建設委員会 第5号
- 発言数
- 106 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1968/03/12
会議録
○委員長(藤田進君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 昭和四十三年度建設関係、首都圏整備委員会、近畿圏整備本部、中部圏開発整備本部及び北海道開発庁の施策及び予算に関する件を議題といたします。 前回に引き続き質疑を行ないます。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○春日正一君 私、公営住宅の超過負担の問題と、米軍の通信施設による電波障害制限区域の問題について質問したいと思うのですが、最後にはやはり大臣の考えを聞きたいと思うのですが、大臣の都合で出席されないというので、その点は大臣見えられたときに残すということにして、事務当局に質問させていただきます。 米軍のほうから十二カ所の電波障害制限区域の設置を要求してきているというふうにいわれていますけれども、その十二カ所はどことどこですか。
○政府委員(鐘江士郎君) お答えいたします。 北のほうから申し上げますと、稚内の通信施設、キャンプ千歳、大和田通信所、柏通信所、それから三沢飛行場、厚木海軍飛行場、キャンプ渕野辺、横須賀海軍施設、それから岩国飛行場、長崎県の崎辺地区、福岡県雁の巣空軍施設、佐世保海軍施設、以上でございます。
○春日正一君 その制限区域に入る面積ですね、各十二カ所について言ってくれませんか。
○政府委員(鐘江士郎君) この十二の施設につきましては、昭和四十年の七月以降四回にわたりまして米側から要求があったわけでございますが、この要求しております内容につきましては、現在、合同委員会の下部機構としまして、電波障害に関する特別分科委員会を設置いたしまして、米側の要求の内容の妥当性と申しますか、必要性と申しますか、そういうことの検討をやっておる段階でございまして、現在、米側要求の内容を明らかにする段階ではございませんので、御説明は差し控えさしていただきたいと思います。
○春日正一君 そうすると、ただ十二カ所について制限区域を設けたいということが言われてきたということだけで、まだどれほどの面積を、どういう規制をということは、アメリカのほうから言ってきていないということですか。
○政府委員(鐘江士郎君) 十二施設につきましては、制限すべき地域の範囲、それから規制の内容、これはそれぞれ米側から要求はまいっております。しかし、ただいま申し上げましたとおり、まず日本政府といたしましては、その必要性の有無を検討しておる段階でございまして、いま米側が要求しております内容を発表いたしますと、いたずらに地域の皆さんに不安を与えるということも考えられますので、あえて内容についての説明は差し控えさせていただきたいと思います。
○春日正一君 それはおかしいと思うのですね。この米軍の要求というものは直接政府にかかわるだけでなく、民間の一人々々の関係者に利害関係を持ってくるものだし、あるいは地方自治体なり政府の建設省なりの計画に直接かかわりを持ってくる、そういう問題ですね。それを発表すると地元の皆さんに不安を与える、反感をあおるから発表しないということは、これは防衛庁にしたって政府の機関なんですから、政府の機関として国民を信頼しない、アメリカは信頼するということになってしまうのじゃないか。そういうことが、かえって国民の反感をあおる結果になるのじゃないか。むしろこういう申し入れがあった、これをどうするかということで、率直に国民の意見を聞きながらきめていかないから、あなた方がとりきめたあとでも、いろいろ問題が起こってくるということになるのじゃないですか。当然発表すべきじゃないかと思いますが、どうですか。
○政府委員(鐘江士郎君) 繰り返して申し上げますが、十二の施設につきましては、まず今後手始めに、それぞれの施設についての米側の要求の必要性をまず米側と折衝するわけでございます。そうすると、場合によりましては、それじゃそういういろいろな障害といいますか、地域に相当の影響があるということで米側の要求を引っ込めようか、あるいは米側自身としまして、通信機器をみずから改善する余地はないかというようなことも折衝したいと思っております。したがいまして、この折衝がうまくいきますと、現在米側から出ておる施設については、要求をやめようというようなことにもなるのではないか。そういう折衝を詰めまして、そしてある施設については、どうしてもこの米側の要求はやむを得ないという際に、今度はこの制限の内容、たとえば相当の幅の区域を制限区域としたいという米側の要求に対して、半分ぐらいにするわけにいかないのか、あるいは制限の内容、規制の内容についてもっと緩和することはできないのかということも今後折衝していきたいと、かように思っております。したがいまして、そういう折衝の結果、最小限度の内容にしました暁において、関係の地方自治体等とも御相談し、この問題を円満に処理していきたいと、かように考えておりますので、現在はまだ米側の要求を発表するというふうな段階には至っておりませんので、その点御了承願いたいと思います。
○春日正一君 まああくまでも発表しないということですけれども、もう一度言いますけれども、結局電波制限の障害の除去ということですから、どこで何坪第一ゾーンにするとか第二ゾーンにするとかということはともかくとして、大体どういうふうな規制をやってくるのか。規制をするのは大体どの程度の範囲にしょうとしておるのか。また現状でそれが要求されておるのかというような大体の見当は言えるでしょう。できてしまってからですと、そういうものが出てきたと、まだきまらぬと、その近所に他所を持ったりうちを建てようとする人は、一体それがきまるまで宙ぶらりんになってしまう、そうでしょう、どうしていいかということで。だから、当然こういう程度の内容のものという見当は明らかにされないそのこと自体が、現在すでに不安を生み出しておる、不満をつくり出している。その辺は目下折衝中にしても、大ワクはこの程度なことになりそうだというようなことにしてもらわぬと、家も建てられないということになってしまう。そこのところをもう一度聞きますが、どうなんですか。
○政府委員(鐘江士郎君) ただいま先生のおっしゃいました家も建てられないというお話でございますが、十二の施設の周辺につきましては、現在の段階におきましては、どういう建物をお建てになっても制限はございません。私どもが申し上げておりますのは、既存の施設についてはとかくの制限はないわけで、日米双方である時点でこういう制限内容にしようという取りきめをやったあとのことを内容とするわけでございまして、現在ある人が家を建てようという計画がございました際に、それを建てていけないということは、あえて申し上げません。
○春日正一君 どうもちょっと話が違うようですが、あとではっきりさせたいと思いますが、そうすると大体われわれが判断するという場合には、現在やられておる上瀬谷の方式なり大体の範囲ですね、ああいうことを、現在はっきりしているものを前提にして質問をするということよりしようがないと思うんですが、上瀬谷での制限はどうなっておりますか。
○政府委員(鐘江士郎君) この上瀬谷の制限の内容を詳しく申し上げますとたいへん長くなりますので、重点的に申し上げてみたいと思います。 まず昭和三十七年の一月に上瀬谷の通信施設におけるところの規制の基準を取りきめたわけでございますが、まずその範囲といたしましては施設の周辺約一・三キロ、こういう周辺の地域を制限地域としたわけであります。その範囲を内側から第一、第二、第三、第四ゾーンと分けまして、各ゾーンにつきまして建築物の高さの制限、あるいは工場の設置の制限、あるいは使用電気器具に対しての制限を、それぞれ各ゾーンごとに設けております。この基準は先ほども申しましたとおり、原則としましてその取りきめた将来に対するものでありまして、既存のものに対しては適用されておりません。なお、一応制限はやっておりますが、この基準につきましては、それぞれ具体的にその実情を協議いたしまして、緩和できるものについては、それを認めるというふうな取り扱いをやっております。
