P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
60回国会衆議院1968/12/12

沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号

発言数
3
登壇者
2
会派数
1
開催日
1968/12/12

会議録

中村寅太自由民主党

○中村委員長 これより会議を開きます。  沖縄及び北方問題に関する件について調査を進めます。  床次総理府総務長官から発言を求められておりますので、この際これを許します。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 一言ごあいさつを申し上げたいと思います。  なお、私、長い間当院の特別委員長といたしまして、委員の皆さま方の御協力によりまして職務を遂行することができました。この点、皆さま方の御厚情のたまものと厚く御礼を申し上げる次第であります。まずお礼を申し上げます。  このたび総理府総務長官に就任いたしましたので、この機会に一言就任のごあいさつを申し上げたいと思います。  私は、従来、政治生活を通じ、沖縄問題解決に特に深い関心と期待を持ち続けてまいり、かつ、微力を尽くしてまいった者の一人であります。就任後間もないただいまでありまして、多くを今後の勉強にまたなければならないところでありますが、この際沖縄問題等についての私の所信の一端を申し述べさせていただきたいと存じます。  沖縄の施政権返還問題は、わが国が当面する日米外交上の最大の課題であると存じます。このような重要な時期に総務長官に就任いたしましたことの責任の重大さを痛感するものであります。  まず、沖縄に対する政府の施策の基本方針につきましては、昨年十一月の佐藤総理・ジョンソン大統領の共同声明において述べられているところでありまして、同共同声明は、日米両国政府が、沖縄の施政権を日本に返還するとの方針のもとに、かつ、沖縄問題に関する両首脳の討議を考慮しつつ、沖縄の地位について共同かつ継続的な検討を行なうことに両首脳が合意したことを明らかにしております。  申すまでもなく、沖縄の祖国復帰は百万沖縄住民はもとより、一億日本国民の強い念願であります。そして、佐藤総理大臣が所信表明演説において、沖縄の早期返還を実現するとの決意を新たにすると強く述べられたところであります。  私は、近い将来返還の時期についてめどをつけるため、日米間の外交折衝が進められ、まず復帰の時期について明確な合意に達することこそが全国民の総意に沿い得る道であると確信いたすものであります。しこうして、復帰の時期を迎えるまでの間、復帰の際の摩擦を最小限にするため、引き続き、沖縄の住民とその制度の本土との一体化を進め、沖縄住民の経済的、社会的福祉を増進するための措置を強く推進していく所存であります。  これまで政府は、本土と沖縄の一体化をはかるための措置として、沖縄援助費を逐年増大してまいっており、本年度におきましては百五十三億円余と、前年度の百三億円余に比べて、大幅に増額いたしております。このほか、沖縄籍船舶の日の丸相当旗の併揚、沖縄住民の本土及び海外渡航の際の渡航文書を日本政府が発給するとともに、海外における沖縄住民の保護及び海外移住の事務の責任を日本政府が第一義的に行なうこととされたこと、沖縄及び本土間の渡航手続の簡素化、輸出入手続の改善、失業保険金の相互給付等々の施策をとってまいりました。しこうして、昨秋の日米首脳会談を契機として、沖縄と本土との一体化は、日米間の合意として沖縄の本土復帰に備え強力に推進さるべきものとなったわけであります。そして、この目的達成のために、去る三月一日那覇において日米流三政府の代表によって構成される高等弁務官に対する諮問委員会が発足したのでありますが、同委員会は、発足以来今日まできわめて精力的に活動し、一体化のための必要な措置について数多くの勧告を行なってまいりました。  政府としては、これらの勧告及び日本政府一体化調査団の調査結果等を踏まえながら、今後における一体化施策を総合的計画的に推進するため、去る十一月五日、本土と沖縄との一体化に関する基本方針を閣議決定いたしたのであります。今後はこの方針のもとに、明年度以降おおむね三カ年をもって、行政各般にわたり、本土と沖縄との間に横たわる諸種の障害を着実に取り除くためのきめのこまかい財政上、制度上の一体化施策を総合的計画的に実行に移しつつ、沖縄の住民とその制度の日本本土との一体化を完了し、本土復帰の準備体制を整えていく所存であります。そしてさしあたり、明年度の沖縄援助費につきましては、一体化推進の線に沿って、日米琉諮問委員会の勧告、日本政府一体化調査団の調査結果及び従来の財政援助の推移、効果等を勘案しながら、行政各般にわたり一体化施策推進に必要な経費、特に教育、社会福祉、産業基盤整備、市町村行財政等の面について重点を置きながら従来に比し大幅に拡充する方向で、その財政援助計画を策定して国会の審議をいただきたいと存じます。  次に、沖縄住民の国政参加問題につきましては、去る十月十一日に開催された当委員会において田中前総務長官から報告されたとおり、十月九日の第十五回日米協議委員会において、日米双方は、一体化関係施策を含む日本本土の沖縄施策に沖縄住民の民意を反映させるため、選挙により選ばれた沖縄の代表が日本本土の国会の審議に参加することが望ましく、かつ、有益である旨合意しました。  よって、政府といたしましては、去る十二月十日付書簡をもって内閣総理大臣から衆参両院議長に対しこの旨を通知するとともに、本件実施のために必要な立法上の措置につき検討を御依頼いたしたところであります。今後国会において慎重に御審議の上一日も早く成案を得られ、国政参加の実現を見ることを期待いたすものであります。  また、先般実施されました沖縄の主席公選は、沖繩の歴史上画期的なできごとでありました。政府は、かねて施政権の早期返還に努力してまいりましたが、さらにこの主席公選を通じて表明されました沖繩住民の意思をも考慮して今後の沖繩問題に対処してまいりたいと考えておりますが、同時にまた、新しく公選主席に選ばれました屋良主席を中心とする琉球政府と協力しつつ、沖繩の諸懸案の解決について努力いたす所存でありますので、琉球政府においても格段の努力をされるよう期待いたしておるのであります。  一方、北方領土返還問題の解決は容易ならぬ困難が予想されます。しかし、沖繩問題の解決に対する国民的熱意と努力は、同時に北方領土問題の解決にも注がれなければなりません。私は、沖繩問題と同様に、北方問題解決を目標に北方領土問題に対する国民世論の喚起につとめるとともに、引き揚げ旧島民の生活の安定、産業活動に対する助成及び漁船の安全操業等の諸問題解決のために努力してまいる所存であります。(拍手)

中村寅太自由民主党

○中村委員長 次回の委員会は公報をもってお知らせすることといたし、本日はこれにて散会いたします。     午前十時四十六分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