法務委員会 第4号
- 発言数
- 82 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1968/03/05
会議録
○委員長(北條雋八君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 検察及び裁判の運営等に関する調査を議題といたします。 法務行政の基本方針に関する件について、法務大臣から所信を聴取いたします。赤間法務大臣。
○国務大臣(赤間文三君) 委員の各位には、平素から法務行政の諸問題につきまして種々御尽力いただいておりますことに対し、この機会に厚く感謝いたす次第でございます。 本日は、法務大臣として私が日ごろ考えておりますことを申し上げたいと思います。 私は、法務大臣に就任しこの方、一貫して法秩序の維持と国民の権利擁護のため努力してまいりましたが、今後もこの重要な責務の遂行に全力を傾けたい所在でございます。このような見地から、当面重要と考えております二、三の点について申し述べたいと思います。 第一は、治安対策についてであります。国内の治安情勢は、表面は一応平静に推移するかのようでありますが、その底流にはきわめて流動的なものがあり、諸情勢の変化によっては、暴力行為、社会秩序破壊行為に至るような事態の発生が予想されますので、このような違法行為に対しては、厳正な取り締まりをいたす考えであります。 第二は、綱紀の粛正についてであります。この点は、私が就任にあたりまして当委員会で申し述べたところでありますが、国政に携わる者の綱紀の弛緩は、国政に対する国民の信頼を失わせ、民主政治の基盤を危うくするものと考えます。私は、最近の情勢にかんがみ、このような立場から、公務員の汚職事犯につきましては、特に厳正な態度をもって臨みたいと考えております。 第三は、特に国民の権利の擁護に関係の深い事柄についてであります。その一は、国民の人権擁護についてであります。御承知のように、法務省は、人権侵犯事件の調査、人権相談など国民の基本的人権擁護に関する諸事項を所管いたしますが、今年は、国際人権年にも当たりますので、ますますこの方面の活動を充実してまいりたいと考えております。その二は、民事行政事務につきまして、最近の経済規模の拡大等に基づき登記の需要が著しく増大している情勢にかんがみ、国民の経済活動及び公共事業の促進に応ずることができるよう、登記行政に有効適切な施策を講じ、これを推進し、国民の期待にこたえたいと考えます。 第四は、提出法案についてであります。当委員会で御審議いただくこととなっております刑法の一部を改正する法律案につきましては、交通事情の現状にかんがみ、その成立が緊急に要望されているものと考えます。私といたしましては、ぜひとも今国会におきまして成立をはかりたい所存でございますので、各位には特に御協力をいただきたいと考えます。 そのほか、当省関係といたしまして、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案をはじめ合計七件の法案提出を予定いたしておりますが、各位の慎重な御審議によりまして、すみやかに成立をはかりたい所存であります。 なお、その他にも、民法、商法、刑法などの所管の法律につきまして、当省内で改正の要否を検討しており、これらについても成案を得次第御審議をわずらわしたいと存じておりますので、何ぶんともよろしくお願いいたしたいのであります。 最後に、法務行政全般の充実強化をはかるための予算につきましては、できる限りの措置を講じてまいりたいと考えておりますが、この点につきましてもよろしくお願いいたします。 以上、はなはだ簡単ながら、私の所信を申し述べましたが、委員各位の格別の御協力を重ねてお願いいたします。 —————————————
○委員長(北條雋八君) 次に、昭和四十三年度法務省並びに裁判所関係予算及び今期国会における法務省関係提出予定法律案について、順次説明を聴取いたします。 最高裁判所岩野経理局長。
○最高裁判所長官代理者(岩野徹君) 昭和四十三年度裁判所所管予定経費要求額について、説明申し上げます。昭和四十三年度裁判所所管予定経費要求額の総額は三百七十七億八千百九十五万四千円でありまして、これを前年度予算額三百六十億四千六百四十二万三千円に比較いたしますと、差し引き十七億三千五百五十三万一千円の増加になっております。これは、人件費において十七億七千九百万円、その他司法行政事務を行なうために必要な旅費、庁費等において九千三十五万一千円が増加したのに対し、営繕費において一億三百二十三万八千円、裁判費において三千五十八万二千円が減少した結果であります。 次に、昭和四十二年度予定経費要求額のうちおもな事項について説明申し上げます。 まず、裁判事務の迅速適正化に必要な経費でありますが、高等裁判所の事件を迅速に処理するため、判事九人、裁判所書記官九人の増員に要する人件費として二千二百五十九万九千円、借地非訟事件を適正に処理するため、判事三人、簡易裁判所判事二人、裁判所書記官六人の増員に要する人件費として一千九十四万八千円、交通事件を迅速適正に処理するため、簡易裁判所における交通事件——略式事件でございますが——の処理体制の強化に要する経費として、簡易裁判所判事五人、裁判所書記官五人の増員に要する人件費七百三十九万八千円、裁判官、家庭裁判所調査官、調停委員の交通問題に関する研究に要する経費として四百五十七万三千円、家庭裁判所の調査機能を充実するため、家庭裁判所調査官二十人の増員に要する人件費として一千百六十四万二千円、合計五千七百十六万円が計上されました。 次に、強制執行の機構の確立に必要な経費、執行官法の趣旨に即した強制執行の機構を確立するに必要な経費でありますが、会計機構の充実に要する経費として、裁判所事務官(歳入歳出外現金出納官吏補助職員)二十人の増員に要する人件費五百三十五万五千円、執行関係事務査察旅費二百四十三万二千円、帳簿、調書の作成等に要する経費二百一万六千円、執行官旅費三百九十万四千円、合計一千三百七十万七千円が計上されました。 次に、裁判運営の近代化及び職場環境の整備充実に必要な経費として、下級裁判所裁判官研究庁費一億七千六十二万九千円、裁判資料の整備に要する経費一億一千二百九十三万六千円、裁判及び司法行政の運営に必要な器具等の整備に要する経費七千三百四十三万三千円、庁舎の管理及び維持等に必要な経費、庁舎管理等要員三十人の増員に要する人件費七百二十二万五千円、庁舎維持経費七百九十六万三千円、合計三億七千二百十八万六千円が計上されました。 次は、営繕に必要な経費であります。まず、最高裁判所庁舎新営に要する経費として、設計の公募に要する経費を含む営繕事務費、七百七十一万八千円、敷地買収のための不動産購入費六億五千万円、さらに、下級裁判所庁舎新営、増築等に要する経費として、裁判所庁舎の継続工事十六庁舎、新規工事十五庁舎の新営工事費及び営繕事務費二十七億一千四百六十一万五千円、執務体制確立——宅地廃止のためでありますが——に伴う施設の整備等に要する経費五億三千五百十万八千円、合計三十九億七百四十四万一千円が計上されました。 最後に、裁判に必要な経費であります。国選弁護人の報酬、証人、調停委員等の日当、その他裁判に直接必要な旅費、庁費等として二十二億九千三百八十九万六千円が計上されました。 なお、この経費には、国選弁護人の報酬を約七・九%増額するに必要な経費として二千七百三万二千円、国選弁護人等の日当の現行の単価七百円を八百円に、証人等の日当の現行の単価五百五十円を六百円にそれぞれ増額するに必要な経費として一千三百六万八千円、刑事補償金を約四〇%増額するに必要な経費として百七十七万六千円、計四千百八十七万六千円が含まれております。 以上が昭和四十三年度裁判所所管予定経費要求額の大要であります。よろしく御審議のほどお願いいたします。
○委員長(北條雋八君) 法務省辻経理部長。
○政府委員(辻辰三郎君) お手元にお配りいたしました資料に基づきまして、昭和四十三年度法務省所管予算の内容につきまして概要を御説明申し上げます。 昭和四十三年度の予定経費要求額は七百三十四億二千二百三十一万六千円でありまして、これを前年度の補正後予算額六百九十億六千三百二十八万三千円に比較いたしますと四十三億五千九百三万三千円の増額となっております。 増減額分の内訳を大別いたしますと、人件費三十五億六千九百十六万六千円、一般事務費九億一千三百七十二万円が増額となっておりますが、営繕施設費につきましては一億四千四百三十七万七千円の減額となっております。 まず、増員について申し上げますと、 第一に、公判審理——公安労働事件の公判審理を含むのでございますが、公判審理の迅速適正化をはかるため、検事十人、検察事務官十人が増員となっております。東京ほか主要都市検察庁における公判立会体制を確立して、公判審理の迅速、適正化に資するためのものであります。 第二に、自動車等による業務上過失致死傷事件の増加に対処し、事件処理の円滑適正化をはかるため、副検事二十人が増員となっております。 第三に、犯罪により害をこうむった者等が直接検察官に対して行なう告訴、告発にかかる事案の処理の適正、迅速化をはかるため、検察事務官四十八人が増員となっております。この種事案の処理を迅速、適正化することにより、被害者の救済をはかるよう検察機能を充実しようとするものであります。 第四に、法務局において事務官二百人が増員となっております。登記事件は経済規模の拡大に伴い増加し、処理の能率化をもってしても、職員の事務負担量を著しく増大せしめておりますので、登記事務の迅速、適正化をはかる観点から行なわれたものであります。 第五に、刑務所において看守百人が増員となっております。これは、いわゆる暴力団関係収容者の増加に伴い、所内における衆情が凶悪粗暴化する傾向にありますので、保安警備の充実をはかり、あわせて適正な勤務体制の実現をはかろうとするものであります。 第六に、非行青少年対策を充実する観点から、関係職員五十人が増員となっております。その内容は、一、少年院の教化活動の充実のため教官二十人、二、少年鑑別所観護活動の充実のため教官十人、三、保護観察所の観察機能の充実のため保護観察官二十人でありまして、犯罪を犯した青少年の健全な社会復帰を強力に推進しようとするためのものであります。 