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59回国会衆議院1968/10/08

農林水産委員会いも、でん粉等価格対策に関する小委員会 第2号

発言数
134
登壇者
11
会派数
2
開催日
1968/10/08

会議録

草野一郎平自由民主党

○草野小委員長 これよりいも、でん粉等価格対策に関する小委員会を開会いたします。  いも、でん粉等価格対策に関する件について調査を進めます。  昭和四十三年産カンショ、バレイショの予想収穫量及び政府買い入れ価格等について、政府から説明を聴取いたします。雑賀作物統計課長。

雑賀忠蔵農林省農林経済局統計調査部作物統計課長

○雑賀説明員 初めに、カンショの予想収穫高が九月二十日現在で調査されまして、十月三日に公表されておりますので、その御説明を申し上げます。  カンショの予想収穫高は、全国の中で主産県のみについて取り上げて調査をいたしたものでございまして、その全国の生産に対する割合は、平年収量で見まして八〇%をカバーしております。その対象県は九県でございます。それにつきまして九月二十日現在の予想収穫量は、その主産九県の合計は二百九十六万八千トン、十アール当たり収量は二千百十キロでございまして、作況指数は平年並みで九九であります。  作柄は、県別に見ますと、茨城と鹿児島は平年よりやや悪くなっておりまして、茨城の作況指数が九六、鹿児島が九五ということでございます。そのほかの県につきましては、千葉が一〇一、静岡が九九で、これは大体平年並み、そのほかの愛知、三重、長崎、熊本、宮崎というのは、平年よりややよくなっております。茨城と鹿児島が平年よりやや悪くなっておりますが、それは、六月中下旬から七月の中ごろまでの低温寡照、それから八月の後半の日照不足等によりまして生育が停滞しておりますし、イモ肥大も伸び悩んでおります。そういうふうなことで悪くなっております。そのほかのところは、大体平年並みないしやや良ということでございます。  次いで、北海道のバレイショの予想収穫高を申し上げます。  これは八月十五日現在で調査をいたしまして、八月三十日に公表いたしたものでございます。北海道の作付面積は八万五千五百ヘクタールで、前年に比べますと七千六百ヘクタール、一〇%増加しております。  それで北海道の作況指数、平年反収に比べましてことしの反収の割合でございますが、それが一一七、平年に比べまして相当良好でございます。そして収穫量は十アール当たり二千四百六十キロで、予想収穫量としましては二百十万トンということでございます。昨年に比べまして、作付面積では七千六百ヘクタールの増、これは一〇%の増で、先ほど申し上げたとおりでございます。それから十アール当たり収量が、去年に比べまして七十キロの減、収穫量では十二万七千トンの増ということでございます。  なお、カンショにつきましては九月二十日現在でございますが、そのあとで台風十六号が参っておりまして、九州地方、特に鹿児島がひどいのではなかろうか、相当の被害が出ているのではなかろうかと考えておりますが、まだその取りまとめができておりませんので、詳細については申し上げかねます。  以上、簡単でございますが御説明を終わります。

草野一郎平自由民主党

○草野小委員長 池田蚕糸園芸局長。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 本年産のイモの基準価格あるいはでん粉の価格の決定の作業状況でございますが、ただいま統計調査部から説明がございましたが、カンショの予想収穫高が十月三日に発表になりまして、そういう資料を基礎にいたしまして、なるべく早い時期に価格をきめてほしいという一般の御要請がございますので、私どもそういう線に沿いまして、現在いろいろ数字の検討をいたしておるわけでございます。  今後の手順でございますが、昨年当委員会の御決議の趣旨もございますので、委員会におきまして御審議をいただきました線を十分考えまして価格の決定をいたしたいということで、鋭意努力をいたしておるわけでございますが、基準になります農業パリティ指数が大体今明日には食糧庁におきまして決定を見る、こういう予定でございますので、そういう数字を基礎に使いまして、その他の参酌事項も考えまして、できるだけ早い時期に決定をいたしたい、かように考えておるわけでございます。  簡単でございますが、御説明申し上げます。

草野一郎平自由民主党

○草野小委員長 以上で説明は終わりました。     —————————————

草野一郎平自由民主党

○草野小委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。美濃政市君。

美濃政市日本社会党

○美濃小委員 ただいま生産状況の説明を承ったわけでございますが、今年産の国内イモ類でん粉の生産見込み、これは現在どれだけを見込んでおるか、承りたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 私どもが現在推定として持っております数字で申し上げますと、でん粉全体の供給量につきましては、これは需要量も同じでございますけれども、百三十三万トン程度ではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。  その中で国内産のでん粉供給量でございますが、これにつきましては、今年のイモからできますでん粉の量といたしましては、カンショでん粉につきましては四十七万トン程度、それからバレイショでん粉につきましては二十三万トン程度ではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。あと小麦でん粉等がございますが、これは六万トン程度で、あとは輸入されますものでございまして、コーンスターチが五十万トン程度、あと若干の外でんがあるというふうに考えておるわけでございます。

美濃政市日本社会党

○美濃小委員 明年度の国内産イモ類でん粉の生産確保の目標はどういうふうに考えておりますか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 ちょっといま御質問の趣旨がわからなかったのでございますが、どういうことでございますか。

美濃政市日本社会党

○美濃小委員 四十四年国内産イモ類でん粉の生産確保、その目標をどこに置いておるかということです。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 これは全くまだ推定の域を出ないわけでございまして、私どもといたしましては、具体的な数字というものを描いてはいないわけでございますけれども、ごく一般的な傾向として想定をいたしますと、従来の傾向から推定をいたしまして、カンショでん粉につきましては従来若干ずつ作付面積が減っておる、こういう状況にありますので、非常に違う特殊な事情があらわれれば別でございますけれども、やはり若干減少するのではなかろうか。  バレイショでん粉につきましては、従来バレイショの作付面積等は、その年々で若干ふえたり減ったりということはございますけれども、傾向といたしましては、やや横ばいみたいな感じになっておりますので、もちろんこれも今後いろいろな事情はあると思いますけれども、数字としてはあまり変わらないのではなかろうかという感じを持っておるわけでございます。

美濃政市日本社会党

○美濃小委員 先ほど総需要百三十三万トンという説明でございましたが、これは砂糖との関係が出てまいると思います。現在輸入しております粗糖価格というものは、いわゆるダンピング価格でありまして、異常な安値といえると思うのであります。こういう関係をどう判断しておるか。砂糖類の国際市況をどう考えておるか。この関係とでん粉の消費の伸びとに関係が起きると思うのであります。ことしの計画は百二十七万トンであったと思うが、そういうふうに需要が伸びるかどうかということに対して、私は疑問を持つわけです。その相関関係をどういうふうに判断して百三十三万トンと考えるのか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 ただいま御指摘のように、確かに砂糖の国際市況というのは未曽有の安い状態にあるわけでございます。今後これがどうなりますか、おそらく生産国のコスト等から考えますと、はるかにコストを割っているわけでございますので、生産国といたしましては、当然もう少し引き上げをしたいということで、現在ジュネーブで国際砂糖会議が行なわれておりまして、一つの安定帯をきめる。その場合にいろいろいわれておりますのが、ポンド当たり三セントないし三・五セントというようなことがいわれているわけでございますが、これは、現在日本が輸入しております相場からいたしますと、二倍以上の相場になるわけでございます。したがいまして、そういう砂糖協定がもし成立をいたすというようなことになりますと、日本が輸入する粗糖の価格もかなり上がるわけでございます。  そういう関係でいろいろ動く要素はあると思うのでございますが、御承知のようにでん粉の中には、もちろん砂糖とある意味では用途が似た用途に用いられるものも相当ございますし、またそうでなくて、やや固有の別の工業用のものに使われるというようなこともありますので、一概にはいえないと思うのでございますが、従来の傾向を見てまいりますと、確かに砂糖価格と非常に関係はあるわけですけれども、需要全体の伸びといたしましては、わりあいにコンスタントにでん粉全体としては伸びてきている。大体われわれが従来見ております限りでは、五%とかあるいは六%とかいうような数字で、わりあいにコンスタントに伸びてきている。そこらの砂糖とのメカニズムというのがどうなるかというのは、実は十分分析が行き届いておらないのでございますけれども、経験的にそうなっておりますので、やはり来年度におきましても、でん粉全体としてはその程度の伸びはあるのではなかろうかと考えているわけでございます。

美濃政市日本社会党

○美濃小委員 でん粉の価格維持対策と需給対策は非常に大切だと思うのですが、私の考えは、四十三年度でん粉の需給の上に百三十三万トンの需要を見込む必要があるかどうかということです。六万トンの伸びを見込む必要があるかどうかということに疑問を持つわけです。これが第一点。  それから第二点としては、ことし前年度でん粉を繰り越しておりますから、それが大体三万五千トン、それから小麦粉でん粉、これは従来七万トンの生産といっておったものを六万トンに圧縮することについても問題があるんじゃないか。七万トンは七万トンで見ておくことがいいんじゃないか。その他従来実績の輸入でん粉、こう考えますと、私は、コンスを四十三万トン、このくらいに規制する考えで需給計画を立てていかないと、コンス五十万トンという計画では、私は需要に対して過剰供給が起きる、こういう懸念を持つわけです。特にコンスは随時原料が輸入されるわけでありますから、そういう現実を踏まえた需給計画に基づいて、もし不足するようであれば、いつでも需要の変更、それに伴う増量はコンスでできるわけです。コンスを四十三年度でん粉の供給に対して五十万トンの生産を見込む計画を立てるということには、私は賛成できないわけです。やはり需給は、どうしても押えても伸びようとするのでありますから、需要は一応前年度並み百二十七万トンに押え、それから繰り越しでん粉を入れ、小麦粉でん粉を七万トン、それから従来実績の輸入でん粉を見込むと、四十三万トンにコンスを規制するという考え方で需給計画を立てておくことが必要でないか。そうしないと、また去年と同じように、やはり供給過剰という問題が派生すると私は思うわけです。それに対する考え方をもう一ぺん承りたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 でん粉全体の需要量が、百三十三万トンというのは少し多過ぎるんじゃないか、こういう点でございます。私どももこれは確実な自信のある、根拠のある数字であるというふうにも必ずしも思っていないわけでございますけれども、過去の傾向といたしまして、毎年五%程度は大体伸びていくということがありますので、特に現在におきまして、これが非常に変わるような要素も格別見当たらないということで、百三十三万トン程度の需要が見込めるんではないか、こういうことなんでございますが、もちろん私どもといたしましては、国内産でん粉を完全に消化する、その価格を維持する、そういうような観点が一方にはございますので、そういう点で、少ないよりか若干多いほうがいい、こういう感じがあるのかもしれません。しかし、いままでの傾向からいいまして、そう無理な数字ではないというふうに考えているわけでございます。  それから、たとえば小麦でん粉あたりは、前年と比較いたしまして約一万トン少なく見込んでいるわけでございますけれども、これはやや少なく見ているのではないかというような御疑問のようでございます。それもそう確たる根拠があるわけではございませんが、関係業界の御意見等を伺いますと、小麦でん粉というのはこれは副産物でございますが、どうも生産が若干減るという見方が多いようでございますので、そういうようなことで減らしたというわけでございます。  一番問題は、五十万トンのコンスを見込むことがいいかどうか、こういう問題がポイントだと思うわけでございますけれども、これにつきましては、われわれといたしましては国内産のでん粉の消化をはかるというのがでん粉問題の一つの焦点である、こういうふうに実は理解しているわけでございまして、現在のやり方、その方式といたしましては、御承知のようにコンスとの抱き合わせ販売という方式をとっておる。これが非常に完全なものだとはもちろん思っていないわけでございまして、たとえば、本年におきましても約八万トン程度の見込み違いみたいなものが出てきて、これが現在の過剰問題の根本になっているわけでございます。しかし、これは制度に伴う問題点というよりか、むしろ制度が始まる以前の問題点で、切りかえのときにかけ込み輸入みたいなものが相当程度ございましてそういうものが出てきた。こういうことで、抱き合わせ自体というのは、トウモロコシが非常に価格が下がってきたという問題点は確かにあるわけでございますけれども、現状においては非常に巧妙な一つの方式であると思っているわけでございます。そういう抱き合わせをやるということからいたしますと、コンスをあまりに押えるということは、国内産のでん粉との抱き合わせ販売の機能を弱めるという点も実はあるわけでございます。  そういうようなこともございまして、要するに二次税率でトウモロコシが入ってきまして、でん粉業界の秩序が乱れるということを実はわれわれは懸念をしているわけで、そういうようなことがないようにしながら、何とか国内産でん粉を消化する、こういうことを考えますと、やはり五十万トン程度のコンスの生産を見込むのが妥当なのではなかろうか、こういうふうに実は考えておるわけでござます。

美濃政市日本社会党

○美濃小委員 いまのお話を聞いておると、抱き合わせ販売に少しウエートがかかり過ぎておるように思うわけです。これは抱き合わせ販売をしても、需給の測定を間違うと過剰供給の体系になりますから、そうすると抱き合わせを越えた困難な問題が市況に対して出てくる。総需要の見方と抱き合わせの関係とは、現況においてはこれはやむを得ない措置だと私も考えますが、しかし、五十万トンを見込むということは、やはり私は計画として過剰だと思うわけです。私は四十三万トンと申し上げておりますが、必ずしも私の考えが適当かどうか、そこらの関係をもう一ぺん再検討してもらいたいと思うのです。これは確定したものであるか、再検討の用意があるかどうか、ここで結論を出すということもちょっとむずかしいと思うのですが、その点どういうふうにお考えになるか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 この数字は、私どものいろいろな事柄を考えます場合の一つの目安といたしまして想定している数字でございまして、だんだん年度に入りまして、どうもこの数字で想定いたしましたようなものとかなり事情が変わってきた、あるいは国内産でん粉の生産量もそうでございますが、どうも需要の状態からいって、いま先生が御指摘になりましたように少し高いというようなことが出てまいりますならば、これは当然改定をしなければ架空の数字になりますので、もちろんそういうような点を十分気をつけてまいりたい、こういうふうに考えております。

