農林水産委員会 第22号
- 発言数
- 98 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1968/05/22
会議録
○足立委員長 これより会議を開きます。 この際、理事辞任の件についておはかりいたします。 理事兒玉末男君より、理事を辞任いたしたい旨の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○足立委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、理事補欠選任の件についておはかりいたします。 ただいまの兒玉末男君の理事辞任に伴うその補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○足立委員長 御異議なしと認めます。よって、理事に石田宥全君を指名いたします。 ————◇—————
○足立委員長 農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。 この際、昭和四十三年十勝沖地震による農林水産業関係の被害状況について、太田官房参事官から説明を聴取いたします。太田参事官。
○太田説明員 お手元にお配りしてございます資料に基づきまして、ただいま委員長の申されました十勝沖地震についての、農林水産業の被害とその対策の概要につきまして御報告申し上げたいと思います。 この地震による被害は、そこに書いてございますように、北海道、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島の七道県に及んでおるのでございまして、道県報告による五月二十一日現在の被害額は、五枚目の資料にございますが、百十二億円ということに相なっております。 大きく分けまして、施設関係と農林水産物関係に分けてございますが、一番右の欄のところをごらんいただきたいわけでございますが、施設関係で九十三億八千万、農林水産物関係で十八億五千九百万、合わせまして百十二億四千万でございます。 そこで、内容を見てまいりますと、施設関係では、公共土木負担法の関係の漁港、治山施設、海岸がまず掲げてございまして、漁港が五億八千九百万、治山施設が七千九百万、海岸保全施設が三百万でございます。 それから、その次の農地、農業用施設、林道は暫定法の関係でございますが、農地が四億三千五百万、それからため池、水路、揚水機等の農業用施設が三十二億三千三百万、林道が一億五百万であります。 それから共同利用施設が四億九千三百万、それから林地荒廃が八億九千八百万、漁船が三億三百万、漁具が四億二千六百万、養殖施設等が十三億四千六百万、それに国営等で実施いたしております農地関係の直轄代行の関係で十二億一千九百万、合わせまして九十三億八千万であります。 それから農作物が一億九千二百万、水産物が十五億九千百万、林産物その他が七千五百万、合わせまして十八億五千九百万、こういうことに相なっております。 そこで、とりました対策の概要でございますが、応急対策といたしまして、まず東北農政局では、災害の発生と同時に地方災害対策本部を設置いたしまして、直ちに二班の調査班を青森県に派遣をいたしております。また、林野庁農地局からも、災害発生と同時に現地に担当官を派遣いたしまして、災害の状況の視察並びに災害復旧の指導に当たったのでございます。 第二番目が応急食糧対策でございますが、罹災者等に対しまする応急配給につきましては、十六日の昼、関係道県の知事及び食糧事務所長に対し、万全を期するよう食糧庁長官名をもって指令いたしたのでございますが、各道県とも、米につきましては相当数量の政府在庫がございますし、また、販売業者の段階におきましても、一週間分程度の手持ちがございますので、応急配給には何ら支障がない。ただいままでに食糧庁に入りました報告によりますと、青森県下で五市町村に対しまして、内地米約二トンを応急配給をいたしております。また、乾パンにつきましては、道県からの要請がございますれば、それに応じ得るような体制をとっておるのでございます。 第三に、生鮮食料品の値上がりの問題があるわけでございますが、今回災害を受けました地方は、御承知のとおり、野菜、鶏卵等につきましては、内地及び他地域からの供給に依存をいたしておるのでございまして、その輸送を確保するということが非常に必要でございますので、災害発生と同時に国鉄当局にも依頼をいたしまして、この協力を得まして、供給の安定につとめておるのでございまして、野菜類等につきましては、毎日四十車両ないし五十車両の配車をお願いいたしておるのでございまして、国鉄もこれを快く受け入れてくれまして、供給の安定につとめておるわけでございます。価格につきましては、おおむね災害前の状況に回復しつつある状況でございます。 それから第四番目に、仮設住宅その他地震による木材の需要に対する国有林材払い下げの措置でございますが、これも地方公共団体等の要請がございますれば、払い下げに応ずる体制をとっておりまして、大体被害の管内におきます営林局におきまして、一万一千立方メートルの備蓄をいたしておるのでございます。 第五番目は青森県に対する措置でございますが、揚水機等が災害をこうむりまして、揚水が困難になっている地帯にいかにして水を確保するかということの措置でございますが、青森県の要請によりまして、東北農政局保有のポンプ十二台、北陸農政局保有ポンプ六台を貸し出しをいたしたのでございます。 それから、ちょうど田植えの時期でございまして、田植えをしたけれども、地震によって浮き苗が出たというようなところが、相当面積北海道、青森等にあるわけでございますが、このために、植えかえを要する水田が相当面積に及んでおるのでございます。現在までのところ、植えかえの稲苗につきましては、北海道の場合は北海道内、青森県の場合には青森県内で、大体確保できるという報告を県から得ておるのでございます。 それから次に、災害復旧の対策でございますが、農地、農業用施設の災害復旧につきましては、先ほど申し上げました暫定法によりまして、万全の措置を講ずるかまえでおるのでございますが、特に田植え期に差しかかっておりますので、かんがい施設の被害のあった場合には、応急水路の設置等によりまして、用水の確保に遺憾のないよう措置する。なお、このためにできる限り早く査定をいたす必要があるわけでございますので、査定は、現地の体制が整い次第直ちに着手するということで、農地につきましては大体二十三日、漁港等につきましては二十七日ごろから、現地査定におもむく予定にいたしております。なお、緊急を要するものがずいぶんあると思うのでございまして、これらにつきましては、当然査定前の着工ということも認めることにいたしておるのでございます。 それから、漁港とか治山施設、荒廃林地等の災害復旧につきましては、漸次被害が明らかになってきておるのでございますが、それぞれ負担法、暫定法等によりまして、復旧についての早期査定を含めまして、万全の措置を講じたいと考えております。また、被害漁船あるいは養殖施設等の被害につきましては、それぞれ漁船保険あるいは漁業共済制度がございますので、これらに加入している方に対しましては、すみやかに保険金または共済金が支払われるよう、関係団体の指導をいたしておるのでございます。 それから、被害農林漁業者等に対する既貸し付け金の償還金の償還猶予等の貸し付け条件の緩和につきましては、農林経済局長名をもちまして、五月十八日付にて、農林中央金庫以下の関係金融機関に対しまして、指導または依頼の通達を行なっております。 それから第四に、天災融資法の問題でございますが、これも目下被害の集計中でございますので、大体天災融資法については発動の方向で検討するということにいたしております。その他各種の災害に対する融資制度がございますが、これらも必要に応じて対処してまいるということにいたしておるのでございます。 以上でございます。 —————————————
○足立委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。熊谷義雄君。
○熊谷委員 今度の地震災害を十勝沖地震災害、こういっておりますが、あとで明らかにいたしたいと存じますが、事実上は八戸沖地震災害というような災害の内容になっておりまして、震源地等の関係からしましても、北海道よりも青森県八戸のまっこう沖だったというようなことでございます。したがって他の委員会でも、十勝沖地震災害と呼称することは適切でない、むしろ三陸沖あるいはずばり八戸沖というべきだという意見も強く出ているわけでございます。 結局、そのようなことで、青森県八戸市を中心にしまして災害救助法の発動された市町村は、八戸市、三沢市、十和田市、むつ市、五戸町、六戸町、東北町というような市町村に及んでおりまして、この災害救助法発動の市町村を中心としまして災害が発生しておるというのが実相でございます。 そこで、今度の災害が北海道から青森県、岩手県、宮城県、その他の県に関連発生をいたしておるわけでございますが、この中で、特に人的死傷について見てみますと、全部で五十名の死者、行くえ不明者があった。その中で、青森県は四十五名でございまして、結局、九〇%が青森県の死者、行くえ不明者の数である。したがって、この死者、行くえ不明者の数から見ましても、八戸を中心とする青森県の県南地域が、災害の中心地帯であるということが言えるわけでございます。しかもまた、その青森県の四十五名の中で、八戸市及び周辺の町村での死者、行くえ不明者が三十二名でございます。県内での占める比率は七一%、全体から見ましても六四%というようなことで、これまた八戸市を中心とする周辺地域が、その災害の主要地帯であるということが明らかであるわけでございまして、冒頭に申し上げました、今度の災害の名称も、十勝沖ではなしに八戸沖と呼称すべきものだ、こうしたようなことが常識的に言えるゆえんもまたここにあるわけでございます。 そして、さらにこの災害の内容を見てみますと、今度の災害の大きい一つの特徴として農業災害が非常に多かった、こういうことが言えます。いま申し上げた死者、行くえ不明者の中で、青森県の場合四十五名のうち、約五五%に当たる二十二名が農業者、農家の家族であった、こういうことでございまして、さらにその二十二名の農家死亡者の中で、時があたかも田植えの時期であったために、田植えのためにたんぼに出て働いていたその農業者が、後方からの山くずれ、現地では山津波と言っておりますが、各所に頻発した地割れ、地すべり、その下敷きになって生き埋めにされての犠牲でございます。米をつくることを天職と考えて打ち込んでまいっております米作農家のこうした悲惨な災害の状態は、全く胸の痛い思いをさせられるわけでございます。しかも、あとで明らかにしたいと思いますが、さらにまだ地すべりが続いている。また余震も続いている。つい二十日にも震度三というような余震があって、地すべりの危険によって避難命令をなお出し続けているというのが現地の実情でございます。一方において田植えをしなければならないという季節的に追われている中に、災害の原因がまだ去らない、そして災害現象が引き続き継続されている、こうしたようなことでありますので、この点に対しましては、いろいろな理屈や法律の規定等を超越して、災害救助に対して対処しなければならないという感じを強くいたすわけでございます。 そこで、私はこうしたようなことを前提といたしまして、農業及び水産業に主体を置いて、災害の中心地域であります八戸市を例にとりながら、これに関連しての質疑をいたしたいと思うわけでございます。 その前に、災害の状況をもう少し申し上げたいと思いますが、八戸市の場合津波の発生は、御承知のとおり地震発生は十六日の九時四十九分でございますが、地すべりは、十六日の十時に第一の地すべりが起きまして十一名が生き埋めになった、こういう現象が起きたわけでございます。これは八戸市の場合でございますが、さらに隣接しております五戸町でも、同じ現象が起きまして十名が生き埋めにされた。これが全部農家の人々であったわけでございます。このあとさらに、八戸の場合を申し上げますと、十七日の十五時二十五分に七崎地区というところに、危険発生ということで部落に対して避難命令が出た。十五時三十分に正法寺という地区に同じく危険発生、さらに十八時五分に豊崎町滝谷地区というところに危険発生、さらに十八日の午前八時三十分に日計、根岸という部落に危険発生、九時十分に七崎地区に再度発生、十時三十分に尻内町の大仏というところに地割れ危険発生、さらに十二時五十五分に湊町の汐越地区に地割れ発生、さらに十六時二十五分に日計、根岸という地区に地すべりが出た。越えて二十日十六時五分に、豊崎の池田地区に地すべり現象が起きた。さらに、同じく十六時五分に七崎地区というところに、これは三回目の地すべりが起きている。この七崎というのが、十一名生き埋めにされた地域でございます。こうしたようなことでございまして、十名生き埋めにされております五戸町の現象も、この八戸の現象と大同小異の状況を繰り返しておりまして、この避難命令をいまだ取り消すわけにいかない。と申しますことは、余震が続いており、さらに地割れ、地すべりが続いている。