第七に、近時、国際交流の活発化に伴い増加しつつある出入国審査業務の適正、迅速化をはかるため、地方入国管理官署において、入国審査官二十七人、舟艇要員として入国警備官三人が増員となっております。なお、港出張所五カ所の新設に伴い、入国審査官五人、入国警備官五人が増員となっておりますが、これは、大村入国者収容所における収容人員の減少に伴い職員十人が減員されましたので、これを組みかえ充当することとされております。 増員の内容は以上のとおりでありますが、御承知のとおり、本年七月一日より交通反則通告制度が実施され、区検察庁において取り扱う道路交通法違反事件数の減少が見込まれますので、これに伴い検察事務官七十八人が減員され、また昭和四十二年十二月十五日閣議決定に基づく昭和四十三年度の計画定員縮減分として二百八十九人が減員されておりますので、所管全体といたしましては差し引き百一人の定員増加となるわけであります。 次に、一般事務費について御説明申し上げますが、きびしい財政事情にかかわらず、旅費類五千百十一万五千円、庁費類三億三千百十二万九千円、収容者食糧費、弁償金等その他の類五億三千百四十七万六千円が増額となっております。 法務省におきましては、昭和四十三年度予算の主要事項を、治安対策の充実強化、非行青少年対策の充実強化、登記事務処理の適正化等法務行政の充実、施設の整備として取りまとめておりますので、これらの主要事項を中心に御説明申し上げたいと存じます。 第一の治安対策の充実強化につきましては、さきに申し上げました検事等百八十八人の増員及び関係職員の人件費を含めて八十九億三千六百十五万五千円を計上し、前年度に比して六億三千百七十五万四千円の増額となっております。これにより組織暴力、公安事犯、交通事件等に対処して適切な検察権を行使し、矯正施設被収容者の衆情の安定と健全な社会復帰をはかり、不法出入国者の取り締まり体制を充実し、破壊活動調査機能を充実して、法秩序の確立に万全を期することといたしております。 その増額分について申し上げますと、 まず、検察庁関係としては一億八千七百九十万四千円が増額されておりますが、その中には、直接検察活動に必要な検察費一千六百一万八千円、自動車等による業務上過失致死傷事件処理の適正をはかるための現場検証用器材等五百四十万三千円、並びにいわゆる告訴告発事件処理の適正をはかるための参考図書費四十五万六千円等が含まれております。 次に、矯正関係としては一億七千五百六十四万九千円が増額されておりますが、その中にはいわゆる暴力団関係被収容者の分散拘禁旅費等百九十六万四千円等が含まれております。 次に、公安調査庁関係としては二億七千二百九十四万二千円が増額となっておりますが、その中には調査活動費六千七百九十万円の増額が含まれております。 なお、入国管理関係としては四百七十四万一千円が減額となっておりますが、これは入国者収容所等の収容人員一日平均八十人減——四百三十人から三百五十人への減でございます——に伴い収容経費が減額となったためであります。 第二に、非行青少年対策の充実強化につきましては、さきに申し上げました少年院教官等五十人の増員及び関係職員の人件費並びに収容総経費を含めて百七億二千九百二十二万円を計上し、前年度に比して五億九千六百一万六千円の増額となっております。これにより粗暴化、集団化している青少年犯罪に対処する検察体制の充実をはかり、少年院、少年鑑別所の機能を人的、物的に整備し、同時に青少年に対する保護観察機能を強化して罪を犯した者の更生と再犯の防止をはかることといたしております。 その増額分について申し上げますと、 まず、検察庁関係としては一億四千百三十九万八千円が増額されておりますが、その中には、検察取り締まり経費(検察費)七百八十八万三千円等が含まれております。 次に、少年院関係としては一億九千三百八十三万二千円が増額されておりますが、その中には、初等少年院収容教育未修了者の教育充実をはかるための指導謝金、教科書購入費百五万四千円、収容護送旅費、日用品、菜代——この菜代は被収容者一人一日当たり一円九十三銭の増でございますが——等収容経費三千百六十五万四千円等の増額分が含まれております。 次に、少年鑑別所関係としては、七千五百六十三万円が増額されておりますが、その中には、護送旅費三百七十四万三千円、鑑別旅費六十六万六千円、日用品、菜代——この菜代は被収容者一人一日当たり二円二銭の増でありますが——等収容経費九百七万円等が含まれております。 次に、保護関係としては、」億八千五百十五万六千円が増額されておりますが、その中には、保護観察の充実をはかるため稚内等五カ所に保護観察官を駐在させるための所要経費百十四万三千円、保護司活動の充実をはかるための新任保護司研修経費五百五十五万八千円、保護司実費弁償金及び更生保護会委託費の単価引き上げのための所要経費五千二百五十万三千円——この内訳でございますが、保護司実費弁償金の補導費一人一カ月当たり八百円ないし五百五十円を八百五十円ないし五百七十円、更生保護会委託費の食事つき宿泊費一人一日当たり二百五十六円六銭を二百八十九円三十五銭、宿泊費八十七円五十四銭を九十八円九十二銭、事務費百十六円九銭を百五十円に、それぞれ改定いたしております。保護観察を強化するための専門図書購入費、面接用備品等庁費四百六十八万六千円等が含まれております。 第三に、法務行政の充実につきましては、 まず、登記事務処理の適正化でありますが、さきに申し上げました事務官二百人の増員及び関係職員の人件費を含めて七十七億八千二百九万五千円を計上し、六億八千九百八十二万円の増額となっております。これにより、経済規模の拡大、公共事業の活発化等に伴う登記事件の増加に対処して、事務処理の適正、迅速化に一そうの改善をはかることといたしております。その増額のおもなものは、登記諸費、すなわち、法務局、地方法務局において登記、台帳等の事務を処理するために要する経費、一億七百九十二万七千円——この内訳は、登記登録旅費六百三十六万円、庁費一億百五十六万七千円でございます。登記、台帳付属地図の整備経費千百七万円、事務処理能率化をはかるための超高速度復写機等庁費二百七万三千円、不動産登記簿粗悪用紙改製に要する旅費庁費(賃金等)として二百八十五万四千円、登記簿一元化、商業法人登記用紙改製に必要な庁費等八百六十四万七千円、不動産登記簿の表示をメートル法表示に書きかえるために必要な職員旅費四十九万七千円、庁費千五百五十九万三千円等であります。 次に、基本的人権擁護の伸長でありますが、千四百六十四万七千円の増額となっております。そのおもなものは、人権侵犯事件調査の強化をはかるための調査旅費等六十八万七千円、人権擁護委員実費弁償金年一人当たり平均三千八百円——これは約五・五%増に当たりますが、この平均三千八百円としての百八十一万五千円、貧困者の訴訟救助を充実するための法律扶助協会補助金五百万円等であります。 次に、刑務所等収容者処遇の改善でありますが十五億三千五十二万六千円の増額となっております。そのおもなものは、刑務所作業賞与金の支給計算高を一〇%引き上げるための四千三百二十六万八千円、歯科医招聘謝金等二百三十五万円、被収容者に支給する日用品、医療薬及び泊まり込み作業場生活備品、分類資材、寒冷地用採暖器具、浄化槽清掃料等の収容諸費——収容人員一日平均六万五千人としての千人減に伴う減額を含めまして、千七百九十五万九千円等であります。 なお、被収容者食糧費につきましては、昨年度の米価改定に伴う増額分と菜代の単価引き上げに必要な経費として五千七百五十九万三千円——これは被収容者一人一日当たり一円五十七銭ないし一円九十三銭の増でありますが、五千七百五十九万三千円が増額となっております。 次に、出入国審査業務の充実でありますが、一億九千二百四十七万四千円の増額となっております。そのおもなものは、近時増加する出入国審査業務及び在留資格審査事務の適正充実をはかるため、港審査等旅費九十九万二千円、出入国審査費三百三万四千円等であります。また、港出張所を大阪府堺市堺港出張所等五カ所に新設し、迅速適正な処理をはかることとしております。 なお、外国人登録事務経費につきまして、昭和四十三年度は、外国人登録法に基づく在日外国人の登録証明書の大量切りかえを行なう年度に当たりますので、これに要する経費として、職員旅費三十五万八千円、登録諸用紙印刷費等庁費三千万二千円、外国人登録事務委託費六千二万七千円、合計九千三十八万七千円が新たに計上されております。 次に、その他の事項経費のうち増額となったおもなものについて申し上げますと、 一、本年六月に実施を予定されております参議院議員の選挙に際し、適正な検察権を行なう必至がありますので、これに要する経費として旅費、庁費等八千七百八万九千円が計上されております。 二、刑務所作業費につきましては、原材料費が相当額増額されましたほか、金属、印刷等の作業を充実するための機械器具の更新費作業付帯経費等合わせて一億六百三十八万五千円が増額となっております。 三、訟務費——これは訟務局、法務局、地方法務局において、国を当事者とする民事・行政事件等の訴訟事務を処理するために要する経費でございますが、この訟務費につきましては、諸謝金八十万円、訟務旅費二百十四万四千円、庁費類百七万二千円、保証金五百万円、計九百一万六千円が増額となっております。 以上が一般事務費の増額となったおもなものであります。 第四の施設の整備につきましては、本年度は官庁施設費はこれを圧縮しようとする政府の方針が貫かれたのでありますが、当省関係施設の特殊性が特に考慮されました結果、前年に比し減額となったのは、検察庁、法務局等庁舎の新営費について五千三百三十三万六千円、刑務所、少年院等収容施設の新営整備等施設費について五千五百六十三万八千円、不動産購入費につき二千万円にとどまったのであります。 なお、法務局出張所の整備につきましては、前年度同様三十七庁の新営が認められており、岡山、旭川刑務所特別取得費七億二千六百五十九万七千円が計上されております。 以上で法務省所管歳出予算予定経費要求の概要について御説明いたしました。 終わりに、当省主管歳入予算について一言御説明いたします。 昭和四十三年度法務省主管歳入予算額は二百八十八億七千十四万二千円でありまして、前年度補正後予算額三百六十七億七千四百七十七万六千円に比較いたしますと七十九億四百六十三万四千円の減額となっております。これは、刑務作業収入等において過去の実績等を基礎として二億五千七百十九万二千円の増額となっておりますが、他方本年七月以降実施されます交通反則通告制度の施行に伴い検察庁で取り扱う罰金及び科料が八十一億六千百八十二万六千円減額となることによるものであります。 以上をもって、法務省関係昭和四十三年度予算についての説明を終わります。
