社会労働委員会 第8号
- 発言数
- 136 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1968/03/19
会議録
○八田委員長 これより会議を開きます。 労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。島本虎三君。
○島本委員 きょうは私はおもに、北海道地下資源開発株式会社、この廃止に関する従業員の待遇の問題、処置の問題、この方面に重点を置いて質問を展開していきたいと思いますので、よろしく願いたいと思います。 まず、北海道開発庁関係では、きょう大臣も政務次官も出られませんので、責任者に直接お伺いいたしますので、この点はひとつ明確にお願いしたいと思います。 きょうの衆議院の公報によりますと、自民党の政調会の商工部会で午後四時半から、北海道地下資源開発株式会社法を廃止する法律案について一応事情説明を受けるように、これが発表されておるわけであります。これは具体案がいままでできておらなかった、こういうような様子でございましたけれども、できてあらためてこれを取り計らうようになったのか、または法律案を通すために無理してこれをやるのか、内容が具体的ではないのでありまして、その結果としてわれわれはなかなか憂慮すべきものも感じますので、本日のここにはかる準備は、いわゆる民間移行の会社案ができたのか、どういうような点を取り計らわんとしているのであるか、この点をひとつお聞かせ願いたいと思います。
○馬場(豊)政府委員 北海道地下資源開発株式会社の廃止に関する法案についてのお尋ねかと存じます。廃止法案はただいま準備中でございますが、それに伴いましてお尋ねの新しい会社の構想についてでございますが、島本先生御存じのように、非常にむずかしい問題を含んでおるものですから、鋭意つとめておりますのですが、まだ細部まできまっておる段階でございません。ただ一番大事な点といたしまして、従来地下資源会社が年々赤字を出してまいりまして、四十二年末で約四億ほどになる見込みでございますので、その赤字を解消するために減資をしようということと、それから二百人ばかり現在従業員がおりますが、従業員が廃止に関して迷惑をこうむらないように従業員の処置に万全の配慮をするという点を、根本方針としてまだ詰めている段階でございます。もう二、三日しますと具体案がはっきりきまってくると思いますが、いまの段階ではおもな点はそういう点でございます。
○島本委員 もしそうだとすると、きょうはそのようなことをこの公報に載せて自民党の政調会の商工部会におはかりするだけのことなんですか。それだけならあえてはからなくてもいいんじゃございませんか。
○馬場(豊)政府委員 廃止法案は骨子ができておりますので、それを部会にかけます。それから、それに伴いまして新しい会社の構想の御質問もあるかと思いまするが、それはいまの程度で部会にはかりたい、かように思っております。
○島本委員 これは馬場さんはやはり事務段階でお答えになっておられるようですから、事務段階でまたお伺いいたしますが、それだけの成案ではないと思います。たとえばきょうの北海道新聞に——きのうじゃありません、きょうの北海道新聞に、もうこの内容が出ているんです。三つに分けて出ているんです。一つは、もう資産評価委員会をつくって会社の現有資産を評価して、その評価額まで減資する。二つ目には、当面の運転資金については、土地、機械等の固定資産を担保にして融資を受ける。第三番目には、地下資源開発株式会社を廃止し民間に移行、第二、第三の会社を設立する。この三つの骨子で、これを今度はかるんだということがきょうの新聞にもう北海道で出ておるのに、あなたが自民党政調会でこれをはかるのに、いまみたいな、これだけはかって、この内容は全然言われないというわけないじゃありませんか。事務段階でわからないで、ただはかるなんていうことあり得ませんよ。ここへ来たらそんなこと言わぬでもいいですよ。わかっていること言いなさいよ。だらしがないじゃありませんか。そんなごまかそうったってだめです。
○馬場(豊)政府委員 先ほどの減資の方針に基づきまして、幾らまで減資をするか、さような場合に、おっしゃるような評価審査会をつくったりすることが必要と思います。ただその手だてがまだはっきりきまってない段階で、先ほどお答えしたとおりであります。
○島本委員 これはやはり案ができたら、それに基づいて次の段階に入らなければならないし、二百人の従業員もいることですから、これは大事なんです。したがって、こっちのほうもある程度、聞きかじりではありますけれども調べて聞いているのですから。まあ、いまのような三つは、これは地元新聞に出ておるんですけれども、大体この骨子できょうはかるのは間違いございませんね。あなた、初め私が言うまでこれはちょっと発表を控えていたようですが、もう新聞に出ておることですから、国会の委員会でこれは発表したって差しつかえないのです。これは、北海道庁の担当主幹もおられるようですが、いかがですか。
○福田説明員 お答えします。ただいま総務監理官がお答えしましたように、赤字解消のための減資ということを骨子としましていろいろ案を練っております。その際の案としまして、どうやって運転資金を出すかという面から考慮している。その運転資金をどうやって出すかという問題として、固定資産を担保とする案があるではないかというふうなことを内部で検討しておりましたけれども、そういうことがおそらく新聞に出たんだろうと思います。具体論としましてどういう形でどうするかということについては、まだもう二、三日御猶予を願いたい、そういうふうに考えております。
○島本委員 そうすると、これによって具体的に民間改組、これは民間会社へ移行というふうな意味だと思いますけれども、会社法を廃止すれば自動的に民間会社に移行する、こういうふうにお考えですか。
○福田説明員 会社法を廃止しますと、法律的には自動的に民間会社に移行すると考えております。ただそれだけでは、会社の将来及びそこに働いております従業員をどうするかという問題がございますので、私どもとしては、その先のことを詰めました暁において法案を出したいということで詰めておるわけでございます。
○島本委員 当然政府出資金も残っているんじゃないか、それからその他自治体の出資金も残っているんじゃないか、こういうふうに思いますけれども、そういうようにして民間会社ということを言えるのかどうか。私はしろうとでよくわかりませんが、この点はどういうかね合いになっているのですか。
○福田説明員 お答えします。出資金につきましては、赤字解消のための減資をしまして、その赤字を解消します減資が現在のところ約四億というふうに考えられますが、その四億がはたしてそのとおりであるかどうかということを——民間会社に移行します際においては、現在出ております四億という額面をそのまま移しただけでは、新会社がはたして経営がうまくいくかどうかということもわかりませんので、はっきりした評価をし直しまして、正味資産がほんとうにどれだけ残るかということを突きとめまして、その額まで減資するということでやっていきたい、そういうふうに考えておるわけであります。
○島本委員 これはなかなか大事な問題でございますけれども、いわば民間会社に移行した場合に、現在までのいきさつがございますし、いろいろその経過なりを知っておる人がまず引き受けることになろうと思います。そういうような状態からして、即刻この引き受け手があるかどうかというような点は私は心配です。皆さんのほうでせっかくいい案をつくるのですから、この点は心配ないんじゃないか、こう思いますが、引き受け手があるのかどうか。仕事の確保、この見通しはどう考えておられるのか。これはやはりつくる上に、ただ紙切れ一片つくってやればもう自分の任務は終わったんだ、こういうような考えではなかろうと思うのです。引き受け手があるのか。それと同時に、仕事を確保できる見通しがあるのか。この二つはやはり重要ですから考えておかないと、また同じような運命になるのです。第二会社ができてうまくいくのに、いままでのやつができない、そんなばかげたことはないのです。同じ仕事です。また同じ規模の仕事です。こういうようにすると、やはり同じ運命をたどるのじゃないか。これが資本が大きいからそれだけ影響が大きい。小さくてもやはり小さいなりに影響が大きいんじゃないか。この辺は十分考えておかないと、責任ある処置だ、こういうようなことは言えないと思います。引き受け手と、それから受注の見通し、こういうような点はだいじょうぶですか。これはあなた、無理かもしれませんがね。
○馬場(豊)政府委員 新しい会社の引き受け手の問題ですが、われわれもそういうことを前から非常に心配しておりまして、民間ということでございますので、民間で引き受け手がない——現在ははっきりした具体案がきまってないという関係ですから、現在で私がやるんだという申し出のある人はございません。ただわれわれといたしましては、なるべくいい案をつくって、引き受け手が出るように念願をして検討しているわけでございます。 それから、将来の受注の見通しでございますが、これも非常に時間との関係でございまして、なるべく早くきめたほうが受注量は多くなるということでございますので、その点も急いでおりますが、従来のいきさつから、監督官庁といたしましても、新しい会社にもちろん受注がたくさんいくように、少なくとも従来やっておりましたような仕事の受注は確保いたすように努力をいたしております。
○島本委員 ことばでは受注を確保するようにつとめるということは容易に言えるんですが、具体的な問題としてやってみますと——いままで無能な人ばかり行っていたんじゃないのですよ。やはり相当官界でも重きをなした人、または相当社会的にも有能だという人たちが行ってやっていてこのとおりです。やはりいろいろこれに対しての原因はあるはずなんです。それをちゃんと排除してやるようにしないとだめだ、こういうふうに思うのですが、いままでのところ、会社自身が受注を全部断わったりするような状態になっているそうじゃありませんか。現在、注文が来ても、また現在それを実施中のものでも途中で断わっているような状態ということじゃありませんか。それをそのまま引き受けてやるならいいです。断わってしまってあとからまたというのはなかなか困難な状態です。まず何より先にここで働いている従業員の人のことを考える場合には、それが一番頭が重いわけなんです。それで、これはあなたに直接聞いてもなんですけれども、あなたのほうでこれを専門にやっておられたというから、大臣も政務次官もきょうは出られませんので特にあなたに来てもらったのです。まあこういうような問題については、管理、指導はもちろんですけれども、いろいろこの内容にわたって、いままでの開発行政の一環として、国策会社ですから、これは指導の点で少しミスがあったんじゃないか、もっとやるべきところを完全に指導してなかったんじゃないか、こうも思われるのです。まあ今後は、会社にしたならばやっていける、こういうふうに言うならばなおさら心配なんです。 それで従業員のことなんです。従業員のほうでは、会社のほうでアンケートをとったそうですが、二百名中十一名しか民間会社へ行きたいという人がない、その十一名中十名はいわば現在の管理職にある人たちだ、こういうふうなことを聞いているんです。そういうふうになってしまいますと、せっかくこういうような状態でつくってやっても、これまた仏をつくっても魂を入れないような結果になってしまって何にもならない。ただ行管長官と北海道開発長官と二枚鑑札を持ってしまったものだから、どうにかしなければならない、こういうふうなことで、いままではたいがいこういうふうなものは、民間にする、何にするという意見が出ても、またいろいろな状態に遭遇してもやはり継続してきたけれども、今度の木村長官になって思い切ってこれをやってしまったわけです。まあこれも北海道開発審議会のほうでは反対していた問題ですけれども、ついにいまの長官になってこれに踏み切ったわけです。そうしてみますと、やはり従業員のほうではいきさつを知っていますから、ほとんど新会社のほうへ行きたがらない。大臣のほうでは三つの条件、これは予算委員会第一分科会のほうで確認いたしました。この三つの条件、これは、会社に行きたい人は行ってもらう、やめたい人に対しては退職金その他完全に保証する、それから政府関係の事業団、それから特殊の事業団、こういうふうなものも含めて、そっちのほうへ就職したい人もあっせんしましょう、民間をも含めてあっせんしましょう、こういうふうな三つの条件が出ておったはずです。これは皆さんのほうでも知っておられると思います。これに対してはっきり対処してありますか。
○馬場(豊)政府委員 いまのお話で、会社が受注を断わっているとか、それから十一名しか新会社の希望者がなかったというようなことはわれわれもまだ確認をしておりませんが、その他の問題はかねがね承っておりますのでよく承知しております。ことに第一分科会で大臣が答弁されましたいま言われた三つのこと、よく承知しておりますので、その趣旨をよくわきまえて今後の処置をしていきたいと思っております。
○島本委員 三つの条件についてははっきり大臣が申しました。私もそれを確認してやめたのです。それではこれに対しては、事務段階においてもはっきり対処する準備を進めている、こういうふうにわれわれは理解しておきたいと思いますが、そうでしょう。
○馬場(豊)政府委員 そのとおりでございます。
○島本委員 そうであるならばあえて何をか言わんやです。ただ、いままで皆さんが監督してきて、通産省と共管になっていますね。その通産省のほうでも石炭局、鉱山局、それぞれ同じような仕事をしております。またそういうような一つの事業団をも監督している部門もございます。同じように実施部門を持っているのが北海道開発庁である。それから今度監督部門を持っているのが通産省である。この辺を一本にしてやったならば、いままでのこういうようなミスはなかったんじゃなかろうか、こうも思われるのですが、一応予算は通産省のほうにおろしてある。それをすなおに流してやってきて成果は十分あげていたのですから。ただ、いわゆる探鉱といいますか、こういうようなものは、やるから全部当たるという問題じゃないでしょう。おそらく、十回やって三つ当たっても、二つ当たっても、採算は十分成り立つのです。これも長い間かかるので長期の資金も要る。そのために長年月も必要だ。そして当たれば大きい。まさに国家的な資産だ。こういうようなものを毎年毎年の経理によって、そしてこれは黒字でなければならない、赤字を出してはだめだ、こういう監督のしかたもないと思うのです。私は、これが赤字になるのはあたりまえだ、こう思っているのですが、開発庁としては、これはあなたに聞いてもなんですけれども、責任者ですからあえて聞きますけれども、通産省、開発庁、それからいまの北海道地下資源開発株式会社、この三者が十分連絡がとれておりましたか。かってにやらしていたからかってだ、あとはもうこっちでボーリングの注文だけすればいいんだ、そしてその分だけやればいいんだ、できようとできまいと知ったことじゃない、そういう相互無関係の関係が成立しておったんじゃなかろうか、そう思うのですが、その三者の間で完全にパイプが通じておらなかったんじゃないか。いわば北海道開発庁のミスじゃなかったか、こう思うのですが、馬場さん、責任者としてこの点はどうですか。
