内閣委員会 第21号
- 発言数
- 36 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1968/05/24
会議録
○委員長(井川伊平君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、大森久司君、源田実君、熊谷太三郎君、二木謙吾君、鬼木勝利君、久保勘一君が辞任され、その補欠として内藤誉三郎君、高橋文五郎君、佐藤隆君、岡本悟君、原田立君、近藤英一郎君がそれぞれ選任されました。 —————————————
○委員長(井川伊平君) 行政機構の簡素化等のための総理府設置法等の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き質疑を行ないます。 関係当局からの御出席は、木村行政管理庁長官、木村官房長官、森部政務次官、以上の方々等でございます。 それでは、質疑のある方は順次御発言を願います。
○伊藤顕道君 時間の制約もございますので、問題を一、二にしぼって官房長官にお伺いいたします。 その前に、この国会の重要段階、しかも総理が最もこの成立を望んだであろうところの一つである一局削減の法案がいま国会最終段階で審議されようとしているさなかに、私どもは総理の出席を求めたわけですが、いかなる理由でこの出席要請にこたえられなかったのか、まずその理由を明確にお聞かせいただきます。
○国務大臣(木村俊夫君) よんどころない国際関係の会議に関係ございまして、出席いたしかねます。その点おわび申し上げます。
○伊藤顕道君 それだけの答弁では了承できませんけれども、時間がございませんから……。 次に、この法案に関連して一、二お伺いいたしますが、臨調が三十九年にかってない規模と大がかりな構想をもっていわゆる行政改革の答申を出されたわけです。それから現在までもうすでに四年を経過しておるわけですが、政府の出方を見ておりますと、その後この四年間に何ら行政改革の抜本的な何ものも見られなかったわけです。四十年には行管長官を委員長とする行政管理委員会が設置されて、行政改革を推進しようという形だけはできたわけでありますけれども、これまた何ら見るべきものがない。これは一体どういうわけなのか。政府は、審議会等——臨調をも含めた審議会等において諮問し答申を受けるけれども、政府に都合のいい点は取り入れるが、都合の悪い点は取り入れない、こういう悪風がずっと続いてきたわけです。これは一体いかなる理由によるものか。もし答申の趣旨を尊重してこれを実現するのでなければ、国家の巨費を使ってそういうものをつくっても何ら意味がないと思う。これは結果からいうと、政府の怠慢であると指摘せざるを得ないわけです。この点についての見解をお聞かせいただきたい。
○国務大臣(木村俊夫君) 政府の行革に対する熱意は終始変わりございません。ただ、臨調からのいろいろ答申をいただきまして鋭意その実現をはかっておるわけでございますが、行政改革と一口に申しましても、その大綱をなしております行政運営、またそれに伴なう法令その他基盤となるべきものの根本的改革をしなければ、なかなか行政機構の改革というものはできないことは、もう御承知のとおりでございますが、政府といたしましては、現実に即して、しかも国民の期待に沿うように、すみやかに行政改革を実現したいという考えのもとに、今回一局削減並びに総定員法を提出したわけでございます。すみやかにひとつ御審議をお願いいたします。
○伊藤顕道君 臨調の答申があって四年も経過しておるのに、何ら行政改革の実があがらなかった。いろいろ根拠はあろうと思いますが、その最たるものに、これは行管長官も確認したことでありますが、各省庁が、機構の拡大強化、あるいは権限の拡大、こういうことには例外なく賛成しておるわけです。そしてその逆に、機構を縮小するとか、あるいは権限の委譲、こういう内容の答申に対しては、これまた例外なく反対しておるわけです。これを卑近なことばで言うと、各省庁のなわ張り根性が露骨に露呈しておるわけです。このことは、先日行管長官が十二分にこのことを確認しておるわけです。ほんとうに行政改革をやるのならば、まずこういう各省庁のなわ張り根性からかなぐり捨てないと、とうてい行政改革の実は期待できない、こういうふうに私どもは確信しておるわけです。