大蔵委員会 第29号
- 発言数
- 20 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1968/05/07
会議録
○毛利委員長代理 これより会議を開きます。 委員長所用のため、指名により私が委員長の職務を行ないます。 国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、本案に対しまして、自由民主党、民主社会党を代表して、金子一平君外二十四名より修正案が提出されておりますので、提出者の趣旨説明を求めます。金子一平君。
○金子(一)委員 ただいま議題となりました国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文は、印刷してお手元に配付いたしてありますので、朗読は省略させていただきます。 御承知のとおり、政府原案では、この法律は昭和四十三年四月一日から施行することといたしておりますが、御説明申し上げるまでもなく、現在すでにその期日を経過いたしておりますので、これを「公布の日」から施行することに改めようとするものであります。 何とぞ御審議の上、御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○毛利委員長代理 これにて修正案の趣旨説明は終わりました。 御質疑はありませんか。——御質疑もないようでありますので、本案並びに本修正案に対する質疑はこれにて終了いたしました。 —————————————
○毛利委員長代理 これより本案並びに本修正案について討論に入ります。 通告がありますので、これを許します。阿部助哉君。
○阿部(助)委員 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となっております国有林野事業特別会計法の一部改正案並びにこの修正案について反対の討論を行ないます。 ただいま議題となっております国有林野事業特別会計法の一部改正案は、国有林野事業特別会計に属する特別積立金引当資金は従来一般会計に繰り入れていたが、当分の間、森林開発公団に対する出資に優先的に使用することができるものとしたのでありますが、森林開発公団は二十五年に熊野並びに剣山の開発のためにつくられたものでありまして、その使命はおおむね終了しておると思うのであります。 ただ、一度公団をつくりますと、何らかの理由をつけて温存することが今日までのならわしのようでありまして、行政機構の整理として問題になっているところであります。 わが国の森林面積は国土の七〇%を占め、気象条件に恵まれながら木材資源の不足は、石油に次ぐ輸入依存度を見ております。人工造林あるいは林道問題など、林野行政の貧困を証明する以外の何ものでもありません。 国会における百行造林の決議等に見られますように、政府において林道の開発など一貫した林野行政の推進、ことに零細山持ちの造林に対する補助単価の引き上げや、あるいは林業労働者の労働条件の改善等に格段の努力を払うべきものであると考えるのであります。特に、この林業労働者の労働条件の劣悪なことは、労働不足、造林停滞の大きな原因になっていることは政府の白書が証明するところでございます。 このように、林野行政の根本的な姿勢の検討もなく、ただ公団の延命策をはかるがごときこのたびの改正に対して反対をし、したがって、修正案にも反対をいたしまして、討論を終わるものであります。(拍手)
○毛利委員長代理 小川新一郎君。
○小川(新)委員 国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案並びに修正案に対し、私は、公明党を代表いたしまして、反対を表明するものであります。 すなわち、本法案における森林開発公団は、昭和三十九年の臨時行政調査会の答申においてその廃止を宣告された公団なのであります。公団が昭和三十一年に設立されたときの事業目的、すなわち、和歌山、奈良、三重三県の奥地に広がる熊野川流域と徳島県の剣山地区の森林源開発のための林道建設をりっぱになし遂げ、その使命を全うしたのであります。 しかるに、現今の公団においては、その仕事のすべてを林野庁の委託に待ち、事業費全額が国有林野事業特別会計から出されている状態であります。 公団は、林野庁から頼まれた林道が完成すると直ちに林野庁に引き渡し、その後の管理は営林局、営林署で行なっているのであります。したがって、林野庁が民間に請け負わせるのと何ら変わりなく、さらには委託を受けた公団は、民間の建設会社に事業を請け負わせているのであります。また、公団の職員の多くは林野庁、営林局、営林署の出身で占められており、まさに林野庁の外局となっている現状なのであります。 