災害対策特別委員会 第7号
- 発言数
- 101 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1968/12/05
会議録
○芳賀委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 本日は、まず局地激甚災害に関する対策について調査を進めます。 まず政府においてとった措置について、総理府総務長官から説明を聴取いたします。床次総理府総務長官。
○床次国務大臣 局地激甚災害指定等に関しまして御質問がありましたので御説明申し上げたいと思いますが、まず一言新任のごあいさつを申し上げたいと思います。 私、このたび総理府総務長官に就任いたしました床次徳二でございます。よろしくお願いしたいと思います。 (拍手) わが国は、その自然的、地理的条件から台風その他の災害が多く、政府はこの災害から国土と国民を守ることを重要な施策としており、したがって、私の任務も重大なものと考えております。災害対策につきましては特に深い経験を持っておるわけではございません。今後とも皆さま方の御指導と御鞭撻を賜わりまして、その職務を完遂してまいる所存でありますので、よろしくお願いいたします。 さて、局地激甚災害の指定基準につきましては、前回の本委員会で御報告申し上げました方針に基づきまして、関係省庁と鋭意具体的な作業を進めてまいったのであります。今回、その結果、指定基準を出しましたわけでありまするが、市町村を単位とした深度の深い災害に対して適用しようとするものであり、検討に相当の時間がかかりましたが、去る十一月二十二日、中央防災会議の決定を見ましたので、その内容を御説明申し上げます。 まず第一に、局地激甚災害に適用する激甚法の条項は、公共土木施設の災害復旧等に関する法第二章の市町村に関するもの、第五条、第六条の農地等の災害復旧に関するもの、第十二条、第十三条、第十五条の中小企業に関するもの及び第二十四条の小災害に関するものであり、これを市町村の区域に限り適用しようとするものであります。 第二に、局地激甚災害市町村の選定方法としては、第二章は、市町村の災害復旧事業費が標準税収入の二倍をこえ、かつ当該市町村の災害復旧事業費の合算額が一億円をこえる災害である場合に発動するものであり、第五条、第六条は、市町村の農地等の災害復旧事業費が農業所得推定額の一〇%をこえ、かつ当該市町村の災害復旧事業費の合算額が五千万円をこえる災害である場合であり、第十二条、第十三条、第十五条は、市町村の中小企業関係被害額が中小企業所得推定額の一〇%をこえ、かつ当該市町村の中小企業関係被害額の合算額が五千万円をこえる災害である場合であり、さらに第二十四条は、第二章または第五条が発動される場合に、同時に発動することとしているのであります。 なお、これらの新基準は、現行の指定基準とは切り離して新たな基準として決定いたしたのでありますが、これは本年一月一日以後の災害に対して適用いたす所存であります。 以上であります。よろしく。 ───────────── 〔参照〕 局地激甚災害指定基準 (昭和四十三年十一月二十二日 中央防災会議決定) 激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(昭和三七年法律第一五〇号。以下「法」という。)第二条の激甚災害の指定及びこれに対し適用すべき措置の指定は、激甚災害指定基準(昭和三七年一月七日中央防災会議決定)によるもののほか、次の基準による。 次のいずれかに該当する災害があるときは、当該災害が激甚災害指定基準(昭和三七年一月七日中央防災会議決定)に該当しない場合に限り、(1)に掲げる市町村における(1)に掲げる災害については、法第三条第一項各号に掲げる事業のうち、当該市町村が当該災害によりその費用を負担するもの及び法第四条第五項に規定する地方公共団体以外の者が設置した施設に係るものについて法第二章の措置並びに当該市町村が当該災害について発行を許可された公共土木施設及び公立学校施設小災害に係る地方債について法第二十四条第一項、第三項及び第四項の措置、(2)に掲げる市町村の区域における(2)に掲げる災害については、法第五条、第六条及び第二十四条第二項から第四項までの措置、(3)に掲げる市町村の区域における(3)に掲げる災害については、法第十二条、第十三条及び第十五条の措置をそれぞれ適用すべき激甚災害とする。 (1) 当該市町村がその費用を負担する当該災害 に係る公共施設災害復旧事業等(法第三条第 一項第一号及び第三号から第十四号までに掲 げる事業をいう。)の査定事業費の額が当該 市町村の当該年度の標準税収入の二倍をこえ る市町村(当該査定事業費の額が一千万円未 満のものを除く。)が一以上ある災害。ただ し、上記に該当する市町村ごとの当該査定事 業費の額を合算した額がおおむね一億円未満 である場合を除く。 (2) 当該市町村の区域内における当該災害に係 る農地等の災害復旧事業(法第五条第一項に 規定する農地、農業用施設及び林道の災害復 旧事業をいう。)に要する経費の額が当該市 町村に係る当該年度の農業所得推定額の一 〇%をこえる市町村(当該経費の額が一千万 円未満のものを除く。)が一以上ある災害。 ただし、上記に該当する市町村ごとの当該経 費の額を合算した額がおおむね五千万円未満 である場合を除く。 (3) 当該市町村の区域内における当該災害に係 る中小企業関係被害額が当該市町村に係る当 該年度の中小企業所得推定額の一〇%をこえ る市町村(当該被害額が一千万円未満のもの を除く。)が一以上ある災害。ただし、上記 に該当する市町村ごとの当該被害額を合算し た額がおおむね五千万円未満である場合を除 く。 なお、この指定基準は、昭和四三年一月一日以後に発生した災害について適用する。 ─────────────
○芳賀委員長 これにて説明は終わりました。 本問題に関する質疑は後刻に譲ります。 ────◇─────
○芳賀委員長 この際、鯨岡総理府総務副長官並びに渡辺建設政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。鯨岡総理府総務副長自。
○鯨岡説明員 ごあいさつ申し上げます。 今回、副長官に任命せられました。元来非常に未熟でありますが、長官を補佐して誤りのないように努力いたしたいと思います。どうぞ諸先生方の特段の御鞭撻、御支援を心からお願い申し上げます。 (拍手)
○芳賀委員長 渡辺建設政務次官。
○渡辺説明員 今回、建設政務次官を拝命いたしました渡辺栄一でございます。 特に建設関係は災害の大きな分野を占めておりまして、格別委員長はじめ委員の皆さんの御指導を願わなければならぬと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 (拍手) ────◇─────
○芳賀委員長 次に、先般神戸市有馬地区の火事による被害状況及び災害防止のための気象観測業務の実態並びにビニールハウス等の施設園芸についての災害対策上の諸問題調査のため、先般当委員会より現地に派遣されました委員から報告を聴取することといたします。永井勝次郎君。
○永井委員 先般の視察に当たりました調査内容について、御報告を申し上げます。 神戸市有馬地区の火事による被害状況及び災害防止のための気象観測業務の実態並びにビニールハウス等の施設園芸についての災害対策上の諸問題調査のため、十一月八日議長の承認を得て、同月十七日から二十二日までの六日間、兵庫県、香川県、高知県、徳島県及び和歌山県に派遣されました派遣委員を代表して、調査の概要を御報告申し上げます。 派遣委員は、自由民主党の井原岸高君、池田清志君及び湊徹郎君、日本社会党の斉藤正男君、芳賀貢君及び私、永井勝次郎、民主社会党の稲富稜人君及び公明党の小川新一郎君の八名であり、ほかに地元選出議員多数の御参加を得て、現地の実情についてつぶさに調査を行なってまいったのでありますが、その詳細については、委員長のお許しを得て本日の本委員会議録の末尾に参照として掲載していただくこととし、簡単に御報告申し上げます。 まず、神戸市有馬地区の火事による被害状況等について申し上げます。 十一月十七日、われわれ調査団は、有馬温泉の旅館池の坊満月城の火災現場について、神戸市長、市消防局長等の案内により視察した後、六甲オリエンタルホテルの会議室において、神戸市及び兵庫県当局から火災の概況及び要望事項等について説明を聴取したのであります。 有馬温泉地区は、山腹の傾斜地に建築物が密集し、道路もきわめて狭いところが多い上に、街路が細く複雑に入り組んでいる温泉街であり、池の坊満月城は、ほぼその中心部に位置し、火災現場は、木造部分のほとんどが焼け落ち、鉄筋の部分も内部は全面的に消失して、むざんな形骸を残していたのであります。屋上にのぼり、建物全体を俯瞰しながら説明を聞き、その後、裏側の川原において詳細に説明を聞いたのでありますが、正面は、道路の幅員が四メートル程度で、消火に困難をきわめ、裏側は、川と同旅館のプールを水源として可搬式ポンプで消火に当たったとのことで、消火活動については、きわめて悪条件下にありながら、よく他の旅館に延焼せしめなかった消防関係者の努力に対し、まずもって深く敬意を表しておきたいと存じます。 同旅館は、増築に次ぐ増築を重ね、廊下が迷路のように入り組んでいる上、昔、通路であった部分も多く、これが煙突の役割りを果たしたため、煙が充満し、新建材による内装部分の燃焼による有毒ガスの発生と相まって、宿泊客の避難はきわめて困難であったことが容易に想像され、犠牲者の大部分は、これによって命を落とされたとのことでありました。 木造部分の焼けあとには、焼死者三十名の名を記した墓標が立てられ、白菊の花が供されていたのでありますが、この中には、新婚旅行中の若い二人や、団体旅行に来ていた富山県の吉田工業株式会社の従業員が十八名も含まれていたということで、むざんな最期を遂げられた方々に対し、衷心より哀悼の意を表してまいった次第であります。 神戸市長は、今回の火災について遺憾の意を表するとともに、旅館業者が、多数の人命を預かる立場にあるとの自覚と責任感に欠けている点を指摘し、法律上、行政庁としての権限が弱い点について改善を要望していたのであります。現状では、まず、指導を行ない、移転をせしめ、最後に告発するという段取りであるといわれますが、事実問題として、時間がかかる上、業者にも言い分があり、たとえ告発しても、結果として、罰則は、不法建築であっても十数万円にすぎないという実情にあり、これでは業者に対し、指導や命令が徹底しないことは申すまでもないことであるため、おりから改正の方向にあることが伝えられる建築基準法など、関係法令の抜本的再検討が要望されたのであります。 また、兵庫県当局からも、かつてのタンクローリーの転覆による火災を例にとって、危険物の取り締まりをはじめ、消防陣の強化充実をはかること及び消防法の改正について要望がありました。 