交通安全対策特別委員会 第13号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1968/07/31
会議録
○門司委員長 これより会議を開きます。 交通安全対策に関する件について調査を進めます。 この際、申し上げておきますが、道路運送車両の保安基準の一部を改正する省令、最近の鉄道事故の概要及び昭和四十三年上半期における交通事故の発生状況については、お手元に配付いたしております資料によって、御承知おきを願いたいと存じます。 質疑の通告がございますので、順次これを許します。大久保武雄君。
○大久保委員 運輸大臣にお尋ねいたしますが、私は前国会において自動車の安全基準の国際化について問題を提起いたしました。運輸、通産両当局から、外務省とも相談の上積極的に推進したいという答弁を得ておるのであります。すなわち、国連の機構の中の地域経済委員会の一つであるECEにおきましては、自動車の安全基準について国際的な事項が討議、検討されております。このECEには欧州諸国と域外国であるアメリカが加盟国になっておりますのに、日本はこのECEには正式メンバーとして加盟されていない、これはおかしいじゃないか、どうしてECEにアメリカが域外国で加入することができて日本の国が加入できないのか、日本は自動車の生産におきましても世界第二位であるから、当然安全基準については国際化する意味において日本が正式メンバーに加入すべきじゃないか、このことは外務省も運輸、通産省からあまり積極的な働きかけがないということでありますので、運輸、通産省におきましては安全基準を国際化して国際機構に参画するという意味からいいましても、すみやかに加入の措置をとるべきである。両政務次官並びに運輸大臣もさっそくやろう、こういう御答弁でありましたので、その後いかが相なっておるのか、その後の経過をお聞かせ願いたいと思います。
○中曽根国務大臣 前の国会で大久保さんからその点のお話がございまして、私も当然のお話のように思いまして共鳴した次第でございます。その後事務当局を通じまして外務省の側にも加入方を要請させておりますが、まだ正式にどういう結果になったかということは存じておりません。いずれ判明次第御報告申し上げたいと思います。
○大久保委員 これは加盟できたとなるといろいろな予算措置等が当然ついてくるわけでありますが、いまや概算要求の時期になっておりますが、そういう運輸省の準備行為等も加盟ができてからということでございますか。
○中曽根国務大臣 いま概算要求をこれから整備しようというときで、八月末までにいろいろそういう内容を盛り上げていくわけでございますが、御趣旨に沿うように積極的に措置してまいりたいと思います。
○大久保委員 運輸大臣から重ねて積極的に努力したいということでございますので、せっかく御努力の成果を期待したいと思います。 次は、自動車の企業体制の問題について質問いたしたいと思うのであります。自動車の事故が非常に激増いたしておりますので、自動車は凶器であるとか文明の破壊者であるとかいわれますけれども、そうであってはならないのであります。自動車は国民の足であり必需品でありますから、自動車の安全性が要求されることは当然であると思います。先般の国会におきましても、安全に関する自動車業界の姿勢等について、本委員会におきましても業界に対して質問をいたしました。業界からも積極的に安全問題に取り組もうという姿勢が見られましたことは心強い次第であると思っておったのでございます。ところが、最近自動車の自由化やエンジンの自由化あるいは自動車業種に対する資本の自由化等の問題が起こってまいりました。わが国の自動車業界もかなり動揺しておるようであります。そこで、こういうような問題から、せっかく盛り上がってきておる自動車の安全対策がおろそかになってはならないと思う次第であります。運輸省は長年の懸案であった自動車の安全基準に関する省令を打ち出しました。本日も資料を配付しておりますけれども、新しい積極的な努力に入ってきたようであります。 しかしながら、日本の置かれておる自動車に関する国際的な立場というものは、ただいま大臣にも質問いたしましたように、国際機構であるECEにアメリカは入っておるのに日本は入れられていない。すなわち国際的に当然日本が取り扱われるべき正当なる待遇が日本には与えられていないという客観的な、国際的な事実がここにあります。 もう一つは、日本に入っておる自動車にいたしましても、日本の国産自動車は右ハンドル、ところがアメリカ車や外国車は左ハンドルで入ってきておる。これはおかしいじゃないか。日本のアメリカに対する自動車輸出はどうか。これは左ハンドルに直さなければアメリカには輸出ができない。アメリカの自動車は左ハンドルで堂々と日本の道路を走り回っておる。これはおかしいじゃないか。どうも一方で自由化ということがいわれる反面、日本の国際的に扱われるべき正当なる待遇というものは日本に与えられていない。アメリカの自動車は左ハンドルで自由に日本を走り回っておる。ここに現実というものは少しも自由平等化されていないじゃないか。そういう際にこの自由化という問題が日本に起こってきておる。私は、自由というものは本来平等の自由でなければならぬ、相互に平等な立場において初めて自由がある、不平等の立場における自由というものはあり得ないと思う。そういう面から考えてきますと、これは現在日本の扱われておる国際的な立場、あるいは日本が現在扱っておる国内的な措置というものは、日本とアメリカを並べて少しも平等ではない立場である。その上にいままで資本自由化が行なわれたヨーロッパのイギリスやドイツやフランスといったような例をとってみますと、アメリカ資本の入ってきた産業のアメリカ輸出というものはがた減りに減って、もうアメリカ輸出は皆無にひとしくなったというような例もある。資本というものはアメリカ経済にとっては貢献するかもしれないけれども、入ってきた国の国民経済に対しましては必ずしも貢献していないという例がすでに実証されておる。そういったような中においてこの資本の自由化といったようなものをどう考えるか、こういう現実に対しまして、どうも日本政府の中の意見というものがばらばらであったり、あるいは日本の経済界の意見がばらばらである。アメリカが一致して日本に資本の自由化を迫っておるのはアメリカの経済のためである。しかるに日本の政治あるいは経済というものがこのようにばらばらである。一体政府は何をしておるか。しかも日本が当然なすべき、左ハンドルを右ハンドルに直してから日本に入ってこいということも運輸省はいっていない。ECEに当然日本は加入されるべきじゃないかという国際的な平等、正当なる発言というものを日本はしていない。こういったような自由化があるのか。金髪のアメリカ美人が持参金を持って日本に入ってくるといったようなことを考えておったならば、これは間違いじゃないかと思うのでありますけれども、この点に関する通産省並びに運輸省当局の意見を承りたいと考えております。
○中曽根国務大臣 自由化、特に資本の自由化の動向や有無にかかわらず、自動車の安全基準というような問題は日本独自の事情で別個に確立さるべきものであると私は思います。そういう面から、今回運輸省としても十数項目にわたる安全化のための基準を確立いたしましたが、あれだけで満足しておるのではありませんので、今後もさらに検討を進めまして、改革すべきものは勇敢に改革していく所存であります。いまの右ハンドル、左ハンドルの問題もその一つの要目であると思いますが、これについてもいろいろ議論がありまして、最近の事故の模様を見ると、対面交通で右ハンドルの場合は自動車に対する注意は非常にいい。しかし歩行者に対する注意がややともすればおろそかになる。ひかれるのは大体左側の歩行者のほうである。そういう意味で、左ハンドルのほうが実は歩行者の人命尊重にはなるのじゃないかという意見も一面にはあるわけであります。だといって、ではそうした場合にどうかといえば、これもまた国内にある程度の混乱も起こるわけであります。そういう意味でいろいろいま検討して、国産車はいまのように対面交通で右ハンドルということにしておりますが、入ってくる外車にまでその基準を要求していいかどうか、これも独自の見解で検討は進めてまいりたいと思っております。そのほか安全基準についてはアメリカの水準と日本の水準は非常に違います。道路の狭隘、人口の稠密、そういう面からして日本独自のいろいろな点について要求があると思いますので、そういう点はよく検討して、取り上ぐべきものは取り上げてまいりたいと思っております。