○春日正一君 非常に大ざっぱな話ですけれども、たとえば第一ゾーンの場合、木造建築物では高さ二十フィートということですね。これは現在の建築基準法からいうとずいぶん低いところに押えられておるわけですが、それから鉄筋鉄骨建造物は全然だめだ、交通量は毎日五車両以下、それから建蔽率は五%以内、住宅は千坪に一世帯、工場は電線を使用しないというようないろいろ制限がされておる。こういう基準というものはいまの日本人の生活ではやっていけない基準ですね。いろいろ書いたものを見ると、テレビのチャンネルもあまり回してはいかぬとか、螢光燈はいかぬとか何はいかぬとかこまかい制限があるが、いまの日本の電化生活はこれでは実際にやっていけない。第二ゾーンは、木造建築物は高さが四十フィート、鉄筋鉄骨建造物は高さが三十フィート、建蔽率一〇%、住宅は千坪に三世帯ということで非常に多面的な、しかもきびしい制限がされておるわけですけれどもこの帯限の対象の面積ですね第一ゾーン、第二ゾーン、第三ゾーン、それはどのくらいになっておりますか。
○政府委員(鐘江士郎君) ただいま先生が申されました自動車の点につきましては、日米双方が取りきめました内容におきまして、自動車は第一ソーンについて通行量——車両数は五台以内と取りきめておりますが、現実の問題としてはそれは全然制限いたしておりません。その点は御了承願いたいと思います。それからチャンネルを回してはいけないというお話が先生からございましたが、これもそういったことは何ら制限いたしておりませんので、その点もお含みおきを願いたいと思います。 それから面積につきましては、全体で、一応第一ゾーン、第二ゾーン合わせまして約四百二十三万平米、それから第三ゾーン、第四ゾーン合わせまして五百二十二万平米。坪数で申しますと第一、第二ゾーンが百二十八万坪、それから第三、第四ゾーンが百五十八万坪、かように相なっております。
○春日正一君 これは非常に広大な面積になるわけでけれども、これを制限するということを政府と米軍の間で約束して、それでは直接住民をしばる根拠、あれには日本の国内法に基づいて、ということになっているのですが、約束は。どういう法律に基づいてこの制限をやっていますか。
○政府委員(鐘江士郎君) 地位協定の三条二項後段には、「日本国政府は、合衆国軍隊が必要とする電気通信用電子装置に対する妨害を防止し又は除去するためのすべての合理的な措置を関係法令の範囲内で執るものとする。」というふうに相なっておりますが、当時この上瀬谷の通信施設につきましては、いろいろ制限措置をするために電波法の改正なり、あるいは電波特例法の改正等も検討されたわけでございますが、いろいろ技術的な面で問題があるということでございまして、実際は自由意思によるところの民事契約によって、各土地の所有者の皆さまの御協力を得て今日に至っておるということでございます。
○春日正一君 契約の問題はあとで聞きますけれども、そうすると、別に法で規制するわけではなくて、私的に納得づくで契約するということになっておるということですね。そこで、その確認の上に立って、たとえば神奈川の県営住宅ですね、細谷戸県営住宅、これについては、これはもう十一年くらい前からできている建物なんで二間しかなくて非常に手狭で、子供が大きくなって勉強部屋をつくりたいということでいろいろ住民が運動しまして、去年の十月に県が増築の許可を与えておる。ところが県の渉外部のほうからストップをかけてきて、一月の末に米軍が条件をつけて許可しておるわけですね。この点、御存じですか。
○政府委員(鐘江士郎君) この細谷戸住宅の件でございますが、昭和三十七年の一月に県で上瀬谷の電波障害の問題につきまして取りきめをいたしました際に、神奈川県はこの上瀬谷通信施設の電波障害の問題について積極的に協力するということで、自来非常な御協力を得ておるわけでございますが、その際、細谷戸県営住宅の問題につきましても、県が今後、電波障害制限地域については全面的な御協力をするということと、いろいろ細谷戸住宅施設については県が責任を持って、まず電波障害の関連においての処理をするということで折衝しました結果、現在に至っているわけでございます。
○春日正一君 そうすると神奈川県と国との間に、私的契約に類する契約は結ばれておるのですか。
○政府委員(鐘江士郎君) 契約は結ばれておりません。
○春日正一君 そうすると、結局、契約がないわけだから、県とすれば国に協力するという約束があるにしても、県議会なり県当局なりの判断で増築しようという考えを持てば、これは増築のことに対してどこからも干渉される根拠がないということになるのじゃないですか。
○政府委員(鐘江士郎君) 先ほども申しましたとおり、神奈川県当局といたしましては、この上瀬谷の電波障害制限地域の問題につきまして、全面的に協力するということでございますので、県当局としましては入居者との関連におきまして規制を及ぼすように処置していただいておるわけでございます。
○春日正一君 そこですね。つまり国に対して県として全面的に協力するという態度を表明した、あるいはそういう考えを持っておるということは、やはり県当局の判断によって協力するので、これが法的に拘束されて、県当局がこうしたいけれども、そういう約束があるからできないということじゃない。全面的に協力しましょうという、その全面的にするというその判断は、当然県当局がすべきものだし、それを国のほうから、まだ協力が足らぬとか、この点はどうとかという意見は述べられるだろうけれども、それを強制する根拠はないわけですよ。そうすると、県が議会で陳情を採択し、県当局が建てるという決定をしたとすれば、それはだれからも制約されないはずです。それにもかかわらず、アメリカ軍司令官が許可書というものを出してきているわけですね。これはひどいものですよ、米軍当局の許可書というものは。これによれば、「……工事の詳細については、所定の規模、位置を厳格に遵守し非金属建設資材のみを使用すること。火花、点火を伴う建築用具にはすべて、工事期間中」云々と、これは工事期間中のものですけれども、「新たに増築した建物に使用する電灯は、白熱型のものとしなければならない。電力消費は、できるだけ最小限度にとどめ、ヒーターの使用は許可されないこと」というような、子供の勉強部屋にヒーターを使っちゃいかぬというような制限は、これは日本人の生活からいえば非常に大きな障害になる。そういうことを、何の権限もない、また義務も負っていない神奈川県に対して、しかも要望というのならまだましだけれども、許可書という形で許可してくる。そうすると、契約のない個人といえども米軍の許可がなければ何もできないのかという問題が出てくるわけですね。どうですか、そこのとこのところは。
○政府委員(鐘江士郎君) この細谷戸の住宅の増築の問題につきましては、事情をお聞きしますと、非常にそこに住んでおられる皆さん方、家族が相当ふえましてたいへん窮屈だ、事情を聞けば聞くほどまことにたいへんなことだということで、昨年この神奈川県当局、それから私どもの横浜防衛施設局とこもごも米側と話し合いをやりまして、そしてアメリカ政府といたしましても、それほど住宅事情が逼迫しておるということならば何とか考慮しなければいかぬということになって増築を認められたわけでございまして、一方、その細谷戸の地区といいますのは、図面で見ますと先生もおわかりだと思いますが、第一ゾーンに相当する位置にあるわけでございまして、やはり相当そういう地区で建造物を建てたりあるいは工作物を設置する、あるいは相当の電気器具を使用するということは、通信の運営に相当の支障を来たすわけでございまして、そういう支障を来たすけれども、やはり細谷戸の住宅地区に住んでおられるところの皆様の事情というものも考えなければならないということで、アメリカ側を説得してあのようなことになったわけでございまして、なるほど電気ヒーターを使ってはいけないというような条件つきになっておりますが、極力今後はそういう面につきましても再度米側と折衝してみたいと、かように考えております。
○春日正一君 私の聞いているのは、そういう折衝して努力するということじゃなくて、米軍がそういう許可書というものを出す根拠は一体何なのかということです。どういう根拠に基づいてそういう許可書というようなものを出してくるのか。
○政府委員(鐘江士郎君) この制限につきましては、一応日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の取りきめになっておりまして、第一ゾーンについてはこれこれ、第二ゾーンについてはこれこれという規制の基準が設けられておるわけでございまして、本来ならばそういう基準に照らし合わせてその限度をオーバーする場合には、米側としてもそれを拒否する権利があるわけでございます。本件の場合につきましては事情やむを得ないということで米側が判断しまして、先ほど申し上げましたような内容でアメリカ側が一応譲歩したということでございますので、米側といたしましてはそういう条件つきで細谷戸住宅の増築を認める、かような措置をとったということでございます。
