地方行政委員会 第2号
- 発言数
- 225 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1968/08/08
会議録
○委員長(津島文治君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。 理事の辞任についておはかりいたします。 斎藤昇君から都合により理事を辞任いたしたいとの申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(津島文治君) 御異議ないものと認めます。 それでは直ちにその補欠互選を行ないたいと存じます。 先例によりまして、互選は投票の方法によらないで、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、このように取り運びまして御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(津島文治君) 御異議ないものと認めます。 それでは船田譲君を理事に指名いたします。 ―――――――――――――
○委員長(津島文治君) 次に、地方公務員の給与等に関する件を議題といたします。 御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○千葉千代世君 私は地方公務員の給与問題について質問したいと思います。 まず、自治大臣にお伺いいたしますが、大臣は、国家公務員の給与水準と地方公務員の給与水準の関係をどのように把握していらっしゃいますか。
○政府委員(細田吉藏君) 私、政務次官の細田でございます。本日は、赤澤自治大臣は同じ時間に衆議院の地方行政委員会がございまして参っておりますので、かわってお答えをいたしたいと思います。 御質問の御趣旨が、私必ずしも明確に把握しておらないかもしれませんので、不十分な点がございましたら、あとでまたさらに追加してお答えをいたしたいと思います。 申し上げるまでもなく、地方公務員の給与につきましては、最近の例年の人事院勧告等に出てまいっておりまするように、人事院勧告は、これは国家公務員について出るわけでございますが、これは申し上げるまでもなく御承知のとおりでございます。地方公務員につきましては、これに準じて取り扱いをいたす、こういうことにいたしておるわけでございます。ただ、現行の地方公務員の給与の実態、これと国家公務員との関係はどうか、こういうことでございますると、これもすでに御承知のところと存じまするが、特に大都市を中心にいたしまして、国家公務員の水準よりもかなりな程度で上に水準があるというのもございまするし、また地方に参りますると、地方の町村等におきましては、実態といたしまして、相当、国家公務員よりも低い、こういうものもあるわけでございまして、私どものほうでは具体的に給与の実態調査というものを実はいたしておるわけでございます。一般的に申し上げますと、ただいま申し上げたように、かなり地方公務員の給与につきましては、全国的に見まして区々にわたっているということになっておると思うのでございます。私ども例年、人事院勧告が出ますと、地方公務員につきましてはこれに準じて扱う、こういうことで、まあ実態も逐次、何というのですか、同じようなところでは同じような水準にするような指導をいたしておるのでございますが、しかし、一ぺんにこれを画一的にどうこうするというようなことにもまいりませんので、まあ勧告が出ました、いわゆるベースアップというような際には、できるだけ、これはたとえば人事院勧告が七%であれば、地方公務員については原則的にはその七%を実施する、大体こういうようなことで進めておるわけでございます。お答えになっておるか、なっておらないか、ちょっとわかりませんので、御質問の御趣旨にあるいは合っておらないかもしれませんが、最初に申し上げましたように、さらにお尋ねがあればお答えを申し上げたいと思います。
○千葉千代世君 質問の都合がありますので、おそれいりますが、お見えになっております政府側の方々の名前をちょっとと知らせていただきたい、役所と。
○委員長(津島文治君) こちらは大蔵省、相原給与課長、その次に自治省でございますが、潮田給与課長、それから自治省、長野行政局長、ただいま御答弁になりました自治省の細田政務次官、自治省、首藤財政課長、自治省、小田公営企業第一課長。
○千葉千代世君 いま政務次官の御答弁は自治大臣の責任ある御答弁と伺ってよろしゅうございますね。
○政府委員(細田吉藏君) もとよりさように考えていただいてけっこうでございます。
○千葉千代世君 いまの御答弁の内容を伺いますと、地方公務員法二十四条に盛られてあります原則と同じように伺っておりますが、これを、これからもこの方法で進めていらっしゃるというお考えでいらっしゃいますか。まあ現行法を守るのはもちろんでございますけれども。
○政府委員(細田吉藏君) そのように考えております。
○千葉千代世君 そこでお伺いいたしますけれども、あなたのほうでお出しになっております「地方公務員月報」というのがございますが、四十三年一月号でございます。それに、「地方公務員制度に関する諸問題」という記事の中に、自治省の公務員部長の鎌田さんの発言があるわけです。鎌田さんは、いま現職でございますか。
○政府委員(細田吉藏君) 現職でございます。本日は衆議院の地方行政委員会のほうへ出席いたしておりまして、その上司にあたります行政局長の長野がきょうは参っている、こういうわけでございます。
○千葉千代世君 その月報に盛られてあります鎌田さんの発言を、次官は御存じでいらっしゃいますか。
○政府委員(細田吉藏君) 残念ながら承知いたしておりません。
○千葉千代世君 そうすると、いま次官が確認なさった地方公務員法二十四条、これに違反したような発言についてはお認めになりますか。具体的に内容を申し上げてからにしましょう。公務員制度についていろいろ述べられているわけですけれども、その中にこういうことがございますのです。「現在の指導方針の国家公務員に準ずるという建前でまいります限りは、結局人事院勧告が出ますと、それによって事実上地方公務員の給与が決まってしまう。ですから、奇妙な話ですが、人事院勧告は国家公務員だけについての勧告であるのにこの取扱いをめぐって、自治労なり教組が主役になって、違法なストを行なう、こういった現象になっているわけです。そういうことで人事院の勧告が決まって、地方の給与がそれに準じて改訂されるということになりますと、次に出てくる問題ですけれども、人事委員会の勧告機能というのは、いったいどういうふうに評価したらいいものだろうか。人事院勧告のおうむ返し、機械的なおさらいにすぎないんじゃないかといろ話になるわけです。」、これからあと、いろいろ重要な問題が出てくるわけです。あなたはこの発言について、いま申し上げた点をどのようにお受け取りになりましたか。これはいいか、悪いか、一言でけっこうです。あなたの役所の公務員部長さんです。
○政府委員(細田吉藏君) 私、実は記事を見ておりませんし、いまおっしゃいましたことで直ちに判断いたしかねるような面がございます。どういう趣旨で言っているものか、私どももう少し詳しくあれしないとわかりませんが、大体こういうことではないかと思うのでございます……。
○千葉千代世君 ちょっと発言中ですが、あなたが想像しておっしゃっていただいては困るんです。これは事実に基づいて言っているわけです。月報に載っていることそのまま言っているわけですから、私も何ら想像いたしておりません。この事実に立って、もしこの事実が違っているならばその時点でまた話し合えばいいんですが、この月報に載って、しかも公務員制度の問題についての研究会なんです。公務員月報ですよ。それに堂々と載っているんです。しかもこの状況というのは、地方公務員制度の研究会を発足させるというその前後ですから、そういうときに、私見をまじえないで、あなたはいま私の言ったことについて、これはいいのか悪いのか。自治省の公務員部長さんがそういうことを、人事院のあり方について、しかも人事委員会、地方公務員の場合の人事委員会の勧告機能について云々するということ、これはどういうことなんでしょうか。ちょっとこれごらんいただいて……。
○政府委員(細田吉藏君) いいか悪いかということだせ言えということでありまして、この表現については私は不穏当な点があると思います。ただ、言っております趣旨というのは、現行の法律のたてまえ、いまの人事院制度のたてまえというものは、これは人事院総裁がしばしば国会でも申しておりますとおり、国家公務員に対する勧告ということは間違いございません。で、地方公務員については、ほんとうは法律上のたてまえからいきますと、別な立て方で法律上のたてまえとしてはそうなっておる。しかしながら、私ども現在政府がずっとここ数年慣行的にやってまいっておりますのは、人事院勧告がありますれば、それに準じて地方公務員のアップをしておるわけでございまして、そういう点から考えまして、これはたてまえ論から、多少いろいろ人事委員会の勧告機能なんというものが全然何といいましょうか、おかしいじゃないかというふうに受け取れる文章でございます。その点は私はいまの行政運営の実態からいうと必ずしも適当でない、そこに書いてあることは適当でない、かように思います。
○千葉千代世君 これはたてまえ云々ではないんです。というのは、地方公務員法の二十四条をあなたはお認めになったわけです。そうすると、国家公務員に準じた地方公務員の給与その他云々ということがあるわけです。そうすると、国家公務員に人事院の勧告があった、そうすると、地方公務員の給与引き上げについてはそれに準じていままでスライドしてきたわですね。地方財源確保その他についていろいろ問題もありましたし、一部にはいろいろ問題もありましたけれども、しかしこの二十四条を守ってきたことは事実なわけです。そうすると、そういう中で、この「人事院勧告のおうむ返し、機械的なおさらいにすぎないんじゃないか」というこの把握のしかたなんです。一体、人事院というものをどう思っていらっしゃいますか。国会の論議とか、いろんな憶測もありますし、現に人事院が置かれているわけです。私ども人事院についてたいへん不服があります。非常に不服を持っております。しかしながら、現に人事院が置かれているわけなんです。そうすれば、この人事院を認めて、その勧告を完全実施するという、これが公務員の希望である。ですから、この間の本会議でも佐藤人事院総裁は、あの本会議場で、完全実施というものをいつも逃げられていて非常に残念だ、ぜひ完全実施をしてほしいというこの願いをおっしゃったわけです、本会議で。そういうたてまえから考えていきますというと、それに準じた財政上の措置その他が、慣行上も、それからこの二十四条に照らしてもずっとやられているわけなんです。それを何で一公務員部長さんがここにオウム返しだの機械的だの、しかも地方公務員にとって大事な人事委員会の機能云々なんということを言われる筋合いのものではないですよ。それで公務員の規律ができると思うのですか。
○政府委員(細田吉藏君) 人事院の制度そのものを否定したり、人事院がどうこうということはその文章には出ておらないと思います。ただ私が先ほど適当でないと申し上げましたのは、地方にございます人事委員会の機能その他に対して、単なるオウム返しではないかというような言い方はこれは適当でない、不適当であるという意味で私は先ほど御答弁申し上げたわけであります。
○千葉千代世君 たいへんしつこいようですが、ここはきちっとしないと次のほうへ進まないのです。「人事院勧告のおうむ返し、」と書いてあるのです。それから「人事院勧告のおうむ返し、機械的なおさらいにすぎないんじゃないか」とあるのです。その前に、「人事委員会の勧告機能というのは、いったいどういうふうに評価したらいいものだろうか。」という、これは疑問符ですから、いいものだろうかというようなこれは疑問を持つのは、これは勉強会ですから問題の投げかけでもって、いや、そうではないという意見も出てくるでしょう。それは私は言いませんけれども、最後の「人事院勧告のおうむ返し、機械的なおさらいにすぎないんじゃないか」という、何という不遜な考えでもって、それで地方公務員の身分保障とか、あるいは給与の問題とかを考える公務員部長だから私はこれは言うのです。そうではない係の人がおっしゃるのでしたら、あなた、それは違いますよということを言いますけれども、公務員部長さんがそういう考えを持っているのですから私は非常にこれは問題である。しかも、人事院の勧告を前にして、自治省には公務員会議で一体どういう要求を出しておると思いますか。ごらんになりましたか、それと合わせて考えてみてください。これはたいへん重要な問題を含んでおりますから、できれば公務員部長さんを呼んでいただきたい。私はあまりきついことを言ったり、お互いに角突き合わすようなことは好きではありません。けれども、これは人の生活問題がかかっている、地方公務員全体の生活問題のかかっている問題を、あまり軽々しくそういうところでされるということは私は非常に不遜だと思います。そういう意味で伺っているのです。
○説明員(長野士郎君) 政務次官が先ほど申し上げたとおりでありまして、そこに述べられておりますことは必ずしも全部適当というわけには私はまいらないと思います。ただ、公務員部長の疑問として申し上げておりますのは、ちょっと繰り返しになりましてくどいようでございますが、結局、現在の給与改定には、国の、人事院の給与勧告というものが基本になっております。そうしてこれが出ますというと、国家公務員の給与改定もこの勧告を尊重して行なわれております。同じような意味合いにおきまして、国家公務員の給与に準ずる原則を地方公務員の給与についても考えておるわけでございます。したがって、地方公務員の給与の改定も国家公務員の給与の改定に準じて取り扱う、つまりそれは人事院の勧告を尊重した内容になる、こういうことに結びついてまいるわけであります。ところが現在の地方公務員法の給与決定の基準の中に、そういうことが私どもは公務員法の二十四条に書いてあると思うのであります。ただ、二十六条には、府県の人事委員会におきまして、「給料表に定めるところの給料額を増減することが適当であると認めるときは、あわせて適当な勧告をすることができる。」、府県の人事委員会等の給与の勧告は必ずしなきゃならぬというわけではございませんが、もし必要だと思えば勧告をする、こういうことになっておるわけで、現実の運用といたしましては、府県の人事委員会におきましても国の給与勧告が出ますというと、そういうことで国家公務員の給与改定に準じた措置を府県も、市町村もとってまいるわけでございます。その場合に、この人事委員会のあり方といたしまして、慣例と言っちゃちょっと語弊がありますけれども、勧告をやはりそれぞれの府県でいたしております。その勧告の内容には多少の違いもございますが、国家公務員についての勧告をいたしました人事院の給与勧告と内容的におおむね同じような勧告を、それぞれの府県の立場においてまとめまして、勧告をしておるというのが実情になっております。これを多少、公務員部長が皮肉にといいますか、少し過ぎたという感じはございますが、おおむね同じような内容で、各府県の人事委員会がまた勧告をいたしておりますものでございますから、これはあまり世間では注目をされておりませんけれども、それがまあ非常に皮肉というか、ちょっとはなはだ言辞としては言い過ぎかもしれませんが、あたかも国の人事院の勧告のオウム返しに似ているというようなことを申しておるわけでございます。オウム返しというようなことばは悪うございますが、意味の内容としては国の給与改定そのままのものを地方でも給与改定をしろというような意味の、それぞれの府県の人事委員会の勧告がございます。したがいまして、御趣旨のような意味で、国家公務員の給与改定に準じたものが地方公務員の給与改定で行なわれるということを、ある程度プッシュいたします作用としては、各府県の人事委員会の勧告もそれなりの意味も私どもは持っておると思います。思いますが、内容におきましては多少比較してみますと、オウム返しというようなところがある、国が言ったらまた山びこのように言っているというような多少皮肉な言い方でございますが、そういう言い方をした、その言い方がいいかということになりますと、いやしくも制度としてそういうふうに書いてありまして、規定されておりまして、また実際の扱いもそういうことでやっておるわけでございますから、あまり軽々しい、多少皮肉めいたような言い方をするのは、これはどうも適当かどうかというお尋ねでございましたら、私どもそれは適当じゃない、こう申し上げざるを得ないのでございますが、言っている意味は、国の給与改定に準ずるような給与改定をやれというような意味として、府県の人事委員会が職員の給与の確保のために勧告しておるというふうな受け取り方を私はすべきものだろう、その意味で、ある程度同じような内容のことを言うといたしましても、これはそれなりの意味がある、こう考えるわけでございます。内容的には、まあ言い方は変でございますが、多少オウム返し的であるということを申しておるのでございます。その辺でひとつ御了承願いたいと思っております。
○千葉千代世君 これはとても了承できないです。というのは、結局まあ限度がありますから私もそれ以上はあまり言わないつもりですけれどもね。あなた方が仲間をかばい合うとか、そういうふうな意味のことはよくわかりますけれどもね。この際、やはり地方公務員の生活権がかかっている問題でありますし、しかも二十四条というのは厳然としてあって、これから守っていくという原則をきちっといま政務次官が確認なさったんです。そういうときですから、やはりこういうふうに、私はこれ一字一句違わないように複写してもらっているんですから、そういう意味でよかれと願っているわけなんです。しかもこの中にはたいへん失礼ですね、「自治労なり教組が主役になって、」云々なんて言う。何です、これは。よく内容を知っているんですか。もしこれを言うんなら、私はきょう地方公務員の皆さんが自治省に対して、それから各省に対して、総理大臣に対してどういう要求書をお出しになって、たとえば自治省に対してはどういう要求書をお出しになって、それを自治省ではどういう討議をなさったのか、それに対して当の担当者である公務員部長さんが、それに対してなるほどこんなに要求していて少ないんじゃないか、しかし予算がこれこれだとか、いろんな意味で省は省なりの御意見もございましょう。そういう意見をお出しになったか、そういうことを具体的に述べていただいて、それからならまだ話のしようもあるのですけれども、ぜんぜんそういうことはない。中には何もないのですよ。何もないでもって、いきなり「自治労なり教組が主役になって、違法なストを行なう、こういった現象になっているわけです。」云々なんて、何ということでしょう。労働行為に対して不当な侵害じゃないですか。おもしろがって、だてや酔狂でやっているわけじゃないのですよ。そういうふうな問題について、やはりこういう公務員月報、これは一体幾ら刷って、どこへいって、どこの費用で出るのですか、ついでですから教えてくださいませんか。どこへ配るのですか、だれが見ているのですか、市町村役場へいくのでしょうが、町長さん、このとおり言うでしょう。水ぶっかけるのでしょう。
○説明員(長野士郎君) 公務員月報は公務員の行政関係につきましてのいろんな問題なり、情報なり、連絡なりというもので、予算としては八千部分を毎月月報として各府県にまで配付をいたしております。それ以外は個人購入と申しますか、そういうことでやっているはずでございます。
