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59回国会衆議院1968/08/08

地方行政委員会 第1号

発言数
163
登壇者
10
会派数
3
開催日
1968/08/08

会議録

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 これより会議を開きます。  理事の補欠選任についておはかりいたします。  現在理事が一名欠員になっております。つきましては、この際その補欠選任を行なうのでありますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。  それでは理事に野呂恭一君を指名いたします。寺

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についておはかりいたします。  すなわち、本会期中、地方自治行政の実情を調査し、その健全なる発展に資するため小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本委員会の所管に属する  地方自治に関する事項  地方財政に関する事項  警察に関する事項  消防に関する事項  以上の各事項について、国政に関する調査を行なうため、衆議院規則第九十四条の規定に基づき、議長に対して承認を求めたいと存じます。これに御異議ありませんか。

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。      ────◇─────

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 本委員会に付託になりました請願は三件であります。  各請願の取り扱いについては、理事会において協議をいたしましたが、委員会での採否の決定は保留することになりましたので、さよう御了承願います。      ────◇─────

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 なお、今国会におきまして、本委員会に参考のため送付されました陳情書はお手元に配付してありますとおり、公有林取得に対する地方債許可に関する陳情書外八件であります。念のため御報告いたします。      ────◇─────

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 地方自治及び地方財政に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。依田圭五君。

依田圭五日本社会党

○依田委員 それでは、主として公営企業関係について御質問いたしたいと思います。人事委員会の問題につきましても質問したかったのでありますが、きょう、総裁が来られないという、また関係各局長も来られないというのでたいへん残念であります。  特に最近一番心配といいますか、目についておるのは、公営企業のうちで、水道関係まで相当むずかしくなってまいりまして、特に東京都においては、いま学者に委嘱いたしまして、その助言を求めておるわけであります。いわゆる高橋委員会と称する全く公平な第三者の機関に委託いたしまして、分析をいたしてもらっておるのですが、その調査報告が一応出てまいりました。     〔委員長退席、大石(八)委員長代理着席〕 それによりますと、どうしても赤字を補てんするために料金の値上げにまつか、そうでなければ強力な政府の施策をまつか、やむを得なければ再建団体の指定を受けるというような消極的な道を進まざるを得ない、こういうような形の中に追い込まれておるわけであります。一口に言いまして一日に約四千万円の赤字が出ておるわけでありまして、これがどういう内容かといいますと、二千五百億円ばかりが借金になっておる。その利子が非常に高い。しかも膨大な人口増による、特に三多摩の人口増による需要を満たすために、巨額な設備投資をしなければならない。それに対して工業用水関係は、政府や、あるいは法令によりまして、国のほうは二四%あるいは地方団体もそれに関連して二四%、こういうような大幅な補助があるにもかかわらず、上水関係は、簡易水道を除きますと、ただの一銭も利子補給もなければ補助金もないという現状であります。  それで、このことについて自治大臣は、あなたの所管の各都道府県が、現在はまだ潜在的に、苦労して値上げをしたりなんかしておりますでしょうけれども、いずれは行き詰まってくるようなこの都市化現象の中で、ともかく昭和六十年には一億二千万の人口が、しかも東海道メガロポリスに七割は集中するといわれる。この秋の企画庁の総合国土開発の計画の手直しをいたすという前夜にあって、このままでよろしいかどうか、再建団体への指定を進めるのか、料金の値上げを強行させて、大衆負担といいますか、工業用水には膨大な補助をして、立米当たりわずか五円五十銭で売らせておる。一般の、生活保護を含めてそういう人たちには立米当たり十四円で高い水を飲ませておる。最も基本的な水の問題について、政府が施策をするのか、補助をするのか、ほうっておいて料金の値上げを要求するのか、あるいは最も消極的な、士気を一番低下させる再建団体への道を指導しようとするのか、この点をひとつ具体的に大臣からお聞きいたしたいと思います。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 こういう都民全部が飲む水の料金ということになりますと、非常に重大な問題でございまするので、最近資本費が非常に増高して、それが料金にはね返っているという実情になっておることは承知しております。ですから、そういった面はできるだけはね返りがないようにということにつきましては、私どもは憂慮をもってみております。補助も厚生省から何がしか出ておるようでございますが、それは総体に大きな影響のあるほどのものではありません。しかしいずれにいたしましても、公営企業と申しますのは、やはり東京都民が自分たちの飲む水を自分たちの計画に従って開発していっておられまするので、水道料金にいたしましても、東京都は全国に比較して高いものではない。ですから、ここに私、先般の東京都水道事業再建調査専門委員の第一次の助言のあらましという印刷物を持っておるわけでございますが、今日の東京都の現況からすれば、料金の徴収のしかたにはいろいろやり方もあると思いまするけれども、総体としては多少の料金のアップになってもやむを得ぬのじゃないかという判断を持っております。

依田圭五日本社会党

○依田委員 現在、耐用年数一つをとっても、ダムの場合には大体八十年。それを五十五年で水資源公団に分担金の形でもってこれをやれということを自治省が指導いたしております。それから、その他の配水管にいたしましても、五十年ないし百年は軽くもつというものを、大体二十五年から三十年くらいで償却さしておる。こういうように、実際の耐用年数が長いにもかかわらず、それを短期間に償却をさしておるので、その間の減価償却を中に繰り入れてくるしかできない。ですから、先に行ってだんだんに赤字がふえてまいっております。東京都の水道局が始めたころは、昭和三十年だと思いますが、資本の状態は大体九割三分くらいの自己資本の比率であった。それが最近は二割以下になっておる。一割七、八分の自己資本率である。なぜかというと、非常にたくさんの借り入れ金をせざるを得ないわけであります。ですから、ここでちょっとお聞きしたいのは、公営企業法施行規則の第八条第五項に「特別の理由があるときは、管理者は、自治大臣の承認を得て、別に耐用年数を定めることができる。」こういう規定があって、償却期間を実際の耐用年数に近づけることによって、償却費の減少に相当する収支の改善をはかることができるんだ、こういう規定がありますが、幾つかある改善策の中で、耐用年数、ダムはおそらく会計法上八十年になっておるでございましょうけれども、実際は三百年、四百年使えるわけであります。パイプにしても百年は軽くもつといわれておるわけであります。それを二十五年とか、あるいはダムの場合は五十五年とか、こういう形の中でやらしていくということに無理があると思うのですが、この施行規則の第八条五項のこの規定を大臣は発動なさって、耐用年数の手直しをなさる御意思があるかどうかをこの機会に一言聞いておきたいと思います。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 現在は耐用年数につきましては、水道については総合償却で五十八年、こういうことになっております。お尋ねは、さらにそれによれない場合には、もっと多少長くしてはどうかというようなお考えではなかろうかと思いますが、これは非常に慎重な検討を要する問題でございまして、当面の収支だけで問題を片づけるべきではなく、やはり企業としての資産の健全性ということを長期にわたって見ていかなければならないという問題もございますので、私どもといたしましては、いまのところ、この第五項による、耐用年数を定めるということは考えてはおりません。しかし、なおよく実態を見て将来検討すべき問題ではあろう、こういうふうに思います。

依田圭五日本社会党

○依田委員 資産の健全な将来のために、実際には耐用年数より、実際の強さより若干少ないことはわかるのですが、しかし、何百年ももつ、あるいは八十年は法規でもよろしいといわれておるものを、その半分くらいの年限で処理をさせる。五十八年——水資源公団からは五十五年ということを聞いておるのですが、そういうところに現在二千五百億円も実際に起債額があって、料金収入の八割三分九厘は全部その元利の支払いに毎年充てられている。ほとんど八割四分近いものが元利の支払いに追われている。毎年六十五億四千三百万、これは元金を払っておりますが、実際には利子のほうは、昭和四十三年度におきましても百二十億円前後払っておるわけであります。全部の料金収入は二百二十億ぐらいでありますから。こういうような現状の中で、遠い将来の負担を、現在の都民なりあるいは国民なりが無理をして、料金の値上げまでして、米や生活費や、あるいは一切の家計に基本的にはね返ってくるわけです。そういうような犠牲まで払ってしなければならぬという積極的な理由について、もう一度説明してください。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 耐用年数をどれくらいにきめるかということは、一般に他の施設との間の均衡もございますし、それから、単に物理的な耐用年数だけを考え、何年でももつからよろしいというものでもなく、やはり、世の中のいろいろな機械設備もだんだん進歩してまいりますものですから、そういった機能的な耐用年数というようなこともやはり考えなければならないのでございまして、そのめどをどの辺に置くか、そういったことを考えて、どの辺にきめるかということは実はなかなかむずかしい問題だと思います。と思いますが、先ほど申し上げましたようないろいろな施設の耐用年数等とも関連をしまして現在の年数をきめているわけであります。  いまのお尋ねは、耐用年数を長くしたら料金が安くなるのではないか、こういうことでございますが、確かに計算上はそういうことになろうかと思いますけれども、耐用年数というものは、それ自体、資産の内容なり施設の耐久度と申しますか、やはりそういったような機能的な面も考えてこれをきめ、一方、料金につきましては、それぞれのそのときの国民生活の水準から見て、その料金が耐え得るものであるかどうかというようなこともあわせ考えてきめていくべき問題であろうと私は思います。  そういったことでございますので、個々に東京がどうであるかということであれば、また東京にいつてはおのずといろいろ知恵も出てまいるかと思うわけでございますが、そういう考え方で、耐用年数なり料金の結びつきについては、もう少し幅広くものを見るべきである。こういうふうに思います。

依田圭五日本社会党

○依田委員 幅が広いかどうか私にはわからぬのですが、ともかく料金の値上げは、ほかのものも上がったのだからやむを得なかろう、こういうような説明は、特に最も普遍的にだれもがやっかいになっている水に対してそういう形のことを言われると、これはもうすし屋の水にもすぐはね返ってくるのです。ふろ屋にもすぐはね返ってくるのです。ただ工業用水については、その建設費に膨大な五割近い補助をしておりますから、そのかわりに料金もこれは押えておる。その点についても私は納得がいかないのですが、飲み水のほうはかまわぬ、工業用水は補助をしても、しかも高額の補助をしても、要するに需要者側の利益のためにやっていこう。これは製造原価にはね返り、その他にはね返るという心配からだと思いますが、家計にははね返ってもかまわぬ、あるいはすし屋、とうふ屋、ふろ屋、そういう問題にはね返ってもかまわぬ、工業用水は大幅に補助するけれども、水上については全然めんどうを見ない、こういう考え方が細郷局長の中にあるわけなんですね。これは基本的な問題なんですが、なぜ工業用水にはこういう大幅な補助をしなければならないのか、上水はほっておいて、そして値上げをしてもかまわぬのか、これをひとつ説明してもらいたいと思います。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 まあ究極的には、政策的な判断の問題であろうと思います。思いますが、私どもいろいろその点はよく比較考量をしてみないといけないと考えております。ただ、水道事業といったようなものにつきまして、いたずらにその負担を後世に送るというばかりが能ではないだろう、やはり現在の人がいまのように日常生活はごらんのとおり日々生活水準が上がって、水の使用量も上がっておるわけでございます。こういう状態のもとで、いまの人の負担は据え置いて、耐用年数もつんだから将来だという考え方は、私はある意味では危険ではなかろうか、こういうふうに思います。  ただ、膨大なる都市あるいは非常に急激に人口の増加いたしますところにおいて、将来を見通して施設をつくっていくといったようなこともあろうかと思います。そういった場合に、将来のいわゆる先行投資的なもの、こういったようなものについて、どこまで政策的に判断をしてこれに応援をしていくか、あるいはそれをしも現在の人に全部負わせるか、ここは私もやはり研究の余地がある問題だろうと思います。現在厚生省から水資源に対するダム等の建設費に対して補助を出しております。私も、額は十分だとは思っておりませんけれども、そういった考え方が出て、そういう方途をとっておるものだと思います。したがって、そういう面では、なお私は研究の余地があるだろう、こういうふうに思っております。

依田圭五日本社会党

○依田委員 先行投資ということが出ましたので一言聞きたいのですが、現在三多摩の福生に小作という浄水場をつくっておりますが、大体百七十億くらいの建設費でやっておるのです。これは三多摩の十七の市に対して水を供給しよう、現在は未稼働になっておるわけです。全然水を売っておらない。これに対して何らの補助といいますか、未稼働分に対する利子補給は、地方団体の一般会計からやってよろしいということにはなっているようでありますが、この都市化現象の中で、大都市に人口が集中して、それに対して将来売るべき、または利用してもらうべき設備投資に対して、国のほうから何らの補助がない。利子の問題にも触れたいのですが、相変わらず高い利子を払って、政府債なりあるいは一般公募債によってこれを原資にしてやっておる。こういうことも私納得がいかないのです。  いまあなたのほうから先行投資の話が出たので、その問題について一言……。これからの人口増、しかも膨大な人口の需要、なお文化水準の上昇とともに上がっていくであろう水の利用に対して、将来のものに対して、地方団体の公営企業だけにまかして、先ほど申し上げましたように、自己資本のあり方が、初めてスタートするときには九三%であった。最近はこれが一割五分か六分にしかなっておらない。一般の一部上場の会社あたりの資本構成よりももっと悪くなっておる。しかも料金収入のうち八割四分まで元利支払いに充てられておる。これは電車とか軌道とは全然違うわけです。ほとんど膨大な設備投資なんです。合理化の余地は非常に少ない。いわゆる労働者に対してどうのこうのというような当局の要求部分のパーセンテージは少ないわけです。これでなお、この赤字の補てんは料金だけにはね返ってよろしいんだという論拠について、もう一言説明してもらいたいと思います。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 先行投資といっても、これはいろいろ実は具体的に議論が分かれるところだと思います。どれくらいを先行投資という議論の分かれるところでございますが、まあかりに将来に備えてやるのだという意味で一般的に考えてまいります場合に、これに対してその期間資金繰りなり何なりの応援を何によってやるか。国がやるべきであるのか、あるいは関係の地方団体がやったらいいのか、その辺も私は議論があろうと思います。しかし、先ほども申し上げましたように、そういった問題については検討に値する問題であろう、こういう気持ちを持っております。  なお、公営企業全般の金利の問題でございますが、金利負担が最近の各企業の実態を見てまいりますと、非常に重くのしかかっておりますので、私どもも何とか将来この金利負担を軽減できるような方向で真剣な研究を続けてまいりたい、こういう気持ちを持っております。

依田圭五日本社会党

○依田委員 大臣にお聞きしたいのです。現在ほとんどが利子の支払いに追われておるのですが、その割合は、政府債と一般公募債との割合がちょうど逆になっておりますね。三対七になっておるわけです。本来政府債のほうが多くて、そうしてそれでもなお一般公募債で高い利子のものも使わなければならぬということで経営が悪化してくる。それが全く逆で、三対七です。半分以下なんです。しかも政府債のほうは六分五厘であるのに一般公募債は七分三厘、もっとそれより高いわけです。そうしますと、もしこれを、いろいろのやり方があるのですが、一つの考え方として、もしこれを逆に、全部政府債にしたならどのくらい助かるかというと、ことしから昭和五十年までの間に百五十二億円ばかり助かってくるわけです。赤字の約五分の一、二割ぐらいが助かってくる。ほとんど利払いに追われておる、こういう状態の中で、全国の人口の一割をかかえておる東京の、しかもこれからどしどし都市化現象が起こっておる、しかもそれに比例してスプロール現象が起こっておる、こういう中で、最も基本的な、人間の生活に重要な水の需要を満たすために、とにかく設備投資についてもう少し国のほうから政府債をふやす、あるいは政府債をもっと六分五厘を五分ぐらいに下げてもらう、せめて六分に下げてもらう。こういうようなことについてもう少し積極的な姿勢を大臣におとりになってもらわないと私は困ると思うのですが、それについて御答弁を願いたい。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 先ほどから申し上げますとおりに、資本費の増高がやはり金利などの形で料金にはね返ってくるわけでございますから、政府債を事情の許す限りはわれわれとしてもふやす努力をいたしております。また、良質のものを、また、金利の安いものを何とか使っていただくということにつきましては、努力はしております。現在でも、いま財政局長が出した資料によりますと、四十二年度よりは四十三年度は、全体で見ると多少下がっておるようでございまするけれども、私どもこの程度では十分とはもちろん考えておりませんし、おっしゃることの意味はよくわかります。ですから、将来にわたってもっと積極的に御期待に沿うような努力をいたしたいと考えております。

依田圭五日本社会党

○依田委員 ひとつ聞きたいのです。これは局長に聞きたいのですが、あなたは相当詳細なデータがあると思うからお聞きするのですが、どうも水道料金の値上げはかまわぬ——かまわぬというかやむを得ない、一般の物価の値上がりに比較して、その一定の値上げはこの際やむを得ない、こうおっしゃるのですが、これはあなたの所管の都道府県においてすでに大きな問題になって——きのうきょうじゃないのです、累積赤字はたいへんなんですが、一体試算をされたことがありますか。水道料金をどのくらい上げたらすし屋だとか、とうふ屋だとか、あるいはふろ屋だとか、国民生活にどのくらい迷惑をかけるか。それから、その反対に、なぜ工業用水については、国と地方団体で五割近い建設費の補助をどうしても強行しなければならないのか。しかもその料金を五円五十銭なんという低額に、上水の三分の一以下に押えておかなければならないのか。そうしなければ、一体どういう産業のどういう原価計算にはね返って、どういうぐあいに国民生活を圧迫するのか、あるいはその会社の利益の上にどういう影響を与えるのか、ひとつ納得のいくように——工業用水は将来ともますます補助を強化し継続しなければならぬが、上水のほうは公営企業にほっぽってそのまままかしておいてよろしい、どんなに人口がふえようが、どんなに基本的な要求であろうが、やむを得ないんだという点を、この席でもって積極的に数字をあげて御説明願いたいと思います。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 個々の企業体のことになりますので、私も一々の数字を申し上げる資料は持っておりません。しかし一般的には、先ほど申し上げましたように、工業用水道に対する補助というのは、やはり政府の政策的判断の問題であろうと思います。私ども個人的にはいろいろな意見を持っておりますけれども、最終的にはそういう問題であろうと思います。ただ、いますぐ、工水料金は五円か六円で、水道は上げてもいいんだ、こういう比較をあげてのいろいろな御議論であろうと思うのでございますが、私は、やはり水道の料金というのは、現行の料金でびた一文も上げてはならないんだ、そういう硬直的な気持ちは私は持っておりません。やはり水道の使用量も増してくるし、そうして水道の利用度も高まってきております段階において、しかも一般に経済が発展していく段階におきまして、私は水道の料金だけを固定しなければ国民生活が非常に行き詰まるんだ、それは上げ幅の問題であろうと思います。その点は十分個々の団体においても御審議をいただいたらいいんじゃないか、こういうふうに思うのであります。