○委員長(北条雋八君) 法務省安原秘書課長。
○説明員(安原美穂君) 法務省の今国会提出予定法案について簡単にその概略を御説明申し上げます。 説明にあたりまして、すでにお手元に差し上げてあります一覧表によりましてその順序に従って御説明申し上げたいと思いますが、最初に出ております裁判所職員定員法の一部を改正する法律案の国会提出予定時期の欄が二月下旬となっておりますが、すでに衆議院に提出済みでございますので、その点は提出済みと御訂正を願いたいと思います。 ところで、今国会提出予定法案のほかに、この表の備考にも書いてございますが、大臣の所信表明にもございましたとおり、最近の交通事情の悪質化、重大化に伴いまして、刑法の二百十一条の業務上過失致死罪に五年以下の懲役を加えるということと、現にあります禁錮刑の長期を三年から五年に引き上げることを主要の内容といたします刑法の一部を改正する法律案が衆議院において継続審議中であることを最初に申し上げまして、今国会新たに提出いたしました七件につきまして簡単に申し上げたいと思います。御案内のとおり、※印は予算関係法案でございまして、それが七件のうち二件ございます。 さて、第一は、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案でございまして、これは裁判の適正、迅速化ということをはかるための増員でございます。判事につきましては十二人、裁判官以外のいわゆる書記官等の裁判所職員につきましては十三人の増員をしようとするものでありまして、すでに衆議院法務委員会において審議中でございます。 次は、法務省設置法の一部を改正する法律案でございまして、これは両院の内閣委員会において審議される予定でございますが、 その改正の第一点は、旭川刑務所が現在市街地にございまするが、施設が老朽化いたしましたので、これを建て直すにあたりまして、この際、旭川市の発展をはかるという観点から、付近の上川郡東鷹栖村に旭川刑務所を建てかえて移転しようとするものであります。 その第二点は、最近の外国人の出入国の増加に伴いまして、入国管理事務所の出張所を全国で五カ所増設しようとするものでありまして、その場所は、愛知県西春日井郡豊山村にある名古屋空港、それから大阪の堺港、高知の高知港、広島の福山港、それから鳥取県の境港に、入国管理事務所の出張所を増設しようとするものであります。 第三点は、形式的な改正でございまして、愛知少年院が現在あります愛知県西加茂郡猿投町が豊田市になりましたので、その位置の表示を変えようとするものであります。 次は、訴訟費用臨時措置法の一部を改正する法律案でございまして、現在、鑑定人につきましては、日当は七百円が最上限でございまするが、これを千円に、それから証人につきましては、その日当の上限が千円であるところを千二百円に、経済事情の変動に伴いまして増額しようとするものであります。 次は、旧執達吏規則に基づく恩給の年額の改定に関する法律の一部を改正する法律案でございまして、これは御案内のとおり、一般の公務員の普通恩給が増額になりましたのにスライドいたしまして、旧執達吏規則に基づく執行吏の恩給の年額を同じくベースアップするという改正でございます。 その次は、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案でございまして、その内容は、現在、佐渡の相川にあります相川簡易裁判所が施設が古くなりましたので、建てかえをするにあたりまして、相川という場所が佐渡の西のほうに片寄っておりますので、交通の利便から、島の中心である佐和田というところに簡易裁判所の位置を変更しようとするものであります。 そのほかに、最近の市町村の配置分合に伴いまして、この法律の別表の管轄区域の整備を行なう形式的な改正がございます。 次に、刑事補償法の一部を改正する法律案でございますが、これは御承知のとおり、未決の抑留拘禁を受けた、あるいは裁判が確定して自由刑の執行を受けたという者について、あとでそれが無罪ということがわかりました場合に、日額をきめまして損害の補償をするというのがこの法律法の重要な内容をなしておるのでございまするが、その日額が現在のところ、四百円から千円となっておりますものを、やはり経済事情の変動に伴いまして、六百円から千三百円に範囲を上げるというものであり、もう一つの改正点は、いままでその実例はございませんけれども、死刑の執行を受けてしまった者が、あとで無罪であることがわかったというような場合におきまして、損害の補償は現在のところ百万円の範囲で行なうのを原則とし、さらに例外といたしまして、損害が百万円をこえる場合には、百万円をプラスいたしまして、つまり、合計二百万円の範囲で補償するということになっておりますのを、原則として三百万円の範囲で補償する。例外として、これをこえる損害がありました場合には、さらに三百万円をプラスして合計六百万円の範囲で損害の補償をするというふうに金額を改正しようとするものであります。 最後は、公海に関する条約等の実施に伴う刑事特別法案でございまして、これは、一九六〇年の九月三十日に発効いたしました公海に関する条約にわが国が加入するに際しまして、関係国内立法として義務づけられております海底電線、パイプライン、海底高圧電線等に対する損壊行為に対する罰則を定めようとするものであります。 以上が、今国会の提出予定法案でございまして、最後に、法務省設置法の一部を改正する法律案でございまするけれども、備考にも書いてございますように、いわゆる一局削減等の本省機構の合理化、簡素化の関係で、官房長の設備等も含めましての法務省設置法の改正は、行政機構の簡素化のための総理府設置法等の一部を改正する法律案として、他の各省の分と一緒にこの法律案の中に含まれていることを、念のために申し上げます。 以上で提出予定法案の概略を御説明申し上げました。
○委員長(北條雋八君) 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(北條雋八君) 速記起こして。 —————————————
○委員長(北條雋八君) 次に、秘密保護法及び防衛庁の機密漏洩問題に関する件の調査を行ないます。 御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○亀田得治君 私は、本日、二つの点についてお尋ねをいたします。その一つはF104に関する秘密保護法に基づく捜査の問題、もう一つは川崎一等空佐、すでに身柄を拘束されておるわけですが、この人に関連して防衛庁の機密という問題について少し突っ込んで御質問をいたしたいとこう思っております。 初めに、先ほど私聞いたのでありますが、山口空将補が今朝玉川上水に入水自殺をされた、こういうことをお聞きしたわけでありますが、こういうことは実際にあったのでしょうか。
○国務大臣(増田甲子七君) 私はちょうど十時に次官から報告を受けたのでございまするが、山口君という航空幕僚監部の防衛部長・空将補でございますが、これが昨日の午後八時ごろ友人のうちをたずねていくと言って出かけたまま帰ってまいりません。警視庁のほうから防衛庁の次官に報告があったというのが十時十分前でございます。それは、今朝八時半ごろ玉川上水で入水自殺したらしいのがこの山口二三である。その証拠は、名刺が七、八枚入っておった、これだけでございまして、まだこちらから人が行って確認はいたしておりません。いま途中でございます。たぶん山口二三空将補ではないかと考えておる次第でございます。
○亀田得治君 遺書のようなものはあるんでしょうか。
○国務大臣(増田甲子七君) 私は、いま次官に言いつけまして、遺書のごときものがあるかどうかということをまず聞かせました。これは奥さまの同意を得てお宅について、あるいは航空幕僚監部等においていま調査中でございます。わかった点は、昨日航空幕僚長の大室空将のところへ本人が参りまして、自分は川崎君その他の関係で監督上の責任もあり、かたがた退職したいという退職願いを出しました。そこで、それは諭示して、そういうことは、まだ事件の概要がせっかく検察庁において公正な立場において検討中であるから、君がいろいろのことをするのはまだ早い、慎重にしたまえ、こういうことを航空幕僚長の大室空将が、部下でございますから防衛部長に勧告をいたしておる、こういう状況でございます。本人は責任上云々ということを二、三回言ったという話は聞いております。それ以上のことはいま調査中でございます。
○亀田得治君 この山口さんの自殺問題が質問の重点ではありませんからこの程度にいたしますが、もう一点だけつけ加えてお尋ねしたいのは、山口空将補は、現在問題になっておるF104の秘密保護法の問題、あるいは川崎一等空佐の容疑の問題、こういうことに関して参考人なりあるいは被疑者などとして調べを受けたのか、あるいは受ける予定にあった、そういう人なのかどうかということです。あるいは単なる、そういう関係はなしに、山口さんが、部下からいろいろな問題が出ておる、それに対して道義的な責任を感じたというふうに見られるのか、まあ予想されることはその二つでありますが、そのいずれなのかという点だけをひとつお聞きしておきたいと思います。