○春日正一君 そういう実務的な問題としてではなくて、つまりアメリカと日本の政府とはそういう約束をしておいでになると、しかしそれははっきり、さっき言った地位協定三条ですか、これでも、その国の法律に基づいてやるということになっておるでしょう。そうすると、政府はアメリカとそういう約束をしたけれども、地方自治体なり国民を縛るためには、法律がなければならぬ。政府といえども法律に基づかぬことはかってにやるわけにはいかぬということじゃないですか、法理としては。どういろ根拠に基づいて神奈川県がそういう制限を受けなければならぬのか、あるいは第一ゾーン、第二ゾーン、その他制限地域に入っておる住民が、契約をしないにもかかわらずそういう制限を受けなければならぬのかという、そこの法理的な根拠ですね、何の法律によってどうしてやっているかということを私は聞いているのです。
○政府委員(鐘江士郎君) 先ほども申しましたとおり、県はこの制限地域、上瀬谷の電波障害の問題について、積極的に協力するということでございまして、県当局としましては、その米側から来ました制限の内容、横浜防衛施設局にまいりました制限の内容を、局のほうから県当局に伝えまして、県当局のほうで責任を持ってこの米側の条件を守るようにするという条件でこの問題を実施しておる、そういうことでございます。
○春日正一君 県と防衛施設庁の間に契約はないと先ほどあなたは言われたけれども、結局昭和三十六年十二月十五日の閣議了解で上瀬谷米軍施設電波障害問題について、ということで、国、神奈川県、横浜市は協力して土地利用者との契約の締結、電波障害のおそれのない事業の誘致ということに努力するというそのことがきまっておるだけで、そういう県の行なう事業を一々命令許可といういうようなものによって拘束するという根拠にはならぬと思うのです。あくまでそれは善意のものだ、みずから、協力できるということで協力もし、するのだけれども、どうしても必要だということになれば、これをストップかける法的な根拠は何もない。極端に言えば、神奈川県が何でもやってしまうという気になれば、これはそういう制限を受ける根拠がないと思うのですけれども、その点どうなのですか、そこをはっきりさせたいのです。
○政府委員(鐘江士郎君) まあ、先生は神奈川県が何をやってもかまわないということになった場合はどうするかというお話ですが……。
○春日正一君 一つの設定ですよ、それは。
○政府委員(鐘江士郎君) それにつきましては、もう繰り返し申し上げますとおり、神奈川県はいつもこの上瀬谷の通信施設の問題につきましては、非常に密接な連絡をとりながらこの問題を処理しておりますので、県当局としては従来と同様、十分に国に対して協力していただけるというふうにわれわれは確信しておる次第でございます。その点御了承願います。
○春日正一君 私、この問題でだめ押ししておきますけれども、結局道義的なそういう話し合い、政府と地方自治体だから、まあそういうことで話が通じるということでやっておるだけであって法的な根拠がないのだ、その点は確認されますね。
○政府委員(鐘江士郎君) そのとおりでございます。
○春日正一君 建設省のほうにお聞きしますが、公営住宅の増築を許可する場合の一般的な基準というもの、こういうものがありますか。
○説明員(三宅俊治君) 公営住宅の増築につきましては、一般的には公営住宅法の第二十一条の規定によりまして、原則としては禁止されておるわけでございます。しかし、まあ、家族の増加等、あるいはその他の必要な最小限度、たとえば物置が必要な場合のように、実情を見ましてその実情によりまして、事業主体の長が承認をした場合に限って増築をすることができるということになっておるわけでございます。そこで、事業主体の長がどういう場合に承認をするのかということになるわけでございますが、これは法律上は明文はございませんが、各事業主体が地方の条例等によりまして、公営住宅の管理上支障を生ずることがないように規模とか構造、設計等をそれぞれ地域の実態に応じて事業主体が定めた基準によってやるというふうにきめてございまして、なお、自治体によりましては、条例からさらに規則というふうなことで基準がきめられておるわけでございます。建設省といたしましては、全国的に共通するこの場合の承認基準というようなものは設けてございません。
○春日正一君 そうすると、細谷戸団地の場合の増築ですね。これは建設省の立場から見れば、当然適法にして必要なものだということになるわけですね。
○説明員(三宅俊治君) 個々の具体的な問題として私ども十分熟知はしていないわけでございますけれども、公営住宅の増築につきましては、地方自治体の長の、事業主体の長の判断というものにまかせているわけでございますが、おそらく公営住宅法の精神にのっとりまして、その可能な範囲において判断をして認めたものだというふうに考えます。
○春日正一君 だから結局、県として知事も認め、県議会でも増築改築等の承認基準というものを変えてこれを許可するということになったのだから、日本の法律の手続からいえば、この増築というものは適法にやられておる。それをアメリカ軍が許可する、しないというようなことを優先してくると、それで縛ってくるということは、明らかに法的な根拠のない、いわゆる違法な命令を押しつけてきたということになるんじゃないですか。国内の法律として適法にやられ、手続も済まされているというものを、アメリカ軍が命令してその内容に制限を加えてくるというようなことは、法的に言えばこれは違法あるいは越権ということになるんじゃないですか、その点どうですか。
○政府委員(鐘江士郎君) 繰り返し申しておりますとおり、この昭和三十七年上瀬谷におきます電波障害制限地域を設定する際に、細谷戸の住宅地区は、言うならば第一ゾーンに入るところでございましたが、これをあえて第二ゾーンにしておるわけでございまして、県当局としましてもそのときの事情をよく米軍に話しまして、そしてそのとき米軍は事情をよく了解した、そういう関係で、県当局としましてもこの電波障害の制限地区についての問題については、誠実に米側との協議、話し合い、そういったことを続けなければならないということで今日に至っておるわけでございまして、米側から横浜の防衛施設局長に対しまして細谷戸の住宅の増築、それに伴うかくかくしかじかの条件という条件つきの文書が来ましたが、それにつきましては、あくまでも日米間の協議内容でございまして、それを横浜の防衛施設局長が県に協力をお願いした、かような手続でございますので、まあやむを得ないかと、かように思っております。
○委員長(藤田進君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(藤田進君) 速記を起こして。
○春日正一君 結局、まあアメリカ軍のほうがそういう条件を政府に出すことはできる。しかし、政府として地方自治体なり、あるいは個々の住民なりをアメリカの出してきた条件で拘束する法的な根拠は何もない。そういう意味では、やはりこれはアメリカの越権行為じゃなくて、政府の——つまり何というか、法に基づかない強制ということに、今度はなってくるわけじゃないですか。
○政府委員(鐘江士郎君) 繰り返し申しておりますとおり、県はこの制限措置につきまして従来も協力してまいったわけです。具体的に細谷戸の県営住宅の問題についても、全面的に神奈川県当局は協力してまいったわけでございまして、今度の場合も、県は従来どおりアメリカ政府即日本政府の意向を体しまして、これらの問題について協力的に処理していってくれるというふうに信じております。
○春日正一君 まあ結局この問題は政府はそう信じておる。神奈川県の善意を期待しておるということで、神奈川県があえて米軍のほうから出てきた条件、それに従わなきゃならぬという義務はないんだ、この点だけははっきりしてますね、そこだけはっきりさして次に移りますから……。
○政府委員(鐘江士郎君) そのとおりです。
○春日正一君 そこで先ほどあなたは、これから取りきめられるものにかかるのであって、それが取りきめられる以前のものには影響はありませんということを言われましたけれども、実際に上瀬谷の事例を見ますと、たとえば横浜市が昭和三十三年に上瀬谷の中屋敷というところに八万二千五百平方メーターの土地を買い入れて、二百九十戸の市営住宅を建てるという計画をもって、この第一ゾーンの中にすでに土地代の一部を支払って土地の買い上げを始めている。ところが、それがこの約束ができたのは昭和三十七年でしょう。三十七年に至ってこの約束が出てきたために、市営住宅が建てられなくなって、これを土地を売り戻してしまった。こういう事例があるのですけれども、この点事実を御存じですか。
