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59回国会衆議院1968/08/08

災害対策特別委員会 第2号

発言数
48
登壇者
8
会派数
2
開催日
1968/08/08

会議録

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 これより会議を開きます。  災害対策に関する件について調査を進めます。  本日は、まず、先般の台風第四号による被害状況及び去る六日の日向灘地震による被害状況について、政府当局から説明を聴取いたします。田中総理府総務長官。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○田中国務大臣 まず、台風第四号の被害の状況につきまして御報告を申し上げます。  七月二十一日九時ごろ、マリアナ群島付近で発生いたしました台風第四号は、二十八日十九時三十分ごろに高知県須崎市付近に上陸いたしました。上陸時の勢力は、中心気圧九百七十五ミリバール、最大風速三十メートルと、かなり衰えておりました。その後速度を増しまして、四国、中国地方を横断いたし、二十九日午前一時ごろに島根県の浜田市付近から日本海に抜けまして、弱い熱帯性低気圧となったのでございます。  この台風第四号によりますおもな各地の総雨量は、二十六日九時から三十日九時の間でございますが、奈良県の日出岳におきましては千五百六十四ミリ、徳島県剣山が六百七十五ミリ、静岡県の天城山が六百五十四ミリなどでございます。  一般被害は、死者、行くえ不明三人、家屋の全壊、流失四棟、半壊三棟、罹災世帯数が二百二十六世帯等と相なっております。  また、施設等被害は、県報告によりますと、公共土木施設三十六億七千万円、農業関係施設十九億八千万円、農水産物関係が十八億一千万円、その他二千九百万円、合計が七十五億円余と相なっております。  次に、八月六日午前一時十七分ごろ、九州、四国、中国地方一帯に起きました地震につきまして、御報告を申し上げます。  この地震は、去る四月一日の日向灘地震の余震と考えられ、震源地は豊後水道の宇和島湾で、震源の深さは約二十キロと推定され、規模はマグニチュード六・六程度でございます。  おもな各地の震度は、宇和島、大分で震度五、福岡、熊本、延岡、宮崎、鹿児島、阿蘇山、宿毛、足摺、松山、呉、岡山、山口、油津、人吉が震度四でございます。なお、津波の発生はありませんでした。  この地震によります一般被害は、負傷者が二十二名、全壊一棟、罹災世帯数一世帯等でございます。施設等被害は、現在までに判明いたしておりますものは、県報告によりますれば、公共土木施設、農地等二億一千万円程度でございます。なお、漁港等につきましては調査中でございますが、被害額はほとんど増加しない見込みでございます。  以上、最近の災害につきまして御報告いたしましたが、これらの被害に対しましては、各省庁におかれまして、それぞれ所定の対策を講ぜられ、災害対策の万全を期しておる次第でございます。  以上御報告申し上げます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 これにて説明は終わりました。     ─────────────

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 質疑の申し出がありますので、これを許します。井原岸高君。

井原岸高自由民主党

○井原委員 ただいま、その後に起こった暴風、地震の災害状況の御報告を承ったわけでございますが、特に宇和島におきまする地震災害、愛媛県に及ぼす影響、あとからもいろいろタンクの問題等について他の委員の方から御質疑があるわけでございますが、いろいろな災害を受けておるわけでございます。八木先生は私と同じ愛媛でございますが、ひとつ引き続いて十二分に詳細な調査をしていただいて、もろもろの対策を早急にやって、地元民の不安を取り除いていただくように、まず御努力をお願いいたしたいと思います。  そこで、地震とはちょっと関係がないわけでございますが、水稲に対する災害が最近出ておるわけでございまして、その点で御質疑を申し上げ、これまた対策をお願いいたしたいわけでございます。  愛媛県の西条市の大谷部落、飯岡部落、それからもう一つは同じ隣にあります新浜市の大生院、この三部落の約二百ヘクタールほどのように承っておるのでございますが、その事実は農林省の災害関係の方々がすでに県のほうと御連絡を願って、調査をしていただいておるようでございますが、その地域の水稲が、最近になりましてだんだんと下葉のほうから枯れてまいりました。分けつはむろんいたしませんのみならず、最近二、三日前の状況では、根腐れ状況が出てまいりまして、ほとんど全滅にひとしいような、枯死寸前の様相を呈しておるわけでございます。これは水稲だけではございません。われわれのほうでは水田のあぜに大豆を植えるわけでございますが、これは全部枯死してしまって、一本も生きたのがない状況でございます。また、周辺にハゼとかいろいろな広葉樹があるわけでございますが、普通は、四国などあたたかいわけでございまして、十月の末あるいは十一月がまいりませんと、御承知のように紅葉しないわけでございますが、ハゼなどはすでに紅葉いたしまして秋の暮れのような落葉の状況を呈しておる、こういうような状況だということを、地元民からわれわれに陳情があるわけでございますので、この点もさっき申しましたように、すでに農林省のほうで県と御連絡をいただいた経過の御報告を承りまして、またよろしくお願いいたしたいと思います。

