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58回国会参議院1968/04/18

商工委員会 第13号

発言数
134
登壇者
8
会派数
2
開催日
1968/04/18

会議録

金丸冨夫自由民主党

○委員長(金丸冨夫君) ただいまから商工委員会を開会いたします。  まず、産業貿易及び経済計画等に関する調査を議題とし、経済企画庁の予算に関する件について説明を聴取いたします。岩尾官房長。

岩尾一経済企画庁長官官房長

○政府委員(岩尾一君) 昭和四十三年度経済企画庁関係の予算及び財政投融資計画につきまして、その概要を御説明申し上げます。  総理府所管一般会計歳出予算のうち当庁関係の予算の総額は三百三十五億百八十三万円でありまして、前年度予算額三百十九億八千五百九十七万円に比較いたしますと十五億一千五百八十六万円の増額となっております。  これを予算の主要経費別に区分いたしますと、公共事業関係費以外の経済企画庁一般の経費では二十九億七千四百七十二万円を計上しておりまして、前年度予算額に比較いたしますと三億四百七十九万円の増額となっております。  これに対しまして、公共事業関係費では三百五億二千七百十一万円を計上しておりまして、前年度予算額に比較いたしますと十二億一千百七万円の増額となっております。  まず、経済企画庁一般の経費の内容につきまして、御説明申し上げます。  第一に、経済企画庁一般行政及び審議会等に必要な経費では十億四千五百九十六万円を計上しております。  これは、一般事務を処理する経費のほか、経済運営の基本方針の策定、長期経済計画関係業務、国民生活の向上対策、物価安定対策、内外の経済動向の調査分析及び水質保全に必要な経費等であります。  第二に、国土総合開発に必要な経費として八千八百三十六万円を計上しております。  これは、国土の均衡ある開発発展をはかるため全国総合開発計画の策定、地域開発体制の整備、離島、山村振興対策等及び水資源開発に必要な調査費等でございます。  第三に、国土調査に必要な経費では十三億八千百六十八万円を計上しております。  これは、国土調査事業を行なう経費で、主として、地籍調査の事業費でございます。  第四に、経済研究所に必要な経費では二億五百七十二万円を計上しております。  この経費は、経済構造及び経済循環の基礎的な研究調査並びに国民経済計算の調査及び分析に要するためのものであります。  第五に、豪雪地帯対策特別事業に必要な経費では一億二千万円を計上しております。  この経費は、豪雪地帯において、地方公共団体が雪上車を購入する場合に、その経費の一部を補助するものであります。  第六に、振興山村開発総合特別事業に必要な経費では八千万円を計上しております。  この経費は、豪雪地帯にある振興山村に社会開発のための模範施設として、地方公共団体が豪雪山村開発総合センターを建設する場合、その経費の一部を補助するものであります。  第七に、地域開発計画に必要な経費では、新たに五千三百万円を計上しております。  この経費は、各省各庁の所管する各種の地域開発計画に関連する調査につき、総合的な促進をはかるためのものでありまして、前年度の公共事業関係費の地域開発計画調査調整費等を振りかえたものであります。次に、公共事業関係費の内容につきまして、御説明申し上げます。  まず、第一に、国土総合開発の調整に必要な経費では六十二億円を計上しておりまして、前年度予算額に比較いたしますと三億五千万円の増額となっております。  第二は、離島振興関係事業でございます。離島振興事業費、農林漁業用揮発油税財源身替離島農道等整備事業費、揮発油税等財源離島道路整備事業費の三者をあわせまして百四十六億二百六十八万円を計上しておりまして、前年度予算額に比較いたしますと九億五千六百七十四万円の増額となっております。  その増加率は、約七%で、災害復旧等を除いた全国公共事業費の伸び率を上回り、離島における交通体系の整備と産業基盤の充実に重点を置いて必要な事業を推進し、これによってできるだけ離島と本土との格差の是正をはかることとしております。  第三に、水資源開発事業に必要な経費では九十七億二千四百四十四万円を計上しております。  この内容は、水資源開発公団が、利根川水系、淀川水系、筑後川及び吉野川水系における既着工継続事業等を既定計画どおり実施するほか、新たに淀川、木曾川及び吉野川の三水系における実施計画調査及び建設事業等を同公団が施行するため必要な経費等であります。  なお、愛知用水公団を四十三年十月から水資源開発公団に統合することとしております。  以上、一般会計予算の概要を御説明申し上げましたが、次に、当庁関係の財政投融資計画につきまして、簡単に御説明申し上げたいと存じます。  まず、海外経済協力基金につきましては、最近における対外経済協力拡充の要請にこたえるため、資金運用規模を、前年度の二百九十億円から、四十三年度は百五十億円増の四百四十億円を予定しております。  これに要する資金源は、資金運用部資金から二百億円の融資を受けるほか、一般会計出資金六十億円を含めた自己資金等二百四十億円を充てることにいたしております。  次に、東北開発株式会社につきましては、前年度に引き続き、会社の再建をはかるとともに、東北開発の促進のために実効ある新規事業を実施することといたしております。  このため、産業投資特別会計からの出資金十五億円と公募債十三億円を予定いたしております。  次に、水資源開発公団につきましては、総事業費は前年度の三百二億円に対し四十三年度は二百九十三億円を予定いたしております。このため、資金運用部資金から九十億円の融資を受けるとともに、公募債三十九億円のほか、前に申し上げました水資源開発事業費を含めた自己資金等百六十四億円を充てることにいたしております。  次に、北海道東北開発公庫につきましては、資金運用規模を前年度の四百億円から、四十三年度は十億円増の四百十億円を予定しております。  これに要する資金源は、産業投資特別会計からの出資金五億円、資金運用部資金等政府資金と公募債で二百七十五億円のほか、自己資金等百三十億円を充てることにいたしております。なお、融資のうち、特定のものについて、特別金利を適用することといたしておりますが、細部については検討中であります。  以上をもちまして、経済企画庁関係の予算並びに財政投融資計画についてその概略を御説明申し上げました。  何とぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。     —————————————

金丸冨夫自由民主党

○委員長(金丸冨夫君) 次に、金属鉱物探鉱促進事業団法の一部を改正する法律案及び金属鉱業等安定臨時措置法を廃止する法律案の両案を一括して議題とし、前回に引き続き質疑を行ないます。     —————————————

金丸冨夫自由民主党

○委員長(金丸冨夫君) この際、参考人の出席要求についておはかりいたします。  ただいま議題といたしました両案審査のため、本日委員会に参考人として、金属鉱物探鉱促進事業団理事長加賀山一君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。

