予算委員会第三分科会 第3号
- 発言数
- 280 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1968/04/12
会議録
○副主査(任田新治君) ただいまから予算委員会第三分科会を開会いたします。 まず、分科担当委員の異動について報告いたします。 昨十一日、瓜生清君が委員を辞任され、その補欠として片山武夫君が選任されました。また本日前川旦君及び北村暢君が委員を辞任され、その補欠として加瀬完君及び森中守義君が選任されました。 ―――――――――――――
○副主査(任田新治君) 議事に入る前に、参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。 郵政省所管の審査に資するため、本日日本放送協会会長前田義徳君、同協会理事川上行蔵君及び同協会理事佐野弘吉君を、また運輸省所管の審査に資するため、全日本空輸株式会社副社長大庭哲夫君を参考人とし、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副主査(任田新治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○副主査(任田新治君) 昭和四十三年度総予算中、郵政省所管を議題といたします。まず政府側から説明を求めます。小林郵政大臣。
○国務大臣(小林武治君) 郵政省所管各会計の昭和四十三年度予算案につきまして、その概略を御説明申し上げます。 まず、一般会計の予算でありますが、歳出予定額は、五十三億二千四百万円で、前年度予算額四十八億四千二百万円に比較しまして、四億八千二百万円、一〇%の増加となっております。 この予算には、人工衛星研究開発のための試験及び測定機器並びに衛星開発実験庁舎の新営に必要な諸施設費として、国庫債務負担行為四億九千八百万円を含めて十億九千七百万円を計上いたしております。 次に、郵政事業特別会計でありますが、この会計の歳入予定額は五千七百四十二億八千五百万円で、前年度予算額四千八百七十九億七千四百万円に比較しますと、八百六十三億一千百万円、一八%の増加であります。 この予算には、収入印紙収入等で一般会計へ繰り入れるいわゆる通り抜けとなる業務外収入が一千六百六億七千九百万円ありますので、これを差し引いた実体予算、すなわち郵政事業運営に必要な経費の財源となる歳入は、四千百三十六億六百万円でありまして、これは前年度予算額に比較しまして四百六億一千万円、一一%の増加であります。 この収入の内訳は、郵便、郵便為替、郵便振替等の業務収入が一千九百五億二千二百万円、他会計から委託された業務の運営に必要な経費の財源に充てるための受託業務収入が一千九百九十七億九千七百万円、雑収入が八十一億七千九百万円、郵便局舎等建設財源のための借入金七十二億円、設備負担金七十九億八百万円となっております。 次に、歳出予定額は、歳入予定額と同額の五千七百四十二億八千五百万円であります。したがいまして、業務外支出を除いた実体予算も歳入予算と同額の四千百三十六億六百万円となっております。 この予算の中には、四十三年度予算の重要施策としておりますところの郵便送達の安定向上のための経費、事業近代化のための郵便局舎等の整備と作業の機械化等に要する経費貯蓄増強に伴う経費及び簡易郵便局手数料と切手類売りさばき手数料の引き上げに要する経費などが含まれております。 なお、四十三年度の建設勘定予算は二百五億八百万円でありまして、前年度予算額に比較しますと、三億四百万円の増加であります。この予算には郵便局舎の新増築、職員宿舎の建設のほか郵便貯金会館設置などの経費も含まれております。 次に、郵便貯金特別会計でありますが、この会計の歳入予定額は三千二百九十七億一千百万円で、前年度予算額二千五百九十七億二千四百万円に比較しますと、六百九十九億八千七百万円の増加であります。 歳出予定額は二千七百十六億二百万円で、前年度予算額二千百七十五億八千五百万円に比較して五百四十億一千七百万円の増加であります。 次に、簡易生命保険及郵便年金特別会計でありますが、歳入予定額は四千八百三十三億円で、前年度予算額の四千百二十三億九千五百万円に比較して七百九億五百万円の増加であります。歳出予定額は二千六百四十六億六千五百万円で、前年度予算額二千五百三十七億三百万円に比較して百九億六千二百万円の増加であります。 なお、この予算には、昭和二十二年以前の郵便年金契約に対する特別措置に必要な経費十九億九千七百万円が含まれております。 最後に、日本電信電話公社の予算案について御説明申し上げます。損益勘定におきましては、収入予定額は七千七百十九億八千三百万円で、前年度予算額に比較しまして一千百九十九億四千三百万円の増加となっております。 また、支出予定額は収入予定額と同額の七千七百十九億八千三百万円でありまして、施設及び人件費の増加等により、前年度予算に比較して千二百九億八千百万円の増加となっており、また、事業収支差額である資本勘定へ繰り入れ額は六十一億五百万円で、前年度予算額に比較して十億三千八百万円の減少となっております。 資本勘定におきましては、内部資金三千百一億二千五百万円、外部資金二千五百五十一億九百万円、総額五千六百五十二億三千四百万円を計上いたしております。 外部資金の内訳は、加入者債券、設備料で二千二百八十一億九百万円、公募債券で百五十億円、縁故債券で百二十億円を予定いたしております。 なお、設備料につきましては、四十三年五月から現行一万円を三万円に引き上げることを予定いたしまして、目下公衆電気通信法の改正案を提案いたしておりますので、よろしくお願い申し上げます。 また、支出予定額は、債務償還等に四百三十二億三千四百万円、建設勘定繰り入れに五千二百二十億円を計上いたしておりますが、建設勘定繰り入れ額は前年度予算額に比較しまして三百十四億円の増加となっております。 建設勘定におきましては、五千二百二十億円をもって一般加入電話百四十七万個、農村集団自動電話二十五万個の増設のほか、同一市町村内の市内通話区域の統合等を主要工程とする建設計画を実施することといたしております。 以上をもちまして、私の説明を終わりますが、なお詳細の点につきましては、御質問をいただきましてお答えいたします。以上。
○副主査(任田新治君) これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。
○森中守義君 最初に放送電波関係をお尋ねいたしますが、いまNHKで防衛庁あるいは米軍関係の基地周辺の受信料の免除をやっておいでのようですね、これはそういう空港に限らないで、その余の民間空港の場合も質的には同様な事態が発生していると思いますが、その辺の取り扱いはどういうことになりますか。
○参考人(佐野弘吉君) お答えいたします。 ただいま御質問のように、米軍並びに防衛庁関係の航空基地十六ヵ所に対しましては、NHKの受信料の半額免除の措置をとっております。これに対しまして、御指摘の伊丹あるいは羽田等をおさしされておられるかと思いますが、この辺のいわゆる民間空港、国際空港等につきましては、現に免除の基準を適用をいたしておりません。
○森中守義君 先だってですね、厚木のほうから、あるいはその他のところから、現在の一キロ、そして二キロという長方形型の免除区域では実情にそぐわない。よく調べてみれば、滑走路を中心に一キロ、二キロという画一的なものが採用されておりますね。その地域を設定した理由というのは、その当時その限定されたものであれば、大体その要望にこたえられるというような御意思だったのですが、なお今日それは変更の必要はありませんか。
○参考人(佐野弘吉君) 御承知かと思いますが、国会方面におきましても、この航空基地の騒音によります受信の障害がしばしばいろいろの委員会等を通じまして御意見がございまして、これらの国会審議の御意向を反映いたしまして、私ども昭和三十七年から三十九年にわたりまして、厚木等を一つの事例の参考といたしまして、防衛庁あるいは神奈川県等と綿密な調査を実施いたした結果、国会方面の御審議の御意向等をも尊重いたしまして、三十九年四月からこの十六基地について先ほど申し上げたような半減の措置をとったわけでございますが、当時におきまして、この二キロ、一キロという空港周辺からこの該当地域を選定をいたして、現にこれによります受信料半減の措置が大かた十三万件に及んでおります。で、その後いろいろ御意見がございまして、ただいまの御指摘のように航空機が漸次大型化して、いずれもジェット機というふうになってくるに伴いまして、この適用地域の広い狭いという御意見が空港の周辺、軍事基地の周辺にもありますことも事実でございます。これによりまして、いろいろの紛議も若干生じておるわけでございますが、協会といたしましては、あるいは後ほど御質問がございました際に、その方面にもあるいは触れてお答えすることがあろうかと思いますが、これを基地の数を拡大する、あるいは一基地ごとに地域を拡大することは、協会の大きく申しますれば、受信料制度維持の上に非常な困難をもたらす、また同時にこれをかりにやや端的に申しまして、二キロを三キロに広げた、広がりを実施いたしましても、やはりその境界線における該当者の適否の問題等が発生する。あれこれ含めまして、現在ではでき得べくんば、この二キロ、一キロという適用の基準の変更を考えたくないというふうに存じております。
○森中守義君 むろん六条の地域協定に該当するものじゃないですね。 〔副主査退席、主査着席〕 したがって、それに準ずるような意味で、軍用空港に限定をしたというそういう根拠でしょうか。それとも、とにかく米軍及び防衛庁に対しては、その使命等から考えてサービスの提供が考えられるという思想に立つものですか。要するに民間にそういうことをやらないで、軍用空港に制限をしてやったという根拠はどういうものですか。
○参考人(佐野弘吉君) その辺の答弁になりますと、協会の側にもいささか率直に申しまして苦しいところがございます。現に協会が郵政大臣の認可を得まして、免除基準を設定をしております趣旨のものは、これは御承知のように放送法三十二条によりましてこれを実施いたしておりますが、社会的な福祉、公共の福祉あるいは教育的手段というものに限定をいたしまして、非常にこれを厳粛に限りまして、そうして郵政大臣の認可を経てこの免除の基準を実施するということにいたしておりまして、その基準の適用というものは、先ほど申しましたような国家的ないしは社会的な福祉、教育手段等に限るというたてまえであることが原則でございます。しかしながら今日御指摘のように、すでにそれとは別に、あるいは範囲を広げて申しましょうか、いま私がお答えしたような適用基準外に、昭和三十九年以降、国家的目的とは称しながら、軍事基地に拡大をいたしておるということでございまして、NHKの側から申しますれば、今日いよいよ民間空港等にも大きくこの騒音問題が広がってきておりますだけに、本来的には国の公害対策の基本の問題としてお取り扱いを願い、国の公害のほうに吸収をしていただきたい。で、協会が実施しております免除基準そのものは、冒頭にお答え申し上げたような範囲に持っていくことがより好ましいというふうに存じておることは事実でございます。しかし現実に軍事基地十六カ所に拡大をいたしました結果、あるいは尾を引いてさらに民間空港等もどうだという議論が引き続き起きておることにつきましては、いささか協会といたしましては、その辺の答えに苦しむところでございますが、しかし受信料制度全般から申しまして、現行以上にこの範囲を拡大するという意思は目下ございません。
○森中守義君 現行以上のものにということは、これはまああとの問題になりますが、ちょっと問題がありますよ。まあそこで少し内容的にお尋ねしますが、いま佐野さんが指摘された三十二条の二項、勝手に契約した受信料というものは免除してはならぬというのが記載条項としてある、三十二条に。で、もしそれをやろうとする場合には、所定の手続によって基準の改定をしなければならぬ。こう言っておる。ついてはその基準の改定、同時にまた四十八条における審議会への諮問を経ておりますか、この問題は。どうですか。
○政府委員(石川忠夫君) おっしゃるとおりの手続を経ております。
○森中守義君 まあ経ておいでになればいいんですが、要するにその点、じゃ四十八条によってどれとどれとどれが免除の対象になっておるか、それを資料としてこの場でなくてもいいから出してください。ただしですね、資料でお出しいただいた上で、また後日お尋ねするといたしまして、要するにこの種問題というのは、受信料の免除の対象のワク内に入れるものではない。そういうふうに私は判断をしているんですがね。早く言うならば、よけいなことをNHKがやっているということがまあ一つ言えるだろうし、さっき言われるように、これ以上のものを広げたくない。こうおつしやっても、なかなか世間はそれを通さぬのじゃないですか。軍用関係だけ半免にしておいて、その他のものは広げないという理屈はどこにもないでしょうね。だからいまたとえば伊丹であるとか、羽田であるとか、板付であるとか、ジェットのかなりひんぱんに離着陸をする空港においては、先年来かなり同じように措置をとってほしい、しかも一キロ、二キロというものは、今日のジェットの騒音がかなり広域的に拡散しますから、一キロ、二キロというものがすでに現状にそぐわない。もっと広げて半免の措置をとってほしい、こういう意向がずいぶん強いようであります。これに対してNHKは、さっきの答弁だと、もう軍用空港に限るものであって、そのように拡大したくない、こう言われるのだけれども、同じ受信契約者に対してそういう差別扱いができましょうか。どうされますか。
○参考人(佐野弘吉君) 軍用機と民間機とを問わず、大型のジェット機の騒音のもたらします受信の障害という一つの社会的事実においては、全く同様な事態に相なるわけでございます。したがいまして、協会といたしまして、これを重大なる社会的問題であるという把握をいたすことにおいてはやぶさかでございません。ただ、これらの問題が、現にたとえば一昨年十一月の航空審議会の答申にも見られますように、この責任の所在と負担ということになりますと、その補償等の責任は空港の設置管理者と航空会社とが負うべきものであると考えられる。したがって、空港の設置管理者がまとめてこれらの補償を行ない、空港利用者に対して着陸料等の形式で分担させることが妥当である。また同時に、この補償等の費用の負担につきましては、別途政策的配慮からその一部を国または地方公共団体が負担するものとして検討しよう。こういうふうな航空審議会の答申がございまして、また別途前国会におきまして、衆議院の原健三郎委員からのこの問題に関する内閣への趣意書、質問書に対して、同様に内閣総理大臣佐藤榮作なる正式な答弁をもちまして、「この免除措置を民間空港周辺の受信者に及ぼすことは、空港周辺の騒音問題が一般都市騒音の問題とも関連してくること、また、民間空港については、航空会社が関係していることなどの点からして、なお慎重に検討したい。航空審議会の答申の趣旨及び民間空港周辺の受信者の要望にかんがみ、今後政府部内において適切な措置を検討していく所存である。」、このようなお答えがございまして、現にこの趣旨に基づきまして、運輸省当局におきまして、伊丹の問題で限ってお答えいたしますれば、この趣旨に基づいたこの周辺の受信の障害者の補償の措置が事務的に進められております。私が冒頭お答えいたしましたように、協会といえども、軍事基地だからいいんで、民間空港の騒音は別問題だと、簡単に割り切るわけにはまいりませんので、この運輸省当局の、この問題解決のために、協会自身も理の通った形で、かつ社会問題として発生しております受信者の迷惑を何らかの形で解決するということで、技術的並びに経済的な解決のために十分なる熱意を傾けたい、このように考えておるわけでございます。
○森中守義君 御趣旨は、大体方向としてはそういうことでいいんです。ただ、私がいまここで提起している問題は、今日のようにこれほど問題が大きくなったから、たまたまそういう方向に解決を向けておるということであって、当初におけるNHKの措置は適当でないということを私は指摘をしたい。ですから、いまこれから先どうするかという問題は、もっと私は私なりに意見がありますよ。いままでのやったことは、どう考えてみても適当であるということにはならないようですね。それが第一の問題。それと受信者は、聞こえない、見えないから半分にまけてくれということを言っているのじゃない。見たいし、聞きたいのですね。そういうことでしょう。半分にまけたからといって目的を達するわけにはいきませんよ。そこで、何か受信契約者に対しては、契約の趣旨、目的が完全に達成されるような方法というものが、協会なりあるいは郵政省においても考慮されてしかるべきである。したがって、そういうものを防止するような機器等の開発が行なわれているかどうか、これがひとつ聞きたいし、それからいろいろな刷りもの等によれば、イギリスにおいてはすでにそういうものが開発をされて、空港管理公団、こういうものがイギリスにあるそうですね。そこで年間約百ポンドと、こういいますから、八万七千円か八千円くらいになるでしょう。そういう装置をして、騒音を防止するための措置がとられている。こういうふうに聞いているのですが、いま半分にまけるというところに焦点を合わした解決よりも、むしろ見える、聞こえるという方向に焦点が合わなければ放送の目的に沿えぬのじゃないですか。だからその点から考えていけば、佐野理事のものの考えというのはあまりにも現状に妥協するというのか、あるいは消極的というのか、契約者に対するいわゆる義務の履行にはならぬと私はこう思う。その点どうですか。
○参考人(佐野弘吉君) まことにごもっともな意見を拝聴いたしました。一口に航空騒音と申しましても、非常に見えにくい、聞きにくいという状況になっておりますが、画像そのものは総体的にいいまして、さしたる支障はないわけでございます。全くフラッター現象が起きないかといえば、絶無とは申しませんが、これを聴視するに非常にやっかいだというほどにはこの基地の周辺でも起きておりません。問題は、あげてやはりこの騒音、耳をろうするばかりの騒音に尽きるわけでございます。実はもう御指摘のとおり、協会といたしましては努力いたすべきでございますが、なかなかしかしこの騒音ということになります限りでは、ただいま本格的な技術的解決を得ておりません。もとより、たとえば機械にイヤホーンをつけまして、直接耳に当てるというようなことによりまして、画像とそれから同時に出ております音声を聴視することも可能でございますし、また技術的にいま技術研究所で研究いたしておりますのは、自動音量調整装置と申しまして、騒音が激しくなれば、ひどくなればそれに伴ってテレビジョンの音声も高まるという自動調整の技術開発をただいまいたしております。また先ほど触れましたフラッター現象を除去するために、高性能のアンテナもすでに開発してこの空港の周辺で用いております。 しかし、以上御説明いたしましても、非常に今日のこの問題を根本的に解決するというところまでにこの騒音そのものの除去に至っていないというところで、実は消極的といい、あるいは根本的な解決の方法に少し努力が足りないというような御印象を持たれる理由があろうかと思いますが、しごく率直に申し上げまして、そういう状況でございます。
○森中守義君 質問者もあとつかえていますし、あまり持ち時間がございませんから、ひとつ端的にお答えいただきたいと思う。 そこで、いま私はこの問題をこまかく掘り下げて、さらに質問しようとは思いませんが、当面の対策としまして、基本的にはやはり見えるように聞こえるようにというのが原則でなければならぬ。協会があまねく受信契約者にサービスの提供をするということが最大の任務であり、義務なんだから、そのために私は出す金は惜しむべきでないと思いますよ。一般の難視聴の解消をすると同じような、ある意味ではそういう性質も持っていると、そういう点から、要するに騒音防止のための機器の開発あるいは対策というものにもつと予算を投入すべきだと、こう思うのです。したがって段階的な方法として、いま答弁がありましたように、にわかに半年あるいは一年というそういう短期間の中では開発が困難でしょうから、そういう段階的なものとして、さっき言われたようなことも一つの方法でしょう。けれども、よく考えてみれば、受信料はそういう意味でまけたり安くしたりというものじゃないんじゃないですか。私は受信料に対する前田会長はじめ皆さんの考え方はどうも同感じゃない。数年前に野村さんが元気なころ一度値上げの問題がありましたが、そのときに受信料の値上げというものは社会の悪なんだ、しかし公共放送を維持していくためにはどうしてもやむを得ないと言われたことを私はまだ記憶しております。そのくらい野村さんの時代には受信料に対する異常といっていいようなお気持ちがあったようですが、最近のNHKの受信料の扱いというものは、まさにこれはめちゃくちゃだというような私は解釈をしておる。ことに政策的ですよ、やっていることが。いつNHKは政策機関になったのか。その辺のところかなり問題がある。ですから、それはまた最終的にお尋ねすることにしまして、もう一つ同じような問題は、今回沖縄に施設の提供をやろうというお考えのようですね。三億五千万NHKが持ち出そう、放送法あるいは電波法、あるいはNHKの定款の中にそういうものを予定した条項がありますか。ないから特別立法をする。どう考えてみても理屈に合わぬと思うのですね。ですから、このことは、結果的には郵政大臣がそうされたのでしょうが、当局かりそういうものをNHKに指示されたのか、指示を受けてNHKは唯々諾々としてよろしゅうございますという返事をされたのか、あるいはNHK自身が沖縄側から頼まれたから、本土と一体ということで必要だからやろうという意思をきめられたのか、その辺どうなんでしょう。これは重要なことだから大臣と会長から。
○国務大臣(小林武治君) ただいまのお尋ねでありますが、沖縄は昨年十月放送法というものを制定して、そして日本放送協会とちょうど性格の同じような沖縄放送協会というものをおつくりになったのでありますが、したがいまして、いわゆる公共放送をぜひ那覇本島においてもやりたい、こういうことでありまして、そのやり方を沖縄当局がいろいろ検討したのでありまして、その計画が相当な資金が要るので、沖縄自身において調達することはきわめて困難である、したがって何らかの形において日本政府の援助を求めたいと、こういうお話があったのでありまして、この援助を政府がやるか、NHKがやるか、これはいずれにも絶対的の理由がない。これはあとでまたお話が出ると思いますが、昨年先島については七億数千万円をかけて政府が直接これを施設して沖縄に贈与した、こういうこともありますが、この先島地区においては那覇本島のようにラジオもテレビも全然なかった。全くそれのできなかった地域を早くしてもらうために、まあ当事の事情として、政府が直接援助としてこれを譲り渡したと、こういうことになっておりますが、那覇のほうについては、御承知のように民放と両方ある、ラジオも三局ある、こういう実情になっておりまして、いま申すようにやはり沖縄として、どこの援助でもむろん差し支えないが、絶対的のどこでなければならぬということはないが援助してもらいたい、こういうお話があったのであります。これにつきまして、御承知のように、沖縄には政府から援助費が今年度も出ないわけでありますが、その援助費の割り振りというものが非常に大きな問題になるわけでございまして、沖縄としてはいろいろなところに配分をいたしたい、こういうことでありまして、なかなか援助費の都合がつかないという事情もあり、また一方においては沖縄放送協会がNHKと同じ性格のものであり、また将来のこともあり、現在においても那覇と本土との一体化ということについてテレビにおいてもこれをひとつ促進しなければならぬ、こういうことでありまして、政府でもいろいろ相談をいたしましたが、これはひとつNHKに担当してもらうことが適当であろうと、結論的にはわれわれとしてはそういう結論を出し、これによって沖縄側から政府とNHKに対してこの要請の申し出があった、これを最終的にはいれて今回の措置にした、こういうことでございます。したがいましてNHK側からの発議と、こういうことではありません。向こう側からの発議によりまして政府も考え、私どもからNHKにも相談してこういう措置になったと、こういうことであります。
○森中守義君 いきさつはわかりました。それでは、NHKの自発的な申し出でないということですから、さっきの私の質問中のちょっと行き違いの点は訂正をいたします。 そこで、そういういきさつを考えてみますと、沖縄の援助の方式というものは、沖縄側はどこでもいいんですよ。民間であろうと国であろうととにかくほしいと、こういうことですからね。しかし、大臣が言われるように、昨年の先島の場合には国がやった、今度はNHKにやってもらおうということになれば、政府自体が受信料というものに対する認識をどうお考えなんですか。同時にまた、NHKの側におかれても、言われたからそれをする。私は政府のそういうことに対しての指示というのか、そういうものは絶対的なものとしてNHKは受け取っていいかどうか、かなり問題があると思う。ですから政府と言わずNHKと言わず、受信料に対する理解、認識というものがどう考えてみても適当でない。もし、そういったようなことでだんだん発展していきますと、私自身も三百十五円の受信料というものは、支払いにちゅうちょしますよ。契約者というものはそのことを了承して、援助までも含めて受信料を払っているのではない。もし、そういったようなことが国内で広く問題になって、三百十五円、四百六十円はひとつ払うまい、そういう受信料の不払い運動にでも発展したらどうしますか。むしろ懸念すべきことじゃないでしょうか。受信者というものはむろん国民ですから、相当敏感にそういうものは受け取りますよ。いや、君がそういうことを言うこと自体が不払い運動をあふっているようなものだと、そういう御意見もあるかもわからぬけれども、大体受信料に対するものの考えというものが、私としてはどうしても理解できない。もっとき然としたものがあっていいんじゃないですか。
○国務大臣(小林武治君) 私は、いま森中委員のお話しになるような筋はあると、議論にもだいぶなっております。またこれをきめる経過においても、いろいろ議論いたしました。ただ、この施設そのものが、沖縄にNHKとほぼ同じ性格の沖縄放送協会というものができて、それからやがてこれは日本に沖縄が返還されるであろうそのときの状態も考慮しますならば、やはりその関係も考えて、むだなことをされた、こういうことではないと。すなわち、その返った場合にどうなるかということはこれからの問題でありますが、大体いろいろ想像もつくことでありまするし、要するに、現在でもNHKそのものは海外放送までやっております。沖縄にもいままでも番組も提供しているし、技術協力もしておる。これも内容はやっぱり受信料が裏づけになっていることは事実であります。したがって、程度問題といたしましては、従来もNHKが受信料を裏づけとして相当に援助をしてきておる、こういうことが言われるのでありまして、ただ金額が相当かさむ、こういうことでお話のような議論は当然出て、われわれ部内においてもちょうど同じことを、だいぶ是非について協議をいたしたと、こういう事実もあるのであります。私は森中委員のおっしゃることは非常に筋の通った一つの議論である、こういうふうに考えております。
○森中守義君 あまりこのことにこだわっておりませんがね、いまの大臣のおことばを返すようで悪いですけれども、返ってきたとき、どうするかというのは、その時点で解決をすべきですよ。返ってくるときに沖縄の放送協会がNHKに寄付をするという、そのための先行取得をするという意味だったら、NHKの潜在主権をいまから及ぼしていこうというそういう配慮は必要ないじゃないですか。やっぱりこの時点でどうするかというのが一番大事だと思う。受信料というのはそういうものだと思う。ですから、いま技術援助をやったりあるいはは電波を流しているということは、ちょっと私は今回の場合とは質が違うと思うんですね。だから、要するに前田会長にお聞きしたいのは、NHKは政府の補助機関あるいは政府機関じゃないということです。私はそう思いますよ。今度のことを考えると、政策の補助的なもの そういったものにどうもやっぱり少しおちいっているんじゃないかというような気もする。だから今度このことに対して、筋の通った政府の言い分であったのか、協会側としては困るということであったのか。結果はこうなっておりますがね、一体受信料に対するなさねばならぬ制度の問題として、このことを快くやるべきものだと思っておられるのですか、どうですか。