○馬場(豊)政府委員 地下資源会社の業務に関しましては、開発庁と通産省と共管でございますので、いままでも連絡をして仕事をやっておりました。したがって、会社を入れまして三者が連絡を全然しないでかってにやっておったという認識はございません。ただ、過去において会社が事業の目的を十分果たし得なかったという点では、不十分な点があって遺憾であったということは認めております。
○島本委員 現に、遺憾であったということばじゃなしに、私のほうの手元にあるちょっとした資料ですけれども、もう注文している会社が全部注文を取りやめているんですね。まだ実施されないんですよ。これによってまたあるいは一年延びるかもしれない、半年延びるかもしれない、こういうような情勢さえも、われわれとしては予測されないわけでもなかったのですよ。ところが、こうやって注文するところが自分からもう注文を取り下げるんです。こういうようなことを黙っていることがありますか。ほんとのこと言って、まだまだ十分やれるんですからやってくださいと、あなたのほうで言うのが当たりまえじゃないですか。こうして半年も前から行管長官として木村開発庁長官が、同じ二枚鑑札だそうですけれども、これを発表してから注文がぴたっととまってしまっているんですよ。それから現在までやってきたところも、年度末に一応は継続しないでストップします、こういうようなことでみんな来ておるのです。そういうのをそのままにしておいたら、赤字がだんだん多くなるのはあたりまえなんです。これは政府がつくった赤字ですよ。これは監督不行き届きですよ。もし責任をとるとすのならば、役人さん全部が責任をとらなければならない状態ですよ。こういうやり方ではいけません。やらせるなら完全にずっとやらせるのでなければなならないのです。こういうものも監督の一つじゃありませんか。指導の一つじゃありませんか。いままで幾つ注文が来て幾つ御破算になったか、こういうようなものさえ調べていないでしょう。データがありますか。
○馬場(豊)政府委員 もう半年ばかり前の注文の問題でございますが、私らも、よそから受注があっても会社が断わっているという情報を得ましたので、すぐさようなことがあるかどうか会社に問い合わせをしましたところ、会社側からも積極的に断わっている事実はないという答えでございました。私どもも、どうせ将来に続く会社だと承知しておりますので、なるべく新しい年度の仕事をとるようにかねがね指導はしております。実際問題として、改組の方針が出てから少し動揺しておりますので、そういう点で従来よりも受注量が減る傾向があるということは認めておりますが、その中でも極力たくさん仕事をとるように、さような指導は開発庁として続けておるつもりでございます。
○島本委員 まあそれはそれで、一応はその問題は打ち切っておきます。なお一生懸命にやっておいてください。法律が出て、完全に現在いる人身処理するまでは、この問題は終わった、戦後は終わったということにはなりませんから、これは十分気をつけてもらいたいと思います。 それと、残りの九五%の職員の再雇用または退職、この二つになってしまうわけです。事務当局では、予算第一分科会で長官が言明をしたあの三つの条件を十分知っておられる、こういうようなことですから、具体的にもう検討を進めておる段階ではないか、こう思いますが、事態は意外に切迫しているわけですね。それで残りの九五%、この人たちの職員としての再雇用または退職金の問題、こういうような問題は十分考えて対処できるように指導してありますか。
○馬場(豊)政府委員 今回の転換でもし退職者が出ますような事態がありましたならば、もちろんその退職金の手当て、それから長官がかねがね申しております再就職のお世話をしよう、かように思ってやっております。九五尾とおっしゃるのはたぶん……(島本委員「アンケートによってです。」と呼ぶ)アンケートによりますか。新しい会社に移るときの話だと思いますが、そのときの処理もあわせて、まだ確案になってはおりませんが、御趣旨を十分入れた線でもって検討しておるつもりでございます。
○島本委員 くどいようですが、これはもう政府関係機関で引き取るようにするという点については、それぞれ事務段階においても、政務次官、事務次官関係で相当話し合いを煮詰めなければならぬ段階になっておるのではないかと思いますが、この検討をまだ進めておらないでしょう。進めておるのならば、こういうような事態であるということの発表を願いたいと思います。
○馬場(豊)政府委員 政府関係の再就職といいますか、転職したいという御希望があるというお話で、長官も、さようなことは非常に困難だけれども考慮する、こう答えておりますので、そういうお世話をする準備はしております。ただ具体的にだれだれをどこへという話は、もちろんおっしゃるように煮詰まっておりませんので、さような点はこれからの問題であると思います。
○島本委員 そうすると、準備はしているが具体的な問題はまだ手をつけていないということ、もしそうだとすると、やはりこれくらいは完全にやっていただかなければなりません。これは一片の法律によって、会社一つ、二百人の従業員が、ここにしあわせを得るか、不幸を得るかのいずれかですから、これは大事なことです。この三つの条件によって、転職を希望する人にはそれをかなえてやるというのですから、それはもう政府関係機関で引き取るようにする。民間ばかりのあっせんではなしに、同系統の国策会社また事業団または公社というようなものもあるはずですから、特殊法人もあるはずですから、そういうようなほうにも十分話し合いを進めてやって、そうして万遺憾なきを期しておいてもらいたい、こう思うのです。この辺はやっていますか、まだやっていませんか。
○馬場(豊)政府委員 まだ具体的な数だとか規模を聞いておりませんので、やる準備はしておりますが、もちろんこまかい点はこれからやるわけであります。
○島本委員 長官は初めその点は、民間を主にして政府部内または特殊法人のほうに対してはあまりいい返事じゃなかったのですが、今度は進んでやると言いますから、事務段階でも、政府関係機関、特殊法人、事業団、公団といった方面に転出を希望する人、再就職したいという人がたくさんいます。それはほとんどが技術者です。これをそのままにしておくことは国家的な損失です。私はそういう点からして、これは十分使いこなすようにすべきである、させなければならないと思っているのです。長官はせっかく三つの条件を言ったんですから、事務当局のほうではすぐこれを流して、各省連絡の上でほんとうに万遺憾なきを期しておいてもらいたいと思いますが、これはいいですね。
○馬場(豊)政府委員 おっしゃるように、技術的には有能な人たちでございますので、そういうことを配慮いたしまして、これは開発庁だけでなく、政府部内として各省にそういう連絡をいたしております。
○島本委員 そうしてまた、この整理をするために第二、第三会社をつくる、こういうようなことでございます。その内容等につきましては、もういろいろ検討もされているだろうと思います。それで、北海道開発をまた別種の機関で検討したい、ちょっとこうも言ったようでしたが、この別種の機関というのはいまの第二、第三会社をさすのですか。別種の機関というのは、私も何だかうろ覚えに聞いておりました。それを知らなければ知らないでいいのですが……。また、地下資源開発株式会社のような国策会社、いわば特殊法人、こういうようなものの別種の機関で検討したいのだ——検討したいというようなことばだったと思いますが、言ったのです。それはこの第二、第三会社を含むのか、さすのか。また、別にまた北海道地下資源開発株式会社のようなものをつくることをさすのか。これはあなたに聞いても無理かもしれませんけれども、しかし大臣はそういうようなことをほのめかしておりました。これについては、今後の従業員の動向として迷う者もありますので、知っておったならば、この際はっきりしてもらいたいと思います。
○馬場(豊)政府委員 いわゆる第二、第三ということは承知しておりますが、その他の別種の会社ということは承知しておりません。
○島本委員 それは、別種の機関で検討するという別種の会社というのは、第二会社、第三会社、いわばつくろうとする子会社じゃなくて、そのほかの別な機関ですか。
○馬場(豊)政府委員 第二、第三以外の別の機関というお話は私ども聞いておりませんし、ちょっと見当つきません。
○島本委員 地元では、たとえば道庁や鉱業界の方面では、これに対して初め積極的であって、つい去年の七月まで、北海道開発審議会では黒澤会長をはじめとして、これは存続さすべきだ、前長官の二階堂さんも、これは存続さすべきだというような結論でおったのです。ところが、今度の長官がぱっと民間移行案を出してしまった、そうして混乱を惹起した、こういうようなことになりましたけれども、地元では北海道庁や鉱業界などの方面でも、いまだに民間移行に反対しておるということのようでありますが、その方面との調整はだいじょうぶですか。
○馬場(豊)政府委員 審議会で存続する方針で論議されたこと、特に昨年八月の審議会の記録を調べますと、先生のおっしゃるとおりだと思います。今後新しい会社とその他の民間の会社との調整も非常にむずかしい問題が含まれておると思いますが、開発庁としては、北海道開発という点でできるだけの調整をして円満に経営ができるようにしたい、かように思っております。
○島本委員 民間移行で今後十分採算をとらせるようにやっていきたいということのようです。しかし、これは民業圧迫にならないようにするという前提が前からずっとあったわけですね。民業圧迫にならないような運営をしておった。特殊法人の一つの規範であった。しかし、今度は民間会社になれば、十分に羽を伸ばせるかわりに、民間移行は民業圧迫ということで、地質調査協会というような方面ではやはりいい顔をしない、反対の意思表示をしているというようなことも聞いておるのですが、そのあらしの中に第二会社、第三会社を設立して、これで十分やっていけますか。前と同じ轍を踏みませんか。この点いかがですか。
○馬場(豊)政府委員 いままでも民業を圧迫しないようにという方針でやってきたことは御承知のとおりでありまして、今後さらにそういう問題が起きる可能性はあると思います。ただ、御承知のように、非常に特殊な深掘り技術等を持っている会社でございますから、さような点では、従来と同じように特殊性を生かした業務に活用できる、もちろん民業を極端に圧迫しないような配慮が必要だとも考えております。
○島本委員 何かお経を読んでいるようなあんばいで、言うことはいいけれども、内容がないようで、心もとない。しかしきょうは、あなたは開発庁の代表ですからね。大臣とも私会いましたが、きょうは参議院で総括質問だから来られない、政務次官もきょうは病欠である、必要ならば診断書を持っていって委員長の許可を受けてもいいということで、馬場さんと課長を出すが、それには全責任を持たせる、こういうようなことです。そうすると、あなたはいま開発庁を代表して大臣のかわりに答弁をしておるのですから、自信のないことを言ってあとから取り消したりしたらいけません。はっきり確信を持って、わからないことならわからないでいいのです。ほかの機会もありますから、それでいいのです。そういうようなことでやっていただきたい。 それから通産省の石炭局、鉱山局の人は来ておりますか。いままでは、これは特殊法人としての制約が多過ぎたのです。というのは、多角経営による経営改善はさせないようなやり方を指導しておったわけです。そうして会社法の附帯決議を重要視して、民間中小業者を圧迫しないという附帯決議、これは営業活動が直接制限を受けるような行き方だったのです。それと今度は許認可事項がありますから、事業をやるにしても、今度当然監督官庁の許認可が必要であるために、臨機の措置がとれないというような一つの拘束もあるわけです。そうして今度大蔵大臣に対する報告並びにこの会計検査というようなものの事務処理のためにかなりの人員を置く必要があって、そのために相当管理費が増加したというような結果を招来してしまったわけです。そういうようなことが現在までの赤字累積の一つの根本原因にもなっております。これではつくっても仕事をやるなということと同じです。それでもよくいままでやってきたのです。これなら実績は完全に残っているではないか、そう私は思っておりますが、これと同時に、通産省石炭局のほうでは、それぞれ何か採炭、原料炭、それから鉱区調整の問題、相当いろいろな問題で、今度は北海道地下資源株式会社がなくなった場合には、相当仕事量の打撃も受けるんじゃないか、こうも思いますが、これは通産省の石炭局のほうはどういうような考えでしょうか。
○佐藤説明員 従来、北海道地下資源に対しますところの石炭関係でお願いしてまいりましたボーリング関係といたしましては、いま先生がおっしゃいましたように、原料炭の開発調査、それから二番目といたしまして炭層探査、それから三番目に鉱区調整、大体この三つが大きな事業でございまして、そのほか各石炭会社が直接北海道地下資源株式会社にお願いしておったこともございますが、いままでの実績で見ますと、北海道の事業量のうち大体八割程度が石炭関係の事業になっているという内容でございます。それで、われわれのほうといたしましても、もちろんこの会社の特殊法人的の性格からいいまして、民業圧迫との関連は常に配慮しながらも、この会社の持っておりますところの深掘りの技術というものは、若干いまの民営機関ではやはり得ない面がございましたし、それから鉱区調整につきましては、秘密の漏洩ということでむしろこの特殊会社に委託したほうが好ましいということで、できるだけこの会社を使うことでやってまいりましたし、またその面では民業圧迫の問題は従来はなかったかと私確信いたしております。したがいまして、どういう会社になりますか今後の問題でございますけれども、やはりそれだけの技術を持った民間会社というのはいますぐには生まれるわけではございません。大体予算といたしましても、従来の予算とそう変わっておりません。九州とのバランスもございますので、四十二年よりは若干下がると思いますけれども、大体四十二年度並みの予算の範囲内でしっかりした組織のできることを期待いたしまして、その段階において、今後とも、特にそういう特殊技術を持ったような事業につきましては、お願いしていくことになろうかと思っております。