美濃政市日本社会党

○美濃小委員 次に、先ほどお話のありました四十四年産国内イモ類でん粉の生産確保であります。これは最近盛んに総合農政などということを打ち出しているわけでありますが、たとえば先ほどお話のあったように、減るんではないか、あるいは少なくなるんではないかというような、これからの生産確保の中でそういう考え方の農政では、私は困ると思うのであります。いわゆる国内産でどれだけ確保するという基本的な農政の姿勢を私は必要とすると思います。減るんだろうあるいはふえるんだろう、これもいまの状態ですから多少のことはやむを得ないけれども、政策の基調としては、たとえば七十五万トンを確保するあるいは八十万トンを確保するという、需給に対する国内生産確保の見通しというものを——それに対して多少の変動が起こることはやむを得ないとしても、生産を確保するという目標、見通しというものをきちっとしてもらいたい。その目標なくしてこれからの総合農政は進められぬと思う。ただ総合農政といってもそこらが、たとえば国内産で八十万トンを確保するんだ、これはあらゆる要件を勘案すると私はそうなると思うのであります。  たとえば、片や米に対して作付転換奨励金を出すとかいろいろいっておりますが、その前にイモ類については、特に北海道、九州、この地帯については作付転換といっても、これらのイモ類を減少して他の作物に転換するという的確な目安は私はないと思うのであります。やはり需要のあるでん粉を国内で確保する。その目標は、一体どれだけが総体の畑作経営安定の中で——需要のない、いわゆる国内需要を上回って生産されたときに、これはちょっと輸出もできないし困るという問題は私はあろうと思いますけれども、国内需要に該当するものはできるだけ国内で確保する。これは、将来の長期展望に立った国際収支等の考え方、日本の経済の安定性のためからも、ある程度その目標を置かなけりゃならぬと思うのです。そうすると、伸びるであろう縮むであろうというのではなくて、四十三年度における国内生産のいわゆる農林省としての確保目標は何ぼであるというその目標を立てて、それに向かってその目標が達成できる政策を確立していくというのが、私は農政でなけりゃならぬと思うわけです。  これはやはり品種改良なり生産対策なり、あるいは一面あわせて価格対策でその目標を確保していくというのでなければ、私は総合農政といえないと思うのです。総合農政を打ち出しながら、伸びるであろう縮むであろうという表現で、依然としてその政策の確立をはからないというのではいけない。そういう確立がはかられれば、私は総合農政というものに対して、その施策に対して信頼を持つことができます。しかし、その確立なくしてただいたずらに、需給が緩和したから何か米を目のかたきのようにして、米作をしておる農民を、世上では何か悪いことをしておるようなことをいって、大切な国民の主食をつくっておる、あるいはあの終戦直後国民の命を救ってきた農業を、今日の時点になれば何か悪いことをしておるようなイメージを国民に与えるようなけしからぬ風潮が出ておるわけです。これは農業全体のために、あるいは国民の思想の上で非常に悪い現象が起きてきたと私は思っているわけです。  そういうことをきちっと整理するために総合農政を打ち出したのであれば、これは米だけでなく、イモ類対策が私はトップだと思うのです。これに対するいま言ったような目標がきちっとしなければならぬ。そういう政策が総合農政の中で打ち出されるのであれば、私どもも総合農政に対する信頼を持てますけれども、そうでなく、変な農政アイデアでただ表現だけは総合農政という、そういうアイデアには納得もできないし賛成することもできないわけですね。したがって、その点をどういうふうにしていくか、これはきちっとしてもらわなければならぬと思います。その点の考え方を承りたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 ただいまの御意見、確かにそういうような点の配慮が、従来十分でなかったという気もいたすわけでございます。私どもといたしましては、総合農政といってこれはいろいろな面からの見方があると思います。要するに、需要というものを一方で考えまして、その需要というものの上に立って生産を考えるべきで、需要の配慮なしにただ生産だけを考えるというのは、これは片手落ちでございますので、そういう面の考慮を十分にやっていく。あるいは、率直なところ従来米にウエートがかなりかかっておりまして、特に畑作物、たとえばイモなんかもそうだったと思うのでございますが、そういうものに対する考え方というのは必ずしも十分に確立していない。そういうものは、当然農業全体の中でどういう位置を占めるかということをはっきりさせるということも、これは総合農政の一つの部分であろうと思うわけでございます。  ただ、私ども考えておりますのは、でん粉といたしまして、たとえば自給率を七〇%とか八〇%とかいうふうな想定をするのが妥当かどうかということにつきましては、確かにそういう面の検討も必要だとは思いますけれども、初めからそういう目標を立てることには、実は若干疑問を持っておるわけでございます。といいますのは、イモといいますのはかつて非常に大きな作付面積を占めておりましたものが、その後やや、カンショとバレイショで若干事情は違いますけれども、作付が減った。ということは、やはりその作物の収益性というような、これはもちろん価格政策も関係はしていたと思いますけれども、収益性というような問題も基本にはある。  ただ、よくいわれるわけでございますが、地域によりまして、先ほどの陳情にもそういうことがありましたが、南九州におきますカンショ、北海道におけるバレイショというように、地域のいろいろ土地条件あるいは気象条件から、なかなかほかのものに転換ができないという地帯もあるわけでございます。私どもといたしましては、今後のイモの需要を一方では考えながら、また一方ではそれぞれの地域におきましてどういう生産の姿が想定されるか、またそれを政策努力によってどういうふうに推進していけるか、こういう両面からも詰めていくことが必要なのじゃなかろうかという気がするわけでございます。でございますから、単純に従来の傾向がこうなんでこう減るであろうというだけを考えているわけではございませんで、これは、いまほかの農産物につきましても全省的に作業をいたしておりまして、本年じゅうにはあらゆる農産物の今後の姿、これはもちろん政策的な努力を加えました上での姿というものを出す予定にいたしておりますけれども、イモにつきましては、特にそういう地域的な問題がございますので、そういう地域的な問題も十分に煮詰めた上でそういう姿を想定したい。  そういたしますと、イモの生産の姿というものが出てまいるわけですが、それはいろいろな用途があるわけでございます。今後、たとえばバレイショ等につきましては、なま食用のものをふやしていくということもあるいは必要かと思いますし、そういうような用途別の姿をさらに詰めていきまして、最終的にでん粉の生産量というものに結びついていくということになるのではなかろうか。そういう姿で出てまいりました国内産のでん粉というものは、われわれとしては適正な価格で全量が国内で販売されるような仕組みを別にまた考えていくという仕組みになるので、一方では、確かに自給率をにらむというような考え方も、それはあることは私どもは十分わかるわけでございますけれども、大筋といたしましては、そういう姿になるのではなかろうかというふうに考えているわけでございます。

美濃政市日本社会党

○美濃小委員 もちろん、いまのお話も私は否定をいたしません。しかし、そういうことをしたらいつまでに作業が完了するか。今年中というが、年度中ですか、歴年末までですか、その作業の完了は。もちろん、総合的に検討されることも必要だと思います。しかし、いわゆる種子の確保あるいは生産体制の問題がありますから、そういう検討が、やるやるといっていつまでたってもアイデアだけで、いままで実ったことがないのですね。農業基本法ができて今日まできているけれども、アイデアはいろいろなアイデアを打ち出すけれども、それが確実に政策となってきちっと実行されて実っておるものがないのです。そこに、国民から見れば、日本農政への不信感というものがきわめて強いわけです。農業の後継者も、農業にとどまっていいのかどうかというその不信感もかなり強いわけです。もちろん総合的にそういうことをやって、どういう地域では、いわゆる国内総需要から見てどういうものをどういうふうに生産して、たとえばその中へでん粉生産も加えて検討を行なわれる、私はそれでいいと思うのです。しかしアイデアだけで、いつが来てもその検討の確たる姿勢が出ない、あるいはその検討にきわめて長い年限を要する、あるいはいつが来てもその政策が煮詰まってこない、これがいままでの農政の姿だったと思うのです。だから、それはいつできるのですか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 一つは今後の需給の見通し、もちろんそれは政策努力を加えた上での見通しでございますけれども、これの作業をいたしておるわけでございますが、これにつきましては、大体私どもの予定といたしましては、今後二カ月以内ぐらいには結論を出したい、こういうことで、農林省全体として作業をしているわけでございます。  それから、そういう作業の結果とももちろん非常に関係をいたすわけでございますが、私どもはそういう線に沿いまして、今後、特にイモ作で将来も立っていかなければならない地域の農家の所得をいかにして確保するか、こういうような問題、それから、でん粉の事情もいろいろ最近変わっておりますので、当面は現在のようなシステムでいくほかにちょっと方法がないように思うのでございますけれども、少し先の見通しを立てまして、万全の対策を考えるということになりますと、必ずしも現在の体制が非常に完全なものであるとも実は考えていないわけでございますので、それにかわるような、新しい事態に対処し得るような対策というものも一方では考えてまいりたい。これは目標といたしましては、何とか本歴年中に結論を出したいつもりでおりますけれども、何しろさっき先生がおっしゃいましたように、いままでもいろいろ議論されながら、なかなか完全な、十分な結論が出てこないというようなあれもございますので、若干予定より伸びるということも、全くないとは申せないわけでございますけれども、目標といたしましては、極力そういうような目標でやってまいりたい。  これは、去る六月に一応農林省の機構改革が行なわれまして、従来でん粉、砂糖と生産を担当いたしております部局が違っていたわけでございますけれども、今度は私どものほうで一元的にやるということになりましたこともございますので、極力そういう機構が変わったということも生かしまして、これは生産から消費に至るまでの何とか一貫した体系をつくってまいりたい、こういう気持ちでいるわけでございます。

美濃政市日本社会党

○美濃小委員 では、この問題は六十日ぐらいの期間だというから、その成果を見た上で、その結果が出たときにまたそういうものを見せてもらって、そのときに私どもの考え方も申し上げる機会を得たいと考えまして、きょうはこの程度にしておきます。希望としては、これは大切なことでありますから、本日言われたこの六十日以内に出るようにできるだけ努力をしてもらいたい。  次に、パリティについてお尋ねをいたしますが、パリティは今明日中に出る、それを見て近い期間に検討に入る、こういうことでありますが、このパリティについては、このでん原バレイショ、でん粉についてと言ってもいいわけですが、これが農安法制定以来しばらく据え置かれたことがありまして、遡及パリティを強く生産者は要求しておるわけです。これについて、ことしのパリティの取り方は単年度パリティなのか、遡及パリティもある程度見込む考えで検討に入るのか、その考え方を承っておきたい。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 遡及パリティということでございますけれども、かつて上がらなかった時代のやつも取り返して上げる、こういう御趣旨かと思うわけでございますが、現状ではそういうふうには考えておらないわけでございます。

美濃政市日本社会党

○美濃小委員 これはいつ回復するのですか。同じ農産物でも、米価等と比較すると、据え置かれた期間の回復ということがいつの機会にも行なわれていない。これはいつ回復するのですか。毎年そういうふうに言ってきておるが、これはいつ回復するのですか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 現在の法律の体制と申しますものは、前年にきまりました基準価格を基礎にいたしまして、その後のパリティの上昇分に応じまして算定いたしました数値を基礎にして、その他のいろいろな事情を勘案してきめる、こういうシステムになっておるわけでございます。これはいろいろなその当時の需給、生産事情があったと思うわけでございますが、かつてそういう事情のために価格が据え置かれたこういう時代のものを、いまの状況において取り返すというのは、実際問題として私は非常にむずかしいのではなかろうかと思うわけでございます。

美濃政市日本社会党

○美濃小委員 テーブルの上で検討するのは、むずかしいという表現で済まされるかもしれぬけれども、生産農家の生活というものはそれじや済まされぬわけです。これは御存じのように、いま申し上げるまでもなく、近年異常な諸物価の高騰、賃金の高騰を続けているわけです。その中で生産が行なわれているわけです。その前のものが据え置かれていると、いつが来てもそれだけのギャップで生産されておるわけです。これはいまここで、どれだけを見込むという的確な答弁はなかなか得られないと思うが、試算の中でこれはやはり十分配慮さるべきであると意見を申し上げておきます。当然ある程度そういうものを加算して、加味して試算価格を出す、こういうことに最大の努力をしてもらいたい。これ以上入れるか入れぬかと言っても、やはり法律がありますから、いまどれだけ入れますという答弁を得ることは無理だと思います。最大の努力をして、そういうものを加味して最終試算を完了する、そういうことに全力を尽くしてもらいたい、こう思います。  次に、公害対策と加工費の問題についてちょっとお尋ねしておきたいと思いますが、最近、これは特に北海道のバレイショ地帯に起きてきた現象でありますが、北海道は特にサケ・マス資源の地域でありまして、河川の汚染ということが最近非常にやかましくなってまいりました。各合理化工場も、古い、前にできた工場でも、いわゆるでん粉汚水の改善対策を要求されておるという現実であります。これにかなりの膨大な資本投下を必要とするわけですが、しかし、これは特に鮭鱒だけではないわけです。やはり他の魚族との関係も漁民はやかましいわけですね。そういう関係がございますし、また公害対策ですから、全体社会から見ればやらなければならぬことであります。しかし、イモからでん粉をつくる、そのためには必要がないのです。そう考えると、これは公害基本法によって、全般的な対策として、大部分の設備については国がかなりの負担をするという体制が必要でありますが、それができていない。いわゆる生産コストにはね返ってくる。そのことは私どもが計算してみても、前年、この加工費を計算したあの基準から見ると、立ち会い調査ですか、あれをやったところから見ると、ことしつくった新設工場あるいは改善を要求されておる設備増、こういうものは非常に膨大な額になるわけです。したがって加工費は、本年生産者団体が要求しておるものは、特にことしつくった新設工場は、この加工費では足らないと言っております、平均をとっておりますから。  そういう現況にあるものに対して、まず公害対策について、これは直接蚕糸園芸局所管じゃございませんけれども、やはり加工費とのからみ合いにおける公害対策上の問題、それから加工費の認め方の問題、これはどうお考えになっておるか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 確かにでん粉工場の排水の処理施設につきましては、一般的な要請といたしまして、当然これは適切な設備を行なうべきである、こういう一方からの要請があるわけでございます。ただ私どもといたしましては、やはりそういう一般的な要請はありますけれども、それぞれの水域のいろいろな状況に応じまして、まあがまんできる点は、やはり漁業関係の方等にも極力がまんをしていただいて、許される限度のぎりぎりのところまでは、水質基準の決定等につきまして十分配慮をしていただきたいということを、関係官庁には申し上げているわけでございますけれども、やはり今後次第にそういうような排水処理の施設を整備していかなければならないことは当然だと思います。その場合に、確かに現在のでん粉工場の資本力からいたしますと、かなり大きな負担がかかってくるということも、これまた事実でございますので、これが確かに非常にむずかしい問題になっていることは、私どももよくわかっているわけでございます。  ただ、はなはだ一通りのあれで申しわけないと思うのでございますけれども、一応そういう設備をいたしますならば、これは当然工場の設備の一部でございますので、それは設備費の項目に入って減価償却がなされる、あるいはそれによって借り入れ金が行なわれておりますならば、その借り入れ金に対しましては金利が見られる、こういうような仕組みになっておるわけでございまして、まあ加工費というのも、前年の加工費を基準にいたして算定をいたすわけでございますから、たとえば非常に新しいものについては、前年の加工費の中には出ていない、こういう御議論があろうかと思いますけれども、一年おくれでは見られるという仕組みになるわけでございます。確かに前年の価格決定の際の農水の御決議にもあったかと思うのでございますけれども、工場の排水処理の施設に対して何らかの国家助成を考えるべきではないか、こういうこともあるわけでございますけれども、これはやはりでん粉工場だけではなしに、あらゆる工業に共通の問題でございますので、特定のものだけ国庫補助の対象にするということは非常にむずかしい。やはりそういう施設を設置するということは、企業の、いわば社会に対する一つの責任みたいなのが通常の考え方ではなかろうか。  ただ、現実問題としては、その負担力が非常に乏しいというところに非常にむずかしさがあるわけでございますけれども、筋といたしましては、そういうようなことで加工費の中で見られる仕組みにはなっておる、こういうわけでございます。

美濃政市日本社会党

○美濃小委員 それでは、経費に見るということでありますから、十分この点は——これは新設工場だけでなくて古い工場も、ほとんどの工場が設備増加を新たにやらされておるわけです。最近かなりやかましいのです。そういう要請を、あなた方のほうでは各関係官庁とも打ち合わせはしてもらっておるとは思いますけれども、なかなか現実というものは、いまお話があったようななまやさしいものじゃないわけです。きびしい。さらに水質基準をよくするというのでありますから、だからなまやさしいものじゃないのでございます。助成が出れば別でありますけれども、いま助成が出ないのでありますから、これは加工費をコスト計算上十分見込むように計算をしてもらいたいと思います。  それから次に、恒久対策についてあと一点お伺いをしておきたいと思います。それは、私はずっとでん粉問題を検討してきましたが、当面は、先ほどからお話のありましたでん粉を処理し、販売流通するにあたって抱き合わせ販売、これは当面の対策としては当然であり、それで進むよりほかしかたがないと思うのでありますが、先を見ますと、第一番に農安法体制というものが、この法律ができた当時は、国内産イモ類でん粉が供給の主体でありまして、九〇%以上と私は考えておるわけですが、その豊凶の差によって起こる供給の過不足は、政府買い上げ売り払いの調整能力でいけたと思うわけです。現在時点では変わりまして、イモ類でん粉が減ったというけれども、これも非常に価格の関係、あるいはコンスに押される関係で減っていっておると私は思うのでありますけれども、何も農民が好んでイモつくりがいやになって減っておるんじゃない。いろいろな条件からこれは減っておるが、その変わった姿が、必ずしも健全に作付転換が行なわれておるかどうかということも、追跡調査をしてみなければならぬというふうに私は思っております。そうすると、たとえば農安法体制で金利、倉敷を加算して販売する、これは国内生産が九〇%以上の占有率を占めておるときはそれでいいのですね。いわゆる端境期は高くなっていきますからいいのですけれども、コンスというものがかなり入ってきて、これは乾燥原料で入って随時なまコンスになるのですから、市場価格形成の中で金利、倉敷加算販売というものは、なまコンスの流通から見ると、需要者側から見ればきわめて不自然な制度であるということになるわけです。  それからもう一つ、そのコンスも最近原料が、関税定率法を改正して規制措置をとったのでありますけれども、最近の情勢では、そのとき推定した価格をかなり下回ってきた。そうするといまの状況からいうと、これは関税定率の規制措置がきかないで、現状があのときの推定価格からこれだけ下回ってくるとこれがかなり入ってきて、ややもすると、私は四十三万トンくらいが適当だろうと言い、あなた方は五十万トンくらいが、抱き合わせもあるんだからとこうきょう言っておったけれども、自由化したらこれで押えられぬのではないか。そういう状態が四十三でん粉年度において起きないということは言えぬのではないかと私は思うわけです。  そうすると、これはどうしてもいわゆる総合的に検討した中で、結論は先になるにしても、どうしても国内産イモ類をつくらなければならない主要地帯において生産、加工していくということになると、やはりこのいまの体制を断ち切っていかなければならぬ。そうすると、これは現行農安法そのままで、いまの抱き合わせ販売体制そのままで三年も四年も持っていけるかどうか。一番きちっとするのは、コンスの原料を割り当て外貨に戻すということが、規制措置が一番きちっとすると思います、第一条件として。しかし、その他にも現行制度がないわけでもないわけですが、これらの問題はすみやがに検討して、私は四十四でん粉年度には間に合うように——ことしの場合はしかたがないとしても、少なくとも明年の十月一日ですか、でん粉年度の変わるときには新制度が実施できるようにしなければならぬ。  それからことしの場合も、きょういろいろここで需給上の問題も御意見を承りましたが、その下をくぐって多く入ってきた場合は、現行農安法において過剰になったときには、国内産でん粉の全量買い入れもやむを得ない。全量ということにはならぬと思いますが、買い入れをしなければならぬ。これは原則としなければならぬと思うのでありますが、しかし制度的に見て、やはりコンス原料を非自由化に戻せば、私は農安法の体制でいけると思うのでありますけれども、非自由化にせぬ限り、これは農安法体制で抱き合わせ販売で、何年もこの体制でもっていくということは、いかにあなた方が行政指導しても、それだけではこれはやっていけないと思うのです。抜本的な、もう一つの別な方法を考えて規制をしていかなければ、法律の根拠をもってある程度の規制措置をしていかなければいけないと思うのです。これはどういうふうにお考えになっておるか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 確かに御指摘の点は、現在及び今後にわたる非常に重要な問題だと思うわけでございます。農安法が二十八年でございますかできました当時は、そういうトウモロコシというようなものが大量に輸入をされまして、コーンスターチと用途が競合するということは、だれも夢にも考えていなかったわけでございます。国内産のでん粉の農凶によるいろいろな価格変動、需給の乱れというものをそういうものでカバーしよう、こういう考え方であったわけでございます。それがその後トウモロコシの自由化という事態がございまして、この当時におきましても、いまのような事態は考えていなかったと思うのでございますが、コーンスターチ工業の技術というものが非常に発展をいたしまして、現在のような状態に立ち至ったわけでございまして、現状におきます農安法プラス関税割り当て制度による抱き合わせというのは、いわば農安法だけでカバーできないところに若干の補強工作をした、こういう感じのものだろうと思います。もちろん、今後のトウモロコシの市況というものが、かなりわれわれが想定をいたしておりますような点に戻ってくる、こういうことでございますならば、これはそういう補強工作も当分は十分その機能を発揮するのじゃないかという気がいたしているわけでございますけれども、どうもそう楽観ばかりもしていられないような事態もあるわけでございます。  そこで、私どもといたしましては、ただいま先生が御指摘になりましたのとやや似た感じを持っておるわけでございまして、いますぐというわけにもなかなかいきかねるのでございますが、少し先行きを考えますと、いまの体制だけにしがみつかないで、もう少しほかに知恵の出しようがあるかもしれない。これは割り当て制ということもあり得るのでございますが、割り当て制というのは、御存じのようにガットにおきましては、特に国際収支が悪いとか何かそういう一般的な事情がありませんと、原則としては許されない措置でございまして、自由化されましたものを割り当て制に戻すということは、従来例もございませんし、ほとんど不可能であるというふうに考えますので、割り当て制をとらないで、事実上割り当て制と同じような効果を発揮するような何かシステムを考えなければならない、こういうふうに考えているわけでございまして、頭の中では一、二の考え方もあるわけでございますが、まだ御批判を仰ぐような段階には至っておりませんので、これは、現在農林省の中でもいろいろな関係の方に集まっていただきまして、いろいろ御意見を伺っておりますので、その結論といたしますところを基礎にいたしまして、何かそういうようなシステムを今後考えてまいりたい。四十四でん粉年度に間に合うようにというお話でございましたが、われわれといたしましては極力早くそういう姿を描きたい、こういう気持ちでございますので、もうしばらく御猶予をいただきたいと考えるわけでございます。

