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59回国会衆議院1968/08/08

科学技術振興対策特別委員会 第2号

発言数
68
登壇者
8
会派数
3
開催日
1968/08/08

会議録

沖本泰幸公明党

○沖本委員長 これより会議を開きます。  科学技術振興対策に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますのでこれを許します。石川次夫君。

石川次夫日本社会党

○石川委員 さきの国会が閉幕をいたしましてからしばらくたっておりますが、その間に科学技術関係ではたいへんたくさんの問題が提起されておりますので、とてもきょう一日だけの委員会ではその全部を質問し尽くすわけにはまいらぬわけであります。思いつきのようなかっこうでたいへん恐縮でありますけれども、気のついた点を二、三原子力局、調整局の関係でお伺いいたしまして、大臣並びに関係者の御意見を伺いたい、こう思っておるわけであります。  まず、原子力の関係であります。それは、前の国会で佐世保の汚染の問題がたいへん大きくクローズアップされておりますけれども、最終的には山崎さんをはじめとする日本の調査団が報告書を長官あてに出しております。この内容を一々申し上げる時間がありませんけれども、結論的に言いまして、放射能以外の原因を究明するためにいろいろの試みを行なったけれども、今回の異常測定値は放射能によるものと考えるのが妥当である。それから、ソードフィッシュ号以外の放射線源については、常識的に考えられる幾つかの原因について検討したけれども、結局異常測定値の原因となるようなものは見当たらなかった。したがって、ソードフィッシュ号から何らかの放射性物質の放出があったとの疑問を深めるに至った、こういう結論になっておるわけであります。これは、私が個人的にいろいろこの関係者に伺った範囲でも、これはどう考えてもソードフィッシュ号の一次冷却水以外に原因は考えられない。そういうことで、この結論に基づいて、当局といたしましてはあるいは原子力委員会の意見も徴して、アメリカに対して一次冷却水は放出をしないようにしてもらいたい、こういう申し入れをしたということを伺っております。それに対してアメリカのほうからは、一次冷却水を放出しないという確約はできない、こういう答弁があったというようなことも伺っておるわけでありますけれども、その間の経緯をひとつお伺いしたいと思います。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 お答えいたします。  佐世保の放射能事件につきまして、山崎専門家検討会座長からそれぞれ報告書が出ましたことは、御承知のとおりでございます。それに基づきまして原子力委員会を開催いたしましていろいろ論議の末、御承知のとおり四点に関する意見を内閣総理大臣に出しました。原子力潜水艦が寄港中は原子炉の一次冷却水が艦外へ放出されないようにすること、第二点は、一次冷却水以外のあらゆる系統からも放射性物質が排出されないようにさらに厳重に管理をしていただきたいこと、第三番目が原子力潜水艦の寄港中は米側においてもモニタリングを行なって、そうして必要に応じてはその測定結果をわがほうに、日本のほうに提示されるようにすること、四番目は放射能調査体制の整備強化の件でございます。  それで、いま申し上げました三点につきましては、内閣総理大臣から外務大臣を通じてアメリカに対して交渉中でございます。したがって、まあ非公式にはいろいろいわれておりますけれども、現在におきましては、公式にアメリカ側から何ら意思表示もございませんし、科学技術庁に対しまして外務省からこういう結果であるというようなことも公式には何ら相談にあずかっておりません。したがって、アメリカの回答が来次第、あるいはアメリカ側から正式に何らかの意思表示をしてきたときに、外務省から科学技術庁に相談があるものであると考えております。その際はやはり原子力委員会におはかりをする予定でおるわけでございます。したがって、いま言われましたような、アメリカ側がその点に難色を示しておるとかどうとかというのは、一応いろいろな情報はそういうことであるかもわかりませんけれども、正式には何らあずかっておりません。  一方、観測体制は予算を要求いたしまして、予備費の中から出していただいて、総額大体七千万、予備費支出の面が約五玉二百万でございまして、それについて現在、内容は詳しく原子力局長が申し上げていいわけでございますが、その点を整備中でございます。大体私の聞いておりますところでは、八月一ぱいくらいには整備を終わりたい、あるいは九月に入るかもわかりませんが、大体その限度のところで、テストもございますから進めておるわけでございます。  したがいまして、いま言われましたように、まだアメリカ側から正式に何もきておりませんので、われわれとすれば、すでに結論を出して内閣に意見を申し述べておりますので、静かに待機中であるというのが実情でございます。

石川次夫日本社会党

○石川委員 そうしますと、新聞ではいろいろ、冷却水は出した覚えはないし、あるいはまた、冷却水を放出するという権利を放棄するわけにはいかぬ、こういうことをいっているということは単なる情報にすぎない、こうおっしゃるわけですね。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 外務省を通じましても直接も、そういう点について、情報はございます、しかし正式に何ら言ってまいっておりません。

石川次夫日本社会党

○石川委員 一次冷却水の放出をしないという約束をできるかできないかという見通しの問題なんですけれども、この炉をとめますと、新たに炉を熱して出始めるという出発、出港の際に、一次冷却水というのはどうしても出ざるを得ないのじゃないのだろうかという懸念を私は持っておるわけなんです。炉をとめないでおけばあるいはそういうことは可能かもしれません。したがって、その状況に応じて、冷却水を絶対に出すなといっても不可能なのではなかろうか。したがって、冷却水というものは出される可能性があるものと考えた対策をとるということも一面必要になってくるだろう、私はこういう感じがいたします。  それから、この前私のほうから要求をいたしましたのは、第一次冷却水を放出したときの、艦内におけるチェックカードがあるはずなんです。これは当然あるはずです。これは乗務員の健康管理というふうな面からも、そういう管理をしているはずです。そのカードを当然よこすべきではないか。このカードがなければ、実際に放出をしないといっても、その証明にはならない、というようなことを含めていろいろ要求をしたのでありますけれども、アメリカは軍機だということで、これは絶対に提供することを拒んだということが伝えられておるわけです。したがって、どう考えても、今度の要求の中で、アメリカ側独自でモニタリングをやれというようなことを言っても、そんなものはたいして効果がないのじゃないか。艦内のそのカードをちゃんと提供してもらえれば、すべて――すべてとはいわないまでも、おおよそのことはほとんどわかるのではないか。したがって、そういう交渉をするのが筋道であって、外界に日本と同じようなモニタリングをやるというようなことは、ていさいだけは整っておりますけれども、あまり意味がないと私は考えておるわけなんです。したがって、もっと突っ込んで、ほんとうに冷却水を出させないという保証が取りつけられるかどうかということとあわせて、艦内におけるそういう資料を出してもらうというところまでの突っ込んだ交渉をやらなければいかぬのじゃないかということと、あと一つは、これはずいぶん時間がたっています。国民が関心を持ってこれに非常に注目をし始めてからずいぶんだっておるので、まだ返事がないというのは、いささかアメリカ側の誠意が疑われる。これは早急に向こうの回答を求める。黙って向こうからくるまで待っているというのでは、私はちょっと弱腰過ぎるのではないかと思うのです。積極的にこちらから回答を促すということと、いま言ったような要求の内容というものは、私は何かすっきりしたものではないというような印象を受けるわけなんですけれども、ひとつその点の御回答を願いたいのです。

藤波恒雄科学技術庁原子力局長

○藤波説明員 最初の、一次冷却水を出さないでは済まぬのではないかという意味の御質問に関連いたしまして、若干御説明申し上げますと、軍艦の内部のことでございますので、つまびらかには私どもわかりませんけれども、先般アメリカ側が言明したごとく、外部からの電源によって冷却水を保温するということによって放出水をなくすることができるということとか、あるいは先生いまお触れになりましたように、停泊中でも原子炉を停止させないで運転しているということもあり得るわけでございますので、やり方によって冷却水の排出を避けるということは技術的にでき得るものとわれわれも考えておるところでございます。  それから、艦内の記録でございますが、これは先般の専門家団との交渉の経緯等から申しましても、その記録の提示ということについてはなかなか抵抗があるものと考えておりますが、先ほど長官からお話し申し上げましたとおり、先般の対米申し入れの中には、今後米国側におきましても測定を行なって、必要に応じてその結果を当方に明示をするということが要求の項目として入っております。それにつきましては、まだ返事がまいっておりませんけれども、少なくともその件については、その実現を期待しておる次第でございます。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 回答の促進につきましては、外務省を通じて、そのつどどうなっておるかというようにこちらからは促進をいたしております。ただアメリカ側として、私の仄聞するところによれば、日本側の観測体制がいつできるのかということを向こうは聞いてきておるというようなことで、実はえんえんおくれて今日に至っておるわけでございます。その間原子力潜水艦は入りませんから、それはそれとして問題はないわけでございますけれども、やはりアメリカ側の明確な態度を外務省を通じてできるだけ早く回答できるように、しかもその回答が少なくともわれわれの満足でき得るものでなければならぬわけでございますけれども、これは外交交渉の問題でございますので、この点はひとつ政府におまかせをお願い申し上げたいと考えております。