田所萠農林省農政局参事官

○田所説明員 ただいま井原先生から御質問のございました愛媛県の西条市並びに新居浜市におきます水稲その他に対します被害の問題でございますが、この問題につきましては、まだ県のほうで調査中でございまして、正式な被害報告というのは農林省のほうにはいただいておらないわけでございます。県のほうに、中間的にその状況につきまして現在問い合わせているわけでございます。その結果によりますと、先生がただいま申されましたように、七月初旬ごろより稲の下葉が枯れるというような症状が見えまして、原因がわからないということでございます。それで、七月の下旬ごろには、被害のひどいところでは分けつがとまるとか、根腐れを起こす、下葉が枯死するというような生育障害が顕著にあらわれておる場所もあるというような報告を聞いております。それで、その面積は、いまのところ大小の被害を入れまして、大体百七十ヘクタール程度ではないかというような推計でございます。  それで、県のほうでは、農業改良普及員並びに県の試験場の職員を動員いたしまして、その被害の程度並びに分布の状況、その被害の原因の究明につきまして、現在調査中であるということでございまして、またその被害を軽減するための当面の技術対策につきましても、中干しの励行だとか、いろいろな対策を講じておるというふうに報告を聞いておるわけでございます。農林省といたしましては、県側のそういう調査結果の報告をまちまして、県の要請がございましたら、国といたしましても専門家を派遣いたしまして、その実情、その原因の調査をしたいというふうに考えております。

井原岸高自由民主党

○井原委員 ただいま県側と打ち合わせ並びに御連絡いただきましたことの報告を承ったわけでございますが、これは決して私は県の調査、またこれに引き続いての対策に不安を持っておるわけではございませんけれども、御承知のように、当地域は新産都市のために、県が土地造成と同時に工場誘致を非常にやっておるわけでございます。ただいまあそこにはアルミ工場が昨年から引き続いて本年も建設されておるわけでございますが、これらもやはり工場誘致のいろいろな好条件を与えて誘致をいたしておるわけでございます。それで、農民側から申しますと、いまのところ公害かどうかわからないのでございますが、ある程度はどうもこれは公害ではないかというような推定をし、心配をしておるわけでございます。もしこれが公害だということになりますと、今後の工場誘致等にも、県側としては非常に苦しい立場に追い込まれるのではないか。したがって、県機関だけでこの被害の事実を突きとめたといたしましても、早く申しますと、痛しかゆしでございまして、農民の立場もわかるわけでございますが、一方やはり工場誘致の将来のことを考えますと、事業家に対して、これに対する強い態度で、農民を代表しての折衝がむずかしいのではないか、こういうことを前もって地元農民が非常に心配いたしておるわけでございます。したがいまして、地元から出ておりますわれわれに対しましては、ぜひ農林省の本省の立場で、また本省にはそれだけのいろいろな調査機関があるわけでございますので、そういう権威者においでいただいて、はたしてどういう災害であるかということを、農林省側において公正な立場で御検討を願って、これを資料にしてまた県なら県へ地元としては陳情する。あるいはまた県を通じて、もし公害であった場合にはアルミ工場側と折衝してもらう、こういうふうにやりたい。この地域は、ずいぶん昔から、御承知の別子銅山を基礎にした住友産業がございまして、ずいぶんわれわれの少年時代あるいはまだ生まれない時代から、銅の煙害でいろいろ悩んだ経験を持っているわけでございます。いまのような民主主義の時代ではございませんので、大企業の幹部が出てまいりますと、いろいろ公害があっても、県などはいいかげんなことで農民を押えてきた。押えられたんだという、そういう過去のいろいろないきさつもございますし、いまなお、こういう時代でございますけれども、農民側は、ややともすると県や地元の一部の者は企業をかばうために、県などの調査だけでは事実を薄めるような方向に持っていかれるのではないか、そういう不安を抱いております。むろん私は、県がさようなことをするとは考えておりませんが、こういう状況でございますので、これはぜひひとつお取り上げ願って、昨日は県の農林水産部長のほうにも、国のほうへ連絡して調査をしてもらうようにということを、私からも懇請してきたのでございますが、副長官、ぜひこれは国の機関で実態を早急に調査するようにお取り計らいを願いたい、かようにお願いいたしたい次第でございます。