これは根拠あって申し上げておるわけです。臨調の答申が、各省庁に意見を出されて、各省庁がそれにまた答えて意見を出ししておる。それを私は全部調べたわけです。各省庁にわたって全部調べたわけですが、それを統計をとってみた。その結果、拡大強化、機構・権限拡大、こういうものはもうほとんど例外なく全く賛成だという標語で賛成しておるわけです。その逆の機構縮小、権限委譲、また例外なく反対、こういうことでは断じて行政改革の実はあげ得ないと思う。やはりその省だけにとらわれないで、各省庁とも大乗的な立場で、大所高所から、国全体の国政を見おろして、改革を各省庁が自主的にこれに協力するのでなければ、とうていそういう実はあげ得ないと思う。こういうことで、せっかくかけ声だけで四年もたって何ら成果をあげ得なかったのが実情です。こういう点は、きわめて遺憾だと思う。その点について官房長官としてはどう反省されておるか、その点を明確にしていただきたい。
○国務大臣(木村俊夫君) いまお述べになりましたとおり、行政改革に対する官庁・官僚の抵抗は非常に強いものがございます。これは率直に私申し上げます。これはもとより官僚自身のある意味においては職務に忠実なるゆえんでもあろうと思います。しかしながら、行政改革は、そういう行政意思以上に政治的課題でございます。政府といたしましては、そういう官僚のある意味における抵抗を排除して、あくまでこの行政改革を実現しなければならない。そういう意味におきまして、政府におきましては、今回一局削減——あえて申し上げますと、一局削減自体にはたいへんな意義はないと思います。しかしながら、そういう官僚の抵抗を、一種のショック療法と申しますか、総理も申し上げたとおり、そのような行政改革を推進する一つのきっかけにするという意味におきまして、その一局削減をぜひ実現さしたい。その後におきます実質的改革の内容といたしましては、御審議を願っております総定員法が最も実質的な改革の内容でございますので、その意味におきまして、政府はもう不退転の意思を持ちまして行政改革に取り組む、こういうことでございます。
○伊藤顕道君 与えられた時間がありませんので、一点だけあとお伺いしますが、この法案に出ておる一局削減の問題ですが、先ほどの官房長官の答弁では、行政改革の手始めにまず一局削減、こういうふうに考えられておるようですけれども、これはとんだ考え違いであって、この法案に盛られた内容、いわゆる一局削減——機械的に各省庁が一局を削る、あるいは統廃合、あるいは格下げ、こういうことでどうして行政改革ができるか、私どもは全く不可解千万と考えておるわけです。行政改革という以上、行政事務の簡素化、民主化、あるいは効率化、こういうことを伴わない機構の統廃合などは全く意味がないわけです。これは佐藤総理の思いつきでやったことに違いないのです。これを総理大臣としての威勢を行なおうとして、各省庁はこれを受けとめて、せっかく総理大臣が提言したことだからということで、その一局を削るにしても、ただ比較的必要のないところということではなく、いわゆる統廃合をやりやすい、力の弱いところを——その必要性からてはなく、力の弱い、やりやすいところを統廃合しておる。それが歴然と出ておる。しかも、局を部に格下げしても、その職員はそのまま——これで行政改革ということが言えましょうか。何ら意味がないわけです。いま申し上げた、行政改革であるなら、行政事務の簡素化、民主化、効率化ということを当然伴わなければいかぬわけです。こういうことに全然関係なく、臨調の答申にも関係なく、こういう行政事務の簡素化にも関係なくやっておるわけです。そういうたてまえから、私どもはまっこうから反対してきたわけです。もしこのような内容の一局削減で行政改革ができるのだと、そういうふうな感覚であるならば、未来永久にわたって行政改革などはとうてい期待できないと思うのです。一体この一局削減の内容のどこに行政改革の内容が盛られておるのか。ちょっとページを開いて内容を見ると、すぐそのことが直感されるわけです。これはきわめて遺憾なことで、これは、先ほども申し上げたように、佐藤総理の思いつきで、しかも、せっかく国会に出したからこれは行なわにやならぬ、断行せにゃいかぬということで、そういうような結果が、こういう国会末の段階までいろいろ自民党でもなかなか意見が統一しない。衆議院の段階で廃案になりました総定員法案とこれはうらはらの法案でありますが、その総定員法案が廃止になれば、あるいは撤回になれば、国家行政組織法十九条の2を適用しようなどという暴論も出てくるわけです。十九条2は、御承知のように、緊急の場合に初めて真にやむを得ないということで出すわけです。国会開会中に、設置法を出す機会と時間が十分ある段階で、こういう政令を悪用して定員法を云々しようとする、そういうところにも誤謬があるわけです。これらの点について官房長官としてはどのように考えておられるのか、この点を明確にしていただきたいと思います。