石川次夫日本社会党

○石川委員 それで、繰り返しますけれども、さっきの要求の中でモニタリングをアメリカ側でもやってくれというような要求はやらなくてもいいのじゃないか。こんなものは、日本の監視体制が完備すれば十分日本で問に合うことであって、そういう要求をするよりはやはり一歩進んで、艦内のそういう関係のチェックカードというものを出してもらいたいという要求をするほうが妥当だと思う。こんなものは軍機でも何でもないと思うのですよ。こんなものが軍機になるということは常識的に考えられないので、それを出せないということ自体が、どう考えてもおかしいというような交渉をひとつやってもらいたいと考えるのと、あと、これはまことに党内の不一致な意見になるかと思うのでありますけれども、きのう外務委員会で、この佐世保の汚染に関連して、日米の合同調査をやれというふうなことがわが党のほうから提案があって、三木さんがこれに応じたような記事が――新聞記事でありますから詳しくありませんし、よくわかりませんけれども、出ておりました。これは私は反対であります。ということは、汚染の問題に関しては、この前もアメリカ側から三人ばかり専門家が来たときに私は申し上げたのでありますけれども、海洋の汚染あるいは放射能汚染の問題については、日本が世界最高です。今度のいろんな経緯を漏れ伺った範囲でも、アメリカ側はこの点についてはきわめて幼稚だという結論になっておるようであります。したがって、この点についてアメリカ側と合同調査をすることによって得るものは何もないのじゃないか。これは日本単独でやっていささかも差しつかえないし、むしろそのほうがベターだという感じが私はするわけなんです。この際、この点を一応申し上げておきたいと思います。  この点は、幾ら申し上げても水かけ論のようになりますが、それと、いま考えたのでありますけれども、返事は未来永劫にもらわないでおいてもらっていいと思うのです。その間原子力潜水艦は寄港することはないということで、返事を急がなくてもけっこうです。中途はんぱな、要求に対するあいまいな答弁書がきて、それによって了解がついたということになるくらいだったら、このような内容の要求であるならばむしろ回答をもらわないで、その回答をもらわない間は原子力潜水艦は寄港しないということにしていただくように、ひとつお願いします。  それとあと一つは、私は委員会で正式に、これは内海委員のほうからも要求をしたはずでありますけれども、横須賀の異常測定値が出たときに、レーダーの結果であるというようなことでお茶を濁された。しかしそれはあとから関係者の学者に聞いてみますと、レーダーの結果だという結論はわれわれのほうでは出しておらない。ところが、政府の発表によると、レーダーによる異常測定値であるということになっておることが合点がいかないという学者が二、三いるわけですね。そういう点では必ずしも一致した意見になっていない。その点で横須賀の異常測定値がどうなっているのかということの報告を、そのカードとともに出してもらいたいということでご了承を得たはずです。内海先生、そうですね。そういうことで、これはまだこっちへ出ていないのですよ。この点をひとつこちらに提示をしてもらいたいということを重ねて強く要求をしておきます。  それから、これと関連するというか、同じようなことでありますけれども、沖繩の海中のどろをとって測定をしたところが、コバルト六〇が九十三プラスマイナス八十九マイクロマイクロキュリー検出をされたということがいわれております。これは言うまでもないわけなんでありますけれども、コバルト六〇とストロンチウム九〇とセシウム一三七、これはコバルト六〇が五・二七年、ストロンチウム九〇は二十八年、それからセシウム一三七が三十年というきわめて長い半減期を持っておるという点で特に警戒を要するということになっておりますことは、いまさら私から申し上げるまでもないと思うのであります。そのコバルト六〇が検出された。九十三マイナス八十九であれば、これはほとんどゼロになるわけでありますけれども、プラス八十九ということになれば、これは百八十二ですから、相当高いことになるという可能性があるわけです。  そうなりますと、御承知のように、コバルト六〇というものの大体許容量というのは三百だったと思うのですね。そうすると半分近いものが今度検出をされたということにならないとは限らない。しかも、この半減期が五・二七年ということでありますから、引き続いてこれはもう原子力潜水艦の冷却水あるいは廃棄物によるものであるということは明らかです。これ以外にコバルト六〇というものがそう堆積するということは考えられないわけです。したがって、このコバルト六〇というものがこれだけ検出をされて、現時点で許容量の三分の二近くになるかもしらぬという数字が出たということは、五・二七年という半減期の中で、あとからあとから寄港すれば許容量をはるかに越える危険性がきわめて多いということなんです。これは私はたいへんなことだと思うのです。この実態について、何か調べた結果があれば、ひとつお示しを願いたいと思います。

藤波恒雄科学技術庁原子力局長

○藤波説明員 最初の、横須賀で数年前、われわれレーダーと判定をいたしましたときの資料につきましては、御説明にあがりたいと存じます。  それから、沖繩のコバルト六〇の検出の報道でございますが、新聞の報ずるところによりますと、いま先生が御引用になりましたような九十三プラスマイナス八十九マイクロマイクロキュリー・パー・キログラムということのようでございますが、マイクロマイクロキュリーのオーダーでございますので、きわめて微量であるとは言えると思います。  それから、先生御質問のポイントであります許容量三百という数字につきましては、私ども承知いたしておりません。実は水の中の飲用水としての基準量というものは、国際的にも、わが国の規則にもあるわけでございまして、水と土の中というのは、いまちょっと比較はできないと思いますが、水一㏄当たり、すなわちキログラムでなくてグラム当たりの許容量というものは、わが国の基準では三掛ける十のマイナス五乗マイクロキュリーであるわけでございまして、これの比較でいくと、マイクロが一つだけ違いますので、しかもキログラムとグラムとの差でございますので、相当開きがあるということはいえるかと存じます。  なお、沖繩のもっとこまかい資料が入らないかということにつきましては、外務省を通じていま資料を求めておりますが、まだ手元には届いておりません。

石川次夫日本社会党

○石川委員 私もしろうとでありますので、三百マイクロマイクロキュリーというのが国際放射線防護委員会における許容量というふうに理解をしておったわけでありますが、これはグラムかキログラムかという基準の問題がちょっと私もはっきりいたしません。しかし、いずれにいたしましても、コバルト六〇というものが検出をされたということは、原潜以外には原因が考えられないということはいえると思います。したがって、マイクロマイクロキュリーが、その単位がどうであるかわかりませんけれども、五・二七年という非常に長い半減期の中で原子力潜水艦が相次いで入港するということになれば、放射能の基準というものは、ここまではだいじょうぶだという基準ではないはずです。ここまではやむを得ないという基準であるというふうに理解をしなければならないというのが常識であります。ゼロでなければならぬけれども、ここまではやむを得ないということでありますから、やはりこれだけのものがコバルト六〇として検出されたということは、われわれは相当関心を持たなければなりません。  そこで、その調査の問題でありますが、ここでやはり沖繩と日本との一体感という問題もあって、日米合同調査ということをここでやったらいいと私は思う。佐世保の場合にはたいして必要とは思いませんけれども、沖繩の場合には、日本単独でできればいいが、やることが不可能であるということになれば、当然日米合同調査という名前のもとに、このどろに含まれる、コバルト六〇の実態というものを調査する責任を、沖繩に対して日本政府というものは持っておるのではないかと思うでありますけれども、この点はどうお考えになっておりますか。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 この点は、われわれが協力を求められれば、いつでも御調査に御協力することはやぶさかではございません。ただ、現段階におきましては、御承知のとおり、施政権がアメリカ側にございますので、米琉側としてそういう点をまとめていただいて、こちらへくるというようなことであるかと思いますが、米琉側において、その御意見がまだまとまっていないように私は聞いております。われわれとしても大きな関心はもちろん持っておるわけでございますが、現段階におきましては共同調査をするという段階にまだ至っておりません。

石川次夫日本社会党

○石川委員 これは、アメリカのほうから合同調査を申し入れてくるなんということはあり得ないことですよ。アメリカはあくまでも、こういうものについては隠しておきたいという気持ちが働くことは当然なんであって、その証拠には、沖繩の原水協の人たちがそのどろをとって日本の本土へ送ろうとしたら、全部これは拒否されているんですよ、できないのです。これを何とか日本へ引き取る――これは半減期が長いのですから、相当時間をかけて日本へ持ってきても、そう測定値は変わらないと思う。これを日本へ送らせて調べてやるということもやってやる必要がある。それから一歩進んで、日本から沖繩の琉球政府のほうに手を差し伸べて、おれのほうで調査に協力をしようかというようなことで、こっちから働きかけてやるということが、沖繩住民の不安を取り除くためにも、また、沖繩住民は、日本の政府は冷たいという印象を持っておるわけでありますから、せめてこういうときでも沖繩住民の不安を取り除くという気持ちで積極的に働きかけて調査するという態度があってしかるべきではないかと思いますけれども、この点どうなんですか。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 われわれも御一緒に、いわば共同調査をするということに、先ほど申し上げましたように、やぶさかではないのでございまして、いつでも御協力でき得る体制にあると考えます。ただ、いま御指摘のとおりどろを送ることは、いわば施政権を持つ琉球政府といいますか、アメリカ側において許されない状態にございます。したがって、われわれが御協力でき得ないという実情にあるわけでございます。したがって、今後そういった点につきましては、ただいま石川委員の言われましたことにつきましても、やはり沖繩と日本とはできるだけ一体化を進めていくという趣旨に基づいて考えてまいりたいというふうに思っております。

石川次夫日本社会党

○石川委員 どうもそういう答弁になると、これは時間を短くしようと思ってもできなくなるのですね。沖繩と不離一体だという関係をほんとうに強調するなら、こっちから働きかけて合同調査をさせてくれと言うのが当然じゃないですか。向こうから言ってくるまで待っているというのでは、絶対に言ってきません。きょうは、ほんとうは外務大臣が手がすいていれば来てもらって、この点を私は追及しようと思ったのですけれども、この点は沖繩住民としては非常な不安を持っているわけですね。だから、沖繩住民の不安を解消するという気持ち、あるいは日本がほんとうに不離一体の感覚を持っているのだということを訴えるという意味でも、日本が合同調査を申し入れたって、何のふしぎもないじゃないですか。これを拒否されたら拒否された段階で考えたらいいので、一応そういう積極的な意思も持たないということ自体が、私は沖繩住民に対して非常な不安を与えると思うのです。これはぜひ外務大臣を通じて、日本でもこれは調査する意思があるということを申し入れをすべきが当然ではないかと思うのです。その点、ぜひやってもらいたいと思うのですが、どうなんでしょうか。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 その点は、外務省が窓口でございますので、われわれのほうから外務省とも相談をしたいと思います。

