逓信委員会 第16号
- 発言数
- 351 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1968/05/09
会議録
○委員長(久保等君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 まず、理事会の協議の結果について御報告いたします。 本日の会議におきましては、公衆電気通信法の一部を改正する法律案について、前回に引き続き質疑を行なうことになりましたので御了承を願います。
○委員長(久保等君) 次に、委員の異動について御報告いたします。 昨八日、和泉覚君が委員を辞任され、その補欠として田代富士男君が選任されました。 —————————————
○委員長(久保等君) これより議事に入ります。 公衆電気通信法の一部を改正する法律を議題といたします。 御質疑のある方は順次御発言を願います。
○田代富士男君 私は、きょう公衆電気通信法の一部を改正する法律案について質疑を行ないたいと思います。 この提案理由の説明にも書いてございますが、最近における経済成長、社会開発の発展、国民生活の向上に伴って加入電話の架設に対する国民の要望は増大の一途をたどっており、申し込んでもっかない、いわゆるそのつかない電話が二百二十万あるんだというようなことが書いてございます。これは確かにわれわれの生活環境というものが変化をきたしてまいりまして、最近は電話というものが生活必需品になっていると思うわけなんです。考えてみれば、終戦後今日までの様相を振り返って見ますと、大体四段階ぐらいに分けることができるんじゃないかと思うのですね。終戦後から二十五年くらいまでは、要するにわれわれの生活というものは電話というようなところまでまいりません。これは言うならば、われわれのタケノコ生活、終戦後最も悲惨なわれわれの消費生活の状態じゃなかったかと思います。そこで食糧危機等に追いまくられて、着てる着物を一枚一枚はぎながら、そうして食糧を求めていた。そういうわけで一枚一枚脱ぎながら涙を流したのだから玉ネギ時代というようなこともいわれるような時代でございました。そうして二十六年ぐらいからしばらく、四、五年たちまして、われわれのすべての水準というものが戦前の水準へ立ち戻ってきた。そのような第二段階を経まして、そうして三十年から三十九年、四十年にわたりましてのわれわれの消費生活、われわれの生活環境というものは一変してまいりました。それはどのように一変してきたか。それはわれわれの消費生活の内容が変わってきた、生活環境が変わってきたというのは、こういうすべてのものにおきまして、ある程度の余裕も出てまいりましたし、戦前では夢物語とされておりました三種の神器といわれますテレビあるいは電気洗たく機あるいは冷蔵庫がわれわれの生活の中にも必需品となってきた。そのようにして消費革命をきたしながら今日までまいりました。まあ、そのような面で、一応はわれわれの生活内容というものは戦前の域を脱してきた。そして最近はどのようになってきたか、レジャーブームが巻き起こりまして、そういう点では、世界の一流国と何ら変わりないような状態になってまいりました。考えてみるならば、終戦後は、大きく見まして四段階ぐらいになりまして、レジャーブームあるいはそういう消費生活面におきましては、あの面では国際水準まで達してまいりました。しかし、そのおくれをきたしている面はどういう面であるか、つぶさに見てみますと、個人的に求めることができるそういう消費生活というような面におきましては、戦前の水準を回復して、欧米の水準の一歩手前まできたといわれますが、公的に投資をし、あるいは設備をしていかなくてはならないような住宅であるとか生活環境、上下水道そういう面、あるいはこの電話も入ると思うのですが、こういう面は非常におくれをきたしている。現在の総理大臣であります佐藤さんも、社会開発という面については力を入れる。そのように申していらっしゃるわけなんですが、社会開発に力を入れるべき一つは、そういう生活環境です。生活環境を改善していかなくちゃならない根本というものは、やはり国内におきましても、こういう電話というものが生活必需品になってきた。これは時代の流れであるということをわれわれも知らなくちゃなりません。いま、申すとおりに終戦後四段階に分けまして、三段階目におきまして、電気製品、テレビ、ラジオ、冷蔵庫が一部の階級の人によって使用されていたのが、国民全体に普及するようになったといわれるくらいに、電話も生活必需品で、なくてはならない、これはもう特定の人のみが利用できるような時代は過ぎ去った。そういう面から考えていきますと、この電話料金の値上げ一つにいたしましても、われわれの生活に響かないわけにはまいりません。また、これをやっていかなくちゃならぬ。やはり生活水準も高めなくちゃならないし、まあ、最近の状態から考えまして、われわれ自身もこの問題については深く留意するところでございますが、そのように政府自身としましても、社会開発のためには力を注いでいらっしゃると思います。生活の安定のためにも努力していらっしゃると思いますが、佐藤さんはことしの初めにおきましても、公共料金の値上げはいたしませんと、伊勢神宮に参拝したあとにおきましても、そう宣言しております。そのように値上げをしない、値上げをしないと言ってきましたことしだけにおきましても、一体どうなったんだ。値上げは次から次になされてきております。そういうわけで、国民の中には期待を裏切られたというそういう面が多々あるわけなんです。 そういう面で、今回のこの公衆電気通信法の一部を改正する法律案の要するに設備料を値上げしなくちゃならないという理由が提案理由の中に書いてございますが、一面では、物価の安定、公共料金の抑制というものを唱えながら、まだこのような設備料を上げなくちゃならない理由があるのかどうか、すなわち、姿勢としては物価値上げ反対、安定をさせますと言いながら、このような設備料までも上げなくちゃならない理由があるかどうか、この設備料が特定な大企業であるとか大会社であるというような場合は、これはまた何でございますが、いま申すとおりに、電話というものがわれわれの生活必需品になってきた。その値上げも一回きりじゃないか、そう響かないじゃないか、そのような一言のもとにこれをなしくずしにしていくならば、これこそ大衆不在の逓信行政じゃないかと、私はそのように考えざるを得ないわけなんですが、そういうことから、設備料を値上げしなくちゃならない理由があるのか。一面では物価安定を唱えながら、私は、こういう点が、国民の代表として、生活必需品として電話を申し込んでつかないという人々に対して、どのように納得をさせていったらよいのか、大臣から所見をお伺いしたいと思うのでございます。
○国務大臣(小林武治君) 電話の料金を値上げをしたいというような意見がもうここ三、四年来あることは御承知のとおりでございまして、電電公社当局でも、この電話の需要を満たすためにはどうしても資金が足りないと、こういうことを言うておるのでありまして、この四十三年度の予算につきましても、電話料金を上げると同時にこの設備料も上げてもらいたいと、こういう概算を出したことは、御承知のとおりでございます。大体概括的に申せば、いまの電話の施設の範囲においては黒字経営ができると、こういう大体状態でありますが、何といたしましても、この熾烈な要望に対して電話をつけていくためには金が足りない、こういうことでありまして、そういうことから非常に金が足りないということになれば、料金値上げのこともさることながら、直接的に電話の新規架設に必要な資金も調達すると、こういう意味からいたしまして、せめてこの設備料だけはある程度の引き上げをすることが妥当であろうと、こういう考え方から、料金値上げの問題はさておいて、この設備料を今年は取り上げたと、こういうことになっておるのでありまして、公共料金全体を上げないにこしたことはありませんが、しかし、独立採算のたてまえからすれば、どうしても足りないとするならば、その資金調達をいろいろの方法によって求めなくてはならぬと、その一部の資金をこの方法によって得ることにしたと、しかも、設備料というのは、これはただ電話を新規に架設する人が生涯に一回だけしか負担しない、こういう料金でありますので、全体の、反復して取られる料金に比べれば、公共料金としてのいわゆる他の値上げを誘発するというふうな影響は比較的少ないであろうと、こういうことで、この案を提案しておるのでございます。
○田代富士男君 私がいま申したとおりに、これは取りつけするのは一生のうちに一回だからと、何とかこれだけの設備するのに、それだけの財源がないために負担してもらおうと、そのくらいはよいのじゃないかという考えですが、これは、私は当局から見た考えじゃないかと思うのです。私は、ここをいま言っているわけなんです。やはり国民大衆の立場から、そういう最近の居住地というものは、大臣、御承知のように、都市からその周辺地帯に拡大されていっております。やはりそのようにだんだんと衛星都市、居住地が広まっておる関係で、そうなつてきますと、電話というものので連絡をとっていかなくちゃならぬということは、いま私が説明したとおりでございます。それで一生に一回だからいいじゃないかということでございますが、私は、それを反対の立場から、その人々は今後電話を一生涯使うわけなのです。その人は一生涯電話を使うのだから、その取りつけくらいはその人にほんとうは無料でやってやるくらいのサービスをしてもいいのじゃないか。だから、一生に一回ぐらいだから出さしてもいいじゃないかという考えもありますが、一生涯料金を払っていきますし、その払い込むところの料金によりまして新して電気通信等の施設が強化され、近代化されていく。早く言うなれば、その人は投資家の一人に変わっていくわけです。だから一生に一回のことだ。それだったならば、それはそのような料金値上げでなく、私たちなんかは無料で提供すべきだ、そうしても、あたりまえのことじゃないかという考えがあるわけなんです。これは、見方によって違うと思うのですが、それで、私はまあ考え方はなるほどそうだと思うんですが、ひとつ言えることは、ことしの予算のごろ合わせから考えても、そういうことが言えるのです。ことしの予算は五兆八千数百億でございますが、これを数字をこまかくいりも大蔵省でごろ合わせをやられておりますが、今回の総予算をわれわれがごろ合わせをいたしますと、五兆八千億を、これをごろ合わせで読みますと、「今夜一ぱいごくんとやれ」というようなごろ合わせになる。毎回毎回、公共料金値上げをしてほんとうに皆さんに申しわけございませんが、今年度の予算はせめて一夜なりとも一ぱい飲んでいただいて、皆さん方の慰労をやってあげたいと、そういう意味で「今夜一ぱいごくんとやれ」というような、このような慈悲あふれるところの予算でございますよというのが皆さんの立場でございます。ところが、われわれからこの問題を考えてみますと、五兆八千億を「今夜一ぱいごくんとやれ」と言われるけれども、われわれはそうは読めません。これを、今度はわれわれの立場から読むならば、いや一ぱい食わされたということです。これは一ぱい食わされた。それはもうことしに入ってから佐藤さんが公共料金は値上げしないと言う。そのようにあっちこっちでも言っております中で、次から次に公共料金の値上げをやってきている。だからこれは一ぱい食わされた。ことしの予算は、「今夜一ぱいごくんとやれ」どころじゃなく、いや一ぱい食わされた。数字に書いていただいたら、そのごろ合わせがわかると思うのです。そういうわけで、一生に一回の設備料であるけれどもと申されますが、電話増設のためだと言いますが、私たちは、その電話増設の財源を設備料に求めなくちゃならなかったという理由がそれじゃ納得できないと思うのですが、この点、財源を設備料に求めなくちゃならなかったという、もっと意議ある、なるほどそうだと言うべきもっと納得のいく御説明を願いたいと思うのでございますが、いかがでございましょうか。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 先ほど田代委員より電話が生活の必需品になってきたということがございました。私もそのように考えております。ところで、現在窓口にたまっております積滞は約二百三十万ありまして、この電話というものは、電電公社が一元的に運営しておりますので、これにかわる手段がないというふうになっております。バスで行けるところを、電車ですぐかわって行けるというものではない。電話はほかにかわるものはございません。公社といたしまして、発足のときには、昭和二十七年に百四十万の電話でありましたが、いまは一千万という数に達しております。したがって、積滞に対しまして、公社としては、なるべく早くこれをつけていくということが、やはり公社がつくられた使命になるわけであります。ところで、それをいかにしてやるかと考えたのでございますが、それに対して、いままで三次の五カ年計画をつくってまいりましたけれども、この申し込みが積滞していることと、また、毎年新しい新規需要が起こってくる、二百万近い新規需要が起こってくるというために、本年から五カ年間に対しまして、第四次五カ年計画の大綱というものを昨年の八月に経営委員会で決定いたしました。それは四十七年度末に対しまして、九百三十万個の加入電話をつける。まず、経済の効率化、第二が地域開発と格差の是正、第三が国民生活の向上と近代化、大体三世帯に一つの電話がつくことを予想しております。第四が、同一市町村内の市内通話区域の総合拡大の推進により、地域社会の発展に資することを目標とする。この四つを柱にして計画を立てました。ところで、公社といたしましては、現在すでに借金が一兆三千四百億円ございます。また、本年四十三年度の終わりになりますと一兆五千億に達する。また、その利子負担というものが約一千億円になるわけでございまして、結局このまま経営してまいりますと、四十七年度までに、三兆七千億円の借金になるということになってまいります。利子負担だけでも二千億円以上になってまいりまして、とても経営が成り立たない。ところで、こういう公共事業でございますし、また独占事業でありますから、経営の合理化ということは、これは十分やらなければならないのでありまして、これまで特にエレクトロニクスの技術革新というものを取り入れまして、いわゆる物的生産性の向上というものを毎年一二、三%上げてきたというわけでございます。ところで、そういった借金もありますので、公社といたしましては、特に電信電話調査会、それからまた政府に置かれました経済審議会、こういうものの経済社会発展計画を勘案いたしまして、電話を一つつけますと約三十五、六万円かかる。したがって、その一部を、やはり受益者負担の思想がこの経済社会発展計画にも述べておりますので、やはり電話を新しくつける方に一部を負担していただくのはやむを得ないのじゃないかということで、こういった設備料の一万円を三万円にするということを政府にお願いいたしまして、そうしてこれが法案として出された次第でございます。
○田代富士男君 いま、るるこのように一兆数千億円の借金ができてまいりましたと、利子だけでも数千億円ありますと、こういうような状態でございますという御説明がございました。それは、もう当初からわかっていたことじゃないかと思うのです。何年度にはどのくらいになるか、それもわかった上に、数年前においてそういうことに対する手を打たれていたはずです。これは繰り返すわけではありませんが、だから、いまいまこういうような状態になったわけではありません。これは当初からの計画済みです。そうすれば、これをもう当初から、ここにおいて値上げをやるのだという青写真ができていたのか。しかし、当初においては、そういうことはやっていくことができる確信があったらばこそ、今日までやってきていらっしゃいますし、またこの数年間の経営状況を見てみますと、当初予算よりも増収がはかられておる。三十九年だけでも九十七億、四十年で二十九億、四十一年で二百三十億、四十二年の予想は二百五十億ぐらいじゃなかろうかというような、そのようなあれも出ているわけです。この問題は、いまこれだけの一兆数千億円あれがあるということは前からわかっていたことなんです。しかし、一年一年を見てみますと、当初予算からこれだけの増収がはかられておる。そういう点から言うならば、設備料を値上げしなくても、経営は成り立っていくのじゃないかと思うわけなんです。私は、そうとりたいと思うのですけれどもね。そうして三十五万円あるいは三十六万円設備料に要るから、それだけは、一万円から三万円に、それを認めてもらいたい。しかしこれは、いま申すとおりに、私は何をやるにしましても、事業をやるにしましても、それだけの投資というものは必要です。これは電話だけのことではありません。そういうことから考えていくならば、私は今回このような赤字だ赤字だといいますけれども、この数年来の当初予算を上回るところの増収であるならば、設備料、たったそれだけの設備料、絶対数から考えてもそれだけの設備料の値上げをしなくても済むのじゃなかろうか。それでは現在のこのような増収面は当初予期していらっしゃったのかどうか。予期してなかった増収であるならば、それで何とか設備料ぐらいは穴埋めできないのか。私はそのような設備料に充てても経営は成り立っていくと思うのですが、その点はいかがですか。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 電電公社といたしまして、経費を最も経済的に使うということにつきましては、非常に注意をしておりまして、取り扱い局に対しまして、収支率制度を使う。収入一〇〇に対して支出を幾らにするかという数字を各通信局あるいはまた取り扱い局にあてるということによりまして、収入の増加と、それからまた経費の節減ということを毎年やかましく言っておる次第であります。ところで、ただいま御指摘がありましたように、昭和三十七年度は約百三十億円の減収になりました。しかし、その他の年は大体二十億ぐらいの年もありますし、それからまた昭和四十二年度は約二百五、六十億の予算に対しまして増収が行なわれたのでありますが、私たちといたしましては、今後料金修正等があるからといって、絶対にその経費のむだ使いをして、何か赤字が出たら料金修正がやりやすくなるというようなそういうことは一切いけない。経費の節減と増収等につきましては、強くこれを取り扱い局あるいは公社全体にそれを浸透さしておるわけであります。ところで、このパーセンテージについて考えますと、まあプラスとマイナスと両方あるわけでありますが、大体四%ぐらいの狂いであります。これだけ大きな事業でありますと、まあ、他の事業を考えましても景気の動向等もありまして、特に、市外通話は景気の動向を受けやすいのでありますが、四%程度の収支の差というものは、経理局の事務当局の経験をもってしてもなかなか私はむずかしいんじゃないか。だから、この程度のものはやむを得ないんじゃないかというふうに考えております。 ところで、増収につきまして、何に使っているかということでございますが、これはやはり先ほど来の問題でありますが、これは郵政大臣認可のが必要なんでありますが、それによってたとえば資産充当弾力あるいは加入者弾力等によりまして工程をふやしていくということ、これがまず第一であります。 それからまた、これは公務員に対しまして、公社の場合には毎年ポイント二カ月だけ、少ない予算編成におきまして、年度末手当がきめられておりますので、増収の状況によっては、年度末手当をこの増収の中から払っていくということが第二点。 それから第三は、収入に対しましてベース・アップの問題が毎年起こってまいりまして、そのベース・アップの財源に使う。まあ、そういうことによってやっておるんでありまして、この設備料の問題は、昭和四十三年度だけの問題ではないんでありまして、先ほど申し上げましたように、第四次五カ年計画全体の中で料金修正とこの設備料の改定ということが両方柱になっている。それで経済社会発展計画におきましても、この投資額全体につきましては、公社の第四次五カ年計画の大綱と約一〇%以内の違いであります。その中では受益者負担ということと、それから料金体系の合理化ということが強く書かれておるんでありまして、また公社が答申を得ました電信電話調査会、これは佐藤喜一郎氏が会長の電信電話調査会の答申におきましても、料金修正とそれから設備料の改定というものが答申に出ております。したがって、現在の公社の経営状態、それからまた現在加入電話というものが、一加入電話約三十数万円要るというようなことから考えまして、やはり長期的に見て、この際料金修正と、それから設備料の改定というものが必要ではないかと私は考えます。しかし、料金修正の問題は、物価対策その他におきまして、四十四年度に私はお願いしたいと思っておりまして、今回は、その設備料の改定だけを実現するようなふうな形で現在法案が出されているというふうになっておる次第であります。
○田代富士男君 いま、いろいろ増収になった四%の財源の使途についての御説明がございましたが、そういうところにお使いになるのもけっこうですが、設備料という一つの部門を考えていくなら、私は財源が出てこないわけがないと思う。またいま電話帳が印刷されております。あの電話帳の収入だけでもばく大な増収になっていると思います。その電話帳の収入のあり方につきましても、これは考えるところがあるのですが、きょうはこの問題はさておきまして、また、いずれかの機会に、この問題は私は質問したいと思っておりますけれども、そのように財源が出てこないわけはないと思います。いま有効に使っているというお話でございますが、そのように使われていくなら、設備料のことも考えた上で私は使っていただきたいということを希望するわけなんです。 それにつれて、昭和三十五年に電信電話設備の拡充暫定措置法案の御説明がありました折りに、加入電話の新規架設のために直接必要な工事費、すなわち加入者開通工事費に相当する部分につき、これを設備料として一万円とするというふうに、そのように三十五年の法案の説明のときにされているのでありますが、今回、一万円が三倍にされた理由というのはどこに根拠があるのか、この問の関係性あるいはその説明をお願いしたいと思います。
○説明員(武田輝雄君) 確かに昭和三十五年に拡充法が制定されました際、当時の負担金にかえまして、公衆法の中に設備料が設けられたわけでありますが、その際には、いま御指摘がありましたように、電話の架設の際の宅内の工事に要する労務費、消耗的物品費並びに加入者が専用する加入者線路部分のうち他に転用する道のない部分の工事に充てるために一万円をいただくと説明いたしたのであります。今回、設備料の修正をお願いいたしておりますのは、いま総裁から申し上げましたように、電話を架設いたしますのに三十六万円の経費が要るわけでございます。また、積滞の数も二百三十万をこえておりまして、どうしても電話の加入需要に応じていかなければならない。そこで一加入当たり三十六万円要りますし、また一加入者当たりの線路費だけでも六万円要るわけであります。また、一たん加入者になると永久に加入者たるの地位を取得されるわけでありますし、また過去から今日に至ります間におきまして、電話の普及あるいは市内通話の自動化、あるいは市外通話の改善、即時化といったようなものについて、非常にめざましく電話の価値というものは上がっていると思うわけであります。したがいまして、電話架設の緊要性と、それから資金不足というものを補うために、電話の架設の費用の一部に充てるために、全体の一割、加入者線路の半額程度のものをこの際負担していただくということが、受益者負担の原則に照らして、またサービス拡充、国民生活の実態に照らして許されるというふうに考えて、この際設備料の改定をお願いいたしたわけであります。
○田代富士男君 いま御説明を願ったわけなんですが、すべてそのような近代化のために改善するのに資金がないから受益者負担でお願いするというような御説明でございますが、私は、そのようにしてしまったら、これはもう簡単なことです。何でもかんでも利用する人が負担するのだというなら、今日のいろいろの官庁の仕事はもう要らないわけです。だから私はここでもう一度大臣にお伺いしたいと思うのですが、設備負担金だから、この程度は負担してもらわなくちゃならない、それでいま総裁も公共料金、物価値上げには影響しないという御決心を持って御説明なすっていらっしゃいましたが、いま当局のいろいろな設備料の値上げに対する説明を聞くに及びまして、何かこのように利益者の皆さん方に、資金が不足しているために、これをやってもらう以外にないというような話に一貫しております。 そこで私は思うのですが、料金体制というものは、基本料金それから通話料、さらに債券、設備料という四つの柱から構成されているのじゃないかと思うわけなんです。その四つの柱の一つである設備料の問題がただいま審議されておりますが、ここで問題になっているのは、いま問題にするまでに、もう以前から問題になっているのは御承知の専用電話の料金の問題じゃないかと思うわけなんです。このような問題も御検討なさった上に、このような設備料を値上げしなければならないという結論をお出しになられたのか。やはり料金体系の中で総合的に考えていかなかったならば、これはもう、いま言うとおりに、利用する人が負担していただく以外にないときめてしまったならばとんでもないと思うのです。御承知のとおりに専用電話の料金というものは、ここにも資料がありますけれども、非常に安いのです。こういうところを考えていくならば、このような専用電話料金というものは、それだけの利用回数も多い、そういう関係で格安にもなっていると思いますが、こちらは大企業がほとんどでございますので、大企業や大きい官庁とかそのような専用電話の料金が安くなっている。では、こういう大企業であるならば、一般料金よりも安いくらいであるならば、これを検討していくならば、私は、このように社会開発の一環として政府自身が育てているところの電話、電話の浸透というものは即その地域の生活のバロメーターにもなります。それだけわれわれの経済圏というものも近まってまいります。あらゆる面で総合的に考えていくならば、社会開発の根本的な動きをなしていくのじゃないかと思うのです。それであるならば、このように電話料金の設備料値上げの資金がないまま何とかしなければならないという時点と社会開発という全般的な大きな意味の上からの問題、いま電話の施設について価値を生じてきたと申されますが、その価値の問題ですが、だからそういう一部分の人たちに負担させるよりも、もっとほかにそれを補うべきものがあるならば、社会開発の一環としてそれをやればいいのです。私は、そのように専用電話の料金も検討なさった上に、このような設備料の値上げをする以外にないということに踏み切られた、そこが納得できないわけなんです。ここに問題があるのじゃないと思うわけなんです。これはこの前の——話はそれますが、郵便料金値上げのときにも、第三種郵便物というものが問題になりました。そのときに、第一種、第二種自身は黒字である、第三種が問題である、それすらも、検討はしたといいますが、もっとそれを検討していくならば、一種、二種の値上げは避けられた面もあるわけなんです。そういうものと同じようなケースです。そこで私はこれ自身がもう郵政省の姿勢じゃなかろうか、やはり大企業やそういうものを擁護して、すべての面は利用者に負担させる。郵便料金のときもそうでございました。今回の電信電話設備の拡充のこの法案の内容を見ましても同じじゃないかと思うわけなんです。そういう面に、まあただ一度だけでございますから、負担させていただきますという大臣の一番当初のお考えを聞きましたけれども、そういう点が納得できないわけなんです。この点につきまして、大臣いかがお考えでございましょうか。
○国務大臣(小林武治君) これは、お話のように、私どもは電信電話事業というものが、独立採算事業、こういうような一つの企業ということになっておりますると、全体の経費をとにかく利用者からいただくのだと、こういうことで、そのいただく全体の企業の経理をする経費は、いまお話のように、いろいろのものになっている、設備料とか基本料とか通話料とか度数料、それから加入者の債券あるいは財政投融資ですね、こういうふうないろいろなものから成り立っておるわけでありまして、どれ一つに、これを重く課するとか課さないとかいう問題でありません。要するに加入者の全体の負担の公平、こういうことを期待していまのようないろいろな経費の分担をしてもらっていると、こういうことでありまして、したがって、この問題は、ただその設備料とか一つのものを取ってどうこうするべきでないので、全体——やっぱり料金のことも、専用料のことも、あるいは債券のことも、いろいろなものを総合して考える、それがほんとうの姿であろうと思うのでありまして、今回においても専用料のことも前々から非常に安過ぎるじゃないかと、そういうお話があって、私も検討してもらったのでありますが、多少これらについては、原価なんかの関係からもっと安くすべきじゃないかというような議論さえあるので、これは私の考えとは非常に違いまして、私はもっと修正するというような、むしろ値上げの方向に持っていったらどうか、こういうようなことで検討してもらっておりますが、事務的には、あるいはもっと安くすべきだという議論まであって、その議論がまだまとまらない、結論を得ていない、こういうことであるのでありまして、これは続いて検討してもらわなければならぬと思っております。さようなわけで、これらの問題も一緒に検討すべきであるが、いまのお話の問題については、まだ結論になっておらぬ、続いていまのように安くしろという説があるし、私のようにもっと上げたらいいじゃないかと、こういう説と二つあるので、その調整がまだできておらぬ、こういう状態でございます。
○田代富士男君 いま小林大臣からいろいろ料金体制の四つの部門についても検討したと、専用電話の問題についても検討したおりに、ある一部の事務当局者の中には、原価計算の上からいくならば、もっと安くできるのじゃないか、そういう意見もあった、大臣は、やはりもっとそういう一般大衆の皆さんに迷惑をかけないためには上げたらよいのじゃないか、それでまだ結論が出ぬままにいま進行中であると、そういうことでございますが、これは、そのように料金体制自身の結論が出ぬままに進行中のときに、こういう設備料だけを決定して上げるということはふに落ちぬと思うのです。だから、これはこうだ、これはこうだと、このように総合的な意見を調整して、なおかつこれを利用者に最低限に負担してもらうにはこれだけだという結論が出るならばよろしいですが、そういう全般的な意見調整がまだ煮詰まらない先に、これだけはちよいとお願いしておこうじゃないかと、これは話が通じないと思うわけなんです。またやはり各省におきましては、もちろん意見というものは大事です。やはり大衆の声は天の声ということばがあります。その各省、各省のやはり仕事の最前線に立っている末端の声というものを聞かなければならないけれども、大臣が、こうしようじゃないかという方針があるならば、事務当局者はやはりそれに沿った、大臣の打ち出された線に沿った、そういうような検討をしていかなかったならば、大臣はそう言うけれども、われわれはこうだなんとなれば自界反逆じゃないかと思うわけなんです。そのように結論も出ぬままでそのような問題を、この問題だけはこうしてくださいと、このような資金が要りますから、資金が要りますからと言いながら、このように専用電話自身でさえも値下げしなくちゃならないというこういう強硬論者があるならば、その専用電話を値下げするくらいであるならば何らかの形でまだこれは検討する余地があるわけなんです。私はその点いまも聞いてびっくりしているような次第なんですけれども、私はそのように大臣の意を体して公社は検討すべきではなかろうか。それでは自界反逆じゃないか、私はこのように考えるのですけれども、いかがですか、当局として。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 電信電話調査会では、ちょうど二年ばかり前に答申を受けたのでありますが、それは当時二二%の料金の引き上げと、それから設備料一万円を三万円にする、こういう答申を受けております。ところで、専用料も料金の一つなんでありますが、この専用料というものは、これをきめる場合に一般の市外通話料あるいは市内の通話料というふうなものと相当関係があるのでありまして、したがって、たとえば専用料については原価に近づけていくということにもいたしたといたしますと、市内のほうはむしろ上げて市外を下げる、そういうようなことも必要になってくるだろうと思います。ところで、公社といたしましては、前々からこの電信電話調査会からと、もう一つの経済社会発展計画の受益者負担とそれから料金体系の合理化という両方の答申を得ておるわけでありますし、この経済社会発展計画は閣議了解ということになっておりますが、その経済社会発展計画におきましても、料金体系の合理化が出ておりますので、公社といたしましては、前々からこの料金の中身につきまして、いろいろ検討しておるわけでございます。しかし、今回は、料金修正というものは全部四十三年はやらないことにいたしまして、四十四年度に、これは政府にお願いしたいというふうに考えておりまして、検討はいろいろ進めておりますけれども、この設備料のほうが認められたあとにおきまして、さらに料金の近代化、体系の近代化を含めて八月末までに公社の案をつくりたいというふうに考えております。
○田代富士男君 だから、いまの専用電話の料金は、原価まで下げたい。そういう意向であるとなればなおさら、そのくらい大口の利用者に対しては便宜を計らなくちゃならないのか。それならば、全体の設備料としまして、絶対数の金額のどれくらい出ますか。私はその点、疑問に思えてしかたがないわけなんです。だから、いまでさえも問題になっているその料金を安くしたいという、そういう姿勢でしょう。そうして、設備料はたったの一万円じゃないかと言いますけれども、やはり一家族五名の標準世帯の家庭の一万円というものは、それは一生涯に一回じゃないかと言いますけれども、だからそれくらい——今度は反対に専用電話の料金を下げようというくらいであるならば、そのくらいのことを考えてやってもいいんじゃないですか。私は、その点が納得いかないんですけれどもね。
○説明員(武田輝雄君) 料金体系につきましては、いま御指摘がございましたように、現在の料金体系はまあ実質的には大正時代に設定されたものであるというふうに申し上げていいと思います。その後何回か、特に終戦後二十八年に至ります問何回か料金値上げが行なわれておりますが、体系そのものにつきましては、ほとんど変わっておらないというふうに申し上げていいと思うわけでございます。しかしながら、先ほどからも総裁が申されておりましたけれども、加入電話の数も、戦前最高百万が現在では一千万になっている。また電気通信技術の開発進歩等も非常に目ざましいものがございますし、サービスの内容も非常に変わってきておりますし、また日本の経済社会あるいは国民生活の態様、あるいは生活圏の拡大、地域格差の是正、いろいろな施策が行なわれました結果、社会の様子も大きく変貌を遂げ、また需要も大いに変わってきていると思います。したがいまして、いま御指摘のございましたように、基本料あるいは度数料、市外通話料あるいは専用料につきましても検討をいたさなきゃならぬ。そうして近代化をはからなきゃならないというふうにまあ考えておるわけでございます。まあ、料金は単に原価だけというわけでは——原価も考えなきゃなりませんが、原価だけで料金がきまるという性質のものではなくて、やはり個別の料金は、まあ総体としては、総括原価主義をとらざるを得ないわけでありますけれども、個別の料金につきましては原価のほかに効用と申しますか利用価値、あるいは利用の態様、それから他の類似料金との比較など、いろいろなことを勘案してきめていかなきゃならぬと思うわけであります。 専用料金につきましては、大体四十三年度予算におきまして二百九十三億を計上いたしておりますが、市内専用につきましては経費的にもこれを割っておりますし、また基本料その他の料金体系の比較とも関連して考えてまいりますと、これはどうしても引き上げなきゃならぬというふうに考えるわけです。 それから一般の専用料につきましては、一般専用と申しましても、一般電話電信その他いろいろの種類の専用がございますし、その使用者によりまして、一般の方が使われる場合、あるいは警察、消防、新聞あるいはテレビの電送のための需要と、いろいろの種類がございますが、これらにつきましても利用の態様、原価、それから市外通話料、電信料、加入電信料、そういったものを勘案いたしまして検討いたしたい。その上で郵政省にお願いいたしたいということでございまして、いま専用料につきまして、公社として結論を持っているわけではございません。
○田代富士男君 いま数字の面から御説明になりましたけれども、まあ概略を、一般料金の半額でなされているわけなんですが、それで、いま申されるようにまだこれを下げなくちゃならないというようなことを聞けば、もうほんとうにわれわれとしては、もう何回も言うとおり納得できないわけなんです。そのぐらいの考えであるならば、私はこのような設備料くらいは、いまの公社の規模から申しまして、これは出ない財源じゃないと思うのです。また今度の電話料金値上げは、値上げするかわりに設備料金をせめてお願いしたいということですが、公社の考えとして四十四年には値上げをお願いしたいということになりますと、実質上は設備料金上げられたわ、それから値上げなったわとなったならばこれはどうなるかということなんです、料金値上げというもの。それを値上げするかわりにこれをと、これは一年間だけですよというなら何ですけれどもね。まあ、私はその点で上げたならば、もうこれは料金値上げと同じじゃないかと、上げてしまってからあと料金値上げする。まあ、その点が、私は利用者の一人として言うならばふに落ちないわけなんです。だから私はいまさっきから四つの柱のうちにそのように検討する余地はなかったのかと、それに対しまして、まだ煮詰まってない状態だと言われる段階で、この法案を出していらっしゃるということは、私はもっと待つべきじゃないか。ちゃんと煮詰まってしまって、そうしてから出すべきじゃないかと思うわけなんです。まあ煮詰まってない段階だと、四つの料金体系の中でも。その点ですね、大臣いかがでございますか。煮詰まってからもう一回出す、時期をちょっと待ったらいかがでございますか。