八木徹雄自由民主党総理府総務副長官

○八木政府委員 新居浜の水稲被害の問題につきましては、私も先週の日曜日に現地を見てまいりましたので、その状況については、井原先生同様に深く心痛をしておる一人でございます。私も、県の技術陣営でこれが究明できるかどうか、農林水産部長並びに知事に話しましたところ、とりあえず順調に進めておるからもう少し待ってくれ、その上で県から要語しますということであったので、総理府といたしましてはこの問題について、農林省に早く調査に行けといったようなことはまだ申しておりません。申しておりませんが、いま農林省のほうでも、県の要請があれば調査におもむく心組みである、こういうことでございますので、早急に農林省と県当局との間に話し合いをさせまして、県の技術陣営で十分でないというようなこと、あるいは県の調査だけでは地元の不安というものが解消されないというようなことでありますならば、やはり当然国からもひとつ調査に行かすべきであると思いますので、御指摘の線に従いまして善処をいたしたい、こう考えております。

井原岸高自由民主党

○井原委員 ただいま副長官の御答弁をいただきまして尽きるわけでございますが、こういう問題は、時間が延びれば延びるほど騒ぎが大きくなるわけでございます。私はやはり緊急に農林省においでを願って、まず農林省が手をつけたからということで地元に安心を与えませんと、これは日が延びますとまたたいへんなむずかしい問題に発展する可能性もなきにしもあらずでございますので、そういう意味で特に副長官のほうにひとつそういう御配慮をお願い申し上げまして、私の質疑はこれで終わらしていただきたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 川村継義君。

川村継義日本社会党

○川村委員 一言お聞きして、少し確かめておきたいと思うのですが、消防庁の方はお見えになっておりますね。  八月六日、豊後水道を震源地とした地震がございまして、この地震は何と呼ぶのかまだ名前はついていないようでありますが、実はあの地震が起きたときに、この報告書にもございますように、宇和島市にある油のタンクが破裂をして、だいぶ周辺に迷惑をかけたということを聞いたときに、私はまず、先年新潟地震のとき、あれは昭和石油でしたか、あそこのタンクが爆発をして大火災を起こした、ああいうことを考えて、実はぞっとしたのであります。幸いにしておそるべき被害も出さなかったという結果で、たいへんに喜んでおりますが、これについて少しお聞きしておきたいと思います。  この報告書にございます日本石油の宇和島の油槽所は七基タンクの設備があるようですが、これはみな重油を入れているのですかね。

永瀬章消防庁調査官

○永瀬説明員 ありますタンクのうちで、重油を入れておりますのは三基でございます。あとはガソリンが一基と灯油が一基、軽油を三基入れております。

川村継義日本社会党

○川村委員 このこわれたところから油が流れ出したのは重油であって、あるいは可燃性が低いので幸いだったといえるわけですが、もしもガソリンが入っておるものでもやられたらたいへんなことになったのではないかという心配がまずあります。それはそれといたしまして、この七基のうちの第二号タンクですかの底部に亀裂が生じたというのは、実際はどういうことなんですか。

永瀬章消防庁調査官

○永瀬説明員 私どものほうに参っております報告によりますと、底部に設けてございます水抜き管というものがございます。この水抜き管の配管の途中で亀裂が生じたものという報告が入っております。ハィプ自体ではないという報告でございます。