なお、市においては、死者と負傷者に対し、見舞い金として、市民一万円、市民外五千円を翌日贈り、県においては、援護条例により、死者に対して、県民三万円、県民外三千円を贈ったとのことであります。 本委員会といたしましては、一昨年の水上温泉の旅館火事の際、火事による災害対策の問題を取り上げ、各委員から問題の提起及び抜本的対策について種々指摘を行なってまいったところでありますが、本年もまた秋田県大館市の大火に引き続き、有馬温泉における旅館火事により、戦後最大の死者を出すという惨事が発生したことにかんがみ、今回現地調査を行なったのでありますが、今次の火災を契機とし、今後の対策として考えられなければならない問題としては、神戸市及び兵庫県からの数多くの要望事項にもあるとおり、再びかかる惨事を惹起せしめないよう、建築基準法をはじめ、消防法、旅館業法等関係法令の改善はもとより、最近の過密現象に対応する防災上の見地から、消防機能の整備充実について、早急に抜本策の樹立が必要であることを痛感いたしてまいったところであります。 幸いに、政府においては、関係省を糾合して、今次火災を契機として、旅館ホテル防火安全対策連絡協議会を設けて、目下、せっかく諸施策の検討が進められているところであると聞くのでありますが、真に、その実効があがるよう鋭意努力をいたされんことを強く期待する次第であります。 次に、災害防止のための気象観測業務の実態について申し上げます。 十一月十八日、高松地方気象台において、同月二十日室戸岬測候所において、同月二十二日潮岬測候所において、それぞれ災害防止の観点から、気象観測業務の実態について視察を行なうとともに、大阪管区気象台長をはじめ、各地方気象台長、測候所長ほか関係者から説明を聴取し、また同月十九日高知県庁において、同月二十一日、徳島県庁において、それぞれ農業気象業務の施設整備について、両県当局からの要望を聴取してまいったのであります。 まず、高松地方気象台におきましては、次の点が当面の問題点でありました。 その一つは、同気象台は、四国地方の予報中枢でありますが、レーダーのエコーを見ることができないのが悩みの種であるといい、レーダーは見たいときにいつでも見ることができるようにすることが肝要であり、レーダーエコーの伝送装置の早期設置がぜひとも必要であるということであります。 その二は、瀬戸内海の霧の予報について、目下のところ気象庁としては全く観測網がなく、海上保安庁と国鉄から資料を入手するほかはない現状であるということで、幸いに、瀬戸内海の架橋の問題で気象の基礎調査は済んでいることでもあり、気象庁において観測できるよう早急に霧の観測設備を設ける必要があるということであります。 次に、室戸岬測候所においては、台風銀座に位置し、富士山レーダーに次ぐレーダー観測の重要拠点であるにもかかわらず、レーダー送画装置がなく、台風時には、NHKが持ち込む送画装置を横目で見ながら、超短波無線電話または市外電話で速報を行なってしのいでいるということであり、近接レーダーサイト相互を含む送画装置の一日も早い実現が望まれていたのであります。 また、庁舎につきましても、旧測風塔を階段がわりにしたレーダー塔には、いまだに機銃掃射を受けたあとが残っているなど、前時代的な庁舎であることから、これを第一線の気象官署にふさわしいものに整備する必要があること、並びに職員の昇格基準が低いこと及び僻地であることから人材の確保が困難であり、新人の養成などで、中堅職員、幹部職員に大きな負担がかかっている実情が述べられ、われわれ調査団としても、それを十分にうかがい知ることができたのでありまして、これらについての早急な改善が望まれるところであります。 次に、潮岬測候所におきましては、同測候所は、高層観測の拠点でありますが、気球を上げるために水素ガスを充てんする充てん室が狭いため危険であることが指摘され、また定員に全くゆとりがなく、一人でも休んだら代替要員がいないといった状態の上に、専門の通信員がいないため負担が過重になっている面もあり、気象業務従事員の充実拡充と僻地に準ずる待遇の必要性について、強い要望に接してまいったのであります。 次に、高知県及び徳島県におきましては、農業災害防止軽減等、農業経営合理化に資するための農業気象業務の施設整備について、熱心な要望に接したのであります。大阪管区気象台長の説明によりますと、同管内においては、すでに鳥取、島根の両県が終わり、来年度、高知、徳島の両県の整備を気象庁本庁に要望していたところ、長野県、新潟県等が優先することとなり、昭和四十五年度に実現予定であるとのことでありましたが、これが早期計画編入について、両県当局から強く要望せられたのであります。 本委員会におきましては、平素から気象業務の整備充実につきましては、特に深い関心を有しており、先般の委員会において、「自然災害の防止に資するための気象業務の整備拡充に関する件」について決議を行ない、政府の善処を求めたところでありますが、今次の調査において、第一線の観測体制を視察し、関係者の説明を聴取するに及んで、ますます気象業務の整備拡充の必要性を身をもって痛感してまいった次第であります。一たび災害に見舞われれば、とうとい人命をはじめ、毎年数千億円にのぼる被害が発生しているわが国の実情からして、自然災害の防止軽減は、まず気象業務の充実にかかっていることは論ずるまでもないところでありますので、今次の調査に際して要望のあった事項はもとより、気象業務全般の飛躍的拡充強化について、この機会にあらためて強く政府の善処を要望しておきたいと存ずるのであります。 次に、ビニールハウス等の施設園芸についての災害対策上の諸問題について申し上げます。 十一月十九日、高知県庁において、知事をはじめ関係者から説明を聴取した後、安芸郡芸西村、安芸市、安田町及び室戸市において、ビニールハウス等を視察するとともに、市町村当局及び関係者から説明を聴取し、次いで、同月二十日、徳島県の羽ノ浦町において、建設中のビニールハウスを視察し、翌二十一日、徳島県庁において、県当局から説明を聴取してまいったのであります。 なお、同月十八日高松気象台において香川県当局から果樹の雪害対策について、また高知県からは、台風第十号及び第十六号等による災害対策について、徳島県からは果樹の雪害対策について、それぞれ要望に接してまいったことを申し添えます。 まず、高知県庁においては、施設園芸農業災害補償制度の早期実現について要望がありました。要望のおもなる点は、施設園芸共済の制度化を前提とした危険率等、基礎調査の早期実施、制度化を前提とした試験実施の早期実現、掛け金率等は国庫負担方式による制度とされたいことの三点であり、また、園芸野菜に関する中刻試験場として同県を指定されたいことについてであります。 次いで、安芸郡芸西村において入野地区のビニールハウスを視察するとともに、村長はじめ園芸連等関係者から説明を聞いたのでありますが、同村においては、いまや、ビニールハウスによる施設園芸が主産業となっており、きわめて順調に発展し、過疎化の現象が深刻である中で、ひとり施設園芸だけは後継者対策についても明るい見通しがあり、将来は、全村三反区画に圃場整備を行ない、最も理想的であるとされる三反ハウスを建設する方向で意欲的に進めているということで、まことに心強い限りであったのであります。 同村当局からは、施設園芸が企業化されていることからしても共済制度の確立がぜひとも必要であること、ダム建設費の償還延期及び末端の負担軽減等について要望がありました。 安芸市におきましては、下山地区におけるビニールハウスの復旧状況並びに近代化の状況を見るとともに、市長をはじめ関係者から説明を聞いたのでありますが、同市は、県と協力の上、融資について利子補給を行なうなど復旧対策に万全を期すとともに、圃場整備、ハウスの近代化についてきわめて積極的に取り組んでいる実情が十分把握できたのであります。同市においては、共済制度の確立をはじめ、野菜指定産地事業について、低利の融資制度の設定及び土地改良採択基準の引き下げが要望せられました。安田町においても、唐の浜地区を視察し、関係者から説明を聞いたのでありますが、安芸市と同様、復旧と近代化を進めている途上であり、共済制度の確立、施設の近代化に要する農業改良資金等、制度資金の導入について要望があったのであります。 室戸市は、農漁相半ばし、畜産も盛んであるなどバラエティーに富んだ農林水産業経営が行なわれているということで、蔬菜類の栽培は、気候に恵まれて、露地栽培もかなり見受けられ、施設園芸につきましては、羽根地区のビニールハウスを見たのでありますが、生産者がきわめて熱心であり、技術も非常にすぐれているとのことでありました。 要望事項としては、共済制度の確立とともに、総合農政の方向づけについて、政府において早急に具体的な青写真を示すべきであるとの意見も聞かれたのであります。 以上、高知県における施設園芸の実情について見まするに、本年二月の災害により壊滅的な打撃を受けたにもかかわらず、復旧の意欲はすさまじく、施設の近代化と相まって資金対策にも十分の配慮がなされており、生産面、流通面を通じて、県、市町村当局並びに園芸連、農民の連携がきわめてスムーズに行なわれている点は、全国でもトップクラスであるというべく、大いに敬服してまいったところであります。この上は、施設園芸に対する共済制度の確立がぜひとも必要であり、これが早期実現について、政府をはじめ関係者の一そうの努力を期待する次第であります。 次に、徳島県においては、高知県同様、本年二月の災害で甚大な被害をこうむり、これが復旧対策については、県当局をはじめ、市町村当局、生産者があげて一丸となって、詳細にわたって被害の分析を行なうとともに、再生産及び再災害の防止について懸命の努力をされている状況が十分に察知できたのであります。 特に、施設園芸については、ビニールハウスの構造面について意欲的な取り組みを見せ、県において徳島一号ハウスを設定して普及せしめるなど、実地に羽ノ浦地区で建設中のハウスを視察したのでありますが、この分野においては、まことに貴重な資料というべく、衷心から敬意を表しておきたいと存じます。 施設園芸についての共済制度を確立するにあたっては、ビニールハウス等の構造面についての検討も不可欠の要件と考えられ、科学的、技術的に研究され、ある程度統一されたハウスの型式が必要ではないかと思うのでありますが、率直にいって、今次の調査においては、高知県で多く見られた角型すなわち屋根型がよいのか、丸型あるいは連棟式がよいのか、ハウスの規模はどの程度が最良か、などの点については、資材の強度の問題、経済性、あるいは炭酸ガスの発生に対処する問題、日照あるいは保温の問題、労働面からの問題、作物の種類との関係、気象条件といや地現象に対応する問題等、数々の観点からして、その良否については的確に把握することができなかったのであります。 各県における実情は、その立地条件あるいは農業の保守性もあり、それぞれの伝統に基づいて発展途上にあるというべきで、現在のところ、比較考量して判断する資料に欠けると申すほかはありません。 目下、農林省において、施設園芸研究会を発足させて、共済制度については、全国農業共済協会に、ハウスの構造面については大学の工学部に、それぞれ委嘱して調査を実施中であると聞くのでありますが、これらについて早急に方向が見出せるよう関係者の一そうの尽力を願ってやまない次第であります。 なお、香川県、徳島県から要望のあった果樹の雪害対策に関する助成措置並びに高知県から要望のあった台風第十号及び第十六号等による災害対策についても、この際、政府の善処を要望いたしておきます。 終わりに、今次調査に際しまして御協力を賜わった各県、市町村当局をはじめ、関係者の方々に対し、衷心から感謝の意を表し、報告といたします。