こうしたようなことでございまして、この二十一名の生き埋めの死体の発掘が、四日目にようやく一人を残して死体が発掘された。そうしたようなことで、なお一名は埋没されたまま行くえ不明ということの記録になっておるわけでございます。 こうしたようなまことに悲惨なことでございまして、ある災害農家におきましては、たんぼに田植えのために夫婦で出かけまして、うちには幼い子供らが留守をしていた。そうして、その夫婦が二人とも罹災したというようなことで、いたいけな子供があとに残されているというような、まことに正視できないような悲惨な状況も起きているわけでございます。 こうしたようなことでございまして、全く今度の地震災害は、ある面におきましては思ったよりも少ないとか、軽いとかというようなことがいわれるわけでございますけれども、実相を切実につかんだ批判ではない、見方ではないのでございまして、現地においては、全く悲壮感がみなぎっておるわけでございます。政府及び各党の調査団の訪問に対して、新聞紙上では、代議士何しに来たというような、何か批判めいた報道もございますけれども、現地の姿はそんなものじゃありません。わらでもつかみたいような気持ちで、よく来てくれた、何とかしてくれという農民、部落民の切実な叫びでございます。こうしたようなことを前提にして、二、三お伺いしたいと思います。 そこで、このような災害を起こした原因は、もちろん地震でございます。ところがこの地震の前に、実は雨が長く——といいましても三日間でございますが、八戸測候所の観測によりますと、十三日二五ミリ、十四日に一一四ミリ、十五日に二二・四ミリ、合計しまして、三日間で一六一・四ミリという降雨がございまして、時期の点からしますと、長雨の感じのした集中豪雨的な雨であったわけでございます。この雨で地盤がゆるんでいたところに、関東大震災と同じ程度の七・八というような大きい震度の地震に見舞われたというために、非常に災害の度を大きくした、こういうことでございまして、この三日間で一六一・四ミリ、特に十四日の二四ミリという記録は、昭和十二年に八戸測候所が開設されて以来の記録でございます。こうしたようなことが要因となっての災害でございまして、災害の大きかったこともまたうなずけるわけでございます。 そこで、農業災害が多かったということを特徴として申し上げたのでございますが、この地盤のゆるんだあとに来た災害、こうしたようなことから、農地関係につきましては、被災面積が青森県令県下、いわゆる県南地域でございますが、大体四千ヘクタールにも達している。そうして水路の決壊が三百六十カ所にも達している。こうしたようなことでございまして、地域が広範であり、しかもなお地震が続いている、地すべりが続いているというような災害状況の中でございますので、調査報告等の出おくれがございまして、まだなかなかに最後の集計が出てきておらないようでございます。先ほど参事官からの報告にございました二十一日の十時現在の農地、農業関係など農林省関係のトータルで、五十六億と青森県の分がなっておりますが、同じ日の五時現在で、青森県の調査によると、これは農林省にも入ったと思いますが、六十三億になっておりまして、七億さらにふえている。こうしたような状況でございまして、今後もなお引き続き、調査の進むとともにその被害金額が増大されてくることは明らかでございます。 私は、昨日災害対策特別委員会で、災害対策の根本はまず人心を安定させることだ、そうして政治と行政に対して、罹災民に信頼させるていの措置をとらなければならないということを申し上げましたが、何か政府のスポークスマンが、激甚災の発動は無理だとか、また、きょうの新聞報道を見ますと、部分的に指定しなければならないではないかというように、考え方が変わっておりますが、昨日の委員会では、政府としては激甚災の適用に対して前向きに検討する。したがって、その内容とすれば、激甚災の適用の基準をもう少し引き下げる必要があるということに結論されるわけでございます。従来の激甚災指定の基準は、総額で二百五十何億とかになっていると聞いたわけでございますが、その基準の内容は風水害を主体にした基準でございまして、地震災害についての配慮はおおむね払われておらない基準だというようなことから、地震災害の多い最近の現象からいたしまして、この災害度の高い、強い地震災害に対しては、特別の考慮を払って、基準を改むべきが当然の措置であるという声が強いわけでございまして、政府といたしましても、そうした方向で対処しつつあるという昨日の言明でございました。それを裏づけるように、部分的激甚災指定、こうしたようなことの談話が出ておるようでございますが、私は、おそらく従来の基準を引き下げて激甚災の適用をするものと、かように確信を持っております。当然の措置としてそうでなければならない、こういうぐあいに信じておる次第でございます。 そこで、参事官の報告の中に、天災融資法の適用に前向きで対処しているさなかだというようなぐあいの報告があったわけでございますが、私どもは激甚災の適用に前向きに対処してもらいたい、こういうことを言っているのでございまして、天災融資法の適用のごときに、まだ何か検討の余地が残されているかのような感触を与えるようなことでは、いささかもの足りないわけでございます。これは言うほう、受け取るほうのニュアンスの違いと思われるわけでございますが、そうしたようなことにちゅうちょししゅんじゅんすることなしに、断々固として災害対策を進めてもらいたい、こう考えるわけでございます。 そこで、具体的な面についてお伺いしたいわけでございますが、以上申し上げたようなことからしまして、田植え時期であるということで、その中で水路の決壊、ため池等の決壊。ですから水対策が何としても必要だ、こういうことになるわけでございますが、田植え時期のさなかにあっての災害、これに対して水対策に万遺憾のないような措置がとれるかどうか。何とかやっているというような先ほどの報告でございますけれども、具体的に三百六十カ所も水路が決壊している青森県の災害地の現状です。しかも、山くずれによって水路が全部いかれている地域も相当地域にわたっている。そうした場合に、四千ヘクタールのうちの一割程度の地域だからたいしたことはないというような考え方では、農民は助からないわけでございまして、地すべり、山くずれによってたんぼがつぶされている、その水路の復旧また地すべりの土砂の排除、そうしたこと等も含めて、しかも、それに関連する農道の確保ということも、営農上からして欠くことのできない要件でございます。この点、及び先ほどの報告にもございましたが、長雨のために雨に恵まれて水はたっぷりと田にたまった。したがって、一割ないし二割ぐらいは田植えが進んでいた。その田植えの進んだまだ根の張らない苗が、地震でゆさぶられて浮き上がった。いわゆる浮き苗の現象、これは再び使用することのできない苗です。その点も北海道は北海道、青森は青森県で何とかかわりの苗の対策が進んでいる、だいじょうぶだろうというようなお話でございますが、それはただ苗が間に合えばいいというものではない。北海道も東北も、特にこの地域、青森県の県南地域は冷災の危険性のある地域でございます。したがって、品種について制約があるわけです。寒冷地域に適応しない苗を持ってきて田植えをさせたのでは、災害の度合いをさらにまた誘発する原因を残す、こうしたようなことにもなるわけです。したがって、そうしたようなこと等も検討しての参事官、農林省の報告であるのかどうか。そうした面等も含めて、水の対策と田植えを支障なしに終わらせるということについての確信があるか、あるというのであれば、どのような方法でそう言えるかということを、ひとつ明らかにしてもらいたいと思います。
○安倍政府委員 まず、私からお答えをいたしますが、今回の十勝沖の地震によりましておなくなりになりました方々に対して、政府として心から哀悼の意を表したいと思います。と同時に、被災者の方々に対してはまことにお気の毒だと思いまして、いま熊谷委員の御指摘のように、災害地の方々の人心が一日も早く安定をするために、政府としても万全の応急対策をとっておる次第でありまして、政府の調査団も地震発生と同時に派遣をいたしましたし、さらに政府におきまして、田中総理府総務長官を本部長といたしまして対策本部を設けまして、目下被害の実情を把握するとともに、これが対策を各省庁と密接な連絡のもとにとっておる次第でございます。また、いま報告をいたしましたように、農林省といたしましても独自に、あらゆる対策を講じつつあるような次第でございます。 なお、いまお話がありました激甚災の指定の問題でございますが、これもしばしば中央対策本部で論議いたしておるわけでございます。この点につきましては、田中長官からも、昨日災害対策特別委員会で報告をいたしましたように、政府としても激甚災あるいは激甚災に準ずる措置をとっていかなければならないということでありますが、しかし、目下のところは被害の情勢を完全に把握しておらないのでありまして、毎日毎日被害総額の報告が来ておりますが、実は被害総額もふえておるような状態でございまして、この点につきましては、調査を一日中早く完了いたしまして、御意見のような方向でひとつ万全の措置を講じていかなければならないということで、目下対策本部を中心といたしまして、この激甚災の指定問題もあわせて検討を続けておるような次第でございます。 また、ただいまお話のありましたように、ちょうどこの地震の発生時期は田植えの時期に当たっておるわけでございまして、そうした面から農民が非常な不安を持っておられることは当然でございますが、なおそれに対するかんがいの問題あるいはまた水路の復旧の問題等につきましても、ただいま査定官を派遣いたして査定をいたしております。この査定前にも、もちろんいま参事官から説明をいたしましたように、応急対策はとれることになっておりますから、とにかく田植えに間に合うように、水路の応急対策あるいはまたかんがい用のポンプ等も、農政局からこれを貸し出しまして、これが対策を急いでいる状態であります。 また、稲の苗につきましては、流失したものも相当あるわけでございますが、ただいままでのところ、青森県の場合におきましては、現地の報告によりますと、苗のほうは十分青森県で補うことができるということで、われわれも安心をいたしておるような次第であります。 とにかくこの地震によりまして、農業関係が、人的におきましてもあるいは施設の面におきましても相当な被害を受けておりますので、農林省としても全力をあげてこれが応急対策につとめておる現状でございます。
○和田(正)政府委員 今回の地震による被害は、ため池の全壊、半壊あるいは水路の破損、ポンプの破損といったような、農業用施設の被害がたいへん多うございますが、御指摘のように、ちょうどいまごろは田植えの最盛期でもございますし、また、被災のために一部田植えのおくれます地帯も、少なくとも来月の上旬までには田植えを完了することが必要な地帯でございますので、根本的な復旧はともかくといたしまして、とりあえずの応急措置の手を打ちまして、水の確保をはかる必要がございますが、当面技術者が不足しておりますので、宮城その他付近の県から、復旧計画の指導に充てますために、関係各県に要請をいたしまして、十四、五名程度の技術者の応援派遣を青森県にいたしますように手配をいたしておりますほか、本日から、農業土木試験場の者を三名ほど現地に派遣いたしまして、ため池や水路等の応急対策のための専門的指導を、青森県下でいたすことにいたしております。 以上のような技術面での指導をいたすわけでございますが、それにあわせて早急に、土俵積みでございますとか、あるいは板の囲いでございますとか、ビニールの布を張りますとか、そういう応急措置をいたしまして、できるだけ通水に間に合わせたいということで、せっかく現場で努力しておりますが、本日までに受けました報告によりますと、大きな受益地域をかかえておりますおもな水路につきましては、おおむね今月の二十五日から月末までの間にかけまして、応急の復旧工事ができるようでございます。一部は自衛隊も出ていただきまして、応急対策に手を打っていただきますので、おもな水路につきましては、月末ごろまでをめどに何とか応急通水ができるような見通しを立てておりますが、なお一そう努力をいたしまして間に合わせたい、このように思っております。
○田所説明員 ただいま先生の御質問の点で、苗の問題につきまして、若干補足して御説明申し上げます。 県のほうから報告してきております被害によりますと、大体、要改植、補植水田面積というのが、二千七百ヘクタールというふうに現在報告が来ております。それで、現在青森県におきましては田植えのまだ初期でございまして、ほとんど大部分がまだ苗しろとして残っておるというような点から、苗の数量の問題につきましては県内で十分補給できる。それで、二千七百ヘクタールのうち、大体六百五十ヘクタールにつきましては、これは他町村から輸送しなければならないが、残りは、同一町村の中で十分まかなえるというふうな報告になっております。ただいま農地局長からも話がございましたように、向こうの田植えの終期と申しますか、大体来月の十日ごろまでに植えれば、今後の天候の問題もございますけれども、大体被害を回避できるのではないかというふうに考えておるわけでございます。 なお、まだ作付しておらない水田につきましては、今後しろかきなどやっていかなければならぬわけでございますが、そういう作付していないたんぼについては、まだ十分事情がわからないということでございます。
