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59回国会衆議院1968/09/06

災害対策特別委員会 第3号

発言数
486
登壇者
42
会派数
4
開催日
1968/09/06

会議録

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 これより会議を開きます。  災害対策に関する件について調査を進めます。  まず、昭和四十三年八月の集中豪雨による被害状況調査のため、先般当委員会より現地に派遣されました委員から報告を聴取することといたします。  便宜この席から私が報告いたします。  昭和四十三年八月の集中豪雨による被害状況調査のため、八月二十三日議長の承認を得て、二十四日から四日間、岐阜県及び愛知県に派遣されました派遣委員を代表して、調査の概要を御報告申し上げます。  派遣委員は、自由民主党の湊徹郎君、日本社会党の兒玉末男君及び私、芳賀貢、民主社会党の塚本三郎君及び公明党の小川新一郎君の五名であります。ほかに、地元選出議員多数の御参加を得て、愛知県においては、飛騨川バス転落事故の問題について事情を聴取し、岐阜県においては、集中豪雨による被害の実態をつぶさに調査してまいったのであります。  詳細については調査報告書として提出いたしましたので、本委員会議録の末尾に参照として掲載していただくこととし、簡略に御報告いたします。  八月十七日夜半から十八日未明にかけて、岐阜県の中濃地区に降った大雨は、郡上郡美並村で一時間に百十四ミリを記録し、総雨量は、加茂郡七宗村の三百八十一ミリをはじめ、各地で三百ミリをこえる激しさで、同地方にとって八十年来の豪雨であるといわれ、局地的ではありますが、伊勢湾台風時の被害を上回る災害が発生したのであります。  岐阜県の報告による被害は、死者十四名、重軽傷者二十六名、住家の全壊流失六十棟、半壊七十四棟、床上浸水八百七十七棟、床下浸水三千四百九十九棟、被害総額は、二十六日現在四十七億円にのぼっております。  加うるに、加茂郡白川町内の国道四十一号線において、愛知県の観光バス二台が土石流によって飛騨川に押し流され、乗客乗務員百七名中、百四名に及ぶ死者、行くえ不明者を出す大惨事が発生したのであります。  岐阜県においては、直ちに災害対策本部を設置して、一市二町二村に災害救助法を発動するとともに、警察、消防及び自衛隊の協力により、被災住民の救出、救援物資の輸送等の応急対策並びにバス転落による行くえ不明者の捜索、遺体の収容等に全力を注ぎ、各被災市町村においても地元消防団をはじめ、警察、自衛隊の協力を得て、道路、水路の啓開、仮橋をかける等の応急対策並びに遺体捜索に万全を期している状況であります。  なお、われわれ調査団の調査時点で、二十五日夕刻からかなりの大雨が降り続き、国道四十一号線が再び交通どめになったほか、せっかく応急復旧を施した道路、水路などに土砂が流入し、新たながけくずれが発生するなど、各地で被害が増加している状況でありました。  今次災害の特徴を一口で申し述べますと、まず、短時間に記録的な降雨があったため、七宗村の一カ村で百五十六カ所の新生崩壊地が発生したといわれるごとく、山間部において随所に山腹崩壊が起こり、これが土石流となって、沢という沢から一挙に流出し、これらの土石流は、住家を押し流し、道路、鉄道を寸断するとともに、河川、水路の堤防決壊、橋梁の流失、田畑の埋没、冠水など、局地的ではありますが、集中的にきわめて傷の深い災害をもたらしたことであります。  いま一つは、まことに不幸なことでありますが、この土石流によって、観光バス二台が乗客を乗せたまま飛騨川に転落し、百名をこえる死者、行くえ不明者を出したことであります。  バス転落事故の問題について一音申し述べますと、当時の飛騨川は、水位が異常に増高しており、しかも奔流となって流れ下っていたため、生存者はほとんどなく、遺体は伊勢湾から遠く三重県鳥羽市付近でも発見されるなど、その捜索は広範囲にわたり、困難をきわめたのでありまして、被災地の地元消防団員は、自分自身の災害を顧みず、寝食を忘れて捜索活動に従事し、自衛隊、警察の協力と相まって、すでに八十六の遺体を収容したとのことでありますが、残る十八の遺体の捜索について、岐阜県、愛知県及び三重県の協議により全力を傾注している状況であります。  国道四十一号線の事故現場におもむき、生花を供えて哀悼の意を表してまいったのでありますが、河床に転落している二台のバスは原形をとどめぬほどにむざんにこわれており、沿道には多くの花と線香が供えられ、縫いぐるみのおもちゃ、あるいは小さなケルンが築かれている状況を見て、遺族の方々の心情を思うとき、まことに胸迫るものがあったのであります。調査団としては、一日も早く残る遺体の発見されんことを祈るとともに、再びこのような惨事を繰り返すことのないよう、関係方面において事故の実態を十分に分析し、適切な措置をとると同時に、なくなられた方々に対し、可能な限り早急に手厚い措置がとられるよう強く要望する次第であります。  次に、今回の調査に際し、被災市町村長をはじめ被災者の方々から要望のあったおもな点を申し述べます。  まず第一に、今次災害を激甚災害として指定されたいということであります。  今次災害の被災市町村は、ほとんどがいわゆる山村であり、近時ますます過疎傾向にあるため、この災害により一そうこの傾向に拍車がかけられることが憂慮されていたのでありますが、市町村が事業主体となるものに被害が多い実情から、これが早期復旧には、何としても国の強力な財政援助によらなければ立ち直りが困難であります。もし激甚法の適用がなければ、何らかの特別な措置によってこれと同等な効果あらしめるよう強い要望があったのであります。  第二に、被災地域を砂防指定地に編入し、緊急砂防を採択されたいという要望があります。  過去において、伊勢湾台風その他の災害により、砂防指定地として砂防堰堤などの施設が設けられていたところには、今回ほとんど災害がなかったといわれます。武儀郡上之保郡のように、永久橋に、上流の八幡町小那比地区の山腹崩壊による立木等がつかえてダムが形成され、せきとめられた水により住家、農地等に大きな被害を受けた上、ついには護岸が決壊し、永久橋も流失するという災害の実態に照らし、上流を治めなければ災害は防ぎ得ないという立場で、砂防堰堤を設けるなど、再災害の防止が強く要望されたのであります。  第三に、災害の復旧にあたっては、いわゆる改良復旧を取り上げ、恒久的施設としての整備が望まれるとともに、早期査定の実施について要望がありました。  今回の被害の顕著なものの一つに橋梁の流失があげられ、県全体で百七十八カ所に及んでいるのでありますが、木橋はほとんど流失している状況であるため、これらについてはできるだけ永久橋にかけかえるとともに、今次災害の経験に徴し、橋げたをなるべく少なくすること、橋をできるだけ高くかけること、及び河川の幅員より橋が短いなどということのないよう、技術面の改良についても要望がありました。また、加茂郡川辺町に見られるように、山腹崩壊による土砂が高山線、国道四十一号線等の暗渠につかえて、住家に大量の土砂が流入するなど、被害が激甚であったことから、これらの暗渠が小さ過ぎるのではないかとの声も聞かれ、この面の改良についても要望がありました。  さらに、災害復旧にあたっては、早期査定の実施あるいは査定前着工について強い要望があったのであります。  第四は、緊急治山及び林道の早期復旧についてであります。  美濃加茂市、白川町、七宗村あるいは八幡町など、山間部の各町村において、奥地の町村道、林道は全滅に近い被害を受けているといわれ、山に依存して生活のかてを得ている多くの住民の不安焦燥は真に切実なものがあり、また、美濃加茂市三和地区におけるがごとく、三方の谷から一挙に土砂が流出して、谷合いの部落に死者七名をはじめとする大きな被害をもたらした状況にかんがみて、緊急治山及び林道の早期復旧については、特段の配慮が望まれていたのであります。  第五は、農地、農業用施設の災害復旧についてでありますが、特に農地については、通常の災害復旧では農民の負担は困難であり、何らかの措置がなされない限り放棄せざるを得ないとの声も聞かれ、特別の配慮が強く、要望されるところであります。  第六に、関市における津保川の改修促進と、関連合刃物共同工場の被災に対する中小企業高度化資金の償還期限の延期措置並びに災害復旧資金の融資について要望がありました。津保川は、長良川の支川として千トン以上の流量を持つ未改修河川であり、以前から全面的改修が望まれていたのでありますが、今年度初めて稲河地区の狭隘部の改修に着手しようとしていたやさきに、今次災害にあったとのことであります。津保川のはんらんにより、同地方にとっては画期的な意義を持つといわれる、昨年発足したばかりの、零細な十七の刃物工場が共同で設立した工場団地が、二メートルに及ぶ浸水と落雷による火災の被害により二億円余の損害を受けたのでありますが、同工場の今後の立ち直り方いかんが、同地方の産業に物心両面にわたって多大の影響を及ぼすといわれるだけに、大きな関心が払われているところであり、津保川の早期改修とともに、中小企業高度化資金の償還延期など、特段の配慮が望まれております。  以上、被災地の要望事項についておもなるものを申し述べたのでありますが、われわれ調査団としても、今次の調査を通じで、全く同様の見解に立つものでありますから、関係政府当局において特段の配慮を強く要望いたしておきたいと思います。  最後に調査団として特に政府の善処を要望しておきたいと思う二、三の点について申し述べます。  その第一は、過般のえびの・吉松地区地震対策においても問題となり、本委員会の調査を通じての懸案事項ともいうべき、局地的激甚災害に対する制度的財政援助措置についてであります。  現行激甚災害法は、国民経済的視野に立ち、主として都道府県を対象として広い地域に発生した激甚災害に対して適用されることになっており、同法は、今次の集中豪雨による災害のごとく局地的なものについては、被災市町村の被害の実態がその財政規模を大きく上回るものであっても適用がきわめて困難であります。したがって、たまたま広範囲に災害が発生した場合と、局地的激甚災害の場合において、個々の市町村においては、後者がはるかに激甚なる被害をこうむったとしても同法の適用がないという矛盾が生ずることは関係者のひとしく認めるところであります。この矛盾を解決するために、本委員会において今後とも十分に調査を進めてまいる必要が痛感されますとともに、政府においても、これが抜本的解決をはかるため、現行制度の改善について早急に検討を行なうよう強く要望いたしておく次第であります。  第二に、個人災害に対する援護措置の制度化についてであります。  いつの災害においても、人命の損傷をはじめ、住家、家財の全半壊、流失等、あるいは農地、農業用施設、農作物の被害など、個人の生命、財産に大きな損害が発生するのでありますが、これらの個人災害に対する国の救済措置はきわめて不十分であります。  政府においては、現行災害融資制度の拡充強化について特段の配慮を行なうとともに、個人災害に対する援護措置の制度化について十分に検討を加えるよう強く要望いたしておきたいと思います。  第三に、今回の調査に際し、われわれ調査団として強い感銘を受けたことは、前にも申し述べましたとおり、各被災市町村の消防団の方々の文字どおり寝食を忘れた活躍についてであります。自衛隊及び警察の活躍もきわめて目ざましいものがあり、何よりも地元住民の民生の安定に資する影響力は非常に大きいことが認められたのでありますが、特に、消防団の方々は、自己の災害を顧みるいとまもなく、バス事故による遭難者の捜索活動等に全力を重ねられたことに対し、調査団として深甚なる敬意を表しますとともに、政府においては、これらの方々に対し、その褒賞等に関し特段の配意をもって善処されんことを要望する次第であります。  終わりに、今次調査に御協力を賜わった県当局をはじめ関係者の方々に深く謝意を表し、御報告といたします。(拍手)

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 これにて派遣委員の報告は終わりました。  派遣委員各位にはまことに御苦労さまでございました。     ─────────────

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 なお、内容の詳細についての調査報告書が提出されておりますので、これを会議録の末尾に参照として掲載いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。      ────◇─────

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 本日は、台風第七号及び第十号並びに集中豪雨による災害対策について調査を進めます。  この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。  本問題調査のため、本日、参考人として、電源開発株式会社理事石井由太郎君及び同桑原進君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 それでは、まず、政府当局から、被害状況及び対策の概要等について説明を聴取いたします。弘津総理府総務副長官。

弘津恭輔総理府総務副長官

○弘津説明員 それでは、まず最初に、台風第七号による被害状況と、それに対する政府の対策について御説明をいたします。  台風第七号は、八月十七日に日本海を北上するにつれまして熱帯性低気圧になりましたが、その南西方面に伸びていた寒冷前線を刺激したため、岐阜県地方を中心に、高知県、京都府及び長野県地方にかなりの大雨を降らしたのであります。このため、岐阜県を中心に、河川のはんらんや、山・がけくずれ等が発生いたしまして、バス事故をはじめとする人命の損傷、家屋の倒壊、流失、道路、鉄道の損壊等の被害の発生を見たのであります。  その被害のうち、一般被害は、死者、行くえ不明百二十九名、このうちバス事故によるもの百四名でございます。家屋の全壊、流失は五十七棟、床上浸水が二千五棟でございます。それから罹災世帯数が五千百三十七世帯等となっております。  また、施設関係等の被害といたしましては、県の報告によりますと、公共土木施設等が約二十六億円、農地等が約九億円、農作物等約六億円、その他農林関係施設等約十三億円、商工業関係約五億円、その他四千万円で、合計約五十九億四千万円となっております。  政府といたしましては、人命救助、行くえ不明者の捜索等を行なうとともに、災害救助法を岐阜県の五市町村に適用いたしまして、応急措置を実施したのであります。  また、バス事故につきましては、事故の特異性にかんがみまして、各省庁の連絡会議を開きまして、遺体の捜索等各般の対策について協議をいたしますとともに、これらの災害の大きさにかんがみまして、政府としては、現地の被害状況の把握と被災者の激励のために、副長官である私を団長といたします政府調査団を八月二十三日岐阜県に派遣したのであります。  この調査団の報告によりますと、この災害は、降雨が非常に強く大きかったことが急峻な地形と相まって洪水位が高くなり、したがって橋梁の被災、道路、河川の決壊、埋没、水田の流出などが多く見られましたことが、今度の災害の特徴でございます。  また、バス事故につきましては、天災的な色彩が強いだけに、今後の対策としては、気象通報の末端への伝達、異常気象時における土砂崩落予想個所の通行どめの措置等の必要が指摘されております。  このような報告に基づきまして、関係各省庁では、鋭意対策を目下検討中でございます。  以上で、台風第七号による災害の御報告を終わりましたが、次に、八月二十日及び二十一日の、東北地方及び北海道南部の大雨による災害について御説明いたします。  この大雨は、大陸に発生いたしました低気圧がゆっくり東進して、八月二十一日に秋田沖から津軽海峡付近を通過した際に降らせたものでございます。  この大雨による一般被害は、死者四名、家屋の全壊、流失四十三棟、床上浸水二千五百八十一棟、罹災世帯数二千七百六十四世帯等となっております。  また、施設関係等の被害は、県の報告によりますと、公共土木施設等約四十四億円、農地等約六億円、農作物等約十四億円、その他農林関係施設約十一億円、商工業関係約三億円で、合計約七十八億円となっております。  政府といたしましては、災害救助法を青森県七市町村、北海道一町に適用する等、応急措置を講ずるとともに、各省庁においてもそれぞれ所定の対策を現在進めているところであります。  最後に、台風第十号による災害の状況を御説明いたします。  この台風第十号は、八月二十九日午前二時鹿児島県の開聞崎に上陸いたしまして、四国、岡山、若狭湾経ケ岬を経て、二十九日午後十一時に温帯性の低気圧となりまして、仙台付近を経て三陸沖へ抜けたのでありますが、この台風に伴って、二十五日ごろから日本付近に停滞していた秋雨前線の活動が活発化いたしまして、各地で大雨を降らせ、このため各地にかなりの災害が発生いたしました。  この災害による一般被害は、死者、行くえ不明二十七名、家屋の全壊、流失六十四棟、床上浸水千七百二十棟、罹災世帯数が千八百六十九世帯等となっております。  また、施設関係等の被害は、県の報告によりますと、公共土木施設約百八十四億円、農地等約二十六億円、その他農林関係施設約四十二億円、農作物等約六十八億円、中小企業関係約四億円、その他約五千万円で、合計約三百二十五億円となっております。  政府といたしましては、災害救助法を愛知県一村、静岡県一町、長野県一村に適用する等により応急措置を講ずるとともに、各省庁において所定の措置を推進し、各般の災害対策について万全の措置を講ずるよう努力しているところであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 これにて説明は終わりました。     ─────────────

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。渡辺栄一君。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 ただいま、現地視察をされました特別委員会の調査団の御報告がございました。きわめて適切な報告がされておりますので、これで十分言い尽くされておるとは思いますが、さらにつけ加えまして御質問をお願いしたいと思います。  質問に入ります前に、なお十三遺体が発見をされておりませんが、現地の死亡者並びにバス事故によります犠牲者合わせまして、死亡、行くえ不明者百十八名を出しましたのでありまして、そのなくなられました皆さま方並びに被災者の方々に対しまして、つつしんでお見舞いを申し上げたいと思います。  今回の災害は、八月十七日から十八日にかけまして、時間雨量百十四ミリ、最高三百八十二ミリを記録いたしました、きわめて局地的な、しかも集中豪雨でございまして、その被害はきわめて甚大でございます。たとえば、関係市町村の中におきまして、美濃加茂市におきましては、昭和四十二年度の市町村の決算によりますところの歳入合計額六億一千八百万に対しまして十億六千八百万になりまして、さらにこれが増加の見込みであります。また加茂郡川辺町におきましては、基準財政収入額、四十三年度四千百万円でございますが、被害はすでに四億五千五百万円を上回っておりまして、これもさらに増加の傾向にございます。白川町におきましては、五千三百万を基準財政収入額としておりますが、被害額は八億をこえようといたしておるわけであります。全部の町村につきましては一々申し上げませんけれども、かような状態でございまして、局地ではございますけれども非常に甚大な被害をもたらしまして、その被害者はもちろんでありますが、関係自治体におきましては全くぼう然自失、なすところを知らない現況でございます。  こういうような状況にかんがみまして、すでに政府におかれましてはそれぞれ現地調査を進め、また具体的な施策を行なっていただいてまいったのでありますが、さらに本委員会の理事会の要請等によりまして、さっそく政府の調査団あるいはまた委員会の特別調査団等を御派遣をいただきまして、適切なる措置をお進めいただいておりますことは、私どもといたしまして心から敬意を表しておる次第でございます。  しかしながら、今回の災害がきわめて激甚でありますにかかわらず、局地に限られておるという条件のもとにおきまして、今後の災害対策につきましてはいろいろな面から非常な憂慮をされておるのであります。すでに岐阜県におきましては、これが激甚災として取り扱われるものという予想のもとに、これを激甚災としての扱い方をいたしまして、少なくとも市町村においては一割負担、すなわち九割補助の実態をもってこの災害に取り組もうとしておられるのでございます。そういう意味におきましては、私どもはかねて局地激甚の災害に関しまして、立法その他の措置につきまして強く要請をいたしてきておるところでございますが、今回の災害に対します政府の所見を承りたいと思うのであります。  特に今回はたまたま世界的な事故といわれます百四名の犠牲者を出しましたバス事故が加茂郡白川町におきまして起きましたために、関係の消防団員をはじめといたしまして、職員等はみずからの災害を顧みずして、これが救済あるいは遺体収集に励んでまいったのでありますが、もちろん悲惨なバス災害の対策につきましては万全をお願いせねばならぬと思いますけれども。ややもすればその陰に隠れまして、現地災害に対する認識があるいは十分でないのではなかろうかというような心配が現地にあるのでありまして、この機会に関係の皆さま方の御所見をまずもって承りたいと思う次第であります。

弘津恭輔総理府総務副長官

○弘津説明員 総務長官ももう少ししてお見えになりますから、また総務長官からも答弁があると思いますが、私から一応申し上げますと、いまの御質問は局地激甚災害に対する激甚法の基準の改定の問題に関連すると思いますが、私はえびの地震のときにもさっそく現地へ調査団として参りました。今回も現地へ行ってまいりまして、同じような局地の激甚災害を目のあたり見まして、この激甚法の指定について何とか努力したいという気持ちを持って帰りましたけれども、現在の基準では非常に困難であるということで――政府といたしましても、えびの地震のときから前向きでこの基準の改定について検討しようという空気がございまして、そのときも各省関係官が集まりましていろいろ検討いたしましたが、特に今回の災害もまたそういう問題か強く要請されますので、現に数回私のほうで会議を開きまして、いろいろ問題点を検討している状況でございます。できるだけ前向きでやりたいという政府の大方針に従ってやってはおりますけれども、いろいろ技術的な困難な問題が伏在しておりまして、まだ結論を得るまでに至っておりません。  それから、これに準ずる措置という問題もあわせて検討中でございます。準ずる措置といっても、やはりいろいろな問題がありますので、まだこれも十分満足のいくような答弁ができかねますけれども、少なくとも特別交付税の問題とか、あるいは起債の問題であるとか、そういう問題も含めて、政府全体、前向きでいま検討中でございます。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 私は、前向きでこれを検討するという御意見を承りまして非常に力強く考えておりますが、さらに総務長官の御出席をいただきまして、あらためて所信を承りたいと思います。  ただ問題は、これに準ずる措置というようなことにつきましては、すでにえびの地震等におきまして例を見ておるのでありますが、実際は法的な根拠等によりまして、十全なる措置をとることは非常な障害があったことはひとしく認められておるところであります。したがって私どもは、その轍を踏むことのないように特にお願いを申し上げたいと思うのであります。もちろん、特別交付税あるいは起債等々によりますところの措置につきましては、後ほど具体的にまた質問をお願いいたしたいと考えております。  この機会に私はあらためて皆さま方とともに検討をいたしたいと思いますことは、現在の激甚法は、これは政令によりまして基準がきめられておるのでありますから、この際、中央防災会議の意見を聞かれまして、政府がその指定基準を改正されるならばすみやかに激甚指定が実現するものというふうに考えられるのでありまして、この点につきます政府の誠意ある御処置を私は期待するものでありますが、御所見を承りたいと思います。

弘津恭輔総理府総務副長官

○弘津説明員 おっしゃるように、これは政令で基準を規定しておりまして、防災会議の決定によって改定できることになっておりますが、中央防災会議は御承知のように閣僚で構成されておるわけでございます。ただ、それに持っていく原案をつくる過程において、事務当局で、いろいろ技術的に問題がございますので、その検討をしておりますが、できるだけ促進さしていきたいと思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 問題は、すでに災害が起きておるのでありまして、じんぜん日を過ごすことは許されないのでありますが、私はこの機会に少し私見を申し上げてみたいと思います。  おそらく、その激甚法の指定基準を改正するという問題につきましては、その根拠法規でございますところの特別財政援助等に関する法律の中におきまして、国民経済に著しい影響を与える、こういうところに一つの難点があるのではないかと私は思うのであります。しかしこの法律が制定されました昭和三十七年九月は、国民総生産は二十一兆でございます。すでに昭和四十三年度におきましては四十七兆をこえる国民総生産が期待をされておるのでありまして、私はすでに、この客観情勢から考えましても、現在の激甚法の精神というものはあらためて考えてみる必要があるのではないかと思います。現在、経済が安定をいたしてまいりまして、また生産もそれぞれの成果をあげておりますが、今回の八・一七岐阜県の集中豪雨は百十五年目に参りました集中豪雨であるといわれております。生存しておりまする人たちにはおそらく記憶のない激しい集中豪雨であったようであります。私は、むしろ現在のような経済情勢のもとにおきましては、起きてまいりましたいわゆる局地激甚に対しましても積極的な改良復旧を行ないまして、再び災害が起きないという体制をつくり上げることがむしろ客観的に必要ではないか。そういう意味においては、この国民経済に著しい影響を与えるということは、なお日本経済がきわめて脆弱でありまして、あらゆる面に欠陥を露呈いたしておりましたときの考え方であった。私はもう少し積極的な考え方を持ってこの問題に取り組んでいただいてもいいのではないか、かように考えておるものであります。  さらに、今回のバス事故の犠牲者等に対しまして、現地の消防団、また関係の職員は、法律によって自分たちがこれに当たらねばならぬという判定をしたのでは決してないのであります。みずからの被害を放てきいたしまして、積極的に連日にわたりまして現在もなおその遺体捜査を行なっております。そういう精神に立って現地は努力を続けておるのでございますが、そういう精神からまいりましても、現在の法律のもとにおいてこの基準を改正することによって救済ができる道が残されておるのに、これに積極的に取り組まないということになれば、私は非常な不信を招き、政府不信を来たすのではないかと思うのでありまして、ぜひともひとつ、当局におきまして積極的に、すみやかに激甚指定を行なうような基盤をおつくり願いまして、この災害に対しましてもぜひともひとつ適用を願わねばならぬと思っております。  さらに、激甚災害の問題につきましては、かねて特別委員会におきましてもいろいろと検討をいたしてまいりましたけれども。遺憾ながらその結論を得るに至っておりません。いろいろな問題がございますことは事実でありまするけれども、消費者の保護を行なうような基本法まで生まれてまいりました現段階におきまして、いかに天災といえども、重大な損害を受けました個人の救済については、もう少なくとも現段階においては国におきましても適正なる措置をとるべきではないか、かように考えるのであります。末端の市町村におきましては、理由のいかんにかかわらず、あるいは死亡者、全壊、流失、半壊、あるいは床上浸水等の家屋に対しましては、それぞれ適正なるお見舞いその他の方法によりまして処理をいたしておるのであります。これらの問題を現在のまま放置するということは、災害に対しましてまさに政府不在の姿を示すことになるのであります。私は、むしろ積極的にこういう問題に取り組んで万全を期することが、当面政治の信頼を維持する重大な問題ではないかと思うのでありまして、いろいろな問題のあることは承知いたしておりますが、ぜひとも積極的に取り組んでいただきたい。この点をお願いをいたしますと同時に、お考え方につきましても一応承っておきたいと思います。

弘津恭輔総理府総務副長官

○弘津説明員 個人災害以外の問題の御所見は、御趣旨をよく上司にも伝え、なおわれわれ事務当局でも各省と連絡をして、できるだけ御趣旨に沿うように努力したいと思っております。  個人災害の問題につきましては、御承知のように、現行の法体系においては公共土木その他の問題に重点がございまして、個人の災害を受けたその損失の補償というふうな問題はあまり講ぜられていないということでございますが、しかし、現行法制の上でも各種のいろんな手厚い措置というものがあるわけでございます。たとえば、災害救助法による応急措置に必要な救助を行なうこともそうでございますし、低所得者に対する生活再建のための世帯を更生していく資金、及び母子福祉資金の貸し付け、あるいは生活困窮に対する生活保護、あるいは住宅金融公庫による罹災復興住宅金融あるいは被災者公営住宅の建設、租税の減免等の措置もいろいろ講じております。政府といたしましては、これらの措置はもちろん実情に応じて今後もできるだけ適切に運用したいと思いますが、なお激甚法のあの法律の中に個人災害の補償の問題をどのように織り込むかということは、非常に根本的な法体系の問題にも関連いたしますので、今後の課題として検討することになると思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 あらゆる面につきまして御尽力をいただいております。特に今回は改良復旧等につきましても積極的に取り組んでいただいておる姿はおおむね了承しておりまして、私どもも了解をしておりますけれども、ただいま申しましたような今回の災害の実情にかんがみまして、今回は格別の御配慮を賜わる客観的な要素を含んでおると思うのでありまして、特にお願いをしておきたいと思います。  なお、現在、結論が出ておるかどうか存じませんけれども、たとえばバス転落によりますところの死亡者に対して何らかの措置がとられました場合に、今回のあるいは土砂崩壊等によりまして犠牲となりました現地の死亡者――十四名以上ありますけれども、そういうものに対しましては何らの救済措置がとられない、こういう結果を生んでくるわけであります。私どもは、バス転落による犠牲者に対しましてはできる限りあたたかい御措置をお願いしたい。もちろんわれわれもそれを要望いたすものでありますが、一面において、いま申しましたような災害者に対しましては何らの措置が講ぜられないという現状については、私は大いに検討を必要とすると思うのでありまして、特にお願いを申し上げたいと思います。  なお、後ほどあらためて、質問を保留いたしまして、具体的に問題を取り上げてまいりたいと思いますが、全体の問題としまして、先ほど申しました改良復旧の問題、さらに今回の大きな意味の一つは、比較的経済力の豊かでない農山村地域に被害が起きたのであります。したがって、あるいは農業施設、農地の復旧等につきまして、その災害対策を進める上におきまする現制度におきましては、相当な関係者の受益負担を必要とするのではないかと思うのであります。すでに、今回の復旧にあたりまして、被災者の受益負担の承諾書の判をとることすらできないために、これらの肩がわりをいたしまして、関係市町村がすみやかに災害復旧に進んでおるという現地の事情を考えました場合、ますます過疎におちいってまいります農山村の現状にかんがみまして、今回の災害対策につきましては特にお考えを願わねばならぬと私は思うものであります。  なお、今回は、普通にいわれておりますところの、災害の中で関係市町村の負担をいたしますいわゆる単独負担の分が、従来の災害に比べましておおむね三倍に近い被害に至っておるのであります。これは結果におきまして、県はもちろんでありますが、関係市町村の負担を非常に増大をすることになると思うのでありまして、こういう点につきましても従来の考え方を改めて、私は思い切った措置をお願いせねばならぬと思っております。先ほど申しましたように、すでに岐阜県におきましては激甚災並みの扱いをいたしまして、少なくともそれらの差額につきましては県においてこれを負担するという方向を明示しておるわけでございます。私どもはすでにお願いをしておりますが、県並びに市町村長が臨機な処置をとって、応急復旧並びに災害対策の万全を期することができるような体制を整えると同時に、それらの財政措置につきましては格別の御配慮を賜わりまして、あるいは特別交付税その他におきまして御措置を願わねばならぬと考えておる次第でございます。  なお、今回の災害につきましては、一つのうれしい事実を私は発見いたしておるのであります。先ほどの調査団の報告にもございましたように、現地の消防団はもちろんみずからを捨ててこれらの救済に努力をいただいたのでありますが、自衛隊あるいは現地の警察官も涙ぐましい努力をいただいてまいりました。その中におきましては、みずから被災者でありながら、これを顧みず努力をする美しい姿に、私は心をいたく打たれたものでございますが、さらに加茂郡白川町黒川地区におきましては、関係自治会長がこれらの応急復旧の仮設橋をつくるために橋から転落をいたしまして、とうとい一命を失っておるのであります。私は、末端の住民がみずからの生命を危険にさらしながら、この災害復旧に精進をしておる姿を考えますときに、われわれ災害に関係をいたします者としては、思いを新たにして今後の災害対策に取り組まねばならぬということを考えるのでございます。この機会に、直接これらの全体の問題を御処理を願っております総理府御当局から御見解を承っておきたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 ただいまの質問点は各省にわたりますので、順序は、総理府、建設省、農林省、自治省、消防庁という順序でお願いいたします。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 具体的な問題につきましては後ほどまたあらためて御質問をいたしますので、総理府のほうから総括的な御見解をお述べいただけばけっこうでございます。

弘津恭輔総理府総務副長官

○弘津説明員 ただいまの御意見は、われわれいろいろ考えさせられる点がございます。これから各省、関係のそれぞれの責任者としばしば会合して対策を講じてまいりますが、その際に各省よく連絡して、あるいは意思の疎通をはかりまして、できるだけ御趣旨に沿いたいと考えております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 それでは、私は具体的な問題につきましては、それぞれ関係大臣のおいでをいただきました機会にあらためて質問することを留保いたしまして、これで私の質問は一応打ち切らしていただきます。ありがとうございました。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 加藤清二君。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 私はこの際、飛騨川のバス転落事故の一点にしぼって政府の見解をただしたいと思います。  いま、こうやって審議をしております最中にも、事故のありました場所におきましては、地元の消防団をはじめ、自衛隊あるいは関係地方の諸団体が遺体の捜索に当たっておられます。また、バスが転落いたしましたその場所には、あれ以来お線香と花が絶えたことがございません。過去の歴史上にもあるいは世界にも類例のないような大事故、いまだに十有余名の遺体はあがっていない。そこで残された遺族その他では、とほうにくれるどころか、精神錯乱状態にまできている家庭もあるという状況でございます。  私はこの際、最初に申し上げておきたいことは、この事故発生以来、地元の方をはじめとして、自衛隊、警察、その他関係諸団体が、この捜索のためにたいへんな御尽力をいただいておりますことは感謝にたえないところでございます。同時に、家庭の中に空洞をつくりました遺族も、その捜索の御協力のほどをまのあたり見て、せめてもの慰めにしていらっしゃるのが現状のようでございます。なお、災害対策特別委員会の御一行がわざわざ現地を調査していただきました、これもまた感謝の的に相なっておるわけでございます。ところがこの問題を審議するにあたりまして、運輸大臣はいま見えておるようでございますが、その他の大臣は一体どうなさったのですか。この前古未曾有の大事故――答弁ではいつでも、かようなことは以後起こらないように努力します、再びそういうことのないような努力しますとしょっちゅう言われておるのですが、この事故は未処理なんです。それを本委員会が取り上げて審査をするというにあたって、責任の関係閣僚がいないということはどういうことなんですか。これを政府は一体どう考えているか。特に関係閣僚は佐藤系が多いようでございます。陰に声あって言う、佐藤系なっておらぬ。これは事実なんです。事実だからしようがない。これはどういうことなんです。それについてまず責任ある答弁を――総務長官来てないですね。官房長官も来てないですね。だれか答弁しなさい。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 ただいまの加藤委員の発言でありますが、委員長から申し上げます。田中総理府総務長官は十二時から出席いたします。農林大臣並びに建設大臣については、午後一時半からの再開後出席の予定であります。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 それじゃ私はだれに質問していいかわからない。そのつど同じ質問を繰り返さなければならぬことになって本委員会はロスが大きくなる。至急関係各大臣、どういう原因かは知りませんけれども、本委員会に出席して誠意ある答弁ができるように、それぞれの各省手配してもらいたい。  私は次に質問を続けます。  まず、警察庁来ていらっしゃいますか――。私は、今回の警察の行動については感謝のほかはございません。先ほども、何を質問なさいますかと言われまして、私は感謝します、と申し上げたのですが、しかしこの事故については、刑事上の責任ありやいなや、この点、岐阜県警、愛知県警等々からもいずれ報告があったことと存じます。これは、今日の段階では警察庁はどうなっておりますか。

田村宣明警察庁刑事局捜査第一課長

○田村説明員 ただいま御質問の点でございますが、岐阜県警察におきましては、本件事故発生以来、この事故につきまして刑事責任があるかどうかということにつきまして鋭意慎重な捜査を現在続けておりますが、いまだ結論には到達いたしておりません。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 これは、その処置いかんによっては問題をかもし出すことでございます。同時にまた、これは社会的影響、これは非常に大きい問題でございます。したがって慎重に対処されたいのでございまするが、この刑事上の過失という問題ですね、これは今日の段階では答弁はできませんですか。

田村宣明警察庁刑事局捜査第一課長

○田村説明員 本件の捜査につきましては、いろいろと複雑な事実関係もございますし、関係者も多数おりまして、現在岐阜県警におきましては約百名前後にのぼる捜査陣営をもって捜査をいたしておりますが、私どものほうに参っております昨日までの報告では、まだ結論には到達していない、そういうことでございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 まあいずれにしても及ぼす影響の大きいことをよく御検討いただきまして、慎重にお取り計らいが願いたいと存じます。  私は、その被害者と申しましょうか、死亡者の方々が住んでいらしたところ、それは私の生まれ故郷でございます。したがいまして、つぶさにその状況を調べてまいりました。そうして飛騨川バス転落事故状況というパンフットにまとめてみたのです。私のいままで聞いたところ、並びに愛知県議会、名古屋市議会が、これは与野党まじっての話ですが、これについて調査を進めました。しかしどう見ても刑事上の責任は、これは問うことができないではないか、むしろ別な責任のほうが大きいではないか、こういう今日的な結論でございます。  いずれ委員長にもお願いしたいのですが、これを一々こまかく質問していきますと時間を私一人で取ってしまいますので、せっかくまとめてまいりましたのであとでこれを記録にだけ残していただきたい、かように委員長にお願い申し上げる次第でございます。  次の要点。この問題は国道上で起こっておるわけでございます。岡道上の災害による事故でございます。これについて運輸大臣は一体どうお考えでございましょうか。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 ちょっといま稻葉君と話しておりまして、質問の要領を得なかったのですが、恐縮ですがもう一度……。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 本件は国道上で起きた事故でございます。百有余名の死亡者を出したバス転落。国道上でございます。国道上で、しかもその原因が集中豪雨でございます。高い山の上から水と岩石が一緒に押し流されてきた、そこで起きた事故でございます。こういう事故に対して、運輸大臣としてはどうお考えでございますかということです。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 責任論という点から考えますといろんな点を考えなきゃならぬと思いますが、たとえば道路の管理上の責任、あるいは気象警報の伝達、通報、あるいは自動車運転手あるいは管理者の自動車をその場に駐車したことの適否、そういういろんな問題が考えられると思います。それらの中で運輸省に関係すると考えられることは、気象上の問題、それから自動車運行上の問題、そういう点が考えられると思います。それで、もし国家に責任がある場合には国家賠償の責任がありますし、自動車運行上の責任があるとすれば自動車損害賠償責任保険の問題が出てくるだろうと思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 この際、同じ委員の中で二、三名の方が運輸大臣に質問があるそうで、運輸大臣も時間の関係で早く退席なさりたいということでございまするので、その間だけ質問を他の希望者にどうぞ。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 関連質問を許します。斉藤正男君。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 大臣直接御存じでないかもしれませんので、また国鉄関係者に後ほど聞きますけれども、御承知の国鉄飯田線の被害状況ということについて、寸断をされて今日なお不通であります。復旧のめど等については大臣どのように聞いておられるのか。  特に私が伺いたい点は、あの国鉄飯田線は佐久間ダム並びに秋葉ダムの設置に伴い大幅なつけかえを行なった路線であります。鉄橋とトンネルの多いことについては天下でも有数な路線であります。今回二、三の鉄橋が流失をいたしておるのでありますけれども、この国鉄飯田線の鉄橋の流失とダムとの関係について、国鉄当局なりあるいは運輸省がお考えになったことがあるかどうか。その二点についておわかりになっている点だけ答弁をいただきたい。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 飯田線につきましては、事故の直後にその被害状況の報告を受けまして、非常に被害が激甚なのに実は驚いた次第です。さっそく復旧を命じまして、できるだけ早期に被害個所を復旧するように命じてあります。その後の鉄橋その他の進行状況についてはいまのところまだよく存じておりません。それからダムと鉄橋との関係についてもよく存じておりません。関係当局からいろいろ聞いて御報告申し上げたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 湊徹郎君。

湊徹郎自由民主党

○湊委員 一、二点お尋ねしたいと思うのであります。  集中豪雨が発生して、この四、五年、各地で毎年のごとくいろんな災害をもたらしておるのでありますが、気象観測並びに情報伝達という点から見て、大体被害の範囲が常に十キロないし二十キロで、ここと思えばまたあちらというぐあいに、なかなか台風のような形で気象観測をすることはむずかしかろうというふうには思うのでありますが、それに対応する措置として気象庁はどういうことを考えているか、こういうことをお聞きしたいわけであります。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 気象庁長官に答えさせます。

柴田淑次気象庁長官

○柴田説明員 集中豪雨の観測体制というようなお話でございますが、先生もおっしゃいましたように、集中豪雨というのは非常に狭い範囲でございまして、その狭い範囲の集中豪雨の実況をとらえるためには、やはり十キロとか三十キロとかというものの中に一点の観測所を設ける必要があるわけでございます。たとえば岐阜県の例を申しますと、雨を観測しましてそれを中央気象台に通報する観測点の数が約四十九ぐらいございます。岐阜県があの四十九で十分だとは気象庁は考えておりません。そういった観測網の密度の点につきましては今後とも努力していきたいと思いますし、またその現在あります観測測器の近代化と申しますか、改善についても目下努力している最中でございまして、要するにこういった雨量観測点につきましては、今後あらゆる方面からできるだけ努力していくつもりでおります。

湊徹郎自由民主党

○湊委員 今回の岐阜の場合に例をとると、大雨あるいは洪水注意報が一ぺん出て、また解除になって、それから再度またそれが出たということで、なかなか実際の処置というのはむずかしいのはわかるのでありますが、いまのようにかりにその狭い範囲で観測所あるいは自動観測所とか、いろいろ各地に設置をした場合に、大体その予報可能な時間的な限度というのは、今度の岐阜のような場合は何時間前くらいですか。

柴田淑次気象庁長官

○柴田説明員 たいへんむずかしい問題でございますけれども、集中豪雨の雨が降ります前に、できるだけ早くその降る場所その他について警報なり注意報を出すということは一番望ましいことでございますが、現在の技術の段階ではそういうことはできませんので、実際の場合はある程度雨が降ったという情報が入りまして確認しましてから出すというのがこの技術の限界でございます。そういたしますと、やはり雨が降ってから二十分とか三十分とか、あるいは場合によれば一時間くらいあとになるかもしれませんが、大体二、三十分程度で注意報なり警報なりは出せるというのが普通であろうと考えております。

湊徹郎自由民主党

○湊委員 それから、いままでの集中豪雨による災害をずっと振り返ってみますと……

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 湊君に申し上げますが、中曽根運輸大臣の答弁できるような関連質問を願います。

