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58回国会参議院1968/04/24

決算委員会 第14号

発言数
199
登壇者
18
会派数
3
開催日
1968/04/24

会議録

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について報告いたします。四月二十二日、佐藤隆君が委員を辞任され、その補欠として鬼丸勝之君が選任されました。四月二十三日、春日正一君が委員を辞任され、その補欠として須藤五郎君が選任されました。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) これより昭和四十一年度決算外二件を議題といたします。  総理府(宮内庁、警察庁等)及び自治省の決算について審査を行ないます  これより質疑に入ります。質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 時間が制約されておりますので、端的にお答え願いたいと思います。  公正取引委員会の事務局長が出ておるようですからお伺いいたしますが、ここしばらくの間、公取において、いろいろと独占禁止法をめぐって問題があるようですが、私は、本日は再販価格について、ちょっとお尋ねしたいと思います。  特に再販価格の問題については、これを撤廃しろとかいろいろな論議がありますが、現状においていろいろと検討されておるというふうに思います。特に、化粧品等については、先般朝日新聞等にも報道されて、これをめぐって小売り業者なり  一般消費者との間にかなり注目を浴びておると思うのですが、その現況について、まず御報告を願いたい。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) 独占禁止法の例外規定といたしまして、再販売価格維持契約を認める制度ができましたのは昭和二十八年のことでございますけれども、近年、一般消費者の利益保護という観点からこの制度を見直そうという機運がございました。公正取引委員会といたしましても、その検討をやってまいった次第でございます。その検討の結果を一応、本年の二月二十二日に委員会の統一見解といたしましてまとめたわけでございますけれども、その公正取引委員会の結論といたしましては、法律については当面現行法規を手直しする必要はない、ただその法律に基づいて公正取引委員会が指定をいたしました品目につきましては、中には十年以上たっておりますのがございますので、この際洗い直しの作業をやろうということの方針を決定いたしておるわけでございます。その洗い直しの作業につきまして、非常に品目の多い項目は、医薬品と化粧品であったわけでございますけれども、その作業が進んでまいります過程におきまして、特に化粧品の小売りの業界に一部公正取引委員会の行なっております作業に対して、不安感を抱く向きがございまして、いろいろ陳情の動き等がございました。それからこの四月から化粧品について自由化の措置が進められるというようなこともございまして、洗い直しの作業につきまして、現在慎重に検討を進めておるというのが現在の状況でございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 医薬品、化粧品等でいまいろいろと検討し、洗い直しの作業をされていると思うのですが、先般お聞きしたところが、新聞等にも一部報道された点があるわけですが、大体化粧品等については、再販価格制度をやはり維持して、五百円程度までは再販価格を守っていく。五百円以上は大体これを全部はずしていくというふうな話が一応あったわけですが、その当座お聞きしたところ、三月末ごろこれを発表したいという報道が出されておったわけですが、その後小売業者その他、いろいろと実情についての陳情等があったと思うんです。そういう面で延び延びになっておると思うんですが、大体医薬品、化粧品等の洗い直しの作業において、一体どういう点に基準を置いていまやられているのか、その点ちょっと詳細にいま御報告を願いたいと思います。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) 指定品目の洗い直しの作業につきましては、再販売価格維持契約の指定と申しますのが、一般小売り商をおとり販売から守る、あるいは生産者の利益を、生産者のブランドの信用を守るというような趣旨でこの指定が行なわれておったわけでございますけれども、近年の消費者物価の上昇の問題、それから一般消費者の利益を守るという観点から、再検討を行なうということが洗い直しの作業のねらいでございまして、したがいまして、一般消費者の利益を守るという角度に重点を置いての検討が行なわれております。  洗い直しの作業の具体的な問題といたしましては、一般消費者の利益の観点から、できるだけ指定の範囲をしぼるということに重点を置いて作業をいたしておるわけでございますけれども、どういう品目をしぼっていくかということにつきましては、医薬品あるいは化粧品の業界の事情が、十数年前と非常に変わってきております。その辺の変化の状況を最近の実情に合わせるという点が第一点でございます。  それから独占禁止法の二十四条の二に、この指定の条件といたしまして、一般消費者が日常使用するというような項目がございます。現在の指定の品目を見直しまして、一般消費者が日常使用しないと見られるようなものは、やはり指定からはずしていくというような点が一つの再検討の基準になっております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 そうするというと、医薬品、化粧品について、特に化粧品等については、五百円の線を一応限って、あとはオープンにするというふうな話、この点については、最近においてはその方法というものが変わってるんですか、この点どうなってるんですか。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) 一般消費者が日常使用するという場合に、この条項を化粧品に当てはめますと、非常に高価な化粧品を一般消費者が日常使用すると言えるだろうかどうだろうかというような点が検討の一つの問題点として取り上げられておるわけでございます。この場合に、化粧品の価格につきまして申し上げますと、わが国に何千円というような価格の化粧品が相当広範囲に出回るようになってまいりましたのは昭和三十七、八年ごろからだと思います。この指定が行なわれました昭和二十八年の状況と相当変化が出てまいっておるわけでございます。この辺が、非常に高額な化粧品というのを一般消費者が日常使用すると言えるかどうかというような角度からひとつの検討が行なわれております。その場合に、五百円というような線がどうであろうか、あるいは千円というような線がどうであろうかというようなことが、事務的に一応作業案としてつくられたことはございますけれども、どういう線から切るかということについて、委員会の結論はまだ何にもいただいておりません。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 何らその結論が出てないということじゃなくて、その作業の過程の中で、一般消費者に対応するという措置で一応五百円という線が出たことは事実なんじゃないですか。つまり、われわれが聞いたところによるというと、いろいろと検討する問題が出てきたけれども、日常的に一般の消費者が消費するかどうかということになるというと、これはいろいろと論議があるけれども、大体化粧品等については、五百円というものの線を持って再販価格制度というものを残す、そういうことで、これは大体三月末ごろに公表するという段階が一応時期として出てきておったのじゃないか。それで、いろいろと業界とか、あるいは消費者、いろいろな立場の意見を聞いて、いま再検討の段階に入っているというのがほんとうじゃないんですか。これはどうなんですか、正直に言ってもらいたい。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) この問題は、本国会におきましては、主として物価関係の特別委員会で議論の対象にされておりまして、三月の初めに、公正取引委員会の委員長の答弁といたしまして、大体一カ月くらいで洗い直しの作業を終わることを目途として作業を進めておるという答弁をいたしておるわけでございます。まあ三月の上旬でございますから、四月の上旬ぐらいにこの作業を終わるということで、われわれ事務当局といたしましては作業を進めたのが事実でございます。その場合に、化粧品につきましては、考え方が二つございまして、一つは、いま申しました金額の問題でございます。それからもう一つは、化粧品の種類の問題でございます。ただこの作業を進めてまいりますと、たとえば物品税をどこでかけるかというようなことが基準できまっておりますように、化粧品はいろいろ容量も違いますし、それから固型のもの、それから練りもの、それから液体のもの、いろいろございまして、一がいに金額で線を引くのがいいというような性格のものではないということが、事務当局の作業の結論になっておるわけでございます。その場合に、どの辺のところでどういう線を引くかということでございますけれども、それについては、まだ結論を得るに至っておらないというのが現状でございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 いま言われたことで、当然なことだと思うのですが、それは量ですね、量によって、たとえば千円で売っていたものを五百円とすれば、今度は半分の量で市販するということになれば、一応再販価格を守れるという形になって、今度は少ない量を販売するということになれば、これは抜けられるということになるから、それは当然だと思うのですが、一応やはり種類、価格等から考えてみて、量というものを一応規定するということにならなきゃならぬと思うのですが、ただこの問題は、いろいろと広範囲に流布されているわけで、現状われわれがいままで調べたところでは、五百円なら五百円という線を一応引く、そうでないというと、さまざまな形において、これはなかなかきめかねる問題がいろいろと出てくるだろう。そういう点で大筋として五百円なら五百円というものに一つの線を引いて、そうしてそのあとをオープンにするなり、あるいは八百円なり千円なりという線になるのか、この点については、現状としては五百円ではやはりちょっと問題があるということになって、作業をもう一ぺん検討し直しているのかどうか、私のほうから聞いたところ、調べたところによれば、一応五百円というものが、三月の段階として、一応公正取引委員会としてはここら辺が妥当だというふうな話があったように聞いているわけですが、その間の事情について、やはり五百円ではうまくないということでいろいろ検討し直して、千円ぐらいにするか、八百円ぐらいにするか、そういうふうな、価格をもう少し上げていくというふうな検討のしかたをしているのかどうか、これはどうなんですか。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) 五、六百円という基準での見方が事務当局の案として一つ出ておりましたことは事実でございます。その五、六百円という考え方は、化粧品を大きく二つに分けまして、一つは、基礎化粧料と申します、たとえばクリームでございますとか、化粧水でございますとかいうごく一般日常使用する化粧料、それらがほぼ含まれまして、それからそれに対しましてメーキャップ化粧料——ある程度その上に、口紅でございますとか、まゆ墨でございますとかいうようなメーキャップをするための化粧料というようなものの中で、一般的に使用される程度のものを含めました線を引きますと、五、六百円というような見当の線がまあ引けると思います。そういったような作業の一つの案として、いま先生から御指摘いただきました五、六百円というような引き方が出てまいっておるわけでございますけれども、また違う観点からこの再販制度を考えてみますと、国際競争というような角度から見ますと、現在一番外国の商品でわが国に進出をいたす可能性のあるような商品には、ただいまあとから申しましたメーキャップ化粧品といわれるような種類のものが非常に多いわけでございます。そういった観点からの検討も当然必要となるわけでございます。一応の作業としていたしましたこの五、六百円の線が妥当であるかどうかというところまで、委員会の結論はいっておらなかったわけでございます。委員長が国会答弁として一応御答弁申し上げましたのは、非常に同価な化粧品については、これは再検討してみる必要があるんじゃないかということで、五、六百円という線については何も申し上げておらないというのが実情でございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 端的に申し上げますと、四月から自由化されて、いろいろと品物が入ってくる、そういうことから国際競争というものを考えて、いろいろと検討し直しているということですが、そうするというと、先ほど私が言ったように、一応の線を五、六百円というふうに事務当局が考えておった、その他の要素が入ってきて化粧品の種類とか、そういうものから考えてみて、やはりもう少し弾力的にこれを考えなければいかぬというふうな角度からもう少し上のほうへ価格を持ってくるという必要が出てきたわけですね。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) 先生の御指摘で五、六百円という線が出てまいりましたので、その御説明を申し上げましたが、事務当局といたしましては、これよりももっときつい線の案も準備いたしました。もっとゆるい線の案も準備いたしておったわけでございます。たとえば物品税というような基準で見ますと、これよりはるかにきつい線で線が引かれているわけでございます。それから、いま申し上げました国際競争力の問題を考えますと、むしろこういう線を引くのは不適当なんじゃないか、三十七、八年ごろから実際問題として高額な化粧品がわが国にも出てまいりました一つの大きな理由は、そういう金額でもって外国の商品の輸入がされているというような事情もございまして、その辺から検討する線といたしましては、もっと高い線も検討の対象といたしておりました。必ずしもその五、六百円の線よりゆるめるという方向の検討ではなしに、きついラインの検討案も、それからゆるいラインの検討案も準備して検討を進めているということでございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 そうすると、公正、取引委員長が三月の初旬において、大体一カ月の作業をすればこれはきまる——結局ふらふらしていれば業界自体においてもかなりこういう問題が影響してくるし、一般の消費者の方からいっても、一体どうなるのかというふうな声が出てくるわけです。したがって、端的に言って、やはり公正取引委員会としては、いろいろと条件があるにしても、もうぼつぼつやはりこういう問題については確定する必要があるのではないか、公正取引委員長が国会答弁をしたということの責任からも、いつまでたってもこういう問題について、らちがあかぬということでは相すまないのではないか、こういうふうに考えて私は質問している。端的に言って、消費者のほうの擁護という立場から言えば、できるだけこれは競争ということを導入して安くする、しかし、小売り者のほうから言えば、やはり零細業者を擁護するという立場から、適正マージンと申しますか、適正の利益というものを確保してもらわなければ生活ができない。さまざまな要件の中においてそれぞれの価格、どの程度まで再販価格で縛っていくかという問題が出てくると思うのですが、こういう点について、事務当局のほうとして、やはり明確な一つの方針というものを出すべき時期にきているのではないかということから聞いているわけです。繰り返しますが、そういう点で、いつごろこういうものをきめていく意思を持っているのですか。これは国会答弁との関係から言うて、いつまでものんべんだらりとしてはいられないのではないかと思うのですが、どうなんですか。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) 再販売価格維持契約の是非という問題は、小売り商の利益、それからメーカーの利益、一般消費者の利益、三者の調整の上に結論を出さなくてはならない非常にデリケートな問題でございます。それで、わが国の実情もそうでございますが、諸外国におきましても、これの規制を強化すべしという議論が非常に強く出る場合はどんな時期かと申しますと、一般の物価が上昇するような時期におきましては、消費者の利益を守るためにこの規制を強化しなければならないというような主張が非常に強く出てまいります。それからそれに対しまして、いわゆる不況期と申しますか、小売り商等が非常におとり販売に悩まされるというような時期におきましては、この制度をなるべく大目に認めていこうというような主張が強くなるのがこの制度の実情かと思うわけでございます。ただ私どものこの再検討の作業が、特に医薬品についてそうでございますが、相当膨大な医薬品を対象といたしまして、専門技術的な再検討もしなければならない、こういう作業は時間を切って推進することが、事務的な一つの方法だろうかと存じます。そういう意味で、昨年の秋から医薬品、化粧品につきましては、事務的な再検討を関係官庁の御協力も得てやったわけでございますけれども、その事務的な目標の時期が、一応四月の上旬ということでございまして、そういった基礎作業は四月上旬に完了いたしておるわけでございます。これを再販売価格維持制度としてどういうように扱ったらいいかというような問題は、非常に景気の判断とも関連する問題でございまして、委員会の慎重な検討の結果にまちたいという考えでございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 景気の変動変動と言うけれども、それはそれとして、国会で答弁をしているわけですよ。それを事務当局が、諸条件があるからいつまでもこれを延ばせるものとは私は思いません。実際として基礎的な洗い直しということはすでに進められてきているというふうに聞いているわけです。だから、それを公正取引委員会の委員の舞台に乗せて検討するという段階がすでに来ているんじゃないか、おそきに失しているのではないかということです。医薬品についても、すでに現状は、かなり価格がくずれている。実際問題として、化粧品もそういう段階にあるけれども、これは生産者自体がかなり締めて、そうしてやっていくのが強いから、現行ある程度守られておるけれども、これが結局、値くずしになっているという現状等からいっても、大きないわゆるスーパーマーケット、巨大資本とか、そういうもののほうからいうと、まあいろいろと注文もあるわけですけれども、消費者全体、小売り業者、そういうもののかね合いから見て、とにかくいままでに、われわれの聞いているところでは、大体医薬品や化粧品にしても、メーカーはかなり大きい利潤をあげているのじゃないか、メーカーが非常に利潤を多くあげて、化粧品等については、小売り業者は二五%のマージンで、いろいろと消費者等に連絡したりいろいろな経費もかかる。われわれの見ているところでは小売り業者は、これによって余裕ある生活をしているとは思われない。そういうような状態で、生産者自体がどれだけ利益を吐き出すかという問題もあるけれども、しかし、これは系列的に非常に強く締めつけてくるという面もあるので、小売り業者が間にはさまっておるし、そういうような状態を見て、一般の消費者も、今後これに対してどういうように公取が取り扱うかということを、いま注目していると思うのですがね。したがって私は、当初に返りますか、いつごろまでに公正取引委員会としては決定するのだという目標がなくて、そのときそのときの経済情勢というものを見ているんだ、経済情勢がどうなるかということについては、いまのところ大体引き締めの状況だから、だから再販価格の問題は、洗い直したけれども、経済情勢か変わったからしばらく沈黙しろ、こういうことでもないと思うのですがね。その点どうなんです。経済情勢が変わって不況になったから、もう少し様子を見てやる。こういうことなんですか。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) 一つは、再販売価格維持契約の制度を認めることになりました小売り側の事情といたしましてのおとり販売という問題がございます。で、おとり販売という問題も、これは非常にことばとしてやかましく言われておるのですが、実は事務的にはなかなか客観的な把握が行なわれておらないわけでございますけれども、私どもといたしましては、この機会にやはりある程度、おとり販売というものについての考え方も取りまとめたいというふうに考えまして、これの作業は、基礎的な再販対象商品の洗い直しの作業に引き続きまして、目下事務当局といたしまして進めておるわけでございます。その辺の作業結果もあわせまして、委員会といたしましては、適時御審議を進めていただきたいというふうに考えております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 そうするというと、三月の上旬段階で、四月の上旬と言ったが、いろいろな要素が入ってきた。そこで少しスローテンポになっておるようですが、じゃ、いつをこの目標にしておるのですか。事務当局のほうとしては、やはり当然公正取引委員会のこれは処理すべき大きな問題であるということで、公正取引委員長以下、やはりこの問題についてのめどをつけなければいかぬ、こういうふうな政治責任もあると思うのです。そういう点で、事務当局だけで言えないとするならば、公正取引委員長が来て、三月上旬段階の答弁について、どうしていまぐずぐずしているのかという釈明がなければ私はいかぬと思う。事務局長が言えなければ委員長が言わなければならぬ。しかし事務的に見て、やはりこういうところにめどを置いて委員長とも話し合っておる、そういう目標がなければ、四月上旬というのがどこかに飛んでいってしまったというふうに考えるのです。そこで私がいまくどく尋ねておるわけであります。あなたが答えられなければ、委員長に来てもらわなければしょうがないと思う。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) 委員長が、三月上旬に国会でお約束いたしました四月上旬というのは、これは基礎的な作業を進めるスケジュールとして申し上げたわけでございます。で、それに基づきまして、告示をどういうふうに制定するかというのは、これは委員会の問題でございます。委員会といたしましては、いろいろ事務当局の案を聞き、それから委員会としてのいろいろな御判断を含めて結論を出されるものだと存じます。で、現在いつまでに告示案を委員会として決定するかということは、何も聞いておりませんし、それから、おそらく委員長が参りましても、いまこの段階でもって、いつということは申し上げかねる時期にあると思いますけれども、目標といたしましては、そう非常に何年も先というようなことではございませんので、この問題が起こりましたのが、一昨年の物価問題懇談会の勧告によってスタートしてまいっておるわけでございますが、やはり何カ月かうちには、委員会としても結論を得ることになるというふうに存じております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 そうすると、いま指定品目というものが四十何種類ですか、もっとあるのですか。この問題について、一応事務当局側として洗っていった段階において、公取のほうとしては、すみやかにこの問題の処理をする責任がある。われわれが聞いておるところでは、三月の下旬段階に、これはもう結論をつけるというふうに聞いておったわけです。それが延びたのは、先ほど言ったように、諸条件がいろいろと出てきまして、この中には四月以降の自由化の問題がある。しかし、自由化の問題というのは大体前からわかっておった。経済の変動、こういう点についても、大体予算編成期においてある程度わかっておった。そういうことになってくるならば、私はある程度、業界とか、その他の陳情とか要請というものに対して、少し慎重にまたなってきたというのか、というふうにも受け取れるわけです。したがって、委員長が言ったのは、基礎的ないろいろな問題を洗うということは、それに基づいて公取が正式にこれを公示していく段階を一つのめどとして言ったと思う。だから、そういう点について、いつまでということをいま言えないとしても、ここのところできるだけ早くこういう問題についての結果を見なければならぬというふうになるわけですが、われわれのほうとしては、やはりいろいろといわれておる中で、先ほど言ったように、消費者側からのほうははずせる、小売り業者のほうとしては、しばらく小売り業者自体というものはこれを静観しておった、これについては生産者自体のほうがこれをはずすわけにはいかぬ。しかし、実際問題として、最終的に小売り業者のほうへしわ寄せがいって、小売り業者が今度はそれでは痛いということで、何とかしてくれというふうな線が、きっと千円ぐらいの線で私は出てきておるのじゃないかと思うのですがね。そういうふうな問題で、五、六百円よりも、もっときびしい線というふうにいわれているが、品物によってはそういうことになるかもわからない。しかし、大体の線というものはあらかじめ出ているのだから、大体こういう問題について作業を進めて、一応材料としてやはりいろいろと国民自体の中から批判を受けて、そして最終的に決定するということがいいのかもしれない。いまその作業が行なわれていると思うのですが、そういうふうな点で、公取委員長に、帰って言ってもらいたいことは、三月の上旬にいろいろと検討し、基礎的にこれを洗っているということから、大体作業が四月上旬に終わって、そしてこの問題の処理を急ぐということから、この一つの方向づけというものがおのずからいまにおいてもなされているというふうに考えるわけです。ただ、そこで私がはっきり言いたいことは、やはり医薬品にしても化粧品にしても、いまの流通機構の中において、巨大資本とか、まあ百貨店とか、スーパーとか、そういうふうなものとの関連で、確かに小売り商としては苦しいことはよくわかる。だから、そういう点については適正のマージンというものを見るということについて、私自体は反対はしていないけれども、しかし消費者全体として、やはりこういうものは品質とともに価格というものが直接的に大衆に響くわけですから、そういう点でできるだけ早くこういうものをきめて、そして国民に対してはっきりしてもらいたいということが、私の願いなわけです。ですから、これは今後とも私のほうから公正取引委員会に聞くことになると思うのですが、現状について、委員長、私はどの程度作業ができているのか、それをひとつ事務的にでもけっこうですから、報告として委員会のほうへ出してもらいたいと私は思う。どの程度何をやっているのかわからなければ困る。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) もう少し作業の現段階における模様を、いろいろな意見が出ているのだろうと思いますが、文書等にして、正確も期さなければいかぬでしょうが、出していただくように作業できませんか。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) 作業の経過につきまして取りまとめたものを文書で提出いたしたいと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 それと同時に、きょうは委員長がいないからあなたにお伺いしているわけですから、公取委員会としてはスケジュールがあると思うのです。公取委員会のスケジュール等もひとつ委員長にも相談して、そしてこういうふうに責任をもって進捗するということを明確にしてもらいたいと思うのです。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) そういうスケジュールも含めてひとつ……。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) 委員会のスケジュールは、毎週、その先週末に翌週のスケジュールをきめるというような方法で運用しておるのが実情でございます。で、再販売価格維持契約の問題は取引部の問題でございますけれども、公正取引委員会に、もう二つの部がございまして、非常に緊急を要する問題が出てまいりますときには、それを調整しながら委員会のスケジュールをきめていくということで、一つのめどといたしまして、たとえば何ヵ月ぐらいのうちに結論を出すというようなことは申し上げられるかと存ずるのでございますけれども、長期にわたる業務スケジュールというようなものを提出することはむずかしいのじゃないかというふうに考えます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 だから、私の言っていることは、そういうふうにいろいろ事情があると思うけれども、大体公正取引委員会としては、臨時に緊急な問題があった場合は別にして、こういうふうな方向で委員長の発言を処理していくのだという一応の日程をつくってもらわなければ、緊急の問題は緊急の問題として処理していけばいいわけで、しかし、一つの方向づけというものを日程的に明示してもらわぬと、いたずらにいろんな問題が起こってくるというふうに考えるわけですが、この点については、先ほど言ったように、緊急の場合は別にして、一つの方向づけというものを日程的にしてもらいたいと私は思う。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) 再販売価格維持契約の問題につきまして、公正取引委員会の現在の姿勢が、一般消費者の利益を守るという角度から、この規制を強化していくという姿勢については、何ら変わりはないわけでございます。ただ、幾つかの——ここで相当慎重に作業をやろうという中には、必ずしも小売り商の陳情に出てまいりました言い分については、私ども合理的ではないというふうな判断を事務的には持っておりますけれども、ただ、小売り商の中にそういう不安があるという事実は、非常に相当はっきりと看取できたわけでございまして、そういった不安を解消するような努力をするということも含めて考えているわけでございますので、できるだけ消費者保護の立場を貫いていく、そういう立場から規制を強化していくというような基本的な立場で検討を進めたいということだけを申し上げて、私の答弁にかえさせていただきたいと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 それでは、いま当面している医薬品と化粧品について一番問題になっている点、もう一ぺん聞きます。むずかしい点というのはどこですか、具体的に言って。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) 四月の上旬に、委員長がこの問題についてもう少し慎重を期したいという発表をいたしましたときに申し上げました理由が三つほどございます。一つは、小売り店における本問題の公正取引委員会の取り扱いについての不安というようなものをできるだけ解消するのに若干の時間が要るということでございます。それから第二番目は、四月一日から化粧品についての自由化が拡大されるというようなことの影響でございます。それから第三は、これも自由化の一環ではございますけれども、世界の最大の化粧品メーカーがわが国に進出いたしますことが具体的にきまったわけでございます。そういった影響の出方につきましても、従前考えておりましたのより、もう少し詳細な資料も関係行政当局にも出てきておりますので、その辺の影響についても見きわめをつけたいと考えておるというような、その三点を具体的な問題といたしまして指摘いたしているわけでございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 まあ販売方法というものになってくるというと、直接的に販売人を使ってやる品物については、これはこの制度からははずされていくわけですね。要するに、ポーラならポーラという化粧品自体、直接的に販売店、小売り店を経由していかぬというふうな形の場合については、こういう範囲に入らないわけでしょう。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) 独占禁止法のたてまえが、できるだけ自由な競争を促進していくというたてまえにございまして、自分で持っているものの値段をきめるのはその人の自由でございますから、これは直接販売でございましょうとも、それから販売店を通じる販売でございましても、その所有権が留保されているかっこうでその商品に値ぎめをするという場合にはこの対象にはなりません。ただ、他人に渡った品物についての値段をきめていくという場合が再販売価格の維持契約ということになるわけでございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 最後に聞きたいのは、こういう再販価格制度を維持するという問題と消費者との関連で考えていった場合に、究極するところ、生産者の卸値というか、一体生産者の物の卸値といいますか、それがまあ原価にどの程度の利益を加えていくのが正しいのか、いわゆるその末端の小売り価格、消費者と小売り店との関係というだけを見ていては、私は問題は解決されないのではないかという気がするわけです。生産者自体というものは一体どれだけの利潤をあげているのかという問題を見て、適正な価格が適正なルートにおいて販売されていくということで初めて国民が納得すると思うのです。いまの状況を見ているというと、いろいろと生産者自体は品物について責任を持つというふうな観点から、そういう点については、なかなか秘密にして表に出さぬ。しかし、どういう品物にしても、大体原価計算というものは私はあると思うのです。そして、それにどれだけのマージンを加えて下へ価格をきめて卸していく、そういうことを考えていく場合に、生産者価格というものについて、公取としても一応の見識というものは持たなきゃいかぬと思うのです。その点は一体どうなっていますか。

