必要がありはしないかと思うのですが、いかがですか。
○佐藤(達)政府委員 おっしゃる問題は、要するに本俸の問題に非常に深いかかわりのあることだと思います。したがって、給与表そのものの問題。これはわれわれは、御承知のように重大視してあらゆる点に考慮を払いつつ適正を期しておる。今度の、お話の寒冷地手当のほうは、寒冷関係に対処するための生活給的なものという意味でこれは盛りつけておるわけですから、 したがって、私どもの言う親がかりの人たちは、要するに寒冷増高費の点から言うと、世帯持ちの人に比べてよほど少ないのが常識だろう。したがってまた、民間でも三分の一というような数字をとっていらっしゃる。われわれもいま言いましたように、従来石炭なり薪炭の関係でも三分の一にしておる。それはその一つのめどとしてはりっぱなめどではあるまいかと思っておるわけでございます。
○大出委員 だがしかし、問題は比率の問題がある、それにしても。これは基本的な問題なんで、若い方々の賃金について、いま電機産業をごらんになればわかる。本年を含めて五年間で現在の給料を二・五倍に上げようというようなことで、松下電器だってそうです。日立にしても、東芝にしてもそうです。電機産業従業員の平均年齢は何歳かといったら、大体二十七歳。これは尾崎さんとも論議をしたこともありますが、アメリカにおける課長と一般職員の比率はどのくらいになるのか、片方は千ドルで片方は六百ドル、こうなっている。そうなると、政府は所得政策なんというものを持ち出して、もうかるからといって電機産業の会社が、その組合との間でかってに高い賃金をきめるのはよくないなんといっておられるけれども、電機産業に働く若い層の方々の賃金というものはどんどん変わってきているのですね。そこまで考えていきますと、ほんとうを言うと、もう日本の年功序列賃金というのはこの辺で変えなければならぬ時期にきている。それが前提なんですね。そうすると、住宅事情なんかもありますけれども、どんどん一人で世帯を持っていくはずなんです。基本はそこにある。だから、その他のものは要らない。ほんとうを言うと二区分でいい。そこで比率の問題を申し上げますが、たとえばここにございます三区分の二万六千八百円、扶養家族のある職員というところを一〇〇だというふうに見ると、三区分はどう変わるかというと、一〇〇と六六と三三になる。これを簡略にすれば三対二対一になる、こういうことになるわけなんですね。ここらあたりをもう少し——まあ国鉄なんかの例からいきましても、これは一〇〇と五九と五〇ですね。こういう数字と合わせて考えてみると、他との均衡というものもある。せめて国鉄並みくらいになぜできないか、できない理由があったら承りたいのです。
○尾崎政府委員 御承知のように、三公社五現業は国家公務員の給与を基本として考慮して定めるということが基本でございまして、やはりこちらのほうがそれなりの形で十分検討していく必要があると思っております。今回改正いたしました関係は、つまり半額を定額に切りかえるという関係は、国鉄において行なわれている事情というものも十分参考にしたということでございます。
○大出委員 どうも都合のいいところだけ国鉄を持ち出しては困るのです。国鉄というのは公務員を考慮してきめるとなっているのだとあなたは言うけれども、そんなことをいえば団交権の否認だ。団体交渉権がある限りそうはいかない。ところで、いま申し上げた数字はうそを言っているのじゃない。同じ親がかりで、なぜ一体同じ政府の息のかかっているところで違うのかという問題がやはり残る。そうでしょう。そうすると、もらうほうの側にすれば、いいほうに飛びつきたくなるのはこれまた人情。国鉄がこれだけもらっているのに、同じ親がかりで、片方は特によけい親がかりということはないのだから、そうなると、これは不合理。したがって、私の申し上げているのは、この比率を、もう少し若い方々のところを優遇するという必要があるのじゃないか。給料だって特に安いのだから、日本の年功序列賃金というものは。だから、そこらのところを考えなければならないのではないかということ、これが私の指摘です。時間がありませんから先にまいります。 次に、扶養手当の今回の千百円なる平均月額、これは何事ですか。一体この千百円というのは何事です、御説明いただきたいのです。
○尾崎政府委員 今回の制度改正は、先ほど申し上げたような趣旨でございますけれども、制度の移行を急激に一挙に切りかえるということについては、やはりいろいろ問題がございますし、円滑に移行の措置をとるという関係におきまして、従前の給与というものにつきましてそのまま、つまり今回のベースアップ後の水準におきまして今後の手当を保障していこうという関係をとったわけでございます。その際に、つまり扶養家族のある者もない者もございますけれども、それを平均化いたしまして、ある者もない者も一律にそれを加えまして保障するという、これは便宜的な措置でございます。
○大出委員 つまり、何事ですかという私の質問のしかたが悪かったのです。いかなる理由に基づくかということを承ったわけなんですが、便宜的措置だとおっしゃるのなら理由はない。便宜的であるというわけです。理由はない。時にこの方法が都合がいいからやったというわけですね、便宜というのは。 さてそこで、もしこの千百円がくずれると、人事院は寒冷地手当について評価できませんね。つまり、皆さんのほうは千百円を基礎として等級あるいは号俸別の表をおつくりになろうということになるのでしょう。そうじゃございませんか、そこのところは。
○尾崎政府委員 御指摘のとおり、新しいベースアップ後の水準で今後も保障していこうということを考えているわけでございますけれども、その場合に、同じ等級、号俸におきましても、扶養家族を持っている者と持ってない者につきましてすべて違った形にしますと、これは非常に今後の操作というものが複雑でございまして、取り扱いがたいという関係にございますので、いま御指摘のとおり平均化いたしまして金額に加えるという措置をとったのでございます。
○大出委員 つまり、確たる理由はない、便宜的措置、都合がいいからだということのために、しからば現実の問題として、家族をよけい持っておったりして、そのためにたいへんに損をする方々というのは、理由もないのに損をしたことになる。人事院が表をつくったりする便宜的な意味で必要なことをおやりになるということのために、家族をよけい持っている方々が不利をこうむるということは見過ごせない、私はそう考えるわけです。もしそうだとするならば、暫定手当、都市手当なんというものも扶養手当を含むのですから、全部これはその筆法で表をつくってやらなければいかぬ。平均金額を持ち出さなければならぬ筋合いになる。人事院が各般の手当をかかえておりますけれども、その中で扶養手当というものが出てくる限りは、ここに一つの論拠を置いた以上は、それに右へならえしなければ筋が通らぬ。しかも、それは便宜的な措置で割り切れますか。そうはいかない。もし千百円がくずれれば、あなたのほうの今回の考えは成り立たない。この点は納得できない。 例をあげましょう。たとえば扶養手当というものを、あなたのほうはいま千百円とおっしゃっているのだけれども、実際に合計二千円もらっている人、子供さん二人、こういう人の場合は、これは千百円で切られれば明確に損ですよ。どういう理由ですかといったら、便宜的措置です。納得できないじゃありませんか、現に子供は口をあいてものを食べるのですから。そうでしょう。そこらのところはどういうふうに説得するのですか。
○尾崎政府委員 したがいまして、今回の改正におきましては、本年の切りかえの際に、扶養家族手当を多くもらっている者につきましては、その点を保障するというのが附則三項に書いてある趣旨でございます。
○大出委員 さて、それをどう保障するのですか。
○尾崎政府委員 附則三項におきまして、この平坪より上回るといったような扶養家族手当を受けておるという職員につきまして、この扶養におきましていわゆる期待権と申しますか、そういうものに対して下回るという点がございます場合には、それを保障するということが附則三項に書いてある趣旨でございます。
○大出委員 どうも附則三項がのみ込めないのですよ。実額保障というふうに理解しているのですが、それでよろしいのですか。
○尾崎政府委員 そのとおりでございます。結局、扶養家族手当をたとえば二千円もらっているという場合には、二千円を加えて計算したものが保障されるということで、この冬の支給におきましてそういう形になるということでございます。
○大出委員 そうすると、これは妙なことができ上がるわけです。家族がない人であっても、平均である限り千百円なんでしょう。そっちのほうは実増益領を差し引くということにならぬとバランスが取れぬのですが、そちらのほうはどうなんですか。
○尾崎政府委員 この措置は、結局新制度に切りかえに際しましての移行経過措置でございます。そういう意味合いにおきまして、今後、しかもその経過措置というのがかなり長く残る可能性がございます。したがいまして、その際におきまして、事務上、たとえば五万円なら五万円の本俸をもらっておりましたものにつきまして、扶養家族が一人の場合には千円とか、二人の場合には千六百円とかいう形で一々別々の支給をしておりますのは、今後の経過措置としましては事務上非常に煩瑣でございます。しかも、今後におきましてはそういう事務の簡素化というものが非常に叫ばれて、人員も少なくなってきておるという関係もございますので、そういう簡素化の見地から、扶養家族がおりましてもおりませんでも、一律に平均的なものを加えまして、そしてこれを保障していこうという考え方になっているわけでございます。これは十年ほど前に、いわゆる地域給の保障をいたしましたときと同じ思想、同じやり方でございます。
○大出委員 そうしますと、実損をこうむるところには実額保障の思想でいこう、増益分については過渡的な措置であるから、将来の簡素化その他の問題を考えて手はつけない、こういうわけなんですね。ところで、過渡的措置であるけれども相当長く続くだろうとおっしゃるんだが、過渡的措置である限りは、やがて過渡的措置は思想的にはなくなるということになる。つまり、忘れたころになくなるということになりかねないから、これは忘れないでいただきたいと思っているわけであります。 そうしますと、これまた筋論が出てまいります。あなた方のほうで便宜措置で千百円にしたのだとおっしゃるなら、他のほうも便宜的におっつけてそのことをしなければならないことになる。だから、その実損にならぬように実額保障をする。これはひとつ忘れないようにしていただかないといかぬ。こういうことになるわけでありまして、そこのところが明確であれば附則の読み方ものみ込めるわけであります。いまのところ、いつやめるとおっしゃらぬから、当面は附則でいくということにならざるを得ないと思います。 ただ、ここで一つ伺っておきたいのは、事務的に煩瑣だとかなんとかいうことになってくると、ほかの関係する手当について同じ思想をお持ちになりますか。