○芳賀委員長 これにて派遣委員の報告は終わりました。 派遣委員各位にはまことに御苦労さまでございました。 ─────────────
○芳賀委員長 なお、ただいま報告がございました派遣委員から、内容の詳細についてその調査報告書が提出されておりますので、これを会議録の末尾に参照として掲載いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○芳賀委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 ─────────────
○芳賀委員長 局地激甚災害対策並びに派遣委員からの報告に関連して質疑の申し出がありますので、順次これを許します。湊徹郎君。
○湊委員 先ほど長官のほうから、今回きめられた局地激甚災害指定基準の概要についてお話があったわけでありますが、この点についてはもう数年来にわたって、現在のいわゆる激甚法というものが、国民経済に著しい影響を及ぼす程度の災害でなければその対象にならぬ、こういうことで、現実の災害の実態を見てまいりますと、いろいろな局地的な傷の深い災害が続発している現況にかんがみて、これはどうしてもできれば法律改正に踏み切っていただきたいというふうな希望を前提にして、いろいろと政府においても御研究、御検討をわずらわしてきたわけでありますが、大体運用において従来の基準とは別個に指定基準を新たに設けることによってその多くの問題は解消し得る、こういうお考えのもとに今回この基準が示されたわけだと思うのでありまして、その点、政府の今日までの検討に対しては深甚な敬意を表し、また感謝を申し上げるわけであります。ただ、これから実際運用に当たってまいりますについて、いろいろな問題が残ると思いますので、そのうちの若干の問題についてこの際お尋ねをしておきたいというふうに思うのであります。 第一点は、これは基本的な問題でありますが、過般の委員会においても私一度お尋ねをした記憶があるのでありますが、災害対策の基本法がねらっておりますのは、国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から守るんだ、こういうところに基本点が置かれております。その重要な一環であるこの激甚法が、いささか観点を変えて、国民経済に対する影響の度合い、こういうことを基準にしている。ここら辺の関連について、いささか従来も納得いたしかねる点があったのでありますが、この両方のねらいとする点について、その相互の関連について、どういうふうにお考えか、再度お尋ねをしたいと思います。
○川上説明員 お答えいたします。 ただいまの先生の御質問の御趣旨は、災害対策基本法にございます条文と激甚法に関します条文との間に差異があるのではないか、こういうふうに私のほうとしましては理解しておるのでございますが、しかし、この災害対策基本法におきまして、第九十七条でございますが、「政府は、著しく激甚である災害が発生したときは、別に法律で定めるところにより、」云々という規定がございまして、これに基づきまして、激甚法ができておりますということは、これは過去の経緯等にかんがみましても、必然的に解されておりますので、その観点が異にされると先生のおっしゃる点も考えられなくはないのでございますが、私のほうは、その両方の点については完全に一致しておる、こう理解しておる次第でございます。それらの点から現在の激甚法の体系を構成しておるのでございますので、説明が不十分でございますが、お答えとさせていただきます。
○湊委員 いまの点については、今回はあまり触れません。 第二番目に、今度きめられた指定基準、これは特定の市町村を選定する、こういうことで、理屈から考えますと、これは法律改正でいくのがオーソドックスな行き方である、こういうふうに私ども考えておったのですが、実際問題として救えるならば、これはひとつある程度暗黙の了解、というと妙な話なんですが、これもまたやむを得まいというふうな気持ちでおるわけであります。 そこで、激甚法第二条にいうところの国民経済に対する影響、この条文、これがそのままになって、そして市町村というところにこう単位をおろした、その両者のかね合いを、法律的ないし制度的にはどういうふうにお考えになってきめられたのか、あらためてお聞きをしておきたいと思います。
○川上説明員 お答えいたします。 ただいまの問題、非常にむずかしい問題でございまして、本来、政府といたしまして何回も答弁いたしましたように、激甚法の対象となります災害と申しますものは、国民経済に著しい影響があるものである、したがいまして、市町村単位のものは非常にむずかしいのではなかろうかということで、非常に議論が紛糾いたしまして、それではこれは法律改正を行なうべきなのかどうかということで、いろいろ法制局とも御相談申し上げたのでございますけれども、現在までに行ないましたいろいろな答弁、市町村単位では国民経済に著しい影響を及ぼすと考えるのはむずかしいというような答弁はちょっとシビアー過ぎはしないか、ですから、この点をもう少し深く考えまして、この委員会におきまして何度も御指摘ありましたとおり、特定の市町村におきまして相当大きな被害の及びました場合において、それがある程度集積いたしました場合には、これはやはり激甚的なものと考えたほうがいいんではなかろうかと考えまして、本日先生方にお配りしました資料にもございますとおり――もちろんある程度の制約は置いております。でございますので、先ほど長官が説明いたしましたとおり、そのとります措置につきまして、公共土木、農地、中小企業等についていろいろ措置をとっておりますけれども、中にございますように、三に「災害の指定除外」という項目がございまして、災害ごとに前記の基準に該当する市町村の査定事業費の額等を合算した額が、二の(一)、これは公共土木でございますけれども、公共土木につきましては、その該当市町村の査定事業費の額等を合算した額がおおむね一億円未満であるというようなもの、それから二の(二)及び(三)、これは農地、中小企業のほうでございますが、これもやはり該当市町村の査定事業費の額等を合算した額が五千万円未満のものは、これは除くという点におきまして、国民経済との関連というものを見出すということで、またこれは別な意味におきましては、先生方からおしかりを受けるかもしれませんけれども、やはり激甚災という観点からこの程度でお許しを願いたい、こう考えておる次第でございます。
○湊委員 それでは、この点はまた別な機会に、あれでしょうから譲りまして、その次に、今回きめた市町村の選定のしかたについて、具体的な目安が三つほど出されておるわけでありますが、標準税収入の二倍になるような市町村を指定する。それから、農地、共同利用施設等については、年度の農業所得推定額の一〇%、それから三番目には、中小企業関係の問題については、中小企業所得推定額の一〇%、これをきめた根拠をひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○川上説明員 お答えいたします。 ただいまの点につきまして、これを非常に事務的に詰めてまいりますると、なぜ二倍がいいのか、一〇%がいいのかというのは答弁が苦しくなってまいるのでございますけれども、政府といたしましては、国民の皆さま方のことを考えまして、なるべく激甚災の対象は広げたい、しかしながら、法律の点でおのずから制約があるということでございまして、部内でいろいろ検討したのでございますが、その結果がこのような数字になりました。 順次申し上げてまいりますと、まず第一番目の標準税収入の二倍をこえる市町村につきまして公共土木等の特例を適用するということは、公共土木の母法となっております法律、公共土木国庫負担法でございますが、これは、国が財政援助を行ないまして、百分の百までを負担します場合が標準税収入の二倍をこえる場合で、御存じのとおり公共土木の被害に対しまして国が財政援助を行ないます場合に、被害額によって援助を行ないます率が上がってまいりまするが、標準税収入の百分の二百をこえました場合においては一〇〇%の国庫負担を行なっておる、そのような観点から、この激甚災につきましてもそうきめたというのが二倍の根拠でございます。 それから質問の第二点の一〇%、それから第三点の一〇%、これでございますが、これは事務局といたしまして、ちょっと一〇%は少ないんじゃないかというような点がだいぶ論議されまして、実は原案はちょっと高かったのでございますけれども、一〇%までに下がりまして――努力いたしましたが、下がったのでございます。この論理的構成といたしましては、説明いたしますけれども、まず、農地の場合でございますが、農地の災害復旧等につきまして御存じのとおり、補助につきまして限度が上がる場合がございます。これは第一次高率、第二次高率というような点で申し上げておりますけれども、一般的には、被災農家一戸当たりの事業費が十五万円をこえます場合については相当の補助が行くというふうに、第二次高率を適用するというふうになっております。これに対しまして、現在激甚法の適用を受けます市町村の区域におきます農家一月当たりの事業費の額、これは負担額が二万円となっておりますので、これを事業費に直しますと概算五万円という数字になる。この五万円と、先ほど申しました第二次高率を適用されます十五万円との割合を見ますと、約三倍という率になっております。これを現在の指定基準に持ってまいりまして、現在の指定基準の、農地の関係でございますので、第二のB項でございますが、この場合に激甚災が適用されますのは、「農地等の災害復旧事業の事業費の査定見込額が当該都道府県の当該年度の農業所得推定額の四%をこえる都道府県」というあれがついてございます。でございますので、四%に対しまして先ほど申しました一戸当たりの五万円と十五万円の割合、三倍という数をかけまして一二%になってくる。一二%という数字はちょっとまるうございませんので、これを一〇%にまるくしまして、基準をつくったわけでございます。 なお、三番目の中小企業の関係でございますが、これは大体農地と同じにしたほうがいいのではなかろうかということで一〇%に決定した。 非常に苦しい説明でございますが、以上の点で御了解をいただきたいと存じます。
