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60回国会衆議院1968/12/13

内閣委員会 第1号

発言数
89
登壇者
12
会派数
2
開催日
1968/12/13

会議録

三池信自由民主党

○三池委員長 これより会議を開きます。  国政調査承認要求に関する件についておはかりいたします。  今会期中、国の行政の改善をはかり、公務員制度及び給与の適正を期する等のため、  一、行政機構並びにその運営に関する事項  二、恩給及び法制一般に関する事項  三、国の防衛に関する事項  四、公務員の制度及び給与に関する事項  五、栄典に関する事項以上の各事項について、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により国政調査を行なうこととし、議長にその承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三池信自由民主党

○三池委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  なお、その手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますので御了承を願います。      ————◇—————

三池信自由民主党

○三池委員長 理事の補欠選任の件についておはかりいたします。  去る三日、理事藤尾正行君が委員を辞任されましたので、理事が一名欠員になっております。その補欠選任につきましては、先例により委員長において指名いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三池信自由民主党

○三池委員長 御異議なしと認めます。よって、委員長は三原朝雄君を理事に指名いたします。  二時再開することとし、休憩いたします。     午前十一時二十三分休憩      ————◇—————     午後二時三十五分開議

三池信自由民主党

○三池委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  この際、新たに就任されました総理府総務長官、行政管理庁長官、防衛庁長官等より発言を求められておりますので、これを許します。床次総理府総務長官。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 このたびの内閣改造によりまして、総理府総務長官を拝命いたしました床次徳二でございます。至って至らぬ者でございますが、委員各位の御協力によりまして、その任を果たしたいと思います。特に委員長をはじめ各委員の方々に今後ともよろしくお願いいたします。(拍手)

三池信自由民主党

○三池委員長 荒木行政管理庁長官。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 行政管理庁長官を拝命しました荒木萬壽夫でございます。微力者でございます。一生懸命がんばりまして、国民の御期待にこたえねばならぬと存じております。何とぞ委員長はじめ皆さま方の御鞭撻、御叱正のもとに一生懸命つとめさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

三池信自由民主党

○三池委員長 有田防衛庁長官。

有田喜一自由民主党防衛庁長官

○有田国務大臣 私も、このたびの内閣改造にあたりまして、防衛庁長官を拝命いたしました有田喜一でございます。たいへん微力の者でございますけれども、委員各位の御支援のもとにこの大任を果たしたいと思っておりますから、どうかよろしくお願いします。なお、委員長並びに各位の一そうの御鞭撻と御指導を重ねてお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

三池信自由民主党

○三池委員長 熊谷行政管理庁政務次官。

熊谷義雄自由民主党行政管理政務次官

○熊谷政府委員 行政管理政務次官を拝命いたしました熊谷でございます。微力者でございます。よろしく御指導、御鞭撻のほどをお願い申し上げます。(拍手)

三池信自由民主党

○三池委員長 坂村防衛政務次官。

坂村吉正自由民主党防衛政務次官

○坂村政府委員 防衛政務次官を拝命いたしました坂村でございます。職責の重大さを認識いたしまして、さらに一生懸命大臣をお助けしてやってまいるつもりでございます。委員各位の御支援と御協力をお願いいたします。(拍手)      ————◇—————

三池信自由民主党

○三池委員長 内閣提出、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、国家公務員の寒冷地手当に関する法律の一部を改正する法律案、防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案、以上の各案を一括して議題といたします。

三池信自由民主党

○三池委員長 まず、趣旨の説明を求めます。床次総理府総務長官。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概略を御説明申し上げます。  本年八月十六日、一般職の国家公務員の給与について、俸給表を全面的に改定し、通勤手当等を改定することを内容とする人事院勧告が行なわれたでありますが、政府といたしましてその内容を慎重に検討した結果、本年八月一日から、ただし通勤手当については五月一日からそれぞれ人事院勧告どおりこれを実施することが適当であり、また、期末、勤勉手当制度の合理化をあわせて行なうことが適当であると認めましたので、この際一般職の職員の給与に関する法律等について所要の改正を行なおうとするものであります。  まず、一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)の一部を次のとおり改めることといたしました。  第一に、全俸給表の俸給月額を引き上げることといたしました。この結果、俸給表全体の改善率は平均七・一%になることとなります。  第二に、初任給調整手当について、医療職俸給表(一)の適用を受ける医師に対する支給月額の限度を一万円から二万円に引き上げるとともに、支給期間の限度を七年から十五年に延長することといたしました。  第三に、通勤手当について、交通機関等を利用する者に対する支給月額の限度を三千六百円に、自転車等を使用する者に対する支給月額を六百円、ただし原動機つきの場合は七百円にそれぞれ引き上げることといたしました。  また、交通機関等と自転車等とを併用する者に対しては、運賃等相当額と自転車等使用者に対する支給額とを一定の条件のもとで併給することといたしました。  第四に、宿日直手当について、人事院規則で定める管理または監督の業務を主として行なう宿日直勤務に対する支給額の限度を勤務一回につき千円、ただし土曜日等に退庁時から引き続いて行なわれる宿直勤務にあっては千五百円とすることといたしました。  次に、期末、勤勉手当制度の合理化をはかることとし、明年四月以降、期末手当について、在職期間に応ずる現在の支給割合に加えて新たに百分の八十を設けることとし、勤勉手当について、現行の年三回支給を六月及び十二月の年二回支給に改め、、これに伴い期末手当を年二回から年三回支給に改めることといたしました。  さらに、常勤職員の俸給月額の改定に伴いまして、委員、顧問、参与等の非常勤職員に対する手当の支給限度額を日額五千九百円から六千五百円に改めることといたしました。  以上のほか、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律(昭和三十二年法律第百五十四号)の附則及びその他の関連する法律の附則の一部を改めまして、等級の新設等に伴う暫定手当の支給及び繰り入れ等についての所要の措置を規定することといたしました。  なお、本法に附則を設けまして、等級の新設に伴う等級及び号俸の切りかえ等を規定することといたしました。  以上、この法律案の提案理由及びその概要につきまして御説明申し上げました。  何とぞ慎重御審議のうえすみやかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。  次に、特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概略を御説明申し上げます。  政府は、本年八月十六日に行なわれました人事院勧告に基づいて、八月一日、ただし通勤手当については五月一日から一般職の国家公務員の給与を改定することとし、別途法律案を提出して御審議を願うことといたしておりますが、特別職の職員の給与につきましても、一般職の国家公務員の給与改定に伴い所要の改正を行なおうとするものであります。  すなわち第一に、特別職の職員の俸給月額を引き上げることといたしました。具体的に御説明いたしますと、内閣総理大臣、国務大臣等及び内閣法制局長官等を除き、政務次官等につきまして一万五千円引き上げることといたしました。  次に、大使及び公使につきましては、国務大臣と同額の四十万円を受ける大使及び大使五号俸を除き一万五千円引き上げることとし、秘書官につきましては、一般職の国家公務員の給与改定に準じて引き上げることといたしました。  第二に、常勤の委員に対し日額の手当を支給する場合の支給限度額を日額一万五百円から一万千百円に改めることといたし、また、非常勤の委員に対する手当の支給限度額を日額五千九百円から六千五百円に改めることといたしました。  第三に、特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律(昭和四十二年法律第百四十二号)の附則の一部を改めまして、俸給月額の改定等に伴う暫定手当の繰り入れ等についての所要の措置を規定することといたしました。  最後に、日本万国博覧会政府代表及び沖繩島那覇に駐在する諮問委員会の委員となる日本国政府代表の俸給月額につきましても大公使に準じて一万五千円引き上げることといたしました。  以上、この法律案の提案理由及びその概要につきまして御説明申し上げました。  何とぞ慎重御審議の上すみやかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。  なお、引き続き国家公務員の寒冷地手当に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由並びに内容の概略を御説明申し上げます。  本年八月十六日、一般職の職員の給与に関する勧告にあわせて、国家公務員の寒冷地手当に関しても人事院の勧告がなされました。  従来寒冷地手当は、御承知のとおり、百分の八十五以内で地域ごとに俸給に比例して算出される定率額に、北海道に在勤する職員には石炭加算額が、北海道以外の寒冷地に在勤する職員には、薪炭加算額が支給されることとされていましたが、今回の人事院勧告は、俸給に比例して算出される定率額のうち、一部を定額化し、また、石炭加算額並びに薪炭加算額の引き上げ等を内容とするものであります。  政府といたしましては、その内容を慎重に検討した結果、寒冷生計費の実態にかんがみ本年八月三十一日の基準日から人事院の勧告どおりこれを実施することが適当であるとの結論に達したので、所要の改正を行なうことといたしました。  すなわち、今回の改正におきましては、第一に、百分の八十五以内で地域ごとに俸給に比例して算出される定率額を、百分の四十五以内で地域ごとに俸給に比例して算出される新定率部分と、二万六千八百円以内で地域及び世帯等の区分に応じて算出される新定額部分とに区分し、その合算額を基準額とすることといたしました。  第二に、石炭加算額及び薪炭加算額につきましては、北海道に在勤する職員に支給される石炭加算額の最高額を、二万七千二百円から二万九千八百円とすることとし、北海道以外の寒冷地に在勤する職員に支給される薪炭加算額の最高額を八千六百円から一万千円にすることといたしました。  第三に、新たに設けることとした基準額につきましては、当分の間、経過措置を講ずることといたしました。  以上、この法律案の提案の理由及びその概要につきまして御説明申し上げました。  何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。