依田圭五日本社会党

○依田委員 それじゃ、もうちょっと突っ込んで聞きますが、現在たくさんある公営企業のうちで東京の例を一つだけ申し上げますが、原価が立米当たり三十八円。これをいま二十七円で売っておるわけです。ですから十一円ずつ立米当たり赤字になっておるわけですね。工業用水は立米五円五十銭なんです、これは全部の口径をひっくるめてありますから。二十七円で売っておるわけですね。工業用水はまさに五分の一ですね。そのかわりに工業用水のほうはほとんど補助でやっておりますが、上水のほうは全部膨大な借金でもってやっておるのです。しかも何十年先までの、使っていけば何百年も使えるようなダムをともかく三十年か五十年で償却しようというのですから、その制度について先ほど申し上げましたように公営企業法の施行規則の第八条には、大臣の職権によって耐用年数も変更できるという規定があるわけです。その発動についても、それは考えておらぬ、こういう状態なんです。ですから、値上げをするとすれば、ほんとうに三十八円とんとんにしましても約四割近い値上げになるのですね。将来の設備投資まで考えれば倍くらい上げなくちゃならないわけです。一〇〇%の値上げということになるでしょう。そのこと自体は、これから地方団体が公営企業独自でもっていろいろ考えていくのでしょうけれども、こういうような状態を迎えて、これは大臣に聞くのですが、ほっておけない。自治省では、あなたの職権の中で与えられておるその施行規則八条で職権を行使なさるお気持ちが——耐用年数の是正問題あるいは利子補給問題、補助金の問題あるいは工水との関連において、基本的な水の設備投資について考えていただける何か積極的な施策があれば、この際明らかにされたいと思います。その上に立って各団体も真剣にお考えになると思います。ともかく、倍のような値上げをしなければいまってやいけないというような状態でありながら、これを自治省としてほうっておくわけにはいかないのではないか。まして親心のある大臣としては、当然これはもっと先に回って、これこれの手も打ってやる、これこれの施策もやってやる、これこれの補助も考えてやる、だから値上げ幅はできるだけ少なくせいというような意味合いのことをひとつ先に出していただきたい。こういうことを考えておるのですが、その点について御答弁を願いたいと思います。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 上水道と工業用水の料金の御比較から議論が出発しておるようにも伺うわけですけれども、財政局長がちょっと申しましたとおりに、工業用水の場合は、上水道と違って、多分に政策的な出発をしておることは御承知のとおりであって、このことはやはり産業分散、またひいては過密、過疎問題、こういったものを解決する一助として、前提として、やはり水の点についていろいろ配慮する必要があることから、最近こういった制度をつくったわけでございます。(「逆じゃないか」と呼ぶ者あり)逆だとおっしゃるけれども、上水道の場合は、地域住民がもと井戸の水を飲んでおりましたものを、いろいろこういうふうに社会構造も変わってまいります過程におきまして、上水道の設備というものを住民の力でつくって、そうして独立採算的な考え方に立って、こういう上水を使用していこうということでございまするので、やはりその考え方がよほど違ってきておると私どもは思っております。かといって、日ごろ飲用する飲料水の料金が上がっていくということは、言うまでもなく好ましいことではありませんが、しかしながら、いろいろ設備費が増高する。資本投下をいたしますると、そのはね返りというものは利子その他の形で料金にはね返ってくる。これは住民として耐えがたい値上げになるかどうかということは大いに問題にすべきことでもあるし、また料金の徴収のしかただって、基本料金的なものはきわめて低くして、日常飲用なさる諸君には、そう生活費に響かない。しかし多量に水を使用なさる方は、主としていろいろな事業面でありましょうけれども、そういった方々はそれも計算して自分の営業に加えていかなければならぬと思います。  それから、先ほどから償却年限のことを申されますが、これは単に公共事業だけではなくして、一般法人等におきましても、税務計算のときに、たとえば自動車の償却年限が長過ぎるとか短いとか、あるいは鉄道のレールとかいったものの償却の期間が短か過ぎるとか、こんなものは使えば百年でも二百年でも使える。その他、しかるにといったような御議論があるわけでございます、これはものによって全部違っておりますが、それは単に水道の設備だけを取り上げてきめるわけにもまいりませんし、いろんな設備との関連もあることでございます。しかし、こういったものも、やはり自治省としては、先ほど自治大臣の職権と申されまするけれども、あわせて将来水道の推移を見て、やはりやるべきことはやっていかなければならぬ。研究の対象にはいたします。

太田一夫日本社会党

○太田委員 関連して。大臣、基本的な考え方ですからもうちょっと明らかにしてほしいと思うのです。工業用水と上水の関係ですけれども、いまおっしゃったあなたのお考え方は、工業用水は政策的なものであるからこれを安くするのだ、安くしてあるのだ。それから上水のほうは、住民お互いが相談をして、早く言うならば協同組合的な発想から出た仕事であるから、したがってこれは原価にふさわしい料金が妥当である、こういうようなことをおっしゃったのでありますか。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 そのとおりでございます。

太田一夫日本社会党

○太田委員 そうだとすれば、たとえば工業用水というのは、工場が地下水をくみ上げる、この地下水をくみ上げるために地盤沈下が起きた。これはだれの責任かといえば、その工場の責任であると思うのです。ところが、地盤沈下が起きたから工業用水を引いて、そうしてその地盤沈下を食いとめようとしたのは、これは地方自治体であります。地方自治体は、さらにその水を政策的に五分の一なり六分の一という安い金で給水するということに相なった。だから、地盤沈下を起こさせるような地下水のくみ上げをやった事業に、責任を問わずして、さらに恩恵を与えていくということは、これはいささか行き過ぎであるような気がしますが、そういう行き過ぎた政策というのをあなたは認めていらっしゃるのですか。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 私は考え方だと思います。地盤沈下地帯で工業用水をくみ上げることは禁止いたしましたので、やはりそれにかわるべき水源を与えなければなりません。そういうことも工業用水の中に含まれておりますが、ただ扱っておりますのは地盤沈下地帯だけではありませんので、全国的に工業の立地条件の一つとして水を供給しなければならぬところには、やはりそういう工業用水の設備などをいたしておるわけでございます。

太田一夫日本社会党

○太田委員 地盤沈下に関係なく、多量の水を必要とするから、そこに工業用水道を設置をした、こういうことでありますが、しからば水が多量にほしいという工場に対しては低廉な水が供給される。片や、その生産に非常に力を尽くしている地域住民のためには、高い水を飲め、こういうことに相なるのですが、それもやはりあなたのほうの政策がそうであるからそういう結論になったのでありますか。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 悪く悪くおとりになれば、そうおっしゃることも筋が通るのかもしれませんけれども、私は、上水道の場合と、最近こういう制度をつくりました工業用水の場合とは、やはりその成り立ちが違うと思っております。ですから、国内にある水資源というものは、海にこぼれ落ちるまでの間に徹底的に活用しなければならぬ。その中には飲料水もあるし、また工業用水もある。国全体の総合開発的な観点からも、水資源というものをいかに活用するかということからやはり工業用水というものも出てきておるわけでございまして、これは多分に政策的と申しましたが、政策的に生まれたものは飲む水より安いのか、高い水をなぜ飲ませるのか、こうおっしゃることもわからぬではありませんけれども、また、私どもの考え方もひとつ御了承を願いたいと思います。

太田一夫日本社会党

○太田委員 その辺のところは、食い違うなら食い違うでいいと思うのです。あなたのほうの考え方はこういう考え方だ。したがって、住民のほうは、自然人のほうはあまり尊重しませんが、法人のほうは尊重するんだ、こういう政策であるとするなら、私はそれでけっこうだと思う。そういうふうにものを見ればはっきりする。これは天下に明らかにしていかなければならない。しかし、あなたのほうがそうでないというならば、いささかあなたのほうの立論に薄弱性があるような気がするのであります。しからば、工場ができた、地下水をくみ上げた、地盤沈下でなくして、井戸水がなくなった場合の上水道の料金はいかにあるのが正しいとお考えになりますか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 工水と上水道を同じ水という点ですぐ比較すること自体にも私は問題があると思います。それぞれ用途が違うわけでございます。工業用水道というのは、どんな山間僻地にも、他の条件を無視して設けなければならないものではございません。御承知のように、ある程度産業開発の立地条件を整えたところに工場を置く、そのために必要な工業用水道を設けたい、そういう多分に政策的な要素を持っておるわけでございます。上水道のほうは、これはどこでも人の住んでいるところには水を供給する。したがいまして、水道法を見ましても、供給義務が実は水道布設者に課せられておるわけでございます。そういったような基本的な違いは、私はまず御認識をいただかないといけないと思います。その上で、じゃ料金に差があるじゃないか、あるいは補助金が出ているか出ていないかという問題になろうかと思います。  補助金につきましては、先ほど申し上げましたそういった背景を踏まえて、政策的な判断によって工業用水道には補助金が出ておるということでございますから、工業用水道は必ずしも全部補助金が出ているわけではございません。御承知のように、単独で工業用水道事業をやっているところもたくさんございます。したがって、工業用水道は全部補助金が出ているというわけのものではございません。  それからもう一つは、上水道というのは各戸給水でございます。一軒一軒の世帯でバルブをひねれば水が出る、非常な毛細管のところまで供給する仕事になっておりまして、工水とは違うわけであります。その辺の建設コスト等についても、なお私ども研究する必要があると思います。したがいまして、末端の水量の料金だけでこれを比較して議論するのはやや早計ではなかろうか、もう少しいろんな角度からものを見るべきであろう、こういうふうに思っております。

太田一夫日本社会党

○太田委員 細郷さん、あなたはソフトに答弁をしているが、ソフトに聞こえても、こんな内容じゃ、冷淡じゃありませんか。原価主義でいくならば原価主義というものを明らかにされるべきじゃないですか。原価主義で一切いくんだ、こういう方針なら、また天下一億一千万の国民は納得するかもしれませんね。しかし、こんなに地盤沈下して、みんなの生活上困るから、都市の市民生活上困るから、上水道を特別な予算によってつくり、そして低廉な水を供給する。地下水のくみ上げはやめてくれ、いままでよかったのが、これからやめてくれとおっしゃるなら、それも理がないわけじゃない。同時に、地方住民においてもそうでありますが、いままでは伏流水が多くて自由に水がくみ上げられたのであるけれども、それが工場等の発達によって地下水がなくなった、枯渇した。したがって、悪い水を飲んでは保健衛生上非常にまずいから、あるいは不足しても困るから、しからば上水道を引いて遠くのほうからいい水を持ってくるから、それを飲んでください、そういうふうに自治体がやって、そこでその水もコストに関係なくして十分納得のできるような安い水道料金で供給するということになれば、これはまことに血も涙もあるが処置だと思うのですが、人間が飲むやつだけは、おまえらかってにつくったんだから、いわゆる収支バランスをちゃんと合わせろ、工業用水のほうはいささかその目的が違うからどうだということになってきますと、あまりにもその間に差別があり過ぎる。そういう点について、どうですか細郷さん、あなたの御感想は。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 差別があるかどうか、これは政策的判断というものが、末端でどういう影響を及ぼすか、よく研究しなければいけない問題だと思います。ただ、先ほどもお話が出ておりました、地盤沈下で禁止した、禁止して今度上水道を買わされる人はどうなんだ、こういう御議論でございましたけれども、御承知のように、地盤沈下で禁止しております地帯におきましても、小さな口径のものは認めておるのでございまして、大きな口径でくみ上げるものをとめておるわけでございます。したがいまして、小さな口径でやっておりますものにつきましては従来どおりでございます。必ずしもすぐそれが全部上水道に転換するもの、こう考えるわけにはいかないだろう、こういうふうに思っております。

太田一夫日本社会党

○太田委員 何も地盤沈下のことだけを言っているわけじゃない。工場がきて、工場の地下水くみ上げによって伏流水がなくなって水道がかれてしまう。人間が飲む水はなくなる、金魚は住めなくなる——金魚はいいですよ、金魚のことは別にしまして、人間の飲む水だけは、これは何とかしなければならぬでしょう。幾ら日本の国の地方自治というものは放任サービスのほったらかしサービスだとしても、そうほったらかしておくわけにいかない。だから上水道という制度が生まれてきた。それを普及させなければならない。発展させなければならない。しかしコストは高い。高いけれども、そういう場合には政策的と申しますか、基本的な政策の発露として、低廉な飲料水を供給するというのがほんとうじゃないですか。あなたのおっしゃるように、それはいろいろのことで運が悪いということは、それは本人だけの話であればしかたがないのだ。だから、コストの高い水を買うよりしようがないということなら、沖縄米軍と一緒じゃありませんか。燃える水と一緒じゃありませんか。ガソリンが出ようが、何が出ようが、そんなことは知ったことじゃない。水がほしければ、かってに高い水を買えなんということじゃ、沖縄軍政府と一緒じゃありませんか。日本の政府は、日本人の政府らしく、もう少し思いやりのあるところの方針をお立てになっても、そう私はばちは当たらぬと思うのですが、上水道の料金を下げるということについての格段の御計画とか配慮というものは、いまのところないのでありますか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 工水が使うようになったから上水の水がなくなったので、上水はもっと高いところから取れ、こういうことは私は現実にはなかなかないと思います。と申しますことは、やはり水利権の分割の問題でございますから、自然の流下水量を使っておった場合でありますればこれは別でございまするが、いまおっしゃるような事例で水利権を取り合うような場合には、必ずその両方がいくようにしておる。しかもそれが先行投資性のものであれば、たとえば御承知の四国の早明浦ダムのごとく、あるいは都市用水に使われる部分もございますし、農業用水に使われるものもございます。電気に使われるものもある。しかし、そういうものに対しては、国としての不十分ではあるけれども応援をしておる、こういう考え方でございます。  そこで、先ほどの水道の料金を安くする方法について何かないか。私どももいろいろその点については従来から頭を悩ましております。おりますが、いろいろいまの実態を見ておりますと、やはり建設資金による圧迫、具体的には金利の圧迫、こういったことがかなり共通的な問題であるように思いますので、金利を少しでも引き下げるようになお努力を続けていきたい、こういうふうに思っております。

太田一夫日本社会党

○太田委員 それは財政局長としては、金利引き下げを考えていきたいという一つの方針をお示しになったことに対して、当然その辺のところは考えていらっしゃるだろうと思いますし、納得できぬわけじゃありません。ただ、水道の必要性といいますか、意義と申しますか、そういうことに対して、もう少し私は検討を深めていただきたいと思うのですね。いまのように、何か水を飲むのは、毛細管のごとくに各戸自由にじゃ口を引っぱっていくためにぜいたくなサービスのごとくにあなたのほうはお考えになっている。しかし、住民が水を飲むのはぜいたくではないのです。あなたは水はおきらいかもしれませんが、人間は水を飲まずには生きられないのです。ですから、そういう意味において必需品なんですから、あなたのほうのお考え方は、そういうことになると、新しい空気を補給してやるから空気料を出せなんというようなことにしまいにはなるのですね。私は非常に危険な思想であると思う。工業用水も政策的であるなら上水道も政策的であるはずなんです。だから、その政策の方向はそれぞれ違いますけれども、一番人間の基本的な必要である水の問題について、いわばコスト、原価主義をおとりになるということについては、どうしてもわからない。非常にあなたに似合わない冷淡な考え方のような気がしてしようがない。  先ほどあなたの御答弁の、上水道をしかざるを得ない理由としていろいろ御理解がある中に、若干お考え違いがあるような気がするのですが、いま、たとえばある川から地域の住民が水を取っておる。ところが、ある一つの大きな工業でも出てまいりますと、その川の水が枯渇して非常に少なくなる。そうすると、農業用水に困る、飲料水に困る。地の下を流れておる伏流水がなくなって枯渇してくるのです。そういうようなことはしばしばある。そうすると、これはいやおうなしに上水道を建設せざるを得ない。そのときには、その自治体はまるまる自分のところの費用負担によってそれをつくり、住民はその高い費用を、コストの中に計算されて含まれておりますから、分担をするということになりまして、私は自然人と法人との水の受け方の違いというものが非常にあるような気がしてしょうがない。ですから、今後日本の国の水問題というのは貴重な問題でありますから、そういうような突っぱねたような考え方のお話でなくして、いかにして上水道を低廉なる価格にすることができるか。さらには、いかにすればこれを無料にできるかという点について、大幅に研究を進められることを希望しますが、御見解はいかがです。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 私はただにすることは間違いだと思いますけれども、お話のようなことは十分研究に値することだと思います。