○国務大臣(木村俊夫君) 一局削減は総理の思いつきではございません。これは行政改革を推進しようとする佐藤内閣の決意の表明でございます。そういう意味におきまして、ぜひ一局削減は実現をしたい。それにつきましても、一局削減のみで行政改革が実現するものとは毛頭考えておりません。それに続きます定員法、また今後政府としていま実現を期しようとする一連の行革についての措置、これが全部完了いたしまして国民の期待に沿う行革が実現する、こう考えておる次第であります。しかし、いまお尋ねになりましたように、国家行政組織法十九条二項を現在政府としては発動する考えはございません。
○山崎昇君 私は今回のこの法案をかなり詳細に検討しております。本来なら時間があれば各大臣に対して詳細にお尋ねをしたいと思っておりましたが、そういう時間がなくなりました。そこで、各大臣にかわって、この法案の提出責任者である佐藤総理に、その政治的な点やらあるいは行政的な点についてお尋ねをしたいと思いましたが、その時間がありませんので、約三点にまとめて一括お尋ねして私の質問を終わっておきたいと思う。 その第一は、たとえば青少年対策本部は、昭和四十一年に臨調の趣旨にのっとってこれは設置をされております。したがって、これを別な組織に変えるということは、これは臨調の答申に違反をするということになります。第二に、労働省の安全衛生局を削減をするということは、これは昨年の八月に設置をされたものでありまして、まだ設置をされてから一年にならない。さらに、設置をする際には、佐藤内閣の三つの柱の一つであります人命尊重は、一つは交通安全、二つは公害、三つは労働産業災害に対して対処することが人命尊重である、そのために安全衛生局を設置をする、そしてこの安全衛生局は小さくつくって大きく育てる、あるいはまた、従来の部長ではこれは政府委員にもなれないから、局長は一つの省でいえば政務次官に匹敵するほどのものであるから、したがって局を設置して人命尊重を行ないます、こういうかっこうで昨年の八月に設置をされておる。あるいはまた、選挙局の部への格下げについても、政治の根幹である選挙に対する行政需要はますます高まってきておるにかかわらず、また政治資金規正法との関係からいっても、この選挙局というのは拡充をすることが私どもはそのたてまえだと思うのにかかわらず、これが格下げをされる。あるいはまた、文部省の文化庁のごときは、政党の影響から離れて独立的な機関として設けられている文化財保護委員会がこれまた一つの外局に変更させられる。いわば行政の民主化というものはどっかへ行ってしまっている等々、私ども考えてみると、今回の一局削減案はどこから考えても一つも合理性はない、思いつきにしかすぎない、こういう点を私はどうしても指摘をしておかなければならぬと思う。そこで、佐藤内閣はこれから三年計画等実施するそうでありますが、再びこういうあやまちをおかして合理性のないことをやらないようにしてもらいたい、この点約束できるかどうか、第一点であります。 第二点目には、政府は、定員法は廃案になりましたが、欠員をすべて定員から落としておる。しかし、委員会の審議を通して明らかになったのは、十五万人に及ぶ定員外職員がおります。これらはきわめて劣悪な労働条件で採用されている。これをいつ定員内に入れるのかと言ったら、三年内に処置をしますということは、これは行政管理庁長官の答弁でありますが、佐藤総理としても、これら不遇の状態に置かれている定員外職員について明確にしてもらいたい、この点を私は指摘をしておきたいと思いますが、その決意について総理にかわってひとつ官房長官からお答えを願いたいと思います。 第三点目は、事務の整理については、これは臨調の答申にもあります。そこで、これに関連して、地方自治法の附則八条にいう地方事務官の地方委譲については、臨調の答申であり、行政監理委員会の答申であり、さらに知事会のたっての要望であり、関係労働組合の要望であり、世論といわれる新聞等のこれは要望でもあります。したがって、世論を大事にするという佐藤内閣ならば、こういう事務の整理がまっ先に行なわれてしかるべきだと思うのです。そういう意味で、地方事務官等の問題についても、佐藤総理の直接指示に基づいてすみやかに実施する決意があるのかどうか。 この三点について私はお伺いをして、私の質問を終わっておきたいと思います。