このように、単なる林野庁と民間建設会社のクッションにすぎず、林野庁の外局にすぎない公団は、直ちに廃止すべきであり、また、かような公団に対し優先的に出資をするという本法案に対しては反対せざるを得ないのであります。 さらに、これを機会に、政府は従来の林業政策をより一そう国土の保全及び健全な林業向上のための政策に改めるよう主張する次第であります。 今日の日本の林業の実態を見るときに、みずからの国土を、緑の山々に囲まれたふくいくたる国土建設を希望する国民の願いとはうらはらに、国内の木材資源は減少の一途をたどり、木材価格は天井知らずの高騰にあえいでおり、安易な輸入木材にたよりわが国経済の負担となっており、あまつさえ、その価格も上昇しているのであります。 これに対し、政府の造林政策はいかがでありましょうか。昭和四十一年の決定以来、種々の変更をなし、伐採は無計画に行なわれ、造林は進まず、森林育成の道は進まず、まさに国に計画のなきにひとしき状態であります。日本の山の三二%は人工林であり、そのうちの六七%は戦後の植林であり、代採することはできないのであります。また、六八%は天然林がおもでありますが、そのうちの四〇%は薪炭林という現状において、政府は昭和九十年の時点において九〇%の自給率を達成するとの計画を立ててはいるが、実際の政策は非常に問題を含んでいるのであります。 すなわち、〇・一ヘクタールないし五ヘクタールを所有している林家は、世帯にして九〇・五%もあり、その面積も三九%を占めているのであります。これらの階層にこそ政府は強力な施策を講ずべきであるのに、その補助はきわめて微少であります。これらの林業所得は四十一年度、年間わずかに六万円であり、今日の物価高の前に、もろくもその林業にかける情熱の火も消えんとしているのであります。 また、育林事業の平均賃金は四十一年度において日当わずか千円足らずであり、たとえば同じような仕事の大工さんと比べ、たいへん低い状態であります。また、国有林野関係の職員にしても、その給与はきわめて低いのであります。 このように、育成事業に対する補助も微少であり、それに関係する労務者の給与も、一般に比べて非常な悪条件のもとに置かれており、いかに造林政策を政府が叫んだところで、林業従事者は減少し、造林の効果のあがらないことは明らかであります。 政府は、いたずらに公団のごとき不要なものに金を出す愚を改め、民間所有地に国が植林し、収益を折半する等の積極的林業振興をはかり、治山治水、出かせぎ不要等の広い視野に立って、周辺地区の経済的発展をはかりつつ、現在問題になっている過疎化対策の一環として、総合的政策を推進していくよう強く要望し、反対討論といたすものであります。(拍手)
○毛利委員長代理 これにて討論は終局いたしました。 これより採決いたします。 まず、金子一平君外二十四名提出の修正案について採決いたします。 本修正案を可決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○毛利委員長代理 起立多数。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除いて、原案について採決いたします。 これを可決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○毛利委員長代理 起立多数。よって、修正部分を除いて原案は可決し、本案は修正議決いたしました。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○毛利委員長代理 御異議なしと慰めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○毛利委員長代理 次に、横山利秋君外十二名提出の国税審判法案を議題といたします。
○毛利委員長代理 提出者より提案理由の説明を聴取いたします。提出者横山利秋君。
○横山議員 ただいま議題となりました国税審判法案につきまして、提案理由並びにその概要について御説明申し上げます。 まず第一は本法の必要性であります。 今日の税に対する納税者の希望、不満、不平はきわめて多いものがあります。しかし、戦後の混乱期と違い税務行政がより合理的に、より公平に行なわれることが必要であるにかかわらず、納税者の苦情処理機構は十分な改善がされていない現状であります。 現在、国税通則法等により協議団制度が設けられているのでありますが、これは国税局長がみずから決定した事項を部下である協議団の意見に基づいて、みずからの手で修正するという理論的矛盾をおかしているといわなければなりません。また、国民は租税法定の原則に基づき、通達には拘束されないにもかかわらず、協議団の審査は事実上通達に基づいてなされております。この際審査は公平な第三者でなされることが必要であります。 