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59回国会参議院1968/11/13

逓信委員会 閉会後第2号

発言数
140
登壇者
16
会派数
2
開催日
1968/11/13

会議録

久保等日本社会党

○委員長(久保等君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  審議に先立ちまして、理事会において協議いたしました結果につき御報告いたします。  本日は、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたし質疑を行ないます。  次に、先般委員の皆さまに文書をもちまして御通知いたしました十一月十八日の国際電信電話株式会社東京局舎及び北浦受信所の視察につきましては、地理的な関係等もございまして、北浦受信所の視察を取りやめ、午前中、国際電信電話株式会社東京局舎を、午後は、新宿のビル陰電波障害地域を視察することに変更いたしました。  なお、当日は午前十時三十分参議院議員会館正面玄関前を出発いたしますから、多数御参加をお願いいたします。     —————————————

久保等日本社会党

○委員長(久保等君) これより郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。  本件に関し、質疑のある方は順次、御発言を願います。

森勝治日本社会党

○森勝治君 私が、まず最初にお伺いしてみたいことは、電電公社の機構についてであります。  御承知のように、電電公社は昭和二十四年ですか、電気通信省となり、二十六年に日本電信電話公社となったわけでありますが、その以降の過程において抜本的な改革をし、たとえば当時電力再編成というようなことも起こって、電力は全国的に九分割ということになりましたが、あのシステムを採用するというような話もあり、かつ、また現在出先の通信局あるいは通信部等のこの呼称につきましては、支店あるいはまた営業所あるいはまた支社等の論議が当時かもされましたことは御承知のとおりでありますが、最近、副総裁が先般の記者会見で、来たる定例国会に提出を予定するいわゆる料金問題等の解決がなされた暁には、今度は公社の機構の改編問題に取り組む、こういうことを公言されておるわけであります。そこで、私は、この問題が、もちろん、これは国民の電信電話たるべく、そういう国民の要望に沿う、国民の期待に沿う電信電話体制というものをつくらんがために、いわば平べったいことばで言いますと、前向きの形でそうしよう、機構改正をしよう、こういうふうに私はおっしゃっておられていると理解するわけでありますが、この副総裁が、記者会見で語られた支社案なるものは若干唐突なそしりを免れない、こんな気がするわけであります。したがいまして、実は副総裁が当事者でありますから聞きたいと思ったんでありますが、出張中だそうでありますので、これはその上の総裁がおられるわけでありますから、かりそめにも女房役の副総裁が記者団に公的に語ったことは、すでに総裁の了承のもとに発表されたものと私は理解をして質問するわけでありますが、総裁ひとつこの点について隔意のない御意見をいただきたい。

米沢滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米沢滋君) お答えいたします。  ただいま副総裁が記者会見で、料金修正の見通しがついたなら機構改革したいということを発言したことは、私別に副総裁からじかに報告を受けてはおりません。しかし、業界紙等を見ますと、そういう記事が載っておりまして、その点につきまして御説明いたしますと、公社といたしましては、あまり最近大きな機構改革は実はやっていないんでありまして、電電公社が発足いたしましたときの加入電話が百四十万個でありますが、現在は一千万個になり、しかも、年間の投資が当時四、五百億円でありましたものが、現在五千二百億円と投資額において約十倍以上になっている、こういうふうな状態に対しまして、今後第四次五カ年計画を具体的に推進していく場合に、機構をどういうふうにすればいいかということは、実は、いろいろ内部の経営調査室等におきまして検討を命じておるというのが現状でございます。特に、その際考えなければならないことは、いわば分権を徹底するということが一番大事だと思います。そういたしまして全体の管理機構を整備いたしまして、ただいま御意見もありましたが、もともと電電公社の仕事というものは国民のためにあるわけでありまして、そういう角度からサービスの向上改善、あるいはまた経営を、機構を簡素化いたしまして、全体の経費の節減をはかる、こういうことのために分権ということを重視していかなければならないということだと思います。  ところで、ただいまの支社問題につきましては、検討事項の一つでありますし、また最近の十勝沖地震における通信の途絶の問題等を考えますと、長距離回線等につきましては、いわゆる長距離通信総局のようなものを別途考えるという考え方もあります。いずれにいたしましても、たとえば支社をつくった場合に、それが通信局と本社との間で段階が一つふえたと、事務が非能率になったということではいけないのでありまして、そういう点は十分考えていきたいと思っております。現在のところ、まだ経営調査室で検討中であるという段階でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 検討中であるというだけで公的発表をしてもかまわぬということですか。たとえば郵政省の場合は、御承知のようにいま公社化案なるものが出されて、大臣が、これも検討中だと言われたが、この点について郵政省はすでに関係機関に諮問をしている、こういう措置をとっているわけであります。ところが公社の場合はいま検討中だというが、検討中だといっても対外発表するからには、こういう方向でやるんだと、基本的な何かがあるはずなんです。もし総裁からお答えいただいたそういう単に素朴な思いつきで言われたとするならば、いま国民が、公社が企図しておる電信電話料金値上げに非常に全国的に反対の気運が醸成されつつある。この国民のそうした素朴な考え方というものを何か他へそらして、あっという間に料金改定を行なうという魂胆ではなかろうかというように、私のようなへそ曲がりが、自分じゃへそまっすぐだと思うんですけれども、公社の方はよく私の質問はへそ曲がりの質問をすると、こう言われるわけでありますが、私の立場からいわせれば、どうも何かありはせぬか——何もありません、思いつきだと総裁言われますが、これが単に思いつきならば、あまりにも軽率だし、検討はしてるけれども、いま外部に発表する段階でないというならば、そもそも副総裁の記者会見というものの性格と、当委員会で、私がこうして公的な立場で質問してるこの問題とをどうお考え召されておるのか。かりそめにも副総裁、電電公社の副総裁が、断片的な発表としても公的発表であることは間違いないわけであります。ならば、検討中だなどと言わずに、もう少し進んだ、細目にわたって——私はここまで表明しなさい、そういうことを言おうとしておるのではないのです。私が若干質問の前提で、その中で申し上げたように、公社が現在の機構を改正しようというのには、何と申しましても、国民の期待にこたえよう、こういう熱意がそこにあるというように私は理解をして質問してるわけです。これはもう冒頭に申し上げたとおりであります。ならば、公社からその基本的な姿勢についてのお答えがあってしかるべきもの、私はこう考えておりますので、重ねてひとつお答えをいただきたい。

米沢滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米沢滋君) お答えいたします。  副総裁がどういうふうなことで話したか、私も報告を受けておりませんので、その点は本人に聞かないとよくわからないのでありますが、公社の考えは、私がいま申し上げましたようなことでありまして、経営調査室に公社の将来の経営形態、そういう機構問題につきまして、いろいろ検討をさしておる、これが事実であります。その考え方は、先ほど言いましたように、とにかく全体の規模が非常に大きくなってきた、公社発足当時の大体機構をいま受け継いでおるわけでありまして、内容的には、たとえば通信部の仕事等は非常に量がふえておりますし、また質的にも変わっておりますけれども、機構問題はやはり従来のように本社、通信局、通信部、取扱局と、こういうふうになっておる、この四段階であります。しかし、本社の機構をもう少し簡素化して地方に分権する、たとえば支社を全国に幾つかこしらえるとか、あるいはまた長距離通信につきまして、長距離通信総局のようなものを設ける、そういうような問題について、抜本的な改革というものをいまいろいろ練らしておるわけでありまして、私自身もいろいろ考えておる点もあるんでありますが、いずれにいたしましても、副総裁がそう明快に——私の考えをいわゆる検討さしておるという事実は知ってると思います。それで言ったんだと思いますが、何もその料金問題との関係等は、そう本人が考えて言ったとは私は思えぬのでありまして、公社の考えは、私が先ほど申し上げましたのが基本的な考えであります。

森勝治日本社会党

○森勝治君 単に検討ということとでぽっと言ったというだけですから、総裁がそうおっしゃるんですから、それを私は正直に受け取って、次の問題に移りたいと思うんでありますが、このようにいまの問題が大きく出ているわけでありますから、単なる思いつきでは私はなかろうと思うんであります。しかしこれ以上、知らぬ存ぜぬというのをとやかくあげつらうこともどうかと思いますので、次に移ります。  そこで、やはり機構の問題でありますが、これは担当理事でけっこうでありますが、都市には都市管理部というのがありますが、この都市管理部の設置の条件と通信部の設置の条件との違いをひとつお聞かせいただきたい。

井田勝造日本電信電話公社総務理事

○説明員(井田勝造君) これは明確なる計数的な基準というものはございません。公社が発足した当時から事業量の膨張に応じましてふやしました都市管理部は札幌とそれから広島、この二カ所でございますが、大体そういうことでございまして、まず業務量が相当膨張してまいりました場合に、機関の数とか地域的な状況とか、その他の条件を勘案いたしまして都市管理部を設置したと、こういう経緯でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 重ねて聞きますが、管理部の設置というものは、狭義における一行政区の中につくると、こういう見解だったでしょう、基本的な考え方は。そうじゃないですか。一行政区の中に置くと、いわゆる広域行政ではなくして、市なら市の管轄だけ、広島なら広島だけ、札幌なら札幌だけの管轄、一行政区の中に一管理部を置くというのが当初設定する基準だったでしょう、そうじゃないですか。

井田勝造日本電信電話公社総務理事

○説明員(井田勝造君) 必ずしもそういうことではございませんのでして、行政区域より若干はみ出したり、ちょっと引っ込んだりした例はあるわけでございます。現状ではほとんどはみ出しているというふうに承知しております。

森勝治日本社会党

○森勝治君 それでは、広義における行政区、数行政区を集めてというふうに理解してよろしいですね、現在管理部設置の基準というものは。私は設置の基本を聞いているのです。現状がどうあろうと、そのことを聞いているのじゃないのです。かつて、いまおっしゃったように札幌と広島に設置されたときには同一行政区に一つの管理部と、こういうことであったはずなのです。それがいまあなたがいみじくもお答えになったように多岐にわたるという表現はちょっとどうかと思うのですが、数行政区に広がっているわけですから、公社がかつて設定した数行政区というのは、市町村区、市、これはもう都市です、管理部ですからまあ市域でしょうね、都市ですから。ですから町村までいかぬでしょう。市または区、特別行政区における区、こういう理解で設置したのではないですか。

井田勝造日本電信電話公社総務理事

○説明員(井田勝造君) この点、公社の何といいますか、巌密な基準というものがございません。結局具体的に申し上げますると、主たる都市を中心としましてこの市内区域というものがまあ市街地の連檐の模様とか、いろいろな関係でつくられておるわけでございますが、おおむねそれを基準として最初は中央の局ということだったのですが、それは現在都市管理部といっておりますが、区域の設定はそういう考え方でなされているわけでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 そうしますと、これから機構を検討するということでありますから、当然そういう問題にも言及され、論議されることだろうと思いますが、従来失礼ですが、私どもが公社の本社に問い合わせをいたしますと、狭義における行政区の単位というふうに私はお答えをいただいておるのですよ。ですから、きょうこの公的な立場でそういうお答えをいただいたわけでありますが、それが公社の巌たる基本方針だというふうに私はここで、私のかつてお答えいただいたほうは、間違いのお答えをしたのだというふうに私は私の頭の中を整理したいと思うのであります。よろしいですね。

井田勝造日本電信電話公社総務理事

○説明員(井田勝造君) 私が申し上げました趣旨は、都市管理部設置の基準といったようなことでございまして、単独の電話局の設置とか、その区域とか、そういうことに関する問題ではございませんので、その点お断わりをしておきます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 私、きょうは数時間いただこうと思ったら、非常に関係の皆さんからはしょってやれというので、私はできるだけ急いでやっているのですが、私はそういう質問はしておったつもりはないのですよ。管理部という呼称をもって私は質問をしているわけですから、電話局の設置基準等なぞというおこがましい質問をしたつもりはありませんので、その点、お答えいただきましたが、ひとつ誤解をなさらんでお答えいただきたい。  そこで、そうなりますと、狭義における一行政区を一管轄とするばかりでなくして、数行政区にまたがる場合もあるということであるならば、たとえば、これは一つの例ですが、これは仮定の事実に対してお答えできないということであればそれまででありますけれども、たとえば、私の選挙区であります埼玉県の県南地方の人口稠密は、皆さん御承知のように全国一であります。電電公社がいかなる計画をもってしても、公社の計画が追いつかないほどこの県民の電話に対する熱意、期待というものが非常に旺盛なところであります。しからば、従来はたとえば四万以上ですか、四万以上の加入があれば管理部をつくる公社の設置基準というものがあるわけでありますが、いまのお話でありますならば、戸田橋を渡って埼玉県に入り、戸田橋から大宮までは一衣帯水の状態でありました。現在は屋根から屋根続きであります。したがって、これはいわゆる市町村との境界の区別もさだかでないほど人口が稠密です。人家は蝟集をしております。したがって、こういうところは、たとえば川口、蕨、浦和、与野、大宮というふうに、同じくらいの人口を擁する都市が集中し、軒を連ねておるわけであります。したがって、こういう場合におけるいまあなたがおっしゃったような広域の管理部という設置構想というのは、いまお答えどおりであるならば、理論的には可能だと、こういうことでありますね、私はたとえ話で、いまものにたとえて申したわけでありますが。

井田勝造日本電信電話公社総務理事

○説明員(井田勝造君) 埼玉県の加入電話というものが非常に膨張いたしまして、一通信部長の手にあまるという状態になったときには、埼玉を二分いたしまして、現場管理機関を二つつくるということは、理論的に当然そういう措置をすべきものであるというふうに考えます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 ことばを返すようですが、お話はわかりました。ただ、通信部長の手にあまるというようなことが、限界がどうかということになると非常に問題があります。たとえば、いま埼玉は三十六万程度の電話をつけております。埼玉県の人口の約一割であります。三十六万ということになりますと、四国四県が二十九万でありますから、それを凌駕いたします。広島電通管内が約四十九万であります。中国電通管内に迫ろうということであります。そうなれば当然、いまの通信部管内、昨年も一昨年も、通信部のみを例にいたしますならば、全国一の架設増であります。そうであるならば、行政では東京都と埼玉県と分かれておりますが、県南の大宮以南−大宮以西とか、以東ということばは使いませんが、大宮以南の東京と境を接するところは都内並みであります。人心も、政治的にも、経済的にも何ら、寸毫都内と分け隔てのない、こういう状態であります。ただ行政区で東京都と埼玉県というふうに分かれておるところであります。したがって、そういうところの、先ほど申し上げたように、県民、国民の期待というものは、なぜ行政区が違って電電の電話の設置基準も違うのであろうかという素朴な疑念があるわけであります。まあ最近はだいぶ考えているそうでありますが、何といっても都市におけるこの対策と、さて埼玉県ということになりますと、これは農村と同じ対策をされているわけであります。ですから、こういう問題については、ひとつとくと、国民の期待、県民の期待というものが特に電話に集中している今日においては、そういう新事態に対応したその方策をひとつ立ててもらいたいと思うのであります。  そこで次の問題に移りますが、いま総裁のことばの中にもありましたように、たとえば地方の通信局を支社という呼称をしてもという話もありました。これは昭和二十八年当時、いまから十五、六年前も支社案が出ました。先ほど私も若干ことあげ申し上げましたが、電力が九分割したときに、当時地方通信局がやはり十でありましたから、それなら十だけにするか、電力並みにするかという議論が十五、六年前にあったわけであります。私をもって言わしむるならば、もし支社制をとるとか、そういうことであるならば、十五、六年前、すでに電気通信省から公社への移行の過程におけるこの論議あるいは公社スタート直後における論議というものがまだ堂々めぐりをして、十五年の歴史の後にこの問題が再燃されたような気がしてならぬわけであります。ところが電話の需要はどうでありましょうか。埼玉県の例をとりましても、十五年前は、埼玉県の電話の人口は、いまの浦和の電話の一局分だけです、比例から申しますというと。そんなにも目まぐるしく発展しているのに、電電公社の機構の改革というものは十五年たってまだ堂々めぐりしているような気がしてなりません。過言ならば私はお許しをいただきたい。私はそんな気がしてならない。加入のほうはどんどん進む。しかし機構の問題については十五年間ぐるぐる渦巻のように回っているような気がしてならないわけであります。そこで、やはりそういう機構の改正その他にわたって御検討されるならば、たとえば通信部という呼称についても、当然これは御勘考あってしかるべきものと思うわけであります。かって通信部ができた当時、私の経験でありますと、浦和で何かの会合がありますと、浦和の電話局の局長のほうが上であります。公的な席にすわるときに通信部長は末席であります。私は二、三度、これは違うといって、私もほかの立場で参加いたしておりましたから、入れかえしたことを覚えております。まだ——他の機関を引用してはあまり、これは適切なことばはありませんが、他にも、まあ通信部というような呼称をもって呼ばれるところがあります。他の機関はいずれもこれはほんとうにもうわずかな人間、わずかな規模であります。これがどうも県民が混同しがち、最近のように、埼玉のように、通信部がたいへん仕事すると通信部の古参の実力と申しましょうか、価値が上がりますけれども、どうしてもこの通信部というのは、私どもの目から見るならば親しみにくい。たとえば通信部というこの格の問題で、本社に部があり、各通信局に部があり、さらにまた大きい複局、複局内でも今度はそれぞれ部があるわけであります。浦和の電話局にも部が数個あるわけであります。そこで、通信部などというと、どうも、加入者といわず国民の立場から言うと混同しがちであります。ですから、私はやはり名は体をあらわすなんて古風なことは申しませんけれども、やはり国民がすぐわかる、ああそうかといってわかるような名前、あるいはまた親しみやすい呼称を持ってしかるべきだと思うのであります。ここでたとえば、あれは通信部を管理局にしなさいとか何だかんだ、そういうことは私は申しあげる意思はありませんけれども、少なくとも現在通信部の行なっている機構にふさわしいような名前、国民や市民から信頼を寄せられる、そういう適切な名前をつけることが、私は親しまれる電信電話公社になる一つの道ではなかろうかと思うのであります。ですから、そういう問題についての御勘考もいただけるかどうかひとつお答えをいただきたいと思います。

米沢滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米沢滋君) 先ほど御答弁いたしましたが、全般的な機構改革を考えておりますが、通信部というのも、確かにいまお話しのように、たいへん外から見た場合に、現在の中身と、それから名称との間に不十分な点があるという御指摘、私も大体同じように考えておりまして、具体的にどういう名前をつけるかということについては今後検討を進めていきたいと思います。公社の発足いたしましたときの通信部は、大体現場を管理するということが主体でありましたが、いまは、いろいろの工事を自分でやったり、それからまた営業関係とかいろいろなそういう面、あるいは営業におきましても、自分で作業するようなものがありまして、内容的にも、同じ通信部という名前でありますが、非常に変わっておるという事実は、御指摘のとおりであります。今後の検討事項の一つにしたいと思っております。

森勝治日本社会党

○森勝治君 それでは、次の問題に移りたいと思うのであります。  職員の保健衛生の問題について、私はお伺いしてみたいと思うのであります。  厚生局が、昭和四十二年度の職員の健康管理についてという、いわば電電公社における職員の健康白書なるものを発表されたことは先般でありますけれども、この内容を見ますと、かつて結核が電電公社の職業病だとまで酷評された時代があったが、これは、最近の医学の進歩でもうそういう懸念はなくなった。ところが今日はどうだろうか。電電公社の最も多い病気は精神疾患の問題であります。自律神経の失調等の問題、さらにもう一つは胃腸の障害であるわけであります。肺結核から自律神経の失調、胃腸、しかもこの神経関係の病気は若年の職員に多く、片や胃腸障害は高年層に多い。他の部門ですと、他の会社、工場等は、高血圧等が高齢者に多いのでありますが、電電の場合には胃腸疾患が多い。私はこの辺が電電公社の職業の特殊性のなせる、悪業と申しましょうか、職業上からよって起こる障害ではなかろうかと思うわけであります。かつて肺結核がそういうふうに呼ばれたわけであります。したがって、昨年のデータでもわかりますように、精神疾患が二十代、三十代に多い、こういうことになりますと、一体公社はこの職業的な雰囲気がかもす——雰囲気がかもすなんてなまやさしい問題ではありませんけれども、職員はまじめに社会公共に奉仕しようとして、電電公社が要求をする、あるいはまた課する負担に耐えようとしてもろもろの近代的な文明の利器に取り組んでいるわけであります。しかも真摯にまじめに熱心に取り組んでいる。その結果が今日のように精神疾患となり胃腸障害の多数を出すということは、まさにこれがゆゆしき大事ではなかろうかと私は思うのでありますが、こういう点に一体公社はどう考えておられるのか、まずこの点からお伺いをしてみたい。