○本田説明員 お答え申し上げます。 最近自動車につきましてアメリカとの間でエンジンの自由化等に関連しまして話し合いが持たれたのは御承知のとおりでございますが、その際、企業進出についての問題が一つの問題になったということも事実でございます。ただ、基本的にアメリカの自動車資本が日本に進出することについてどう考えるかという点につきましては、政府といたしまして去年の七月に自由化についての基本方針が打ち出されたわけであります。その基本方針といたしましては、国内経済との調和をはかりながら自由化をできるだけ進めていくということでございます。この方針で考えることになるわけでございますが、御指摘のとおり自動車産業は総合産業であって、関連するところは非常に広い。しかも今後の輸出の品目としてきわめて重要な役割りが期待される等々考えますと、そうして自動車産業の現在の企業の競争力という点で考えますと、まだかなり格差があるという点がございますので、一応われわれといたしましては、エンジンの自由化についてはある程度段階的に考えられるけれども、資本自由化については、なお時期等については見通しをつける段階にはない、こういうふうに考えております。ただ基本方針として、できるだけ国民経済との調和をはかりながら自由化していくという方針に従って自動車工業の企業の競争力を強化していく、関連部門が非常に広いということもございますので、部品工業、車体工業あるいは販売部門等々、総合的な調整をはかりながら競争力の強化をはかってまいりたい、こういうように考えておる次第であります。
○大久保委員 交通安全基準の問題は大臣から御答弁がありましたが、右ハンドル、左ハンドルの問題はまだ検討すべき問題がかなりあると思います。いずれこれは次の委員会等でまたはっきりしていきたいと思っております。 なおまた通産省は、せっかく業界に盛り上がっておる安全体制に対する積極的な意欲というものがこの自由化問題で撹乱されることがないよう、に、十分日本の自動車産業の発展に努力してもらいたいと思います。 次に大臣にお尋ねしたいのは、先般の委員会でも質問いたしまして、大臣から総括的な賛成意見がございましたが、アメリカのような非常に膨大な政治並びに経済機構を持っております国でも、最近の自動車事故の発生にかんがみまして、政府のあらゆる機関が協力をした総合的な研究開発機構をつくろうと努力しておるようであります。今回運輸省は新しい安全基準を打ち出されましたけれども、まだまだこれは百点満点を差し上げるわけにいかない、まだ問題がたくさん残されておるわけであります。しかるに日本の自動車事故に対する研究体制と申しますか、それはまだ姿勢が非常に弱い。たとえて申しますならば、海上をとってみますと、海上事故の発生に対しましては海難審判制度があります。これは事故の一つ一つを厳密に技術的にあるいは人的に追跡研究をしておる。これに約四億円の金を使っておる。航空の事故につきましても、先般のBOACの事故だけでも四、五千万円の金を使っておる。しかるに自動車事故につきましては、これは自転車競争の資金か何かからちょっぴりもらって、二千万円かそこらでたしか警察を中心として追跡研究を最近始めておる。また運輸省では、研究機関は、船舶技術研究所の一隅で細々とやっておる、こういうありさまでございまして、これは負傷者が七十万人から百万人にも達しようとする日本最大の安全問題に対する研究調査体制としてはきわめて微弱であるといわなければならぬと思います。政治的にはきわめてセンスのいい大臣のことでもありますから、この問題をひとつ取り上げられて、今回新しい予算体制に大臣もこの前意見としては賛成されたのでありますから、具体化しなければ政治ではないのでありますから、来たるべき予算において大臣はどういう積極的な姿勢で取り組もうとしておられるか、かまえ方と具体的な意見があるならばお聞かせを願いたいと思う次第でございます。
○中曽根国務大臣 交通安全、特に事故防止の観点からの技術的研究等につきましては、大久保委員前から御指摘のとおりまだまだ非常に微弱であると思いまして、遺憾な事態であります。御承知の、いまのお話しのとおり船舶技術研究所という一部門で交通安全部をつくって、研究人員も約二十名、研究員二十名、研究費三千四百万という状態でありまして、全く御指摘のとおりであります。この前の予算要求のときに交通安全研究所をつくろうと思いまして要求いたしましたが、一省一局削減という事態でありましたので、これは削除されました。しかし最近の情勢を見ますと、この交通関係の安全に対する要望はまた熾烈になっておりますので、御指示に従いまして安全研究所をつくるようにぜひ努力していきたいと思っております。
○大久保委員 簡単にあと一つで終わりますから、鉄道事故について……。 最近鉄道事故が頻発しておりますのは非常に遺憾なことでありまして、ただその事故も、その原因が新聞の伝うるところによりますと、きわめて人的な怠慢による事故という印象が強いのであります。御茶ノ水事件その他の問題がありますが、つい一週間ばかり前起こった千駄ケ谷の問題一つを取り上げましても、助役はじめ駅員が朝一番電車を寝忘れて知らない。お客さんが改札口から入れない。目ざまし時計は持っていなかった。私でも、きょう委員会がありますと、うちに家族がおりましてもちゃんと自分で目ざまし時計をかけて朝起きて、そしてこの委員会に出てくるわけであります。時間の正確を要求される駅の助役はじめ駅員が目ざまし時計も持たぬで人から起こされるのを待っておる。一体こういうことでいいのかと私は思う次第であります。昔国鉄は、規律なら国鉄にならえということを私たちは子供のときからよく言われておったものであります。規律の見本が国鉄であった。ところがどうも最近そういったようなものが非常に乱れておる。これは私はこの合理化闘争がそういうものに行っておるともし考えるならば、これはゆゆしき問題であって、これは合理化以前の一番大切な国鉄の基本問題だと私は思う次第であります。この辺について運輸大臣並びに磯崎副総裁はどう考えておられるのか、一言でよろしゅうございますから考え方をお述べ願いたいと思う次第でございます。
○中曽根国務大臣 最近の国鉄の相次ぐ事故はまことに国民の皆さまに申しわけない次第であると思います。最近起こった事故六件を見ましても、大部分の事故は運転手の不注意あるいは過失等から起きているものが多いのでございまして、これが全国的に起こっている現象を見ると何らかの傾向値が出ていると予測せざるを得ない。つまりそれは士気の弛緩であるとか、あるいは職場規律の厳正さが欠けてきているとか、あるいはそのほか、そういうような全般的に見て何らかレベルが落ちているものがあると判定しなければならぬと思うのです。そういう点からも国鉄当局に対しまして厳重に注意をいたしまして、総裁、副総裁以下陣頭に立って全国の各部署部署を回って士気を刷新するように指示をいたしましたが、今後ともその実行の上についてわれわれは監視努力を続けてまいりたいと思っております。
○磯崎説明員 私並びに総裁、就任五年の間、物心両面にわたりましてまず第一に事故防止ということには全力を尽くしてまいりました。しかし不幸、力及ばずしてこの半年ほど非常に国民の皆さまに御迷惑をおかけし、また国民のひんしゅくを買うような事故が続発することにつきましては、私事務の責任者としてたいへん責任を痛感いたしております。 昭和三十八年の鶴見の事故以来幸いにして旅客の死者は一人も出しておりません。非常に傾向的にはよくなってまいったことは事実でございますが、この半年以来の事故、たまたま旅客の死者はございませんが、一歩誤れば非常に大きな事故になるといった事故が続発していることにつきましては、いろいろ原因もあるかと存じますが、ただいま大臣のおっしゃったように、やはりわれわれのほうの管理のしかたあるいは事故対策の進め方等について欠けている点もあるというふうにも率直に考えまして、また組合の諸君とも十分話をいたしまして、労使一体となって、経営以前の問題として、事故防止の問題については真剣に取り組んでまいりたいと思っております。
