地方行政委員会 第4号
- 発言数
- 135 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1968/10/11
会議録
○吉川委員長 これより会議を開きます。 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について調査を進めます。 先般、地方自治、地方財政、警察及び消防に関する実情調査のため、第一班を鳥取県及び島根県に、第二班を大阪府及び兵庫県に派遣いたしました。 この際、それぞれ派遣委員より報告を求めます。第一班亀山孝一君。
○亀山委員 先般行なわれました委員派遣国政調査の第一班は、鳥取及び島根の両県について調査をいたしましたので、その結果につきまして私から御報告を申し上げます。 今回の調査事項は、第一に過疎の現況とその対策、第二に中海新産業都市の建設状況、第三に地方事務官制度の実情、第四に交通反則通告制度並びに自動車取得税の実施状況、その他地方行財政上の諸問題についてであります。 派遣委員は、吉川久衛委員長、古屋亨理事、山口鶴男理事、山本弥之助委員に私の五名でありますが、現地において細田自治政務次官が調査に協力されたのであります。また調査室からは越村専門員、白石調査員が同行いたしました。 調査は、八月二十七日から八月三十日までの四日間にわたって行なわれ、それぞれ関係当局から説明を聴取した後、現地調査を行なったのであります。 八月二十八日は、鳥取県庁において、正午まで県、警察本部、市長会及び町村会の各当局者から前述の調査事項の説明と国に対する要望を聴取し、午後は、境港市を中心とする中海新産業都市地区を視察した後、境港市役所において行財政上の問題について意見を聴取いたしました。 翌二十九日は、島根県庁において、正午まで鳥取県と同様の調査を行ない、午後は、仁多郡仁多町などの過疎地域を視察する予定でありましたが、おりあしく台風十号の影響によります豪雨のため、日程を変更して、出雲市役所において行財政の調査を行なったのであります。 これら調査内容の詳細につきましては、時間の関係もありますので、委員長の手元に提出いたしました報告書を委員長において会議録に掲載されるようお取り計らいを願い、それによって御一覧をいただくことといたしたいと存じますが、今回の調査のおもな目的である過疎対策につきましては、県及び市町村の熱心な対策にもかかわらず、問題は解消の方向を示すどころか、むしろ拡大の傾向にあります。 過疎対策といたしましては、地域住民特に弱年層が喜んで町村に定着するような地域開発の方策が総合的かつ具体的に行なわれるように、財政上の特別措置等を織り込んだ総合対策を、国においてすみやかに樹立する必要があると痛感をいたした次第であります。 以上、御報告申し上げます。(拍手)
○吉川委員長 それでは、次に第二班大石八治君。
○大石(八)委員 委員派遣国政調査の第二班は、大阪府及び兵庫県の両地域について調査をいたしたのでありますが、その結果につきまして私から御報告申し上げます。 今回の調査目的のおもなものは、第一に、人口、産業等の動向、第二に、過密の現状とその対策、第三に、府県、市の財政の現状、第四に、地方事務官制度の問題、第五に、交通反則通告制度及び自動車取得税の実施状況、その他万博の開催に伴う関連事業の進捗状況と地方負担等についてであります。 派遣委員は、野呂恭一、細谷治嘉の両理事及び太田一夫、依田圭五、門司亮、小濱新次の各委員に私の七名でありますが、現地では塩川正十郎理事のほか、渡海元三郎、井岡大治、河上民雄の各委員が、それぞれ調査に参加協力されたのであります。また、調査室からは島村及び直江の両調査員が同行いたしました。 調査は、九月三日から同五日までの三日間にわたって行なわれ、それぞれ関係当局から説明を聴取した後、現地調査を行なったのであります。 第一日は、大阪国際ホテルにおきまして、各調査項目について大阪府、大阪市、大阪府警察本部、大阪府の市長会及び町村長会の各当局者より説明を聴取いたしました。 第二日は、午前中築港深江線の街路事業の建設状況、阿倍野の地下街及び地下鉄の工事現場、大阪城森林公園、東大阪トラックターミナル、寝屋川流域下水道特殊マンホールを視察いたしました。午後は、千里ニュータウン南地区センターにおいて、ニュータウン及び万博会場の建設状況について説明を聴取し、その視察を行ないました。その後、兵庫県庁において、各調査項目について、兵庫県、兵庫県警察本部、県下市長会及び町村会の各当局より説明を聴取いたしました。 第三日は、午前中、明石舞子住宅団地、宅地及びポート・アイランドの造成のための高倉山の土取揚並びに須磨離宮公園を視察し、午後は、ニューポートホテルにおいて、各調査項目について神戸市当局より説明を聴取いたしました。ついで、摩耶埠頭のコンテナ基地を経て神戸港内を船上より視察し、さらに、三宮市街地改造事業について説明を聴取したのであります。 これらの調査内容の詳細につきましては、時間の関係もありますので省略させていただき、委員長の手元に提出いたしました報告書を、委員長において会議録に掲載されるようお取り計らいを願い、それによって御一覧をいただくことといたしたいと存じます。 今回の調査の主たる目的である過密対策につきましては、各地方団体とも積極的に都市再開発と生活環境の整備に最善の努力を傾けておりますが、過密対策に伴う財政需要が、今後ますます激増する傾向にあります。しかしながら、現在の地方団体の財政力ではとうていその負担にたえないことが明らかでありまして、国としても、早急に、都市、特に大都市財源の充実強化をはかるべきであると痛感をいたした次第であります。 以上御報告申し上げます。(拍手) ─────────────
○吉川委員長 報告者の申し出によりまして、第一班及び第二班の調査報告書を本日の会議録に参照掲載いたしたいと存じます。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ───────────── 〔報告書は本号末尾に掲載〕 ────◇─────
○吉川委員長 地方自治及び地方財政に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。細谷治嘉君。
○細谷委員 最近、福岡県において、庁舎管理規則をめぐって定例県議会が開かれておりますが、その議事運営等の問題について、自治省に見解を求めてきた事実があるかどうか、まずお伺いいたします。
○林説明員 正式な文書による見解は、現在まだできておらないのです。電話照会その他はあるいは事務的にあったかと存じますが、私自身はまだ全然聞いておりません。電話による事務的照会というのは、常々、議会開会中、議会職員から当方の事務吏員に対して照会があることはございますが、それが一切なかったか、あったか——一切なかったとは私申し上げられないと思います。私自身はまだ全然聞いておりません。
○細谷委員 林課長は全然聞いていないと、こういうことであるけれども、自治省としての見解が、担当の事務官から県のほうに述べられておるんではないですか。お尋ねしたい点は、どういう点について自治省に質疑があったのか、どういう回答をしたのか、これをお答え願いたい。
○林説明員 詳細には、私、まだ全然聞いておりません。お尋ねの、現在開かれております福岡県議会における議事運営に関しての照会というのは、私まだ内容的に一つも聞いておりません。
○細谷委員 おかしいじゃないですか。あなたのほうでは、自治省の見解という形で返事しているのでしょう。文書じゃなくても、電話か何かで返事しているか、あるいは指導をしているでしょう。ですから、どういう内容の照会があったのか、それに対して自治省の考えはこうだという、どういう答えをしたのか、それをひとつここで答えていただきたい。
○林説明員 ただいまお話ししたように、私自身まだ全然聞いておりません。ただ、常々、議会が開かれている最中に議会の事務局から私のほうの課のほうに電話が入りまして、こういう事件についてどう思うかということで、その場合に、課員としての見解をいろいろ述べたりするということはしばしばございますので、あるいは——現在、先生がどういう案件についてどういう質問があったということを申されるのか、私よくはわかりませんけれども、事私に関する限り、現在開かれています福岡県の議会に対してどういう質問があって、それに私の課の課員がどういうふうに答えたかという報告をまだ一切受けておりませんので、残念ながら現在お答えできません。
○細谷委員 そうしますと、自治省がかりに電話で問い合わせのことについて答えたというのは、自治省としての見解ではなくて、あなたのところにつとめている一事務官の見解にすぎない。ですから、電話の問い合わせがあったかもしらぬけれども、自治省としては何ら回答をしていない、こういうことに理解してよろしいですか。
○林説明員 全く場合によりますので、正式なその件についての自治省の見解というのは、通常文書で参りまして、文書で起案して決裁を済ませてお答えすれば、それははっきりその件についての自治省の見解となります。 それから、緊急を要する場合に、文書にしているひまがなくて、電話の問い合わせであっても、それについて内部で打ち合わせを開いて、しかるべき責任者がこう答えるということを決定したことが、その際における自治省の見解ということで伝えられる場合もあります。さらには、いろいろいままであった実例について、自治省はかつてこういう見解を出したということを、電話の問い合わせに対して、その場合に事務官がすぐ答える場合もあります。ですから、先生のおっしゃったように、一がいに、常に事務官の見解であって、自治省の見解ではないと申すわけにもいきません。 いま御質問になっている事項については、私実はまだ聞いておりません。それについて自治省の見解を出したということは言えないのではないかと思います。
○細谷委員 あなたのいまの発言は重要ですよ。あなたは知らないというのですね。下のほうの事務官が電話で答えたものが、自治省の正式な態度になることもあるし、ならぬこともある。ということになると、一体どういうことなんですか。あなたが知らないで、一事務官が答弁した、それが正式な文書であろうと、電話であろうと、自治省の正式な見解になることもあるし、ならぬこともあるということでしょう。そうなってまいりますと、あなたは知らぬ、それで一体地方団体はどうすればいいのですかね。少なくとも、あったことについては新聞にも連日のように書かれているわけですから、私もここに切り抜いてきているのですけれども、それについて、局長はともかく、課長が知らぬ、こういうことになりますると、問題があるのじゃないですか。
○林説明員 電話の照会というのは、先ほど申し上げましたように、たびたびあるわけですが、それで、その問題は、いままで前例らしいものがなくて、これについて自治省の見解をこの際きめてくれという御趣旨の電話の照会もございますし、それから、こういう運営についてどこかほかに例がなかったか、いままで自治省として何らかの見解を出していることがなかったかという過去の事例についての照会の場合もございます。その場合によっていろいろの内容のものがございますわけで、したがって、正式の自治省の見解というのは、先ほどお話しいたしましたように、文書の照会によってしかるべき決裁を経て文書で答える、これが自治省の見解であることは間違いございませんし、非常に緊急な場合には、電話照会で自治省のほうで意思決定をする場合もございます。これも自治省の見解に相違はございません。しかし、過去の実例について自治省がどういう見解を出したかという照会については、過去の実例を電話口に出たものがすぐ調べて答える、あるいはそれについてなお研究しておくということで保留しておくといった、いろいろな場合もあるわけでございます。一がいに、電話で私のほうの職員が答えたのが、一切自治省の見解であると言い切るわけにもまいりません。逆に、電話照会は一切自治省の見解でない、自治省の見解としては文書決裁を経たものでなければならぬというわけにもまいりません。
○細谷委員 私は、いま福岡県議会で問題化したことを国会のこの場で取り上げるからには——自治省に何ら県のほうから問い合わせない、現在のところ、自治省が何らの見解も示しておらぬということなら問題ないのですよ。いま、あなたのほうの役割りは、自治省の見解であるかもしれぬけれども、見解でないかもしれぬ、こういうことになりますと——問い合わせがあったことは認めるのでしょうね。