湊徹郎自由民主党

○湊委員 これは激甚地指定にも関するのでありますが、大体地形と気象条件の型によって集中豪雨が降りそうな場所といいますか、現地に行ってみますと何か共通したものがあるような感じがするのであります。台風や何かは、いくさでいえば昔の遭遇戦みたいなもので、これはゲリラ戦みたいなかっこうでありますけれども、傷の深さはたいへんなもので、これについて激甚指定等も、量の問題で数府県にまたがるとか、被害の総額が幾らになるという、単純な量の問題ではなくて、そういう質の問題をとらえて、激甚災指定の別の角度からの基準が必要ではないかというふうな感じを持っているのでありますが、そこら辺についての大臣の所見をお聞かせ願いたい。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 お説のとおり、いままでの例を見ますと、諫早地区なんかはしばしば集中豪雨に見舞われておりまして、霜の道があるようにやはり雨の道もあるような予感もいたします。気象庁でそういう科学的なデータをよく分析させまして、重点的に観測機器等を配置するようにやらせてみたいと思っております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 森田重次郎君。

森田重次郎自由民主党

○森田委員 一点だけ。昨日の新聞を見ますと、国鉄諮問委員会の答申と称するものが掲載されております。それによりますと、地方線のうち赤字線で不振のものだと銘を打たれたものは将来廃止するのだという意味の発表がございました。私の県にいたしましても、岩手県と関連いたしております八戸の港から久慈までの線、それから大湊――野辺地間の線、大湊――大畑間の線、これもやはりその線の中に入るのだという発表がございました。これは大臣御存じのとおり、いまの大湊、大畑線は過般の十勝沖震災で非常な損害を受けて、大湊までは復活いたしましたが、大湊――大畑の間はまだ手をつけたごとくつけないごとくというかっこうでいる現状であります。しかし、ここまでくらいは、ずいぶん地元の要請もあり、大臣のお声がかりもあって、やっと手をつけるという段階に達し、必ず復活するのだという言質もいただいて安心しておったわけであります。そこへ昨日ああいうような新聞記事が出て、これが廃止されるのだというようなことで、また地元で非常に大きい動揺が起こっておるわけであります。  一体、独立採算制の国鉄ということになりますれば、会社と同じような考え方で、赤字線はなるべくやめて金のもうかる線をやっていったほうがいいと考えるかもしれません。しかし、大臣御存じのとおり、そう簡単なものではないとわれわれは考える。これは国家的公共性を持った線なのでありますから、もし国鉄で経営困難だという場合でも、国家としては何らかの方法でこれを持続していく対策を講じて、国民の要請にこたえなければならないものだと私らは信じているわけでございます。ところが、国鉄でああいう答申を出したのか出させたのかわかりませんが、それは何か伏線があって、こういう答申が出ているから廃止してもしかたがないじゃないかという線を出したのではあるまいかと考えますが、とにかくああいう発表がありましたので、われわれといたしましても不安でありますし、地元では大騒ぎをしておるような現状なのであります。そこで私は、ああいうようなことをやられたのでは、いま申し上げたような国家全体から見た公共事業としての鉄道の使命にかんがみ、私らはとうてい容認できない事態だ、こう考えておるわけであります。どうか大臣、これに対して、そう簡単にやられるものじゃないというふうにお考えだと私らは思いますが、大臣の御所見でそういう不安を一掃するようにひとつお願いしたいと思います。御所見を伺います。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 大畑線は、従来申し上げましたように復旧をいたします。地震災害というものと赤字線の処理という問題は別の問題であると私考えております。  それから赤字線の問題につきましては、赤字線と呼ぶのはあまり適当でないと私は思います。むしろ閑散線とか、そういうような表現のほうがいいと思います。初めから赤字だと考えられている線がつくられている現状なので、それは国有鉄道という名前からして、大正何年かの鉄道敷設法あるいはその前の明治何年かの鉄道国有法の精神で、日本全国に文明を均てんさせようという趣旨に基づいて、政党内閣のもとにあるいはその前の明治内閣のもとにつくられておるわけです。そういう主義で、格差の是正とか住民福祉の均衡という精神で鉄道というものは考えられてきておるわけです。それを一片の経済的合理性のみをもって処理するということは、政治の場としてはたいへんおおそれたことのように私は思うのです。そういう意味において、われわれは政治の部面から大局的にこの問題は判断しなければならぬと思います。しかし一面、国鉄の赤字が累積しているということも国家の問題としてたいへん大事な問題でありますから、それはそれとしてまたいろいろな方法を講じて処理していかなければならない。この問題は国全体で総がかりで解決すべき問題である。一運輸省、一国鉄の問題ではない、そういうように考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 小川新一郎君。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 運輸大臣にお尋ねしますが、今回の飛騨川の事件で責任の追及という問題が論じられておりますが、これがいろいろときまりますと自動車損害賠償保険という問題がそこに当然出てくる。この保険の問題につきまして、現時点において自動車損害賠償保険をこの被害者に支払うかどうか、この点についてまず運輸大臣の御見解を伺いたいと思います。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 まず第一に、警察庁のほうから事実関係及び責任等に関する資料を十分いただきまして、その資料をいただいた上で、われわれのほうは自動車賠償関係の責任があるかどうか判定したいと思っています。大体今週中ぐらいに警察庁のほうから資料がいただけるだろうと思っております。それをいただきましたら、なるだけ早期にわれわれのほうの判断をきめたい、そう考えております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 この自動車賠償保険の中で、今回のような天災の要素を含んだような大事故、これは非常に法解釈とかいろいろあるのでございますが、そういった点にも改正をしなければならぬというような点も考えられますが、こういった今回のような事故の例を見て、この自動車賠償保険の責任の所在とか、また支払いの点について大臣がまずどういうふうにお考えになってるかという点が一つ。  もう一つは、バスの大きさが、車の大きさが現在の道路情勢に非常にマッチしていないように考えられます。このような長距離運送を行なうところのバスの大きさというものが現在のままでいいのかどうか。これを規制する考えがあるかどうか。  その次には、このような長距離バスには女の車掌さんだけがおるんではなくて、ドライバーの交代を行なう、男の補助ドライバーを乗せるべきである。  第三点は無電、無線ですね、無線電話を、十五台とか二十台のバスが連なっている場合、たとえば先頭車から、いろいろな事故があった場合には最後尾車にも連絡がつくような無線装置を持たなければならぬじゃないかという考えがしておりますが、こういった面についてどのように考えられるか。  最後に、陸上交通安全対策本部というようなものを設置して、こういった多角的に起きるところの交通対策に備える要があると私は考えておりますが、陸上交通安全対策本部の設置というようなことは考えられているかどうか。  この四点について……。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 まず賠償法の問題でありますが、私は警察庁の資料をもらいましたら、やはり法は厳正公平に適用しなければなりませんから厳正公平に適用するつもりであります。しかし、その法の許す範囲内において、できるだけ温情ある措置をとれればとりたいと思っております。  第二にバスの大きさでありますが、これは専門的なことでもありますので検討させることにいたします。私は現在程度まではいいだろうと思いますが、これ以上大きくするということはもういけない、私の感じはそういう感じであります。  それから運転手につきましては、ああいう長距離、夜間運転等を含む場合は、必ず交代運転手をつけておるんです。これは運輸省でも指示しております。今回もやはりちゃんと交代運転手はつけてあります。(小川(新)委員「それは車に乗っていたんですか」と呼ぶ)別の車に乗っていたんです。一緒に随行していっておるわけです。同じ車には乗っておりません。つまり指揮官車というのがありまして、その指揮官車が指導していったわけです。その中に一緒におったようです。これは運輸省からの特別の指令でそういうことをやらしておりまして、それは依然としてわれわれは厳守したい、こう思っております。  なお無線の話でありますが、無線も確かに有効であると思いまして、これもできるだけ御趣旨に沿うように指導していきたいと思います。  今回のような場合、もう一つ考えられなければならぬのは、あの指揮官軍に乗っている人間の判断力ですね。それが観光会社の職員クラスではなかなか判断力がないということもあり得る。したがって、運輸省では最近通達を出しまして、三台以上のバスが行く場合には、たとえば警察署長を退職した者とか、自衛隊のしかるべき職務を経たぐらいの、円熟した判断力を持つ者を会社が雇うとか嘱託にしてつけてやれ、そういう指示もしてあります。  対策本部の件は、内閣に交通関係の総まとめの部局がございまして、そこでいまやってもらっているわけです。運輸省としてはこれまた一番大きな仕事でございますから、運輸省内部に別に対策本部は設けませんけれども、主として自動車局、観光局、それから鉄道監督局等に指示いたしまして、常に省議で緊密な連絡を持って、そういう問題をおのおの連携しながら検討さしております。そうして常に省議で改革案や対策案を練らしておりまして、特にそういうものはつくる必要はないように私は思います。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 ちょっと一つだけ……。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 小川委員に申しますが、加藤委員の関連ですから、関連質問の先に出ない範囲でお願いいたします。  楯兼次郎君。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 簡単に二点ばかりお聞きしたいと思いますが、いま被災地に同じ条件の雨が降った、集中豪雨があったという場合には、ここ当分はおそらく、関係官庁の改良復旧が進むとしても、災害は防止し得ないと思うのです。たとえば他に集中豪雨があって、土砂を国道へ放出をする、こういうことは、同じ条件下にあった場合には、改良復旧が進むにしても、直ちには防止し得ない。そういう場合には気象関係が主となって、道路の運行といいますか、使用を禁止するとか、あるいは鉄道ならば列車の運行を見合わせるということが事故防止の第一条件だ、こう私は思うわけです。そういうことに今後どのような方法が考えられるかという点が第一点。  それから、先ほどそちらから鉄道の新線建設のことで話があったわけですが、実は十年くらい前でしたと思いますが、飯田線が、夏季になりますると雨による災害が非常に多かったわけです。それで、飯田から中央線のほうへ同じ予定線があるのであるから、どうせ新線を建設するなら、そういう場合の鉄道の交通網を確保するために中央線のほうへつないだらどうだ。これは新しくくっつけるわけじゃないのです。もうすでに予定線で、法律があるわけですから、そういうことをやったらどうかというので、いま工事が始まっておるわけですけれども、そういう同じ条件下に置かれた場合には高山線も――いま高山線が不通になったのですが、同じ状態になると思うのです。そういう場合に、それにかわる鉄道の交通の確保というような点も考慮して新線建設を考えていかなくてはいかぬのじゃないか、こう思うわけです。災害にはそう大きなウエートはないわけですが、八十三線取ってしまうとかあるいは新線建設はやらぬとかいうような議論があるわけですが、災害のときに鉄道を確保するという点からも新線建設を考えていくべきではないか、あるいは線増でありますか、線路の敷設増加も考えていくべきではないか、こう思うわけですが、この二点について考えをひとつお示しをいただきたいと思います。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 新線建設の問題は、先ほど森田委員に私が答弁申し上げたとおりでありますが、現在運輸省において、国鉄財政再建推進会議をつくってせっかく委員に諮問している最中であります。その中にこのいわゆる赤字線の問題をどうするかということも当然含まれておりまして、それらの答申も見ながらわれわれは処理してまいりたいと思っております。いまお説のように、災害が発生した場合に、代替線というものを考えるということは、これは考えていいことでございまして、そういう点も当然検討されるべき問題であろうと考えております。  それから、今度の災害にかんがみまして、気象庁の手配あるいは観光業者に対する手配、あるいは鉄道その他官公署に対するいろいろな注意や手配という点についても、いろいろ今度得た経験や知識をもとにしましてさらに改善をして、こういう事故を絶対に起こさないように、われわれ運輸省といたしましても万全の措置を講じておる次第であります。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 ただいまの運輸大臣の答弁、私もその答弁がほんとうならたいへんけっこうだと思います。今回のこの事故にかんがみて、再びこういう事故を起こさないために、今度得たいろいろな経験を生かしていくというその考え方、私もその意味でお尋ねいたします。もう被害は、なくなられた方だけでけっこう、これ以上他の人々を左遷させるとかあるいは首を切るとか等々のことをしようなどとは考えておりません。もとより社会党は首切り反対でございます。したがって、責任者を洗い出してそれを痛めつける、被害を与えるというようなことを念頭に置いて質問しておるのではございません。しかし、具体的事実はあくまで事実でございます。事実をよく検討して、原因が那辺にあるかをよく調べて、悪い原因は除却していくということが前進の第一歩だと思います。  そこでお尋ねするのですが、気象庁は、今日の気象庁の設備、人員、組織でもって、正確に迅速にという気象情報の目的が達成されているとお考えでございますか、それとも足りない面があるとお考えでございますか。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 足りない面が非常にあります。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 私もそう思います。たとえば私の調査したところによりますると、当日の十八時三十分、当時台風七号が日本海側にあった。そこでバス会社は気象協会に連絡をとっておるのですね。そのときの答えは何と出たかというと、霧の心配はあるが雨は降らない、御来光は拝めるでしょう、こう答えておるのです。それが十八時三十分です。十九時のテレビ放送、これは、岐阜県地方は晴れと予報を出しておるのです。岐阜県地方は晴れである。ゆえに二十二時二十分に犬山を出発しているわけなんです。ところが三十分走るか走らぬのに、もう雨が降り出しているのですね。それから二十三時三十分、約一時間とちょっと走ったところ、がけくずれがあって、もう前へ行けなくなっちゃっているのですね。霧はあるけれども御来光は拝める。御来光を拝めるということは晴れておるということなんです。しかもテレビの天気予報は晴れだ、こう言った。その情報を聞いて一時間走っていったら、もうがけくずれがあって前へ行けなくなったから引っ返してきている。この事故は行きに起きたんじゃない。帰りに起きている。もう前へ進めないから、全部回れ右して、目的を達せずに途中から引き返した。その引き返した途中で起きているわけなんです。前へも進めなければうしろへも下がれない。にっちもさっちもいかなくなったという、こういうことです。したがって、私はいま大臣が率直に、足らないところがたくさんあるということでございまするから、責任を追及しているんじゃないんですよ。こういう状況は、これは天気予報というのは当たるも八卦当たらぬも八卦で、八卦以上に当たらないんですね。これじゃまるっきり国民から天気予報は信頼されない、こういうことになるじゃございませんか。その原因は一体どこにあるか。私は設備の問題、人員の問題。人員とは質じゃなくて員数。員数が足りないではないか、設備が足りないではないか。もう電子計算機で三年先、五年先のことまでが計算できるという今日において、三十分先の天気がわからぬということでは、これはどう考えても何かどこかに欠陥があると思わざるを得ないのです。この点どこに原因があるのですか。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 詳細は気象庁長官から答弁させますが、いまお説のとおり、やはりいろいろな組織上あるいは施設その他万般にわたって、いまのような非常に高密度で動いておる社会の気象予報等に対する施設として欠けておるところがあるように思うのです。一つの大きな問題点で私たちがいま一番心配している問題は、地震の予報の問題がございます。それからもう一つは津波が起きた場合の警報の伝達問題、それから今度のような天気予報、集中豪雨の予報、雷雨の予報、こういうような問題に対する手配がまだまだ不十分であると思いまして、それらの点について充実さしていきたいと考えております。詳細は気象庁の長官から答弁させます。

柴田淑次気象庁長官

○柴田説明員 ただいま先生御指摘の人員並びに施設の面が足りないのじゃないかということにつきましては、気象庁長官といたしましても、いま大臣のお話のように現状では決して十分じゃない、もっともっとその充実をはかるべきだというように私も考えております。  それから先生のお話の一つの点といたしまして、電子計算機でもって、何日かあるいは何カ月か、あるいは何年か先の天気予報ができるにかかわらず、三十分先の天気予報ができないのかという、その現状については、あるいは皆さん非常にふしぎに思われるかもしれませんが、しかし、それは天気予報の性格が違うのでございまして、何カ月先の天気あるいは何年先の天気というものと、それから今回のような集中豪雨の予報というものとは、性格的には全然違うのでございます。そういうことにつきまして一緒にお考えになりますと、変なようなものだというふうにお考えになるかもしれませんが、そういうことでございます。御了承願いたいと思います。  それからもう一つ、先ほどの、気象協会に対して奥様ジャーナルでございますかが問い合わせたということ、それにつきましては、実は私のほうも現地の気象協会と十分連絡いたしまして調査をしましたところ、やはり結果論的に見ますとちょっと行き違いがございましたように思います。と申しますのは、奥様ジャーナルのほうは、乗鞍山頂のあしたの天気はどうですか、そして御来光はあした見えますかということのお問い合わせでございましたので、そのようにお答え申し上げたらしいんでございます。それから七時のテレビで晴れだというように出したのはあしたの天気でございまして、岐阜がその十八日の日に晴れたかどうか、私はちょっと確証はございませんけれども、そういうあしたの天気がいいということをテレビで言ったと私は考えております。その点もひとつ御了承願います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 これは異なことを承るものです。御来光を拝みに行くんですからね。飛行機で行くんじゃございませんよ。飛行機ならそれはあしたの朝になってから飛んでいって、そこで拝めるというかっこうになるのですが、バスで行くんですからね。で、三十分後、一時間後の天気の調子、雨の降りぐあいがキャッチできていたら、当然それは注意すべきじゃございませんか。集中豪雨はここにあります、あしたの山の上は晴れですけれども、途中で豪雨がありますよ、そのぐらいの御親切はあってもいいではございませんか、あなた。責任追及していきますと、政府は常に逃げ口上になる。だから、私は責任追及をやろうとしているんじゃない。原因が那辺にあるか、以後再びさようなことなからしめるための措置を講ずるために調べているのですから。それはあなたの意見が間違いであるとは言っていませんよ。それは事実関係はそうあったでございましょう。しかし三十分後、一時間後――もう一時間後に土砂くずれが起きておるのですからね、途中において。それはあなた、乗鞍岳のあしたは晴れ、しかし途中ではがけくずれがある、集中豪雨がありますよと、わかっておったらそれは知らせるのが親切というものじゃございませんか。  まあ、それはそれとして、次に私がお尋ねしたいことは、先般予算委員が北海道、国後、択捉から知床半島も調査をいたしました。やはりそのときにも、気象状況をキャッチするにあたって設備が老朽である、個所が少ない、場所が非常に少ない、同時にまた日本の自由にならない場合もこれありというような説明もございました。これはまた、その後予算委員会で検討されたことでございまするから、いまその事実は触れようとはしませんが、要は、私の言いたいところは、いわゆる近代設備、それが少ない、数もまた少ない等々によって、せっかく判断をしても、それを電子計算機に入れても、判断の基礎となるものが少なかったり足らなかったらいい答えは出てこぬはずですね。したがってこの際、せっかく実力大臣で、この大臣はやがて総理にもなろうという実力者ですからね、予算獲得に少し努力したらどうです。ちょうどいまいい時期ですから。あなた、五%削減とやら、一〇%削減とやら、十ぱ一からげで、必要な個所まで切られておる必要はないでしょう。いかに行政管理庁が切れ切れと言ってきたって、足らぬところはふやすべきである。それが足りて十分であったならばこのバスの百四名は死なずに済んだということがもし断定できたとするならば、私は政府の員数はふやすべきである。国民の命を守るために政府はあるはずなんですから。どうなんです、予算は十分ですか、設備も十分ですか、人員も十分ですか、その点をまずお尋ねします。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 予算も人員も設備も十分ではありません。そこで、重点的に大事な点からできるだけ早期に充実させようと思いまして、地震の予知、それから津波警報の伝達、それから今度のような集中豪雨の警報伝達、そういう問題について新しい予算をいま要求して、十二月にはぜひ実現させるように努力していきたいと思っています。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 その意気たるや壮とすべしですが、先ほど実は与党の方々とも理事会でこの話をし合った。完全に意見一致している。強力に災害対策委員会が予算確保並びに設備拡充、気象設備の近代化についてバックアップしよう。いまちょうど見えました稻葉先生も大賛成でございます。ね、そうでしょう。いまの気象庁のあの設備の問題。したがって、この際、とうとい人命を犠牲にしたこの犠牲を生かすと先ほど大臣はおっしゃったのですから、私は今後設備が拡充され、再びこのようなことがないという組織をつくられることが、霊を慰める第一のよい方法だと心得ておりまするが、大臣はいかがですか。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 お説のとおり、こういう災害を繰り返さないように万全の手配をすることが、みたまが生きることであると思いますから、私たちも誠心誠意努力してまいるつもりでおります。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 次に、道路関係についてお尋ねしますが、国道はただいま二百二十六本ありますですね。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 ちょっと待ってください。加藤委員に申しますが、運輸大臣に対して質問する点があるなら継続してお願いしたいと思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 私はけっこうです。しかし私一人で時間を占領してはいけませんから、皆さんありましたらどうぞ。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 川村継義君。

川村継義日本社会党

○川村委員 せっかくですから。  いま加藤さんが言われたような予算の問題は、私もひとつ強く大臣に要望したいと思うのです。これは頼みますよ。  それからもう一つは、気象関係には気象業務法、施行令、施行規則等々の関係法令がありますね。それらが現行法律でいいかどうか。これはもういろいろ言いませんから、気象庁のほうにはあとで少し聞きたいと思うのですが、大臣ひとつ検討してくれませんか。いいですか。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 気象関係の法令は非常に古いものがございまして、いまのような、こういう動的に高密度で動いている社会に必ずしもふさわしいものとは限らないものが非常にあるように思います。そういう点については、お説のとおり検討して、改正すべきものは改正したいと思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 二百二十六本の国道、これは建設なさいまするおりに計画があるはずでございますが、その計画は、いまのような集中豪雨がありました場合に一体何ミリまで耐え得るという計画でございますか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪説明員 ただいまの御質問は、国道につきまして、これが改良の計画をする際にどのぐらいの降雨量に耐えられるかという問題かと思いますが、道路につきまして一番安全な、こわれないようにするには雨が中に入らないことがまず必要だと思います。そういうことで舗装もいたしますし、盛り土ののり面についても保護をするようにしております。ただ、いまの、どのくらいの雨量に対してだいじょうぶかということになりますと、橋梁はもちろんでございますが、盛り土の中に入れます暗渠その他の構造を計算する際には、やはり橋梁でございますと河川の計画の洪水量から水位を出しまして、それに余裕を見たけた下をとりまして橋をかける。こういうような暗渠につきましては、やはりその沢の流域面積がどのくらいあるか、それとその周辺の時間雨量がどのくらいを想定したらいいかということで、どのくらいの水が出るかによって暗渠の大きさをきめるのでございます。その基準が、はっきりした数字は示しておりませんが、普通とられておりますのは大体時間雨量でそういうものを設計しておりますが、時間雨量で言いますと、五十から八十くらいの時間雨量をとっているのが通例かと考えております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 大体五十ミリから六十ミリ程度を想定していらっしゃる。ところが集中豪雨というのはそればかりではございませんね。今度の場合は百十四ミリ降っていますね。この点も将来御検討なさる必要があるのではないかと思います。そのために膨大な予算が要るということになればまた問題でございまするけれども、しかしこの集中豪雨は日本の国土のどこかで毎年繰り返されている。そのために毎年被害がある。したがって、道路建設の場合に、百ミリ程度の雨はしょっちゅう降っている、だから、それを五十ミリと設定しなければならないということは予算上の問題なのか、それとも一体建設技術上の問題なのか、どっちなんですか。建設技術が非常にむずかしくなりますか、それともそれをやると予算がたいへんに膨大になりますか。百ミリ以上の雨は常に国土に降っている、にもかかわらず建設のときに五十ミリと設定をする、その原因は那辺にあるか、こういう問題です。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪説明員 これはやはりその周辺で一番想定される、五十年に一度とかいうような一つの確率によりまして雨量をきめるという方法でやられておるのございますが、実際には、五十年の確率といいましても、それ以上の雨が降る危険性は確かにあるわけでございます。この辺につきましては、実はやはり全国的な、いまの日本の国土の中で――まあ北海道といまの岐阜の山中では集中豪雨の度合いもあるいは違おうかと思います。こういう集中豪雨の非常に多いようなところにつきましては、やはりいまおっしゃいました確率を多少よけいとっても、暗渠、橋、こういうようなものはなるべく余裕をとるようにやってまいりたいと思います。問題は、やはり土砂くずれという問題になってきますと、道路は、山の中を通りますとどうしても土を盛ったり土を切ったりしなければなりません。その切ったのり面のさらにこれの崩壊を防ぐための保護工は当然やっておりますが、さらにその上からの崩壊をどうやって防ぐか。これにはやはり全部山の中に水が入らないようにするということが一番理想的かもしれませんが、なかなかそういうようなものを全山にやるということもできませんので、一般的にわれわれがとっておりますのは、やはりのり面の上にさらにその上から出てまいります水をとるような排水溝をつけるとか、そういうことをやっております。ただこれで絶対防げるのかといいますと、やはり土質の問題もございますし、また土の中にいろいろ岩質の層もございまして、非常に水が通りやすい層もございます。こういうこともございまして、やはり百ミリ降っても絶対安全だというようなものをつくるのは、これは非常に技術的にも、また予算の上からもたいへんかと思いますが、今度の例を見ましても、水の計算だけではなかなか土砂が出てきたときにその計算どおりにいかないということもございます。そういうことで、将来はある程度こういうような暗渠、そういうものについては余裕を持つということがまず必要かというふうに考えております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 国道の道路の両側は、何メートルまで責任をもってそういう設備をなさっていらっしゃるのですか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪説明員 特に何メートルまでというはっきりしたあれはございませんが、普通私たちやっておりますのは、切り取りのり面につきましては、その切り取りのり面でそれを保護するためにいろいろ保護工をしなければならない。これは全部道路敷として買収しております。それよりさらに二メートルくらいよけい買収しております。それで足りない、さらにもう少し保護工をやらなければならないというところは、追加して買収をするようにしております。また、沢につきましては、大体道路から四、五メートルくらいまでの中で、水をとめたり土砂をとめたりするような構造物をつくっておるのが普通でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 そうしますと、道路の両わきせいぜい二メートルから五、六メートルまで、それから先に原因があって、土砂くずれがあるとか、道路に水が来るという場合の防ぎようは、道路としては目下のところちょっとできかねるという状況ですね。わかりました。  それでは、農林省、いらっしゃいますか、砂防関係、お尋ねしますが、今度の飛騨川集中豪雨ですね。砂防指定されている個所はほとんどこわれていない。ところが、砂防指定がされていないところで崩壊が起きている。私も現地を見にいきました。これは新聞にも出ておる。飛行機写真まで新聞に出ております。この点、国道沿いで土砂くずれが起こる危険性のある個所は、全部砂防指定をすべきじゃございませんか。いかがでございますか。

片山正英林野庁長官

○片山説明員 お答え申し上げます。  実はいまの御質問の要点といたしまして、砂防指定ということでございますと、砂防指定をするのは実は建設省でございます。ただ、私のほうとしまして、いま先生おっしゃったバス道路沿い、いわゆる山の保安面いかんということでございますと、現在飛騨川の上流のバス転落地帯の地勢は、これは民有林でございますが、国道沿いから約二百メートル、山の上二百メートルまでは大体急傾斜地でございます。したがいまして、その地帯は保安林として私どもが指定をしております。その間の林相と申しますのは、大体三十五、六年生の広葉樹地帯の林相を持っております。それからその上部が、若干傾斜がゆるくなりましたところには、実は保安林としては指定をいたしておりません。これは林相としましては広葉樹地帯でございますが、四年から七年くらいの林相、広葉樹の林でございます。  そこで、われわれとして対処してまいりましたのは、そのような形で保安林を通してやってまいったわけでございますが、ただいまのような百何ミリという非常な豪雨がございますと、林地は、御承知のように木のはえている樹間、それから林地そのもの、それが保水を保ちまして、そして鉄砲水というものを少量のものであれば防いでいっておるわけでございますが、しかし、ある程度以上になりますと、保水量というものは林地には限りがございます。したがいまして、そういうものが水となって、あるいは表面を洗った土砂となって流れてくるというのが実態でございます。百何ミリというような降り方は、この地帯においては従来なかったものでございますから、被害も実はなかったわけでございます。岩盤も石英斑岩という、われわれの考えとしては比較的じょうぶな地層でございます。したがいまして、砂防工事その他治山工事――保安林という姿ではやっておりましたが、治山工事そのものはしておらなかったというのが実態でございます。しかし、今後はそういう問題についてはなお連絡を密にして整備してまいりたい、かように考えております。

坂野重信建設省河川局長

○坂野説明員 砂防の問題でございますが、先ほど林野庁のほうからおっしゃいましたように、この地点は、道路沿いの狭い範囲については砂防のための行為制限ということで、ずっと昔、明治四十三年に指定しておりますので、その後砂防の指定というものはやっておりませんし、こういう地帯につきまして、砂防工事の私どもの対象といたしましては、治水上、ふだんから水が流れておるところの渓流工事、渓流の地帯であってそれが下流に対して治水上の影響が、相当効果がある、そういうものに限って砂防工事を実施しておるわけでございます。こういう地点につきましては、やるとすれば治山あたりでお願いして、砂防のほうでは、現在の段階においては考えていないという状態でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 私は、砂防の問題が建設省、農林省あるいは文部省等々に分かれて行なわれていることをいま云々しているのではございません。どの省が何を担当しようと、問題は、国道の上に土砂が流れ出すことを防ぐということのほうが先なんです。したがって砂防指定、治山治水、この問題については竿頭もう一歩を進めていただきたいと思うのです。なぜそんなことを言わなければならないか。たとえば、あの山続きに瀬戸、多治見というところがございます。ここに大学の演習林がございます。何を演習しているかというと、それは砂防の演習でございます。ところが、実際演習しているのは砂防じゃない、どろを流すことの演習をやっている。なぜそうなるか。その地区には珪砂がとれます。その下にキブシ、ガイロメという陶土がございます。それを次から次へと掘る。天然資源の足りない日本ではやむを得ないことではございまするが、その結果、大雨が来たために住宅が十一軒押し流されてしまった。あのときもこれが国会で問題になりましたけれども、いまなおそのままなんです。だから、天然資源を掘ることは、それは日本経済のために必要でしょう。しかし、掘ったあとの砂防は、砂防の演習林なんですから、そのくらいのことは気をつけてやるべきだ。こういう調子のゆえに、したがって一般の治山治水、一般の山あたりはもう放置されておるのが当然と言いたいほどなんです。放置されておってはいけないのだけれども、放置されておる。砂防の演習林がこわされておる、土を掘る演習をやっているのですから。そこらあたりもひとつよく御検討願いたいと思います。  最後に、遺族補償の問題についてお尋ねしますが、総務長官は……。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 総務長官は午後出席します。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 それでは、どなたか答えていただけますか。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 副長官……。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 わかりました。  先ほど警察庁にお尋ねいたしましたところ、刑事責任で起訴するか、起訴猶予にするか、不起訴にするかという問題についてもいまだ決着がついていない、こういうお答えでございました。私どもが地元でずっと調べましたところによりますと、刑事上の責任は科することがむずかしいではないか。この点は、その専門家もわずらわさなければなりませんので、弁護士その他ともいろいろ協議した結果でございます。そうなりました場合に、この遺族補償の問題はどうなるかということなんです。先般運輸委員会で、すでにこの自賠法の適用が問題にされたようでございますが、自賠法の適用はされますか、されませんか。

弘津恭輔総理府総務副長官

○弘津説明員 これは私のほうより、運輸省ですから、運輸省のほうから……。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 どなたか政府を代表して責任のある答弁を……。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住説明員 いま御質問の、自賠法を適用するかどうかという点でございますが、運輸省といたしましても、事故が起きましたまでの経過につきましていろいろ調査を進めております。しかし、運輸省の調査におのずから限度がございますので、警察庁で詳しく調査をされておりますから、その調査の結果を承りまして、自賠法ではいわゆる民事上の責任、賠償責任があるかどうかということでございますので、その判定は今後検討の上決定をいたしたいと思っております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 目下のところではどうなっておりますか。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住説明員 目下のところでは、自賠法の第三条の法文が相当重要な、かつ問題がある法文でございますので、法文の解釈の問題それに並行いたしまして事実関係の調査というふうなことで検討を進めておる次第でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 第三条適用のケースだと考えてみえますか、それとも、これは第三条の適用は困難だと考えてみえますか。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住説明員 先ほどお答え申し上げましたように、事実の確認を待ちまして、三条を適用し得るかどうかということを決定したいと思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 私どものほうの調査では、当然適用されてしかるべきである。いまここへ三条を持ってきておりますけれども、読み上げる必要はないでしょう。これは適用されてしかるべきである、こういう結論でございます。それなども参考にされまして、先ほど私が一般に及ぼす影響も重大なるがゆえに、これは警察庁としてもよほど慎重な態度で臨んでいただきたいと警察庁にも申し上げたことなんですが、当然これはそうあってしかるべきだと思います。  もし一、被害者のほうから国家賠償を要求するという提訴がなされた場合に、一体政府としてはどうなさいますか。

弘津恭輔総理府総務副長官

○弘津説明員 国家賠償の問題につきましては、道路の問題あるいは運輸省関係、いろいろな各省に関連する問題があると思いますが、これはもう少し検討しないと、ここで私からはっきり答弁する段階でございませんので、御了承願いたいと思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 あなたではいま責任のある答弁はすることができない立場かもしれません。それではいずれ大臣が参りましたときに私申し上げるつもりですけれども、これは第一番に国道の上で起きた事故なんですね。まさにこれは天災なんですね。運転者の運転あやまちとかいうものではないのです。それから、出発する場合にでも、それぞれの立場の方々がそれぞれの要所要所に問い合わせて行動を起こしておられる。また臨時に、とっ返さなければならぬといって、行くのをやめて――あれは無理に行ったのじゃない。帰ろうとしたのですからね。明らかにこれは天災といわざるを得ない。と同時に、また、いまも警察庁でも、普通だったら答えは早く出るはずなところ、なかなかに答えが出ないということは、責任がはっきりしないということなんです。責任のはっきりしない事故、天災、国道上、こう三つ重なってまいりますと、当然これは国家が何らかの救済措置に出るべきである。もちろん、先ほど他の委員からもありましたが、自動車事故のみならず、今度の災害でとうとい生命を失われた方々ですね、これは当然国家が救済措置をとるべきである、かように私どもは思います。最後にどなたか責任者から答弁してください。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 加藤委員に申しますが、この問題は重要ですから、午後の委員会に担当大臣が出席した際、政府の責任ある答弁を得るべきだと思いますが、よろしいですか。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 はい、わかりました。それでは……。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 先ほど、加藤委員の質疑中申し出のありました参考資料の会議録掲載につきましては、後刻理事の協議に基づき善処いたしたいと存じます。  午後一時三十分に再開することとし、暫時休憩いたします。     午後一時一分休憩      ────◇─────     午後一時四十三分開議

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。小川新一郎君。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 気象庁にお尋ねします。  今回の予報の問題では先ほどいろいろとございましたが、週刊誌にまことに情けないことが書いてあるのですけれども、レーダーの問題でございますが、レーダーというものは非常に高いものだ、高いものであるからそう一日じゅう動かしておくわけにはいかないのだというようなことが載っておりましたが、この気象観測用のレーダーについては、飛騨川関係に関してどのように動いておるのですか、まずそれからお尋ねいたします。

北岡龍海気象庁予報部長

○北岡説明員 今度の飛騨川事故に関連いたしまして、レーダーの観測について御質問がございましたので、作動状況を御説明申し上げます。  今度の飛騨川事故の集中豪雨に対しましては、富士山のレーダーはその当日の五時から終日運転いたしまして、翌朝の五時まで毎時間観測を続行しております。それから名古屋のレーダーは、これも五時ころから運転いたしておりましたけれども、午後の四時ころになりまして雨雲のエコーがだんだんなくなってまいりましたし、それから雷雨の観測の状況も、もう雷雨がやまったという情報も入りましたし、県の観測所からの報告におきましても雨の報告がなくなってまいりましたので、レーダーを十六時十七分に一時休止いたしまして、そしてまた富士山レーダーの情報が、本庁からの情報によりまして、また十八時半ころ雷が始まったという報告もございまして、十九時ころからまたレーダーの連続運転をいたしております。それから大阪のレーダーも同様に連続運転をしておりまして、名古屋と大阪とは絶えず連絡をとりながら、その状況を名古屋は聞いておる次第でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 ちょっと、建設大臣が来ましたから……。  渡辺栄一君。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 建設大臣にお尋ねをいたしたいと思います。  今回の集中豪雨につきましては、いち早く被害現地を調査をいただきまして、とりあえずの復旧対策等非常な努力をいただきまして、われわれ非常に敬意を表している次第でございますが、この機会にお願いと、特に今後の御方針につきまして承りたいと思っております。  第一点は、今回の集中豪雨は百十五年以前にあったという記録が残っておるようでありますが、少なくとも現在生きております老人たちの間では記憶のない集中豪雨であるといわれております。一時間に百十四ミリ、また三百八十ミリという非常な集中豪雨でございましたが、ただ私ども現地へ参りまして感じましたことは、すでに災害がございましてその復旧を行ないましたところと思われるようなところ、あるいはすでに砂防が実施されておるようなところには、ほとんどたいした災害は発生しなかったように見受けられるのであります。しかしながら、実は今回集中豪雨を見ました美濃加茂市、加茂郡地方は、平生ほとんど災害のないという地域でございまして、それだけに砂防あるいはまた災害復旧等に伴います河川の護岸工事等の行なわれておらないところが多かったわけでございます。そういう観点に立ちますと、私どもは、この際できる限り砂防を必要とする地域は砂防指定をお願いいたしまして砂防の万全を期することが、やはり今後の防災の見地に立ちましてはとりあえず急務ではないかと考えておりますが、こういう点につきまして、現在すでに砂防指定の申請をいたしております地域等につきましては御調査をいただきつつあるようでございますが、ぜひともこの砂防指定地につきましては大幅な御配慮を願いたいと考えております。なお、災害の起きましたところにつきましては、あるいは緊急砂防または砂防工事を行なっていただけるようでございますが、こういう点につきまして特にお願いをしたいと思いますので、大臣の御所信を伺っておきたいと思います。     〔委員長退席、川村委員長代理着席〕