○政府委員(鐘江士郎君) 承知しております。
○春日正一君 そうすると、私がさっき言ったように、あぶなくて土地も買えない。家も建てられないという事態がすでにこの実例で示されているじゃないですか。昭和三十三年といえば、この問題の協定のできる約四年前でしょう。この時期に横浜市としてはあの地域に市営住宅を建てるという計画を立てて、現にその土地の一部まで買って、代金まで支払ったということになっているのが、四年も後にできたこの協定によって、これはその区域に入ったから建てられないのだということで土地を売り戻してしまったということになると、これはあなたのさっき言ったこととは事実と違ってくる。あとからそういうものができてもその範囲に入れば拘束されるし、計画はこわされていくということになるのじゃないですか。前言取り消しますか。
○政府委員(鐘江士郎君) 十二の施設につきましては、いろいろ各地の状況等も調査検討いたしておりますが、施設の周辺が都市計画等によりまして相当開発が進んでいるという場所、地域があった際には、あらかじめそういう土地の開発の状況、そういう点も検討いたしまして、でき得るならば大きな工場等の設置計画、そういうものについては、事前にそういうことを調査いたしまして、その問題についてどういうふうに処置したらいいかということは検討はいたしております。
○春日正一君 私の質問はそうじゃなくて、あなたが先ほど私の質問に対して、現在その協定のできる以前に土地を買ったり、うちを建てたりするものは、この協定には影響ないのだということを言われたけれども、いまの横浜の市営住宅の例から見れば、事前にそういう計画を持っておったものさえも、この協定ができればこわされるじゃないか。だから、あなたの言ったこととは違うのだ。これは大事なところですよ。影響何にもないからといって、自治体でも個人でも会社でも、土地買って造成しようとしているのが、途中でストップかけられたということになったら、大損害こうむる。だから、それを言っておるわけです。だから、計画があるなら、どの範囲でどういうことを早く発表しなければいけない。あなた方が国民に秘密でそういう交渉をやりながら、知らずに土地を買って住宅計画を立てていたところが、今度はひっかかったからとストップかけられたということになる。私があなたに一番先に言ったように、折衝中は発表したくないというのも間違っておる。これほど大きな影響を持つものだから、どの範囲でどういう問題があるかということを知らせなければならぬということを言ったのだけれども、あなたはそれはしない。しかも、協定のできるまでは影響がないということを言われた。だから、それと違うし、そういう不安が出てくるのじゃないかということを言っておるので、その範囲を縮小するように相談しているとかどうとかという問題とは別な問題ですよ。範囲に入っちまったらどうなるかという問題ですよ。そこのところを、ひとつはっきり答えておいていただきたい。ついでに言えば、あなたは防衛施設庁だけれども、ここは建設委員会なんです。都市計画を持って自治体なり建設省なりやっているわけです。だから、そんなものをぽかっとこさえられたら、建設省にしたって、自治体にしたって、都市計画をめちゃくちゃにされますよ。だから、心配するのだ。
○政府委員(鐘江士郎君) これは先生のおっしゃることは、将来都市計画がどんどん進行する。その際電波障害の制限地域と競合するのではないか、そういう場合にはどうしようもないのじゃないかというようなことかと思いますが、そういうことでございますので、冒頭に私が申しましたとおり、まず米側の要求の必要性、それからその施設の必要性の有無をまず検討いたしまして、どうしても制限地域を設けるということがやむを得ないという場合には、ただいま御心配のような周辺の住宅計画あるいは工場誘致の問題、そういう都市計画との関連におきまして米側と折衝いたしまして、そういう状況下であるから、その部分は制限地域からはずしてもらいたい、あるいは条件を緩和してもらいたいということ、そういうことを頭に置きながら今後折衝する、かように思っております。
○春日正一君 私の質問に答えていないから、私もう一つ二つ実例を出しますけれども、たとえば厚木飛行場の場合ですね、あそこの地区に、し尿処理場をつくろうとして——綾瀬町深谷というところです、この綾瀬町、海老名、座間、この三カ町村が共同して、し尿処理場の建設ということを計画して、県もこの相談に乗ってその場所を選定して、国庫補助の内示もされておった。だからできるばかりになっておったわけです。ところが昭和三十九年の五月八日に、米軍の司令官プライヤムという人から文書で中止の申し入れがあった。厚木基地の作戦能力に支障を来たすという理由で申し入れがあって海老名に変更されたということで、それまで三町村寄っていろいろ計画を出し、運動もし、国の補助も内定する、県のほうもそれを認めるというところまでいった計画が、アメリカ軍の司令官の一片の抗議ですか、申し入れによって海老名に変更させられてしまったことについては、三町の町長や何かも非常に憤慨して、これほど屈辱的なことはないと、座間町長なんか涙を流して報告したというようなことを私聞いておりますけれども、こういうような事態が、しかもこれをきめる何の根拠もないんですね、国内法には。そうすると地位協定の三条二項というものによると、障害を「除去するためのすべての合理的な措置を関係法令の範囲内で執るものとする。」といって、「関係法令の範囲内」ということで、日本政府の義務というものは限定されているわけですね。その限定された義務以上のものですね、関係法令にないもの、義務以上のものを申し入れてきて、しかもそれによって中止させられる、場所を変更させられるというようなこと、こういうことが現にやられておるわけですね。だからあなたのほらではできるだけ、上瀬谷の場合だって、第一ゾーン、第二ゾーンと範囲を狭くするというように折衝されたと思うんだけれども、そうしてできた結果においても、いま言った横浜の市営住宅の問題、あるいは三町のし尿処理場の問題というような計画を進めてきたものが、変更されるというような事態が現に起こっておる。そうするとこの十二カ所に対しても、当然そういう事態は起こり得るだろう。あなた方のいろいろ努力をされるというあなたの言明、それは努力されるでしょうけれども、努力された結果、煮詰まったものについていっても、いま上瀬谷で起こっておるような事態というものが、この十二カ所において当然起こり得るだろう、起こり得ないとはっきり言い切れますか。
○政府委員(鐘江士郎君) ただいまの厚木のし尿処理場建設の問題は、電波障害緩衝地帯設置とは直接関係はございません。それは進入表面下に設置したいという計画でございますので、それは好ましくない。と申しますのは、御承知のとおり、一昨年防衛施設庁では周辺整備法なるものを制定いたしまして、進入表面下の家屋等は極力他へ移転していただくという措置を整備法の五条によってとっておりますので、そういう考え方からして、進入表面下にそういう施設を設置するという計画は好ましくないということで、それ以外のところに設置していただけないものだろうかということで、現在市当局とも協議いたしておるわけでございまして、厚木の飛行場におけるところの電波障害の制限地域の予定地とは全然関係がございませんので、その点お含み置き願いたいと思います。 それから一般的に申しまして、十二の施設につきましては、今後個々の施設について米側と折衝していくわけでございますが、繰り返し申し上げておりますとおり、都市計画等と競合しないように、制限地域の設定については米側と取りきめをしたい、かように存じております。
○春日正一君 いまの厚木の問題は基地の問題、飛行場の問題ということで了解します。しかし前の公営住宅の問題、そういうものから見て、あなたの答弁から見ても、やはりそういう競合しないように努力はするという、それは防衛庁としても当然努力するでしょうけれども、にもかかわらずさっきの市営住宅のようなケースですね、あるいは県営住宅のケースのようなものが起こり得る、これは否定できないということだけをはっきりさしておいて、私、次に移りたいと思います。いいですね。