川村継義日本社会党

○川村委員 私よくわかりませんが、タンクの底のほうからでも、いわゆる油を出す管があるのですか。その管が破れたということですか。

永瀬章消防庁調査官

○永瀬説明員 石油タンクは、失礼でございますが、一般には底部の横から油を出し入れいたします。ですが、底に水だとかかすだとかがたまりますので、これを抜き出すために、一番底のすみっこでございますが、底板の下のほうからパイプが一本出ておるわけでございます。このパイプのつけ根でございませんで、はずれたところが切れたというような報告が入っております。

川村継義日本社会党

○川村委員 その辺のところをもうちょっと説明してくれませんか。はずれのほうが切れた、それでどうして油が出たのか。油はそこから出たのですか、別のところから出たのですか。

永瀬章消防庁調査官

○永瀬説明員 その水抜き管の中には、底のほうに重いような油がすみに入っておりますので、その油がまず流れ出しまして、自後貯蔵されている油が流れ出したものと思われます。

川村継義日本社会党

○川村委員 ということは、タンクに油が入っておる、底部に水を出すところの管がある、それが地震で破れて、油がそれから流れた、こう考えるのですか。

永瀬章消防庁調査官

○永瀬説明員 さようでございます。

川村継義日本社会党

○川村委員 そうすると、この油の貯蔵について、これは別に注意をするような問題ではなくて、あたりまえなことであると考えていいのですか。あるいは消防法十条、十一条ですかにいろいろ規定がありますね、そういうものの施設の基準がこれはちゃんとある。この基準に合致したところの施設であったかどうか、その辺のところはどうなんですか。

永瀬章消防庁調査官

○永瀬説明員 タンクそのものにつきましては、消防法に基づきます技術基準には適合しておりましたが、周囲に設けるべき防油堤というものがございますが、この防油堤はいまだ設置されていなかったという状態でございます。

川村継義日本社会党

○川村委員 その防油堤については、消防庁のほうは、改善命令というか改善措置を言いつけたのか、それは知らなかったのですか。

永瀬章消防庁調査官

○永瀬説明員 この油槽所は大正十五年からございます非常に古いものでございます。消防関係の法規もその間に、昭和二十三年に消防法ができまして以来、市町村の条例で規制をいたしておりました時期が一時ございます。その後三十四年九月三十日に技術基準の政令が出まして、種々規定の追加がございました。この追加の中に防油堤の規定が入ったわけでございます。その後、法が改正されましたために、規定に合わないところを改修すべく、計画書の提出等を、口頭あるいは文書で通告はいたしております。

川村継義日本社会党

○川村委員 その改善をするように、基準に合うように通告はしておった。ところが、実際はこれはやっていないということですね。

永瀬章消防庁調査官

○永瀬説明員 さようでございます。

川村継義日本社会党

○川村委員 そういう場合に、せっかく、基準に合うように改善をしなさいと口頭なり文書なりで命令をしておる、指示をしておる。やらないでおった場合に、その施設の責任者というのは一体どうなりますかね。

永瀬章消防庁調査官

○永瀬説明員 これは法律では、基準の適合命令を出しますと、それに対しまして聞かない場合は停止命令がかけられることになっておりますが、やる意思があるので、おそらくそのままずるずると長くなったものじゃないかと存じております。

川村継義日本社会党

○川村委員 それはしかし許されませんね。きのう、おとといのことじゃない。もう相当年数がたっておる。私がいまそれを確かめておきたいと申し上げましたのは、御承知のとおり、最近全国各地に海岸寄りにこういうタンクがつくられ、新しい施設がどんどんできておる。新しい施設は、おそらくその基準に合うようにこれはつくるでしょう。しかし、これは消防庁のほうで、あるいは県なら県の担当のほうで、全部これを再点検しなければいけないと私は思うのですよ。そして、こういうような不都合なことをずるずるやっておる、やるべきことをやらぬでおるというようなことは、もう直ちに改善措置をやらせるというふうにやってもらわなければ、こういう事件が起きたらそれはたいへん周辺に迷惑をかける。消防署やあるいは海上保安部のほうでずいぶん手を尽くされた。これはずいぶん費用もかかったと思うのですよ。タンクローリーで吸い取った、あるいは中和剤を出したということが書いてありますから。こういう費用は、これは国や県あるいは市町村が負担するのですか、あるいはこういう施設者に負担させるのですか、これも問題になる私は疑問だと思うのですよ。改善の指示をしたならば、直ちにやらせなければ、それを少し金がかかるからといって、ずるずるずるずるしていると大問題を起こす。このタンクも、重油であったのでまあどうにか防いだ。しかし、われわれしろうとが見ても、ガソリンタンクがもしもこういう事件でも起こしたら、これはたいへんなことになったんじゃないかという心配をするわけです。  そこで、今度のこのタンクの問題について、海上保安部であるとかあるいは消防署であるとかでいろんな手をつけて、費用をかけて防御措置を講じられた。その費用というものは、一体こういう石油貯蔵所を持っておる諸君が負担をするのか。それから、消防庁としては全国的に、こういうような危険物については特に消防法にのっとって再点検をして、きちっとやらせる、そういう手を打つお考えがあるかどうか、その辺のところを少しはっきりさせていただきたい。