○尾崎政府委員 やはり全般的に人事事務の簡素化の関係は進める必要があると考えるわけでございますけれども、これは先般扶養手当の支給の際にも、たとえばこまかい話で恐縮でございますけれども、いままでは月の途中に子供が生まれました場合には、日割りで支給するといったようなことにしておりましたのを、一昨年でございましたか、月の一日で実際に支給するかしないかということをきめるという形で、こまかい給与につきましては、なるべくそういう形で簡素化をはかってまいりたいという気持ちでございます。
○大出委員 それを聞いているのではなくて、扶養手当平均値である千百円というこの思想を、ほかの扶養手当を含む関連する手当に持ち込む気があるのか聞いておるのです。
○尾崎政府委員 扶養手当を込めまして、定率その他をやっている給与としましては、先般の調整手当がそうかと思いますが、これはいわゆる実質質金の各地における均衡、したがって物価の関係も考慮してやっているという関係もございますので、直ちに理論的にもそれを一律にするということは若干問題があるという感じでございます。したがって、これは今回のいわば経過措置の話でございまして、別の手当につきましては、それぞれ別の立場で検討する必要があるというふうに考えます。
○大出委員 そうしますと、この千百円なるものを持ち出されたのは、今回の寒冷地給の旧来の制度を変えるにあたっておとりになったというだけであって、他に類を及ぼそうという気はない、こういうふうに理解してよろしいですか。
○尾崎政府委員 別の手当につきましては、それぞれ別個に考えるべきものと思っております。
○大出委員 この千百円は不合理だから取りかえてくれなんということになると、これは人事院、寒冷地給になると何ともやりようがなくなりますから、どうもそこまでやるのはいささか酷だと思いますが、他に類を及ぼさないという点が明確であるとするならば、ほかのほうもありますから、寒冷地手当の法律だけは継続審議だというわけにまいりませんが、先々これまたいろいろ検討を相互でいたしていくということにせざるを得ないと思います。いまの点だけは念を押しておきたいと思うわけであります。 それから石炭加給の改正の問題でございますけれども、これまた人事院算定でまいりますと、運搬費を含めて八千二百八十一円ということになるのですが、これはどういう調べ方をされたのですか。
○尾崎政府委員 北海道における石炭の使用状況及びその値段につきましては、人事院といたしましては、毎年北海道におきましてそれぞれの支庁所在都市につきまして販売店から直接調査をいたしておりまして、石炭のどういう品質のものがどれだけ消費されているか、それから実際に売られた値段というものはどういう値段であったか、それから、その際付随して運搬賃というものはどの程度のものがかかっているかという関係を調査いたしまして、それによる平均的なものということで今回の改正にかかっているのでございます。
○大出委員 これは四十一年に北海道の人事委員会が調査をしている資料等がございます。これは人事院もお持ちのはずでございます。これなどをながめまして、トン当たり炭価がどうも少し高過ぎる感じがするんであります。石炭トン当たり八千六百四十円に運搬費が五百円、持ち込み、かつぎ込み料がここに入っておりますが三百円、計九千四百四十円、こういうことになっているわけでありまして、これは尾崎さん、北海道の人事委員会は身びいきで北海道はよく見るんだということになれば話は別だ。だけれども、これは旧来からの経過がありまして、そうはいかない。となりますと、同じように公の機関が実態調査はしたんだけれども、片方、人事院のほうは八千二百八十一円だ。トン当たり炭価が七千七百四十円、運搬費が五百四十一円で、合計八千二百八十一円だ。北海道の人事委員会のほうは九千四百四十円が出ているということで、このままながめると——私は寒いところにいるわけではありません、あたたかいところに住んでおりますけれども、これは数字ですから、ちょっと納得できないのですね。同じようにやってみて、こんなに違うというのは、どういうわけでこういうことになるのか、そこいらは何で違うのですか。
○尾崎政府委員 結局、北海道の人事委員会と私どもとは同じ対象を調べているわけでございますけれども、たとえは炭価の場合なんかを見ますると、それぞれの石炭の小売り業者に参りまして銘柄別の値段を聞いてくる、インタビューをするわけでありますけれども、その場合に、店頭に表示している値段というものがございます。さらに、夏場におきましては値引きをこれだけするという若干の調整分がございます。結局、そういういわば表示価格をそのままとるか、あるいは値引き分も調整しました実効価格をとるかということの違いであるというふうに承知しております。
○大出委員 給与局長、最近はテレビが非常に発達していますので、このテレビのアナウンサーの方々も国民一般に合ったようなことをつくりたいものですから、寒い冬なんということで北海道を調べて、奥さんをかり出してくる。若い奥さんは西も東もわからぬものだから、これまた、公務員なんですけれども、私のところはトン当たり九千円もらう、けれども、粉炭なんというものもございまして安く買えますから、まぜて使いますので七千円で済んで、二千円貯金していますなんということをテレビなんかで言うものだから、私は北海道の皆さんには、そういう例外は、女房に少し気をつけろと言っておいてくれと言っているんですけれども、そういうことをするもんだから、そんなに高いんじゃないんじゃないかということで、少し割り引きしたんじゃないかと思いますが、いかがですか。これはまじめな数字ですか。
○尾崎政府委員 そういうことではございませんで、インタビューをしました実態調査の結果でございます。やはり夏場におきまして値引きをするのは慣例でございまして、その慣例によって実効的な値段を私どもとしてはとらえてきておるということでございます。支給の期日は、やはり値段の安いときに支給してもらいたいという従来からのお話がございまして、それによって八月三十一日に支給するという形になっているのでございます。
○大出委員 この粉炭をまぜて使ったりなんということは奥さんの生活の知恵でございますから、それによって左右されるのは困る。最近は、札幌なんかも市が集団暖房方式なんというものをお考えになって手をつけておられる、あるいはまた燃料の変化に伴いまして、液体燃料を使うとかいろいろございます。ございますが、しかし、この石炭手当には一つの歴史があるわけですよ。これは定着している。だから、そういうものをいじろうとすると、やっぱりそこには生活給になっているという面からくる地域の方々の大きな抵抗が考えられるわけでありまして、だから、この地域の方々が不合理であるということを陳情においでになることも、また無理からぬことです。何しろ、私もずいぶんいにしえから、総司令部があった時代から、総司令部にこの問題で毎日日参したのですから、百も二百もわかっているのです。それだけに、北海道の人事委員会がやったこととおたくのほうでやったのと違うのですが、もうちょっと北海道の人事委員会と連格がとれないのですか。これではおさまりがつかぬ。これはインタビューした結果、値引きの相違だろう、だろうなんと言ったって、あなたは北海道の人事委員会にものを言ったらわかるでしょう。そこらはどうなっているのですか。
○尾崎政府委員 だろうではございませんで、そうなんでございます。私どもとしましては、やはりちゃんとインタビューをしまして、そういう実効的な値段を調査したということと、それから、先ほど粉炭のお話がございましたけれども、粉炭は安いわけでございますが、どういう形状の、たとえば中塊炭であるか塊状であるか粉炭であるかという、そういう形状別に、どれだけのカロリーのものが、品質のものがどれだけ売られておるかという、北海道におけるそういう石炭消費の実態というものをつかみまして、その実態的なカロリーの品質に応ずる値段というものによって突き合わして調べておるということでございます。
○大出委員 北海道の人事委員会も実態を調べましてと言っているのですね。中塊炭では七千二百カロリーというカロリー数を出して実態と言っているのですけれども、これは深く突っ込んでも意味がありませんが、とにかく低いですよと言っているわけです。私は、人事院さんのほうが北海道の人事委員会よりもいささか不親切ではないかと申し上げているわけであります。 そこで、さらにまた、あれは道労委というのですか、裁定が出たりしておりますが、これは多少低く見えるところもなくはありません。ありませんが、しかし、それでも人事院のほうがまだ低い。北海道の郵政関係の団体が提起をいたしまして、これは運搬費や持ち込み料その他が入っております。札幌中央調停委員会が出しておりますが、これでも八千七百円を出しておるわけであります。ところが、人事院は八千二百八十一円でありますから、それよりもさらに低いということになりますね。ずいぶんうまく値引きをしたところにインタビューに行って見つけたものだという気がするのでありまして、私もその資料を詳細調べているひまがありませんから、あらためてその資料でもいただいて検討さしていただきますが、この三つを並べてみて、いささか低過ぎる、こういうふうに感じますので、まん中で八千七百円出したって世の中はふしぎに思わないのですから、わざわざ八千二百円にしなければならぬ必要はないだろうと思うわけでございます。まして、寒いところで現実に生活する人々の立場からすれば、人事院はふざけたことをする、北海道の人事委員会が調べてみたら九千四百四十九円だという。札幌の中央調停委員会が出した八千七百円、あれを見ると、人事院はあたたかいところに職員がおるからこんなことをするのだろうということになるわけでありますから、このあたりは、もう少し御検討を要しやせぬかという気がするのであります。石炭の価格は非常にむずかしいですから、取り方でいろいろ違います。そこらのところを同じように七千二百カロリーだといってみても、調べてみると必ずしもそうでない場合だってある。だから、そこらは私も実態を調べたこともありますが、これはよほどお考えいただかぬと、人事院はこの勧告自体が全体的に安きにつこうということでございますから、どうも気に食わぬということになりますので、お気をつけいただきたいと思うわけであります。 ところで、寒冷地給だけやっているわけにはまいりませんので、このあたりで、人事院の皆さん方は附帯決議はごかんべんを願いたい、質問で済ましてくれということだろうと思いますけれども、理事会でいいでしょうということになっているのですから、現地のお気持ちもお考えになって、寒い冬を過ごすんだから、人事院はそうがあがあ言わないで、よろしゅうござんすと、あっさり言っていただきたい。そうすると与党の皆さん方の理事からよろしゅうございますということになるのですから、附帯決議をつけていただいて、冒頭に申し上げましたように、総裁の御答弁にございましたように履行されていきますように、特段のひとつ御尽力、御努力をお願いいたしまして、質問を終わります。
○三池委員長 受田新吉君。
○受田委員 人事院総裁、私は総裁が勧告された案に基づいて提出された政府案に対しまして、いろいろと問題も派生したわけでございまするが、ここで総裁にただしておきたいことがございます。もちろん七人委員会の結論ともつながりがあるわけでございますが、人事院の勧告制度というもの、それを予算編成と何らかの形で調整をはかろうとするその方法において人事院が歩み寄れる幾つかの方法があると思うのです。その方法をお示し願いたい。