○国務大臣(増田甲子七君) 私はたぶん道義的の関係だと思っておりますが、亀田さんの御質問の、参考人であるか被疑者であるかよくわかりませんが、昨日の午後八時ちょうど、うちを出たその直後だったそうでございますが、奥さまのところにこちらのほうの警務隊から、検察庁のほうへ明日はせびろを着て出頭してほしい、これだけの電話がありまして、承知いたしましたということを奥さまが答えたという事実はございます。せびろを着て出頭してほしい——参考人としてという注釈もなかったそうでございます。また、被疑者としての、そういうことばもございませんでした。制服勤務でございますが、せびろを着て東京地方検察庁に出頭してほしい、承知しました、これだけのことが警務隊から連絡があった。警務隊は検察庁の連絡によって伝えたものであると申しております。
○亀田得治君 それでは山口さんの自殺問題はその程度にして、若干後ほどまた関連が出てきたときにお尋ねすることにいたします。 まず最初に、元二等空佐青木日出雄さん、このF104の論文を書いたということで秘密保護法の容疑で調べておられるようでありますが、その概略の御説明をまず願います。これは警察関係ですね。
○説明員(勝田俊男君) 昭和四十一年十一月の二十八日付で防衛庁の防衛局長から警視庁の公安部長に対して文書による捜査依頼があったわけでございます。これによりまして、警視庁におきましては慎重に内偵を進め、その過程におきまして防衛局長に対し告発の意思について照会いたしましたところ、本年の二月一日防衛庁防衛局長より警視庁に対しまして本件について告発が行なわれましたので、刑訴法二百四十二条に基づく告発事件として捜査を開始したわけでございます。今日までに関係個所の捜索、関係者の任意取り調べを行なっておりますが、事件は現在なお捜査中の事件でございます。
○亀田得治君 捜査の内容にまで入ることは差しつかえがおありでしょうが、今日まで大体どの程度の捜査がされておるのか。たとえば青木さんの取り調べが何回、あるいは捜索等どことどこをおやりになったのか。参考人までは名前は言えないでしょうが、何人くらいそういう点についてお調べになっておるのか、お差しつかえなかったらひとつお答え願いたいと思います。
○説明員(勝田俊男君) 本件事件につきましては、防衛秘密に該当し、雑誌「航空情報」に発表されておるという事実が確認されておるわけでございますので、その被疑者を特定するための捜査をやっておるわけでございます。今年の二月の十七日に本件記事登載の雑誌発行者である酣燈社など三カ所について捜索を行なっております。また青木元航空二佐はじめ数名についての任意取り調べ、並びに若干の人間についても参考人の取り調べを行なっております。
○亀田得治君 端的にお聞きしますがね。この問題になっておる「航空情報」、これですね。この論文のどこが容疑の対象になっておるのか、これを明らかにしてほしいのです。
○説明員(勝田俊男君) 防衛局長からの連絡によりまして、本件記事中ナサールの出力及び探知距離に関する点でございます。
○亀田得治君 ナサールの探知距離四十海里、この点ですか。
○説明員(勝田俊男君) 個々の点につきましては、具体的な中身につきましては、ちょっとわれわれのほうから回答いたしかねるのでございますが、防衛庁のほうから秘密であるという連絡を受けた件について、そのように考えてやっておるわけでございます。この事項は秘密であるということは、防衛庁のほうに確認いたしまして、捜査を進めておるわけでございます。
○亀田得治君 新聞等によりますと、秘密事項が若干、数項書かれておるようですが、いまの答弁によりますと、探知距離四十海里と、ナサールについてはその点だけのようですね。このことは、これはもうすでに……。
○説明員(勝田俊男君) それは前にも出ておるように聞いておりますが……。
○亀田得治君 これは公開されておるわけですから、違反によって公開になったのかどうか、これはこれから明らかになることですが、すでに公になっているものですから、はっきりお答えになって別に差しつかえないと思いますから……。
○説明員(勝田俊男君) それ以外の事項についての御連絡があったわけでございます。それにつきまして捜査を進めておるわけでございます。
○亀田得治君 だから、それ以外というのはどの点かということをはっきりしてもらいたい。そうしませんと、私のほうでは、この秘密保護法の適用というものは、なかなか言論の自由などとぶつかってくるわけなんです。そこの論議ができないわけですね。だから、ほかの部分についても、どこを容疑としておるのか、もう少しはっきりおっしゃってください。
○説明員(勝田俊男君) ナサールの出力の関係でございます。
○亀田得治君 この「航空情報」、お持ちになっておりませんか——持っておられますね。そうしたら、その「航空情報」の何ページの何行目のどこと、こういうふうにやってもらいませんと、議論が発展しません。そういうふうに指摘してください。
○説明員(勝田俊男君) 七一ページの右欄の下より右三行目のところでございます。
○亀田得治君 そうすると、探知距離と出力と、この二つですね。
○説明員(勝田俊男君) さようでございます。
○亀田得治君 防衛庁のほうにお聞きしますが、このF104についていま御指摘のあった二つの点についての秘密扱いですね。これは米国政府からはいっそのような連絡を受けておるのでしょうか。
○政府委員(麻生茂君) 昭和三十七年の一月十六日、米国政府から通報を受けております。
○亀田得治君 で、そのような連絡を受けて、日本政府としてはいかなる秘密区分として本件を扱ってきたんでしょうか、そこの行政的な処理ですね、御説明願いたいと思います。
○政府委員(麻生茂君) 防衛秘密の秘密の区分につきましては、米国政府から各関係の幕僚長のほうに通報がありまして、それに基づきまして各関係の幕僚長から長官に指定の報告が出てくるわけでございますが、それに基づきまして、昭和三十七年五月十七日、防衛庁長官から、F104航空機関係の防衛秘密に属する事項及びその秘密区分に ついてということで、航空幕僚長に通知をしてあります。秘密の区分は秘でございます。
○亀田得治君 F104のナサールの出力並びに探知距離の問題、これについては、米国等ではその後雑誌なり新聞等では公になっておりませんか。三十七年に連絡を受けておるわけですが、それからもう五年近くもたっておるわけですね。日進月歩の航空界ですからね、そういう点はどういうふうになっております、事実上。
○説明員(室城庸之君) ただいまお尋ねの点でございますが、アメリカで公表されておりますものはFの104についてでございまして、F104Jという自衛隊で装備しておりますものについては何ら公表はなされておりません。また、104Jについてのそのような公表が行なわれたということは従来ございません。
○亀田得治君 この二つの事項は、しかし大体航空関係者はわかっておるような事項のようにも聞くんですが、そういう点はどうなんです。実際上、印刷になって出たものはないかもしれぬが。
○政府委員(麻生茂君) ナサールの秘密を要する事項は八項目ばかりあるわけでございますが、その八項目につきましては幕僚長からそれぞれ示達をしておるわけで、八項目に属する事項は秘であるということは一応関係の者はわかっているはずであります。大体まあ航空自衛隊に勤務している者はわかっているはずのものでございます。それから、こうした防衛秘密を扱う者につきましては、慎重にその防衛秘密に属するものを扱う者に局限をしておるわけでございまして、よく調査をいたしまして、真に職務上必要であり適正な者という認定をした資格を有する者にだけその内容を教えておるわけでございます。したがいまして。具体的な内容につきましてはその資格を有する者しかわからないという状況にして、厳正に秘密の管理をしておるわけでございます。
○亀田得治君 まあその辺が本件にとっての非常に重要なポイントになってくると思うんです。一たん秘密扱いされましても、相当長年月たてば、なるほど扱いとしてはそのまま秘密になっておるかもしれんが、しかしこの関係者の問ではそんなことはもう常識だというふうに、だんだん変わっていくわけなんですね。しかし、一般的に防衛庁の秘密が漏れるとかなんとか、そういう問題が起きてくると、今度はあわててそういうふうなものまで何か手をつけないといかぬというふうなことが起きたりして、そうして行き過ぎた問題にまで手をつけるということでは、秘密保護法をつくるときのいろんな基本的人権との衝突の問題等について論議されたそのことがやはり現実に出てくるわけですね。だから、一たん手をつけたらどうしてもものにするんだというふうなことではなく、五年近くも経過しておる問題であり、技術的な進歩というものは世界的に非常に速いわけですし、そんなことは書こうが書くまいが大体わかってることだというふうなことまで、いつまでもメンツにこだわってかかわりあうということのないように私はしてもらいたいと思うんです。といいますのは、この論文の一番最後に、こういうふうに結んでおるわけです。ちょっと読んでみましょう。長官、ちょっと聞いてください、大事な全体的な問題ですから。「従来ともすると、外部の批判をおそれてF104Jの欠陥とか、不調とかいう問題をかくそうという気配が見えた。しかしそのような態度では、日本の防衛の完全を期することはできまい。常に望まれているのは使いものになる防衛力であり、現在あるものを一〇〇%完全なものとして、有効に使ってもらうことなのである。」と、こういうことばでこの論文を結んでおるわけなんです。まあ防衛の基本問題については各政党の立場はいろいろありますが、いまそういうことは問いません。少なくとも青木さんがこの論文を書かれた真意というものはちゃんとこういうところにあるわけなんです。批判をしようとする以上は、この欠陥なり長所というものは明らかにこれは指摘していかなければ、世間の参考にも何にもならないわけなんです。防衛庁、役所の中だけで知っておって、そうして欠点は隠して適当にカバーしていく、そういうことではいけないという立場で書かれておるわけなんです。マスコミとか言論機関というものは、単にこの問題だけじゃなしに、多かれ少なかれそういう性格を持っているわけなんです。だから、そういうことですから、この事件の扱いですね、これはひとつ防衛庁長官のほうでも、私が先ほど指摘したような技術的な問題点もあわせて、全体としてどう扱うのが一番正当なのかいうことについて、高い政治的な立場からやはりものを考えてもらわぬといかぬと思うのです。その点についての長官の御所見をひとつ承っておきたいと思います。