○和田静夫君 関連。いまの人事委員会の問題ですがね。やはり月報の中にあるところの発言の要旨というのは、公務員の本来持っているところの権利というものに対する理解度というものがないところに私は発想の基本があると、こう思う。人事院や人事委員会ができ上がってきた歴史的な経過というものを、やはり頭の中におきながらこれを理解をする、こういう態度をぜひ私は求めたいところだと思うのだが、たとえば人事委員会の勧告は人事院の勧告のオウム返しだ。あなた方が調査の対象というものを同じような基準において、同様な調査方法をとるならば、人事院の勧告がある一定の真実に近いものだ、こういう自信をお持ちなら、それと同様の人事委員会の勧告というものが出てあたりまえなのです。私どもそのことが不満なのです。たとえば東京なら東京の人事委員会の、または人事院の勧告について、ある意味での独自性を持っている。六大都市の人事委員会が勧告をするものの内容というものは、現在、いま行政局長が言ったように同様のものばかりじゃないのですよ。そうでしょう。特にこの二、三年というものは独自性を持っている。その独自性を持っているものをもってオウム返しと言う、それは一体どういうところから出るのか、明確にしてもらいたい。
○説明員(長野士郎君) 先ほど私申し上げましたのは、個々の人事委員会の勧告の内容の問題として申し上げたわけじゃございませんので、要するに、先ほどからのお話で、国家公務員の給与に準じて地方公務員の給与もきまるということの大きな流れが一つございますが、そういう意味で人事院の給与勧告の大体線を踏襲した形のものを、それぞれの府県の中に位置づけまして、人事委員会も勧告をしているという形があるということを申し上げたわけでございます。御指摘のように、全部の人事委員会の勧告内容が、全く国家公務員の給与勧告の内容と同じだというふうなつもりで申し上げたわけじゃございません。したがいまして、大府県等におきまして、あるいはまたそうでない県におきましても、特殊な勧告の内容を個々の点において持っておりますし、あるいは多くの点において持っておりましたりするところはもちろんございます。しかし、それにしましても、最低限、要するに、国家公務員の給与水準というものに準じた形を最低限にいたしまして勧告は行なわれるということでございますので、そういう意味で申し上げたわけでございます。
○千葉千代世君 そこで、前に進みたいと思うのですが、いま鎌田公務員部長さんの発言問題で少し時間をとりましたのですが、これ次官のほうからでも一ぺん今後よく御注意なすって、誤解をなさらないようにしていただきたい。たいへんこれ問題が大きいと思いますので、その点御了承いただけましょうか。
○政府委員(細田吉藏君) おっしゃいまするとおりに、公務員部長にその真意も十分確かめなければならぬと思います。また、かりそめにも、いま和田委員からお話がございましたような基本的な観念について、もし間違っておる、まあそういうことはないと思いまするけれども、そういうことがございますと、これは地方公務員の関係の責任者でありますので、たいへん大切なことでございます。そういう点もよく、私、大臣とも話しまして本人に十分注意をいたしたい、かように存じます。
○千葉千代世君 公務員の皆さんから自治省に対して、自分たちが仕事を最大限に能率をあげていきたい、それから生活を守っていきたい、そのためにはこれこれの要求があるという要求書が出ているわけなんですけれども、内容その他については時間の都合上省略いたしますが、ごらんになっているでしょうか、いませんでしょうか、それだけ聞かせていただきたいのです。
○政府委員(細田吉藏君) 私どもこまかくあれしませんが、たしか大臣のほうに自治労の方が持ってまいっておられると思います。たしか大臣にお会いしたと思います。私ども大体のことは承知しておるつもりでございます。
○千葉千代世君 それについては後日に譲りますが、問題を次に進めますが、自治省はこのごろ地方公務員給与問題研究会というのを発足させておりますのですね。現状はどのようになっておりましょうか。
○説明員(長野士郎君) 地方公務員給与問題研究会、いま二回ばかり会合を開きまして、原則的ないろいろな問題の主としてまあ私どものほうから資料を提供いたしましてその説明をいたしておるような段階でございます。
○千葉千代世君 衆議院の内閣委員会だったと思いますが、速記録で拝見いたしましたが、その委員のメンバーその他を承知しておるのですけれども、その機能ですけれども、公務員制度審議会というのが再開されますですね、前田会長がきまって。その中に公務員の考えやその他が述べられていけばそれでいいんじゃないかと思って、これは要らないと思うのですけども、どうなんでしょう。
○説明員(長野士郎君) 地方公務員給与問題研究会と申しますのは、給与制度それ自体につきましての専門家と申しますか、関係のある学識経験者と申しますか、そういう方にお集まり願いまして、私どものほうといたしましては純然たる研究機関として発足をしておるわけでございます。いまの、たとえば国家公務員の給与に準ずるというような考え方でいままでずっと出てきておりますが、その準ずるという意味内容なり、その実態との関係なり、これはいろいろ問題があるといえばあるわけです。究明していくべきものもあるわけです。それからまた、国家公務員の給与というものについての人事委員会の勧告というものですが、地方公務員につきましては職種がかなり違っておりますし、また、地方独自の職種もたくさんあるわけです。したがって、そういう意味で、国の給与に準ずるという形だけで必ずしも適切に地方にそれが適用されるというわけにもまいらない、そういう関係もあるわけであります。だんだん給与問題につきましていろんな問題が出てまいりますごとに、そういう理論的な究明と申しますか、そういう点も少しあとづけていきませんと、事態の変化によく適応しにくいということもございます。そういうこともございますので、私どもといたしましては、純然たる研究機関として御研究御検討をお願いしているようなかっこうでございます。
○千葉千代世君 先ほど政務次官は地方公務員法二十四条を尊重していくということをおっしゃったわけですね。そうすると、原則的にはもうきちっときまっているわけですね。そうすると、いまあなたがおっしゃられた、地方公務員は国家公務員よりも多岐にわたり職種がある、いろいろな問題を含んでいるから純然たる研究をということをおっしゃっているわけですね。そうすると、給与の問題も入っていますね、いまお話の中に。そうして考えていった場合には、地方公務員の給与の決定の基準、そういうものは地方公務員のやっぱり基本に触れる問題ですから、二十四条を変えていくとか、あるいは地方公務員の給与を変えていく、どちらに変えるつもりかわかりませんけれども、現行法、高いところがどのくらいあるとか、低いところはどのくらいあるとか、そういうことを調査なさってそういうふうな資料を提供なさるというようなお話もあるわけですけれども、性格は一体どういうことなんですか。純然たる研究をしてその研究をどうなさるというわけなんですか。
○説明員(長野士郎君) この給与問題研究会は、予算的に学識経験者に対する報償費とか、そういうものを認めてもらいまして、そうしてそういう学識経験者にお集まり願って研究しているということでございまして、法律上それが何か付属機関でありましたり諮問機関でありましたりするような、いわば、しっかりしたかっこうのものではございません。したがって、まあそれは個々の学識経験者のお方にそれぞれ研究をお願いしてもいいようなものでございますけれども、それを研究会という形でそういう方々にお集まり願って研究していただく、こういうことでございます。で、地方公務員の給与につきましては、いまの国家公務員の給与に準ずるという原則、これあるじゃないかというお話、私どももそれはそのとおりだと思います。ただ、問題になりますのは、やはり国家公務員と地方公務員の間に、準ずるとは申しましても、いろいろな現実の適用関係でも具体の問題に入ってまいりますと必ずしも一つではございません。そこで一体、国家公務員と地方公務員との間には、先ほど申し上げました、担当しておりますところの職務の内容なり範囲なり必ずしも一緒ではない、いろいろ差異もございます。そこで、その準ずるということについてまあどういうふうに考えていくか。地方公共団体といいましても、府県から市町村まで約三千以上の団体があるわけでございます。それぞれの団体の事情によりますところの仕事の内容もおのずから異なっております。そういうものにどういうふうに適用されますかということになりますと、一番問題は、やはり国家公務員と地方公務員、特に地方公務員の特殊性というものをどれだけ考えていかなければならないのかというような問題も非常に多いわけでございまして、ただ抽象的に準ずるというだけではなかなか律し切れない問題も多く含んでおるわけでございます。またいろいろな事情の変化に対応するその対応関係というものも、いろいろ出てくるわけであります。まあそういう意味の理論的な究明なり解明なりというものも私どもも反省いたしまして、なお、従来十分ではない、したがいまして、そういうものをぜひそういう専門家によってできれば究明をしていただきたい。ただ私ども、これに必ず結論を出してもらおうというふうにも実は考えておりません。とにかくある程度少し長期に検討を重ねていただきまして、そうしてその結論が出れば、それはそれを検討する。そういうことで、問題の整理なり指摘なりというものを受けて、私どもも将来考えるべき材料なり有力な資料を整理いたしたいというふうに思っておりますけれども、現在は、何さまできたばかりでございまして、まだまだどの辺まで進んでいっていただけるかも実は見当がついておりません。そういう状態でございます。
○千葉千代世君 委員の皆様の構成メンバーをちょっと述べていただけませんか。
○説明員(潮田康夫君) 先生のお名前は、座長に慶応大学の峯村先生です。それから公労委の公益委員をしておられる金子美雄先生、それから東京大学の氏原先生、そのお三方が学校の先生ですが、そのほかに十条製紙の田中副社長さんでございます。それからもと人事院の事務総長をされておりまして、いま地方職員共済組合理事長をしておられます藤井先生、それから国の関係で人事院の給与局長の尾崎先生、計六人でございます。
○和田静夫君 関連。そこで構成が出たのですよね。一体、人事院というのはどんな性格のものですか。ちょっと確認したいのですが。
○説明員(長野士郎君) これは私が申し上げるまでもなく、人事院は公務員の給与なり、身分なりの保障をいたしますための中立的な機関だと、こう考えております。
○和田静夫君 そこで、人事院というのはいわゆる中立的な機関である。それが自治省が少なくとも主宰をするところの給与問題研究会に、人事院の給与局長が委員として入る。そのことによって、一体、人事院の中立性というのはどうなるのですか、どういうふうにお考えになってこれを選ばれたのですか。
○説明員(長野士郎君) これはいま申し上げましたように、純然たる研究機関でございまして、そういう意味で、国家公務員の給与というようなものと、地方公務員の給与、これは密接な関係がございますので、私どもといたしましては、給与局長に委員になっていただいておりますのは、国家公務員の給与決定についてのいろいろな知識や経験をぜひお借りをいたしたいということでございます。それから学識経験者も、御承知のように、労働法関係の権威者、あるいは給与関係の権威者の方々ばかりであります。これは全体の労働賃金とか、給与関係というものの民間賃金との関係をぜひいろいろと知識をお借りをいたしたい。それから十条製紙の関係は、もちろんそういう意味の……。
○和田静夫君 ほかの方はいいです。いまの質問だけ答えていただければ。いま言われたような形でいけば、たとえば人事院の尾崎給与局長というのは仕事ですよね。そうでしょう。国家公務員なりのいわゆる賃金問題等について、それを主たる仕事としておる人ですよ。何も政府の一省のある研究会の委員になって、みずからの中立性を保たなければならない人事院の給与局長がそこに入り込んでしまって、そしてものを言う筋合いのものじゃないでしょう。また、自治省の段階でといま言われるけれども、彼は仕事なんだから、聞きたければ給与局長尾崎さんに聞けばいいじゃないですか。何のために委員にする必要があるのか。そういう委員にすることによって、政府全体の機構の中に人事院を埋没させてしまう。そういうふうに憶測をされてもしかたがないでしょう、こういうやり方というものは。その辺を一体どういうふうにお考えになるのですか。
○説明員(長野士郎君) 私どもといたしましては、まあ学識経験者として、特にそういう御専門でございますので御参加をお願いしているわけでございまして、先生そういうふうにおっしゃいますが、事ほどさように私どもは、この研究会というものを――非常に中立的なそういう純粋な研究機関でありまして、決してそういうことで御迷惑をかけるものじゃないということで実は発足しておるつもりでございますので、ひとつ御了承を願います。
○和田静夫君 もし言われるように中立的なものであり、純粋な研究機関であるならば、さっき言われたとおり、地方公務員の特殊性をどう考えるかという行政局長の答弁にあるように。だとすれば、なぜ職員代表を入れられませんか、そうでなかったらどうして実態がわかるのです。
○説明員(長野士郎君) この関係につきましていろいろな議論があったわけでございますが、これは実態をそれぞれ必要に応じて調査をしていくということでひとつ考えるほうがいいのじゃないだろうか。職員の代表といいましてもいろいろございまして、非常に範囲が広くなってしまっても研究機関としてなかなか困るわけでございまして、いろいろございますので、そこは実態を調査するときに、ひとついろいろなデータを出していただいたり、お招きをして御意見を伺ったり、こういうことでやっていくほうがいいのじゃないか、こう考えたわけでございます。
○和田静夫君 それだから、お招きをして御意見を承るとか、実態をそのつど調査をしていくのだと言われるならば、人事院の給与局長が委員になる必要性は私はないと思う。人事院給与局長が、少なくとも自治省の設けられるところのある研究会の委員になられるということは、人事院そのものの性格もやっぱり疑わざるを得ないところのものにおちいっていきますよ。そういう意味においてはこれは再検討して、委員の構成というものを改めるべきだ、強くそのことを私は期待をしたいし、要望をしておきます。どうですか、そういう見解について考慮をする余地があるのか、考慮をする余地がないのか。
○説明員(長野士郎君) 先ほど来申し上げているとおりでございまして、私どもはこれはもう純粋な研究機関といたしまして発足をいましていただいたばかりでございます。委員の皆さま方もそういうつもりで非常に熱心にこの問題に取り組んでいただいておる。いましばらくこれをひとつ、いろいろの御意見ございますけれども、私はそういう意味の純粋性と中立性は必ず確保できるものと考えておりまして、運営をさしていただきたいと思います。
○和田静夫君 これくらいにしますけれども、いわゆる職員の代表はいろいろある、こういうふうに言われる。確かにいろいろあるでしょう。あるでしょうが、地方公務員法上認められているところの職員団体というものがあるわけですね。それの連合体というものもある。そうして、少なくとも行政局長は常日ごろそれらの代表の方々とは接触を保っておる。それを職員団体の代表としてお認めになっておられる。だとすれば、そこには専門家を網羅しておられる。そうして一番実態を知っておる。賃金の実態を知っておるし、その賃金が地方公務員の家庭の生活に一体どれだけのものでしかないかという実態をよく知っておる。その代表というものを入れる。そういう意味において純粋性を保つ、そういう努力というものをぜひやってもらいたいと思います。いかがですか。
○説明員(長野士郎君) お話の意味もよくわかるつもりでおります。ただ、職員の代表といいましても、これまた職種もいろいろございますし、非常にそのほうのメンバーというものも適任者もたくさんおられます。むしろたくさんおられ過ぎて困るという状況である面もございます。したがいまして、そういう点につきましては、私は県なり市町村なり、いろいろな職種の関係につきまして、それぞれ御意見を伺うときには十分伺うということでいきますほうが、常時の委員としていろいろお加わりをいただくというよりも適切なんじゃないか。なるべく小人数でまとまった形で落ちついて取り組んでいただきたい、こう考えておるものでございますから、いましばらくいまのような形で運営さしていただきたい、こう考える次第でございます。
○和田静夫君 委員長、いまのおことばのように、検討の余地もないような答弁だと、やめるわけにはいかない。なぜやめるわけにいかないかというと、それじゃ十条製紙の副社長はなぜ入るのです。職種が幾つもあるというのなら、製紙の副社長ばかりでなく、鉄の副社長も入る必要があるでしょう。そうじゃないですか。あるいは化学の副社長も入る必要があるでしょう。そういうような論法でいくのならば、いわゆる、これは資本の代表ですか、十条製紙の副社長だけを取り入れられる。そのことによって何を目的とされるのですか。職員の代表、しかも法律的に認められているところの職員団体の代表を、厳正中立な研究機関ならば入れたって不自然じゃないじゃないですか。いわゆる資本の代表が入っている。職種がいっぱいあるというなら、資本の代表を製紙だけに限らずに、鉄も入れたらいい、化学も入れたらいい。そうじゃないですか。
○説明員(長野士郎君) 私どもの伺っておりますところでは、田中慎一郎と申されるお方は、民間賃金におきましてはその面におけるところの権威者ということで、伺っておるわけでございます。これはまあ一般世間の認められておるような意味の権威者のようでございます。私はそういう意味で、そういう賃金決定の基準について非常に高い学識をお持ちになるお方ということでございますので、ぜひともということで参加をお願いしているだけでございまして、決して資本代表とか、そういう意味でものを考えておるわけではございません。
○和田静夫君 そうすると、地方公務員の賃金問題の権威者は藤井さん、元行政局長だった。そういうお考えですか、藤井さんを入れられたお考えというものは。地方公務員の給与の権威者として入れられたのですか。
○説明員(長野士郎君) 藤井貞夫さんは、先ほど申し上げました人事院の事務総長でもございましたが、実は地方公務員法を御自身制定をされた、当時の公務員課長でもございます。したがいまして、給与決定の基準なり原則なりというものについては、御自身のお考えというものを十分お持ちのお方でございます。また、そういういまの給与問題には、国、地方を通じていろいろ参画をされておりますので、まあ地方の給与につきましての問題につきましても公平な立場でお考えいただけるというふうに存じておりますため参加をお願いした、こういう形でございます。
○和田静夫君 いまの趣旨のようですが、そうすると、少なくとも私としてはよく理解ができないわけです。たとえば藤井さんがどういう立場にあられたかということはよく知っております。そのときに、いわゆる立法をされるときに、あるいは制度をいろいろ改変をされるときに、常にわれわれの意見――少なくとも藤井さんともいろいろお話し合いをしながら、共通点は共通点として、あるいは意見が統一できないものは統一できないという形で分かれたままにいる、職員代表である一方の地方公務員の賃金問題の専門家がいると思います。そうでしょう。あなたには認められていないかもしれないけれども、少なくとも全国の百万近いところの組織の地方公務員の多くの人たちには認められておる賃金問題の専門家がいます。それを入れないという理屈にはならぬわけです、いままでの答弁では。この問題は私これで打ち切りますが、とにかくこの委員会に、いま言ったような趣旨で職員代表としての者を加える。もう一つは、先ほど要望したように、人事院の給与局長が加わっておるということは、少なくも人事院の中立性というものをそこなうおそれがある。したがって、これは検討の問題としてやめさせる、この二つのことはとにかく考慮をする、検討をする、そういうことにしてもらいたいと思います。