金丸冨夫自由民主党

○委員長(金丸冨夫君) 御異議ないと認めます。     —————————————

金丸冨夫自由民主党

○委員長(金丸冨夫君) 両案に対しまして質疑のおありの方は順次御発言を願います。  ちょっと速記をとめて。

金丸冨夫自由民主党

○委員長(金丸冨夫君) 速記を始めて。沢田君。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 金属二法案に対して質問するわけでありますが、特に俗にいわれている事業団法ですね、今度の事業団法の改正は、目的と事業の内容の一部修正でありますが、一部修正じゃない、私考えますと、相当性格も変わってくるのじゃないか、これはもう非常に基本的な柱の変更だ、こういうように私としては受けとめざるを得ないわけであります。特に私は、この昭和三十八年三月、この法の制定当時の背景というものをもう一回思い直してみる必要があるのじゃないかと考えるのであります。当時、この法を制定した背景には、ストレートで自由化をした場合には国際競争力の非常に弱い日本の金属産業が、これはもうショック死するのじゃないか、こういうような一つの背景があったわけであります。そういうことから、特に産業を助けるということに直接はなるわけでありますけれども、間接的には地域経済というものを保護する地域格差の是正、雇用問題、こういうような主として国内対策としてこの法律が誕生した、こういうように考えるわけであります。ところが今度の改正によりますと、目的の事業の内容の改正点を見ますと、国内の資源なり雇用なり地域経済なりを保護するという観点から、今度は海外のほうにどんどん進出していく、海外を開発する方向に力点が移っていく、こうなりますと、法制定当時の背景あるいはまたそういうような事情というのが非常に変更されてきておるわけでありますね。そういうことで、まあわれわれとして懸念されるのは、もう国内のほうはこれでいいんだ、海外のほうに今度は力点を置いていくのだということになると、これはたいへんなことになるのじゃないかと思うわけであります。もちろん政府の施策によってある程度の成果があがったことを私もこれを率直に認めます。が、しかしながら大手についてはある程度国際競争力において互角まではいかぬけれども、何とかやっていけるめどがついておるわけでありますが、銅や鉛、亜鉛の中小については、これはまだビルドになるかスクラップになるか、これはボーダーラインにあるところがたくさんあるわけでありますね。そういう事情のもとに、海外にのみ力点を置くということになると、これはたいへんなことになると思うのであります。法制定当時の一般のこの法律に対する期待と反した方向に動いていく可能性があるのじゃないか、こういう懸念をされるので、その点の事情について、ひとつ明らかにしてもらいたいと思うのです。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 昭和三十八年当時、事業団法が制定をされました事情につきましては、ただいまお話をいただきましたように、鉱産物の自由化対策といたしまして、わが国鉱業の国際競争力を強めていく、そのための一つの重要な方策といたしまして、国内の優良鉱床の確保、それによるところのコストの引き下げということを主たる目的といたしまして事業団が設立をされたわけでございます。その後、御承知のように鉱業をめぐりまする内外の情勢の推移にかんがみまして、特に昨今は、わが国の鉱産物需要の急激な上昇と、それに伴いまして、わが国鉱産物の自給率の低下といった事態に当面をいたしてまいることになりました。したがいまして、昨年八月鉱業審議会におきましても、かような新しい情勢に対応して、今後の鉱業政策の基本的な方向は、内外にわたりまして優良資源を確保して、わが国の鉱産物に対する安定供給ということを推進をしていくことにある、かように御答申をいただいておる次第であります。したがいまして、私どもは今回、金属鉱物探鉱事業団に海外開発担当業務を追加いたしまするわけでありますが、こういう趣旨は、国内の優良資源の開発をこれまでよりもさらに強力に進めてまいりますとともに、海外における自主的な鉱山資源を確保いたしまして、両々相まってわが国に対する安定供給源を確立をしたい、かような目的をもちまして事業団法の改正の御審議をお願いをいたしておる次第でございます。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 安定供給もこの法律のねらうところであって、それは否定しませんよ。ただ、法制定当時は、やはり一番最初に国会でこれに手をつけたのは、国会決議がなされたわけですね。だから自由化から国内の資源産業をどう守るのかというのが大前提であったわけです。安定供給ももちろんあります。したがって、今日といえども若干の効果があったかもわかりませんけれども、自由化から完全に国内の資源産業が守られたという状態にまだなっておらぬじゃないか。したがって、やはりまだまだ国内の資源開発というほうに施策の重点を置くべきじゃないかと思うのですよ。これで見ますと何%と書いておりませんけれども、もう国内は大体安定したから今度は国外に、何というか、雄飛するんだというような印象を私としては受けざるを得ないわけですね。これはどうですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 確かにわが国にありまする鉱山資源の探鉱開発ということは、従来にも増して重要なところであろうかと思います。したがいまして、金属鉱物探鉱事業団の事業を通じまして、あるいは新鉱床探査補助金の交付を通じまして、あるいはまた減耗控除制度の活用を通じまして、従来行なってまいりました国内資源の開発のために行なってまいりました各種の施策は、今後ともこれを一そう充実強化をいたしまして、国内資源開発に取り組んでまいりたい、さような意味では事業団に海外業務を追加いたしましたということは、毛頭国内資源開発をゆるがせにする趣旨ではございませんで、むしろ新しくそれをつけ加えたというふうに私たちは考えております。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 衆議院でも若干こまかい議論が行なわれたようでありますが、探鉱事業団が海外で事業をやる場合、ウラン鉱の開発まで含めるということを答弁なさっていますね。そうなりますと、非常に私はやはり国内の資源保護といいますか、産業保護というものが希薄になるのではないかと思うわけです。何というか、限られた財源でやるわけですよ。無制限だったら、海外のウランも開発し、海外の銅、鉛、亜鉛も開発するし、さらに国内のもということになるわけですけれども、いまの資金量等を考えますと、ウラン鉱までに手をつけるということになると、非常に次元の違ったほうに事業分野がいくわけですね。ウラン鉱はこれはエネルギー源ですね、しかも皆さんの考えでは、昭和六十年ですが十万ショートトンくらいの需要というものが見込まれておる。国内では六千ショートトンくらいでしょう、埋蔵量はそうないはずなんですね。膨大なウランの開発もこの事業団が行なうということになりますと、エネルギー産業と資源産業と、何か行政の一元化というか一体化というか、非常に、何といいますか、その場所でないところで別のものを扱う、こういうことは一体どういうことですか、ぼくは何というか、行政の一体化という面から見て、ちょっとおかしいじゃないかと思うのだ。それで、いま国内のウラン鉱開発は皆さんのほうでやっておりませんね、動力炉事業団のほうでやっているでしょう。今度国内の場合には探鉱事業団がやる、一体どういうことでこういうことになるのですか、むしろ私としてはやはりウラン鉱、これはエネルギーなんだから、原爆をつくれば別だ、でない限りは、やはりウラン核燃料の平和利用ということになると、どうしても電力になるわけですね。だから電力の所管なり、これは科学技術庁所管にしたほうがいいじゃないかと思うのです。これは次元が違うんですよ、全然内容が違う。どうですかこれは。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 金属鉱物探鉱事業団の業務に、海外におきます探鉱開発の促進業務がつけ加えられました暁におきましては、現在金属鉱物探鉱事業団で対象にいたしておりまする鉱床のほかに、たとえばニッケル鉱床、あるいはボーキサイト鉱床あるいはウラン鉱床等についてこれを追加をしていくことは、将来の必要に応じて検討をしてまいりたいという趣旨の御答弁を衆議院において申し上げた次第でございます。したがいまして、ただいま御指摘をいただきました点につきましても、限られた金属鉱物探鉱事業団の資金を国全体の見地から効率的に内外にわたって使っていかなければならないという点は、そのように私どもも考えておる次第でございますが、ウラン自体につきましては、国内の開発主体の問題と海外の開発主体の問題とは一応たてまえを別にいたしておりまして、御承知のようにエネルギー調査会等におきまする関係方面の御意見といたしましても、今後の海外ウランの確保は民間企業がその主体となるということに相なっております。したがいまして、民間が主体となって海外におけるウラン鉱床を開発をしていこうという場合に、国においても適切な助成策を講ずる必要があろう、その助成主体といたしましては、今後科学技術庁とも十分相談をいたしまして、もし金属鉱物探鉱事業団が有効なお手伝いができるならお手伝いをいたすことはやぶさかでない、かような趣旨に考えておる次第でございます。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 これはお手伝いならいいけれども、十万ショートトンを開発する全責任を負ったり何かしたら、これは完全に今度は銅、鉛、亜鉛の、こういうものをやるための、何というか、業務というものはすっ飛んでしまいますよ。陰にかすれてしまいますよ。だからお手伝い程度だったら、同じこれは地下資源を探すのだから、さらにはまた地質構造調査も事業団でやるというのだから、これはしようがないと思う。これは接点もあるだろうから、その点は分をわきまえてやってもらわないとたいへんです。事情が変更したということで性格をくるくる変えたのでは、何といいますか、われわれ立法にある者として重大な関心を持たざるを得ないのですよ。そういうものが必要であるならば、別の法律をつくって海外へ出てウラン鉱床を探したほうがいいと思う。だからいま言われたような答弁の程度で私はやっていくべきだと思う。  それともう一つは、たとえば事業団で広域調査、特に精密調査やるわけですね。そして企業探鉱というように三段階方式といわれておるようでありますが、その場合でも、国内でやる場合には全部これは国がやるというわけにはまいりませんね、六〇%、あとは地方自治体、あとは鉱業権者、受益者といいますか、それぞれ負担をしておるわけでありますが、海外の場合は、これはどうなりますか。たとえば、たとえばですよ、仮定しては失礼でありますが、地質構造調査をして、有望な鉱床が偶然にも見つかったと、そのために開発の端緒をつかむことができた、そして、まあ鉱業権者といいますか、権利者ですね、日本の企業ですね、それが膨大な利潤を生むということもこれはあり得ないとは限りませんね。その場合は、受益者であるところのA社かB社かわかりませんけれども、これは全然負担させませんか——そうなると、国内の場合と国外の場合は非常に不均衡になるわけですね。国内の資源開発ということは、これはもちろん経営者ももうかるでしょうし、その反面においては労働力を確保するとか地域財政をうるおすとか、格差是正とか、たくさんの、何というか、政治的な効果を生んでくるわけですね。外国で大企業がもうかったとしても、その企業がもうかったということ以外の意味しかないと思う。もちろん安定供給にはこれは貢献しますね。だけれども、国内の場合は、受益者や零細な地方自治体から割り勘を取ると、国外の場合はそのためにもうかった企業からこれは何にも取らぬということに相なるのですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 海外におきます今後の事業団の助成の態様でございますが、御承知のように基礎調査というものは国の資金を事業団に投入をいたしまして、事業団に担当をいたしていただくわけでありますが、その場合は、やはり相当部分企業みずからが基礎調査費の一部負担をしていただくことになるたてまえに考えております。さらに、国によりまする、事業団によります基礎調査の後の基礎探鉱段階につきましては、事業団におきます融資の道を開くと、しかし、これもすべてを全額融資いたすというわけではなくて、おのずから資金量の限界がございますし、また、かような融資は当然回収をいたすべきものでございます。特別海外探鉱融資なるがゆえに、国内探鉱の場合よりも優遇をされておるということには相なっておらないわけでございます。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 国内の場合でも、広域調査の場合は、これは何も受益者負担とかなんとか取りません。ただ精密調査ですね、この場合は、何といいますか、地方自治体並びに鉱業権者がそれぞれ出すことになっているわけです。したがって、まあ国外でやる場合は精密調査を事業団がやるということに相ならぬと思うわけです。ほんとうに基礎的な地質構造調査、こういうものをやるということはこれは私も知っています。知っていますけれどもね、国内の精密調査でさえも、これはもう受益者とか地方自治体から取っているのだから、少なくとも国内で、この地質構造調査で、それが端緒になってやっぱり有望な鉱床が発見され、ある特定の会社がもうかるということになったら、それぐらいの私はお返しはしてもいいんじゃないかと思うのですね。率直に言ってもうかるのだから現に。私はやはり国が援助なり補助をしていくということは、その会社をもうけさせることじゃないと思うのですね。まあもちろん安定供給という意味もありますね、国策的な使命はね。だけれども、実質的には会社がもうかることになるのだから、国際収支に寄与するということにはならないと思うのです。だからそれの経費は、やはり取ってもいいんじゃないですか。どうですかこれは。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) お説のとおり海外の基礎構造調査につきましては、事業団を通じまして国の資金を投入いたしますのは一定の限界に限る方針でございます。たとえばボーリング経費についてはその半額、地質調査等につきましてはその三分の一は企業負担ということを私どもとしては考えておる次第でございます。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 大臣が忙しいようですから、先に大臣のほうからお聞きしたいと思いますが、安定措置法ですか等によってですね、ある程度のまあ合理化——これはよしあしはありますよ、相当雇用が減っていますから。そういうまあ何といいますか、功罪も、功ばかりじゃない。罪のほうがあったと思うのですね。それをここで論じません。そこで、ある程度臨海製練所等のまあ設置も相当なされておりますし、そういう意味では法制定以前から比較して、国際経済競争力がついてきたことは事実であります。ただまだなされておらないのは、法がねらったところの価格を含めた安定機関といいますか、これはできておらぬわけですね。まだ需給機関といいますか、これちょうど私昭和四十一年の衆議院の商工委員会だったと思いますが、そこで私は当時の三木通産大臣に質問したわけであります。残っておるのは価格需給安定機関がまだできておらぬ、一体これがなければ——これはまあ全部できたとしても百点にはまいらぬ、これは五十点以下になる。だからこれを早急にやはり何らか決着をつけるべきじゃないか。こういうまあ趣旨の質問をいたしたわけであります。まあ正確にどういう表現であったか私も忘れましたが、当時の三木通産大臣が、今年中ですか、来年中にですかに、これはもう決着をつけますと、やりますと、こういう答弁をしておるわけであります。ところが、それから二年過ぎて何も価格需給安定機関が全然できておらぬわけでありますが、最近非常に業績が、市況がいいからこれはかまわぬでいいというように方針を御変更になりましたかどうですか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 需給量の安定をこえて、さらに価格安定の機関を設置するということについては、非常にむずかしい問題をはらんでおりますので、研究はいたしておりますが、まだその設置についてのめどが十分に立っておらないということでございます。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 いまいろいろな影響で、まあ外国の産銅会社のストライキとか軍需物資のそういう関連で、まあ最近の国際市況が非常に強い、最近は若干ダウンしていますけれどもね、まあ強い。だからこれはもうあとはかまわなくてもいいんだということではないと思うのです。不況であろうが好況であろうが、やはり一定した価格で安定した供給をするというところに、われわれはその目的を置いておるわけですね。だからいまやっと小康を保っておるから、国内の産銅会社が業績がいいから、これを没却していいという性質のものではないと思うわけです。特に私は全商品についてこういう方法をとれということを主張しているわけではないのです。いい悪いは別としても、これは自由競争経済ですから、需要供給の関係で値段がきまれば、それでその面ではいいのかもしらぬが、ただ国際商品で常に需給関係が流動的である。価格も流動的である。こういうことになると、基礎資材であるから、少なくとも高いものを買ったり安いものを買ったり、入ってきたり入ってこなかったり、こういうことでは非常に不安定だから、国策的な見地に基づいても、そういうものをつくるべきだという主張が、従来のわれわれの主張であったわけであります。その主張の必要性というのは、今日といえどもごうも変わっておらぬと思うわけであります。したがって私は、やはりこれは産銅会社の意向だけできめるべき問題でもないし、やはりユーザーのほうもあるし、これはそう簡単なものではないと思うのですよ。ここですぐでかせなさいと、私は即答を求めませんけれども、ただ、今日産銅会社がある程度の市況が安定しておるから、これを忘れてもいいんだということにはならぬと思うのです。したがって、やはり通産当局としても将来これを解決しなければならぬ課題であるということを、ここで明確にしてもらいたいと思うのです。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 一般的に申しまして、主要鉱産物の需給安定とともに、価格安定をはかることが望ましい。特に不況時好況時を通じまして、弾力的な鉱産物供給体制の確立という見地からは、何らかの在庫の拡大なり滞貨の処理に関しまして有効な方策をとる必要がある。その方策の中に需給安定機関という形での特殊な形態を考えることが適当かどうかという点につきましては、なお私どもといたしましても十分検討をいたすべき問題があるわけでありますが、しかし、お説のごとくこれが鉱業政策としまして、きわめて重大な課題であるという点につきましては、全く同感でございます。鉱業資源を、さような御指摘をいただいておる次第でございますので、今後とも御趣旨に沿いましてよく検討を加えてまいりたいと存じております。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 これはいずれにしても産銅会社とまあユーザー側のほうの非常な理解がある場合は、まっこうから相反する問題であるから、そう簡単でないと思うのだけれども、行政の立場にあって、利害が反するから、まあ熟柿が落ちるのを待とうということでは、これでは百年河清を待つにひとしいので、行政不在だと思うのだ。だからやはり最後の軍配をあげるのは、大所高所の行政次元から見たやはり通産当局のぼくは裁量にかかってくるんじゃないかと思うのですね。だからそういう点はやはり念頭に置いてもらいたいと思うのです。鉱業審議会で両者がシャンシャンと手を打つことにはならぬと思うのですよ。どっちか大勝でどっちかたえ忍ぶということになって、やはり行司役は通産当局だと思うのです。その点は一言申し上げておきます。  そこで、これももう一つ衆議院でかなり突っ込んだ議論をされて、ちょっと歯車が合わぬままで終わっておるようでありますが、海外鉱物資源開発株式会社ですか、ちょっと長ったらしい名前でややこしいですが、これと事業団の事業内容は競合することにならぬですか。と同時に、わかり切ったことをくどく申し上げませんが、何か屋上屋を重ねるような印象を受けるわけですがね、しかも株式会社といっても、これは法律には根拠はありませんけれども、海外経済協力基金から出資しておるでしょう。これはだから法律に根拠のないこの株式会社であるけれども、やはり国策会社であるには間違いないわけであります。片一方には、それには出資する。片一方は探鉱事業団が今度は融資をする。これがどうも行政の一体化といいますか、一元化から言っても気になりますね。もちろん答弁されていますよ、局長は。これは多賀谷さんと相当突っ込んだ議論をされております、私も承知しております。これはどういうものですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 海外開発を進めるにあたりまして、探鉱事業団と海外鉱物資源開発会社との関係を、きわめて明確にする必要があるという点につきましては、御指摘のとおりでございます。私どもといたしましては、御承知のように開鉱発は海外におけるわが国鉱業各社の開発の共同の実施主体と考えております。また事業団は、かような海鉱発もしくはその他の鉱業会社が海外開発を行なうにあたりまして、これを助成をいたす国の機関というふうに考えております。したがいまして、両組織が海外開発の面で競合をいたしたり、お互いに矛盾をいたしたりするようなことがないと確信をいたしておりますが、今後ともその運営にあたりましては十分御趣旨の点を含みまして、指導をいたしてまいりたいと存じます。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 この点については、私は非常に疑問を持っているのです。だけれども、これを解明しようとすれば、衆議院の多賀谷商工委員の議論したように、ちょっとこれは三十分や一時間で片づかぬ問題だと思いますので、やはりこれは検討を願いたいと思うのですよ、将来の問題として。いまは懸念するところはない、両者がそれぞれの分をわきまえて両立してやっていきますと言っておりますけれども、ちょっと疑問があるものですから。これ以上この問題について時間をとると、別の具体論に入れませんので、これは一応次の機会に保留をしておきます。  そこで、二法案のうち、これは一つの時限立法でありますから、いつかこれは廃止するのは当然だと思いますけれども、安定措置法ですね、廃案になるわけでありますが、私はやはり国際自由化に対処できる、何といいますか、体制があの法律によって万々相整ったから廃止の時期来たれりという状態だということにストレートで自画自賛できますかどうか。