○国務大臣(小林武治君) これは、いま申したように全体のいろいろな要素によってまあ電電公社の経費をまかなうと、こういうことはおっしゃったとおりでございまして、したがって、この設備料も一部にすぎないのだと、これをこれだけ取り上げておくということは、何も料金上げないかわりだと、こういう問題じゃありません。その一部でやってですね、ことしは、これをやれば全体の経理が問に合うであろうと、すなわち料金にことしは触れぬでも、これでもってまかなえる、こういう考え方で出ておるのでありまして、全体の一部として、将来にわたってもこれを上げておくことが他の支障にならない、こういう考え方をもって、これを出しておるのであります。御承知のように、公社では両方をやってもらいたい、料金も二二%上げてもらいたい、設備料も三万円にしてもらいたい、この両方を概算として政府に出したのでありますが、その全体を見まして、私どもは設備料をこれだけ上げればことしのまかないはつくと、こういうことでもってこれを取り上げたということでありまして、これはかわりにやったとかいうんじゃありません。全体の経理を見て、ことしはこれでやれるということをわれわれが見当をつけまして、そして料金はことしは触れないということできまりをつけておる、こういうことであります。いずれにいたしましても、私は冒頭申し上げましたように、これから新規の架設をするために金がたくさん要るのだ、それを新規の架設をするということは、新しい加入者がその便益を得るために金が足りなくなった、そうすると、それを全部料金の値上げにぶっかけるということになると、新しい架設者のために古い架設者、加入者が非常な不当と言えるか、これは別でございますが、余分な負担をしなきゃならない、こういうことに当然なるのでありますから、したがって、どうせかかった金、全体は何らかの形で、料金においてやるか、あるいは加入者債券でやるか、いずれかにしろまかなわなきゃならぬが、そういう意味でもって新しい加入者のために金が足りなくて、それを料金のほうに転嫁するということになると、既設の加入者が余分な負担をしなきゃならぬということになるから、ある程度やはり新規加入者に負担してもらうということはがまんしてもらえるのじゃないか、こういうふうな考え方であります。債券などを持ってもらうが、しかし、これは利息を払い、その利息は全体の料金からも払っておる、こういうわけでありまして、今度の設備料負担というものは完全に新規加入者だけの負担だと、そして他にはその分においては迷惑をかけない、こういうふうなことになるんでありまして、要するに全体の一部分でありまして、いろんな金が要るが、ことしはこの一万円を三万円にすれば公社の全体のまかないはつくであろう、こういうことからやったんでありまして、まあくどく申し上げますれば、料金のかわりにやったとかいう問題ではなくて、これをやれば問に合う、こういう考え方でございます。
○田代富士男君 私も、くどく言いたくありませんけれども、いまの問題を整理しますと、大臣並びに総裁、関係者の方の説明をお聞きしますと、いまこれは一部にすぎない、これは新規加入のための資金に必要なために、それをほかの人々に振り当てるということは不公平である、だから新しく加入する人に対して、これを一部と、そういう大臣のお説でございましたが、そうしますと、大臣の考えでいくならば、今度のまた専用電話の料金にひっかかってくるわけなんですが、これもわれわれの一般の利用者の料金と専用料金との不公平な——現在不公平があると見てもしかたがない、これも公平にしてもらいたい。だから大臣のおっしゃるとおりに、新規加入の人のその設備料をほかへ負担さすというわけにはいかないから、せめてこれだけと計算された上に金額を出していらっしゃる、その趣旨でいくならば、専用料金が値段の少々の違いはここにありますが、もうおわかりですから申しませんが、半額になっておりますから、その問題も公平に考えていくならば、まだ何とか設備料もいま検討の段階であるというような御説明もございましたから、もっとこれは結論が出てからでもよいんじゃないか、まあそのように思うわけなんです。これは、もう何回もくどくなるようでございますから、この点につきましてはいまも大臣もお話しになりましたから、同じような御答弁になると思いますから、まあ私は省略をしたいのですけれども、そのようにとられてもしかたがないと思うわけなんです。時間があればなんでございますけれども、時間もたってきておりますから、この点は、私はそのような疑問を残してそれは終わりたいと思うのです。そうしますと、いまの第四次五カ年計画というものに対して熱意を示していらっしゃるわけなんですが、その第四次五カ年計画を始めるにあたりまして、公社としまして、電信電話料金の改定をしなくちゃならない、そういうわけで両方をお願いしたいのだ、そうしなかったなら第四次五カ年計画を始めるに足らないという当初のお話でございましたが、大臣もやはりいまのお話で専用電話料金の問題でも、これは上げたらいいじゃないかというくらい、やはり大衆の立場に立ってお考えになっていらっしゃる一面も私知ることができたわけなんですが、そういうわけで、大臣の判断によりまして料金値上げはストップされたわけなんです。ところが、料金値上げはストップしたけれども、第四次五カ年計画というものは一日や半年でできるものじゃない。最初から検討された上に立てられたと思うのですが、そうしますと、電電公社の事業経営の見通し、計画に変更がないのかどうか、その点、さっきから専用料金の問題一つにしましても、大臣のお考えと当局のお考えとの、検討中であるという意思の疎通がなされてないような感じを受けてしかたがないわけなんですが、こういうわけで、料金は大臣が、大衆の立場に立ちましてストップした、それに対して、事業経営の見通し変更はないのか、その点ひとつ御説明を願いたいと思うのです。
○説明員(米澤滋君) 最初にお答えいたしましたが、第四次五カ年計画の大綱は四十三年度から四十七年度にいく五カ年問でございます。ところで、経済社会発展計画、これは経済審議会の答申で閣議了解事項になっておりますが、それは四十二年から四十六年にいく五年間でございまして、一年間のずれがあります。このずれに対しまして、経済成長率八・二%をそのまま使って、事務的に計算させますと、大体公社の第四次五カ年計画で考えております四つの目標は、その投資額において約一〇%以内の違いでありますから、私は投資規模そのものにおいては、それほど大きな違いがあるとは思っておりません。したがって、経済社会発展計画というものが、閣議了解になっておりますので、第四次五カ年計画の大綱は一年のずれはありますけれども、この目標の達成というものは、それほど何といいますか、政府の側と公社の要望との問にはそれほど差はないというふうに理解しております。ところで、これを達成する場合の財政的な問題といたしまして、本年度は最初、公社は百九十万の加入で、これは農集を含めまして百九十万個の電話をつけるということにしておったのでありますが、投資規模を全体的に押えなければならないという経済情勢——国際的な経済情勢も含めましたそういうために、百七十二万個の電話ということになってまいりました。それから、また投資規模も四十二年度に対しまして六・五%の投資規模になった、最初の場合には約二四%くらいの伸びになっておりました。そういうようなために、この全体の投資規模が押えられてきたということと、それからいまの加入サービスの数が減ったというためにこの四十三年度予算におきましては、先般国会で議決されておりますけれども、この設備料の引き上げ、一万円を三万円にすることが認めていただければ達成できるというふうに考えております。しかし、四十四年以降におきましては、私はやはり現在の借金の状態、それからまた電話が農村方面に普及してまいりますし、あるいは住宅電話がふえる際に、一加入電話の収入というものが、現在約月五千円で事業が成り立っておりますが、それが二千円とかあるいは千五百円というような、加入電話の収入がないところに電話を普及しなければならない。これはしかし公社として独占企業体でありますから、当然それはやはり普及しなければならないのでありますが、そういったことから考えて、また一方電報の赤字というものをこれはかかえている。大体収入の一に対しまして支出が五倍というような状態であります。したがって、四十四年度には料金体系の合理化も含めた料金の修正を政府にお願いしたいというふうに考えております。
○田代富士男君 いま政府の経済社会発展計画のその線に沿っては、さほどの影響はないと。ただいまこまかい数字で、最初、加入を百九十万、そのように予測していたけれども、百七十二、三万に変更したという、その他いろいろ御説明がいまございましたが、どうしても、これは経済社会発展計画の一環としてやっていかなくちゃならぬと。それにはやはり一加入五千円あれば何とか公社としても成り立っていくけれども、やはり千円、千五百円の多いところもつけていかなければならないという、そういうような御苦心のあとの御説明もございましたけれども、どうしてもふやさなければならない。そうすれば、設備料というものはどうしても振りかかってくるわけなんです。そのように、公社のこのような計画も経済社会発展計画の一環としてやられているということはわかるわけなんですが、公社の目的も根本は公共の福祉を増進するというところに基盤があるのじゃないかと私は考えるわけなんです。そしていま、るる公社内での資金の調達ができないものかとか、財源の確保はできないものかということを検討したわけですが、それでもできない、できないと——いまも私は続けたかったのですけれども、煮詰まる段階にいかなかったままに、この法案が出されておりますけれども、まあその資金調達の方法にも、設備料の値上げをしなくても、これは国に働きかけて、財政投融資もあり、借り入れ金があればまた縁故債等もあり、いろいろの資金調達方法はあるわけなんです。そのように国家財政との関係によるところの解決案を見出すわけにはいかなかっただろうか。それを一番当初に私申し上げました、が、これを利用者だけに負担さすということであったならば、これは官庁の仕事はもうこれは要らないのだと言ったのは、やはりここにも問題があるわけです。やはりその一省で、一省においてその事業をやろうと思うならば、このように経済社会発展計画の中でこうなんだという全体の話の上に立っていくならば、私はこれもできなかったわけはないと思うのです。私は、この委員会にまいりましていつも小林大臣に言いますが、小林大臣は、同じ大臣の中でも実力がおありになる大臣で、そのぐらいの国の働きかけができないわけがないと思うのですが、そのように大臣がお働きになったのか、それができなかったから、こういうふうになされたのか、その辺の御苦心のあとを御説明願いたいと思うのです。
○国務大臣(小林武治君) この電話の料金の値上げというものは、この三、四年来非常に強く要望されておるのでありまして、ことしの予算の編成の際にも、各方面から料金値上げをやれ、こういう非常に強い要望があり主張があったことはあるいは御承知かと思いますが、私はまあ、公共料金の問題もありまするし、そこまでやらぬでも、ことしはやれるということで最後にこの案が出てきた。せめてこれだけでひとつやれるというふうにおさめてきたわけでございまして、何となく、実は国鉄の問題もあり、電電もああいう状態になっちゃ困るという心配もみなされておるわけで、これは一般的にああいうふうに悪くなってからじゃだめだから、いまのうちにひとつ何とか料金値上げを含めてやれと、非常な強い要望のあったことは御承知だと思います。私は、実は極端なことばで言えば、皆さんから非常に憎まれるほどその問題について、私はそこまでいかんでもやれるということができたことは御承知のとおりであります。そういうわけでありまして、お話のように、財政投融資もありますし、縁故債もありますし、いろいろな資金調達の方法があるから、全体として調達できればいいじゃないか。したがって、私は、工程は大体九百三十万、それでよかろうと。ただそれをいかにして実現するかということはこれからの資金の配分の問題だから、いまからこれによらなければならぬということをワイワイやる必要はあるまいということを言っておるのであります。衆議院におきましても、実は五カ年計画というものがある以上は、料金値上げをおまえは認めたろう、こういうことを言われますが、これは五カ年計画というものは政府のそれじゃありません。これは、電電公社の単なる見通しと申すか、目標でありまして、経済発展計画も、これはただ全体としての資金の割り振りはこのぐらいになるだろうということをきめただけでありまして、したがって、公社としては、五カ年計画を実施するにはこれだけの資金の分担が要る、こういうことをきめてありますが、私どもも認めておらない。五カ年計画がある以上は、政府は料金値上げを認めているだろうと言いますが、違います。私どもあの計画は認めておりません。閣議決定もしておりませんし、政府は、公の形においてこれは認めていない。したがって、その内容についてどういうことをきめているか、これは公社の問題であって、政府の問題じゃないということを私ははっきり申し上げておるのでございます。したがって、来年上げたいということをしばしば言いますが、私は賛成ですということを一度も申したことはありません。これは、また来年度の事業計画を立てる上において、どういうふうに資金を調達するかということに重点があるのでありまして、これでなければならぬという問題ではありません。これは、もうできれば料金値上げをしないで、財政投融資でも、縁故債でもやったらいいと思うが、ただ、公社は非常に借金をこわがっておるのでありまして、一兆三千億、一兆五千億とこれをしきりに言われておりますが、借金も、返せる借金なら別にそう苦にすることは要らないのでございます。そういうわけでありまして、これはまあことしの夏、また四十四年度をどうするかということで、いろいろな資金の調達計画全体をにらみ合わせて検討すると、公社の経営そのものもやるし、また来年度どれだけやるか、実はことしも公社の二二%値上げを持ち出しておったのでありますが、それがなくてもとにかく今度の予算が組めたと、こういう事情もあるのでありますから、これはいまから私が、公社のいうことはまことにごもっともでありますというふうなお答えをすることはできません。これらはすべてこのあと続いてひとつ来年度の事業の一番大事なことは工程という問題であります。幾らつけるか、これをきめたならば自然にその資金をどういうふうにして調節をして調達するかと、こういう問題になるのでありますから、いまこれらの問題は、すべて今後また来年度計画においていろいろなことを考えなければならぬ。むろん私は財政投融資計画も十分活用すべきであるというふうに思っております。しかし、いずれにしましても公社の全体の経費そのものは、ともかく独立採算できまっているから、全体において負担していく、利息で負担するもの、あるいはそういう設備料で負担するもの、いろいろな問題がございますが、そういうことでございます。
○田代富士男君 ますます大臣と公社との、この場所だけのお考えの違いであるか、そちらへお帰りになりましたら一致なさっていらっしゃるのか、それは、私たち理解することができないところでございますが、大臣のいまのお気持ちどおりでいくならば、料金値上げもひとつやめておいていただきたいと思うのです。これは希望としていまなにしたいと思うのですけれども、そのように大所高所から検討するとおっしゃれば、検討検討でなくて、ひとつ煮詰まったところの検討をやっていただきたいし、公社の意見でありましたならば、大臣の意思を体して事務当局はやっていらっしゃらないような感じがしてしかたがないわけなんですが、そういう点、また今後検討されるということでございますから、やはり大臣の意思を体した上の、やはり国民不在の電信電話行政じゃなくて、国民の立場から、大衆の立場から、利用者の立場からやっていただきたいと思うわけなんです。 そこで、いま借金するのを一番こわがっているのが公社であると大臣が申されましたが、支出予算科目の中で、前年に比べて一番増加しているのが減価償却費じゃないかと思うのです。そこで償却の方法に問題があるのじゃないかと思うのです。だから減価償却、耐用年数が現在公社で打ち出していらっしゃるのが適正であるのか、耐用年数の変更定額法から定率法に変えられた理由はどこにあるか、これはいまも大臣が国鉄も同じような悩みをかかえているとおっしゃいますが、国鉄のあのような赤字が出たのと、これも同じような——国鉄とまた内容は違いますが、このような理由づけ。要するに、電信電話公社と同じようなことで赤字が出ているのですね。あれをヨーロッパあたりでやっているとおりの計算でいきますと、現在の国鉄でも黒字になる面が出てくるわけなんです。これはまともに、魔術というか、われわれももっとこの点を勉強しなくちゃならぬと思っておりますけれども、そのようになっているわけなんですが、こういう点から、定額法から定率法に変えられた理由、耐用年数の問題等については、どういうお考えであるか、ひとつ当局から御説明願いたい。
○説明員(中山公平君) ただいま減価償却のことについて御質問がございました。 まず、定額法から定率法に変えました理由でございますが、昭和三十五年度までは定額法で減価償却を実施いたしておりましたが、昭和三十六年度から郵政大臣の御認可を得まして定率法に変更したわけでございますが、その定額法がいいのか定率法がいいのかという問題につきましては、学者の間でもいろいろ説があるわけでございまして、私どもといたしましては、定額法をとる場合には、毎年その資産額が変わらなければ一定額の償却をしていく、こういうことになっておりますが、定率法をとりますために耐用年数のなかばぐらいまでは償却が高く出る、なかばを越しますと低く出る、こういうことになることは御承知のとおりでございますが、この固定資産の費用というものを総体として考えました場合には、減価償却費のほかに修繕費というものがあるわけでございまして、どうしても資産を取得いたしました最初のころは修繕費のほうが非常に少なくて済むわけでございまして、だんだんに修繕費のほうが年を経るに従いまして高くなってまいります。そこで、減価償却費と修繕費とを総合して考えました際には、定率法をとりましたほうが、年々平準化された経費でものごとが行なわれていくということになりまして、これは非常に、私どものほうの固定資産の多い事業にとりましては適当ではなかろうか、こういうことが第一点でございます。 第二点といたしましては、先ほどちょっと触れましたのでございまするけれども、私どものほうも、この事業で使っております物品は何と申しましても非常に大きな拡張計画を十五年、二十年という長期にわたって実施してまいります。その間にサービスの改善もございます。技術の進歩がこれまた非常に激しいのでございまして、技術革新の影響が出てまいる、そういうことから取りかえということも非常によく行なわれてまいるという関係から、やはり資産の実態というものに合わせるためには定率法をとって早いうちに償却をしたほうが、この次、取りかえのときに再生産のための準備の金が用意されておるということになって適当ではなかろうかということが第二点でございます。 第三点といたしましては、これはきわめて技術的な問題でございますが、減価償却が適正に行なわれているかどうかについては、耐用年数の定め方が一番問題なんでございますけれども、この耐用年数のきめ方というのは非常に技術的にも難問でございまして、いろいろと私ども専門的にそれをやっておるわけでございますが、いかに専門的に緻密にやりましても、実際とはどうしてもこれはある程度の誤差は起こるわけでございまして、その誤差の起こりました際に、定額法でやりますと誤差がだんだん大きくなってまいるわけでございますが、定率法でございますと、その前年度末の償却資産にまた一定率を掛けてまいりますから、自動調整作用で誤差の調整が行なわれてくという利点を持っておりまして、こういうところから定率法がよかろうということで、いわゆる電信電話の線と、機械の設備については昭和三十六年度から、それからその他のものにつきましては、昭和四十一年度から定率法に変更さしていただきました。
○田代富士男君 いま説明していただきましたが、これはやはり一長一短があろうと思うわけなんです。やはり公社とすれば、公社に便利な方法を、現在これは効率性経済の効率化という点からとっていらっしゃると思うのですが、私は一長一短これはあると思うわけなんです。この問題につきましては、また国鉄の勉強もいまやっている最中でございますから、あわせてこれはまた私次回にやりたいと思いますが、現在総裁からもお話がありましたとおりに、積滞の数が二百二十万をこえているということでございますが、その実態はどのようになっているのか、特に最近は団地開発ということがもう時代の一つの流れになっておりますし、やはりそちらの申し込みというものも非常に多いんじゃないかと思います。それといま社会開発の一環といたしまして、そのような農村あるいは漁村、あるいは山間部に対するところの電話、そういう実態ですね。今年は百九十万、農集電話を入れて百七十二万にしたいと申されましたけれども、こまかい実態はどのようになっているのか、最近の様子をちょっと聞かしていただきたいと思うのです。
○説明員(武田輝雄君) 今年の二月末の数字で申し上げさしていただきますと、積滞の数は全体で二百三十五万二千というふうになっております。その内訳は、事務用が七十一万、住宅用が百六十三万でございます。なおいまお話にございました都市と農村ということでございますが、都市と農村というのを、かりに自動局は都市だ、手動局は農村だというふうに考えさしていただきますと、大体積滞の申し込みの七八%が自動局、すなわち都市のもの、それから二二%が手動局のものということでございます。なお団地等におきます需要でございますが、団地につきましては、急激に最近団地が造成されまして、それに対しまして一般の加入電話をもってしてはなかなか充足できない。そこで、手動式の集団住宅電話というのを昭和二十四年からやったわけでございますが、これが手動式でございますのと、サービスが非常に悪いということもございまして、三十九年から団地移動電話という制度を開きまして、団地の集団的需要に対しましてはすべて応じていくということにいたしてまいっております。それで四十三年度予算におきましては、大体十万個の予算をとっておりますので、これをもってしますれば大体全体が充足できるというように考えております。そして現在団地移動電話は四十二年度末十六万個ほどの数がございます。なお農山漁村におきます需要につきましては一般の加入電話のほか、農村公衆電話を設置いたしまして、無電話部落を解消する、それから集団的需要に対しましては地域団体加入電話で対処してまいったわけでございますが、やはり農山村におきましても、手動方式のものよりも自動方式のもののほうがいいということでございまして、これも団地自動電話をつくりました当時に、農村集団自動電話という制度を起こしまして、現在これによってやっているわけでございますが、これは四十三年度におきましては、二十五万個の設置を予定しております。現在ついております数が、これは四十二年の十二月末の数字でありますが、大体三十五万個ほどでございます。四十三年度二十五万個の農村集団自動電話の予算でございますが、これをフルに活用いたしまして、できるだけ農山村における集団的需要に応じていきたいと思っておりますが、農集に対します需要は非常に熱烈でございまして、十分には応じられないだろうと思いますが、公社といたしましては、あらゆる手を尽して団地、それから農村、あるいは新開発地等に対する電話需要に対処してまいりたい、こういうふうに考えております。
○田代富士男君 いまいろいろな概況を説明していただきまして、やはり申し込みの大半が自動の七八%を占めており、都市周辺になっている。で、あと手動の二二%、これが農山村の申し込みじゃないかと思いますが、このように申し込みが多い実情を打開するためには、一つの方法としまして、やはり公衆電話の大幅拡張と、そういうふうに緩和していくようなそういう方針もとることが必要じゃないかと思うわけなんです。これはいまも説明を聞いておりましたけれども、そのような未開発地域のためにも、農山村の開発のためにも働きかけていくべき数もいま申し述べていらっしゃったわけなんですが、公社の——これはいま大臣が公社独自でかってにやっていることだと申されました第四次五カ年計画の中では、十五万個の公衆電話を増設することにしておりますが、その中で普通の公衆電話はわずか三万八千そこそこで、四万個以下だったと思いますが、そのくらいにすぎなくて、大半を委託公衆にしていま進めんとされておりますし、またそのような傾向が強いわけなんです。これを普通公衆をふやしまして、そうしていま申されるような農山村の未開発地域の利用者に対する便宜も与えていったらどうか、団地に対しましては、十万個ほど用意をしているというようなお話がございましたけれども、そのように普通公衆をふやして、そうして利用者の利便をはかっていくというお考えは第四次五カ年計画の中に強く打ち出していっていただけるのかどうか、その点がちょっと薄弱なものですから、その点に対する当局のお考えを聞かせていただきたいと思います。
○説明員(井上俊雄君) お答え申し上げます。 ただいま御指摘の公衆電話の普及状況に関連いたしまして、ちょっと申し上げてみますと、第三次五カ年計画期終了末、すなわち四十二年度末で全国で普通公衆電話が約二万九千、それから委託公衆電話が約三十万個つくられました。それでこの普通公衆電話は明治のたしか二十三年に始めまして、それ以来今日まで築き上げられたものが全国で二万九千でございます。公社といたしましては、できるだけ夜間も利用できるとか、いろいろな面から見まして、普通公衆電話の整備に力を入れておりまして、第三次五カ年計画中に実は一万七千個増設をしているのでございます。その結果が二万九千になったのでございますが、四次計画の中では、いままでのそういう増設数をはるかにこえる三万八千やろうと、こういうことでございまして、このためには、その設置基準の大幅な緩和等もはかって、できるだけ普通公衆に重点を置いて四次計画は実施していこう、こういうことでございますので、まだ不十分ではないかという御指摘もございましょうかと思うのでございますけれども、公社といたしましては、最大限の努力を普通公衆に傾けていると、こういう次第でございます。
○田代富士男君 委員長のほうから、もう時間が超過しているからという連絡がいつもこの委員会で出て、時間の制限を受けておりますが、もっと時間をお願いしたいと思うのですけれども、きょうの場合は、あとの質問者もあるということでございますから。これは大事な問題じゃないかと思うのです。こういう問題を一時間半、二時間で検討して終わるということに対しまして、これは国民の代表として、私は委員会の委員長の意見は聞きますけれども、やはりもっとほしいという声もひとつ委員長、お願いしたいと思いますけれども。 そういうわけで設備料の値上げの問題を中心としてやってまいりましたが、もう時間がありませんから、最後にお尋ねしますが、もしも現在の料金を修正しないで第四次五カ年計画を実施したとなった場合はどうなるのか。また、この今回の、いま公社から提出のこのようにいたしていった場合には、四十七年度末においてどのようになっておるのか、あるいはもしもこれを認められなかった場合についてのお考えをお持ちであるのかないのか、その点もう時間がないのですから、合わせた上で総体的に大臣並びに当局のお考えを聞かしていただきたい。
○説明員(米澤滋君) 先ほどもお答えいたしましたが、もしもこれを借金でやったといたしますと、結局昭和四十七年度末に三兆七千億円の借金になってまいります。で、私のほうといたしましては、やはり公社が独立採算を維持して健全な経営を持続していくということは国民のためにも、また国家のためにも必要であるというふうな見解から、料金修正を四十四年度においてお願いしたいというふうに考えておる次第であります。
○田代富士男君 いまのでは私は納得できません。どうも、いまの総裁の答弁は、いまずっと聞いてきた中に含まれますけれども、そういう総裁のお考えは、これはもう認めてもらうものだと思った上のお考えですけれども、もしも上げなかった場合は、第四次五カ年計画というものはどうなるのか。また、これを認められた場合には、この計画というものはどのような効果があらわれてくるのか。もしもそういう二つの総体的な問題を認められなかった場合は、どのようにして第四次五カ年計画の資金調達をやっていくお考えであるのか。こちらも時間がないから短時間に区切って質問しようとこうまとめて言っているのですから、もっと誠意をもってやっていただきたい。そういうところが、私がいまさっきから言っているとおりに、まだまだ煮詰まっていない問題すらも出し、また大臣の御意見を体してやっていこうという姿勢がないところに、大きな問題があることをきょうまざまざと見せられたわけなんですけれども、そんな一ぺんの答弁のもとに委員会が済まされる問題じゃないですから、もっと真剣に考えていただきたいと思うのです。
○説明員(米澤滋君) 先ほども申し上げましたが、第四次五カ年計画の大綱は四つの柱を重視いたしております。第一は経済の効率化、第二が地域開発と格差の是正、第三が生活の向上と近代化、第四が同一市町村内の通話区域の統合、拡大による地域社会の発展と、この四つを柱にしております。第三の生活の向上と近代化というのは、三世帯に一つの電話をつけるということが四十七年度末の目標になっております。それから同一市町村内の通話区域の統合、拡大による地域社会の発展——たとえば本年度の予算におきまして、北九州の合併が認められておりますけれども、約二千、これは自動改式をいたしませんと、いまのマグネットの局のままではこの通話区域の統合はできませんので、自動改式も含めまして二千七百億の経費を予定いたしております。そうして、この四つの目標を達成するためには、三兆五千億円の経費が要ることになっております。その三兆五千億の経費に対しまして、これをもしも借金でやったといたしますと、三兆七千億円の借金になる。現在が一兆三千四百億円でありますから、その上にさらにまた借金がふえていく。したがって、もしこれを三兆七千億のものにたとえば七%の利子を払ったといたしますと、結局約二千五百億円の借金をしなくちゃならない。したがって、その利子負担だけでも非常な額になる。現在一千億円でございますが、その利子負担がとてもたえられない。それから一方、この過程におきまして、昭和四十五年度におきましては、債務償還が一気に一千五百億円になってまいります。これは四十三年度におきます債務償還は四百三十億円でございますが、四十五年度になりますと、債務償還が約一千四百億円になり、それがさらに千八百億円になり、二千二百億円というふうに債務償還がふえてくる、その理由は昭和三十四年度におきまして、結局加入者に債券を持っていただくという法律が通っておりますが、ちょうどその償還期が昭和四十五年度にくるために、したがって、そのために従来の五百億くらいの償還が一気に千四百億円ということになる。そういうことで拡張を結局この際相当スロー・ダウンするということが必要になってくるのではないか。ところが、積滞数はすでに二百三十万もございますので、もし、料金修正その他ができないといたしますと、結局加入電話を十分つけられなくなってくるということが実際問題として起こってくるのではないか。ところが、公社といたしましては、独占企業でもありますし、それからまた、もうからないからといって加入電話をつけないというわけにはまいりません。したがって、また、前々から四十七年度あたりにいきました場合に、少なくとも都市化されておるようなところでは、大体申し込んだらすぐつけるような形にしたいということを考えておるわけでありますので、いわゆる現在の程度よりもっと速度を早めまして、そうして少なくとも都市化したところでは、加入電話をどんどんつけていかなければならない。ところが、それができなくなってくるということは、やはり国民の皆さんに対しまして、公社としては、電話を架設するのが公社としての使命でありますから、それができなくてはまずいのではないか。一方、また独立採算という点から考えますと、健全な経営を持続するということがやはり国民のためにもなるということでありまして、結論だけ先ほど申し上げたのでありますが、設備料の一万円を三万円にする、それが認められた時点以降におきまして、料金体系を合理化、近代化するということを含めまして、案をつくっていきたいというふうに考えております。
○国務大臣(小林武治君) いまの時点において、政府の意見としましては、大体工程をできるだけ実現させたい、そうするとそのためにどれだけの資金が要るか、その資金をどういうふうにあんばいするか、こういう問題でありまして、一つの問題にこだわるわけにはまいらぬ。政府が公社の計画をどういうふうに見るかということになると、公社の計画について、政府としては他の有力な社会開発その他のバランスがどうなるか、こういうことも十分考えなければならぬし、資金全体としてのあんばい、締めくくりというものを政府がしなければならぬ。こういうことでありますから、そういう万般のことを考えて、できるだけ工程の実現ができるようにしていく、そのためには、いろいろな方法を駆使しなければならぬ、こういうことでございます。
○市川房枝君 電電の事業は、古くからの婦人の特殊な職場でございます。現在も婦人の勤労者が相当たくさんおるようでございますので、その勤務状態あるいは労働条件について若干質問を持っているわけでございますので、この機会に簡単に女子の従業員の問題について二、三伺いたいと思います。 まず、男女の従業員の現在の数、それから男女の問の給料の平均をちょっと伺いたいと思います。
○説明員(山本正司君) 従業員総数は約二十五万でございましてそのうち女子従業員が約七万人でございます。それから給与ベースでございますが、四十三年四月一日現在で約三万八千円ほどでございます。
○市川房枝君 いまの三万八千円というのは婦人の平均の給料ですか。
○説明員(山本正司君) 全体の平均でございます。
○市川房枝君 それで、婦人と男子の平均は。
○説明員(山本正司君) これは給与上は職権によりましていろいろ給与体系をつくっておるわけでございますが、男女の差を設けておりませんので、現実の婦人従業員の数によって平均ベースを出しますことは、ただいま手元に持っておりませんので明確なことは申し上げられないと思います。
○市川房枝君 それではまたあとで伺うことにしたいのですが、私にちょっとこういう心配があるんですが、どうですか、いま、とにかく同じ仕事に対しては男女平等の賃金ということが労働基準法が保障されているわけですが、この婦人だけの特殊な職種については、前から特別に低い、低かったことからずっと慣例になってきまして、そうしてやっぱり現在でも低いんじゃないか。それについて私は比較として思うのは看護婦の給料が——看護婦は婦人の特殊な職種ですが、看護婦の給料が低いんですね、仕事の性質に照らして。だから電電公社の女子の交換手といいますか、その給料がその仕事に比較して少し低いんじゃないかという心配がありますけれども、その点はどうですか。
○説明員(山本正司君) ただいま御指摘のような御懸念はないと思います。交換手の初任給も他の職種の初任給と全く同様でございまして、その後の昇給傾向その他に、これは職種によってですが、若干の傾向の差はございますけれども、大勢的に見ますれば、同じような傾向でもって昇給をしてまいっております。男女の差を給与上つけておるということは、現在の公社の体系上はございません。
○市川房枝君 昔から婦人が主の職場であった関係から、終戦前でも電電のほうでは婦人の課長というものがあったことを覚えておるんで、つまりほかの役所ではなかなか婦人の管理職、課長とうものがなかった時代に、交換手の中から課長になったというわけですが、現在その傾向といいますか、婦人の管理職の数はどのくらいですか。
○説明員(山本正司君) 御指摘のとおり、前々から女子の管理職も相当数ございましたが、特に最近に至りまして労働力不足その他の観点から女子の職域拡大ということについていろいろな施策を講じております。現在電報電話局の局長という職位に婦人でついております者が全国で四名ほどございます。それから課長あるいは副課長といったような管理職で、婦人がついておりますのが約二百人程度あるのが実情でございます。
○市川房枝君 女子従業員の年齢別といいますか、それから勤続年数あるいは既婚、未婚のパーセンテージなんかわかりますか。
○説明員(山本正司君) こまかな数字はただいま手元に持ち合わしておりませんが、女子の総平均勤続年数は大体十三年でございます。年齢の平均がおおむね三十歳程度、それから既婚率が大体五〇%、そんなような状況になっております。
○市川房枝君 電電公社はこの五月一日から育児休職制度というものを本実施とされたようで、新聞でだいぶ宣伝がされていたんですが、これはまあ二年前からかりにですか、実施をされていたようで、そのときから、私は非常に関心を持って見ておったんですが、今度、いよいよ本実施をされることになったのをたいへんけっこうだと思っていますが、その内容の大体と、それから今度の本実施になったについて、前と違う点ですね、その辺ちょっと御紹介いただきたいんです。
○説明員(山本正司君) 電電公社におきましては、先ほど御説明申し上げましたとおり約七万人の女子従業員がおるわけでございますが、これが電話交換という単なる補助業務でなくて、一つの基幹業務に従事しているというような観点から、これが結婚あるいは出産というようなことで退職してまいりますと、あと補充のための訓練その他で相当な経費あるいは手数も要しますので、生後満二年に至るまでの子を持つ女子職員で休職後も引き続き公社に勤務することを希望する者に対しまして、生後満二年に達するまでの間最短六カ月、あと六カ月刻みで休職する、その間は働いていただかないわけでございますから無給といたしまして、休職が明けて出てまいったならば再び勤務に服していただくというような育児休職という制度を設けたわけでございます。で、二年前にこの制度を試行いたしまして、試行の結果がなかなか好評でもございましたし、利用数も千八百名ほど現在まで利用数がございましたので、これを生後満三年までというふうに期間を一年延ばしますとともに、従来六カ月刻みでありましたものを三カ月刻みにして利用しやすくするとか、その他ごく手続的な点の改正を加えまして五月一日から本実施に移したわけでございます。で、利用の概況でございますが、総数千八百名ほどいままで利用しております。それから六カ月の期間利用しておる者が五〇%程度、一カ年利用しておる者が三〇%程度で、大体全体の八〇%程度が一カ年内という期間の休職を利用しておるのが実態であるようでございます。で、これらの利用者の八〇%程度が電話交換業務に従事しておる職員でございます。 以上のような利用の状況でございます。