○熊谷委員 対策を進めているということでございますが、なお気にかかる点が非常に多いので、今後さらにいまの対策を強く進めていただくように希望したいと思います。 さらに、それに関連しまして、今度の災害につきましては、先ほどの集中豪雨にも似た五月雨、いまだかつてない五月雨、そのために地域全体が地盤がゆるんでいる。そうして起きた災害ということで、小災害が非常に多いということがまた特徴の一つでございます。 〔委員長退席、草野委員長代理着席〕 ところが、復旧事業について、一定額以下は国の補助対象にならないというようなことで、その担当は県だ、市町村だというようなことを、災害のたびごとに繰り返しております。ところが、その一定額以下の災害が今度はきわめて多いという実情でございますが、国としての立場から、自分のほうの所管部分については、いま言っているようなことはできるということであろうと思うのですが、その一定額以下の災害復旧に対しての措置について、農林省はどのように考えて、関係省との接触をやっているかということをお伺いしたいと思います。
○和田(正)政府委員 農業用施設の小災害につきましては、一応十万円以下のものは、直接補助対象にはしないという基準になっておりますが、これにつきましては、そのうちの六五%までを起債の対象とすることに、自治省との間で話が取りきめられておりまして、なおその起債に対する金利補給につきましては、市町村の財政事情によって異なりますが、交付税で助成をするというたてまえでございます。
○熊谷委員 自治省関係は来ていますか。——いまの農地局長の答弁で、小災害については起債を認める、そしてさらに利子補給というようなことをやってもらう、また特別交付税の交付、もうこのことはいつの災害でも言われていることでございます。ところが、末端の罹災地域に参りますと、なかなかにいまの答弁のようなぐあいには受け取られておらない。今度の場合も、罹災地域に参りますと、先生、何とかして自衛隊を頼んでもらいたい、そうして急いでもらいたい。その自衛隊を頼んでもらいたいということは、一日も早く復旧したいという切実な気持ちがあることはもちろんですが、その裏に、市町村にたよっていても、小さい災害についてはなかなかに手をかしてくれないので、結局は自分たちがかぶってやらなければならないという気持ちがある。だから、いまの農林当局の話のような措置が、災害ごとに言われながら行なわれておらないということを、現地はよく知っているわけです。 ですから、少なくとも今度の災害は非常な災害で、激甚災適用というようなことに対して、政府も前例を破って踏み切ろうというような災害であるわけです。しかも死亡、行くえ不明の五〇%が農民だというような悲惨な事実を前提にしての災害でございます。いまの農林当局からの答弁に対して、自治省はそのとおり裏づけることができるかどうかということを、率直にひとつ伺いたい。
○山本説明員 ただいま農林省のほうから御発言がございましたが、そのとおりでございます。間違いございません。
○熊谷委員 自治省の担当者から、そのとおりやるということの答弁をもらって心強く感ずるわけですが、どうぞ、繰り返すようですが、そういう答弁のあとで、現実はなかなかにそうでなかったという例がありますから、今度の災害に関する限り、従来のそうしたような批判は一掃して、いわゆる国民に信頼され、農民に信頼される行政をやるということで措置していただきたい。したがって、起債のワク等に拘泥することはない、そうして、町村の特別交付税にうやむやな措置は絶対とらない、こうしたようなことを、ひとつ心かたくきめておいてもらいたいということを、特にお願いしておきます。 そこで、さらにお伺いしたいことは、罹災地に参りまして感じますことは、農民住宅が倒れ、また半壊、損傷、ほとんどこの罹災地域の中で満足な家はないというような状況です。この農民住宅に対する対策について、農林省は関係省とどのような対策を連絡しているかということ。さらに、一週間たってなお地すべりが続き、地割れが起きているという罹災地域、これに対しては、部落ぐるみの移転というような抜本的な対策も考えなければならないのじゃないか、こう思うわけですが、そうした場合の措置はどのようなことになっているのか、一応基本的な問題としてお伺いしたいと思います。
○太田説明員 農家住宅の問題につきましては、昨日も政務次官からお答え申し上げたのでございますが、従来、耐震性等の問題につきましては、確かに研究が不十分であったわけでございますが、御承知のとおり、最近におきましては、住宅金融公庫等の農家向け住宅の融資の道もございますので、これらとあわせまして対処してまいりたい、かように考えております。 それから集団移転の問題につきましては、実は農業の場合集団移転につきましては、部落ごと移転をなされまして、これらの方が共同利用施設を設置するというような場合に、それに助成をした例があるわけでございまして、最近におきましては、先年の新潟県の加治川、胎内川の決壊に伴います部落ぐるみの集団移転に対しまして、共同利用施設等の助成をいたした例があるわけでございます。
○熊谷委員 参事官の御答弁、大いにやる気ありということには間違いないように受け取るわけですけれども、担当でないためか、ぴんと響かないわけです。ですから、たとえば災害がなお続いている部落が部落ぐるみの住宅移転をやる、こうした計画が現地で立てられて持ち込まれてきた場合は、責任を持ってそれに対処するのか。結局、罹災農民ですから金はないですよ。だから国の力で——よくあることは、めんどうは見るが、一つの補助基準とか融資基準とかがあって、実際はそれに二割、三割を足し前をしなければうちが建たない、修理ができないということが多いわけです。ところが、その足し前する金がないのです。だから、そうしたような場合も含めて、農林省のほうで関係省との接触を持って、これをやらせる、めんどうを見るということができますか。
○太田説明員 実は、部落ぐるみの集団移転というのは、考えても実行することはなかなかたいへんでございますし、実際におやりになる場合、いろいろな援助をしなければならぬと思うのでございますが、先ほど申し上げました先般の新潟の場合には、かなりの部落移転を行なったわけでございます。それに対しまして、住宅あるいは住宅の敷地等の資金につきましては、それぞれ建設省のほうにお願いをいたしたのでございまして、われわれのほうといたしましては、先ほど申し上げましたように、これらの方々が共同利用施設を設置されて、これによって再建をはかられるというような施設に対する助成はいたした例があるわけでございますので、具体的に現地からそういう計画が出てまいりますれば、十分これを審査いたしまして、関係の建設省等に依頼するべきことは依頼し、われわれのほうで処置すべきことは処置する所存でございます。
○熊谷委員 農林当局から力強い御意見を伺って、その点そのとおりに受け取って、ひとつ災害農民に今後の生活上の最も大事な問題について、苦渋をなめさせることのないていの決意で、これに対処するということでやってもらいたいと思います。 さらに、自治省幸いにおいでいただいているわけですから、関連面でお伺いしたいのですが、今度の災害関係で公共事業はもちろん、さらに中小企業の関係につきまして、中小工場あるいは商店街店舗等が軒並みにやられている。この被害調査は、なかなかに進まないような広範にわたる被害です。さらに、それに関連してのすべての関係について、先ほど農業関係でも言ったような小災害という関係がありますが、道路あるいは共同施設、そうした面について、先ほどお話しの起債及び利子補給また金融措置、そうした面に対して農地関係、農業関係と同じく、他の中小企業、水産業関係についても、関連するものについては同様の措置をとる、こういうことに受け取ってよろしいかどうか。
○山本説明員 ただいまの御質問、ちょっとむずかしい点がございまして、商店街等の個人の災害につきまして、起債は現在のところ認められておりません。お話にありました公共土木施設でありますとか、あるいはこれに関連した施設でありますとかいったような公共の施設につきましては、充当率等必ずしも全部同じではございませんけれども、すべて対象になり得るような仕組みになっておりますので、その点は不安はございません。
○熊谷委員 個人関係については、政府関係金融機関を動員して金融措置で対処するということが根本になっておるので、それはそれと承知いたしますが、公共事業関係で、特に力の弱い町村が多いわけです。今度の罹災関係町村は、青森県だけで四十四市町村に及んでおります。この関係で、先ほど言ったように、自衛隊動員がどの町長、村長からも強く要望されておる。それはあとでめんどうを見ると言っていながら、年度末になって、特交のときになってもなかなか見てもらえなかった、自治省の措置は行き届かないということで、めんどうを見たと称するそれが、どうもジーンとくるような措置でなかったということが従来多かっただけに、町村長はやりたいけれどもやれない、こういうことで実は罹災農民をおこらしているのですよ。だからその点について、農民と同じ立場に立つ罹災地域の者として、公共事業に関する限りは、従来もしもそういうことがあったりしても、今回に関する限りはないということは言えますな。
○山本説明員 ただいま御質問にありましたような心配が起こらないように、十分措置してまいりたいと思います。
○熊谷委員 それでは、農業関係を一応この程度にいたしまして、水産関係について二、三お伺いしたいと思います。 これも具体的な例が、八戸の場合に的確な資料がございますので、ひとつ八戸に例をとってお伺いしたいと思いますが、地震は九時四十九分、津波の第一波は十時二十分、そうしてこれは波の高さが約一メートル七十というわけです。意外に低かった。これはちょうど時が干潮時であったので、干満の差が八戸の場合一メートル五十程度あるわけですから、それを考慮に入れますと三メートルくらいの波、こういうふうに考えていいと思うのです。そうして、、時間たった十一時二十分にさらに海水が引き始めた。そうしてその場合の川、港内の水の減り方は約四メートルくらい引いた。そうして第二波が押し寄せてきたのは十一時三十分、波の高さが約二メートル。さらに第三波は十三時で、この場合の波の高さは二メートル三十。こういうぐあいに、時間がたてばたつほど低くなっていくのが常識ですが、八戸の今度の場合は、二波、三波と漸次高くなってきている。これは、いわゆる干潮時から満潮時に移ってそれがプラスされている、こういうような現象です。そうして第四波が二十時、減水二メートルくらいでまた押し寄せた。こうしたようなことで、相当な波の大きさだった。 それにもかかわらず、案外被害が少なかったのはどうしたことかということですが、これは、前のチリ津波の場合は相当大きい痛手を受けたわけです。それがとうとい教訓になりまして、漁船は港内からいち早く沖合いに全面避難をするという措置が行き届いた。行動力を持つ漁船は、ほとんどその措置がとれた。しかし、行動力を持たないあるいは上架されておった漁船、これは相当やられているというのが実情です。特に、今度の場合強く感じられたのは、チリ津波の津波対策として、防潮堤を陸上にするという役所側の計画を、漁民側から、そんなことをされたんじゃたいへんだ、それはぜひ沖合いに防波堤としてつくってもらいたいということを強く要望して計画を変更してもらったわけですが、それがずばりそのまま当たりまして、その津波防波堤のおかげで、その後方にある漁民の住んでいる一帯の地帯が守られた。これが、もしも当初の計画のように、陸上にびょうぶを立て回すていの措置がとられておれば、その部分は幸いに守られたにしても、他の地域に対しては大きい被害を誘発したであろうということが予測されるわけでございます。 結局、そうしたような時宜に適した措置、しかも沖合いに防波堤としてつくるというようなことから、予算額は相当かさんだわけですが、しかしその予算額がかさんだことが、今度の被災程度を非常に少なくしている、低くしている。このことを考えれば、こうした災害対策の公共事業については、少しぐらいの予算がかかるというようなことは、長い目で見て根本的に強い対策をするということが必要だということは、今度の災害を通して、前回のチリ津波対策とあわせて考えられるわけです。 〔草野委員長代理退席、委員長着席〕 この点、今後の考え方の基本として、ひとつ強く主張したいと思うわけですが、そうしたことにもかかわらず、やはり大きい被害を与えております。 御承知のように、八戸は年額三十二万トンの水揚げがありまして、日本一の数量でございますが、それがほとんどが大衆魚であって、東京を中心に中京、大阪等に大衆魚、御家庭用魚を送っているわけでございます。その八戸の水揚げ施設がやられているわけです。ところが、御承知のように、東北の水揚げは季節的な起伏がございます。そして盛漁期は九月から始まるわけです。ですから、前回のチリ津波の場合は、今度の被害の数倍の被害であったわけですが、そういう実情からしまして、九月の盛漁期に間に合わせて復旧したという事例があります。今度の災害はそこまではいっておらない、前回に比べればきわめて少ない災害ですが、しかし、利用効果の面からいえば同じでございます。この漁港の後方施設といいますか、漁港施設といいますか、それに対しての復旧を、盛漁期の九月に間に合わせて復旧すべきことが至上命令である、こう考えますが、これに対する対策について、水産庁当局からお伺いしたいと思います。
