外務委員会 第2号
- 発言数
- 11 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1968/02/29
会議録
○委員長(三木與吉郎君) ただいまから外務委員会を開会いたします。 委員の異動について報告いたします。 去る一月三十日、高橋衛君が委員を辞任し、その補欠として小林武治君が選任され、また同月二十一日、八木一郎君及び小林武治君が委員を辞任し、その補欠として廣瀬久忠君及び山本杉君が選任されました。 —————————————
○委員長(三木與吉郎君) 次に、長谷川仁君から都合により理事を辞任したい旨の申し出がございましたが、これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三木與吉郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 つきましては、直ちにその補欠互選を行ないたいと存じます。互選は投票の方法によらず、先例によりまして委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三木與吉郎君) 御異議ないと認めます。それでは、山本杉君を理事に指名いたします。 —————————————
○委員長(三木與吉郎君) 航空業務に関する日本国政府とレバノン共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件 及び 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とセイロン政府との間の条約の締結について承認を求めるの件 以上二案件を議題といたします。 まず、政府から提案理由の説明を聴取いたします。三木外務大臣。
○国務大臣(三木武夫君) ただいま議題となりました、航空業務に関する日本国政府とレバノン共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 わが国航空企業の世界一周路線及び南回りヨーロッパ路線を拡充するため、同企業のレバノン共和国への乗り入れの権利を確保する必要が生じましたので、昭和四十一年六月以降同国政府と航空協定締結のための交渉を行ないましたところ、合意が成立しましたので、昭和四十二年六月二日に東京でこの協定の署名を行なった次第であります。 この協定は、わが国とレバノン共和国との間の定期航空業務を開設することを目的とし、業務の開始及び運営についての手続と条件とを規定するとともに、両国の航空企業がそれぞれの業務を行なうことができる路線を定めているものでありまして、わが国がこれまでに締結した多くの航空協定と形式においても内容においてもほぼ同様のものであります。 この協定の締結により、両国の航空企業は、それぞれ両国間の定期航空業務を運営する権利を与えられるのみならず、わが国とレバノン共和国との問の友好関係も一そう促進されることが期待されます。 よって、ここにこの協定の締結について御承認を求める次第であります。 次に、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とセイロン政府との間の条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、セイロン政府との間の所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための条約を締結するためコロンボにおいて交渉を行ないました結果、昭和四十二年十二月に至り案文について最終的合意に達しましたので、同年十二月十二日にコロンボにおいて日本側在セイロン日向大使とセイロン側ワニナヤケ大蔵大臣との間でこの条約の署名を行なった次第であります。 この条約は、本文二十一カ条及び附属議定書から成っており、その内容の主たるものは次のとおりであります。すなわち、相手国内にある支店等の恒久的施設を通じて事業を行なう場合の利得に対する相手国の課税につきましては、これをその恒久的施設に帰属する部分に限るという方式によることとし、船舶、航空機の運用から生ずる所得につきましては、相手国において租税を半額経減するものとしております。また、投資所得のうち配当に対する源泉地国課税につきましては、セイロンが源泉地の場合は、配当支払い法人に課されるセイロンの所得税及び配当受け取り法人に課される付加税のみを課すこととし、わが国が源泉地の場合の税率は、二〇%をこえないものとしております。配当以外の投資所得に対する源泉地国課税につきましては、銀行業を営む機関が受け取る利子及び著作権の使用料は、免税とし、特許権等の使用料は、半額軽減することになっております。さらに、政府職員、百八十三日をこえない短期間役務を行なう滞在者、短期滞在の教授、学生、事業修習者が受け取る報酬、手当等は、原則として滞在地国において免税とするものとしております。また、二重課税の回避は、それぞれの国の税法の規定に基づき、日本国及びセイロン双方において外国税額控除方式によって行なうこととしておりますが、セイロンで生じた配当及び特許権の使用料等に対するセイロンの租税をわが国で控除するにあたり、一定要件のもとにみなし税額控除を認めることになっております。 この条約の締結によりまして、二重課税回避の制度を通じ、貿易、技術輸出、企業進出等の経済関係が安定的な基礎の上に発展し、また、文化的交流が促進されるものと期待されます。 よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。以上、二件につきまして、何とぞ御審議の上、すみやかに御承認あられんことを希望いたします。 —————————————
