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59回国会衆議院1968/09/17

決算委員会 第3号

発言数
161
登壇者
11
会派数
3
開催日
1968/09/17

会議録

大石武一自由民主党

○大石委員長 これより会議を開きます。  昭和四十一年度決算外二件を一括して議題といたします。  本日は農林省所管及び農林漁業金融公庫について審査を行ないます。農林政務次官より概要説明を求めます。  安倍農林政務次官。

安倍晋太郎自由民主党農林政務次官

○安倍説明員 農林省所管の昭和四十一年度歳入歳出決算について概略を御説明申し上げます。  まず、歳入につきましては、収納済み歳入額は一般会計において五百八億千三百余万円、食糧管理特別会計各勘定合計において二兆八千九百三十一億六千七百余万円、国有林野事業特別会計各勘定合計において千三百三十七億七千六百余万円、農業共済再保険特別会計各勘定合計外七特別会計の総合計において九百四十二億二千百余万円となっております。  次に、歳出についてでありますが、支出済み歳出額は一般会計において五千五百七十億七千七百余万円、食糧管理特別会計各勘定合計において二兆八千八百五十八億五千九百余万円、国有林野事業特別会計各勘定合計において千二百四十四億三千百余万円、農業共済再保険特別会計各勘定合計外七特別会計の総合計において七百三十一億八千二百余万円となっております。  これらの経費は、農業の生産性の向上と総生産の増大、農業生産の選択的拡大、農業構造の改善、農産物の流通合理化及び価格の安定、農業資材の生産及び流通の合理化、農業経営担当者の養成確保及び農業従事者の福祉向上、農業団体の整備強化、林業の振興、水産業の振興、その他農林漁業金融公庫資金の拡充、災害対策事業、食糧管理事業、国有林野事業等の諸事業の実施に使用したものであります。  次に、これらの事業のおもなものについて御説明申し上げます。  まず第一に、農業の生産性の向上と総生産の増大といたしましては、支出済み歳出額は千二百二十四億四千九百余万円であります。  農業生産基盤の整備につきましては、農業の生産性の向上と総生産の増大に資することはもちろん、農業生産の選択的拡大及び農業構造の改善の方向に即しつつ、計画的に事業を実施いたしました。  すなわち、土地改良事業につきましては、百二十三地区の国営かんがい排水事業を実施いたしましたほか、都道府県営土地改良事業八百六十六地区、団体営土地改良事業二千七百八地区、農林漁業用揮発油税財源身がわり農道整備事業四百七十二地区の事業について助成いたしました。また、愛知用水公団が行なう愛知用水施設の管理及び豊川用水事業に助成するとともに、水資源開発公団に対しても、印旛沼開発事業、群馬用水事業及び利根導水路事業について助成いたしました。  干拓事業につきましては、国営三十一地区、代行十七地区について実施いたしましたほか、県営事業四十三地区につき助成いたしました。  農用地開発事業につきましては、開墾建設事業として国営四十三地区、代行百五十七地区の事業を実施いたしましたほか、開拓パイロット事業として国営二十八地区、都道府県営百五十八地区、団体営百四十一地区の事業を推進いたしました。また、農地開発機械公団に対し、前年度に引き続き一億円の出資を行ない、八郎潟新農村建設事業団に対しても、前年度に引き続き一億円の出資を行ないますとともに、同事業団の行なう事業に助成いたしました。  特定土地改良工事特別会計の事業につきましては、工事の進捗をはかるため、一般会計からの繰り入れ及び借り入れ金等を加えて実施し、その支出済み歳出額は、三百三億七千九百余万円であります。  次に、試験研究事業及び技術の普及事業等といたしましては、試験研究体制の整備、試験研究費の増額等により試験研究の拡充強化につとめるとともに、熱帯農業についての試験研究及び調査を行ないましたほか、都道府県試験研究機関に対して、指定試験事業の充実を重点に助成いたしました。  また、最近の農業事情の変化に即応して農業改良普及事業及び生活改善普及事業の効率化をはかるため、前年度に引き続き、広域を担当する普及所の整備、生活改善普及職員の増員等普及体制の拡充を行ないましたほか、畜産経営技術の指導事業及び蚕糸技術の改良普及事業につきましても、その内容の充実をはかりました。  このほか、農業改良資金の貸し付け内容の改善、貸し付けワクの拡大を行ないますとともに、開拓者に対する営農振興対策資金貸し付けワクも拡大いたしました。  第二に、農業生産の選択的拡大といたしましては、支出済み歳出額は百四十五億千四百余万円であります。  畜産の生産振興につきましては、飼料自給度の向上をはかるため、草地改良事業を拡充実施いたしましたほか、農地開発機械公団による共同利用模範牧場の設置事業、飼料作物の生産施設等に対し助成を行ないました。また、国の種畜牧場において乳用雌子牛の育成を行ないましたほか、乳用牛の集団育成事業に対して助成するとともに、新たに、肉用牛繁殖育成センター設置事業及び繁殖素牛導入事業に対する助成を行ないました。  園芸の生産振興につきましては、国の果樹農業振興基本方針を策定いたしましたが、これに即して都道府県果樹農業振興計画を樹立するための基礎調査を実施いたしましたほか、前年度に引き続き、農林漁業金融公庫による果樹植栽育成資金の融資及び果樹園造成合理化促進事業、果樹種苗対策事業の助成を行ないますとともに、果樹農業機械化研修施設の設置のための用地取得等を取り進めました。また、野菜指定産地制度につきまして、その対象野菜の品目を追加するとともに、指定産地数を増加いたしましたほか、新たに、指定産地における生産出荷近代化事業等に対し助成を行ない、集団産地としての育成につとめました。  米麦等の生産対策につきましては、前年度に引き続き、高度集団栽培促進事業、米麦生産流通合理化モデルプラント設置事業及び畑麦作改善。パイロット事業を推進するとともに、新たに、稲作総合改善集約指導事業を実施いたしましたほか、緊急に米麦作の改善をはかるため、稲作改善対策特別事業及び麦作生産対策事業について助成いたしました。また、主要農作物の優良種子の確保、植物防疫、地力保全事業を、引き続き、実施いたしました。  甘味資源作物等の生産合理化につきましては、てん菜及びサトウキビの生産振興地域における生産改善推進地区の設置等につき助成するとともに、日本てん菜振興会の運営費に対する助成及び国立さとうきび原原種農場の施設の整備を行ないましたほか、カンショ、バレイショ及び特用作物につき、優良種苗の確保、省力機械の導入等につき、引き続き、助成いたしました。また馬鈴薯原原種農場の整備拡充もはかりました。  養蚕の生産振興につきましては、集団桑園の造成をはかるため、新たに、桑園造成用の大型機械等の導入につき助成いたしましたほか、引き続き、養蚕協業機械化実験組合の設置につき助成を行ないました。  第三に、農業構造の改善の推進といたしましては支出済み歳出額は二百七十二億二千百余万円であります。  農業構造改善事業につきましては、新規の事業実施地域を四百四十二、計画樹立市町村を四百二として、前年度からの継続分とあわせ、地域の実情に即して、事業の一そうの促進をはかりましたほか、農業経済圏における広域の農業近代化施設の整備に関する計画樹立の助成を継続するとともに、計画作成地域についてモデル的に事業を実施することといたしました。また、引き続き、高性能農業機械の導入、航空機の利用につき助成を行ないましたほか、農業機械化研究所に対し、追加出資及び運営費の助成を行ないました。  農業近代化資金につきましては、融資ワクを拡大いたしますとともに、借り受け者及び融資対象事業の範囲の拡大、金利の引き下げ等融資制度の改善を行ない、また、農業信用保険制度を創設し、債務保証制度の整備改善をはかりました。その結果、本年度農業近代化資金の融資実績は、七百七十七億円に達し、前年度に比較して百八十七億円の増加を示しました。  第四に、農産物の流通合理化及び価格の安定といたしましては、支出済み歳出額は二千二百十億七千百余万円であります。  農産物の流通合理化につきましては、食肉につきまして、食肉センター、食鶏出荷合理化施設の設置及び家畜市場の再編整備等に対する助成を、引き続き、実施するとともに、新たに、鶏卵生産出荷調整会議の開催による鶏卵及びひなの自主的生産調整をはかりました。また、生乳につきまして、集送乳路線の整備を促進するとともに、学校給食用牛乳供給事業に対する助成として、畜産振興事業団に五十億円の交付金を交付いたしました。青果物につきましては、自主的な出荷調整をはかるための流通改善協議会等を開催いたしましたほか、政府の公表する野菜の需要見通し等の内容を整備するとともに、野菜指定産地の計画的な生産出荷等につき、その指導の充実をはかりました。  このほか、中央卸売市場の開設整備計画に基づき、東京都ほか十四都市の施設の整備につき助成いたしましたほか、テレビによる消費者への情報提供事業、消費改善講習会及び商品テストの実施について助成いたしますとともに、日本農林規格の普及について指導いたしました。また、農産物加工企業に対し、企業合理化試験研究費の助成を行ないました。なお、輸出農林畜水産物の検査を、引き続き、実施いたしますとともに、生糸の海外需要の増進をはかるため、日本絹業協会に助成いたしました。  農産物の価格の安定につきましては、食糧管理及び農産物価格安定の各事業により、主要食糧及び重要農産物等の価格の安定をはかっておりますが、これらの事業の運営の円滑化をはかるために、本年度、一般会計から食糧管理特別会計に対し、調整勘定へ二千二十億円、農産物等安定勘定へ六十四億五千二首余万円を、それぞれ繰り入れ、食糧管理勘定及び農産物等安定勘定に生ずる損失額を処理することといたしました。  国内産大豆及びなたねの調整販売につきましては、本年度は、四十年産大豆二千トン、四十一年産なたね二万一千トンを対象として、交付金を交付いたしました。  また、糖価安定事業団に対して、同事業団の業務運営に要した経費に助成するとともに、てん菜糖二十五万九千トン、甘蔗糖十万二千トン、ブドウ糖一万五千トンの買い入れ及び売り戻しの対価の差額の一部を、交付金として交付いたしました。  牛乳につきましては、畜産振興事業団に対し、加工原料乳に対する不足払いを行なうに必要な補給交付金三十億円を交付いたしましたほか、この不足払い制度の的確な運営と指定生乳生産者団体の育成強化をはかるため、都道府県及び指定生乳生産者団体等に対して助成いたしました。  野菜につきましては、新たに、野菜生産出荷安定資金協会を設立し、野菜の価格の異常低落時における従来の価格補てん制度を整備することとし、同協会に一億円の交付金を交付いたしましたほか、価格補てんに必要な資金の造成に助成いたしました。  また、糸価安定特別会計につきましては、前年度同様繭糸価格の安定をはかりました。  第五に、農業資材の生産及び流通の合理化といたしましては、支出済み歳出額は四十五億九千四百余万円であります。  重要な農業資材である肥料、飼料、農薬及び動物医薬品につきましては、肥飼料検査所等の検査機関におきまして、引き続き、検査、取り締まり及び国家検定等を行ない、品質の保持につとめましたほか、飼料の需給及び価格の安定をはかるため、輸入飼料の一部につき政府が買い入れ、保管及び売り渡しを行ない、これにより生ずる損失を補てんするため、一般会計から食糧管理特別会計の輸入飼料勘定へ四十三億円の繰り入れを行ないました。  第六に、農業経営担当者の養成確保及び農業従事者の福祉向上といたしましては、支出済み歳出額は二十四億三百余万円であります。  農業近代化推進のにない手となる農業経営者の養成につきましては、引き続き、経営伝習農場等の研修施設の整備をはかるとともに、新たに、農村青年活動促進施設の設置を助成することとし、また、農林省中央青年研修施設の建設に着手いたしました。さらに、農村青少年の集団活動、民間の農業教育機関の研修教育、農村青少年の海外派遣についても助成いたしました。  このほか、農業改良資金のうち、農業後継者育成資金の貸し付けワクを拡大いたしました。  農業従事者の福祉の向上につきましては、すでに述べましたように、生活改善普及事業の充実をはかりますとともに、生活改善特別事業を推進し、農業改良資金のうち生活改善資金の貸し付けワクを拡大いたしました。また、農山漁村電気導入事業及び農山漁村同和対策事業を、引き続き、実施いたしました。  さらに、農山漁村の環境整備に資するため、生産基盤の整備の一環として、農林漁業用道路の整備を大幅に拡充いたしましたほか、農山漁村用住宅の改善のため、住宅金融公庫の農山漁村住宅建設資金等の融資ワクを拡大いたしました。また、山村振興対策として、新たに、振興山村農林漁業特別開発事業を実施助成いたしましたほか、離島振興につき、引き続き、農業基盤整備事業のほか、治山、造林、林道、漁港、海岸及び電気導入の各事業の助成を行ないました。  第七に、農業団体の整備強化といたしましては、支出済み歳出額は二十四億千百余万円であります。  このことにつきましては、農業委員会等の活動を推進するための指導援助を行ないますとともに、農業協同組合の合併を、引き続き、推進いたしましたほか、農林漁業団体職員共済組合の諸給付の支給事業に対する助成につき、その内容の充実をはかりました。また、開拓農業協同組合の事務処理体制の補強をはかるとともに、引き続き、土地改良区の財政再建及び統合整備措置を講じました。  第八に、林業の振興といたしましては、支出済み歳出額は三百五十二億八千四百余万円であります。  林業生産基盤の整備につきましては、引き続き、林道事業の推進をはかりましたほか、農林漁業用揮発油税財源の身がわり事業として、新たに、峰越し連絡林道開設事業を開始いたしました。また、治山事業長期計画に従い、治山事業を実施し、このため、国有林野事業特別会計の治山勘定に、一般会計から百六十四億九千七百余万円を繰り入れました。なお、造林事業については、助成及び融資につき拡充をはかりました。  林業構造改善対策事業につきましては、引き続き、百九十一地域について実施いたしました。このほか、林産物生産流通改善対策事業、森林組合等の育成指導事業、森林資源の維持増強対策事業、林業試験研究及び普及事業の強化対策事業について助成いたしました。  また、森林開発公団による水源林造成事業のため、三十八億円を同公団に出資いたしました。  第九に、水産業の振興といたしましては、支出済み歳出額は百八十三億五千七百余万円であります。  漁業生産基盤の整備につきましては、第三次漁港整備計画に基づき、漁港修築事業等を重点的に実施いたしましたほか、漁港局部改良事業の補助率を引き上げ、助成いたしました。また、大型魚礁設置事業、農林漁業用揮発油税財源身がわり漁港関連道整備事業及び浅海漁場開発計画調査を、引き続き、実施いたしました。  沿岸漁業及び中小漁業の近代化につきましては、沿岸漁業構造改善対策事業として経営近代化促進対策事業、漁場改良造成事業を実施し、新たに、経営近代化促進事業の補足整備対策に必要な調査を行ないました。また、中小漁業について経営診断事業を実施いたしますとともに、マグロ漁業について作業工程合理化基準の策定、省力装置の海上試験を行ないましたほか、新たに、漁船乗り組み員に対する洋上診療事業に対し助成いたしました。  さらに、国立水産研究所及び水産大学校の整備充実をはかりましたほか、漁況海況予報事業、都道府県の試験調査事業及び水産業改良普及事業を充実するとともに、漁村青壮年育成対策事業及び内水面漁業振興対策事業等について助成を行ないました。  水産物の流通対策につきましては、主要生産地における冷蔵庫、水産加工施設等の設置事業及び生鮮魚類容器改善事業、冷凍魚普及促進事業等に対し、引き続き助成を行ないました。  水産資源対策につきましては、瀬戸内海栽培漁業センター及び北海道サケ、マスふ化場の事業の拡充強化、内水面主要資源の維持培養等に対する助成、国際漁業交渉に必要な生物調査及び水質汚濁防止のための調査を、引き続き、実施いたしましたほか、新たに、水質汚濁監視事業について助成を行ないました。  海外漁場の開発につきましては、大型調査船を継続建造いたしますとともに、西アフリカ周辺海域の調査を行ないましたほか、海外駐在員の派遣等に対して助成いたしました。  第十に、農林漁業金融公庫資金の拡充につきましては、引き続き、長期かつ低利の資金の融通を促進いたしましたが、この結果、本年度の貸し付け決定の総額は、約千二百七十億円となっております。  また、土地取得資金の貸し付け限度額の引き上げ、果樹園経営計画に基づく土地改良資金の償還期限の延長等融資条件の改善を行ない、資金融通の円滑化をはかりました。なお、資金運用部資金等からの借入金にかかる支払い利息の一部に相当する金額を補給するため、一般会計から二十五億八千五百余万円を同公庫に交付いたしました。  第十一に、災害対策事業といたしましては、支出済み歳出額は七百四十五億四千二百余万円であります。  海岸保全事業につきましては、農地関係で国営三地区のほか、県営百五十九地区、漁港関係で二百八十六港につき助成いたしました。  災害復旧事業及び災害関連事業につきましては、農業、林業、漁港関係を含めまして、三十八年災は、一〇〇%、三十九年災は、八七%から一〇〇%、四十年災は、六六%から一〇〇%まで、四十一年災については、補正予算及び予備費をもって所定の事業進度を達成いたしました。  また、農業保険費の当初予算額は、二百七十九億四千五百余万円でありましたが、四十一年産水稲、陸稲及び麦等の異常災害の発生に伴う再保険金支払い財源の不足補てん、その他農業災害補償事業の円滑な運営をはかるため、六十九億三千五百余万円の補正追加を行ないました。  最後に、農林省所管の主要特別会計の各事業といたしましては、食糧管理特別会計において、国内米の買い入れ予定七百五十八万トンに対し、実績は、八百四万トン、売り渡し予定七百五万トンに対し、実績は、六百九十六万トン、国内麦の買い入れ予定百六万トンに対し、実績は、九十七万トン、売り渡し予定百十六万トンに対し、実績は、百十一万トン、輸入食糧の買い入れ予定、外米九十万トン、外麦二百六十六万トンに対し、実績は、外米六十八万トン、外麦三百十五万トン、売り渡し予定外米九十二万トン、外麦二百三十五万トン、小麦粉十九万トンに対し、実績は、外米六十七万トン、外麦二百六十四万トン、小麦粉十八万トン、カンショでん粉及びバレイショでん粉の買い入れ予定四万九千トンに対し、実績はなく、売り渡し予定はありませんでしたが、実績は、五万六千トン、輸入飼料である大麦、小麦及びふすま等の買い入れ予定百九十八万三千トンに対し、実績は、百五十六万トン、売り渡し予定百九十五万三千トンに対し、実績は、百七十六万二千トンとなっております。  次に、農業共済再保険特別会計の農業勘定につきましては、四十一年産水稲、陸稲及び麦の異常災害の発生に伴う再保険金支払い財源の不足補てん等のため、五十二億四千五百余万円の補正追加を行ないました。  なお、同勘定再保険金三十六億千三百余万円及び農業共済組合連合会等交付金三億三千百余万円の支払い財源として予備費三十九億四千四百余万円を使用し、支出済み歳出額は二百四十億七百余万円となりました。  また、家畜勘定につきましては、支出済み歳出額は、二十億九千三百余万円であります。  国有林野事業特別会計の国有林野事業勘定につきましては、立木及び素材の売り払いのほか、林道事業、造林事業等を実施するとともに、民有保安林の買い入れを行ないました。また、この勘定の特別積み立て金を取りくずし、林業振興のための財源として一般会計へ四十四億円の繰り入れを行ない、林業施策の伸展をはかりました。  治山勘定につきましては、民有林地内の治山事業及び国有林地内の特定流域の大規模治山事業について、復旧治山、予防治山、防災林造成、特殊緊急治山及び地すべり防止事業等六千三百七個所を実施いたしました。  以上、昭和四十一年度のおもな事業の概要について御説明申し上げました。これら事業の執行につきましては、いやしくも不当な支出や非難さるべきことのないよう、常に経理の適正な運営について、極力意を用いてまいりました。昭和四十一年度決算検査報告におきましては、前年度、前々年度と比較し、逐年減少してはおりますが、なお、不当事項として相当の件数の指摘を受けておりますことは、まことに遺憾に存じます。  今後とも指導監督を徹底いたしまして、事業実施の適正化につとめる所存であります。  何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。