○久宗政府委員 今回の災害の、先ほど参事官から申し上げました百十二億の中で、四十五億近いものが水産関係でございます。施設関係が二十九億、水産物が十六億というような形になっております。たまたま私どもの漁政部長が、被災当時八戸に伺っておりまして、また、函館方面にも生産部長が行っておりましたが、水産庁といたしましては、災害の実態を実感を持って受けとめまして、できるだけ適切な措置を早くとりたいというのが基本的な考え方でございます。 ただいま御指摘のございました漁港の、特に防潮堤の評価の問題を含めまして全く同感でございまして、また水産庁といたしまして、非常に大きな役割りを果たしておられますことも承知しておりますので、時期的な関係は、盛漁期に間に合うようにぜひやりたいと考えております。
○熊谷委員 前回も間に合わせた復旧でございますから、いまの水産庁長官の御意見のように、間に合わせるという措置を絶対要件としてぜひ進めてもらいたい。 さらに、漁港の外郭施設もまた相当やられておる。この点は、災害によって復旧した施設がさらにやられておる部分もある。いわゆる再災害の復旧対策というようなことになる。これは先ほども申しましたように、金惜しみをして対策をしていくということが、こうした場合に如実に明らかになるといういい例でもある。だから今後の災害復旧については、復旧だなどと言わずに、必要な外郭施設だということで、漁港の外郭施設を恒久的に確保するという観点に立って、ひとつ対策を進めてもらいたいと思います。これは九月と言いませんが、いまのような考え方で、再び災害を受けることのないていの外郭施設をつくりあげる、こういうことに対しての決意があるかないか、ひとつその点を……。
○瀬尾説明員 今回の漁港の災害復旧につきましては、非常にいろいろと検討すべき面もございますので、特に八戸付近については被害が多かったわけでございますが、私どものほうで昨日、技術的な問題を特に深く掘り下げて検討するために、技術者を二人派遣いたしております。それで、被害の実情の把握とその原因等をいろいろ見きわめまして、再度の災害をこうむらないような復旧計画立てて実施をいたしたいと考えておる次第であります。
○熊谷委員 ひとつ、そうした考えでいってもらいたいと思います。 さらに、漁港の後方施設としての冷凍工場、加工場等が相当被害を受けておる。これが復旧対策措置については、政府の金融機関を動員しての措置はもちろんされるでありましょうが、これに対して、水産庁当局として、農林当局として、万遺憾のないような措置をとるように——特に冷凍工場の在庫品が、おそらく三万トン程度あるのではないか。それで地震のショックのために、アンモニアパイプの継ぎ目がやられて、アンモニアが在庫品に被害を与えておるというようなことで、その罹災工場の数は、少なくとも二、三十工場というように伝えられるわけです。ですから、これらについては生鮮食料品の供給資源でもございまするので、ただ単に個人企業の援護ということではなしに、国民食糧の確保に通ずる大きい要素としての対策として、そういう面について万遺憾のない措置をとらなければならないと思うので、水産庁及び農林当局の関係省、関係団体に対する対接触についての考え方をお伺いしたい。
○久宗政府委員 在庫品につきましては、特別の措置がないわけでございます。おっしゃる意味はよくわかりますので、融資その他についてかような事情を配慮いたしまして、努力いたしたいと思います。
○熊谷委員 最後に、結論として申し上げて質問を終わりたいと思いますが、要するに、今度の災害は局地的に見れば非常に度の高い災害を受けている。ところが、北海道の被害が案外少なかったというようなことのために、被害総額が少ないから激甚災の適用がどうとか、天災融資法の発動がどうとかなんというようなことになっておるわけですけれども、先ほど来申し上げておるように、そんなことを言っているようなことでは、人心の安定をかちうることも、また羅災民、国民に信頼をされる政治とも行政とも言えない、こうしたようなことであろうと思います。この点、政府としても従来の基準を変えて、激甚災の適用に踏み切るであろうということを確信いたすわけですが、関係各担当省におかれても、そうしたような心がまえでこの災害対策に一日も早く手を打つ。そうして、従来のような、おれのほうの所管ではあるとかないとかいって、責任のがれをするようなことのないような措置を、今度の災害に関する限り、あの災害の場合の政府関係省の措置は非常によかったというような対策を、ひとつ講じてもらいたいということを希望いたしまして、私の質問を終わります。
○安倍政府委員 ただいまの熊谷委員の御指摘のように、地震の特性にかんがみまして、政府としては、激甚災の指定あるいはこれに準ずる措置といった面につきまして十分考慮を払い、検討を進めていきまして、万全の措置を講じていく決意でございます。
○足立委員長 関連質問を許します。森田重次郎君。
○森田委員 私も、いま質問いたしました熊谷代議士と同じ選挙区で、今度の震災を最も強く受けた場所から選出されているものであります。ただいま熊谷先生から詳細なる震災の実情を述べておりますから、私は重ねる必要がないと考えまして、それらの点は一切熊谷先生の述べたことを基礎として、その上に若干私も質問を試みてみたいと思うのであります。 まず、人心の安定ということが非常に大事なことなんですが、自分が災害を受けた、どうやれば一体国の行政を受けることができるだろう、こういうことをまず一番先に災害者は考えるわけです。そこで、自分が災害を受けた場合に、一番先にとるべき手続というのは、一体どういうことをやればいいのですか、それをごく簡単にお答え願いたい。だれのところに行って、だれがこれを災害だと認定するのかという手続上のことを簡単に聞いているだけです。
○太田説明員 おそらく先生お尋ねの場合は、農地、農業用施設等であろうかと思いますが、これらにつきましては、御承知のとおり、すでに農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律という法律が出ておりまして、これに基づきまして、もちろん一定の基準に該当しなければいけないのでございますが、先ほど農地局長が申しましたように、一カ所の工事が十万円以上というものに対しましては、国の助成の道があるわけでございます。これらにつきましては、当然県等で十分その実務を承知いたしておりますので、県等で災害復旧事業としてこれを取り上げてやってまいる。 ただ、その際、先ほども申し上げましたように、もちろん査定ということが必要であるわけでございますが、緊急を要するものについては、査定前着工ということも認めて、今回のような場合には措置することにいたしておるのでございますが、いずれにいたしましても査定を終わりまして、それで復旧の事業が行なわれて、それに対して助成が行なわれる、こういうことに相なっておるわけでございます。
○森田委員 県等というひどく抽象的なお答えなんですが、これじゃ農民はそう簡単にわからないですよ、県庁へ行けばいいのかどこへ行けばいいのか。これは、自治省の方もお見えのようでございますが、結局一番最初に、災害はこういう程度に受けたのだという認定をするのは、市町村長だとこう聞いているのですが、この点はどうなんですか。
○山本説明員 災害を受けました場合に、公の機関と最初に接触しなければいけない場合がまず出てまいりますが、何をおいても市町村長に行くのがほんとうじゃなかろうかと思います。 〔委員長退席、稲富委員長代理着席〕 そこで相談をいたしまして、そして、ものによっては県へ行ってくれとか、どこへ行ってくれという仕分けは、大体行政機関できまっておりますから、そういうことに相なろうと思います。
○森田委員 これを市町村長が認定すれば、農林省の報告によりますと、査定前着工を認める措置を講ずる、こうあるのですよ。だから、査定前に着工するということには、だれかがそれを公の立場から確認しなければいかぬ。その確認機関は市町村長だ、こうなりますね。それでよろしゅうございますか。
○松井説明員 ただいま先生のおっしゃった査定前着工の問題でございますが、それと、前の御質問の被害報告の件とあわせましてお答え申し上げたいと思いますが、災害が出ましたときに、大体市町村、土地改良区あるいは農業用の施設がございますが、その管理者が、それぞれの被災地域を調査いたしまして、どの程度の、たとえばため池あるいは用水路その他で、何カ所くらいの被害が金額で幾らくらい出たかというようなものを把握いたしまして、市町村役場に報告することになっております。それに基づきまして、市町村役場ではそれを統括して県の出先に報告して、県の出先を通して県で集計したものを、電報または電話で地方農政局を通して農林省に報告するというふうな手順になってございます。 ただいまの査定前着工の問題につきましては、従前からも、いますぐ被災した農地を復旧すれば田植えが間に合うとか、あるいは作付が間に合うというふうな場合、それから、応急に用水路等を直せば通水に間に合うというふうな非常に緊急を要する場合がございますが、こういうような場合には、査定を待って着工したのでは間に合わないというケースが多々出てまいります。こういう措置に対しましては、それぞれの管理者、市町村なり土地改良区のほうで、こういう工法で復旧したいということで計画を至急に立てて、県と打ち合わせした結果、県のほうで一括して地方農政局の災害復旧課のほうに、電話でも何でもけっこうですが、そういうようなことで一応事前に打ち合わせの上着工するというたてまえになってございますが、今回は、何ぶんにも植えつけの最盛期でございますので、そういったような措置をとること自体も時間的に余裕がないということを考えまして、農政局と一々打ち合わせしなくても、県の段階で、査定前着工を一応まとめてやってよろしいということを、農政局のほうを通して県に通知してございます。 ただしこの場合には、従前ともしますと、農民なりあるいは土地改良区が、県のほうと打ち合わせないでどんどんやってしまったために、どういう被害があったのか、あるいはどれだけの金がかかったのか、そういうことが、あとで査定に参りましたときにさっぱりわからないということのために、補助金を算出するのに非常に不手ぎわができたというケースが前にありましたので、一応査定前着工をする場合には、被害地の写真をとる、またはどのくらいの工事量、工事金額がかかる、こういったような関係書類を一応整備してもらって、それに基づいて着工してもらおうということで、従前からも指導してまいっております。したがいまして、今回青森県につきましては、従前よりももっと緊急の措置として、そういうような写真をとったりあるいは書類を整備しておけば、県と打ち合わしてすぐに査定前着工をやってもよろしいということで、すでに指示してございます。
○森田委員 はっきりしたようなあいまいなような御答弁なんですけれども、だいぶはっきりしてまいりましたが、ただ非常に急ぐのですよ。もう早くかんがい水路を整備しないと、田植えをやっておるのですから……。それで大臣もわざわざ向こうへおいでになりまして、これは事前着工がやれるのだから、あとはあとでやればいいのだ、こういうふうなことを新聞で御発表になった。そこで、地元ではすぐ手をつけたいと思うけれども、あとで、これだけ金がかかりましたと言っても、それはどうも多いじゃないかなどと言われるのでは困るから、だれに一体確認してもらい、証人になってもらえばいいかということが、非常に現実的な問題になっておるわけです。それで聞いておるのです。 そこで、その責任者を市町村長にしていいかということなんです。それで写真など添えて、これだけ金がかかりますよと言っていって、市町村長が認めていい、こうなれば、それでいいということになりますかということを聞いておるのです。
○松井説明員 大体、農地あるいは農業用施設の災害復旧につきましては、従前からも非常に各市町村にたくさんございますが、これらを一括して市町村工事としてやっておる場合が非常に多うございますが、この場合に市町村が事業主体になっております。事業主体である市町村長が、そういうような書類を整備して、一応県に断わってやればよろしいというたてまえを今回はとっております。