○政府委員(細田吉藏君) ただいまの和田委員の御発言につきましては、私どものほうで十分相談いたしたいと思います。ただ、人事院の尾崎給与局長が入っておるということは非常に中立性を害するという御心配なんですが、その点につきましも、さらにもう一ぺんよく考えてみます。私は中立性を阻害するというような性質のこれは研究会じゃないというふうに思っておりますけれども、まあせっかくのお話でもございますので、おっしゃいます御趣旨はよくわかります。その点よく検討さしていただきます。
○千葉千代世君 時間もないようですから進めたいと思いますが、いま和田委員のおことばと重複を避けますけれども、やはり現場におって実際に体験しておる者が入っていなということは私は困るのじゃないかと思うのです。そういう意味で公務員制度審議会――前田会長さんがなさっておられます。あそこでは労働組合代表が入っておるわけなんです。そうして十分意見が反映されるように運営していくというお約束のもとに進められると思うのです。そうすると、私はやはりそこにいろいろな問題を持ち込んでいくという、そういう方向で進んだらいいのじゃないか。加えて、いまの研究会については和田委員と全く同感に思います。それから具体的な賃金その他については、地方公務員、たとえば、自治労なり、あるいは教員組合なり、いろいろ地方公務員の方々が要求をお出しになっておりますから、それについて話し合う、そうして解決のめどをつけていくという、やはりこの線に沿って進めていただきたいと思います。時間の都合上答弁はよろしゅうございます。 そこで、今度は人事院勧告の件に移りたいと思うのです。人事院総裁はこの間の衆議院の内閣委員会で大出委員の質問の答弁の中で、物価の上昇とか、あるいは生活問題、そういう実態の中から、去年の勧告より少ないというような非常識なことはあり得ない云々で、暗に去年よりも多いということを示唆されておるように、私はそういう意味の受け取り方をしたわけでございます。それで、八月六日の参議院本会議でも、人事院総裁は、先ほど申し上げましたように、近いうちに勧告を出したいと思っておる、どうかひとつ完全実施をしてほしいと、こういう要望がされたわけです。そこで、昨年の勧告で完全実施がされませんでした。不完全実施でした。要するに、公務員の皆さんの要求は四月から実施、それから人事院勧告は五月から実施。ところが大蔵省、自治省その他で値切ったために八月実施、こういうことでございますから、総額において大体五・二%程度の実質引き上げにすぎなかった。七・九%の勧告で総額五・二%程度の引き上げだ。そうすると、これは昭和三十五年以来、毎年同様に繰り返されておる。そうすると、民間あるいは公労協等の賃上げに対しても実質六割五分前後に圧縮されておると思うのです。本年は、私、予算委員をいたしておりましたときに、予算委員会の質疑の中で、補正予算は組まない、総合予算を堅持していくということを繰り返し述べられたわけなんです。ところが、佐藤総理は、この間やはり本会議の席上、亀田得治さんの質問に対して、補正予算を絶対組まないとは言わないという発言でしたから、裏を返せば、組み得ることもあるという内容に私受け取ったわけなんです。そういう観点から私考えていきますというと、まだ勧告が出ていませんから、額が幾らということもわかりません。ですから、ここで数字的なことをあげてこれこれで足りないではないか、これだけの財源確保をさせよとか、そういうことは私差し控えたいと思いますけれども、要するに、去年より多いということ、そうすると、今度はいまの予算の、この間審議した予算の中に組まれておるものでは足りないということが出てきたわけなんです。そうした場合に、大蔵省はこの完全実施をしていくために補正予算を組まざるを得ないのではないかと思います。また組まなければいけないと思うのです。大蔵省の見解を伺います。
○説明員(相原三郎君) 先生御存じのように、予備費が千二百億組んでございます。これは従来しばしば御答弁しておるところでございますが、千二百億円のうち幾らが公務員給与分であるか、したがって、千二百億の中で処理すると、大ざっぱに申しますと、この中には災害とか、その他の分がいろいろあるわけでございますが、これは災害がどういうふうに推移するかまだわかりませんし、いまおっしゃいましたような公務員給与の勧告も出ておりません。したがいまして、私どもといたしましては、人事院勧告が出ました場合には、他の財政需要の推移がどうなるかそれから諸施策の均衡をどうするかということを総合的に考えまして、適切に処理していきたいというふうなぐあいに考えておるわけでございます。
○千葉千代世君 その中であの税の増収の問題も含めてですか。
○説明員(相原三郎君) 税の増収がどうなるかということは、いまの段階ではこれはいまだ予想できません。したがって、私どもとしては考えておりません。
○千葉千代世君 いつも大蔵省の答弁の中では、税の増収はあまりないないといっておりますけれども、ずっと決算をしていくと、ずいぶん出てくるのですね。大蔵省の答弁と違ってふえているように思いますね。
○説明員(相原三郎君) いまちょっと正確な数字は持っておりませんが、たしか六月末現在の収納率――収納率と申しますのは、予算に対して入ってくる率でございますが、これが去年の数字よりは若干悪いというぐあいに承知しております。これはまだ私、専門家ではございませんものですから、ここで申し上げられませんが、現状ではそういうふうに考えております。
○千葉千代世君 この間、大蔵大臣は本会議で、自然増は期待しない、六月末で一兆七十九億円、二一・五%と言われた。そうすると、その予算に対して昨年に比して〇・四%分少ないということを言われておるわけです。そうすると、六月末現在押えているわけですから、これは幾らも流動するわけでしょう。次の月にずっとふえていくかもしれないし、ずっと先にいってふえていくわけでしょう、これは自然増収ですからね。そうすると、見ていきますと、これはやはり財源のやりくりをして、既定経費とか、その他の節約とか、いろんな面で、国家公務員の場合は私はきょうはやめます、内閣委員会でやっていらっしゃると思いますから。国家公務員の場合にはいろいろ予備費のやりくりもございましょうけれども、これは触れませんけれども、地方公務員の場合には、これはさっきはじいただけでも一千億以上不足になっているわけですね、最低押えていっても。そうすると、これはどうしても補正予算を組まないとまかない切れないということになると思うんですが、現に地方交付税の中で、財政計画の中で給与の中に見込んでいるものと、それから五百六十億はすでに交付額に組み込んであるわけでしょう、七百五十のうちのね。そうすると、どう考えても足りないと思うんです。ですから、幾らでも時間はいいとおっしゃっておりますけれども、私もそうあなた、お昼、おなかすかしてまで皆さんに御迷惑かける考えもないし、要はこれを完全実施してもらいたいという一心から言うわけですから、ほどほどでやめたいと思うのですが、これはかなめですから、ひとつ、補正予算を組むという方向で検討するということさえ言っていただければいいんです。簡単です。
○説明員(相原三郎君) 先ほど来申しておりますように、いろいろな財政需要がございますから、その推移を見て権衡をとりながら適切に処理したいということを申し上げたいと思います。
○千葉千代世君 ちょっと、私、ほかのことを考えておってごめんなさい。何でしたっけ。
○説明員(相原三郎君) 先ほど申しましたように、他の財政需要、たとえば災害とかいろいろな問題がございますから、そういういろいろな財政上の推移をよく見まして、施策の権衡を十分考えて適切に処理したいというぐあいに思っております。
○千葉千代世君 あなたはそれだけしかおっしゃれない立場かもしれませんけれども、これは強い要望にして完全実施の方向にしていただきたいということと、地方財源確保について自治省はやっぱり本腰を入れて大蔵省もそれにこたえてもらいたい。 最後に一つ、地方公務員の給与の問題について、いつも閣議で十月末か十一月ごろになると各大臣が話し合うときに、労働大臣とか、それから給与担当の総理府総務長官、あるいは文部大臣、これは地方公務員には早くあれしてくれよといいますね。ところが、いつも足を引っぱっているのは自治大臣なんです。私、ずっと一生懸命見ておりますと自治大臣。これはもし善意に解釈しても、大蔵省に対する示威で足をひっぱるのかなというふうに考えてみたのですが、これはたいへん甘いように私は思うのです、私自身がそういうふうに善意に解釈するということも。そこで、私はそれをかなぐり捨てて、やはり自治省は正々堂々と地方公務員の生活を守っていくという、こういう立場で率先して足を引っぱることはやめてもらいたいということをいま要望いたします。それで終わりたいと思いますけど。
○政府委員(細田吉藏君) 人事院勧告が出ますと、その処置につきまして、総理府総務長官は給与担当の大臣でございますので、大体中心になりまして関係の閣僚が集まりまして協議会を開いておることは御承知のとおりでございます。本年もおそらくさようになろうと思っております。自治大臣が足を引っぱっておるということでございますが、私はそういった年もかつて地方財政が非常なる窮屈な時代にあったのではないかと思うのです。最近、ここ一、二年そういうことは私はないと、かように存じておりますが、御要望のようによく大臣にお伝えをいたしたいと思います。
○和田静夫君 ちょっといまの補正の問題で、大蔵省、どういう答弁なんですか。いまいわれたことは適正に判断をして処置をするということは、いま持っておるところのものの中において考えるということですか。
○説明員(相原三郎君) 現在の予備費の範囲内で処理したいというふうに考えます。
○和田静夫君 そうしますと、いま、非常に政治的な判断をしなければならない事態が生まれることは千葉委員が指摘したとおりです。私は必然だと思うのです。いまの答弁はやっぱり不満足ですから、午後、大臣がお見えになったときに、この財政措置の問題についてはもう一ぺん伺うことにして、質問を保留しておきます。そういうことお願いをしたいと思います。
○原田立君 いまいろいろとお伺いしておりましたけれども、各県の人事委員会が国の発表しているのをオウム返しに言っておるなどという、それは非常に不穏当だから、それはあっさり認めて、今後はそういうことはありませんということをはっきりなさったほうが、次官、いいと思うのですがね。前とからんでお聞きします。
○政府委員(細田吉藏君) いまの先生のお話は不穏当というお話、私は適当ではないという表現を用いたわけでございまして、先ほど申し上げたとおりでございますから、これはオウム返しなどというのはたいへん失礼千万なことだと思います。ですから、これはもう適当でない、かよう私はっきり申し上げたわけでございます。そういう点では十分注意をいたす、かように存じております。
○原田立君 それは、地方公務員の給与は現行のやり方ですね、すなわち国家公務員に準じて行なうという、そういうやり方、これは今後も基本的にずっと貫いていくということですか。
○政府委員(細田吉藏君) 先ほど千葉先生からの御質問の中にもございましたが、これはあくまでもいまの公務員法、基本的にいいますと地方公務員法二十四条によってやっていく、これはもう申し上げるまでもなく、「職員の給与は、生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定められなければならない。」と、これがもう原則だと思います。いまここのところやや定着しておるいわゆる国家公務員に準じてやるということがそう簡単に私は変わるとは思いません。思いませんが、しかし、いまのようなお尋ねになりますと、やはり法律の二十四条のことでやっていく、こういうことをお答えする以外にないのじゃなかろうか、かように存じております。
○原田立君 そうすると、現行どおりやる、今後もずっと続けていくのだ、こういうことで了解してよろしいのですね。
○政府委員(細田吉藏君) 世の中の事情がどんどん変わりますから、そういう将来長きにわたってどうこうということまでは実は私は申し上げられぬのじゃなかろうか、こう思いまして、いまのような御答弁を申し上げたのでありますが、少なくともここ当分の間、こういうかっこうでやっていくしか方法がないのじゃなかろうか、かように存じております。ただ、未来にわたってずっとそうであるということを申し上げるのはちょっと実は……。ですから法律に書いてある、法律によってやるわけでございまして、「準じて」ということばは法律にございませんので、法律どおりやる、こういうことでございます。
○原田立君 そうしますと、前々から当委員会でいろいろ問題になっている公営企業の職員のベアでありますけれども、これについてはどういうことですか。
○説明員(長野士郎君) 公営企業につきましては、先ほど来お話のございます地方公務員法の二十四条で考えるというのじゃなくて、公営企業法の第三十八条によって給与決定の原則というものがきめられてあります。したがって、公営企業法におきましては、公営企業職員の給与につきましてはその制度のもとにおいて運用される、こういう形でございます。
○原田立君 この公営企業職員のベースアップはあるのかないのか、再建団体等の地方公営企業の職員なんかはどうするのか、この点聞いているのですよ。
○説明員(小田恵堆君) 公営企業職員の給与の決定のしかたは、いま行政局長がお答えしたとおりでございます。ただ、再建団体の職員の問題が出ておりますけれども、御承知のように、再建団体は再建計画をつくってその中でやっていくということになっております。公営企業の再建団体の職員のベアにつきましては、各企業が考えてまいります。それで相談するというたてまえを現在とっております。
○原田立君 その相談するという内容は何ですか。
○説明員(小田恵堆君) 公営企業、現在、御承知のように再建団体は赤字で企業運営に非常に苦労しておるわけでございます。その中でいろんな合理化をしたり、あるいは今後の体質改善のために努力しておるわけでございます。その中でどういうふうに給与問題を考えていくかということについて考えていきたいということでございます。
○原田立君 ですから、そこのところが問題点なんですよ。地方公営企業が赤字だから赤字再建団体はベアは認めないというのが自治省の方針でしょう。そのままでやっていく、当委員会でも何回となく議論したところなんですが、赤字が解消されなければ五年先でも十年先でもずっとベアなし、こういうことになるわけです。だから、そんなことでは非常に気の毒だ、そういう職員について、先ほどあなたが、その内容について相談する云々と言うから、その相談というのは、何らかの手段を講じてそういう地方公営企業の再建団体のその職員についても何らか出るようなベースアップが少しでもできるような、そういう内容の相談なのかと思って聞いたわけです。まるっきりいままでと変わりないことになる。その辺もっと前向きの何か内容がないんですか。
○説明員(小田恵堆君) 前向きとおっしゃいますけれども、企業職員につきましては、やはりその企業の事情を考慮して給与を決定することになっております。現在、再建団体で給与改定を行なっておりませんのは百五十五団体のうちの九団体でございますけれども、各地方団体においていかに取り扱うかを検討しているやに聞いております。この結果によりまして個々に行なっていくことになると考えております。
○原田立君 そうすると、公営企業職員でやっていないのは九団体ですね、いまのお話で。次官どうですか。これは同じ公務員として、同じ人間として働いている、たまたま働き先が再建団体で公営企業職員だということで、同じに働きながらベースアップがない。この点は非常に気の毒じゃないか、こういうふうにぼくは思うんですけれども、その点は次官も同感じゃないかと思うんですが、どうですか。
○政府委員(細田吉藏君) 全くお気の毒であるということについては同感でございます。そういう事情があればこそ大部分の団体においてベースアップを実際にはやっておる、こういうことであろうかと思います。反面から言うと、そういうことだと思います。実は公営企業につきましてはいろんな面から検討を要する問題があるわけでございます。一つは、一体、あるいは融資の問題でございますとか、あるいは国のこれに対する助成の問題でございますとか、そういう点がいま十全であるかどうか、これらの点についても、企業のそれぞれの種類にもよりますけれども、検討したければいかぬと思っております。それからいわゆる公共料金、企業料金の問題も企業によりましていろいろアンバランスがあるのでございます。そこらの問題も検討を要するものと思われます。そこで、実はこの九つの団体につきましては、それぞれの理事者の側でも十分いろいろ考えて、何とかしたいということで努力しているに違いないと思うわけであります。ただ、どうにもならない、しんぼうしてくれということで、これは実は職員の方にしんぼうしていただいているというのが実情だろうと思うわけでございます。先ほどおっしゃいましたように、長年にわたってそういうことを続けていく、そうすると、毎年毎年数%のアップ、これは複利計算でたいへんな差が出てくる、こういうことになるわけでございます。いつまでもいつまでもそういう状況でほっておくということはできない性格のものじゃなかろうかと私はさように思います。そこで、これらの点につきましては単に給与の問題としてだけでなく、企業自体の再建計画ということはそういうことで立てておりますけれども、さらに大きな国の施策といったものもあわせまして検討を加えて、そういうことができるように、九団体でも、数は少なくてもそういうことができないということのないようなところまで持っていく、これは国も努力しなければいけないし、また各企業体も努力してもらう、かように存じております。
○原田立君 国も努力するというのは、いま次官のお話ですけれども、それは一体どういう内容になるか。それでそうやって公営企業の職員の給与が上がらない、たいへん同情にたえないというような次官のお答えだった。それならば、そんな長いことかからないうちに解決できるような方向に向けていかなければいけないと思う。そこで、いま国でも努力する云々というお話が最も大事な原則になってくるのですけれども、その点の煮詰めはもうおやりになっておりますか。
○政府委員(細田吉藏君) たとえば一番赤字が大きいのは交通関係、特に地下鉄なんかにつきましてはいま非常に大きな赤字があるわけでございます。いま建設しておりますから将来も赤字の解消見通しとしては非常に少ない。そこで、私どもとしては何らかの意味での国の助成というものをぜひ考えなければいけないということで、実はいま四十四年度予算要求も作成中でございます。われわれは四十四年度、何とか地下鉄についてはめどをつけたい。それから起債をもっていろいろやっているわけでございますが、それらにつきましても利率あるいは貸し付けその他の条件、こういうものを緩和する。良質の財源による起債、こういう方向に持ってまいりたいと思いますし、また、公営企業金融公庫の強化というような点につきましても私ども大いに進めたい、かような意気込みでおるわけでございます。そのほかいろいろ問題があろうと思いますが、大きいものはそういうことで考えてまいりたい、かように思っているわけでございます。
○原田立君 それも大きな問題かもしれないけれども、もう少し何か制度上で手を入れるような考え方はないですか。
○政府委員(細田吉藏君) ちょっと御趣旨がよくわからないのですが、ほかにもいろいろなことがあるだろうと思いますが、いま先生のおっしゃっている制度上というのはどういうことでございましょうか、もう少し言っていただけば。