○国務大臣(木村俊夫君) ただいま御指摘になりました一局削減中の、たとえば青少年対策本部、安全衛生局、あるいは文化庁、あるいは選挙局——確かに、正直に申し上げますと、一局削減のいろいろ具体案の中に、御承知のように、まるいは不合理な点がなきにしもあらずということは、御批判のあるところであります。しかしながら、今回の一局削減は、先ほど申し上げましたとおり、一局削減そのものに最も大きな意義があるのではなしに、行革を推進する佐藤内閣としての、政府としての決意の表明であります。したがいまして、その後に続く行革の実質的内容が全部実現いたしました暁におきましては、もう一度この一局削減、省庁の機構を洗い直しまして、いまいろいろお話がありましたような合理的な体制に持っていきたいと考えております。 第二の点でございますが、定員外職員の問題は、いろいろいまお話のありました点でございますが、その処遇の改善につきましては今後慎重にやりたいと考えます。 第三点の地方事務官の問題につきましては、できますならば、この八月ごろまでには見通しをつけたい、こう考えております。
○多田省吾君 私は、先日総論的なことにつきまして若干お尋ねいたしました。そして、今度の一省一局削減というものは、いわゆる突破口であるとか、あるいは精神的なショック療法であるとか、あるいは登山口であるとか申しておりますけれども、簡素化、合理化と称しながら機構も事務も全体に不合理であり、また選挙局を選挙部に引き下げるとか、できたばかりの青少年局を、あるいは保安局をやめてしまうとか、そういういろいろな害毒を相当含んでいると思うのです。今回は、本日は朝から各省庁についての質疑ということで待っていたのでありますが、それができそうにもありませんので、私はその中で、各省庁全部問題ありますけれども、自治省の一点にしぼって若干お尋ねしたいと思うのです。 選挙局の下に全国の選挙管理委員会があります。そして、選挙というものは政治の母体でございます。また、立法府を成立させる大事な機構です。その意味で、現在この選挙管理委員会の職員は何人いるのか、そして仕事の内容はどういうことをしているのか、簡明にひとつお答え願いたいと思います。
○国務大臣(木村俊夫君) 定員その他についてのお尋ねでございますが、選挙局から答弁いたさせます。
○説明員(植弘親民君) お答えいたします。 現在、選挙管理委員会は人口その他の規模によりまして一様ではございませんが都道府県の選挙管理委員会は平均して六名でございます。大都市におきましては約四十名でございます。それから市町村は平均して二名でございます。 所掌いたしております事務は、主といたしまして国の選挙をはじめ各種選挙の執行管理でございます。そのほかに、選挙人名簿の登録の問題、それから選挙をきれいに明るくするための常時啓発事業、こういったものが主体でございまして、職員は選管職員専属は少のうございますけれども、当該選挙等におきましてはこれだけの職員では実施できませんので、それぞれ市長部局なり知事部局の職員が応援するという体制で執行いたしております。
○多田省吾君 都道府県の選挙管理委員会が管理しなければならない事務として、地方自治法の別表の、いろいろ、衆参両議院の選挙に関する事務とか、あるいは政治資金規正法の定めるところの政治資金の公表にかかわる調査、あるいは選挙の啓発事項、選挙違反の防止、こういった多端な事務がある。ところが、実際選挙管理委員会では、人数も不足でそれが行なわれていない。選挙の啓発等においては、ほとんど警察がやっている。選管と警察が協力してやっているところはまだいいほうです。ですから選挙も暗くなる。こういう選挙管理委員会ができないことを自治省選挙局がかわって担当しているような状況ですが、それすら部に引き下げられたら、一体どうなりますか。また、国民の選挙に対する不信——政府が選挙に対して非常に安易な考えを持って、うしろ向きの姿勢であるという姿になって、ますます政治や選挙に対する不信の声が高まると私は見ております。総理は口を開けば政治姿勢を正すとかなんとか言っておりますけれども、事実はこの選挙局の格下げ自体においても大きな問題じゃありませんか。この点におきまして、一体官房長官は、こういった事情にかんがみまして、ほんとうに半永久的に選挙局を選挙部として格下げしたままで国民の不信感をあおったままでいこうとしておられる のか、端的にお答え願います。