○佐藤(達)政府委員 毎回申しておりますけれども、私どもは、従来のやり方をしておっては完全実施はとうていできないという見方も一部にございますけれども、それはそうではないと思っておるわけです。したがいまして、従来の方式をもってしても完全実施は可能である。しかしながら、翌年度半ばに巨額の資金を要する勧告されて予算編成上非常に困るという批判も非常に強くあるわけです。したがいまして、われわれ完全実施を念願するものとしては歩み寄れるところがあるならばできるだけ歩み寄って、そうして完全実施が実現しやすいように御協力をする、これまた当然の結論だろうと思います。 したがいまして、問題の焦点は予算編成時にどのような行動がとれるかということであろうと思います。そうなりますと、結局は、私どもは従来どおり四月における官民の比較というものを厳に基本に立てて、それによって勧告を申し上げるというたてまえできております。そのたてまえはくずさない。それをくずさずしてどういう方法があるかといえば、予算編成時といえば要するに予測に立つぼかはないのであります。したがって、第一次と申しますか、第二次と申しますか、そういう段階を分けて行動を起こさねばなるまい。そこで予算編成時には第一次の行動を必要とするということになれば、ある程度の信頼すべきデータに基づいて予測を申し上げる。そしてさっき申しました従来のとおりの厳密なる官民比較ということを調査した後に本格的な勧告を申し上げ、前の予測が狂っておればその勧告で是正をする、大まかにいってそういう考え方が成り立つのではないかと思っておるわけであります。
○受田委員 その予備勧告的な性格のものに対するデータ、資料というものはどういうものを参考にされるのでございますか。
○佐藤(達)政府委員 これは人事院そのものはそういう翌年度の経済情勢あるいは賃金情勢について見通しをするような役所では本来ないわけですから、よそで整えられましたデータを基本にして判断をせざるを得ない、それは当然のことだろうと思います。
○受田委員 よそで集めた資料を参考にして予測する、そういうことですね。その予測は大体当たらずといえども遠からずということになりますね。その自信はおありかどうか。
○佐藤(達)政府委員 自分の手元で十分調査したデータによるならば、当たらずとも遠からずということがあるいは言い得るかもしれませんが、何かよそさまでおつくりになったデータを基本として、これならだいじょうぶですということはとうてい申し上げられません。
○受田委員 そうしますと、大的はずれということも考えられるのかどうか。
○佐藤(達)政府委員 大的はずれがあり得ると申し上げれば、またそのデータをおつくりになった方々に対して非常にぐあいが悪いことになります。まずまずそう大的はずれのことはあるまいということを申し上げておかぬといかぬのじゃないか。
○受田委員 それは人事院としては自分の集めた資料でないのだから、よその役所が集めたものをもとにして大まかな予測を立てたものであるから、自信はない、ないけれども、しかしいままでの過去の経緯から見て、いま予測される資料、人事院が予備勧告で用意されようとされる資料で、過去の歴史の中で大的はずれがあったかないか。そういうことも人事院としてはすでに一応の傾向だけは調査されておると思うのです。お答え願います。
○佐藤(達)政府委員 従来は予想として、一種の参考としてにらんできておるわけですから、本気になってにらんできたわけではありませんけれども、誤差と申しますか、そんなものは大体ずっと認められておる。それをその誤差が平均してどんな誤差になるかというところまではまたわれわれ何も計算すべき立場におりませんから、そこまでは判断しませんけれども、大体誤差はずっとあるということは言えます。
○受田委員 その誤差をそろそろこのあたりで用意しておかれる必要があると思うのです。予備勧告制度を採用するという段階にかりに来年からなったとしても、すでに人事院の機能をもってして、他の資料をもとにしたそうした推移だけは——過去の十年なら十年の歴史の中において、毎年人事院が調べた資料と人事院以外の調査した資料とのその誤差がどれだけあったかくらいは、私はもう用意されておらにゃいかぬと思うのですが、いま比較的人事院は閑散期である。閑散期でありませんか。こういう段階でそういうところもちゃんと用意されるところに人事院の誠実さというものがあらわれてくると思うのです。私は少なくとも過去十年、この十年の動きというものは前途を予測するのに一応の基礎になると思うのです。したがって、重大な景気の変動があるあるいは高度のインフレが展開されたという事態が起こらない限りは、大体予測される昭和四十四年の予備勧告の数字はどの辺かくらいのことは、そうむずかしい問題じゃないのでございまして、そう大がかりな作業を必要とするものでもない。これは私たちが調べるいま時間のゆとりがないから、そのために予備勧告を考慮される人事院にちゃんとそれが用意されて、その誤差がどの程度あるかということをここで判断されて、その判断によって来年予備勧告が行なわれるときには、誤差がどのくらいある、そうすると、総合予算主義を貫き通すとしても、このくらい計上しておけば大体誤りがない、大的はずれがないのだという自信もついて、予備勧告制度を大いに尊重して、それを採用せしめるために政府に強要する道も私は開けてくると思うのです。これはただ一応の議論だけでなくして、そうたいした作業量を必要とするものでもないので、現時点における人事院としての、その資料の御説明を私は願いたかったのです。しかしやってないということでございますから、これはここでひとつ注文します。来年いま総裁が指摘されたような制度を採用して予備的な勧告をしようとする段階に間に合うように、過去の推移を一応政府に提出できるように、また国会にも説明できるように御準備を願いたい。
○佐藤(達)政府委員 受田委員非常に先へ進んでしまわれておるように思うのでございますけれども、事の考え方の経過をひとつここで申し上げておかないと、もうさっそく、閑散期か何か知りませんけれども、いまのうちにやれというようなお話はちょっと早過ぎると思いますから、申し上げさしていただきたいのですが、先ほどからずっと御指摘がありましたように、この予測というものはなかなかこれはむずかしいわけです。しかも人事院が何らかの行動をとる以上は、人事院が責任をもって予測を申し上げなければならぬわけですから、そこのデータその他についてどれほど信頼できるかという問題があるわけです。これは御承知のように、たとえば本年度の予算は総合予算というようなことでできましたが、その際のわれわれの、政府当局もそうでありましょうが、感覚はことしはとても自然増収も何もないんだというような前提で、補正予算なしの総合予算というものができたと思うのですけれども、今日幸いにして非常に経済情勢はよくなってきておるというような現実があるわけでございます。したがって、われわれとしては責任を持ってはっきりした予測ができるかどうかということに、非常にちゅうちょしておる。したがって、従来各種の委員会においても、この予測勧告はとてもだめです、できませんといって、むしろ反対の意思を表示してきたわけです。しかし、先ほど申しましたように、われわれがわれわれとして歩み寄るというようなことで完全実施ができるということになれば、それはわれわれも踏み切りましょうということで、完全実施の確証があれば、それは踏み切るにやぶさかではないというところまでいっている程度でありまして、まだ話はそこから先へ進展しておらないわけです。したがって、そういうお含みでお聞き取りを願っておかなければならないと思います。
○受田委員 人事院が権能を持つ俸給表の作成の基礎となる民間給与というのを一応はずして、生活水準とか物価とかその他の諸事情というものだけを取り上げる調査方式というのが私はあると思うのです。民間企業だけはずせば、あとは人事院が毎年一応の参考にしておられるわけでございまするから、その部分をはずした残りで大体の推移がわかると思うのですが、どうでございましょう。
○佐藤(達)政府委員 われわれが従来手がたく官民の比較を基礎にして勧告を申し上げておる理由は、もう従来たびたび申し上げたはずであります。その他の事情等々を勘案して、この辺にしておこうかということで、見計らいでたとえば率をきめるということでありますならば、一方からはこれは高過ぎるという批判が必ず出てまいりますし、一方の陣営からはこれは低過ぎるという批判が出てくる。そういう批判に耐えながらいくためには、やはり民間のかっちりした給与水準をとらえて、それと突き合わして、これだけどうしても公務員給与が下回っております、したがってぜひこれは調査に近い、五月にさかのぼって追いつかしていただきたいというのが、一番強い、われわれとしては迫力のある勧告をなし得る道だろうと思うのです。これは非常に経済情勢が安定してきて賃上げというようなこともほとんどないというような時代であれば別でありましょうけれども、今日のような経済の進展の激しい時代においては、それが一番手がたい方法であるということであります。
○受田委員 そうしますと、その他の諸事情というのは軽くこれを見られておるとか民間給与をもとにする以外のものは軽視されておるとかいうような印象を受けるのですが、一番手がたいなどということで民間給与の実態調査を重視されるという御意見のもとには、他のものを軽視するという御意見がひそんでおるのではないでしょうか。
○佐藤(達)政府委員 諸事情というようなものを安易に取り入れて考えますと、これは客観的なものではないわけですが、主観が入る事柄でありますからして、一方の方々からは、この諸事情の見方が甘過ぎる、悪いことばでありますけれども、これは値切らなければなるまいという方面の議論にもつながる。あるいはまた他の陣営の方々から言えば、この諸事情はもっとこっちの方向から見るべきじゃないか。そこはとめどもない議論になるわけであります。よくよく納税大衆を含めての国民大衆が見て、たとえば国家の財政が破局に瀕しておる、倒産者が相次いでおるというような、現実に明白な異常事態があればそれは別でありますけれども、そういうことがない限りにおいては、われわれは主観的な判断は絶対に差し控えたほうが手がたい、こういう考えでおります。
○受田委員 せっかく法律の基礎にうたっているその他の諸事情というものを軽視するということは、私は法律無視だと思うのです。お答え願いたい。
○佐藤(達)政府委員 その他の諸事情ということに何が入っておるかという問題でありますけれども、あそこへずっとほかのことも入っております。生計費が入っていたと思いますし、物価等も入っておる。それから民間給与も入っていたと思います。したがって、われわれとしては、民間給与というものをとらえれば、いろいろな事情がそこにすでに折り込まれておる。生計費も折り込まれておりましょうし、物価の上昇も折り込まれておる。民間での賃上げの闘争を拝見しますと、生活が困難だとかあるいは物価の上昇からいってぜひこれだけ賃上げしてくれという、そういう闘争のあげくに妥結された民間賃金なんですから、それをとらえて基準にすれば、大体あらゆる諸事情はそこに反映されておる。そういう見方は十分できると思います。