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 先般の災害、まことにどうも想像を越える状態で惹起いたしております。心配をいたしておりますが、ただいまの防災上における砂防事業というものがいかに重要であるか、だんだんお話しのように各地とも防災事業がある程度進められておる地域につきましては、昨年の七月の集中豪雨等の事跡を見ましても、砂防事業が相当計画的に進められている地域につきましては相当な――もちろん被害を完全に防止するということはできないまでも、被害の程度を非常に軽減しているということは顕著な事実でございますし、したがいましてこの砂防事業につきましては、国会側の格別の御協力もいただいて、建設省といたしましても、また一部農林省、林野庁においても力を入れておりますけれども、やはりこの防災上の一番肝心の事業として力を入れていかなければならない、だんだんお話しのようなことにつきましては、政府といたしましても、もちろん御趣意に沿うように善処いたしてまいりたいと考えております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 ただいま御所信を承りましてたいへん力強く感じておりますが、ぜひひとつ強力にお願いをいたしたいと思っております。  なお、あまり時間がございませんので恐縮でございますが、二、三私どもの見解を兼ねましたお願いをいたしまして、特にひとつ有力な大臣の御配慮をお願いしたいと思うのでございますが、実は、今回のバスの転落につきましては私は全くの地元でございまして、あのバスが転落をいたしました非常に激しい集中豪雨が始まりましたのは、おそらく十一時からだと思うのでありますが、その二十分前に私はあの現地を通っておるわけでございます。したがいまして、従来のあの地域の地形等につきましてもよく承知いたしておりますが、従来あの地域は非常な難所でございまして、あれだけの国道がそこに整備されましたということについては、現地の者はむしろ敬意を表しておると私は思っております。問題は、川のいわゆる護岸工事と道路工事、またそれに関連をいたしております治山、砂防というようなものが総合的に実施されるということは従来はなかなかむずかしかったのではないか。実際はそういう努力が続けられたものと私どもは考えておりますけれども、現実の問題としてはそれぞれの仕事の分野が違っておりますので、そういう点につきましては今後とも十分御尽力を願わなければならぬと私は思いますが、今回の現地等を考えましたときに、三百ミリ以上の鉄砲水が出ましてもなお山腹崩壊等がないようにするということについては、私どもは専門家ではないのでありますから、的確な判断は困難でございますが、ある程度まではできるといたしましても、完全な防災につきましては相当ばく大な経費が要るのではないかというふうにわれわれは考えるわけでございます。     〔川村委員長代理退席、委員長着席〕 したがいまして、今後ああいう渓谷に沿いました道路等を通行いたします場合におきましては、すでに御検討はいただいておるようでございますが、私どもはやはり道路交通そのものの管理をするような考え方に立ちませんと、道路交通の万全を期すということは困難ではないか。したがって、道路の整備とあわせまして、管理面におきまして今後御配慮を賜わる必要があるのではないかということを考えておる次第であります。  同時に、あの地形は、今回大臣おいでいただきましてよくおわかりがいただけると思うのでありますが、一方は山でありまして、その反対斜面は飛騨川渓谷ということになるわけでございまして、今回被害が起きました現地のみでなく、全体としてそういう地域が連なっておるのが四十一号の現状でございます。そういうことを考えますと、私どもはこの重要な国道の交通につきまして、これを確保するという点から考えますと、この線は当然今後ともしっかり改良をしていただかなければなりませんが、今後の交通確保という意味におきまして、従来通っておりましたいわゆる上麻生から金山へ参りますところの道路を、今後四十一号のバイパスとして整備をいただくことが、将来を考えましても非常に重大な問題ではないかと考えておるのでありまして、ぜひともひとつ今後これは御検討をいただきたいと私ども考えておるのであります。  なお、先ほど申しました砂防を実施していただくといたしましても、納古ダムというのを従来計画したことがございますが、今回その一角に非常にたくさんの雨が降ったのでございますけれども、こういう点を考えますと、あの地帯にやはり治水ダム的なものを設置を願いまして、将来の一気水に対しましても万全を期する、いわゆる長期対策というものをお願いする必要があるのではないかと思っている次第でございます。  なお、それぞれ御質問はすでにあったと思うのでございますが、私ども現に十時四十分にあの現地を通ったのでありますけれども、実際にはあのような大雨が降るということはわれわれも全然予想をしておらなかったのでありまして、現地に参りまして初めて雨量の多いことに驚いたのが事実なのであります。そういうことから申しますと、先ほど以来、あるいは気象の問題、無電の問題等もそれぞれ検討されているようでございますが、やはり先ほども触れましたように、道路管理面からこういう問題につきまして御配慮願っておきませんと、実際は交通をしております通行者から申しますと、これが案外徹底をしていないという、こういう問題も起きてくるのではないかということを体験から考えている次第でございます。道路も寸断をされましたし、また中小河川も非常な損壊をいたしたのでございますが、関係者の御努力によりまして、順次これが復旧を見つつございますが、どうか今後は徹底的な改良復旧ということにつきまして、格別大臣の積極的な御配慮、御指導をお願いしたい、かように考えております。よろしくお願いをいたします。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 日本のような山岳地帯、特に峻嶮な山岳に道路を開設しなければならないという事情にありますところからしますと、完全にといえば、やはり道路をつくる前に、そういったような砂防といいますか、防災の万全を期して道路をつくっていくようにすれば、これは問題ないわけでございますけれども、山をつくり変えるようなことが実際問題としてできるわけのものでもございませんし、危険個所等につきましては十分手を尽くして、しかる上に道路交通を確保するということにしなければならぬと思います。お話しのように、今回の事件はそういう意味において非常に多くの教訓を残しているわけでございますし、やはりまず第一は、そう何日も前から予見する必要はありませんけれども、少なくとも数時間前にこの地帯にはこのくらいの豪雨がくるかもしれないというような、したがって気象の観測と申しますか、そういうことはもう少し強化される必要がある。強化されたならば、それが関係の機関、地域の住民にできるだけすみやかに徹底されるように普及伝達の方途が講ぜられなければならない。こういう情報をキャッチしましたらば、道路交通の管理の任にある者はできるだけ早く、そういう心配が起こりそうなときには、御不便であっても道路の交通どめをするとかいったような措置をして、とにかく災いを未然に防止することが何といっても必要ではないだろうか、そういうことのないように、とにかくあらゆる防災措置を事前に講じて、どんな現象が起きても心配ないというようなことに持っていくということは実際問題として考えられないとしますと、やはり交通管理規制という問題については、ただいまのようなお話に沿っていかなければならぬかと思っている次第でございます。  なおまた、今回の災害地につきましては、お話しのようにとにかく災害復旧にあたりましては、二度と同じような程度のことで同じような災害が起こらないように持っていくということが災害復旧の趣意だと思いますから、そういう点で、すでにそれぞれ河川局長をはじめ被害地の実際の状態を見てまいったわけでありますから、対応する十分な措置を講じてまいるつもりであります。御了承いただきたいと思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 非常に明快な御回答をいただきましたので、ぜひお願いいたしたいと思います。  きょう御返事をいただくわけにはいかぬと思いますが、先ほどもちょっと触れました七宗から神淵を抜けまして金山に至ります従来のいわゆる飛騨街道であります。それをこういうような問題を考慮しまして、四十一号バイパスというような形でもって将来これらの道路を改造していくというようなことにつきましては、将来ひとつ御検討をいただきたいと思っております。よろしくお願いいたしたいと思います。どうもありがとうございました。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 ただいまの御趣旨は十分検討させていただきたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 小川新一郎君。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 建設大臣にお尋ねしますが、国道四十一号線を含めたところの幹線道路の中の山間の危険地帯というのは相当ありますが、これはあとで資料をお願いしたいのでありますが、そういう危険道路がいまどのくらいリストに載っておるのか。また、道路五カ年計画、またこういう緊急対策の面についてただいまお話がありましたが、とりあえずどの方面に重点的に改良を行なっていくのか。その点の御計画がありましたら、まずお伺いしたいのであります。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 道路局長から……。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 それではあとで。時間がございませんですから大臣にお尋ねします。  それでは大臣、今回この問題につきましては、賠償問題、損害問題で相当騒いでおります。当然だと思うのであります。国家賠償法の第二条におきますと、「道路、河川その他の公の営造物の設置又は管理に瑕疵があったために他人に損害を生じたときは、国又は公共団体は、これを賠償する」と定められております。私は現場を見たのでありますけれども、あの四十一号国道のちょうどバスが転落したところ、あそこは沢になっております。そして沢になって流れておるそのところに暗渠がある。千何ミリかの暗渠が入っておりました。この暗渠が、先ほどのお答えでいきますと、五十ミリ程度の雨には耐えられる。また、そのような設計だということをちょっと聞いておりますが、今回のように百ミリ以上の集中豪雨が起きたとき、これは道路管理上または道路管理責任者として責任があったのではないかとわれわれは考えるのでありますが、大臣はどのようにまずお考えですか。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 私どももそういう集中豪雨等の事態に現実にあいますが、五十ミリでも百ミリでも、水だけが流れておる分にはそう問題はないと思うのであります。そういう点、そこまでの心配はない。今回のように、また昨年のように土石流、水というよりも石、砂、どろ、こういうものかどっときたときに、それはなかなか――それは一体どのくらいあればそういうものに耐えられるかということになれば、よほど高い橋でもかけておけばというようなことになるのじゃないか。これは専門家の領域でございますけれども、私は水だけならばそういう心配は現在どこでもあまりないのだろう。ただ、しかし、大きな災害が来ますのはやはり土石流でございますから、その土石流の襲撃というものを考えてこれからはつくっていかなければならぬじゃないか、もうそういう教訓を強く受けておるわけで、これはいずれも専門領域の技術問題でございますから、しろうとが明らかに申せませんけれども、とにかくできるだけ災害を未然に防止するという上から、考えられるだけの措置は講じていかなければならぬ、そういう感じでおりますわけです。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 五十ミリの雨が降るなら当然土砂が流れることは計算されておると思うのですね。雨だけということはあり得ないのです。これはしろうとが考えたって、山から流れてくるのに水だけということはあり得ない。当然そこに沢があったのだから、あそこは橋にしたらどうかということをわれわれは考えているわけですね。これもあとからそういうことを言えるのだということがありますけれども、現時点においては――これは専門的でありますから、また後に局長さんにお尋ねいたしますが、こういった点に、ただいま大臣のような御答弁でありますと、ある程度は大臣でも責任はお感じになっておると思われるのです。確かに最高責任者としてうかつな発言はできない、これはよくわかりますが、雨は水だけじゃない、山にいけば完全に土砂も流れる、そういうことは道路構造上、また技術面において当然勘案されていると思うのです。私はその点はあとで局長にお尋ねしますが、この道路は危険な道路だ。山道を歩いていますと、よく立て看板なんかついていますね、落石に注意、一体どう注意したらいいんですか。車は前を見ていなければ、御存じのとおり山道なんというのは非常に狭い、それで、このところ上に落石注意といって上を見ていたら、がけから自分が落っこっちゃう。それで注意のしようがないと思うのですね。あれは要するに道路管理上何ともならないのですか。そういうものが落っこってくるという前提のもとにわれわれはそこを走らなければならないのですか。われわれは、こういうところが道路の管理者として建設省で何とかならないかという観念をいま持っているのですが。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 全くの同じような感じを私も持つわけなので、それならその落っこちそうな石を片づけたらいいじゃないか、札を立てるよりも石をどうかしたらいいじゃないかということになるわけでございましょうけれども、しかし通常の状態においてはとにかく耐えておっても、たとえば地震であるとか、あるいは集中豪雨とかいうような場合にはやはり相当危険な個所であるというところには、これは日本だけでなしに国際的にそういう表示をするようになっておるわけなのですから、お天気のいいときでもいつでも、通るといつ落っこってくるかわからぬぞというようなふうではないというように聞いております。ただそういうふうなゆれがくるとか、あるいは雨が降るとかいう場合には気をつけなければいかぬというような、そういう立て札が一枚もないように、早く落石注意などという標識を立てないで済むような防災工事というものに力を入れていかなければならぬと思いますけれども、それじゃそういうところには道はつけないでいいのかということになりますと、それはなかなかそうもいかない。そっちのほう、道路交通の要請というものはやはり非常に強いわけでございますから、またひとつ政府の責任として十分最善を尽くして是正をしてまいるというよりほかにしようがないと思います。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そうすると、落石注意の場所で事故にあった場合は、そういう注意がしてあるのだから、注意をしなかったほうが悪いという責任を問われてしまうのですか。これはいままで大臣も非常に苦しい答弁をなさっておったようですけれども、そのところを何とかしなければいかぬじゃないかというのが私の質問です。その点あとでまたお尋ねします。  新聞で見たのでありますけれども、行政管理庁から農林省や建設省等に今回の行政上の責任があるのじゃないかという、これは決定ではございませんが、そういうような意味のことが報道されておりましたけれども、これは大臣御存じですか。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 そういう報道があったということだけを承知いたしております。それ以上のことは存じません。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 これまた詳しくお聞きしたいのですけれども、行管庁のほうから、これはまだ決定してないからあまり発言してもらいたくないような意向でありますので、私はあえてこれを追及いたしませんが、一応こういうように新聞に大きく、保安林や砂防や道路の管理者として責任があるのじゃないかというような意味のことが出ている。これは非常に大事なことでありますので、ぜひともまたあとで調べていただきたいと思うのです。  これは後ほどまた局長にお尋ねいたしますが、大臣お忙しいし、私も時間がありませんから最後に一点だけお尋ねします。  これは美濃加茂市でございますが、木曾川の逆流の水が歴年のように美濃加茂市太田町の市街地を襲っていると、この陳情書に出ております。そして、これが防災のためには木曾川の護岸工事並びに加茂川の樋門設置を一日も早く完成してくれ、こういう切実な要求がございますが、この点についてちょっと大臣の所見をお聞きしておきたいと思います。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 河川局長が現場へ行ってよく見てまいっておりまして、ただいまそのどういうところをどういうふうに改善すべきかという検討をいたしておるわけでございます。局長自身が現場へ行って見てきておりますし、建設省としては、こういう災害にかんがみましてできるだけの措置を講じなければならぬ、講じようということでいま検討いたしておるところでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 斉藤正男君。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 大臣お忙しいようでございますので、総括的なことだけを伺っておきたいと思いますけれども、台風七号並びに集中豪雨における飛騨川を中心とした大災害、私も現地へ参りましてよく承知をいたしておるわけでありますけれども、私は本日は主として台風十号に関連をして、特に天龍川水系において起きました災害について大臣の所見を伺いたいと思うわけであります。  御承知のように、報告書にも出ておりますように、この台風第十号によりまして、静岡県におきましては、全壊六一尺半壊十六戸、流失三戸、全焼一戸、さらに死亡四人、床上浸水七百二十六戸、床下浸水四千百二十九戸、こういうような被害が出ておるわけですが、これは天龍川中部の水窪町あるいは佐久間町、竜山村、天龍市等における集中的な被害であります。  私がここで大臣に伺いたいのは、ここには御承知のように佐久間ダム、秋葉ダムという二つのダムがあるわけであります。このダムができてから、昭和三十六年、昭和四十年、昭和四十三年と、オリンピック災害といわれているほど三年目ないし四年目に大災害が発生をいたしておるわけであります。地元ではこれをオリンピック災害といっているのであります。ところが、このダムと災害の関係を一体どう解釈すべきかということでいろいろな検討が行なわれておる中で、天龍川河状調査委員会なるものが設けられて、建設省関係の皆さんもこのメンバーに加わっていることについては大臣も御承知のとおりであります。今回の災害につきましても、地元ではいろいろな憶測があるわけでありますが、昨日の新聞報道によりますれば、ある新聞は、ダム放流が原因ではない、建設省磐田工事事務所が判断、住民は割り切れない表情、こういう見出しであります。ある新聞は、浸水は操作の不手ぎわ、満水放流やむを得ぬというようなことで、ある新聞では、ダム操作の誤りがこの災害を起こし、また大きくしていると報道しておる。ある新聞では、建設省磐田工事事務所が、正式の見解ではありませんけれども、ダム放流が原因ではないということをほのめかしたと発表をしておる。地元住民はきわめて割り切れない感情にいまあるわけであります。後ほど私は電源開発の関係者に質問をいたすわけでありますけれども、昭和四十年の災害につきましては、電源はその非を認め、補償をいたしております。その後、ダム操作の改定は若干行なわれましたけれども、いわゆる六千トンの放水を秋葉ダムがやったことによって横山地区が三度目の大浸水を受けたことは間違いないわけであります。天龍本川に流入しておる多くの支川がありますけれども、それらの流量等を勘案いたしましても、やはりダムとの関係は私は切り離すことができないという判断に立っておるわけでありますけれども、中部地建並びに磐田工事事務所がこういう見解を発表したことに対して、大臣はどのように報告を受けておられるのか、まず大臣の実態の把握について伺いたい。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 天竜川の流域の特に横山地区が洪水のたびに大きな被害を受けられておる、今回もまた非常に大きな被害を受けられたということはすぐさま報告を受けております。そこで、あるいは佐久間ダムあるいは秋葉ダムの管理の上から被害を大きくしたのじゃないかというような点はどうだということを事務当局にただしてみました。どうも当局の報告によりますと、以前の場合はどうでございますか、今回の場合はやはり両ダムの運営管理がなかったならばたいへんなことじゃなかったろうか、そういうことで放水処置等を含めて管理上の手落ちがなかったような報告を受けております。しかしながら、横山地区を中心とする治水事業というものはとにかく緊急に取り上げてやっていかなければいかぬということで、河川当局はただいま治水事業の促進について一段の検討を進めておるというように、また私は進めてもらうように指示もいたしておるわけでございます。そういうことであります。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 大臣は出先の報告を受けてそういう判断をされておることは当然だと思うわけでありますけれども、出先の報告が適切であったかどうかということにつきましては、これはまたきわめて疑問な点があるわけであります。何となれば、ダム側も逐一報告をいたしておりますし、また自動的に記録もいたしておりますので、これらについて疑う余地はないと言えばそれまででありますけれども、ダムができたことによるダム以下の河床の沈下、さらにダム上流地点における河床の上昇等々という問題は明らかな数字となってあらわれておるわけであります。したがって、ダムサイト直下の河床の沈下、あるいは間もなく河床が上昇してまた沈下するというような、常に流動やむことのない河状の状態は、ただ放流の時間的な量と操作によってのみ判断することのできない複雑多岐なものがあるわけであります。私は一応大臣の見解を了といたすものの、なお今後いろいろな条件を総合判断した上でこれは適切な判断を下すべきであって、大臣が現地の報告を受けたからそう信じておるという答弁は了といたすものの、明らかにそうであって、ダム側には一切の責任はなかったという御見解を出されることについては、これはぜひひとつ慎重に配慮をしていただきたい、かように思うわけであります。私どもも鋭意現地の皆さん方と、時間的な、そして実態的な、そしてまた浸水の度合等につきましても調査の最中であるわけであります。そこでひとつこの点は十分慎重な配慮をいただきたいと思うと同時に、かりにダム側に手落ちがあったという場合、あるいは手落ちでなくても、ダムによる災害であった点は間違いないという場合には、一体電源開発に対して大臣はどういう処置をとられるのか。たとえば三十六年の際には、補償金を出すことにつき建設省もたいへんなお骨折りをいただいたわけであります。もしかりにダム側にも一部分なりあるいは大部分の責任があったという場合には、大臣はどういう態度をおとりになるのか。これは予測できない問題でございますから確答はできないにしても、ひとつ答弁をいただきたい。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 私が申し上げておりますのは、私が報告を受け、また私が信じておりますことを申し上げたわけでございます。それによりますと、先ほど申したとおりでございますが、しかしだんだんまた現地の事情なりあるいはこの席における御審議なり、そういうものによって、ただいまお話しのようなことになりますれば、私は善処するにやぶさかではございません。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 時間がありませんので、最後に一つだけ大臣に……。  昭和四十一年に、四十年の災害の結果、建設省が横山地区の護岸工事に着手をいただくことに決定をいたしましたが、いろいろな事情がございまして、鉄道建設の関係から隧道のズリを使おうかなどという事情もございまして、四十一年の着工がおくれ、四十二年から五カ年計画で始められて、本年は二年目であります。ようやくその形ができかかったところでまた大災害を受けたわけでありますが、私は、昭和四十二年から五カ年計画と言わずに、ぜひひとつこの護岸工事は早急に仕上げていただいて、この地区に二度とあの大災害のないことを望むわけであります。後ほどまた河川の関係者にも伺いたいと思いますけれども、大臣ひとつ指示をして、この早期完工を督促していただきたいと思いますけれども、見解はいかがでございましょうか。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 一番頭にきますのは、新潟県の加治川の問題のように、不測の事態で、二年も続いて、こないところがやられた。これはなかなかたいへんなことで、当局もたいへんだと思いますけれども、とにかくある程度始め出したらそのなにはしゃにむに仕上げてしまうということでないと、だらだらやりおったのでは上のほうは待ってはおらぬということになりますから、ただいまお話しの点につきましては、格段の留意をして善処してまいるようにいたしたいと思います。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 了解しました。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 淡谷悠藏君。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 建設大臣にひとつお尋ねいたしますが、今度の特に東北の豪雨の被害ですが、前の十勝沖地震に続きまして、まあダブルパンチを受けたようなものである。前回の地震の災害のあと始末が全くできないうちに、今度また豪雨に見舞われましたので、被害の状況が重なりあって非常にひどくなった例が出てまいっております。特に農村地帯が多いものでございますから、ほとんどが農村部の被害が大体調査の上に浮かんできております。まあ災害の出方も、大都会の災害のようにたいへん刺激の強い、はっきり目に見える災害、たいへんダイナミックな形の被害もございますが、農村のこういう災害のあらわれ方というのは、そうしたおそろしさにおいて一そう深刻なものがある。たんぼで働いていながら山くずれで死んだ農民などもだいぶおりますが、幸いにしてのがれた人の話を聞きますと、端的に言うと、山が追っかけてくるような感じがしたと言っておるのですね。この一言でも、非常に素朴な表現の中に、農村地帯における豪雨被害のおそろしさを身にしみて感ずるものがあります。特に数年以前から洪水の被害、あらゆる水害というものは中小河川の周辺に起こっている例がたいへん多いのです。今度はその例がかまことに多いのです。もう県のほうで調査をいたしました材料を見ましても、温水、堤防破壊というのはほとんど中小河川が多い。その周辺には全部農地があります。また大きな川でも、下流のほうは大体治水工事ができましても、上流の河川はむしろ貧弱町村の管理になっておるものですから手がつきません。そういう上流河川の温水による被害がたいへん多い。建設省としてこういう中小河川並びに大きな川の上流の災害についてその後どういう措置をとられておるか。これはもう五、六年も前から話は出ておるわけなのでして、大臣もすでにお考えだと思いますので、そういう対策をひとつお聞きしたいと思います。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 青森県の十勝沖地震に次ぐ今回の水害に対しては、青森県自体がいわば非常に困難な県政をかかえておられるところでありますだけに、まことに同情にたえないところでございまして、淡谷さんおっしゃるように、中小河川からくるところの被害の実態というものは、私もそういうところに生まれておりますからよく知っておるわけでございますが、この間、きわめて一部ではございましたけれども、今回のあの被災地帯を見て回りました。まさしくお話のとおりであります。そこで建設省といたしましても、今度の改定治水五カ年計画を、本年度から改定をして出直しをしようということで、二兆五百億の五カ年計画ということでやっております。なかなか右から左といきませんけれども、とにかく中小河川の整備ということで、防災上何といっても立ちおくれてきておるわけだから、中小河川に力を入れていくような計画内容をもって、その計画の実施をやっていきたいということで、具体的にただいま計画を検討いたしておるところでございます。御指摘をいただきましても、承知しました、すぐこれはやりますというふうにはなかなかいかない、たいへんな資金を要することでもございますから、とにかくねらいは中小河川の整備に重点を置いてまいりたいということで、検討を進めております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これは管轄の問題などさまざまございましょうけれども、そういうことに多少の制約があろうとも、思い切って施策をいたしませんと、取り返しのつかぬ被害がまた起こる可能性もございます。前の十勝沖地震のあとでも、山の中に大きな亀裂が生じまして、この豪雨によってそれが崩壊した例がたくさんあるのです。もう大臣の言われるとおり、右から左にすぐというわけにはいかないかもしれませんけれども、少なくともできるだけ早く果敢にこの措置をとりませんと、二重、三重の被害を受ける可能性が多分にございます。御承知のとおり、特に青森県は雪が早い。あと一カ月半くらいしますと降雪期に入ります。仕事ができません。これはいろいろな他の面でも常に問題になっているのですが、こういう点なども十分お考えくださいまして、査定官を出すなり、現地に何とかまかせるなりして、降雪期前に応急の措置だけはとりませんと、この農村の中小河川沿いのたんぼはむろんそうですけれども。住家さえもたいへんな危険にさらされておると思いますので、いろいろ役所としては尽くさなければならないこともございましょうけれども、応急の場合やはりそういう措置をおとり願いたいと思うわけです。何かお考えになられておりましょうか。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 冬季、特に東北、北海道、もちろん積雪寒冷地帯につきましては、災害復旧にしろ、公共事業全体にいたしましても、冬季工事不能の時期がありますわけですから、内地とおのずから扱いを異にしまして、できるだけ早く工事の発注をするとかいうようなことでやっておりますが、今回の十勝沖地震並びに災害対策につきましては、全力をあげてとにかく雪前にやれるだけのことはやるように強く指示してまいるつもりでおります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 それにつきまして、前の十勝沖地震で山くずれなんかができておりまするのが、また非常に大きくこれが広がっておりますので、これもただ県だけでやったのではとうてい間に間に合いませんから、特殊な緊急治山事業に取り上げて急がれるような御意思があるかどうかお聞きしたい。あまりにも大きくて、何か普通のやり方でもってしたのではとてもだめなんで、そういう御計画がとっていただけるかどうか。

坂野重信建設省河川局長

○坂野説明員 砂防の問題につきましては、できるだけ災害の査定の段階において、砂防を復旧として取り入れ得るものは復旧として取り入れる。また、応急的な対策として緊急砂防という事業がございますので、できるだけそういう面でひとつカバーしてやってまいりたいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 あとでまた農林大臣に質問いたしますけれども、建設大臣には特に実情をごらん願ったそうでございますから、あの実情に即しまして、お役所ですからいろいろな制約がございましょうけれども、返す返すも緊急的な措置をおとりくださるように特に要望して終わります。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 とにかく青森県の被災地の住民の方々のお気持ちは、また困難な事情はよくわかりますから、最善を尽くさせていただきたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 森田重次郎君。

森田重次郎自由民主党

○森田委員 ただいま淡谷委員から御質問がありました中小河川の問題は、ただいま大臣の御答弁で、重きを置くという方針だそうでございます。特に青森県で起こったのは、ほとんど中小河川で起こっているわけでございますから、この点はただいまの御答弁のとおり実行していただきたいと思います。したがって、私のその点に関する質問は省略いたします。  今度私の県で降った雨量でございますが、砂子又というところは三百一ミリ、それから泊というところでは二百五十四ミリ、川内というところでは二百三十六ミリ、六カ村で二百十七ミリというようなわけでございまして、非常な豪雨であったわけでございます。この損害の詳細もありますけれども、時間の関係上省略いたしますが、総括して私の県だけの損害の総額は五十五億六千九百十万余円に達しているわけでございます。これは大臣御存じのとおり、この間あの十勝沖の震災の打撃を受け、それにさらに追い打ちをかけられたようなかっこうでこうなっておりますので、県としては非常に苦悩いたしておるわけであります。それで、ただいま淡谷さんから御質問になりました、その前の地震の際の災害のつめあとというものはまだ直されておりません。そこへまた豪雨ということだものでありますから、これは非常に危険な状態がくるのではないかと思われる節があるのであります。そこでこれを急いで復旧してもらわなければならないというので、いま御質問がありましたが、私は法律上の用語はちょっとわかりませんが、県といたしましては、緊急治山事業として着工していると、こういうのであります。しかし、それではとてもことしじゅうには直りそうがないというので、特にこれを特殊緊急治山事業としてすみやかにやってもらいたいというのであります。これは特殊緊急というのでありまして、そういう何か制度上のことでもあって、特に急いでもらえるということならば、これはそうしていただきたいという要望があるのでありますが、この点に対しての御見解をひとつ承っておきたいと思います。

片山正英林野庁長官

○片山説明員 お答え申し上げます。  ただいまの緊急治山事業と特殊緊急治山事業とでございますが、緊急治山事業は本年起きました災害に対しまして、その後非常に人の被害、家屋の被害、さらに累増するであろう危険性があるというものに対しまして緊急治山を実施するわけでございます。今回の場合につきましても、国有林、民有林ともどもにそれはとる体制でおります。  そこで、特殊緊急治山ということでございますが、これはことしを含めまして来年、再来年、これをその後何カ年でするかということで、総額どうしようかということを特殊緊急治山事業として決定するわけでございます。そうしますと、一応その計画性が明確になるということが特色でございます。これらを含めまして、本年はとりあえず緊急治山としてやってまいるということにいたしたいと思います。

森田重次郎自由民主党

○森田委員 そういうような行き方があるのでございますれば、ぜひそれを実施していただきたいと思うのであります。  次に、特殊な問題でございますが、これは大臣もせっかくお見えくださった例の赤川の問題でございます。あの小さい川がまたやられまして、市街地がもうめちゃめちゃになってしまいました。あんまりひどいものですから、私も具体的にそれではどんな実情かというので――私もうかつでございまして、いままで現場を見ておりませんでしたので、現場を見ました。なるほどあれじゃ洪水が起きるのは当然だということを直感したのです。と申しますのは、鉄道に接着してかたかなのコの形に川が迂回している。そうして鉄道を横断する川の幅がわずかに五メートルなんです。だから、五メートルの出口が水を吐くのでありますから、それは洪になったらとても吐けきれるものではありません。今度改修する幅を幾らにしているかというと、これは三十五メートルの計画なんです。つまり三十五メートルで初めて安定性をもつものを、わずか五メートルの口で吐こうというのでありますから、そこへ入り切れないものがたんぼの中へわあっとあふれて、それが市街地へ殺到してくるということがわかったのです。こんなことなら、なぜこの重要な地点をあらかじめ直すことを考えなかったかということでいろいろ検討いたしました結果、大体その方針でいきそうだというのです。ことしの予算の実施の実情を見ましても、下流のほうを手入れをしておるようなわけなんで、下流のほうは一通り手が入っておるので、頭首工の問題などで若干問題があるのですが、その方面へ何千万かの金を入れて、肝心のそこは一向手が入らないというようなかっこうで、これはもう十年来問題になっておったのが、またこういうことになった。あれはあのままにしておきますと、また来年の春、すぐ市街が水に浸されることは明らかでございます。こういう事情でございますので、これを一ぺん検討していただいて、予算ももっと多くつけてもらわないと早くやれない状況でございます。だから予算をつけていただいて、そうして、いま宅地を買い上げる計画もどんどん進んでいるそうでございますから、特別に早く進めていただきたい、これを特にひとつお願い申し上げておきます。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 赤川の問題は、現場で森田議員から御指摘をいただきまして、たいへんむずかしい川になっておる、しかし基本的には、やはり下のほうから川をよくしていかないと、結局大きく上のほうがすぱっとくると、途中がさばけない、そこで一ぱいになって、あそこの市街がたいへんでございましょうし、しかもまた市街地のところを早くかっこうをつけないと、あとで困ってまいるでしょうし、私も幸いに現場で御指摘もいただいておりますから、ただいまの御趣旨に沿って努力をいたしてみます。

森田重次郎自由民主党

○森田委員 まだ御質問を申し上げたいこともありますけれども、大臣お急ぎだそうでございますから、この程度で打ち切っておきます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 小沢貞孝君。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 農林大臣もいらっしゃるし、担当の総務長官もいらっしゃるので、あとでお尋ねをいたしますが、建設大臣お帰りになるそうですから、中央防災会議の重要なメンバーとしての建設大臣に伺いますが、先ほどの委員長報告にもありましたように、局長激甚災害に対して激甚災害特別財政援助法を適用しないかという声は、もう委員会全体の声でもあり、先ほど来視察したときの報告にもそれが一番強調されておるわけです。そこで公共土木関係の激甚災の指定の基準を見ると、やはり国民経済的視野というか、横の広がり、規模の問題を非常に大きくウエートにとっております。しかし、この法律の趣旨とするところは、これは御承知のように、地方財政を援助しなければいけない、こういうことと、被災者に対して十分な援護措置をしなければいけない、こういうことがこの法律の趣旨ではないか、こういうように考えるわけです。だから、国民経済的な規模というか、規模の大きさというよりは、その地方財政あるいは、そこの被災者、こういうものに対する援助ということが大きなウエートでなければいけない。これはもう災害基本法でもうたわれておりますし、この激甚災害特別財政援助法でもその趣旨は明確であります。きょうの委員会の冒頭でたしか渡辺委員からあったと思いましたけれども、この基準の制定されたのは昭和三十七年であります。そのときの国民総生産は二十一兆、本年においては四十七兆、二倍半というようなぐあいになってまいりました。国民総生産が拡大していくに従ってここの基準の中にあるところの国民経済的視野というものはだんだん規模を小さくしてよろしいのじゃないか。したがって、この法の本来の趣旨に沿うように地方財政あるいは被災者、これに対して手厚く援助をするというこの法の本来の姿に返っていいのではないか、こういうように考えるわけです。  いま一点、この基準を改定しなければならない理由は、昭和三十七年とは経済的な、社会的な条件がいろいろ変わってまいりました。その第一は、やはり過密、過疎対策であります。これは辺地災害等非常に重要な問題がありますけれども、過密、過疎ということを考慮しても、局地的なこの災害の深さ、こういうものが主としてこの激甚災の適用の基準でなければならない、こういうように考えるわけです。先ほど来事務当局の御答弁では、検討をしております。こういうような方向のようでありますが、担当の大臣としては、たとえば公共土木についてどういうような方向でもっと地方財政を援助する、被災者に対して手厚く援助する、こういうぐあいに激甚指定を変えようとしているか、そういう方向についてお示しをいただきたい、こう思うわけです。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 災害関係法律が国民経済全体に対する影響から、ある場合には激甚地扱いをする、ある場合にはしない、私は個人としては、これはどうもおかしいと思っておるのです。一万人の人が災害を受ければこれはたいへんだ、激甚だ、それじゃ百人の人が受ければ数が少ないからこのほうは激甚扱いをしないでもいいという考え方はどうも違うじゃないか。これは私どもやはり同様に国会議員としての感触からいたしますと、どうもあなたがお話しのように、やはり罹災者並びに罹災地の公共団体に対する財政援助ということを行なう場合に、受けているその災害の深さというものは、たとえば全町村、全域にわたろうと一部落であろうと、ないしは一万人であろうと百人であろうと、災害を受けたものの深さというものは同じことでございますから、何とか是正されなければいかぬじゃないか、そういうふうな割り切れないものを私ども持っております。そういう意味で検討いたしております。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 建設大臣の答弁まことに前向きで、委員各位はおそらく満足だろうと思います。具体的にどうするかという問題については、やはり担当の総務長官のほうだと思いますから、あとで総務長官の質問の時間になって、建設大臣の御答弁を受け継いでひとつ質問をいたしたいと思います。  私は確認しておきますが、一万人のときも百人のときも、災害の深さによってこれは当然適用される方向であるべきだ、こういうぐあいの建設大臣の御答弁だ、こういうように確認して、もう一言だけでけっこうですから、建設大臣に対する質問を終わります。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 私はお断わりしておりますように、個人的見解においてはそのとおりに思っております。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 私は委員長にお尋ねするが、この委員会において大臣が出席して答弁して個人的見解だけで済まされるのですか。これは政府の防災会議の重要な一メンバーとしての御答弁、私のほうはそういうふうに受け取ります。

保利茂自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○保利国務大臣 そのとおりに受け取っていただきたい。私も個人ではございますけれども、国務大臣の責任を持っておりますから、そういう方向で努力いたしたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 渡辺栄一君。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 建設大臣はもうけっこうでございます。  それでは農林大臣にお伺いをいたしたいと思うのでございますが、今回の八・一七集中豪雨でございますが、これはすでに大臣御存じのとおりでありまして、きわめて局地、しかも集中激甚の災害でございます。今朝来いろいろ質問を続けておるのでありますが、特に今回の重要な性格は、非常に経済力の乏しい農山村地域に集中して被害が起きたということでございます。そこで私どもといたしましては、局地ではございますが、当然やはり激甚災指定を願いまして、万全の対策をお願いいたしたいという基本的な考え方に立っております。したがって、そういう問題につきましては、後ほどさらに総務長官をはじめ皆さんにお願いいたしたいと思いますが、農林大臣に対しまして私どもが特にお伺いをいたさねばならぬと思いますのは、今回の集中豪雨は、あらゆる面におきまして個人的な災害を伴っているということであります。その中におきましても、特に農業施設あるいは農地あるいは山林の被害が随所に起きておるのでありまして、なおまだ現在も農道、林道等は通行できない部面がたくさんございまして、そういう地域の被害はいまなお掌握できないという現状であります。私自身も現地へ参っておりますが、まだオートバイによりましても通れないという地域がたくさん残されておる、こういう現状であります。  そこで、いろいろな問題点に入りまして検討を続けてまいりますと、まず第一番に考えられますことは、農地の復旧につきましては非常に限られました対象についてのみ、しかも二分の一の補助ということでございます。農業施設につきましては、災害の程度にもよりますが、六五%を基準といたしまして、各受益者の被害の程度に応じまして漸増をする、こういう形になっておりますし、それに伴いますところのいわゆる負担の額に対しましては、県並びに市町村が負担いたします場合に限っては約七〇%の起債を許す、これに対しましては九五%の元利補給をお願いできる、こういうふうにわれわれは承っておるのであります。しかしながらこういうような状態の中で、今回の五十六億という膨大な災害を起こしましたこういう農山村におきまして、はたして農業施設並びに農地復旧ができるであろうかということでございます。実は二、三日前に私も現地へ参っておりますが、こういうような施設等の復旧につきましては、いわゆる受益者の受益負担の承諾書をつけて災害復旧の申請をするたてまえになっておるようでありますが、もちろん農家にそれだけの意欲もなければ、現在におきましては負担の力もない現状でございます。したがって、すみやかにその復旧をはかるためには、やむを得ず関係市町村長が肩がわりをいたしましてこれを承諾をいたしまして復旧にかかろうとしておる現状なのであります。私ども、現在すでに農山村の人口が流出をいたしまして人口過疎におちいるということにつきましては、きわめて憂慮をいたしておるのでございますが、こういう客観的情勢の中で、このような制度の中において、あるいは農業施設、農地の復旧がはたして可能なものであろうかということであります。どうか、今度の、そういう意味におきまする農業災害に対しましては、格別の御配慮によりまして、少なくとも激甚法の指定を実現していただくことはお願いしておるのでありますが、そういう問題が検討される段階においても、これに同様な体制においてかような問題が復旧できますように、特に御配慮願いたいと思うのであります。そういう意味におきまして、私は大臣の御所見を承りたいと思うのであります。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 先ほども渡辺さんその他の方々の御紹介で、現地の方々の御要望等、特に中心は、今回の激甚災害の指定ということについて非常な強い御要望を持っていることは重々存じております。それはただいまも建設大臣との間でもお話がありましたような問題でございまして、中央防災会議でどういう形で指定をするか、その基準の問題に実はかかってくると思うのでありまして、私どもといたしましても、将来に向かいましてこれは前向きに検討していかなければならぬ。多くは申し上げませんが、基盤整備ということはなかなかこれは、率直に申しますと、個人負担では、特に農道等におきましてはきわめて――生産基盤の整備ということは一番大事なことでございます。その点は十分今後とも前向きな検討課題にして、激甚災の指定の基準の問題の中の一つとしてわれわれも検討してまいらなければならぬと考えております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 基本的な問題につきましては、私も今朝来強く御要請申し上げておりますし、おそらくいまの建設大臣また農林大臣の御所見におきましても、激甚法の指定に入れようというお考え方であろうと、私どもそのように考えたいと思います。  その問題はさらに詰めたいと思っておりますが、問題は、これの基準を改定していただかなければ指定に入らないという現状にあることは、遺憾ながら認めざるを得ないのでありますから、したがって、その指定の基準を改定をいただくか、あるいは新しく局地激甚の立法をお願いするか、いずれかの方法につきましては後ほど御検討願いまして、これは実現すると私どもは信じてまいりたいと思いますが、そうするといたしましても、その間に復旧が進んでまいるわけでございます。したがって、私どもといたしましては、いまの行なわれておるような制度では、ただいま申しましたように農家のこれに対しまする負担の力もございませんが、現在の環境からいえば、いわゆる農山村の人たちがそれだけの負担をして農地復旧をしようという意欲は、率直に申しましてないわけであります。今度私どもの耳に入ってまいりますことは、水田も相当流失をいたしました、それによって全く生活の道を失っておる人も相当にできておりますが、こういうような人たちが言っておりますことは、もう農地を復旧する意欲はない。ある程度そういうものに対しましては力強い援助を与えまして、そして意欲的にこの復旧に取り組ませなければならぬと思うのであります。それでなくても、こういうような地域に対しましてはすでに災害の恐怖が襲っておりまして、私どもは一そうその過疎的な傾向が促進をされるのではないか、こういうことが考えられますので、私はそういう意味におきましては、何か具体的にこの問題を解決する対策について、特にひとつ大臣のあたたかい御配慮をお願いいたしたいと思うのでございます。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 ただいまのところでは、御存じのとおり暫定法によるところの率の引き上げ、これの制度は現行法の中でもとれるわけであります。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 私ども研究いたしておりますが、暫定法によりましては残念ながら今回の被災農民を納得させ激励をするという体制ではございません。私どもは、そういう意味におきまして、少なくとも岐阜県においても激甚法の指定はいただけるものという確信のもとに進めております。すでに県におきましては激甚並みのいわゆる負担の体制において復旧しようという方針をきめております。したがって、たとえば十億というふうに仮定をいたしますと、そのうちの六五%というものは最悪の場合でも御配慮が願えるであろう。そういたしますと、残りの三五%、三億五千万円に対しましては、一億は地元において、二億五千万は県においてこれを負担しよう、ここまではっきり方針を打ち出して、そしてすでに現地ではいろいろと復旧対策を進めておる、こういう現状でございます。そこで、私どもとしてはこういう農業施設とか農地復旧というものにつきましては、やはり末端の市町村が責任をもってこれの復旧に当たるという体制でなければ、農地は農家がやれ、農業施設は受益者がやれということでは、今回はおそらく復旧というものは進まないだろう。そういう意味におきましては、私は非常に従来とは違った経済環境にあると思いますので、そういう問題については関係の市町村が責任をもってこれを推進するという立場において、今後何らかの形で財政措置をお願いする。財政措置の問題は自治省の関係になると思いますが、そういうことをお願いしなければ、現実の問題としてこの問題は非常に大きな問題として残るような感じがするのでありまして、この点を私は特にお願いを申し上げておるわけでございますが、いかがでございましょうか。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 基本の問題になりますと、はたしてそういうものが弱小と申しますか、財政力の弱い市町村の負担に残るのがいいか。したがって、さしあたりの現状の中においては、今度は自治省の、中央における財政の改善の問題、たとえば交付税等の問題、特別交付税等の問題でどう扱っていくかということで解決していく方向だろうと思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 農林大臣のお立場で御発言をいただくのでありますから、私はお立場はよくわかっておりますけれども、実際問題といたしましては過疎問題とからみまして、今回の農業施設、農地復旧、こういう問題につきましては格別の御配慮を願わなければならぬ。十三日、一日内閣に総理以下大臣においでいただくわけでございますけれども、私どもはおいでをいただくということは、やはり一面においてあたたかい御配慮があるものというふうに農民は考えておると思うのであります。ぜひともひとつ事務当局を御督励いただきまして、今回は格別の御配慮をいただきたいと思うのでございます。  同様な問題で、融資の問題でございますが、残念ながら相当な被害が出てはおりますものの、実は天災融資法を適用するだけの被害に達していない、こういうふうにわれわれは承っております。その後の被害が激増いたしておりますので、これが適用する段階に到達しておるのかどうか、また各方面から生じました被害と合わせまして、どのような見通しになっておりますか、この点もひとつあわせて承りたいと思います。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 岐阜県におきます集中豪雨によって、農作物にかなりの被害があったというのでございますが、天災融資資金の問題のただいまの融資措置につきましては、実態調査によってこれをきめてまいりたい、こういうふうにいま検討中でございます。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 実はよくわかるのでございますが、もうすでに天災融資法の適用ができるかできないかということは、おおむねの見当がついておると私は思っておるのであります。したがいまして、天災融資法の適用ができそうであるならばできそうである、とてもできそうでないならばない、こういうことは大体見当がついておると思います。これは大臣にそこまでお願いしますのは無理かもしれませんが、私はそのように解釈をしておりますので、ぜひひとつお願いしたい。実は次の御質問がございますので、お願いしたいと思います。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 重ねて検討して、早く結論を出すように急ぎます。