○門司委員長 板川君。
○板川委員 運輸大臣に伺いますが、大臣が就任されたときに、所信表明の中で、当時陸運汚職が続いておって、その中で大臣は、私の代には幸いにしてそういう陸運汚職等が起きない、こういう一節がございました。私はそこに若干のチェックをしておったのでありますが、いま運輸省の報告によりますと、国鉄、私鉄含めて非常に事故が頻発をしておるのであります。これはいわば大臣の流儀をもってしても、大臣の時代に頻発しておることですから、責任を感じなくちゃならぬと思いますが、運輸大臣は事故が非常に頻発しておる現状に対して、その原因がどこにあるか、対策をどう考えておるのか。それから将来の事故防止に対して、運輸大臣として責任ある措置がとられるのかどうか、この点ひとつ伺っておきたいと思います。
○中曽根国務大臣 私の在任中に最近事故が頻発してまいりまして、これは私の責任でありまして、まことに申しわけない次第であると思います。 原因につきましては、各ケース、ケースによっていろいろ事情があると思いますが、最近の傾向を見ますと、どうも運転員あるいは従業員の過失や注意不足に基づくもの等が目につくのであります。最近国鉄であった事故では山陽線でありましたか、動力車の軸が破損したというのが一件、そういう物質上の原因がありましたけれども、大体それ以外はポイントの切りかえの間違いとか、あるいは運転手が前の晩マージャンをやり過ぎて、眠くなって寝てしまった、そういうような人的要因に基づく事故がかなり目についてきておる。これはよほど注意しなければならぬことでありまして、これを放置しておくと、列車その他の大事故が起こる危険性が感じられるのであります。そういう点から国鉄並びに各私鉄等につきまして厳重に注意を喚起いたしましてやっておるのでありますが、何といっても一番大事なことは、その職場とか末端において精神的な問題があるように思うのです。 私はある機会にも申したのでありますが、日本航空がかつてこういう例がありました。カナディアンパシフィックが羽田で衝突をしましたときに、あの一便前に日本航空がやはり来て羽田におりようとしたそうでありますが、霧があったのでわざわざやめて板付まで飛んでいった。そうしてそのパイロットは、そのとき上司に申し出て、きょうは疲れたから羽田回航はほかの人にやってもらいたい、そう言ってほかのパイロットにかわったという話を私聞きまして、それはみごとなことだ、つまりそういうことを申し出るパイロットもえらいし、それからそういう慣習と環境をつくり上げている会社や首脳部もえらい。おそらく国鉄や私鉄においても、ゆうべマージャンをやり過ぎて実ははなはだ申しわけないのだけれども、あぶないからほかの人にかえてくださいとか、ゆうべは子供が熱を出して一晩じゅう看病をしたので、睡眠不足ですからあぶないと思いますからかえてくださいとか、そういうことが言えるような職場環境ができることが望ましい、もちろんマージャンしたり何かすることは悪いことでありますけれども、列車の乗客の運命にはかえられませんから、そういう程度のとげとげしさがなくなった環境をつくるということは非常に大事である、そう私は思うのです。そういう点について国鉄や私鉄の内部において、ぜひとももっと検討してもらって改革する必要があると思います。しかし、その際特に申し上げたいのは、国鉄等におきましては公共奉仕は労使の紛争に優先するということであります。国鉄が国鉄として存在しておるのは、やはり公共奉仕という面が非常に強いのでありまして、その公共奉仕というものの前には労使の内部的紛争というものはこうべをたれなければならない、そういう精神を持って労使が秩序、順序をよくわきまえて公共奉仕に尽瘁するように環境をつくりながら、しかもそういう内部の雰囲気をつくりあげるように努力してもらいたい、そういうように私は考えております。
○板川委員 事故の原因はいろいろ複雑多岐なものがあろうと思います。ある一つのことだけで問題解決が必ずしも全部できるわけじゃないと思いますが、いま大臣が言ったように前の晩、好ましいことじゃないけれども寝不足のあった場合には頭が痛いとか、そういうことで乗務するのを交代してもらう、こういうことがすなおにできるようなことも必要かと思います。ただ、この事故の原因の中に精神的なたるみがあるのだという説もありますが、私は同時に、いわば過密状態、輸送状況の過密化というのが一つの原因でもあるのじゃないかと思います。大臣は、この間中央線に乗って、二分間おきで乗っているのは過密じゃない、こういうことを言ったと新聞が報じておりますが、その真偽はともかくとして、過密化というのは、あるときに規定どおり運転して事故がなかったから過密化じゃないということじゃないのです。人間のことですから、万が一誤りがあった場合に大事故が起こらないような余裕を持つというのがいわゆる過密化でない状況であって、万一不注意によって事故を起こした場合に、それが大事故に発展するということ自体が私は過密化の証拠じゃないかと思うのであります。今度の、特に国鉄の中で事故が多いということを考えてみますと、国鉄の五万人首切りという問題がそのいろいろな面で心理的な影響を与えておるのじゃないか。五万人首切り、職場の不安、あるいは自分が将来どこに配転されるかわからぬ、こういう不安が生活の中へとけ込んでおって、知らず知らずのうちに注意力が散漫になり、事故を起こすもとになるのじゃないかという感じがするのです。大臣 の要請等もあって国鉄総裁もこの問題をひとつ調査をするということになったように新聞等では報道されておりますが、どうでしょう。これは大臣として、この国鉄五万人首切り——まあ首切りと言っておりますが、配置転換のようです。この問題を白紙に戻して、合理化の問題については労働組合とひとつ真剣に話し合ってくれ、こういうような勧告をする気持ちはございませんか。
○中曽根国務大臣 先般過密ではないという新聞記事が出ましたが、あれはそのとおり言ったのでありまして、私は過密ではない、ただし稠密である、そう言ったのです。過密というと、やってはならぬことをやっていて危険状態であるという印象を民衆に与えますが、私は国鉄はそういう危険なことはしていない、乗ってみても実感でそういう感じがいたしました。ともかくツー・セクションあいておって、そして八百メートルないし千メートルの間隔があるのですから、規則をばか正直に守ってさえおれば事故は起きないし、そういうリズムに乗って運転しているということが一番安全のもとである、そう私は思うのです。事故が起きた時間を見ますと、その二分間の稠密時間帯に起きたのじゃないので、五分間隔のときに起きておる。それは明らかに運転手が見込み運転をやって軽率であったということに起因するであろうと思うのであります。そういう面から見まして、私は決して危険じゃないし、だから過密じゃない、しかし稠密とは言える、そういうふうに考えております。 合理化闘争が影響しているかどうかは私よく存じませんが、この問題は労使双方で話し合いがどんどん進んでいきまして、あと二つか三つくらいしか残ってないそうです。二人乗車の問題とかあるいは電修場の問題がありますが、ともかく問題は少なくなってきておりまして、その問題が職場の精神の弛緩を来たしているとすれば、それは私はよくないと思います。労使の問題は公共奉仕に優先すると私先ほど申し上げましたのは、そういう基本精神をはっきり貫いていかなければ国鉄の安全性というのはめちゃめちゃになってしまうだろうと思うからです。労使の問題というのは労使間の内部問題であって、第三者のお客さんはその安全ということを信頼して乗っておるわけでありますから、お客さんに迷惑をかけるようなことは労使とも慎むべきである、そういう考えに立って、精神的な影響がくるとすれば、これはそういうことを起こすほうが間違いであります、私はそう申し上げたいと思うのです。 そこで、この合理化問題をどう処理するかということは、これは国鉄の労使間において話し合いを進めていくべき問題で、運輸大臣がこの際とやかく外から介入して口を差しはさむことは適当でない、そのように考えております。ただ抽象的にはやはり公共奉仕は労使の紛争に超越する、優先するという原則は強調してまいりたいと思うのであります。