大石武一自由民主党

○大石委員長 次に、会計検査院当局より検査の概要説明を求めます。鈴木会計検査院第四局長。

鈴木治久会計検査院事務総局第四局長

○鈴木会計検査院説明員 昭和四十一年度農林省の決算につきまして、検査いたしました結果の概要を御説明申し上げます。  検査報告に不当事項として掲記いたしましたものは、工事関係が四件、一千二百余万円、保険関係が十四件、九千三百余万円、補助金関係が百九件、三億七千二百余万円、計百二十七件、四億七千七百余万円でございます。  また、補助金のうちには災害復旧事業に対する早期検査の結果、補助金の減額を要すると認めましたものが二億八千九百余万円ございます。  まず、工事について申し上げます。  一四一号及び一四四号の二件は工事の施行にあたり予定価格の積算が適切を欠いていたなどのため、ひいて工事費が高価になっていると認められるものでございます。  一四二号及び一四三号の二件は、工事の施行にあたり監督及び検査が適切でなかったため、水たたきコンクリート及びアスファルト舗装等の工事が設計と相違していて、その強度が設計に比べて低下していると認められるものでありまして、監督、検収の充実強化など適切な措置を講ずることが緊要と認められるものでございます。  保険について申し上げます。  一四五号から一五二号までの八件は、農業共済保険事業の運営が適切でないという事態でございます。  一五三号から一五八号までの六件は漁船再保険金を過大に支払っている事態でございます。  このような事態につきましては、毎年度の検査報告に掲記いたしまして、その適正をはかるよう注意を促しているところでございます。  補助金について申し上げます。  一五九号から二五〇号までの九十二件は、いずれも公共事業関係のものでございまして、コンクリート工事などの施行が不良で、設計に比べて強度が著しく低下しているもの、石垣工事などのでき高が設計に比べて不足しているものなどの事態でございます。  これらにつきましては、毎年度検査報告に掲記してその適正をはかるよう注意を促しているところでございますが、なお今後一そう指導監督の強化をはかるなど、工事の適正な施行について配慮の要があると認められるものでございます。  二五一号から二六六号までの一六件は、公共事業関係以外の一般補助関係のものでございますが、事業費を過大に精算しているものなどでございます。  このうち二六六号は、都道府県が国からの農業改良資金助成補助金と自己資金とを財源として農業者に貸し付ける農業改良資金関係のものでございまして、借り受け者に対して本制度の趣旨を十分徹底させていないなどのため、借り受け者が事業を全く実施していないで保有していたりして、道県の貸し付け金の運営が適切を欠き、ひいて補助の目的に反して使用されるという事態でございます。ついては、関係当局の改善方を期待するところでございます。  二六七号は、昭和四十一年発生災害復旧工事費の査定を了したものに対して早期に検査を行ないました結果のものでございます。  これは毎年度の検査報告に掲記して、その適正をはかるよう注意を促しているところでありますし、関係当局におかれましてもその対策に種々努力されておりますが、なお今後一そう体制の検化をはかるなど特段の努力を期待しているところでございます。  不当事項のほか、今後の予算の執行等にあたり留意を要すると認めましたものは、草地改良事業の採択につきまして、草地の立地条件を考慮し、関連する家畜の導入増殖事業との連係を十分考慮するなど、事業の効果をあげるよう配慮の要があるもの。繭を基幹作目とする農業構造改善事業の実施にあたり、桑園の整備と養蚕施設の導入との相互関連をはかるなど、事業効果を十分発揮するよう配慮の要があるもの。農業近代化資金利子補給補助金につきまして、資金貸し付け後における借り受け者の事業実施状況の把握につとめ、適正な利子補給を行なうよう都道府県に対し指導を行なう要があるもの。関連林道の開設にあたり、対象林野の内容等を十分に調査検討して的確な路線計画を立て、工事を適切に施行するよう配慮の要があると認められるものでございます。  次に、質問に対して処置を講じたものといたしまして、外国小麦買い入れ代金に含まれている海上運賃の積算について、最近の海運界の状況から見て、大型船の運賃により積算すべきではないかということで質問を発しましたところ、これによることとなったという事態が掲げてございます。  なお、以上のほか、四十年度におきまして、国営かんがい排水事業の施行に関するもの、国営干拓建設事業の施行に関するもの、国有林野の交換に関するものにつきまして、改善の意見を表示をしましたが、これらに対する農林省の処置状況につきましても掲記いたしております。  以上、簡単でございますが説明を終わらせていただきます。

大石武一自由民主党

○大石委員長 次に農林漁業金融公庫の資金計画、事業計画等について説明を求めますが、朗読の煩を省きまして、これを速記録にとどめたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大石武一自由民主党

○大石委員長 では、そのように決しました。

大石武一自由民主党

○大石委員長 これにて説明聴取を終わります。     ─────────────

大石武一自由民主党

○大石委員長 これより質疑に入ります。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。華山親義君。

華山親義日本社会党

○華山委員 次官に伺いますが、ただいま次官のおっしゃった中で、不当事項等の件数が減っておるということを言われ、また倉石農林大臣もしばしばこれをこう然として言われた。私は非常にこれを不満だと思うのです。大体会計検査院の検査をする場所というものは九牛の一毛にすぎない。全部のものを言っているのじゃない。その中から出てきたケースでもありますし、調査個所自体は、事業の施行の大きくなっているそのなり方に順応しているものではない。それを、そういうことが減ったということを農林省——ほかの省でもあまり言わないのですけれども、農林省はそのたびごとに言っているんですね。そういうことは、ことばは悪いかもしれないけれども、私は謙虚な態度ではないと思う。次官どうなんですか、そういう点は。倉石農林大臣もこう然として言われた。あなたもいま言われた。そんなことはよけいなことじゃないですか。そのことにつきまして農林省自体の会計検査に対する態度が謙虚でない、減ったからいいじゃないかというふうなものの考え方は、私は誤っておると思うのです。全部のものを検査する能力はないし、全部のものを検査した場合にどれだけ出てくるかわからない。九牛の一毛をつかまえて、氷山の一角をつかまえて、多くなった少なくなったなどということは私は間違えておると思うのです。次官お答えを願いたい。

安倍晋太郎自由民主党農林政務次官

○安倍説明員 私ども農林省といたしましては、会計検査院の決算報告、検査報告に対しましては、常に謙虚な態度でまた厳粛な気持ちで臨んでおるつもりでございます。そこで、ただ昭和四十一年度の決算報告におきましてはその前年度または前々年度に比べまして多少指摘されておる事項が減少したという事実を御説明申し上げました。しかし私たちとしては依然としてまだ不当事項がたくさんありますので、これに対してたいへん残念に思うし、今後ともそういう面に対しては姿勢を正して臨まなければならないということを申し上げておるのでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 御承知だと思いますけれども、次官に申し上げておきます。会計検査院の報告に出てきたというものは標本的調査の中のものなんです。全部じゃないんです。たまたま見つかったということなんです。そういうことを申し上げますとともに、私から会計検査院に対して申し上げたいことは、不当事項として農林省関係その他について指摘していることはおかしい。たとえば農業構造改善事業におきまして、おととしの報告では、鶏小屋をつくるといって鶏小屋をつくったけれども鶏を飼っていないとか、豚小屋をつくるといって豚小屋をつくったけれども豚を飼っていないとか、そういうことまで不当事項に指摘してある。そういうふうなことは農民の責めに帰すべきじゃないのじゃないか。国から融資を受けたり補助を受けたりしても、また飼って損するものなら農民がしないのはあたりまえじゃないか。そういうふうなことで、こういうものは不当事項として指摘すべきものではないということを私は言った。私が言ったためかどうかわかりませんけれども、そういうものがある、あると言っていたのが、それをここに不当事項としては指摘していないのです。そういうふうに会計検査院のやり方だって変わってくるのだから、去年よりも減りましたなどということは、これはとにかく氷山の一角をつかまえておることで、それが多くなった少なくなったというふうなことでものを考えるということは、私は間違えていると思うのです。いまおことばの中にまた出てきましたので、私からちょっと御注意を申し上げたい。  それで会計検査院の報告のこの問題につきまして、たくさんありますその中から、一、二気のつきました点を伺っておきたい。  草地改良事業のことはただいま会計検査院からお話がありました。会計検査院に伺いますけれども、その中に他の目的に使用した、こういうことを書いてある。他の目的に使用したものはこれは不当事項じゃないのか、そのままにほっておいていいのか、金は返さすべきじゃないのか、その点会計検査院に伺いたい。

鈴木治久会計検査院事務総局第四局長

○鈴木会計検査院説明員 ただいま御指摘の他の目的に転用されているというものでございますが、これは件数といたしまして二件でございまして、ほかの全体と比較いたしますと特に不当として一件起こして書くというものといたしましては、目立つというか、ぎらぎらいたしますし、そのほかにも荒廃しているとかあるいは牧草の成育が不良だというような事態も考え方によりましては不当事項に類することになる。しかし私どもといたしましては、非常に大きなもののうちごく小範囲なものをしか検査いたしておりませんので、その点を配慮いたしまして、他の目的に転用されているというものにつきましてもあえて不当事項とはいたしませんで、ここに留意を要する事項として、他の地区におきましてもこれに類するような事態が起こらないように御注意願いたい、かように考えて留意事項といたしたわけでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 私は補助金をもらってほかのものに使ったならばこれはおかしいと思うのですけれども、効果をあげてなかったというふうなことは——いろいろなことはありましょうけれども、補助金をよそのものに使ってしまう、そういうふうなことは初めからそうであったとすれば私はおかしいと思う。途中でそういうことに使えなかったからほかのものに使ってしまったというならばこれは別問題。その点につきましては私は今後御留意を願いたいと思う。荒廃をさせるのはもったいないから別のものに使ったというならばあなたのおっしゃるとおりだと思うのですけれども、初めからもう別なものに使ったということになると不当事項だと思う。その点につきましてこの場合どうだったかということはお聞きいたしませんけれども、今後ひとつ留意していただきたいと思う。  それからこれにつきまして、私は草地の改良という点は今後日本の非常に重要な問題だと思うのです。とにかくいまの日本の土地の使い方というのは徳川時代と変わっておらない。水のつくところ、これはだんだん広くはなってきておりますが、これは他に使う。水つきの悪いところは畑にし、果樹園にする、もっと水つきの悪いところになりますと徳川時代から薪炭地に使っていた。いまでも薪炭地に使っているような状態になっている。しかしいまでは薪炭は要らなくなってきた。そうであるならば、全国の土地の利用からいって、これらを草地に改良するということは非常に重大な日本の今後の国土の開発の問題だと思う。それにつきまして現在よく行なわれておらない。この根本的な問題が、会計検査院がこうしろああしろと言われておりますからごもっともなことでございますけれども、これは農政自体が畜産に関する政策の不安定から出てくるのではないのか。初めはひとつ肉牛を飼ってみよう、あるいは乳牛を飼ってみよう、そういうふうなつもりでいるのだけれども、いざやろうという段階になってみるとどうもそういうものは飼ってももうからないようだ、あるいは損をしそうだということになれば、そういう草地というものはこれは使わないでおく、したがって荒廃する場合もあるだろうと思うのですけれども、そういう点につきまして私は会計検査院はそこまで突っ込むのかどうか、突っ込めるのかどうかという問題はあるけれども、会計検査院のこの勧告、留意を求めただけでは片づかない問題じゃないかと思う。その点畜産局長どう思いますか。

立川基農林省畜産局長

○立川説明員 ただいま御指摘のございましたように、今後畜産を発展してまいります場合に、ことに山地の利用をいかにするかということはきわめて重要な問題だと考えます。われわれの施策といたしましても、昨年度から、たとえば国有林の活用につきましてもあるいは里山の開発につきましてもあるいは肉牛の育成につきましても、あるいは先般出しました農地法におきまして草地利用権を設定していただきたいというような点から考えましても、今後この里山の利用ということはきわめて重要なことだと思うわけでございます。その場合にただいま先生が御指摘になりましたように、農家といたしましても採算性ということも十分考えなければならないわけでございますが、他面消費者価格という問題もございますので、生産性を上げながらしかも農家の所得の増になるようにというようなことでいろいろとくふうしてまいっておるわけでございます。たとえて申し上げますと、先ほど申し上げました里山開発につきましても家畜の導入もいたしますし、それに対する助成もいたしますし、草地の改良につきましても助成もいたしますし、さらに付帯施設についてもいろいろ施策をいたします。さらにそれから生まれました子牛につきましては公共育成牧場という制度につきまして、先般から先生よく御存じのような形でやっておったというような状況で、われわれとしてはできるだけ努力をしてまいっておりまして、幸いにして思うほどではございませんけれども、乳牛につきましても肉牛につきましても徐々に回復してまいっております。ことに肉牛につきましては、昨年からいままで、ずっと減退をたどっておりましたけれども、反転いたしまして、ことしの二月の統計発表によりますと、若干の増を見ておるような現状でございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 私のお聞きしたことに明確にはお答えになってないと私は思うのです。私のお聞きいたしたいことは、草地ということによって生産性が下がる、そういうことは、私わかるのです。けれども、今度はそのとき売る価格というものが不安定で、また非常に利益が少ないということであるならば、せっかくつくった草地でも使わないのじゃないか。そういう根本的な問題から解決していきませんと、初めやろうとしても、できたときにはもうやめてしまう、こんなことになりやしないかということを私は言っておるのであって、畜産行政の安定、農民が安心して将来畜産がやれるのだという見通しのもとに、草地というものをつくるべきじゃないのか、そういうふうに私は考えますし、また、今後そういう政策をとっていただきたい。  私は、しばしば思うのでございます。国有林の活用ということをなさるならば、国有林というものを草地に変えるということであるならば、農林省が直接おやりになったらいい。直接やってそこを草地にして、それを管理して、それを利用する者から長年にわたって料金をとっていく、ほし草を売る、こういうふうなことでいかないと、これを民間に補助することによってやるということでは、うまくいかないのじゃないか、そういうふうに私は考えます。御参考までに申し上げます。いまここでこういうふうに変えたらどうかというふうなことを言っても、責任の大臣もいらっしゃいませんから、私はここで回答は求めませんけれども、そうしなければ、日本の草地というものはできないと思うのです。日本国民自体、畜産にはふなれな国民なんです。私は、そういう方向でいかなければいけないのじゃないかと思います。  次に、繭のことにつきまして、会計検査院が留意を求めておりますけれども、その中に、「増産の実が上っておらず、」こういう文言がございますが、蚕糸局は繭は増産するつもりですか。

太田康二農林省農政局長

○太田説明員 御指摘の点は、構造改善事業で実施いたしました繭を基幹作目とする事業の問題でございますが、当然、繭の増産ということを目的に、構造改善事業を仕組んだのでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 日本の繭はどの程度に増産するのですか。計画を示していただきたい。

太田康二農林省農政局長

○太田説明員 いまちょっと蚕系園芸局が見えておりませんので、後ほどお答え申し上げたいと思います。

華山親義日本社会党

○華山委員 私は、繭の増産ということにつきましては、相当考えていただきたいと思うのです。繭をつくるための生産費を減少するための考え方、省力農業、これは、私はどうしてもやらなければいけないと思うのですけれども、繭を増産するというふうなことは、その繭を何に使うのです。輸出に使うのですか、どうなんですか。