三池信自由民主党

○三池委員長 有田防衛庁長官。

有田喜一自由民主党防衛庁長官

○有田国務大臣 ただいま議題となりました防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  この改正案は、このたび提出されました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案の例に準じて、防衛庁職員の俸給の改定等を行なうものであります。  すなわち、第一条におきましては、参事官等及び自衛官の俸給を一般職の給与改定の例に準じて、それぞれ従前の例にならい改定するとともに、自衛官の営外手当及び防衛大学校の学生の学生手当の改定を行なうこととしております。  また、事務官等の俸給及び医療職の初任給調整手当等並びに通勤手当については、一般職の職員の給与に関する法律の規定を準用しておりますので、同法の改正によって同様の改定が行なわれることとなるのであります。  第二条におきましては、一般職において、昭和四十四年四月一日から暫定手当の一段階相当額の五分の二の額をさらに俸給に繰り入れることに伴いまして、従前の例にならい参事官等及び自衛官の俸給並びに防衛大学校の学生の学生手当を改定することとし、このほか、一般職の例に準じて、期末手当及び勤勉手当の支給に関する制度の合理化をはかることとしております。  附則においては、施行期日、俸給の切りかえ、切りかえに伴う措置等所要の規定を定めております。  この法律案の第一条の規定は公布の日から施行し、昭和四十三年八月一日から適用することとし、第二条の規定は昭和四十四年四月一日から施行することにしております。  何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。     —————————————

三池信自由民主党

○三池委員長 これより四案を一括して質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので順次これを許します。大出俊君。

大出俊日本社会党

○大出委員 ただいま寒冷地を入れますと四つの提案理由の御説明を承ったわけですが、またまた本年も実施期日が八月の一日から、こういうことになっているわけでございまして、どうもこうなりますと公務員の皆さんがストライキでもやろうという気になる気持ちもわからぬわけでもないわけでありまして、皆さんのほうでそれは違法だといってみても、あまり説得力がない形になりかねない状況でございます。これは七回目というときに私は、もうこの辺で完全実施をやったらどうかと言ったことがあるのですが、これもだめ、八回目これまただめだということで、今回は重ねてさらにだめだ、こういうことになるわけでありますが、ついては、それにしても本委員会は先般の休会中の審査で、五月完全実施の決議を満場一致で行なっているわけであります。昨年も同様にこの委員会では完全実施を決議をいたしたわけであります。さらに四十年にこれまた完全実施決議をやっておる経緯がございます。したがってこれは今回で三回完全実施決議をやったわけでありまして、もうここまでまいりますとどうもお出しになる法案と合わないようです。  ついては、まずここで承っておきたいのは、田中前総務長官の時代から当面の問題、さらには来年の問題ということで給与関係の七閣僚にお集まりいただいてずっと御相談をいただいてまいりまして、その途中で閣僚の方々がかわられたわけでございます。その意味では本日おそらく第一回の関係閣僚会議をおやりになったのだと思うのでありますが、その閣僚会議の本年あるいは来年の問題等に関する大体の経過を、冒頭にまず総務長官から承っておきたいわけでございます。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 大出委員から給与関係閣僚会議の経過についてのお尋ねがありました。実は政府自体といたしましても、御要望どおり完全実施に対して検討を加えてまいったのでありまするが、関係閣僚会議が中絶しておりましたので、あらためて本日再開いたしまして、新しい観点から引き続いてその努力を続けてまいろうとしたわけであります。本日の経過といたしましては、さようなわけで、木村官房副長官から従来の経過について説明をいたしまして、なお従来いろいろと案が出ておりましたが、その案につきまして人事局長から説明を受けました後、さらに佐藤人事院総裁からも人事院の立場からの説明を受けました。そうして各関係閣僚が意見を述べ合ったのでありますが、その結果一応本日まとまりましたものは次の事柄であります。  第一は、今後の公務員給与の取り扱いにつきましては、人事院勧告を尊重し、その完全実施に努力するという基本方針を再確認いたしたのであります。これが第一であります。第二に、その具体案につきましては種々の問題があり、本日は結論を得ることに至らなかったのであります。第三、しかしながら政治の姿勢といたしまして何らかの結論を出すべき必要がありますので、今後も引き続き検討を重ねていきたいと考えて、近い機会にさらに関係閣僚会議を開くことを考えております。第四に、本年度の給与勧告につきましては、国の諸施策のバランスを考慮いたしまして既定方針どおり処理するほかはないという結論に到達したわけであります。今後予算審議にあたりまして引き続き並行しまして審議、検討を続けてまいりたいと思う次第であります。  以上御報告申し上げます。