柿沼幸一郎公正取引委員会事務局長

○政府委員(柿沼幸一郎君) 独占禁止法が再販売価格維持契約について適用除外を認めます条件が幾つかございますが、一つは、先ほど申し上げました一般消費者の日常使用する物ということでございましたが、もう一つの条件といたしまして、メーカーの間に自由な競争があるということが一つの条件になっているわけでございます。で、メーカーの間に自由な競争を保持するということを確保するということになっておるわけでございます。で、物価の問題を考えてまいります場合に、需給関係から見る場合と、ただいま先生御指摘のように、原価関係から見る場合がございますけれども、医薬品、化粧品といったような商品は一社でたくさんの品物をつくっておるケースが非常に多いわけでございまして、たとえば宣伝費を使いました場合にも、その宣伝費が、どの医薬品なり化粧品なりにどういうふうに含まれているかという原価計算は、これは一応形としてはできるかと思うのでございますけれども、実際問題として、一時的にはなかなかきまりにくいものでございますので、独禁法の基本的な立場といたしましては、できるだけ各段階で競争を入れていくというような立場からものを見ておるのが基本的な見方でございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 それでは先ほど言いましたように、一応時間が来ておるようですから、われわれが当初調査し、また公取のほうとしても三月の下旬という段階で一応作業が終わるというふうに聞いておったわけですが、先ほどの答弁で、いろいろと三要素が含まれてきて延び延びになってきておる。したがって、先ほど言った、いままでの作業の実態を出してもらうことになったわけですが、この点については、緊急にひとつ資料を提出してもらって、それをもとにもう一ぺん公取自体の今後の進み方についてお尋ねしたいというふうに考えます。  以上をもってきょうは一応これで終わります。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) では、次に中村君。  公取はもうけっこうですから。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 私の質問は、委員長から、なるたけ集約して四十分以内で終わらすようにというような要請がありましたので、それで終わらしたいと思いますから、私の意見をまじえずにお尋ねしたいと思いますので、断片的にお尋ねすることになるかと思いますが、簡単に要領よくひとつお答え願いたいと思います。  私は、宮内庁のほうには、新宮殿の造営の進捗状況と御料牧場の問題、それから警察庁のほうには、学生の暴力とこれに対する警察の措置についてお尋ねしたいと思うのでございます。  まず第一に、この新宮殿の造営のため進捗状況について、概略簡単にお伺いしたいわけです。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 新宮殿の工事は、昭和三十九年の七月から始まっておりまするが、主体の工事が終わり、それから、外装工事も終わりまして、現在は内装工事の残っている部分をやっております。具体的に申しますと、壁の布張り——布を張ってきれいにするその壁面の工事の残っている部分をやっております。それからなお、これからじゅうたんを敷く、それから家具、調度を整えるというようなことをいたします。それからなお、周辺の庭園工事の残っておるのをいたします。その工事は十月一ぱいで完成する予定でございまして、十一月には落成式を行なうという予定で現在進んでおります。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 非常にスムーズに進んでおるようでございますが、この十一月に竣工落成式をやる。この皇居造営に関して、皇居の東側地区の庭園地帯は、ひとつできるだけ一般に公開したいと、こういうふうなことも閣議了承もあって、また、宮内庁でも、そういうふうに進められておると思いますが、その方針はどういうふうに、その後庭園造成あるいは一般公開の方法等については御検討なさっておりますか、お伺いしたいと思います。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 東側地区の庭園を整備することも、おおむねでき上がっております。で、この十月一日から一般にも公開をしようということで準備をいたしております。  この公開の方法は、宮中の行事で東側地区をお使いになる、たとえば園遊会を行ないになる、こういう場合には公開はできません。それから特別の年末年始のときとか、そういうときには一応休みますが、それ以外の時期におきましては、土曜の午後、日曜日も公開する、ただし、月曜日と金曜日は休む。週二回休みがあるのは多いようでございますが、おおむね整備が終わっておると申し上げましたが、まだその公開後も整備をすべき部分か幾らかあるわけでございますので、週二回は休む、月曜日と金曜日と。時間は午前九時から午後四時まで。入場料を取るかどうかということは、いろいろ問題がございましたが、これは入場料は取らない、無料ということでいこうと。ただし、あまりたくさんの方が入っておられますと混雑して、この庭園内を散策しながら楽しまれる気分がこわれますので、大体中に入っておられる人の総数が五、六千人の範囲でまとまるように考えていきたい。あまり込む場合は、門のところで制限するということが起こるかもしれませんが、そうでない場合は、自由に入っていただくようにしようという考えであります。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 私は、皇居内がこうして国民に公開されるという実態はすばらしいものと思うのです。国民が非常に身近に感ずる感じがにじみ出てくると思うのでございますが、そこで、皇居造営、新宮殿造営に資するために、一般国民から金品等の寄贈があったろうかと存じますが、大体その金額あるいはその延べ人員等について、わかりましたらお伺いしたいのです。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) この四月、きのう現在のところで、金額は八千八百万三千円というのであります。人員といたしますると十七万五千九十五名でございます。そのほかに、物品としての寄付が少しくございます。主として吹上御所の際に数件ございまして、なお、新宮殿の場合も、この宮殿の中庭のところに置きます石、そういうのを岐阜県のほうの人から寄付があったということがございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 皇居の新宮殿の百三十億を突破する予算で造営されているわけでございますが、いま十七万の人々のとうとい八千八百万の浄財——私は寄付の規定が、宮内庁長官の認めるところによってこれをやるということが、非常にワクがきびし過ぎるきらいがあるのではなかろうかと、一般国民にはそのことが知らされてはいないんじゃないかと、私は、この皇居のこういう造営につきましては、明治神宮や伊勢神宮やその他等々の過去の歴史から見ましても、もっと開放的に寄付が自由自在に受けられるようなことが望ましいんじゃなかろうかと、先ほど庭園のところに石が寄付されたということを言われましたけれども、やはり一木一草心のこもったものが寄贈される形のように、また、お金の点ももっとおおらかな立場で寄贈できるような方途が講ぜられてしかるべきと思うわけでございますが、いかがでございましょうか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) この皇居造営のための寄付を特別に制限をするというようなことはないのでありまするが、ただ皇居造営審議会のほうで答申された趣旨においても、この寄付が強制的になるような、そういうきらいを生じてはいけないということで、したがって特に、ある村なら村の人がずっと全部帳面を回してその寄付を集めてこられるというようなことは避けてもらっておるわけであります。ですから、ほんとうに誠意のある方の分と強制の色彩のないものということで受けておるわけであります。したがって、この金額から見て、人員も非常に多いので、少額の方が大部分なのでございます。なお、物品の関係は、これはやはりこの皇居造営にふさわしいものであって、なるほどというもので、寄付をする方も純真な気持ちで何か特に商品の宣伝に使われるというようなことのないものであればお受けをするということで考えておるんであります。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 宮殿造営のことですから、そのような売名行為のように、あるいは強制にわたる行為はきびしくこれを規制していくという、その態度は私理解できるわけでございます。しかしながら、これらの問題の取り扱い方について、もう少し幅広い国民的なものに持っていく必要があるんではなかろうか、というのは、私は終戦後宮中の清掃に参加した婦人団等が、行ってきてよかったという非常な感激を漏らして帰ってくる人、しかも、それは年輩の人ばかりでなく若い人も宮中清掃に参加して感激を新たにしている、こういう事態を見聞きしておるために、そういうことを特に申し添えるわけなんです。一年間に清掃に参加する婦人団等がどのくらいありましたかわかりましょうか、突然ですからわからなかったならばけっこうですが。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) ここに四十二年度の勤労奉仕に来られた方の人員がございまするが、全体の数で二万一千七百四十四名になっております。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 この清掃勤労奉仕は、一定のワクがあって許された範囲しかできないわけですね。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) この勤労奉仕は、一日に二、三百人の範囲よりたくさんおいでになりましても、やっていただく部分もございませんので、数の制限をいたしております。なお、これについても特別の、何か中に入る人を格別の人が集めてこられるというあっせん業的な方が持ってこられる分は、これはお受けしない。ほんとうに誠意に基づく分はお受けするというふうにいたしております。ただ非当に御希望の人が多いものですから、なかなか皆さんの御好意を受けられないで、たくさん来られる場合には、抽せんにしまして、その数の範囲の中で、抽せんに当たった人に入っていただくということにしている点がございますが、これも数をあまり多くするというふうにいかない関係上、やむを得ない措置だと思っておる次第でございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 新宮殿については以上でございます。  次に、御料牧場の問題についてお尋ねしたいのですが、三里塚の国際空港の建設に伴って、御料牧場の移転ということが考えられるわけですが、新牧場についての位置、概況等について、ほんとうのあらましでけっこうですから、まずお尋ねをしておきます。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) この三里塚の御料牧場のところが国際空港の用地になりますから、そのかわりの御料牧場として予定されておりまするのは、栃木県の高根沢の地区でございます。ちょうど宇都宮市の東に当たるところであります。あそこへ設けようというということで、その新しい牧場の面積は二百七十ヘクタール——二百七十町歩くらいのものを予定しております。三里塚の現在の御料牧場は四百三十九町歩でございますから、それから見るとだいぶ狭くなりますが、しかし、その新しい牧場の場合には、いろいろやり方を合理化いたしまして、三里塚で現在、家畜に必要な飼料の自給生産をいたしておりますが、その日給生産のうちでトウモロコシとか燕麦、そういうものの生産は新しい牧場へ来てからはやめる——牧草等で特にやらなければならないものは当然やりますが、そういう一部の飼料は購入する。購入しましても、経済的な計算から見ますると決して損ではなくて、かえって経済的には有利なくらいに考えられますから、購入しよう、そういうことで、面積も狭くなるわけであります。  なお、その新しい牧場へ行きましてからの経営の内容でございますが、これは現在の三里塚の御料牧場におけると大体同じでありまして、ちょっと違う点は、たとえば馬の場合、現在はこの馬で軽種馬、乗馬、輓馬の三種類をやっておりまするが、そのうちの軽種馬、つまり競走馬は新しい牧場へ行ってからはやらない。これは宮中では競走馬をお使いになることがないので、どちらかといいますと、売って財政的収入をあげるようないろいろなことになる部分でございまするので、これはやめる。  それから牛のほうの乳牛、これは三里塚の場合と大体同じであります。  それから次に綿羊、羊でありますが、羊は三里塚の場合よりは、飼育する頭数を倍くらいにふやそう。綿羊のほうのふえますのは、現在、宮中の園遊会——春秋二回やっております。以前は年一回でしたが、ああいう行事はもっとひんぱんに行なわれたらよろしいというような皆さんの御意見もあって、年二回行なわれておりますが、そうしますと、あの場合に、ジンギスカンというので、羊の肉をもってもてなされるわけですが、足らないわけであります。それで、そういうことで綿羊が現在の三里塚よりも倍にふえる。  そのほか豚とか鶏、これは三里塚の場合と同じことでございます。そういうようなことで行なわれるわけでございます。  御料牧場のあそこへ移りますのは、いまの見込みでは、来年の夏か秋ころになるかと思います。現在、空港公団のほうが土地の買収とかあるいは土地の造成ということにかかっております。これは三里塚の御料牧場のほうを空港公団の用地に出す関係上、その出す土地の部分と交換というような形でいく関係上、空港公団のほうが新しい牧場のほうの建設にかかっているわけであります。そういうようなことでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 その四百三十九ヘクタールのやつを、今度は高根沢に移って二百七十ヘクタール。二百七十ヘクタールを空港公団が買収に当たっている。その買収の現在の実況は何%ぐらいいっているのか。そしてその買収の予算はどの程度になっているのか。ちょっと買収予算がわかったらば、建設の総予算でけっこうですから。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 現在までにこの新牧場の用地の買収の済みましたのが八〇・五%、ですから八割をこしております。それから、その用地の買収の買収金額は、全体で五億五千二百万円ということでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 八〇・五%の買収が進んだというわけですが、あとの残り二〇%に近いものは、これは大体間違いなく買収できる見通しでございましょうか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) 現在公団のほうから聞いておりますと、まあおおむね間違いなくいくと思いますが、この買収済みのほかに、承諾をすでに得ているという人が相当ありますが、現在何か承諾をまだ得られないでいる人の数が十二名ということを聞いています。全体の数が四百人をこしております。そのうちの十二名くらいの分がまだ承諾を得ていない。金額とか代替地をどうするとかいうような問題で話がつかないということですが、問題はその十二名がだんだん減っていくとしますれば完了するわけですが、見通しとしては、おおむね全部の買収は可能という見通しでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 私の調査では、この買収の価格をいま五億五千二百万円とおっしゃいましたが、七億五千万かと思いますが、坪当たり約千円に該当するかと思うわけでございますが、私のほうの調査の間違いでございましょうか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) いま買収の金額を五億五千二百万と申しましたのは、すでに買収が済んで出した金のことを申し上げましたので、全体の予算といたしますると七億五千万円で、いまおっしゃいましたのは、予算の関係でまだ二割ばかり残っておりますから、その部分を含んで七億五千万ということになります。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 そうなりますと、いまの五億五千二百万というのが八〇・五%に見合う金額で、総体の二百七十ヘクタールについては七億五千万、大体坪当たり千円程度で買収ということになるわけでございますね。それで、その工事は空港公団がこれを行なうと言いますが、その工事が終わる時期が、四十四年の秋ごろという先ほどのお話ですが、その交換方式はどういう方向でこれをやっているわけですか。これは成田の三里塚と、それから今度の新しい御料牧場との交換方式というのはどういう形でやりますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) これは大蔵省のほうで主としていろいろやられるわけですが、この成田のほうの三里塚の御料牧場を、ある時期に皇室用財産を解除して普通財産にかえるわけです。そうしますと、大蔵省のほうの所管になりますが、その普通財産になりましたうちで、この新しい牧場のほうの価格に大体見合うようなある部分を交換という形でいくわけであります。まあこの成田三里塚のほうの御料牧場のほうが、全体としては高根沢のほうの新御料牧場よりも価格ではずっと上になると思います。したがって、その残った部分については、大蔵省のほうでさらにまた別途考えられるということに聞いております。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 そうしますと、高根沢の新しい牧場をすべて建設するための最高の限度額というか、予算額というのはどの程度になりますか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) その金額は二十二億でございまして、今年度四十三年度の予算書の中に、国庫債務負担行為として二十二億というのを国会の御承認を得ております。今年度中にまず契約をする、実際に支出するのは来年ということでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 その債務負担行為二十二億のワクの中で起きるであろう問題、代替地対策あるいは営農対策等の諸問題も、その予算の中に含まれてやることですか。あるいはそれらについての具体的な進め方というものは、空港公団が一切責任を持ってやるわけですね。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) いまおっしゃいました経費一切を含んでおるわけであります。責任は空港公団が持ってやりますが、しかし、その進行過程においては、宮内庁のほうにも一打ち合わせが時々ございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 工事も予算もすべて空港公団が責任を持って宮内庁側に引き渡すまで進めていく、こういうふうに解釈していいですか。