亀長友義農林省農林経済局長

○亀長説明員 岐阜県の集中豪雨の被害額が、従来の天災融資法を適用しております通常の基準額に達するかどうかという点が問題であります。この点につきましては、基準額よりは非常に低い数字に現在のところ相なっておるというのが実情でございまして、この適用につきましては、われわれいろいろ努力はいたしておりますが、かなり実現までには困難がある、かように考えております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 あまり時間がありませんので、また大臣もお忙しいと思いますから、あまりこのことだけに私も時間をとってはいかぬと思いますが、われわれも非常に困難だという見通しを承っておりますので、申し上げておるわけであります。天災融資法が適用になるならば、われわれはそれにあわせまして、自作農創設資金の問題につきましても別ワク等御配慮が願えるものと思います。融資の問題は比較的問題がないと思いますが、天災融資法が適用にならないというような事態が考えられます場合、やはり自作農創設資金の別ワクという問題は、従来の考え方からいえば困難ではないかというふうに思います。私はそういう場合におきましても、ぜひとも何らかの形で自作農創設資金の別ワクの問題につきましては特に御配慮を願いまして、今回は非常にネックが多いわけでございますが、農業施設あるいは農業関係の問題を解決していく一助としていただきたい。せめてこの一つくらいは何とか御配慮が願いたいと思っておりますが、いかがでございますか。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 私のほうといたしましては、自作農のワクの設定につきましては、できるだけ前向きに持ってまいりたいと思っております。それから他にもいろんな災害融資制度の組み合わせ等も考えておるので、やってまいりたいと思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 ただいま御配慮をいただいておるというふうに私解釈をするわけでございますが、ぜひひとつ、私どももせめて自作農創設資金については、天災融資法の適用がない場合でも今回は特に御配慮が願えるものというふうにして進んでまいりたいと思いますので、特にお願いを申し上げたいと思っております。  いろいろございますが、最後に農業関係の共同施設につきましても、今回も実は相当な被害があるのでございますが、激甚法の指定を受けるという前提に立ちますれば、おのずから相当な補助率になってまいりまして、問題は解消すると思うのであります。そういう事態が明確になる間におきまして、関係農業団体におきましては、たとえば有線放送あるいは農業倉庫、こういうようなものが相当な被害を受けまして、すでにそれは放置できないという事態の中でその復旧に取りかかろうとしておりますが、従来の制度でまいりますと、おそらく二割程度ということに落ちつくようにわれわれは聞いておるわけであります。どうかこういうような点につきましても、従来のような経過にかんがみて御処理を願うというのではなくて、今回のような、非常に部分的ではあるが集中的である、しかも過疎問題とからみました農業団体に対しまする格別な御配慮をいただきたいと思っておりますが、この点につきまして何か特に御配慮をいただいておるならばお知らせをいただきたいと思います。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 現在の制度で許される限度におきまして努力をいたしてまいりたいと思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 現状におきましてはそういう程度の御答弁より期待できないということはよくわかりますけれども、実際は非常に貧弱な農村地帯でございますので、農業団体の共同施設というものの復旧につきましても非常に困惑をしておりまして、本日も実は大臣に御陳情にあがりました中にも代表者があったわけでございますが、こういう問題につきましてはひとつ激甚法の指定を強くお願いをしておるという問題とあわせて、特に御配慮を願いたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  以上であります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 川村継義君。

川村継義日本社会党

○川村委員 大臣就任以来、災害対策の委員会に初めておいでになったのじゃないかと思うのですがね。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 いや、そんなことはない。それはあなたのほうが……。

川村継義日本社会党

○川村委員 非常にお急ぎになっておるようで残念ですけれども、しかし大臣のお立場を尊重して簡単にお尋ねします。  これは委員長及び委員の皆さんにちょっとお断わりしなければなりませんが、実はきょう議題になっておることに直接関係のない問題です。  というのは、実はこの前の七月ごろの災害対策委員会で中国、四国、九州の干ばつ対策についていろいろ論議をしております。そのときに、特に七月十八日の災害対策特別委員会では、次官はじめ関係者の皆さん方から非常に前向きな答弁をいただいておったのであります。もう結論が出ておるだろう。そこでお尋ねすることは、干ばつ対策助成措置はどうなりましたか。聞くところによると、大蔵省から拒否されたというようなことも聞いておる。ノーなのかイエスなのか、それをひとつ聞かしていただきたい。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 あの最終的な結論というものはまだ出ておりませんが、ほぼ大蔵省との間に話がつく見通しでございますということを御紹介申し上げます。

川村継義日本社会党

○川村委員 ということは、間違いなく助成措置がやれるということを確認していいですか。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 ほぼ、もうおおむね、したがって、やれるという了解がついて、ただ詰めを行なっておる、こう解釈していただいていいと思います。

川村継義日本社会党

○川村委員 それではせっかくですから、経済局長かあるいは官房参事官でもいいですから、いま大蔵省と話のついているのは、たとえばよく委員の皆さん方からお話があっているように、いま大蔵省とやっているのは、異常災害だとして昨年どおりの高率な助成措置が可能なのかどうなのか、いや、それはどうしてもそこまではいかぬけれども、たとえば――たとえはですよ、工事費については例年並みの四〇%等々の助成措置は可能である、そういうような詰めをしておられるのか。もうこの際ですから、少し明らかにしてください。

櫻井芳水農林省農地局建設部災害復旧課長

○櫻井説明員 災害復旧課長でございます。  先般の委員会でもいろいろ先生方から御質問がありまして、大体見通しがつきましたので、全国的に各県に照会をいたしまして資料をとりまして、それから内容も分析いたしまして、ことしの干ばつは当初の降雨量が足りなかったばかりではなくして、昨年末からの降雨量が足りなかったのだ。それからいままでに講ぜられました、昨年も全国的に応急対策事業がございましたが、こういう地帯との重なりぐあい、あるいはその機械の利用状況というようなものをしさいに調査いたしまして、その資料に基づいて財政当局と数日前に折衝いたしたわけでございます。財政当局のほうでもことしの干ばつの実態を認識いただきまして、先ほど大臣から答弁のありましたような現在の状態でございまして、これからさらに、その他の率あるいはどういう基準でやるかということを折衝いたすことになっております。そういう状況であります。

川村継義日本社会党

○川村委員 どうも御苦労さまでした。ということは、もう私もほっとした気持ちです。実は大蔵省から、農林省の皆さん方の努力が拒否されたという情報も聞きましたので、心配しておったのです。もしもそれがはっきりしなければ、きょうはまたこの前の委員会でいろいろ論議したことを蒸し返して大臣にうんとお聞きしなければならぬと思っておりましたが、いまの御答弁で私は間違いないと思いまして、これでやめておきます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 水野清君。

水野清自由民主党

○水野委員 台風十号に関連しまして農業災害について少し伺いたいのです。これは結論は、予約米の買い付け制度の問題、さらに等外米の買い付けをどうするかという問題でございますが、ちょっと前置きがあります。  私ども千葉県におきまして、台風十号に関連して約十日間、八月二十五日から九月二日の間に長雨がありまして、非常に豊作だといわれておった早場米地帯に、刈り入れを前に、穂発芽ということをいっているのですが、農林省でおわかりだろうと思いますが、穂についたまま稲が発芽をしてしまったという災害が起こったわけであります。現在千葉県下でどのくらいの被害面積と金額になるか、まだ調査中でございますが、私が千葉県庁に問い合わせましたところでは、約三万一千町歩、概算にして四十億から五十億の間になるかもしれぬということをいっているわけであります。この穂発芽の状態というのはいろいろございまして、たんぼで立毛している状態、稲刈り前の状態で倒伏して水につかって発芽したやつもありますし、稲刈りが終わったあと、野積みになっていたり、木の枝にかけていたものが発芽をしたようなものや、いろいろあるわけであります。  この被害の状態について大臣に伺いたいのであります。実は昨日も私、千葉県下、茨城県の一部も見てきたのでありますが、早場米地帯でございますので、さっそく玄米にして出荷をする。これはきのう現実に見てきたのですが、千葉県の香取郡干潟町というところの農協の広場で検査をやっている。等級に入らない米が非常に多い。等外米として持ち帰りを宣告されているところが多い。この町なんかでは約七割被害がありますから、持ち帰りのほうが多くなるわけであります。そうしますと、ここでいろいろな問題が出てきているのでありまして、まずこの等外米を農林省当局としてはことしはどういう取り扱いをなさるか。昨日の米審でも、農林大臣はだいぶ古米で苦しめられておられたようでありますが、あわせてこの等外米を買えということは、いまの食管会計の実情から非常に苦しいということはわかるのでありますが、天災の際にはこれは買うということになっているわけでありまして、天災に相当するわけでありますから、食糧管理法の規定どおり、ちゃんと農林省がお買いになれるかどうかということを、まず伺いたいのであります。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 等外規格米の政府買い入れの措置でございます。もちろん災害による場合でありますが、ただ御存じのとおり、今年度また来年度にかけての米の需給の緩和は、史上いままで経験しないような持ち越しを持つ。したがって、それの保存自体にもたいへんな努力をしなければならぬという中においての等外米の扱いでございます。しかし一方におきまして、災害という実態が発生もしておる。そこで、それらの実態の状況とあわせながら、われわれとしては処理の方法をよく考えてまいりたい。いまのところ食管の会計も御存じのような状況であるし、もう一つは現在入る米自体の、今後いわゆる前年米、前々年米というものができやすい状態に立っておる。その品質の保存自体もたいへんな努力を要する中においての等外米の扱いでございますから、しかし、といって災害の実態とあわせて、これらもよく見届けた上で方向を定めてまいりたいというのが私どものいまの考えであります。

水野清自由民主党

○水野委員 重ねて伺いたいのでありますが、そうすると災害時には買うような方向で検討したい、こういうふうなお考えのように思われますが、そう理解してよろしいわけですか。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 御存じのとおり、食管としての災害対策としては、唯一のああいう方法をとっておるわけでございます。ただ根本的に、はたしてああいうようなことで災害対策をやっていくのがいいのか、別途の方法でいくのがいいか、一つの問題が出てきたわけでありますので、要するに、食管というものが現在の普通の、あるいは上等の米でさえも品質をどう保存していくかという大きな問題に逢着しておるという中で、被害という事実がそこにある。従来の生産者に対してはそういう手を打ってきた。問題はお金の問題になってきますから、それをどうするかという一つの問題点もあるので、そこらをにらみ合わせながら考えてまいりたい。

水野清自由民主党

○水野委員 非常に苦しいようなお話でありまして、私どものほうではまだちょっと十分のお答えと思えない。たとえばいまの話で、これは最近新聞紙上でいっておりますが、政府の買い付け予想量はことしは大体九百万トン、その財源しか持っておられない。それをこえるような場合は等外米は買いにくい、こういうことになるのか。それが九百五十万トンくらいは予約買い付け数量が積算されておるようでありますが、その辺の数量と関連して考えたい、こういうお話なんでございますか。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 もう一つは、現在予約自体が九百万トンをこえておる。しかしその九百万トンを買うこと自体につきましても、倉庫の問題で一つ困難がある。もう一つは、実際の金繰りの上からいっても、糧券発行でやっていくか、いかぬか。これは限度でやっておりますから、食管会計で九百万トンくらいまではいけるのじゃないか。しかしそれをこした場合に、はたしてあとどう処理するかという問題、そこでできれば倉庫その他も考えよう、というと私どもとしてはある程度おそく出していただきたいという方策もとっていかなければならぬ。言いかえれば、来年度の食管会計等で処理をするような部分もある程度出てこなければ、あと問題は補正予算というものを組むかという問題とからんでくるわけでございます。したがっていまの等外米は、それとは別個の問題で、災害というものを現実に受けておられる中での等外米の扱いでございますから、それ自体がべらぼうに大きな金額ではない。ただこれから災害があった場合に、今後それをいまのような食管の中で、こういうものについて一々食管が災害対策をやっていくということがいいのか、それとも別途にそういうことを処理していく方法を考えていくべきかという問題も考えてみなければならぬ。その中において扱いの大体の方向づけをしてまいりたいということで、いま災害の実態等を見ながら方向を検討中である、こういうふうに受け取っていただきたい。

水野清自由民主党

○水野委員 お話はわかるのでありますが、実は別途の災害対策というものが、これから申し上げるのですが、なかなか出てきにくい。災害対策の措置があまりないように思うのであります。そうするとまた、たいへんはち切れそうな食管会計のさいふからこれを見ていかなければならないということを、こっちがお願いしなければいかぬようなことがあるかもしれない。これは一方的でありますが、ほかの措置もお願いするわけでありますが、やはりここで米という形で、商品という形で出てきている米でありますから、災害の際にはひとついままでの規定どおり、等外米の買い付けを実施していただきたい、こういうふうに要望申し上げておきます。  それから、実は災害のパーセンテージが非常に高いために、予約買い付け制度によりまして予約金を農家は受け取っているわけでありますが、その金額にまであるいは米の供出ができないかもしれないということがあるわけであります。そうしますと、予約買い付けを受けた買い付け金の仮払い金を返済しなければいかぬことがあり得る。その際に、一般の農家でありますから、金がなくなっているわけであります。金をほかに使ってしまっている。ですから、その金を一体どうするのか。利子補給の方向――後ほど小川委員からも御質問があるそうでありますが、岐阜県下においても予約売り渡し米金の減額補正措置、予約米概算金返納に伴う利子の減免措置という要望が知事から出ております。あわせて、そういうようなことはどういう措置を考えておられるか、ちょっと伺いたい。

馬場二葉食糧庁業務部長

○馬場説明員 きわめて事務的なことでございますので私からお答え申し上げます。  災害によりまして米の収穫が減って、予約量だけ政府に売り渡せない場合に、まず概算仮払い金を金で返納するという事態が起こることがあるわけであります。その際は、利子を加算して返納していただくのが原則になっておりますけれども、天災融資法の指定災害の場合に限っては、加算利子を被害の状況に応じまして減免する措置を例年とっておるわけであります。  それからもう一つ、返納する金がないという場合でございます。これは指定集荷業者である農協あるいは集荷商人等が代位弁済をする、こういうことを従来からとっておるわけでございます。

水野清自由民主党

○水野委員 これは風評だと思うのでありますが、ことし米が余っている。そこで、どうもことしは食糧庁の検査員の米の等級の格づけがきびしいということを盛んに聞くわけなんです。これは検査を受けるほうのひがみかもしれないのですが、まさかそういうことはやっておられないと思うけれども、大臣からひとつ、そういうことは絶対にさせないならさせないとおっしゃっていただきたい。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 特に政府の都合でそういうことをするということは絶対にいたしません。いたさせません。やはりきめられた制度というものはきめられたようにきちっと公正にやってまいりたいと考えております。

水野清自由民主党

○水野委員 私だけ大臣の時間をとってもいけませんから、もう一つだけ伺いたいのでありますが、天災融資法の発動上のことについてであります。  台風十号の被害だけでも――私どものほうの千葉県の被害額がまだ確定いたしませんけれども、先ほど岐阜県からの農業災害の金額もお話が出ております。それからあるいは森田委員から青森県下の被害も出ております。北海道にも相当の、この間の集中豪雨による農業災害が出ているようであります。そうすると、台風十号だけでも全国的に天災融資法の発動が十分できる積算額になっていると思うのであります。いままでの前例を見ますと、非常に幅の広い、たとえば本年八月から何月までの降雨による、あるいは早霜によるというような、ほかの天災事象まで合わせて天災融資法の発動をした例がたくさんあるわけでございますが、台風十号の集中豪雨あるいは長雨による農業災害について、天災融資法の発動ができるかどうかという見通しをひとつ明確に伺いたい。

大和田啓気農林大臣官房長

○大和田(啓)説明員 台風十号の被害は相当広い範囲にわたりまして、農作物の被害も、県の報告から推測いたしますと相当多額にのぼっているわけであります。ただいま統計調査部においてその調査をいたしておりますから、最終的には統計調査部の調査によって、従来の例にならって指定をするかどうかということの検討になるわけであります。  ただ、いまの御質問にございました、台風十号と、それから北海道あるいは青森を襲いました豪雨と、さらに岐阜の集中豪雨と、そういうものを一本にして指定をするためには、これはおそらく同一のいわば自然現象といいますか、その三つの災害を通じて一つのものとして説明できる根拠が必要でございますので、その点については実は私ども現在苦慮をいたしておるわけであります。

水野清自由民主党

○水野委員 だいぶ幅の広い前例があるのです。実は、天災融資法の発動をしていただきますと、御承知のように自作農維持資金とか、そういったものの融通も非常にやりやすくなるのでありますが、ここに、昭和三十八年災害においては政令第五十六号で、「昭和三十八年一月から二月までの降雪及び低温による災害」こういう事例もございます。それから「昭和三十八年四月から六月までの長雨」これは、四月から六月までの長雨というのを、一つの天災事象として認められたのには、相当御苦労しておられると思うのですが、こういう前例が幾らでもあるわけであります。霜と低温というような例は枚挙にいとまがないのであります。ひとつ大臣から、この天災融資法の発動について積極的に御尽力をいただきたいと思うのでありますが、いかがでしょうか。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 これは一つは自然現象の解釈の問題になりますけれども、しかし、事柄が非常に御苦労をされていることで、特に雨期のときには被害がございますので、私どもとしては、できる限りそういう方向へ持っていけるようにひとつ努力はしてみたいと思います。検討いたします。

水野清自由民主党

○水野委員 大臣の質問だけはこれで、あとでまた……。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 淡谷悠藏君。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 天災融資法については、これは青森県も同様に強い要望を持っております。大臣をはじめ農林省の皆さんがだいぶ苦慮されているようでありますが、苦慮しなくてもいいような方法をお授けしたいと思うのであります。  天災による損害の中でも、農業の損害というものは非常に時が長いのです。範囲が広いのです。表面は見えませんけれども、打ち身みたいにしばらくたってから出てくるのが農業災害の特質であります。十勝沖の地震による災害などでもそうですが、第一に、水路が破壊されてしまいまして、ほんとうの暫定措置でやっと水をかけておりますけれども、そのためにすでに田植えがおくれております。これがまた収穫の減少に及ぼす影響が非常に大きい。そこへもってきて、この間は例の豪雨があったのでありますから、相当な反別が水をかぶっているのです。この水をかぶっている反別の天災による損害というものを農林省はどのように把握されておりますか。それを正確に見られると苦慮しなくてもいいと思うのです。かなり大きい数なんですが、御調査されておりますか。

田所萠農林省農政局参事官

○田所説明員 青森県の豪雨被害……。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 お答えいただく前にお願いしておきますが、青森県だけではなく、関係した岐阜県その他のこともございますから、全般的に豪雨による冠水の反別、その被害額をお聞きしたい。

大和田啓気農林大臣官房長

○大和田(啓)説明員 現在問題になっております三つの被害についてごく大ざっぱに申し上げますと、まず台風七号及び東海、近畿地方の集中豪雨について申し上げますと、農作物等の被害は約六億二千万円という、これは県の報告でございます。それからさらに台風十号及びこれに伴う集中豪雨につきましては、相当被害は各県に及んでおりますが、農作物等の被害は約八十億八千万円、これも都道府県からの報告でございます。また、八月二十日、二十一日の東北、北海道地方の集中豪雨につきましては、農作物等の被害が約十三億九千万円でございます。これらにつきましては、現在詳細な調査を統計調査事務所を通じて行なっておるわけでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 調査されるのはけっこうですけれども、現地のたんぼをつくっておる農民が一番よく知っておるのです。的確に申し上げますと、青森県ではあの冠水によって収穫の減少する地域はどこに見られますか。どの辺がだめなのですか。

雑賀忠蔵農林省農林経済局統計調査部作物統計課長

○雑賀説明員 青森の雨は主として南部のほうでございますけれども、津軽のほうにもやはり被害が出ております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 それでは説明にならぬですがね。具体的には何町歩くらいの、幾ヘクタールくらいのたんぼが冠水して、その収穫の見通しがどうなっておるか。これは南部のほうと言っておりますが、今度の豪雨は津軽半島まで来ておるんですよ。横に。相当広い範囲に来ております。それを的確につかまえないで天災融資法ができるとかできないとか議論されているのは少しおかしいと思う。やろうという腹さえ持てば――いまの被害は少ない被害でないのです。無理やりそれを少なくしようとすればむずかしいだろうけれども、一体どれくらいに具体的にお調べになっておるか、お聞きしたい。

水野清自由民主党

○水野委員 関連して私ちょっと伺いたいのですが、統計調査事務所の機構の問題ですが、いろいろな災害において統計調査事務所における災害調査のあれがきわめておそいわけです。国の行政としては、瞬間的にこういう問題を、被害面積、被害額というものを、概算でけっこうだから把握して、それに対する対策を考えていただきたいのですが、私はこの点について、たいへん農林省に失礼なんですが、統計調査部における機能というのはいつもあまり発揮しておらぬような、県がいろんな数字を持ち上げてくる、それを裏付け捜査をするような傾向のほうがどうも多いように思うのでありますが……。これは農林省御当局でもけっこうであります。

大和田啓気農林大臣官房長

○大和田(啓)説明員 台風等により被害が起こりました場合は、各県から直ちに報告がございます。それからさらに、私ども地方農政局を持っておりますので、地方農政局を通じて調査の取りまとめをいたすわけでございますが、いずれもいわば速報でございまして、私どもは天災融資法その他の発動をし、また資金の配分等をいたします資料といたしましては、速いけれどもいささか正確さを欠くという性質を持っておるわけであります。したがいまして、災害対策と申し上げますか、具体的には天災融資法の発動をいたします場合の報告につきましては、これは総計調査事務所を通して、被害にもよりますけれども、おおむね三週間程度たちますと、相当詳細な面積あるいは被害額出てくるわけでございます。  なお、青森県の豪雨災害につきましては、八月二十日、二十一日、これは県報告でございますが、全体で冠水面積が約五千八百町歩、浸水面積が一万三千六百町歩ほど、埋没、流失が百六十一町歩ほどということで、これらの三者を合わせまして一万九千五百町歩ほど、なおそれを金額にいたしまして約十二億という被害でございます。水稲につきましては以上でございます。これをなお現在統計調査事務所の系統を通して詳細調査をいたしておる段階でございます。

森田重次郎自由民主党

○森田委員 関連。いまのあれは、私の県だけで農林水産の損害は総計約十八億三千百四十万になっている。ですからいまのとちょっと違うようです。一番新しいやつです。

大和田啓気農林大臣官房長

○大和田(啓)説明員 いま私が申し上げましたのは、水稲に関する被害でございます。それから森田先生が言われましたのは、農道あるいは農地の流失等々含みました一切の農業関係の災害であると存じます。

森田重次郎自由民主党

○森田委員 そのとおりです。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これは県のほうの調査を私はもらってありますけれども、天災融資法というのはこれくらいな災害になったら基本的にはこれを適用するんだという腹をお持ちになれば、その資料は出てくると思いますよ。むしろそういう調査よりも地元の自治体なりあるいは農民なんかの気持ちのほうがよほど正しいのですから、これはあまりこまかく刻まないで、政策的にやはり天災融資法は適用するんだ、こういう腹をお持ち願いたい。これは私どもの要望であります。  もう一つは、今度の豪雨による災害の根本的な原因の一つでありますが、さっき森田先生から言われました赤川のはんらんの乙供駅は、あれは始終洪水になりまして、駅は駅でない。乙供駅なんて名前をつけないで、乙供港にしたほうがいいということも出てくる。思い起こしますのは、数年前につくましたパイロットファーム、三千町歩の森林を伐採して開墾をしたのはいいけれども、われわれの心配したのは、これだけの木を切るならば多目的のダムをつくって水害に備えるべきだと言って、農林省が了承した。一体多目的ダムをつくりましたか、つくりませんか。当時の約束なんです。

大和田啓気農林大臣官房長

○大和田(啓)説明員 残念ながらきょうお答えするだけの資料を持っておりませんので、また後日御報告いたします。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 それはまたいずれ次の機会に聞くことにいたしますけれども、そういう原因をつくっておって、やはり水害に対して心配するといってもちょっと納得ができない。約束しましたことははっきり行ないませんと、目の前の原因だけ見ておったのではやはりだめですから、そういう点ははっきり態度をきめてもらいたい。  それからもう一つ、これは農林大臣にぜひお聞きを願いたいことがあるのですが、冠水による被害というものはどういう見方をするかです。今後の作柄にどういうふうな影響をするか。現に六ケ所村とかあるいは今別とかいう地方は早く寒さが来ますから、水の故障による田植えの若干のおくれと、新しい冠水のために非常に作柄が心配される。これもやはり一つの天災による被害だと思うのですね。そういう点に関する配慮はどういうようにされているか。

雑賀忠蔵農林省農林経済局統計調査部作物統計課長

○雑賀説明員 お答えいたします。  青森では確かに冬が早いですし、おくれることは非常にたいへんなことだと思います。それにつきましては私のほうでは、いつの時期にどのような日数、どの程度に冠水すればどの程度の被害になるという尺度を実はつくっておりまして、それを適用して現地で調査をいたしております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 大臣お急ぎですから終わりますけれども、さっき最初言われました天災融資法を適用するについての苦慮は、そういう点をもう少し配慮されますと、あまり苦慮しなくても適用できると思いますから、そういう点を十分お含みの上善処されんことを要望いたしまして終わります。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 よく御趣旨を承りまして検討いたします。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 斉藤正男君。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 大臣静岡県の出身でございますので、私どものほうの災害については十分御理解をいただいていると思いますけれども、特に事新しくお願いをいたしながらお尋ねをいたしたいと思うわけでありますが、林道において五十二線、百五十カ所、治山個所において七十九カ所、林産物において八千五百五十九万円、林業施設において二千三百万円、農作物被害におきましては、いま判明しておるだけでも四億五千万円というような被害を受けておるわけですが、私がここで大臣に伺いたいのは、天竜地区において二十六日から三十日までに降った雨は三百二十二ミリ、春野地区において三百九十一ミリ、水窪地区において五百十五ミリ、佐久間地区において四百八十三ミリという異常な雨が降っておるわけであります。しかしながら、治山個所七十九カ所あるいは林道の五十二線とかいう被害は比較的少なかったのであります。これはいままでの治山治水の施策がある程度成功しておったといってもいいと思うのです。そういう意味では、当然なことながら感謝の意味も含めたいと思うわけですが、しかし問題な点は、いろいろございますが、ここで一点だけ大臣に特に聞いておきたい点は、水産庁の方が来ていませんので、これは聞くと同時にお伝えを願いたい。大千瀬川という天竜の支川がございます。ここは天下に有名なアユ産地でございます。ここの内水面漁業協同組合は大千瀬川の土砂をしゅんせつすることを徹底的にきらうのであります。何となれば、石一つ取っても石につくこけの関係からアユが減るというのであります。しかし、私がここに持っている正確な資料によれば、大千瀬川と天竜本川との合流地点における河床は、昭和三十一年四月時点において平均海抜百二十八・一二メートルだったのが、四十二年十一月には百二十八・八七メートルに上がっております。河床が七十五センチ上がっているのであります。このことはアユを取っているから上がっているのではなくて、後ほど質問をいたしますけれども、私はダムの関係と断定をいたしたいのでありますけれども、この七十五センチも上がっている大千瀬と天竜本川の合流点の土砂のしゅんせつすら内水面漁業協同組合は許さないわけです。大千瀬川の石は一つたりとも取ってはいかぬ、アユが減るというのでございますけれども、なるほど天下の大千瀬のアユでございますから数億の収入があるようであります。しかし、事間違えば裏側が沈没をし、人命にも関係するという事態が再三発生している今日、大千瀬川の川の保全につきましては、これは当然建設省の関係になるし、県の関係にもなりますけれども、内水面という関係からいきますれば、ただ単にアユをということで川の石を一つも取ってはならぬという態度は行政上おもしろくない、かように思うわけなんです。その点は大臣もよく御存じだと思うのでございますけれども、水害から住民を守るという立場から、ぜひ内水面関係の御指導をいただきたいと思うのでありますけれども、一体こういう事実を御存じなのか、そしてまた御存じであればどうしてくれるのか、ひとつ具体的にお答えを願いたい。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 実は私自体あの方面の状況は深いことは存じないのでございますが、いまのアユの関係は私も初めて聞いた状況でございます。内水面の管理と災害の防除、これは両方調節できるものか、またできなければどうするか、私のほうの水産庁とそれから中小河川の管理をしておる建設省のほうと十分連絡をさせ、研究さして、措置をとらせていきたいと考えます。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 同時に、先ほど申し上げましたような林産関係あるいは治山関係の被害は現時点における被害でございまして、まだ奥地に不明な被害個所が続出し、これよりも増大することは間違いないと思うわけであります。大臣がうちの県の出身者だからどうこうというわけではありませんで、当然全国的に抜本的な対策が必要でありますけれども、飛騨川の惨事にしろ天竜水系の今度の被害にしろ、山を育てる、山を守るということがいかに必要であるかをあらためて認識させられたところであります。どうぞひとつこういう方面の工事の進捗につきましても、鋭意御検討をいただきますようにお願いをして、私の質問を終わります。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 治山の問題につきましてただいまお話があったのでありますが、崩壊個所等に対しましては、緊急治山事業はもちろんでありますが、さらには復旧事業、そういうものも、やはり関係方面と協議しまして、できるだけ措置をとりたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 森田重次郎君。

森田重次郎自由民主党

○森田委員 簡単に一点だけ質問いたします。  天災融資法の発動については、水野委員、淡谷委員からすでに質問がございましたからこの点には触れませんが、ぜひひとつお願いいたしたい。もしそれが困難だということになりますれば、これは自作農維持資金融通法に基づく資金ワクの増額の問題であります。これは、私の県ではいままで一億ちょっと出ただけの割り当てを受けて、もう配分しておるが、これではとても問題になりませんので、先ほどの局長さんの御説明にもありましたとおり、農業の損害というものは非常に大きいのでありまして、この資金のワクをぜひ広げてもらいたいというのが県のほうの強い要望でございますので、これについてひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。御答弁を願います。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 前提に天災融資法のあれがございますが、しかし、天災融資法そのものが発動されない場合におきましても、自作農創設のワク等の扱いについては、状況によっては、資金の需要によっては、できるだけ十分考えていきたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 小川新一郎君。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 先ほど岐阜県の問題がちょっと出まして、予約売り渡し米の概算金返納についての利子の問題が出ましたが、岐阜県の場合は天災融資法を発動いたしませんとこの利子の問題はたな上げにならないというお話でございましたが、いまの見通しではどうなんでございますか。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 あるいは事務当局のほうが正確に答えるかもしれませんが、天災融資法が発動になりませんと利子の減免については行ないにくいということになっております。ただ、その前提になる天災融資法をカバーできるかどうか、できればカバーできるような方向を、先ほど来話が出たように努力してみたいということであります。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 特に私は農林関係はしろうとで幼稚な質問なんですが、災害が起きますと、その陳情の内容というのは激甚災害の指定を早くしてくれとか、天災融資法の発動をしてくれとか、うちのほうはこうだとかいうことで、私一年半ばかりこの災害の委員をやってみて、統計をとってみてもほとんど内容は変わらないのです。毎回行くたびにこの陳情書をふろしきに二つずつくらい持ち帰るわけですが、それはあくまでも現地の声です。ところが、いま申し上げましたように、日本は法治国家でありますので、法律に従って措置していかなければならない。激甚災害の指定をされなければだめだ、天災融資法が発動されなければいまのような利子のあれもだめだ、何もかもだめだ。ここで幾ら質問しても、それができなければこれは何もならない問題なんです。それで、そういった法改正という問題がいま出てきておりますが、当然これに準ずるという問題が出てくるのですね。何らかの形でこういった陳情が政治に反映しなければならない。そういう面で、こういう陳情書が山積みになってきておりますが、大臣はこういう点、法律のワクの中で処理しなければならぬという現在の機構は、いろいろと足かせ、手かせがあるのですが、その点私どもの理解のつくようにちょっと御説明していただきたい。ほんとうに気の毒でしょうがない場合が現実面にはある。これは一体どうしたらいいんですか。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 私も、実は国会議員の一人といたしまして、先生おっしゃるように、災害のたびにそういう陳情を受けております。ただ、私も長い国会議員の生活をしておりますが、災害対策につきましては、基本的ないまのような激甚災指定等の制度が七、八年前ごろからできまして、かなり一本化して公平に扱うようになった。しかし、御存じのとおり、地域、対象は狭くても傷の深いというような、一つのまたさらに細部へ入った議論が出てきた。これはえびの地震等のときに特にこの論議が激しかった。この委員会におきましてもずいぶん御苦心をされたわけです。その際に、たまたま政治用語のようなたてまえで、準ずるというようなことばが出たわけでございます。準ずるということは、あくまでもことばからいうと非常にきれいな表現でございますけれども、具体的適用になって、はたして何をどうするという基準の問題になってくると、非常に具体的適用がむずかしくなってくるというので、私は、簡単にただ準ずるということで一時ごまかしをして、ことばの表現で現地を納得させるような政治的ゼスチャーだけでやるべきことではない。ですから、かりにそういうことばを使うときには具体性を持って、それでは何と何をどういう形でやり得るのだ。たとえば、私も記憶がありませんが、たしかえびののときには、最終的に水道とか消防とかの補助の問題等にしぼってしまったのですが、要するに受ける側からすれば、傷が重いわけですから深刻です。またそれを、パイプとして訴えられるいろんな代表の方も当然ですが、と同時に、それを政治としてごまかしにならぬような線で、やはり私は努力し合っていかなければいけないのではないか。一時のことばのあやで説得すれば、時間がたてば何とかなるだろうというような姿勢がかえって政治不信を招くのではないか。そういうところに、私どもももちろん慎重であるが、同時に責任のとれる言動を行なわなければならぬ。したがって、基準そのものをいじれば、先ほど建設大臣等のお話もありました中で、前向きの基準というものを――やはり私も農林大臣として軽々にはいま国会答弁を通じては言えないけれども、やはり傷の深いところはほうっておいていいのかという問題は、政治としてはあくまでも打開をする努力をして、何か道を探っていかなければならぬのじゃないか、こういうふうに考えております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 私はまだ一年半しか国会議員をしておりませんので、そういう過去の歴史というものはわかりませんが、農林大臣は長いキャリアの中から、こういう陳情書がたくさん出てきた、これに対しては、法の適用されない場合には、準ずるとかなんとかでなくて、何らかの形でこういった陳情に対して大臣は答弁を関係市町村にしていますか。それでなければこれは鉄砲の撃ちっぱなしになってしまいますね。この点ちょっと……。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 私なり、また関係部長なり責任者が、おいでになりますれば一々お目にかかる。大きい災害になりますれば、御存じのとおり現地へ参りまして措置をとります。特に大きい災害になりますと、すぐ調査団を派遣いたしまして調査する。同時に、応急のような対策になりますと、まず対策のほうを先に進めまして、あとから予算措置その他を考えてまいるというようなことをとっておる場合も、それは政治として当然やっておるわけであります。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 では最後に、農協についてお尋ねしたいのですが、こういった災害の起きるところというのはたいがい過疎地域が多い。なぜ過疎地域に多いかというと、やはり社会資本の投下というものが非常におくれておる。そういう面でいろいろな被害が起きる。大都会に起きればこれは大災害になりますが、現在のような過疎地帯、こういった、もう農村を離れていかなければならない、食っていけない  私たちも白川村を視察したときに、農民が泣いて言うには、もうこれ以上ここにかじりついていても生きていくことはできない、借金をしたってそれは返せないのだ、見通しがない、それでこんなにたんぼに川の砂がはまっちゃって、どうやって生きていくんだ、こういう声を聞いたわけであります。そこで、農協の存在でありますけれども、これはいろいろと制度資金や何かでお金を貸した。それが、農協は経営していかなければならないから、必ず元利を取るわけですけれども、こういった被災地の農民に対しては、農協は何らかの特別のあたたかい方法を講ずるように政府は指導、またはそういった実践方を現実にはどういう方法で、どういう種類で、どういうふうにやっておられるのか、私、まだ知りませんので、教えていただきたいと思います。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 御存じのように、農協の性格は、特に金融面におきましては純然たる行政でなくて、経済行為でございますから、そこに定められたる金利運転、こういうものをやっておるのでございますから、それを農協自体が減免するとかいうことは、やはり基礎が系統資金の貯金からできておるわけでありますからできないわけでありますが、できるだけ災害等に対して前向きに貸し与えて、地元の金を地元で使えるようなこと、それから御存じのようにわれわれのほうでも近代化資金というようないろいろなものを系統資金とあわせてやっておりますから、そういうようなかみ合わせで生かしてまいるということはやっております。ただ、農協自体は行政機関でないものでございますから、あくまでも貯金を集めて、そして経済行為をやっておる、この性格を越えることはできないかと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 小沢貞孝君。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 大臣、たいへんお疲れのところを恐縮です。  私、もののずばりと三点ほど御質問しますが、まず第一点は、先ほども、大臣はおいでになりましたが、建設大臣にお尋ねをした激甚災害特別財政援助法にいうところの激甚災害指定の基準、これを改定しなければならないという情勢に差し迫っておるというようにはどなたも意見が一致しておるのじゃないかと私は考えます。大臣のこれに対する考え方をお尋ねをしたいわけです。先ほど申し上げたように、昭和三十七年にこの指定基準がつくられました。つくられた経過は、中央防災会議においてこの基準というものをつくって、この基準に基づいて政令がつくられて、政令がつくられて初めてこの激甚災害特別財政援助法という法律が適用になる、これは私はどうもふしぎなことに考えるわけです。最初中央防災会議で申し合わしておいて、基準をつくっておいて、その基準に従って今度は政令ができて、政令ができたあとで法律が適用される、これは私ははなはだ矛盾したことではないか、こういうように考えます。だから私は、この激甚災害指定基準というものは激甚災害特別財政援助法の中にうたわなければならない問題ではないかと思う。これは法律の体系の問題でかすら、あとでまた総務長官等にお尋ねしますが、そういう経過をたどってこの激甚災害指定基準というものがつくられておるわけです。それからもう七、八年経過いたしまして、社会経済情勢がいろいろ変わってまいりました。先ほど申し上げたことはもう申し上げる必要がありませんが、特に私は、最近全国知事会議等でも問題になっておる、国としても真剣に取り組まなければならない過密、過疎対策と、特に辺地における農地、農林施設の災害等でもって局所的にも激甚の災害にあった者は、いまでさえ基幹労働力はその村を去っていく、災害があったときにはその村は壊滅してしまう、こういうような条件がだんだん出てまいりました。こういうような激変する情勢の中にあって、先ほど保利建設大臣は、災害の大きさにおいては、一万人にかかろうと百人にかかろうと同じである、こう言われました。だからこれを積極的に改定しなければいけない、こういう意思だとわれわれは受け取りました。そこで私は、農林大臣も同じように理解をいたしまして、これをすみやかに積極的に改定をする意思がありや、こういうことを中央防災会議の重要な閣僚の農林大臣にお尋ねをしたいと思うわけです。これはもののずばりとお答えいただきたいと思います。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 私も、部内の意見はまだ正直に言って取りまとめはいたしておりません。しかし、政府の場から考えまして、先ほども申し上げましたように、災害の救助に関する法律というものはだんだんものさしがきちっとはしてまいりました。しかし、同時に、そのものさしを当てはめると、ものさしからはずれる、しかも、同じように、あるいはより以上に傷が深くても、ものさしの適用ができないという、一面からいえば、これは受ける身から見れば、あるいは国民の立場から見れば、そこに欠陥というものがあることは事実であります。これを政治の知恵と申しますか、どう打開したらいいか、これはやはり前向きに私は取っ組んでくふうすべきだ、必ずや私はくふうの方法はあり得る、こういうふうに考えております。同じ国民経済の広い面からいく行き方と、あるいはそれを少しモディファイした形で別の基準でもいいが、しかし、同時に、深い傷を負った狭い範囲の人たちにあたたかい心で向かっていける策を見出していけば、私は、問題が前進し、解決が前進すると思います。そういう気持ちで私は取っ組んでいきたい、こう思います。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 その大臣のお気持ちはそっくりそのまま、むずかしいことは言わないでもいいのです。中央防災会議で昭和三十七年の十二月にきめたこの激甚災害指定基準、こういうものを改定していただけばいいわけです。これはむずかしい法律改正でもなければ何でもないわけです。中央防災会議でこれをきめていただけばいいわけです。いままでは災害の査定が、全国の農業所得の何か〇・五%以上でなければいけないとか、そういう横の広がりばかりを考えてあるから局所的な激甚災害について対応する方法がなかったわけですから、これに準ずる措置を講ずるとか、そういうことは要らないわけです。だから、この基準を改定する、そういうように、もののずばりと私はいまの農林大臣の御答弁を理解するわけです。いいでしょうか。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 私も、研究は足りないかもしれませんが、その基準そのものをずばりただ改定するのがいいのか、あるいは、基準と同じような精神をもって新しい尺度をもう一つ、こういう場合にはという、狭い範囲で傷が深い場合にはこうするんだという基準をつくるのも一つの行き方じゃないか、そこいらにくふうの道を開くべきじゃないかと思います。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 大体わかりました。この基準を改定するか、それに準ずるような何か別の基準をつくるかというふうに私は理解をして、時間がないようですから次に進みたいと思います。  天災融資法を台風十号について発動をするかいなかという質問はたくさんありました。先ほどの御答弁の中で、台風十号だけを聞いておると、八十億九千万ですかの農作物の被害だと、こういうようにお聞きしましたが、どうも声がはっきりしませんが、いいですかそれで、台風十号は。