○湊委員 それでは次に、過般来の委員会で、たぶん稲葉委員からであったと思いますが、公立文教施設についてせっかくきめた基準が、実際の災害に当たってみたらさっぱり該当がない、こういうことでいろいろ問題になったようであります。今度の場合、過去数年の実績に照らして、その基準を現実に当てはめてみた場合に、はたしてどの程度の市町村が該当し、どのくらいのものが救われるのか。実例をもってお示しを願いたいと思います。
○川上説明員 ただいまの御質問でございますが、いろいろと過去のもの等を当たってみたのでございまして、実はここでどのくらいの市町村が、特に四十三年につきまして該当するということを申し上げたいのでございますけれども、実は御存じのとおり、本年分につきましては、十二月までの分でございまして、それまでに査定が終わるというふうになっておりますので、実態が完全につかめておらないというような関係もございますし、それからこれ以後、査定した十二月に発生した災害につきましては、査定が若干おくれるだろうというような理由もございますので、具体的にどの程度の町村が当てはまるかということは、ちょっといまのところははっきりしておらない。ただ、いまのところ言えますことは、大体公共土木におきましては、八つ程度の災害は該当するであろう。あと市町村がどのくらいかと申しますのは、計算がちょっとやっかいでございますので、何とも申し上げられませんが、えびの・吉松につきましては該当するということは申し上げられますけれども、あとはちょっと差し控えたいと思います。この点で御了解を願いたいと思っております。
○湊委員 ただいまの問題はもう少し御検討願って、またこの次の機会にでもお伺いしたいと思いますが、逆に、第三番目の指定除外のこれは、額ではっきりと一億円未満、五千万円未満、こういうことになっておりますので、この分はこれは大体わかると思いますが、前の問題もこの裏側になっておりますけれども、そのに点ついてひとつお聞きをしたいと思います。
○川上説明員 ただいまの御質問の御趣旨は、三番目の一億円未満をなぜ切ったか、こういう御趣旨でございますか。
○湊委員 そうじゃなくて、いままでの実例の中で、たとえば飛騨川災害一つをとってもよろしゅうございます。あそこの地区で該当する町村がかなりございます。えびの・吉松、これははっきりしているわけですが、あそこの中の対象になっている地域、大体このくらいの、何カ町村あるのだけれども、そのうちの、具体的などことは言いませんけれども、幾つかは該当するけれども、幾つかは除外になりますよ、こういうことでけっこうですから……。
○川上説明員 どうも町村の数につきましては、実は各省にお集まり願いまして、どの程度わかるだろうかということを調べたのでございますが、査定が完全に終わっておりません関係と、非常にこれは計算が微妙になりますし、先生も御存じのとおり、これは激甚法体系に載っておりますので、たとえば公共土木等につきましては激甚法の施行令の特定地方公共団体という制度がございまして、これは被害額が一定以上なければならないというような関係もございます。したがいまして、その計算等がございまして、これはむしろ三ではございませんので、当該政令の関係にむしろ関連してまいってはっきりしておらないというのが実情でございます。それで、しいて申し上げれば、飛騨川関係につきましては、公共土木についてはかからないところがわりあい出てくるかもしれないということは言えますが、農地については相当救われるのではないかというような気が私はいたしております。
○湊委員 じゃ、ただいまの問題はこの次の委員会でけっこうでございますから、お調べ願ってひとつ御明示をいただきたいと思います。 最後に、いろいろと配慮をされておるわけなんですが、第一点はボーダーラインのものですけれども、どんな場合でも必ず出てまいります。それに対する実際上の運用のかまえといいますか、考え方といいますか、そういうことについて伺いたいし、第二点は、この基準の中で御承知のように、二十四条の第二項、農地や農業用施設、これについてあるのですけれども、小災害の公共土木施設や公立文教施設、これについては対象になっていないわけですね。それで地方債の元利補給、これをやっていくにあたって、第一項のいまの公立文教施設、公共土木施設、これをはずした理由、それはなかなか具体的な基準がきめにくいんだというふうな理由なのか、その理由をひとつ示していただきたいことと、それから、このこととは無関係に、実際問題が起きた場合にどういうふうな運用のしかたでもってこの基準に近づけてやっていただけるのかどうか、そのやり方等についてお聞きをしたいと思います。
○川上説明員 ただいまの点でございますけれども、「法第二章並びに第二十四条第一項、」というふうに表現しておりますので、法第二章関係には公共土木のみならずすべての公立学校とかもろもろのものが入っております。したがいまして、二十四条一項の小災害につきましても同様に解される、こう考えております。
○湊委員 それからボーダーラインのやつ。
○川上説明員 ただいまのボーダーラインのことにつきましては、これはどう切りましても常に発生するものでございまして、私どもも非常に苦慮いたした点でございます。ただいま先生のところにお配りしてございます要綱と基準とをごらんいただきますと大体見当がつくと思いますけれども、たとえば災害の指定除外につきまして、「災害ごとに前記の基準に該当する市町村の査定事業費の額等を合算した額が、二の(一)については、おおむね一億円未満、二の(二)及び二の(三)については、おおむね五千万円未満のものを災害の指定から除外する。」と、「おおむね」というようなことばを入れまして少しでも努力をいたしたいと考えておる次第でございます。
○湊委員 以上でけっこうです。
○芳賀委員長 兒玉末男君。
○兒玉委員 総理府のほうにお伺いしたいのでございますが、長い戦いの結果、何とか各地域の要望が織り込まれる段階になったことについて敬意を表したいと思います。 そこで、もしこれを完全に適用するとなりますと、かなり財政支出ということが伴うわけでございますが、これに対する措置はどうするのか。それから、せっかくりっぱな基準ができたわけでございますけれども、さらにこれに適用する査定、そしてこれの指定という段階にはかなりの期日も要しようかと思いますが、その辺の作業は一体どうされるのか。まずこの二点についてお伺いしたい。
○川上説明員 ただいまの問題は、第一点は財政上の問題、それから第二点の問題は今後の実際上の取り扱いをどうするかという御質問でございますが、第一点の問題は、大蔵省から井上主計官が参っておりますので、井上主計官からお答え願ったほうがよろしいかと思いますので、そのほうにお願いしたいと思います。 なお今後の査定の問題等でありますが、これは非常にむずかしい問題でありまして、各省お集まり願いましていろいろ研究しておるのでございますが、先生も御存じのとおり、ただいままでの激甚災に関します法制上のたてまえは、激甚災の政令が出まして、当該政令によりまして激甚の特例を受けます適用市町村につきましては、これの告示につきましては翌年の二月ないし三月になっております。でございますので、今回の場合におきましても、四十三年の分はおそらくそれと合わせて告示いたしたい、そういうふうに考えております。査定等につきましてもなるべく急ぎたいとは思いますけれども、何ぶんにも――各省から御説明申し上げましたほうが適当かとも存じますけれども、査定には相当な人間も要しますし、それから各地元の受け入れ体制の問題もございますので、これにつきましてはなるべく急いでやるようにいたしたいと思っておりますが、なお具体的なあれにつきましては、それぞれ各省相談の上詰めたいと思います。
○井上説明員 お答えいたします。 ただいま総理府から御答弁がありましたとおり、四十三年災害につきましては、ただいままだ現実に査定を続行中でありますし、その結果の出ますのはおそらく年を越すのではないかと思います。ただし、その激甚指定がありました場合の財政負担の問題でございますけれども、これは通常の取り扱いといたしまして、十二月三十一日が終わりませんと正確な国費負担率が出ないわけでございます。通常の扱いは、正確な国費率が出るまでの間は、予備費支出は通常負担率でやっておりまして、正確な国費率が出たときに、あらためてその分について予備費支出をいたすということにしております。したがいまして、第四・四半期になりましてそういう補助率のかさ上げ分の予備費支出をいたすというのが通例でございますので、今回の場合もその従来の例に従うことになろうかと思います。
○兒玉委員 そのことは、現在の地方自治体の県なり町村段階における財政支出等については、一般経常費等の支出に支障を来たさない、こういうふうな形における財政支出を意味するのかどうか、その点いかがですか。
○井上説明員 お答えいたします。 災害の場合、極端に申しますと、地域ごとといいますか、あるいは災害ごと、市町村ごとに現実の国費率が違ってくるわけでございますけれども、それの決定を待っておりますと、かえって非常に御迷惑をかけますので、通常補助率あるいは国費率で十二月までの間にまず予備費を出しておいて、きまりました段階で追加支出をするということにしておるわけであります。
○兒玉委員 総理府のほうにお伺いしたいのですが、それぞれ災害の対象が各省にわたっておることはよく承知しておるわけですけれども、私のえびの等の場合、すでに一年近くの経過をしておるわけでありますし、基準が明確に出されている以上、それぞれの各省別にわたる災害の実情というのは十分把握されていると思うので、災害発生の古い順に早急な査定、そしてこれの指定を行なっていくべきじゃないかと思うのですが、その作業はおおむねどの程度の期間を予想されておるのか、再度お伺いしたいと思います。
○川上説明員 ただいまの点でございますけれども、おっしゃいますとおり、えびのにつきましてはわりあいに査定も進んでおるようでございますが、ただいま井上主計官からも御説明しましたとおり、まだ全部は固まっておらない。しかしながら新年になりますれば固まってまいりますので、ほかのところよりはだいぶ作業が進んでおるという点もございますから、私のほうとしましては、各省と御連絡の上、なるべく急いで激甚災の政令を出したい、こういうふうに考えてはおります。