依田圭五日本社会党

○依田委員 これではあと二点ばかり簡単に聞きますが、自治省の中に給与問題の研究会という形の会合が最近持たれているということを聞いたのですが、これについて、どういうような根拠といいますか、根拠法規というほどのことはないでしょうけれども、根拠と、それから、どういう予算とどのような会合を重ねられておるのか、またどういう目的でこの研究会を設置されておるのか。一説には、十条製紙の副社長であるとか、あるいは前に人事院にいた藤井さんであるとか、東大社研の氏原さん、給与局長の尾崎さんあたりが入って、何か新しい給与関係のあれについて相談をしておる、それを自治省が主催しておる、こういうことを聞くのですが、この際その内容について明らかにしていただきたいと思います。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 私のほうで主催をいたしておりますので御答弁申し上げます。  地方公務員の給与問題研究会は、四十三年度の予算で、予算の正確な額は私ちょっと失念いたしましたけれども、三十万余りの予算を取っておるわけであります。この地方公務員給与問題研究会というものを発足させたいと思いましたのは、御案内のとおり、現在、地方公務員の給与につきましては、地方公務員法の二十四条の規定があるわけでございます。ただ、実際問題といたしまして、地方公務員の給与の実情を見てまいりますと、沿革的な理由その他の理由がございまして、地方団体相互間におきまして、給与の体系なり、あるいは給与制度の運用なり、あるいはその結果といたしましての給与の水準なり、こういったものにつきましてかなり格差がございます。これをどういうふうに考えるか。政府といたしましては、国家公務員に準ずるという指導方針一本で参っておったわけでございますけれども、現実には制度面あるいは運用面におきましてかなりの幅と申しますか、バラエティと申しますか、格差と申しますか、そういうものがあるわけでございます。それで、地方公務員の給与のあり方というものにつきまして、従来理論的な改革といいますか、そういうものはほとんど行なわれておらないというのが実情であろうと思うわけでございます。そういった意味合いにおきまして、この際地方公務員の給与というものにつきまして、何と申しますか、まず出発点に立ち返って、給与のあり方、あるいは給与を決定する要素の積み上げ方、あるいは給与の水準、こういったものにつきまして幅広い議論をやっていただく必要があるのではないだろうか、こういうことから地方公務員給与問題研究会というものを発足させたわけでございます。あくまでもこれは研究会ということでございまして、特定の事項を諮問をいたしまして、それに対して答申をいただく、こういういわゆる審議会とか調査会的な方式をとりませんでしたのは、事柄の性質上、私どもといたしましては非常に幅の広い議論をしていただきたい。そういった意味合いにおきまして、委員にお願いを申し上げました方々も、国家公務員の給与について専門に研究しておられる方、あるいは民間給与について専門的な立場から研究しておられる方々、あるいは広く賃金論を含めまして社会政策あるいは労働法、こういった面につきまして学識経験のおありの方、あるいは地方公務員法なり地方公務員の給与問題につきまして研究しておられる方々、こういった方々を委員にお願いをいたしておるわけでございます。  そこで、七月の上旬と下旬に一回ずつ研究会を開催いたしまして、それから八月に若干の府県の実態というものをごらんいただく。そういうものに基づきまして地方公務員の給与の基本的なあり方、あるいは給与の決定基準、あるいは水準、こういった問題につきましてフリートーキングをやっていただく。大体私どもの目算といたしましては、今年内に総論的な一応あらごなしをお願いいたしまして、来年度におきまして給料表の構造なりあるいは各種手当、こういったものにつきまして各論的な御検討をお願いできればしあわせだ、こういうことで考えておる次第でございます。

依田圭五日本社会党

○依田委員 ことしの六月一日に、いわゆる教育公務員の給与実態調査というのが行なわれておりまして、全教育公務員に対して聖職という考え方で、教育公務員は別体系であるべきだというような考え方がだいぶ取り入れられようとして、現在教育三法も出ておるような状態であります。何か自治省の地方公務員に対する従来のいろいろの研究やそういうものでは不十分なので、ここで新たに予算を組んで幅広く討論をしてもらう、研究をしてもらうというのですが、何か私は、ことしからとられる総合予算主義あるいは人勧、人事院の制度、それに対して——ことしどういうふうに勧告が出ますか、いずれは補正予算を組まざるを得ないかもしれない。こういうときに、新しい研究という名前で、年内に一応の成果へ持っていきたいらしいのですが、誤解を受けるような、あるいは必要ないのじゃないかというような気がする。現在地方公務員は国家公務員に準ずるという大原則があって、長い慣例と実際の経験の中にあって、十分に運営されておるわけですね。それをことさらにそういうような研究機関を置くということについて真意がよくわからないのですが、どういうような討論をして、どういうような結論が出つつあるのかを含めて御報告をしてもらいたいと思います。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 現在は地方公務員の給与の制度、それから実態、こういったものを説明を申し上げましたり、あるいは事情を御調査願う、こういう段階でございまして、まだ個別的な問題についての討論という段階には入っておりません。  それから、この問題につきましては、ただいまいろいろ諸情勢のお話がございましたけれども、これは私ども全く純粋な気持ちで、地方公務員の給与のあり方はいかにあるべきかという、非常に客観的なと申しますか、純粋な気持ちで、この研究会というものは発足させておるつもりでございます。したがいまして、この研究会に対しましては、私どもが特定の結論を持ちまして、それへ全体の論議の調子を持っていく、そういったようなことは私どもは毛頭考えておりませんし、また、そういうものであってはならない。私どもといたしましては、全くそういった意味合いにおきまして、地方公務員の給与のあり方はいかにあるべきかということについて、ただ単に国家公務員に準ずるというだけのものではなくて、やはり結論はそこにまたもう一ぺん戻っていくにいたしましても、縦横十文字にいろいろな角度から検討があり、議論があり、やはりそういった理論的な蓄積というものを持つ必要があるのじゃないか、こういう私どもの謙虚な反省から出発をいたしておるわけでございまして、その点は私どもたとえば自治労の皆さん方にも、そういった意味合いで参考人としてどしどし意見を出してもらいたい、こういうことも申しておるわけでございます。その私どもの意のあるところを了としていただきたいと思う次第でございます。

依田圭五日本社会党

○依田委員 何か地方公務員の地域ごとの条件を特に重視して、ローカルプライス的な研究を進めていこう。あるいは、ありました給与委員会のような発想ですね。自治省と公益委員くらいで構成をしてやっていく。いまのような、人事委員会そのものの機能が完全に機能しておるかということになると、批判はたくさんあります。政府の政策の一つの下請機関的な性格にまで成り下がっておるのではないか、ことしは当然一〇%以上の勧告が、物価指数あるいは生計指数、労働指数その他から出るべきはずです。しかし、新聞の伝えるところによれば、八%くらいがせいぜいだ、総合予算主義を守るのだ、人事委員会そのものがはたして客観的な存在であるかどうかということについて問題が提起されておるときに、給与委員会とかそういったような労使を含まないような形での方向にあなたの研究会の討論がいっておるというようなことは、われわれは想像もできないのですが、内容を含めてもう少し報告をしてもらいたいと思います。そうでないと非常に誤解を生みますから、むしろあなたがこの際積極的に、別に秘密にすることでもないのだから、給与委員会の内容について、討論の議題なり方向について、すでに三回、七月一日と七月二十九日と今月もやっておるわけですから、もう少しそういう誤解を解くように報告をしてもらいたいと思います。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 私どもがこの研究会というものを持ちました趣旨につきましては、るるいま申し上げたとおりでございます。あくまでも政府部内におきまする一つの研究組織、研究会ということでございます。  そこで、私どもといたしまして、一応検討事項という形で出しておりまする項目は、大ざっぱに分けまして国家公務員の給与、地方公務員の給与あるいは民間給与、こういったものを横に並べまして、その基本のあり方といたしましては、やはり地方団体に優秀な人材を吸収して維持する。そのために、一方において物質的な基礎を与え、片方におきましては、公務に対する対価と申しますか、こういう三つの要素があるわけでございますので、それぞれに問題を展開いたしまして、たとえば地方公務員の給与と民間給与なりあるいは国家公務員給与との独自性あるいは相違性といった問題、あるいは地方公務員の給与を構成します要素といたしまして、たとえば生計費でございますとか、あるいは他の民間給与でありますとか、あるいは国家公務員の給与でありますとか、その他の事情というものがあるわけでございますけれども、そういったものの要素の分析でございますとか、あるいは現在の国家公務員の給与に準ずるという私どもの指導方針、これの考え方の是非、あるいはそれが現実の地方団体においてどのように具体的に展開されておるか、その実態というものに対する判断、その過程におきましていわゆるローカルプライスの問題というものも当然論議の対象にはなると思います。そういったような問題点を私どもとしては出しておるわけであります。  それにつきまして、先ほど申しましたように、現在の段階におきましては、資料の説明、事情聴取、こういうことで尽きておるわけでございまして、大体いまの私どものスケジュールといたしましては、十月以降においていま申し上げましたようなそれぞれの項目についての討論という段階に入ると思います。現在におきましては、この制度がどうなっており、実態がどうなっておるかという事情説明の段階でございます。

依田圭五日本社会党

○依田委員 最後に一点だけ聞きますが、この前、私の地方公営企業、特に軌道関係の質問に対しまして、細田政務次官のほうから、非常に八賃その他——またことしも人勧の季節を迎えたわけでありますけれども、あのまま凍結をしておくことはいろいろ問題がある。公営企業の現在の赤字の原因には、現在のような都市化現象あるいは人口の大都市集中、そういったような問題があるのであって、あるいは陸上交通事業調整法、東京の場合にはそういうような大正末年からの問題があるわけであって、何とか善処をしたいということを言われておったわけであります。あれからすでに何カ月かたっておるわけですが、当時大衆輸送機関としていろいろ道路の規制あるいは車種の規制、それらを交通当局あるいは警察等に申し込んでもらいたいとか、あるいは再建計画の実施の中におきましても、いろいろ手直しがあれば、それを受けて、そしてできるだけ実情に沿うようにしていこう、こういうような意味合いの答弁があったと私は記憶しておるわけでありますが、また八月の中旬の新しい人事院勧告の時節を迎えて、八賃の問題以来いまだに凍結されたまま苦労しておるわけです。東京の場合は、局外配転の一例を取り上げましても、今年度百八十人ぐらいの予定のところを、相当に努力いたしまして六百人近い局外配転を実行いたしておるわけですね。非常に無理しておるわけです、私で調べた範囲内におきましても、東京において大体千五百個所ばかりの交差点がありまして、自動車が三万台をピークとして、それ以上通りますと事実上一日ももう機能しなくなる。にっちもさっちもいかなくなる。昭和三十六年には七十九個所、千四百五十個所のうち三十八年が八十一、三十九年が百、四十年に百十一、それがことしは百五十近く出ておる。一割以上の交差点はもう一日じゅう三万台以上の車が通っておる。にっちもさっちもいかない状態である。しかも、ここに資料を持ってまいりましたが、時間がありませんからこまかなことは言いませんけれども、東洋経済新報におきましても、大体自動車の生産台数がアメリカに匹敵いたしまして一ぱいまできつつある。第二位ぐらいになってきておる。特にコロナだけでも三十二万台、ニッサンのブルーバード十九万台、いろいろたくさんの車種がありますけれども、申し上げてもしようがない。ともかく自動車が輸出ももちろん含めますけれども、相当に出ておる。しかも道路交通の新しい計画もまたやろうといたしております。また秋には経済企画庁が総合国土開発計画の総合手直しをやろう。ともかく新幹線を何本もつくっていこう。すでに大阪と東京の移動人口が四千五百万のときに東海道の新幹線をつくったが、東北六県の移動でさえも八千万をこえるであろう。倍もこえるであろう、二本の新幹線を昭和六十年段階にはつくってもおかしくない、こういう状態のときに、ものすごいモータリゼーションのときに、相変わらず公営企業は労働者の合理化が足らないとか、青森だけは何かようやく八賃の問題でも正式に認めていただいたらしいのですが、ほかは六大都市あるいは十一都市ですか、中小の中の全部がそのままになっておる。こういうことについて、私ここで一々都市化現象やあるいは東海道メガロポリスに全国人口の七割が集中する、また昭和六十年には全国人口が一億二千万に現在より二千万人近くふえる、東京二十三区内だけでも人口が三百万人になるというようなことを、一々数字をもって申し上げてもしかたがありませんから遠慮いたしますけれども、もうこの辺で、長いこと苦労さしているのですから、公営企業の再建の問題につきましても、すでに三倍、四倍の努力をして局外配転もしている現状ですから、これはおそらく六千公営企業のデータを一々とって調べても、努力していると思うのです。何かひとつ新しい施策といいますか、もし手直しがあればそれを積極的に受け取りたいとか、方向を与えないと、いたずらに池田内閣以来の膨大な設備投資の余波を、都市化現象の中において労働者のみが受けるというような弊害がやはり続くと思うのですよ。これについて一言お聞かせ願いたいと思います。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 依田さんの御指摘のことは私どもも一番の重大関心事でありまして、代替のバス車線の状態を見ますと、案外郊外に延びるものはペイしているけれども、旧市内のバスはにっちもさっちもいかぬような状態になっている。私は国家公安委員長として交通行政をその面で担当しておりますので、何か特にこういう公共交通機関のために特別な便宜を与える道はないか。今日の道交法でやり得る限界では、御承知のとおりに右折禁止であるとか、一方通行あるいは駐車禁止区域をきめる、いろいろしておりますが、これから先になると、バスの専用路線をきめるとか、都内の交通混雑を緩和するために一定区域内の乗用車の乗り入れを禁止するとか、みんなが考えておらぬような抜本的な面まで入っていかないとなかなかもって解決しないと思います。しかし、これは今日の道交法のワクをこえておりますので、一方これは関係各省もありますし、いまや、御指摘のとおり、重大な段階に突入しておりますから、単に逃げ口上ばかりではなくて、この点は真剣に検討いたしまして方向を見つけなければなりません。これはやはり私どもは先頭をきって今日の実態を内閣全体に訴えなければならぬと考えております。

依田圭五日本社会党

○依田委員 再建プランについて、青森を除いてこれから出てくるだろう六大都市その他について、道交法関係の姿勢についてはいま大臣の御答弁がありましたが、それらに含めて一生懸命に再建プランを実現させようと努力しているときに、どんどん物価も上がる、生活費も上がる、現に交通局の問題を取り上げましても、一日四十分ぐらいは旧バスよりはオーバーワークをしている。こういういろいろな反論があるわけです。ですから、そういうことを含めて、一体どういうように総合指導するのか、従来と相変わらないのか、あるいは、もう相当時間がたっておりますから、この第九次人勧ですか、ことしの人事院勧告あたりからひとつ考えてみたいと思っておられるのか、その辺を明らかにしてもらいたいと思います。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 それは個々の企業の実態が違っておりますので、再建計画を通じて自治省でも深刻に現状を検討いたしております。しかし、八賃ということばもありましたけれども、やはり公営交通の場合は、他の民間同種の企業体の実情等も比較をしてもおりますし、公営企業の中でも、交通部門で働いておられる諸君の今日の立場はわかっているわけでございますから、こういった問題についてもあらためて検討しなければならないと考えております。

依田圭五日本社会党

○依田委員 もう時間がありませんからこれで終わりますが、自動車の増加や、あるいは物価の値上がり、あるいは都の足を一体どういう配分でどういう機関が担当するか、電車の赤字を、電車を撤去してバスの料金なり何なりで穴埋めをしていこう。しかも、そのバスも、早晩、先ほど申し上げましたように、千四百五十カ所の交差点のうち、一割は三万台以上の車が通って、事実上交差点にならぬ、こういう状態のときに、しかもクライスラーが上陸するわ、あるいはGMが上陸するわ、日本の自動車資本はどんどん三十万台、四十万台をつくっていこうではないか、それに比例して税制も変えていこう、道路も拡幅していこう、こういうような状態のときに、公営企業だけほっぽっておいていいということに私はならぬと思うのですが、何かことしも八月十五日、この季節が来たのですから、この辺をめどに、何か赤澤さんの新しい考え方といいますか、前向きの考え方を取り上げてやっていただかないと、百八十人のところを六百人の局外配転をさして協力をしておるという、その労働者の協力姿勢というものにこたえることにならぬじゃありませんか。ストライキはいかぬ、何はいかぬ、人事院の勧告でさえ一〇%以上でなければならぬという理論数字に対して、八%が一ぱい。それも総合予算主義を守るときには無理だ。補正予算を組まない。まあそれでも上がればいいです。全部音なしのかまえで、一切凍結しつばなしでおるということは、少し行き過ぎだ。もうちょっと何とかしなければならないのじゃないか、こういうことを考えるのですが、最後にそれに対する御答弁を願いたいと思います。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 先ほども申し上げたとおりに、御指摘のとおりでございまして、ずいぶん頭を痛めておるのでありまするけれども、抜本的な策が見つかりませんし、もし打つ手があるとすれば、かなりドラスチックなものになってくる。いま公営交通の料金を上げても下げても利用者は減る一方だと思うのです。これは様相がよほど変わってきたと申しますことは、とにかく乗りものに乗れば、通勤する人は大体二十分後にはどこへ着くはずだという考えで乗りましても、これが一時間かかるか一時間半かかるかわからぬ、こういう交通機関を利用する者はないわけですから、私がさっきから申しますとおりに、とにかく都市交通全般に対して抜本的な方策を講じない限りは、単に公営交通をどう扱うというだけの問題では済まぬと思います。  優先交通につきましても、ずいぶん警察関係でも肝胆をくだいておりますけれども、先ほども申しましたように、道交法で扱うことにいたしましても限界があることでございますから、たいへんおくれまして申しわけありませんけれども、鋭意私どものほうでも抜本的な方策を考えて実行に移していきたいと思っておりますし、交通問題は単にわれわれだけの問題というよりは、国、国民全体の問題でありますし、どうかいい案がありますれば依田先生からもひとつ御提示願えれば、そういうこともずいぶん参考にして進めていきたいと考えております。

依田圭五日本社会党

○依田委員 われわれに案を提示しろというのなら案も出しましたし、これからも出します。そういうことは答弁にならぬと思うのですよ、実際いって、そういう答弁をなさっておったのじゃ、ついていけませんよ。私と大臣との簡単な質疑応答じゃないのですから。たいへんな問題なんですよ。これはあなたが身をもって、できないならできない理由を、やむを得ないならやむを得ない理由を、やっぱり誠心誠意説得をしていかなければ納得をしませんよ。案を出してくれということなら出しますよ。幾らでも出しますよ。そういうふまじめなやり方では、私、答弁にならぬと思うのです。もう一ぺん御答弁願います。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 苦慮しておりますから、もしみんなでいい知恵が出るものなら出しましょうと言ったまでであって、決して私、ふざけたことを言っているつもりではないわけでございます。それだけに問題がむずかしい。それで、この問題は、御案内のとおり、さっき極端なことを申し上げましたけれども、料金を上げても下げてても乗客は減っていくだけだということは、時間的にいっても、こういう交通機関にたよれないような状態になっていることは、交通混雑にその原因がある。これを何とか調整という形をつけるためには、これは自治大臣や国家公安委員長の考え方だけでやれるわけのものではありません。それには運輸省の関係もあるし、企画庁の関係もあるし、いろんな各省にも関係がございますから、私どものほうで先頭を切って、こういうことの解決について内閣に問題を一石投じようということを申し上げたわけであって、その過程では皆さんのほうでもいろいろお知恵を拝借したいということを申し上げたわけでございます。悪くとっていただいては困るわけでございます。