美濃政市日本社会党

○美濃小委員 私、もうこれ以上この問題は、やはりいまの御答弁と同じように一、二のことは頭に描いておるけれども、いまここでどうこうということを避けたいと思います。推移を見てまた別の機会に意見を出したいと思っておりますが、なるべく近くというのは、そうすると四十四年でん粉年度前にも実施できるようにしたいということですか。私の言っておるのは、何ぼおくれても四十四年度から実施できる体制を、こう言っておるので、その前にできるということは非常にいいことなんで、希望するわけなんです。そういう検討を終わらす時期の見通しをお伺いしておきたい。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 実は、来年度の関税制度をどうするかという当面の問題があるわけでございます。これは、現在の割り当て制度というのは一年限りということになっておりますので、当然従来の例でまいりますと、本年じゅうに関税率審議会を開きまして、そこで御審議を願った上で関税定率法の改正をするという、当面一つのそういった問題があるわけでございます。しかし、ほんとうから申しますと、このときに将来の姿が描けると一番いいわけでございまして、そうなれば次の国会でそういう趣旨の法律改正の提案ができるわけでございますけれども、残念ながらちょっとそれにはいささか間に合いかねるのじゃなかろうかというふうに感じるのでございます。  しかし、私どもが現在やっております研究会では、おそくとも年度内くらいには大体結論を出したいということで、それに基づきまして——もちろん年度内といいましても、できるだけ早い時期を期待しているわけでございますけれども、その結論がまとまりますならば、それに応じまして法律制定等のいろんな各省との折衝なり予算の作業に入るということでございますので、先ほど四十四でん粉年度には少なくとも間に合うようにというお話でございましたが、気持ちとしては、極力そういうことでやりたいと考えておるわけでございます。