今井一郎日本電信電話公社厚生局長

○説明員(今井一郎君) お答えいたします。  四十二年度の健康管理者の数の報告によりまして、従来電電公社におきまして結核が第一位であるといいましたが、四十二年度から従来の結核の第一位が下がりまして、精神疾患が第一位に上がってきたということは、先生の御指摘のとおりでございます。ただ、この精神疾患の絶対数でございますが、これはほとんど横ばいでございまして、消化器疾患につきましてもほとんど横ばいでございます。結核が非常に多かったのが、先生もおっしゃいましたように、医療機関の整備あるいは一般の医療技術の進歩並びに公社の健康管理の強化、そういったものが効果をあらわして、結核がきわめて少なくなった、したがって順位といたしまして、精神疾患が上にまいりましたのは事実でございますが、絶対数そのものはそう大きくなっておりません。ただ四十二年度において精神疾患が若干ふえておりますが、それは疾病構造の変化に対応いたしまして、精神疾患等に対する健康管理を相当強化いたしましたために、従来潜在化しておりましたものが表面に出てきたためであろうと、こういうふうに考えておる次第でございます。  それを前提にいたしまして、先生がただいま御指摘になりましたように、若年層における精神疾患並びに老年層における成人病、胃腸疾患並びに循環器系疾患、こういったものの多いことは事実でございます。しかも、こういう疾病は非常に一ぺんかかりますと、直りにくいと、いわゆる長期慢性疾患でございますので、日常から十分注意しなきゃならぬ、あるいは本人のおのずから持っております素因によるというような場合が非常に多いと思っておりますので、これに対しまして早期発見と早期治療ということを眼目にいたしまして、いままでの結核対策というものを大きく変更いたしまして、こういう精神疾患並びに成人病に対する健康管理に重点を変更してまいってきております。  なお、若年層の精神疾患につきましては、いろいろ技術革新等による不安感というようなものも考えられますので、これらにつきましては十分訓練を行なうことによって、職員に対する不安感を除去するようにつとめておる次第でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 いまのお答えにもありましたように、私も先ほど若干指摘いたしましたが、二十代、三十代等の若年のトップは神経疾患、さらに五十代等の高年齢層はいま私が申し上げたように循環器の疾患だという。しかも、それらの中で千人のうち五十七名は被健康管理者だと、こういうことであります。昨年がそうでありますから、ことしはたぶん五十九名ぐらいになったのではないかと思うのでありますが、しかもこの三十代、四十代、五十代の各世代を通じて消化器疾患が疾病の第二位ということであるわけであります。しかもこの消化器の疾患の五〇%は胃腸病だといわれています。しかもこの胃腸病というものは神経性の疾患ということをよくいわれるわけであります。そうなれば、一体電電における循環器疾患の中の、特に胃腸病の問題は、精神疾患とは裏はらの関係だと、こういわれるわけであります。残る五〇%というものは肝臓だ、こうなりますと、電電の従業員の職業上の病気というものは成人病である。しかも、精神病、こういうことに相なります。そこで私は、かつて電電の業病といわれた、電電の代表職業病といわれた結核、今日の神経疾患、胃腸障害がなぜ起こってきたのかということを素朴に私は私なりに考えてみたわけであります。かつて西欧文明がわが国に怒濤のごとく押し寄せましたときは、御承知のように、通信機もそうでありますが、その他の産業機械もそれであったごとく、大体機械が外国人に当てはまるようにできておりますから、身長の低い日本人に適切ではなかったが、当時の機械化文明の場合には、そうした西洋人が使う、外国人に適当な機械に日本人が取り組んでおったわけであります。それから日本の産業の興隆に伴い、各種の産業機械等が日本人に適応する、日本人の肉体、体力に適応するような改良が加えられましたが、最近では電電公社の機械というものは、一体従業員の立場ということは、私をして言わしむるならば、何ら顧慮することなく、文明の飽くなき追求ということばは非常にけっこうでありますけれども、その機械を駆使するのは電電公社のその場に働く労働者諸君でありますから、労働者諸君の体力というものを十分勘考の上に、これらの機械が開発されてしかるべきだと私は思っております。ところが、今日これは時代の要請とは申せ、電電が機械化を行なっている、合理化を行なっているこの姿というものは、こうした電電に働く労働者の立場、体力等を何ら顧慮することなく、一方的に機械の開発を行なっているような気がして私はならぬ。これを断定することは、御異論があるかと思うのでありますけれども、今日のように胃腸病あるいは精神疾患というものが多く、電電の二大病気として統計上にも上ってきた今日においては、私はその感を深くするわけであります。なるほど一方には電電公社の研究機関というものは他に追随を見ないりっぱなものであります。最近は、伊豆等にも膨大な用地を取得して新しい機械の開発に取り組んでおります。ところが、片や最も大切な生産源であります労働者の健康管理というものはどうでありましょう。私は先ほど冒頭に電電公社の機構の問題について言及をいたしましたが、昭和二十四年電気通信省が開庁以来、あるいはまた、二十六年電信電話公社が開設以来、その当時の医療に対する心がまえと今日どれほど隔たりがあるだろうか。私をもって言わしむるならば、十五年前の電電公社のスタートの医療対策というものと今日の医療対策は基本的に全く異ならない。長い間一つの精神を守り通すことはたいへんなことであります。それは尊敬いたしますけれども、いま申し上げたように、機械が次から次へと開発されている現今においては、当然それにふさわしい健康管理があってしかるべきものと私は考えているわけでありますけれども、重ねて申し上げますが、依然としてこの健康管理については同じ。私は、こういう点に多大の疑問を寄せているわけであります。たとえばいま宇宙旅行、宇宙探検等の問題が盛んに全世界の話題となり、具体的に進捗いたしております。これらの航空士の諸君には、その場における労働に適応するような食糧の開発等をすでにやっております。皆さん御承知のとおりであります。かつて大陸を震憾さした日本の軍国時代も軍隊においては食糧開発をやった、まあこれは携帯食糧とか何とかいって盛んにやった時代がある。しかし今日のように電電の機械が次から次へ開発されて、電電の至るところの諸君は五十の手習いをやらなきゃならぬ。五十の手習いを強要されている、強いられている。この現状の中で、電電の労働者にのみよき産業労働者たるべきことを期待することはけっこうでありましょうけれども、再生産の場をあたたかい目で顧慮してやらない、考えてやらない限り、電電の労働者の肉体がむしばまれていくことは当然であります。なるほど、昨年とことしは横ばいだということでありますけれども、かりそめにも職業から生まれてくるような、この肉体的な疾患のような、私は気がしてならぬわけでありますが、こういう問題については、さらに機械の開発と同様に当然労働科学の研究の点にも手を染められてしかるべきだと思うわけでありますが、こういう点については厚生省等のそういうデータや他の産業部門に行なわれる、そういうデータのみを集めておっても、新しい機械に取り組んでいる電電労働者の健康の管理には私はならぬと思う。御承知のように機械室へ入っていく場合に外界と遮断された方式の機械室もあるわけです。御承知のとおり、かつて日本人のからだに適当なように機械をつくったけれども、今日の電電公社のこの機械というものは、むしろ機械に人間のからだを合わせる、いわば人体改造を余儀なくしておる、要求している。今日の日本の産業の中で、人体改造を要求する職場が、電電ほどきびしく締めつけてくる職場がどこにあるだろうか。私は公社の管理者の諸君にこの点を特に御勘考いただきたい。たとえばことばをかえますけれども、電信電話公社法の中にも、従業員の諸君が一致協力して電気通信産業を興隆し、一定の利潤があるときにはこれを職員に還元するというふうに、一つの問題も示されておる。これをもって全般を推しはかることは至難でありますけれども、こういう電電公社法に盛られるような精神というものは、電電公社に働く労働者の特異な、しかも特殊な立場というものを私は顧慮したもの、こう考えるわけであります。私は、重ねて言う。電電公社は昭和二十六年発足以来今日まで職員に対する保健衛生業務というもの、施療というものが、まさにこれは十五年遅々として進まなかった。昭和二十六年ですから十八年になりますか、遅々として進まない。これはいかにまじめな諸君であろうとも、病魔に肉体をさいなまれることは当然であります。したがって、今日以降も機械を開発するのはもちろんけっこうでありますが、それと同様にこの開発された機械に取り組む、しかも肉体の改造を余儀なくされるような、そういう機械に取り組んでいるわけであります。次から次へと新しい機械が生まれますから、三十になれば三十の手習い、四十になれば四十の手習い、五十になれば五十の手習いをやっておる。こういう職場が全国どこにあるだろうか。この特殊な電電の事業、しかもその中で公社の要求する、期待する国民のための電信電話たらしめるべく従業員はししとして努力をしておる。このことは私ども高く評価しなきゃならない。しかも、職業を通じて社会公共に奉仕しようとして真摯に取り組んでいる諸君が、その職業に熱心なあまり、その職業によってもたらされたこういう精神疾患や胃腸障害等の問題については万全の策を当然講ずべきが至当であるし、またそのことについては、そういうことが起こらないように予防保健の面にも当然力を入れて私はしかるべきだと思うわけであります。したがって、この問題についてとくとお答えをいただきたい。

今井一郎日本電信電話公社厚生局長

○説明員(今井一郎君) お答えいたします。  二十八年からの保健行政が遅々として進んでいない、あるいは保健行政に対する関心が低いというようなお話でございましたが、確かに従来はこの保健に対しまして特に医療機関、こういったものは、患者が出ました場合にはそれをできるだけ早くなおしてやるというような、どちらかというと、受け身の態度に終始していたかとも思います。しかし、先ほども先生の御指摘にもありましたように、最近の公社の発展あるいはその間におけるところの職員の疾病構造の変化、こういったものに着目いたしまして、むしろ日常から職場におきますところの各従業員の健康の状態を十分観察いたしまして、早く異常を発見し、これを健康管理医に連絡し、異常であれば、直ちに病院のほうに送る、こういったようないわば日常の管理というものを徹底いたしまして、病気そのものにかからないうちに、早期にこれを発見して健康状態にさせて十分働かせる、こういった体制、すなわち健康管理を主体にしたところの体制に変えて着々進めておるところでございます。しかし、こういうふうな形になりましても、先ほど先生がおっしゃったような労働衛生科学方面、こういった研究、これはまだ必ずしも十分とは申せません。これからの公社の進展というものに即応して、全職員が健康で職務に専念できるように、そういった方面の研究につきましてもこれから着手してまいりたいと思っております。

森勝治日本社会党

○森勝治君 いま予防の問題についても特に力を入れるということでありますので、私はその点に期待をしたいと思うのでありますが、下部の施療に従事する諸君は、そのいま局長がおっしゃったようなことがすでに下部に伝わって、逆に動揺をきたしておるわけであります。たとえば局長のことばを今度は下部段階で直ちに実行いたすこととなれば、保健行政に力を入れるということでありますから、従来電電公社の場合には施療を中心としてやってきた、すなわち看護婦の諸君を中心としてやってきたものが、今度の公社の、これからお立てになるんでありましょうけれども、その予防中心、保健中心になりますから、保健婦の採用——保健婦を採用したのは公社の歴史はまだ浅いのでありますけれども、保健婦の皆さんを中心としたいわゆる地方の電電の保健行政ということになってまります。そうなりますと、医療に従事した看護婦の諸君はいま私どもは一体どこへ行けばいいか、こういう訴えをしておるわけであります。もちろん公社全体の数からいたしますならば、医師の数、看護婦の数、保健婦の数はこれはごく少数と申せましょう、しかし、従業員の健康を預かって心から健康維持につとめたこれらの諸君にかりそめにもそういう動揺を与えるということも、またこれは適切な措置ではないと私は思うわけであります。さらに、また健康管理所等の問題も二つばかりできておるわけでありますが、こういう制度はどんどん活用して、少なくとも各地方通信局ごとに一カ所くらい置いて、総合的に、抜本的に、積極的に、勇敢に職員の健康維持管理のために努力をしていかなければならぬと思うわけであります。なるほど絶対的な厚生予算というものは、たとえ若干ずつではありますが、ふえてまいりました。しかし、三兆二千億余の金をいま設備に投資しようとするこの中における再生産の場の医療行政、健康管理の問題に対しましては、そこに投資される額はわずかであります。私はここに電電公社が国民のための公共性というものを、ややもすると忘却しておるような気がしてならぬ。それはなぜか。利潤追求を最近はどうも旨としているような気がしてならない。したがって、診療所といわず、たとえば、厚生施設等におきましても、この改善というものはなかなか顧みられていない。従業員諸君がたまりかねて自分たちの金を拠金して、たとえば、大阪では電通会館を従業員がみずから自分の拠金でつくるというような、厚生施設をつくるというような、こういう姿になってくるわけであります。その他の弱小の診療所、休養所、保養所等の姿はどうであろうか。まさにそれは老朽施設ではないだろうか。片やどうだろう。時代の要請とはいいながら、電電公社の庁舎というものは、全国至るところりっぱなものができて、町で一番りっぱな建物は電電公社だとはやされるようになってきた。電電の労働者はしあわせだ、冷暖房はあるといわれている。冷暖房のあるのは機械室ばかりで、労働者の働く場にはそれがない。人間より機械を優先、第一義的に考えている電電公社のこの姿を見て、おそらく一人一人の電電労働者というものは深い憤りを持っているだろうけれども、電電労働者の諸君は、それは理性ある優良な諸君ばかりであるから、心の中では思っても、なかなか口には出さない。その結果が今日のようなそういう精神病、胃腸疾患というものがふえてくるような結果になってきたような気がしてならぬのであります。たとえば、私はこれは一例として申し上げるわけでありますが、私の地元の浦和逓信診療所の例を申し上げましょう。あそこはいわゆるツンドラ地帯とかつて言われていたところに診療所をつくった。雨が降れば水が出る。おもてを通ればやはり振動が激しい。医者が聴診器を持って患者に当てようとすれば、その聴診器と医者の体と患者と三者が一体となってがたがた動くのです。この現実の姿、これが人間が人間を見る診療所の姿だろうか。労働基準の立場からいうならば、これは労働基準法に違反しているといわざるを得ない。関係者が一日も早くその改善の陳情をすれば、公社はいま医療行政について抜本的な対策をしているといっている。抜本的な対策をしているといっても、三年の歳月は過ぎた。どこが変わったか。私どもがこういう問題を国会などに持ち込むというと、根太が痛めば根太だけなおす、いつもそういって問題になると取りつくろう。破れたところをつくろう。なぜもっと根本的に考え直さないのだろうか。また他の診療所等はどうだ。外側のペンキがはげて、そのはげた姿がこれはまことに変わった表現であるけれども、きれいな花のようになっている。それでも何年もそれを放置している。これで職員は働け、健康で働けといっても、再生産の場がそのようではどうにもならぬではないか。片やどうだろう。国民の期待と要請のもとに電話局は次から次へ建つ。建つ電話局は弱小電話局と称してほとんど無人局。電話局はどんどん建つけれども、そこに働く諸君のいこいの場は依然として暗くじめじめとしている。まさにそれは陰うつそのものだ。これで電電の職員はほがらかで神経質にならぬと総裁がいかに豪語しても、これは無理な注文というべきではないかと私はそう思う。私はよそでよく言われる、電電の諸君はどうも神経質のような気がしてならぬ、こう言われる。だから私はまぜっ返して神経の仕事に従事していれば、多少そういう傾向はあるだろうとしゃれを飛ばすわけでありますけれども、そうしたしゃれを飛ばす私の心の裏には、世間の知らない病魔にむしばまれていく、しかも、職業病になっていくこの現実の姿というものが、どうしても私の脳裏から離れることができないのであります。私は浦和逓信診療所の一つの例を言いましたが、片や関東逓信病院の姿はどうだろうか。電電公社職員の昭和四十四年度の新規募集にあたっても、その募集の条件の中に何と書いてあるか。近代的な医療設備を誇る電電公社医療施設と書いてあるではないか。関東逓信病院をはじめとし、各所に医療設備が充実していると書いてある。これは電電に働く労働者の読むもの、電電の医療設備に対する対外的な、いわゆる公的な約束です。ところがそこへ行こうとすればどうだろうか。諸君は診療所にかかるよりも、一般開業医に行こうとされる。従業員が部内の医療設備を見放して一般の開業医、他の病院に自分の体を診察してくれと持ち込むその従業員の気持ちを総裁以下は何と心得るか。また従業員に見放された公社の医療施設というもの、医療行政というものは一体どうなるだろうか。それが価値のある医療施設であり、価値のある医療行政だろうか。私は多大の疑問を持たざるを得ないのであります。  私はことばは激しい表現をいたしましたが、私の素朴な考え方をいま申し述べておるわけであります。期待される電信電話事業、期待される従業員、期待される電信電話公社たらしめるには、再生産の場におけるそういうものにも深く思いをいたし、手を差し伸べることが電通事業を盛り上げる公社の管理者としての責務ではないだろうか。これなくして、労働者のみをこき使う、労働者のみに重労働をしいる、これであっては片手落ちもはなはだしいし、ほんとうの国民のための電信電話への道は開けてこない、私はこう思うわけであります。したがって、私はことあげいたしました浦和逓信診療所の問題にいたしましても、一体あの施設というものが電信電話公社、いわゆる電電の診療所の設置基準に全部合格するのか、全部かなったものかどうか多大の私は疑問を持つわけであります。だから、この点について担当局長からお答えいただきたい。私は時間がないから診療所の問題については浦和の診療所一つのみをことあげした。しかも、ここには歯科という科があるけれども、五、六年前までは日雇い医者を充当した。日雇いだ。なるほどアルバイトと呼称はりっぱだけれども、その実は日雇いではないか。電電公社が日給を払って、いわゆる人夫賃を払っておる。しかも、ばかばかしいからみんなが来ない。来なくなると職員に歯科の患者がいないからだといって今度はその人夫の、アルバイトの医師すらも派遣をしない。もちろん医師というものの絶対数が不足でありますから、だからこの充足しがたいことは電電公社といわず各地方の機関も医師の充足については頭を悩ましておる。これはわかる。わかるけれども、だからといってほおっておいてよいということではない。電電公社の資料を見ても医師の不足は全国で十三名といわれておる。なぜ医師というものがこのように一体地方の診療所に充足できないのか。これだけ日の当たる産業といわれ、これだけ国民から期待を持たれ、これだけ充実した産業の中で、なぜ電電公社の医者が充足できないし、診療所の設備が完備できないのか。浦和診療所へ行ってみたまえ。診療所の設備の器械は何年前のか。関東逓信病院に行ってみたまえ、近代医療の粋を集めておるではないか。しかもその中には、いままでその器械を扱っておった医師がやめるとほかの人がもてあましてできないので宝の持ちぐされの医療器械があるではないか。私はこういうところに、先ほど総裁が言う現場中心主義なんということはまっかなうそだと、この一つの医療行政の姿を見ても私は断言してはばからない。ほんとうに電電公社の従業員をして企業意識に目ざめさせ国民の電信電話公社社員たらしめるためには、やはり現場の諸君をもっともっと優遇しなければいかぬではないか。なるほどどんどん幹部への道を歩む諸君もいるだろう。四十年、五十年、課長にもならず係長にもならずその一生を電電事業に捧げる諸君の数多くいることを公社の幹部諸君は忘れてはならないと、この人たちが電電の最も下積みであり、最もりっぱな功労者ではないかと思う。しかも、こういう人たちは地位にも恵まれず給料にも恵まれませんので、したがって、他の高い開業医にかかるわけにはまいらぬ。貧しい医療設備である診療所を利用せざるを得ない。こういうことも、特に本社の幹部の皆さんは考えていただかなきゃならぬと、私は若干ことばが多かったわけでありますが、先ほど質問いたしました点についてお答えいただきたい。