○受田委員 総裁のおっしゃることによると、予備勧告制度を採用する場合に、民間給与というものを終始念頭に置かれる立場からは、非常にむずかしい答えしかできぬと私は思うのです。だから予備勧告というのははなはだ不安定なものであって、それを採用することは好ましくないと思っておられるのかどうか、お答え願いたい。
○佐藤(達)政府委員 そういう御指摘のようなむずかしいことがありますから、人事院としては反対でございますと、いままで方々で言ってまいったわけです。しかし完全実施のためということからいって、それによって完全実施が期待できるという確証があればわれわれはしり込みはしない、歩み寄りましようというのが今日の心境であるわけです。
○受田委員 総裁御自身が、民間給与の比較論においても、百人以上の事業場の対象には下級の者を全部一応含めておる、それから上級の、本省の局長、部長クラスの俸給の基準は、今度は五百人以上の規模のものを対象にして比較検討しておるという、比較論においても非常に問題があることを、この前私指摘したわけなんですが、これは忠実な民間給与の比較ということからいけば、百人以上というところを一括して、対象をぴちっとそこに限定して、そして下から上まで同じ基準で比較すべきだと私は思うのです。そういうところにも、どうも、いささか政治的な意図が、政策的な意図が入っておるような不安を私抱かざるを得ない。この点についても、ちょっとこの機会に明らかにしておいていただきたい。
○佐藤(達)政府委員 それはたびたび御指摘があって、たびたびお答えしておりますので、十分おわかりだろうと思いますが、要するに政治的な意図などというものはなくて、科学的、合理的な根拠からいけばそういうことになるわけです。
○受田委員 民間給与の比較論においては、対象を同じ基準で、これを公務員のほうへ及ぼすような形が私は好ましいと思うのです。そこで、上に厚く下に薄い現象が起こる。これは総裁、ひとつ政府にも十分反省させる意味で、いまの給与体系というものの中に、下級者が非常に困っておる、上級者はある程度もう安定した形になっているという、この現象を改めるためにも、この民間給与の比較論においては、同一形態の同一現象をとらえた比較論から出発すべきである、私これは注文しておきます。 同時に、今度の勧告の中で問題が一つあるのですが、標準生計費の、十八歳の独身男子の一万九千四百九十円という、この基準に該当する八等級の二号俸、これは五月実施という基準でいっておると思うのですが、これで三カ月延びた場合に、その三カ月間は生活費を補うに足らない給与をもらう期間があるという前提に立つことになるかどうか、御答弁を願います。
○佐藤(達)政府委員 三カ月延びた場合にはという御趣旨がよくわからないのですけれども、われわれは、延びるも何もないので、五月にさかのぼって実施していただきたいというのがわれわれの勧告であり、われわれの願望でありますから、三カ月という数字はそこからは出てこないわけです。
○受田委員 私が指摘しておるのは、人事院勧告どおり実施しなかった場合は、八月から実施したという場合は、実際問題としてその三カ月間は人事院の勧告した数字が計上してない月給をもらうことになる。その間は標準生計費を補うに足らない給与をもらう期間が三月あるということになるのじゃないかということを尋ねておるのです。わかりませんか。
○佐藤(達)政府委員 よくわかりませんけれども、われわれは五月実施という勧告を申し上げているので、ぐあいが悪ければ幾らでも追及いただきたいと思いますが、それ以外のことについては、われわれは何もお答えする立場にないと思います。
○受田委員 五月、実施ということを前提にしていま総裁が言っておるのですね。 総務長官、総裁はもう五月実施ということを前提にした議論ばかりやっておいでになる。そこで、総務長官としては、五月に実施されて十八歳の独身男子の一万九千四百九十円に見合う八等級初任の号俸がきまっておる、そのとおりに実行しなかったならば初任の者は標準生計費を補うに足らない給与をもらう期間が八月実施とするなら三月ある、この三月間はいわば食えない月給をもらう、言いかえるならばある程度生命に危険を及ぼす期間が三月あるということになると思う。総務長官、あなたがもし法律案をお出しになった責任者としての責任を感じられるならば、この初任の八の二のところはせめて五月から実施するという手だてをしておかなければならなかったと思うのです。御答弁願いたい。
○床次国務大臣 ただいま人事院勧告の完全実施についての御意見だと思うのでありまするが、政府といたしましてもこの勧告に基づきまして十分検討いたしたのでありまするが、最後的結論といたしましては、やはり決定しましたような八月実施という結論になったのであります。したがって完全実施の問題につきましては、今後その方針でもって検討していきたいという次第でございます。
○受田委員 私の質問に対する答弁をお願いしたいのです。いま具体的な例を示した……。
○床次国務大臣 予算の執行にあたりまして、ただいま申し上げました事柄の中に含まれておるものだと私は考えるので、お答え申しました次第でございます。
○受田委員 初任の八等級二号俸をもらう人は、標準生計費を基準にしてきめられた号俸である。それが五月から実施されないとするならば、標準生計費を補うに足る給与をもらわぬ期間が三月ある、こういう意味になってくると思うがどうか。これは人事局長でいいです。人事局長は経緯も御存じのはずですから、ひとつあなたから……。
○栗山政府委員 先生御承知のように期末、勤勉手当もございますので、その辺はまあ何とかやっていけると思います。
○受田委員 それは筋論として通らないのです。五月から実施という基準は、標準生計費をせっかく人事院が調べて、その資料に基づいてきまったきりきりの給与が五月から支給されるということになっておるから、一応人事院としてはさっきからえらい強硬論でがんばっておる。実施しない政府が悪いのだということになっておるのだ、ところが政府としては食えない月給、あとから期末手当で多少考慮するからというのでは片づかない原則論があるのですね。その点においてはかぶとを脱がれるかどうか。あっさりかぶとを脱いでもらいたい、理論的には。
○栗山政府委員 先ほどお答え申し上げたとおりでございまして、やはり期末、勤勉もございますし、最低標準生計費というものは標準でございますから、人によりまして多少の違いはあろうかと存じますので、御了承を願いたいと思います。
○受田委員 理論的には御説明が成り立たぬことだけ御理解願いたい。 それでは特別職俸給表の質問を申し上げます。 まず特別職の今回のこの改正案の中で、一応高禄をいただける方々の分は遠慮されておるけれども、三十万以下の分については一万五千円の特別措置がされておる。そこでこの号俸の中で一つ明らかにしておかなければならない点は、常勤の委員だけが正規の月額をちょうだいする形になっているのですが、たとえば公共企業体等労働委員会の常勤の公益代表あるいは科学技術会議の常勤議員。この常勤というのをわざわざ指摘された理由を御説明願いたい。
○栗山政府委員 ちょっと先生の御質問私わかりかねますが、先生の御質問は、委員会、審議会で常勤というふうな取り上げ方をしている、そういうのがあるのはどういう理由によってあるのかという御質問でございますか。月額幾らとはっきりきまっているのはどういうわけか、こういうことでございますか。
○受田委員 そうです。
○栗山政府委員 たとえば、公正取引委員会とか公安委員会とかいうような委員会、これは先生よく御承知のとおり外局でございまして、これは常時仕事をし責任を負っているという、いわば合議の外局になっておるわけでございます。したがいまして、これはたてまえ上当然常勤と考えていいのではないか。それからたとえば、社会保険の審査会といったようなもの、あるいは運輸審議会といったようなもの、こういったようないわゆる委員会ではございませんけれども、常時お仕事をなさるという性格のものにつきまして、それを取り上げまして、こういう常勤の仕事の実態に応じまして常勤の俸給を出すというふうな考え方に基づきまして、こうなっておるわけでございます。
○受田委員 そうしますと、特別職の給与法の第四条には「第一条第九号から第十四号までに掲げる特別職の職員のうち、他の職務に従事し、又は営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行い、」云々という者には給与を支給しない。しかしそれらに対しては、五千九百円という一般職の給与の法律の第二十二条の規定をそのまま援用されたところの読みかえ措置がしてあるわけですね。そうするとこの措置というのは、いわゆる非常勤というかっこうのものになる。他で常勤をしている者が、そのほうの所得が高いのでこちらのほうは非常勤的性格の勤務ということになるのか、あるいは両方とも常勤ということが可能なのかどうか、御答弁願いたい。
○栗山政府委員 委員会あるいは審査会といたしましては、先ほど申し上げましたように、その会の性格上常勤的である。ただしその中でただいま先生御指摘の四条の関係、他に事業をお持ちになったり他に仕事をお持ちになったりというお方は、責任は常勤的に負っていただかなければいけませんけれども、おいでになる場合には常勤的にはおいでになれない場合があるということ、それから主たる所得かそちらのほうにあるというような関係から、さっきおっしゃいましたような一般職の非常勤の例に従って出す、こういう実態からきたわけでございます。
○受田委員 両方とも常勤ということが可能であるかどうかです、勤務形態の上において。御答弁願いたい。
○栗山政府委員 先生のおっしゃいます意味が、同時に両方に同じに出れるかという意味だとすれば、これは物理的には非常に困難な問題でございます。私の申し上げておりまするのは、出るか出ないかという問題もございますが、それとは別に、家におりましてもあるいはほかの仕事をしておりましても、常に委員会なり審査会なりの連絡等によりましてそこでも仕事を行なうという態勢にある、こういうことでございます。
○受田委員 勤務形態の上に、二つの場所で常勤の形態を併用することができるか、物理的にできないといまあなたはおっしゃった。そうしますと、一カ所で常勤の勤務の仕事をしている人が、他でまた常勤の勤務をせよということは不可能であるということが言えやしませんか。
○栗山政府委員 ただいまの御質問でございますが、ほかに仕事を常勤的にお持ちになっておられて、さらにこの委員会なり審査会の関係で同時に常勤的になれるかというお話でございますが、ほかにお持ちの場合には、やはり常勤ということははっきり申し上げられないと私は存じます。したがいましてこういう法律が、御指摘のような四条が書いてあるといりふうに考えていいと思います。
○受田委員 そうすると、この別表第一に書いてあるこれらの職種に御勤務される方々は常勤でなければならないというたてまえをとっておる、これは変わりはございませんか。
○栗山政府委員 職務の性質上常勤というたてまえをとっておるわけでございます。ただし先ほど先生がおっしゃいました四条の関係の方につきましては、給与の扱いが一日幾らという、さっきおっしゃいましたような一般職の非常勤の形式をとっておるということでございます。