瓜生順良宮内庁次長

○政府委員(瓜生順良君) そのとおりであります。私、いま申しましたように、宮内庁の意思を十分そんたくしてそれを進めていくということでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 宮内庁につきましては、二十分になりましたからけっこうでございます。ありがとうございました。  次に、警察庁のほうにお伺いしたいわけです。これも時間が制約されておりますから、十五、六分から二十分ぐらいであります。  学生の暴力と警察のこれに対する措置について、私お伺いするわけでありますが、もう新聞、世論等でも、いまの学生の行き方は、現行法を無視して秩序破壊の行為をまっしぐらに進んでおるわけでございますが、警察庁としては、多くの学生の検挙者を調べた過程の中において、この学生たちが法の秩序を無視してもなおかっこういう暴走をする行為を繰り返しておるのはどういう心境であるか、その調べに当たった経緯等において、学生の心の中に入った調べ方もしておると思いますが、一般的傾向について、御説明いただければと思います。

川島広守警察庁警備局長

○政府委員(川島広守君) ただいまお尋ねの検挙されました学生の心情と申しましょうか、そういう問題につきましては、取り調べの過程でもつとめて聴取している次第でありますが、ほとんどが、御案内のように、黙秘権を使っておりまして、自分たちのことにつきましては、一切語らない、これが実情でございます。  そこでお尋ねがございますので、彼らがいろいろ機関誌あるいはその他の機会に語っておりますことの内容を結論的に申し上げてみたいと思っております。御案内のとおりに、三派系全学連のスローガンと申しますのは、いわゆる戦闘的な学生運動、こういうふうなスローガンを掲げているわけでありまして、あくまでも政治闘争至上主義という立場をとっているわけであります。究極のねらいといたしましては、日本の革命、ひいては世界のプロレタリア革命というものを達成する、これがいわばかれらの心情でございます。当面かれらが言っておりますことは、いわゆる一九七〇年という時期を決戦の時期である、こういうふうにとらえておりまして、成田あるいは王子というような当面の一つ一つの戦いの中で力をたくわえ、それに基づいていわば決戦の体制をつくる。このように呼号しているわけであります。ただいまのお尋ねの中にありましたが、羽田事件等で逮捕されましたときにも、その他の言動にもはっきり出ているわけですが、現体制は一切認めない、したがって、法律は一切認めないというふうな立場でありまして、したがって、あくまでも法無視の立場を貫いているわけであります。在来の思想というものに当てはめてみますならば、いわゆるトロッキズムでございまして、永久革命、同時革命ということを主張しておるわけでございますから、そういう意味合いでは、現在の既成政党である、あるいは共産党でございますとか、その他の政党、こういうものには一切権威を認めない。したがって、行く行くは自分らで前衛組織を結成する、そして革命を唱道する、こういうふうな立場をいわばとり続けておるわけでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 いまの説明を聞いていると、現行体制は認めない、法律も認めない。そして、究極の目的は革命なんだ、ただし、革命に持っていくためには間違った法律体制というものをぶち壊していくんだ、したがって、そこに暴力行為、こういうところにエスカレートしている。論理の飛躍というか、位置づけられている。これに対する対策としての、たとえば学生に対する奥底に入った問題、大学の管理問題、あるいは学生の教育問題等々については、警察庁にお伺いしても、これは別のことでございますから、警察の立場でこの学生たちに対して、こうすべきである、こうあってほしい、あるいは現在の法に対してこういう措置が必要である、こういういろいろの考えが結びつけられてきておると思いますが、学生に対する対策は、警察としてはどう処置されるのが妥当とお考えでしょうか。ちょっと私の質問が抽象的でお答えにくいかと思いますが……。

川島広守警察庁警備局長

○政府委員(川島広守君) ただいまのお尋ね、たいへんむずかしい問題でございまして警察の立場といたしましては、御承知のとおりに、対象は学生でありましょうとも、あるいは学生でない場合でございましょうとも、法を犯す者につきましてはこれを検挙してまいる。これが警察の基本的な立場でございます。  ただいまのお尋ねに、あるいは筋が違うかもしれませんけれども、現在までおおむね千七百名程度の、昨年の十月八日の羽田事件以来現在まで、千七百名程度の検挙者を実は見ておるわけでございますけれども、その中で、現在までのところ起訴されましたのが、私の記憶では、二百六十名程度でございます。そういうようなところでございまして、本来学生問題というものが現在のように暴走してまいっておりますその背景には、実はさまざまな問題があろうかと存じます。新聞その他でもいろいろなことが報道されておるわけでございますが、何と申しましても、現状におきましては、大学の学校構内というものが今日の学生の暴走のいわば拠点に実はなっておるわけでございます。そういうような点等もございますので、本来でございますれば、まあ大学の管理措置と申しますか、そういう点について、今後の問題でございますけれども、よりきびしく措置をとっていただくというようなことが当面とり得る対策ではなかろうかと、さように考えまして、文部省あるいは学校当局とも直接いろいろな機会をつくりまして、実はお願いもし、あるいは御協力も求めておるような次第でございます。いかんせん、先ほどお答え申し上げましたように、また、ただいまのお尋ねにもございましたように、一切の権威、一切の体制は認めないという立場でございますから、どのような立場にせよ、説き聞かせましても一切耳をかさないというような、きわめて独断と申しますか、独善的な集団でございますので、いろいろと、ある場合には家庭の御両親等にも実は、検挙した場合には御連絡を申し上げて面会をしていただいたり、いろいろまた説得をしていただいたりするような手もあわせ用いておるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、問題が非常に複雑でございまするし、困難な問題か多うございますので、今後とも手をゆるめないで関係機関の御協力を切に求めてまいりたい。はなはだ抽象的でございますが、そのように考えておる次第でございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 非常に私もお答えにくい質問を繰り返しておるわけですが、できるだけ私自分の主観を述べずにお伺いしたいと思うのですが、いまお話しのように、学生たちの暴力行為が次から次とエスカレートしてきておる。そうして新聞紙上等でも、もうすでに学生は無頼漢になっておる、読売新聞等では、このようなことばを投げかけられております。比較的学生には同情的であった朝日新聞でも、大学自治というざんごうから市街戦に飛び出し、またざんごうに戻ってくるという戦闘集団のように思われるいまの学生の動き、こういうようなことでとらえておるし、また、杉本裁判長も、三派全学連の暴走が予想されるから、このデモは許されないというような判定を下しておるようでございますが、これは一に社会的な環境と大学のあり方、政治のあり方に基本的な解決点が求められなければならないことは、私ども政治家としてよく考えられるわけでございますが、別の面から考えて、学生の暴力行為が、エスカレートの形が、武器として鉄かぶと、ほっかぶり、そうしてこん棒、場合によっては、竹やりあるいはクロルピクリンといったような、次から次に武装された形が出てくるわけでございますが、この武装エスカレートに対する警察の対策を今後どのように立てていくか、お伺いしたいと思います。

川島広守警察庁警備局長

○政府委員(川島広守君) ただいまお尋ねにございましたように、実は昨年の十月八日の羽田事件を契機にいたしまして、いわゆる学生の使います武器と申しましょうか、そういうものが、量質ともに実は変わってきておるわけでございます。もちろん羽田事件以前におきましても、在来、プラカードその他竹ざお等を持ってデモをするということはしばしばあったわけでございますが、羽田事件を契機にいたしまして、いわゆる角材それから石——敷石を砕きましてこれを投石をするというようなことが一般化してまいっておりますのに加えまして、いまもお話にございましたように、いわゆる覆面スタイルで面をとられないようにするとか、あるいは色をつけたヘルメットを必ず常時携行する、さらには石等の武器の——武器といいますか、そういうものの集め方あるいは運び方等につきましても、いろいろと彼らなりにくふうをこらしてまいっております。たとえば成田等の場合におきましては、トラックで別送、角材を運ぶあるいは石を運ぶというようなことが最近におきましてはきわめて恒常的に用いられておる点であります。さらには、王子の事件等にも、御案内のとおりに、その闘争の現場に、いわば角材をあらかじめ隠匿をしておくというようなこと、そういうことが一般的になっております。さらには、いまお話しにもございましたが、農劇薬物クロルピクリンその他アンモニア、ふん尿というようなものを手当たり次第投げつけるということが、これまた一般化してまいっておるわけでございます。  そういうようなことでございますが、警察側といたしましては、先ほど御案内のように、いわゆる行為的な装備というものは持っておらないわけでございますので、あくまで現在用いておりますのは、防石のためのたて——小型、大型ございますけれども、そういうようなものでございますとか、あるいは防石に使いますためのネットでございますとか、あるいはそれを車両につけました防石警備車でございますとか、できる限り警察官の受傷防止のための措置ないしは装備等につきましては、現在もなおいろいろと実は知恵を集めまして考えておるわけでございますが、ほとんど警察官のけがは角材によりますものよりは、ほとんど七割から八割方は石によるものでございますので、闘争の現場に予定されましたようなところにつきましては、あらかじめ、いわば警備実施を行ないます環境の整備というふうなことに重点を置きまして、王子周辺では、東京都並びに北区にお願いいたしまして、敷石を全部はがしまして、アスファルトに改装していただいている、こういうような経緯でございます。  さらにまた、成田等につきましては、警察官自身の手で、一人五個ずつの石を拾い集めるというようなことで、石によりますけがを防ぐということをいま当面考えておるわけでございますが、農劇薬物等につきましてのいわば対策というものも、いろいろ専門の先生方にも実はお知恵を借りたのでございますけれども、これは結局そういうものをかけられた場合には、直ちにいわば洗浄をする、それ以外に実は手がないわけでございます。先般、成田で二月二十六日に起こりましたピクリン酸でやられました場合には、気管支閉塞を起こしまして、気管切開を行ないましてようやく実は一命を取りとめたというような例もございます。この点につきましては、雨がっぱのようなものを着て防ぐという以外には、これといったきめ手がないわけでございます。いずれにいたしましても、そういうことが万々一起こりますような場合には、直ちにとにかく洗浄する、そのための救急所と申しましょうか、救急的な措置を付近に、なるべく近いところにあらかじめ設置をするというようなことについて十分配慮してまいりたい、こういうように考えております。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 私は、横須賀の原潜のときにも、そして羽田の穴守橋のときにも、あるいは大鳥居のときにも、現地に行って実態を見ております。まさにひどいものです。投げる石、荒れ狂う角材、ガソリンをまいたりしておどかしている状況、王子のあのデモのとき、私は二晩ばかり行ってみて、荒れ狂う姿をまのあたりに見せつけられておるわけでございます。ここで私は、いま警察官がたてを用意し、網を用意して、ひたすら防戦につとめて、その中でなおかつ大きなけがを数多く繰り返されたわけですが、羽田からこの間の王子のデモまでに、警察官及び学生、一般の人で、けがをした概略の人数がもしわかればひとつ教えていただきたい。と同時に、いまクロルピクリンで気管切開をした警察官のその後の状況及び機動隊の出動で大きなけがをして現在入院している警察官の数、こういうものについてわかりましたらお知らせをいただきたいと思います。