○森田委員 それはよくわかりました。大体そんなふうにひとつ理解して、よく被害者の方々とも連絡をとりたいと考えております。その問題はそれでよろしゅうございます。 そこで、非常に大きい災害が起こったのだが、ここに具体的な例をあげて、これはどんなぐあいに処理するかということをひとつ聞いてみたい。 第一番に、ため池の破壊ですね。それで下流の耕地が埋没しておる場合、その大きい例はむつ市の早掛沼でございます。これは下流のかんがい面積は百町歩をこえて約百二十町歩くらいだといわれておる。私も実地を見てきました。驚くべき決壊で、そこでやはり人が死んでおります。そこで、この沼の復旧工事というものに、国のほうではどの程度の助成がしてもらえるであろうかということが一点。 第二に、その沼の決壊によって耕地が埋没して、ずっと田の原形を備えていないのです。これを回復することに一体どの程度の助成が行なわれるものだろうか。これは普通の災害の復旧の場合と、激甚災になった場合とではどのくらいの違いがあるか、これを簡単に、結論だけでいいですから明らかにしていただきたい。
○和田(正)政府委員 ただいまお話しのむつ市の早掛沼でございますが、応急対策と恒久対策と二ついま手を打っておりますが、当面、近くに流れております田名部川に、二百五十ミリくらいのポンプを設置いたしまして早急に揚水をするということで、これは近日中に完了いたします。 それから第二に、決壊個所をそのまま放置しておきますと、今後の雨でさらにまた被害が増大をいたします。当面決壊個所の仮締め切りを、県が事業主体になって実施いたしまして、一応六月中旬には完了するめどになっております。 それから、農地に土砂が流入いたしました面積が、約七十ヘクタールという報告が県から参っておりますが、そのうちの二十ヘクタールは、入りました土砂量が非常に多いことと水の関係等で、今年の作付は困難であろうと思いますが、残り五十ヘクタールにつきましては、なるべく早く土砂を排除いたしまして、今年の田植えが完了するようにいたしたいと考えております。 それらの手を打ちましたあとで、恒久的な系統の処理をいたすわけでありますが、いまやりますような応急復旧事業を含めまして系統の処理は、農業用施設で一般的には六五%の補助率、農地の土砂の排除は五〇%の補助率、それから今後のかさ上げの方式は、金額は最後まで詰めてみませんとなかなかわかりませんが、最終的には、農地で一番高い部分が九割であります。金額を最終的に詰めてみないとわかりませんので、何万円をこえれば何割、何万円をこえれば何割、こういうふうになりますが、一番高い部分が九割。それから農業用施設の場合には、一番高い部分が百までまいりまして、根っこは六十五で、それをこえる金額に応じて補助率が順次高くなる、そういうことであります。
○森田委員 では、その問題はそれで了解いたします。 次の問題は、これも具体的な問題なんですが、こういうことは、やはり震災などが起こって初めて用心しなければならないとわれわれは考えたことなんですが、東津軽郡の平内町というところに清水川という川がございます。これは三年ばかり前に大きな集中豪雨で災害を受けてたいへんごやっかいになったところで、大体復旧しました。ところが、ここの松野木平というところに、水の深さが二十五メートルというダムがあるのです。これは協同組合でつくったダムなんです。これがもし決壊することがありますと、下流の部落が二つくらい全部流されてしまう危険性がある。そこで前から問題になっておったのですが、今度の震災でだいぶ亀裂が生じて、いつ流れるかわからぬということで、水を相当放流してその圧力を減ずるという臨時措置を講じた、こう聞いております。これは私も現場を見てきました。そこへ立ち会った組合の方々の意見でも、どうもこのダムはわれわれも非常に危険だと思うのだ、今度を機会にこれをこわしてしまって、ほかのほうに何かかわるダムでもつくってもらわなければならないのではないかというようなことを言っておった。 そこで、まずお願いを申し上げたいのですけれども、このダムには、はたしてこの移度の震災に耐え得るだけの力があるのかどうかということ、これはやっぱり専門家が行って、科学的に検討するのでなければいけないと思うのです。そこで、これはひとつ至急に専門家を派遣して検討してもらいたい。もしこれが一ぺん決壊すると、いま申し上げたような驚くべき災害が起こる危険性がある。これはぜひひとつお願いしたいと思いますので、御善処方をお願い申し上げたいということが一つ。 同時に、しからばこれがもしかりにだめだということになって、そうして廃止をするということになると、すぐ下流のかんがいの問題をどうするかという問題が起こってくる。これは清水川という川がずっと長い川でございまして、この上流のほうに、災害を中心とした多目的ダムをつくってもらいたいということが、前からあった要請でございます。そこでそういうような場合、これに切りかえて上流にダム等をつくってもらえないだろうかという、これが私の質問の要点でございますから、これをひとつ……。
○和田(正)政府委員 前段のお尋ねにつきましては、先ほど熊谷委員の御質問のときにお答えをいたしましたように、各地のため池等が、目に見えない亀裂等も相当あるのではないかという心配もございますので、きょうから農業土木試験場の専門家を三名青森県下に派遣をいたしまして、現地にも回らせまして調査させることにいたしております。 それから第二点の問題は、この亀裂等を生じましたものを、もしそれが復旧すれば耐え得るとするならば、復旧をするのにどの程度の金がかかるかということは、査定をしてみないとわかりませんが、もしそれをやめて何か他の施設にかえるとすれば、復旧に要します経費の範囲内で、それとは別の施設をつくることは可能でございます。 それから、もし多目的ダム等の建設が、建設省その他で計画がございますれば、それの経費のうちで、災害復旧に見合いますものをその多目的ダムのほうに振りかえまして、多目的ダムの建設に農業側からも予算をつぎ込んでいく、そういう措置をとる考えでございますが、いずれにいたしましても、先ほど申し上げました農業土木試験場の専門家を現地へ回らせました上で、最終的に決定いたしたいと思います。
○森田委員 ありがとうございました。そういう方向でぜひひとつ御推進をお願い申し上げたいと存じます。 そこでもう一つの問題は、これも顕著な事例ですが、今度の災害では大きい影響を受けているので、すでにあなた方のお耳にも達しておると思うのでありますが、例の十和田市を貫流して、上北の平野をずっと太平洋まで通している水田地帯のかんがい水路の幹線、これが相当決壊して、またそれから分かれた分水工、これもまたコンクリートでやっていたものが非常に多くいたんでいる。これが幹線だけに、かんがい面積も約三千町歩にのぼるといわれておるのであります。しかも、これを一体どうやって水を通すべきか、これは一日を争うような関係になっているし、水を通して、また破壊が生ずる場所も起こる可能性があるというので、地元ではこれを非常に憂慮しておるようであります。 そこで、こういうようなものに対しては、ひとつすみやかに専門家を派遣して、そして着手すべきものは関係者をも動員すると同時に、防衛庁のほうの応援も求めるとか、あるいは場合によっては消防団その他青年団等の人々をも応援を求むるか何かして、早急な応急工事を進めるのでなければ、影響するところが非常に多い。御存じのとおり、田植えが少しおくれたということで秋の収穫量には非常に影響を持つのでありますから、わずかばかりの金はここでひとつ国家で助成していただいて、至急工事を促進してもらわなければならない重要な問題だ、私はこう考えておるのですが、これはもうすでに対策をお立てになっておいででしたら、それをひとつ承りたいと思います。
○和田(正)政府委員 ただいまお話の点は、稲生川の土地改良区の用水路の問題だと思いますが、十八カ所、被災延長約二キロにわたりまして、コンクリート張りの水路に相当クラックが生じまして、このままいきますと水路がこわれてしまう危険がございますので、現地でも指導してまいりましたが、きょう現場へ担当者も着くはずでございます。一応地元農家六百名と、明二十三日自衛隊から三百名の御出動をいただきまして、とりあえず盛り土の押えとして土俵積みの応急工事をいたしました。今月末までには通水ができるような計画で現在進めております。
○森田委員 たいへん敏速な御措置をお願いして、しかもそれが実現されていることを、お伺いいたしまして非常に心強く感じましたが、どうかこれの促進方をぜひひとつお願いいたしたい。 それからもう一つ、これはあなたのほうの直営でやったことかと思うのですが、甲田沼の干拓の場所でございます。これも御存じのとおり、約四、五百町歩にのぼるかんがい面積を持っている干拓事業です。これが、第一に問題になるのは揚水機の機械がこわれたということですね。私はこの実情を見てきましたが、機械の動くほうと、それから送水管の大きい管が、はっきりと亀裂を生じてだめになっているということなんです。その揚水機で相当の水量をあげて、それからかんがい地帯へ持っていくために、何といいますか、V字形といいますか、そういう基礎工事をやって、その上に円筒をまん中から二つに断ち切ったようなコンクリートの設備でずっとやって、これが約六百メートルから七百メートルぐらいの長さになっている。これがなかなか復旧工事が困難だろうというので、これも非常に地元で憂慮しておる。田植えも迫るといったようなことで、機械をまずどうするかということと、その点が問題になっておりました。 それからもう一つは、中部上北の揚水機、これもこわれてしまってどうにも措置ができないというようなことになっているようでありまして、これはおそらくあなた方のほうへももう報告があり、あるいは善後措置についてもうすでに具体的な施策が立っているのかとも思いますので、これらの復旧の実情あるいは現在の時点に立っての措置がどの辺まで進行しているか、これをちょっとお伺いしておきたい。
○和田(正)政府委員 まずポンプでございますが、甲田沼につきましては、現在農政局手持ちのポンプを臨時に設置いたしますことを手配しておりますが、一般的に、そのほかにも相当ポンプがいたんだのではないかと考えられるところが多いのでございますけれども、実は、電力会社との電気の供給契約が六月一日からになっておる地域が多うございまして、はたしてこわれたのかどうか、まだ試運転ができないものが多うございます。現在電力会社と交渉をいたしまして、早急に送電を受けて、そして試運転をいたしまして、故障のありますものにつきましては、農政局手持ちのポンプ等で代替をするように、それぞれ手配をいたしております。 それから甲田沼の関係で、県の報告によりますと、用水路が約五千メートルほど被災をいたしておりますが、これもとりあえずの応急措置としては、やはりビニール管かあるいは木のといのようなものをそういうところへつなぎまして、用水が確保できるようにつとめたいと思っておりますが、この甲田沼の関係につきましては、まだ現地での最終的な、いつまでには応急措置ができるかという詰めたところまでまいっておりませんので、早急に作業過程を詰めていきたいと思います。
○森田委員 関連質問でございまして、社会党のほうからも質問の要請があるそうでございますから、もうこの程度で切り上げたいと思いますが、最後に、先ほどちょっと質問を落としたのでございますが、応急措置は、先ほどのあれだと、たとえば市町村長が一応これを認定する。そうしてやる。しかし、やるとなりますとすぐ金がかかるわけです。このつなぎ資金というものは一体どこから出るのか、どんな手続で出るのかというようなことを、案外われわれもわからないし、地元の人もよくわからないのです。そこで、このつなぎ資金というものは、なるべく簡単にすぐ渡してもらえないと、とても間に合わないことになるのですが、これはどういう方法で、簡単に処理ができるようなことを講じていただけるのか、その点をちょっとお伺いしたい。
○和田(正)政府委員 事業主体が土地改良区でございます場合には、公庫の融資を早急に受けるなり、あるいは農協からとりあえずの借り入れをするなりという方法がございます。
○森田委員 突然の質問ですから、ちょっとあれだったろうと思いますが、私の調査したところによりますと——私が覚えていて聞いたようなかっこうになりますけれども、記録にはっきりして一般の農民にもわかるようにしたいと思うのですが、大体災害融資資金というのは、地方公共団体から地元郵便局に申し入れると、簡単に借り入れられるということになっているようです。これも私は事実かどうか知りませんが、ある方面から調査してみたらそうなっているようです。郵便局だと、これはどこにもありますから、簡単に行って借りられるのじゃないか、こういうふうなことなんですが、この点もしわかっておいででしたら伺いたい。——わからなければあとでもいいのです。 大体そういうようなことでございまして、とにかく非常に緊急的な事情でございまして、ゆっくりやられていてはまことに困るということであります。これは政務次官、そういうような事情でございますから、報告を聞いてからゆっくりやるなどというようなことでは田植えに間に合わない。田植えが一週間おくれたら、秋の収穫量に、先ほど申し上げたとおり、非常な影響を持つということで、それで私らも現場をずっと一とおり回って見てきたようなわけであります。苗の問題なども聞きたいのですけれども、これは大体先ほど御報告がありましたとおり、県内で何とか措置ができそうな模様でございますからあれでございますが、とにかくあらゆる面で緊急的にということが大事なことなんです。これは特に政務次官から、農林省のこの災害に対する根本態度としてひとつ御意見をお伺いして、私の質問を終わります。
