地方行政委員会 第5号
- 発言数
- 12 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1968/03/07
会議録
○吉川委員長 これより会議を開きます。 まず、第五十五回国会、内閣提出にかかる都道府県合併特例法案を議題といたします。
○吉川委員長 この際、政府から趣旨の説明を聴取いたします。赤澤自治大臣。
○赤澤国務大臣 ただいま議題となりました都道府県合併特例法案について、提案理由とその要旨を御説明申し上げます。 最近における社会、経済の発展に伴って、都道府県の区域を越える広域にわたる行政の合理的かつ効果的な処理と広域の地方公共団体としての都道府県の能力の充実強化の必要性は、ますます増大しつつあります。政府は、このような情勢に対処するため、さきに地方制度調査会に対し府県の合併に関し諮問し、その答申を得たのであります。この法案は、この答申の趣旨に従い、都道府県の自主的な合併が容易に行なわれ得るようにするため、所要の特例措置を定めようとするものであります。 次に、この法律案の要旨について御説明申し上げます。 第一に、この法律は、都道府県の自主的な対等合併を期待することを基本の立場とし、都道府県の合併は、自然的、社会的及び経済的に一体性のある区域または将来一体性のある区域として発展する可能性の強い区域であって、広域にわたる行政を合理的かつ効果的に処理することのできる区域について行なわれ、かつ、合併関係都道府県間の格差の是正に寄与することができるように配慮されなければならないものとしております。 第二に、都道府県の合併の手続について、地方自治法第六条第一項による現行方式のほかに、関係都道府県の発意に基づく方式として、関係都道府県議会の議決による申請に基づき、内閣総理大臣が国会の議決を経て処分する方法を規定しております。 なお、この場合、関係都道府県の議会の議決が、半数をこえ、三分の二に満たないときは、当該都道府県の住民の投票に付さなければならないことといたしております。 第三に、都道府県の合併の実施を円滑ならしめるため、国会議員の選挙区、合併都道府県の議会の議員の任期及び定数、職員の身分取り扱い、地方交付税及び地方道路譲与税の額を算定、義務教育費国庫負担法、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法などに基づく国の財政措置について、特例を設けることといたしております。 第四に、合併都道府県の建設を促進するため、補助金の交付及び地方債についての配慮、公共企業体等の協力について所要の規定を設けるとともに、合併に伴う関連措置として、国の地方行政機関の所管区域、公共的団体の統合整備等についても所要の規定を設けることといたしております。 なお、この法律は、特例法たる性格にかんがみ、十年間の限時法とすることといたしております。 以上が都道府県合併特例法案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。 ————◇—————
○吉川委員長 次に、第五十五回国会、太田一夫君外七名提出にかかる地方自治法の一部を改正する法律案を議題とし、提出者から趣旨の説明を求めます。依田圭五君。 —————————————
○依田議員 私は、提案者を代表いたし、ただいま議題となりました地方自治法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明いたしたいと存じます。 特別区における自治行政の円滑化をはかるため、区長の選任方法を議会による選任制から、住民による直接公選制に改める必要がある。これがこの法律案を提出する理由であります。 御承知のように、昭和二十二年特別区は市と同様の権限を有して発足し、以来区政は目ざましく進展してきたことは御承知のとおりであります。しかるに昭和二十七年に現在制度のごとく地方自治法が改正され、区長は都知事の同意を得、区議会が選任するという制度に改められました。 日本社会党といたしましては、このような地方自治法の改正では、行政機構の中央集権化を強め、住民自治の原則にもとるものであるという態度を、その当時より今日に至るまで一貫してとってまいっております。 改正案が成立して以来十数年を経過いたしましたが、その間に、私たちが指摘いたしましたとおり、各種の欠陥や矛盾が顕著にあらわれてまいりました。特に現在、東京都の特別二十三区のうち六区で数カ月間の区長不在が続き、区政の渋滞を生じ、区政運営上重大な悪影響をもたらしているのであります。 これは、東京都政始まって以来の異常事態であり、区民の区政不信を招き、これ以上の放置は許されないところまできているのであります。 区の処理する事務は直接住民の日常生活に結びつくものでありますから、それらの事務を処理すべき区長は、区民の意思を反映して選ばれ、区民に対し直接責任を負うべきものでなくてはなりません。そのことにより、区民の意思が直接行政面に反映し、民主的かつ能率的に遂行されることにより区民の福祉は増進し末端行政の円滑化により区民生活の向上は疑いのないところであります。 加えて、昭和三十九年七月の地方自治法の改正により、区民生活に身近な事務事業の移管が実施されました現在、区民はより強く区長の公選を要望いたしており、歴代の東京都知事、都議会、特別区の区長、特別区の議会もあげて区長の公選制の復活を強く要望いたしているところであり、美濃部都知事の掲げました区長公選の公約に対しましても広く都民の支持してきたところであります。 この際、都民の声を反映し、民主政治の根底である住民自治の発展を期するため、現行地方自治法第二百八十一条の二とそれに関連いたします法規を改正し、二十七年八月の改正以前の状態に戻し、特別区の区長の選任を住民の直接選挙によるように改めることにするというのが、この改正案のねらいであります。 以上がこの法律案の提案の趣旨でございます。何とぞ、慎重に御審議の上、すみやかに可決くださるようお願いをいたします。 ————◇—————
