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58回国会衆議院1968/03/08

逓信委員会 第5号

発言数
146
登壇者
14
会派数
3
開催日
1968/03/08

会議録

古川丈吉自由民主党

○古川委員長 これより会議を開きます。  逓信行政に関する件について調査を行ないます。  質疑の申し出がありますので、これを許します。森本靖君。

森本靖日本社会党

○森本委員 郵政の基本的な問題についてはいろいろたくさん質問がありますが、本日はあまり時間もありませんので、緊急な点だけをちょっと聞いておきたいと思います。特に電電公社の総裁もおられますので総裁に聞いてみたいと思いますが、実は設備料が一万円から三万円に上がるということが一応新聞紙上その他で発表になった関係かどうか知りませんけれども、今日東京都内における電話の売買相場というものがほとんど急騰しておる、こういうふうに報道せられておるわけでありますが、公社としてはこの電話相場の急騰という点についてどういうふうにつかんでおられますか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 こまかい数字は主管局長から答えさせたいと思いますが、私たちもこの設備料の値上げと申しますか、改定が新聞紙上に出た時点におきまして、そういう問題につきましては十分考えておりまして、しかし最初考えたほどその程度というものはないのではないか、それからまた、この設備料の問題がそろそろ問題になりました昨年の暮れあたりから申し込みも相当ふえたことがございますが、その申し込みの点につきましても、特に東京都あたりは大体都心部におきましては、申し込めばほとんど二週間くらいのうちについたのでありますけれども、そういうところにもある程度申し込みがふえた、こういうことがございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 いまの総裁の答弁は、これは総裁らしい答弁であって、大まかな答弁であります。私が聞いておりますのは、東京都内の電話が急騰をしておるということが新聞紙上で報道されておるわけであります。そこで大体どの程度これが上がっておるか。物価には関係がない、物価には関係がないというふうにいままで言われておりましたけれども、上がっておるところは一挙に三万円以上も上がっておるというふうなことが報道されておるわけでありますので、このいわゆる設備料の値上げ——これはあなた方は改定と言いますが、このことによって具体的にいま市中における電話の売買にどういうふうに影響しておるかということをお聞きしておるわけであります。これは総裁に答弁を求めてもむずかしいと思いますので、総務理事なりあるいは担当局長からひとつ御答弁願いたいと思います。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 ただいまの御質問でございますが、設備料改定の法案が提出されるということで最近電話の市価が高騰しているように一般に伝えられております。この原因が設備料の改定にございますのか、あるいは電話の需給状況が悪化している点にあるのか、つまびらかにいたしませんが、確かに、いままでは大体即時架設局ですと二万五千円前後、あるいは少し待ち合わせの長い局ですと三、四万円前後、もう少し待ち合わせの長い局、たとえば自由が丘、江戸川といったような局ですと大体五、六万円前後でございましたが、ごく最近の事情はつまびらかにいたしておりませんが、最近これが一万円前後値上がりしたように承知をいたしております。

森本靖日本社会党

○森本委員 新聞の報道するところによると、都心の中央、いわゆる千代田区、それから丸の内、こういうところでは大体二万四、五千円から、何かきのうあたりで三万円程度になっておる。ところが、郊外の立川あたりになると十一万八千円、十二万円程度に、ばか値の値上がりになっておる、こういうふうに言われておるわけであります。その電話の値上がりについて、電電公社はこういう言いわけを新聞記者にしておるわけであります。それは本年の割り当てが少ないからこの値上げがしたのであろう、これは設備料の値上げはあまり影響ない。ところが、電話業者のほうの話は全く逆で、それはやはり設備料の値上げによって一応これだけ高騰しておる、こういうふうに言っておるわけです。公社の言い分と電話売買業者の言い分とで全く違うわけであります。  そこで、昭和四十二年度の一般電話の架設の予定は幾らであって、四十三年は幾らですか。これは簡単ですから……。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 全国では、四十二年度は百四十万でございます。加入電話でございます。四十三年度は百四十七万でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 この率でいくと、東京が幾らになりますか。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 この率でいきますと、大体全国で充足率は三七、八%前後でございます。ところが、東京は従来とも五〇%以上の充足率になっております。したがいまして、全国的にできるだけ充足率の均衡をはかるという考えをもって最近進めております。しかしながら東京につきましては……。

森本靖日本社会党

○森本委員 ややこしいことは要らぬから、東京は四十二年は幾ら、四十三年は幾らか。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 四十二年は十九万、四十三年は十九万五千の予定でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういたしますと、四十三年は東京が五千ふえるということでありますが、この値上がりということは、やはり一応設備料の改定ということが主要な原因ではないのですか、総裁。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 いま森本先生がおあげになりましたのは、特に立川あたりの問題だと思うのです。そうじゃございませんでしょうか。

森本靖日本社会党

○森本委員 ほかも上がっている。千代田区も上がっています。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 東京のまん中につきましては、従来債券を時価で売りますと大体九五%くらいに売れるということで、結局その十五万円に対しましての五%、そういたしますと七千五百円、それに設備料が一万円で、その他で大体二万円弱、ほとんど公定価格のような市価になっておるわけであります。こういうところにつきましては、設備料が二万円上がりますと、その二万円がプラスされてくるということになるために、二万円の分だけやはり市価が上がるという可能性かあります。それ以外に、即時架設じゃなくて、いわゆる電話に対し、先ほど申しました二万円以上の、たとえば五万円とか七万円とかいうようなことになっておるところでは、それはその二万円上がったからといって、直ちにその二万円がプラスされないでやられているのだろうと思います。それから、立川とか、そういう東京の近郊につきましては、これは設備料というよりも、むしろ全般的に積滞が多いのでありまして、たとえば東京都内の積滞が大体二十万くらいだといたしますと、東京周辺の積滞というものは約六十万くらいになるわけでありまして、そういう東京周辺の積滞というものに対しましては、必ずしも市価というものと改定の二万円というものがじかにつながらない。いわゆる急騰するようなことは、むしろ需給のほうの問題が重点ではないかというふうに考えます。

森本靖日本社会党

○森本委員 これはいずれにしても公衆電気通信法の改正の際に、こういう問題についてはちょっと詳しく質問をしたいと思います。きょう突然質問いたしましたのであなたのほうも用意がないと思いますので、ひとつ十分それまでに準備をしておいていただきたい。  ただ、大臣に言っておきたいと思いますことは、やはり電話相場が相当上がってきておるということは、これは間違いございません。それで、たとえば千代田区とか丸の内というようなところは、これは比較的電話が引きやすいところであります。比較的電話が引きやすいところにおいてすらやはり一万円程度値上がりをいたしております。そういう関係からすると、この問題については、この法律が通るか通らぬか、それは知りませんけれども、いずれにいたしましても、値上がりになっておるということについてはある程度対策を考えていかなければならぬ。それについては従来から、たとえば百四十万なら百四十万の電話をつける際に、これを何四半期かに分けてやるというようなことをやっておると思いますが、そういうふうなやり方についても、今回は特にこの三月、四月の間については慎重に考慮しないと、これは経済的に非常に影響力が大きいということになるわけであります。たとえば、この法律が通って施行されるまでは一応とめるならとめるという形になると思いますけれども、そのとめ方においても、ある程度慎重にやらなければこういうことが影響するということであって、これはひとつ大臣、この実情というものを公社の総裁を呼んで十分聞いていただいて——大臣はなかなかりこうで見識のある人でありますので、ひとつこういう点についても知識を持っておいてもらいたい。いずれ公衆電気通信法の改正の際に十分にお聞きしたい。ただ、これは国民が迷惑しておることになるので、ひとつ大臣としても十分その配慮を願っておきたい。本日はこの問題はこの程度で終わりますが、大臣の所見を聞いておきたいと思います。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 お話しのとおりいたしたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 それから、次に私が特に聞きたいのは郵政犯罪でありますが、郵政の犯罪が一向に直らない。過日の総括質問のときにも、私は憲法二十一条の通信の秘密という事項でやろうというふうに考えておりましたけれども、時間がなくてやれなかったわけでありますが、いま通信の秘密ということに関しての犯罪が、郵政とそれから電電公社で四十一年と四十二年にどの程度ありますか。おそらく公社のほうはあまりないと私は思いますが、要するに、通信の秘密に関する事項で電信電話公社、それから郵政省、この両方でどの程度ありますか。公社のほうからひとつ先に……。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 通信の秘密に関しました事件は、公社においてほとんどないと思います。ただ一件、京都でしたか舞鶴でしたか、あのあたりにおきまして一時、一件だけございまして新聞だねになったことがございますが、それ以外はないと思います。——三、四年前でございます。最近はないと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 これはこのごろ自動ダイヤルになっておりますので、一応こういうふうな通信の秘密という点については公社関係はあまりないとは思いまするけれども、現実にはやはりまだ交換その他がありますので、ひとつ、この点についての通信の秘密という点については厳重にやっていただきたいと思います。  それからもう一つ、犯罪者が電話をかけた場合の追跡調査をやっておりますが、この追跡調査はいわゆる公衆電気通信法、それから憲法、これに基づくところのいわゆる通信の秘密ということとこの追跡調査ということについての関連はどの程度やっていいか、これは令状がなくてもやれるわけですか、この追跡調査は。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 いま御指摘のございました通信の秘密とそれからいまの追跡の問題は、非常に微妙な問題であると思います。  公社といたしましては、この問題につきましては、捜査に協力するという点もございますし、通信の秘密も守らないといけない、この点のかね合いを考えまして、警察当局とよく打ち合わせまして、警察の要請があった場合にのみ、正式な要請があった場合にのみこれに応ずるというふうにいたしております。