川島広守警察庁警備局長

○政府委員(川島広守君) 昨年の羽田事件以降の警察官の負傷者の総数は四千一名に相なっております。これはもちろん擦過傷等の程度のものは除いての数でございます。うち、入院加療を要しました者が二百十四名になっております。現在なお入院しております者は三十六名でございます。これは一月の佐世保の事件で腰椎亀裂骨折、それから右胸の鎖骨の関節の脱臼の重傷を受けました者、それから成田で投石によりまして失明のおそれが出まして、いまだに現在横浜に入院しております者等、重傷者は現在三十六名、いまなお入院加療を続けておるような状態でございます。それから、一般の方々の負傷でございますが、これは統計で百七十人になっておりますが、そのうちほとんど大部分のものがいわゆる学生によります投石による負傷でございます。学生のけが人でございますが、現在までのところ、なかなか学生のほうは、実は入院をしましても、氏名を一切申しませんし、そういうことで実はなかなか調査が困難でございますけれども、消防庁その他病院の御協力を得て一応集計しましたところでは、二百名程度になろうかと、こういうふうに実は考えているわけでございます。  けが人のほうは、以上のようなぐあいでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 三十六名のこの入院患者——中には重傷者もあろうかと思います。この前、羽田のときに、私は病院をたずねたときにも、おそらく一年以上立つことはできなかろう——あの安保のときにけがした人でも、まだ入院したままになっていて、食べるものも出すものも人の世話になっているというような実態、こういうふうな機動隊のけが——公務災害等に対しては、どのような措置をとっているのですか。

川島広守警察庁警備局長

○政府委員(川島広守君) 公務によりましてけがをしました警察官につきましては、それぞれの手続によりまして、十分なる手当てをいたしておりますが、なお、勤務につきましては、いわゆる軽作業と申しましょうか、いわゆる機動隊員としてはとうてい働くことができませんので、これを事務のほうに回すというふうな措置を、実は一人一人につきまして、その家庭環境あるいは本人の希望等を十分にしんしゃくいたしまして、適当な措置をとっている次第でございます。  なお、重傷者等で、いまお尋ねのございましたように、いまなお入院をして、将来後遺症が非常にひどい者につきましては、それぞれその所属におきましての見舞いなり、あるいは家庭の家事の相談でございますとか、そういうことの手厚い措置をとっている次第でございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 時間が迫っておりますから、それじゃ最後に、このような暴力学生の暴走あるいは新聞でいうように無頼漢にまで成り下がったといわれるくらいになっている、しかも、それは単に学生だけの動きだけではなく、やじ馬を巻き添えてやっている。どんどんどんどんエスカレートしていく、こういうことに対して、警察のほうでは騒擾罪を適用する腹をきめたと、こういうふうにいわれておりますが、この取り締まり対策、方針等について最後にお伺いしたいのです。

川島広守警察庁警備局長

○政府委員(川島広守君) 昨年の羽田事件以来、ただいまお尋ねのございましたように、この三派系全学連の暴走ぶりは、いわゆるエスカレートしてまいっているわけでございます。在来もそうでございますけれども、警察といたしましては、あらゆる刑罰諸法令をきびしく適用して処置をしてまいるという強い態度をとっているわけでございますが、これは将来におきましても一貫してとってまいる方針でございます。三月二十八日あるいは四月一日の王子におきますあの闘争は、付近の住民の方々にも多大の不安と迷惑を与えたばかりでなく、派出所でございますとか、あるいはパトロールカーをひっくり返して火をつけるというような、目に余るいわば事態にまで発展をしてまいっているわけでございまして、あの二つの事件等について、いろいろと研究いたしまして、警察当局とも十分打ち合わせをいたしているわけでございますが、そのようなことで、騒擾罪の適用につきましても、腹をきめたとかいう問題ではございませんで、将来につきましては、騒擾罪によって問題にすべき事態につきましては、きびしく騒擾罪の適用をもあわせまして、先ほど申しましたように、刑罰法令を強力に適用して取り締まりをしてまいる、そのようにして市民——住民の方々の不安、迷惑というものを十分に取り除いてまいりたい、こういうふうな一応方針で、今後ともやってまいるつもりでございます。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 関連。それじゃちょっと時間をさいてもらいましたので、簡単に私、一言、二言だけお伺いしておきたいと思います。  それはですね、私の地元で起こっている問題でありますが、京都大学で、今度医師法の一部改正にからんで、大学院に入学する人を何か説得するとかなんとかいうことで、それが監禁というのか、不法監禁というのか、あるいはまた何かけがをさせたというので、暴行罪とかいうことで強制捜査が行なわれておるという話を聞いておるわけであります。実はそこの中に私の友だちの、何といいますか、医者のむすこもおりまして、そういういろいろ知っております中で、問題がどんなことになるのか、いろいろ心配をしておるわけでありますけれども、それにつきまして、一体いまどんなふうになっているか、警察庁のほうでいまの現況をどんなふうに把握しておるか、ちょっとお伺いしたい。

川島広守警察庁警備局長

○政府委員(川島広守君) ただいまお尋ねの問題は、三月の十五日に起こりました事案のことだろうと思います。これは新聞等にも報道されておりまするように、いわゆる大学院の入試をめぐりまして、ぜひ大学院に入りたいという希望で受験しようとして試験場に参りました泉谷守という、京大医学部の研修生でございますけれども、この人に対して試験場に入場させない、いわゆる羽交い締めをいたしましてこれを連行して、試験場の近くにございました小部屋の中に、いわば監禁をして、とうとう受験できなかったわけでございます。この被害者の父親から実は電話で申告がございまして事案の真相を実は知ったわけでございます。その後不法監禁罪として捜査を進めてまいりまして、四月四日に、被疑者六人についての逮捕状を得まして逮捕をいたし、さらにまた学内二カ所、それから被疑者、参考人等の自宅その他九カ所について、捜索令状によりまして捜索をいたした、こういうのが事案の実は概要でございます。これにつきましては、その後も学生の医学部の自治会あるいは青医連の京都大学の支部等におきまして、学生が総長に対しまして厳重にいわば申し入れ、あるいは抗議というかっこうで大衆団交が行なわれまして、それを受けられて総長が警察本部に来られまして、今後学内のいわば自治を侵すような方向で処置をとられることは困るのでよろしくお願いいたしたいという申し入れがございました。もとより警察といたしましては、ただいま御説明申しましたような法の手続に従って適正に実は措置をとったわけでございまして、抗議を受ける筋合いではもちろんございませんし、総長の申し入れにつきましても、抗議を受ける筋合いではございませんが、総長の立場については十分に了解をいたすということで、実は話し合いは済んでいるわけでございます。その後は何ら問題は起こっておりませんし、あるいは学内におきましては、一応総長との大衆団交といいますか、そういう形で一応事態は鎮静の方向に向かっているように理解をいたしておるわけでございます。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 関連でございますので、ひとつまとめさせていただきますが、私の聞いたところでは——それは聞いたところでありますけれども、実はその説得のための時間であって、別に制止をするような、たとえばスクラムを組んでそれをとめたとか、何かそういうことはないのだ、ただ話し合って、その時間に間に合わなかったということで、それならば大学院の入学試験ができなかったから大学院に入れないという大きな損害があるかといって聞いてみれば、それはもう大学院へは——また別に試験を受けられたかどうかは別として、大学院には入学しておられるという現状で、実際には実害がなかった。それからまた何か暴行があるような話を聞きましたけれども、本人も別に、足をすべらしてこけて落ちたとか、こけたということであって暴行ではないと言っている。こういうようなことでわれわれがちょっとその父親あたりから聞いたところによりますと、あまりそうしたことが明確でないのに、本人の、多少そういう申告があったために、行き過ぎな捜査が行なわれたのではないか。特にまた、そういう事件以外の何十年か前からのいろいろ青医連のやっている事柄に対するものも全部押収されておる。だからして、何かそういうことにかこつけて、いままでの大学の中で行なわれておったいろんな青医連の運動についての資料をもすっかり集められることになったのではないかということも聞いておるのでありますが、そういうことがあれば少し行き過ぎではないかというふうに私は感じたのでありますけれども、真相のほどは私もわからないし、いま調べられている点ではあろうと思いますが、もしそういうことが、そうした不法監禁ということについて捜査をしたのにかかわらず、ずっとさかのぼっての何十年か前からのそういうふうな運動史的なものまで没収していくということになれば、案外こうした自治的なことに対しても大きな制裁にもなるのではないか。いわゆる大学の自治というものに対しても、ひとつの脅かされる観点になるのではないか、こういうことも言われておるのでありますので、そういう点についてひとつ伺っておいて、また、このことはもっと後になってからいろいろと伺いたいと思いますので、その点だけをちょっと伺って私の質問を終わります。

川島広守警察庁警備局長

○政府委員(川島広守君) 本事件につきましては、先ほど概要でお答えいたしましたように、この被害者はきわめて強く被害の事実を事こまかに実は供述をいたしておりまするし、それにつきまして裏づけ捜査も十分にいたしております。本人は小部屋の中に引き入れられまして、たいへん恐怖を感じてその小部屋から出ようとして階段の下に突き落とされている事実もございまするし、さらにまた、取り囲んでそのまた小部屋に連れ戻すというようなことが、午前の八時ごろから十一時ごろまで、とうとう受験ができずに終わったということでございます。そのようなことでございまして、被疑事実の内容はきわめて明白でございます。  そこで、さらにお尋ねの押収捜査の件でございますが、この点につきましては、一応捜索の結果、先ほど申しました九カ所のほかに、あと二カ所、合わせて十一カ所の捜索をいたしたわけでございますが、証拠物件として二百五十一点を押収をいたしておりまするが、これはいずれも、いま青医連の関係のお話がございましたけれども、この事件は、先ほども触れましたように、青医連の京大の支部それから京大医学部の自治会、こういうような学生らが二十人程度で事前にいろいろ共謀をいたしておるのでございます。どうしても裏切って試験を受けるのだということを事前に知っておるわけでございます。こういうことで実は事件を立てたわけでございます。そういうわけで警察が立てました事件は、あくまでも刑事事件として処置をいたしたわけでございます。そのように御了解をいただきたいと思います。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 総理府関係で、最初に広報予算についてお尋ねをいたします。  四十三年度は前年に比べて二〇%増の十二億二千万円という広報予算でありますが、その中で週刊新聞を発行される、こういうことになっておりますが、その具体的な構想について、最初に御説明を伺いたい。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(田中龍夫君) お答えをします。総理府が週刊新聞を発行するというふうにいわれる場合がございますが、実はさようではございませんので、民間で編集し発行いたしました解説週報を、これは総理府が買い取りまして必要なところに配付しようと、こういうふうな考え方でございます。これは全く独立な法人をつくりまして、そこで公平にかつまた編集発行いたすものでございます。この点、これらの機構かどういうふうになりますか、一応いまのところの考え方から申しますると、この民間の機構は、株式会社の組織が適当であるというふうにいわれております。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 いまのお答えですけれども、この会社をつくるという発想は、そもそもこれは政府のほうから出たんじゃないですか。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(田中龍夫君) これは四十一年の暮れに発足いたしました財団法人の広報センターにおきまして、かような発想がなされまして、政府といたしましては、御承知の政府の施策または法令その他、行政措置等を周知徹底させ、末端までこれを業務広報といたしまして浸透させるということは、これはもう行政上ぜひ必要なことでございますのでただいまの広報センターのそういった企画に対しまして同調をいたした次第でございます。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 これは政府もいろいろ広報紙をお持ちですし、広報センターもいろいろなことをやられておるわけですが、あえて今年度から多額の金を使って別会社をつくってまでもやらなければならない、そこにいろいろと疑問視されるものがあるわけですね。憶測されるものがあるわけですね。ですから、その点どうなんですか。なぜ別会社をつくらなければならないのですか。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(田中龍夫君) これはいまの広報センターの財団法人としての機能というものから申しまして、この編集、発行をいたしますにつきまして経済行為が伴う等の関係から、いわゆる株式会社組織が必要であるというふうなことで、別に政府がこれらの会社をつくります、あるいはまた、それに出資いたすとかなんとかということとは全く関係はございません。広報センターといたしまして、会社組織がいい、それでそれにいわゆる編集等々をいたさせるわけでございます。そのつくりました週報を、国といたしましては必要分だけ買い取りまして配付する。私どもの、原則的に申すならば、つくりましたものは、一般の市販をいたすのが原則でございますが、その中のある部分を、政府といたしましては買い上げたい、かように考えております。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 そのある部分とおっしゃいますが、これは新聞——「朝日」「読売」あるいは「電通報」等の報ずるところによりますと、発行部数はこれは四十万といわれますね。地方紙の大どころに匹敵をする会社になりますが、そのうち三十万部を総理府が買うと、こういうわけですね、この点は間違いないのですか。もし間違いないとしますと、この新たにできる新聞社なるものは、政府が三十万部を買い上げなければ成り立たない新聞社であるということだけは間違いないわけですね。その点はどうなんですか。

松本芳晴内閣総理大臣官房広報室長

○政府委員(松本芳晴君) お答えいたします。  将来の方向としては、独立の法人として自立できるようになるのが当然だと思うのでございますが、発足の当初においては、やはり三十万部程度買い上げなければまあ自立できないというような観点に立って私どもは買うことにいたしております。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 そこが私は問題だと思う。全く別の会社で、別の発想でできたいわゆる民間の新聞社が成り立つために、それを育てるために、その大半——三十万部だから四分の三を政府が買い上げることによって、この新聞社の独立採算ベースがとれるのだ、そういうようなかっこうの新聞社ということになれば、どういったってこれは政府の御用新聞社であるといわれたって、これ抗弁のしようがないのじゃないですか、どうなんですか。ある程度の新聞社ができ上がって、これは政府としても買い上げていろいろと配付するにも適当であると、だからそのうち十万なり幾ら、こういうのであればまた別ですけれども、できる前から、とにかく政府が三十万部買い上げなければ成り立っていかないのだという新聞社をつくるというところに問題がある。

松本芳晴内閣総理大臣官房広報室長

○政府委員(松本芳晴君) 広報室は、現在直接広報といたしまして、放送媒体を使用し、かつ出版物、半月刊の雑誌二つほどを直接編集して出しておりますが、いわゆる新聞に類するもの、それから発行部数の大きなもの、つまり広報媒体価値として非常に大きなものを持っておりませんでしたので、ぜひそういうものを持ちたいというものは非常に前からの念願でございました。たまたま広報センターというものができまして、そうして週刊新聞を発行する企画があるということを聞きましたので、これが出すものを——一方私ども行政広報資料を出すと同時に、これが発行するものを買い上げて、われわれの広報効果をあげたい、そういうような企図で買い上げをするものであります。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 まあ言ってみれば官報の肩がわりみたいなものですか。