○原田立君 地方公営企業は、公営をもとにするか、企業を中心にするかというようなところで、だいぶん議論の分かれが前回あったわけですね、当委員会で。それで、現に公営企業が赤字だ、赤字だというのは、独立採算制、これをたてまえとして一般会計からの繰り入れをやらぬということが、そういうことが去年きまったのでしょう。あれが非常に大きなガンになっているんですよ。そこいら辺のところ、もうここら辺で、いわゆる公営企業ですからね、そういう公共性ということを中心に置いて、こういう独立採算制はもうおやめになったらいかがですか、こういうことなんですよ。そうして一般会計からの繰り入れも行なって、そうして公営企業の発展をはかる。なお、いまここで問題が地方公務員のベースアップにからんで公営企業職員のベアのことなんですから、そういう面で改善をはかっていく、そういう考えはないかどうか、こういうことなんですよ。
○政府委員(細田吉藏君) 私は公営企業といえども企業でございますから、独算制のたてまえというのをくずすということは、いろいろ御議論の結果、こういうことになっておるわけでございますから、私はこれをいま直ちに取りくずすということは適当ではないと、かように存じております。ただ、事業によりましては、いわゆる独立採算というのに限界がある程度あるのじゃないか、かように思うわけでございまして、そういう点につきましては今後とも十分検討を加えていかなきゃならぬ。ですから、たとえば投資をする場合に、良質の起債とか、あるいは国が持つとか、こういったようなものも、ひとつのそういう見地からの考え方でございます。さらに、あるいは一般会計との負担区分の問題等につきましても、これはもう一般会計で持つべきものを企業が持っておるというような面がないわけではないのでございまして、そういう点についても十分検討を加えていく、大体そういう考え方でないといけないのではなかろうか。いま直ちに独立採算というものを全面的にくずすんだということは、私は企業でございますから、やはり独立採算制そのものをいま取りやめるということは適当でない、かように考えておるわけでございます。
○原田立君 いますぐ取りやめろなんて私も言ってやしないんです。それから、次官、この問題はいろいろ検討した結果まとまった案だと言うけれども、私たちは基本的にはこれは最初から反対だったんです。独立採算制を持ち込むということ自体、まあ多数決の原理でやられてきまっただけの話なんですから、だから当面の問題に間に合わなくとも、こういう公営企業それ自体、もう何が何でも独立採算制を企業だから持っていくんだというような、そんな強弁でなしに、今後そういう独立採算制を含めたものとして、それらを含めて公営企業に対してもっと抜本的な対策を講じるべきじゃないか、こういうことをお聞きしているわけです。
○政府委員(細田吉藏君) そういう御趣旨でございますと、そういう御趣旨で御答弁を申し上げておるつもりでございまして、このような状態で、ほかの公務員がみんな上がっていくけれども、公営企業の従業員はもう何年も何年もそう上がらぬ、こういうことは都合が悪い、もっと根本的に公営企業のあり方、そういうものについて検討していって、しかし、たてまえは一応独立採算でやって、そうしてその中でいろいろなことが考えられるのじゃないか。私は先ほど独立採算制というものに限界があるのじゃなかろうかということで、まあ企業の性質により、働きにより、いままでだってやっておるところもあるわけでございますし、事情が非常にいいところもあるわけでございますし、そういう意味で私は申し上げておるので、根本的に、公営企業についてはもっと健全にほんとうに事業やっていけるように、いろいろやらなきゃならぬのじゃないかという御趣旨につきましては同感でございます。
○原田立君 何か話がだいぶはぐらかされたような感じで、ちょっとよくわからぬのですけれども、要するに、公営企業職員のベースアップが再建団体はない。もちろん再建団体の指定が解除になれば当然上がるんでしょうけれども。それではお伺いしますけれども、九団体、何人の人数になるんですか、おわかりでしたらお知らせ願いたいのですが。
○説明員(小田恵堆君) いまちょっと的確なお答えにはならないかもしれませんけれども、約五万人程度でございます。
○原田立君 九団体、五万人ということですが、そうすると、全体の何割程度の人が、一般地方公務員、地方公営企業職員、これの全体の数ですね、まあ簡単に言えば、地方公営企業職員全体何人、そのうち五万人で何割、それと一般地方公務員ですね、それを全部含めて合計して何人、それで現在五万人、それが何割か、その計算できますか。――それじゃ計算していてくださいよ。 それで次官、また執拗にお聞きするのですがね。五万人いるのですよ、五万人。五十人や五百人ならまだがまんせいと言ってがまんしない人もなかろうと思う、あるいはがまんしない人もいるだろうと思うのですけれどもね。五万人ですよ。これは非常に地方公務員の人たちにとってちょっと非常に数が多い。それを再建団体のベアを認めないというようなことだけで、もう少しがまんせいというのは、それは非常に酷じゃございませんかな。
○政府委員(細田吉藏君) 問題は個々の、一つ一つについての事情を言わないと、一般論としてはおっしゃるようなことになると思うのですが、個々の一つ一つについて見ますと、いろんな事情があって、これはごしんぼうしていただいていると、こう思うのです。まあ一つ一つの具体的なことは私もこまかく聞いておりませんけれども、たとえば他の同種の企業と比べて、ある程度いままでの関係から高くなっておる、差があると、こういうようなことも私は大きな理由の一つになっておると思います。そこで、そういう点につきまして一つ一つ、この団体はなぜできないか、あるいは料金の問題もあり得るでしょう。料金を上げることが何らか他の事情で抑えられる、こういう考えもあると思いますし、再建計画の中にいろいろ盛り込まれておるわけでございます。一般的にどうだ、気の毒じゃないかとおっしゃれば、まさしくそのとおりでございますが、私はそれなりにみんな個々の企業については事情があると考えております。しかし、それでいいかとおっしゃると、それは必ずしもよくないということは私も先ほど申し上げたとおりで、いろいろ抜本的には措置を講じなきゃならない、かように思います。
○原田立君 そんなふうに突き放された言い方をされると、あとは何も意見が出なくなってしまうのですが、それで、公営企業職員のベアの問題に入ってくると、公営企業の健全化というようなことで、その口裏のすぐ裏に料金の改定、公共料金の値上げなんというものをちらちらなさるのですけれども、それは私は反対だ。そうでなくて、もっと内容を改善していける方法がおありになるのじゃないか、こう思ってお聞きしているわけなんです。それで、はっきり言うと、財政再建団体の公営企業についてはベアは認めないのだというような、はっきりとした御答弁のようだけれども、なお強く、それらの人たちも同じ人間なんです。同じ職場なんです。同じ公務員なんです。そういうふうな、たまたまつとめたところの団体が赤字だということだけで、そういうような給与の面で差別がつくようなことのないように、せっかく配慮していただきたいと思うのです。 先ほどのいかがですか、おわかりになりましたか。
○説明員(小田恵堆君) ちょっと数字が違うかもしれませんが、いま手元にある数字は、中央関係の職員総数で約二百三十万人、そのうち公営企業職員と言われているものが二十六万人前後であります。
○政府委員(細田吉藏君) 公共料金、つまり料金の値上げというものは私はもう最後の手段だと思います。しかし、値上げは何でも絶対いかぬのだという御意見、これは御意見もあるでしょうけれども、私どもはやはり適正な料金は、これはもちろん物価の事情その他の時期なり上げ幅なりは気をつけなければいけませんけれども、これはやらなければいけない、ただ基本的にはそう思っておりますので、頭から全然いけないとはおっしゃってはおらないと思うのですが、私は適正な料金というものは考えなければいけない。しかしながら、これはいつでも一番最後に考えなければならないことで、そのほかの方法をもっととるべきだというお説につきましては、全くそのとおりだと思っております。ですから経営合理化だとか、あるいは不調をどうするかというような点につきまして、あらゆる角度から検討を十分続けなければ市民の皆さま方の納得を得るわけにはいかないと思っているわけでございまして、ただ何でもかんでも値上げよろしいと私申しているつもりではございませんので、ひとつ御了承いただきたい。
○委員長(津島文治君) 本件に関する午前中の調査はこの程度にいたします。午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時十六分休憩 ―――――・――――― 午後二時十三分開会
○委員長(津島文治君) 地方行政委員会を再開いたします。 地方公務員の給与等に関する件を議題といたします。 御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○和田静夫君 行政改革の調査の問題について二、三の質問をいたしておきたいと思うのです。大臣の答弁を求める問題については、後ほどに回したいと思います。 いわゆる財政硬直化ということを契機として、一省庁一局削減であるとか、あるいは定数、機構の整理縮小とか、あるいは法令の一割削減とか、いろいろなことが言われてきたわけです。この七月中だけを考えてみましても、行政監理委員会の「行政改革三年計画の初年度において実施すべき事項に関する意見」が出ていますし、また、各省庁の行政改革の計画案が出ていますし、自治省の地方行政の改革に関するアンケートが出ています。行政改革問題がそういう形で毎日の新聞紙上をにぎわしておりますが、私はこれがいわゆる財政硬直化ということとともに出てきていることにたいへん実は注目をしているのです。そこに、ある意味では不純な動機があるのではないかとさえ実は思うのです。つまり行政改革ということよりも、経費削減という財政的理由にウエートが置かれているのではないか、そういう感じがするのです。たとえば去る七月の二十九日付で行政監理委員会が出しました「行政改革の今後の課題と方針」、こういうのがあるのですが、その中に、「昭和四十二年の夏ごろから指摘されたいわゆる財政硬直化も社会経済の変動の一現象であり、多年にわたり行政需要の変化に対応する行政組織の再編成と行政運営の改善がなされないままで放置されてきたことの結果――行政における各種の積弊が一層露呈されることとなった。」こういうふうに言っているわけですね。とすると、いわゆる高度経済成長期を経て、行政需要の変動が、全体としては機構拡大と人員の増加を要求するものとならなければならぬ、そう見るべきであろうと私は思うのですが、ただ変動に伴う機構の一部縮小と、それに合わせた配置転換が結果として予想されるだけのようなやり方がうかがえる。この辺については一体どういうふうにお考えになっているのか、ひとつ明らかにしてもらいたいと、こう思うのです。同時に、行政改革を、即財政的理由によるところの経費の削減、あるいは人員整理に結びつけようとするということは、行政改革を進める態度としては私は間違いであると思います。自治省が七月二十八日に発表した地方公共団体における行政改革の実施状況、それによりますと、ここ一年あまりで九千四百六十八人の自治体職員が整理されている、こう言われているわけですが、ここに自治省が考えているところの行政改革を進める動機、いわゆる私が前段に申し上げたような動機があるのではないかと実は推測をされますが、いかがなものでしょうか。まずひとつお答えを願いたいと思います。
○説明員(長野士郎君) 行政改革の問題は、いまの内閣の一つの大きな方針になっておりまして、四十三年から三カ年で長期の構想を持って行政改革をやっていくということがきめられておるわけでございます。それに伴いまして、一省一局削減でありますとか、三年間に人員の五%削減とか、そういうことも出ておるわけでございますが、いろいろな理由から言われておることは御指摘のとおりでありますけれども、主としてそれは社会経済の非常な変化に対応して行政需要も非常に変化した、先ほども御指摘のように変化した、それに対応するような行政体制というものがしっくりと対応しておるかということがまず第一に指摘される点ではないかと思います。もちろん同時に、いわゆる財政硬直化とか、いろいろな問題からいたしまして、いわゆる財政的な事情というものからいたしまして、行政経費の削減を一つは大いにはかってもらいたいという考え方ももちろんあると思います。要するに、行政は、最小の経費で最大の効果があがるようにすることが適当なことであることは間違いないわけでありますから、そういう考え方も出てくることもあるいは無理からぬ当然のことじゃないかと思うのであります。しかし、全体として、政府の三カ年間に五%削減というような場合におきましても、それは減らすべきものには減らす、しかし、片一方で新しい行政需要に応じてふやすべきものはまた別にふやすということを否定をしておるわけではございません。したがって、そういう意味では現実には相当まあ配置転換と申しますか、そういうことで問題が現実としては処理されておるということが非常に多いかと思います。地方団体に対しましても、昨年来そういう意味で行政改革といいますか、機構簡素化、あるいは合理化ということについてはいろいろと連絡をいたしておりますが、地方団体におきましても、県、市町村を通じましてやはりそういう時代の変遷に応じての改革というものは当然やるべきだという非常に強い気持ちもあるようであります。先般出しました地方団体のいわゆる行政簡素化の問題もまとめたものを出しておりますが、御指摘のように、あれで人員について幾ら減ったというようなことが出ております。しかし、これはその関係において人員の配置転換を行なったということがほとんど大部分でありまして、他に行政需要が非常に伸びておりますから。しかしながら、不要不急というと語弊がありますけれども、出先機関の整理とか、いろんなことをいたしまして、私ども具体的な県の事情をいろいろ聞いたところもございますが、出先機関の整理に伴い浮いた人員を他の必要な行政のほうに投入したということによって、全体としての改革が非常に進んだんだということも聞いておりますのでございまして、単にこれを経費の削減とか、人員整理だけを目的としてやっておるというふうにはなっておらぬのでありまして、必要なところには人をふやし組織もふやす。しかしながら、社会経済の変動に応じまして需要の変化がある。それで、減らすべきものは減らしていくということで合理的な行政体制を整えたいということで進めておるものと考えております。
○和田静夫君 じゃ、給与問題で大臣に、午前中、千葉委員のほうから指摘をされて、あと残っておる財政問題を中心として二、三お聞きをしてみたいと思うんです。 その前段にまず政府の考えている賃金政策というものの基本について一つだけただしておきたいと、こう思うんです。ということは、四月の十九日に、佐藤総理大臣と宮澤経済企画庁長官が物価問題懇談会というところに出た席上で、物価を押えるかぎは米価と公務員給与を押えることだと、こういう形の発言をされたと伝えられておるわけです。これが公務員の賃金問題を考える場合の政府としての位置づけなのかどうか。自治大臣を含んで、これが一体政府の意思なのかどうかということをまず御答弁願いたいと思います。
○国務大臣(赤澤正道君) 政府としての考え方というよりも、私はそれは経済理論の問題だと思うんです。それは生産性を越えた賃金アップというものは物価にはね返るのは当然なんです。米価だってやはりよほど合理性のあるきめ方をいたしませんと、二重価格制度といったって生産米価と消費米価が完全に分かれてしまった場合に、それが一般財政に、国の財政に及ぼす影響というのは非常に大きいわけですから、こういった点もひとつ配慮しなきゃならぬ、これもやっぱり消費米価が上がれば、それが物価に何らかの影響を来たすということは私は当然だと思います。
○和田静夫君 いまのたとえば後者の物価問題で、米価の問題で、何か考え方を述べられましたが、いままあこの委員会でやろうとも思いませんけれども、それはまさに食管法の精神というものをわきまえない答弁であって、まあ米価は食管法によって二重価格制度を維持する、いわゆるそこに出るところの差額というものは社会保障費的な性格を持って考えていくべきものであって、たとえば政府が言っている二千四百億なら二千四百億というその差額についても、われわれの主張からいえば社会保障費的な性格を持ったものとして支出を進めていく、そういう見解を持っているわけであって、そういうことをいまかれこれあれするつもりはありませんが、大臣の述べられた見解とは明確に見解を異にしております。ただ、先ほど申し上げたのは、午前中の論議でもあったように、いわゆる法二十四条というものがある。その精神というものは将来にわたって法が現存する以上、政務次官も明確に答弁されたとおり、守っていくのだと、こうなってくると、いわゆる人事院勧告が持つ意味合いというものは尊重されなければならないことは当然なんですね。その人事院勧告が出ないのに一定のパーセンテージを意図して予算に――私たちから見れば定額のものがこの公務員の賃金原資部分として予備費の中に組まれる、こういう形のものは、いま言った賃金政策の基本と関係があるのではないかと思ったがゆえに実はお聞きをしたところです。 そこで、けさほど大蔵省の側からも答弁があったのでありますが、この予備費の中に、たとえば千二百億という金を持っているんだ、したがって、予想されるところの人事院勧告との関係においては十分それらの操作を通じて行なっていくことができると、こういうふうに述べられておるわけですが、私は、たとえば衆議院の内閣委員会において、何日であるか記憶いたしませんが、佐藤人事院総裁が八%をこえる勧告というものが非常識ではないだろうと、こういうふうに答弁をされた、この議事録を読んでいるんですが、それとのかね合い、また、参議院の本会議でも同じように答弁がありましたが、それとのかね合いにおいて、今日組まれたところの予備費、そして勧告、そういう関係で財源が勧告を満たすことができない、完全実施を満たすことができない状態になった場合には補正をされる、こういうことに必然的になろうと思いますが、その辺はどうなんですか。
○国務大臣(赤澤正道君) 最初、米価のことからお入りになったものですから、私は米価についてお答えする立場ではありませんから、ただ、米価が上がったことが即物価に響くかということでございましたから、私が考えておる経済の理論を申しましたので、消費者米価がうんとはね上がれば物価に響くということは申し上げた。これは食管制度の問題に触れたわけではありませんから誤解のないようにお願いいたします。 それから、公務員の賃金ですが、私もある意味では、自治省は地方公務員の給与を担当しております、そういうことからいたしますと、やはり国家公務員の給与に準ずるというたてまえをとっておりまするので、いま法二十四条を引き合いに出されましたけれども、これは当然、人事院でもそういうことを十分検討して近く勧告があることと考えます。その勧告が何%になるかということはまだ出ておりませんから、前国会でもこのことをいろいろ御議論をいたしましたけれども、仮定のことをいろいろお答えいたしてみたところで始まりませんから、その時点で申し上げるということを言ったわけでございます。しかし、いまの御質問の意味は、あらかじめ予備費で一定の金額を組んでおくということは、そのこと自体が賃金問題に大きな影響を与えるんではないかという意味の御発言だと思うんです。で、まあこの国家公務員のほうもおそらく昨年度のをそのまま一応載せておいたと思うのですが、ただ国家公務員、国の予算の場合は予備費というたいへん便利なものがありまするので、かなりの幅で伸び縮みができる。ところが地方財政はそういう便利な費目はありません。ですから一般行政経費の国庫補助を伴わないものの中に給与引き当て分として七百五十億、災害予備費として百億組んだことは事実でございます。それは一応そういう姿にいたしました根拠は何かといえば、去年のをそのまま見込んで一応載せておいた、こういうことでございます。しかし、勧告が出ました時点におきましては、大蔵省がどういう態度をとるか存じませんけれども、国家公務員に準じなければならぬという固い決意を自治大臣としては持っております。