○委員長(三木與吉郎君) この際、藏内政務次官から発言を求められております。これを許します。藏内政務次官。
○政府委員(藏内修治君) ただいま委員長から御紹介をいただきました外務政務次官の藏内修治でございます。 昨年の十一月下旬に政務次官としての御発令をいただきまして、早々にごあいさつに出ようと思いましたところが、国会の各種の都合によりましてごあいさつがおくれました。この点を御容赦をいただきたいと思っております。 日本をめぐる国際情勢のきわめて流動的であり、かつ重大なるこの時節に政務次官の任命をいただきましたことを、その責任の重大なることを痛感いたしております。任命をいただきましたからには、誠心誠意お国のために努力をいたしたいと思いますので、何ぶんとも御指導、御鞭撻のほどをお願い申し上げたいと思います。 ごあいさつを申し上げます。 —————————————
○委員長(三木與吉郎君) 次に、補足説明を聴取いたします。高島参事官
○説明員(高島益郎君) 初めにレバノンとの航空協定につきまして簡単に御説明いたします。 日本航空の南回り欧州線では、中近東地区におきましては、現在テヘランとカイロ、二カ所だけ寄航いたしております。レバノンの中近東地域におきます航空市場としての価値の非常に大きいことにかんがみまして、今回このテヘラン、カイロのほかにベイルートにも寄航いたすように取りきめをいたした次第でございます。現在、南回り欧州線は、テヘラン−カイロ−ローマという路線で週三便運営いたしておりますが、この八月から日本航空といたしましては週四便にいたしまして、テヘラン−カイロ−ローマ及びテヘラン−ベイルート−ローマと、こういう四便の運営をいたす予定にいたしております。これによりまして中近東地域の路線の多様性と申しますかあるいは代替性を確保することができる次第であります。 なお、レバノン側といたしましては、貨物専用の航空会社がございまして、トランスメディタレーニアン航空と申しますが、これが日本への便に非常に関心を持っておりまして、これが昨年八月この協定に署名いたしました直後に、レバノン側から申し入れがございまして、日本に対しまして貨物便の運航をいたしたいというので、現在暫定的に運輸大臣許可のもとに運営を認めております。この協定が発効いたしますと、正式に、日航及びレバノン側の航空会社それぞれがこの協定に基づきまして運営いたすことになる次第であります。 次に、セイロンとの租税条約につきまして簡単に御説明いたします。戦後十六カ国——欧米及びアジア諸国——との間に租税条約を結んでまいりました。アジアでは、いままでの、インド、パキスタン、タイ、シンガポール、マレーシアと並びまして六番目の租税条約締結国となるわけであります。一般的に、租税条約と申しましても、大体大きく分けまして二種類ございまして、先進国との租税条約はOECDのモデル条約に従いまして従来締結いたしております。これは源泉地国におきます課税権をできるだけ制限するというのが根本の趣旨になっております。これに対しまして、後進国との租税条約におきましては、日本とこれら後進国との経済関係が非常に一方的な関係にございます反面、また、これら後進国側で非常に日本の企業進出を希望いたすと申しますか、経済発展のために希望いたす事情もございまして、若干この先進国との間の租税条約とは取りきめのたてまえが違っております。源泉地国におきます課税権をそれほど大きくは制限いたしておりません。なおまた、その国の経済開発のために、いわゆるみなし税額控除という特別方式を設けておりまして、実際に日本の企業等が現地で税の減免等を受けた場合にも、その減免を受けなかったものとして日本で課税する場合にその税額を控除する、そういう方式でございます。これによりまして相手国におきます企業の進出を促進し、経済開発を進めるという効果が期待されるわけであります。そういうわけで、このセイロンとの租税条約につきましても、先進国との間の租税条約と違いまして、たとえば海運所得等につきましては半額だげ減税する。先進国の場合には完全な免除であります。したがいまして、現在日本の海運業者といたしまして、一昨年の実績では約千九百万円ほど税金を払っておりますが、これが半額減免になりますので、約九百万円くらいの減税になるという次第であります。 簡単でございますが、御説明申し上げます。
○委員長(三木與吉郎君) 以上をもって説明は終了いたしました。 二案件に対する自後の審査は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時四十八分散会 —————・—————