私は、先ほど言いました中小企業ですね、金、銀、銅、鉛、亜鉛ばかりでなく、他の業種でいま倒れるか倒れないかというのが相当数あると思います。だから私は、いつかは廃止していいと思うのです、だけれども、それにかわるまあ鉱業安定法といいますか、そういう根拠法といいますか、母法といいますか、そういうものができるまでは残しておっても決してじゃまになるものではないと思うのですが、どうです。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 金属鉱業等安定措置法が十分な成果をあげておるという意味の自画自賛はいたしませんが、御承知のように安定法は自由化対策といたしましては、当時のわが国鉱山業界が当面しておりました国際競争力の弱さというものを、コストの目標を掲げまして、このコスト目標に接近する各種の助成手段を導入しようという趣旨でつくられた法律でございます。しかるに、その後の内外の情勢推移によりまして、鉱山の合理化ということは単にコストだけの問題ではないし、もちろんコストも重要な一部になりまするが、なお多角的に合理化方策を推進をしてまいる必要が出てまいってきた。特に国内資源の開発という面からは、さらに積極的な探鉱活動の強化が必要である、かような諸般の事情からかんがみまして、安定法の考えたコスト、合理化よりもっと積極的な姿勢で国内鉱山の合理化を推進することが時宜に適した方策である。かような趣旨から、必ずしも安定法によらず、実際上の行政施策その他の面で積極的な国内資源開発を促進をしてまいることが適当ではなかろうかというふうに結論をいたした次第でございまして、鉱業審議会にお青ましても、さような趣旨から時限立法としての安定法の使命は一応ここで打ち切って、今後は内外にわたる積極的な開発体制の促進ということで、鉱業政策の基本路線を敷くことが適当であるという御答申をいただいておる次第でございます。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 衆議院の商工委員会で、四月十日に決議がされていますね、七項目の。それで、第一項には立法府としての一つの鉱業政策のあるべき方向を示唆しておると思うのですね。七項までありますけれども、私ども関係委員から、若干この趣旨はどういうことなんだとお聞きしておるわけでありますが、いま事業団の対象鉱種になっているのは十七種くらいですね、これは。鉱物は十七種じゃききません。まだまだたくさんあるわけでありますが、したがってこのねらうところは、やはり総合的な国内地下資源金属鉱物の安定的な政策を確立するために何らかの立法措置が必要なんだというのがこの文の中に含まれているのだ、意思が含まれているのだ、こういうふうに私どもは仄聞しておるわけです。したがって、どういう名前の法律になるのかどうか。これは内閣提出になるのか。これは内閣提出でなければ、われわれは議員立法ででも出したいと思っていますけれども、したがって私先ほどからくどく言っているわけでありますが、安定措置法にかわる、何といいますか、総合的な国内の鉱業政策を確立するために、やっぱり根拠法といいますか、母法になる何らかの立法措置が必要だと思うのですが、これを否定的な立場に立ちますか、肯定的な立場に立ちますか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 衆議院におきまする鉱業政策の確立に関する件の決議に基づきまして、今後政府といたしましても、国内鉱業の安定並びに資源の積極的開発のために総合的な政策を確立をいたす課題を承っておる。また、その総合的な政策という考え方の中には、一般的な金属鉱業の安定化のための立法措置を含んで検討をいたすという課題を含んでおるというふうに承知をいたしております。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 何か抽象的なことばかり聞くようでありますが、もう一つ抽象的かもわからぬけれども、重要な問題を中に含んでおると思いますので、あえてお聞きするわけでありますが、金属鉱山の合理化にはいろいろな態様もあるわけであります。これは探鉱もあるだろうし、設備の近代化もあるだろうし、諸経費の節減も行なわれると思いますが、特にいま顕著になっているのは、私いろいろな委員会でたびたび言うように、硝安油剤爆薬、これがいま非常にコストダウンになる。何というか、従来の火薬の半分くらいでコストがあがる、こういうのがあることは、すでにもう局長も知っておるとおりであります。ところが東邦亜鉛の、あれは対馬鉱山ですかが非常に朝鮮に近いのです。日本よりも距離的に言えばですね。爆薬を本州から運ぶということになると、これは非常に火薬代金というものはコストに相当重荷になってくる。だから現地でアンホをつくらしてくれ——硝安油剤爆薬、俗称アンホをつくらしてくれ、こういう要請があるわけでありまして、私過般の参議院の決算委員会でそれを化学工業局長に質問したわけでありますが、適法な手続で適法な申し入れがあるならばこれを許可いたしますと、こういうきわめて明快な答弁をしておるわけです。私は、まあ事態の好転になることを非常に望んでおったわけであります。これは私は一つの会社の利益ということではなく、やはり法に示されておるように、経営者が保護される反面に、みずからがコストを引き下げる努力をする義務があると思うわけだ、そうさせるやはり権利もあると思うのですよ、通産当局に。そういう意味で私は力説しておるわけであります。ところが、その後事情を私なりに調査してみますと、化学工業局が、適法な手続はとっておるけれども、どうも資格を持っておる監督者がお年が七十ぐらいになって、あれは老齢だからぼけておるんじゃないか。だから法律的にはこれは何ら矛盾はないけれども、あれを認めることはちょっとできない、こういうことで、すったもんだでまだ決着がついておらぬようであります。法律的に全部手続をとっておるわけです。だから私はたびたび言うように、その背後には産業火薬の利害がからまっておると思うわけであります。ほんとうに通産当局が安いコストの爆薬もあるのだから、半分のコストで仕上がるものが、ほんとうに合理化目標を達成させるというような努力があるならば、技術者を幾らでもあっせんできるじゃありませんか。そういうものは一切やらぬ。むしろ産業火薬が、資格者で退職しておる者を全部呼び寄せて、技術者が外に散乱しないようにしているわけだ。鉱山なんかにそういうものをつくらせたのじゃ産業火薬の重大な不利益になるということで、一生懸命技術者をスカウトしているのか、折り詰めにしているのか、そういう方法をとっているわけです。だから、私はやはり鉱山局の立場は、特に大臣からお聞きしたいと思うのは、この問題を早く決着をつけてもらいたいと思います。お年をとっておろうがおるまいが、適法な手続で申請をしておるわけです。許可しますということを言っておるわけです。それを年とっておるからちょっと疑問だというのはおかしいと思うのです。そうなったらあらゆる免許証についてこれは議論しなくちゃならぬ。あの人は自動車の免許証を持っているが、どうもぼけて何かということになる。これは政治家だってそうです。七十五歳くらいになったら政治家として能力はあるか、立候補制限をしなければならない。そんなばかなことはないと思います。これはどう一体処理しますか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) いま初めて伺うのですが、年のことで文句をつけているというのは、どうも常識的におかしいと思うのです。よく調べてみます。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 きわめて明快な御答弁がありましたので、この点については非常に満足の意を表します。  次に具体的な内容に入るわけでありますが、いま日本の産銅会社、産金産業、これが重大なピンチに直面しておることは、これは事実であります。したがって、大蔵省わざときょう呼ばんかったわけでありますが、あんまりかっこうのいい答弁をしておらぬようであります。まあ国会決議もありますから、これを無視した場合には、国会軽視ということで、あとで国会で追及したいと思ってあえて呼ばなかったわけでありますが、まあもうからぬものに、国内の金鉱山に金を注ぐよりも、外国からいつでも買えばいいんじゃないか、こういう態度を大蔵当局としてはとっておるやに私としては感ぜられてならないわけであります。私は、それはそろばん勘定でいくならばそういうことは言えると思うのです。安いものを何も国内で助成するよりも海外で買ったほうがいい、こういうことも理屈としては成り立つけれども、そこには私は政策とか政治がないと思います、そういう議論には。そういう筆法でいくならば、外国の米が日本の産米よりもこれは半分だから何も日本で米をつくる必要はない、外国から入れてこいと言ったらいいじゃないですか。これはてん菜糖の問題だってそうです。国内で保護してよく銭を出してやるよりも、何もてん菜糖なんか、そんなもの外国からどんどん買ったほうがいい。議論は簡単に片づく。そこには私はやはり国内のその産業に従事しておる日本国民をどうするか、地域の経済をどうするか、その声をどうするかという、政治を抜きにして議論した場合には、私は議論としては成り立つと思うのです。そうじゃありませんか。だから私は、やはり鉱山局はそういう立場に立たぬと思うのだけれども、ともかく間に合わなかったら外国から入れたほうがいいという大蔵省の立場にお立ちになりますか、局長。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 産金問題を単に経済性の見地だけからでなくて、御指摘のございました雇用問題あるいは地域開発、そういった見地から総合的に配慮すべきであるという点につきましては、私どもは全くさように考えております。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 そこで冒頭に申し上げましたように、産金産業が非常に危殆に瀕しておるということは御承知のとおりだと思うのです。わかり切った説を並べたり聞いたりして時間を手間どるのは非常にまずいと思いますので、私聞きませんが、なぜこうなっておるのか、企業者、産銅業者の、何と言うか、経営の放漫かあるいは企業努力が足りないのか、もっと外的な要因があるのか。話の筋道、順序として、これはどう考えますか、それを聞いておかなければなりませんので、理解の度合いを。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 産金業界が経営的に非常に苦しいという点の理由でございますが、一つには、やはり労務費あるいは物品費等、いわゆる原価構成の各費目が上昇傾向にあって、六百六十円という国内自由価格ではペイしないということに相なっておる点があろうかと思います。やはりこれも関係あると思いまするが、探鉱の不足ということから、品位の低下を招いておる。その品位の低下がひるがえってコストの上昇につながっておる。かような両面から現在金山経営は苦しいという事情にあるものと思います。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 おっしゃられるとおり、まあもちろん企業の努力というのは、これはいつでもやらなくちゃなりませんから、あえてそれをここで取り上げなくても、当然やらなくちゃならぬことでありますが、やはり外的な要因によるところが多いのですよ。やはり三十年前の金の価格と同じでありますから、こりゃ苦しくなるのが当然であって、苦しくないというのは、ぼくはこれはおかしいと思うのですね。それで金の二重価格制度、どこまでこれが、ああいう変則的なことでいけるかというのは、これは世界の通説だと思うのです。まあフランス、南ア等は金をやっぱり二倍ぐらいに引き上げるべきじゃないかという意見は引っ込めておらぬようですね。そういう面と、南アの産金量もどんどん減ってきておるわけであります。そういうことだから、金のやはり需給というものは、国際的な視野、観点から見ても、手放しでは私は楽観できない。いつでも買えるなんていうことはいつまで続くのか続かぬのか、これはわからぬわけでありますね。ただ金が最近非常に流動的な情勢なので、ここで定説のようなことを一つ言ったならば、これは赤恥かくような事態になるように、非常にくるくる変わっておりますので、私は論断はしませんよ。だけど少なくとも外貨政策という観点から考えても、やはり国内の加工金、国内の需要——これは外貨の、通貨の決済手段のほうは別ですよ。これは大蔵省で考えていいことだと思うのですけれども、少なくとも国内需要、加工を含めたこういうものは、その需要は、国内で供給する一つの努力というもの、これは当然持っていくべきだと思うのですね。大蔵省流の、安いものを買ったほうが得だとか、そういうことを言えば、これはまた議論は別でありますけれども、いかがですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) わが国の産業用、工業用の金は、できるだけ国内産金でまかなってまいることが外貨節約の見地から、また地域振興の見地から、また国内資源の有効活用という見地からも望ましいというふうに私どもは考えております。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 皆さんのほうで、これは十二月に出したのですね、最近借りて読んでおりますけれども、まあ官庁で出されましたパンフレットとしては非常にものわかりのいい、わかりやすい、最近にないぼくは傑作だと思っております。これはだれがつくったかわかりませんけれども、全然しろうとが見てもわかるように書いておりますので一目りょう然。そこで、これも一応折衝したと思うのですね、予算過程で、通産省と。ところがその結果出てきたのは一千万円——まあ一千万円といったって、これは金ですから、一千万円という額を軽べつはいたしません。いたしませんけれども、事の必要性に比べてみたならば、非常にばかにしておるような金じゃないかと思うのです。一千万円で本年は基礎調査すると言っておりますけれどもね。一千万円で基礎調査できますか。どだい一千万円という予算、つけないほうがよかった、と言うとこれはちょっと暴論になりますから差し控えますけれども、少なくともリスクの多い鉱山開発を知っておる者には、これはどういう常識からこれを出したのか、とても理解に苦しむわけですね。はでな国内旅行を一人やったならば一千万円かかりますよ。家庭の井戸掘ったって、ちょっと出の悪いところじゃ二十本ぐらい掘ったら一千万円吹っ飛んでしまうでしょう。一千万円でことし一体何をやるつもりですか、基礎調査かわかりませんけれども。それと、いま命脈がまだ尽きずに気息えんえんとしておる金山が約四十ぐらいあると思いますけれども、これをどう配分しますか。配分するのかしないのかわかりませんけれども、具体的に一千万円で何をやろうとしていますか。場合によっては私は国費の浪費になると思うんだ。これは出していただいたのはありがたいけれども、浪費になると思うのですよ、こういう出し方であったら。出さなくてもいいとは言わぬけれども、そういう感もいなめな。これはどうですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 四十三年度におきまして一般会計で一千万円の金山基礎調査費を計上いたしておりますが、それが必ずしも十分ではないという点につきましては、さようなお考えもあるかと存じます。しかしながら、金山の緊急合理化が必要であるということを十分認めます。そのために一千万円の予算を計上いたしたということは、一般会計として金山対策の重要性を認識をしたという意味では、きわめて重要であろうかと思います。これは、私どもは金額の問題よりもむしろ姿勢の問題として金山対策の金看板と考えておる次第でございます。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 どうもあなたの答弁はうまいかもわかりませんけれども、何か私生児を認知した認知料というかっこうになるわけだけれども、そういうことは私はいかぬと思うんだよね。だから、本年度は出ないのなら出ない、しかし一たん出す金は、むだに使わせぬというのが、やはりぼくは行政の立場として当然あるべきだと思うのです。何か顔を立てるために認知料を出すということではいかぬと思うのです。皆さんは決して一千万円を求めて取ったのじゃないかも知れませんけれども、いろいろと政治的な折衝の結果こういう結果になったと思うんだけれども、そこで皆さんがお出しになった五カ年計画、これは非常にりっぱだと思うのです、こういう方向をまとめたということは、ぼくらも思っていますね。したがって、これが実現できずに、認知料の一千万円になったわけでありますけれども、来年もやはりこの方向で鉱山局としてはやるつもりですか。特に当院ではどういう決議になるか、附帯決議になるか、これを認めていってバックアップするのか、これは別としても、十二月二十二日に相当詳細な金産業に対する緊急対策決議がなされておるわけでありますね。しかも、いままでどうも国会の附帯決議とか決議というのは、行政の立場において無視されてきた傾向が非常に強いのですよ。やはり国民の声ですからね、ここは何といっても。これは軽視されちゃたいへんな問題ですよ。したがって、そういう衆議院の決議もあるし、それと同時に、皆さんが政策をどう推し進めようかという、何といいますか、所管庁としての考え方もあると思うのであります。したがって、これをこのままの態度で来年もやるつもりですか。こういうものを大蔵省に要求したのだけれども、結果的には認知料ですね、何というか、一千万円だから。こんなものを出しても、とても通りっこないというように、旗を巻くような態度をとりますか。そうじゃないと思うのだけれども、その付近の態度をもう少し明確にしてもらいたい。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 金山対策につきましては、五カ年計画でこれを推進をしてまいりたい。したがって、明年度以降におきましても本年度で不十分であった点については、これを十分補足をいたすとともに、さらに前向きの基礎調査あるいは構造坑道の掘さく、新鉱床の探鉱等についての所要の資金調達につきましては、きわめて重要な課題といたしまして積極的に努力をいたしたいと思います。特に企業をめぐりまする内外情勢は、ただいまお話がございましたように、なお流動的でございますので、これらの金山緊急合理化対策費の調達という面につきましては、今後の推移に即しましてこれをはかってまいりたいと考えております。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 コストがグラム当たり六百九十八円、これは皆さんのほうでお出しになった数字です。さらに販売価格で平均六百三十七円、つまりコストと実際に売っている価格と六十一円の差があるという数字を出していますけれども、これは四十ある金山のうちどこの会社といいますか、これは大体標準以上の平均をとっているのじゃないかと思うのですけれども、これ、ちょっと言えないでしょうね、どことどこをとったということは、あなたのほうで。だから実際にはもっと苦しいということになるんじゃないですか、どうですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) お説のとおり六百九十八円は昭和四十一年度におきまする主要八鉱山の平均コストでございます。したがいまして、産金量から見ましても全体の七割を占めておる八鉱山でございまするから、大手であるという点はお話のとおりでございます。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 八鉱山であると言われますと、私はわかります。どことどこであるか、大体想定つきますが、そう大した重要な内容を持ちませんので……。  そこで、大臣が間もなく帰られると思いますので、もう一回念のため態度を確認しておきたいと思いますが、一応、通産省でお出しになっておられる金の五カ年計画ですね、開発計画、これに差益金二十九億幾らとありますけれども、それと業者負担十七億ですか、これで将来、埋蔵鉱量二百七十万トン、粗鉱品位一〇・六%、生産数量年間一〇・七トン、コスト五百円、きわめてけっこうな数字が出ておりますが、大臣は非常にベテランであるし、なかなかこれはもう力量のある大臣ですから、永久に大臣が続くかと思いますが、やはりこれを続け、大蔵省にこういう強い態度で臨むかどうか、大臣のぼくは決意のほどを聞きたいと思うのです。かわるたびにこれが変えられた場合には、やはり鉱業政策の一貫性という角度から考えてもまずいと思いますので、あまりくどいことを聞きませんが、これに対する決意をひとつ大臣からお聞きしたいと思うのです。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 五年計画と、こう申しますけれども、五年で目標を完全に達成するというものじゃない。やはり一応の区切りをいっておるのでありますから、この趣旨で今後ともこれを継続、推進するつもりであることを申し上げます。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 それで、これは将来のことを言って、なんでありますが、かりにこういうことが実現されたとしても、やはりここにも出ていますけれども、新しく冒険的にどこか、何といいますか、昔の山師のように新しい金鉱脈を見つけるなんて、そういう山師的なことじゃなく、相当技術が進歩しておるのだから、既知鉱床ですね。過去に非常に隆盛を誇った山ですね、そうして、当時より探鉱技術が非常に高くなっておるので、五〇メートルか百メートルしか探鉱できなかったが、今日では千メートルもできるわけでありますから、非常に技術が進歩しておりますので、やはり既知鉱床重点に私は探鉱すべきだと思うのです。いままでの例等を見ましても、ほんとうに関東平野とか新しい地層に突如として大鉱床が、こう何というか、開けたという例はないのですね。ほとんど古い掘った山、かつて非常に栄えた山のどこか周辺に当たっておるわけであります。当然と思いますが、やはり既知鉱床の周辺ということになるのじゃないかと思いますが、いかがですか。たまに冒険されることがありますので。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 金山の再開発探鉱につきましては既知鉱床中心でいくべきであるということは、お説のとおり考えております。御承知のように今日におきましては、なお金山の周辺地区の未調査地域あるいは深いところにある深層部の鉱床等につきまして、有望な成果がなお残されておるというふうに考えておりますので、この辺を重点的に取り上げていくということで進みたいと存じます。

