運輸委員会 第18号
- 発言数
- 93 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1968/05/21
会議録
○委員長(谷口慶吉君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 委員の異動について報告いたします。 去る五月十七日、新谷寅三郎君が委員を辞任され、その補欠として河野謙三君が選任されました。 次に、五月二十日、北條浩君が委員を辞任され、その補欠として田代富士男君が選任されました。 また、本日、天坊裕彦君、井野碩哉君が委員を辞任され、その補欠として温水三郎君、田村賢作君が選任されました。 —————————————
○委員長(谷口慶吉君) 理事の補欠互選についておはかりいたします。 委員の異動に伴い、理事一名欠員となっておりますので、その補欠互選を行ないたいと存じます。互選は投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(谷口慶吉君) 御異議ないと認めます。それでは、理事に岡本悟君を指名いたします。 —————————————
○委員長(谷口慶吉君) 運輸事情等に関する調査を議題といたします。 まず、去る五月十六日の十勝沖地震による日本国有鉄道の被害状況について報告を聴取いたします。松本施設局長。
○説明員(松本文彦君) 今回の十勝沖地震による国鉄の被害状況について報報告いたします。お手元にメモがわりというような資料をお渡ししてありますが、それをちょっとごらんを願いながらお聞き願いたいと思います。 今回の被害によりまして、国鉄の北海道地区並びに東北地区、その間の青函の連絡設備というものが大きな被害を受けたわけであります。一応全部では二十三の線区にわたりまして、百四の区間で不通になったわけでございます。これは逐次鋭意復旧をいたしておりまして、北海道につきましては、十九日に全線が開通いたしております。現在なお若干列車のおくれがございますが、ほぼ列車の運行もダイヤにのっとって運行いたしております。東北地区につきましては、十三の線区が不通になったわけでございますが、逐次復旧いたしてまいっておりまして、現在不通になっておりまするのは東北本線の尻内——野辺地間が現在なお不通でございますのと、大湊線、大畑線の両線が不通ということに現在なっております。このうち大畑線、大湊線についてはまだ開通状況は不明でございますが、東北本線の尻内——野辺地間につきましては、一応五月末ということを目標に現在復旧工事を進めております。 青函航路につきましては、青森、函館双方でそれぞれ一号岸壁が一応被害が軽微でございましたが、このほかはいずれも被害を受けました。現在の状況といたしましては、本日、きょうの昼ぐらいからは——青森に三つ岸壁がございます。函館に四つ岸壁がございますが、それらはいずれも使用は一応可能な状態には復旧いたしております。 以上によります被害額といたしましては、施設の損害が百三十四億円、これは現在の段階での推計でございますが、大ざっぱに推定いたしますというと、施設の損害が百三十四億円並びにこれに伴う収入減が十六億円、合わせまして百五十億が一応今日の段階で見積もられました被害額でございます。 これらにつきまして、一般の輸送状況でございますが、現在、さいぜん御報告申し上げましたように、北海道内はほぼ平常に復旧しておりますが、青函航路につきましては、平生は御案内のように二十四運航いたしておりますが、現在十七運航、これは陸上の輸送力に見合うだけということでございまして、十七運航が確保されております。問題は、東北本線の不通に伴います輸送状況でございますが、旅客につきましては、東北本線の不通に伴いまして、特急を二本、急行を三本、北上線、花輪線、奥羽線を経由して迂回輸送を行なっております。本日以降はこの迂回運送を、現在五往復やっております迂回運送を二往復に減らしまして、残りの三往復につきましては、尻内・青森間国鉄バスを利用するバス代行運送によりまして確保いたすというふうな緊急措置をとっております。これにしたがいまして、昨日までは北海道向けの貨車輸送、奥羽線経由の貨車輸送が約五百両でございますが、いま御報告いたしますような旅客の本数を東北本線に振り向けますので、貨車輸送がこの点だけふえる。本日からは六百両ぐらいが北海道向けの貨車輸送として確保できるという見通しでございます。 非常にかいつまんで申し上げましたが、以上が今日における十勝沖地震に伴う被害状況でございます。
○委員長(谷口慶吉君) ただいまの報告も含め、質疑のある方は順次御発言を願います。
○岡本悟君 いまの最後の貨物輸送ですね、北海道向けが五百両であったのが、現在約六百両確保できるようになった。これは、いつもはどのくらいでしたか。
○説明員(松本文彦君) たいへん説明が不十分で申しわけございません。平生大体九百五、六十両というところでございます。
○岡本悟君 そうしますと、先ほどの御説明では、東北本線の全面復旧は五月末だ、こういうことですね。そうすると、平生の輸送力に復帰するのもそのくらいの時期になる。それまではやむを得ぬ、こういうことですか。
○説明員(松本文彦君) これにつきましては、本土側で経済企画庁を中心に、あるいは対北海道といたしましては北海道中心で、輸送すべき物資をどう考えて、どういうものを運んでいくかということの輸送の手配について、具体的に相談はいたしておりまするが、輸送力といたしましては、ただいま先生御指摘のように、どうもやむを得ないというふうなことでございます。
○岡本悟君 この前の東北線ですか、事故がありましたときには、たしかあれは貨物船を臨時チャーターしまして、そして海上輸送の手も打ったことがあるのですが、しかし、それにしても、復旧にはたいした時間もかからぬということで、そういった手を打つのも効果のあがるわりあいには手間がかかる、手は打ったがすぐ線路のほうに切りかえるという、そういうことになるから、もう少しのがまんだから、まあほかに応急的な手を打つこともあるまい、こういうことでしょうね。
○説明員(松本文彦君) 結論は先生御質問のとおりなんでございますが、実は私どもといたしましても、かりに少量であってもそういう輸送方法をとりたいということでいろいろ調査努力いたしましたが、室蘭港なり、八戸港なり、その辺が被害、震害をかなり受けておるようでございまして、早急には無理であろうということで、四、五日待ってほしいというふうな話がありましたので、そう待っておりますというと、いまの御指摘のように、そのうちにはもう陸上もあくと、これはエネルギーとしては非常に労力を要する仕事でございますので、それなら三日や四日のことはしようがないじゃないかというふうな判断を下したわけでございます。
○委員長(谷口慶吉君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(谷口慶吉君) 速記をつけて。
○木村美智男君 修学旅行バスの衝突事故について、この間概略の報告があったわけですが、詳細については何もないので、できるだけ早く調査をして次回の委員会でと、こういうことになっておったのですが、特別に追加して御報告を願うことがあれば伺うことにして、なければ私のほうから質問したいと思います。
○国務大臣(中曽根康弘君) 三郷運送の事件につきましては、早速名古屋陸運局から係官を派遣いたしまして、現場の調査並びに責任者の査問と申しますか、喚問をやりまして、そして一方被疑者その他が警察に留置されているものですから直接聞くわけにもまいりませんでしたが、事態は明らかに本人並びに管理者の職務怠慢ないしは過失によるところがありますので、それに対して適当な行政処罰を与える必要がある、そう考えまして、陸運局長に命じまして、それに必要な調査並びに手続を進めさしております。それをやるためには関係者からいろいろ所見を聴取する必要がありまして、利用者からも所見を聴取する必要がありまして、これももうやったか、あるいはいまやっておる最中でございます。 一方、こういう事故を起こした場合の行政罰、行政処分につきましては、私検討いたしましたところ、やや軽きに失するような気がするのでございます。最近自賠責の補償金を六百万円に引き上げようという御意見もあり、また、刑事責任等も非常に高まってきておりますに際して、昔つくった行政罰の基準ではもはや時代に合わない、そういうところも考えましたので、行政罰の基準もこの際再検討を加えまして、そうしてほかの自賠責法なり刑事責任、そのほか社会的責任に見合うような企業方面の責任等もつくろうと思いまして、いま努力しておりまして、できるだけ早期に措置を行なうつもりでございます。
○木村美智男君 大臣から追加報告という形でお答えがあったのですが、この事件というか、事故は、無免許の十九歳の少年が運転をしているという問題、あるいはあまり混んでいない夜中の、しかも非常に道路条件のいいところでセンターラインをオーバーして起こった事件だと、こういう点から考えると、これはきわめて残念な事故なんです。そういう点で実はいろいろ最近修学旅行がはやっておりまして、この間もちょっと集まりを持ちましたら、いろいろ意見が出されたのですが、私も率直に、この日は実は自分の小学校の四年生になる娘が軽井沢へ行きまして、一日私も落ちつかなかったのですが、大体聞いてみると、世の中の親の心境は、少なくともこの当日旅行に出した親たちはそういう心境におかれたようです。そこでいま大臣が行政処分の問題を検討するということを言われたのですが、私はそれはそれなりにやるとしても、この種事故をやはりなくしていくために、もう少し事故の原因といったやつを客観的に科学的にというか、究明をして、ほんとうに防ぎ得なかった事故であるのか、それとも防ぎ得るものなのか、そういう点をやはり徹底的に究明をする。そして再発を防ぐということがやはり私は第一番の大事なことじゃないかというふうに実は考えるわけです。そういう点から少し報告された資料の中でわからない点があるのですが、実際トラックの運転をした場合に、助手というふうになっているのですけれども、私たちの常識では、名古屋付近から東京まで夜間運行をしてくるということになると、当然一人の運転者ではもうだめだから、交代運転手を添乗させるということは常識だ。したがって、この助手というものは、当初から交替運転手ということで乗せたものなのか、あるいは交替運転手は全然乗っていなくて、荷物の監視を主たる任務とする助手を添乗させただけなのか、この点どうなっておりますか。