○受田委員 常勤の勤務をすることを原則とするような職種に、常勤できない人を非常勤で出勤した日だけ日当を出すというようなことは、この法律の趣旨からでも、常勤の職務に該当する給与を払うたてまえからいって、いずれの立場からいってもこれは適用でないという御判断をお持ちじゃないか。
○栗山政府委員 先ほどから申し上げておりますとおり、これはいわゆる単独官庁の長を持っておるような役所ではございませんで、複数の委員をもって構成する、これは御承知のとおりでございますが、したがいまして広くいろいろの御意見をお持ちのお方に加わっていただくという面もやはり必要なわけでございまして、全部が全部非常動的になればこれは問題でございまするが、中にそういう特殊な学識なり経験なりお持ちのお方にそういうものを活用させていただくという意味から、少数の方にこういうふうなかっこうをとっていただくということも可能なのではないかというふうに私は考えております。
○受田委員 少数の方には非常勤の御勤務の協力を願ってもいい。ここにわざわざ常勤ということを書いてあるにかかわらず、非常勤がおってもいいということですか。
○栗山政府委員 原則としましてはやはり常勤が好ましいことはもう当然でございます、常時開設しておるという責任ある仕事でございますから。ただし、中には先ほど申し上げましたように、その方の学識なり経験なりを大いに加えていただきたいというような場合には、こういう形態が少数に限ってあるのはやむを得ないのではないかというふうに考えております。
○受田委員 この常勤の職員に対する給与としてここに定めてある、しかし事実問題として非常勤の者もそれに入ってもいいのだ、こういうことでございますが、私があなたのほうからもらった資料を見ますと、国家公安委員会というのは一週間に一ぺんしか出勤の日はない。一年に五十日足らずしか出席していない。それで毎月の月給をあたりまえにいただいておる。これも今度一万五千円上がるので二十五万五千円になる。一日出勤すれば六万円になる。非常に高い日当をもらうわけです。それから行政監理委員会の委員は五・五日、六人のうちの二人は日額であとの四人は月額をもらっておられる。五・五日で行政監理委員会の委員で二十二万ほど、これも今度また上がるわけでございますが、そうするとこれは一日大体四万円以上、出るたびに四万円もらう仕事、なかなかもうけのいい委員をやっておられる。これは私ははなはだ不合理な点がひそんでおると思うのです。事実問題として一カ月にたった四日とか五・五日とかわずかな出勤しかできない。多少例外的な出勤があるにしても、このわずかな、一週間に一ぺん程度しか勤務できない。それから地方財政審議会というのは九日なんです。こういう委員会に属しておる方は、たまにひょいひょい出て二十何万円という大金を獲得しておられるわけなんです。これはたいへん問題があると私は思う。それをどうして今度もまた値上げをされるのか。そういう職種の方に対しては値上げストップの措置をとられてもよかったはずです。総務長官の御答弁を仰ぎたい。
○床次国務大臣 ただいま御指摘になりましたところの委員の方々は、その仕事の性質上絶えずいろいろの用があるわけで、不時の用がありましてもすぐに相談を受けるという状態でございまして、やはりいわば常時拘束を受けておるという立場におありの方であります。したがって常勤という扱いをいたしております。なお、その職務に応じましたところの経費を差し上げておるというわけでありまして、他のいわゆる委員みたいに、ただいまお話しのようにきわめてわずかの日数だけ出席しておられまするが、出席されておられる日数以外もそれぞれ自宅におりまして相談に応ずるという態勢にあるわけであります。この点は、普通のいわゆる非常勤の委員とは全く本質的に違うものであるというふうに私ども考えております。
○受田委員 そうしますと、国家公安委員会の五人のうちの一人の方はそういうふうに責任が非常に軽くて、それであとの四人は重い。それから行政監理委員会の六人のうちの二人はそういうことは日ごろ相談せぬでおいて、常勤の四人だけに相談しておるという手続がしてあるのかどうか御答弁願いたい。総務長官、差別がしてあるのかどうか。
○床次国務大臣 責任は全く一体でございます。しかし、本人のそれぞれの身分の関係上、ただいまお話がございましたごとく日割りによって手当をいただくというような、いわゆる非常勤に近いような形になっておるわけでございます。
○受田委員 どうも理路整然としておらないです。つまり、行政監理委員会の委員のうちの六人は二十二万、今度二十三万五千になる。あとの二人の人は日額をもらっておる。その六人のうちの四人と二人には差別をつけておるということになっておるのです。一方日額の人は非常に責任が軽い、そういうことじゃないと私は思う。事実問題は、二人の人も四人の人も、月額をまるまるもらう人も、日額をもらう人も、同じように責任がある。同じようにありながら、同時に給与は驚くべき大きな差をつけておるという、このことを私は追及しておるのです。
○床次国務大臣 責任は先ほど申し上げましたように同一の責任を負っておるわけであります。ただ勤務の状態が違いますので手当において差があるという状態であります。
○受田委員 それは大事な御発言をいただいた。たとえば国家公安委員会では、一人日額の手当をもらっておるのは八幡の副社長の藤井丙午さん、この藤井丙午さんの場合には日額ですから五千九百円以内で四日出て二万円ばかりしかもらっていらっしゃらぬ。ところがあとの四人の方はまるまる二十四万円もらっている。今度は二十五万五千円もらうのです。十二倍の差がつけられておる。勤務は全く同じほどやって、一方は二十四万円ももらい、一方は二万円そこそこしかもらっていないという、その問題を私は指摘しておるのです。同じような国家公安委員で、一方はわずかに二万円、一方は二十四万円、今度は二十五万五千円だ。それから行政監理委員会のうちで、二人の方は日額でありますから五日出たら二万五千円で、他の方は二十二万円、今度は二十三万五千円になる。これも十倍以上違う。職務内容とやっていることは全く同じで、この大幅な十倍以上の差をつけているという理由を御説明願います。
○栗山政府委員 先生いまおっしゃいました一日幾らの分は、ただいまは一万五百円でございます。五千九百円を一万五百円と読みかえ、それが今度一万一千百円という改正案の内容でございます。 そこでいまのお話でございますけれども、いまおあげになったような方々は他に主たる収入を得る道をお持ちでございまして、それとの調整というだけのことでございます。
○受田委員 その説明はおかしいのだ。これは非常におかしいのだ。同じような責任を負い、どこにおっても電話がかかって任務を遂行しなければならぬ。にもかかわらず、一方は二十五万円もらい、一方は読み直しをしたとしても二万円が四万円にしかならない。読みかえた場合でもやはり六倍からの相違がある。この二十五、六万円と四万円との差というものを、全く勤務形態が同じであるのになぜつけたかということです。出すなら両方出せばいいじゃないですか。出さぬのなら両方出さぬでいい。
○栗山政府委員 仰せごもっともでございますが、やはり税金の節約をさしていただきまして、お国のために挺身していただくという意味が入っているのではないかと私は存じます。私は、いままで当委員会はいろいろな点でごまかされてきていると思います。一カ月にわずかに四日か五日しか出ない人、そういう幾つかの委員会の委員はわずかの出勤でまるまる二十何万円時間給の月給をいただいているという。ここに一つ、勤務の実態に即していない給与をもらっている。そして今度、非常勤のかっこうで勤務している人は、そのものは御寄付願ったお気持ちでという、こういう給与体系というものは私はいま初めて聞いた。給与体系上の基本問題がここにひそんでいる。勤務の形態が常勤でない形でありながら常勤の時間給の月給をもらうような形の委員が幾つかあり、また同時に非常勤の形の者が少額に甘んじながら任務は常勤と同じ任務を持たされているという。勤務の形態に即応した給与というのが給与体系の原則だと思うのですけれども、この点については人事院の見解もたださなければならない問題ですが、総務長官、これは一つ非常に大きな問題があると思うのですね。あなたは私の話を聞きながら不審に思われたでしょう、これは。
○床次国務大臣 この問題につきましては受田先生のような見解もおありだと思うのでありまするが、今日までの取り扱いにおきましては、ただいま御説明申し上げましたような形におきまして行なわれておるわけであります。責任の重さにおきましては全く同一でありまするが、その仕事のあり方と申しますか、勤務のあり方におきましては差のあるまま今日までこれを実施してまいったわけであります。
○受田委員 このあたりで勤務の実態に即した給与を差し上げる。たとえば、国家公安委員は非常に高い地位にある方であることは私もよく知っている。また行政監理委員会の委員もそのウエートにおいては人後に落ちない。しかし実際の勤務に即した給与を差し上げるというのが給与法の精神であって、特別職といえども例外をつくるべきではない。それが一カ月に四日とか五日とかいう勤務は、これは常勤の形態ではないですよ。しかもこれは国民の血税をものしておられるという点において問題がある。事実、問題は、非常勤の方は少額に甘んじて同じ勤務量、同じ責任を負うておる。一方はその数倍あるいは七、八倍の給与をもらっておる。これは大きな矛盾ですね。どこかに責任の差があるなら私は言いませんよ。責任の差は全然ない、同一だ、そしてもらう給与は著しく違っておる。これは給与法の基本体系をこわすものであると私は思うのです。検討を要すると答弁していただきたい。そうしたら私質問をやめます。
○床次国務大臣 私これを初めて承ったのですが、御意見を承ってみますと、いろいろ御意見にも理由があるように思います。今後とも研究を続けさしていただきたいと思います。
○受田委員 それでは研究をしてもらうまで質問を保留します。 もう一つ、特別職で大公使の給与、別表第二ですね。きょうは大、公使の給与でございまするから愛知外務大臣に御出席を願うべきであったのですが、おかあさまの御不幸を承って、そのおかあさまに孝行される愛知外務大臣には御出席をお断わり申し上げて、いまは官房長の御答弁でいいことにいたします。政務次官にも御答弁をお願いしょうと思います。 大使の俸給表を五号に分け、公使を四号に分けた理由をひとつ。これは法律に基づいた直接の質問です。
○齋藤政府委員 特命全権大使と特命全権公使の二種類があることは御承知のとおりでございますが、最近の国際間の慣行におきましては、特命全権公使が館長となっている例はございません。そこで現実には特命全権大使の次席として特命全権公使がございます。したがいまして、特命全権公使の館における仕事の関係から、そう長くもいない、重要性も大使よりも少ないというようにお考え願っていいと思います。
○受田委員 いま特命全権大使と特命全権公使の数がそれぞれ幾つあるかということと、もう一つ、在外公館に名称公使というのがある。これははなはだおもしろい制度が設けられている。この名称公使の設置理由と、その給与は公使の給与になっていない。名称であろうと公使になっている以上は公使の給与を支給すべきなのに、公使の名称だけ与えておいて実際には公使の給与を払っていない理由を御答弁願いたい。