○和田静夫君 そこで、その固い決意でやっていただきたいと思うのですが、その固い決意とは、佐藤内閣総理大臣が参議院本会議で、補正は絶対に組まないとは申しませんと述べられた趣旨と同様のものに通じますか。
○国務大臣(赤澤正道君) 総理がどういうきっかけでそういうことを言われたのか存じませんけれども、今後の政府の姿勢では、御案内のとおりに総合予算主義でいこう、補正は組まぬという申し合わせで実は出発しているわけでございますが、予備費のことはいざ知らず、私どもが七百五十億組みましたことについてずいぶん考えたわけです。しかし、私は別に補正などということは考えなくても、これで処理はできるというふうな認識に立っておるわけでございます。
○和田静夫君 七百五十億でことしの地方公務員の賃金改正部分についてすべて満足させることができると考えていらっしゃる、こういうことですか。
○国務大臣(赤澤正道君) ぴったり七百五十億にいこうはずはございませんので、多少の伸び縮みは当然あるわけでございます。これがとにかく百億、二百億をこえたということになれば、その時点でまた別個の方法を考えなければなりませんけれども、しかし、私どもも長年こうして毎年毎年この問題を扱っておりまして、そう言っちゃ何だけれども、いま人事院の勧告を当て推量で申すわけにまいりませんが、新聞などではちらほら予想、想像記事が出ておるわけでございます。しかし、まあそういった程度のことであれば、私は大体七百五十億前後ということであれば消化することができる、かように考えます。
○和田静夫君 もちろん勧告が出ていないことは私も知っているのですが、同時に、昨年と同じ経済情勢にないということもお互いに知ってることだし、物価指数やその他がたいへんな変動を見せていますし、あるいは生計指数なんかも変動をしているわけですから、違った勧告が出るということは参議院の本会議の論議を通じて、ある意味で私は明らかだと、こう思うのですね。したがって、それはまさに仮定の問題ではない。で、百億をこえれば何とかしなければならぬのじゃないかというお話ですけれども、完全実施という形の立場に立ってやっていくということになれば、それくらいの財源は必要になりますね。八月実施なら八月実施というような昨年のわだちを踏んでいくのだという立場に立たれるならば、自治大臣の言われることで、ある意味ではおさまるかもしれませんが、完全実施をやるということがすべての公務員の期待でもありますし、あるいは人事院総裁も明確にそういう形で答弁したように、それに準じて地方公務員に対してもやっていただかなければならぬわけですから、そういう立場に立つとどうしても私は足らぬ、こういうことになろうと思うのです。したがって、その辺のことを、くどいようですが、お聞きしているわけです。
○千葉千代世君 ちょっと答弁の前に関連。いま地方財政計画上の費用の見込みの中に、七百五十億と、そのうちの五百六十億がすでに交付税に組み入れられている。そうすると、その物価の上昇率をそのときには幾らに見込んでいるかということが問題になると思うのです。というのは、これを計算していくと、四・八%に見込んでいるように計算上なるのですけれども、そうした場合には、いま実際的に物価の上昇率というのはもっと高くなってもいるし、おっしゃるとおり、勧告が出てみませんとこれはわかりませんけれども、たいへん安易に、足りると、こうおっしゃいますけれども、何の根拠で足りるということを言われるのですか。
○国務大臣(赤澤正道君) 先ほど申し上げましたように、私どももこの問題を長く扱っておりますので、物価の上昇率も御案内のように、大体ゆるやかなカーブを描いているわけです。これは急に上がったり何か、最近もした事実はありませんし、こういう状態で推移するであろう、そこで、そういう問題を特に計算しないでも、まあ去年のベースアップ分と同額程度おけば、まず大きな狂いはないだろうというきわめて簡単なことでやっております。
○千葉千代世君 それは私、少しずさんではないかと思うのです。お金の勘定ですから。それで、宮澤長官はいつも四・八%という、この間の予算委員会でも、耳にたこのできるほどおっしゃいますが、実際上の物価指数というのは五・二%、あるいは地区によって五・六%、七%を出たところもあるわけです。そうしてみますというと、いずれにしても四・八%で足りるわけはないわけなんです。ですから、これはやはり相当数字的に、もう補正予算を組まなくてもいいと言い切れる数字ではないと思うのです。しかも、人事院総裁は完全実施を必ずしてほしいということを、本会議であれほど言われているわけなんです。そうすれば、尊重するといったたてまえで尊重すべきであると思うのです。そうした場合には、もう補正予算も組まなくていいし、足りると思いますということは、私、どこを押したらそういうことが出てくるのでしょう。
○国務大臣(赤澤正道君) どこを押したらと言われましても困りますので、給与水準と申しますか、賃金の決定はそういう議論であったら、むしろ企画庁、大蔵省あるいは人事院にやっていただくとおわかりになると思います。私のほうは、最近、公務員部の中で地方公務員の賃金問題について少し検討してみようといってさえ、何かするのじゃないかという誤解を受けるくらい、あんまり大きな組織を持ってこういうことの検討を独自の立場でやっておりません。したがって、先ほどから申しましたように、国できめますものに準ずるという簡単なことをいま申しておるわけでございまして、これが私の立場でございます。
○和田静夫君 私の質問にまだ答えてもらえないのですよ。いま大臣が言われることは、大臣も長く経験をされてきた。逆の意味で私も長く経験をしてきた。そこで、長い経験をしてきた中で、お互いがひとつ考えなければならないことは、人事院勧告というものは、完全実施をしなければならないと思います。そのことについて、その精神はお互い違いはないと思うのです。その精神に基づいていまものを考えるべきときです。ところが、どうも大臣の言われていることを聞いていると、昨年の実績というものを基準にして、算定の基礎がそこに置かれて出ているような気がする。それじゃ困る。そういうことを私は言っている。したがって、七百五十億じゃとても足りない。いま言われたとおり百億をこすことは当然だ。そうすると補正を組まれるというふうにも答弁はとれるのですが、そう理解をしておいてよろしいか、こういうのです。
○国務大臣(赤澤正道君) 実はそれも含めてさっきお答えしたつもりだったのですが、私のほうは国家公務員に準ずるわけでありまして、大蔵大臣が完全実施を約束したかどうか存じませんけれども、しかし、私はやっぱり地方公務員の立場は国家、公務員に準ずるということでございまするので大体見当をつけて昨年のを一応計上をしたと、こういうことでございます。
○和田静夫君 そうすると、昨年のあれでもって計上していると、それが大きく結果的には狂った場合には、当然措置はすると、こういうことになりますね。
○国務大臣(赤澤正道君) 私が国家公務員に準ずると言う決意の中には、いろんな問題を実は含んでおるわけでございまして、大蔵大臣だって、おれのほうは国家公務員きめるから自治省はかってにせいという態度はとれないはずでございます。それで、勧告の出ようによっては、また政府部内でも相談もあろうかと思いますけれども、さっき申しましたように、七百五十億はぴったりということにはならぬはずでございまして、多少伸び縮みがありましても、これは財政のことでざいまするから調整できる範囲があるわけでございまするので、まあ私の見通しといたしましては、大体予想される勧告がありましても、いままでの考え方でまかなえる、こういう見当でございます。
○松澤兼人君 いま赤澤大臣が言われました去年並みということにあんまりこだわられますと、ちょっと問題が起こるんじゃないかと思います。やはり国に準ずるということでいっていただかなきゃならぬと思う。それで、和田君がいろいろ言っておりますことは、かりに国がいま予備費の中で確保している原資で足らない場合はどうするかという問題ですけれども、これは大蔵大臣はあんまりいい返事はしておらないようですけれども、総理大臣は本会議の席上で、絶対に補正しないということではありませんと、こういうふうに言っておるわけです。そこに含みがあるように思う。だから、国がもしそういう財政的な措置を講ずるようならば、地方公務員の場合にも、いま確保している原資で不十分の場合には、やはり国のほうと同じように、何らかの財政上の措置は考えなきゃいかぬだろうということになるんじゃないですか。去年並みということにあんまりこだわられると、ついこっちもかみつきたくなっちゃう。
○国務大臣(赤澤正道君) そうではないのでして、前提は、つまり国に準ずるということは、国が五百億組んだわけだからそれに準じて、一・五掛けたということを申したわけでございまして、自治省でかってに、自治省だけはとにかく昨年どおりに計上してやるということではございませんから、この点は誤解のないようにお願いします。
○松澤兼人君 そういうふうにおっしゃっていただければいいんですけれども、去年並みというと、去年並み以上には絶対にだめだということにとれるじゃないですか、日本語からいって。そういうふうに言われると、ついこちらのほうもふに落ちないという感じもするんですけれども、この点はいまの大臣の御答弁で満足しますが、先ほどもいろいろお話がありました公務員の給与の研究会か何かで問題がありまして、政務次官からいずれまたお聞きになると思いますけれども、和田君から非常に強い、こういう研究会でやることのいい悪いということをよく検討して、またあとで答弁するようにおっしゃっていらしたけれども、そのときに一言気になることを言われているんですけれども、ある市なんかでも国家公務員より上回っているというところがある。そういうところに人事院勧告並みにということはちょっと考えられないようだというようなことをおっしゃっていらしたんですが、給与制度としては国に準ずるということは、理論的に言えばそういうことかもしれませんけれども、しかし、一がいにそれは比較できない。年齢の構成だとか職種だとか、いろいろあると思うんです、いままでの実績の積み重ねとか。だから、高いからといってその分を削れということは、少なくとも私は考えていただかなきゃならないと思う。この点についてはいかがですか。
○国務大臣(赤澤正道君) いまの公務員の給与の研究会について、政務次官からどういう御答弁があったか存じませんけれども、これは私は、地方公務員の給与は国に準ずるのが法律上たてまえでございます。たてまえだけれども、とにかく何百億円という給与を扱うわけですから、ことに国家公務員の場合とは違って地方公務員の場合は、もう種々雑多な職種を含んでおる一わけでございまして、やはりこういうものは大体合理的にきめていきますためには――地方団体あたりもいろいろな疑念などを持っておるようでございまするので、こういったワク内で、一体どういう形がいいのかという研究をしておる段階であると思います。まだいまのところは何も明らかになっておらぬので、現状説明をやった程度に私は承知をいたしておりまするけれども、これが結局、国できめます賃金、給与条件、これに大きな影響を及ぼそうといったような含みのある研究会であることは、ひとつ御了承願います。
○松澤兼人君 地方公務員の場合には、おっしゃるようにいろいろと特殊な事情もあり、あるいはいままでのいきさつもあると思うのであります。そこで、いろいろと研究をする方法には実態調査ということがあるわけで、おやりになっていらっしゃると思う。しかし、その実態調査の分析といいますか、これは自治省側だけで分析するということもどうかと思います。たとえば、そういう実態調査の結果が出てきたら、国会なんかとひざ突き合わして、ゆっくり自治省側の見解も承わり、われわれの見解も述べ合って、そしてこういう高いのはこういう事情があるのだということをお互いに話し合って、あそうかなというようことを話し合いをしなきゃいけないと思うのです。ただ実態調査でも、分析を自治省だけでやられるということはどうかと思う。われわれも何か言いたいこともある。あるいは市長なり団体の長などにもいろいろと意見があると思うのです。それをそっくりそのまま自治省だけで分析するということは、いろいろ問題を残しますから、将来地方公務員の給与の実態を調査し、あるいは分析される場合には、そういうお覚悟を持っていただきたいと思うのです。いかがですか。
○国務大臣(赤澤正道君) 何も特に秘密にやっておるわけではございませんので、これは部内の研究でございますが、特にその研究内容を手に入れたいとおっしゃれば、もう少し進みました段階で、皆さんに内容をお示しする機会もあると思います。
○松澤兼人君 行政局長、その実態調査というのはどういうふうになっているのですか。
○説明員(長野士郎君) いままでに研究会は二回会合を開きまして、そして先ほど大臣が申し上げましたように、いままでの概要の説明を一通り終わったところでございます。そこで、これは資料に基づく説明にとどまっておりますので、この八月の下旬ごろに、二班に分かれまして、一つの班は関西方面、一つの班は東北方面――東北は宮城、福島、県市町村でございます。それから関西は岐阜、大阪の府県市町村でございますが、そういうところに出向いていただきまして、そして具体の状況を実地に見てもらいたいということで、それを一応実態調査と申しますか、そういうことで申しております。そのときにも、それは現地ではいろいろなデータの提供を受けることになるだろうと思います。そういうものを通じまして、いままで私どもが概要を御説明しておりますものと比べていただきまして、いろいろと問題を整理をしていただく参考になれば非常にいいのじゃないかという形で、実態調査というものを進めようといたしております。
○松澤兼人君 それはたいへんけっこうなんですけれども、先ほども問題がありましたように、ある製紙会社のたいへんえらい人が、そういう賃金問題に対する権威者であるということで――そういうこと自体にも問題があると思いますけれども、もう一つやはりサンプルのとり方ではないかと思います。関東、東北方面あるいは関西方面というようなふうに、ざっくばらんに地域で調査対象の市町村を選ぶ、あるいは府県まで入れて。そういうものと、あるいは財政力というようなことから、あるいは人口からサンプルを科学的あるいは合理的に定めて、市の代表としてはどこが適当であるとか何とかいう科学的、合理的な根拠に立ってサンプルをお選びになることが必要かと思います。そうでなければ、多数大量に調査される、そのどちらかだろうと思うんです。 この二つの方法といいますか、地域を限って、そこの、関西だったら大都市から中都市、小都市、それからあと町村というふうに分ける。一定の地域にはまっているものだけを調査する。それはたとえば大阪の周辺であるという場合もあるし、もっと広くやはりサンプルを抽出しなければいけないと思います。だから、サンプルを選定するというなら合理的、科学的に、抽出する場合によほど気をつけなければ、主観的あるいは偏見が入り得られると思うのです。それがもしできないで、ただ行き当りばったり、たとえば神戸に行って神戸の周辺を見るということであれば、やはり片寄りができてくると思うんです。そうでなければ、全地方団体を対象にして、任意の抽出によって対象をきめる、いわゆる大量観察というやつでやっていくか。正確な抽出をやって資料を集めて分析するという場合には、そのどちらかの方法によらなければいけないと思うんです。ただ大阪に近いからこの辺のということでは、たいへんな誤りができてくると思うんです。その方法はどんなことなんですか。
○説明員(長野士郎君) 御指摘のとおりでございまして、実態調査を進めます場合には、いろいろな観点から考えなければいけませんが、私どももいろいろなタイプに応じまして、客観的な一つのモデルとして選び得るような団体を選びたいということでございます。また、委員の先生方ももちろん全くのしろうとじゃございません。非常にそういう意味の学識経験者でございますから、その委員の間でもずいぶんいろいろ御研究をいただきまして、そしてとりあえず今回見ていただくことにしておりますのは、いわゆる先進地といわれるところと、それから平均的な府県、市町村と、先進地との間と考えられるところと、そういうような形で、今回は第一回の実態調査でございますので、そういうところで選んでいただきまして、そして、いま申し上げましたような大阪、岐阜、宮城、福島というところが、そういう意味では適当じゃないかということでおきめ願ったというかっこうでございます。したがいまして、ただそこへ行ったからその周辺をついでに見るというようなことでは考えておりませんのでございますが、大阪につきましては大阪市――これはまあ先進都市という意味で大阪市、それから、大阪市周辺という意味では、これはいろいろな都市が考えられるわけでございますが、今回は大都市周辺というような形では豊中を選んでおります。それから岐阜では大垣市、これは中程度のいわゆる工業都市というようなことで選んでおるようなことでございます。都市で申しますと、たとえば福島県におきましては白石市、これは特に大きな市ではございません。合併をいたしましたいわゆる新市の一つの類型に該当するというようなことで選んでおります。それから福島県におきましては福島市を選んでおりますが、これは一種の、まあ代表的と申しますか、通常の市のちょっと大きめでございますが、県庁所在地の都市というようなことで選んでおるわけでございます。今回はなるべく、そういう意味で先進地と平均的なところとの間のところというかっこうでまず調査をしたいという委員の方々の意見交換の結果、そういうところを選んだ、こういうかっこうになっております。これ一回で終わるつもりでございませんので、客観的にそういう意味で類型的に本片寄りのないように今後もいたしてまいりたいと考えております。
○松澤兼人君 いま局長が一回限りでないということを言われましたから、その点について質問しようと思っていましたけれども、こういうごくわずかな市ですけれども、それをとりまして、それで地方公務員の給与の傾向なり、あるいは趨勢なり実態なりということを把握されるということは、いかに学者、経験者といっても、これは無理なことじゃないですか。たいへん困難だと思います。一回で結論を出されるなんということになったら、これはとんでもないことだと思う。今回は後進地あるいは人口急減のほうの対象がないようでございます。先ほど来、どうも高いところがあるから、そこはどうも削らなければいかぬと言わぬばかりのお話だったのです。それなら国の給与に準ずるといったら、逆に、低いところをほんとうにお上げになるだろうか。ただ、上のほうを削るというだけで、下のほうを引き上げるという努力がなければ、国に準ずる給与体系とはいえないと思う。 私もずいぶんいなかを回りましたけれども、まだまだ平均給与は国家公務員にほど遠いものがたくさんある。あるいは給与の体系につきましても、あるいは初任給の立て方にしましても、このごろは若い男の人なんか採用しないで、ほとんどもう未婚の女の人ばかり採用しておるということです。それがだんだんと平均を下げていくわけです。しかもその若い人を臨時雇いで雇っていて、正式の本雇いにしていない。何ぼでもよろしいから使ってくださいと娘さんのお父さんのほうがそう言うから使ってやっているようなものだというようなことがたくさんある。そういう実態を放置しておいて、上のほうが高いから削れ削れということ、これは話がわからない。高ければ削る、低ければ引き上げるということでなければ、国の給与に準ずるということはいえない。低いところがあったら必ず上げますか。