○参考人(前田義徳君) お説のとおり、NHKにとっては受信料の問題というのは、単に金だけの問題でなく、受信料の性格とNHKという観点に立って一番大事な問題だと私も考えておりますし、NHKの主たる任務は放送法の第七条、第九条、そしてその精神は放送法の第一条にあると私は考えており、これを実施するために、民放との併存の現状においても、われわれは一切の商行為を禁止されて、そのために国会審議を通じて受信料というものの額さえ決定されるという制度になっておると思います。したがいまして、私は全然御質問の趣旨に同感であります。 それでは一体今回の沖縄の問題それからまた先ほど来御議論のあった問題について、会長として私自身がどのような考え方を持っているかということをきわめて簡単に申し上げますと、今回の沖縄の問題については、沖縄当局あるいは沖縄放送協会の首脳から私にも話がございました。しかし私は、第一前提としては、これは日本政府と沖縄政府の問題であるというたてまえをとり、さらに先ほど大臣から御説明のありましたように、私にどうかという御相談があったときにも、私は、たてまえとしては現行放送法は沖縄に施行されておらない、したがって現行放送法によるNHKの受信料をただ単なる話し合いによって沖縄に使用することはできない。そういう点で大臣も御検討くだすって今回の特別立法という形になったわけであります。したがいまして、この点においても私は将来の問題はいざ知らず、現状においては現行放送法の精神、その中における受信料の性格を、完全に守っておるという気持ちでおります。ただ沖縄については御承知のように商業放送もございまして、これらに対しても番組を提供するということをいたしております。と申しますのは、放送事業体を中心として考え、ことにNHKの立場を考えるときには以上申し上げたとおりでありますが、同時に沖縄は、やはりわれわれの同胞の一部の住んでおられる所、そして私どもの番組の提供を強く望むというその心理的な立場も私としては考慮いたしました。この点がもし政策的だという御表現の中に入るならば、その限りにおいては、私はNHHの最高責任者の一人としてその点も考えております。先ほど大臣が言及されました国際放送等につきましては、これは昭和三十四年の放送法の改正によりまして、原則としてNHKの本来業務ということになっております。したがいまして、この点については、一部政府命令のいわゆる番組送出については、国庫の交付金をいただいておりますが、全体的には、私としては放送法の三十四年の改正によって、NHKの本来業務である限り、すなわちこれは第九条になるわけでございますが、これに関する限りは聴視料を使用すべきであるという考え方を持っております。総じて、先ほどの免除等につきましても、三十二条の2は、明らかに金を取れということが本旨であって、免除すべしということが本旨でないことはきわめて明瞭であります。したがいまして、私どもは四年前までは十三項目の免除基準を免許されておりまして、これに対して先ほど佐野理事から申し上げましたように、基地等につきまして一項目を加えて、今日十四項目になっております。この基地につきましては、先ほど佐野理事から御説明申し上げましたが、これは商業空港とは全く別であるという考え方を私は持っております。商業的な空港は、これは営利会社としての航空会社が主として使用しているところでありますから、これらの問題については、やはり先ほど御指摘もございましたイギリス等の例を考えて処理すべきである。ただし十四項目につきましては、いろいろ実質的に御質疑もございましたが、これは要するに、一部の国民であるとかあるいはは特殊の環境にあるという問題だけでなく、私ども自身も被害者の一つであるという考え方に立ちながらも、しかしこれは国民全体の問題として考えるべきである。これはたとえば国際条約であるとか、それに基づく国家の責任、それが国民に影響を及ぼしているたてまえに立っては、もし国家がそれに特別の制度を実施しない限り、やはり国民の機関としてのNHKはこれに対し適当な措置をとるべきであるという、これはある意味では非常に厳粛で、また非常に狭い意味での私どもの考え方の表現でございます。 以上いろいろ申し上げましたが、受信料こそは放送法の第七条、第九条のNHKの本来の責任を果たすための基礎となるものであり、その使用とその性格の中には、放送法の大原則である第一条の精神が盛られているということについては、先ほど御指摘の野村会長以来これを引き継いでおります私におきましても、全然変更はございません。
○森中守義君 姿勢としては私もぜひそうあってもらいたいと思う。しかし実際問題として行なわれていることは、必ずしもそうではない。それがNHKの自発的な意思であったかどうかは大体想像できます。今回の沖縄の問題でも政府がNHKにそういうことを持ちかけたということだから、今回の問題については政府自体が私は国会において責められるべきであろうし、またそれを受けたNHKについても当然責められるべきものであろう、こう思うのです。大体特別立法ということそれ自体、あえて私が言うならば、不当だというのですよ。予定していない。少なくともNHKの定款、その基本になる放送法では、受信料をそういう方向に持っていっていいということを予定していないから、特別立法になるのですね。そういうことでしょう。だから、そういう予定しないことまでもしなくちゃならぬというようなことが許されていいかどうかということが、大きな問題の分かれ道になると私は思うのです。ですから、今度の基地の問題にしても、あるいは沖縄の問題でも、いま会長が言われる精神――ただ、それが精神ではなくて、具体的に実行してもらいたい、こういうことを特に要望しておきたいと思うわけです。 NHKはいいです。
○主査(鶴園哲夫君) どうも御苦労さまでした。
○森中守義君 あと、電波関係でちょっと二、三ありますが、このごろ問題になっているビル陰の障害ですね。これは予算では昨年が七百万、ことしが一千万でしたか、この予算をつけているということは、どういう時期に、しかも、完全な電波が到達し得るような状態になるということを予定しているのですか。
○政府委員(石川忠夫君) 現在ついておる予算は、これを調査する調査費でございます。
○森中守義君 調査に入って、それからその結果を待って対策を立てるということになるんでしょうが、見通しがありますか。
○政府委員(石川忠夫君) いままでのあれによりますと、年々おっしゃるビル陰の障害がふえておりまして、まあおおむねの場合は、NHKに対していろいろ申告がございまして、それについて調査をし、そうして対策を立て、まあ対策と申しますのは、アンテナの位置を動かす、あるいは共同アンテナを立てて各戸に引っぱる、まあこういう措置でございますが、お尋ねの問題は、その費用の負担をだれがするかという問題だと思いますが、いままでのところ半数は受信者、それから三割が何と申しますか、障害を与えた建物の建築主、その他が折半をして負担をしている、こういうような状況でございます。
○森中守義君 いや、金を多いの少ないのと言っているのじゃないんだ。目的が果たし得るような見通しがあるかどうか、こういうことを聞いているのですよ。完全に電波が届き得るようなことが、現在とらえられた状態として、もうすでに昨年七百万使っているわけだから、その調査結果はどうですか。
○政府委員(石川忠夫君) 完全にということになりますと問題でございますが、おおむねこれによって目的が果たし得られております。
○森中守義君 せんだって、千代田の区議会でこのことの決議をしておりますね。代表が郵政省に来られたでしょう。どういうお答えをされましたか。
○政府委員(石川忠夫君) まだ私どものところへ参ったことはございません。
○森中守義君 そうすると、公害防止事業団のほうからはこういう話はありませんか。
○政府委員(石川忠夫君) ございません。
○森中守義君 いろいろ各方面で出されている話題としては、これは全体の問題として処理する必要がある、したがって、公害基本法あるいはそれを受ける公害防止事業団等においても、この問題に取り組めということがしきりに言われておりますが、もう少し視野を広げて、できるだけ早い機会に片づけないと、都心を中心にした高層ビルというものはもう異常な状態ですから、相当大きな問題になっていくのじゃないですか。ですから、去年七百万、ことし一千万の予算というもので大体二年間にわたる調査の結果、一つの目鼻、見通しというものがこの際持てるかどうか、それだけひとつ聞かしてもらいましょう。
○政府委員(石川忠夫君) おっしゃるように、もう年々ビル陰障害は、高層建築がどんどん建ってまいりますのでふえております。で、これを処理するのに、いままでのところは結局障害を与えるもの、それから与えられるもの、この両者と電波監理局あるいはNHKが間が入りまして協議をして解決をしているのでございますが、これだけで完全に今後いくかどうかということになりますと、疑問がございまして、法的な措置等も含めて今後検討してまいる所存でございます。
○森中守義君 その調査研究ということがまだ完全に終了していないようですから、いまいつのころとは言えないにしても、大体二年度に調査費をつければ三年度ぐらいには実行に移されるものですよ、一般的なものとして考えればね。どこでもそうなんです。ですから、来年ぐらいからはこういうビル陰障害というものが除却できるような可能性があるかどうか。
○政府委員(石川忠夫君) この予算は実はビル陰だけでございませんで、御承知のように電波雑音による障害全体の調査に要する経費でございまして、これだから完全に二年やれば調査ができるではないかというようなお話もございましたが、まあ実態は年々変わってまいりまして、そうしてその実態を調査した上で、個々具体的に一つずつ毎年片づけていって、その片づけるための調査をする経費が先ほどからお話の金でございます。
○森中守義君 郵政大臣、いままで何回も問題になってきました放送法の問題ですが、もうすでにこの会期も半ばを過ぎておりますし、おそらくこの国会に提出をされるというようには考えられませんが、近い国会にこれを出そうという御意思がありますか。
○国務大臣(小林武治君) 郵政当局としては、この国会にぜひ提出いたしたいということで案の準備をし、与党との調整もはかってまいったのでありますが、その調整がいまだにできないと、こういうことでありますので、この国会に提出することは困難である、提出できないと、こういうふうに申し上げられると思います。したがって、私どもは前々からの懸案であり、次の機会に、あるいは次の通常国会には出されるようになるだろう、こういうふうに考えております。
○森中守義君 新聞等によれば、事務当局に対して改正の大綱を大臣が指示された、こういうように聞いておりますが、どういう内容のものでしょう。
○国務大臣(小林武治君) これは提出するためにいろいろの案を準備したということはありますが、ここで内容にわたってこまかく申し上げることは、時間の関係もあり、また事実問題としていまこの内容をここで御披露して、そうしていろいろの御批判を仰ぐと、こういうふうな時期にないであろうと、こういうふうに私は思っております。
○森中守義君 それでは一つだけ具体的にお尋ねしておきますが、四十一年でしたか、一回提案をされて、それで与野党問の小委員会をつくって合意に達したものがある。こういうものはむろん審議会の答申を受けたものを全面的にとは言えないにしても、まあややそれに近い内容のものだと、当時の小委員の一人として私は記憶しているのですが、あれは少なくとも両党が合意に達したわけですから、有効か無効かというこの辺の議論は別として、経過的なものとして考える場合には、当然あの当時一致したものは大臣が示された内容の中に入れられてしかるべきであろう、こう思うのですが、入っておりますか。
○国務大臣(小林武治君) それらは審議の経過において当然尊重さるべきものであると思いますが、そのまま入っておるというわけにはまいりませんが、相当の参考にされておる、こういうことであります。
○森中守義君 先ほどのお答えで大体わかりましたが、参議院選挙後の臨時国会ないしは来年の通常国会等に予定されるものかどうか、その辺どうでございましょうか。
○国務大臣(小林武治君) いまの情勢では、臨時国会の問題というよりは、むしろこれは平常的な問題であり、きわめて慎重を要すべき問題であるから、私どもの考えでは、次の通常国会になるだろうと、こういうふうに思っております。
○森中守義君 それから、せんだってのUHFの免許は、ある部分にとどまって、全部は終わっていない。それで、当時国会等の議論においても、放送法の改正をまず先にやるべきである。それで、基本的な方向というものが定まった上で免許をやるということが大方の意見であったわけですね。ところが、そういうことは全く黙殺をされて免許を交付された。しかも、それは全体の部分に及んでない。のみならず、おろされた内容を見ると、非常に広域的なものにもなっていたり、あるいは単県的なものであったりして、必ずしも統一されていないんですね。その辺に電波行政が何とはなしに世の中から指弾を受けているのじゃないかというような気もするんですけれども、要するに、将来の放送の形態あるいは体制というものは、どういうようにお考えですか。現状のままでいいということですか。
○国務大臣(小林武治君) これは、テレビの進歩の経過におきまして、これは最初許可される場合に、一体採算がどうなるかなんということは全然見当もつかないでやってきた。したがって、いまの民放というものは、住民の要望と、一方においては事業が成り立つかどうかと、この二つが要素として考えられなければならぬと、したがって、最初は大都市中心で順次やってきた。こういうことで、外から見れば相当つぎはぎに、その揚その場の湖塗でやってきたと、こういうふうに見えるのは、これはもうやむを得なかったと、こういうふうに思うのでございます。しかして、今度の、いまの放送法ができてからということは、そういう議論は一般的にあったのでありますが、これはまた一つの議論としては、放送法ができてからということになれば、容易に免許になるまいというそういう考え方も世間にあったと私は思うのであります。 しかして、一体放送法がいつできるかということになると、四十一年以来御存じのような状態であるのでありまして、一体あのまま放置しておくことが国としても適当かと、あるいはまた住民としても適当かと、こういうふうなまた判断が要るわけでありまして、この放送法のでき上がりがいつになるかわからぬぞというならば、漫然として待っていることが一体あるべき姿かと、こういうことについて私は非常な疑問を持ったのでありまして、国会に私どもがお出しをするならばすぐ通るというならば、これはまた考えなければなりませんが、なかなかいろいろの関係があって問題であります。今度さえまた提出不能になっておると、こういう状態でございますので、これらを待つよりか、やっぱりUというものを解放することが私は日本全体の利益に、国益に合う、こういう考え方から、その考えをやめてああいう措置をとったのでございまして、そして昨年十一月、お話のようにやったあとは、やっぱり日本全国ともテレビの放送の聴視の格差ということが非常にやかましい問題になっておりまして、またこれらの声も無視できない。したがって、昨年十一月残った地域についても検討をしなければならぬということに相なっておるのでございます。
○森中守義君 次に、ちょっと公社関係のことを少しくお尋ねしておきたいと思いますが、いま問題になっている設備料の値上げですがね、元来設備料というものはどう定義つけるべきものなんですか。ずいぶん議論が多いし、しかも一万円から三万円になるというこういうことであれば、やはり一般の申し込み者に対しては、そのことがある程度理解されないと私はなかなか容易にいかぬのじゃないかと、こう思うのです。副総裁おいでですが、設備料金とは一体どういうふうに定義すべきものなんですか。
○説明員(秋草篤二君) 現在の法律には、公衆電気通信法の料金のところに設備料というものが提示されております。設備料という定義は、法律解釈の文献的なものは別にございません。ただ、この歴史を見ますると、設備料に似たようなもの、あるいはその性格がやや拡大されたもの、逓信省以来いろいろな歴史を経過してまいっております。現在の設備料は御案内のように一万円になっておりますが、国会での説明におきましては、引き込み線から宅内に装置する材料、工事費というものに相当する金額というような国会説明をいたして経過してまいりましたが、今日三万円の法案を提出いたしまして、今日も逓信委員会で審議していただいておりますけれども、私どもはやはり建設財源の一助を利用者なり国民の皆さまからお手伝い願うということに変わりないわけでありまして、利用者なり国民の皆さんから見れば、いかなる理由をつけてみましても、毎月お払いしていただく料金のほかに、俗っぽくいえば一生に一ぺん電話をつけるときに、一ぺんだけ建設資金の一部を別途ちょうだいするのだということに変わりないわけでございます。 しかし、単にそう言ってしまえば非常に腰だめのように見えますけれども、現在の電話の需要を考え、また過去におきます電話のサービスの改善も考えて、まあまあどうやら、かなりの電話の機能というものも変わってきた、それから国民所得というものも考えて、制定当時と比べますれば、いまの電話の架設費がおおむね三十六万ぐらい平均かかりますので、その一部を分担していただければ、それだけ公社の負担も安くなるという気持ちでお願いしておるのでございます。
○森中守義君 副総裁、設備料になる前に、例の答申の二二%上げたいということを、しばしば総裁、副総裁はじめ言われましたね。それが結果的に設備料三万円のほうに形が変わったということは、いきさつはともあれ、二二%はもう放棄した、その意思は失った、したがって第四次五ヵ年計画を遂行していくには設備料三万円でよろしいものであるというように、国会としては理解するんですが、公社もそういう御意思ですか。二二%はもう値上げは放棄いたしました、四次計画をやるには設備料三万円でけっこうですということの今回の法措置じゃございませんか。
○説明員(秋草篤二君) お答えいたします。 私どもがいわゆる二二%、あるいは佐藤調査会の答申というような中にも前提として設備料の三万円があったということで構成されておったわけでございます。そこで、その二二%なるものでございますが、もちろんこれは調査会の年月を顧みてみましても、もう三年経過しております。当時の情勢と今日ではかなり変わった点もございます。私どもまた顧みて、いろいろ将来の建設、あるいは今後の計画の立て方等につきましても、いささか考えなくちゃならぬという点もございます。で、二二%の点を放棄してもうこれにすり変わったのだということではございませんので、やはり御質問があれば御説明いたしますが、公社の財政は、そうは言うものの非常にまたよろしくなっておるというものではございませんので、まあいずれはやはり料金問題等も練り直して、もう一ぺんこの問題はこれとして国会の御審議を仰がなくちゃならぬ時期が来るというふうに私は思っております。
○森中守義君 そういうことになればね、これはまあ段階的値上げというよりも、設備料はことし三万円上げている、また近い将来に一般料金を上げるという、そういう二段階に分けて上げるのですか。私が聞いているのはそうじゃないのですよ。それはいま副総裁が言われるように、二二%というものがすでに数年以前の資料に基づく、数年以前の情勢に合わせた二二%であろうから、これに手直しをするための再諮問が必要であるかどうか、これはまた別な議論ですよ、そのことは。しかし、今度の設備料三万円上げたということは、それによって資金の確保ができるという見通しがあったから三万円上げられたのであって、言いかえるならば、値上げというものは放棄したというようになるのが筋じゃないですか。暫定的に三万円にして、本ものはあとに来るという、こういうことですか。それでは大問題だよ。
○説明員(秋草篤二君) 四十三年度は放棄したことは明らかでございます。しかし、過去の歴史から見ましても、常に設備料と料金とが軌を一にして同時に改正しなきゃならぬ、あるいは料金を全部総ざらいに直さなきゃならぬという原則もなくて、現に装置料にしましても設備料にしましても、あるいは負担金にしましても、料金改正とは離れてずいぶん上がってきている経過がございます。そういう意味では、やはりわれわれの調査会、佐藤調査会ではそういう全体を基準で総体的には調査いたしましたけれども、個々の問題としましては、たとえばことしなどは物価の問題とか公共投資の問題とかいろいろございますので、ただしその懸案というものも大きな参考ではございますけれども、これの実行にあたってはできるだけ少な目に、あるいは順序を踏んでやるだけのことはやって、尽くすべきものは尽くしているということもまた私たちの立場だと思うのであります。また、そういう意味で全面放棄したとかあるいはもうしないとかいうことでもなくて、私はことし上げられなかったからといってもそう大問題ではない。しかし、この問題については十分今後検討して、また御審議を仰がなくちゃならぬと、こういうふうに思っております。
○森中守義君 それはまた公社側の立場からすれば大問題でないでしょうがね、加入者側からすれば大問題ですよ。設備料は一ぺんに三万円、三倍も上げられてね、どうもあとまだ上がるんじゃないかということでは、大問題にせざるを得ないのじゃないですか。 そこで、その議論やっていても時間がありませんのであれでございますが、さっきお話しのように、また私も仮定の問題としてそうあるべきだと思うのですけれども、二二%というものはすでに古い。いろいろ社会情勢や経済情勢が流動していますからね、だから、もしそういう場合にはもう一回再諮問をして、その答えによるということになるのですか。あるいは二二%の答申が出ているから、それを公社が内部の問題として再検討されるということですか。
○説明員(秋草篤二君) その辺はまだきめてございませんですけれども、佐藤委員会と申しますのもやはり総裁の諮問機関でございます。したがって、私だけの判断でございますけれども、少なくともまあ佐藤委員会の方々には新しい公社の考え方などは御報告するというのが、道義的にも理由があると存じます。あらためてもう一ぺん佐藤調査会のようなものを開くかどうかということは、ただいまのところまだ考えてもおりませんし、きまってもおりません。
○森中守義君 わかりました。 もう一つ、大事なことですからお尋ねしておきたいと思うのですが、いまその同一行政区域内において市内・市外料金というものが非常に問題になっておる、いまだ全国的に千三百ヵ所もそういうものが解消していない、こう言われておる。だから、その問題を処理するにはどうしてもやはり次に来たるべき値上げというものに関係せざるを得ないのかどうか、それが一つの問題と、それと現在の料金体系の中で一体どういう検討を加えられてきたか。いま私はその一つを指摘したいんですが、専用回線の料金ですね、これがいま三つに分かれている。しかも、警察消防関係というのが非常に安いんですね。私の知る限りでは、二十七年にこれが設定されて以来一回も修正されていない。その次が新聞報道、その次が一般省庁というように、ランクが三つに分かれているようです。それで、その公衆電気通信法からいえば、原価を割らない範囲で料金を設定せいと、こうなっておる。しかるに、それを踏まえてつくられているところからいきますと、警察は、警察消防は三分の一ですよ。それから一般省庁がその三倍になっている。まん中に放送、報道関係があるのですね。これなどは、いまのその市外、市内の問題、あるいはそれ以上に料金体系上著しく均衡を失っているというふうに私は考える。だから、変な言い方になるけれども、原価を割らない範囲でということできめられている警察通信、逆に一般が三倍だということになると、ずいぶん電電公社はその限りにおいてはもうかり過ぎているんじゃないですか、どうですか。ですから、私はいま、それは一つの企業ですから原価を割った仕事はできないですけれども、この警察消防関係というものは三分の一という低廉な状態に置いていいもんですか。その余の省庁はどのような違いがあるのです。もちろん沿革はありましょうがね。ですから、当然これはこの際ですな、料金体系の合理化ということで再検討になると思うのですが、それを用意されますか。
○説明員(秋草篤二君) 料金の問題はまだ内容に入って具体的に御説明する機会もないのですが、私ども料金の問題を額や率のことばかり世間に発表しておりましたけれども、問題は体系の問題をやはり根本的に改めなければならないと思うのです。特に郵政大臣から常日ごろ指示を受けて、今後の資料に検討する姿勢の大きな柱にしたいと思っておるわけですが、しかし、専用料につきましては、確かに、これは財源ではございますが、まあ主たる柱ではございません。これは何といいましても市外通話料の基本的な立て方によりまして、引き続いて専用の考え方というものは変わってくるわけです。料金が変わってまいります。現在の専用料の考え方というものは、市外通話料に基準を置いて立てられているのが歴史的な経過でございます。また、今後もこれだけしなければならぬ。そこで、専用料につきましては、市外通話料との関係から、率直にいって、まあ安くするという経過をたどってもきたし、また今後もたどるべきではなかろうか。と申しますのは、昭和三十八年の四月一日でしたか、専用料につきましては思い切って四割の値下げをしたんでございます。これはあまり当時、距離別時間差法が成立した直後でございまして、あまり私ども大々的に宣伝する必要もまた機会もなかったんですけれども、四割下げたんです。まあそういうのでありますが、今後も専用料は、市外通話料が距離というものが技術革新その他のサービスの改善によって非常に昔と違った距離の克服というものが行なわれておりますので、市外通話については、やはり特に長距離方面につきましてはもっと下げていく、あるいは下げ方を多くするとか、そういう傾向にならざるを得ないと思います。こういうふうに思っております。 そこで、いま御質問の警察、消防、通信報道、この料金の減額につきましては、いま法律に書いてある原価を割らないという前提に立って、警察のようなものは三分の一というのは、三分の一までが原価になって、それでペイしているのかと言われますと、いささか、そこまで原価計算をしたこともないんでございますが、これはもう長い一つの歴史的な経過もございまして、なかなか一般並みに戻すということは困難なことではなかろうか。また、法律にしましても、やはりこれは国民生活に非常に密接する仕事でございますし、国民の生命、財産を保護し救済するというものでございますので、私どもたくさんある通信事業の中では、やはりこうした低廉なサービスであえてやはりしなければならぬというものも、一面非常に収益をあげるという面もございますので、まあそういう全体の料金を勘案した上でやむを得ないのではなかろうかというふうに思います。たいへん的を射ておりませんけれども。