○林説明員 実は、それも聞いておらない。照会があったという話は、さっき聞きました。
○細谷委員 私は、そういう問い合わせがあったのか、ないのか、あなたのところの事務官にけさ電話したら、問い合わせがありました、自治省の見解はこういう見解です、ということを電話で申し上げましたと、こう言っているわけだ。あなた、つんぼさじきじゃないですか。つんぼさじきですよ。私はそれだから聞いているんですよ。つんぼさじきですね。自治省に問い合わせがあって、自治省は一応考え方を述べたというから、これは若干の問題点がありますから、私は質問しているわけだ。しかし、その答えたということも知らぬ、あなたは問い合わせも知らぬということでここへ出てきているんですからね。これはもうあなたつんぼさじきですよ。あなたそれで責任を果たしていることになるかな。自治省の正式見解になるかもしれぬですよ。現実には電話で答えたものが、自治省の正式見解ということで、県においては回転しているかもしれぬですよ。どうするのですか。
○林説明員 どういう事案について、どういう問い合わせがあって、それに対して現在どういうふうに答えたか、至急私が調査いたします。現在、私そのことについて聞いておりませんことは先ほど申し上げましたとおりでございますので、至急尋ねてみたいと思います。
○細谷委員 それで、実態を知らないわけですから、私からお尋ねしたいんですが、もめておることはこういうことなんです。庁舎管理規則の問題をめぐって五十三件の請願が出たわけです。その請願の扱いは当然県の総務委員会の主管事項でありますから、総務委員会が態度を決定するわけですね。その総務委員会等——大体議案なり予算案なり条例案なりというのは、条例特別委員会、予算特別委員会というところで審議するわけですけれども、それ以外のものは常設されておる常任委員会で審議するという形になっているわけです。で、議会の議事規則の十六条によりますと、そういう日程は議長が本会議にはかってきめる、こういうことが規定されておるわけですね。そういう規定に基づいて九月定例県議会の日程というのが本会議できまったわけ。ところが、その請願を採択するかしないかという重要な委員会は、その日程外で委員長職権で開かれて、そして採否をきめてしまったわけですね。これはよろしいのですか。自治省がどういう見解をとったかといいますと、そんな日程はあくまで予定だ、予定なんだから、それは委員長が会期中であればかってに変更して委員会を開くことができるのだ、こういう回答、見解を述べているようですね。そんなことできるのですか。
○林説明員 実はいま先生の御説明になった範囲では、私もちょっと直ちに判断するわけにまいりません。つまり会議規則にどういう場合にどういうことにきめられているか、それから委員会については、委員会条例並びに会議規則に、委員会をいつ開くか、それはだれの権限で開くか、その予定はどうなっているかといういろいろなきめがあるであろうと考えます。実は私は福岡県のそれらの会議規則なり委員会条例などの規則を具体的に知っておりませんし、現在ちょっと手元に持ち合わせておりませんので、いま先生のおっしゃったようなことが妥当であるのかないのか、その辺の判断は現在としてはいささかしかねます。
○細谷委員 県会の場合は、国会における委員長の権限と違いまして——国会においては、委員会を開くか開かぬかということは委員長専権事項です。ところが、県議会においては、議長の承認を得て委員長が招集すると、こうなっておるわけです。議長は議事規則十六条によって、その日程というのは本会議の場できめる、変更するときも本会議にはからなければならぬ、こういうことになるわけですね。ところが、その本会議できめられた日程からはずれて、委員長が議長に了承を得たかどうか知りませんけれども——それならば、とりあえず議長が本会議の了承であらかじめきめた日程を変更するわけですね。本会議できめなければ議運委員会等で了解を得なければならないでしょうが、委員長職権でスケジュールにきめていない日に開いたわけです。これは議事規則違反でしょう。会期中ならいいというわけにはいかぬですよ。これはどうなんですか。
○林説明員 具体的にその議事規則なり委員会条例なりを見ませんと、私も確定的な御意見を申し上げかねますが、ただ、いま細谷先生のおっしゃった、あらかじめきめた委員会の日程を変え、いつ何日どこで開くということまで本会議で一たんきめ、それをさらに変える場合には、また議長なりの手を経て本会議で変えなければならないというふうに、動きがつかないようにはきまっていないのが通常ではないかという気がいたします。委員会に何を付託するかということは本会議の意思できめますが、委員会の意思、いつの時刻に招集するか、どの審議をやるかということは、本会議の承認を経なければならないというふうにきまっている議会は非常に少ないのではないかという気がいたします。現在ここに持っておりませんので確定的には申し上げかねますが、これは福岡県の議事規則なり委員会条例を調べました上で判断を下したいと思います。
○細谷委員 私はきのうの読売新聞の記事を持っているわけですけれども、ここで議会がまっ二つに割れているわけだ。この採決は有効であるという意見と、いや議事規則違反なんだから無効である、やり直すべきだ、こういう意見とが、まっ向から対立しているわけですよ。ですから、はっきりしていることは、議事日程というのは議長が本会議にはかってきめる、これは議事規則ではっきりしているわけです。変更するときもまた同様です。委員会の招集というのは、議長の了承を得て委員長が招集するというのが、県議会の常任委員会の委員長の権限です。ところが、その日程にない日に委員会を開いた。会期内であることは間違いない、開いたわけです。そしてきわめて重要な請願五十三件というものを一気に否決したわけですね。この運営は、あなたのほうの会期中であれば委員長がいつでも開けるんだということは、議事規則にもあるいは従来の慣例にも違反してくると、こういうように考えなければならぬ。私は、あなたの言うように、本会議できめた。きめたけれども、途中で変更を余儀なくした場合には、一々本会議でなくても、大体議長が議会運営委員会というのを開いてあらためて了承をとって、そしてやっていくというのが筋だろう。それをとらないわけだね。しかも、五十三件も請願が出ておる。県民の要望ですね、そういうものを一気に態度をきめる問題ですからね、たいへん重要な内容を持っておるわけです。そういうことをやることが適法かどうか、こういう問題がありますね。答えられないんですか。
○林説明員 この審議いたします問題の重要性その他によってそういう運営が適当であったかどうか非であったかどうかの判断は、ちょっと避けたいと思います。これは詳しく調べてみなければ、私たちも申し上げられないと思います。しかし、この委員会を開くときに、その議事日程に従い、議事日程の中に何時からという時刻まで入っているかどうかは実は私も存じませんけれども、あるいはそれを変更する場合、先生のおっしゃるように一々本会議にはからなければ変更することはできないということになっておるとは思いませんで、おそらく先生の御指摘のように、議長の承認を得てその日程を変えたり、開会時刻を変えたりするようになっておるのではないかと思いますので、この際、議長の承認を得たかどうか、そこもさらに事実について調べなければならないと思いますし、さらに議長がその委員会を開く日時の変更その他について承認を与える場合に、議会運営委員会の了解を得なければならぬことになっておるかどうか。議会運営委員会というのは、会議規則その他について法的に正式なものとして出ていないのか、あるいはその県で出ておるのか、それは県についても両様ございまして、議会運営委員会というのは、国会と違いまして、正式な議会運営についての法的な地位を与えているところと、事実上の議会の習慣でやっておるところがあるわけであります。福岡県がそのいずれであるのか、しかもいままでの習慣がどういう姿でそれらの問題を処理していたか、その辺も私やや実態について調べてみない限り、ちょっと適法、違法の判断もここでは申し上げられないと思います。
○細谷委員 私が申し上げたいのは、新聞に書いてありますように、議事規則十六条、議事日程変更は議長が本会議にはかりきめる、と書いてあるわけですね。で、この日程というのは、本会議できめられたわけです。委員会というのは、常任委員会の開会日は十月八日一日と、こういう日程がきめられておったわけだな。ところが、その委員会を開いたのは九日になっておるわけだ。言ってみると、九日の深夜——深夜というのは、九日の午前何時だ。しかし、八日じゃないですよ。そこで委員長の職権で常任委員会が開かれて、そして即決しちゃったわけです。ところが、この議事規則からいきますと、その日程の変更ですよ。そうじゃないですか。私は、応用問題、あなたの弾力的な運営はわかるわけですよ。どう見ても、これは日程の変更ですよ。ほかの県議会では、ただ会期は何日までときめて、あとは中身をきめない場合もあるでしょうけれども、本会議できめる場合は、何日は何、何日は何とぴしゃっと日程をきめてしまっておるわけだから、変更するなら、これはやはり委員長だけできめるわけにいかぬですね。本会議にはからなければならない、こういうのが常識じゃないのですか。
○林説明員 その本会議できめる議事日程というのは、本会議の議事日程のことをいうのではないかという疑問も実は浮かんできておるわけです。本会議で、委員会がいつ開かれるかという委員会の開催日をきめること、これがそこにいう議事日程であるかどうか。議会用語として、議事日程というのは、その日の議会が議題とするものはこれとこれとこれとするというのが議事日程でございますが、本会議で委員会の議事日程をきめるはずはありません。それでは、この会期中議事日程をいろいろきめるのがそこにいう議事日程に当たるのかどうか、そこらも実は私は疑問に感じておるわけであります。いずれにせよ、委員会の開催日をあらかじめ予定しておく、こういうことはできる。しかし、何らかの理由で委員会が開かれなかった場合、あるいは翌日、あるいはその日に開かれそうもないから、前の日に繰り上げるという変更の必要も出てくる。その場合に、一々本会議の了承を得なければならないという融通のきかないきめ方はしてない。そこは委員長の承認か何かで理由のつくようにしておるだろうということは、私も推察するわけでございます。これは実際条例なり、福岡県の議事規則なり、いままでの慣行等を調べてみないことには、正確なお答えはできかねます。
○細谷委員 あなたはあまり知らないからこれ以上私は聞きませんが、ただ自治省の見解を述べるときには、すでに結論が出てしまった、ですから、議事規則に照らしても問題があるけれども、出てしまったことだからもうしょうがない、だからそれは合法でありますとか適法でありますとか、こういう結論を出しがちでありますけれども、そうではなくて、これはあなたがいま言うように弾力性があったら、規則も何も要りませんけれども、そういうことにもなりかねないわけですから、常に原則というものは忘れないで厳正に運営していただかなければならぬと私は思っておるのです。そういう点で結論が出てないようですが、あなたのほうの部下は結論らしきものをすでに言っておるらしいから、これも少しあなたの課内の統率がとられておらない。ですから、課長の責任において自治省のまとまった見解というのをひとつ明確に出していただきたいということを望んでおきます。
○林説明員 常にそのときの事態に即した答えをするようにということを言っておりますが、今後も常に事態に即した答えをするように課内の統制をとるようにいたします。
○細谷委員 事態に即して原則を忘れて、政治的にものを判断しては困るんですよということを、私は言っておるんですよ。あなたはとり方が違うのです。
○林説明員 事態に即してということばは、原則を忘れてということを含めておるつもりはございません。それをも含めて、その事態に最もマッチしたような指導なり問い合わせに対する答えをいたしたい、こういうことであります。
○細谷委員 いろいろといま福岡県で問題になっておる庁内管理規則というものについては問題点があります。問題点がありますが、私は二、三ちょっと伺っておきたいのでありますけれども、林さん、この庁内管理規則というのを読まれたのですか。
○林説明員 福岡県の場合、最近問題になっておることは新聞その他でわかりましたので、管理規則そのものは取り寄せました。まだ詳細に全文にわたってすみずみにまで目を通すまでに至っておりません。