依田圭五日本社会党

○依田委員 私はこういうことを前に言ったのですよ。自治省も相当膨大な機構と人的な設備を持っていろいろ六千の公営企業体を指導しておる。これからこれまで企業努力によってあなたのところは何とかなる、これからこれは少しサボっておるのだからしっかりやりなさい、こういうことをデータをあげて指導しておるのか。そうでなければ、自治省当局が、またともかく窓口に呼んで、そうして気分のいいときにはにこにこして、悪いときには気合いをかけて指導しておるのかということまで私は突っ込んだ質問をしておるのですよ。これは突っ込んでいきますと、むずかしくて、それは公営企業の責任であるかもしれない、ないかもしれませんよ。ない部分がたとえ一でもあったら、一体それをどうして責任をとるのですか、その部分については。いたずらにバランスをとれ、公益性からいえばバランスをとらなくちゃいかぬ。二律背反的なアイデアが乗っかっているわけですよ。公益性と採算性と、この二つをとれ、赤字は困るのだ。しかも、現在ここに至らしめた客観的な条件はたいへんですよ。たとえ一%でも、〇・一%でも、労働者や当局の公営企業体自体の中にないとするならば、それはどういうふうに腹を切っても指導しなくちゃならぬじゃありませんか。それについて策はないから君ら考えてくれぬか。そんなことを、六千もあるのですよ、公営企業は。何十万、何百万の労働者が働いているのですよ。自治省当局がおっしゃることは、一つ一つ理詰めであって、一つ一つ間違いはないからその指導に従っているわけですよ。ですから、私は電子計算機ではじいても何でもいいから、一体どこからどこまでは企業努力でまかなうこと、あるいはこれはもうあなた方がたるんでおるから、これは赤字なんだ、これはしかしやむを得ぬから、これは外的な条件だからのんでくれという、こういう説得を具体的にしましたか。それならその報告をしてくださいということを言ったら、そんなものは何もありません、気分的にやっておりますということでしょう。そんな、あなた、指導のしかたじゃついていけませんよ。ますます当局に対する不信がびまんして、それだけでも——再建プランを実行させようというものは、相当な指導力と説得力と親心がなくちゃついていきませんよ。そんなことじゃ、大臣は間もなくいろいろ幾人もおかわりになったり、あるいは赤澤さんは東京の交通事情について、私百五十カ所あるということは言いましたけれども、あなたは宿舎とここの間でそんなに御存じないと思いますけれども、私が本郷からここへ来るのに一時間じゃ来られないですよ。しようがないから、地下鉄と都電で来るのが一番早くて四十分で来るのですよ。タクシーに乗ったら一時間半くらいかかる。三丁目だけで三十分くらいとまっちゃうのですから、その中に電車を走らせて、これが採算をとらにゃいかぬのだ。時速十キロを切っておるのですよ。なおかつ赤字が出るじゃないか、合理化が足らぬ、こういうことをばかの一つ覚えで言ったってしようがないと私は思うのです。  いろいろ申し上げても失礼でありますから、これで、あとひとつ御努力を願って終わりたいと思います。

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 華山親義君の関連質問を許します。

華山親義日本社会党

○華山委員 先ほど水道の問題がございましたけれども、具体的な対策について伺いたいのです。私見て参りましたが、富山県にイタイイタイ病がございます。これは神通川の中にカドミウムが入っておりまして、そのカドミウムの出ますのが上流の神岡鉱山であるということは、厚生省の言っているとおりであります。それで、この水質が悪いことは、そこに流れてきたカドミウムがその地域の河岸に、あるいは洪水の際に流れ出したときに、その土地に沈でんしてしまっている。いまその水を使わないというだけではいけないわけです。ところが現在は、あの神通川は有名なきれいな川ですから、ほとんど井戸を掘ったり、またそのままで使っている、こういう状況でございますから、どうしてもイタイイタイ病の対策といたしましては水道をつくらなければいけない。しかし、その水道は、神通川系統の水ではだめだということになりますと、ばく大な金がかかるわけです。おそらくは黒部渓谷の水等を持ってこなければいけないと思います。これはそのような小さな町等で負担し得るものではない。このような場合にもやはり独立採算制でいけという自治省のお考えですか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 富山県のイタイイタイ病につきましては、先般厚生省の見解が出まして、現地においてもいろいろこれが応急対策と恒久的な対策というものについて案を立てております。私のほうも、問題が非常に重要であるということから、厚生当局とも実はいま協議をいたしております。まだ結論は得ておりません。おりませんけれども、水道の面でありますとか、あるいは治療の問題でありますとか、それから健康、予防診断の問題、そういったような問題について対策を立てるよう努力をいたしたい、こう思っております。

華山親義日本社会党

○華山委員 先ほどから聞いておりますと、あなたは、いつでもほかのことをおっしゃるのであるが、私は一つの例としてイタイイタイ病のことを申し上げた。こういう場合にも独立採算制でいかなければいけないのか、こういうことを聞いている。イタイイタイ病の対策はどうかということを、ここで聞く場所でもございませんし、ほかにもいろいろなそういう場合があるだろうと思う。そういうときには、一体どんな場合でも、水道事業については、地方自治体の独立採算制でいかなければいけないのかということをお聞きしている。あればどういう法令によるのか、根拠等をお示し願いたい。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 水道事業一般論でございますれば、やはり独立採算が基本的なたてまえであります。しかし、イタイイタイ病につきましては、実は私も大臣と一緒に現地に行っていろいろ事情を聞いたのでございます。したがいまして、イタイイタイ病の問題につきましては、やはり特殊な問題として取り扱わなければならぬと思う。こういう考え方を申し上げたわけであります。

華山親義日本社会党

○華山委員 特殊な問題であるということは、独立採算制でなくてもしかたがないということでございますね。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 特殊すなわち独立採算制でないというふうに結びつくかどうかは別の問題だと思うのでございます。と申しますことは、井戸水を飲んだのでは心配だから、新しく水道をつくるというときの、そういった建設費についての問題というものをどう考えるかという問題があるわけでございますから、それについて、その範囲とか、あるいはいわゆる水源を得られる地点でありますとか、これは具体的な問題として私は研究すべき問題だ、こういうふうに思っております。

華山親義日本社会党

○華山委員 具体的な問題には違いありませんけれども、その際に、建設費がばく大にかかれば、建設費でも独立採算の範囲内でしょう。そういう際に、関係市町村——市はないかもしれませんが、関係町村に、その水道については独立採算制をとれということになるのかどうかということをお聞きしておるのです。あるいは第十七条の三によって、これは府県によって政治的考慮から出すことができるものであるかどうかということを端的にお聞かせ願いたいと思う。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 独立採算制でいけるかどうかということは、半面一般で認められるような負担でいける場合といけない場合とをこのイタイイタイ病の場合において考えていかなければいけない、こういうことでございますから、どの程度かかってどの程度の負担まで認めてもらい、それでもできないものはどうしようかということてについは、今後の問題として私は研究する余地がある、こういうことを申し上げておるのであります。

華山親義日本社会党

○華山委員 執拗なようですけれども、私はイタイイタイ病を一つの例としてとっているのです。そういうふうな場合に、いかなる場合でも独立採算制でいくのだということでは、先ほどの質問にもございましたけれども、非常に困る場合ができるのじゃないか。水道というものは、なるほど住民の問題ではございましょうけれども、国民全体の問題なんです。住民の負担し切れないというふうな場合に、国なりあるいは県なりが一部持ってやるということは、国民の立場として当然のことだと思うです。この点どうなんです。何か条文がそういうものでないというならば、第十七条の三によってでもできるのだというふうな御答弁でもあるのかと思って私は聞いていた。とにかく工業用水道については政治上の目的だということから、私は十七条の三を伏線に置いておっしゃっているのだなと思った。工業用水道について政治上の考慮がされるならば、上水道についても政治上の考慮がここの場合にあっていいのではないか。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 やはり全体としては、財政局長が言いますとおりに、水道の場合、独立採算制をくずすわけにはまいりませんが、いま御指摘のような場合はきわめて特殊な例でありまして、イタイイタイ病の原因というものは一応厚生省で発表いたしました。またその地にどうしても水源が見つからぬ場合に、そこに引水するのに膨大な費用がかかる場合もある。最近人口の移動が激しいために、地区によってはすでに給水人口をこえた移住が行なわれておる地区があるわけであります。だから、今後は、もちろん経常費の面につきましては独立採算制をくずすわけにはまいらぬけれども、資本費の面で、たとえばこういう特殊な地域につきましてはかなりの考慮をいたしませんと、結局水が飲めないということになってまいりますから、そういったことは今後は起こってき得ることと考えております。

華山親義日本社会党

○華山委員 よく研究願うことにいたしまして、これで終わります。

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 細谷治嘉君。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 時間がありませんから要点だけをお聞きしますから、ひとつ正確にお答えいただきたいと思います。  まず最初にお聞きしたいことは、去る五十八国会で廃案になりました地方公務員等共済関係の法律は、恩給法に関する部分で満−日通算制等の国会修正が行なわれたわけです。ところが、残念なことに、この地方行政委員会に付託されましたものは廃案になって、国家公務員に関する法案、公共企業体に関する法案が成立をいたしたわけです。したがって、現状におきましては、地方公務員関係は従来どおり改正されないという形になって、片ちんばになっております。これは一体どういうふうに処理をなさるつもりなのか、まずお伺いしておきたいと思います。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 できるだけ近い機会に提案をいたしまして御審議をお願いいたしたい、こういうように考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 今度の第五十九臨時国会は会期も短いということで出されなかったのであります。あの実施は十月一日ですね。そうしますと。十月までに国会が開かれませんと間に合わぬわけです。そこで私は、端的にお伺いし、大臣にお答え願いたいのであります。すでに法律は、国家公務員、公共企業体職員等に対しては国会修正も含めて法律が成立しております。今度出そうとするものは、当然前国会の五十八国会にこの地方行政委員会に付託された内容ではなくて、改正されました、国会修正をも含めた形で法案が出されるものと思うのでありますが、その点はどうか。どうしても臨時国会までいきますと、十月一日までに成立しませんと実施期日がおくれてきます。実害が起こる可能性があるのでありますが、実害は絶対与えない、こういうことをこの席ではっきりとお約束ができるかどうか。  もう一つは、この際、小委員会等でも議論になりました、地方公務員等共済組合に関しては幾多の改正すべき点、政令において処理すべき点、法改正、政令の改正あるいは運営上の問題等がありますが、こういう点はどういうふうに処理をなさるつもりなのか、この三点について大臣からひとつお答え願いたい。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 前国会で、ずいぶんお願いしましたが、成立しなかったのはたいへん残念でございました。それにはほかの法案とのいろいろなかね合いもあってむずかしかったわけでございます。しかし、次の国会で成立いたしました場合には、やはり実害がないように、当然さかのぼって実施をするということになりまするので、私はそういった面では関係の方々には御迷惑のかかることはないというふうに考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 迷惑はかからぬ、これははっきりした。実害は起こらぬ、これははっきりしました。じゃ、今度臨時国会ならさかのぼって出すわけですけれども、その内容は、すでに国家公務員に対して法律ができ上がっておりますが、その内容で出すのか、その内容を含めて出すのか、さらには、この委員会で問題になっておった部分について、進んで積極的にそういうものも原案の中に修正して手を加えて出すつもりなのか、その辺をお伺いしたい、大臣。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 技術的な問題でございますので、便宜私が答弁さしていただきます。  法案の出し方の問題でございますが、私どもといたしましては、前国会に提案をいたしまして御審議をお願いいたしました案で提出して御審議をお願いいたしたいというふうに考えておるわけでございます。これは、やはり政府といたしましては、提出した案があり、それに対して国会で御修正をいただいた。国家公務員の共済組合法の場合、そういう形になっておるものでございますので、私どもといたしましては、提出をするのはやはり前国会において出した原案で提出をして御審議をお願いするということが筋ではなかろうか、こういうふうに考えておる次第でございます。  それから、このあとの点で御指摘になりました諸点につきましては、なお小委員会等もございますので、その段階での御審議というものにお願いをいたしたい。法案として加えて出すということは、現在のところ予定をいたしておらないわけでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 これはもう、筋だ筋だと言いますけれども、大臣、これは事務的な問題じゃないですよ。すでに法律が成立したんですよ。五十八国会には国家公務員、公共企業体、地方公務員は同じ水準で出すべきだという形で、恩給法の改正に基づいた長ったらしい法律が提案されたわけです。ところが、国会で修正されたわけですね。恩給法の改正部分も含めて満−日という通算のものが国会の修正を加えて現在法律ができちゃっているんですよ、国家公務員と公共企業体。にもかかわらず、こちらのほうは廃案になったわけですから、継続審議になっているわけじゃないんですから、新しく法律を出し直すわけですから、過去の五十八国会に提案したままで出すということはおかしいでしょう。院ではっきりと法律修正して現に法律になっちゃっているわけですから、その同じ内容、それに準じた形で今度法案を出すべきである。  それから、さらには、これが筋ですよ、大臣、五十八国会のままで出すというのなら、筋というのは何かというと、鎌田さんがよく言う、過去に刷ったやつがあるから、紙が損だから、ひとつそのまま出さしてもらおうかというくらいの筋しかないですよ。そんなばかなことはないですよ。これは出してもらわなければいかぬ。その際に、共済小委員会で議論した問題、それから、前回の理事懇談会において合意に達した部分もあるわけです。小委員会じゃなくて、理事懇談会において合意に達した部分もあるわけです。そういうものも含めて出すべきじゃないかと私は思うのですよ、それが当然な姿勢だと思う。当然の筋だと思うのですが、これは大臣からお答え願いたい。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 手続の問題ですけれども、この前、国会でこの法案がちんばになったときに、私はやはりそのことを憂慮したわけでございます。しかし、実害ということからお尋ねになりましたから、それは関係者に迷惑をかけることはいたしませんと申し上げましたが、ただ、この法案の扱いは、ちょっと私も迷う点もあるけれども、やはり政府としては一つ意思決定をしてそうしてああいう提案をいたしたわけでございます。それに対して、当然の権限として国会で御修正になったわけでございまして、やっぱりそれと同じコースをたどるというのがよいのじゃないかというように私はいまでは考えております。しかし、この問題の扱いについては、政府でもよく検討してみたいと考えます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 同じコースをたどるといったって、結論は出ちゃっているのですよ、国家公務員と公共企業体に。は五十八国会のときはいいですよ。五十九国会に出さないんですから、六十国会に出てくるわけでしょう。それを春の閣議で決定した、五十八国会の当初に決定したから、そのコースを歩むのだといっても、すでに国家公務員に法律になっておるのに、こだわるのはおかしいですよ。あえて、先ほどの質問じゃありませんけれども。国家公務員と地方公務員は切り離すのだ、こういう意図があるから、そんなことおっしゃっておるのではないですか。それは当然もう現行法で国家公務員、公共企業体はきまっちゃっているのですから、それに準じた内容で出すべきですよ、国会修正も含めて。さらに私が言うのは、これは当然のことです、筋ですよ、それに自治省で研究しておる問題、あるいはこの理事懇談会で詰めて合意した点もあるわけですから、そういうものも含めて出されたら、審議は非常に進むし、おくれておるわけですからいいんじゃないか、こう私は申し上げたのです。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 その筋論は御意見としてもっともな点もございますし、承っておきます。しかし、これは、先ほど申しましたように政府の問題でございますので、出す時点でよく検討した形で提案いたしたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 こんなものについて大臣が答弁できないのだから、私は困ったものだと思う。これは当然そうしていただかなければならぬと思う。合意に達しておらない部分についてはさらに小委員会の検討にゆだねる、こういうことはあるいはいいかもしれませんけれども、少なくとも国家公務員、公共企業体でできた現行法、その内容は十月一日から実施するわけで、さかのぼるわけでありますから、実害が起こらないようにさかのぼるわけでありますから、それは当然含めて、そうしてすでに理事会等で合意に達した部分等は織り込んだ形で法案を出していくのが当然なことだ、こう思いますから、特にひとつ大臣にそういうふうにしていただきたいと思います。  そこで大臣、少し夏になってぼけて答弁がはっきりしませんから、ついでにお尋ねしておきたい。  都道府県合併特例法については、五十八国会が終了した後に、内閣総理大臣は明治百年記念のためにしゃにむにこの法律を出すのだ、こういうふうに新聞で書いてありますけれども、大臣もその気ですか。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 現時点では私はそういうふうに考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 百年記念に……。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 これは百年記念ということは私は最初から一回も申し上げたことはありません。まあ廃藩置県をやってから百年目だということでこういう問題を扱う性質のものではないと考えておりますから。しかし行政の広域的な処理が要請される今日、これはいろいろ問題をはらんでおりまするけれども、そういう要請が一方にあることは事実でございますので、それを検討いたしまして、合併の道だけは開こうという考え方に立っておりますので、これは次の国会に、順序はどうなるか知りませんけれども、皆さんに提案していろいろ御審議願った過程から考えまして、さらに御審議を願おう、かように考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 大臣、当時五十八国会のときの御心境とはだいぶ夏になって変わったようでありまして、まあこれはそれ以上申し上げません。しかし大臣、自治大臣というのは自主性を持たなければなりませんよ。それだけ御注意申し上げておきます。  もう一つ、定年制法案という、正確な名前は地方公務員法の一部を改正する法律案、これも全国市長会の強い圧力でまた出されるという考えのようでありますが、これもやっぱり出すつもりですか。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 何も市長会から圧力を受けたわけではありませんけれども、御案内のような理由をもって提案をするつもりでおります。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 まあ提案をするつもりでございますということですが、聞きおきましょう。  税務局長いらっしゃいますか。きょう大蔵省を呼んでおるのですけれども、大蔵委員会の関係で来られないそうであります。  四十二年度の国の税収と予算に計上した額の、実績と予算額との関係はどうなったか。地方税関係の四十二年度の税収と実収実績、これはどうなったか。ちょっとお願いしたい。