○板川委員 これは大臣が乗った範囲——まあしろうとが車に乗って、なるほどツー・セクションの間があるし、八百メートルないし千メートルあるから普通なら事故は起こらない、それはそうです、そのとおりなんです。しかしそれは追突事故とかという場合を前提の議論じゃないかと思うのです。そのほかの側線から本線に出るとか、本線から側線に入るとか、待避とか、こういう問題はやはり過密化が一つの原因でもあるのじゃないかと私は思う。しかしこれはまたいずれ時間をあらためて議論をいたしますが、私がこの問題を特に申し上げたのは、いまの国鉄は、大都市中心の私鉄もそうですか、まさに過密運転です。ちょっとの不注意があれば大事故に発展するのです。いまの鉄道の輸送施設ではすでに輸送の限界にきておる、これで将来都市に人口が集中し通勤客がますますふえる、こういう事態になれば、いままでの鉄道の輸送設備ではもう間に合わない、新しい輸送力というものをつけていかなければならぬ、またそれをやってくれるような状態を運輸省としては一刻も早く考えなくちゃいけない、こういう気持ちでおるのであります。まさに過密ですよ。さらにこれが五年、十年たてばもっと過密になります。パンクしそうになる。だから、そのパンクしない前に新しい輸送力というものをつくっていかなくちゃならぬ。しかもいまの複線区間という輸送力、二分間隔というのじゃもう限界です。だから将来そういう方向にいまのうちに大臣のプランというのを立てなくちゃ、パンクしそうになってから、事故が頻発してから、それから考えるというのでは、鉄道の輸送の使命は全うできないんじゃないか、こういう意味で過密労務の議論をふっかけてみたわけですが、一体大都市の通勤需要というのを五年後、十年後どういうふうにされ、二分間を一分半にする、一分にするということでおやりになろうとするのか、そういう点をひとつこの際伺っておきたいと思います。
○中曽根国務大臣 国鉄のダイヤにつきましては、国鉄当局がいろいろ安全係数とか労働科学とか、そういうあらゆる面を検討してその基準をつくるだろうと思いますので、われわれはそれを監督していきたいと思います。ただ、大都市交通につきましては御説のとおりでございまして、これはゆるがせにすべからざる政治上の大問題であると思います。まあ当面は、一つは地下鉄を至急にもっと増設いたしまして、できるだけ地下鉄のほうへさばくというようなことを推進してまいりたいと思いますし、あるいは複線化、複々線化等につきましても力を入れまして、できるだけ現在の混雑状態を減少するように努力してまいりたいと思っています。ただ、東京そのほかにおける都市交通事情というものが非常に急激に膨張しつつありまして、これはよほどの努力をしないと、これを鎮静化することはむずかしいのでありますけれども、時間をかしていただきまして、これからも積極的に解決に努力してまいりたいと思っている次第であります。
○板川委員 時間がありませんからこれで終わります。
○門司委員長 河村勝君。
○河村委員 先ほどから国鉄の事故に関連をしていろいろと過密ダイヤであるかないか、あるいは職場規律がゆるんでいるのがその原因ではないかというような点についての質問がありましたが、それについての大臣のお考えはよくわかりました。 そこで、最近ATSの扱いに関連した事故が多いわけです。ATSというのは、現在、最高ではないかもしらぬけれども、常識的に望み得る一番好ましい保安設備でありながら、それの扱い方をめぐって事故が起こる。そこで一体こういう保安施設を採用した場合に、先ほど、大臣のことばをかりれば、稠密なとか、非常に忙しいわけで、そういうところにおいて、特に人間が、運転士のほうが相当悪い状態にあっても、機械でもって大体片づけ得るのだというところまで保安設備をすべきだという意見、それと一方では、やはり最後の保安の主体は人間なんだから機械は大体のところでよろしいのだという意見とか、いろいろ出ております。それについて大臣はどのようにお考えになりますか。
○中曽根国務大臣 それは両々相まって行なうべきものであると思います。ただ私の考えておりますことは、急所はやはり人間がやるべきことで、機械にまかせるわけにいかぬ。人間が機械にぶん回されるということじゃなくて、人間が機械を駆使するという関係に立っていなければいけない。あまり機械を信用し過ぎて、人間がおろそかになると、ゆるみが起きて事故が起こる可能性もあると思うのです。私は機械の安全性と同時に、人間の注意力、責任感というものを同じように重視したやり方でやっていかなければならぬと思うのです。しかしATSと人間との関係につきましては、国鉄当局も今度の事故にかんがみまして、ATSの改良についてさらにいろいろ研究しておるようです。ただ過早に結論を出すことはまだ危険ですから、若干時間はかかるようでありますが、さらにATSの改善についてやっておると同時に、また一面において人間管理という面についてもいろいろくふうと研修を重ねられておるようでありまして、その現在の成果を私は監督しながら見守っていきたいと思っております。
○河村委員 大臣、先ほどもお話が出たように、中央線で朝の忙しい区間にお乗りになってごらんになったそうでありますが、その際運転士は信号喚呼をやっておったか。信号喚呼というのは御存じかどうか、昔から鉄道には信号を口に出して、信号を青であるとか赤であるとかいうことを確認しながらやるという習慣がありますが、信号喚呼あるいは信号称呼といいますが、それをやっておったかどうかお気づきですか。
○中曽根国務大臣 私が乗っていたときはやっておりました。それは添乗しておりましたからやったのでしょうが、やらなくてはならぬそうであります。国鉄総裁等は、よく試みに乗ってみますが、運転台のうしろにお客のかっこうをして乗ってときどき耳を傾けて聞いているそうですか、どうもやってないようなおそれのあるときもあるそうです。やはり信号喚呼をするということは、ばか正直に規則を守るという代表的な一つの例でありまして、大いに奨励して厳守していくべきだと私は思います。
○河村委員 一般的にどうも私はやってない場合が多いように考えるのですが、これは大臣にお聞きしても無理でしょうが、国鉄のほうであまりやられてないように思われる。その事実についてどうか。もしあまり励行してないなら、これはあまり役に立たぬという意味であるか、あるいはそれが労働過重になるという意味であるか、どういうことでそういうことになっているのか伺いたい。
○磯崎説明員 信号の喚呼は、自分で信号を確認するという意味におきまして——これは方式としては国鉄創始以来のことでありますが、やはり現時点におきましても必要なことだというふうに私は考えております。もちろん乗務員には必ず信号喚呼するようにという命令を出しておりますが、私自身中央線で通っておりますが、電車で最前部に乗りまして見てみますと、必ずしも一〇〇%信号喚呼が励行されているというふうに申し上げられないのはたいへん残念でございます。しかしこの点は結局公共の奉仕の精神であり、また乗務員自身の身体を守るという意味におきましても絶対に必要な第一のことでございますし、無人運転のできるまでは、いわゆる自動運転のできるまでは、やはりある程度乗務員の注意力というものが必要であるということを前提といたしますれば、その注意力を確認する意味の信号喚呼はどうしてもやらなければならない、こういうふうに考える次第であります。
○河村委員 大事であるからやらせるというお考えはわかりましたけれども、そこで、実際励行させるようにどういうような措置をとっておられるか。
○磯崎説明員 私ども何と申しますか、当局が隠密裏にそれをチェックするというふうな方法はとりたくないと思っております。したがって、私自身できれば運転台の乗車証を持ちまして、自分の通勤時間帯に乗ってみるとか、あるいはできるだけ指導員等をふやして、そしてやはり信号喚呼がほんとうに必要なんだということを本質的に感じさせなければ、幾ら言ってもやらないというような風潮もありますようですので、結局乗務員一人一人の自覚がどうやったら促せるかというところが問題の焦点だ、その点に重点を置いてやってまいりたいと思います。