大出俊日本社会党

○大出委員 これを一つずつ承りたいのでありますが、いまの御説明の第一点の、今後の取り扱いに関して人事院の勧告を尊重し完全実施に努力する、こういうことでありますが、これは実は、いま木村現官房副長官から旧来の経過の報告があったというお話でございますのであわせて承りたいのでありますが、先月、つまり十一月五日の日に田中総務長官時代の給与関係の閣僚会議が開かれました。六日の新聞に、朝刊でございますが、完全実施を申し合わせたというふうに載っているわけであります。十一月の十二日の日に私この席で田中前総務長官にこの記事をめぐる完全実施の申し合わせという点についての説明を求めたわけでありますが、十二日の内閣委員会の議事録に明確に田中長官の答弁が載っております。この中で田中長官がこの席で答弁されましたのは、来年の問題についてはどうするかという点でまず七閣僚の皆さんに確認を求めたい。それは来年完全実施をする、あるいはしない、この点が明確にならないと具体的な検討のしようがないので、前提となる来年度完全実施するかしないかについての結論を出しておきたい、こういうふうにはかった結果、完全実施をしないというのでは問題にならぬじゃないかということで、来年は完全実施をする。この点を七閣僚で申し合わせをまずした。そうして具体的にしからばどうするかということをこれから検討しようということになって、その中で予備勧告制度という問題を提起したのだ。ところが人事院の立場にもいろいろ問題があり、大蔵当局の立場にもいろいろ問題があり、きめかねたので、次の十一月十九日の関係閣僚会議でこの点について明確にしたい、こういうふうになっているのだ。実は当時こういう答弁があったのでありまして、その限り完全実施の申し合わせはすでに七閣僚会議で行なわれておる。総務長官はその上に立ってそういう答弁をされておる。にもかかわらず、いまのお話の第一は、今後の取り扱いに関して人事院勧告を尊重し、完全実施に努力するということばの表現が、どうもこのままでいくとまた努力をしたができなかったということになってしまう。十一月五日の関係閣僚会議の席上の申し合わせがどっかに飛んでしまっておる。田中長官の議事録に残っております中身ともまた違う。そこらは一体どういうことでこういうことになったのですか、後退だと考えますが。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 今日までの経過につきましていまお話がありましたが、私どもの了解しておりますること、関係閣僚会議において大体進行いたしました関係において十一月二十二日に一応の口頭了解という形でもってきめたものがございますので、御参考までに申し上げますと、この第一は、公務員給与の取り扱いについては、去る八月三十日の閣議決定の線に沿って人事院勧告制度の趣旨を体し、勧告の完全実施の基本方針に従い、数次にわたり人事院を交えて給与関係閣僚会議において真剣な検討を重ねたということ。第二に、十一月十九日の第四回給与関係閣僚会議において結論を出すべく努力したが、来年度以降における新しい方式についてはなお若干の詰めを行なう必要もあり、来たるべき明年度予算編成時までに上記の基本方針並びにこれまでの討議の成果を踏まえて、さらに具体的検討を続け、できるだけすみやかにその実現を期することとするというわけでありまして、最終的結論までには実は至らなかった。方針だけはそのつもりでもって議論しておったわけであります。しかし、成案を得なかったのであります。なお、今日まで成案を得なかったけれども、しかし過去においていろいろ意見が出ております。その意見というものを詰めまして来年度予算に対処するようにいたしたいというわけでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 いま読み上げられたのをひとつあとで資料でいただきたいのでありますが、いま読み上げられました中に、人事院勧告の完全実施の基本方針に従いと、こういうふうに書いてあるわけであります。で、そのあとのほうに書いてありますのは、努力をしたんだけれども、具体的な方策について結論は得なかったというふうに書いてあるのであります。つまり、完全実施の基本方針に従って具体的に検討したんだけれども、具体的な施策について、方法についての結論を得なかったということだとすれば、田中総務長官の時代と一致する。まず完全実施をするんだということをきめた、そうして、それでは具体的にどうやればうまく完全実施の趣旨に乗るかということで、その手段方法について論議をしてきている、こういうふうに説明しているわけです。いまお読みになったのも、完全実施の基本方針に従い、つまり、基本方針をおきめになっているから、それに従って、それじゃ具体的にどうやれば完全実施ができるかという点で論議をされたが、具体的な方策についての結論が得られなかった、こういうわけでありますか。その点は明確にしておいていただきたいと思うが、いかがでしょうか。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 完全実施をいたします成案が得られましたならばそれを実行しようというわけであります。その案をきめずに、具体面を考えずに抽象的に完全実施だけやる、そうしてそれに合わせるという意味ではなかったと思っております。具体的の方法を十分検討いたしまして、そして実施に移そうという考え方であると思っております。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは議事録ですから、私いまここで読み上げてみてもしようがない。時間がありませんからその点省略しますが、口頭で申し上げておきますけれども、田中総務長官の私の再三の質問に対する答弁は——ちょっとお聞きください。完全実施をするという基本方針を明らかにしなければ全く意味がない。だから、ともかく来年は完全実施をもうするんだということを七閣僚は確認をしたんだ。そして、具体的にしからばどうするか。来年完全実施をするということをはっきりさせる。その上で具体的にどうするかということを論議しなければ意味がない。だから、その点はくどいほど私は七閣僚の方々にこの席上で申し上げて、確かに完全実施をするということを前提とするという意味できめなければ意味がなかろうというので、その点を確認したんだ。だから、来年は完全実施をするんです。そこで、六日の新聞はそういうふうに表現をして書いている。こう説明している、田中さんは。聞いているのはぼくだけじゃない。みんな聞いている。議事録に残っているんですから。そこで、具体的な手段方法に入っておるのだから、人事院にも何がしかの譲歩をしてもらって、予備勧告制度に乗ってもらいたいということを再三申し上げているんだということを田中総務長官は言っているわけです。  そこで、佐藤総裁お見えになっておりますけれども、予備勧告制度に乗るのか乗らないのかということで質問をしたところが、完全実施をおきめになっているのだから、乗ればそれができるとおっしゃるならば乗ろうと、こう人事院は考えるということをここでお答えになった。しからば乗ろうと考える予備勧告とはいかなるものかという点を質問を申し上げて、詳細に承った。そして、そのあとの七閣僚会議でその点を人事院はお述べになっている。これに対して大蔵省の側から異議があって、その過程では、完全実施する、これはそういうふうに申し合わせたのなら、それは基本線になる。しかし、条件がある。何かというと、三カ年間五%という頭数の問題、定員削減等の問題、機構改革の問題、うらはらでございますが、これらのものとつまり人事院勧告の完全実施は一体というのが大蔵省の言い分。しかも、それはなおかつ結論ではないということで、いろいろごねごねとやって、手段方法について延び延びになってきた。こういう答弁であり、担当の委員会ですから議論を煮詰めてきたこの席上のいきさつもあるわけで、議事録に載っているものを、推測で手段方法がきまらなければ基本線をきめても意味がない、そういうことなんだろうと思うとおっしゃられても、そういういきさつにはなっていない。新聞等で書いておりますように、基本方針はきめている。だから、政府も非常にその点では苦しいところがある。あるけれども、なかなか来年完全実施の具体的な手段方法についての結論が出ない。こういうふうにその後の新聞は取り上げて書いているわけです。この点だけは大事なところですから、はっきりさしておいていただきたい。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 いまお話しの点でありますが、基本方針をきめたというわけでありますが、基本方針は、やるという方角に向かっていく、その方針をきめたわけでありますが、その内容等につきましてはさらに検討を要する。したがって、内容がきまらないと、基本方針ができましても、すぐ来年実施できるかどうかということについては、まだ多少の時間的差があるのではないか。しかし、完全実施したいという方角では努力していくということに理解している次第であります。

大出俊日本社会党

○大出委員 そういう御発言ならそれなりにわかります。つまり、完全実施の基本方針はおきめになっているのだけれども、手段方法がなかなかうまい方法がない。ないから、せっかくの基本方針がそのまま貫かれない。その点はわかります。だから、基本方針をきめたのではないと言われると私のほうは迷惑なんです。いろいろさんざん論議しているのです。だからこそ、いま述べられた文章の、完全実施の基本方針に従い、以下方策の検討をしたが、結論が出なかった、こうなっている。この点は明確にしていただきたい。  時間がありませんのでこれ以上詰めることはいたしませんが、そこで、もう一つここで承っておきたいのでありますけれども、近い機会にお開きになるというのですけれども、近い機会というのはどのくらいのところを想定をされておりますか。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 予算の決定いたしますまでの間にはっきりさせたいというわけでありまして、多少時間もゆっくりとり、度数も重ねざるを得ないのではないかというふうに考えております。しかし、いま臨時国会中、委員会等忙しい間におきましては、なかなか関係閣僚会議はむずかしいので、できるだけ早くそういう機会を得まして、そうして審議を続けてまいりたいという考え方であります。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうしますと、予備勧告制度に乗れ乗れとおっしゃる、基本方針としてこの完全実施をおきめになって、乗れば完全実施をやってくれるというのだから、これは乗らざるを得ぬ、乗ろう、こういうふうに人事院は総裁がこの席でお答えになっているのですけれども、そこらのところ、そこから先はどうなっちゃったわけですか。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 ただいまお話がありましたが、人事院の御意見もあるわけであります。なお、人事院の御意見どおりにできれば完全実施の具体案もできるということになる場合もありますが、なかなか人事院の御意見どおりやるということにつきましては、一部において難色もあるというわけで、なおその間において意見の調整をしなければ具体案の決定ができがたい、もう少し時間をかけなければならないというのがいまの状態であろうかと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 なお一部に難色があるとおっしゃられるので、まことに一部の難色でおかしなことになってしまうのじゃ心外なんですけれども、その一部の難色というのはどういう難色なんですか。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 この難色というのは、なかなか技術的にも、また現実の問題等もいろいろあるようでありまして、この点はもう少し私どもも検討さしていただきたいと思います。ただいま過去の論議というものに対して十分熟知しておりませんし、なお、人事院等におきましても、今後具体的の、こういう場合にはこうなるというような前提もあるかと思うのであります。そういう前提を十分に検討いたしまして今後の結論を出すように進めてまいりたいと思うわけであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 総裁に承りたいのでありますが、せっかく人事院がそこまで大譲歩といいますか、あるいはよかれと思ってということになるかわかりませんが、新聞その他で見る限り、あるいはここで御答弁いただいている限り、この際踏み切らざるを得ないというふうにお見受けしておったのですが、そこまでお考えになったにもかかわらず、なおかつどうにも進まぬということになると、各方面に対するたいへんな心配をさらにふやすことになる。人事院がそこまで折れたらまたそこに文句がついて、また条件がついたんでは、とてもじゃないが人事院に折れられたら困るんじゃないかという意見が出てくる。これは当然な心配だと思いますので、その辺の事情を人事院の立場で最小限許す範囲で御説明いただきたいと思います。