○細谷委員 だから、これについての結論は出てない。適法なのかどうか、問題点があるのかないのか、それもまだ十分読んでないからものを言えないというわけですか。
○林説明員 福岡県の今度の庁内管理規則が適法であるかどうかということは、私どもは問題があるとは思っておりません。ただ、現在これについていろいろな議論が福岡県内においてなされているということで、これを取り寄せて現在研究しております。現在の段階で問題があるとは私は思っておらないのであります。
○細谷委員 たとえば、今度のこの管理規則に従来なかったものがあるのです。十四条「(質問等)」「庁内管理者、室内管理者その他庁内管理の職務を行なう者は、必要があると認めるときは、庁内、庁舎又は庁舎内の室に出入りしようとする者に対して質問をし、又は許可書等の提示を求めることができる。」こんなことができるのですか。
○林説明員 これは、必要があると認める場合にこういうことをやることを規定しているようでございますが、必要がある場合はなし得ると思います。
○細谷委員 法律的根拠は何ですか。
○林説明員 長の庁舎管理についての責任でございます。庁舎管理の責任を長が持っております。その責任を全うするに必要がある場合は、庁舎にお入りになる方について、どういう御用件でおいでになりましたかということを聞くことは差しつかえないと思います。
○細谷委員 私は、そういう質問権——一般の職員が必要があると認めるときは、これは判断ですよ。主観的なものですよ。そういう質問をする、人権問題ですよ。そういうものについて何らの法律的根拠なしにこんなことができるのか、こう申し上げておるのです。
○林説明員 法律的根拠は、長の持っております庁舎管理権でございます。
○細谷委員 庁舎の管理権でそんなことができるのですか。たとえば警察官は警職法という形で、はっきりした法律的根拠で質問等をすることはできますけれども、これは一体できるのですか。
○林説明員 庁舎の管理権というのは、その庁舎の本来の目的に従って使うということを確保する、そういうものも内容に含まれている。したがって、ある庁舎の中でその本来の目的に必要な範囲においてこういう質問をするということは、私はできないことではないと思います。
○細谷委員 このことに関連してある人が、これは弁護士ですが、こういうふうに述べているのですよ。「国鉄久留米駅ですわり込みの組合員を鉄道公安職員がゴボウ抜きしたさい、公安職員にバケツで水をかけた組合員が公務執行妨害で訴えられ、高裁でも無罪となったケースを引例」、無罪となったわけですね。「無罪の論拠は警察官以外の公安職員には実力行使の権限はなくゴボウ抜きには越権行為で公務執行妨害にならなかったのだ」と高裁判決は言っているわけです。管理規則で管理権を持っているからという、その管理権というのは自治法にちゃんとありますね。公のものなんだから、公平にそれを使ってもらわなければいかぬ。それが原則ですね。「管理規則で県職員たちに質問、立ち入り阻止、退去を求める権限などを与えているが、本来それらの権限は法律で認められたもの以外は無効であり、単なる県規則でこうした権限を与えるやり方は、憲法三十一条に違反する」、こういうふうにある弁護士は述べております。だから私は、庁内管理規則で従来なかったような「(質問等)」、そして「必要があると認めるときは、庁内等の出入口を閉鎖し、又は特に認めた者以外の者の出入りを禁止することができる。」と十四条の二項はうたっているわけですが、この根拠は何ですかと聞いているわけです。庁舎管理権だ、そんなものじゃだめですよ。鉄道公安官ですらも、国鉄の駅で職員をゴボウ抜きした、そういうことはできない、こう言っているのですよ。質問権なんて、これはたいへんなものです。基本的人権に関係するものです。何ら法令の裏づけなしに、庁舎管理権でございますということで質問し、しかも退去権まで与える、その職員にですよ。これは法律的根拠がなければだめですよ。憲法三十一条違反じゃないですか。私はそうだと思うのです。そんなあなたのような答えでありますから自治法もへったくれもない、憲法もへったくれもないのですよ。そんな広範な、際限のない権限が庁舎管理権という形で与えられるのですか。政務次官、お聞きします。
○細田説明員 庁内管理規則の範囲内でのお尋ねをするということは、何ら不都合はないと思います。ただ、どういう規定にいまなっておるか、私いまなんですが、それとは無関係のことまで何でもかんでも聞ける、こういうことになると問題があるだろうと思います。庁舎管理の権限の中に当然含まれておると考えられることについて聞いたりすることは、これは可能である、だから無制限に何でも聞けるんだ、こういうことではない、かように私は了解いたします。
○細谷委員 しかし政務次官、いま読んだように、県の職員が必要があると認めたときは質問するんだ、許可書を出しなさい。質問することは、これは基本的人権ですね。庁舎の利用権というのは自治法ではっきり公平ですよ。何人も大切にしなければならぬけれども、公平に使わなければいかぬ、こういうことです。この「(質問等)」は、従来なかった規定が新しく入っておるわけです。これは私は、この請願の説明者として来ておる弁護士、または鉄道公安官に対する高裁の判決、そういう根拠からいっても、この十四条の規定は問題があると思います。ほかにもいろいろありますけれども、時間がありませんから特に十四条について聞いているわけです。そんな無制限な質問権はありませんよ。「必要があると認めるときは、」客観的なものは何もないのですよ。
○細田説明員 規定のしかたがどういうふうになっておるか、私も実は見ておりませんが、無制限に何でもかんでも聞ける、つまり庁舎へ入るということのために、庁舎を管理しておる立場から、最小限度といいましょうか、その範囲内における質問は、これはできる、こういうことでございまして、何でもかんでもできるというようなことになると、それはたいへんなことであろうと思いますし、これは当然前提として憲法問題にもなるわけですから、法律などできめておらないというのは、当然そういう前提のもとに、管理権の範囲内で、こういう意味と解釈すべきである、私はかように思うのであります。いろいろ御意見はあろうかと思います。いまの弁護士さんのような御意見もあろうと思いますけれども、私は、管理権の範囲内において質問の権限はあると解釈するのが管理権の内容ではなかろうか、かように存じております。
○細谷委員 林さん、各管理規則の中に、こういう無制限な質問権を与える規則なんて、ほかにありますか。
○林説明員 ほかの県の管理規則にどういう具体的な条文があるかは、実はまだ寡聞にして存じませんが、こういうふうな質問をすることを書くことは十分可能と思いますので、あり得るのではないかと思います。
○細谷委員 私もすみのすみまで調べておりませんけれども、他の府県の条例、規則の中で、こういう無制限な質問権を与えているのはないですよ。
○林説明員 明文で質問することができるとかりに書いてなくても、庁舎の衛視が庁舎に入ってくる方に対して、どこに御用がありますかということを聞くことは十分可能かと思います。したがって私は、この条文自体そう問題はないと考えるわけでございます。
○細谷委員 文章で書いてないからとか言うけれども、これは十四条にいままでなかったものをはっきり書いてあるのですよ。これをあなたはざっと読んだと言うが、ざっと読んだ印象というのは、どこに着目してこの管理規則ができたと見ているんですか。新聞によると、ある農民の代表で、貧しい身なりの農民がかけ込み訴えに来ても、「けん悪の情を催す行為」の規定で、われわれは入れないだろうと農民代表は言っているんですよ。むしろ旗を立てて米価要求をしてきたら、これはもう全部シャットアウトですよ。この規則を読んでみてはっきりすることは、何かを押えつけようという意図で条例、規則を改正したことは間違いないことだ。その何かというのは、あなたは一体何をねらっていると思っているのか。ざっと読んだそうですから率直に意見を聞きましょう。
○林説明員 やはり県庁というものを県の公務を執行するために必要な環境その他に置いておく、そのために必要な最小限度の措置をきめたというふうにとっております。
○細谷委員 それなら旧規則というのがあるんですから、わざわざ改める必要はないんですよ。そして新しく「(質問等)」なんていう十四条というものを設ける必要はないんですよ。何らの法律根拠なしの基本的人権に関係するような広範な質問権なんていうのは、これは文字どおり憲法三十一条違反なんですよ。私は客観的にものを申しているんですよ。私は革新の側に立ってものを言っているのじゃない。これは常識的に判断して、基本的人権ということから見て、この質問なんということはたいへんなことですよ。警察官の質問権というのは警職法でははっきり書いてあるでしょう。かつて三十三年ですか、警職法を改めようとする際に、警察官においこら式の質問権を無制限に与えることに問題があるということで、あの警職法は三十三年に流れたでしょう。現在の警職法でもありますよ。これはあなた無制限ですよ。しかも逮捕権まであるんですよ。この十四条は憲法違反だとある弁護士が言ったことがみなほんとうだと思うのですよ。あなた方はここですから、なかなか苦しい答弁をなさっておるが、そんなことで地方自治というのを守れるんですか。
○林説明員 これは先生のおっしゃるような全く無制限な質問権ではなく、この前提にいま私が申しましたような庁舎を管理する必要上、必要な限度の範囲内でということが全体を通じてあるわけです。またそういうふうに運用すべきことが妥当であると考えております。
○細谷委員 これは目的には、正常な遂行、秩序の維持及び災害等の防止に資するため、庁内の管理に必要な事項を定めることを目的とする、こう書いてありますけれども、言ってみますれば、全体的にこれは農民なりあるいは労働組合等民主的団体、そういうものを何とか県庁内に入れないように、こういうことですよ。そういう意味においては自治法違反ですよ。憲法三十一条違反と言いましたけれども、自治法の精神からいって、自治法違反ですよ。それをあなた方は——この条文はどう読んだって、必要があると認めるときは質問ができるのだ、許可証等の提示を求めることができるわけですから、これはどう見ても無制限ですよ。ですから、この管理規則というのは問題があるのではないか。言ってみれば、これは小さなパンフレットですが、この中には大学の先生等を含めて民主主義への挑戦だ。こういうことが書いてある。次官、どう思いますか。これはもう県知事の管理権でやるのだからしようがないとお思いですか。
○細田説明員 庁内管理規則が民主主義への挑戦であったとしたら、これはたいへんなことだと思います。それから、だれか特定な者は何も質問をしないでどんどん入れるが、特定の人だけは特にやかましくなければならぬとかなんとかいうことを言ってはいけない、かように思います。ただ、いまたまたまお読みになったおそらく初めのほうの条文だろうと思いますが、そういう目的に厳密に限りましていろいろな中身がきまっていることと思います。これらが乱用されて地方自治の精神なり民主主義の精神がじゅうりんされるようなことがあっては許せない、かように存じます。
○細谷委員 乱用すれば民主主義の挑戦にもなり、憲法にも違反する、こういうことになる、これが政務次官のお考えですね。そうでしょう。いまの御答弁は、乱用しない限りはいいのだ、そういうお考えですか。
○細田説明員 正当な建物の管理をする、ことに公共の仕事をしているところでございますから、管理をするという立場に限定してあとのいろいろなことが規定されている、かように存じておるのでございます。
○細谷委員 ほかの条文にもいろいろ問題があるが、私はこの十四条だけにしぼって聞いているわけです。これは乱用する、しないという以前の問題です。この条文ははっきり憲法三十一条違反ですよ。極端に言って、地方団体は条例しか制定権がない、こう言う学者もありますけれども、私は自治法に規則も制定するということが書いてあるのだから、条例と規則というものを地方団体で制定するというとについては一応容認している立場をとっている。条例しか憲法には書いてないのだから規則をつくるのは大体違憲だ、こう言う学者もありますけれども、そこまでの見解を私はここでとっているわけではない。自治法でも規則はつくれるが、その規則はちゃんと法令に違反しない範囲だということになっているわけです。ですから、憲法やその他の法律に違反しておればいかぬということですね。だから、こういう質問権なんていうのは、はっきりとした法律根拠がなければ、こういう基本的人権に触れるような条文というのはよろしくない。乱用以前の問題だ、こう私は思うのです。それでもやはりあなた方はいいと思うのですか。こういうことは、もうはっきり乱用ですよ。林さん、どうなんですか。