○森中守義君 それは、いまそのことを中心に議論しようと思いませんがね。しいて、少し言わしてもらうならば、いまその警察、通信等の収入が公社財源の主要な柱にならぬと。だから、ほっといていいということではないようですけれどもね。しかし、これはその一般加入者が素朴にどういうものを感ずるかということを公社当局は考えなければ、料金問題なんか扱えませんよ。なるほど警察、通信がこういうような状態に置かれた沿革は私も知っております。しかし、もうすでに十五、六年たった今日、設備はだいぶ改善されているでしょうね。公社自前のものとして、少なくとも減価償却等は終了しているでしょう。 そこで、お持ちなんでしょうけれどもね、普通規格三というのかな、警察関係が千四百九十円、それから報道関係が二千五十円、一般省庁等は四千五百四十円、これはこういう立て方なんというのはありませんよ。しかも、その最高の四千円のランクには、ある意味では警察、消防と同様な仕事をすべき機関等も含まれておりますよ。そういうことでしょう。警察だけ安くていいということはありませんよ。しかも、私の調査では、年間警察は二十億、こういっている。だから、これを引き上げていけば六十億になりますよ。公社計画の主要な財源にはならないにしても、まあこれで何%か抑制することになるでしょうね、値上げの幅を。だから、要するに、ランク三つ置いていることそれ自体が体系の合理化じゃない、むしろ合理化すべきである、こう私は思うので、これはひとつこれから先の重要な検討の対象に置かれてしかるべきであろう、こう思うのですがね。
○国務大臣(小林武治君) 私の意見を申し上げておきます。私は、森中委員の御意見、まことにそのとおりだと思う。これはもと国営事業であったからして、国営の警察に対して非常に安くしたと。しかし、いまはこれは一種の独立採算制の公社事業になってる。こういうことからして、昔のようなことをそのまま置くべきでないというふうに私も思います。 そういうわけでありまして、実は国会の公報、あれは御承知のとおり無料でやっておりました。郵政省がいまは速達の料金をいただいております。遠慮する必要はない、そういうところは予算を取ってもらえばいいので、同じことであります。ただ、ある程度電信電話事業の公共負担みたいなような考え方が実はあるわけでありまして、これらとの調和も必要であるが、いまのような専用料は適当でないと私も思っております。
○森中守義君 それは郵政大臣もそういう御意見でたいへんけっこうだと思うので、いずれひとつよく、大臣、総裁、副総裁、話し合ってみてください。私はぜひそうしてもらいたい。 それからもう一つ、公社に最後にお尋ねしておきますが、今度の設備料の引き上げで、財源の確保、それとまた一つの側面として相当積滞が問題になってくる。言いかえるならば、かなり需要が抑制される可能性も出てくるのではないか。その辺はどういうふうに把握しておられますか。数字として示し得るものじゃないと思いますがね。
○国務大臣(小林武治君) これは私が聞いているところでは、一割強ぐらいの抑制になる。したがって、まあ公社の計算では三十万ぐらい減るだろうということを言っております。
○森中守義君 行政管理庁の長官、ちょっと御足労いただきましたので、その分だけ先にお尋ねしておきますが、最近あれですか、何か郵政省と合同で監察かなにかおやりになる計画があったのですか。
○国務大臣(木村武雄君) そういうことは何もありませんでした。
○森中守義君 ないというのはおかしいじゃないですか。新聞はそれじゃかってに捏造したわけですか。相当大きく出しておりますよ、なれ合い監察だと。
○国務大臣(木村武雄君) 私もこれは新聞を見て実はびっくりしたんですよ。いやしくも行政管理庁が他省庁の監察を行なう場合には、共同で監察をするなどということはあり得ないことでありますから、こんなことは私は夢にも考えていなかったのです。ところが、新聞を見て、共同監察をやるのだという話し合いが下部のほうであったということを聞きまして、私この新聞を中心にして調べてみたのですけれども、全然そんなことはなかったようであります。 ただ、新聞記事の何でありまするが、郵政省の監察を途中でやめたことは事実なんです。何でやめたかといいますると、私が行政管理庁の長官になりまして、単に郵政省だけではなくて、全体の行政改革をやってみることになった際に、郵政省を見ておりますと、郵政事業の合理化その他のことにつきましては、郵政大臣が非常に精力的に取り組んでおられるのであります。ここにおいでになりまするからおほめ申し上げるわけじゃありませんけれども、ほんとうに真剣に取り組んでおいでになるのであります。一生懸命になって取り組んでおいでになりまして、しかも、問題の途中で監察してみても始まらないじゃなかろうか。たとえば番号制度の導入の問題とか、何かそういうことを一生懸命になってやっておいでになる最中に、監察をしてみても始まらないのじゃなかろうか。ですから、そういうものが一切終わったあとで監察してもおそくはないだろう。それからもう一つは、国の出先機関の問題が非常に大きな問題になっておりまして、なかなか時間のかかる問題であります。これをやったらどうだと、こう言いましたところが、郵政省の監察と取り組んでいるものですから能力はそうないのだと、こういう話になりまして、そうであったならば郵政省の問題は途中でやめなさい、そうして出先機関のほうに精力を集中しなさい、こういうことで、自主的に監察は途中でやめさした。これはやめさしたのであります。そいつを何か、新聞を見ておりますと、そうでないように書かれておりますけれども、この記事は違っているというわけではありませんけれども、少し勘違いしてお書きになったのじゃないか、こういうふうに自分は判断したのであります。と申しますのは、やはり同じ行政機構でありますから、いろいろな点で便宜をはかってもらうこともなきにしもあらず。その便宜をはかってもらうことを共同監察くらいに判断したのじゃないだろうか。新聞記事なんかで、でかでかと、なれ合いの監査なんて書いてありますけれどもいつのいっかに君のところを視察に行くぞ、監察に行くぞ、よかろうと言って、それをなれ合いだと判断したのじゃなかろうか、私はこういうふうに見ておるのでありますが、そういうことは全然ないのであります。
○森中守義君 それは全く新聞それ自体を否定をされませんね。勘違いをしていたのじゃないかというそういう表現で、いま行管の長官がお答えになりましたね。言いかえるならば、それらしいものがあったのじゃないですか。
○国務大臣(木村武雄君) それで調べてみたのです。それらしいものもなかったようです。
○森中守義君 新聞がつくり上げたというわけか。
○国務大臣(木村武雄君) そこが新聞記者の感度なんですね。そこが少し違ったのじゃないだろうか、こう思うのですが、主観が非常に入ってしまったのじゃないか、こう思うのであります。私も、共同監察をもしも下がやっておるのであるならばたいへんだと思いまして、この記事を見て調べてみたのです。絶対そんなことはないようなんです。下がうそを言えば別ですよ。
○森中守義君 うそを言ってもわからぬですよ。聞いてごらんなさい。
○国務大臣(木村武雄君) うそは言わないようであります。うそを言ったなんていうことになりますと、私の首っ玉がなくなってしまいますから、だまされる長官というものはあったものじゃありません。それですから、うそは絶対言っていないようでありますが、記者の感度だと思いますね。そういうような気になって取り組んでいくと、枯れ尾花も幽霊みたいなことがありますから、記者の感度じゃないですかね。一生懸命になってこの人が書いたかどうか知りませんけれども、管理庁に出入りをしている新聞記者の人は、非常に一生懸命な人なんです。気違いみたいなところがありますね、ものと取り組むと。それですから、ほかの人よりも感度が強かったのじゃないですか。それでこういう記事になったのじゃないか。本人をとがめもしませんが、しかし、こんなことがあるとたいへんでありますから、私は下に向かって、いやしくも、いささかも共同監察をやるなんていうような気配を見せてはならないぞということを厳重に言っておいたのでありまして、私も実は新聞記事を見てびっくりしたのです。そういう点で、まあ森中さんから御質問を受けましたけれども、非常に幸いでありました。そういう点の誤解だけはどうかお取りください。いまのところは郵政大臣を絶対信頼して、おやりになるところを見ているのであります。さすがに、参議院の人をほめるわけではありませんが、参議院の大臣はみな一生懸命になってやっておいでになります。
○国務大臣(小林武治君) 私のほうに関係しますから、一言だけ申し上げておきます。 私もこの記事にはまことに迷惑をいたしております。私は正直に申して監察をしてもらいたいほうで、そんなものを隠そうなんという気持ちは一切ありません。従来たとえば郵政犯罪などもときどき隠しておったのでありますが、それは一切新聞にみんな出せ、隠しちゃならぬと。まして、私がまだ目の届かないところもあるから、行政管理庁の監察を受けるなんということはまことにしあわせだと思っておりますし、したがって、そうごまかしたりおせじを言ったりそういうことは一切いたしません。したがって、この記事にも、たとえば全逓対策だなんてとんでもないことを書かれて、まことに迷惑をいたしておるのでありまして、そういうことは全く事実でありません。昨日、毎日新聞の担当の方にも、この記事は私どもに関する限りは全く違っておる、きわめて迷惑をしておるということを申し上げておるのであります。
○森中守義君 両国務大臣がそういうように言われると、それ以上うそだろうとも言えませんが、ただ、時期的に判断すれば、行官の長官がはち巻きしていましたね、あのころのことじゃないのですか。それは郵政のたとえば浅野次官の名前ですとか――そこに行管の次官かな、見えておるのは。
○国務大臣(木村武雄君) 局長です。
○森中守義君 局長とか、何かこういう名前が出ている。それで、上智大学の佐藤教授ですとか、各界の権威ある人たちが、まことにけしからぬと、こういうことが出ているのです。あの新聞を見れば、やっぱりそのとおりだと思うのだ。近年とみに上昇株の行管が、あれで一ぺんに下げ株になってしまって、これは一体行管何しているのだという、そういう印象を非常に強く受けていますね。もしそれは新聞がそういうことであれば、そのままほうっておかれるのですか。同時に、全面的に否定されていないのだ。行管長官は多少の感違いだろうというそういう表現なんで、もうその辺がちょっとニュアンスとしておかしいのですが、どういうものですか。
○国務大臣(木村武雄君) この監察を途中でやめさしたことは事実なんです。それから、先ほど申し上げました理由でやめさしたのでありまして、この問題とは全然関係ありませんです。行管の立場において、他のほうに勢力を集中したほうがよろしい、この問題は郵政省が取り組んでおられる問題が解決するまで見送れ、そしてその勢力は他に集中せよ、こういうことで私が中止の命令をしたのであります。その中止の命令をしたきとに、私はまだはち巻きしていなかったのです。そのあとではち巻きをやりました。この記事が出まして思い出してみて、聞いてみたところが、そうだったのです。私の申し上げましたのは、こういう事実は全然ないそれで下に聞いてみましても、全然そんなことはない。単に郵政省だけの問題でなく、私どもの行政管理庁で調査するときでも、共同監察なんということはあり得ないし、考えたこともない、こういうことだったのでありまするが、私の申し上げたいのは、新聞記者の人がこういうところに出てこられまして、いろいろな角度から話をされて、その話の中で都合のいいところばかりとられてそういうようなことばになると、非常に危険だから、そういう点で相手の人間に対して強烈な感度を与えるような発言は慎めということを注意しておったのであります。 私はこの記事を見て非常に実はよかったと思っておるのであります。もしもほんとうにこんなことがあったらたいへんだったのでありまするが、この記事で、将来にかりにこういうことがあり得るとすれば、今日これを未然に押えることができたと思って、非常に喜んで、その点では実は感謝いたしておるのであります。その気持ちもちょっと言ってみたのでありますが……。全然ありませんです。
○森中守義君 抑止力になったわけですか。
○国務大臣(木村武雄君) そうです。
○主査(鶴園哲夫君) 午後二時まで休憩いたします。 午後一時十九分休憩 ―――――・――――― 午後二時二十一分開会
○主査(鶴園哲夫君) 予算委員会第三分科会を再開いたします。 引き続き、郵政省所管を議題といたします。 御質疑のある方は順次御発言ください。
○小平芳平君 初めに、郵便の番号制度が七月一日から実施されるというふうに承っておりますが、これについての沿革とか趣旨について御説明を願いたい。
○政府委員(曾山克巳君) 郵便物を区分するにあたりまして、その表面に書かれておりますあて名を弁別して区分けするわけでございますが、それを番号によってやるということになりますと、非常に能率が上がりまして、それだけ人件費も安くなるし、また同時に、節減され、また同時に、機械にもかかりやすくなるというようないろいろな利点がございます。その利点に着目いたしまして、ただいま御指摘のありましたとおり、七月一日から郵便番号制を実施するわけでございます。 この沿革につきましては、すでに昭和三十五、六年、郵便の遅配問題が世上をにぎわせましたころ、私どもといたしましては、この研究を手がけ、郵便近代化委員会という昭和三十九年には委員会の答申を得まして、その委員会の答申にも番号制を早く採用したらどうかという示唆がございました。それにのっとりまして、昭和四十年からこれを受けての機械の研究にも着手いたしまして、ようやくその機械も最近におきまして開発完成を見ましたので、この四十三年の七月一日からこれを実施するということに踏み切ったのでございます。 以上は沿革でございますが、その趣旨につきましては、先ほども申し上げましたように、郵便作業の中で区分作業が非常に大宗を占めまして、大きなウエートを占めております。それを簡易化し、スピードアップする、同時に、これを能率的に行なうということがたいへん必要でございまして、局内作業におきましてはそれが相当可能になってまいっております。各国におきましても、その番号制の採用に踏み切っておりまして、わが国におきましても、一刻も早くこれに踏み切ったらいいというぐあいに考えたのが一つの理由でございます。それからあわせて、御承知のようにわが国におきます労働力も相当逼迫しておりますので、特に郵政事業におきましては、その仕事の大半が人によってまかなわれております関係で、労働力の確保が最近かなり逼迫してまいっておりますし、また将来数十年先を見通しますときに、おそらく極端にいいますならば、郵便の危機が来るのではなかろうかと思わせますほどの危機感を私ども持っておるものでございます。そういったものを救うという点が第二点でございます。 さらには、先ほど申し上げました機械ができ上がりまして、機械にこの番号が書かれました郵便物をかけます場合に、機械が自動的にこれを読み取り、かつまたこれを区分してくれて、非常に能率的になり、かつまた同時に、人手をかけ、ずとも済むという効果が出てきた、これが第三点でございます。さらに、機械が完全に行き渡らない間でも人手によってなお区分いたします作業が相当部分を占めますが、その際に区分をあて名によらず番号でやるということになりますと、非常に能率が上がりまして、郵便物が早くなるというような結果を招来いたします。 さような趣旨から、この番号制度に踏み切ることにいたしたわけでございます。
○小平芳平君 この機械化の趣旨、また外国でも採用している状況、そういうものはよくわかりますけれども、それで、それじゃ問題点がないかというと、やっぱりないでもない。特に終戦後配達局名を書きましょうということで、だいぶこのほうがわれわれよくまだ残っているわけですけれども、番号制については、はたして現在どのくらい浸透しているかということは非常に疑問に思うのです。それで結局、この配達局名を書き入れ上うということも、ごくわずかな人の範囲である期間に行なわれたにすぎなかったというようなうらみがあるのじゃないかと思うのですが、その番号制については、この局名を書いたときの徹底したかった失敗をまた繰り返すということがないかどうか。そういう点についての準備はいかがですか。
○政府委員(曾山克巳君) 御指摘のように、確かに昭和二十三年度に採用いたしました配達局名制度は必ずしも成功を見たと言えませんでした。これにつきましては、いろんな理由があろうかと思います。一つは、当時におきまして労働力の、逼迫が今日ほどでもちろんございませんでしたし、また同時に、私どもその衝に当たりましたものの取り組み方において熱意を少々欠いた点があったかと思います。さらに、配達局名便覧というようなものを全家庭にお配りするというようなこともいたしませんでした。それこれ考えまして、実はこの配達局名記載運動はせいぜいよくいきまして二五%しかいかなかった。記載率が二五%だったのが最高だったわけでございます。しかし、今回におきましては、ただいま御指摘ございましたように、前車のわだちを踏まないように、私どもといたしましては郵政省あげまして、この運動に取っ組みたいという決意と、また同時に努力をいたしております。 具体的に申し上げますと、すでに二月から三月にかけまして、大口の利用者あるいは学校、官衙等に対しまして番号簿を配りまして、また解説書等も配り、同時に、打ち合わせ会、講習会等をいたしまして、この趣旨の徹底をはかりました。この五月、六月におきましては、全国全世帯に、これも家庭版の番号簿を配りまして周知徹底するつもりでおります。そのほかいろんな施策を私どもといたしまして、前車のわだちを踏まないように、せっかくやるからには徹底的にこの運動を推進してまいりたいというぐあいに考えております。
○小平芳平君 そうしますと、全世帯には配られますね。そこで、番号を書かないで投函したような場合はどうなるか、あるいは番号を書いて投函すればこういう利点があるというような点について伺いたい。
○政府委員(曾山克巳君) かりに番号を書かないで投函いたしましても、それは従来どおり区分をいたします。特に分け隔てをいたしましておくらすというようなことはいたさないつもりでございます。 一方、ただいま御指摘のございました利点という点につきましては、これは書かれたものにつきましては、具体的に御説明してもよろしゅうございますが、相当数の郵便が速度が速くなるという結果を招来いたします。そういう意味におきましては、確かに書かれた方には利点があろうかと存じます。
○小平芳平君 とにかく利用者には負担がかかるわけですよ、実際問題としてその番号を書き入れるということは。ですから、利用者に対して、これだけの負担がかかっても、これだけの利点があるんですよ、あるいは少々の負担をがまんして、こういうふうに協力してもらわないと、こういうふうに困るのですよというものがあるのじゃないかと思うのですがね。
○政府委員(曾山克巳君) 先ほど申し上げましたように、大多数の郵便物が従来の速度に比べまして速くなるという利点がありますほかに、先ほど申し上げましたが、人件費の膨脹を押えるという意味で、つまり労力が節減される。と申しますのは、二面からございますが、機械化することによりまして、機械にかければそれだけ機械で処理され人を雇わなくて済むという意味では、人件費の高騰が押えられる。それがやがては郵便料金にはね返って、料金も人件費の面からはコストダウンになる。将来いつの日か料金値上げというような事態を生じます場合も、それをできるだけ遠くへやることができるという利点はあろうかと思います。なお、郵便物が機械によって処理されますと、人は夜間働かすにつきましては相当無理をしなければなりません。機械ですと、夜間フル回転することによりまして、絶えず働きますので、安定した郵便の速度が確保できるというような利点があるわけでございます。
○小平芳平君 将来これが徹底して料金がこれだけ下がるというのであれば、非常に利点がはっきりするのですけれども、いま値下げになるようなお話はなかったのですが、そこで、アメリカのように法令によって強制的に実施をするとか、あるいは料金面で優遇措置を講ずるというようなことはお考えになっておられませんでしょうか。
○政府委員(曾山克巳君) アメリカにおきましては、大量に差し出されます軽量扱いの郵便につきまして、この番号を書かなければ引き受けないというような措置を最近とりました。それによって記載率が非常に上がったという例はございます。わが国といたしましては、将来はともかく、出発にあたりましては、さしむきさようなことは考えておりません。しかし、特に多数の郵便を出されます方が、この番号を書かれまして、自分の手で区分をしてこられるということになりますと、あるいは機械で区分をするということになりますと、料金の割引制度が制度としてございますが、その割引制度によって相当な利益を受けるということになります。私どもといたしましてはさようなことを期待いたしまして、せっかく勧奨に努力したいと思っておる次第でございます。
○小平芳平君 それは現在ある割引制度だけの話でしょう。それで、番号を書いてくれるから割引率を考えるということなのか。それからもう一つは、現状として、出発点においてはそうした強制的な措置やまた料金割引をしないということで出発をした場合に、何%期待できるかということは、どのように見込んでいらっしゃるか。
○政府委員(曾山克巳君) 割引率について先に申し上げますと、従来は八%が最高でございましたが、それを今回一割に上げるというようなアローアンスを高めまして、なお、第二の点でございますが、記載率のパーセントがどういう見込みになるだろうかということにつきましては、初年度におきまして、ことしの七月一日から来年の六月の末ぐらいまでにかけまして、約六〇%というぐあいに目途いたしております。さらに、二年目におきましては約七五%から八〇%程度、第三年目におきまして九〇%程度というふうに目途いたしております。
○小平芳平君 これはよほど力を入れていかないとむずかしいと思うのですね。大口需要者のようにわりあい番号を引いて書き入れるということが、そういう係があって専門にやればともかく、個人個人の郵便を出される人が一々全国の各番号を引いて、それから出すということは、相当の努力をしていかないと、六割、七割、八割というふうに達成するのは困難じゃないかと思うのですね。ですから、前車の轍を踏まないようにと言われますけれども、結局、配達局名を書くということもよほど言われることは言われたのですけれども、つい、局名を入れなくても出せばつくからというような安易な考えもあったと思うのです。ですから、いま大体言われること、御説明によって相当熱意を持って取り組むという姿勢はわかりますけれどもね、大体見込みどおりいきそうでしょうか、どうでしょうか。
○政府委員(曾山克巳君) 私どもといたしましては、先ほど申し上げました記載率の期待どおりやっていきたいと思っておりますが、これにつきましては、何と申しましても、私ども自身がみずから姿勢を正しまして郵便の遅配ということをなからしめる。つまり、正常運行を確保いたしまして、同時に、国民に対しまして親切なサービスを提供するというようなことがなければ、国民の方々からの協力は得られないと思います。何と申しましても、強制でない限りは協力こそ第一でございますので、あらゆる点で協力をお願いいたしまして、先ほど申しました期待パーセントどおり進めてまいりたいという努力をいたしておる次第でございます。
○小平芳平君 国民に対しても――まあ国民というか、一般利用者もわりあい関心がないですね、まだ。実情としては、直接衝に当たっている方はよくわかっている程度で、一般の町でもって、さあ、これから郵便を出す場合は番号を引かないと出せないぞというような空気がまだまだ出てきていない。まあ、これからの問題だというふうに私は感ずるのですが、これは別に的確な調査をやってみたわけでもないし、部外者がちょっと感じを持つだけです。第一、労働組合が職場の合理化に反対している。職場の合理化というか、そうした機械でやることについて必ずしも官側と一致してそれを全利用者に対して推進していくという態勢にないかのようにも聞いておりますが、その点はいかがですか。
○政府委員(曾山克巳君) この制度の採用を発表いたしました昨年十一月の末におきましては、ただいま御指摘のございましたように、組合におきましては合理化反対という一般的なスローガンのもとにこの番号制度にも必ずしも協力の態度を表明しませんでした。しかし、その後私ども説得を重ねまして、この番号制の内容が明らかになるにつれまして、結局は先ほど申しましたように、郵便物がふえていく一方でございますし、それに応じてこういう制度を採用し、あるいは機械等を導入していくわけでありますが、しょせん首切りにはつながらないわけでございます。多数の機械を入れます大きな郵便局等におきまして、配置転換等の問題はあるいは将来起こり得ると思いますが、さようなところにつきましては、十分この番号制の趣旨をさらに徹底しまして納得をさせてまいりたい。また、組合のほうもさような良識を持っておるように期待しております。
○小平芳平君 とにかく大臣はじめ、こうしたほんとうに郵便事業始まって以来の画期的な大きな事業だと思いますね、この点については。ですから、よほどの熱意を持ち、また万全の対策を持って進めていかなければならない。当然それはそういう御決意だと思いますけれども、念のために大臣の今後の見通しですね、大臣としてはこの点についてはどういう見通しを持っておられるか、お伺いしたい。
○国務大臣(小林武治君) これは先ほどからのお話のように、局内の区分、区分けですね、このための手段にすぎない。したがって、郵便事業の一番大きな機械化の不可能な部分は配達の部分で、これはもう機械化の道はない。あくまでこれは人手にたよらなければならぬ。局内でいままで手で住所を見て分けておったのが、今度は番号で分けられるから、正確で早くなると、こういうことは言えるのでありますが、それから、これを機械化するということは、これは実はこの機械が非常に高いのでありまして、いま頼めば一台八千万円もとる、こういうようなものでありますから、実はこういう機械をある程度備えつけるとすれば、もう後退はできない。こういうことでありまして、どうしてもこれは成功させなければならぬというふうに思っておるのであります。前のいわゆる何何局区内は手区分する際の便宜のためにやったから、これはやめても、あれはまあ十分目的は達しなかったが、とにかく後退はできましたが、今度は自動読み取り区分機という非常に高価な機械を使用することが中心になっておりますから、もうこれで番号が少ないからやめたというふうなわけにはいかないので、あくまでもこの番号をひとつ協力をしていただかなければならぬ、こういうことになっておるのであります。 しかも、その機械が非常な高価なものであり、非常な高速輪転機みたいなものでありますから、相当の量のある局でなければ備えつけられない。こういうことになるからして、いわゆる郵便工場的なものはだいぶ大都市、こういうところに局限されるわけでありまして、小さな局はやはり人手による区分をする。しかし、その人手による区分も、いままでよりも、住所を読むよりか番号で読むから、非常に早くなって、しかも間違いが起きない、こういう大きな利点があるのでありまして、これから人手の増加というものは統計的にいえば年に一%もふえるかふえないかで、ところが、われわれのほうの郵便物は年に一割ぐらいふえる、こういうことからいきましても、どうしてもやはり作業の能率化、機械化というものは絶対必要である、こういうことでございますので、この番号制度というものが区分の手数を省略するために絶対必要だ、こういうことに相なっておりますので、私どもはもうこれはあとへは引けないのだ、どうしても国民の御理解を願わなければならぬ。 そのことによって、先ほどからお話しのように、これをやればどういう利益があるか、これは非常な大きな問題であります。私もこれはもう初めから、これだけのとにかく御迷惑をおかけするには、これだけの利益が利用者に還元されるのだ、こういうことが明らかでなければ、これはなかなか説得力はないのでありまして、それでいま申すように、それで料金が下がるのかというと、またそういうわけにもいきません。これはいま抽象的に、早くなる。これは早くなることは確実であるが、それじゃどれだけ早くなるかということもまだ時間的にあまり、これだけという時間をはっきり分析してお答えできない。しかし、とにかく人がふえることはこれである程度防げるであろうし、それから早くなるということは確実でございまして、この早くなる時間というものは、これからひとつおいおい出してみよう。そしてこれだけ、何時間です、あるいは何日です、あるいは一日です、こういうことも利用者にはわかっていただけるようにいたしたいというのでございます。お話のようにこれだけの迷惑をかけるからには、それを利用者に還元するくふうをどうしても私どもしなければ、これは責任を解するものの態度とは言えないのでございまして、お話のようなことは十分徹底させたい、かように考えます。