○説明員(長野士郎君) いまの給与問題研究会でございますが、これは大体今回の計画だけでものをきめはしないかというお話でございましたけれども、私どもはやや長期にひとつこの問題を純粋に研究をしていただきたいと考えておりまして、いまのところ少なくとも二年間ぐらい取っ組んでいただきたいということで考えておるわけでございます。したがって、今回の実態調査をしたら直ちに結論を出すというようなことは毛頭考えておりません。 また午前中にも申し上げましたように、結論を得られるか得られないかということをあらかじめ予定してかかるというようなことも、必ずしもそういうことにならないかもしれないというようなことでお願いをいたしております。純粋な形でひとつ給与問題を掘り下げていただきたい、こういっておるわけです。その点はひとつ御了解を願いたいと思うのであります。 それから市町村の給与の関係につきまして、非常に低いところがあるではないか、これをどうするのだというお話でございます。私どもは低いところにつきましては、国家公務員の給与に準ずるという基本のたてまえもございますので、そういう低い実態を、近代的な給与関係、いま御指摘のようなところは、職員の任用とか初任給の基準とか、そういうものについてもまだなお近代的なものに直ってないだろうと思うわけでございます。そういう全体の任用関係なり給与関係のいろいろな条件の整備ということは、今後ともできるだけ指導をして、そういう近代的ないわゆる人事管理というものが市町村のすみずみまで行きわたるように努力はいたしてまいりたいというふうに考えております。
○松澤兼人君 もう一つだけ。そういうことでしたら、これは自治省本来の仕事じゃないのですか。いままでも実態調査ということをおやりになったことはあるけれども、それは自治省自身でおやりになったのじゃないでしょう。手が足りないからよそへ仕事を委託するのか、その辺のところちっともわからない、私は。そして、そこから出てきた結論は、そっくりそのままのみはしないけれども、やはりそういう仕事をお願いした限りにおいては、やはり尊重しなければならぬわけです。自治省自身でやらないのですか。人手が不足だとか、金が不足だというような理由があるならばともかく、一応できないことはないのですから、それをわざわざ外へ仕事を請負に出すという形はおかしいのです。
○国務大臣(赤澤正道君) たいへん深刻にお考えのようですけれども、審議会、調査会の答申と違って、尊重しなければならないというほどのものではありませんが、先ほど申しましたように、種種雑多な職種のものを雑然とかかえておりますので、やはりその内容、また実態等につきましても、専門家の御研究もお願いいたしたいということは、先ほど地方公務員の給与は国家公務員に準ずると申し上げましたけれども、国家公務員とひとしくするということではないわけでございまして、それは地方公務員法第二十四条三項をおあげになりましたが、この三項がそういった意味合いでございますので、準ずるという方針をとって間違いなかろう。国の公務員の場合には、物価の趨勢、その他いろいろな要素を勘案をして人事院のほうでおきめになりますので、また、国家公務員だって、大部分は地方に働いておるわけでございますから、やはり全体としては準じても差しつかえないが、しかし、地方団体の内部を割ってみますと、実にこういう面が雑然としている。そこで自治省としては、調査をほうっておくわけではなくて、各団体から報告を聴取いたしまして、どの地方団体はどうだという内容はよくわかっております。しかしながら、さらにこういったものを近代化いたしますためにはどう運ばなければならぬか。自治省は、言うまでもなく地方団体を指導し、また助言を与える立場でございますので、そういう参考にと思って、巨額の人件費を扱うことになっておりますので、こういう研究に手をつけておる、こういうわけでございまして、何も国家公務員より高いものはカットするとか、低いものは急に国家公務員の水準まで上げるという、そういったことを意味するものではないということを御了承願いたいと思います。
○和田静夫君 これは午前中やりましたからあれなんですが、政務次官から御答弁いただいておりますし、大臣と御相談して、また次の委員会あたりに御答弁があるものと期待をして一、二の問題について意見を述べたのでありますので、十分次官と御相談願って、次の機会にやはり明らかにしていただきたいと思うのです。その基本が大体私は反対だと、こう言っているのですから、構成も問題だし、いまの答弁聞くとたいへん不満足です。そういうことを相談をしてもらって、この次の委員会にまたお願いいたします。
○委員長(津島文治君) 本件に関する本日の調査はこの程度にいたします。 ―――――――――――――
○委員長(津島文治君) 広域市町村制構想に関する件を議題といたします。 御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○原田立君 これから、来年あたりからたいへん問題になるといわれている広域市町村圏構想というもの、この問題にしぼりたいと思うのですが、自治省は一体この計画をどういうふうな目的、意図でお考えになっていらっしゃるのですか。
○国務大臣(赤澤正道君) きわめて簡単な御質問ですけれども、それを中心として私どもの構想について御説明しておきたいと思います。 過密過疎の現象につきましては、いろいろ当委員会でも前国会にも御議論がありました。また国土の均衡ある開発、発展ということについても、いずれの委員会でもいろいろ御議論があっているわけでありまして、やはりいま政府全体といたしまして、それに対処するために、産業分散のために新産都市あるいは工特地域あるいは低開発地域、工業開発促進地域などというものを指定いたしまして、産業面は産業面でやっている。また農林省のほうでは農業経済圏構想というものを持っておりまして、これもそれぞれの地域開発の構想としている。また建設は建設で都市計画などを立てている。 こういう状態でありますところへ、実は先国会まで御説明いたしましたのでちょっと触れておきますけれども、自治省のほうでは中堅都市という案を打ち出した。世間から見ますとね、朝令暮改もはなはだしいじゃないかという印象を受けられると思う。私どももきわめてばく然としておって、これは何だという印象を皆さんお受けになるということはよく承知しておりますが、しかしこれは私どもは早い機会に国全体で一本化されるべきものだと考えておりますし、それは企画庁が中心で、いま国土開発総合計画――俗に全国の全総計画と言っておりますけれども、これをいま急遽立てようとして、その構想がすでに示されております。コンクリートになりますのはそう遠くないと思っております。 ところが、国のほうで工業その他の立地条件等をにらんで指定をいたしますと、この前の産業分散のときに起こりましたようないろいろな大混乱が起きます。そういうことだけではなくて、やはり都道府県ではそれぞれその地域の開発計画を持っているわけだから、それを全部出してもらう。全総計画が第一部としますならば、地方開発計画というものは第二部という形で取りそろえて、そうして全体を勘案しよう。結論を出そう。何計画、かに計画というのじゃなくして、もっと長くこれで行くのだという計画を出そう、こういう段階にきているわけであります。
○原田立君 簡単でけっこうです。
○国務大臣(赤澤正道君) 一応これは同じ質問が出てくると思いますから、もうちょっと述べさしていただきます。 自治省のほうでは中堅都市という構想を持った。また企画庁のほうでは中核都市-中堅都市も中核都市もいろいろ混雑しましたけれども、やはり自治省は、広域市町村圏というものは一日生活圏、みな仮称です。という名前で言っておりますが、地域住民の通勤させるためには、やはりある程度最高の高度の文化生活が享有できるという場をみな求めている。だから東京、大阪へ集まりがちになってくるわけですから、大体拠点都市では一応そういった生活が享有できるのだ、一日生活圏というのは、やはりそこを足場として副業の収入も得られるし、また通勤は十分可能であるというような区域分けを全国やって、どこを指定するとかせぬとかいうことではなくして、全部の――国全体を一つの都市と考えて、そういう組み合わせをつくったらどうか。つまり都市という点でこられますと、付近の村落は、おれのほうは見殺しにするかという議論が出る。だから一つの面という形でとらえようという構想も出ました。これは企画庁の全総計画の中で、必ずそういう計画の形でこなしてもらいたいという考え方であって、何も自治省が特に新しく広域市町村圏という構想を打ち出したのじゃなくて、全総計画の中にぜひこういうとらえ方をしてもらいたいという意思表示を意味しております。 ですから、その名前も仮称でありまして、これからそういった形でこの計画ができることを期待をしておるわけでございます。
○原田立君 いま大臣のお話の中に、朝令暮改と誤解される面もあるだろうがと、こういうことでお話がありました。実は私も、去年自治省で中堅都市構想というのを発表なさっておられる、今度は一年たたないうちに広域市町村圏構想というものを発表なさる、これは朝令暮改のそしりを免れないじゃないかと思うんです。そんなことはないじゃなしに、じゃあ去年の発表なさったのとことしのと一体どういうところが違うのか、その点はいかがですか。
○国務大臣(赤澤正道君) 内容は同じことです。ただ、最初申し上げましたとおりに、中堅都市ということをいたしますと、いま現にある都市だけに重点がかかって、付近の町村というものが無視されるという印象を受けられるようでございまするので、やっぱりそれを面でとらえるという形にいたしまして、名前を――仮称をちょっと変えたということでありまして、これはさっき申しましたように、国全体の計画の中にそういった生活圏――生活中心のこういう地域面積というものがそういう形で組み込まれるということを期待をしておるということを申し上げたわけでございます。
○原田立君 じゃあ名前だけが変わった、中身はそんな変わっていないと、こういうふうに理解をしていいわけですね。 そうすると、自治省が豊かな市町村づくりのためにいままでいろいろと御努力なさってきただろうと思うんですが、そういう面でことさらいまそういうような構想を発表しなけりゃならないほど何かいままでに欠陥があったのかという疑問が起きるわけであります。すなわち、都市と町村との連携は従来とられてきておるんですが、特にこのような構想を発表するような欠陥がいままでどういうのが実際あったのか、その点はどうですか。
○国務大臣(赤澤正道君) 特別変わったわけではございません。いま申し上げたとおりに、国の全総計画ですね、国全体の国土総合開発計画、これが自治省であらためていま策定されている段階でございまするので、やっぱりその構想の中に生活圏というものを中心にした考え方も織り込んでもらいたいと、こういう意図でございます。
○原田立君 それから、先ほどのお話の中に、建設省の生活圏中心都市構想と、それから農林省の農業振興地域構想と、こうありますね。これと今回の自治省の広域市町村圏構想と三つ構想がそろったわけです。この三つの構想の関連と自治省との連携、それはどうなんですか。
○国務大臣(赤澤正道君) それは一日生活圏と申しますのは、われわれのほうで広域市町村圏(一日生活圏)、これを全部ひっくるめて仮称ということに言っておりますが、これは何も新産都市や農業経済圏などとは別なものということではありませんので、そういうことを全部包括した形で生活圏を考えてもらいたいということ、そのことがやはり地方の住民がその地に定着する一つのきっかけになるであろう、過密、過疎対策、そのことを考えまして、こういうことを全総計画の中に織り込んでもらいたいという意図を持っておるものでございます。
○原田立君 こういう国土総合開発計画構想、それをやろうとなさるするときに、いま農林省だとか建設省でこんなのが出ていると。大臣の所信をお伺いしておきたいのですけれども、いままでもあることなんですが、いわゆるお役所のなわ張り争いですね、そういうのがあったらば、甘い構想を、レールをつくって、あとはまた一年で変わっちゃうのだ、こうなったのでは何にもならないと思うのですが、大臣としての所信はいかがですか。
○国務大臣(赤澤正道君) 御指摘のとおりでございまして、そういう過失を繰り返さないようにということは十分考えております。
○原田立君 過失はおかさないでやるというようなことですけれども、それはじゃあ先の話ですから一応そのことばをそのままお受けしておきます。ただ、そういうことはひとつないように今後も御注意を願いたい。 それから、四十四年度の重要課題になると新聞では報じられておりますが、重要であるがゆえに総合一本化する措置というものがとられなければならない。そういう面でこの圏域の重点的な整備、育成によって大都市と同程度の生活水準を確保していとう、こういうものだそうですけれども、まだそういういまのところ青写真はないのですか。
○国務大臣(赤澤正道君) もちろん青写真もできておりませんが、自治省だけでやるわけではございませんので、やっぱり全総計画の中に織り込むという考え方でございます。ですから、この考え方は、全国で何カ所かピックアップしてやるということでなくて、いわば全国どこも漏れなく網の中に入れて形をつける、高度の文化生活が享有できるという地点というのは、なかなかそこまでに至りますにはずいぶん費用がかかりますので、やっぱりそういうところに重点を指向し、また道路網も整備されて、そうして、たとえば山村の農業をなさる方々だって、当世は、自分の農地に通勤が可能になれば、何も自分の土地の中に家屋敷を持たなくてもいいという時代にだんだん入ってきているわけでございますし、またそういう拠点都市ができれば、そこでまた副業収入の道も開けるし、いろいろなことを考えた。そのために、地域住民が少しでも定着する形になればいい、そうするよりほかにないという考え方に立っております。
○原田立君 それから、新聞報道によると、圏域内の集落を再編成するということが載っておりましたけれども、これは過疎対策の一環としてお考えの点ではないのだろうか、こうも思うのですが、そういう集落を再編成するというそのことについてどういうふうなお考えですか。
○国務大臣(赤澤正道君) 別にそう指導しなくても、大体の国全体の趨勢がそういう形に動いてきております。ただいま申しましたとおりに、やっぱり文化生活を享有したい、そういった気持ちからして東京や大阪に集まってくるわけです。それが地方の都市で満足できれば、そこに住もうという気風が生まれてくるということを期待をしておるわけでございます。それが結局は、結果的には集落の再編成が自然に伴っていくものであると、かように考えております。
○原田立君 全国で二百五十くらいのものをつくるということがやっぱり新聞に出ておりましたが、先ほども大臣もお話しになりましたが、二百五十カ所やるということで漏れるところはないですか。
○国務大臣(赤澤正道君) 漏れるところがないという網の張り方を考えておるわけでございまして、もちろん第一次、第二次といったような形にはなると思いますけれども、全部圏域の中にどこかに所属させる、こういう考え方でございます。
○原田立君 そうしますと、過密問題、過疎問題等にもからんでくると思うのですが、そのほかに中心都市の公共施設、教育文化施設を重点的に整備するとか、あるいはまたこの圏域の再編整備のために、地方交付税や地方債はもちろんのこと、公共事業費も重点的に配分するということが出ておりました。その公共事業費並びに地方交付税、地方債等の取り扱いについて、従来よりかいままでの市町村が不利になるような、そういう扱いはまさかおやりにならないだろうと思うんですけれども、この点はどうなんですか。
○国務大臣(赤澤正道君) 御案内のとおりに、町村合併をずいぶん進めてまいりましたが、現時点で見ますと、はなはだまだ不完全な姿、中途はんぱな形になっておるわけでございます。しかし、まあお考えいただくためには、もう町村合併やったと同じような姿であると御判断いただいていいと思うんですが、つまり、中核になる町がどの町であろうと、とにかくその域圏全体を考えて、そしてこの交付税その他財政措置をするわけでございますので、やっぱりそのために特に取り残されるとか不利を受けるというふうなところはない、そういうふうに考えております。
○原田立君 その意見調整をまあなさっていくんだろうと思うんですが、形の上においては町村合併と同じなんだと、だけど実際にはその市町村を残しておくんだ、こういうふうな大臣のお話ですけれども、それはやっぱり自分の町にたくさんお金が来ることを望むのは、これは人情だろうと思うんですね。たまたまその今度の構想が出て、わが町に、わが市に不利になるなんてことになれば、やっぱりこれは問題が起きるんじゃないだろうか、こんなふうなことを考えるんですが、この意見調整をどういうふうな機関でおやりになるか、そのお考えはどうですか。
○国務大臣(赤澤正道君) そういう生活圏というものを考えて、まあ人口を定着させるために、また過密過疎対策としてやっぱりこういう考え方がなくちゃならぬのだという自治省の構想には、ぜひ地方行政の皆さん方は与党野党を問わずひとつ御賛成を願いたいという気持ちでおるわけなんです。で、私は、この地方自治体、地方公共団体の立場というものを前面に押し出して、国がこれを指定するとかどういう形に変えるとかいうことでなくて、地方公共団体から盛り上がるという形でこういう計画を立てるというのが一番いいんじゃないかという考え方を持っております。ただ、そういう考え方をいま外部に出しただけでありまして、結果的にはやはり私は企画庁が中心になって締めくくることとなると思いますので、いま御質問の趣旨はそういう段階でのことであると思いますが、十分、地方公共団体だけでなくて、皆さんの御意見もよく承って、また各団体の意見も調整して、そうして割りつけをすることになる、かように考えます。
○原田立君 まあこういう構想自体が、いまもお話にありましたが、やはり地方団体――地方の意見というものが十分反映されてつくられてしかるべきだと。まあひとつ、自治省や経済企画庁あたりで独走体制になっちゃって、それであとで問題をかもし出すようなことのないように、これはせっかく努力願いたいと思うんです。 で、結局、結論としては、財政の裏づけをどれだけ充実してやるかということがやはり仕事がどれだけ仕上がっていくかというそれにつながると思うんですよ。そんなむずかしい問題じゃなくて、従来だって自治省が一生懸命やってきたこととちっとも変わりはないと思う。その財政という裏づけですけれども、今度この構想を発表なさって、これがまとまっていって、より豊かな町づくり、より豊かな都市づくりの面で、強力な財政的裏づけというものをこれは望めることなんですか。それとも、従来どおりちっとも変わりはないんだと、お金のワクはきまってるんだから、それを多少配分のしかたを右にやったり左にやったり研究する、それだけのものなのか。それとも、いままでのそれに何かプラスされた財政的裏づけというものがなされるのかどうか、この点はどうなんですか。
○国務大臣(赤澤正道君) 財政的な裏づけをプラスすると申しましても、いままでの地方財政は何も別に変わったことはないと思うんです。それから、国の予算だったって、三分の二以上は地方団体が事実消化しておるわけでございますので、ただこれが所管が農林であり、建設であるという違いはありますけれども、それは消化はそれぞれの団体で行なわれておるわけでございます。そこで、私どもはやはり、市町村であれ、都道府県であれ、地域の経営というものは、そこの責任者――市町村長、都道府県知事のほうで綿密に計画を立てて、そうして議会の協賛を得て実行に移さるべきものでありますから、そういうものの累積をぜひ総合開発計画の第二部として織り込んでもらいたいということを要請しておることは、先ほど申し述べたとおりであります。いずれにいたしましても、その圏域ということで考え、一つの都市、市町村ということでなく、広域にものを処理していくということがいまの時代にはふさわしい、そのほうが同じ財政でも有効に駆使していくことができるというふうな判断に立っておりますので、私はやはりこういう構想を推し進めていくほうが地域住民のためには有利である、またしあわせに通ずるというふうに考えておるのであります。