今井一郎日本電信電話公社厚生局長

○説明員(今井一郎君) お答えいたします。  病院あるいは診療所等のこういった医療機関の整備につきましては、何といっても、本来の電信電話設備のほうに重点が指向されて、なかなか思うように整備ができないというのは、これはやむを得ないことかとも思いますが、それはそれといたしまして、先ほど御指摘になりましたような地方にございますところの診療所等の老朽設備につきましては、逐年これが整備をはかってまいったわけでございますが、何分にも全国に六十四カ所もございますので、なかなか一度に手が回らないといったようなのが実情だろうと思います。そこでこれからの電電公社の飛躍に備えまして、先生もおっしゃいましたように、これからの従業員に対するかまえも十分備えていかなければならぬということで、こういった病院、診療所等の医療機関の整備につきまして社内でも十分討論していただきまして、どういう方向でこれを整備するか、その場合には当然郵政省の病院なども総合しておりますし、さらに一般の医療機関も整備されてまいりました。こういった全体的な状況を判断の上で、あの公社の医療機関の整備についてのビジョンを策定いたしたわけでございます。しかも、それは先ほど申し上げましたように健康管理を主体にいたしまして、病院などにおきましても高度の診療をやると同時に、診療所、医務室等のお医者さんの技術的な研修、こういったものにも十分参画、参与できるように、そういうような考え方のもとに医療機関の整備をはかるようにいたしたわけでございますが、診療所、医務室、これにつきましては何分組織的にも非常にいま複雑な事情にもございます。さらにこれを統合するというような考え方を打ち出しましても、非常に散在しておりますし、そこに働いておられる職員の方の異動を伴いますもので、そういった面で、まだ診療所、医務室等についての根本的な整備計画というものは現在でき上がっておりませんが、鋭意現在検討中でございます。  そこで御指摘の浦和の診療所でございますが、これにつきましては、すでに古くから施設の老朽状況に目をつけて、これを通信部の新庁舎をつくります場合に、そこに統合することの案も提案いたしたわけでございますが、場所等からの点で、これが実現を見ずに今日に至っておるわけでございます。しかし、聞くところによりますと、都市計画によりまして、現在の診療所も立ちのきを余儀なくされるというようなことも勘案いたしまして、これが建てかえにつきまして早急に検討してまいりたいと思っております。  なお歯科医師の問題につきましては、これはもう先生も御指摘になりましたように、歯科医師全体に、日本全国についてこれが数が不足しておりますので、われわれといたしましても、鋭意これが充足に努力はしておりますのでございますが、何分にも一般開業医との間に相当の懸隔もございます。そういったことでなかなかこれが確保が困難である、しかし困難であるということでこれを放置してはなりませんので、処遇上の問題とかあるいは医者としての魅力であるところのいわゆる技術的な研究というものが十分達成できるような方策というものも加味いたしまして、これが確保について鋭意努力いたしておる次第でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 まあ私は精神病が第一だと申し上げましたが、さてそれでは、この病気にかかった諸君の治療はどうかというと、東京にこの精神病棟が、病棟ですよ、あるだけではないですか。むしろこういうのは伊豆逓のような、もちろんあれは結核が主であったでしょうけれども、伊豆逓のような広大な、しかも静寂なところにこの病棟を建てるのがしかるべきであります。だから、そういう点については当然いま電電の中で一番これが数多く発生——残念ながら発生しているわけでありますから、この点には当然医療制度の拡充をはかるべきではないかと思うのであります。  そこで時間がありませんから、私は次の問題に移ります。  それは電電の医療に従事する、なかんずく医師の人事管理の点についてであります。これは他の官庁もやや似た形態があるわけでありますが、まことに失礼な表現であります、過言ならばお許しいただきたいが、電電では医師に対する人事管理というものは全きを期しておるのかどうか、完全に電電公社の掌握のもとに医師の人事管理の運営が行なわれておるのかどうか、具体的にそのものずばりで聞きたい。

今井一郎日本電信電話公社厚生局長

○説明員(今井一郎君) お答えいたします。  医師が非常に不足しておりますので、この医師の確保なんかの問題につきまして、任命権者である通信局長などが絶えず腐心しておるわけでございまして、ただ任命とかそういった面につきましては関東逓信病院並びに大阪逓信病院、この二つの院長、副院長あるいは各科の部長、これは総裁の任命になっておりますが、その他の病院、診療所、医務室長、こういったところの方々を、その他の病院では院長は当然総裁のあれになっておりますが、その他は各通信局長の任命になっております。それで一般の医師あるいは一般の検査技師とか職員、これはそれぞれの病院長が任命するということになっております。したがって、ほかの電報電話局の機関と同じように、公社の人事に対する、あるいは人事管理というものは筋が通っておるというふうにわれわれは考えておる次第でございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 いま大学等で医療制度の問題をめぐって種々の紛争が惹起されておりますけれども、いま電電の中のこの医療の医者の人事管理の問題については、若干厚生局長は語尾を濁しておりますけれども、威令が末端まで行なわれておらないのではないですか。電電の医師の中に派閥が横行しているとは私は思わない。しかし、他の機関等の動きを見ると、そういう点もある。電電の医療の中にもそれがどうも内蔵されているような気がしてならぬ。あながちこれは私の単なる杞憂であるならば、これにすぐるものはないのでありますけれども、どうもそういう気がしてならぬ。だから、こういう点については、私は十分電電公社の総裁の威令が行なわれるように、かりそめにも医師といえども電電の禄をはむ場合には、電電公社のりっぱな職員でありますから、総裁の指揮統率のもとに十分行動ができるように、掌握できるように、ある特定のグループが医師を出し入れするような、引き出しから次々と辞令を出すような、そういう情けないことをしているということは私は申し上げない。電電公社はもっとりっぱな国家機関であるから、そんなことはちゃんとおやりだと思うけれども、どうもそのようには受け取れないような節がある。これは私は率直に疑問を皆さんに投げかける。何か問題があれば、さっと医師を引き揚げてしまうようなこともあるということで、国鉄の中にもそういう例がありますが、まだ電電に比べて国鉄の医療の人事管理のほうがまだ私はましのような気がしてならぬ。もっとも皆さんから申しますならば、国鉄も電電も同じと言われるかもしらぬが、私のこの偏見をもってするならば、あえて私は偏見ということを申し上げますが、私のようないなかざむらいが見る目では、どうも国鉄よりも電電の医療のそういう人事管理の面についてはまずいような気がしてならぬ。これはまさか公的な立場で局長が自分たちの欠陥なんかなかなか言えるもんじゃないし、言いたくても、言いたいんだろうけれども、これは言わないでしょう、おそらく。ほんとうはここでぼくは厚生局長にお願いするのだが、全く困ったものだ、一日も早く人事管理の全きを期したいと、勇気を起こしてお答え願いたいけれども、あなたも公的な立場でそこまで言うわけにはいかないでしょう。あなたの苦しい胸のうちを私は聴診器を当てる資格はありませんけれども、そういう面の人情の機微に触れた私は発言をしたわけであります。ぜひとも電電公社の名誉のために医師の人事管理を十分やっていただきたい。  それからいま看護婦の定数は若干五、六十名ほど全般的に上回っておりますけれども、しかし医師の不足が特に関東の数局におきまして、数診療所におきましてはもう五年も六年も医師が充当できない。逓信病院という近代文明の医療器械のりっぱなものを駆使しているものがあるのに、すぐ関東近効の各診療所では医師がおらないという、こういうべらぼうな制度がある。ここに私は人事管理の全きを期し得ないということの指摘をする一端があると思うのであります。  他の職員はどうだろうか、これは私は浦和の局に欠員がある、あるいは茅ケ崎から持っていけ、群馬から持っていけ、こういうのが医者だけなぜできないか。私はそこに医者の人事管理を電電が把握できない特権の場が巣くっているような気がしてならない。私のあながちこれはひが目ではなく、ひが目なら幸いである。しかし私もこういう立場でありますから、あまり具体的なことは申し上げません。しかし私が言わんとするところは少なくとも担当の局長は十分御理解のはずでありますから、こういう点については、ぜひとも改めていただきたいと思うのであります。  さらに、医師の充足ということはなかなかたいへんな、たとえば電電公社の職員の子弟の中にも、医業を修業しておる者もあるわけであります。こういう中の希望者をつのって電電の医者になってもらってもよろしいし、もしそれがだめなら五年計画、十年計画で電電のオペレーターを電通の力で養成するように、電電専属の医師というものは電電の金でいわゆる奨学金等の制度でもつくってどんどん医療の制度というものを充実していく、そういう責務があるだろうと思うのであります。これなくしてはなかなか絶対数が少ないのでありますから、なかなかそうただ来い来いと言ってもだめでしょう。むしろ開業医をしていったほうが十分金になるでしょうから、ついそれに引っぱられてしまいます。したがって、そういう医師の不足の点については私が申し上げたようなことの方法を採用されるかどうか、ひとつお答えをいただきたい。

今井一郎日本電信電話公社厚生局長

○説明員(今井一郎君) お答えいたします。  医師の不足につきましては、御指摘のとおりでございまして、ただ、一般的には公社機関に従事しておる医師の数は比率としては多いのじゃないか、こういうふうに思っておりますが、何といっても確保が非常にむずかしい。そこで従来は大学との連携によりまして医師を回していただくようにお願いする、あるいはどうしてもやむを得ず一般公募によると、こういうような方法をかね合わせてまいったのでございますが、なかなか十分確保できません。そこでことしの五月、医療法の改正によりまして、たまたま公社の関東逓信病院と大阪逓信病院が厚生省の教育機関として指定をされました。これを機会に逓信病院に病棟医制度というものを導入いたしまして、新たに大学を出て、今度の医療法改正によりまして資格を取った医師を住み込みで、しかもその教育機関である病院におきまして研修をいたします。そういった方々を募集して公社に定着をしていただこう、こういうふうな形によりまして医師の確保をはかってまいりたい、かようには考えております。と同時に先ほど先生がおっしゃいましたような奨学金の問題につきましても、前にこれを検討いたしたのでございますが、同種企業におきますところの成果があまり芳しくないというようなことから、その検討を打ち切った経過もございますが、これにはいろいろ出します金との関連とかいろいろのものが相関してそういう結果になったかとも思います。もう一度そういう点については、検討してみたいと思います。

森勝治日本社会党

○森勝治君 電電の従業員が公社の医療機関におもむいて診療を受ける数は、電電の患者の中の、家族も含めて約二分の一といわれておるわけであります。他の二分の一はみんな他の開業医あるいは他の公共の医療施設を利用しておるわけであります。どうかひとつこの際、特にお願いしておきたいことは、せめて電電の職員は安心して電電の医療機関にかかれるように、進んで医療機関を利用できるように、患者に期待を持たれるような医療施設を完備し、治療を施していただきたい。  そこで、医療関係の最後の問題でこれは私のアンテナがこわれていたら私の質問は取り消しますが、最近逓信病院の独立採算制ということ、こういうことを検討中だと聞くわけでありますが、本来医療機関の独立採算制、特に私は先ほどくどくど申し上げました電電の職員の治療の全きを期す意味で、かりそめにも逓信病院の独立採算制をはかるようなことがあるとするならば、勢いこれは他の一般国民と申しますか、一般市民に開放されるような気がするわけであります。時間がありませんから、これ以上この問題について多く語りませんが、ひとつ率直にその意向があるのかどうなのか、こういう点をひとつ聞かしてもらいたい。

今井一郎日本電信電話公社厚生局長

○説明員(今井一郎君) お答えいたします。  そういう病院で独立採算——病院の収入だけで病院の全支出をまかなうというような、そういう考え方はやっておりません。ただ、人件費を除きましたところの物件費がなるべく収入と一〇〇%合致するようにというような指導はしておりますが、人件費から減価償却費からすべてのものを合算いたしまして病院収入だけでまかなう、そういうような考え方はいたしておりません。

森勝治日本社会党

○森勝治君 それでは次に移ります。  これはまた副総裁が先般の記者会見で御発表になりました建設業者に対する公社の態度と申しましょうか、何かどうもあの秋草さんが会長ですか、何とかありますね、名前をちょっと忘れましたが、その中では何か一級業者のみ優遇するような措置をとられておるような気がしてならぬわけであります。そこで一体電電の第四次五カ年計画等をみると、御承知のように、国家予算の半分以上の予算まで食おうというような、匹敵するような膨大な予算でありますから、したがって、電電のこれら建設に要する費用もばく大なものになります。したがって、民間のこれら業者の協力なくしては、これは迫りくる需要にこたえることはできないことは私は重々承知しておりますけれども、何でもかんでも一級業者でなければならぬというような、いわば私はこういう表現は用いたくないのでありますが、電電の指定業者の中の大手筋のみを擁護するような、こういう態度としか受け取れないのでありますが、これは電電が指定する業者はAクラスであろうと、Bクラス、Cクラスであろうとも、二級であろうとも三級であろうとも電電の規格において正しい業者との認定があるならば、当然それは公平にそれの技術を採用するのが至当なのでありますが、どうも大企業に片寄ってしようがない、以下、私はこれの質疑応答の後に、これについて数字をあげても質問してみたいと思うのでありますが、まず基本的な姿を聞きたいのであります。たとえば、かつて昨年までは八十一社あったのが、ことしはもう六社淘汰されてしまう。つぶれたか、自主解散か知りませんけれども、七十五ですか、八十一社が七十五くらいにもう下がってしまう。それからその内容は、私はつまびらかに知るよしはありませんけれども、しかし八十一社があって、しかも全建設業者が総力をあげても、短兵急に公社の要望にこたえることができないような、電電の従業員の総力はもとより、関連企業のこれらの諸君の総力をもってしても、なかなかこの国民の期待にこたうることができないほど、国民の電電に対する期待は大にして旺盛である。そういうおりからに片一方では企業がつぶれていく、片一方では一級業者のみがどんどん太る、受注してももてあましてどうにもならぬ、一級業者はどうにもならぬ。したがって自分の息のかかったところへひょいひょいと仕事を割り当てる。この現実の姿。どうも私はこの電電のやり方については合点がいかない。このことについては先般の当委員会でも私は、議題が違いましたので、深く御意見は伺ってなかったのですけれども、あのときも、やはりそういう点の誤れる姿というものを正しく引き戻したらどうかということを私は若干申し上げたつもりであります。これは総裁なり各局長も御記憶新たなところだろうと思うのでありますが、ひとつこの辺についての公社の考え方をお聞かせいただきたい。

米沢滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米沢滋君) お答えいたします。  電電公社といたしまして、現在膨大な建設工事を遂行しているわけでありまして、この中には直営のものもありますし、また請負契約によって民間に建設を依頼しているものと両方あるわけであります。ところで公社としましては、この膨大な建設工事をやる場合に、そのでき上がる設備が完全なものでなければならない、規格に合った完全な設備でなければならぬということを強く電電公社の内部あるいは外部に指示しておるわけでありまして、そのためにいろいろ内部におきましては、特に工事の管理体制を整備するとかあるいは機械化をはかるとか、あるいはまた工事長、管督の訓練をやるとか、そういうことをやっておるわけでありますし、また外部の請負業者に対しましては、工事業界を通じあるいは直接または間接にその経営責任をはっきりしてもらいたい、完全な工事をやってほしいということを強く要請しております。毎年、ことに去年、おととし、大体一七、八%の建設工事量の伸びがありまして、ことしもやはり約一〇%くらい昨年に比べて伸びがありまして、しかも、またその中には新技術の採用ということがありまして、非常に業界自体も経営の改善あるいは技術の向上ということにつきまして努力をされておると思います。ところでただいま御質問がありましたが、公社といたしましては、もともとこの工事の内容あるいは規模、技術の程度、その他を考えまして、全部が全部この競争入札をやるわけにはいかない。したがって、全体をクラシファイしまして、いわゆる分けまして、四つの段階に分けて、一級、二級、三級、四級と分けてその資格を二年に一回審査いたしまして、それに対して資格のある方に指名競争入札で工事をやっていただくということを原則にしております。決して一級だけがよくなればいいというわけではなくて、工事の種類によっては三級、四級の適した工事もあるわけでありまして、それらに対しては全体的に完全に工事ができる、それがしかも規格にあったものである、これに重点を置きまして、もちろん安くつくるということは、これは当然でありますが、安くつくるあまり中身が悪くなるということは、これは非常に保守に移ったりしますと、非常な損害になってくるわけであります。そういう点ははっきり考えておるわけであります。なお、だんだん工事会社が統合されるという話につきましては、これはおそらくケース・バイ・ケースで考えなきゃならないのでありまして、中には合併したり一たとえば十年前に経営者がある会社をやっていたといたしますと、だんだん経営者が古くなってくる。そうすると、新しくその経営者に譲るよりも、既存の近い会社に合併したほうがいいということを民間で希望することも私はよくあるのじゃないかと思います。また、合併することによって全体の能力が高まる。あるいはまた、管理費が節減されるというような面において望ましい面もあるというふうな例もあると思います。大体総合的なことだけ申し上げました。

森勝治日本社会党

○森勝治君 先ほど秋草副総裁が会長だと申し上げたのは、臨時電気通信設備請負工事調査会、こういう調査会が去る九月に公社に答申をした。公社総裁に向かって答申をした。この答申の内容の写しをここに持ってきておりますが、いま総裁言われた何もかも競争入札ばかりはできないといわれているのは、ある半面では私は理解できるわけであります。これは電電の通信事業という特殊な機械設備その他でありますから、他の企業をもって追随を許されないというような、そういう卓越せる仕事を売りものにする会社もあるでありましょうから、すべてとは申し上げないけれども、この工事調査会の答申の内容などを見ても、随意契約方式に改めるとか、何とかということでやっておるわけでありますが、私はこの問題は時間がありませんから、一つ一つ取り上げる意思はないのでありますけれども、どうも大企業依存——依存でありません。大企業のみ利用するような、こういう気配が九月の答申を見て前より一歩強まったような、濃くなったような印象をぬぐい切れないのであります。このことを秋草副総裁にお尋ねしたいと思ったんだけれども、おられないので一、特に今度は副総裁に質問したかったのでありますが、肝心の御本人がおりませんので、まことに私も若干肩透かしを受けたような気がしてならぬわけでありますが、そういうざれごとはさておきまして、たとえば、それよりも基本的な問題をさらに質問をしてみましょう。  第一点、電気通信の関連産業にたくさんの問題が発生しておるわけであります。そこで、第一番に聞きたいのは、第四次五カ年計画の中で、電気通信関連産業というものはどう一体移り変わっていくのか、しかも、公社がこれら関連産業に与える影響をひとつ具体的に明らかにしてもらいたい、一体どうするのか。たとえばこの第四次五カ年計画というものを終了したら、一体電電の企業の発展のために協力したこれら関連産業の企業の労働者の行くえはどうなるのかという、この五ヵ年計画の実施後のことについても、すでに素朴な労働者の疑問がある。われわれは電電に利用されて、自分たちの膏血をしぼるだけしぼられてちまたに放逐されるのではないかという疑念があるわけであります。そういう問題はさることながら、いま私がことあげをしました関連産業に対する対策をどうするのか、関連産業の、電電の第四次五カ年計画によって受ける影響というのは那辺にあるのか、その辺をひとつ基本的にお答え願いたい。

牧野康夫日本電信電話公社建設局長

○説明員(牧野康夫君) お答え申し上げます。  この電気通信設備請負工事の調査会の結果、特殊な業者だけが有利になるような結果ではないかという御質問でございましたけれども、この答申の趣旨とするところは、われわれの電気通信設備請負工事は、原則として指名競争入札でやれと、こういう答申をいただいているわけであります。したがって、その前提として、指名の中に、先ほどから御議論のございましたように一級、二級、三級という、あるいは工事種別の資格がございますので、それに従ってその工事の規模と技術の内容によりまして、それぞれによって指名競争入札をしてまいる、こういうことになるわけでございます。それで、これから第四次五カ年計画を遂行してまいります段階で、かなりの工事量が増加をしてまいると思うのであります。直営でこれをわれわれ自身の手で、公社の職員の手で実施するものと、請負工事として業者にこれを実施せしめるものとが出てまいりますけれども、いずれにいたしましても増加してまいります。その後において、これがどうなるかということは、一つには工事の内容の技術的変化によって内容は変わってまいろうと思いますし、それ自身の作業量も変わろうかと存じますけれども、全体としては、その後も引き続き仕事がふえてまいるというふうに考えております。

森勝治日本社会党

○森勝治君 まあ仕事がふえるのはこれはあたりまえで、あたりまえの答弁なんです。私はそういうあたりまえなことは——「あったりまえでしょう」という歌がありますが、亭主が帰って来ないで、女房が角を出したという歌が昔ありましたが、私はそんな平べったいお答えをいただこうと思わないのです。だから、私は国家予算の過半数にものぼる電電公社の予算といって前に申し上げておるわけですから、注文が多くなれば、仕事が多くなるのはあたりまえです。だから、そんなあたりまえのことじゃなくて、もっと基本的なことがあるでしょう、基本的なことが。

牧野康夫日本電信電話公社建設局長

○説明員(牧野康夫君) 工事量の、先ほど申しましたように、工事量の質的変化ということはございますけれども、全体にふえるということにつきまして、その内容をさらにこまかく申し上げることになるのでありますけれども、この電電公社の仕事、線路の仕事とか機械の仕事というものの内容が変わってまいりますとともに、その工事のやり方、作業形態というものがより機械化されてまいりまして、人手によっていくという部分は少なくなるかもしれないけれども、全体の量とのバランスにおいて、その両方をかね合わせつつ増加してまいる、こういうふうに考えておるわけであります。