○国務大臣(木村俊夫君) 私は、選挙の管理運営につきましては、むしろ政府自体がそれに関与するのでなしに、民主的な管理運営が最も理想的ではないかと思います。そういう意味におきまして、選挙管理委員会の拡充こそ最も望ましい形態ではないか。しかしながら、全国の選挙を管理する上におきまして、やはりある程度のものが行政機構におきまして選挙全体を見るということも必要でございます。そのために、今回選挙局を選挙部に格下げいたしました場合でも、その業務内容自体については何ら縮小はございません。また、いまお尋ねがございましたとおり、今回の一局削減は、これのみで終わるものではございません。行政改革全体が実現いたしました暁におきましてはまた行政機構そのものの再検討をいたしたい、こういう考えでございます。
○多田省吾君 いま官房長官がおっしゃいましたのは、選挙というものは、いまのような選挙局ということじゃなくて、第三者の選挙管理機関が望ましいという意味であろうと思いますけれども、実際はいま行政局の選挙局になっておる。与党の形成しているところの行政局ということで、ますます与党の制限が加わると見なければいけないのじゃありませんか。これは大きな後退じゃありませんか。そういうおそれが多分にあると思うのですが、これはどう考えますか。
○国務大臣(木村俊夫君) 自由民主党の内閣のもとにありましても、事選挙に関しましては自治省は全く中立な立場におります。そういう御心配は毛頭ございません。
○多田省吾君 その点は、全然理解できない。ますます内閣の一翼に入ってしまうのではないか。いままでの選挙局でも、政治資金規正法は流された。また、ああいう後退した政治資金規正法の改正案がつくられた。ますます選挙あるいは政治に関しては後退すると思わざるを得ないわけです。総理は、政治資金規正法の改正は国民の至上命令である、そういうことを言っておりますけれども、私どもも、この前の本会議で、あんな後退した政府案は即刻引っ込めて、少なくとも第五次選挙制度審議会の答申に沿ったところの政治資金規正法の改正案を提出し直しなさい、こう主張しましたけれども、今回は政府案は廃案になった。この総理の公約を果たす意味において、今度の臨時国会に答案を尊重した政治資金規正法の改正案を私は出すべきであると思うのです。総理の代理として、官房長官としてどのようにお考えか。そして、その政治資金規正法の改正についても、ほんとうに行政局選挙部というような姿に格下げされた選挙部で、はたしてそれをつくり得るところの組織機構としての自信がおありなのか、この点をお尋ねしたい。
○国務大臣(木村俊夫君) 参議院選挙の後においては、当然臨時国会が開かれると思います。しかしながら、臨時国会は、会期その他は国会でおきめになることでございます。会期その他をしんしゃくいたしまして、今回審議未了になりました場合におきましても、ぜひ政治資金規正法の改正案は政府としては出さしていただきたいと、こう考えております。
○多田省吾君 最後にお尋ねしますが、その臨時国会に出したいと意向を漏らされている政治資金規正法案が、改正案が、今回のような、あらゆる権威ある新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、あらゆるマスコミ、あらゆる知識人、あらゆる国民からすべて非難の的になったような後退した案を、また再び厚顔無恥にも出されようとしているのか、少なくとも答申に沿った改正案を出されようとしているのか、その点をお伺いします。
○国務大臣(木村俊夫君) この国会でもし廃案になりました場合は、政府としては当然、次の臨時国会あるいは通常国会に提案するのは、これはぜひお願いしたいと思いますが、しかし、その内容その他につきましては、今回の廃案になりました案をそのまま出すかどうかは、これは政府としては未定でございます。しかしながら、いま後退というお話でございますが、政府としては後退したとは考えておりません。現実に即した案を提出したいと、こういう考えでございます。