○兒玉委員 それから、きょういただきました要綱の内容について二、三お伺いしたいのですが、先ほども若干の御説明があったかと思うのですけれども、たとえば二項の二号に書いてあるところの農業用施設等に関する点で、「当該年度の農業所得推定額」という表現がとられているわけですけれども、この点は大体どういうところを基準に置いてこの推定額を算定されるのか、この点お聞かせをいただきたいと思います。
○荒勝説明員 本件につきましては、現在、私たちのほうで、この要綱の二項二号につきましては検討いたしております。特に、いま御指摘のありましたように「農業所得推定額」、この「推定額」という表現がございますので、しかも、それは「当該年度」とかかっておりまして、われわれとしては、年度当初に推定額をきめてしまうのは、なかなかむずかしいのではなかろうか。したがいまして、災害がありまして、特にわれわれのほうといたしまして問題になりますのは、各地区によって多少は違うと思いますが、少なくともいわゆる米価がはっきりしないことには、推定額はなかなか出しにくいということが一つ。それからさらに米の生産指数といいますか、どのくらい収穫量があるかということを把握するのは、やはり九月前後にならないとわからないというようなことで、この農業所得推定額の出し方については、現在、非常に慎重に検討しているというのが実情でございます。 なお、農林省といたしましては、従来、大まかな線ではありましたが、地帯別あるいは作物別に所得率というものを出しておりまして、おおむねそういったものを市町村の面積に入れて出していくような方法論をとりたい、こういうふうに思っております。 以上、簡単でございますが……。
○兒玉委員 私は非常に理解できかねるのは、「当該年度」ということがまくらことばに入っておるという点ですね。やはり農業所得というのは、災害の多い地帯においては、豊作の年と災害の年には非常に格差があるわけです。そういう点から考えるならば、当該年度という限定でなくして、やはり過年度における農業所得の経過と実績、こういうもの等も十分考慮しなければ、たとえばえびの地区等においては農業施設が相当荒廃した関係で、当該年度における農業所得というものは相当低落している、こういう点等から考えます場合に、「当該年度」という表現は多少私は妥当性を欠くのではないかと思うのですが、その辺の関係は、どういうふうな立場で「当該年度」ということを入れられたのか、お伺いしたいと思います。
○荒勝説明員 ただいま御指摘もありましたが、正直なところ、内部、それから総理府中心の会議でもそういう議論が行なわれたことも事実でございます。しかし、今回政府側といたしましても非常に大きく踏み切るという、こういった過程で、多少作業上の困難な点は、われわれとしてもそれはやむを得ないということで踏み切りまして、早くこういった案をまとめたいということでまとめましたが、そのかわりわれわれといたしましても、この所得推定額の出し方につきましては、今後あまり禍根を残さないような一つのものさしをはっきり固めたいということで、現在整理中でございます。
○兒玉委員 その点、十分ひとつ配慮をしていただきたいということを要望します。 次に、内容をよくは勉強していない点もございますけれども、農業用関係の問題で、特に農林水産業関係の共同利用施設に対してはどういう点を適用するのか、あるいは準用するのか、その辺を御説明いただきたいと思います。
○荒勝説明員 この二の(二)でございますか、ごらんになるとわかりますが、激甚法第五条というのが農地並びに農業用施設をいっておりまして、第六条が、ただいま御指摘のようにいわゆる共同利用施設の関係をいっております。ただ、激甚地指定の積算の根拠の場合は、激甚法第五条のいわゆる農地あるいは農業用施設の被害額で指定の基準にいたしますが、補助対象といたしましては、第六条のいわゆる農業用共同利用設備が対象に入ってくる、そういう関係になっております。そこで、第六条の関係につきましては、当然に従来激甚災と普通災害との差が極端にひどかった。普通災害の場合には二割しか補助がなかったのに、激甚の対象にしてもらうととたんに九割ですか、非常に補助率の格差が激しくて、議員立法だった関係もありますか、その辺多少矛盾といいますか、格差が激し過ぎて、事務当局として困っておったのですが、今回のこの局地激甚で、共同利用設備が局地の大激甚があったときには非常に救われるということで、えびの地震なんかも、ここの委員会でも相当御指摘を受けましたように、共同利用設備が――あそこでは端的には農業倉庫が中心だったと思いますが、従来の補助体系でいきますと二割しか補助にならない。これがかりにえびの地区が今回のこの新基準によって指定されますと、やはり従来の激甚法の対象の九割補助の対象になってくるというふうで、これで局地激甚を受けられた村々が相当救われることになるのではなかろうか。農業倉庫のほかに、各農業ごとの共同利用設備でございますので、今後はいろいろなものも入ってくる。中心は農業倉庫というふうに理解しております。
○兒玉委員 結局、第五条関係と同様の適用を受ける、こういうふうに理解していいわけでございますか。
○荒勝説明員 ちょっとくどくど申し上げましたけれども、端的に申し上げるとそういうことでございます。
○兒玉委員 次に、これはこの前の質問の際にも答弁があったわけですけれども、今回正式に決定したわけですが、中小企業関係の特別措置として「火災」ということが特に明記してあったので、この点についてはやはり地震も含めるべきだと私御質問した際に、当然そうしますということの御答弁があったわけですが、その後の作業としてはどういうふうになったのか、この点再度お伺いしたい。
○川上説明員 ただいまの点でございますが、地震の問題につきましては、特にそれが火災との関連で論じられておりまして、これは局地激甚の問題のみならず、これのもととなります激甚災の指定基準にも全部響いてまいると思います。でございますので、それらの点を考慮いたしますると、全部の対象から考えていかなければならないということでございますので、今回はとりあえずは地震の問題はここには含まずに、今後の検討事項にゆだねておるということでございます。 なお、出発点から申し上げますと、局地激甚と申しますのは地震の場合にひどいので、局地激甚の基準をつくる必要があるのではないかという出発点から出てまいりまして、そういう場合には地震の場合につくりまして、あと、じゃ水害のときに適用できないのはなぜかというふうに発展してまいりましたので、非常に微妙な点を持っておりますけれども、私どものほうといたしましては、地震が特に大きな要素を持っておるものであれば、なお検討を進めていきたい、こう考えてはおります。
○兒玉委員 どうもいまの御答弁、少しあいまいだったと思うのですが、この前私が具体的に御質問したのは、現行基準の第五項のB項のあとのほうに、はっきりと特別措置の条項の中で「火災の場合」ということが明記してあるので、これはやはり当然こういう局地的な激甚災というのは、火災だけなり水害だけではないんじゃないか、そういう点から特に地震ということを明記すべきではないかという質問に対して、そのとおりしたいという非常に希望的御意見が述べられたと思うので、これは議事録にもはっきりしていると思うのですけれども、どうもいまの御答弁は、やるのかやらないのか、ぼかしたような答弁で明確さを欠いているので、その精神だけをはっきりひとつ教えていただきたい。
○川上説明員 先生のただいまの御質問は、第五のB項の「火災」の次に地震を入れるべきではないかというような御意見と、こう拝聴いたします。実はこれにかわるべきものと申しますものが、端的に申し上げますと、局地激甚のこういうようなものとして生まれてきた。たまたまここに水害が入ってしまったので、じゃ地震はもうちょっとしぼってもいいんじゃないかというような議論に発展すると思いますが、その点は、たとえば中小企業の一〇%でございますが、これはある程度は地震という要素を加味しまして一〇%にきめておりますので、これよりまたさらに半分といわれましても、国民経済からだんだんだんだん遠のいてまいりますので、相当なお検討を要するということで御答弁させていただいたような次第でございます。
○兒玉委員 それでは、災害とは火災、水害、地震等、そういうものを総括して災害というふうに理解してようございますか。
○川上説明員 けっこうでございます。
○兒玉委員 では次に、これはこの基準を改定する条項は別として、やはり激甚法の適用に関連する課題として、今日個人災害に対して、特に住宅等に対しては全く保護対策はない、こういう点から、やはりこの住宅等が災害により滅した場合に、特にこれは法改正に関連する問題でございますけれども、やはり長期低利の融資、いわゆる三分五厘とよくいわれておりますが、これは農業関係でもあるわけですけれども、こういうふうな災害に関連する問題の処理として、当然検討すべきであるということは、私はこの前の災害対策委員会でも御質問して善処方を要望したわけでございますが、この点どういうふうな検討をされておるのか。全くしてないのか、あるいはその必要を考えているのか、この際特にお伺いしたいと思います。
○川上説明員 ただいまの点でございますけれどもこれは先回の委員会で御質問ございまして、この問題は局地激甚の問題に関連はいたしますけれども、そのものずばりではない。ですから、もしこれを考慮いたすとしますと、たとえば住宅金融公庫の融資の金利を引き下げるとか、そういう問題で検討しなければならないと思うのでございますが、ただ何ぶんにも私どもはいま局地激甚の指定基準をつけるのに精一ぱいでございますので、建設省に一応お話はしてございますが、実はその詰めばまだあまり進んでないというふうに、非常に正直に申し上げさせていただきます。
○兒玉委員 今後この激甚災害に当然伴う一つの措置として、私はやはり並行的に検討すべき性格のものだと思うのですが、これに対してどうお考えか、伺いたいと思います。
○坂井説明員 直接の担当でございませんので、帰りまして先生の御趣旨をよくお伝えいたしたいと思います。
○兒玉委員 終わります。
○芳賀委員長 小沢貞孝君。
○小沢(貞)委員 時間もないようですから、二つの点について質問いたします。 一つは、自治省にまずお尋ねをしたいのですが、標準税収五千万円以下の町村の、町は入らないだろうが、村は一体どのくらいあるのですか。大体の見当でいいです。私もいまこれを見せていただいただけで。 そのほかにもう一つ質問しておきます。農林省にお尋ねします。農業所得推定額が五億円以下の町村、これは一体全国にどのくらいあるでしょう。これは実は私は非常に重要な基準だと思いますので、これはおそらく自治省も農林省もそういうことについては、これをやっていただくときに検討されておるんではないかと思いますが、ある村で農業所得推計が五億円以下、自治省のほうでいうならば標準税収が五千万円以下、こういうところは一体どのくらいか、お尋ねしたいと思います。