森勝治日本社会党

○森勝治君 時間がないので、先ほどの工事調査会の答申案なるものの内容については私は申し上げなかったのであります。ですから、時間がありませんから答申の内容については申し上げませんが、この答申の内容によって受ける私の疑点を一つ申し上げてみたいと思うのであります。なるほど、局長が言われたように、指名競争入札というのが答申の第一位にあがっております。その第二には、一括契約という呼稱で呼ばれております。第三は随意契約という、こういう名稱を用いております。競争指名入札、一括契約、随意契約、この三種ありますけれども、この答申案の一、二、三の契約のそれぞれの個々の問題を見ましても、いずれもこれは公社の意のままに、公社がBという会社を指定したければB、DならD、AならAということが自由選択できるよう、従来の公社がたてまえにとっていた自由競争の原則というものから、公社の好きな、公社の意図する、公社の意のままに動く——これは当然工事の規格からいけば意のままに動かなければなりませんけれども、何となく公社が一方的に、かたわらで自由競争という、指名競争というなるほど公明正大な形はとっておりますけれども、好きな業者を自由に選べるようなこういう答申案を、従来の線をさらに一歩進めたような答申案のような気がして私はならぬわけです。  この点については、秋草調査会長の答申した工事調査会の答申案に寄せる私の感想なのであります。私は、この問題はそちらで違うとおっしゃっても、私はこの答申案から受ける印象を私はぬぐおうともいたしません。  したがって、この私のこうした印象をもっていたしますならば、一体これからの元請、下請というものの姿はどうなるのであろうか。この工事調査会の答申案なるものをさらに推し進めれば、従来よりももっともっと一級業者へどんどんどんどん公社の仕事がいく。現にどんどん仕事がいっているじゃないですか、どんどん。はなはだしいのは、元請から下請に六〇%も仕事がいっておる。一体これは公社の入札基準の中で——これは各官庁ともこれはいずれも共通であります。これは先般の委員会でも私は申し上げたような気がする。大体元請というものは自力をもってその工事をなし遂げることができるというのが原則だ。一級と名乗る一級業者というのは社会的な多くの信用と高度な技術をお持ちでありましょう。りっぱな業者でありましょう。これはまさに尊敬に値する業者と申しても過言でないと思う。だからといって、おのれの企業で受注できない、企業の規模以上の受注をして、これを二級、三級の下請におろし、しかもこの会社の受注高の五〇%も六〇%も下請に流す。これはどういうことか。私はことばは知りませんが、私はあえてこれをピンはねと言う。一級業者という公社の指定をよいことにして、みずからその工事に手を下すことなく、他に外注に出す、いわゆる下請に出すその工事量は五〇%、六〇%、まさに過半数を上回る。私は一級業者のすべてだということは、そういうことを考えて申し上げたのではない。そういう例もあると申し上げている。  それならば、公社が業者を選定するときの公社と業者との約束ごとがあるわけであります。しかも、それは何でもかんでも他の業者にやってもよろしいということではない。公社が認定する一級業者、二級業者とは資本の形態、技術の優劣、高度、そういう問題によってそれぞれ一級、二級というように階級別にしておるのでしょうから、それはそれでよいでしょう。私も専門家でないから、それはそれでよいでしょうけれども、一級業者だからといって、自分のところの会社が消化し切れない仕事をどんどんどんどん与えてはいかぬと私は思う。なぜか。いま言ったように、はなはだしいのは、たとえば他の民間の建設業者だと、たまたま自分が受注したけれども、なかなか自分で手を下せないから、下請に回す場合がある。が、これはせいぜい一五、六%程度だと聞く。ところが公社の元請が下請に回すときには幾らだ、少なくとも二〇%から三〇%のピンはねをしておるではないか。元請しかり、下請またしかり、そうならば現場で働く第一線の何々組などということになれば一体どういうことになる。公社が人夫賃千円ということを見積もって元請に出すけれども、二割、三割とピンはねして、下では七百円か六百円になってしまう。私は先般の委員会でも、この問題については指摘をしたはずであります。この傾向は依然として直っておらない。低賃金労働者を生む。これは公社の意に反しておるのではないか。かりそめにも仕事をするのはその労働者であります。この労働者の最低の賃金というものを公社の工事に対する認定と、工事をするときの、企画をするときの、契約をするときの最低の人夫賃の基準があるならば、それは一級であろうと、二級であろうと三級とのいなとにかかわらず、人夫賃は同額をもってやるべきだ。ところが私どもがこう言うと、いや、それは高度な技術が生むのです。技術のためにということで技術料ですなどと言って逃げる人もおるわけであります。しかし今日のように、公社の企業というものが国民注視の中で行なわれ、国民注視の中で仕事が進められておるわけでありますから、経理の分野においても、下請の問題につきましても、いわゆる下請関連産業のそれぞれの業者の問題についても、私はこれは明らかにして、だれが見ても疑問を差しはさむことがないように、公社の企業と同様に公開しろとは言わないけれども、少なくともこういう最低の基準というものは守ってもらわなければならぬわけであります。このことによって、特に労働者の賃金のピンはねによって何が起こるか、私はあえてこれは申し上げない。申し上げないけれども、そこには搾取というものが横たわる、搾取によって受ける労働者の心身ともに受ける圧迫感というものはどういうことになるのだろうか。時間がありませんから、このことについてはこれ以上を言いません。言いませんけれども、なぜ公社が元請や下請に自己の力量以上の仕事、自分の会社で消化し切れない仕事以上の受注をさせてそれを他に下請させる、それは一部ならいいでしょう。しかし五割も六割も下請させてピンはねをする。いま公社が膨大な電話料金値上げをしておるおりから、こういう関連産業のこの姿を一体われわれは放任してよろしいのであろうか。もちろんそれが適正なやり方ならばよろしい。しかし、それは技術も何も変わらない。公社から十万円という元請と契約をする。そこでその技術を加えて、その仕事の大半をやって、その一部を下部に流して、そのために二割引きだというならば私は理解するが、何にもしないで公社の契約書をもらってきて、あしたになれば次の下請にいく、それで二割も三割もピンはねするなんということは、かりそめにも社会公共の奉仕を旨とする電電公社の関連産業の中であるべき姿ではないと私は素朴に考える。したがって、この点についてお答えをいただきたい。

牧野康夫日本電信電話公社建設局長

○説明員(牧野康夫君) お答え申し上げます。  先ほども申し上げましたように、業者を指定いたします場合に、その技術力と経済力、信用の程度というものをよく調査をいたしまして認定いたしております。したがいまして、これに発注されました仕事量というものが、それに裏づけされて出ているわけでございますから、全体として消化ができないとかあるいはそれを他に回すということは、私どもはないものと考えておるのでございますけれども、御指摘のようにこの一部が下請で実施される、あるいはいまお話しのことでございますと、全部を下請に出しておるというようなことは、われわれとしては、全部を出すということは好ましくないことだと考えます。しかしながら、その仕事の中には、電柱を立てますとか、あるいは管路、マンホールなどの掘さくをいたしますとか、比較的技術的に軽易なる工程につきましては、これを下請で実施するという建設業界の一般的な形態に従ってやられるものは行なわれていると思うのであります。で、この場合においても、下請で実際に仕事ができないような金額でこれを下請に回すということは、これはまことに残念なことであるし、われわれはそういうことはないものと信じております。しかし御指摘もございますので、われわれは十分その点に留意いたしまして、この適正な、公正にして厳正な執行についてはかってまいりたい、こう思う次第であります。

森勝治日本社会党

○森勝治君 先ほど私は五、六社が消滅したということを申し上げたら、総裁は、それはまあ自由競争の原則のしからしむるところだからいたしかたない、こういうような意味に受け取れる御発言があったわけであります。したがって、これは先般も若干論議したことでありますが、この業界の再編成について、たとえば今日のようにつぶれるやつがある。片一方にはどんどんふえる、配当もよい。片一方で、やっていけない。やっていけないから借金をする。借金をして払えない、払えないで社会的な問題を起こす。私は、過去当委員会で幾つかの具体的な例を引例して、業界にその反省を求めたことがある。公社の指導よろしきを期待したことを私は記憶するわけでありますが、自由競争の原則から落後してよろしいということにも必ずしもならぬと思うのです。それは技術提供の分野が少なかったのかもしらぬし、あるいはまた、もちろん自由競争の重圧に耐えかねたのかもしらぬけれども、少なくとも今日のように、いくら仕事をしても足りないといわれているこの電電事業の中で、伸びゆく電電関連産業の中で、その電電の下請を専門にしている——元請の倒産はないでしょうが、こういう諸君らがばたばた倒れるということは、これはわれわれも若干考えてみなければならんことであります。しかも、片や一級業者はあまり余る仕事を受注して、自力で消化ができないほどの仕事を山ほどかかえて、片や、やりきれなくて弱小業者がつぶれるという、この現実の姿というものを、単に自由競争の原則からはみ出した、力がないんだ、手が足りないんだ、経営能力がないんだということで片づけるということは、私は理論的にはできても、国民の期待にこたえる電電の膨大な事業量を工事量を消化する現段階においては、それはあまりにももったいない話だと思う。したがって、現存する業者がそれぞれの専門的な技術を駆使して、電電の事業の興隆のために、それはもう貢献すること、参加させることこそ私は望ましいと思うわけであります。したがって、先般の委員会でも、公社はこの業界の再編成の問題についても、心を砕いてようやく八十一社になったというふうにお答えいただいたような気がするわけでありますが、そのときも、この業界の再編成については努力をするというようなお話も承ったと考えているわけであります。したがって、現実に昨年から今年にかけて八十一社が七十五社ですか、五、六社減ったわけでありますから、これは再編成の公社の指導よろしきを得てそうなったのか、先ほど総裁が若干お答えになった自由競争の原則から自然消滅の形になったのか、その辺のことをひとつお答えいただくと同時に、これからこの業界の再編成について、業界の指導について一体どう対処されるのか、お答えをいただきたい。

牧野康夫日本電信電話公社建設局長

○説明員(牧野康夫君) お答えいたします。  ただいま認定の業者の数が減ってきたではないかという御指摘でございますが、これにつきましては、われわれは、業者は私企業の形で公社とは別の世界において、通信産業の中ではございますが、別な形で彼らは業を営んでいるわけでありまして、そこにおける自由なる意思によって自分たちの技術力を充実していこう、あるいは経営力を充実していこうという意思によって、自由なる意思で合併されたことについて、別にわれわれは異論を唱うべき筋でもないかと存ずる次第でございます。しかしながら、実際、先ほど御指摘がございましたように、下請において、そういうような次第でいろいろ不ぐあいな、あるいは好ましからざる事態が起きるということは、これは合併そのものとは関係のないことだろうとは思いますけれども、もし、そういうことが原因でそういうふうになれば、われわれとして、厳重に業者に注意をしていかなければならないと思っております。

森勝治日本社会党

○森勝治君 時間がないので、もう私の時間はきてしまったので、あまりこれから多くを質問できませんが、できるだけはしょって質問したいと思うのでありますが、私が、いま質問の中で若干ことあげいたしました下請労働者の賃金の問題ですね。たとえば公社で算定する場合は二千円のものが、下部では六百円、七百円になってしまうというこの現実の姿というものは、何としてでもわれわれは直していかなければならない。公社が規定した賃金の最低基準というものが下部では支払われてないということ、これは非常によろしくないことであります。特にいま、御存じのように曲りなりにも最低賃金法が制定されております今日でありますから、やはり本社のほうは、元請に出すときの労働賃金、人夫賃何円ということであるならば、どこまでも、工事の技術の高低によって下請単金の違うのは当然でありますけれども、同一労働同一賃金の立場からいえば、同じ仕事をして、元請業者のときと、下請あるいはまたそれぞれの組の場合にはだんだん賃金のぴんはねなんということは、これは昔のタコ部屋時代の物語でありますから、かりそめにも国家事業であります電電公社の中でそういう事情が惹起されることは好ましくない。公社におきましては、われわれからそういうことを指摘されることは好ましいことではないのでありますから、どうかひとつ、この辺で電電の下請関連工事に働く労働者の賃金というのは業者とひとつ十分協議をしてもらいたい。私は、別に最賃法の十条がどうの、何だかんだという、そういう長たらしいことは申し上げません。しかし少なくとも電電の事業に参画をし、それによって社会公共に奉仕しようとする、たとえ民間の労働者であっても、電電の事業に貢献し、協力をする諸君でありますから、これは業界は、かりそめにも電電がきめました人夫賃の基準というものが、それらの人がこういうことがないように、当然それは指導し、善処すべきだと思うのでありまして、この点ひとつ業界と十分話し合って、かりそめにも電電が下請に出すときの最低賃金は、これは人夫賃何名幾らということできめるわけですから、これは元請であろうと、二級であろうと、三級であろうとも、労働者の手に渡るまで、その基準の額は厳守するように、ひとつ業界に対して指導してもらいたい。このことはひとつお約束いただきたい。

牧野康夫日本電信電話公社建設局長

○説明員(牧野康夫君) 下請で実際働く賃金が、われわれの算定いたします場合の賃金よりも下回っている事実があるではないか、こういう御指摘でございますけれども、われわれは元請と契約して、その段階においては、下請との契約にわれわれが容喙する根拠というものは薄弱でありますけれども、もしもそういう実態というものがかなり流布されている、それが普通であるということであるならば、これはわれわれとしても好ましいとは思いませんので、十分業者とその点を話し合ってそういうことのないようにつとめたい、こう考えております。

森勝治日本社会党

○森勝治君 その点は、しかとお約束を願いました。ですから、私はくどいようでありますが、もし千円ということで公社が基準ときめて、最終的な末端の労働者に七百円しか渡らんとするならば、差額の三百円については請負単金から差っ引いてもらいたい。いまのお答えから当然そういう結果論が出るわけであります。そうすれば電電の不当な支出がないわけです。正しい労働の代価というものが電電の生み出したそのとおり労働者に与えるなら別ですけれども、途中で消えてなくなるわけですから、そういうことはやっぱり改めさせなきゃなりません。  次の問題に移るわけであります。時間がありませんから、関連産業についてはたくさんあるんでありますが、ほかへ移ります。  これは総裁に聞きたいんでありますが、昨秋二二・五%の公社案を出されましたときに、三兆二千何がしかの予算を計上されました。この点は国民の指弾を浴びて公社が反省をし、ことしは一〇%削って一・五%の案をいま計画中だと聞いておるわけでありますが、そうなりますと、何か公社のこの計画を見ますと、二二・五%のときの公社の規模が三兆二千何がしで、今度は一〇%下回って一・五%のときになったら逆に三千億ばかり、−二千三百億ですか、約三千億程度の額が今度は上回ってくるということであるならば、見込み違いとは言うにしてもちょっとずさんな計画である。ずさんな計画であるとするならば、国家事業ならいざ知らず、民間企業では当事者は責任を追及されてしかるべきものと私は思うのであります。国家事業だから、親方日の丸だからよいというわけにはまいりません。もちろんその裏には社会的な背景もあるでありましょうが、わずか半年か一年でこんなに見込みが違うというのはどういうことなのか、このことについて一点お伺いしておきたい。

米沢滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米沢滋君) 佐藤調査会、いわゆる電信電話調査会から答申を公社がもらいましたのがちょうど三年四カ月前でありまして、昭和四十年の九月の時点で佐藤調査会から答申をもらいました。したがって、そのときの答申の数字というものは、結局、昭和三十九年並びに三十八年度の公社の収入の、あるいは支出の数字というものを延長いたしましていろいろきめてまいったのであります。ところで、たとえば昨年の例を引用いたしますと、大体八%ぐらいの実質経済成長であると考えられておったのが、実質の経済成長の伸びが一三%にも現になっておるというようなこと、それからまた公社といたしましても、そういう収入の確保につきましては、特に末端の取り扱い局等に収支率制度を適用いたしまして、いろいろな方法で、たとえば電話の稼働の月数を早めるとか、あるいはそのほかいろいろの品種を積極的に売るとかという収入確保につきましては、特に力を入れております。並びにまた支出につきましても、不要な支出は極力押えるようにいたしました。そういうようなことで、結局、経済成長が伸びたこと、公社のいわゆる末端におけるいろいろな努力というものを見てまいりますと、この昭和四十三年から始まります第四次五カ年計画の中で最初に考えました収入見通しに対しまして約三千億円、正確に言いますと、二千三百億円程度収入の見通しがふえるということになってまいったのであります。  それから先ほど森委員が数字を上げられました三兆三千億というのは、これは投資額のほうでありまして、投資額につきましては、二二%のときは三兆五千億ということに投資額を考えておりました。現在、設備料を先般上げる過程におきましても、国会等で建設費をもっと節減できないかというような御意見なり、御質問がいろいろ各委員会でありました。私たちといたしましても、建設単金を安くする、これはまたひるがえって電話料金に将来やはり影響いたしますので、その建設単金の引き下げにつきましていろいろ事務的に研究させました。したがって、三兆五千億に対しましてこれを節減すると、特に最近の状態を申し上げますと、パルスコードモジュレーション、いわゆるPCMの技術を使うとか、あるいはクロスバーの四〇〇型というような方式を新しくレベルアップしたものを入れるとかということによりまして、建設単金の節減ができるというようなことを総合的に考え、さらにまた経費の面におきましても、これを節減するということが見込まれましたので、結局収入の増加見通しによりまして二二%が五%下げ得るということになったわけでございます。で、この下げ得るということは、逆に言えば、公社としても料金体系の合理化をはかる場合にやはりアップ率というものはできるだけ少なくしたほうがいいということを考えまして、二二%からまずその収入増加よって五%を引きました一七%に対し、さらにこの経費の節減と建設費の節減とを努力いたしまして結局一七%から一二・五%に引き下げる、こういうふうな見込みを得たわけであります。したがいまして、先般の八月の時点におきまして経営委員会を開きまして、その新しい現在の時点における数字をもって料金体系合理化案並びに昭和四十四年度の概算要求を郵政大臣を通じ政府のほうへ提出した次第であります。

森勝治日本社会党

○森勝治君 時間がないから個条書きで次に移ります。  次の問題は、公社と機器メーカーの関係について若干端的に指摘をし、質問をしておきたいと思うのであります。私はしばしば、先ほどの質問の中でも、近代文明の利器を駆使するというような表現を用いましたが、今日のように電通の機械の開発がなされていること、これは次から次へと新機軸を生み出されることはけっこうであります。しかしながら、これは私の仄聞するところ、私の愚考するこの観点が誤りならば幸いでありますが、どうもこれらのメーカーと公社との結びつきが若干癒着をしておるのではないかというような、これが幸い私の誤解ならけっこうでありますが、何となくそんな気がしてなりません。たとえば共同研究とか、共同開発、あるいはまた随意契約等に見られるこの現実の姿をもってしては私のような素朴な疑点が当然生まれてくるであろうと思うのであります。そこには公社は公社、業者は業者、厳として一線を画してしかるべきだと私は思うのでありますが、この共同開発、共同研究等についてはその点がさだかでない。世の指弾を仰ぐようなことはないでありましょうけれども、私は公社の名誉のためにこの点、特に御注意かたがた質問の形でそういう発言をしたわけであります。たとえば、これら新開拓の機械その他について公社が発注する場合に、私どもの偏見をもって一あえて私は偏見という表現を用います。これは邪推だと言われるかもしれませんから、偏見ということばを用いますけれども、なるほど技術革新に伴って、他の会社の追随を許さない開発をいたす場合があるでしょう、高度な技術革新によって。したがって、それを公社が取り入れることがあるでしょうけれども、どうも私の目から見れば、これは特にこの購買契約の額の問題でありますが、先様の言われるとおりにお買いになっておる。何が何でも買っておるのだというおこがましいことは申し上げないけれども、どうもこの機器メーカーに対する電電公社の首脳部は若干頭が弱いのではないかという世上流布されるようなこと、私が今日この席上で愚問を発するようなことがどうもあるような気がしてならぬわけであります。なければ幸いでありますけれども。したがって、いかにりっぱな機械が開発され、これが電電事業に貢献するものであっても、その購買価格はしかるべく適正な額をもってしなければならぬ、私はこう思うのであります。したがって、購入の額については、業者に追随をしておるがごときだ、そういうおこがましい表現は私は用いませんけれども、どうもそういう気配があるというふうに聞いておるわけであります。したがって、こういう問題についても、いかに高度な技術革新であっても、公社の発言権だけは十分とった上で、しかるべき措置をしてほしい、これが電電公社のあるべき姿ではないか、私はこう思うのであります。したがって、この点については、ひとつ明快なるお答えをいただきたい。

米沢滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米沢滋君) お答えいたします。ただいまメーカーと癒着しているようなことがあってはならないという御質問でありますが、公社としましては、そういう点は厳正に処理しておるつもりであります。また、いろいろ新しい技術が開発される過程等におきまして、たとえば一つの電話機の例をあげてみましても、その購入価格は、たとえばメーカーあたりにおきましても、いろいろベースアップ等があるわけでありまして、今度はほうっておけば値段が上がるはずなのでありますけれども、あるいはまたケーブル等におきましても、メーカーに働く人のベースアップ等があって、一見上がるごとく思われますけれども、公社といたしましては、そういうものに対しまして厳正な原価計算を行ないまして、その価格の低減につとめておるわけであります。きょうはちょっと主管の局長おりませんが、ここ数年間でそういう低減をはかった額が約七百億円ぐらいセーブしておるわけであります。先ほど申し上げましたように、その点につきましては十分注意いたしまして、また新しい技術が生れたといいましても、それが高いものであったなら私たちは採用する意思がないのでありまして、やはり経済性と、結局国民のためになるという立場でこれを処理していきたいと思います。