松島五郎自治省税務局長

○松島説明員 お尋ねの数字を、正確な数字を持ってきておりませんので、まことに恐縮でございますが、私のうろ覚えでございますけれども、国税のほうは三税で大体百億くらい予算よりふえておるのじゃないかというふうに考えております。それから、地方税では昭和四十二年度の財政計画は一兆九千二百億でございまして、大体千億程度の自然増収があったものというふうに考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 これは新聞の記事でありますけれども、国税のほうは補正後の予算に対して全体として二十四億減っておるわけですね。所得税は二百五十七億ふえた、法人税が二億減った、酒の税金が百六十億減った。したがって、いってみますと百億足らず三税は伸びておる。したがって四十四年度の交付税は三角はつかないでプラスがついてくる、こういうことがはっきりしているわけですね。  そこで、さらにお尋ねしたい点は、四十二年度は一千億程度伸びるというのでありますけれども、四十三年度の国税収入の見通し、地方税収入の見通しはどうなっているのか。

松島五郎自治省税務局長

○松島説明員 四十三年度につきましては、ただいま年度進行中でもございますし、また景気の情勢がいろいろと変転をいたしておりますので、国税のほうについては、もちろん私も詳しいことは承知しておりませんが、地方税のほうについても今後どうなるかという問題については、やはり九月期決算が中心になってどうなってくるかと思いますが、ただいままでの見通しでは、少なくとも現在財政計画で見込んでおります額は確保されるというふうに考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 せんだって、本会議でわが党の堀昌雄氏が質問いたしたわけでありますけれども、予算編成の際の経済指標、いわゆる四十三年度における経済の伸びというものは、名目的に四十三年はかなり上回るのではないか、したがって自然増収もかなり期待できるのではないか、こういう発言がありましたが、これについて、残念ながら政府の正確な答弁はなかったのでありますけれども、この点について、大蔵省来ておりませんけれども、大蔵省の主税局長が、自治省の松島局長がおりますから、よくおわかりでしょうから、そちらから答えてくださいと依頼がありましたから、その点も含めて主税局長はあなたにまかしてあるのだから……。  経済の名目的な伸びはかなりあるわけですから、国税もかなり伸びるのではないか、地方税も大体二兆三千三百億、約四千億円の伸びを期待しているわけですけれども、これも例年の例からいきますと、ある程度の伸びは期待できるのではないか。しかし、地方税は国の税とは違いますから、ことしの経済の伸びはどうのこうのといっても、住民税などもう固まっているのですから、国と違いますけれども、いまのおことばでは、計画の税収はほぼ確保できるのではないか、こういうお話ですが、いまの国税なりあるいは地方税の現状における伸びというのは、ほぼつかんでおるのではないかと思うのです。いつもいまごろになりますと議論がある。大蔵省に聞きますと、もう新聞等には千二百億円伸びるなんと書いてあるけれども、いや五百億ですなんとこういっているのです。うそばかりついているのですけれども、松島局長は正直な人ですからお聞かせいただきたい。

松島五郎自治省税務局長

○松島説明員 ただいまの問題につきましては、先生も御指摘がございましたように、所得税、法人税の伸びがある程度期待されるかどうかという問題であろうと思いますけれども、所得税がいかに伸びましても、住民税は、御指摘がございましたように、地方税には今年度は少なくとも影響がないわけであります。したがいまして、地方税のうちの非常に大きな部分を占めております個人事業税につきましては、財政計画上の伸びというものを、これは財政計画の積算の基礎に誤りがあったとかなかったとかいう問題は別といたしまして、自然増収という面でそう大きなものが出てくるということは考えられないと思います。  それからまた、地方税は御承知のとおり固定資産税が相当大きなウエートを占めておりますけれども、これも御承知のとおり年度の途中で自然増収が生ずるものではございません。したがいまして、自然増収があり得るとすれば、法人関係の税、すなわち法人事業税と住民税の法人税割であろうと思います。これがどれだけ伸びるかという問題は、結局九月決算がどうなるということが大きく支配すると思いますが、現段階において私どもが九月決算がどうなるであろうかという推定をしてここで申し上げるということは、ちょっと困難な状態でございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 計画の税収は確保できる、国税のことについてはあえて責任外ということで触れられなかったわけです。そこで、前国会との関連でひとつお尋ねしておきたいことがあります。  前国会における地方税法の審議にあたって、都市財政という問題がかなり真剣に、どなたの委員からも与野党を通じて強く意見として出たわけです。そして附帯決議においても、来年度において具体的にこれを処置する、こういう附帯決議がつけられたのであります。そこで、新聞等によりますと、大都市の財源強化に本腰、都市計画税などに配慮という形で、自治省もいろいろ考えられておるようであります。ところが、せんだって税調の答申が出されたわけでありますけれども、これは長期税制であります。これを見ますと、何にも書いてないんですな。言ってみますと、都市計画税の制限税率をはずせ、こんなものだ。今度税調の任期がきますと、新しい税調で、長期税制に基づいて来年度の税制問題が議論されます。一体どういうふうに取り組んでいるんですか、これをお尋ねします。

松島五郎自治省税務局長

○松島説明員 税調でどういうふうに取り組んでいるかということと、政府がどういうふうにこの問題を処理していくかということは、申し上げるまでもなく別の問題でございます。税調におきましても、大都市の税源充実——この税調の長期答申をお読みいただいたと思いますけれども、市町村の税源の充実がまず必要である。市町村のうちでは特に都市の税源充実が必要である。さらに大都市については、都市計画事業等に特に金がかかっておる、あるいは道路の管理、国道、府県道の管理を大都市がやっておるというような特殊な行政事務の配分に対応して税源の充実をはかることが必要であるという御答申になっておるわけでございます。私どもといたしましては、税調の答申は一つの方向をお示しになったものというふうに考えておりますので、その方向に従ってこれから政府として具体案をどういうふうにつくっていくか、その答申の線に沿って具体的な問題として考えていきたい、こういうふうに考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 長期税制の中にないものを、四十三年度の税制改正の中に織り込むことはできないでしょう。これは税調の問題だと言っていますけれども、政府の考えというのが税調の中にぴしゃっと反映しているのです。そうでしょう。政府から出た資料、政府の考え、こういうものが決定的に支配しているわけでしょう。私も詳しく読んでおりませんけれども、新聞に伝えられる地方税の部分については、住民税の問題、課税最低限の問題、それから前年所得課税のたてまえは現年所得課税に改める、こういうこと。それから、専従者の給与については完全給与制をとれ。それから、法人の均等割の改正に関連して、個人均等割も直せ。事業税については付加価値税を導入するかどうか、これについては検討をなおしよう。これは結論が出てない。あと固定資産税ということと道路財源についてやって、具体的には都市計画税のことだけですよ。私が申し上げたいのは、あれだけ具体的にこの委員会が附帯決議をつけたものについて、一体自治省は取り組んでいるのかどうか、こう思うのです。大臣、どうなんですか。

松島五郎自治省税務局長

○松島説明員 税調の答申は、お読みいただけばわかりますように、方向を示したにとどまるものもあり、具体的な案を示したものもあり、また、具体案と申しましても、その具体案の内容について詳しいものあり、あるいは簡単なものありと、いろいろでございます。たとえば、全体の中でも、所得税につきましては、課税最低限から税率のこまかい刻みまでお示しになっておる。ところが、法人税については必ずしもそういう扱いになってないというふうに、精粗それぞれ審議の状況に応じましていろいろでございます。私どもの大都市財源の問題につきましては、この答申に一応の方向は示されておるというふうに考えております。その方向に従って具体的にどういう措置を講じていくかということは、政府に検討をゆだねられたものというふうに考えておるわけでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 抽象的です。一体どういう形で具体的に都市財政の強化をはかろうとなさっておるのか。大臣、具体的に都市計画税の制限税率をはずすことだけですか。なるほど新聞には、こんな案もある、こんな案もある、こんな案もあるという形で出してありますけれども、最後の結論のほうになるとしりすぼみ、都市計画税の制限税率をはずすことぐらいしか具体的になっていないですよ。こんな姿勢でよろしいのですか。附帯決議の際に、あれほど議論をした結果、わずか二行ぐらいでありますけれども、附帯決議が生まれた。誠意ないですよ。大臣、御答弁願います。