金丸冨夫自由民主党

○委員長(金丸冨夫君) 速記をとめて。

金丸冨夫自由民主党

○委員長(金丸冨夫君) 速記をつけて。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 加賀山さん、どうも済みません。あなたに聞くことは一つだけであって、私、お聞きしたいのは、いままで実質的には昭和三十九年からですか、北鹿地帯の精密調査をはじめ、非常に御苦労されておると思うわけであります。事業団とか公社とか公団というのは非常に評判が悪いわけでありますが、皆さんの場合、非常に地域住民からも期待と感謝をされておる公団であることは、非常に私も感謝をいたしております、敬意を払っております。そこで、ただ精密調査等の方法論においても、これは広域調査はやはり性質上同時に特定地域で行なうということは広域調査の使命じゃありませんから、なるべく広範な地区を、やはり過去のデータとか地質調査所のデータに基づいてやられるべきであると思いますけれども、精密調査の場合、現在のように北鹿で二、三年やり、愛知のほうに行くとか北島根ですか、あとは四国の愛媛の白髪山ですか、ああいうふうに飛び飛び転々武者修業するというようなかっこうのそういう精密調査の方法がいいのかどうか、私も確信は持っておりませんけれども、どうも何か功をあせってという背景、側面も一つあると思いますが、何か鉱業権者ですね、たとえばいろいろ何というか、鉱区を持っておる鉱業権者がありますね、そういうところの要請によって一カ所でやっておる、ところがちょっとやはり四国にも行ってみよう、北島根にも行ってみよう、福島にも行ってみようというようなかっこうじゃないかと思うのですよ。何か私、効率的に見ましても、転々として何というか武者修業のようなかっこうで、日本国内を遍歴するという方法がいいのかどうか、非常に疑問に感じておるわけですよ。たとえば北鹿地帯で毛完全な精密調査じゃないですよ、ああいう狭い地帯においてさえも胚胎層準が地下三百メートルであったり五百メートル以上であったりしておるようですね、皆さんの資料を見ますと、ああいう狭い地帯でさえもああいう変化があるわけですよ、だから私は、いろいろな要請もあるでしょう、それは注文もあるでしょう、いろいろな角度から。だけれどもやはり一つの地区なら地区を徹底的に悔いのない精密調査をして次に移動するという方法のほうが実効が上がるのではないかと、しろうとの私は考えるわけですけれども、いかがなものでしょうか。

加賀山一金属鉱物探鉱促進事業団理事長

○参考人(加賀山一君) 沢田先生の御意見は、いま伺っておりますと、精密調査を行なう場合にはひとつじっくり腰をすえて徹底的な調査を行なうべきだという御意見のように拝承したわけでございます。私もその姿勢においてはまさにそのとおりでなければならぬというふうに考えております。これはもう先生御承知のとおりだと思うので、詳しく申し上げませんが、事業団で行なう精密調査というのは、広域調査の結果、鉱床の胚胎する層の賦存が最も可能性の多いという場所を選んで、計画的にかつ規則的にこれを選びましてボーリングを行なう、これは計画的かつ規則的に大体やっております。そうして鉱床の生成と関係の深い地下地質の構造を解明して、これを企業の探鉱の方に指針を提供することを目的としてやっておるわけでございます。  ただいま先生御指摘の北鹿地区におきましても、大体昭和三十八年、九年において地質調査所が広域調査を行なっております。私ども事業団の精密調査は、三十九年から四十二年まで四年間にわたって実施いたしたわけでございます。このボーリングの数は百五十三本になっております。それの延べメーターが七万三千メーター、これに要しました総工事費が五億三千万円、まず相当思い切ったボーリングを打っているつもりで、しかも、いま申しましたように計画的に規則的な作業をいたしております。御承知のとおりこれは一千メーター、一キロ間隔でやっております。これを五百メーターにすべきかどうかという問題はまたあると思いますけれども、鉱業権者に指針を与えるという意味においては千メーターが適当であるというところで千メーターを採用されたものでございます。そうして御承知のとおり、この企業に与える成果というものは、ある程度目的は達成されているものと考えておるものでございます。しかし、これは現在の科学技術のもとに行なった調査でございますので、これが将来一そう進歩するということも考えられますので、私どもといたしましては、その段階においてはまた再検討する、さらにはもう一ぺん見直すということは絶対必要だというふうに考えております。秋田県の県庁のあっせんで、私ども秋田市に七万三千メーターのボーリングのコアの倉庫を設けまして、その五億なにがしのものを使ったもののコアというものは非常に大切な資料である、今後の検討する非常な役割りを果たすものだということで、永久保存的な考え方で県庁のほうに管理をお願いしているのでございますが、今後の北鹿を開発する新しい見方が出た場合に大きな資料になるのじゃないか、こういうふうに考えております。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 私、これをお聞きする観点は、何も秋田選出だから秋田をもう少しやれという立場じゃなくて、国の金でやっているのだから、どうしたならばやはり効果があがるか、こういう点をぼくは言っているわけですね。だから私もしろうとでありますので、どのほうがいいのか一がいに言い切れませんけれども、何か一年に三カ所ぐらいやるというよりも、やはり黒鉱の胚胎層準地区をみっちりやったほうが、十年後に戻っていってやるよりいいのじゃないかという気がしたので、あえて私はお聞きしたわけなんで、鉱山局としても、事業団のほうも、これはやはり後の問題として検討願いたいのです。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 関連して。参考人の加賀山さんに承りますけれども、さいぜんからいろいろお尋ねしているように、国の外まで行くことになったわけですね。したがってヨーロッパに行かれるか、あるいは豪州に行かれるか、カナダのほうに行かれるかわかりませんけれども、これは悪い意味でなしに、なかなか膨大な機構が、海外に行くということになると必要である。もちろん金も必要である、技術も必要である、そうしますると、いままで日本でおやりになっていろいろ成果をあげられていると思うのですが、現段階で、法律は外国へ行ってどんどん探鉱して宝ものを見つけてくるというお仕事をなさるのだが、いまの機構でできるのかどうか、仏つくって魂入れずになっては困るではないか。ですから加賀山さんの事業団がおやりになる場合、法律は海の外へ行ってやってもよろしいということになったのだが、いま申し上げましたとおり、機構そのもの、資材あるいは資金面においても、完全に成功できるかどうかということをひとつお尋ねしておきたい。

加賀山一金属鉱物探鉱促進事業団理事長

○参考人(加賀山一君) なるほど先生のおっしゃるように非常に機構の問題、金の問題、技術の問題、われわれもこれから乗り出すのでございますから、準備としては予算をいただいた範囲でやらなければならぬと思いますが、人の問題につきましては、ただいま大蔵省と鉱山局の間でいろいろお願いして増員を要求しております。われわれのほうといたしましては、少なくとも今年度二十五名は増員をしていただかないとこの計画が達せられない、こういう考えでおりまして、その人がもし得られるならば、ぜひこれに適当な仕事のできる人と私も心がけていま選考しておるわけでございます。お金の問題は、これはいまの予算の範囲内でやるよりほかはない、われわれの希望するとおりにはいかないかもしれませんけれども、できるだけこれを活用して、最も有効な使い方でいきたいと、こういうふうに考えております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 北海道地下資源開発株式会社というのがございまして、それは加賀山参考人のところとだいぶ違いますが、まあ同じようなお仕事をいままでやってきたわけです。いまより七、八年前その法律ができまして、そのときに北海道長官が、いま議長をやっておられる衆議院の石井先生だったのです。毎年五億円ずつ出しますと。ぼくたちは、趣旨はけっこうだが五億円ずつ毎年出したとしてもなかなか容易じゃありませんと。しかし五億円の裏づけは、一度は出したのだが、大蔵省がうんと言っておらぬではないかということで、民間業者からも石炭と金属鉱山からも若干出たようですが、自来六、七年の間にぜんぶだめになってしまった。今度それをなくすという法律案が出ておるわけですね。北海道地下資源開発株式会社がだめになったから、これはおたくもだめだというようなことは私考えておりませんけれども、似たような性質のものですから、なかなか容易ではないと。外国へ出て行くということはけっこうだし、私賛成ですよ。しかし外務省のお役人でもあるいは通産省のお役人でも、外国へ行ったら三年くらいたったら本国に帰るというまあみなお考えになっているんです、ぼくは四、五回外国を回って大使館にお世話になったが。そうすると、地下資源を海外へ行って探鉱する場合には、加賀山さん五年十年と、永住とまでは言わぬけれども、そのくらいおらぬとぼくは成功せぬのではないかと思うのです。行ってその風土になじみ、人になじみ、政府の機構ともなじまなければならぬわけですからね。そうすると優秀な人材を五年十年と、あるいはカナダであろうが豪州であろうが北米、南米に行こうが、そういうことでなければ成功しませんよ。それに加えて北海道地下資源がなぜ失敗したかということはいろいろありますが、各社がりっぱな、とにかく探鉱機械なら機械を持っているわけです。あるいはボーリングでも利根ボーボーリングというのがあって、北海道地下資源開発株式会社は値段が高いよ、利根ボーリングさんに頼んだほうが安いよ。これは卑近な例ですが実際問題そうです。はたしてあなたのほうでいま大臣なり局長ここにおられて答弁しにくいでしょうけれども、そういう答弁されるとおりうまくいくんですか。ぼくは言質取る意味ではなしに、あなた方はあなた方なりの苦労があると思う。ですからそういう点をお聞きしたい、こういうことです。

加賀山一金属鉱物探鉱促進事業団理事長

○参考人(加賀山一君) 私どものほうで今度海外へ出かけます使命は、探鉱自体ではないんで、探鉱するということで出かけるわけでないので、探鉱するための資料をあるいは調査を提供する。そうして企業が進出しやすいような材料を与える、提供する、こういう目的がわれわれのほうに課せられている基礎調査なんであります。探鉱自体は、これはもうわれわれのほうと全然直接関係のない企業自体にやっていただくということがたてまえでございます。北海道地下資源の場合は、私もよく存じませんが、おそらく御自身で探鉱をやるというようなこともあったのじゃないかと思いますけれども、われわれのほうはそこまでの仕事はいたしません。要するに、探鉱に対する助成的立場に立って仕事をする、こういうたてまえになっていると思います。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 関連で何度もお尋ねするのはちょっと悪いわけですが、北海道地下資源の場合は、いま加賀山さんおっしゃったとおり、自分みずから現地へ行ってボーリングやったと、それじゃいまあなたのお話を聞くと、そうすると、外地へ行って、戦争の話を例に持ち出しちゃぐあいが悪いが、将校斥候のようなものですよ。いよいよ相手と対峙して撃ち合うというときに、将校斥候のようなものですね。行って調査して、この辺にあるだろうと、それじゃ三菱さんやりませんかと、住友さんいかがですと、こういうことなんですね、あなたのほうの仕事は、端的な結論というのは。