森勝治日本社会党

○森勝治君 もう私の時間終わりましたから、二点だけにいたします。  一つは、同じ購買の問題でありますが、公社の用地の取得の手続であります。公社の計画する用地取得については、これは先ほど元請、下請の問題出しましたが、建設業者と同じようにこれらの用地取得の場合の業者というものは、あらかじめ特定のものを指定をして、いわゆる出入り業者として認定して、しかるべき上に立って土地を購入するものなのか、あるいは適当な土地があるならば、指定業者といなとにかかわらず買い上げるのか、この点についてひとつお聞かせいただきたい。

井田勝造日本電信電話公社総務理事

○説明員(井田勝造君) 私、担当でありませんが、地方の局長といたしましてタッチしました経験を申し上げたいと思いますが、ある電話局用地を取得しようといったような場合には、候補地を公社の手で選定をいたしまして、そうして公社が所有者と直接交渉をするという場合が多いわけでございまして、たとえば社宅用地でございますとか、そういう比較的、何といいますか、条件が厳密でないような場合には、不動産業者等に依頼いたしまして数カ所の土地を選定して、その中からいいものを選ぶというようなことはいたしますが、必ず指定業者の手を経るといったような実態ではございません。

森勝治日本社会党

○森勝治君 それでは指定業者を置かないというふうに理解してよろしいですね。

井田勝造日本電信電話公社総務理事

○説明員(井田勝造君) 社宅用地、その他を広く土地をさがす、そういう情報を集めたいということがございますので、いつも利用しておる業者といったようなものがあるわけでございます。

森勝治日本社会党

○森勝治君 利用している業者があるということは、とにかく指定業者らしきものがあるというふうに私は理解をするわけであります。よろしいですね。——指定業者らしきものを持つということ、そこで私が心配するのは、特定な指定業者らしきものの手を経由しなければ電電公社が必要な土地を買い上げないということであるならば、ややもすると、たらい回し的なそしりを免れないような気がしてならぬ。ですから私はあえてこういうふうな質問をするような仕儀に相なったわけであります。  時間がありませんから、この問題はこのままにしておきますけれども、そこでひとつ資料を出してもらいたい。過去三カ年間電電公社で用地を取得した場合、各出先の通信局以上の取得について、そのときにどういう経過で取得したかという業者の一覧表をひとつ出してもらいたい。

久保等日本社会党

○委員長(久保等君) いかがですか、資料要求。

庄司茂樹日本電信電話公社総務理事

○説明員(庄司茂樹君) 私、建設、建築の担当なのでございますが、まことにニューフェースでちゃんとお答えできませんで申しわけございませんが、いまの点は資料を出します。

森勝治日本社会党

○森勝治君 たとえば先般入手いたしました——まあ入手したと思うのであります、新聞に発表になりましたから。第二通研の膨大な用地のものも、過去のものでありますから当然含まれるものとして、私は資料提出方をお願いしておきます。  最後に一つだけ申し上げますが、実は先ほど営業局長にお見せしたのでありますが、最近、公社のいわゆる電話機が非常に開発されましたから、各社からたくさんの形が出ております。もちろん自由競争でありますからかってでありますけれども、電話機の付属のものや電話機のそれに類似のもの等について、あたかも電電公社が販売するごとき、電電公社が推薦するごとき、こういうのが盛んにまことしやかに出されているわけであります。先ほど私は資料の一つを担当局長にもお見せしましたが、これはちょっと見ると、公社が印刷したように思うわけであります。これは一般素朴な大衆はそう見る。失礼でありますからこのメーカーの名前は出しませんが、しかし、電電公社の推薦だといって売り込んでいる現実の姿があるのであります、これは買うのは一般民衆が買うわけでありますから。電電と直接関係ないわけでありましょうが、あたかも電電公社がそれに関与するがごとき、電電が推薦するがごとき——推薦しているものは別ですよ。しかし、何ら関係のないものにあっては、電電の名誉のためにそういうことは排除しなければなりません。したがって、このことはぜひともひとつお約束をいただきたい。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○説明員(武田輝雄君) 公社といたしましては、あくまでも加入者の皆さま方、あるいは電話をお使いになる皆さま方のためにサービスを提供しているわけでございます。そこで、いま御指摘になりましたように、電電公社においてやっているがごとき疑わしき広告を出されるということは、公社を信頼しておられる加入者の皆さま方の信頼を公社が裏切るような形になると思いますので、そういうことの起こらないように十分公社といたしましても手を打ち、また加入者の方々にも、そういう点十分周知をいたしまして、加入者の方があたかも公社がやっているかのごとき印象をお受けになることのないように最大の努力をいたしたいと思います。

森勝治日本社会党

○森勝治君 時間がございませんから、以上で私の中途半端な質問で終わってしまったのでありますが、また後日お許しをいただいて質問をすることにいたしまして、終わりにひとつ資料の提出方をお願いいたします。  それはPBXの全国の認定請負会社の一覧表、これを.ぜひともひとつお出ししていただきたい。

久保等日本社会党

○委員長(久保等君) いかがですか。

牧野康夫日本電信電話公社建設局長

○説明員(牧野康夫君) 承知いたしました。

久保等日本社会党

○委員長(久保等君) ちょっと速記やめてください。   〔速記中止〕

久保等日本社会党

○委員長(久保等君) 速記を起こしてください。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 時間がたいへんおくれましたので、二、三の点だけにきょうは質問をとどめたいと思います。  最初に、寄付金つきの年賀はがきの寄付金の施設への配分の問題についてお尋ねをしたいと思います。  ことしもお年玉年賀はがきが八日から発売されておりますが、そのうちで四億五千万枚についてはプラス一円の寄付金がついておるわけです。この寄付金の施設への配分の問題をめぐって郵政省と厚生省の間で対立をしておるように聞いておるのでありますが、この制度は昭和二十四年以来行なっておるわけですから、従来配分については郵政省と厚生省が十分に協議をして、とうとい寄付金を有効適切にお使いになっていると思うのであります。これは昨年も御承知のように法律が改正になりまして募金管理会というものが廃止になっておりますが、こういった一連の動きの中で、確かに年末助け合い運動を含めて地方共同募金会におけるいろいろな不正行為とか、やり方の不備とか、国民から指弾をされている問題があることは事実です。特に昭和四十二年の九月には、行政管理庁からもかなりきびしい勧告を受けているように思います。だから、そういう中で、郵政省が全職員を激励してこの仕事に携わっておられるわけですから、相なるべくは郵政省のほうではこの集めた金を自分の手で施設へ配分したいという、そういうお気持ちが出てきたのかもわかりません。しかし、昭和三十二年には橋本厚生大臣と当時の寺尾郵政大臣の間でこの配分に対する申し合わせ等もやられておるようであります。ですから私は、どうしてその対立が出てきたのか、去年以来のことでございまするが、納得できませんから、この際せっかくいまここに年末を控えて、ことしも年賀はがきの寄付金つきが売られておる段階ですから、買う国民の立場からしてもすっきりした気持ちでこのはがきを買いたいということを考えていると思いますので、あえてきょう私はこの問題を出したわけです。どうかひとつ大臣も、みっともないことですから、できるだけ両省間が協調し合って、国民の納得する結論というものを出してもらいたい、こう思っておりますが、いきさつと、その後どんなふうになっておりますか、その後の経過ですね、これを承りたい。

曾山克巳郵政省郵務局長

○説明員(曽山克巳君) 御指摘になりましたように、先般某新聞に、郵政省と厚生省がお年玉年賀はがきの寄付金の配分をめぐって大きな対立があるように報道しておりまして、ただ私どもといたしましては、ただいまの鈴木委員のお話でございましたけれども、別に対立があるというようには考えておりません。昭和三十三年に過去のいろいろな事情にかんがみまして新しく法律を改正いたしました。従来の寄付金の配分団体の対象を広げ、また同時に監査その他の事項を厳重にするということで旧法ができたことは御承知のとおりでございます。それを先般の国会におきまして改正いたしまして、その当時業務執行の任に当たりました郵便募金管理会を解散いたしまして、郵政省がその事務を引き継いだことも御存じのとおりであります。したがって、この寄付金につきましての決定、つまり配分の決定につきましては、旧法、新法ともどもにこれは郵政大臣が募金をし、かつまた郵政大臣がこれを配分、決定するという形になっておりまして、それをそのとおりの執行をしてまいろうというのが私どもの主張でございます。ただ厚生省といたしましては、先ほど従来の経緯ということでちょっと申し上げましたが、過去において、つまり昭和三十二年までは中央共募と日赤にのみ募金を配分しておったという実績がありますので、その実績を確保したい、あるいは監査についても厚生大臣をして監査させたい、そのほか配分団体につきましても、社会福祉関係については個々の施設ではなくて、中央共募にしてほしいというような希望の申し出がございました。私どもとしましては、法律の趣旨からいいますと、その点は筋が通らぬのでございますけれども、いろいろないきさつにかんがみまして、裏で覚え書きをつくったことも御指摘のとおりでございます。ただ、その覚え書きは、法律に背反いたしておりますので、この当委員会におきましても、さらに衆議院の委員会におきましても、それぞれの委員会の指摘を受けまして事実上死文化いたしました。今回法律が改正になりまして、新法のもとにおきましては、法律の条文どおりあるいは精神どおりこれを執行することが正しいあり方だと思いまして、私どもはことしはさようにいたしたいというぐあいに考えたわけでございます。厚生省といたしましては、どういう御意見をお持ちか知りませんが、その点につきまして、従来よりも若干変えることはかまわないが、なお二、三の点について希望を許されておるようであります。その希望につきましては、地方共同募金会におけるセレクトの権能等につきまして、自治的な従来のいきさつ等も尊重いたしまして、できるだけ皆さんに満足のいくような方法を話し合っているわけでございまして、別に対立があるとは考えておらぬ次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 対立であるかないかということは見方の問題であり、言い方の問題ですから私も、どっちでもいいと思うのです。問題は、昨年まで非常にスムーズにやられてきたその配分についての話し合いというものが、昨年来こじれたことは事実でしょう。昨年も問題になったのだが、一応従来どおりの方法で配分をしておるのですから、だからことしも厚生省側としては、そういうふうな従来の方針に基づいて中央募金会を通じて寄付金額の大体半額程度やらしてほしい、あとの半額については郵政省がやるわけですし、もちろん法律によって配分団体についての決定権というのは、これは郵政大臣にあるわけです。ですから、そのやり方が、従来各施設から県共募を通じて中央共募にまいり、中央共募から厚生大臣のところを経由して郵政大臣のところに上がっていって、そこで郵政大臣がその施設についていいか悪いかという判定を下す、こういう方法をとっておったのじゃないですか。それを、県共募、中央共募を経由しないで、片一方半額やっているというような形で全部使いたいというのが郵政省の考え方ですね。そうだと思うのです。だからそうなれば半額については、どうしてそれじゃ従来から中央共募を通して配分しておったのか、そこが法律が変わったと言うけれども、別に法律の条文では、要するに寄付団体の範囲の拡大ということはありましたけれども、別に変わってはいないのじゃないですか。あなたのほうであえて言うならば、従来の法律解釈というものを間違って解釈をしていた、従来あなた方がやるということが法律のたてまえであるならば、昭和二十四年以来当然そうしておきゃよかった、それがいままで法律に基づいてやっていたんでしょう、配分は。ぼくらはそう理解しているんです。それが途中で変わったというのは、どういうわけなんです。従来それじゃ法律を守ってなかった、今度は法律をちゃんと守るからこうするんだということですか。そうなれば過去における責任はどうなる、そういう問題が出てくるんですよ。だから私はもう少し両省の中で話し合いをして、いずれにしてもこの施設の指定、決定権というのは郵政大臣にあるわけですから、その基本をくずすことはこれは法律のたてまえから絶対にできない。たとえば中央共同募金会というものが福祉事業であるかどうかということは、これは私も疑問があります。ただ単にトンネル的にそこを通すことについて私はやはり疑義がある。だからやはり直すところは直したらどうですか。そして郵政省の立場も、やはり全職員に御苦労願うわけですから、その意見も十分尊重して、そして各段階においても、なるほど自分たちの考え方も大臣の最終的には判断の中に入ってくるんだという、そういう士気鼓舞のためにも私はやり方を多少変えていくということについてはよくわかるんですよ。ですから、そこいらをお互いに両省で話し合ったらうまい結論が出るんじゃないですか。まだいまも、対立ということばが悪けりゃ意見が調整してないで、並行線でおるわけですか。そこのところを先に聞けば私はあえてほかの質問はしないで、まあいろいろあったでしょうけれども、研究課題があれば研究課題としてさらにやっていただいて、とりあえずことしはこういくんだということがあれば、これはさらにひとつ未調整の部分は調整していただくということで、気持ちよくわれわれも年賀はがきを買うというふうにしたらどうかと、こう思うものですから申し上げているんですよ。

曾山克巳郵政省郵務局長

○説明員(曽山克巳君) 結論といたしまして、ただいま御指摘になりましたとおり、煮詰まるほとんど寸前にございます。したがって御心配になるようなことは起こらないと思います。ただ先ほど御指摘されました問題点が二つございますが、一つは個々の施設を運営します配分団体から申請をさせるということにつきまして、また同時にそれを配分団体として決定するということにつきまして厚生省も同意したわけでございます。したがってその点については争いはなくなりました。第二点、つまり郵便局長にその申請書を出していただき、郵便局長がこれを郵政大臣まで送付するということにつきましては、いろいろときょうまで話がございました。問題はございましたけれども、これにつきましても地方共募の実質的な機能というものを私どもも十分認めまして、と申しますのは競艇、競輪そのほかもろもろの関係がございますので、なるほどそういう意味ではもちはもち屋だろう、したがってそこで調整をされるのはけっこうであるけれども、申請書はやはり郵便局長に出してもらう、それがよかろうということで、厚生省のほうも承知されるようでございます。したがって、この二点につきましては争いはなくなったというぐあいに私は思います。  なお、それを覚え書きにするかどうかという問題は若干残っておりまして、これについては、この委員会が済みましたら早急にここにおられる方方と煮詰めまして、めでたく手を打つつもりでおりますので、御安心をいただきたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 まあ、だいぶいい方向にいったようですから、けっこうです。ただ申請書を統括郵便局長に出すということは、要するにそれを代表するのは郵政大臣ですからね。郵政大臣が最終的な決定権を持っているわけですから、その局長にこういうふうにしてほしいという個々の施設から直接出すわけですか。それとも郵政大臣殿ということでおやりになるわけですか。その辺はどうなりますか。

曾山克巳郵政省郵務局長

○説明員(曽山克巳君) 郵政大臣殿という形で申請書を出します。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それはわかりました。それは一つの方法だと思います。そういうふうにして郵政大臣殿という申請書を個々の施設からこれは県共募を経由するかどうかそれは知りませんけれども、いずれにしても統括の郵便局長を通じて大臣のところへいくということはこれは私はいい線だと思うのです。だからここまでくればあとはもうあまりないじゃないですか、だから、特に厚生省の社会局長、だいぶお待たせしましたのですから、あなたのほうからも一言あったら言っておいてもらいたい。というのは、寺尾さんと橋本さんと結んだ申し合わせが実質的に死文化されたということを言うわけです。これは事実からすればそういうわけですけれどもね、そんな死文化するような申し合わせをすることがおかしいのです。大体何をやっていたかということを言いたいのだ。少なくとも両大臣がはんこを押して——ぼくのところにこれがあるけれども、りっぱなはんこを押したこういうものがあるのに、これが死文化してしまったなんていう、そんなことをわれわれが聞くのはどうもちょっとみっともない話ですから、そういうことのないようにやはりやってほしい。そこでまあお年玉年賀はがきの寄付金つきのやつについては、実はこの委員会でも何回も論議をしているんですよ、今村さん。そしてもう郵政省は本来こういう仕事をやるのは筋じゃないじゃないか、だから郵政事業を、年賀状を早くはいていただいて、遅配のないようにやってもらうというところに精力をつぐべきであって、社会福祉の一環をになうような、こういうことは昭和の——終戦直後のいきさつからしてやむを得ずとってきた措置だと思うけれども、もうここらで廃止したらどうかという意見が強いのですよ、率直に言って。そういう中で、厚生省のほうでは非常に弱いほうですね、もらうほうだから。だからくれるほうに対してもらうほうがまあ礼を尽くすということもこれは必要でしょうし、できるだけ郵政省としてもそういう中ではがきを売っているわけですから、その辺の事情というのはよく理解してやって、そして要は施設にうまく金がいくことでしょう。どっちがやろうと私はそんなことはいいと思います。思うのだが、いま言ったようないきさつがあるわけですから、そこら辺をひとつ郵政省とも十分配慮をしていただきたい。  それからきょうは時間がありませんから、行管の私は処理について中央募金会にも来ていただいて、この具体的な措置について全部聞きたかったんですよ。時間がありませんからきょうは省略しますけれども、われわれが駅頭で赤い羽根運動に協力する場合でも、どうもこういうふうな行管からの好ましくない指摘というものがありますと、ついにぶりますよ。われわれが一生懸命出したものが、募金人が一〇%も取り上げてしまって、何に使ったかわからないということになってくれば、これは赤い羽根運動なんて協力しなくなっちゃいますから、その使い方についてももっと慎重な配慮をして、ほんとうにみんなが喜んで出していくという、そういう姿にしてほしいと思う。そういう点はやはり厚生省としても監督官庁として厳密な監査をしてもらいたいと思うのです。まあ厚生省も曽山郵務局長の言われるような線でいいのかどうなのか、正式にここに来ていただいたわけですから、一言あなたの意見を聞いておきたいです。

今村譲厚生省社会局長

○説明員(今村譲君) 共同募金の問題についておしかりをたまわりましたが、去年の経緯にかんがみまして、去年からは非常に厳密な県なり国なりの指導をやっているということでいまのところはだいぶ状況が直ってきたというような状況でございます。今後とも努力をしたいと思います。  それからいまのお年玉の問題につきましては、実はちょっとぐあいが悪いのですけれども、両大臣の覚え書きは事実上死文化したという御発言がありましたが、私どもはそういうふうには考えておりません。問題は非常に一万何千というような施設がありますので、それは競輪とか小型自動車とかいろいろ民間の資金というのはたくさんありますので、県のほうで共同募金会で全部それを調整して、あるものは国庫補助金、あるものは県単補助、あるものは競輪、あるものはお年玉というふうにして割り振って、地域的にうまくいくようにくふうしておる、この機能をどうしても存続さしていただきたい。お年玉だけは別だというかっこうでは困るということで、これは県の民生部長まで入っておりまして、二十人ぐらいおりますけれども、やっておりますので、できれば実質の配分というものは統括郵便局長さんが県の共同募金会の選考委員会に入ってもらいたい、そこで大いに議論してもらったほうがいいんじゃないかということを申し出ておったんですが、おそらくこれもぐあいが悪いということでございます。それでいまの段階といたしましては、私どもはこの中央共同募金会を受配団体からはずす、それから個々の施設から郵政大臣あての申請書を出すということについてはいろいろ曽山局長とお話しいたしておりまして、やむを得ないだろうというふうに考えておりまして、ただ問題は一点ございまして、去年のいろいろないきさつ、それからことしまでのいきさつ、しかも過去十年間非常に無事平穏でやってきたものを急にこれは死文であるというふうに言われることについては、死文化と言いましてもこの一、二、三項ともはっきり書いてありまして、一項の監査の問題これは郵便募金管理会がやるのだということで事実上郵政省のほうでおやりになるということでありますが、二、三というのは事実上生きておったわけです、四十二年までは。そういうふうな状況で、突然いろいろ世上騒がすような問題になりましたものですから、私どもは中央共同募金会はおります。それから個個の施設から出しますその場合においても、県のそういう共同募金会というあらゆる資金の割り振り、これは国庫補助でいけ、これはどこでいけという機能だけはこれは維持されまして、各施設が郵便局長さんのところへもってこい、これは別であるといったようなかっこうになったんでは困るということで、個々の部分は、各事業というものは、一年後限りで毎年出されるわけでありますので、基本的に県の共同募金会の実際の福祉施設の計画上、活躍しているその機能を壊されないように、郵政省と私どもとでかちっとした覚え書きをつくっていただきたい。来年は来年また別であるというふうな話になってごちゃごちゃになっては非常に困るという、地方の県なり社会事業関係者などの心配もございますので、ここのところをかちっと固めていただきたいということを認めていただけるならば、中央共同募金会も全部おりましょうというような話をしている状況でございます。その辺ひとつ、私どもとしてはちょうだいしておって非常に社会事業が喜んでおるものでありますから、郵政省は大金主でありますので、そこにたてつくような気持ちはさらさらございません。ございませんが、そういう何といいますか、あらゆる方面からくる資金の配分の問題を現地現地でスムーズにいかせるための機能というものが阻害されない、そういうふうなかっこうで、たとえば統括郵便局長のほうに共募のほうからまとめて意見をかちっと固めたものを知事の意見書をつけて出すということでございますならば、私どもとしてはそれでけっこうだ、そういうふうに思いますので、その基本のところの問題が若干詰め残しが残っておるというふうな状況でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 曽山さんどうもひとり合点をしているようにさっきの御答弁で承ったんですけれども、いまの今村さんのお話ですと、まだちょっと問題が基本的に残っているように思います。そこでどうでしょうか、三十三年のこの申し合わせについても、一方は死文だと言い、一方ではそうでない、生きているのだ、署名がしてありますから、少なくとも大臣の。だから権威の問題もあるでしょう。ですからそういうことをここで言ってみてもこれはしょうがないわけですから、中央共同募金会をはずすことについて厚生省は折れた。それから統括局長経由して郵政大臣殿といった各施設からの申請を出すことについても折れたわけですから、あとはいま今村さんの言われたところにかかっているわけですから、これはどうでしょう。私きょうは厚生大臣も実は御出席を願うように要求しておったんですけれども、他に公の会合があって出られないということでして、局長に来ていただいたのですけれども、これは郵政大臣どうでしょう。いま両省の意見がありまして、私もこれ以上ここでこの論議をしようと思いませんけれども、要はひとつ両大臣間においても十分な話し合いをしていただいて、過去の三十三年にやはり両方で大臣が話をして申し合わせをしたようないきさつもあるものですから、これはなかなか事務当局ではそれぞれ言い分がありましてむずかしいような点も考えられます。ですから、そこら辺ひとつ大臣レベルにおいてお話を煮詰めて、そして将来どこまでこれを続けていくかわかりませんが、現行の法律の中においても話をやるわけですから、制度が続く限りにおいては、将来あまり論議のないようなところで配分していこうというような線を出していただけませんでしょうか。残る問題については、もちろんこれはさらに煮詰めることも必要ですけれども、大まかな点で大体意見が一致してきているのですから、あとわずかなところですから、ある程度メンツもあるでしょうが、いままでやってきたメンツがあるでしょうが、そんなメンツを振りかざされたのではわれわれ迷惑ですから、そういうことのないように政治的に取りまとめをしていただきたい、こう思いますが、最後に大臣の御所見を承っておきます。