石川次夫日本社会党

○石川委員 あまり歯切れのいい答弁じゃありませんけれども、きょうはその程度にしておきますが、ひとつこの点は外務大臣ともよく連絡をとった上で、合同調査をするような方向にぜひ持っていってもらいたいことを要望しておきます。まだまだ申し上げたいことがあるのですが、時間がありませんので、このぐらいにしておきます。  あとはちょっとこまかい問題になって恐縮でありますけれども、原子力局長からの答弁でけっこうであります。  きのう、実は私、原研に行ってまいりまして、原研の方々と夜おそくまでいろいろ話し合いをいたしました。原研はいまのところ、先行きどうなるという非常な不安を持っております。これは労働組合の側ではなくて、管理者の側にある人たちが一斉に持っておる。去年は人員を削られました。削られてJMTRに人を持っていかれました。予算はさっぱりふえません。そして、おもな研究、いままでやっていた研究項目というものを全部切られました。たとえば再処理の研究なんというものも相当進んでおりましたけれども、これも切られましたというようなことで、動燃団などからいろいろ委託されて、委託された研究に応ずるという形で研究を進めるということになると、その仕事に追われてしまって、本来の基礎研究というものは全然行なわれないような実態になってきつつあるし、今後ますますそういう研究ができなくなる懸念がある。これは動燃団ができるときに、われわれ非常に痛感しておったわけであります。何といっても、この集約された基礎研究というものは、原研一カ所に集中されているわけであります。かなりの程度の実績をいままでに持っているわけであります。この原研が、ほんとうの基礎研究をこのまま進められるかどうかという不安を持つということになれば、動燃団に目的づけられた、大きな動力炉をつくるということはきわめて必要でありますけれども、砂上の楼閣になるという危険性が多いということとあわせて、この動燃団でやるところのいわゆるスケジュールあるいはプログラムというものが、結局早くやるというごとに重点を置いた結果、外国からの技術導入に多く依存をするということになりがちである。これでは、ほんとうに、動燃団をつくりあるいは原研というものを強化して、日本の原子力科学というものを国産技術として独自の力で開発していくのだということから遠くはずれていってしまうのではないかという非常な不安を持っております。ざっくばらんに申しますと、原研の労働組合というものに対する偏見か何か知りませんけれども、かなりそういうものは政府の側でも強いのではないか、こういう気持ちを持っております。また、われわれは感じ取っておりますけれども、しかし、どんな思想であろうとも、研究の成果には色がついておるわけではないのです。そういう連中も、平和利用のための純粋な研究には従事しておるのであるし、それから、私がきのう聞いたというのは労働組合の意見ではなくして、管理者側の、理事とかなんとかという人たちではございません、その人たちの下にある中堅幹部の意見をきのうは聞いてまいったわけでありますが、その人たちが非常な不安を感じておる、こういうことで、はたして日本の原子力科学というものは、十分な基礎の土台ができた上で花を開かせることができるかどうかということについては疑問を感じないわけにまいらぬわけであります。したがって、ここで具体的にどうこうということを申し上げますと時間が非常にかかる、だから申し上げませんけれども、ことしの予算では増員は一人も認められないで、テーマだけがいたずらに与えられて、設備はどんどん入ってくる。ラジオアイソトープなんか、わずか八人しかいないのですよ。外国ではどこも百人以下なんというところはありません。ところが、日本のアイソトープの研究室は、大洗に行きますと、驚くなかれわずか八人、増員はほとんどない。アイソトープの利用の範囲というのは非常に広いわけです。たった八人で何ができるのですか。こういうふうな基礎的なものがおろそかにされて、いたずらに動燃団のビッグサイエンスのほうにだけ力が注がれるということになると、非常にかたわなものになるのではないかという懸念を持たないわけにまいりません。原研は、労働組合の思想傾向がどうのこうのというふうな不安がおありのようでありますけれども、そんなことではないと思うのです。これは原研自体が、全員が喜び勇んで、この基礎研究に誇りを持って取り組めるというような体制をつくってやらなければ、日本の原子力科学というものは健全な発達ができないということを、繰り返し私は申し上げたいと思う。これは結局大蔵大臣のほうの査定とかなんとかいうことになるのでしょうけれども、実はことしの初めの当初予算の説明を大臣からこの委員会室でもってお伺いしたときに、私は申し上げた。三二%の増額になったから、ことしの予算の中ではまずまずだというふうな御報告があった。ところが、これはあとから申し上げようと思ったのでありますけれども、科学技術の予算はあまりにも少ないという前提に立ってものを考えていかなければならぬ。三割、五割ぐらいふえたって、日本がほかの国に追いついて追い越す――科学技術の繁栄をはかる以外に、日本の発展、日本の繁栄というものはあり得ないのだということからいうと、まことに日本の科学技術関係の予算は少ないということになりますと、三割、五割ふえたから、これでもってりっぱに職責を果たしたというふうな考え方では困るということを申し上げたことがあるわけでありますけれども原研の予算も含めて今後の――特に私は原研だけを取り上げて一つの例として申し上げたわけでありますが、動燃団の予算は今度相当大畑にふえるでしょう。そうすると、ビッグサイエンスのほうに金がずっとかかりますと、基礎研究のほうはどうしても削られるというふうなことになったのでは、バランスのとれた発展にならない。そういう点でよほど腰を据えた交渉をしていただかなければ、この科学技術の推進をはかることはできないという意味で、ひとつ長官の御決意のほどを伺いたいのであります。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 ただいまの御指摘は私も考えておることで、まことに今度の四十三年度予算の際、まあ弁解になりますけれども申し上げますと、御承知のとおり、全般的な人員削減という大方針に基づいて、原研も二十数名の減員というような形にまで追い込まれました。それをようやく押し返して、その減員を防止し得た。一面、防止したのとはほかに、昨年十月発足しました動燃事業団の人員等も相当ふやしていかなくちゃなりませんし、宇宙開発推進本部等の人員もふやしていくというようなことのために、やはり原研等の増員分が、どうしても全体的なものとして考えていった場合、十分増員できなかったという点は、私もまことに残念でございます。微力であったせいもございましょうが、確かにそういう点があるかと思います。  なお、予算全体の面におきましても、それは三割二分ですか、ことし伸びて、ほかの省から見れば伸びておりますけれども、もともと少なかったという事実と、新しい科学技術を開拓していくという問題から見れば、それはもう諸外国に比べて、比較するのもお恥ずかしいくらい、日本の科学技術の予算というものは、われわれから考えれは、まことに少額でございます。したがって、今後、もう予算編成をして九月には大蔵省へ説明する段階に入っておりますので、それらのことも勘案しながら、しかも新しい技術を開拓していくという事態の中において、ひとつ来年度の予算の持っていき方を、十分覚悟をきめてこれはやらなくちゃならぬというふうに考えておるわけでございまして、御指摘の点は十分考慮に入れて予算を組んで大蔵省に要求をしたいと考えております。

石川次夫日本社会党

○石川委員 この点についてはまだまだ申し上げたいのでありますが、時間がありませんから省略しますけれども、原研だけについて言うと、原研の科学者なんというものは、どこからも引っぱりだこなんですよ。だから、このままの状態でいくと、みんないや気がさしてやめてしまうのじゃないかという懸念を私はきのう痛切に感じました。そういうことになったのでは、日本のほんとうに集約された基礎研究を原研でもってするのだという体制が破壊をしてしまう。これでは困ると思うのです。ことしの予算のとり方いかんによって、それにはっきり拍車をかけた傾向が出てくるのではないかという懸念を痛切に感じました。しかし、そうかといって、原研だけ充実すればいいので、ほかはどうでもいいのだということを言うつもりは毛頭ありません。動燃団だって相当大きな予算が来年は要ると思います。それから海洋開発、これから質問しようと思っておりますけれども、それも日本が列国の中で一番おくれておる。これを何とかしなければならぬというようなことを考えると、いままでの科学技術の予算というものは問題じゃないのです。相当思い切ったことをやらなければビッグサイエンスも進み得ない。基礎研究の部門は文部省の管轄が多いのでありまして、ここで言うまでもありませんが、これも科学研究費がわずか五十億というような、未開国と同じであります。未開国以下であります。こんなばかなことでは話にならぬという気持ちを私は持っております。ここはそれを言う場所ではないようでありますから申し上げませんけれども、これは少なくとも倍くらいにしなければいかぬという気持ちを私は持っております。これはひとつ、科学技術庁長官としては、一応勧告権もあるわけでありますから、その点を十分含んで、学術会議の中で取り合いのいろんな醜いことをやっておりますけれども、どちらに理があるかは別として、根本は科学研究費がきわめて少ないというところに端を発しておるということをよくお考えをいただいて、ひとつ善処方をお願いしたいと思います。  それから今度調整局の関係になるわけでありますけれども、宇宙開発委員会設置法が成立をするときに佐藤総理大臣にここに出席をいただいて、絶対に平和原則というものは守るということの確約があったわけでありますけれども、鍋島長官は、宇宙開発の問題あるいは海洋開発の問題について、わざわざアメリカに行かれましていろいろアメリカの御協力を求められたことは、新聞で承知をいたしております。そのこと自体はけっこうでありますが、実は、アメリカにだけ依存をするという行き方については、私は相当批判を持っております。それは、きょうは時間がありませんから申し上げません。ただ、アメリカとの協力の関係で一つ警戒をしなければならぬと思っておりますのは、これは通信用の静止衛星打ち上げのためのロケット、この技術導入、特に誘導装置ということで長官は行かれたのだろうと思うのであります。ところが、この技術は軍事機密が伴うということは、これは常識化されておるわけであって、だから、ジョンソン駐日米大使は、佐藤首相にあてた文書でもって、米国が提供する技術情報の機密保護を日本政府が保証するということを要請しているわけですね。このことは機密保護協定というものができる可能性があるのではないかということで、私は佐藤総理にこの点をただしましたところが、軍事機密は絶対に受け入れません、こういうふうな答弁を、一応いまの段階では信用する以外にはないわけです。ないわけでありますけれども、まだまだ不安が残っております。それは、宇宙開発基本法をつくるという約束になっておりますが、この原案、それはまだできておらぬという実態ですね。そういうふうな状態のままで、いまのところは、ミサイルをつくっているメーカーがあるわけですね。それは同時に宇宙開発関係の仕事にも携わることは明らかであります。そういうふうな両方を兼ね合わせる業者、メーカーがすでに軍用ミサイルのライセンス生産を開始しているという実態であります。したがって、われわれとしては、これをこのまま放置して、宇宙開発基本法でありますか、法律ができないままにずるずるべったりにアメリカとの協力関係を深めていくということになれば、勢いメーカーの側で宇宙開発基本法に対して反対運動を起こすということになりかねないという可能性を非常におそれておるわけです。したがって、宇宙開発基本法、平和の原則に徹するという原子力基本法の第二条と同じような精神を持った基本法というものが早急にできなければ困る。どんどん既成事実ができ上がった上では、平和原則というものを守る基本法というものは事実上できてこなくなってしまうという可能性がないではない。われわれのほうは非常に神経過敏になっているのかもしれませんが、私は必ずしもそうではないと思っております。ライセンス生産なんかやっているメーカーの実態からいって、そういう可能性が出てくるわけです。そういうことで安全保障体制をアメリカと、科学においても結んでいくということになっていくことについては、別の面で私、質問をしたいと思っておりますけれども、とにかく平和原則に徹した原子力基本法の第二条と同じ内容を持った宇宙開発基本法、これをひとつ早急に出してもらわなければならぬと思っておるわけでありますが、この見通しは一体どうなっておりますか。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 私がアメリカに参りまして宇宙開発につきましての話をいたしましたのは、御承知のとおり、第一回の原子力委員長会談というのが正式の会議でございまして、そのあとウェッブ長官に会いまして、宇宙開発についての協力を願ったわけでございます。アメリカのみに依存するというつもりじゃなくて、現在の日本の実情に照らして、しかも、日本の目的とする四十八年静止衛星というところまでいく段階における日本における技術協力というものをウェッブ長官と話をいたしたわけでございまして、ほかに他意はございません。この点はひとつ御了承をいただきたいと思います。  それから、宇宙開発基本法の問題につきましては、事務局におきましても調整局にこれの法律案の作成を命じておるわけでございます。一方また、原子力基本法はあるいは議員提案でお出しになったかと思いますが、やはり私の党のほうにも、宇宙開発特別委員会もございますから、今度お願いをして、それらの点の御審議をひとつこれから速急にお願い申し上げたいと考えておりまして、私としますれば、総理大臣も言われましたように、少なくとも次の通常国会のときには一応宇宙開発基本法案というものを御審議いただくところまで持っていきたいという方向で現在作成しておるわけでございます。軍事機密の問題ではなくして、おそらくその中心で、いまざっくばらんに申し上げて、その問題でどうしたらいいかというのは、宇宙開発の範囲をどこに持っていくかというのが非常に大きな問題になるのではなかろうかというふうに考えます。また、それをどう表現していくのかという態度をきめていくというところに問題がございまして、これはひとつ宇宙開発委員会等が発足しますれば、第一におはかりをして、そういった範囲の問題等も十分御審議を願ってきめていただくというようなことに相ならなければならないと考えておるわけでございます。  なお、軍事機密の問題につきましては、宇宙開発基本法にこれを掲出すれば――われわれの心組みとしましては、原子力基本法と同様に、平和である、それから三原則、自主、公開、民主というものをうたっていくわけでございますので、その基本方針は変えないつもりでございます。