加賀山一金属鉱物探鉱促進事業団理事長

○参考人(加賀山一君) 大体そうでございます。ただ調査するにあたりましては、やはり関心のある会社なり企業がそれに興味を持つということは、やはり負担金の問題もあるので必要だと思います。全額国の補助金でやることはおそらくできないと思いますので、やはり負担金を確保しておるところがこれに関与して一緒に仕事をする、ただ、企画立案にあたりましては、事業団が責任をもってやる、こういうふうに考えていただきたいと思います。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そうすると、二点にわたってお尋ねしますが、第一点は、有望な鉱区を発見したと、埋蔵量が大体推定してこのくらいあるといった場合、どこの会社にやらせるかは別として、日本で、政府機関でやるところはないわけですから、個人企業である同和にやらせるか三井にやらせるか、そういう民間企業にやらせるということになるわけです。そうすると、発見した場合の取引はどういうことになるのですか。一切がっさい無料で会社にやるものかどうかということが第一点。  その次に、これは違う話ですが、北海道で、さいぜんから一千万円で沢田委員がいろいろ発言しておるわけですが、沢田委員の発言は、一千万円は賛成であるけれども、仏つくって魂入れずだから、なぜ五億円までさしあたり出さぬかというのが沢田委員のぼくは精神だと思うのですが、それは別として、たとえば北海道の岩内、国富、あそこを広域調査地域に指定されているのですが、あれはあなたのほうの申告でなったものか、昔の佐渡の金山、ああいうのもまた始めておる、こういうものもあなたのほうの手にかかったのか、あるいは鴻ノ舞金山、日本一の、十年前まで四千人以上おったわけですね、いまは十分の一の四百人、またやらなければならぬと、こうおっしゃっておる、あれはあなたのほうの手にかかったものかどうか、これをひとつ最後にお尋ねしておきます。

加賀山一金属鉱物探鉱促進事業団理事長

○参考人(加賀山一君) 海外の場合でございますが、これは国内と違いまして、やはりわれわれのほうで調査いたしますにいたしましても、探査権という程度のものは少なくとも獲得しまして、でないとせっかく調査したものが日本の手に入らないというようなことがあったんでは意味がないわけでありまして、その点は国内とたいへん条件が違うと思います。その探査権は事業団でとることもできないことはないと思いますが、おそらくその場合に、それの問題に関心のある企業の人が探査権をとりましてその探査権に基づいてわれわれが広域調査的な仕事をするということになるかと思います。初めから埋蔵鉱量が何トンだ、あるいは品位がどうだというようなことがわかっておる地域は、われわれのほうで進出すべき仕事ではない、こういうふうにお考えいただきたいと思います。国内の問題でも、国富鉱山の広域調査をやっております。これは政府の仕事になっておりまして、それをわれわれは委託を受けて、仕事自体はわれわれのほうでやりますけれども、政府の委託でやっておるということで、政府のお金でわれわれのほうは、まあことばはちょっと悪いかもしれませんけれども、請負仕事のような形でやっております。佐渡とか鴻ノ舞鉱山の場合は、いま仕事をしておるけれども、私どもには直接ただいま関係ない。かつ企業がそれぞれの考えでやられておるのではないかというふうに思っております。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 参考人お引き取り願ってけっこうです。

金丸冨夫自由民主党

○委員長(金丸冨夫君) それでは参考人まことに御苦労でございました。ありがとうございました。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 時間も押し迫っておるようですから、お互いに内容は知っておりますから、私くどいことを申し上げません。そこで、まあ先ほど申し上げましたように、この五カ年計画ですね、まあこの内容については私賛意を表したわけでありますが、むしろ賛意を表すというよりも、むしろ積極的にこれが実現に対して努力してもらいたいという立場をとりたいと思うのです。そこで、かりにこれが四十四年度の予算で希望に沿うて実現できたとしても、かりにですよ、これは期待していますが、できたとしても、いま非常に赤字になってくる。すぐ産金会社に即効的なきき目にはならぬと思うのですね。この金の使い方はおもに探鉱をして品位を上げるということですね。だからそれには相当の時間の経過というものが流れることは当然ですよ。これは探鉱ですからね。当たるか当たらないか千三つ、万三つということばがこの業界にあるようですから、すぐ即効的にはならないと思うのですね。したがって、この五カ年計画の期間中まで待てるか待てないかということですよ、いまある金山がね。ここを考えなくちゃいかぬと思うのだ。恒久策と緊急策と二つに分けなければならぬほど、金山の産銅産業というものは非常に渋滞におちいっておるわけです。したがって、お金は考えたけれども、まあそれは着々と軌道に乗ったけれども、その前に、来年、再来年つぶれちゃったということになると、これは何にもならぬわけだね。だからやはり恒久策と緊急策を初めに始める必要があると思うわけであります。そこで、まあいまの六百六十円ですか、六百六十円を上げるということになると、まあいろいろな制約があることは私も知っております。これはIMFとの関係で、いろいろなめんどうなことも背面にあることは知っていますよ心しかし、大なり小なり各国とも金の重要性を認めて、助成策をとっておるわけですね。したがって、政府が極端な世界市場を無視した価格指示政策をとる場合なんか、これは問題になる可能性もあると思いますよ。だけれども、やはり価格という面になるのか、あるいは補助政策といいますかね、大体産金の実績に基づいてやはり探鉱補助金ですか、奨励金ですか、そういうものを出すということまでは私は国内の内政問題だと思うのだが、IMFにこれはもうそういう政策をとってはいかぬとかなんとか言われた事例はないと思うのですよ。文句は言うかもしれないけれども、これは内政問題だと思うのです。価格とは違うのだから、金を多く出しやすい政策の一つなんだから、だからIMFとの関係があるから、やはり価格の面より、そういう面で企業の当面五カ年計画ができるまで製銅を延命するための緊急策というものは、助成策の上で価格政策より私はそのほうがいいんじゃないかと思うのだ、そういう面もあわせてとらなければならぬと思いますけれども、これには出てないですね、何も。将来のことだけであって、ぼくは将来のことはこれはやはり心配です。しかし、あすあさってのことが心配なわけだ。だからこの二つの政策をあわせてとるべきだというように考えますが、これは大蔵省のさいふの問題もあるから、これはなんですけれども、さいふの問題を除いて予算面として取り上げるべきじゃないかと思いますが、いかがですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 当面の金山経営に対する緊急の助成措置の必要があるという点につきましては、御指摘のとおりでございます。それには六百六十円というものを変えるのではなくして、むしろ探鉱活動等を積極的に助成する方策を五カ年計画とは別途に推進をする必要があるというふうに考えております。その具体的な措置といたしましては、一つは新鉱床探査補助金を金山に対しまして重点的に投入をいたしたい。また事業団の融資の対象といたしまして、金山を新たに加えることにいたしたい。これらの措置を並行的にかつ緊急にとるということで、当面の金山探鉱に対する助成を積極化いたしたいと考えております。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 この発言で午前中は私一応終わりたいと思うのですが、まあ午後から一度委員会のほうにおはかりして、もう一回継続したいと思いますが、ここまできたので、一つだけお聞きしますが、もちろんその新鉱床探査補助金ですね、これを優先的といいますか、重点的に意を用いて配分したいと言われておりますけれども、それもまあけっこうです。だけれどもこれには限度あるでしょう。金のためのみの新鉱床探査補助金ではない、一切の中小に重点を置いて、大手を除く一切の、何というか、中小の運命がかかっておるわけですね。運命がかかっておるというのは別としても、相当及ぼす影響は大きいわけです。しかも額がことし四億円ですか、局長。私一年間国会休んでおりますのでわかりませんが、四億円ですか、これを金のほうに傾斜的に持っていったら、あとのほうは影響がくるわけですね。大げさなことばで言えばひずみがくるわけですよ。そういうことであってはいかぬと思うわけだ。だから衆議院の商工委員会でもこの前緊急決議をしておるように、特に緊急性を認められているんだから、もうあすあさって、ことし来年のことは緊急だということを言われているんだから、この点は、やはり別ワクにしてやらなければ、他に犠牲をしわ寄せしてこっちに持ってくるということですから——そういう方法論もありますよ、もっとも十億とか十五億ではそういう方法もあると思うのですね。だけれども四億を他の中小企業のほうから、それをちょっとこっちのほうに持ってくるというふうにはならない。ぼくは方法論としては認めますよ。だから衆議院の決議でも、この決議事項は国会自体が認めているんだから、ぼくは何か別ワクで考えなければならぬじゃないか。また、そういうふうにしてもらいたいと思うのです。これは検討してください。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 御趣旨に沿いまして検討をいたしたいと考えます。なお、これとともに最近の企業をめぐります国際情勢によりまして、企業の採算面から見まして自主的な再開発の動きも先ほどお話がございましたように出ておるわけでもございますし、また銀の価格が相当国際的に上昇いたしまして、金山経営に対してこれまた好影響を与えておるという面もございますので、両々相まちまして、つまり助成面と内外情勢の好転ということと相まって、緊急的な方策の万全を期してまいりたいと存じます。

金丸冨夫自由民主党

○委員長(金丸冨夫君) 午後一時再開することといたし、これにて休憩いたします。    午前十二時休憩      —————・—————    午後一時二十分開会

金丸冨夫自由民主党

○委員長(金丸冨夫君) これより商工委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き金属鉱物探鉱促進事業団法の一部を改正する法律案及び金属鉱業等安定臨時措置法を廃止する法律案の両案の質疑を行ないます。両案に対し質疑のおありの方は順次御発言を願います。

柳田桃太郎自由民主党

○柳田桃太郎君 すでに午前中に、沢田委員からも御質問がございましたが、今回の金属鉱物探鉱促進事業団法の一部改正というのは、これ自体の目的の変更のみならず、わが国の金属鉱物に対する一つの行政の大きな転換と見なければなりませんが、これによって価格並びに供給の安定を得られる一つの方法は見つかったといたしましても、さらに鉱物の輸入がふえることによって大手はこの開発利益を享受することができても、中小鉱山というものは、まともにこのあらしの中に巻き込まれるのでございますが、同時に、いままでありました金属鉱業等の安定措置法を廃止するならば、この問題について新しい措置方法を考えておかなければ、石炭産業が当面しておるような問題に再びこの中小鉱山が巻き込まれないとは限らないのでございまして、すでに質問がございましたが、同時点でこういう問題は考えておくべかりしものであったと私は考えております。大臣がせっかくお見えになりましたが、この輸入量が増大することによって生ずるところのわが国の中小鉱山のひずみをどういうような方法で救済する措置を考えておられるか、また、その必要がないかということを御質問申し上げます。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 柳田さんの御指摘、まことに適切な点をついておられます。われわれもそういう心配がございますので、中小鉱山に対しましては、これを契機として従来よりも一そう助成策を講じてまいると、そういうつもりでおります。その詳細は局長から御説明いたします。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) ただいま大臣から御答弁されましたように、中小鉱山対策は、今後ともきわめて重点的にかつ強力にそれを推進をいたす必要があるかと思っております。具体的には、一つは、探鉱、新鉱床探査補助金の充実強化並びに近代化促進法等によりまする中小鉱山の近代化計画の推進、さらに必要に応じましては金属鉱物探鉱事業団の融資に乗せ得るものがあれば、これは前向きに検討してまいりたいというふうに考えております。ただ中小鉱山は、いろいろ鉱種が多方面にまたがっておりまして、全部一律にこれを措置することは必ずしも適当でないかと思いますが、たとえば硫黄でありますとかあるいは石膏でありますとか金でありますとか、特殊な問題をかかえました鉱種につきましては、特に重点的に施策の充実をはかってまいりたいと考えます。

柳田桃太郎自由民主党

○柳田桃太郎君 いま鉱山局長からお答えになりましたが、本年の政策転換期におきまして、新鉱床探査補助金という予算は、前年度の予算と比べてほとんどふえておりませんので、そういうおつもりでおられるというだけであって、具体的には前向きになっていないというように感じられますし、そういう探査補助金あるいは輸入だけで解決する問題ではなくて、価格差に対する一つの大きなプール計算的なものを考えておかなければ、わが国の中小鉱山を再び苦境に追い込むのじゃないかと思いますので、新しい見地に立って立法なり要綱なりを必要とするんではないかと思いますが、その点はいかがですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 中小鉱山施策につきましては、なお格段の充実が望ましいという点は、私どもも今後とも努力をしてまいりたいと存じます。また、これが助成推進のために立法措置が必要かどうかという点につきましては、現在のところ、なおその必要はないと考えておりますけれども、今後の情勢の推移によりまして、また鉱山全体に関連いたしまして、先ほど御指摘がございました衆議院の決議の関係等も配慮いたしまして、検討を加えてまいりたいと考えております。

柳田桃太郎自由民主党

○柳田桃太郎君 次に、この事業団の対象になっております鉱物は銅、亜鉛、鉛鉱、マンガンでございますが、わが国の非鉄金属の輸入量を、一九六六年度の実績についてみましても、このほかに、かなり数量的に金額的に重要な大きなものが抜けておるのでありますが、この促進事業団の対象となっている鉱物の範囲を広げる必要を認めるわけですが、御意見はいかがですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 現在金属鉱物探鉱事業団の融資対象鉱種といたしましては、銅、鉛、亜鉛、マンガンの四鉱種になっておりますが、今後海外開発業務等も追加されまして、かつ海外に対するわが国の鉱山会社の進出状況、あるいはわが国内における金属の需給関係等々の推移によりまして、たとえばボーキサイト、ニッケルあるいはウランといったようなものを金属鉱物探鉱事業団の対象鉱種として検討をいたすことは考えたいと考えております。