永瀬章消防庁調査官

○永瀬説明員 この種の事故が起きましたことは、まことに申しわけないことと存じておりますが、御指摘のごとく、新潟の昭和石油の火災の場合におきましても、二次火災の場合において、水抜き管が地震のために抜けましてガソリンを多く出した、そういうことが二次火災を大きくした原因でもございましたので、特に水抜き管が底部にございまして腐食されやすいことから、一応の措置といたしましては、水抜き管が土の中に埋没されていないよう、常に点検のできる状態に変えさすように、技術基準を多少改正いたしました。その後、御指摘のごとく、この水抜き管の改修が完全に行なわれておるかどうかにつきましては、十分な調査をいたしておりませんので、今後、水抜き管だけでございませんで、いま御指摘のごとく、他の設備につきましても、基準に合わないところ、これを十分再点検いたしまして、今後かような事故は起こらないように、早急に改修させるよう措置をいたしたいと考えております。

川村継義日本社会党

○川村委員 これはひとつ消防庁として勇気をもって、こういう施設については関係法律に基づいて、至急にその防災措置といいますか、いまお話があったような防油堤等をつくるべきものを、古いタンクであるからつくらぬでそのまま逃げ込んでおるという状態が起こらぬように、ひとつぜひやってもらいたいですね。でないと、地震があったりあるいはいろいろな火災があったりして、何かそういう災害を受けて、そういうものが誘発されて、地域住民あるいは関係市町村にとんでもない迷惑をかける災害を引き起こすわけですから、これはもう至急に手を打っていただきたい、これが私のお願いしたい中心でございます。  それから、先ほどお聞きしましたようなこういう場合に、これはちょっと非常にお聞きしにくい点ですので副長官のほうにお聞きしたほうがいいんじゃないかと思いますが、消防署やあるいは海上保安部が、これを防ぐためにずいぶん出動もされた、ずいぶん費用もつぎ込まれた、しかもそのタンクが改善指示をしてあったのにやらぬでおって、そしてこういう迷惑をかけた、こういうときのいろいろな防災の費用は一体、これはやむを得ぬといって県や国が出すのか、あるいはそういう施設をやらなかった、怠っておった当人に負担させるのか、その辺はどう考えていったらいいですか。

井原岸高自由民主党

○井原委員 ちょっと私も、いまの川村先生の質問に関連して聞いておきたいのです。  あの油が流れまして、海上、水面へずっと流れるわけでありますが、それが波にゆられて人家のというか、あの辺はもうほとんど海岸へ向かっておりますが、その周辺に流れつくわけでございます。非常にこれは危険な様相を呈しておったと思うのです。そうなってまいりますと、何か新聞にも出ておりますように、この油を薄めるというか、消す薬といいますか、そういうものの散布をそれぞれの機関でいろいろやっておるようでございます。この散布代というのは、私もあまり見ていないのですが、石油かん一かん五千円くらいするもので、おそらくこれはたいへんな金をかけなければ、あれだけの流れた油を消すわけにいかぬと思うのです。ですから、これはやはり川村先生のおっしゃるように、この費用等を地元で持ち、あるいは市町村で持ち、あるいは周囲の者に持っていくということになれば、これはおそろしく金がかかるということになりますが、そういうような金の出どころはどうなっておるのか、これはあわせてちゃんとお返事を聞かしていただきたい。