○安倍政府委員 いまおっしゃるように、緊急対策といいますか、応急対策が、この地震のような災害の場合は最も必要であるわけであります。恒久対策とは別にいたしまして、緊急、応急に対しては、もちろん農林省としても万全の措置を行なわなければなりませんし、また金融措置といいますか、そういう面につきましても、これは十分配慮して、人心の安定につとめていかなければならないと考えております。
○森田委員 終わります。
○稲富委員長代理 美濃政市君。
○美濃委員 まず最初に、災害対策の基本についてお尋ねをしたいわけです。 激甚災の指定について努力をするとかという答弁がございましたが、この災害対策の基本はどう考えておるのか、また基準はどうなっておるか。たとえば、被害者を重点に災害対策は考えるのか、それとも災害地域の復興を対象に災害対策というものは考えるのか、どちらを重点に置いているかということをお伺いしたい。
○安倍政府委員 これはもちろん、その災害によって被害を受けられた方々、さらにまた施設、そういう面も総合的な意味で復興するわけで、総合的な対策として災害対策は考えていかなければならない、こういうふうに考えておりますし、いま政府がやっております対策も、各省庁にまたがった広範な災害対策を実施しておる段階でございます。
○美濃委員 そうすると、激甚災の指定という問題は、これは制度的にはどう考えておるのか。また、基準はどうなっているのか。
○太田説明員 激甚災の問題は、実は激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律という法律がございまして、この法律ができましたのは昭和三十七年でございますが、この法律ができる前までは、災害が起こるつど、実は従来の補助にかさ上げの補助をするということで立法いたしておったのでございますが、これらを、そのつど立法するよりも、全部取りまとめて政令でやれるようにするという趣旨から、昭和三十七年にこの法律が制定されたわけでございます。その際、基準としてはいろいろな基準があるわけでございますが、やはり災害の大きさによって、それぞれの地方公共団体なり国なりの財政事情も考えまして、あまり被害の額が大きくない、したがってこれは県で処理できるというようなものは県でお願いするが、しかし、非常に広範にわたって、県の財政事情だけではとても負担し切れないというようなものは、国がかさ上げの補助をする、こういうたてまえで基準がきめられておる、かように考えております。
○美濃委員 被害金額についてはどう考えておりますか。何か制度の中で、被害金額何百億以上というようなことが、想定の中に入っておるのかどうか。
○太田説明員 基準は、大体事業の査定見込み額というものが基準になっておりまして、たとえば、農地、農業用施設、林道等の暫定法の関係で一つ申し上げますと、「事業費の査定見込額が、当該年度の全国農業所得推定額のおおむね〇・五%をこえる災害」で、これは昭和四十三年度の場合で申し上げますと、百二十億の査定見込み額でございます。県報告額ではなしに、査定見込み額というものが一応基準になっております。 いま一つのB基準としては、「事業費の査定見込額が当該年度の全国農業所得推定額のおおむね〇・一五%をこえる災害」これは昭和四十三年度では三十六億ということになります。「かつ、一の都道府県で、事業費の査定見込額が当該都道府県の当該年度の農業所得推定額の四%をこえ、又はその査定見込額がおおむね十億円をこえる都道府県が一以上あるもの」これに該当いたしますれば激甚法の指定になりまして、第五条でかさ上げの補助が行なわれる、こういうことに相なるわけでございます。
○美濃委員 そういたしますと、災害条件というものがその災害によっていろいろ違うわけですが、今回のような被害になってまいりますと——天災といっても連年あります。たとえば、北海道、東北では低温障害のような被害で、北海道、東北を含めて百二十億、こういう金額の被害が、北海道、東北の農業、漁業等を合わせますとあるわけです。農業だけを考えてみましても、百二十億とか百三十億、こういう低温障害の被害がある。これは広域に大体同じ条件で被害が発生しますし、個人的に査定しても、被害率三〇%以上というものがある。しかし、百二十億や百五十億の被害額の中からは、激甚災指定というものにはほとんどならない。ところが、地震とか集中豪雨とかというようなものになってまいりますと、被害金額は少なくとも、当該本人はきわめて激甚であるという問題が出てくるわけです。 〔稲富委員長代理退席、委員長着席〕 たとえば、漁船の流失、大破というもの、これは北海道の数字はおぼえておるのですが、この資料の中でも、漁船それから漁具、そういうものが大破、流失して新たに買わなければならない。もちろん被害金額は、漁船、漁具についても古いものであれば、流失したり大破したときの現在額で損害額を出しておると思うのです。しかし、それはなくなってしまったのですから、新たにつくるとなればこういう金額ではなくなってくる。被害額はこういう金額であるが、これを新調するとなれば、新しい価格で購入しなければならない。これは、被害額としてはもちろん見るべきではないけれども、当該被害を受けた者がそれを新たに取得するということになると、こういう被害額で見た金額では、船を新しくつくったり、漁具類を新調できない、そうなるわけですね。 そうすると、こういう被害に対する激甚指定のあり方というものは、単に被害者の不安を解消する以外に、被害者を重点にものを考えると、機械的にきめた表面金額で、適用するとか適用しないとかいうのがおかしいのでありまして、これだけの被害額になって、こういう状態が起きているということははっきりしているわけでありますから、政令に基づいて今回の被害は激甚災の指定をする、こういう答弁をいただきたいのですが、どうですか。
○太田説明員 私が先ほど述べた例が悪かったのかと思いますが、農地、農業用施設、林道につきまして、事業費の査定見込み額と申し上げたのでありますが、これは農地、農業用の施設、林道の災害がございまして、それを災害復旧するのに要する事業費の査定見込み額というのが基準になっているわけであります。 これにつきましては、御承知のとおり、農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律という法律がございまして、この法律によって、先ほど来問題になっておりましたように、一般的には五〇%あるいは六五%の補助があるわけでございまして、この激甚法に、たとえば十勝沖地震が指定されますと、先ほど申し上げたようなかさ上げの補助がこれによって行なわれる、こういうことになるわけでございます。 先生のおっしゃいましたような漁船、漁具等につきましては、実は、そもそも激甚法の対象になっていないわけでございまして、激甚法は、私のほうの関係で申し上げますと、漁港とか、海岸とか、治山施設、公共土木施設等で、公共土木負担法の関係で第二章という規定がございます。農地、農業用施設、林道が第五条、農林水産業共同利用が第六条、開拓者等の施設が第七条、天災融資法の関係が第八条で、先生のおっしゃいましたような漁船、漁具等は、天災融資法の経営資金の対象になっておりますので、天災融資法についても別個の基準があるわけでございますが、この基準に該当いたしますれば、天災融資法についての激甚災の適用ということはあり得る、こういうことになるわけでございます。
○美濃委員 もちろん、天災融資法の三分五厘の資金は、激甚指定にならなければ三分五厘にならぬわけです。それを言っているわけです。それから激甚指定をされた場合と指定されない場合と、融資の利率も違うわけです。全部を含めているわけです。そういうことを含めて、この災害には激甚法の適用が必要であると考えるのですが、政務次官、どうですか。前向きで取り組むというところまでは言っているのですけれども、この時点でもう少し、住民は災害復旧に対する意欲と、それから、どうしてくれるのかという不安を持っておりますから、大体適用できる見込みであるぐらいのところまでは、もうはっきり言ってもいいと思うのです。
○安倍政府委員 あとで参事官からも補足させますが、激甚法の指定につきましては、御存じのように指定基準というのがありまして、いまの被害の実情から見まして、対策本部で集めた被害総額、またその内容から見て、指定基準には相当隔たりがあるのが実情でございまして、そういう面から、現在の法体系のもとにおいては、なかなかこの激甚災の指定をするということは困難であるわけでございます。 そこで、いまの指定基準を改正せよという御意見が、各党からも出されておるわけでありますし、また政府としても、地震の特性から考えても、やはり何らかの特別措置は出さなければならないという考え方でもおります。この点については、総理大臣も発言をしておりますし、あるいは田中総務長官も、この特別措置については考えていく、考慮するということを答弁いたしております。全体的な被害の総額を徐々に集計しておりますが、この集計に並行して、激甚法の指定については十分考慮していかなければならぬ、激甚法の指定基準を改正することが困難な場合においても、激甚法の指定に準ずる措置はとっていこうというのが、いまの政府の態度でございます。
○太田説明員 激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の仕組みを申し上げますと、第二条第一項で、「国民経済に著しい影響を及ぼし、かつ、当該災害による地方財政の負担を緩和し、又は被災者に対する特別の助成を行なうことが特に必要と認められる災害が発生した場合には、当該災害を激甚災害として政令で指定するものとする。」そこでまず、この災害を激甚災害にするかどうかということが政令できめられるわけです。それから第二項で、「前項の指定を行なう場合には、次章以下に定める措置のうち、当該激甚災害に対して適用すべき措置を当該政令で指定しなければならない。」まず政令で激甚災害を指定して、それから講ずべき措置はやはり政令で、先ほど申し上げましたように、第二章の公共土木負担法の関係とか、第五条の農地、農業用施設、林道等の暫定法の関係とか、それぞれの条文を指定して発動するということになるわけでございまして、先生のお尋ねの漁船、漁具等は、そもそもこの法律の対象になっていないわけでございます。 天災融資法につきましては、先ほど申し上げましたように第八条にあるわけでございまして、基準に該当いたしますれば、天災融資法についての激甚災の適用がある。そうなりますと、償還期限が一年延長し、貸し付け限度額が十万円アップするという恩典が出てくるわけでございます。
○美濃委員 そこで、前段にお尋ねした被害者対象か、経済的に社会地域に与える影響で測定するのか。社会地域に与える影響で測定するということになると、いまのような基準を設けて、これはたいしたことないのだ、社会地域や国民に与える影響は少ないのだから、個々の個人の状態はどんなにひどくても、被害額が少なければそのままで、被害対策はそこそこにせいというのが思想ではないかと私は思う。しかし、そうであってはならぬと思うのです。これから時代も進むわけでありますから、こういう被害対策は、被害の起きた状態に応じて、被害で苦しんでいる国民個人にウエートを置くということになれば、やはり今回のような被害の場合は当然——被害額が、いまの基準測定でそれに該当するかしないか、あるいは、いまの制度からいけばおそらく該当しないのじゃないか、準ずる措置でないか、こういう論争がかわされることそのものがおかしいと私は思うのです。そうでない制度——制度でありますから、いま直ちに変更して適用するということは時間的に間に合わぬというのであれば、準ずる措置で特例でやるということもやむを得ないが、間に合えば間に合わす。また、合わさなければならぬ。将来に対しては——将来というのはそう長い将来ではなく、この考え方を変えるという政策でなきゃならぬと思うのですが、この点、政務次官にお伺いしたい。
○安倍政府委員 個人の災害に対しても、十分配慮するということは当然でありまして、そういう面につきましては、各省庁におきまして、たとえば災害救助法を適用して、個人に対する毛布その他の支給といった面も考えてやっておりますし、あるいはまた、郵政省なんかにおきましては、郵便貯金を優先的に引き出しをするというふうな、そういう個人を対象としたいろいろな災害対策等もとっておるわけであります。 いまおっしゃる災害対策につきましては、激甚災の法律が、大体結果的には風水害といったものを中心としたような考え方になっているわけでありますから、地震という災害がしばしば発生する日本においては、そういう面からも、これは総合的に抜本的に考えていく必要があるということは、災害対策本部においても検討をし、いま、その準備を早く進めなければならないというふうな結論を出しているような次第でございます。