柳田桃太郎自由民主党

○柳田桃太郎君 大臣のお時間がありませんので大臣にお伺いいたしますが、国内の有望鉱床賦存地区の二十七地区調査計画というのが十年計画で立てられているようでありますが、現在の時点から見まして、十年かかってわずかばかりの資金をこれに投入して非鉄金属等の資源を開発するというのは、少しおそきに過ぎると思いますが、大臣はどう考えておられますか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) ただいまの御質問は、広域調査を十年にわたってやっていく、そのことをお指しになっての御質問と思いますが、全体の計画が二十七地区でございまして、そのすでに半分を完了いたしておりますから、この程度で計画どおり達成することができるということでございます。

柳田桃太郎自由民主党

○柳田桃太郎君 私はもう少しスピードアップしていただきたいと考えておりますので、意見として申し上げておきます。  次に、この石油開発公団のほうは、もちろんプロジェクト組みの非常に危険な海外開発でございますけれども、この探鉱融資が失敗した場合には、八年間たっても不成功に終わった場合は、その貸し付け金を免除する、しかし開発されたところからは特別徴収金をとってこれをカバーするというようなことが新聞に出ておりましたが、やはりこの金属鉱業につきましても、そういったような海外の開発というものには、鉱物そのものを発見いたしましても、採算点の問題等もあって非常に危険が伴うと思いますが、石油に与えたようなこういうような恩典を考えられないものかどうかお伺いいたしたいと思います。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 石油開発公団の融資につきましては、出資にかわる特殊な融資形態といたしまして、ただいまお話をいただきましたように、不成功の場合に元本を免除いたす特殊な形式を採用をいたすことに相なった次第でございます。これは石油の探鉱というものの、まあ世界的な過去における実績あるいは今後の見通し等々から考えまして、きわめて危険性の高い事業でございまして、その探鉱事業の性格に即して、かような特殊な融資方式を採用するに至った次第でございます。金属鉱物につきましても、海外探鉱の促進は大いに必要でございますが、すでに御説明を申し上げておりまするように、探鉱事業団によりまする基礎構造調査というものの上に企業探鉱が進出をいたすという形態でありまして、その面で相当リスクの面のカバーがなされ得ること、また、金属鉱物の探鉱の技術的な性格が、石油の場合とやや異なっておるというような点を勘案いたしまして、現在探鉱事業団による融資方式による企業探鉱の助成ということが適当ではないかと考えておる次第でございます。

柳田桃太郎自由民主党

○柳田桃太郎君 大臣にもう一つお伺いいたしますが、金の問題でございます。現在通貨の不安が世界的に起こっております場合に、世界的にやはり金というものに対する信用度はかなり高いものであるということは大臣も御承知のとおりであります。非常の場合の通貨基金としても金が使われる場合もあり得るわけでございまして、これは他の鉱物と違いまして、非常にまだいま現在の時点におきましては、少なくとも金を保有しておるということが円の信用度にもあるいは貿易じりの決済にも大きな影響があると考えております。まあ本年さきに御質問に答えられましたように、初めて一千万円の国内の産金の調査費がついたということは、これは千里の道も一里からと申しますので、まあ非常に一つの道を開いたことにはなりますが、この経済の安定と外国から見たときの安定度というようなものと、金というものの観点について、大臣はどういうお考えをもってこの産金政策を今後進められていこうとされておりますか。簡単に御説明願いたいと思います。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 御案内のとおり、金プールはあのような始末になりまして、二重価格制度になっておりますが、日本といたしましては、工業原料として使う金の産出量が年々十八トンくらいに達しておりますが、これは今後といえども確保したいと思います。そしてこういう方面の原料としての金がなお不足する分は、自由市場から輸入しておりますが、これが大体年十トン程度、で、これを継続してこの数を維持するために、今後従来どおり産金助成策を講じてまいるつもりでございます。

柳田桃太郎自由民主党

○柳田桃太郎君 考え方の相違もあるようでございますが、外貨によって金を安く買えばドル不安を醸成して非常に国際不信のもとになりましょうし、今後貿易じりを黒字にして金を保有するというようなこともなかなかの問題でございますが、やはり国内の産金をある程度奨励して金保有量をふやしておくということも、国際通貨の安定の上に大きな貢献をするのではないか。いつまでもドル依存をしたりあるいはフランに依存したり、あるいはポンド依存をしたりするということは、国の通貨の自主性に関係があるのではないかと私は考えておりますので、ある程度の犠牲を払っても金というものを当分の間は保有すべき事態ではないか。こういうぐあいに私は考えて大臣に質問をいたしておるのでございます。当面の需給関係ではございませんので、その点のお考えをはっきりお伺いいたしたいと思います。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 金準備の問題でございますが、大蔵省所管でもございますので、御指摘の点は十分に承りまして、今後検討したいと思います。