太田康二農林省農政局長

○太田説明員 繭につきましては御承知のとおり従来輸出産業であったわけでございますが、最近はむしろ内需が非常に旺盛でございまして、一部輸入もいたしておるというような実情でございまして、現状におきましてはむしろ国内産業として、輸出のほうは非常にウエートが下がってしまった、こういう実情でございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 繭というもの、生糸というもの、あるいは絹織物というものは希少価値があると私は思うのです。そういうふうな希少価値で値段が維持されているものに、多少でもこれが余りぎみだ——輸出などといったって現在の日本の価格ではなかなかむずかしい。そういうふうなことから、繭の増産ということには相当神経質でなければならないと思う。繭というものの相場はもう非常に高低が激しい。そういうことのためにいままで繭業界というものは非常な苦しみをなめてきているわけです。末端も苦しみをなめてきているわけです。現在輸入されている輸入くらいによって繭の価格というものはある程度維持されていかなければいけない、私はそう思います。繭の増産ということばが会計検査院からも出ております。いま農政局長は繭は増産するのだということを言われておりますけれども、あまり繭増産ということは考えてはいけないのではないか、最近ではせっかく切った桑畑も、また回復しつつある。数年ならずして繭は暴落する、こういう実態がくることを私はおそれるのです。その点につきまして一体今後の繭の政策、生糸の政策というものをどういうふうに持っておられるのか。ひとつその点につきまして、いまここで適当にお答えになる方がいなければ、私にお答えになる機会を与えていただきたい。輸入とおっしゃいましたが、現在何%程度をどこから輸入しておるのですか。

安倍晋太郎自由民主党農林政務次官

○安倍説明員 所管の蚕糸園芸局長があとから参りますので、答弁はしばらく留保させていただきたいと思います。

華山親義日本社会党

○華山委員 その次に特に現在の米の状態を伺いたいのですが、米は初めから輸入の計画を立てて予算も計上している。ことしは米が余るということはわかっている。なぜ外米を輸入するような予算を立てられたのか。どうしてそういう計画になったのか。そのいきさつを伺いたい。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 今米穀年度当初におきまして輸入計画を立てまして、現実に輸入いたしました数量が準内地米、砕け米、普通外米合わせまして二十七万トン近く輸入をいたしたわけであります。この計画を立てます場合におきまして、昨年のような大豊作が決定的になるという段階の以前に、米穀年度の予算的な見通しを立てたわけでありますが、二十七万トンの中におきましても、そのほとんど過半数がみそとかあるいは工業原料用の砕け米あるいは普通外米というふうなものでございまして、国内の米に競合するという準内地米の数量は過半数を割っておるわけでございます。なおこの準内地米を輸入しております根拠といたしましては、昨年の消費者米価改定時におきまして、国内の配給につきましては内地米一本でその大部分をまかなう。ただしいろいろ低所得者その他の点を考慮いたしまして、徳用上米それから徳用米、こういう配給品目を設けたわけでございます。徳用上米の中に入れますものにつきましては、加州米の問題とか、あるいは中共の小站米。それから徳用米の原資に充てるものといたしましては台湾の蓬莱米、中共の常熟米、国内の低品位米が、この徳用米に充てられているわけであります。今後の方針といたしましては、国内産米が非常に翌年度への繰り越し量が増大をしてきております。需給も大幅に緩和していることも事実でございますので、今後におきましては、工業用等の特殊な低価格のものの需要の数量は別といたしまして、国内米等に競合するような準内地米の輸入につきましては差し控えてまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 お話を聞くと、安い米を食べたい人には安い米をあげたいから、それで外米を輸入したのだ、こういうふうに聞こえますね。私はわからないのですけれども、特に台湾の米について感ずるのですけれども、一体何か国際貿易上の国際的関係があって輸入しなければいけないようなことがあったのではないのか。加州米につきましても同じようなにおいもいたしますけれども、そういういきさつなしに古米の余っていることがわかっておりながら、なおかつ外米を輸入しなければならない事情があったのじゃないか、その点について伺いたい。何もなかったのかどうか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 昨米穀年度の当初において予定いたしました外米の輸入につきましては、先ほど申し上げましたように、準内地米につきましては徳用上米の原資、それから徳用上米といたしまして輸入する、それから工業用原料ということで立てたわけでございますが、しかし今米穀年度当初におきまして内地米の繰り越し米はその当時約六十万トンであったわけでございます。それから生産のほうはやはり相当な豊作が予想はいたされておりましたが、最終的に千四百万トンという生産数量が決定的になりましたのが十二月の末でございます。その際におきましては、予算上は一応外米輸入ということで計画をいたしたわけでございます。  準内地米の輸入といたしまして、いろいろ国際間の貿易上あるいは食糧の需給関係以外の配慮、たとえば経済貿易関係というようなことについての配慮があるのではなかろうかという御質問でございますが、向こう側からはそういう要望が非常に強く出ていることも事実でございます。たとえば中共米の輸入の約十万トンの数量におきましては前年度同様二十万トンの輸入を日本が今後行なわぬ限り、日中間の貿易のLTの規模というものは増大しないという非常に強い要望があったことも事実でございますが、その際こちらから参りました代表団の方々に対しましては、食糧庁としてはやはり食糧需給の観点からこれを処理すべきであるということで、最高十万トンという輸入の計画を立て、その実行をいたしたわけでございます。向こう側からは二十万トン以上というような貿易拡大の観点から強い要望が出たことも事実でございますから、食糧庁の側といたしましてはそういうような国内の需給、またその需要の動向というようなことを配慮いたしまして、十万トンを限度として輸入することにしたということの事情がございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 台湾はどうですか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 台湾につきましても、台湾側の要望といたしましては少なくとも去年の米穀年度におきましては約十万トン程度の輸入計画を持っておりましたのを、五万トンに減じておったわけでございますが、今米穀年度の向こうからの交渉に参りました際におきましては、依然として昨年の計画の残を含めて十万トンを下らないということで非常な強い要望が出たことも事実でございます。しかし当方といたしましてはやはり徳用米の原資に充てている関係もございますので、徳用米につきましては先ほど申し上げましたように、国内の規格外米あるいは等外米、こういうものが徳用米の原資になっておるわけでございます。その需要の動向を見ながら、台湾米については徳用米に充てるということからいたしまして、約五万トンの買い付けを行なったわけでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 この点にいまおっしゃったような国際貿易の関係もございまして、需給関係からいえば、必ずしももう外米は——くず米は別でございますよ——外米は入れなくたっていいんだということではあるけれども、これは入れないというわけにはいかないのじゃないか、私はそう思いますけれども、食糧庁の見通しはどうなのか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 前に御答弁申し上げたことを繰り返すようで恐縮でございますが……。

華山親義日本社会党

○華山委員 入れないつもりなのか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 国内米と競合するような準内地米の輸入については、現在の需給の現状からいたしまして差し控えてまいりたいという考えを強く持っておるわけでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 差し控えるということは絶対に入れないということですね。——はっきりしてください。絶対に入れないということなのか、場合によってはこれだけの古米をかかえてもいろいろな経済的な状態、国際的な状態を見て入れなければいけない場合もあるだろうと考えられるのか、どっちなのか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 食糧庁は食糧の需給の観点から国内米の供給をもってまず第一位といたします。不足するものを輸入していくというような観点に立っているわけでございます。したがいまして、繰り返すようでございますが、少なくともこういうような国内米が潤沢に繰り越されておる現状からいたしまして、貿易上の配慮とかいろいろな各般の御判断があろうと思いますけれども、食糧需給の操作を預かっておる責任の官庁といたしましては、そういう輸入につきましては差し控える方向で進んでまいりたいということを考えております。

華山親義日本社会党

○華山委員 もう一点お聞きいたしたいのでございますけれども、予算をつくる際にはなるほど去年の産米の状況はわからなかったと思う。しかし予算を実施する段階になっては、もう余るということはわかっていた。しかもなおかつ輸入された。どういうことでございますか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 具体的な話で恐縮でございますけれども、中共の関係につきましては、過去の経験からいたしまして、LT関係の貿易の取りきめが非常に先行をするわけです。いまから三年ぐらい前におきましてもすでに九月にはLT貿易交渉団が日本から行く。その際においては米のアイテムというものをその中に計上しないとさっぱり貿易計画は進行しない。こういう事態は、その時期は国内から見ますと端境期であります。これから新米の作柄も端境期がどうなるかということで今後決定されるという時期でございます。ですから食糧庁といたしましてはあの交渉の開始されたときではやりにくい。需給の観点からいって確たる見通しがつきにくいという時期に、そのほうの関係が先行するという形になっております。昨年の計画におきましては当初は三十三万トン近くの輸入計画を持っておったわけでございますが、やはり国内米の生産の動向、それから国内の需給の動向からいたしまして、これを現実問題として外米とかあるいは砕米とか、こういうものにつきましてはできるだけこれはある程度の需要は充足する、その他の準内地米につきましては先ほど申し上げましたように総計で二十七万トンという輸入を見たわけでございます。準内地米の輸入そのものは約十五万トン近くということになっておるわけでございますが、当初の計画は二十万トン以上ということになっていたわけでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 そういうふうなことがあるから、私は輸入しないということを考えても、食糧庁はそういうふうな方針であっても、なかなかそうはいかない場合があるのではないかということです。皮肉を言うのではありませんけれども、自民党には台湾のロビーというものがある。台湾の米は日本の植民政策によって日本人に向くようにつくられた蓬莱米なんで、あすこで消化できるかどうかわからない米なんだ。それを台湾から買わない、そういうことができるのかどうか。正直に言ったらいいんですよ。こういう事情があるから、日本では米は余るんだけれども、やむを得ずやはり買わなければいけないんだ。そういうふうなことをはっきり私は立てるべきだと思う。そうでないから農民というものは、豊作だ豊作だといってなぜ輸入するのか、こういうことになるのではないか、ひとつ来年どういうふうな状態になるか。食糧庁のお答えは、私は、食糧庁としてごもっともだと思うのですけれども、やはりこれは非常にむずかしい問題だ、こういうふうに思います。  米の問題に触れましたから、もう一つお聞きいたしておきますけれども、私は東京にも生活をいたしておりますが、うちの者に聞きますと、うちの近所の連中は大体特選米というものを食っているうちが多い。そこで、うちでは何を食っているのだと聞きましたら、特選米でなくあたりまえの米を食べております、こう言う。それじゃ、一体米屋との間にどういうふうなことなのかと言いますと、米屋のほうでは、特選米にしますか、あたりまえの米にしますかということを聞いて、私のうちではあたりまえの普通の米にしますということによって、普通の米が手に入るわけですね。私のうちの者は、近所づき合いもありますから、また、長い間住んでもおりますし、米屋とも長い間の取引でございますから、そういう事情なんです。テレビあるいは新聞等で見ますと、大阪では、大規模に公然とそういう特選米というものあるいはすし米とかいうふうなものを店頭で袋詰めにして売っているというような状態だという。これらの米は、私は、うまい米で新しい米だと思うのですが、この新しい米というのは一体米屋にはどこから入ってくるのですか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 前段に特選米のお話が出たわけでございますが、米屋がそういう特選米と称して販売しているということだろうと私は思いますけれども、現在は、御承知のように、配給は内地米一本ということになっておりまして、その他のものにつきましては、徳用上米と徳用米がございます。かつて、昭和三十七年のときに、特選米とそれから普通米と、こういう品目を設けたことがあるわけでございますが、昨年の消費者米価改定からは内地米一本ということでやっているわけでございます。  それから、大阪方面におきまして、いわばすし米とかいろいろな名称で相当高い値段で消費者にあるいは業者に売り込んでいる、こういうことのお話でございますが、御承知のように、食管が米を統制いたしましても、例の供出割り当てを約十何年もやったわけでございますが、その間におきましても、依然としてやはりやみ米、生産の側から出るやみ米、こういうものがあったことも事実でございます。昭和三十四年ごろの総理府の家計調査を見ましても、約六割が配給米であって四割が非配給米であるというようなあれもあるわけでございますが、最近の総理府の家計調査を見ましても、依然としてやはり配給米と非配給米の割合は非配給米の割合が非常に高いわけでございます。どうもこれは、いまから六、七年前のその当時の調査の内容とだいぶ違っておる。不足時代から米が十分ある時代になっておりますので、まあ私食糧庁のその方面の責任者といたしましてこういうことを申し上げるのはいかがかと思いますけれども、いまは政府がかなり収買しているわけでございます。昨年の場合におきますと、約一千四百万トンの生産の中で一千万トン近くのものを政府が買っているわけでございます。したがいまして、ほんとうに生産者の段階から流れるやみ米というものは過去に比べれば相当減少していると私は見ているわけでございます。しかしながら、依然としてそういうやみ米もあります。それから、同時に、政府から米屋に売りましたものが、先ほどのお話のように、あるいは特選米と称しあるいはやみ米と称してというようなことで、消費者のうまい米を持ってきてくれ、こういうような要望にこたえた、いわば、販売努力の行き過ぎというようなものが相当消費地等において見られないわけでもないわけでございますが、特に大阪方面においてはかなりそういうものが目につくというようなお話もわりあいに聞いておるわけでございます。いずれにいたしましても、そういう全面的に政府がほとんど収買しているような現状からいたしますと、米屋の段階におけるそういうようないわば格上げ販売とかあるいは特別な名称をもってする販売等につきましては、私どもも都道府県なりそういう行政当局を通じまして、また同時に一面消費者の配給米に対する認識を深めるというようなこともやりまして、極力そういう事態の是正改善につとめておるわけでございますが、何といたしましても、やはり消費者が安心して買えるという米を届けることが必要であろうと思いますので、ここ両三年来全国的に大規模精米をいま着々整備しております。大阪方面におきましても、ことしの予算で約二カ所が設置されて、その配給対象人口は一カ所で四十万人を対象にいたしますので、二カ所になりますと八十万人ということになるわけでございます。やはり大規模精米で均一な品質のものを小袋詰めにして配給して、やはり政府の販売である配給の品位の保持と消費者の信頼を得ていくということも一面において必要ではないか、こういうことで、その点の措置を講じておるわけでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 私がこれについて考えられることは、政府から末端の小売りまであるいは卸どころまで新しい米と古い米はいくわけですね。その中から新しい米あるいはおいしい米が、あるいはすし米と称しあるいは特選米と称してこれが売られる。そうすれば、正直に特選米やすし米を買わないところの一般大衆には、政府できめているものよりも古い米のほうがずっと多くならざるを得ないのではないか。正直者はばかを見るというけれども、正直者はまずいものを食っていなければならない、そういう事実の生ずることを私はおそれるのです。これが、農家から出てきたものを売っているのだということならば私の言ったようなことは生じない。しかし、そうでないいまのような実態だとするならば、テレビなんか見ておりますと、政府米の証票のついたものが堂々と船から陸揚げされておる。そういうふうな実態からいたしますと、正直にちゃんとした米を買っておる者は、新しいおいしいものの入っていない、入り方の少ないものを食わざるを得ない、こういうようなことになると私は思うのです。そうならないでしょうか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 これから迎える新米穀年度、十月一日に消費者米価を改定していくわけでございますが、新米も古米も一応八%値上げということで対処しております。その米自体はそれぞれ配給品目といたしましては内地米という一つの定められた価格で配給されていくわけでございます。そこで、私ども、ことしは従来と非常に違っております点は、新古米を並行して配給していくという考え方になるわけでございます。先般も消費者米価改定に伴いまして、農林大臣から来年の三月までにおきましては、大体大消費地五割五割というような新古米の配給を考えている、こういう御言明をしていただいたわけでございますが、何ぶんにもそれを実施していく場合におきまして、米屋の段階で御指摘のようなことが起こることも予想されないわけでもないわけでございます。まず、私のほうといたしましては、この十一月から三月までの各地域における新古米の売却量というものを十分PRをいたしまして、消費者にもよく理解をしていただくということも必要だと思いますし、同時に、その米につきましては、先ほど申し上げましたように、現在でも相当大規模精米を大都市においては整備いたしておりますので、そういうところにおきましては、当然私ども末端の食糧事務所におきましても、職員が絶えず見回りもできるわけでございます。したがって、そういうところにおいては混合配給するための袋詰めということも推進してまいりたい、こういうぐあいに考えております。とにかく先ほどおっしゃられたように、どうも一般配給米はなるべく古米を充てるというような不徳な考えを持つような小売りをそういう配給の実態面からある程度是正してまいりたい。集中精米を推進し、小袋詰めを推進し、同時に消費者に対しましては十一月から三月までの間は東京ではどうだ、あるいは東北ではどうだ、北陸ではどうだ、新、古米の関係はどうだということをはっきりとひとつ認識してもらう措置も講じてまいりたいということでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 それで、指定ですね。いままでは米屋さんは何カ月でしたか、きめておかなければいけないということですが、今度はそれを自由にしていいということになるという話ですけれども、私非常に疑問を持つことは、現在でも精選米を売らない店はとても商売が成り立たないですね、そんなところでは買いませんから。そういたしますと、今度はそういうふうな特選米のようなものを売る店、そういうところが繁盛するだろうと思う。五割五割で初めからまぜて政府が売るのなら格別、五割五割といったって五割は、ある部分はまぜて袋詰めにするという話もありますけれども、別々に出すのでしょう。そうした場合に特選米を売る店のほうがはやりますよ。そういうふうな実態だと私は思う。なぜそういう特選米なんて売るのだろうかということを家の者に聞きますと、特選米を売らない小売り店なんて、いまそんなものはつぶれますよ、そんなところへはだれも買いにきませんよという東京の実態なんです。私は、五割五割といってもそのうちの相当の部分というものが新米だけの、あるいは新米の割合がうんと多い、そういう米がいろんな名目で出されたということになるならば、五割五割という政府の考えられたことは、値段を高くして買おうとする人——家庭的には特選米を買おうが、普通の米を買おうがそんなに違うものじゃないのです、一般家庭の家計には。特選米だと大体千円くらい高いようですね。そういうふうにいたしますというと、五割五割とおっしゃいますけれども、一般国民の口に五割五割の米が入るというようにお考えになっては間違いじゃないか。どこの店でも買えるようにするということになれば、特選米をたくさん売るところがはやって、そこのはやる店で普通の米を買おうというものはひどい米を食わせられる、こういう結果になるのじゃないですか。その点の見通しはどうなんでしょうか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 新、古米と一口に申し上げますと、いかにも現状において新米と古米との関係がうまい米とまずい米のように受け取られるわけでございますが、私どものほうの昨年から繰り越している米につきましては、やはり二度のつゆ越しをしなければ、少なくとも前年産の米というものは十分価値があるものである。また品質上も、先般、食糧研究所の、いわばその方面の専門家にもわれわれは意見を徴しておるわけでございます。そういうものであるわけでございます。ただ問題は米屋が販売努力のあまり、いわば新米でございます、あるいは新米のやみでございます、あるいは新米の特選米でございますというようなことに走りかねない問題が実はあるわけでございます。そこで、この十月改定以降におきまして、私どもも配給制度の改善ということを非常に強く打ち出していくということが必要である。それは消費者保護の観点からも必要である。今後におきましては消費者と小売りの結びつきも、これは固定的に考えないで、同一市町村内の小売り屋からであればどこからでも買えるというような、消費者の側からするそういうものに対する批判なり、そういう声をあげるような形にしてまいりたい。したがって、そういういわば本来の筋でないやり方をするような米屋につきましては、十分それらの消費者の声が通っていくというような形にしてやってまいりたいということを考えておるわけであります。  繰り返すようでありますが、やはり十一月から三月ごろまでにおきましては、大都市においては政府から出るものにつきましては、新米も古米もこれは半々程度出るということになりますので、これは十分消費者の側においても納得してもらって、そうしてしかも米を米屋にていねいに扱ってもらう、こういうことで強力な指導をしてまいりたいと考えております。