○林説明員 先ほど申し上げているとおり、この十四条がもう何でもかんでもの無制限な質問権を与えたものとは私は読めない。第一条の庁内管理規則の目的がございますから、その目的の範囲内で、必要な範囲ではという前提が当然かぶっている。かぶっているからには別に問題はない、こういうふうに私は考えております。
○細谷委員 私はたいへんな見解だと思うのです。もう少しシビアーにものごとを考えていただきたいと思うのですけれども、私が先ほど言った、どうも自治省はものごとを政治権力の側において判断しておる、こう私は言わざるを得ないと思うのです。まことに不満な答弁です。この庁内管理規則というのは明らかに、学者も書いてあるように、民主主義への挑戦です。民主主義への挑戦であることは間違いないです。こういう規則については、いまのような、乱用にわたるならば問題があるけれども、乱用でない限りは全部一条がかぶるから適法であります、こういう答弁では私は不満です。しかし、きょうは数点についていろいろと質問したいのですけれども、このくらいにして問題を残して、もう一度自治省としてもっとはっきりとした態度——条例制定権、あるいは規則の制定ということについてはいまはずいぶん野方図になっておる。それも全部合憲であります、合法であります。適法であります、あなた方の最近の態度は全部そういうことです。それじゃよろしくない。ですから、こういう点は反省していただいて、この規則については幾多の問題点がありますから、ひとつ検討をし直していただき、そういうふうに指導をしていただきたいということを強く要望して、きょうのところは私の質問を終わっておくというか、ちょっと打ち切っております。
○吉川委員長 山口鶴男君
○山口(鶴)委員 大臣がまだお見えになっておりませんので、ちょっと聞きにくいのですが、政務次官おられますからお尋ねしましょう。 実は、昨年の八月十八日、当地方行政委員会におきまして、当時問題になっておりましたいわゆる公務員部の設置、これに伴います公務員部の性格について、当時の藤枝自治大臣並びに細谷委員との間に議論がかわされたのであります。その間の事情につきましては、政務次官、御案内でありますか。
○細田説明員 承知いたしております。公務員部の設置につきましては、私も当時内閣委員会でやはりこれに関係しておりましたし、その後の地方行政委員会における質疑応答等につきましても承知をいたしております。
○山口(鶴)委員 公務員部の性格につきまして、四点ほど議論がされまして、いわば統一見解といいますか、というものが、大臣と私ども地方行政委員との間に合意がなされておるわけであります。 一つは、公務員部を設置した場合に、地方公共団体の労使双方に対して常に公正中立の立場で行政指導を行なう、この点はそのとおりいたしますということですね。それから第二番目は、公務員部は地方公務員の待遇改善、定員確保、権利保護のために絶えず行政上注意を払って積極的に発言し、行政指導を行なう、そのとおりである。よって、公務員部を設置するということは公務員の労働運動というものに干渉したり弾圧したりするためのものではないことは確認できるか、当然そのとおりであるということですね。それから、三番目といたしまして、人事院勧告の実施にからんで全国的な闘争が年々激化する傾向にある。このような場合、地方公共団体においても中央の労働問題から直接影響を受けることから、紛争、争議の状態に入ることがあるが、公務員部はこれらの紛争について地方自治体の自主性をおかすような介入、指導を行なわないということが明確に言えるか。これに対して、「もとより地方自治の原則をおかすようなことは、毛頭いたす所存はございません。」と、藤枝自治大臣、当時答えておるわけです。これに関連をして、それでは懲戒処分等について、その具体的な内容にまで公務員部が立ち入って強制を加えるような指導をしないということが約束できるかということに対して、「地方におきまして紛争が起こった場合に、任命権者が行なう個々の処分等について強制にわたるような指導、助言はいたす所存はございません。」と答えておるわけですね。一応念のために繰り返したわけでありますが、この点はもうはっきり確認をしておられるわけです。 そこでお尋ねをしたいと思うのでありますが、公務員部に所属しておられます課長ないしは課長補佐が、国会でこのような議論をいたしまして私どもが得ました統一見解から非常にはずれた言動が多いということを私どもは率直に聞いておるわけでありますが、そういうことは絶対ないと公務員部長さんお約束できますか。
○鎌田説明員 ただいまお読み上げになりましたいわゆる四原則というものに基づきまして、公務員部の運営をいたしておるつもりでございます。したがいまして、課長あるいは課長補佐、そういった人々の言動というものも、その範囲内においてやっておるものと確信いたしております。
○山口(鶴)委員 たとえば九州のある県に管理職員研究会というのがあったそうです。そこに自治省の公務員部の幹部職員の方がお出かけになりまして、いろいろ講演をいたされたそうであります。その際に、今回の制度からいけば、たとえば職員団体が当局と団体交渉を行なう、その場合に、私なら私が職員団体の正規な機関から委任を受けて交渉員にはなれるわけですね。どうですか。
○鎌田説明員 そのとおりであります。
○山口(鶴)委員 それは現在の法律のもとで正しい解釈ですね。しかるに、その九州のある県で行なわれました管理職員研究会におきましては、自治省の公務員部の幹部職員の方は、組合員以外の者、私なら私もそうですね。それから、たとえば自治労あるいは日教組というような上部団体の役員が来た場合、成規の手続を経てきても、そういう場合は会うな、委任状を持参した場合も交渉は断われ、こういう話をしておるそうじゃないですか。こんなことは現行法を否定するものじゃないですか。当然そういう場合は、どしどしお会いなさいという指導をするのが現行法の正しいたてまえだと思いますが、それと全く違った指導をしておるということについて、公務員部長はどうお考えですか。
○鎌田説明員 私、その講習会の席におりまして直接そういう話をこの耳で聞いたわけでございませんので、どういう応答があったか、実は私自身といたしましては、確信を持ってお答えはできないわけでございます。ただ、九月の二十五日の日でございましたか、自治労の書記長の方からそういう趣旨のお話がございまして、私どものほうの職員が、たとえば上部団体の方が委任状を持ってきても会うなと言った、そういう事実はないと私は聞いております。ただ、そこで申しましたのは、たとえばその町村なら町村、市町村なら市町村内の問題であって、当然その市町村の職員団体の代表者の人と話をしたほうが早く合理的な解決というものができる、こういったような場合には、あえてそういう上部団体の方々がお会いにならなくても、そのほうが合理的にうまくいくのならいいじゃないか、こういう趣旨の話をしたと聞いております。
○山口(鶴)委員 まあ、私も現場にいたわけじゃないし、鎌田さんも現場にいたわけじゃない、こう言われるわけですから、論争しましてもいわば繰り返しみたいになりますから、避けようと思いますけれども、しかし、そういうことがやはり問題になるということは、労使の間に信頼感というものがない一つの証拠だろうと思いますし、それからまた、法律によれば、私であろうと自治労の諸君であろうと日教組の諸君であろうと、当該職員団体から成規の手続で交渉をまかされました場合には、当然当局者と交渉してよろしいわけなんでありますから、そういった法律に規定されております考え方を否定するような言動というものは、これは私は厳に慎んでいただかなきゃならぬと思うのです。この点は政務次官どうでしょうか。そういった姿勢というものが必要じゃないかと思うのでありますが、いかがでしょう。
○細田説明員 ILO八十七号条約批准に伴いまして、その点は非常に問題になったところでございます。法律にきまっておることをやっちゃいかぬなんという指導はよろしくない、これはもう仰せのとおりだと思います。
○山口(鶴)委員 「地方公務員月報」という雑誌が出ておるそうで、そこに、本日ここにお見えでありますが、自治省公務員第一課長の森清さんという方が原稿をお書きになっていることを公務員部長は御存じですか。
○鎌田説明員 存じております。
○山口(鶴)委員 そこにこういうことが書いてありますね。幾つか問題がありますから、順次問題にいたしますが、いろいろ言っておりますが、「不思議なことは、相変らず人事院が八月勧告、五月実施という、我が国のみならず近代的憲法をもつすべての国において、予算制度の本質を無視しなければ通常は不可能な勧告を繰り返し、そのことをめぐって毎年トラブルがあるにもかかわらず、これを改善しようとしない態度である。」と、こう書いてある。人事院の勧告の制度というのは法律にないのですか。政務次官にお尋ねいたしたいと思います。
○細田説明員 申し上げるまでもなく、人事院の勧告は法律にあると思います。
○山口(鶴)委員 何ですか。法律にあることを自治省の公務員部の責任ある課長が、こんなような人事院が八月勧告をやり、五月実施という、こういうことを繰り返しておる、これをめぐって毎年トラブルが起きている、これを改善しようとしない態度がきわめてふかしぎでけしからぬということを書いているのですよ。まっこうから現在の人事院勧告の制度、法律というものを自治省の公務員部の公務員第一課長さんは否定するんですか。そういうことを一体どうお考えですか。
○鎌田説明員 ただいまお読み上げになりました個所は、人事院勧告を否定するという大それたことをいっておるわけでも何でもないわけであります。前から人事院勧告がどうして完全実施できないか、これを完全実施するためにはどういう方法があるかということで、政府部内におきましても、昭和三十九年からこの問題につきましては検討いたしておりますし、また御案内のとおり、現在も検討いたしております。まさにその一つの中心的な問題がいまそこで書かれておるようなことにあるわけでございます。これは釈迦に説法めいてはなはだ恐縮でありますけれども、人事院勧告は、もちろん情勢適応の原則に従いまして、給与を決定する諸条件の変化によりまして、五%以上給与を改定しなければならぬという場合には勧告をするという制度のたてまえになっておるわけでございますけれども、現在人事院でおやりになっておられますように、四月調査、八月勧告、五月実施、こういうものは何も法律できまっておるわけでもない。人事院勧告の基本、何といいますか、必須不可欠の、それを否定することが人事院勧告を否定するというような性質のものじゃないと私どもは考えておるわけでございます。それでございますから、私どもが年来人事院にも申し上げておりますのは、たとえば昭和四十四年でございますれば、四十四年度の予算編成前に人事院は勧告をされる、こういうことになるというと、当然四十四年四月から給与改定ができるわけでございます。そういう勧告の完全実施ができる方式というものは考えられていいじゃないか。現在のように追加予算、当初予算が動きまして四半期が終わったところで、ことしの場合でございましても、国、地方を通じまして二千億以上の追加財源を必要とするような財政需要が出てまいる。これはやはり予算編成の面から申しましてもなかなか実施ができにくいのではないか。そういうことが中心的な問題点にありながら、ことしは予備費というかっこうで一歩前進を示したわけでございますけれども、繰り返されておるそういう事態についての表現がそういう形になってまいっておる。そういうふうに私理解いたしておるわけでございます。
○山口(鶴)委員 それはへ理屈というものですね。現実に人事院勧告の制度が法律によって規定されておる。それにのっとって人事院は毎年四月に調査をして、そして当然、これは法律にきまっていないかもしれませんが、調査をして整理をするのに時間がかかって、八月勧告をしておる。その場合に、何年間も五月にさかのぼって実施すべきことを勧告をしておる。これが現実ですね。ですから、そういったものがふかしぎだということは、現行の罷業権ないしは団体交渉権を奪われた代償の措置としてある人事院勧告制度というものに対して、明らかに挑戦をいたしておることは事実じゃないですか。当然法律にのっとって行なう人事院勧告、その人事院勧告がふかしぎだ、こう言っておるわけですから、これはやはり私はすなおな態度とは言えないと思うのです。