○島本委員 いわば通産省のほうでその自分の仕事をやる必要によって、特殊法人というこういうような束縛のもとに、いわば民業を圧迫しないようにして、そして仕事をさせ、効果をあげて、その実施部門になってきたのが北海道地下資源株式会社であるわけです。そして皆さんの仕事の鉱区調査や、こういうようなものは直営のものを持っているのでしょう。しかしながら、いろいろな調査のためには七割以上もこれにたよっておったわけです。民間では単価が高過ぎてやれないです。したがって、安い単価で特殊法人である地下資源にやらして、そしてそのためには、ボーリングには危険、リスクが多いでしょう、そういうようなものを全部見通して、そうしてこれによっていままで実績をあげてきたのが通産省であり、石炭局なんです。そうしてそれによっていま整理されるのが北海道地下資源株式会社なんです。こういうような、多角経営も許さない、石油もボーリングはだめだ、そしていろいろなことをちゃんと規制して、一つのこと穴掘りばかりやらしていた。鉱区の問題もあるでしょう。調査の問題もあるでしょう。そういうようなのをやらして、限定した中で赤字になってきた。しかも一年一年やれというから、これは長期ではありませんから、単年度で赤字です。その赤字が四億だからだめだという。実績はどうだというと、十分あげてきているのです。このやり方がおかしいのだ。開発庁もおかしいけれども、その原動力は通産省です。ですから石炭局です。今日地下資源をこういうような状態に追い込んだのは、これは石炭局である。ことにその課長の力である、こういうようにわれわれは考えられるのですけれども、しかしながら、皆さんが計画する段階でこういうようなことを十分考えて、そして計画しておったんじゃありませんか。また、もしそうでないとすると、この七割以上の仕事をいままでやっておって、その実績をあげておった、しかし今度は一般の民間会社へこれをやらせるとどうしても単価が高くなる、所期の成果はあがらないんじゃないか、こういうように考えられるのです。やっていけますか。
○佐藤説明員 実はいま申し上げました三種類の調査の中で、鉱区調整の調査費はわれわれのほうの庁費でやっております関係上、先生おっしゃるとおり、直営でございます。これはかかった実績どおり、大体コスト見合った金額を与えておりますので、この面における赤字はないものと思います。 問題は原料炭と炭層探査でございますが、これにつきましては、この会社の特殊法人的なあれはありますけれども、やはりたてまえといたしましては、競争入札のたてまえをとっております。しかも、これはわれわれのほうから地下資源に直接頼むのではなくて、内容は、原料炭のほうは委託調査費と言いまして、これを実施いたしますところの鉱業権者、そのほうに国から金が入る。鉱業権者が、民間のボーリング業者も含めまして、適当な会社にお願いするということになるわけです。ただ、石炭会社といたしましては、民間会社といいましても、そう深掘りの技術を持った会社はいままで現存いたしておりませんので、特に深いボーリングにつきましては、競争入札の結果、技術上の問題も入りまして、結果的にこの会社に落ちついているというのが実態でございます。したがいまして、この一本一本のボーリングのコストとか収入につきましては、あくまで会社が鉱山会社と話し合いまして、それでやれる範囲の金額で請け負っておったというのが実態でございます。 それから炭層探査のほうは、四十二年度から発足いたしましたところの石炭鉱業の抜本策に伴いまして新しくできた制度でございまして、これは補助金でございます。これもやはり石炭会社のほうに補助金が参りまして、それを受けて、鉱山会社が民間会社と北海道地下資源会社と両方にらみ合わせまして、最も有効な会社にお願いしているということでございますので、われわれのほうといたしましても、この程度の単価で請け負ったらどうかというところまでの指導はできかねるということでございます。ただ、大勢的に申し上げますと、石炭の深掘りは、本州のボーリングに比べますと、むしろ内容的には赤字の幅は少ないのではないかという感じもいたしております。ただ、確かに探掘りであるだけに、うまくいけば非常に収益があがるわけでございますが、ある程度事故を起こしますと、かえって採算が悪くなるという面はございますが、大勢的に申しますと、いままでそう大きい事故が起きておりませんので、深掘りにつきましてはそう赤字の要因になっていないのではなかろうかというふうに考えております。
○島本委員 したがって、そういうようにして、安いから国策会社にやらせる、そのためには地下資源株式会社が一番いい、こういうようなことで所期の成果をあげてきた。しかしながら、やはり同じ通産省の中で、鉱山局のほうには金属鉱物探鉱促進事業団があるじゃありませんか。その実施部門としてほとんど地下資源を活用しておったようであります。そういうようにやらせることによって、約四億円くらいまでの予算、こういうようなものをいろいろ操作しておった。本年、二千万円程度、この程度までは北海道のほうにやらしておったようにも聞いております。四十二年度ですけれども。しかしながら、こういうようにしてみますと、いま実施部門であるところの北海道地下資源開発株式会社、そっちのほうがだめになってしまったというと、いま石炭局のほうでも言ったように、このために相当貢献してきている、そして鉱山局のほうには金属鉱物探鉱促進事業団がある、その実施部門としていままでやってきた。そうするならば、直接それを結びつけて、それで開発庁と通産省とで、その下請じゃありませんが、実施部門として結びつけてやったら、整理しなくても所期の成果を十分あげられるのじゃないか、こういうような点、十分話し合っていなかったのかどうか。馬場さんもおることですが、これはどうなんでしょう。私の言うのは無理なんでしょうか。鉱山局長、見えておりますか。
○八田委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○八田委員長 速記を始めて。
○島本委員 局長が来ているものだと思って質問しましたけれども、局長は見えてないようであります。これはまことに残念であります。 こういうようにしてみますと、これはやはり政府部内でこの運用についてはっきり決断すれば、あえてこれは廃止しなくてもいいような状態に持っていけるのじゃないかと私は思われるのです。それなのにあえて、通産省と北海道開発庁が共管だからといって、これをしょい込むのはいやだというような考え方は当たりませんよ。ほかの水資源でもちゃんと合併して吸収しているじゃありませんか。なぜ北海道地下資源だけ民間に移行されなければならないのですか。ほかのほうは、部内でも、特殊法人でも、事業団でも、それぞれ合併吸収というようなことによって一つ一つ整理がされているのです。これは人畜に被害のないようにして整理されているのですよ。ところが地下資源だけなぜこうしなければならないのですか。これはまさか開発庁長官の趣味じゃないでしょう。これはとんでもないことですよ。こんなことをやられてはとんでもないですから、いまの問題だけは局長が来るまでちょっと保留さしてもらいまして、次に移ります。 次に、従業員のことになります。私はいつも従業員のほうが一番心配なんですけれども、それにしてみても、その前にこれを完全に収拾する方法があるじゃないかと私のほうでも思われたので、質問を展開してまいりました。しかし、やめていく人に対しましてのいろいろな条件、有利な条件の確保、それと残る人に対する労働条件の保障または転職にあたってのいろいろな手当てをはかってやる。これは十分してやらなければならない。先ほどからこれを考えているというように言いますから、私はあえてこの問題は深く追及はいたしません。ただ、これをことばだけじゃなしに、具体的にこれをやるものである、この点だけは、私はいま社会労働委員長を通して、今度はっきり開発庁とそっちのほうに、委員会として、私の言ったことはみんなオーケーですから、これは確認しておいてもらいたいと思います。 きょうは大臣がいなくて馬場さんが責任者だということであります。全部聞いておると言います。第一分科会ではっきり大臣は答弁いたしました。それは転職する人に対しましては、政府部内を含めて就職のあっせんはいたします、やめる人に対しては退職金その他十分考えます、それから会社に残る人に対しましては一切保障いたします、全然心配のないようにいたします、この確認があったわけです。聞いているかと言ったら、ちゃんと事務段階までもこれは聞いております。これ以上のことはないのです。したがって、この三つの大臣が言った条件は、ここで質問しても、これは事務段階でもやると言います。これ以上の答弁は求められませんので、ここで委員長を通じてはっきり確認しておいてもらいたいと思うのです。大臣が答弁した三つの条件、これは事務段階でもはっきり認めている。これを間違いないか聞いておいて、間違いないというならば、この問題はこれで打ち切らしてもらって次に移ります。
○八田委員長 馬場総務監理官から、島本君の質問に対しての答弁をお願いします。
○馬場(豊)政府委員 先ほどもお答えいたしましたが、ただいま繰り返された、転職者に就職のあっせんをする、退職者に退職手当の心配をする、会社に残る人の保障、みな先ほど申し上げたとおり、事務当局としてはそのとおり努力してやってまいります。
○島本委員 では、従業員に対するこの問題については、これ以上言わないことにいたします。 私もいままでこうやった中でそろそろ結論は出てまいりました。しかし法律案は、出すという予定をされたまま、まだ出ておらないわけです。その内容等につきましては、大体初めに聞いたとおり三つの要件が、発表されてありませんが、含まれているということであります。私は、法律案はいつ出すのか、この点の見通しだけは聞いておきたいと思いますが、総理府ですか、開発庁ですか、この点いかがですか。
○馬場(豊)政府委員 ただいま法律案を出すように準備しておりますが、事務当局の見通しは、今週中に成案を得たいということを言っております。
○島本委員 地下資源株式会社のほうでは、あらためて開発庁から言われても、いままで自分らがやってきてさんざん苦労したその経験に徴しても、現在成り立つような会社案は出ませんということを言っているそうであります。もしこれをつくるとすると、通産省か開発庁でつくることに相なろうかと思います。いままで会社がやってだめなものを、官庁のほうでこれでいいという成案ができるとすると、それに越したことはない。なぜ初めからそれをやらせるようにしていなかったのかと、このほうがなおまた問題になってくるはずなんです。その点、どっちのほうで原案を練ってこれを出すのか。株式会社のほうか、開発庁か、通産省か、どちらですか。
○馬場(豊)政府委員 特別な仕事でございますので、もちろんいままでやっておられた会社の方の御意見も私ども聞いております。いまの再建の原案はだれがつくるのかという御質問でございますが、もちろん関係各省と会社の意見を入れましたところで一番いい案をつくりたいと思っております。
○島本委員 このほうは、御存じのように、去年の七月までは存続だったのが、今度急に去年の十二月になってから廃止ということになってきた、こういうような経過があります。私は無理してこの廃止案をつくる必要があるのかどうか疑問なんです。はっきりとこれから成り立っていくような見通し、調査の上に立った見通しができるまで、軽々にこれは出すべきじゃないのじゃないか。むしろ、あともう二、三年はっきりやって、できるならばもう十年間、ほんとうの国策会社として、北海道じゅうの鉱物、山といい領海内といい調べて、北海道にはこれだけの資源があります。だれが来てやってもこれだけは成り立ちます、そして開発庁がそのためにお世話をいたします、計画もいたします、こういうふうにして一おそらくは函館と青森の間のあの海中トンネルでさえも、先行投資として一千億かけてもあれは通す、全部でずっと赤字、いつできるかわからぬ、あともう四、五年はかかる、それまででも赤字を出してもこれをやろうとしているのです。北海道じゅうの山といい川といい海といい、これは全部どれだけの鉱物があるかということを真剣に国策会社として今度調査をさせて、ボーリングさせて、そしてこれが開発に貢献するような資料をはっきり提供するまで、これはなぜやらせないのか。やらせても間違いないことです。したがって、こういうような問題についてはもっともっと慎重に考えて、素案の素案、悪い案なんか出す必要はありませんから、もっと慎重にやって、そしてあと二、三年後とか、二年後とか一年後とか、こういうような案だってないわけじゃないでしょう。考えられるでしょう。それを、もう行政管理庁長官と開発庁長官と二枚鑑札ですから、回り右すればいいんですから、やれないわけはない。いま言ったのは間違いでしたというので取ればいい。メンツにこだわる必要はない。北海道開発を進行するために、成功させるために、鑑札の一枚ぐらい捨てたって何でもないですから、これはやれるんです。悪い案をいま出すよりも、もっと慎重に検討して、そしてりっぱな案を出すまでの間、急がなくていいんです。だれがこう急いで出せと言っているんですか。長官ですか。それとも出すのははっきりしたりっぱな案ですか。案だとすると、私が言った三条件以上にどういうようなりっぱな構想を持っておられるのか、これを聞かしてもらいたい。それができない以上急ぐ必要はありません。どうですか。
○馬場(豊)政府委員 いまのお話もよくわかるのでございますが、目下のところは、成り立つような案をつくって廃止法案を出そう、こういう方向で検討しておりまして、悪くなるように急いでいるわけではもちろんございません。
○島本委員 まだ来ませんか。それなら私のほうは一時間で、これでいいのです。来たならばすぐやります。やらせてもらうことにして、一応終わります。
○八田委員長 加藤万吉君。
○加藤(万)委員 経済が非常に成長しまして、日本の産業構造が非常に変化をして、その結果全般的に労働力の不足を生じております。特に若年労働力が不足をしまして、その分野のいわゆる労働力供給源の確保に婦人労働力が非常に使われておるわけですが、本日は婦人労働力の問題を中心にして、労働省関係当局にいろいろ質問をしてみたいというように思います。 まず最初にお聞きしますが、現在総雇用者数の中に婦人労働者の占める割合と員数は何人でしょうか。
○八田委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○八田委員長 速記始め。