○委員長(藤田進君) ちょっと次の前に。これは委員会としても困るので、先ほど現状を早く保全して、そして地域住民にも、協定後における改善命令というか、撤去とか、そういうことがあってはならぬ。だから早く発表もし、手を打ったらどうかという趣旨の質疑に対して、いやそれはそういう事実は起こらないのだ、一応いままでできたもの、協定前の既設のものについてはこれは問わないので、それからあとのものについて協定後に生ずる事態に対処するのだ、そういうことでしたね。これは私も聞いている。ところが、いまの横浜のように、こういう事実ができている。一体どっちがほんとうなのか、こういうことなんだから、そのどっちがほんとうなのかということをはっきりされないと、この速記を読んだ人は迷うでしょう、国民は。つまり、いろいろ問題はあるけれども、いまのうちにひとつ建てておこう、前段の答弁ではそうなるでしょう、あとに問題を問われないのだから。しかし、事実問題を春日さんが指摘されると、うかつに建ててもならぬと思うだろうし、それはどちらなんだか、私からお尋ねしておきます。
○政府委員(鐘江士郎君) だから、あくまでもこの十二の施設につきましては、今後米側と折衝し、取りきめるわけでございまして、その取りきめた日以後、そういう土地には、たとえば第一ゾーンにはどういう建物を建ててはいけないのだということを取りきめるわけでございまして、日米双方が取りきめる以前に、かりに第一ゾーンに二階建ての建物が建ったと仮定しますと、それを取りこわすというようなことにはなりません、その点はよく御了解いただきたいと思います。
○委員長(藤田進君) いまの横浜の場合は、どういう説明になるの。事実こういう、あとで遡及して取りやめさしたという、それはどういう説明になるの。
○政府委員(鐘江士郎君) これは横浜市に対して、事情をよく説明いたしまして、市当局の御協力を得ておるわけでございます。
○相澤重明君 関連して。いまの説明を聞いていると、地方自治体が協力協力ということで、あくまでもいまの場合は民事契約で行っておるのであって、それは国の強いやはり要請というか、強制力が私は影響しておると思うのですよ。もしいまの部長の答弁のようなことなら、この前のいわゆる横浜市の地域住民と政府との問に民事契約をしたものが、破棄するということになる。当時の考え方としては、安保条約は十年だ、一九七〇年になれば、安保条約はなくなるのだという当時政治情勢で、そしてもう泣く泣く地域住民は民事契約にしたわけです。いまはそれはもうやめるのだ、契約を破棄するのだ、こういう考え方に立っておると思う。そういう政府の、政治情勢に対するあるいは日米地位協定に対する問題として、地方自治体及び住民に圧力がかかったと私ども受け取っておる、そういうことじゃないですか。それが変更をいまさせられておるのは、恩恵的な考え方をいま出されておると、こう私思うのです。その点は私は基本的に違う。春日委員の言うとおりに、これは国内法によって当然行なわれるべきものが、国内法なるものは無視されて、そして圧力によってこれは屈伏をした。だからいま契約しておる者さえ、もう今度は訴訟を起こしても、これは自分たちは契約を破棄をする、こういう考え方に私立っておると思う。二つ目の問題として、いま委員長からもちょっと質問が出ましたが、もしいままでの部長の答弁のようであれば、たとえばキャンプ渕野辺の両側にいま相模原市は小学校、中学校を建てることをきめておるのですよ。用地を買収して、急増対策としてどうしても学校を建てなければ子供の教育ができないのです。それさえいまなかなか政府の方針で押えられようとしているじゃないですか。それがいまもし部長の答弁のようであるならば、委員長が御指摘になったようなことであるならば、これは相模原市としては学校建てますよ。そういう点を、私はいま少し明らかにしてもらいたい。委員長のちょうど適切な助言があったから、そういうお尋ねがあったので、私も関連してこの点を聞いておきたいと思う。
○政府委員(鐘江士郎君) ただいま相澤先生から渕野辺の問題について御質問がございましたが、これにつきましては、そういう計画があるということは、事前に話は受けておりますが、そういう予定地が現在米側が要求しておりますところの制限範囲内に入るということでありますならば、そういう地区内にかりに学校あるいは工場が設置される計画であることがわかっております際には、何とか計画を変更していただけないもんだろうかということを、各施設ごとに御相談申し上げておる、かような段階でございます。
○春日正一君 私いまの問題先へいって聞きますけれども、上瀬谷の場合ですね、これは建設省に聞きますけれども、この制限区域というものは、都市計画の用途地域としては、何地域に指定されていますか。
○政府委員(竹内藤男君) 一部は住居地域、一部は無指定地域になっております。
○春日正一君 この住居地域における建蔽率、建物の高さの制限、構造の制限、住居の密度の制限というようなものは、どういうふうになっていますか。
○政府委員(竹内藤男君) 住居地域の建蔽率は、建築基準法の五十五条にございまして、通常の住居地域内でございますと「敷地面積から三十平方メートルを引いたものの十分の六」ということでございます。それから高さにつきましては、五十七条でございまして、通常の場合は「住居地域内においては二十メートルをこえてはならない」ということでございます。容積の制限はございません。
○春日正一君 そうすると、高さの点を言っても、建築基準法で言えば二十メートル、それからアメリカ軍の取りきめで言えば二十フィートですから、三分の一でしょう。そういう形で制限がされてくる。そうすると、問題が二つあるわけです。一つは、そこに土地を持ち、住宅を建てようとする個人が著しくその利益を制限される、そこなわれるということですね。しかもこれが法に基づかずにやられるということです。この点の私契約というのは、どういうことになっていますか。
○政府委員(鐘江士郎君) 先ほど申しましたこの制限地域は第一、第二、第三、第四ゾーンと分かれておりますが、第一、第二ゾーンにつきましては、建築物等の建物を建てないという不作為の内容の契約を結んでおりますし、第三、第四ゾーンにつきましては、届け出を義務づけた契約を締結いたしております。なお、この契約に伴いまして、補償金をそれぞれ払っておるのが実情でございます。
○春日正一君 その契約というのは、任意に自由に結ばれたんですか。防衛庁のほうとして、国に必要だからということで、泣き寝入りさせるような形で結ばれたんですか、その点どうなんですか。
○政府委員(鐘江士郎君) これは当時から現地連絡協議会なるものを開きまして、土地所有者の代表の皆さんあるいは県、市当局の皆さん、こういった人たちを交えましたところの、含めましたところの連絡協議会がございまして、そこで事情をよく御説明して、御協力を願って、契約に調印していただいた、かような次第でございます。
○春日正一君 そうすると、これは全員契約していますか。その地域内の土地所有者なり、家屋の所有者は全員契約をしていますか。
○政府委員(鐘江士郎君) 契約の対象者が約三千名ございまして、そのうちの一割が契約に応じていただいておりません。
○春日正一君 契約に応じてない人は、その土地に何を建てようと、どうしようとそれは権利として差しつかえないということになりますね。
○政府委員(鐘江士郎君) やむを得ないと思います。
○春日正一君 この問題は、衆議院などでもだいぶ聞かれているんで、私先へ進みますけれども、さっき言った上瀬谷の場合でも相当広い、先ほど言われた、約二百八十万坪ぐらいですね。この広い地域が制限区域に入っているということですね。しかも、あそこは私もよく知っていますけれども、相模平野のまん中で、非常に平らな、いま住宅地として横浜市がどんどん開発をしていく一番適地になっているところです。そこに膨大なすでに通信基地がある、その外側にまたそういう大きな何百万坪という制限地域ができるということになると、あなたは先ほど都市計画と競合しないと言ったけれども、これは競合せざるを得ないじゃないですか。大都市の横浜市の中にあるそういう土地が制限されてしまう、住宅適地が。ということになれば、そのこと自体が競合するということになるんじゃないですか。この点どうなんですか。
○政府委員(鐘江士郎君) なるほど上瀬谷の現状は、ただいま先生のおっしゃったような状況でございますが、私は先ほど申し上げておりますのは、今後の十二の施設の取り扱いについて、そういう問題も頭に入れまして米側と折衝していきたいというふうに考えております。
○春日正一君 それでは聞きますけれども、先ほど言われた十二の地域の中にあって、埼玉県の大和田ですか、渕野辺だとかあるいは厚木だとか、横須賀だとか大都市の中に、あるいはいま地方自治体なり国が都市計画を立てて開発していこうとする新しい地域が非常にたくさん含まれている。そこで渕野辺の場合ですけれども、この点、建設省のほうに先にお聞きしますけれども、都市局のほうとして、相模原市の都市計画がどうなっておるか、この百二十万坪に及ぶ五つの米軍基地が、その都市計画の関係でどういう影響を及ぼしているかということを、この点よく調べておりますか。