柳田桃太郎自由民主党

○柳田桃太郎君 次に、今度は鉱山局長のほうからひとつ。海外の金属鉱業を開発して日本の安定供給をはかるということは、非常に大切なことであると私も考えておりますが、数日前にコンゴから銅鉱を持ってくるということが新聞に出ておりました。非常に長距離輸送をして、日本でこれを製錬して国際競争力があるかどうかということを憂慮をするものでございますが、何でもうわさを聞きますと、相当硫黄量がこれからまた出る。その副産物を加えるならば、国際競争力が困難であろうというようなこともいわれておるようであります。したがって、この採算に合わない鉱山の開発はもちろんあり得ないのでありますから、幾ら遠くとも採算に合うことと考えておりますが、硫黄量が非常にふえるということは、先日も御質問がございましたが、これは石炭資料月報の中に、鉱山局の鉱業課と鉱業審議会の硫黄分科会で出した二つの見通しがございますが、これによりましても非常に大きな過剰を生ずる状態が明らかであります。しかもまた二億トンの原油を輸入することになった場合に出てくる回収硫黄量も、予定は非常に少なく見込んでありましても、かなりの大きな量が出るのでございますが、これは現在は輸出先は必ずしも悲観的な状態ではないようであるという結論でございます。こういう海外鉱山の開発とその副産物、特に硫黄の問題について、私は憂慮すべきものがあるように思うのでありますが、これは鉱山局長はどういうような方策をいま考えておられますか、お聞きしたいと思います。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) コンゴの銅鉱開発の問題につきましては、現在の見通しとしましては、わが国に対する開発したコンゴ銅資源の輸入形態は、粗銅の形で行ないたいと考えております。それが一番経済的でありかつ硫黄問題にも影響のない輸入形態であろうかと存じます。しかしながら、鉱石輸入ということでウエート問題あるいは硫黄問題等が合理的に解決され得るような経済性が見込まれる場合につきましては、鉱石輸入もあり得ると考えますが、一応原則的に粗銅形態による輸入をはかりまして、石油の回収硫黄等から出ております硫黄問題をさらに激化することのないように措置してまいりたいと存じております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 大臣、かぜを引いておられるのでよろしいですよ、退席されても。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) いいですか。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 よろしいですよ。大臣に聞くと何ぼでも聞かなければならぬ……。  両角局長さんにお尋ねしますが、さいぜんも懇談の中で局長さんからちょっと承ったんですがね、午前中の加賀山参考人のお話を承っておると、五十人ないし六十人の職員というお話なんですが、はたしていい意味においてこれだけの法律を立法化して予算をつけて、局長の御答弁にあるようなお仕事ができるかどうかという危惧の念を持っておるんですね。いま柳田委員の質問に対しても、相当幅が広くて、もうウランから鉛、亜鉛、銅、すず、金、銀、一切外国へ行っても調査するんだと、こういうお話なんですが、話はわからぬでもないがね。一人で一種目ずつさがしても、これ六十種目も七十種目もあるんですからね、とてもこれは局長の答弁どおりいかないのではないかという危惧の念を持っているわけです。来年の国会になって、局長は先国会でかくかく答弁しておるんだが、この事業団は何たるものであるというような話をしても、もうそのときはすでに終わりですからね。実際問題として、両角さん、これ、できないと言うんじゃないけれども、仕事がね、人数からだけ判断しても……。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 金属鉱物探鉱事業団は、現在まで六十三名の人員で事業を行なってまいっております。これに今回海外開発業務が追加されますならば、必要な人員を追加的に補充をいたしたいと考えておる次第でございますが、この六十三名でいかなる実績をあげてきておるかという説明を申し上げますと、すでに御案内のように過去五年間にわたりまして百五億円の探鉱融資を行ないまして、延べ三百九鉱山に対する融資の実績をあげておる。また広域調査につきましても、十二地区の広域調査を効率的に推進をしてまいっておる。精密調査につきましても、三地点の調査を継続中であるといったように、事業団本来に与えられました業務というものは、六十三名の人員をもって、私どもとしましては十分今日まで使命を達してきたと考えております。したがいまして、今後海外業務が四十三年度から発足をさせていただきますとするならば、それに必要な人員は確保してまいりたいと思いますし、また将来、海外の探鉱開発が事業量として拡大をしてまいりますならば、それに応じまして必要な最小限度の人員は今後とも確保してまいりまして、事業団の仕事が決して看板倒れにならないように配慮をしてまいりたいと存じます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 さいぜん参考人の答弁の中に、二十五名本年は大蔵省に要求してあるという説明がございましたが、局長御承知かどうかわかりませんけれども、その見通しはどうなんですか。大蔵省で、はたして二十五名認めるやいなや。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 四十三年度の人員増員としまして二十五名の要求を出しておることは事実でございます。本件につきましては、なお大蔵省当局と折衝中でございますが、要求どおりこの二十五名が追加されるかどうかという点については、なお確言をいたしかねる次第でございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そういう答弁なら聞かなくてもいいのですよ、どっちとったらいいかわからないからね、だめになってもあなたに責任はない、満足にいっても二十五名そのとおりいく、そういうようなことでなしに、私はこれで、はたしてできるかどうか。これはトンネル会社なんて言うとすぐ悪いほうに解釈しやすいんですけれどもね、これはいい意味のトンネル会社なんですね。ですから私ども想像しておるのと違って、人がそう要らないかもしれません。上から請負ってきて、さいぜん参考人が言ったように、請負ってきて下請をさせるわけですね。これトンネル会社ですから人要らないかもしれませんけれども、海外まで出動して、さいぜん局長の答弁の中にあったような、あらゆる種目の探査に一応手をつけるわけですから、探鉱探査権がなければだめですという話でしたが、探査権をどうするかというところから始めるんでしょう、とてもとても容易なものじゃないと思うんですがね、いかがですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) いずれにいたしましても法律によって与えられました事業団の業務、これを遂行する責任、義務があるわけでございまして、これに必要な人員はぜひ確保すべきと考えておりますし、また、その人員をもちまして当然本来の業務を遂行いたさねばならない、さような方向でわれわれとしても努力をしてまいりたいと考えます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 四十三年の予算は、すでに成立を見たことでもあるし、あらゆる省で大蔵省と人員その他について折衝するときは、大体いまごろ明確にきまっておらなくても、大体人員は十五名要求しているのだが、八名である、三十名要求しているのだが、これは十名というようなことに、おたくの通産省の特許庁でも全部わかっているのですね。しかし、あなたのところはこれから鋭意努力するということなんですが、これはわかっておると思うのですね。いまごろわからぬ話がない。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 御承知のようにこの人員は、通産省自体の定員の問題ではございませんで、事業団の定員の問題でございますので、予算とは別個に折衝を進めておる次第でございます。昨年につきまして御参考までに申し上げますと、十五人要求をいたしまして九名認められた経緯がございまして、本年は私どもは二十五名を確保していただきたいということで現在折衝継続中である、こういう次第でございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 次にお尋ねする点に進みまして、金については前回の委員会で大矢君あるいは本日は沢田君からそれぞれ質問がありましたので、私はあらためてお尋ねしませんが、ただ一、二点政策の問題ですが、ふしぎに思う点があるのです。ということは、日本の産金のあらゆる会社から五%政府吸い上げを義務づけておるでしょう。反面外国からグラム四百五円で買ってきて、産金業者に割り当てて六百六十円で売らしておるわけですね、一方五%取るくらいのものであれば、外国から買ったものでもあるし、該当する部分は、大蔵省なら大蔵省が保有するのが筋だと思う。産金業者から五%も天引きするのを義務づけており、外国から買ってきた金については四百五円で割り当てる、結論的には同じになるかもわかりませんが、どういうことでこういう操作をしなければならぬかということをまずお尋ねいたします。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 現在の金管理法によります五%の政府買い上げは、外貨準備のための買い上げということに相なっております。また、海外の金市場からの金の輸入は、工業用の金として輸入されることになっております。したがいまして、工業用の金として輸入されました量は、そのまま払い下げ必要量は貴金属特別会計を通じまして六百六十円をもって業界に払い下げをしておる、こういう関係になっております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 その六百六十円はわかっているわけですよ。四百五円で買ってきて、六百六十円は理解するわけです。だがしかし、一方国内の産金業者から五%天引きで義務づけて買い上げているわけです。買い上げるのであれば、なぜ大蔵省みずから買ってきた分の中から五%に該当する数量を確保しておかないか、こういう重複する必要がない、こういうことなんです。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) わが国が金地金を輸入いたしておりながら、なぜ四百五円で五%を買い上げるかと、こういう御質問かと承りましたが、五%の買い上げということにつきましては、法律上は外貨準備のためというたてまえでいたすわけでございますが、鉱山業界から見ますと、やはり金というものは単なる商品ではなくして、いわゆる外貨準備あるいは一般的な決済手段、交換価値を常に持っておる決済手段としての特殊な性格があると、その性格を政府が認めまして、そのものを五%分だけは政府として買い上げると、こういうたてまえを希望をいたしてきた経緯があるわけであります。すなわち政府買い上げが取りやめになるということは、新産金はすべて商品であると。通貨問題とは無関係な商品になってしまうわけでありまして、そのことは、裏を返しますと、金鉱業に対する諸般の助成策等々についての考え方にもいろいろ影響があり得る問題であろうかと思います。したがいまして、今日まではとにかく新産金の五%は国際価格をもって通貨準備のために買い上げるという姿勢を持っておることは、金の特殊な性格というものを政府において業界に対して認めたということになっておりまして、その意味で五%という最小限度を政府に対して納めるという経緯をとってきておる次第でございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 昭和十五、六年だと思いますが、はっきり記憶しておりませんが、二十八トンか二十九トンわが国で生産したことがあるのですね。それはおそらくわが国の年間産金量の最高なものだと思うのですが、今日ではその半分も金が産出されないわけですね。したがって、いままで局長の答弁の中にあったように、明確に金の対策というものが、私が理解するには、立てられておらなかったがゆえに、いまドゴール旋風によってあわてて産金対策を立てなければならぬという結果になったのではないか。もしわが国の金鉱が少なくて昭和十六年、十七年ころの半分も出ぬとするならば、いま幾ら金をかけても幾ら政府がてこ入れをしても産金量は増さぬでしょう。しかし、あったにもかかわらず掘らなかった、政府がてこ入れしなかったそのために最大産金量の半分も三分の一も今日は出ておらぬということなんです。私は、その金の鉱脈がないのではなくて、やはり国——これは業者も責任があるでしょう、もうからぬからやめたという自由主義経済の中ですから、そういう点もあるので、政府の責任だとばかりはきめつけませんけれども、そういう一本の筋が通ってこぬやはり産金対策だったのではないか、こう思うのですが、局長さんの判断はいかがでしょうか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 御指摘のような面があろうかと存じますが、御承知のようにわが国におきましては金の産出の全量は昭和二十八年まで政府が買い上げておった。その後漸次買い上げが減ってまいったのは、金の市中価格というものとの関係がございまして買い上げ量を減らしてまいりまして、なるべく金鉱業の採算に乗り得るような配慮というものをいたしてきたわけでございます。しかしながら最近四十二年度からは、もはや国内産金をもって工業用の金需要というものをまかない切れなくなった事態に到達いたしまして、したがいまして八トンの金の払い下げが初めて行なわれたということになっております。このことは、要するに金の自給率というものが非常に低くなったということでございますので、この際コスト問題もからめまして金の工業用に向けられる分については、できるだけ多く国内産金をもって確保いたしたいという見地、並びに六百六十円でペイできるような山をできるだけ維持育成をいたしたいという見地から金鉱山の緊急対策というものを推進をいたしたいと考えておる次第でございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 午前中の委員会で沢田委員が一千万円の広域探索費について局長に質問なさっておったようですが、私は一千万の金額については、通産当局あるいは鉱山局といえどもこれをもってよしとするものではない、こうお考えになっておると思うんです。ただ金の出口が大蔵省なものですから、大蔵省と折衝の結果、最終的には一千万円に落ちついたものであるというように善意に判断して、鉱山局に同情ある立場をとっているんですが、その反面、大蔵省の諸君と話をしてみると、一千万円は多過ぎるくらいでありますよと、理由はいかん、それは理由は四百五円で海外から金を買ってきて六百六十円に売って業者をもうけさせておって、これで十分じゃないか、こういうことを言って、これは大蔵省の全部の空気かどうかわからぬけれども、私どもはそういうことを耳にする。これではせっかくてこ入れしようとしても不可能なんですね。それからもう一つ、今度の金の問題で、四百五円という価格で、はたして買ってこれるかどうかということについて危惧を持つわけです。大蔵省がおやりになるわけですから、直接金を出すのは通産省でございませんから、ここで的確な答弁を求めるのは無理かもしれませんけれども、はたして四百五円で買えるかどうか。もし買えぬ場合においては、一例をあげますと四百二十円で買ってくるとか、あるいは四百三十円で買ってくるという場合に、業者に割り当てる場合にはその金額で割り当てるものか、買い値は高いけれども四百五円で割り当てるものか、これをひとついかなる政策をとらんとするのか、お伺いしたい。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 金の二重価格制が採用されまして以後、海外の自由市場から四百五円でかつ必要量を買えるかという点につきましては、先般の大蔵当局の答弁によりますと、量的には十分可能である、価格的には自由市場の価格によらざるを得ないという答弁に伺っておる次第でございまして、その場合、たとえ海外市場で四百五円以上の市場価格をもって購入をいたしたと仮定いたしましても、貴金属特別会計から業界に金を払い下げまする価格は六百六十円ということで固定をいたしておる次第でございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 いずれ次回に本法案が可決される場合には、これは委員長にお願いして大蔵省からもどなたか出席をしていただいてお尋ねしようと思うわけですが、ただ局長にもう一点だけ金についてお伺いしたいんですがね。わが国の大体埋蔵量の見込みですね、これはなかなか当たらないかもしれませんけれども、これから大いにてこ入れしてやろうとするわけですから、午前中も申し上げましたとおり、佐渡から、聞くところによると通産大臣の故郷の陸中の平泉まで行ってボーリングをやって探査をするそうですがね。大体どのくらいの埋蔵量を通産当局としては予定され、計数の上に立って探査をなさろうとするのか、その点をお尋ねいたします。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 御承知のように鉱山の埋蔵量は探鉱とのかね合いで変わるわけでございまするが、私どもは現在の金山緊急対策というものを実施いたしまして効果的な探鉱投資が行なわれるならば、大体トン当たり十グラム程度の品位の金鉱が二百七十トン程度発見し得るものと期待をいたしております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 大体いずれの地域をお見込みになっておるんですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 御承知のように、金山の再開発につきましては、先ほどもお話が出ましたように、既設の現在までありまする金山を中心にその深層部あるいは周辺部を探鉱してまいるということが最も効果的な成果をあげるものと考えておりますが、その場合には北海道地区、東北地区それから裏日本の兵庫並びに南九州地区と、その辺を重点的に取り上げ、さらに伊豆地区等も取り上げてまいりたい、かように考えております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 次に硫黄について二、三お尋ねしますがね、これは前回の委員会で大矢委員もお尋ねしておったので、あまり深く触れませんけれども、油の完全脱硫に伴って国内の鉱山が相当影響をこうむるのではないかというようなことを何度も局長とお話したことがございますがね、完全な対策というのは、なかなか無理にしても——放任しておくわけにいかぬわけですね、したがって何らかの処置を講じなければならないと思うわけで、国内の鉱山が休閉山になるからといって、まさか脱硫行為をやめろというわけにいかぬわけで、油の品位が高まるし、公害がなくなるし、副産物の硫黄が出るのですから、これはおやめなさいというわけにいかぬわけで、そうすると、やはり共存共栄ということを考えれば、いかなる方法があるものか、御当局でお考えになっておればお示し願いたいと思うのですが。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 硫黄の問題は現在私どももいろいろ検討をいたしておる次第でございますが、ただいま御指摘をいただきましたように、回収硫黄というものがふえてまいりますと、国内の硫黄の需給バランスという面では過剰に相なってまいります。この過剰な硫黄の圧力が硫黄価格の引き下げとなり、あるいは特に山硫黄の経営の悪化ということにつながってくるならば、きわめて困難な問題を惹起するわけでありまして、この点を未然に対策を講じていくべきものと考えておりますが、その場合の対策につきましては、第一は、山硫黄を特に念頭に置きまして、内需の確保ということでございます。特に回収硫黄はコスト的に見まして、山硫黄よりも有利であるという面を考えますならば、一定の価格におきまする山硫黄の需要を確保し、回収硫黄によってこれを荒さないというためには、両業界の協力協調体制というものが必要でございまして、現在両業界に呼びかけまして、その辺の協力の体制というものを整えるべく努力をいたしておる次第でございます。また第二に、当然考えられますことは、余った硫黄の輸出でございまして、御承知のように国際的には現在硫黄の需要というものはなお堅調でございまするので、わが国といたしましては東南アジアに対する輸出を主軸に今後の輸出打開の努力を払ってまいりたい、特にこの具体的な考え方といたしましては、肥料の需要がこれら諸国にはなお高いために、肥料ブラント輸出というものが積極的に行なわれております。このプラント輸出というものと硫黄輸出というものとをかね合わせました総合的な輸出対策といったようなものも前向きに検討いたしたいと思っています。もう一つ、大事な対策といたしましては、鉱山硫黄そのものが国際価格での競争力を持つように、合理化を徹底するということでございまして、はたしてそのめどがつき得るかどうかという点につきましては、さらに突っ込んだ検討を現在加えておる次第でございます。われわれとしては何としても鉱山硫黄が国内資源の有効需要あるいは地域開発という見地からこれを維持できるように、その合理化についても一そうの努力を払いまして、国際価格水準での生存が可能なように持ち込みたいと思っております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 私はしろうとですから、できもせぬようなことを局長に申し上げるかもしれませんけれどもね、プリンス自動車と日産と、櫻内さんが通産大臣のときだったように記憶しておりますが、通産省が仲に入って合併、あるいは三井船舶、大阪商船と合併したりしておりますね。今度は通産省が音頭を取っているかどうかわかりませんが、八幡と富士鉄が合併する。そういう大企業であるのにかかわらずそういう企業努力をやっているわけですが、通産省のおっしゃっている近代化とかあるいは合理化というものは、どういう差があるか知りませんけれども、硫黄鉱山が全国に十幾つかあるのですが、これはいま申し上げました船会社、自動車会社あるいは鉄鋼会社のようなふうに、規模が小さくても、そういう理屈にいくかどうかわかりませんけれども、行政指導の面でそういう諸君が一つの企業体をつくって合理化なり近代化をやる必要があるのではないか。