○加藤(万)委員 いま実は日本の雇用者の総数の中に婦人の占める比率と、それから総数を実はお聞きしておるわけです。実はこのことは後半質問することに非常に重要な関連を持つわけです。婦人労働者の地位を日本の国政としてどういう位置に置くか、そういう観点から非常に重要な位置を持ちますので、あらためて確認するわけでありますが、質問に答えていただきたいというように思います。
○八田委員長 ちょっと委員長から高橋婦人少年局長の答弁前に注意をいたします。 定刻には必ずおくれないように出席することを要求いたします。
○高橋(展)政府委員 出席がおくれましてたいへん失礼いたしました。 お尋ねの点につきましては、最近、婦人雇用の増勢に伴いまして、婦人労働者は約九百三十万を数えておりますが、この数は男女含めました全雇用労働者の三六%に当たっております。
○加藤(万)委員 九百三十万のうちの未婚と既婚の比率はどのくらいでしょうか。
○高橋(展)政府委員 未婚者は五三%、それから有配偶者が三六%。その他、いわゆる既婚という概念には死別者、離婚者等が含まれますが、これを含めますといわゆる既婚者は四七%でございます。
○加藤(万)委員 実は九百三十万という数字を聞いてまたびっくりしたのですが、たしか昭和四十一年度末では八百七十三万。そして今日、おそらく四十二年度末の数字ではないかと思いますが、九百三十万といいますと、おおむねこの一年間に五十万の婦人労働者が産業の分野にふえているということになります。さらに私はいま少しびっくりしましたのは、婦人労働者が全雇用者の中に三六%を占めるという事態であります。婦人少年局長はこれをどういうようにお考えになるでしょうか。全雇用者の中の三六%の婦人労働者というのは、いわばヨーロッパ、アメリカにおける婦人労働者の占める比重といいましょうか、これと同様に私には思われてならぬのですが、この点はいかがですか。
○高橋(展)政府委員 たいへん失礼いたしましたが、三二%でございます。しかし総数の三分の一という点においては変わらないわけでございますが、この比重は、諸外国と比べました場合、たとえばアメリカ、イギリス等とほぼ同様な比重でございます。
○加藤(万)委員 次官、いまの点はぜひ記憶にとどめておいていただきたいと思うのですが、いわゆる婦人労働力というものは、今日日本の産業構造の中の労働力分野として、ヨーロッパあるいはアメリカにおける地位と同じになったというこの事実は、これからの日本の労働力を把握する面で非常に重要な位置を実は持っておると私は思うのです。しかも三二%、九百三十万の婦人労働者の地位が、一般的にいって男子の雇用条件と差別される、あるいは社会的条件の差というものが存在をいたしますと、これは日本の経済成長に欠かせない労働力がいわばかたちんばな形で存在をする、本来産業構造の中に組み入れられるべき労働力が別のケースで存在をするということになるわけですから、この是正はどうしてもこれからの労働行政の中で比重を強めていかなければならない分野ではないかと私は思うわけです。 そこで、これは婦人少年局長にお聞きしますけれども、婦人労働者がこのように年々拡大し、比重も拡大をしているという原因は、一体どこにあるでしょうか。
○高橋(展)政府委員 これは一つには需要面のほうの変化であるかと思います。経済の成長に伴いまして雇用機会が増大しており、反面、若年労働力を中心として労働力の不足という状態が続いております中で、婦人労働力に対する需要が増大しておるということが非常に大きな原因であるかと思います。 しかし、また反面、供給面と申しましょうか、婦人の側にも、職場に出ていくことを動機づける要因が多々あるかと思われます。たとえば婦人が一般に学歴等も高まりまして、社会参加の意欲が強くなっておりますこともございましょうし、あるいは生活様式等が変わりまして、婦人が、特に家庭を持つ婦人も外に出て働くことが容易になってきておるということもございましょうし、あるいは一般に、より商い生活水準を維持し、求めていくという意欲の高まりの中で、経済的な欲求も強まるということもあげられるのではないかと思います。これらの要因が重なって婦人の雇用が増大しているように観察いたします。
○加藤(万)委員 婦人少年局長、この見方を間違えると、これからの婦人労働行政については非常に問題が起きると私は思うのです。求める側と供給する側が同一の条件にあるというふうに見られては私はいけないと思うのです。いわゆる経済の成長に伴って必要な労働力としていま求める側が強いのであって、供給する側が、たとえばいま学歴が高まったとか高い水準の生活とかいう要因を述べられましたけれども、それは従なことであって、並列的に問題が提起されるのではなくて、主はやはり日本の経済の発展に必要な労働力の確保を潜在的な婦人労働力に求めている、ここから問題が出発して、それにつられて、たとえばいまおっしゃられたような、現金収入がほしいとか、あるいは子供の教育費とか、あるいは一般的な消費水準に伴うために家庭の収入を増大させる、あるいは結婚して従来持っておった労働力がいわゆる潜在化しているのをもう一ぺん能力として活用しよう、そういう角度で問題をとらえていきませんと、平面的に片方があって片方もあるのだというとらえ方をすると、これからの婦人労働者の労働力のどういうところに重点を置くかということが変わってくると思うのです。私はあとで、その労働行政の中の間違いといいましょうか、ズレといいましょうか、それを幾つか申し上げてまいりますけれども、私は社会、経済の発展、それに伴う労働力の絶対的不足、そしてその絶対的不足の中でもなお特に不足な若年労働者、それを婦人労働力の面でカバーしようという面が強く働いて、それに伴う受け入れ側の条件、いま言った幾つかの条件が整っているから婦人労働者が全産業の雇用者の中の三割以上を占めるというようになってきたのだ、こういうように私は判断しておるのですが、婦人少年局長の見解はどうでしょう。
○高橋(展)政府委員 先ほども、経済の面からの需要が最も大きな原因ではないか、このように申し上げまして、しかしそれに対応しまして婦人側にもそのような原因が強く働いている、私どもこのように考えております。
○加藤(万)委員 今年度の予算、これはきのう可決しましたから内容は申し上げませんが、この中に婦人労働力の有効活用をするための施策費が出ているのですね。私はこの字句にも実は非常にこだわるわけです。一体、婦人労働力というのは活用する段階なんだろうか。私は、婦人労働力は活用ではなくて、本来ある顕在化された労働力として婦人労働力をどう見るべきかという施策が立てられるべきであって、何か潜在化しているものを政府が活用するために予算を組むなどという、そんなばかげたことではいけないと思うのです。なぜかと言えば、先ほども確認をいたしましたように、日本経済の成長にとって必要欠くべからざる労働力なんだ、いわゆる組み込まれた労働力という角度から、婦人労働力に対する対策として労働省なり政府はどう考えるか、そういう立場にならなければ、すべてが受動的で、たとえば労働力活用といったら、どこかに落ちているものを拾ってどう活用するかという、そうい角度がどうしてもぬぐい切れないのじゃないかと思うのです。そこで先ほど私は、くどいようですけれども、婦人少年局長に、従というものと主というものを分けてこれからの政策をお考えにならないと、ことばの上でもこういう問題が出てきますよということを御注意申し上げたわけです。 次官、どうでしょうか。私が申し上げているように、婦人労働力の有効的な活用という分野よりも、組み込まれる労働力としてこれからの労働省の施策があるべきだというように私は考えますけれども、次官どういうようにお考えでしょう。
○井村政府委員 加藤委員の仰せのとおりだと存じますけれども、まだ実は日本の社会環境がそこまで整備されておらないというところに経済成長が非常に急激であったために、やはり婦人労働力を活用ということばを使ってきたんじゃないかと思うのでありますが、逐次そういうふうな社会環境が整備され次第、仰せのとおりの意味を持ってくると存じておる次第でございます。
○加藤(万)委員 どうでしょう。この次の予算案からは、いま言いましたような観点に立ちますならば、婦人労働力の有効活用などということばはおやめになったほうがいいと思いますが、婦人少年局長どうでございましょう。
○高橋(展)政府委員 検討させていただきます。
○加藤(万)委員 さてそれでは、婦人労働力がそういうように九百三十万もふえてきて、一体どこにその労働力が吸収をされているかという観点ですが、私が労働省あるいは最近の統計資料等をいろいろ見ますると、その婦人労働力は全般的に言えばきわめて単純労働に吸収をされていると私は思うわけです。なお、これはいまの九百三十万にも入っているかどうか確認はしませんでしたが、たとえばパートタイマーの婦人というもの、これなどは、いわば若年労働力の絶対的な不足の面を一つはカバーをし、いま一つは、これまた労働省の資料によったのですが、若年労働力が第二次産業から第三次産業に非常に移動しているのです。したがって生産労働者の分野が若年労働力でカバーができない。いわば一つは単純的な労働力の面を婦人労働力がカバーし、いま一つは第二次から第三次産業に移行している若年労働力をカバーをしている、こういう状態のように見受けられますが、いま婦人労働力がどの分野で一番吸収をされているというふうに局長はお考えでしょうか。
○高橋(展)政府委員 先生御指摘のように、婦人労働は従来はとかく単純労働に従事する傾向が強うございます。と申しますのも、やはり婦人労働者が伝統的に若年者が多く、また短期就労という形の就労が多かったことなどが非常に大きく影響しているかと思います。しかし、近年は婦人労働者の雇用の型にも変化が見られまして、婦人労働者の年齢も高くなる傾向がございますし、また勤続年数も延びる傾向がございます。あるいは婦人労働者の学歴等も向上する等の要因がございます。加えまして、日本の産業構造の変化等もございまして、近年徐々に婦人労働者の就労分野が拡大し、かつ高度化と申しましょうか、技術を要する分野、知識を要する分野へと広がっていく傾向がございます。具体的に申しますと、たとえば、従来長いこと婦人労働者が最も多く就労しておりました分野は、いわゆる工場の現場作業者でございます。それが近年になりましてその比率が低下いたしました。これにかわりまして事務分野に就労した者が著しくふえまして、現在では女子労働者の一番多く就労いたしております分野といたしましては事務職でございまして、その次が現場の作業者ということでございます。
○加藤(万)委員 次官、いまお聞きになりましたように、単純労働者、工場現場、事務現場というふうに最近は拡大されています。そこで私は、婦人労働力、特に既婚者の婦人労働力が非常に拡大したことについて、やはり労働力の供給に対する重要な政府の施策を考えていかなくてはならないような気がするのです。 先ほども御指摘しましたように、今年度の高校卒などを見ますと、第三次産業への移行が非常に多いのです。いま、いわゆる傾斜的労働力の流動ということばをよく使っております。そこで私は、たとえば第三次産業から第二次産業に若年労働力を置きかえていかないと、日本の産業の基幹的な部門が非常に停滞してしまって、いわゆる浪費的、消費的部門が非常に拡大するような気がしてならないのです。特にこれは、わが党がしばしば申し上げておりますように、たとえば大企業の交際費といわれるような種類のものがたくさん出ますから、その関係等も含めて、いわゆる第三次産業部門に若手労働力が行ってしまって、第二次産業に若年労働力が吸収されない。本来ならば、もし既婚労働者を吸収するならば、第三次産業の分野ですね。たとえばサービス部門、あるいは小売り、あるいはセールスとかいろいろあるでしょうけれども、そういう部門になるべく吸収をして若年労働力を第二次産業に回す、そういう雇用政策、労働力政策というものを立てるべきであると私は思いますけれども、この点に対しまする次官の御見解をひとつお聞きしたいと思います。
○井村政府委員 仰せのとおり、近時は第三次産業に非常に労働者が流れる。簡単に言ってみれば、手をよごさないで働きたいという傾向があることはいなめない事実でございます。そうかといいまして、いわゆる職業安定所の窓口において、強制的にこれをできるだけ第二次産業のほうへ統制をとるというふうなことも、なかなかむずかしいことでございますから、要は労働価値という問題についての個々の自覚に基づくよりしかたのないことでありますが、そういいますものの、指導、あっせん等においては、第二次産業へ若年労働が参るように今後はできるだけくふうをしてまいりたいと思いますが、要はやはり労働者自体の自覚にまつことが非常に多いということが一つであります。と同時に、やはり雇用者のほうにおきましても、雇用主が、それらに対するいろいろな賃金政策あるいは福祉政策等の面においても、労働が二次産業において非常にたっとばれるように、そういうような方向にしむけていくということが必要ではないか。これを、戦時中あるいは戦後一時ありましたような、労働力を統制していくというふうなことがあってはならない。どうするかということは今後大きな課題でございまして、労働省といたしましても、目下そういうふうな問題については十分検討いたしておるような次第でございます。
○加藤(万)委員 いまの次官のお話、私は賛成ですが、同時に一番重要なものがどうも欠けているような気がするのです。国の政策として、消費部門、いわゆる第三次産業部門をどうするかということを本格的に考えていただかぬと、特に今日御承知のように、経済的なドルの危機とか、あるいは引き締め政策とかいう段階ですから、こういう際こそ、第三次産業、特に浪費的部分ですね、この部分を政策的に締め上げていって、そこから必然的に第二次産業へ労働力が流動していく、こういうことをまずつけ加えて、いま、行政上の指導、それから各企業体に対する指導、こういうことをぜひ取り上げていただきたいと思います。 ちょっと島本委員の質問が残っておりますから、中断させていただきます。
○島本委員 それでは、若干時間を拝借して、先ほど鉱山局長が参りませんでしたので、その分だけ質問が残っておりましたが、特に委員長の許可を得、同僚加藤委員のあたたかいお手当てによって、残りの問題に対しての解決を得ておきたいと思います。 まず、石炭局のいままでのいろいろな答弁によって、北海道地下資源開発株式会社がいま廃止されようとしており、この法案が出されようとしておるわけであります。この内容等についてもいろいろ調べました。また答弁をいただきましたが、石炭局においてはこのボーリングに七割までもたよっておった、こういうような状態であります。これをいま民間のほうに移行した場合には、はたして同じような単価でできるのかできないのか、これさえも危険が多過ぎる、現在のボーリングの実態からして心配だ、こういうようなところまでいったわけであります。残ったのは鉱山局があります。鉱山局のほうでも、管下に金属鉱物探鉱促進事業団、これを持っておられるのです。北海道地下資源はその実施部隊として、いままでそのうちの若干は仕事をしてまいっておるわけであります。いまこの実態からして、解散になり民間に移行するよりも、実際、金属鉱物探鉱促進事業団が通産省の鉱山局の指揮下にあるわけですから、その直接実施部隊としてこの北海道地下資源開発株式会社を使ってはどうか。こうしたならばいまのように廃止しなくても、これは十分所期の成果をあげることができるのじゃないか。このことについて局長の考えを伺いたいわけです。これはいまの段階ではきわめて重大な問題になっておりますから、ひとつ愛情ある答弁を願いたいのです。