石川次夫日本社会党

○石川委員 今度の通常国会にぜひこの宇宙開発基本法を、しかも、原子力基本法の第二条の精神を取り入れたもので出してもらいたい。宇宙空間というものをどう限定するかという点での問題があることは私も理解ができますから、その点は十分にお考えをいただいてけっこうだと思います。  ただ、私どものほうで、この宇宙開発基本法とも関連いたしますが、宇宙開発審議会の委員のメンバーを見ますと、大体ロケット関係だけに限定をされているような形が見えるわけでございます。この機会に申し上げておきますけれども、宇宙開発を総合的に進める、宇宙開発をどういう目的に持っていくのだという遠大な構想は、あのメンバーから生まれてこないのではないか、単にロケットを上げるのだ、静止衛星を成功させるのだということだけに限定されておるような審議会のメンバーが選ばれているというようなことで、何か長官並びに政府側のものの考え方が宇宙開発についてはちょっと局限されている。ここで宇宙開発のいろいろな話をしても始まらないわけでありますけれども、たとえば、後進国の援助に協力をする、あるいはこれからなされようとするところの海洋開発との関係も大いにあるわけであります。そういう点で非常に遠大な構想のもとで出発してもらわないと、とにかく上げればいいのだという宇宙開発に終わったのでは、仏つくって魂入れずということになるのではなかろうか、こういう点が非常に懸念をされますので、この点念のために申し上げておきます。  最後に大きな問題といたしましては、海洋開発の問題があるわけであります。これも長官がアメリカに行って、また、日本にも向こうから人が来られて、いろいろ打ち合わせをやっておるわけでありますが、宇宙開発の関係と海洋開発の関係とは不離一体の関係で外国では作業が進められておりますけれども、これは非常に多岐にまたがることで、また、非常に興味がある、また、非常に困難な問題を包蔵しておるわけであります。この海洋開発のことは、あとから近江委員のほうからいろいろ御質問があるようでありますから、近江委員のほうに譲りますけれども、単なる食糧資源の問題あるいは鉱物資源の問題だけではなくて、海洋工学と結びつけた新しい技術というものを通じて新しい分野がどんどん開かれていくという非常に夢が多く託されているのが海洋開発なんですね。私はざっくばらんに言って、日本は宇宙開発を進めるよりは、まず海洋開発をやるべきではなかったのであろうか、海洋開発の次に宇宙というのが、日本におけるとるべき順序としてはそのほうが当然ではなかったかという感じがするくらいでありますが、残念ながら日本は非常に立ちおくれておりますけれども、最近に至って相当関心が持たれております。これについてもいろいろ危険視される部分がないわけではありませんけれども、この海洋開発についてはこれまた農林省あり、通産省あり、運輸省ありということで、ばらばらな行政になるという危険性がきわめて多いわけであります。したがって、それをどう取りまとめていくか。しかし、取りまとめていくということ自体が、海洋開発を促進する上にはたしていい方法であるかどうかという点についても、問題が残っております。そういういろいろなむずかしい問題は残っておりますが、とにもかくにも、この海洋資源、漁業資源もそうでありますけれども、鉱物資源の探索というふうなことも含めまして、それは早急にやらなければたいへんな立ちおくれをしていくという点で、一体来年度どういうふうな心組みで予算要求をし、具体的な計画を進められようとしておるのかという点を一応長官から伺いたいと思います。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 海洋開発につきましては、すでに立ちおくれであることは事実でございます。何とか速急に国としての大型プロジェクトとしてこれを取り上げて、その体制と予算化ということに進んで、やはり世界の先進国におくれないだけのものを日本の立場からする必要がどうしてもあるということを痛感いたしておるわけでございます。しかし、現状を顧みますと、御承知のとおり、海洋開発と一がいに言っても、各省十二省にまたがるというふうに聞いておりますが、ばらばらでございます。しかも、それ相当にそれぞれ進んでおられますが、大別して――これは私の間違いであるかもしれませんから、御指摘を願いたいと思いますが、大別して考えますと、第一が海象、海洋気象あるいは海流等のいわば調査、第二が水産資源、いわば魚そのほかの資源の増殖、養殖といったような問題、それらの二つの点は相当それなりに今日まで進んできておるかと思います。しかしその第三点の海底資源の探査あるいはこれの企業化といいましょうか事業化、及び第四番目のそれを行なうための海洋工学、土木工学といいますか、そういう三点、四点の面におきましてはまだとうてい手が伸びていない。まあ日本として十分組織立ってもおりませんし、どうやったらいいかという点に困っておるというのが実情であろうと思います。したがって、われわれの考え方からいえば、やはり第三の海底資源の探査及びそれの利用及びそれをスムーズにといいましょうか進めていくための海洋工学の開発あるいは技術導入といったような点に、やはり科学技術庁としては今後におきまして主力を置くべきではあるまいか、そういう点でございます。したがって、それを行なう機構としては、海洋開発審議会が四月一ぱいで任期切れになっておりますので、以上のような点を考慮しながらまず海洋開発審議会を今月中には発足をしていただき、そうして、いまのような点を十分おはかりをして進めてまいりたい。そのためには、科学技術庁としてやはり海洋担当官を置き、海洋課――海洋局までいきませんけれども、担当官を相当置いてそれらの仕事を進めていくというような形から進めていきますとともに、あるいはいわば産業界あるいは民間におかれましても、ようやく海洋開発の協会なり、あるいは経団連の中に海洋開発の委員会なりというものができつつあるわけでございまして、それらの方々と相御協力申し上げて一歩進めてまいりたいと考えております。ことし中でできるものからいえば、できれば特別研究促進調整費を使って資源探査くらいは、できる範囲でやってまいりたいというふうに思っておりますし、海洋開発審議会を進めていまのような方向で十分御審議を練り、具体化し、そして一方においては、これを来年度予算化していかなければなりませんので、そういう点を現在急いで取りまとめるべく調整局に申しておるところでございます。

石川次夫日本社会党

○石川委員 海洋開発の問題を話し始めますと、これは切りのない話でありますから、いずれ機会をあらためてこの点についてはわれわれ自身も勉強し、大いに政府のほうをも鞭撻したいと思っておりますけれども、よくいわれておりますように、牛を飼うのと魚と、動物たん白質をとるのに大体三分の一の費用といわれている。飼料を必要としない。植物プランクトンというものを育成助長するという方法を考えれば、漁業資源というものを開発し、あるいは養殖をはかるということができれば、それでもって将来の人口の栄養というものをまかなっていかなければならぬというのが世界の宿命であります。特に科学日本といわれておりながら、こういう海洋資源というものの開発が一段落と先ほどお話があったようですが、これまた水産資源についてもまだこれからの仕事であります。植物プランクトンというものを、日光を当てて育成助長していくということは、まだ何らなされておるところはないわけであって、こういうところから出発しなければならぬ、こういうことになるわけでありますので、これは無限の宝庫ともいえるものでありますけれども、なかなか前途なお道遠しということと、各官庁にばらばらにまたがって、これをどうやって統制をとり、能率のある進め方をしていくかということは、やはり科学技術庁が当たらなければいかぬ。それで、しかし、あまりきちっと統制したものにしてしまいますと、農林省の関係でやっていることと、あるいは通産省のやることと、だいぶ異質のものが多いと思うのです。共通する部面がきわめて少ないような気がするのです。共通するものはないことはありませんけれども……。そういうことで、やはり中央の科学技術庁としてやり得ることは、横断的な形で統括をしていくという、ゆるい求め方しかできないのじゃないか。これは宇宙開発とだいぶ違ったものになる。業者自体は宇宙開発と不離一体の関係になると思うのです。しかし官庁関係でこれを見る場合には、宇宙開発とは違った視野で見なければならぬものがたくさんあるという感じがしますので、それについて御意見があれば伺いたいし、とにかく立ちおくれた海洋開発を早急に進めていかなければ、たいへんな立ちおくれを克服することはできぬということで、われわれ非常に心配をいたしておりますので、その点について所信があれば伺っておきたいと思うのです。

梅澤邦臣科学技術庁研究調整局長

○梅澤説明員 ただいまのお話でございますが、確かに海洋は多部門にわたっておりまして、技術もまた多部門にわたっております。また、それを開発します場合に、非常に産業と結びつけた直結の考え方でいかなければならないという面が相当ございます。そういう関係から、宇宙とか原子力とかいうものと同じような一本化というものは非常に考えにくいと思います。そこで私たちのほうは、いま大臣の御説明がありましたように、審議会で、おもにその中で、現在の日本として幾ぶんおくれがちのところは海洋工学でございます。いままでの審議会では比較的水産関係と申しますか、そういう関係のことで基本計画なりが練られております。その点は調査船その他で相当いままで審議会の答申の中にいろいろございましたが、やはり海洋工学という関係で機械化、技術開発、こういうことの問題が非常に問題になりますので、今度委員の方のメンバーを入れかわっていただきまして、その点を強固に考えさせていただいて、まず日本としてやるべき五カ年計画というものをそこでつくって、それを先ほどの経団連でつくります開発委員会あるいは各省の行政、それと結びつけてその総合調整関係として私たちが一本化して取りまとめていくという方向でまず最初に手をつけさせていただきたい、そういうふうに考えております。