小林武治自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小林武治君) これは私が郵政大臣になってから、募金の配分のほとんど大部分をまるまる共同募金会にやっていることは非常に不合理だと思いまして、当時私は共同募金会に対しても多少不信の念を持っておりまして、そこで郵便局の局員があれだけ苦労して集めた金を大部分をただそのままお渡しておまかせするというようなことは、郵政省としては適当でないと、私がこれは考えた。むしろこの問題は私から起こったとさえ言える事柄でありまして、それで私は事務当局に、なぜこういうことをやっているのだ。郵便局というのは全国津々浦々にあって、社会施設についても一番みんなよく知っているのだ。それを全然ノータッチで、せっかく集めた金をそのまま募金会へ、まだ多少不信の念もある募金会へそのままやるというようなことは直すべし。たまたまいまの郵便募金管理会も廃止するこの機会に、そういうやり方は改めなさいということを私が指示したのです。それから始まった問題でありまして、地方の社会福祉施設だって郵便局が全部わからぬことはありません。毎日郵便を持って行っていわば一番よく郵便局がわかっている。したがって郵便局も関与させなさい。郵政局も関与させるべし。せっかく郵便局員が集めたのだから関与させるのが当然じゃないか。金だけ集めてあとは何にもさせぬということでは集める方々に対してもその熱意を失わせるから、郵便局にもこれは関与させろということを私が指示してこれは始まった問題であります。したがって、私は共同募金会はもう配分団体とする必要はない。そこへ頼まぬでもやれる。ただ地方はいま社会局長が言うたように、地方の協議会というものがまとめて全体の管内の社会福祉施設についての補助とかあるいは助成とか、こういうものを全体をまとめるから、そのまとめるについて、いまお話があるように、これはどこへもっていけ、これはあっちへもっていけと、その一翼をになえればいい。したがって、別途に独立してやろうなんということは思わない。これは共同で、ことに末端施設においては全体の一つの部分を分担する、こういうことで、独自にやろうなんということは考えておりません。そこの一つの部分をこちらで協議の上で引き受けてやったらよかろう、こういうふうに思っておりますから、私は実際にそういうふうにやれば支障がない。共同募金会、中央募金会なんかやる必要はない。地方の末端できめるのは、地方の協議会がきめるか募金会がきめるか、そこで話し合いを十分やればよかろうと、こういうことで、私は、中央の関係を別にして、地方はお話しのように協力して、われわれが独自にやるのではなしに、全体の社会福祉の中のその部分を分担すればいいから、その全体の調和のできる範囲においてお話をしていけばいい。こういうことだから私はやっていけると思うのですね。決して独立してこれはおれのほうがやるのだ、そんなことは言うはずはありません。全体の調整は地方の協議会を通るから、その中へ入って中で協力して、そうしてお年玉の部分はこれをやってほしい、あれをやってほしいと、当然話が出るから、協議の上でおやりになったらいい、こういうふうに思っております。主として問題は中央募金会へ金をまるまる渡すようなことはやめてほしいというのが出発点であります。こういうことでお話のような末端において衝突したり、おれがおれがなんということのないようにひとつぜひさせたい、かように考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 今村さん、いまの大臣の末端における問題については、何も郵政省が直接やろうなんということは考えていないので、これは県共募というのがあるわけですから、そこで全体の国からくるやつとか、集まった寄付金とかお年玉とか、みんな集めて、どういうふうにしたらいいかということはやはりもち屋はもち屋でやっていけばいいということを言っているのですから、そうなれば問題は解決したのではないですか、どうでしょう。ただ、経由するときに、県共募へいかないで、直接施設から大臣のところに、統括局長を経て大臣のところに行くということになるので、それが気に食わない。県共募を通っていくということがいいということですか、そこのところ……。

今村譲厚生省社会局長

○説明員(今村譲君) いままでのお話で、最初は各施設からまず統轄局長のほうに全部出せという話がありましたけれども、それは実際上はむだなんで、県共募の調整機能を認めていただけるようになれば、ほかの自転車振興会と同じようなかっこうでみんな局に持ってくると、そこへおそらく三十施設も四十施設も出てくると非常に困ってしまいますので、それを割り振って、たとえば郵政関係に三つなり四つなりということできめれば、初めてそこで知事の意見書をそれぞれにくっつけて、郵務局のほうから統轄局長のほうに持っていくというかっこうにしていただけないかということを、これは非常に事務的な問題でございますけれども、いま進めております。ただいま小林郵政大臣が仰せられましたような御趣旨で私は非常にありがたいと思うわけでございますが、これは実は初めからの長い歴史がいろいろありまして、だいぶ年ごとにああしろこうしろというふうに変わるので非常に困っておりますので、いまおっしゃったような御趣旨の問題で県の共同募金の調整機能みたいなものを尊重していくのだというふうなかっこうのやつを両省間できちっと、これのかわりといいますか、これが自然消滅かどうか知りませんが、これのかわりみたいなものをきちっときめておいていただきたい。事ごとに毎年毎年こんなことをやっておったのではかなわぬ、こういう気がいたしますので、その辺を実は懇願しておる状況でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 大臣の中央共同募金会に対する疑念といいますか、そういうものはさっきも私が言ったように、一般的にあったのですよ、またいまでもあるのです。だからして、現在東京あたりではことしは赤い羽根運動が一番悪いというのだが、そういうことで、そこをやはり払拭するということが基本だと思いますよ。厚生省のほうでもかなりシビアに督督しているようですから、いい方向に行くでしょうけれども、要は、大臣の心配しておった、心配というかねらいである中央共同募金会を廃止すべきだという、これは厚生省のほうでも了解しているのですから、あとはいま言ったような趣旨で私も大体もう話が煮詰まるような気がするのです。だからそこのところをひとつ園田厚生大臣とも小林郵政大臣もちょっと話していただいて、そうして二人もここに関係の局長がいるのだけれども、別にメンツでやろうということでもないと思いますから、そこらはひとつ両大臣も話し合いをして円満な解決ができるように早急に取り計らっていただけませんか。もう大臣だっていいじゃありませんか、大体目的を達したのだから。

小林武治自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小林武治君) 実は私は厚生大臣もしておりましたし、郵政大臣も両方よく知っておって、この処置が適当だと、したがって、やはりもち屋のことを侵害するという気はありませんし、これは全体の社会福祉施設に調和のとれた助成をするから、それに協力するのは当然でありますから、話をしていまお話のようにひとつ適当な解決をいたしたいと、かように考えます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 早く円満に解決をしてくださいよ。このことを私期待して次に移ります。  次は、前回の委員会で私が質問いたしましたCATVのテレビの問題ですが、実はあの委員会から半月たたないうちに、きわめて急転直下解決の方向を見出していただいたようです。ですからきょうはNHK側は私は予定をしていなかったのですけれども、そういうわけで私はきのうそういった新聞の報道も見まして急遽来ていただいたわけであります。小野さんたいへん他の用件もあったと思いますけれども、失礼しましたけれども、どうぞその点は御了承いただきたいと思います。  これは基本の問題ですから、ちょっとこの際詰めて話をしておきたいと思いますが、一番問題になったのは、有線放送業務の運用の規正に関する法律からして、例外ですね、十条の例外規定によってやるとすれば、大体一カ月間以内、こういうものが番組の再放送について放送事業者の承認を得なくてもやれる、そういう法の盲点があったわけですから、それによって十月十三日から始めたのですが、そうすると十一月十二日で切れるわけですね、きのうで。きょうからはもう非合法のものになっていく。したがって、どうしても再認可ということを取らぬ限りはこれは問題があったわけですが、この点に対してNHKないし民放側の話し合いもあったのでしょう、了承したように聞いておりますけれども、いろいろ疑義な点がありますから、私はこの際確かめておきたいのですけれども、そうなりますと、日本ケーブルビジョン株式会社、これは依然として存在するわけですね。今度は報道によりますと、運営協議会というものを、民放、NHKそれからこのケーブルビジョン株式会社と一体になりまして、そこで協議会をつくって、その協議会が実際にきょうから業務を継続していく、こういうことになるようですけれども、その場合、ケーブル株式会社というのは、これは要するに営利を目的とした株式会社ですね、あくまで。それとNHKの公共放送ですね、民間放送が一緒になって運営委員会に持っていくということについては、営利を目的とする株式会社は一体どういう性格に変わっていくのですか、その株式会社が実際には施設を持っておる、ただ運営の面だけを三者が集まってやっていくということになると、営利会社に三者が協力していくというかっこうになるわけですが、そこらに問題が一つどうしても残ってくるわけですから、そこらはどういうふうにして結論を出したのか、聞きたいのです。

小林武治自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小林武治君) この新宿の有線放送がとにかく継続できる、こういうことになったことは、鈴木委員がここで問題を提起されたのが契機で、それがあそこまで早く進んだ、こういうことをはっきり申し上げておきます。  それで、いまのお話のケーブルビジョン株式会社でありますが、一応の話し合いで、あの際私はやっぱりあれはすぐ継続させなければいかぬ、こういうことでありまして、継続させるのには同意をすべきである、こういう注意をNHKにしたのでありますが、その結果話し合いがいまのようになったが、結局はケーブルビジョンという株式会社はまだ生きておる、そして民放の五社と、NHKと、いまのケーブルビジョン株式会社この六社と申しますか、これがメンバーになって、任意の組合みたいなかっこうで運営の責任をしばらく持っていこう、こういうふうな形でありまして、将来これも申し合わせでは法人にしていこう、こういうお話し合いの上でありますが、さしむきの問題ではこれは一種の任意の組合とでもいわなければなるまい、そういうようなものでやっておるから、法人ではないからして、お話し合いの上で寄ってそういう組合的なもので運営の責任だけとっていこう、ごく暫定的なものであるということでございます。したがって、また法人になるような場合には、いまの株式会社とか、いろいろな問題が提起されなければならないと思いますが、とりあえずとにかくこれを続けさせることが大前提で、いまのような結果として同意が与えられた、こういうことになっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ちょっとどうでしょうか、これはまあ最初の試みですから非常にむずかしいと思います。どういう方法で継続していくかということについては御苦心をなさったと思いますけれども、しかし、やはり問題は法律というものがあって、その法律に基づいてやるわけですから、だからいまの運営委員会というのは任意のまあ組合というのですね。そうすると、法的な資格というものがないんですね。そうすると、依然としてケーブルビジョンの株式会社が何ぼかの施設をあそこに持っているわけですね。その施設を、いうならば運営委員会というものをつくっておるけれども、実際にはケーブルビジョンの株式会社がやっているのだということでしょう、大体は。あくまでもいまの段限では、それに運営委員会という名前で運営に対してNHKなり民放が協力していく、そういうかっこうになるわけですね。そうなりますと、郵政大臣に対する認可申請——認可申請というか、届け出ですから、届け出の申請についてはどうなっておるんですか。まあこれは規則もありますから、この運営委員会として郵政大臣にこういうふうな放送を十三日からやっていきたいということで申請書を出してあるのか、それともこの法律から言うと、民放とNHKが同意したということでケーブル会社がそのまま業務を運営していくということになっているのか、その辺はどうなんでしょうか。

小林武治自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小林武治君) その法人の問題も、いまやるならこれは民法上の法人しかありませんが、私は、法律上の一種の公益法人というものをつくったらよかろうと、こういう大体の考え方をしております。さしむきの問題は、これはもう法人格を持たないから郵政省に届け出は全体の名前を列挙して出していると、こういうことでございます。これは法人格ないから代表者はいません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 どうもそうなると、法律でいうところの届け出者というのは三人の名前になっているわけですね。何か新聞によると、佐野さんですか、NHKの営業局長が代表かなんかになっているようですね。そういうことでいいんでしょうか、何かNHKがそうすると、直接間接に営利会社に対して協力をしていくということになる。それから民放のほうは、これはもうきん然として同意したんでしょうか。

小林武治自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小林武治君) これはもうこの前の委員会のあと、あなたの質問があって、私もあれはもうぜひとも継続させなきゃならぬと、したがって、継続させるにはどうしたらいいかということで同意問題が出てきて、同意をするには、こういうことが要るからということで、こんな一時的なものができておりますが、全くこれは暫定的なものでありまして、内容については、これから検討しなければならぬし、とりあえずこれで出発したということで、それはえらい粗雑な考えじゃないかと、こう言われるかもしれませんが、何しろもう時間も差し迫っておりまして同意がなければやれないと、こういうことであるからして、同意を得る方法をみなで寄ってこういうふうにやっただけだというわけでありまして、これからその内容等も実は検討していかなきゃならぬと、そういうことでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、まああまりにも形式に走ったような気がするんですけれど、しかしもう少し考える余地がぼくはあったと思うのは、もう一つはこれは聞いてみなきゃわからんですけれども、有線放送業務の運用の規正に関する法律を施行する規則というのがありますね。これの第一条の二に、一、二、三と放送業務の種別があるわけですけれども、この際はこの一の共同聴取業務ですね、この法律の第一条の二の一号に言うところのこの共同聴取だけをやるのか、それとも二号にある告知放送業務、これをも含めているのかどうなのか。要するに自主番組というものがやれるような仕組みになっているのか、それともとりあえずは共聴的な施設として、まあ言うならば協会が各地方の難視聴地域を解消するために現におやりになっている三分の一補助ですね、ああいうふうな共聴だけと。要するに民放とNHKの番組を中継するというだけのものなのかどうか、その辺をひとつ念のために先に伺いましょう。

小林武治自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小林武治君) いまはそのつもりでいわゆる共通的といいますか、共同聴取的なものとしてやると、こういう理解をしております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 石川さんね、このケーブルビジョン会社というのは一体、あれですか、資本構成とか、役員構成とか、あの設備がどの程度かかったのか、そういうような点はお調べになったでしょうね、当然。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) 一応は聞いておりますが、非常にまだ何と申しますか、操業したばかりでございますので、財産の帰属、料金、その他の問題に非常に不明確な点がございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それは大臣を責めてみたって、これは事務当局のやることですからね。少なくともあなた、日本ケーブルビジョン会社というものの役員がどういうふうになって、構成はどうで、収支はどういうふうになっているか、予算等の内容についても、あるいは将来の計画についても、そのくらいのことは調べておかなければ、実際には今度NHKと民放が一緒になって運営に参画していくんでしょう、これは率直に言って、まあ夜中おそくまでかかったかどうか知りませんけれども、たいへんおそくまでやっておられたようでした。御苦労さまでしたけれども、ちょっと軽卒というが、無責任というか、これは問題があるな。その程度は調べてなかったんですか。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) 調べてはございますが、ここにちょっと資料を持ってきておりませんのであれですが、資本金は八百万円でございます。それで収支につきましてはまだ始めたばかりで、現実にはここで申し上げるようなものはございませんが、目標としては大体新宿地区で千四百世帯をやろう、こういうことで古河電工に対しまして千四百戸でやるという意思表示をいたしております。で、全体としてどのくらいやれば償うであろうかという見通しでございますが、ケーブルビジョンの見通しといたしましては二万五千戸程度やれば採算が償う、こういう計算をしております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 いま幾人入っているんですか、これは。いま現在何人ですか。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) 職員は四名とか聞いておりますが、これは確かめてはございません。——世帯数は四十四世帯でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それからその鮮明度ですね、受信品位、こういったものが四十四人の世帯については2か、3か、5かわかりませんが、そういう受信の鮮明度というもの、受信限界ですね、そういう調査はしたのですか。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) できるまでは3マイナスであったものが4になったと、こういうふうに聞いております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 どうも少しつけ焼き刃で、忽々の間にやったんで実態調査というものに対する手抜かりがあったと思うんですね。だから、これは四十四戸ぐらいでスタートするわけでしょう。実際二万五千戸なければ採算が合わぬと、こういうんですが、いま四十四戸でいくというわけでしょう。だからもう少しとりあえずの措置というものをやっておいて、それから基本的に法律改正の問題があるし、まあきょうは文部省から著作権の問題で課長さん来ていただいておりますけれども、そういったやはりいろいろ整備しなければならぬ問題があるのですから、まあここでスタートするということになると、これは何といっても実質的にNHKと民放が同意したということになるわけです。そうなると、ほかに今度は千代田地区にそういうものが出てきたときに押えられますか。押えられないでしょう。結局何か具体的なものをつくっちゃって、それで法律、その他の問題を押しのけていって合法化していこう——合法化じゃないんだな。合法化の線に近づけていこうと、そういうかっこうになる危険性があると思うんでね。きょうから継続していることは、そのことだけ見ればこれはいいことですよ。しかし、やり方について非常に慎重さを欠いておるし、今後の問題として幾つかの問題を残していると思う。そういう点について基本的に何か考えているのですか。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) おっしゃるとおり、先ほど大臣から御説明がありましたとおり、これはどうしてもとにかく十二日までに同意をする方向で解決しなきゃならぬということで、まあそれが先決問題ということで急ぎましたために、いろいろな問題があることは私どもも承知はいたしておる点も多いわけでございますが、何にせよとにかく十三日から切れるというような事態にならないようにということで進めてきたわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 小野副会長に来ていただいておりますが、放送法の第九条の2の十ですね、ここにいろいろ放送協会がやらなきゃならぬ業務が書いてあるわけですが、その中に一から九までありまして、そのほかもう一つ十に「前各号に掲げるもののほか、放送及びその受信の進歩発達に関し特に必要と認められる業務で郵政大臣の認可を受けたものを行うこと。」と、こうあるわけですね。今度新しくCATVというものが——業務と言えば業務かな、NHKのね。とにかく現役の営業局長が参画しているわけです。この点に関しては郵政大臣のこの法律に基づく認可といいますか、許可といいますか、そういうものはとってCATVを始めた、こういうふうに理解していいですか。

小野吉郎日本放送協会副会長

○参考人(小野吉郎君) 九条の第二項第十号では取り扱っておりません。在来、有線放送の助成等の関係につきましても第三号の規定に準拠してやっておりますので、この問題もそういうことによって大臣の認可なくしてやれるということでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、NHKは営利を目的とする再放送については従来これをやらぬという一つの確たる方針があったわけでしょう。その方針が今度くずれた。営利を目的としても、そこに電波を分けてやる、こういうことに変わったわけでしょう。そうなれば、やはり郵政省との話し合いというものは十分、認可するしないということとかは別としても、その辺の問題については提起してますかどうですか。