○荒勝説明員 正直に申し上げますが、本日そういう調べの資料を持ってきておりませんので、いずれあとで文書か何かで御連絡申し上げて、御報告申し上げたいと思います。
○小沢(貞)委員 農林省に正確にひとつ、個々の町村というようなぐあいまではいかなくとも、過疎対策がいま非常に重要な問題になってきておるときに、農業所得推計五億円以下の町村――私は長野県ですが、長野県では合併不可能の町村が取り残されて一ぱいあるわけです。私、この間木曽のある山に行ったら、農業所得推計一億五千万、二億、こういうようなところがたくさんあるわけです。非常にたくさんある。そういうところは農村人口がどんどんなくなってしまって、村がやっていけないというところで、たとえばこの農業所得推計が一億、こんな小さいところは別として、二億ぐらいだったとすると、そこで非常に重大な局地的な災害を受けて、二億の一〇%ということになればそれは二千万円なんです。激甚指定を受けるための推定額としては、一割ということになると二千万円なんです。ところがその村へ持ってきて五千万円以下はだめだぞというワクを着せてしまうわけですね。そうすると私たちの、非常に局地激甚といっていままで頭にきて、一生懸命お願いをしておったほとんどの町村というものは、農地及び農業用施設の局地激甚指定を受けることができない、こういうようになるわけです。 そこで、一体これはどういうような方法で下のほうの五千万円を切ったか。私どものほうの県において、ほとんど該当しないような局地激甚をつくっていただいたって、さんざんここでやったけれども、何の価値もない、こういうように私は考えるわけです。
○荒勝説明員 実は、私たち、この案をつくりますときには、農林省関係の二号の系統につきましては、一〇%を出す際に一千万円の足切りといいますか、未満のものを除くということの案をつくる過程では、この委員会で問題になりました市町村別のある程度の農業所得推定額を出し、かつある程度の災害見込み額を出しまして、大体この一〇%でおおむね、先ほど総理府のほうから御答弁になりましたが、この委員会で問題になりましたような災害は、局地的な激甚なものは大体救えるのではなかろうかということで出したような次第でございます。なお、その際に、一千万円未満という系統でもある程度調べまして、おおむねそう間違いはないということで把握して、多少推定も入っておりますが、したような次第でございます。 なお、先ほどからの御質問でございますが、農林省は従来、正直なところ、県ベースの農業所得とか生産額とかいうものを出しておりまして、最近、特に市町村別のいろんな農業所得あるいは農業関係の統計はあまり把握していないものでございますので、この点、非常に困難しておるということでございます。
○小沢(貞)委員 農林省のほうを先に。下の足切りみたいなものを五千万円というようにきめるからには、そういうことが検討されなくて、五千万円、ようございますといって総理府のほうにお答えしたのでしょうか。私のほうの近くには、農業所得推計が二億ばかりのところが一ぱいあるわけです。一億台のところが一ぱいあるわけです。一億台や二億の町村の人にとって、五千万円の足切りをされてしまうと、その村の農業所得推計の三〇%、四〇%、そのくらいの超激甚的な――今度は超ということばを使わなくてはいけないと思うのですが、超激甚的な、村が壊滅するようなことになっても、なおかつその村というものは局地激甚というものに指定されない、こういうことに理論的になるのです。だから、理論的にそうなんですから、そういうときにこの指定をされるのに農林省は一言も加えていないということは、私はおかしいのじゃないか、こういうように考える。
○川上説明員 ちょっと補足説明さしていただきますけれども、私の説明不十分でございましたが、先生がおっしゃいました五千万円未満の問題でございますが、一千万円のほうにつきましては問題は別でございますが、五千万円未満と申しますのは、災害ごとに基準に該当する市町村の事業費の額を合算したわけでございますので、たとえば災害が一千五百万のものが三つ起きる。おそらく局地激甚と申しましても、一市町村はないと思います。えびの・吉松でも二つあったというあれがありますので、その点で五千万円につきましては、先生がおっしゃるほど大きな影響は起きないのではなかろうか。むしろ起きるとすれば、一千万だと思われますけれども、一千万につきましては、わりあいあるのじゃなかろうかという荒勝参事官の御答弁だと、こういうように理解しております。
○小沢(貞)委員 私は、法の解釈がよくわからないので、たとえば農業所得推計が二億のところで一〇%というと二千万でしょう。査定額が二千万になればそれで一千万をこえるでいいのですか。五千万未満だからだめかという私の解釈が間違っていますか。
○川上説明員 先生、ここで一市町村ではおっしゃるとおり一千万円未満のものが除かれますけれども、一つの災害にかかる市町村の事業費の合計でございますので、その一つというその意味はちょっと表現が混乱を起こすと思いますが、一災害にかかわる町村、これがもし三つあれば、三つの合計、四つあれば四つの合計、こういうふうに読んでいただきたい、こういうことでございます。ですから一市町村ではございません。ですから、もし局地激甚災が一つの町村だけにしか被害を及ぼさなかったというなら別でございますけれども、雨が降りますときには必ずや一つの市と一つの町というふうに一緒に降りますので、災害としては同一であろうと考えております。
○小沢(貞)委員 そういうことですか。そうすると一千万円以下の町村はだめ、一千万円以上になって、今度お隣も供連れで少し災害があれば五千万円をこえるからよかろうと、こういう意味ですか。
○川上説明員 おっしゃるとおりでございます。ただし一つの災害でございますので、お供の災害がちょっと日が違うとか災害が別であれば別でございますけれども、一つの災害であれば、お供もつきましてそれで五千万円でございます。
○小沢(貞)委員 いまの説明を受けただけではなかなか……。さっきの長官の説明はそういうように聞こえなかったような気がしたものだから、私はそういう質問をしたわけです。
○川上説明員 事務局といたしましては長官を補佐する責任上、不十分な説明をしたとすればまことに遺憾に存じますが、長官の説明も確かにそのように説明したやに私は聞いておりました。
○小沢(貞)委員 われわれによくわかるように説明してください。
○川上説明員 先ほど御説明しました中で誤解を招くと困りますので再度御説明しますが、五千万円でございますが、前記の基準に該当する市町村の事業費の合計、この意味は、前記の基準と申しますのは、農業所得推定額の一〇%をこえる市町村というのが前記の基準に該当する市町村でございますので、このような局地的な災害を受けました市町村、それが三つあるといたしますれば、その三つを合計したものが五千万円をこえるという意味でございますので、もし不幸にして、一つの災害は農業所得推定額の一〇%をこえるけれども、ほかの町村においてはそれは一〇%をこえておらなかったという場合には合併できません。こういう点で混乱を起こすと困りますので、再度御説明させていただいて御了解願います。
○小沢(貞)委員 説明はわかりました。 それでは自治省にお尋ねします。標準税収五千万円以下の町村というのは大体どのくらいあるでしょうか。
○角田説明員 正確な資料が手元にございませんのでお許しをいただきたいと思いますが、見込みで三、四百の見当ではなかろうかというふうにお考えいただいてけっこうではなかろうかと思います。
○小沢(貞)委員 三、四百の町村というものは、これもやはり私の解釈がおかしいのか、いまと同じようなことだと思うのだが、これは二倍以上、三倍、四倍にならないと該当しないわけですね。そういうことになるわけですね。
○角田説明員 被害額が五千万の二倍をこえる、こういうことであります。
○小沢(貞)委員 標準税収の非常に少ない町村というのはたくさんあると思うのだけれども、そういうところは三倍も四倍もこえなければだめなんでしょうか。過疎問題が私はしょっちゅう頭にあるものだから、――こういうことから災害によってだんだんだんだん、もう災害にあったらその村を捨てて去っていってしまうという現状があるので、過疎の問題が私は非常に頭にあるのだけれども、全国のおそらく、三、四百の町村というものは過疎の問題で非常に悩んでいるところだと思うのです。そういうところにおいては、せっかくこれをつくっていただいても、標準税収の二倍をこえる町村――二倍はいいけれども、またここでいう農業所得推計と同じように、一億未満という問題があるが、この一億未満もいまの供連れと同じでいいんですか。
○川上説明員 先ほど御説明申し上げましたように、該当する市町村が合計して一億円でございますので、先生のおっしゃいます供連れも含みます。
○小沢(貞)委員 それでは、大体私の最初の理解が悪かったと思いますから、了解をしました。しかし、標準税収の二倍の災害というと、その村はほとんど壊滅的にならなければそうならないと思うのですが、どうでしょうか、公共土木は。村がなくなっちゃうようなことにならないとそうならない。
○角田説明員 標準税収は普通税を一定の方法によりまして算定をした額でありますが、その百分の七十五がその町村の基準財政収入額であります。それで、さらにそのほかに目的税なりその他の税がございます。それから国庫補助その他を加えて、ちょっと見当がつきませんけれども、公共団体によっていろいろ違いがあるかと思いますけれども、標税の何倍かの実は予算規模になるのが普通でございます。標税の二倍というそのきめ方、先ほどからいろいろお尋ねがあるのでございますけれども、これは私どもが理解しますところでは、現行の公共土木の負担法が二倍以上にいきますと十割の補助というかっこうになって、それとの関連においてやはり二倍とすべきものであろうという御意見がございまして、それを私どもも了承いたしておるわけでございます。
○坂井説明員 ただいまの標準税収入の二倍の町村がずいぶんひどい災害じゃないかという御質問でございますが、ことしの災害の中で、御参考までにどのくらいの標税の倍数になっているかということを――これはまた査定が終了してなくて、ある程度、被害報告額をもとにした数字でございますので、若干違うかもしれませんが、長野県で六月の十七、十八日に坂北村あたりで災害がございました。あの数字は、坂北は標税が約一千万、九百八十万でございます。私のほうで推定をしております被害額が約一億ちょっと、一億八百万程度、倍数にいたしますと十一倍、こういうことでございます。したがって二倍程度の災害はかなりの数がございます。