○河村委員 抽象的な御返事であって、あまり納得しがたいところもありますが、時間がありませんからあれですけれども、これはいま少し他に方法がありそうにも思えるので御検討を願いたいと思います。 それから、いま私は在来の方法でそういったしつけをするという意味での方法についてお尋ねをしたのでありますけれども、いま一つ、どのくらい機械が整備をされてまいりますると、人間と機械との関係でもっと労働生理学的あるいは心理学的な、人間工学といいますか、そういったような立場からの機械の操作、扱い、機械の整備のしかた、それと人事管理ですね。そういうものが進んでいかなければならぬと思うのでありますけれども、そういう点について国鉄当局はどういうふうなやり方をやっておられるか伺いたい。
○磯崎説明員 やはり現時点におきましては人間の注意力にたよるということが一つのポイントでございますので、いまおっしゃった労務管理あるいはことに最近非常にいわれております人間工学というような面で、私のほうは実は労働科学研究所というものを持っておりまして、心理学者と医学者と両方でもって労働科学的な立場からあるいは人間工学的な立場から、乗務員に対するたとえいろいろな機器の配置の方法だとか、あるいは具体的にいえば、たとえばいすの高さだとか、そういうことまでいろいろ労働科学的にやっておりますし、ごく最近にはシミュレーターと申しまして、ちょうど運転台と同じ大きさの、しかも同じ振動のできる機械を最近つくりまして、その中でちょうど乗務中と同じような状況に乗務員があるような一つの模型と申しますか、非常に精巧な模型でございますが、その模型をつくりまして、そして運転中におけるいろいろな心理学的、医学的な検討を重ねておるわけでございます。結局やはり勘だけでなしに、あらゆる角度から労働科学的に医学的、心理学的に検討することが一番大事だ、こういうふうに考えております。
○河村委員 最後に一つだけちょっと具体的なことをお尋ねいたしますが、いまの人間工学的な見地から見て、やはりATSが働いてブザーが鳴るとこれは緊張するけれども、居眠り状態のままでそのまま行ってしまうというような傾向が一般的にあるように思われるのですが、そういう点についてはどういうふうに考えられ、どう措置をされておられるか。緊張の持続方法についてどういうふうにお考えになっておるか。
○磯崎説明員 ただいまの御質問は、実はATSを設置いたしましたときからの問題でございます。すなわち先ほど申しましたとおり、ATSは決して自動運転ではございません。あくまでも人間が注意して運転する、人間が信号を確認しながら規則によって運転するということを前提といたしまして、しかし人間でございますので、万が一急病になる、あるいは失心するあるいは居眠りするというようなことがないこともないという、その緊急の事態に対して間違いのないようにするというのがATSでございます。したがってATSをとめる、ATSの確認ボタンを押すということは信号が赤で自分でやるということの自認でございます。ですから、本来ならば確認ボタンを押して自分でブレーキをとった以上、それからあとぼうっとするということはあり得ないわけでございますけれども、往々にして、現実に過般の御茶ノ水の事故におきましてもあるいはそうじゃないかといわれております。結局、ちょうど朝目ざまし時計を寝ぼけ眼でとめてしまうというようなことと同じような現象が実は起きてまいります。ちょうどATSが全国的にできまして二年半でございますが、やはりその意味のなれというものができてきたのが一つの原因じゃないかということで、いまおっしゃったように、ボタンを押しますとブザーがとまりますので、そのブザーを継続さしておくということでいろいろいまやっておりますが、わりに音が大きいので、継続するとうるさい、かえって注意力が散漫になるということもございまして、いま、少し低音にしてチャイムのような音でもって持続することができないだろうかということで、実際つくりまして四国等で実施いたしておりますが、やはりある程度ATSの継続音をずっと残しておくということによりまして、わずか五秒たてば自動ブレーキがかかるわけでございますが、五秒のうちにボタンを押してそしてまた忘れてしまうというような事態がございますので、それをチェックするのにはやはりブザーを小さい音でもって継続するか、あるいはもう将来の問題としては無人運転、いわゆる自動運転に切りかえるという本格的な機械化を考えるべき時代だ。機械的にはもうできないことはないわけでございます。無人運転は、しかしそれができるかできないかは実際上の経費の問題等もございますが、そういう方向に進むべきかどうか。またこれは労働問題等を当然伴いますので、いわゆる注意力にたよってはいかぬいかぬとおっしゃればおっしゃるほど無人化、機械化に進まざるを得ない、そういうこともございますので、それらを考えながら、どこまで人間の注意力にたよれるかということになりますと、現在のATSをある程度ブザーを継続するとか、あるいはある程度スピードをチェックするという若干の改善方法をとっていく。しかし将来はやはり自動運転というものに持っていくというのが姿じゃないかというふうに考えております。
○大久保委員 田中総務長官にお尋ねいたしますが、本委員会は前国会の最後に交通安全基本法をすみやかに制定したい。ついては政府は来たるべき国会にこれを提出するように努力してもらいたい、こういう決議をいたした次第でありますが、その後田中総務長官はいかなるお取り進めをしておられるか、御答弁を願いたいと思います。
○田中国務大臣 お答えいたします。 ただいまのお話の御決議に基づきまして、当方におきましていろいろと目下作業中でございます。
○大久保委員 この問題は委員会全員一致で来たるべき国会におきましては必ずこれを成案としたいという強い申し合わせをしておることでもありますし、政府におかれてもせっかく努力してもらいたいと思います。 次に、被害者の声が十分聞かれていないという声もしばしば私たち耳にしたことでございまして、前国会が終わりました直後、国会の閉会中に新聞に大きく被害者の声が掲載されておったのであります。それは東京の町中で父親が自動車事故に遭難してむち打ち症にやられた。引き続いてそのかわいい子供さんがまた自動車事故で瀕死の重傷を負うといったような非常な自動車事故の悲惨な家庭であります。そのおとうさんがそれから思い立って、カメラを持って東京の町中を歩き回って、一つ一つの自動車あるいは一カ所一カ所の道路でこれはあぶないといったような場所や物体を見つけては写真をとって、そして新聞紙に「カメラの告発」という名前で訴えられたのであります。この人は東京都知事に対しましてもしばしばこの事実を申告しておられたそうでありますけれども、東京都知事からは単に一片のはがきで受け取りました、考慮しますという返事が出たばかりであったということでございました。当委員会として日ごろ被害者の声を十分聞くべきであるということからいたしまして、総理府では事故相談所等を各県に設けて最近いろいろ実績をあげられておることは知っておるわけでありますけれども、かような届かない声がちまたに残っておるということは残念なことであると私は考えまして、国会閉会中ではございましたけれども、委員会の一員として当人を私の部屋にお呼びしまして事情を聞いて若干の調査をいたした次第であります。そこで、本日はその項目につきましてその後の経過並びに取り扱い等につきまして確認をしていきたいと考えております。 すなわち、私は去る六月十四日、都内国道十七号線、巣鴨東−駕籠町間の白山通りを視察してまいりました。この区間における都市計画法による道路の拡幅部分は本年三月末日まで東京都の管理するところであったわけであります。道路の中央部に都電の軌道敷がありまして、その部分と両側の車道との間に約三十センチくらいの段落差があります。したがって、この段落差によって生ずる車の危険を防ぐために設けられましたとぎれとぎれのガードレールはかえって交通安全を阻害している実情でありました。本年四月一日から都市計画に基づく道路の拡幅部分は建設省の直轄区間に繰り入れられて六月中旬から維持、修繕、管理するための工事に入るということでございましたが、工事の進捗状況について簡単に説明してもらいたいと思っております。道路のまん中にくいが断続的に立てられておるということは私はこの目で見てまいった次第であります。この点は、障害物を道路のまん中に置いておると言っても差しつかえないと私は考える次第であります。その後若干標識等が立てられてはおりましたけれども、私はかようなくいはやはり一日も早く除去するのが適当であると考えた次第であります。また都市計画による道路の拡幅と国道の維持、修繕、管理については、交通事故防止対策を考慮した一貫した計画をもってすみやかに工事の進捗をはかるべきではないかということも考えておる次第であります。このくいは建設省におきましてもすみやかに撤去するという当時の話ではございましたが、その後の進捗状況の説明を願いたいと思う次第であります。