森本靖日本社会党

○森本委員 これは、正式な要請というのはだれが要請をしたときにですか。こういうものも、いまの防衛庁の関係じゃないけれども、対策、何かこれからはっきりした基準をつくっておくべきじゃないか。たとえば、令状があった場合はこれは別だ、それ以外は責任のある者がきちんと責任のある者に対して要請をするというふうにしておかないと、出先の巡査か警官がちょっと要請するとか、刑事がちょっと要請するとかいうことに——事柄にもよりますけれども、たとえば人命救助とか、そういう問題であるとするならば、これは一つの緊急手配をしなければなりませんけれども、それ以外については、こういうものはやはりあらかじめ公社と警察庁あたりが話し合いをして、一つのきちんとした基準をつくっておかないと将来やはり問題になるんじゃないかというような気がするのですが、その点どうですか、総裁。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 ただいま御指摘の問題につきましては、公社といたしまして通信の秘密を守るということは非常に重要なことでありますので、従来からその公衆電気通信法の解釈等につきまして、郵政省を通じて法制局のほうに解釈等をよく伺っておる次第でございます。  また、その基準につきましては、いま具体的に総務理事から答えさせますが、その点につきまして、公社の中にも通達を出してございまして、厳格にしておる次第でございます。

大泉周蔵日本電信電話公社総務理事

○大泉説明員 数年前に、いまの総裁の説明にございましたように、関係方面と御相談申し上げまして通達を出しております。  総裁もちょっとお答えしましたが、概略申し上げますと、いまおっしゃいました追跡調査と申しますか、そういう場合は、たとえば脅迫の電話とか、電話を使った現行犯に類するものだけに限りまして、その場合に通信の一方の要請及び警察の要請のものについてはこれをやる、あるいは現行犯的でないものでございますと、たとえば交換手を出せとか、そういう場合は正式令状がなければいけないというように、場合を限りましてきびしく規定いたしております。

森本靖日本社会党

○森本委員 その通牒と、向こうと話し合いをしたものを、参考としてひとつ資料としてお出しを願いたいと思いますが、よろしゅうございますか。それから次に、郵政方面の通信に関する秘密の犯罪というのはどの程度ありますか。

西原林之助郵政省監察局長

○西原政府委員 郵便物の秘密の問題なんでございますが、郵便物が不法に開披された、そういった問題につきましてはほとんど聞いておりません。ただ、郵便物そのものが窃取されることによりまして、何といいますか、土台からもうなくなってしまうというような事件は、実は遺憾ながら非常に多いのでございます。  郵袋の犯罪につきまして申し上げますと、四十年度は三十六件、四十一年度は二十九件、四十二年度、これは現在まででございますが、六件というふうに相なっております。最近では残念ながら和歌山県の箕島局の事件あるいは佐賀局書留窃取というような事件が相次いで起こっておるというのが現在の状況でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 きょうはこまかいことだけひとつ聞いてみたいのですが、その四十一年と四十年につきまして二十九件、三十六件というのは、これは郵袋の窃取ですか、それとも抜き取りですか。

西原林之助郵政省監察局長

○西原政府委員 郵袋でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 これ以外の抜き取り事件はどの程度ありますか。

西原林之助郵政省監察局長

○西原政府委員 抜き取りというのは非常にむずかしいので、突然の御質問でいま資料を用意してございませんが、御参考のために郵便物の不着状況でございますね。こちらの方面から解明いたしますと、四十一年度におきましては、不着申告が九万四千百五十一件、四十年度が八万四千百九件、三十九年度が八万八千八百九件、大体横ばいと申しますか、こういうような状況に相なっております。

森本靖日本社会党

○森本委員 それで大体八万から九万のなにがあると思います。私は郵便を出すときには絶対普通郵便では出さぬことにしているわけです。これは、郵便の非常に長い間の信用失墜をこれによって行なっているわけです。  それで、大体この九万というのは、おそらくこれは一〇一号による申告だろうと思うのですが、これ以外に申告してない人で不着になるというものを数えてみると相当な数にのぼるのではないか、これは申告数だけだ、こういうふうに考えるわけですが、たとえば九万四千の一〇一号の申告があったとするならば、その中で実際に判明したものはどの程度ありますか。

西原林之助郵政省監察局長

○西原政府委員 そのうち解決した、つまり本人の思い違いというような、そういう事件で解決したものが六四%でございます。未解決が三六%、こういうふうに相なっております。

森本靖日本社会党

○森本委員 未解決もあれだけれども、この中で抜き取りというものはどの程度あったかということです。

西原林之助郵政省監察局長

○西原政府委員 いわゆる抜き取り事件でございますが、普通通常でございますと、発生状況三十九年度が二百八十六件、四十年度が百九十六件四十一年度が百四十六件、これは普通通常常でございます。現留のほうは、三十九年度が四百三十一件、四十年度が三百二件、四十一年度が三百六十五件でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 小包は。