群馬県であるとか北海道であるとか岩手県の松尾鉱山に立てこもっておったのでは、なかなか一つ一つに国としてもてこ入れしなければならぬし、そうすると、一億の金を使っても十社があれば一千万円ずつになってしまうから金が総花的にはなるのだが、効果があがらぬというようなことで、この種の企業がひとつ八幡、富士のようなことになっていくかどうかわかりませんけれども、行政指導の面でそういうふうな方向に行政を指導して、そこで国が協力なり、あるいはてこ入れをするというようなことができぬものだろうかということをまず一つ考えているのと、もう一つは、今度どんどん一番最初は世界でたった一つだった出光、姉崎の石油製油所だけだそうですが、脱硫製油所が続々と出てくる。そうすると製油工場から出てくる硫黄と山の硫黄と窓口を一つにして、そうして販売するような方法がないものか。繊維でも紙パでも、そうどんどん硫黄を使用する伸びがあるとは思われない。一応窓口を、いま局長が説明されたように東南アジアなりその他に持っていく、そのときに一つの会社であればきわめて指導もうまくできるのではないかというような、二つのぼくはこの対策のやり方があるのではないかというような気がするのですが、いかがでしょうかね。夢物語ですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 硫黄鉱山の合理化のための一つの構想とされまして、一企業体に集約をしてこれを推進したら効果的ではあるまいかというお話でございます。まことに傾聴に値する御意見と存じます。私どもとしましては、石炭業の再建問題等の推移につきましても、同じような構想が伝えられておりますし、より大きな規模においてそのような構想が今後どのように展開していくか、きわめて関心を持って注目をしている次第でございまして、かような今後の推移等をにらみながら硫黄鉱業のふさわしい合理化方策というものについて検討させていただきたいと思います。また、輸出販売について一元的な集約機関を設けたらどうかという御意見につきましても、私どももまさに検討に値する御意見と考えますので、十分ひとつわれわれは勉強をさしていただきたいと存じます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 両角さん、検討に値するいい御意見などと人をおだてて、ほんとうにそうでもしなければ実際問題として、これいかれてしまうのじゃないですかね。お互いに美しいことばで質問したり御答弁をいただいているわけですが、九九%九の硫黄がどんどん出てくるのですから、岩手県の松尾の山、あるいは群馬県の吾妻鉱山、奥地山中へ行ったってもなかなかコストで競争できませんよ。資本主義社会で自由経済ですから、一銭でも安いものを使うのはあたりまえですから、それに対抗するには相当思い切った、鉱山の経営者自身も真剣に取り組んでもらわなければならぬと私は思うのですが、単に通産省鉱山局に寄りかかっておったのではつぶれてしまいますから……。しかし、だれかが口火を切ってやらぬと、なかなか大ボス小ボスがおられるわけですから、中小鉱山には。速記録をごらんになって大ボス小ボスなんてけしからぬと申されるかもしれませんけれども、確かにおるに違いない、一国一城のあるじが。あなたのほうの号令一下、こういう政府の政策に共鳴せぬやつは知りませんよ。このくらい言うてやらぬと、あの連中はとにかく群馬などで気の荒いところで、国定忠次の出たところですから、たくさんおる。あなたのところで号令かけぬと、これはてんでものにならぬですよ。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 問題は確かに御指摘のとおり、私も重大であり深刻だと思っております。したがいまして、これに対して行政的にどういう手を打つかということは、ただいま承りました御意見もわれわれとしては十分承りながら勉強さしていただきたいと思います。いませっかく各種の具体案について検討を進めておる際でありますから、御意見を十分反映いたしまして結論を得たいと思います。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 省議で論議もせぬことをいかに鉱山局長といえどもかってにこうしますああしますということを御答弁できないことは理解します。ただ私は、これから検討してゆうゆうと対策を立てるなどということを通産当局がおやりになっておれば、時間的に間に合わないのではないかという懸念を持っているわけです。十分これから論議し、あわてて失敗するよりも、ゆっくりでも成功したほうがいいわけですからそのほうが望ましいが、それでももうすでに手おくれになってしまって、死んだ子の年を数えるようなことになりゃせぬかということなんで、ひとつ局長、検討するということですから、早急にひとつやって下さい。  その次にお尋ねしますのは、さいぜんの局長の答弁の中にもございました東南アジアとかその付近に輸出をする、こういう見通しですね、見通しをもしお持ちでしたらお知らせ願いたいのですが。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 東南アジアの輸出市場は主としまして台湾、韓国、豪州、ニュージーランド等々でございまして、これらの諸国は大体年間百五十万トンないし二百万トンの硫黄消費の需要があるものと見込んでおります。そのうちわが国からはもし万全の努力をいたしまして売り込みに成功するならば、相当部分が日本の硫黄市場としてつかまえることが可能ではないかという期待を持っている次第でございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 ただ局長、そのように硫黄はほしいのだがドルがないという話を私たち聞いておるのですが、これは間違いですか。硫黄はほしい、日本から買いたい、しかしドルがなくてそういう商談になかなか応ずることができないのである、こういう話を聞いたことがあるんですがね。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 東南アジア諸国の中にはドル問題で輸入の制約が起きている国もあろうかと思いますが、たとえば豪州、ニュージーランド等はきわめて有力な市場でもありますし、またそれ以外の国につきましても経済協力というワクの中でプラント輸出等が行なわれます場合に、それとともに硫黄の輸出ということを検討するならば、私どもとしてはなお可能性が高い計画であると存じております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 続きましてビルマとかインドのほうでは非常に需要があるやに承っておるわけですがね、こういう点は当局はどう御判断なさっているのですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 御指摘のようにインドはきわめて高い需要がございまして、大体年間消費としまして五十万トンないし七十万トンが一応推定をされております。そのうち約八割は輸入に依存するものと考えております。その八割の輸入依存分の中で、わが国がどの程度これに売り込めるかということは、今後の努力によってきまるものと存じます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 自後の質問は参考人の御意見を承ってから再度お尋ねをすることにして、本日はこれで質問をやめさしていただきますが、さいぜんたった一つ柳田委員の質問の中に、立法措置云々というお尋ねがございましたが、その際、局長の答弁をお聞きいたしました。しかし、私も柳田委員と相談したわけじゃございませんけれども、この臨時措置法がいつからなくなるか別といたしまして、とにかくなくなるわけですからね、時限立法でもあり。そうしますと、この種の、中身は違ってもこの法案の法的措置を、硫黄あるいは硫化等に限定してもけっこうですから、こういう措置を講ずる必要があるのではないかということを最後にお尋ねしておきます。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 衆議院の、鉱業政策の確立に関する決議におきまして、鉱業の安定及び資源開発のために総合的な政策の確立を行なうべし、という御決議をいただいております。ということは、この「政策」の中には、ただいまお話をいただきましたような金属鉱業全般のための立法的な措置の検討を含むものと私どもは承っておる次第でございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そうすると局長、だめ押しではございませんがね、確かに一項目にそう書いてある。政策を確立すべきこと、政策を確立し立法化することと、こう書いても通産省はよろしいですね。たとえば参議院で決議を、これは附帯決議でなくて、独立立法の決議ですがね、政策を確立すべしではなくて、政策を確立し立法化すべしと書いても、あなたのほうでは異議ないですね。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) この「総合的な政策を確立すること」という中には、すなわち、総合的な政策の中身の一部にさような一般的な鉱業立法措置の可否、必要性の有無についての検討を含むものと私どもは承っておるわけでございます。したがいまして、ただいま御指摘のように、直接立法措置を直ちに結論づける段階にはまだきておらない。私どもとしましても十分その辺を含んだ検討をさしていただきたいということで、かような御決議をいただいた次第でございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 局長、後段が悪い、まだきておらぬと、それを言わなかったら私は全く賛成だけれども、それがよけいな、言多い。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 午前中に引き続いて硫黄の問題をお聞きするわけでありますが、十点くらいにわたってお聞きをしたいと思っておったわけでありますが、時間も経過しておるようでありますので焦点を二、三点にしぼって簡単に御質問いたしたいと思います。  ただいま阿部委員も質問しておったように、いろいろな角度から硫黄問題が議論できるわけでありますが、せんじつめるところは、つまり回収硫黄ですね、石油から出てくる随伴硫黄と国内産出の山硫黄との競合関係を、行政の立場においてどう位置づけるかというところにその解決の焦点がしぼられると、こういうように考えるわけであります。したがって、これを鉱業審議会で、という答弁でいままでこられたようでありますが、もちろんこれは通産省の諮問機関である鉱業審議会から広く衆知を集めるという方法も私は当然とるべき方法だと思うわけであります。ところが私、こう考えてみまして、鉱業審議会のメンバーを見ましても、これはなかなか、硫黄の生産者があり、労使も入っておるようでありますが、さらに需要者あり、公益委員ありというように、特に生産者、需要者、これは石油業界等も入りますので、私は善意に解釈するならば、これらの審議会の分科会でよりよき何かの解決策を見出していただきたいということを私も願望します。しかし、非常に利害が相反する問題も出てくると思いますので、期待としては審議会のよき結論を待つことはこれはもうやぶさかではありませんが、最後は何といっても大所高所から、行政の立場から私はやはり決断を迫られてくるのじゃないか、こういうように考えるわけでありまして、そういうことでありますので衆議院で答弁のように審議会の答申待ちということではなく、その間においてももうつぶれていく鉱山が出てくるかもわからぬですね、硫黄山がですね。だからやはり審議会の審議がなかなか結論が出ないという場合には、むしろ思い切って通産当局から審議会に原案を出してもいいし、もうこれでなかなか結論が出ないからこれでいくという一つの方向を示唆すべきである。こういうふうに私は考えるわけですけれどもね。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 硫黄問題につきましては、現在鉱業審議会の硫黄分科会でいろいろな御議論をいただいておる次第でございますが、私どもとしましては、お話のようにできるだけ早急にその結論を得たいということでお願いをいたしております。一応現在五月中には結論をいただける予定に相なっております。しかしながら、なおその間において緊急な措置を講ずる必要がある場合には、行政上当然これを進めてまいる所存でございます。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 先ほども阿部委員のまあ思いつきか前からの考えであったか別として、私見として硫黄鉱業の企業合併といいますか、体質を強化するためのそういう方向を検討すべきじゃないか、こういうまあ議論も出されておったわけでありますが、やはりそういうことも強引にはできませんよ。これは私企業でありますから、行政ペースで強制的に合併させるということはこれはできませんから、ただ行政指導の面からそういうことを考慮していってもいいんじゃないかと思うのです。これはまあ硫黄鉱業の体質を強化させるという一つのねらいもあります。と同時に、もう一つは貿易政策という面もぼくはその中に入っておると思うわけであります。といいますのは、各社がそれぞれ外国に硫黄を輸出する場合でも、生産者が直接売っているわけじゃありません。必ず商社と結びついておるわけであります。そして東南アジア等においてもそれぞれの商社が同じ地区において物を売らんかなの何か商魂たくましく非常に競争を演じておる。結果的には買い手のほうから買いたたかれておる面が非常に多いわけであります。そういった面で非常に弱体な硫黄鉱業にそのはね返りがきて、国内で競合関係で悪循環があるように私としては感じられてならぬわけであります。特にこれは皆さんの資料のようでありますが、日本の硫黄のまあ需要供給の関係、生産の将来の展望、これはもうすでに外国商社のほうに流れているのですよ。これは意図的に流したかどうかわかりませんが、これは民主国会でありますから、これはどこへ持ち運んでもかまいませんから、それでもう数年たったならば、日本が回収硫黄ですね、石油から出る回収硫黄のために硫黄がダブつく。だからこれはもう買いたたかなくちゃならぬというのが相手側のほうにずっと伝わっておるわけです。それで今度は各商社が生産会社に結びついて、各商社がものすごい販売競争をやる、それでたたかれる、こういうことになりますので、まあ将来硫黄が自由化する場合の企業の体質強化と同時に、貿易政策ですね、そういう面からいってもやはり企業の合併というものは強制的じゃなく、やはり考えていいことじゃないかと思うのですね。大体これは硫黄産業のみならず、通産行政はその方向を一般にとっておりますね。昭和三十九年に特定産業振興法が、これはもう何というか審議未了、廃案になったわけでありますけれども、あの法案のいいか悪いか、ぼくはここで議論しません。そのケース・バイ・ケースによってわれわれはいい悪いを判断するわけですが、一貫してそういう方向をとっているわけですよ。かりにこれは企業の利潤を満たすためとか、そういうことじゃなくて、やっぱり自由のために、生きるためにそういう方法も、やはり通産省が考えていいんじゃないかと思いますが、いかがですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 硫黄鉱業の体質改善の、たとえば一つの有力な方法といたしまして、企業合併を推進するということは、きわめて意義があると考えます。ただお話のように、これは業界の受け入れ体制、即応態勢というものにかかるわけでもございますので、私どもとしましては、その辺の情勢を考え合わせながら硫黄産業の体質改善に取り組んでまいりたいと存じます。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 それから、私これは確信を持って言うことはできませんが、出光の脱硫重油ですね、硫黄の成分を完全に抜いたかどうかは別として、一応脱硫した重油を普通の硫黄分を抜かない重油を売ったよりも、脱硫した重油の場合、一キロリットル当たりだと思いますが、五百円高く東京電力が買って支払いをしておる。こういうことを聞いておるわけでありますが、私はそういう東電が出光にいま五百円高く支払うのは、私企業同士でありますから、私はいささかもとがめる筋合いはありませんが、やはり石油によって圧迫されており、やはり石油によって国内の硫黄が起死回生じゃない、回生できない状態にきておる。こういうことから政策的な背景を考えるならば、そういうのを石油会社が回収硫黄の代金として取るよりも、やはりそういう財源というものは、こういう国内の硫黄産業の振興という助成策という方向に向けるということは、これは考えられないものですか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 東京電力と出光との間の脱硫重油の購入契約については、確認をいたしておりませんが、ただお話の五百円という数字は、御承知のように硫黄分の高い重油を一%だけ硫黄分を引き下げる場合のキロリットル当たりのコストが約五百円ということに相なっております。したがいまして低硫黄重油というものは、その硫黄分の含有度が下がるに従いまして価格が上がってまいるというのは、コスト上からも当然考えられるところでございまして、おそらくそのような面から、ただいまお話しのような東電、出光の契約関係の話があるのではないかと想像をいたします。なお、これとは別個に石油関係の関税収入といったものを、硫黄対策に振り向けることが必要ではないかという御指摘につきましては、御承知のように現在の石油関税のうち一二%中の一〇%が石炭対策ということで決定をされておりまして、そのいわば流用ということはきわめてむずかしい問題を伴ってまいるかと思います。いずれにいたしましても硫黄対策というものに対する効果的な資金導入ということについては考えてまいる必要があると存じますが、その原油関税を引き当てに考えることは適当かどうかということにつきましては、慎重に検討いたしたいと存じております。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 重油関税を六百億円ですか、炭鉱救済に向けておるということは、それなりの理由があると思うのですが、これはわが党も大いに賛成なわけです。ただこれを硫黄のほうに回すことはいかがかというためらいの御答弁ですが、これは検討してもらいたいと思いますが、ただ、やはり同じに石油から被害を受けているわけだ、因果関係は若干違いますがね。それに取ってかわられるか、あるいはまた公害防止のために結果的にそうなるのか、若干紆余曲折があろうとも、石油というのは一つの根源になっておるわけだ。因果関係の焦点になっておるわけですね。そういう場合に片一方には関税である程度の救済をする。片一方にはしない。これは産業内に占めるウエートとか雇用に対する影響とか、たくさんあると思うのだ。だけれどもこれを片一方にはやらぬという理由にはならないと思うのだ。何もこれは石油関税から救済すべきだということを主張しているのではないのです。そうであるならば、他の何か財源を得てこれを救済するということは、これは当然しなくてはならぬことじゃないかと思うのですね。その行政の立場から言って、行政の公平性という面から言ってもそうじゃありませんか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) 硫黄対策につきましても、当然公平の原則によりまして、石炭あるいは石油に影響することのないバランスのとれた合理化施策なりあるいは助成施策なりあるいは救済施策なりというものを考慮すべきであるという点は、全くさように考えております。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 硫黄の点については二十三日に参考人のおいでを願って、さらにここで審議することになっておりますので、他の機会にこれを譲りたいと思います。  一つ、最後に、今度の事業団法の改正にあたって、法の運用について若干漏らしたのがありますので、最後に一つだけ答弁を願いまして私の質問をきょうは終わりたいと存じます。というのは、いま事業団法ではまたその法の運用では、大企業、大手ですね、並びに準大手に対しては探鉱融資、中小企業に対しては新鉱床探査補助金と、こういうかっこうで保護措置を講じておるわけですね。それはまあそれでいいとして、私はもう少し幅のある運用をしたらいかがかと、こう考えるわけです。といいますのは、中小企業に四億くらいの補助金を出したとしても、五〇%補助しておることになっておるわけでありますが、これが三〇〇%か二〇%かわかりません。これは非常に不平を言っていますね。そこでその額も四億円というような、非常にまあ何百とある鉱山に四億円でありますから、あるところでは五十万円、百万円というように非常に零細になるわけでありますね。したがって、まだまだこの救済、保護を望んでおるわけであります、中小企業の場合は。したがって、まあ中小企業とは何ぞやという定義がそれなりにあるようでありますが、私はこの全部の中小企業に探鉱融資を適用せよと主張するのではございません。中小企業の中でも、たとえば千人に満たなくても従業員の制限をすることなく通産当局で考えてみても非常に将来有望な山であるというように、客観的に考えられる山ですね。もう少し探鉱融資をしてやったならば、これは非常に延命するじゃないか、また前途発展するのじゃないかというふうに考えられる山には、中小とか準大手とか、あるいは大手とかという区別なく、やはり探鉱融資をすべきじゃないかと、こういうふうに考えております。どだい大手といえども最初は中小だったということは常識でありますから、だから中小をやはり伸ばすという意味においても、しゃくし定木の法律解釈でなく、弾力的な運用をすべきであると考えますが、いかがでしょうか。

両角良彦通商産業省鉱山局長

○政府委員(両角良彦君) お尋ねのございましたように、現在探鉱事業団の融資は五千万円、従業員一千名をもって形式的に切っているわけであります。しかしながら、これは融資というものが、融資の返済を前提といたしておりますので、きわめてリスクの集中するようなケースについては、むしろ補助金制度がいいという趣旨で、かような一線を引いているわけでありますが、しかし、中小企業に形式的に該当いたすといたしましても、その企業の実態が、リスクの分散が可能であり、また融資の返済が十分見込めるような実力を持つ中小企業につきましては、必ずしも形式的な基準にとらわれることなく、前向きで事業団融資が行なわれるような検討をいたしたいと存じております。

沢田政治日本社会党

○沢田政治君 終わります。

金丸冨夫自由民主党

○委員長(金丸冨夫君) 他に御発言もなければ、両案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめたいと思います。  本日はこれをもって散会いたします。    午後二時三十五分散会

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