○市川房枝君 その結果がよかったという御報告を当局から伺ったのですが、まあ、私どももそう聞いておるのです。で、それの結果かと思いますけれども、これは社会党からいま参議院に女子の教職員の育児休暇法案が出ておりまして、一つのそういう——これはこの前の国会から出始めたと思っておるのですが、これはおそらく電電公社のこの実施の結果にヒントをお得になったのじゃないかと思うのですが、ただ社会党の案ではその休暇中八割給するということになっているのですが、それが実現するかどうかは問題は別ですけれども、電電公社は無給になっていますね。これは組合のほうでは何か六割の要求をなすったというのですけれども、その問の経緯といいますかを少し伺いたいのですが。
○説明員(山本正司君) 休職中の給与の点につきましては、組合のほうからは有給化を要求いたしております。最近においては六〇%程度でもというようなことになっておりますが、公社といたしましてはやはりノーワーク・ノーペイの原則に基づきまして、この制度は女子労働者あるいは母性保護という観点と、それから企業の要請という観点と、両方の何と申しますか、接着点において認められるものであろうという観点から現在のところ無給というふうにいたしておるわけでございまして、もし有給というような問題が出ますならば、少なくとも現段階においてはこれは国家保障その他で考えらるべき問題ではなかろうか。さらに今後社会情勢その他が進んでまいりまして、情勢の変化があれば、いまの有給の問題についても検討の余地にあろうかと思いますけれども、現段階では、先ほど御説明しましたような企業経営上の観点もやはり相当なウエートを持って考えなければならない問題だと思っておるわけでございます。
○市川房枝君 どうですか、公社のほうとしては、この制度によってやっぱりプラスになるからこの制度をお認めになったと思うのですけれども、プラスになるんだったら、ある程度幾らかペイをしていただいても、六割というのは、それはちょっとこれも要求が過大かもしれませんね、独立採算制の公社に対しては。けれども、この休職ができるということが一つある。そうしてそれで復帰できることはいいんですけれども、中には、その問ペイがないですからね、それで子供ができればそれだけ費用もよけいかかる。まあ育児手当なんかの制度がもっと完備すればそれでもいいですけれどもね。ですから、そういう制度があってもやっぱり休職できないという人たちがあるでしょうね、その点はお調べになっておりますか。
○説明員(山本正司君) 具体的にそういう数字をつかんではおりませんが、育児をかかえた婦人保護という観点から、産前産後の休暇をそれぞれ六週間有給でもって与えるとか、あるいはその他の婦人保護の立法に基づきまして、御指摘のような施策は講じておるわけでございますが、片一方の育児休職期間中はとにかく企業に身分を継続させながら休職できる、その間なるほど無給ではございますけれども、再び職場に戻った場合には前と同じ条件で仕事をすることができる、あるいは退職金の計算その他におきましても、休んでいる期間は一般の休職と同じように考えまして二分の一に通算いたして、若干の不利はございますけれども、全然身分が切れてしまうということはないわけでございまして、現在まだ民間の他企業で実施しておりますのはごくわずかだと聞いておりますけれども、一般大勢から見ますれば、相当恵まれた制度ではなかろうかと私どもは考えておるわけであります。
○市川房枝君 産前産後の休暇のお話がありましたが、これはどこもやっておりますし、法もある程度保障しているのですが、子供を連れて働いている場合に、託児所、保育所、こういうものの設備がよく普及していない。それで公社のほうで保育所を設けて預かっているというような設備はできていますか。そういう要求が出ているはずだと思うのですが、そういう点はどうですか。
○説明員(山本正司君) 現在公社の施設といたしまして持っております託児所が全国で十八カ所ございます。これの利用人員数が大体二百五十人程度で、満一歳未満の幼児を預かるということでやっておるわけでございます。組合のほうからもいろいろ要望もございますが、なかなか施設をつくっても現実に利用するための諸条件、たとえば交通事情だとか、その他いろいろな条件も重なりまして、フルに施設一ぱい利用されているところもございますし、またときには利用状況というものがあまり高くないといったような状況もございまして、そういった託児所等の施設の設置に関しましては、斬新的にいろいろ改善を加えたいというふうに考えておりますが、いろいろな問題点も含んでおるような実情でございます。
○市川房枝君 お話のように、交通事情の問題がありますから、赤ん坊を連れて職場までくるということはなかなかむずかしいかもしれません。だから、これは一般に住宅の近所にそういう施設ができることのほうが合理的なわけだと考えるわけですが、しかし、そういう点も合わせて今後お考えを願いたいと思っております。そういう人たちに便宜を与えるようなことをお願いをしておきたいと思います。 それからいまの三年間ですか、六カ月で職場に戻りますね。その戻ったあと、その子供をどういうふうにしているのか、三年間というふうにお延ばしになったのは、保育所は三歳以上は預かるから、それで三年間にお延ばしになったということですが、短い期間で戻っているのもありますね。さっき六カ月というのもあるというお話でしたが、あとどういうふうにしているか、そういう調査はないですか。
○説明員(山本正司君) 施行いたしましてまだ間もございませんので、詳しい調査はやっておりませんが、一、二聞くところによりますれば、両親に預けるとか、あるいは朝出かけに親戚に置いていくとか、あるいは市中の保育施設に預かってもらうとか、そういうようなことが大部分だろうというふうに推測いたしておりますが、いよいよ本実施になりましたので、その辺のあとづけ調査等もこれからやってまいりたいと思っております。
○市川房枝君 このいまの育児休暇制度といいますのは、私さっきもちょっと申し上げましたとおりに、その結果が各方面で非常に注視の的になっているように思のです。ですから、この制度が効果をあげてほかがこれにならってくれるとたいへんけっこうだと思っているのですが、したがって、いろいろなこまかいそういう調査をひとつやっていただいて、そういう事実を発表していただけるように、この際お願いを申し上げておきたいと思っております。 それから電話の交換が手動式から自動式に、手でやるのから自動的に変わってきた。いわゆる合理化されてくることによって合理化反対の運動が組合から起こされていたことを前に新聞でちょいちょい拝見していたんですが、結局は、そうなれば仕事がなくなるのは女子の交換手ですね。だから、その点は、いまどういうふうにになっていますか。婦人たちの失業になるようなことはないですか。そういう失業の問題も出ていないように思うのですが、その合理化の問題がいまどういうふうになっているか、あるいは組合との関係がどういうふうになっているか、その点をちょっとお伺いしたいと思います。
○説明員(山本正司君) ただいまお話しのごとく、第一次、第二次、第三次五カ年計画を実施してまいります過程におきまして、電話の自動化に伴って、相当数の女子交換手、女子職員の配置転換あるいは職種転換という問題が起こってまいっておったようでございます。これを円滑に実施いたしますために、労働組合との間に設備計画の協議というようなルールを設けまして、具体的な労働条件に関する問題については、労働組合と十分話し合って計画を進めてまいるということで現在まで円滑にやってまいったわけであります。 そこで、現在女子職員は約七万名おるわけでございますが、公社の拡張計画の上におきまして、直轄局の電話の自動化という問題もほぼ完成をいたしまして、第四次計画中に残っておりますのはきわめて少数の直轄局でございます。そこで、ただいま申しましたような配置転換、職種転換の問題は一段落ついたというふうに考えておりますし、それから先ほど申しました女子職員の数も、運用部門におけるDSAの問題とか、そのほか自動化になってもやはり人手を要する業務というものも残っており、かつ、これらの業務量もふえてまいるというようなこともございまして、大体女子職員の数というものは、先ほど申しましたような数字、六万五千程度の数字で横ばいになってまいるであろう。したがって、いままであったような配転、職転といったような問題は、今後そう大きく起こってはまいらないというふうに考えております。
○市川房枝君 これで終わります。
○鈴木市藏君 時間の関係もあり、また大臣も退席されましたので、同僚議員との重複を避けて、できるだけ単純にひとつ聞きたいと思っております。この法案、それ自身は非常に簡単ですけれども、持っている意味というのは非常に複雄で、問題点がそこにあるのだろうと思うのです。まず聞きたい問題は、電電公社の資金計画ですね。それから資金計画の中における償還計画、外資に対する見通しの問題それから資金需要のプールを今後どういうところに中心を置いて考えていくのかという問題ですね。この問題をひとつ説明していただきたいと思うのです。
○説明員(井上俊雄君) お答え申し上げます。 第四次五カ年計画の資金計画でございますが、去年の八月に大綱をつくりましたときに、四十一年度の決算というものからいろいろな工事計画等等によりまして五カ年間の資金計画をつくったのでございます。この五カ年間で所要資金といたしまして四兆八千二百十億ということでございます。この所要資金は何かと申しますと、まず建設投資に三兆五千二百十億、それから期間中債務償還に五千八百億円、欠損に七千二百億、これに対しまして調達可能な資金というものは何か、そういうことでございますが、まず減価償却費等の内部資金、いわば内部留保、これを二兆五百四十億円といたしております。したがいまして、半分近いものを減価償却費その他の引き当て金、それから加入者引き受け債券で一兆一千三十億円見込んでおります。これは法律に基づきまして加入電話の架設のときに資金に御協力をいただく引き受け債券でございます。それから設備料、現行設備料で、いわゆる一万円設備料で千二百四十億、それからあと公募債を四千百五十億円見込んだのでございます。この公募債四千百五十億円というのは、実は公社といたしまして日本全体の財投規模の中で公社がいままでどの程度まで確保できたか、これは平均して一・四%でございますが、五割増しにひとつ債券を努力して獲得したい、こういうことでいきますと、残りどうしても足らない資金が一兆一千二百五十億円に相なるわけでございます。この一兆一千二百五十億円のうち一部設備料を単独は三万円、共同は二万円にということの設備料の改定で千四百六十億円を補って、それから残りの料金でもって、九千七百九十億円を料金のほうで生み出すようにさしていただきたい、こういうことでございます。 それからついでに資金の使途でございますけれども、この資金については元来色はないわけでございます。まず、建設投資には一体どういう資金が使われているかということでございますが、三兆五千二百十億円の建設投資に対しましては、半分以上が内部資金、減価償却引き当て金等でございます。それから加入者等引き受け債券、これは全額建設投資に振り向ける、また設備料も全額振り向ける。それから料金から二千五百九十億円、建設資金の約七%程度を料金で見ていきたい。それから債務償還につきましては五千八百億円要るわけでございますけれども、公募債四千百五十億を、そうしたものを借りかえて充当したい。残りのは内部留保で千六百五十億円をとりくずすということでございます。欠損補てんの七千二百億円は生み出されたもので補てんしていこう、こういう資金計画でございます。
○鈴木市藏君 この資金計画は公社独自の立場でつくられたものですか、それとも関係各官庁、あるいはまたしかるべき、こういうものを検討して資金の需給の問題を総合的に判断されて、しかるべきそういう機関で検討されてできた数字ですか。
○説明員(井上俊雄君) 公社独自の判断でございます。
○鈴木市藏君 そうすると、これはまだ公社案ということであって、政府の承認を得た案でもなければ、またたとえば先ほどから問題にもなっております経済審議会ですか、そういったものにおいてもこの案それ自身は検討され、あるいは一応の承認を得た案ではない、こういうふうに見てよろしゅうございますな。
○説明員(井上俊雄君) 大筋においてさようでございますけれども、経済審議会のほうで中期経済計画のあとを受けました経済社会発展計画を作成する過程におきまして、公社のほうに対して資料の提出を求められておりまして、大筋におきまして、このような内容の説明をしてございます。そういうことでございます。
○鈴木市藏君 説明をされたという程度であり、しかも政府もまだこれを承知しておらぬということは、先ほど大臣も言明されたのですが、この五カ年を予想される資金計画そのものをもう一度再検討するということが一番根本の問題として必要じゃないか、この点についてはどうなんでしょう。
○説明員(井上俊雄君) この資金計画は、先ほどお答え申し上げましたように、去年の八月の時点で経営委員会の承認をいただきまして、作成したものでございます。その後四十三年度の予算がきまり、それが実行される。そういたしますと、大綱で意図いたしました、期待いたしました四十三年度の投資規模あるいはその財務の内容というものと若干変動もきておりますので、したがいまして、四十三年度の実態というものを取り入れまして見直しは必要である、このように考えております。
○鈴木市藏君 そうすると、公社独自の案とは言いながら、公社はこれでいくんだというつまり強い決意を持っている資金計画だというふうに受け取らなくてもよろしい、まだこれは修正、あるいはまた弾力性を持った一応のめどであるというふうにみてよろしいわけですね。
○説明員(井上俊雄君) 去年の時点におきましては、これでというめどを持っておりましたけれども、現実の問題として、長期のマクロ、見当でございますので、四十三年度の実態というものが一つ要素として加わりますと、そのデータを内挿いたしまして、そのマクロの資金調達見込み、収支見込みといったものについて当然若干の修正が必要であろうと思っておりますので、これからはこれを踏まえてそのデータを内挿して、そうしてもう一度整理する、こういう必要があろうかと思っております。
○鈴木市藏君 この点は非常に重要なことだと思います。つまり電電公社自体として今後何をなすべきかと、どういう資金計画をもって事業を進めていくべきかという立場について、この計画案はまだかなりずさんなものを持っている。一番この問題でもって心配されるのは、一体具体的に債務の償還が始まった場合にどうなるか、この見通しについて一体どういうふうにお考えになっておられるか、この点をひとつ。
○説明員(井上俊雄君) お答えを申し上げます。先ほど総裁から御説明もございましたが、四十五年度から大量の債務償還が始まるわけでございます。そうしてこの時点におきまして全体の、そういうことを踏まえました全体の資金計画の中で、これをどのように措置をしていくかということで、基本的には債務償還につきましてはできるだけ借りかえる五千八百億円の債務の償還規模でありまして、できるだけ借りかえる。ただし借りかえるのだけれども、一体どこまでその借りかえ可能な公募債が得られるかというところで、過去の財投規模との相関から求められました額に対しまして五割増しの努力をしてそうしてそのもので債務償還をしていこう、それから内部留保を一部取りくずして債務償還に充てる、こういう考え方でございます。
○鈴木市藏君 見通しどうです。あなたのいま言ったような見通しが一体可能かどうか。
○説明員(井上俊雄君) できるだけ努力をする、こういうことでございます。
○鈴木市藏君 この見通しの問題については、この場合に公募債を借りかえていく、できるだけ。全然いままで外資——電電公社は昭和三十九年でしたか——私の記憶にも間違いがあれ年限は訂正してもかまいませんけれども——までは外貨債を相当募集していたように記憶しておりますけれども、今度は国内で全部公募債でまかなうという予定なんですか。
○説明員(井上俊雄君) ただいま借りかえると申し上げたんですが、この償還対象の債券は大半が加入者債でございまして、個々の加入者に分布しているものでございます。したがってその一枚ごとに償還——借りかえるということは不可能でございますので、償還見合いのものを新たに公募債を設定して、それでそれに充当していって実質的に借りかえるということでやっていくわけでございます。四次計画の中では国内債、政保債ということで計画は組んでおります。
○鈴木市藏君 外貨債のほうの計画は全然ないんですか。
○説明員(井上俊雄君) 目下のところは、見込んでおりません。
○鈴木市藏君 ほとんど外貨債はいまの経済状況では不可能だということになりますると、借りかえあるいは内国債で所要の資金を調達していくと言いますけれども、資金需要の面は、最近の金融引き締めその他の諸事情から見て非常に複雑になって窮屈になっていく、公募債の市場自体がまだ確立していないような状況下においてはますますそうなっていくという、見通しとしてはこの資金計画が達成されるであろうという明るい方向ではなくて、むしろこれでやっぱり縮小、再修正せざるを得ないという方向のほうがほぼいまの見通しとしては正しいんじゃあるまいかというふうに考えられるわけです。それにもかかわらず、まだ公社の独自案でと、それも実質によっては再修正されるかもわからないということを基礎にして、この資金計画そのものを、コンクリートになっていないものを基礎にして料金の値上げもしくは設備料の値上げをはかっていくというところに世人を納得せしめ得ない無理があるんじゃないか、ですから、やはり基本の問題は、この公社のつまり資金計画、五カ年計画なるものが達成される確実なる見通しとその資金調達のプールについての十分な打ち合わせの上に立ってこれを公表されて、この上に立ってしかじかかくかくであるからこうだということにならないと、何かその場その場のこま切れで、とにかく金の取れそうなところから取って置いて、何とかつじつまを合わしていこうというやりくり算段になるのじゃないか、こういう印象をこの法案自体が与えているということが致命的な欠陥だと思うんですよ。
○説明員(井上俊雄君) ただいま全部国内債、政保債ということを申し上げましたが、計算の基礎としては七分の利子ということで政保債で計算をしておるということでございますが、しかしこのいわゆる公募債という意味合いは、発行条件が有利な状態になれば当然外債をできるだけ発行するということも考えていくということを含めまして、計算の基礎としてはそれだけのものを過去の政保債のワクから五割ふやしたもので努力していこうと、こういうことに整理をしておるということでございます。
○鈴木市藏君 それはつまり一見事務当局的な答弁で、それはそれなりに内部では通るかもしれませんけれども、少くともこの資金計画そのものを、日本全体の資金の供給、需要の市場関係から見て、これでいいのだということを判定するのは、必ずしも事務当局のいまのおっしゃったような意見で通るわけじゃないと思うのです。それについての、つまり見通し、たとえば大蔵省とか、経済企画庁とかいろいろその他もあるのでしょうけれども、そういったところとの諸関係ですね。根回し、そういったものが全然行なわれていないのじゃないか、これはどうなんですか。
○説明員(井上俊雄君) この案の内容につきまして、大蔵当局等には御説明はしてございますけれども、しかしこれが適当だとか、こういうふうにまではいけるではないかとか、これは無理だとかといったような、十分なきめのこまかい意見交換の後に合意されたものとしてまとめられたものではない。あくまでも公社としていろいろな過去の実績、将来の見通し等々を総合勘案いたしまして、目下のところは公社独自の案であるというところで、その点はおっしゃるとおりであります。
○鈴木市藏君 そうすると、私たちは、たとえば今度は取りやめになりましたけれども、また来年あたり復活するかもしれない電話料金の二二%の値上げの問題であるとか、今回の設備料を三万円に引き上げる問題であるとかというのは、一体何に基づくものなんですか、どこから出てくるものなんですか、こういう行為は。
○説明員(井上俊雄君) 四次計画をどのくらいやらねばならないか、先ほど総裁からいろいろ御説明ございましたが、その四次計画を遂行するためにどれだけの資金の調達が可能であるか、その調達をかりに借り入れ金でやるとするならば一体どういうことになるのか、そういう面から、公社の経営内容のこれ以上の悪化を防ぎ、そうして四次計画を円滑に遂行する。こういう観点から必要な資金に対しまして設備料金でお願いする。もちろんその前に、まず公募債等でどの程度まで努力をして借款が得られるか、残ったものはどうしても料金等でお願いしないとバランスのとれた四次計画あるいはバランスのとれた経営ができなくなる、こういうところからそういうふうにしてしておるわけであります。
○鈴木市藏君 それでは答弁だめなんですよ。つまりこま切れに出してきたという印象しか与えませんよ。あなたたちの示したこの資金計画はまだ公社独自の案だが、これもまた本年度の実績によって公社自身としても再修正の余地があるやの答弁をされ、しかも大蔵省とも、まだこれについて十分意見交換が行なわれていないし、政府もしばしば大臣が言うように認めてはいないといったような資金計画をもって、それで設備料を上げるのだ、やれ料金を上げていくんだというようなことでは、少なくとも系統性を持った資金計画だとは言えない、ずさんだ。そこからいろいろな問題が起きてくるのですよ。一種の便乗値上げではないか、そういう印象をみんなに与えるのは当然だと思うのですね。どうして公社ともあろうものが、そういうふうに計画を練るにあたって、しかるべきところと十分に打ち合わせをして、その見通しを立てて、それでこの資金計画においてこうなんだということから、問題を出発させてこないのですか。これは逆です。この問題の出し方が逆になってきている。ここに一見単純のように見えるのだけれども、この法律案の性格が非常にずさんなものであり、そうして便乗値上げの印象を濃くする。意味がないのじゃないかと言われておるのは、そこに原因があるのだろうと思うのです。それで、誤解をされるといけませんから断っておきますが、私はやはりこういう公社国鉄の例を引くまでもありませんけれども、公社特有の社会的使命ということのために、公社がどうにもこうにも動きがとれなくなるまで自分のところで赤字をしょい込んでしまつっていいというふうには考えていないのです。当然それは独立採算制が維持できるような方向において資金計画をお立てになるのは、これは当然だと思いますよ。だから、そのことそれ自身は独採制を認めておる現状においては当然のことですから、そのことをとやかく言っているのじゃないのです。しかし、それにもかかわらず、あなたのいまの説明によっては、この資金計画それ自身がずさんなものである。まだ、どこにもしかるべきところと打ち合わせもしておらないし、十分な意味で、これが世間に呈示されるものでないというにもかかわらず、設備料のほうだけは先行してこれを値上げをしていかなければだめだということになりますと、全く系統性と計画性を欠いている。
○説明員(井上俊雄君) 公社の資金計画の組み立て方を簡単に申し上げますと、まず、これは四十三年度から四十七年度までの資金計画でございますが、これの起点は、四十一年度の財務の状態から、今後五カ年間の事業計画及び収支計画、そういうものと組み合わせまして資金計画ができるわけでございます。したがいまして、まず四十三年度は、たとえば建設工事費として六千百三十億円、加入電話につきましては、農集も含めまして百九十万というものの増設を、前提としております。それに対しますところのたとえば必要な保守費とかあるいは人件費、その他営業費、その投資規模がそういうことになって、そこから起こってまいります減価償却費等々をまず四十三年度の分の計算をいたしまして、それを起点として四十四年度を積み上げていく、以降四十七年度まで各年度別投資計画、サービス計画、要員計画、収支計画等から組み立っておるわけでございます。で、たとえば大蔵省なら大蔵省、経済企画庁なら経済企画庁というところといろいろお話をしてきているわけでございますけれども、各年度のそれぞれにつきましては、これはまだそのこまかい詰めというものはなかなかしてもいただけるわけでもございません。そこで、大局的に経済社会発展計画との関係、それから電電でこういっている収支の見積もり、あるいは資金調達の見当というものが一体大きくそれていないか、適当であるか等々につきまして大局的に御意見を伺う、あるいは意見交換をするということはございますけれども、将来にわたってこまかいきっちりした資金計画というものを全く用意して置くといっても、それ自身が翌年度になりますと、また単年度予算のあおりでいろいろ変動してくる、こういう面もございます。公社といたしましては、そういうこともございますので、大局的に積み上げ方はそういうふうにしているのでございますが、その結果、大局的に著しくはずれているかはずれていないか、あるいは相当公社として努力を要するものであるかといったようなことを常に考えながら、マクロに言いますと、こういうようなことは相当しっかりしたものである、少なくとも基礎データとしては相当しっかりしたものである。将来に対しましては、国の投資計画とか財政規模とかいろいろな関係で単年度の事情も変わってきまずから、若干変動はありますけれども、公社としては、いまおしかりをいただいておりますけれども、ずさんな計画だというつもりではないのでございます。その点をひとつ御了承いただきたいと思います。
○鈴木市藏君 別にしかっているわけでも何でもありませんけれども、資金計画というものから出てきているわけなんですね。先ほど来何回か同僚議員の質問に対する答えでも、自分たちはかくかくの仕事を持っている。これをやるには、これだけの金が要って、これだけの利子がかかってこうだということを何回もこの設備料の値上に対する理由づけにしているわけです。当然、だからそうなれば、公社自身の持っているこの資金計画というものはかくかくのものであって、これ自身は、これ以外に方法はないんだということでなければとても国民を納得させることはできない、これは当然のことだというふうに思うわけなんです。 そこで、先ほど来のあなたの御答弁を聞きましても、この資金計画はいまだ十分に確定したものではなく、いわば腰だめの域を出ていないということであるならば、私は、もう一度出直して、しっかりとした、関係方面とも打ち合わせして、電電公社は、もうこれでいくんだと、これ以外に道はないというしっかりした資金計画をお持ちになって、その上でこれを調達するのに、かくかくしかじかだから、設備料はもう上げざるを得ない。電話料についても、また別途考慮せざるを得ないんだという形で出てくるのが本筋だと言っているんですよ。逆じゃありませんか、いまのやり方は。だから、少なくとも今回の提案は計画性を持ったやり方だと思われないので、手直しをしたら、いかがですかということを言っているんです。総裁、いかがですか。
○説明員(米澤滋君) 第四次五カ年計画の大綱に掲げました目標につきましては、第一が経済の効率化、第二が地域格差の是正、生活の近代化、同一市町村内の通話区域の統合拡大による地域社会の発展、この目標は変えることは全然考えていません。 その次に、さっき計画局長が御説明したんでありますが、それは四十三年度予算を編成する前に、この第四次五カ年計画の大綱というものを公社の経営委員会できめまして、その後四十三年度の概算要求を大蔵省へ出しまして、四十三年度の予算というものが正式にきまったわけであります。その際、公社といたしましては、初年度百九十万の電話をつけるということにしておりましたが、これが百七十二万の電話をつける、すなわち農集も含めまして百九十万つけるという電話の数を、四十三年度予算でそれが百七十二万になったということで、初年度の幅が変わってまいりました。それが一つの問題でございます。 それから、もう一つ、投資規模におきましても、四十二年度に対しまして二四%の伸びということを最初概算要求のときには出したんでございますが、全体の、その後の概算要求を出した時点以降におきまして、特に経済の国際情勢が変わった等におきまして、六・五%の伸びになったということ。それからまた収入の短期あるいはまた支出の性格、こまかく言いますと、たとえばベースアップの幅とか、そういうような補正というものが必要になってまいりましたので、第四次五カ年計画の大綱を、予算がすでに通りましたが、またこの設備料が通った時点におきまして、若干補正するということを申し上げたわけでありまして、この四つの目標というものを私たちは変えることは考えておりません。 それから、関係方面と事務的な折衝が済んでないじゃないかというお話でありますが、いろいろ経理局とかあるいは場所、場所によって大蔵省のある部局とはいろいろディスカッションはしているわけであります。しかし何といいましても、やはり問題は四十四年度の問題以降になりますと、やはり七月か八月の時点になりませんと、他の官庁もやはり本格的にこの問題に相談に乗ってくれない。とにかくことしの問題が先であって、四十四年度以降はあとだというようなことになりますので、その問題について、まだ結論を得ていないわけでありまして、今後私たちも経営委員会におきまして、四十四年以降の問題も、先ほど来申し上げておりますが、いわゆる経済社会発展計画の中の思想を受けまして、受益者負担という問題と料金体系の合理化問題という具体的にどういうふうに取り上げていくかということをさらに掘り下げて、公社として補正する段階において案をつくっていく際には、当然関係の方面と十分話し合いをし、また打ち合わせをしていく必要があると思っておりますが、現在のところは、こういうふうになっておるということを申し上げたいと思います。
○鈴木市藏君 それは、だからつまり先ほど私が質問したことを裏書きされているわけでして、そういうことが、まだ十分に公社案としてコンクリートにならない段階において、なぜこの設備料だけの値上げが先行してこなければならないかというこの理由づけがさかさになっている、つまり十分でない、ここに問題が起きてきたんじゃないかというふうに思うのです。ですから、四十四年度以降かくかくの事業計画を持っている。いま総裁が申されましたように、抽象的に言われているこの大綱について、私は別にこれを変更する余地があるとかないとかいうことを言っているのじゃない。要するに、この大綱を実際に行なうにあたっての資金計画そのものがずさんだと言っているのです。公社独自なんだから、それについてある程度まで自信をお持ちでしょうけれども、関係方面あるいは経済の推移を見て、この資金計画がこのまま達成されるという保証はどこにもない。大臣も言明しているとおり、この資金計画は認めていないのだ、五カ年計画そのものを許容したのではないのだと言っている口うらからも察せられるとおり、これ自身は公社独自の案としてお示しになるにはまだ不十分ではないか、それにもかかわらず設備料の値上げだけが先行をするということはいかがなものであろうか。そういうものとして今回の設備料の値上げが受け取られているから、便乗値上げだと、取れるところから取っておこうじゃないかということになるのではないか、こういう印象を一般に与えているわけです。これは、ぬぐい去ることができないと思う。ですから、いまの総裁の答弁がほんとうであるならば、四十四年度もう一回とにかく資金計画をしっかりしたものにして、その上に立って設備料の問題を、あるいは何の問題を、もう一度あらためて私は出直してみても、ちっとも差しつかえない。そのほうがむしろ全体として首肯できる方向ではないのか、こういうことを言っている。
○説明員(米澤滋君) 先ほど来申し上げておりますが、現在公社の借金が一兆三千四百億円ある、四十三年度の末になりますと、一兆五千億円の借金になる、しかも、また利子負担だけでも本年度一千億あり、また本年すでに予算を認めていただいておりますが、その中で、百七十二万をつける場合に、この法案は予算関係法案にもなっております。したがって、じゃなぜその全体的な案を出さなかったかというお話でございますが、公社としては、電信電話調査会の答申を受けまして、料金修正と、それから設備料の改定、両方柱にして出したわけでありますが、概算要求の時点におきましては出しましたけれども、投資規模が削減されたことや、国の経済政策全般の面で、この設備料の改定だけが分離して出てきたわけであります。しかし、私は公社の経営を考えた場合には、この設備料の改定だけを認めていただければ、やはり経営の改善に一歩前進したというふうに考えておるわけでありまして、いまの公社の状態からいいますと、三十六万円の金が一加入電話にかかりまして、しかも、その資金の一部を利子のつかない金でいただいて、受益者負担ということでやっていただくことは、全体から考えて、料金修正をまとめてやることが現在できなくなった時点におきましては、やはりこれが経営改善の一歩前進になるのだ、独立採算を維持していく上に、私はやはり経営を健全にしていくということが結局国民のためにもなるのだという見地から、そのように考えておる次第でございます。
○鈴木市藏君 言わんとしているところはわかりますけれども、質問の過程を通じて明らかになったことは、先ほど申し上げたようなことで、この公社の五カ年計画なるもののよって立つその資金の計画は、いまだ固まったものでもなければ、十分なつまり打ち合わせの上に立ったものでもないということがはっきりいたしましたのですから、これは、もう先ほど来からの質問に対する答弁によって明らかになったのですから、もう一度この辺のところをしっかり固めて、この計画でいくのだと、この資金計画はこれ以外にはやりようがないのだということにしておいて、そしてこれに所要な資金はこういう形で調達をするのだと、その一つとして設備料の問題はどうなのかと、こういう形で問題が出されてこないと、これはあまりにも計画性と系統性を欠いた、とにかく取れるところがら金を取っておこうじゃないかというさもしいやり方じゃないかという気がするのですよ。これが既設のつまり電話をお持ちになっている方からお金をよけい取るということになると、どうしてもこれは反発がいま以上に強くなりますから、今度はそうではなくして、新しく電話をつけるものから取ろうというところに、むしろ一種の何といいますか、憎さといいますか、そういう面さえ感ぜられるのですね。そういうことまでなぜする必要があるのだと言うのですよ。これは、私は公社として決して信用のあがるやり方ではないと、これはほんとうにおやめになって、たとえば今年一年もしこれを見送って、来年度に資金計画をきちっと出して、さてその上に立ってどうだと言ったほうがよほどりっぱじゃないか、やり方としてフェアじゃないかという気がするのですよ。どうですか。
○説明員(米澤滋君) 電信電話調査会の答申では、既設の加入電話を持った方と新設の両方の人が負担をしてちょうど車の両輪のようにやはりやるのが合理的だと、そういう答申をいただいておるわけでございます。公社といたしまして、三十六万円実はかかる際に、全額これを借り入れ金でいくような形になってまいりますと、いまですら多い借金に対しまして、さらにそれが経営を苦しめるという段階でありますので、その一部でも負担していただき、また、これは経済社会発展計画の受益者負担という考え方も受けておるわけでありまして、そういう意味において私たちといたしまして、この既設の電話を持っておられる方の料金の修正問題は、四十四年にお願いすることにいたしました。四十三年度は、このいわゆる利子のない金をいただきまして、そして建設を順調にしていくというふうに考えた次第であります。
○鈴木市藏君 どうも総裁、あなたは毛並みのいい答弁ばかりしておってだめなんです。同じようなことを何回も何回も繰り返されておる。電話を一つつけるには三十六万円かかっておると何回おっしゃっているかわかりません。そういうことを言っているのじゃないですよ。それはあなたもあっさりかぶとを脱いだってちっとも差しつかえないと思うのですよ。今回の設備料の値上げの問題は、ほんとうにどうも形態としてもあるいは体系としてもうまくない。しかし、これだけを切り離した形で政府も認めたのだからまあ認めてもらいたいと、そういうことだと思う。それ以外の何ものでもないと。大体設備料というのは、もしこれ、時間ももうちょっと午前を過ぎましたけれども、突っ込んでいったら、私はお答えができないのじゃないかという気がするのです。設備料とは一体何なんですか。なぜいままでは一万円で、さあ今度はあすから三万円にならなければならないのですか。これは答えができないじゃないですか。総裁でなくたっていいですよ、あなた毛並みのいい答弁ばかりするから。
○説明員(武田輝雄君) 設備料は、提案理由の説明にもございますように、加入電話の新規加入の際に、工事をして電話の利用ができるようにさしていただくための料金でありまして、まあ新規架設の工事費の一部に充当されるものであります。したがいまして、一般の通話料とかいったような反復料金とは異にした性格のものでございます。そこで、この設備料が制定されましたのは昭和三十四年でございますが、このときには宅内の工事に要します労務費、消耗的物品費、並びに加入者が専用する部分のうち他に転用する道のない部分の工事費と、こういうふうに説明をいたしておるわけでございます。今回この三万円は、電話の効用も高くなりましたし、また電話架設の企業性にかんがみまして、また一たん加入者になれば永久に加入者の地位を取得されるといったようなことで、大体額を上げさしていただきまして、その上げさしていただきました額は単独電話について見ますれば、三十六万円の一割弱、ただ個々のものについて見ますれば大体加入者線路の半額に相当する額でございます。したがいまして、そういう意味では、設備料の改定と申しましても目的は同じでございますが、本質が変わったということになると思うのでございます。なお、よく考えてみまするに、電話は日本では公社営で行なわれております。したがいまして、利潤の配当といったようなことがないわけでございまして、すべて加入者の方々が事業の主体であるというふうに考えられるわけでございますので、架設の際にこの程度の額を負担していただくのは許されることじゃないかと思います。また、過去におきまして、いろいろ日本におきましては電話の普及がおくれておりまして、架設の緊要性にかんがみましていろいろの制度がとられてきておるわけでございます。また、外国におきましても、電話が非常に普及いたしましたアメリカなどを別といたしますればやはり相当の金額が要るわけでございますから、新規架設の際に四万円ないし三万円程度の負担をいただいておる諸国が多いわけでございます。いずれにいたしましても、そういうふうに新規架設のために金が要るわけでございますから、その一部を料金の形で負担をしていただくと、こういう性質のものと考えております。