大和田啓気農林大臣官房長

○大和田(啓)説明員 台風十号による被害がきわだって大きい、大体いまおっしゃられた数字であろうかと思います。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 それじゃ事務当局にお尋ねします。  従来県から報告のあったものは幾らのサバ読み率か。われわれの地方語でいえば、サバを読んであるか。倍にサバを読んであるのか、五割増しであるのか、従来の例をひとつもののずばりと答えてください。事務当局でいい。

大和田啓気農林大臣官房長

○大和田(啓)説明員 私も一つ一つの例についてはしかと承知しておりませんけれども、大体の感じとしては、県から言ってきたものの半分程度が統計調査部の調査として乗ってくるのが多いというふうに承知しております。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 大臣にお尋ねします。  国民経済に甚大な影響を及ぼす場合に天災融資法は発動される、こういうように法律にうたってあります。その国民経済に甚大な影響を及ぼす額とは何ぞや、こう言えば、三十億である。これは委員会等でしばしばわれわれは答弁を受けておりました。ところが、いまお尋ねをすると、各県から出された被害総額は八十一億ばかりに相当する。このサバ読みは倍額くらいに見ておけば安全である、こういうわけですから、統計調査部があとどういうように調査しても、四十億を下る数字ではないというように理解して差しつかえない、こう考えるわけです。そうすると、当然台風十号は天災融資法が発動できるのだ、こういうように理解いたしますが、きょう、そのとおりですと御答弁ができないのは、おそらく各県の資金需要がどうだ、資金ワクがどうだ、こういう問題があるから、きょう大臣は言明できないかもしれませんが、われわれの理解としては、台風十号は天災融資法が当然発動できるのだ、こういうように理解してよろしゅうございましょうか。今度は大臣から。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 私どものほうも、そういう御質問がありましたが、先ほど来官房長が御説明申し上げましたように、正式には統計調査部その他のきちっとした数字によって結論を出すわけでありますけれども、大体そういう方向で努力ができる、こういうようにただいまの場合は申し上げておきたいと思います。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 私はそれは、政治的には台風十号は天災融資法が発動できるのだ、こういうように理解をしてこの質問は次に進みたいと思います。  もう一つ、ちょうど大蔵省もいらっしゃるようですが、米価がきまらぬようで大臣たいへん苦慮して、私のお尋ねにはお答えできないかもしれませんが、予備費がことしの予算では千二百億あるが、災害が次々と起こってきて、この予備費のワクの中で一体災害復旧ができるかどうかということが、われわれ災害対策特別委員としては非常に苦慮するのです。予備費が千二百億円です。私は大蔵省でないからよくわかりませんが、新聞で拝見したところによると、千二百億は、公務員のべースアップ八%によって六、七百億食われてしまいそうだ、食われてしまう。今度大臣の所管の消費者米価をうんと上げて赤字を少なくしようと努力しておるようなんだけれども、私は当初予算を拝見すると、八百五万トンの買い入れで二千四百十一億の食管特別会計への繰り入れである、こういうように理解しておりますが、生産者米価を上げて一千二百億ばかり出したけれども、消費者米価を八%上げたところで千百億くらいしかだめだということになると、差し引きその辺で百億ばかり穴があきそうだ、こういうように理解しております。しかも八百五万トンの買い入れでなくして、新聞の伝えるところによれば、九百十一万トンあるいは一千万トン近くも買い入れせざるを得ないような状況になるということになれば、私の頭の中の計算だけでも、これは三百億ないし四百億くらいの予備費からの食管特別会計への繰り入れがないと処理ができない、こういうように私は私なりに理解をするわけです。これはまだあしただかきょうだか知りませんが、消費者米価は、米価審議会の答申は不服だというにもかかわらず、政府案を強行するやに聞いておりますが、どうも私の見るところでは、買い入れがだんだんふえていけば、五百億ないし六百億くらいな食管会計への繰り入れが予算費からなされなければならない。公務員のベースアップで六、七百億食われるということになると、私たちの一番心配するのは、補正予算を組まないで総合予算というこの申し合わせを堅持しただけで、ことしは一体災害復旧ができるか。さらに今後も十三号、十四号がくるであろう、こう想像されるときに、ことしの災害復旧に万全を期することができるか、こういう質問を私はしたいわけです。農林大臣の関係する部分、大蔵省の部分について、ひとつ答弁をいただきたいと思う。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 公務員給与につきましてもある程度のものが千二百億の予備費の中から使用される、こう思います。食管につきましては、ただいま私の責任でございますが、大体、苦しいながら一般会計というものは予算をくずさないでやってまいりたい。それが、千万トンにも買い上げが本年内にふえてくるということになれば、これはまた別の事態でありますが、必ずしもそうはならぬし、またなる場合に、年度を越して出していただくようなおそ出しの措置もあり得るかもしれませんから、そういうようなことによって、食管そのものが予備費に御迷惑をかけるということはあり得ない。したがって、災害対策といたしまして、通常の災害でありますれば現在の予備費で十分まかなえる。非常に大きな災害でもまいりますれば、これはまた異常な問題でありますから、別の問題に扱われなければならぬ、こういう考えでございます。

嶋崎均大蔵省主計局総務課長

○嶋崎説明員 お答えいたします。  御承知のように、本年度は官庁経費等を節減しまして、千二百億の予備費を計上しておるわけでございます。現在までの使用状況を見ますと、災害関係で約七十七億、それからその他一般の経費、たとえば小笠原の復帰あるいは補充費等に使ったものが約十七億でございます。合計しまして九十四億程度使用済みでございます。残余千百億ちょっとあるわけでございます。先ほど御指摘になりましたように、公務員の給与のベースアップ、だんだん数字を大きく言われるようですけれども、初め五百数十億という、大まかに見まして六百億程度でございましょうけれども、これらの点につきましては、直ちに現在予備費を使用するという性格のものではありませんで、人件費に不足を生じたときに予備費の使用をするということになると思うのです。いずれにしましても、人件費予算をそうたっぷり組んであるわけではありませんので、そこから幾ばくかの人件費等の節減できる部分を差し引いたものが予備費の使用がされる。大まかにいって五百五十億程度になりましょうか、あるいはそれを上回りましょうか、大体その程度のものは給与勧告に伴うところの予備費使用額として考えざるを得ないと思います。そうしますと、残りは五百億ちょっとになるわけでございます。災害につきましては、本年いままでの使用額は昨年に比べて非常に多うございますけれども、この秋以後の災害につきましては、まだこれこそ海のものとも山のものともつかない状況でございます。過去大体三年ぐらいの今後の災害、九月以降の災害の規模というものを平均してみますと、約千億、災害の規模としてあると思います。これに初年度率等を考えてみましても四百億ちょっと程度のものを準備をしておけば、何とか災害に対しては、平常災害ならば乗り切れるというような考え方でおるわけでございます。したがって今後、先ほど農林大臣からお答えがありましたように、非常に大規模な災害がこない限りにおいては、この予備費をもってまかなえるのではなかろうかというぐあいに判断をしておる次第でございます。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 わかりました。それでいま計算したところによると、災害が大体平年並みの四百億として、残りが百億ばかりになりそうです。これは農林大臣、一千万トン買い入れるような事態になればすぐくずれちゃうと思うのです。いま嶋崎総務課長の言うのは、食管会計のほうはびた一文も出さぬような計算をしてあと百億しか残らないわけです。いまの状況では九百万トンをこえている。当初予算では、八百万トンでは二千四百十五億だと思いました。九百万トンはこえています。だから一千万トンになろうということになれば、当然百億ばかりの予備費の残では総合予算はくずれてしまうのだ、こういうように理解するのですが、そういう心配はないですか大臣。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 私どものほうの食管会計としては、大体九百万トン前後までは食管の内部の、いわゆる一番大きいたとえば国庫余裕金などを大蔵省から出していただく、たとえば食管会計の中で四百億円というものを使っているわけですから、国庫余裕金ならば無利子であります。いろいろなそういうようなくふう、節約、考え、それから多少古米の扱い方等もあります、そういうようなことによって九百万トンぐらいまではいける。しかもその中で一部はあるいは年度を越して出していただくというようなことかありますれば――ただし一千万トン近いというような状況になってきたときにいまの食管のままでやれるか、こうおっしゃいますと、あるいは別途の措置が要るかもしれぬ。いまのところは九百万トンぐらいまではしのいでいけるというふうに計算してやっておるわけでございます。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 食管の赤字のことを論議をするのがきょうのあれではありませんから、災害の四百億を確保できる、こういう意味で災害対策委員会のほうとしてはこの辺でやめて、もう一つだけ大臣にお尋ねします。  先般、昭和四十三年の四月-六月までの降ひょうの天災に対する天災融資法、これが発動されました。政令第二百五十八号だと思います。これについてはたいへん感謝を申し上げたいと思います。  ところが、この六月末からすぐ越した七月の初めにひょうが降った、七月の終わりにひょうが降ったということで、また十億ばかりの降ひょう災害が全国にあったわけです。ところが事務当局はなかなかしかつめらしくむずかしいことを言って、きのう降ったのが六月だからこれは天災融資法、あした降ったのは七月だから適用期限から除外されてしまう。これは役所だからしかたがないように感ずるわけですが、六月じゅうに降ったひょうは赤いひょうで、七月じゅうに降ったひょうは青いひょうだ、こういうひょうはないわけです。続いて同じような隣接地域に降ひょうがありながら、前のものは天災融資法、あとのものはだめだ、こういうことは行政の公平といいますか、国民としてははなはだ心外であるわけです。弾力的な方法を講じて、それ以後のものも政令第二百五十八号天災融資法の中に含めていただける、こういうように当然考えるわけですが、大臣いかがでしょう。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 私としましては、ものにはどこか限界が生ずる、境目にそういう問題が非常に起こりやすい。しかし、降ひょうという性格からいえば似たものではないか。受けるほうからいえばそこに何か政治に割り切れないものが残る。そこで降ひょうというようなものは、いま対象の額がなかなかまとまらないのでしょうね。したがって、さっき岐阜と関連したいろいろ天災融資法の問題について苦慮している。いまここに気象庁長官もおられますが、自然現象として一括した方法があり得る。したがって、降ひょうなんかの場合にも何かそういうような正しい意味において政治として解決ができれば、単に行政の一つの切って捨てたような形でなくて、それもくふうはしていかなければならない。ただ、いまのところはさしあたりの対象になるものが小さい。その意味でなかなか天災融資法の軌道に乗らない状態にあるので、行政当局としてはそういう御説明をいませざるを得ない段階にあるのではないか。しかしこれはさらに他の要素を加えて、何か方法があり得ますれば検討もしていかなければならない、こう考えております。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 大臣の答弁はその程度よりしかたがないと思います。大臣の趣旨は大体わかりそうなので、あと事務当局にひとつお尋ねすることにして、大臣も時間がなさそうなのでこれでやめたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 渡辺栄一君。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 大臣も時間がきているようでございますから、私は、先ほど以来いろいろと大臣も御苦労をいただいて御発言をいただいておりますが、最後に一言お願いを申し上げまして私の質問を終わりたいと思います。  御発言の中から、単独立法あるいは基準改正、いずれかの道において、激甚災に対しまする今後のいき方というものにつきましては、ぜひとも局地激甚に対する対策を立てなければならぬというふうにお考えをいただいておると私は信じております。ちょうど総務長官もおいでになりましたので、後ほどこの問題につきましては十分御検討をいただこうと思っておりますが、さよう信じておりますので、ぜひともひとつその方向で御尽力をいただきたい。  先ほど以来検討してまいりました過程におきまして、やはり激甚災でなければ解決がつかない問題がたくさん残っておる、こういうことは事実ではないかと思っております。ただ、現地の情勢を申し上げますと、そういう法律であるとか義務であるとかいうことは別といたしまして、被災をいたしておりますところの現地の農民が、みずから農地あるいは山林、家屋をほうっておきまして、そして遺体収集に連日努力をしておる、こういういわゆる誠実な農民の姿から考えまして、現在の政府の決断によってこれが適用できるという道があるにもかかわらず、これが実現できないということにつきましては、おそらく関係者としてはとうてい納得できないところではないかと思いますので、ぜひともこの点は御配慮願いたいと思いますし、また、特に大臣の御尽力によりまして天災融資法の適用の問題、あるいはこういう問題と切り離しましても自作農創設資金を適用する問題等、まだ問題はずいぶん残されておると思うのであります。なお山林に入りますと、ずいぶん、まだ足が運べませんところに、林道の崩壊あるいは山腹の崩壊が随所に見られるわけでありまして、農業施設あるいはまたそうした林道、山腹等の崩壊を今後復旧してまいりまする査定等の問題については、十分あたたかい配慮をもってこの査定をしていただくかどうかによって、私は災害そのものの復旧というものに大きな影響を及ぼすのでないかと思うのでありまして、ぜひともひとつ、先ほど以来の御発言のようなあたたいお気持ちをもってこの問題に対処していただきたいと思います。特に過疎対策を考えますと、私は今回の災害は、ただそれが激甚災にはまらないということだけでは許されない問題に突き当たっておると思っておりますので、大臣が現地に十二日においでいただきますときには、ひとつおみやげをたくさん持って現地の住民の慰安をしていただくということを切にお願いいたしまして、私は大臣からあたたかいおことばを期待いたしまして、質問を終わりたいと思います。

西村直己自由民主党農林大臣

○西村国務大臣 十分心得てやるつもりでございます。     ─────────────

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 この際、参考人を長時間お待たせいたしておりますので、参考人に対する質疑を先に許します。斉藤正男君。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 私は静岡三区から出ております斉藤正男と申します。たいへんお待たせいたしました。私のせいではございません。いろいろ熱心な質問が続いてこうなったわけでございます。  私は、今回の十号台風による天龍水系の水害につきまして、再三現地をたずね、実情を調査してまいりました。先ほどもちょっと触れたわけでありますけれども、電源開発の皆さん御承知のように、天龍水系の災害は、オリンピック災害と地元では呼んでおります。三十六年、四十年、四十三年、しかもその災害が、ダムができたからこういうことになるんだという現地の住民の感情は、かなり強いのであります。現に四十年の災害につきましては、電源側もその責任を認められ、補償金を出されたことは御承知のとおりだと思うわけであります。しかし、今次の災害につきましては、その後ダム操作規程の改定も行なわれ、前回の災害を反省し、万全の策を立て、慎重に操作をしたために、今回の災害については電源側の責任ではない、いわゆるダムをつくったための被害ではないというような主張もされているやに聞いております。私はここに初めて電源の皆さん方にお尋ねをするわけでございますので、その真意をただしたいと思うわけであります。たとえば、横山地区の災害でございますけれども、この横山地区の災害は、事実はこういうことになっておるのであります。  台風十号が通過中の八月二十九日夜九時ごろから、秋葉ダム放水に伴い、天龍川の水位は上昇し、天竜市横山地内を通って天龍川に注ぐ横山川の水流がとまり、逆流し始め、十時半過ぎ秋葉ダムの六千トン放水によって、河口近くの商店街にどろ水が流入し、十一時三十分最高六千三百トンを記録し、三十日午前零時十分五千四百六十トン、時三十分五千百五十トン、一時四十分四千七百トン、九時三十分二千四百五十トンとなるに従い減水をした。横山地内の水もこれと並行して減少していった。このことを考えると、横山地区の浸水はダムの放水量に顕著に左右されているということは明らかだと思う。原因はダムの操作だ、ダムさえなければこんなことは起きなかったはずだ、またまたダムの人災だなどというのが、地元の圧倒的な空気であります。したがって、昭和四十年のときのダム操作と今回のダム操作が具体的にどのように改善をされ、実施をされたのか、しろうとの私にもわかるように、ひとつ御説明願いたいと思います。

桑原進電源開発株式会社理事

○桑原参考人 桑原でございます。  昭和四十年の洪水以後、ダム操作規程が――佐久間も秋葉も両方でございますが、建設省当局の御指導によって規程を変えてございます。元来、佐久間ダム、秋葉ダムをつくりましたことによりまして、洪水の伝達速度が、ダムを築造しますと早くなるというようなことがございますので、これを従来の河川状況に戻して流水を流してやるというのが基本的な考えになっております。それで佐久間ダムは、原則的に流入量の一時間おくれの流量を――一時間早くなりますので、一時間おくれの流量を下流に流してやる、秋葉に来たものはそのまま流れていくという状況で、操作規程にきめられております。今回はその操作規程にのっとりまして正しく行なわれたものと私は確信いたしております。――よろしゅうごさいましょうか。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 それがわからないのでね……。前回はこういうようにやったから、ああいう横山地区の浸水になったのだ、今回はこう改めたからあの浸水はダムの放水が原因ではないのだ。なるほど、佐久間ダムは一時間後に放流をする、しかし秋葉ダムについては流入即流出だということはわかるわけなんですが、そこで前回はそれでは上流の佐久間ダムも流入即放出だった、それを今度は一時間カットしたというのかどうか。その辺、ひとつしろうとにもわかるように説明してください。

桑原進電源開発株式会社理事

○桑原参考人 前回横山に補償をされたとおっしゃいましたけれども、私のほうでは補償はいたしておりません。天竜市にお見舞いを差し上げてございます。前回の放流状況と今回の放流状況と、実際にはほとんど変わっておりません。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 私が補償と言ったことは、そういうように解釈されると、なるほどお見舞い金でありますけれども、そうすると、前回も今回もほとんど放水の状態については変わっていない、こういうように理解してよろしいか。

桑原進電源開発株式会社理事

○桑原参考人 変わっておりません。ただし、前回秋葉の下流につきましては――放流警報のサイレンがございます、これが一部分の鹿島地区でしたか、はっきり覚えませんが、サイレンが鳴らなかったところがございます。これは停電でございます。その後これは、停電が起きましても警報が出るように全部改善をしてございます。今度はサイレンが全部鳴っております。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 その点は、きわめて適切な通報装置も行なわれ、間もなく六千トン出しますよということも横山地区の人たちは早く承知をして、避難を早目にやったことは事実なんです。しかし浸水の状態については前回と何ら変わっていない。したがって、改められたということは、通報が完備をされ、事前に六千トン来るぞということを現地民に知らせたということだけが違いだというように私は理解をしておるわけですが、それでよろしいか。

桑原進電源開発株式会社理事

○桑原参考人 そのとおりでございます。ただし、このたびは佐久間のダムにおきまして、洪水のピークは約八百九十トンをカットしております。その点がちょっと違っております。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 先ほど補償されたと言いましたけれども、それは天竜市に対する見舞い金であったことは、確かにそのとおりだと思いますので、そのように理解をいたします。  そこで、ほぼ同じような水量だったことも間違いございませんけれども、同じ水量であったのに、秋葉ダムのほとんど終結点の例の大輪橋が流失をいたしておりますが、この大輪橋の流失とダムとの関係についてどのようにお考えになっていますか。

桑原進電源開発株式会社理事

○桑原参考人 秋葉の計画洪水量は八千八百トンと考えておりますが、これに対しましては昨年末の堆砂状況を基礎にいたしまして、水位計算を行なっております。その結果におきましては、大輪橋の橋面から約九十センチ下がりまで水位の上昇の結果が出ております。そこでは橋の流失、部落の浸水、こういうおそれはないものと考えておったのでございます。今回の流失、冠水の結果は、大千瀬川からかなりの流木あるいは予期せざる堆砂等が考えられますので、これを詳細に調査をしなければいかぬと思っております。このたびは流木が非常に多うございまして、秋葉発電所が流木でもって取水口がふさがりまして、これはいままで一度もございませんけれども、発電不能になって停止せざるを得なくなったという事情がございます。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 電源側も参加をされて天龍川河状調査委員会なるものが設けられていることは御承知だと思います。この河状調査委員会の調査資料によりますれば、部分的に多少の違いはありますけれども、概略いえることは、ダムの下流では河床が異常に沈下をし、ダムの上流では河床が異常に上昇しているという結果になっております。いま具体的な例を申し上げますならば、たとえば秋葉ダムのほぼ中間であります瀬尻橋におきましては、三十一年十一月の時点で平均標高九十三・一六メートルであったものが、四十二年十一月には九十六・一〇メートルになっています。したがって二・九四メートル上がっているわけなんです。さらに大輪橋の付近と思われるところでは、三十一年四月には百二・四四であったものが百六・一〇メートルになっております。三メートル六十六センチ上がっていることになります。河床が三メートル六十六上がり、二・九四上がれば、当然同じ水量の水が来ても水面が上がることは算術上おわかりいただけるかと思うわけであります。このために――確かに流木もありました。確かにいろいろなものが流れてまいりまして、大輪橋で衝突をいたしたことも事実です。しかし、最大の理由は、堰堤の構築による堆積物によって堰堤内の河床が異常に上昇をし、同じ水量でも大輪橋を洗ったという判断ができると思うけれども、この説を否定できるかどうか。電源側の考え方を聞きたい。

桑原進電源開発株式会社理事

○桑原参考人 お答えいたします。  先ほど申し上げましたように、八千八百トンという水を考えまして、昨年末の堆砂状況を基礎にいたしましていろいろ計算をしておるわけでございますが、これでも水につかないという確信を私どもは持っております。今回の洪水はそこまでいっておりません。かなり少ない量、最大でも六千三百トンといわれておりますが、それで私どもはそこまでつくということがどうしても考えられない状態で、何か変わった条件があったんではないかと私ども考えておるわけでございます。そのために今後さらに調査をしてみたい、このように考えております。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 私もあなたも当日現地を見たものではありません。大輪部落の部落長さんは、停電をしたので、自分の車を大輪橋の下流の天龍川左岸の上流に向けて点灯をし、自動車のライトを照らし、つぶさに大輪橋を監視をいたしました。私も知りませんでしたけれども、川の流れは約一メートル両側が低くて、中心部が盛り上がって流れるのだそうであります。異常な状態が当時出現をした。そして、やはりあの橋げたを最終的には一メートルないし一メートル三十オーバーしたときに、両側から仕掛け花火が点火されたごとく火花が散って、一挙におっこちたというのが証言です。十九日にも災害対策特別委員会があるそうですから、必要ならば私は現地の目撃者も連れてまいります。委員長にお願いして、参考人に出てもらいたいと思うわけでありますけれども、なるほど流木も多かった。いろいろあります。ありますけれども、しかし、先ほどお話のあった八千八百何トンとかいう数字は私は数字としてわかります。確かにそうだと思います。思いますけれども、何といってもこの大輪橋を一メートルないし一メートル三十、五十もオーバーしたというこの流れ、これは大千瀬川の主流の流量がばく大だったということも言えますけれども、何といってもダムによって湖底が上がり流量が減ったということが最大の原因だと思うけれども、これに対する見解はいかがでございましょうか。

桑原進電源開発株式会社理事

○桑原参考人 お答えいたします。  私、実は現場を見ておりませんが、いろいろ報告を聞きまして判断をしておるわけでございますけれども、ただいま斉藤先生がおっしゃいましたように、川のまん中が盛り上がっておるというようなことを実は私は聞いておらないのです。何か非常にわれわれの想像できないようなことがあったのではないかと私想像しておるわけです。それで、今後さらにできるだけ調べてみたいと思っているわけでございますが、ただし、今度は佐久間で最大洪水量のときに約八百九十トンカットしているわけでございます。秋葉では運用によりまして予備放流水位からさらに一メートルばかり上げまして、下流に対する配慮をいたしました。そういうように非常に努力したつもりでおります。おりますが、こういう結果になりましたことについて、私は非常に残念だと思っておるわけです。そういうことで、もうちょっと調べさしていただいてからはっきりしたことを申し上げたい、かように思っておるわけでございます。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 私どももなお詳細な調査をしなければなりません。  もう一つは例の佐久間ダム直下の浦川地内に大浸水があったわけであります。今度は三十六年、四十年以上に二階の上まで実は浸水しておるわけですが、これまた河状調査委員会の調査の結果によりますれば、先ほどもちょっと農林大臣に御質問を申し上げた際言ったわけでありますけれども、大千瀬川の本川と合流する地点で、昭和三十一年四月に百二十八・一二であったものが百二十八・八七となり、七十五センチの河床の上昇を見ているわけでございます。これはなぜ河床が上昇したか。私はやはり佐久間ダムとの関係を無視するわけにはいかぬと思うのであります。したがって、ただでさえ大千瀬流域に降った多量の雨が、河床上昇によって本川に入り切れない。ここに浦川地区に大浸水を起こしたということも、私はダムとの関連において考えているわけであります。そういう事実を、おたくにもこの河状調査の資料は全部来ていると思いますけれども、御承知でありましょうか。大千瀬と本川の合流地点の河床が八十四センチ上がっておるということは御承知でありましょうか。

桑原進電源開発株式会社理事

○桑原参考人 合流点の堆砂状況、これは三十一年からは上がっておることは承知いたしております。ただ、三十一年以前に比べると下がっているわけでございます。あそこでダムの骨材を多量にとっております。それで大千瀬川と天龍川の合流点は佐久間ダムの下流の約一・五キロメートルにございますが、佐久間ダムの下流には副ダムというのがございます。副ダムに減勢工を設けてありまして、さらに佐久間ダムの操作は先ほど申しましたように河川の従来の機能の維持の目的ということで定められておりますので、佐久間ダム放流によってせき上げたというようなことはないと私どもは考えております。今回は特に大千瀬川の流量が非常に大きかったというように考えておるわけでございます。私どもに流量測水所というのがございます。この測水所が約二千八百五十トンという流量を測定して、そこで測定不能になっております。そこまで水がいってしまいまして、われわれが考えていなかったような洪水が出たというふうに私は感じております。なお、佐久間ダムでは、先ほど申しましたように約八百九十トンそのころ洪水カットをしておるわけでございます。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 私たちのほうもまだ十分資料がないようであります。私のほうもこれからなお詳細な調査をいたすつもりであります。十九日の災害特別委員会にもう一度御出席をいただきたいと思いますので、いま私が申し上げる資料をそれまでに整備しておいていただきたい。上に佐久間ダム、秋葉ダム、続いて大千瀬川、水窪川、気田川、縦に三十六年、四十年、四十三年、その三十六年の佐久間ダムの最大放水量の量と時間、同じく秋葉ダムの最大放水量の量と時間、大千瀬、水窪、気田川の最大流量と時間、四十年も同様、四十三年も同様、それをぜひ資料としてお持ちを願って、科学的に、おたくになければ建設省のほうにも私は要望をいたしておきます。ぜひひとつその資料を整えていただきたいと思うわけであります。  建設省河川局いらっしゃいますか。――ひとつ伺いたいのですが、いま申し上げましたように、磐田工事事務所の見解、中部地建の見解を受けてあのような見解を、非公式でありましょうとも報道されたと思うわけでありますが、磐田工事事務所の所長さん、非常に現地へ行くと気の毒です。寄ってたかって住民からなぶられるのであります。私は見るに見かねて、電源の皆さんのいないときだから、磐田工事事務所の所長さんばかり責めるな、われわれが責任を持って明らかにできる点はするということで、説得をするのにやっとこだったわけであります。ぜひ建設省も協力をして、いま私が申し上げました、特に三支川の流量等につきましては、できる範囲の資料をお集めいただきたいと思います。いかがでございましょうか。

坂野重信建設省河川局長

○坂野説明員 できるだけ資料を集めます。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 ぜひそのようにお願いをいたしたいと思うわけであります。  気象庁にちょっと伺うわけでありますけれども、気象庁の通報であるか何か知りませんけれども、要するにテレビ、ラジオの気象通報は現地とだいぶ違うわけであります。現地で晴れているのに大雨が降るぞといってみたり、間もなく大雨が降るぞといったときには降ったあとだったというように、先ほど申し上げましたように、これは神ならぬ身の的確な予報ができないことは、私も承知をいたしておるわけであります。しかしながら、静岡県○○地方きょうの天気は、あすの天気はという予報のやり方と、たとえば洪水、大雨等につきましては、水系の予報、たとえば天龍川上流、諏訪湖ではどうだ、飯田ではどうだというような予報が、少なくも洪水時には必要だということを痛切に今日感じておるわけであります。また観測機関にいたしましても、小学校の雨量箱を使っているとか、あるいは趣味でやっている人に委嘱をしているとかというような状態では、責任を持った気象庁の天候観測はできないと思うのです。これはあなたに申し上げてもどうかと思うのでありますけれども、やはり気象通報のやり方についてもっと科学的に、特に大雨、洪水等につきまする気象の予報なり報知につきましては改革を要するというふうに思いますけれども、長官の見解はいかがでございましょうか。

柴田淑次気象庁長官

○柴田説明員 確かに御指摘のとおりだと私も思います。洪水につきましては、御承知のように天龍川などはこれは建設省と一緒になりまして、洪水警報を出しているのでございます。と申しますのは、気象庁のほうでは天龍川なら天龍川の水位は資料がございませんので、これは建設省のほうに資料が集まっておりますし、また天龍川なら天龍川という川の性格といいますか性質などは建設省のほうがよく御存じでございます。ただ気象庁といたしましては、天龍川の流域に今後どの程度の雨が降るかということを予報することに全力を注ぐのでございます。したがいまして、天龍川などの川についての洪水警報というものは、現在は気象庁と建設省と両方が相談し合いまして出しているものでございます。  なお、先生のおっしゃいます観測器械の旧式であるという現状につきましては、私は確かにそういうことも非常に多いと思いますので、これはできるだけすみやかに近代化した観測器械を備えつけていきたいというように考えておるわけであります。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 最後に総理府の長官に伺いたいわけですけれども、建設省の言い分、電源の言い分、地元の言い分、なかなか一致しないと思う。しかし河川法にも明らかなように、河川は電源のためにあるわけではない。明らかに河川法には第一条にその目的も書いてあるし、それからダム操作規程につきましても明示があるわけであります。ときには管理者である建設大臣は緊急の場合どのようなこともダム側に命令することも可能なことが書いてあるわけです。場合によっては満水のダムの水を全部放流させることも不可能ではないということが法文化されておることを考えましたときに、これら電源開発あるいはダムと地域住民との福祉の関係はきわめて重大であり密接であり、特に公共福祉優先でなければならぬと考えます。今後そうした調整につき、また十九日に伺うつもりでありますけれども、大臣、この点はそれまでに十分御検討をしておいていただきたいと思うが、田中さん、考えを聞かしてください。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 個人的なことを申し上げて恐縮でございますが、終戦後私が知事をやっておりました当時、御承知のとおりに新しいダムができ、そのゲートの放水によりましていろいろな事件がありました。あるいはまた、その水がいわゆる電力発電用のダムでありまして、あるいはかんがいダムあるいは洪水調節ダム、いろいろな機能を持っております。この辺のダムの操作でありますとか、あるいはそういった被害状況の判定の問題というものでずいぶん苦しんだのでございますが、そういうことに関しましても、全くお話しのようにこれは実は非常にむずかしい問題でございます。当然地元の県なりあるいは自治体の方々と、また電力会社その他関係方面と私ども十分調整をいたし、あるいはこれに対しまする対策を総合調整いたすのも私どもの役所の仕事でもございます。対策本部といたしましても、今後本件につきましてさらにいろいろと検討を進めてまいりたい、かように存じておる次第でございます。よろしくどうぞ御協力を願います。

斉藤正男日本社会党

○斉藤(正)委員 私も実は時間がございませんので、本日はこれで終わりますけれども、委員長にお願いがございます。次の災害対策特別委員会に電源関係の参考人には御出席をいただきますようにお取り計らいをお願いをして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 この際、参考人に申し上げますが、ただいま斉藤委員から要求のありました資料につきましては、次回十九日の当委員会までに整えて提出していただきたいのですが、よろしいですか。

桑原進電源開発株式会社理事

○桑原参考人 承知いたしました。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 これにて参考人に対する質疑は終了いたしました。参考人各位には長時間御苦労さまでした。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 続いて、総務長官を中心にして質疑を続行いたします。湊徹郎君。

湊徹郎自由民主党

○湊委員 先ほど来、各委員からいろいろお話がございましたが、基本的な二、三の問題について総務長官にお尋ねをしたいと思います。端的にお伺いをいたしますから、ポイントをひとつ簡潔に御答弁いただきたいと思います。  第一番目は、先ほどから建設大臣あるいは農林大臣、い、ずれも激甚災害の指定ということにつきましては、個人的には、傷の深さ、災害の質というものを考えていかなければいけない、こういうことを両大臣とも言われておったし、総務長官自身も、過般の理事の懇談会の席で、個人的なお気持ち等お聞かせいただいておるのであります。そこで、実体論をあとに回して、災害に対する各種の災害基本法が根っこになっておるわけでありますが、通称いわゆる激甚法といわれておる特別の財政援助等に関する法律、これの根拠は基本法の九十七条にあるわけであります。そこで問題は、基本法そのもののいわば基本精神というものを考えてみますと、国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護するのだ、こういうことが大前提になって、そのために災害対策のいろいろな基本事項、たとえば防災体制であるとか、防災計画をつくるとか、あるいは災害の予防であるとか、応急対策、災害復旧、財政金融措置等、これらの措置をやっていくことによって、結局は社会の秩序の維持と公共の福祉の確保、これに資するのが災害基本法の大きな目的なんだ、こういうことが書いてあるわけであります。同じ基本法の中で、特に非常事態に備えるために災害緊急事態に関する特別の規定もございまして、その中でも非常災害が発生して、その災害というものが国の経済及び公共の福祉に重大な影響を及ぼすような、異常かつ激甚なものである場合は、この災害緊急事態というものを布告して対処するのだ、こういうふうに書いてございます。ただ、そういう基本法を受けたこの激甚法、これはしばしば議論されておりますように、国民経済に著しい影響を及ぼすのだ、こういうことを絶対の条件といいますか、あと、かつ云々、こういうことで別な条件もございますが、国民経済に著しい影響があるのだ、そういうことにしぼりをかけておる、こういう感じを持つわけであります。法律全体の体系から見て、国民経済的な観点だけにしぼりをかけて、そうしてこの激甚法というものを実際に適用するということは、この基本法の趣旨から見て非常に不当にといいますか、何かしぼりをかけているような印象を持つのでありますが、総務長官の見解を承りたい。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 お答えいたしますが、激甚法のねらいといたしまするところは、地方公共団体の財政負担に対しまする国の援助ということと、それからそれが非常に激甚であるという点とに、二つのしぼりがあると私は存じます。そういう点から申しまして、実はこれがはたして現実に妥当するのか。たとえば天災融資法あるいはまたいままでのようないろいろな単行法。そこに今度は激甚法ができますと、罹災された方々の気持ちの上からいいますと、やはり一番最高位の法律が自分のところの罹災地に適用されなければ、それはやはり軽く見られたような気持ちになるのは当然でございます。そういう点で激甚法なるものが非常に基準が高いと、なかなか局地的な激甚災害に当てはまらないうらみが現実に出てきております。それにつきまして先般来皆さま方ともお話し合いをいたして、一体これをどうすべきか御相談をしてまいろうということを申したような次第であります。

湊徹郎自由民主党

○湊委員 ただいまの総務長官のお話をお聞きしましても、建設大臣、農林大臣とも、やはりいまのこの激甚法の指定基準というのは不十分である、別な尺度というものが何か必要じゃないかというふうなお話で、私どももぜひそれを一日も早く具体化していただくことを希望するのでありますが、特に農林大臣は、現在の指定基準、これを全部改正してしまって別な基準をきめる、こういうやり方も一つあるし、それと、いまのものはいまのもので、今度は別な角度から基準を追加して、縦軸と横軸とクロスしたようなかっこうでしぼりをかけてきめていくというやり方もある、こういうふうな意味のお話があったのであります。その点について総務長官はいかでありますか。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 その点でございますが、前段のお話は、やはり現在の激甚法というものを全部なくしてしまって、新しいものという意味ではないと私は心得ます。現在のものは現在のもので、大災害、広範にわたります大被害には、これでいいかと思うのであります。ただそれではしゃくえない局地的な激甚な被害に対してどうするか、つまりいわば第三の指定基準というふうなものを激甚法の中に新しくつくっていくか、それともその局地的な被害だけを十分救済できるような、別な単行法でも考えていくかということに問題が集約されてくるのではないか、こういうふうに私は考えます。しかしながら、口ではこういうことを簡単に申せますけれども、実際それではどうするか、いかなる基準にするかということになると、これはなかなかまたむずかしい作業でございますことは、皆さま方よく御承知のとおりでございます。しかし何とかしなければならぬという気持ちで一ぱいでございます。

湊徹郎自由民主党

○湊委員 基本法でいっておる激甚というものは、単なる量の広がり、地域的な大きさ、あるいは金額の高、そういうものを意味しているのではないと私は考えておる一人なのでありますが、その場合に今回のような集中豪雨ないし地震、こういうことになりますと、たとえは時間雨量――さっきもいろいろ議論があったのでありますが、道路なんというのは大体時間雨量にして五十ミリないし八十ミリ、こういうものを基準にして設計雨量を見ておるのだというふうな建設省からの話もございましたが、現実には百ミリをこえるような雨を、いままでも十指をこえるくらい体験しておるわけでありますし、地震の場合も震度のいかんによる被害の深さ、そういういわば災害密度というふうな点を何か取り入れることはできないだろうか、こういうことを私考えておるわけなんでありますが、そこら辺について、いまの総務長官の第三の指定基準あるいは別の単行法、こういう前進したお話がございましたが、その中身について総務長官、どういうふうにお考えになっていらっしゃるか、さらに具体的にお尋ねをしたいと思います。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 これは特に昨年、えびの吉松の地震のときにこの委員会でも再三御質問が出、お答えいたしたのでございます。それを今度関係各省のところへ持ってまいりまして、では事務当局でどうだというふうなことになりますと、これはまたなかなかむずかしい問題にぶつかっております。それでいまのお話が出ました密度等の問題ですが、やはりこれは第三の基準と申しますか、集中した一カ所の激甚な被害の適切な何らかの尺度がございまして、それに照らせば、たとえそれが地震であろうが長雨であろうが、あるいはその他の台風であろうが、非常に深く把握いたしてしゃくえるというふうなものがございますれば私どももぜひ採用したい、こういうふうにも考えておるのでございます。私どもも一生懸命にいたしますが、どうかひとつ皆さま方のほうにおかれましても、何かいい案がございましたならばどうぞお数えいただきたいと思います。