○両角政府委員 出席がおくれましてまことに恐縮でございます。 ただいま御指摘をいただきました金属鉱物探鉱促進事業団のことでありますが、北海道地下資源会社の活用ということにつきましては、従来ともさような方針で事業団は運営してまいったのでございますが、ボーリングの仕事は広域調査、精密調査を通じまして、公開競争入札制度を行なっております。したがいまして、能力のある、資格を備えました民間のボーリング会社と北海道地下資源会社とが、公開競争入札によって競争をいたしまして、そして一番有利な条件のところに落札をして、ボーリング事業を委託してまいっております。さような経緯から、今日まで事業団としましては、北海道地下資源会社を極力活用はしてまいったわけでありますが、ただいま申しましたような制度上の一応の前提がございますので、その範囲で活用をしてまいったというふうに御理解をお願いいたしたいと思います。
○島本委員 そこまでは十分理解しているのであります。問題は、いま廃止されようとし、民間に移行されようとするこの段階の中で、いままで石炭局は七割もそれにたよるような実態であり、なおかつ、あなたのほうの傘下の金属鉱物探鉱促進事業団の仕事のほうも、四十二年度では約二千万円ほどの仕事の委託を受けてこれをやっておった、こういうような状態であります。そうするとこの広域調査と精密調査で四億ほどの仕事を皆さんのほうで計画をされており、持っておる。この中でも北海道に関する部門、これはもう特殊法人として特殊法人の一つの規範のもとにいままでずっとやってきていた。専門のもとにやってきているのです。それが、まだ北海道全体の成果をあげるまでにいっておらないうちに赤字が四億ほどあって、これがついに民間移行ということになったのです。 こうなりますと、所期の目的を十分果たすためには国策会社——国策会社としては、赤字が出ても、これは十分やりこなしていってもいいはずなんです。所期の目的をあげるためにこれが必要な制度だからこそ、国策会社としての特殊法人でやっておったわけです。こういうような状態でまだ仕事が残っている。あなたの傘下の金属鉱物深鉱促進事業団の実施部門として北海道に常駐させて十分使いこなしても、あと二、三年は、仕事の量といい、範囲というものはあり過ぎるのではないか。よそと連絡を十分とって、実施部隊としてこれを使いこなす、これが現在では無血整理、収拾の一つの方法にもなるわけです。残ったのはあなた一人なんですが、あなたの高見を伺いたいわけであります。
○両角政府委員 仰せのとおりの事情もわれわれとしては理解をいたしますが、御承知のように、金属鉱物探鉱促進事業団の探鉱計画と申しますのは、専門家の御意見を伺いまして樹立を毎年いたしておりますが、現在までのところ、広域調査もしくは精密調査につきまして、北海道地区の探鉱計画というのは取り上げてまいってきておらない次第でございます。これは鉱物の賦存状況、その他各種の資源的な条件によって選定をされておる次第でございます。したがいまして、北海道地区以外におきます広域及び精密調査もボーリングということになりますので、各民間のボーリング業者に全く対等の立場で入札に参加をしていただきまして、これを落札した者にその仕事をゆだねてまいった、さような方針は、今後とも当然、民間会社に移行いたしましても継続をしてまいるわけでございます。しかしながら、北海道自体の事業のために、金属鉱物探鉱促進事業団が積極的にこれを活用するという点につきましては、北海道における広域及び精密調査の技術的、資源的な検討をさらに待ちまして、その上で今後とも活用を前向きの姿勢で考えてまいりたいと思います。
○島本委員 これで終わりますが、最後に、やはりみな技術者で、この技術の人が、進んで民間会社よりもその方面の探鉱または調査事業に十分自分の力を発揮したい、こういうような人がある場合には、両方でやらせてそしてやはり移管させるというような点も方法としてあるのじゃないかと思います。人材を埋もらさないでこれを発掘するのが皆さんの仕事の一面であるから、これは大臣に言って、しかるべく協力をするようにお願いしておきたいと思います。 これで終わります。どうもありがとうございました。
○加藤(万)委員 先ほど私は、婦人労働力の経済成長段階における吸収問題でやや基本的な原則論を述べましたけれども、きょう手元に「雇用対策基本計画」が渡りましたので、一ぺん日本のいま進められている経済社会発展計画と労働力との関係、あるいは雇用対策基本計画との関係、これを本委員会でやはり詰めておくことが日本の国策として重要だと思いますから、ひとつ労働省側でもそういう面を十分御検討願いたいというふうに思います。 それで、先ほど有効活用という問題について、次官のお答えは、いま日本にある就職の妨げになっている社会的慣行あるいは雇用の慣行があるので、そういう意味では、有効活用云々というふうに理解をしたのですが、その有効活用のためにとるべき処置は私いろいろあると思うのです。特に大きな問題は、就職の妨げになっている社会的慣行あるいは雇用の慣行というふうに私は思うわけです。 そこで、多くをここで問題にすることはできませんので、一点だけ見解を聞いておきたいというように思いますが、住友セメントで鈴本節子さんの結婚退職の問題が、地方裁判所で、いわゆる結婚退職というものは、憲法上の問題あるいは労働基準法上の問題で強制さるべきではないという判決がおりたことを私どもは知っているわけです。それ以前に労働省が、いわゆる就業規則の中に示されている結婚退職の規定というものに対する見解を発表されております。私は、この地域の判決がおりた以降、一体労働省では就業規則上に示されている結婚退職年齢の基準について、労働基準法三条、四条さらに憲法十四条に関連してどのような見解をおとりになっているか、確認をしておきたいというように思います。
○高橋(展)政府委員 いわゆる結婚退職制につきましては、私どもとしては終始変わらない考え方並びに行政指導を行なっております。すなわち、このような制度は、働く婦人の機会を不当に制限するものでございまして、男女同権の趣旨からも不適当な扱いだと思いますし、特に近年のように、既婚婦人の労働力というものが非常に重要性を占めつつありますときにあたって、結婚を理由として退職を強制するということは、社会的、経済的に見ても適当でない、このように考えております。このような観点から、私どもは従来からこのような慣行を改めるように行政指導を一貫して続けております。
○加藤(万)委員 労働基準法三条、四条、それから憲法の十四条、これの見解についてはどうですか。
○高橋(展)政府委員 現在の労働基準法の体系の中では、三条ならびに四条の解釈といたしまして、この結婚退職制がいきなり直ちに基準法違反を構成するということは、定説としては確立されていないようでございます。ただ判決等では特に憲法との関係等を言及しておるようでございますけれども、これもまだ裁判が係争中でございますし、私どもは、この点につきましては、申し上げる立場ではないと思います。
○加藤(万)委員 私は、やはり労働基準法の三条、四条、憲法第十四条に違反の疑いが、率直に言ってあると思う。いわゆる企業の中で定年制を就業規則上定めて、しかもそれが勧奨退職なりあるいは強制退職になるという、そういう契約ですね、これは、やはり三条、四条、十四条違反の疑いが濃い。いまのところ労働省では、行政指導といいますけれども、私は、その疑いが濃いという立場をもっと強めて行政指導をされないと、婦人労働力を、いわゆる一番重要な雇用慣行の打破ということをねらうことはできないのじゃないか、こういうふうに私は思うのです。結婚退職制度と、あとに言う中高年婦人労働者がきわめて産業の分野に多く吸収された問題とは、切っても切れない問題として存在をする。特に日本の場合には、いわゆる年功序列賃金ですから、そしてある一定の年限になって、もう婦人でも相当高賃金があります。電通では最近婦人局長が生まれましたね。ところが、結婚の退職によって労働条件、なかんずく賃金を一ぺん社会的にダウンをして、そうして低賃金の婦人労働者を、再び雇用しなければならない条件にありながら、そこで一つのくさびを打って、ダウンをさして再雇用をする。そういう日本の資本の側の、搾取ということばはどうもここでは使いたくないと思いますけれども、二段階的搾取という背景がどうも私はあると思うのです。したがって、それだけに、結婚退職というものに対して行政指導の面をもっと強められていかないと、何か婦人の労働力がその時限で格差を設けて再編成をされていく、この面を強く私は指摘をしておきたいと思います。ぜひその面からの角度を強められて、結婚退職なり、企業内における女子と男子との定年制の年齢の格差ですね、こういうものを打破されるように、ぜひお願いをしておきたいというふうに思います。 それから、再就職のために円滑なというかいわゆる一ぺん家庭婦人に入ってから、先ほどお聞きしましたように、既婚婦人がきわめて大量に各産業の分野に労働力として配置をされるということになりますと、これは、家庭にある潜在的な婦人労働力を活用するというのでなくして、再就職という問題は、いわば日本の経済の発展に必要な労働力として再就職、それに対する政府の、再就職に可能な条件を婦人につくってやる、そういう幾つかの施策が必要だと、実は私は思っているのです。 そこで、最近、労働省は、いろいろの面で専門的な指導や講座をやられておるようですが、私は、そり中で、特に婦人労働者の職業の専門的な指導、これを強められる必要があると思う。御案内でしょうけれども、アメリカで既制服をつくる労働者の大半は婦人でありますね。あるいは、イギリスにおける婦人労働者は、いわゆる深夜労働、そういう意味ではあまりいいことではございませんけれども、深夜労働、あるいは、ソビエトでは御承知のように、日本では考えられないような職場にまで婦人が恒常的に配置をされている。したがって私は、婦人自身の専門的な分野、労働力をもっと機能的に発揮できる行政指導というものが必要だというふうに思うのです。でないと、家庭に引き込もった単純労働としてしか、いまの産業の編成の中に組み込まれていかない。したがって、技能をつけ、あるいは潜在しておる教育を職業の分野では専門化をしていく、そういう行政の指導が必要だと思いますけれども、婦人少年局長はどういうふうにその分野をお考えになるでしょうか。
○高橋(展)政府委員 御指摘のとおりに考えております。具体的には、労働省の婦人少年局以外の局とも関連をとりながら、婦人が職業の技能を高め、その能力を有効に発揮できるための諸般の施策を進めてまいりましたが、今後一そうそれを拡充強化してまいりたいと思っております。
○加藤(万)委員 あまり予算のことは言わぬほうがいいです。婦人少年局がそういう面で予算を拡充されましたか。今年度三十二億千八百万でしたか、拡大しましたけれども、そのうち、勤労青年センターに三十二億四百万、ふえたのは千四百万ですよ。私は、ある新聞を読みましたら、婦人少年局の何とかいう課長さんが、そういう技能開発については、民間の中で開発できるように指導しているんだ、こういう新聞を読んで、実はちょっとがっかりしたのです。講習会をいろいろやっておりますけれども、そういうものこそ、いわゆる利益をある意味では度外視して、行政上の指導としてやられるという姿勢をとらないと、婦人労働者はあくまでも若年労働力の肩がわり的な役割り、いわば低賃金の分野の職場しか構成されていかないという面があるわけです。ですから、私は、民間企業にそういうものを期待するのじゃなくして、積極的にそれを掘り起こすような予算の編成、あるいは婦人少年局の指導というものがなされていかなければいけないというふうに思いますよ。予算の話が出て、きまったことで、どうも寝た子を起こされたようですけれども、千四百万じゃ——婦人少年局は、ときどきうわさに聞きますけれども、廃止したらどうかという話が出るわけですから、私は、先ほど言いましたように、全体で三0何%も日本の労働力の中の比重を占めているんだということを考えていけばいくほど、いまの潜在的な労働力を顕在化する、そうしてそういう意味での婦人の社会的地位を高める、こういうことにもう少し積極的に婦人少年局が役割りを果たされることを希望します。 そういうことで、婦人労働者が生産点で働く場合に、いまは結婚の企業的な制約条件を一つ言いましたけれども、いわゆる社会的制約条件ですね、これは、家庭と一緒にあるということ、あるいは婦人というやや日本の古い封建性からくる身分差といいましょうか、差別といいましょうか、これをなくすことが必要だろうと私は思うのです。いま婦人労働者で一番悩んでいるのは、何といっても、やはり恒常的に働けるために家庭を完全にしておきたいということですね。そこで、例の保育所の問題が一番問題になってくるわけです。 どうでしょうか、婦人少年問題審議会の四十一年十一月十四日の「中高年令婦人の労働力有効活用に関する建議書」、これは御存じだろうと思うのです。この中に、特に保育施設の業務時間と母親の労働時間との関係の調節、それから、いわば社会的制度ですね、たとえば公共料金の徴収であるとか、いわゆる家事負担になるような社会的制度というものをなくしなさい、そのために関係各省は所要の措置を講ぜられるように建議をするというふうに出ていますね。婦人少年局長はこれは御存じでしょう。
○高橋(展)政府委員 御指摘のように、昭和四十一年の十一月に、婦人少年問題審議会会長から「中高年令婦人の労働力有効活用に関する建議書」が労働大臣はじめ関係各省あてに提出されたところでございます。労働省といたしましても、この建議に盛られました幾つかの御提案を、その後具体化につとめているところでございますが、関係各省におかれましても、これを尊重して施策を進めていらっしゃるように伺っております。