佐藤達夫人事院総裁

○佐藤(達)政府委員 いま出ておりますようなお話の花が咲いてまいりますと、うっかりわれわれもそのペースに巻き込まれそうな気がするのですけれども、ここではっきり申し上げておかなければならないのは、いまのやり方では完全実施できないというようなことを前提にして話が進められたのでは、われわれとしてははなはだ心外である。いまのやり方でも、たとえばことしの場合でも、あと二百億ばかりお金があれば完全実施できるのですから、いまのやり方でもけっこうできるものだ、しかしながら、さらにいい方法があればそれは御協力いたしましょうというのがわれわれの考え方ですから、そこのところだけはじっくりお含みおきを願いたいと思います。  そこで、われわれとしては、確かにいまおことばにもありましたし、ここでさっき申し上げたと思いますけれども、その意味で踏み切ったということでございまして、いま、さらにずるずるというような将来にわたっての御懸念がありましたけれども、われわれはその辺のところはちゃんと十分考慮した上ですべてやっておるわけでありまして、今度かりに折れたと申しましても、公務員諸君には絶対に損にはならないという確信のもとにやっておるわけなんですから、その辺は御安心、御信頼のほどをお願いしておきたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 どうもサンプリング調査だなんだということになると、あまり御信頼しかねる点もあるかと思うのですけれども、総裁のたいへんな御熱意、御誠意のほどは、これは重々信頼申し上げておるわけでありまして、そういう意味で先ほど来質問申し上げておるわけなんですけれども、さてそこで、いま総裁の御発言の中に、ことしもあと二百億くらいあれば完全実施できたんじゃないかというわけです。少なくとも完全実施の基本方針は皆さんのほうはお認めになっているわけであります。しかもこの委員会は、完全実施の決議を冒頭申し上げましたように再三にわたってしておるのでありまして、これはここに参画をされている方々におかれては完全実施の決議をしたのですが、それに向かって努力するにやぶさかではない方々ばかりであります。さて、そうなると、まだ法案はこれから審議するのでありまして、これは国会にも勧告はされておるのであります。だからこそ、昨年は石井議長が懸命に政府にものを言われたり、動かれたりされた。まだ法案が正式に付託される段階になっておりませんから、衆議院議長をわずらわしておりませんが、これからわずらわさなければならぬと思っておりますけれども、そういう立場で、本年の問題ということで四項目めに総務長官お触れになっております。この本年の問題につきましても、いまいみじくも総裁がおっしゃっておるように、金がある限りはやるのが筋である、こうわれわれは考えておるわけであります。担当の委員会が完全実施の決議をしております。このあとに出てきた法案であります。だから、ここでなお努力すれば、できることはしなければならぬというように私どもは考えておるのでありまして、提案をされておる政府の立場からまことにこれはたいへんだということになる筋合いだとは思いますけれども、私は、給与担当の責任ある立場の総務長官ということになる限りは、少なくともやり得ることはやらなければならぬ、これがやはりお立場だと思います。  そこで、本年度国の諸施策というところのあとのほうが、予算という問題が出てきておるわけですね。これとからんで引き続き検討する、こういうようになっておるのですけれども、ここらのところはちょっとよくわからないので、ただ単にこの四項めが閣議決定があるのだからそうなんだということだけでなしに、予算の決定等とあわせて云々、こうなっておるところがどうもどういう意味かという点で気になる。御努力のあとだという感じはいたしますが、そこらのところをもう一ぺん御説明いただきたい。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 本年度の給与の取り扱いに対しましての御質問でありまするが、実は法案はすでに提出しております。しかし、その前提のもとに、きょうもできれば完全実施を考える余地があるかという意味においても話し合ったわけでありまするが、その結果が、本年度の取り扱いに対しまして結論を出したのがただいま四項として読み上げたものでございます。ここにいろいろの理由をまとめてあると思いますが、結局、国の諸施策のバランスを考慮してということから、既定方針どおり提案いたしました法案の形によって処理するほかはないという結論になっておるわけであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 たいへん恐縮でございますが、この四項をもう一ぺんお読みいただきたい。ちょっと書きそこないましたので……。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 四といたしまして、本年度の給与勧告については、国の諸施策のバランスを考慮し、既定方針どおり処理するほかない。これはきょうの話し合いでありますが、ことばの表現はこのとおりであります。お許しをいただきたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 この国の諸施策、これは逆にひっくり返して言いますと、本年度の給与の勧告については、国の諸施策のバランスを考慮して、こういうわけですから、バランスを見て少しふやしたほうがいいとなれば、つまり、今日の諸施策全部ながめてみてアンバランスである、公務員給与を八月で切ったのはどうもいささかアンバランスであるということになれば、これはバランスをとらなければいかぬわけですから、これはある意味では非常にじょうずな表現をおとりになっておられるという気がするわけでありまして、そこでバランスはとれておるとお思いでございますか、総務長官は。何年となく——私は、三回目に完全実施について仏の顔も三度と言ったんですが、七回目になったらラッキーセブンだからやったらどうか、八回目、九回目になるとものの言いようがない。九回目になったら九死に一生を得たと言いたいのですが、バランスがとれておるとお考えですか。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 ことしの予算は、御承知のとおり総合予算制度を初めて実施したわけであります。そういう立場からも、人事院勧告の処理についていろいろ考慮いたしたわけでありますが、総体的に、今日になってただいまのように処理することが、予算全体のバランスから見ましてやむを得ないというふうに解せられたわけであります。  なお、そういう考え方に対しましては、他に政府委員がおりますから、政府委員から御必要があれば御説明いたします。

大出俊日本社会党

○大出委員 大蔵省の方々に承りたいのですが、十七日に大臣にお出かけいただこうと思いまして大蔵委員会のほうと連絡をとっておりますが、そういうような御配慮をいただいておりますけれども、本日は大蔵大臣お見えになっておりませんので、きわめて事務的な点を承っておきたいのでございますが、本年度の税の自然増収なるものが取りざたされておりますけれども、ここまでくればおおむね見当がつく時期でございますので、どのくらいの金額になりそうでございますか。

細見卓大蔵大臣官房審議官

○細見説明員 九月末の税収が昨年度に比べまして大体二%ぐらいよくなっておりまして、十月末の税収を見ておったわけでありますが、十月末になりますと約二・三%ぐらいよくなっております。したがいまして、現在のような基調が維持される限り、全体として税収に若干の増収が期待できるのではないかと思っておりますが、ただ、幾らぐらいの金額になるかということでございますと、これは御承知のように九月末決算の法人が全体の税収の三割ぐらいを占めておるわけでございますが、これがまだ実際に納税された姿が残念ながら手元でわかっておりません。それからいろいろ巷間うわさされておりますが、実際に十二月のボーナスがどのくらい出ておるかということ、これもまだ未確定でございますし、さらにふえんいたしますれば、御承知のように、所得税は三月十五日に確定申告が出るわけでございまして、これがどの程度出てまいりますか、その場合、巷間非常に景気がいいというようなことをいわれておりまして、さも当然自然増収が出るというふうな御議論も非常に多いのでございますが、ただ、ことしの予算をごらん願いましたように、九千五百億に近い自然増収をベースにいたしまして予算が組まれておりますので、法人のある程度の高収益というものは、いわば私どもが見通しておったのにほぼ近いというような段階でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 いまの最後の御発言は大臣ではございませんから無理なことは申しませんが、いささかもってどうも納得しかねる答弁でございまして、何で一体補正なし総合予算をお組みになるのだという質問に対する当時の大臣のお答えは、とてもじゃないが自然増収など期待できる状態じゃないのだ、だからこれでもどうも歳入歳出のバランスはとれないかもしれない、しかしことしはそこらを考えて最大限頭をしぼった結果がこうなんだ、これは後に読売新聞の一面に水田さん自身署名入りで文章をお書きになった。まさかことしは景気がこうなって自然増収が期待できるというふうなことは夢にも思っていなかった、補正なし総合予算を考えたときには。ところが日本経済は、底が浅いと思ってきたんだけれども意外に強かった。これだけの力があったということに一驚を喫しているということを御自分でお書きになった。したがって、国会でも三月の予算委員会等を通じて水田さんはそういうふうにお話しになっておる。思ったとおりの数字でございましたという筋合いのものじゃない。しかしこれは大臣じゃないからその点はあげ足をとるわけじゃないのでやめますけれども、ともかくたいへんな増収になることは間違いない。  そこで、技術的に承りたいのですが、皆さんのほうは会社等々を、人を派遣されて調べておられる。これはいままでの方式でございます。ですからいまいろいろなことを言われますけれども、何千億という規模になることに間違いないと思うのですが、いかがでございますか。