○政府委員(鈴木珊吉君) ただいまの御質問でございますけれども、実はそのときの詳しい実情につきまして、先週の金曜日に社長並びに運行管理責任者が韮崎から名古屋に入ってまいりました。そのとき半日ばかりでございましたけれども、陸運局長が聴聞を行ないまして事情を聴取いたしました。それからなお、そういった運行管理の面の日々の記録等につきましては、すでにその前に韮崎のほうから書類を全部押収されまして、書類的な根拠によります的確な調査はいまできておりません。そういった点でございますが、名古屋からの報告によりますと、こういう長距離で、かつ深夜の大型トラックの運転については、普通一般には必ず交替運転手を乗せるのだ、それにもかかわらず今回は免許を持っていない者を乗せておるということでございます。まさしく交替の運転手という措置ではなしに、ただ単に引っ越し荷物を積みおろす、そういう手伝いに乗せたというふうに見ざるを得ないというふうに報告は聞いております。したがいまして、詳しくその点につきまして、実はどういうあれをしておったのか直接責任者から聞けなかったのがいまの現状でございます。
○木村美智男君 それから事故を起こした現場付近ですが、これは新聞報道あたりで知る以外にないんですが、きわめて道路としては平たんないいところで、しかも夜間の三時過ぎですから車も少ない、こういう状態なのにセンターラインをオーバーしてきておるということがどうしてもわからないわけですが、したがって、そこら辺はこれは全く何というか、問題にならない原因なんですね、常識的には。その辺はどういうふうにつかんでおられますか。
○政府委員(鈴木珊吉君) このバイパスに東陸の担当官が当日すぐまいりまして、その結果を聞きますと、最近できた非常にいい道でございまして、おっしゃいましたように道路による欠陥ということは認められない良好な舗装した道だそうであります。したがいまして、ああいう事故があそこで起こるということは、またその原因につきまして直接その加害者の当事者に当たっておる機会がございませんので、聞いたのではありませんけれども、推測するところによりますと、ちょっとその間交代して休んだとか練習させたとかいうことではないかというふうに東京陸運局では見ておるわけでございます。これにつきましても、本人が身柄を拘束されておりますので直接聞いておりませんが、私どもそういう程度しか実は聞いておりませんでございます。いずれにいたしましても異常であったというふうに実は考えておる次第でございます。
○木村美智男君 それから、事故になると往々にして運転者の給与なり労働条件というものが問題になるわけであります。したがって、そういう点はどういうことになっておるか、これはひとつ事情がわかればお話を願いたい。
○政府委員(鈴木珊吉君) お手元に事故を起こしました運転者の五月の状況がこの二枚目の紙にございますけれども、これは名古屋の陸運局で、的確な書類がございませんので、さしあたり資料でつくったり、あるいは聞き込んだものだそうでございますけれども、それによりまして、その本人の勤務状況をお手元にご提出してございます。これによりますと、その当の助手である山下でございますけれども、それが三番目に書いてございますが、これはやはり助手としての勤務で、おもに三郷という自分の社のあるところから名古屋の港まで約五十キロ余りのところを往復しておるというものでございまして、それからその正運転手の上野という人の分は、特にこの二番目の、その事故のありました前の日あたりをごらんになりますというと、五月の十二日は休んでおります。これが運転安全講習というのをやっておりましてそれを受講に行っておるのでございます。その後そういう事故をやっておるのでございますけれども、それから十三日は名古屋に二往復しておる。これは八時半から午後四時までで、たいした労働ではないと思いますけれども二往復しております。それで前日の五月十四日、これは三郷と名古屋の港の間を一往復した、したがいまして、朝八時半から午前十一時半まで働きまして、それから午後一時から二時半まで引っ越し荷物を積み込んで、夜八時に東京へ出発したというふうになっております。したがいまして、その前の日あるいは前々日等におきまして、相当なオーバーワークの労働があったというふうには、この資料では見受けられないのでございます。そういう状況でございます。 それからあと、実はこの男あるいは助手が、どの程度の一体賃金をもらっていたのかという点につきまして、実は全部書類がございませんで聞き込み程度のものしかございませんのであまり確かなことは申し上げられないと思いますけれども、わかり次第御提出申し上げたいというふうに存じております。
○木村美智男君 いまの局長の言われた、あまりオーバーワークになってない、こういうことなんですが、私の調べた資料によりますと、実はけつこうオーバーワークになっているんですよ。というのは、十二日はいいです、運転者講習に出たんですから。この正運転手の上野文哉君が、途中で助手と交代したが、これは道路もいいし車も少ないから、おまえひとつやってみろということで交代をしたか、この辺ならおれでもだいじょうぶだからちょっとハンドル貸してくれぬかと言って助手のほうが頼んだか、そこはちょっとわかりませんが、交代をする必然性がこの勤務の中にどうもあるような調査が私の手元には一応あるんです。ちょっと申し上げてみますと、十三日は大体七時四十五分出勤をして、十二日はいま言った運転講習に出席をしたんですからいいんですが、十三日は七時四十五分出勤で大体五時までに積み込みを終わって、拘束九時間、実働八時間、こういうことで大体終わっていますからこれは問題ない。ところが十四日になりますと、やっぱり出勤は七時四十五分です。ところが八時からおひるまではタイルの搬送をやっておりまして、で、午後に引っ越し荷物の積み込みをやって、これは別にほかの者がやるんじゃなくて運転手と助手がやるらしいんですね、こういう関係では。それで終わったのが夕方の七時四十分である。その間二十分の休憩しかなくて八時には乗り込んで遠路原町田まで夜間輸送をする、こういうことなんですね。そうすると運輸省から出した情報から見ても、大体原町田に着く予定というのは翌日の正午ということになりますから、そうなると二十時に出て正午ということになれば大体十六時間ですね。そうすると前日の七時四十五分から翌日の十二時まで、これは断続勤務とはいいながらちょっとオーバータイムもオーバータイム、これは実はものすごい労働強化という形になるので、おそらく途中の朝の三時二十五分ころになって疲れて、ちょっとかわってくれと言ったか、あるいは眠くなったんでちょっとハンドルを貸したか、そこら辺はよくわかりませんけれども、これはやはり相当のオーバーワークになっていると私思うのですよ。だからそういう意味で、自後において、労務管理がどういうように行なわれているのか、これは厳密な意味で調査をきちっとしてもらいたいということ。それからもう一つは、これは陸運事務所になるかあるいは基準監督署のほうになるかわかりませんが、この間刑法の問題の審議の際に、実際には運転事故についての罰則というものの適用はほとんどが運転者であって、企業の責任というのは警察庁の報告にもゼロといってもいいほどないわけですね。この辺は中曽根運輸大臣も、企業の責任もどうも今回の事故ではありそうだ、こう言っていられるわけですが、その企業の責任になるべき要素が多いと私も思っておるのですが、それを実態を調査の中からきちっとひとつ把握をしてもらいたいということが一つであります。特に労働省が一緒にいますから、昨年の二月九日、いわゆる二・九通達を出したこの点から考えて、私がさっきから申し上げた七時四十五分に出勤し、ほとんど休憩なしで夜の十時出発をし、あしたの正午ごろに原町田に着く、こういう勤務体制は一体二・九通達の面からはどういうことになるのかということについて労働省のほうから見解をひとつ聞かしていただきたい。
○説明員(藤繩正勝君) 御指摘の二・九通達は労働時間、休日等を中心に労務管理の改善を目ざす基準を設定したものでございます。その中では、先生御承知のように、タクシーのような一昼夜交代制の場合を除きまして、一日の実際労働時間を十一時間を限度とする。休憩とかいろんなことがありますけれども、どんな場合でも一日の限度は十一時間とする。ただし二人乗車の場合には十二時間とする。これはILOその他の国際基準を参考にいたしまして設定した基準でございます。少なくともその点について見れば、今度の事故の直前の状態というものはやはりこの限度に触れてくるというふうに考えております。
○木村美智男君 十一時間以上継続して乗せてはならぬ、また乗せた場合には必ずその翌日は明けにしろということを通達はいっておるわけですね。だから本来ならば午後の七時四十分に仕事が終わったら、たぶんこれは休憩をとっているだろうと思うから十一時間以内だと思うのですよ。しかし、大体オーバーすることはわかっているから、本来ならば二十時から乗せていけなかったのじゃないか。あとの勤務時間からいえば十四時間乗らなければならないわけですから、したがって、これは乗せていけなかったものを乗せたという点に私はいわゆる企業側の責任がある、あるいは運行管理者の責任があるという点をひとつ重要視をしておるわけですが、この点は勤務の実態をこまかに、たとえば運輸省から若干知らしていただいたものを見ましても、どうも仕事の合い間にちょこちょこという程度はあるが、大体継続的に勤務したように見られているから、朝の七時から夜の七時までの勤務というものは大体休憩時間一時間を引いた程度で、一応これは一日の勤務というものを十分消化をしておる。満ばいになっておる。その上に十四時間にわたる労働に従事させたという点がひとつ大きな問題としてあるように思うのですけれども、これは私の資料ですから、だからあるいは断定できないかもしれませんが、ここをひとつ労働省のほうとしてもきちっとつかんでいただきたい。 で、この機会に実はお願いをしておくのですが、二・九通達にしろ、従来の運輸省の自動車行政にしろ、非常に通達というものが、何というか指導の主役になっている。つまり私はもう少し血の通った自動車行政なり、あるいは基準監督署の指導というものが行なわれるべきではないのか、この一片の通達が出て、それがほんとうに……、大体この会社は二十両くらいの会社のようですが、そういう会社等におけるやはり運行管理者というものをその地域ごとにやはり招集して、そうして徹底をはかるということをあわせて厳重にやっておかないと、通達は出たようだくらいの程度でさっぱりわかっておらないというのが事故のたびごとに欠陥として出てきているので、私は今回の調査にあたっては大体労働省の場合においては二・九通達がどの程度理解をされているか、あるいはその徹底方についてどういう指導を受けたかというようなことも、やはりぜひ調査をしてもらいたい。そして自分のところで出した通達がどの程度生かされており、どの程度受け入れられているのかということをこの機会にひとつチェックをしてもらいたい。そうでないと、どうもなるほど措置はとったことになっているが、現場のほうには生かされていないということがあるので、これは要望を含めてなんですが、ひとつ調査にあたっていかがでしょうか、いま申し上げたようなことは。