○小沢(貞)委員 早々そういうふうに実例を示していただければたいへんよくわかるのですが……。 それじゃなお、先ほどほかの委員から質問がありましたように、ことしの災害についてこれによって救われるところはどこであろうか。中小企業関係は十二条だったですか。総理府で、ことしの災害でこの基準ができたがためにそれに該当する法第二章関係、それから五条関係、十二条関係、それについていつごろ資料ができますか。これによって救済される町村――救済といえばおかしいが、局地激甚指定を受けられる町村、四十三年災害だけでいいと思うのだが……。
○川上説明員 この問題は先ほどちょっと出た問題でございまして、法律的に非常にデリケートな問題を持っております。と申しますのは、先生御存じのとおり、これはいままでは一つの災害を激甚災として指定しまして、大規模なものでございますが、指定しまして、そしてあとどこの市町村が該当するか、と申しますのは、査定が終わりますその年の結果を待ちまして、翌年の二月なり三月なりに実際告示しておるというのが実情でございます。今度の局地激甚災は、たてまえからいいますと、災害と市町村が密接不可分にからんでおりますので、二月か三月までになりませんと告示ができない、ということは裏を返しますと、町村がわからないと災害が出てこないというようなことになってまいりますので、これはちょっと御答弁が……。いままで、たとえば八災害くらいであろう、公共土木の場合でございますね、こういうふうにいろいろと答弁いたしておったのでございますけれども、ちょっと次回までにどこの町村が該当するかと申されましても、これはあとの査定の結果によりまして、もしも変わりました場合に困りますし、目安で申し上げるのはちょっと委員会の場としては不適当かとも存じますので……。
○小沢(貞)委員 そうすると来年のいつですか。
○川上説明員 二月の中旬までに政令を出したい、こう考えております。
○小沢(貞)委員 それでは、またその資料を見せていただいてから質問します。 いま一つだけ私質問したいと思います。第八条関係の天災融資法関係、この前の委員会においても八木副長官か何かおられたときにお願いしておいたのだけれども、これははずされてしまってたいへん残念なわけです。ひょうが降るというようなところは非常に局地的に降るわけです。凍霜害等も局地的にありはしないか、こういうように考えるわけです。だから天災融資法関係の第八条、天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置、このものはなぜこの農業所得推定の何%という中に入れなかったか。これは私は一つだけ残念なことじゃないかと思うのですが……。
○川上説明員 詳細は荒勝参事官から御説明させていただきますけれども、これが入りません趣旨といいますのは、先生がおっしゃっておりますのは天災融資法の基準を下げるべきだというふうに私は理解するのでございますが、この天災融資法の特例を下げるという意味から天災融資法自体の発動の条件を下げろという趣旨ではないかと思います。そうしますと、御存じのとおり指定基準と申しますのは、天災融資法の特例でございますので、天災融資法のほうの基準を下げませんと何ともならないわけでございます。でございますから、天災融資法の基準でございますと、これはむしろ農林省の問題になってまいりますので、荒勝参事官から説明していただいたほうが適当であろう、こう考えるのでございます。 なお付言いたしますならば、この局地激甚の指定の基準をつくりますときに、天災融資法の発動条件のほうもあわせて検討したらどうかという問題があるかと思いますけれども、とりあえず局地激甚の指定基準をまとめたという経過でございます。
○小沢(貞)委員 昭和三十七年十二月七日の第二回中央防災会議できめた第四には、法第八条のものはA、Bとあって、そういうようなパーセントになれば激甚災だか何かになるのだ、こうあるから、そのことをどうして直さなかったか。
○荒勝説明員 直接的なお答えになるかどうかわかりませんが、農林省といたしましても、ぜひ今回のこの新基準をつくるに際しまして、天災融資法をできたら一緒にのせていただければということでいろいろ議論をしたわけでございますが、今回のこの基準が、あくまで考え方として施設を中心とする、いわゆる施設の復旧に要する経費が不当に当該被害町村の財政を圧迫することを防止するという趣旨で始まっておる関係で、天災融資法の関係がどうも今回の局地激甚のほうにはなじまなかったということが一つと、天災融資法の指定が市町村単位ではなくて、あくまで県単位の法律体系になっておりまして、法律が県単位の指定となっておりますので、市町村単位の指定が技術的に困難性が見られたというようなことで、今回の措置からはおりたような姿勢になっております。そのかわり、われわれといたしましては、たびたび国会でも申し上げておりますように、天災融資法のほうは今回の改正のほうからは一応おりますが、できればいわゆる自作農創設維持資金の災害融資ワクを利用させていただいて、激甚指定を受けた当該市町村の農民の融資については、いわゆる低金利でこれに応接していきたい、こういうふうに理解しておる次第でございます。
○小沢(貞)委員 やらなかったと言うからそうですかというだけのもので、それ以上どうしようもないわけです。だから、降ひょうだとかそういうようなことは、局地的にたいへん被害を受けるが、そのときには何らのなすすべがない。天災融資法というのは国民経済的な規模ということで、大きくなければだめだということでいつでもやられちゃっているから、せっかくの機会だからそれを入れてもらえばいいのを、農林省は腰が弱くて、だれがやったか知らないが、おりてしまったと言うから、そうですかというよりきょうの段階ではしかたがない。追ってまた委員会で、検討して、御質問なり要望なり何なりしたいと思います。私、終わります。
○芳賀委員長 斉藤正男君。
○斉藤(正)委員 時間がございませんので、簡潔にお尋ねをいたします。 質問の内容は、私どもが今回災害対策特別委員会として国政調査をやった結果は、先ほど永井理事から報告があったわけでございますが、それに関連をして、気象観測について二、三のお尋ねをいたしたいと思うわけであります。 今回私どもは、高松気象台、室戸岬測候所、潮岬測候所等々を調査をいたしたわけでございますけれども、この種の施設に国会が大挙参上したというようなことは初めてだそうでございまして、私どももたいへん勉強をいたしたわけでございます。先ほど報告の中にもありましたけれども、具体的に高松気象台について、室戸岬測候所について、潮岬測候所について、一点ずつ、気象庁がどのようにお考えになっているのか、まず聞きたい。 その一つは、高松気象台につきましては、レーダーのエコーを常時見ることができないという、きわめて台風銀座に近い、またそれらを統轄する気象官庁としては、設備が不十分だということを痛切に感じたわけでございますけれども、この高松気象台におけるレーダーのエコーを見る装置については、気象庁は年次計画としてどのようにお考えになっているのか。 第二は、室戸岬測候所についてでありますけれども、やはりここにはレーダーがございまして、台風観測の最前線基地として目ざましい活躍をしているのであります。しかし、先ほども報告にありましたように、送画装置がなくて、NHKが持ち込む送画装置を横目で見ているというような、言いかえるならばみじめな形にあるわけでありますけれども、これについてはどのような整備計画を持っておられるのか。特にあの塔に機銃掃射のあとが今日歴然と四方に残っているわけであります。日本国じゅうたずねてみて、機銃掃射のあとが残っているような建物は、今日天然記念物か何かじゃなければないわけであります。私は過日沖繩へ行きましたけれども、沖繩においてすら機銃掃射のあとは今日さがし求めてもないのであります。ようやくこれが弾痕だ、機銃掃射をきれたあとだということになりますと、そこへ沖繩をたずねた人たちは群がって記念撮影をしている。全く気象庁の建物についてはお粗末過ぎるというように思うのだけれども、これも関連をして、室戸岬測候所についてお尋ねをいたしたい。 潮岬測候所につきましては、例の気流観測のために風船を上げておりますが、その水素ガスを自前で充てんしているわけでありますけれども、きわめて危険な状態にあると思います。危険防止等々の立場から、これらの施設についてどのようにお考えになっておられるか。 それぞれ一点ずつ、室戸岬については二点になりましたけれども、気象庁の考え方を伺いたい。
○坂本説明員 レーダーエコーの伝送というものにつきましては、実はまだ気象庁は、正直申し上げて、全然いままでのところ手をつけておりません。正直申し上げまして、いままでむしろ全国各地のレーダーサイトの展開をはかるに急なあまり、実はそこまで手が及ばなかったのが実情でありますけれども、先生御指摘のとおり、いろいろな気象官署でそのレーダーのエコーをながめ得るという体制を整えませんと、予報精度の向上は期しがとうございますので、明年度を第一年度といたしまして、レーダーエコーの伝送網を全国的にネットワークして展開いたしたいと考えております。室戸岬のレーダーエコーの伝送等につきましては、もし予算が許されれば昭和四十五年度からこれが実施されるという段階での年次計画を立ててございます。それからあわせまして、実は送画装置等もそれと付随して当然に考えられることだと思います。 それから、室戸岬でごらんになりました庁舎あるいは宿舎等、実によくない実情にあること、御指摘のとおりでございます。総じて気象庁の官署は、実はかなり僻地にございまして、一般的に立地条件がよろしくないのでございますから、かなり最近建てた建物でも、他省庁の建物に比べまして、建物の損傷度合いがどうしても激しくならざるを得ないような場所が多うございます。ただ、室戸岬の場合は、機銃掃射を受けたあとがあったりするようなわけでありますけれども、全般的に庁舎あるいは宿舎等について、総体として気象庁は古うございますので、私ども鋭意全国的に目を配って、できるだけ早急に庁舎の改築あるいは新築の計画を推進しております。室戸岬以外にもまだそういうところがたくさんあるということになりますと、まことにお恥ずかしい話になりますけれども、ただ、あっちこっち、いろんな場所に、明治時代からの建物というような庁舎などもまだだいぶありますので、いろいろその間に優先順位があって、それをこなすのに、正直言っていま精一ぱいでありますけれども、職員の生活環境との関連においてもゆるがせにできない問題であります。今後とも努力をいたしまして、できるだけ早く生活環境の改善に資するようにいたしたいと考えております。 それから、潮岬の水素ガス充てん室の問題でございますが、私どももあのままで十分だとは決して考えておりません。まことに手狭で、作業にも差しつかえるような状況であることは否定できないと思います。これも年次計画の中で早急に整備して拡充をはかっていきたい所存でございます。