○前川旦君 いまの多田さんの質問にちょっと答弁で気になることがありましたので、関連してひとつお許しいただきたいと思いますが、自治省の例の選挙局の問題です。 これは、先ほど官房長官は、やはり独立した機関にするのが望ましいということを個人の意見ということでおっしゃっておられるように思いますが、これはやはり、幾らいまの政府の方が——良識があるから間違いないとおっしゃるけれども、これは戦前のことを考えれば、やはり制度としてチェックする必要がある。したがって、何とか独立した機関、たとえば国家公安委員会とか、あるいは公正取引委員会、いろいろ例がありますけれども、独立した機関で選挙をやるという方向で検討してしかるべきではないかというように思います。そういう方向で検討していただきたいと思うのですが、どうですか。
○国務大臣(木村俊夫君) 私が先ほど申し上げました点にちょっと誤解があるように思いますが、私が申し上げましたのは、選挙の実際の管理運営は、民主的な意味におきまして、各府県の管理委員会でその強化拡充をはかってやっていただくのが望ましい、こういうふうに申し上げたのであります。ただし、全国的な事務の統一連絡につきましては、当然これは自治省で所管すべきものでございます。そういう意味を申し上げたわけであります。
○前川旦君 いまの中央選挙管理委員会は全国区の参議院の選挙だけ扱っていると思うのですが、いまのように変わる前は、やはり中央で一種独立した機関であったと思うのです。やはりああいう姿が、これは選挙の公正を守るという意味で、制度としてはやはり最善であろうというふうに思います。で、後ほど洗いざらい合理的にいろいろ検討してみるとおっしゃいましたから、その中にこれはぜひ入れてもらいたいという強い要望が実は各地でございますし、私はそういう要望を申し上げておきますので、少なくともその方向で考えてみると、検討してみると、こういう態度をとっていただきたいと思います。その点いかがでしょう。
○国務大臣(木村俊夫君) 選挙の管理運営ということは、もう民主政治の基幹でございます。あらゆる場合に各種の場合を検討しまして、改善の措置を講じたいと思います。
○委員長(井川伊平君) 本案に対する質疑は尽きたものと認めます。 これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
○山崎昇君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました行政機構の簡素化等のための総理府設置法等の一部を改正する法律案に対し、反対の立場を表明いたすものであります。 今回のいわゆる一省庁一局削減法案は、総理府本府ほか十七省庁について内部部局一局を機械的、画一的に削減するものでありまして、この措置は、機構の簡素、能率化をはかるというよりは、むしろ複雑かつ非能率化しているのでありまして、行政需要に即応して行政の体制を整えるという行政改革本来のたてまえから見て、何らの合理性がなく、単なる思いつきの見せかけの機構改革であることは明らかであります。 また、本法案の内容は、新しい行政需要に対応して新設されたばかりのもの、及び、各省庁において規模が小さく、したがって力のない局が削減の対象となっているのでありまして、この措置は、朝令暮改、機構いじり以外の何ものでもないと考えます。反面、行政の独善を排し民主的な行政運営に携わってきた行政委員会を廃止し、政府の思いのままの行政を行なおうとする、きわめて反動的な機構改革を内容としているのであります。他面、審議の経過で明らかになりましたように、今回の措置によって予算の節約もなく、政府の言う行財政の硬直化打開に少しも寄与していないことは明らかであります。わが国の行政機構の改革につきましては、すでに二年七カ月の歳月と二億円という多額の費用を投入して、あらゆる問題点を系統的に指摘した臨調答申が昭和三十九年九月に出されており、もちろん臨調答申は多くの問題点を内包していると考えるのでありますが、国民に奉仕する行政の本旨から見て、その基本的方向につきましては、勇断をもって実施すべきであると思うのであります。