○加藤(万)委員 私は、保育施設について特に取り上げましたのは、実は、労働省の側で建議をされていることと厚生省の側で扱っている問題とがどうもずれているような気が実はするわけです。先ほど言いましたように、婦人労働者が、特に既婚婦人労働者がふえてきますと、これはどうしても子供を完全に安心をして預ける場所というものを設定しないと、有効的な活用にはならないわけです。そこで保育所問題が起き、しかも御承知のように各企業はおおむね午前八時から午後は五時まで、こういう作業時間を持っているわけです。そこでそういう社会的条件を反応して、これは社会法人の岸和田学園八木保育所というところで、それではそういう子供を預かりましょうということで、二十四時間保育所の開設を、どうだろうかということで厚生省に申請をしたという話を新聞は報道しているわけです。ところが厚生省のほうでは、二十四時間保育については、難色を実は示しているというふうに新聞で報道されているわけです。保育所問題についてはいろいろ問題がありますけれども、私は、少なくともこの時間帯に限っていえば、保育施設の業務時間と母親の労働時間の関係を調節しなさいということをこの建議書はいっているわけですから、当然のこととして、労働省と厚生省の間に、少なくともこういう形で二十四時間子供さんを預かりましょうというならば、そこに何らかのいわゆる難色を示して、それはどうもいけませんという答えが出るようなことではなくして、そういう善意の気持ちを受け入れた形で、一つでも二つでも保育所が、そういう形で受け入れ体制をつくることが必要ではないかと思うのですが、労働省と厚生省の児童局長に御見解を伺いたいと思います。
○井村政府委員 婦人労働問題についてのいま一番大きい問題は、やはり子供を持っておられる御婦人の労働については、子供の保育という問題が一番大きい問題だろうと思うのであります。またこれが午前八時から午後五時という労働時間と、その保育時間というものとをマッチさせるということもきわめて大切であります。けれども、この二十四時間制の保育所の問題でありますが、なるほど労働という面から考えれば、それはきわめて妥当でありますけれども、またこれをいわゆる医学上から考えまして、二十四時間保育というものがはたして完全に行なわれるものかどうか、それが医学上、子供の健康上に及ぼす影響はどうかというふうな問題になれば、いろいろ私は派生的な問題があると存ずるのでございまして、厚生省といたしまして、そういう点に多少のちゅうちゅを示しておるということも理解ができるわけでありまして、これはどちらかといえば、婦人労働という問題と保育という問題は、非常に大きな関連性を持っておるのでありまして、まだわれわれが非常に研究をしなければならない余地がたくさんあると存ずるのでありまして、こういう点については、今後厚生省とも十分打ち合わしまして、さらによく検討をいたしてみたいと存じております。
○加藤(万)委員 私が一番最初に、日本の産業構造はもう婦人労働力を必要としているのだ。それが主なんだと言ったことは、実はそこにあるわけですよ。いわゆる従来の社会的慣行なり条件の中で保育を二十四時間なら二十四時間すれば、それは次官がおっしゃられたようにいろいろな制約が、医学的な制約があるでしょう。しかし現実にはその労働力が必要だという社会的条件、その中に婦人労働者が置かれているわけですから、必然的にそこにはその研究とか、いわゆるどっちにしようかという迷いではなくて、するためにどうするかという検討が配慮されていかなければならぬのじゃないかというふうに私は思うのです。どうでしょうか。厚生省の局長のほうから、この保育所問題について御見解を賜わりたいと思います。
○渥美政府委員 先生お話しのとおり、婦人労働と保育所の関係はきわめて密接であるわけでございます。ただ保育所の設置は、あくまでも子供の福祉をはかるという立場で行なわれておるわけでございまして、もちろん保育所に通われる子供の保護者は、その理由が大部分が労働あるいは雇用問題であるわけではございますけれども、子供の福祉がはかられるような運営をしなければならないという児童福祉法の精神によって保育所を運営しておるわけでございます。ただいま岸和田で問題となった二十四時間保育といいますか、あるいは深夜保育といいますか、そういった問題についての御質問がございまして、労働政務次管が御答弁になられましたように、私たち厚生省におきましては、こういった問題につきましては、特に二つの見地からいろいろと検討をすべきことではないか、かように考えております。 第一の問題は、政務次管がおっしゃったように、子供自体の心理学的な、あるいは医学的な見地から考えまして、きわめて長時間親と離れまして保育を受けるということにつきまして問題があるということでございます。端的に申し上げれば、たとえば深夜おかあさんが職場から帰ってきまして休んでおる子供をたたき起こしまして、寒い道を連れて帰るということ自体が、はたして子供の健康上どういう問題があるかということもありましょうし、あるいはあまりにも長い間他の保母さんに預けられまして、しかもそれが継続的に行なわれた場合に、親と子との間の心理学的な関係がどういうふうになるか、こういうふうな、実は心理学者の間におきましてもそういった問題の提起が行なわれておるわけでございます。 それからなお第二の問題といたしまして、その保育所で働いておられるところの保母さん、これも子供を帰したあと、さらに一時間なり二時間なり、いろいろ整理をいたしまして帰るわけでございますので、今度は逆にその保母さんの労働状況、労働環境をどういうふうにしたらいいか、こういうふうな問題もあろうかと思います。 したがいまして、世の中の、先生が御指摘のようないろいろな労働行政上の問題がございます、こういった点につきましては労働省と十分相談いたしまして、その新しい情勢に応じましては検討しなければならないとは思っておりますが、現状におきまして全国的に制度的に二十四時間保育なりあるいは深夜保育というものを実施していくという点につきましては、まだ検討をすべきもの、かように考えておるところでございます。
○加藤(万)委員 何回も申し上げるようですが、婦人労働者がそういう社会的条件にあるわけですから、これは早急に検討されることが私は必要だと思うのです。 保育所問題については、むしろ厚生問題で、また別の角度で申し上げますけれども、とりあえず労働関係の面から見た保育所の必要性というものは、なるべく早く検討していただいて、もちろん保育所を多くつくるということは必要でしょうけれども、就業する婦人労働者が、安心して就業ができ得るという条件を社会的につくる責任が厚生省側にあるわけですから、格段の配慮をひとつお願いしておきたいというふうに思います。かつてある大臣が、婦人は家庭にあるのがいいんだなんという暴言を吐かれた人がおりますけれども、まさに近代的な産業構造の発展というものを知らない、あるいは頭の中に入れない発言だと私は思いますので、そういう面では新しい日本の産業構造上必要な労働力の確保という面で、観点を変えて、これは次官にもお願いしておきますが、検討を早急に早めていただきたいというふうに思います。 最後に、パートタイマーの問題で二、三お聞きをしておきたいというふうに思います。実は渋谷の職安の次長ですか、氏家さんという人が、パートタイムのクリエートセンターを指導されておって、私は非常に興味をもってあの人の話、あるいはものに書いてあるものを拝見を実はしているのですが、これは職安局長にお伺いをしたほうがいいと思いますが、あの氏家さんの持っておる構想というものは、いわば単に婦人労働者をパートタイマーなりあるいは中高年婦人労働力を確保するという意味でああいうセンターを設けられ、あるいは職業紹介をしているのではなくして、もっと非常に視野が広い、特に欧米における婦人労働者の、現在ある労働市場への展望を求めながら、いまの日本の社会機能の中でどういうように、ある意味では訓練をし、ある意味では教育をし、ある意味では社会的条件をつくるかという展望を持っておられるように思いますけれども、パートタイマーを各職安でいろいろあっせんをされておりますね。たとえば芝園の職安で、パートの募集を団地に行って行なっておられるというふうに新聞などでは報道されておりますが、パートタイマーを企業の中に送り込む、そういう職業あっせんの角度あるいは指導的な位置というものは、職安局長は一体どういうふうにお考えになるか、お説をお聞きしておきたいと思います。
○有馬政府委員 先ほどから婦人労働力の活用問題についていろいろ御議論がございましたが、私どもの考え方は、活用という字句はまずいと思います。私どもは、お手元にお配りしてあります「基本計画」の第一ページの冒頭をごらんいただきたいと思うのですが、人に着目して、人が適性に応じた仕事について、能力を一00%発揮することができるようにするのだ。産業の面から見た確保だとかなんとかいうことは第二義的なものであって、その人の持っておる能力を最大限に発揮してもらう、労働者のサイドに立って雇用政策、計画を立てておるわけでございまして、その点はどうも議論がちょっと逆になっているような感じが、先ほどからお聞きしておっていたしましたので、その基本的な考え方についてはとくとわれわれの考え方を御了解願いたいと思います。 そこで、パートタイムという問題が出てきて、氏家君の考え方についてお尋ねがございましたが、氏家君は、現在渋谷の次長から、つい最近私のところの政策課の課長補佐に栄転しまして、広報関係を担当いたしております。彼は、先生から御指摘がありましたように、広い視野に立って婦人労働力あるいは身体障害者問題、その人の持っておる能力を伸ばし、能力に適した仕事につけていく、それが結果的には経済社会の発展になるんだという考え方、これはもうわれわれのほうの基本的な考え方で、その視野に立って彼はいろいろな研究もし、外国の事例も研究して、新しいアイデアをこの行政に導入しておるわけでございます。その点は、企業の要求する人を確保するために、無理やりに職場に送り込むんだという考え方では絶対にないという、本末といいますか、その基本の考え方を間違えると、そこに非常に狂った現象が出てまいりますので、その点を御理解いただきたいと思います。
○加藤(万)委員 職安局長、活用というのはまずいと言われたのですから、婦人少年局長によく言って、予算などにこんな字が出てくることは——先輩としてせひ御指導をしてやっていただきたいというふうに、これは余談ですけれども、私は思います。 いまの局長が言われた基本的な考え方は、私もそういう意味では賛成です。そういう指導をぜひ具体的にしていただきたいと思う。 先ほど、芝園の職安でパートタイムを団地に募集に行きまして、六千三百六十二人募集があって四千二百十六人ですか就労したという話は——失礼しました。芝園ではございません。四十一年九月から四十二年二月までの間に六万三千六百二十一人、就職が四万二千百六十人あったというふうに新聞に報道されておる。 そこで、いま職安局長の言われたことを、具体的にこのパートタイマーの就労あっせんの段階で行なう幾つかの最低条件があると思うのです。たとえばパートタイマーに行く人に対する企業の側との契約条項を職安が指導されるという気持ちはありませんか。この問題は、御承知でしょうけれども、十二月十六日に東京地裁で野添照子さんが、春風堂事件をめぐって、いわゆるパートタイマーは日々雇い入れられるものではない、臨時雇用ではない。したがって、雇用契約というものは長期的に存在するのであって、企業の側の一方的な首切りではいけないということで判決がおりました。このことと非常に関係があるわけですよ。パートタイマーの婦人の位置を、日々雇い入れられるもの、ないしは一カ月の臨時雇用のものというふうに区切っていきますと、いわゆる身分的な保障というものについて企業の側が責任をのがれる。したがって、企業の側にすべてやらせることはなかなか困難でしょうけれども、少なくとも職安が企業の側のパートタイマーの労働力を供給する、多少でもそういうお手伝いをするならば、その際に企業の側と労働契約を結ぶ、あるいはそういう指導をさせる、このことが第一に必要ではないかと思います。 第二には、パートタイマーの時間当たりの賃金をある程度規制する、あるいは行政指導する必要があるのではないか。それは産業や職種によって違うでしょうけれども、業者間協定が必ずしもいいとは私は思いませんけれども、そういう意味でパートタイマーの一定の最低賃金といいましょうか、あるいは契約賃金、これを指導される必要があるのではないかと思います。こういうことを含めて、いわゆるパートタイマーの労働力供給の役割りを果たす、そういうお手伝いをする職安として、職安局長として、企業の側に提供する場合に、そういう契約的条件あるいは労働条件に対する一定の基準を示して指導される意思があるかどうか、お聞きしておきたいと思います。
○有馬政府委員 安定所の態度といたしましては、求人条件について積極的に介入していくということはとらないたてまえになっております。しかし、最近の需給関係から申しまして、だんだんと賃金その他の条件も向上いたしておりますので、著しく条件が悪いというようなものについては、やはり窓口において具体的に御指導申し上げております。しかし、賃金等について、幾らでなければならぬというようなことを、そう積極的に御指導申し上げる立場にはございませんので、社会的な相場、その地域における相場というものを念頭に置きながら、この水準を下回る場合には、窓口において求人者を指導しておる、こういうことを通じて漸次労働条件が向上していくというたてまえにいたしております。
○加藤(万)委員 最後に、私は、たくさん問題のある中の幾つか代表的な婦人労働力の確保についての問題点を御指摘申し上げたい。 一貫して私の主張しておりますのは、婦人労働力は、今日生産構造の中でいわゆる顕在的な、組み入れられた労働力である。したがって、そういう観点を、たとえばパートタイマーについても、一定の賃金を最低基準的な賃金として示して指導するとか、あるいは就労が可能になるような社会的条件をつくってやることが、全般的な婦人労働力の当面の問題として必要だということを私は申し上げているわけです。したがって将来は——当面は私は必要悪というような見方を実は。パートタイマーについてはしておりますが、あるいは内職についても社会的には必要悪の条件だと思っている。本来これは生産工程に組み入れられる健全な労働力の配置という形になっていかなければいけないと私は思うのです。 どうぞ少年局長も職安局長も、その線をベースに置きながら、これからの婦人労働者に対する指導あるいは社会的な差別、格差、こういうものの是正に力をふるっていただき、同時に次官には、それが可能になるような予算の立て方、あるいは今日でいえば、予算が確定したわけですから、その使い方をぜひ御指導願いたいというふうに思います。次官の見解を聞いて、私の質問を終わります。