○多治見説明員 お答えいたします。 お話しの国道十一号線の路面の問題でございますが、ただいまお話ございましたように、従来ございました国道十七号線の幅員を、都市計画事業といたしまして拡幅するための工事の実施途中の問題でございまして、工事といたしましては、従来幅員が二十八メートルございましたのを四十メートルに拡幅するということで工事をいたした次第でございますが、その工事の途中におきまして、道路の将来の路面の予想と現在の周辺の状況との調整のために、とりあえず拡幅部分だけの路面が従来の路面よりも多少下がってつくられましたために、その間に格差が約三十センチばかりできておった次第でございます。これはあくまで中間的な措置でございまして、その間段落のあります路面がそのままになっておりましたために、これによって交通に障害があるだろうということで警察からの注意もございましたので、特にその間にガードレールを設けた次第でございますが、その後そのガードレールを設けましたためにかえって、高速で走ります自動車につきましては障害が大きくなっておるというような状況も見られましたために、これを防ぎますためにそのガードレールに黄色点滅灯、それからデリニエーターというようなものを取りつけまして、この事故を防止する措置を講じたわけでございます。したがいましてその後、その措置が行なわれました後には事故はすっかりなくなりまして、大体事故防止の目的は達成されたのじゃないかというふうに考えておる次第でございます。しかしこれはあくまで中間的な措置でございまして、その後大久保先生が御視察になりました六月七日には、まだその路面の段落がございましたが、その直後六月十六日から軌道の撤去工事に着手いたしまして、その撤去工事が七月の二十五日、最近でございますが完了いたしました。したがいましてこの道路の段落も解消いたしまして、新しい幅員四十メートルの国道として十分整備が終わったという状況であります。
○大久保委員 東京都知事の回答は非常に不親切でありますけれども、国の建設省がその後非常に積極的に努力されて、障害物は撤去を完了したという報告でありますから、私は了承をいたします。 次の質問は、運輸省が今回安全基準を出されましたことは非常な進歩ではありますけれども、先ほども申しましたように、まだまだ残されたたくさんの問題がございます。私も従来気がついておりましたが、先般「カメラの告発」の写真を見ましても、それから私も気になりますからしょっちゅうトラックは見ておるのでありますけれども、トラックの荷台が運転席よりもはみ出しておるといったようなトラックがある。これは写真告発にも写真が写してあります。またその荷台になわをかけるくぎがありますが、そのくぎがむしろ被害を起こすようなかっこうについておる。内わについておればいいのだけれども、外側に出ておる。そういうくぎの取りつけがある。またドアの取り手が突き出しておって、ぶつかったならば被害者を突き刺すといったようなドアの取り手がある。またサイドミラーの向こう側がちょうど矢型になっておる。先般私は谷田部で歩行者に対する衝突実験を見ましたが、歩行者に対して車が衝突した場合には、歩行者はボンネットの上に一ぺんはね上げられる。そしてフロントグラスにぶつかってから宙返りをして前に落ちていく。ボンネットにはね上げられてフロントグラスに当たった間は肉眼では見えません。その間にバックミラーにぶつかったならば、まるでやりで突き刺された、こういう形になるわけであります。そういうものがなおまだほっておかれておる。 そこで、聞くところによると、特に自動車の荷台、ボデーというものは自動車の生産者とはまた別の問題である、こういうことも聞くのでありますけれども、一体安全基準の中における自動車のボデーに対する措置、それから私がいま指摘しましたような問題につきまして、せっかく安全基準をつくられましたが、今後どういうふうに考えていかれるつもりであるか、運輸省のほうから伺いたいと思う次第であります。
○堀山説明員 安全基準につきましては従来からいろいろ検討を加えておるわけでございますが、御指摘のトラックの荷台の問題、確かに運転台からはみ出したものが大きな車には多くございます。また、その張り出し部分が強度を保つために非常に角ばっている、こういう車が非常に多うございます。これにつきましては、張り出し部分の形を何らかの方法で変えるということについては現在私どもも検討を加えておるところで、何らかの形で鋭角の張り出し部分がないように、これは技術的な問題も入りますので、さらに検討を加えてまいりたいと思います。 それからなわかけ部分のひっかぎでございます。これについては、御指摘のように非常に粗雑な製品もございます。またまるみをつけて内側に入っておる障害の少ないいろんなタイプがございます。今後そういう点につきましては、できるだけ障害の少ないような形で取りつけるようなくふうをしたいと思います。 それから、先ほどバックミラーその他で突出部分があるということでございましたが、これは昨年ある車種の車で歩行者にひっかけて事故を起こした例が二件ばかりございましたので、特にひどいものにつきましては全部取りかえ命令を出しまして、メーカーで販売店を通じまして逐次取りかえをし、ほぼ取りかえが終わったことと思います。私ども検査の際にそういうものについては不合格処分をするということで、在来の車につきましては防いでおるつもりでございます。なお、今後の問題につきましては、そういう突出部分については、特にバックミラーみたいなものはいうならば折れ曲がるような形、バネその他をつけましてかりに当たってもそれが曲がる、こういうふうな方向にいま指導しておるところでございます。こういうものが完成いたしまして全部普及いたしますと、かりにぶつかっても障害にならない、こういうふうになろうかと思いますので、若干の時間をかしていただきたいと思います。
○大久保委員 自動車局は積極的で答弁されたことは実行されるから、私は信頼をいたしまして、この点につきましても十分検討を続けてもらいたいと考えております。 次に聞きたいのは、これも被害者の声でございますが、労災保険、自賠責法上の障害補償給付、後遺障害補償給付の手続等についてでございます。 昨年来、いわゆるむち打ち症対策については、昨年十月労災保険法施行規則を改正し、障害等級表を改め、また自賠責法においては同法施行令を改正し、後遺障害補償費を、昨年八月障害の程度に応じ十一万円から三百万円に引き上げ、また本年二月精神、神経系統の障害について障害等級表を改め、むち打ち症による被害者対策を進めておりますけれども、この際、むち打ち症患者の後遺障害補償給付の手続、医師の診断書の提出の問題についてただしたいと考えております。 そこで、このむち打ち症でやられたときに、その人が救急病院に行って証明書をもらうというときに、何という薬か注射か、私も専門家じゃありませんからよく知りませんが、とにかく死ぬよりも痛い注射がされる。とにかくもう飛び上がって断末魔のような悲鳴を上げるような注射がされるそうです。ところがその証明書をもって給付を請求すると、今度はまた労災病院に行って証明書を取りかえてこい、こういうてまたやられる。むち打ち症だけでも非常に不愉快な毎日を過ごしておるのに、救急病院でもらった証明書をもう一ぺん取り直してこい、しかもその証明書をもらうためには死ぬより痛い注射を受けなくてはならぬ、全く拷問じゃないか、こういう声があるわけであります。そこで、そういったような証明書を、指定病院あるいは労災病院等の国の仕事を代行する病院のことでもございますから、何か一回で済むようにしてやっていただく方法はないものであるか、この点をひとつお尋ねをしたいと思う次第であります。