○政府委員(竹内藤男君) 相模原の都市計画の地域制のしき方から見ますと、現在キャンプ渕野辺のございますところは、無指定地域になっております。
○春日正一君 あすこには五つあるわけですね、基地が。だから相模原市というものは基地ですでにかなり分断されたような形になっているのですけれども、特に市役所を中心とした六百万坪の地域というものは、戦時中から区画整理がやられて、そしてこの地域は首都圏整備法による市街地開発区域の第一号に指定されているというふうに私は聞いているのですがね。そしてそういう状態で開発されて、すでに市の人口二十万を突破している。ところが、この市役所から放射状にずっと走ってくる相模原市の主要な街路というものは、多くがやはり五つも基地があるものだから、その基地で行き詰まってしまって、そのために計画的な発展が阻害されるというようなことになっています。現状そういうところへ今度渕野辺キャンプの周辺に電波障害制限区域を設けるということになるわけですね。だからこのキャンプというものは市役所から二キロと離れていないところですね。私地図を見ると、渕野辺駅なんかも一キロくらいのところへ入ってしまうのじゃないですか。渕野辺の駅が。そういうふうなところにこれがあって、しかもこの電波障害制限というのがどのくらいになるか、はっきりまださせられておりませんけれども、上瀬谷並みの一・三キロあるいは一・六キロというようなことになれば、市の主要な活動部分ですね、これもみなそれにカバーされてしまうというような事態になっているわけですね。しかも、この辺は区画整理も完了して、住宅がどんどん建っていこうとしているというふうなことになったらどうなるか。先ほど相澤委員も言ったけれども、この四十三年度に小学校を二校建設するということで、敷地は買収済みになっている。それから県立工業技術高校も、四十三年度から開校されるということで、そういうことになっています。それから県営の上溝団地千五百戸が四十三年度中に建設が終わるというようなことにもなっている。それから小田急分譲住、宅ですね、これが六百ないし千戸あの付近に建設されるということにもなっているし、あるいは県営の重症心身障害施設緑風園がことしから開園されるというようなことになっています。さらにまあ渕野辺キャンプから二百メートルのところには国道十六号線があり、一日一万五千台の自動車が通っているという地形、こういうものから見ても、そういう状態のもとでいま言った渕野辺キャンプがこの周辺が電波障害制限区域になれば、相模原市の都市計画というものは、みな変更を余儀なくされていかなければならなくなる。そして相模原市というものが一つのドーナツみたいなものになってしまうでしょう。膨大な基地があって、その周辺もまたぐっとあけさせられて、道路も何もそこを通れないから、ぐるぐると回らなければならないというドーナツみたいなものになってしまう。そういうことになるわけですね。それをあなたは都市計画と競合しないようにする、それはしようという努力というか、あなた方の意欲というものはあるにしても、実際町に隣接したところにある基地で、そこにさらに広大な何百万坪というような制限地帯ができるというようなことになれば、これはいままである都市の機能だっていろいろ障害が出てくるし、これから開発していこうというのが、全部御破算になっていかなければならぬということになるわけですね。しかもそれを法に基づかずにやろうというのでしょう。こういうことが許されていいのかどうか。あなた方そういうことを法に基づかずに、自治体なり市民の生活にこれほど重大な影響を及ぼすものを、法に基づかずに行政指導でやっていくというような形でやろうとしている。だけれども相模原の問題については、あなた方どうするつもりですか。
○政府委員(鐘江士郎君) 冒頭に申しました電波障害の制限の問題につきましては、現在日米合同委員会の下部機構としまして、電波障害に関する特別委員会がございますが、その日本側の委員としては建設省の計画局、あるいは都市局の課長さんもそのメンバーに加わっていただいておるわけでございまして、日本側政府としましては、先ほど来先生が言っておられますところの都市計画、地域開発、こういったものとの調整をどうするのだということでございますので、そういった面につきましても十分検討いたしまして、今後米側とも折衝していきたい、かように思っております。 なお、米側といたしましても、現在使用しておるところの通信機器自体を改善することはできないかどうか。それを改善することによって制限区域を設ける必要がないのじゃないかというようなことにつきましても、技術的、専門的な立場からアメリカと今後折衝していきたい、かように考えております。
○春日正一君 それで大臣お見えになったので、またお忙しいようですから、ちょっとここで大臣にお聞きすることだけお聞きしますけれども、一つは、いま質問途中なんですけれども、米軍の通信施設による電波障害制限区域というものが現在上瀬谷に一つあって、いろいろな問題を起こしているわけですけれども、さらに十二カ所の追加が出ておる。そうしてその追加されてくる十二カ所の中には、非常に都市近郊の建設省の都市計画、住宅建設、こういうものとの関係の深い地域が指定されているものがたくさん含まれているわけですね。そこでいま質問しているわけですけれども、まあ建設省として住宅建設で一番悩んでいるのは土地問題だと、住宅問題だということはこの委員会でしばしば言われております。ところが、いま質問します上瀬谷のあの周辺にしましても、制限区域に入っている。あるいは渕野辺にしても柏にしても大和田にしても、この制限区域に入るというところが、主として首都圏の中のこれから住宅その他を建設していこうという、都市計画の重要な対象になっているそういうところに制限が出されてくるということになりますと、まあ首都圏の中にぽかりぽかりと噴火口のような大きな空白ができてくる。そうしてそういうことによって、いままで建設省が考えておったような都市計画なり、そういうものがやはりこう何といいますか、狂わせられてくるという問題が出てくるわけですね。これに対して建設省として、どういうことで対処しておいでになるのか、その点をひとつお聞きしたい。
○国務大臣(保利茂君) 御指摘の点につきましては、それぞれの部局において、都市事情に即応して今後の方針を体して最善の努力を払っていくと思うわけです。私は率直に感じまして、日本の特にこの人口、産業の集中区域の土地というものが非常にめんどうで、かつまた大事なものでございますから、本来の都市機能といいますか、に役立つように持っていってもらわなければ困る。どうでもこうでもそこになくちゃならぬというのは、ちっとはくふうをしてもらいたい。お話しのようにぽとんぽとんなにして都市機能が果たせないようになったのでは、何しろ狭い土地でございますから、その辺のところは、米側にもよく理解をしていただくように努力をして、そうして都市機能を著しく阻害することのないように配慮していかなければならぬということを、基本的にはそう考えておるわけであります。
○春日正一君 いま大臣来る前に質問した相模原市の場合なんかでも、あそこには基地が幾つもあって、そのうちの一つの通信基地に今度は電波障害制限区域をつくるのだということになるので、都市計画で非常な影響を及ぼすという、現に市長が会長として、電波障害制限地区指定反対実行委員会というものをつくって、これは各党の議員全部参加して、また市民の代表者も参加しており、つい先日は六千人も集まる市民大会をやっておる。あるいは十五万人の反対署名も集めておるというようなことで、市をあげて反対しておるのですね。そういうところへ、どうしても電波障害の制限を設けなければならぬのか、またそれを受け入れなければならぬのかということになると、やはりこれは建設省都市計画局その他建設省の立場とすれば、やはりこういうものに対しては、日本の実情なり市民のそういう要求というものも代表してこれは反対する——いまある広大な基地すらすでに東京周辺では都市の発展の障害になっておるわけでしょう。それをさらに広げるというようなことを、建設省として広げるのを半分にしておくというようなことでなくて、広げてもらいたくない。むしろ望むらくは、この都市の周辺にあるような基地はどこかへ移してもらいたいのだというような立場で交渉しなければ建設省としてもいままでの計画を変えていかなければならぬような事態に立ち至るのじゃないかと、こう思うのですけれども、その点大臣の覚悟はいかがですか。