草野一郎平自由民主党

○草野小委員長 兒玉末男君。

兒玉末男日本社会党

○兒玉小委員 いまの美濃委員からの質問と多少重複する点もあろうかと思いますが、できるだけ重複を避けまして、主としてカンショでん粉問題についてお伺いしたいと存じます。  農安法によりまして、十月二十日が価格決定の期限でありますけれども、昨年は十月九日に決定をされておりますが、今年は、当局としては大体いつまでに価格の決定ができるのか、その目安と作業状況についてお伺いしたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 本日の当初に若干、非常に簡単でございましたが御報告申し上げたわけでございます。本日いろいろ御審議をいただきましたので、御意見を十分考えまして今後の価格の姿を描きたい、こういう気持ちでございますが、大体今明日くらいに農業パリティ指数も最終的に確定をするというふうに聞いております。その数字が最終的な基礎になりますので、それをもとに最終的な数字の調整をいたしまして——もちろん現在でも、ある程度の予測値に基づいて操作はしているのでございますけれども、最終的な数字に基づきましていろいろな数字の確定をいたしまして、その上で関係官庁、まあ財政当局でございますけれども、財政当局と最終的な調整をいたしましてきめたい。  具体的にその価格決定の時点がいつになるかということは、実は今後の折衝の経過、過程にもよりますので、はっきりしたことは申し上げかねるのでございますが、一般的に、とにかく早くきめろということを従来いろいろ私どもも御要請を受けておりますので、一日でも早くきめたい。しかし、きょうというわけにもいかないかと思うのでございますが、かりにきょうあたりパリティが発表されるということでございますならば、明日以降できるだけ一日でも早くきめたい、そういうふうに考えておるわけでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉小委員 現在、すでに南九州におきましては出荷をし、すり込みも始まっておるわけでございますが、特に現地の状況等を勘案しますと、先般の関税定率法の改正の際に政府が予想しておりました例の二五%の、いわゆる禁止関税的な二次関税のコンスの輸入が多かったために、相当市況を混乱さしている。しかもそれが結果的には、まだ断定的なことは言えないにしましても、先般の当委員会における質問の中でも明らかにされましたとおり、約三万五千トンの持ち越しということが、非常に生産農民に対しては不安を与えておるわけであります。ですから、今回の価格作定に当たりましても、特に私は、関係農協等が相当前向きの姿勢でイモの買い入れ等に対処してもらわないと、せっかくの基準価格が作定されましても、それ以下において取引されるという危険性が多分にあるわけでございます。その辺の情勢をどういうふうに判断をされているのかお聞かせいただきたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 まあ一般的に需給市場が、確かにかなりむずかしい局面になっているということは事実でございます。私どもといたしてはでん粉行政といいますか、でん粉に対します行政の考え方といたしましては、国内産でん粉が国内において完全に消化され、それによりましてイモの基準価格が確保される、こういうのが第一の目的でございます。これは当然のことでございますが、そういう線に沿いまして、本年やや特殊事情みたいなもので三万五千トンほどの国内産でん粉が過剰というような状態になっておりますので、これが国内産の今後出回るでん粉の価格に非常に悪い影響を与えるということになりますと、これは農安法の趣旨も実現されないということになりますので、これにつきましてはいろいろな考え方があったとは思うのでございますが、農業団体とも御相談をいたしまして、私どもとしてはそれは当分たな上げにして、調整保管をいたしまして、少なくとも新しいでん粉が出始めて以後明年の春ころまでの間は市中にはそれは出さない、こういうことで、その三万五千トンのでん粉の処理につきましては、最終的に私のほうで責任をもってお世話を申し上げる、こういうことで現在たな上げをしているわけでございます。そういうことでございますので、これにつきまして直接農民の方に御迷惑をかけるということはないわけでございますけれども、今後のでん粉の需給事情を考えますと、なかなかむずかしいわけでございます。  そういうような事態におきまして、私どもは、やはりイモの基準価格が守られるということが最終的にぜひとも必要なことでございますので、これにつきましては、ただいま先生もおっしゃいましたが、関係の農業団体等にもお願いをしまして、ぜひともその基準価格は守るように努力をしていただきたい。そのかわりでん粉につきましては、私どもが最終的には農民に御迷惑をかけないような措置をとる、こういうことでいろいろお願いをしているわけでございます。今後いろいろな事態等があるいはあるかと思いますが、そういう事態に応じまして適切な措置をとっていきたい、そうして基準価格を守るようにしてまいりたい、そういうふうに考えておるわけでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉小委員 北海道のバでんの場合等は、その大半が干し粉でありますけれども、主産地である南九州の場合におきましては、大体六〇%以上がなま粉にたよっている。それで、先ほど御説明がありましたようにトウモロコシは非常に安い。そういう点等の含みもあって、特に今年度はより以上になま粉にたよらなければならないという現況から判断いたしました場合に、生産農民に対しましては決定的な打撃を与えられるような予想が十分に考えられるわけであります。その辺の関連について農林省の積極的な指導ということが必要であり、また農協等がその辺を十分考慮して対処しなければ、すべての犠牲が生産農民にかぶさってくる、こういう状況についてどういうふうな御判断をしていただいておるのか、この点再度お伺いしたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 先ほど美濃先生の御質問に対しましてお答えしたわけでございますが、でん粉の全体の需給につきましては、現在過剰になっております三万五千トンというものは、その供給量の内ワクとして実は考えております。したがいましてそれ以外の、たとえばカンでんにつきまして四十七万トン程度、それからバでんにつきましては二十三万トン程度、これは今後いろいろ変動するかもしれないと思うわけでございますけれども、その数字がそう違ったものでなければ、私どもは大体におきまして国内産でん粉は消化されるのではないか。もちろん、トウモロコシの価格がかなり下がっておりますので、妙なことばでございますが、いわゆるベトコンと俗にいわれております後発のコーンスターチの業者がございますが、こういう業者がそろばん計算をしまして二次税率でトウモロコシを入れてくる、そういうことになりますと、これはなかなか国内産でん粉の消化ができない。しかし私どもは、いまの事態におきましてはそういう事態はない。また、極力行政指導でそういう事態がないように指導しておりますし、現状においては、大体コーンスターチ業者もそういう線で協力するのではないかと実は考えておるわけでございまして、そういうことでありますれば、先ほど申した需要量が非常に少なくならない限りは、国内産でん粉も大体消化をされますし、それに応じまして、イモの基準価格も守られる、こう理屈としてはなるわけでございます。  ただ、一般的には過剰であるというような空気が非常に多いために、農協等が直接やっております場合には比較的少ないかと思うのでございますけれども、そうでない場合には、そう色よい値段ではイモは買えないぞというような空気があるのも事実なように私どもは聞いております。しかしながら、現在の農安法のシステムからいいますと、もしかりにでん粉が過剰でどうしても処理がつかなくなれば、これは政府買い入れをするというシステムになっておりまして、私どももそういう買い入れをある事態のもとにおいてはやらざるを得ないということも考えておるわけでございます。もしかりに基準価格を守れない場合には、でん粉は買い上げの対象に当然ならない、こういうことになるわけでございます。そういうようなシステムもありますので、私どもは、今後一そう指導を強化していくならば、一部の方が非常に悲観的に考えておられるようなことは必ずしもなくて済むのじゃないか。やや楽観的かもしれませんが、そういうふうな期待をしておりますし、またそういうふうな努力をしたいと考えておるわけでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉小委員 これからいよいよ価格の決定の段階に入るわけでありますけれども、特にそれぞれの生産者団体が要求価格を出しておるわけでありますし、農安法によって生産者代表の意向を聞くことにもなっておるわけですけれども、私はここで問題になる点をお伺いしたいのです。それは、全国のいも、でん粉主産道県農協代表者会議から出されました資料の中で、特にカンショ関係の「農家概況」というのを見ますと、十アール当たりの収量が本年度二千九百四十キロというふうに算定をしております。それから十アール当たりの家族労働時間は八十・四時間です。ところが、農林省の統計調査部の資料によりますと、これは全国平均でありますが、十アール当たりの収量は千九百九十二キロであります。それは別として、本日いただきました統計調査部の四十三年度のカンショ予想収穫量は、この資料によりますと、いわゆる主産県の十アール当たりの平均収量は二千百十キロであります。この点から考えましても、全国の農協代表者会議が出している反収の量との間に非常に格差がある。この反収を比較しました場合、農林省の統調の主産県九県の平均収量と比較しましてもあまりに格差が大き過ぎる。この点、私は今後価格算定の作業を進めていく上においてこれは十分考慮すべき点ではないかと思うのですが、この点について局長の御見解を承りたい。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 確かにいま御指摘のような非常な開きがございます。これは私の理解では、特に統計調査部なりあるいは農業団体が、そういうような意図を持って農家の選定をして調査したというわけでももちろんございませんで、結果といたしまして、どうしてもこの種の調査をやります場合にはかなり複雑な帳簿をつけていただく、そしてかなり手間のかかる作業をしていただくわけでございますので、相当いい農家でないと引き受けてくれない、こういうような実態があるわけでございます。どうしてもそういうようなやや上の農家に片寄るというのが、イモの生産費の調査だけではなしに、あらゆる農産物の調査に実はいつもつきまとっている問題でございます。ただ、イモの場合にはその差が非常に大きいという感じは私もいたすのでございます。  こういう資料を使います場合の見方でございますけれども、カンショでございますと、統計調査部が調査しておりますのは大体百五十戸くらいだったかと思いますが、その程度の農家ということで比較的数の少ない農家、そういうようなことでやや高目に出ているわけだと思うのでございますが、そういう農家であるということは十分に考えて生産費の結果というものをながめるということは、やはり必要なんではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉小委員 これはなかなか正確な数字は困難だろうと思うのですが、やはりイモ作地帯というのはほとんど経営規模が零細であり、しかも、反収を上げるための家族労働時間というものが、平坦地の場合は別としましても、いわゆる丘陵地帯等においては相当の労働時間を要する、こういう点等も十分ひとつ配慮していただきたいということを要望として申し上げます。  次に、歩どまりの問題でございますけれども、昨年は三十七・五キロ当たり二四%、三百六十円でございます。ところが、現実に宮崎、鹿児島県等におきましては、この十年の間に相当の品種改良等もやりまして、どこの農協を調べても歩どまりが二七%前後、おそらく二七%を下がるイモというものはほとんどないのじゃないか、こういうふうに実際現地のいろいろな資料をいただいても主帳しておられます。そういう点から考えますと、少なくとも政府買い上げの対象になる農協等のでん粉の歩どまりというのは明確に出ているわけでございますので、やはりこれに対応するスライド制ということは、私も毎年主張してきている点でございますが、これについてどういうふうに検討されておるのか、また、これから歩どまりの格差に対するアップをどういうふうに考えておられるのか、この点お聞かせをいただきたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 私どもも従来の委員会の質疑等をいろいろ拝見したわけでございますが、歩どまりの問題につきましては、従来から完全スライド制と申しますか、そういうものをとるべきであるという御議論があることは、私どもも十分承知をしているわけでございます。それから歩どまり自体が、たとえば昨年のでん粉の価格算定に使いました歩どまりは、カンショの場合が二四%でありますが、それが実際の歩どまりといいますか、これはいろいろ幅はあると思いますけれども、私どもの調査でも平均的な歩どまりが、二四%を大体二%程度上回っているんではないかという資料も実はあるわけでございます。そういう点から考えますと、本来から申しますと、でん粉の価格算定をいたす場合には、その歩どまりを適正なものに逐次直していくということは、方向としては、いささか否定できない方向ではなかろうか。ただ、それを現実にどの程度どうするかということになりますと、これはおのずからまたいろいろむずかしい問題がございますし、私どももいろいろ研究をしているわけでございますけれども、方向としては逐次そういう方向にいくべきではなかろうか。過去の傾向といたしましても、そういうような傾向になっているわけでございます。  それから、いまの歩どまりをイモの価格に適用いたします場合になかなかむずかしい問題がある。たとえばカンショとバレイショと比べてみますと、実際の取引の形が、バレイショの場合は比較的歩どまりに応じた取引が行なわれている。ところが、カンショの場合は必ずしもそうでもない。もちろん、歩どまりというものがある程度基礎になりまして価格がきめられているという要素は当然あるわけだと思いますが、現実の個々の取引では、必ずしも十分に反映していない点もあるように伺っております。  でございますので、そこいらのいろんな違いもあるので、一がいに適用するというのにはなかなか問題があるわけでございますけれども、基本的な考え方といたしましては、従来農林省といたして考えておりますのは、やはり歩どまりのスライドというのは、イモの需給事情等によりましてそれがあまり好ましくないような事態、ややイモが余っているような事態の際に、さっき先生が御心配のあれとして御指摘のありましたような点、たとえばことし等はそういう場合かと思うのでありますけれども、比較的イモの価格がさえないようなときに、業者がイモの価格を比較的安く買うというような傾向がありますときに、特にでん粉の含有量の少ないものについてはそういう危険が多いということで、下のほうにつきましてはスライドさせて、〇・五%について幾らというようなことをはっきりさせているわけでございますが、上のほうにつきましては、そういう必要が比較的少ないんではなかろうかということで、従来上のほうにはスライドをさせていないわけでございますが、その点につきましては、現状におきましては、特にこれを改めるという考え方はまだ持っていないわけでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉小委員 この点は、やはり今後論争の一つの基点になるものと私は考えます。二四%の基準から減るものはダウンする、しかし二四%をこえるものについてはプラスをしないという点は、理論的には矛盾があると私は思うのですけれども、現在のでん粉市況なりまた南九州におけるでん粉工場の形態等から考えて、私は非常に困難が伴うことはわかるわけでありますけれども、やはり品質改良等に努力している生産農民の立場ということをわれわれは十分考えるべきであると思うのです。もちろん、イモを買い上げるでん粉業者にとっては、多少でも歩どまりによるメリットがあるところが若干の緩衝帯となっていることは認めるわけでありますけれども、今後このカンショ価格の作定にあたって、基本的な点としてひとつ前向きの姿勢で取り組んでいただきたいことを、特に要望したいと思っております。  次の問題は、これは美濃委員からも質問があったところでございますけれども、やはり今日コンスの存在というものを考えないででん粉を論ずることはできないわけであります。現在、特にコンスの原料が五十六ドルという最低の状態にあるようでございますけれども、こういうふうなコンスの原料のトウモロコシの価格の状態というものがこのままで推移するのかどうか、この辺の状況についてお聞かせをいただきたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 本年におきましては、アメリカ等におきまする非常な豊作ということで、トウモロコシの価格が、たとえば米国産のイエローのものにつきましては、現在五十三ドル程度まで下がっております。実は昨年関税割り当て制度を改定いたします場合に、当時といたしましては、いろいろ想定されるトウモロコシの価格というものを検討したようでございますが、その当時といたしましては六十ドル、これは大体イエローではなくてホワイトを基準にして考えていたようでございますが、六十ドル程度が限界ではなかろうか、それ以下に下がるということは、どうも傾向として、従来の関係、いろいろ知識のある方の御意見を伺っても非常に考えにくい、こういうことで、六十ドルを基準にすれば大体いいのじゃなかろうかというふうなことでまいったわけでございます。ところが、当時の常識の範囲をいささか越えまして、現在はイエローで五十三ドルぐらい、ホワイトで五十六、七ドルというところまで下がってまいったわけであります。  今後どうなるかというのは、これは実は判定が非常にむずかしい問題でございまして、一年弱前には六十ドル以下はなかろうと考えたのがここまで下がったわけでございますので、そういう前例からいたしますと、今後の私どもの推測が一〇〇%妥当するかどうかは若干疑問があるかと思うのでございますが、やはり関係の業界の方の御意見、専門家の御意見等を伺ってみましても、大体の感じとしては現在が底ではないか、これ以上下がることは、いろいろコストとの関係等から非常に考えにくい、こういう御意見の方が非常に多いわけでございます。私どももそれに一〇〇%信頼していいとは思っていないわけでございますけれども、常識的には大体そういうようなことではなかろうかと思うわけでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉小委員 国内価格とこのコンスの関係についてさらにお伺いしたいのでありますが、先般の五十八国会で関税定率法の一部改正がなされて、二次関税としてキロ八円六十銭、四〇%の関税が課されているわけでございますが、それにいたしましても、もしトウモロコシ価格が低位にあるならば、当然この四〇%の二次関税の効果というものも非常に期待薄になってくるのではないか。先般の二次関税二五%の改正の前後のように、いわゆるベトコンがはびこる、こういう危険性が十分に私は予想されるわけでございますが、今後、いわゆる四〇%をこえる分のコンスの出回りということは全くないのかどうか、さらにまた農林省として国内産でん粉の完全消化、こういう立場等から考えます場合に、その辺の見通しはどういうふうに分析をされているのかお伺いしたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 確かに現在のトウモロコシの市況からいたしますと、予定されておりますような抱き合わせ制度がうまく運ばれるかどうかということについては、非常に疑問なしとしないわけでございます。ただ、私どもといたしましては、従来からコーンスターチ業者の方々ともいろいろお話し合いをしておりまして、もしかりに二次税率というものを使いましてコーンスターチをつくるということになりますと、これは日本のでん粉需給というものが大混乱におちいる。だからそういうことはどうしてもやめてほしい、そのためには、コーンスターチ業者としても成り立つような範囲内において、まあゼロ%のトウモロコシの割り当てを認めて、国内産のでん粉との抱き合わせ価格を適正なものに維持するので、そのかわりに二次税率で入るようなことは極力やめてほしい、こういう指導をしておりまして、現在までは少なくともそのとおりになっておるわけでございます。現在の価格で計算をいたしますと、製品価格であるいは千五百円以上くらい二次税率で買ったほうが安くなるという計算も出てまいります。しかしながら、もしかりにそういうようなことで入れました場合に、今後コーンスターチ業者としては、そのそろばんの限りにおいては有利なあれはあるわけでございますけれども、また一面では政府の保護を受けられない、こういうようなこともあるわけでございまして、私どもといたしましては、コーンスターチ業者が良識をもって行動する限りは、たとえそろばんで若干現在の抱き合わせ価格のほうが高くなりましても、二次税率でトウモロコシを入れてコンスの製造をするという事態は、私はないというふうに実は考えているわけでございます。  しかしながら、その価格差が非常に拡大をしてきますと、そういうおそれも出てまいります。そういうようなこともございますので、私どもといたしましては、今後のでん粉需給も考えまして、抜本的な策もあわせて検討をして最悪の事態に備えるということを、先ほど美濃先生の御質問に対してお答え申し上げたわけでございますが、そういうことを考えているわけで、現状におきましては、やや両面作戦みたいなことになるわけでございますけれども、そういう行政指導を強力にいたしまして、そのワクの中でやってまいりたい。また、その見通しは決してないわけではないと思います。ただ、そろばんだけで計算をすれば、あるいは二次税率で入れたほうがいいということも出てまいりますけれども、そういうことをやりました場合のプラスと、やはり政府のでん粉政策に協力をするということのやや長い目で見た場合のプラスと考えますと、やはり後者のほうがいいんじゃないかというふうに考えている業者のほうが、比較的多いんじゃなかろうかと私どもは考えておるわけでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉小委員 この点、局長の答弁にあったとおり、トウモロコシの価格がさらに六十ドル台に返った場合等には、おそらく二次関税によって輸入したものはとうてい太刀打ちできないということが十分予想されるわけでございますし、そういうような無用の混乱が起きないように、特に積極的な指導を私は強く要望したいと思っております。  次に問題は、大体これからの国内産でん粉の供給量というのは、いままでの統計から見ましても、むしろ減少よりも、その量は少ないにしましても、毎年多少増加の傾向にあるわけであります。大体本年度は、先ほど御説明があったとおり、カンでんが持ち越しを入れて五十万トン、バでんが約二十三万トン、こういう情勢から判断いたします場合に、今後の生産農民のいわゆる意欲といいますか、安心してイモ作に従事できるということを考える基本としては、どうしてもこれだけのでん粉はぜひ政府が責任をもって国内産の供給量として確保する、その長期の見通しというものをやはり確立する必要があるのではないか。少なくともお米の場合と違いまして、国内のでん粉の供給量というものの絶対量が不足しておるという状況から判断しますならば、少なくともカンでん五十万トンなりバでん二十四、五万トン、これだけの供給量は必ず政府が責任をもって確保する、この長期の見通しというものを立てることが、国内の生産農民に意欲を持たせる私は大きな基点になるのではないかと思います。この辺の対策については、どういうふうなお考えをお持ちかお聞かせいただきたい。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 私どもも、実はいま御指摘のように考えておるわけでございまして、今後のイモ作の見通し、これは単に傾向がこうなるということだけではなしに、こういう地域におきましてはイモ作にかわる適当な作物がないというような事態もございますので、そういうような事情も十分考えまして、将来の姿としてはこういうような意味の生産の姿を想定して、そういう想定の上にでん粉の生産量の見通しを立てまして、そうしてそういう国内産のでん粉につきましては、これは輸入原料からできますでん粉に先立って国内で完全に消化をされる、こういうことが当然大原則であるわけでございます。  ただその場合に、これはよけいなことかという気もいたすのでございますが、私どもといたしましては、そういう前提でやります場合に、どうしてもその国内産の価格が外国産の原料に比べて高くなる、これは避けられないと思います。しかし、その生産費の格差というものが将来非常に上がってくるというようなことになりますと、これはまたなかなかいろいろ問題がむずかしくなってまいりますので、私どもといたしましては、やはりそういうようなシステムなり将来の姿を考えると同時に、いまのイモ作については生産性を極力上げていく、あるいはでん粉の含有量の非常に多いような品種を極力育成しまして、そういう面でもちろん政府の何がしかのそういう保護助成策というのは要るわけでございますけれども、極力外国産のでん粉との格差を、少なくとも拡大しないような生産面におけるいろいろな努力というものが、今後非常に必要になるのではないか。そういう姿も見きわめまして、将来の生産なりでん粉の需給なりの姿を見きわめたい、そういうふうに考えておるわけでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉小委員 あと二点ほどにしぼって御質問したいと思いますが、五十八国会で、関税定率法に関連した暫定措置法が一部改正されたわけですけれども、これは三月末までの時限法でございますし、現況の状態から判断しますならば、当然再延長しなければいけないというふうに私たちは考えるわけでございますけれども、これについて当局側はどういうような見解をお持ちか、お聞かせいただきたい。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 先ほど申し上げましたように、現在非常にトウモロコシの市況が下がっているというような事態のもとで、将来あるべき制度というようなものを別途検討はしておるわけでございますけれども、当面は、やはり抱き合わせ制度というようなものを運用していくほかないのじゃないかという感じを実は私どもは持っておるわけでございますけれども、これは関税率審議会でいろいろ御議論がありまして、一年限りの暫定的な措置である、将来同じような事態を想定することは非常にむずかしいというような事態でございますけれども、率直なところを申し上げますと、そういう現在のような制度は、やはり当面は必要なんじゃなかろうかという感じを私どもは持っておるわけでございます。もちろんこれは今後大蔵省当局等とも御相談をいたさなければならぬわけで、まだ政府といたしましてそういう結論であるということは申し上げられないわけでございますけれども、私どもやはりでん粉需給という面をお世話申し上げている者といたしましては、そういうような武器は少なくとも必要である、そういう武器がないと、現状においてはほかにかわるべき手段がない、こういうふうに考えておるわけでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉小委員 次に、特に北海道等の場合におきましては相当徹底した合理化工場がつくられ、統合化されておるわけですけれども、南九州の場合等におきましては、非常に零細規模の工場がいまだに多いわけでありますが、今後でん粉工業の近代化、合理化というものは積極的に進めていきまして、そしてできる限り生産コストを安くするような方向に持っていくべきじゃないか、同時にまた、いわゆるなま粉に依存する度合の高いこの状態というものをやはり干し粉に変えていくような工場等の近代化、合理化ということが、きわめて必要ではないかと私は思うのです。これについて、やはり農林省としても積極的な措置をとっていくべきじゃないかと思うのですが、これについての局長の見解を承りたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 バでんにつきましては、合理化工場というような非常に近代的な工場に生まれかわってきているわけでございますが、カンでんの場合は、御指摘のようにかなり旧来の非常に零細、小規模な工場が多いわけでございます。そういうような点からいたしますと、今後これはやはり相当設備の改善をはかっていくということが必要で、私どもも従来金融面等におきましては、極力そういうお世話も申し上げているわけでございますが、これは、やはり今後はさらに一段と力を入れていく必要があるんじゃないかという感じを持っておりまして、実は先ほど申し上げました、農林省内で現在やっております研究会の場におきましても、一つの項目としてその問題は研究していくということになっておるわけでございます。  ただ、私どもそこのところが完全に割り切れておらない点がございますのは、カンショでん粉の工場の半分以上がなま粉で販売される。これは需給状態が非常に悪い場合に、たとえばそれは販売に非常に不利である、こういうような点があるわけでございますが、一方では製品のコストを非常に安くするという利点も実はあるので、そこいらを一体どういうふうに考えていったらいいのだろうかというようなことも、これはまだ私どもも十分結論を得ておりませんので、そういうようなことも含めまして、今後のカンでん工場の、特に設備というような点に着目したあり方、将来の姿というものを、ひとつ専門の方々の御意見も聞きまして見きわめたい、そういう気持ちを持っておるわけでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉小委員 最後に申し上げたいのでありますけれども、価格の問題は、現在私のほうの地元の市町村議会からも、現況のカンショの再生産確保という点等を含めて、三・七五キロ当たり五十円以上にされたいという決議が相当数来ております。もちろん、この価格算定についてはパリティ指数等の問題もあり、需給関係もあるわけでございますけれども、少なくともイモ価格の推移を見ましても、昭和二十八年に三十七・五キロ当たり二百八十円、歩どまり二〇%、それが昨年では三十七・五キロ当たり三百六十円の二四%。この価格の推移を見ますと、諸物価、生産費の高騰を考えるならば、ほとんど値上がりが実質的になされていないのと同様な状態であります。さらにお米の場合を比較しますならば、昭和三十年に石当たり一万二百五十九円であったものが、昭和四十二年には一万九千五百二十一円、実に九二%の値上がりを示しておるわけであります。しかもいも作地帯というのは、これ以外に転作のきかないという地理的条件、天候条件など、そういうような一つ宿命的な条件下にも置かれておるわけであります。そういう点等からも十分考慮されて、これからのでん粉工場等の近代化の問題あるいは生産体制の抜本的な改革など、そういう主体的な条件が整うまでの過程として、これらの諸団体等の要望を十分考慮されまして価格の決定に当たられることを特に要望申し上げまして、私の質問を終わります。

草野一郎平自由民主党

○草野小委員長 午後一時三十分に再開することとし、これにて休憩いたします。    午後零時三十七分休憩      ————◇—————    午後一時四十六分開議