○説明員(藤繩正勝君) 御指摘のとおりでございまして、私どもも今回の事故が起こりまして、直ちにその点を現地の状態を調べたわけでございます。その結果、この事案そのものにつきましては、運輸省と同じように、当面警察がこの両名を留置いたしておりますし、また関係書類も押収いたしておりますので、詳細は十分つかみ得ないのでございますが、いままでとった措置について申し上げますと、この三郷運送につきましても昨年の春の交通安全週間中の監督に関しては臨検監督を行なっておりまして、当時労働時間、あるいは時間外協定、休日労働、就業規則、寄宿舎規則、健康診断、あるいは安全衛生管理者の設置というような各条項について労働基準法違反が認められましたので、是正の勧告をいたしておりました。その後勧告に従って三六協定が届けられておったわけでございます。しかしながら、その後今日までの時点はそれ以上の監督を行なっておらないわけでございますが、指導面におきまして、いわゆる二・九通達の趣旨の徹底をはかるために、愛知労働基準局におきましては、管内のトラックを使用する事業所につきましても、四十二年の三月から現在までに二十四回の集団指導を実施いたしておりまして、ここの社長等を韮崎の現地で労働基準監督官がつかまえていろいろ伺ったところでも、何回か自分もしくは担当者が講習に出ておって、こういう通達が出ておることは承知しておったというような供述をしておるわけでございます。しかしながら、もとより不十分でございまして、労務管理につきましても、いまのような時間の問題、あるいは割り増し賃金の問題、休日労働の問題等いろいろ問題があるようでございまして、愛知労働基準局といたしましては今後の調査を待つわけでございますが、いまのところ送検を予定して捜査に着手するという方針を確立しておるわけでございます。御指摘のとおりこういった通達を出しましても、その徹底ということが非常に問題でございます。特に今度事故を起こしましたような一般区域トラックは一番私ども問題点と申しますか、非常に数も多うございますし、なかなか徹底がいきかねると思っておりますが、トラックにつきましては、ここに手元にも資料を持ってまいっておりますが、ことしは乗務員手帳という制度をぜひ普及させまして、そうして毎日の運行につきまして、簡単ではございますが、一応の記録をさせるという慣行をぜひ打ち立てたい。これは前に大倉先生からも御提案のあったものでございまして、すでに印刷も終わりまして現地にも配布をいたしております。直ちにこれの普及に全力をあげてまいりたいというふうに考えております。
○木村美智男君 それで、従来どうかするとやっぱり運転者のほうの責任追及で終わっているものだから、どちらかというと企業のほうでは多少のんびりしている点もあるんですよね。こういうふうに明確に企業の責任だということが明らかになってくるような事態が出てきた場合には、これは一つのみせしめと言うとことばは適当じゃないが、やっぱり企業側はこういう重大な過失を犯すような与件をつくったという意味でこれは責任の所在を明確にして処置をしてもらうということが、これからやっぱり企業側のこういう労務管理その他に対するあり方というものを規制をするし、通達を出した趣旨にも沿っていくということになるわけですから、そういう意味で私は特にこれは今回の場合は重要視をしておるわけで、そういう点について特段の、調査にあたっても正確に実態を把握をして、その結果責任があるということになれば、これは断固企業に対する処置をしてもらいたい。これは要望しておきます。 で、問題は給与の関係も私はちょっと調べてみたんですが、上野文哉というのは運転手のほうですが、四月分の給与を見ますと、大体本給が三万円です。その本給以外のやつは長距離手当というのが三千円です。特別手当が四千七百円、技能手当が二千円、役づき手当が千円、住宅手当二千円、住宅手当はこれは本給みたいなものだろうと思いますから、大体比率を見てみると、合計四万二千七百円の中で七対三ぐらいになっていますから、本給とその他の割合という意味ではまずまず私ば体系上問題がないじゃないかと、こういうふうに見ているわけなんです。ところが、そういうことで、問題はないと見たんですけれども、その四月分、実は二十五日以降病気で休養をした。したがってこの給与は二十五日分だとある。二十五日働いて五日間病気で休んでいるということになれば、一体公休というやつはどうなっているのかという実は疑問を持ってきたわけなんです。そこで、名目を病気ということで、実際には公休みたいな休み方を実態としてはやっておったのかどうか、そいつはわかりませんが、手元にある限りでは二十五日以降病気で休養し、稼働二十五日分として先ほど言った四万二千七百円と、こうなっているわけですから、したがって、公休といったような問題についてこれもひとつきちっと、病気で休んだことと別にして、できるだけそういう運転者については週休といったようなものを厳格にとらせるという、疲労の蓄積がやっぱり事故の原因になっているという意味からいけば、この辺の監督というのはやはり相当きびしくしてもらわなければいかぬじゃないか。こういうふうに実は資料の中から出てきたんで、ここでどうこうというふうに議論をしようとは思いませんが、調査にあたって十分これはひとつ把握をしてもらいたい。 それから、助手のほうにいたっては、これはまあこういうあり方も指導をする方法があるかどうかはちょっと問題ですけれども、大体体系は七三ぐらいで、総額はずっと安いんですが、差し引き二万八千円ぐらいもらえるところを、前借りと食費とを引き去っているために本人の手取りは八千円、ちょっとはんばがありますが、大体八千円なんですね。こういうことは一体、企業に対してもやっぱり前借りなんていうものについてもある程度規制をさせるとか、せめて月給の半分ぐらいは本人に渡るような形にしておかないとうまくないんじゃないかというのが、この事故との関係はあまり因果関係はありませんが、これはまあ関連しているところなんで、この辺についても少し賃金台帳を調べる際によく見ていただきたい、こういうふうに思うんです。 で、大臣いらっしゃいましたから、いま労働省とそれから自動車局のほうにいろいろ伺ったわけですがね、問題として大臣出てきているのは、一つは、こんな夜間の十四時間も運転するというのに交替運転手を乗っけていないというのがまず大体明らかになった。それから道路が非常によくて、車が少ないという最もいい条件のところで事故を起こしているという、しかもそれはセンターラインオーバーだという、こういう特殊な事故だということ。その原因には何があるかというと、どうもいま労働省にも伺ったんですが、朝七時四十五分に出勤をして夕方やはり七時四十分まで荷物を積んでまるまる一日働いているにかかわらず、二十分ぐらいの休憩で、二十時出発あしたのお昼に原町田に着く、こういう強行軍をやらしているというのはどうあっても運行管理者の責任、労務管理上、これはやっぱり企業側に決定的な問題点がある。途中でどういう理由で交代したかということは推測の域を出ませんからこれは申し上げませんが、とにかくそういう勤務をやらしているというところに、たいへんなやっぱり今回の事故の特殊性が一つあるような気がするわけです。それから四つ目には、これは基準局から伺ったわけですが、すでに臨検の際に労働基準法違反を一回犯している。その後いろいろ処置をしてだいぶ改めたようであるけれども、依然としてこういう勤務体制がとられているという点になると、これはやっぱり今後のこういう中小のいわば運送会社の企業のあり方について、この間刑法の審議をやったら、もう全然企業の責任ということで処分をされたという事件が一件もないんですよね。そのことが実は事故を起こす大きな要因になっているというふうに私感ずるんで、これはやっぱり一つの、この際、変な労務管理あるいは全然通達その他を無視した、過労になるような形の運行管理をやっておれば企業者も厳罰に処せられるんだという一つのやっぱり実績をつくることによって、それが本人を、あるいは会社を処分するというところじゃなしに、そういう注意が全体に企業者の間に広がることによっての事故防止という、そこにねらいを置いて、この際はひとつ何というか、客観的に、しかも正確に事態の把握をして、私はひとつこの問題については具体的な事象があがってきた場合は厳罰にしてほしい、こういうことを、これは特にこの問題として実は集約的に出てきたものですから、その点をこれは大臣に意見をひとつ伺っておきたいんです。 ただ、行政処分の強化という一般論は、大臣、実は私いただけない。この間、刑法改正したときに、実はこれはいろいろ議論をしたところなんですが、それはやっぱりいまの運転者の悪質事犯に対しての処分のしかたについても、私どもとしてば、それは酔っぱらいとか、ひき逃げとか、スピードとかいう問題は、これを処分していかぬと言ったんじゃないのです。いろいろいまの交通事故の起こってくる原因をなくすることに重点を置いて、そうしてそれらと一緒に処分のほうについても考えるべきだという筋を言ったんであって、もしどうしてもやれというなら道路交通の運転者が九九%というのだから、一般刑法を改正せずに、道交法を改正をしてそしてそれで処置したらどうかとこう言ったのですが、大臣がいま言ったようなことを言われると、そのとき私らが不安に思った、これを改めて禁錮刑だったやつを懲役刑に引き上げたから、ほかのやつもどんどんどんどん刑が引き上がってくるおそれがあるから、これはいかぬという反対理由の一つをまさに大臣がそれを裏書きするようなことをこの際言われると、これはたいへんな波紋を起こしてしまうから、ここはひとつ、必ずしも大臣はそういう意思で言っているとは思いませんが、行政処分でけじめをきちっとするという意味で私は受け取りますから、そういうことでないと思うのでありますが、いま刑法改正のさなかで議論したばかりのことを法令を省令でも改正して行政処分で刑を倍加するということではうまくないから、やはりこの原因をよく見た上でいまの刑法なり、あるいは道交法なり、これによってきめられたものに該当するものをきちっとやっていく。従来それがやられていないから、そこのところにひとつ行政処分についても再検討するということ、意味はそこら辺に重点があるのだというふうにしておいてもらわないと、ただいまちょっと情勢上うまくない。これは刑法が通ったばかりで、さんざ議論したばかりですから、もう少し先にいって同じような問題が幾つも出てきた場合、どうもしめしがつかないということが出てきたら、これは私も大臣が言われることを了解したいと思うのですが、今日の時点ではちょっとそこのところ、私の受け取り方が悪いのかもしれませんが、そういうふうに感ずるものですから、ここでひとつ大臣、正確に言い直しをしておいてもらいたいと思うのです。