西原林之助郵政省監察局長

○西原政府委員 ちょっと小包の資料をいま持ってきておりません。

森本靖日本社会党

○森本委員 そのくらいのことは監察局では頭の中へ入れておかなければいけない。わしらが監察局長だったら頭の中へ入れておきますね。  これで見ると、大臣、一日一・五件くらい起こっているわけです。これは郵便事業というものは昔から国民に信頼をされ、親しまれてきたものが、今日こういうふうな犯罪が起こるということは、私は非常に残念に思うわけであります。そういう点からいくとするならば、本来いえば、この監察機構というものはいま少し再検討して、合理的な方向にこれを直すべきであるというふうに私は考えておるわけでありますが、今回の行政機構の改革では監察局長を監察室長に変えるということだけで、あとは何にも影響ないということだが、ひとつこの郵政の犯罪事故についてはこれを一掃するということを大臣みずから督励をしてもらいたい、そして先頭に立ってこの郵政犯罪についてはなくするというふうにしてもらいたいと私は考えるわけです。この点については、今度の機構改革で監察局長が監察室長になったのではよけいだめだと私は思のです。室長になっても、下部機構をもっと充実をして、きちっとした機構にすればまだいいと思うのですが、監察機構についての充実と、いわゆる郵便事業の犯罪というものを一掃するということをやらなければ、幾ら郵務局のほうで、やれ番号制度だ、やれ機械化だ、やれ合理化だなんということを言っても、実際に国民の信頼を得ることはできない。私はここに大きな問題があるというふうに考えるのですが、大臣、どうですか。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 これは御承知のように、およそ官庁事務で郵政の仕事ほど単独の責任において執行しているものはない。すなわち、配達などは全く一人の責任においてやる。だから、これは監察だけではなかなかむずかしい。結局は従業員一人一人が仕事というものに十分な反省を持たなければやれない。どの仕事も全く一人だけで責任を持つというような郵便の配達みたいなものはあるまい、こういうふうに私は思っておりますから、むろん監察機構も大事であるが、それ以上に、従業員の訓練と申しますか教養と申しますか、こういうことにひとつ重点を置かざるを得ないと思うのでございまして、さような向きに対するいわゆる再訓練と申しますか、そういうことにひとつ十分力を注いでいきたいと思うのであります。  私は、どうも日本では会社の監査役でも、公団、公社の監事にしても、職務が日本人に一体向いているかどうか、非常に不徹底なものがあって、これが日本に十分育つものであるかどうかということにさえ疑問を感じておる。決算委員会の問題につきましても、あと始末については、どうも日本人は全体として関心が薄い。つくるときは一生懸命やるが、あと始末は悪いということで、そういうふうな問題については私は非常な疑問を持っているのであります。  監察業務についても同様でありまして、せっかくあんなりっぱな制度を特別に郵政省にはつくってもらってありますが、それが十分な機能を発揮しておるかということになると、私は一つの国民性と申しますか、どうも監察機能というものが十分な成長ができるかどうかということを疑問に思っている。しかし、何といたしましても、いまのような郵政犯罪が起きる、ことに抜き取り事件、これなどは全く個人の反省にまたなければならぬ問題でありまして、発見もきわめてむずかしい。だから、やる場合には、監察機構が個人の平素の行状まで見なければ——抜き取ってぜいたくな暮らしをしているかなんということまで見なければならぬということになりますが、こういうことは、また一つ別の問題が起きるということでありまして、私は根本的にはどうしても個人の反省にまたなければならぬと思うのであります。  監察機構につきましては、私もその後いろいろ様子を見ておりますが、りっぱな機構があるにもかかわらず、いまのような方面については十分な効果をあげているとは思わないのでございます。今後また機構の改正等において同じような問題が起こってくるのでありますが、これらについては、私はいまのお話のように、どうしても現場機構を拡充する以外にない、監督とか企画とか本省機構などというものじゃなくて、むしろ郵便局における現場機構をひとつ充実していく必要がある、そういう方面にぜひ力を注ぎたい、かように思っておるのであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 その終わりのほうの大臣の発言は、私は非常に大切な問題であろうと思いますし、またそういう方向でいかなければならぬと思います。  実は、いまの機構というものは、たとえば統括郵便局あたりが中央郵便局というように名前は変わっておりますが、現実にそこの外務員の配達何名かに一名の割りで、これは配達はしないけれども、そういうものの事故整理あるいは指導監督をするというふうな特別の任務を持った専務主事というような者をいまよりもう少し多く配置するというふうなことも非常に必要だと思います。そういう者が、朝配達に出るときに、また夜帰ってきたときにいろいろなめんどうを見る、あるいは精神的な問題についても言う。いま大臣がおっしゃったような郵便の機構そのものも十分に改革をしていかなければならぬと思います。郵便のいわゆる合理化については時代の波に従ってやっていかなければならぬことは当然でありますけれども、同時に、そういうところの人的な配置と機構ということも十分に考えていかなければならぬのじゃないか、私はこういうように考えるわけであって、これはいずれ法案で郵便切手、収入印紙の問題が出てまいりますので、そのときにじっくりと郵務局長に聞いてみたいと思っておるわけでありますが、いま大臣が最後におっしゃった点は、私はかなり大事な点であろうと思います。それから、特定郵便局等においては、それをやる人間がおらぬということであるとするならば、主事とか局長とかいう者が、場合によっては、出るときと帰ってきたときぐらいは、変わったことがあったかなかったかと聞くぐらいのことをすれば非常に違うと思う。ところが、いまは郵便物が来たら、それをそのまま外務員が区分けをして、いつ行ったかわからないというのが実情であります。そういう点、根本的に、機構そのものと同時に運営そのものも考えていかなければならぬというふうに考えるわけであります。  それからもう一つ、貯金と保険の犯罪は、四十一年、四十二年にどの程度ありますか。きょうは悪いことだけですが……。

西原林之助郵政省監察局長

○西原政府委員 四十一年度で犯罪の件数が三千百四十件、そのうち貯金は五〇%でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 件数は……。

西原林之助郵政省監察局長

○西原政府委員 ちょうど半分でございますから、正確なあれではございませんが、千五、六百件でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 保険は何ぼか。

西原林之助郵政省監察局長

○西原政府委員 保険は非常に少のうございまして、三%でございまして……。

森本靖日本社会党

○森本委員 件数にして何ぼですか。

西原林之助郵政省監察局長

○西原政府委員 三千の三%として、九十件ぐらいでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 四十一年度ですか。

西原林之助郵政省監察局長

○西原政府委員 四十一年度でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 貯金の犯罪は大体おもにどういうものがありますか。それから保険は……。

鶴岡寛郵政省貯金局長

○鶴岡政府委員 貯金の犯罪は、部内者、部外、二つに分けて順次申しますが……。

森本靖日本社会党

○森本委員 簡潔に、要領よくやってください。

鶴岡寛郵政省貯金局長

○鶴岡政府委員 大体におきまして件数として一番多うございますのは、不法に領得しました貯金通帳を使いまして詐取するという件でございます。これが部外犯罪の九百三十四件中ほとんど大部分の八百四十九件を占めております。  それから、次に件数として多いのは、貯金の不正経理による部内者の犯罪でございます。これが六十八件中三十八件を占めております。

森本靖日本社会党

○森本委員 まず貯金からやっていきますが、部外犯罪は、一応部外の人が貯金通帳を拾ってくるなり、取ってきて引くわけですから、郵政省としては、その盗難届けがあった場合にはそれを全国の郵便局に通帳手配をして知ってもらうということしかないわけであって、これは郵政省にあまり責任がないわけですが、問題は部内犯罪ですね。部内犯罪の主たるものはどういうものですか。

鶴岡寛郵政省貯金局長

○鶴岡政府委員 いわゆる通常貯金の場合でございますと、少額経理をする、同じく定額貯金におきましてもそのような少額経理、これが件数として多いケースでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 それは従業員として管理者もその中に入っておりますか。

鶴岡寛郵政省貯金局長

○鶴岡政府委員 管理者もその中に若干数入っております。

森本靖日本社会党

○森本委員 その管理者はどういう管理者ですか。

鶴岡寛郵政省貯金局長

○鶴岡政府委員 特定郵便局長並びに主事等でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 その部内犯罪のうちで、定額と通常で最高の金額は幾らですか。

鶴岡寛郵政省貯金局長

○鶴岡政府委員 一件当たりの最高金額は、ただいま資料を持ち合わせておりませんので、至急調べて御報告いたします。

森本靖日本社会党

○森本委員 昨年度は数百万円というふうなものはなかったですか。

鶴岡寛郵政省貯金局長

○鶴岡政府委員 四十一年度には京都島原事件でございますが、これは小切手利用による資金の横領で、特殊な犯罪でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 幾らだ、それは。

鶴岡寛郵政省貯金局長

○鶴岡政府委員 一億二千三百六十二万円でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 一億二千万円くらいの犯罪は、やはり貯金局長、頭の中には覚えていなければならぬ、そんなものは年にそう二回も三回もあるわけじゃないんだから。  私がきょう犯罪のことを言うのは、特に郵政省に対する信頼の度が薄れてくる、こういう際には犯罪はぜひなくしたい。それから、特に今年は貯金の目標が非常に多いという点からして、貯金のいわゆる目標達成については相当努力しなければならぬ。そういう点でも貯金に対する信頼度というものをもっともっと高めていかなければならぬ。通常貯金それから定額貯金、特に定額貯金の犯罪は本年はひとつ絶滅を期してもらいたい、そのことを私は強く言っておきたい、こういうふうに考えるわけでありますが、これも、こまかい数字は後日簡易郵便局法の法案の審議がありますから、そのときにひとつ十分に聞いてみたいと思います。  それから保険関係はどうなっておりますか。

竹下一記郵政省簡易保険局長

○竹下政府委員 外務員による保険料の着服ということがほとんどでございます。つまり、集金をしてまいります際に、加入者に対しましては、保険料をいただきましたという証明印を加入者が持っておりますところの保険料領収帳に正規に押しまして、そこまではいいのですけれども、局に持ち帰りましたあと、実は保険料が取れなかったという形で整理をして済ましておる、そういう間隙から保険料の着服ということになるわけでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 その保険料の着服の最高金額は幾らですか。——これまた覚えてないんだろう。

竹下一記郵政省簡易保険局長

○竹下政府委員 ちょっと忘れました。

森本靖日本社会党

○森本委員 大体最高と最低くらいは、ひとつ今後各局長は頭の中に入れるようにしてもらいたい。そのことによって、やはり最高指揮官が常にその程度気をつけておるということが下部末端まで大きく反映する。これは非常に大切なことです。そういう心がまえでひとつやってもらいたいというふうに私は思うわけでありますが、いずれにいたしましても、郵政、電通、通信の秘密を守るということと、それから犯罪の絶滅ということについては、これはぜひひとつ郵政大臣が督励をして、大臣在任中には、四十二年度はもう終わりますから、四十三年度は一つもないというふうにいたしてもらいたい。今後こういう犯罪事項が起きた場合については、もうその当事者だけではない、場合によっては、郵務局長なり貯金局長なり保険局長も責任をとるというぐらいの、大臣得意の責任論をひとつ省議でぶってもらいたいと思う。たとえば五百万円以上の貯金の犯罪が起きたとかいうようなことになった場合には、少なくとも貯金局長もやめてしまえというぐらいのきびしい態度をとるとするならば、これは考え方が上から下まで変わってくると私は思います。だから、四十三年度はひとつその程度の意気込みを持って——私はそういうふうにやれとははっきり言いませんが、しかしそのくらいの意気込みを持って次官以下を督励をするとするならば、私はこういう問題に対する考え方が上から下まで変わってくると思います。その点を大臣が特に今後ひとつ留意を願いたい。  最後に、これに対する大臣の御所見を聞いておきたいと思います。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 ただいま森本委員のおっしゃるような意気込みでこれに当たるつもりでおります。