○小平芳平君 よくわかりました。 それで、機械はどういうところへ注文して、どういう機械をおつくりになるのですか。
○国務大臣(小林武治君) いま、これは長い間郵政当局とメーカーと共同して研究開発をしてきておるのでありますが、私のいま聞いているところでは、東芝と日本電気がこの機械を開発しておるのでありまして、ことし二台か三台もう現に注文をして、入れることに相なっております。非常な特殊なこれは電子応用の機械でございますから、どこでもというわけにはまいりません。いままでのところ、私の聞いているところでは、日本電気と東芝にこの開発を委託しておるというか、共同研究をやっております。
○小平芳平君 それでは、次に、郵便事業の公社化ということを郵政大臣は構想を発表したというふうに新聞で見たわけですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(小林武治君) これはまあご存じのように、郵便というものは昔から人間の意思の唯一の伝達手段としての機能を持ってきたのでありますが、その後電話あるいは無線、こういうものの発達で、どうもそういういわゆる信書の秘密とか、あるいはそういう特性がある程度薄れてきておる気味がございまして、昔から郵便だけはどこの国でも一切国の直営でやってきたのでございます。ところが、そういう郵便のいままでの独占的な機能が失なわれてきた、こういうこともあって、やはり多少一般住民の気持ちが少し楽になってきたのではないかと私は思います。それから、国家としてもそういうところがあるのじゃないかと思いますので、これはやはり一つの公企業だ、事業だ、こういうことからいたしまして、事業とするならば、その事業の面から見れば国が直接やるということは必ずしも時勢に合わない、こういうふうな考えも出てきておるのでありまして、外国においても、これは官営でなくて公企業としての転換をさせたらどうだというのが出てきておるのであります。 英国などはこれに先べんをつけて、向こうが政府の方針としてこれを公社に移すということをきめて白書の発表等がありまして、ことしの暮れあたりには公社とするために法律が国会に出される、そうして来年中には実施に持っていきたい、こういうふうなことがすでに決定的になっております。アメリカ、カナダにおきましても、英国の側を見ましても、ひとつやはり郵便事業というものが、もういわゆる官庁組織による硬直化というものが時世に合わない、こういうふうな考え方でもって、この両国でも公社化というものについていま検討をしておる、やるというような方向において検討されておる、こういうことであります。 日本でも、実はそういう外国の様子も考えると同時に、私どもやはりこの郵便事業というものが、これはもうほんとうに一つの事業である。現にこれはほかの事業と違って特別会計で相当弾力的な運営をされておるということでありますが、やはり特別会計にしておっても、やはり官庁組織というものは、ややもすれば硬直をして、長い聞こういう事業をやっていくには不適当の面が相当多いので、ことに御承知のように日本のような内閣組織においては、こういう仕事はある程度落ちついて、そうして長期の展望を持ってやるべきであるのに、日本の郵政省はさようなわけにもまいらぬということはよくおわかりと思うのであります。電電公社のごときも、非常な緩慢な動きをしておったのでありますが、公社にしてからはどなたも見違えるような自由な活動によってその仕事を伸ばすことができた、こういうこともあるのでございます。したがって、私どもも官庁の経営による欠点をひとつ除いて、そうして企業としての特徴を生かせないか、こういうふうなことも考えまして、日本でもそういう外国の事例もひとつ検討して、そうして公社化するほうがよいか悪いか、こういうことを研究してみたいということで、郵政省の中に郵政事業の経営形態調査室、こういうものをつくっていまいろいろ調べてもらっております。それで結論的に公社にするということでなくて、公社にすることがどういうふうな利害得失があるか、外国の事例も調べ、また日本の特徴もいろいろ考え合わせて、ひとつそういうことを調べていきたいということで調べていまいる最中でありまして、ある程度考えがつけば、これまた一般の意見を求めるために審議会とか調査会とか、国会に出る前にそういうことにもかけてみなければならぬと思っていますが、いまは私どもが事務的にそういう検討をしておるという段階でございます。
○小平芳平君 まあ、そうした公社化しまして、いま大臣が説明なさったような利点と、それから独立採算というような面からしての制約といいますか、そういう面と両方出てくると思うのですが、いずれにしても、いま検討中ということで、研究中ということで了解いたしますが、大体新聞では昭和四十五年の実現を目標に、というふうに報道されておりますが、別にそういう年度の目標を切ったわけではないですか。
○国務大臣(小林武治君) これは、さようないま目標を掲げておるわけではございません。
○小平芳平君 次に、今度は電話についてですが、これは先ほど森中委員からの御質問で答弁がありましたですが、設備料が三倍に上がるということ。それで、これはまあいろいろ事情があるということは、先ほど私もお聞きしておったわけですが、しかし、これでもって料金のほうは今年は上げないけれども、また来年は上げるかもしれないというような御返事だったと思いますが――来年上げると言ったわけでもないけれども、検討するというふうに言っておられましたが、これはどうでしょうか、大臣、こうしたものを上げる場合に、設備料だからとはいいながら三倍に上がるということは、まあ基本数字が少ないからとおっしゃるかもしれませんが、しかしもう少し先を見通すとか、そういう必要があるのじゃないかと思うのです。どんな物価にしても買い物にしても、いきなり三倍に上がるということは、あまりいいやり方じゃないと思うのですね。ましてや、電話料については、三倍なんということはあり得ないわけですけれども、やはり物価に対する影響というものもありますし、また個人個人の負担になるわけですから、そういう荒っぽいやり方は感心しないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(小林武治君) これはもう他の委員会でも設備料の性格論を非常に論議されておるわけでありまして、一体これは料か負担金かといういろいろな議論もあります。しかし、これは料といいながら一体内容は何だということになると、私は、ことしはとにかく電話をつけるためには三十六万円要ると、そのうちの一部は、十万円ぐらいのものもありますが、債券をひとつ買ってもらう。それから、一部はいまの設備料、他の残りは公社が全体の資金の中でまかなうと、こういうふうになっておりまして、今度の説明は、それだけかかる工事費の中の一部分をひとつ直接負担していただくと、こういうことになっておるのでございまして、しかもこれはその方は電話については一生に一ぺんだ、こういうことであるから、まあ毎月払わなければならぬ料金とは非常に性格が違うと、要するに三十六万円の一部をひとつ御負担願うと、こういう考え方からいたしますれば、いわゆる料金の値上げというものとは非常に性質が違う。一ぺんだけひとつがまんしていただくと。しかし、いままでそれじゃその二万円分はどうなっておったかといえば、これはやっぱり全体の建設費の中でこれは償却という形で料金にはね返ると、こういうふうに理論的にはなるわけであります。今度は、二万円出していただければ、これは料金には、建設費の償却面による料金に対するはね返りはない、こういうことは言えるのでございまして、一ぺんだけひとつ工事費の一部を直接負担していただきたいと、こういうことであるから、まあむろんただこれは単に三倍というと全くびっくりする金でありまするが、性格的に言ってがまんいただけるのじゃないか、こういうことでこういうようなきめ方をいたしたのでございます。
○小平芳平君 それは、公社のほうから見れば、一万円にしても三万円にしても、とにかく一部負担だと、それで、皆さんは、一生に一ぺんじゃないかそれは、というふうになると思うのですけれどもね。今度は実際加入する人にとっては、あるときまでは一万円で済んだものが、あるとき以降は今度は三万円かかるということは、いかにもこのやり方が、三倍になることは間違いないわけのものですからね、ですから、極端なやり方のように感ずるわけです。その点はその点として、それは電話料金の値上げというものは、したがって当分はもうないということでよろしいですか。
○国務大臣(小林武治君) この問題はまた公社からもお答えになりまするが、いまの公社の考え方は、実は来年度の概算は、公社は設備負担金は三万円にする、他の基本料、度数料、それから市外通話料、こういうものは全体として二二%上げると、この案を両方持ってきたわけであります、両方やってもらいたいと。この概算をつくる際には、私どもはもう公社のこういう強い希望に対して、料金を上げてはなりません、こう言うわけにもいきませんし、料金はこれだけなら上げるのに責任を持ちましょう、こう言うわけにもいきませんから、正直に申しまして、公社の希望にまかせておつくりなさい、私どもは政府段階でこれを査定するときに政府の態度をきめるから、郵政省が大蔵省に取り次ぐ際は、公社が出すものをそのまま取り次ぐ、料金を上げていかんとも言いません、これだけ上げろとも言いません、公社の希望どおりのものをお出しなさい、みんな御希望どおりの中の設備負担金の三万円と、他に二二%上げ、両方並立して出てきたのでございまして、これを政府でいろいろ検討の結果、とにかく私は料金値上げというものは物価にも相当な影響もありまするし、これだけのものを上げなくても、ことしは設備料を上げれば公社の希望するような仕事はできる、経営はできる、こういう観点で、私、郵政省においては料金の値上げは、ことしは見合わせてもらいたいということでお断わりをしたのであります。その二つの中の一つが、このいまの設備料だけをわれわれ政府としても認めた、こういうことになっておりますが、出たのは両方一緒に出た。したがって公社としては、設備料が通ったからもうあとは要らない、こういうふうなお考えはないように私はみておるのでありまするし、私もそうあるべきだというようなことの指示はいたしておりません。いずれにしろことしは二つ出て来たもののうちの一つを認めて、これだけでことしの仕事はできますということを、政府として認めた、こういう事情であるのであります。あとはまた料金等については、政府と公社とは必ずしも意見は一致しておりません。公社は公社の意見はまだあると思いますから、こちらのほうのまたお答えがあると思います。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 電電公社といたしまして、電信電話調査会、これは佐藤喜一郎氏を会長としておりますが、その答申をちょうど二年前の九月に受けまして、それから昨年政府に置かれました経済審議会の経済社会発展計画、この両方を受けまして第四次五ヵ年計画の大綱というものを経営委員会できめた次第でございます。これは大きく言いますと四つの柱がございまして、一つが経済の効率化、その第二が地域開発と格差の是正、第三が生活の向上と近代化、第四が同一市町村内の通話区域の統合拡大による地域社会の発展、この四つを柱にしてつくった次第でございます。ところでこれを実現する場合に、現在公社の持っております借金が約一兆三千四百億円、それからこれが来年度になりますと一兆五千億程度の借金になってまいりますので、利子負担その他もこれは公社といたしまして約千億近いものがあるわけであります。したがいまして、いかにしてこの計画を実現するかということをいろいろ検討いたしました結果、四十三年度の概算要求を郵政大臣のところに提出いたします際に、ただいま御質問のございました設備料、これを一万円を三万円にするというほかに、二二%の料金の修正をお願いいたした次第であります。 ところで、公社といたしましては、電報の赤字をまずかかえている、これは現在収入一に対しまして支出が五の割合でございます。この電報については、いわゆる電報を中継する場合の機械化ということをはかってまいりましたけれども、何といいましても配達にどうしても人手が要る。人件費が電報だけで見ますと約七〇%以上人件費が占めております。で、この合理化ということがなかなかできない。ところが一方電話につきましては、ほとんど公社の直轄局を全部自動にいたしました。残っておる局は一局あるかないかでありまして、公社の局は全部自動にいたしました。したがって、その年経費におきましても、自動にいたしましたので、いわゆる物的生産性というものは、大体毎年一二から一三%上がっておる。幾つ電話を持っておるかというものをはじき出してみますと、その数字が毎年一二から一三%上がっておるわけでありまして、生産性は相当上がっているというふうに思っております。いま言ったように電報の問題はどうにもならぬ。ところで、今回政府のほうで公社の提案の一部を認めていただきまして、加入設備料も一万円を三万円にするということになったのでありますが、残りの料金修正につきましては、経済社会発展計画におきましても、料金体系の合理化ということをやはり必要であるということが政府に答申になっております。で、私たちにこの四十三年度の予算が国会で議決されたあと、四十四年の問題を検討するわけでありますけれども、料金修正、ことに料金体系の合理化を含めて、四十四年度の概算要求にあたりましては政府にお願いしたいというふうに考えております。
○小平芳平君 私も時間が制限されておりますから、簡単でけっこうなんですが、要するに電話の利用者にとっては、申し込んでもなかなか引かれない。ですから電電公社としては、今度は電話つけてやるとだんだん赤字がふえて損するというふうなことでもないじゃないですかね。どうもその辺.がふに落ちないのですが、まあ部外者だもんですから、よけいふに落ちないですけどね。ですからこの料金値上げということは、単純に、簡単にいくもんじゃないということも重々お考えの上でこの、ことしも出されたと思うのですけれども、いずれにしても、ここでもって料金値上げは一応やめたわけですから、それでまあ特に公社のほうとしては同じ料金体系の合理化、これは先ほど午前中の質問をお聞きしておりまして、必要だと思いますが、一般の加入してる人の負担が二割とか、そういうふうに大幅に引き上げられる。引き上げられなければならないというような、そうした必然性というようなものを感じられないわけですがね。ですから政府としては、今年は設備料の引き上げだけで、料金のほうはそのままにしなさいといってお断りをしたということは、来年になっても同じだと思うですが、いかがでしょうか。それほど状況の変化があろうとも思えませんが……。
○国務大臣(小林武治君) これは、来年のことは、また公社全体の経営状態も考えまた社会情勢も考えて、両方のこともよく考えなきゃなりませんから慎重に検討をしなきゃならぬ、こういうことでございます。
○小平芳平君 次に、同じく電話で、これは去年も私予算委員会で、この分科会で大臣にお尋ねしたんですが、先ほどもちょっとお話が出ておりましたが、同じ市内で局が違うというのは、非常に不経済なんですね、利用者にとっては。まあこれは膨大な資金がかかることであってそういう努力をするんだけれども、簡単にいかないもんではないかというお話だったんですが、しかしこの見通しとしてはどうでしょうか。これで非常、に木便なことは事実なんですけれどもね。ですからそうした不便も、このくらいがまんしてもらえばこうなっていくんだというようなものは、一応の見通しは立っておられますかどうか。 〔主査退席、副主査着席〕
○国務大臣(小林武治君) これは小平委員も昨年末お話のとおりでありまして、これはもうごもっともなことでございます。一番難関は要するに残った北九州の問題であります。そのほか全国にまだ千幾つかあったということでありますが、一番大きな北九州も今度は予算に計上しましたし、今年度の予算で相当解消するのでありまして、年次計画をつけて、御期待にそえるようなことを始めております。最終的にはどうなるかということは公社のほうからお答えになると思いますが、御趣旨のようなことをぜひやるべきであり、その実現を期しておる、こういうことであります。
○説明員(米澤滋君) 同一市町村内の加入区域の統合につきましては、一番初期は四キロの範囲を統合してまいりました。その後これを六キロの範囲に拡大しまして、連担しておる都市で六キロの場合に進めてまいりまして、現在これはほとんど済ませております。六キロより遠いところは即時でやる、市外で即時でやるというふうにやってまいりました。ところが北九州等は依然として残っておりましたので、これはいま大臣も言われましたが、本年度の予算の中に北九州の合併というものは入っております。そこで現在同一市町村内に二つ以上電話の取扱局が存在する市町村が約千二百ございます。この市町村内に存在する電話取扱局であって、自動改式を要するものが約二千九百局あります。そこで、この自動改式というものはやはり建設投資が非常に要りますし、これを一ぺんにやるわけにもいかないのでありまして、結局これを計画的にやると、そうして先ほど申し上げました第四次五ヵ年計画の大綱の中では、二千九百局の中の約千四百局につきまして自動改式をして、そうして自動改式をやったようで加入区域の合併をやるというふうに考えております。これに伴う所要の投資額が約二千七百億円かかるというふうに考えております。しかし、これは一ぺんにやるわけにはいかないのでありまして、今後第四次五ヵ年計画の大綱できめました工程を、毎年これを予算化するわけでありますが、その過程におきましてこれを計画的に処理していきたいというふうにも考えております。
○小平芳平君 その計画をかりに三多摩ですね。二十三区はずっと通ずるのですが、三多摩に行くともう変わっちゃうんですね。同じ三多摩の中でもたとえばここに出ている新聞だ、小平市というのが例に出ているのですが、四局が入り込んでおるということが例に出ているのですが、この辺まで解消するにはどれくらいかかりますか。
○説明員(井上俊雄君) お答え申し上げます。 お尋ねの三多摩のほうの地域は、実は御指摘のとおり非常に複雑な状態になっているのでございます。同一市町村内、たとえば市内に電話局が、それぞれ独立の加入区域を持った電話局があったり、あるいはよその局からの加入区域に収容されておったりいろいろございます。これにつきましては、公社といたしましても、地元のほうからの強い御陳情もございますし、また一方できるだけ行政区域内は市内料金区域も合わせていく必要がある、こういうことをいろいろ検討しておるのでございます。ただ問題は、現在の行政区域というものが、特に三多摩の場合にそれが強いのでございますけれども、非常に入り込んで、いわばくしの歯のようになっているケースもございまして、そうして一がいに行政区域内が完全に市内料金であるということが、ほんとうに、地元住民の総意であるかどうかということにつきましては、なかなかやはり問題もあるかと思うのでございます。たとえば平常通勤、通学する駅は隣りの行政区域に属する駅から三百メートル、二百メートル歩いて、あるいはバスで一分ぐらいのところに住んでいらっしゃるというような場合に、その地域だけを合わせた一つの加入区域にいたしますと、実際問題としては隣の加入区域との連関性が非常に強いということのために、その分については市外料金を払わなければならないという問題もございます。それから、地域的に見まして中央線とか西武線とか、そういったようなものとか、京王帝都線とか入り組んでおりまして、それとの関連でどう見ても行政区域とそれを合わせていくということ自身が必ずしも御希望に合うかどうかわからない。そこらあたりを一々詰めながら、現在公社側のほうとして地元の御希望にぴったりするものであればできるだけの御便宜をはかると申しますか、改善をはかるということでいろいろ検討しておるということでございます。
○小平芳平君 長く説明してくださるのでもう少しいい答弁があるかと思ったら、検討中であると言う。それならばそれをもっと早くそう言ってくださればよかったのに……。 次に、これはやはり昨年の予算委員会のときに赤電話といいますか、委託公衆電話が少ない、少ないというか、夜になると締まってしまって困るということを申し上げたわけですが、最近夜も外に出ているのがずいぶんふえてきて非常に助かっているのですが、駅のホームの場合など、特に東京駅とか上野駅とか、赤電話が締まってからも相当客が多いわけですが、こういう駅のホームなどにはああした夜も使えるような赤電話かあるいは普通公衆電話ですか、青電話といいますか、それを設置するとかというようなお考えは立てられませんでしたか。
○説明員(武田輝雄君) 公衆電話が現在ピンク電話と言っております特殊簡易公衆電話ですが、これが三十八万ございますが、そのほかに、いま御指摘の委託公衆電話あるいは局内の公衆電話等全国で大体三十二万ございます。昨年から設置準備を改めまして、利用者の便を、特に普通公衆電話の設置につきましては利用者の便を優先的にはかるという意味で公共性を主といたしまして設置基準を改めたわけでございます。その基本的な考えは、夜間においても利用できるということ、それから利用度数が少なくても市外地には一定間隔に必ず普通公衆を置きたい。また駅とか空港とか団地等につきましては、需要にかかわらず設置をしていくというふうなことにいたしました。それからまた、と申しましても、普通公衆電話は、ボックスの置き場所の問題で相当公社が設置いたそうと思いましても、道路の占有その他の関係でなかなかうまくまいらないものですから、最近はいま御指摘のありましたように、委託公衆電話を鉄ポールの上にプラスチックのカバーでおおったものを設置するようにしておるわけでございます。駅につきましてもわれわれ、何といたしましても公衆電話を多くつけていきたいと思って各通信局であるいは現場の取り扱い局で駅と交渉させるわけでございますけれども、敷地の関係でなかなか向こうのほうが場所を提供していただけないというような事情でございまして、本社間でも話し合いをいたしておりますが、最近は青電話でもポール式のものも出ましたし、あるいは壁につけるような青電話も開発されておりますので、さらに今後国鉄と一そう強力に打ち合わせいたしまして、利用者の方々の便をおはかりするように公衆電話の設置につとめてまいりたい、こういうふうに考えております。
○小平芳平君 ですから、基本的ないき方は、そういうことであろうと思いますが、私はいま具体的に申し上げたのは駅のホームで、特に夜おそくホームの売店が締まってからでも利用ができるような電話の設置が可能かどうかということをお尋ねしたわけです。
○説明員(武田輝雄君) 現在は、たとえば国鉄の大阪駅とか、国鉄の神戸駅にポール公衆と言いまして棒の上に青電話を置いておりますが、今後国鉄と折衝を重ねましてホームで売店が締まった後におきましても公衆電話が使えるようにいたすようにいたしたいと思います。
○小平芳平君 それで次に、これも先ほど森中委員から指摘があったのですが、このビルの高層化に伴う電波障害についてですが、これは先ほどの御答弁では、予算は――その調査をしているのだ、調査中だという御答弁だったのですが、やはり調査をこうして何年かやっていく上においては、何を目的にして大体いつまでということを目標にして調査しておられるか。これが、千代田区議会からは立法なり条例化なり、具体的なそういう提案を持ってきているわけですが、この点についてはいかがですか。
○政府委員(石川忠夫君) けさほどもお答えいたしましたとおり、この調査費というのはビル陰だけの問題ではございませんで、いままでいろいろな電気施設から雑音が出まして通信の妨害になっております。これはテレビだけではございません。それで、そういった、まあたとえば、ビニールの接着用の高周波設備だとか、あるいは家庭における螢光灯だとかあるいは自動車の点火栓だとか、いろいろなところから電波の雑音が出ているわけでございまして、こういった場合におきましてのもとを、どこから出ているかということを具体的に調査するための経費がけさほどの調査の経費でございまして、もちろんその中に、ビルの陰になったためにテレビが見えにくくなったということに対する調査費も一部分に含まれているわけでございますが、現実にビル陰の問題は、具体的な問題といたしましては、NHKにいろいろ申告がございまして、そうして申告があった場合には、私ども、まあNHKが主になりまして、障害を受けた人、それから障害のもとになっている建物の建築主等集まりまして、そうして、この打開の方策をあっせんしている、こういうことでございます。
○小平芳平君 そうすると、ますます高層ビルがふえる一方ですね、実際問題としてそうしたビル陰の電波障害については特別な調査はしていると、調査はしているが、あっせんをしている。何かあまりはっきりしませんが、要するにこうした区議会でも問題にするような社会問題に対しては、当局として、それはこういうふうにやればいいんだ、それはこういう道をいま講じているのだということをひとつ具体的に御説明願いたいと思います。
○政府委員(石川忠夫君) 具体的な問題といたしましては、申告があるつど、結局アンテナの位置を移すとか、あるいは具体的には共同アンテナを建物の上に立てるとかいうような、技術的な指導をやりまして、そうして、一番問題は、そういった技術的な問題よりも、だれがその経費を負担するか、こういうことでございます。それで、その経費の負担につきまして建築主あるいは障害を受けた人、それから間に、電波監理局、NHKが入りまして、そうして、そこで協議をして解決策をはかっていく。いままで数千件、毎年この解決をはかっておるようなわけでございます。
○小平芳平君 公害基本法のときも公害とは何かということでいろいろ出たわけですが、それに入ってないわけですよね。ですから、そうして数千件も処理していってくださっていれば一応間に合っているかも知れませんが、やはり将来の問題として、これは立法なら立法という制度的な問題も検討しなくちゃならない問題だと思いますが、その点は今後研究していただきたいと思います。
○政府委員(石川忠夫君) 電波法等関係法律の改正の検討ということも含めまして今後十分検討してまいりたいと、かように考えております。
○小平芳平君 これで私の質問終わりですが、東京郵政局西川口二号宿舎というこの宿舎の建設に当たって地元といろいろ食い違いが生じて、地元のほうでは、地元の意見を無視してこういう要するに国家があまりにも強引に地元の意向を無視して宿舎を建てることには納得できないということでもめているようですが、この点についてちょっと御説明を願いたい。
