P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ ☆
第58回国会衆議院1968/07/10

石炭対策特別委員会 第17号

発言数
5 件
登壇者
3 名
会派数
1
開催日
1968/07/10

会議録

堂森芳夫日本社会党

○堂森委員長 これより会議を開きます。  石炭対策に関する件について調査を進めます。  最近発生いたしました炭鉱の事故及びその後の経過等について、政府当局より説明を聴取いたします。西家鉱山保安局長。

西家正起通商産業省鉱山保安局長

○西家説明員 それでは、その後の重大災害につきまして、簡単に御報告をさせていただきます。  最初に、五月の十二日に発生いたしました美唄炭鉱の災害のその後の状況でございます。これは資料はございませんが、その後の状況につきまして簡単に御報告をいたします。  山はね現象によりまして坑内火災を起こしたのでありますが、その後密閉によりまして鎮火につとめたのでございますけれども、効果が思わしくなく、ついに水没することに決定をいたしまして、六月の六日から注水作業を開始いたしまして、六月末をもちまして一応水没を終わっております。鎮火を確認いたしましたので、七月に入りましてこの水明けを始めておりまして、少なくとも一カ月は水を抜くのに時間がかかるものと考えております。災害原因の調査等は取り明け後に行ないたい、かように考えておる次第であります。なお、罹災者の十三名の方のうち七名はまだ未収容でございまして、現在坑内に残っておられるような状況であります。  次に、お手元の資料にございます新田川炭鉱の災害でございますが、福岡県の田川市にございます新田川炭鉱で、鉱業権者は田川鉱業株式会社でございまして、災害は四十三年五月三十日十時五十分ごろに起こりました。場所は、略図が資料にございますが、竹谷右一片下三尺層払いでございます。災害の種類はガス突出でございます。罹災者は、三名の方が死亡されまして、重傷の方が四名、そのほかに軽傷の方が三十三名、ガス窒息によって罹災をされております。  この炭鉱は、鉱山労働者約千四百名で、月間出炭量が四万七千トンでございます。災害が発生いたしました竹谷右一片三尺層払いというところは、坑口から約二千三百メートルでございまして、この下三尺のほかに中三尺という層がもう一つ上にございますが、その間は六メートルないし八メートルばかり離れております。当時、中三尺の層の中にあるガスを抜く目的をもちまして、この下三尺層を中三尺層に先行して採掘をいたしておったのでございます。災害当日払いを始めまして、十四メートル進行をしておったわけでございますが、その当日一番方におきまして、この払いには係員四名、ほか鉱員が五十九名配番になっておって、採炭、仕繰り、充てん等の作業をしておったのでございます。このほかに保安監督員と上席係員が四名坑内を巡視中であったわけでございますが、突然払いあとの天盤が崩落をいたしまして、同時にガスが噴出し、ガス窒息により罹災をしたものでございます。  災害の原因といたしましては、払いの進行に伴いまして、初圧が来る時期でございますが、その初圧によりまして、下三尺層の天盤が崩落した。そのほかに、どうも中三尺に埋蔵されておりましたガスの圧力も若干影響があったのじゃないか、こういうふうに考えられますが、要するに天盤が崩落をいたしまして、上の層に包蔵されておりましたガスが開放されまして、払い面に流動し、作業中の鉱山労働者が罹災した。大体、みながガス中毒じゃなくて、ガス窒息ということによりまして罹災をいたしたような次第でございます。  新田川のその後の対策につきましては、非常にむずかしい問題があったのでございますが、約半月間検討いたしまして、この払いの片深く両側から坑道を先行させまして、深いボーリングによってガス抜きを行なう。そういうことによりまして、ガスをあらかじめ抜く手段を講じてやろうということに決定をいたしまして、再開許可を六月の十四日に与えまして、操業は六月の二十七日からやっておるような次第でございます。  それから次に滝口炭鉱の災害でございますが、これは北海道の空知郡上砂川町にございます。鉱業権者は滝口炭鉱株式会社でございまして、六月の五日、十七時四十分ごろに起こっております。災害個所は、略図が書いてございますが、三片のズリ袋の切替昇でございまして、ガス爆発でございます。死亡者が六名、うち三名は火傷と一酸化炭素中毒でございまして、残りの三名は一酸化炭素中毒によって死亡をいたしております。そのほか一酸化炭素中毒の重傷者が三名、計九名が罹災をされております。  災害の状況でございますが、滝口炭鉱は南坑と北坑の二坑口がございますが、災害の発生いたしました南坑は、鉱山労働者の数が四十七名、月間出炭量は千三百八十四トン、五月末現在そういう状態になっております。  災害当日の二番方には、係員三名、鉱員十名が配番になりまして、主として三片のズリ袋切替昇、坑内ズリ捨て場のところの切替昇の作業が一つございます。そのほかに、それより一つ上の二片の本向引立坑口から反対の方向に掘進をいたしておる掘進の作業、この二つがございまして、これに従事をいたしておったわけでございますが、十七時四十分ごろ、三片のズリ袋の切替昇においてガス爆発がございまして、当該昇の掘進作業をいたしておりました三名、その中には一名係員がおりますが、その方々と、二片の本向引立の掘進作業をいたしておりました四名中の二名、うち一名が係員でございますが、この方及び運搬担当の係員の方、計六名が死亡をいたしたのでございます。なおそのほかに二人の方が罹災をされたのでございます。  災害の原因でございますが、原因につきましてはまだ目下検討中でございますけれども、三片ズリ袋の切替昇の掘進のハッパの際に空発が起こりまして、停滞ガスに引火爆発したものと現在では推定をいたしておるような次第でございます。  