細見卓大蔵大臣官房審議官

○細見説明員 九月決算の法人につきまして、人を派遣いたしまして調査いたしました。その結果は、法人が私ども調査員に申しましたものを単純に集計いたしますと、もちろん全部の法人に当たったわけではございませんが、私どもがサンプルとして当たった法人に関します限りは、一五%程度の増益を前年度同期に対しまして期待しておるということを申しておりました。それは、先ほども申しましたように、私どもが九月決算に見越しておりましたものとそんなに差のある数字に実はなっておりません。水田大蔵大臣がいろいろ話されたことを御引用になってお話がございましたが、そういう意味で、私どもは昨年のいまごろ、あるいはもっと前に日本経済が四十三年度は暗い陰のもとにおちいるのじゃないかというような話があったときに、九千五百億の自然増収を見ましたことは、実はわれわれは赤字も出るかと思っておったわけでございますが、それが赤字が出ない状態であるということは、先ほど申しましたように、二%程度はよくなっておるという実情になっておる、その点で見込みに違いがあったと言われればおっしゃるとおりでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 ところで、ことしの予算というのは五兆八千百八十五億円のはずですね。ところが来年六兆六千億というふうに——公債発行限度額を多少下げるのかどうか、あるいは所得税減税をするのかとかいう論争を主計局なりあるいは主税局なりだいぶおやりになっておった時代に、足して二で割るというようなことをおやりになった大臣がおりましたが、六兆六千億なんて言っておられたのですね。ところが、最近は六兆七千億だなどという話が出てくる。つまり来年度の予算規模をそうお考えになるということは、本年度相当税の伸びが見られなければ、来年そういう予算規模は考えられないわけですから、だからその限りで当然相当な自然増収がある、これに間違いはない。この点は、こまかい数字を申し上げるとなかなか皆さんもお答えしにくいでしょうから、世上言われていることでけっこうですけれども、前に経済企画庁長官をおやりになっている藤山愛一郎先生みたいな方は、私の選挙区ですけれども、いや、大出君とんでもない、一つ間違うと七千億ぐらい自然増収があるぞなんて言っておりましたが、これはともかく学者間にもいろいろ意見があることですが、相当な自然増収があることは間違いない。この点についてはお認めのようでございます。そうすると、当初日本経済は暗い谷間で、どん底に落ち込むかもしれぬ、だから補正なし総合予算ということをお立てになったとすれば、事情が変わって、皆さん自身の見込みも変わって、これだけよくなってきたとなると、これは何も補正なしにこだわる必要は初めからないのであります。米の買い入れ価格なんかの問題もトン当たり三万円、何とかしなければならぬというので、八百万トンちょっとのものが二百万トンからよけいになったというので、二百万トンなら六百億だ、半分の三百億は行政費の節約でやります。あと残りの三百億について予備費から幾らか引っぱってきて、二百五十億くらいまでは三月末くらいに何とかかっこうをつけてなんていう話が出てくる世の中ですから、そうするとますますもって総務長官、これは当初こんなに税収というものはないというふうに思って、補正なし、こう言っていたわけですから、見込みが違って——その点についての見込み違いと言われればいたし方ないとおっしゃっているわけです。だとすると、これは補正を組んだって一つもおかしくない。つまり金があるのに人事院の勧告に関してはまたまた完全実施をしないで、八月に切って法案をお出しになった、こういう結果になるのですが、そうお思いになりませんか。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 予算の見積りにつきましてはいろいろの解釈のしかたがあるかと思いますが、現実におきまして決して現在の予算面におきましては楽な状態ではないというふうに考えまして、今日、先ほど申し上げましたような方針で処理することになった、私どもさように考えておるわけであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 自然増収はたなに上げておいて、バランスを考慮して、こう書いてあるわけです。これはそうなりますな。じゃ詰めてもしかたがありません。  そこで大蔵省の事務当局の皆さんに承りたいのでありますが、災害関係の査定、未査定分がまだ残っておるかもしれませんが、どのくらいになっておるのでございますか、これは歴年ですから十二月末まで……。

海堀洋平大蔵省主計局次長

○海堀政府委員 現在十月までの実績がわかっております。十一月、十二月は過去の平均でとっております。しかしこれはわりあいに少ない時点でございますので、大きく動くことはなかろうと思います。それで、災害関係の予備費の所要見込みは、全体で三百八十億円となっております。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうしますと、四百六十億と考えて三百八十億になったというのは、先般の御答弁と変わらない、こういう結果ですね。三百八十億ということは、この間、休会中に私質問申し上げたときに……。そういう額ぐらいになるというのですな。それから昨年給与関係の予算の中で、三十億ばかり節約した財源をお使いになっている。これに見合う形のものを、これは衆議院の四日の決算委員会の船後さんの言っておられるのを承りますと、四十億くらいということを言っておられるのでありますが、そこらのところはどうですか。

海堀洋平大蔵省主計局次長

○海堀政府委員 本年度の現時点において見込まれます人件費の不用見込み額は、三十九億円程度でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 鳩山主計局長さんが、官房長官に三十九億ばかりという説明をされたそうでありますけれども、そうすると、そこの一億くらいが衆議院のほうと違っておりますけれども、決算のほうとそう離れてもいないので、いいだろうと思います。  それから、四十二年度の、つまり精算分というふうな形の、たとえば国民健保の行政負担分であるとか、あるいは生活保護費であるとか、あるいはまた、義務教育国庫負担法に基づく負担費であるとかいうふうなものは、旧来は、これは補正のときに組んでおったのだと思いますが、百三億、雑に入っていたのではないと思いますが、実際はどうなっておりますか。こういうものは四十二年度の精算分としての義務費……。

海堀洋平大蔵省主計局次長

○海堀政府委員 前年度に確定いたしております——本年度の場合においては、四十二年度分でございますが、義務費の不足分というものは補正または予備費で措置をとっております。ただし、本年度は総合予算主義のもとで予備費で措置することを考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 つまり総合予算主義のたてまえだから予備費しか出す場所がない、こういうことになるのだと思います。したがって、旧来はこの種のものについては、補正要因にあげて、そっちのほうで見ているというケースが幾つも見られるわけです。旧来の例からいきますと、本年はどうも予備費のほうに、そういう意味で多少負担がかかり過ぎているという感じがするのでありますが、旧来の例がそうなっていたという御説明ですから、それで当面了解をいたします。  それから、給与関係の金でありますけれども、旧来の御答弁によりますと、一般職の関係で六百一億という数字をお話になっておりましたが、この辺は、その後どうなっておりますか。