石川次夫日本社会党

○石川委員 私の質問はこれで終わりますが、最後に一つ、きょう頼まれたことなんで一応質問しておきたいと思うのでありますが、成田原子力局次長が青森に行かれまして、「小川原湖東岸が適地、新型原子炉の建設場所、地元が望めば有力」、こういうことででかでかと記事が出ておるわけです。それで現地の人からけさ私のところに話がありまして、「地元が望めば有力」とは一体何だ、こういう非常な抗議があったわけです。反対があればできないということなら、これは言い方として妥当だと思うのでありますけれども、望んだらつくってやるよという態度なんです。これはいろいろな事情があったんだろうと思うのでありますけれども、こういう言い方をしたのでは、どこもすんなりと、原子炉というのは、行く場所というのはほとんどないわけですね。こういう点で恩着せがましく、地元が望んだらつくってやるんだというような言い方をされてはけしからぬという非常なおしかりを、私が受けたわけではありませんけれども、抗議があったわけです。この点で何か事情があれば、ひとつ御説明願いたいと思うのです。

成田寿治科学技術庁原子力局次長

○成田説明員 お答えいたします。  先月の二十五日に青森市で科学技術庁主催の原子力セミナーがありまして、その仕事で私ちょうど青森に帰ったわけでございます。青森県の三沢市周辺は新産業都市に指定になって、現在工場施設もないのでありますが、非常に工場誘致を熱心にやっております。私、青森県の出身の関係もありまして、県なりあるいは三沢市から、かねて工場誘致のいろいろ相談を受けておりまして、セミナーで帰った際に現地を視察したのであります。その記事は、その視察の記事でございます。  それで、御承知のように事業団が新型転換炉、高速増殖炉の原型炉の大きいのをつくるのでありますが、昭和四十五年か四十四年ころまでに広大な敷地をさがさないといけないということになっておりまして、これはいま全国各地にいろいろな候補地がありますが、私、現地へ行きまして、非常に水も豊富だし、立地も、一千万坪のあき地に人家がなくて非常にいいところである、海岸も近い、そういう意味で、いま当面考えている原型炉の敷地の候補として非常に有力なんじゃないか。ただ、もちろんこれは事業団なり政府のほうから一方的に押しつけるというのじゃなくて、地元が賛成すれば――地元の強い反対があればできないことでありますが、そういう意味で、地元が賛成して、非常に強い反対がなければ、有力な候補になるんじゃないかということを申したのでありまして、ちょっと新聞のまとめ方が、あるいは希望があれば有力というような書き方、まとめ方がおかしいのではないかと考えております。まだ全然きまっているわけでもありませんし、その他にもいろいろ全国に敷地候補があるやに聞いておりますが、まあ強い反対がなければ有力な候補地になるのじゃないかというふうに申し上げた次第でございます。

石川次夫日本社会党

○石川委員 事情は一応よくわまかりすけれども、これは原子力局、科学技術庁として小川原湖東岸が適地であるということで候補地か何かになっているのですか。その点はどうなんですか。

藤波恒雄科学技術庁原子力局長

○藤波説明員 お答えいたします。  まだ具体的な候補としてあげているところはございません。

石川次夫日本社会党

○石川委員 これはそうなりますと、新聞の取り上げ方が、あたかも政府当局がこういう候補地としてきめたような印象を与えるような記事になってしまっているのですね。局長や次長あたりになれば、やはり政府の代表者だと向こうは思うのですよ。だから、何げなく話したことでもこういうふうに大きく取り上げられる可能性があるのだということを考えながら発言をしてもらわないと……。これはあたかも政府のほうで方針がきまって、おまえたちが望むならやってやるぞ、こういうことを言ったということを含めて、たいへん現地を刺激しておるのです。こういう点について誤解があるなら誤解の訂正をするという努力をひとつやってもらわないと、もしあとで候補地になったということになりますと、非常にこれが障害になるのではないかと思って心配しているのです。はたして候補地としていいのかどうか、たいへん問題があるようで、漁民組合なんかはいち早く反対だというような態度を示しておるようであります。なかなかむずかしい事情があるのじゃなかろうかと思っておりますけれども、ともかくこういう発言は気をつけてもらわなければならぬということを、一応念のために申し上げておきまして、私の質問を終わります。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 ただいまいろいろ御指摘がございました点は、いろいろ地方に刺激を与えますので、今後とも十分注意させます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員長 次に、近江巳記夫君。

近江巳記夫公明党

○近江委員 先ほどからも石川委員のお話があったわけでありますが、長官もこの七月の十二日から渡米されたわけでありますが、向こうで会談なさったことも大体聞いておるわけでありますが、おもにどういう点を話をなさったか、かいつまんでひとつ話をしていただきたいと思います。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 私が十二日にたってアメリカに参りました趣旨は、昨年でございますかウイーンの原子力会議、これは世界の原子力会議ですが、その際に取りきめられておりました日米原子力委員長会談というものの第一回を行なう。しかも、七月の十日に、いろいろ御審議をいただきました日米原子力協定が批准成立をいたしましてそれぞれ発効のサインも了しましたので、そういったものを機会に実は第一回の会談に参ったのであります。それが十五日、十六日と続きました。  第一回の会談でございますから、両方から原子力の、平和利用に関する実情を述べて、特にその会談の中心になりましたのは、日本が高速増殖炉を今後開発していく場合――これは動燃事業団が主体でございますが、その場合において、アメリカからいろいろ情報なりあるいは技術を導入したい、また日本に何かあれば、これは日本は公開ですから、アメリカ側に情報を出すことにやぶさかでない、こういう話し合いの中で、結論的に、アメリカの原子力委員会に対して、高速増殖炉について日本の動力炉事業団が自主的に開発はするものの、やはり技術導入をすることについてお互いに協力をしようということにシーボルグ原子力委員長と私とがメモに一応サインをして確認をしたということになったわけでございます。アメリカ側は日本の遠心分離器等による濃縮技術に一つの興味を示したことも事実でございます。  なお、もう一つは、原子力商船は日本もつくっておるし、アメリカは「サバンナ号」を持っておる。今日の世界経済の情勢の中から、一体原子力商船、それはおそらくタンカーとかコンテナ船とか大きな特殊貨物といったものに使われるであろうけれども、現在の十八ノット、二万トン、三万トンというものから、将来おそらく原子力を動力とした三十五ノット、四十ノット、しかも十万トンというようなものに、現在タンカーがそういう形になっていっておりますが、なっていくであろう。そういう時期というものを見て、原子力船をどうしていくか、あるいは開発していくか、あるいはその船に搭載する原子炉というものをどうしていくかというような、いわばそういう原子力商船が世界に使用される、しかもペイして使用される将来の目標はどこにあるか、限度は、ざっくばらんに申して十年後であろうか八年後であろうか、そういった点の討議をいろいろ進めました。  翌日は、私は海洋開発のほうに回りましたので、動燃事業団の理事長、原子力局長及び技術屋による会談がさらに進められたのが第一点でございます。  第二点は、宇宙開発の問題でウエッブ長官に翌々日会いまして、先ほど申しましたように日本の現状を申し上げ、そして、日本の委員会はまだ発足をしていない、したがって、具体的にこれを正式に申し上げるわけにはいかないのであるけれども、昨年の宇宙開発審議会の決定に基づいて現在体制の整備とその実行に移っておる、その中における昭和四十五年の実験通信衛星の打ち上げ、四十八年の静止衛星の打ち上げに対して宇宙開発推進本部として現在システムデザインそのほか進めているのであるが、やはりどうしてもポイントとすれば、誘導制御装置というものに日本の自主的開発というものがちょっとおくれているので、やはりアメリカの技術等も導入していきたい、各国からも、この技術を導入したいのでありますが、第一に、ひとつアメリカの御協力も願いたい、こういった話をいたしまして、それはできるだけしようということで、具体的に申し上げますと、宇宙開発委員会が発足してそれをきめていただきます。また、ことしの三月に宇宙開発の調査団を出して現在もうシステムデザインに入っておりますが、やはりその間に日本としてでき得ない点もあるわけで、それを日本側として十分詰めて、そうしてそれらのものを総合して、具体的にどういう協力をするかということをひとつアメリカ側に今年中に、この秋ぐらいには持っていって具体的な技術交渉に入りたい。そのためには私のほうからも相当の担当官を出すつもりである、こういうような取りきめといいましょうか話し合いをいたしました。  次に、海洋開発につきましては、第一番目にユードル内務長官に会いまして、それから内務省の中で国務省の関係者及び内務省の関係者、それから海洋開発関係者の御参集を願って、これは大体トップクラスというよりも次長クラス、技術屋クラスでございます。そこで、私たちとしてはアメリカの機構、体制というものを大体どう考えておるか、あるいは何に重点を置いておるか、どういうことを研究として進めておるかというような点を実はこちらから質問し、向こうから説明を受けるという形で進めたのでございます。これは一日かかりました。ところが、私の感想から見れば、いわば海洋開発の分野がいまのように気象、海流調査から海底資源の探査及びそれの事業化及び海洋工学、そのほかまでもう全般にわたっておりますので、アメリカ自身もその機構の体制整備というものには非常に困っておるように見受けられました。したがって、ハンフリー副大統領を中心とする海洋開発委員会のようなものを設けて何とかこれを進めていこうというようなことであったわけでございます。その点、アメリカの現段階の考え方と、それからアメリカ自身も海洋開発について現在機構の面において非常に悩んでおるといいましょうか、困っておる点もいろいろ説明がございました。さらに申しますと、大きな問題としては大陸だな条約、いわゆる海底資源に対する大陸だな条約といいましょうか、その国際協約の問題等についてアメリカ自身もいろいろ困っておる点も私自身も了承することができ、日本としてもそういう問題が現在あるわけであります。そういう点の指摘に終わりました。しかし、このままではいけないので少し命題を詰めて、そうしてさらにこれをこまかく分析し、それから協力体制へ進む前段階としての会談をしたいということで、私は科学技術庁の資源局長を先般までしておった鈴木春夫君を担当者に、コーディネーターといっておりましたが、命ずるから、アメリカのほうもひとつどなたかを命じてもらいたい、こういうふうに言いました。その前にユードル内務長官に会ったときもそれを話しておったわけであります。そうしたらアメリカ側は、前のスクリップスの海洋開発研究所長であり、いまそういった内務長官の顧問をしておるシェーファーという、もう相当おじいさんですが、その方をその相手として命ずるから、日本の実情も知りたいからすぐ日本にやろうということで、実は七月の下旬、七月三十日ころ日本に参りまして、四日間くらいこれ専門に鈴木君との打ち合わせ、各省との打合わせを進めて、現在それを整理中でございます。そしてシェーファーがアメリカに持って帰ってアメリカの了解を得て、少なくともこの秋までにはそれらの目標といいましょうか題目といいましょうか、あるいは協力体制についての具体化を進めるという段階にまで進んでいきつつあるわけでございます。  大体そういうようなことをワシントン滞在四日間にいたしました。あとは国立研究所を各方面見て回って帰ってきたわけであります。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 石川さんと近江さんが質問なさいました宇宙開発の問題について、関連して質問したいと思います。  大臣も答弁の中で概略方針のようなことを述べられたと思うのです。しかし、この国会なり国の科学技術対策についての動きというものは、そのときそのときの動きがあると思うのです。前国会、前々国会から一応宇宙開発ということが大きな命題になったわけです。それだけにわれわれとしても一生懸命その問題に取り組み、大臣も前向きの姿勢でこの問題に取り組まれたと思います。そして、今回アメリカに行かれても、誘導関係の技術協力を求めに行かれたようにいまのお話では承ったのですが、しかし、そうした大きな動きがあり、さらにまた、この国会で、十日には本会議を開いて、そして宇宙開発委員の承認を求めようというところまで来ておるわけです。それぐらい事は前進的に運んでおるわけです。しかし一方、東大のほうにいたしましても、さらに推進本部のほうにいたしましても、一向、内之浦でも種子島でもロケットが上がらない。そういうことでは、これはさっぱり事志と違うのじゃないかと思うのです。これをひとつきょうのこの委員会ではぜひ報告してもらわぬと因ると思うのです。  それからもう一つ、アメリカに行かれましたけれども、いつ、どこで、だれと会って、どういうような話をされたか。軍事機密にわたるようなことはないのだという抽象的なお話はありましたけれども、いま近江さんの質問に対しましても、石川さんの質問に対しましても、一国の責任ある大臣がアメリカに行ってこられて、われわれが心配しておる宇宙開発の問題について力を入れていただいたことはありがたいのですけれども、やはりそれについての概略的な説明をしてもらわぬことには、これは国会に対する責任ある態度だと私は思わぬわけです。  この二つについて、時間がありませんから要約的に、大臣の行動されたこと、相手がどう言ったかというようなこと、どこまで話がいっておるかというようなこと、こたをひとつお聞かせいただきたいと思います。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 第一点の宇宙開発におきます内之浦、種子島の問題でございますが、その後数回私は宮崎県知事とお会いをいたし、また七月の下旬に宮崎県のほうの漁対から知事あてに要望書、まあ条件書といいますか、そういうものが出て、それをそのまま黒木知事から私受け取りまして、この点はわれわれとして十分考慮するもの、あるいは一般の公共事業ベースそのほかにのせてこれは解決すべきもの、あるいはとてもこれは困難ではあるまいかというようなものについての懇談を黒木知事と、あれは七月の二十六日でございますかにいたしまして、黒木知事はそれを持って帰られました。そして現在取りまとめにかかられておる段階でございます。われわれのほうは、それを受けてある程度の査定をして、現在大蔵省と交渉中でございます。したがって、宮崎、鹿児島ともに何とか私は、この旧盆に全部漁民の方も来られますから、その際にひとつ覚え書き作成というところまでぜひいきたいということで、宮崎、鹿児島両県知事にお願いをし、宮崎、鹿児島両県知事もそれをひとつぜひやっていきたいということで進められておるわけでございます。その要望書の中に、新聞等にも出たから御存じだと思いますが、八月六日から九月の十九日ごろまでは発射してよかろう、それから一月から二月ということで、その基数も四十一基というような具体的なところまで実はいっておるわけです。何としても私としまして、これは相手のあることでございますけれども、この九月中には少なくとも何発か実験に入りたいということで現在進めております。あまり私がここで申し上げると、また刺激をしてはいけませんので、一切を知事さんの交渉におまかせして進めておりますが、決してその方向は絶望といったような方向ではございませんので一最後の努力を知事さん及び科学技術庁としても誠意をもって当たりたいと考えておりますし、予算の面で大蔵省との交渉も難航しますれば、この特殊事情に応じて、何とかまた予算もできるだけつけてもらうという形で進めたいと考えております。  それから、宇宙開発のウエッブ長官との話し合いの点における軍事機密の問題でございますが、これは私は率直に最初から申しました。日本は宇宙開発基本法を将来つくっていかなければならぬと思う。それはあくまで平和利用であり、原子力基本法と同様に三原則というもの、自主、公開、民主的運営、こういう点は日本としては、その態度は変わらないわけだから、その意味においての協力というものをお願いしたい、こういうことを申し上げましたので、率直に言って軍事機密等の問題……(三木(喜)委員「だれに会いましたか」と呼ぶ)ウエッブ宇宙開発長官です。  それを前提に私は話をしておるわけでございます。したがって、日本としてあくまでシステムデザイン、そのほか、いわば四十八年度に宇宙静止衛星をやりたいと考えて、現在自主的に開発を進めておる、しかしながら、日本の現状からいえば、誘導制御装置等において、どうしてもノーハウをも含めてアメリカの協力を得る点もあると思うから、この点ひとつ御協力を願いたいと思う、こういうベースの上でございます。もちろん向こうは軍事機密を出すわけではございませんし、また、出すから日本に保証しろというようなことを言ったこともございません。そのベースでの話でございますので、この点はひとつ御懸念のないように、特にお願いを申し上げたいと思います。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 関連ですからしつこくは聞きませんが、大体いまおっしゃったことでわかったわけであります。結局、内之浦にいたしましても、種子島にいたしましても、漁民を刺激するということは政治的な配慮をしなければいかぬと思うのです。しかし純科学的な立場で、このままほっておいて、科学担当の大臣としてはあと始末できたとはいえないと思うのです。これは一番中心になるところの基礎実験ですから。  これはどのくらいストップになっておるのですか。計画より何ぼおくれておるのですか。