○美濃委員 次に、自治省の財政局の方がおいでになる間に、もう一つ質問したいと思います。 先ほど十万以下の小災害の点は、質疑で明らかになりましたから重複は避けますが、これは今回の問題とは別でございますけれども、非常に激甚な小災害が起きた場合です。たとえば、ひょう害等によって、被害額は少ない、しかし被害を受けた地域は、被害率七〇%以上の被害が起きても、ほとんど放置されているわけです。百戸とか二百戸あるいは面積にして千ヘクタールとか二千ヘクタールとか、起きている現象はまことに激甚な被害なんだけれども、それは放置されるわけであります。これは行政関連ではどうする規定になっているのか、それをこの際にお聞きしておきたいと思います。
○山本説明員 ただいまのお話は、公共土木でありますとか、あるいは農林関係の施設でありますとか、そういうふうなものにつきましての規模の小さい被害についても、単独で市町村がやらなければならない、そういう場合に起債はどうなるかというようなお話と承るわけでありますが、これにつきましては、あまり小さいものにつきまして個々に起債をつけてまいりますということは、非常に問題がございますので、ただいまのところでは、市町村につきましては、十万円を下回らないものといったような点に基準を置きまして見ておる次第でございます。
○美濃委員 あわせて、この農業被害や何かに対する対策はどうなっておるか。いまのところ制度的なものはないのかどうか。
○太田説明員 実は、農業についての災害対策は、御承知のとおり、まず災害の金融制度がありまして、天災融資法、あるいは開拓者に対する資金融通制度、あるいは農林漁業資金制度、自作農維持の資金制度、それから稲等につきましては、御承知のとおり、農業災害補償制度もあるわけでございます。それから施設関係の復旧につきましては、先ほど来議論になっておりますように、農地、農業用施設、林道等につきましては暫定法によって補助の道もありますし、共同利用施設も同様でございます。それから漁港とか、治山施設、海岸保全施設等につきましては、公共土木負担法による補助の道がやはり開かれておるのでございまして、一応融資あるいは補助、さらには災害補償制度等の制度が完備をいたしているというふうに考えておるのでございます。
○美濃委員 そういう制度はありますけれども、公共事業費はそれなりに始末しますが、産業災害、農業の被害、これについては、先ほど私がお尋ねしたように小規模ですが、全くその地域は被害率七〇%以上の激甚災害におちいっても、天災融資法の適用にはならぬでしょう。それにかわるべき措置というものは、たとえば、地方公共団体が天災融資法に準ずる措置をとって、それに対して特別交付税なり財源の措置をとって、大きいものは国がやる。小規模災害について、それが激甚法に該当する被害率七〇%以上ということが、たまたま起きておるわけです。全国では、その年度において、かなり激甚な小規模災害というのが、起きない年は少ないのではないか。起きているんだが、それは放置しておるんじゃないですか、現在。天災融資法といっても、やはりさっき言ったような被害額何ぼ、それ以上大きくなれば、あるいは激甚法の指定をして、激甚であれば、さらに条件のいい天災融資法を発動するようなことはやっておりますけれども、それはいずれも個人が無視されて、社会に与える影響でも大きければ、かなりの論拠になってやるけれども、小さい被害で、しかも個々の対象者はまことに激甚であるにかかわらず、制度上放置しておるというのが現実であると思うのです。その制度はあるんだが活用していないのか、全くないのかということを聞いておきたい。
○太田説明員 天災融資法のたてまえで申し上げますと、先生も御承知のとおり、天災融資法は、やはり天災による被害が相当の額にのぼって、国民経済に重大な影響を及ぼすものと認めて、政令で指定した天災ということになりまして、いつも発動の問題が問題になるわけでございますが、現在、大蔵省との話し合いでは、農林水産物の作物被害が三十億円ということに、一応の基準を置いておるわけでございます。ただし、高潮とか突風とかひょう害みたいに非常に地域が限られていて、しかも深度が相当深いというようなものにつきましては、この基準を下げて発動することにいたしておるのでございます。 およそ災害に対しての基本的な考え方といたしまして、市町村なり県なり国なりが、それぞれ分担をして災害に対処してまいる。その線の引き方として、いま言ったような基準が一つ設けられておると思うのでございますが、実は小災害につきまして、県で天災融資法に準ずる措置を条例等によってきめておりまして、天災融資法が発動にならなくても、全く天災融資法と同様のことを都道府県でおやりになっておる県が十八県ほどあるわけでございまして、やはりそれぞれの財政の負担の限度からいって、市町村がまず一次的には実施すべきものであり、市町村の財政ではできない場合県で行なう、さらに県の財政事情では許さないような大災害につきましては国でめんどうを見る、こういうたてまえになっておるというふうに理解するわけでございます。
○美濃委員 そうすると、十八の県がそういう措置をとっておるというのでありますが、これは地方財政との関連において、その県内の小規模災害で国のベースに乗らない、そういうことで条例で行なった場合——各都道府県がつくっておる条例というものは、やはり国に準じて、たとえば三町村にまたがって被害額二億以上だとかいうようなものだと思うのですよ、私の想定では。しかし、一町村に限っての被害というものが起きる場合があるわけです。六千万だとか七千万だとか、五十戸くらいの部落が収穫皆無になったという場合、こういうものは市町村が、同様に準じた措置でやるべきだと思うのです。その場合の財政関連はどういうふうになっているか。こういうものをまず県がつくって発動した場合の財政関連は、自治省との間でどうなっておるか。特別交付税で見ることになっておりますか。
○山本説明員 利子の点につきましては、農林省で国の政策としておやりになっているものについては、まず交付税で利子について見ております。 それから単独で、各県なり市町村で適宜やったらどうかというような御趣旨にも承ったわけですけれども、この問題は、財政の問題として見ます場合になかなか議論がございまして、全国一律にやれという指導でよろしいものか、あるいは適宜各県ごとに、あるいは市町村ごとにやってよろしいものか、なかなかむずかしい点がございますので、なおよく検討してまいりたいと思います。
○美濃委員 これはぜひ検討してもらいたい。小災害で激甚なものがありますから、検討してやめるのでなくて、十八の県がそういうものをつくっておるというのでありますから、これはやはりその被害の激甚度合いによって地方行政の中で行なう、それに対する財政の裏づけをする、こういうことで制度を確立してもらいたいと思います。検討するというのでありますから、検討は前向きで取っ組んでもらいたいと思います。 次に、集団移転問題をお尋ねしたいと思います。昨年私どもは、集中豪雨による新潟被害の現地調査もいたしました。日本は宿命的に、山国でありますから、今後こういう地震なり集中豪雨なりで、そのつど集団移転という問題が起きる可能性があるのですね。この場合、本人が任意で移転するのでなくて、ああいう天災のため移転する。今回の地震はもとより新潟も含めまして、どうしても危険でこの地域に住居できない、また災害で二割、三割という家が倒壊しており、さらにそこに、現在被害から免れた者も、将来危険でおることもできないし、復旧して家をつくることも危険であるという場合の集団移転措置については、共同利用施設という考え方でなしに、これは全く個人の任意で移転するのと違うのですから、やはり制度的な助成措置を講ずるべきである、こう思うのですが、いかがでしょうか。政策的に検討されておるかどうか。
○太田説明員 従来、狩野川台風のとき、あるいは昨年の新潟水害のときに、集団移転の問題が起こったわけでございますが、先生御指摘のように、いままで住みなれたところを離れて別の地帯で新しく営農を始められるわけでございますので、実は、農林省の各種既存の制度は、そこに優先的に集中して助成するということにいたしておりまして、昨年の新潟の場合でも、たとえば、新しく乳牛を導入される農家につきましては、県有貸付制度で優先的に新しく集団移転した方々に貸し付ける、あるいは開拓パイロット事業でこれを救済するということで、実は、それぞれ農林省の各局に組まれておる既存の助成制度を活用いたすことにいたしておるのでございます。 それ以外に、先ほど申し上げましたように、新潟の集団移転の場合には、狩野川のときもそうであったのですが、特に共同利用施設につきましては、特別の助成をいたしておったのでございまして、四十三年度予算に五千万計上いたしておるのでございまして、一応共同利用施設がてこにはなっておりますが、それ以外に各種施策をあわせて実施いたしておる、こういう実情でございます。
○美濃委員 まあ融資措置は、必要額に対して、いま言ったような答弁でいいと思うのですが、条件的に開拓パイロット事業を適用した場合には、その制度の適用によって、住宅補助という制度があるのです、入植に対する。これを持っていくということですか。その制度を適用して、住宅建設補助金を出す、こういう仕組みになるのですか。
○太田説明員 たまたま新潟の場合には、その近くに開拓パイロットの事業が行なわれておりましたので、これの施設を利用するということでございまして、一般の開拓パイロット事業者と同様の助成が受けられることになったわけでございます。
○美濃委員 たまたまそういう制度上適用できる条件にあった場合は、これはそういう制度の活用で可能でしょうけれども、全般的に、私は今後の集中豪雨あるいは今回の地震等のような経過から、日本の現在の条件は、この種の集団移転というものは今後も起きてくると思う。災害が起きるつど起きるのではないか。去年あって、ことしもあったわけですが、まだ今後もあり得る、こう思う。その場合、そういう開拓パイロット地域や何か既定の制度で持っていけるところはあっても、全般的に持っていけないと思うのですが、全般的に持っていけるとお考えですか。開拓入植の補助金制度も、開拓行政の終末になってきてなくなっている。いまはありますが、それは広域的に全部に及ぼせるものではなくて、特定な条件で該当するところだけたまたま活用したということになるのではないかと思うのです。
○太田説明員 ケース・バイ・ケースでそれぞれ実情によって違うかと思いますが、実際に集団移転というのは、確かに災害の場合に問題にはなるのですが、いざ実行の段になると、なかなか実行できないというようなこともございますし、先ほども新潟の例で申しましたように、各種の助成制度が農林省の中にあるわけでございますから、これらを有機的に組み合わせてやってまいりますれば、それに、先ほど申し上げたような共同利用施設に対する助成というようなことも、これは予備費等で措置いたしておるわけでございますが、それを行なえば大体対処できるのではないか。もちろん、全部が全部これでおおえるということにはならぬかと思いますが、なお検討してみたいと思っております。
○美濃委員 この制度の活用もけっこうですが、そういうことでなしに、この集団移転に対するいわゆる国の援助措置、これは規定づけるべきだと思うのです。農林省が好意的に制度を活用して幅広く該当させておることも、行為として私は悪いとは考えません。そういうことがたまたま会計検査に回ってくると、農林省所管関係はきわめて違反事件が多い、これでは困ると思うのです、農林省の予算を編成する上から。たとえば、構造改善事業の三十何%は会計違反である。その条件を制度で縛っておきながらそれを活用して、それで事務検査を終わらせて、会計検査院が回っていくと、これは違反だということになる。ですから日本の現行制度では、会計検査をなくしてしまえば別ですが、ああいうものがある以上、活用すると、あとからさも農林省は悪いことをやっておるような指摘が、国会の決算で行なわれる、こういう面が出てこようかと思うのです。 だから、そういう点を考えると、やはり日本の現在の行政常識では、制度を変えれば別ですが、現行常識でいくとなれば、やはり制度は制度で活用もけっこうですけれども、制度化をひとつ検討する必要がある、こう思うのです。集団移転だけは、将来の問題として毎年出てくると思います。出ない年もあるかもわからぬ。とにかく去年あれくらい大幅に出て、ことしも出たわけでありますから、これをひとつ検討するということにしてもらいたい。政務次官のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○安倍政府委員 いまのお話のように、集団移転が今後ひんぱんに起こるというようなことがあり得れば、これはやはり一つの集団移転に対する制度として考えなければならないと思うわけであります。いま参事官からお答えをいたしましたように、今日の場合では、農林省の関係では、農林省の制度を有効に活用して、その中で十分やっていっておるわけでありますが、しかし、集団移転ということになりますと、これは農林省だけの問題ではなくて、やはり各省にも関係をしておることでありますから、各省とも相談をして考えていかなければならないと思っております。将来そういうふうなことがしょっちゅう起こるというふうなことになれば、これは御指摘のように、やはり一つのまとまったものとして考える必要があるんじゃないかと私は思います。