○国務大臣(中曽根康弘君) 私が申し上げましたのは、たとえば酔っぱらい運転とかそういうような問題でも、近ごろは社会的責任が非常に重く見られて体罰を加えるようになってきている。昔は体罰なんかなかったです。そういうように著しく社会的責任という概念が加わってきている。そういう趨勢から見ると、運輸省は企業責任を問うというような場合の内規が、処分の基準になる内規がまだ昔の旧態依然たるところがある。それは改める、そういう意味でございます。それから企業責任に関する木村先生のお話には私も全く同感でございまして、そういう観点でいま処置を進めようと考えております。いろいろ考えてみますと、たとえば営業停止とか営業免許の剥奪とか、あるいは車両の運行停止とか、そういうのがある由でありますが、状況によるというと、これをいい口実にして商売をやめてしまって賠償を逃げようという危険性もないとは言えない要素もあると思うのです。そういういろいろな要素もございますが、しかし、やはり企業責任というものは厳として管理者に取らせなければいかぬ。そういう方針でやっていくつもりであります。
○政府委員(鈴木珊吉君) 先ほど鈴木先生へのお答えに、オーバーワークでないというふうに——その当日、私表規いたしましたのでございますけれども、私ことばが足りませんでございまして、十三日まではオーバーワークでないということでございまして、当日はきついオーバーワークだったということは全く御指摘のとおりでございます。 それともう一つ、よろしゅうございましょうか——御報告申し上げたいのですが、実は修学旅行であります。さっき先生お話がございましたけれども、これにつきまして、どうも最近道路がよくなりましたせいもありますし、非常に貸し切りバスがふえております。特にいまピークでございますけれども、特に非常にタイトなスケジュールを組みまして夜間に走るというようなことがどうも多うございまして、今回の例もその例だと思います。そこで私さっそく先週、貸し切り業界それから旅行あっせん業界でございますが、これの代表を集めまして、ひとつ学校側からそういうようなオファーがあった場合には無理のないようにスケジュールを組むように、車門家の立場に立ちましてコンサルタントになったらどうかという勧告をしております。それからもう一つ、観光局にも関係がございますことでございますし、観光局と私の自動車局長の名前でもって、文部省のほうにも、文部省の担当局長宛てにきょう通知を出しましたけれども、学校のほうでもその点十分ゆとりのあるといいますか、慎重に深夜の貸し切りバスを避けるようなスケジュールを組むようにという、そういう点で旅行あっせん業者や貸し切りバス業者と十分相談するようにという、そういう意味で連絡し、通達も出しましたので、一言御報告を申し上げたいと思います。
○委員長(谷口慶吉君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(谷口慶吉君) 速記をつけてください。
○大倉精一君 せっかく大臣がおいでになりますから、この際根本的な問題についてお尋ねなり注文なりいたしたいと思いますけれども、今度の事故はいろいろ言われておりますが、直接の原因はこれは簡単でありまして、運転と荷役と両方やって非常にくたびれておる。そして、ぼくも路線トラックに二、三回乗ってみましたが、三時半から四時、一番眠かったときであり、運転未熟だったということ、簡単なことです。ただ、こういう簡単な原因で起こした根本はどこか、こういうことに思いをいたせば、運転手の責任追及と業者の責任追及と、こういう問題になる。しからば監督官庁の責任はどうでありましょうか。そこで私は非常に根本的な問題を含んでおるということは、トラックを運行する事業場において運転手の充足状況はどうなっておるか。これは総点検されたことがありますか。おそらく中小零細のトラック業者というものは、自分で便りておる運転手が一カ月に何回も事故を起こすやつがおるが、これをやめさせるとかわりがいないからしかたなしに使っておる。こういうことば監督官庁はどういうぐあいに指導されようとしておるのか。いま、御承知のように、中小業者は非常な無理をしております。経営上無理をしなければやっていけないという状態ですね。ですから運賃収入の実態も調べなければならないと思います。それによって過当競争が起こってくる。そうしますと、この企業というものは大体人件費ですから、人間のほうへしわ寄せされる以外にはしわが寄っていくところがない。これは一番大きな問題だと思うのですね。ですからこういう事故が起こりますと、その部面だけとらえていろいろ論議されますけれども、そうではなくて、全部共通の問題であるということをひとつ把握をしてもらいたいと思う。したがって、個々に運転者の責任とか業者の責任もさることながら、監督官庁としてのこういう部面におけるところの監督なり指導なり、あるいは調査をどうするか。これはたまたま三郷運送が起こしたんですけれども、起こすゆえんは全部にあるんです。これをどういうぐあいに考えておられるか。これを契機として交通安全のやかましい当面として、監督官庁並びに労働省はどうしようとされるのか、これをひとつお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(鈴木珊吉君) ただいまの先生の御指摘はたいへん重要だと思います。それはもちろん管理は、バス、トラック、タクシー等全く陸上輸送業界は一つと存じます。これにつきましては、やはり運転手が要するに安んじて天職として働けるという職場管理でなければならないと思います。特にこういう走る凶器を商売の用具にしておるのでございますから、そういった運転手の方が労働条件とか、給与とか、勤務体系とか、そういうものにつきましてゆとりがあるというふうにしていって、そして安んじてこういう天職ができるのだという環境に持っていくべきだと私は存じております。ややともしますと、ノルマで走ったり、労働搾取によって中小企業者が苦しまぎれにやっているということが往々見受けられますし、トラックもそうでありますし、タクシーもそうであると思います。そういう点につきましての経営姿勢もありますし、それからそれにつきましての近代企業という感覚というものもございますが、それも非常に乏しいのではないかと思っております。 それからやはりもう一つは、収益が上がると親分が全部自分のふところに入れてしまうという面もありますので、したがって、そういった労働者の給与なり、あるいは勤務体系、あるいはもっといえば再教育の施設とか、あるいは福祉施設とか、そういうほうに収益をやはり持っていくべきではないか。そういうふうにして初めて安全な輸送も、またいいサービスもできるのではないかというふうに私ども考えております。したがいまして、かりに、運賃を、非常に苦しくて上げろというような声も多うございますので、ただ運賃を上げたということじゃなしに、やはり上げた運賃はそういうところにまず初めに充当するのだという、はっきり担保でなければならぬのだというふうに今後指導していきたいというふうに考えております。
○大倉精一君 それは局長、理想であって、近代的感覚を持てと言ったって、中小企業者は近代的感覚を持てる余裕がないのです。したがって、たとえば運賃値上げやりましても、厚生施設のほうに回すなんて、そんな余裕があると思っているところに、監督官庁の錯覚があるのですよ。ですから、免許申請する場合におきましても、車何両だ、車庫があるか、何があるかと、こうやりますけれども、車みたいなのを何両持ってたって、これは車が動いていくわけじゃない。人間ですよ。その人間がどうなっているかということをもっと的確に把握しなければやっていけないのです。きれいな車百台もそろえてみても、その車が動くものじゃありません。ですから、そういうきれい事を言わずに、この際、総点検、総反省する必要があるのじゃないかと思うのです。たとえば運賃、料金にいたしましても、われわれは物価の関係上、運賃料金上げるべきでないと言っております。政府もどうやらそう言っておられるようだ。しかし、これもほんとうは矛盾しておる。運賃料金というものは経済情勢によっていくものですね。需要供給によっていくものである、実は。これは物価というものは、政府の物価政策の失敗だ、ぼくららに言わせれば。それをかってに政府の権力でもって押えるということは、これは政策運賃です。政策料金です。とすれば、それに対応する政策がなければならぬ。ガソリン税をどうするとか、固定資産税をどうするとか、事業税の延納とかいうことがなければならぬ。そういうことを、政府のやるべきことをやらないで、権力を一方的に行使してこれは上げないのだから、これをやるべきだと思う。そういうところに反省しなければならないと思うのです。それはそれといたしまして、当面の間としてさっき言ったようにこういう要因というものは全部ある。全部あるから総点検を一ぺんやったらどうか。たまたま事故を起こさぬところは涼しい顔をして運転をやっておるのです。勤務もやっておるのです。そうやらせなければ食えない。従業員も養っていけない。ですからそういうことをする。この原因を、監督官庁としての責任をやはり感じてもらわなければならぬと思う。ですからそういう点において、私はこの際そういうトラックを、ダンプカーも含んで、トラックあるいはバス等の自動車を使用しているこれらの企業について総点検をする必要があるのではないか、こう思うのです。特に最近は大型トラックによるところの事故というものが多いのです。大体これに似たようなものです。これを当面の問題として三郷運送店を処罰することによって事終われりとすることは間違いであって、全部へのこれは一つの見本です。大臣どうでしょうね。そういうことお考えになりませんか。この際やはり総点検をやって、よく指導をし、いかぬところは直させていく、こういうことをしないというと、これは根本的な対策にはならぬと思いますが、いかがごしょう。
○国務大臣(中曽根康弘君) 労務管理というものが私一番大事なように思います。そこでお説に従いまして、適当なときに総点検をやってみたいと思います。
○大倉精一君 ぜひそれをお願いしたいと思います。と同時に、今後の許認可の時点におきましても、特に人間という面に、労務者の労働条件あるいは運転経歴等々、運転手の充足ということを十分ひとつ検討をして、免許あるいは認可をしてもらいたいということを要望しておきたいと思います。
○小酒井義男君 最初に自動車局長にお尋ねしますが、交通安全協会というものがありますね、中央、地方に。それから自家用自動車協会というのがありますね、地方に。これは運輸省とはどういう関係にありますか。
○政府委員(鈴木珊吉君) 私はっきりしたいまデーターございませんけれども、交通安全協会のほうは、警察のほうでめんどうを見ておる協会だというふうに聞いております。それから日本自動車連盟、これはいわゆるJAFと呼んでおりますけれども、これは私どものほうで監督しておる公益法人でございます。