税法以外には、公正取引委員会、労働委員会をはじめ、準司法的機関があって、紛争処理機能は整備されており、他方、外国の例を見ましても、米国においては租税裁判所を含め、納税者の苦情処理機構が整備されております。 したがって、この際協議団制度を廃止し、国税庁から独立した国税審判庁制度を創設し、納税者の不服を公正に処理しようとするものであります。 第二に、この法律の目的といたしましては、国税のうち、関税、とん税、特別とん税以外の税に関する行政庁の違法、または不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に対する不服については独立の国税審判庁が審判を行ない、納税者の権利利益の救済をはかり、行政の適正な執行をはかることであります。 第三に、その機構として、内閣総理大臣のもとに国税審判庁を置き、地方には十一の地方国税審判庁を置くこととし、さらに地方支部を設けております。また、審判庁には、審判官、調査官、事務官を置き、審判事務に当たらしめることにいたしております。 第四に、審判の手続につきましては、納税者は処分があった日から、原則として一カ月以内に審判の請求をすることとし、請求は事案が国税庁に関する問題であるときは、中央審判庁へ行ない、他は地方審判庁へ行なうこととしております。なお、審判請求人は代理人を置くことができることとしております。 第五に、審判庁の行為といたしましては、 1 利害関係者を手続に参加させることができ る。 2 国税の全部または一部の徴収または滞納処 分の続行を停止することができる、また、差 し押えをしないこと、または差し押えを解除 することを命ずることができる。 3 審判は期日、場所を定め関係者に通知し、 審判長が指揮して行なう。 4 必要あれば数個の審判の併合、または分離 をして審判することができる。 5 審判庁は出頭、鑑定、物件提出、立ち入り 検査等の権限を持つ。 以上であります。 第六に、審判庁の裁決といたしましては、 1 請求が理由あれば処分の全部または一部を 取り消す。 2 公共の福祉に適合しない場合は請求を棄却 するが、裁決で処分が違法または不当である ことを宣言しなければならない。 3 裁決効力は裁決の送達によって生ずる関係 行政庁を拘束する。 4 裁決や処分については行政不服審査法によ る申し立てができないと規定しております。その他、罰則の規定及び関係法律の改正規定を設けております。また、この法律による協議団廃止に伴う人員削減は約四百五十人であり、審判庁設置に伴う人員は約千人でありまして、所要の定員改正を行なっております。なお、所要経費は当面右の人員の差の年間所要給与額を若干上回る額と、他の若干の所要経費との合計額であります。 以上が本法案の要旨であり、全文五十条にわたっております。今日税務行政に関し納税者の不満はきわめて広範多岐であって、民主的かつ合理的な苦情処理機構を整備することは各方面の強い要望となっておりますことにかんがみ、何とぞ慎重審議の上、すみやかに御賛同あらんことを切望する次第であります。
○毛利委員長代理 これにて提案理由の説明は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ります。 ————◇—————
○毛利委員長代理 次に、昭和四十二年度における旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法等の規定による年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案、昭和四十二年度における公共企業体職員等共済組合法に規定する共済組合が支給する年金の額の改定に関する法律の一部を改正する法律案、武藤山治君外十一名提出の国家公務員共済組合法及び公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案及び武藤山治君外十四名提出の国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。広瀬秀吉君。
○広瀬(秀)委員 共済関係の二法案について質問をいたしたいと思います。 もうすでに共済組合法の改正案のかかるたびに問題になり、本大蔵委員会においてもしばしば附帯決議等も付しましてその善処を強く要求をしてきた問題は、いわゆる年金のスライドの問題であります。そのことが法律上も、国家公務員共済組合法の第一条の二の改正ということで、いわゆる調整スライド規定と俗にいわれるものが入ったわけでありますが、それにもかかわらず、具体化はされない、一向に制度的な前進がはかられないという現状にあるわけであります。特に昨年のこの委員会におきましては、もうそういうことではいけない、このスライド問題を解決するために責任官庁をきめなさい、こういうことが附帯決議につけられました。そして、各省の連絡調整をはかる何らかの機関を持つ、こういうことも言われたわけであります。そして、それを四十三年中には検討を終えるんだ、こういうような趣旨で附帯決議をつけたわけでありますが、その後の、この附帯決議の趣旨に従ってのこの問題についての検討の状況というものをまずお聞かせをいただきたいと思うわけであります。