梅澤邦臣科学技術庁研究調整局長

○梅澤説明員 時間からまいりますと、打ち上げ予定から約一年半、時間がずれております。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 いま言われた一年半ですね、この間の停滞は何ものにもかえられぬ大きな停滞ですよ。こういう無理を知りながらあそこに基地を設定したということも問題ですし、あるいは演習地にいたしましても、あそこに集中したことも問題だと思うのです。ただ、どう解決して、いつからやって、どうするという、大臣としての見取り図くらいのところを話をしなければ、刺激したら困る困るということは知事やそこの県の部長さんの言うことであって、一国の科学を担当する大臣としてはそういうことに明快な答えを出してもらわねば困ると思うのです。強引にやれということを言っておるわけではありませんよ。日本の宇宙開発をどうするかに対して、現実に行き詰まっておるじゃないかということです。  それからアメリカのほうからいわゆる誘導制御の技術をぜひ導入したいんだということになりますならば、今後の交渉計画の見取り図を示してもらわなければ、ただ抽象的な説明だけでは困ると思うのです。しかしきょうは関連ですから、何かそうした計画書をちゃんと出していただいて、われわれも一緒に心配しようじゃないですか。私たちは誘導制御の技術について知っておるというわけではありませんけれども、そういう宇宙開発ということを与野党一致して一生懸命みな考えようとしたわけでありますから、そういう立場から、ひとつ見取り図をお出しいただきたいわけなんです。これなら漁民を別に刺激しないでしょう。あるいはまた、アメリカにも遠慮は要らないでしょう、日本の国としての計画ですから。これはぜひお願いしたいと思う。こうする、ああするという御答弁は要りません。そういうものを出していた、だけるかどうかということをお聞きしておきたいと思います。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 幸いにして宇宙開発委員会が発足できれば、すぐおはかりをしまして、そういった計画を明確にしたいと考えております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 いま長官から大体三つの柱で交渉なさった経過をお聞かせいただいたわけでありますが、この内容についてお聞きしたい点が若干あるわけです。  その前に、先ほども質問が出たわけでありますが、原潜の問題ですね、これについて日本国民が全部非常な不安におとしいれられたわけです。こういう問題について、政治的ないろいろな立場もあろうかと思いますが、やはり過日の委員会等においても、長官の立場で、できるだけ国民のそういう不安を取り除いていきたいと明言をなさったわけです。そういう点についての話し合いというものは、たとえば、一次冷却水の問題とか、あるいは安全性が確認されるまで寄港を待ってもらいたいとか、そういうような話し合いをなさったわけですかどうですか。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 原子力潜水艦の問題につきましては、すでに原子力委員会の立場がはっきりしておりますし、それを総理大臣に意見として申し上げまして、そうして外交交渉に移されておりますから、公式の会見の場では全然出ておりません。今回は平和利用についてのいろいろな交渉でございます。ただ、いわばいろいろ立ち話そのほかでは、そういう問題も関連して出たことは事実でございます。日本における原子力潜水艦及び放射能に関しては、いろいろ、アメリカでは考えられないような、神経質じゃないかというようなこともあったわけでございまして、そういう日本における実情をできるだけ説明をしたことが数回ございました。以上でございます。ほかにございません。