松本芳晴内閣総理大臣官房広報室長

○政府委員(松本芳晴君) まあ官報は非常にかたいのでございますが、法令のでき上がるまでの経過とか、背景、あるいはどんな反対があった、そういったことも入れるつもりでございます。官報のわかりやすい親切な解説版、そう考えていただいてけっこうであります。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 それなら別会社じゃなくてあれじゃないですか、内閣印刷局で国民がだれでもわかるような官報の解説版のようなものを発行したらどうなんですか。それを別会社をつくっていろいろなことをやるから七〇年に向けての、安保に水をさすとかなんとかよけいな憶測をされるのじゃないですか。どうもすっきりしない。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(田中龍夫君) 大体広報と申しますか、いろいろな行政の施策の末端浸透、周知徹底と申すことは非常に大事でございますが、しかし、官報とかなんとかいうことになりますと、お役所のつくったものは初めからもう読む気がしないというようなことでは困ります。さような意味から、やはり書きます者も、資料は提供いたしましても、民間の方々に筆をとっていただいて、そうしてつまり申すならば、買い上げて配布しなければ読まないようなものではなくて、一般市販いたしましても堂々と立売りでも何でもみんなが喜んで読むというようなものでないと、やはりほんとうの広報になりませんので、いわゆるお役所版ではない民間の一つの、まあ官製の官報のようなものでない姿における広報というのを出したい、こういうことでございます。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 それですから、市販をしても売れるようなものというのであれば、何も政府が三十万部も買い上げなくても、それは飛ぶように売れる新聞ができ上がると思うのですよ。それを三十万部も買うという前提で、金もあれですね。約三分の一今年度は見ることになりますね、十月からですから一億九千五百万円。そうすると、来年になると約四億円の金が、目の子勘定でいったってそれぐらいの金が来年度はかかることになるのですね、必然的に。だんだんだんだん新聞紙の値上げだとか、やれ何とかということになると、内閣広報室の占める予算の中に、この週刊解説というのですか、解説週報というのですか、これのウエートというのはきわめて大きくて、私が最初言ったように、この新聞社というのは、何のことない政府の外郭団体、それを隠れみのとして十万部ばかり市販をするのだ、こう言っているのです。しかし、いま長官がお答えになったようなことでも言われておる、これは三十万部も政府が無料で配付する新聞をはたして買うかどうかはこれまた疑問ですが、もし売れないような場合になって、このできた新聞社が当初のもくろみと違って四十万の中の十万が思うようにさばけない。そしてその分の赤字が見込まれるというような場合には、これは、先ほど広報室長がお答えになった趣旨からいって、この新聞社をつぶさない意味で将来てこ入れをしなければならぬという事態が出てくるのです。想定をされるわけですけれども、そういう場合には、見切りをつけてこの新聞社から手を切るのですか、てこ入れをするのですか、どうなんですか。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(田中龍夫君) 私どもは逆に考えておりまして、初めは三十万買いますが、実際、これがたいへん評判がよくてどんどんみんなが買っていただくようになりますと、三十万を二十万、十万に減らしましても、広報として媒体でりっぱに活躍していただいて、それでみんなが喜んで見る、楽しめる広報というようにいたしたい。同時にまた、われわれはそういうふうになることを期待をいたしておるのでございます。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 たいへん調子のいいことを言っておりますが、そういけばあれでしょうけれども、それにしても、何でそれじゃ発足のときからおもなるものを国がめんどう見なければならぬのですか。この新聞社の性格からいってそれがわからないのですよ。なぜ、この新聞社に限って政府がてこ入れをして、はえば立て式なんですか、そういうようなかっこうでやろうとしているのですか。それがわからぬ。しかも、できもしない新聞社から買う前提に立ってもう予算を組んでいるのですから、そういう点がもう少しわかるように、ひとつすっきりと誤解を生じないようなお答えをしてもらいたい。

松本芳晴内閣総理大臣官房広報室長

○政府委員(松本芳晴君) 現在も直接広報のほかに、私ども間接広報といいまして、現在発行されている一般の有力紙等に広告のページを買い、いろいろの資料を出してそこに掲載しておりますが、やはりなかなか十分に機能を果たせませんので、少なくとも数ページという広報資料が載るような媒体が非常にほしかったわけでございます。そういう意味で、これから発行されるこの新聞に期待しているわけでございます。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 そうすると、端的にお聞きいたしますが、政府の都合のいい記事を書いてもらわなければならぬわけですね。わかりやすく政府の施策をわかってもらう、こういうことなんですから、半ば準官報的、わかりやすい官報、こういうようなかっこうのものですからね。私がお聞きしているのは、やはり反対の意見だとか何だとか、こういうふうなことも載せると言っていますけれども、おたくのほうから出る編集資料に基づいて、あまり政府批判なんて書くようだったら買わないわけでしょう。そうすると、何のことはない、御用新聞になってしまうんじゃないですか。だから公平に、たとえば国会なら国会で一つの問題、安保なら安保が論ぜられた、このことについてはもう甲論乙駁を正しく伝える、こういう性格の新聞ではないはずですね、ねらいはどうなんですか、その点は。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(田中龍夫君) 御承知のとおりに、官報というものは政治的に非常に興味を引かれるようなトピックだけが載るものではございません。行政の各省で出しまするいろいろな行政上の政令でございますとか、あるいは通過いたしました法律でございますとか、あるいはまた執行にあたりましての必要事項とか、そういうふうな、何しろ官報というものは、ごらんになりましても実におもしろくない、なかなか読みにくいものでございます。それでむしろ、つまり言えば、トピックになるような政治的なものは、これは新聞その他いろいろと扱っていただけますけれども、いわゆる官報の内容をなしますような行政広報的なものを何とかたくさんの方々に読んでいただくということは、これは行政上から申しますと、非常な努力を要することでございまして、さような意味におきまして、おもしろくないいろいろなたくさんの行政広報というものを、いわゆるお役所の官製記事でなく、解説も加え、わかりやすくかみ砕いて、そうして周知徹底をはかろう。これはいわゆる行政広報でございますから、さような意味におきまして、やはり味のある官報を申しますか、読みにくいやつを楽しんで読んでいただくような広報活動をしなければならぬところに非常にわれわれといたしまして苦心の存するところがあるわけでございます。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 これは、いまの長官のお答えですが、何のことはない、政府の、何といいますか、味のある官報発行新聞社であるということははっきりしておる。もう語るに落ちたわけです。それに何億も別の民間会社をつくってやるということは、私はどうも納得がいかない。それだったら、いまの何ですか、政府の窓というような、いろいろなパンフレットみたいなものがありますね、そういうようなものをいま現に政府がいろいろと発行しているものをおもしろく国民が理解できるようなかっこうで編集を考えればいいんであって、これは別のを出すなんと言うから、いろいろと新聞に書かれるわけですよ。われわれも疑問に思うわけですよ。第一、この三十万というのは、どこに配付するんですか。三十万部の配付計画はどうなんですか。

松本芳晴内閣総理大臣官房広報室長

○政府委員(松本芳晴君) 大体地方自治体から学校、公民館、それから図書館、それからまあ地方の一応有識者層というふうに考えております。まだ、しかし具体的に全部きまってはおりません。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 その有識者とは何ですか。

松本芳晴内閣総理大臣官房広報室長

○政府委員(松本芳晴君) 一応地方で指導的な意見を吐いているような人、あるいはわれわれのいうオピニオン・リーダーといったようなものをさしております。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 これは少なくとも政府の片棒をかついで宣伝をするような立場の者と理解していいんですか。端的にお聞きしますけれども、あまり政府の施策にたてついているわが党のような形態の者には、どうせやったって読んでくれないから、やらないと、それだったら、もう一方的な国民に対する配付ですからね。

松本芳晴内閣総理大臣官房広報室長

○政府委員(松本芳晴君) そういうことはございません。全部いわゆる非常に有識者層には、そういう政府に反対する立場の人も全部含まれております。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 これはしかし配付の計画はきまっておらぬのでしょう。

松本芳晴内閣総理大臣官房広報室長

○政府委員(松本芳晴君) 具体的にきまっておりません。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 それでは、先ほどの長官のお答えによりますと、この三十万部は少なくともこの新聞の政府の買い上げは漸減をすべきものであるというふうに理解をするんですよ。ですから、そういうことで予算がふえるということにはならないということに理解していいんですか、これから。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(田中龍夫君) おたくさまにも喜んでだんだんと見ていただけるようなものをぜひつくらせていきたい。同時にまた、これが立ち売りもでき、また市販も伸びるようなかっこうになりまして、漸進的にいわゆる買い上げ分を減らしていきたい。それでいわゆる一本立ちができて、おもしろい、親しめる行政広報、こういうことに相なりたいと思います。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 これははっきりお聞きしておきたい。とにかくこれは来年度予算以降は、三十万から減ることはあってもふえることはあり得ない、そこが問題ですが、どうですか。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(田中龍夫君) いまの広報がだんだんと軌道に乗ってまいりまして、そうして解説週報というものが皆さんに喜んで買っていただけるような関係になりますことをわれわれは期待をいたしております。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 だから、それは先ほどからお聞きしておりますから。その三十万部を限度にしてふやさない、漸次これは減っていくものである、政府の買い上げは。そういうふうに理解していいんですか。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(田中龍夫君) それはぜひさようにいたしたいと、かように考えております。ただし、これは通年ではございません。ただいま申しておりますのは、ことしは半年分でございますから、このことだけはひとつ御承知おき願います。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 この三十万部というのは、ことしの十月だろうと来年の四月だろうと、そんなものは変わりはない。十月から政府が買い上げるということは知っております。今年度予算で一億九千五百万というと、来年度は三億九千万の勘定になるわけです。そうして少なくとも来年度予算では、三十万部は減ります、一年分にしてもとにかく減ります。少なくとも四億というのではなく、それは三億になり、二億になる性格のものであるというふうに私は理解していいかと、こう言っているんです。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(田中龍夫君) すべり出しは三十万ですべり出しますけれども、どうかそれがだんだん漸減いたしまして減るように——減りましてもふえることはございません。むしろ減ることをわれわれは大いに期待いたしております。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 それじゃこの点は念を押しておきます。減るようになるかならないかは、でき上がる新聞社の努力ですからね。ですから、努力の結果さっぱり減らない、政府がてこ入れにしてつくった新聞社であるメンツもあって、来年の予算審議のときに、そうは申し上げたけれども実はというようなかっこうにならないように、これはかたく総務長官に念を押しておきます。よろしいですね。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(田中龍夫君) ありがとうございました。どうかひとつおたくのほうも御協力を賜わりますようにお買い上げのほどをお願いいたします。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 これはでき上がるのはこれからのことですから、ひとつ念を押しておきます。  それから叙勲関係については一つだけお聞きします。予算その他四十年度から四十三年度予算を見ますと、六倍ばかりふえておりますが、賞勲局にいろいろ聞きますと、戦没者叙勲の二百万、勲章の在庫がなくなってつくるのが九億、こういうようなことですから、この点については触れませんけれども、最近、日通の福島さんの逮捕に伴って、ある新聞のようにでかでかと勲二等の大きな写真も出まして、叙勲の問題について関心を呼んでいます。きのうはまた、この二十九日の今年春の叙勲について決定をされたようでありますが、率直にお伺いしますが、この新聞の記事がうそかまことかわかりませんが、福島さんの叙勲は、最初は勲三等だった、ところが、某代議士の圧力あるいは関係の方面から行ってだいぶねじ込みがあって、一階級特進があって勲二等になった、こういうことになると、この基準なんというものはいいかげんなもので、実力者がねじ込めば勲二等が勲一等になる可能性だってないわけではない。そこで、三十九年四月二十一日の叙勲基準要綱なるものの二の「特に著しい功労のある者」云々ということを適用されたんでしょうけれども、今回のような事件の場合、この福島さんが有罪になるならないにかかわらず、これだけ世間を騒がした人に、最高勲章にもひとしいこの勲二等を叙勲をしたという政府の責任もありますから、その当時はどうだとかこうだとかいろいろなことを言われるとしても、これは政府が叙勲を大々的にやろうというふうに、三十九年度以降方針をきめられた趣旨からも、たいへんこれは遺憾なことであると長官もお考えになっていらっしゃると思うんですよ。少なくとも勲二等の叙勲者が、これだけ話題を提供したというのは、あまりいい話題じゃないですから、これはどうですか、有罪にならなければ、勲章を褫奪できないと褫奪会があるそうですけれども、それは別として、これは戦前の勲章に対する褫奪令であります。大体勲章をやるそのものの法的根拠が、文化財にひとしいようなものを引っぱり出しておるわけですから、これはどうですか、新しい民主主議の時代ですから、関係の運輸省を通じて福島さんに勲記辞退、こういうようなものを勧告させると、そういうようなことをこの段階では総理府も考えるべきじゃないか、政府自体が勲章の権威ということを考えればですよ。どうですか、その点は。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(田中龍夫君) これはそういうふうないろいろと問題が実はございますが、しかしながら、この要件だけでなく、いろいろと世上には問題が起こる場合がございます。しかしながら、それが巷間のあるいは風評であったり、あるいはまた、ためにするところのあれがありましたりいたしますので、私でもはやはりこういうふうな褫奪の問題は、確定判決を待って行なうべきものであろうと、いろいろと取りざたされたその姿のままで、まあ政治的には不届きであるからというようなことだけでは、かような問題は処理できにくいのではないか、一応司直の手に渡っておる問題は判決を待ちまして処置するのが穏当であろうと、かように考えます。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 これは勲章ばかりでなくて、藍綬褒章や紫綬褒章や、そういうものをもらって、これはかなりの顔役で、たとえば交通安全協会の何とかかんとかというようなことで褒章をもらった、これはえてして交通安全協会なんというものは、右翼の暴力団が介在しておる場合があります。これは決して少なくない。それがあとでいろいろなことが出て事件になる。そういうようなことで褒章なんか取り上げることがあるんですか、いままでの例で。

岩倉規夫総理府賞勲局長

○政府委員(岩倉規夫君) 勲章、褒章等につきましては、勲章褫奪令というものがございまして、それにございますのですが、その第六条に、本令は文化勲章、記章、褒章の褫奪、そういうものに準用するというふうに書いてございます。したがいまして、一般の勲章のほかに、文化勲章並びに褒章も褫奪令によって、褫奪する、そういうふうになっております。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 褫奪令があることは知っているんですよ。実際問題として、戦後の叙勲や褒章授与者が、いろいろ問題を起こして取り上げたことがあるのか。これは新聞によると、何か元の海軍の中佐かの勲三等が取り上げられたことがあるのが一つ。勲二等があると、これは戦後最高とか、勲章ができてから初めての黒い勲章になるんだとか、新聞記事に載っておりますけれども、それはまあ別として、そういう取り上げたという、こういう実例があるわけですか。

岩倉規夫総理府賞勲局長

○政府委員(岩倉規夫君) 勲章をもらわれた方が、その後罪を犯して、そして勲章を褫奪された、そういうケースは戦後たくさんございます。それは大体春、秋の叙勲が始まりましてから、その春、秋叙勲をいただかれた方につきましては、まだ幸いにしてございませんけれども、兵隊として、支那事変とか、満州事変とかで勲章をもらわれた方が、その後悪事を働いて、そして確定判決の結果褫奪された、そのケースはたくさんございます。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 それじゃ、この問題について最後に長官にお伺いしますが、これは政府として考えるあれがあるのではないかと思うんですが、これは勲七等か八等の、たくさんある人は別として、勲一等とか勲二等だとか、こういう大きな宝石をつけた勲章なんというのはほんのわずかしかないんですから、少なくともこういう特に閣議決定のこの授与基準ですか、叙勲基準などは、この中の「特に著しい功労のある者」云々というようなことを適用されて、叙勲をした人が——今回の福島さんのような事態になったときは、これは道義的にも——一年に何人もいないんですから、これぐらい高位の勲章をもらう人は。これはこういうときには、やはり推薦をした——今度の場合は運輸省ですね、こういうふうなところを通して、これは栄典というんですか、栄典辞退とか、こういうようなことは当然に行なうべきである。それぐらいのことは閣議で検討する用意があったしかるべきじゃないですか、これからもたくさんあることですから。それは国会議員だって、あれでしょう、党籍離脱とかなんとかあるんですから、容疑だけでやるんですから。これは与党だってやるじゃないか。それと同じですよ。そういう検討の余地はありますか。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(田中龍夫君) これは、重大な、しかもむずかしい問題でございます。かつてシーザーの妻は風評だにあることを許さずというような、そしてきびしいあれもございますが、しかしおっしゃるように、今回のような高位の勲章を持たれた方が、いろいろそういうふうな問題がありました場合に、いまここで軽々にお答えいたしかねることだけはひとつ御了承を賜りたいと思うのでございます。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 これはいまのでは、お答えしかねるということじゃなくて、これは慎重にやはり検討してもらいたい、そういうふうに要望しておきます。これはもう内閣の姿勢、国民に姿勢を正す、何でもきれいでなきゃならぬという、総理以下おっしゃっているわけですから、こういうことこそ明確にしなければならぬのです。政府の責任において勲章をやって、その人があまり感心しないことを——大々的に毎日新聞に出ている。こんなばかなことはあり得ないと思いますよ。  あと、時間ありませんから一つだけ。これは私がこの決算委員会で昭和四十年の暮れに、いまちょうど和田さんお見えになっておりますが、細田さんが総務副長官のとき、御出席をいただき、お答えをいただいたのですが、あの釧路の海岸で、旧陸海軍の爆発物によって死傷事件が起きました。それに対する総理府の、政府としての——これは旧軍隊によるあれですから、当然政府がこれに対して何らかの責任ある措置をとるべきである。で、その善処を強く望みまして、その後二回ほどこの委員会でお尋ねをしました。ところが、この総理府の関係は、これは内閣参事官室とか、審議室とかでやられているのだそうですけれども、これはたいへん失礼ですけれども、各省の寄り集まりなものですから、一体だれが責任を持って進められるのか、さっぱりわからぬ。それで、あれですね。衆議院では、これは北海道出身の岡田利春君ほかが、とうとう議員立法というかっこうで今度の国会に出しておりますが、これは私は法律案を出される前に、当然総理府がこういうかっこうで出されるものと期待しておったのです。最初にこの問題を投げかけました私として、これは議員立法がこれから審査をされますが、すでに政府も御存じだと思いますが、この岡田君以下、提案をされている旧陸海軍等の爆発物に関する云々の法律案について、どういうふうにお考えになっていらっしゃるか、簡単にお答えください。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 簡潔にひとつ。