華山親義日本社会党

○華山委員 よほど気をつけていただかないとおかしなことになるのではないかと思うので、いままで特選米を買っていたが、今度五割五割になったらそれを買いますということにはなかなかなりませんよ。よほど気をつけていただかないと、正直な者がまずいものを食う結果になりかねないので、御注意を申し上げておきます。  それで、日通の問題について、私、むし返しをしたくないのですけれども、日通の問題と別な問題かもしれませんが、日通と契約を——日通ばかりではないそうでございますが、契約をなすったのですが、いろいろなこまかい点についてもお聞きしたい点もありますが、一つだけお聞きしておきますが、倉庫から出す出荷料金というものは単位当たり幾らに計算されておりますか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 農協の倉庫からの出庫賃というものが基本料金としてきめられておりますのは、包装の種類によっても違いますけれども、麻袋の場合を申し上げますと、七円五十二銭、俵の場合八円六銭、かますの場合七円八十三銭ということに出庫賃がなっておるわけでございます。これは一俵当たりでございますが、農業倉庫からの出庫料金として認められた金額でございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 私、これは間違えておるのではないかと思うのですけれども、実際に農協と日通との間で行なわれているところの出荷料の金額は、いまおっしゃったのと相当違いますね。これはなぜ違うのか。それは一割違うとか、一割五分違うというものじゃないのですね。私の県は米産県だから——大体、山形県は特別な地域ということにはなるまいと思いますが、あなたのおっしゃった数字と非常な違いがある。どこからそういう違いが出てくるのですかね。私が県で聞きますと、庄内地方は高いけれども内陸等においては大体二円五十銭だろうというようなことも聞くわけです。高いところで四円、安いところが二円五十銭、平均して三円くらいじゃないのかというような話を聞く、また話を聞くのではなくて、そういうことを農協連合会等では言っておるわけなんです。そこで、その値段はどうしてきまるのかということを聞きますと、出先の日通なら日通の支店と、あるいは出張所ですか、そこと農協との間の契約ですか、やりとりの中できまるんだ、各農協によって違っておる。農協によっても倉庫の構造なりいろいろのことが違いましょうから同じでなければいかぬということもないと思いますが、私はどうもその点了解しかねるのですが、一体どういうものですか。何か私のものの考え方、そういうことと違っておるのでしょうか、どうなんでしょう。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 当委員会におきましても先生から過去におきまして日通の運送について、特に農協との関係について御質問をいただいたことも事実ございます。御承知のように、日通が生産地の倉庫から出庫いたしまして駅まで運んで、駅から貨車乗せして消費地に運ぶという過程におきまして、農協との間におきまして、大体中央ベースで、日通本社とそれから当時は全運輸連でございますが、現在の全購連でございます。その両者の間におきまして、各年度ごとに、大体国全体として何%を農協の出庫の場合に下請をするというような協定がなされてずっと今日きている事実でございます。その中におきまして、かつては——いまから五、六年前なり十年前くらいにおきましては、農協から出る米の出庫数量の中で約一七、八%くらいの年間協定が両者の間に行なわれているということも事実でございます。現実問題として、最近の事例は全農協からの出庫の中で約二、三%をそれぞれ各県の経済連傘下の農協が日通との間において現実にそういう出庫の下請をしている、こういう事実が出ているわけであります。この前も当委員会で、現状は三%近くだということを私は申し上げたわけでございます。  そこで、御指摘の、いまの出庫料金でございますが、その出庫料金というものはどういうものに対して払われるかと申しますと、倉庫の中に政府の米が入っているわけでありますが、その倉庫に入っておりますのは、いわばはいと申しまして積み重ねてあるわけであります。その出庫料金は、はい取りからその倉庫の戸前——戸がありますが、その戸の外に出すものが出庫料金、こういうことになっておるわけであります。そこで、日通と各県の経済連との間においてその県内の中の単協との間の出庫の下請契約というものについて、大体経済連が間に入ってその県の日通といろいろ協定をしているのが現状になっておるわけでございますが、県ごとに確かに御指摘のように単価が違っている。私のほうもことしの五月三十日ちょっと調べてみたわけです。確かに先ほど私が申し上げました全国一本の出庫賃、麻袋の場合なら七円五十二銭、こういうものから見ますと、相当県によって違ってきているのも事実でございます。これは、いろいろ調べてみたのですが、結局倉庫から出す場合に、日通がトラックを持っている、当然そのトラックには上乗りがついている。上乗りがついているということは、本来ならばトラックに載せる上乗りというのが普通の形態でございますが、どうも農協さんのほうでもなかなかすぐ人夫が集まらないというようなことがありますると、それが中に入っていって、はい取りだけをして、農協のいわば運搬具、パイラーというようなコンベアを借りてやる、そういうような形態、それから、場合によると、農協さんのほうでは、はいを取ってそういうコンベアに載せるまではやりましょう——コンベアに載るとそれが表に出てくるわけであります。それをすぐトラックに上乗りが載せましょうというようなことで、作業形態がだいぶ違っているようでございまして、各県の金額がまちまちになっていること自体は、どうも下請関係において非常な不明朗なものになっているとは、一がいになかなかきめつけられない問題があるようでございます。私ども事実宮城県なりあるいは岩手県なり、御指摘の山形県なり、いろんな地帯の調査のあれも持っているわけであります。おのおの作業形態の内容が、両者の間に慣習的にきめられているものが採用されているというようなこともあるようでございますが、いずれにいたしましても、この間におきましては、政府はどこまでも日通には出庫賃というものの公定料金というものを支払っているわけです。契約単価としては支払っているわけでございますので、これが現実の問題としてそこでピンはねが行なわれるとか、そういうことは望ましくないわけでございますので、十分その点については、私のほうも現地の食糧事務所、また日通に対しましても、それから経済連のほうに対しましても、十分その辺の実態を、明朗な一つの契約方式になるように指導はいたしておるわけでございますが、いろいろと調査した結果は、そういう作業形態の内容によって、各県ごとにまちまちな形態が出ておる、また、それに伴った金額の授受が行なわれておる、こういうことのようでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 どうも私は間違えているのじゃないかと思ったのですよ。大体農協平均して三円五十銭程度です。安いところで二円五十銭、高いところで四円、まあ三円から三円五十銭というのが平均じゃないかというようなことを山形県の連合会では言っておる。そういたしますと、これはピンはねの問題ということは私はあまり言いたくはありませんけれども、積算の基礎が実績によるのだということであるならば、その実績というものは、末端農協におけるそれらの計数というものを調べて、そしてそれが実績として出てくるのでなければいけないのじゃないか、日通がそれだけ払ったからというふうなことで実績とは言えないのじゃないか、こういう気持ちもいたしますが、しかし、払ったということを言いますと、たいへんに高く払っているところがあるわけですね、山形県の実態から見ると。どうも私にはみなどこも同じでなければいけないということも言いかねますけれども、ひとつその点徹底して調べていただきたいと思う。日通その他の業者が、手数も要りましょうし、いろいろなこともありましょうから、七円幾らとおっしゃったそのものぴたりがどうだということでは私はどうかと思いますけれども、その点、合理的な説明のおできになるようにお願いいたしたいと思います。  実態を申し上げますが、現在山形県の各末端農協では、いまおっしゃった七円幾らというものは、みな知っております。日通は七円もらっているのじゃないか、おれのところにはどうして三円から三円五十銭、そんなものしかくれないのか、こういうことを根拠にして、いま交渉中だ。農協とか農民とかいうものはおとなしいものですからね、私はそんなたいへんな問題なんか起きないとは思いますけれども、ほんとうに大きな問題がそこに含まれているのじゃないかと思いますので、その点ひとつ御注意を申し上げておきたい。何かこれから徹底的な調査でもなすってごらんになりますか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 私ども、日通のプール単価につきましては、前年度の実績ということで、これを翌年度に反映した形で運送単価をきめているわけでございます。その際の基礎になりますのは、公定料金のあるものは公定料金によっているということになっております。したがいまして、これが下請関係の段階におきまして、両者の力関係とかいろいろな関係において、だれが見ても正常な形でない結果になっているということは、やはりこれは望ましくないことでございます。そういう意味において、私どもといたしましても、ことしの五月には相当な地帯のものを調べました。その中に、やはり結局先ほど申し上げましたように、いろいろ作業の内容とかそういうものによってこれだけの違いが出てきているようにも思います。御指摘の山形県等におきましても、米沢地区とかあるいは新庄地区、あるいは北山形ということで若干違っている面が出てきているわけでございますが、あくまでもこの辺の下請関係につきましては、やはり明朗な正常な下請関係の協定が行なわれるように、強力な指導をしてまいりたいというぐあいに考えておりますし、また、農業団体においても、ほんとうに出庫作業に提供したことに対しては、七円幾らのものが払われているということでありますならば、それは十分現地の日通のほうに対しましてもそういうものの正確な授受を確実に行なうような、ある意味において努力もしていただきたいということも考えているわけでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 また話をかえますけれども、米に関してだけお聞きいたしますが、食管特別会計には予備費というものがございますが、米に関しては予備費はどういうことに使われるのですか。また、どういう基礎でこれは積算されるのですか。原則だけ伺っておきたい。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 食管特別会計の予備費につきましては、年度途中におきましての買い入れ単価の変動、それからまた年度途中におきましての政府の予定をいたしておりました買い入れ数量の増加というようなことに対処していくために、歳出権を確保する意味におきまして予備費を計上いたしているわけでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 数量に変動がある、そのことのために予備費を置く、これは私はわかります。価格について予備費を置くというのはどういうことなのですか。ことしはどういう価格になるだろうと思って予備費を置かれたのですか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 本年度におきましては当初予算の一般予算のたてまえは、総合予算主義をとっているわけでありますので、両米価据え置きということで一応スタートしております。数量につきましては、八百五万トンということになっております。したがいまして総合予算主義、年度途中における米価改定等が行なわれても補正をしないというたてまえで予算編成が行なわれ、またその方向で今日まで進んできているわけでございます。そういう観点からいたしまして、本年度の予備費は千五百億でございますので、昨年の当初予備費に計上いたしておりましたのが昨年度予算では七百五十億ということになっておりますが、約倍の千五百億を計上して今年度の予備費として食管会計の運用に充てているわけでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 十分わからないのですけれども、総合予算主義でそれだけの収入があるんだというふうなことであるならば、価格の変動についての予備費というものは考えられないのじゃないでしょうか、どういうことなのですか。しかしもしもその間に金繰りの問題が生ずるというならば、それは金繰りの問題なのであって、予備費の問題ではないのじゃないかと思いますけれども、その点専門的でよくわからないのです。総合予算主義だから去年よりも多くなったという理屈が私にはわからないのですが、どういうことなのでしょう。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 食管特別会計で国内米あるいは国内麦、それから輸入食糧を買い上げているわけでございますが、その際にもちろん一応想定した価格、数量に基づいて買っているわけでございます。その場合におきまして食管が歳出をいたす場合におきましては、その歳出権の問題、歳出権の金額の限度が実はあるわけでございます。かりに米価の単価が上がりますと、その分だけは——歳出権もある程度のゆとりはとっておりますけれども、それだけでは歳出権がなかなか確保できない。物を買うための歳出の限度額というものがきまっているわけでございます。したがいまして年度途中におきまして米の単価が上がる、あるいは国内の麦の買い入れ価格が上がるということになりますと、若干ゆとりを持った歳出の限度額を設けておりますけれども、それをオーバーすることにつきましてはこの予備費を使用していくということを先ほど申し上げたわけでございます。したがいましてその歳出権でまかなえない分につきましては、数量の問題もございますし、それから同時にまた単価の変動の要因もございます。それらは総つっくるんで最後に参りますと決算になってまいるわけでございます。損益の要因が次に出てくるわけでございます。それは一般会計からの補正をどうするとか繰り入れをどうするとかいう、こういう問題がまた別途にあるわけでございます。一応予備費というものはそういう形のもので運用しているわけでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 少しうるさいようですけれども、たとえばことしは二千四百億というものが初めから政府から出る。それは一つの歳入として立っている。米を売る値段も歳入として立っている。その限度において予備費というものがあるわけでございましょう。その歳入の限度内において予備費というものが出てくるわけです。そういたしますと、米の値段が上がったための予備費というものは私はあり得ないような気がするのです。年度区分上それでは間に合わない面があるから予備費というものを置いて整理する、こういう趣旨でございますか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 私の御説明がちょっと不十分なところがあろうかと思いますが、食管特別会計における予備費というものは、先ほど申し上げましたように物を買い入れていく場合において当初歳出権という限度があるわけでございます。そういうものに対処していくということでございます。したがいまして普通の各種民間会社の会計の予備費というものとはちょっと違いまして、損益に当初から関係していないわけでございまして、千五百億という予備費を持ちましても二千四百億とは何ら関係ないものである、こういうことになっているわけでございます。むしろ二千四百億の繰り入れにつきましては、売り買いの結果出てくるいろいろな経費増加要因、それから数量、たくさん買いますならば金利保管料がかさんでくる、こういうものが予定以上出てくることによってそういうものが損益要因になってくる。予備費というものは、いま言ったように当然食管が食管法の規定に基づいて生産者から米を買うあるいは麦を買うあるいは輸入食糧を買うというような場合に、予期せざる価格変動それから数量増というようなものに対処していくための、買うためのいわば活動的な予備費ということになるわけでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 ひとつまた私の部屋ででも教わります。  伺いますが、この予備費におきまして去年より多く計上されているようですが、生産者米価はどのくらいだと考えて計上されたか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 生産者米価の問題につきましては、予算編成当時におきましては生産費所得補償方式をとるというような考え方に立った場合におきましては、生産費の実態も予想されなかったわけでございます。しかしまた生産費所得補償方式の場合におけるいろいろな算定項目、たとえば製造業の賃金の動向、去年の生産がどうとれてそれが生産費にどう反映いたしていくかというような各種の要素において反映しにくい問題がございますから、そういうものをどの程度に見込んで予備費を設けたかという積算の基礎はございませんが、ともかくも相当な米の量、八百万トンの買い入れということを考えております。しかし作柄が一たびよくなると、この問題につきましては相当な買い入れ量も予想されるわけでございますので、それらを考えまして前年度の七百五十億に対して倍額の予備費で千五百億を計上いたしたわけでございます。算定の中身におきましては、生産者米価がどの程度になったらどうということを一応想定したわけではございません。

華山親義日本社会党

○華山委員 ことしはその予備費でまかなえますか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 ことしの場合を申し上げますと、千五百億で十分まかなえるわけでございます。  それから先ほど申し落としておるわけでございますが、数量の変動等がかりにございますれば、これは弾力条項という条項がございまして、それによって当然歳出額はふえても差しつかえない。歳出権がふえても差しつかえないという形になっております。その点は十分やっていけると思います。

華山親義日本社会党

○華山委員 弾力条項のことも知っておりますが、どうも私勉強不足なためかわかりません。もう少し勉強してみます。とにかく去年は七百五十億の予備費でことしは千五百億になった、その点了解しかねるものですからお聞きしたようなわけでございますが、私の勉強も不足で追及できないようでございますので、これで米の問題は打ち切ります。  この不当事項の一四一、これは私はあまりひど過ぎると思うのですがね。農地局では、サイフォンというものには高圧鉄管を使うということに原則をきめておるのですか。たまたま会計検査院に見つかったからこういうことになったのだけれども、ちょっとひど過ぎやしませんか、会計検査院の言うことがほんとうだとすれば。規則か何かで、そういうサイフォンには高圧鉄管を使うという規則でも農林省はつくっておるのですか。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 御指摘の話は東北の和賀中部の問題かと思いますが、これにつきましては、われわれとしまして検査院の指摘を受けまして、われわれのほうとしてもよく調査しました結果、適切でないということがわかりましたので、設計を変えまして、そして請負業者にもその負担をさせたということで始末をいたしました。