○国務大臣(増田甲子七君) 米軍から供与された武器につきましては、特別の立法もございまするし、軍事評論家等が各種の批評をなさったり、民間の航空研究所等がいろいろ書かれることは、これは私は別段差しつかえないと思いまするが、やはり自衛隊員である、そして自衛隊のその秘密に参画しておって機密事項が何項目かあることは知っておる、あるいは元自衛隊員であるという者は、やはり法律の定むるところによりまして、退職後も機密を守る義務があるわけでございます。亀田さん御指摘のF104にも、墜落事故等があるたんびに、私は厳密にその事故のよってきたるところを調査せよということで調査を命じております。でございまするから、航空自衛隊員が乗っておりましてわが国を守るりっぱな武器という立場において——軍事評論家等が書かれる場合は、これは差しつかえないと思います。また大いに言論の自由を尊重してよろしいと思いますが、自衛隊の幹部であり、また幹部であった者は、ずっと自衛隊におったときに知り得た機密を漏らしてはならない、こういう点についての綱紀に関する、機密に関する関係がどうもゆるんでいたのではないかという感じがいたしております。私は厳重に、自衛隊の機密はつつ抜けだとかだらけ切っているとかというようなことを外部から指摘されまして、昨年の十月から、自衛隊独自の警務隊を大いに活動させる、そしてうみは徹底的に出して、民衆の信頼に沿い得る正しく清い、頼もしい自衛隊にする、こういうことで努力をいたしておる次第でございまして、あくまでも自衛隊員あるいは自衛隊員たりし者は職務上知り得た機密を漏洩してはならない、こういうふうに考えているものでございまして、一般の言論ということとは関係がない。自衛隊員たりし者は自衛隊員たりしときの機密を言論の自由を名として大いに漏洩してよろしいということは私は絶対にない、こう考えて、いま厳重に警務隊をして強力捜査をせしめておりますが、わがほうの警務隊だけでは不足でございまするから、警視庁のほうの御活動も願い、検察庁の御活動も願っておるわけでございます。
○亀田得治君 私が答弁を求めたのは、そういう自衛隊法にどう書いてあるとか、そういうこまかいことを聞いているのじゃないのです。そんなことは私もわかっておる。そうじゃなしに、五年も以前のものが、形式的には秘密となっておりましても、はたしてそれを維持するだけの値打ちがあるのかどうか。そうして、書いておる人は、ともかくF104Jというものはこのままではいけないと、こうこうこういう点についての欠陥があるから直さなければいかぬと、こういう立場で訴えておるわけなんです。だから、そういう点をもっとよく検討してもらいたいと長官に申し上げておるわけなんです。それは私はここですぐに即答はなかなかできないと思います。一応形式的には秘になっておる。しかし五年たっておる。技術の進歩が速いという、長官の立場として、いまそうでなくともたくさん問題が起きているときに、ゆるやかな返事などはとてもできないと思いますが、しかしこれは十分検討してもらわなければいかぬことですよ。いやしくも元自衛隊員であったからそのとき知ったものは絶対に漏らしちゃならぬ、これは秘密について漏らしちゃならぬ、それは何年たってもそんなことをいつまでも言っとったら、逆にその人の人権侵害に発展するおそれもあるのですよ。それだけの値打ちがあるものかどうかということがまず先に検討されなければならぬですよ。そうして、筆をとる人は決してそんな悪意でもってやっているわけじゃない、ほんとうによくなることを念願してやっているわけですね。それは自分の知っていることを書かなければ論文になりはせぬですね。欠陥のないものは何も直すものもないのですから。だから、そことのかね合いというものを私はよほど考えてやってもらいたい、秘密事項の扱いには。これは秘密保護法適用は今度初めてですから、前例にもなるわけですから、私はよほど高い立場で御検討願わぬといかぬと思っているのです。私は自衛隊員の諸君が在職中に知ったことをやめたらどんどんしゃべっていいんだ、書いていいんだ、そんなことを言っているんじゃないのですよ。私の質問の意味をくみ取ってもらいたいと思うのです。どうですか、もう一度だけ聞いておきます。
○国務大臣(増田甲子七君) 亀田さんの御質疑の内容も、私はある程度わかります。五年たったら古いから、あるいは104にも種々の欠陥があるから、こういうふうなことはございますが、秘密事項はこのF104につきましては、性能、諸元等で秘密が八項目ございまして、そのうち二項目が漏らされたわけでございます。このナサールについてまだ六項目は幸いに秘となっておりますが、秘を解除するということはないというふうに聞いております。それから秘を解除されない程度であって、それから自衛隊の幹部であって、退職した者で、どうもこの点がまずい、自分は一〇〇%有能なものを持ちたいというのでしたら、その意見を伝える道はそれぞれ開けておるのでございまして、航空幕僚監部等に行きまして、この点がまずいと思うというようなことを率直に毎日でも私は言っていいんじゃないか。これを雑誌へ書いて、秘の事項を書いて、そうして世の中に発表するというと、幕僚監部が反省してこういう点を直すであろうというよりは、幕僚監部にまず当たって、こういう点は直したらいかがですか、こういうふうに欠陥がありますよということを言うのがやっぱり自衛隊員たりし幹部のとるべき立場である、道徳的立場はそういう立場でなければならないと私は考えております。こまかいことまではわかりません。
○亀田得治君 そういうふうにやっても、なかなかうまくいかぬのじゃないですか。本件だけじゃなしに。そこにやはり、雑誌に訴えるとか、新聞に訴えるとか、そういうものの値打ちというものがやっぱり出てくるわけでしてね。これは長官よほど慎重に扱ってください。捜査の途中ですからきょうは結論的なことまで私も追及いたしませんが、ひとつ要望いたしておきます。 それから次に、もう一つの問題にそれでは移ります。川崎一等空佐がすでに身柄を拘束されておるわけですが、いままでの調べの経過でどういう点が問題になっておるのか。これを検察——検察じゃないですね、自衛隊のほうですね、警務官が調べたんですね。自衛隊並びに検察段階は法務省のほうから御説明を願います。
○国務大臣(増田甲子七君) 詳細は、いま防衛局長が病気でございまして、人事局長が防衛局長のことも、またこれは人事局主管でございますからお答え申し上げますが、バッジ関係その他機密書類を漏洩したということを本人が土曜日の午後四時ごろ自供いたしました。そこで、午後五時に告発をいたしまして、検察庁に詳細な取り調べを願うということでございます。内容等は捜査が進行中でございますから御遠慮申し上げたい、こう考えておる次第でございます。
○亀田得治君 その秘密というのは、新聞等を見ますると、三次防の地上通信電子計画案、こういうもののようですが、そうですが。そのほかにもいろいろあるんでしょうか。
○説明員(豊島英次郎君) 御質問の事件につきましては、先ほど防衛庁から説明がありましたように、三月二日に警務隊が川崎空佐を自衛隊法違反——これは五十九条及び百十八条第一項一号の秘密洩泄でありますが、その自衛隊法違反の容疑で逮捕いたしまして、そして四日に東京地方検察庁に身柄つきで事件送致がなされております。 捜査に支障のない範囲で容疑事実について申し上げます。送致事実によりますと、川崎一等空佐は防衛庁の航空幕僚監部に勤務しておりまして、四十年の十一月下旬ごろに北野アームスという商社内でジョー沖本という人に対しまして航空自衛隊の秘密文書であります三次防地上通信電子計画概要(案)と題する文書を交付して職務上知っておった秘密を洩泄したという容疑であります。 以上は、先ほど申し上げました自衛隊法の五十九条、百十八条の一項一号に違反するということになっております。
○亀田得治君 このジョー沖本というんですか、この人に渡した容疑ということでありますが、このジョー沖本というのは日系の米人ですか。現在は日本におらぬようですが、いつからいつまで日本に滞在していたんですか。
○説明員(豊島英次郎君) ただいま御質問の点につきましては、つまびらかにいたしておりません。 なお、具体的な内容に入ってまいりますと、今後捜査を継続するという立場もございますので、お話を申し上げるのに支障のある場合もあろうかというふうに考えております。
○亀田得治君 中身はあまり聞きませんが、ただこういうことだけはひとつお答え願いたいと思うんですが、ジョー沖本と川崎さんは前から知っておった関係の人なのか、この関係で初めて知り合いになったのか、その点私いろいろな報道を見ていて疑問を感じているんです。最初の報道によりますと、ヒューズ社の代理店である伊藤忠に元防衛庁におられた方がいて、その方と川崎さんはよく知り合いの問、したがってその元防衛庁におられた伊藤忠の社員の方が川崎さんからこの情報をもらい、そうしてヒューズ社に渡したというふうな経路のように私たちは感じていたわけですが、ところが急に、昨日の夕刊、けさの朝刊等からは、その関係が切れて、そのジョー沖本に何か直接こう渡したような自供になり、ところが渡した相手の本人はアメリカにいて、こちらの検察権が及ばないと、これじゃもううやむやになるおそれがあるわけですね。だから、私はその点に非常に本件の疑惑を持っているわけですが、そういう立場から聞くんですが、どういうことを言っているかというせんさくまでをするわけじゃない。旧知であったかどうか、沖本と川崎が。これは非常に重要なポイントだと思うのですよ。どうですか
○説明員(豊島英次郎君) この事件につきましては、先ほど御説明いたしましたように、四日の日に東京地方検察庁へ送致されたばかりでございます。御指摘の点等につきましては、いまだつまびらかにいたしておりませんが、もし御質問のような商社との関係等の問題がありますれば、もちろん東京地方検察庁におきましてはそれらの真相を順次糾明していくであろうというふうに考えております。
○亀田得治君 それは糾明すると言ったって、相手がおらぬのですよ。糾明のしょうがなくなるじゃないですか。