○鈴木市藏君 だから、それはここでの答弁にはならないんですよ。なぜきのうまでは一万円であったものが、きょう三万円にしなきゃならないかという、その二倍もの値上げをする理由というのはないじゃないですか。物の値段というものが、そう一挙に二倍も三倍もはね上がるという理由は一体ないじゃないですかと言うんですよ。どんな物だって、世の中に。たとえば世間で非常に問題になっている運賃のような問題をとってそう一挙に二倍、三倍なんかになりませんよ、どんな物だって。なぜ一体この設備料だけを一挙に一万円のものを三万円にしなきゃならないかという根拠というものは出てこない、こう言うんですよ。だからこれはあなたたちがいろんな理屈を言っているんだけれども、事実は電話を持ったという登録税みたいなものじゃないんですか。そういう性質のものだというふうに理解していいんですね。
○説明員(武田輝雄君) 確かに現在の設備料一万円につきましては先ほど申し上げましたようにやや消耗品的なもので他に転用できないものの費用に充てるということでございますから、消耗品的な性質のものでございますが、今回額を上げましたのは、ただいま申し上げましたような理由によって上げましたわけでございますので、いま御指摘のような性格があるというふうに御理解いただいてけっこうだと思います。
○委員長(久保等君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(久保等君) 速記を起こして。
○鈴木市藏君 これはもうかぶと脱いでいるから、あんまり追及してもどうかと思うんですがね。つまりいまの説明によると、そういものとして御理解願ってもいいんだということなんですが、そういうものというのはこれは電話を持った登録税なんです。そういう性格を持っている。だからそれならそれで私は設備料ということでないほうがいい。そうすると、それじゃそう取れない。持って回った形できたのがこの設備料の値上げだ、こういうことになるんです。しかも、さっき言ったように資金計画は別にコンクリートになっているものじゃない。こういう点からいってみると、これはあらゆる点からいって便乗値上げだと言わざるを得ないんですよ。いまの物価値上がりがこんなにまで社会的な大問題になっているおりから、少なくとも便乗値上げに類するものはこれは許しちゃいけないですよ。便乗値上げ——まあこれはぜいたくな値上げだね。赤字でないところで値上げするんだから、ほんとうにぜいたくな値上げですよ。しかも、電電公社は独占の企業ですから、独占体ですから。だから私は独占体の持っている社会的責任というものは非常に重大だと思うんですよ。したがって、この公共料金の値上げに拍車をかけるような便乗値上げをみずからするということの持つ意味合いは非常に事が重大だと思う。だから一見単純に見えるこの値上げ案の根底にひそんでいるものは、日本の独占体の持つ社会的責任というものがいかにでたらめなものかということの一証明にもなっていると思うのです。こういう意味でこれは私は出直したほうがいい。再度、もう一度洗い直してひとつ出直していただきたいということを希望します。最後に、そういうことを、そういう意味合いの質問をかねて希望を申しておきます。 それからもう一つ、これは時間の関係もありますから、まとめて答えていただいてけっこうですが、独自の——私はこれからもそうだと思いますが、公社は資金の調達に関して独自のプールをお持ちなさい。資金調達の独自のプールというものをどうしても開拓する必要がある。これは国鉄でもそうだと思うのです。つまり独立採算制をとっている公社経営を維持していくためには、どうしても公社みずから独自の資金調達のプールというものを持たなければ必ず行き詰まりがくる。だから、そういうつまり公社独自の資金調達のプールというものを、やはり今後はそれを培養し育成確保していくという方向に向かっていかない限り、この計画が宙に浮く危険が必ず出てくるであろうというふうに思うんです。 最後に、この二つは私の希望的な意味の質問ですが、これでもって終わります。お答えを願いたいと思うのです。
○説明員(米澤滋君) 最初にあとのほうの問題についてお答えいたします。 独立採算を維持するためにそういう資金的なプールといいますか、そういうものについてやったほうがいいという御意見につきましては、私たちも前々からそういうことも考えておりますので、これは将来の問題として検討いたしたいと思います。それから最初の設備料と料金の問題につきましては、これは先ほどたびたびお答えしておりますが、私たちも別に便乗値上げというふうに考えているわけではないのでありまして、電信電話調査会の答申の中で既設の電話加入者とそれから新規に加入する方と両方に負担してもらうのが最も合理的だという答申がございましたので、その答申を受けまして、そしてやったうちでその二二%の料金修正と、設備料一万円を三万円にする、その方考えまして、そのうちの一つが、今回認められたということでございまして、独立採算制を維持する全体の中で、経営改善に一歩前進したといりふうに、たびたび同じことを申し上げて恐縮なんでございますが、そういうふうに考えておる次第でございます。
○委員長(久保等君) 午前の質疑はこの程度といたしまして、午後二時まで休憩をいたします。 午後一時十一分休憩 —————・————— 午後二時二十三分開会
○委員長(久保等君) 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。 この際、委員の異動について御報告いたします。 本日付をもって田代富士男君及び鈴木強君が委員を辞任され、その補欠として和泉覚君及び森中守義君が選任されました。 —————————————
○委員長(久保等君) 御質疑のある方は順次御発言を願います。
○森中守義君 四月末現在で加入者数は正確に幾らになっておりますか。
○説明員(武田輝雄君) 本年三月末現在で大体九百八十八万一千六百でございます。——私いま手元にある資料で申し上げましたけれども、正確な数字はできておりませんが、四月末では一千万をこえております。
○森中守義君 加入者で一千万、普及率でどうでありますか。
○説明員(井上俊雄君) 普及率で申し上げますと、三月末ということでございますけれども……。
○森中守義君 四月末は。
○説明員(井上俊雄君) 四月末の加入数が一千万ということにいたしますと、大体人口が約一億ちょっとでございますから、約十ぐらいと考えております。百名当たり十、したがって一〇%という程度でございます。
○森中守義君 これはどうでしょう。先進諸国といってもいろいろありますが、国際的な水準をとる場合に、全加入が一千万、それに対して普及率が百名に十名という、こういう比率は大体水準的にはどういうことになりますか。
○説明員(井上俊雄君) 大体十七番目くらいと考えております。
○森中守義君 それが大体一つの問題だと思うんですね。加入が相当伸びていながら、普及率においていま示されたような数字は、必ずしも電話の社会性が非常に高まっている。こういうことにはならないんじゃないか、私はそう思っているんです。それで先般——先般といっても、昨年発表された経済社会発展計画、この中で通信の普及ということが指摘をされて、おおむね四十六年度の総需要は、四十年度実績の約二倍の千八百万台に見込まれる。また、それに対して需給バランスの改善につとめて、大体普及率を四十年度の百人当たり七・五加入から十五加入に向上させたい、こう言っておる。そうなると、いま計画局長の言われる百人に十人というのはおおむね中間になる、十五名を一応の目標にしておるようですから。したがって、四次計画を推進する一つの目標として、この発展計画に対応できるような体制にあるかどうか、その辺のお考えはいかがでしょうか。
○説明員(井上俊雄君) 経済社会発展計画におきまして、四十六年度末の整備水準はおおむねこの程度にすべきであるということをいただいておりますが、それを実現するためには必要な建設投資が要るわけでございます。そこで経済社会発展計画の国策としての方針をも体しまして、四次計画の大綱というものを去年つくりまして、委員会の決議をいただきまして、目下その線で整備水準の向上をはかろうと努力しておりますが、このために必要な建設投資を得る手段といたしまして、並びにこれをやる過程におきまして、公社経営の内容が逐次かつ急速な悪化をしてまいるという基本的な基調的な傾向もございますので、これに対しまして措置をしていただくということを前提に円滑な推進をはかりたい。概念的に考え方を申し上げた次第でございます。
○森中守義君 そうしますと、その四次計画というのは、この発展計画とどういう関係を持っているのでしょうか。少なくともこういう一体の計画がある以上、公社における年次計画というものは一つの基準をどこかに求めているだろう、こう思うのですが、それをそのまま受けた計画であるのかどうなのか、その辺いかがですか。
○説明員(井上俊雄君) 経済社会発展計画と公社の現在予定をしております四次計画大綱とは基本的には一致していると、こう考えているのでございます。まず、経済社会発展計画の中で経済の効率化あるいは物価の安定とかあるいは地域開発の推進、国民生活の水準の向上、かようなことが経済社会発展計画の大きな目的あるいは指標になっておりまして、公社もこの線を基本方針といたしまして、四次計画をつくっているのであります。それから経済社会発展計画の中におきまして、長期的、合理的料金体系の整備あるいは独立採算をたてまえとする政府企業にありましては、受益者がこれに必要な負担をするという受益者負担の思想も明記されておりますので、これらを総合勘案いたしまして、公社の四次計画がつくられておりますので、その面から大体考えているわけでございます。 そこで投資規模の問題をおもにお尋ねかと思いますが、投資規模につきましては、経済社会発展計画は四十二年度から四十六年度までの五カ年問の国全体の社会資本整備費といたしまして、二十七兆五千億というものを四十年度価格できめているのでございまして、その中で電電公社の分といたしまして、二兆六千六百億円というものを割り当てているのでございます。で、この二兆六千六百億円は四十年価格で、四十二年度から四十六年度までの五カ年間の投資規模でございますので、これを公社の四次計画の期間、四三‐四七の五年間に直さなければいけませんし。それから四十年度価格というものを、実際の必要投資額に直すためにはいわゆる時価に直さなければいけません。そこで経済社会発展計画におきまするところの数値、いわゆるデフレーターを使いあるいはそれに基づきまして試算いたしまして事務的に計算いたしますと、大体三兆三千億円余りになってまいるのでございます。したがいまして、公社の四次計画の大綱の三兆五千二百十億という総投資規模は、経済社会発展計画で公社の求めているワクに対しまして、一〇%以内上回っているのでございますが、公社といたしましては、この程度はぜひやらしていただきたい、こういう考え方でございます。
○森中守義君 そこで、四次計画からいきますと、各種産業用電話の普及化三百八十万、それに集合自動電話が約四十万、合わせて四百二十万ですね。これに対して一般電話といいましょうか、あるいは住宅電話というのが、これが約五百五十万。こういう計画になっていけば、先ほどの加入と普及率の問題にまた戻っていくのですが、私の考えからいけば、こういう一千万台に対して百人に十人というこういう普及率というのは、やはり需要が官公需要あるいは企業需要にかなり偏向化しているのじゃないか、こういうふうに私は思うのです。そこで、元来この電話の社会性ということを考えていけば、むしろ普及率に重点を置くべきじゃないか。加入者数はアメリカに次ぐ二番目になった。しかし、そのことはやはり一つの宣伝にはなりましても、実際の経済活動等にどういうふうに電話が寄与しているかという、こういうことを考えていけば、何としても是正さるべき一つの問題点ではないだろうか、こういうように思うのです。そういった点から問題をとらえていけば、やはり四次計画においても普及率というものと、それと加入数というものは縮まりませんね。大体横ばい程度で推移していくのじゃないか、こういうような見方を持つのですが、いかがですか。
○説明員(井上俊雄君) 普及率で申しますと、四十七年度末一般加入電話の普及率は、百名当たり十八まで改善をしよう、こういうことになりまして、人口の増加の状況というものが非常に伸びておりますので、普及率は相当改善されることになる見込みでございます。
○森中守義君 ちょっと恐縮ですが、いま途中のところがわからなかったのですが、その四次計画の最終年度の普及率はどのくらい見込むのですか。
○説明員(井上俊雄君) 一般加入電話で一八%、百名当たり十八、こういうことでございます。
○森中守義君 それと発展計画が示している一千八百万台というのは確保できますか。
○説明員(井上俊雄君) 加入電話の数で申しますと、経済社会発展計画は四十六年度になっておりますが、四十七年度までの四次計画を大綱の線に沿って整備いたしますと、加入電話の数で約千九百二十万、こういうことになります。
○森中守義君 積滞が約二百二十万と呼ばれておりますが、この二百二十万の中で、一番古い経過年数をもっておるのは何年くらいのものですか。
○説明員(武田輝雄君) 現在二月末で積滞が全国で二百三十五万二千ほどございますが、古い積滞と申しますのは、大体第三順位ということでございまして、これは住宅につきましては三年、事業者につきましては二年のものを第三順位といたしておるのでございますが、この第三順位の数が七万九千、三・四%でございます。一番長いということになりますと、私ここに資料を持ち合わしておりませんけれども、六年くらいのものもあるかと思いますが、いまわれわれが長期積滞としてつかんでおります。住宅用で三年以上、事業用で二年以上というのはいま申し上げた数でございます。
○森中守義君 事実問題としまして、すでにいま営業局長が言われたように、一番古いのは六年くらいのがあるのじゃないか、こういうことのようですが、そこで加入を希望する人が、架設を希望する人が、所定の手続によって申請を出して公社がそれを受理した、こういうことになれば、多少これは意見がましいのだけれども、事実は申し込んだもの、受理したもの、双方におけるいわゆる架設の合意に達しておる、こういう解釈が私は一般的には妥当じゃないか、こう思うですがね。そこで今回施行の日からということで、いつこれが施行されるのかわかりませんけれども、相当長年月経過しておるものを、一挙に一万円から三万円にするということが一体妥当なのかどうなのか。すでに潜在的な、架設というのが合意に達しておる以上、その辺のことは少し検討の余地がありゃしませんか。いままで衆議院及び本院における審議の経過等から見れば、その辺のことはあまり考慮されておらないで、とにかくたまっておるものから何から一切がっさい三万円と、こういう込みにした計画のように聞いておりますけれども、私は相当経過年数を持っておるものは、一万円ということを前提において申し込んでおると、しかも、それが受理されておるということになれば、はたしてそれで申し込み者に対して親切なやり方になるのかどうなのか。むろん、三万円ということが資金の調達であり、需要に対応しようと、こういう措置ですから、やむを得ないと言い切れるかどうかわかりませんけれども、一たん加入者ということを対象にして考える場合には、いまからのものも六年以前のものも一緒に三万円ということにはちょっと合点がいきかねる、その辺のお考えはどうでしょう。
○説明員(武田輝雄君) 加入の申し込みがございまして、公社がそれを承諾いたしまして加入契約が成立する。そこから初めて加入者におなりになるわけでございますけれども、まあ、古く申し込んで長く待っておった人も三万円になる、新しい人も三万円になるということは、確かにいま御指摘がございましたように、何かそこにある程度の救済措置を設けるべきではないかというような感じも、考えもないわけではないと思うわけであります。しかしながら、いま公社は電話架設の資金を獲得し、そして一つでも多くの電話を架設しようといたしておるわけでございますので、ある程度古い加入者の方には安い設備料でということになりますと、四十二年度において実際に建設資金が得られない、それだけ電話の架設ができないということになるし、また、もう一つには、何年で切るかということになりますと、これはまた非常にむずかしい問題となってまいりますし、また短いことで切りますと、投機的な申し込みもあるといったようなことでございますので——ただ、加入契約の性質が先ほど申し上げましたようなことで成立するわけでございますので、それらの点も勘案しまして、いま御指摘のような点は確かに考えたわけでございますけれども、結局、現在提案しているようにいたしたわけでございます。
○森中守義君 ことしの四月十九日ですから、つい最近ですね、例の物価安定推進会議というのが「公共料金の安定化について」こういう勧告をまとめておりますね。この中で電電公社のことにも相当言及されておるようです。そこでおそらく検討されていると思いますが、これに対して今回の措置、そしてまた、いずれ近い将来に予定をされているようですが、料金改定の問題等、どういうようにお考えでしょうか。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 物価安定推進会議の答申をよく読んでみまして、その中でたとえば設備料のような受益者負担というもの、あるいはまた、現在公社がやっている加入債権のような、そういう受益者負担というものはむしろ妥当だというふうに書いてあったわけでございます。ただ問題は、現在公社は昭和二十八年に料金の値上げをいたしまして、当時二〇%値上げをいたしました。そしてその二〇%の増収分をこれはあげて建設に入れて、そして公社発足当時約百四十万であった電話を約一千万まで上げてきた次第であります。ところで、そういう二〇%上げるというような、要するに損益勘定で出た収支差額をもって建設に向けるということについて、物価安定推進会議ではむしろそれは借り入れ金とかあるいは別な方法によってやったほうがいいんだという意見があります。それに対しまして、私はこの同じガス・水道・電気というような公共事業と電話事業とは非常に違っているものがあるのじゃないか。といいますのは、電話の場合には、建設勘定の中で改良部分が約四〇%占めております。しかもその四〇%の中で、これは取りかえ法というものをもし採用したといたしますと、これはいわゆる損益勘定の中で経費がまかなわれてくるわけでありますが、しかし、建設勘定のほうで公社の場合には取りかえをやってるわけであります。したがって、その改良分がガス・水道・電気とは建設勘定の中で四〇%を占めているという点が非常に違うのでありまして、その意味におきます広い意味の受益者負担というものはやはり設備料だけではなくて、一般の度数料とか市外料その他において、基本料の中にも含まれているというような考え方を持っておる次第であります。
○森中守義君 抽象的な表現としてよくわかりました。そこで具体的にお聞きしますが、この中で「経営者が料金の長期的安定の見地から自主的に行なう合理化努力に期待して、今後引続きその成果を見守ることとし」とこう言っている。これは一般的に言いましても、たとえば今回の設備料の引き上げ等も含めて、料金を値上げするという場合に、受益者の点はなにとしても、その業態において合理化がどこまで徹底されているのか、こういうものが引き合いになるということは一つの原則だと思うのですね。そういうことになれば、はたして公社の今日の合理化というものが、具体的にどういう方向を求めようとしておるのか、いままで行なわれてきた合理化の成果がどういうものであったのか、その辺のことを私は一ぺん整理をしておいてもらいたい、こう思うのです。むろん、しさいにわたる一々の内容的なものまでは伺えませんけれども、方向としてこのことは私は肯定しますし、また、現在まで公社がおやりなった内容を、大綱的にでもよろしいですから、聞かしていただきたい。
○説明員(米澤滋君) 公社といたしましては、大きく分けますと、電信事業と電話事業とを経営いたしております。電信事業の主体は電報でありますが、電報につきましては、大体全国のいわゆる中継局三十局を約十数年かかりまして中継を機械化することによりまして、サービスの改善と、経営の合理化をはかっております。大体電報は一回打ちますと、二・五人の人手がかかっておりましたのが、結局中継を機械化いたしまして、途中の中継を省いたという点におきまして、電報の合理化をはかったのであります。しかし、また電報は配達のほうでまた宿命的に人件費がかかっておりまして、七〇%以上の人件費がかかります。そういう中継機械化等をやりましたにもかかわらず、電報につきましては、やはり約四百億円以上の赤字を毎年かかえております。また、電話につきましては、大体全国の直轄の局をほとんど全部自動化いたしました。やはりこの先ほどの電報を含めまして、第二次から特に第三次にかけまして約五万人の職転、配転を実施いたしました。それで生産性の向上はどうかといいますと、物的生産性を考えに入れまして、一人の職員が電話の場合に、幾つ電話を持っておるかと、いわゆる加入電話の数を職員数で割ったのを年々ずっととっておりますが、毎年大体一二、三%ずつ改善されておる。いわゆる増加分が一二、三%改善されておるということなら決して珍しくないですが、全従業員でもって加入数を割ったのが毎年一二、三%ずつ改善されているということは、やはり自動化なり、自動即時化が進んだという証拠でありまして、私はそういう例は、ほかのあるいは日本の企業の中にもないのじゃないかと思っております。しかし、なおかっこれで合理化が十分かといいますと、また特に事務方面等につきましては、最近のいわゆるマネージメント・インフォアメーション・システムのコンピューターを入れました事務の合理化とか、そのほかまたいろいろ機構問題等もございまして、まだやる余地は十分あると思いますけれども、先ほど申し上げましたように、特に自動化、機械化を進めてきておる。もう一つは特に建設方面等におきましては、エレクトロニクスの進歩を入れまして約十年間ぐらいに約四千億円の経費を建設勘定の面において節減したと、こういうことになっております。
○森中守義君 また、この中でこういうこともいっておるのですね。「設備投資と資金調達の合理化」ということで「公益事業が提供するサービスに対する需要が急増することに伴い、新規投資の実施による資本費の増加、建設費の高騰などが料金引上げの理由とされる事例が多いが、設備投資とこれに伴う資金調達と料金との関連について」とりあえず料金決定の原則をつくれ、こういっております。そこで「公益事業の投資資金を調達する手段として、料金引上げが必要であると主張する向きもあるが、本来料金の決定は、損益勘定に基づく原価主義により算定されるべきであり、設備投資は、できるだけ料金引上げ以外の資金調達、たとえば、(三)の受益者負担金のほか長期低利借入、出資等によること」が望ましい、こういっているんです。むろん公社でも一兆数千億の借り入れ金が現在あるようです。したがって、すでに借り入れ金がもう限界にきている。したがって、ことしは設備料、近くは料金体系をと、こういう実は考えに落ちついたものですか。あるいはこれはこれとして検討の余地があるのかないのか。その点はいかがでしょうか。
○説明員(米澤滋君) 先ほど申し上げましたが、私は一般的には、その物価推進会議の答申というものは是認されるのではないかと思います。しかし、公社の場合には、すでに借金が現在でも一兆三千四百億円ある。四十三年度末におきましては、一兆五千億に達するというふうに、借金が非常に多い。それからもう一つは、他のガス、水道、電気のような公共事業と違って改良分というものが建設投資の中で四〇%を占めている。しかも、また新しい加入電話を持った方と、それから既設の間に接続というものをどうしてもしなければならぬ。その接続の経費が中継線をふやしたり、あるいは市外線をふやしたりすることによって、約二五%要る。そういう電話事業のいわゆるネットワークとしての特殊性というものが、やはりあるので、その点は、他の公益事業と非常に違った面ではないかというふうに存じております。 そこで、受益者負担の原則というものが、その中にやはり書いてありますが、今度の設備料のような場合には、確かに受益者負担の一つの例でありますが、その他、改良分をやはり建設投資の中で出しておる現状におきましては、いわゆる電話事業のようなものに対しましては、やはり受益者負担の原則というものを考えた場合には、これは国鉄の場合にも、横浜国立大学の黒沢教授を中心にしまして、こういう公共事業において収支差額というものを建設に入れるかどうかという問題もだいぶ議論されておりまして、公共的必要余剰という、ちょっとややこしい名前になっておりますが、公共的必要余剰というものを建設に入れるということは妥当であるというような、そういう研究もあるようでございます。したがって、私はやはりこの電話事業の特殊性からいいまして、受益者負担の原則から見て、一般の、昭和二十八年に認めていただいたような考え方も、もちろんその数字は違っておりますけれども、考え方はやはり認めていただいてもいいんじゃないかというふうに考えております。その点が若干答申と少し違っておる点であります。答申は一般的に言っているのでありまして、電話事業はそういう特殊的な要素を持っているということを考えておる次第であります。
○森中守義君 そうしますと、先ほどいろいろ指摘された、合理化が完全であるかどうかという問題ですが、たとえば一つの例としまして、今度設備料の問題でも、農集だけは据え置きにされておる。この辺の理由がどうしても私にはわからない。あと、共同を二万と一万にする、こういうことは内容的にわかりますけれども、農薬だけ据え置きにされている。私は、全体を通した合理化というものが一番大事だと思うのですが、これだけ据え置きにしたのはどういう理由ですか。
○説明員(武田輝雄君) 今回、設備料の一応算出根拠といたしましては、加入者線路の半額をいただくという考え方のもとに額を算出したわけでございます。そこで、単独電話につきましては、加入者線路が大体六万六千ほどになりますので、その半額を算定いたしまして三万円、共同電話につきましては四万円程度の線路費でございますので、その半額の二万円弱、多数共同電話につきましては二万円程度の線路費でございますので、その半額の一万円幾ら、こういうふうに額を算定させていただいたわけであります。そこで農集でございますが、農集はまさに、多数共同と一般に申しておりますのは、三以上の共同のことを多数共同と申しておりますが、農集は平均して八共同といったような多数共同でございますので、農集は多数共同の設備料にならって一万円とするように郵便省にお願いをいたしたい。こういうふうに考えておる次第でございます。
○森中守義君 どうも、その点そうかなというように受け取れませんけれども、それはそれとして、いま一つ合理化の問題ですが、現在公社の中で遊休資産というのが、いずれは処分をしてもよろしいというようなものが相当あるのじゃないですか。たとえば不動産もその一つでしょうし、あるいは機械類等もその一つに該当するでしょうが、この辺のところは、合理化の一環としては、いままでお考えにならなかったかどうか。
○説明員(中山公平君) 遊休固定資産でございますが、昭和四十一年度末で遊休の不動産が、土地で三億円、建物、工作物で十五億九千三百万円、合計十八億九千三百万円に相なっております。取得価格でございまして、昭和二十九年度の資産再評価済みの額でございます。なお、不動産以外の機械施設、線路施設、機械器具、これを合計いたしまして二十四億四千万円、こういうふうに相なっております。これも取得価格で再評価済みの額でございます。 そこでこの遊休不動産の処分の問題でございますけれども、まことに御指摘のとおりでございまして、私どもも従来利用計画がなく、処分をすることが可なりというものにつきましては、鋭意努力を払ってまいりまして、特に昭和三十八年度以降におきしまては、適正かつ迅速な処分を進める方針を強く打ち出しまして、いろいろな方策を立てまして、実績といたしましては、昭和四十一年度の初頭につきましては、十億九千万円程度の遊休不動産がございましたわけでございますけれども、それの五八%を四十一年度中に売却あるいは交換、こういったことによって、できるだけ資金の確保をはかっていく。あるいは交換によって交換受けの物件を安い価格でと申しますか、資金を使わないで受ける。こういう努力をいたしております。なお、この機械施設、線路施設等でございますけれども、これにつきましては海底ケーブルが先ほど申し上げました二十四億三千万円のうちで約十六億円含まれておりまして、そのほとんどがもう古きは明治時代あるいは大正時代というものございまして、二十六年以上のものでございまして、これらにつきましては、四十二年の六月以降撤去または廃棄処分に付するよりしかたがない。売却をしても撤去費のほうが高くかかるというようなことでございまして、そういったことを進めております。御指摘のように、こういう資金不足のときでございますので、こういう努力を今後とも継続したいと思っております。
○森中守義君 なぜ、こんなことをにわかに言い出したかという疑問もありましょうが、やはり取られる側では、公社はどうも困っているから上げるのだという、そういう言い方をされるし、また、そうかなという受け取り方もすると思う。そうなりますと、これはやはりいまここでたちまち不動産等売却したほうが、資産の処分をしたほうがいいかどうか、もう少し値上がりを待ったほうがいいじゃないかという、いろいろ意見があると思う。しかしながら、やはり公社みずからが幾らかでも自己資本を調達しておる。そのためには持っているものも処分をしたのだというようなことが私はやはり一つの背景にあってもいいのじゃないか、こういうように思いますし、先ほど総裁は合理化を幾つか並列的に羅列されましたけれども、こういう点については、やはり目こぼしがあるのですね。同時にいま経理局長が言われるとおりだと思いますけれども、一体こういう設備費を上げなければならぬ。また、近い将来何か考えなければならぬ、そういう段階に至りながらも、処分しようという具体的な計画は残念ながらないようですね。そうなりますと、私はこういうことも、これは明らかに資金調達の一方法であろうし、または、受益者に対する公社側の親切なやり方でもあるんじゃないか、こういうように思うのでございます。したがって、物品の状態等は、これはまあスクラップ程度にしかならぬでしょうが、不動産については取得価格が十八億九千三百万円、こういうことのようですから、現状においては相当値上がりしておりますね。おそらく二倍あるいは三部になっておるのじゃないか。ここに評価されておるかどうかわかりませんが、少なくともいま示された数字にはとどまらない。倍額あるいは三倍ぐらいに試算をすればなるのじゃないか、私はこう思うのです。ですから、合理化が行なわれているといいながら、必ずしも十分でない。したがって、この辺のことも大いに検討されていいんじゃないか、こう思うのですが、いかがですか。
○説明員(中山公平君) 御指摘のとおりでございまして、私どもも先ほど申し述べましたとおり鋭意努力を払っておるつもりでございますが、この価格の問題でございますけれども、確かに御指摘のとおり土地につきましては、何倍という時価を適当な評価機関にかけましてきめておるわけでございますが、何分にもこの建物、工作物が、先ほども申し上げますように、額が非常に多いものでございますので、これにつきましては、取得後もう相当の年数がたちまして老朽化しておりますので、取得価格にも売り払う場合あるいは交換の場合には及ばないという場合が大部分でございます。そんな関係で、年によって違いますが、ならして見ますと、土地のほうで幾らか数倍、建物、工作物で低いということで、ならして見ると、大体取得価格程度の売却の額ということになっているわけであります。ただ、交換の場合につきましては、年によって違いますけれども、これは土地が多い年だと思いますが、公社の取得価格の二倍以上のものも、公社で交換をするというような年もございました。建物が多い年は、売却の場合と同様に、大体取得価格程度でならしておくと、こういう状況でございまして、こういった価格の点あるいは売却の時期の点、こういったことにつきましては、きめのこまかい配慮を今後ともやってまいりまして、迅速かつ慎重、適正な方法で、御指摘のように努力したいと思っております。
○森中守義君 四十二年の決算は終了しましたか。もし正確でなくてもおよそどのくらいという見当でもつけておられるなら、ちょっと述べてもらいたい。
○説明員(中山公平君) 現在まだ作業中でございまして、現場通信局段階から膨大な資料を上に上げてまいる段階でございまして、いまのところ、どういう決算になるかという見通しは困難な状況でございます。
○森中守義君 いや、それは非常に正確な数字でなくてもいいのですよ。大体概算どのくらい——目の子でもいい。
○説明員(中山公平君) 事業収入だけにつきまして大体私どもの予想を申し上げますと、二月の月次決算におきまして、予算の予定額に比較いたしまして二百三十億円の増収に相なっております。大体ちょうど四%の増収でございまして、このまま三月が推移しているといたしまするならば、大体二百五、六十億円の増収に相なろうかと存じております。 支出の点につきましては、いろいろまだ数字が把握しにくい状況であります。収入だけを申し上げます。
○森中守義君 そうしますと、四十二年度の収支差額として七十一億見てあります、当初において。で、これが結果的に二百五十億ないしは二百六十億の線になっているということになれば、この七十一億という数字と相当隔たりがある。私の考え違いであれば指摘をしてもらいたいのです。一体——七十一億を見られておったのに、四十一年が二百六十二億になっております。おおむねその線までいったということになれば、どうしてこんなに低く見積もっているのですか。
○説明員(中山公平君) ただいま御指摘ございましたが、収入のほうもいま申し上げたような増収がございましたが、支出のほうも、予算で見られておらない支出がございます。給与のほうでございます。これが四十二年度の仲裁裁定による給与の増額というのがやはり百七十一億円、これだけ出てまいります。それからあるいは予算で見られておらない業績手当の支出、こういうものがまた出てまいります。しかし、一方からいいますと、こまかくなって恐縮でございますけれども、損益勘定のほうから建設勘定へ——逆の場合はないのでございますけれども——流用をするというものは、損益の支出としては、それだけ少なくなってまいるというような増減がございまして、必ずしも増収の額だけ収支差額が出てまいるということには相ならないわけでありますが、これは決算の結果、もう少し支出のほうが明確になってまいりませんと、その正確な数字の見通しがつかない、こういう状況でございます。
○森中守義君 しかし、結果的には歳入歳出が差し引かれてこれこれ余ったということが、いわゆる差額という数字になるのでしょう。それで差し引き勘定の結果七十一億と出ているわけだから、人件費を幾ら見ておろうと、どれに幾ら見ようと、すべてその差し引き勘定の結果、これこれだという数字が七十一億の予定だと私は思うので、あまりにもそうなると四十一年度の二百六十二億、四十年の三百九十二億と比べて低く見積もっておる、それは何か他意があったのかどうか、こう聞いている。具体的に言えば、いずれまた料金の手直しをしなくちゃなるまいとか、あるいは設備負担金も変えねばならぬだろうという、そういう想定を置きながら、七十一億というものを出したのか、そうでなくて、純粋に見通しとしてはこの程度しか見れなかったという、どちらかという、こういう聞き方ですよ。
○説明員(中山公平君) 四十二年度の予算におきますところの収支差額の七十一億円と、この八月末までには完了しなければならない四十二年度の決算においてあらわれるであろう収支の差額、いわゆる利益金というものとの関係は、御指摘のようにどちらも収支の差額の対比でございますが、その二百五、六十億円の四十二年度増収があるであろうと申し上げましたのは、収入だけを見ておりますので、支出のほうの、いまのベースアップ等のものが費用として決算では出てまいりますから、これは決算が出てみないとよくわからない状況にあるということでございまするが、四十一年度予算あるいは四十年度予算と比べて収支差額が非常に低く出ておるではないかという御指摘につきましては、別に御指摘のようなことを配慮したものではございません。要するに、収入の見積もりというものは、私どものほうでも、大蔵省のほうでも、非常に慎重にこまかい計算をやるわけでございますが、やはり積算技術の関係もございまして、前年度の上半期の実績を基礎にいたしまして、収入の見積もりをやっておるわけでございまして、ちょうど四十一年度は比較的好況の年ではございましたけれども、四十二年度の好況というものは、さらにこれを一般経済指標においても大きく上回るというような状況が出てまいっておりますので、どうてしも見積もりの時点で、見積もった額よりは実績のほうが結果的に多く出てまいる、こういうことでございまして、それにしてもまあ四%程度でございまして、これは逆の場合に、好況の年の翌年になりますと、やはり四%以内ぐらいの額で結果的には予算に比べて減収が出てまいるという年もあったわけでありまして、これは昭和三十七年度百三十一億円の減収がございまして、三十八年度もわずかでございますが、減収がございました。というようなことでございまして、どうもやはり四%程度の誤差というものは、やむを得ない積算技術上の問題であろうかと存じております。しかし、なるべく収入を正確に見積もるように四十三年度予算においても配慮いたした次第でございます。
○森中守義君 それから新しい計画の中で百七十五万個をつける。その中で四月中に単独で九万七千個、共同で一万七千個、こういう予定をされているようですね。実績はこのとおりにいっておりますか。