森本靖日本社会党

○森本委員 約束をいたしました時間がきましたので、信義を重んじてやめたいと思いますが、ただ最後に一つだけ、これはこの次に質問をいたしたいと思いますので残しておきたいと思いますが、例の日韓の海底ケーブルです。  これはいま電電公社の未整理財産に残っておりますが、実はこの問題については、日韓条約特別委員会において私が質問いたしましたときに、総理は、この問題については、国益の問題でありまするから、早急に郵政大臣、外務大臣を督励いたしまして解決をつけます、こういう答弁をいたしております。ところが、その後この問題については全然進展をしていないというふうなかっこうになっておるわけでありますので、この問題については、郵政省、電電公社、外務省、こういうところの話し合いにおいて早急に、この処理をこういうようにいたしましたということを報告ができるようにひとつお願いをしたい。これは総理も責任があるわけでありますので、その点、ひとつ大臣と公社の総裁と両方からこれに対する意見を聞いておきたいと思います。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 ただいまのお話は、その後も放置してあるわけではございません。外務省が昨年十一月、またことしの二月も韓国当局と熱心に交渉いたしておりますが、まだ進展をしない、こういうことで非常に残念に思っておりますが、お話しのようにぜひこれは進捗をさせたいと、かように思っております。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 ただいま郵政大臣から御答弁がありましたが、公社といたしましても、この解決をできるだけ政府にお願いいたしまして、また、公社といたしましても、できることはできるだけ努力いたしまして進めたいと思っております。

森本靖日本社会党

○森本委員 それじゃ終わります。

古川丈吉自由民主党

○古川委員長 武部君。

武部文日本社会党

○武部委員 先般の当委員会で米田君のほうから機構の問題特定局長の任用問題さらには局舎の問題について話がございましたが、私は具体的な例をあげて郵政大臣の見解をただしたいと思います。  本年の一月二十五日、地方三局長会議が行なわれた際に郵政大臣は次のような訓示をされておるわけであります。省内の機構はたいへん多過ぎるし、非能率であるから、地方の郵政局と監察局を統合して、三県に一局程度、したがって、大体十八局程度の郵政管理局というようなものを考えて、ことしじゅうに提案をしたいということを訓示をされておるわけでありますが、その真意をまず最初にお伺いしたい。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 これは御案内のように、郵政省というものは、もうほとんど人によって運営されている、こういうことで、人事管理というものが郵政事業の最大の問題でございます。郵政事業を機械化するといっても限度があるわけでございまして、きわめてその範囲は狭い、こういうことになれば、郵政事業は人で運営されるということは宿命的な関係にあるのでございまして、そのためには、私はいまのような郵政省の地方機構では十分の人事管理ができない、こういうふうに思うのでありまして、全国のこれだけ広いところを十の郵政局でもって管理するということは、私は不適当である、かように考えるのでありまして、したがって私は、郵政地方機構というものをもう少し細分化したい、そして、せめて三県くらいを一つの郵政管理局と申しますか、そういうものが管理することによって人事のつながりをもっと密接にしたい、こういうふうに考えておるのでありまして、しかも、現在郵政監察局と郵政局に分かれておりますが、これもうまくいかない。  ことに、これはよくおわかりと思いますが、郵政監察局というものが必ずしも職員が喜んで働ける職場であるかどうかということについて、私は非常な大きな疑問を持っておるのでありまして、監察局長にしても、早く何とか郵政局長になりたい、こういうふうな腰かけ的の考え方があるということは御承知のとおりだと思うのです。人が働く場合においても、喜んで働く場合といやいやながらつとめておる場合とでは結果が非常に違うということは当然なことでありまして、私どもは、いまの郵政監察局の現在の立場と申しますか、あり方については、これに非常な不満を持っております。だから、どうしてもそのためにもこの二つを一緒にして、そして人事管理のしやすいような体制に持っていきたい、こういうことを考えておるのでございます。

武部文日本社会党

○武部委員 ことしじゅうに提案したいということを言われたようですが、その点についていかがでしょう。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 これは御案内のように、政府も行政機構を変えたい、こういうことでありまして、六月三十日までに各種の機構改革の成案をひとつ行政管理庁に出すように、こういうようにいわれておるのでございまして、したがいまして、われわれはこのほうに草案を出す、同時に、ひとつ、できたらこの暮れの通常国会には関係の法案等も出したい、こういうふうなことでいま作業、準備をいたしておるのでございます。

武部文日本社会党

○武部委員 それですと、もう一つ伺いますが、地方貯金局が現在二十八局ありますね。この問題にも触れて、このうちの大体八つなり十を整理統合したいということもその席上で述べられておるようでありますが、いまの郵政管理局、これと地方貯金局との関係はいかがでしょう。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 これはもう武部委員も御案内のように、貯金局というものはあんな数がなかったことは御承知のとおりでありまして、全国四十数府県の中の原簿管理というものにあんなたくさんな局は必ずしも必要でなかった。ところが、御案内のように、戦争が熾烈化するに従いまして原簿に非常な不安を生じた、したがって、どうしても原簿を疎開しなければならぬ、こういうことで、戦争末期において八、九局も局が増加されたことは御承知のとおりでありまして、戦争が終わってからもそのままこれらの局が存置された、こういうことであるのでございまして、しかも、貯金局のいまの作業を見ますと、非常にこれがおくれておるのでありまして、およそこういう金融的なものを扱う機関で貯金局ほど前近代的な経営をしているものはないということはよくおわかりくださると思うのでありまして、これらについては貯金業務の敏速迅速あるいは正確を期する上からも、どうしても今後は電子計算機等を入れてその合理化をはからなければならぬ、こういうことのためにも、ある程度の集中をしなければこれらの機械化の効果が期待できない、こういうことでありますから、さような疎開された貯金局等のことも勘案いたしまして、ある程度これを集中することによってほんとうの合理化、機械化を実現させたい、こういうふうに思っておるのであります。私も貯金局のいまの作業を見て、まことにこれは驚嘆すべきほどおくれておる、こういう状態であるのでありまして、これをどの程度整理するかということはまだいま検討中でありまして、結論を得ておりませんが、とにかく、ある程度の数の集中化ということを行なうと同時に機械化を実現したい、そうして預金者の便宜を増進したい、かように考えておるのであります。

武部文日本社会党

○武部委員 重ねてお伺いいたしますが、郵政事業を官庁機構で運営することには問題がある、したがって、公社化についても検討をしておるということもその際述べておられるようであります。外国の例にならって、ということを引いておられるわけでありますが、外国の例とは一体どこのことですか。イギリスのことですか。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 ただいまのお話でありますが、もうこの問題は国会方面からも前からお話がありますし、いま大きな現業業務でもって国が直営しているものはこの郵政事業しかない、こういうことでありまして、これはこの仕事の性質からいっても、いまのように、ややもすれば硬直化しておる官庁組織で運営することは必ずしも適当ではない、私はこういうふうに思うのでありまして、これらにつきましては、仕事の性質から、さらにもう少し弾力性を持たせるような企業形態をとるべきではないだろうかというふうなことを根本的に私は考えておるのであります。これに対しまして、外国においても、御承知のように、これは信書の秘密とか、そういう憲法上の問題もありまして、郵便だけはどこの国においてもこれを国の直営にしたのでありますが、電話の発達その他によりましてこれらについても多少緩和された考えが出てきたと思うのでありますが、郵便事業も事業としては独立採算制、しかも企業化、こういう立場からこれを公社形態に直すことがよかろう、こういう説も出てきまして、英国におきましてはもう来年の六月からか、これが実施に踏み切るように法案も成立をしておる、こういうことでありますし、アメリカにおいても同様な問題が出てきまして、公社化の方向等についての検討をするという委員会等もできて調査をしておる、こういうことでありまして、郵便の国営というものについても、世界的にもその傾向がある程度変わってきておる、こういう事実もわれわれは考え合わせていかなければならぬ、こういうふうに思っております。