草野一郎平自由民主党

○草野小委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  午前の会議に引き続き質疑を続行いたします。芳賀貢君。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 イモでん粉の価格算定の内容に入る前に、基本的な点について一、二お伺いしたいと思います  最近、政府としては食管制度の問題等を中心にして、特に農林省の内部にも相当の混迷があるということは察知できるわけですが、今回のイモでん粉の価格決定を前にいたしまして、農安法に示された米麦に次ぐ主要食糧としての国内生産のイモでん粉等に対して、今後どういう位置づけで対策を進めていくか、その点について局長から御答弁願います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 午前の御質疑に対しましてもお答え申し上げたわけでございますが、私どもは、農安法の趣旨にもありますように、日本の農作物の中でイモ関係というのはやはり相当重要な地位を占めるものである。特に地域的に考えました場合に、たとえば北海道の場合で申し上げますと、畑作の輪作体系といいますか、そういうような点からいいましても、これは欠かせない作物だ。私どもといたしましては、今後、たとえばビート等についてもさらに生産を伸ばしていかなければならないと思っているわけでございますが、そういうものとのいろんな組み合わせ等からいいましても、バレイショの生産というものは、今後やはり相当大きなウエートを持って北海道の農業の中での位置を占めるということを考えているわけでございます。  そういうような具体的な数字につきましては、実は現在作業中でございまして、私どもは、本年のなるべく早い時期にそういう将来の姿というものを具体的な数字で描きまして、それに対しまして今後必要な政府の施策を施していくというような基礎にしたい、こういう気持ちでおるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 そこで、先般西村農林大臣は総合農政の構想を打ち出したわけですが、それに関連して農林省のほうで、「昭和四十四年度農林漁業重点施策 当面講じようとする施策の第一次とりまとめ」なるものを出されておるわけです。この中を検討いたしますと、いま局長の言われた畑作地帯の主要食糧であるところの国内産のイモ類あるいはでん粉等の問題については、どこにも触れていないのですね。その点はどういう考えですか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 その文書の中にはあるいは十分出ていないかと思うわけでございますが、私どもはやはり米の状態が、これはいろいろな見方があると思いますけれども、かなり需要が停滞ぎみに推移している。従来米の反収は、技術の進歩等もあったと思いますが、かなり大幅に増加をしてきて、むしろ生産が需要をややオーバーしているのじゃないかという見方がかなりあるわけでございます。そういうようなときにおきまして、やはり今後需要が相当伸びていくという作物につきましては、極力生産面の施策を進めていく必要がある。特に、これはイモだけでなくて一般論にもなるかと思うわけでありますが、畑作につきましては、従来必ずしも政府の施策が十分でなかった。たとえば土地改良等の面につきましても、率直なところを申しまして、水田にほとんど大部分のエネルギーが費やされたという実情にあるわけでございまして、そういうような点から、今後畑作というものを相当力を入れて伸ばしていくような対策を考えたいということで、農林省の中で、私どもも農地局等といろいろ相談をいたしまして、ひとつ今年新規の施策として打ち出してまいりたいと思っておりますのは、畑作の基盤整備を少し強化したい。これは従来でも畑かんその他あるわけでございますけれども、さらにもうちょっとがっちりした柱を立てまして、いろいろ予算で検討しております数字では、大体二十億くらいの予算額を予定しておりますけれども、そういうようなものを基礎にいたしまして基盤整備を進めていきたい。  それからイモにつきましては、直接の政策といたしましては、これは従来地域特産農業推進事業というのがございまして、イモだけではございません、その他の特産物につきまして、いろんな生産のための施設の整備をするとか、あるいは流通のためのやはり施設の助成をするとか、そういったようなことをやっておるわけでございますけれども、こういうものもできるだけ強化をしていきたい。この中でイモのウエートは、おそらく一億数千万円であろうと思いますが、この地域特産農業推進事業の中では非常に力を入れている分野でございます。  それから、これは私どもの直接の所管ではございませんけれども、当然イモに対するいろんな試験研究、いい品種のイモをつくるというようなことにつきましても、これは農業試験場等あるいは県の試験場にもお願いしている分野があるようでございますが、相当額の予算を計上しておる次第でございます。非常に十分でないという御批判はあるとは思うのでございますけれども、私どもとしましては、方向としては、極力そういう生産性の向上あるいはいい品種の育成というような点に力を入れまして、さらには基盤整備を充実しながら生産の改善をはかっていきたい、こういう気持ちでいるわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 カンショでん粉については鹿児島、宮崎が主要な生産地域であるし、また、バレイショでん粉については北海道に限定されておるわけです。そこで、ことしの通常国会におきまして、いわゆる南九州の畑作振興の臨時措置法が新しく成立したわけです。それから北海道における従来からの北海道寒冷地畑作農業の振興法、通称マル寒法といっておるわけですが、これも相当抜本的な手直しの改正が行なわれたわけです。これらの地域はちょうどイモでん粉の主要な生産地域ということに符号するわけですから、せっかく国会で畑作地域の特殊立法を制定して、それがその地域の畑作振興の大きな推進力になるということをわれわれとしても期待しておるわけですから、その地域における畑作農業ということになれば、他にもいろいろ適応する作物はあるわけですけれども、やはりイモ類、それを原料とするでん粉は、将来においてもその地域の主要な農産物であるということに変わりはないと思うのです。ですから、従来の惰性だけでイモでん粉を取り上げるということでなくて、国の制度の中においても新しい変化が起きてきたわけですから、これらに対して積極的に取り組んでもらいたいと思うわけです。  午前の局長の説明でも、四十二年あるいは四十三年にわたってのイモでん粉類の需給の実績あるいは見通しから見ても、大体国内産のでん粉が四十三年度にはカンショでん粉で四十七万トン程度、バレイショでん粉で二十三万トン程度ということになれば、合わせてこれは七十万トンということになるわけです。百三十万トンの需要に対応するためには、残りの六十万トンを供給しなければならぬ。このうち、大体五十万トンに近い数量がコーンスターチ、あとは小麦でん粉とか輸入でん粉等を充当していると思いますが、そうすると、国内のイモでん粉の需要に対する供給力というものは、大体五五%程度ということになるわけですね。十年前は、国内のイモでん粉だけで十分需要を満たして、ある年は農安法に基づいて相当大量な政府買い上げを行なったこともあるわけですね。それが十年たった今日、五五%の自給率ということに低下したわけですから、これらの現実を踏まえて、今後需給関係から見た場合に、この程度の供給力で押えると考えるか、あるいは地域特産としての生産を十分振興して、そうして自給率を現在以上に高めるために政策努力をするのか、その点はいかがですか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 でん粉の需給の変化は、いま先生が御指摘になりましたようなことでございますが、私どもといたしましては、この問題は実はイモ作の問題の検討から入りたい、こういう気持ちを持っているわけでございます。といいますのは、これはやはりイモとその他のいろんな農産物、たとえば果樹でございますとかその他の野菜でございますとか、いろいろ畑作関係があるわけでございますけれども、その他の農産物の収益性という点をまずいろいろ考えてみる必要があるので、率直にいいまして、農家といたしましても当然従来もそういうことは現実問題としては非常に深刻に考えていたと思うわけです。非常に有利なものがほかにできるならば、そういうものをつくって農業所得をふやしたいということは当然の要求でございますから、そういうものは現実にいろいろくふうをしている。そういうことのあらわれが、従来のいろんな作付面積の変化ということに一つはあらわれているのじゃなかろうか。しかしながら、地域によりましては必ずしもそういうふうに身軽に転換できない農家もあるわけでございます。これは土地条件とか、気象条件とかあるいは労力事情とか、いろいろあると思います。  そういうようなことで、私どもは将来やはりイモ作地帯として、たとえば十年後にイモ作面積としてはこの程度の面積を想定すべきである、こういう数字が現状の分析なり将来の見通しを通じて出てくるのではないか。そういうふうに出てまいりましたイモにつきましては、これはでん粉に回るのが非常にウエートが大きいと思うわけでございますけれども、そこから出てまいりますでん粉につきましては、これは他の外国から入ってきます原料なり、あるいは直接入ってきますでん粉なりに優先して、当然適正な販路を見出すべきである。これは基本理念でございますが、そういうような考え方で考えていきたい。  そういうことは、まあこれはいろいろ数字を検討した結果でないと具体的な数字は申し上げかねるのでございますが、私どもは、やはりいまのでん粉の需給事情からいえば需要は今後も相当ふえる。それで、イモの作付面積あるいはでん粉の生産量をにらむと、いわゆる自給率といいますか、そういうものは低下をするということになるのではないか。自給率というものをどう考えるか、自給率というのはある一つのレベルに維持すべきである、こういう考え方も私は一面から見るとあるとは思うのでございますけれども、基本はやはりそういうことになるのではなかろうか。そういう構図が描かれました場合に、それならばそれに対してどういう政府の保護措置なりあるいは対策なりが出てくるかというのが次の課題でございますので、順序といたしましては、私どもはそういうふうに考えていったらどうだろうか、こういう気持ちを持っておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 局長に申しますが、きょうは大体一時間程度でやめる予定ですから、答弁についてもできるだけ要点だけにしてもらいたいと思います。  いま私が聞いたのは、今後のイモでん粉の自給度をどう考えるか、高めるつもりでおるか、あるいは少なくとも現状維持でこれ以上は後退させないようにするか、その点を明確にしてもらいたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 特に自給度をこの程度に維持したい、こういう考えがあるわけではございませんけれども、いま私が申し上げましたような考え方からいくと、自給率はやはり現状より下がるのではないか、こういうように考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 それはいまの自民党政府の政策によって下がるというわけですか。それじゃ政策的に下げるということになるのですね。そうでなくて、最近大体五%くらい、ここ三年くらいはこの需要が伸びてきたわけだが、去年とことしの場合には、需要の面においてはそれほどの伸びは見られないわけですね。しかし、将来にわたってそう急激に需要拡大ということもあまり考えられないと思うのですが、イモ作の場合は、生産政策あるいは価格政策等を適切に講ずれば、一定量の生産は計画的に確保できると思うわけです。政府として意欲的に自給率を高めようとすれば、これはできるわけですね。しかし、米と同じように今後押えるということになれば、これはまた押えることができるわけですよ。ですから、その政策の基調を、畑作農業の振興の中で結果的にはこれは自給力が高まることになるわけだが、そのように伸ばしていくのか、あるいは政策的にある程度抑制して伸びないようにするか、その点なんですよ。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 私どもは、積極的に自給率を下げるという政策があるわけではございません。ただ、いまのイモの生産の状況あるいは価格の状況等からいたしますと、これを今後大幅にふやすとかいうことは非常にむずかしいのではなかろうか。非常に高い価格で政府が買い入れをするとかそういうことをやれば、あるいはどうかわかりませんけれども、しかしながら、いまのでん粉の需給全体の中でそういうような方向は非常にむずかしい方向でございますので、現在程度の保護政策で十分であるとは毛頭考えておらないわけでございますけれども、おのずからそこには限界がある。そういうことからまいりますと、やはり他の有利な作物に転換するような地帯も相当出てくるのではなかろうか、こういう気がいたすわけでございます。  ただ、地域によりましてはなかなかそういうわけにもいかない地域もございますので、そういう地域のイモ作が成り立つような施策というものは、もちろんどうしても考えていかなければならないと思いますけれども、そういう考えで将来の数字を見通してみますと、やはり自給率は下がらざるを得ないのじゃなかろうか、こういう感じがするわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 次に、具体的な価格算定の問題に入りますが、第一の点は、これは昨年も一昨年も当委員会で問題にして相当議論をした点ですが、まだ未解決になっておるわけです。それは附録算式第一の問題ですね。政令による附録算式のパリティのとらえ方が、われわれが一昨年改正した農安法の趣旨と全くかけ離れておるということをしばしば指摘したわけですが、いままでこの間違った政令の改正が行なわれていないわけですね。今度は三年目ですから、この問題にことしは決着をつけてもらいたいと思うわけですが、この点はどうなさるつもりですか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 実は私も、従来農林水産委員会におきますいろいろな御質疑の会議録は拝見いたしまして、先生がおっしゃっております現在の附録第一算式の矛盾、非常に不十分な点というのは、確かにそういう面があると思うわけでございます。しかしながら、それならばこれにかわる非常に的確な、妥当な方法があるかということになりますと、どうも十分これならばいろいろな関係の方に御納得願えるような方式というのが、なかなか実は見つからない、こういう事情もございますので、私、実は六月からこの問題を引き受けることになりましていろいろ勉強はしてみたわけでございますが、現在までの段階では、まことに残念でございますけれども、実は政令改正までいく自信が持てない状況でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 現在のままの政令で計算すると、ことしはどうなるのですか。八月パリティが今明日に公表になるということを言っておるが、これもおかしいと思うのですね。食糧庁の企画課でやっておると思うのですが、きょう農林水産委員会のイモでん粉小委員会があるわけですね。ですから、価格算定上一番大事なのは、やはり前年度の政府の基準価格に対してパリティの上昇率を乗じて、その出た価格を基準にして、それに諸種の勘案事項を配慮するということになっておるわけですから、これは小委員会に間に合わぬというものじゃないと思うのですよ。  去年はいろいろ問題はありましたけれども、十月の七日に政府が決定して告示を行なっておるわけですし、やはりわれわれとしてはパリティがどうなるか、この用い方をどうするかということが一番重要な関心事ですからして、今明日といえばきょう、あすだから、午前もきょう、あすのうちに入るわけですね。こういう点は、食糧庁と園芸局が仕事が分かれておっても、これは必要なんだから、早く持ってきてくれということでできるのじゃないですか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 私どものほうも、イモの価格をできるだけ早い時期に決定をしたい、こういう基本的な考えを持っておりまして、食糧庁にもひとつパリティの数字はできるだけ早くしてほしいということをお願いしているわけでございますが、食糧庁のほうの作業の都合で、大体今明日くらい。私どもは、一日でも早く数字が確定することを希望しておるわけでございますが、いまのところではそういうような状況でございます。  それから、ちょっと御質問があったかと思いますので、御参考までに申し上げるわけでございますが、実は、私どもはいろいろ数字を現在検討しておるわけでございます。その段階で、やはりある程度の推定をしなければなりませんので、そういう意味でいままでの数字としましては、七月のパリティが最新でございますので、七月の数字を基礎にしていろいろ数字の検討をしておるわけでございますが、御参考までに申し上げますと、いまの附録第一算式でやりました場合に、七月の基準をとってやりますと、大体一・九%程度の上昇、こういう数字が出ております。おそらく八月もそう大きくは違わないのではなかろうかという気がいたします。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 そこに問題があるのです。たとえば、昭和四十一年産から改正法に基づいて、いわゆる附録第一方式が生まれたわけですが、四十一年の場合はパリティの上昇率が一〇二.七七ですね、前年度に対して。それから昨年は一〇一.六九、それからいま局長の言われたのを聞くと、また一〇一・九%ですから、これは決して正しいパリティの上昇率を表現したやり方でないと思うのです。こういう点はどう思っておるのですか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 いまの算式が、パリティの変化を非常に正確にあらわしているかという点については、若干御指摘のような点があるのではなかろうかという気もいたしております。  ただ、それならばどういうそれにかわる方式があるかということになりますと、先ほども申し上げましたように、前年の農水の委員会における芳賀先生の御意見等も実は拝見をしたわけでございますが、いろいろその他にも方式があり得るという気はいたすのでございますが、どれも非常に完全であるとは言い切れない。ただ、私どもが附録第一式、いまやっております算式に問題があるということは全く否定はいたしておりませんので、ある面では別に附録第二式なり、あるいはその他の参酌事項なりがございますので、あわせてそういうことも考えながら価格決定の資料として読む、こういうことをやることが妥当であろう、こういう感じを持っておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 農産物の中で一番厳密にパリティを用いているのは、何といっても食管法に基づく麦価格の算定ですね。これは法律の中に明確になっておるわけですからごまかしようがないのですよ。食糧庁が出しました四十三年度の麦価に関する資料の中でパリティ指数が出ていますが、この資料によりますと、毎年の年平均値を五年間比較してみますと、三十八年のパリティの平均値が一四五・七四、それから三十九年が一五一・六九、四十年が一五九・五一、四十一年が一六八・六二、四十二年が一七六・七七ということになっておりまして、三十八年の平均値を一〇〇とした場合、四十二年のパリティ平均値は、一〇〇に対して一二一・三ということになっておりますね。そうすると、これは年率にして五・二六の上昇を示しておるということになるわけですね。それからもう一つ近い例をとって、四十一年の年平均値が一六八・六二、四十二年度が一七六・七七ですから、四十一年を一〇〇といたしますと、四十二年の場合にはこれも五・四%の上昇率ということになるわけですね。ですから、毎年度の年平均パリティというものを年ごとに比較していくと、ここ五年間にしても、大体年率五%の上昇は示しておるわけですね、年によっては四%台のこともあるのですが……。ですから、これは農林省としても十分皆さんが承知しておるパリティの変動率ですから、やはり前年の価格に対して一年間にパリティの要素が変わって、的確に年五%なら五%上昇しておるということになれば、これはすなおにやはり価格算定上は用いるべきだと思うのですね。  それがいまの附録第一によると、十二カ月の平均ということになるわけですから、前の年あるいはそれ以前の平均値に対しての比較のしようがないのですね。そういうことですから、四十一年の場合には一〇二・七七、昨年は一〇一・六九、ことしも一〇一・九〇ということになって、これでは何にも意味がないのですよ。これは改正前の附録算式よりもずっと逆行しているということになるわけですから、こういう点は国会でわれわれが指摘するまでもなく、事務当局において四十一年、四十二度パリティの計算をしてみて、大きな矛盾と欠陥があることは皆さんが気がついているわけですね。ただ意図的にこういう適正を欠いた低いパリティ指数を用いれば、価格は上がらぬことは間違いないですよ。しかし、それだけにこういう変則なパリティを案出して用いるということは、これは邪道だと思うわけですね。  ことしから食糧庁から園芸局のほうにイモ、でん粉等については機構改革で移行したわけですから、生産から始まって今度は流通あるいは価格全体を担当するわけですから、いままでよりは一貫性があると思うわけなんです。せっかく奨励して農民が一生懸命生産したものが、政府の政令のつくり方いかんによって大きな不利益を与えるようなことは、これは園芸局長としてもとるべき方針ではないと思うのです。この点はことしぜひ明らかにしてもらいたいと思う。きょう農林大臣来ておりませんが、西村大臣がおいでになったって、しろうとだからわからぬのです。池田さんの場合には、これはもう皆さん専門家だから、大臣や政務次官や何かに言うよりはわかりが早いわけなんです。大臣や政務次官のようなしろうとに言ったって、これは理解させるだけで何日もかかるわけですからね。ですから、この際事務当局として、過去二カ年採用したいわゆる附録第一算式なるものは、欠陥があるということを認識された場合には、これは法律事項でないのですから、法律改正であれば国会でわれわれが改正できるわけですが、しかし、政令の場合にはこれは政府にまかしておるわけです。まかしてはあるが、法律の精神を全く逸脱してどんな政令をつくってもかまわぬということにはならぬわけです。  この農安法というのは、昭和二十八年にわれわれが農林水産委員会で議員立法でつくった法律でして、その聞しばしば改正しましたが、ごく近い改正は一昨年の改正で、法律の改正の内容はよくなったが、政府にまかした政令の改正が、法律の改正の効果を全く抹殺して、むしろマイナスの運営が行なわれているというのが現状ですから、この際ぜひこの附録第一の問題について、農林省として態度を明らかにしてもらいたい。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 芳賀先生の御指摘の点は、実は私どもも非常によくわかる点があるわけでございますパリティの変化のあらわれ方が、やや低目に出るという傾向も確かにあるわけでございます。私も実は六月にこの仕事を引き受けまして、いろいろ勉強してみたわけでございますが、御指摘のような点もございますので、何かこれに対して改正をして、こういう方式ならば皆さん方の御納得をいただけるというような方式があるだろうかということで、いろいろ内部では実は議論をしたわけでございます。具体的に一々あげることは控えさせていただきたいと思いますが、ある一つの方式をとりますと、それはそれなりの長所があって、いま御指摘の点はかなり改善はされる。しかしまた、どうも別の意味のマイナス面がある。たとえば、これは一つの事例でございますけれども、単月をとるという方式もあると思います。八月なら八月をとる、これは確かにそういう意味ではかなり端的にパリティの変化があらわれる。しかし同時に、これは月ごとのものでございますから、不安定という点はどうしても避けられない。そうすると、そこまでどうしても踏み切るというのにはいろいろ問題がありますので、なかなかそれもとれない。  これは一例でございまして、ほかにも従来御示唆がありましたような方式もいろいろ考えてみたわけでございますが、どうも私ども勉強が十分でない点もあると思うのでございますが、いますぐ政令改正にいくだけの自信がない。しかし、これは全くいまのものが一〇〇%妥当である、こういう感じで実は言うわけではないのでございまして、芳賀先生の御指摘になりました点も、実は十分理解をいたしておるつりでございますので、そういうような点も取り入れましたような方式でどういう方式があるかということは、いつもわれわれこの問題を扱う場合には念頭に置いているわけでございまして、すべて現在の方式で今後ともいく、こういうふうに割り切っているわけではございませんので、そこらにつきましては御理解をいただきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 ただいまの局長の答弁は、昨年、一昨年の食糧庁長官の答弁より相当まともな取り組みをしていることはわれわれとしても認めるわけですが、いずれにしても、パリティを基準にしてことしの基準になる価格をきめるわけですから、これはいま言われたとおり、それでは附録第一の欠陥を、あるいは附録第二とか生産費とかいろいろな事情、物価とか需給事情とか農林大臣の勘案事項とかそういうのがありますから、それを参酌してやってもらいたい。これはきまったあと分析すれば、いま局長が言われたような熱意が盛り込まれておるかどうかということは、あとでわかるわけですよ。しかし、毎年々々、来年もまたこの論議をするということは、われわれとしても避けたいと思いますから、この点は政令上の基本的な問題として責任をもって検討して、改正すべきものはするということで臨んでもらいたいと思いますが、その点はいかがですか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 極力御趣旨のような線に沿って努力してみたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 次に、生産費の関係についてですが、午前中作物統計課長から若干の説明がありましたけれども、昨年の場合におきましても、前年度の統計調査部の生産費、これを物価修正をして決定年の生産費に当てはめるということをやっておるわけです。ことしの場合はその作業はできたのですか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 これは前年の生産費、統計調査部の結果を基礎にいたしまして、その後の物価変動等を織り込んで、まあ本年産の生産費の推定をするという作業でございまして、私どもの内部では、いろいろ数字は検討しているわけでございます。  ただ、これはいろいろ、たとえば金利につきましてどういう見方をするかとか、これらはいわば一つの考え方の問題にもなるわけでございますので、こういう点につきましては、現在私どものほうで数字を検討いたしまして、まあ財政当局等とも調整をする必要があるわけなので、最終的な数字ということはちょっと申し上げかねるわけでございますけれども、ある程度の試算をしたものはございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 昨年は、記録にもありますが、こういうことになっておるのです。つまり、四十一年の統計調査部の生産費調査を基礎にして、その場合の統計調査部の十アール当たりの収量は二千七十六キロということになっておるわけです。昨年は相当豊作でありましたので、それを反映させるために二千七十六キロを二千六百七十二キロにこれを修正をして、そして二十二円七銭という価格を求めておるわけです。最初からもう四十二年の生産費の中においては、説明にもありましたとおり、調査農家の平均反収は二千七百キロ台になっておるわけですから、前年とことしはどうなるか、まだバレイショについて収穫高が判明しないので断定はできませんが、おそらくこの二千七百キロを上回るようなことはないんじゃないかと思うのです。そうなると、逆に今度は圧縮した修正をしなければならぬということになると思うので、その辺の作業をどういう方針で進めておるか。