海堀洋平大蔵省主計局次長

○海堀政府委員 前に一般会計負担の給与改定に、所要額が六百一億円と申し上げました。この金額は、現在精査いたしましたところ、約五百九十五億円と相なっております。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうすると、アウトラインは明らかになってきたわけでございまして、どうも技術的な点の御質問を申し上げたわけなんでありますけれども、総務長官、ここから先は政策の問題でございまして、やろうとすれば金がないとは言えない中身になっている感じがするのであります。いまお聞きになっていておわかりと思いますが、事務当局の皆さんに政治的な質問を申し上げても、しかたがありませんので——ということになりますと、これはやはり先ほどの四項でございますけれども、本年度の給与勧告については国の諸施策のバランスを考慮して云々と、こうなっておるわけでありまして、ここらのところを、ひとついま申し上げたように検討の結果、不用額その他を含めまして金が差し繰れるということになるとすれば、先ほど人事院総裁のほうも、またまた不完全実施でということなんで、勧告を出された御本家が満足しているわけではないのでありまして、衆議院議長さんのほうも国会へ勧告を受けておりまして、完全実施すべきだと言っておるのでありまして、そうなると、バランスのとれているかいないかのものの見方が、皆さんのほうと私のほうと違うということになるだけであります。そうなると、差し繰れるということであるとするならば、これはもう少し皆さんのほうでお考えいただかなくてはならぬ、こういうことに煮詰まってくると思うのでございますが、いかがでございますか。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 金のほうのお話につきましていろいろ御質疑があったわけでありますが、ほとんど金は足らないくらいだというふうに私ども聞いておったわけであります。  なお、諸施策のバランスが、はたして、多少動かしていいかどうかということにつきましては、これは意見の分かれるところだと思います。今日私どもの考え方は、現在のところではバランスがちょうど一ぱいだというふうに考えておるわけであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 ところで、バランスの基準は一体何でありますか。バランスが一ぱいだとおっしゃるのだが、どういう基準で一ぱいなんですか。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 これはただいまもここに書いてありますごとく、諸施策のバランスということにいろいろな要素がこれはあるのではないか、そういうことを考慮いたしまして、ここに現在、既定どおりやらざるを得ないという結論になったわけでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 バランスの見解が違うというふうにお話しになって、バランス一ぱいだとおっしゃるので、見解が違うということになるとすると、皆さんのバランスが一ぱいであるという基準なり御見解なりを伺わぬと、どう違うのかはっきりしない。そこを実は承りたいわけで、これは無理な質問だとは思いますが、どうもなったばかりの長官に向かってここで御質問申し上げるのは恐縮なんだけれども、いまおっしゃったのが、どこかのだれかが説明したのであれば、その受け売りをしていただきたい。——それはわかりました。いまの点はバランス違いでございまして、金があると思っている私どもと、金が非常に窮屈であるという皆さんのほうとの言い分の差が出てきているようでありますが、まさにここから先は政治的問題でございます。本委員会はまだきめているわけではございませんで、これから審議を始めようかというところで、まだ審議に入っていない。私はまだ中身に一言も触れていない。きょうも実は理事会で申し上げましたように、中身ということでなしに、せっかく七人委員会をお開きいただきましたので、その経過を伺うということと、あわせて予備費の経過を承っておきたいということ、それから、二回勧告制度あるいは予備勧告制度というものについての人事院を含めての皆さん方の御見解を承っておきたいということ、この三つだけの点になっておりまして、あらためてひとつゆっくり御意見を伺うと同時に、中身については論議をさせていただこう、こういうふうに実は進めてまいっておりますので、最後に申し上げておきますけれども、実は公務員の皆さんが、どうもがまんがし切れぬというので、またまた十八日に、皆さんがよく違法だ、違法だとおっしゃるストライキをおやりになろうとするわけでございまして、どうも幾ら違法だ違法だといってみても、あまり回を重ねて不完全実施でございますと、違法だ違法だといってみても、オオカミが来たということわざではありませんけれども、また違法だといっておるなということでおしまいになってしまうので、あまり気にならない御宣託になりますから、私は、やはりこの辺で何とかそういうことを公務員の皆さんにもやっていただきたくないし、やめてくれと言いたい。ところが、何もなくてやめられるかという問題が出てくる。だからしようがないから、私、もうここに五年間経験がありますが、民社党、公明党の皆さんと一緒に完全実施の修正案を、野党三党共同でひとつ出そうじゃないかというところまで来ておる。皆さんおいでになっていても、何べんここで完全実施決議をやっても、どうもさっぱり実効があがらない。そこへもってきて、またここでストライキの繰り返しです。完全実施せよといってストライキの悪循環、これではしようがない。じゃ、来年はちゃんと完全実施がきまっているのかというと、いまの新長官のお話によると、私どものほうは基本方針はきまっているはずだが、手段方法がうまくいかなければできないのですよというほうに持っていかれようとするということになると、ますますもってこれはおさまりがつかないことになっていくので、そういう提案を実はしたいと思っているのです。ですから、提案をされている御本尊が、予算があれば何とかしようということは言えた義理じゃないということはわかっているけれども、しかし政治的な立場でものをお考えいただかなければ、今日的情勢の中でまたまたストライキを繰り返す公務員諸君の立場を黙って見ているわけにはいかない。そういう意味で、どうか七人委員会というものを簡単にお切りにならぬで、これから審議するときの政治情勢に合わせて、いつでもひとつ七人委員会を開いて検討する用意はある、それが結果的に政治情勢がどう出ようと、誠意をもって努力してみる、こういう気持ちで私はお進めをいただきたい。バランス論等をめぐりまして新たな政治情勢でも出てきた場合には、所管の審議委員会でございますから、早急にまたお開きをいただいて、ひとつ誠意のほどをお尽くしをいただきたい、こうお願いをしたいわけです。いかがでございますか。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 先ほども申し上げましたように、完全実施を基本的な考え方として今後審議を続けるわけであります。できるだけ年来の目的の実現に対して努力してまいりたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 それでは、ひとつ中身の問題は、次の十七日に予定をいたします委員会で民社、公明の皆さんからもたくさんの御意見があろうと思いますので、これで終わりたい。せっかくの御努力のほどをお願いして終わります。