○津吉説明員 先生御指摘になりましたように、前回の本委員会における附帯決議におきまして、いわゆるスライド調整につきましての法律の規定はございますが、具体的な運用について、四十三年度を目途として検討するということになっておりますが、御承知のように、昨年六月に社会保障制度審議会から、公的年金全般につきましてその給付額の調整等についての申し入れが内閣総理大臣に対し行なわれたわけでございます。それで、特にそれが根拠になったわけでもございませんが、その直後におきまして、昨年の七月、関係各省の次官会議の申し合わせによりまして、総理府に、公的年金制度調整連絡会議というものが設けられたのでございます。調整連絡会議におきましては、内閣官房審議室長が主宰いたしまして、御承知のように、公的年金にかかわる各所管部局——総理府の人事局あるいは総理府の恩給局、それから共済関係でわれわれ、文部省の管理局、厚生省の保険局、厚生省の年金局等々、公的年金全般の所管部局の各省を構成員といたしまして審議を進めたわけでございます。 それで、その事項につきましては、社会保障制度審議会の申し入れにもありますように、各公的年金制度の目的、性格、制度の仕組みに基づきまして、それぞれの共通部分と各制度独自の特殊部分、これをはっきりと区分整理いたしまして、年金額の調整、それから調整にかかわる負担方法、それから最低保障あるいは通算というような、各公的年金全般につきましての重要問題の検討を進めるということに相なったのでございます。 その後、数次——十回に及ぶ会議を開催いたしまして、社会保障制度審議会からの申し入れの趣旨をあらためて確認をいたしまして、各公的年金の制度の内容を各構成員が理解した上に立ちまして、御指摘の、まず具体的な年金額改定の運用方法について何がしの結論を出すということを第一義的な問題にしたのでございます。 ただいまのところ、各種公的年金における生活保障部分、これが固定的な部分でございますが、それと報酬比例にかかわる部分というようなそれぞれの部分の性格に基づいて調整を行ないます際に、それらの部分についてはいかなる方針で臨むべきであるかということを中心にして審議を進めておるところでございます。ただし、非常に問題は、各国の制度等研究を要することでありますし、直ちに結論を得る見込みというものは早急に立てられないのでございますけれども、ただいま申し上げましたような内閣総理大臣官房審議室におきまして主宰をしておるその主宰のスケジュールにおきましては、可及的すみやかに結論を得たいということでわれわれも鋭意検討を相ともに進めておるという状況でございます。
○広瀬(秀)委員 いまたいへん詳細に給与課長述べられたわけでありますが、詳細に述べたわりには実体的にはたいした前進がないということを告白したようなものであります。 そこで、恩給局来ておりますか。——恩給審議会が三月に答申を出しておりますね。その中でもこの調整規定の運用とその基準というようなことについて答申をされておりますし、また、調整の方法等についてもかなり具体的なあるいは経過措置に至るまで答申を出しておられる。こういう問題、これはいままで過去われわれが申し上げておったようなことを大体受け入れたような形で、こういう方向で調整を実際にやるべきだ、恩給年金の価値というものを物価値上げの中で保全をしていかなければいけないという必要性を非常に認められて、具体的に物価との関係を調整するということだけではなしに、今日の公務員の給与水準との調整というようなことも十分配慮すべきだというようなこともいわれておるわけであります。さらにこの経過措置というようなところでは、調整の基準を適用するにあたって、現在までのいわゆる年金を算定する基礎になっている仮定俸給というものと、現在の公務員給与の水準といいますかそういうようなものとの差を何らかの形で詰めるといいますか、そういう措置も必要ではないかというようなことまで具体的に示されているわけですね。こういうような問題について、この答申を受けた担当の総理府恩給局としては、この問題についてはどういうように進められるお考えでおられますか。——恩給局おりませんか。 〔「定数が足らない」と呼び、その他発言する 者あり〕
○毛利委員長代理 お静かに願います。 次回は、明八日水曜日、午前十時十五分理再会、十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時十六分散会