近江巳記夫公明党

○近江委員 神経質といいますけれども、日本は、御承知のとおり四面海に囲まれておりますし、与える影響というものは大きいわけです。だから、次元、立場というものが違うわけです。その辺を、ただそういう話し合いだけで終わっておる。公式ではないにしても、非公式でも、私はやはり長官の立場でもっと真剣にいろいろな点について話し合いがなさるべきであった、このように思うわけです。そういう点で積極性が少しなかった。単なるこの委員会における政治的なそういう発言だけで終わってもらったら困ると思うのですね。こういう点、特に安全あるいはまた生命の問題にかかってくるわけでありますし、根本的にひとつ長官の態度といいますか考え方というものを、もっと真剣にひとつ考えていただきたい。そうしなければ、これからもただ政府間の交渉にまかしておる、そういうような立場では非常に弱いと思うのです。やはり責任官庁は科学技術庁なんですから、そういう点でさらに、先ほどからも冷却水の問題等も出ておるわけでありますが、真剣に、もっと前向きの姿勢でやってもらいたい、この点を申し上げておきます。  私は特に海洋開発の問題を聞きたいと思うのですが、その前に宇宙開発の問題ですが、誘導装置を長官として頼んだ、そういうお話があったわけです。当然これには軍事機密という問題が大きく入ってくるわけです。その保持に関して別に特に言われたことはないといまおっしゃったわけですが、しかしジョンソン駐日大使は、この一月の十七日に佐藤首相にあてた文書で、この問題について、米国が提供する技術情報の秘密保護を日本政府が保証するように要請しているわけです。その点、長官の答弁と食い違いがあるように思うのです。この点どうなんですか。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 私は、先ほど三木先生にもお答え申しましたように、日本における宇宙開発の立場はあくまで平和利用であること、それからおそらく基本法も将来においてできるでありましょうが、昨年秋の宇宙開発審議会の答申に基づいておるわけでございますから、やはり基本態度は自主的な開発、公開及び民主的な運営、この三原則をベースに話をしたわけでございまして、そういった点についてアメリカ側としてはその点を考えて協力しよう、こういうわけでございますから、この間、軍事機密をどうするとかというような話は全然出ておりません。率直に申し上げて出ておりません。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それでこの誘導装置を技術提携する、当然これからの政府としてはそういう方向に行かれると思いますが、そうした場合佐藤首相が衛星の打ち上げを、実は一つの政治的な目標である、これは科学技術委員会で四月の十七日に発言なさっているわけです。そういう点からいきますと、特にわれわれもこの間の委員会設置法のときに、宇宙開発基本法というものが、根本の基本法案ができずに委員会があったって意味がないのじゃないかという点を強力に申し上げた。だけれども、それは附帯決議ということで、われわれもその点一歩下がって了承したわけです。しかしながら、実際そういう政治的な目標でもある、こういうような問題。あるいは昭和四十八年に打ち上げるというようなあせった状態、こういう点からいきますと、要するに、基本法があれば結局ブレーキがかけられることになってくる。当然この軍事機密に入るわけですから。そうしたときに自主、民主、公開という三原則にもひっかかってくるわけです。こういう点で、基本法案を早くすると、長官はあらゆる場所でおっしゃっていますけれども、私は現実はそういうようないろいろな力で、基本法の制定ということは非常にむずかしいような状態になってくるのではないか、これを心配するわけです。そういう条件にありながら、長官としては純粋な立場で、基本法というものを一日も早く制定する、そういう決意でおられるのかどうか、そのところをひとつ聞きたいと思います。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 軍事機密は、先ほど申し上げましたように全然ございません。ただノーハウというものはございますので、おそらくそのノーハウの問題が外部に、いわば商業機密という面において漏れないようにということがあるだろうと思いますが、この点は軍事機密とは別でございますので御了承願いたいと思います。  なお、基本法の問題につきましては、先ほど石川議員にもお答えいたしましたように、これは少なくとも来年の通常国会には御提案申し上げられるように進めてまいるべく、事務当局に命じておるわけでございます。ただ、原子力基本法はおそらく議員提案でなされたのじゃないかと思います。この点はまた国会の先生方とも十分お話をして、提出のあり方等については進めていかねばなりませんし、与党である自由民主党の宇宙開発特別委員会にもその点をお願いしまして、十分御審議を願っていくというふうにいたしてまいりたいと考えております。  ただ、原子力基本法にもいろいろ困難があったろうかと思いますけれども、いま申し上げました一番ポイントになる、われわれのまだきめかねておるものは、宇宙開発基本法の中にいわゆる宇宙空間、月世界とか惑星とか、そういうところまで入れるべきであろうか、また、どういう表現をもって入れるのか、あるいは通信衛星限度で終わるべきものであろうか、その辺のところが実はまだいろいろ論議があっておるわけでございまして、こういう点が宇宙開発基本法をつくる上におきまする一つの大きな問題点となるであろうということを、先ほど石川先生にお答えをいたしたわけでございます。この点は今後、まだ時日もございますから、ぜひ詰めていただいて、できるだけ基本法案をつくっていく、そしてまた、皆さま方とも御相談をするというふうにいたしていきたいと考えております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それから、海洋開発の問題ですが、過日の委員会で、大臣はそのとき出席なさらなかったわけでありますが、次官が出席されまして、海洋開発の一元化という点について質問したわけでありますが、すみやかに一元化をはかっていきたい、このように次官がお答えになったわけです。先ほどからも、ちょっと話が出ておりますが、その後その答弁に対して科学技術庁としてどのようにいま具体化をやっておりますか、骨子を話してもらいたいと思います。

梅澤邦臣科学技術庁研究調整局長

○梅澤説明員 先ほど一応お答え申し上げましたが、私たちのほうにまず海洋科学技術審議会というものがございまして、これの体勢を立て直しまして、そこで十分今後の海洋開発の持っていき方の再確認をもう一度しようという形で、今月一ぱいにはその審議会を開いて進めていきたいと思っております。ただ、非常に早くいたさなければなりませんので――それで長期計画というものはやはりある時間かかると思います。したがいまして、その間来年度の予算に対しましての考え方についてもいろいろ関係各省とわれわれ連絡会を持ちまして、そこで考え方をまとめて、それについて早急にその審議会の御意向でオーソライズもして、そしてできるだけ来年は最重点項目として一括して、科学技術庁がその中心になりまして総合的な進め方を考えていくということで、現在強力に進めておるわけであります。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それは、確かに手がけていかなければならない問題は山ほどあると思います。機構の問題にしても、あるいはビジョンの問題にしても、それをいまおっしゃったようにすみやかにやっていただく。  この体制の一元化とあわせて開発計画――諸外国を見ますと、こういうような計画というものはすでにできておるわけです。こちらは体制もできていないし、計画も何もできていない。先ほどアメリカでも非常に困っておる、そういうような一面のお話がございましたけれども、日本とアメリカと比べれば月とスッポンです。私もしろうとですから大きなことは言えませんけれども、しかしながら、いろいろな雑誌とかそうした情報を聞いてみますと、全然問題にならない格差があるわけです。これはすべてのビッグサイエンスの面で全部いえるわけでありますけれども、たとえば、フランス等ではプレコンテナン計画、あるいはアメリカのシーラブ計画というような非常にすばらしい計画があるわけです。こういう海洋開発の計画を早急に策定する必要がある、このように思いますが、どうですか。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 御説のとおりでございます。そこで少なくとも今月一ぱい、八月中には新しい海洋科学技術審議会の発足をしていただきまして、現状を十分御説明をして、日本として何を手がけていくべきかということを進めてまいりたいと考えておるわけでございます。その間に、これも先ほど石川議員に申し上げましたように、第一番目がいわば海洋あるいは潮流、気象等の調査の問題、それから第二番目がいわゆる水産資源の増殖、養殖、海底牧場等の問題、三番目以降のいわゆる海底資源の探査あるいはこれに伴う事業、あるいはそれを行なう四番目の海底工学、土木、三、四が非常におくれておるのではないか、あるいはそのためには船をつくるということになるかもしれませんし、すぐ探査を始めろということになるかもしれませんし、現在できております「しんかい」という潜水船をどういうように今後利用するかという問題にもなってくるでございましょう。そういうようなことにつきましてひとつ審議会にもおはかりをして、やはり日本としても海洋開発の基本的な計画、あるいは年度計画等も含めて、おくれておりますので、ひとつ早急に進めてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

近江巳記夫公明党

○近江委員 アメリカでは本年の四月に海洋資源開発を協議するために官民合同の会議を開いた、このようにいわれておりますが、民間の最近の海洋開発のこうした非常なブーム、この状態を見て、同じこうした趣旨の会議を持つ必要があるのではないか、このように思うのですが、そうした点に対してどのように思っておられますか。

梅澤邦臣科学技術庁研究調整局長

○梅澤説明員 アメリカではその懇談会をつくりまして、その関係からいきますと約二百社といわれておりますが、そういうような関係が海洋関係に現在タッチし始めております。この関係から、わが国でもやはり民間が自主的にこの点を強力に進めなければいけないということで、先ほど大臣がちょっと申しましたが、経団連の中に海洋開発技術推進会議というものを別に設けまして、その中でやはり海洋関係の経団連としての進め方を考えておるというのが、私たちのほうの政府のやり方とちょうどタイアップいたしまして、うまく進めるような形で現在考えられておる、もう間もなく発足する形になっております。そのほか前々海洋のほうで一部やっておりましたが、海中開発協会というのがございます。これにつきましては、おもにいまシーラブ計画でもやっておりますが、海底居住関係というものがあります。その海底居住の試験研究、この関係の研究を進めていく。その関係から私たちのほうは審議会で五カ年計画をつくりますが、それに当然乗るという前提にいたしまして、いまの海洋居住関係の研究の促進として特調費で今後進めようじゃないかということでいま検討を進めております。  それからもう一つは日本海、これは日本独特の海でございますが、日本海の総合調査といたしまして、やはりことしから特調費を使いまして、おもに資源関係のほうの調査といたしましては、富山、石川辺のところを主体としてだんだん広げてまいります。それから海洋気象、海洋観光につきましては、日本海全体について気象庁その他の省と共同して研究を進めていただくということの三年計画を現在練っているところであります。

近江巳記夫公明党

○近江委員 この海洋開発というのは範囲が非常に広いわけでございまして、なかなか実施の段階というのはきびしいと思いますが、しかし一番開発を進めなければならないのは、何といっても当面大陸だなの開発というものが中心になると思います。わが国の状態を見てみますと、大陸だなだけでわが国面積の七〇%以上もある、このようにいわれておりますが、特にこの実施にあたって大陸だなの調査、この点についてどのくらいまで進んでおりますか。

梅澤邦臣科学技術庁研究調整局長

○梅澤説明員 まだ大陸だなの総合調査としてはほとんど進んでおりません。ただ、石炭関係として北九州、あるいは石油関係として秋田、それから青森関係が砂鉄、そういう程度で、そういうものによりましての大陸だなの関係が、ばらばらといわれますが、一応の調査は一部ございます。しかし総合的にその調査を一貫してやっているという形には現在なっておりません。それで、先ほど申しました日本海を取り上げましたのも実はその点がございまして、日本海をとりながらその大陸だなの調査に伴う測定機の開発をまずしまして、そういう関係から総合的に進めていきたい、ことしはその緒につきたいというのが現在の考え方でございます。