松島五郎自治省税務局長

○松島説明員 何度も申し上げますように、税調の答申は、この問題について基本的な方向を示されておると思います。私ども国会の御審議の経過もよく承知いたしておりますので、問題は、政府としていかなる具体案をもって御審議をいただくかという問題であろうと思います。それにつきましては、ただいまいろいろな角度からこの問題について検討を進めておる段階でございます。いま直ちに具体案があるというわけではございません。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 大臣、これは非常な重要な問題、過疎、過密の問題ということであります。きのう、私は大蔵省の主税局長の土地税制についてのヒヤリングを聞いた。松島局長も「地方財政」という雑誌に、巻頭言に土地税制の問題を書いておる。非常なむずかしさ、現実的なむずかしさ、こういうものをあなたは指摘しておる。税調の答申もそうですよ。しかし、この答申を識り込んだ形で次の通常国会には法律を出すということをはっきり言っている。そこまで来ているのですよ。ところが、あなたのほうは、あれだけ附帯決議を具体的にして、来年度において実現する、こう言っていることすらもこの委員会に具体的には一つも述べられない。いや、税調は政府の問題ではありません、政府としては考えているけれども、その内容は申し上げられません、こういうことでしょう。何もないということでしょう。そうじゃないですか、大臣。これはひとつ大臣に最後の答弁として……。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 いま税務局長が申しましたように、附帯決議を含めて、前国会の御審議は決して粗末に考えておるわけではございませんので、いまそういう問題も省議などで取り上げまして、いろいろ検討を加えておる最中でありまして、ただこの段階で、結論的に、こういたしますということを申し上げかねるということをいま局長は申したわけであります。しかし、次の国会に提案いたしますまでにも、まだいろいろ検討しなければならぬ問題もあるわけでございますので、ここではこの程度でひとつお許しを願いたい、こういうことでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 大臣がここでは申し上げられないというのでありますから、いずれまた次の委員会等で、だんだん具体的になるに従ってそれを明らかにしていただきたいと思うのです。  そこでひとつお尋ねをしておきたい点でありますが、今度の地方財政計画には、地方公務員の給与改定財源として、単独の一般事務費の中に七百五十億円というものが、前年と同額計上されておるわけです。国のほうは予備費が千二百億あって、その中に一応給与財源というのが五百億であります。ですから、人事院勧告が昨年を上回って出ても、予備費全体の中で消化できるのだ。予備費全体の中で消化できない場合は、必要あればまた補正予算等も考え得るんだ、これが総理大臣の答弁であります。ところが、地方財政の場合は七百五十億円しか入っていないわけですから、これはもう完全な所得政策を自治省は実行するつもりだとしか見えないのですね。これはたいへんなことになりますよ。従来そのつど勧告は出た。それに基づいて財源よ計算されて、交付税を通じて財源措置がなされたわけでありますけれども、今度は、もう八月段階で計算した地方財政計画に基づいて交付税がきまった。それが計算した七百五十億円こっきりですよ。あと補正予算組みません、こういう形なんですから、これは自治省は所得政策の——所得政策とは申し上げませんけれども、実質的な所得政策を地で実行しようとしている。こういうことになりかねないわけですけれども、勧告が出た場合には、当然国家公務員に準じなければならぬ。準ずるには、それに必要な財源というのは、従来交付税を通じて措置されてきたわけですから、勧告に基づいて従来どおりの財源措置を行なう、こういうことがはっきり言明できる、また言明しなければならぬと思うのでありますが、いかがですか。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 国家公務員に準ずるということになっておりまするので、そのたてまえはくずしません。しかし、その財源の問題になってまいりますと、近く出る人事院の勧告の上げ幅によって金額的なものがはっきりしてくるわけでございます。これが七百五十億円を下回るのか、伸びるのか、いまの段階ではみなだれもはっきり言えないわけでございます。新聞などにいろいろな数字が出ておりまするけれども、私どもといたしましては、勧告が出ました時点でいろんな措置をすることを考えておるわけでございます。  ただ、よく八%を上回るとか、そうじゃないとかいって、いろいろいわれておりまするけれども、一〇%になったらどうする、一二%になったらどうするという、仮定のことでいろいろ議論しても始まりませんので、われわれのほうでやはり一つの見当をつけまして、大体やれるというめどをつけておるわけでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 鎌田さん、去年の平均ベースは幾らでしたか。七百五十億円措置する際の平均ベース、四十三年度の現在における平均ベースは幾らですか。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 四十二年の四月一日現在の地方団体の全職種の平均給与額は四万一千五百三十九円でございます。ただ、いま議論になっておりますのは財政計画ベースでございますので、財政計画ベースで幾らになっておるか、ちょっと私の手元にはございません。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 四十三年度は。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 私のほうでいま申し上げました数字は給与の現実の平均額でございます。これは毎年四月一日現在で給与実態調査をいたしておる数字でございまして、四十三年四月一日現在、私どものほうで実態調査を各県市町村に依頼いたしまして実施中でございます。まとまりますのが九月から十月になると思います。そういう意味で、ここに資料がまだでき上がっておりません。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 四十三年度はまだわかっておらぬというのでありますが、実態は四十二年度より四十三年度のほうが上回っているでしょう。これは確認できますね。——それは確認されました。  財政局長、財政計画ベースの四十二年度と四十三年度は幾らですか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 ちょっと単価はいま手元に持っておりません。おりませんが、大体財政計画のべースに基づいて計算をいたしますと、一般財源べースで一%がほぼ九十億くらいになります。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 財政計画ベースで四十二年度は平均幾ら入っておるのか。四十三年度は幾ら入っておるのか。しかし、計画でも、ベースは四十二年度より四十三年度は上回っているのでしょう。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 御承知のように、四十二年度の給与改定分の平年度化と自然増収、定期昇給がありますから、上回っております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 大臣、いまお聞きのとおりでございます。四十二年度に対して四十三年度はベースアップ分が平年度化しているわけですから、実態も計画ベースもいずれも上回っているということでありますから、七百五十億円というのは、昨年の七・九%にはならないわけですね。ところが、予想される勧告というのは。出なければわかりませんけれども、大体八月十五日、やがて一週間もしたら出てくるわけですが、昨年を下回るということはない。新聞等によりますと、大体この春の公共企業体等の仲裁裁定、こういうものを考えますと、昨年にプラスアルファがつく、こういうふうなことなんであります。そうしますと、地方財政計画では七百五十億円だ。昨年と同額でありますけれども、率としては昨年の七・九%はまかない得るものではない。現実の勧告というのは、それにプラスアルファになるということになりますと、明らかに地方財源は不足するわけです。そうなってまいりますと、先ほど大臣は、私の質問に対して、何とかなりそうだ、これだけではこれは答弁になりませんよ、はっきり具体的になっているのですから。  そこで私は冒頭税の問題をお聞きしたのは、必要とあれば補正予算も組まなければならぬ。むろん給与のことばかりに関連して総理は答えているわけではあませんけれども、何らかの形で地方団体に対して財源措置を考慮してやらなければならぬのじゃないかと思うのでありますが、いかがなんですか。何とかなるだろう。もうすでに地方財政計画では当初では節減は見込んであるのですよ。今度また節減しなさいというわけにはいかないのです。四十三年度の地方財政計画では、すでに節減は見込んであるのですから、途中でまたベースアップの財源を、おまえのところは節減しろと押しつけても、そんなことはだめなんです。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 昨年は御承知のように八月実施で、一般財源で七百五十億というものを必要といたしまして、措置をいたしました。ことしも御承知のように七百五十億の措置をいたしております。ただ、去年から確かにベースが上がっている点はございまするけれども、勧告の内容がどんなことになるかによって、必ずしも単純掛け算でいかない面があろうと思います。たとえば期末手当に触れているか触ていないか、あるいは寒冷手当に触れるか触れないか。寒冷手当も定額分もございますれば、本俸にスライドする分もございます。そういったものがございますので、必ずしも去年と——考え方としてはおっしゃるとおりだろうと思うのですが、実際の具体的な計算ではそういうふうにいくかどうかはわからないと思います。  ただ、御心配になっております点は、去年と同じ程度じゃ、ことしのほうがベースが上っておるのだから心配だ、足らないだろう、足らない分をどうするのだ、こういうことだろうと思います。私どももその点についての問題があるものですから、人事院勧告に非常に関心を持っているわけです。勧告が出まして、政府の中におきまして、御承知のように国家公務員についてこれをどういうふうに取り上げるかということをきめます際には、地方公務員について、それに準じた措置ができるように財源をやらなければいけない、こういうふうに考えております。したがいまして、私ども、足りない場合にはどんな方法があるだろうかということも内々いろいろ考えていないわけではございません。足りない幅にもよると思います。考えていないわけではございませんが、その具体的な方法については、勧告を見た上でいま少しく研究をさせていただきたい、こう思うのでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 私は技術的な点で、勧告の内容——予想されるところでは、初任給を大幅に上げるとか、寒冷地手当の問題とかいろいろ出ております。内容によって若干違ってくるでしょうけれども、昨年の七・九相当分として七百五十億を今度当初予算に見ているわけですが、ベースが上がっているわけでありますから、率としては七・九に満たない数字ですよ。そういう中において、今度七百五十億でありますから、しかも勧告は去年を上回るんではないか、こういう予想をされているわけですから、これは財源が不足することははっきりしていますよ。しかも、赤字だ赤字だといっていますけれども、赤字である国鉄は仲裁裁定どおり労使双方を拘束したでしょう。仲裁裁定を実施したでしょう。地方公務員なり国家公務員だけは、人事院勧告が勧告どおり実施されたためしがない。いつも値切られているわけだ。言ってみますと、七・九%というけれども、五%ちょっと上がったことにしかならない。物価は六%も七%も上がっておる、こういうことでございますから、今日たいへんな問題が出ているわけですね。どうしてもこれはやはり国家公務員に準じた形でやっていただかなければならぬ。それには財源が要る。しかし、一週間後でなければその内容がはっきりいたしませんから、私はそこまで具体的に御質問を申し上げているわけじゃないのです。しかし、七百五十億の財源ではもう足らない、これははっきりしているんだから、この中でやりなさい、あるいは出先でやりなさい、市町村、県なり適当にやりなさいということになりますと、自治大臣、あなたは所得政策を地で強行することになりますよ。それではいかぬのですよ。従来の慣行に従って、やはり何らかの形で、交付税を通じてやったような、そういう財源措置をしてやらなければだめですよということを私は申し上げているのであって、基本的な姿勢を大臣にお尋ねしているわけです。きょうはそこまでしかいきませんからね。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 国家公務員に準ずるつもりですということははっきり申し上げました。ただ、ベテランだから、あなたは先手を打って、もうすでに行政諸費を節約してあるから、これ以上の節約は許しませんぞというちゃんと断わりをつけておられますが、七百五十億ぽっきりということになるはずはないのでして、上に出るか下に引っ込むか、われわれといたしましても、何がしか七百五十億の上に出るだろうということは考えております。それが百億も二百億もということになれば話は違いますけれども、私どもの見当としては、出入りそうたいしたことはないと考えておりますので、われわれの考えておるような結論であれば御期待に沿うような消化ができるというふうに考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 われわれが考えておる結論というのは、どうも大臣のニュアンスというのは、国の総合予算主義は守るんだ、この総合予算主義に基づいて地方団体もそのワク内でがんばるんだ、協力するんだ、こういう一語に尽きるような感じがするのですよ。ですから、総合予算主義がくずれないように、国のフィスカルポリシーに協力するという地方団体の基本姿勢をくずさないように勧告も出させる、末端のほうでもそうさせるという、どうも権力支配の考えというのが非常に背後にあるんじゃないかということを私は心配している。ですから、もしも財源が必要になった場合にということになると、仮定の問題は答えられませんということになるのかもしれませんけれども、私どもは、不足することはおそらく既定の事実と思われるので、その場合にはやはり国は補正予算をする、それに基づいて地方団体にも財源措置を講じてやる、こういう基本的なかまえは、当然その場合にはということばはついてもけっこうですよ、それは大臣としてお答えいただくのが筋じゃないか、こう思うのです。いかがですか。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 筋ということで、仮定でもいいから前向きの答弁をせよということですけれども、私が申し上げるのは、とにかく国家公務員に準ずるということは明確に申し上げました。そこで大蔵省と自治省と、それぞれ国家、地方の公務員を持っておりまして、立場、役所は違いますけれども、自治省は自治省でかってにやる、国家公務員のほうはおれがやるんだというわけにはいかぬと思う。ですから、われわれはあらかじめ準備いたしたもの、予備費といったような便利なものが自治省、地方財政にはありません。しかし、大蔵省が、予備費をかりに千二百億持っておっても、それは、その範囲内で自由に扱えるというわけのものではございません。当然大蔵省としては、地方財政の面も十分考慮してもらわなければならぬし、そういう判断でこれに応ずる措置をいたすと思います。ですから、われわれといたしましても、一つの見当はつけておりますけれども、国に準じて地方公務員のほうも扱うという考え方をいたしておるわけでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 いずれ二十二、三日ごろに、勧告が出た後にまたこの委員会が開かれることになるという委員長の約束でありますから、その節また詳しく御質問したいと思います。  これに関連して、先ほど依田委員から質問があったのですけれども、財政局長、この地方公営企業の問題については、独立採算制がどうのこうのという以前の問題として、今日、都市交通にしても、水道にいたしましても、あるいは病院事業にいたしましても、いわゆる独立採算ではやっていけないような社会経済情勢の中に完全に包まれてしまっておるんだ。そういうものを無視して、独立採算制をとりなさい。赤字のところは、地方公務員であっても、給与改定をしなさぬな、こういうあなたのほうのかたい姿勢、この地方行政委員会では、六千ありますが、ケース・バイ・ケースで善意をもって指導しますというのが大臣の姿勢なんですよ。ところが大臣、下のほうではそういっていないのです。きわめてかたくなな、いや独立採算だ、赤字のところはだめだということになりましたから、どういうことが起こっているかといいますと、給与改定はやらざるを得ないという形で、正常でないような姿が自治省と各地方公営企業を持っている団体との間に起こっているのではないか、こう思うのです。私はずばり申し上げてもいいんだけれども、もうあなたも知っていることなんだから。新聞にもちゃんと書いてある。あなたは圧力をかける一方じゃないか。赤字のところはやりなさぬな。善意をもって相談にあずかっておらぬでしょう。市長会の代表が来た。そうしますと、財政局長なりあるいは第一課長、第二課長も、けんもほろろに、おまえのところは赤字だからだめだとやるものだから、解決が変なところに求められていると私は思う。ケース・バイ・ケース・の善意の指導、いかにして再建するかということにいかぬところに問題がある。そういうことについての対話が行なわれていないでしょう。一体これはどうするのですか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 再建計画を組みました企業のうちで、八賃の問題の計画変更がまだ終わっていない団体は現在九つでございます。その中に七大都市の交通も入っております。したがいまして、大部分の企業——千百五十五企業ありますから、全体から見ますと、大部分の企業についてはケース・バイ・ケースによって処理が行なわれてきております。いわゆる大都市交通だけが問題が残っておるという現状でございます。それには私はそれなりのいろいろな理由があると思います。いま先生の御指摘になりましたようないろいろな外部的要因、けさほど来出た要因というものも確かにあろうと思います。また、企業自体の中の問題もあると思うのでございます。給与のベースや何かの問題もあろうと思います。したがいまして、私どもは、実を申しますれば虚心な気持ちで大都市の長の責任者と話し合う気持ちを実は持っております。ところが、現状はいかんながらなかなかそういかないのです。これはもう詳しい具体的なことは細谷先生御存じでございましょうから、私はここでは申し上げません。申し上げませんけれども、なかなかいかない。しかし、大都市の側の責任者の方の中にも、事態が私などの認識と同じような認識をお持ちの方もおられます。おられますので、そういう方との話も実は先般私はいたしました。そして、やはり問題の展開のしかたもいろいろあるじゃないか、あなた方がすぐ八賃をどうだ、八賃さえ認めればもうほかは何もやらないから八賃だけ認めろ、こういうような態度では問題は片づかない。都市交通全体として問題を片づける気持ちでないといけない八賃だけの問題でないんだというようなことで、話し合いを実は責任者の間ではいたしております。私、こういうことをここで申し上げる時期かどうかも実は問題があるのかも知れませんけれども、率直にいって私はそういう気持ちで対応しておるのでございます。そういった意味では、対話が行なわれていないというお話でありましたけれども、対話は別に私どもは拒否をしているわけではございません。だんだんと話を詰めていく必要があろう、こういうふうに思っております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 委員会の質問に対する大臣の答弁は、とにかくいろいろなむずかしい問題があるけれども、六千もあることだからケース・バイ・ケースによく検討し、話し合って善導していこう、こういうことで、虚心でなければならぬわけだ。ところが、あなたのほうは、虚心じゃなくて、悪意に満ちたというと少しなにだけれども、有心だよ。悪意ということばは取り消しますがね、とにかくもう聞く耳持たぬ、こういう態度だよ。虚心でやはりものを聞いてやるべきだ。しかも、基本的には地方公務員でありますから、やはりそういう原則に基づいて措置していく、こういうことでなければ——あなたのほうの指導だと、これはもう賃金というのは再建が済むまで未来永劫に上がらぬ、そして再建が済んだと思ったけれども、赤字はそのままそっくり残っておった。そんな姿ですよ。そうですよ。何にも再建できてない。こんなことでは希望も持てないでしょう。ですから。またやはり善導をしてやるべきだ、こういうことです。  もうあまり時間がありませんから、あと二、三聞きたいと思います。  けさの新聞で、朝日新聞でありますけれども、地方事務官制度来年度から廃止、関係閣僚で一致、こう書いてある。内容を読んでみますと何も進んでおらぬじゃないですか。地方事務官制度はなくなりますけれども、臨時行政調査会の答申なり地方制度調査会の答申なんか一つも入っておりません。どうなんですか、 これは。こんなことで、行政改革三カ年計画なんていっていますけれども、この記事を読む限りじゃそうですよ。けさの新聞です。これは。どうなんですか。経過を……。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 大体御承知になっていただいていると思いますが、地方団体で行政改革にこれから先、手をつけようといたしましても、やはり国の制度、法令あるいは補助金政策、いろいろなものにからんでおりますので、むしろこの補助金の消化も大部分は地方団体がやつている国の委任事務なんかがほとんどであるという、この窓口をやっている地方団体から、政府が行なう行政改革について意見を求めるという形の実はアンケートを出したわけでございまして、いま集計中ですが、この地方事務官制度というのは、御案内のとおりに、変則な形が戦後生まれてきて今日に及んでおる。しかし、これもちょっと定着した形になっている面もあるものですから、その該当の各省では、この問題と取り組んでたいへん苦労しておられるようでございます。しかし、私どもとしては、決して自治省で指導したわけではありませんので、そういう世論がどういう形で出てくるかつかまえようとしていま集計している過程でございます。おそらく今月の末ころともなればほぼ方向が見つかるのではないかと思うのですが、やはりもっと地方団体というものを信頼して、そうして大幅に政府が権限を移譲すべきであるという考え方が表面にずっと出てくる結果になると私は思いまするので、その過程を通じて関係各省といろいろ折衝いたしたい、かように考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 そうすると、この新聞に関する限りは、地方事務官制度という、自治法附則八条に基づくそういう制度は形式だけはやめよう、実態はその分だけそっくり国の出先機関にいたしますという各省関係の主張に対して、いやそれはやはり臨時行政調査会なり地方制度調査会の答申に基づいて地方団体に移すべきものは移してもらわなければいかぬという自治大臣の意見とまっこうから対立しておって、一歩も進んでおりませんよ。ですから私はお尋ねしたいのは、地方事務官制度という名前だけは廃止する、国の出先機関がふえるだけでございます、こういうことになるのかどうかということを聞いているわけです。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 最近も関係三省と行管長官を介して接触をしておりますが、三省とも、それぞれ出先についてどうこの期待にこたえるかという扱いにつきましても感触が違います。違いますけれども、やはりそれを名前を変えただけで国家公務員という形で残ってはどうもなりませんので、私どもはそういった問題について突っ込んで、その次の段階、つまり最終段階で自治大臣としては強力な主張をしなければならぬと考えておりまするけれども、いまここでとにかくお互いに意見を単に出し合ったという段階でございますし、また新聞そのものも、あるいは、その記事は見ませんけれども、どういう発表になっているか知りませんが、まだ何もきまったものはないわけでございます。しかし、われわれとしては、一つの考え方を持っておりまするので、そういう方針で関係各省と話し合いに入りたい、かように考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 自治省は地方公共団体における行政改革の実施状況なんというのを発表して、新聞にも載りました。おれたちは一生懸命やっているのだ、ここ一、二年の間に——両三年じゃなくて、一両年の間に百億ばかりの節約をした、人数も相当節減をした、これを見ならえということを前提として百二項目かのアンケートを出した。ところが、アンケートは各省からさんざんな妨害を受けた。とうとう閣議で自治大臣が。妨害はしてくれるなということで開き直ったとか、泣いて頼んだとかというふうに新聞に書いてありますけれども、その百二項目かのどういうことをアンケートとしてやられたのか、その集計された数字は、やはり数日前の新聞にも出ておったようでありますけれども、いまのおことばではまだ集計が終わっておらないということのようでありますから、その百二項目なり、それの集計結果というのは、今月末にはできると思うのでありますが、いかがでしょうか。次の委員会ぐらいにはその資料を出していただけるかどうか。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 どんどん回答が集まりつつある最中でございまして、現在でも八〇%を上回っておりますが、おしまいまでには、おそらく一〇〇%までいかぬでも、九五%欠けるようなことはないような感じがしております。その締め切りですけれども、もう集計に入っておりますが、もちろんこの集計が終わりました段階では、当然委員の諸先生には検討していただかなければなりませんし、また、申し上げておりますけれども、自治省は何か指導的な態度であったとかいうことになりますと、なかには昔の内務省の復活だろうなんて悪口を言う人があるくらいですから、細心の注意を払って、そして、このアンケートの内容を見ていただけばわかりますけれども、決してわれわれのほうで指導いたしておる、そういう行き方ではないわけでして、率直な御意見の累積は、ぜひ特に皆ざん方にはよく内容を見ていただきたい、かように考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 二月二日の閣議決定、それに基づいて六月までに各省から意見を出し、八月に最終的な閣議の決定をこの行政改革についてしよう。いまや八月であります。まだあなたのほうの集計はできてない。しかし、この委員会は、次の委員会というのは八月二十二、三日ごろです。八月には閣議決定するということでありますから、それまでには当然集計ができると思うのでありますから、私は次の委員会にその取りまとめた資料を出していただきたい、こういうことをひとつ強くお願いをしておきたいと思います。  それからいろいろありますけれども、最後に一点お聞きしたいのであります。  最近、ILO八十七号条約に関連して国内法が改悪をされたわけです。そして、いわゆる地方公務員法なりあるいはながら条例等々押しつけの条例ができてきたわけです。これに関連して、今日地方公務員の基本的な姿、基本的な権利というものは非常に激しくゆれ動いておる。言ってみますと、端的に申し上げますと、侵食をされておる。それが自治省の行政局に公務員部ができてから一そう激しくなったと末端では言っております。公務員部長、責任を感じるだろう。そう言われております。  そこで、その一例として私がお尋ねしたい点は、これは五十八国会中に起こったことでありますけれども、ある県のある市で、いわゆる人事院勧告を守らない政府の態度に対して地方公務員の団体が抗議の意味の職場大会をやった。ところが、これについて処分があった。停職または減給の処分があった。そういうことはけしからぬというわけで、市の公平委員会に不服の申し立てをやったわけです。ところが、その不服申し立てをやりましたところが、公平委員会というのは口頭審理もやらないで、自治省の指導だという形で地公法三十七条第二項の理由によって却下した。そこで、公平委員会を被告として地方裁判所に訴えた。けしからぬことだ。公平委員会というのは、当局と職員側の間を公平に処理する立場ではないか。ですから、それについては十分審査をすべきだという形で地裁に提訴をしたわけです。ところが、どうでしょうか。地裁のほうに提訴したところが、その指定代理人として、公平委員会の代理としてですよ、検事が出てきている。それは何に基づいて出てきたかというと、国の利害に関係のある訴訟についての法務大臣の権限等に関する法律という形で出てきている。一体、公平委員会の処置に対して、こんなことが国の利害に関係あるんですか。それは市長とか教育委員会等で、たとえば教育委員の給料というのは半分は国から出ておりますから、これは利害に関係あると言えるでしょうけれども、一般市の事務というのは独立しておりますよ。憲法で地方自治体というのは独立しております。国の利害と何の関係があるのです。いわんや当局と職員の中間にあって、公平委員会として公平に問題を処理するところに、国の利害に関係があるという形で検事が被告側の代理人として出てくるなんていうのは、これはたいへんおかしなことですよ。これについて、大臣どうお思いですか。こんなことをやってよろしいのですか。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 初めて聞いたことでございますので、公務員部長をして答弁いたさせます。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 ただいま御指摘になりました問題、まさに御指摘になりましたように、国の利害に関係のある訴訟についての法務大臣の権限等に関する法律というのがございまして、その第七条の規定によりまして、当該市から法務大臣に対して、法務大臣の指定する職員を訴訟におきまして代理人として選任をする、こういうことにつきまして、私どものほうにも法務省のほうから意見を求めてまいりました。従来この種事件につきましては、まさに本件の場合でございますと、先ほど御指摘になりましたような事項を内容といたしまする自治労のいわゆる統一スト、こういうことでございまして、これに対する訴訟の結果のいかんというものは、他の地方公共団体に与える影響が非常に大でございます。一つの訴訟の結果というのが他の地方公共団体に対して与える影響が大きいというものにつきましては、国の利害に関係ある案件といたしまして、法務大臣の指定する職員が訴訟に代理人として参加をするということは当然である、こういうふうに私ども考えておる次第であります。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 公務員部長は指導をしたのですから、これは被告側の一員ですよ。そんなことじゃだめですよ、こはれ。地方公共団体というのは国の子供ではないのですよ。独立したものですよ。こんな法律でやりなさいということは、おそらくこれは自治省が指導したのでしょう。大体任免権というのはありゃせぬでしょう。しかも公平委員会の代理をつとめるなんていうことになりますと、私はこれはけしからぬことだと思っている。それは市長なり教育委員会等は別の権限を持っております。そういうものが、国全体の方針にも連関があるから、国の利害に関係があるからといって出てきたものならともかく、被告は公平委員会なんですよ。その公平委員会の代理に検事が出ていくなんていうことは、これはおおよそ常識では考えられないことでしょう。市長の代理とか教育委員会の代理だとかいう形ならともかく、公平委員会というのは公平の立場なんですよ。市長に属するものではないでしょう。教育委員会に属するものでないですよ。職員の側に属するものではないのですよ。不服があったらば、公平にこれを審査処理していくというのが公平委員会なんです。それに検事が代理人として出ていくなんというのは第一おかしいでしょう。これは行き過ぎですよ。きょうの大臣の答弁いかんでは、裁判はどんどん進んでいきますよ。私はこれはおかしいと思う。赤澤自治大臣というのは、筋がわかる人だから、ちょっと待ってほしいという形で裁判の進むのをちょっと押えているのですよ。これは大臣、いや、あたりまえのことだ、公平委員会だっていいのだという形になれば、これは裁判所で堂々と争う以外にない。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 決して自治省で指導したわけではありませんので、私もうかつにもその事実をよく知らなかったわけでございます。いま公務員部長と話したわけですけれども、結局、地方公共団体の人事権、処分権に関する国の支配とか労使の紛争への介入ということでなしに、やはり処分権者がその権限において行なった処分について訴訟が行なわれる場合には、地方公共団体そのものの求めに応じて法務大臣が所属の職員にその訴訟を行なわせるという道が開かれておるわけでございます。国家公務員の懲戒処分なんかの場合にも例がございますが、任命権者である大臣と人事院の双方が訴えられ、これに対して法務大臣が双方を代表している例もあるようでございますので、これは細谷さんの言われる意味とは全然違う。つまり国が干渉する、介入するというそういう考え方ではございません。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 それは国の機関が、自治大臣が被告としてやられた。それを法務大臣がやるとかこういうことならいいのです。私は、先ほども申し上げた、百歩譲って、国の利害とも間接的に関係が出てくる、影響が出てくるから、市長の処置に対して、教育委員会の処置に対して、教育委員会も国庫負担を半分もらっているのですから、あるいはもらってなくても、市長というものが、全般の国に影響するということがあるのでということでやったということならば、百歩譲ってそういうこともあり得るかもしらぬけれども、公平委員会の代理に検事が来るに至っては言語道断、筋もへったくれもない。こういうところにファシズムの芽どころじゃなくて完全な育ちがありますよ。ですから大臣、これは公平委員会の代理になって出ていってはいかぬのです。私は、前国会でこの問題を取り上げようとしたけれども、時間がなくて取り上げられませんでしたが、赤澤自治大臣はもののわかりのいい人だから、よく聞いた上でやるから、それまでひとつ裁判を進めないでいてほしい、こう言ってあるのですよ。大臣の答弁がいまのようなままでは、これは段取りを進めなければいかぬ。言語道断ですよ。もう一度……。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 いまの公平委員会の代表の代理人として法務大臣が指定した者が出てくるというのはおかしいじゃないかというのは、ちょっと私異存があるのでございます。これはいずれも被告になっておるわけでございます。公平委員会、それから市長、それから教育長、これはいずれも被告になっておりまして、それに関します事件が、先ほど申しましたように国の利害に関係がある、こういうことで法務大臣が指定をしているその者が三被告の代理をするということはちっとも私はおかしくない。ということは、先ほども大臣が申しましたけれども、たとえば国家公務員の懲戒処分に関連いたしまして、任命権者であります大臣と、それからいまの公平委員会に対応いたします人事院、この両方が訴えられる。その場合に、法務大臣なり法務大臣が指定する職員が代理に出ている。現にそういう事実がたくさんあるわけでございます。私はその点は少しもおかしいことはないのではないか、こういう気がするのであります。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 国家公務員を例にとらぬでもいい。国家公務員ならそういうこともあり得るだろう。百歩譲って、市長が被告になった場合ならともかくとして、そういうこともあり得るかもしれないけれども、公平委員会は独立した機関ですよ。その裁決というのは、市長といえども、自治大臣といえども、侵すことのできない独立した機関ですよ。それは職員に不服があるならば、当局側の立場に立つのではなくて、公平委員としての立場でものを処理していかなければいかぬ。言ってみれば中立機関だ。国の利害に関係があるからという主張に基づいてその代理まで検事がつとめるに至っては、言語道断である、筋もへったくれもない、こういうことを私は申し上げている。私は百歩譲ってということも言っているのですよ。市長や教育委員会ならわからぬことでもないが、こう言っているわけです。公平委員会については全然話がわからぬじゃないか。なるほど両方代理して出て——それは間違いない。公平委員会の代理であることは間違いないのですよ。何が当然ですか。そんなことを言っていてはたいへんだ。大臣、お答え願いたい。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○赤澤国務大臣 先ほど御説明申し上げたとおりでございます。また、公務員部長が言っていることは間違いないと考えます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 公務員部長の言ったことは間違いない。部下をかばっているのですが、これでは私は大臣の答弁を受け取ることはできない。この問題はあとに残しておきます。  きょうは時間が来ましたから私の質問はここで打ち切っておきます。