○岡田説明員 先生の御質問といいますか、御趣旨といいますか、そういうふうに現実は運用いたしておるつもりでございます。 ちなみに、運用のやり方について申し上げますと、保険事業の対象になる場合も、あるいは保障事業の対象になる場合もあろうかと思いますが、いずれもそれぞれ規定がございまして、前者については責任保険査定要綱、後者につきましては保障事業査定基準というふうなものが定められておりまして、原則としては医師の診断書でよろしゅうございます。ただし疑義のある場合あるいは必要がある場合に限って、官公立あるいは指定病院の再診を求めることができるというふうなことになっておりまして、常に再診を要求するというシステムにはなっておりません。またちなみに東京の四十二年度の実績について再診を求めたものを申し上げますと、全部でかかる件数が約五万八千七百七十九件ございますが、そのうち後遺症に該当するというふうなものは、推定でございますが、四千件内外ではないかと思います。そのうち再診を求めたものは九十三件でございまして、ほんの例外的に再診を求めておるということでございまして、いわば運用は先生御指摘のように行なわれておるというふうに私たちは理解いたしております。
○大久保委員 再診の件数は非常に少ないということでありますけれども、私の聞いたところによりますと、この声はかなりちまたに満ちておるようであります。そこで、本日は時間もございませんから、これはなお実態をよく調査の上、さらに将来に留保をいたしたいと考えております。 最後に私がお尋ねしたいのは、せんだって私はあぶなく自動車が衝突するところを一メートルばかりの急ブレーキでやっととまった事件がございました。これは水道橋のガード下から神田のほうへ私の車が進行中であり、横の路地から小型トラックが突き出してまいりました。私の前をUターンをして水道橋の方向へ走っていったわけであります。まことに突然のことでありまして、私 の車が急ブレーキをかけて瞬間的に助かったわけであります。その乱暴な運転をした車は、運転台から乗り出して、私の車にばかやろうといったような罵声を浴びせて一もくさんに逃げ出したわけであります。私はびっくりいたしまして、すぐうしろを見てナンバーを確認しようとしたわけであります。番号は確認できました。ところが番号のすぐ前につけてある「いろは」とかいう字がございます。これがやっぱりとっさのことでありますから確認できないのであります、向こうは走り去っていきますから。そこでひき逃げ、居眠り、いろいろな事故が起こっておりますでしょうが、いざという場合に、公衆が確認しようとしましても、故意に悪事を働く、暴力運転をするような車のナンバープレートを確認するのは非常に困難であります。そこで私は警察へすぐ番号だけを通告をして、何とか発見してもらいたいということをさっそく通告したのでありますが、一カ月以上たった今日なお車は発見できないわけであります。これは砂利トラじゃありませんから、いわゆる背番号はつけておらぬ。小型トラックであります。車の色も申しましたけれども発見はできないわけであります。むろん警察も一生懸命やってくれておると思うけれども、これはまだ発見できない。なぜ発見できないかということも警察から承りたい。 それからナンバープレートのあの「いろは」という字、これを番号の数字と同じ大きさになぜできないか。あの「いろは」だけが小さな字になっておる。豆のような字である。それで64とか58とかいう数字はかなり大きな確認できる数字であります。なぜあの「いろは」といったような字が数字と同じ大きさにできないか。その上に陸運事務所の練馬というのと、車の車種の4とか3とか5とかいうもの、これは大体陸運事務所が東京でも幾つもありませんから、これがわからないでも、「いろは」のその字がわかれば発見しやすいということも聞くわけでありますが、砂利トラックの背番号は、本委員会の法律によって非常に大きく書かれているのでこれは確認できる。ところがそういったような小型トラックあるいは暴力運転をする車のナンバープレートが、現在は全くナンセンスじゃないか、一カ月もたって発見されぬようなナンバープレートならあったって意味ないじゃないか、こういうことを私は思う次第でありますから、警察当局並びに運輸省からこの点に対する見解を承りたい。まず警察から承りたいと思います。
○鈴木説明員 御指摘の自動車のナンバープレートにつきましては、いろいろ調査上の観点からできるだけ大きいほうが確かにいいと思います。このことにつきましては、昭和三十七年に、それ以前には非常に見にくかったナンバープレートでございましたが、私どものほうから、ひき逃げその他いろいろな観点から、もう少しナンバープレートを大きくしてもらいたいという要望書も運輸省に出しまして、運輸省と寄り寄り協議の上、現在のように、三十七年以前よりは大きく、さらに見やすくなったわけでございますが、確かに多々ますます弁ずで、大きければますます弁ずでございますけれども、現在われわれがひき逃げその他の捜査上一番困っておりますのは、やはり夜の車体番号がもう少し、自発光式のものがございますが、そういうものを採用していただければけっこうだというふうに考えております。大きさとかそういったようなナンバープレートのあり方の問題につきましては、いろいろ運輸省御当局のほうでも問題があろうかと思いますので、私どものほうは、現在の段階ではそう捜査上支障がないというふうに考えております。確かに御指摘のような場合もございまして、私どもひき逃げの場合にも、全部のナンバーを確認できない場合、そのナンバーのわかったところだけをたよりに、その他のいろいろな条件を考えながら、苦心して捜査しておる次第でございます。要するにもう少し大きければ大きいほどいいとは思いますけれども、諸般の事情から、現在の段階ではやむを得ないのではなかろうかというふうに考えております。
○大久保委員 いまの答弁は非常に不満足です。事故が起こらなかったからいいようなものの、あのときだれかがかりに引き殺されたとする。そうしてUターンして逃げていったとする。だれかが確認しようと思って車体番号を見た。番号だけわかったけれども、「いろは」の文字がわからなかった。警察に通告したけれども、一カ月以上たっても犯人がわからない。こういうことになるわけであります。やはりこれはいいかげんな答弁では済まされないと思うのです。ですから、それでは不満足であるのか、あるいは捜査上困難であるのか、あるいはもう少し捜査すればわかるのであるか、ひとつその辺をもうちょっと明快にしてもらわないと公衆が困ると思う。
○鈴木説明員 大きさは大きければ大きいほどよいと思います。
○大久保委員 ちょっともう一ぺん、話が聞こえなくて。
○鈴木説明員 大きければ大きいほど視認性は高まると思いますけれども、私どものほうは、これはできるだけ大きくすることを希望いたしますが、車体構造その他の面から運輸省御当局のほうから何か御答弁があると思いますけれども、私どものほうは視認性の立場からはなるべく大きいほうがいいということを申し上げたいと思います。
○大久保委員 数字だけでは犯人の逮捕はできませんか。「いろは」というのがなければ当該車並びに運転手の確認はできませんか。
○鈴木説明員 苦心はありますけれども、できる場合が相当多かろうと思います。
○大久保委員 数字だけでも発見できるというわけですか。数字だけでは発見はできないのですか。どっちですか。
○鈴木説明員 登録番号を合わせまして、運輸省当局が持っております車種と合わせて、そういう車種のものはどのくらいあるかということを調べまして、非常に苦心しますけれども、だんだん捜査の範囲を狭めていって、やがて到達するということになると思いますので、苦心は要りますけれども、わかる場合が多いと思います。しかし、たまたま大久保先生の場合には、苦心していると思いますけれども、いまだわからないのは非常に残念だと思います。