この滝口炭鉱につきましては、災害に関係のない北坑につきましてはさっそく再開を許可いたしておりますが、南坑につきましては、七月の二日に操業再開の申し入れがありまして、五日から六一日に監督局で精密検査をいたしまして、十七項目にわたります改善事項を指示いたしまして、その結果をきょう、七月十日に検査をする予定でございまして、その上で操業を再開させる予定でございます。  最後に夕張炭鉱の災害でございますが、これは北海道夕張市にございます北海道炭礦汽船株式会社の夕張炭鉱第二坑で起こった災害でございまして、六月七日の六時二十分に起こっております。  災害が発生いたしました場所は、略図にございますが、右二号第二排気斜坑左三ガス抜き坑でございまして、落盤の災害でございます。死亡者は一名でございまして、ほかに軽傷者が五名ございまして、計六名の方が罹災をいたしております。  夕張炭鉱では第一坑、第二坑の二つの坑口がございまして、災害の発生いたしました第二坑は鉱山労働者が二千二十八名、月間出炭量は五月現在で七万五千トンでございます。ガス抜き坑道は、払い進行に先行いたしましてガス誘導を行なう目的で、払いの下盤約十五メートルの位置にあったわけでございます。  災害が発生いたしました六月六日の三番方では、係員一名と鉱員五名の方が配番になりまして、前方に引き続きましてガス抜き坑道の切詰側壁から口付をしましたボーリング座の掘進作業に従事をいたしておったわけでございます。ガス抜き坑道から切り込みましてボーリング座を掘る作業をやっておったわけでございます。ハッパ後ズリ積みを行ないまして、その後枠付け作業を行なっていたところ、六時十分ごろ天盤が崩落をいたしまして二名の方がズリに埋まったのでございます。そこで、他の作業をいたしておりました者に応援を求めまして救出作業を行なったのでございますが、そのときに再度崩落がございまして、係員一名と鉱員三名、内一名が死亡されたのでございますが、その方が埋没をいたしまして罹災したわけでございます。当初崩落の際に埋まりました二人の方は軽傷で助かったわけでございますが、あとから助けに行った際の災害で一名の死亡者を出しておるわけでございます。  災害の原因でございますが、落盤を起こしやすいすべり目というものが岩盤にあったところにボーリング座をつくろうとしたために、枠の入れかえ等によりまして天盤をゆるめまして、さらに分岐枠の枠固めがまずかった。それから切り張りが欠除しておった等支柱が不安定であったためにこういう災害が起こったのではないか。さらにまた、救出作業を行ないます際に、十分な山固めを行なわずに従事したために再崩落を起こしたのである。大体このように推定をいたしておる次第でございます。  以上で災害の報告を終わりまして、その後の鉱山保安局のとりました措置につきまして、ごく簡単に御報告をさせていただきます。  美唄災害の後に国会の決議もございまして、五月二十五日に各炭鉱に自主的に緊急保安総点検をやるように監督局から指示いたしまして、その総点検を六月十五日までに完了し、六月三十日までに実施結果を報告させるようにいたしたわけでございます。  それから美唄につきましては、この委員会でも問題になりました山はねに対しまして、山はねの防止対策検討会を設立いたしまして、六月の十三日に第一回の会合を開催いたしまして、大体ことし一年かかりまして何らかの結論を出したい、かように考えておるわけでございます。  第三番目に、これら災害の傾向を見た場合に、第二会社に死亡の災害、重大災害が非常に多い、こういうことでございますので、六月二十日に、親会社から分離をいたしましたいわゆる第二会社に対しまして、各監督局支部長から警告文を出しております。その際、いわゆる炭鉱の中の構造問題にまで触れて警告文を出しております。さらに六月二十五日に、親会社より分離をしました第二会社のもとの関係親会社の社長さん方を招集いたしまして、鉱山保安局長、私のほうからこれらの災害防止について要望書を出したような次第でございます。  さらに四番目といたしまして、決議にもございました炭鉱保安調査団を、先生方の都合もございまして若干おくれたのでございますが、七月一日から北海道地区、七月三日から九州・宇部地区、二班に分けまして中立委員による調査団を派遣をいたしまして、それぞれ二週間の予定で調査を現在やっている最中でございます。  さらに五番目といたしまして、通産大臣から中央鉱山保安協議会に対しまして、六月二十一日付をもちまして、今後の石炭鉱山における保安確保対策はいかにあるべきかという諮問を行ないまして、六月二十七日に総合部会を開催いたしまして、今後の運営等につきまして議論をいたしました。大体八月末を目途に結論を出したい、かように考えておる次第でございます。  簡単でございますが御報告を終わります。

堂森芳夫日本社会党

○堂森委員長 これにて政府当局の説明は終わりました。  岡田利春君より、発言を求められておりますので、これを許します。岡田利春君。

岡田利春日本社会党

○岡田(利)委員 ただいま各炭鉱の災害並びに前回当委員会で決議をしたその後の内容実施について報告を受けたのです。また報告されない点では漆生災害が発生いたしておりますから、別途あらためて委員会でこれら保安問題については総括的に質疑を行なうということで、本日は質問を保留いたしたいと存じます。  それと同時に一方、石炭鉱業のあり方について、すでに審議会でも審議がなされておるわけですから、その間の特に保安問題については監督当局として万遺漏のないように措置をされるよう特に要望いたして、本日は質問を留保いたしたい、かように存ずる次第です。

堂森芳夫日本社会党

○堂森委員長 これより石炭対策の基本問題について懇談に入ります。      ————◇—————   〔午前十時五十四分懇談に入る〕   〔午前十一時五十七分懇談を終わって散会〕

国会会議録検索システムで原文を見る ↗