武部文日本社会党

○武部委員 時間の関係で先を急ぎますが、先ほども質問があったように、一省一局削減で、郵政大臣はいち早く賛成をされて監察局がああいう形になった。  私がお伺いをしたいのは、前回の国会で設置法の改正の提案があった際に、郵政大臣は東京郵政局を二分化するということを提案されて、その理由を述べられましたが、いまの東京郵政局はマンモス郵政局で、これではサービスの向上はおろか、たいへん問題がある、したがって、二つに分割することが国民の期待に沿う、こういうふうにあなたはおっしゃったわけです。ところが、今回そういう面では全然これは隠れてしまった。少なくともそういう点を確信を持って提案をされたならば、減すものは減すのだ、ふやすものはふやすのだ、そういうはっきりとした見識を持って、東京郵政局の二分割は当然だというならば、なぜそういうことを今回そういう点で提案されなかったのか私は非常に疑問に思うので、この点をひとつはっきり答弁をいただきたい。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 昨年の御提案はお話しのとおりでありまして、東京郵政局のマンモス化ということはぜひ打開したいということでありましたが、あれについては、本省に一局を設けるとか、あるいはある局を廃止するとか、こういうふうな全体の一つとして出ておるのでありますが、ただいま申し上げましたように、郵政省の地方機構を全体的にひとつ大改革をいたしたい、それも、もう次の国会にお願いをしたい、こういうふうに考えておるために、ことしは、必要を認めながら見合わせた。しかし私どもはいまの考え方は全然変えておりません。ことに東京などは、できたら二分割どころか、三分割、四分割もしたい、かようにいま考えて、検討をしておるところであります。

武部文日本社会党

○武部委員 わかりました。必要だということをお考えになっておるようでありますから、これ以上申し上げません。  次に、特定局長の任用問題についてお伺いをしたいと思います。具体的にあなたの発言をこれから申し上げますから、それに基づいて御返答いただきたいと思います。  去年の三月十五日の地方郵政局長等の三局長会議の大臣訓示、任命については、いたずらに経験者を選ぶ、こういうふうなほうに傾き過ぎないよう注意してもらいたい。同じように、五月三十日の三局長の会議で次のようにあなたは述べておられる。全国で一万五千の特定局が窓口の便宜を農山村の津々浦々まで与えたのは、特定局の任用制度があったればこそであった。現在僻地において医者や先生、巡査等に困るということは、任命制度の職員では要員を充足できないということであり、その土地の者を任命すればこそいまのような窓口の便宜を提供できるのだ。こういうように、二回にわたって任用問題についてはっきりと述べておられる。なるほど郵便事業の創設当時には、おっしゃったように窓口機関の開設のためにはそういうこともあったでしょう。しかし、今日の事態でこういうことがあっていいとお考えでございましょうか。私は全然見解を異にするのであります。特に、医者や先生や巡査と郵便局長を一緒に考えておることは、私はナンセンスだと思う。こういう点についていかがでしょうか。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 私は、あなたがお読みくださったような発言を、いまでもそう思っております。これは郵便局というものが、名前は郵便局でありますが、集配特定局でも除けば、ほとんど大部分は貯金、保険の仕事をおやりになっておるのであります。したがって、貯金、保険が今日のような成績を得ておるのは、やはり任用制度と申しますか、選び方に非常に大きな関係があるのじゃないかと私は思うのであります。すなわち、単なる公務員としてよりか、その地方における信望あるいは地方における信用、こういうものがある程度作用しておる、かように私は考えるのでありまして、いまの大部分の特定局につきましてはやはりその地方において信用ある人が出ることが、いまの貯金、保険などの達成のためには必要であろう、私はこういうふうに考えておるのであります。これは見解の相違と申せばそれまででありますが、私は、いまお読みになったことがいまも私の考え方である、こういうことを申し上げておきます。

武部文日本社会党

○武部委員 いまの答弁を聞いておりますと、確かに無集配局では、業務の面で若干そういう必要性があると思います。それを私は全然否定はいたしません。しかしあなたは、五月二十四日の参議院の予算委員会で「仕事の性質上から、ただ中央から役人を任命して山の中にやって、そして十分な成績をあげ得るなんということはなかなかむずかしい」と述べておられる。いま問題になっておる特定局長の任用は、山の中に中央から役人を派遣しろというようなことを言っておるのじゃない。その付近に、長年つとめた、精通した職員がおるんだから、その者をなぜ任命しないか、こういう点がいま論争のもとになっておるのであります。何も、東京や大阪から和歌山や奈良の山の中に特定局長を任命しろということで紛争が起きておりはしない。あなたのおっしゃっていることを聞くと、全く郵便局長というものは貯金や保険のセールスマン的な性格さえ持てばいいんだ、こういうふうにとれるのであります。少なくとも、局長任用問題が今日非常に大きな問題になっている背景はここにある。それを、ただ単に業務に精通しなくてもいいのだ、ただ単に保険や貯金の成績さえあげればいいのだ、地元の信用さえあればいいのだということでもし大臣が局長の任用問題をお考えになっておるとすれば、これは認識不足もはなはだしいと思う。  そういう点で、任用問題については一体今後どういう方向をとられようとするのか、もう一ぺんひとつ……。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 地方の局長を任用する場合には、とにかく、だれが一番適任か、こういうことを広く考えてやりますから、具体的にはおっしゃるような問題も幾らも出てくるのでありますし、私は、一般的にそういうものだ、こういうわけではありません。適任者を選ぶ、こういう方向でやりますから、付近の局におった者が任用されたことも幾らもありますし、そういうものを全然否定する気はありません。何人がその局の局長に適任か、こういうふうな具体的なケースによってこれをきめていくということでありまして、一定の基準を置いてこれをやっていく、こういう趣旨ではございません。

武部文日本社会党

○武部委員 これは論争になるわけですからこれ以上はやめますが、あなたがおっしゃったことについて、地方においては相当誤解があるというので、長田前次官は、全国の局長会の席上で大臣がそういうことを述べておられるけれども、いろいろ誤解もあるので、近く通達を出したいということを、北海道札幌の全国特定局長会の会合で述べておられる。人事局長、そういう通達をいつごろお出しになったか。

山本博郵政省人事局長

○山本(博)政府委員 ごく最近に任用についての通達を出したという記憶はございません。

武部文日本社会党

○武部委員 次官ははっきりそういうことを述べておるのであります。日にちは六月八日、九日、そういうことを述べておる。出していないのですね。

山本博郵政省人事局長

○山本(博)政府委員 これは、従来の方針をそのままふえんしただけのものは出しておりますが、従来のものと変わった内容のある通達を出したという記憶はございません。

武部文日本社会党

○武部委員 それでは、次に局舎の問題に入ります。  大臣の発言を一々引用して恐縮ですが、私はやっぱりあなたの発言をもとにして意見を聞かなければならないので、これからまたあなたの御発言を引用いたします。去年の四月に、あなたは九州の特推連の会合においでになって、局舎の建築問題について次のように述べておられる。局舎の建築も皆さんにいろいろ不平があって、自分でつくるものはつくらしてもらいたいということだから、そのとおりだ、互助会、国費、そういうものに頼んでもよい、自分でやれる方はやりなさいと、自分はいつも言っておる。どうしてもできないものは、国費でも何でもやるけれども、国費でつくるものとして基準をきめているが、そんなものにあまりとらわれる必要はないと、自分は指示しておる。こういうことをあなたは九州の特推連の会合で述べておられるのであります。事実でございましょうか。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 特定局の局舎は局長が提供する。提供のしかたは本人の御自由で、自分はできないから国に頼むというか、互助会に頼むというか、あるいは自分でつくりますというか、あるいはそこからの融資によるというか、これは御自由であるというふうに私は思っております。

武部文日本社会党

○武部委員 それならば、次の点の見解を伺います。  三十二年八月、郵政大臣の諮問によってつくられた特定局制度調査会は、特定局制度全般について答申を行なった。その中で、局舎問題について次のように見解を明らかにしております。「局舎の所有にからみ局長の地位が事実上の世襲となるということで、局舎の私有が一部の批判の対象となっている。この問題は局舎の完全な国有化が実現すればおのずから解決することはもちろんであるが、郵政事業の財政はこれを許さない。」したがって、国有及び借り入れ両方の方式を併用する。しかしながら「一方、国は従来の如く計画をたてて予算の許す範囲において国有局舎の増設および不良局舎に対する改善を図る努力を怠るべきではない。」という答申を出しておるのであります。この答申の線に沿うならば——あなたは九州で、国がつくるつくるといっても、そんなものにかかわり合う必要はない、自分でつくりたかったらどんどんつくれ、こういうことを言われておるのでありますが、少なくとも、今日局舎問題が任用問題と一体不可分のことはあなたも御承知のとおり、そのことによっていろいろ多くの混乱が起きておることも御承知のとおり、だとすれば、三十三年の一月答申の線に基づいて、当然郵政大臣としてはその線に沿って国有局舎の増築に努力をすべきだ。国がぐずぐずいっても、そんなものはほっとけ、自分でつくるものはかってにつくれというようなことを言うのは、いささか見当違いだと思うのですが、この点についていかがでしょう。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 国有局舎をつくることは非常にいいことだと思いまするから、郵政省もこれに努力しておることは御承知のとおり、ただ、何としても原資に限りがあるからして、ある程度基準を設けて、その基準によって局舎をつくっていく、こういうことになっておりまするから、その基準に合うものは大かた国有でつくっておられる、こういうふうに思っております。その点を乱してはおらないと思います。