○説明員(武田輝雄君) 四月の販売につきましては、五月一日から設備料の改定をお願いいたしておりまたし関係上、四月の一日にいま申された分を承諾をいたしまして、その後におきましては、原則として緊急やむを得ないものしか承諾をいたさないということにいたしているわけでございます。そういうふうにいたしましたのは、きょうまでは一万億、あしたから三万円といったような不公平感を緩和いたしますことを一つのねらいといたしましたのと、それからもう一つは、そうすることによって、いま積滞して待っております方々が依然として承諾の意思の継続をなさるかどうかということを確かめるために、そういう承諾の経過期間を置いたわけでございます。なお、四月一日の販売にあたりましては、四月中の需要の出方をよく見まして、優先順位に照らし公正にやるように、三、四カ月から線路展開をやってまいっております。したがいまして、五月一日——四月二日以降四月三十日までの問に承諾いたしました件数は、通信局長が真に必要と認めたものでございまして、これは現在つかんでおります数は百八十一件というふうに承知いたしているわけでございます。
○森中守義君 百八十一件ですか。
○説明員(武田輝雄君) 四月分の販売は一年間の十二分の一、先ほど申された数字、それだけのものを一日に承諾をいたしまして、四月二日以降四月三十日の問に承諾をいたしましたのは、そのほかに百八十一件でございます。
○森中守義君 わかりました。 そうなると、その百七十五万個の中に、先ほど申し上げたものと百八十一がアルファとして出ておれば、あと幾ら残りますか。したがって、残ったものが三万円に該当する、こういうことになりますね。
○説明員(武田輝雄君) なお、五月一日になりましても、この法律が施行されておりませんので、五月一日以降におきましても、必要やむを得ないものだけは、通信局長の判断において、真に緊急必要やむを得ないと認めるものにつきましては、承諾することをいままで認めてまいりました。その数が大体五月一日から昨日までの時点で約千三百件ほどございますから、年間の数から四月に売りましたものと、五月の八日までに売りました千三百件を引きましたものが残った分、こういうことになるわけでございます。
○森中守義君 そうしますと、約百六十二、三万ということになります。それをずっと三万円で掛けていけば、およそ二百四、五十億ということになるでしょう。そういう勘定になります。そうなれば、先ほど経理局長にお尋ねをした収支の差額が二百五十億ないし六十億あるとすれば、結局設備料を上げなくてもいいのじゃないですか。差し引き勘定すれば大体合うでしょう、差益が二百六十億ある。その辺がどうもやはり一つの問題だと思うんですよ。
○説明員(中山公平君) 増収が大体二百五、六十億円程度、設備料の引き上げによるところの増収額が二百四十億円程度という数字の点では似通っておるわけでございます。実はその増収の二百六十億円の見込みでございますが、これにつきましては、すでに昭和四十二年度の仲裁裁定の実施のために、節約、予備費等を除きまして、その中から百三十一億円を充てることに、これは郵政大臣の御認可も得ております。それから四十二年度の業績手当に四十二億円、これはもう支出をいたしております。こういう予算にないところの支出の増が合計いたしまして百七十三億円出てまいりまして、その結果、残額が八十七億円、こういう見込みでございまして、いろいろこういうものが出てまいった際に、通例その年度の弾力発動による工程の増加に充てたり、あるいは先ほど申し上げましたようなその年度の仲裁裁定の実施、あるいは翌年度の仲裁裁定の財源に充てるといったようなことをやってまいっておるのが通例でございまして、四十三年度の収入につきましては、多少引き締めの効果もあらわれてまいっておるような状況もございまして、なかなか予算額程度の収入を確保するのに非常な努力を要するように私どもは考えておりますので、そこらをいろいろ配意いたしまして、まだ四十三年度の給与改定ということについては仲裁裁定も出ておりませんけれども、いろいろな配意をしなければならないということもございますので、これを設備料の改定による増収二百四十億に振りかえるというわけにはなかなか困難なように私どもは考えております。
○森中守義君 経理局長、このいまの合計百七十三億ですね、これはちょっと私も、いま予算書を持っておりませんから何とも言えませんけれども、通年こういうことになっておるのですか。年間の経常予算の中に組まないで、こういうものから、つまり予算総則上の弾力条項の発動によって出す、こういうやり方をしているのですか。
○説明員(中山公平君) 仲裁裁定の実施に関連した財源措置に関しましては、ときによって補正予算を組んだ年もございます。公社法の七十二条あるいは予算総則によって資産充当の形で、いわゆる俗に行政措置と呼ばれているものでございますが、それによってつまり移流用の形で実施をするという場合もございます。四十二年度の場合は、先ほど申し上げましたようなことで、やることについて、政府のほうの御了承を得まして財源措置をいたしたという次第でございます。
○森中守義君 四十二年度の期末手当は私は弾力でもいいと思うのですよ。しかし、ベースアップ等は、これはやはり当初予算の中に九%見るのか一〇%見るのか、なかなか仲裁裁定等の関係もありますから読みづらいと思うけれども、立て方としては、期末手当とぺースアップというのは、別個に切り離した立て方のほうが正しいのじゃないのですか。私はそれを知らないものだから、だから、結果的に二百五十億ないし六十億の収益があれば、逆に設備料によって入ってくるのと大体見合いますから、相殺すれば何も設備料を上げなくてもいいんじゃないか、こういう考え方を持っていた、いままでは。しかし、いま御説明で内容がよくわかりましたけれども、しかし、やはり予算の運用の問題としましては、弾力の発動というのは期末手当等が中心じゃないかと思うのですよ。他はやはり通常予算の中に計上しておいて、何%見るかというのは問題がありますけれども、それに不足を生じたような場合に、弾力を発動する、これが大体たてまえのように考えるんですがね。しかし、まあ通年そういう方法をとっておられるというならば、これは一つの意見として検討してもらう程度でもかまいませんけれども、それは事情はわかりました。
○国務大臣(小林武治君) たまたま二百五、六十億増収になる。これは要するに結果論でございまして、予算は昨年中つくる、そうして収支差額が六十億円ぐらい出る、それを建設に回す、こういうやり方で予算はつくっておりますが、これはたまたま結果的にこれだけの増収が出た、したがって、増収が出れば、それをどういうふうに活用するか、こういう問題でありまして、理論としては、森中委員のおっしゃるように、そんなものを当てにしてベースアップなどを考えることは、これはやるべきでない、こういうことになります。ただ、結果的に出たから、そんなふうにやると、普通なら、これは節約であるとか、あるいは流用であるとか、予備費であるとか、あるいは補正予算を組むとか、当然そうすべきであるのでありますが、いまたまたま出たからして、そういうふうな活用の方法を考える、こういうことだけでありまして、理論としてはあなたが言われるように、これはすべきであろうというふうに私も考えております。
○森中守義君 それから、もう一つ、営業局長の所管だと思いますが、ダイヤルに切りかえる、手動の場合には、特急、至急、普通、三種類あるんでしょう、料金の種類としては。それをダイヤルに切りかえた場合、料金の設定はどうなりますか。
○説明員(武田輝雄君) 待時通話の場合には、至急は普通の二倍、特急は三倍の料金額となっており、しかも三分一分制の料金体系をとっております。それから自動即時になりますと、度数料単位の距離別時間差料金制度をとっておりますので、正確には比較しにくいわけでございますけれども、料金水準といたしましては、大体即時になりますれば、距離によって違いますが、待時通話の一・六倍程度の金額をいただく、そういったような料金水準にいたしておるわけでございます。
○森中守義君 さて、そうなると、どっかAならAという地区で切りかえてみた。切りかえるために相当投資をしておりますね。それが大体、まあ総合的な計算でないと、なかなか計算もしにくいと思いますが、大づかみに見た場合、何年ぐらいで投資した資本というものは回収できますか、料金収入によって。
○説明員(武田輝雄君) 経費には、いま御指摘の減価償却費、利子のほかに、運営費が要るわけでございます。われわれ一加入者当たり大体月五千円の収入があれば、投資した額が耐用年数が尽きるまでの問に回収できるというふうに考えております。ところが、住宅用電話等は千五百円ぐらいの収入でございますから、そういった住宅用電話あるいはいなかのほうの電話は千五百万円よりももっと低いところもございます。一番安い基本料は二百円、住宅用であれば、二百円を割っておるというようなところもございます。住宅につきましては、耐用年数中に原価を回収するということはきわめて困難なというか、不可能な実情でございます。
○森中守義君 他への投資の問題ですが、公社法三条によって許容されておりますからね、これはこれでいいとして、たとえば船舶通信への出資が毎年のように行なわれる。これはどういうことが原因なのか、また将来も増資をされるのか、その辺どうでしょうか。三十九年が七千万、四十年が八千万、四十一年が一億、四十二年が七千五百万、すでに三億二千五百万入っておりますね。毎年のようにそれぞれ増資が行なわれておる。もちろんこれは違法だとか、そういうことを言っておるのじゃないが、こういうふうに毎年毎年増資をする理由はどういう理由なのか、その点はどうでしょう。
○説明員(武田輝雄君) 船舶通話につきましては、去る二十七年から始ったわけでございますが、当初東京湾とかあるいは大阪湾とかあるいは瀬戸内海といいましたような主要な港を中心にいたしまして船舶電話を実施いたしたわけでございます。その後対岸を通しましての船舶通話サービスをやるようにいたしまして、太平洋岸を完成し、そして四十二年度で日本海岸一帯にわたりまして船舶電話の通話が開始されるようになったわけでございます。そこで船舶電話の需要が非常に多うございまして、現在でも約千ほどの積滞をかかえておりますが、最近では毎年六百ずつぐらいの船舶電話の架設をいたしております。四十三年度は一千台ぐらい架設をいたしたい、そういたしましても、なお需要に追いつかないというような実情でございます。そういたしますためには、相当程度の資金を、公社において、船舶電話につきましては船舶通信株式会社に委託しております関係上、船舶通信会社において必要とするわけでございます。そしてこの資金は、資本金と借り入れ金とでまかなわれておりますが、需要に応じていくためには、どうしてもそういった会社の資本ないしは借り入れ金の規模をふやしていかなければならぬ。そういうことで、公社といたしましても、増資の一部を持つという形で、年々いまお話のありましたような額を増資をしてまいりましたし、四十三年度も、増資をいたす計画にいたしておるわけでございます。
○森中守義君 他に投資が行なわれているかと思うと、相当の借入金がありますね。借り入れ金が一兆三千百四十一億、これはどうなんですか。一次計画から三次計画に至る間、計画上のいわゆる計画借り入れであったのか、あるいは料金の手直し等ができないので、しかし、計画は進めたいという理由のもとに一兆三千億というものが借りられたのか、その辺はどうでしょう。
○説明員(井上俊雄君) お答えいたします。 この貸り入れ金の大半は、加入者引き受け債券でございます。したがいまして、建設工事の規模の上昇に伴い、一加入当たり平均十一万円弱の加入者引き受け債券を持っていただいておりますので、それが非常にふえてきておる。それ以外に公募債等も、たとえば三次計画の期間中だけでも、当初の三次計画の約千九百億ばかりに対しまして二千六百億に及ぶ。これも建設投資を拡大してサービスの改善をはかるために必要な財源措置が得られませんので、公募債等を多くそちらのほうにお願いしたということでありまして、あけて建設投資のために必要な外部資金として供給された債券の積もったものでございます。
○森中守義君 計画的なものかどうか。
○説明員(井上俊雄君) 計画的かというお尋ねでございますが、たとえば第三次計画では、当初どのくらいの加入者の引き受け債券を予定したか、これは既定計画では四千九百五十億を予定したわけでございます。それに対しまして六千二百七十二億、これは建設の投資規模を途中におきまして拡大修正をした。それから公募債等も千九百五十億に対して二千六百四十二億にふくれております。これもそういうことであります。行きあたりばったりということでは決してございません。既定計画に対しまして計画の手直しをした。そしてそれに基づいて投資計画を実施した。その過程で、法律に基づきまして加入者引き受け債券がふえてまいりましたし、さらに足りない部分は政保債等でお願いした、こういうことでございます。
○森中守義君 一兆三千余億に対して年間の金利、幾らになりますか。
○説明員(中山公平君) 昭和四十二年度の予算におきましては、利子で六百八十六億円、債券発行差損償却費、これも実質的には金利負担でございますが、これで二百六十八億円、合計いたしまして九百五十四億、こういうことに相なっております。
○森中守義君 四十三年で九百五十四億の金利支払いということになると、相当財政を圧迫しますね。負担にたえないというような現状ではないにしても、相当な額になるようですが、こういう状態でずっと続けていきながら、先々行き詰まるようなことはありませんか。
○説明員(井上俊雄君) おっしゃるとおりに、猛烈に行き詰まると思います。かりに公社の投資規模を、需要に応じてできるだけサービスの改善をはかっていくということをやってまいるといたしますと、そしてそのために必要な資金を借り入れ金等でかりにまかなえたといたしますと、その借り入れ金として公社が調達し得る限度というものは、とてもそんなことにはならぬと思いますけれども、かりにできるといたしますと、これはまさにパンク状態になると思っております。
○森中守義君 それで、大蔵省あたりに持っていっても、いや電電公社は国鉄と違ってだいぶもうかっておるじゃないかということで、問題にもならないような気もしますけれども、郵政大臣どうですか、少し利子補給でもつけるような話し合い進めてみたらどうですか。おそらく財政当局はとんでもないと言うかもわかりませんがね。一千億近い金利支払いということは、かなり公社の財政を圧迫していることは事実ですからね。
○国務大臣(小林武治君) 財政を圧迫すると言えばしています。これも結局現に料金で払っておりますからね。しかも、まだ収支差額が今年でも六十何億出て、そこへまた、増収が幾ら出るかしらぬが、増収ということになれば、まだ能力というものが十分ある、こう言わざるを得ない。将来のことはだんだん検討していかなければなりませんが、いまの状態はそういう状態にある、こういうことであります。
○森中守義君 一般的に見て、確かにそうだと思うのです。公社の経理状態がにっちもさっちもいかぬようなところに来ているとは思えない。そうなると、いま大臣の言われるようなこともうなずかれるわけですが、しかし、こういう高額の金利をさらに将来に持ち越す、あるいは減少はしなくてむしろふえるのじゃないか、第四次計画を進めていけば。そういうことになると、将来を展望した場合に、これでいいのかということになると、なかなか簡単にはいかぬと思うのです。だからいまにわかに利子補給等は考慮されなくとも、いつの日にか、これはやはり手を打たなければならないようなことになるかもしれません。したがって、これは現状において大臣の言われることを了承いたしますが、やはり大いに注目をしておくべき問題の一つだというように私は問題を提起しておきたいと思います。
○国務大臣(小林武治君) これは、当然公社の経理としての借金の限界というものはありますから、その限界をどこに求めるかということは、全体の経営から検討すべきことでありまして、したがって、これがいまのような勢いでふえる。またふえたら困る。そうすると、利息のつかない金はどこからくるかというと、やはり料金問題が起きましょうし、あるいは設備料の問題も起きてくる。こういうことで、これはかね合いの問題になってくると思います。
○森中守義君 四次計画の中で、例の情報革新と経済の効率化という主要な項目があります。これは単にデータ通信の設備として提供するということであるのか、あるいはコンピューターサービスまで含めるというのか、この辺はどうですか。
○説明員(井上俊雄君) 四次計画の大綱の中で、公社として整理しております内容は、公社の直営によってデータ通信サービスを提供する、この分だけをこの程度実施いたしたい、こういうことでございます。したがいまして、コンピューターと端末機器を公社みずからが設置してサービスを提供する、この部分だけを計上しているわけでございます。
○森中守義君 そこで、各方面に非常に抵抗もあるように私は思うのです。データ通信のサービス提供まではいいとして、これにコンピューターを加えるということになると、そう簡単にはいかぬぞ、こういう意見が各方面に強いですね。ごらんになったと思いますが、「東洋経済」の四月六日号にそういう趣旨のことがずいぶん詳しく出ている。しかも、この中で注目すべき問題は、プライバシーの問題等が一体電電公社がやることによってどうなるのか、非常に不安がと、またアメリカの通信状態と日本の通信状態は異なっているというけれども、アメリカでは、通信業者にそこまで踏み込ませるべきでない、こういう意見が非常に強いようです。だからその日米両国の相違点は相違点としまして、どうなんですか、これはそのままの状態で進んでいって、はたしてその問題が処理できるのかどうか、ここで指摘されているのは、そういう問題を除去するためにすみやかに審議会等をつくったらどうか、こういう意見が出ておりますがね。しかし、いまの計画局長の御説明からいけば、ほぼ公社のお考えは明らかになりました。しかし、それは公社だけの問題であって、それが他に影響するところは非常に大きいということになれば、この主要な計画も他とのかね合いにおいて相当修正を加え得る情勢になりかねないのじゃないか、そういうように私は思うのですがね。これどうなんでしょう。一つの提案として「東洋経済」が指摘しているように、審議会等をつくれという、こういうことに対してはどういうお考えをお持ちですか。
○国務大臣(小林武治君) この問題は、まだいわゆる審判官がなかなかないわけですね。ことし初めて、とにかく仕事を公社がやろうと、そういうことで東京、大阪にコンピューター中心の新しい局まで計画をしておるということでありまして、まずやると、それに対して、またいろいろな問題が出てくるから、やらないで議論をしておってもなかなか進まないということで、先べんをつけるというのは変ですが、何か公社はやろう、こういうことでこれは出したのでありまして、これに対しては、これからまたいろいろな意見も出てくる、そういうときに初めてこれからのいろいろな分野もおのずからきまっていくんじゃないか、いわゆるまだ十分な調整もなしに、とにかく公社の仕事であるということで始めてもらう、こういうことであります。
○森中守義君 大臣、こういうことですか、既得権としていま実績を持っておくということではないのだけれども、やらなければならぬからするのだ、情勢が変わってくれば、それに対応した措置をとる、こういうことですか。
○国務大臣(小林武治君) いま要するに第三者というか、審判官として、これはどこがやるべきだと、こういうふうなものはいまはないわけであります。ただ公社としては、自分の仕事としてやるべきがということでこれに手をつけるということであります。また、これについては、まだいろいろな批判とか出てきましょう。しかし、とにかくこういう仕事をやるのだ、公社の固有の仕事だということを自己主張と申しますか、それでこれを始めるということでございます。
○森中守義君 そうなりますと、今日の公社法あるいは公衆電気通信法はこういう問題あるいは近い将来に到来するであろうインテルサットの問題ですね。そういうものは法律自体が予定していない。そうなれば当然これは公衆電気通信法なりあるいは公社法の若干の修正が必要になるのじゃないですか。
○国務大臣(小林武治君) これはなってくると思います。
○森中守義君 そうなればむしろ法律の改正が先であって、何が何でもいま手をつけろというのは、少し先行し過ぎるのじゃないですか。
○国務大臣(小林武治君) それはいろいろ批判はあろうと思いますが、公社の業務としてやるべきだと、したがって、法制の整備も、それはもう一緒にやればそれが一番けっこうでありますが、とにかくこういうことは一緒もなかなかむずかしい。予算が先行しておるということは言えると思います。
○森中守義君 私は、公社に、やっていかぬけしからぬと、そう言っておるのじゃないのですが、やはり筋からして、こういうものをやるあるいは将来のインテルサットというものは予定していないのだから、前もってやはり大臣の言われるようなことが将来進んでいくならば、むしろ法律改正を先におやりになるのがたてまえだと、実はこう思うのですが、ただ、それが将来の問題として非常に大きな障害になっても困りますけれども、やはり次の通常国会なり何なりにはその辺のことを予定されておかないと、法律の保証がないものをどんどん公社がやることを郵政大臣が認可するあるいは公社総裁がそれを進めていったということになると、ちょっとこれは問題があとに残りますよ。
○国務大臣(小林武治君) 次の機会には、これは当然法律にそういうことを明記する、こういう措置もとらざるを得ないと思います。
○森中守義君 さてそこでやはりこのサービスの提供を受ける人は、階層的に非常に限定されておるようでありますね。したがって、大まかな四次計画の中にこういうものが入っているということは理解いたします。しかし、公社の歳入歳出という観点からいけば、おのずからこの種の歳入歳出というものは別個のものであったほうがいい、資金の調達等も。これこそ受益者負担の負担の原則というものが採用されれば、当然企業にそういうものは負担さすべきじゃないですか。一般の加入者にこういうものを背負わせるというのはちょっと私は筋からいってもおかしい、こう思うのですがどうですか。
○国務大臣(小林武治君) その点もお話のような配慮をすべきだと思います。
○説明員(米澤滋君) ただいまの御意見のように独立採算的に処理したいと思います。損益勘定の面におきましては、ある企業収益率を予定いたしまして、その企業収益率を予定して料金をきめまして、郵政大臣が認可をいたす。それからまた建設につきましては、縁故債を持ってもらうというふうにしていきたいと思います。ただ、先ほどちょっと大臣も言われましたが、今度の四十三年度の予算の中で、東京、大阪、名古屋で、一般の加入電話回線を通じてコンピューターを使って行なうたとえば簡易計算サービスとか、あるいは通信回線を通じていろいろなコンピューターによる情報処理のサービス予算が盛られておりますけれども、これは必ずしも大企業ばかりじゃなくて、一般のたとえばお医者さんとかあるいはまた中小企業というようなものがタイムシェアリングでコンピューターを使っていくのではないかというふうに予想をしております。
○森中守義君 そういうような解釈をとっていけば、この建設計画の中の一兆一千四百億というものは別なものとして理解してよろしいですね。
○説明員(米澤滋君) その中の千七百億が全体でありまして、そこにあります一兆幾らというのはそのほかのもの全部——加入電話全部入っておりまして、コンピューター関係は千七百億円という数字を予定しております。
○森中守義君 ちょっと私読み違えしておりましたが、いま言われる千七百億というものは別なものとして考えておいてよろしい、こういうことですね。
○説明員(米澤滋君) 全体の投資の中に入っておりまして、ですから、公社としては全体の、今度の場合にもいわゆる公募債とか、あるいは縁故債というものを第四次五カ年計画の大綱の資金計画の中に予定しておりますから、そういうもので入ってくる。いまそこで持っておられる数字は、いまのコンピューターばかりではなくて、電話のほうが非常に大量を占めておるわけでありますから、もしあれでしたら、計画局長から説明をさせます。
○説明員(井上俊雄君) ただいまの経済効率のための点についてでありますが、これは全体の三兆五千二百十億の建設計画の中身を、便宜こういう区分に従って分類すればこうなる、こういうことでございます。その中には、ただいま総裁の申し上げましたように、事務用電話の増設、あるいは市外回線の新増設、あるいはPBX、あるいは集合自動電話、それらを全部包含いたしまして、経済の効率化に直接結びつくであろうという区分けをいたしまして、その総額が一兆一千四百億円、こういうことであります。そのうちデータ通信の千七百億円というものが含まれているということです。
○森中守義君 もうこれ一問で終わります。 来年は一体どうされるつもりですか。衆議院の会議録を読んでみますと、来年は本命になっている料金問題を処理せざるを得ない、こういうことが答弁されておるようですけれども、その際に佐藤答申による二二%を採用されるのか、あるいはすでにもう三年前と今日ではいろいろ状況も変わっておりますから、少なくとも二二%程度というものは現状において妥当であるのか、この検討も必要になってくるでしょう。そういう際にあらためて諮問という方法をとられるのか、あるいは今日の二二%をあらゆる角度から検討して、出そうというおつもりなのか。その点どうですか。
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。 この設備料の改定の法案が認められたあとにおきまして、公社といたしまして、電信電話調査会、いわゆる佐藤調査会の答申、その後出ました経済社会発展計画、この中にある数字並びに考え方というものを受けまして、しかも、また昭和三十三年度の予算が成立いたしましたので、その四十三年度の予算成立に伴ういろいろな数字のものも考えに入れまして、そして、料金体系合理化、これは郵政大臣がよく言われておりますが、料金体系の合理化を含めて公社の案を八月末までに経営委員会できめて、そして政府にお願いしたいと、こういうふうに思っております。ですから、料金修正は四十五年度において政府にお願いしたいと思います。この中身につきましては、佐藤調査会が二年半前に出しております。それに経済社会発展計画の考え方とか、あるいはまた今年度の予算の数字と、そういうものを総合的に、検討いたしたいと思っております。
○森勝治君 私はまず第一点、最近における公社のいわゆる企業性と公共性の谷間の公社の方々がたいへん御苦労を願っておることとは思うのでありますが、私は具体的な一つの事例をもって公社が最近は非常に住民サービスと申しましょうか、利潤追求を急ぐあまり、公共性の点に対する配慮が非常に、——まあ公社は非常にということばは使いなさらぬで、ただやや程度でかんべんせよというようなことになりはせぬかと思うのでありますけれども、私は非常に公共性が薄れてきた、こういうことを指摘せざるを得ないのであります。はたせるかな、つい先日の日刊紙の投書欄を見ますと、公社の広報課長が、最近は住宅電話がふえたので公社の収益が下がったということを、ぬけぬけと公式に発表をしているような状態であります。そこで、私は公共性が薄れたという具体的な事例で、私の地元であります埼玉の例をとって申し上げてみたいと思うのであります。ここへ持ってまいりましたが、これが東京都の個人別電話番号簿、ここに埼玉県の電話番号簿がありますが、九冊ありますが、これが大体三十万加入ということを言われておりますが、どうでしょうか、この薄っぺらなこと。これが公社の国民に奉仕する公共性が薄っぺらになった顕著なこれは姿だろうと私は思うのであります。従来は埼玉県は大体一冊でありました。ところが、埼玉と東京は御承知のように隣接地でありますから、政治的にも経済的にもこれは密接不可分な関係を持つわけでありますが、片や東北腺の赤羽の鉄橋を超えて埼玉に入りますと、こんなに違うわけであります。川一つ隔てますと、たとえば戸田橋の向こうとこちらに公衆電話がありますが、この戸田橋のこちらから川口に来れば十五円取られる。極論いたしますと、——多少それは行政区域の違いがありますから、多少のことはやむを得ないけれども、県民サービスの立場からいっても、こんなに電話番号簿だけをもってしても、大臣ちょっと見てください、こういう薄っぺらなやつでこんなになったのです。東京はこんなに厚い。これが私は電電公社のすべての姿だということは、これは断言することは早計でありますから、そんなおこがましいことは申し上げませんが、少なくともこういう姿が電電公社の都市偏向の姿、遠隔地採用は電電公社は盛んにやりますけれども、遠隔地サービスはあまりやっておらぬ。電話の問題はあまりサービスが、走字だからというので最近は非常にそういう点にもややともすれば力を入れないという不平が国民の間から出されているわけであります。そこで、しかし私は悪口ばかりは申し上げません。この中でも一つよいことがあるのであります。たとえば埼玉県の与野市というは電話局は浦和市に所属します。浦和の電話局の管轄でありますが、従来は与野市の皆さんでも浦和の市内の浦和の電話局のページをめくらなければ与野市が出てきませんでした。しかし、今度は与野市は電話局はないが、与野市という欄をめくりますと、与野市の居住者の電話番号が親切に載っかっている。この点は進歩だろうと思うのであります。だからそういう点は確かに御苦労を願っておるのでありましょうけれども、非常にサービスが低下している。なかんずく私は、特にこの公社の電話番号簿発行やサービスで考えなければならぬものは、政治圏の問題、経済圏の問題だろうと思うのであります。そういうことは当然この電話番号の編成にあたってはやはり政治圏経済圏というものを考慮して編成されてしかるべきものと考えておりますけれども、そんなことは一向におかまいなし、全然考えていない。ただこれは足して二で割ったというようなことをやっています。これは具体的に言いますと、埼玉県の県南では、埼玉県の情勢を御存じない方はお許しいただいてしばらく聞いていただきたいと思うのでありますが、たとえば東京の北、川口から埼玉が始まりますが、川口、浦和、与野、大宮というのは、これは埼玉県の県南で最も政治的にも経済的にも中心でありまして、この都市をどれ一つ切り離してもこれは十分に立ち行かない、立ち行かないという表現はまずいですけれども、連携がとれない。ところが川口は川口で切り離し、浦和と大宮を切り離し、荒川の向こうの朝霞を浦和のこの中に入れ、さらにこの中には上尾とか、上尾は経済圏でありますからよろしいですが、今度は、つい先だってまでは久喜あるいは岩槻とかいうふうな、久喜、岩槻は政治圏となりますと、大体これは春日部が中心ということになります。向こうは向こうでやっている。こういう政治的な考慮、経済的な配慮というものは私はこの電話番号簿をもって推理いたしますと何ら顧慮されていないということです。私はこれでは住民サービスにはならぬだろうと思うのでありまして、こういうことについて、これは当然お考えでありましょうけれども、そこまでなかなか手が回らぬと言われてしまうと、私もことばの継ぎ穂がなくなるわけでありますが、どうかそういう面についても住民サービスの低下することのないようにひとつお考えいただきたい。 さらに、この電話番号に関連して、私は一〇四番、一〇五番の案内の例を申し上げてみたいと思うのでありますが、従来手動式の場合ですと、番号で呼ばずに屋号で、大体当時の地方のしきたりでいきますと、魚屋さんは魚屋さんとか、角の八百屋さんとか、何丁目の床屋さんとか、こういうことで、番号でなくして屋号だけで呼んで、しかも皆さんが案内台に向かって何丁目の魚屋さん、八百屋さんと言えば、それは何番ですよと言って教えてくれたわけです。ところが最近自動化が急速になりましてから、公社がこれでは確かにどんどんどんどん加入数が多くなるわけでありますから、いつまでも番号だけではどうにもならないというので、屋号で教えてはまかりならぬと、すべて電話番号をもって案内せよ、こういうことからこれはそういうことになったわけであります。その点を私はとがめてはおらぬのであります。ところが、最近はこの大体従来は電電公社の案内というのは、交換の方でも練達の士を配置しておったわけであります。もちろん現在の諸君も練達の士でありますけれども、何ぶんにも公社が利潤追求、合理化を追い求める姿が急なるあまり、そういう点も非常になおざりにしまして、画一的に案内台をつくりまして、これに集中いたしまして、たとえば春日部で電話番号を調べようとすると、たぶん草加の交換台が出るでありましょう。蕨の電話番号を調べようとすれば浦和の局が出るでありましょう。あるいは上尾の電話番号を調べようとすると、たぶん大宮の、別の隣の市の所在地の電話局の交換台が教えてくれるでありましょう。ところがその案内の方には練達の士でありますけれども、何分にも蕨の事情を知らない。従来は蕨の電話局でありますと蕨の局で長年鍛えた諸君が案内台につきますから、さっき言ったように番号がわからんでも、番地がわからんでも一番親切で一番詳しいといって市民の評判をかちとったところでありますけれども、最近はそういうことはないのであります。だから、したがってそういうことはもう合理化でそうしたでありましょうけれども、しかし、こういう面はこれはもっと親切な扱い、これはよいことはいつまでも持続すべきだと思うのであります。ところが最近これはうそかどうか知りませんけれども、公社ではどうも案内がふくそうして困るから案内代を取ってやるというさもしい根性を出したということも風の便りに聞くわけであります。私はせめてこういうところは、案内、住民サービスはもっと強化していただきたい。したがって、今後こういう問題から、これは具体的な事例を出しながら、埼玉県のこの埼玉通信部の管内の電話番号の具体的な事例を私は提起して申し上げておるのですから、たとえば埼玉県のこういう分冊にされたやつを県民が全部買わなければならない。東京都は全部買わずにくるわけであります。しかも、これは経済圏であるが全部分断しておりますから全部買わなければ、従来と同じように、日常の商業のほうは商業、工業のほうは工業、住宅のほうは住宅の用をなさぬのであります。したがって、こういう問題をどうお考えなされるか。住民サービスについて、国民の信をつなぐためには、やはり公社が一考あってしかるべきものだと私は考えますので、この点をまずお伺いして、それから本論に入ってまいりたいと思います。
○説明員(米澤滋君) 個々の問題につきましては、主管局長からお答え申し上げますが、ただいまの電話の番号簿につきまして、一時これを、企業性というわけではないのでありますが、少し全体の分冊を極端に進めたという点があることは私も認めます。これを現在改めるようにいま手配をさせております。 それから、案内の問題につきましても、やはりこれがサービスの向上、改善につながるようにということで、なお極端な場合にはいろいろケース・バイ・ケースで検討いたしたいと思っております。いろいろの場合に、どういうふうにするかはなお検討いたしましてお答えいたしたいと思います。
○説明員(武田輝雄君) 番号簿の問題でございますが、公社になります以前から番号簿を発行する経費が大体職業別番号簿の交付収入によってまかなうというふうな態度を公社は持してきたわけであります。そこで加入者がかりに倍になりますと、ふえてまいりますと、加入者の増加する倍率の自乗倍で番号簿発行経費がふえるというふうなことになりまして、これが無料配付ということになっておりますので、結局加入者の負担になる方向ということになるのであります。そこで関東通信局におきましては、三十七年度から、全国にわたりましては三十九年度から地域的に分冊をいたしたわけでございますが、これはある程度すべての加入者の方々がすべての番号簿を必要とされるというわけでもございませんし、いま申し上げましたように、番号簿の発行経費が増大して、加入者の自乗倍で増大してまいりましたので、それを防ぐという両方の面からやったわけでありますが、確かにいま御指摘がございましたように、従来の基準は単位料金別に、人名別につきましては単位料金番号簿でつくり、職業別につきましては、原則として県全体でとらえますが、人名別につきましては、そういうやり方でございます。そこで、そうなりますと、生活圏並びに経済圏が拡大いたしました現在の時勢に合わない、ないしは流動していきます経済圏の変動に合わないという点が出てきまして、結局、加入者のサービスにならない、あるいは番号簿が用をなさないということになってくる傾向が強くなってまいったわけであります。そこで公社といたしましては、番号簿はあくまでも利用者の方に電話をやさしく、容易に利用していただくということを主眼としておるものでございますから、番号簿の掲載方法につきましても、あるいは番号簿のていさいにつきましても細部につきまして検討を加え、あるいは掲載法につきましては、たとえば、ある市町村に幾つかの電話局がある場合は、電話局の範囲で編集するということでなく、同一市町村は違った局でありましてもアイウエオ順に編集するといったことをやっております。また番号簿の大きさ等につきましてもいろいろ検討をしております。 なお、いま御指摘がございました分冊の問題でございますが、分冊の行き過ぎの点は、少し合冊いたしまして改めたいと思います。これは四十三年度から本社から通信局に対しまして指示を与えましたのは、いま申し上げました分冊の行き過ぎを是正するほかに、分冊をいたしました場合には、分冊された加入者が掲載されておる分の番号簿しか加入者には無料で配付されなかったのですが、四分冊以下のところは、その番号簿のほかに加入者の希望される番号簿を一冊無料で配布される。それ以上分冊しているところには、その当該加入者が掲載されておる番号簿のほかに、加入者の希望によって二冊ほど無料で番号簿をお渡しする。なおその以上のものにつきましては、県内のものであれば定価の半額で配付をするといったようなことに四十三年度から改めて、通信局において実施をさせていただきたいというふうに考えておりますので、いま御指摘のありましたような点は、公社はあくまでも公共企業体でありますから、やはり加入者のサービス経費の節約は当然はからなければなりませんが、と同時に加入者の方々に対するサービスというものを主体にして考えていかなければならない性質のものでございますので、いま申し上げましたような方向で、ひとつ利用しやすい番号簿に、そしてお役に立つ番号簿に改めるように努力いたしていきたい、こういうふうに考えておる次第であります。