しかしながら、今回の措置は、この臨調答申とも何らの関係もなく、総理の思いつきでできたものでありまして、このようなことがなされると、多額の血税を使い、鳴りもの入りで騒がれた臨調という機関が、何のために設置されたのか、きわめて無意味に思われるのであります。 政府は、行財政の硬直化を打開し、行政需要に即応する簡素にして能率的な行政を整え、臨調の趣旨を尊重しつつ、三カ年を目途とする行政改革の推進を計画し、行政の体質改善、諸制度の抜本的改革をはかろうとしているようでありますが、この三カ年計画の中で、今回の一局削減措置で削減されたものもあわせて検討されることが審議の中で明らかにされましたが、政府はこの三カ年計画の内容を示し、それとの関連において機構改革案を提出すべきであったかと思うのでありまして、今回の措置は本末転倒もはなはだしく、われわれはしばしば撤回を要求してきたところであります。 以上申し上げましたが、今回の措置は、戦後十四回にわたる行政改革の失敗をも顧みず、思いつきの機構改革をすることは、前車の轍を踏むものと言わなければなりません。政府のいう三カ年計画も、どの程度実現するかきわめて疑問であり、私どもは、審議の中で木村行管長官が今後検討すると約束されました事項についても、その推移を見守りたいと思うところであります。私は行政機構の簡素化、能率化、それが国民にとってプラスであるという方向に立つ限り、賛成するものであります。しかしながら、今回の一省庁一局削減法案は、その基本的な立場とは縁もゆかりもないものだというふうに判断せざるを得ないのでありまして、反対の立場を表明し、私の討論を終わります。
○多田省吾君 私は、公明党を代表いたしまして、ただいま議題となっております法律案に反対をいたすものであります。 政府は、口を開けば、行政の簡素合理化による経費の節減を唱えておりますが、従来、審議会等の答申について、いまだかつて実効のある改革を行なったことはありません。ことに膨大な経費と長期間を費やして答申された臨調答申については何らの誠意が示されておらず、今回のいわゆる一局削減法案も、単に画一的に一局削減を行なおうとするものであって、いささかの合理性も認められないのであります。このことは、結局、佐藤内閣は行政改革の熱意がないにもかかわらず、いかにもあるかのごとく見せかける、一種のごまかしにすぎないことを如実に露呈したものと断定せざるを得ないのであります。設置されたばかりの青少年局の格下げ、また警察庁保安局の格下げ、特に国民の政治参加に最も大事な機能を有する選挙局の格下げ等は、その顕著な例であります。しかも、本日の審議におきまして、官房長官が、今度の政治資金規正法案が、改正案が後退したものではないというような論調は、全く国民を愚弄した話である、このように断定せざるを得ません。 以上申しましたような理由によって、全く有名無実な本案には、遺憾ながら反対せざるを得ないのであります。
○委員長(井川伊平君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 行政機構の簡素化等のための総理府設置法等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(井川伊平君) 挙手多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(井川伊平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(井川伊平君) 次に、継続調査要求に関する件についておはかりいたします。 国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査並びに国の防衛に関する調査を、閉会中も継続して調査を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(井川伊平君) 御異議ないと認めます。 なお、議長に提出すべき継続調査要求書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(井川伊平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれをもって散会いたします。 午後九時五十三分散会