田中龍夫自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(田中龍夫君) 本件に際しましては、すでに弔慰金といたしまして、四人の方におのおの二十万円、見舞い金といたしまして、重軽傷者三十二人、計百五十万円、合計二百三十万円ほどのお見舞い金を出しております。で、この件は、旧陸海軍等の爆発物でございまして、私もこの釧路の方にお目にかかったのでございますが、現行の法制上から申しますと、どこの省も所管がございませんので、私のほうに参られたのでございますが、本件のような、国に責任のないような偶発的な事故による被害について立法処置をお講じになります場合、政府といたしましては、いまのところ、これに対しましては賛同いたしがたいというのが政府側のほうの見解でございます。

竹田現照日本社会党

○竹田現照君 これは要望です。お答え要りません。  賛同いたしがたいなんてことじゃ私は納得いかないです。そもそも見舞い金を出したことは、旧陸海軍の問題について政府も責任を感じたから、細田さんを現地に派遣をされたわけですよ、実際は政府はですね。これは元の占領軍の云々という法律二百十五号に準用されて持っていかれたわけです。ところが、この法律自体がその後変わっているわけです。ですから、死んだ者だけが損をするのだということじゃなくて、これは賛同いたしがたいなんてことじゃ、これは人道上の問題、あるいは戦後処理の問題、あるいはこれからの——子供ですから、将来後遺症その他の問題が当然想定されるとすれば、いまのようなお答えではなく、これは社会党から議員立法で出たからだなんてことでなくて、もう少し総理府も真剣に検討されて、私はできるならば与党をまとめて、この法律案というものは通すように御尽力をいただきたい。強く要望いたしておきます。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) それじゃけっこうですから……。

黒柳明公明党

○黒柳明君 私は河川敷の占用の問題についてお伺いしたいと思いますが、大臣がお忙しいと思いますので、冒頭に一問だけお伺いしたいと思いますが、本委員会においても、多摩川のゴルフ場の……。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 大臣が、ほかの委員会もあるので、四時までに……。

黒柳明公明党

○黒柳明君 ええ、わかりました。すぐです、冒頭だけでけっこうですから。  ゴルフ場の問題で、あまりに河川敷が利権化し過ぎている、こういうようなことで警告が出され、その警告を受けて事務次官通達も出されて、さらに準則も出された、こういうケースであったわけですが、これは昭和四十年、三十八年度の決算のときなんですが、その本委員会における警告というのは、若干読ましていただきたいと思います。「河川敷地の占用許可については、国有財産に関する小委員会の調査にかんがみ、建設省としては、河川審議会に諮り昨年十一月十日、その答申も得たところであるが、河川機能の維持保全につとめることはもちろん、その占有許可に際し、いやしくも公衆の利用に門戸をとざし、利権化することのないよう、有効適正な措置をすみやかにとるべきである。」、このような警告です。当然自治大臣としても、地方自治、要するに住民福祉を根幹にしての上でいろいろ御意見もお持ちだと思いますし、緑地あるいは公園というものは非常に都市においては縮小されていると、こういうような観点からも、ひとつこの河川敷の占用、利用について、御意見をいただきたいと思いますが、いまの警告を踏まえてひとつ……。

赤澤正道自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(赤澤正道君) 河川敷は言うまでもなく公共の財産でございますから、やはりこれは公共の福祉のために利用されるべきものであることは当然だと思います。ただ河川敷は、直轄河川の場合は、たしか建設省の所管になっておりますが、でない部分は、どこの地点をおさしになっているかわかりませんが、公有水面はやはり地方公共団体が所管しておりまして、河川敷の場合も、国の直轄でないものはおそらく東京都であろう、この近傍でありましたら、と考えられるわけでありまして、利権化するということは、はなはだ私たちもそういうことはとらざるところでございまして、極力公共の福祉のために利用さるべきものであるという観点に立っております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 あと、局長にお伺いしますけれども、通達、それから準則——長いものですけれども、要するに趣旨ですね。占用許可の基本方針について一番冒頭にあります。それからさらに準則ですけれども、第三、第五、ここらあたりが占用許可についての基本的なことが述べられているんじゃないかと、私こう思うのですが、この精神、大まかな内容について、説明していただきたいと思うのですが。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) ただいま黒柳委員からお話がございましたように、当委員会の御決議もありまして、その後建設省といたしまして、河川敷地の占用についての基本的な考え方というものを、河川審議会に大臣より諮問いたしまして、この結果いただきました答申をもとにいたしまして、事務次官名をもって各河川管理者にあて、今後の河川敷地の占用許可についての基準を通達したわけでございます。その趣旨は、ただいまお話しございましたように、河川敷地は、あくまで第一義的には河川の流水の疎通ということで、要するに治水上の安全ということを第一義的に考えるべきものでございますが、河川敷地の性質上、公共物として一般公衆の自由な使用にまかせ得る面については、極力一般公衆が自由に使用できるということをたてまえにして、その他のそれぞれの特殊な敷地の用件を考えながら、公正妥当に占用許可をしていけという趣旨の通達を出した次第でございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 公共用物として、本来一般公衆の自由なる使用に供されるべきだ、いまおっしゃったとおりです。さらに、公共性の高いものを優先させなければならない、さらに、その河川敷占用の許可をするためには、第五には、非常にきびしい守られるべき規定も書いてある。私はこのようにこれを理解したいと思いますが、そこで、多摩川の府中市付近、その河川敷の占用の状況及びその状況というものが現状でいいのか悪いのかと、これについてお答え願いたいですが。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) お尋ねの多摩川の河川敷の占用の問題でございますが、すでに先生御承知のように、この河川敷の占用許可の通達が出ました後、それぞれの所管の建設局におきまして、河川敷の従来の占用の形態をあらためて検討いたしまして、通達の趣旨に沿いまして、開放すべきであるということで、それぞれの河川について、具体的にその開放計画を定めまして、逐次それを実施に移していくという段階でございますが、多摩川につきましては、第一期の開放計画といたしまして、昭和四十年度を初年度として……

黒柳明公明党

○黒柳明君 そうじゃなくて、いただきましたね、リスト。それを若干上からお読みいただきたいと思うのですよ。占用者、目的、大体の面積、使用年限あたりですね。府中市付近と私限定してお尋ねしましたが。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) お尋ねの多摩川の府中市付近の占用状況でございますが、具体的に申し上げますと、現在占用いたしておりますものは九件でございまして、そのうち農耕用に使われておりますのが、小林建藏という個人の方が一件、それが千六百六十九平米でございます。それから工場といいますか、運動場、それから作業場等に使われておりますものといたしましては、オリエンタル・コンクリート株式会社が使っております一万八千八百二十五平米、それから日本プレコン株式会社が使っております五千六百八十平米、興建産業が使っております一万五千三十七平米、それから千代田ブロック株式会社が使っております六千九百九十六平米、林建設が使っております四千十六平米、田村石材工業という会社が使っております三万八百五十四平米、と千五百二十平米、それから府中市長が公園、緑地用として使っております二万八千七百八平米、これが占用で現在使用しております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 これがいいか悪いか。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) 先ほど御説明申し上げましたように、多摩川につきましては、開放計画を一応定めまして、その計画に従って開放を進めているところでございますが、第一回の開放計画のきめ方に、原則といたしまして、河川の占用許可をいたしておりますものについての開放計画ということで、その際河川工作物の建設に伴う占用許可については、一応今回の開放計画から除外して考えるということにして第一次計画を定めたわけでございまして、そのために、この中で工作物の設置をいたしております、ただいま申しましたオリエンタルあるいは日本プレコン、それから興建、千代田ブロック等につきましては、第一次の開放計画に規定いたしておりません。したがいまして、われわれといたしましては、第一次の開放計画が本年末をもって一応終了いたしますので、その開放計画の実施状況その他を検討いたしまして、あらためてこれらについての開放をどうするかという点を検討いたしたい、こういうふうに考えております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 私は、先ほどから質問しているのは、要するに開放計画というのはなぜつくるか、通達に合ってないから、要するに通達に抵触するからじゃないですか。うまくないから。要するに公共的なものに、一般大衆に、さっき大臣がおっしゃったように、そういうものに使わせなければならない。利権化させちゃいけない——これは完全に工場でしょう。河川敷の上に工場を建てて、ここで官業をやる、これは完全に利権化しているわけですよ。こういうことをやってはいけない。本委員会で警告を出しているでしょう。それを受けて次官通達が出されているのでしょう。開放計画を行なうということは、うまくないから、だから開放計画を行なっているのじゃありませんか、どうですか。だからこの状態はいいのか悪いのか、悪いのだと、悪いから開放計画を進めているんだと、よろしいですか、こう理解して。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) 御趣旨のように、開放計画そのものは、先ほど申し上げましたように、河川敷地は公共の用に供すべきであるというたてまえで実施することは間違いございません。ただその実施にあたりまして、工作物その他の状況、それから過去の許可に至りました経緯等を詳細に検討いたしまして、それによって段階をつけて順次開放をしていこうということで、とりあえず開放が比較的容易に行なえるものからということで取り上げましたわけでございまして、これらの工場その他につきましては、さらにその第一次開放計画の結果を待って十分検討いたしまして、趣旨としては、先ほど申し上げましたような趣旨に沿って開放計画を進める、こういうことでございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 もう一回、くどいようで申しわけないのですけれども、開放計画をやるということは、うまくないからそういう方向に向かっていくのでしょう。だから私は、開放計画そのものを聞いている。今後の計画を聞いているのでなくして、いま現在こういう状態に使われていることはうまくないのじゃないですかと。だからこそ、そういう計画の方向に向けているし、今後もそういう考えがあるんでしょう。だからこの通達は、そういう意味である。大臣にも念を押していただいたし、いまお読みいただいたのですが、私も繰り返して言ったわけです。開放計画を私はよく知っています。第一次、第二次、そのこともこれから論じようと思うのです。現状というのはうまくないのじゃないですか、これを私はまず聞きたいのですけれども……。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 簡単に答えてください。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) 現状としていいか悪いかという判断は、端的に私から申しますと、まだいろいろな条件がございますので、申し上げませんが、趣旨としては、お話しのようなことで、こういった河川敷に工場等がありますことはあまり好ましいことではないというように考えておりますので、当面問題になっております場所、その他の条件に多少特殊な点がございまして、露堤の裏側に当たっているという特殊な条件がございますので、それらの点も十分検討いたしまして、その方向で解決したい、このように考えております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 あまりうまくないどころか、大いにうまくないですよ。だからくどいようですが、こういう警告も出され、通達も出されているのでしょう。大いにうまくない。絶対うまくない。だからこれは常識ではないですか、うまくないから開放計画を練っているのじゃないですか。こんな簡単な常識を、二回も三回も堂々めぐりをするのはうまくないでしょう。既存の工場の占用を許可したこの理由……。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) 許可当時の具体的な事情は、実は調査いたしましてはっきりしたものは、ございませんが、要するに、あそこの稼働計画その他からいいまして、治水上支障がないという判断で許可をいたしたというように理解をいたしております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 何ですか、治水上支障がない  そうすると、ここのところは河川敷の通達には触れませんか。そういう一般大衆、公共の用に使わせるのが河川敷の本来の目的である、こういうようになっているわけですね。利権化させてはいけない、こういう警告も出ているわけですね。そういうことには関係がないわけですか、これは。そうではないでしょう。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) 現状におきましては河川敷地でございますので、御承知のように、こういったかっこうで新しくもしこういう事態を認めるということになりましたならば、それは不適当というようにはっきりお答えできるかと思います。ただ相当昔のことでございますし、当時のいろいろな条件で、周囲にはほとんど利用計画その他がなくて、たまたま材料置き場に使いたいということで占用許可をしたといういきさつもあるようでございますので、それらの点も含めまして、できるだけ早急に検討の結果、開放計画の線に新たに乗っけてやっていきたい、こういうことです。