武部文日本社会党

○武部委員 いまの答弁で私納得いたしませんが、米田君が、いわゆる私的団体である、任意団体である局長会の問題について先日当委員会で見解を述べられました。それに対して、局長会というものは任意団体であるから、自分らは別にそれについて関係はない、また、郵政省がそういうものに何ら拘束を受けない、こういう意味の答弁がございました。あなたのほうは確かにそうでございましょうが、局長会というものはそう甘いものではない。  私はここに文書を持っておるのでありますが、去年の四月一日に、九州特定局長会長という名前で九州の全局長にマル秘の文書が出ておるのであります。あなたのほうは、確かに任意団体で私的団体だから、そんなものはどうでもいいと思っておられるかもしれませんが、この内容を見ると、明らかに九州の特定局長会は、局舎の建設問題をめぐって、いま五カ年計画で申し込まなければ、おまえのところの局舎は全然だめになってしまう、したがって早急に申し込め、その結果によって、われわれは郵政省並びに郵政局に対してその計画書を提出して、局舎の建築についてはっきりと私費建設を認めさせるのだ、こういう文書がある。ここにマル秘で出ておる。  こういう点を考えると、全国局長会というものが特推連と全くうらはらであって、各郵政局、同時に郵政省とこうした問題について深いつながりがあるということを何人も否定できないと思う。こういう点について大臣の見解を伺いたい。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 これはあくまでも任意団体であることは御承知のとおりであります。ただ、たまたま地方の特定局長の中の優秀な人たちが役員をやる、こういうことになれば、そうたくさんいろいろな人がおるわけじゃないから、特推連の役員と特定局長会の役員が一致しておるという例は非常に多い。これは彼らがそれぞれの考えでおやりになっておることで、私どもはこれは関知することではないということでございます。特推連と局長会とは別個のものである。ただ、彼らの人的の都合で同じ者が役員になっておるという例が多いことは、われわれもよく承知をいたしております。

武部文日本社会党

○武部委員 そういう答弁ではいただけないのであります。たまたま一致しておるというようなことではない。ほとんど全部がそれなんです。特推連の役員と私的団体である、任意団体である特定局長会の役員とは、これは全くたての裏表です。たまたま偶然の一致だとか、人望があったから一緒だ、そんなことでは通らない。それならあなたは、九州で私がさっき引用したことをなぜ言われないのか。そういうことがどんどん言われる。片一方、そのことがうらはらになってこの文書になってあらわれて、局長会にいっておるのではないですか。私費でどんどん建てておる。とやかく国がいっても問題じゃない。早くつくれといって、特推連の会議に行って激励される。それを受けて、今度は任意団体である九州の特定局長会は、これと同じことを文書にして、早く建てろ、早く計画を出せ、金がなければ自分らのほうで貸してやる、こういうやり方をしておるじゃありませんか。あなたの言動がくしくもここで一致しておるじゃありませんか。そういうことを考えると、任意団体である局長会と特推連とがたまたま一致しておるとか、こういうようなことは私は納得できないのであります。しかし、それは論争になりますからこれ以上申し上げません。  次に、もう一点お伺いしたいのは、一昨日米田君も言いましたが、局長会がりっぱな会館を建てておる。あなたは、それは自由だ、そんなことはわれわれ関知しない、こういうことをおっしゃいました。それを調べてみると、全国の特定局長は一人一万円、大体建築費推定三億から四億、月に千円ずつの会費を取ってあの膨大なビルを建てた。  一体、これは何の目的のためにそういうものがつくられたのか。また、局長会は任意団体とおっしゃるけれども、現実にはどういうことになっておりますか。郵政省、郵政局を退官した部長級の元官僚がほとんど事務局長という名前で専従者として雇われ、そして事務員をかかえておる。こうして全国に網の目を張っておる。それが有形無形に人事権にまで圧力をかけておるということはだれも否定できない厳然たる事実であります。一体、いまの日本の官庁機構の中で、国鉄の駅長や土木出張所長や営林署の署長が団結をしてああいうものをつくっておるという例がありますか。少なくとも日本の官庁機構の中で、任意団体であるかもしれぬけれども、あれだけの膨大な会館を建て、そしてたくさんの元官僚を専従者として各郵政局に配属をして、そういう運動をしておる、これを郵政大臣は一体どういうふうにお考えでしょうか。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 私はああいうものをおつくりになることはちっとも悪いと思いません。彼らが自由に自分たちが拠出し、あるいは自分たちが借り入れをして、自分たちの福利厚生のためにああいう施設をするということは、私どもは悪いこととは思っておりません。その活動自体は、とにかく彼らの相互の問題でありまして、私ども役所として関与すべき問題でない、かように考えております。

武部文日本社会党

○武部委員 それは公式上はそう逃げておられるでしょう。しかし、現実の姿は、あなたがお考えになっておるようなものじゃない。りっぱなビルができることはいいでしょうが、自分らがかってに金を出して、そのことが何の目的のためにそういうものをつくり、何のためにあれだけの金を集めて次々にやるのか。労働組合なら話はわかりますよ。そういう官庁機構の末端である特定局長が、何の目的のために、何の理由のためにそれをつくっておるかということをお考えいただきたいのであります。そのことは、結果的にいま各地に紛争が起き、局長の任用の問題、局舎の建設問題、こうした問題に波及をしておるのであります。その事実に目をおおっておいて、建てた建物や、金を集めるのは自由だ、これでは少なくとも大臣としての説明ではないと思う。そういうことは日本の官庁機構の中に他にない。その特有な例が一体なぜ起きておるかということを私は言いたかった。もう一回郵政大臣の答弁を願います。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 あなたは、公式の返事はそれしかないと言えば、私も公式にはこれしか言えない。あとはどういうふうに御想像なさろうとも御自由の問題であって、私はああいうことをするのは差しつかえない、こういうふうに考えております。

武部文日本社会党

○武部委員 あなたのように木で鼻をくくったような、そういう答弁をされればそれでいいでしょう。それ以上私も言いません。しかし、現実にこれについて非常に疑惑があることは事実です。そのことが郵政事業のためにプラスになっているか、マイナスになっているか、紛争の原因になっておるかなっていないか、その点について大臣としてお考えいただきたいということを言ったわけです。  それならば、人事局長にもう一つお伺いいたしますが、いまの特推連の招集については、会長に招集権がないのですね。そのように理解していいですか。

溝呂木繁郵政大臣官房長

○溝呂木政府委員 招集権というのはいかなる権限かということでありますが、いわゆる出張、招集に伴う出張の問題になりますと、出張発令権ということになりまして、特推連は業務連絡体でありますので、いわゆる招集の手続を発案するという意味においてならばいまの局長にもあると考えております。

武部文日本社会党

○武部委員 私が言っているのは、何月何日に特推連の会合を開催するということの決定権は郵政省が持っているのでしょう、郵政局が。そういうことを言っているのです。

溝呂木繁郵政大臣官房長

○溝呂木政府委員 会議を開く最後の決定権は郵政局長にございます。

武部文日本社会党

○武部委員 いまの特推連の役員の中から、そういう招集権を特推連に委譲してくれという強い要請があることを御存じですか。

溝呂木繁郵政大臣官房長

○溝呂木政府委員 そういう要請がございます。

武部文日本社会党

○武部委員 前長田次官は、この要望についてはもっともだから、これはもう時間の問題だということを述べておられますが、いま郵政省としては、特推連の招集権について特推連の会長に委譲する考えはありますか。

溝呂木繁郵政大臣官房長

○溝呂木政府委員 ただいま申し上げましたように、この招集権の性格というものは、実は明らかでございませんので、やはり会議がスムーズに招集できるような方途というものは考えていきたいというふうに思っておりますが、その権限の明らかでないものについてどうしようということは、いま考えておりません。