八木徹雄自由民主党総理府総務副長官

○八木政府委員 先ほど来の御質問でありますように、元来が、その改善命令をすればそれに服して、その改善をしておくということ、これが先行すべきである。それが現実に行なわれなかった。そのことによって起こった災害であるから、それに対しては、ただ単に政府あるいは府県、市町村だけがそれに対する対策の費用を出すことはおかしいではないかということは、全く私も同感でございます。その種の場合にどういう措置をいままでとってきたかと言われることだと思いますが、不敏にしてまだ十分に、いままでやったことについて的確な答えができかねるのでありますけれども、ただ、いままでは、法的責任によって追及されることは、それはもう当然別途にあると思います。それに対する費用分担ということについて、何といいますか、行政命令で出さすとかいったようなことはしないで、話し合いで、その応分の分担金を出さすといったことはあるようでございます。しかし、それは基準がないようでございます。そういうことでございますので、このような怠慢のゆえによって生じたこういう国庫の浪費というもの、こういうことについては、御指摘のとおり、何らかの基本的対策というものを立てる必要があろうと思いますから、十分に関係各省とも相談をいたしまして、これに対する対策について万全を期するように努力をしてまいりたい、こう考えます。

川村継義日本社会党

○川村委員 いま井原委員からもお話がありましたように、やはり関係の市町村あるいは関係当局がこれを負担するということになりますと問題は残りますね。二月の豪雪があったときに、停電事故を起こして、そうしていろいろと被害を受けた。電気を使っておる養鶏場でずいぶん鶏が斃死をした。そういう場合に、いろいろ話がありましたけれども、こういうものは、自然災害よりは不可抗力な問題として、電力会社に、おまえ全部被害を負担しろというのは、やはりちょっと問題があると思いますね。私が考えるのは、たとえばこのタンクを持っておる日本石油が、改善指示、改善命令に従って、きちっと基準どおりに設備をしておった、ところが、そのタンクから出る管が地震によってこわれて流れ出たというなら、これは不可抗力ということも一応考えられるわけですね。しかし、その改善命令に従ってない、指示に従ってない、非常にあぶない状態にしておって、そして油が流れ出して住民に迷惑をかけた、あるいは関係当局にもずいぶんな費用の負担をかけるということになりますと、これは副長官お話しのように、これを全部こっちがしょい込む責任はないじゃないか。やはりその弁償能力があるのですから、ある点弁償させるという意味合いでもそういう負担をしょわせて、関係の市町村などに余分の負担をかけないように取り計らっていくことが、一つの考え方としては筋が立つのではないか、こう考える。いま副長官お話しのように、ひとつ十分関係当局御相談の上に、井原先生も御指摘になったように、市町村にそういう余分な負担がかかって迷惑をかけないように、ぜひひとつ御配慮を願いたい。これだけひとつお願いをしておきたい。  先ほど申しましたように、消防庁のほうは、くどいようですけれども、全国でたくさんこういう状態、タンク等の設置が行なわれておりますから、初めから十分指導していただくと同時に、古いやつについても再点検をしていただいて、思わないいわゆる人工災害ですか、人による災害を誘発しないようにお願いをしておきたいと思います。  終わります。

八木徹雄自由民主党総理府総務副長官

○八木政府委員 御指摘の線に従いまして善処いたしたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 兒玉末男君。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 八木副長官にお伺いしたいのでございますが、宮崎県のえびの地震並びに引き続く十勝沖地震の災害を通じまして、特に関係の自治体が財政的に非常な圧迫を受けまして、その間復興についても相当苦労いたしておるわけですが、この二つの地震を通じましても特に要望されましたところの、激甚災に対する財政援助の適用基準をやはり緩和してくれ、基準の改定ということが終始一貫主張されてきておるわけでございます。これに対して、現在副長官のほうではどういうふうな作業を進めているのか、この辺の経過についてお聞きしたいのであります。