黒柳明公明党

○黒柳明君 相当昔といっても、占用開始の年月日は三十三年九月、三十三年九月、三十二年六月と、しかも、これは更新しておるのじゃないですか。一番最近では、四十一年の七月に許可しており、これは四十三年の十二月まで、四十一年の四月に許可をして四十四年の三月まで、そうでしょう。これが悪いというなら、どうしてこの更新のときに考えないのですか。相当昔といったって、これは三十三年じゃないですか。しかも四十一年にまた新たに三年間の許可を与えておるじゃないですか。これは河川敷ですよ。ここは特殊な事情のあるところでも何でもないのです。確かに川かはんらんしたときに、その水をためるところ、そういう一部的な事情はあるけれども、全然河川敷であることには間違いがない。この通達なり、あるいは警告の、順守しなければならない地域であることは間違いないですよ。しかも、相当昔といったって、四十一年じゃないですか、これは通達、警告後に許可しておるのじゃないですか、新しく三年間も。だから一番初めの時点においては、三十三年の時点においては、まだまだこの使用の計画がなかった。だから使わしてしまったのだが、その後当委員会において注意がされた。こういうケースになると思うのですけれども、その後だってまたこれは新しく許可を更新しておるのじゃないですか。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) 許可の更新の点につきまして、許可期限が切れましたので、その際、直ちに更新しないで許可を取り消すということもできるというふうに理論的には考えられますが、従来短い期間で許可をいたしておりますものにつきましては、慣例的に更新を当然前提として考えるというようなこともございまして、従来は必ずしも許可の更新によって、その際全く白紙から検討するということは考えていないのが実情でございまして、その点は、今後の開放計画に対しまして、許可期限がきましたその際、従来の許可に関係なくあらためて検討して許可をするということで、今後は、その点は区分けによってはっきりとけじめをつけたいと、こういうふうに考えます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 そうすると、たとえばオリエンタル・コンクリートのこれはもうプレスコンクリートの製品置き場、製作場です。それから日本プレコンも、これはコンクリートの製造工場、それから興建産業も工場施設、それから千代田ブロックと、全部これは工場があるのです。四十一年四月一日から四十四年三月三十一日、これが大多数がそうなっておりますが、四十四年三月三十一日がきたらこの建物は全部取り払われ、占用許可は許可しない、こういうふうに判断してよろしいですか。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) ただいまの許可の条件といたしまして、そこにございますように、四十四年三月三十一日までということにいたしまして、先ほど申し上げましたように、その段階においてはっきり検討して、今後この処置をどうするかきめるということで、まあ念のためでございますが、やり方に対しましては、三月三十一日をもって占用期間が切れた場合には、自動的には更新しないで、許可はそこで切れるということを、特に念を押して相手方に通達してございます。したがいまして、その時点になりまして、第一次開放計画が終わった結果を検討した結果、これを除去すべきであるという結論が出ましたら、当然これは除去すべきというふうに考えております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 そうじゃなくて、結論が出ましたらじゃなくて、明らかにこれはうまくないですよ。河川敷の上にこういう営利を目的とした工場を建てることはうまくないわけですよ。それで四十一年の四月に更新をしてしまった、そのことも決してうまいとは言えない、通達後ですから、警告後ですから。だけれども、それを百歩譲ったとしても、それを四十四年の三月に期限が切れるそのときにおいて考えるとかなんとかということじゃなくて、第一次計画が終わったあとで第二次計画を考える、そんなことじゃなくて、はっきりこのことはさらに一札入っておるのでしょう。四十四年三月三十一日で期限が切れますよと、一札入っておるわけでしょう、私見ました。ということは、はっきりこれで許可をやめると、要するに工場施設というものを撤去して、営利の目的で使われておるという目的を変えて、一般の河川敷の本来の用に役立たせる、こういうことだと私は判断し、また、そうでなければならないと思うのですけれども、何かそのときで考える、そのときで考える——すでにもう前に考えていなきゃならないし、前にすでに更新したことは誤っていた、したことが。それをまた四十四年の三月で考えるなんていうことはうまくないんじゃないですか。いまの事態においても、この時点において、先ほどおっしゃったように、あまりよくないとおっしゃった。よくないものをそのまま置いておくことはうまくないんじゃないですか。そのための開放計画であり、そのために一札入っているんじゃないですか。だからその際、四十四年の三月には全部本来の目的、本来の河川敷占用の目的に沿うように使用させる、全部これを撤去させる。これにはものすごい大ものが中に入っているんですよ、私はそんなことはないと思いますよ。ないと思いますけれども、そういう圧力もあるというような疑惑を起こさしたらうまくないじゃないですか。だからこの際はっきり断言することはあたりまえですよ、一札入っているんだから。何だか第一次開放計画、第二次開放計画といったって、これは全然計画には入ってないんでしょう。先ほどおっしゃったように、地上の工作物は入れてない、工場類を撤去するなどということが解放計画には入ってない。もうすみやかにこれはやるべきなのが入ってないんですよ。いつまでもこれを置いておくことを暗黙のうちに認可しているのと同じですよ。あまりうまくない。大いにまずい。これはしかも期限が切れるというのが目の先でありながら、いまもって何かそのときになって考えるなんと言ってたら、それこそ利権化に通ずることじゃないですか。利権化を温存することになるんじゃないですか。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) 御趣旨よくわかりますが、私が申し上げておりますのは、三月三十一日までの許可ということで、三月三十一日までは当然相手方に権利があるわけです。まあ現在の時点においてはっきり許可しないとか、あるいはするとかいうことを、何といいまますか、言う必要もないように思うわけでありまして、それで実態的に申し上げますと、はっきり相手方には、三月三十一日をもって許可は切れる、その際に更新はしないんだということを言ってございますので、相手方もその時点においてどういうことになるかということは、大体推察して、準備その他を行なう時間的余裕もあるんじゃないかというふうに考えます。したがいまして、われわれといたしましては、ある程度の、何といいますか、予測は立っておりますけれども、若干不明な点もございますので、そういった点も含めましてまだ検討の余地はあるというふうに申し上げておりますが、許可条件にはっきりうたってあります文言から、まあ大体どういう結果になるであろうということは、御推察願えるんじゃないかというふうに考えております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 それは、それから更新しないとはっきり明示されているんですか。要するに、終わったらそれで更新しないとはっきり明示されていますか。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) その点は明示してございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 ありますか。それをちょっと読んでくださいよ、そこのところ。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) これらの工場に対しまして与えました許可の最後に許可の期間が満了したときは、この許可は効力を失うものとし、期間の更新は認めない、というふうに書いてございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 そういうことが明示されてあるなら、ひとつもっとはっきりとした態度でやってもらいたい、こう思うんです。  それから、話は変わって運動場があるわけですよ。この田村石材工業ですか、大体一万五千坪ぐらいの運動場。この使用目的が非常におかしいと思うんですけれども、私が行って見た範囲では、この運動場としての目的の占用許可には合っていない、こう思うんですけれでも、ここあたりはどうですか。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) 御指摘の点につきましては、その後早急に調査いたしまして、占用目的に沿う使い方をしろということを当事者に警告をいたしております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 要するに、これは目的に沿って使われてないんですね。現状どうなっているんですか。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) 運動場に使うということで占用許可をいたしておりますが、一部村料その他を置いて、材料置き場のような様相を呈しているような場所があったそうでございまして、当事者に警告いたしまして、運動場として使えということを申し入れてございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 要するに、その運動場として使うという話なんですけれどもね、これもいま言ったように、運動場なんかに使えるような状態じゃないですよ。しかも材料置き場になっている。こういうようなことも、工場がありますからね、当然運動場なんかに使う必要がないわけです。工場の材料置き場になっているわけです。というようなことから、今度私が言いたいことは、この占用料というものが非常に安いんです。東京都の土地、要するに河川敷を占用させる条件は、要するに仮設物を設置すること。だから当然、仮設物ですからいつでも撤去できるから占用料は安い、こういうことなんです。私、この状態を調べますと、本件で最高七百十二円です、坪単価占用料。最低が四円。ところが、国有行政財産を占用させる場合の占用料、これが土地価格の百分の二から百分の四ですね。これは価格によって若干変動するわけですけれども、中間をとったとして百分の三。これは便宜上私こういう中間をとりました。そうしてこの本件の土地の評価額から逆算してみる、そうすると最高でも二万三千七百三十三円、最低ですと百六十六円、坪単価。こういうふうになるんです。ここまで——地図でありまして、これ、はっきりしませんけれども。ところがすぐそばにですよ、そこに四十二年十一月、府中市が道路の用地を買った。すぐそばです、ここから。歩いても見えます、これ見ても。これが五万です、坪単価。だからこの占用料というものは非常に何か安いんじゃないか。評価が非常に安いんじゃないか、こういうふうに私は思ったし、また、府中市でも非常に何かそういう気がしますと言う。府中市では、こっちのほうもちょうど借りておるわけです。運動場ですね、御存じのように。その運動場と要するにこれら一連の会社が借りているまん中に道路を買ったわけですね。ここでさえ坪単価五万。ちょっと離れるともう十万ぐらいする。ところが、ここから一帯の土地の占用料、これを今度逆算をしてみますと、二万円から実に百六十六円なんていうようなばかな低い評価額が出てくるんです。このこと自体非常に何かおかしなことじゃないかと、こう思うんですけれども、こういう点計算したことあるでしょうか。これが妥当であるというようなことをお考えでしょうか。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) 占用料の料金につきましては、先ほどお話がございましたが、当決算委員会でも、あるいは衆議院の決算委員会その他でも、いろいろ御議論ございまして、やはり安過ぎるではないかというお話がございまして、われわれのほうといたしましても、いろいろその後検討はいたしております。ただ近傍類地の土地の代金あるいは借地料等と、そのまま占用料の料金を比較いたしますのは、ちょっと占用の性質上酷ではないかというふうに、われわれとしては考えるわけでございまして、河川敷地の占用の許可は、やはり流水の疎通を第一次的に考えますたてまえ上、その土地の利用につきまして制限がございますので、一般の土地価格並みにこの土地を利用するという効用がございませんので、一般の価格に比較いたしますと相当安いということになるのは、これはやむを得ないのではないかというふうに考えられるわけでございます。ただ現在の占用料のきめ方でございますが、これは御承知のように、都道府県知事が規則をもって定めることになっておりまして、これの基準といいますか、につきましては、政令できめるということになっておりまして、その政令で、目的、態様に応じて公正妥当なる額をきめなさいというふうに規定いたしております。したがいまして、各敷地の管理をいたします都道府県知事といたしましては、この政令の精神に沿っておきめいただいているというふうに考えておりますが、一例を申し上げますと、都道府県がきめる場合、大体その河川敷地の所在地の場所的な利便さ、その他によりまして、所在地によりまして等級を五ないし十ぐらいまでに分けまして、その分けた所在地の分類にさらに占用許可をいたします相手の利用形態等をまたいろいろ分類いたしまして、それの組み合わせで占用料をきめるというふうなシステムをとっておるところが多いようでございます。したがいまして、内容的には非常に多様な占用料をきめておるようでございますが、大体において、このきめた後の経済的変動その他で少し常識的に見て安過ぎるのじゃないかという感じをいたす面もございますので、それらの点につきましては、われわれといたしましても十分検討いたしまして、是正し得るものは今後もなお是正していきたいというふうに考えております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 近傍類地の土地と比較するのはとか、あるいは常識的に見て安過ぎると思うとか、比較するのは無理じゃないんですよ。ごく近くで、これはそばに広い道路があるとか、あるいはこれから開発の見込みがあるとか、そういうところじゃない。もう川をはさんで対岸に当たるようなところですしね。それから確かに常識的に見て安いと思うと、それを先に言っていただかなきゃ、安いんです、ここは。しかも一番初めに言ったように、仮設物を建てる、すぐ撤去できると、こういう目的で占用料というのは安いんじゃないんですか。ところが、ここは仮設物じゃないわけですよ。半永久構築物みたいのが建ってるわけです。ですから、目的によって等級を分ける、この場合においては、そういう意味からいいますと、一番最高な占用料を取らなきゃならないんですよ。仮設物をつくるから、いつでもどいてくれと、いつでもこちらが——国あるいは各地方都市で要望があるときには撤去してもらいたい、そういう条件がつくから安いんじゃないんですか、占用料というものは。また、そういう等級をつけた場合には、ここは非常に高くなるのはあたりまえですよ。仮設物じゃない。半永久的な非常にしっかりした工場があるんです。しかも、そういう工場をつくって、そして占用させているところであるならば、これは等級としても一番高くならなきゃならない。そういう意味から、要するに常識的に見て安いんじゃないかと、こう思うというおことばが出たんだと思うんですけれどもね。その点どうでしょう。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) 個々の具体的な事例につきましては、私存じませんが、ただいまの問題の工場その他につきましては、相当高い——最高かどうか知りませんけれども、相当高いランクの等級づけをして占用料をきめておるというふうに聞いておりますが、なおそれでもお話しのように、その近傍類地の地価その他から比較いたしまして安いという感じはあろうかと思われます。したがいまして、これがはたして幾らが妥当かという点については、なおわれわれとしても検討を要する点でございますし、なお検討をいたしたいと思っております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 時間がありませんから。それから一番冒頭に申しました多摩川のゴルフ場の問題、これも三年の期間をもって要するに開放すると、こういう状態ですが、聞くところによると、いまは半分ぐらいですね。十八ですか、十九ホールですか、そのうち半分くらい開放して、あとは現状のままなんです。なぜこれを推進しないかというと、一応ゴルフ場にしておけば、維持管理のほうも世話がやけない。ところが、建設省側の今後の利用計画は立たない。だから、別にそんなに急ぐ必要ないんだというようなことも伺ったんですけれどもね。これはちょっと主客転倒しているのじゃないかと思うんです。要するに、問題は、そういう利権下に河川敷を使わせることはうまくない。そういう占用のしかたはうまくないということが大前提ですからね。建設省のほうの利用計画がきまっているとか、きまっていないとか、三年たって四年目になろうとしているんです。その三年計画が全部行なわれてない。まだ半分ですよ。しかも、なぜ促進しないのか、こちらの開放後の計画が立ってないというのは、おことばも聞いたのですけれども、そういうような状況ですから、だから、ここのいま私が言いました多摩川の——府中市付近の工場に占用されている河川敷も、いつまでたっても、過去においては更新更新更新で行なわれてきたし、また確かに四十四年三月においては、全部これは撤去されることは間違いないと思います。先ほどからそういうふうに了解してほしいと、そういうふうな精神で私は聞きましたけれども、もしこれが更新され、四十四年三月以後に残されるようなことがあったら、これはたいへんなことだ。そんなことは万々が一ないと思いますけれども、だけど、その時点において考える。考えるということばはちょっと気にかかるけれども、私は良心的にそんなことは決してない。これだけ更新もしてきた、聞くところによると、賠償問題ということも聞いているのです。無理に撤去すると賠償問題で裁判にかけられる、そんなばかなことはないです。賠償を払わなければならないということは。これは利権化していることですから、それはいけないという通達ですから、そんなことはまさかないと思います。すみやかに撤去させなければならないと思うのですけれども、当然これをそういう方向に向けてくると確信ずる。四十四年三月には、この三十万平方メートル、約十万二千坪のところが、全部これは本来の河川敷の使用目的にかなったとおりになると確信をしたいと思うのですけれども。一方いま言ったゴルフ場の問題から見ると、またここに若干の心配が残るのです。あまりにもおそ過ぎる、しかも、その後の計画は立たないから、だから促進しないということばが今度に当てはまるとするとたいへんだ。こういうことですが、どうですか、その点。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) お話のゴルフ場の開放の問題でございますけれども、建設省の計画が立たないから開放しないということを申し上げたのではないのでございます。そういうことはないと思います。ただ全般の開放計画の中で、公園あるいは緑地等に予定いたします敷地につきまして、公園化の予算、緑地化の予算等の制約がございます。それを逐次開放していく、公園化していく、緑地化していくということで、これらの予算上の制約から、計画的に緑地化を実施していくという面ではございますが、ゴルフ場に関連してそういうことはないと思います。

黒柳明公明党

○黒柳明君 そうすると今度の場合で、多摩川の府中の問題は、予算上で、それで開放しないということは決してないでしょうね。四十四年三月、予算の都合でまだこれは開放計画は立ちません。予算がないということは、計画か立たないということに通ずるわけですから、そんなばかなことは決してないでしょうね。契約はここで切って緑地化するなり公園地をつくるなり、間違いないでしょうね。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) 当面の問題の工場につきましては、予算の関係はございません。ただ先ほど申し上げました予算の制約と申しますのは、緑地化する場合の、占用を取り消して緑地化するための予算の制約でございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 だからそういうことが……。

多治見高雄建設省河川局次長

○説明員(多治見高雄君) ございません。ただ先ほどお話しのありました補償の問題は、これは法律の問題でございまして、向こうが補償を要求して裁判に持ち込むということになりました場合は、われわれとしても当然裁判を受ける以外ございません。ただいまのところは、補償の問題はないと、われわれとして確信いたしておりますが、これは相手の出方でございまして、私のほうとしては、何ともいたしかねると思います。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 それでは北海道地下資源開発株式会社についてのちょっとお話を伺いたいのでありますが、前回の四月十二日の日に開発庁の馬場総務監理官の答弁は、民間改組ができるかどうかは、大体来週中くらいでわかるのだということで御答弁があったように思いますが、それはいまどんなぐあいになっておりますか、ちょっとお聞きしたいと思います。

馬場豊彦北海道開発庁総務監理官

○政府委員(馬場豊彦君) 大橋先生のお尋ねでございますが、地下資源会社の民間改組を進めてまいりましたが、先週、地下資源の組合とそれから会社が、従業員一同にアンケートをとった結果がまいりまして、それによりますと、いまの段階では、民間移行でなく、ほかの特殊法人その他民間会社に再就職の世話をしてほしい、こういう希望が非常に多かったのでございます。したがいまして、民間移行をそのまま政府案のとおり実施できるという可能性が少なくなった。したがいまして、そのアンケートの報告を実はきのう会社から私もらいまして、その前からそういう見通しのもとに、大臣の御指示によって再就職のあっせんのほうに力を入れて事務的に努力をいたしてきたわけでございます。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 いまおっしゃいましたように、アンケート、私もちょっと手に入れて見せてもらったのですが、民間会社に改組される、希望はない、非常にここは不安定だ、行く人にしてみれば非常にあぶなっかしいということだから、おそらくこれは希望者がないのだろうと思うのですが、そういう意味から考えましても、私は、こういう全国からいえば相当特殊法人があるのでありますからして、私は、こういうような場合、政府はやはり最後まで責任を持って、これは政府の責任でもってそうした政府の機関にこういう者をうまく再就職させる、こういうようなことに責任を持つべきであろうと思うし、そうしてもらわなければ、やはり非常に私は困る問題だろうと思うのですが、そういう大まかなところをひとつ御答弁を願いたいと思います。

木村武雄自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(木村武雄君) 全くごもっともでありまして、私は一番この問題について実は頭を痛めているのでありまして、地下資源の開発会社が民間に移行する、非常にすなおに移行できればこれに越したことはないと思っておりましたけれども、何せこういう御時世でもありますし、それからいろいろの関係のいきさつもありましたものですから、そう簡単なものではない。それでおおよその見当をつけまして、再就職に重点を置いておったような次第であったのであります。その再就職の問題でありまするが、やはりこういう会社でお働きになった方々は、同じような系列に入りたいという御希望をお持ちになることは当然だと私は思います。それがどの程度に可能性があるかどうかということをまず見通しをつけまして、そうして残りの人はまあ民間のほうに移ってもらいたい、その民間のほうも二流、三流の会社というものを選ばないで、安全性のある一流の会社に就職してもらうようにしていきたい、こういう気持ちで今回までまあ努力してきたような次第なのであります。  私の考えとしては、人の生活でありますから、まあ不安を与えることは悪いことだと思っております。そいつを、やむを得ず不安を与えるようになりましたからこれを最後にして、そうして自後は一生不安を与えないような再就職の方法を考えなければならない。そいつも私は、人の責任においてこれを解決したいと思っておりませんです。私の責任において全部解決しなければならない。その責任は十分に感じましてこの問題といま取り組んでおります。今週中にめどをつけたいと、こう思っておりますけれども、特殊会社のほうは、大体大蔵省の予算がきまるのは今月一ぱいかかりそうでありまして、来月に入らなければおおよその見当がつけられない状態でありまして、民間のほうはおおよその見当をつけておりますけれども、そういう状態なんでありまするが、一生懸命になりまして、私は自分でやるべきところは自分で電話の交渉をしておりまするし、それから来てもらう人には来てもらって話をしておりまするし、特に私の秘書官と事務次官に責任を持ってもらいまして、二人がいまかけずり回って一生懸命にいたしております。全く私としてみれば、申しわけのないことでありまするが、自後の生活に不安を与えないような状態にしていきたいと思いまして、いま努力をしておる最中なんでありまするから、どうか私の気持ちだけは御了承をしてくださるようにお願いを申し上げます。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 大臣からたいへん熱心なお気持ちを拝聴して私は非常に心強く思いました。また陰からも非常に力を尽くしておっていただくということは聞いておりますので、非常にそれを期待いたしておるわけであります。まあそうした気持ちですね、大臣みずからが責任を持って自分で片づけるということで、しかも今後、そうした働いておる人たちには不安を与えないようにしていくのだというそのお気持ち、非常に私はうれしく思います。ただ私はここで、蛇足になると思いますけれども、どうかひとつ、いまそういったような形で再就職なり、そういうことに対しても責任を持ってもらうし、同時にまた私は、そういう人たちに、いま大臣のおっしゃるように不安を与えないという観点からも、やはりそういうことが片づくまでの間はいままでの条件。いろいろなものは保障してやると、そして少なくともそういうことに対しては本人の希望を生かして、そして再就職なりあるいはあっせんをすると、こういうようなことを十分配慮していただかないと、それからまた、何と申しますか、会社が廃止になったような場合でしたら、手当て金もそこでやるとか、そういうようなことにして、みなひとつ特に考えていただいて、いま働いておる人たちが一切不安のないように、もうそういうようなこまごましい点までもひとつ十分配慮してやると、こういうようなことを、大臣のほうから明確にお話しいただければ、一般の働いておる人たちは、一そう安心感を持つのではないか、こういうふうに思うのですが、どうかひとつ……。