○森勝治君 もう一点、一一九番の問題についてお伺いしたいのだが、一一〇番、一一九番、あるいはまた一一三番というのは、これは国民はだれ知らぬものがないはずであります。ところが電電公社で、全国どこの番号でも、火災のときに一一九番とありますけれども、一一九番にダイヤルをしても自分の住んでいる町の消防署につながらない、こういう例があるわけであります。いま私は、番号簿の編集で、市であるけれども電話局はないといって、埼玉県の与野市の例をとって、こういうふうに案内は親切になった——悪いことばかりになっちゃいけないから多少はほめたのでありますけれども、与野市において一一九番、この番号簿は与野市のところも羅列してあるわけですから、与野市在住の加入者が、自分のところ、あるいは近所で火事が出て、それというので一一九番に電話したら、与野市の消防署につながらない。これは看板に偽りありであります。こういう状態は一体埼玉県の与野市のみか全国的に——これから後ほどちょっと触れたいと思うのでありますが、町村合併に伴うもろもろの問題が胚胎をしております。加入区域のいろいろの問題がありますけれども、一一九番の消防署、たとえば市において常設の消防署のないところはないと思うのであります。町村の場合には、これは御承知のように消防団でありますけれども、市以上、あるいは特別区等においては当然そこの地域には常設消防署があります。与野市にも与野消防署というれっきとしたのがありますけれども、与野市の住民で浦和加入局、一一二局、三二局の住民がわが家の電話をとって急報しようとすると、何と浦和の消防署が出てしまいます。浦和の消防署も御承知のようにたいへんふくそうしておりますから、浦和の消防署から与野の消防署にまた加入電話でダイヤルをして、親切に知らせる、こういう形になりがちであります。これでは極論いたしますと、与野市の消防署のすぐ隣のビルの谷間に隠れた家に火災があっても、浦和から知らされて行くまでにはもう烏有に帰してしまうという悲劇も起こりがちであります。しかし、こういう問題をいたしますならば、当然これは所轄のそういう行政、地方都市の代表とも話し合って、こういう問題を、看板に偽りのないような電電公社たるべきであると思うのであります。したがって、この問題について今後どう対処されるか。一応応急措置として与野市においては、地元では、もうやむを得ませんから、与野市の市長をはじめ、何とかして浦和の消防署から公衆電話で与野の消防署に連絡のないようにといって、やっと当面急場をしのごうというので、与野市の居住者は自局の、たとえば三一局加入のものは一一九番の上に三一のダイヤルをする、こういうことで急場をしのいでおりますけれども、やはり電電公社が看板にいたしております一一〇番、一一九番等は、やはり自分の居住地の警察署なり消防署に直ちにつながるように、私はこの辺に電電公社の公共性を生かす問題があるんではなかろうかと思いますので、これにひとつどう対処されるか、そのことと、二つの行政区域以上にまたがって、ややもすれば、他の町の電話を引いたところが具体的にたくさんございますけれども、与野市のような例が他にあるのかないのか、現に与野市ではこれが議会の問題となって、非常に先般もこの問題にどう対処するか、関係者が心をくだいておるところでありますが、この善処方をひとつお願いをすると同時に、こういう例がよそにもおありなのかどうか。さらにまた、私具体的な市町村の名前を列挙して申し上げたわけでありますから、たとえば与野市の場合においてはどう対処されるか。看板どおりひとつおやりになるかどうか。だとするならば、与野市に電話局をつくらなければならぬ。ところが現在、与野市の市内に電話局が建設中でありまするから、そうなれば、これは与野電話何番とおやりになるかどうか、そうすればたちどころに解決いたしますけれども、今度は電電公社の設備拡充その他の問題からいたしまして、必ずしも当該局を与野電話局と呼称することはいろいろ問題もまた出てきやせぬかと思うのでありますので、とにかく電話局建設中でありまするから、一一九番の問題の解決というものはいまをおいてないだろうと思うのです。そういう問題についてどう対処されるか、具体的な問題を私は列挙して質問をしたところであります。お答えをいただきたい。
○説明員(武田輝雄君) 一一〇番並びに一一九番の問題につきましては、消防ないしは警察の管轄区域とそれから電話の加入区域とが一致いたしておりませんために、いろいろの問題が出てまいっておるわけでございます。そこで、警察のほうからの要請もございましたし、公社といたしましても一一〇番、一一九番を重要にいたしておりますのは、その警察消防事務の重要性にかんがみてやっているわけでございますので、せっかく設置いたしております一一〇番、一一九番が緊急の場合の役に立たないということでは意味をなさないわけでございます。したがいまして、そういうふうな見地から、警察当局と話し合いを進めてまいっておったわけでございますが、最近に至りまして大体話がまとまりまして、警察、消防のほうの了解を得るところまでまいった次第でございます。内容を申し上げますと、従来は自動局は一一○番につきましては加入者が四百以上の局、そうして一一九番につきましては加入者が八百以上の局にしか一一〇番と一一九番を設置しないということにいたしておりました。それからもう一つは、自分の加入区域、その加入区域内の警察または消防機関に設置するということにいたしておりました。したがいまして、加入区域内に警察署がない場合には派出所とかそういうところにかかるというふうな形にいたしておったわけでございます。しかしながら、それでは一一〇番、一一九番の本来の目的が達しませんし、緊急の場合に間に合わないということでございますので、自動局につきましては加入数にかかわりなく、すべての局に設置するということにいたしたわけでございます。それから加入区域が異なっておりましても、要するに警察または消防署の要望する機関に設置することにいたしました。したがいまして、加入区域外でありましても、区域内には警察署がない場合には、ほかの局の加入区域であっても一一九番を回せば所轄の警察署が出るというふうにいたしたわけでございます。したがいまして、警察ないしは消防の所轄範囲が加入区域よりも広い場合には、すべて警察の本署にかかる、そういうふうなことになったわけでございます。ただ、問題は一つの加入区域が二つの警察の所轄区域に分かれているといった場合に、非常に御指摘のような問題が出てくるわけでございますが、これにつきましては、与野市の場合には、与野市の加入者が一一〇番なり一一九番をダイヤルされます場合は、所轄署でない浦和消防署が出てくるということになるわけでございますが、これを受けました浦和消防署から専用線で与野市の一一九番につながるというような形にいたしておるわけでございますが、こういう現実の問題につきましては、われわれはあくまでも緊急の事態の場合に対処するための一一九番、一一〇番であるということを第一の念頭におきまして現地に即した処置をとるように努力をしてまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○森勝治君 それでは次に移ります。 郵政大臣にお伺いしたいんでありますが、現行の電信電話料金体系については、衆議院の審議段階では、わが党の各委員がそれぞれ質疑をいたしましたが、この中で大臣は、非常に不合理性が多いということをお認めになったというふうに私どもは速記録等あるいはまた同僚から伺って、大臣もこの不合理性を認めたと、こういう理解を持つものでありますが、たとえば基本料、加入料、加入区域あるいは距離別時間差をあるいはまた設備料等の軽減について、大臣もしばしば御答弁を願っておったわけでありますから、先般来この委員会でもこういう点が大臣の口からしばしば出されたようでありますので、その点はお認め願えたものとは思いますけれども、念のためにひとつその点をお伺いしておきたいんであります。
○国務大臣(小林武治君) この席でも、公社の係から申し上げておりますように、これはできたのが非常に古い。いまのような自動などがこんなに普及する前にできたのであるから、いろいろの料金そのものが非常に古い思想制度から出ているんで、いまの時勢に向かない、こういうことを言われておるのでありますし、いずれにいたしましても、私はいまの料金系統がこう幾つかに分かれているということは、要するにその負担の公平、こういうふうなことを大きく見てやっておると思うんです。基本料にしても、度量数にしても、市外通話料にしてもまたいまの設備料にしましても、全体を合わせて公社の経費をまかなう。そのまかなうために加入者に負担をしてもらうが、いろいろのそういうふうな種類を設けて、そうして負担の公平を期する、こういうことから出ておると思いますが、そういう趣旨からいたしましても、いまの基本料なども私はもう時勢に向かない。またいまのああいうふうなたくさんの段階を設けておることも向かない。もとは年に三十万か五十万でできるのであるが、いまのように段階の上下などもなかった。いまのように百七十万近くやる場合には、ああいうものは向かない。市外通話にしましても、いまではマイクロウェーブなんというものがあって、昔から全国通じてやった場合と原価その他において非常に違ってきておる。したがって、こういうふうないろんな面において私は近代化と申しますか、合理化をすべきである。すなわちいまのものはもう全部にわたって検討を進めるべきである、こういうことを考えております。
○森勝治君 なるほど現行の体系の中では不合理性が多分に内蔵しているということを大臣は端的にお認めを願ったのであります。それならば、この不合理というものをどのように大臣は是正されようとしておるのか、公社自体でそれをやれと大臣が命令をされるのか、郵政省は郵政省として、あるいは政府は政府としてみずから検討されるというものか、その辺のことを明らかにしていただきたいと思います。
○国務大臣(小林武治君) われわれも多少の意見は述べますが、公社において合理化、近代化の対策をひとつやってもらいたいということであります。
○森勝治君 そうなりますと、やはり料金体系の合理化とか資金調達等について——先ほど資金調達の問題もやりとりの中で多少出ましたが、そういう問題については審議会とかあるいは調査会というような諮問機関というものを一体設ける御意思が大臣みずからあるのかどうか、この点もお伺いいたします。
○国務大臣(小林武治君) 郵便省のほうからは積極的にいまさような機関を設けたらどうか、こういうふうなことは申しておりません、いまの時点におきましては。
○森勝治君 そこでお伺いするわけでありますが、大臣は去る四月十日の衆議院でわが党の大出君の質問に対して、佐藤調査会料金体系とか料金の内容のきめ方に改正を加えないで全体として二二%という出し方は不適当な答申であるというふうに述べておられるわけであります。これは記録を持ってきても明らかでありますが、しかし、公社は今日まで佐藤調査会の答申をよりどころとして料金値上げを主張してきたのじゃないかと私は思うのであります。ところが今度の大出君の質問によって大臣がそういう不適当な答申だということになると、この公社がよりどころとしている佐藤調査会の答申というものを大臣みずからが否定した、私はこういうふうに考えざるを得ないのであります。そうなりますと、今度は公社はもう一回調査会等の機関を設けて、この料金体系の再検討というものを、ひとつ公社から、料金体系の合理化というふうなことについて改めさせることでおやりになるのか、あるいはまたさっきの話だと、政府みずからがそういうものをおやりになる意思がないということになると、これは当然公社をしてその衝に当たらせるということになりますが、そういう問題についてはどういうお考えなんでしょうか。
○国務大臣(小林武治君) これは御承知のとおり、佐藤調査会は、公社がこれを委嘱して公社の総裁に答申されたということでありますから、この問題もやはり公社においてしかるべくお考えになったらよろしかろう、こういうふうに考えております。
○森勝治君 それはそうでしょうが、しかし、公社が佐藤調査会に電電公社の料金体系のあり方を諮問したわけでありますから、その結論に対して、大臣は御不満というか否定的な立場をとられているわけでありますね。これは一体どういうことですか、その点をお伺いしたいのであります。 たとえば昨年の十月ごろ電電公社が佐藤答申案に基づいて電話料金の二二%値上けを新聞発表した、その翌日即刻二二%はけしからぬ、私の考えをもってすれば一〇%だと大臣が発言をした。この公社の総裁の発表翌日に大臣一〇%論というものを出されて、世間では電電公社と大臣との問に見解の相違があるというふうに当時うわさされ、私どもこれは一体どういうことになるのかということを聞かれたことをいまはしなくも思い出したのですが、その辺の考えの相違、それは議論のあるのはあたりまえでしょうが、大臣が二二%は不合理だと即刻否定をされたわけでありますから、しかも、一〇%値上げ論を大臣は唱えられたわけでありますから、先ほど田代さんや、それから森中さんの発言を聞いても、値上げということは認めがたいというような趣旨で終始一貫されているように私は承っておるわけでありますが、しかし二二%はけしからぬが一〇%はよろしいという大臣の談話——もちろん、これはどこでお話したか、私は知る由もありませんけれども、かりそめにも一国の郵政電通の事業をあずかる所管の長の発言でありますから、相当第三者あるいはまた国民の目から見るならば、正しい発言と思う人もあるでありましょうし、公社総裁が発言した翌日に否定したということならば、いかに公社の値上げということはでたらめきわまるものかと、大臣みずからが否定されたという考えを持つ国民もあると思いますので、この際、国民の前にその是非を明らかにすべき必要があると思うのであります。したがって、この見解の是非、これもひとつお聞かせ願いたい。
○国務大臣(小林武治君) いま申し上げたように、料金のきめ方が非常に古い施設の時代にきめられたから、これを近代化してもらいたい。したがって、単純に何%などと言うことは私は適当でない。だから、これを近代化あるいは合理化して、結果的にはどうなるかということは別問題といたしまして、ただ従来の体系の上に何%だということは私は適当でない、こういうことを申しておるのでありまして、いまそれが一〇%が適当かどうかということを私、公式に言うたつもりはありませんが、もともといまの体系を基礎として何%というようなことは、私はあまり適当な方法でない、こういう考え方を持っておりますから、それによってひとつ御了承願いたいと思います。
○森勝治君 佐藤調査会の答申の問題は、第四次のあとの問題でひとつまた大臣から見解を聞きたいと思うのでありますが、そこで次の問題に移りたいと思うのであります。 つい先月の三十日に、経済企画庁が新全国総合開発計画の策定についてという資料を発表したわけであります。この資料の内容を見ますと、交通通信体系の抜本的整備というものが、過密過疎問題との関連において、この中で端的に述べられておるわけであります。私どもはこの計画を一べついたしますと、そこに多くの、電通の場合でも問題点をはらんでおる。しかも、この計画というものに多くの疑問というものを私どもは抱かざるを得ないのであります。ところが、こういうことはさておきまして、かりに通信体系の整備をしていこうとするならば、公社が発表しております第四次計画と、この経済企画庁が発表されたこの内容とはどういう関係があるのか。関連性についてひとつお伺いをしたい。
○説明員(井上俊雄君) お答え申し上げます。 経済企画庁の事務局は総合開発局でございますけれども、そこで素案が出されました、それがいま森委員のお手元に届いておられるのだろうと思っております。で、経済企画庁といたしましては、これはもちろん、国策としてきめていこう、こういうことでございますが、わが国の国土の、あるいは資源の有効利用を長期的に実現していこう、こういうことのために、電電公社に対しまして電信電話等、あるいは情報通信等の分野につきまして相談がなされておるわけであります。その中で、公社といたしましてはいままでのサービス改善計画の足あと、それから四次計画でこれから公社はどのように進めんとするか、その構想及びその内容につきまして説明をいたし、かつ資料も差し上げておるわけであります。それで経済企画庁の事務当局といたしましては、公社のその内容も総合勘案いたしまして、非常に概念的ではございますけれども、その骨子ができ上がっているのがそのものでございます。その中身の話の中で電電公社の全国のダイヤル即時化計画というものは、国土総合開発計画全体のビジョンとして非常にうまくいっておると申しますか、ぴったりしておると申しますか、たとえば番号計画一つを例にとりましても、全国を一から九までの地域に分けて、かつそれを五百六十一のブロックに分けて、そうしてこれを普遍的な、ユニバーサルな番号を与えて国土自身を非常に組織的秩序だって考えられる。その問を通信回線、ダイヤル回線で結んでいく、こういう計画の実現をしつつある。そういう構想自身をむしろ国土総合開発計画の中にもいろいろな面で取り入れていきたいというお考えもあるようでございます。したがいまして、公社の四次計画を進めていく方向というものが国土総合開発計画と密着しておる。いまのところはそういうような感覚で経済企画庁のほうでもさらにいろいろな資料を公社に求められつつ作業をさらにデーテイルにわたって進めようというふうにさしておる次第であります。
○森勝治君 そうしますと、今後この経済企画庁の案とマッチさせていくということになりますと、当然その具体化の段階において第四次計画というものは修正がなされることもあるということでありますね。
○説明員(井上俊雄君) 国土総合開発計画の中身がどういう内容で構成されるか、まださだかでございません。少なくとも私どもにはさだかでございません。部門的投資規模というものまでが整備されるのかわかりませんのでございます。私たちの考え方といたしましては、四次計画の大綱は国土総合開発計画の基本的なビジョンに沿ったものであるというふうに考えておる、こういうことでございます。
○森勝治君 だけど、いままでそういうことは言っていないでしょう。これは最近の発表ですよ。それでは経済企画庁が先見の明を誇り、電電公社のこの第四次五カ年計画に歩調を合わせたということですか。どうもあなたの答弁を聞くと、電電公社が先見の明を誇っておるか、自画自賛のような気がしてならぬのでありまして、ですから、あなたはこれがよくできたと言っておるのですよ。よくできたという表現を使いましたね。しかし、よくできたというならば、これができる以前に電電公社は第四次五カ年計画を発表されておるのです。ですから私は必ずしもこれと第四次計画は完全に一致したものとは考えていない。これがよくできたとほめるならば、この線に従っていくとするならば、やはり第四次のこの計画というものは公社で手直しの必要性が生まれてくるだろうと、こう考えておるので、そういう場合に手直しをすることがあるかないかということを聞いておるのです。
○説明員(井上俊雄君) いまお手元にお示しいただいておりまするその資料はまだ固まったものでもございませんし、それから国土総合開発計画の中で固めていく段階でどの程度デーテイルがこまかく盛られておるかということもまだわからないのでございます。またその 〔委員長退席、理事新谷寅三郎君着席〕 総合開発計画は昭和五十年、六十年といった長期的なビジョンというものを前提にしておるように思っております。ただ、それに近づく過程において公社の四次計画の構想及び大づかみな中身というものを説明しておりまして、それにつきましては十分理解をいただいておるということでございます。
○森勝治君 くどいようでありますが、そうすると、この線にのっとって——この線というのは経済企画庁が発表したこの総合開発計画のこの計画に沿ってやるのだから、経済企画庁との意見のそごはきたさないと、こういう自信満々のお答えと承りますが、よろしいかな。
○説明員(井上俊雄君) それ自身が、国土総合開発計画の中身がぴったり固まるというのがいつであるのか、大体本年度中という話は前に伺っておりますし、それから、中身をどのような内容にするかというようなことにつきましては、まだはっきりきまっていないであろうと思っております。
○森勝治君 あなたのお答えの中に、五十年、六十年、七十年——将来の目測に向かってこの計画の構想が発表されたというのはなるほどそのとおりでありましょう。しかし、今日の土台を無視して十年、二十年後の将来を推定することはできないですよ、何と申しましても現実を無視した計画というのは、これはもう空中楼閣ということばに変わるわけでありますから。したがって当然、先ほどいみじくも大臣が言われたように、めまぐるしい政治、経済、その他の発展によって電話も飛躍的に増大した。したがって、昔の構想必ずしも正しからず、新体制に適応するという、大臣がおっしゃっているわけです。だから、ここに公社が第四次五カ年計画を発表した後に——ごく最近ですよ、四月三十日ですから。きょうは九日ですから、約十日前に発表された。したがって、これが電電公社の第四次五カ年計画とぴったり一致したものだと私は思っている。だから、そのときにはどこかで歩調を合わせなければならぬだろう。そうなれば、公社の第四次五カ年計画についても手直しが生じてくるのではないか。そのことだけを聞いている。だから、そういう場合には手直しするならする。絶対自信満々ですからやりません、すぐそばにそびえる三十六階のように、地震でもびくともしません、こういうお答えなのか。その点を明確にお答え願います。
○説明員(井上俊雄君) 国策として方向づけがなされるという性格を持っておるものと思いますが、その内容によりましては、公社の計画につきまして、修正しなければならぬ要素が出てくるということもあり得るかと思っております。
○森勝治君 そうなりますと、私はまたことばをもう一度継ぎ足さなければなりません。第四次計画のこの公社案というものを、後々何年後になるか、第四次五カ年計画だから五年以内でしょうけれども、この期間に、いまあなたのお話だと修正することもあり得るということであります。そうなりますと、修正されるということになりますと、全体の投資のために料金値上げをするということは、これはちょっと筋が通らないようなふうに、しろうとの私は考えるのですが、専門家のあなた、ひとつお答えいただきたい。
○説明員(井上俊雄君) 国土総合開発計画の中身がどうなるか、実はくどいようで申しわけございませんが、はっきりしないのでございますが、その中に、たとえば情報化に対し、さらに積極的に進めていくと、非常に情報化といったようなことばはあいまいではございますけれども、相当意欲的なものがある。一方公社といたしましては、何といっても国民の皆様にあまねく公平にかつ良質のサービスを提供していくということで、そのために現実に猛烈な電話の需要の圧力を感じているわけでございます。そういうもののサービスの改善、そういうものを不断に果たさなくちゃいかぬ、こういうことであります。したがいまして、大筋といたしましては、四十七年度末までに大綱程度の拡張、改善をやりまして、それでもなおかつ四十七年末に相当数の積滞が残る、こういうことでございますので、したがいまして、大筋としては、それは第四次計画の大綱は進めていくべきである。またいかざるを得ない、こういうふうに考えておりますが、その内容の中にいろいろな施策が盛られてくるとするならば、そうしてそれが国策でもあるとするならば、それらを取り入れて修正を当然するということがあり得る、こういうふうに考えている次第でございます。
○森勝治君 それでは郵政大臣に次の問題をお伺いしたいのですが、これはまた物価安定推進会議から、これもついせんだって、四月の十九日に出されました「公共料金の安定化について」という問題についてであります。この「公共料金の安定化について」というものを、政府は政策の中で、このことをどのように位置づけていこうとされているのか、そのことについてお伺いをしてみたいと思います。
○国務大臣(小林武治君) あの中で、電電公社の仕事に一番関係があるのは、新規投資というものはなるべく料金問題等によらないで、そうして借り入れとか債券とか、そういうふうにやるべきであると、一つの原則論を述べられているのでありまして、私はやはり原則論としてはそういう意見が当然出てくると思うのでありまして、政府もこれを全然無視するというようなわけにはまいらぬ、やはりこの原則論は原則論として、できるものは使っていかなければならぬ、こういうふうに考えております。
○森勝治君 それでは、公社の総裁にお伺いしたいのでありますが、いま大臣に「公共料金の安定化について」という内容についての政府の施策の問題についてお伺いしたわけでありますが、この資料の二ページの中に、こういう文句がうたわれておりますので、この内容の問題について、ひとつ総裁にお伺いをするわけであります。 〔理事新谷寅三郎君退席、委員長着席〕 この問題をちょっと読んでみますと、「すなわち、これら事業のうちには、合理化努力により、料金の長期的安定、ひいては、将来その値下げが可能と認められるものがあるかと思えば、なかには最近の急速な経済成長、構造変化とくに急激な都市化等企業外的な要因のほか、用地取得費を含む建設費の高騰や賃金上昇等の影響を受け、一方では膨大な新規投資の資金をもっぱら借入れに求めた結果、巨額な支払利子が経費を圧迫し、他方では従来の硬直化した制度、組織がこれらの諸情勢の変化に対応することができず、ますます経営を悪化させているものもある。」、こういうふうに述べられているわけでありますが、しからば、電電事業の現状というものは、いま言われた中身の前者のほうに属するのか、後者に属するのか、この点ひとつ明らかにお答えいただきたい。
○説明員(米澤滋君) 電電の四十三年度の経営状態というのは、実は昨年の九月に料金修正と設備料の改定と両方お願いしたのでありますが、本年度建設投資の伸びが昨年に比べて六・五%であったということ、それからまた加入の電話の計画も百九十万——農集を入れまして百九十万でありますが、それが百七十二万になったというようなために、設備料の改正をやっていただければ、公社として四十三年度は予定の線でやれるというように思っております。しかし、四十四年、さらにまた四十五年あたりになってまいりますと、たとえば四十五年の例をあげますと、債務償還だけで千四百億円になる。本年度におきまして利子負担が約千億でございますが、来年になりますと千二、三百億円になる。そういうわけで、四十四年度あたりから急速に経営状態が悪くなってくる。したがって、四十四年度の年度初頭におきまして、全体の借金が約一兆五千億になるわけでありまして、したがって四十四年度以降におきましては、やはり料金修正が必要であるというふうに考えます。ところで、先ほどお話が出ました損益勘定の収支差額を建設のほうに入れる問題につきまして、私はこれは先ほどほかの委員から御質問があってお答えしたのでありますけれども、電話事業というものは、ガス・水道・電気とだいぶ違っておる点があると思っております。それは建設勘定の中で約四〇%が改良に向けられておる。したがって、現在電話をつけておられる方々に対しましても、やはり受益者負担という思想がそこに出てくるのではないか。設備料につきましては、その物価安定推進会議の答申で、電話設備料のようなものは受益者負担としてやむを得ないということが書いてありますが、現在改良自身が全体の建設投資の四〇%を占めておる。それからまた新しく電話をつける方と、既存の加入者との間の接続に約三分の一程度の経費が要るようであるということから考えまして、いわゆるこれはネットワークとして電話があるという、その電話の特殊性でありまして、それはガス・水道・電気と非常に違った面ではないかというふうに考えます。
○森勝治君 同じくこの資料の六ページを見ますと、「設備投資と資金調達の合理化」という中に、電電公社の設備料とか債券が受益者負担、長期かつ低利の引き受け債券の発行モデルケースだというふうに述べられておるわけであります。私は、そういうふうに受け取ったわけでありますが、ところが、今度は片や電電公社に言わせるならば、この債務償還のために非常に費用が増高し、収支悪化をきたしたから料金を上げたい、こういわれておると思うのであります。そうなれば、一体原因というのはどこにあるのか何が原因なのか。このことをひとつお答えいただきたい。
○説明員(米澤滋君) 電電公社といたしましては、大きく分けまして電信事業と、電話事業を経営しております。その電信事業の中でも大宗をなすものは電報でございますが、その電報につきましては、これまで中継機械化によって合理化を進めてまいりましたけれども、すでに毎年の赤字が四百五十億円くらい、これは結局事業の中で人件費が七〇%以上を占めておる、こういうことからよってきたと思っております。それから電話につきましては、先ほど申し上げましたけれども、現在約月五千円で事業が成り立っております。しかし、最近農村なりあるいは住宅電話がふえて、申込みが非常にふえておりますけれども、独占事業を公社が経営している以上、この申し込みにはなるべく応じなければならないのでありまして、公社としてもうかるところだけつけるというわけにはいかないのであります。その住宅電話なりあるいは農村方面の電話というものは、大体月千五百円から二千円くらいしか入らない。したがって、今後そういう住宅電話なりその他が全体の電話の中で占める比率が高まってきますと、どうしても、ちょうど国鉄でいえば赤字線を引っぱっていくというような形に該当いたすので、そういうためにいわゆる収入の構造変化を生じてくるというのが今後の見通しになっております。先ほど申し上げました電報の赤字について、これを宿命的に経営の中に背負い込んでおるということ。それから電話の普及に伴う収支状況の悪化、この二つに対しましていろいろ、もちろん合理化を進めなければならないのでありますし、また新しい技術を適用いたしまして、できるだけ経営の刷新をはからなくちゃならないのでありますけれども、それによっても、そろそろ限界がきたのでありまして、公社といたしましては、先ほど来申し上げております電信電話調査会、あるいは経済社会発展計画、あるいはその他の最近の昭和四十三年度の予算編成におきまして、いろいろ新しい数字が出ておりますから、そういうものを総合的に考え、また料金体系の合理化という要素も入れまして、この法案をおきめになっていただいた時点以降におきまして、公社として四十四年度以降の問題につきまして検討し、経営委員会できめて料金収入等を政府に要請したいというふうに考えております。
○森勝治君 そういうお答えをいただいたのでありますが、さらにこの資料の中では、債券について長期低利なものとし、資金コストの低減が取り上げられておるわけであります。ところが、今度の公社の四十三年度の予算を見てもわかりますように、縁故債を減らし、すなわち利子のつく金はだめだから、設備料という利子のつかない金でというような態度をとって今度こういう提案をされているわけでありますが、ところが、この縁故債は、公社の債券の中で最も償還期限が短かくて利子が高いものだと私は考えているわけでありますが、今後公社の建設資金を調達する場合には、長期低利なものにこの案でいけば変えるのが私は先決だと思うのであります。したがって、設備料や料金値上げによるべきものではないと思うのであります。たとえば大臣も午前の田代委員の質問の中でもこう答えておられます。公社は、借金をおそれて値上げを主張しているが……、こういう発言をされているわけでありますので、大臣のこういう意向を私はそんたくするのはまことに借上さたのしごくでありますけれども、大臣がそういうことばを使われたから、ああ大臣も値上げ反対だなと、私は素朴でありますから、単純でありますから、こう理解をいたしたわけであります。そうなれば当然これはもう政府側でも、この設備料などは値上げしないで、いまいったようにこの案でいきましても長期低利なものに切りかえていくべきが正しいというような理解が生まれてくるわけでありますが、そうなればやっぱりこの値上げ提案というものは大臣の意向を、この答弁の内容を私どもが乏しい知識でそんたくいたしましても、これは公社がいさぎよく引き下げられるのがしかるべきではないかというように乏しい私の頭で推測するのですが、その点はどうですか。
○説明員(米澤滋君) この法案は、すでに国会で議決されました四十三年度の予算に関係する予算関係法案でありまして、やはりこの収入というものを公社の本年度の事業計画の中で予定いたしておる次第でございます。したがいまして、公社といたしましては、この法案が一日も早く国会できめていただくことを要望したいと思います。 それから四十四年以降の問題につきましては、なおことしの八月末までにいろいろ検討いたしまして、また経営委員会で議決して政府に要請したいというふうに考えております。
○森勝治君 それでは郵政大臣にお伺いします。 やはりこの資料を見ますと、公共料金というものは損益勘定に基づく原価主義により算出をする、そして設備投資というものはできるだけ料金値上げ以外の方法によってする、こういうようにこの内容はされているのでありますが、今後この原則が電話料金の中で当然生かされていくものだと私は考えるわけであります。でありまするから、所管の長として大臣はこういう案が出されておるわけでありまするから、それをどのように生かされるのかどうか、ひとつ明らかにしていただきたい。
○国務大臣(小林武治君) これはいま申し上げたように、政府としても尊重すべきであると、そういう考え方を尊重すべきであると、こういうふうに思いますが、公社全体の経費はいろいろの要素によってまかなわれる。したがって、全体との調和においてどういうふうにするかと、こういうことをまあ検討すべきでありますが、いまのその考え方は私は政府としても尊重すべきであると、こういうふうに考えます。
○森勝治君 そうなりますと、またこの次の段におきまして、今度は資金の配分のための調整機能の強化というふうにまたうたわれてありますが、大臣としてはやはりこういう立場をおとりになるのですか。
○国務大臣(小林武治君) これはもう毎々申すように、資金というものは電電公社としては大体四つか五つの要素によって成り立っておる。その調整というものは大事でありまして、しかして、最後の締めくくりはやはり財政投融資とか、あるいは縁故債とか、こういうふうなものが最後の締めくくりをする、こういうことになっております。要は、私は電電公社がどれだけの仕事をするかが一番大事な問題であって、仕事をするにはどれだけ要るか、その要るだけのものをどういうふうにあんばいしていくか、こういうことを言うわけでありますが、しかし、新規投資というものはできるだけ料金の値上げ等によらないでやるのが筋であるということを、その会議は答申をしておる。その考えをわれわれとしてはできるだけ尊重すべきである、こういうことであります。
○森勝治君 そこで先ほど質問した問題に関連するわけでありますが、第四次計画の問題についての午前の部の同僚の質問に大臣は、電電公社のみずからの計画だから、政府や私のあずかり知らないことだというような発言をされておりますが、そのとおりと理解してよろしいですか。
○国務大臣(小林武治君) これは私は前々申してありますが、電電公社の仕事の目標はできておりまして、目標は大体私そういうふうに言ってよかろう。しかし、目標を達成するための資金計画がこの中に載っております。この資金計画については、われわれがそのとおりでまいりましょうという了解をしたものではない。これは料金などもからむから、そういうことを言うておるわけでありまして、資金の調達計画というものについては、公社の計画はあるが、政府はそれをそのまま了承しておらない、こういうことを申しておるわけであります。
○森勝治君 それは、公社の第四次五カ年計画は了承するものでない、こういうことですか。
○国務大臣(小林武治君) そういうことでなくて、目標は大体ひとつそのようにやらせたい、こういうふうに考えておりますが、目標を達成するための資金の調達計画については、さようなまだ了解はできておらぬ。公社の言っているような、料金が幾らで、何が幾らでと、こういうふうなことについては了承しておらぬ、こういうことであります。
○森勝治君 しかし午前の部で田代委員の質問に答えて、公社の第四次五カ年計画は閣議が決定したい、了解をしたものではない、政府がこれを認めるものではなく、いわば公社独自の計画であるという御答弁をされておるわけですよ。
○国務大臣(小林武治君) 形式論としてはそうであります。これは公社の目標である、こういうことでございます。
○森勝治君 とするならば、衆議院における安宅君の質問に答えられた答弁と食い違いをきたすが、よろしいですか。そこで、私はこれは安宅君とあなたのやりとりの速記録をここに持って来ておりますから、御不審ならば見ていただきたいのでありますが、あなたはこの中で、公社の第四次五カ年計画は、大臣として計画を了承したということを答弁されておるわけですよ。一体どちらが正しいのですか。
○国務大臣(小林武治君) その際も、私はっきり申し上げたが、これは閣議決定をしたものではない。政府が了承しておるものではない。しかし、これは公社そのものがつくった目標であるが、そういう九百三十万個という最後の工程等については私もそれで適当であろう、こういうふうに思っておる、こういう意味でございます。
○森勝治君 だけれども、ここに速記録がありますが、公社の第四次計画は了解したものだというふうに出ておるじゃないか、速記録に。
○国務大臣(小林武治君) 計画の目標を私が了解しておる、こういうことです。
○森勝治君 計画というのは、実施しなきゃどこまでも目標でありましょう。計画というのがすなわち目標でありましょう。いま、大臣は計画の目標などという陳腐な日本語を使われましたが、そうじゃないでしょうか。したがって、第四次五カ年計画の公社案というものを、大臣は所管の長として了承した。そのために、安宅君の質問に対してそういう明快なお答えをいただいた。若干このやりとりがあります。速記録があります。赤じるしを私はつけております。御不審ならばごらんいただきたい。このことと、午前の部における田代委員の質問に対しての答弁とは大きな食い違いがあります。どれが大臣の真意なんですか。