武部文日本社会党

○武部委員 ちょうど時間になりましたから、これで終わります。

古川丈吉自由民主党

○古川委員長 中野君。

中野明公明党

○中野(明)委員 私も先般の大臣の所管説明に対して少し質問したいと思います。  まず最初に、電話の料金問題についてお尋ねするのですが、設備料の問題は、法案が出ておりますので、そのときの質問にさしていただきたいと思いますが、大臣は所管事項の説明の中で、「日本電信電話公社は、四十三年度から電信電話料金の引き上げを要望いたしておりましたが、諸般の事情により、四十三年度は一般の電信電話料金の引き上げは行なわないことといたしました。」こういうふうに述べていらっしゃいます。  そこでお尋ねをしたいのでありますが、この所管事項の説明の中で、電信電話料金の値上げの問題について言及しておられるということは、早晩値上げはやむを得ないんじゃないか、そのような大臣の考えがここにあらわれているんじゃないか、そういうような気もするわけでありますが、この点について大臣のお考えを明らかにしていただきたいと思います。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 いまの電信電話料金の値上げをしたいということは、公社当局からはもう数年来の懸案として要望されておるのであります。四十三年度はとにかく上げないでやれる、こういう確信のもとにあの程度の設備料をお願いしておるのでありますが、しかし、このままこれが長くやれるかどうか、こういうことについてはなお検討をしなければならぬ、すなわち、値上げがやむを得ない場合もあり得ると、こういうふうなことを考えてああいうふうなことを申し上げたものであります。

中野明公明党

○中野(明)委員 大体来年の初めごろというようなうわさもちらほら聞くわけですが、もう一度その点について、大臣のほうのお見通しについてお考えがあれば聞かしていただきたい。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 これはもう御承知のように、公社も五カ年計画というものをつくって、たとえば電話を九百何十万個つけたい、こういうことを策定いたしておりまするから、それを年度割りに分けてやることにすると、その年一体どれだけ金が要るか、こういう問題が今度は結果的に出てくるのでありまして、その金の調達方法としましては、あるいは借り入れ金もあり、あるいは起債もある、あるいは設備負担、架設加入者の負担金もある、いろいろの資金の調達方法があるわけでありますが、これらのあらゆる調達方法をやってもなお資金に不足が生ずるかどうか、こういうふうなことを検討して、そして最後に、じゃ料金をどうするか、こういう問題になると思うのでありますが、これから私どもは、国会が済めば、来年度の計画についても、仕事と資金との関係を十分ひとつ検討をしたい、こういうふうに思っておるのでありますが、いま、来年どうなるかということは、これらの検討をまたなければ申し上げられない。しかし、そういう上げざるを得ないような事態は生ずるかもしれぬということを考えておりますが、的確なことはいま申し上げられぬ、こういうことでございます。

中野明公明党

○中野(明)委員 きょうは総裁も見えておりますが、いま大臣のお話の中で、数年来公社のほうからもそういう要望が出ておるということで、いままで何とかそれで済ましてきたというような意味のお話であったと思うのですが、この値上げ問題についての総裁の将来に対するお考えを……。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  電信電話公社といたしましては、昭和四十三年度から四十七年度の五カ年間にわたりまして、第四次五カ年計画の大綱というものを昨年の八月に経営委員会できめた次第であります。これは佐藤喜一郎氏を会長といたします電信電話調査会、この答申はすでに二年、三年近く前に答申をもらっておるわけであります。それからまた、昨年政府に置かれた木川田氏を会長といたします経済審議会というものがございますが、そこの答申の経済社会発展計画、これを受けておるわけでございます。  それで、公社といたしましては、昨年の八月の末に四十二年度の概算要求を郵政大臣のところに提出いたした次第でございます。その中では、料金の修正と、それから設備料一万円を三万円にするという改定と両方を四十三年度に実現するようにお願いした次第でございます。結果的にこの設備料のほうだけ法案として現在提出されておる次第でございます。公社といたしまして、第四次五カ年計画のおもな目標というものは、やはり国民生活のためにも、日本の経済社会発展のためにもぜひ必要だと思っておりまして、この問題の柱といたしましては、一つは経済の効率化、第二は地域開発と格差の是正、第三は生活の向上と近代化、第四は同一市町村内の通話区域の統合拡大による地域社会発展、この四つを目標としておるわけであります。  公社といたしましては、四十三年度は実現いたしませんでしたけれども、四十四年度はぜひお願いしたいというふうに考えております。

中野明公明党

○中野(明)委員 いずれ料金の問題はまたそのときに議論するといたしまして、次にまいりたいと思います。  次は、三多摩を除きまして東京都の架設電話、これが先ほどもお話がありましたように、四十二年度十九万をふやす、そういうふうな計画で進んでおるようですが、現在東京都の加入電話が幾らになっておりますか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 営業局長から答弁さしていただきます。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 四十二年の十二月末で申し上げさしていただきますが、百九十五万八千でございます。

中野明公明党

○中野(明)委員 それで、公衆電気通信法の六十八条によりますと、二百万台を突破すると基本料金が自動的に値上がりする、そういうふうな規定になっておるように思いますが、先日、宮澤経済企画庁長官が、現行法などあるけれども、これを考えないで、国民の利益を守れというような意味の話をされたことが新聞に報道されました。現在の状態を考えますと、相次ぐ物価の値上がりと、そうしてまた、本年は特に世界的に不況の中でわが国の経済も非常に見通しの暗い状態でございますが、そのときにおいて、酒とかたばこあるいは国鉄料金の値上げ、そういうものがたび重なっております。そういう公共料金の値上がりというのは、国民生活にも非常に大きな影響を与えておりますが、そういうときにあたって、現在の閣僚である宮澤長官のこの言明というのは非常に注目をされておる状態である、私もこのように思っております。こういう宮澤長官の発言、そしてまた、現在の自動的に基本料金が値上がる、そういうちょうど境目の時点にいまあるわけでございます。大臣としまして、この問題についてどういうお考えをお持ちになっているでしょうか、お聞かせ願いたいと思います。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 物が上がることは適当でない、こういうふうに思いまするが、この問題は値上げでなくて、上がる、こういうふうな現象になるわけでございますが、いま法律がある以上は、これに従って処置すべきであろう、私はかように考えております。

中野明公明党

○中野(明)委員 いまも私申し上げましたように、現在の閣僚である経企長官がそういうふうな発言をしております。もちろん、いま大臣の言われたように、法律がある以上、当然その法律のとおりに従うのはもっともな話でございます。何か、これを特例法でもつくるとかなんとか、そういうことで法改正でもして、少しでも——状況としては、設備料の値上げもここで出ております。そし出てまた基本料金が上がる、将来また電信電話料金を早晩値上げをしなきゃならないような客観的な条件も刻々と迫っているようないまのお話でございました。そうなりますと、ここで二重、三重に加入者に負担がかかってくる、そういうふうな非常に条件が悪い時期でございます。そういう点について、大臣として何か特例法でも考えて、時期を少しずらすとか、そういうようなお考えがおありでしょうか、どうでしょうか。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 いまの東京の問題は、まだいま差し迫った問題ではないのでございますが、このような事例は全国至るところに、電話の個数がふえることによって級が変わる、そして上がる、こういう問題が出てくるのでありまして、東京だけの問題ではない、こういうことでありますが、私どもが基本的に考えまして、いまのように電話の基本料が、全国を十四階級にも分けて、そして小刻みに値段が上がるというようなことは適当でない、したがって、この次の改正の際には、ひとつこれらの級別等についても根本的な簡素化、こういうものを考えておるのでございます。これによって、いまのような、わずかのことですぐに直さなきゃならぬというふうなやり方は変えなきゃならぬというふうに思っておりますが、さしむき今日のこの事態に対処してどうしよう、こういうふうな案は持っておりません。しかし、これらについては、いままだ国会開会中でもありまするし、皆さんの御意見いかんによってはそうむずかしい問題でもないと思うわけでございますので、少し事態を見て考える。いまは何かの提案をする、こういうものは持っておりません。

中野明公明党

○中野(明)委員 いま大臣は差し迫った問題ではないようにおっしゃったのですが、すでに昨年の十二月で百九十五万八千になっております。本年の計画が十九万五千ですか、いまお話がございました。そうしますと、当然これはすでにここ一、二カ月以内にはそういう時期がもう差し迫っている、私はこのように考えているわけであります。それで、いまもお話ございまして、私もまた分科会その他でいろいろ質問もしてみたい、こう考えておりますが、そういう差し迫った状態にあるということを一応大臣も頭に入れていただいて、やはりどうせ値を上げなくてはいけなくても、時期的な問題で非常に重なりますと、あらゆる面で思わないところから反発もくる、そういうふうなことも考えられますので、一考をお願いしておきたい、このように思います。  時間があまりないようでございますので、次にいかしていただきますが、一昨日ですか、議論になっておりましたUHFについてでありますが、去年の秋に次いで、ことしもさらに地方向けUHF局を増加させる方針である、このように伺っております。免許について一応大臣のお考え方をもう一度お聞きしたい、こう思います。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 これは御承知のとおり、いま地方に民放二十五局と称して、一つの単数局しかなかったのが二十五局あったわけでありますが、地方の住民が、一つだけでは困る、いまの大都市は幾つか見ておるが、地方にもぜひそういう放送格差をなくしてもらいたい、これは強い希望があって、私はこの希望は当然な希望であると思うのでありますが、全国をできるだけ複数局にすべし、こういうのが一般のお考えであります。これに対しまして、昨年十一月一日に全国の十局に対して複数局にした、あと十五局単数局が残っておる。やはりどこでも複数局にして、番組の複数化を望むということは当然でございますから、私は、できるだけ早い機会にこれらの残りの局についても続いてその要望に沿いたい、かように考えておるのであります。  ただ、これを経営するにつきましては、みな商業局でありますから、採算等の問題がやはり大きな問題であるのでありまして、受け入れ態勢ができなければこれはやれない、こういう問題でございますから、私どもは全部ひとつ複数局にするという原則を持って、そして地方の受け入れ態勢ができたところはできるだけ早くやりたい。それについても、そういうふうに思いつきで一つ一つやるということでなくて、これらのところに対しては、いわゆる電波の割り当ては済ましておいて、そして適当な受け入れ態勢があるところを順次免許する、こういうふうな考え方でいったらどうか、かように考えております。