華山親義日本社会党

○華山委員 たまたまこれが見つかったからそうなったけれども、そうでないところだってサイフォンのやつはたくさんあるでしょう。高圧鉄管ということにきめておるのかということをお聞きしているのです。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 必ずしも高圧鉄管ということにきめておるかどうか、ちょっといま私わかりませんのですが、農林省といたしましては、その地域にできるだけ効率的なサイフォンをつくるということでやっておるわけでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 この一四一に関する限りはちょっとおかしいですね。何も高圧鉄管でなくてもいいものを高圧鉄管を使うというのは、私はしろうとだけれども、何だかおかしいような気がするのです。おそらくは私はサイフォンには高圧鉄管ということを農林省はきめておるので、そういう規則があるのでこういう結果が出たのである。そういうことであるならば、その規則というものに再検討を加えるべき必要があるんじゃないのかということを申し上げたかったわけです。  それから、私、地方の補助事業の不当事項等を見ますと、概して町みたいな小さなところが多いのです。そして昨年も営林局関係の事業について会計検査院が指摘しているのですけれども、山間僻地のようなところに多いですね。これは不当事項は当然いけないことであって、私は業者等を弁護する考えはごうもございませんけれども、何かそこに原因がありゃせぬか。そういう点を追及することが私は会計検査院の報告の価値だと思う。一つ一つを直して金を返したなどという問題ではない。なぜこういう小さな町にこういうふうな不当事項が多いのか。それならばどういう点を直していくべきかということが、私は会計検査院の報告を受けた農林省の責任だと思う。どうせ先ほど言ったとおり氷山の一角しか調べてないのだから、返ってくる金なんというものは知れたものです。どういうわけでこういう小さな町、そういうところの補助事業に不当事項が多いのでしょうか、お考えになったことございますか。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 いま御指摘になりました山間僻地等に不当事項が多いというふうなお話でございます。そういう例が確かに多いわけでございます。その点についてわれわれ考えてみまするに、一つにはやはりその地域の設計請負の問題があるかと思います。それからもう一つは、やはり補助金の交付の時期等も問題があるかと思います。     〔委員長退席、鍛冶委員長代理着席〕 まして寒冷地帯ということになりますと、冬半年は仕事ができませんので、やはり工事が粗漏になるというようなこともあるんじゃないかという気がいたします。そういうふうなところに原因があろうかというふうに考えます。

華山親義日本社会党

○華山委員 それはどういうふうにすれば是正されますか。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 一つには予算制度でやっておりますから、予算が国会で成立いたしますのは大体三月の末。農林省といたしましては、大体四月の初めには圃場整備、団体営のかんがい排水あるいは農道の事業、その他全部各農政局に内示をいたします。各農政局は、大体五月には各県に普通の場合は内示をするわけでございます。県はそれを受けまして六月の県会にかける。かけましたあと、一方農林省に対しましては交付申請を出します。それによって決定をいたしますのが、普通の場合、大体七月ごろになるかと思います。そうしますと、事業によりましては、すでに水田等の場合は水が張ってありますから、工事のできない種類のものが多いわけでございます。それからまた圃場整備のようなものは稲を刈り取らなければできないというようなことになりまして、大体刈り取り後にあるいは落水後に工事がやられるということで現在進められておるわけでございます。これを早めるということになりますと、一つには、あるいは予算がもっと早くきまるならばいいというような基本的な問題があろうかという気がいたしますけれども、それはなかなかすぐにはそうはまいらないと思います。それからもう一つは、これもなかなかできないことだと思うのですけれども、たとえばほんとうに圃場整備をするには一年休むということもよくいわれる問題でございます。だけれども、やはり農家の一年分の収入ということを考えますと、これもできかねるわけでございます。そうしますと、短い秋の間に急いでやらなければならないということになるかと思います。ただダムなり頭首工なり、そういう大きな事業でありまして、具体的な農家の圃場とは関係のないような事業につきましては、農林省といたしましてもできるだけ早く交付決定をいたしたいというふうに考えております。

華山親義日本社会党

○華山委員 できるだけ早くということだけじゃ済まない問題だと私思うけれども、あなたがおっしゃるとおりで、私もそういう実務をやったことがあります。六月末の県会できまりまして、いざこれがほんとうに入札という段階までだって二カ月ぐらいはかかる。そうするともう八月になるのですね。そうして九月になる。東京なんかと違って、そんな小さな農村等に行きますと、そういうふうな常用の労働者というのはいない。大体だれが働くのかといえば、農民が働くわけです。農民というものは、刈り入れの時期にかけてそういう仕事はしておれない。そして十一月になれば御承知のとおり、これは驚くべきことでございますけれども、多数の農民は出かせぎに出てしまうのですね。もう労働力がないのですよ。そして冬になってしまう。冬になってする仕事もありますけれども、冬になって——この間のテレビ等を見てみましても、このごろ鉄道の除雪事業なんというものはみんな女がやっているでしょう。男はいないのですよ。そういうふうなところでやる。しかもこの中をずっと見てみますと、寒冷地におけるところの不当工事の中には、コンクリートの凍結による不当事項が多いのですね。ですから、何とか早く終わりにしようと思うとそこに無理が出てくる。仕事を急ぐにも人夫がいない。そういうふうなことからコンクリートの凍結ということを避けるのにも強行になる場合があるのじゃないだろうか、こんなふうに察せられるわけです。私は、この点につきましてほんとうにもう徹底的に何かの方法を考えませんと、予算——現在におきましては、予算は大体成立するのはきまっておる。大蔵省の査定が終わったら、それによってどんどん準備を進める。予算が終わったならば、すぐにでもこれを地方がわかるようにして、そうして地方では六月県議会などということは待たないでも、特別に臨時の県議会あるいは市町村議会を開いてでも、四月の終わりぐらいまでにはもうきめてしまう。予算がきまらないから何ともならないのだといって、農林省なり建設省が手をあげている法はないと私は思うのです。これはそのときに予算が成立しなかったらやむを得ないのです。国会だって予算が成立しないうちから予算が成立するものとして準備しているなんて言って講義する者があったら、これは間違いです。国会も考えなくちゃいけない。そういうことを言っている人があるかどうか知らぬが、考えなくちゃいかぬと思いますが、それだけやはりものの考え方をしていただかなくちゃいけないんじゃないか、こういうふうに私は思います。それでなければこういうふうな不当事項というものは絶えません。ただ会計検査院の報告はごもっともでございます、是正につとめますと言われたって、これはしょうがないのです。  それから私はあした大蔵省に伺いますが、昨年はとにかく予算を全部使わないで繰り越しをいたしましたね。ことしはまた予算がつきましたね。これを全部合わせてことしの公共事業というものはできるというふうになりますけれども、それを全部使うかどうかということは、将来の財政経済の事情によって勘案するということを、その当時は大蔵省が言ったはずでございます。あした大蔵省に聞いてみますけれども、現在農林省関係で承知されている限りではどんなふうになっておりますか。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 昨年の九月五日に景気調整のために内地、北海道それぞれ。パーセントが違いますけれども、繰り延べをやったわけであります。それを合わせまして本年度全部実施をするというたてまえにしておりまして、現在農地局の基盤整備におきましては、昨年の繰り越し分を全部——これは本年度予算を全部使うという前提でほとんど全部交付決定その他いたしております。

華山親義日本社会党

○華山委員 それじゃまだありますけれども、この程度にいたしておきまして、またあした大臣にお伺いすることにいたします。

鍛冶良作自由民主党

○鍛冶委員長代理 吉田賢一君。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 できますればひとつ簡明にお答えいただきたいと思います。  構造改善事業に伴いまして、先般ちょっと見せていただいた岡山県の実情などにつきまして若干伺ってみたいのでありますが、勝英地区ですか、勝田郡勝央町ですが、ここの国営の開拓パイロット事業を見せてもらったわけでございます。この種のパイロット事業は、最近の農村の過疎現象に対する一つのきめ手になるかどうかという期待も持たれておるようであります。同時にまた、なかなか机上設計が多くて容易にうまくいかないというようなこともいわれますが、勝英地区におきましては全く労力が流出するし、だんだんと近代化がおくれてくるし、離村離農というような現象が顕著になるという悩みがもとになって、地区からわき上がっていったような計画に基づいておるらしいのでありますが、どこでもこうなのかどうか。あるいはおっかぶせてどこかが指導していくのかということを感ずるのであります。  いずれにいたしましても、相当な意気込みで希望を持って緒についておるようであります。また用水計画等も適切に農政局がいろいろと施設もやっておるようでございまして、この地区を一つのモデルといたしまして国営開拓パイロット事業あるいは県営なり団体営なり、そういうものにつきましての概況並びに長短といったものを少し伺ってみたいと思います。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 ただいま勝英地区を例にあげられまして開拓パイロット制度の概要を述べてみよということでございますが、やや一般論になるかと思いますが申し上げたいと思います。  御承知のように開拓パイロット事業は昭和三十六年に発足したわけでございます。それまではいわゆる旧制度改革で、国が土地を買収しまして、そこへ国が基幹施設だけをつくりまして、あとはこれについては開墾作業をやるというシステムをとってきたわけでありますが、当時農業基本法ができました際に、今後は農用地の拡大、農家の経営規模の拡大、それからもう一つは、果樹あるいは畜産というような、選択的拡大をしなければならない作物をふやしていく。そのためには従来のような入植というようなことだけではいけない。むしろ地元造反を中心にしてやらなければいけないということで、この制度が発足したわけであります。したがいまして、これは国が上から押しつけることではありませんで、土地改良法に基づきまして資格者が申請するというたてまえをとりておるわけであります。そこで、そうやりました場合に、この勝英のような非常に大きな地区もございますし、あるいはほんの五戸や十戸の農家が集まりました小さな地区もございます。そこで農林省といたしましては、大きさによりまして、農用地造成の面積が五百ヘクタール以上のものを国営、それから六十ヘクタール以上のものを都道府県営、十ヘクタール以上のものを団体営ということにいたしまして、そして補助率も、国営は内地におきましては七五%、府県営におきましては六五%、団体営は五五%というようなことでやっております。  したがいまして、いま御指摘のように一体長所、短所はどうかというお話でございますが、やはり一つの地域開発と申しますか、千町歩、二千町歩にわたりますような大きな地区につきましては、やはり事前に国が調査をする必要があるかと思います。地元だけの意向ではなかなかまいりません。農地局といたしましては、予算措置を講じまして事前に調査をいたしております。一方また、いま申し上げました小さなものにつきましては、農林省では、なかなか場所もわかりませんし、これは地元の発意によりまして取り上げております。そういうようなシステムで現在までやってきておりますが、土地改良長期計画によりますと、われわれとしましては大体十カ年間で二兆六千億の予算で計画を組んでおるわけでありますが、そのうちで農用地の造成のうちの開拓パイロットは、大体三千億というふうに見込んでおります。四十年から四十三年、本年度の予算までで開拓の事業費は千二百億ということになりまして、約四〇%、大体長期計画どおり進めておりますし、今後とも引き続き府県営、団体営を問わず開拓パイロット制度は拡充をしていきたいというふうに考えております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 まず私がきょう伺いますることは、実は明日大臣に総合農政につきまして少し根本的な、総括的なことを聞いてみたい、それの前提といたしまして諸般の気のつく問題点をひとつお聞きいたしましてお答えを願う、こういうためですから、できますれば簡単でよろしゅうございますから、資料的にも正確な御答弁を願って、なお答弁しにくい面がありましたらあとで資料を出していただく、こういうことも望ましいと思います。  そこで、たとえば国営開拓。パイロットの事業に例をとってみますると、まずもって調査があるだろうと思います。相当調査をしたものだろうと思うのです。調査の資料というものは、これはやはりあらゆる角度から、たとえば地盤の関係もあるし、経済もあるし、労力もあるし、環境もあるし等々いろいろな面があると思いますが、そういう資料は農政局指導でやるんでしょうか。個人あるいは町あるいはどっかでやるんでしょうか、それとも一般的な資料によりまして、その辺の数字をはじき出すということをするのであろうか、その辺はどうなんでしょう。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 ただいま御指摘のような国営のような大きな事業につきましては、農政局が責任を持ちまして調査を実施しておるわけでございますが、中身は、やはり県の協力、それから地元の協力体制がなければできませんし、ましてや土地問題は、この制度では相対売買と申しましょうか、地元で調達をするという前提を置いておるものですから、地元の協力ということを得なければなりませんけれども、責任は農政局で持ってやっております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 それから農家負担の資金問題ですね、これは資金源はどこに求めることが主になっておりますか。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 先ほど申し上げましたように、国営で例をとって申しますと、総事業費の七割は国が持ちます。たいていの県は、その残りの三割のうちの半分は持ってくれます。そうしますと、残り一割五分が残るわけであります。これにつきましては、先に国が全部事業費でやってしまいますから、据え置き三年、それからあと十二年、五分の均等償還ということで農家から償還をしていただく、こういうシステムをとっております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 私が聞きたいのは、農家負担の一割五分、この最終的な負担の資金源はどこに求めておるのだろうか、こう言うのです。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 いま申し上げましたようなシステムでございますから、事業ができましてからあと取るわけでございます。その年々の収益から出すということでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 そうすると、言うならば現実には現金支出の元なしにかかれるということになるわけですか。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 さようでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 それから同時に、社会経済の変動に伴いまして、流通機構の問題は相当、直接影響すると思うのです。大いに生産しろというような目標を持っておりましても、生産したものは売れない、安いということでありましたら、流通機構というものにぶつかりまして、これはだめだ、いやだということになって、また逆結果になる、こういうことになりますので、流通機構の改善に直結する面、接触する面がかなりできてくると思うのだが、その辺を配慮しながら計画は進めるのですか。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 この開拓パイロット制度を興します際には基本計画を立てるわけであります。ある場所によりますればミカンをつくる、あるいは草地にして酪農をするということになるものですから、その際、その基本計画の際にはそういう生産の面だけではなくて、大体今後の流通面をどうするかという基本的な計画は立てるかと思います。しかし実際は、それじゃどういう施策をするかということになりますと、この補助の中には入れておりませんで、そのほかの施策をあわせてそこでやっていくというかっこうをとっております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 なかなか、経済の変動、成長、その結果いろいろな断層ができる問題、こういうようなことは予測は容易でないと思うのですね。したがいまして相当長期の調査が要るのではないか。しかし、長期の調査を全国の国営、団体営、県営、一々その資料を当てはめて、しかる上、現実に計画を発足するというようなことは、いまの時点では言い得て不可能ではないかと思います。けれども、やはりいまもって大臣も、総合農政を言わなければならぬ、農業基本法ができて七年目ですけれども、言わなければならぬというほどに経済の予測はむずかしいというときでありますから、やはりそこはできるだけ正確な資料、予測、それはあらゆる英知をしぼり、あるいは資料を集めるということの努力が絶対必要ではないであろうか、これは国の施策全般に通ずる課題であります。申し上げておきますが、そういたしますと、特に流通関係などにつきましては、いかにも激しい流動状況であります。そういったことに間違いないと思いますけれども、調査は厳密にせられんことを希望したいのです。できますならば、計画の内容を項目的にしていただいて、われわれに示していただきましたら、また何かと参考にしたいと思うのですが、これは御依頼申し上げておきます。  それからたとえば環境の整備の問題ですが、これは流通に関係しますけれども、農村に行きましてすぐにぶつかるのは道路の問題です。悪道です。ことにパイロットのこういう事業を進める上におきましては、道をつくらなければならぬ、こう思います。しかしそれは幹道一本ではどうにも役に立たぬ。しばしばみんな指摘するところですけれども、毛細血管的な農道なり林道なりあるいはその他町に通ずる適当な町道なりというものにつきましても、整備する必要があるのではないかという面と、それからあわせまして農家の生活の改善ということ、かの忙しいばかりで自分の時間もない、収益のことのみ頭が一ぱいで、何の娯楽もないというところには繁栄もしあわせもございません。時間もほしかろう、あるいはいろいろなゆとりもほしいだろうし、その他直接の消費物資でないけれども、物がほしいだろうということもあると思いますので、生活の環境改善ということもある。そういう点はこういう計画には入らぬのでございますか。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 いま御指摘のありました問題の中で、たとえば道路の話がございましたが、道路はこの制度の特色の一つとしまして、幹線道路をつくるだけでなくて、支線もつけますし、末端の圃場までつくるということになっております。  あとで御指摘のありました生活環境のところまでは現在この制度は及んでおりません。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 それからあそこは特に用排水のことが力点になっておったらしいのでありまして、これは岡山県全体の一つの特徴かというふうにさえ私は感じまして、非常に整備しておったのでございます。要するに水の問題は地域のいろいろな施設ができ上がってからではとてもだめでございますから、水の問題というものは都市計画と同じようなことで、この種の計画を進める上におきましては、用水と排水につきましてはこれはどうしても重要な前提になるべきで、どこもかもそうであるべきだ、こう思うのですが、その点はそういうふうに行なっておるのでしょうか。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 この基本計画を立てます場合に、いま御指摘のように水がなければ何ともなりませんので、場所によりましてはその水を生み出すためにダムをつくるということからずっと始めております。御指摘のようにやっております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 これは国営の場合にできて、団体、県営の場合には十分にやれないのではないだろうか、あるいはまたその辺は調査あるいは計画が不十分であったのではないだろうか、次元が低くてもう一つそこらまで頭が入ってないという面があるのではないだろうかということも考えますけれども、将来の相当な成果をあげるという農家をつくるということであるならば、この問題は共通してどこでも強調されるべき問題でないか、こう思っております。  それからもう一つは技術の問題ですが、やはりこういう技術開発の激しい時代でありますので、農家がそれぞれで技術をみずから開発していくというくらいなことでなければ、とても一般の特に鉱工産業等に比較しまして追いついていけませんですから、そういう技術につきましては適当な研修機関があったかと思うのですけれども、その辺は一般的にあるわけですか。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 この制度でできますのは、大体既存農家の増反でございますので、特別にそこだけを国のほうで研修するということはやっておりませんけれども、一般の改良普及員がおりまして、その指導を受けるということにいたしております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 やはりそれぞれの酪農の経営にいたしましても、あるいは果樹、蔬菜等の経営にいたしましても、しかるべき技術の進歩が伴うべきでありますから、これは直接一々国がしなくても、それならば県、県で国が手を入れて県営にするとか、補助事業にするとか、何とか大がかりな研修所でもってやるというのが私は当然でないか、こう思うのでありますが、現実にないとするならば、その辺はひとつ御配慮願っておいてしかるべきでないか、こう思っております。  それから一般的に、これは相当大きな期待をされるべきなんでしょうか、あるいは漸次手直しをしていかなければいかぬという状態にもあるんだろうか、大いに発展的に行きつつあるんだろうか、その辺の現状と見通しだけちょっと簡単に御説明願いたいと思います。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 最初に申し上げましたように、われわれはまず土地改良長期計画におきましても、発展的な事業というふうに考えておりまして、長期計画を目標に進める予算要求もし、事業も実施していきたいというふうに考えております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 いま一つ、船種町というところがございますね。これは小さな町でありますけれども、果樹園の計画をやっております。これは水を引きまして、あそこでは反当百五十万、三反で四百五十万円、だから三反百姓で四百五十万円の粗収入をあげておるようでございまするし、こんもりした小山のような丘陵地帯、そこに農家あり、いずれも高等学校卒業者がそこの経営主であり、そしていまのようにマスカットなどのブドウ栽培をいたしまして、水資源に十分に恵まれておる、町等の協力も適切にいっておる、一々自家用車も持って用を足しておる、これは運搬車じゃございません。こういうふうに、教育あり、そういう交通の便を持ち、三反で四百五十万円の粗収入をあげておる。格別大きな経費がかかるとも思いません。非常に小さな部落でございますけれども、集約いたしました一つの経済圏をなしておりまするので、おもしろいモデルのような感じがいたしましたのですが、これは何もブドウだけに限りませんで、やはりこういう小さい区域で非常に集約して、三反で四百五十万円をあげて、それで十分に生活しておる。したがって、もう農地は去らない、こういうような明るい面が見えるのでございます。これはその地区の指導者の協力という以外に、やはり全体として一つのある方向をそこで何か示唆されたような感じさえいたします。それは愛媛に行っても岡山に行きましても、それぞれの特色を発揮してしつつありはいたしますけれども、なお全体から見ると粗放な計画が多くて、こんもりと小さい場所でこういうような収益をあげながら、相当張り切って充実した生活をしながら、改善もしながらいくというのはちょっと珍しい例と思ったのであります。そういうことを思いますので、これはお尋ねするほどの問題はないのでございますけれども、やはり全国的にこういう傾向になりますと、農業も魅力ある農業が一つ一つ示されたような感じさえいたします。すべての農業にこうはいかぬと思いますけれども、その辺はどんなものでしょうね、御見解は。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 私は、船種のいまの例を具体的には存じませんですが、いまのお話を伺っておりますと、おそらくかなり資本集約的な農業をやっておるのではないかというふうに思われます。農林省としましても、この間国会のあれを得まして、総合資金制度というようなものをつくったのであります。こういうのは、一本立ちをしていく農家に、中身、土地なら土地、あるいは牛を入れるから金を貸せということではなくて、その経営を大きくしていくために金を貸すというような制度もとっておるわけでありますから、私たちとしましても、いま先生御指摘のような農家ができていくことを、それができるだけたくさんできることを期待しておるわけでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 いま一つの例でございますけれども、これは兵庫県の多可郡加美町というところで、丹波に接着したところであります。渓谷であります。戦後は進駐軍がシカを撃ちにきたというそういう地区でございます。ここで、やっとこれで二年目でありますが、構造改善事業を推進しておりますが、これは一つは酪農で、それから養鶏をやっております。これも町をあげて、つまり言うならば地区あげまして協力いたしまして、一つの明るい典型的な例であります。ここも実は年々百三十人ずつ、一・五%人口減の超過疎地帯とでもいわれるような地域であるのであります。ここは若干の織物がございますけれども、農業に新しい希望を見出しまして、いま申したような構造改善事業を推進しておるという例であります。こういうのはやはり現地指導、町の当局とかあるいは農協とか農家とか、現地の人総ぐるみ、あるいは県庁などの地方自治体あるいは国も相当な資金を出して補助しておりますから、あらゆる意味で協力しておるのでありますけれども、やはり構造改善事業はやり方によっては、努力をし次第、計画努力が十分伴いまするならば、かなり成果をあげていくという例がどんどん出てくる、出るならば、それは全国的に宣伝もしながら、励まし合いながら、研究調査もし合いながら進んでいくという、こういう一種の全国的な協力体制ができぬものだろうか、こういうことも考えるのです。これは全く私のしろうと的な一つの希望にすぎないのですけれども、そういうことにつきまして農林省の御当局はどういうふうにお考えになりましょうね。