○原田立君 これからやることなんですから、やる前に何もけちつける気で言うわけじゃないんですけれども、新産都市にしても、工特にしても、最初の計画のときには、もう地方はかね太鼓、鳴りもの入りでやって、実際にどうかというと、そんなに思恵を受けてないというのが実情なんです。そういうことがあっちゃならぬと思って申し上げておるわけですが、そこでいま私が結論的に申し上げた、財政的裏づけがもっとしっかりしなければいけないんじゃないかという意見を申し上げたんですが、きのうの新聞を見ますと、どうも大蔵省は、地方交付税にメスを加えてとかなんとか言って、減額するとか、ことし若干特殊なやり方をしましたけれども、何かそれと同じような、それ以上に制限するような動きがあるやに新聞報道で聞いているわけなんですが、こういう地方交付税がかりにもし減ったりなんかした場合には、これは絵にかいたぼたもちで、構想はそれっきりで終わりになってしまう。財政的裏づけの確保のためにも、この大蔵省で現在やっている地方交付税に何らかメスを入れるということについて、大臣どうですか。
○国務大臣(赤澤正道君) たびたび前国会から申し上げましたとおりに、交付税というものは何も恩恵的に国からもらっておるわけではございません。これはそういう税の配分のたてまえになっておるわけでございますので、言うまでもなく地方団体固有の財源であると私どもは考えております。ただどこから出るのかそういうにおいがちらちら出てまいりますので、そういうにおいがどこから出るか見きわめてつぶさなければならぬというふうに私どもは考えております。私は非常に強い決意でこの問題には当たっておるわけでございます。
○原田立君 それはどこから出るかってね、大臣の閣僚の中から出ているんですからね、もう少し中をよく調整なさってそれをやってもらいたいと思うんですがね。まあせっかくいろいろ減額なんかさせないように努力するということですから、それは額面どおりそれを受け取っておきます。地方財政、地方行政のことについては自治大臣が一番詳しいわけなんですから、よもや地方行財政が後退するようなことに万々ならないようにせっかく御努力願いたい。御決意のほどはいかがですか。
○国務大臣(赤澤正道君) さんざんだめを押されるわけでございまするけれども、先ほど申し上げましたように、この問題につきましては非常に重大な決意を持っております。いま新しい行政需要がどんどん生まれてきておる。ですから、こういう際に多少でも地方財政の面で後退するようなことがあったら、私は責任問題でございまするので、この点は何ものにもかえて強力に突っぱらなければならぬ、かように考えております。
○委員長(津島文治君) 本件に関する本日の調査は、この程度にいたします。 ―――――――――――――
○委員長(津島文治君) 次に、地方事務官制度及び地方行政事務改革に関する件を議題といたします。 御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○原田立君 地方事務官を廃止するにきまったというふうに新聞報道で了解したんですが、いままでのあらましでけっこうですが、経過等について御説明願える点があったらお願いしたいと思います。
○国務大臣(赤澤正道君) 御説明に五分くらいかかると思いますが、経過をちょっと申し上げておきたいと思います。 私、昨年暮れ、自治大臣を二度目をお引き受けいたしました際に、若干の項目についてぜひ任期中にやりおおせたいと決意したものがあります。その中に行政改革を取り上げました。それは必ずしも一省庁一局削減だけを動機とするわけではございませんが、御案内のとおり、この委員会でも選挙局を格下げしたことについて非常に皆さんの御不興を買ったわけでございます。しかし、こういうドラスティックな構想を打ち出しましたのが単にそれだけで終わるというのでは意味がありませんから、やっぱり私どもは有終の美をなしたい、この際。そこで、いままでの長い経過を見ますと、いつでも行政改革を叫んでも途中でつぶれて日の目を見ないで今日まで来ておるが、これはなかなか、関係各省で議論をいたしましても、議論はいつも平行線でけりがつかないだろう。そこで、地方団体は国の委任事務というのがほとんど八割以上である。予算でも、先ほど申し上げましたとおり、国の予算の大部分は地方団体がこなしておるわけでございますから、やっぱりあらゆる面で窓口は地方団体だ。そこで、個々の意見を集約した形が一番問題を解決するのに早道であろう、こういう考え方に立ちまして、そうして自治省の行政局に膨大な作業を命じたわけでございます。いままで問題になっております項目を洗い出しまして、そうしてこれについて窓口になっておる地方団体の意見を求める、それを結集してみようじゃないか、要約してみようじゃないかというので、実はそれに半年かかりました。ただ、途中でその構想が外に出ますと、また他省から苦情も出てくる可能性もありますので、極秘で進めてまいりましたが、選挙も済みましたので、これをアンケートという形で全国に意見を求めました。いま続々とアンケートが集まってきておるわけであります。もうすでに八〇%以上、最終には九四、五%になるのじゃないかという期待を持っております。項目は百二項目ございますが、ただ、自治省が指導したという形ではとても関係各省が聞くわけがございませんので、もう平たく御意見を承りたいという形で、非常にフランクな尋ね方をいたしておりますから、どんな結果が出てくるかということはちょっといまの段階では予想して申し上げるわけにはまいりません。しかし、私はその結論なり集約したものはまず権威のあるものと考えていいだろうと判断をしておりますし、最終ではやはり行革本部に持ち出し、また閣議の議題にもし、またその他いわゆる臨調では長年にわたってこの行革についていろいろ御検討願って答申もいただいておりまするので、こういう方面の御協力も得たい、いろいろそういう構想のもとにいまこれを進めつつあります。たまたま行管庁のほうで行政改革の案を持っておられまして、そしてそれが一部発表になっておりますが、やはりそれとあわせて、この地方団体のそういうほうはいたる世論というものを背景として、今回思い切って行政改革に踏み切ってもらいたい。自治省が何かそういう下ごしらえをみなしてしまったようにとられる向きもありますが、あるいはそうかもしれません。しかし、自治省が行政改革をやるということでは、先ほど申しましたように、自治省内だけの問題ではないわけですから、非常に慎重に考えまして、そうして今月中に形をつけて各省との折衝段階に入る、かように考えておるわけでございます。
○原田立君 たいへん幼稚な質問で恐縮なんですけれども、地方事務官を、これは仕事をやりやすくするためにも、あるいはまた国の出先機関を整理統合するというためにも、地方公務員になるんじゃないだろうか、こう思っておったら、何かたいへん違うそうなお話――運輸、厚生、労働、自治、何かだいぶ意見が違うそうなんですけれども、自治省としては地方公務員のそういう身分にするというお考えなんですか、どうですか。
○国務大臣(赤澤正道君) 私は、こういう出先によって利便を受ける者は地域住民ですから、そのためにやっぱり地方団体というものがその責めに任じておるわけなんです。国で統一して縦割り行政をしなければならぬという各省の気持ちはわからぬものでもありませんけれども、あまりその考え方に固執されることはどうであろうか。先般も、地方事務官を抱いておられる各省の大臣と、行管長官が仲に入りまして折衝しました。私どもはやはり、指揮監督の上からいっても、人事交流の上からいっても、やはり地方事務官は身分は地方公務員であるべきであるという考え方を捨てませんけれども、しかし関係各省にはそれなりの言い分もあるわけでございます。しかし、アンケートの結果はまだ明らかになった段階ではございませんし、やはり最終はこういう関係各省と折衝に入ることになると思います。そういう際に、私どもはやはり、この自治省で結論を得ましたものが――つまりアンケートの結果はすなわち自治省案ということになると考えますので、その結果というものを押し通していきたい、かように考えておるわけでございます。
○原田立君 自治省案はけっこうですけれども、それではなくて、運輸省も厚生省も国家公務員にしたいと言うし、それから小川労働大臣は、これは地方組織の再編成を考えている、一貫した労働行政にしたならば地方に委譲してもよい。これは仕事の面ですけれども、要するに地方公務員ということだろうと思うんです。アンケートがまとまらなければ自治省としての考えを言わないのかどうかですが、そんなことでなしに、自治省としては地方公務員にする、そういう方向なんじゃないですか。
○国務大臣(赤澤正道君) 自治省としてはそういう方向ですけれども、そういうことをいま言うとまた摩擦を起こすから、つまり、自治省案は皆さんのお手元にお届けいたしますけれども、その案は、背景はこの地方団体からの意見具申の集約したものであるんだという形をとりたい、かように考えておるわけでございます。
○原田立君 では、自治省としては地方事務官は地方公務員にしたいんだ、だけれどもそれをいま言うとまた問題になるから言わないだけだ、こういうことですね、そういう点で了解してよろしいですね。そうすると、アンケートでまとまったものが、地方公務員にしていくんだと、そういうふうな方向になれば、その方向で自治省としては進みたい、こういうことでいいですね。
○国務大臣(赤澤正道君) そのとおりでございます。
○和田静夫君 関連で。いまの、言わないだけだと。アンケートの問題と地方事務官の問題というのは、私あまり関連性がないように実は思う。アンケートで結論が出たらこうだと、こういうことじゃなくて、地方自治法のいわゆる附則八条、「官吏たる都道府県職員」、小見出しはそうなっている。そうして「政令で定める事務に従事する都道府県の職員は、」以下云々で、「当分の間、なお、これを官吏とする。」、こうなっているんですから、その官吏とする部分が削られれば、当然、主語は都道府県職員なんですから、地方公務員で、その立場に間違いないですね。
○国務大臣(赤澤正道君) 間違いありません。
○原田立君 大臣、私はいまのところ事務官のことだけで言っておったんだけれども、先ほどの説明の中でアンケート、アンケートと出るので、それにからんで申し上げるわけなんですが、こういう直接地方の声を聞いてそして方針をきめるということなんですが、先ほど大臣が言われたように、行政機構改革なんていうのはいままでかけ声ばかりでいまだ実現したためしはない、極言すれば。一体それでどれだけ煮詰めて実施なさるお考えなんですか。
○国務大臣(赤澤正道君) 最終はどうしても政治判断が加わると思うのです。それは地方の意見を集約したそのままに改革ができるとは考えません。しかし、いずれにしても、窓口がやりいいようにしなければ行政の簡素化も合理化もできるわけのものではありませんので、そこのところを十分考えて処理しようとしておるわけでございます。
○原田立君 ちょっとよくわからないのですけれども、先ほど大臣のお話の中にもありましたけれども、国の予算の三分の二が地方で使われている、あるいは国家公務員の九〇%までが国の出先機関に勤務しておる、あるいは都道府県の事務の八割までが国の委任やひもつきである、こういう状況でまさか自治省がいいと思っておられるとは思わないのです。このような状況を自治省は好ましいとしているのか、地方団体の言っているようにしてやるべきだと思っているのか、その点はどうですか。
○国務大臣(赤澤正道君) もちろん後者のほうでございます。
○原田立君 それなら、よっぽど決心して自治省の思うとおりにしてやらなければ、それはまただめになってしまうと思うのですね。ただ一つの地方事務官問題だっても、当分の間がとうとう二十年間、正式には二十一年間かかった。ところが、いろいろ新聞で見てみると、「社会経済の変化によって、現実の実態にそぐわなくなっているものが二十四、地方公共団体が直接やらず、民間に委嘱するか、廃止すべきもの二十三、国のバラバラ行政を一元化すべきもの十、行政主体が重複しているもの五、中央各省の地方団体への不信に基づくもの二十五、国の出先機関による二重行政十二、地方事務官問題三」と、こんなふうに新聞に出ているのですけれども、これは百二項目からなっているのだけれども、一つの地方事務官の問題だけで二十一年間かかった。百二のものをやるのにそんなに長いことかかるわけはないだろうと思うけれども、御所信はいかがですか。
○国務大臣(赤澤正道君) これは御指摘のとおりなかなか大問題でございまして、しかし、今回私が重大決意をしたと申しましたことは、この際行政改革を真剣にやらなければ、取り組まなければいつまでたってもやれぬ、これだけはぜひ押し通したいという考え方に立っておる。決意は先ほど申し上げたとおりでございまして、だから、地方行政の皆さまはよく地方団体が扱っておる事務の内容等を御存じでございますから、ぜひあげて応援していただきたい。 それから、いま申されました項目、これはそういうことで、実はそのままではありませんけれども、いろんな事務を必要な事務また不必要な事務と考えられるようなものというようなことで区分けをしてみたわけです。実はそんなこと言ったらそれを持っている各省は立腹をいたしますから、外へは出さなかったのですが、どこでどういうふうにさがされたのか、区分けされた項目の種を拾って出されたので、たいへん困っておるわけでございます。地方事務官問題なんかは理論的にいろんな問題の検討を始めておりますけれども、まだまだ抵抗が手きびしいと考えられる団体等もたくさんあるわけでございますので、相当腰をきめなければなかなかこれを押し通すことはむずかしかろう、かように思います。
○原田立君 いま私言ったのは、どこから漏れたか知らないけれども、七月十六日付の朝日新聞の社説の中に出ている、それを見て私は了解したわけです。こういう自治省としての考え方、それはわかりました。これが政府としての考え方というふうに今後踏み切っていくのだろうと思うのですが、自治省はそう思っていても、政府はわしはやらぬということになれば、それで一巻の終わりなんですよ。まさかそんなことじゃないだろうと思うのですけれども、その点はどうですか。
○国務大臣(赤澤正道君) 近ごろはやはり応援団の力をかりませんとなかなか事が運びかねる点がありますので、全国の御意見を網羅いたしまして、それから生まれ出たのをどこの省がどう扱うか知りませんけれども、それはやはり世論を敵とすることになると思います。私はこれを自信を持って結論を内閣にも提示したいと思っておりますし、また扱いは行革本部中心でやっていただきたい、かように考えます。
○和田静夫君 さっきに引き続いて若干の質問をいたしたいと思います。 いまも大臣言われるとおり、行政改革というようなことが一口で言われても、たいへん困難であるということは、これはお互いによく知っていることですが、とにかくいままで何べんか調査や審議機関がつくられて答申や勧告が出されたけれども、実現された改革というのは実にりょうりょうたるもの、フーバー委員会の日本版であるといわれる臨時行政調査会が出した答申が骨抜きにされていった過程というものは、実はわれわれなまなましく知っているわけです。そこで、新聞で知ったのですが、地方行政の改革に関するアンケートに対しては各省庁がたいへんな抵抗をしたと、こう報じているわけですね。まずそこからも思いやられるのですが、一体妨害の実態というものはどんなものであったのか。先ほど自治大臣、応援団の協力が必要なんだと言われて、応援をすること、このことについてはやぶさかでないので、妨害の実態というものを一ぺんこの機会に少し教えてもらいたい、こういうふうに思うのですが、それが一つです。 それから、やはりたいへんな御決意のほどを承っているんですが、行政改革を推進するときには何といっても非常に強い政治力というものを必要とする、いわゆるリーダーシップが必要だと思うのですが、そういう意味で私は官僚世界に育った佐藤総理大臣にあまり期待ができないと実は思っているんですが、地方自治体がいかに改革、改善を先ほども言われるように実施しようとしても、国の法令や、あるいは許認可、補助金等の改革がなされない限り行なえないものが少なからずある、こう思うのですね。特にわれわれの経験からいっても、府県においては法令に基づく機関委任事務、これがきわめて多いわけです。財政的にも負担金、補助金等のひもがついているものが多い。この国の施策との関連性がこの問題を論ずるにあたってはきわめて深い。したがって、国全体としての行政改革が前提とならない限り、自治体単位のそれはそれほど私は意義を持たないのじゃないかと実はこう思うわけです。そういう状況下で、自治省がアンケートを出されたわけです。そこで、その問題意識というのはどこにあったのだろうか、あのアンケートをつくられる基礎になったものは何だっただろうかということを、一ぺんこの機会にその二つの問題を明らかにしていただきたいと思います。
○国務大臣(赤澤正道君) 妨害の実態は、実は都道府県、それから指定市などに本省から調査員を派遣して項目の説明をしたわけなんです。そのときから、すでに帰ってきてからの報告が、もう何省は大臣は知らぬらしいけれども、何局のほうでこういう指令を出しているようだと、みんな同じ足並みをそろえてこれに抵抗をしておると、いろんな報告があっております。記録は私のほうではとってありまするけれども、いまの段階でこれを一々ぶちまけることはちょっとまずいと考えますので、しばらく控えさしていただきます。 アンケートをつくる基礎となりましたものは、冒頭に経過のときに申し上げましたとおりに、御承知のとおり、事務というもののほとんどが機関委任的なものなんです。で、実に行政機構が繁雑でありますし、事務も繁雑になっている。この繁雑さというものについて、身をもって体験しておるのは窓口の人たちですから、これはこうすればもっと簡単にいけるんじゃないか、手数がはぶけるんじゃないかという意見は実務に当たっている諸君が一番よく知っているということから、末端の町村に至るまで意見を求めたわけであります。私は、ここから生まれてくるものが真に行政の末端の事務に参加しておる諸君の心からの叫びであろうと考えまして、こういうものについて集約されたものはおろそかにしちゃいかぬ、やはり国の行政改革そのものはこういうことをやっぱり重大な参考にして進めるべきものであるという考え方に立っておるわけであります。
○和田静夫君 妨害の実態について、同じ閣僚あるいはそれぞれをかばう立場でなかなか言われないと思うんですが、ただ、たとえば七月十七日の毎日新聞で妨害の事実関係等があるので、赤澤自治大臣が十九日の閣議で同調査に協力するよう重ねて強く要請をした。この要請をした結果、妨害はしませんと、こうなったんですか。
○国務大臣(赤澤正道君) どうも目に余るものがあったんでして、あのときの発言だって、まず行政改革の当面の責任者である木村行管長官にやんなさいと言ったわけですけれども、君が始めたから君やれよということから、私発言しました。それに対して、胸のうちでは御意見があったでしょうけれども、各省大臣とも黙りこくっておられたので、反応はよくわかりませんでしたけれども、これを推し進めていくのはなかなかいろんな障害があろうことは考えて、覚悟はしております。