○小酒井義男君 実は私、一ぺん調べたことがあるのです。交通安全協会中で自動車学校を経営しておるところに少し問題があったのです。調べてみますと、全国の都道府県の三分の二くらいだったと思いますが、自動車学校を経営しておる。ひどいところになると五つも六つも一県でやっておるのです。そこの内容に実は問題があって調べたんです。中央の交通安全協会に連絡をとってみましたところが、地方でやっておることはわかりませんということなんです。それぞればらばらにやっておって、こういう形のものが年中行事といいますか、マンネリ化しておるのですが、ときどき交通安全週間とか月間とかいうものにもまた関係するわけです。それと自家用自動車組合というのがあって、これがどういう法的な根拠でやっておるのかという点についてもきわめて不明瞭なんです。それぞれ自動車運転手の講習なんかを自家用自動車協会が主催してやっておるところもありますし、そういう点についてのもう少し統一した方針を国として出す必要があるのじゃないかということを感じたのです。その点はどうでございましょうか。
○政府委員(鈴木珊吉君) 自動車学校を安全協会がやっておる、それから片や自家用自動車組合でございますか、協会でございますか……。
○小酒井義男君 組合でございます。
○政府委員(鈴木珊吉君) 組合でございますか。いまやはり安全協会のような仕事をやっておるとおっしゃったのですね、自動車学校のほうはこれは実は警察庁のほうの所管でございまして、私もよく内容を存じておりませんのですけれども、担当課長もおりますので、その辺の関係をちょっと課長にひとつ説明させます。
○説明員(隅田豊君) いまの御指摘の自動車学校の関係は、局長が申しましたように警察庁の関係でございますが、一応警察庁のほうは、安全協会でやっておるところもあるように私も聞いております。実情はどういうふうになっておりますか、ちょっと詳細のことはわかりませんですが、自家用組合のほうでやっておりますというのは、一応自家用組合は運輸省と非常に密接な組合ではございますけれども、また傘下の運転手教育というような点では警察の指導を受けてやっておるのだろうと思います。運転手教育になりますと直接的にはタッチしておりませんものですから、ちょっと……。
○小酒井義男君 そこで今度は大臣にお尋ねしておきたいといいますか、私の意見も若干加えてお尋ねをしたいのですが、いままでの交通安全運動あるいは取り締まりの強化、罰則の強化という、そういうことで交通事故の防止、減少の実績を上げるということができるのだろうかどうか、そういうやり方はもう限界に来ておるのじゃないかという気が実はするのです。そこで運転手のほうは法律的にいろいろ規制が強化されておるのですが、自動車の持ち主ですね、自動車を持って事業をやっておる、道路運送法の対象になる事業、あるいはそうでないような一般工場や事業場で数台の車両を持っていわゆる自家製品なり材料を運送しておるそういう業者、いわゆるオーナードライバー以外の——オーナードライバーまで入れるとこれは問題があるのですが、その範囲の規模のものを、やはり現在の道路運送法からは漏れておるが相当の数の車を持って仕事をやっておるというものを、道路運送法と別の法律にするよりほかないと思うのですが、そういうことをやって事業者の責任を強化していく必要があるのじゃないか、そういうことがやられておらぬので、数が非常に多いから運輸省としてもたいへんだと思うんですが、そういうことでやはり現在の段階では事故防止の面とも関連を持たせて、考える時期にきておるんではないかと思うのですが、その点をひとつお尋ねしておきたい。
○説明員(隅田豊君) いまの御指摘の、自家用のある程度台数以上を持っているものに対する監督の問題でございますが、これは現在道路交通法の警察庁の所管のほうにおきまして、道路交通法のほうに、第七十四条二項におきまして、安全運転管理者制度というものを設けております。これは道路運送法のちょうど運行管理者と同じような制度でございまして、道路交通法のほうで一応監督をする、こういう体系になっております。
○小酒井義男君 そうなんですがね。そうじゃなしに、運輸行政の中に加えて、たとえば自家用で数台のトラックを持っているような場合には品名ですね、運搬をする品名なり、あるいは距離ですね、使う材料、こういうものをやはり規制をしてやれば、いわゆる白トラというような行為を規制する道にもなるんじゃないか。それで数が多いから運輸省としてはこういうのを背負い込むのはたいへんだという気があるんじゃないかというふうに思うんですが、そうでなしに、これをやらなければ、たとえば自動車の運転手を雇うにしても、何らかのそういう規制を受けておるという条件というものが必要になってくるので、あるほうがいいんじゃないか、こういうふうに考えるから、運輸省でひとつお考えになりませんかと言っておるのです。
○委員長(谷口慶吉君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(谷口慶吉君) 速記をつけて。
○政府委員(鈴木珊吉君) ただいまの点でございますけれども、自家用、いわゆるオーナードライバーじゃなしに、自家用の貨物、それであたかも区域トラックと同じような実態のものが多うございますが、その件でございますね。それにつきましては、そういう営業行為をやる場合には有償行為てすね。有償運送行為をやる場合には免許制でできるというようになっております。
○委員長(谷口慶吉君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(谷口慶吉君) 速記をつけて。
○政府委員(鈴木珊吉君) 御趣旨はよくわかりますので、ただ、何といっても数が多うございますので、なかなか実施はたいへんかと存じますけれども、やはりそういうふうにあるべきだと私どもは思っておりますが、十分ひとつ検討をさしていただきたいと存じます。
○小酒井義男君 もう一つ、大臣、実は先ほど申し上げたように、いままでのような事故防止という、いわゆる取り締まり監督という立場じゃなしに、やはり業者自体が交通事故を起こさないという自発的な、といいますか、自主的な意欲を持たせるというふうな立場から、自動車交通災害防止でもどういう名前でもいいですが、そういう、いわゆる、性格は違いますけれども、労働災害防止協会というのがある。これは労働災害の防止協会ですけれども、そうじゃなしに、自動車事故を防止するという意味で、そういうある規模の、持っておる事業所に協会をつくらせる。そうして、そのことによって勤務時間の厳守であるとか、あるいはいろいろな面で自主的にひとつうっかりしたことはやれないんだというようなことを考えさせるというようなものをつくったら効果があるんじゃないかという、こういうことを実はかねがね考えておるのでございますが、どうでございましょうか。
○国務大臣(中曽根康弘君) 先ほどのお話の中で、自家用車が自家用車として許可された目的以外の目的にそれを使うという場合には、それは当然監督官庁の許可を要するだろうと私は思います。そういうことによって、これは厳重に規制する必要があるだろうと思います。 それから第二に、ただいまの自家用車の連中が、労務管理や、あるいはそのほかのいろいろな共通の問題についていろいろ勉強もし、安全を期するというための共同行為については、これはあまり協会や何かつくらすとかえってふくそういたしますから、いま自家用車の組合があるそうでございますが、組合の中で特に労務管理の問題であるとか、あるいは運転手に対する教育の問題であるとか、そういう問題に重点を入れてこの際指導させるというのが適当ではないか。しかし、私まだよく実態を存じませんものですから検討を加えてみたいと思います。
○小酒井義男君 自家用車組合というのは、先ほど申し上げておるように、あまり運輸省からどうこうという正確なあれはないのでございましょう。ですから自家用自動車組合のやっておるようなことも含めて一つの協会を各都道府県につくらせるという方法もあるのではないかと思うのです。それで中央で企画をするとか、広報活動なんかは中央から出して、それを都道府県で受けて実施をする。いろいろ問題点を中央へ上げてくるというような、何かそういうようなものができぬだろうかということを考えておりますので、ぜひひとつ、ここで即答していただくわけにはいかぬと思いますが、自動車局のほうでも御検討願いたいと思います。 それから自動車局長、前に例の中鉄バスの問題で御質問をしたときに、まだ書類がどうなっておるかわからぬということで途中で切れておるのですよ。電話で、私個人的には運輸審議会へもう書類は出ておりますという連絡を受けたんですが、速記だけ見ますと、またあとで答えてもらうようなかっこうになって、そのままになっておりますから、きょうはおそらく自動車の問題で私がお尋ねする最後になると思うので、あそこのところをちょっと締めくぐりだけ、質問をしなくてもいいと思うのですが、調べた結果こうなっておるということだけをまず御報告願いたいと思うのです。
○政府委員(鈴木珊吉君) 先般の小酒井先生の、中鉄バスが新しいバス会社をつくるということにつきましての新しい新免の申請は、すでに地方から上がってまいりまして、本省にまいっておりまして、本省といたしましては、地方の意見もつけて受け取っております。それを受理いたしまして、そして本省のほうといたしましては、すでに運審のほうにこういう事案があるということを御通知申し上げておりまして、それでこれについて諮問をいたしますという申し入れをいたしております。ただ、これから諮問という手続が入りますので、これはだいぶ先だと思いますけれども、こういう点を諮問いたしますということだけは運審に申し入れいたしましたので御報告申し上げる次第でございます。
○小酒井義男君 一言だけ要望しておきますが、非常に特殊なケースですし、現在地方のバス路線は、いろいろ縮小される過程にあって、これから新しいものを認めるということはよほどのことがないとそういう場合はあり得ないと思います。特にいまの問題の案件は、内容的にも先般申し上げたようなものでありますから、ひとつ慎重に取り扱いをしていただきたい、そのことを要望申し上げておきます。 —————————————
○委員長(谷口慶吉君) 港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。 質疑のある方は、順次御発言を願います。