太田康二農林省農政局長

○太田説明員 構造改善事業につきましては、先生の御指摘のように、現在構造改善事業を通じて新しい農業の技術革新あるいは生産の選択的拡大あるいは生産性の向上等の効果があったかと思うのでございます。当初実施の体制が十分整備しないまま発足したようなこともございまして、確かに町ぐるみこれに協力してやるというかっこうがとれなかったような事情もあったわけでございますが、最近におきましては、運用の面におきましてもかなりの改善を見ましたし、末端におきますところの事業の実施体制も整備いたしまして、いま申し上げたような効果が出ておるというふうに考えておるのでございます。ただ従来の構造改善事業におきましては、いわゆる構造改善規模の拡大あるいは農地の集団化等の事業が必ずしも十分行なわれていなかったという意味におきまして、来たるべき次期の構造改善対策におきましては、そういったものを内容として仕組んでまいらなければならないというふうに思っております。  そこで、これを推進するための指導体制でございますが、御承知のとおり構造改善事業協会というようなものを設けまして、実はコンサルタント活動もやっておるのでございます。さらに系統組織といたしましては、一応広い意味での構造改善事業に取り組むという形で、実は全国農業会議所あたりが非常に熱心に末端の農業委員会等を通じてやってまいるというふうな体制もとっておるのでございまして、これらによりまして次期構造改善対策におきましては、一そう現在の成果を高めるという方向に持ってまいりたい、かように考えております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 私はやはり一つの心理的要素と申しまするか、別の意味におきまして、この構造改善事業でここで相当明るい結果を得つつあるというのは、一つは農家全体といたしまして、ここは非常に自立意識が強いのでございます。それにまたもう一つは町の方針というものが、こういう山間の渓谷でありまするので、当初から相当明確に打ち出されておりまして、一般に行なわれまする基盤整備を前提にするとか区画するとか、そういうことは全然なしで、やはりその土地は狭いところですから、そんな広げることもできませんので、ここなりでこういう方法でやったらということの多くの農家のそういう自立意識とともに、あわせまして初めから方針を立てたというようなことも大事だと思いますので、やはりわれわれはその土地の特殊事情を全面的に生かして、そうして適切な方法が立てられるということが、まあ当然のことでしょうけれども、いたずらに泣き言とか不平とか不満ということがちょいちょいあって、その結論としては、それならこうしたらどうかということでなしに発足のしかたもあるのじゃないか。これは一つは協力一致とか心理的要素とかいうもので、日本人としてそうし得る要素もあるわけですから、その辺のことも大事な点でないかと考えておるのでございますが、どうでございましょうね。

太田康二農林省農政局長

○太田説明員 確かに構造改善事業は、先生御指摘のように地域対策としての性格が非常に強いわけでございまして、そこで仕組まれる事業というものは、当然当該地域の自然的、経済的、社会的条件を十分織り込んだ計画になるべきであろうというふうに考えます。  そこで末端の組織化の問題、まさに農民の自主的な声に基づきまして計画されるということが一番好ましいわけでございまして、そういったものをいかに仕組んでまいるかというのが今後の課題であろうかと思いますが、当面、現在の段階におきましては一応市町村が中心になりまして、それぞれ事業を実施いたしますところの農業委員会あるいは農業協同組合、土地改良等を含めました協議会等を設けまして、実際の運営にあたっておる、かような実情でございますが、確かに農民のそういった立ち上がるエネルギーをいかに組織化するかというのが今後の課題であろうかと思っております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 次に、一転いたしまして、これは食糧庁関係がおもになりますが、若干構造改善に触れるかと思いますので、なおしばらくそのほうの方にお待ちいただきたいのでありますが、おそらくは総合農政にいたしましても、食管問題、米の問題等が相当大きく浮かび上がって、それを中、心に議論がされるんじゃないか、こう思っておりますけれども、そういうことも考えながら二、三の点を伺いたいのであります。  一つは、例のいわゆる古米の問題であります。田中さんおられますね。古米というのは四十二年は二百六十五万トンですか、一体現状は、古米はどういうふうになるのですか。言うなれば残されているのですか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 今米穀年度末と申しますと、十一月一日での四十二年産米の繰り越し量は一応二百六十五万トンと推定されているわけでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 そうしますと、十一月現在におきまして二百六十五万トン、四十三年度はそれ以上ということになる見込みですか、その辺の見通しはどうなんですか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 四十三米穀年度末というのがこの十月末でございます。それが二百六十五万トン。御質問はあるいは来米穀年度末ということでございましょうか、その点ちょっと……。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 それでは十一月現在におきまして、現状は幾らあるわけですか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 先ほど申し上げました推定が二百六十五万トンということでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 よろしゅうございます。  古米はまずいと言われますね。まずい原因は一体どこにあるのですか。どうしてまずくなるのですか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 最近この程度の前年からの繰り越し米を持った経験がないわけでございますが、戦前、米穀統制法時代等におきまして、古米あるいは古々米というようなことで、古米格差がついたり古々米格差がついて取引をされたという実例はあるわけでございますが、やはり味の点におきまして、     〔鍛冶委員長代理退席、華山委員長代理着席〕 大体その年にとれた米が二度のつゆを越すというような場合におきましては、やはり品質上におきましても、味の面におきましても低下してくる、こういうことが言われているわけでございますが、私ども、この年度のおしまいに約二百六十五万トン昨年の米を繰り越すわけでございますが、これが現実問題として味の点においてどうかというような時期は、もう一つのつゆ、来年の六月なり七月を越した段階において、そういう問題があるいは予想されるのではなかろうか、こういうぐあいに考えております。現状におきましては、来年の四、五月ごろまでにおきましては、味その他の面におきましても新米と遜色のないものであるというような観点に立っているわけでございます。ただし、やはり何分にも一年を経過する問題でもございますので、やはり長期貯蔵いたしますと水分が乾燥するとかいうような事態もございますので、歩どまり等の点については必ずしも新米と同率のようなわけにはいかないというような見方をいたしておるわけでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 ちょっと田中次長、時間が全体として相当経過しておりますので、私も切り詰めて質問しますから、そのつもりでひとつお答えをいただいたら、こう思います。  玄米を六、七、八、九と貯蔵のまま経過して、そして変質しないということはあり得ないのでしょう。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 玄米を貯蔵いたします場合におきまして、私ども懸念されるのはつゆ越しをするというような事態、それから日本は御承知のようにモンスーン地帯である、いわば湿度というようなことで、過去におきまして、保管管理におきましても水分関係が非常に品質上の問題で出てくる。そういう場合におきましては、薫蒸その他いろいろ保管上の配慮をいたしまして、私どものほうの現在の管理米におきましては、それから二百六十五万トンのものについては、少なくとも来年の三月ごろまでにおきましては品質上の差違はないという観点をとっております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 現在のいわゆる古米というのは、このつゆを経過したものとは違うのですか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 現在の米を古米と称するのはいかがかと実は思っておるわけでございます。いつの時代におきましても、昨年の米は、いま時分は新米がまだほとんど出ておりませんので、なかなか古米とは称しにくいのでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 そうしますと、去年産の米、そしてこのつゆを経過した米、玄米で貯蔵した米、これは変質しているのですか、いないというのですか。つまり、別の角度から言うと、まずくなっておらぬというのですか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 これはそういうようなことはございません。ただし、つゆにつきましては、いわば湿度その他の問題がございますので、保管管理の面におきましては薫蒸その他、万全の対策を講じておるわけでございますが、その点におきましては一度のつゆ越しによって米の品質がどうのこうのというものではない。二年つゆ越しの暁におきまして、品質上の問題が、過去米穀統制法時代におきまして考えられたということであります。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 米の外部のぬかの部分の質が酸化するというようなことはないのですか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 技術的な問題でございますが、確かにぬか層につきましては、いろいろな分析資料等によりますと、つゆを越すと、あるいは新米と比較して、ぬかについては見劣りがするということがあるようでございます。ただし、これを精米いたしますと、精米されたでん粉関係におきましては、一年たった米と新米との間において遜色はない、こういうことが食糧研究所で出ております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 そうすると、私はしろうとでよくわかりませんが、確認しておきますが、前年度産の米、つゆを経過した米、玄米で貯蔵した米、それはぬか層の変質はあるけれども、精米をすれば新米と何ら味に遜色なし、こういうふうに理解していいんですか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 具体的に申し上げますが、ぬか層の中にビタミン耳というようなものの存在があるわけでございますが、耳の比較をいたしますと、やはり新米のぬかに含まれている耳よりは見劣りがするという一応の結論は出ておりますが、食糧研究所の専門家の話を聞きましても、それによってぬかが特に変質するとかなんとかいうことではございません。耳の量が見劣りがする、こういうことであります。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 私は、見た目の問題を聞いているのじゃなしに、変質するということは味に変わりがないかどうかということです。あなたは変わらないとおっしゃったはずなんです。そうしますと、古米も新米も味に変わりなし、つゆを経過しても味に変わりなし、こういうふうに国民は理解しろ、こういうのですね。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 一度のつゆ越しという程度では品質の問題につきましては遜色はない、こう見ております。ただし新米と古米が共存しております場合におきまして、やはり新米については特有のかおり、こういうものはあるわけでございますが、品質上の観点からいたしますと、そういうものにつきましては遜色はない、こう思います。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 味に変わりなしと国民は常識で理解していいのですか、こう聞くのですが、くどいようですけれども、その点もう一度簡単に言っておいてください。味に変わりなしと国民は理解していいのですか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 味ということになりますと千差万別の問題があるかと思いますけれども、新米のかおりというようなものにつきましては、そういうものは古米には欠けておる、こういうことは言える、味の問題につきましては遜色はないと思います。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 六月に通常米は芽をふくという性質を持っていますね。そこで若干でも変質するということについては、貯蔵しておる管理者、責任者、検査員ないしはそれを担当する民間の一般の人等は、専門家みな知っておるわけです。しからばこれに対しましてしかるべき予防方法を講じるとか、これを発見すれば即時対策を立てるとか、あるいは常温の——高温、冷温とか特別のことを言う学者もあるようでありますけれども、常温の装置でもつくるというふうにして、そして変質を防ぐというようなことをいわれるのでありますが、こういうことはあなたの御意見では無用、こういうことになるのですね。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 確かに日本のようなところにおいてはつゆ越しをして保管をするということについては相当細心の注意が必要であるわけであります。薫蒸をすることも一つの保管対策でございますし、また同時にでき得るならば低温倉庫というようなもので保管をすることが一番望ましいわけでございますが、何ぶんにもそう全部というわけにはまいらぬわけでございますので、やはり品質等につきましては絶えず細心の注意を払って保管体制、そのためには薫蒸もやり、いろいろなことをやるということでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 わかりました。私はまず原因を明らかにして防ぐ手はないか、手があるならば国民が納得するように防いではどうかということが実は私の質問の結論であったわけです。あなたは何の変質もしない、味も変わりなし、そしてつゆが済んでもかおりだけが若干新米と違うのみ、そして常温の装置も必要なし、こういう御意見でございますから、その点は保留して、あした、なおひとつあらためて大臣に聞いてみます。  それからなお伺いまするが、最近のいわゆるカントリーエレベーターと称しておるモデルプラントの施設の件でありますが、これはまた米麦生産流通合理化の一環といたしまして、農林省といたしまして、これは相当成果をあげている地区と、まだ初歩的なところと、前年と今年を加えて二十五カ所ですか、あるようでありますが、これは一体何をねらいにしておるのでしょうか。これは大きなねらいは何ですか。簡単でよろしゅうございますから……。

太田康二農林省農政局長

○太田説明員 先生御指摘のとおり昭和三十九年から四十三年まで米麦生産流通合理化モデルプラント事業として全国二十四カ所にカントリーエレベーターを設置をいたしたのでございますが、そのねらいといたしましては、一つは労働力が非常に減少いたしておりまして、この減少による乾燥調製作業が非常に粗放化になる傾向があるわけでございますが、こういった傾向に対処いたしまして、大量効率乾燥を実施して米麦の品質改善をはかる、それから現在の包装貯蔵にかわりまして、バラ貯蔵特に米の場合にはもみのままに貯蔵するということによりまして、保管、管理作業を省力化するとともに、品質の保全をはかることができる、それから生産組織の整備を通じまして、集団栽培の実施、あるいは作業の機械化等と呼応いたしまして、生産性の向上をはかるとともに、均質多量の米麦の安定的供給が可能となる、こういったことを通じまして、米、麦作につきましての主産地形成を促進する、さらに将来の問題でございますが、流通改善につながる問題としてのバラ輸送に対処することができるというような点を設置のねらいといたしておるのでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 サイロに入れましてもみ保管をしなくても、玄米で保管してもいまの食糧庁次長の説明ですと変化しないというのですね。もみで保管しなければ品質改善ができないのかどうか。少し農林省の見解は矛盾するのじゃないですか。その点どうなんです。