○齋藤政府委員 特命全権大使は、館長としての特命全権大使のほかに、代表部の長としての特命全権大使がございまして、全部含めますと八十六でございます。それから特命全権公使は定員三でございます。現実には二名でございます。そのほかに名称公使というものがございますが、これはまさに読んで字のごとく名称のみでございまして、現実には定員の上では参事官でございます。これは交渉のためその他の関係で外国の相当官と同じ立場をとったほうが都合がいいということで名称だけ与えております。したがいまして仕事の関係はいわゆる特命全権大使、特命全権公使とは違う、名称だけのものであるということで、俸給とは関係をつけておりません。ただし、最近公使というものが次席としてどこの国も相当重要な地位を占めておりますので、できれば公使のための俸給の段階をつくりたいというのがわれわれの考えでございます。
○受田委員 外交折衝上公使という名前を使わなければぐあいが悪いから公使という名称だけ与えておいて、実際の給与は参事官程度の給与しか払っていないというこの不届きなやり方に私ははなはだ遺憾の意を表明したい。外交折衝上公使という名前を使う以上は公使の月給を出すべきです。お改めになる御意思があるのかないのか。
○齋藤政府委員 受田委員の御同情のあるおことばにまさに全面的に御同意申し上げる次第でございまして、できれば今次の改正におきまして一号、二号の上に特一というものをつくって名称公使のための段階にしたいというように考えております。
○受田委員 大蔵省おられますか。——大蔵省、きょうは答えを出しておきたいです。私は在外公館でしばしばお目にかかる名称公使の方のお立場があまりにも残酷であることをしばしば見てきておる。外交交渉上公使と銘を打ってやらなければぐあいが悪い仕事をしておりながら、実際は参事官の月給をもらっておる。いまはしなくとも官房長から特一を設けたいというおことばがございましたが、これはひとつ何かの形で公使の俸給表の中にすかっと入れてもらいたい。 名称公使はいま何人おられるか、御答弁を願います。
○齋藤政府委員 たいへん恐縮でございますが、正確な数字は存じませんが、十四、五名はおると思います。
○受田委員 十四、五名という公使に希望を与える上において、いま官房長の御発言を何らかの方法で在外公館と勤務する外交交渉上公使の名称を用いてがんばっている方々にひとつ御伝達を願って希望を与えていただきたい。 それからもう一つ、大使の中で特別な必要がある場合には国務大臣と同額の四十万円を支給する道が開かれておる。この五号大使の中の特別な地位にある者は何人いますか。いま国務大臣と同じ四十万円を支給している大使がありますか。この表に書いてない分。
○齋藤政府委員 現在はおりません。
○受田委員 おったことがありますか。
○齋藤政府委員 岡崎元外務大臣が国連の大使をやられましたときに例がございます。それ以後国務大臣の経歴をお持ちの方は大使になっておりません。現在五号の俸給を持っておられる大使一名でございまして、あとは四号以下でございます。
○受田委員 大使というのは特命全権を背負うて御勤務しておる人です。したがって一国を代表する皆さんに対しては——国務大臣級の大使をそれぞれ拠点的に置いておかれていいと私は思うのです。しかしこの俸給表が五等も分けているのは、理由を御説明にならなかったが、おそらく外務省の局長クラスが異動される、あるいは法務省の入国管理局長の異動などでそういう交流人事などがあるから、あまりに大きな差があってはならないという配慮からだと思うのですが、在外公館の長として、特命を帯びた全権の責任を持つこれらの皆さんには、一応その任務と責任において少なくとも国務大臣級の給与を払ったって、国民は高過ぎるとは言いません。そして戻られて局長になれば今度は局長の職務と責任において給与をもらえばいいのですから、ちっともその間に問題はないと思う。大使の俸給は特号の四十万円ぐらいのものをひとつ出す。権威ある日本の外交官の責任者として——現在おらぬということですが、私はそれは用いていいと思うのです。そういうぐらいの配慮をなさるとよろしい。私こういうぐあいに激励をしておりますからひとつお取り上げになったらいい。 それからこの在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律がある。あるけれども在勤俸という俸給の名称を用いているが、これは俸給自身ではない。私はこれは在外勤務手当とすべきだと十年がかりで叫んである。何度か改める、改めると言っておったが、一向改めてくださらぬ。物価上昇その他を勘案して在勤俸をどれだけか引き上げる問題が一つある。三年も四年もくぎづけにしないでもう三年ぐらいしたら改正する必要があると思う。もう三年たつ。それから在外勤務手当は、わが国の国内における公務員の勤務地手当、暫定手当と同じ性質があるから、このあたりで家族を含めた在外勤務手当というようなものをひとつりっぱに打ち立てて、俸給と手当の分離をはかって、そして海外に勤務される在外公館の職員の方々が安心して、生活のむずかしいあるいは縁故の薄いところで、堂々と祖国の国威を発揚してもらいたいと思うのだが、この点について御所見を伺いたいのです。
○齋藤政府委員 ただいまの御指摘の点につきましては、まさに御指摘のとおり、十年ぐらい前から先生から御指摘を受けておるのでございますが、今般外務省全般の体質改善といいますか、いろいろの改革を行なっておりますが、その一環として、この在勤俸、正確には在勤手当の改革を行なおうということを決心いたしまして、その一番大きな眼目といたしまして、この在勤制度の根本である、単に名称ではない俸給と手当の区別というものをはっきりすることにいたしまして、今度の改革が、ほかのものが大蔵省からお認めいただければ、この在勤俸を在勤手当に改めるということをお約束できると思います。
○受田委員 在勤俸の三年間、四年間据え置きはどういうふうに改められますか。
○齋藤政府委員 この点につきましては、毎年外務人事審議会において、外務省より提供いたしました資料に基づいて答申ないしは勧告があるわけでございますが、従来は四年、今回は三年目でございますが、その間の物価の上昇というものが激しいので、できれば毎年これをやるべきだというように考えておりますけれども、今度は御承知のように四年目ではなくして三年目に改訂をいたしまして、できれば毎年これを正確にレビューしていく、そして大きな変動があれば毎年でも変えていくという方法をとりたいと思っております。ただし毎年とるということが手続上非常に煩瑣であるということであるならば、少なくとも在勤手当のうちで最も上昇率、高騰率の大きな住宅につきましては、何か住宅が高くなったら自然に高くできるというような方法でもあればということで、現在検討しております。
○受田委員 最後にあなたのほうにこれ一言だけ。在外公館に勤務される公務員の方々、在外邦人、こういう者の子弟の教育というのは非常に大きな問題がある。一部の国には日本でも一応できたところはあるが、そういう国々に対して何らかの形で日本人学校をそれぞれの国でつくっていく。ブラジルのレシフェの総領事堀先生、私はこの方とはサンパウロで非常に懇意に願っておったが、お子さんの子弟の教育の犠牲があの大きな悲劇をもたらしたと思うのです。この点、子弟の教育に非常な不便を感ずる在外公館の方々のために、何らか外務省としても考えなければならぬことであるし、国務大臣であるお二人がここにおられるわけであるから、このお二人とも閣議において、在外公館に勤務する職員並びに在留邦人のために、この教育の不便さを補う何らかの外交手段とその成果をあげてもらいたい。私は、これを強く要望して御答弁を要求して、その問題についての質問を終わります。
○齋藤政府委員 この点につきましても、過般来いろいろ御指摘を受けておりますので、現在外務省の予算要求の重点事項の一つとして、子弟教育の強化ということをあげております。数年来これを実施してまいりまして、現在全日制の学校というものが十二校、正確に覚えておりませんが、十二校だと思います。すでに設置しておりまして、来年度の予算においても、引き続きジャカルタその他に設置するように努力中でございます。この点は、全日制の学校ができない場合においても講師の派遣その他によって、日本の学校でなくしても、ほかの学校において日本語ないしは日本学の教育ができるようにという努力を続けたいと考えております。
○受田委員 国務大臣を代表して床次先生ひとつ。
○床次国務大臣 国務大臣としてどう考えるかというお話ですが、まことにごもっともな御意見でございまして、十分これは考慮してまいりたいと存じます。
○受田委員 最後に、防衛庁のことを一言だけお尋ねして質問を終わりたいと思うのですが、防衛庁職員給与法案がここに出ております。これも私、毎年指摘したわけでございまするが、一般公務員との比較論できょうは特に指摘しなければならないのですが、参事官等俸給表という全く特別の措置が防衛庁にはあるわけなんです。参事官等ですから部員を含んでおる。この部員を含んだ参事官の俸給表の作成方式というもの、これは一般公務員という立場で私は作成していいと思うのです。一般職の公務員と性格を同じくしている参事官等について、なぜ自衛官になぞらえてこういうような俸給表をおつくりになったのか。この相違の理由をちょっと示していただきたい。
○麻生政府委員 参事官等は、先生御承知のようにいわゆる内部部局に勤務しておりまして、陸、海、空の自衛隊に関する各般の方針あるいは基本的な実施計画の作成等につきまして、長官が承認を行なわれたりあるいは指示をされるわけでございまするが、この長官が行なわれます指示あるいは承認等に関しまして、補佐の職務を果たすわけでございます。したがいまして、各陸、海、空の自衛隊とは密接な関係にあるわけでございまして、したがって、その服務の態様におきましてもできるだけ自衛官と同じような服務態様にすることが必要であるわけでございます。この点から、一般職とは違いまして、常時勤務体制にありまするところの部隊との関連におきましていわゆる超過勤務という観念を排しまして、この分を、いわゆる調整率というものを算定いたしまして、俸給に一定の調整率をかけまして、これを一般職の対応号俸にかけたものの合算をもってその俸給としておるわけでございます。