木村武雄自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(木村武雄君) 全く仰せのとおりでありまして、退職されるときにも、十二分とは言わないけれども、ほほ満足のいくような退職資金というものを差し上げなければならぬ、そいつは一生懸命になって確保いたしております。やはりいままでの経営者に非常な欠点があったような気がいたしまして、やめた人なんかも、退職資金の問題で非常に大きな金額を要求しておいでになるようでありまするが、これは押えておりまして、まずそういう人々はあとの問題にして、現在働いておいでになりまする人々を重点にしてその問題も考えております。ただ私、特にお願い申し上げておきたいのは、やはりこっちのほうでは一生懸命になって再就職のあっせんはいたしまするけれども、採用する側に立ちますると、やはり健全な人を採りたいという気持ちがあるものですから、会社のほうでいろいろな要求をされることはけっこうでありまするけれども、表面にあらわれるようないろいろなことをされますると、こっちは就職の問題で困難を来たすことなきにしもあらずなんであります。その点を非常に私は心配をいたしております。二流、三流の会社からも要求ありまするけれども、そいつは私いま考えておりませんです。きょうも、十人ばかりぜひほしいということでありましたけれども、調べてみましたら北海道の札幌にも支店は持っておりまするけれども、一流の会社じゃないものですから、そういうところにはごあっせんはしないつもりで、いま一流の会社だけさがしております。二度とそういうようないやな気持ちを起こさせないようなやり方でいきたい、こういうように考えておるわけであります。どうか御了承くださるようにお願いいたします。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 いやもうたいへん積極的な御答弁をいただいておりますからさらに何も申しません。ただもう最後に一言だけ希望として、これは御返事は要りませんけれども、お願いしておきたいのは、どうかひとつ、早くそういうめどをつけていただいて、そしてその根本的な精神は、できるだけ政府の機関でこれをはめていくということを第一義にしていく、そういうようなことで今後も、いまおっしゃっておるように、それまでの間は保証もしてやるし、あるいはやめるときには、また本人の希望によってそれをやらしていく、こういうふうなことでもって、非常に働く人たちにほんとうに希望を持たせながら、また十分いままでやってきたことに対してもよかったということになるように、やはり事業というものすべてのものは、働いておる人が主になってやってきたわけでありますから、そういう人たちが失望しないようなことになれば、私は非常にいいことだと考えますので、いま大臣に伺ったところで非常に私はけっこうなあれだと思いますが、しかしいま考えておられることは、どうかひとつ早く実現するように最大の努力をしていただきたいということをお願いして私の質問を終わります。

木村武雄自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(木村武雄君) 考えは大橋委員と全く同じであります。違うのは、私が責任感をもってこの問題を処理するということでありまするから、ぜひ御期待に沿うようにいたしたいと思いますが、何せ私のところには北海道開発庁というものがありまして、いままでの関係からいいますると、お役所よりも組合のほうが、やはり自分の問題になるだけ熱心であります。お役所のほうはどっちかといいますと、熱心が足りないような気がいたしまするから、何なりとどうか私のほうにじかにおっしゃってくださいますように特にこれもお願い申し上げておきます。どうもお世話になりました。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 自治大臣もあれですから、簡単にひとつお話を承りたいと思いますが、きょう私伺いたいと思うのは、二、三の点でありますけれども、過日も、あれは二月の上旬ごろでありましたか、新聞なんかにも大きく取り上げられておったんでありますが、いわゆる超過負担による損失を補償せよといって、東京都下の武蔵野市とか調布あたりの五つの市長が国を相手どって行政訴訟を起こしているというような、あるいはまた、それを起こす準備を始めたというようなことが報道されておりましたが、超過負担がいま地方の財政を圧迫しておる問題は、この都市ばかりでなくて、日本であらゆる市町村でこれが起きておるのだろうと思う。これはいまの時代にいまの状態では、非常にこれは地方の自治体というものが困っておる最大の問題だと思います。こういう問題をないがしろにするということは非常に問題が大きいので、私は、こういうことに対してひとつ十分な考え方を持ってもらわなければならないという時期にもうきておるのじゃないかと思っているわけです。きょうはひとつ、その地方財政と密接な関係がありますところのいわゆる補助金の問題について伺っておこうと、こう思います。補助金の現状についてでありますけれども、政府は、毎年予算編成期には、零細補助金の調整、財政の資金の効率的な運用を叫んでいたのでありますが、これは全体として補助金は減らないばかりか、ここ十年間に実に三倍ぐらいになってきております。四十一年度では、一兆一千九百五十八億円、全体の二九%がこの補助金となっておるわけでありますし、四十三年度では、一兆五千三百二十一億とまたふえておるわけです。二七%ということになっております。この補助金には、その目的が済んだものもあり、あるいはまた、一万円以下ぐらいの零細な補助金もあるというような状態でありますけれども、一体現在出しておるところの補助金の件数、あるいは額なんかはどのくらいになっておるのか、ちょっと事務的なことを聞かせていただきたい。

皆川迪夫自治大臣官房参事官

○説明員(皆川迪夫君) 補助金の総額は一兆五千三百二十一億円でございまして、いまお話がございましたように、これを逐次少額なものから整理をしていくと、こういう考え方で進めてまいりまして、本年度も、件数にしまして六十二件、約二十二億円程度を廃止しております。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 それから昭和三十八年に、補助金等合理化審議会が、補助金整理をいまおっしゃったように政府に勧告をいたしております。そしてまた地方制度の調査会におきましても、同様な勧告をしているわけですね。政府のほうは、ここ数年間に整理はしているとおっしゃっていますけれども、この進めた進め方ですね、どんなぐあいにやってこられたのか、もう少し詳しく聞かせていただいたらありがたいと思います。どうも私いままで見ておりましても、そのように納得のいくような形にはやられてないように思うのですが、どんなでございましょうか。

皆川迪夫自治大臣官房参事官

○説明員(皆川迪夫君) 国庫が地方団体に支出する金額の中には、いわゆる補助金のほかに、これに類したものとして負担金があるわけでございますが、これについては、当然国が負担すべきものということで対象にしていないわけでございます。そういった補助金のうちで少額のもの、なるべくこれは必要があれば地方の一般財源で措置をする必要がある、措置したほうがいいのじゃないかということで、五十万未満のものは整理をしていこう、こういう考え方をとってまいりました。それからまた、すでに補助を始めて長年にわたってその効果を達成したと思われるもの、こういうものについても補助制度をやめていこう、こういうことで逐次やってまいったわけでございます。それからまた、いわゆる一たん補助を始めますとなかなか整理がされないということのために、将来起こす補助金については、ひとつ終期を付していこう、こういう考え方をとりまして、最近はそういう少額補助金については終期を付してやる、こういう取り扱いになっております。それからなお、いろいろな類似した事業について多数の項目にわたって補助金を交付しているというのもたくさんございまして、こういう点につきましては、事務の簡素化あるいはほんとうに必要とするものに補助を出すというような考え方から、これを統合しあるいはメニュー方式によって合理化をはかっていこう、こういう考え方で進めてまいっております。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 方針はそうであろうと思いますけれども、実際において、わりあいにその効果があらわれていない、こういうことは私は事実だろうと思うのです。それからまた、ことにこの補助金行政は経済的な不合理があるばかりでなくて、また政治的行政的に非常に毒しているものだと思うのです。縦割り行政とか、なわ張り根性があるとか、その他いろいろいわれております。ことにまた補助金の細分化あるいは複雑化をはかって、それによって地方団体を支配しよう、と言っては言い過ぎになるかもしれませんけれども、そういうようなことにつながっていくということが非常にあるわけでありまして、あちこちでそういうことが指摘されているわけであります。自治省におきましては、こういう実態を一体、実際私は数点はそういうものについての非常な著名なものは持っているわけでありますけれども、それはちょっときょう時間がありませんから申し上げませんけれども、こういうふうなものに対しての考え方は、自治省は一体どういうように持っておられるのか。これは大臣あたりにでもこの考え方は聞きたいと思ったのですけれども、そういう観点について、ひとつ次官のほうから……。

細田吉藏自由民主党自治政務次官

○政府委員(細田吉藏君) 補助金の整理も、先生御指摘のとおり、これは長い問題でございまして、いま御質疑の中にもございましたように、国の縦割り行政と、それからわれわれは地方自治を守る、地方の財源をふやしていく、こういうたてまえでございまして、それがぶつかり合っているところになかなか整理が困難だという実情があるわけでございますが、私どもとしましては、大臣も非常にこの問題に関心を持っておりまして、相当思い切ってひとつこの際整理をしようじゃないか、ことに行政機構の簡素化等の問題も出てまいっておりますので、こういうことにも非常に関係が深いわけでございます。今後ともそういう点につきまして、これまでもずいぶん自治省としては主張いたしているわけでございますけれども、今後さらに一そうひとつがんばってみたいと、こういうことでございます。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 もう大体そのお気持ちで私はいいわけでありますが、もう一つここでちょっと付加してお話を聞きたいと思うわけなんでありますが、補助金の交付を受ける側のほうであります。これが全国の知事会、こういうようなものがあるわけでありますが、具体的ないろいろ提案をして、いまおっしゃっているような、整理だとか合理化なんかを主張していられるようであります。これはまた二面からいいますと、伝えられるところによりますと、この業界や各省は、いろいろなことからして、こうした整理、ああいうことに対しては不満を持っておられるという向きもあるわけで、これはそうなると、そのいろいろなところでトラブルもあるわけでありますが、こういうことを見ていきますと、やっぱりそういうふうな業界あるいはまたそういうところから圧力をかけたり、そういうふうな問題もあるやに聞いております。あるいはまた、別には縦割り行政ということになるのでありましょうけれども、地方の団体のほうに対しては、やっぱり天下り人事とかいうようなことでそういうところへ入って、むしろそれが課長とか部長とかそういうところに入ってきておられる。そういう問題で、むしろそういうところから補助金を請求せよとか、あるいはまた、逆にまたそういうふうなことがあると、こんなような問題で、実際私いろいろ実例を持っているわけであります。そういうふうなことを考えてみますと、やっぱりこういった人事、縦割りの行政というか、こういうようなものの状態は、いま非常にきついものがあるわけですね。ですから、こういうことに対しては、ひとつどうぞ、いま次官もおっしゃったように、こういういまの時期においてはもう一つテンポを速めて、こういうことを一ぺん断つものは断ち、そしてやるべきことをしなきゃ、私はいろいろ、この決算の面から見ましても、非常にいろいろな問題があると思います。ですから、まあ個々の問題を言えばもっとすぱっりとしたものが出てきますからしてよくおわかりだと思いますけれども、きょうはそれは省かしていただきます。また、この補助金と通常いわれているほかに、委託金だとか、いまおっしゃった負担金あるいは奨励的なものと、いろいろあるわけでありますが、それについてきょう私ちょっと聞きたいのは、これについて超過負担が出てくるわけですね。こんなものがあるわけでありますからして、これの解消という問題がいろいろあちこちで取り上げられているわけでありますが、この超過負担の解消の問題について、具体的にどういうふうになっているか。これもまた地方行政に対しては大きな問題でありますし、また法律上からも、会計検査上からもいろいろいわれるわけでありますからして、どうかここのところ、超過負担の問題についても、ちょっとお考えを聞いておきたい。

細田吉藏自由民主党自治政務次官

○政府委員(細田吉藏君) 超過負担の解消につきましては、これはもう訴訟を起こそうとかいうような話があるくらいでございますから、これは当然解消しなければならぬ国の責任だと思います。大体四十二年度末で、いろいろあるものですからだいぶ、推計ですが大体一千億ぐらいあるのじゃないか、こういうふうに見ております。で、逐次この超過負担を解消してまいっております。四十一年度は三百三十一億、四十二年度は二百六十六億の解消措置を講じたわけでございます。そこで四十三年度の予算編成をいたします際に、どうしてもこの問題については解決のめどをつけたいということで、自治大臣と大蔵大臣の間で話し合いまして、実態をいろいろ調査した上で四十三、四十四、四十五と、この三カ年で全部解消するとはっきり文書をもって両大臣の間で約束をいたしたようなわけでございます。昭和四十二年度におきまして、超過負担が比較的多額だと思われるような項目を六項目拾いまして——保健所職員費等でございます——この六つの事業につきまして抽出いたしまして、実態の調査をしてみたわけでございます。これを見ますと、地方団体が補助基本額をこえて支出した額、これは四百十一億円ございます。これを二つに分けて、いわゆる解消を要するほんとうの意味の超過負担と、それから地方が単独でやる、これについては超過負担というわけにはまいりませんので、そういう二種類に分けてみますと、大体六事業につきましては、半々ぐらいと。補助事業について地方が基準以上のものをやると、つまり単独で市町村等が持つべきもの、地方団体が持つべきものが半分、それから国の責任において解消しなければならぬものが半分と、こういう数字が出たわけでございまして、そこで本年度四十一年度は、この調査した六事業につきまして二百二十七億円というものを解消いたします。その他の事業分につきまして八十三億、合計三百二十億円の超過負担解消をはかることにしたわけでございます。で、今後も引き続きまして他の事業等につきましても精細の調査をいたさなければなりません。そういうわけで年次的に三カ年というものを立てたわけでございます。一千億という四十二年度末に見込みがございますから、四十三年度は三百二十億、しかし後年度はもっとふえてこないと、結果的に三年分合わせたら一千億をもっとこえるような数字にならなければならぬと思うわけであります。おそらく四十四年度は四百億、四百五十億というような数字になるのじゃないかと思うわけでありますが、大体そういう方向でございまして、この三年度間で四十五年度には完全に解消をしてこの問題に終止符を打ちたいと。しかし、ほっておきますとあとあとが出てきますから、出てこないようにひとつ今後はやってまいりたいと、かように存じておる次第でございます。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 いや全くその積極的な意欲を聞いてちょっと私もうれしく思うのですが、しかしこれはよほど、いま次官がおっしゃっているように、この計画を進めてもらわないと、次から次に生まれてくるものでありますからして、案外解消はなかなかできない。ですから、これはまあ地方自治体にしてみたら、ほんとうに血の出るような叫びでありますからして、ほんとうに訴訟まで起こそうと思うくらい、おっしゃっておるとおりでございまして、それは相当の力を入れてやってもらいたいわけでございます。  それから財政の繰り延べ問題に触れてみたいと思うのですが、四十二年九月の五日の閣議でございますが、公共事業関係の経費七%の繰り延べ、地方にも要請しておられるようでありますし、また国の公共事業の裏の負担、あるいはまた地方の単独事業、公営企業等でで九百億程度に達しておるというようなふうに聞いておるわけでありますけれども、財政支出の繰り延べが地方自治体に非常に大きな影響をまたそれも及ぼすと思うのでありますが、そういうようなことは、どういうふうにして自治省のほうは処理されておるか。あるいはまた、どういうふうに把握しておられるのか、ちょっと聞かしていただきたい。

皆川迪夫自治大臣官房参事官

○説明員(皆川迪夫君) この財政、公共事業の繰り延べにつきましては、国の方針に基づいて国の事業を繰り延べてしている性質のものと、地方の独自のやっておる仕事を繰り延べるものと二つあるわけでございますが、国のものにつきましては、地方団体もこれに当然協力をしてまいるべきものだと思います。地方独自の仕事につきましては、これはなかなか地方の実情によりまして一律にということはむずかしいと思うのであります。しかし、そういった諸般の状況の許す限り、地方としても国の施策に協力をしてもらいたい、こういう通達を出しまして指導をしておるわけでございます。その結果、具体的にそれに基づいてどれだけ繰り延べがなされたかということはちょっとわかりかねる、まだただいま統計をとっておりませんのでありますが、たとえば決算の上からしますと、千億ぐらいの事業繰り越しが四十一年度行なわれております。四十二年度でどの程度になるかまだつかんでおりませんけれども、相当の金額が繰り越しになるものと、もちろんこの中には、そういった政策的に繰り越したものでなくて、土地の取得がおくれたとか、そういった事項によるものも相当あるわけでございます。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 これは非常に大きなまた意味を持つものでありますからして、特に注意していただきたいのですが、もしできれば、どのくらいの見当になっているのかというのを、あとから少し調べられたらひとつ資料としていただきたいと思います。  最後にもう一つだけ伺っておきたいのですが、このごろ、警察法第三十七条ですか、これにありますように、「都道府県警察に要する左に掲げてある経費で政令で定めるものは、国庫が支弁する。」というような条項があるわけですが、この警察費は一体、全体で二千億円以上くらいといわれておって、そのうちで国では四十三年度は三百四十二億ぐらいでありますが、何かそのくらいの額になっておって、その他の額は地方自治体でこれを見るということになっておるのかどうか。ここらのところも私よくわからないのですが、一体そのような状態がどんなふうになっているかをお知らせ願いたい。警察法第三十七条及び施行令によるところの項目の内訳を示していただきたい。どういうふうにして金がいっているかということをちょっと知らしていただきたい。おわかりにならなければ、資料でいただいてもけっこうだと思います。相当の巨額の金が自治体警察にいっているわけでありますが、その一体使途の内容、それから項目別に知らしていただきたいし、あるいはまた補助金の使い方がどういうふうになっているかということを、ひとつできれば、ここでわかりにくいかもわかりませんから、資料として一ぺん提出していただきたい。そして私は、これから警察の中で、警備警察の関係でどんなふうにして資料が得られているかということをあとから一ぺん、きょうでなくて、やりたいと思います。だからその資料としても、いま申し上げたような項目別に分けて、資料をひとついただいておきたい、こういうふうに思います。

皆川迪夫自治大臣官房参事官

○説明員(皆川迪夫君) ただいま資料を持ち合わしておりませんので、後刻提出いたします。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 資料いただけますね。

皆川迪夫自治大臣官房参事官

○説明員(皆川迪夫君) 提出いたします。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 本日の審査はこの程度にとどめ、散会いたします。    午後四時五十二分散会      —————・—————

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