○国務大臣(保利茂君) 米軍の機能の問題でございましょうし、せっかく日本の安全のためにやってくれる米軍の機能に著しくブレーキをかけるようなこともできないでしょうけれども、同時にまた、日本の土地事情というものはこういう事情なんだから、したがってその点を、先ほど政府委員からも御答弁になっておりましたけれども、日本の事情をよく理解をしていただいて、そうしてそこに何らかの解決点をそれぞれの地域で持っていただくように努力する。そうしてそのたてまえはどこまでもやはり都市機能といいますか、都市計画というものの遂行を著しく妨げることのないような形でやってもらいたいものだという念願をし、またそういうふうに関係の向きにお願いをしたいと、私はそう思っております。
○春日正一君 そういうことでいままでもやってこられたと思うのですけれども、いまの相模原の問題、それから柏なんかもそうですね。あそこでは、最近住宅街がずっと開発されている地域ですけれども、しかし、いまあそこで電波制限地域ができる。あそこの市の近くに、たとえば住宅公団の柏市の北部団地二十万坪という計画がある。それから十余二工業団地というのが、これは米軍通信基地の東側に地続きでできることになっているんですね。それで十億円の資金を投じていま団地造成が進行中だ。これは隣ですからね、基地のさくの。だからそういう地点で、いま工業団地の計画が進行している、あるいはあの付近にいろいろな宅地造成計画というものが進行している。こういうところが電波障害の制限地域に入れられてくるということになると、じゃあこの十余二工業団地というようなものは、一体計画変更せざるを得ないようなことになるんじゃないのか。あるいはあの近所にできる公団住宅の計画とか、あるいは民間の宅地造成といったようなものが、これをストップかけられる、そういう問題が出てくるんじゃないかと思うんですけれども、その点どうですか、建設省のほうの見込みは。
○政府委員(竹内藤男君) 柏のほうの事情は、ただいま詳細に知っておりませんので、お答え申し上げかねます。
○春日正一君 ちょっと聞こえなかったのですが、いまこっちで話をしていたので。
○政府委員(竹内藤男君) 柏のほうの事情は、私もよくただいま承知しておりませんので……。
○春日正一君 とにかく地図で見ると、この十余二工業団地造成計画というのは、米軍の通信基地の隣にずっと出てるんですね。これは当然電波障害といえば、モーター使っちゃいかぬ、何していかぬという条件があるんですからね。モーターを使わせないというんですからね、そうでしょう。御破算にならざるを得ないというような事態が起こるんですよ。そういうことになって、そうすると、いまのお話では、建設省のほうからも、この日米合同委員会ですか、これに出ているというんですけれども、建設省としては、当然私どもの考えとしては、そういう建設省のたてまえからして、そういう制限区域を設けてもらっちゃ困るんだということを徹底的に主張して反対しておられると思うんですけれども、その点どうなんですか。
○政府委員(竹内藤男君) 先ほど防衛庁のほうからお答えがございましたように、建設省としましては、計画局の地域計画課長と、それから都市局の都市計画課長が分科会のメンバーで出ております。私、最近の状況を聞いておりませんので、その内容については掌握いたしておりません。
○春日正一君 現在上瀬谷ですでにそういう被害が起こっており、しかも新しく十二が指定されてきたということですね。そうすると、当然いままで考えられておったような、民間としてもそうだけれども、建設省の仕事としても道路なりあるいは住宅建設の計画、都市計画というものは変えられていかなきゃならぬという大問題が起こっているわけですね。しかも、これが何にも法に基づかずにやられる。国内法に基づいて合理的な処置をとるという地位協定三条二項の条文になっているんですけれども、それをこえて、国内法に基づかずに不合理な処置をとるということが、現にいま進められているわけですわ。すれば、そういう不合理なことを、政府内同士のことだからまあということで、あなた方が認めて、すでに十億円つぎ込んだ工業団地をまた別のところへ持っていきますとか、いや計画書で大体できておったものをこわしてこうしますということになれば、あなた方は長期計画は立たないでしょう。こういうものがはっきり確定するまでは。都市計画法がいまこの国会に出されてきている。そういうものが出されてきて、計画地域を各自治体その他が指定していこうとしても、あの周辺では、こういうものがはっきり、範囲なり制限のあれが確定してこなければ、計画の立てようがないでしょう。ストップします、その地域では。これどうしますか。
○政府委員(竹内藤男君) ただいま申し上げましたような事情でございますので、その都市発展の動向あるいは施設の側の要望というものを両方考えまして、私どもとしましては、極力都市計画なり都市計画事業に支障を及ぼさないというような形で、私ども主張を分科会の中でさせるようにしたいと思います。
○春日正一君 それで、上瀬谷は基地ができてから十七年目に電波障害制限という問題が出てきたのですけれども、それからあと新たに十二カ所の制限問題が出されてきたという事情は、どういう事情なんですか。
○政府委員(鐘江士郎君) 実は、この十二の施設につきましての要求なるものは、昭和三十三、四年ごろからこの施設の周辺がだんだん都市化してきたということで、その施設の運営がだんだん困難になってきたということで、米側も何らかの措置ができないかということで検討しておりましたが、昭和四十年の七月にキャンプ渕野辺の電波障害に対する制限地域の要求があり、それ以降十二の施設につきまして、米側から要求があった次第でございます。
○春日正一君 そうすると、いまの説明でいうと、こういうことになるのですか。つまり、いままでは十二、あるいは上瀬谷の場合でも、昭和三十七年以前は制限なかったわけですから、ああいうところに基地を設けたときには、まわりに家も何もなかったから、だからそういうことを問題にする必要はなかったのだけれども、そのうちにだんだん家がその近くにできてきた。そこでこういう制限の問題が出されたということだけですか。たとえば、米軍の電波の使い方ですね、基地の使い方、これがもっと高度になり、複雑になって、そして非常に微細な電波をとらえなければならぬ、そのためには雑音その他を発生させないようにしなければならないという、米軍の基地の使い方の変化という面から、こういう要請が出てくるというとこは全然ないということなんですか。
○政府委員(鐘江士郎君) なるほど電波通信の高度化ということも一面考えられますが、主たる理由は、先ほど申し上げましたとおり、施設の周辺がだんだん都市化されてきたということで、米側が何らかの措置を講ずる必要があるということで、日本政府に対しまして要求があったということでございます。
○春日正一君 そうすると、まあ基地の周辺にはあまり建てられないということみたいだけれども、しかし、そうすると、たとえばそっちのほうの専門家の建設省——あれは公団ですか、さっき言った柏の十余二工業団地みたいに、基地の金網の外へ、隣接したところからずっと敷地を設定して団地をつくろうというような計画が立てられるということは、これは建設省がえらいそういう点に無知で不用意だったというのか、あるいはそういうことではなくて、やはり以前はそういうことは差しつかえないことだったんだけれども、電波の使い方でそういうものがじゃまになるようになってきたということなのか。そこら辺矛盾しておるように思いますけれども現に進んでいる計画なりそういうものから見ると……。
○政府委員(鐘江士郎君) 先ほど申しましたとおり、米側から緩衝地帯の設置要求がありましたのは、昭和四十年の七月、ここではじめて渕野辺の通信施設の要求がありました。自後十二の施設があったわけで、建設省としましては、先ほど申しました特別委員会の委員になっていただいて米側の要求の内容、それの説明を受けるまでは、おそらく建設省としては何ら知らなかったということではないかというふうに想像しております。
○春日正一君 そうなると、まあ米軍基地のある周辺、そういうところではいっそういう新しい問題が出されてくるかわからないということになると、長期の都市計画の立てようがないじゃないですか。結局いつ言ってくるかわからない。しかもそれが言ってこられれば、先ほど大臣が言ったように、アメリカの防衛力を阻害してはならぬから、協力しなければならないというような形になれば、結局こちらの計画を曲げなければならぬということになってしまう。建設省がいまつくっておる計画なり何なりというものも、そういうことになると、かなり不安定な部分をたくさん含んだそういう計画になってくるということになるわけですけれども、そういうことでほんとうに計画的な都市建設がやっていけるのか。この点どうなんですか、建設省のほう。