○細田説明員 いまも公務員部長が申し上げましたが、人事院勧告を否定したり人事院勧告に挑戦する公務員部の課長がいてはたいへんなことでございます。さようには私は読めないし、また森君の真意もそうでないと思います。表現について適当かどうかの問題は別としまして、内容につきましては、例年人事院の勧告が八月に出ますと、完全実施するしないということで、すでに御承知のとおり、いろいろ予算との関係において問題が起こるわけでございます。そこで、ここ数年来、何月実施ということをやってちぎったわけでございますが、その際には必ず、何かうまい方法はないだろうかということは、人事院も考えておりますし、また政府の中でも何かうまい方法がないか——うまい方法がないかというのは、必ずしも人事院を否定するという考え方ではないわけでございます。また、公務員諸君の給料を何とかして押えるのだ、こういう考えでもないわけでございます。予算というものができたあとで、膨大なものがあとから出てくる。これでは財政当局からはいろいろ言われるのは当然だ。あるいは地方財政でも困る。したがって、ここに何らかの名案がないかということは、これはもう政府も人事院も一緒になって考えてまいっておることなんでございます。いまの方法が絶対で、これがもう必ずいいんだ、人事院勧告はもちろん前提とし、いまの法制を前提としまして、絶対これでいいかということになりますと、うまい知恵はないだろうか、なかなかないものですから、毎年毎年こういうかっこうになっているわけですから、そこに表現してありますことは、人事院だけがいけないように書いてありますが、これは政府も共同責任だと思います。ただ、政府があまりそこでその文章の中で出てきますと、何だ、人事院勧告というものは人事院が独立してやるもので、政府がとやかく、という御意見もあろうかと思って、それは人事院と書いてあるのじゃないか、私はこう思うのでございまして、何かいい案がありまして、ほんとうに完全実施もできる、人事院勧告も生きるというような方法が見出し得るならば、これは、予算編成というものが絶対的な年度から年度ですから、四月から三月までですから、いい方法があればこれは当然考えてもらわなければならぬ。人事院も考えてもらわなければならぬし、政府としてもないしは国会としても考えなければならぬのではないか、こういう趣旨ではなかろうかと私は解釈して、その文章はあとから実は聞いたわけですが、さように考えておる次第でございます。
○山口(鶴)委員 その文章はひとつよく見てください。さらに問題があるのですよ。このことを私はこれでもうやめようというわけではない。また問題にしますが、ちょっと別な問題で尋ねてみますが、こういうことも書いてあるわけです。「人事院勧告完全実施を唱えている地方公務員の大部分は、本年度勧告された人事院の給料表に基づく給与より既に高い給与を現に受けている。彼等の主張する如く、人事院勧告の給料表どおりの給与を五月に遡って支給せよというならば、彼等は既に去年の九月、あるいは一昨年の九月からその額の給与を受けており、完全実施によってベース・ダウンしなければならないことになりかねない。」こう断定をいたしております。先ほど私が申し上げた、この藤枝自治大臣とわれわれの公務員部設置をめぐる統一見解によれば、「公務員部は、地方公務員の待遇改善、定員確保、権利保護のために絶えず行政上注意を払って積極的に発言し、行政指導を行なうべきであると考えるがどうか。」藤枝自治大臣が「御指摘の地方公務員の適正な待遇改善あるいは定数の確保、権利保護というものが中心であることはお話しのとおりでございます。」と答えておるわけです。聞きますが、地方公務員はほとんど大部分、本年勧告されました昭和四十三年の人事院勧告より高い給与を受けておるというのが現実の姿ですか。人数の割合等から言ったらどうなりますか。ひとつ正確にお答えをいただきたいと思うのです。
○鎌田説明員 地方公務員の給与水準の問題でございますが、これは従来からもうこの委員会で御論議になっておりますように、いわゆるラスパイレス方式によりまして、国家公務員と地方公務員の学歴、経験年数、こういったものを同一のレベルに置いた場合におきまする比較というものにつきまして、五年ごとの給与実態調査の際にお示しをいたしておるわけでございます。その間におきましてはいわゆる補間法でやらざるを得ない面があるわけでございますが、全体的な姿といたしましては、毎回申し上げておりますように、府県職員の場合でございますと七%、七・五%でございましたか、それから大都市の場合でございますと三二%、あるいは大都市以外の都市の場合でございますと八%、逆に町村の場合でございますと八七%でございましたか、という趨勢を示しまして、公務員全体の平均といたしましては、七%余国家公務員よりは給与水準が高い、こういうことが明らかになっておるわけでございます。 それから、もう一つございますのは、昨年でございましたか、人事院勧告で都市手当の勧告をいたしました際に、初めてだと思いますけれども、国家公務員と民間給与との給与水準の格差というものを地域別に、暫定手当の無給地、それから三級地、二級地ごとにお出しになられたわけでございます。この無給地の場合でございますと、国家公務員の場合におきましても一・一%程度であったと思うわけでございますが、この無給地の場合、国家公務員の場合でございますと大体半数になっておるわけでございます。地方公務員の場合、いまの前段のものとからみ合わしてみました場合に、かなりの部分のものが国家公務員の給与水準よりも高いということは言えるのじゃないかと思う次第でございます。
○山口(鶴)委員 全国で町村に従事をしておられます自治体職員の方は一体何人おられますか。
○鎌田説明員 昨年、四十二年四月一日現在でございますけれども、全団体職員二百二十八万五千二百八十三人でございます。その中で町村の職員が二十六万八千二百五十一人でございます。大体一割二分程度になっておるわけでございます。
○山口(鶴)委員 二百二十八万人の中には教職員は入っておりますか。
○鎌田説明員 入っております。
○山口(鶴)委員 それを除けば何人ですか。
○鎌田説明員 ただいま申しました職員の中には教育公務員と警察官が入っております。それを除きましたいわゆる一般職員で申しますと、全団体合計で百四十万人でございます。その中で町村職員は二十七万人、二割弱でございます。
○山口(鶴)委員 その二割の方は現実に低いわけですね。そういう現実はこの文章表現から出てこないのじゃないですか。大部分は本年度の勧告された人事院勧告の給料表に基づく給与よりすでに高い給与を現に受けておる、こういうのですね。ことしの勧告が八%でしょう。さっきのお話では、平均すれば七・何%しか上回っていないというのですからね。そうすれば、今度その七・何%しか上回っていないそれに対して八%の勧告があるわけですから、その勧告よりも大部分が上回っているという現実は出てきますか、いまの数字から。
○鎌田説明員 ただいまの七%余と申しますのは、昭和三十八年の給与実態調査の結果に基づきますラスパイレス比較でございます。一応御参考までにそれは申し上げたわけでございます。 それから、大多数の職員ということになるかどうかということでございますけれども、いわゆる一般職員の給与水準の比較と申します場合には、やはり一般職員も教育公務員も警察官もひっくるめてということになるわけだろうと思います。先ほど申しました給与水準の比較は、一般職員についてのみの比較でございます。いわゆる行政職といわれるものについてのラスパイレスの比較でございます。教育公務員の場合でございますと、これは人事院勧告を見ましても、国家公務員のほうがはるかに高い、こういう数字がございますし、警察職員の場合の給与は、民間に比較すべき対応職種はございませんので、どういうように見るかという問題があるかと思います。あるかと思いますが、全体二百三十二万有余の職員の中でやはり大多数を占めておりますものは都道府県の百三十八万人、あるいは六大市の十四万人、あるいは市の四十八万人、こういうふうにして見てまいりますと、大多数の職員が国家公務員よりも高い給与水準にあるということは、事実に反するものではなかろうと思う次第でございます。
○山口(鶴)委員 そんなことはありませんよ。六大都市を除いて市の職員が四十八万ですね。町村職員が二十七万でしょう。こういう方々が、少なくとも今度人事院勧告が行なわれた国家公務員より八%以上高いなんという現実はないじゃないですか。そうでしょう。公務員部長も認めておるように、二十七万の町村職員の方は、国家公務員の水準よりも約九割近くで現に低いんですね。そうでしょう。そういう現実もある。ですから、私は、現在の八%の人事院勧告は抜きにして、地方公務員と国家公務員を比べてみれば、町村職員を除く大部分の方は国家公務員より高いという言い方はあるいはややできない場合もないとは思いますけれども、しかし、本年度の八%の勧告というものを積み上げてなおかつ大部分が高いなどという認識は、いまの公務員部長の説明から出てこないじゃないですか。私はそんなことは詭弁だと思いますね。文章をよく見てください。政務次官、聞いておってどうですか。
○鎌田説明員 技術的な問題でございますので、政務次官に御指名でございましたが、私から答えさせていただきたいと思います。 先ほど私がちゅうで申し上げたわけでございますが、三十八年七月一日現在のラス比較の数字は、都道府県が七・九%、六大市が三四・二%、市が八・三%、町村が八七・二%でございます。したがいまして、もともとこれは、ことし現在の給与実態調査を、四十三年四月一日の時点の調査を現在いたしておるわけでございますから、その結果の数字というものがここにどういう形で出てまいりますか、それを見なければ正確なことは言えないと思いますけれども、かりにこのままの形で学歴構成なりあるいは経験年数の構成というものが五年間ずってきた、こういま考えますというと、大体都道府県、六大市、市まででございますと八%あるいはそれ以上の格差というものがあるということになりますと、やはりいまの森君の申しておることは誤りではないんではないかというふうに考える次第でございます。
○山口(鶴)委員 現在はまだ正確な数字は出ておらぬのでしょう。しかも一方では、二十七万人という、国家公務員の給与実態よりも低い層が、五年前において八七%というのですから、一三%も低い層がおるなんということは、この表現からは全然出てこないじゃないですか。同等ないしみんな高い、大部分は八%以上高いんだという表現になっているじゃないですか。私はそういうところが不正確なんじゃないかと思うのです。しかも、公務員部の公務員第一課長の文章としては不正確であることはいなめないと私は思うのですが、いかがでしょうか。
○細田説明員 こういう問題はたいへん大切な問題でございますから、大部分とか大多数とかでなく、数字なら数字で言うということにしないと、当事者にとっては、文章を読む場合非常に重大な関心事になると思います。したがって、そういう点についてはよほど慎重に扱って、現実はこうなっているというならば、はっきり数字的根拠をもってこういうことであるというふうに言うべきで、抽象的に言って誤解が生ずるようなおそれがあるのはよろしくない。そういう点は注意しなきゃならぬと思います。気持ちはそういう気持ちで書いたものではないと思いますけれども、その点については十分注意をいたさなければ、特に地方公務員の諸君は、国家公務員にしても同様な問題ございましょうが、非常に神経質になる、当然なってしかるべき問題でございます。そういう点については十分今後注意いたさなければならぬ、かように存じます。