○国務大臣(小林武治君) あの当時の安宅君のいわゆる質問というものは、計画を了承していることによって資金計画まで了承しているじゃないか、資金計画を了承しているということは、料金値上げを了承しているじゃないか、こういうようなことを言わせようとして、ああいう質問をされたと思いますが、私は目標を了解している、こういうことを言っているので、資金計画等については了承しておらぬのです。
○森勝治君 かつて西尾という官房長官が、西尾個人という有名なことばをこの議会の歴史の中に残されました。計画の目標などということばは、またこれは有名なことばにならんとも限りません、大臣。しかしいまのお話ですと、安宅君の誘導質問に引っかかったというふうなことばに受け取れるような大臣の御答弁だったのです。しかし、かりそめにも誘導があろうとなかろうと、わが国の電信電話事業を一手に引き受けるあなたの公式な場における公式答弁でございますよ。したがって安宅君の質問を、あなたが午前の田代委員の質問に対して安宅君への発言を否定したわけであります。ところが、いまも、五カ年計画の目標を了承したと言うのです。計画が実行に移されない問は計画であり、ことばをかえますと、これはある人は目標と呼び、ある人は企画と呼び、あるハイカラーな人はデスクプランという表現を用います。計画が実施されることはすなわち実行でありますから、第四次五カ年計画というものは、将来の五カ年間にわたるわが国の電信電話事業の方向づけ、目標、これを公社が公式の立場で発表したわけでありましょう。ですから、第四次五カ年計画の、あなたに言わせれば第四次五カ年計画の目標とおっしゃる、これを了承されたこと、すなわちことばを返しますれば、公社の第四次五カ年計画を大臣の立場で、所管の長としてお認め願った公式発言が、安宅君の質問に答えた大臣の答弁、こういう姿であらわれたのじゃないですか、そうでしょう。
○国務大臣(小林武治君) これは、はっきりあの際も申し上げたが、これは閣議決定したり、政府が了解した問題じゃないと。しかし私どもは、公社の最終目標は九百三十万個架設したい、そういう目標はひとつ私も了承した、こういうことでありまして、その行くまでのいろいろのプロセスを私了承した、こういう意味じゃありません。
○森勝治君 その行くプロセスを了承したというが、それは計画を対外的に発表するまではいろいろ紆余曲折もあったでありましょう。しかし、第四次五カ年計画というものは、あなたは了承しないと言っているが、速記録を見れば明らかに了承したようになっているのですよ。さっきあなたは、安宅君の誘導尋問か誘導質問に引っかかったと正直におっしゃっているけれども、もっと正直に言われたらどうです。一国の大臣として、私はそういうふまじめな答弁では、きょうは審議できません。
○国務大臣(小林武治君) 私はふまじめかどうか、よくわかりませんが、私どもはこまかいことを一々追及しているわけじゃありません。最終目標として九百三十万個つくりたい、これをひとつ私が了承した、こういうことでありまして、いまはっきり申し上げますが、衆議院の段階においても、これは何も政府がタッチしておりません、閣議決定しておりません、こういうことをはっきり申し上げているのでございます。私は、別にふまじめな答弁をしているつもりはございません。
○森勝治君 決定しておらんといっても、しばしばあなたは、そう言うと失礼だが、放言居士のようなことをおっしゃる。あなたはまだお若いから居士じゃないでしょうが、失礼ですけれども。しかし大臣、かりそめにも衆議院の逓信委員会で安宅君の質問に明確に答えておいでになる。本席上でこれをくつがえす気ですか。
○国務大臣(小林武治君) これははっきり私も、幾度も繰り返して申して申しわけございませんが、政府としては閣議決定しておりません。またしたがって、政府としても了解しておりません。しかし私は最終目標を九百三十万個——私はこまかいこと知りません。九百三十万個つくることが適当であろう、こういう了承をしておる、こういう意味にひとつおとりを願いたいと思います。
○森勝治君 くどいようですが、大臣、明らかにあなたおっしゃっているんですよ。これは持ってきているんですよ。読んでください。それまでひとつ休憩して……。明確にしていただかなければ困るんです。当委員会の午前の部と午後の部と衆議院の委員会における発言が、大臣の同一事案についての見解が違うということはまことに迷惑千万だから、したがって、十分大臣のほうも、われわれのほうも誤解があれば解きましょう。したがって、速記録があるんですから、それを明らかにしてください。それまで私は質問を取りやめます。
○委員長(久保等君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(久保等君) 速記を起こして。
○国務大臣(小林武治君) 森委員からいろいろ御質問をいただいたのでありますが、誤解もされておるようでありまするから、私はあらためて申し上げます。 この第四次五カ年計画については、私はおおむね妥当のものとして、これをいまの九百三十万個という計画については私は了承しておる。したがって、これを実現するために私どもは十分な協力もいたさなければならぬ。ただし、この計画中のいろいろの細部にわたる点については、まだ了解が十分できておるとは申せませんから、これらは今後の検討をいたさなければならぬ、かように考えております。
○森勝治君 大臣、非常にお年寄りだろうから歯切れが悪いのだろうと思って私もこれ以上追及はいたしませんけれども、しかし、大臣のおそらく精一ぱいのお答え、誠意のあるお答えだと、大臣としては日本語をこれ以上うまく駆使できないのだろうと思う。最大限の、極限の御答弁であろうと思います。それで私は念のため、もう一ぺん速記録に残しておきたいんでありますが、衆議院における安宅君の発言に対する大臣の答弁というものは、今般の第四次五カ年計画というものは、公社の計画を認める、こういう思想が根底に流れておる、私はこう理解する。ただし、その一部について、いま言ったように、たとえば云々ということを申されましたけれども、一部について手直しをする必要がある、こういう意味だろうと思うんであります。したがって、これも大切なことですから、さらにことあげいたしますが、午前の部における田代委員の発言に対する大臣の答弁というものは、若干舌が足らなかった、こういうことであろうと思うんであります。そうでなければ、田代さんが憤慨されますから。田代質問について大臣の答弁がややことばが少ない。しかし、ただいまの大臣の発言によって、衆議院における安宅君の質問、これに答えて、大臣の答弁というのが厳として当委員会でも再確認され、この思想は生きておる、こういう趣旨のもとに以上の大臣の答弁がなされたものと私は理解をしまして、次の問題に移りたいと思うのであります。 そこで、先ほども公共料金の安定化について、物価安定推進会議の資料の内容についてことあげして申し上げましたが、この中で「公共料金の引上げは、ともすれば政府が物価上昇を主導しているきらいがあり、さらには、便乗値上げを誘発する事例も少なくない。したがって、政府が物価の安定を期そうとするならば、まず率先して、みずから規制することのできる公共料金の安定をはかるよう努力しなければならない。」こういうふうに書かれておるわけであります。この「みずから規制することのできる公共料金の安定をはかるよう努力」するということを、電信電話料金についてもまた同じことを行なうのだ。これを大臣は先ほどからお認めになっているわけですから、私がいま申し上げたような内容を電電公社料金の場合でも行なう、実現をする、こういうものと理解してよろしいかどうか。大臣でも、総裁でもよろしいからお答えをいただきたい。
○国務大臣(小林武治君) いまのお読みになったことは、原則論としてそういうことが言われておるのでありまして、私も原則論としては尊重すべきである。しかし、とにかく公社はこれだけの仕事をしたい。要するに、工程の問題が出てきて、そうしてそれが政府においても、また一般社会においても、それだけの仕事はするのだということになると、それに応じた資金が必要になってくる。資金の調達の方法はいろいろあることは御存じのとおりでありますが、公社としては健全経営という立場から見れば、あるいは借金にもまたやがて限度があろう、こういうような時代もくる。こういうことでありますから、全体としての調整の上に物を考えなければならぬ。こういうことになれば、ここでもって私が料金を上げるとか絶対上げないとか、こういうふうなことをいまの時点では申し上げられない。すなわち、これらの問題についてはそういう答申はできるだけ尊重すべきであるが、この時点において、私はこの問題について白紙である、こうお答えを申し上げておきます。
○森勝治君 そこで受益者負担の問題について若干言及してみたいのでありますが、もちろん受益者の度合いというものは、対象によって異なることはあたりまえであります。たとえば衆議院の逓信委員会におけるわが党の堀委員が指摘いたしましたように、たとえばそば屋の電話、たぶん堀さんはそば屋の電話を引例したと思うのでありますが、大企業、中企業、住宅電話、集合自動電話、データ通信、専用サービスなどそれぞれみんな異なっておるわけでありますが、現状の負担というものが受益に見合っておるのかどうか、この点をお答えいただきたい、局長でけっこうです。
○説明員(武田輝雄君) 受益者負担の思想でございますが、公共料金の決定原則につきましては、公衆法には合理的な料金でということだけで、料金決定原則は定められておりません。しかしながら、電気、ガス事業につきましては、法律で原価に適正な利潤を加えたものと規定され、公正報酬原則がとられているわけでございます。また国鉄につきましても、法律ではそういうことが規定されているわけではありませんが、公共的必要余剰と申しますか、資本コスト方式が採用さるべきであるという調査会答申が示されております。そういうふうな公共料金の決定原則というものは、料金水準全体についてのことでございまして、個々の料金につきましては、やはり原価のほかに、いろいろの効用、他の料金との比較等を勘案して決定していかなければならないはずのものだと思います。 そこで、現在の料金体系というものは大正時代につくられまして後ほとんどそのままの状態でこれが踏襲されておりまして、大きく変わりました現在の電気通信技術の進歩、それから電話の普及、サービスの改善ないし経済社会、国民生活の発展等に即応しておらない点が多分にあると思いますので、料金水準につきましても当然そうでございますが、個々の料金につきましても、そういう点を勘案し、また受益者負担の思想をも加味しまして、近代化、合理化をはかっていきたいというふうに考えておる次第でございます。
○森勝治君 そこで、さらに聞きたいんですが、公社は、住宅用も事務用も建設費は変わらないということをしばしば強調しておるわけでありますが、建設費によって基本料、度数料を云々することは間違いではないかと私思うのであります。したがって、原価主義と受益者負担の原則というものを貫くのが当然あるべき姿ではないかと思うのでありますが、この点は、どうですか。
○説明員(武田輝雄君) 現在の基本料でございますが、諸外国におきましては、たとえばアメリカの例をとってみますと六〇%、イギリスにおいてでも四〇%が——総収入の中の六〇%ないし四〇%が基本料といったような定額収入で——定額というか、月ぎめ料金収入で占められております。これに比較いたしまして、日本の基本料というものは一五%の収入ウエートしか持っておりません。また、東京の基本料が一番高いわけでございますが、たとえば東京の住宅の例をとってみましても、八百四十円といったようなことでございまして、加入者債券の利子としてお支払いする九百円にも満たない。それから資本費用の月額二千六百円にも満たない、その三分の一にも満たないというような状態でございます。したがいまして、われわれはやはり料金体系の近代化という面につきましては、基本料を上げていくということが必要だと思います。ただ諸外国におきましても、基本料につきましては、差を設けている国と差を設けておらない国がございます。差を設けておる国はアメリカでございまして、アメリカは事務用の七割を住宅用料金としており、イギリスは約九割を住宅用料金としております。それ以外の国はほとんど差を設けておらないのでございます。差を設けておらない理由は、基本的に要る経費につきましてはほとんど差がない。あと使用度数の差は、度数料によって負担の差が出てくる、こういう考え方だろうと思います。で、日本の現在の電話の普及状態からして、アメリカのような料金体系をとるのがいいのかどうか研究しなければならない問題だと思います。
○森勝治君 次に、創設単金の問題についてお伺いしたいのであります。衆議院の逓信委員会のやりとりを見ましても、公社側は電話創設一台について三十六万円程度かかる、したがって、その一割程度を加入者の設備料負担としていただきたい、こういう説明をしばしば繰り返されておるわけであります。そこで私はこれからの質疑を続けるにあたりまして、この点を確認しておきたいんですが、第四次計画の中で、この創設単金というのは幾らに見ておるのか、また、この創設単金の根拠というものはどういうところからきておるのか、この二点、お伺いしたい。
○説明員(井上俊雄君) お答えいたします。 四次五カ年計画の大綱につきましては、おおむね三十六万円の三次計画の一般加入電話、一加入者当たりの帰納単金はこういうことになっておるわけであります。そしてこれをめどといたしまして、また一方では個別に計算積み上げをやっているわけでございます。大体一加入当たり幾らというのは総建設投資額を、その期間に開通いたしました加入者で割ったものでございまして、年度年度により自動改式の局の多い、基礎設備の多く要るときもありますし、それから比較的そうでないときもあるわけでございますが、しかし、やはり大量なものを建設していきます過程においては、平均としてはほぼ変わらない、バランスのとれた平均結果単金になっております。これは三次計画では三十五万八千円でございます。約三十六万円でございますが、これを四次計画の中では個別に見積もって出しておりますけれども、めどといたしましてこれは横ばい、これに対しまして、新たなデータ通信等を別な単金で足して、そうしてその建設費を出している、こういうことでございます。
○森勝治君 建設の投資額を増設加入数で割ったものだというふうにも衆議院の段階では説明をしているわけですね。そのとおりですね、局長。
○説明員(井上俊雄君) さようでございます。
○森勝治君 そうなりますと、その建設投資額のすべてが電話の増設に必要なものですか、投資額のすべてが必要なんですか。
○説明員(井上俊雄君) すべてが必要だと考えております。
○森勝治君 この問題も衆議院の逓信委員会の中で論議された問題でありますが、この第四次計画の中では、第三次までと異なって、データ通信や集合自動電話、押しボタン・ダイヤルなどの新規施策がこの中に入っておるわけであります。このうちデータ通信は、いま申し上げた衆議院の段階では、創設単金を出す根拠から除く、こういうことが言われておるわけでありますが、このデータ通信だけを除くのか、その他のものは一体どうなるのですか。
○説明員(井上俊雄君) 四次計画の総建設費を、必要な建設費を積算するしかたといたしまして、データ通信を除くほかの加入電話等を中心とする総建設費は、三次計画のいままでの実績をそのまま見て、それにデータ通信を足してある、こういうことでございます。
○森勝治君 いま集合自動電話ということばを私が質問の中で申し上げましたが、この集合電話などは、明らかに特定のビルあるいは会社、官公庁のサービスということになりますね。そうなりますと、それは一般加入者並みに、もう、三十五万円もかかるからということでありますと、その点の根拠というものはどうもおかしくなってくるんじゃないですか。たとえば、集合電話を除いてしまうと、一体どういうことになるのですか。
○説明員(井上俊雄君) 集合自動電話の三次計画の関係ではほとんどやっておらんわけでございます。四次計画の中には、そういうものも新たにふえております。しかしながら、データ通信を除いた全体の投資額というものは、三次計画の一加入当たりの結果単金というものをそのまま使っておりますので、むしろ集合自動電話をそのワク内で実現するということは、みずから企業努力によって、そういうものを吸収していこう、こういう考え方でございます。
○森勝治君 それから公社では、建設の中で、たとえば電信サービスにかかわるもの、それから専用サービス、構内交換電話、付属電話、特殊装置、さらに研究施設、共通施設等が含まれている、こういうふうに説明をしてますが、そのとおり含んでおるんですか、これは。
○説明員(井上俊雄君) 含んでおります。
○森勝治君 そうなりますとですね、それらの金は電話局の建設と直接関係がないということになるんではないですか。ところがそれを含めてすべての電話が一台つけるごとに三十五万あるいは三十六万とかかるという、おしなべて三十五万、六万だと言っておりますが、そうなると、いま私が言うことを局長はうなずいておられるが、うなずいたとすると、そういうことはおかしくなるのではないですか。
○説明員(井上俊雄君) いま御指摘のとおり、加入電話そのもの以外の要素として、電信とかあるいは専用線、PBXとかございます。しかし、これは公社の過去の十五年間の長期計画を実施する過程におきまして、全体の開通規模ときわめてバランスのとれた状態でまあ拡充整備がなされてきております。しかも、かりに電信の例をとりましても、電信と電話とはやはり補完関係にある。あるいは専用線と事務用の電話とは密接な関係がある。したがいまして、個々の工事費の実際の積算のときには個々の建設費を見積もるわけでございますが、マクロに、全体として幾らかかるかという場合には、全体を含めた投資額を開通規模で割って、総合的に見て、しかも各年度ごとに、あるいは計画化ごとに大きな不均衡がない、そういう意味合いにおいて平均単価をもって大づかみに一加入者当たりに三十六万円、こういうぐあいに申し上げたわけでございます。
○森勝治君 農集関係について聞きたいのですが、農集を入れた一電話当たりの創設単金が三十万円、公社の説明ではこう言われているわけでありますが、この農山漁村の電話においては別の債券の負担がかかるわけでしょう。したがって、料金体系も異なっておるわけですから、これを一般と同一視することはおかしいのではないですか。これはむしろできないということではないですかね。ですから、こういう問題については、多少採算が公社の意図するのと合致しなくても、これは国の政策あるいは施策ということでおやりになるべきではないですか。
○説明員(井上俊雄君) おっしゃるとおりでございまして、農村集団自動電話につきましては、まだサービスを開始して、そう何十年もたっておるわけではございませんし、かつ最近は架設数も多くなっております。したがって、農村所在電話を含めて割り算をするというと非常な変動がある。全体から見ると、根っこの加入者の、全体の加入者が大きいわけでございますから、そういう意味合いにおきまして、工事費を見積る場合は、その個々のものについて積算するわけでございまして、平均単価が幾らかかるかという場合には、安定性の高い一般加入電話の単金を用いておりまして、農村集団自動電話が多い年は単価が小さくなります。積算のしかたとして小さくなり、少ないときは大きくなるということでございますので、農村集団自動電話ではサービスの改善普及政策といって別にやっておる、こういうことでございます。
○森勝治君 時間がありませんから、私はごく簡単に申し上げたわけでありますが、いまの局長のお答えをいただいてもどうも説得力というのか、われわれがなるほど公社の運行上設備利用の負担増というものはやむを得ないのだと、私どもをして、むしろ国民をしてうなずかせる資料というか、説明というか、非常に乏しい感があるというふうに私はいま受けとったわけです。したがって、いまこれだけの金が要る、あるいは建設で何だこうだと言われてもさっぱり私どもは感じないのです。公社が何かやり方を変えれば、一万円を三万円に値上げしなくてもやっていけるような気がしてならぬのです。たとえば時間がありませんから簡単に申し上げますが、二二%の値上げ案を公社が出したときには、公社の運行はめちゃくちゃに赤字だと発表した。この値上げ案が見送りにされて今度は設備料だけの問題になりますと黒字予算の編成。こういうように、いわゆる芝居では七変化などもありますけれども、これは七面鳥が変わるどころじゃない、年中変わってくる。それは目まぐるしい近代文明に追いつこうとする公社の施策ですから、当然当意即妙、臨機応変の処置があってしかるべきだと思うけれども、これではわれわれが、なるほど公社の経営運行上値上げはやむを得ないのだと。片や大臣のほうは、佐藤内閣は物価値上げ反対であるから値上げは認めないのだ、こう基本的におっしゃる。そういう面から見ると、この先ほどの大臣のお答えを聞いても、いま局長などからそういうお答えをいただいても、どうも私どもは、ああ値上げは無理もないのだなと、不満ながらも消極的にも認めざるを得ないという結論をどうしても発見することはできないのです。ですから、正確に加入電話の資金というものを計算をし、そして当然単金をはじき出していくべきではないかと思うのです。この点は先ほど私の質問に大臣もいみじくもお答えになりました。画一的に二二%とか何とかいって従来のものにパーセンテージをかけるということであってはならぬと、大臣みずからおっしゃっておるわけですから、そういう問題については、当然ひとつ再検討の余地があるだろうと思うのであります。いまの説明を見ましても、単独と共同の場合でも、これは設備料約二万円違うのですか、一万円ですか、そういうふうに差があるわけでしょう。そういうことから見ますと、建設費の出し方についても私どもはいろいろ問題があるような気がしてならぬのですよ。だから、そういう問題を私どもをして——私どもも無責任な発言をするつもりもありませんし、やっぱり国民のための公共電話、電電公社のその創立の趣旨にかんがみて、国民とともに悩み、国民とともに伸びていく電信電話事業のあり方というものを、お互いに真剣に考えているわけですから、もう少し私どもをして、うなずかしめるだけの資料と、説得をひとつ努力してもらいたいのです。どうもその点が——こちらがだめならあちら、あちらがだめならこちら、牛若丸と弁慶の五条の橋のような戦いのような気がしてならんのですよ。だからこの辺のところは一体どうお考えになっておられるのか、これは総裁からひとつお答えいただきたい。
○説明員(米澤滋君) 先ほどもお答えいたしましたが、公社といたしましては、第四次五カ年計画の大綱に盛られております工程を実現したいと思っております。それでそれに対しまして、これは電信電話調査会、それから経済社会発展計画を受け、また四十三年度予算の編成の過程あるいはその成立の過程におきまして、いろいろ数字が、当時、一年前につくりましたものと若干変わっている点がございますので、そういう点の修正を入れ、さらにまた料金体系の合理化、近代化というものも含めて、そうしてこの法案が成立した後におきまして、早急に検討いたしていきたいと思います。なおPRとかあるいは資料の不足等につきましては、今後八月末の時点におきまして、経営委員会で四十四年度の諸般の問題をきめる場合に、さらにこれを徹底させるようにいたしたいと思います。
○森勝治君 それではもう時間がありません。もう少しその点についても明らかにしていただこうと思ったのでありますが、時間もだいぶ経過しておりますから、次の問題に移りたいと思うのであります。 次の問題は、資材購入の問題について若干お伺いをしてみたいのです。どうも公社の資材購入は、いわゆる大手筋が独占をして納入している。ことばをかえますと、大手筋からのみ公社が資材を購入しているような気がしてならぬわけであります。したがって、この公社の建設投資額の中で、たとえば第三次における資材購入額の総額は一体どのくらいになるのか、そうなりますと、それはその投資額の一体何%になるのか、この点をひとつお聞かせいただきたい。
○説明員(三宅正男君) いま、ちょっとこまかい数字を持っておりませんのであれですが、第三次五カ年計画——三十八年度から四十二年度まで、この問で——足し算がしてございませんので、ちょっとはっきりいたしませんが、約一兆円になるかと存じます。建設投資額が一兆八千二百億、その中の一兆足らずになるかと存じます。
○森勝治君 それらの中で、メーカー別のたとえば線材、機材等の問題について総額を明らかにしていただきたい。
○説明員(三宅正男君) ただいま資料を持っておりませんので、御要求がございますればあとでお出しいたしたいと思います。
○森勝治君 それでは、直ちにお答えいただける問題を質問いたします。たとえば前の副総裁であります横田さん、個人の名前をあげてまことに恐縮千万でありますが、横田さんにお許しをいただいて質問したいと思うんであります。 横田さんが富士重工の社長となりました。これが横田さんが社長になったからかどうかは私は知る由もありませんが、しかしあすこの製品が——名前は申し上げませんが、とたんに公社の購買力が増大をした。公社の購買力が増大したのか横田さんの会社の品物が優秀なのか、セールスマンが優秀なのか、これもまた私知る由もありません。しかし世間ではそうは言わない。電電公社から富士重工に天下りをしてから、そこの品物をどんと公社が買ったと世間ではうわさしているわけであります。こうなりますと、公社とこれら電電公社出身のまじめな先輩の皆さん——横田さんもまじめでありましょう。だから横田さんをふまじめだというわけじゃありません。われわれの多くの先輩が建設会社八十一社の中にほとんどが最高幹部としての位置を占めておられます。公社が資材購入の場合もそうであります。さらに下請、元請の場合も右と同じような例が見られるような気がいたします。私は資材購入の中で、横田さんの名前を一つの例として申し上げたのであります。ことばをかえますならば、建設関係の問題にいたしましても、線路の工事の問題にいたしましても、どうも世間では、公社がこれら下請、元請の会社を甘やかしている、親方日の丸ではないか、したがって、そこには不当労働行為というものがあり、たとえば労働基準法の違反、賃金の未払い、こういうものが国家事業でありまする電電公社の庇護のもとに——庇護という表現があるいは当たらぬかもしれぬが、しかし電電公社のその仕事を元請、下請けすることによって、その会社が企業として成り立っておる。電電公社に朝あいさつに行けば何年間も仕事がもらえる。特に電通の事業は国民の旺盛なる要請にこたえてたくさんの建設費をかかえておる。だから電電公社へ、電電公社へとみんなお百度参りしていると聞いております。しかし、その中の関係が、いま一つ端的に表現いたしました会社の例で明らかになるように、公社の先輩が行けば、とたんに品物がふえるということであってはならぬと思うのです。もちろん自由と競争の原則にのっとって厳正なるいわゆる入札等を行なっておるのでありましょうけれども、線路等においては随契というものがほとんどだというふうに聞いておるわけであります。これでもって建設費が足りないから、一万円を三万円に値上げしてくれといっても、多くの国民はああそうかといって理解をしてくれないのであります。したがって、いま私は端的に、先輩にはまことに恐縮でございますが、一つの会社の例をあげました。ほかのことは申し上げませんから、この具体的な一つの事例についてひとつお答えをいただきたい。
○説明員(三宅正男君) ただいまお話のございました会社の製品につきまして、私現在資料がございませんので、何年に幾らの程度のものを買ったかちょっとはっきりいたしません。ただあの会社の製品の中で一般市販品のものにつきましては、優秀な性能のものについてはできるだけ門戸を開いて各社のものを使っていく、こういった点を心がけて買うという形をとっておりますので、御了承願いたいと思います。
○森勝治君 私は、この際電電公社のためにも、電電公社出身のこれらの事業所、工場に働く先輩の諸君の名誉のためにも、この機会を借りて、私は特に発言をしておきたいと思うのでありますが、かりそめにもこれらの諸君が、いわゆる天下りでないにしても、電通の関連産業に再就職される場合に、ややもすると電電公社を退職したことを忘れて、かつて部長であり局長である錯覚を持って、何々会社の重役という肩書きで、かつて部長あるいは局長の地位時代のことを思い出して盛んに、強要はしないのでしょうけれども、いわゆるおれの顔を立てろということをおやりになるとか、やらんとかいうことを聞くのであります。私も耳が若干遠くなりましたから、日比谷のほうの風の便りはなかなか、聞き漏らすまいとして聞き耳を立てますけれども、完全に聞き取れないから、私はここで具体的に申し上げずに、こんな抽象的に申し上げているわけでありますけれども、こういう点をひとつ今後とも明らかに区別をしていただきたい。もちろん、りっぱな品物はどんどん買うのは当然でありましょう。りっぱな企業はこれを育ててやるのは当然でありましょう。しかし、電電公社の先輩だからといって、不当な水増しの工事単金をつり上げたり、不当な不必要品まで余計に買うようなこと、よもあってはならぬと思いますので、こういう点について今後とも、特に先ほど森中委員の話もありましたように、来年度は料金の値上げの問題を出すのではないかという先ほど質問を受けたように、電電公社はことしなしくずしにやったから、来年は大きいやつをわれわれに押しつけてくるであろうといって、国民は神経をとがらせているおりからでありますので、そういう問題についても、ひとつ当然明らかにしていただくほうがよろしかろうと思いますので、この点についても、責任者であります総裁のほうから、ひとつ決意のほどをお聞かせいただきたい。
○説明員(米澤滋君) ただいま、公社を退職して会社に入った人の問題につきまして、いろいろ御意見がありました。私どもも公社の幹部会議なり、あるいはときどき開いております通信局の部長を集めました会議におきまして、公社のやめた先輩で業界に入っている人に対しまして、他の人と同じように公正に扱えということを強く言っております。また、そういう特別扱いといったようなことが絶対に起こらないように、またそういうことがもし万一あったといたしましたならば、それは直ちにやめさせるということで処理してまいりましたが、今後ともその点につきましては、一そう公正な厳正な措置をとってまいりたいと思います。
○森勝治君 たとえばテレビ等は、カラーですと十九万程度していると言われております。ところが、すでに十四万程度でデパートで販売されている。テレビの大量生産であります。そうなりますと、電通のたとえば電話機等にいたしましても、これは大量に電通が工事をいたすわけですから、これはわれわれの世間常識から言うならば、大量生産するものは、当然コストが安くなる。使えば使うほど高くなるのが電電公社の電話の料金であります。しかし、電話の機械は大量購入すれば当然安くなるわけでありますが、一体、過去大量に購入されておりながら、たとえば、時間がありませんから電話機の例だけしか申し上げませんが、電話機の購入価格、過去五年間の単金をひとつお示しいただきたい。
○説明員(三宅正男君) 自動式の電話機——ダイヤルのついた電話機について申し上げますと、三十八年度が五千二百七十円、三十九年度が五千百十円、四十年度五千七十円、四十一年度が五千二十円、四十二年度が五千円と、こうなっております。
○森勝治君 それで、大メーカーの入札はなるほど競争、公開ですから、入札ということでおやりでしょうけれども、どうも電電公社の入札というものは形式的だと、こういうことを聞くのでありますが、まさかここでそうじゃありません。厳正だと当然おっしゃるでありましょうが、もちろん、機械の中では他の社ではまねのできない特許品、そういう一種独特のメーカーでありましょうから、私のこの発言というのは一がいに当たらぬかとも思いますけれども、やはりできるだけ公開を旨としてひとつやっていただきたいと思うわけです。かりそめにもこのとき、談合ということばが当たるかどうかは知りませんけれども、そういうことであっては私はならぬと思いますので、こういう点についてもひとつ十分気をつけていただきたいと思うのであります。 いまの電話機の過去五年間、多少下がったと言われておりますが、これは購買の個数がさだかでありませんから、下がったから単金が安くなったと私は一がいに申し上げることもできないのであります。しかし、そういうことはさておきまして、どうかひとつ電電公社の料金値上げという問題を内蔵しておるわけでありますから、そういう問題については当然公社の中でも購買を抑制し、あるいはいわゆる世上でいうそういう物品についても十分周到な措置、配意、心の配りというものをしていただくようにひとつお願いをしたいと思うのであります。
○説明員(米澤滋君) ただいま資材の購入あるいは建設関係の請負の点につきましていろいろ御意見がありまして、公社といたしましても、前々から資材につきましては厳正な価格において買うこと、それからまた建設につきましては良質な工事をやらせるということで注意しておりますが、なおそういう点につきまして一そう注意していただきたいと思います。
○森勝治君 これは予算の分科会の中でも明らかになりましたが、たとえば在日米軍の電話料金の滞納と、こういう問題が指摘をされたわけでありますが、この過去三年間、公社の未収金というものはどのくらいあるのか、三年間の年度別の数字をひとつお示し願いたい。
○説明員(武田輝雄君) 未収金の過去からの累積でございますが、加入契約解除前のものでいま未収金として残っておりますものは四十一年度末で約四億二千万円でございます。
○森勝治君 過去三年間のそれは合計ですか。
○説明員(武田輝雄君) 電話料金の支払いにつきましては、請求書を発行いたしましてから、十五日目が支払い期限になっております。そして、支払い期限が過ぎましてから二十日たちますると督促をいたしまして、なお納まらない場合、五日たちますと通話停止をするということになっております。そして、なお通話停止後も料金が納まらないというようなことになりますと、聴聞に付して加入契約を解除するというようなことになるわけでございますが、いま私が申し上げましたのは、契約解除前のものの類型でございます。
○森勝治君 そこで、それはおそらく、たとえば専用料等、大口会社の滞納とか——もちろん零細な市民の滞納もその中に含まれておるのでありましょうが、大口の滞納一、二を、企業別、会社別でひとつ、何々会社なら会社、何々官庁なら官庁がどのくらい滞納なら滞納というのをちょっと教えてくれませんか。全部でなくても、おもなものでいいです。
○説明員(武田輝雄君) 三、四年前には大口の会社で専用料金をかなり滞納しておったものがございましたが、現時点におきましては、大口のものはないというふうに承知いたしております。
○森勝治君 そうするとほとんど個人加入の、たとえば千とか二千とか、こういう零細の滞納だけですか。
○説明員(武田輝雄君) 主として中小企業の方方、零細のものの滞納の累積というふうに理解いたします。
○森勝治君 主としてと言われなくても、たとえば私は予算分科会で米軍というふうにもう事例をあげて言っておるのですから、大口があるわけですから、当委員会ではこの姿を明らかにされておりませんから、あるいは米軍の滞納は幾らと、警電なら警電は幾らと、こういうふうに発表あってしかるべきものと私は理解をしながら質問をしたつもりなんです。ですから、そういう線に沿ってひとつお答えをいただきたい。
○説明員(武田輝雄君) 私がいま申し上げましたのは、さっき四十一年度末におきまする一般加入者並びに専用者の滞納料金でございまして、それだけの滞納がございますのは経済界の不況等に伴う企業倒産ないし経営不振といったようなことが原因でございます。 それからただいま御指摘のございました米軍との問の紛争料金がございます。これは終戦処理費支弁ないしは安保諸費支弁で建設されたものでございます。米軍との専用料金につきましては、これは昭和二十八年以来の懸案でございますが、昭和二十八年以来一般、専用料金につきましては五百六十億円ほどが正当に納まっております。で、いま申し上げました七十億円は米軍としましてはあくまでも地位協定に基づいて無償で提供——サービスを受くべき性質のものであるという見解を米軍はとっているわけでございます。これに対しまして公社はあくまでも七条に基づきます役務の料金を支払うべき性質のものであるというふうに、両者の見解が全然一致しておりませんで、両者が話し合いがつかないまま日米合同委員会にあがっております。そして公社といたしましては、この紛争料金は解決をいたしておりませんけれども、ただ公社としては、ほしい額をはっきりする意味におきまして計算書を毎月米軍に提出しておる。そしてその毎月提出しております額が二十七年以来ずっと七十四億に達しておるということでございまして、われわれ公社としましては、これは一般の未収金というふうには考えておらないわけであります。
○森勝治君 昭和二十七年以来七十四億未収金というのですか、いまの説明はそういうふうに聞いたのですが。
○説明員(中山公平君) ただいま営業局長がお答え申し上げましたが、この米軍との関係の終戦処理費、安全保障諸費の関係施設の料金の問題でございますが、公社におきましては、料金を請求をいたします際には、その前に徴収役におきましてその根拠となる収入の内容を調定をする、調査決定をするという仕事があるのでございまして、これは会計事務規程で規定されております。しかるところ、先ほども営業局長が申し上げましたように、米軍との関係の問題の料金につきましては、両者に意見の一致がないわけでございまして、これを調定をすることができない状況でございますので、したがいまして、請求書の発行もできないということでございまして、これらにつきましては、未収金という扱いを財務処理上もしておらないわけでございまして、しいて申しまするならば、紛争料金ということでわれわれは呼んでおるものでございます。