渡邊文雄農林省蚕糸園芸局砂糖類課長

○渡邊説明員 お答え申し上げます。  四十三年の予想収穫高が現在わかっている段階でございますが、それに基づきまして昨年とほぼ同じような方式をかりにやってみますと、先生いま御措摘の数字よりはやや小さ目な数字になるのではないかという感じでいま作業をしております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 それは大体わかるんじゃないですか。

渡邊文雄農林省蚕糸園芸局砂糖類課長

○渡邊説明員 前年の四十二年産の生産費対象農家の実績が二・七二九トンというふうに出ております。それから今年産の平均反収予想収穫段階におきます全道の平均反収は二・四六トンというふうに出ております。過去三年間の生産費対象農家の反収と、全道の平均反収との差を見ますと、九・六%程度生産費対象農家のほうが高い。そこで、ことし予想されております二・四六トンというこれは予想収穫段階でございますが、その数字にそれを乗じますと、二・七トン弱の数字が私の手元に出ております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 とすると、百キロ当たり、あるいは三十七・五キロでどういうことになりますか。その生産費の価格ですね、告示する価格じゃなくて。

渡邊文雄農林省蚕糸園芸局砂糖類課長

○渡邊説明員 お答えします。  昨年と同様に前年の実績の生産費の中で、物財質的なものを経営パリティのアップで約七%ばかりアップをしまして出てきました生産費を、ただいま申し上げました二・七トン弱の反当収量で割りますと、トン当たり六千五百七十円ばかりの数字が一応算出されます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 三・七五キロでは幾らですか。

渡邊文雄農林省蚕糸園芸局砂糖類課長

○渡邊説明員 二十四円六十銭ないし七十銭であります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 この場合は、自家労賃はやはり日雇い労賃になっておると思うのですね。ことしの日雇い労賃はどういうことで算出するのですか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 これは従来の方式でございますが、その調査をやっております地方の農業の臨時雇い賃金、これを労働時間に乗じて自家労賃を出す、こういう従来の方式でやっておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 いや、それはわかっておるし、毎年これは不当だということで議論をしております。ですからことし、四十二年のいわゆる統計調査部の生産費を、このイモ類の価格決定の場合にこれを修正して用いるわけですからして、その中の自家労賃というものを、たとえば男女込みでどういうふうな金額にしてあるのかということについて……。

渡邊文雄農林省蚕糸園芸局砂糖類課長

○渡邊説明員 一日八時間といたしまして、千六十二円ばかりになります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 これは一時間幾らですか。

渡邊文雄農林省蚕糸園芸局砂糖類課長

○渡邊説明員 百三十二円八十銭でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 これは統計調査部にお尋ねしますが、最近の農業の日雇い労賃にしても、一日千六十二円程度では働いている者はないんですね。安くて一日この倍ですよ。春の農作業とかいまやっておる収穫作業の場合、地域差は若干あるにしても、全国的に大体二千円程度だと思いますね、一日。そうじゃないですか。