○山口(鶴)委員 いまの政務次官の御答弁は私も同感です。とにかく公務員部ができて、現に町村職員という、国家公務員よりもはるかに劣悪な給与条件のもとで働いておる方が二十七万もおるわけですね。そういった事実に目をおおって、大部分は国家公務員よりも八%高いんだ、こういう表現だけでは、私は公務員部としての任務は失格といわざるを得ないと思うのです。やはり公務員部は、この議論にもあるように、待遇改善、定員確保のために努力をする、特に劣悪な状態にある町村職員の待遇改善にも公務員部は当然力をいたさなければならぬ、これが任務だと思うのです。そういった重大な任務を全然放てきしてしまって、高いことばかり言っているというようなことは、公務員部としては公正な態度とは言えぬ、このことだけははっきり言えると思うのですね。いま政務次官の御答弁で、いま私が申し上げたような真相をこの表現では十分とらえていない、そういう点は十分注意をするということでありますから、次官、いま私の申し上げたことは十分御理解いただけると思いますから、公務員部の任務として、より国家公務員よりも待遇の悪い人たちもおる、そういう人たちの改善こそ公務員部は力をいたさなければならぬということからいけば、この表現は遺憾だということにつきましては、十分ひとつ御注意をいただくようにこれはお願いをいたしておきます。いいですね。
○細田説明員 誤解を招くような表現につきましては十分注意いたさなければならぬ、かように思いますし、給与の問題については全般的にもっと全体として慎重に取り扱いたい、かように存じておる次第でございます。
○山口(鶴)委員 次に、また他の問題に移りたいと思いますが、私が先ほど問題にいたしました管理職員研究会に出席をいたしました公務員部の幹部職員の方が、争議行為に対してとるべき措置についてまでいろいろ言及をせられておるようであります。首謀者は、委員長は、これは免職とすべきである、そのピケット委員は停職、オルグ者は停職もしくは減給、一般スト参加者は戒告、オルグを許した管理者に戒告以上の処分、こういうようなことを言っておられるそうであります。 それからまた、自治省が各都道府県総務部長あてにお出しになりました資料等見ますと、やはり同じく同じようなことを申しておるようですね。処分の基準というものを示しておられるようであります。「首謀者として違法行為を企てあおりそそのかす行為を行なった者——免職または解雇」イとしまして「ピケ等実力によって登庁または業務を阻止した者——停職」ウとしまして「違法行為を実行させるためオルグ活動等積極的な行為を行なった者——程度に応じ停職または戒告」エとしまして「違法行為に参加した者——戒告」オとしまして、「組合役員によるオルグ活動を許した管理者、勤務時間中に違法オルグ活動を行なった者の服務監督すべき者——戒告以上の処分」ということを文書でもって御指導なされておるようであります。そういたしますと、これは明らかに昨年の八月十八日の私どもの統一見解と違うじゃないですか。そのときはこう言っているわけですからね。細谷委員が「具体的な内容にまで立ち入って任免権者に強制を加えるような指導をいたさないということを約束いたしますか。」「地方におきまして紛争が起こった場合に、任命権者が行なう個々の処分等について強制にわたるような指導、助言はいたす所存はございません。」こういうことをはっきりお答えになっております。また「地方自治体の自主性をおかすような介入、指導を行なうべきでないと考えるがどうか。」藤枝自治大臣は「もとより地方自治の原則をおかすようなことは、毛頭いたす所存はございません。」こうはっきり言っているわけですね。しかも公務員部は、労使の紛争にあたっては公正中正の立場であることを確認しておるわけです。公正中正な立場であることを確認して、しかも介入とか干渉はしないということをはっきり言っておる。その自治省が、こういう者は戒告だ、こういう者は停職だ、こういう者は免職または解雇であるというようなことを、事例を示して指導するということは、これは明らかに干渉じゃないですか。なぜこんなことをしたのですかね。
○鎌田説明員 私どもの所管といたしましては、地方公務員法の適正な運営指導の責めがございます。で、地方公務員につきまして懲戒処分の規定があるわけでございます。違法行為が行なわれました際に、懲戒処分の基準といたしまして一般的な基準を示すということは、ただいまここで論議になっております具体的な問題について、強制にわたるような指導をしないということとは抵触はしないというふうに考えております。
○山口(鶴)委員 こういう問答なんですよ。正確に言いますから聞いていてください。細谷委員の「人事院勧告の実施にからんで全国的な闘争が年々激化する傾向にございます。このような場合、地方公共団体においても中央の労働問題から直接影響を受けることから紛争、争議の状態に入ることがございますが、公務員部はこれらの紛争について地方自治体の自主性をおかすような介入、指導を行なうべきでないと考えるのであります。この点、いかがですか。」との質問に対して「地方自治の原則をおかすようなことは、毛頭いたす所存はございません。」ですから、いわば任命権者というのは、これは都道府県の場合は知事、市町村の場合は市町村長でしょう。だから、どういう事案に対してどういう処分をするかということは、これはもう自治体固有のいわば任命権者の権限であるわけですね。その権限に対して、こういう者は停職だ、こういう者は解雇または免職だというようなことは、明らかな干渉じゃないですか。地方自治体が本来すべきものでしょう。
○細田説明員 昨年の大臣がお答え申し上げておりますのも、任命権者である地方団体の自主性を尊重することを明確にしております。それから、個々の具体的な問題、この具体的ということばの解釈があるいは問題であろうかと思いますが、これはどこの地方の組合の委員長なら委員長がどうという、こういうことでございまして、やはり基準というものは、三千から団体があることでございますから、ないと、どこの市はどういうかっこうだが、どこの市はそれよりは著しく重い、あるいは軽い、こういうことでございますので、一応の基準を示すということは、私は自治省としてやってしかるべきじゃないか。ただ、それらの各地方団体としましても、よその振り合いを一々どの団体に聞くというわけにはいきませんから、その点につきましては、私は必ずしもこれが藤枝大臣の答弁に反するとは考えません。問題は、ただ個々の実情に応じまして、あくまでも基準でございますから、実情に応じまして、これはいろんな点を地方の任命権者である団体の首長が判断をしてこれをきめていく。さらに重くしなきゃならぬ場合もあり得るでしょうし、さらにもっと軽くしなきゃならぬ場合もあり得るでございましょう。そういう意味で基準ということでございまして、私どもはそれは個々の具体的な問題について言っているものではない、また強制するものでもなんでもない、さように解釈をいたしておる、こういうわけでございまして、それもやらないほうがなおいいという御意見があるかどうか、その問題は別でございますが、関係の地方団体でもそういう気持ちが任命権者の側にあるわけでございますので、その辺はそういうことで、運用については個々の地方団体が十分配意をしてやっていただく、こういうつもりでおるわけでございます。
○山口(鶴)委員 政務次官、問答が二つになっているんですよ。細谷委員の「具体的な内容にまで立ち入って任免権者に強制を加えるような指導をいたさないということを約束していただけると思いますが、いかがか。」という質問に対して、藤枝自治大臣が答えておりますが、その前段に個々云々なんということは言わない問答があるわけです。そのことを私は先ほど繰り返して申し上げたわけです。公務員部はこれらの紛争について、地方自治体の自主性をおかすような介入、指導を行なうべきでないと考えますが、いかがですか。「もとより地方自治の原則をおかすようなことは、毛頭いたす所存はございません。」毛頭しないと、こう言っているんですよ。毛頭しないで、基準を示したなんということは、これは毛頭しないなんということになりますか。地方自治の原則をおかすようなことは毛頭しないと言っているんですからね。基準といいますが、どういう処分をするかということは任命権者固有の権限ですよ。そうでしょう。何も自治省にお伺いを立てる必要は毛頭ないのですから。それに対して基準を示すということは、地方自治の原則に対して干渉したことになりませんか。そういうことは毛頭しないと言ったのですから、その言明に反するということになりませんか。
○鎌田説明員 細谷委員と藤枝大臣との問答で大臣が申し上げましたのは、公務員部はこれらの紛争について地方自治体の自主性をおかすような介入、指導は行なわない、これは私は当然のことだろうと思うわけでございます。特に任命権者に属する懲戒処分などについて、その具体的な内容にまで立ち入って任命権者に強制を加える指導、助言をしない。私どもが先ほどから申し上げておりますのは、三千有余の区々にわたっておりますところの地方団体に対しまして一般的な基準を示しておるということでございまして、ここにございますことに矛盾抵触するとはどうしても考えられないのであります。
○山口(鶴)委員 では、ほかの例をあげましょう。やはり九州の管理職員研究会の記録ですが、こういうことを言っているんですね。「最近の闘争の傾向と注意事項」というところで、現在地方公務員のいわゆる統一行動、地公法三十七条違反といわれる事例ですね。これに対して各種の裁判所が無罪判決を出していることは公務員部長も御案内のとおりです。それに触れて、「下級裁判所の判断を気にするな。」というようなことを言っているんですな。おかしいじゃないですか、こんなことは。たとえば群馬県なら群馬県前橋の地方裁判所が、地公法三十七条違反は無罪、地公法三十七条は憲法違反という判決を出しました。前橋に県庁を置く群馬県の地方公共団体は、そこにあります裁判所の判断というものを参考にすることは私は当然だと思うのです。また、当該の地方公共団体の長がそういうつもりでおることは、私は決してとがむべきじゃないと思うのです。それに対して、下級裁判所の判断は気にするなというような指導をやるということは、これは明らかに公平な立場から逸脱しているじゃないですか。明らかに地方公共団体の判断に対して干渉していることになるじゃないですか。いかがですか。
○鎌田説明員 先ほども申しましたように、その研修会でのしゃべった内容あるいは質疑の内容というものを、私もこの耳で確かめたわけでございませんし、そこに書かれてあります内容がどういう性質のものか、ちょっと私も実は判断に苦しんでおるわけでございます。その文書それ自身判断に苦しんでおるわけでございます。ただ、言えますことは、たとえば、ただいま例に出されましたように、地公法三十七条の規定が憲法違反であるかどうかという点につきましては、これは、御案内のとおり、いわゆる全逓中郵判決といわれておりますところの最高裁の四十一年の判決でも、違憲ではないということを、はっきりうたっておるわけでございます。そういうふうに下級審におきましては、私は率直に申しまして、相対立する判断というのが出されるのではないか。それが確定をしますのは最高裁の判決で確定をされる。したがいまして、下級審におきまして相対立する判断がある例が多々あるわけでございますし、そういう下級審の判断というものを参考にするということは当然であろうと思います。気にするなという意味が、何かちょっと私も確かめるすべがないのでございますけれども、参考にするということは当然であろう。ただ、最終的な判断の確定は最高裁の判決によって確定をするわけでございますから、そこのところは私は十分含んだ上での意見であるというふうに思うわけでございます。
○山口(鶴)委員 それはあれですよ、全逓中郵の最高裁の判決を十分判断の基準にせよということを言われることはけっこうですよ、しかし、各地域で出ている下級裁判所の判断を気にするななどということは、これはやはり行き過ぎではないですか。それを私は問題にしているんですよ。 同じような意味でもう一つお尋ねしたいと思うのですが、同じく先ほど例をあげた自治省が、各都道府県の総務部長を通じて、いわゆる一〇・八対策と称していろいろなことを御指導されたようでありますが、その内容をお聞きいたしますと、たとえば警察官に対する出動要請はこういう形式であったらいいとか、オルグ者に対して退去の通告はこういう様式でやれとか、職員団体の責任者に対する違法闘争の事前警告はこういう形式でやれとか、職員に対する違法闘争の事前訓示はかく様式でやるべきであるとか、職場大会の解散通告はこういう様式でやれとか、ピケの収容命令はかようにせよとか、さらには、はなはだしいのはスト防止のための職員に対するPRの文章の例はこうであるとか、住民に対するPRの文例はこうである、あなたがたは、こういうことまで文書で指示しているじゃありませんか。こういうことが公務員として公正中立の立場にあると言えますか。お尋ねをいたします。