中野明公明党

○中野(明)委員 昨年の秋に免許を与えたところで、その後の会社の設立状況、非常によくないというような話も聞くのですが、そういうことについて、大臣はどの程度まで承知しておられますか。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 この三月三十一日が一応の目安になっておりますが、大かたそこでできるのじゃないかというふうな考え方を持っております。  なお、UHFの免許については、二十五局だけでなくて、おそらく今後選挙法等も改正されればテレビをどうしても選挙運動に使いたい、こういう問題が起きてくれば、これらの二十五局以外にもやがてテレビ局を置くというふうな問題も起きてくるであろう、こういうことを予想しておることだけ申し上げておきます。

中野明公明党

○中野(明)委員 先ほど大臣が今後の方針についてもお考えを申されておりますので、その線に沿ってなお一そう地方の要望にこたえていただくようにお願いをして、次に移りたいと思います。  次は、宇宙開発の問題でございますが、今日、時期はおくれておりますけれども、わが国においても通信衛星の開発について、科学技術庁なり文部省、通産省あるいは運輸省、建設省、そして郵政省、このように各省庁が昭和三十五年ごろから盛んにこのことについて研究を始めました。予算面でちょっと調べてみましたが、四十二年度までに二百数十億という金が各省庁で使われております。それに加えて、NHKなり電電公社、国際電電も最近においてこれに取っかかりまして、約十八億円、特に四十三年度は郵政省は国庫債務も含めて十一億円弱を計上しておられます。非常に重要な施策の一つになってまいりました。  そこで、私はこの際に大臣にお尋ねしておきたいのですが、ことしの一月十七日にアメリカのジョンソン駐日大使が佐藤総理に、日本側の要望があれば、米国として通信衛星等の開発に協力したいという意味のことを申し出た、こういうふうなことが新聞に載っておりましたが、大臣はこの内容についてどの程度まで承知しておられますか、お尋ねしておきます。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 この内容は私も承知いたしておりますが、いま政府部内においても、どういうことの御協力を受けるか、こういうふうなことを相談しておるのでありまして、個々の問題については、私どももここで申し上げる自由を持っておらない、こういうことでございます。

中野明公明党

○中野(明)委員 これはまた後ほどお話し合いするとしまして、去る二月二十八日に、通信・放送衛星研究開発連絡協議会というものがいままでございましたが、これを発展的に解消して、今後郵政省が中心になって通信衛星開発本部を発足されました。私は、このことが米国の申し出に対してこういうふうに本部を設置する、こういうふうになったのじゃないか、このように私なりに考えてみたのですが、その点はどうでございましょうか。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 これは、いまの米国の申し入れには直接関係はありません。いまの宇宙開発の中で通信衛星というものが非常にまとまった仕事でありまして、これは科学技術庁のロケットで上げてもらう、こういうことになりますが、通信衛星だけの開発ができる、それには、いま申されたような郵政関係の四団体で一緒の共同研究をして、そしてむだな重複をなくす、こういうことでありまして、いままでの連絡協議会よりかもつと強い組織をつくることによってこの開発におくれることのないようにしたい、こういうことでございます。内閣全体としましては、御承知のように宇宙開発委員会設置法という法律案が今度出るのでありますが、私どもとしては、あの中において通信・放送衛星だけの検討を進める、こういうことになっておるのであります。特に、具体的に四十三年度には電離層の観測のための衛星をつくるということがきまったのでございますから、こういうことを四者が共同で推進をする、強く進める、こういう趣旨でつくったのでございます。

中野明公明党

○中野(明)委員 いまの大臣のお話では、いままでよりもより強力にということでございますが、連絡協議会を本部と名前をかえただけで、内容はどうなんでしょうか。構成、内容、その他。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 名前を変えることによっていまの協力体制を強化する、こういう趣旨でございまして、予算がそれぞれの機関において成立をしておる、それの有効利用のためには、強く、これらを相談の上で重複するようなことのないようにしたい、こういうことでやっておるわけでございます。

中野明公明党

○中野(明)委員 先ほど大臣からもお話がありましたように、今国会でも宇宙開発委員会の設置法案が出ております。宇宙開発の一元化については多年この委員会におきましてもいろいろ議論が出ておりましたが、日本の現在の状況をいろいろ聞いてみますと、本体のほう、そしてまた地上設備のほうは非常にすぐれた内容を持って、どこにもおくれをとらないだけの自信があるようでございますが、打ち上げということについて、ロケットのことについて一歩も二歩もおくれをとっているような気がするわけであります。しかし、先ほどから大臣のお話にもありましたように、この宇宙開発というのはこれからの要望でございます。また必要な問題でありますので、この際、本体の自信を日本も持っておるようでありますから、アメリカのロケットでとりあえず一日でも早く打ち上げるということも一つの方法じゃないか、このように私なりに考えるのですが、こういう点、大臣はどうお考えでありましょうか。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 いまの宇宙開発一元化で一番具体的に問題になるのは、文部省と科学技術庁の問題でありまして、通信衛星本体の問題はあまりこの中に入っておらない。私どもは、われわれの通信衛星ができてもロケットの体制ができなければ片ちんばになる、こういうことで心配をしておるのでありまして、われわれとしましては、通信衛星そのものについては、日本の技術でもってある程度開発できる、こういうふうな自信を技術者の方々はお持ちのようでございます。  要は、これを打ち上げるのかどうかという問題でございますが、いまの段階においては、われわれとしてはまずもって国産の打ち上げを目途としていきたい、こういうことを考えております。

中野明公明党

○中野(明)委員 いまの大臣のお話にもありましたように、文部省というのは、一元化のことにつきましていろいろ問題があるようですが、いずれにしても、わが国の力で打ち上げるということはいまおっしゃったとおりでありまして、当然のことだと思うわけですが、ロケットの技術が、東大もこの間も失敗したようですし、なかなかそこまで到達しておらぬ、こういう時点において、やはり国際的におくれをとらない、日本の技術は本体はここまで進んでおるということを知らしめるためにも、永久にそうするのじゃなくて、将来日本のロケットが発達するのは当然のことでしょうから、とりあえず先に本体を打ち上げる、そういうふうな意味から、先ほど私が申し上げましたように、米国からそういう申し出があるならば、先に打ち上げたらどうか、それに向かって予定を立てたらどうか、このように私なりに考えて、お尋ねしておるわけですが、もう一度大臣に……。

小林武治自由民主党郵政大臣

○小林国務大臣 これは、われわれ第一次的には日本のロケットによる打ち上げを目途としておる、しかし、これからの事態の推移によってはいろいろなことも考えなければならぬ、この程度のお答えをいたしておきたいと思います。

中野明公明党

○中野(明)委員 では、きょうは時間もちょうどきたようでございますので、四十三年度のNHKの予算がやがて本委員会に付託されてくると思いますので、きょうNHKからおいでになっておりませんが、委員長に資料をお願いしておきたいと思うのです。  NHKの経営委員会の一覧表と、昨年何回ぐらい開かれて、出席率、それから各人の兼職の状況、報酬、そういうことについてできれば資料をお願いしたい、このように思います。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○石川政府委員 NHKのほうに連絡いたします。

中野明公明党

○中野(明)委員 お願いしておきたいと思います。  では、以上で私の質問を終わります。      ————◇—————

古川丈吉自由民主党

○古川委員長 この際、参考人出席要求の件についておはかりいたします。  逓信行政に関する件について調査の参考に資するため、参考人の出席を求め、意見を聴取することといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古川丈吉自由民主党

○古川委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。  なお、参考人の人選手続及び出頭日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古川丈吉自由民主党

○古川委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。  次回は、来たる十三日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    正午散会

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