○説明員(豊島英次郎君) もちろん、ジョー沖本につきましては、新聞紙上等によりますと、現在日本にはいないという記事が出ております。かりにジョー沖本が日本にいないということでありましても、もちろん捜査の手段、方法としては各種各様のものがあるわけでざいまして、先生のおっしゃるように単純で、それで捜査ができないというものではないというふうに考えております。
○亀田得治君 まあそれであきらめるもちろん必要はないのですがね。何かそこに意思的な細工がなされているような感じを受けるわけです。当局の報道を見ておりますと、伊藤忠もこの秘密を川崎さんからもらったことを認めて、そうして東京支社から任意にそれに関する証拠を提出した、こういう報道までされておるのですよ。私はこの関係、たんねんにずっと日を追って見ておりましたが、それがあなた急に、ジョー沖本に渡したんだ、それが自白だと、一体ジョー沖本はいつ立ったんですか、こういう問題が起きてから急遽アメリカに立ったのと違いますか、出国の日だけぐらい明らかにしてもいいと思いますが、どうなんです、それは。
○説明員(豊島英次郎君) おそらく東京地検におきましてはそれらの点について現在捜査中であろうというふうに思います。いま直ちにその点につきまして事実がどうなったかということは御返答できない状況であります。
○亀田得治君 まあ検察庁はそれは専門ですから、しっかりこれはやってください。何か途中でうやむやにされる、そういう懸念がしてならないわけです。 そこで、関連して聞いておきますが、当初お尋ねした、けさなくなられた山口さんですね、この方と川崎さんの事件との関係というものは、検察庁なり警察ではどういうふうにごらんになっておるのでしょうか。といいますのは、先ほどお答えがあったように、奥さんのほうに出頭されたいという電話がかかってきているわけですね。全然無関係ならそんなことはあり得るわけがないわけですから、これも捜査に差しつかえない程度に、関係があるとかないとか、きわめて簡単でもいいですから、お答えを願いたいと思います。
○説明員(豊島英次郎君) 実は山口氏のことにつきましては、いま私ここで初めて聞かされたわけでございます。はたして検察庁から山口氏に対して出頭の要求が出ておったものかどうか、実はつまびらかにいたしておりませんので、御了解願いたいと思います。
○亀田得治君 川崎さんの問題はまあこの程度にしておきますが、ここで長官にひとつお尋ねしたい。 長官は、一日の記者会見ですか、私も新聞で拝見しましたが、また先ほどもちょっとお答えの中でそういう意味のことがございましたが、現在の防衛庁は機密に対してあきれるほどルーズだ、こういうことを言われております。そうしてまた、法務大臣に対しましても、もっと厳重に取り締まってくれ、こういう要求も出されたようでございますが、それは口頭でそういうことをおっしゃっているのか、あるいは何か公文書等でおやりになっておるのか、そうしてこういう問題について長官としては根本的な対策というものをどういうふうに考えておるのか、その辺のことをひとつこの際承っておきたいと思うのです。この防衛秘密保護法の問題を聞いているのじゃありません。この川崎さんのような種類の問題のことについてお聞きしているわけです。
○国務大臣(増田甲子七君) 私も各省ずっともう歩いてきましたけれども、防衛庁というものは、やはり事柄の性質上、これは俗称でございますが、機密を守るべき点が多々あると思います。 そうでないと、戦争の抑止力にならない。侵略がないようにする、それから侵略が万々一あった場合でもこれを排除する、これが防衛庁の使命でございますから、したがいまして、防衛庁全体としてやはり有機的の団結体として、清らかなる、正しい、頼もしい存在にならなくてはいけない、そういうことを私は常に深く考えておりましたが、最近に至りましてその感を痛切に感じております。私が責任者でございまするから、責任の点も重々感じておりますが、責任を果たすには積極的に果たさにゃならない。いつごろ漏れたかなんてことを私はいま捜査上の機密でございますから申し上げかねますけれども、だれらのとき、だれだれのときということは申し上げませんが、まず私が遺憾とする点が相当ございます。また新聞報道にも、防衛庁だけは機密はつつ抜けなんだ、機密はないんだということのおしかりを現に受けてもおります。でございまするから、私の責任として、総理大臣からも、閣議におきまして、官庁の機密は守るべきだが、防衛庁の機密は特に気をつけろ、こういうことも言われておりますし、法務大臣に対しましても、その社会的地位、立場、そういうことにとんちゃくせずに適正に検察権を発動していただきたい。警務隊はその補助者として、司法警察官としても働きます。また警視庁においてもお働き願っておるわけでございまして、ぜひ伏魔殿の防衛庁と言われないようにしたい。これは機密の点でもそうでありますが、またわいろの点などもそうでございます。いやしくもああいうところで一銭一厘の不正があっては国民の怒りというものは甚大なるものである。ほかの官庁のわいろなんかと比較にならないと私は自分の信念として考えております。きびしい態度をもって臨んでおります。これは何も大きな発注関係ばかりではございません、小さな発注関係でも注意しなければならないと思います。たとえば業務隊なんかでも、お米を買うとかあるいは靴を買うとかなんかのときにもわいろというものがあって、先般も業務隊で検察庁のごやっかいになっている事件がございます。だから大なり、小なり、数億から数万、あるいは数千でも、いずれの点でも私は一銭一厘も不正は許されない。一体何と情けないことがあるのだろう、こういう感じをいたしておるわけでございまして、機密の点、その他規律の点は、ほかの官庁よりも人一倍きびしく正しかるべき防衛庁でございますから、そういうようにどうしても積極的に仕立ててまいりたい。そうして国民から、なるほど防衛庁は信頼を置ける頼もしい存在である、清らかな正しい、すがすがしい存在である、こういうようにしたいということを、しょっちゅう私は部下を督励し、また訓示等もいたしておりますが、それが徹底していないうらみがございます。これは非常に遺憾でございますが、なおこういう態度はあくまで持続いたしまして、防衛庁が国民から信頼される実力部隊になるようにという方向で臨んでおる次第でございます。
○亀田得治君 長官から非常にまじめな御意見の開陳があったわけですが、私はやはり根本的に長官として考えてみるべきことがあるのじゃないか、ただその取り締まりだけを厳重にしている、それだけでは済まぬ問題があるように思うのです。 私、二つ考えておるのです。長官の御意見を聞きたいのですが、その第一は、やはりこの機密ということが特に防衛庁の場合には多過ぎやせぬだろうか。このごろは世界的にもみな科学的な知識なり情報が発達しておるわけでございまして、それをいたずらに秘密というものをつくり上げていく現在のつくり方は、法律上の厳格な要件によってつくるわけではない、役所の中でこれは秘密にしておこうとぽんと判を押せばそれで秘密にたる、こういう仕組みになっておるわけでありますから、だからどうしても役所としては、一般に知ってもらいたくない、知ったってそれはいいことなんですが、知らぬほうがいい、そのほうが仕事がやりやすいとか、そんなようなやり方で秘密がつくられておるというものがずいぶん私はあると思うのです。これは何も想像じゃないのでして、われわれ各種の資料を絶えず役所からもいただくわけですが、初めは秘密だと言っておるが、実際に開いてみたら何でもない。しかも国民の側からいうとそれは知りたいことなんですね。知りたいと思っておることなんです、悪い意味じゃなしに。まじめに日本の政治を考えれば、知りたいと思っておることがたくさんあるわけです。だから私は、よほど秘密の指定というものはしぼっていかなければいかぬと思うのです。そしてできるだけ、民主主義ですから、国民には知らしていく、こういう態度が必要じゃないかと思うのです。これが一つです。 それからもう一つは、秘密が多いものですから、結局防衛庁、自衛隊に対する業者の売り込み競争、これが非常に激しい。御承知のとおり、早く内部の計画等をつかまなければいかぬ、こういうことにだんだん発展してくる。そのためには何がよかろうかと、ここへ出てくるのが人事関係なんです。防衛庁と大量の取り引きをしておる業者は、ほとんど防衛庁、自衛隊の皆さんが退職されると、それを受け入れております。何のためにこういうことをするのか。それは表向きはきれいなことを言うておるかもしらぬが、腹の中は大体これは想像できるわけです。だから、その秘密はたくさんある。それを一方では探りたい。それを探るには、結局は人と人、これが一番早いわけですよ、何と言ったって。で、これを持ってくる、こういうかっこうが防衛庁を中心にでき上がっておるのですよ。だから、そういうことをチェックする若干の法律もあります。ありますが、そんなものは焼け石に水なんです。だから、こういう関係を一体どう長官として処理されるのか、根本方針を聞かしてほしい。私は、このままで秘密をたくさんかかえて、そうして天下り人事をどんどん続けておれば、どうしたってこれは抜けていきますよ。そんなことを認めるわけじゃありませんが、結果はそういうことになりますよ。根本についてやはり私は長官がほんとうに考えるべき問題だと思う。どうでしょうか。