○木村美智男君 二、三お伺いをしたいと思いますが、港湾整備五カ年計画が、四十年からやられているやつを途中で計画変更というか改めて、新五カ年計画をつくるということについて、理由書には港湾取り扱い貨物量が増大をし、海上輸送の合理化の必要性にかんがみて、港湾整備事業を緊急かつ計画的に促進をしていくためにこの法律をつくるのだと、こういってあるのですが、何となく焦点がぴんとこないのですよ。合理化というふうなことから考えれば、コンテナのようなことやいろいろ考えて、時期が切迫をしているからテンポを速めなければならぬとかいうような意味にもとれるし、貨物量増大というようなことになると、じゃあ前のいわゆる五カ年計画、四十年度から始まったやつでは多少見通しが狂っておったのかというような疑問もわくし、ちょっとぴんとこないのですが、端的にいってこれはどういうことなんですか。それをひとつ……。
○政府委員(宮崎茂一君) 四十三年度から御指摘のように港湾整備五カ年計画を変えるわけでございますが、ただいまは四十年度からの五カ年計画の進行中でございまして、四十二年で三カ年終わったわけでございます。この時点に立ってこの古い計画を見ますというと、もちろん昨年の三月に、第一点といたしましては経済社会発展計画という日本経済全体の将来計画の改定がございました。港湾の計画というのは、経済全体の計画というものを参考にしてつくるわけでございますから、その昨年の経済社会発展五カ年計画の作成された時点におきまして、行政の筋としては、それに従って国の計画というものは変えるべきであるというふうに私どもは考えております。したがいまして、この第一点といたしましては、経済社会発展計画が改定になったんだから、それに伴って港湾の計画も変えるのが筋であるというのが一つの点でございます。 それから、もう一つは、実は現実には御承知のように、現在の計画は四十四年を目標にいたしました計画でございまして、目標は十億五千万トン、四十一年でこれを見ますというと、四十一年の予想貨物が八億一千四百万トンでございます。これに対しまして実績は九億三千八百万トン、一億二千四百万トン上回ったわけでございます。これはいままでの経済成長の見方が非常に低かったということでございますが、この目標が非常に上回ったということに対しまして港湾でどういうことが起こってきたのかという問題でございますが、御承知のように、各重要港湾、全国の重要港湾では非常に施設が足りない。特に木材の輸入、こういったものにつきましてはどこの港におきましても材木は非常に輸入材が多くてどうにもならぬ、計画をつくり直してくれ、新しい計画をつくって四十三年度からスタートしてくれ、こういう声が非常に強いわけでございます。現に私どもも四十三年度から新しい計画に少しでも乗り移らなければならぬという港は大体重要港湾の中で六割くらいは、このいままでの計画でなくて新しい計画に乗りかえたほうがいいというのが六割ぐらいございます。そういう点が実感としてどうしても地方の港湾管理者のほうでいままでの計画は捨ててひとつ新しい制度にしてもらいたい、各港ごとに貨物量が変わってきた、油がふえてきた、あるいは木材がふえてきた、建設資材がふえてきた、こういう問題が実は各港ごとにあるわけでございます。 もう一つは、先生のお話のように、過去のいまの五カ年計画はコンテナ輸送ということは全然考えておりませんでした。昨年の十月にやっと外貿埠頭公団ができたわけでございまして、それに伴いまして外貿埠頭公団の事業を計画の中に繰り入れていく、そしてまたこの外貿埠頭公団の事業を五カ年間になるべくそういった近代的な方向に持っていって世界のこの海運の革命というものに対応していくということもあるわけでございます。 まあ大体そういったようなこと、それから大型船、船型の大型化でございます。これにつきましても実は私ども鉄鋼船につきましてはこの計画をつくる際には、これは現行計画をつくる際でございますが、五、六万トン程度、それから油のタンカーにつきましては十数万トンから二十万トンが最大だろうということをこの計画の作成の当時、つまり昭和三十九年ごろでございますが、そういうふうに考えておったわけでございます。ところが現実にはもう鉄鋼船ば十二万五千トンというものが来年ごろ進水をいたします。またタンカーのほうは二十何万トンというものが出ておりますし、二十万トン、三十万トン、こういうことになりますとやはり各港の計画もみな変えなければどうにもならない、あるいはまた全体的にも考え直さなければならない、こういうことで実はこの三カ年を終わった現在、つまり第四年度に入らないうちに第四年度から変えるということになったわけでございまして、いかにこういった海運界の船舶の大型化あるいはまた輸送の革新あるいは各港におきまして計画が大きくなったというようなことになろうかと思うわけでございます。この前の計画は実は三年、ざっと申しまして四年目に入りまして、今回はぜひひとつ本年度からこういうものに変えていきたい、かように考えておるわけでございます。
○木村美智男君 そうすると、いまのような、述べられたような幾つかの理由があって、まあ計画を編み直したということなんですが、問題は、前の計画でも四十四年までですね。そうするとことし四十三年でしょう。だから常識的に考えると、多少四十四年の年度の中で早目に予算を振り向けてそしてやっていけば大体その計画変更せぬでも、言ってみれば第一次五カ年計画をやっている中で、そしてあらためて第二次を四十五年度から始める、その始まる計画は相当抜本的なものを取り入れたやつでやっていっても間に合うような、しろうと考えですけれども、特別にこの打ち切ったということであらためてやり直すというものについて、いま言われておるのは、大体将来を展望してみれば船の大型化なり、あるいは輸送量が大きくなってきた。そんなに急に港の施設が狭くなっちまうというようなものじゃないだろうというこれはしろうと考えですけれどもね。だから、あと一年ぐらいのところならそれはそれとして計画をやっていって、そして将来展望に立ったやつをきちっとやらないと何かここを、第二次五カ年計画をきめて四十七年度までをやるということにしたけれども、そのうち二、三年たてばまた変更するのじゃないかというような気持ちもするわけですね、だからそういう意味でいえば根本的にそういう、じっくりかまえた形でやるか、あるいは今度の四十七年度完成の五カ年計画でいけば大体当分、いまの成長率というようなものからいくとどのくらい持つというのか、そこら辺の将来展望は、この新しい五カ年計画ではどう描いておりますか。
○政府委員(宮崎茂一君) いま先生のご質問は、もう一年か二年くらいはいまの計画で何とかいけるのじゃないのか、また新しい計画はさらに何年続くのか、こういう御質問だと思うのです。非常にむずかしい質問で、私も実は答えにくい質問でございまして、実は日本におきまするところの港湾整備五カ年計画も含めまして、経済計画あるいは社会資本の計画というものは、大体自由主義と申しますかそういう自由経済に立脚した計画でございまして、したがいまして、私どもの港湾の計画のほうから申しますと、一つの経済計画にいたしましても一つの計画という名に値するのかどうか問題があるわけでございます。それは予測であるのか、あるいはまた国が全部責任をもって計画どおり一〇〇%遂行しなければならないものかどうかという点は非常に問題でございまして、私の感じております限りにおきましては、やはりこういった自由主義経済におきますところの経済計画またはそれに準拠いたしました社会資本の計画というものはやはり変えていくべきじゃないか、これは学者の間でもいろいろと問題がございます。五カ年計画というものをつくってそれを完全に遂行しなければならぬというようなふうに固く考えるべきではないのでございます。私はそう思いますが、したがいまして年度の途中で社会情勢が変わりますればだんだん変えていく、ことに港湾の計画というものは輸送需要というものを念頭に置きまして、どういうふうに需要がなるのか、あるいは海上輸送というものがどうなるのか、あるいはまた貿易がどういうふうになるのか、物資ごとに、あるいはその地域ごとにだんだんと実は変わってくるわけでございまして、なるべく早く変化に応じた計画の改定というものはすべきであると私は考えておるわけでございまして、そういった観点からいたしますと、やはり変えるべきときに変えていく、また、そうすることによって各港湾管理者が自分のところの港は、大体五カ年先にはこういうふうになると、そのためにはいろいろな国の施設以外にいろいろなことを考えなければならぬということで先々と、先手先手といろいろな計画をおつくりになる、これがやはり一つの地方開発のめどになるわけでございまして、やはり五カ年計画というものでも三年ないし四年たてば変えていく、経済情勢が変わればだんだんとそれに応じた変え方をしていくというのが本筋ではなかろうかと思うわけでございます。そういった観点から申しますというと、いまの計画はすでに三年たって、あと一年かそこら何とかならぬかというような御質問でございますが、これに対しましては、やはりこの際変えたほうがベターであるし、また現実的には各港ごとに実は計画の全体の予算をはりつけておりますので、名港の計画を変更いたしますといわゆる調整項目の中から持っていかなければならぬ。これは非常に事務的な話でございますけれども、そういう問題もございまして、ほとんど調整項目というのはもうなくなっておりますし、したがいまして残った計画というものは非常に硬直化しているというようなことになります。そういう点もございます。したがいまして、そういう点、あるいはまた各港湾管理者に五年先の希望、そういったもの、自分のところの港はどうなるかといったビジョンを持たせる、あるいはまた経済計画に即応した計画をつくっていくという観点からいたしますと、変えるべきであるし、また変えたほうがベターであると思うわけであります。また、いまの計画はどのくらい持つかというようなことに対しましては、これは過去の計画が四年持ち、また三年持ちこたえたのと同じように、そのくらいは持つであろうという、これは単なる見通しでございます。私どもは、しかしまあその間にいろんな変動があれば、またそのときに変えざるを得ない。変えたほうがいいということになれば変えたほうがいいのじゃないか、何もこの五カ年を固執して、五カ年計画というものを実績と計画と非常な差があるということをかえりみずに、最終年度までやる必要はなかろうと思うわけでございます。したがいまして、この計画につきましても、もし今回のような非常にこのような差が出てきた、あるいはまた変える必要性があるという時点になれば、やはり三年して変えてもいい、あるいはまた、五カ年間続けていくとすればそれでもいいと、これはやはり最終の時点に立ってそのときに考えるべき問題であろうと、まあこのように考えているわけでございます。 以上、答弁になったかどうかわかりませんが、私の私見も交えましてお答えしたわけでございます。