○政府委員(竹内藤男君) 都市計画を立てます場合には、大体非常に長期の見通しで計画は設定いたします。したがいまして、米軍のキャンプがあるというようなことを一応考慮の中には入れますけれども、長期的な観点に基づいて計画は立てるわけです。先生おっしゃっておりますのは、具体的にそういうような障害地域というものが設定された場合に、都市計画事業ができなくなるのじゃないかというようなことでございまして、制限が、——先ほど防衛庁のほうからお話になっておりますように、協定としてきめられたという暁においては、われわれとしても事業の関係におきましても、そういうような方向に従って事業をせざるを得ないと思いますが、そういうような障害地域を設定するというようなことにつきましては、先ほど来申し上げておりますように、極力都市計画事業の支障にならないように私どものほうでは努力していきたい、こういう考えでございます。
○春日正一君 結局結論から言えば、安保条約があるということで、現在でも基地が設定されていろいろな基地に伴う住民の被害というようなものがあるわけですけれども、さらにそれが拡張されていく、今度のような場合にですね。そうしてそれが直接、法に基づかずに、それも国会の承認しない状態のもとで、法に基づかずに、住民の住居あるいは設備、その他の制限、そういうようなものを行なってくるという現在のやり方というものは、これは明らかに間違っているやり方だ。そしてこういうやり方に対しては、相模原市の例をとるまでもなく、住民こぞって反対するということは当然だと思います。だから、そういう意味では私どもとしては、こういう制限地域の設定というものは当然反対すべきだと思うし、防衛庁にしたって、防衛という、立場から見れば、アメリカの言い分ももっともだということになるかしらぬけれども、やはり日本の国民あるいは地方自治体という立場から見れば、こういう計画に反対し、むしろいまある基地を広げるという形じゃなくて、やはりその中で間に合わせる、あるいはもっと縮めさせるというような方向をとらなければ、特に関東のような神奈川から東京、埼玉にかけて都市の周辺に大きな基地があるというような状況では、これは首都圏の計画にしたって都市計画にしたって、非常に重大な穴があいてしまう。だから、私どもはそういう意味でこの電波障害制限区域というものが、単にそこに住んでおる、直接関係区域に入って家を建てる建てぬという住民の被害だけではなくて、やはり都市全体をつくっていく上での大きな被害になる。だから、そういう意味で私どもはこれに反対なんですけれども、あなた方もやはりそういう意味でこそ、先ほど言ったように、もう一度最初の質問を繰り返しますけれども、これほどの地域が要求され、これほどの制限がされようとしておるのだということを国民に明示しませんと、そのことで計画が立たなくなる。建設省だってそこがきまるまでは、あの周辺では計画の認可も何もしょうがないでしょう。そうしてまた民間の会社にしても個人にしても、あの周辺で宅地を造成しようとか住宅を建てようとかいうことにしても、全然見当がつかなくなる。何がきまってくるのか、どの範囲がきまってくるのか、きまってみなければわからぬという形では、どうにもしようがないわけですよ。だから当然その計画というものを、アメリカからこれほど申し入れがあり、それに対して政府としては、こういう方向でやっているというようなものを、せめて国会にでも報告して、そうして国会の協力を求めるというような態度をとらなければ、ただひた隠しに隠してしまって、きまってしまってからこうきまりましたというようなことで、ほんとうに国民の利益を守り、あるいは国民の納得の得られるというような結論に達せられるかどうか。ここのところをもう一度、これは大事なところですから、あいまいでないようにはっきり答えてください。そういうものは発表しないほうがいいのだ、そうして自分たちの力で必ず国民の納得できるようにきめてみせるという確信がおありなら、そう返事をしてもらったらよろしい。そうでなければ、やはり国民に知らせ、そうして国民の世論を背景にしながら、アメリカとも折衝していくというような民主的な態度をとるべきじゃないか。この点最後に一つだめ押し質問して私質問を終わりますから、はっきりここのところ答えてください。
○政府委員(鐘江士郎君) この米側の要求なるものは、安保条約に伴う地位協定の実施に伴う一つの問題でありまして、施設庁といたしましては、これを何とか米軍の要求を実施するように努力しなければならない使命があるわけでございます。ただ、先ほど来いろいろお話が出ておりますように、むやみに地方の地域開発、そういったものを無視してまで、この米側の要求をのむかのまぬかといった問題になろうかと思いますので、そういう面につきましては、先ほど来繰り返し申し上げておりますとおり、この米側の要求の必要性、これをまず検討する。そうしてどうしても必要性が認められた場合においても、専門的技術的な検討を重ねまして、まず米側の通信施設自体の改善はどうかといったことも折衝しなければならないと思います。またさらに、都市計画その他地域開発計画、そういったものと両立するようにするにはどうしたらいいかといったことも頭に入れまして、十分慎重な検討を加えて処理していかなければならないと思っております。この制限の内容を、いま直ちに発表するということは、冒頭に申し上げましたとおり、いたずらに地元の皆さまの不安をかき立てるというようなことでもございますので、現在の段階で発表するということは差し控えさしていただきたい、かように存じております。
○委員長(藤田進君) 他に御発言もなければ、本件に対する質疑は、本日はこの程度にとどめます。 資料要求の発言があるようですから、これを許します。
○相澤重明君 先日の大臣の所信表明で都市対策、道路対策等の基本の御説明をいただき、予算の説明をいただいたわけですが、その中で交通事故をなくすための施策として通学路、踏切道の整備ということが要求されております。そこで、この中で具体的に立体化というものはどの程度お進めになるのか、その個所は何カ所くらいなのか、ひとつ資料を御提出をいただきたいわけです。そこで、国道と軌道、いわゆる建設省所管の国道の中で鉄道軌道等との立体交差というものはどのくらい御計画があるのか、現在までに何カ所すでに終了しておるのか、これからやるのが幾らなのか、そういうものもあわせて資料でひとつお示しいただきたい。 それから特に故吉田総理がワンマン道路というのを国道一号線でつくったことがあるわけですが、戸塚の大踏切というのは、たいへんな交通難の個所なんですが、そういうところも立体化する構想があるのかないのか。これは具体的な例で恐縮ですが、ひとつお示しいただきたいと思うのです。 それから国道の舗装率もだいぶ進んだということでありますが、現在までに国道の舗装率は何%なのか、これからどれだけの投資をしたならば国道というものは舗装ができるのか。現状について、できればこれは地図でひとつ明らかにしてもらいたい。 いま一つ、第二点の問題は治水対策でありますが、これは建設省の所管の河川の中で、民有地というものはもうなくなったのかどうか、処理ができたのかどうか。三カ年計画でかつて政府はこの調査をして、できるだけ治水の上に支障のないようにするということは、いままで説明を受けておったんでありますが、今日の時点でいわゆる国の直轄河川の中に民有地というものは存在をしないのかしておるのか。しておるとすれば、それはいつごろ全部解消をするのか。 第三点としては、住宅対策でありますが、公営住宅のいわゆる建設あるいは持ち家住宅ということは、やはり述べられておりますけれども、公営住宅の中で、地方自治体の事業主体の長がいわゆる居住者に払い下げてもいい、こういう考え方の場合には、これが払い下げを行なう意思があるのかどうか。払い下げをするならば、いわゆる基準というものは、どのように建設省ではお考えになっておるのか。また、本年度はそういうものはどのくらい要求が地方自治体の事業所長から出ておるのか。これはこの住宅政策の中でかなり大ワクの御説明はいただいたけれども、持ち家政策についての重要な部門でありますから、この点について御説明をいただきながら資料をいただきたい。できれば、三十七年になくなった河野建設大臣が、当時おきめになった払い下げの価格について、これは原価主義をとるのか時価主義をとるのか。今日の事情ではどうなるのか。この点もあわせてひとつ資料として御提出をいただきたい。以上であります。
○政府委員(仮谷忠男君) 資料をできるだけ早く整えて提出いたします。
○委員長(藤田進君) 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十六分散会 —————・—————