○美濃委員 次に、金融制度についてひとつお尋ねしたいと思いますが、天災融資の制度につきましては激甚の措置がとられておりますから、大体いまのところでよろしいと思いますが、自作農維持資金ですね。経営を補完する資金ですが、これに対して、激甚も激甚でないものも、それから連年災害あるいは単年度災害であっても同じです。先ほどお話にありましたように、今回ため池が決壊して農地被害が起きており、ことし一年作付が不可能である。あの昨年の新潟被害等についても、これは山津波が主たる被害でありましたが、その年度の収穫被害もさることながら、後遺症が残るわけですね。全然肥沃でない砂礫が田畑にあのとおり流入しておるわけです。ことしの収穫にあれは影響するわけですし、いわゆる減収の後遺症というものが、ああいう被害には必ずついておるわけです。 そうすると被害というものは、単に先ほど申し上げた低温障害やあるいは干ばつや、こういうその年度の収穫被害をこえて、将来二年ないし三年にわたる減収というものがはっきり想定できるわけです。今回の地震の被害についても、そういうものがあるわけです。こういう経営の補完措置に対する自創資金というものを、もう一つ別にしなければならぬ。たとえば、現行五分であるけれども、連年災害、後遺症の残った被害、こういうものについては三分五厘、三十年とか、やはり天災融資法と同じように自創資金を二つにすべきであるという考えです。単年度収穫災害については二十年、五分という現行制度も、他の金融との均衡、関連においては、それは国民に対する政府融資でありますから、低利で長期のものほどよいのでありますけれども、しかし、他の関連も考えなければならぬから、単年度収穫災害では、現行自創資金でそう矛盾は感じませんけれども、連年災害もしくは後遺症の残る災害、これに対してはまことに不十分である、自作農維持資金を二様にすべきである、こら考えるのですが、どうお考えになりますか。
○和田(正)政府委員 自作農維持資金について御意見がありましたけれども、本質的に自作農維持資金は、現在二つのかまえで使っておりまして、本来の趣旨は、御承知のように、経営面なりあるいは生活面で非常に出費がかさんで、そのために、家計を維持していく上に農地を売らなければならないような状態に追い詰められ、そういう場合に農地を売って経営の規模を縮小したり、あるいは自作農家が小作農家に転落したりしないように、ささえをしたいというのが本来の趣旨でございます。そういう一般的な資金というのは、災害とは関係なしに、毎年度県の需要に応じて配分をいたしておるわけであります。 それとは別に、災害等緊急の場合に、ほっておけば、いま申し上げましたような生活上必要な借金をするとか、そういう赤字が累積してくる可能性がございますので、当面の生活維持に必要な資金のめんどうを見るということで、災害特別ワクというものを設定いたしておりまして、一般的な貸し付けと災害時における特別ワクの設定と、二様の処理をいたしておるわけでございます。 お話しのように、災害の後遺症等によって経営に困難がきて所得が減少いたしますとか、そういう事情が伴いますれば、自作農維持資金の制度を、本来の制度でございます一般貸し付けの問題として、現在も処理をいたしておるわけでございます。お話しのような点は、現行制度で十分カバーをしておるというふうに思うわけでございます。
○美濃委員 現行制度でカバーできておるというのですか。私は災害ワクについて、現行制度は矛盾だと思う。やはり後遺症が残るような、連年災害もしくは基盤に災害が及んで単年度収穫災害でないものについては別にして、この災害資金はやはり二様にすべきである。条件的に言うならば、たとえば三分五厘、三十年、こういう制度に二様として、連年災害あるいは農地基盤に重大な被害が及んで、その被害、影響というものは二年ないし三年にわたる、こういうことがはっきりしておるのでありますから、これを同じ条件の資金で被害を補完してやるという制度は、私は矛盾であると思うのです。軽いものも重いものも同一条件ではいけない。軽いほうは大体現行でよかろう。単純なその年度の収穫災害の場合には、現行制度でまあまあというところであろうが、そういうものはやはり二様に制度化をする必要がある。
○和田(正)政府委員 天災融資法の三分資金というものは、御承知のように、当面の営農資金として必要な種子代ですとか肥料代でございますから、被害がひどければ所得の減少が単年度としてもはなはだしいので、とりあえずそういう安い金利で、すぐ対策が打てるような営農資金のめんどうを見るというたてまえでございますから、そういう金利に差をつけておかないと、現実の資金に困るということの事情があろうと思います。 ただ、自作農維持資金は、先ほども申し上げましたように、お話しのような災害の後遺症その他も含めて、赤字が累積をしてきたために、農地を売らなければいけないような状態に追い詰められることがないようにカバーをしたいということでございますから、災害の被害の度合いとは無関係に、当該農家の経営事情なりあるいはその赤字の実情なりに対応するわけでございまして、被害の度合いについては関係がないのではないかと私どもは考えるのであります。 いろいろ御意見はございましたが、現状のように災害特別ワクを設定して、災害の際の当面の生活資金のめんどうを見る、あるいは一般的に営農上の難点をカバーするための維持資金の制度から、特に災害の度合いに対応して条件を変えるということは、自作農維持資金の制度から考えて、なじまないのではないかというふうに考えておるわけでございます。
○美濃委員 これは、国民に対して不親切だからそういう考え方が出てくると思うのです。局長、そういうことを言うならもう一ぺん聞きますが、単年度農作被害と連年災害、あるいは今回の地震による、あるいは昨年の山津波によるところの被害が、当該農家のいわゆる負債条件としては、その土地を売って離農しなくてもいいように政府が資金を出して補完する場合、起きておる現象は、農家の経済が、そういう天災によってこうむった影響は同じだと解釈しておるのですか。同じでないと解釈するのであれば、そういういまの答弁のような趣旨というものはおかしいと思うのです。
○和田(正)政府委員 同じだと考えておるわけではないので、同じでないであろうから、当面災害ワクというものを設定して、生活資金を当面よそから借りてこい、借りてきたあと始末をしてやるというのではなく、政府資金のお世話をしたいという災害ワクと、それから、いろいろな事情で赤字が累積して、農地を売らなければ食っていけなくなったような人たちが、売らなくて済むように借金を肩がわりするための一般自作農維持資金ワクと、二つの運用をして処理しておるわけでございます。 おっしゃるように、災害を受けた農家の痛手の深さに応じて、当該農家の経営としての、あるいは家計としての傷の深さ、浅さがあろうとは思いますけれども、しかし、農地を売らなければならないようなところまで追い詰められるという条件は、別に災害の度合いばかりではないのではないか。そういう意味において、それだけで区分はつけにくいのではないかというのが現行制度であって、この点を申し上げているわけでございます。不親切だから突っ放しておるという趣旨ではございませんので、もし不親切ならば、よそから借りてこい、あとでめんどうを見てやるということになるのでございますが、そういうことではなしに、災害でほんとうに生活資金に困っておる場合には、災害ワクでまず政府資金でお世話をする、それから後刻もし農地を売らなければいけないような事情になった人については、さらにまたお世話をする、こういう仕組みでございますので、御了承いただきたいと思います。
○美濃委員 平行線になりますからこの程度にいたしますが、まことに不親切な答弁で、全く災害から農民を救済しようという意思に欠けた姿勢であるというふうに指摘をいたしておきます。政務次官はどうお考えになりますか。
○安倍政府委員 いま農地局長の説明いたしましたように、自創資金のたてまえからいうと、私はそうならざるを得ない、こういうふうに考えておるわけでございますが、国の資金ですから、安く長期に貸すにこしたことはないわけですし、われわれもそういうふうな情勢になることを期待しているわけですけれども、今日の状態では、いろいろの金融制度の中においてはやむを得ないのではないかと思います。 ただ、災害につきましては各般の政策を進めまして、たとえば、天災融資法等において特別な措置もとられるというふうに考えておりますし、農業、農民に対しては、政府としてもあらゆる手を尽くして、決して不親切なことはやっていないというふうに思っております。
○美濃委員 非常に時間も経過してきましたので、あと二、三質問したいと思っておったのですが、もう一点で終わります。 砂防ダムについて林野庁長官にお伺いしておきたいと思うのですが、砂防ダムについては、従来の考え方を改めなければならぬのではないか。たとえば、さっき新潟被害についてちょっと申し上げましたが、新潟の最も激甚な被害地を見ましたが、砂防ダムが災害を大きくしておる、こういうふうに現実に見てきました。砂防ダムそのものは、上から流れてくる土砂をとめようとして、あのようなダムをつくりますけれども、ダムをつくると、そこから水は滝になるわけです。滝になると、沢の底が岩盤であればそれで支障はないのですけれども、沢の底が砂礫あるいは玉石の場合、新潟の最も激甚なところに行ってみましたら、砂防ダムが被害を増大させた。砂防ダムから起きた滝が落ちて、沢底全体をその水のショックで掘ることになりまして、そうしてかなりの延長の沢の底が、深さ四メートルぐらい、幅二十メートルぐらいに沢底が新たに掘れて、その土砂を沢口に押し出した。そこで、十数戸の家をあとかたもなく埋没して、十数名という死者が出ておる。その死者も、どこへ行ったんだかさがすこともできない、こういう状態が起きておるわけです。 これからの砂防ダムは、やはり山はだ、沢底の土質の条件によってつくると同時に、砂防ダムから滝になって落ちても、沢底が掘れないダムでなければならぬと思う。こういう砂防ダムそのものは、建設省所管ですけれども、起きると農林漁業の被害が多いわけでありまして、これは林野庁もある程度砂防ダムの計画その他をしておると思いますが、政策的にも、この砂防ダムのあり方というものを再検討しなければならぬ。従来のような砂防ダムをつくっていくと、砂防ダムがあることによって、大きな雨が降った場合には、今回の新潟被害のように、砂防ダムが災害を大きく誘発する原因となっておる。この砂防ダムの下に掘れない装置をもう一つつければ、これは砂防ダムが十分働くと思うのです。これを一つ、今度の災害とは直接関係はないですが、将来の問題として、再びああいう新潟のような激甚被害を起こすべきじゃないと考えるので、検討しなければならぬと思うのです。災害の関連でちょっと御意見を承り、今後の考え方を聞いておきたいと思います。
○木村説明員 先生御指摘の点は、砂防及び治山施設に対する堆積及び洗掘の問題だと思います。限られた予算で効果的な施設をどこにするかという点は、実は一番慎重に検討しておる問題でございまして、今後そういうことのないように、特に洗掘の心配のあるところは副堰堤等も置きまして、慎重に配慮いたしておるつもりでございます。今後ともこういう点については十分配慮いたしたいと思います。
○美濃委員 いろいろ質疑の中でも申し上げましたが、今回の災害につきましてはさらに検討いただきまして、激甚法の指定をするということ、それから迅速に対策を進めること、以上の二点を要望いたしまして質問を終わります。
○足立委員長 関連質問を許します。西宮弘君。 時間の関係で簡潔に願います。
○西宮委員 いままでこの問題が出ておらないそうでありますので、一言だけ水産庁長官にお尋ねをいたします。 カキ、ワカメなどの被害が非常に多いわけでありますが、こういう点について調査をしておるか、しておるとすれば対策を考えているかどうかということについて、一言だけお尋ねします。
○久宗政府委員 御質問のカキの関係でございますが、カキの養殖につきましては共済制度がございまして、今度の場合では宮城県だけが該当しておりますが、いかだの施設と同時にカキそのものにつきましての共済が動くわけであります。 それからワカメでございますが、これは、最近東北沿岸におきまして急速に発達してまいりまして、要望もあるわけでございますが、何ぶんにも最近急速に発達いたしましたので、データの関係でまだ共済の制度に乗っておらぬわけでございます。目下調査中でございますので、今回の場合には共済そのものは動けないわけでございます。施設といたしましては、いろいろ融資その他もございますが、それらのほうで配慮いたしたらと思っております。
○西宮委員 私のほうの宮城県だけで、両方の被害合わせて七億五千万ばかりと推定をしておるわけでありますが、そういう地方にとりましては非常に重大な問題でありますから、そういう点を十分御認識の上で、いろいろ対策を練ってもらいたいということをお願いして、私の質問を終わりにいたします。
○足立委員長 次回は来たる二十四日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時二十四分散会