○説明員(西谷馨君) お答えいたします。 実は、この問題につきましてはいろいろなケースがございまして、四十二年の十二月に実は地元の皆さま方から日照の問題について申し出がございました。その後国会議員の諸先生方からも数回にわたっておしかりを受けたこともございます。そしてまた一方国会に対しまして請願のあれも出ているという事態もございます。また裁判所に調停を申し込んだこともございます。また近くは地元の皆さんが本省のほうに来られまして、私みずからお話し合いをいたしましていろいろ話をしておるのでございます。さような非常に複雑な経過をたどっております関係で、できるだけ簡単に説明を申し上げるつもりでございますけれども、ある程度実は詳しく申し上げることによりまして諸先生方の御了解を得られるかと思いますので、若干の時間を拝借いたしたいことをあらかじめ申し上げておきます。 御承知のとおり、川口市の二号宿舎の建築につきましては、大体、土地が六千百九十二平方米、これは一億二千二百万円で購入した土地でございます。そこに二号宿舎といいまして、郵便局員――家族持ちを入れようと、こういうわけで、延べ四千九百八十三平米の建物を建てよう、こういう計画を立てていたわけでございます。したがいまして、その土地には四階建ての建物を四棟建てるという計画をしたわけでございます。この土地の南側には十メートル、北側には七メートルという道路がございまして、その北の七メートルの一部に、先ほどお話しのとおり七軒の民家がございます。したがいまして、その方々から、ここに四階建てを建てられると日照の関係が非常にぐあいが悪くなるから何とかしてくれ、こういうようなことであったわけでございます。もともと私どもといたしましてはそのことも十分考慮に入れたわけでございます。民法の相隣関係のこと、それから建築基準法のこと、すべてのことを十分考慮いたしまして実は建設に着手したわけでございますけれども、不幸にしてそれらの方々からその建築はどうもいかんと、こういうお話がございました。ここで建築基準法を私どもたてにとるわけじゃございませんけれども、日照権というものが認められておらない今日におきまして、それでは建築はどういう方法でどの程度間隔をおけばいいかということになりますと、これはやはり建築基準法であり施行令であり、それらの諸法令に規定するところによらなければならないものと実は考えておるわけでございます。したがいまして、建築基準法によりますれば、北側の道路から八十センチ南側に寄ったところに建物を建てていいということになるわけでございますけれども、これはひさしが一メートル実は出ております関係で一・八メートル道路から南側に寄ればいいと、基準法上はそうなるわけでございますが、日照等の関係も考えまして五・五メートル実は南に寄ったわけでございます。したがいまして、私どもといたしましてはもう話がある以前に日照のことを十分考慮に入れまして建築をしたわけでございます。途中でもってこれをもう少し南に寄りなさい……(「もっと簡単にしなさい。」「簡単々々」と呼ぶ者あり)はい。ということでございますけれども、最初から考えて建てた建築でございますので、ただ二階にするとかあるいは三階におろすとか、また四メートル南に寄るとか、そういうことはいまの段階では考えていない、こういうことでございます。
○小平芳平君 私がお聞きしていることは、建築基準法に合うか合わないか、あるいは日照権があるかないか、そういうことをいま言っているわけじゃないのです。これは法務省なり建設省なり、そういうほうでそういう問題は専門的にやってもらわなくちゃならないと思うのです。私がいま郵政省のところで申し上げていることは、役所のやる仕事は十分に地元の人と話し合いがつかない、つかないどころか、何ができるかわからないうちに工事が始まった、建物が建ち始った。聞いてみたら四階建ができるそうだ、これはびっくりしたというような、そういうやり方はまずいではないかということを申し上げているわけです。それからまたもう一つは、二階建てならば日がよく当たるのですから――四階建てですか、計画は――それをもっと低くしてくれというようなことも言っているわけでしょう。そういうことが可能かどうか、この二点。
○説明員(西谷馨君) お話の、二階建てにすることはできません。といいますのは、この建物は大体土地が一億二千三百万、建物が一億七千万、合計三億円程度になりまして、われわれといたしましては、もともと国費の建物でございますからして、それをできるだけ有効に使う、経済的な建物を建てることをもちろん考えなければなりません。したがいまして、いま四階建てで建てます計画のものを一階おろすことによりまして約二千万円の、いわゆるこれは金額ではございませんけれども、ロスといいますか、国損と申しますか、有効に利用すればできるものをしないということになりますと、これは検査院の指摘となり、国会の指摘となるというようなこともございます。 それからいま一つ申し上げることを忘れておったわけでございますけれども、大体、もし三階にできないならば四メートル南に寄りなさいという調停案が実は出されておるわけでございます。四メートルというのはそれでは何を意味するかと、こういいますと、私どもの棟と棟の間隔は十六メーター離してあるわけでございます。そうしますと、いま皆さんの家と私どもの最北端の家との問が幾らあるかといいますと十四・五メートルくらいございます。したがって、それを十二メートルと感違いされまして、あと四メートル寄れば十六メートル、言いかえれば郵政省の間隔と同じになるからそこまで寄ってくれと、こういう意味だそうでございますけれども、このことはいわゆる向こうの土地の端から私のほうの建物の最北端との間が十二メートル半、それから向こうの家は地所のうちには二メートルほど離れて皆さんの家がありますからして、現在すでに十四メートル離れておるわけでございます。そうしてこの日照権の問題について七軒のうち両端いわゆる西と東の端でございますけれども、そこの方々はそれほど影響はないわけです。問題は中の三軒が非常に日照の影響を受けると、こういうことでございます。しかしながら、これは川口の市役所にもいろいろ聞いたわけでございますけれども、このうちにアパートが一軒ございますが、それを含めまして三軒がすべてこれ建築基準法の違反の建物なんでございます。したがいまして、これを適法な建築に直していただきますならばさらに二メートル北側にへっ込まさなければならないという事実がございまして、さようなことになりますと、十六メーターないし十七メーターという距離ができるわけでございまして、したがいましてそうなりますと、日照の関係も皆さんが要望されておるようなことになりますわけでございまして、何とかこれはそういうふうに御理解願えるものではないというふうにわれわれは考えております。
○小平芳平君 御理解ではない、話し合いをちゃんとしたかどうか。
○説明員(西谷馨君) 話し合いは十分いたしました。実は三月十三日の日に本省にデモに来られまして、そのときに五名の方々と私、じかに会ったわけです。そしてよく話し合いをして、わかって帰っていただいたつもりでおるわけでございます。
○小平芳平君 ですから、そんなデモになんか来ないうちに、ちゃんと話をしてから建てるべきだと言ってるのだよ、特に官庁の建物を建てる場合は。それだけです。
○説明員(西谷馨君) 建てる前に連絡をとりましても、結局いままでまあ建てる前には連絡しておりません。今後はできるだけそういうことに気をつけてまいりたいと思いますけれども、この場合は建てる以前には通告はいたさなかったわけでございます。
○片山武夫君 私、郵政大臣に基本的な問題の一つとして、ひとつお伺いしておきたいのですが、大臣は記者会見などにおいて、何か郵政事業の公社化、公営化こういうことについていろいろ述べておられるようですが、これはやはり郵政事業に携っておるものも非常に心配しておると思いますが、特にその具体的な構想とそのねらい、そういうものをここで発表できるならば、ひとつしていただきたい。なお、その可能性と見通し、こういうものも一言触れていただきたい、かように思います。
○国務大臣(小林武治君) これは先ほどもお答えいたしましたが、郵便事業というものは世界的にどこの国でもいままで官営でやってまいったのでありますが、この官営でやってきたということは、結局まあ昔から信書の秘密とかそういうことが強く主張されてきた結果であると思いますが、その後も電話などが非常な発達をしまして、電話の中にも秘密は保て、こういうふうに書いてあるのでございますが、これらの考え方が相当変わってきておる、世界的に、それからまた事業そのものは、これはほんとうの事業だ、公企業だ、したがって必ず国がやらなければならぬということでなくて、むしろ公企業とするならば公社経営等の弾力性のあるもののほうがよかろう、こういうふうな考え方がよその国に出てきておりまして、イギリス等ではもうこれを決定しておるし、アメリカ、カナダ等も検討しておる。したがって日本でもどうもやはり官庁経営というものは昔から事業経営には適しないというのが一つの常識である、こういうふうなこともいわれまして、いま現に特別会計であって多少の自由は有しておるが、なお十分でない。電電公社などを見ましても、公社にしてから非常に自由潤達な発達ができた、こういうこともあって、まあ硬直化した官庁組織でなくて、もう少し自由な形態がいいのではないか、こういうことで外国の例もいま調べておる、そして日本もそういう方向のことも、この際考えてみる必要があろうということで、いま事務的に検討をしておる、こういう段階でございまして、公社にしたほうがいいという結論がまだ出ておるわけではありません。これからそういうこともひとつ考える、ただよく、公社にすればお前は郵便事業だけか、こういうことをよく聞かれますが、私は、もしすれば、これはいまもう現に郵便局というのは保険と貯金と郵便というのが三位一体で経営されておりますから、これらは一緒に、行くにしてもとどまるにしても一緒にいくべきものだ、こういうふうに考えております。じゃそういうような結論がいつ出るかということになると、まだ確たることは申し上げられませんし、これは非常な大きな問題でありますから世間で十分に論議してもらいたいし、またわれわれが何か結論が出ても、広く審議会その他において徹底的にこれは審議してもらった上でなければ結論が出ない、こういうふうなところございます。
○片山武夫君 次に、今度の四十三年度の予算の中で郵便貯金あるいは簡易保険、これは非常に大幅に目標が立てられているようです。増額されておりますけれども、この目標を消化するのにいろいろ具体的な対策があると思いますが、これは自然増という形ではないと思う。そういうことをやる場合に、いろいろ職員に対して労働強化等が行なわれるのではないか、こういう心配がされるわけなんですけれども、もしそういうことじゃないということであれば、その対策をひとつ教えていただきたい、かように考えます。どなたでもけっこうです。
○国務大臣(小林武治君) これはいまお話のように、四十二年度に比べれば、四十二年度は目標が五千六百億円、ところが今度は八千億円になった。それから保険にしても六十何億か、相当ふえているという。数字だけ見ると、非常にふえていると当初目標から見えますが、四十二年度は郵便貯金などもむろんみな努力をしておりますが、とにかく三月一ぱいで七千九百億幾ら、こういう募集額が出ておるのであります。明年度もこれを八千億にしたからといって、労働強化等までしてやらなくても目的は達成できるのじゃないか。ことしにしても、実は四十二年度は最初の予算に比べて相当な伸びを示しておるのでありまして、今年六十何億にしても、これまたそう多くの労働強化等の問題は生じないで、いろいろの手段を講ずればやっていける、こういうふうな見通しを立てております。やり方等につきましてはまた局長がお答えいたしますが、大体のところそう無理のない数字ではないかというふうに私は考えております。
○政府委員(鶴岡寛君) それではどのような具体的手段をもって目標を達成するかということについて簡単に申し上げます。 私どもの郵便貯金の場合、その七割五分が窓口にお客さんが持ってきてくれるというケースでございますので、特に窓口サービスの改善と窓口環境の整備、その二つに重点を置いた政策をやっているわけであります。窓口サービスの改善は、結局はいわば人的なお客さまに対する接遇を非常によくするということでいろいろな方法、たとえばよく申します「ありがとう」という一声を言うとか、あるいは業務に精通してお客さんに迷惑や、いらだたしさを感じさせないというようなことを、ずっと特に四十年度から励行しているわけでございます。また物的方面から窓口環境の整備これはまあ郵便局の窓口、たとえば扇風機とか冷水機とか、あるいは椅子、テーブル、こういうものをほかの金融機関に負けないように設備、配備いたしまして環境をよくし、従業員にとっても気持ちよく、特に利用者各位にとって気持ちのいいものにしようということであるわけでございます。まあ、特に四十三年度にはそのような物的設備も非常に力を入れまして入れたのであります。窓口を塗装するというようなことも試みております。そうしてなおこのような二つの人的また物的施設につきまして特に大都会、六大都市を含めます五十六の都市における普通局、特定局等についてもいま特にこのような施策を強力に重点的に施策するように、いわゆる重点地域としてこれを指定したわけでございます。なお、外務員につきましては、これはいわゆるセールスマン式の徹底あるいは郵貯は六割の世帯しか利用がないわけでございます。これをもう少こし広くやりまして、新規分野の開拓、そういう点に力を注いで目標完遂をいたしたいと思っております。
○片山武夫君 先ほど大臣が自然増的なものが非常に大きいということで、特に職員に対するいわゆる労働強化になるようなことはないのだ、こういうお話がありましたが、それを確認しておけば私はけっこうだと思います。 なお続きまして、昨年小額年金整理法が通過しております。この実施にあたって加入者といろいろ摩擦があったというようなことを聞いておるのですが、そういうことがあったかなかったか、状況をひとつお聞きしたい。また、現在までの処理状況、これをお聞きしたい。なおさらに、これは二十二年十二月までのものを救済したわけなんですけれども、二十三年以降の非常にこれはインフレ期にあったと思いますが、二十三年以降の問題について、今後何か考えられるかどうか、こういつたような問題をひとつお伺いしたい。
○政府委員(竹下一記君) 小額年金の整理でございますが、本年一月から実施にかかりまして、ただいままでこの整理をしてほしいという申し出は意外な数に達しております。当初の予定より相当上回っております。 それからお尋ねの一点でございますが、その間トラブルがあったのではないかということでございますけれども、これはほとんどございません。 第二点は、二十三年度以降の小額年金の保有者に対しても同様のことをしたらどうかと、そういう要望が強いのではなかろうかという御質問でございますけれども、これはおそらくそういう希望を持っておる人はかなりおるものだと想像いたしております。現実にはまだ熾烈な声となってきておりません。しかしながら、今後私どもはその点につきましても検討してまいろうと、かように存じております。
○片山武夫君 いままでにこれはどの程度処理できましたか、その点ひとつ。
○政府委員(竹下一記君) 四月十日現在で三十一万件受け付けましてほとんど処理いたしております……。ちょっと補足します。予定が六十万件くらい該当の小額年金がございますので、大体半分を消化したということになります。
○片山武夫君 次に電波関係についてちょっとお伺いしたいのですが、郵政大臣は本年末ごろまでに東京、名古屋、大阪、福岡、こういった大都市にFM音楽専門局を免許する、こういうふうに言われておるようですが、このFM放送免許について具体的な構想を実はお伺いしたい。これはもうすでに申請されたものが相当数あると聞いておりますが、そのうちどの程度許容できるのか、こういった見通しについてひとつお尋ねをしたいわけです。なお、申請者の中にあるラジオ単営局ですか、ここにも免許するつもりがあるかどうか、この点二つお伺いしておきます。
○国務大臣(小林武治君) 私ごく簡単にお答えいたしますが、FMというものはすでに十年実験をしてきておるのでありまして、もっと早くに実用化すべき時期があったと思うのでありますが、まあ技術的にも経営的にも一応データが出たと、こういうことでありますから、私はできるだけ早くこれを実用化として免許すべきだと、こういうふうに思っておりますが、しかしこれにつきましては音声放送全体としましていろいろの問題があるのでありまして、ことに日本海方面においては外国電波の混信を受ける、したがってこれらの対策としては最後のこれが切り札である、こういうことも言われておるのでありまして、中波と合わせて音声放送全体についてのいろいろの問題を解決していかなきゃならぬ、こういうことであるのでありまして、これらにはまだある程度時間がかかる。全国的にFMを配当するについて、中波との関係の調整というものは非常にいろいろめんどうな問題がある。しかし何としても私どもは早くに、少しでも口あけと申しますか、将来のじゃまにならない程度において、一日も早くほんとうの局を設けたいと、こういうことでありまして、音楽など主としてやるようなものは、これを許しても将来の全体の計画ができないうちでもじゃまにならない、こういうふうな見通しをつけて、いま大都市にそういうふうなものをFMの口あけとしてやったらどうか、こういうふうな考え方をしておるのであります。いまのラジオ単営などの問題は、混信などの問題がありますから、単営局にも相当程度これは割り当てなければなるまい、こういうふうに考えております。これは概括的にそう考えておるのであります。
○片山武夫君 これは時期はいつごろになるかちょっとお伺いしておきます。
○国務大臣(小林武治君) 私どもは、少し広く申せば年内にはぜひしたい、こういうことでございます。
○片山武夫君 続いて電電公社関係の問題についてお伺いしたいと思います。 この電電公社の第四次五ヵ年計画ですか、これは初年度に当たるわけなんですが、今度国会で設備料の改正案が出されました。公社側の希望としては、これは電信電話料の料金の改定、これも希望しておったようですが、これはない。こういうことによってこの第四次計画に変更を来たさなければならぬのではないかと思うのですが、その辺の影響はどういう程度ですか。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 公社といたしましては昨年の八月に経営委員会におきまして第四次五ヵ年計画の大綱というものを決定いたしました。これは五ヵ年計画でございまして、本年、四十三年から始まって四十七年度に至る五ヵ年ということになります。この中には柱が四つございまして、一つが経済の効率化、第二が地域開発と格差の是正、第三が生活の向上と近代化、第四が同一市町村内の通話区域の統合拡大による地域社会の発展、この四つを柱にしております。それで、昨年の九月の時点で郵政大臣に昭和四十三年度の概算要求を出す場合に、設備料を一万円を三万円にするという問題と、もう一つは料金修正二二%を含めた概算要求を郵政大臣のところに提出いたしました。今回このうちの設備料だけを認めていただいたのでありまして、公社といたしましては、引き続き経済社会発展計画の料金体系の合理化ということも含めまして、四十四年度におきまして料金修正を実はお願いしたいと考えておる次第でありまして、第四次五ヵ年計画の大綱を実施する際に、公社ではやはり料金修正が必要であるというふうに考えております。と申しますのは、現在公社の借金が一兆三千四百億円ございます。来年になりますとそれが一兆五千億をこすわけでありまして、利子負担だけでも年間千億もあるというような状態でありますし、電報の赤字収入一に対しまして支出が五というような状態であります。いままでいろいろ合理化をやってまいりましたが、そういう点で、あるいはまた新技術を採用いたしまして建設費の節減もやってまいりましたけれども、やはりどうしてもお願いしなきゃならぬというふうに考えております。
○片山武夫君 続いて、今度提案されております設備料、これを三万円に引き上げるという案が出されておるわけなんです。これの三万円という数的根拠ですね。先ほどもちょっとこの五ヵ年計画に関連いたしまして非常に赤字が多い、こういう中で三万円に引き上げをする、この三万円の出どころをひとつ教えていただきたいと思います。
○説明員(武田輝雄君) 今回は三以上の共同は現行一万円に据え置きますが、単独電話一万円を三万円、共同電話につきましてはそれを一万円を二万円に改めることをお願いしておるわけでございます。それで、これは熾烈なる電話需要にこたえるために、その電話の架設を円滑に行なうための資金を得る必要があるということでございます。そして現在、大体一加入をつけますのに平均三十六万円の建設資金を必要といたしております。また、電話局から加入者の宅までは、その加入者のためだけに線路を引っぱっていくわけでございますが、これが大体単独電話につきましては六万円ほど建設費がかかっています。また、加入者が一たん申し込まれて加入者になりますれば、永久にその地位を取得されることになりますし、また、過去十数年来、日本の電話の自動化、あるいは即時化等、サービスの向上が著しいということもございまして、大体線路費の半額に相当する額を今回設備料としていただく、こういうことにいたしたわけでございます。
○片山武夫君 この問題は、先ほどまあ赤字の問題が言われたわけですけれども、設備料でいくか、あるいは、また、料金でいくか、こういった問題がこれを関連しているわけなんですね。そこで、差しあたり設備料の問題が今度提案されるわけだけれども、将来まだまだこれについては電話料金も値上げをせねばならない、また、設備料についても再考せねばならぬ、こういう事態がくるわけですか。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 公社といたしまして、この第四次五ヵ年計画の大綱に掲げておる目標を実施する場合に、設備料の改定、これはまあ今回法律を国会できめていただけばこの問題は解決するわけでありますが、料金修正につきましては、先ほど申し上げましたように、やはり四十四年度にぜひ政府にお願いしたいというふうに考えております。もともとこの両方一緒にしてやったほうがいいんじゃないか、そういう立場もあるわけでありまして、確かに理論的には、新しく架設する方と、それから、従来電話を使っておられる方との問題と公社の経営問題を含め、また、電信電話事業が健全なる独立採算を維持していくというためにも望ましいという考え方があるわけでありますけれども、私は、この際、この設備料の問題が解決すれば一歩前進したというふうに考えておる次第でありまして、やはり公社としては次の段階に料金申請をお願いしたいというふうに考えております。
○片山武夫君 最後に一つお伺いしますが、いま東京地区で基本料金の問題がいろいろ問題になっておりますが、まあどういう処理をされるか、なお、基本料については事務用、住宅用、いろいろこれはこの区別について問題があるようなんですが、その問題点と今後の処置、こういうものについてひとつお話し願いたい。
○説明員(武田輝雄君) 現在、公衆電気通信法の四十四条で、電話取り扱い局の種類は十四の種類に分かれております。そして東京は現在十二級局でございます。十二級局と申しますのは、百万以上二百万未満の加入者を有する局でございます。それで、東京の加入数につきましては、二月末で百九十八万七千ほどになりますので、当然に十二級局から十三級局に近く上がる予定でございます。そこで、公社といたしましては、ある月にこの数に達しますれば、その翌月から級局を改定するということにいたしておりますので、四月中には完全に十三級局の数に達することが確実になりましたので、四月に至りまして、前々に級局が上がることを予告するとともに、加入者の方々に対しましても事前に周知を申し上げた次第でございます。公社といたしましては、五月一日からできれば十三級局の料金に改定をいたしたいと考えております。 なお、基本料につきましての問題でございますが、現在各国の料金を見てみますと、基本料のように、月ぎめで入ってまいります料金の総収入に占めますウエートは、アメリカが六〇%、イギリス、西ドイツが四〇%、日本は一五%というふうに、非常に低い状態であります。それから、一加入者当たりの建設費は先ほど申し上げましたとおりでございますが、運営費を除きました利子と減価償却費、いわゆる資本費用だけでも二千六百円要るわけでございます。これに対しまして、東京の現在の基本料は、住宅用の基本料は七百七十円、上がりましても八百四十円でありまして、これは加入者に引き受けていただいております。加入者債券の利子にも、利子を九百円加入者の方にお払いしてあるわけですが、それにも足らないというような、きわめて低い料金でございます。したがいまして、基本料自体が低いということが一つの問題かと思いますが、特に事務用と住宅用につきましては、加入者の方々の負担は使用度数によって差が出るわけでございまして、基本的に要る経費につきましては差がないわけでございますから、本来は事務用、住宅用の区別がないのが料金体系として好ましいというふうに考えております。ちなみに、外国におきまして事務用、住宅用の別を設けておりますのはアメリカとイギリスだけでございます。アメリカは電話の普及率が世界第一位でございまして、電話の架設を勧奨するといったような立場にあります。で、事務、住宅の比率は七割になっておりますが、ただし、その額は、シカゴの場合を例にとりますと、事務用が三千六十円、住宅で二千十六円というふうに、東京の場合よりもずいぶん高くなっております。あと事務用、住宅用の区別を設けておりますのはイギリスでございますが、このイギリスの差は一割程度しかございません。それ以外の国は事務、住宅の別を設けておらないわけでありまして、そういう点で、基本料、特に事務、住宅の基本料、特に事務、住宅の区別の差ということが現在の基本料体系の問題点かと考えております。
○森中守義君 昨年のころでしたか、しきりに郵政大臣はじめ、郵政省の首脳部のほうで、貯金の預金者貸し付け制度というものをぜひ実現したい、こういう計画をお持ちのようでしたね。当初預金者のほうでは、ぜひ実現をさせてほしいという熾烈な運動があり、片やその余の金融機関等においては、一定の理由を付して、そういうことが実現すれば貯金制度それ自体の変質を意味するものである、こういうことで、これまた相当強い抵抗運動があったわけです。まあ結果的に実現を見ておりませんね。私は、もしこういう制度が実現されるということになれば、郵政省自体の経営はもちろん、まあ広く今日の金融状況下においても、かなり預金者にとっては不公平ではないのか、こういうように考えていたんですが、まあこれがさたやみになった原因、そして将来なおこういうことを検討していこうというお考えであるかどうか、まあこれを最初にお伺いしたい。
○国務大臣(小林武治君) いまの考えは捨てておりません。ことしは負けたと、こういうことでございます。来年も続けて主張いたします。
○森中守義君 財政当局はこのことに対しまして反応を示しているんですか。
○国務大臣(小林武治君) 財政当局は強い反対をいたしております。
○森中守義君 財政当局は強い反対であるということは、かなり難航するということは予想されておるが、郵政省自体としては実現をしたい、そういう御意向と受け取ってよろしいですね。
○国務大臣(小林武治君) 政府部内の問題としてもきわめて困難な問題があるが、郵政省は引き下がらない、ぜひ実現を期待しておる、こういうことでございます。
○森中守義君 郵便局の局舎の問題で少しお伺いしたいんですが、言うまでもなく、生産基盤というのか、あるいは事業の運用上の唯一の基盤ですか、まあ元来長期計画を立てておられるようですが、それにしてもかなり問題がある。いま私はここで一つ提起したいという問題は、特定局舎の借料の問題です。これは三十五年から四十三年の現在までにずっとどういう状態で局舎料が値上がりをしていったかという推移を見てみますと、四十年を一応基準にとってみれば、四十年が十五億二千六百万円余り、これに対して四十三年はその倍の三十一億八千七百万に、大体まあ倍増してるんですね。三十五年が十一億二千万になっているようですから、むしろ当時から四十年、それから四十三年ということになると、大体三十五年に比べれば三倍、四十年に比べれば倍、かなり大幅な値上がりを示しているということは、これは今日の郵政事業の収支率、あるいは歳出歳入、もっとこまかに比べていけば異常な上げ幅だというように見えるのです。そういう必要がどこにあったのか、この点はどういうように郵政省は判断をされてこういう上げ幅をつくられたのか、ひとつお答えを願いたい。
○政府委員(上原一郎君) ごく簡単に大まかに御説明申し上げます。ただいま森中委員は三十五年度から四十三年度までの推移を金額にして申されましたが、そのとおりでございますが、これはまず第一に借料の値上げというのが一つの要素であります。それから、もう一つは、特定郵便局舎がふえたという点がその原因になっております。