○木村美智男君 港湾局長ね、まあいま私が聞いたのは、どうもいまお答えを聞いていると、だいぶこう行き当たりばったりに聞こえたのだよね。で、問題は、港湾といったようなものは、まあ船の大型化、コンテナ化ももちろんですが、また別な側面から見れば、日本の貿易政策というようなもの、やっぱり国内におけるあらゆる産業、社会資本等の、まあ言ってみれば社会経済発展計画に盛られているような、こういうようなものが前提にあって、そうしてある程度長期の見通しを立てた上で、日本の港湾はいかにあるべきかという形でこの五カ年計画というものは組まれているものと、こうまあ受け取っておったわけですよね。だから、これはいつまで持つかという話は、四十七年度で終わるこの第二次の五カ年計画に対して、港湾を整備した場合には、その施設が大体いまの社会経済発展計画からいったらどのくらい持つだろうかということについてどうお考えですかというのを聞いたので、計画の途中でまた計画を変更されるような話だと、これちょっと……。いや全然まるきり私の考えていたこととも違ってくるのでね、そういう点をまあ実は聞きたかったわけなんです。で、言うのは、根本にいけば社会経済発展計画それ自体に従って、同じようなかっこうで日本の経済全体が進んでいくと見るか、いやある程度紆余曲折を経るかという、あるいはそのとおりにならないかという問題の見方にも関連をしてくるわけなんで、ここはひとつ大臣に……、どうですか。
○国務大臣(中曽根康弘君) 大体スケールは大きくして、お金をつけるのは多少はおくれてもいいから、あとになってほぞを噛まないようなことにしておくということが、私は賢明だと思うのです。そういう意味で鹿島港なんかは、あれは十万トンぐらいのスケールでしたけれども、あれを二十万トンに拡張したり、あるいは木材にしても、鉱石にしても、全般的に見てスケールを大きくした方向で計画を固めて実行していきたいと思うのであります。
○木村美智男君 それで四十七年度達成したら先々新しい計画を立てぬでもどのくらい持つかと……。
○政府委員(宮崎茂一君) 実は第一点の社会経済発展計画、つまり日本の外貿とか、国内輸送を目標にして港湾計画を立てるべきじゃないかと、これはごもっともでございまして、そのようにいたしております。四十七年の油が何トン輸入される見込みであると、あるいはまた鉄鉱石が何トンどこどこへ行くと、こういうふうに外貿のほうの数字から計算して各港の施設の計算をいたしております。また、国内輸送についてもそのとおりであります。いま、どのぐらい持つかというお話でございますが、私、さっきちょっと聞き違えまして……。港湾施設のほうから申し上げますというと、港湾施設のほうは大体ほとんど半永久と申しますか、百年——一応まあこの土木施設というものは五十年という耐用年数を言っております。で、港湾について見ますというと、しゅんせつというようなことがあるわけでございますが、これは埋まらない限り永久にもつわけでございます。岸壁施設その他は、五十年と言いますけれども、百年ぐらいはほんとはもっと。しかし、それよりも先に経済的な寿命というのがやってまいります。船型が大きくなりますので、しゅんせつのほうはそれ以上に掘らなければならない。十メートルに掘ったものを二十メートルに掘ると。しかし十メートルに掘ったものはそのときに役立つわけでございます。また、岸壁にいたしましても、十メートルのものを十五メートルにする場合には、岸壁を延ばしてやるということは技術的にはできます。したがいまして、この五カ年間でつくったこの社会資本というものは、ほとんど半永久に日本の社会資本のストックとして残るわけでございます。また、しかしながら先生のおっしゃったように、四十七年までのこの計画をつくって、あとはもう全然要らないのかというようなふうにも聞こえたんでございますけれども、そうじゃないんで、日本経済が、それから貨物の輸送量とか、あるいは船舶の大型化とか、そういったものが一切とまって横ばいになりますれば、あるいはその時点においていろいろ考える必要があるかと思いますが、まあやはり成長する社会でございますから、その時点になればさらにさらにまた必要になってくる。あるいはまた負物はふえなくても、もっとより便利に輸送したいと。現在の港湾の計画でもまだ六大港におきましてははしけを使わなければならないといった問題も出てきますし、貨物がふえなくても、はしけの労働力がないという関係で、はしけを使わず、もっと岸壁をつくらなければならぬという計画も出てきましょうし、やはりこれはその時点において必要な社会情勢と申しますか、そういったものを勘案してなるべくスムーズに港湾の貨物が取り扱えるように港湾の計画をしていくと、こういうことになろうかと思います。
○委員長(谷口慶吉君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(谷口慶吉君) 速記をつけて。
○木村美智男君 港湾局長ね、まあまあ最後のほうなんだけど、そこから先を小し実は聞きたかったわけよね。つまり、さっき、四十一年度予定したのが八億一千四百万トンだったと、ところが実績は九億三千八百万トンだというようなことで、ふえてきていると。だから計画変更をして新しい五カ年計画というものをやっているわけだ。そういう調子でいくと、第二次の五カ年計画によって大体予想をした十五億トンぐらいですね、その関係が大体設備をしたもので、その第二次計画が四十七年にでき上がれば、五十年あるいは五十五年ぐらいまではあとは手直しせぬでもいくのか、それともすぐまた第三次の計画を立てなければ港が一ぱいになってしまうのかという、そこら辺をどういうふうに予想しておるかという実は質問なんですよ。で、大臣にほんとは聞いたんだ、この質問はね。大臣ちょっとお疲れのようだったから……。 それでね、大臣。実は、でかいのがいいというのは、これはチョコレートの宣伝だよね、「大きいことはいいことだ」なんという。(笑声)それで、ぼくはやっぱりそれは実はいま話題になってる合併問題、こういうものに少し興味を持っているものだから、実は新しい産業政策の中で、化学産業はどの程度の規模にする、石油業はどれぐらいの規模に将来持っていくとかいうような、総合的なやはり社会発展計画というものが立てられた中の一環として、したがって港はこうなければならぬと、こういう関係に曲がりなりにもなっているんじゃないかと思うんですよ、これは。そういう意味で言えば大臣のそのでかい話はけっこうなんだけれども、それじゃ大体その計画にうまいこと乗っかって、大体いつごろまで需要を満たし得るのか、あるいはその貿易要請にこたえていけるのか、という意味で実は伺ったわけです。で、銭もないときに、でかいほうがいいからって必要以上のものをつくってこしらえておくというほど余裕はいまはないから、そういう意味もあって伺ったわけですが、そこら辺を港湾局長ね、いいですよ。四十七年にできて、いまの状態でもし貿易の関係やなんかがこの調子でふえていくとなれば、大体予測でいいですから、五十年なら五十年、そこら辺でまた計画を立て直さなければならぬと思う、というようなことでいいですから、そこら辺はどういうふうに見ているかということだけ、簡単でいいです。
○政府委員(宮崎茂一君) この計画は御承知のように、四十七年まででございまして、約十五億トンを目標にいたしております。四十一年が九億四千九百万トンでございますので、まあこの数字を入れましてもどうなるか、将来は非常にわかりにくいのですが、大体十五億トン前後に落ちつくのではないかと思います。したがいまして、一応私はいまの状態でいけば、四十七年でこの計画のぎりぎりまで実はやりたいと思っていますし、またそうなるのじゃないか。四十七年の時点におきましてはまた変えなければならぬと思います。しかし、そのときにその時点でいまのこの施設でどのくらいまでぎりぎりにもつかという先生のお話でございますが、やはり港湾というのは多少の何と申しますか弾力性はございますので、まあ一年二年は何とかもつかもしれない、そういう程度のものであります。
○国務大臣(中曽根康弘君) 私の感じを申し上げますと、コンテナは非常に発展してくる可能性がありますから、コンテナ埠頭はもう小さ過ぎて足りなくなるのではないか、四十七年前後になりますと著しく不足するのではないか。それから内航海運も同じように、国内の輸送関係が相当詰まって内航海運に移行してくる可能性が非常にあると思います、運賃その他の関係からしまして。だからそっちのほうも窮屈になるのではないか、四十七年精一ぱいではないかという気が私の感じではしております。大体経済予測見ますと、年二百億ドルぐらいの経済成長、経済膨脹というものが考えられております、国民所得にしまして。その率で発展しますと、いまの外貿、コンテナ船というような面において、著しく足りなくなるのではないかというそういう心配を持っています。
○木村美智男君 そういうお答えになりましたから、もう一年待っていいじゃないかというしろうとの考えではだめなんだということわかりました。 そこで、港湾局長、いま新しい計画でやろうとしている整備計画のおもなもの、たとえば外国貿易が特にふえるような、だから木材なんかについてはこういうところだと、おもなところをあげてもらって、その整備のやり方なり、予算をつけている主たるところを二、三拾って答えてもらいたいと思うのですが、大体外国貿易の関係、木材と、それから例の工業特別地域、この辺をひとつ。こまかいのはいいです。特に大きいところを。
○政府委員(宮崎茂一君) 実はこの法案が通りましてから各港ごとに五カ年計画をつくりまして閣議の決定を仰ぐことになっておるわけでございます。したがいまして、各港ごとの計画をつくりますのは八月の末か九月ごろになろうと思うわけであります。
○木村美智男君 その予想をしておるのはないですか、大体もうここはやらなければならぬ。したがって、閣議の決定をしていないものだから言っちゃ悪いというのではなくて、それは別にして、大体目安をつけるというような意味で聞いているわけです。
○政府委員(宮崎茂一君) おおむね大体六大港と申しますか、これはつまり公団関係の事業でございますが、これはこの前全体の計画を運輸大臣から示してございますが、これは七カ年かそこらの計画になろうかと思うのですが、これは大部分入れたいと思っております。これもしかしはっきりはいまのところ検討いたしておりません。これはコンテナのバースですね、それから外国船のライナーバース、そのほかには外貿港湾といたしましては、名古屋でございますとか、いわゆる六大港を中心にして計画を進めてまいりたい。木材港につきましては、一番需要の多いのは東京、名古屋、清水、あるいはまた最近は裏日本の各港でございますが、ほとんど全国で五十港か六十港くらいでございます。それからそのほかに海峡と申しますか、非常に狭いところ、東京湾の入り口でございますとか、あるいは関門海峡でございますとか、そういったものはやはり整備が必要であろうと思うわけでございます。それから新産都市と申しますか、港の発展を中核にいたしました新産工特の整備地域でございますが、これの中核になる港、こういったものを整備していきたい。構想といたしましてはそのようなことを考えておりますが、一応港湾管理者からの要望を聞きまして、八月か九月ころにはきめたい、かように考えております。