○井村政府委員 婦人労働問題の重要なことは御指摘のとおりでありまして、われわれは憲法に保障されておる男女同権という基本的な人権の上に立って、たとえば結婚退職制の問題、パートタイマーの問題等も考えてみなければならない問題だと深く存じております。 なお、保育所等の問題も将来十分研究の余地があると存じます。 ただ、予算の問題については、婦人少年局という見地からすれば予算は少ないようでございますけれども、婦人労働という問題は、労働省全体の問題でありまして、訓練局あるいは安定局各所に予算が繰り込まれておるのでありまして、婦人少年問題だけを取り上げれば小さいようでございますけれども、この問題は相当重視されておることは事実でございます。でありますけれども、今後といえども、この婦人労働問題はきわめて重要であることだけは事実でございますから、そういう点については、十分われわれも御指摘のとおり考えてまいりたいと存じます。
○加藤(万)委員 質問を終わります。
○八田委員長 田畑金光君。
○田畑委員 この間、私は美唄炭鉱の爆発事故に関連して、坂口さんという患者の問題をめぐるCO法の適用についてお尋ねしたわけですが、きょうは角度を変えて、例のCO特別措置法については、すでに政令、省令等が定められて施行になっておるわけでありますが、この運用状況について、まず最初に局長から御説明いただきたいと思います。
○村上(茂)政府委員 炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別措置法につきましては、十月二十五日から施行に相なったわけでございます。この特別法によります新たなる立法措置といたしましては、健康診断であるとか、あるいは作業転換、それから福利厚生施設の供与、介護料の支給、アフターケアの診察等の措置といったような内容が含まれておるわけでありますが、健康診断につきましては、三井三池の罹災者に対する健康診断といたしましては、昨年十二月中旬に実施をいたしましたが、健康診断に参加しない労働者もございまして、その方々については、さらに健康診断を受けるようにいま折衝いたしておるような次第でございます。 それとは別に、災害発生時における健康診断につきましては、先生御指摘のございました美唄炭鉱につきましては、一月二十日に事故があったわけでありますが、その際に災害発生時における健康診断を実施いたしたわけでございます。その内容につきましては、安全衛生局長が参っておりますから、必要がございますれば御答弁申し上げます。 そのほか介護料の支給につきましては、金額を定めまして支給する手続をいまとっておるような次第でございます。 その他の事項につきましては、たとえばアフターケアのための診察等の措置、これについても手続を進めておりますけれども、該当者からの希望、申し出を受け付けるといったような手続につきましては、いま現地におきましていろいろ折衝いたしておるような次第でございます。
○田畑委員 この特別措置法の審議が一番難航した点は、例の障害等級決定の問題があったと思います。すなわち、労働能力を喪失し、ないし減退した罹災者について前職収入を補償するとか、この前収補償の問題が非常にやかましく論議を巻き起こしたわけです。この点については、ほとんど国会において審議をする十分な時間がなくて法律の成立を見たといういきさつがあるわけですが、その当時、早川労働大臣の答弁では、健康診断の結果、中等度の障害のために軽易な労務に配置転換を余儀なくされたものについては、第七級の障害年金が支給されることになるということになって今日にきておるわけです。この点についてお尋ねしたいことは、軽易な労務ということは何を意味しておるのか、これを労働省としてはどういう基準で定義されておるのか、特に軽易な労働という場合には、坑内作業の場合、あるいは坑外作業の場合、その区別は一体どのようなことになるのか、この点ひとつ説明していただきたいと思います。
○村上(茂)政府委員 御質問の内容といたしましては二つあるように私はお聞きいたしたのでございますが、一つは、「軽易な」ということばの解釈の問題、いま一つは、今日までのいろいろな問題の経過の中で大臣が答えられた点についての御質問であろうと思います。 CO中毒患者のように、いわゆる精神、神経に障害を残したものについての障害補償の問題でございますが、従来は、労災補償法の制度といたしましては、一級、三級から七級、十二級というような等級区分になっておったわけでございます。特に年金につきまして、七級までが年金でございますが、年間に平均賃金の百日分を支給することになっておりますが、十二級に飛びますと一時金になりまして百四十日分であり、その飛び方がいかにも大きいではないかといったような議論があったわけでございます。この点については労災保険審議会と労働基準審議会にもはかりまして、精神、神経の障害を残すものについて、九級該当の項目を新しく設定して、昨年の十月二十五日から施行いたしたわけであります。そこで、軽易かいなかということにつきましては、新しく設定されましたこの九級相当の場合の障害の程度との比較になってまいりますが、そのことばを申し上げますと、第七級では「精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの」または「神経系統の機能に著しい障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの」こうなっておりますが、九級相当の障害は「精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」かようになっております。また十二級になりますと、「局部にがん固な神経症状を残すもの」こういう表現になっておるわけであります。 そこで、これを法律の文言として文理解釈で判断するかどうかということでありますが、結局具体的な障害等級の認定は、医学的な判断を尊重せざるを得ないという観点から、軽易な労務にしか服せないという場合の障害程度は、医学的に見るとどのようなものであるかということを、別に障害等級認定基準の基準といたしまして作成いたしておるようなわけであります。これにつきましてはかなり詳細にわたる基準が示されておるわけでございますが、いまここに私その認定基準を持ってきておりませんので、医学的にどういう判断をするかという具体的な内容をいまちょっとここで申し上げかねますが、あとで資料を取り寄せまして御報告申し上げたいと存じます。
○田畑委員 私がお尋ねしておるのは、いま局長が読み上げられた、たとえば第七級のその内容について「精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの」というこの「軽易な労務」という基準は何かということでございますが、医学的な所見に基づいていろいろな基準が出てくるのだろうと思いますが、率直にお尋ねしておることは、軽易な労務に認定されて障害等級の七級に格づけされた者であっても、たとえば坑内作業に戻る、坑内の職種に配置されるというようなこともあるのかどうか。これはいずれにいたしましても一酸化炭素中毒症状によって労働能力を喪失した、前職には戻れない、服せない、こういう人方について、軽易な労務に配置する以外にない、そういうことに基づく労働能力の喪失に対する補償措置、こういうことだと考えるわけでありますが、そういう場合に軽易な労務という、非常にわかりやすいようでなかなかどうも基準の把握が困難なことばで表現しておるわけですが、坑内作業についても軽易な労務というものに該当する職種等々が予定されておるのかどうか、こういうことですね。坑外だけに配置がえになるのか、あるいは坑内の職種にも配置がえになるか、それはやはり軽易な労務として年金の対象になるのかどうか、こういうことですね。
○村上(茂)政府委員 御指摘のとおり軽易な労務ということば自体の意味はわかりやすいような感じも持つのでございますが、ただ、具体的な適用の問題になりますと、なかなかむずかしい面があるわけでございます。と申しますのは、この軽易なというのが精神的な能力から見て軽易か、肉体的能力から見て軽易かという問題がございます。そこで、たとえば常識的には重労働といわれておりましても、頭を使うことがわりあい少ないということであれば、重量物運搬とか土砂の掘さくとかということが可能な場合もございまして、この軽易なということは、要するに精神的及び肉体的な能力を基礎にいたしまして、社会通念上軽易であるかどうかという判断に従わざるを得ないわけであります。しかし、それだけでは具体的な解釈ができませんので、こういった問題が起こりました職場につきまして、従来の作業と障害を存した時点における精神的、肉体的能力を考えましての作業というものを勘案して処置せざるを得ない、そういうことで、坑内か坑外かというような区分だけでもこれは処理できない問題もあるわけであります。 そこで、そういった面につきまして作業の種類だけで見るのかと申しますと、「精神に障害を残し、」こういう前提があるわけでありますので、その障害の程度をどのように判断するかという医学的所見を重視せざるを得ないということになるわけでございます。はなはだ恐縮ですが、いまここに認定基準を持ってきておりませんので、その医学的な基準をここでお答えできないわけでございますけれども、医学的な認定基準が主になり、かつそれぞれの労働者の労働の態様という要素を加味いたしまして判断せざるを得ない、こういうことになろうかと存じます。
○田畑委員 それでは、ひとつその点は資料を出してもらいたいと思います。 それから、先ほどの答弁の中で三井三池の場合に健康診断を受けた者もあるしない者があるというようなお話がありましたが、それはどういうような比率なのか。この法律の適用該当者であるが、この法律に基づく健康診断をまだ受けてない者というのは一体どのくらいあるのか、この点御説明願いたいということ。 それからもう一つ、いまの七級の障害年金の支給ということについて、いまお話しのように健康診断の結果、医師の判断に基づいてこれは年金だ、これは一時金だ、こういうふうになるわけでありますが、その健康診断というのはこの法律の第五条の第一項ですか、災害の起きた直後の健康診断によってきめるのか、あるいは一定の経過あるいは療養等を通じ、治癒したかどうかというその治癒の認定時の健康診断に基づいて判断するのかどうか、この点はどのようになるわけですか。
○村上(茂)政府委員 健康診断を終了した労働者の数、いまここに正確に覚えておりませんが、半分以上の方は健康診断を受けておられます。 それから次に、CO特別措置法による健康診断と障害認定の問題は直接結びつきません。御承知のように、障害認定は治癒と認定された時点におきましてどの程度の障害が存しておるかということで認定されるわけでございます。ただ、三井三池の問題につきましては、九級を設定いたしました附則改正は、昨年の十月二十五日から施行でありますけれども、附則で「この省令の施行前一年間に生じた障害補償の事由に係る障害であって、」一年さかのぼりますから、三井三池の場合は十月末に認定をいたしております。したがって、一年間の期間の中に入ってくるわけでございます。そこで、治癒認定を行政措置としていたしました時点で障害補償の事由が発生しておるわけでございますから、この改正いたしました規則の九級の適用等につきましては、当然障害補償の補償給付の支給の申請をなし得るわけでございます。ところが、まだ具体的に障害補償費の支給申請が出ておりませんので、障害等級の認定に当たりましては、最も適切なる医学的な所見によって処理をいたしたい、私どもかように考えておる次第でございます。
○田畑委員 よくその点はわかりましたが、実際これどうなんですか。これは使用者の指定する医者の診断によって決定しているのか、それとも、これは基準法にもその他にも載っておりますが、会社の指定した医者を希望しないときは、別の医者の診断をしてもらって、その証明を持ってくれば同じ効力を発生する、こういうことになっておるわけでありますが、現実はどのような状況になっておるのか。 それからもう一つは、いろいろ医者が認定するについても、これは何級に該当するとか、これは年金か一時金か、こういう問題についてはやはり統一基準というものに基づいて、また医者の診断についても、できれば同一の医者なら医者あるいは医師団、こういうようなことで認定をしないと、いろいろと公平を欠く、あるいは公正を欠くことなども予測されるわけですが、その辺は実際の今日までの運用の面でどうなっておるのか。これはどの局長の所管か知りませんが、そのあたりひとつ説明願いたいと思います。
○大野政府委員 三池の場合におきましては、かなりの数の労働者が使用者の指定する医師の診断を希望しないで、別のところで診断を受けております。それから美唄の場合は、山元の病院で健康診断をみなやっております。
○村上(茂)政府委員 いま安全衛生局長が御答弁申し上げましたように、健康診断そのものにつきましては第五条で処理する、こういうことになります。これは障害補償の補償費の支給とは結びつかない、全然別個な制度でございます。障害補償費の支給決定につきましては監督署長が認定をいたすわけであります。その際に監督署長は、通常大学病院の先生とか、国立病院の先生とか、ふだんから鑑定をお願いする先生を予定いたしておりまして、そのような方々に医学的な鑑定をお願いをして判断をするというのが例でございます。健康診断と障害補償費支給の認定とは全然かかわりのない制度でございます。したがいまして、たてまえから申しますと、障害補償の事由の発生した日の状態における障害の程度が認定の基準になるわけでございます。私が先ほど申し上げましたのは、その後長い経過もたどっておることであるし、適正に処理するためには、できるだけ正しい障害の度合いを判断し得る材料を監督署長としては入手して、適正なる障害認定をすることが望ましいのではないか、こういうことを申し上げておるわけであります。そのような事柄から、ややもすれば健康診断と結びつけて事を考えがちでありますが、たてまえとしては全然別個なことでございます。
○田畑委員 健康診断の問題と、障害補償の支給申請あるいは認定の問題とは、切り離した別個の問題であるということはよくわかりますが、七級に該当するかとか、あるいは今度設けられた九級であるとか、十二級とか十四級、どれに該当するか、この障害等級の格づけというか認定について、これは公正な医療機関等々の統一的な見解に基づいて認定するのでなければ、いろいろその結果についての問題が出てくるんじゃないか、こういうことをおそれるわけです。その点については、行政当局としても十分配慮して、現地の基準局なり監督署なりを指導し、しかも業務の遂行については、何らそういう面について支障がなく進んでおるのかどうか、この点はどうですか。