○鎌田説明員 先ほども申し上げましたように、私どもは、地方公務員法の規定の適正な運営を確保しなければならない責務を負っておるものでございます。地方公務員法第三十七条の規定によりまして、争議行為は明らかに禁止をされました違法行為でございます。その違法行為というものを事前に十分な警告、制止の措置を講ずるということは、これまた私どもといたしましては当然のなさなければならない責務だと思うわけでございます。そういう考え方に立ちまして、ただいま申しましたようなことというのは、私どもがそういうことを促すことが公正中立な立場に反するというふうには考えておらないのでございます。
○山口(鶴)委員 ふしぎな論理ですね。一〇・八闘争を前にして、官房長官から政府としての見解なり警告なりというのが出ています。政府の考えというのはそれでわかるじゃないですか。オルグ者を退去させるのにはこういう通告をやったらいいとか、警察官の出動要請はこういう様式でやれなんということを、一々各県に自治省が示すことが何で必要なんですか。そういうことが公務員部は「地方公共団体の労使双方に対して常に公正中立の立場で行政指導を行なうべきであると考えるのでありますが、大臣、どうお考えですか。」藤枝自治大臣「労使双方に対して常に公正中立の立場で指導と申しますか、助言と申しますか、やってまいる所存でございます。」公正中立とは言えないじゃありませんか。政府の見解というものは、もう新聞を見れば出ているのです。それに対して一々警察官の出動要請はこういう形式でやれなんということを示すことが何で公正中立を破らぬということになるんですか。そんなおかしなことはないと思いますがね。どうなんですか。
○鎌田説明員 違法行為を事前に防止するという具体的な内容にまで立ち入った指導をいたしておるということでございます。違法行為をやらせないということは、まさに公正中立な立場であろうと思うわけでございます。
○山口(鶴)委員 公務員部長さんも新聞等はいろいろ拝見されていると思うのですが、私ども社会党の立場で新聞、テレビ等に対して——やはり新聞等は、収入からいきますと、広告代が非常に多額であるからやや資本主義的な立場に立つのではないかという批判をすることはありますが、しかし現在の新聞というものは、記者諸君をはじめ編集者の人たちも、できるだけ中正公正を旨として、いわば公平な立場で筆をとっていることは、これはマスコミ関係の方々が常に主張されるところですね。十月九日の朝日新聞の「天声人語」というのがございます。公務員部長ごらんになりましたか。
○鎌田説明員 見ました。
○山口(鶴)委員 一応公正中立な立場でしょうね。違法のストライキというものかどうかということについての懸念もいっておられますが、最後にこういっています。「人事院勧告、政府による値切り、抗議の違法スト、組合員への処分、このくりかえしはやりきれぬ。「厳正に処分」と表明しながら、官房長官も文相もさぞ心の底が痛かろう。」自治大臣とは書いてありませんけれども、まあ同じだろうと思います。「政府は冗費を節し、まず人事院勧告をその通りに実施すべきだ。それなくしては、相手を違法ときめつける資格はあるまい。」こういっているわけです。いまの公務員部長の話はあれじゃないですか。人事院勧告を実施するせぬということについては、森公務員第一課長のこの文章がたいへんへんぱなものであることは私も申し上げましたが、そういうようなことを言っている自治省のお役人もおるわけです。そして、完全実施せぬということはたなに上げて、違法違法ということばかり言っておるわけですね。しかもその取り締まりにあたって、こまかな戦術に類することまで一々御丁寧に文書でもって指示しておる。そうして、そのことが厳正中立、公正中立の立場だということを強弁しておられるが、私はそれは筋が通らぬと思うのですよ。違法違法ときめつけるけれども、それじゃ政府は一体現在の人事院勧告の制度、法律の制度というものを守っているのか。守っていないじゃないか。やはり心の底が痛いのではないかというのが私は率直な公平な見方だと思いますよ。そういうことは一切たなに上げて、こまかい警察官の出動要請はこうやれというようなことがはたして公正中立といえるのですか。 大臣がお見えでありますから大臣にお伺いしたいと思うのですが、自治省はこまかな警察官の出動要請、ピケの要員を排除するのにはこういう告示をしたらいいとかということまで、こまかい御指導をされておられる。しかし、公務員部設置の際には、細谷委員と当時の藤枝自治大臣の間で、公務員部設置というのは、これはあくまでも地方公共団体の労使の関係に公正中立な立場をとるのだということを明言もし、確認もしておられます。そういうことと比較をして、いま私が申しましたようなこまかい御指導をされる、しかも新聞からはそのような御批判もいただいておる、そういうことがはたして公正中立といえますか。大臣いかがでしょうか。
○赤澤国務大臣 公正中立というものの考え方ですけれども、地方団体における戦後の労使関係のあり方を見ますと、なかなか労働者側、職員側は労働関係の法規を御研究であって、またILOなどでいろいろな勧告あるいは条約等ができますと、またそれをずいぶん勉強しておられます。ところが、使用者側のほうは、案外のほほんとしておられるのが多いものですから、一時は異常と思われるような労使交渉が至るところであったわけです。私どもといたしましては、やはり両方とも公正な立場でいろんな話し合い等をしてもらわなければ困るので、そこで、あまりおくれをとっておるところへは、こういう方法もあるんだよくらいなことは言いましても、公正を欠くものではないと思うのです。違法なことを指導するわけではないのでして、ただ、労使関係が正常化するためには、一方があまりそういった面でおくれておりますと、公正な交渉もできかねる面もあるかもしれません。そこで、一般的に、こういうこともあるんだよということを教えるということは、私は必ずしも不公正だとは思わない。そんなことは百も千も、片方の労働者側のほうも御承知なんですから。ただ、使用者側が気づかぬでおるとまずいから、注意するくらいのことはしたと思うのです。
○山口(鶴)委員 いまの大臣のお話は、どうも赤澤自治大臣の御答弁とは受け取れませんね。自治省が、地方公共団体の労使関係に対して公正中立な立場というものを放てきして、片方は自治労や日教組が闘争の指導をする。自治省は全国の地方公共団体のスト対策の総本山という立場を明確にするという立場をおとりになるならば、私はいまのような赤澤自治大臣の御答弁があったって、決して奇異には思いません。しかし、そうではないでしょう。地方公共団体の労使関係については公正中立の立場をとると、はっきり藤枝自治大臣が当時答えておるのですから、その考え方は、現在の赤澤自治大臣も変わらぬのだ、こういうことを前提にするならば、私はいまの赤澤自治大臣の御答弁は全く遺憾だと思いますよ。自治省はいつから地方公共団体のスト対策の総司令部になったのですか。そういう看板をいつおかけになったのですか、お尋ねをしたいと思います。
○鎌田説明員 違法行為の防止ということは、私どもあらゆる手段を講じて防止しなければならない、こういうふうに考えるわけでございます。そういった意味合いにおきましての内容というふうに御了解をいただきたいのであります。
○三木(喜)委員 関連して。赤澤さんが見えましたから、どういう御答弁をなさるだろうと思って私聞いておったのですが、これはあなた、たいへんなことをおっしゃったのですよ。労働組合が法規をよく研究しておる、これは当然ですよ。人権を守るためにやらなければ、どんなことをやられるかわからない、不信感があるわけですよ。それに対して、地方の使用者、いわゆる理事者が、それに対応した研究をしていないから、したがって私らのほうから具体的に指導をしなければならない現実だ、こういうように私は受け取ったのですが、それならば、同じように、法規というものは、地方政治をする者にとっては、これは重要なポイントですよ。労働法規だろうが、地方行政の法規だろうが、これは大事なことですから、こういうことの研究をやるというならばわかるわけです。それを、一つ一つにみんなクレームをつけて、そして地方は中央の言うことを聞けというような方向に持っていくところに問題がある。先がたからずっとそのことは問題になっておるわけですよ。中央が指導するところの権限があるのですか、地方の自主性を大事にしなければいかぬじゃないですか、こういうことをずっと言ってきたわけですよ。それに大臣は、明らかに馬脚をあらわしたわけですよ。地方の主体性なんかもうないんだ、極端にいえば、地方のほうは、勉強もしないんだから、労働者のほうがよく勉強するから、追い越されているから、それを補うために個々具体的な問題について指導しておるんだ、こうおっしゃたように私は聞くのです。そうすると、一つには、地方のいわゆる使用者側を中央はばかにしておるという考え方が一つある。一つは、先がたからずっと問題にしておる地方の主体性、自主性というものを中央が侵しておることを当然理由づけたことにもなるわけであります。その二つの問題が、大臣、問題になっておるのですよ。そういうことを思われないかと思うのですが、どうでしょう。 それからもう一つ、私は山口さんと二人で大臣をおたずねして、今度の人事院勧告というものについては、もう八月の終わりに早々と政府の態度、いわゆる給与担当大臣の態度を出して閣議で決定してしまった。やっかいものを早く払ってしまおうという考え方があるんじゃないですか。これではいかぬですよ。また、財源も、今度は税の自然増収があるから、何かもうちょっと考えてもらえぬかということであなたにお話ししたわけです。これに対する答弁を、きょうはおいでになっておるから聞きたいのですが、考え方の中には、ストライキなんというようなことばであなた方のほうでつかまえられておりますけれども、これは公務員にすればやむを得ないところの方法なんですよ。これについても、違法でない、これを処罰するのは憲法違反だという線が出ておるのですよ。これは下級裁判所の言うことを気にするな、気にするなと言うが、そんなことは憲法違反だということを決定したことは間違いだということをさも言わんばかりの言い方がしてある。事ごとに、法治国家の立場をとられるならば、裁判所が決定したことは尊重しなさいというのが自治省の態度じゃないですか。それこそ違反を奨励しておるということになるのではないかと思うのです。そのように私が申し上げておるのは、地方公務員は、あなた方の直属の部下ではありません、県とかあるいは市町村とかいうのは。しかしながら、仕事の上では、末端のあなた方の仕事をしてくれる人なんです。いわばかわいい子、孫みたいなものですよ。それらに対しては、先がたから話を聞いておれば、勧告の期限を値切ったり、あるいは中身を値切ったりということについては一生懸命やるけれども、片方の違反行為だというような問題については、全くやらぬでほっておいて、八月終わりに早々ときめておいて、違反だなんといって取り締まることばかり一生懸命やっておる。ちょうどいまの学生対策と同じですよ。取り締まることばかりやっておりますから、今日学生問題は五十三大学に及んでおるが、そんなことで学生対策ができるか。あるいは公務員に対する対策ができるか。いま話を聞いておると主客転倒しておるのじゃないか。かわいがってやって、何とか公務員の給与を上げてやらなければいかぬ。これは、勧告というものは、月給がいままで一号俸高かった、二号俸高かったという問題と違いますよ。生活ができるかできぬかという問題ですよ、物価が上がって。だから勧告があるのじゃないか。それを先がたから聞いておると、何ですか、公務員の給与は高過ぎておった、こういうようなことに論議がいった。あるいは、具体的とは何かというて、一人一人のことについて処罰に文句を言わないのだということだ。そんな何千人もいるのに一人一人に言えますか。こうしたときにはこう、こうしたときにはこうというのが、これが基本的です。ここが具体的なんですよ。詭弁を弄することはなはだしいじゃないか、先がたからのらりくらりと逃げるようなことを言って。もっと、公務員がかわいいという考え方でやってみたらどうなんですか。そういう考え方は一つもない、先ほどから聞いておりますと。だから、勧告についても、自治省として厳然たる態度で、これはちょっとふやしてやらなければいかぬという親心が一つも働いていない。処罰することばかり考えております。これは蛇足になるかもしれませんが、この次に交付税の問題が出てくる。私どもは一生懸命に問題にしようと思っておりますけれども、こんな態度だったら、大蔵省と太刀打ちができないのじゃないか。また大蔵省にやられてしまう。交付税を引き下げるということは、何とかかんとか金のやりくりをして、寄付をしたり、払ったり、また妙なことをやったり、わけのわからぬことをせにゃならぬ。これはよけいなことですけれども、そういうことで私は、山口さんと自治大臣のところに話しに行きましたが、これは公務員が政府不信におちいらないように、理事者不信におちいらないように、これがいまの政治の根本じゃないかということで、あなたのところへ話しに行ったはずですよ。よろしく考えましょう。宮澤経済企画庁長官のところにも私どもは行きました。よく考えましょうと言っておりましたけれども、税の自然増収で三千億できる。一向考えないということなら当然不信が起こるじゃないですか。あなた方は人事院勧告を守っていないわけです。違法行為をやっているのですよ。下級裁判所の言うことなんか気にするなというようなことをだれが言ったのですか。明らかにしてください。調べてください。公務員部長どうなんですか。赤澤さんもその点ひとつきちんと親心に立った答弁をしてもらいたい。官僚的な答弁でのらりくらり逃げてしまっておったのでは平行線で、いつも困るのは公務員です。一度はっきりした態度でものを言ってください。お願いします。