八木徹雄自由民主党総理府総務副長官

○八木政府委員 前回の当委員会でも申し上げましたように、あれから数回防災会議の幹事会を開きまして、この基準問題について検討を事務的に進めております。どこで線を引くかということがなかなかむずかしい問題でございまして、まだ結論的に、こういう方向で取りまとめの段階に入ったという点を報告ができないことは非常に残念でございますけれども、国会の意思もこれあり、現実問題の処理にあたりましても、当然その国会の意思を尊重しなければならない分野がたくさんあるわけでありますから、そういう意味で、かなり恒久的に見て完ぺきなものをひとつつくらなければならないという心組みでいま準備をいたしておりますが、この種のものについて、先生も御指摘のとおり、簡単にきめかねる要素がありますので、もう少し時をかしていただきたい。鋭意努力をして、それが実現をはかれるようにいたしてまいりたい、こう考えております。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 努力されている点は私も認めるわけでありますけれども、大体の作業を進める過程において、結論を出す一応のめどというものは立てられて作業を進めているものと私は考えるわけでございますが、その辺の見解はいかがでございますか。

八木徹雄自由民主党総理府総務副長官

○八木政府委員 ただいま、たとえば何月までを目途にしてその整備基準というものを立てるというところまでの、時期的なめどは実際立っておりません。立っておりませんが、ずるずるといつまでも引っぱろうというような意思はございません。やはり国会の意思を尊重する意味においても、できるだけ早く結論を出すようにいたしたい、こう思うわけでございますが、何としても新基準というものが、たとえば局地的豪雨だとか地震だとかいうものに限定してやるといった場合、その場合に既往の激甚災の基準との調和というものをどういうふうにやらなければならぬか、それが派生的に与える影響等もありますので、純技術的、事務的に検討しましても、簡単に結論が出にくい要素をたくさん持っております。最終的には幹事会だけできめかねるところも出てまいると思いますので、幹事会の意見がまとまって、ある程度未調整の、こういうところは政治的に判断してもらわなければならぬというようなことまで出てまいれば、あるいは防災会議全体にかけまして、関係閣僚等の意見も徴してやらなければならぬと思いますので、時期的には、たとえばあと半年待ってくれとか、一カ月待ってくれたらできますというような明言はできません。しかし、われわれといたしましても責任上できるだけ早くやる、そう言うよりほかに方法がありませんので、われわれの善意を信頼して、しばらくお待ちをしていただきたいと思います。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 それでは、ひとつなるべく早急に結論を出していただくように要望します。  同時に、この結論が出た場合に、去る六月三日の本委員会におきましても与野党の各委員が強く要望されました点は、この基準が改定になった場合は、現在復旧の途上にある十勝沖なりえびの災害についても、当然これは遡及して適用すべきだ、こういうことが強く主張されまして、出席されました田中長官も、その点は善処する旨の答弁をいただいたと思うのですが、その辺の作業についてはどういうふうな意向になっておるのか、この際、再度副長宮の見解を承って、私の質問を終わりたいと思います。

八木徹雄自由民主党総理府総務副長官

○八木政府委員 なかなか答えづらいことでございますけれども、長官も申し上げましたように、できるだけすみやかにその基準改定を行なう。その基準改定がすみやかにできた暁には、結果がどういうものになるか。問題は、いわゆる準ずる措置として、それぞれの措置をとりあえずえびの・吉松にもやっておるわけですけれども、それと格差のある飛躍的な基準改定ができた場合には、このえびの・吉松、あるいは十勝沖も含めて遡及するという場合も起こり得るのではないか。そういう見地でわれわれ自身はひとつ検討しなければならぬと思いますけれども、内容がどうなるか、タイミングがどうなるか、まだわからぬときに、暫定的にものを申しにくいわけでございますが、気持ちとしてはそういう方向で努力いたしてまいりたい、こう思っております。

兒玉末男日本社会党

○兒玉委員 終わります。      ────◇─────

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 この際、閉会中審査に関する件についておはかりいたします。  先ほどの理事会におきまして協議いたしましたとおり、災害対策に関する件について閉会中審査の申し出をいたしたいと存じます。これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  次に、閉会中の委員派遣に関する件についておはかりいたします。  閉会中審査案件が付託になり、その審査のため委員派遣の必要が生じました場合には、議長に対し委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたました。  なお、派遣委員の氏名、員数、派遣地、期間その他所要の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。      ────◇─────

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員長 なお、念のため御報告申し上げておきますが、本委員会に参考送付されております陳情書は、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の適用基準緩和に関する陳情書外三件であります。  本日は、これにて散会いたします。     午前十一時二十二分散会

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