近江巳記夫公明党

○近江委員 前に外国系の石油会社の進出の問題で質問したわけでありますが、それも現在そういうような立ちおくれが現象面として出てきておるわけです。これだけの海洋国といわれながら、大陸だなの調査も満足にできておらない、言うならばゼロからスタートすると言っても言い過ぎではないと私は思うのです。そういう点、さらにひとつ拍車をかけていただきたい、このように思います。  それから特に大陸だなの開発に関して、一九五八年にジュネーブで海洋法国際会議がまとめ、そして六二年に発効した大陸だな条約、これはわが国はまだ批准しておりませんが、その理由をひとつ聞かしてもらいたいと思います。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 これは外務省の関係だと思いますが、非常に問題があろうかと思います。実をいいますと、日本は公海三海里の原則でございまして、いわば漁業方面はこれを原則にしてやっておるわけであります。そこで大陸だな条約ということになりますと、それとの関連で実はいろいろ問題がややこしくなる。したがってこういうのは、私たちの希望としましては――やはり大陸だな条約を批准しない原因というものは、そういうところにあるのではなかろうかと考えます。そこでやはり国際連合なり何なりで――全然無制限の状態にあるわけでございますから、この点は重大問題としてやはり国際協約というものを行なうように、これは国の力で進めていく必要があろうということを、現在海洋開発に実は取りかかりまして、率直にいってこれは痛感しておるのが現状でございます。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それは漁業の問題とか、私どもわからないことはないわけです。しかし、これからの海洋開発というものに重点的に取り組もうという大きな命題と考え合わせますと、ただこちらのほうから、そういうマイナスがある――しかしこちらにも大きなメリットがあるわけですから、その辺、ただ外務省に責任を負わせっぱなしで、あとはそれに従ってやっていきます、そういうような消極的なことではよくないと思うのです。やはり科学技術庁として、大陸だな条約についてはこうあるべきだという真剣な討議を積み重ねて、そして外務省と折衝する、その辺のところの煮詰まったものが科学技術庁としてあるのですか。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 現在そういうことは進めておりますし、先般も私、日本の国連大使にもお会いしてその実情を述べ、あるいは国際連合の中でいろいろ海洋についての討議をされておる実情等も伺いましたが、なかなか進んでおりませんし、日本における漁業の問題、これがいわゆる三海里公海を主張しておるわけでありますから、そういう点においての関連で非常に困難な問題がございます。これは速急に科学技術庁も、あるいは漁業に関連のある農林省も、関係各省とも打ち合わせをして、やはり海洋開発の一つの大きな基本的な問題として、日本の立場を明らかにしていくということが必要であろうと考えるわけでございます。どうする、こうするということは、まだ私としてまとまっておりませんので、各省との関連において申し上げられませんが、当然これは基本問題として浮かび上がって現在きておる状況でございます。実は漁業関係としますと多少そこに相矛盾するわけであります。そこの点が非常に困難な問題であろう。一面また、御承知のとおり、インドネシア漁業等の関係は、三海里どころか、ずいぶん沖であっても相当代価を支払って漁業を日本の漁民はしておるというような国もあるわけでございますし、非常にその間のことがまだ放置されており、今後非常に困難な問題があろうということを痛感しながら、この解決に当たらなければならないというふうに考えておるわけでございます。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それからいままでこの海洋開発についてはそれぞれ関係各省でばらばらに、それぞれの調査なり研究を進めてこられたわけでありますが、その点、科学技術庁として考えていることがいかにずさんであるかという一つの例として、先ほど潜水調査船の「しんかい」のことについて長官は触れられました。これは国民としても一つの非常に大きな夢だと思うのですね。この「しんかい」は四十三年に完成の予定で、四億以上の金をつぎ込んでやっておるわけです。ところが実際は母船がないので、これはでき上がったって実際上動かすこともできない。四億の金をつぎ込んで、国民にもそれだけのPRをしておきながら、実は母船がないからできませんとは、あまりにもだらしがないと思うのですよ。その辺の事情を一ぺん聞かせてください。

梅澤邦臣科学技術庁研究調整局長

○梅澤説明員 「しんかい」の母船の問題につきましては、先般ある新聞に科学技術庁だらしがないということが書かれておりましたが、ちょうど予算の時期でございまして、「しんかい」は本年三月に進水いたしまして、十月に大体でき上がりまして、それから海上保安庁のほうに引き渡しになります。それで海上保安庁のほうではこの「しんかい」をもう一度、深度六百メートルまで沈む「しんかい」でありますから、その安全試験というものをよほどしっかりやらなくちゃなりません。その関係で大体来年一ぱいはやはり「しんかい」そのものについての安全試験ということで時間をかけることになると思います。その安全試験をしながら、その間調査をもちろん進めていくわけでございます。そういう関係から、それの母船というものをどう今年からやるか、あるいは安全試験が済んだときにやるか、もちろん、その間に、この「しんかい」は自分で三時間三ノット走ることはできますが、遠くには自分ではなかなか参れません。そういう関係から当然母船が必要でございます。それでその母船については、用船でいくか、あるいはこれ用としての専門の母船を買ってしまうか、つくってしまうか、その辺の検討を現在やっておるところでございます。もうしばらく検討させていただきまして、母船の関係のことは進めていきたい、こう思っております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 引き船でいくような話もありますけれども、結局安全という問題から考えますと、たとえば水中電話、あるいは潜航中の船の位置の測定の装置、あるいは圧縮空気、あるいは予備の蓄電池、充電施設、そういうものを考えていったら、その辺のでき合いの船で引っぱっていって沈めればいい、そういう状態では私はいかぬと思うのです。当然それだけの装備を備えた母船ができて初めてこれは一体化できるわけです。私のデータによれば、間違っておれば言ってもらっていいのですが、四十三年度の海上保安庁のこの母船の予算というものは二千二百四十二万二千円、これははたして母船に充てられたのかどうか知りませんけれども、そのように聞いているわけです。いずれにしてもこれはゼロにひとしい、そういうような状態である。それは言い方は幾らでもあるでしょう。積んでいっておろせばいいとかいうけれども、チャーターしても一年間で五、六千万円かかる、このようにいわれているわけです。こういう一つのことから考えても、そういうように常に一貫性がない。あらゆる状況というものを判断して一貫してそれを進めていこう、その態度というものがない、それがこういう一つの船に例をとっても出てきているわけです。こういうようなちぐはぐな計画を進めていっても、海洋開発などは何の効果もありません。ですから、やはりやる以上は、もっと計画性を持ってやっていっていただきたい。これは一つの大きな、これからの海洋開発のビジョンといいますか、また、それからさらに具体的なそうした施策、そういう問題にも大きく生かして、二度とそういうばかげたことのないようにやっていただきたい、このように思うわけです。その点に対してどう思われますか。

梅澤邦臣科学技術庁研究調整局長

○梅澤説明員 実は母船につきましては、もちろんこの「しんかい」を考えているときから考えたわけでございます。それでわれわれのほうも、これを総合的に考えてまいりますときにも、母船そのものもやはり調査船として考えるべきではないかという考え方もございました。それから今度、母船にした場合と用船にした場合と、中に載せる機械そのもの――ことしは二千何百万円で少のうございましたが、来年はもちろんもっと整えるわけでございます。その関係の費用というものと組み合わせていきますと、母船の値段と用船の値段と同じではないか。もちろんこれは母船の場合には、これに適した小さな船でいきますが、用船でいく場合には、それに合わないでもあいている相当大きな船を使うというような関係で、値段が高くつく場合がございます。そういう関係がございます。したがって、私たちが一時考えましたことは、安全試験、それから調査項目を明らかにしまして、そうしてそれでもって母船のほうの管理と、それからその母船のほうの海上の調査もできるというところを含めて総合性で一貫して有効に使いたいということを考えながら母船の計画を立てておりますので、その点でいろいろ海上保安庁との間で意思の疎通がございますが、その辺のところはいましばらく検討させていただきたいと思っております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 その点はひとつ早急に、せっかくできあがったものですから、効果のあるようにやっていただきたいと思うのです。それから圧倒的にいままで海洋開発については力を入れてなかった、これは率直に認められたわけですから、さらに言う必要はありませんけれども、各国の海洋開発の予算を見ても、私は古いデータしか持っておりませんが、たとえば六四年度で米国で一億二千三百万ドル、ソ連で五千万ドル、カナダで五千八百万ドル、西ドイツ、フランス、イタリア協力して三千万ドル、英国が一千八百万ドル、六七年度は、一番新しい日本の予算はわずか百万ドルというような状況なんです。だから、先ほど米国もまだもたもたしているという話もありましたが、これからいけば問題にならぬ。百二十三分の一、しかも何年も前にさかのぼってですよ。ですから、こういう点からいって、やはりこれだけの予算しか取れないというのは、科学技術庁がビッグサイエンスとして海洋開発に対してははなはだ積極性がなかった、こういうことがいえるのではないかと思います。しかし、先ほどからいままでの考え方を改めるというお話がありましたから、私も了承はいたしますけれども、何といってもやはり予算を獲得しなければならぬ。ひとえに長官以下科学技術庁の皆さん方の熱意というものが一番大きなものになってくる。しかも、それを信頼し、納得させるだけの根拠、そうした計画というか、そういうものを出さなければならぬわけです。そういう点がいままでずさんであった。こういう点は、ほんとうに真剣にこれからの海洋日本としてやっていただきたい、このように思うわけです。いずれにしても、こうした計画を進めていくのには、基本法という法律をつくらなければ、日本の国はなかなか動かぬ。これはどこの国でも一緒でありますが、特にこの点に関して海洋開発基本法、あるいはまた宇宙開発基本法、これはまだできておりませんが、これを今後どういう態度で科学技術庁として、長官として進めていかれるか、この点をひとつ明確に答えていただきたいと思います。

鍋島直紹自由民主党科学技術庁長官

○鍋島国務大臣 海洋開発につきまして、それを規制する法律というものはやはり必要であろうかと思います。しかし現段階におきましては、御承知のとおりあまりにも広範囲に分かれ、しかも、その内容が現実の問題として各省、十二省だったと思いますが、分かれている、そういうようなことでございますので、まず海洋科学技術審議会を今月一ぱいに発足させて、そうして日本の今後における海洋開発の指向するところ、いわゆるどこに方向づけていくか、あるいはどういうふうな形で年次計画あるいは長期計画を持って進めていくかというようなことを固めながら、海洋開発基本法というものの必要性は十分認めておりますので、それの草案をつくるべく進めてまいりたい。したがって、宇宙開発基本法のように、少なくとも、いま大きな問題はあっても、通常国会にはぜひ提出したいというところまで熱意はあってもなかなか自信がないのが現状でございます。しかしながら、これはもうずいぶんおくれておりますし、日本として、これはあるいは宇宙開発以上にやらなければならぬ問題でございますので、できるだけこれを急いで進めてまいりたいというふうに思います。

近江巳記夫公明党

○近江委員 各国にできてわが国にできないということはないと思うんですよ。そういう最初から自信がないというような態度ではよくないと思います。やはり現状はそうかもしれませんが、一つの自信をもってこれからそういう前向きの方向で一日も早く基本法を制定し、前進できるようにやっていただきたい、このように思います。以上をもって終わります。      ────◇─────

沖本泰幸公明党

○沖本委員長 次に、閉会中審査申し出に関する件についておはかりいたします。  科学技術基本法及び科学技術振興対策に関する件について、議長に閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

沖本泰幸公明党

○沖本委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。  次に、委員派遣承認申請に関する件についておはかりいたします。  閉会中審査にあたり実地調査の必要がある場合には委員派遣を行なうこととし、派遣委員の選定、派遣地及び期間並びに議長に対する承認申請の手続等につきましては、あらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

沖本泰幸公明党

○沖本委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  次に、閉会中審査のため、委員会において参考人より意見を聴取する必要が生じましたときには、人選その他所要の手続等につきましては、あらかじめ委員長に御一任願っておきたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

沖本泰幸公明党

○沖本委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決定いたしました。  本日は、これにて散会いたします。     午後零時二十九分散会

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