○吉川委員長 次に、第五十五回国会、太田一夫君外七名提出にかかる地方財政法の一部を改正する法律案を議題とし、提出者から趣旨の説明を求めます。山口鶴男君。 —————————————
○山口(鶴)議員 私は、提案者を代表し、ただいま議題となりました地方財政法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨を御説明申し上げます。 御承知のように、地方財政は、昭和四十年度以降の公債発行政策によって、従来の国と地方間の財源比率がくずれ、地方財政はより深刻な危機に直面しております。また、国と地方間の行政や財政の乱れはひどく、国は不十分な財源措置で事業計画を地方に押しつけ、補助金、助成金も単価が低く、当然国が行なうものまで負担を地方に強制しているありさまであります。したがって、それに伴い、都道府県と市町村間、または地方公共団体と住民間の財政秩序は法令に基づかない寄付金、負担金あるいはいわゆる税外負担の強制で大きく乱されているのであります。特に、地方公共団体が住民から徴収する税外負担は、小中学校費、高等学校費等において著しく、自治省調査でも百億円をこえているのであります。したがって、これらの地方公共団体と住民との間の財政秩序の確立をはかり、地方財政のより健全な運営を確保することは、当面の緊急事であると考えるのであります。 これが本法律案の提案の理由であります。 次に、本法律案の内容の要旨を御説明申し上げます。 第一は、都道府県が住民にその負担を転嫁してはならない経費についてであります。昭和三十八年の地方財政法の一部改正により、昭和三十九年四月一日から都道府県の行なう高等学校の施設の建設に要する経費については、住民にその負担を転嫁してはならないことになりましたが、新たに現在、過大な税外負担によってまかなわれている都道府県立の高等学校の職員の給与に要する経費及び施設の維持及び修繕に要する経費を追加いたしたのであります。小中学校について、すでに数年前より禁止の対象になっているこの二項目の措置を高等学校にも適用することは、税外負担の解消を前進させる上から当然の措置であろうと考えるのであります。 第二は、市町村が住民にその負担を転嫁させてはならない経費についてであります。市町村の職員の給与に要する経費及び市町村立の小学校及び中学校の建物の維持及び修繕に要する経費については政令により住民負担を禁止せられているところでありますが、この政令への委任を改めて、これを法律事項とするとともに新たに市町村立の小中学校の施設の建設事業に要する経費を追加し、税外負担強要の多発現象を解消し、地方財政秩序の健全化をはかろうとするものであります。 以上が本法律案を提案する理由並びにその要旨であります。 慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。 ————◇—————
○吉川委員長 次に、第五十五回国会、太田一夫外七名提出にかかる地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律案を議題とし、提出者から趣旨の説明を求めます。細谷治嘉君。 —————————————
○細谷議員 ただいま議題となりました地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表して、その提案の趣旨及び内容の概要を御説明申し上げます。 最近の急速な経済成長の陰で、わが国の社会保障の水準は、西欧先進諸国に比べ、依然として低水準に置かれております。しかも最近における医療費の急激な増高は、各種共済組合の短期給付財政の収支を悪化させ、そのため組合員に過重な負担をしいる掛け金の引き上げを余儀なくいたしております。また一方、長期給付におきましても、ここ数年来の異常なまでの消費者物価の上昇のもとで、年金受給者の生活は極度に逼迫しているのが実情でございます。 このときにあたりまして、主として組合員の掛け金とそれに見合う使用主負担の財源だけで運営される共済組合におきましても、従来の保険主義の原則を廃し、大幅な国庫負担の導入により、その社会保障的性格を強める必要があります。かようにして短期給付、長期給付とも、組合員の負担がこれ以上過重にならないよう措置いたしますとともに、退職公務員の老後の生活を少しでも安んじさせるよう、前向きの措置を行なうことは、社会保障の観点からはもとより、共済組合の趣旨に照らしましても、当然、国の責務ともいうべきものであります。 以上の立場から、共済組合の短期給付並びに長期給付の充実改善をはかるため、この改正案を提出いたした次第であります。 次に、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、第一は、短期給付に要する費用につき、新たに国庫は百分の二十相当分を負担することといたしたのであります。これによりまして地方公務員等共済組合につきましては、国庫としての国百分の二十、使用主としての地方公共団体百分の五十、組合員百分の三十の負担とすることにいたしております。 第二は、長期給付に要する費用の負担割合についてであります。長期給付については、現在、地方公共団体が百分の五十七・五を負担しているのでありますが、そのうち百分の十五は地方交付税に見込まれていますが、その分を百分の二十にし、引き上げ分百分の五をもって組合員の掛け金百分の四十二・五の軽減に充て、組合員の掛け金を百分の三十七・五に引き下げることといたしております。 