○受田委員 以前は、議長、次官というようなものははっきりした本俸主義でいっておった。そういう特別な措置をしなかった。ところが、ここでこういう特別なこまかい数字を、いまのような調整措置などするものだから、非常にこまかい超勤など、こういうふうに是正しておるのだ。他の省の局長と防衛庁の局長とは全く同じ職務です。事実、人事交流をしておる。次官だって同じことです。統幕議長は次官と同じ給与でいい。そういう意味で、なぜ他省との比較を国民に理解できやすいようにはっきりしないのか。これを見たら国民は理解に苦しみますよ。防衛庁の参事官等俸給表なんというのは、やっかいな、こまかい何十何円まで出ておる。一円まで出ておる。こういう複雑な俸給体系をつくらないほうがよい。防衛庁につとめておる一般職の公務員のほうは、特別職である一般公務員まで一般職の公務員の俸給の適用を受けておる。参事官だけが他省と違ったことをやっておる。何かそこに防衛庁の特別の色どりをしましょうという配慮があったかもしらぬが、これはやぶをつついてへびが出るようなものです。これをやぶへびと称する。国民に理解できない。かつての伊能長官は、この点が日額制度であり、それが月額に切りかわるときの大臣であった。それで、革命というか、給与革命をやる意味において防衛庁は——長官、この俸給表はあなたが見てもわかりにくいでしょう。これを一般職となぞらえるようなかっこうで、ふつうの公務員の分は、これは一般職の俸給の適用を受けておる。部員と参事官だけがこんな複雑な数字が出る俸給を受けておる。他省と比較して、別に防衛庁が特別な俸給表をつくらないでもいいと私は思うのですが、英断をおふるいになれませんか。
○麻生政府委員 ただいま先生から、参事官等の俸給に一けたまで数字が入って、非常にわかりにくいではないか、こういう御質問がございました。これは、われわれの俸給の計算の方式といたしまして、先生すでに御承知であると思いますが、昨年、調整手当ができました場合、一般職の公務員につきましては、調整手当の分を繰り入れることを附則の十四項で規定しておるわけでございます。したがいまして、俸給表はきれいにできておるわけでございますが、この俸給表に暫定手当の分を加えてまいりますと、こういう端数が出てくるわけでございまして、特別な措置をわれわれとしてやったつもりでは、実はないわけでございまして、この点はひとつ御了承願いたいと思います。
○受田委員 俸給表というものは、本俸、超過勤務、それから調整手当、こういうものがすかっとして初めて一日りょう然たるものがある。これを一円まで表面に出たものを本俸としてやっておるのですよ。あなたのほうは本俸なんです。一般公務員のほうは、本俸は号俸に応じたきちっとした数字が出ている。何十何円、一円まで出ている。この俸給表というのは、国民は何のことか理解できない。これを読んだ国民はさっぱりわからない。あなたのようなりっぱな作業能力を持った方が初めてわかる。したがって、防衛庁は一般職と同じ俸給表の適用を受けていいじゃないですか。次官と統幕議長を同格にする。自衛官はやむを得ません。いままでの歴史と伝統があるからね。しかし、一般公務員の場合は、どの局からどの局へ行かされるかもわからない。将官の人事交流もある。それで、防衛庁に行ったら何十何円まで出てきた。本省のもとおったところに帰ると、きちっとした本俸。私は、調整分は別にします。本俸で一目りょう然としたものが出ないと比較するのが非常にむずかしいですからね。その点を私は指摘しておるのです。御答弁願いたい。
○麻生政府委員 これは将来のことで、推測になるわけでございまするが、この端数のようなものは、暫定手当の処理が済めば切り離す、こういうふうになっていくのではないかというふうに将来を見通しております。 それから参事官等は、いわゆる防衛庁独特の参事官、書記官、部員という、自衛隊に対する長官のシビリアンコントロールを補佐する職としてこういう官職を置いているわけでございますので、この官職の特殊性にかんがみまして、こういう俸給表をひとつ御了解願いたいと思います。
○受田委員 これはほかと違わないのだ。同じ性格でいいのだ。自衛官はいい。しかし、シビリアンのほうは、これを見ると、何だか防衛庁として独特の企画があるような印象を受ける。その意味で、一般的な公務員の分は、他の俸給と同じ俸給である。事実、あなたのほうは、参事官と部員を除いては一般公務員の俸給表を使っている。そこをひとつ十分御考慮願いたい。 もう時間も進んだから最後に入ります。結論に入りますが、この営外手当という五千五百八十円が六千二百二十円にアップした算出の根拠、六千二百二十円に上がったアップ率、それから学生手当が一万二百円から一万一千百円に上がったアップ率、これは他と比べてちょっと特色があるようでございますが、手当の引き上げ方式がどういう形になっているか。
○麻生政府委員 営外手当の額は、糧食費五千五百八十六円と、営舎費のうち個人負担をすべき額六百三十円を合計して算出したも一のでございます。これはもう少しこまかく申し上げますと、糧食費の単価を一人一日当たり従来二百二十九円でありましたものを、今回二百五十一円に、二十二円ばかりアップしたわけでございます。それから営舎費の電気、水道料の値上げによる単価増等を見たわけでございまして、電気、水道料値上げ等の単価増は一日七円六十二銭になるわけでございます。営舎費は三分の二を個人が負担するというたてまえで算出しております。 学生手当につきましては、一般職における高校卒初任給である行政職(一)の八等級二号俸の額二万六十八円を基準といたしまして、これから医療費と食事に要する経費のうち、個人負担すべき額として、それぞれ、医療費三百七十八円、及び糧食費としまして八千五百九十二円を控除いたしまして一万一千百円となっているわけでございます。
○受田委員 この基礎的な、つまり衣食住を除いた本俸をもう一ぺん言ってください。ちょっと数字がはっきりしなかったから、もう一度言ってください。
○麻生政府委員 学生手当の額は、一般職における高校卒初任給である行政職(一)の八等級二号俸の額であります二万六十八円です。それを暴準といたしまして、糧食費と医療費を控除しているわけであります。
○受田委員 だから、学生を公務員の八等級二を基準にした、こういう御説明ですね。そこで、衣食住の経費を差し引いて一万一千百円になった……。
○麻生政府委員 衣料費ではありませんで、医療費であります。国で診療いたしますので、医療費でございます。
○受田委員 そうすると、住のほうはどういう計算をしておりますか。
○麻生政府委員 住のほうは全部国が負担しておるわけでございます。
○受田委員 計算方法はどれだけに見ているのですか。他の公務員には、住のほうは、公営住宅へ入っているとか、いろいろなところで手当が出ている。その計算の基礎が何かあるはずですね。
○麻生政府委員 これは、今年度におきまする予算で計算してみますると、これには炊事、入浴用の石炭の経費として一人当たりに換算しますと三千六百二十七円、光熱水料として一人当たりに換算しますと四千九十円になります。
○受田委員 いま住関係が七千七百十七円と見て計算されておる。そこでひとつ長官、私はこの間も近畿の航空幕僚関係の幹部候補生学校を見てきたのでありますが、あなたもともどもに御親切に隊員と一緒にめしを食うてまことにうるわしい長官ぶりを発揮しておられる。私は非常にいい点だと思う。私は伊能さんのタイプとあなたと非常によく似通って、この民衆的な長官ぶりに敬意を表するんだが、ただここで問題は、私はあの状況を見たときに、住宅のあるのは上つらばかりなんです。下つらの皆さんには住宅がない。結婚したばかりの二等空尉、一等空尉というようなところは自分で高いところをさがして住まっておる。ところがそこの学校長以下佐官級はそれぞれ住宅がある。曹となるとますます住宅はない。もう学校長がこの点はっきり数字を示されておりますが、一々数字は申し上げません。上つらはほとんど安い住宅、公営住宅、公務員住宅。下つらは五千円も六千円も一万円もかかる住宅。自衛隊のことでございますから自宅通勤というのはほとんどまれである。こういうことを考えるときに、住宅対策というので、せっかく学生に七千七百十七円というものを計算しておるときに、下級のものにひとつ住宅を、どうか防衛庁長官、愛情をもった下級者優遇、あるいは上級の者と一緒で暮してもいい。部屋を借りてもいい。何かいい手を打ってください。これは下級の公務員が悲惨な住不足で嘆いておる。自衛隊は上厚下薄である。
○有田国務大臣 私もこの間練馬の部隊を初めて視察しました。そのときに君たちがいろいろと希望するところはたくさんあると思うが、一番長官に対して希望するところは何かと、こういう質問を投げた。そのときに師団長が言うのにはまず住宅の問題です。それを聞きまして、いろいろと数字上の説明も聞きました。それから私はもうここら辺におる経理局長はじめ関係のものに住宅、ことにおっしゃるような曹の階級とか、せっかく結婚しましても、その新婚夫婦が入れなくて困っておる、そういう実情を見たときに、自衛隊の士気高揚の意味においても早く住宅問題を解決しなければならぬのだろうということを事務当局にもその場において申したのですが、長官その話もう三回目だということで、私は熱心にそれを提唱しております。できる限り住宅対策を立てまして、そして自衛隊員の困っておる人を助けていきたい、かような考えでおるわけであります。
○受田委員 防衛庁の場合は他の公務員と違った特色があるんです。つまり地元から通う人が非常に少ない。自分の持家というのがない。そういう縁故というものもないところへぽかっと行っておる。そこに一般公務員との相違点があって、そして下級者は特に住宅に不足しておる。こういう持家もないし、縁故親戚もない、そういう特色があることを実は私は発見した。他の公務員の宿舎の関係にも不十分な点がたくさんあるが、防衛庁内部には、それが他の公務員と同じような比率で公務員宿舎の割り当てを受けておる事実を見た。その点において特に下級職員の処遇、住宅処遇についていまあなたの決意を伺った。 それからもう一つお医者さん——医官ですが、これは大出さんがしばしば指摘されておるのだが、医官たる自衛官、これがなかなか防衛庁に得がたいというのですが、一般公務員の医師については医療職の俸給表で五千円から一万五千円程度の初任給調整手当が今度ついておる。ところが、防衛庁ではこの医官に対するこの初任給調整手当というものは俸給表のどこにどう計算してあるのか、ちょっと御答弁願いたい。
○麻生政府委員 自衛隊の医官の俸給は従来一般職の医師の処遇との均衡を保つために、同程度の経験年数を有しますところの一般職の医師の受けますところの給与、すなわち医療職(一)の俸給、いま先生お話しになりました初任給調整手当等と同一水準となる額の号俸を初任給の特例、それから特別昇給によって給する方式をとってきております。したがいまして、初めて医官が一人前になりますときに、たとえば医官でございますと、最初一曹で採用されるわけでありますが、それが国家試験を受けて任官いたしますときには二尉の三号に俸給を格付けしているわけであります。
○受田委員 それはどこに書いてありますか。
○麻生政府委員 これは俸給には、今度の改正措置のほうにはありませんで、防衛庁職員給与法の第五条におきまして、俸給月額の決定基準は政令で定める、こうなっております。そこで政令で一般と違ったこうした初任給の際の特例ができるように実は規定しているわけであります。また先ほど申し上げましたように、一般職の医師が受ける給与との均衡を考えまして、特別昇給ができる規定がやはり政令で規定されております。したがいましてその措置によりまして、総理府御当局とも十分協議をいたしまして、一般職の医療職の給与とほぼ均衡がとれるような給与をやってまいっているわけであります。今後もその方式でやってまいりたいと思っております。