○村上(茂)政府委員 具体的な三井三池の問題につきましては、まだ申請がほとんど出ておりません。正確に申しますと、すでに出ておりまして、十二級の等級の決定を見た方々も相当ございますが、昨年十月に、先ほど申しました規則の改正をいたしましたので、そういう方々につきまして、あらためて申請をし直し得るような措置、先ほど附則で一カ年前にさかのぼる、かように申しましたが、申請し直せるようなたてまえになっておるわけでございまして、そのようなたてまえに基づきまして、新しく申請をしてきているのは数少ないわけでございます。そこで、具体的な障害認定の問題は、申請がありませんので具体的には展開されておりません。しかし私どもは、あくまでも障害認定にあたっては、専門医であってしかも相当権威ある人によって客観的に判断をしていただきたい、かように考えておる次第でございます。
○田畑委員 この法律の施行前にすでに治癒認定を受けている、あるいは障害補償についての認定を受けて、すでにこれは何級に該当するというように決定した者もいたように私は記憶しているのです。そこで私は、その後この特別措置法ができたとすれば、既往にさかのぼって、あの一酸化炭素の中毒症状におかされた者が、たしか八百名をこえておるわけですが、こういう人方はあらためて新たな基準に基づいて、いまお話しの権威ある医療機関の再審査をする必要があるのではないか。また、そうしなければ、新しく一時金についても、ここに九級というのができたわけですから、公正を期するということができないんじゃないか、こういうように考えるのです。その点は、いまの局長の答弁によると、既往の、すでに済んだものはそのままだ、新しくこの特別措置法に基づく障害手続の申請が出てきていないので、これについての判断がなされていないというようなお話でありますが、これは私はこの特別措置法ができた以上は、既往にさかのぼって、すでに認定済みのものについても、新たな基準に基づいて再審査するのが公正妥当なこの法の適用になるのじゃないか、こういう考えなんですが、この点はどうですか。
○村上(茂)政府委員 御指摘のように、これは特別措置法とは関係のないことでございますが、労働基準法施行規則と労災保険法施行規則の改正を昨年の十月二十四日に行ないまして、十月二十五日から施行いたしたわけでありますが、この附則の第二項でいま先生御指摘のような点について、懸念のないような明文で経過措置を規定しておるわけでありまして、すなわちこの改正前の規則の第十二級に該当するもののうち、この改正されました九級に該当するというものにつきましては、「当該障害に係る障害補償の事由が生じた日から、この省令を適用する。」というふうに扱っておりますので、いま先生おっしゃったように、再審査の請求可能なわけであります。その再審査の請求がまだ出そろっていないということを申し上げたわけでありまして、出てきた場合どうするかという点につきましては、権威ある専門医の鑑定も要すれば求めまして、適正な認定をいたしたい、かように考えておる次第でございます。
○田畑委員 その点は大体のみ込めましたが、「福利厚生施設の供与」の点ですね。これは規則で二年となっておりましたね。第七条の第一項、「労働省令で定める期間、」という期間は二年、こういうことになっておりますね。これは二年が経過すればどういうことになるのか、この点。 それからもう一つ、いろいろこの特別措置法でCO患者については特別にありがたいというほどの内容かどうか。これはいろいろ意見もあろうと思いますが、とにかくCO患者についても特別な措置を使用者に負わしているわけです。そこで、たとえばいま例にとりました福利厚生施設の供与の点でもそうでありますし、あるいはまた介護料の問題も新しく立法措置として出ておるわけですが、ただ心配することは、最近のように炭鉱の経営状態というものが非常に窮迫してきて、また今後の石炭をどうするかということで新たな角度で新たに検討せねばならぬ。いわゆる植村構想というものが出ておるし、あるいは国有化、公社案というのも出てきておるし、こういうようなことで、せっかくこの措置法によって使用者にいろいろな義務づけの、健康診断なり福利厚生施設の供与なり等々を義務づけておるが、三井三池のような大炭鉱であるからそう心配ないと思うけれども、もし炭鉱の事情というものが、この法律の適用を受け得るような状況でなくなったような場合、一体この法律の運用ということはどのようになるのか、こういうことを心配するわけですが、これはひとつ局長の所見として承っておきたい、こう思うのであります。
○村上(茂)政府委員 社宅等の福利厚生施設の供与につきましては、従来このようないわば私的所有権の制限という特殊な制度、しかも、社宅を供与させる義務を課すという非常に珍しい形の供与義務が設定されたわけでありますが、その期間を何年にするかという点についてはいろいろ議論がございましたが、まず第一に、起算点を被災労働者が退職した日の翌日から起算をする、こういうふうに明確にいたす。そして過去の社宅供与の慣行等をも考慮に入れまして、二年というふうにいたしたわけでございます。しかし、この点につきましてはいろいろ議論がありまして、将来その二年間たったあとどうなるかという点については、心配されるいろいろな問題があるという角度から、労働基準審議会、労災保険審議会、両審議会で検討いたしました際にもいろいろ議論がございました。しこうして労働基準審議会におきましては、次のような点が要望として出されたのであります。「福利厚生施設の供与期間は退職後2年であるが、(イ)上記の年限は最低のものであるから労働協約等により労使においてさらに長い年限を設定することを妨げるものでないことは当然であること。(ロ)これらの年限に達した以後において当該被災労働者の住居の確保、療養施設の利用等についていちぢるしく困難な事情が存する場合には、労使、政府その他の関係者において当該企業の施設、一般従業員の利用状況等を考慮して人道上の見地から十分な配慮がなされることが望ましいこと。」こういう内容の要望が出されておるのであります。 そこでこの二年間の期間の経過の問題が、被災労働者の退職した日、退職でございますから、自発的な退職もございますれば、解雇の場合もあるわけでございますが、その退職した日の翌日から起算して二年という期間がまだ経過しておらないわけであります。私どもも基準審議会の答申の次第もございますから、こういった点につきましては、今後十分注意深く今後の経過及びいろいろな条件を見守りまして、この被災労働者保護の趣旨に沿いますようにできるだけ考慮いたしたいと存じている次第でございます。
○田畑委員 そこでこの介護料の支給の問題ですね。第八条によって「常時介護を必要とするものに対し、労働省令で定めるところにより、介護料を支給する。」規則を見ますと、一万円、七千五百円、五千円と、この三段階に分けているわけですね。三つの区分をしたというのはどういう基準に基づいてその三段階に分けたのか、これが一つ。 もう一つ、労災保険法の第十三条の療養補償給付によれば、その第五号として「看護」というのがございます。この労災保険法の第十三条の第五号の「看護」と特別措置法の第八条の「介護料」、この関係はどういうことになるのか、この点ですね。特別措置法ができた経過から考えてみますと、労災保険の看護に、さらにその上に特別措置法の第八条の介護料をめんどう見るのだ、こういうように理解されるわけですが、それはどういう関係になるのか、この辺の事情を明らかにしてもらいたい、こう思うのです。
○村上(茂)政府委員 これも先生御承知のように、労災補償のたてまえにおきますところの看護という考え方は、療養補償給付の中に含まれるわけであります。したがいまして、支払いとしては医療費の支払い保険給付そのものである、こういう考え方をとっております。しこうして、介護料のほうは俗にいう付き添いといったような考え方が強く出ておりまして、文字も「看護」じゃなくて「介護」という文字を使用しておるわけでございまして、この支払いは労災保険特別会計における保険施設費という費目で出しておりまして、療養補償費で扱っておりません。 このようなたてまえにいたしておりますのは、いわゆる医療行為における看護であるかいなかという問題がございますので、医学的にも療養補償給付の内容として見るべき看護というものにつきましては、これは従来どおり医療補償給付として考えるということになるわけでございます。介護料の支給につきましては、都道府県労働基準局長がこの申請に基づきまして支給をいたす保険施設として処理するというたてまえになっておるわけであります。
○田畑委員 三つに区分した理由を説明してください。
○村上(茂)政府委員 この金額といたしましては、従来運用で処理してまいりました金額を基礎にいたしまして一万円、七千五百円、五千円という定額支給にきめたものでございます。
○田畑委員 特に重度の中毒患者等については、この介護料というのは定額できめておるわけですが、「常時介護を必要とする」というとやはり相当重度な患者である、こうみなされるわけでありますが、それはたとえば一人の場合もあるし、二人付添婦がつくというような場合も考えられると思うのです。あるいはまた、交代するというようなことも考えられると思うのですが、そういうような、人によってはいま言ったような定額でなくて、複数の看護人がつく、また必要だ、またそうしなければ介護はできぬというような場合等については、当然複数に相当する定額を支給するということになるのかどうか、この辺はどうですか。
○村上(茂)政府委員 そのお答えの前に、ちょっとつけ加えさせていただきますが、重篤な患者につきましては、当然看護婦あるいは准看護婦の場合もございましょうが、いわゆる看護婦がいろいろ看護をいたすわけであります。それ以上に、いわゆる付き添い、介護というものがどれくらい必要なのかという点につきましては、二人必要だ、三人必要だ、必要だといえばいろいろ必要でございましょうけれども、人数の判断は困難であるという観点から、申請者一人について月額幾らというきめ方をいたしたわけでありまして、何人つくかといったような人数は考慮に入れておりません。
○田畑委員 かりにお医者さんが、この人は二人の看護人が必要だというような場合は、その二人分を出してもいいという内容なのかどうか、その点どうですか。
○村上(茂)政府委員 さようにはなっておりません。患者さんに渡す金が一万円とか七千五百円、五千円でございますから、その金額の中で二人つけようが三人つけようが、これは平均でございますから、付き添いの人数がふえたからといって金額はふえません。
○田畑委員 大体以上でCO特別措置法の問題については質問を終わるわけですが、ただこの間私が聞いたのは、美唄であのような事故が起きた。幸いにCO中毒患者は傷害者の中にはなかった。ただし十六名のなくなった方の半分はCO中毒でなくなったという医者の判断があるわけですけれども、ただ一人坂口さんという人が、CO患者と同じような症状で、これはよくわかりませんが、酸素の不足で、似たり寄ったりの、全く似たような症状で、いまなお感覚も喪失して、精神能力も喪失してしまっておる、こういう状況にあるわけです。これについて、この間申し上げたように、COと全く同じ症状にある患者であるから、ぜひひとつこのできた特別措置法の適用を考えてくれろ、こういう強い要望があったわけです。この点は、この間申し上げたとおりです。いろいろこのCOの法律の内容を見、あるいはまた労災法との関係を見ますると、いま直ちに坂口さんという患者に、CO特別措置法を適用するということがどの程度実益があるかということは、確かに議論があるところでございますが、しかし、かりに一名の患者にしても、今後この法律の適用を受けさしてくれ、こういうような強い要望があった場合には、これは法律の解釈とかなんとかというのではなくて、運用によってできないものか、こういうことを私はこの間お尋ねしたわけですが、もう一度あらためて局長の意見を聞いておきたいと思います。
○村上(茂)政府委員 保険施設として行ないました介護料の支給という点につきましては適用はございませんけれども、坂口さんのように意識が不明確で通常の看護婦の看護以外に付き添いを要するというものにつきまして、医学的に必要がございますれば、いわゆる付き添いといったものも十分考慮されるわけであります。そういう場合につきましては、基準看護料を基準にいたしまして、補償費の中から適正な額が支給されるわけであります。そういった労災保険法における範囲内におきまして、できる限りの措置をいたしまして、実質的にほとんど差がないように措置をいたしたいというのが私どもの考えでございます。保険施設か補償給付かという違いはございますけれども、実質的に変わらぬように措置をいたしたい、こういうことを申し上げておるような次第でございます。
○田畑委員 この点はいまの局長の答弁で、いまの状況ではそれでもいい、こう思うのですが、私としては、この間の答弁の中でたった一人じゃないか、一人について法律をとかく、——考慮するということはどうかというような答弁があったので、私はこれは非常に不満を感じたわけです。一人であっても、法の運用については、当然行政当局としては十分な配慮がなされてしかるべきじゃないか、こういう立場に立つわけです。しかし、いまの状況下においては、労災補償の医療給付等々で措置することによって、別段坂口さん自身が特に不利益をこうむっておることがないということは私も理解いたしますが、この点については、この措置法の運用等についてさらに私も検討を深めてまいりたいと思います。ただ、現地においてはそういうような要望が強くあったわけでありますけれども、この点については、局長、その後現地の組合等々からどのような話が労働省に来ておるのか。現地の労働基準局長にも強く、その辺の問題についてはぜひこの特別措置法の適用を考慮してくれというような訴え方をしていたわけでありますが、その辺はどのような状況になっておるのか、御存じであればこの際明らかにしておいてもらいたいと思うのです。
○村上(茂)政府委員 美唄炭鉱の災害がございまして、しばらくの間はいろいろ要望がございました。しかし、先ほど来御答弁申し上げておりますように、法の運用によりまして実質的に差がないようにできるだけのことをいたしたいということをお答え申し上げ、現地の基準局長に対しましても、そのような回答を本省の局長がいたしておるし、その趣旨を十分考慮して補償にあたっては万遺憾なきを期してもらいたいということを強く指示をいたしておるような次第でございまして、最近は要望とかそういうのは私は全く伺っておりません。二月中は参りましたけれども、最近はほとんど伺っておらぬような次第でございまして、納得をいただいておるのじゃないかというふうに私どもは考えておるような次第でございます。
○田畑委員 これで質問を終わります。
○八田委員長 次回は、明後二十一日午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時三十二分散会