第三は、年金給付の算定基礎についてであります。従来その算定基礎は退職前三カ年間の俸給の平均額とされておりましたが、消費者物価の上昇の中で、年々ベースアップが行なわれている現状等を考慮し、これを退職時の俸給といたしたのであります。 第四は、年金者遺族一時金の新設であります。現行法では遺族の範囲が、主として死亡した組合員の収入により生計を維持していた範囲に限られており、たとえ親、配偶者がいても、組合員の収入によって生計を維持していなかったとすれば、給付の対象とされておりません。この際、遺族年金を受けるべき遺族がない場合においては、組合員の収入によって生計を維持していなかった者に対して遺族年金の額の十二年分に相当する金額を年金者遺族一時金として支給することにいたしました。 第五は、退職一時金の引き上げについてであります。現在、国家公務員及び地方公務員の共済組合においては、退職一時金の支給額は、組合員期間によりそれぞれ二十日から五百十五日分となっておりますが、公共企業体職員等共済組合では二十日から四百八十日分となっており、著しく不均衡であるばかりか、その支給額も低きに失しております。したがいまして、この不均衡を正し、かつ退職一時金の底上げを行なうため、三十日から六百十五日分といたしたのであります。 第六は、地方職員共済組合等の運営審議会及び地方公務員共済組合審議会の委員については、共済組合運営の特殊性から共済組合員であった者のうちから職員団体等が推薦した者も委員に任命できるようにいたしたのであります。 以上、この法律案の提案の趣旨及び内容の概略を申し述べました。 何とぞ、慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。 ————◇—————
○吉川委員長 次に、第五十五回国会、太田一夫君外十九名提出にかかる地方自治法等の一部を改正する法律案を議題とし、趣旨の説明を求めます。山本弥之助君。 —————————————
○山本(弥)議員 ただいま議題となりました地方自治法等の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表して、その提案の趣旨及び内容の概要を御説明申し上げます。 地方自治法附則第八条は、昭和二十二年に同法が制定された当時の暫定規定として、都道府県職員のうち政令で定めるものは当分の間これを官吏とする、と規定しております。このため、都道府県職員のうち、職業安定、社会保険、国民年金の業務に従事する職員、いわゆる国費職員は、同法の規定を受け、国家公務員たる身分のまま今日に至っております。 したがいまして、現在、都道府県職員として勤務する者の中には、国家公務員たる身分の者が混在しているわけでありますが、こうした事情は、都道府県知事の指揮監督権にもかかわる重要問題を提起しております。 すなわち、地方自治法附則第八条の政令事務に携わる職員は、彼らが実質的には都道府県職員であるにもかかわらず、身分上は国家公務員であるため都道府県知事の指揮監督を受け、人事と給与については、国の指揮監督を受けるという、複雑な立場に置かれているのが現実であります。 たとえば、公共職業安定所は現在職業安定法により国の機関として全国各地に設置されており、そこに勤務する職員はすべて国家公務員としての身分を持つ者でありますが、これに対する指揮監督は同法によりやはり都道府県知事にゆだねられております。 もともと公共職業安定所の事務は、その地方の実情をより強く反映したものであることが望ましいのでありまして、この際同法を改正して、これを都道府県の機関とするとともに、その職員も都道府県の職員とすることにより、身分と指揮系統を一本化する必要があるのであります。 こうした身分関係の混在、指揮監督系統のあいまいさは、行政上望ましくない事態発生の原因となっているのでありまして、早急に是正されなければならぬことは当然であります。 以上のことは、単に行政上の理由にとどまらず、わが国の民主主義の支柱の一つである地方自治の充実という見地から見ましても、この是正が必要と思われるのであります。 また、このことは、すでに昭和三十九年の臨時行政調査会の答申をはじめ、四十年には地方制度調査会、四十一年には行政管理委員会の答申によっても、それぞれ強く指摘されているところであります。 以上が、本法律案提案の理由であります。 次に法律案の内容を簡単に御説明申し上げます。 第一に、地方自治法附則第八条に基づく政令事務の範囲を、道路運送法、道路運送車両法等の施行に関する事務に限定いたしました。 第二に、現在の公共職業安定所を都道府県の機関とすることといたしました。 第三に、この法律の施行に際して、新たに都道府県職員として受ける俸給が、従来の国家公務員としての給与を下回る場合には、都道府県は、調整のための手当を支給すべきものといたしました。 第四に、社会保険審査官及び失業保険審査官につきましては、審査事務が各都道府県で異なることは望ましくありませんので、従来どおり国家公務員とすることにいたしました。 なお、本法律案は、昭和四十三年四月一日より施行することにいたしております。 以上、この法律案の提案の趣旨及び内容の概略を申し述べました。 何とぞ、慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。
○吉川委員長 以上で各法律案に対する趣旨の説明は終わりました。 次回は、明八日午前十時から理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十一分散会