○受田委員 どうしてこれを法律で定められないか。このたびわれわれが初任給調整手当のところで、医官たる自衛官の俸給がどう改まったかを見ようとしてもない。ないからどうなっているか聞きたかった。それは政令委任で政令でやることになっている。国会の論議の対象外に置いている。これは問題だ。それだからお医者さんがなかなか自衛隊においでにならない。自衛隊の要求されている数字と、現実にどれだけいるか、現時点における数字を示してもらいたい。私のいまの質問に対して、政令委任であると言う。われわれ国会の討議のワク外に入れているということが気にかかります。お医者さんが少ないと言われている。なかなか応募してくれない。俸給はこのたびどう措置したかと見ると、法律には書いていない。政令委任であなたのほうで二尉の三といわれる基準がある。われわれ国会議員には隠されたところでごそごそされているのはまことにふしぎな話で、物語としては残酷物語だ。
○麻生政府委員 自衛官の俸給表は一本で規定されておりますので、自衛官俸給表の中に医官の俸給は出てきておりません。先ほど申しましたように、初任給の特例と特別昇給の措置によりまして一般職の医療職の受ける給与との均衡をはかっているという次第でございます。
○受田委員 どうも私は、これは国会の論議の対象外に置かれたような感じがしてしょうがない。どうかひとつこうした政令委任の部分を国会で十分討議ができるように、たとえばもし一歩譲ったとしても国家公務員の初任給と同じように、医官に対する五千円から一万五千円の調整部分はこのように扱いましたという説明書ぐらいは付してくれなければ非常に不親切で、防衛庁職員給与法は国会議員はおそらく質問しないで見のがすだろうとなめてかかっているのじゃないか。われわれのように熱心なのがいるじゃないか。こういう熱心な議員がそういう心づかいをしているときに、陰でごそごそしようとするのはもってのほかだ。長官、あなたの決意のほどをちょっと……。 さっき医官の数字を聞いたときに長官がまことに感無量なものを感ずるからちょっと聞いてもらいたい。
○浜田説明員 現在の歯科医官、医官の充足率について申し上げます。医官、歯科医官の合計の定員が一千四名でございまして、充足いたしておりますのは三百八十二名ございます。三八%という充足率でございます。特に充足の悪いのは、三佐以下でございまして、階級的に申しますと二尉が三九・三%、一尉が一六・四%、三佐が一六・六%二佐になりますと九二・六%ということで、二佐、一佐以上になりますと、比較的充足率がよろしいのでございます。これはやはりある程度医者の給与という問題につきまして、低いところが格差が強いというためだと思います。
○有田国務大臣 私も赴任早々で事務当局からいろいろな説明を聞きまして、このお医者さんたる医官の充足率の非常に悪いことを聞いていてほんとうに遺憾に思います。私、思いますのに、お医者さんは非常に研究心の強い人もあります。そういう方は病院の施設の非常にいいところへ好んで行きます。同じくわれわれの所管しておる中央病院に行きますと非常に充足率がいいのですね。ところが地方にいきますと非常に悪い。これは結局施設が十分でない。研究心に富んだ人に魅力がないからです。そこで、一方におきましてはいわゆる衛生部門につきまして病院の近代化、施設の充実をはかりたい。そして一方また航空医学実験隊だとか潜水医学実験部というものがありますが、そういうようなものの十分な施設をはかってそういう面に一歩魅力を持たしたい、だから、やはり生活が十分できるような考えを持ちましてお医者さんになる人に対してできるだけの措置をしたい。たとえば、御承知のとおり貸費制度ですね、そういうものをいままで月六千円しか出してなかった、そういうものを飛躍的にふやしてわがほうに来てくれるお医者さんの卵をそこからつくりたい。また一方におきましては、先ほど政令で国会を無視しておるというようなことがございましたが、われわれは決して無視するどころではございません。先生方の御支援を大いに得て医官の充足をはかりたいということを望んでおります。しかし何とか一般の公務員のお医者さんに負けないだけの処置をとらなければならないということで、いま局長が説明したような方向で進んでおるわけです。私も非常にこの問題に頭を悩まして、いま申しましたような考え方に立って、研究心を生むだけの施設をやるような方面に力をつとめると同時に、処遇の改善の上におきましても、いろいろな措置を講じましてこの充足をはかっていきたい、こういう決意でありますので、どうか一そうの御支援をお願いします。
○受田委員 とにかく理解に苦しむ点もあるわけですが、いま一つ残された問題があります。あなたはかつて短期間ではあったが文部大臣の実績を築かれた方です。いま防衛長官をやっておられる。この機会に、防衛大学校という学校が一つあるのですが、防衛大学校を卒業した者と一般大学を卒業した者とが幹部候補生学校へ陸海空それぞれ入っていくわけです。そうすると防衛大学を卒業した諸君は半年で大体任官するわけです。ところが、一般大学から行った者は、最初同じであったが最近どうも変えたらしいと見られるのは、その半年でなくして十カ月以上、つまり半年近くよけいに任官までの距離があるという事実を私この間航空幹部候補生学校へ行ってみてはっきりつかんだ。いままでは防衛大学を出ても一般大学を出ても幹部候補生学校を卒業して任官するとき——三尉になるときは大体同じであった思ったら最近差がついておりますね。あれはどういう経緯であったか。
○麻生政府委員 お答えいたします。 防衛大学校を卒業いたしました者が幹部候補生学校に入りまして教育を受ける期間は六カ月でございます。それから一般大学を卒業しました者が一曹になりまして幹部候補生学校に入校する期間は先生が言われたように十カ月でございます。これらは幹部候補生学校を出てから部隊に行って教育を受けるわけですが、そして幹部候補生を命ぜられた日からおおむねそれぞれ一年たって初めて三尉になるわけでございます。それは同じでございます。それから三尉から二尉になるのも同じように一斉に昇任するわけでございます。ただ二尉から一尉になります場合におきましては、これは定数の関係もありますし、その点でそれぞれの勤務成績に応じて行なわれておるわけでありまして、若干の差が出てまいっております。それから、防衛大学を出ました者がことしの四月に初めて三佐になったわけでありますが、この場合におきましてはやはり相当の差が出てきておる。しかしこれはいずれもそれぞれの勤務成績に応じた昇任をやっておるわけでありまして、それぞれ出身についてワクを設けて規制をするということはやっておりませんので、この点は……。
○受田委員 そこでちょっと聞きます。 幹部候補生学校に入って半年、そこを卒業するまでに防衛大学校は六カ月、一般は十カ月かかる。それから後一年たって任官する。そのときには過去の六カ月、十カ月は同じという意味ですか。十カ月訓練を受けた者も六カ月訓練を受けた者も一、合計一年半後に任官するということですか。同時任官ですか。
○麻生政府委員 これはどちらも一曹になってから一年ですから、一年の中に六カ月、十カ月がそれぞれ入るわけであります。
○受田委員 卒業してからでなくて曹になって一年、そうすると六カ月訓練を受けた者も十カ月訓練を受けた者も、今度任官するときはその差は同じになるという意味ですか。間違いないですね。
○麻生政府委員 御質問のとおりでございます。
○受田委員 それならいい。これから先は成績によって違う、成績だけかどうかです。
○麻生政府委員 先ほど申しましたように三尉から二尉になるときは一斉になるわけであります。それから二尉から一尉になるとき、それから一尉から三佐になるときはそれぞれ差が出てきております。(受田委員「これはどういう意味かわからない」と呼ぶ)差が出てきておりますのはそれぞれ勤務評定をやっておるわけであります。またそれぞれの教官がその成績を評価いたしまして上申をするわけであります。それを総合判定いたしまして、要するに勤務成績に応じて昇任をさせる、こういうことであります。
○受田委員 その差がつくというのは勤務評定の差という意味であって、一般大学と防衛大学の差ではない、こういうことがはっきりしておればいい。
○麻生政府委員 防衛大学と一般大学の差というのでなくて個人の勤務成績の差ということでございますが、ただわれわれといたしましてはできるだけその差を縮めたいというふうに思っております。
○受田委員 その差を縮めるとかなんとか、どうでもいい。 長官、防衛大学校は学校教育法の大学と内容がほとんど同じだ。こういうことになれば学校教育法の大学と見なすような法的措置を講ずる必要はないかということについて私いろいろ質問をした。前、前々長官と何代か前の長官——あまりひんぱんにおかわりになったので記憶がさだかでないのですが、お尋ねしたことがある。つまり防衛大学を出た者は一般大学同等と見なされていない、これはやむを得ないことかどうか、御答弁願いたい。
○有田国務大臣 これは御承知のとおり文部省所管の大学、わがほうはいわゆる各種学校の部類に入る大学校ということですね。しかし、内容におきましては、おっしゃるとおり、防衛大学は一般大学に決してひけをとりません。しかし、この防衛大学は、御承知のとおり将来の幹部自衛官を養成することを目的としておりまして、そこにいわゆる隊の指揮官としての必要な学習といいますが、訓練をやっております。そこで、この一つの特徴がありますので、文部省の所管の学校にいくよりも、むしろ、こういう特別の学校ですから、これはやはり防衛庁の所管の大学に置いたほうがいい、こういうことであります。ただ、おっしゃるように、少なくとも資格は一般大学に負けないような措置をとることが大事じゃないか。したがいまして、修士課程あるいはドクターコース、そういうものは実際文部省との打ち合わせにおいてやれることにはなっておりますけれども、しかし、それが同時に学士——卒業したら一般の大学は学士ですから、そういうような法的にいまのままにおいてそういうような資格を与える措置を講ずることが、現在の制度ではできませんけれどもそれを何とかそういう方向にかえていきたいということで検討中でございます。いずれそれは法的措置が必要と思いますが、検討の上、そういうことになったときはひとつ御協力を願いたい、かように思います。
○受田委員 大学を出て病気になったりする学生がおるのですね。そうしたときに、自衛官たるに適しない、目的と違った方向に行かざるを得ないという場合に、大学卒業の認定を受けられないようなことではまた不幸だと思うのです。目的を果たそうとしたけれども、中途で倒れた、そういう場合も起こるから、もう学校教育法に定めると同じような教育課程を持っておるような形になっておる以上は、その点の法的基礎をはっきりされることは、これは卒業して学士と称せられることもできるような便法は幾らでもある。そういう意味で、あなたは文部大臣をやり防衛庁長官をやっておる。そういう人は初めてじゃないかと思うのです。したがって、あなたはあなたの在任中に処理することは、文武両道を兼ねられるお方として非常に大きい使命を持っておられると思いますので、老婆心ながら申し上げておいて、質問を終わります。
○三池委員長 暫次休憩いたします。 午後五時四十三分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