○森勝治君 米軍のその未収金というものは、そうなりますと、公社の予算の中に占める位置というのはどういうことになるのですか。公社の予算の中で、たとえばいまのお話だと二十七年以来七十四億未収金だと、こう営業局長はおっしゃるわけですね。そうなりますと、それは見解の相違かどうかは知りませんけれども、当然これは私どもの考えをもって言わしむるならば、公社の収入として計上されてしかるべきもの、こういうことじゃないですか。それが入ってこないということになるならば、それだけいわばことばをかえますならば公社の赤字、回収不能——不能かどうか知りませんよ、いま紛争中だ、交渉中だそうですから、いわゆる未収金という形で残るでしょう。かりそめにも、日米双務協定に基づく国際間のそういう取りきめなどはそこで話し合いがつかないかもしれませんけれども、そういう問題すらも、米軍が電電公社に払うべきものを払わない、そのことによって電電公社に入るべきものが入らないから、予算の上から見ても当然それは未収金、あるいは欠損という姿になって出てくるでありましょう。だからといって、その一部を国民に転嫁するということはよろしくないわけであります。これは大臣にお伺いするのでありますが、もちろんこれは事務当局であります公社が米軍の出先とこういう問題をかけ合うのは当然でありましょうけれども、いま営業局長の答弁だと、二十七年以来紛争だということになりますならば、当然これは政府がもう電電公社にまかしておけないことになりますから、政府の立場でひとつ米軍と話し合って、しかるべく当然これは大臣がこの辺で実力のほどを示していただけるものだと、私は期待してどうおやりになりますかという質問をするわけですが、ひとつお答えをいただきたい。
○国務大臣(小林武治君) 公社の扱いとしてはいまも予算には関係なしにおいておる。すなわちこれは未収金の扱いをしておらぬ。紛争料金という特殊の名前をつけて、そして予算には関係させないでおる。この問題は両者が全く見解が反対であって、日米合同委員会においてどんどん主張をぶつけて何とか話し合いがつかないか、こういうことで交渉をしておるという段階であります。ただ、この施設そのものは終戦処理費あるいは安全保障条約に基づく施設でありまするから、公社がこれに資本を投下したとかいうふうな問題はないのでございます。ただ、これが公社に移管されたから当然その料金は公社でもって払ってほしいと、こういう主張をしているのであります。
○森勝治君 米軍にのみ紛争料金ということで公社の予算から削除するなら、日本人が生活に困って電話料金の滞納なんというのは免除してしかるべきじゃないですか。これはみみっちい発言をしますが、総裁どうですか。ところ、がどうでしょう。われわれ個人が払わないとなると、たとえば四月三十日にまず催促がくる、翌月の五日まで払わなければ電話をぴたりととめるじゃないですか。あまりにもこれが強い者に弱く——もっとも料金を払うべき責務がある者が払わないというのは悪いに違いない。しかし、払おうとしてもなかなか払えない場合があり得るわけですから、五日たったらとめるなんていうことも、これはもう考え直さなければならぬのじゃないですか。
○説明員(米澤滋君) この紛争料金という岡ものは、安全保障諸費、あるいは終戦処理費で電気通信省、それからまた、電電公社が発足直後ちょっとでございます。ほとんど電気通信省時分にできたものを公社が引き継いだわけですが、この中は非常に複雑なんでありまして、中には実質をもらっておるものもあるというわけでありまして、これを一がいに、何といいますか、従来の一般にやっておりますような未収金扱いにできないということもございます。ですから、やはりこれは外交交渉によって話をつけなければならない。実費をもらっておるようなものにつきましては、またこの取り扱いというものは相当複雑になってくるのではないかというふうに思っております。したがって、一般の未収金と違ったような処理をしております。
○森勝治君 午前の部の田代さんの質問にも答えられて、公社は何か借金のことを神経質に考えておるというような大臣の答弁がございましたが、逆な立場で私は聞きたいのですが、毎日公社の窓口に入ってくる電話料金、これをその日その日に、あるものは——、ほとんど銀行が出向いて集金をしていくのでありましょうが、これらの銀行に集金さす、すなわち銀行預金の預金利子というものはどういうことになるのですか。たとえば、さらに具体的に申し上げますと、ある電話局にきょうの午後三時に納入された金は、電電公社のその電話局の取引先の銀行の行員が集金をする。これから国庫に帰属するまで約三日間その銀行にこの電話料金がとどめおかれているわけですね。きょう集金したものは三日間、あした集金したもの。が三日間、したがって、絶えず一定の額が取引銀行の金庫に保管されているわけであります。この全国の預金の利子はどうしておるか、これを聞いておるわけです。
○説明員(中山公平君) ただいまの御指摘の料金の収納についての銀行の利用の問題でございますけれども、御指摘のごとく、三日間が過ぎますと預託金として日本銀行のほうへ入るわけでございますが、その問銀行にとどまっているわけでございますけれども、これはいろいろ手続上のこともございまして、三日間については利子をとっておりませんが、三日間を過ぎれば、三日間で預託金として日銀に納めることが原則になっておりますが、何らかの事情によりまして、三日間を過ぎる場合が、地理的な関係等においてあるわけでございます。その場合においては、利子をつけておりますが、利子につきましては、ちょっと私いま資料を持ち合わしておりませんので、後刻調べましてお答えいたします。
○森勝治君 銀行は、すなわちあれでしょう。営利を旨とするものでしょう。利潤追求をされておるわけでしょう。電電公社の何だか取引、扱い銀行とかいう看板をかけられるわけです。そうすると、電電公社の三日間ということは、一年じゅうということですよ。毎日集金があるわけですから、毎日の金が、ある一定の、たとえばある銀行の支店では一日に三百万なら三百万、五百万なら五百万という金が一定の速度をもって入ってくる。こちらから三百万入ってくる。この金が三日間で動くから、三百万、三百万、三百万と、以上九百万の金が銀行の金庫に眠っている。銀行はこれを市中に貸し出して利息をかせぐ。電電公社は一銭も取らない。私はしろうとか知れませんけれども、これは公社の規則か何かに利息を取らないという定めがあるのですか。教えてくれませんか。
○説明員(中山公平君) いまの利息の問題でございますが、銀行のほうといたしましても、この収納につきましては、人件費、物件費、その他相当の経費を必要としているわけでございまして、ただいま、銀行におきましては、私どもは手数料を銀行に一銭も払っていないわけでございます。むしろ銀行のほうから最近は手数料を払ってほしいという要望が非常に多いような状況でございますが、私どもといたしましては、利子の点は御指摘のとおりでございますけれども、そのかわりというわけではございませんが、手数料は払わない、こういうことでやっておるわけでございます。
○森勝治君 ですから、その規則は公社法か何かにおありでしょうから、どこにあるのですか。利息を取らないという定め、それはどこにあるのですか。
○説明員(中山公平君) 利子を取らないという規定は、私の記憶に間違いがなければ、法令にはなかったと思います。
○森勝治君 それならば、銀行関係の法令によれば、銀行は預金者について一日について幾らという利息を払う法律的な定めがあるのですよ。電電公社みずから放棄しているのです、それは過去数十年間にわたって。
○説明員(中山公平君) 当座預金の扱いをいたしておりますので、利子のほうは三日間についてだけはこれは取らないということになっております。
○森勝治君 電電公社の運営が逼迫しておるから国民に負担増をかける、銀行の皆さんには銀行を運行するために電電公社は銀行に対して御奉行する必要はないでしょう。当座預金なんて制度はやめて、利子が三日間でもついて、二百万なら二百万を一百問置く、さっき言ったように三百万ずつ九百万というのは一年じゅう当該銀行に寝ているわけですから、当然これは全国おびただしい利息になってくるんじゃないですか。当然これは考えるべきですよ。
○説明員(中山公平君) 法律の規定でございますけれども、電電公社の場合、銀行の利用ができるということは法律にもございます。またそれを受けました政令にも、その場合における条件のことが規定してあるのでございますけれども、その点については、利子については、別段何も規定はされていないのでございます。
○森勝治君 私は特に申し上げたい。一方では電電公社が高い金利を払い、当然利息をもらうべきものは無料にして、私企業を肥やしておる。こういう形は早晩改めていかなければならぬと思う、私はそう思うのです。たとえば当座預金ということで利息がつかないということならば、これは普通の預金にすれば当然つくわけですから、いかに銀行はこぞって、こんなうまいお得意様はありゃしませんよ、御の字で銀行は窓口まで来るじゃありませんか。どこの銀行だって電電公社の窓口預金を取ろうとして争奪をしているじゃありませんか。銀行で扱わないところはありませんよ。一年じゅうそれは銀行にあるわけですから。失礼ですが、優秀な人材をそろえている電電公社でありながら、それはほうっておいて、片一方で利息を、公社の利子の利息を、債券の利息を払ったり、そういうことをしているじゃありませんか。企業の努力というものは、こういうところにも目を向けるのが正しいあり方じゃないですか。したがって、このことについては私は検討をしてもらいたい。この点はひとつ総裁からお答えをいただきたい。
○説明員(米澤滋君) ただいま経理局長がお答えいたしましたが、実際問題といたしまして、最近たとえば千五百円とか二千円とか、何と申しますか非常に手数がかかるけれども収入額が少ないような問題がございまして、銀行のほうから手数料をほしいというような要望が出ているような話も聞いております。しかし、いまのことにつきましては、私も詳しいことを知らないので検討いたします。
○森勝治君 検討をしてくださるようですから、次の問題に移ります。 衆議院でも、山口委員がすでにもう質問をした問題でありますが、第四次計画中に公社がつけようとされておる公衆電話の内訳というものはどういう方向でいこうとされておりますか。
○説明員(井上俊雄君) 公衆電話十五万個を予定しておりまして、そのうち三万八千個を普通公衆電話に、残りを委託公衆電話、こういう予定をしております。その委託公衆電話の中に農村公衆電話五千個を見込んでおります。
○森勝治君 やはり公衆電話は、電話を架設をすることのできない一般大衆の生活に欠くことができないと、たいへんこれは重宝がられているわけであります。したがって、この公衆電話というものは終日利用されなければ、その趣旨が生かされないと思うのだが、いま局長が、これからつけようとされている電話は、従来この公衆電話としての、赤電話、青電話としての使命を今後も全うすることができますか、十分全うすることができますか。
○説明員(井上俊雄君) 四次計画期間中の普通公衆電話三万八千個の規模の適否の問題でございますけれども、四十二年度末におきまする全国のいわゆる青電話の出来数が約二万九千でございます。この普通公衆電話制度が始まりましたのが明治の二十年だったかと記憶しておりますけれども、それから今日まで全国津々浦々に至るところで二万九千個が設置されておるのでございますが、これを四次計画中にさらに漸増して三万八千個をつけよう、こういうことでございます。そのために公衆電話の設置基準も大幅にまあ緩和すると申しますか、もっと密度を高く取りつけられるような措置も講じて四十三年度からスタートしょうということでございます。この計画でまいりますと、非常に普通公衆電話の利便は向上すると、このように考えております。
○森勝治君 いまあなたのお答えですと、明治二十年以来青は二万九千、第四次で三万八千といわれておるけれども、この増加率などを見れば赤電話のほうがはるかに多いでしょう。そうじゃないですか。なぜその青電話を相当量ふやすことはできないのですか。あなたの話は若干私は、私が取り違えて聞いたのかもしれませんが、どうも納得いかないのですが、数字の点でも、赤と青の比率の問題にいたしましても、どうも私数字にうといから、私は金勘定、数字の勘定できないから、あなたからだまされて答弁をされたような気がしてならぬのです。その点もう少し教えていただきたい。
○説明員(武田輝雄君) いわゆる青電話、普通公衆電話の設置につきましては、昭和四十二年からいま御指摘のありましたような点を勘案いたしまして、公共性を重んじまして、市街地にありましては利用度の多寡にかかわらず三百メートルごとに置くというようなことにいたしまして、駅、空港、団地等集団的なところで利用度数が多いところでは距離制限を設けず置く。それから従来七十度数以上見込まれておるところに置くということにしておりましたのを四十度数以上のところに置くというふうに設置基準を改めて普通公衆電話の普及につとめてまいっておるわけでございますが、現実の問題といたしまして、道路使用の問題、それから駅等におきましては設置場所の問題等がございます。しかしながら、私ども国鉄並びに住宅公団等と話をいたしまして、いわゆる箱型のものでなく、壁掛けのような青電話も設置していくというようなことで、できるだけ公衆電話が、夜間においても公衆の方々の利の便に供されるように努力をしてまいりたい、こういうふうに考えておる次第であります。
○森勝治君 先般の説明では九百三十万個ということでありましたが、先ほどの森中さんの質問に答えられては、一千万程度というふうにお答えいただきましたね。しかし、普及率というものが非常に低いと言われているわけです。そうなれば、公衆電話の必要性というものはいささかも減少しておらぬにもかかわらず、自即公衆のほうを非常に多くつけているような傾向があるわけですが、こういうことは一体どういう構想に基づいておやりになっているのですか。
○説明員(井上俊雄君) 公衆電話の必要個数ということにつきましては、それはどの程度の利用、利用限界をどこに置くか、こういうことでまず必要数を算出するのが普通だと思うのでございます。確かに公衆電話は加入電話が普及すればするほど、逆に電話の利用の習性と申しますか、あるいは公衆電話から発進する端末のほうが加入でございますので、その組み合わせが多くなるという意味合いにおきまして、逆に公衆電話の需要がふえくるという面がございます。一方加入電話が普及すれば、逆に公衆電話はなくても、加入電話でやれるというようなことになる。それらを数量的に分析をいたしまして、そして現在の公衆電話の利用度がさらに約三割くらい減るくらいまでとにかくつけようではないか、こういうことで公衆電話の必要な設置数をきめ、さらに実際問題といたしまして、ただいま営業局長申しあげましたように、この設置基準の面を検討いたしまして、こういうことになっている。またお尋ねの自即公衆の問題でございますが、これにつきましては非常に自即公衆電話の需要が多いのでございます。公社といたしましては、これを一挙に全部自即公衆にしてしまうということも非常に問題もございます。したがいまして、これからつけるものは自即公衆、それからこれから老朽化して切りかえるようなものはこれは自即公衆、こういう考え方でおりまして、一応四十七年度末における全設置数の七割程度が五カ年計画後には自即公衆、普通公衆を含めまして自即公衆になるという計画で進めております。
○森勝治君 先ほど電話番号の例でも都市偏向ではないか、偏重ということばが正しいと思うのでありますが、そうではないかというふうに発言したわけであります。ただいま荒川土手一つ渡って埼玉へ参りますと、申し込んで三年たっても電話がつかない、かつて公社は朝申し込めば直ちに晩は引けるなどといって都内はそういうことにしたということを発表しております。そこで私は聞きたいのでありますが、よく他の官庁では首都圏ということばを使います。東京を取り巻く周辺の県、都市、こういうものをおしなべて首都圏の中に入れて、これがすなわち、首都圏構想などといって、もろもろの施策があらわれようとしております。事電話に関する限りは、さっぱりその気配が見えない。そこで私は特にこの点をただしたいのでありますが、東京の周辺、大阪の周辺も含みます、あるいは大都会周辺ということばが正しいのでありましょう。この大都会周辺の電話というものは、この首都圏構想に基づいて少なくとも都内並みの普及率、架設というものを行なわなければ、電電公社が国民の要望にこたえて事業を運行するという趣旨に反するのではないかというふうな気がするのであります。私は、むしろこれは理論的に申し上げるよりも、私どもの地域の環境の立場から私をしてこういう発言をさせたのかもしれません。そういうことはさておきまして、当然これは、たとえば私の地元であります埼玉県等におきましても、私どもはよく、東京とは比べる由もないが、せめて神奈川程度であってほしいという希望をいたします。たとえば神奈川県の電電公社、あそこにはいわゆる通信部のほかに管理部という機関がございまして、横浜等の大都市の電話というものをこの首都圏構想に基づいて都内並みに運行をしようと努力をいたしております。私はよいことはどんどん実行してもらいたい。われわれもこれをまねしたいと思う。したがって、先般の統計を見てもわかりますように、埼玉は全国で第二の人口の増加といわれているわけであります。こういう面からいたしますならば、政治的にも経済的にもこの東京と切っても切れない因果関係にあります埼玉県の県南地方における電話の拡張ということも、当然都内並みの扱いをしてしかるべきものと思うわけであります。したがって、それならばやっぱり埼玉の県南にも管理部的な機構、機関をつくり、これら県南の人々の、加入者の希望にこたえるのがやっぱり公共事業の電電公社の一つのあり方を示すものではないかと思いますので、こういう点については私はいま具体的な事例、埼玉県という表現を用いましたから、埼玉県をはじめとするこの大都会周辺の首都圏構想に基づく電電公社の電話設備拡張というものをどうされるか、具体的に埼玉をどうするというお答えでもけっこうでありますから、そういう点についてひとつお答えをいただきたい。
○説明員(井上俊雄君) 確かに御指摘のとおり、東京及びその周辺の地域の電話サービスの現状についてはアンバラがございます。普及率を申し上げますと、東京二十三区で四十一年度末で一九・六、東京都下が一一・四六あるいは埼玉が六・九とこういったようなことでございまして、アンバラがございます。 公社といたしましては、できるだけ、大都市周辺部の格差是正あるいはサービス改善に力を尽くしてまいってきておりますけれども、何ぶんにもその地域の人口増加、世帯増加が著しいためになかなか追っつかないのが現状でございます。しかしながら、公社といたしましては、この今度の四次計画の大綱の中に、都市化問題に対する対処ないしはサービス地域格差の是正といったようなものに非常に大きなウエートを置いて実行しようとしておりますので、できるだけサービス格差のないように、解消するように最大の努力を傾ける、こういうつもりでおるのでございます。
○森勝治君 ですから、私は具体的に、たとえば埼玉県の県南の電話事情を緩和するという例を横浜の都市管理部になぞらえて申し上げたので、具体的な埼玉の事例をとらまえて具体的な御答弁をいただけるならば、大阪周辺の、たとえば埼玉に匹敵するような土地はどうなるか、電電公社の構想の一端を伺うことになりますので、まげてひとつそういう問題についてもう少し掘り下げたお答えをいただきたい。
○説明員(井上俊雄君) ただいま東京周辺のサービス改善の概要を簡単に申し上げたのでありますが、大阪につきましても、大阪府下、それから京都府及び兵庫県の一部、大阪周辺地域の人口増加が非常に多いのであります。一方では何ぶんにもこれに対するサービス改善を根本的にやるといたしますと、どうしても電話局の設置、自動改式を進めなければなりませんので、従来からその地域に対しては力を尽くしてきておるのでありますが、なかなか供給力が追いつかないというのが現状でございます。できるだけ格差是正の問題、特に大都市周辺地域のサービス改善には十分な努力を傾けてまいりたい、こういうことでございます。
○森勝治君 時間がだいぶ迫りましたから、簡単な問題をあと三問お許しいただいて質問したいと思うのでありますが。 その一つは、団地電話の場合、今日のように国民の勤労大衆の期待にこたえて、国策として住宅、いわゆる団地を、首都近郊に先ほどの電話と同じようにどんどんつくっておりますけれども、さて、この団地内における電話というのは、もとより電電公社とは関係なしにこの計画が進められますから、これはいつも問題になるわけであります。ここにいわゆる団地電話という問題の運動や何かが起こり、われわれは委員会でもしばしばこの種の陳情をお互いに受けておるのであります。そこで私は特にこの点を大臣にお伺いしてみたいと思うのでありますが、今日のように、たとえば住宅公団が十万坪あるいは三十万坪というものを、たとえば埼玉県ですと、草加の松原団地、春日部団地などというのはもう五千戸、六千戸という大きな、いわゆる密集といいますか、高層建築住宅群であります。しかし、この中で、いま申し上げたように電電公社の計画と何ら関係がなく住宅が建設されますから、一様にこれら住宅に住まわれる方は電話を希望する、さりとて電電と関係なく進められますから、特に住宅団地というのはまさにこれは、表現が適切かどうかしりませんが、ある日こつ然とそこに都市が出現する、こういうことばが当てはまるだろうと思うのであります。ですから、そこでいまのやり方で、直ちに団地の電話、電電公社に連絡のないものまでめんどう見ろと出先の電話局に言うのはちょっと酷のような気がするわけです。したがって、国の立場でこうした庶民住宅をおつくりになるならば、かつての電話というものは特権階級とか金持ちのものだといわれましたが、今日的段階では、電話料というものはたばこの吸い料に等しくなりました。したがって、もう当然国民大衆のものとなったわけであります。したがって、そういう面からいたしますならば、当然団地には連絡電話がほしいところであります。したがって、公団が国の施策で団地をつくるならば、団地住宅をつくるならば、当然これは電話関係のいわゆる電電公社あるいは所管の監督官庁であります郵政省と事前に十分年次計画を練って、そういう問題の準備をするように、国の立場でそういう取り組みをするよい知恵はないものかと思うわけでありますので、この点について、そういう方向づけをしていただけるかどうか、大臣からひとつ御答弁をいただきたい。
○国務大臣(小林武治君) 非常にごもっともな御意見でありますので、事前にひとつ公社に協議をするようにと、また場合によれば、これらはもうガスや電気と同じように当然施設者において考えると、こういうこともあっていいと思いますが、いずれにいたしましても、今度事前にひとつ協議をするように、われわれからも注意をし、あっせんをしたい、かように考えます。
○森勝治君 そこで次の問題は、民放におけるテレビ、ラジオ等における電話利用の問題であります。これはすでに昭和三十四年当時はこの制度が始まりましてから一斉にこの民放の番組に殺到しますので、電電公社では十年前の東京電気通信局のこれをコピーをとってまいりましたが、この中でも各民放局にお願いの通達文書がありますように、当時は非常に電話局でも大混乱をきたし通信を阻害した実例があります。最近は電話の拡充に伴ってそういうことはやや防げたというふうに聞いておりますけれども、いま民放における電話の利用というものは、たとえばTBSでは「電話ドライブ相談室」「全国こども電話相談室」、文化放送では「ダイヤル相談」「赤ちゃん相談室」、ニッポン放送では「テレフォン経済相談」「テレフォン人生相談」、ラジオ関東では「ドライブ相談」。討論番組では、ニッポン放送では「オピニオン」。クイズ番組では、文化放送では「ナイター・クイズ」、ニッポン放送でも同じように「ナイター・クイズ」。リクエスト番組では、TBSでは「進め歌謡大行進」、文化放送では「ハローポップス」、ニッポン放送では「オールナイト・電話リクエスト」、ラジオ関東では「リクエスト喫茶」「ナイト・メイツ」等、これだけ電話を使って番組で聴取者を通話させておるわけであります。 そこで最近は、根を張った電話番組の人生相談は、千回記念特集番組などといって新聞に特筆されるようになったわけであります。もちろんそういうことはけっこうでありますけれども、こういうことが三十四年にできたときに大騒ぎしたように、電話の拡充が、これは大都市が中心でありますが、拡充が著しいから、顕在の混乱状態というものは出てこないのかもしれぬけれども、これが都内における、たとえば東京の都内における電話の疎通における障害ということばは使いませんけれども、したがって私はふくそうということばを使いますが、電話のふくそうについてどういう役割りを果たしておるものかどうか、このことについて三十四年に民放に協力方を一片の通達をもってして、自今このことについては一言も協力要請をしてなさそうな気がするのであります。あえて、しておれば別でありますけれども、こういう問題についても、これはやはり電通事業百年の大計のもとによく民放の皆さんとも相談あってしかるべし、私はこういう気がしてならぬのでありまして、今後こういう問題をどうされるか、どんどんこういう電話番組を奨励されるのか、電話局では。いま、この前も論議されましたが、若い人が長い電話で、三分間をもって旨とするけれども、二十分も三十分もしている。どっかの新聞社では、若い人は一つの電話に何分かかりきりかという調査も過去にされたことがあります。こういう観点と、これを同一視することはこれは早計でありましょう。ですから、そういうふうには見ておりませんけれども、やはりこういう問題について、電電公社としても一言あってしかるべきものと私はこう考えておりますので、この点について、今後どう処理されるのか、どんどんふえていく電話のふくそうには関係ないのか、こういう問題にひとつお答えいただきたい。
○説明員(武田輝雄君) 御指摘の点でございますが、昭和四十年の六月にフジテレビがテレビリクエストを行ないました際に、四谷の電話局が非常に混話、殺到いたしまして、四谷電話局が極度の悪化状態になりまして、加入者の疎通にそのために大きな影響を与えたことがあります。したがいまして、その後は公社といたしましては、娯楽を主とするテレビリクエストはやらないということにいたしまして、各民放に通知をいたしまして、リクエストをやる場合には、各放送局に対し事前に所轄の電話局にリクエスト番組の実施についての通知、内容、通話量の予測等を提出してもらうようにいたしております。そしてその内容等によりまして、公社として一般の疎通に支障のないような措置をとるというふうにいたしておるわけでございます。
○森勝治君 最後に、簡単な質問をしたいと思うのでありますが、質問内容は簡単ですけれども、人命に影響することでありますので、まげてお許しをいただきたいと思うのであります。 それは電力会社との電柱の共用の問題であります。先般も東京の江戸川でトランスが落ちて、「電柱から火の油」「主婦と坊や大やけど」ということで出されております。三十八年にも世田谷の三軒茶屋でこういう問題が起こりました。最近交通難緩和という趣旨もあるのでありましょうが、都会の密集地における電柱は、電力会社と共用ということで盛んにおやりになっておるわけであります。ところが、御承知のように電電公社は弱電、電力会社は強電ということであります。しかも、おしなべて弱電だから下目をくぐっているわけではありませんでしょうけれども、電電公社の電線が、この電力の電柱の高圧線ですね、まあ民間ですから、高圧線とも言えないでしょうが、とにかく強電の下に電線が引かれている、全国おしなべて、この共用のところは、いわゆるトランスは電通の架線の上空を走っておる。したがって、ここへ新聞の切り抜きを持ってまいりましたが、この密集地帯における共用の問題は、江戸川で起こったようにこういう電柱からトランスが落っこって、もし電通の架設線にこれが当たった場合、かつて電線が切れて、これが電話線につながり、これが、御主人が電話がかかってきたから受話器を取り上げた瞬間に感電をして即死をされ、電電公社が多額の損害賠償を払ったという実例があるわけであります。したがって、それは都会のふくそう中でありますから、なかなか電柱を立てる余地はないかと思うのであります。またこういう事故もそうざらにはないと思うかもしれないが、現実に昭和三十八年に、この場所は世田谷の三軒茶屋で起こり、今月にこういうように都内でもさらに起こりますと、こういう共用のことも真剣に考えてもらわなければならぬと思うのでありますが、いわんや先ほどことあげしましたように、その問題は、こちらが弱電、あちらは強電でありますから、どうしてもわれわれ人間社会と同じように強いものにかないません。こういう問題からいたしまして、この辺でひとつ再検討をしてみる——都会地でなければ共用いたしませんから、再検討してみる必要があるのではないか。経費が安くつくからということでおやりになったのでありましょう。それともいわゆる交通難の緩和という意味でおやりになった場合もあるでありましょう。しかし、現実にこういう問題が起こってくるならば、被害を受けるのは電電公社及び一般公衆でありますから、こういう問題についてもひとつ御検討を願いたい。 このことについて質問して、最後といたします。
○説明員(北原安定君) お答え申し上げます。 そういうことのないように、個々の事例について十分検討した上で対処できることはやってみたいと思います。 —————————————
○委員長(久保等君) この際委員の異動について御報告いたします。 植竹春彦君が委員を辞任され、その補欠として玉置和郎君が選任されました。 —————————————
○委員長(久保等君) 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(久保等君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(久保等君) 速記をつけて。 御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
○松平勇雄君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となりました法律案に対し賛成の意を表するものであります。 この法律案は、加入電話を増設する資金の一部に充てるため、電話設備料を増設しようとするものでありまして、新規加入の施設費が一加入当たり三十六万円も要する際に、その十分の一程度を新しく加入者になる人に一時の負担金として納めてもらうもので、やむを得ないものと認められます。 電電公社は、電話事業の主管公共機関として、公衆電気通信法第一条に規定されているとおり、「迅速且つ確実な公衆電気通信役務を合理的な料金で、あまねく、且つ、公平に提供することを図ることによって、公共の福祉を増進することを目的とする。」の趣旨にのっとり、第一次、第二次、第三次五カ年計画を完全に遂行したのみならず、むしろ計画を上回る業績をあげ、今日の輝かしい電話事業の発展をもたらすに至っております。 しかしながら、経済成長、国民生活の向上等に伴い、現在二百三十万の積滞を持ち、しかも今後ますます増加の傾向にありますので、これに対し、電電公社は、今年を初めとする第四次五カ年計画をもって四十七年度末までに九百三十万加入の増設をするため、三兆五千億円の資金を調達して積滞を解消しようとするのでありまして、電電公社としては当然の責務であると思われます。それについて、この計画遂行に要する資金の一部を新規加入者に一時的に負担させることもやむを得ないところと考えられますので、本改正案もまたやむを得ない措置と、これに賛成の意を表するものであります。 しかしながら、原案の本改正案の施行期日が「五月一日」となっておりますのを改める必要がありますので、次の修正案を提出いたしますので、委員各位の御賛同を得たいものと思います。 修正案を申し上げます。 公衆電気通信法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。 附則中「昭和四十三年五月一日」を「公布の日」に改める。というのであります。 以上、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○森勝治君 私は日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました公衆電気通信法の一部を改正する法律案について反対の態度を表明するものであります。 ただいま、自民党さんが、やむを得ない、やむを得ないと言って賛成をされましたが、賛成の中に理論的な発言の解明がなされませんでしたことを、まことに残念に思う次第であります。 そこで、わが党は先般来衆議院逓信委員会におきましても、これまた本院の本会議におきましても、わが党の主張を明確にしたところでありまするが、さらに私はこの点について、わが党の本件についての態度の反対的な、理論的な立場を申し述べてみたいと思うのであります。本日までの議論の中から、私どもは、私どものこの主張が正しかったということをさらにその念を強めたところであります。 そこで、以下簡単に私どもの反対の理由を申し述べたいと存じます。 そもそも佐藤内閣は、物価の安定を公約の大きな柱として掲げてきたものであって、その帰趨に政治生命がかかっていると申し上げても過言でないのであります。そのような中にあって、電信電話の料金の一部であるところの設備料を三倍に引き上げることは大いに問題のあるところと言わざるを得ないところであります。 すなわち、物価安定推進会議におきましては、先ほども私から申し上げましたように、公共料金の引き上げは、ともすれば政府が物価上昇を主導しているきらいがあり、したがって、政府が物価安定を期そうとするならば、まず政府みずからが率先をして、みずから規制することのできる公共料金の安定をはかることが大切であると述べられ、政府もこの趣旨を否定しておらないところであります。その中で、両院におきまして明らかになりました電信電話料金の不合理性を放置をし、設備料を上げることは全く道理にかなわないところでありまして、かつまた政府の物価安定とはかかるものであって、ほんとうにやる気がないのだと断ぜざるを得ないところであります。 第二に、今回設備料を引き上げなければならない必要性というものは一体どこにあるでしょうか。いままでの審議を通じてみましても、全く理解に苦しむところであります。公社事業の発展のために転ばぬ先のつえということをだれが信用できるでありましょうか。現実に昭和四十二年度における公社の収支は、目標を大きく上回って、二百数十億という利益をあげているところであります。公社は、佐藤調査会以来、赤字だ赤字だと宣伝これつとめた結果がこのような状態であります。昔の物語りにあるオオカミと少年の話を私は思い出さずにいられません。国民の多くも、今後公社の言うことを信用しなくなるでありましょう。しかも理屈がないから設備料の定義を変えるという、全く理にかなわないことをやっているのであります。ここに委員会の質疑を終えましていままさに採決をしようとするところでありますが、多数をもって可決をしたならば、全く権力によって必然性のないものを通過させ、国民の負担を重くしたという汚名を後世に残すことになるでありましょう。 第三には、現行料金体系には多くの矛盾があります。すなわち、加入料、基本料、専用料、市外料金などであり、加えて、加入地域がきわめて不合理なものになっていることはだれしも否定しない現実であります。ほんとうに国民のための電信電話事業でありますならば、まずもってこの不合理を是正すべきではないでしょうか。料金はその上に立って、資金が足りなければ、それをどうやって集めるかを英知を集めて検討した上の話にしてこそ、国民の理解が得られるところだと私どもは思う次第であります。 申し上げますならば、まだまだ多くの問題がありますけれども、私は以上二、三の事実をことあげいたしまして、今回の設備料の引き上げがいかに不合理に満ちているかということを申し上げた次第であり、これを引き上げたいとする政府、公社当局の態度につきましては絶対納得のできないものであることを申し上げて、私の反対の見解を表明するものであります。 以上であります。(拍手)
○和泉覚君 私は、公明党を代表いたしまして、ただいま議題となっております公衆電気通信法の一部を改正する法律案に反対の意を表するものであります。 電話は、いまや国民の生活必需品となっております。しかるに、この法案は加入電話の増設に要する財源確保のため、いま直ちに設備料を三倍に引き上げようとするものであり、公共料金や諸物価の上昇している今日国民大衆に大きな影響を与え、なかんずく申し込んでもつかないいわゆる積滞者二百二十万余に対し、きわめて大きな打撃を与えるものと言わざるを得ません。公社は、これまで毎年相当多額の利益を出しており、その額は設備料改定の増収額を上回るものであり、これだけ見ても設備料を現行のまま据え置いても、何ら支障をきたさないことは明らかであります。また、現行電信電話料金体系の不合理な点を是正するならば、これまた設備料の大幅な引き上げを必要とすることは認めがたいのであります。 すでに、東京においては、公衆電気通信法第六十八条によって、基本料金の自動値上げが行なわれております。公社は、本年度から第四次五カ年計画を新たに策定し、これを実施しようとしているのですが、公社の目的は公共の福祉の増進にあるのでありますから、第四次五カ年計画の遂行のための資金の調達方法に対して、あらためて真剣に検討されるよう要望して、私の反対討論といたします。(拍手)
○委員長(久保等君) 他に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(久保等君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより公衆電気通信法の一部を改正する法律案について採決に入ります。 まず、松平君提出の修正案を問題に供します。松平君提出の修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(久保等君) 多数と認めます。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部を問題に供します。修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(久保等君) 多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。 なお、本院規制第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(久保等君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 次回は、五月十四日火曜日午前十時開会の予定とし、本日はこれにて散会いたします。 午後七時十二分散会