湊徹郎自由民主党

○湊委員 ただいま総務長官の非常に前向きなお話を伺って非常に意を強うしておるわけであります。先ほどから申しますように、建設、農林、総務長官、防災会議を構成する主要、有力閣僚三人とも個人的には賛成である、三人ともそういう御見解である、こういうことになれば、実現の日はそう遠からず、こういうふうに思います。希望でありますが、今度の通常国会あたりをめどにして防災会議は防災会議でひとつおやりいただく、私どもも今度のような災害を機にして全力を傾けていきたい、こういうふうに思いますので、なるべく早目に具体化に前進しますように希望をして私の質問を終わりたいと思います。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 お答え申し上げます。  ただいまのようなお話、口で申しますことは簡単でございますが、これを実行に移すことはなかなかむずかしいのでございます。皆さま方におかれましても、ここでもって調子のいい答弁したからというだけで終わらないように、常に私どもを大いに激励し、御鞭撻を賜わりますようにあわせてお願いを申し上げます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 渡辺栄一君。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 総務長官にお願いをいたしたいと思います。  まず、今回の災害が発生をたしましてこの委員会の理事会を開きましたところ、さっそく長官は御配慮をいただきまして、非常に大規模な編成を持った現地調査団の御派遣をいただきました。     〔委員長退席、湊委員長代理着席〕 このことは、今回の集中豪雨によりまして、バス事故が発生をしまして百四名の犠牲者を出しましたが、たまたまそのことのために、陰に隠れまして非常に苦衷を訴えておりました被災地の住民たちに非常な激励を与えていただいたものと、御英断に対しましてもまた長官の誠意に対しましても、私どもは心から敬意を表しておる次第でございます。  なお、今回はまた一日内閣を前にしまして、十二日には総理以下関係大臣がおそろいで被災地をごらんいただくということにしたように承っておりまして、私どもはその裏づけとしてのいろいろな御配慮に対しまして、大きく期待もいたしておる次第でございます。ただいま湊委員の御質問に対しまして、長官はこの局地激甚に対しましては何らかの方法によって通常国会をめどにしてその改善のために努力したいというような御発言をいただいたわけであります。すでに建設大臣あるいは農林大臣からもそうした意味におきますきわめて適切なる御発言をいただいておるわけでございますから、私どもは必ず政府御提案によりまして通常国会には局地激甚に対します万全の対策が法的に措置されるものと期待をいたしておる次第でございます。ただ問題は、その間、今回起きましたこのきわめてきびしい災害を放置するわけにはまいらないわけであります。特に岐阜県におきましては、政府のあたたかい御配慮を前提といたしまして、すでに激甚並みの措置をするということを言明をいたしております。被災地の市町村並びに関係者に対しましては、そういう意味のことを指示をいたしまして、その方向ですでに災害対策には着手をいたしておる現状でございます。     〔湊委員長代理退席、委員長着席〕  しかしこのままで推移いたしますれば、そういうような法的措置がとられまして、あるいは基準が引き下げられますかあるいは新しい立法が行なわれますか、いずれにいたしましてもそういう事態を迎えます間、従来のような法的な体制のもとにおきましては、えびの地震で示されましたように激甚並みに扱うといいましても、その内容はおおむねうかがい知ることができるのでありまして、私は被災地住民に対しても関係被災地の市町村に対しても大きく失望を与えるものではないかと思うのでございます。  そこで私はお願いいたしたいと思うのでありますが、長官のそういうかたい御意思が明確になりました以上、私どもは長官の御方針をかたく信じてその方向に向かってまいりたいと思いますが、その時期を迎えますまでの災害対策というものにつきましては、いかなる対策をとって激甚に変わらざる被災地に対します措置をとるべきか、私はこれが重大なる当面の問題ではないかと思うのでございます。また現地の住民をはじめ、関係者は大きくそれを期待しておると私は思うのでございます。そこで、すでに岐阜県におきましては、大体ならしまして、これは概算でございますけれども、おそらく六五%くらいのものは従来の制度におきまして国からの御配慮にたよるのではないか。その場合におきまして関係市町村をはじめとする負担の割合は、おそらく三五%程度になるであろうというふうに推測がされます。これは精算をしなければ明確なことは言えませんけれども、そういう前提に立ちまして一応いわゆる一〇%だけは関係被害市町村、地元で負担をしてもらおうではないか。残りました二五%については県においてこれを措置をしようという態度を実は明確にいたしまして、内容的にはいわゆる激甚災並みの扱いをしようということを指示をいたしまして、すでにその方向で災害対策は動き出しておるのであります。したがいまして、現状のまま放置するとすれば、せっかく通常国会におきましてそうしたあたたかい御配慮によりまして激甚災としての扱いがいただけるといたしましても、私はせっかくの御配慮が実は無になるのではないかと思うのであります。そういう意味におきましてぜひとも、そういった体制がとられるまでの間の処置といたしましては、私はやはり県が指示いたしましたような方向によって関係市町村がそういうものを前提とした起債等による措置をさせていただきたい。最悪の事態においてこれらの財政措置が窮迫をいたしまして、いわゆる収拾ができない事態を迎えました場合においては、最終的には起債は元利補給において、また特別交付税等によりまして財政補てんの措置をとっていただきたい。この問題は当然自治省関係の方に申し上げることでありますから、後ほどお願いをいたしたいと思っておりますけれども、少なくとも今回の局地激甚災害に対しまして、総理以下現地においでになりましていろいろと御配慮願うという前提に立ちまして、さらにまた通常国会においては局地激甚の体制ができる、そういうような見通しに立ちました場合に、当面とるべき措置としてはそれ以外ないのではないかと私は思うのであります。そういう意味におきましては、どうか中央防災会議の立場においてもそういうような方向に立ちまして、ぜひともこれが実現できますように長官の御努力をお願いをいたしたいと思いますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。お考えをお伺いいたします。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 ただいま地元とされましていろいろと非常な御苦心のほどを切々とお話をいただきましたことを厚く感謝をいたします。激甚法というものの本質が、やはり地元自治体の非常な膨大な負担に対して国がこれのめんどうを見るということに帰するのでございまして、そういう点で、あるいは起債あるいは特別交付金、具体的にはそういうふうな処置と相なるわけでございます。なお激甚災の内容に応じたような結果が得られるように、特に平野知事におかれまして、県当局が非常な御苦心をなされるというお話を承りまして、私どもも一そう感激を新たにするものでございますが、どうかなお一そう、本件につきまして、われわれとともに、罹災民の方々が一日も早く回復され、また地元の町村も早く復興できますように御協力を賜わりたい、かように存ずる次第でございます。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 まだほかの方々が御質問があるようでありますし、あまり私だけで時間をとっては申しわけありませんので、この問題は、いろいろ長官のお立場もよくわかりますから、この程度にとどめたいと思いますが、当然自治省にもこの問題は御検討願いますけれども、ひとつ長官の立場におきましても、私はこれ以外に今回の問題を当面処理をしていく行き方はないように思いますので、特に御配慮をお願いしたいと思っております。  なお、今回の遺体収容の問題につきましては、まだ十三名が未収容になっているわけであります。そういう意味におきましては、自衛隊あるいは警察官、また地元消防団、被災者もおりますけれども、これを顧みず努力をいたしていただいております。私は現在の世相の中においては全く得がたいとうとい姿ではないかと思っておるのであります。したがいまして、県もまた地元市町村も、こういうことに対しまして、特に国からどうしていただこう、また消防団が特別物質的な御配慮を願いたいというような醜い考え方は毛頭持っておらないようであります。そういうような要求もいたしておらないようであります。しかし私どもの立場からこの姿を見ておりますと、現在のきわめてきびしい経済状況の中で、すでに二十日以上も続けてこの問題に取り組んでおる人たちをながめますときに、これはおそらく関係地方団体としては放置できない問題ではないかと私は思うのでございます。したがって、これは関係地方団体はもちろんでありますが、国におきましても、例のないことかもわかりませんけれども、こういう問題に対しまして、ひとつ格別適切なる御処置、御配慮をお願いしなければならぬと思うのでありまして、この点につきましての長官の御配慮をお願いすると同時にお考えも承っておきたい、かように考えるわけでございます。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 御趣旨を体しまして、全力を尽くして努力いたしたい、かように考えております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 どうぞよろしくお願いいたします。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 小沢貞孝君。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 総務長官に二点ほどお尋ねしたいと思います。  先ほど来建設大臣も農林大臣も、昭和三十七年につくった激甚災害の基準、これを改定しようということですし、いま湊委員等の質問についても、改定をするという意思ははっきりしておって、どういうような方法を講じたらいいか、こういう御答弁のようですが、これを改定する、こういうことは明確に言明されたと理解しますが、それでよろしゅうございますか。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 どうもえびの・吉松の激甚災以来、激甚な震災以来、いろいろとこうずっと見てまいりますと、これはどうしても何とかしなければならぬものだという気持ちを一そう強くいたしております。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 了解いたしました。  そこで、これは時期と方法の問題だと、私はこう考えます。いまの湊委員の質問に対しまして、どうか委員のほうからも意見を出してもらいたい、検討しましょうということのようです。これは私は各省の、たとえば公共土木ならばこの法律の第二章だと思いました。農林関係は第五条、第六条、第八条、天災融資法も含めて、それが農林関係。その他通産関係は第何条とか、文部省関係は第何条というふうになっていると私は思います。だからこれは段階的に各省が出されるものを防災会議のつどきめていく。公共土木関係の第二章については、基準がA、Bだか、一項目、二項目、二つあるだけですから、これはそれでその省がまとまったらやっていく、こういうふうにすればそうむずかしい問題ではないのではないかというふうに考えるわけです。各省ごとに、この法律はちゃんとできているのだから、各省ごとにまとまった意見を防災会議できめてさえいけばそれでできるのではないか、こう考えます。ただその方向のめどというものだけは明確にしておかなければばらばらになるから、そのめどというものをどこにつけるか、こういう問題になろうと思います。大臣、いまのこといいでしょうか。法第二章は公共土木関係、法第五条、法第六条、法第八条、これは農林関係、農林施設関係、天災融資法、それから法第十二条は中小企業とか、各省別にこの基準というものができているわけです。そこで私はそれを省ごとばらばらにやってきたのでは、やはり一つの基準がなければならないと思うから、その基準としては、この法にうたわれているように、あるいは災害基本法にうたわれているように、これは地方財政及び被災者、こういうものを対象に考えればいいのではないか、こういうように考えるわけです。湊委員の質問したように、しぼりとしては国民経済的な立場ということが、昭和三十七年当時においてはその災害の規模がうんと大きくなければいけない、こういうしぼりをかけてしまったがために、いま国民が要望しているところの局地激甚災害に対して、この激甚法が適用されない、こういうらみを持っておりますから、国民経済的な広がりというものを、今日の時点においてはワクをはずして、今度は地方財政と被災者の実態、こういうものだけを基準にしてやっていったらいいのではないか、こういうふうに考えるわけです。つまりもっと簡単にいえば、ある一カ町村が全滅のごとくやられたとするならば、そこの町村の基準財政収入額、こういうものの倍だとか同額だとか、そういうことだけを基準にしておけば、一カ村全滅になったときにも激甚災は指定される、こういうことになるわけです。だからこの法律の目的のように、被災者の実態、地方財政、そういうことだけを考慮して、そういうワクだけをつくって、法第二章については建設省が持ってこい、法五、六、八条については農林省が持ってこい、こういうようにやれば、中央防災会議の当局をやっている総務長官がそんなに頭を悩まさないでも、きわめて簡単に改正できるのではないか、こういうように考えます。これは全議員の要望するところではないか。そのものずばり、ひとつそういうように改定をしていってはいかがでしょう。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 そうはこれはなかなかまいらないところにむずかしいところがございます。というのは、たとえばこの条文全体は各省別になっておりますから、御指摘のようにその条文ごとに各省がいたしますが、その基本になる基準がワクがはめられております。そのワクをはずす――はずすと言ってはおかしいが、ワクにもう一けたひだをつくりたい。ひだと言ったらいいか、つまり、言えば、現在のところはその基準のワクが非常にレベルが高いのです。それじゃほとんどみんな漏れてしまうのですね。だから、もう少しきめのこまかいところで救えないだろうか。といって、いまお話しの基準のところを一つはずしますことは、結局根本の法律改正になるわけでございます。ですから、基準改定というものが、たとえば防災会議だけでやれればよろしいのでありますが、それができないことと、それから第三の基準を一体どういうふうなものにしたらばよろしいのか、その点で、私どももその方向にいろいろ対策本部の諸君に研究をしてもらっておりますが、どうかひとついいお考えがありますれば御指示をいただきたい、こういうふうにフランクに申し上げているわけでございます。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 これは大臣、失言をしている。私、大臣はよく知らないと思う。法律改正は要らないんです。法律改正をしなければいけないとか、防災会議だけではきまりませんというその失言は取り消していただきたいと思うのです。大臣が決意さえすればすぐできることなんです。政令にもなっていない。政令以前のものだ。実はそういうことです。政令以前の基準を防災会議できめてあるのです。基準何々ということは、政令にもなっていなければ、法律にも何にもなっていない。防災会議がきめましたという申し合わせ事項だか何だか、そういうものが基準になって、その基準に適合したならば、今度は政令で指定をして、政令で指定をしてから初めて法律が適用される、こういうばかなことに実はなっているわけなんです。大臣、いまの法改正というのは間違いですよ、防災会議だけできめられないというのは間違いです、そこで、これは私は最初から矛盾していると思う。基準か何かを申し合わせか何かで防災会議でやったのです、その基準に適合するかどうかということを見ておいて、今度は政令指定をして、政令で指定されたら初めて法律が適用されるという、こういう法律になっているわけです。だから、こんな法律を国会で議決したって何にもならない。みんな役人に振り回されてわれわれはやっているというかっこうになっちゃう。だから、大臣は決意して防災会議できめさえすれば、一市町村の基準財政収入額と同額または一・五倍、そういう災害があったならばそれは激甚指定にするという、その辺さえ直せば、きわめて簡単に局地災害についてはめどができるわけです。大臣が勘違いしているものだからさっぱりだめです、これは大臣が決意さえすれば、すぐできることです。まずその失言を取り消しておいていただきたい。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 私はたいへんいろいろといい示唆をいただきましてありがたいのですが、私の念頭に持っておりますことは、激甚災が国民経済に甚大な影響をというところでございまして、局地的な面が、大上段に振りかぶったそのいまのあれがもう少し調整できないものだろうかということでございます。  それから、いまのあとのいろいろな事務上の扱いの問題は、私も詳細に存じておるわけでもございません。ひとつ担当者からちょっと御説明を聞いていただきとうございます。

川上幸郎内閣総理大臣官房参事官

○川上説明員 御説明いたします。  ただいま先生から御指摘ございましたように、指定基準自体は防災会議の決定でございますので、決して法律事項ではございません。ただ、長官が先ほど申しましたのは、先生がただいまおっしゃいましたような局地的な激甚災が、はたして現在の第二条の「国民経済に著しい影響を及ぼし、」ということに当てはまるかどうかということを危惧されまして、その場合には法律を改正しなければならない、そうおっしゃったのでございますので、御説明申し上げたいと思います。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 大臣、聞いておいていただきたいのですが、局部激甚災害ということは、実は政令基準か何かを制定する最初からもうすでに問題になっていることのようです。だから、ちょっと読み上げてみます。いろいろ書いてありますが、「これに対しそのように従来の実例は多くの場合きわめて公平を欠き不適当であるとの意見が強く、今後は従来単独では特例措置が行なわれなかった局部激甚的な災害をも、相当規模のものは激甚災害としてとりあげることのできる基準を設けるべきである」云々というようなことが、もう最初からここにいわれているわけなんです。それを国民経済というワクでもって適用しないようにしちゃっていますから、大臣、勘違いされないで、防災会議で目標に合うように――地方財政を救済する、被災者を救済する、それが目標なんですから、基準はきわめて簡単に、市町村の基準財政収入額の一倍とか一・五倍とか、あるいは都道府県の基準財政収入額の何割だとか、そういう基準さえ設ければもう局所的な激甚災害に対処し得るのではないか、こういうように考えるわけです。だから、これはもう大臣の決意ですぐできるわけです。農林大臣も建設大臣もみんなやろうと言っているのですから、ひとつその辺を明確にして、すみやかにやっていただきたい、こう思います。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 ただいまのお話、私どももそれができれば非常にけっこうなことだと存ずるので、その御趣旨に従いまして一歩前進するように、ひとつ検討さしていただきとうございます。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 それじゃ、非常に前向きな御答弁をいただいたので、その問題から次に移りたいと思います。  これもきわめて簡単に質問しますが、辺地災害体制、こういう問題について、これはやはり総務長官のところでまとめてもらわなければならないと思うので、先ほども質問がありましたが、たとえばわれわれの長野県の天龍川――長野県の南部あたりはもう道路は途絶、鉄道もだめ、電電の電話もだめ、何にもしようがないわけです。だから、こういうところにおける無線体制を総合的に防災会議で考える以外に方法はないと思います。いまあるのは、たとえば県の出先の地方事務所が無線を持っている。あるいはまた、建設事務所は何かそういう関係で持っている。警察は警察で独自に持っている。あるいは測候所か何かも持っているようなんです。だから、各省ばらばらにそれはあるけれども、主としてこれは、やはりお役所なもので、上向き上向きに、地方事務所であったならば県庁、警察の出先であったならば警察の本部か何か、そういうところへ通知をするような目的にしかこの無線は配置されていないわけです。ところが、実際は災害にあえば鉄道もだめ、道路もだめ、電電公社の電話もだめということになると、地方のところには全然連絡がつかぬ、こういうぐあいになっているわけです。したがって、辺地における無線体制、こういうことについてとくとお考えいただかなければならないのではないか。それが一つ。  いま一つは、そういう実際の災害にあって非常に困難をした問題は、やはり連絡なんです。ヘリコプターの配置、これは自衛隊から借りてきてすみやかに出動する等、なかなか知事等も苦慮しておるようなんだけれども、こういう辺地における災害についてのヘリコプターの配置等について、これはやはり総合的に考えなければならないのではないか、こういうことを今度の災害で痛感するわけです。  無線体制及びヘリコプターの配置、これはやはり各省ばらばらですから、防災会議でまとめて、最も効率よく配置する、こういう方法について御考慮いただかなければならないのではないか、こう考えるわけです。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 ただいまのようなお話は、キジア台風、ルース台風のときに、私、現場でもって自分でいたしたことがございます。お話しのような、各省がばらばらでセクショナリズムでというような点を横断的に、また地域の総合行政、総合対策をいたすのが県知事の、また自治体の役目でございまして、そういう点ではなお中央といたしましては十分に本部を中心に指示をいたしたい、かよう考えます。と申しましても、ヘリコプターなり何なりをどこへ常時配置するか、またその経費をどうするかというふうな、なかなかむずかしい問題がございますが、しかしながらいまお話しのような末端のところになりますと、道路も途絶し、通信も途絶し、長い間陸の孤島のような状態に、みじめな状態を続けるような場合もほんとうにあるわけでございます。そういう点ができるだけございませんように、平素からも防災あるいはまた災害対策の指示、訓練を十二分にいたしてまいりたい、かように考えております。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 それでは重要な質問が残っていましたからお尋ねしますが、これは文部省にお尋ねをいたします。  去年からの豪雪のことで、豪雪に際して地方公共団体が行なう公共の施設の除雪事業に要する費用の補助に関する特別措置法、こういう長い法律をつくって条文がただ一条だけで、法律はできたけれどもいまだかつて適用されたことなしという問題について、昨年来たいへん問題になってまいったわけですが、これについて文部省は、その政令の一部を改正する等、前向きで取り組んできていただいたやに聞いておりますので、きょうは概略だけ説明をしていただきたい。この豪雪の問題についてはまだ問題が、総務長官にもお尋ねしなければなりませんが、山積をしておるわけです。きょうはたいへんお待たせをしているようなので、一部改正についてだけ概要の説明をしていただきたいと思います。

菅野誠文部省管理局教育施設部長

○菅野説明員 施設部長の菅野でございます。  ただいま御質問のございました除雪費に関しまする経過報告をできるだけかいつまんで申し上げたいと思います。  お話がございました豪雪に際して地方公共団体が行なう公共の施設の除雪事業に要する費用の補助に関する特別措置法に関しまして、今冬の新潟県を中心といたします政令等の規定が実情に即さないということを、さきの国会の当委員会等においてたびたび御指摘をいただきました。これに対しまして、今冬の豪雪についてさらに詳細な分析調査資料をとりまして調査いたしますとともに、関係方面、関係各省と鋭意協議を進めてまいりました。その結果、財政当局の理解と協力を得まして、さきに御指摘のあった政令等について、概略次のような改定をいたしまして、今冬の豪雪から適用することにいたしました。  その改正の内容は、旧政令によりますと補助の対象になる地方公共団体の豪雪時の除雪費が平年除雪費の二倍を越えるというのを一・五倍に切り下げました。それから、かつその越える額が標準税収額の百分の四を越えることということが条件になっておりましたのを百分の一に改めました。事務的には鋭意努力したつもりでございます。なお、この政令は、申し落としましたが、昭和四十三年七月四日の政令二百三十一号で公布いたしたのでございます。これに伴いますところの経費の予備費支出につきましては、七月三十日の閣議の了承を受けまして、直ちに当該市町村に対しまして内定通知をいたしました。交付申請書の提出を現在取りまとめ中でございまして、近日中に交付決定を行なうよう準備をいたしておるとろこでございます。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 時間がきて申しわけありません。これによれば、該当市町村は何カ町村が出てきて、予算は幾らですか。旧政令によれば、たぶん該当市町村は一カ町村ではなかったかと思いますが、今度は何カ町村になって、予算は幾らですか。

菅野誠文部省管理局教育施設部長

○菅野説明員 いまの該当町村とそれから該当の予備費支出額のことでございますが、前の額によりましたところ該当分が一つしか該当しないという状況でございましたが、今回のなにによりまして、現在のところ初め九町村ぐらいかと思ったのでありますが、現地の立会調査をいたしまして、若干数字の誤差が、誤調があったところなどは除外いたしましたので、現在のところでは七町村でございまして、それで豪雪期間中の除雪費の額を、平年除雪費を引きましての差し引き超過額が六百六十五万四千円で、国庫補助金といたしましては三百三十二万五千円になっております。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 それじゃ満足はしないのですが、また豪雪をやることになっておりますので、追ってそのときに御質問いたしたいと思います。大山鳴動してたった三百三十何万しか出ないのでは骨を折った価値がないのではないかと思いますので、豪雪については、文部省、これだけではありませんので、追ってやりたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 小川新一郎君。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 総務長官にお尋ねします。  交通災害共済組合制度という制度がいま市町村で行なわれていますが、御存じでしょうか。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 ございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 今回の飛騨川の事件で、交通災害共済組合制度の支払いが名古屋市で現に行なわれました。これは現在問題になっております自動車賠償保険の法的見解等ごたごたしておりますやさきに、この加入されている方々に対して、一日一円のキャッチフレーズで三百六十円、三百六十円納めて、死亡した方に五十万円、三十何人の方に名古市で支払ったと聞いておりますが、こういう制度に対して長官はどのようにお考えですか。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 それは権衡の問題であろうと存じますが、いまの具体的な詳細を私存じておりませんので、担当のほうから答えていただくことをお許しいただきとうございます。

川上幸郎内閣総理大臣官房参事官

○川上説明員 ただいまの件は、交通保険といたしまして一定の金額を受領して保険するということでワクを引いておりますが、この問題につきましては、自賠法との関係を御質問になっておるわけですか。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そういう関係です。

川上幸郎内閣総理大臣官房参事官

○川上説明員 ちょっとその辺は、運輸省でございませんので、私のほうでは……。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 質問のあれがわからないのでもう一ぺん言いますが、自動車賠償保険が、いま法の見解でこれを支払うか支払わないかということになっているわけですね。ところが名古屋市においては、この交通共済制度なるもので五十万円も支払っているのです。こういうふうに市町村は防衛のためにこれをやっているわけです。これに対して当然いろいろな問題が起きてきますが、今回のような問題において、こういった交通災害共済組合制度が、天災か交通災かわからないような、責任もはっきりしないようなときに、もう市町村は現実に支払っているのです。この点について私はいま質問しているわけなんです。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 地方公共団体が自分の住民の問題につきまして、やはり第一次の責任としましていまのような万全の措置を緊急におとりになったこともよくわかります。私がいま申し上げたのは、一方においては自動車のほうの自賠法の関係がある。現の町村はそれほどやっておるにかかわらず、いまもって自賠法が責任の所在だとか、あるいはまた金額の問題だとかそういうふうなことで遷延しておることは一体何じゃというふうな御質問だろうと私は思いました。そうなりますといまの均衡の問題になりますので、私のほうでいまここで災害の責任者だからというて申し上げるよりも、もし担当の役所の方がおられるならばその人から答えてもらいませんと、どうも少し私逸脱するようなことになりますので差し控えます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 総務長官は非常にそういう点人情があるのでそこまでお考えくださったのですけれども、市町村ではこういった防衛を行なっているわけですね。住民の福祉という問題、または災害に対する考え方としては一歩進んでいるわけです。ところが国のほうは、いま言ったように自動車賠償保険の支払いもまだ決定していない。これは自賠法がどういうふうな支払いの対象になっているかということはうたわれておりますが、そのことについて何だか国が市町村よりもおくれをとっておるのじゃないかという声が住民の間に起きているわけですね。この点については総務長官どうお考えですか。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 先ほどちょうど私がおりましたときに加藤委員からもちょっと御質問の中に出てまいりましたが、自賠法の問題にいたしましても、あるいはまた国家賠償法の問題にいたしましも、その適用の前提といたしまして、何らかその責任というものは追及しなければならぬようないまの法のたてまえになっておりますことが、かえってしかく自治体が住民に対しまする措置を緊急にいたすような点と相矛盾するような結果になってやせぬか。これは何か、だれかの責任がなければこの問題のあとの発動ができない、そうするといまの責任はどうなんだということになりますとなかなか議論が出て、そういう点が救済ということがおくれてまいった原因じゃないか、こういうふうに考えておるのでございまして、自治体のそういった緊急措置に対して、国がすみやかな抜本的な措置がとれないことをまことに残念に思っております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 ちょっと速記をとめてください。     〔速記中止〕

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 速記を始めて。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 では一点だけ、違う問題ですが、この前総務長官がおられたとき、十勝沖地震のときの質問で、私、全国災害共済組合制度なるものを提唱したことがあるのです。そのときに総理大臣が、これはまことにいい提案である、研究させておく、こういう答弁があったのですが、全国災害共済組合制度というものに対しては、何か総務長官のほうに総理のほうから、この個人救済の点で研究を指示されたようなことがあるのですか。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 その点は委員会で総理がお話しになりましてから、自後いまだ私のほうから事務的に、対策本部といたしまして、各省に緊急連絡をとって、これに対して至急作案しろといったような措置はとっておりません。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 これで最後ですが、先ほど気庁象にもお尋ねして話がとぎれちゃったのですが、レーダーの件で、これはぜひとも長官の見解を承りたいのですが、あのとき二十時まで約二時間半レーダーをとめたわけですね。あれが問題になっておりますが、そのとめたのを「週刊現代」にはこういうふうに書いてあるのです。これは談として載っているのですが、「要するに、万全を期した上での〃解除〃であり、この時点で一応レーダーを止め、つぎは二十時に動かそうときめた。なにせレーダーは貴重品。酷使して破損したらたいへんなので、三時間おきに使うのだという。」これは「週刊現代」の記者がどういう考えで書いたか知りませんが、ここに名古屋気象台の田中源造予報官がこう説明したと書いてあるわけですね。これが事実かどうかは知りませんが、こういうふうに災害の予報に一番大事なレーダーを、どんな貴重品であるか知りませんが、十七時三十分から二十時までの間とめた。その間にどんどん富士山レーダーからは雨雲をキャッチして情報が入っている。そうして岐阜、三重県方面には集中豪雨が起きておる。その間のとめたということは先ほど気予庁のほうからも伺いましたが、そこで長官、こういったことが事実であるならば、これは災害対策上非常にゆゆしい問題なのです。そんなにみみっちい使い方を総務長官のほうで指示しているわけじゃないと思うのですが、この点どうなんですか。はっきりしておいてもらわないと、これは非常に影響力があるんですね、週刊誌に出たことは。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 総理府の所掌に関する問題は、事務的にはあらゆることが私のあれでもございますから何でもお答えいたすわけでございますが、しかしそういうみみっちい使い方は決して考えてもおらないと存じまするし、またレーダーを置く以上は当然そういうふうなことを対象に万全を期して置いておるわけでございますから、さようなことは私は断じてあり得べからざることだ、かように信じております。

柴田淑次気象庁長官

○柴田説明員 その事情につきましては名古屋のほうにも問い合わせまして、なぜあのとき注意報を解除し、あのレーダーの操作をそういうようにしたのかということも、十分当時の事情を聞きまして、その結果、当時のレーダーに映った像、それから当時の天気、それから愛知及び岐阜方面の情報その他から判断いたしまして、名古屋のレーダーは一時中止するけれども、富士山のレーダーは相変わらずその間動かしてもらいたいということで、あの時点におきましてあのレーダーを一時中止したということは、そのときの天候状態の判断の上で、技術的な判断上そうした、決してそういったみみっちいような考え方でレーダーをとめたものではないとわれわれ了解しておりますのでよろしく……。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 これは大事な問題ですからね。気象庁はとにかくこういうことが――これはバス転落事故の責任問題ですよ。こういう週刊誌が出ていて、これがもしか事実であるならば、この大事なときに二時間半も三時間もレーダーがストップしている、その間にどんどんどんどん集中豪雨が起きているというときに、こういうことを書かれている。これはもう何らかの形ではっきりしておかないと、これを読んだ人は、まるで気象庁に責任があるように、またわれわれもそう思っておりました。きょう初めて聞いてわかったわけです。そうしますと、この気象庁の名古屋の田中さんがおっしゃっていることは、でたらめなことをこの「週刊現代」が書いたということになると、また総務長官のお話もいまあったように、そんなみみっちい使い方はさせてないのだということになれば、これはもう大事な問題だと思うので、その辺の見解をひとつお伺いして私の質問を終わります。

柴田淑次気象庁長官

○柴田説明員 そういうような状況でございまして、富士山のレーダーというものは名古屋のレーダーより非常に強力なものでございますので、富士山のレーダーで十分そのあとは技術的にカバーできる、そういうように考えたのでございまして、そのほかの理由は全然ございません。そういうことでございますので、その週刊誌の記事につきましては、その名古屋の予報官とその記者との間の何かの誤解があったのじゃないかというように考えておる次第でございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 それだったら、そのレーダーを動かさなくたっていいじゃないですか。二十時から動かさなくたっていいじゃないですか、富士山レーダーで間に合うのだったら。

柴田淑次気象庁長官

○柴田説明員 富士山レーダーと名古屋のレーダーとは性能が少し違いまして、富士山レーダーは一般的に愛知県あるいは岐阜県のほうの状況を知る。しかし名古屋のレーダーは、名古屋ですから近うございますので、あの辺があぶないということであれば、今度は名古屋のレーダーでそれをもっと位置的に詳しく調べるということができるのでございます。そういう点におきまして、二つのレーダーの性格の相違というものを考えて技術的に操作をしたというふうにわれわれは了解するのでございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 おしかいですね。だって名古屋は愛知県、岐阜県でしよう。静岡県でしょう、富士のほうは。事件が起きたのは岐阜県ですよ。名古屋のほうは動いていて静岡は休んだというのならわかるけれども、静岡の富士山レーダーは動いていて名古屋のはストップした。それで自分の地元で被害が起きているんじゃないですか。そこのところがわれわれにはわからない。

柴田淑次気象庁長官

○柴田説明員 富士山のレーダーの有効距離は六百キロでございます。したがいまして、富士山から見ますと愛知県及び岐阜県は十分カバーできる。ただし、カバーできると申しましても、愛知県がこれくらい、岐阜県もこれくらいというような状態で見えるのでございます。したがって、愛知県、岐阜県にあぶない雲があるということは富士山のレーダーで十分わかるわけでございます。ところが、名古屋のレーダーは有効距離が三百キロでございますけれども、名古屋のレーダーでは愛知県が大きく見える、岐阜県も大きく見えるというので、富士山レーダーでその付近にあぶない雲があるということになりますと、今度は名古屋のレーダーでそれをもっと詳しく観察することができる、そういうような状態でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 淡谷悠藏君。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 総務長官にお伺いする前にちょっと気象庁のほうにお尋ねします。  きょうはいろいろ質疑応答を聞いていますと、実は気象庁が気の毒になったのです。だいぶ苦労されているのに、もともと雲をつかむ仕事ですからたいへんな仕事だと思いますけれども、台風あるいは地震、豪雨なんてものはとめるわけにいきませんので、なるべく早くこれを知って避難措置をとる以外にはこの災害を避ける方法はないと思います。気象庁の予報というものはたいへん重大な使命がございますので、いろいろな質問が出たのだろうと思うのであります。きょうはひとつ、総務長官のおります前で言いにくいだろうけれども、十分に予知のできない、あるいは予報のできないのは、技術がそこまでしか国際的にきていないならばこれはまた別ですけれども、施設が十分じゃないとか予算が十分取れないということがあるならば、これはお役所同士でたいへん言いにくいことだろうけれども、国民の安全のために勇気を鼓してはっきり言ってもらいたいのです。  一つは、私は青森県ですが、台風が日本海に抜けて秋田沖へ出ると行くえ不明になるという言い伝えが私のほうには長い間あります。あの辺まで来た予報はずいぶんありますけれども、あの日本海の秋田沖以降はどっちへ回るか非常にもたもたしている。これはしろうとですから当たらないかもしれませんけれども、どうも北方観測点は十分でないとか、北のほうには予報の設備がないとかいわれておりますが、ただ私のほうだけでなしに、日本全体から見て、現在のあなたのほうのお仕事の欠陥はどこにあるのかということを率直に言ってもらいまして、予算がないならないように、われわれも一生懸命に要求いたしますので、全く言いにくいだろうと思いますけれども、お聞きしたいのであります。

柴田淑次気象庁長官

○柴田説明員 現在の気象庁の人員及び予算につきましては、本日の午前中にも大臣もお答えいたしましたし、私もそれについて申し上げましたように、現状では決して十分ではございません。しかし、一昔前から考えますと、財政当局の御配慮によりまして非常に施設も増強されております。したがいまして、今後はなお一そうその施設並びに人員の増強をはかっていきたいと考えておるのでございます。  なお、先生おっしゃいました秋田沖の台風の問題ですが、これはちょっと技術的の話になりますので、また迫って先生にお話し申し上げたいと考えますが、ともかくそれにつきましても、その秋田の沖はいまのところレーダーの空白状態になっております。これは初めからわかっていることでございまして、全国のレーダーの整備を年次計画で進めておりますが、その際に、実は来年度は秋田にレーダーを設置するように予算を獲得するつもりでございます。なお、北海道あるいは九州の方面にも、それと同様に今後整備していかなければならない地域がございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 総務長官、いまお聞きのとおりのような話でございますので、その点も十分御配慮をいただきたいと思います。  さて、総務長官に二点ほどお伺いしたいのですが、今度の十勝沖地震、集中豪雨で感じますことは、水道の被害であります。これは食べもののほうはかなりインスタントのものが出ておりますからいいのですが、水はどうにも処置がないのですね。この際、県のほうでも自発的に、そういう場合に備えて給水タンクとか給水車とかあるいは給水のかんなども準備したい、こういうことも申し出ておるようでありますが、たいへんいい考えだと思いますので、長官もそれに対して十分な御援助を願いたいと思うのであります。いかがでございましょよう。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 全くそのとおりでございます。御援助いたします。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 ぜひこれは御配慮いただきたいと思います。  あと一点は、これは長い間の懸案ですけれども、災害の場合に、個人災害に対する的確な救済措置がなかなかないというのが、これは一つの懸案になっておるのであります。その中でも商工業者の被害ですね。これは地震にせよ豪雨にせよ、非常に商品その他のものが被害を受けておる実例が出てまいっております。これは一時的に融資をしてやるとかなんとかいうこと以外に救済方法が立っていないのであります。現在あるいはむずかしいかもしれませんが、将来この種の災害に対しては何かお考えがあるかどうか、この点をお聞きしたいと思います。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 個人災害に対しまする補償の問題は、これはいつも問題の点でございます。今日まで国としてとってまいりました態度は一貫いたしまして、融資その他の点ではいろいろと御協力をいたしますけれども、個人の財産の補償といったようなことは、これはできないというたてまえを貫いてまいっております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 従来はできないでしょうけれども、今後何らかその方面に打つ手はないでしょうか。これはひとつ長官、お考えございましたならば、いま早急にどうこうしろというのじゃありませんけれども、お聞かせ願えればたいへんありがたいと思います。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 その点で、中小企業その他の商業関係あたりが罹災いたしますと、仕込みました品物やなんか全部だめになってしまう。そういうような保険でも入っておりますれば別でございますけれども、しかし非常にお気の毒なことに相なります。これに対しての――これはちょっと私軽々に申すことはできませんけれども、個人の私有地でありましても、農地のようなものは災害に対しましてある程度まで農地法上の救済措置がとられておるのじゃないかというふうなことも、これは分析しますと出できやせぬかとも考えるのでございますけれども、しかし耕地というものの性格、それからまた、それこそ食管制度の、終戦の後におきまする食糧事情、そういうふうなこと、あるいはまた農地補償の問題そういうふうなことで、たとえ個人の私有地であっても、農地関係はどうなのかなという、これはいまほんとに私の頭の中を去来する考えでございますが、商工関係のほうは、これはもう絶対に補償がむずかしい。今後ともに、個人災害に対する個人の財産補償をどうするかということは、なかなかこれは困難だろうと存じます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 非常にむずかしい問題でしょうけれども、商工業者の受ける被害というものは、そのほかになお手形が不渡りになるとか、あるいは商売がとまるとか、いろいろ有形無形の被害はあるようであります。これはきょうは急いできめた御答弁もいただけないと思いますけれども、ひとつ問題提起をいたしますので、十分にこれはお考えおきを願いたいと思うのであります。どうも、むずかしいというだけで投げておくこともできないだろうと思います。もしも国が援助ができなければ、何か保険制度を特別に設けるとか共済制度を設けるとか、何とか手を打っておかないと非常に気の毒なところがたくさんございます。これが倒産の原因になるところも出てきております。ひとつ、問題を提起しておきますので、十分にお考えおきを願いたいと思います。  終わります。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 ただいまの御指示に対しまして、私どもも、災害頻襲地帯の者といたしましては同じような気持ちは持っておりますけれども、実際問題としては非常にむずかしいのでございます。それからほんとに小規模災害に対する国の災害救済の限界の問題でありますとか、いろいろたくさんございまして、また機会をあらためましていろいろと御相談を申し上げたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 森田重次郎君。

森田重次郎自由民主党

○森田委員 二点お伺いしておきたいと思います。  第一は、いま淡谷委員からも質問がありました水の問題が非常に大事な問題であります。ところで今次の災害で、いま私の県の平舘、三厩、蟹田、むつ市、川内、佐井、六ケ所、白糠、こういうところの簡易水道がこわれてしまった。これは早く復活してもらわなければならないわけなので、早く査定官を派遣してもらわなければ困るという要請が地元から出てきているわけなのです。これは至急ひとつ善処していただきたい。これは管轄は厚生省かもしれませんが、本部長でございますからひとつ……。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 前回の十勝のときでも、厚生大臣は非常に簡易水道の問題につきまして迅速な措置をせられたと存じます。今回におきましても、やはり水道の点につきましては大臣も非常に関心を持っておられますから、さっそく処理されることと存じます。

森田重次郎自由民主党

○森田委員 至急ひとつ査定官を派遣して、復活に御努力をお願いいたします。  それから第二点でございますが、これは今度の災害地で、蟹田川の上流に小さな移民の部落がある。そこがひどくやられました。それから下北郡の白糠というところも、相当家屋だとかが痛めつけられて、災害を強く受けた場所なんです。私は一応見てきたのですが、それを考えてみますと、国有林の中でございまして、相当伐根などや、いろいろ残った枝とか幹などのある立ち木がある。そういものが流れまして、そうして下流の草木の根にささえられて、それで水がかってほうだいに四散して、水田などがたくさん埋没した、こういうような実情がわかったわけなんです。そこで、これと似たようなことが、また将来起こる可能性がある。白糠というところもまた同じなんです。やはり上のほうからそういう木材の伐根などが流れてきてささえになって、それが大きい水になって家が流れるというようなかっこうになっている。そこで、将来再びこういうことの起こらないように私は警告しておきたい。そうして将来二度と再びこういうことのないように、いつどこへ集中豪雨があるかわからないのでありますから、この点特に御注意願いたいということが一点。  それともう一つ、その川の水の流れは、行って見ますと、とてもいまのままで放置しておいたのでは、また雨がちょっとでも降るとすぐ災害が起こる可能性がある。どう考えても上流のほうに防災ダムをつくるのでなければ、この災害を除去するということはめんどうだ。そのために下流の蟹田町が、堤防もこわれまして、そうして町全体が水に浸されて、床の五、六尺上まで水に浸ったという実情です。どうも最近木を相当切りますし、集中豪雨の災害がおそろしいと考えますので、防災ダムをつくってもらえないか。そこへ案内してくださった課長さんといろいろ議論してみました。ダム適地がはたしてあるかないかというようなことでございまして、砂防ダムで大体いいじゃないかという議論などもいたしましたが、私はしかし、川の大きさから見ても、それから谷の深さから見ましても、やはり防災ダムをつくるのでなければ今後再び災害を起こす可能性があるのだ、こう見てまいったのです。これらに対してどんな対策が一体立てられているのか、ひとつお伺いしておきたいと思います。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 お話しのように、私どものところはやはり松が非常に多い。戦争中松根油をとりますので、ずいぶん松の根を伐根いたしまして、それが原因で終戦の直後からずっと、お話しのような伐根の流出や何かで災害をひんぱんに受けました。お話しの点はよくわかります。それについて、防災ダムの関係でございますが、防災対策の中で、今日砂防ダムが全国至るところにできましたが、ほんとうにこれこそ、防災対策上こんな効果のあるものはない。非常にみんなも喜んでおる次第でございます。たまたま河川局長もおりますし、林野庁の指導部長もおられますから、いまのお話につきまして御担当のほうからおのおの答えていただくようにいたします。

坂野重信建設省河川局長

○坂野説明員 蟹田のことにつきましては、先生の御指摘のように、非常にひどい災害でございました。私どもも近く、災害につきましては、準備のでき次第、査定官を現地に派遣するようにいたしておりまして、具体的な対策、ことに抜本的な対策を講じてまいりたいと思うわけでございます。御指摘の山間部のほうにつきましては、これは治山との関係もございますが、私どもとしてはできるだけ治山のほうと、林野庁のほうと連絡をとりながら、あるいは緊急砂防ということで、砂防ダムをできるだけ考えていきたいと思います。  それから河川のほうにつきましては、ひとつできるだけ改良復旧ということで、災害復旧の助成工事を考えていきたい。防災ダムにつきましては、いろいろダムサイトがはたしてあるかないかという問題もございますし、河川改修一般方式でいくかあるいはダムをつくるかというような問題につきましては、ひとつ先生の意向も体しまして、そういう点から十分検討してまいりたいと思うわけでございます。一応私どもの考えとしては、一般の河川改修で思い切ってこの際川幅を広げて、ああいったような、たとえ土石流が出ても間に合うような川幅を持った改修を進めたいというふうに一応は考えておりますけれども、なおダムサイト等につきましても検討してまいりたいと思うわけでございます。

木村晴吉林野庁指導部長

○木村説明員 国有林といたしましても今回の災害を教訓といたしまして、さらに採材の集約事業につとめますとともに、いま先生御指摘のような枝条抜根の防止堰堤を設置するように、すでに現在調査中でございます。