多田誠農林省農林経済局統計調査部経済調査課長

○多田説明員 農業の日雇い労賃の調査はいたしておりますが、田植え時期とか稲刈り時期というような時期に当たります賃金は、いま先生おっしゃいましたように、非常に高い賃金もあります。ところが、農作業全体の平均賃金というのは、先生のおっしゃったほど高くはございません。これは年次別にも月別にも公表しております。ただいま問題になっております北海道の四十二年のバレイショの生産費に算入されております平均の一時間当たり単価は、これは百二十四円でございます。そんなわけでありまして、作業全体を通じますと、それほど高くはございません。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 それでは一日千円で農林省であっせんしてくれますか。それで供給してくれるならいいですよ。実際春のまきつけの作業とか、いまやっておるバレイショあるいは稲の収穫作業、これが中心でしょう。あなたのところの四十二年の生産費の内訳を見ても、十アール当たりの労働時間は相当減少しているわけです。だから、労働消費の大半は春のまきつけの作業と秋の収穫作業ですね。その中間は、人力によるところの作業というのはそれほどないのです。そうなると、まきつけと収穫期の、いま経済調査課長の言われた一日二千円台、これがほとんどの賃金ですからね。それをあなた、半分の千円ということになると、これはえらいことになるのですよ。ですから、そういう安い賃金で豊富な労働力を農村に供給してもらえるのであれば——これはどこへ申し込めばいいかわからぬですけれども、これでは実態と大きく隔たりがあると思うのです。そういう妥当性のない自家労賃というものを生産費の中に計上して、いかにもカンショあるいはバレイショの生産費が百キロ当たり何%減少したというようなことは科学性がないと思うのです。こういう点は園芸局長として、これは全く実態と違うわけですから、千六十二円なまのままで採用して、法律に定められてある生産費を、これはやはり勘案事項になるわけですから、それを取り上げるかどうか、この点はいかがですか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 先生の御指摘になりましたような実際の事例といまの数字と比較いたしますと、感じとしてどうも数字のほうが低いのじゃないかというようなことになる場面もかなりあろうかと思います。ただ、やはり統計調査部の数字というのは特別の意図を持ちませんで、まあ一般的な方法で調査をすればそういうことになるということで、どういう点でそういう食い違いができておるのか、私どもも実は十分よくわからないのでございます。いずれにしましても、私どもも非常に高い場合があることは承知しておりますけれども、やはり具体的なデータとして使うということになりますと、統計調査部の数字以外によるべき的確な方法がない、こういうことになりますので、事例としては確かにそういう御指摘のようなところもあるかとは思いますが、一般的なデータとしては、ほかにどうも方法がないのではなかろうかという感じでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 バレイショの場合は、原料バレイショは北海道だけに限定されておるわけですね。私の場合は北海道でもあるし、主産地の農協の組合長も長年やっておるわけですが、農村では、北海道においてももう労働力が非常に不足しておるのですよ。ですから、農業協同組合等が中心になって地元における日雇いの労働力をできるだけ安定的に確保して、そして農家の作業に支障のないような、そういう農協自身の努力もわれわれはやっておるわけです。そういう中で、最近における一日当たりの賃金がどうなっているかということは、これは一番よく私がわかっておるわけなんですよ。それにもかかわらず千円ということになると、では北海道のどの地域で一日千円の臨時労働力が雇えるかということになるわけなんですが、これは抽象論じゃないのですよ。これは実態と全くかけ離れておるわけですから、せっかく統計調査部が熱心な調査をやるということであれば、事実認識を改めて、やはりどのような資料にそれを採用しても間に合うというものでなければいかぬと思うのです。これでは生産費調査に基づく価格の算出ということにならぬと思うのです。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 先生の御指摘の気持ちはわかるのでございますが、どうも的確に、それならばこういう方式をとるというようなデータも、実はないわけでございます。まあ実際の実感とこの数字の食い違いというものがどういう点に基因するのか、私どもも調査の実際に触れておりませんので、多少わかりかねる点があるのでございますが、あるいは一つの理由といたしまして、これは私の全くの推定でございますので、そうでないという御批判があれば、これはもう主張するつもりはございませんけれども、たとえばこの調査の、いま申し上げましたものは男女込みの賃金である。そういう意味において、どの男の賃金をおとりになって議論をされておるのか、あるいは一般論としてされておるのか、そこいらがよくわからないのでございますが、あるいは男から見ると、若干低過ぎるというようなこともあるのかもしれないというような気がいたします。それから、先ほど統計調査部からお答えがありました特定の時期をとると確かに低い。しかし、年間といいますか、比較的安い時期もあるので、まあそういう時期も考えると必ずしもそうでもない。あるいはいろいろな、労働時間の長さというようなことも関係いたすかと思うのでございますが、ちょっと的確にお答えするあれがないので、私どもといたしましても、一応公に公表されております数字を使う以外に、実は他に方法がないというのが率直なところでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 いずれにしても、昨年の四十二年の場合は、生産費による価格が二十二円七銭、これは三・七五キロですね。それがことしの場合には、約一〇%程度アップになって、二十四円六十銭ということになっておるので、去年よりはある程度これは妥当性があるかと思いますが、しかし、自家労賃の部分を適正に修正すれば、これは大体通りのいいものになると思うわけです。この点だけを指摘しておきますから、あとで十分の検討をしておいていただきたいと思います。  それから、いま私が言いました基準となるパリティの価格、それから農林省で行なう生産費の調査、そのほか需給事情とか、物価の動向とか、あるいはまた価格算定上必要な事項がそれぞれありますが、私の判断では、いずれの要素を取り上げても、昨年よりも価格を引き下げるような要素になるものはいずれもないと思うのです。ですから、もし池田局長のほうで、この点は引き下げの要素になるというような点があれば率直に説明をしてもらって、納得のいかない場合には若干の議論をいたしたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 非常にせんさくをいたしますれば、引き下げの要因はないとは言えないわけでございます。たとえば、いま数字を申し上げました生産費で見ますと二十四円何がし、これは低いとかなんとか、それはいろいろな計算方法の問題はあるかと思いますが、それと、たとえばイモの原料基準価格というものを昨年と比べてみますと、それよりか生産費のほうが低い、そういうような意味では引き下げの要因があるという意見も、それはあろうかと思います。しかし、一般論として申しますと、生産費も昨年よりは上がっている、それからパリティの点も上がっているというような点から申しますと、引き上げ要因が非常に強い。  ただ、附録第二式の関係になるわけでありますが、非常に豊作でございまして、生産量が多くて市場に出回る量が多いということから申しますと、これは若干のマイナス要因になるかと思うのでございますが、同時に、これは物価の上昇も考えるということでございますので、そこいらを考えますと、全体を総合しまして、やはり引き上げという感じが強い、こういうふうに考えておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 それでは引き下げになる要素はないということですね。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 全くないとは申しませんけれども、常識的にすらっと考えれば、引き上げ要因が支配的である、こういうふうに考えるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 この点は大事な点で、きょうの小委員会のあとで、さらに決定前にもう小委員会を開くゆとりがないんですよ。だから、大事な点ですからはっきりしておきます。  いま局長のお話では、生産費調査による金額が、昨年のバレイショの三・七五キロが二十六円五十銭、それから見ると、これは二十四円六十銭だから若干安いと言われたが、それは違うんですよ。昨年は生産費調査による価格は、修正して二十二円七銭だったんですよ。ですから、これは農林省の生産費調査のやり方に問題があるので、いま言ったとおり日雇い労賃の問題とか、それから十アール当たりの反収にしても、これは調査農家の平均反収を基礎にしておるわけですから、その実収高と見ると、どうしても大体十アールで二百キロくらいの差が常にあるわけですね。ですから、そういう点を適正に勘案すると、去年から見て、この生産費の関係は一〇%以上上昇しているということになるわけだから、もし上昇率を一〇%でいえば、これは相当の引き上げということになると思うわけです。  それから供給力の関係にしても、とにかく国内の総需要量が百三十万トンということになれば、それに対してバレイショが二十三万トン、カンショが四十七万トンですから、国内の需要量に対するいわゆる農安法にうたってあるところのイモでん粉の供給量というものが、供給過剰というような傾向は全然ないわけですね。昔は国内のでん粉だけ過剰傾向が出て、ある年にはカンショでん粉、バレイショでん粉合わせて十万トンぐらいの政府買い入れをやったこともあるわけですが、いまの需給事情ということになれば趣が違うわけですね。ただ、輸入原料によるコーンスターチが国内でん粉を圧迫しておるわけですから、四十二年産にしてもカンでんが三万トン、バでん五千トンが繰り越しの状態になって、これは買い上げ発動前の凍結ということで、市場に対してこれは凍結しておるわけですから、イモ類の生産量が昨年より若干ふえたとしても、いわゆる価格算定上の需給関係から見て、マイナス要素になるというようなものではないと思うんですよ。  それから農林大臣の勘案事項にしても、冒頭に私が尋ねましたとおり、今後イモでん粉の生産を政策努力で抑制するということであれば別であるが、適切な畑地振興の政策を進めるということになれば、むしろこれ以上生産が減退しないような、そういう数値というものを農林大臣の勘案の中で加えるべきだと思うのです。それらの点に対してはどう考えますか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 今後生産をむしろふやしていくといいますか、こういうような観点から、何がしかのプラスアルファ的なものがあってもいいじゃないかという御議論かと思うわけでございますが、私どもも、全くでん粉の需給というようなことを考えませんでイモの価格というものを考えますならば、やはり私どもも農林省の役人で、農業所得というものは極力ふやしたいという感じを持っているわけでございますから、実は先生のおっしゃいますような御意見に賛成をしたいわけでございますけれども、しかしながら、まことにむずかしいことには、御承知のようなでん粉全体の問題がある。これは先ほども申し上げましたように、私どもは国内産のでん粉は優先的にとにかく適正な価格でさばかれるような措置は最小限度講じたい、こういう気持ちは持っておりますけれども、とにかく全体の事情としては、かなり外国産のトウモロコシの価格が下がりましたために、むずかしい情勢になってきているわけです。そのむずかしくなってきているということを、全部そのまま農民の所得にはね返らせるというようなことは毛頭考えておりませんので、これはやはり農安法の趣旨に従いまして、法律で定める線に沿ってきめたい、こういう気持ちを持っております。  そういう意味で、さっき先生の御質問に対しましては、引き上げ要因が正直なところを申し上げて支配的であるということを申し上げたわけでございますが、いまのでん粉の需給事情からいいますと、さらにそれにプラスをしていくということは、現実問題として非常にむずかしい。気持ちとしては私どももそういうふうにしたいという気持ちはありますけれども、その点については、農家の方々にもがまんをしていただかなければならないような背後のでん粉事情ではなかろうか、こういう感じも一面では持っておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 その点は局長おかしいですよ。いままでの答弁はなかなかまじめで好感を持てるわけですが、でん粉のいまの需給事情から見て、何か逆算して原料価格を押えるような、そういう考えがあるのですか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 特に原料価格を押えようとかなんとかいう気持ちは毛頭持っておらないわけでございますけれども、しかし、そういうような事情にあるということは一応前提にして考えませんと、もしかりに法律が、農安法が定めております線にさらにプラスアルファを加えるというようなことになりますと、いまの仕組み自体が、率直なところを申し上げてパンクをする可能性がある。将来さらに妥当な仕組みを考える、検討中であるということは申し上げたわけでございますけれども、当面はいまの仕組みで若干の期間はやっていかなければならない事態でございます。その場合に、そういうような点でいまの仕組みが維持されるということも一面においてはやはり考えざるを得ない。それだから、法律がきめております線を値切ろうとかなんとかいうことを言っておるわけではございませんけれども、やはり経済事情とかその他需給事情とかいうことの中には、そういう要素も入ってくるのではなかろうか。しかし、法律の規定はパリティが基準でございますから、それが優先するのは当然でございますけれども、その他の勘案事項の中には、やはりそういう要素も入ってくるということは、否定できないのではなかろうかと考えるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 それで結論的にいえば、カンショ、バレイショの価格は去年よりもどうしても上がる要素ばかりだから、上がるという見通しが持てるわけですね。ですから、その原料であるイモ類の価格がまずきまって、その価格を原料としてでん粉の生産が行なわれるわけですからね。この点は法律は明確なんですよ。まず原料の基準価格をきめる。政府がきめた原料の基準価格を基礎にして、でん粉生産に費消した原料代、それに圃場からでん粉工場までの原料運賃と、それから製造に要した一切の経費、そういうものを積み上げて、結局カンショでん粉、バレイショでん粉の政府買い入れ基準価格というものがきまるわけですから、これは純粋に積み上げ方式ということでいくわけですから、逆算する余地がないのですよ。しかし、なかなか油断がならぬですが、池田さん正直な男だから信用しますけれども……。  だから、原料が上がり、加工経費もそれぞれ物価高、人件費の高騰等で上がっておるわけですから、やはり原料代の値上がりと並行してでん粉の買い入れ基準価格も上がるということは、これは法律があるわけなんだから避けがたいと思うのですね。そういう点について、いろいろな障害とか困難な事情はあると思いますが、とにかく、最近政府は食管法も根本的に改悪するとか、やれ農安法ももう少し弱くしなきゃならぬとか、一切の農業保護の制度というものを根本から弱体化させるという、そういう気配が非常に強いわけですからね。特に園芸局がかかえておる農産物価格安定法というのは、これは堅持どころじゃなくて、積極的に完全な運用をやるということでやってもらいたいと思いますが、そういう決意でおやりになりますか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 私どもは、基本的には事情の許す限り農業所得を高めるというような観点から、法律の規定に忠実に価格の決定をしたい、こういう気持ちでございますけれども、ただ、先生いまおっしゃいましたことは、実はイモの価格がかりに上がるといたしまして、それならばでん粉の価格はそのまま上がるかというと、これは必ずしもそういくとは限らないように私どもは思うわけでございます。  といいますのは、問題が一、二あるわけでございますが、一つは、歩どまりをどう考えるかという問題がございます。これは午前中も若干申し上げたわけでございますが、現在採用しております基準歩どまりというのは、若干現実より低いところをとっている。だから、これは方向としては逐次——一ぺんにということを私一つも申し上げるつもりはございませんけれども、逐次現実に接近をすべきではなかろうか。一ぺんに接近をいたしますと、これはいろいろ混乱を起こしますので、そういうことは考えておりませんが、逐次接近をすべきではないか、そういう点が一点ございます。  それからあとは加工費、運賃等の問題でございますけれども、実はその加工費は、物価が上がるとすべて上がるというわけには必ずしもいかない点がございます。いかないというとおかしいのでございますが、現実の調査の結果にもよるわけでございますが、北海道等におきましてはかなり工場の合理化が行なわれている。これは私、でん粉関係の工場の方が非常に御苦労になった点のあらわれではないかと思うのですけれども、ある種のものはかなり節減がされているという経費もございます。だから項目から見ますと、むしろ前年よりか、一般の物価は上がったけれども、加工費の内容としては減っている分野がかなりあるわけでございます。  そういうものをいろいろ考えてまいりますと、最終の結論として、でん粉の価格も常に上がるというふうに先生いまちょっと御期待になっているような印象を受けたのでございますが、必ずしもそうもいかない、こういう事情が実はあるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 いや、その点は私も心配になったので聞いたのですけれども、北海道のでん粉工場の合理化は確かに進んでおるですよ。しかし、操業期間が大体三カ月ですからね。一年十二カ月のうち三カ月もこれは稼働しないわけですから、操業度ということになれば、企業としては一番の悪い条件に置かれておるわけですね。しかも、短期間に五十万俵とか百万俵あるいは二百万俵の原料イモを処理するわけですから、それに投ずる設備費が過大投資のような形になるわけですね。私のところの合理化工場は、ことし製品が大体一万トンは優に出るわけですけれども、それに対し設備資金が約四億投下されておるのです。ですから、でん粉一万トンの製品を供給するのに四億円の設備投資というのは、普通の常識で見ればこういうものは営利性があるということにはならぬ。しかし、これをやらなければ北海道で生産されるイモ類の処理ができないわけですからね。確かにでん粉の回収率も従来工場よりは上昇しておるし、能力も上がっておる。ただ、その採算性ということからいけば、これはまだ問題があるんですよ。合理化工場が必ずコストダウンが行なわれておるかということになれば、そうでない面が幾多あるわけです。これは一昨年からわれわれが委員会で提起しまして、新しい合理化工場を中心とする加工費とか運営の面に対して、農林省といわゆる製造業者である農協側において共同の調査を行なって、共同調査の結果を基礎にして適正な加工経費というものをでん粉の価格算定上に使うべきであるということで、これはいま行なっておるわけです。去年の決定されたときの委員会において、私は大口食糧庁長官に、その資料がまとまっておれば出してもらいたいということを要求したわけですが、昨年はまだ十分の整理調整がついておらないので、後刻資料として提示しますということで終わっておるわけであります。  だから、合理化でん粉工場が全体の支配力を持っておるからといって、直ちにそれが加工経費が低減されるということには通じないんですね。将来は徐々にそうなるかもしれぬが、とにかく合理化でん粉工場ができてまだ数年にしかなっていないわけです。だから、この点はいろいろな角度から十分調査検討を進めないと、従来工場よりもでん粉回収率が上がっているから、それだけを根拠にしてでん粉は据え置くというようなことでは、今後特に南九州等における工場の近代化なんかは進めるわけにはいかぬと思うのです。これは非常に大切な問題ですから、もう一度明確にしてもらいたい。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 加工費につきましては、いま御指摘のように農業団体との共同調査ということで、同じ対象につきまして、特に北海道の場合はそうでございますが、調査をしているわけでございます。そういうことで、内容的には私ども加工費の内容を特に操作をするとかなんとかいう考え方は毛頭ないわけでございます。ただ、現実問題といたしまして、工場等でいろいろ非常に御苦労されたんだと思いますが、工場のたとえば一般管理費というような分野が、非常に節減が行なわれるというようなこともどうもあるようでございます。農業団体の数字が外に出ておりますので、私、それも見ているわけでございますが、それを見ましても、たとえば支払い利息をどう見るかというような、いわば今後の方向に関する問題もございますので、一がいには言えないわけでございますが、費目によりましては、前年に比べましてかなり下がっている費目もあるはずでございます。  そういうようなことがありますので、これは現在私どもも最終的な加工費として確定したものはまだ持っていないわけで、いろいろ数字の検討もいたしているわけでございますけれども、一がいに一般的な物価上昇なりあるいは賃金の上昇なりの結果として、加工費が当然ふえるというわけには必ずしもいかない面がある。ただいま先生のお話がございましたいろいろな設備費というものは、当然償却の面なりあるいは支払い利息の面なりで、この加工費の上に逐次あらわれてくる性質のものであるというふうに思います。たとえば、ここ一年ぐらいの間にやったものはあらわれないという点はあるいはあるかもしれませんけれども、そういうものは数字の上ではいずれにしてもあらわれてくる性質のものでございますので、そういうものを十分検討して、適正なものとして確定をした上でわれわれは作業していきたい。  大体方向としては、バレイショでん粉につきましては、農業団体のおやりになっている結果とそう違わないと私どもは思います。カンショは、農協以外の業者がかなりあるわけでございますので、若干食い違いますけれども、傾向としてはそう違わないと思います。したがいまして、まだ最終的な数字の詰めばいたしておりませんが、歩どまりの点等を引き上げるということになりますれば、いまの加工費の傾向とにらみ合わせて、必ずしもイモが上がったから常にでん粉価格も上がるというわけにはいかない場面もあり得る、こういうふうに御理解いただきたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 あと、当面した二、三の問題だけで質問を終わらせますが、ことしの場合は、コーンスターチ対策というものは一番重要だと思うわけですね。もう新しいでん粉の生産が進んでおるのに、これの市況が昨年の政府の買い入れ価格を下回っているものですから、消流が進まないのですね。この点はいままでと全く違った現象だと思うのです。ですからそういう状態が長く続けば、いま局長の言われたことと別に、現物の保管がたいへんなわけですよ。とにかく米が優先保管ですから、その次にでん粉ということになれば、保管倉庫を十分用意することは容易でない事態ですね。それから生産者自体に対しては、政府のおきめになる原料イモの価格は、暫定払いでも何でも合理化工場が支払いをしないと、でん粉が売れるまで待ってくれというわけにはいかぬから、そういう分は全部金利の形あるいは保管料の形で従来よりも経費として非常にかさんでくるわけですから、どうしても農林省として国内のカンショでん粉、バレイショでん粉の円滑な消流が進むように、ぜひ行政的に指導してもらいたいと思う。  それには、どうしてもコーンスターチ対策が一番大事ですが、昨年、一昨年の例を見ましても、たとえばこのコンスの輸入の割り当てにしても、農林省にしても大蔵省にしても、非常に甘い判断で割り当てをしているわけですから、それにコンス業界が便乗してどんどん設備の拡張をやって、いまでは百万トンぐらいの設備能力を持っているということになるわけですが、この点局長は先ほど、二次関税によるところの輸入はいまのところはない、だから、今後も適切な行政指導でコンスメーカーに協力を求めていけば、二次関税の障壁を乗り越えて無制限にコンスが生産されるようなことはないだろうというような見通しです。この点は、農林省の行政指導というものをわれわれ信頼しますが、もう少し国内でん粉の販売が順調にいくような点についても、一そうの努力をしてもらいたいと思うわけです。  それで、あとで小委員長から小委員会の結論が出ることになっていますが、たとえばでん粉の用途にしても、ブドウ糖の用途に供する場合は、砂糖価格安定法二十七条に基づいて、ブドウ糖の政府の買い入れをする場合は、農安法の第五条一項によるところのカンショでん粉の政府買い入れ基準価格を基礎にしてということになっておるわけです。ですから、あくまでもブドウ糖の政府買い入れ価格というものは、カンショでん粉の価格を基礎にして算定されるわけですね。そうなると、バレイショでん粉をブドウ糖の原料に用いた場合であっても、まだバでんのほうが割り高になっておるわけですから、それをブドウ糖原料に使うことはなかなかできないわけです。こういう点は、砂糖価格安定法等の若干の手直しを行なって弾力性を持たして、バレイショでん粉、カンショでん粉をブドウ糖原料に使った場合は、カンショでん粉の基準価格並びにバレイショでん粉の基準価格を基礎にしてブドウ糖の政府買い入れ価格をきめることができるというような改正に対する検討はどうしても必要だと思うわけですが、この点に対する局長の所見を承っておきたいと思います。  それからもう一つは、関税制度だけで十分な効力を今後も発揮することはできないと思うのです。だから、いろいろな方法はあると思いますが、これを外割に戻すということもなかなか至難な事情であることはわれわれも承知しておるわけですから、一つの方法として、これはまあ問題提起の形ですが、いま砂糖価格安定法に基づいて糖価安定事業団があるのですね。これは輸入粗糖全部を事業団がタッチしておるわけですから、新しい事業団を設ける必要はないと思いますが、コーンスターチの原料トウモロコシの輸入については、さしずめ砂糖事業団に業務を担当させることにして、農林大臣が毎期ごとに原料トウモロコシの平均輸入価格というものをきめて、それを中心にして上限下限の輸入価格に対応して、政府がきめた輸入価格よりも安いトウモロコシが入ってくる場合には、それは事業団が買い入れをして、いわゆる瞬間タッチで直ちに売り戻しを行なうというような方法をとれば、関税率をどんどんどんどん上げるということはなかなかできないですから、やはりいまやっておる砂糖方式等については、これは一番現実性があると思うのですよ、やる気になればですね。まあいろいろな方法はあると思いますが、新しい保護政策というものを強力に進めないと、米も畑作も牛乳、畜産物も、全面的に日本においては、いまの自民党政府のもとで全滅ということに当然これはなるわけですから、こういう点について何かお考えがあれば、参考までに聞かしてもらいたいと思います。それからまた、私のいま提起した二つの問題点等についても、もちろんこれは法律改正を伴うわけですが、これに対する所見があれば述べてもらいたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 現在、農業団体等でお持ちいただいておるでん粉が、金利、倉敷等も含めまして、国内に適正に販売されるという仕組みを私どもは実は考えておるわけでございますけれども、これはもちろんそういう線で努力したいと考えておるわけでございます。  いま先生の御指摘のございました二点でございますが、まず最初のブドウ糖の事業団買い入れの場合に、従来カンショでん粉を基礎にして仕組みが考えられているので、ブドウ糖の事業団買い入れの場合に、バレイショでん粉をもカンショでん粉と同じように考えるべきではないか、こういう御趣旨だと思うのであります。実はブドウ糖の事業団買い入れという方式が規定としてはあるわけでございますけれども、これがかりにでん粉が過剰になりました場合の問題として、そういう方式をとってでん粉をブドウ糖につくりかえて、そしてそれを事業団買い入れという方式をとるのがいいのか、あるいはストレートに農安法の規定によりましてでん粉を食管買い入れするのがいいのか、これは実はそれぞれむずかしい問題がございまして、私どもといたしましても、まだ現在直ちにそういう事態であるとは思っておりませんので、どちらの方式がいいかというその結論を出しておるわけではございませんけれども、どちらかというと、いまの考え方としては、むしろ農安法で食管買い入れをやるほうが効果としては非常にはっきりいたすわけでございますし、しいてそれをブドウ糖につくりかえて事業団買い入れをしなければならないということは、ないのではないかというような気もいたすのでございますけれども、これは一つの研究問題でございますので、もしかりに事業団のブドウ糖買い入れがいいということになりますれば、いまの御指摘のような点も十分検討してみたいという気持ちでございます。  それから第二点につきましては、実は非常に傾聴に値する御意見と伺っていたわけでございますが、かりに現在の関税割り当て制度というものが、今後のトウモロコシの海外価格と比べて非常に機能として十分でない、もちろんこれを五〇%、六〇%に上げれば機能するわけでございますけれども、これは現実問題としては非常にむずかしいし、また外割制もむずかしいということになりますれば、確かにいまお話がございました点は、非常に意味のある考え方ではないかという気が実は私どもはしておるわけでございます。そういうような結論は、今後私どもは研究会等でそういう点を詰めてまいりたいと思っておるわけでございますが、あるいはその中の非常に有力な意見としてそういう考え方も出てくるかもしれないという感じを持っておるわけでございます。いずれにいたしましても、十分御意見の点も考えまして適正な結論を出したい、こういう気持ちでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員 最後に、あと一両日に価格をきめるという予定のようですが、これは毎年問題になっておるのです。農安法に基づいて政府が価格をきめる場合には、必ず事前に生産者団体の意見を徴して、その意見を尊重して農林大臣が価格を決定するということになっておるわけですが、従来の例から見ると、おそらくやっていないのですね。昨年のごときは、担当の食糧庁長官が生産者団体の意見を求めた、その答申さえも見ておらないで問題になったのですよ。もうきめる寸前くらいに形式的に意見を徴しているわけですから、ことしの場合はまじめにやってもらいたいと思うのですよ。もうすでに生産者団体からは、国会のわれわれの関係に向かっても、イモでん粉のそれぞれの価格とか切り干しイモの価格等について適切な要望が参っておるわけですし、けさも開会前に陳情等があったわけです。せっかくこれは法律に明記しておるわけです。第二条に、必要な時期に必要な数量を買う場合にも、生産者団体の意見を聞き、また、申し込みに応じて無制限に買わなければならぬということになっているし、でん粉の基準価格をきめる場合においても生産者団体にはかって、その意見を尊重して農林大臣はきめなさいということになっているわけです。ことしは初めて園芸局が担当するわけですから、法律をまじめに執行するという意味で、ぜひ生産者団体の適切な意見を聞いて、それをできるだけ高度に尊重して、妥当な価格をきめるようにしてもらいたいと思いますが、その点はいかがですか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 これは、従来も意見を伺っていたように私ども承知しておるわけでございますが、まあ一般的に御意見を伺うということであれば、これはいつでも伺うことができるわけでございますけれども、やはりある程度私どもの考え方がまとまって、それについて御意見を伺うというのが実際に適した方法ではなかろうかというふうに思いますので、私どものある程度の結論が、こういう案できめたいという案ができました場合におきまして、そういうこともお示しして生産者団体の御意見を聞くようにいたしたい。御意見を聞かないうちにきめるというようなことは、もちろんいたさないつもりでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀小委員長 橋口隆君。