三池信自由民主党

○三池委員長 浜田光人君。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 総務長官にただいま大出委員のほうから質問がありましたので、関連してやりたいと思いましたが、要望だけきわめて簡単にいたしておきます。  さっき聞いておりますと、確かに四項で諸施策のバランス云々といわれるのだけれども、これは国民が聞きまして、特に公務員が聞いて、これはどうしても合点のいかぬことになろうかと思うのであります。したがって、少なくとも人事院が——総裁帰っちゃったが、勧告しておる、これは何といったってものさしだと思うのです。ですから、これを一月でも二月でも近づけるようにするということ、これが私は行政の能率を向上するとか、そういう諸施策にマッチすることだと思うので、こういう点を、さきに大出委員も要望しておりましたが、来年の完全実施は当然のことであります。これから十八日にも公務員諸君は抗議行動を予定しておるようですが、それらを含めて、何とかものごとがおさまる方向で、ひとつ前向きで検討していただくことを強く要望しておきます。  一般公務員関係は大体大まかなところ終わりましたので、次に、ここでまた十六日に、法律的には政府が雇用主でありますところの駐留軍労務者、この人たちがストライキをする通告をしておることを新聞等で見ておるわけでありますが、この駐留軍労働者の方たちは、本来給与は国家公務員に準じてきめられ、さらに実施時期等はどうしても公務員が改定をせないとやれない面がございますので、本日上程された給与法関係に関連して質問するわけであります。特に十六日のストライキを通告しておるこの全駐労の皆さんと、日本政府の窓口である施設庁との問題点は、これまた聞くところによりますと、何か基地の移動、撤収等によって解雇になる、いわゆる軍が縮小になって解雇になる、そうしたときに、かつて岸・アイク声明で特別給付金が支給されるようになっておるわけですが、その給付金の金額、さらに二本立てというようなことが納得いかぬから今日十六日のストライキが予定されておる、こういうことを聞いておる。したがって、その前段として、やはり基地の撤収とか移動とか、そういうことが問題点になろうかと思いますので、まずそういう米軍の基地の全面返還とか一部返還とか、さらには郊外への移動等の問題について聞いておかなければならぬと思うわけであります。さらに、九月十一日と十二日に日本側の外務省並びに防衛庁の次官、アメリカの国務省、国防省の次官、こういう事務レベルでいろいろ日本の安保の問題、さらに国内の基地の問題、こういうことを総合的に協議をなさったということも聞いておるわけでありますが、そういう協議の結果、いろいろ日本側は返還要求をされておると思うのです。あるいは縮小問題も取り上げておるでしょう、あるいは都市のまん中にあるような基地——増田前防衛庁長官は基地でないようなことを言いましたけれども、いずれにせよ基地には間違いないでしょう。その基地が、日本政府はどういう要求をしておるのか、いわゆる要求した基地の件数とか名称、またそういう基地の返還によって日本人労働者の首切りが当然関連して起こるだろうということが想定できるわけでありますが、それらの労働関係といいますか、それらについてまず第一に御説明願いたい。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 お答えいたします。  去る九月十一日、十二日の日米協議会におきまして、政府側がアメリカ側に対していろいろ基地の返還等について申し入れた趣旨でございますが、この点につきましては、在日米軍の施設区域、これは日本の平和と安全のために必要なものとして、第一前提としてはこれを認めると、当然これの運用の適正化をはかっていかなければならないという考えに立っておるのではございますが、現に提供しておりまする施設等のうち、利用度のきわめて少ない、あるいは遊休化しておるというようなもので、今後もさようなものについての使用の見通しが少ないと思われるもの、あるいは現に自衛隊等が共同使用いたしておりまして、そういうようなものが適当と思われるもの、その他特に人口稠密な都市の中にありまして、都市開発と著しく矛盾すると思われるようなものにつきまして、いろいろ検討を加えて、そうして基地そのものにつきましては、場合によりましては一部の返還あるいは返還もしくは自衛隊への使用転換、あるいはその地域と著しく矛盾するようなものにつきましては、必要に応じて、特に問題になっておるところにつきましては集団集約移転というようなことにつきまして、そういう考え方を米側に示したのでございます。それにつきましては、われわれのほうも、こういった場所はこういったふうに遊休と思われるではないかというような若干の例をあげて説明をいたしたのではございまするが、これは、それを要求するという考えではなくして、そういう基本的な姿勢、考え方について米側に話をいたし、そうして今後の具体的な処理につきましては、当方の施設につきましての検討の済み次第、それぞれの合同委員会なり施設委員会なり等でこれを具体的に検討いたしてまいる、こういうような話し合いが九月に行なわれた次第でございます。それに基づきまして、逐次そういったような施設につきましては、今後きわめて遊休と思われるようなものについては返還を要求するというようなことになるかと思います。なお、米側自身におきましても、こういった問題につきましては総合的に再検討いたしまして、そして日本側と総括的な話し合いをさらに重ねたいというような意向のようでございます。私どもといたしましては、今後さような方針で、遊休施設等につきましては、これらの整理というようなことを積極的に進めてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。  これらに伴いまして駐留軍従業員との関係がどうであるかという御質問でございまするが、御承知のように、従来の駐留軍従業員の人員整理というものに伴う離職に対しましては、米側から退職金が出るのでございますが、それに加えて、日本政府からも特別給付金を支給いたしておるのでございます。これらについては、先般の延長の国会の際の決議もこれあり、これの増額について検討いたしておるのでございまするが、駐留軍従業員が、いま言った施設の整理等に伴いまして、将来日本側のそういった要請に基づく原因によって整理されるということがどの程度あるかということにつきましては、具体的にただいまこのくらいだというようなあんばいは、はっきりいたさないというふうに考えております。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 いま長官の答弁だと、個所名をあげずして、そういう遊休の個所、施設等があれば返還してもらいたい、たまたま例としてあげた個所があるかもわからない、こういうことですが、私が仄聞しておるところでは、事務レベルでの交渉の際に、日本政府は、すでに昨日の総理の答弁でもそうですが、ちゃんとやっておるのだ、こういう答弁です。したがって、その時点で、そういうどこが遊んでおるか、どこが移転されなければならぬか、こういうことは米側のほうにすでにリストを提示した、このように仄聞しておるのですが、その点はどうですか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 具体例として資料等を提出しております。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 そうすると、さっき言ったように、例として百四十八カ所ある中で、たとえば、どこはこういうのが遊んでおる、こういう例は、これはリストではないのです。少なくとも日本政府は、米側に対してこの分を返してもらいたい、これは、いまたいへんな問題だから移転しなければならぬ、こういうのをリストとして出す以上は、総点検して、そこの中で日本政府側としては、具体的な個所づけをして出しておられると思うのです。それが言えないなら、何カ所くらいは出す、さらにどういう個所は確かに遊んでおると思うからわれわれはやったとか、そのくらいのことは言えると思うのです。この委員会でそんなことが言えぬことになったらたいへんです。その点はどうですか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 現在米側に提供している施設の中で返還してしかるべきもの、あるいは自衛隊への使用転換をしてしかるべきもの、あるいはこれを一部民間に転用してしかるべきもの、あるいは基地の施設の運用について特に留意を要すべきもの、あるいは米側のいろいろなそういった要求等について検討してほしいもの等の区分に分けて、それぞれに例を示しておるのでございます。しかしながら、その示したというのは、あくまでも主要な具体例としてあげたのでございまして、これがすべてであるという意味合いでも必ずしもございません。今後さらに実情を精査した上にいろいろ要求いたすべきものもあり得るという考えから要請いたしておるのでございます。したがいまして、その個所は数十カ所にのぼっておりますが、それが必ずしもすべてというわけでもございませんし、それが要求ということでもございません。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 どうも長官、ずばりものをお答えにならぬのですが、実際外国と、しかも軍側と交渉するのに、総点検といって、しかも総理も、本会議でああして政府もすでにそれは米側と交渉しているというのだから、ただ、そこらは例示しただけではとどまらない、こうしたことは常識でもわかるわけです。そうすると、数十カ所のそういういろいろな点を指摘して出しているということ、これはもう相当な基地の縮小、移動、それに伴う費用、こういう問題が起きると思うのです。ことに皆さんは、私聞いていると、そういう日本政府の意思による基地の返還、移動によってのあれは、たいしたことはないだろう、あるいは来年度は起きないであろう、こういうようなことも聞いているのですが、実際皆さんは、きのうの新聞を見てもそうなんですね。東京新聞を見ると、こんなに大きく「在日米軍、二基地を返還」こういうことが出ている。ただ、ここではそういう例がある、こういうことを言っておられるのだけれども、非常に具体的にものは進んでいるようです。ところが労務関係の問題については、あるいは来年はそういう具体的に、日本政府の意思による返還、移動等によっての犠牲者は出ないであろう、こういうことを言われている。そうすると、どっちがほんとうかわからぬじゃないですか。これはどうしたのですか。きのうの新聞に「在日米軍、二基地を返還」と、こんなに大きく出ているのに、あなたは知らぬはずはないでしょう。これは事実なんですか、どうですか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 ただいまの新聞の記事は、広並びに小泉の施設の返還の問題であろうと思いますが、これらにつきましては、さようなふうに非公式な通告があったというような状況ではございません。これらにつきましては、日米間で交渉いたしている状況でございます。これらにつきまして楽観的な観測もないことはないのでございまするが、そういったような、内定をいたしたとか通告があったというようなことではまだ全然ないのでございます。  なお、もう一つ明年度の見通しの問題ということがございまするが、明年度のそういった整理の数がどのくらいになるかということがはっきりつかめないということを申しておるのでございまして、しかしながら、そういった施設の返還等がございますのにつれまして整理の人間も生まれ得るであろうということは十分予測されると考えておる次第でございます。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 そういうことはないと言っても、この新聞によると、これだけ、三分の一ぐらいのスペースをさいて書いておる。その冒頭に、「政府高官筋が明らかにしたところによると、」と、こうなっておるのだよ。だれなんです、一体この政府高官というのは。あなたはそう言われるがだれなんですか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 私、わかりません。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 そんな無責任なことでどうするのですか。施設はあなたのところが管理しておるのでしょう。そうすると、その長官が、知らぬと、こう言う。そういうことはない、こう言われる。これはきのうの朝刊ですから、おとといはそういうことが政府筋のどこかで出ておるはずだ。長官は知らぬ。そしたら、事実こういう返還とかいうのはないのですな。たとえば、この小泉飛行場なんかは別としても、広弾薬庫なんというのは、増田前防衛庁長官は、昨年の十一月二十七日に在日米軍が返しますというメモを持ってきた、こう言うた。座間の在日陸軍司令部がこういう十九項目の要求を出して、そしてそれで話がついたら返すといった。日本政府にそういう具体的な十九項目を並べてやるということは、当然府中の在日軍司令部とさらにハワイの太平洋軍司令部も了解せぬのにこういう項目は出せぬと思うのだ。政府もそれを、当然の義務じゃないかもしらぬけれども、やらざるを得ぬということで、やるということをきめた。したがって、在日軍司令部というものはすでにそれらの書類は府中にあげておるということも聞いておる。そういう中で、そういうことはないのだ、こう言われたって納得はいかぬでしょう。たとえばこれが小泉飛行場だけならともかくも——私は直接そういうことも聞いたり調査もしておる。大きくこう活字で、「広弾薬庫」となっておる。あなたは知らぬと言われたって、もうすでに一年以上もたつそういう経緯から考えて、これはもう実際実現しておるなら、それに関連していろいろな問題が起きる。本日上程された給与関係の問題もやっぱり関連してくるな、こう思わざるを得ないのです。そういう意味でどうでしょう。いま私は具体的に筋を立てて話をしたのですが……。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 おっしゃるとおり具体的にいろいろ折衝いたしておりまするので、返還されるということについての明るい観測、見通しといいますか、そういうものは私は現在持ち得ると思いまするが、現在まだ公式にも非公式にも、返還するという通告の形ではいただいておらないというのが事実でございます。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 そうすると、しょっちゅう米軍と交渉しておられる。まあ長官も長いことおったのだから知っておるはずだがね。いま私が言った座間の在日陸軍司令部がそういうことを出すときには、おそらく府中の司令部も、日本政府でこういうことを了解してくれたら返すというのだから、こういう項目を出そうと思うがいいか、こうならざるを得ぬと思うのです。その点、いままで折衝された経緯から考えてどうお考えになりますか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 いろいろな経緯から推しまして、先ほど私が申し上げたように、明るい観測は成り立ちますということを先ほどから何べんも申し上げておるのでございまするが、ただ決定はいたしておらないということを申し上げておるわけであります。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 じゃ、いつごろ決定される見通しを持っておられるのですか。昨年の十一月二十七日だよ、在日米軍がメモを持ってきたというのは。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 われわれといたしましては、なるべくすみやかに実現するように努力いたしたいと思います。     〔「それでいい」と呼ぶ者あり〕