太田康二農林省農政局長

○太田説明員 私のほうのカントリーエレベーターによりますバラもみ貯蔵の利点といたしましては、一般的には玄米貯蔵に比較いたしまして長期貯蔵が可能である、それから先生御指摘のとおり出荷時にもみずりすればよいということでいわゆる食味のよい今ずり米として出荷することができる、ここらが当然もみ貯蔵の利点としてカントリーエレベーターの場合に考えておるのでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 サイロから出してそれで消費地帯へ持っていく、これは玄米でいくのですか、それとも消費地帯において精米をするのだろうか、あるいはそれはバラでいくのだろうか、あるいは何か麻か紙の袋に入れて持っていくのだろうか、その辺について基本的な方針はどうなっておるのですか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 サイロに入ったものの取り扱い方でございますが、食糧管理特別会計の中で操作するわけでございます。現在の段階におきましてはもみずりをいたしまして、必要に応じてそれを玄米で消費地に運んでいくというたてまえをとっておるわけでございますが、岩手県一カ所でいきなりもみずりから玄米にいたしまして、それから同時に精米にいたしまして、精米でどの程度——消費地に運んできた場合にいろいろその精米の関係の評価がどうなるかというようなことから、一カ所は一応試験はやっておりますが、現在の段階におきましてはもみずり、玄米でもって消費地に運ぶ、こういうことであります。またその場合におきましてたとえばコンテナあるいはバラコンテナというようなことも試験的にやっておるわけでございますが、大部分のものはやはり包装に入れて、そうして玄米で運んできておるというのが現状でございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 やはりこれは一歩進めて袋を廃して、そうしてバラ積みでコンテナ輸送するとか、そういったところへいくことが将来の輸送の改善の見地から考えて、あるいはまた中間経費省略の見地から考えても——あなたも先般の当委員会でしたかにおいてバラ輸送の点を相当力説しておいでになったのでありますが、これは袋屋さんは困るかもしれませんけれども、やはり手数が省けるのじゃないかと思うのでございます。石油にしてもその他のものにしましても、輸送は大量にある地点からある地点へ、そうして諸般の経費を節減するという努力の最中ですから、何かそこは逐次そういうふうに持っていくか、試験的にやってみるか、段階的にいくかどうかの方法はともかくといたしまして、いずれにしてもそうあるべきでないかと思うのだが、その辺はふん切りはむずかしいと思いますけれども、結論的にはどうなるのでしょうか。やはり袋で持っていくということにするのだろうか、あるいはバラでコンテナ輸送でもするということにするのだろうか、そうするんならするで各方面ともそう納得せしめて協力させるというふうにして、そしてこれに対する財政措置、資金問題、人、設備等々がまた要りましょうけれども、また受け入れるほうでもやはり袋で持ってくるのとバラで持ってくるのとまた違いましょうし、受け入れる側の施設もありましょう。ありましょうから、その点はやはり基本方針として政府は打ち立てるべき段階に来ておると思うのですがどうでございましょうね。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 確かに、私どもの考えておりますのはカントリーエレベーターのものにつきましてはバラ輸送ということを基本的に考えています。消費地のほうにおきましても、大精米工場というものを整備いたしております。したがいまして、そういう大型化した精米工場等におきましては、バラの受けに非常に適した一つの倉庫もできるわけでございます。カントリーエレベーターに対する消費地のいわば大型精米所というようなことが対応していくということになると、バラ輸送が今後の基本的な方法でございまして、その方向で進めてまいりたい。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 いまの輸送の面ですが、輸送の面それから受ける施設の面等々から見まして、大体トン当たりどのくらい節約ができるというようなことは推測できますか。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 輸送関係ということになりますと、包装にたよらないで済むというだけでも、たとえば俵の場合におきましては百三十円くらい買い入れ価格の中に織り込んでおって、それが米屋に売る場合には十五円程度にしか売れないということになりますと、大体包装全体はその新旧の差損で約六十キロ当たり百円くらいの節減になる。やはりそれにはコンテナとかこういう新しい機械なりの設備の利用が必要でございましょうが、それだけがまだあれになるとは限りませんけれども、そういう要素がある。  それからもう一つは、消費地に着きました場合におきまして、直ちに大精米工場にバラで広く受けられるということになりますと、包装の場合には途中で営業倉庫に一たん入庫してそれからまた出て精米工場に行くというような過程も省けるわけでございますので、やはり相当な節減になることが予想されるわけでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 このような方式の経営にいたしました場合に、これもなかなか数字はむずかしいと思いますけれども、概していいますならば、労力とかあるいは機械機具を新たに設置しなければいけませんけれども、広い意味におきまして経済的効果というのはどういうものがあって、大体どのくらいという数字は何かはじき出す単位は出て来ぬでございましょうか。

太田康二農林省農政局長

○太田説明員 現在のカントリーエレベーターの収支状況を見てまいりますと、実はフル稼働をいたしておらない現状でございますので、一応経営的には赤字が出ておる事例が多いわけでございますが、将来これが本稼働になりますればかなりの収益があがるというふうに考えております。  なお、先生の御指摘の、しからばどういった面でどういうことになるかということにつきましては、今後の課題として検討さしていただきたいと思います。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 これらにあてがう財政支出は去年、今年の経験にかんがみて、来年には相当さらに増額の予定はしておられるのですか。

太田康二農林省農政局長

○太田説明員 カントリーエレベーターの設置それ自体の事業といたしましては、先ほど申し上げましたように、三十九年から四十三年度までのモデル事業ということで実施をいたしたのでございますが、われわれはこの経験にかんがみまして、実は昭和四十四年度におきましては、主産地五千ヘクタールくらいを対象にいたしまして高位生産の、米の集団産地の育成をやろう、そこで来年は八カ所を選定いたしまして五千ヘクタールを対象にこれを五カ年間くらいで整備する。取りあえず四百ヘクタールを対象にカントリーエレベーターを設置いたしまして、さらにこれに対しましてトラクターセットあるいは大型の防除機具、あるいはコンバイン等の収穫機を補助いたしまして、主産地における非常に生産性の高い、米の集団産地の育成をやってまいりたい。ただカントリーエレベーターにつきましては先生も御承知かと思いますが、設置の側の要請といたしまして、その年の米作に間に合わせたいという要請が強く出てまいりますので、そういったことになりますと、現在の国内の生産能力からいたしまして大体八本くらいが限度であるということでございますので、明年は八カ所を対象に助成をしてまいりたい、かように考えております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 将来の問題でございますが、やはりたとえば都市周辺等におきましては工場化しあるいは宅地化する。地価はどんどん値上がりになってくる。それから農業も非常に兼業がふえていく。こういう状態になってきますと、米麦生産、流通合理化というようなことを目標にいたしましたものにいつまでも定着しないで、いいかげんに足を洗って、それよりも宅地にする、工場にするというような逃げ足になるということになってはこれはたいへんだと思いますね。これは大きな投資をいたしましたものが死んでいくおそれもありますので、この辺はそうでないようにせなければいかぬが、そこらについて、しかし地価は高くなるが、米、米ばかり言っておれないのが将来のことでしょうから、それでよく発展的にいけるだろうかというようなこともこれはしろうとながら案じもしますが、そういう辺についてどうでございましょうね。東北地域の成功している地域はこれはかなり農村地帯のようでございます。まあどこも大体がそうでしょうけれども、概して言うとそういう辺が一つの問題じゃないかと思いますが、どうでしょうね。

太田康二農林省農政局長

○太田説明員 カントリーエレベーターの設置をしてまいりまして運営上いろいろ問題点もあるわけでございますが、何と申しましてもやはり効率的な稼働のためには集荷体制の確立ということが非常に大事でございまして、品種の統一あるいは集団栽培の促進、機械収穫の合理化というようなことをぜひやらなければいけないわけでございます。そこで先生御指摘のようにカントリーエレべーターを効率的に運用いたしますためには、大体面積的には四百ヘクタールくらいの集団産地というもので二千トンくらいのカントリーエレベーターということがわれわれのねらっておるところでございますので、そういった意味におきまして都市周辺で将来都市化が見込まれるというようなところの運用につきましてはかなり問題があろうかと思いますが、これにつきましては実は先般の国会に農林省といたしまして、農業振興地域の整備に関する法律を提出をいたしまして、将来、農業地域として集団的にまとまった農地のあるようなところを、農業振興地域として指定をいたしまして、将来の農林省の投融資はその地域に重点的に優先的に進めてまいるというようなことで政策を進める体制を、まだこの法律は成立いたしておらないわけでありますが、とっておるわけでございまして、こういったことに対しまして都市地域と農村地域との土地利用区分をはかってまいりたい、かように考えておるのでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 一応その程度にしておきまして、またこれは後日なお少し聞きたい点がありますので保留さしていただきたいと思います。  それから食管関係にまた具体的に戻るのでありますが、最近農林大臣も米偏重の政策から食管会計の改善を検討する時期が到来しておるということをお述べになっておるらしいのであります。こういう段階に来ておるようであります。そういたしますとやはりこれはあらゆる角度からあけすけの国民の世論も聞き、また問題点を究明することが必要でないか、こう思うのでございます。それでこういう点はかなり議論があるようにも考えるのですがいかがでしょうか。つまり農家所得、特に農業所得の増収をはかる必要のあるのは当然でありましょうが、農家の所得政策が米価に片寄っているという批判が相当あるようであります。その背景といたしまして、一つは農政上の問題といたしまして、農業の近代化あるいは構造改善事業、こういうものが妨げられることになりはしないだろうか。結果は農業の健全な発展を妨害するということになりはしないだろうか、こういうようなことが思えるのですが、その点についても問題でないでしょうか、いかがでしょうか。

安倍晋太郎自由民主党農林政務次官

○安倍説明員 ただいま御指摘のように、やはりこれからの農政を考えます場合に、西村農林大臣も説明いたしましたようないわゆる総合農政といいますか、バランスのとれた農業政策というものを進めていかなければならない、こういうふうに考えております。特に最近におけるああした米の需給関係がたいへん緩和されたという現象が顕著になりました今日におきましては、米と同時にやはり他の畜産、果樹あるいは酪農その他蔬菜、園芸といったような他の農政に対しても大きな重点を置いて積極的に、やはりそういう面からも農業所得の向上をはかっていくというのが、私はこれからの農政上の大きな目標でなければならないと考えておるわけでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 反面また、政府の買い入れ米価がアメリカの準内地米などに比べて二倍、こういう状態であるときに、いまの現状を相当是正するということによって、農家をして各種の農業収益を充実するということが、そうして都市の所得との均衡をとるというような所得確保が必要ではないであろうか、こういう面からも議論があるようですが、さっきの問題と大差ないのでありますけれども、この点はいかがでしょうか。

安倍晋太郎自由民主党農林政務次官

○安倍説明員 吉田委員のおっしゃることがよく理解できませんけれども、やはり米に対すると同じような重点を今後は——今日まで米に対しては大きな、重点的な政策をしぼってやってまいったわけですが、それとやはり同じように、他の主要な農作物の生産に対する構造政策あるいは生産政策あるいは価格政策の点においても今後とも大きな焦点を合わせていくべきである。そういう点から総合農政を打ち出されたわけであります。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 私の伺った点は、国際価格よりもずっと高い値を維持していくということは今後とても困難でないか、そういう点から考えてこの趨勢はやはり是正しなければなるまい。各種の農業によっての所得をして、これで所得増、所得格差をなくしていくということが健全な農業政策でないだろうか。これは農家の所得対策上の問題ですね。いまのままでいきますと、向こうから買えば半値のものだからやめちゃえ、こんなところへ投資するよりアメリカで買ったほうがいいじゃないかという議論が都会では平気で行なわれるのです。こういうような国際近距離化した時代でありますので、そういう点をお尋ねしたのでありますが、大体いまの御答弁で通じます。  それから、第三点といたしまして、全国的に見まするというと、米の生産の従事者の数は総農家の九割ぐらいになるようですね。そのうち米価所得の効果を十分に満喫するのはその六割であるところの米販売農家であるということ。これは農林省の調査等によって私は申すのでありますが、そう言われるのでありますから、したがってやはりこれに重点を置くということでなしに、むしろ他の面に重点を置きかえるというか、要するに一種の総合に帰することと思いますけれども、そういうふうにいたしますると、全体から見るというとむしろ多くの百姓はこれによってはね返ってくるほうが大きく感じるのじゃないか、こう思うのですが、この見方は次に尋ねることに通じますので一括して申しますが、つまり経済政策的な面から見るのですが、買い入れと売り渡しとの差額全部は財政負担でどうしても処理しなければなりますまい。そういたしますると、このはね返りは物価高になり、賃金騰貴になりいたしますと、農家所要の資材なり機械なり、その他労賃なども騰貴は免れませんから、こういう悪循環ということになるのじゃないだろうか、こういうように思いまするので、やはり日本の農家全体の見地から申しまするというと、農業の健全な発達のためにはやはり他の面からというよりも、米以外の面ももっと重視いたしまして所得増をはかるということが農業に人も定着し魅力ある農業をつくり、日本の農業政策の基本問題のほんとうの取り組みの姿勢になるのではないか、こういう意見があるわけですが、これに対して御意見どうでございましょうね。

安倍晋太郎自由民主党農林政務次官

○安倍説明員 私もいま吉田委員のおっしゃることに全く同感でございます。私たちも農民の皆さんから生産者米価が上がり、消費者米価が上がることによって、それが他の物価の値上げに結局通ずることになり、これがかえってまた農業資材その他農薬といったものの生産費の向上にはね返ってくる、こういうことから見てもやはり全体的な総合的な物価政策をやってほしいということを強く農民からも言われるわけでございます。そういう面から考えましても、やはりただ米に対する価格政策だけで農家の所得を安定させていくということから、もはや総合的ないま吉田委員のおっしゃいましたようなその他のいわゆる農業所得を拡大していって、それによってやはり農業の所得の安定をはかっていくというような方向でこれからはやらなければならない、こういうことを強く感ずるわけでございます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 次に、食管の問題でありますが、これは先般、五月六日でしたか、当委員会で田中さんに伺った点の具体的な御答弁をきょうは伺ってみたいと思います。それは要するに食管会計の例の集荷の諸経費とかあるいは運賃とか保管料とか事務費とか金利とか、こういうようなものが相当ふくらんでおりまして、トン当たり一万四千円ぐらいになるわけであります。トン当たり一万四千円の中間経費が要るというのが食管の会計の実情でございますので、これをどう節減するか、合理的に節減する手はどうか、この点でございますが、具体的にどうすればよいのかということ、その数字はどういうふうに組んでおられるかということを、もう数カ月経過しておるし、来年度予算要求のまっ最中でもありましょうし、今年は重要な食管対策の年でもございますから、農林省としてはこの点について具体的に中間経費を節減する具体案をお持ちになっておろうかと思うのですが、きょうはそれを説明してもらいたい。

田中勉食糧庁次長

○田中説明員 食管の中間経費、特に国内産の米について申し上げますと、集荷経費それから運賃、保管料それから食管の事務費、金利、こういうものが中間経費のおおよその大宗をなすものであろうと思います。  そこで、私のほうといたしましても、従来もとにかく中間経費の節減ということについては格別の努力をしてまいったつもりではございますが、何ぶんにも今後相当膨大な古米、繰り越し米を保有していくわけでございますので、その面からする新たな一つの努力目標を掲げていく必要があるのではなかろうか、こういうぐあいに考えておるわけでございます。一例を出して申し上げますと、集荷経費等につきましては、これは毎年度の予算編成のときに、大体一俵当たり幾らというようなことを計上してやっておるわけでございますが、数量がやはり予算をこえて多く集荷するというような立場に立ってみた場合に、依然として単価は同じでいいかというようなことは来年度の予算等について論議をしていかなければならぬ問題であると思います。これは農業団体等においても非常な関心のある問題でございますので、そういう数量が非常に増加していく場合におきまして単価をどうするかというような問題がございます。  それから運賃の問題でございますが、運賃につきましては先ほど一面において農村におきましてカントリーエレベーターの整備あるいは消費地において大精米工場の整備、この間においてバラ輸送というようなことを極力進めていくことによって運賃の改善がなされるわけでございます。なお、その間におきまして特にバラというものが出てまいります段階におきましては、国鉄の貨車をバラで使うかあるいはまたむしろバラトラック、大きなトラックでもって道路整備の状況に応じてもう少し機動的に運用することも一つの運搬賃の節減の方向ではなかろうかと思っているわけでございます。  それから保管料でございます。これが数量増加が伴ってまいりますと、どうしてもこの面において保管料がかさんでくるわけでございます。この場合におきましても消費地の営業倉庫、農村の農業倉庫、この間においては保管料の格差があるわけでございます。従来におきましてもできるだけ産地優先保管ということをすることによって保管料の総体的な節減もなされるわけでございますが、先ほど申し上げましたように袋詰め保管という場合の保管料とバラで保管するというような場合におきましては、そのバラの場合において節減が可能であるわけでございますので、事務的な話で非常に恐縮でありますが、そういうことを考えております。  それから金利の問題でございます。金利は、一にかかって食糧証券の発行、それから国庫余裕金の利用率がどの程度になるかによって、この食管会計の中における金利の額が大体きまってくるわけでございます。ことしの予算のベースにおきましては一〇%の国庫余裕金を見ているわけでございますが、先般も大蔵省方面といろいろ折衝いたしまして、極力これらの国庫余裕金の利用率を高めていくという方向で考えてまいりたいというようなことを、非常に事務的でありますがいま考えております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 大事な点でありますので、あなたに最終的な責任のある御答弁をいただくことは無理と思います。ただしかし、たとえば運賃にいたしましても、たとえば北海道の米を大阪に持ってくる、九州の米を大阪に持ってくるとかいうことじゃなしに、もう少し国全体、どの地域にことしどれほど生産するか、そして結局他の消費地へ回せるのはどのくらいあるかというようなことは数字で前もって確認はできないかどうか。そういうようなことをした結果——それはまずいうまい、品質の若干の違いもあろうかと思いますし、また好みもあろうかと思いますけれども、長距離的な遠隔地に持ち合いするというようなことに相当むだがあるのではないだろうか、こういうふうにも考えられます。もしある地方の米はまずいということであるならば、その品質の改良をどうしてやるか、もう少しうまくする手はないかどうかということは、また別にくふうなさってしかるべきで、いずれにしても極から極へ持っていくというようなことは愚の骨頂であります。こういうことじゃなしに、できるだけ直線で近いところへ運ぶ。これは最短距離輸送方式でやっておられるかどうか知りませんが、私はもう少しその前の全体の計画がそうあってしかるべきではなかろうかと申し上げたいのであります。  集荷にしましても、ただ単に単価の問題だということじゃなしに、集荷の経費を節約する手がないのかということであります。  保管にしましても、なるべく産地保管がいいのか、どういう保管がいいのかということも、本質的に全体的な研究が要るのではないか。  事務経費にいたしましても、たとえばコンピューターの使用等の可能な面もありましょうし、また優秀な多くの人をむだに使っておる、そうしてそういうことがあってもなくても人を置いておるというようなことをしないで、人材不足、労力不足のおりからでありますので、あちらこちらと人事交流いたしまして人材を使っていくことによりまして事務経費も節減していく、こういうふうにすべきでないか。  金利の問題につきましては、抜本的に内閣の方針といたしまして、せっかくの政府の余裕金ある——時期において当然金額の大きなものがあるのですから、去年のように四百四十億円も金利を払うようなことのないようにすることは、これまた抜本的に具体策を立ててしかるべきでないかと思うのであります。政務次官いらしておりますので、この点は農林省の基本方針として相当具体的なことを打ち出しなさる段階に来ておるのじゃないだろうかと思うのですが、いかがでございましょうね。