○森中守義君 いま経理局長の言われるその局数増ということですが、三十五年は一万三千だね。
○政府委員(上原一郎君) そうです。
○森中守義君 概数ですが、端数は適当にあれしますが、四十三年が一万四千ということで、約千局くらいふえている。それにしても金額が倍になるということは、ちょっと異常とは思いませんか。思わないからやったという理屈ならそれまでだけれども、一般的な常識からして、ちょっとこれはどうかというような気がしますが、どうですか。
○政府委員(上原一郎君) 三十五年から四十三年ということこなりますと、約十年ということを申し上げては、はなはだ大ざっぱな数字でございますが、そのくらいになっております。一方、借料の問題につきましては、御存じのとおり、地代というものと家賃というものがございます。地代については、もう当然修正さるべくして修正されました。それから、家賃につきましては、これは新築のものについては、新築単価を減価償却を見て料率をみていくということでございますので、非常に上がったというふうにはわれわれ見ておりません。
○森中守義君 実はいままで上げられてきた状態を見ると、大体二十八年以降五年ごとに上がっているのですね。二十八年、三十三年、三十八年、五年間に一回という、そういう定期的なものであったかどうか、それは知りませんが、ところが、その五年たたない四十一年に上げて、それからまあ四十二年に連続をして上げてる、この辺は相当大きな問題だと思う。そんな毎年毎年改定の必要がありますか。むろんそれらの理由はつくられているけれども、三年あけて続いて、まあ連続ということは、今日の郵政会計の状態からして、多少異例に属するような気がするのですけれどもね。
○政府委員(上原一郎君) お説のとおり、二十八年、三十三年、三十八年と上げております。そうして四十一年には、これは土地借料の地代料率を年二分から年四分にいたしました。これは地代の料率年四分というのは、国有財産を貸し付ける場合に四分というふうな標準がございましたのでそういうふうにいたしました。ところが、それは予算的にまた借料も上げたわけでございますけれども、しかし、地価の騰貴率というものはみておりません。それで、四十一年度で上げたけれども、でこぼこができたということで四十二年度やったということでございまして、従来の借料の値上げということからすれば、一つのことを二つに分けて行なったということでございまして、連続してやったのは、非常にいま森中委員のおっしゃるような誤解を受けるかもしれませんけれども、考え方としては一ぺんのことを二つに分けてやったというふうに御了解願えればしあわせだと思います。
○森中守義君 これは三十二年から三十六年度、土地の地価の倍率によるということで上げておりますよ。さらに、また、四十一年においては、同様に土地の借料料率の改定、いずれも土地に関係がある。それから四十二年にも地価の勝貴率に見合う地代の値上げということになっているのだから、そんなにちょこちょこ土地代が一なるほど今日の土地ブームとはいいながら、むろん所にもよりましょうが、しかし、その地価が坪単価五十万円だから土地代も五十万にしなければならぬという、そういうやはり出し方ではまずいのじゃないですか。だから、いま言われる地代上がったから上げたという理由にはならぬのじゃないですか、特に四十一年、四十二年連続して上げたということは。
○説明員(西谷馨君) 実は、従来五年刻みにやっておりましたのを四十一年に直したと申しますのは、これは三十九年におきまして固定資産の評価基準というものが改定になりました。その関係で実は四十年からすでに郵政省も改定しなければならないことでありましたけれども、財政状態が非常に悪うございまして、したがいまして、四十一年から実施したということになっております。したがいまして、四十一年と二年というのは、先ほど経理局長がお話のとおり、一丸としてやるべきものが、予算事情もありましたためにたまたま二つに分けましたけれども、四十二年に行なわれた地代の改正ということは、要するに雪おろしのための、積雪地におきまするところの都市というものは従来対象にしておりませんでしたけれども、そういうものも対象にしなければならぬというような変更をやった、こういう次第でございます。
○森中守義君 ここで適不適の議論をしても、ちょっと時間がないからできませんが、こういう推移をずっと見ていき、しかも、その内容的なものを検討すると、なるほど事務当局の裁量によって行なう性質のものではあるでしょうが、しかし一般的に与える影響というものは、かなり大きいと思う。しかも、今日の事業の会計の収支状態が必ずしも健全でないものだから、そうなると、やはりよって立つ根拠が何々であったということもさることながら、何かこう別に第三者的な適正な認定というのか、評価というのが、そういう意見を徴するようなことが考慮されてしかるべきである。具体的に言うならば、この種の問題が審議会に付されたことは私は聞いていない。一度審議会に、大体借り上げ局舎の問題はどうしたほうがいいのか、少なくとも、二十八年、三十三年、三十八年に至る沿革としては五年ごとにおそらく定期的にやった、その段階では理解できるけれども、あと連続してやるということになると、これは相当やはり財政を圧迫してくるようなことが懸念されますよ。ただし、ことさらに支出を押えろという意味ではない、必要なものは出さなければいかぬけれども、必ずしも健全ではない財政の中では、こういう仕組みというものは必ずしも私は適当ではなかろう、もう少し改善の余地、すなわち、審議会等に一回はかってもいいんじゃないか、こういうように考えるのですが、いかがですか。
○政府委員(上原一郎君) 借料の問題につきましては、郵政財政全般の関連のもとに考えなければいけないのではないかという点につきましては、まことにおっしゃるとおりでございます。したがって、こういった借料というのは、かなりの金ですから、そういったものを公正なる第三者と申しますか、あるいは審議会と申しますか、そういったものにかけてりっぱなものにしてはどうかということにつきまして検討させていただきたいと存じます。
○森中守義君 それから、主として都内の問題ですが、なかなか局舎の問題で、最近廃局、あるいは閉鎖というような、そういう数が相当ふえているようですね。言いかえるならば、それだけサービスがダウンしているということにもなるでしょうね。しかも、問題であるのは、要するに標準の算出坪数と現在の坪数があまりにもかけ離れている、そういうことが廃局、あるいは閉鎖局の数を累増している原因のように聞いておる。都内のこういう特殊な問題等については何か手を打っておりますか。
○政府委員(曾山克巳君) ただいま御指摘のとおりでございます。私どもといたしましても、先般も、たしか衆議院の第三分科会でございましたか、指摘がございました。そのときに明確に局の数をあげ、また、局名をあげてお答えをいたしたのでありますが、国費、あるいは互助会等によらざるを得ない場合があります。私のほうとしては、自費で不可能な場合には国費、互助会等を活用して局舎の改善につとめたい。現に小石川、神田等につきましてはさような計画を持っております。
○森中守義君 私もその資料をある程度持っているから局をあげてもいいんだが、都内の数の中で、現在の坪数と、あるいはその基準坪数との開きの局は相当多いのじゃないですか。そこで、問題なのは、一体何によってこれを補なおとするのか。今日の局長の資力をもってしてはできないでしょう。だから、私は、そういう問題も含めて、局舎の問題というのは五ヵ年計画ということで、長期にわたる展望を求めているのだと思うのです。実際問題としてそういうものが行なわれていない。だから、もう一回このあたりでこういう問題について抜本的な計画の練り直しということがとられてもいいんじゃないかと、こう思うのですが、そういう気持ちにはなれませんか。
○政府委員(曾山克巳君) 先ほども申し上げましたように、現行の基準におきましても、大都市等の、自費でもって建築困難な所、つまり非常に地価の高い、あるいは建築費がかさむという所につきましては、これを国費で執行してもいいという基準がございます。私どもとしては、現行の基準をまず活用いたしまして、さらにそれで不可能だという場合には、ただいま森中委員御指摘のようないろいろ審議会等におきまして議論を重ねてまいりまして、よりよい方途を見つけていったらいかがかと思います。
○森中守義君 お話はわかるけれども、実際に予算上にあらわれている内容というものは必ずしもそういう方向を目ざしていない。むろん国営でいく場合には、、ことしのように財政硬直化といわれている時代においては相当苦労であったと思う、百二十確保したということは。しかし、他面、互助会という別な郵政省の外郭団体をお持ちなんだから、ここでも建設がなし得るというのに対して数がぐっと減っておりますね、これは一体何を意味するのか。大体前年の二分の一になっておりますね、局数からして。これは局舎政策の後退を意味するのじゃないですか。私はそういうような見方をしたい。どうですか。
○政府委員(曾山克巳君) 私どもとしましては、特に局舎政策、局舎建設方針というものを変えておるつもりではございません。これは御案内のように、昭和三十二年に特定郵便局制度調査会におきまして答申が出まして、その答申によりましても、特定局舎の改善は国費並びに借り入れの併用でいくというような答申が出てまいっております。したがって、大規模のところにつきましてはこれを国費でやってまいりますが、小規模のところにつきましては資金借り入れでやっていく。借り入れでやっていきます場合には、借り入れ経費、あるいは維持経費等の合理性、経営性というものを考えまして、やはりその土地におきます所有者が建築していくことのほうが合理的でなかろうかというふうに私は考えております。しかし、現実にその土地にそういう希望者がなく、したがって、自費建築が不可能であるというような場合におきまして、一応私ども省として判断しまして、あるいは互助会に相談をして、互助会からお申し出がございました場合、私どもとしてもそれに契約をして新築していくというようなことをとります。したがって、たまたま四十三年度におきましては、御指摘のように、前年の約二分の一近いお申し出しかなかったのでございますけれども、その御希望がなかったからというぐあいに私ども理解しておるわけでございますので、意図的にわざとこれを押えたというようなことはございません。
○森中守義君 大臣の御意見を、時間がありませんから、先に聞かしてもらいますが、四十一年に、郵便料金の改定をやった以降、四十三年度でとらえられている事業の収支の状態というものは、先行き憂慮せざるを得ないような状態だと私は見るのです。この現状というものは一体どういうように認識をするのですか。料金改定後一番期待された収益が何であったのか、その期待をされた収益が伸びてきているのか、あるいは横ばいであるのかダウンしているのか、この辺のことを簡略に種別ごとにちょっと教えてもらいたい。
○政府委員(上原一郎君) 四十一年度は、御承知のとおり、郵便料金の値上げがございました。予算が千五百二十七億でございますが、実績は千五百五十六億ということで、約一・九%の増でございます。したがって、予定に対しては増加をいたしました。それから、実績対実績で調べてみますと、料金値上げは二百八十六億ですか、ということを予定したのですが、三百六十二億ですから、その分は確保できたものと思います。したがって、予算との関係におきましては、郵便料金の値上げは所期の目的を達成いたしましたが、その内容を分析してみますと、予算に予定した以外の特殊切手を発行するとか、あるいは年賀郵便の発行枚数を少しふやしたというようなことがございますので、いま私が申し上げたようなふうに順風満帆というわけではございません。いま言ったような要素を入れますと確かにふえてはおりますけれども、従来のように、収入は対前年比七%から八%といったような情勢でございましたけれども、四十一年度郵便料金の値上げをいたしましたが、いま言った数字、予算に対しては一・九%ですが、実績が三〇・四%という、いろいろ算出根拠がございますが、ごく端的に結論だけ申し上げますと五・五、六%というので、いささか伸び率がダウンしておる、こういう状況になっております。したがって、四十二年度はまだ結論が出ておりませんけれども、大体同じような傾向。それで、四十三年度はその傾向を加味しまして、四十二年度予算と四十一年度の比率は大体一二%くらい予算対予算ではやっておりますけれども、四十二年度予算対四十三年度の郵便業務収入は大体六%の増しかみておりません。したがって、われわれとしては収入の確保につとめるとともに、経費の支出については、できるだけ節約と申しますか、合理的に使っていこうというような態度で進んでまいりたい、こういうふうに考えております。
○森中守義君 そのあとの一般的な予算執行の方針というのは、これはもう当然なことだから、それは問題じゃない、あたりまえのことです。そこで、さっき私がお聞きしたように、料金改定によって一番収入の大きいものとして期待したものが必ずしもそういっていない。もっと拡大して考えていくならば、郵便事業それ自体の需要というもの、あるいは市場の開拓というものは、おそらくもう限界にきているという見方をすべきであるのか、もっともっと創意くふうによって市場開拓の余地があるという見方をするのか、これが、かなり私は赤ランプをいまつけざるを得ないような事業の実態じゃないのか、こういうように考えるのですが、その点どうですか、所管の局長のほうでは。
○政府委員(曾山克巳君) 先ほど経理局長が申し上げましたような状況で郵便事業の収支状況は推移しておるわけでございますが、私どもといたしましては、なるほど予定収入は確保しておりまするものの、ほんとうからいえばもっとさらに増収をあげてもいいというような気がしていることは事実でございます。ただいま御指摘のように、何がさような結果を招来せしめているかということにつきましては、私どもとしても十分反省すべき点があると思います。まず、第一に、おっしゃいますように、市場開拓、これは非常に大事なことでございまして、潜在需要を開拓してまいりまして、特に切手収入、あるいははがき収入、その他料金後納、別納の収入が郵便事業の大宗でございますが、何と申しましても、郵便物を出していただくということにもう少し心がくべきだと思います。その基本としては、郵便業務の正常な運行を確保し、親切な態度をもって公衆に臨んでいくということが大事でございますので、その点を強調する一方、たとえば収入確保の関心を管理者、従業員ともども持ってもらう意味で、一週間に一回、あるいは月に数回自分の局の収支はどうなっているのかということの反省をしあう研究会を持つとか、あるいは自局の収支率というものを実績と比べてみましてはたしてどうなっているかというような反省をしあうことも必要でございましょう。また、一方におきましては、えてして料金後納、別納のどの収入が幾らかということが十分に捕捉されておらないきらいがございます。そういったことをも点検いたしまして、少しでも取りこぼしの収入を取り上げていくというようなこと、あるいは、ただいま御指摘のございました民間の市場開拓のエキスパート等の意見を入れまして、新しい――ことばは変でございますけれども、商品の販売をしていくというようなことにつきましてもやってまいりたい。ともどもに、先年も集配普通局長等にアンケートを出しまして、企業意識の観念を高揚しますとともに、具体的な増収策につきましてせっかく励んでいるところでございます。今後もそういう方針で進んでまいりたいと思います。
○森中守義君 ちょっと私の申し上げてお尋ねしている点と必ずしも合致しない。私はそういうことを聞いているのじゃない。結局時間がありませんから、多くを言いませんが、とらえ方があまり精神的なものに依存をしても限度がありますよ。私は、いま郵政省にいる大ぜいの皆さんはそういう点では必要がないくらいに自覚していますよ。そうなると、経営が一体何に向かっていくかというところにいま少し目を向けていくべきじゃないか。内部の意識の高揚ということが最近しきりにいわれるけれども、それによって需要が顕著に開拓されるということは、少々問題の詰め方としては筋が違っておる。もうちょっと変わった視点から問題をとらえていく必要があろう、こういうように思う。それは答弁は要りません。 そこで、大臣見えましたからお尋ねいたしますが、四十一年の料金改定の際に、国会筋では人件費を一体どのくらい見るのか、その見方によってかなり変わってくるぞという意見を述べながら、審議会の答申は三年でいいとしている。三年でいいと言ったのを、むりやりに五年はだいじょうぶ持たせますと、郵政省はこう言ったわけです。むろんそれは経済企画庁と協議の過程においてそういうものになったのかわかりませんけれども、三年か五年かというのは大きな議論だった。ですから、いま本年度の予算の中に示されている態様、これから四十四年度、四十五年度等を推しはかっていく場合、おそらく期待されるような事業経営の健全化というのは望めないのじゃないか、こういうように私は考える。そうなると、四十一年に一体郵政省は何を考えておったのか。三年か五年かという問題で、無理に五年だ五年だと言い切ったところに少し観測を誤っていたのじゃないか、こう思うのです。同時に、また、赤字になれば値上げをすればいいという、こういうことにそれが通ずるのでは、あまり能のある話じゃないと思うのです。したがって、いま郵政省は、この郵便のかなり窮迫した現状というものをどう打開していこうとするのか、またいけなくなれば料金値上げをしようとするのか、その辺の一つの構想を聞いておいてもらいたいと思うのです。
○国務大臣(小林武治君) 私は、もう非常な大きな見込み違いをしておると、見通しを誤っておると、こういうふうに思っています。それで、私が就任してから、必ずこれは収入は減るぞということを私はもう最初に断言したが、郵政省の幹部はそれだけの自覚を持っていなかった。のんびりしておった。だから、要するに四十一年の改正のときの値上げによる収入減というものは、物が減るということについての認識もやはり非常に甘かった、こういうことで、また、値上げの内容についても不適当な部分があったわけです。これは要するに見通しの誤りがあったと、こういうふうに思います。それで、一番大きな原因は、私は、電話に対する対抗観念がほとんどなかった、こういうふうに思うのです。もういま電話がすでに千万を突破しようと、これの影響というものは私は最大のものだと、手紙について、これがもうじきにまた一千万ふえる、こういうことになった場合に、いわゆる人間の意思伝達手段として通信、いわゆる郵便事業というものがさらに大きな打撃を受ける、こういうように思って、要するに見通しが甘かったということと、電話に対する対抗というか、電話の競争力というものを見なかった、こういうことが今日の一番大きな原因で私はあると思う。それで、四十三年は何とかいけるが、私は四十四年はもう赤字だと、これは借り入れ金でもせざるを得ないと思っております。そうなると、それらも長くそれを続けるわけにいかぬからして、四十五年、これは五年はゆうゆうとはいかなかったが、五年は何とかやれると言ったのが、非常に見通しが甘かったと、こう言わざるを得ない。だからして、何とか収支を償うのには、私は、四十五年度においてはどうしてもこれは考えなきやならぬというふうに思っておるのであります。最近、たとえばいまの簡易郵便書簡でございますが、これらの見通しを一つ見ても、いかにいろいろなことが見当が悪かったかということは私はわかると思うのでありまして、これはおっしゃるとおり、非常な見通しの誤りがあったということを言わざるを得ない。それで、これは収入をこれからたくさんあげるなんていうことは、言うべくしてきわめて困難であります。私は、将来は、大きな迂遠な話だが、これから小学校でもっと習字と作文をやってもらう、そのくらいのことまで言わなければ、いまはもう字を書かない、みんな電話でやってしまう、こういうことでありまして、私は、市内郵便等についても、電話に対する対策が一つもなかった、これははっきり申し上げられると思うのです。市内郵便なんてほとんど電話に全部いってしまう。これは電話がもっと普及すればどうなるかと、私は手紙の前途というものをそういうふうに考えておるということでございます。したがって、まあ収支に対する認識というものをみんながもっと持つ、事業に徹すると、いろいろのことを言うが、これは一種の精神運動でもあり、そうおっしゃるように大きな効能があるかどうかわかりません。とにかく郵便というものは、いま一つの分かれ道にきておるということを言わざるを得ないのではないかと思います。
○森中守義君 非常に大臣の御意見は率直で、私もほとんどそういう意見に賛成なんです。それで、これからひとつどうやっていくか。というのは、非常に大きな課題ですが、各種別種別に見た場合に、どれもこれもというような行き方をするのか、あるいはその種別の選択をして、たとえば速達であるとか、あるいは小包であるとか、何かこう内容はもうちょっと吟味をしまして、ある程度重点的な種別に多少力点を置くようなことも一考だと思いますね。ただ、電電公社と郵政省は異質なものだから、何も電話に対して電報は補完的な作業をやっている。それと同じように、郵便も電話の補完的なものだということではちょっと済まない。したがって、また赤字になれば値上げをすれば事は済むという、こういうことは許されないことですから、もう少しこの際、事業の基本に触れるような一つの改善策というものが検討されてもいい。それと、最近郵政で経営分析をしきりにやっておられるようですが、現在の状態から割り出したものとして、百二十名以上の局は採算がとれる、だんだん数が多くなるに従って採算が非常にいい。逆に、百二十名以下のところは、人員が少なくなるに従って非常に採算が悪いというようなことがいわれておるようです。これはまだ正式なものとして公にされていませんから、そのこと自体私はとやかく申しませんけれども、やはりどの程度のものがいいのか悪いのかという、その採算点をもう一回検討しながら、採算がとれないところにどうするのか、経営管理の方式に一考を要するような問題も非常に多いようですから、この点、大臣のほうでも特に配慮をしてもらいたいというように考えますが、どうですか。
○国務大臣(小林武治君) これは公共事業であるから、不採算地点までみんなこちらが受け持たなきゃならぬということになりますが、これはまた広く考えれば、私は、採算のとれないところに大衆が窓口を必要とするからこれを設置するということは、一種の公共負担だと、こういうふうな考え方は私は将来導入しなければならぬ。どうしても採算のとれないところを郵政事業がこれを負担するということは、事業としては、これは一面から見れば、普通の事業ならばやめます。やめられないのは、やはり公共負担をするのだ。だから、そういうところがらやはり一般会計等でも、料金改定などで問題になれば、私はそういうところもぜひ考えなきやならぬ。たとえば鉄道がいま通勤者の割り引きをしておるというのは公共負担であります。何も国鉄がこれを負担しなければならないわけではありません。公共負担として国家にかわってやっておるのです。したがって、この公共負担をある程度埋めてもらいたいという議論が鉄道にも出てきておりますが、将来窓口もうんと普及して、ずっと採算点の低い所にこれをつくらなきゃならぬということになると公共負担だ、したがって、郵政事業の公共負担の限度があると、こういうふうに思うから、私は、やがては料金問題に際しては、いわゆる公共負担の観念を入れて国がこれを補てんする義務、があるのじゃないか、こういうところまでいくべきだと私は考えております。
○森中守義君 最後に、三月二十六日に郵政審議会から簡易保険に対する答申が出ましたね。この中で非常に重要な点が指摘されておる。しかも、内容を読んでみますと、新しい種類の保険をうんとつくれと、ついてはかくかくのものがある、こう言っているんですね。これは郵政省の専門家が多数いるのにかかわらず、わざわざ諮問をしなければいい知恵が出なかったということにも問題があると思う。何も審議会に聞かなくても、新種保険をつくらなければならぬという趨勢にきているわけですからね。その責任は一応おくといたしましても、この答申は具体的にできるだけ早い機会に実行に移すお考えですか。
○国務大臣(小林武治君) 私は端的に申しますが、いまの簡易保険というものは何も特性がない。民間保険に無診査保険が許されたときから、簡易保険の官営である特質は何もない、こういうことになっておって、したがって、官営であるからには官営という特質を出すべきであるというのが私どもの主張でありまして、したがって、どういうことがあろうが、これをつくるについては民営保険から相当な抵抗があります。したがって、われわれが独善的にこれをやったのでは相当なまた反応が多い。したがって、私は、ある程度専門家も入れてこういうものを検討してもらうことが、これらに対する手前も必要なことであろう。 また、もう一つ私はここで申し上げておきたいのは、年金業というものは将来はやめたい。郵便年金事業というものは社会保障制度のないときにできた社会保障制度の一種である。したがって、いまのように厚生年金やら国民年金、医療保険等があれば、こういうわずかばかりの金額を持った年金というものは時世に合わない。こんなものに精力を使うよりも、むしろ保険のほうに精力をひとつ使いたい、こういうのがわれわれの考えでありまして、それにつけても、保険についてはこれからいろいろ力を入れたい。それで新種保険も設けたい。しかして、いまのようないわゆる傷害保険とか、あるいは各種のそこに出ているようなものは、まだ民間ではそれぞれこれをやりたがっておらない、こういうところに政府が出ていくのが私はほんとうの道じゃないかというふうな考え方からしてこういう保険を考えたわけです。その答申を得ましたからして、われわれはこれをぜひ実現をしたい。できるものから、場合によっては次の通常国会にでも出したい、こういうふうな考えを持っております。
○森中守義君 いま大臣がはしなくも言われた傷害保険ですね、これは今日の交通事故の状態を考えますと、ほとんどこれを待望しているように私は見る。しかも、それは社会の要請でもあろう。ですから、そのようなものは多少時間をかけて検討されるにしましても、この交通事故等を中心とする傷害保険程度は、いまお話でしたから、それを信用したいと思いますが、こういうものはできるだけ急ぐべきだと思います。
○副主査(任田新治君) 以上をもちまして郵政省所管に関する質疑は終了したものと認めます。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○副主査(任田新治君) 速記を起こして。 ―――――――――――――
○副主査(任田新治君) 昨日に引きつづき、運輸省所管を議題といたします。質疑のある方は、順次御発言を願います。
○森中守義君 全日空の副社長に伺いますが、例の羽田の事故の問題でちょっと御所見を承わっておきたいと思います。いろいろ新聞ですとか、あるいは遺族の皆さん方から承っておる限りにおきましては、なかなか問題が紛糾して、にわかに解決の方向にないようですね。つきましては、この問題に対して全日空でどういうようにお考えになっておるか、まずそれから聞いておきたい。お答えいただきたいと思います。