橋口隆自由民主党

○橋口小委員 本年産のイモでん粉の価格については、ただいま芳賀委員から詳しく御質問がありました。また、一両日中に決定を見ることと思いますので、私はこの際、このイモでん粉の将来の基本問題についてお伺いしたいと思うのでございます。  現在イモでん粉についてとっておりますこの制度は早晩行き詰まるのではないか、私はこう考えております。と申しますのは、コーンスターチを押えるいまの輸入関税制度の現行二次関税四〇%というのは、もうすでにかなりアメリカあたりからも批判がある。ほかの国はいまのところ黙っておりますけれども、もしこれをさらに一年延長した場合は、これはおそらく各国からの反撃がかなり強く出てくるのではないかと思う。しかし、それもやむを得ないことで、どうしても今回はさらにその延長を必要とするわけでございますが、こういうようなびほう策をいつまで繰り返していても、結局いもでん粉の問題は解決しない、こう私は思うのでございます。  そこで、特にサツマイモにつきましてはバレイショの場合と違いまして、この十年間に作付面積は半分に減っているはずでございます。特にその主産地である南九州の農民というのは、一体今後イモの生産というのをどういうふうに扱ったらいいか、非常に苦慮しているところでございます。毎年こういうような心配を繰り返している。そこで、昨年から農林省には、その基本的な対策についての研究会がつくられたように聞いております。けれども、その結論はどういうふうになっておりますか、中間的な報告をひとつ聞かせていただきたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 そういう今後のイモあるいはでん粉問題に対する基本的な方策というような趣旨におきまして、そういう研究会というようなものをつくりまして御検討願って、そういう方向を打ち出したいということは、かなり前からあったようでございます。実は私ども六月に食糧庁からこの事務を引き継ぎまして、そういうことが懸案事項として残されているのだという話を聞きまして、これはなるべく早い時期にそういうものを発足させたい、こういう気持ちでおったわけでございまして、引き継ぎ等で若干時間がおくれたわけでございますが、たしか八月だったかと思いますが、その研究会を発足させまして、現在まで数回検討をしてきたわけでございます。  ただ、私どももいろいろな事務に忙殺されている関係が実はございまして、まだ進捗等が必ずしも十分でないのははなはだ申しわけないと思っているわけでございますが、現在のところにおきましては、まだはっきりした方向づけを行なうというところまでは立ち至っていないわけでございます。私どもといたしましては、今後一、二カ月鋭意努力しまして、大体の方向でもなるべく早い時期に打ち出したい。そういうことでございませんと、かりにいまの暫定の関税割り当て制度を継続する場合にも、当然そういう将来の見通しというものが要求されるであろう、こういう感じを持っておりますので、できるだけ早い時期に結論を得たいということでございますが、まだ現在のところは実はそこまでいっていないのが現状でございます。

橋口隆自由民主党

○橋口小委員 このイモの問題は、もうすでに多年の懸案でありまして、農林省としては、もうほんとうはその対策を十分お考えになってしかるべき問題であったろうと思います。そこで、地方の農民におきましてはいろいろと憶測をしまして、もう農林省というのはイモの将来、特にサツマイモの将来については見放しておるんだ、だからそれをはっきり口で言えない、それで一日延ばしに延期しておるんだ、こういう憶測も行なわれておるくらいでございます。私は、農林省は決してそういう態度ではないと思いますけれども、しかし、そういうふうに勘ぐられてもしようのないような態度ではないか、こう私は考えるのでございます。  そこで、研究会としての結論は出ていなくても、園芸局当局として今後こういうふうにしたい、こうしたらいいだろうというお考えがあれば、それを承りたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 イモの問題というのは昔からいわれておりまして、なかなか明快な結論が実は得られないというような経過があるように承知しておりますけれども、私どもといたしましては、イモが将来日本の畑から消えてなくなるというような事態は全く考えておらないわけでございます。これは地域によりましては、あるいは他の作物に転換をするという地域があることは当然でございますけれども、特に南九州等におきましては北海道のバレイショと同じく、イモ以外の作物はなかなかできない、将来も相当な面積がイモにたよらざるを得ないという地帯があるというふうに考えておるわけでございます。この点につきましては、研究会におきましてもさらに御検討願うつもりでございますけれども、おそらくそういう結論は変わらないであろうというふうに考えるわけでございます。  そういたしますと、そういう地域の農業の主要な基幹作目でありますイモにつきまして、やはりその用途が十分確保されるようなことはどうしても考えなければならない。いま御指摘のございましたように、現在の関税措置というのもいわば暫定の措置でございまして、将来これが永続するということはなかなか期待できませんし、また機能としても、今後トウモロコシの事情等によっては必ずしも十分でないというふうに思いますので、私どもはそういう将来の日本の農業の中におけるイモ作の位置づけということをまずした上で、そうして、それに対してどういう保護策をとるかということを明らかにしたい。そのためには、先ほども芳賀先生から一つの御提案みたいなものがございましたけれども、そういう考え方もあると思いますし、あるいは直接イモに対する何らかの措置をするという考え方も、またそれとの結びつきにおいてあるかもしれないという気がするわけでございます。そこらにつきましては、頭の中には一、二の考えがあるわけでございますけれども、まだ自信をもってこういう方向でいきたいというふうに考えるところまでまいっておりませんので、これは研究会で十分に御検討願いました上で、なるべく早い時期に、来年度の措置とあわせてそういうものを明らかにしたい、私どもはこういう気持ちでいるわけでございますが、もう少し時間をかしていただきたいという気持ちでございます。

橋口隆自由民主党

○橋口小委員 そういたしますと、先ほど芳賀委員の質問にも関連するのでございますが、現在イモのほう、サツマイモのほうを申し上げますと、ちょうど十年前、五八年は三十五万ヘクタールの作付面積であった。ところが、昨年あるいはことしの面積は十八万ヘクタールに減っております。そうすると、この傾向はなお続くのではないかと思われます。それについては、先ほどの質問に対する局長のお答えとしては、これは適正な作付面積の規模をきめたい、こういうようなお話があったようでございますが、どれくらいが適正とお考えになりますか。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 これは、部内でいま作業をいたしておりませんので、具体的な数字はお許しをいただきたいと思うわけでございますが、今後五十二年あたりの姿を描きました場合には、現在の作付面積からやはり二割ないし三割ぐらいのものは全体として減るのではないだろうかというような、感じとしてはそんな感じがいたします。しかし、そういうことがはたして見方として妥当であるのかどうか、これはまたいろいろ御批判のあるところだと思いますので、これにつきましては研究会で十分に検討していただきたい、こういうような感じを持っております。  ただ、その場合におきましてもおそらく地域的にかなり状況は変わるんじゃなかろうか。南九州の地帯は比較的減り方が少ないが、その他の、たとえば東海地方でございますとかあるいは関東の一部等におきましてはある程度減っていくとか、そういう地域の姿というものはかなり変わってくる。主産地というものが非常にはっきりしてきまして、比較的作付の少ないところが落ちていく、こういうような姿ではなかろうかという気がいたしますけれども、まあこれは感じでございますので、さらに私どもは専門家の御意見も聞きましてそういう姿を描いて、その上にどういう姿勢でこれに対処していくかということをきめたい、こういう気持ちでございます。

橋口隆自由民主党

○橋口小委員 南九州の畑作につきましては、北海道の畑作と同じように、今回南九州畑作振興に関する特別立法をしていただいたわけでございます。その重点とするところは畜産、果樹、茶、そういうものに限定をされているようでございます。おそらくそういう主産地形成をしたいというのが農林省のお考えだろうと思いますけれども、この法律に関連をして、イモ作についてもそれが適用できるようなことは考えられないのでございましようか。その点をひとつ伺っておきたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 私も、その点十分に詳しくないのでございますけれども、必ずしも現在の南九州の畑作振興の中で、イモというものが考えられていないということでもないんじゃなかろうか。そういう営農類型の中で、イモ作を取り入れるということは十分考えられるというか、むしろ現実的にはそういうほうが妥当するんじゃなかろうかという気がいたしますので、それは必ずしも排除されていくというふうには私どもは承知していないのでございますけれども……。

橋口隆自由民主党

○橋口小委員 その問題につきましては、法の適用はないというふうにわれわれは聞いておるのでございます。そうい意味で、この法律とどういうふうに関連せしめるかということは、十分園芸局のほうでも御研究いただきたいと思います。  そこで、今後至急基本的な方策をきめるというお話でございますが、これがなるべく早目にきまるように、南九州の農民は非常にそれを期待しているわけでございます。北海道についてもそうだろうと思います。また、全国のほかの地域でイモをつくっているところも、おそらくそうだろうと思います。そういう意味で、いつごろまでに策定をされる見通しでございますか。それを一応明確にしておいていただきたいと思います。

池田俊也農林省蚕糸園芸局長

○池田説明員 イモの今後の生産の姿というようなもの、あるいはでん粉の需給のやや長い目で見ました姿というようなものは、今後おそくも年内、あるいはできれば二カ月以内くらいにわれわれとしてはそういう姿を確定をしたい、こういう気持ちでございます。  ただ、そういう一応の姿の上に、今後どういうような形で、たとえばでん粉の価格の安定をはかっていくか、あるいはイモの価格の安定をはかっていくか、こういうシステムの問題になりますと、できるだけやはり早い時期に結論を得たいという気持ちではございますけれども、なかなか根本的な問題でございますので、努力目標としては年内にそういう結論を得たいという気持ちではございますが、若干延びるということもあるいはやむを得ないのじゃなかろうか、こういう感じでおるわけでございまして、いずれにしましても、当面は現在の制度への依存というようなことも現実的には考えざるを得ないかと思っておるのでございますが、そういつまでも現状に依存するというわけにもまいりませんので、極力早い時期にそういうことに対する結論を得たい、そういう気持ちで努力をしているわけでございます。

橋口隆自由民主党

○橋口小委員 ただいまのお話を聞いて非常に安心いたしましたが、どうかひとつ来年に持ち越さないように、年内に確固とした基本方針を立てていただくように、特にお願いを申し上げます。  これで私の質問を終わります。

草野一郎平自由民主党

○草野小委員長 農林水産委員赤路友藏君より小委員外発言の申し出がありますので、これを許可するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

草野一郎平自由民主党

○草野小委員長 御異議なしと認め、さように決しました。  赤路友藏君。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 ただいままで当局のほうの答弁を聞いてまいりましたが、私は注文だけつけます。答弁は非常に御丁寧でけっこうですけれども、少しくどいようですから、時間がかかりますので……。  まず、先ほど来の御意見等の中で、特に局長のほうから、イモ作しかできないような地域があるということ、この点ははっきりおっしゃっておられるのですが、このイモ作地域の地域指定、これをまず第一考えてもらいたい。それは、いまイモ以外につくれないような地域がかなりあります。もちろん畑かん等をやりますと、そのことによって作付転換ということもあるだろうと思いますが、当初のときはまあ畑作水稲でもということもありましたが、いまの段階ではとうてい畑作水稲は、転換作物として出すということは農林省としてできないだろうと思う。そうなってまいりますと、転換作物というのは、純イモ作地帯ではむずかしい。これが安心してイモ作ができるということは、やはり地域指定をやって価格安定策をとっていく、こういうことがまず第一だと思います。これが第一点であります。野菜安定法があるのですから、やる気になればやれることですから、ひとつその点を考えてもらいたい。  第二は、でん粉の需要量なんですが、これを国内産でん粉でまかなうのだという、この原則をはっきりひとつ立ててほしい。もちろん、現在でもコンスその他外でん等で調整はしておるわけです。だから現在のようでいいようでありますが、ただ問題は、農林省のほうで、このでん粉に対するかまえとして、腹組みとして、あくまでも国内産でん粉で需要量をまかなうのだという、この腹を前提に置いてもらいたい、これを根幹にしてもらいたい、これが第二。  第三は、いつまでもいつまでも、先ほど来からありますように同じことを繰り返しておるようではならぬので、どうしてもコストダウンを考えなければいけない。やはり対外的な面との競争ということになると、コストダウンが考えられる。コストダウンをするということのためには、工場の合理化、近代化が必要です。それがまた公害対策にもなると思う。いまほとんど公害関係では取り締まりなんかやっていませんね。水質保全に関する法律はある。工場排水規制法はある。しかしながら十年になりますがでん粉に対する公害対策というのはない。したがって、そういう面からの工場の合理化、近代化が必要だ。この工場の合理化、近代化を業者の人たちの動きにまかしておくというのではいけないと思う。政府のほうが積極的にこれに取り組んでいく。そのためには、合併なりあるいはいろいろあるでしょうが、そうした面への資金の融資をひとつ考えてもらいたい。そうして合理化をはかっていく。それがコストダウンをはかることでもあるし、公害対策にもなると私は思う。  第四点は品種改良です。この品種改良に対して思い切ってひとつ予算をつけてほしい。いまカンショで黄金千貫が新たにできていますが、これは鹿児島県だけとってみますと、四十五年度全植えつけ面積大体六万町歩ほどになるかと思いますが、それに対してようやく種が全体に回る程度です。これはざっと十年かかっています。イモの試験場でやって、それを農事試験場へ持ってきてやって、それを各地域に対して委託栽培をやらす、これでざっと十年かかっている。一つの品種を改良するのに十年かかっている。これは、いままでの農林二号から比較しますと、大体生産は二割増、この程度です。いままたこれよりもより優秀なものをというのでやっております。私はどんどん品種改良をやるということが必要だと思う。いまの黄金千貫になりますと、大体平均二九・五から三〇%のでん粉含有量です。こういうものが品種改良されていくということによって、これまたコストダウンができてくる。十分外国のものと対決し得るようなものになるかもしれない。ところが、これに対しては予算は実にみみっちいものです。ほとんど組まれていないのです。従来のままのテストといいますか、試験を積み重ねていっているだけなんです。こういう段階へきています。先ほど来ありましたように、何といってもイモ作でん粉、これに対する根本的な対策をすみやかに立てなければならぬ段階へきておるだけに、そういうような品種改良に対しても思い切った予算を組んで協力をしてもらいたい。  以上四点です。答弁は求めません。言いっぱなしですが、そのつもりでひとつおやり願いたいと思う。

草野一郎平自由民主党

○草野小委員長 この際、おはかりいたします。  本小委員会は、去る九月十七日及び本日の二日間にわたり、イモ、でん粉等の価格に関する問題について調査を行なってきたのでありますが、政府の価格決定の時期も間近になってまいりましたので、この際本小委員会として、昭和四十三年産甘しょ及び馬鈴しょの原料基準価格並びにでん粉及び甘しょ生切干の政府買入価格等に関する件について、次のとおり決定いたしたいと存じます。    昭和四十三年産甘しょ及び馬鈴しょの原料基準価格並びにでん粉及び甘しょ生切干の政府買入価格等に関する件(案)   我国におけるでん粉の需要は逐年増大しているにもかかわらず輸入とうもろこしを原料とするコーンスターチの圧迫から、国内産でん粉の需要は、停滞し、ひいてはいも作農家の経営も不安定となっている。   よって、政府は農産物価格安定法に基づく甘しょ及び馬鈴しょの原料基準価格並びに甘しょ生切干及びでん粉の買入価格の決定に当たっては、次の諸事項につき十分留意し、いも作農家、でん粉生産者及びでん粉実需者の経営安定に資するよう努めるべきである。  一、いも原料基準価格並びに甘しょ生切干及びでん粉の買入価格は、生産費、諸物価、労賃の上昇等を勘案のうえ再生産の確保を旨とし早期に決定すること。  一、国内産でん粉と競合するコーンスターチの生産規制措置及び現行関税割当制度の継続等適切な措置を講じ、国内産でん粉の優先消化を図ること。  一、国内産いもでん粉並びに甘しょ生切干の価格が政府買入基準価格を下廻り又そのおそれが生じた場合には、政府は速かに生産者団体の申込に応じ政府買入れを行なうこと。  一、甘しょ及び馬鈴しょの生産費引下げ等生産対策並びにでん粉製造施設の合理化等につき強力な措置を講ずること。  一、国内産いもでん粉並びに甘しょ生切干の需給並びに価格安定のため、不足払制度又は原料輸入課徴金制度その他必要な抜本的対策を講ずるよう速かに検討すること。以上を本小委員会の結論とし、その調査経過とともに委員会に報告いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

草野一郎平自由民主党

○草野小委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  この際、ただいまの本小委員会の結論について、政府から御発言があればこれを許します。安倍農林政務次官。

安倍晋太郎自由民主党農林政務次官

○安倍説明員 ただいまの御決定につきましては、御趣旨を十分尊重いたし、努力をいたす所存でございます。

草野一郎平自由民主党

○草野小委員長 なお、委員会に対する報告等につきましては、小委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

草野一郎平自由民主党

○草野小委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  本日は、これにて散会いたします。    午後三時四十八分散会

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