○和田静夫君 私は、自治省が行なわれておる地方行政に関するアンケート、それを出して行政改革に取り組んでいくということは、必ずしも悪いことだとは思いません。しかし、このアンケート百二項目、一応つらつらながめてみましてちょっと疑問に思うのは、地方自治体の出先機関の問題にしましても、外郭団体の問題にしても、あるいは事務処理の合理化の問題にしても、地方自治体にとって私はきわめて重要な問題だと実は思うんですが、アンケ-トからはずされているんですね。ということは、アンケートは行政内容に終始をして、地方自治体の機構上の問題についてはほとんど触れておらないように感じます、しろうと目にそう感ずるのかもしれませんが。そして、昨年の十二月の二十七日付のあの地方公共団体における機構改革の改善の実施、定員の管理について、そういう事務次官通達が出た、事務次官はいらっしゃいませんけれども。そこでは、県の事務所をどうしろ、あるいはこれこれの事務を民間委託にしろというような指導をしているわけですよね。これらのことは下部にお聞きにならずに指導されたというところに、大臣のいまの姿勢とかなりの違いがあるように逆には思うんですね。ここらあたりに、まあ大臣お見えにならなかったんですが、最初に一問だけきょう午後やってるんです。そこに述べた実は私の疑問の基本があるんです。その辺はどうなんでしょうかね。
○国務大臣(赤澤正道君) 自治省そのものが、地方団体を指導し、助言する立場にあるわけですけれども、これは一定の型をつくって、ぜひそれでやれと指導したわけではありません。前段階としては、去年の暮れ次官の名前で依命通牒を出されまして、地方団体としてみずからの立場で改革できるものは徹底的にやれ、そしてやった実績は報告せい、こういう指示をしたわけです。その結果、こういったものについて合理的なことを考えてやれと、七項目ばかり示しましたものについて、実は先般報告がそれぞれの団体からありまして、それは概略のものをちょっと記者団にも発表しておきましたけれども、今度のアンケートに、地方団体がみずからやるべき、たとえば出先機関の淘汰とか、そういったことをあげなかったのは、地方団体限りでやれるべきものは徹底的にやれ。結果を見まして、ほぼやったなという上に立って、これ以上は国と関連がある、だからそういった面とのつながりのところを是正していかなければ、これ以上の改革は進められぬということから、ああいう意見を求めた、こういうことになっておるのです。
○和田静夫君 いまアンケートの内容についてですが、たとえば自治省が、問題点として何々という意見がある、何々という批判がある、そういう書き方をされている中に、大体自治省の考え方が出ていると思うのです。率直に言って、私も幾つかの部分で賛成するところがあるわけです。先ほど触れられたですが、特に地方事務官制度の問題ですが、これは従来の経緯からいっても、さっきもちょっと言ったのですが、いまごろアンケートを出さなければならぬようなものではないので、もうとっくに自治省としては結論が出ている問題かと思っていたんですが、したがって私は、地方事務官制度の廃止、それに対するところの自治省の決断がもっともっと早くなされるべきだし、それを期待するのですが、また農林水産関係の仕事については、特に農林省の縦割り行政的な色彩が強い、常日ごろから農政全体を通じて総合調整の必要性ということを痛感しておるのですが、アンケートにおいてもそのことが意識されている模様です。それは意識されていると考えていいわけですか、いまの後段のやつは。
○国務大臣(赤澤正道君) 意識して指導したということは、ちょっとぐあいが悪いわけでして、まあフランクに御意見を聞いた、こういう形をとっております。いま申しましたとおりに、運輸省、労働省、厚生省など地方事務官をかかえておられる方とすでに折衝の第一ラウンドをやったわけですが、まあそういう各省の御意見を承ったという段階でございまして、しかし、自治省としては、これに対してかくあるべきだという、ただいま御指摘になりました第八条も二十何年間放置しておる、いままで手をつけなかったことすらふしぎでございますから、この機会にこういったものは当分議論しなくてもいいような形に直してしまいたい、こういう深い決意を持っておるわけでございます。何としてもぜひこの際解決をしなければならぬと考えております。
○和田静夫君 私も将来に向かってこれら今後の問題について意見を述べさしてもらいたいと思っておりますが、アンケートの集約後、新聞によれば八月十六日ごろ閣議に報告するということになっておりますが、これは少し延びるわけですね。さっきの答弁を聞いていると。どのような手順で進められていくわけですか、報告を。
○国務大臣(赤澤正道君) これは、私らの立場といたしましては、当然行革本部、また内閣の閣議の席で提示しなければならぬと考えております。また同町に、われわれの党では、党内に行政改革のための調査会をつくっておりますので、ここでも御検討願わなければならぬ。同時に、地方行政に重大関心を持っていろいろ施策について推進していただいている皆さんにもぜひお示しいたしまして、このことについての御批判なり御助力を得なければならぬ、かように考えております。
○竹田四郎君 いまのアンケートの集約をそういうような形で最終案につくっていくと、こういうお話なんですが、実際上府県から上がってきたものをそのまま形式的にまとめるだけではなしに、何らかの形で体系的にされるだろうと思うのです。ただそこで一つ問題が出てくるだろうと思うのですよ。府県の中でも、考えてみると、財政上の事情等々で、自治大臣が最初に言った住民福祉という立場でこの問題を必ずしも回答していないところも多々あるわけです。そういう意味では、かえって、それが全部とは私も言いませんけれども、一部では住民福祉をねらっていながら住民福祉に相反するような事案というものもおそらくこの中に盛られてくる可能性はあると思うのです。特に財政上の問題、こういう点で、最後の詰めにいくときにもう少し、たとえば公聴会を開いて自治省案というものをつくっていく。それからさらに、先ほどの和田委員の質問の中でもあったんですけれども、自治省がやろうとしてもなかなかできないから、妨害を受けている。大臣のほうでは、とにかく他の多くの応援を得なくちゃできない。むずかしいことだと、こういうふうにおっしゃっているのですが、これはまた最後の詰めにいくときに、公聴会とかなんとか、国民からその案に対するやはり、大きな批判なり、あるいはそれに対する大きな賛意なり、そういうものを伺って、それによって、最終案をきめて行革の中に持ち込んでいくというようなことが、これだけの改革をやっていくには私は必要だろうと思うのですが、そういうお考えはございませんか。
○国務大臣(赤澤正道君) 私はけっこうな御意見だと思って承っております。しかし、公聴会といいましても、この地方団体のこれだけ膨大な御意見を聞くということが、やはり公聴会と同じ意味でもありますし、また別にこれを推進していく、こういう意味において公聴会を開くことはさらに適切であろうという判断に立てば、私はそういう機会を持つことに決してやぶさかではありません。しかし、この問題につきましては、なお、ここで私がいたしますと申し上げるのもいかがかと思いまするので、承っておきたいと思います。
○竹田四郎君 大体の自治大臣の意向はわかりましたですが、やはりこの問題で一番困っているのは地域住民だろうと思うのです。ですから、地域住民が、日常の住民福祉に役立つような形に改革されてもらわなければ困るわけです。そのためには、ぼくはできたらひとつそういうことを、公聴会が唯一最大だとも思いませんけれども、広く国民の意見を聞く機会というものをぜひつくっていただきたいということをこの席で要望しておきます。
○和田静夫君 先ほど来言われているように、地方事務官制の問題について、関係大臣と折衝されていると。それで、けさの新聞では少し報道されています。できればその内容についてこの機会にお聞かせ願えれば幸いだと思いますが、労働省の態度はどうだとか、厚生省の態度はどうだとか、その点だけでよろしいのですが。
○国務大臣(赤澤正道君) 実は、先ほど申しましたとおり、先般の会見では関係各省の御意見を聞くにとどめたわけでございまして、これもまだ暗中模索と申しますか、私どもやまた行管庁で何を考えているかわかりませんから、探る意味もあったんじゃないかと思いまするけれども、最終結論はありません。しかし、一応どの省もこの趣旨には大賛成であると、協力しましょうと、結論は大体八月二十五日までに出しましょうと、こういうことで別かれております。三省ともそれぞれ御意見はありました。しかし、私といたしましては、それをいま承服できる段階でもありませんし、承っておきますということにとどめてありまするので、ある一部の新聞は、想像か何か知りませんが、いろいろなことを立ち入って書いてたものもございまするけれども、それはいま発表するのは本旨ではありませんので、しばらく差し控えさしていただきたいと思います。
○和田静夫君 差し控えられてばかりいるものだから、困っちゃうのですけれども。協力する立場で言っているのですから、もう少し明らかにしていただきたい。たとえば、けさの朝日新聞の記事によりますと、厚生大臣は、社会保険事務所は国の出先機関とし、職員を厚生事務官とするが、保険医療機関の指定、指導監督については地方へ移してもよいと述べておるように伝えています。こういうような形のことが述べられましたか、いかがですか。
○国務大臣(赤澤正道君) さっき関係各省とも非常に協力的であるということを申しましたが、自分たちの所管事務の中でも、地方行政になじむものは地方公務員にすることにやぶさかでありません、こういうことです。ただ、各省ともやっぱり広域的に事務を処理をしなければならぬ段階に立ち至ったということをみな同じように言われるわけでございまして、いま厚生省のことがちょっと出ましたけれども、やっぱり保険年金業務ということはこれは別ですという考え方ですね。しかし、これは外国では日本みたいな考え方ではありませんので、そういうことまで例をあげてまだ議論をするという段階でありませんから、やはりいろいろ各省ともお考えがあるようですから、そういうことは一応承っておいたわけでございます。
○和田静夫君 そうすると、先ほど来一貫して述べられているような自治大臣の態度で、引き続き関係大臣とは折衝を続けていく、こういうふうに理解をしておいていいわけですね。
○国務大臣(赤澤正道君) そのつもりでございます。
○委員長(津島文治君) 本件に関する本日の審査はこの程度にいたします。 ―――――――――――――
○委員長(津島文治君) 基地交付金に関する件を議題といたします。 御質疑のおありの方は御発言を願います。
○原田立君 あまり時間もありませんもんで、問題は大きい問題なんです。だけど時間がないからごく要点だけまとめて御質問したいと思うんですが、佐藤総理が、去る六日の本会議で基地問題に触れて、地域住民の生活に著しい悪影響のあるものは善処する、こういうふうに答弁なさっております。全国市長会でも、基地交付金を増額するよう、そういう要望が出ております。自治省としては現行の基地交付金をどのように考えておられるのか。あるいはまた、四十四年度の予算編成に先立って、基地交付金を少なくとも現行よりも増額すべきじゃないか。その一例として、固定資産税相当額ぐらいまではいっていいんじゃないか、こういうふうな実は考えがあるんですが、その点についてどうなのか、以上二つです。 それからなお、基地交付金の対象資産に、飛行場、演習場の建設、工作物及び自衛隊の使用する港湾施設並びにいわゆるドル施設等、現在対象外となっている円資産もこれに加えるべきであると思う。その点どうお考えになるのか。
○国務大臣(赤澤正道君) 基地交付金と申しますのは、御案内のとおりに、何も基地周辺の民生安定のために使うということでなくて、やはり地域内に基地が占拠しております膨大な面積、また財産、こういったものに対して固定資産税見合いのものとして創設されました。しかし、十数年前に出発いたしましたが、最初は五億円から、だんだん毎年上げてまいりまして、今年度は十九億円になっております。しかし、固定資産税見合いのものだということにいたしました場合には、やはり純粋に計算いたしますと四十五億円ぐらいになると思います。出発の経過からいたしまして、なかなか全額を獲得することがむずかしいし、またこれは、ただいま申しましたとおりに、基地対策でなくして、一般行政費として基地交付金というものは受け取っておるわけでございますので、ここではなかなか大蔵省の折衝でもむずかしい点があります。しかし、これはやっぱり今日基地がありまするためにいろいろまた行政需要なども起こってまいっておりまする関係もございます。また事務もさらに繁雑なものが加わっておりますので、これについては大蔵省の御理解をぜひ得たいし、今回は党としても基地の問題を重点の一つに取り上げておりまするので、その意味で基地交付金の増額を要求したいと考えております。 それからドル資産のことにつきましても、いつもいろいろ議論のあるところでございますが、そういう前向きの考え方を私たちはとっておりまするので、こういった問題についてあわせて合理的な解決をいたしたい。 それからさらに基地付近の住民の生活を守ると言いますか、基地周辺整備法、周辺安定法と言いましたか、これは私長い間自民党の基地対策の特別委員長をやりまして、その終わりごろに法律を一つつくることになったわけでございまして、これは基地付近の住民のために、いろいろ御要望があるものに応ずる立場の法律でございました。これもいまのところ予算が十分ついておりませんけれども、基地と申しますのは、言うまでもなく、日本国民全般のために私どもの政策から生まれてきておるものでございまして、その付近の住民のためにあるものではないわけでございますので、これはひとつ考え方を変えて、そして基地対策というものに取り組んでもらいたい。今度は私どものほうでも重点施策のほうの一つに取り上げております。で、基地の中には米軍基地と、それからわが自衛隊の基地と両方あるわけでございまして、で、米軍基地につきましては、少し余談でございますかもしれませんけれども、やはり現下の状況に照らして、やっぱりもう一ぺん防衛庁、あるいは窓口は外務省になるわけですけれども、アメリカと話し合って、そして日本が安保条約のアメリカの責任に対して施設、基地提供の義務を条約上負っておりまするから、必要の最小限のものにしぼっていただくようにいまいろいろ交渉を下でしていただいております。と申しますよりは、しておられるようでございます。そこで、まあ米軍であれ、あるいは自衛隊の基地であれ、その付近に騒音その他のために住民がかなり迷惑をしておる向きもあります。また電波障害等もある。こういった住民の不便を何と申しますか、防止いたしていきます上において、できるだけの配慮をいたさなきゃならないと考えております。まあ基地交付金もその一環であると考えていただいてけっこうであります。
○原田立君 固定資産税相当額にすると四十数億になる。現在は十九億、去年はたしか十七億、わずか二億上がっただけです。そうすると、だいぶバランスがくずれるわけですが、じゃあそれに見合って、こういうような状態にあって不利な立場に立たされている自治省として、これに対しては財政補てん金というようなことで十九億よりも上回る、すなわち固定資産税四十数億のようなところまでいく、そういう見通しはありますか。
○国務大臣(赤澤正道君) まあこの周辺整備法の予算もあわせて検討しなきゃなりませんけれども、私はいままで大蔵省とたびたび折衝をし、また基地問題に取っ組んでまいりました結論からいたしますると、まあなかなか困難であると申し上げるほかございません。
○原田立君 これで終わりにしたいと思うんですが、自治大臣がなかなか困難であると考えておられたのでは、基地を持っている市町村はたいへん困ると思う。少なくとも固定資産税四十数億ですね、そこら辺までになるようにせっかく御努力願いたい、こう思うんですが、で、この問題は非常に大きな問題ですから、この次の機会にでももっと時間をかけて十分お伺いをしたいし、所信もお伺いしたいと思うのですが、そこまで引き上げていく、自治大臣、うしろ向きではなく、もっと前向きで御答弁願えればこれで終わりにします。
○国務大臣(赤澤正道君) 先ほど申しましたように、私の党内でもそれに対して重大関心を持っておりますので、私も長年この基地問題と取り組んで努力してまいったわけでございますが、皆さんの叱咤激励を受けまして、さらに勇気百倍、大蔵省と折衝をいたしてまいりたい、かように考えております。
○委員長(津島文治君) 本件に関する本日の調査はこの程度にいたします。 ―――――――――――――
○委員長(津島文治君) 請願三件の審査を行ないます。 先刻、理事会におきまして御協議いただきました問題につきまして、専門員から簡単に報告をいたさせます。鈴木専門員。
○専門員(鈴木武君) 御報告申し上げます。 請願第七号、地方交付税の交付率堅持に関する請願でございます。 右は地方財源を確保するため、地方交付税の現行交付率を堅持されたいとの趣旨でございます。 現行の地方交付税は、御承知のとおり所得税、法人税、酒税の三二%の法定交付率でありまして、地方団体の固有の財源でございますこの法定率を引き下げるようなことのないように、ということは、地方財政の現状からいたしまして、ごもっともでございますので、採択でございます。 第二六号、建設機械の軽油引取税課税免除に関する請願。 右は都道府県の道路目的税である軽油引取税につきまして、ブルドーザー、トラクター等、建設機械の軽油引取税の課税を免除されたい。 その理由として、建設機械は道路運行によって作業するものではないから、課税対象にすべきでないという趣旨でございます。ブルドーザー、トラクター等の建設械機を免税するということにつきましては、現状におきましては相当困難な面がございます。したがいまして、本件は留保でございます。 次に第六八号、聾唖者の自動車等運転免許に関する請願。 右は、ろうあ者が自動車及び原動機付自転車の運転免許を取得できるように、道路交通法第八十八条の「耳がきこえない者又は口がきけない者」の字句を抹消し、農業者の耕うん機など、その他商工業者の自動車、オートバイなどの運転免許をろうあ者に与え、憲法の保障する職業選択の自由を与えられたいとの趣旨でございます。 御承知のとおり現行道路交通法は、耳の聞こえない者につきましては免許を与えられないことになっておりまして、その施行規則第二十三条の「適正試験」におきまして、「聴力」、「一〇メートルの距離で、九〇ホンの警音器の音がきこえること。」となっております。現在のわが国の交通事情などを考えますと、請願の趣旨はごもっともな点がありますが、いま直ちにこれを改正いたしますことは、踏切事故など人命にもかかわることでありますので、困難なことと考えられます。したがいまして、本件は留保でございます。 以上でございます。
○委員長(津島文治君) ただいまの御報告どおり決することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(津島文治君) 御異議ないと認め、さよう決します。 それでは、採択に決定いたしました請願は、議院の会議に付し、内閣に送付するものとし、他は留保するものと決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(津島文治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 審査報告書の作成につきましては、先例により委員長に御一任を願います。 ―――――――――――――
○委員長(津島文治君) 次に、閉会中の継続調査及び委員派遣についておはかりいたします。 閉会中の継続調査はこれを行なうこととし、その要求書の取り扱い並びに閉会中の委員派遣につきましては、いずれも委員長に御一任を願いたいと存じますが、さよう決することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(津島文治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十分散会 ―――――・―――――