小野吉郎日本放送協会副会長

○参考人(小野吉郎君) 協会が営利を目的とする事業に対して関連を持たないということは、本日の事態におきましても変わっておりません。そういった意味合いから、いわゆるケーブルビジョン会社に対して直接同意を与えることは渋っておったわけでございます。ただ、この問題は先ほど大臣も御答弁に相なりましたように、きわめて暫定的しかも変態的な措置でございまして、将来の構想の面はすっきりさせなければならないと思いますが、それまでの間、昨日をもって有線放送運用の規正に関する法律の特例をもっていたしましても、今日以後は違法な存在になるわけでございます。しかも、受信者の立場から見ますと、この会社の施設によりまして在来よりもいい画面が見られるというようなこともございますし、これをむげに傷つけるわけにもまいりません。そういう面から非常に急遽暫定的な措置をやっておりますので、いろんな法律的な問題その他の面から見ますと、きわめてきちんとはいっておらないと思います。ほんの便法にすぎないと思います。ただ、NHKといたしましては、先ほど御指摘のごとく、営利事業等についての助成をいたすことは今後といえども考えておりませんし、この便法でつくりました運営協議会なるものは、営利を目的とするものでもございませんし、いまのような暫定措置をとります限りにおきまして、営利を目的とする会社の運用を一切ここが、この本格的な最後の終局の姿にいきますまでは、この協議会が当たっていくわけでございますし、そういう意味合いにおいて、この協議会に同意を与え、受信者に対する現状の状態を悪化させないような便宜措置をとっておるわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 まあ、非常に乱暴な危険な、言うならば合法的でもないし、ぬえ的ですな、何かわけのわからない幽霊みたいなものをつくったということになる、結果としては。私の言うのは、営利を目的とするしないということになると論争はありますよ。この会社を、営利を目的とする日本ケーブル会社というものが入っているわけです。名前だけ新宿地区有線テレビ放送運営協議会というものをつくった。これで郵政大臣には申請しているわけです。実体というものは、日本ケーブルビジョン会社がつくった施設、その施設費が幾らかかったかわかりませんけれども、非常に経営から見ると、いま四十四戸でスタートして、四人の事務員を雇ってどの程度の金を払うか知りませんけれども、一体それでやれるのかやれないのか、会社の運営については見通しははっきりできないでしょう。そんな危険なものを運営の片棒をかついでNHKたるものが進んでいくということはとんでもない方向転換です。私はそう思いますよ。だからこそわれわれは、たとえ一日中断してもいいからもう少し、一カ月くらいの猶予を置いて、それは法律的には一日中断してもう一カ月やらすということは合法ですよ。そういう方法でもして、その間に少し会社の実体なり方針についてきちんとして、次の国会にはどういう点とどいう点を法律改正をするということを国民にアピールして、協会の今後難視聴地域の解消については一体どうなっているか、これとの関係で協会は放送法にあるあまねくみんなが見れるように、受信できるように放送しなければならぬという、この七条のやはり精神をどうやっていくかという基本問題にもかかっております。民放だって、民放は民放でVからUの問題とか、FMは地方の問題とかいろいろ電波の転換期にきて、それぞれ思惑をめぐらしていると思います。だから民放、だってわれわれの聞いている範囲では、かなりこれについて強い反対をしているのは事実ですから。だからもう少し慎重な配慮を私はしてほしい。個人的には私は多少意見も述べたことがあります。ありますけれども、まあわれわれの意見というものはあまり聞いてくれないわけだ。そして皆さんが考えた線でいっているんだけれども、やはりこれはたいへん問題を残していると私は思います。ですから、どうもそのまま質問をしてみてもさっぱりわからぬ。とにかく十三日からはやっているが、わからぬものが出てきてしまったということで、私としては今後ひとつ、この経過は進んできたわけですから、この委員会で私はぬえ的なわけのわからないままきてしまったということだけ申し上げておいて、これはここで質問してもしょうがないでしょう。もう少し法的に争っていけばできないことはないと思いますけれども、しかし、その方向に進もうとすることはぼくも決して反対しているわけではないですから、やり方についていかにも軽率過ぎますよ。だからもう少し慎重であってほしかったと、こういう私の気持ちは皆さんにわかってもらいたいと思いますから、そういう程度にしておきます。  それで今後の問題ですけれども、大臣のおっしゃるのは、これはいまのある規正法を変えるか、まあ単独法でやるかは別としても、第一点は、大臣の認可制にするというのが一つ。もう一つは、ある地区に一つの特殊法人的なものをつくって、そこでやらしていくんだということが新聞に報ぜられているのですけれども、そのほかに何か、たとえば著作権とか隣接権とかいう問題については郵政省のほうでなくて、これは文部省でおやりになるのだが、そういう問題についてはやはりかなり煮詰めて、そして法律が動いていく場合に支障のないように著作権法なら著作権法の改正を新たにやっていくような配慮を政府全体としてやってもらえるのかどうなのか、そういう点をちょっと承わりたいと思います。

小林武治自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小林武治君) これはもう御指摘のように、きわめて不完全な、非常な問題を含んだ法で、それからさっきお話のように、いまこんなものがあって、これに先がけてあっちこっちにできたらどうなるか、これはできたらやむを得ない、やはりできるかもしれません。ですから非常に問題をこれは投げかけているということを言わざるを得ないのです。私は、実はNHK自身がこういうものを出資できるかどうか、また法人ができれば法人の中に入れるかと、こういうことについても私は疑問を持っている。これらも検討しなければならぬ。これは一緒につくるには、出資もしなければならぬし、あるいは現物の問題も出てくる、こういう問題もありますから、これらの問題が実はまだきまっておらぬ。NHKがそういうものをやれるかどうか私はまだ確信がありません。ことにこれは民放とNHKというものとは全然立場が違うのです。何となれば、民放はただ放送すればいい。それが届こうが届くまいが民放の責任ではない。ところがNHKは届かせる責任がある。難視聴というものは解消しなければならない法律上の義務ができている。そういう立場において、ただ民放がこういうものをやるとすれば、ただ自分の広告の値打ちをあげるためにやると、確実に届く部分がこれだけふえたから、これだけで、この広告料をどうするか、こういう問題はありますが、民放が性格上相手方に確実に届かなければならぬという責任は私はないと思う。ところがNHKは公共放送としてある。だから、そういう責任があるものとないものとが一緒にやることが一体適当かどうか、こういう問題も出てくる。だから私は、NHKとしては、これはやはり自分の業務としてやってもいいと思うのです。やはり難視聴地域を解消するという、これはビルの陰の問題であろうが、いなかに中継局をつくるのも全く同じじゃないか。だからこれを業務としてやっていいと私は思っている。これは何も民放と同一歩調をとる必要はない。NHKだけの責任としてやるべきであるし、そのほうが適当だと、したがって、いまのこういうふうな協議会が一体将来にわたって適当なる形態であるかどうか、私はまだ確信がない。だからこれらの問題はもっとこれは検討しなければならぬ。私は、性格の違うものが一緒になって末端の責任を——施設をすべきかどうかということについて疑問を持っている、そういうことであります。したがって、これらの問題は、これからまた私どももっとよく検討しなければならぬ。  それからいまのお話の法律の問題も、これはこの法律のほかにやはり単独法で出すべきだと思っている。出すについては、いまお話のこういうふうな公共の利益に影響するようなものはやはり一つの免許制をとるべきだ。ことにこれらが料金あるいは施設費等にも関係してくるから、これをただ民間のかってにまかしておくわけにはいかない。したがって、これは免許制をとるのがいいし、それからこれをただ一つの地域にばらばらにたくさんできるということも考えなければいかぬから、私らやはりある程度の地域的な統合というか、そういうふうなものも考えるべきだと思うし、それから番組については自主番組ができるか、こういう問題も当然出てくる。したがって、自主番組ができるかどうかという問題と同時に、著作権の問題も当然関係する。民放がかってに出したものをどんどんやっていくということについてはやはり著作権の問題が出てくると思う。それから同じ中継するにしても、広告をカットして自分の広告を入れる心配がある、したがって、その中継番組は一体として扱わなければならぬか、分割できるか、こういうふうな問題も当然出てくる。いまいろいろな問題について私ども検討しておりますが、非常にこれはやっかいな問題で、なかなか簡単にはできない。そういうようなわけで、いまのような問題あるいはそのほかいろいろな問題についていま一々当たってどうするかということはいま協議をいたしております。そういうわけでありまして、とにかくまあ私は一カ月切っておいて、また一カ月やればやれるという考えもこれはあったわけでありますが、しかしやれるものなら継続させたいということで、きわめて拙速をやったために、こういうようなものが出ておるが、これはあくまで暫定的なもので、私はこのことがいいと——さしずめこれしかないということですから、こういうことで継続さしたと、こういうふうに理解を願っておきたいのであります。いま冒頭申したように、NHKと民放がこういうことを共同でやらなければならぬかどうかという点についても疑問を持っている。そういうふうなわけでいろいろな問題がきわめて不確定な状態にあるからしてやむを得ずこういうことでやったと、したがって、これが将来にわたって私は、こういう型でなければならぬというふうには考えたくないというふうに思っております。そういうわけで非常に恐縮でありますが、きわめて粗雑なものであったと言わざるを得ないし、このこと自体についても、これから再検討しなければならぬというふうに思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 大臣が率直に粗雑だったということを認めておられるわけでありますから、これ以上私も言いませんが、やはり法律的にもたいへん疑義がありますよ。ですからできるだけ早くこの法律を次の国会に出してもらって、そしてその内容を整備し、それに切りかえていくという方法をとりませんと、長引けば長引くほどこの問題が方々に出てくるような気がします。民放だって大臣のおっしゃるように、電波だけ出せばいいのだということじゃないと思います。やはりそれはできるだけ見てほしいわけですから、そういうところでないとやはりスポンサーもつかないでしょうし、NHKと協力してできるようなこと、難視聴地域の解消に方向として動いているわけです。ただものの考え方として大臣はおっしゃったことで、確かにNHKは受信できるようにやる責務が課せられているわけです。結局NHKが谷間の難視聴地域や、都心に出ているいまのようなああいう現状に対してもっと早急に手を打てばいいのですよ。そういう点についてもやはり抜けている点があったと思いますよ。だからそういう点を反省して、いまはとりあえずこうやっているけれども、これでいいと思っていない、大臣は。したがってNHKは、将来、都心部の谷間における問題をどういうふうに基本的に解決していくかという、そういう問題についても積極的に取り組んでやってほしいと思います。だからこの点を、これをきめるに際して協会側は一つの方針を持たれたと思いますが、その点は副会長どうなんでしょう。

小野吉郎日本放送協会副会長

○参考人(小野吉郎君) NHKといたしましては、全国どこでも視聴できるようにいたしますことが最も重要であり、第一義的な義務と心得ております。その点がまだ実施上十分でございませんので、いまのような変態的事態が生じていることはまことに遺憾でございまして、ケーブルビジョン株式会社の発生そのものも好ましいものとは考えておりません。またさらにその暫定的な措置でございます今回の運営協議会のごときものについても、NHKの立場から申しますと決して好ましいものとは考えておらないのでありまして、NHKが率先山間僻地でありましょうと、都心でありましょうと、これの難視聴を救済いたしますことはNHKの第一義的な義務と考えておりますので、在来有線放送の助成の関係につきましても、一歩進んだ積極的な態度を現在方針として持っております。将来構想といたしましては、三分の一助成というようななまぬるい、そんなことでなしに、これは難視聴解消のための置局の一環として積極的にこれを打開していくべきだと考えておりますし、新たにできました都市のビル陰等の問題につきましても、NHKは何も他と手を組まなくても、大臣の申されましたように、NHKの第一義的な義務に徹しましてこれの解消に率先当たっていくこと、これがNHKの本務であろうと思いますので、来年度予算におきましては相当思い切った予算配意をこの面に下してまいりたいと思います。そういう面から申しますと、新宿で起きておりますこの問題は、できるだけ現地のこれに局限をいたしまして、これの将来構想、暫定のいまの運営協議会のあとをどうするかという問題についても、いろいろとそういう本質的な基本方針に沿っての措置が好ましいとも考えておりますし、いわんや自余の地区におきましては、こういうものが出てまいらないような先手を打ったNHKの第一義的な義務に沿った積極措置をとっていくことを基本方針といたしている次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それじゃわかりました。まあ大臣も言われたように、やはりNHKに対して大臣から、再放送に対してどうしたらいいかという意見も出ておるようですね。ですから、大臣の行政的な指導もあったことはわかる。で、NHKの難視聴地域の解消に対する考え方もわかりました。  そこで、もう一つ、念のために聞いておきたいのは、民放がいやいやながら、大臣に言われて、NHKもどうしたんだからおまえのところもどうしてくれと言われて、いやいやながら、不承不承やっているのか。民放としては一体これに対して、いまはこうするけれども、将来どうしてほしいとかというような意見があったのかどうか。  それからもう一つは、NHKが、これは情報というか記事——部内誌なんかのあれですから、的確性はわかりませんけれども、前田さんが大臣から言われたときに、じゃ、同意しましょうと。しかし来年度くらい、いま小野さんもちょっと触れておられたんだが、NHKとしては、難視聴地域の解消について思い切った予算を計上したい、それをひとつ大臣も認めてくださいよと。そうしてできればこういうものを——こういうものというか、新宿はしているそうですけれども、これはNHKが買収して、NHKの施設としてこれを運用していくというような、そういうことも何かちょっと述べられているわけですけれども、そこらの問題は一体どうであったか。将来にもこの問題と関連がありますから、これは確かに解消するということはNHKの義務ですよ。義務ですから、どういう方法をとるか知らぬが、やらなければならない。そこでこれがうまくいって二万五千戸になればいいけれども、四十四戸か百戸くらいでとまっちゃった。左うちわでやれると思ったところが、とんでもない、経営不振で、このビジョン会社というものがどうにも動きがとれなくなってしまうと、一体これはだれが責任をとるか。運営に当たった民放にしても、NHKにしてもやっぱりこれは責任があるですよ。だからそういうことを考えてくると、ときには施設を買収して、NHK自体が難視聴地域解消の一環として、こういう新しい方法を都心にもとっていくという政策もとり得るかもしれませんね、これは。その辺のこともありますから、念のために聞いておきたいのです。

小林武治自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小林武治君) 私が同意をすべきであるというのはNHKに言うたので、ほかの民放には私は申しません。何となれば、民放にはその責任はない。NHKはとにかく難視聴は解消しなければならぬ責任があるから、少なくともこの方法が解消に役立つならば、NHKは同意してやりなさい。しかしほかの民放はそういう義務がないから、私はそういうことはおすすめしておらない。これは民放とNHKのお話の上でああいうことになったろうと思いますし、また、これの方法についても、まだ多少意見が混乱しているところもないわけではありません。これは急に十一日の晩にどうしてもこれ以外にないということで、こういうふうになった、こういうかっこうでございますから、NHKも必ずしもこれでいま満足している様子でもありませんし、これらの問題はさらに再調整をしなければならない。それから難視聴地域を解消するために、たとえば有線放送の施設費を出されるというのは、私はそれは出すべきである、出していいと思う。これはやっぱりNHKが農山村に中継局をつくるのと同じ問題ではないかというふうに考えておりますが、これはこれから予算要求の問題で、また郵政省といろいろ御相談になるというが、私個人の意見ではそれはやるべきだ、やったらよかろうというふうに考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 NHK側の意見もちょっと聞いておきたい。

小野吉郎日本放送協会副会長

○参考人(小野吉郎君) NHKといたしましても、この問題の処理につきましては現在は暫定の便法でございますけれども、できれば買収して、NHKの基本方針に沿うような方法ができれば、買い取り等の関係も考慮に入れておる次第でございます。自余の他の地区の問題につきましては、東京都だけでなしに、大都市あたりは、このような事態は放置しておけば生ずる危険は多分にあろうと思います。こういった面につきましては、先ほどいなかの方面の問題ともあわせて、難視聴解消の積極努力の関係におきまして、予算を用意をいたしまして積極的に取り組んでまいりたい、こういうように考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 まあねらいはわかりましたよ。いろいろやってきたけれども、結論的にそれはねらいがわかった。  それで法律改正の問題で、一つ文化庁の課長さんにお願いしたいのですけれども、お聞き及びのように、CATVという新しい中継を目的とするテレビ会社ができてきたわけですけれども、これにからんで、著作権の問題や隣接権の問題というのが当然出てくるわけですけれども、すでに民放の側からも文部大臣に対して、文化庁長官ですか、これに対して、これが改正のための具体的な具申がされておるようですけれども、いまお話のように、一方では単独立法になるか、いずれにいたしましても法律改正を必要としておりますから、それと歩調を合わせて、この法律改正のほうをできるならばやっておいてほしいという私の希望なんですけれども、現在、文化庁のほうとしては、準備状況その他どういうようになっておりますでしょうか。これをちょっと伺いたい。

佐野文一郎文化庁文化部著作権課長

○説明員(佐野文一郎君) 著作権法につきましては、実は六年以来全面的に現在の著作権制度を変えるということで法案の準備を進めておりまして、次の通常国会に全面改正のための法案を提出する予定でございます。その中で著作権、隣接権についての規定を設けているわけでございますが、有線放送の伝達についての著作権者の権利を認める。さらに放送事業者にも有線放送の著作権を認めるというような手当をいたしてございます。問題はいま御指摘のように、CATVのような措置でございます。これは営利を目的として行なわれる限りにおいては作者の権利が及ぶ。ただし農村における有線放送のように、営利を全く目的としないで行なわれる有線放送については、著作権が及ばないというような手当てをしているわけであります。民間放送のほうから言ってまいりましたのは、放送事業者が自分で放送番組を自分の放送区域内に有線で伝達する、それについては著作権、隣接権ともに及ばないような手当てをしてほしいということ、これは考え方としては当然のことでございまして、著作権者にしても、それは放送区域内の聴視者に当然聴視されることを前提として許諾をしているわけでありますから、それが無線で届こうと有線で届こうと、その許諾の内容には当然含まれて差しつかえないもので、そこのところは、私のところは放送についての契約の際、著作権者と放送事業者との間の許諾をする契約の際の前提として処理できるから、特段の規定をおくまでもあるまいと、こう考えていたわけでありますが、民間放送のほうから、それを特に規定してほしいと言ってきているわけです。これはそういう規定をおくということになりますと、今後のCATVもどのように処理していくかという郵政省当局のほうのお考えと密接に関連をいたしますので、私のほうは、いま率直に民放連、あるいはNHKと意見交換中でございますけれども、さらに郵政省のほうとも密接な連絡をとりまして、営利を目的とするものについては、権利がもちろん及ぶことは確かですけれども、それ以外の難視聴の解消ということで、非営利の目的で行なわれる場合には、著作権、隣接権ともに円滑な処理ができるような手当てを準備したいというふうに考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 民放連からのあなたのほうに対する要請については二つあると思うのですね。ですから放送事業者が自己の通常の放送区域内において、その放送番組を有線によって公に伝達する場合、この場合には著作権者及び隣接権者の権利が動かないようにしてほしい、これが一つですね。  それからもう一つは、放送事業者以外のものが営利を目的とする有線放送によるテレビ放送番組の再放送を行なう場合、実演家、これは俳優とか歌手とかそのほかいろいろあるわけですけれども、実演家の権利が放送事業者に及ばぬように明確に処置をしてもらいたい。これは私の考え方ですけれども、やはりそういうようにこれは明確にしておきませんと、いろいろ問題が起きてくると思うのです。おそらく自主番組をCATVの会社がつくって放送する場合と、それから民放なりNHKの番組そのままを中継していく場合と二つあると思うのです。ですからいずれの場合にも、やはりこまかい規定をしておいてやったほうが親切で私はいいと思うのです。ですからこの二つの趣旨については了承されているというふうに、こういうように理解していいわけですか。そして郵政省とも十分協議をして、歩調がそろうようなかっこうで著作権の改正をするように努力をしたいと、そういうようにとってよろしいですか、そこまでまだいっていないでしょうか。

佐野文一郎文化庁文化部著作権課長

○説明員(佐野文一郎君) いま私が申し上げましたのは、放送事業者による放送番組の有線による伝達については趣旨はよくわかりますし、十分相談をして適当な処理をいたしたいと考えておりますが、二番目のほうには多少問題もございます。というのは、法案の考え方でございますが、隣接権、つまり俳優、歌手、演奏家、そういったものの権利の内容としては有線放送権は認めておりますけれども、放送された実演を有線で伝達することについては権利を認めないという措置をしてある。これはどういうことかと申しますと、放送された番組を受信をして有線で伝達をするということについては、放送事業者に許諾を与えたのですから、放送事業者が有線放送会社に対して、自分の番組のために受信して有線放送することに対しての許諾を与える。それで実演する内容、そういうものについても放送事業者がめんどうを見てやるということもありますが、実演者の権利をカバーしてやるという方法をとっているわけです。そこのところが、民間放送のほうは、そういうことになるとどうしてもNHKなりあるいは民間放送が有線放送に対して、つまり第三者である営利事業である有線放送に対して、有線放送の許諾をする際に実演家の分までかぶって契約をしてやるということになる。そこがちょっとたいへんだから、そこを切り離してくれないかという注文でございます。わからないことはありません。わからないことはないのですが、多少虫がいいといえば虫がいいことで、そういうことになりますと、実演家の権利を保護することができなくなりますから、一つの方法としては実演家に報酬請求権を与える、つまり営利を目的とする有線放送が実演の番組を有線で伝達をした場合には、実演家にお金を払いなさいということを書くということが一つあるわけです。ところが御承知のように放送番組は非常にたくさんの実演家が参加をいたしますから、有線で伝達する際に報酬を払えというふうに書きましても、実際問題の処理としてはかなり困難が予想されるということもありますので、報酬請求権を書くことが直ちに妥当かどうかということについてもなお問題がございます。この辺のところは民間放送のほうともいま話し合いをいたしておりますし、民間放送側も必ずしもそういうふうな報酬請求権を書いてまでいまの法案の書き方を変えるということを必ずしも是としないという考え方もございますし、そこのところは今後とも十分話し合っていきたいと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 わかりました。一点のほうは大体御了承のようですから、これはひとつ進めていただくことにして、二点のほうは私もそう思います。ですからもう少し民放側とよくお話し合いをしていただいて、あらゆる角度から、そのほうがいいということになれば、なお親切であるということになれば、やっていただいてもいいけれども、なおいろいろ他の権利との関連も出てくるでしょうから、慎重に御配慮いただきたいと思います。よろしくひとつお願いします。  それからもう一つ、この問題で最後に聞いておきたいと思うのは、NHKと民放との間で話があっただろうという大臣の話ですけれども、これはどんなだったんでしょうか。民放連としてこの協議会、協議運営に入ってくるということになっているわけでしょう。全体として了承しておるわけですか。それとも多少まだ不満が残っているということですか。この辺の折衝の経過はNHKのほうでやったらしいですから聞かしてほしい。