○参考人(大庭哲夫君) お答えいたします。 四十一年の二月四日と、それから十一月十三日の二回にわたりまして事故を引き起こしたわけでございまして、まことに御遺族の方々に対しては申しわけないと存じておる次第でございます。つきましては、賠償の問題につきまして、羽田沖の二月の四日の問題につきましては、四十一年の六月十日から賠償の交渉を始めたわけでございますが、大体数回にわたりまして折衝をいたしましたが七月の十九日であったと思いますが、代表団との間で合意が成立いたしました。解決をみたわけでございます。会社といたしましては、国内旅客運送約款に基づきまして、旅客一人につき三百万円、手荷物十五万円ということでいろいろ折衝いたしましたが、代表団といたしましては七百万円の御要求であったわけでありまして、以後、先ほど申しましたとおりに、いろいろ折衝を重ねた結果、五百万円ということで解決をみたわけであります。 その後、先ほど申しましたように松山の事故が起きまして、この折衝につきましては、四十二年の三月から御遺族代表団との問で賠償につきまして折衝を始めたわけでございます。ただ、この間に、最初の羽田沖の問題先ほども申しましたとおり、七月の十九日に一応解決をいたしたわけでありますが、その後、御承知のように、BOACの事故、あるいはカナダ・エアラインの事故というものが続けて起きました。その賠償が、BOACのほうは四十一年の十月に、また、カナダ・エアラインのほうは四十一年の十二月に賠償が決定いたしました。一方は六百六十万円、一方は六百七十万円というような問題が起きまして、三月からいろいろ折衝を重ねていたわけでありますが、また、その折衝途中におきまして日東航空の淡路島の事故についての判決が出まして、これは千九百四十万円、あるいは、御承知のように、ヘーグ議定書の批准が昭和四十二年の六月にありまして、この件はその年の十一月の八日から運送約款の改定、要するに旅客に対する賠償限度領が三百万円から六百万円に改定されたということがその後起きたわけでありますが、また、八月には自動車の強制賠償が百五十万円から三百万円になったというようないろいろな新しい事態が折衝中に起きまして、御遺族団からは千百五十万円プラスアルファというような御要求が提示されました。会社としましては、羽田沖の事故の前例もありますので、五百万円の線でいろいろ折衝をいたしましたが、なかなか妥結をみなかったのでありますが、どうやら八月に入りまして八百万円という線で一応解決いたしたような次第であります。つきましては、同じ年に事故が起きましたが、その間、三百万円という相違が起きたわけでありまして、羽田の事故に対する御遺族の方々に対してはまことに申しわけないと存じておりますが、補償につきましては十分に御遺族と話し合って解決している問題でありますので、会社としましては、今後あらためてこの件につきましては折衝し直すという考えは持っておりません。ただ、法律的に何か問題がありましたらと思いまして、会社としましては顧問弁護士によく今後の折衝につきましてはお願いいたすということで、その旨御遺族の方に御通知申し上げてあるような次第でございます。 まあ大体の事故並びにその賠償に関する現在までの状態はただいま御説明申したとおりでございます。
○森中守義君 航空局長、航空法の規定によりますと、約款はこれはどうなんですか、あなたのほうからかくかくの運送約款、こういうものをつくれという指示をされるのか、あるいは事業者側からその約款の改定の申し入れをされるのですか、どちらですか。
○政府委員(澤雄次君) これは航空法の第百六条にもございますように、法律のたてまえ、書き方といたしましては、会社側から申請してきました約款を見て、それが妥当であればこれを認可するというのがたてまえでございます。しかし、ただいま問題になりましたように責任限度額を定めるようなものにつきましては、航空局のほうが尊前に十分会社とお打ち合わせしまして、実質上の行政指導をするという例が非常に多いのでございます。
○森中守義君 そこで、局長、今回の場合、羽田を皮切りに頻発をした、したがって、在来はワルソー条約を踏まえて運送約款三百万、こうなっていたのを、この際、ひとつヘーグ条約に変えようという発議をされたわけですか。それとも、そういう事件とは関係なしに、何といってもヘーグ条約は一九五五年ですね、採択されているのは。すでにもう十数年経過している。したがって、このあたりでヘーグ条約に切りかえなければならぬという、つまり自然発生的な意味合いであったのか、あるいはその必要性、緊急性に迫られて条約の批准を思いつかれたのか、どちらですか。
○政府委員(澤雄次君) ヘーグ議定書に調印いたしましたのはおっしゃったとおりでございますが、その後、ヘーグ議定書に署名した国は非常に多かったのでございますが、これに入る国はむしろ最初は少なかった。それでずっと経過いたしまして、一九六五年以降、このヘーグ議定書に入る国が非常にふえてまいりまして、それによって国際的な賠償限度額が六百万円に上がってきた国が非常に多くなってきたということで、日本も昨年の特別国会で御批准を願いましてこれに加盟したというのが実情でございまして、事故とは直接の関係はございません。
○森中守義君 そういうお答えだろうと思ってお尋ねしたわけだけれども、私は、元来、考えてみますと、ヘーグ条約が一九五五年の九月二十八日に採択をされながら十数年放置されていたということは、一体これは何を意味するか。むしろ羽田事故の一つの目のつけどころはその辺にも置く必要があると思う。どういう意味かといいますと、航空法を最上の基盤としまして、以下関係の規定がきわめて詳細に出されていますね。これからは、何としても出発地点から着陸の地点にいかに安全に運行するかということを保証しているものだと思う。また、そういうものがあるがゆえに利用者は大いに利用するわけですからね。だから、端的に言うならば、こういう条約が実は必要でないくらいに元来航空法としては不測の事故などというものはあり得ない、予見し得ない、万が一の一というものがあり得ないんだという基調を踏まえて、法律の運営、あるいは業務の遂行が行なわれているのではないか。したがって、ヘーグ条約が採択されているけれども長期間放置されていたんじゃないか、こういうように考えるのですが、どうですか。したがって、万が一の一のことが発生したわけだから、ですから、私は、三百万から六百万という、この具体的な問、題になりますと、やはり一九五五年以来六百万円という補償額は潜在をしておった、こういう実は理解に立たざるを得ない。放置したがゆえに、今日、羽田、これに対する松山という問題が発生しておると思いませんか。だから、そういう問題をとらえていけば、条約を放置しておいた政府の責任、航空局の責任というものは一体どうなるのか。いま局長はそういう事件が発生をしたからわざわざ批准の手続をしたのではない、それを思い立ったのではない、こうおつしゃるけれども、必ずしもそうだと否定はできない。時期的に符節が合いますよ。あなたが何と抗弁されても、羽田の事件というものがヘーグ条約批准の契機になったことは疑いない。あとで大臣が見えたらそれをもっと明確にお尋ねしたいと思いますが、ヘーグ条約はとにかく五五年以来、潜在したんだ、その手続をとったかとらないかということが問題ですからね。とっていたら、こういう羽田、あるいは松山という、同じ質の事件でありながら紛争が発生するとは思われない。そういう意味では運輸省当局の責任をきびしく追及されてもしかたがない、こういうように思いますが、いかがですか。
○政府委員(澤雄次君) ワルソー条約、あるいはヘーグ条約は、国際航空における賠償限度額をどうきめようかということでございます。したがいまして、国内の事故の賠償額とは直接の関係はないわけでございます。このヘーグの議定書に日本が参加いたしましたのは、もちろんこれはいい方向であるからということで元署名国として賛成したわけでございます。しかし、当時における国際間の関係を見ますと、まだこのヘーグ議定書に参加している国の数が非常に少なかった。それが、先ほど申し上げましたように、昭和四十年以来、これに加盟する国が非常にふえてまいりましたので、日本も昨年これに加盟するという手続をお願いしたわけでございます。したがいまして、このヘーグ議定書と国内の運送の賠償責任限度額をどのようにきめるかということは、これは一応別個の問題でございます。それで、ワルソー条約に加盟し、また、ヘーグ議定書に署名したあとにおきましても、日本の運送約款は最高百万でございました。限度額は長い間百万でございました。しかし、戦後におきまして百万という航空機の賠償責任限度額というものは、社会通念的に非常にむしろ高かった。これは変な比喩でございますが、死ぬなら飛行機で死んだら得だというようなことまで世俗では申しておった時期が戦後あったわけでございます。だんだんしかし賠償限度額に対する国内の社会通念が上がってまいりまして、それで、運輸省ではエアラインに、昭和三十八年にこの賠償限度額を三百万に上げろ、こういう行政指導をいたしまして、運送約款の限度額を三亘万に行政指導で上げさせたわけでございます。そうしてずっとまいりまして、昨年の十一月に至りまして、これをまた最近における賠償限度額が国内的にも非常に上がってきたということから、航空機の賠償限度額を昨年の十一月に六百万に上げさせた、こういうことでございます。一応ヘーグ議定書、あるいはワルソー条約というものと国内の事故の賠償限度額は関係がないというのは、これはその規定するところはおのおの違うわけでございます。
○森中守義君 いま澤局長は妙な言い回しだが、そんなことはあり得ますか。いま私がヘーグ条約のその調印国をちょっと勘定すれば四十一ヵ国ある。いまそれに何ヵ国加盟しておりますか。四十一ヵ国ありますよ、多少調印の日にちは違うが。しかし、日本代表として岡本季正という人がちゃんと署名している。だから加盟するものが少なかったという言い方は当たらない。ただ、批准が行なわれたかどうかということは、これは問題であろう。加盟はみんなしている。少なくとも国際機関においてコンセンサスが行なわれております。そういう意味ではあなたの言うことは当たらない。同時に、いまヘーグ条約といい、あるいはワルソー条約といい、それは国内の根拠にならぬと、こうおっしゃるけれども、それならばなぜ約款の中に三百万とうたっておりますか、同時に、また、国内法のどこに金額は幾らでなければならないという規定がありますか、どこにもないでしょう。あるなら教えてもらいたい。航空法以下、どこにも飛行機事故によってこれこれのものを補償されねばならないという金額を明示したものはないのです、法律上は。ないがゆえに、では運送約款についてはどうなっているかといえば、古いものは三百万になっている。三百万になっているということは、ワルソー条約を踏まえて三百万ということになっていると私は思う。何としても、国際条約というのは、そういう意味では一つの準拠になりますよ。場合によっては、国際条約ができて、それをわざわざ各国の国内法規に転用される場合がある。それを日本がしていないだけであって、私はワルソー条約といい、ヘーグ条約といい、いずれも日本と無縁のものであるというあなたの説明には承服できない。もしそういうことであるならば、当初の約款三百万というのは何を根拠にしているか、そういうことになりはしませんか。だから、そういう意味で、私は、ヘーグ条約の六百万というものは、三百万がそういう経緯を踏まえている、国内においては潜在的なものとして存在をした、こういう解釈をするのが妥当であろう、こう思う。それを政府が批准を怠り、ひいては約款の変更を行なわなかったところに今日の事態の紛争がある、こう思うのですが、いかがでしょうか。
○政府委員(澤雄次君) ヘーグ議定書の参加国が少なかったと申し上げましたのは、これは、もちろん、批准し、ヘーグ議定書に拘束される国の数が少なかったので、日本も加盟しなかった、こういうことでございます。署名国は、先生のおっしゃったように、多数の国が当初から署名をしておって、日本もそのうちに入っておるわけでございます。 それからワルソー、ヘーグと国内の運送約款が関係がないということを申し上げましたのは、これは法律的に何の関係もないということを申し上げた次第でございまして、国内の運送約款が幾らが適当であるかということをきめます場合には、このヘーグあるいはワルソーというものを参照いたしますことは当然でございます。しかし、第一次的には国内のこういう事故による損害賠償額は、社会通念的にどの程度が妥当であろうかということをまず第一に考えるのが至当かと思われます。したがいまして、ヘーグに一九五五年に日本は署名しておりましたけれども、戦後長い間運送約款は百万円に押えられてきたわけでございます。押えられてきたというか、百万円であったわけでございます。それは、終戦後の期間におきまして、百万円という事故による賠償額が当時の社会通念上、決して低くはなかった。これは国内における賠償額としては低くなかったということで百万円であったわけでございます。それがだんだんと賠償に対します社会通念が上がってまいりまして、これを三百万にし、さらに昨年六百万にした、こういう経緯を申し上げたわけでございます。本来的には賠償額はホフマン方式なり何なりによって科学的にきめられるべきものであると思いますが、これは民法の四百二十条で債務不履行による賠償額の予定でございます。債務不履行による賠償額はこれを予定することができるということで、元来は当事者間で自由にきめられるべきものでございますが、ただ、これが社会公益に非常に関係があるということから、航空法は運送約款の中に入れて、しかもそれを運輸大臣が認可する、こういう形をとっているわけでございます。
○森中守義君 ことばじりをとるようでどうかと思いますが、あまり局長の話は穏やかでない。穏やかじゃありませんよ。死ぬならば飛行機で死ねなんて、そんなばかな話がありますか。航空当局の責任者がそういうものの考え方じゃ困りますよ。第一、人間の生命というのを金額ではかれますか。少なくとも、補償の基本になるものの考え方は、そういうものでなければならぬと私は思う。当時百万円とすれば決して安くない、いわんや死ぬならば飛行機で死ね、そんなばかな話はないですよ。そういう意味で、あなたのものの考え方は穏やかでない。そういう考え方は航空行政の最高責任者として是正してもらわなければ困る。これはもう速記録に当然載るでしょうが、そういうように考え改めてください。そういう考えでいるから、遺族というものは救われない。ある意味では精神的なものでしょうがね。しかしながら、そうは言うものの、これはやはりどこかに限界を引かなくちゃいかぬわけだが、金額のみでは人の生命をはかることはできない、これだけはひとつ原則としてお互いに考えてみたい、こう思うんですね。 そこで、具体的にお尋ねいたしますが、羽田と松山の場合には、なるほど九ヵ月という時間の差がある。しかし、処理されている約款というものは、いずれも四十二年十一月八日に効力を発した新しいものじゃないのですよ。四十一年一月一日に効力を発した旧約款による。それで、旧約款によれば、三百万となっているのだから、そこに大きな問題があると思うんですね。ただ批准がもう目の前にきているとか、あるいは政府がどうも批准の方向に向かいそうだから、三百万じゃなくて六百万にしようと、もしかりに全日空がそういうことであったとするならば、一体約款というものは何のためにつくったのか。少なくとも羽田は旧約款によって、つまり三百万に基づいた、しかし松山の場合には新しい約款すなわち六百万に基づいたというそういう約款の使い分けをしているならば、これまた議論がおのずから別個のものです。そうでしょう。しかし、いずれも解決している。約款は旧約款によっているわけだから、時間の差によらないで、やはり処理すべきものは旧約款によるべきじゃないですか。私は額の多寡よりも、そういう扱い上の問題として約款はおそらく事業者が業務を運行する認可要件として運輸大臣が認可されているわけですから、何よりも尊重されるべきですよ。これに基づくべきですよ。基づくべきものが基づかないというこの現状が今日の紛争の要因をなしていると私は思うのだけれども、いかがなものですか。
○政府委員(澤雄次君) 羽田事故の場合も、松山事故の場合も、基礎になりました運送約款は同じ三百万円でございます。ただ、運送約款は、賠償額の予定でございます。賠償額を予定して、これを運輸大臣が認可しているということでございますが、これ以上幾ら出すかということは、これは会社とその遺族の方とのお話し合いによってきまっていくべきものであるかと思います。そうして、それも、どれだけを出すかということは、やはりそのときの社会通念によって会社が判断され、遺族の方が判断されて話がきまっていくというのが日本におきましては賠償の交付の実例でございます。それで、先ほど大庭副社長が言われましたように、羽田のとき以降BOACの事故があり、CPALの事故がございました。これはいずれも六百六十万、六百七十万を出している。その後、日東航空の事故の判決が出ております。これは千九百万円の判決が出ております。それからまた、政府がヘーグ条約を批准したというふうな事情がずっと重なりまして、わずか九ヵ月の間でございますが、社会通念的に非常に賠償額に対する考え方が上がってきたということで、会社と遺族の方がそのように八百万というふうにきめられたのではないかと思います。このように考える次第でございます。
○森中守義君 局長、旧約款、新約款いずれもこういうように言っているのですね。旧約款では三百万をこえないものとします、新約款では六百万円をこえないものとしますと。ですから、幾らにするかということは、ここで限度額を示しているわけだから、したがって、各般の状況からいって、少なくとも最高の限度額を、他に十五万というあれがありますね。品物等の棄損、あるいは損害、こういうものを加えて、おそらく三百十五万、六百十五万というように整理されたものだと思うのです。しかしながら、さっき言われる同じ約款でこんな差のつくということは考えられないじゃないですか。考えられないじゃありませんか。だから、私は、そういう意味では、いつだか、いやもうこれはすでに民法上の問題であって、運輸当局が行政指導するとか、中に入るという筋合いのものじゃないという話をどなたかからかちょっと聞きましたが約款の処理としては、これは運輸省に責任がある。九ヵ月違いとはいいながら、同じ旧約款で、三百万円をこえないものとするという約款で、こういう処理をしたということは、これはやっぱり羽田の皆さんからすれば当然問題にすべきものだと、こう思うんですよ。どう考えてみたってそうじやないでしょうか。だから、その辺、あまりこじつけた言い方をしないで、ずばり言ってくださいよ。 大体、運輸省というのは、JALや全日空の側に立ってものを言うのですか。少なくとも航空局長のお答えというものはそうは受け取れない。なるほど、あなた方が指揮監督あるいは助成、育成さるべき立場にあるから、気分としてはわかるけれども、片一方はそのお客さんですよ。大事な国民ですよ。利用者ですよ。だから、もう少し公正なものの判断をしないと、事業者側に立ってそれを擁護する、弁護するということではまずい。まあこういうように思うんです。ですから、すなおに、一つの約款で二つの問題が処理された、しかも、それは、その処理のしかたがいいか悪いかということは、ある程度明快に答えとして出るんじゃありませんか。
○政府委員(澤雄次君) どうも先生の御質問の御要旨が、同じ約款であるからこれが違うのはおかしいとおっしゃいますが、約款を確実に守らせるというなら、三百万を出すことまでを運輸当局として確保すればいいわけでございます、非常に形式的に申し上げますと。 しかし、それ以上会社が幾ら見舞い金を出されるかということは、会社と遺族の間でお話し合いになっておきめになった額を出されることについて、運輸省として、それはおかしいとか、約款以上に出したらいけないとか、こういうことを申し上げる筋ではないと思うわけでございます。それで、三百万以上の見舞い金が羽田の場合と松山の場合とでわずか九ヵ月の問で非常に違ったということは、これは羽田の御遺族の方のお気持ちをお察しするとよくわかるわけでございますが、しかし、これは会社とそれから遺族の問でお話し合いをされて、その間にずっと社会通念的に見舞い金の額が上がっていった、こういうふうに会社が判断されて出されるならば、それを出していかぬということもまた運輸当局としては言うべき筋合いではないか思います。 先ほど、先生のおことばの中に、運輸省航空局は航空会社の側に立ってものを考える、こうおっしゃつておりましたが、ほんとうに会社のためのことを思えば、三百万以上を出しちやいかぬと言うのが筋だと思います。われわれはそういうことを言っていないわけです。会社がそれ以上見舞い金として出されるならば、それは出されてけっこうであるということを申し上げているわけでございます。決して会社の側に立ってものを申しているわけではございません。
○森中守義君 つとめてそうあってもらいたいと思う。つとめてね。しかし、私はそうは思わない。だから、まあここは言論の場であり、冷静にものをお互いに言わなければいけませんから、あまり興奮されないで、冷静にひとつものを言ってください。それは、なるほど見舞い金という意味でそうかわからない。しかし、どう状況が変わったからといっても、同じ見舞い金でも、百四十五万と四百四十五万の差というものは、どういう割り出し方をしているのですか。この三百万の差というのは、三百万と六百万の相違ですよ。これはあなたが何と言われたって、全日空が、勘でもって、まあいろいろ物価も上がったことだし、遺族にも気の毒だから、まあ見舞い金を三百万つけようかということの三百万であると私は思わない。全日空だって、きちんとした公経理をやっている会社のはずですよ。ちゃんとした法人ですよ。そんな社長の気分や専務のそのときのお調子で多くやったり少なくやったりしているとは思わない。一つの根拠を持っているのじゃないですか。その根拠というものはワルソーなのかヘーグなのかということですよ。これは常識じゃないか。同時に、いま、えらい力み返って、約款どおりやれと言うなら三百十五万以上やれないんだと。そんな暴論を私は聞いているのじゃない。失敬だよ、そんな話は。そうじやありませんか。だから、要するに、見舞い金の四百四十五万、百四十五万という、この三百万の開きというものは、ワルソーからヘーグに移っていったその三百万が出たと、こういうふうに見るべきじゃないですか。これはまあ全日空の当事者がおられるから、こっちからもお聞きしたいのだけれども、あなた方もそういうような報告を受けているのじゃないの。同時にまた、そういう背景というもので了承したのか。すべきものであるかどうか知りませんが、解決したものと理解していたのじゃないですか。同時にまた、羽田事件が契機になって条約の批准を行なったと見るのはあまりにも常識だから、それが三百万ということになりゃしませんか。どんなものですか。
○政府委員(澤雄次君) 八百万を出された理由は、それは全日空のほうからもお聞きいただきたいと思いますが、われわれが報告を伺いましたのは、先ほど申し上げましたように、この羽田の事故のあと、BOAC、CPALの賠償額が非常に上がった、それから日東航空の千九百万という判決が出た、それからヘーグを政府が批准した、これらの情勢を考えて八百万円を出しましたと、こういう報告を受けております。
○森中守義君 そうだ。それではっきりしたわけだ。なぜそれを最初から言わない。それで、それならば同じ約款でどうしてそういう差をつけるかというのが問題だと、こう私は言っている。同じ旧約款によっているじゃないですか。なるほど、環境としては、条約がまず国会で批准をされるという見通しはあったでしょう。しかし、その見通しの上に立って、約款が変らないうちに、その見通しだけで三百万つけるというようなことが約款の運用上できますか。できないのじゃないですか。そこだよ、問題は。航空局長、どうですか、それは。
○政府委員(澤雄次君) 約款は、御指摘のように、同じ約款を使っておるわけでございます。これは申し上げましたようにわずか九ヵ月の間でございますが、その問に事故が頻発し、事故のたびに賠償額が上がっていった、政府もヘーグ条約を批准した、このような情勢から会社が八百万を出したと、こういうふうに報告を受けている次第でございます。
○森中守義君 それは、その交渉の経過の中で国会がその批准をしたならば、それは直ちに約款を変えればいいじゃないの。昨年の二月に批准が行なわれて、約款の変更は十一月でしょう。しかし、それは批准が行なわれたからすぐ八百万、六百万をとるということは、これはやはりたてまえからしてもおかしいですよ。約款によらなければ何によるのですか。将来いろいろなことを予測して、現状はこうだけれども、いつかは法律が変わるだろうというようなことで、変えるべきものを変えないでいろいろな処理ができますか、極端な言い方をすれば。だから、やはり約款があくまでも唯一のものであって、尊重というよりも、義務づけているわけですからね。なぜそれならそれで批准が行なわれたと同時に交渉が済んでいたならば約款の変更をしないのですか。約款の変更というのは、そんなに手続上むずかしいものですか。私はそうようには航空法を読んでいない。直ちに約款の変更をして、批准が終わったら六百万にしておけば、それは一応手続としては完全でしょうね。しかし、批准が行なわれて、十一月だから、二月から九ヵ月という差がありますよ。なぜそういう手続をとらない。だから、くどいようだけれども、旧約款によって二つとも処理されている。それでは筋が通らんじゃないのかというのが実は私の所論なんです。私は頭が悪いのかな。そういう理屈は成り立ちませんか。私は、だれに聞いてもらっても、その理屈が正しいと、こう思っている。だから、片一方に基礎額を六百万にしたならば、条約というものはさっきから申し上げるように批准が行なわれていなかったので、顕在はしていなかったが潜在はしていた、両方とも。そういう解釈のもとに羽田、松山というものは同額に扱うべきであると、こう実は言っているんです。だから、民法上の問題でも何でもない。これはやっぱり運輸省が約款をちゃんと規定づけて、約款によって運用さしている以上、相当強い行政指導をやってもいいんじゃないか、こういうように思いますがね。
○政府委員(澤雄次君) 約款をお読みいただきましてもわかりますように、支給の最高限度をきめているわけでございます。これは賠償額の予定として最高限度をきめておるわけでございますが、実際上は約款が最低限度になりまして、それ以上に見舞い金を積んでいるというのが過去の航空事故におきます実例でございますが、その見舞い金の額というものも、約款自身は変えなくても、だんだんと上がってきているわけでございます。それで、二月の事故に五百万を出して、十一月の事故に八百万出したということが妥当かどうかという御指摘かと思いますが、これは、先ほど申し上げましたように、その間における航空事故に対する賠償の額に対する社会通念が非常に上がってきたということではないかと思われるわけでございます。
○森中守義君 時間がないから、あまり同じことを行ったり来たりできないんだけれども、さっき航空局長言ったじゃないの。三百万、六百万の切りかえがその根拠だろうと私が言ったら、そのとおりだと言ったじゃないか。それならば、あなたは旧約款によっているわけだから、当然同じようにやらせるべきですよ。そんな理屈は成り立ちませんよ。 そこで、運輸大臣、お休みのようで恐縮ですが、ちょっと目をさましていただきます。
○国務大臣(中曽根康弘君) いや、よく聞いています。
○森中守義君 それで、これは現実の問題として相当紛糾しているわけだから、いま少し全日空に対していろいろ指導する必要がありゃしませんか。あとにも私はいろいろ聞きたい。それは、あの事件が起きてすぐ立ち入り検査なんかやって勧告を出していますね。勧告を出したということは、正常でなかったということだ。勧告に値するようなずさんなことを全日空はやっていた、しかるがゆえにかくかくの点については是正をするようにというそういう措置をとったわけでしょう。それらのことも考えますと、いま弁護士に依頼しているから、すべては弁護士と話せという、そういう全日空の態度は許されないと思う。そういう意味から、いま少しどこかで接点ができますように、運輸大臣、中に入って全日空と遺族との間で話をもう少し詰めていけるような措置をとられても決して悪いことじゃないと思う。そういう意味で、いかがですか、具体的に、いつどこで具体的に何人というようなことばで申し上げませんが、そういう配慮を加えませんか。
○国務大臣(中曽根康弘君) 遺族の方々にはまことにお気の毒でございました。しかし、まあいろいろ時間的な相違もありまして、こういう私法上の関係について運輸省が介入することは、将来のことも考えてみましてどうも適当でないように私は思います。国家賠償であるとか、そういう公法上の公的なと申しますか、少なくとも国家が責任を持っておるというような問題につきましては、運輸省も介入する問題も出てくると思いますけれども、どうも、いままで研究したところでは、約款の履行の問題でありますので、これは御遺族と会社との関係にしておくのが適当であるように私は思います。