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 午後二時三十分に再開することとし、この際、休憩いたします。    午後一時四十八分休憩      ────◇─────    午後二時四十八分開議

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。林百郎君。

林百郎日本共産党

○林委員 大臣もお見えになっておりませんので、ごく簡単な問題を一つだけお聞きしたいと思います。  これは先ほど依田委員も若干触れておられたようでありますが、地方公務員給与問題研究会、これが七月一日に自治省内に発足したという新聞の記事が出ておるわけです。これはどういう構成ですか、まず構成からお聞きしたい。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 研究会の委員として委嘱をいたしております方、六人でございます。名前を申し上げますと、研究会でございますが、一応会長ということで取りまとめをやっていただきますのが慶応の法学部の教授をしておられまして、公労委の委員をしておられます峯村村光郎先生でございます。東京都の人事委員という肩書きもお持ちでございます。それから会長代理がやはり公労委の委員をしておられます金子美雄さんでございます。それから、あと委員さんといたしましては、現在地方職員共済組合の理事長をしておられます藤井貞夫さん、それから人事院の給与局長の尾崎さん、それから民間給与の研究家ということで十条製紙の副社長の田中慎一郎さん、それから社会政策、賃金問題ということで、東京大学の社研の氏原正治郎先生、以上六人の方を委員としてお願いしておるのでございます。

林百郎日本共産党

○林委員 これは目的はどういう目的ですか。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 午前中も申し上げましたことでありますけれども、地方公務員の給与の基本的なあり方につきまして、理論的、実際的両面から広く調査、検討をしていただく、こういうことが基本的な目的でございます。具体的には、地方公務員の給与のあり方につきまして理論的な開拓と申しますか、というようなものもほとんどこれまでなされておらない、こういうことの反省がございまして、地方公務員の給与の基本的なあり方、それから具体的な給与決定の基準あるいは給与水準、こういったような問題につきまして御検討をお願いする、こういうことでございます。

林百郎日本共産党

○林委員 これは地方自治体に働いておる労働者のほうの意見は聞かないのですか。そういう重要な賃金のあり方で基準、そのほかの重要な問題、これは地方の公務員にとっては重要な問題ですが、その最も重大な関心を持っておる地方公務員の側の意見というのは、どうしてこの中に反映するようにしないのですか。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 この研究会は、ただいまの人選でおわかりになっていただけると思うわけでありますけれども、地方公務員の給与のあり方につきまして、国家公務員の給与、あるいは民間の給与、あるいは広く給与問題全般につきまして学識あり、あるいはまた経験ありという方々小人数の方でじっくりと腰を落ちつけて研究をしていただく、こういう形をとっておるわけでございます。したがいまして、いわゆる労使双方の構成というような考え方でございませんで、給与問題について、わが国の現在におきましてそれぞれ権威とせられておられる方々を委員としてお願いをする。したがいまして、この研究会の活動の段階におきまして、そう実情の調査もお願いをいたしたいと思いますし、あるいはまた、参考人の意見聴取という形でいまの地方自治体に働く方々の代表の意見もお伺いする機会を持ちたい、こういうふうに私ども運営のしかたとして考えておる次第でございます。

林百郎日本共産党

○林委員 御承知のとおり公務員制度審議会があるわけですね。これは自治労の労働者の代表も入っているわけですけれども、こういう地方自治体を構成しておる関係者、全体が集まって、そしてこういう賃金体系を検討する、そういうことが公正な検討のしかたというようにわれわれ考えるわけですけれども、その中にあるいはこういう賃金部門をつくって研究する、要するに労働者の代表も入れて公正に検討するということがどうして考えられないのですか。賃金問題の権威者というのは何も学者ばかりが権威者ではなくて、労働組合の代表者だって賃金問題についてはこれは最も民主的な代表者なんですから、そういう人たちを入れないで、たとえば十条製紙の副社長だとか、あるいは公労委の公益委員だとか学者というものだけでは、これは賃金に対して最も切実な関心を持っている労働者代表が入っておらない、賃金問題の権威ある人たちの集まりということはいえないのじゃないですか。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 この給与問題研究会の発足につきまして私どもが考えましたのは、私どもいわゆる地方公務員についての制度を企画し立案をし、あるいは地方団体にこれが定着をしていくように指導をする、こういう立場にあるものといたしまして、公務員の基本的な条件の一つでございますところの給与問題というものについて、理論的な蓄積というものが何もない。何もないといっては言い過ぎでございますが、乏しいということにつきましては、これは私ども自身の職責というものから申しまして、はなはだじくじたるものがあるわけでございまして、すみやかにそういった面での蓄積をはかってまいりたい、こういうのが私どものそもそもの気持ちであったわけでございます。これを労使双方、使用者側の代表あるいは職員側の代表あるいは公益側、こういう三者構成というような形をとることも、一つの案として考えられるわけでございますけれども、そういう構成をとりませんで、いわば中立的なと申しますか、ただいま某会社の副社長という方の名前をおあげになられたわけでございますが、私どもはこの方は労働省に聞きまして、民間給与という面につきまして現在代表的な方であるということで委囀をお願いしたわけでございまして、いずれもそういった意味におきまして賃金問題についてのいわば権威の方々小人数でじっくり腰を落ちつけてやっていただく、こういうことを考えてみたわけであります。そういうことから、あえて使用者側の代表あるいは職員側の代表は入れておらない。これは私どものやはり運用についてのそういう考え方があったわけでございます。

林百郎日本共産党

○林委員 それは十条製紙の副社長という人が民間賃金の権威者であるにしても、とにかく会社の副社長という立場が賃金をどうしようという側に立つかということは、これは常識からいってもわかると思うんですよ。この人だけを言うわけじゃありませんけれども、こういう人たちを集めて自治省の地方公務員の給与の問題について理論的な補充をしようということは、われわれはどうしても公正だと思わぬわけですが、そこでこういう人たちによって自治省としては地方公務員給与の理論的などういう点を補足しようとし、いままでどういう点が不十分だったんですか、もう少し具体的に説明していただきたい。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 御承知のとおり、地方公務員法の第二十四条の規定におきまして、公務員の給与はいわゆる職務と責任に応ずるものだ、こういう基本的な規定がございまして、さらにその具体的な給与の水準というものにつきまして、生計費なりあるいは国の公務員なりあるいは他の地方団体の公務員の給与その他の事情を考慮して定めなければならない、こういうことになっておるわけでございます。  現実に、政府といいましょうか、自治省と申しましょうか、地方公務員の給与について従来とってまいりました指導の方針は、国家公務員に準ずるという指導でまいったわけでございます。また、国家公務員に準ずるという指導方針のもとに、地方団体に対する給与改定の財源というものも措置をしてまいったことは御案内のとおりでございます。  ただ、現実の姿といたしましては、国家公務員に準ずるといういわば一本の指導方針のもとにおきまして、各地方団体の給与の実情を見てまいりますると、たとえば給料表の構成におきまして、たとえて申しますと、自治省はいわゆる一般行政職の場合でございますと、国の行(一)の八等級制の中で二等級から八等級までの七等級制というものをとるように指導いたしておるわけでございますけれども、現実の府県なり市町村なりの姿は、そういう七等級制によっておるものがある、あるいは合成方式と申しまして、たとえば五等級と六等級を半分ずつちょん切ってくっつける、結果的には有利な給料表の構成になるわけでありますけれども、そういう合成方式をやっておるところがある。あるいは東京都のように全く独自の給料表をとっておるところもございます。あるいは、その場合におきまして、初任給の基準というものにつきましてもかなりの差——国家公務員に準ずるものから上下にかなりの差がございます。あるいはまた、いわゆるわたりでございますとか、あるいは昇給期間の短縮とか、そういったいろいろな運用がなされておるわけでございまして、結果的には各地方団体の給与水準というものをとりましても、かなりの格差がある。そこで、こういった格差というものを国家公務員の給与に準ずるという指導方針と結びつけて考えてまいります場合に、どういうふうに考えたらいいんだろうか、国家公務員の給与に準じて給料表の構造から給与水準から一切指導をしてまいる、こういう行き方、あるいはそれを一応の目安としながら、それぞれの団体ごとに、たとえば生計費も違うわけでありましょうし、あるいはまた、民間給与というものも違うわけでありますから、いわゆる地域間の特殊事情というものを反映してのローカルプライスというものの存在をどういうふうに考えるか、あるいは、さらに公務員法、これは国も地方も共通してでございますけれども、いわゆる職階給、職務給というものを基本にいたしておるわけでございます。その職階給なり職務給なりというものを打ち立てる、そういう方向に持ってまいるということの前提条件としてどのようなことが考えられるか、こういったいろいろな問題があるわけでございます。  それらの問題につきまして一つ一つ解きほぐしてまいる。もちろんいま申しましたような委員さん方の構成でございますから、かなり幅の広い論議があると思います。そういう中でいろいろな議論をしていただいて、私どもが現実に地方公務員の給与の問題を考えてまいる場合の資料と申しますか、参考に資したい、こういうのが私どもの考え方があるわけであります。

林百郎日本共産党

○林委員 大体自治省の考えが大まかにわかってきたんですけれども、基本的な問題としては、地方公務員の給与というのは、それぞれの置かれておる地方自治体の中において、それぞれの歴史的な経過の中で、使用者としての理事者、被使用者としての地方公務員の労働組合、そういうもののいろいろな苦しい戦いですね、そして被使用者としての地方公務員の民主的な権利を拡大するための血の出るような戦いの歴史的な蓄積として今日の状態がある、こういう要因があると思うのです。これは尊重しなければならない。地方自治体というものが、中央の権力と相対的に自主性を保つということが憲法でも保障されている以上、そこに働いておられる公務員の皆さんの給与体系も、それぞれの歴史的な経過の中から今日の賃金体系がいろいろな形で出てきていると思うのですよ。それを自治省が、何か中央集権的に一律化していこう、統制化していこう、そういう考えがあるんじゃないですか。そういうことは、結局地方公務員がいままで戦ってきた歴史的な民主主義の成果というものを、自治省が中央集権的にじゅうりんすることになる、こういうように考えられるのですけれども、どうでしょうか。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 くどく申し上げるようでございますが、この給与問題研究会というものに対しまする私どもの立場というものは全く中立であるつもりであります。したがいまして、たとえば地方団体の給与体系というものを、いまの先生の表現で申しますというと、中央集権化し画一化するということを考えておるわけでも何でもございません。いまの一方の極といたしましては、そういう考え方もございましょうし、他方の極といたしましては、全く地方自治というたてまえに従いますれば、それぞれの団体ごとにそれぞれの特殊事情というものを反映して、いわば全く放任であってしかるべきだ、こういう両方の極の間に、いろいろな国と地方団体との関係というものも考えられると思います。そういうものもひっくるめまして、論議の対象にしていただきたい、私どもはそういう幅の広い、とらわれない議論をそこでやっていただきまして、私どもの政策判断の資料としたい、こういう気持ちを持っておるわけでございます。

林百郎日本共産党

○林委員 あなたは先ほど、職階制や職務給についても検討しているんだ。ということは、職階制や職務給、こういうものの導入ということも研究の対象にしているわけですか。それは間違いないですね、あなたが先ほど言われたんだから。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 御案内のとおり、地方公務員法——国家公務員法もそうでございますけれども、給与の基本はやはり職階給、職務給というものにあると思うわけでございます。その職階給、職務給というものを導入してまいります場合の前提諸条件——当然職務分析という問題もごさいましょうし、職員、職群、こういったものの分類の仕法という問題もあるわけでございますが、そういった問題についても検討の対象としていただきたいという気持ちを持っておるわけでございます。

林百郎日本共産党

○林委員 問題は、その職階制、職務給を導入するということは、これは公務員諸君の側にとっては、これがいろいろな意味を持ってくる。たとえば給与の面で団結をくずしていく。あるいは給与の面で、非常に上に厚く下に薄いというような体制をとってくるとかいうことで、これは労働組合にとっては非常に重大な関心事なわけです。中央の公務員もそうですが、地方の公務員も、あげて職階制、職務給の導入については反対の意思を明確に表明しているわけなんです。労働者の側、公務員の側にとっては、ことに下級の公務員の諸君の側にとっては、上に厚く下に薄いという、こういう職務給を導入された賃金体系については、強い批判を持っているわけです。そういうものを新しく入れようとするということは、やはり地方公務員の諸君の要求と相いれないことを考えている、そういうものを入れようということを考えているんじゃないか、こういうようにも思われるわけなんです。  たとえは新聞の発表の中で、担当官が——われわれは人事院勧告ですら、そういう職務給あるいは職階制があまりに露骨に出ているということで、共産党としてはこれに対しては批判をしていたわけでけれども、しかし、それでもなお、人事院勧告は職階制、職務給に触れない、それに至る前のところでばたばたしている体制だ、だからわれわれが人事院勧告に対して——これは自治省の担当官ですよ——批判的なのは、職階制、職務給体制が明確に織り込まれていないということについて、われわれは考えなければならないのだということを言っておりますし、それから自治省のほうの地方公務員給与問題研究会を設けたときの新聞発表を見ますと、地方公務員の給与を国に準じて実施するという指導をしてきたが、地方公務員の置かれておる要素は国と違う。だからこういう点で反省し、検討し直す必要がある。さらには地方団体に大きな格差がある、この格差をそのまま認める。たとえば財政上、業務上の格差がある、それを今日のこういういろいろの形態をとっておる地方自治体の賃金体系をそのまま尊重し、それを認めていくということのそういう指導方針についての反省の必要もあるからということで、その必要性が述べられておるわけですね。  そうすると、この中に、国に準じて実施するという指導をしてきたが、この点について反省をしなければならない、それから、大きな格差があるということについて反省しなければならないということになりますと、最初に、国に準じて実施してきたということについてのこの指導についての反省ということは、もっと明確な職務給、職階給を導入するということが必要ではないかということを物語っておると思う。それからまた、地方団体に大きな格差があるということ、これについていままでの指導方針でいいかという反省をするということは、これをもしなくするということになりますと、さっき私が最初に言いましたように、憲法で規定されている地方自治体の相対的な自主性の中から生まれてきた使用者と被用者の歴史的な戦いの成果が、賃金のいろいろの対応的な形態を自治体では持っておると思うのです。たとえば、労働組合が非常に強くて、戦って自分たちの民主的な権利を拡大しているところもあるし、まだそういう公務員の中に民主的な自覚が低くて、理事者倒の言いなりになっている賃金体系をとっているところもあるだろう。それをもし下のほうへなるべく沿うようにしていくということになると、いままで地方公務員が歴史的に戦ってきた成果というものを抹殺することになる。いずれの点から考えてみても、私がなぜ最初に構成メンバーのことについて根掘り葉掘り聞いたかというと、そういう点で、地方公務員給与問題研究会というものが、実際被用者である地方公務員あるいは自治労といってもいいのですが、そういう労働組合側の考えているのと相反する方向へ給与体系を持っていこうということを自治省が考えている、こういうことが底意にあるのではないかということを私たちは大いに指摘せざるを得ないわけです。  そういうことの立場に立って、それじゃお尋ねしますが、いままで国に準じて実施するという指導をしてきたが、これについては国と違う要素があるから反省するということは、具体的にはどういうことになるのですか。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 国家公務員の給与に準ずるという場合に、これはいままでこの委員会におきましても、準ずるというのはけしからぬではないかという、むしろ逆な御質問もあったわけであります。また、どこまでいけば準ずるので、どこを離れたら準じないことになるのか、こういう御批判もあったわけであります。国家公務員に準ずるという指導方針自身がかなりぼうばくとしておったということも一つあると思います。  それから、国の場合でございますと、これは国という一本の任命権者でございますので、たとえば北海道から鹿児島まで国家公務員としては同一の給与体系に服する。これは当然そうなるわけでございましょうが、地方団体の場合でございますと、三千有余のそれぞれの団体ごとに任命権者と職員というものの関係があるわけでございます。そういうことになりまして、現在の給与決定の諸要因になっております中で、たとえば生計費の水準というものを一つとってみましても、これは去年都市手当の勧告がありました際に明らかになったわけでございますけれども、たとえば暫定手当の未支給地でございますと、国家公務員の場合におきます官民給与の格差というものが一%程度だ。ところが三級地になりますと、それが七%程度あるのだ、あるいは四級地になりますとそれが一二%程度はあるのだ、こういうことが人事院勧告においても明らかにされたわけであります。それだけいわゆる生計費の条件というものが違う。ただ、国の場合には一本の任命権者であるから、同一の給与体系というものに服する。地方団体の場合には、それぞれの地域の特殊事情というものが反映せられる給与というものがあってもいいのじゃないか、こういう気持ちは一つございます。  それからもう一つは、国家公務員の給与に準ずるという指導方針を維持する場合におきましても、その準ずるという中身というのは、給与の体系なりあるいは給与水準なり、そういったものについてどの範囲まで準ずるということで運用の範囲というものが許されるのか、それが明確でない。かりに準ずるという指導方針を従来どおり維持する場合においても、その範囲というものはできるだけ明確にするということを考えるべきではないか、こういったようなことが内容としてあるわけでございます。