小野吉郎日本放送協会副会長

○参考人(小野吉郎君) 民放五社との関係において話し合いを進めてまいりたいと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 だから、それはどうですか、了承したんですか。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) 五社の代表者とそれからNHKと、ケーブルビジョン、三者が了承しまして覚え書きをつくったわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、民放五社については問題がないということに理解いたします。それでたいへん恐縮ですけれども、十八日にはわれわれも、ちょっと時期おそいですけれども、現地を見せていただくようにさっき委員長から御報告がありましたので、さらに聞いていきますけれども、それを資料にしてほしいのです。それで日本ケーブルビジョンの会社の役員構成、それから収支予算ですね、それから現在の設備は一体どの程度かかっておるのか、こういう点、できるだけケーブルビジョン会社がどういうものであるかということがよくわかるような資料をひとつ。  それからもう一つは、新宿地区有線テレビ放送運営協議会というものが申請を大臣にしておるわけですから、これは一体どういう構成になっておるのかですね。で、どういうことを具体的にやろうとするのか、このケーブルビジョン会社との関連ともあわせてこの資料をほしいんですけど、これはいいでしょうか。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) ケーブルビジョン会社の収支等につきましては、私どものところへ、非公式にはもちろん聞いておりますけれども、正式にこういうものを報告せいというようなことで報告を受けたことはございませんので、結局非公式な問題として向こうに話をいたしまして、あるものは出してもらうようにいたしたいと思っておりますが、そういう何と申しますか、ケーブルビジョンと郵政省の関係というのは、民放会社と郵政省との関係は違っておりますので御了承願いたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そんなことはわかってますよ、ぼくだって。問題は運営委員会というのに名を変えたわけでしょう、実際には。そして皆さんが、日本ケーブルビジョン会社も入れて有線テレビ協議会というのをつくったわけですから、それは民法上の特殊法人でも何でもないわけですから、正式に出せと言う権利はないです。ないけれども、実際的には大臣の構想というのは将来特殊法人か何かに、法人株を持ったものにやらしていこうということで法律改正を考えておられるから、実際の運用の面ではそこまでタッチしなければいけないんじゃないですか。そうでなければ認可できないですよ。一体、運営委員会というのは何をするものですか。蒸し返そうとは思いませんが、やはり行政指導というわけにもいかぬでしょうから、あくまでも、何かわからぬけれども暫定的なものをつくっちゃったんだから、つくった以上はあなた方責任がありますよ。だから、そういうものがやっぱりどうなっているかということぐらいはほんとうは事前に聞いて、NHKも民放もどうだ、こうだと、あなた方のほうであっせんすべきものならあっせんすべきですよ。聞いてみればどうもよくわからぬ、内容が。だからやはりできるだけやってほしいという趣旨でやってるわけですよ。だからお願いします。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) わかりました。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 時間がだいぶおそくなりましたので、もう一つだけにします。私が前回もVからUへの切りかえの問題、それからFMの免許の問題、こういう問題について聞こうと思ったんですが、時間がなくなりましたので今回に延ばしたんですが、また今回もできない。そこで、UからVへの切りかえの問題と関連があると私は思うんですが、実は日本テレビが新宿の東大久保に五百五五十メートの放送塔を建てようという構想をお持ちになっておる。私はいろいろ資料をとってみましたけど、ここにも写真がありますけど、りっぱなものです。五百五十メートルで世界第一だそうですな。モスコーの五百三十何メートルより高いものをつくろうという計画があるそうですね。現在あそこの東京タワーから、NTVを除いたテレビ会社はあそこから放送電波を発射してるわけですね。免許の根本基準からいうと、できるだけ近いところにテレビ塔建てなさいという規則があるわけですね。ところがNTVは、いろんないきさつがあってあそこにあるわけですよ。確かにわれわれが——私は世田谷区ですけれども、NTVの画面が悪いことは間違いないですよ。これはだから何か高くしようという、そういうお考えを持つこともわかるし、特に郵政大臣が十年がかりでVからUに切りかえるぞと、こういう方針出されたものですから、私はまだよくわかりませんよ。そこまで気がついてやってるのかやってないかわかりませんけれども、一つの考え方としては、現在の東京タワーでは非常に高さが足りないように思いますね。中継局をふやしていくか、パワーを上げるか、テレビ塔を高くするか、幾つも方法がありますけれども、いずれにしてもそういう方向にいかなければならぬと思うんですよ、そこから先の見通しを考えれば。ですからむしろ私は正力さんの言われている、考えているこういう構想は、NHKなりあるいは民放全体として考えるべき問題でなかったかと思うのです。まあ正力さんは独自の考え方でそういうものを発表されておる。すでに起工式も済ましておる。そういう段階で一体VからUに切りかえるのに郵政省はこの放送設備、これは放送者の立場に立った場合ですけれども、どういうふうにしていくのか。あるいは受信者の立場に立ってUV混在の時代をどういうふうに乗りこえていくのか。受像機はどういうふうになるのか。こういう点をやはりあわせ考えていかないと、私はVからUへの切りかえというのは非常にむずかしいと思うのです。これはこれからおやりになると思うのだが、そういう電波行政の一つの波から言うと、革命の方向にこういくときに、五百五十メートルのテレビ塔の建設はだいぶ先を見越した、私は遠大な構想に立ったものだと思うのです。ところが、まあいま東京タワーがどうなるかわかりませんけれども、あそこに独自に建てようと、こういうことになるわけですが、そこへ御希望があればどうぞいらっしゃいと、こういうわけですね、これは。そういう構想で進められておる。現にあそこで起工式をして仕事を始めるという段階になっている。一体NHKなり郵政省はVからUへの電波の切りかえに際して遠い将来に対してどういうことを考えているのか。そこらをちょっと伺っておきたかったのです。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) まあVからUへの転換に伴ないまして、どこから波を出すかということは大きな問題でございますし、お説のようにUになった場合にはできるだけ高いところから出すことが有利であるということは言うまでもないことでございますが、現在までのところ、いろいろ検討はされておりますけれども、どこから波を出すかということはまだきまっておりません。で、まあお話のNTVの五百五十メートルのタワーにつきましては、そういうことがあるということで、現実に起工式が行なわれたということも聞いておりますが、結局、私どもまあ電波行政としての処理といたしましては、送信所もまあ変更申請ということに伴ってこれをどうするかということになるわけでございますけれども、まあ形式ばったことを申し上げまして恐縮ですが、今までのところ、変更申請は出ておりません。で、いずれにせよ今後VからUに全面的に転換するにつきましてはやはりどこにタワーをつくるか。東京タワーをさらに上に延ばして、という話もありますけれども、まだ決定はしておりませんので、どこでどういうふうにするかということは今後の問題となっておるわけでございます。

小林武治自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小林武治君) これは実はいまの問題は新聞とか雑誌とかでわれわれ承知しておるだけで、NTVから御相談も受けたこともないし、届け出もない、こういうわけで、いまのところ、電波行政の上で積極的にこれに関与する道がない。だから何だかえらい無責任なように聞こえるのでありますが、いまここであれがいいとか悪いとか介入する立場にないというのがこれは実際の状況でございます。会社からひとつこういうことをやりたいという話もございません。したがって、われわれがこれの高さがどうだとか、そういうふうな、また送信所の移転がどうだとか、将来の問題等についてわれわれが介入と言いますか、口を出すといいますか、そういう余地がいまない。したがって静観しておるにすぎないというように、何だか外から見ると、電波行政というものはそんな無責任なものかと、こう言われる心配がありますが、いまの行政の、法制のたてまえはそうなっておる。これはやむを得ないあり方だろうと、こういうふうにお考えいただきたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 大臣、そうはいかぬですよ。やはりこれは法律規則によって、やはり電波法というものは、一カ所にまとめなさい、できるだけ至近距離にやることが電波の経済的な、しかも有効な使用になるのだということがきまっているわけですから、もしそういう計画があるとすれば、これに対して、じゃ民放は一体どういうふうにしていくのか。あるいはNHKがどうなっているのか。少なくともあなたがおっしゃるようなVからUへの切りかえということが基本的にできている段階においては黙っていることはないと思うのです。行政指導としても、それは正力さんにお会いして、一体どうなのかということを、お話を聞いてもいいと思うのです。いまの石川局長の答弁にありますようにNTVはNTVとして、あなたのところには直接行かなかったかもしれないけれども、おそらく郵政省と全然相談も何もしないでやっておるとは思いませんよ。それはそういう計画をやりますとかこういう話がということくらいは私はどこかでやっておると思うのですよ。ですからそういうことでなく、私が心配するのは、今度のCATVの問題でもそうですけれども、結局法律の盲点なりなんかをつかまえて一つの既成事実をつくってしまって、そしてそれができてしまうと、あとから追っかけていってまあ非合法みたいなやり方でやっていくというようなこそく的な処置をしなければならない。私はこの問題についてはそんな傍観視されては困るので、法律的にもそういう法律がある以上は、東京タワーと番町のとは四キロの距離がありますけれども、その倍くらい、直線でいってもおそらく八キロくらいじゃないですか。そういうことで、現実に日本テレビの一九六八年、開局十五周年記念、こういうことをいってこういうものを宣伝に配っておるのですね。堂々と五月十日に新宿に世界一の五百五十メートルのテレビ塔を建設するということを発表して、四月十七日には正力日本テレビ会長と関連の三菱さんとの間に覚え書きができて、付属のビルはどうなるかといえば、三菱グループに寄託して、高さはどうというような計画があるわけですから、いよいよ立ち上がってしまった。こんな四キロのところでもがまんしておったのに、八キロまでいって、これは法律上だめですよということになったら一体どうなるのか。私はUへの切りかえということがなければまだある程度わかりますけれども、Uへの切りかえということがこう出てくると、一番先に考えるのはそこですよ。考え方によったら、かなり頭をめぐらしてそういう長期の遠大な構想を持っておやりになっておるような気がするのです。そうなればNHKでも民放でもいまの東京タワーで困るならどこにやったらいいのか。それでもう一つ私が言いたいのは、いまの東京タワーにしてもあまりにも東京湾に近寄っている。あそこから出す電波は東京湾のほうにずっと流れて人も何もいないところに流れておる。東京、関東を含めて、広域放送の場合には一体送信所はどこへ持っていったらその電波が一番届くかという研究をしていますか。そしてその位置は一体どこか。そうであればこの辺が一番電波の送達についてはいいのだから、NHKなり民放なりがここいらに将来どうですかというような相談をむしろ積極的にやってほしいですね。そういうふうに私は思うものですから、でき上がっちゃってから、建てるのはかってに建てろということになってはならぬと思うので、それらの点は、私も正力さんがもう少し民放の方々とか行政当局とかに十分御相談的なさる、そういう構想があるならば大いに協調してやるという幅を持ってほしかったと思うのです。そういうことをやったかどうか、私はよく聞いていませんからわかりませんので、もしあったとすればたいへん失礼なことを言うわけですけれども、少なくとも電波を国民の利益のために使おうという構想に立つならば、ただ一社の問題ではない、広く国民の問題だという観点に立てば、私はそのくらいのことはよく相談し合ってその構想を明らかにし、お好みの人はいらっしゃいということでなくて、最初から相談してもいいという感じがするわけです。これは私の感じですからそう思うわけですから、もう少し全体の頭を集めてやったほうがいいと思ったものですから、早いうちに質問したわけです。関係のNHKなんかはどうですか。NHKあたりが考えるべきことだ。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) 先ほど申し上げましたように、Uになりますとどうしてもサービスエリアが狭くなるということで高い塔が必要だということで東京タワーを上げるのか、あるいは先ほどお話がありましたように、東京タワーの現在位置が最も適当な位置であるかどうかというようなことにつきましては、目下技術的に検討中でございまして、はっきりした結論はまだ得られておらないという段階でございます。

藤島克己日本放送協会理事

○参考人(藤島克己君) ただいまテレビ塔のお話として伺ったわけですけれども、まあときたまたま、お話がありましたように、いろいろとテレビジョンの周波数をVHFをUHFへ移すという問題が一緒になってまいっておるわけでございますので、私どもといたしましても、当然VU変換の中でテレビ塔の高さの問題も研究してまいりたい。このことは一般的にいいますと、高いほうがいいに越したことはございませんけれども、高くなりますにつきましては、経費の問題その他もございますし、低いのでたくさん置いたほうがいいのか、高いので数を少なくしたほうがいいのかということはいろいろの問題が関連してまいりますから、そういう点を含めまして、ただいまお話がございましたような設置場所につきましても、十分この際新しいUになるのにふさわしいような設置場所をきめてまいりたいということでいろいろ検討しております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 石川さんね、これはあなたのところの問題ですよ。ぼくは時間がないのでこれだけこま切れに出しましたけれども、一体VからUに切りかえていくことについて、まあ十年計画でしょう、あなたのほうで言っているのは。私は十年ぐらいじゃ足りないぐらいに思うのですが、そのやり方がきわめてむずかしいと思うので、いまイギリスがやろうとしているような方法もあると思うのです、アメリカが考えているような方法もあるのですから、これは非常に慎重にやってもらわなければならないと思います。そういう一体の質疑の中でこれをやればいいのだけれども、時間がないからこれだけ取り上げたので、木に竹をついだようなことになるけれども、一体Uのチャンネルを教育放送に文部省の意見もあって割愛するのが幾らあって、あと残りをどういうふうに使っていくかという問題も出てくるでしょうし、また今度は余ったVを、FMとの関係でFMのほうに少し回すのかどうか、その余った電波の利用の問題については私らは非常に関心を持っているから聞きたい。聞きたいけれども時間がないから聞かないけれども、とりあえず、難視聴地域の解消について、おっしゃるように、ただテレビ塔の高さを上げただけでは能がないわけです。それでいいかどうかということは、これはもっと高いビルディングがどんどん建てられるようですから、そうなるとむずかしいわけですから、そうなるとある程度ブースターみたいな中継局か何かを置かなければならないようになるのか、その場合に、周波数にも当たって、こういう広域放送の中にあって新しく割り当てをやらなければならない、そういう、波を一体どういうふうに活用していくか、全体の計画をながめてみないと一がいに言えないのです。だけれども、常識的に考えて、やっぱりテレビ塔の高さを高くするということはそれだけエリアが広がるということですから、Uの電波の特殊性にかんがみて見やすくなるということは常識ですから、それでも足りないものはどうするかということは、第二段の措置をとらなければならないと思います。電波の限界強度の調査もしていないようですけれども、これはやっぱりNTVあたりのほうがその辺は進んでいるようですよ。かなり調べているようですね。一体東京では全世帯がどれだけあって、それにはどこの位置がいいかということは調べているようです。だからあなたのほうの行政よりももっと進んでいるわけですね。そこらをもっと検討してみてください。それから、これから広域放送になるのだけれども、Uというのを茨城とか栃木とか群馬とかそういうところにやるとすれば、それだけの対策をやはり立てなければならない。広域放送でやるなら、その辺、位置や商さも考えなければならぬわけですから、それをやはり一応、一つの革命的な切りかえですからね、非常にむずかしい点があるけれども、まず着目するのはテレビ塔でしょう。テレビ塔です。そのテレビ塔が、一体どこが適地なのか。そして、それについては民放なりNHKからも大いに協力してもらって、電波法に示しているような根本基準にできるだけ近いようなところにテレビ塔を建ててもらうという方針を貫いていかなければ、電波の不経済な使い方になるので、それに対するひとつ、取っ組みをやってほしいのです。片手落ちにならぬように早くやらないと、どんどん起工式をやってあなた始めているわけですからね。手おくれになって、建てたものに許可するしないといってそのときになっていがみ合ってみたところで、問題にならぬでしょう。こっちは免許は、現実に建ってしまってからは、大臣の許可がなければできないのだといって、そこで角突き合わせてまた紛争になるようなことが起きなければ私はいいと思う。それは起きることは不幸ですからね。だからそういうことのないように最善の努力をするということは当然じゃないですか。そういう努力をしてほしいということが、私がこれを提起した趣旨です。

小林武治自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小林武治君) これはお話、非常にごもっともでございますから、われわれも相談して適当に措置しましょう、ひとつ。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それからもう一つ、じゃこれで終わりますが、十五日には電波審議会を開くわけですか。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) 開かれる予定です。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、第二次の免許についてはおよそいまどことどこが認可されそうですか。

小林武治自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小林武治君) 予備免許された場所は、北から、青森、秋田、山形、福井、大分、松山、それだけです。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 あと残っているのはどれくらいかかるのですか。

小林武治自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小林武治君) 十四のうちで六つ済んでおるわけです。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それで十五日の委員会には、——なければ開く必要はないのでね、免許与える見通しがあって十五日に開くわけじゃないのですか。そうすると、大体どういう局がおよそ予備免許される見通しですか。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) いまのところでは、盛岡、松山、それから甲府の予定になっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 甲府については、例のこの答申の、郵政大臣の裁定か何かの、二%を山梨中央テレビでないほうに少しふやしてやるという調停案をのんだんですか、どうなったのですか。あれは浅野さんが出したのですか、調停案は。監理局長が知らぬところで出したのですか。どうなんですか。おかしいじゃないですか。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) まだ審議会にかける前でございますので、内容については御遠慮お願いしたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そんなことないですよ、あなた。あなたのほうで、あと二%だけ、いうならば現在の知事のほうにやってやりなさいと。前の天野さんの派と二つに分かれちゃったのだから、そこで大論争しているわけです。そこであなたのほうで調停案を出した。その調停案というのは、ぼくの聞くところによると、二%大きいほうから小さいほうへやってやりなさい。こういうことを出したのだけれども、それを認めたのですか、どうなんですかということを聞いている。それはあなた答えられるでしょう。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) いずれ審議会の結果明らかになりますので、お待ちをお願いしたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 いずれ審議会ということだけれども、不調に終わって、いまや郵政当局が裁断すると、こういうことでかけているんでしょう。だから円満に解決していないちゃんと調定してないんじゃないですか、成立してないんじゃないですか、調整は。調整がされてない。そういう中でかけるということでしょう。これは間違いないでしょう。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川忠夫君) 幾度も申し上げるようで恐縮でございますけれども、審議会の議を経て決定するわけでございますので、ひとつお許しを願いたいと思うのでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 あなたが言わないというなら、これは質問だからしようがないですけれども、これはカモフラージュして十五日にかけようとするんだと思うんだけれども、それは私の知っている範囲ではどうも調整は不調に終わったように思うんですよ。そうなると、大臣に免許権があるわけだから、その免許権の発動によってどちらかにきまるでしょう。しかし、私はこういうことは好ましいことではないと思う。しかも、何も十四でしたか、十四のうち六つがすでに予備免許されたわけですから、残っているのは八つでしょう。だからなぜそんなに急いで甲府をしなきゃならぬかというんですよ。ほかのところが全部きまっちゃって、これはどうしても不調だということでおやりになるならまだ話はわかるけれども、ほかにまだ調整地域があるのに、何で甲府だけ強引にやらなきゃならないかということがぼくにはわからぬ。だからこれは私の一国民としての希望ですし、まあたまたま私は郷里が山梨ですから、実情についてもよく知っている者の一人として、そういう強硬な、強権発動というような措置をおとりにならぬほうがいいと思うんですが、このことは決して山梨県の今後の電波界によい影響を与えぬ、県民もそんなことは望んでいない、むしろ強権発動することによっていろんなトラブルが政界にも、財界にもあるいは報道界にもいろいろ出てくる。これは火を見るよりも明らかだから、まあ慎重にしてほしい、こういうことを大臣に強く私は要望しておきます。  以上で終わります。

久保等日本社会党

○委員長(久保等君) 他に御発言がなければ、本件に関する質疑は本日はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時四十二分散会

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