森田重次郎自由民主党

○森田委員 そういうふうな方向でひとつ一日も早く回復するようにお願いしたいと思います。  なお同時に、家屋などを失った災害者が相当いるわけなんです。国有林の影響といえばあれですけれども、関連性もあるものでありますから、これの個人的な復旧の問題についての資材の払い下げ等については特別な御配慮をお願い申し上げたいと思いますが、旧来の慣例等もあることと思いますから、これに対する対策をひとつお伺いいたしたい。

木村晴吉林野庁指導部長

○木村説明員 先生御指摘の家屋の復旧材については、地元の青森営林局のほうにおいて備蓄材等で十分配慮いたしておりますが、ただ払い下げの減額等につきましては 先生御案内のように、公共施設以外につきましては減額は法律によって認められておりませんので、個人住宅等につきましては災害以前の時価に基づいて協同組合等から随契で払い下げるということも配慮いたしております。

森田重次郎自由民主党

○森田委員 適当な方法で一日も早く立ち上がれるように御配慮願いたいと思います。  もう一つ、河川局長にお伺いいたしたいのですが、それは、この前、去年か、大きい災害が起こりました例の東津軽郡平内町にある清水川であります。あれも人が死んだり家屋が流されたり、田畑がさんざん荒らされた結果、対策を講じていただいたはずですが、その際もやはり上流に防災ダムをつくってほしいということで、大体そういう方向でいこうじゃないかというお話があったように思うのですが、その後の進行状態、もしおわかりでございましたらきょうお伺いしておきたいと思います。

坂野重信建設省河川局長

○坂野説明員 清水川につきまして、四十一年災でございますが、現在災害助成事業ということで鋭意事業を促進してまいりまして、四十五年までには完成する予定でございます。  先生のおっしゃいますダムの問題につきましては、災害の問題とは別個にひとつ検討させていただきたいと思います。まだ現在のところ具体的に進捗しているという段階ではございませんが、ひとつ検討さしていただきたいと思います。

森田重次郎自由民主党

○森田委員 清水川という川について、私ある訴訟問題に関連してあの歴史を相当調べた経験を持っているのですが、徳川時代に非常に荒れたというあとが歴史の中にも残っている川なのです。それをあたりまえの川の扱いをしたものですから、去年徹底的な災害を受けて、初めて何とかしなければならぬということになっておるのでありますが、いまのお話ですと相当の程度の設備をしていただいているということでございますが、あれもしかしうっかりしてまた集中豪雨があると、完成しないうちに大きい災害が起こる危険性があるように思います。ひとつできるだけ促進していただきたと思います。  そこでもう一つ最後に、中小河川の、ある程度継続するということでやっているものの、重要点ということの見方がどうもぼけているのじゃないかと思う。ある程度手はつけているけれども、どこが一体この川の危険度が高くなるかという場所、これを徹底的に見て、その辺へ工事の重点を置くのでなければうまくないじゃないか。今度私のほうの県では非常に中小河川が荒れましたから、あちこちを私視察してまいりましたが、たとえば田名部川一つとってみましても、御存じのように放水路をつくってもらいました。しかし、相当役に立って効果をあげたことは間違いないので地方民も喜んでおりますけれども、やはり依然として市街地がおかされるという関係で、あとどうすればいいかといって聞いてみると、千七百メートル堤防をあと延ばしてもらうと、まず当分たいていの水害なら害を受けずに済むだろという土木業者などの見解等も聞いてまいったのです。それがなかなか遅々として進まない。いまのとおりの工事で進んでいくとあと十年ぐらいかかるといわれておるようであります。そうなりますと、あれは毎年災害を受ける、そういう川でございます。  それから先ほど建設大臣にお伺いいたした赤川なども、どうも焦点が少しぼけているようで、あまり関係のない下のほうを下流からやるのが原則だと称していじってみたり、上のほうをやって、そうして肝心かなめのところは何かの事情で放置されている。だからもう一年に三べんくらいあの小さな川で水害が起こるのです。もう地元民はほんとにあきれて、政治家に対する不信の声というのは非常に高い。私は先ほども大臣にも申し上げたのですが、あれはどうかそういうような焦点、どこをやればいいかということを再検討を願いたい。そして予算を特に増さなければならないというのならば、単なる継続事業としてでなく、重点的に肝心のところを手を入れてもらうと災害を受けずに済むだろう、私はこう考えている。  きょうは長官がおいでになったから簡単に説明申し上げますると、赤川という川がある。鉄道を横切るのです。鉄道を横切るに五メートルの幅です。そしてそこがちょうどかたかなのコの字みたいに川が曲がっている。その川のしりが五メートルの幅で鉄橋を越えて流れていく。今度それを改修するのにどのくらいの幅にするかというと、三十五メートルにしなければこの川の洪水を防ぐことができないというのでしょう。三十五メートルの設計ができて、複線工事で三十五メートルの鉄橋がもうできました。ところが依然としてその五メートルのふちをそのままにしておくものですから、その五メートルのところで水が一ぱいになって、鉄道にささえられて、そしてたんぼの中で全然別なほうへ川ができてしまって、その下のほうに市街地があるものですから、一年に三べんくらい水の害を受けるかっこうなんです。だから、小さい川ですが損害が非常に大きい、こういうようなことでありまして、こういう点は、繰り返して申し上げますと、何とかその川の個性に基づいて、この川の最も大事な点はどこかということを御再検願って、そしてそこへ手を入れてもらうということにしなければいけないじゃないかというので、いま具体例として赤川と田名部川を申し上げたのですが、その辺をひとつ局長さんのほうでぜひ御再検を願いたい。私は実は私の郷里なものだからよく知っているはずで、だいじょうぶだと思っておったのですが、あまりひんぱんに起こるものだから今度具体的にその場へ臨んでみて、これではとてもだめだということを、しろうとだけれども直観的に考えたわけです。どうか、そういう田名部川の問題でも赤川の問題でも、いま申し上げた点をひとつ御留意くださって、そして重点的にそこへ工事を進めてもらいたい、こう思うものですから、御所見を承りたいと思います。

坂野重信建設省河川局長

○坂野説明員 田名部川の問題、赤川の問題等、例を引いて先生御指摘になったわけでありますが、田名部川につきましてはできるだけ、先生御承知のように、放水路を早く抜こうということで放水路に重点を置いて、放水路はようやく暫定断面ができ上がりましたので、これからはひとつ上流に水が入らぬように、片側だけでも早く進めようというように考えておるわけでございます。  それから赤川につきましては、いま御指摘がございましたけれども、やはり下流のほうからというのが本来の順序でございますが、最近におきましてはとても下流の完成を待っておれませんので、上流側のほうにもひとつ小規模河川改修、局部改良をいたしまして、私どもとしては相当無理をして予算をつけたわけでございますが、今後大いに促進いたしたいと思うわけでございます。今回ようやく新治水事業五カ年計画二兆五百億ということを認めていただきましたが、それすら私どもの目から見れば不十分でございますので、今後予算の確保等について大いに努力したいと思いますけれども、ひとつその点につきましては御鞭撻をいただきまして、重点的に全国の河川のそういったあぶないところは早く処置できるように努力してまいりたいと思うわけでありますので、どうぞよろしくお願いいたします。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 それでは長官の御都合もあるようでありますから……。  先ほど、消防団の諸君が遺体収集につきまして非常に努力をしていただいておるということにつきましては、長官からも十分考えるというおことばがあったのでありますが、この問題につきましては具体的にどういうようなことを考えておられるのか、消防庁のほうからひとつ具体的なお話を承りたい。

永瀬章消防庁調査官

○永瀬説明員 お答え申し上げます。  現在消防団が、職員も含めまして、事故以後引き続き行くえ不明者の捜索に出動しておりまして、なお上流から下までの大々的な捜索活動の第三次の活動が四日から、四、五、六、七、八の予定で続いておりますので、出動人員あるいはその後の措置等につきまして、現在進行中でございます関係上、まだ十分には把握しておりませんが、それぞれの市町村におきまして、従来の慣習等を考慮しつつ、また今度の特別な事情を考慮いたしまして、それぞれの措置を考えているようでございます。まだ十分な結果は得ておりません。かような状態でございます。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 これは私はこの前の理事会でもすでに申し上げたわけでありますが、非常に良心的に、むしろ進んで協力をしておるという姿は、私はいいと思うのでありますけれども、これだけの日数がたってくると、やはり市町村においてもまた団長あたりも、内面においては非常に苦慮をしておると私は思うのです。総理にも非常に御配慮いただきまして、十二日には現地に参りまして精神的にも非常に敬意を表される。総務長官の適切な御配慮につきましては私は敬意を表しておるのでありますけれども、もうこの段階にまで至って、幾日出たかはあとでわかることなんで、具体的にどのようなことをしようか、たとえば関係市町村においてこの程度の基準によってそういう問題に対してはある程度のものを払う、その問題については自治省において、あるいは特交において処理をするとか、そういうことがいまだに具体化してないということは非常に無責任じゃないですか。これは私は総務長官にもお伺いしなければなりませんが、今回のような事故が起きた場合、一体遺体収集の責任はどこにあるのか、これを私は一ぺん承っておく必要があると思う。きわめて政府は無責任だと思う。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 遺体収集の責任は、その災害発生の地元町村にあると思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 災害発生の市町村は白川町であります。現に十三体見つかっておりませんけれども、この遺体はすべて美濃加茂市に集められまして、そうして確認をされましたものは公民館において引き渡しを行なっております。事がこういう問題でございますから、今日に至るまでこの論議についてはきわめて慎重に扱っておるのでありますが、さりとて今日までこの問題で、末端のそうした非常な言うに言えない苦労、そして、後ほど申し上げたいと思いますが、産業会館、公民館は実際使用にたえない現状になっておるようであります。そういう事態であって、なお十三体が出ませんけれども、そういう問題が今日に至っても具体的にどのような方向で処理されるのだという方向も示されておらない、末端にだけ苦労してやっておれということは少し無責任過ぎはしないか。消防庁もそれでよろしいか。

永瀬章消防庁調査官

○永瀬説明員 先生御指摘のとおり、消防団の活動が非常に長引いております。いろいろな現地の空気につきましても先生御指摘のとおりでございまして、私どもといたしまてしても、現地でこのいまだ例のない大災害に対しまして、消防職員も出てはおりますが、特に消防団員が災害を受けつつその中を出ております。あるいは現在の実態といたしますと、消防団員がほとんどつとめ人に変わっておりまして、その職業を、有給休暇をとったりなどいたしまして、差し繰って出ておりますが、奉仕の精神の限界もございます。それで、これは何とかそれに報いることをいたさなければなりませんが、基本的な精神が奉仕の精神でございますので、任務というような考え方はとうてい持ち得ませんし、また失礼な考え方でございます。そういう報いる方法につきましていろいろ検討をいたしておりますが、市町村のいままでの通例がございまして、きわめて各市町村がまちまちでございます。現にある程度のものを支給いたしました市町村もございますし、また全然考慮していないような市町村もございまして、その間に、消防団長等に至りますと、現在の消防団の団員不足の現況から、今後この捜索活動を消防団として続けていくことがどうかという問題を、将来の問題にからめまして非常に危惧していることも承知しておりますが、それらの市町村の実情と、それから団長あるいは団員の苦慮あるいは不平めいたと申し上げると失礼なのですが、いわばそういうような感情もございまして、この間の調整をもっぱら県のほうと話し合いながら鋭意進めている状態でございます。しばらく御猶予をいただきたいと思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 あまり時間をかけたいとは思いませんが、いま総務長官は、それは発生した市町村だとおっしゃいますが、現在遺体収集に当たっておりますのは、木曾川沿川の相当な関係町村の消防団員が動員をされておるわけでありまして、理屈をいっておれば遺体収集は進まなかったと思います。そういうような事情も御配慮願いませんと、せっかく今日まで一切を口にしないで、黙々として良心的な協力をしてきました消防団員の誠意というものはくみ取られないのではないかという感じがするわけであります。なお十三体が残っておるわけでありますから。なるほどこれからの問題をどうするかということは、私どももこれは将来こういうことがあってはなりませんが、今回のような事態が将来起きた場合に消防団員にこういうことをやらせていいのかどうかということは、私は御検討いただく必要があると思います。それはいままでの町村の実情に応じておっしゃいますけれども、それはたまには一人くらい水死体があることはあるかもしれませんが、幾日かたって全くべとべとになっておるものを、しかも全く被災が起きた現地の者でもないものを、実際にただ消防団員であるということのために、みずから手をもってこれをきれいにして納棺をしておる。こういうような姿は、東京におられるからいいかもしれませんが、私ども現地で見ておるものとしましては全く忍びない現状であります。これはお察しを願いたいと思います。現在、産業会館、公民館というものは全く使用にたえません。のみならず、その周辺は御承知のように相当に空気が――空気という表現をしておきますが、異常な空気に染まっておりまして、周辺の者は商売も実際できないのです。その付近にはいわゆる中小業者もおります。また飲食店もありますが、もう町全体がそういう空気になっておりまして、特にその近傍はそういう空気によりまして全く商売もできない。そういうような事態になっておるのに、従来の例がどうであるというようなことは私は当てはまらないと思う。こういう事態が起きたのであるならば、これに対してはどういう方向でこの収拾をするのだ、したがって、今日は今日まででありますが、今後はどうするのだ。今日までもう政府の調査団も行ってもらいましたし、衆議院の災害対策特別委員会からおいでを願って、現地の情勢は十分わかっておると思いますから、もう少し明確に方針をおきめを願って御指示を願うのが私は当然じゃないかと思う。この点につきましてはひとつあらためて御答弁をいただきたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 田中長官に申し上げますが、先ほどの長官の答弁は渡辺委員の質問に対して当を得ない答弁と委員長も判断しております。もう少し実態に応じた政府としての温情味のある、責任のある言明をこの際いたしていただきたいと思います。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 いまの御質問は、法理論からいって災害救助法で見るのか交付税で見るのかというところに問題か帰着してしまう。それからまた、消防業務というものの本質の中にやはり水防というふうなものが消火と並んであるとすれば、本来的なものになってしまって、救済措置が十全を期し得ないということになりはしないか。それから形式論的にいいますと、その地元町村というものが第一次責任主体であるけれども、しかしそこは、今度は地方行政というものの段階的な処理でありまして、地方の市町村の上位団体として県というものが広域行政の責任主体としてあるわけでございまして、さらにその上部団体として国家というものがあるわけでありますから、責任の所在の問題がたとえ町村であったとしましても、それはもう町村におっかぶせておれは知らぬということは断じて許し得ない問題でございます。当然県当局あるいはまた国、中央政府においてそれらの救済措置をとっていかなければならぬ。ただ、いまの消防という問題の点から申しまして、一体どの経費で地元負担の救済措置をとっていくかということでだいぶ話が難航しておるやに承っておりますが、しかしいまのようなお話こそ、災害対策本部というものがそういう問題を調整して、そして一日もすみやかに解決するのが私どもの仕事である、私はかように存ずるのでございます。きょう承りました非常に貴重な御意見に対しまして、早急に私どもも督励をいたしまして早期解決を必ずいたしたい、かように考えております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 長官には非常に御苦労いただいて、調査団の問題をはじめとしまして、総理の現地調査等いろいろ御苦労いただいておりますから、私は長官につらく当たろうと思って申し上げておるのじゃないのであります。実際今度のような事故は世界的な事故だといっておるわけでありますが、こういうような事故について、賠償の問題その他いろいろ各方面から御検討を願わなければならぬと思うのでございますが、しかし今度のような問題が起きた場合に、その町村にその遺体を収集する責任があるというふうにおきめいただくことは、私は承服できません。ひとつはっきりお願いしたいと思う。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 それはおっしゃるとおりであります。しかし、自治体というもののあれから申しますと、その域内において発生したことに対しまする第一次の処理は、やはりそこでいたすのが地方自治体なり地方行政の慣行であり、たてまえであろうと存じます。そういう問題に対しまして、それはとてもお気の毒な話であって、現実に小さな町村がそれにたえるものではございません。それこそ県というものがただいま申しましたような救済をするなり、また国が全面的にそれに対して支援をする、そして地元の方々の御協力も得て――しかし責任かあるからと申しましてそれに全部負担をぶっかけたり、あるいは救済を等閑視するというものではないのでありまして、そういう点はやはり地元は地元、それからまた広域行政の責任主体は責任主体、中央政府は中央政府として責任がございます。そういう点が地方自治体のたてまえであろう、私はかように考えております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 だいぶ時間もおそくなりましたし、遺体収集の責任がどこにあるかということを、私はこの事の性質上論議したくないのであります。その問題には私は触れないで、これはすみやかに遺体収集を終わりたい。同時にまたその間に苦労してきた諸君――実際統率者は苦労しておると思いますけれども、そういうことは口に出していないのですよ。しかし結果的にいえばそれは地方団体の負担に終わるのだし、この段階まで来ればある程度その基準といいますか、方針ぐらいは示さなければ、団長も統率できぬと私は思うのです。そういうことだからこの問題を持ち出したわけでありますが、あえてこの遺体収集の責任がその自治体にあるとおっしゃるなら、私は法制局の長官も呼んでいただいて、これはひとつ論議を続けても明確にしなければならぬと思う。この問題には触れないできれいに協力をしてきておるはずであります。それではあまりにも現地の苦労が政府にはわかっていない。これは私は委員長にお願いしまして、そういうことであるならば遺体収集の責任を明確にしていただいた上でこの問題を論議していただきたい。私も与党ありますからそういうことにしたくございませんが、いまのような観点に立って、地元がやるのがあたりまえだけれども、政府が何とか考えなければならないんだというんだったら、私は全く反対だ。私は、これだけの世界的な事故が起きたというのであるならば、そうしてこれは地元の負担というお話になれば、これは私どもとしては黙って下がるわけにはいきません。これはひとつはっきりしていただきたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 総務長官に委員長として重ねて指摘したと思いますが、先ほどの渡辺委員の質問中、遺体収集の責任というものがいずれにあるというふうに政府は考えておるかという点について、田中総務長官は、それは事故発生の地元町村において遺体捜索等すべて行なうべきである、そこに責任があるという趣旨の答弁をなされたのであります。これは非常に重大な発言と思うわけですね。具体的には下流の伊勢湾で死体が収容されたとか、あるいは三重県の鳥羽市において遺体が収容されたというような事実があるわけですからして、白川町に百余名の遺体の捜索。収容の責任があるというようなことは、総務長官として軽々に発言すべき問題ではないというふうに委員長としても判断できるわけですが、この点は政府を代表しての御答弁であるとすれば非常に重要ですからして、もう一度この点を明確にしておいていただきたい。  ちょっと速記をとめておいてください。     〔速記中止〕

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 速記を始めて。  田中総務長官。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 担当官にいま聞きましたところが、この責任の所在の問題、各省間でいろいろと話し合いの際には、これはそういう点では明確にいたしておらない、各省の担当官会議で。それからまた、私も別に自分の言ったことを固執しようとは思っておりません。しかし、いま地方行政の一般原則論だけを申したわけでございます。しかし同じような問題が、確かにお話しのように地元で起こりました災害が、遺体の収集にいたしましてもずっと下流まで及んでおりますし、それが全部その町村の責任だなんといった責任論の問題ではなくて、これはまあ現実の処理をいかにすみやかに、いかに円滑に、いかに救済していくかという、その気持ちで万般処理しなければならぬ問題だと思うのでございます。たまたま消防というものの、何といいますか、職能並びにそれが救済資金の議論として、交付税をもってまかなうか、あるいは交付金をもってあれするか、災害救助法のあれから金が出るかという資金と問題で非常にやかましくなると思うのであります。実態論からいたしますと、それはもういまお話しのように、むしろ地元にこんなことの責任をかぶせていくということは当然いけないことでもございますし、むしろ反対の結論が出ると思うのでございますが、役所のたてまえとしての資金の出どころという場合で、そのことがあらぬ方向にまいると思うのでございます。まあしかしこの点はなお私もただいま唐突に一般的な原則論を申したまでで、同時にまた政府の統一意思を申したわけではない。個人的な見解だけでございます。非常にむずかしい、慎重を要する問題でございますから、また私のほうでも政府側の意見をさらに取りまとめまして、この点は善処さしていただきたい。また責任論の場合は、いまの問題は災害救助資金で出るか、特別交付税で出るかという金の出し方にかかってくるとは思いますが、これは早急に研究さしていただきたいと思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 私どもの考えていることと違った方向に論議が進んでしまったわけで。非常に私は遺憾だと思うのでありますが、要するにそういう論議を越えて、善意に基づいて現地の機関は生懸命やってきたということなんですね。しかし相当な期間もたってきたし、それで私はすでにもう理事会では申し上げておるわけなんですから、消防庁では苦労していられるだろうと私は想像していますからなおさら申し上げるわけでありますが、もう現段階におきましてはそういうことでございますので、ひとつ現地のそうした良心的な協力というものに対して、十分政府は御理解をいただいて、むしろ積極的に、こういう問題に対しましては具体的な、すみやかにひとつ指示をお願いしたい。その経費の支弁の方法その他は、これは政府内部の問題でありまして、私どもはそういうことをいまここで承ろうとは思っていません。むしろ具体的にどういうような方向で政府は指示をするから、処置をするから、このような方向でこういう問題については今後対処していくというふうに御指示をいただけばいいのではないか。むしろ私は私のほうから避けて、責任問題に触れておらないのでございますから、この問題はひとつ長官とせられましても、いまお話しのように、この問題の責任の所在をお話しになったというふうには私はお聞きしたくないのでございます。が、いずれにいたしましても、今日までこの問題がむずかしいとか、なかなか困難であるとかいうのは、これは私どもとしてはなかなか納得のできない問題でありまして、この問題に対しましては、連絡会議もできておるはずでありますから、すみやかに御方針をおきめになって、そうして御指示をちょうだいいたしたい、ぜひお願いをいたしたいと思います。長官のお答えを……。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 ただいま仰せられましたように、この連絡会議を至急いたしまして、すみやかに実態に即した解決をいたしたい、かように考えております。よろしくお願いします。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 ぜひこの際は積極的な、ひとつ良心的な御処理をお願いしたいと思います。  同時に、これは消防団だけでなく、自衛隊にもずいぶん御苦労をかけましたし、また現地の関係の警察官にも非常な苦労をかけております。もちろんそれは任務かもしれませんけれども、実際事柄がそういう遺体収集という問題で、しかもあの長い木曾川沿岸に、しかも伊勢湾にまで及ぶような区域で、しかも相当な日にちのたちました遺体の収集を現地で実際行なうという立場になってみますると、これは全く想像を絶する困難な仕事だ、また非常にこれは精神的にも苦痛を与えておると私は思っておりますので、どうか一片の事務的処理でこの問題をじんぜん日を過ごすことのないように、私はぜひ長官にお願いを申し上げておきたいと思っております。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 ただいまお話しのとおり、すみやかにこの問題は解決さしていただきます。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 関連して一言だけ。  総務長官、実態に即してというのですが、私は法律的に考えれば特別交付税ででも処置する以外に方法はないと思うのです。いまの渡辺議員の質問、やはり当該市町村に対して特別交付税なり何なりで処理するということ以外に私は法律的に方法がないと思うのです。たとえば国がお見舞い金を出すとか、そういうこともできないでしょうし、何もできないと思う。そうすると特別交付税でめんどうを見る、こういうことになると思うのです。そこで、私はここでいま自治省にちょっと聞いてみますが、長官の言うとおりになるかならぬか、ちょっと長官、聞いていていただきたいと思います。自治省にお尋ねするわけです。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 ちょっと速記をとめてください。     〔速記中止〕

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 速記を始めてください。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 ちょっとお答えだけしておきます。  いまのお話は法理論と実態論と両方踏まえられましての、まことにまじめな御質問だと思うのです。私のほうもこれは言いのがれや何かをする気持ちは毛頭持っておりません。それで早くこの問題を解決して差し上げなければならぬ。そういう点で、至急いまの関係官の連絡会議を詰めまして、また全体の体系も整えまして、次回の委員会にでも御報告さしていただきたいと思います。政府の統一見解並びにそれに対する財政的な、どう処置するかということも話を詰めてお答えいたしましょう。よろしゅうございますか。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 そういう答弁で、また追って質問いたします。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 おわかりはいただいたと思うのですが、とにかく現地の空気がどうも長官にはしみ通っていないように思うのです。もう少し私は高度な発言をしておるつもりであって、ただ金を出してくれとか日当をどうとかということは、これはまたこれで御検討いただけるものと思っておりますが、いま委員長も言いましたように、褒賞措置等によってそうしたとうとい精神が顕揚されるということを私は主眼として申し上げておりますので、それのまた一面においてその財政措置等が市町村に対して行なわれますことは、これは当然お考えいただけるものと私は考えておりますが、もう少し高度な問題として私はきれいに取り上げていただきたい。そうしないと、委員長もおっしゃいましたような現地のせっかくのああしたうるわしい奉仕の姿というものが、それが顕揚さるべき委員会の場において、その趣旨がむしろ踏みにじられることになりましては非常に遺憾であると思いますので、その点だけは特に私は強調してお願いしておきたいと思います。よろしくお願いいたします。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 かしこまりました。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 時間もおそくなりましたので、私急いでお伺いしたいと思います。  いまの遺体収集の問題に関連をいたしまして、実は関係市町村におきまして、もちろん県もそうでございますが、これはもうきわめて有形無形の経費といいますか、そういう問題にぶつかっておると思うのでありますが、こういう問題につきましてはどのようなお考え方で御処理をいただこうとしておられるのか、自治省のお考え方を承りたいと思います。  なお、特異な例でございますが、遺体を収集いたしてまいりました公民館はそのまま実は使用不可能におちいっておりますので、すでに市当局におきましては、周辺がやかましいためにそのまま放置できないという状態でございまして、さっそく床の張りかえあるいは内装の処理等をすでに行ないつつある、こういう現状でございますが、こういう問題に対しまして、どのような財政措置等のお考えが願えるか。もう一点は、最初に遺体を収容いたしました産業会館というのは、いわゆる美濃加茂市全体の集会あるいはまた研修施設でもあり、また結婚式場のようなものも含めておりますし、また一面におきましては産業関係の研修あるいはまた展示、そういうものにも利用しておるところでありますが、これはもう全く使用できない。建物は残っておりますけれども、これはこのままではとても使えません。結局は取り払わなければ、使用者もなければ使用することもできない状態になっておりますので、先般自治省にもちょっと申し上げておきましたけれども、こういう問題につきましてどのようなお考えで御処理を願えるか、承りたいと思うのであります。

角田直方自治大臣官房調査官

○角田説明員 お答え申し上げます。  災害時における異常な財政需要に対しましては特別交付税で措置を考える、これが原則でございます。今回の災害に際しましてもそのような措置を十分講じてまいりたいと考えております。  それから御指摘の美濃加茂の問題でございますが、さきに御指摘がございました公民館、いまお話しのように床の張りかえ程度でございますと、これが起債の対象になるというようなことは申し上げかねるかと思いますが、いずれにしろ私どもまだ現地から事情を聞いておりませんので、早急に事情を聞きまして、適当な措置をとってまいりたいと思います。  なお、産業会館のお話が次に出ておりました。この関係は、やはり私どもまだ十分事情は聴取いたしておりませんけれども、お話によりますともう使用にたえないというような状況のようでございます。これを産業会館として復旧するか、あるいは別途の方途を講ずるか、この点やはり地元の市と十分協議をいたしまして適当な措置をとりたい、かように考えております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 まあそういう答弁のしかたしかしようがないだろうとは思いますけれども、問題は協議でありますが、財政的に、たとえば起債の措置であるとかあるいは特別交付税の措置であるとか、そういうような道で考えていただけるということでなければ、災害を受けました市当局としては、これはほとんど考える余地はないわけでございます。そういう意味におきましては、具体的な数字はそれぞれまたお願いに上がることと思いますが、少なくともそういう遺体収集のために損壊いたしましたような施設等については、産業会館はやはりつくりかえるしかないと思うので、これはたとえば起債で見ようとか、あるいはそうした遺体収集のためにいろいろとこうむりました損害については、従来とも災害等につきましては特別交付税の算定要素に入っておったと思うのでありますが、そういうもので考えようとか、少なくともその程度の御答弁はいただかなければ困ると思うのでございます。

角田直方自治大臣官房調査官

○角田説明員 先ほども申し上げましたように、まだ事情を十分に私のほうで把握いたしておりませんものでございますから、いま直ちに起債で処理をいたします、特別交付税で措置をいたしますということを申し上げかねておるわけであります。御意見を体しまして十分適当な措置を講じてまいりたいと思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 私はそういう御回答ではあまりにもこの委員会の意味がないと思うのですよ。それならひとつ地方債課長を呼んでいただけませんか。そんな無責任な答弁では私は承諾できません。自治省には十分説明してあります。

角田直方自治大臣官房調査官

○角田説明員 地方債課長が現在この場におりませんものですから、伝え聞きのような形で申し上げてはなはだ申しわけないのでありますけれども、連絡をとりました上で私がここで、適当な措置をとるようにいたしますと説明を申し上げたわけであります。その辺で御了承をいただきたいと思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 連絡の上で適当な措置というのはどういう意味でしょうか。これは私どもは具体的にすでに説明してありますから、そうしてある程度その解決の方向につきましても御検討願っておるわけでありますから、あなたが御存じないだけであって、この段階においてもっと詰めた御回答がいただけると私は期待をしておったわけでありまして、いまこの場に至ってむしろ逆戻りをしたような答弁を承っては、私どもとしては承知できません。

角田直方自治大臣官房調査官

○角田説明員 それじゃ暫時御猶了をいただきたいと思います。もう一回連絡をさせていただきます。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 それでは御連絡をいただくとして、その間、ちょっと御質問いたしたいと思います。  先ほど特別交付税という問題が出ておりますが、災害に対しまする特別交付税の算定というものは一定のケースがございまして、それによってたしか計算をされておると私は思うのであります。したがって、特別交付税で見るというお話が出てまいります場合には、そうした一定の基準によって計算をされました、いわゆる一定の基準というものを別にいたしまして、別途配慮をされるということでなければ、私はわれわれの考えております特別交付税ではない、それは普通の特別交付税のワクに食い込む、こういう結果になると思うのでありますが、その点いかがでありますか。

角田直方自治大臣官房調査官

○角田説明員 いずれにせよ、特別交付税にしろ普通交付税にしろ、これは地方公共団体のいわば共有の財源でございます。したがって、そこの配分にあたりましては、特に災害なんかにつきましては一定のルール計算をいたすという方針をとっておるわけでございます。お話しのように特に国の援助というような形になりますと、これはまた交付税の範囲を越えた別個の問題になってくるのではないか、そういうふうに考えるわけでございます。交付税の算定の方法については、いろいろまた御意見を承りまして考えてまいりたいと考えております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 率直に私の見解を言えば、こういうような事態が起きてきて、実際現地からいえばこれは非常にたいへんな、精神的また物質的な損害を受けたことになると思うのです。私はこれは当然国の補助の形で御配慮をいただくべきものだと思うのであります。しかし、そういうことになればけっこうでございますけれども、少なくともそうならない段階においても、そういう財政措置によって地方団体のそうした経費についての最終的な御措置が願える、こういう意味でぼくは特別交付税と言っているわけであって、特別交付税を望んでおるわけでは決してないので、それは国の補助の形でいただけるほうが望ましいのであります。ただ、一般にいわれます特別交付税というのは、災害の場合には一定の基準によって算定をされるはずでございますから、そういうワク内でこれがいわれているとすれば、これはいわゆる食い込むことになるというように私は申し上げておるのであって、こういうものは普通の災害の場合の算定のケースにプラス上積みの形で御処理を願わなければならぬのではないか、こういうことを私は申し上げているわけです。特に私はお願いしておきたいのでありますが、どうも現地の今回の特殊な災害の実態が、私は政府の各機関にはあまり浸透していないように思うわけであって、これは行政的な立場からいえばやむを得ないかもしれませんけれども、もう少し前向きな、積極的な姿勢でこういう問題については取り組んでいただきたい、御希望を申し上げておきたいと思います。

角田直方自治大臣官房調査官

○角田説明員 特別交付税で措置をいたしますと申し上げた、その内容は先ほど申し上げたとおりでございます。ルール計算に入るからそれが普通交付税のワクに入るというわけではございませんので、やはり普通交付税は普通交付税として、たとえば公共の災害復旧事業について交付税で措置をとるというようなことは、普通交付税の中で実際やっておるわけであります。特別交付税は特別交付税として、また別個の考え方で処理をしてまいるわけでございます。  なお、先ほど地方債課長の不在のために、御答弁がまずくて非常に申しわけなかったのでございますが、ただいま再度連絡をいたしました。もちろん地元から十分事情を聴取して、それが適債事業であれば起債の充当をはかる。これが適債事業でないというようなことになってまいりました場合には、別途また適当な財政措置を考えてまいりたい、こういうことのようでございます。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 どうも時間がかかりまして恐縮でございますか、私は適債であるかないか――別に好んで遺体の収集をしたわけではないのでありまして、遺体収集をしたために使えなくなった施設でありますから、少なくともそういう施設が使えるようなものができれば地元としてはそれでいいわけですね。別に特別なものを、いままでと全く違ったものをつくりたいと思っているわけじゃない。ただ、そういうものをつくるならば積極的な、これは地方債課長の言をかりていえば、広域行政の振興に役立つようなものがいいのじゃないかということばもありましたが、そういうような意味において御指導いただく意味において、これはさらに前向きなものになるかということは別個な問題でありますが、少なくともそういうふうに使えなくなったものをこの際はつくらなければならないのだ、公民館は改修しなければならないのだということについて、具体的に一体幾らかかるとかこの程度のものであればよかろうとか、そういうことは今後検討の余地があると思いますが、基本的な問題としては、起債なり交付税なりでひとつ自治省としては財政を考えましょうという御答弁を期待しております。もしどうしてもこれが出ないとすれば、これは私は全く問題としては、先ほどの消防の問題でありませんが、今度の災害の性格というものはあまりにも――中央には連絡会議はできておるそうでありまするけれども、また政府の調査団も来ていただきましたけれども、実態は少しも政府に反映してない、こういうことでありますから、何らか別途の方法をとるお考えを特に委員長においてお願いをしなければならぬと私は思います。ひとつもう少し誠意ある御答弁をお願いしたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 自治省に尋ねますが、山本地方債課長はもう自宅に帰ったのですか。

角田直方自治大臣官房調査官

○角田説明員 いえ、省内におります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 どうして来ないのですか。出席要求を受けて、途中で中座して電話くらいで答弁するなんというのはけしからぬですよ。本来であれば自治大臣とは担当の局長が進んで出席するべきであるにかかわらず、単に説明員くらいが出てきて途中でいなくなる、大事な点を電話で伝えるなんというのはこれは全く国会軽視ですよ。

角田直方自治大臣官房調査官

○角田説明員 はなはだ恐縮な事態になりましたが、地方債の計画にいま地方債課が忙殺されております。実はそちらのほうに出ておったわけであります。現在もその作業を続けておるわけでありますので、その辺で御了承をいただきたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 ちょっと速記をとめて……。     〔速記中止〕

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 速記を始めてください。

角田直方自治大臣官房調査官

○角田説明員 はなはだ答弁がまずくて、私の申し上げた意図が十分にお聞き取りいただけなかったように思いますけれども、申し上げました趣旨は、御趣旨を体して適当な、たとえば起債事業等の措置を講ずるという考えを持っておるわけであります。それが適債事業でないとなればこれはいたし方ない、やはり別途の特別交付税の措置を講ぜざるを得ないということを実は申し上げておったつもりでございますが、どうも説明がまずくて恐縮でございます。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 どうも、適債事業であるかないかということは、性格を変えた場合は別として、いままであったものが遺体収集のために使えなくなったのだ、少なくともそのものをつくることについては――これをどの程度いいものにするかは別問題ですけれども、それについては起債の措置によって復興するのだ、これが適債であるかないかということか判断できませんか。――それでは私は承知できませんよ。

角田直方自治大臣官房調査官

○角田説明員 どうも私が現実に現地の事情をまだ承知しておりませんから、地方債課長がどれほど復旧の計画ですか、実際の事業計画を調査してそういうことを申し上げたかわかりませんが、現実に町村から事業計画が立ちまして起債許可の申請が出てまいります、その段階でやはり判断させていただきたいと思うわけでございます。基本的には御趣旨を体して処理をしてまいりたい、こういうことを申し上げているわけであります。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 まあその程度でしようがないでしょうと思いますが、私が期待していることは、少なくともそのために使えなくなった公民館の最小限度の改修、それから全然使えなくなってつくり直さなければならない産業会館の改築ということになりますか――内容がうんとよくなるかどうかは別として、そういうことについては財源措置を考えるという答弁をいただけませんか。

角田直方自治大臣官房調査官

○角田説明員 ちょっといまの段階で私がその結論を申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 それでは答弁になりませんから地方債課長を呼んでください――それではもう少し誠意のある答弁を期待します。

角田直方自治大臣官房調査官

○角田説明員 いまお話しのような趣旨を体しまして適当な財政措置を講じてまいる所存でございます。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 本日の委員会を通じましていろいろ私が感じておりますことは、一般の災害と今回のこういう特殊なケースというものが、やはり関係者の間にまだ十分にしみ渡っていないということのために、いろいろなその間のそごがあるのじゃないかということでありまして、私はこの機会に特に、ひとつ今後とも格別の御配慮をいただきたいということをお願いを申し上げておきたいと思います。  なお時間も経過いたしましたので、もうあと残り簡単にお願いをいたしたいと思いますが、第一点は高山線でございますが、高山線は当初は九月三日に開通をする予定でございましたが、さらにその後の二十五、六の集中豪雨によりまして、さらにまたこれが損壊をされまして、現在は九月二十日と予定されておるようでありますが、その後においてこれが十五日ごろには開通するのではないかというふうな情報を私ども聞いておるわけでございます。現地におりまして、国鉄の関係者が非常な苦労をされまして、その復旧作業を急いでおられますことはわれわれもよく承知をいたしておるわけでありまして、むしろ敬意を表しておるわけであります。しかし、いずれにいたしましても、八月十七日、八日の集中豪雨から九月十五日前後ということになりますと、おおむね一カ月近く高山線は不通という形になります。もちろんバス等によりまして、乗客の輸送につきましては万全を期していただいておることも承知をいたしておりますが、ただこの機会に私どもが考えたいと思いますことは、今回CTCによりまして自動制御装置もできたのでありますけれども、あの地形から考えまして、ちょうど対岸は飛騨川のバス事故の地点でありますし、その北側は、この国鉄の今回の不通個所になっておるわけでありまして、今後ともこの自然環境というものは私は変わらないと思うわけであります。そういう意味からいきますと、今後高山線の複線というものにつきましても、相当将来が困難視されるのじゃないかとも思いますし、また今後この程度の集中豪雨が起きました場合には、またこのような高山線の不通というものもあるいは考えられるのじゃないかと思います。しかし現在は越美南北線そのものもまだ開通をしておるわけではないのでありますし、高山線がこうして不通になりますと、北陸地区と東海地区の間には経済の交流がひんぱんでございますけれども、これが全く機能を喪失をいたしておるわけであります。特に最近におきましては、高山を中心といたします飛騨地区においても、そういう意味におきます大きな影響があらわれておると思うのでございます。この点につきまして運輸省はどのようにごらんになっておるか、答弁していただきたい。

高野宗司運輸省鉄道監督局国有鉄道部施設課長

○高野説明員 お答えいたします。  先生の問題点、いま私拝聴いたしまして大体四つではないかというふうに理解したのでございます。一つは例の開通の時期の問題特に近代化してCTCをやる予定になっておるけれども、それが災害等の関連でどうなるか。それからもう一つは、三番目は将来かりに複線というような問題になった場合、こんな地形のところではやはり問題があるのじゃないか。それから四つ目がいわゆるこれの代替としての越美南北線の問題をどう考えるか、大体そういう順序でお答えさせていただきます。  先ほど渡辺先生のおっしゃいましたように、最初鉄道側で開通の予定をいたしておりました期日はもっと早かったわけでございます。すなわち、いま一番ひどくやられております上麻生――白川口間でございますが、これが実は最初の計画では短い径間の鉄橋を九連かけまして応急復旧をする計画でありまして、その九連のうち五連までかけたわけでございます。そういたしましたら、また八月の月末に先ほどのお話のように集中豪雨がありまして、まん中付近にあります一番あぶないところに立てかけたのを受ける。ピアが流されかけたというような事態になりまして、この状態ではまだこれから災害の時期でございますので、このままではちょっとした雨が降ってもまたひっくり返されるというような心配になったものですから、途中から段取りを変えまして、最初短いけたで九連というのを、まん中のあぶないところを長い径間の鉄橋にかけかえた、やり直したほうがいいというふうに判断をしたわけであります。そういうことで、結局期日が延びまして、その当時の見通しでは二十日ごろであろうというふうに申し上げたわけでございます。その後現地で種々突貫工事的に努力をいたしまして、大体現在の見通しでは九月の十五日前後ではないかというのが、やはり私どものいまのところの専門的な見解でございます。これが実は時間がかかりますのは、ちょうどいま申し上げましたように、長い径間にかけかえました橋のピアが――橋台でございますが、これは応急でございますから、むしろ速度を急ぐために大体はやぐらみたいなものを組みましてけたをかけるわけでございますが、いま言いましたまん中にあるものが、非常に地形的に、ちょっと雨が降っても流されるという可能性があるものですから、この橋脚だけは基礎はコンクリートでやりました。そうしてその上に立ち上がるというふうに計画をいたしております。それで、現在コンクリートをきょうも打っているわけでございます。そういう関係でこれの時間がかかるということで、九月十五日というところが現在の見通しでございます。もちろん現場といたしましては、十五日と言っておりますけれども、一日でも二日でも急ぐつもりではおりますけれども、いまのところの技術的な見当ではそうだということでございます。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 別におそくなっていることを責めているわけではないのですから、よく事情は知っておりますから、そのことはいいです。簡単に。