○森中守義君 せっかくのおことばだけれども、約款は運輸大臣の認可によるものですから、約款の運用上疑義があるとするならば、何もこれは私法上の問題ということはないじゃないですか。少なくとも私が提起した約款の運用について疑義はありますよ。これは大臣や航空局長が間違いないと言われてもある。ですから、いまその両当時者の話をいろいろ伺ってみますと、全日空側は遺族に対してまことに冷淡きわまりないという話がある。たずねて行けば、全部弁護士に頼んであるからそっちに行けと、数回にわたって門前払いをしたという話もある。これはもう好まざる事故ではあったでしょうけれども、殺したという事実に違いないんですよ。その加害者が、被害者がいろいろ相談に行っても会わないとか、弁護士に会えと、そういうことが社会通念上許されますか。その責任を私はいま半ば問うているわけでもあるんです。全く両方の話というものは平行線だと、こう思うんですね。しかも、いろいろ吟味していけば、結果的に約款の運用上に疑義がある。少なくとも私はあります。それは遺族がどうであろうと、そういうあなたがたが約款の間違いもなかったということであるならば、私自身が告発をする。運輸省を相手に告発する。明日でも告発の手続をとりますよ。そして、法廷で争いましょう。ですから、いま全日空に遺族の代表が行けば、ものもらい、こじきなんて、そういう言い方は適当でないかもわからないけれども、えてしてそういう態度にうかがえるということを遺族の代表は涙を流して訴えていますよ。それでもなおかつ中にははいれない、私法上の問題だからはいれないとおっしゃるならば、私は約款の運用に大いに疑義があると思う。あらためてその答弁が出るならば、明日でも告発の手続をいたしましょう。
○国務大臣(中曽根康弘君) 全日空の御遺族に対する取り扱いや応待がいまのようなことであるならば、それは礼儀を失したことであって、遺憾でありますから、われわれは注意しても差しつかえないと思いますが、約款上の補償の問題につきましては、先ほど申し上げましたとおりであります。
○森中守義君 それじゃ、ここで幾らその議論を展開してもしようがないから、私も十分関係の向きとも相談をして、ひとつしかるべく運輸大臣を相手に告発をするなり何なりの方法を講じましょう。そんなことを言いながら、あとまた何とかせいなんて、そういうことも言いたくないが、これ以上頼まない。やるべきことをいたしましょう。 それと、じゃこの機会に、もう時間がないということですが、あとちょっとごかんべんいただいて航空局長に申し上げておきたい。ことのついでで悪いけれども、昨年、前の大橋運輸大臣と高遊原の問題で、文書の取りかわしじゃないけれども、約束があった。むろん私にそのことを通知をするというそこまでは聞いていないけれども、何ですか、やったことはみんな一方的にやっているじゃないですか。大多数の者が承知しなければ何もいたしませんといった口先に、しかも、前の運輸大臣が外遊中に知事との間に協定を結んだのはだれですか。それは関係の者に対しても非礼である。中に入った私に対しても非礼ですよ。しかも、最近に至っては、何か工事もしたという話も開いている。何もそれは行政上の行為として私に相談をするとか通知をするという筋合いのものではないかもしれない。しかし、一回ならず数回にわたってあの問題に関係をした者に、一度ぐらい、こうしたいとかこうしたくらいの連絡をしてもよくはありませんか。さっきだいぶ航空局長は憤慨しておったようだが、ことのついでに私も言いたいことを言っておこう。無礼千万である。何でもそういう調子でやりますか。やるならば、よろしい、航空行政については自後徹底的にひとつ追及しますよ。法案でも出してきても通さない。もうそのことなら答弁は要らないけれども、少なくとも昨年以来のあの無礼というものは許せない。どう思いますか。
○政府委員(澤雄次君) 前の大橋大臣もそれから私もたびたび申し上げましたように、関係者の御了解を得て土地を買収いたしますと。そして、土地収用をいきなりかけるというようなことは絶対いたしませんということをお約束していたわけでございます。それで、予算は用意いたしておりますと。予算は用意いたしておりますが、関係者の意思に反して土地を取得するというようなことはいたしませんということを、国会でも、また先生にもたびたび申し上げておった次第でございます。
○森中守義君 そんなことを聞いているのじゃないんだよ。少なくとも協定などをするときには、一口ぐらい何か連絡があってもよくはないか。ほかからはありましたよ、前の運輸次官からは。それは、前の運輸次官が、名前まで言っちゃ悪いだろうけれども、いろいろないきさつがあったことを私は聞いている。しかし、そういうことはあなたからも私は聞きたかったんだ、ほんとうは。一回だって高遊原の現状について、あれほどかたい約束をしながら、こうしたいああしたいという話をしたことがないじゃないですか。そういう意味では、私は、航空局長ほどの人だから偉いと思っておるから、礼を失しないようにやってきましたよ。あなたのほうから連絡を一回も受けたことない。しかし、まあそういうことは私憤ととられちやはなはだ片腹痛いから申し上げないけれども、はしなくもさっき航空局長が言ったように、死ぬならば飛行機に乗って死ねなんて、そういうものの考え方が了解できない。あなたのような人に航空行政はまかせられぬ。それだけ最後に付言をして、終わります。
○政府委員(澤雄次君) いま、死ぬならば航空機で死ねということを申し上げたのでございませんで、戦後、百万円の約款が、他の交通機関の賠償限度額よりも非常に高かった、国内的に。それで、世間では、死ぬなら航空機で死ねというようなうわさもあったということを申し上げたわけでございます。私がそういうことを言ったわけではございません。
○国務大臣(中曽根康弘君) いまお話をいろいろ承っておりましたが、前任者時代のいろいろな問題につきまして失礼の段がございましたら、私から幾重にもおわびを申し上げたいと思います。今後ともひとつぜひとも、われわれのほうも改めますが、御協力のほどをお願いいたしたいと思います。
○森中守義君 何回も言うようで悪いけれども、協力できませんよ、そういう態度では。死ぬならば飛行機で死ねというものの考え方を持っているようじゃ、協力できませんよ。
○片山武夫君 だいぶ時間もおそくなったようですが、本論に入る前にちょっと国鉄総裁にお伺いしたいのですが、四十三年度の予算は総合予算主義だ、かように言われております。当然政府関係予算、国鉄の予算もそのような方針で組まれたと思うのですが、この点を確認の意味でお伺いいたします。
○説明員(長瀬恒雄君) お答えいたします。 総合予算主義であるということにつきましては、大蔵省の方針としてそういうことを伺っております。
○片山武夫君 総合予算主義で組まれたとすると、この国鉄の予算の予備費の中には債権ベースアップ等も用意されているのだろうと思いますが、この点はいかがでしょうか。
○説明員(長瀬恒雄君) 国鉄の予備費は、不測の事態に対処するというために例年設けられておりますが、主としまして従来は災害のための予備費として考えておるわけであります。しかし、現実には、仲裁が出まして資金の不足の場合特に充当するということもございます。
○片山武夫君 この予備費の中にそういったものは含まれている、こういうことですね。
○説明員(長瀬恒雄君) 予備費は、新しい何か予想できない事態に対応する経費としまして、主として従来は災害に対する引き当て金として考えておるわけであります。しかし、現実には、仲裁等の新しい事態が生じたという場合には予備費を充当しているということでございます。
○片山武夫君 どうもお答えが明確でないのですが、一般予算の中の予備費、その中には、公務員の給与改定、そういうものも予期しないとはいいながら当然あり得るので考えられておるということが言われておるのですが、この国鉄の予算の中にはそういうものがないというのかあるというのか。
○説明員(長瀬恒雄君) 国鉄の場合は、仲裁裁定というのが最終的に出てまいります。その前に団体交渉で給与の関係はきめるわけでございます。したがって、予備費をあらかじめそういうことで充当しているという考え方ではございません。
○片山武夫君 だとしたならば、これは相当の金額になるかと思うのですが、まあ昨年度の補正が百六十五億、今年度の予備費が百五十億、この程度なんですが、そうすると、いわゆる仲裁裁定があった場合、これは当然補正予算を組むと、こういう考え方でよろしいですか。
○説明員(長瀬恒雄君) 仲裁裁定がまだ現実化いたしておりませんので明確にはお答えできませんが、仲裁が出た暁にはどうするかという問題だと思うのです。これはまあ公労法によりまして国鉄といたしまして服従義務がある。同時に、政府の協力の義務があるということから、従来は、仲裁が出ました暁には、これを尊重して、予備費なり、あるいは経費の節約なり、さらには増収という点で仲裁を尊重いたしております。
○片山武夫君 いまの御答弁ではちょっと理解しにくい点があるんですが、一般会計予算の中で、これは予期せざるものとして千二百億の計上をした。しかし、その中には、当然起こるべきであろういわゆる公務員のベースアップはこれで処理する、そういう意味で総合予算主義なんだという説明がされておる。同じような考え方だったらば、そのとおりだと思うのですけれども、もしそういうことでなく、企業努力だけでいい、こういうことですと、少し原資が多過ぎるし、いまの赤字経営の中でそういう金が捻出できるかどうか、こういうことが心配になるわけです。したがって、そういう場合には、国鉄関係だけは補正予算を組むのかどうか、これをひとつはっきりと教えていただきたい。もちろん予期せざる問題とはいいながら、もうすでに民間におきましてはそれぞれある程度のベースアップが行なわれておる。民間給与と見合うということであれば、当然そのくらいのことはいまお考えになれると思うのですが、いまの段階ではどうですか。
○説明員(長瀬恒雄君) まだ現実には仲裁という現実の提示がございませんので、その時点において考える以外にないと思います。ただいまも申し上げましたとおり、仲裁が出ました場合には、予備費、あるいは経費の節減と申しますか、企業努力によって経費を節減して出す、さらには増収によってこれを処置するという考え方になるかと思います。予備費自体にはそういうような性格は入っておらない。したがって、予期せざる事態が発生したという場合におきまして考える、こういうことでございます。
○片山武夫君 それでは、この問題を大臣にちょっとお伺いいたしますが、考え方としては総合予算主義なんだと、そういうことでことしの予算が組まれておる。しかしながら、これを数字で見てみると、いわゆる予期せざる費用といっても、これはもう既定の事実なんですよね、毎年毎年。したがって、これはどこからか捻出しなければならない。これは一般会計では予備費で捻出するということが言われておる。ところが、国鉄の中ではそれは何とも言えぬと、こういうお答えなんで、ここら辺に多少食い違いがあるかと思うんですが、大臣はどういうふうにお考えになりますか。
○国務大臣(中曽根康弘君) 仲裁裁定が出ました場合には、運輸大臣がたしか認可いたしまして予算の流用等が認められることになっておるので、仲裁裁定の実施の状況を見まして、その時点で処理いたしたいと考えております。
○片山武夫君 この問題はあまり究明しないほうがむしろいいんじゃないかと思いますので、この程度にしておきたいと思います。 まあ国鉄は非常に赤字が多いわけなんですけれども、国鉄の長期計画、これがだんだん進んでいきますと、設備がだいぶふえて、したがって、市町村納付金が非常に増大してくるのではないかと思うのですが、この問題について、これはますます財政をそういうことによって圧迫していくと、こういう傾向があらわれてくると思うのですが、これは政府としてこの負担増を何か考えるその方法を考えておられるかどうか、大臣にちょっとお伺いしたい。
○国務大臣(中曽根康弘君) 先般、内閣の物価安定推進会議でございますか、あそこからも、国鉄財政の再建について根本的に検討せよという中間答申が総理大臣にありまして、総理大臣のほうからも運輸省を中心にしてこれを検討せよということで、閣議了解で各省大臣の協力を得て国鉄財政再建推進会議というのが近く発足いたします。この再検討の中の大きな問題の一つにはそういう問題もございまして、私自身の意見では、地方団体に対する納付金は国鉄のたえられないところでありますから、できるだけ納付金をやめるとか、あるいは別の形で国が負担するとか、何か適当な方法によって国鉄の負担を軽くしていくように改正していきたいと思っております。
○片山武夫君 別の問題に入りますが、今回の国鉄の値上げ、これに続いて私鉄の値上げの申請がいま出されております。大臣は、これはことしは値上げは認めないのだと、こういう所信を表明されておるようですが、ということは、来年早々には認可する、こういう考えも含まれておるかどうか、この点を明快にひとつ……。
○国務大臣(中曽根康弘君) 四十三年度は認めないと、こういうことを申しておるのでありまして、四十四年度のことは、四十四年度の予算編成、物価の状況その他を見ないとまだ確答申し上げるわけにはまいらない状態でございます。
○片山武夫君 次に、今回の値上げの問題その他にからんで、国鉄でいろいろ争議がありました。この問題に対しまして、大臣及び石田総裁二人ともこの国鉄の争議は違法行為であるということをはっきり断言されております。私のお伺いしたいことは、国労のほうで言っていることは、今回の定期代値上げあるいは合理化、そういったようなものは不当である、したがって順法闘争を行なうという表面上の行動であったと私は理解しておりますが、このような状態を惹起した国鉄側としての責任があります。それはなぜかというと、値上げの問題、あるいは合理化等の問題、これは当然国鉄として職員その他にある程度のPRは行なわれなければならなかったはずであります。にもかかわらず、組合側は、これは絶対反対だと、不当であるという旗じるしを掲げている。これはやはりPRの不足、教育の不足、こういう点がはっきりとあらわれている。私は、その責任は国鉄側にあるのではないか、かように理解するわけです。職員すらこの値上げに賛成しない、反対だと言っておるわけでありますから、世間一般の国民があまり賛成できないのは当然だと思う。そういう意味で、このPR不足という問題についての責任は私は当然国鉄側にあるんだと、かように理解するわけなんですが、この点についての御見解をひとつお聞かせ願いたい。
○説明員(石田禮助君) まず第一に合理化の問題でありまするが、これは何もわれわれが雷さんが落っこったようにぼかっと出したものじゃない。去年の三月から十五項目にわたって片っぱしから折衝してきたことでありまして、国鉄がこれを独断的に組合に何にも言わないでやったということではありません。今日までにすでにもう十四項目というものが妥結いたしまして、残っているのは一つになっております。だから、これは国鉄が何も独断的にやったのじゃない。組合のほうにちゃんと了解させておるということを御了承願いたいと思います。 それから定期の割引率の是正の問題でありますが、こいつは要するに公共負担の是正ということでありまして、この問題について是正をすることについて組合に何も相談する必要はないと思います。何も国鉄職員の負担になるわけでもなし、労働の過重になるわけでもなし。そうして、これは国鉄が独立採算を維持していく上においてはぜひともやらなければならぬことでありまして、組合としては十分にこれは知っていることであります。なお、これは、さっき申したように、組合の承諾なしにはできないという問題ではないと私は考えております。 〔副主査退席、主査着席〕
○片山武夫君 私は、この問題が組合の合意がなければできないとかできるとか言っているのでなくて、なぜもうちっと理解させるための努力がされなかったか。それについては、あすこまで問題が行ったわけだし、明らかに乗客の足をとったわけですから、当然その責任は国鉄にもあるのだ、私はかように理解しておるのですがどうですかとお伺いしておるのです。
○説明員(石田禮助君) これは、私は、組合の良識をもってすれば、どうして定期割引の是正をしなければならぬのかということを特別に呼んで説明しなくても、国鉄職員は十分理解しておると思います。御心配の点は私はちょっと了解に苦しむのであります。
○片山武夫君 その点は平行線だと思いますので、あまり追及しませんが、ただ、先ほども申し上げましたように、あの時限に起きたいわゆる組合の闘争、あれは違法だと、こういうことを断定されたようなんですが、私もはっきりとこれは予算委員会でお聞きしました。したがって、その違法である根拠は、一体国鉄法に基づいて違法だとおっしゃるのか、あるいは公共企業体等労働関係法による違法であるのか、その点、ひとつ大臣の御見解をお伺いしたい。
○国務大臣(中曽根康弘君) 公労法には、業務の正常なる運営を阻害してはならない、そういう条文がたしかありまして、その正常運営を阻害する行為に該当しますから、違法であると思います。
○片山武夫君 公労法による違法だと。総裁はいかがお考えになりますか。
○説明員(石田禮助君) 大臣と同意見であります。これは全く違法行為である。
○片山武夫君 続いて質問いたしますが、公共企業体等労働関係法によりますると、十七条、十八条、これは違法行為を行なったときに解雇するとはっきり明示されております。従来いろいろこの種の闘争があったと思うのでありますが、一体どの規則に照らして今日まで処分されたか、ひとつはっきりお答えを願いたい。
○説明員(井上邦之君) ただいま先生御指摘の公労法十七条による解雇をやっております。ただし、その違法行為に参加した者全部を解雇処分するということは、実際上証拠の点がございますのでできかねますが、その責任者については解雇の処分をいたしております。
○片山武夫君 先ほども組合側の立場を申し上げたのですが、それは順法闘争だということであります。したがって、順法闘争というからには、日本国有鉄道法というのがある、あるいは、国鉄にはそれぞれ規定、規則、がいろいろあるかと思いますが、それがそのとおり業務運営上間違いなく行なわれておったかどうか、あるいはまた、この規則に沿わないようなことがときたまあったのかどうか、これは違法ということではないけれども、規則に反するようなことがあったのかなかったのか、この点、一、二もし例がありましたらお知らせ願いたい。
○説明員(石田禮助君) 組合ではいわゆる順法闘争と言っております。事実は、不順法闘争。結局、違法行為なんです。たとえば、一番いい例が、ダイヤを組んで、その中には安全マージンというものが十分あるのにかかわらず、これをわざとおくらせる。これは要らぬことなんです。その結果はどういうことになるかというと、ダイヤの撹乱であります。ダイヤの撹乱ということは、事故の大きな原因をつくるということであり、そうしてこれはまた輸送力の上に非常な影響を来たしてきて、多くの人に迷惑をかける。つまり、組合の目的とするところは、多くの人に迷惑をかけてそうして自分の目的を達成しよう、こういうことなんで、全くこれは不法行為であるのでありまするが、ただ、そのしっぽをとらまえるのがなかなかむずかしいのです。これはそこに組合の頭の働きがあり、われわれとしては実にやっかいな問題だということで、困った事態であります。
○片山武夫君 私のお伺いしているのは、組合のとった行動じゃなくて、国鉄として、規定、規則に従ってやるのは当然だと思うんですが、これは事情やむを得ずその規則に従って行なえない問題が幾つかあるのじゃないかと思うのです。そういうことがもしあったとしたら、一つ二つ例をあげてお知らせ願いたい、こういうことをお願いしているのです。
○説明員(石田禮助君) たとえば、東京近所の通勤列車に乗るときは、二分十秒のヘッドでやっておるのでありまするが、それをわざとおくらしているんです。
○片山武夫君 ちょっと、総裁、質問の要旨が……。
○説明員(石田禮助君) 私の言っていることが間違っているそうですから、専門家から……。
○説明員(井上邦之君) ただいま総裁がお話しいたしましたことが必ずしも先生のお尋ねに対して間違ったお答えであるとも私は思いません。もう少し詳しく事務的に御説明しておきたいと思います。といいますことは、今度の順法闘争で向こうがやっておりますこと……。
○片山武夫君 私の質問の要旨がわからないようですから、もう一ぺん申し上げましょう。 国労がやったことは私もよくわかっているつもりです。ただ、国鉄経営側として、国有鉄道法もあれば、また、その中にいろいろな就業規則的なものもあり、規則もあると思うのですが、そういうことが規則どおりに鉄道経営者側として行なわれていない問題が幾つかあるんじゃないかと思う。そういう点、もしなければないとおっしゃっていただけばけっこうなんですが、あるのではないかと思いますので、そういうことがもしやむを得ずできなかったというようなことでもあったら、ひとつ御報告をお願いしたいと、こういうことを言っている。
○説明員(井上邦之君) 経営者側にとりまして、国鉄がみずから定めておる規則に違反する、あるいは法律に違反するというようなことは、事例はございません。
○片山武夫君 それではお尋ねしたいのですが、超過勤務、これは協定があるはずだし、そういったような問題についてのトラブルもあったやに聞いております。あるいはまた、都内においてのあの満員すし詰め、これは定員に反しているか反していないか、こういう問題もあろうかと思いますが、これは法規に照らして全然違反ではないと、こうおつしゃるのですか。
○説明員(井上邦之君) 超過勤務につきましても、三十六条協定に基づいてやっておりますし、組合側が三十六条協定を破棄しました場合には、これは超過勤務を実際にやっておらないということで、法規に反しておるとは思いませんし、また、東京あるいは大阪付近、その他大都市付近の近郊電車、これが定員以上に乗っておることも事実ではございます。事実ではございますけれども、これが直ちに法規違反となるかどうか、これは私は法規違反とは言えないと考えます。
○片山武夫君 私はこの点がよく事情がわからないのでお尋ねするわけなんですが、もと車両に定員が書いてありましたね。最近はたしか消えています。だから満員すし詰めにしてもいいのだということじゃないと思うのですが、あれは何で定員を消したのですか。
○説明員(今村義夫君) 営業法には、鉄道係員は定員をこえて乗り込ましめてはならないという条文がございます。もちろん現在は車両の定員はございますけれども、この条文は、座席がないということを理由に損害賠償はできないということを裏から規定している規定でございまして、これがために直ちに定員以上に乗っているからといって違法ということにはならないというのが学者の定説でございます。
○片山武夫君 違法とまではいかないかもしれませんが、明らかにそういう条項があるわけでありますし、また、同時に、それは乗客を取り扱う方法としての規定ばかりでなく、車両にはやはり重量制限があるし、その上からの定員ということも逆に計算されているわけです。そういう意味で定員というものははっきりしていたわけです。したがって、それ以上乗せて事故が起きた場合に、これは車両をつくったところは責任は負わないはずです。これは乗せたほうに責任がある。そういうことであると私は理解するのですが、こまかい点はいずれあとで調べてみましてまたの機会にお聞きしたいと思いますが、そういうことで、私は、国鉄側にもいろいろ指摘される面があるのではないかと、かように思うのです。先ごろ、きついことばで、これは前の予算委員会で、大臣も総裁も、違法行為に対しては厳罰をもって当たる、断固処置をします、こういうことを言われておるのですが、そうなってくると、いま言った責任者は解雇だと、こういうことになるんですが、従来もそのようなきびしい処置がとられておったんですか。
○説明員(井上邦之君) 従来、組合が違法な争議行為をやりました場合には、厳重な処分をいたしております。解雇を含めまして、軽いのは戒告に至るまでございますけれども、重いものは解雇、それぞれの段階に応じて処分をいたしております。
○片山武夫君 いま軽い重いというお話が出たんですが、軽いものについてはいわゆる国鉄の服務規定ですか、そういったような懲戒の規定に当てはめて処分をされておられる、こういうことですか。
○説明員(井上邦之君) お説のとおりでございます。
○片山武夫君 これは違法に重い軽いという規定は公共企業体のほうにはないわけなんです。違反であるものはすべて解雇、こういうふうに言われておるんですが、そういう運用はどういう考え方でされておるのか、ひとつお聞きしたいんですが……。
○説明員(井上邦之君) 純然たる法理論で言えば、先生お説のとおりでございまして、公労法で処分するとすれば、重いも軽いもなく、解雇ということになりますけれども、現実問題といたしまして私どもがやっております態様を見ますれば、現実に重い軽いはあるわけでございます。その場合に、いままでの処分の方針といたしましては、争議をやりました首謀者については公労法の解雇処分を適用いたしておりますし、軽いものにつきましては、業務上の規則違反ということで、国鉄法に基づきまして処分をいたしておる、これが現実でございます。
○片山武夫君 この問題は非常に重要な問題だと思うのですが、公労法と国鉄法の限界と解釈、いわゆる重い軽いの限界、こういうのは一体どこで線を引くべきか、こういう問題だと思うのですけれども、これはどこに基準を置いておられるか、もし基準がありましたらお示し願いたい。
○説明員(井上邦之君) ただいま申しましたとおり、首謀者と申しますか責任者については公労法の適用、それからその指令に基づきまして実行行為によって争議行為に参加した者については国鉄法のいろいろな規則を適用するということにいたしておりますけれども、しかし、首謀者でなくても、現実の態様を見ますると、かなり重いと断ぜざるを得ないものがございます。その場合には、やはり国鉄法に基づきましても懲戒免職はできるわけでございますから、その面を適用して懲戒免職をいたした事例もございます。
○片山武夫君 この運営の問題については問題はあると思いますが、要すれば、国鉄労組の言い分からすれば、これは順法闘争という題目のもとに闘争が行なわれている。そこで、いわゆる国鉄法なりあるいは国鉄の諸規定、規則に照らして違反はないということで行動をとったのだと思います。したがって、そういう意味では、これは違法ではないと思うのですが、それがたまたま違法であるという点にぶつかるぶつからないという点は、これは詳細に調べてみないとわからないと思うのですが、先ほど言いましたように、国鉄経営自身にも大きな責任があるんではないか、かように私は考えております。したがって、これはいずれまたの機会に論議をしたいと思いますが、たまたまいま言ったこういう問題にからんでの争議に際して、大臣並びに総裁が、断固たる処置をとるんだと。これは綱紀粛正の意味からいっても正しいと思いますが、また、重きに失すると、いろいろ問題が大きくなってくる可能性があると思いますが、この点は十分善処をしてもらいたい、これだけを要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。
○主査(鶴園哲夫君) 以上をもちまして、運輸省所管に関する質疑は終了したものと認めます。 以上をもちまして、本分科会の担当事項であります昭和四十三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林省、運輸省、郵政省及び建設省所管に対する質疑は終了いたしました。これをもって本分科会の審査を終了いたします。 なお、審査報告書の作成につきましてはこれを主査に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(鶴園哲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 これにて散会いたします。 午後六時六分散会