○赤澤国務大臣 決してのらりくらり逃げておるわけではありません。前段につきましても、誤解があってはたいへん困るわけですが、労使交渉のルールについては、やはり自治省としては、公平な場というものを実現するにはどういう方法があるか、やはり正しい労使交渉が行なわれるということはみな望むところでございますから、それを言ったにすぎないのであって、決して使用者側のほうに立ってこれを指導しておるということではございません。このことは一応明確にしておきたいと思います。 それから、今回の人事院の勧告の完全実施の件につきましては、これは一時のがれでなくして、やはり現状は一日も早く打破しなければならぬということからずいぶん委員会でも論争をいたしました。しかし、毎年補正のための臨時国会を召集する例になっておりまして、だから、人事院の勧告がありましてしばらく後までなかなか結論を出さないでおったというのもおかしいけれども、出せなかったというのが最近までの実情でございました。しかし、今度は予算編成の方針を例の総合予算主義という行き方で補正は組まぬという大方針のもとに進めてまいりました関係から、人事院の勧告のありました時点で早急に結論を出そうということになったわけであります。 〔委員長退席、塩川委員長代理着席〕 ただ何か理由があってあわてて急いでやったということでなくて、今回こそ総合予算主義という旗じるしのもとで、いつまでももたもたしておることこそおかしいと考えてきめたわけであって、決してほかに他意はございません。しかし、この完全実施につきましては、御指摘のとおりでございまして、私ども全く同感でございます。ですから、ここ五、六年、明年こそは、明年こそはと言いながら、じんぜん日を過ごしてまいった事実もありますし、今度は必ず実現しなければならぬということで、タイムリミットまできめて年内予算編成期までにはこの問題に必ず終止符を打って、そして明年からは完全実施に移っていきたいという重大な決意を閣僚はみな持っておるわけでございます。じゃ、ことしどうしてくれたかということですが、とにかく税収その他の予想外の増収が得られそうだということでございます。しかし、いずれにいたしましても、人事院の勧告がありましたその時点において使える金というものは、御承知のとおりに限度があって、最初から予算に組み込んであった、それを多少調整いたしましてもそう大きなお金が動くはずはないのでありまして、とにかく財源が豊かなような気がいたしましても、それは国会で財源をつくらぬ限りは使えないわけです。ですから、やむを得ずことしはああいう措置をとった。それでも多少でも、働いてくださる諸君のためにできるだけひねり出そうという努力も経過のうちでいたしました。しかし、十分な金額は計上できなかったし、また、かりに八月を五月でなくて、せめて一月でもという話もありました。しかし、御案内のとおりに、特に地方財政面では計画的なああいう組み方もいたしておりますので、これ以上こえるということになりますと、財源を捻出するということも御案内のとおりになかなか容易でもありませんし、しかも一方、ことしは予算を補正しないという大原則でありましたために、やむを得ずこういうことで一年しんぼう願うことにいたしました。しかし、来年からはそうでなくて完全実施という方向でやろうという重大な決意をみな持っております。
○三木(喜)委員 下級裁判所のあれを守らないでも、気にせぬでもいいと言ったのはだれですか。
○鎌田説明員 先ほども申しましたように、いまの管理研修会でしゃべったこと、あるいはその質疑応答というのを私はこの耳で聞いたわけではないわけでございますし、いま私も自治労の方からそういうことを聞いたわけであります。したがいまして、非常にかた苦しいことを申しますと、その出どころというのは、どうもその会議に出ておられた人のメモをもとにして言っておられるようであります。したがいまして、そのメモ自身が正確であったかどうかという問題もあると思います。 その点が一つございますことと、それから下級審を気にするなと言うはずはないというふうに私は確信いたしております。もし言ったとすれば、こういう意味ではないかということを先ほど山口委員に申し上げたわけでございます。下級審におきましては、たとえば最近でも、高裁でございますか、例の勤評であおりそそのかしというのが論議になって下級審の対立がございまして、最高裁まで持ち込まれておる。下級審におきましては、こういう異なる判断というものが出るわけでございます。現在、下級審のものはいずれも抗告あるいは上訴中のものでございます。したがいまして、最高裁の判断というものが最終的な判断、現在の法治国家のもとにおいてはそうでございますので、当然最終的な判断というものはそれに従うべきだろう、なお、下級審の判断も参考にするということは当然であろう、こういうふうに思うわけでございます。
○山口(鶴)委員 どうもいまの問答を聞いておりましても、大臣、思いやりが足らぬ気持ちがしますね。先ほどあげました十月九日の朝日新聞の天声人語でも、次のようなことをいっています。「実施月はつねに値切られ、遅らされた。この数年になってすこしずつ繰上げられたとはいうものの、昨年もことしも「八月実施」である。三十五年から三十八年までは「十月実施」という有様だった。これでは公務員がハラにすえかねるのも当然だろう。キバを抜くかわりに適当なエサは与えると約束し、そのエサは値切られる。孟子の、「民をあみす」が思い出される。スト権をとりあげるからには、それにかわる人事院勧告には万難を排して従わねばならぬ。人事院勧告は、できもしない法外な賃上げを政府に吹っかけているのではない。」——この辺は公務員部長さんの見解とたいへん違うということをよく聞いておいてほしいと思います。「その勧告を政府が実施しないとなれば、公務員は泣寝りの外はないのか。違法と知りつつ行なわれる公務員ストの底には、政府のやり方に対する悲憤が横たわっている。」こういうふうに天声人語は述べています。私は、そういった思いやりがいまの大臣の答弁では足らぬ、この点を遺憾に思います。 そこで、森さんの話をもう一度私はお尋ねいたしましょう。何もむくれた顔をせぬでもいい。具体的にこういう文章を書いていますね。「完全実施できないような勧告を出して政府や国会を困らせ、」こう書いている。森公務員第一課長さんに私は直接お伺いしたいと思います。国会を困らせるとは何事ですか。私たち国会議員がこの人事院勧告があった場合にどうするかということは、われわれ国会が判断すべきですよ。自治省の公務員部の第一課長ごときは、国会が困るなんということを判断できる権限が一体どこにあるのですか。
○森説明員 私の書いたことにつきまして、いろいろ御議論があり、皆さんに御迷惑をおかけしているとすれば、それは私の筆の行き過ぎでありますのであやまります。しかし、私の言っております真意についていまお尋ねがありましたので申し上げますが、かりに人事院勧告がいまのような形で出されて、しかもそれが九回——私は九回と思いませんが、九回にわたって、国権の最高機関である国会において——をされている、人事院勧告は国会においてお取り上げになっておらない、これは事実であります。これはその厳然たる事実を申し上げたわけであります。 〔「——なんかいつしているか」と呼ぶ者あり〕
○山口(鶴)委員 国会は人事院勧告を実施するかしないかという採決をしたことは一度もありませんよ。政府が人事院勧告を受けて給与法改正を国会に提案した、それに対して国会は判断をしているのですよ。事実を間違ってもらっては困りますよ。 同時に、国会が困るなんということをあなたが一体どこで判断できる権限があるのですか。この表現については、私は断じてこれは承服できませんよ。
○森説明員 人事院は内閣及び国会に対して勧告をいたしているのであります。ところが不幸にして国会においてはそれが実現をいたしておらないのであります。(「——じゃないよ」「——なんという議決はいつしているのか」と呼ぶ者あり)人事院は、それじゃ、——という、そういう専門用語についてはまた別に申し上げますが、(「専門用語の問題じゃないよ」と呼ぶ者あり)国会は九月から国家公務員の給与を改定することが正しいということで、九月から実施する法律を可決し、予算もそれに従って編成され、国会がそれを承認されておるわけであります。
○山口(鶴)委員 昨年の国会は、人事院勧告は完全実施すべきであるという決議をしました、人事院勧告を受けて。こういう経過はありますが、人事院勧告を——したなんという国会の議決はどこにもありません。具体的には、政府が給与法改正を国会に出した、それに対しては議決はありますよ。しかし、人事院勧告に対して完全実施すべきだという決議をやったけれども、これを——したなんという議決は一回もやっていない。この点は実態的な問題ですから、明確に、あやまるならあやまってください。 それから、国会を困らせるなんということをあなたが判断する権限があるのか、この点だけははっきりしてくださいよ。
○森説明員 こまかい法律上の用語は別といたしまして、人事院は五月から改定をしてもらいたいという勧告を国会に対して行なっているのであります。——————————————————————九月から実施のことを法律で議決をいたしました。この事実を申し上げたのであります。したがって、九月から実施したということは、かりに——ということばを使ったのはおかしいかもしれません。したがって、それは撤回をいたします。 それから、国会が因っているかどうかという点について、(発言する者多し)考えを持つということは、これは私は当然だと思います。
○山口(鶴)委員 違うよ。これはひとつ理事会をやってください。
○塩川委員長代理 大臣の都合もありますから、質問を……。
○山口(鶴)委員 いや、これは国会の決定に対して公務員が重大な誤りをやっているのですから、理事会でひとつ扱いを相談してください。こんなことは困りますよ。実態と全然違うよ。理事会をやってください。
○塩川委員長代理 それでは暫時休憩いたします。 午後一時四分休憩 ────◇───── 午後五時五十四分開議
○吉川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。山口鶴男君。
○山口(鶴)委員 森課長の先ほどの発言のうち、国会は国権の最高機関として、五月から実施するのは誤りで。ある旨の発言は、事実に反し、きわめて不穏当と考えますが、自治大臣の所見をお伺いいたします。
○赤澤国務大臣 先ほどの森課長の答弁には不穏当な個所があり、まことに遺憾に存じますので、これを取り消すとともに、その扱いについては委員長に御一任いたします。 なお、この問題については、自治省の最高責任者として、国会に対して責任を感じますので、しかるべく善処いたします。 また、人事院勧告につきましては、今後ともこれを尊重し、完全実施のため努力いたしたいと存じます。
○吉川委員長 赤澤自治大臣の発言中、委員長に対する申し出がありますが、これについては委員長において善処いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後五時五十五分散会