○国務大臣(増田甲子七君) 御指摘の第一の点におきましては、私は、防衛関係においていたずらに秘というものを多くしてはいけないということは、御意見として承わっておきます。近来は、アメリカにおきましても、その他の国におきましても、防衛武器をこれくらい持っておるというようなことを公表しまして、そうして戦争を抑止する、そういう傾向にあるようでございます。わが国におきましても、防衛第二次計画第三次計画の内容等は、できるだけ国会等で申し上げておるわけでございます。ただ、秘とせぬならぬのは、たとえばアメリカでICBMがこれくらいあるということは公表しております、あるいはポラリスがこれくらいあるということは公表しておりますけれども、その武器の性能、諸元ということ——私防衛庁へ来て初めて承わりましたが、もろもろの元、つまり武器を構成する条件というようなものでございます、そういうことはどこの国も機密にしておるわけでございまして、たとえば機関銃といえども、その性能、諸元等は——何丁あるというようなことは、これは私は国会においても申し上げておりまするが、相手のほうにこちらの機関銃の性能、諸元というものが一切わかってしまうということは、これは国民を万一のときにお守り申すということはできませんから、大切なる職能を果たすためにも、性能、諸元等は機密でございます。しかしながら、潜水艦を何隻持っておるとか、あるいは護衛艦を何隻持っておるとかいうようなことは、いつも皆さまに申し上げておるわけでございまして、昔でしたらそんなことは申し上げません、ほんとうは。いまは皆さまに、ことに国会議員には防衛予算の御審議を願うわけでございまするから、できるだけ説明資料を申し上げる、こういうようなことにいたしております。繰り返すようでございまするが、武器の、航空機にいたしましても、あるいは潜水艦にいたしましても、あるいは護衛艦にいたしましても、その性能、諸元等は機密にどこの国でもなっております。いたずらに機密はいけないから性能、諸元等をこの際申し立てろということは、私はむしろわかれば国民には非常に不安がある。侵略せんとする相手がもしありましても、全部わかっておるんじゃと、これらの武器の性能、諸元はこれこれこうなんだということでは、これはいけない。機関銃といえども、私は機密の性能、諸元があるというふうに聞いておりまするが、もっともな見解であって、これは部局等から聞いておりますので、長官としてもっともである、こう考えております。ただ、でき得る限り予算の審議を願う皆さまには申し上げておりまするし、これからも申し上げるつもりでございまして、いたずらに秘をつくるなという御意見は、貴重な御意見として承っておきます。 第二の、防衛産業の競争が激しいから勢い秘が漏れる。私は今回のことは、防衛産業の機密というようなことで、産業スパイというようなことで軽く扱われておるようでございまするが、それ以上でなければ幸いだと思っております。これはまだ捜査過程でございますから申し上げませんが、機密それ自身が外部へ漏洩する、防衛産業に関係なしにです。そういうようなことがあれば、日本の存立を脅すかものであるというふうに憂えておるものでございますということを申し上げます。 それからなお、防衛産業の競争があるというと、勢い入札なんかするときに各般の条件を聞きたがるのはこれは無理ないと。これは防衛産業者自身からは無理がないかもしれませんが、その問において防衛庁側から漏らすというようなことがあれば、これは許されないことであると私は考えております。 それから、大体におきまして、亀田さん御存じのとおり、防衛産業というものは随契が非常に多いのでございまして、それで指名をして競争入札というようなものは何%にすぎない。それから一般の公開で——指名というのは四、五人を指名するわけでございますが、その指名業者問において競争入札するというのは何%である。それから一般に競争入札をする、だれと指名せずに競争入札させるというものはまたごく少ないのでございまして、大体九〇%ぐらいは特命と聞いております。その特命をするに耐えるだけの武器を生産し得るやいなやということは、いろいろこちら側の武器関係の技術者が専門的に研究しまして、そしてそれぞれのところで検討してみる、そういうわけで随契をいたしております。その随契の競争というものも実はあるわけでございまするが、この随契、つまり特定の人をすぐ特命でやらせるわけでございます。その特命のときには、きわめてきびしい公正な態度でやるようにと、こういうことで私は臨んでおります。その特命を受けるという関係の競争もございましょう、その競争で秘密を知りたいということもございましょうが、そこを厳に慎まなければならぬということを防衛庁の職員には厳重に言っておるわけでございまして、まだ徹底しないうらみはございますが、私は赴任以来大いにやっているつもりでございます。これからも注意してまいります。 それから、退職者が防衛産業に転職しておる、これが機密漏洩の原因ではないか、退職者はどう心得るか。亀田さんの御注意は、私ども非常に有益なる御注意として拝聴しておきます。退職者は原則として防衛産業に横流れになるということはとんでもないことでございまして、昔はこんなことはなかったのではないか。いまは生活のためにとかなんとか言っているけれども、そんなことは理由にならない。やはり防衛産業なんかに行っておるというと、勢い人と人との関係で連絡があって、漏らすべからざる秘密等を漏らすことになるから、そこを注意しなければいけないというよりも、防衛産業に自衛官の相当の高級の者が行くことにつきましては、きびしい態度で臨んでおります。防衛産業に、何といいますか、陸士とか、陸曹とか、そういうクラスの人はわりあいに俗なことばで申し上げますと、就職がわりに楽でございまして、ガードマンになるとか、その他非常に信頼されております。飛ぶように就職できると言われておるのでございますが、高級の幹部が防衛産業に転職したときが、これが危険でございまして、御説のとおりでございますから、私は厳重に注意してまいりたい、こう考えております。
○亀田得治君 危険なことを長官もお認めになっておるようですが、これは確かにそのとおりでありまして、私、昨日急いで、参考までにと思いまして、防衛庁から過去五年間に——昭和三十七年四月一日から四十二年三月三十一日までに将官クラスで民間会社に就職をしていった一覧表ですね、これをつくってもらったのです。これを拝見いたしますと、将官クラスで二百六十五名この問に民間会社へ天下っておる。この佐官クラスは一体どれくらいおるのか。これは私はもっと数が多いのではないかと思うのですが、氏名までいま発表してもらわぬでもいいですが、数だけお調べいただくようにお願いしておいたんですが、それをおっしゃってください。
○政府委員(麻生茂君) 亀田先生からの御質問でございますが、あれはわれわれのほうちょっと誤解して資料をつくったかもしれませんが、四十一年における東京都の契約実績が五億円以上の会社を対象としたものについての統計を言わしていただきたいと思います。期間は三十七年四月一日から四十二年十二月三十一日までの約五年間でございます。これでは、将が三十六人、将補が四十三人、一佐が五十六人、合計百三十五人、こういう数字になります。
○亀田得治君 二佐と三佐はどうですか。
○政府委員(麻生茂君) あいにく手元に資料を持ち合わせておりませんので、後刻書類をもって提出さしていただきたいと思います。
○亀田得治君 この二百六十五名という表は、契約高五億以上とか、そういう限定なしにつくられたものですね。いま言われたのは五億以上の契約高を実際やっておるそういう会社に天下ったものと、こういう立場で報告になったから、数がだいぶ減っておるわけです。この表のような方式でつくりますと、いま言われた数のおそらく七、八倍になるのではないかと、私の目の子算ですが、思うわけです。だからひとつ、一佐、二佐、三佐つきまして、これと同じような立場で就職された方の表をお出し願いたいと思います。いいですね。
○政府委員(麻生茂君) はい。
○亀田得治君 そこで、試みに長官にこれ聞きますがね、まあたいへんたくさんの方が民間の会社へ出られるわけですが、この資料に基づいて計算をしてみますと、三菱重工ですね、これは現在防衛庁の取扱高としては最高ですね。四十一年度も最高、四十年度も最高、三十九年度は二番目、三十八年度は三番目——三番目じゃない、一番目になっていますね。とにかくトップなんです。ところが、この三菱重工は、これによって私ずうっと拾い上げてみましたところが、将官で顧問クラスに入っておる者が七名あるのですね。天下りの数のトップである。だから、私はおそらく、この防衛庁から職員が行った数を各社別にずうっと並べてみると、案外契約高とこう同じような線を引くのじゃないかというふうな感じを持っているのですよ。こまかく私資料が全部出てからグラフをつくってみたいと思いますがね。長官どうですかこれ。そんなにあなた防衛庁の将官クラスのものをどんどんこう実際取引のあるところへ就職をさせる、私はこれ非常な問題だと思うのですよ。長官は先ほど、競争入札じゃない、指名が多いのだと。その指名をとるのがたいへんな努力ですよ。そういうことにもこれは大いに働いているのじゃないですか。双方好都合で意思が合うているわけですね。どうもそういう感じがするのですよ、職員がこういろんな防衛産業のほうへついていくということは。だから、こういう現状を長官としてはこれでよしと考えているのか、よくはないけれども、なかなかこれ職業の自由もあるし、そこをどういうふうにやろうか頭を悩ましておるという立場なのか、どっちなんですこれは。これはやめたら自由だからしかたがないというふうに割り切っておるのか、一体どっちなんです、はっきりしてほしい。
○国務大臣(増田甲子七君) 防衛庁登録会社その他職務上密接な関係のある会社へは、意見決定の立場における就職ということは禁じております。顧問というような立場でございまして、それからかりに護衛艦に乗っておった者が航空機の会社へ行く、こういうふうなことで、従来護衛艦に乗っておった者は航空機とほとんど関係がございませんから、そういうふうなことは私はあまり差しつかえないのじゃないかと思いますが、しかし原則としてどっちかというと、おもしろくないという、御指摘のほうの意見を私は強く持っております。