高野宗司運輸省鉄道監督局国有鉄道部施設課長

○高野説明員 それからCTC、輸送の近代化、これの影響があるのではないかということでございますが、これは主として電気の関係の工事でございまして、これは土木関係の問題とはあまり関係ございませんので、地形的な問題とはこれはあまり関係ございません。  それから三番目の、将来複線化の問題でございますけれども、かりに将来高山線を複線化するという場合には、場所によりましてはいまの線路敷を全然はずしてしまいまして、新しく二線の線を敷くという計画を当然すべきだと思います。また当然国鉄の技術屋としましてもそう考えるのが至当でごいざまして、当然そう考えると思うのでございます。  それから最後の越美南北線の問題でございますが、これは先生もよく御存じのことでございますので詳しいことは申し上げませんが、現在南線は北濃までいっておりまして、北線がいま福井県の勝原から朝日に向けて進行しております。これを結べば、あと十四、五キロでございますが、結べばこれが貫通するわけでございますので、この問題は、これは結局国鉄の問題というよりも新線建設の問題でございます。いま現在ありますところの予定線を調査線に格上げして、鉄道建設審議会の議を経てやっていくということでございます。これは今後の新線建設の問題でございますので、時期をあらためまして今後十分に検討さしていただきたい、こういうふうに思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 もう一言だけ申し上げておきたいのですが、今後検討される段階で今度の高山線の問題を十分考えてもらいたい。ああいう地形でありますから、今回は御努力によってあるいは一カ月で開通するかもわかりませんが、将来を考えますと、これはやはり地形的に将来相当問題はあるかもしれないということは予想されると思うのすでね。そうすると、高山線のこういう事態を将来予想いたしますと、越美南北線というものはぜひともすみやかに開通をしておく必要がある、こういうふうに私は考えるわけであります。いま赤字路線等の問題が論議をされておりますが、私は今度のこうした災害にかんがみまして、越美南北線という問題は、そうした財政的な問題も検討する余地は当然ありましょうけれども、私はこの越美南北線という問題については、さらに高度な観点に立って御検討いただいて、すみやかにその全通を期して、高山線がこのように不通になりましても経済的な影響が解消するような方向で、今後お考え願っておく必要があるのではないか、これは実は力説をいたしたい点であります。

高野宗司運輸省鉄道監督局国有鉄道部施設課長

○高野説明員 実に仰せのとおりでございます。たまたま二、三日前にローカル線の輸送ということで、これは国鉄の諮問委員会が国鉄の総裁に勧告したものでありまして、運輸省といたしましては、そういったことにはとらわれる考えは全然ございません。現在これはもっと、単に個々の採算のとれるとれぬという、いわば狭い意味の国鉄の財政というよりは、もっと抜本的な国鉄の再建のための審議のために、いま国鉄財政再建推進会議を持たれております。いずれそこである種の意見が提示されるだろうと思いますから、そういったものを踏まえましてこの問題を検討してまいりたい、こういうふうに思っております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 御理解をいただいておるように思いますのでこの程度でとどめますが、ぜひ今後検討されます段階においては、今度の高山線の実情にかんがみまして、越美南北線の重要性というものを十分考えながら御検討をお願いをしておきたいと思います。  最後に、中小企業の問題につきましてお願いをいたしたいと思うのでありますが、先般の集中豪雨によりまして、関市におきまする金属団地が浸水を受けまして非常な損害を受けたわけであります。しかもこれは、中小企業振興事業団からの融資によりましてこれが設備をされておるように承っておるのでありますが、まだようやく仕事を始めたばかりでございまして、今回の打撃によりまして、その返済につきましても、また運営につきましても非常なそごを来たしておるのであります。そういう意味におきましては、ぜひともその償還の開始の期日の延長をいただく。あるいはまたその償還期間の延長を願うというような方向において格段の御配慮を願わないと、せっかくの金属団地も今後非常な困難に立ち至るのではないか。現実に償還不能の事態ではなかというふうにいわれておるのであります。この点につきましていろいろ御配慮をいただいておると思いますが、お考え方をお聞きしたいと思います。

井土武久中小企業庁計画部長

○井土説明員 関の刃物の共同工場の災害につきましては、現在県当局と再建計画について検討中でございます。再建計画が固まりますれば、再建に支障を来たさないように、既往の貸し付け金については償還猶予をいたしたいと考えております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 そういうお考え方でお願いしたいのでございますが、どの程度の延長を考えておるか、これを具体的に承りたいと思います。

井土武久中小企業庁計画部長

○井土説明員 まだ再建の計画が固まりませんので、どの程度延長をすればいいか決定をいたしておりませんが、再建に支障を来たさない程度に延長をいたしたいと考えております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 まだ具体的には言えない段階かもしれませんけれども、少なくとも償還開始の期日は二年ぐらいは延長していただきたい、こういうようなお話が出ておると思うのであります。少なくともその程度の問題につきましてはお願いをする必要があると思いますが、いかがですか。

井土武久中小企業庁計画部長

○井土説明員 再建に必要な延長の期間が二年必要であるということになりますれば、二年延長をすることにいたしたいと思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 なお一般の中小企業融資でありますが、現在たしか国民金融公庫を通じまして、災害融資としては三百万まで十年償還で八分二厘ですか、貸し出しの手続きが進んでおるのじゃないかと思うのでありますが、今回は比較的農山村が多いのでありますから、中小企業のこういう被災者というものは、主として加茂郡富加村、それから加茂郡川辺町あるいは白川町、東白川村あるいはこれらに関連いたしまする比較的町並みのところに発生をしておる程度でありますから、全体の被害としては私はそう大きな数字にはなっておらぬと思います。しかし具体的に一つ一つの被災者を取り上げてみますると、瞬間にいわゆる一気水によりまして士砂が家の中に流れ込みまして、瞬間にそれがまた家の中のあらゆるものを外へ流し出してしまう、こういうふうの被害であったと思うのであります。だから商品等はほとんど全部流失をしてしまっておる、これが事実ではないかと思うわけであります。そういう意味におきましては、えびの地震においても特に激甚災に準ずるという措置において、これらの金利につきましては激甚災並みに六分五厘という特例の措置がとられておると私は思うのであります。こういう問題につきましては、この段階で確実な御回答は無理かもしれませんんが、今回の、局地であるが激甚である、将来立法措置もしようという長官のお話でございますが、こういう事態にかんがみまして、格段の御配慮を願いまして、少なくとも、私は六分五厘もあまり安いと思っておりませんけれども、少なくとも現在ございまするところの六分五厘の措置はぜひともお願いをいたしたいと思っております。  それからきらに木工場その他が相当な被害を受けておるわけでございますが、こういうものにつきましては、あるいは二千万あるいは五千万という相当な被害を起こしておりますが、これまた中小企業であります。こういうものに対しましては、そういう融資の面についてどのような御配慮が願えるのか、この点もあわせてひとつお聞かせをいただきたいと思います。

井土武久中小企業庁計画部長

○井土説明員 災害を受けられました中小企業の方々につきましては、国民金融公庫のほかに中小企業金融公庫及び商工組合中央金庫におきましても一災害の特別融資をいたすことにいたしております。国民金融公庫は比較的金額の少ない零細な方々が中心でございますが、これより金額の多い方々につきましては、中小企業金融公庫あるいは商工組合中央金庫から御融資をいたすように指示をしてございます。その融資をいたします際には、現在のところ激甚災害の基準に達しませんと金利の軽減はできないわけでございますが、その他の件につきましては、たとえば、災害融資でございますから、償還はすぐにはなかなか困難でございますので、据え置き期間を延長をいたしますとか、あるいは償還の期限を通常の融資よりは長くいたしますとか、あるいは既往の貸し付けがございます場合には、既往の貸し付けについては必要なだけの償還の猶予をいたしますとか、あるいは担保の条件を軽減いたしますとか、特別の計らいをするように指示をいたしております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 その具体的な問題については、それぞれの融資対象によって検討されることだと思いますが、繰り返してお願いしておきたいと思いますのは、ぜひともひとつ金利の問題については特段の御配慮を願いたいと思います。なおいまの中小企業金融公庫等の融資を受ける場合のいわゆる金額の問題ですね、限度額の問題はございませんか。

井土武久中小企業庁計画部長

○井土説明員 中小企業金融公庫は、代位貸しの場合には限度は一千万円でございまして、災害の場合にはそれ以外に必要に応じまして三百万円追加をいたすことができる。直接貸し付けの場合には限度は三千万円でございます。商工組合中央金庫は特に一企業当たりの限度を設けておりませんので、必要に応じて弾力的な措置をいたすことにしております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 わかりましたが、実は商工組合は金利が高いわけです。それで中小企業金融公庫の金が実は借りたいんだと思いますが、代位貸しの場合は比較的早く借りられますけれども、しかし一千万プラス三百万ということでは、実際は中小企業の工場をやっておるものはこれでは今回の解決がつかないと思うのです。ところが直接貸しの場合は非常に手間をとって従来直接貸しを受けておる人は比較的早いかもわかりませんが、今回初めて直接貸しをお願いしようと思うと少なくとも二カ月ないし三カ月かからなければおそらく実現しないのじゃないかと思います。そういう点どういうふうになっておるか存じませんが、ぜひとも、もし直接貸しでなければ三千万まで融資ができないというのであれば、災害に関しましては特に手続その他についても格別な御配慮によって、被災者に格別の便宜をおはかりいただくように、この機会にお願いを申し上げておきたいと思いますが、よろしゅうございますか。

井土武久中小企業庁計画部長

○井土説明員 中小企業金融公庫の融資につきましては、代位貸しの場合には代位金融機関が従来のお取引先でございますので、大体の企業の内容等を承知しておりますので比較的早くできるわけで、ございます。したがいまして、災害の場合には、代位貸しで可能な場合には代位貸しでできるだけ早く措置をするようにいたしておりますが、金額の限度の問題で、直接貸しでなければ資金需要が足りないという場合には直接貸しになるわけでございます。直接貸しの場合には、従来取引がない企業でございますので、調査等に代位貸しよりは比較的時間がかかりますが、災害の場合には特に迅速にやるように指示をしてございますので、できるだけ迅速にやるようにいたしたいと考えております。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員 ただいまの御説明で一応私は了解いたしましたが、実際は末端の中小企業が融資を受けます場合には、普通の場合は相当苦労しておるわけです。どうか災害につきましては、ひとつ特に御指示をいただきまして、なるべくすみやかに貸し付けを行なうようにお願いをいたしておきたいと思います。いろいろどうもありがとうございました。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 小沢貞孝君。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 たいへんおそくなりましたから一言ずつお尋ねいたします。  ローカル的な問題でたいへん恐縮ですが、運輸省から、飯田線の開通十三日は間違いありませんか、その点をまずお尋ねいたします。

高野宗司運輸省鉄道監督局国有鉄道部施設課長

○高野説明員 お答えいたします。現在の見通しでは、十三日には飯田線は全通する予定でございます。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 これは新聞等にも出ておりますし、いつも言われていることなんだが、この飯田線というのは、地理的な関係で雨に弱い飯田線ということで、雨が降るたびに落石があるの、地盤がゆるんだの、交通が途絶することがあるわけなんです。これは天龍川のがけっぷちを通っているとか、あるいは地質が弱いとか、あるいは買収線で、かつての防災体制がよくできていないとか、いろいろ理由はあると思いますが、これに対して防災を十分やるような具体的な計画があってやっておるかどうか、その点をお尋ねします。

高野宗司運輸省鉄道監督局国有鉄道部施設課長

○高野説明員 先生御指摘のとおり、飯田線というのは、かつて一部私鉄だったこと、それからあの通過地帯が日本のいわゆる地質的に見まして非常に悪いということ、そういったいわば宿命をしょっておりまして、過去においてはちょっと雨が降ればすぐとまる、あるいは石が落ちてくるということで、過去においても電車が鉄橋から落ちたというような事故も実はあったわけでございます。そういったことで、この飯田線というものを、ちょっとはっきりした記憶はございませんが、あれはたしか昭和三十年の中ごろからある程度計画的に防災に予算を入れてまいっておるわけでございます。そういたしまして、大体いままでに大小取りまぜまして、正確な数字はちょっと忘れましたが、もうすでに十億近くの金を入れております。それでありますから、正直なところを申し上げますと、飯田線というものは昔と比べて確かによくなったということは私申し上げていいと思います。しかしながら、決して現在まだ十分というわけではもちろんございませんけれども、かつての飯田線といったイメージからは、いまは相当よくなっておるというふうに、私は技術的には自信を持ってはっきり申し上げていいと思います。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 ここに中央道ができる、こういうことになります。それからこういう雨のたびに途絶しておるということになって、しかも赤字だ、こういうことになれば地方民からもそっぽを向かれてしまう。そのうちに赤字線は廃止だという運命を背負う線のような気がしてしようがないわけです。ですから、防災体制を十分整えてきちっとやっていくんだ、こういうことは言明できるわけですね。

高野宗司運輸省鉄道監督局国有鉄道部施設課長

○高野説明員 赤字線だから将来この線がなくなってしまうのではないかというお話でございますけれども、これは先ほど渡辺先生の御質問に対してもお答えいたしましたとおり、ただ単にその線区がそろばんをはじいたら赤だった、黒だったというようなことだけで、やめるやめないということをきめるという点については、私ども運輸省といたしましてはやはりここには問題があると思います。その線の持つ性格といいますか、そういったものをやはり十分考えてこういった問題は処置しなければいけないと思います。  それで、防災的な問題につきましては、もちろん今回の災害の経緯にかんがみまして、現在は応急工事をやっておりますけれども、これはとりあえずの応急工事をやりましても、それだけで済ますわけではなくて、復旧工事を当然やるわけでございます。そのときには当然今回の災害の経験にかんがみまして、そういったことを十分設計に取り入れまして今後やっていくつもりでおります。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 だから、今後も復旧工事をしっかりやって防災体制を整え、この線路はやっていくんだというふうに理解していいわけですね。

高野宗司運輸省鉄道監督局国有鉄道部施設課長

○高野説明員 もちろん、飯田線が大雨量のときでも全部不通個所がなくてだいじょうぶだということになりますと、これはおそらく天文学的な数字の金を入れなければならないと思います。結局その年の防災の予算を重点的にその個所個所に入れてまいりまして、徐々に強くしていくということでこの問題はやっていきたい、こういうふうに思っております。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 それでは運輸省けっこうです。ありがとうございました。  それでは次に林野庁にお尋ねしますが、木曾の谷の中に王瀧村というのがあって、上松営林署から林鉄が行っているわけです。先般の災害の土砂くずれでそれが不通になりました。伝えられるところによれば、十二月末までに林鉄を復旧するということでこれはいいわけですね。十二月末までに完成……。

木村晴吉林野庁指導部長

○木村説明員 いまお尋ねの復旧工事につきましては、当面、索道をかけることと並行いたしまして林鉄の復旧工事をやっておるわけでございまして、できるだけ早い機会に完了するように、大体先生御指摘の十二月末までには復旧、かような予定で着工いたします。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 実はこれはこまかいことはよくわからぬが、林鉄に便乗させて学校に通ったり何かしておることが道路交道法違反とかなんとかいうむずかしい問題になるらしいのだが、奥に離れた部落が四十何戸で百何十人住んでいて、発電所やあるいは林野庁へつとめている作業員、そういうような者を合わせて四百数十名いるわけです。いま孤立状態にあるわけです。索道等をつくっていただいて、そして年末には林鉄は完成する、そういうことになっても、なおかつその部落は交通的には孤立状態にあるわけです。こういうようなことをみんな林野庁におんぶしていることも私はそもそもおかしいと思うんだけれども、いま林野庁等で御尽力をいただいてトラック輸送の道路をつくっていただいておって、近く完成する予定だ、こういうように聞いておりますが、これをすみやかに完成していただいて、日本の何というか、孤立部落みたいなところではないかと思うのですが、そことの陸上輸送といいますか、道路による交通ができるように。こういうことを住民は望んでおるわけなんです。このトラック輸送のほうはいつごろ完成できますか。

木村晴吉林野庁指導部長

○木村説明員 現在、御指摘の林道、自動車の道路につきましては、四十四年度末を一応完成の予定にいたしておりますが、このような新しい事態が発生いたしておりますので、今後の計画変更等については、現地の調査をまちまして、いま先生が申されるような地域であるだけに十分検討していきたいと思います。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 それじゃ四十四年度末をすみやかに促進させていくようなぐあいに具体的に御検討いただく、こういうお願いだけして、林野庁のほうはやめます。ありがとうございました。  次に、農林省経済局。実は政令二百五十八号によって六月末までの降ひょうに対する天災融資法の発動はいただきました。それで先ほど大臣に対して質問したように、七月以降のものが長野県だけでも六、七億あるわけです。全国には十億近くあると思います。ところが同じ年の同じ降ひょうに対して、片方は天災融資法、片方は何にもできない、こういうことでは行政の公平を欠くといいますか、災害の復旧の公平を欠くということになるのではないか、こういうように考えます。そこで、事務的にはこの六月末までを延ばすわけにはいかぬわけですか。これはまた政令を直すことをしなければできないのですか。

松本作衛農林省農林経済局金融課長

○松本説明員 政令の性格上、四月から六月というふうに災害を指定しておりますから、それを直すということになりますと、また新しい政令を出さなければならないということに相なるわけであります。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 これは国民経済に重大な影響を及ぼすんだから、たしか委員会等の中で、霜だったか降ひょうは十億くらいでもその天災を指定天災にすることができるというふうに聞いているわけなんです。だからそれでいま事務的に考えて新たに政令を出すわけにはいかぬですか。

松本作衛農林省農林経済局金融課長

○松本説明員 ただいま御指摘がありましたように、降ひょうと、それから突風、高潮等の局地的な激甚な災害につきましては、十億程度であっても天災融資法の発動を特別にやるという考え方は確かにございます。ただ今回のひょう害が地域的に分散しておりまして、一定の地域の局地的な災害というふうに認められるかどうかという点は問題があろうかと思います。それから期間的にも七月から八月にわたってというふうに分散しておるというふうな事情がございますので、そういう点で事務的にはむずかしい面があるのではないかというふうに考えておるわけでございますが、なお検討させていただきまして、また現地の資金需要の実態等も把握させていただきまして、自作農創設維持資金等も含めまして、現地の資金需要の実態にこたえるようにわれわれとしても努力をいたしたいというふうに考えております。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 大体私それでけっこうだと思います。ただこの政令二百五十八号も四月から六月までですから、四、五、六の三カ月ですね。いま私が言っているこれ以降のものも七、八の二カ月ですから、期間的にこっちのほうが長いという理由はないと思うのです。それから政令二百五十八号だって、全国的にだいぶ広がっているんじゃないでしょうか。そういう意味においては、これもまた新たに政令指定できないという理由にはならないと思うのです。しかも約十億前後ということでまとまった額になっているのだから、できたら新しい政令指定をしていただく。できなければ、いま課長がおっしゃるように実質的に自創資金その他によって資金需要をまかなっていただく、こういうことで、そのいずれかをやっていただく、こういう御努力を願うようにいたしたいと思うのですが、それでいいわけですね。

松本作衛農林省農林経済局金融課長

○松本説明員 けっこうでございます。  ただ一言、いままでの四月から六月までのひょうを指定いたしましたところの経過を申し上げますと、四月から六月までのひょうにつきましては、一地域につきまして比較的集中的な被害がございまして、十億以上一時期的に被害があったというふうな事情もありました。それからもう一つは、気象的な条件がつながっておるというふうな判定が下せたという事情もあったわけでございますが、い、ずれにいたしましても、現地の被害にあった農家の資金需要にこたえるように、いまお話のありましたような線で努力したいというふうに考えております。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 それでけっこうです。  それでは総理府にお尋ねしますが、この前の地震のときにも激甚に準ずるような措置とか、きょうも朝から各大臣は激甚が指定できないならば準ずるような措置、こういうように言っております。そこで私は具体的にお尋ねしますが、この法律は地方財政を救済するため、あるいは個人の被災者に対する援助、こういうことが目的であるわけです。そこで激甚に準ずるような措置として地方財政を救済する問題はどういうように具体的にやってきたか、あるいはやらんとするか、事務当局としてはどうでしょう。  もっと詳しく言うならば、地方財政を特に私はこういうところに焦点を置いてお尋ねしたいわけです。この激甚法の第二十四条ですか、それは公共土木だったらば都道府県においては十万ないし十五万、市町村だったら五万から十万、農林の関係であったらば三万から十万、これはまあ率は違うとしても、そういうものに対して起債を認め、元利償還を交付金で見る、こういうことを具体的にこの法律によればやっているわけですね。だから準ずる措置というのだから、そういうことを具体的にやるのかどうか。準ずる措置というのだから、この法律は地方財政を救済する、準ずる措置としてそういうこともできるかどうか、それが一点。二十四条と同じことができるかどうかということですよ。一体総理府と自治省はどういう関係で、どういう具体的な連絡のもとに準ずる措置として自治省から措置してもらっておるか。――私の質問の意味がわかるでしょうか。この激甚法の趣旨というものは地方財政を――地方財政にもいろいろあるけれども、特に二十四条はそういう準ずる措置として地方債を認める、そういうことができるどうか。元利償還を補給するということをやっておるのかどうか。  もう一つは、特交で見る、特交で見るというが、特交というのはまことに魔物であって、総理府と自治省が有機的に連絡をとって、確かにこれならば特交でめんどうを見ましょうということになるかどうか。以上、準ずる措置、準ずる措置というのはかすみを与えておるように感じられてしょうがない、実体がないように思うので、この二点についてひとつ御答弁をいただきたい。

川上幸郎内閣総理大臣官房参事官

○川上説明員 お答えいたします。  第一点の、二十四条と同様な措置ができるかどうかの問題でございますが、二十四条は、明文がございますとおりでございまして、これで同様なことを直ちに行なうことは相当困難ではないかと考えられます。  それから第二点の特交の問題でございますが、これは今後の問題といたしまして自治省と話を詰めていきたい、こう考えております。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 この法律に準ずるような措置、準ずるような措置というのは、この前の十勝沖地震のときにも、総理大臣もそう言っておるし、きょうも朝から各大臣みなそういうことを言っておるのだったが私はどうも実体がなさそうに思うから、こすなにおそくなってまで事務当局に聞いておるんだけれども、事務当局にお尋ねしても、やはりこの激甚法の二十四条に相当するような措置は何にもできませんと言う。これはだめだ。今度は特交で逃げているわけだ。特交で逃げているけれども、具体的に総理府と自治省とどういう話し合いになって、準ずる措置になるような特交の配分というものができているのかどうか、どうです。これは今度は自治省に聞くんだけれども、この激甚法に準ずるような措置として重大な使命を特交は負わされるわけだ。それに具体的にこたえ得るかどうかということです。

角田直方自治大臣官房調査官

○角田説明員 準ずる措置として具体的にこういたしますということをまだ申し上げる段階ではございませんけれども、かりに準ずる措置として考えられるものとしては、単独復旧事業債の対象に取り上げていくというようなことが考えられるのではないかと思います。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 単独復旧事業債の対象にするということは、二十四条の一部みたいなものを認めるということですか。そういうこととは意味が違うのか伺いたい。

角田直方自治大臣官房調査官

○角田説明員 まだ、ここで具体的に準ずる措置として確定的に申し上げるわけにはまいりませんけれども、もし準ずる措置として考えられるとすればということで申し上げておるわけでございますけれども、単独復旧事業債の対象にすることはできるのではないかとは考えます。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 総理府にお尋ねするのだけれども、この前のえびの地震のときには、たしか総理大臣も本会議か何かで言ったと思うが、今度は朝から、建設大臣から何から、大臣以下みんな、激甚法が適用できないにしても、準ずる措置、準ずる措置と言うから、みんな準ずる措置でやってくれるんならいいと思って聞いていたら、中身を聞いてみると、どうやらみんなしわ寄せは特交に行って、特交でなし得ることはどうやら単独事業債か、それに対する特別交付税でめんどうを見るくらいなことしかないということは、準ずる措置の中身は、大山鳴動してみるけれども何もない、こういうようにしか受けとめられない。総理府として準ずる措置の具体的内容としてはどういうものを考えておるのか。政治家が朝から言っているのは、みんなかすみをくれたような話で、聞いてもわからぬ。事務当局としてはほかに考えられることがあるのですか。

川上幸郎内閣総理大臣官房参事官

○川上説明員 ただいまの点は、かつてえびの地震等について総理が発言しました事項、これにつきましては地震の特異性を考慮いたしまして、過般の委員会で御報告しましたように、中小企業関係金融機関の金利の引き下げ、それから消防車の補助のアップ等の措置を行なったのでございますが、今回につきましては、地震ではございませんので、これらにつきましては目下のところは特交等によるほかは考ようでないかと考えております。

小沢貞孝民主社会党

○小沢(貞)委員 それではこれ以上やってもしようがないと思うが、やはり激甚災に準ずるような措置、こういうようなことをだいぶ大臣あたりが言明しておるけれども、これもラッキョウの皮をむいていってみると、事務当局としては特交あたりで何とかするよりしようがない、こういうことのようにわれわれは理解したわけです。しかしわれわれは激甚災に準ずる措置にはなってはいないと思うが、そのことについては、追ってまた大臣等に来ていただいて御質問をすることにして、きょうは終わりたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 水野清君。

水野清自由民主党

○水野委員 実はちょっと中部地方と離れて、関東地方、千葉県の話でございますが、先ほど西村農林大臣が出席をされましたときに問題を提起しましたけれども、台風十号に伴う秋雨前線の停滞により、去る八月二十五日から九月二日の間にわたって長雨となって、千葉県下においては香取郡の干潟町、多古町、佐原市、印旛郡下の印旛沼周辺の市町村、それから海上郡、匝瑳郡下、さらに長生郡、君津郡の各地、茨城県の稲敷郡、鹿島郡行方郡の各地でありますが、いずれも早場米地帯であります。ここに稲の現物がありますが、早生種の稲でありまして、ちょうどだんぼで成熟して、稲刈り直前あるいは稲刈りの最中に長雨がきて発芽をしてしまった。穂発芽というのだそうでありますが、そういう事態が起こった。その被害が、確定数字ではないのでありますが、千葉県下で、面積で三万一千ヘクタール、四十億円をこえるであろうといわれておるわけであります。早場米地帯の農民にとっては、豊作だということで喜んでおったわけですが、収獲直前に壊滅的な打撃を受けたわけで、これに対していろいろ対策を講じなければならないわけですが、まずその被害状況について、千葉県、茨城県、その他からどのような報告が来ているか、その点はおわかりでしょうか。農林省としてのつかみ方を伺いたい。

馬場二葉食糧庁業務部長

○馬場説明員 食糧庁では県から電話をいただいておりますが、そのほかはまだ事務所からは何ら報告をいただいておりません。

松永正隆農林省農林経済局保険業務課長

○松永説明員 保険課としましても、補償の対象で三割以上の被害ということになっておりまして、共済団体では目下調査中でございますけれども、具体的な数字にはまだ接しておりません。

水野清自由民主党

○水野委員 それではいずれ集計が出るわけでありますが、先ほど大臣にもお願いをしたのですが、穂発芽によって新収穫の米の質が悪くなるわけであります。収穫量という面では減らないわけでありますが、この災害によって米の質が非常に悪くなるわけであります。そこに質と量の問題が出てくるのでありますけれども、等外米がこの早場米地帯できわめて多く出るだろうと思うわけでありますが、もちろん食管会計の現状とか、米の需給関係からむずかしいかもしれませんが、先ほど大臣にも申し上げましたように、災害地においては等外米は買い入れるというような前例もあるわけであります。規定もあるのですが、それについて事務当局としてどういうふうに考えておられるか、簡単でけっこうですから伺っておきたい。

馬場二葉食糧庁業務部長

○馬場説明員 御承知のように玄米につきましては、いま原則として検査等級の一等から五等級まで政府が買い入れるということに相なっておるわけであります。なお、いま御指摘のように、災害等でやむを得ないと農林大臣が認めれば、そのほかのものも、たとえば等外米とかあるいはいまの穂発芽の――一般的には規格外米と呼んでおりますけれども、それを買い得る道はあるわけでありますが、ただ、本日その取り扱いの基本方針につきましては大臣が申し上げましたとおりでございまして、昨年までも特別例外措置による買い入れはきわめて慎重に扱ってきたわけであります。しかし結果的には買い入れをやってまいりました。しかし、本年は食管をめぐる金の面あるいは物の面でさらに慎重を要する事態になっておりますので、ただいまここで一体これをどう扱うか申し上げるまでに至っておりません。参考までに申し上げますと、昨年こういった等外米なりあるいは規格外米の扱いをきめましたのは九月の二十一日でございました。

水野清自由民主党

○水野委員 もう一つ、今度は農業共済のことを伺いたいと思います。農業共済の面で被害対策をいろいろ立てるわけでありますが、まず今回の水稲の穂発芽は共済の対象になるかどうかということを伺いたい。

松永正隆農林省農林経済局保険業務課長

○松永説明員 現行の制度は耕地一筆単位の収納建ての方式になっておりまして、耕地ごとにその耕地の減収が――あらかじめきめられてあります基準収穫量、大体平年の収穫量を基準といたしまして、その平年の基準収穫量に対しまして減収が三割をこえた場合、ですから実収から見ますと七割以下になった場合、この七割以下になった分に相応する共済金を支払う、こういうたてまえになっておりますので、被害が三割をこえますれば、その規定に従いまして共済の対象になるわけでございます。

水野清自由民主党

○水野委員 次に伺いたいのですが、共済の対象になるというお話でけっこうでありますけれども、その対象の場合に、私が聞いておるのは、立毛という条件があるように聞いております。たんぼで稲がはえている状態ならばけっこうだが、稲を刈り取ったものはいかぬということを聞いておるのですが、ちょうどいまその刈り取りの時期であって、立毛のままにしておけば、なおさら芽が出てしまうわけであります。非常に境目になっておる。これについて、要するに稲を刈って野積みをしている。千葉県ではおだと言うのですが、木の枝のようなものにかけておくわけです。その状態にしておいて、食糧事務所の検査――検査というか、調査を受けるのでありますが、しかも、それも表に出しておくと、きのうきょう雨が降っているわけであります。今度は農家の納屋に持ち帰らなければならない。あるいはもう脱穀しなければいかぬというふうな状態にあるわけです。どの辺までが限界かということです。

松永正隆農林省農林経済局保険業務課長

○松永説明員 共済責任期間といたしましては、本田の移植期から収穫に至るまでの期間と、直播の場合は播種から収穫に至るまでの期間ということで、収穫期につきましては、圃場に乾燥している期間を含めて、圃場から搬出いたしまして納屋等に収納いたしますと一筆ごとの区分がわからなくなりますので、それは対象外といたしまして、野積みあるいははさ等に乾燥しておる期間は責任を負う期間ということになっておりますので、その間におきまして穂発芽なり品質が低下しておりますれば、そういった分も被害として補償の対象になる、こういうたてまえでございます。

水野清自由民主党

○水野委員 ただいまのところで、時間的な問題をもう一つ突っ込んでお伺いしたいのです。表に出しておっても、また雨が降ってくるから納屋にしまいたいわけですが、しまってしまってはだめなのか。どこかの段階で統計調査事務所から来て見てもらうということができればいいと思うのですが、統計調査事務所も非常に広い範囲なんで、全部見られないわけなんです。見られないから、しまいたい、そこで、非常に迷ってしまうわけです。もうちょっと正確にその点はお話し願いたいと思います。

松永正隆農林省農林経済局保険業務課長

○松永説明員 共済団体の評価といたしましては、まず第一番に共済組合の末端の組合で一筆ごとに悉皆調査をいたすわけでございます。これは刈り取り直前に評価をいたすわけでございます。ただ、刈り取って、野積みなり乾燥状態で穂発芽の被害が進行いたしますれば、その状況に応じて直ちに再評価をする、こういう処理をとっております。なお、これは大体検見がたてまえでございますが、それではしっかりわからないということで、さらに保険者である共済組合連合会が坪刈り実測をいたしまして、これは脱穀をし、もみすりをし、玄米にいたしまして、どの程度まで収量があったかということを調査いたすわけでございます。統計調査部は、御承知のように、標本調査、サンプリング調査でございますから、任意に抽出をいたしました標本調査をやる。これも大体収穫の直前がたてまえでございますが、なお、収納に至る期間において被害の進行があれば、それも補足的な調査をして被害として織り込む、こういうたてまえになっておるわけでございます。したがいまして、実際の減収の評価におきましては、そう問題になるような支障はないじゃないかというふうに考えております。

水野清自由民主党

○水野委員 もうちょっと明確に伺いたい。要するに、いま表に積んであるわけです。雨が降るかもしれぬけれども、うちの中へ入れると共済金がもらえないのじゃないかと思っているわけなんです。これは入れてもいいものなんですか。

松永正隆農林省農林経済局保険業務課長

○松永説明員 組合の評価が終われば、なお連合会もそれと相前後いたしまして、ほとんど期間を置かずに評価をいたしますから、それが終われば差しつかえございません。要するに、被害農家といたしましては、被害申告を共済組合に出しているわけであります。したがいまして、組合では一筆ごとの評価をする、これは組合にわかっているはずでございます。その評価をやり、なお連合会が、全部ではございませんが、これを一部の耕地について損害実測をする。その評価はそれが終わるまでは待ってもらわなければいけませんけれども、これもそう一週間も十日も長い期間を置くわけではございません。評価をいたしまして、続いてあまり期間を置かずに連合会の評価をする、こういう形になっておりますが、その共済団体の評価さえ終われば差しつかえないわけであります。

水野清自由民主党

○水野委員 それから共済保険金の早期支払いを実施してほしい非常に被害率の高い町村がございます。先ほど申し上げた干潟町では、ちょうど雨の降る前の日にコンバインで全部刈ってしまって、刈ったたんぼに寝かしておいたら雨が降ってきて、全体の七割くらい被害にかかっている。こういうところは金がないわけであります。早期の支払いをしてほしい、これの可能性についてちょっと伺いたい。

松永正隆農林省農林経済局保険業務課長

○松永説明員 早場米地帯につきましては、ここ数年来年内支払いを目途にいたしまして、大体十二月の中下旬には最終的に決定をして支払いをいたしておるわけでございますが、なお被害が非常にはなはだしくて、農家経済上早期に支払いをする必要があるという場合には、災害の程度によりまして、通常災害――いままでは組合と連合会か責任をもって払う、その線を越えました異常分の災害につきましては国が責任をもって払う、こういうたてまえになっておりまして、したがいまして、組合単位にしまして、組合なり連合会で処置できる場合には早期に仮渡しの支払いを行なう。なおそれでも被害が上回っておって異常分がありまするならば、これは国が再保険金の概算払いをやる、こういういわゆる仮渡し概算払いの制度がございますので、従来も実態に応じましてそういうような措置を講じておる次第であります。

水野清自由民主党

○水野委員 それから金融課長に伺いたいのですが、こういう穂発芽という状態ですが、被害額はざっと四十億といわれているわけです。これはまだこれから確定数字が出るまでわからぬと思いますが、おそらく三十億はこえると思う。その場合に天災融資法の対象になり得るかどうかということを伺いたい。

松本作衛農林省農林経済局金融課長

○松本説明員 先ほども大臣並びに官房長からもお答えいたしましたように、統計の最終的な被害の結果を待たなければなりませんけれども、現在までの被害の実態等から見まして、私どもとして、天災融資法の発動の対象になる場合があり得るのではないかと思います。なお、具体的には最終の結果が出ましてから御報告を申し上げたいと思います。

水野清自由民主党

○水野委員 もう一つ伺いたいのですが、名市町村や千葉県当局あたりからは、自作農維持資金の別ワク融資を非常に希望しておるわけであります。こういう際に、天災融資法の発動と相まって自作農維持資金の別ワク融資ということが考えられるかどうか、実施できるかどうか、伺いたい。

松本作衛農林省農林経済局金融課長

○松本説明員 天災融資法が発動になりました農家に対しましては、やはり自作農維持資金が必要になる場合が多いわけでございますので、自作農維持資金を別ワクにいたしておりますので、天災融資法が発動になりますれば、自作農維持資金につきましても別ワクとして融資が可能ではないか、こういうように考えております。

水野清自由民主党

○水野委員 あと国税庁の関係の分だけで終わります。  国税庁の関係で伺いたいのですが、要するに、こういう穂発芽という災害が起こった。災害の現状については農林省からいろんな具体的なことを伺いましたけれども、要するに、米の質が下がるわけであります。先ほど申し上げたように、収穫数量はあまり減少しない。そこで地方税務署としては、農家に対する課税の標準額を――各農家は下げてほしいということをいっているわけです。これは末端の話ですから間違いがあるかもしれませんけれども、なかなか下げてくれないんだということをいっている。きょうあたりも千葉県下の先ほどの被害を受けた各市町村の税務課長が集まりまして、これに対する対策を考えなければいかぬということをいっているわけです。こういう実質的な減収、数量は変わらないけれども米の質による減収。先ほど言ったように、等外米あるいは規格外米として買い上げるかどうかも疑問なわけで、買い上げなければ、場合によっては鶏のえさとか自家用米にしかならないわけです。そうすると、明らかに金銭的には減収になるわけです。それに対して税務署の査定の標準というものは変えないのかどうか。

植松守雄国税庁直税部所得税課長

○植松説明員 税のたてまえから申しますと、これはもとより実額で課税すべきものでございますから、個々の査定の問題でございまして、たてまえとすれば、もちろんその実情を反映したものにしなければいけないということでございます。

水野清自由民主党

○水野委員 ところが、これは陳情でもやるといいのかもしれませんけれども、陳情をやるということ自体が行政の基本問題じゃない。伺いたいのですが、東京国税局なら国税局の管内で各税務署に大体の徴税の目標というものが与えられるように聞いているのです。そうしますと、たとえばいまの話は干潟町の――佐原の税務署の管内に入るわけでありますが、その佐原の税務署に対して一億なら一億徴税目標というものが与えられる。そうすると、税務署長さんはやはり各町村にそれを大体産業別に割り振っていかなければならない。昔の供出みたいなものだ、こういわれているんですよ、末端の税務課長さんに聞くと。結局は町村に、減収になっても実際面では、いろいろおっしゃるけれども、税金がかかってしまうんだ。それでいろいろその際に各町村とも税務署に陳情するんだけれども、結局は泣き寝入りのようなかっこうになってしまうということをいっているわけです。こういう事実があるのかどうか。一ぺん税務署管内にこれだけのものは大体の目標だぞというふうにかかってくると、それを税務署長さんが国税局のほうに、これはとても多いとか減らしてほしいとか、ことしはこういう状態だから、穂発芽でたいへんな災害があったから、ここの地方の農家からはなかなか税の収納率はいつものようにはいかないだろう、減税をしてほしい――減税をしてほしいというのはおかしいでしょうが、減らしてほしいというふうにいった場合に、減らせないものなのかどうか、中の話を少し承りたいと思います。

植松守雄国税庁直税部所得税課長

○植松説明員 現在、徴税の目標というものは全然ございません。敗戦直後の混乱時代には一年か二年くらい非常手段としてやったことはございますが、もちろんいまは全然ございません。  いまおっしゃったことを推測いたしますと、こういうことじゃないかと思います。現在農業の課税は、もはや所得税がかからないで住民税だけ納めている農家の方のほうがはるかに多いという状況になっております。そこで、実は現在国税を納める農家の数が減っておりますから、先ほどお話しになりましたような農業所得の査定の標準をつくるわけでありますが、これにつきましてはいわば国の機関である税務署と市町村とが共同で当たるというたてまえをとっておるのでございます。それで、むしろ税務署としては、できるだけ全体の標準のつくり方を市町村に指導いたしまして、市町村のほうにお願いしておるというような段階になっておるわけでざいます。ところが、各市町村ばらばらにやりますと、全体としてのバランスがとれないというおそれがございますので、協議会をつくっておるわけでございます。その協議会を税務署単位あるいはさらに各税務署ごとの代表者が集まって県単位で協議会をつくり、その協議会で税務署がある標準の市町村を模範的な調査をいたしまして、それをいわば柱にして、各市町村が集まりましてそれぞれの標準のバランスをとる会議をやる。その際にいろいろな意見が出るわけです。そのときにそういうことがあるのではないかという感じがいたします。それ以外に、およそ国税局ないし税務署が全体の、この市町村が幾らということについてタッチする何ものもないのです。だから、そのバランスをとる際に、そちらが高いとか安いとかいろいろ議論が出ますから、そのときにあるいはある町村の意見が、もっと強気で見れるのではないかというような意見が出てくることがあり得るかと思いますが、そういう程度でございます。

水野清自由民主党

○水野委員 どうもたいへんおそくまでお待ちをいただきまして、ありがとうございました。  私、これで質問を終わります。      ────◇─────

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 この際参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。  本日御出席をいただきました電源開発株式会社理事石井由太郎君及び同桑原進君を参考人として、次回の本委員会において意見を聴取することといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  本日はこの程度にとどめ、次回は来たる十九日木曜日午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、これにて散会いたします。     午後八時二十六分散会      ────◇─────

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