林百郎日本共産党

○林委員 当委員会でもいろいろの立場の委員がおりますから、国に準じて実施するということについて、いろいろの立場からの発言があるということは考えられますけれども、しかし、いま自治省が考えている、国に準じて実施するという指導をしてきたことについての反省の必要がある、あるいはそれを再検討する必要があるということは、一律ベースアップをするという、こういう人事院勧告のたてまえに対して、もっと明確な職階給あるいは職務給、こういう賃金体系を入れる必要がある、こういう立場から国に準じて実施するという指導をしてきたことについて再検討の必要があある、こういう意味であなた方が言っているから、それは公務員の諸君の要求と異なるところじゃないか、そういうことによって給与体系を通じて官僚的な制度を確立しようと考えているのではないか、こう聞いているわけです。国に準じて実施するということについての再検討というのは、明確な職階給、職務給をもっと制度として入れるべきだ、こういう意味で言っているのじゃないのですか。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 このいわゆる職階給、職務給という問題につきましては、地方公務員法二十四条におきまして「職員の給与は、その職務と責任に応ずるものでなければならない。」この基本原則というものはすでに明らかにされておるわけであります。したがいまして、この職務と責任に応ずる給与というものを打ち立ててまいるということになりますと、当然その前提といたしまして職階制という問題が出てまいる。これについても、当然ここにたくさんございます検討事項の一つとして御検討をお願いいたしたい。国家公務員の給与に準ずるという指導方針をどうするかという問題は、その問題としてやはり別個の問題として検討していただかなければならない、こういうことでございます。

林百郎日本共産党

○林委員 いままでだって、地方公務員給与の中には職階給、職務給的なものは全然ないというわけではないのですよ。それを自治省が地方公務員給与問題研究会というものを設けてこの問題を検討するということは、もっと明瞭な、はっきりとした職階制あるいは職務給を導入する必要がある、このことは、ただでさえいまの職階制、職務給にも反対している公務員の労働者の皆さんあるいは地方公務員の労働者の皆さんの反対に対して、自治省がそういう反対を否定する側に賃金体系を強化する、こういう方向へいこうとして、新たにこの研究会で職階制、職務給をまたさらに研究するということは、そこを考えているのではないかということでわれわれ言っているわけですよ。あなたの言うことを聞いていると、いままで地方公務員の中には職階制も職務給も全然なかったようなことを言っているから、そういうものがあるにもかかわらず、さらに研究会でその点を研究するということは、もっと明確なものを入れようとしている。そのことは地方公務員の諸君の反対するところではないか、こう聞いているのですよ、どうですか。そういうことがあるからこそ——もしあなた方がそんなことはないのだというなら、どうして自治労の労働者も入れてそういう研究をしないのか、そういう人をはずしていて、いやそんなことはありませんと言ったって、その研究会の中立性なんということはわれわれは信頼できない。信用できない。どうでしょうか。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 現在の地方公務員の給与の中に、職階制、職務給があるかないかという点については議論があると思います。現在の給料表、たとえば行(一)なら行(一)で等級制をとっておる、それも一種の職階、職務給だ、こういう御意見もあると思います。ただ、ことばの厳密な意味でいわゆる職務給、職階制というようなことになりますというと、まだそういうものはわが国においては存在をいたしておらない、こういうふうに考えるのが至当ではなかろうかと思うわけでございます。いまの職階制、職務給の問題でございますが、私どもといたしましては、この公務員法二十四条の第一項の基本原則というものを前提に置きました場合に当然考えてまいるべき問題、当然検討事項として取っ組んでまいるべき事項ではないかというふうに思うわけであります。職務給、職階制というものに徹する方式がいいのか、あるいはいまのような、どちらかといえば年功序列的な給与体系がいいのか、こういったことも当然私はこの研究会における論議の対象にはなるであろうし、また、なってしかるべきものだ、こういうふうに思うわけでございます。

林百郎日本共産党

○林委員 いままであなたの考えるような職務給、職階制が地方公務員の中になかったとすれば、それは地方公務員の皆さんの歴史的な経過の中から、あるいは民主的な権利を擁護するという立場でそういうものを薄めるという努力が実っている形でそういうものが出ているかもわからない。それをあなたのほうが公務員法の条項を援用してきて、どうしても職階制、職務給の導入について研究しなければならないということ自体に問題がある。いままでの歴史的な経過というものを否定することになるのじゃないかというように私は思うわけです。  それから、もう一つの地方団体に格差がある、この格差をいままでどおりの指導でいいかということについて反省する、この格差ということも、たとえば財政的な力があって、そしてそこの労働者の諸君の民主的な戦いの成果として進歩的な前進的な賃金体系をかちとっているところもあるわけですね。これを格差だということでそういう面を否定していくということになれば、やはりその面でも地方自治体の公務員のそういう民主主義的な戦いの成果を否定することになるのではないかと思いますが、この点どうですか。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 格差それ自身の存在についてどういうふうに考えるか、まさにいま御指摘になりましたような労使関係の成果としてそういう形が出てきたものもあるかもしれません。あるいはまた、沿革的な理由で、たとえば昔から大阪の市役所というのは給与が高かったとか、そういう沿革的なものもあろうかと思います。そのほかに給与の水準というものが高くなっておるところ、あるいは低くなっておるところについて、それぞれの事情というものもあるだろうと思います。そういう格差を生じた原因の分析という問題が一つの検討事項として出てまいるでありましょう。そういう上に立ってその格差というものをどういうふうに評価してまいるか、先ほど申しましたように、各地方団体の特殊性というものをそれぞれ百花斉放でいいのだ、こういう考え方も当然あり得るだろうと思います。その辺のところは私はすべて研究会のフリーな討論にまってしかるべきものではないかというふうに考えるわけであります。

林百郎日本共産党

○林委員 どういう歴史的な成果によって今日の賃金体系ができたかということを研究するのに、そういう賃金体系を歴史的に戦いとってきた代表も入れなくて、そして自治省が考えている御用委員、御用会員といえば言い過ぎかもしれませんけれども、そういう人たちだけでどうしてやるのか。だからこそ自治労もこれについては反対しておるし、公務員制度審議会があるから必要ないではないかという申し入れまでしているわけですよ。そういういままでの血の出るような民主主義的な戦いの成果としてかちとっておるこの賃金体系を、いま言ったように格差のあることについて研究してみる必要があるという口実で、そういう戦いとってきた人たちを取り除いて研究したって、真相はわからないじゃないですか。だから、そういう意味で、あなた方がどう弁解しようと、この地方公務員給与問題研究会というものは、やはり理事者の側に立って、そうして中央集権的な賃金体系を新たに地方公務員の中に導入しょうとしてきておるわけですけれども、たとえば知事が地方公務員の賃金についてどういつでいるかということは、知事会では、これはあなたも御承知のとおり、国家公務員の水準を上回ってはいけないと何回も申し合わせをしているわけですね。それからまた、自治省のほうも、自治省の考えのように賃金体系をするようにということを、地方にそれぞれ指導者を入れて、そうして、しかも天下り人事までしてやっている。こうやって、ことに自治体の労働者が歴史的、自的主に戦いとってきたものを一つずつ否定するほうの側に立って知事会も幾幾かそういう申し合わせをしているし、自治省自体もそういう指導をしておる。そういう中から研究会が発生しているということではないですか。ばうして自治労の代表者も入っておる公務員制度審議会の中でそういう問題を研究してはいけないのですか。いままで賃金の問題について一番切実に戦ってきたんですから、自治労の諸君も入れて研究するということがどうしていけないのですか。もう一度お聞きしたい。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 公務員制度審議会は、御案内のとおり国、地方団体あるいは公共企業体の労働関係の基本について調査審議するということでございまして、いまのこういう給与問題といった労働条件の間頭を調査審議するわけではないわけであります。私どもがこの地方公務員給与問題研究会というものを私どもの自治省に設置をしました気持ちというのは、先ほどからるる申し上げておりますように、地方公務員の給与の基本的なあり方という問題についてみっちり腰を落ちつけた研究をして蓄積を持ちたいという気持ちでございますので、公務員制度審議会でどうしてやらぬのかというのは、調査審議事項でないということと、それから地方公務員給与問題研究会というのは私どもの内部の機関として勉強の機関として持つ、こういう気持ちでございますので、これは全然別個の問題です。  それから、そこにどうして自治労の代表を入れなかったかという点につきましては、先ほども申しましたように、使用者側あるいは職員の側という立場を離れまして、中立的な委員さん方によって検討していただくということのほうがより効率的ではなかろうか、こういう判断に立ったわけでございます。

林百郎日本共産党

○林委員 公務員制度審議会は労働体制、制度自体を研究するものであるから、条任としての賃金というようなものについての研究はこの審議会の目的からはずれるのだということは、これはあなたの個人的な意見だと思うのですよ。賃金体系が労働制度の基本でないなんということがどうしていえるんですか。労働者にとって労働制度の最も基本的な問題は賃金ですよ。賃金がどうなるかということをはずしての労働制度なんてあり得ませんよ。ことにいま私が問題にしているような職務給、職階制、それから職務給制度をどのように地方公務員の給与体系の中に入れるかとか、あるいは地方団体の中にある賃金格差をどうするかということは、地方公務員の労働の体制の中においては最も重要な柱じゃないでしょうか。そういうものを公務員制度審議会の目的からはずして、そしてこれは労働の体制自体を審議する審議会だから、いま申し上げたようなものはその目的からはずれるのだということは、これはあなたの意見のほうが条理に合わない意見じゃないでしょうか。そして、もし自治省が研究をするというなら、自治省の人たちで研究をして、必要な人は呼んでくればいいのであって、こういう研究会というものをつくって、ここで半ば諮問的なものをして、そうしてここの回答をとって、それを権威づけて、あなた方の将来の地方公労員の給与体系の行政指導の権威ある材料として指導していくなんということになると、これはたいへんなことになるじゃないですか。ということは、御承知のとおり、いま定年制が問題になっている。これはまあこの前の国会では廃案になったけれども、この定年制でもって今度再雇用をするという場合に、再雇用をする条件としては、やめたときの賃金より非常に安い条件でなければ再雇用ができないというようないろいろな条件がある。そうすると、やはりこの定年制を実施するためにも、ここで賃金体系をもう一度再検討して、賃金体系の面からも定年制を裏づけるような賃金体系をつくらなければならないという要因もこの面からも一つは考えられる。定年制、再雇用、再雇用する場合の賃金は幾らにするか。それを裏づける地方公務員の賃金体系をどうするか。それから地方公務員の民主的な諸運動に対して、中央集権的な指導をする上においても、賃金の面から中央集権的な体制を固めていかなければならない。それからさらに、地方自治体の合理化というようなことがいまいわれていますけれども、地方自治体、地方公務員の合理化のためにも、賃金の面からそれを押していく、裏づけていく、こういうようないろいろな要因が考えられますので、あなた方がこの研究会で考えている新たな賃金体系というのは、地方公務員の労働者の側からいえば、こういう新しい合理化、賃金の面からの中央集権化、賃金体系の面からの定年制の裏づけ、こういうようなことが非常に心配になるし、またその心配が単なる杞憂にすぎないかという点もいろいろ考えられるわけですけれども、こういう点についてはどう考えますか。この研究会ということによって、地方公務員をそれに参画させなくて、自治省が研究をしていく、そして、それによって将来の定年制の裏づけとしての賃金体系をつくっていく、あるいは中央集権的な自治省の権限を賃金の体系の面で強化していく、それから地方公務員の合理化を賃金の面から強行していく、ことに合理化については、住民と接触するサービス面を切り詰めていくというのが、最近の顕著な自治省の指導方針のようにわれわれは考えるわけですけれども。こういうような地域住民の利益あるいは地方公務員の生活権、こういうものを制限し、中央集権化していく、そういう賃金体系を新たにここで確立しようということを自治省はねらっているんじゃないですか。もしそういう私の疑いを杞憂にすぎないというならば、もっと公正な——この中に当然そういう杞憂を——あなた方から言わせれば杞憂と言われるかもしれないが、そういう非常な心配を持っている人たちも参加させて、だれが考えても公正だ、そういう労務者も参加して公正にやっているという体制を至急とるべきだと思いますが、どうでしょう。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 私どもが全く予想もしないようなことが実はいまお話の中にあって、内心実はびっくりしておるわけでございますけれども、私どもが給与問題研究会というものを発足させたいということで今年度の予算要求の際に考えましたのは、全く虚心たんかいな立場で、地方公務員の給与の基本的なあり方というものを検討していただく、それだけに尽きたつもりでおったわけであります。たとえば定年制で再雇用職員の給与の問題というものを、この給与問題研究会では、どういう給与体系であって、給与水準であるべきだということまで、ここでお願いしようという気持ちは毛頭持っておらないわけであります。要するに、地方公務員の給与のあり方というものにつきまして、先ほどから申しました地方公務員法第二十四条という、非常に簡単な条文があるだけでございまして、それの具体的な中身というものを詰めていく、その詰めていく中身というものについての理論的な開拓、反省というものが実は乏しかったわけでございまして、そういうものを蓄積してまいりたいという、私どものいわば自治省という中立的な立場に立っての公務員の給与のあり方についての蓄積をはっかてまいる、それだけの気持ちであるわけであります。したがいまして、このいわゆる審議会というような形で諮問事項を出しまして答申を出していただく、こういったような形をとっておらないのもそういうことでございます。できるだけ幅の広い立場で、それぞれの立場で幅の広い議論をしていただく。したがいまして、私は、問題によっては議論が分かれまして結論の出ないものもあるだろうと思います。それはそれでけっこうだと思っておるわけでございます。その取りまとめ、あえて一つの結論というものに取りまとめなければならないというものでもない。それだけの幅というものがあってもけっこうだと思うわけでございます。そういうものの中から私どもが今後行政を進めてまいります場合の参考をいただきたい、こういう気持ちでおるわけでございます。

林百郎日本共産党

○林委員 私これで質問を終わりますけれども、鎌田部長は、考えてもいないような質問を受けた、こう言っておるのですけれども、私の言うことが杞憂にすぎないか、あなた方がやっていることのほうがむしろ私の心配を裏づけるものになるかどうか、今後の経過を見ればわかると思います。しかし、少なくとも自治労ですね、地方公務員の労働者の組織である自治労は、この地方公務員給与問題研究会については、労働者側が参加しておらない、公務員制度審議会があるから必要はない、やめるべきだという申し入れをしているわけなんですよ。申し入れをしているというのは何かというと、自分たちの生活に最も切実な賃金体系が、自分たちの民主的な権利を守る方向にこの研究会では審議されない、そういうことを心配するからこそ申し入れをしているのです。だから私が地方公務員全体の心配を代表してここで質問するのは当然であって、意外であるなんということのほうが感覚がどうかしているのではないかと思うわけですね。しかも知事会としては、国家公務員の水準を上回るような給与はいけない、これはやめるべきだというようなことを幾度か申し合わせているということもあるし、それから、自治省という中立的な立場で賃金体系を考えていきたいという、自治省のあなたとしては、中立的だと主観的にはお考えになっているかもしれませんけれども、自治労の労働組合から見れば、自治省は決して中立的とは考えておらない。これは理事者側に立って、そうして国家の方針を、はっきり言えば佐藤内閣の方針を地方公務員の側にも導入しようとしていると考えるのは、これはあなた方の主観的な考え方いかんにかかわらず、そう見られるわけですよ。そのあなた方が、反対している地方公務員の代表も入れなくて、新しい賃金、給与体系を研究していくということについて非常にわれわれが重大な関心を持ち、重大な杞憂をもって質問するのは当然だと思うのです。問題は、きょう私が質問したのが真実であったか、あなたが、そういう私の質問はある部分は杞憂にすぎないと言われたのが事実か、今後の経過を待ちたいと思います。私はきょうのところはこれで私の質問は終わりたいと思います。      ────◇─────

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 閉会中審査申し出の件についておはかりいたします。  地方自治に関する件  地方財政に関する件  警察に関する件  消防に関する件  以上の各件について、閉会中審査の申し出を議長にいたしたいと存じます。これに御異議ありませんか。

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次に、閉会中審査案件が付託になりました場合、消防関係法令の整備及び消防施設の整備強化をはかるため、小委員十一名からなる消防に関する小委員会、地方公務員等の共済制度全般について調査するため、小委員十一名からなる地方公務員等の共済制度に関する小委員会を設置いたしたいと存じます。これに御異議ありませんか。

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  なお、小委員及び小委員長の選任、また委員の異動に伴う小委員及び小委員長の補欠選任並びに小委員、小委員長の辞任の許可及び補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じます。これに御異議ありませんか。

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次に、閉会中の委員派遣についておはかりいたします。  閉会中審査にあたり、現地調査を行なう場合には、派遣委員の選定、派遣地、派遣期間等につきましては、委員長に御一任願い、議長の承認を求めることにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

吉川久衛自由民主党

○吉川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  本日は、これにて散会いたします。     午後三時四十分散会

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