○斉藤(正)委員 きわめて一般的な答弁をいただいたわけでございますけれども、私が知っている限り、県庁所在地等にある気象台あるいは中都市等にある測候所等々は、それでもある程度の近代化が建物施設の上でも進んでおるように思います。しかし、他の官署に比べれば、いま答弁にありましたように立ちおくれであるというように考えますが、特に僻地もしくは準僻地に該当するような観測所等々は、気象観測の上では県庁所在地やあるいは中都市にある測候所よりもきわめて重要な仕事をしている、いわゆる気象観測の第一線の基地であるというように私は把握いたしておるわけであります。数多くを拝見したわけではございませんので一がいには言えないと思いますけれども、こういう観測施設としてはきわめて重要な任務を持っている施設が、前近代的な建物であり、機械器具等についてもおくれているというようなことは、当該地に勤務する職員の管理の上からも、またほんとうの気象観測の効果を十二分に果たすというような上からいきましても、きわめて不十分だというように考えるわけであります。来年度を第一年度とする年次計画を確立されるということでありますけれども、ぜひこの点は至急に、特に第一線にある重要な施設につきましては重点的な施策を講じていただくように要望をするものであります。 次に、質問の第二点は、気象庁の職員でありますけれども、過日承るところによりますれば、六千余名の職員のうち現業職員が三千数百人に及んでおるということを承りました。いかに気象庁の仕事の内容が専門的であり、技術的なものを必要とするかということをこの人員配置の上からも感じたわけでございますけれども、一体国家公務員として全職員の半数以上が現業職員であるというような官署がほかにどのようなものがあるのか。私はあまりこういう内容の官署はほかにないというように思っているわけでありますけれども、こういう役所もあります、こういう役所もそうですといったようなものがもしあるとすれば教えていただきたい。
○坂本説明員 私もあまり勉強いたしておりませんので……。ただ、気象庁の職員は、現業の職員でありながら実は行政(一)の職種に入っておるわけであります。その行政(一)の職種に入ってない、たとえば公安職なら公安職といったようなかっこうでの、海上保安庁なら海上保安庁はある意味ではほとんど現業職員でありますが、しかしこれは行(一)でない公安職という別個の職種に入っております。したがいまして、行(一)を主体としましてなおその半数以上が現業に従事しているという意味での官庁は、私もちょっと、あるいは間違いかもしれませんが、あまり他にないと思います。
○斉藤(正)委員 私もそのように承知をいたしているわけでございまして、行政職(一)でありながら現業職員が全職員の五五%あるいは六〇%にもなっているというような役所は、気象庁をおいてほかにない、こういうように把握をいたしておるわけであります。しかも、勤務の内容を承りますれば、三直四泊であって、きわめて不規則な勤務をやっておられます。しかも午後八時から翌朝午前五時までは特別勤務手当が出されるけれども、その他については割り増し賃金なしといった形で、まさに日曜日に休めるわけでもなし、子供や家族等とともに休日を楽しむなどということはめったにないといったような変則勤務は、その勤務内容がきわめて多端であるし複雑であるのにプラスして、条件としては決してよい条件ではないというように考えておるわけでございます。こういう不規則な勤務をされている職員の大方に対し、気象庁自体として特段の配慮をすべきだというように考えるわけでございますけれども、一体具体的に何かお考えになっているのか。国家公務員でございますから、気象庁職員だけに特別な恩典をということは不可能でありましょうけれども、先ほどから申し上げておりますようなきわめて特殊な勤務を持つ大多数の行政(一)現業職といったような皆さんに対する配慮の措置を、精神的にも物質的にもどのようにお考えになっておられるのか、ひとつお伺いをしたいと思うわけであります。
○坂本説明員 いま先生おっしゃいましたように、国家公務員のワク内で考えることでございますので、あまりさしたる措置もないわけでございますが、現業職というところに着目いたしまして、通常の俸給以外に何らかの調整額をプラス・アルファとしてのっける方法があり得ないかということで、現在そういう方向で一応大蔵省のほうにも予算要求中でございます。 それから、これはあるいは先生の質問とはずれるかもしれませんが、概して気象庁は実は老齢者が多うございまして、ここにもまた一つ気象庁の特色があるわけでありますけれども、その中にありましてなお役付の定数の増加をいろいろはかる方策もやっております。技術専門職とか事務主任とかいろんな制度を設けまして、できるだけ役付職員の増加をはかっております。これは大蔵省あるいは人事院の非常な御理解をいただきまして、年々かなり増加の一途をたどってきております。そういうふうなことで、一般的に人事面において何らかの措置を今後とも継続的に講じていきたいと思っております。 より基本的には、そういう特別な職場環境にございますので、特に気象庁といたしましては職員の健康管理には十分の留意を現在までもいたしておるつもりでありますし、今後ともそこに重点を置いていきたい、こう考えております。
○斉藤(正)委員 いろいろ御心配はされているようでありますけれども、いま次長から答弁がありましたように、一般行政職プラス何がしかのものを気象庁職員なるがゆえに与えるというような努力は、特に僻地もしくは準僻地というべき――大体国会議員が一ぺんも来たことがないという室戸岬測候所でございましたよ。あそこは下はたいへんな観光地で、国道も通っているし、直距離からいえば国道から二百メートル幾らぐらいしかない。ところがあの急峻な坂を上がってあそこをたずねるとなると、これは容易なことじゃない。それじゃおまえあそこで勤務してみるかと言われたときに、いやいやあそこではというしり込みは私は当然だと思うわけなんです。したがって、国家公務員である以上、どこの役職へつとめようと非常に重要な職責は持っておりますけれども、そのうち、私は今日気象観測の重要性といったようなものから考えましたときに、いま次長から答弁がありましたような形を一日も早く実現をして、気象庁の職員であるならば当然だということを人事院にも大蔵省にも認めさせる努力をひとつぜひ積み重ねていただきたいというように思うわけでございます。 もう一点、いまもたまたまお話がございましたけれども、四十一歳以上の職員が非常に多い。いわゆる気象庁の職員は硬直化していると言ってもいいと思うのです。したがって、平均給与は高いけれどもあと継ぎが思わしく出てこないということは当然だと思うわけであります。教えていただいたところによりますと、一般官庁は三十八・三歳なのに気象庁のほうは三十八・七歳だということで、わずかに〇・四歳しか違っておりません。しかし、六等級の九号に全省庁の平均が該当されているのに、気象庁の職員は六等級の十二号が年齢構成では平均だということを承ったわけでございまして、この点はやはり職員の待遇、勤務条件といったようなものと不可分の関係にあるというように思うわけでございます。したがって、これらにつきましてはいまお話がありましたような優遇措置――優遇措置といいますけれども、優遇じゃない、あたりまえなんです。あたりまえの措置をとることによってのみ改善できるというように私は考えておるわけでございます。災害対策特別委員会がこのような問題を取り上げてお尋ねをすることは、気象庁はほかに国会の委員会があるわけでございますから、あるいは当を得てないという節もあるかと思いますけれども、最近現実に見てきて痛切に感じておりますので申し上げるわけでございます。ぜひ善処方をお願いいたしたいと思うわけであります。 続いてもう一点だけ伺いたいと思うわけでありますけれども、気象庁関係の測候所で、いわゆる人事院が規則できめております僻地手当をもらっているところ、与えているところというようなものが数カ所ありますけれども、これらはだれが見たってたいへんなところでございます。沖永良部、名瀬、屋久、種子島、福江、厳原、西郷、八丈、新島、三宅、これはもうたいへんな僻地でございますから、これはあたりまえだと思うわけでありますけれども、たとえば私どもが拝見をいたしました室戸岬のごときも、なるほど周囲は観光地で国道はすぐ近くを通っておりますけれども、勤務はまさに僻地の勤務であります。こういうところに長年勤務する職員の皆さん方は、御自身の生活はもちろん、子弟の教育等々を考えましたときに、たいへんなハンディがついているというように思うわけでありまして、人事院規則による僻地指定を受けていないけれども、内容は当然僻地だというようなところに対して、特別な考え方があってしかるべきだというように思いますけれども、一体どのようにお考えになっておられますか、差しつかえのない範囲で御答弁をいただきたい。
○坂本説明員 先生御指摘になりましたように、人事院で認められている僻地には僻地手当というものが出るわけでありますが、それ以外になおそれに相当するような場所が気象庁の場合、確かに相当あるということも事実でございます。庁内的にはこれをいわば一種の準僻地とするようなかっこうで取り扱いまして、いろいろその他の官署とは違ったもくろみを行なっております。たとえば、そういうところにあまり長く職員を置きますのは全然適当でございませんので、役付職員につきましては三年を限度、役付でない職員につきましては二年を限度として、そこにそれだけつとめたらこの次はもう少し――もう少しといいますか、いいところへ今度は必ず移すというかっこうでの人事交流を促進いたしております。 それから先ほど申し上げました健康管理の関係では、嘱託医等を設けまして、できるだけ職員あるいは家族の健康管理にも意を配っております。宿舎などにつきましても、職員全般に宿舎が行き渡ってないところが相当ございますけれども、特にそういった僻地につきましては全員に宿舎が渡り得るよう、そういう宿舎対策をいろいろ講じてきてまいっております。厚生経費の配分につきましても、他の官署と比べて少し手厚くそういう方向に配算するというような方向で、いろいろ僻地対策を実施してきております。
○斉藤(正)委員 次長から現実的に打たれている方法あるいは将来の計画等を承って、ほぼ了解をいたしたものでありますけれども、災害があれば測候所なりあるいは気象台が大きくクローズアップをされて、その職員の目ざましい働き等について感謝をされ、報道関係にも宣伝をされるわけでありますけれども、常時営々としてたゆみなく努力をしているその姿は国民の前から忘れられがちであります。どうぞひとつ、重要な仕事でございますので、今後気象庁におかれましては特段の配慮をされ、職員の待遇改善、勤務条件の改善、さらに諸施設の飛躍的な改善充実等に努力をされますよう重ねて希望をいたしまして、私の質問を終わります。
○芳賀委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十五分散会 ────◇─────