浜田光人日本社会党

○浜田委員 「それでいい」じゃ済まぬ。そうすると、これはだれが出したのか、政府高官筋というのは。それじゃ済まぬよ。あなたが担当の長官であって、知らぬ。この記事がうそならうそだと言いなさいよ。「それでいい」じゃ済まぬでしょう。この記事がうそならうそだと言いなさい。どうなんだ、委員長。それで済むわけがないだろう。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 これはわれわれの理解しておるところと違います。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 おそらくその施設の最高責任者である山上長官が出したのじゃないだろうとは思う。これを出しておって私は知りませんとは、幾ら心臓が強くても言えぬと思うので、あなたじゃないと思う。だけれども、いずれにせよ政府高官はあなたよりもっと高い人、その人が出したのかもしれない。そういうことは責任持たにゃいかぬよ。だけれども、時間がないから、それはそれでおく。  そこで、いまも言われたように五十数カ所も出すとするなら、当然ぼくはどうしても問題が起きると思う。起きるから今日、十六日には全駐労が全国の各基地でストライキをやるという。これは駐留軍の基地でストライキをやるというのはたいへんなことですよ。私も長い間委員長をしてきた。講和発効後全国で初めて、七月の二十九日にストライキをやったこともある。それを決断するまでにはたいへんな、いろいろな諸要素を含めてやってきたもんですよ。ところがこれを今日全国でやろうとすることは何が原因しておるのか。これはさっき長官もちょっと触れられましたが、少なくとも特別給付金というものは岸・アイク声明によってスタートしたものです。私は当時、英連邦軍に関係しておったのですが、三十年から三十一年に総撤退したのです。ところがわずかの期間でこの特別給付金の適用者になれなかった。一万四千人から適用除外になったのです。三十三年の三月には離職関係の問題を閣議決定もした。初めて政府も取り上げたケースなんです。ところが肝心かなめのこの特別給付金の適用にはしなかった、わずか一年足らずずれただけで。したがって、今日のこのストライキを控えて、私は一日も早くこれらを納得いく線で成立させなければならぬと思うのです。しかもその内容は、さっきも触れられた、私も触れたように、二本立てになっておるというのだね。すると日本政府がアクションを起こして、そうして移動したり撤去したりする分には特別の金を出すが、そうでなくして、アメリカの意思によってやった分には規定どおりの分しか出さない、こうなると、これは長官もよく御承知でしょうが、職場では、たとえば板付が日本政府の要請によって岩国の基地なら岩国の基地に行く、そうすると、飛行場だけはそうであるけれども、それに関連して町のまん中に、いろいろなキャンプなんかがある、それらもやはり整理の対象になるわけです。縮小に伴ったり移動に伴って、あるいは居住地を移さなければならぬから、どうしても整理されるというケースもたくさんある。そうすると、こういう二本立てでやっておったのでは、どうしても職場に問題が起きる。また皆さんのところでも、いまでも人手が足らぬ、足らぬといっているのに、これらの苦情を処理するのにたいへんだ。だからこういう点は一本にして、いまいろいろ御協議はなさっておろうかと思うのだけれども、少なくとも、今日の駐留軍労務者のベースも御案内のとおりでありますから、いままで組合関係とも御協議なさっておろうかと思うので、そういう二本立ては一本にしたときにも、いままでお話なさっているような、そのような金額を下回らない点で一本にされる準備か意思か——意思だけでなくして準備がされておるのかどうか、それについて明確にひとつ御答弁いただきたいと思います。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 ただいまの御質問、まことにごもっともな御質問でございます。いわゆる整理という問題につきましての考え方、八月の要求段階と今日の段階とでは、基地の整理というようなものについての進展度合いというものも相当急速に進んでおるような実情にもありまするし、かたがた組合からもさようなことについての一本化の要請もございます。ストライキ等を控えてさような要請もございます。そういったような情勢も考慮いたしまして、この特別給付金の増額につきましては、当施設庁の要求段階といたしましては、人員整理による離職者についてはこれを一本化いたしまして要求することにいたしたい、そしてその実現に今後努力いたしたい、かように考えておる次第でございます。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 そうすると、いまの答弁によりますと、いままで二本立てであったのを、新しい段階として一本にまとめて予算要求する、こういうように理解していいわけですね。  そこで、細部については当然労働組合——合法的な組合ですから、団体交渉等で煮詰められると思いますが、ただ予算要求はする、こういうことですが、少なくとも今日はもう予算編成時期でしょう。それらはただこちらは要求しただけでは済まぬですよ。大蔵省との折衝で、見通しといいますか、あるいはいまの段階になって、きょうになって、二本立てできておったのを一本なんて、これは大蔵省は困る、そういって突っぱねられても困るわけです。まさか、山上長官ですから、そういうことで引っ込みはせぬと思いますが、大蔵省と、そういう点は一本化に大体話し合いがついておるのかどうか、見通しについて……。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 ただいま申し上げましたとおり、要求段階として、一本化するということにつきましてはすでに了解を得ておると私は考えております。今後これの実現につきましては、予算全体の折衝ということがまだ残っておりますが、当庁といたしましては、努力をいたしたい、かように考えておる次第でございます。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 委員長が早うやめてくれというような顔をしておるから、要望しておいてやめますが、いずれにせよ、十六日のストライキを控えての最大な課題ですから、あと十四、十五——十五日は日曜日ですから、あと一日しかないですね。その点はよく煮詰めていただいてそういう最悪の事態はできるだけ避けて円満に解決できるように強く要望してやめます。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 ただいま申し上げたような措置によってこのストライキは避け得られるのではなかろうかと私は確信いたしておる次第でございます。

三池信自由民主党

○三池委員長 次回は来たる十七日、午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。     午後四時十五分散会

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