○木村美智男君 いま入り口の話が出たんですが、港湾整備とやっぱり直接関係を持っておるようでありますが、浦賀水道、陸の交通事故に比べて、とにかくあの浦賀水道での交通事故というのは、表に出ないのを入れれば、相当な事故があるということなんで、しろうと考えにはもうあそこを拡張するということは、今日の科学の力を動員をすれば、これは可能なはずですね。そういう意味でいえば、事故防止対策から考えても、あるいは港湾整備の一環の仕事としてもきわめて緊急を要するし、大事な仕事だというふうに思うわけですけれども、あの浦賀水道あたりは、たとえばしゅんせつ作業によってある程度広げるという程度のものか、何か特別のほかのことを考えておられるのか、そういう構想があればひとつ聞かしていただきたい。
○政府委員(宮崎茂一君) 現在の東京湾の入り口は第二海堡、第三海堡と海堡がございまして、航路が湾曲いたしておりまして、したがいまして、まっすぐ富津岬に近いほうに一応水路を新たに掘りまして、つまり二つの航路になると申しますか、そういうふうにして航行の緩和に役立てたいという構想のもとに、現在現地のほうでいろいろ調査をやっております。
○木村美智男君 時間の都合でもう一つだけ伺っておきますが、大体予算関係もいろいろ出ているんですけれども、その港湾整備事業というやつは、相当部分地方自治体に実際の問題としては、背負わしたかっこうになっているわけですね。なっているというか、地方自治体が財政的に負担をする面が非常に多い。この点でやはり横浜なんかでもそうですが、ほかからもいろいろ港湾整備に伴っての借金というか、実際は公債でしょうけれども、その償還がやはり地方の財政にとってはきわめて重い負担になっている。だからこの面を何とかしてくれぬかという問題なんですが、これは大臣になるかもしれませんが、長期償還という問題は、やっぱり利子は同じでも期限が長くなるということは、相当やはり地方自治体にとっては痛切な要望になっているようであります。この点はこれから第二次になればますます金額もかさんでくることだし、何らか、手を打っていかなければならぬというふうに思うんですが、この点はどういうふうに具体的に大臣措置されようと考えておるのか。
○政府委員(宮崎茂一君) 港湾管理者の財政問題でございますが、この前港湾審議会にそういった管理者の財政問題につきまして諮問をいたしまして答申を得ておる、それによりますといまの公債関係の利子ですか、そういったものが非常に多くなるということでございます。これに対しましては、やはりなるべく長期の金利を安いものを充当するように自治省にも毎年お願いをいたしております。 それからもう一つは港湾管理者の収入をあげるということでございます。これにつきましては岸壁の使用料でございますとか、あるいは入港料とか、そういったものをあげるということによってカバーしていくということでございます。なお、また六大港その他につきましては、そういう港湾管理者の財源が乏しいということから、新しい公団を発足させまして、あの公団は事業費の一〇%を港湾管理者が支出すればいいわけでございます。一般の公共事業の方式でやりますと、大体四〇%から五〇%くらいを管理者が負担しなければならぬわけですが、公団の発足によりまして、そういった財政面もカバーしていきたい、こういうふうにいろいろと財政負担に対しますところの手をいま打っているという段階でございます。
○木村美智男君 公団をつくってやっているところは、比較的そういう意味で最近のことでは救済されていると思うんですよ。たとえば鹿島みたいな関係は公団まではもっていかないでしょう。だからそういう面も含めて、こういう法律がつくられるときには、大体そういう問題点があるということを出されれば、一応その総額の所要予算の中でどのくらいが地方自治体負担になる、したがって、その金利はいまの点では相当過大になるから、これはひとつ政府部内でもって、じゃそのうち半分くらいは、あるいはその中身の性質によっては長期返済の関係にしようとかいうような話が、これは大臣、当然政府部内でやられるものではないのかというふうに思うんですけれども、何か具体的に今日までに大蔵省や何かとそういう調整をした関係があるかどうか。なければこれからこういう面でやろうとしているとか、こういったような観点について少し答えていただきたい。
○国務大臣(中曽根康弘君) 今度の五カ年計画の策定につきまして、一兆三百億という、そういうスケールがきまるについては大蔵省とも相談をし、また当然自治省のほうともある程度の相談はしてあるわけでありますが、いままでのペースでいって、はたして地方財政が負担にたえられるかどうかという点もこの事業の経過を見まして考えなければならぬとは思います。それは各港湾別に計画ができて、それが進行していくにつれて、地方財政の収入その他も見まして考えていくべきものだと思います。そういう点につきましてはよく注意してやりたいと思います。
○木村美智男君 もう一つ最後に、港湾局長、三月十一日に中央職業安定審議会の有沢会長から出された答申がありますね。その答申の中で、雇用調整手当の日額の基準の問題があるのです。これは港湾局長の管轄でないかな。
○政府委員(宮崎茂一君) 労働省の所管でございます。
○木村美智男君 では、大体港湾局長として無関係じゃないので、関係のある部分だけ答えてください。 これには明確にもう労働者側委員からこれに反対の意見があったと、こう書いてある。それで、実際に新旧対照表まで出ているのですがね。上のほうは少し賃金区分も改善をしたようですが、四級五級あたりになると、現状の据え置きのままになっているのだ。そうだとすると、昔よく言われた風太郎と言われるそういう関係はまだいまでも残っているのですよね。したがって登録日雇い港湾労働者の就労日数を確保する、あるいは港湾労働の秩序を確立するという、そういうためにこの手当制度をつくっているわけですから、はたしてこういうようなことで就労日数を確保できるのか、あるいは港湾労働の秩序が確立できるのか、こういう問題については、主管は労働省ですけれども、港湾関係のやっぱり一つの問題点でもあるので、どうなんだろうかと、お考えだけひとつ聞かしておいていただいて、またいずれかの機会に労働省のほうからも伺います。
○政府委員(宮崎茂一君) 御承知のように港湾労働は相当部分を日雇いに依存をいたしております。全国で大体常用労務者というものは六万人くらいでございまして、一万八千人くらい日雇い労務者でございます。最近の労働省の報告を見ますというと、おおむねその日雇い労務者が非常に不足になっておりまして、求人数に対しまして八三%くらいの労働者しか得られないという報告、これは職業安定所の報告でございます。そういうふうになっております。 私どもといたしましては、なるべくこの港湾労働というものを円滑にしていただきまして、港湾の運送が円滑にいけばよろしいわけでございまして、なおまた港湾サイドから見ますというと、だんだん近代化されてまいりますから、機械化が行なわれる、したがいまして労働者の質もよくならざるを得ない。私どもは港湾労働という職場がもっと魅力のある職場になりまして、もっと技能者的なものになっていく、そして労働者はほとんどふえないと思いますし、貨物はどんどんふえていくということでございますから、どうしても機械化せざるを得ない、そういうことから、やはり常用ということを希望しているわけでございます。 先ほども労働者側の何か反対があったというような問題が指摘されましたが、たぶん雇用調整手当の日額の問題だろうと思いますが、この点につきましては、労働省の所管でございますので、ここでお答えはいたしかねます。
○木村美智男君 以上で終わります。
○委員長(谷口慶吉君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(谷口慶吉君) 速記をつけて。
○小酒井義男君 土曜、日曜、月曜と三日間、実は北海道の災害地の調査に行ってきたわけなんですが、私の回った範囲で、苫小牧あるいは室蘭等も埠頭の損害を受けておりますけれども、特にひどいのは函館なんですね。ほとんどこれはもう国鉄の桟橋を含めて根本的に建て直しをせなければならぬ状態だというふうに見てきたのですが、これは港湾とは直接の関係はないかと思いますけれども、早急に事業を始める必要があると思うのですが、何かお考えがあれば承っておきたい。
○政府委員(宮崎茂一君) 函館につきましては、私どもの港湾局の管轄で申し上げますと、港湾施設——港湾の公共土木施設でございますが、この被害が、現在まいっておりますのが五億六千万円でございます。それから港湾機能施設でございますが、上屋とか、そういったものが二千万円、これが目下、昨日十七時現在の報告でございます。したがいまして、私どものほうといたしましては、現地のほうに、応急工事であれば現地限りでやってもらいたい。つまり鉄道桟橋の裏側の若松町のところが浸水しておるようですが、これは応急工事ですぐやるようにいたさせたいと思います。 それから、私どものほうの防災課長が政府の視察団の一員として参加いたして帰っております。それで、早速現地の災害の査定ができるような態勢ができましたならば、すぐ査定官を派遣いたしまして緊急査定をする、それに基づいて緊急復旧を行なう、そういうようなことを現在考えております。 なおまた、函館につきましては、中央埠頭と、それから国鉄埠頭の裏側が非常にひどいということを聞いておりますし、これもいろいろ不便がございますし、復旧だけではだめじゃないか、改良すればいいじゃないかという意見もございます。これにつきましても至急検討するようにいたしたいと思います。
○小酒井義男君 現地を見て、下のほうはあいちゃっているのですね。上はコンクリートのあれが残っておっても、下をのぞいてみると下が明るいというような状態なんですが、ああいう地震が将来も起こり得るというような条件のところを、すべてもそうですけれども、埠頭等の構造について、やはり従来どおりでいいのかどうか検討する必要があるのじゃないかと思うのですが、そういう点はどうなんでしょうか。
○政府委員(宮崎茂一君) 最近つくります岸壁は、地震を考慮いたしまして、どのくらいの地震という地震を考慮いたしまして設計をいたしております。しかし函館につきましては、だいぶ前につくったところが実はこわれております。したがいまして、その点は地震も考慮いたしまして復旧はいたします。
○委員長(谷口慶吉君) 次回は、二十三日午前十時開会とし、本案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめておきます。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十八分散会