安倍晋太郎自由民主党農林政務次官

○安倍説明員 いまの吉田委員の御質問、御意見につきましては、われわれとしても十分考慮しなければならない点が含まれていると思います。今後それらの点につきましても全般的に再検討をしてみたいと考えております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 いまの中間経費節減の問題につきましては、政務次官と食糧庁次長に御要望申し上げておきますが、できますればあす大臣にもうちょっと具体的に、来年は節減について相当明るい数字が出るようなことを話し合っていただけないかと思います。これはまた私のしろうとの私見でおそれ入りますけれども、いまの状態を繰り返しておりましたら食管会計は三、四年で壊滅するという感じさえいたします。だからいかに部分的な手直しをやって改善時期到来とおっしゃっておっても、根本からゆるんでくるのじゃないかと思います。膨大なトン当たり一万四千円もの中間経費と金利を食っているという状態で米を操作する、そうして外国の倍額の金額で買い入れをしていくということを繰り返しておりましたら、他の財政政策の圧力等々、国民の批判等々からまいりまして、食管会計はいよいよ窮地におちいっていくのじゃないだろうか。食管会計が窮地におちいっては食糧庁お手あげですよ。食糧庁自身が廃業になっちゃう。食糧庁の重要使命というものはいまは食管会計にあると私は思うのです。だから食糧管理制度、食糧管理特別会計が生命であるならば、いまこそ根本的に過去のそれを反省し、新しい検討を加え、そして最大の馬力を出して、最短距離でもっと権威のあるこれらの諸対策を講じ、中間経費と金利につきましては、ともかく速急に、来国会では堂々とみんなに拍手を送られるぐらいにしていかなければいくまいと思います。それでなければつぶれますよ。どんなにおっしゃっておりましても、他の財政の圧力もありますよ。そんななまやさしい状態でないと私は日本の財政の現在と将来を考えますので、これをひとつ次官と次長に申し上げておきますから、あしたできましたら大臣に具体的な責任のある御答弁をいただきたい、こういうふうにお計らいを願いとうございます。よろしゅうございましょうか。それだけ頼んでおきます。

安倍晋太郎自由民主党農林政務次官

○安倍説明員 ただいまの吉田委員の御指摘のように、われわれもやはり食糧管理制度はこのままでいけば崩壊の危機に直面するだろうと考えております。私もこの際政府あるいは農林大臣は勇断をもってそういう全面的な改正といいますか、改善に取り組むべき時期が来つつあると考えております。いまの委員の御指摘の点は直ちに農林大臣に伝えておきます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 時間もありませんので、ちょっと簡単に公害の問題を伺います。水産庁たいへんお待たせしました。  実は農林公害が今後問題になるのじゃないかと私見ておりますが、農林の公害の問題のうち、きょうは、水銀製剤は一般に使っていないのかと思いますけれども、この点についてひとつ確認をしておきたいと思うのです。  もう一点は、最近あった事例でありますけれども、畜産公害ですね。つまり、乳牛のふん尿などがたくさんに流れて井戸に入って、そして井戸水が非常に汚染したといわれる地域があるわけでありますが、そういう乳牛のふん尿等の人体などへの影響は科学的に一体どうなのか、この点と、もう一点は、最近は化学肥料も非常に進歩いたしておりますので、鶏ふんがどうも生産過剰になっておるようであります。したがって乾燥して粉末にして肥料にするという過去のそれは九州あたりでも買い手がないとかいうようなうわさをちょっと聞いたのであります。そういうことでありますので、これはやはり将来のたとえば水産業との関連もあります。それから農家の生活自身の関連もあります。また農業生産そのものの一つの本質に触れる問題でもあります。こういう見地からいたしまして、公害的な角度からいかに処理すべきか、そういうような被害があるかないかということを国の施策として、これは対策を研究してはどうだろうか、こういうふうに考えております。九月五日付「時事通信」の農林経済版に兵庫県農林部の農林総務課長が「畜産公害対策の確立」ということで記事を出しておるようでありますが、こういうこともありますし、あちらこちらでこういう意見を聞くのです。この三点をきょうはひとつ簡単に伺っておきたいと思います。

太田康二農林省農政局長

○太田説明員 水銀系の農薬につきましては、先生御指摘のとおり他の農薬に切りかえをいたしておるのでございまして、四十四年度末をもって全部使用を禁止する、こういうことでいま進めております。

荒勝巌農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 公害につきましては、いま御指摘のように最近農林関係にもいろいろ問題が出てきておるような次第でございます。それで政府全体といたしまして、公害に非常に力こぶを入れて最近いろいろやっておりますが、いわゆる公害対策基本法とかあるいは水質の保全に関する法律とか工場排水等の規制に関する法律とかあるいはばい煙の排出の規制等に関する法律、そのほか騒音防止というふうなことで、それぞれの法律に基づきまして現在公害対策というものをやっております。さしあたり最近の問題でございますので、いわゆる直接住民に被害を与え、人体に被害を与えるものというところに非常に重点がいっております。たとえば農業に被害を与える関係のものにいま逐次重点がいっておるわけでございますが、最近はまた新たに農業関係のことが住民に逆に悪影響というか、いわゆる被害を与える傾向が非常に多くなっておる。その中で一番問題になっておりますのが先生御指摘のようにいわゆる鶏ふん関係の処理といいますか、鶏ふんが肥料として昔は非常に売れていたものが最近は売れなくなったということで、しかも、鶏ふんにつきましては悪臭まで放つということで、これらについて畜産局を中心としまして、最近いろいろ問題がありますので、四十四年度予算からこういったことについての何か実験的な試験でも行なわざるを得なくなってきたというふうに判断してきているわけでございます。  養豚等につきましては、すでにそのし尿処理につきましては現在逐次実験的に進めておりまして、今後大いに努力してまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。るか、もう少しうまくする手はないかどうかということは、・また別にくふうなさってしかるべきで、いずれにしても極から極へ持っていくというようなことは愚の骨頂であります。こういうことじゃなしに、できるだけ直線で近いところへ運ぶ。これは最短距離輸送方式でやっておられるかどうか知りませんが、私はもう少しその前の全体の計画がそうあってしかるべきではなかろうかと申し上げたいのであります。  集荷にしましても、ただ単に単価の問題だということじゃなしに、集荷の経費を節約する手がないのかということであります。  保管にしましても、なるべく産地保管がいいのか、どういう保管がいいのかということも、本質的に全体的な研究が要るのではないか。  事務経費にいたしましても、たとえばコンピューターの使用等の可能な面もありましょうし、また優秀な多くの人をむだに使っておる、そうしてそういうことがあってもなくても人を置いておるというようなことをしないで、人材不足、労力不足のおりからでありますので、あちらこちらと人事交流いたしまして人材を使っていくことによりまして事務経費も節減していく、こういうふうにすべきでないか。  金利の問題につきましては、抜本的に内閣の方針といたしまして、せっかくの政府の余裕金ある——時期において当然金額の大きなものがあるのですから、去年のように四百四十億円も金利を払うようなことのないようにすることは、これまた抜本的に具体策を立ててしかるべきでないかと思うのであります。政務次官いらしておりますので、この点は農林省の基本方針として相当具体的なことを打ち出しなさる段階に来ておるのじゃないだろうかと思うのですが、いかがでございましょうね。

安倍晋太郎自由民主党農林政務次官

○安倍説明員 いまの吉田委員の御質問、御意見につきましては、われわれとしても十分考慮しなければならない点が含まれていると思います。今後それらの点につきましても全般的に再検討をしてみたいと考えております。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 いまの中間経費節減の問題につきましては、政務次官と食糧庁次長に御要望申し上げておきますが、できますればあす大臣にもうちょっと具体的に、来年は節減について相当明るい数字が出るようなことを話し合っていただけないかと思います。これはまた私のしろうとの私見でおそれ入りますけれども、いまの状態を繰り返しておりましたら食管会計は三、四年で壊滅するという感じさえいたします。だからいかに部分的な手直しをやって改善時期到来とおっしゃっておっても、根本からゆるんでくるのじゃないかと思います。膨大なトン当たり一万四千円もの中間経費と金利を食っているという状態で米を操作する、そうして外国の倍額の金額で買い入れをしていくということを繰り返しておりましたら、他の財政政策の圧力等々、国民の批判等々からまいりまして、食管会計はいよいよ窮地におちいっていくのじゃないだろうか。食管会計が窮地におちいっては食糧庁お手あげですよ。食糧庁自身が廃業になっちゃう。食糧庁の重要使命というものはいまは食管会計にあると私は思うのです。だから食糧管理制度、食糧管理特別会計が生命であるならば、いまこそ根本的に過去のそれを反省し、新しい検討を加え、そして最大の馬力を出して、最短距離でもっと権威のあるこれらの諸対策を講じ、中間経費と金利につきましては、ともかく速急に、来国会では堂々とみんなに拍手を送られるぐらいにしていかなければいくまいと思います。それでなければつぶれますよ。どんなにおっしゃっておりましても、他の財政の圧力もありますよ。そんななまやさしい状態でないと私は日本の財政の現在と将来を考えますので、これをひとつ次官と次長に申し上げておきますから、あしたできましたら大臣に具体的な責任のある御答弁をいただきたい、こういうふうにお計らいを願いとうございます。よろしゅうございましょうか。それだけ頼んでおきます。

安倍晋太郎自由民主党農林政務次官

○安倍説明員 ただいまの吉田委員の御指摘のように、われわれもやはり食糧管理制度はこのままでいけば崩壊の危機に直面するだろうと考えております。私もこの際政府あるいは農林大臣は勇断をもってそういう全面的な改正といいますか、改善に取り組むべき時期が来つつあると考えております。いまの委員の御指摘の点は直ちに農林大臣に伝えておきます。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 時間もありませんので、ちょっと簡単に公害の問題を伺います。水産庁たいへんお待たせしました。  実は農林公害が今後問題になるのじゃないかと私見ておりますが、農林の公害の問題のうち、きょうは、水銀製剤は一般に使っていないのかと思いますけれども、この点についてひとつ確認をしておきたいと思うのです。  もう一点は、最近あった事例でありますけれども、畜産公害ですね。つまり、乳牛のふん尿などがたくさんに流れて井戸に入って、そして井戸水が非常に汚染したといわれる地域があるわけでありますが、そういう乳牛のふん尿等の人体などへの影響は科学的に一体どうなのか、この点と、もう一点は、最近は化学肥料も非常に進歩いたしておりますので、鶏ふんがどうも生産過剰になっておるようであります。したがって乾燥して粉末にして肥料にするという過去のそれは九州あたりでも買い手がないとかいうようなうわさをちょっと聞いたのであります。そういうことでありますので、これはやはり将来のたとえば水産業との関連もあります。それから農家の生活自身の関連もあります。また農業生産そのものの一つの本質に触れる問題でもあります。こういう見地からいたしまして、公害的な角度からいかに処理すべきか、そういうような被害があるかないかということを国の施策として、これは対策を研究してはどうだろうか、こういうふうに考えております。九月五日付「時事通信」の農林経済版に兵庫県農林部の農林総務課長が「畜産公害対策の確立」ということで記事を出しておるようでありますが、こういうこともありますし、あちらこちらでこういう意見を聞くのです。この三点をきょうはひとつ簡単に伺っておきたいと思います。

太田康二農林省農政局長

○太田説明員 水銀系の農薬につきましては、先生御指摘のとおり他の農薬に切りかえをいたしておるのでございまして、四十四年度末をもって全部使用を禁止する、こういうことでいま進めております。

荒勝巌農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 公害につきましては、いま御指摘のように最近農林関係にもいろいろ問題が出てきておるような次第でございます。それで政府全体といたしまして、公害に非常に力こぶを入れて最近いろいろやっておりますが、いわゆる公害対策基本法とかあるいは水質の保全に関する法律とか工場排水等の規制に関する法律とかあるいはばい煙の排出の規制等に関する法律、そのほか騒音防止というふうなことで、それぞれの法律に基づきまして現在公害対策というものをやっております。さしあたり最近の問題でございますので、いわゆる直接住民に被害を与え、人体に被害を与えるものというところに非常に重点がいっております。たとえば農業に被害を与える関係のものにいま逐次重点がいっておるわけでございますが、最近はまた新たに農業関係のことが住民に逆に悪影響というか、いわゆる被害を与える傾向が非常に多くなっておる。その中で一番問題になっておりますのが先生御指摘のようにいわゆる鶏ふん関係の処理といいますか、鶏ふんが肥料として昔は非常に売れていたものが最近は売れなくなったということで、しかも、鶏ふんにつきましては悪臭まで放つということで、これらについて畜産局を中心としまして、最近いろいろ問題がありますので、四十四年度予算からこういったことについての何か実験的な試験でも行なわざるを得なくなってきたというふうに判断してきているわけでございます。  養豚等につきましては、すでにそのし尿処理につきましては現在逐次実験的に進めておりまして、今後大いに努力してまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。て、さらにいかに進めていくかということが大きな問題点だろうと思います。いずれにいたしましても、全国を四十二の地域に分けまして、十カ年計画でやってまいりましたが、農業と違いますところは一県一地域——北海道、長崎のようなところは例外でございますけれども、大体一県一地域ということでやる。いままでの事業の効果あるいは問題点というものを十分トレースをいたしまして補足整備事業を現在やっておりますが、さらに次期対策というようなものを当然われわれ研究しなければ、なかなか吉田委員御指摘のように沿岸漁家の構造改善というのは、単に十年という区切りだけで完成するものではない、情勢も逐次変わっております。そういうことでわれわれといたしましては、過去の問題を十分詰めまして、当然御指摘のように次の新しい対策といたしまして前向きに取り組まなければならない、こういうふうに考えております。  特に漁協関係のお話が出ましたが、これはできます施設の運営等にも非常に関連をすることでございます。四十三年度の予算編成のときに問題になったことでありますが、漁業にも近代化資金制度を導入するということで、水産庁では近代化資金制度に対する予算の要求と法案の作成を現在急いでおります。来年度から漁協の系統融資をさらにアクティブに漁業の近代化に持ち込むための新しい融資制度を農業に準じて実現させたいということで現在準備中でございます。  最後に海中食用資源の開発の問題、全く吉田委員と同感でございます。現在海洋開発、原子力開発、宇宙開発が科学技術庁のいわゆる三種の神器でございます。私たちは海洋科学技術につきましては総理の諮問機関でございます海洋科学技術審議会という審議会がございまして、ここにいろいろ御諮問を総理が申し上げて、建議なり答申をいただいておりますが、特に食糧資源につきましては、御指摘のとおり海洋の生産力はまだまだ開拓可能であるというふうに考えておりますので、科学技術庁の海洋科学技術の推進を中心といたしまして、日本の沿岸の大陸だなの水産開発並びに遠洋におきます未利用、未開発水産資源の開発というものを各省協力のもとにやっていきたいという体制で、絶えず科学技術庁とは連絡をとっております。水産庁におきましては、四十三年から一応第一次の五カ年計画として新しい大型の調査船と民間の試験努力というものを併用して海洋開発を年次的に進めていくという計画をスタートさせておりますことを申し上げまして、御答弁を終わります。

吉田賢一民主社会党

○吉田(賢)委員 きょうはこれで終わります。

華山親義日本社会党

○華山委員長代理 次回は明十八日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会し、引き続き農林省所管について審査を行なうこととし、本日はこれにて散会いたします。     午後二時八分散会

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