○亀田得治君 いや、具体的になると、やはり部内の人たちの人情に引かれて長官のお答えも多少色がついてくるわけですが、それはあなた、いま盛んに局長が横から言うものだから、いや顧問というものは意思決定の機関でないとか、そんなことお互いに専門家の間でやめておきましょうや。それはあなた、意思決定機関よりも顧問のほうがよほど働く場合がありますし、そんな形式的なことを私は聞いているのではない。それから陸と海とは違うとか、そんなことはもう字から違うのだからはっきりしていますよ。だけれども、そうではない。人のつながりというものは、陸の人だって、空の人だって、海の人だって、みんな防衛庁におるときにつながっておるわけでしょう、いろいろな関係で。そこを利用するわけですよ。利用価値があるから、向こうが高給を出して来てくれと、こう言うわけですよ。だからそれははっきりしているのだ。 それから、第一、二百六十五名も会社へ就職しておりますが、やめる直前に直接利害関係のあったような者については自衛隊法によってチェックすることになっていますね。ところが、これは二百六十五名の中で防衛庁長官の承認を得て就職しているのが三名しかないのですよ。六十二条なんかは、全体から見たら空文じゃないですか。おそらく防衛庁の答弁は、三名以外の方は全然無関係のところへ就職しているからそれで長官の承認も要らないのだ、こういうお答えになるにきまっているのだ。だけれども、そういう形式的なことにとらわれておっては、いま起きている問題の解決には絶対になりませんよ。それは二年間は直接関係がなかったかもしれませんが、その前にはあったかもしれぬ。あるいは直接でなくても、間接に働きかける方法だっていろいろあるわけですね。だからあなた、こんな六十二条みたいなものは、全体の量に比べたら、全くこれは働いておらぬと言っていいのですよ。だから、ほんとうに長官が、自衛官並びに防衛庁の高級役人、それと防衛産業との関係というものを何とかもう少しきれいなものにしなきゃならぬというのであれば、六十二条の改正等からほんとうに始めるぐらいの決意を持たなければどうにも私はならぬと思っているのです。長官どうです。
○国務大臣(増田甲子七君) これは先輩後輩ということはすべてあるという亀田さんのお説ですが、いまの高級幹部というのは、昔の陸軍士官学校あるいは海軍兵学校、こういうようなわけで、すべてが顔見知り合いで、お互不当な勢力が影響し合うというふうには私は考えておりません。私が赴任して以来許可したのは一件ございます。昭和四十一年十二月十六日でございますが、関東航空計器株式会社の技術部長——顧問であるが、技術部長という一つの意思決定のできる機関でございますから、そこでこの六十二条の第二項に該当いたします。密接なる関係があったわけでございます。そこで、各種のことを検査いたしまして、第三項によって総理府令によって定めた基準に従って特に承認したのは一件ございますが、大体においてあなたのお説には私は賛成でございまして、自衛隊をやめた幹部が自衛隊なんかへ行ってごそごそしているのを見たら私はもう容赦せぬぞ、防衛庁——赤坂の檜町にありますが、やめた連中がこの辺に来てごそごそして先輩後輩風を吹かせているのを見たら容赦せぬぞと、これは社会的関係で、法律的の関係じゃございませんが、そういったことまで言って訓示をして、あるときにはこういうことを言いました、自衛隊の幹部というものは、旧幹部は、新しい自衛隊がまだこれは発足過程でございますから、自衛隊が、防衛庁がりっぱなものである、清らかなものである、すがすがしいものであるという、そういう感じを受けるために協力してほしいんだと、それを防衛関係の会社なんかに行ってごそごそするということは、自衛隊を汚すものであって、自分たちのおった役所が汚されて一体いいと思うのかということを、先輩にそういうことを伝えて、会ってはいけないぞということまで言っております。そこで、あそこの守衛のところで見ておりまして、あの辺でごそごそして、ほかの場所では会うかどうかわかりませんが、あの辺で従来はごそごそして中に入ったらしいのです。おれは先輩で、おれが陸将のときはおまえは一等陸佐だったじゃないかということをやらかすとうまくないことですから、許さぬぞということも昨年の当初に言いましたし、たびたび言っておりますが、いまはあの辺は二百六十名の幹部あるいは佐官等で転出していった者が先輩風を吹かしたりあるいは同輩風を吹かしたりしてごそごそする者はないと思いますが、もしあったら、私でも、公でも、バーであっても、カフェーであっても、料理屋であっても、うちであっても許さぬと、こういう立場で私は臨んでおるわけでございます。根本的にはあなたと同意見でございます。
○亀田得治君 精神的な立場は、これはもう御同意になっているのですが、それじゃ具体的にどうするのか。現にこういう防衛庁中心にピラミッド型みたいなものができ上がってしまっているわけですね、ずっとたくさん就職されて。これはなかなか長官ひとつよほど勇断をふるって考えませんと、年々これがふえていっているのですよ。先ほど、長官の時代になって六十二条の許可を一件だけ与えた、こう言われますが、あの場合でも、顧問になるのだということだったら、長官素通りでしょう。いまの扱いはそうでしょう。そこちょっと答えてください、大事なところだ。
○国務大臣(増田甲子七君) 意思決定に参画しないという顧問、嘱託の場合は、御説のとおりでございます。
○亀田得治君 だから、ほとんどこの表を見てもわかるように、顧問、嘱託というのがたくさんあるわけなんです。ひっかかりそうになると、長官のところに持っていかなきゃならぬというおそれができると、顧問か嘱託にこれはなれ合いでやっているわけですよ。これをどうするのか、その具体案を示してもらわなきゃね。これは長官がいくら力んで、そんな赤坂あたりでぶらぶらしていたら許さぬと言ってみたって、それはなぐるわけにはいかないし、そうでしょう。だから、こういう体制そのものを抜本的に直していくと。案がいろいろあると思うのですよ。それは一般の国家公務員についても言えることですけれどもね。最近は退職が早過ぎる。非常に円熟していろいろまだ働けるのに、一番大事なところでいままで世話になった役所からほかに行ってやっておる。ほかの役所でも矛盾が出ておるわけですね。もっとだから役所にいてもらったらいいじゃないか、これも一つの考え方。しかし、それだけで全部やれるかどうか、これはなかなか問題もあるでしょう。いずれにしても、具体的な案を持たなきゃだめですよ。 それから、防衛庁に資料を要求しておきますが、これは自衛隊関係だけをずっとお願いしておりますが、せびろの関係ですね、これも二つ、三佐に匹敵する以上のというと課長補佐あたり以上になるのかどうかわかりませんが、それくらい以上、ずっと就職した一覧表というものを出してください。私はそれを材料にして一ぺんグラフをつくりますから。 それから、もう一つここで念のためお尋ねしますが、昭和四十一年度の受注ですね、三菱重工業が第一番で、あとずうっと並んでいるわけですが、その十番目ぐらいまで金額をちょっとおっしゃってもらいたいと思うんです。これも準備しておいてもらうように要求しておきましたから、できると思います。
○政府委員(蒲谷友芳君) 四十一年度の契約高につきまして十社申しますと、第一が三菱重工業で二百億三千万円、第二位が石川島播磨重工業で七十億二千万円、川崎航空機工業が六十七億、日本製鋼所が二十四億二千万円、三菱電機が二十二億五千万円、日本電気が二十二億五千万円、小松製作所が二十一億五千万円、新明和工業が二十億四千万円、住友商事が十九億五千万円、富士重工業が十九億二千万円でございます。
○亀田得治君 この昭和三十七年から四十一年まで、これずうっと一覧表があるわけですね。ここへ数字をいまおっしゃったように全部入れたものを出してください。契約高を参考にしてグラフをつくると非常にはっきりするのです。いま長官もお聞きになったように、過去五年間顧問などを送り込んだ三菱重工業、これが七名、二百億。ずば抜けて両方とも高いんです、水準が。それから三菱電機は、契約高では五番目ですが、人を送り込んだのは五名ですね。これはきっちり一致せぬかもしれませんが、やはり上位クラス。それから石川島播磨重工業は七十億で、これは二番目ですね、契約高は。ところが、人を送り込んだのは四名、三番目ですね、三位クラス。それから日本製鋼所。三菱電機はさっき言いました。まあともかくこの送り込んだ人と契約高が必ずしもそうぴったり一致はしませんがね、大体契約高の多いところにたくさんの人が行っておる、こういうことが将官クラスについては言われるわけなんです。結局、この諸君がやっぱり働いておるわけでしょう。それは技術もいい、防衛庁の希望にも合っているということになるかもしれぬが、それは防衛庁がバックアップすれば、ほかの会社だって、うちのほうもやれるんだというのがたくさんあるはずです。まあいずれにしても長官、これはあまりかっこうのいいものじゃないですな。表が完成したら、長官に私参考資料として提出しますからね、抜本策をひとつ考えてください。私も私なりに、こうしたらいい、ああしたらいいというふうな改革策もつけて申し上げたいと思います。これはひとつ真剣に検討してもらえますか、どうですか。
○国務大臣(増田甲子七君) 真剣に検討いたしたいと思っています。 それから、亀田さんの先ほどの御意見でございますが、私といたしましては、将クラス、将補クラスの者がやめた場合には、原則として防衛産業に行くことは好まないのでございまして。そこで、たとえば防衛産業と全然関係のない観光だとか、あるいは土建だとか、あるいは交通だとか、そういうようなことは、これは国防産業と関係ございませんから、そういう方面に私自身、あるいはここにおる人事局長、次官等が行って頼みまして、頼んだところで、こちらは別段これは社会的な話をするわけでございますが、いわゆる職務上のにらみをきかしたということでないわけでございますから、そういうところに頼んでなるべくそういうところで、将や将補をしたような人は、昔で申せば官を汚さずということで、菊なんかをつくって一生清らかに暮らすというのが後輩に対する一種の模範になる、そういうこともたびたび話をしておるわけでございます。いまはそういうわけで、多少小づかいをもらわなければならぬだろうけれども、しかしそういうところにあっせんするから、ひとつ関係のないところへ行って、そうしてりっぱな先輩らしい生活をしてほしいと、そうでないとりっぱなすがすがしい防衛庁はでき上がらないのであるということで、しょっちゅう、私はあなたと憂いをともにするものであるということを申し上げておきます。 お知恵があったならばぜひ御高教を仰ぎたいと考えておる次第でございます。
○委員長(北條雋八君) ほかに御発言もなければ、本件の質疑は本日はこの程度にとどめます。 これにて本日は散会いたします。午後零時四十二分散会 —————・—————