○堀山説明員 お答えいたします。 車のナンバーは、視認性の問題は大きければ大きいほど確かにいいと思います。ただ車の大きさの関係がございます。車種の関係もございます。たとえば小さい車の場合、ある程度大きさに限度というものがございます。特にトラックのような車につきましては、これは大きくいたしますと、かえってこすったり、作業のじゃまになって、つけてあるが、実際には曲がるとか、こういう点がございますので、実は小型については現在の大きさ、大きい車については御承知のように小さい車の約倍の大きさ、これが大体現実的に可能な大きさであろうということで現在の大きさにしてございます。なお、ダンプ規制法によりまして、さらに車の違反を監視するという意味で大きな記号をつけたほうがよろしいということになりましたので、これはナンバーという形では非常に技術的に困難でございますので、もうこれ以上大きいものになりますと、むしろ車体に書かざるを得ないということで、現在荷台の両面と後面に大きな文字で書いておるわけでございます。ナンバーにいたしますと、照明その他の関係がありますので、おのずからある一定の大きさに限定される、まず大きさについてはそういうことでございます。その大きさの中で、では何を重点的に表示するかという問題になります。かつては字の大きさを全部同じにいたしまして、ずらずらっと並べておったという時代がございます。その次の時代には、やはり瞬間的に車の番号を確認するのにはまあ四文字が限度じゃなかろうか。これはゆっくり見た場合と瞬間的に見た場合と非常にむずかしい問題がございますが、要するに瞬間的に見た場合には四つの文字が限度じゃなかろうか、そう思いましてそういうことに私ども判断いたしまして、そこで数次を全部四けたにした。そのほかに管轄の事務所、車の種別、それから数字を四文字に至りましたので、それにかわるものとして「いろは」四十八文字を使った、こういう現状でございます。特に先ほど言いましたように、数字をなるべく大きくして、その数字だけは最小限度覚えてもらう、その他の文字は逆に言いますと、できるだけ小さくする、こういうことが適当であろうということで、実は始めたわけでございます。それによって非常に弊害が出てくるということであればまた別途検討はいたしたいと思いますけれども、やはり数字はできるだけ大きくして、最小限度数字で確認するということがどうも適当な方法ではなかろうかと思っております。
○大久保委員 四文字で確認できるから四文字にした、私は四文字だけは確認して通告しておるのに、一カ月以上たっても実態がわからない。警察でも調べ出すことができないということである。(「警察に通告すればいい」と呼ぶ者あり)これはもう警察に通告してあるからよく知りておるはずである。 そこで、その四文字でわからぬなら、「いろは」四十八文字のあれを数字と同じ大きさにしたならば確認されるであろう、それならばそれを数字と同じ大きさになぜできないかという質問をしておるわけです。どうも政府の答弁は逃げ回ってさっぱり核心の答弁がない。四文字でよければすぐ発見できるはずである。それが一カ月以上たっても発見できなければ、事故が起こらなかったからいいようなものの、事故が起きて、むち打ち症でやられたら被害者はどうなる。犯人は逃げていってしまって追及のしょうがないということであればどうするのですか。これは私だからいいようなもののどうするのか。無責任じゃないか。もっとはっきりした答弁をしてもらわなければ困る。四文字でいいのか、いいなら警察が怠慢、悪ければ運輸省がかえるべきだ。どっちなんです。
○堀山説明員 現在の様式の前は、先生おっしゃいましたように、四十八文字の大きさがほぼ数字に近い大きさのものでありました。そのかわり、逆に言いますと、数字も小さかったということで、それと合わせ考えまして、やはり数字のほうが大きいほうがよかろうということでやったわけでございます。またその後、そういういろいろな事例が出ますと、私どもも検討させていただきたいと思います。
○大久保委員 この答弁ははなはだ不満足でありますから、次の委員会まで保留します。なお私もさらに調べて追及をいたします。それまでに犯人がわかればまた別ですが、次の委員会まで保留をいたしますから、警察も運輸省もそのつもりでおってください。
○門司委員長 板川君。
○板川委員 いまの問題ですが、なるほど四けたの数字に直したのはひょっと見て覚えいいのですね。ただし、四けたでは何十万台も何万台もあるものを全部表示するわけにいかないから、したがって、五けた以上のものを「いろは」四十八文字であらわしたのでしょう。そうすると、その「いろは」四十八文字で二けたを表示するのがわからなければ、あとの四けたがわかってもいま言ったように警察のほうもなかなか調べずらい。それならいま少しあのプレートを大きくして、「いろは一四十八文字をいま少し大きくするくふうができるのじゃないですか。それは何も大きいにこしたことはないと言ったって、障子みたいなでかいナンバーを持って歩けと言っておるわけじゃない。いま何十センチあるか知らぬが、三十何センチか四十センチかを四十五センチにするとかいうことでそういう問題は解決できるのではないですか。それは保安基準のほうとも関係するんだけれども、私も当て逃げされてあっという間に向こうが右に曲がって抜けていってしまった。そこで、プレートを見ようと思って手帳を出して鉛筆を出しているひまに数字のほうが、行ってしまうと、ぼやけちゃうんですね。そうして、ましてや「いろは」の字なんかわからなくなっちゃう。これは、将来事故を防止したり、そういう当て逃げなんかをなくすためには、運転台に鉛筆とメモでも常時置いて、運転手がぱっと書けるようなぐあいでないと、なかなか覚えにくいですね。確かに番号を覚えた、覚えたつもりだけれども、五分間たって考えてみると、あれ、だったか、だったかなというぐあいにあやふやになってしまう。だから、プレートを大きくすることを考えることも一つと思いますし、メーカーに言って、運転手の運転台のわきにメモと鉛筆を常設できる小さな何かを置くということも私は必要じゃないかというふうに考えます。いまのお話は、ひとつプレートをいま少し大きくするくふうがあっていいんじゃないかと思いますね。数字のほうはあれでいいですよ。確かに字のほうが小さいので、その点をひとつ検討を願いたいと思います。 それでは、総務長官に伺いますが、いま答弁がありましたように、政府も事故防止には本格的に取り組まなくちゃいけないと思います。陸、海、空を含めて、総合的な交通安全基本法というのを次の通常国会に出し得る準備がしてあるということでしょうか、確認をしておきます。
○田中国務大臣 ただいま、ぜひ次の通常国会には出したいということで鋭意作業中でございます。
○板川委員 ぜひ、ひとつ、交通事故防止には政府も重大な責任があるのですから、各党にまかせりゃいいということじゃないと思うので、政府は政府の立場からひとつりっぱな案を出してもらいたい、こう思います。 次に運輸省に伺います。国鉄も聞いてください。報告されました「最近の鉄道事故概要について」を見ますと、鹿児島本線東郷駅構内における列車脱線事故、東海道本線膳所駅構内における列車衝突事故、これらはATSにスピードチェックがないことに一つ原因があるだろうと思います。もし、四十五キロの制限速度のところを七十キロもあるいは六十キロも出しておれば、ATSが働けばそこで注意をするということもあると思うのです。それから御茶ノ水駅構内における追突事故も、まだ新聞等も説があるようですが、ATSを働かしてなかったんじゃないかなという疑いもあるようであります。これは、列車を運転しようというときはATSを働かせないと、運転台の前にうちわじゃないけれども、何かがじゃまになってノッチが入らないか、運転できづらい、こういう一目りょう然にわかるようなくふうをされることが必要じゃないでしょうか。昔はデッドマン方式というのがあって、運転士が居眠りしてハンドルの手をゆるめれば急停止がぱあっとかかるようにできている方式がありましたね。しかし、あれもだんだんなれてくると、結局、だれも見ていないと、わっかで締めて、たとえば手を離してもだいじょうぶだというようなことで、デッドマンの機能というものが働かないような習慣になることもあります。そういうのよりももっとATSの組織はいいのでありますから、ATSのスイッチを入れないで走ることのできないように改善をする必要があるのではないかと思いますが、その点どういうふうに国鉄当局なりは考えておりますか。
○湯川説明員 お答えいたします。 ただいまの東郷駅並びに膳所の駅の事故に関しましては、ATSのスピードチェックといいますか、スピードがふえることによってATSが働くような装置が付加されていないのではないかというお話がございました。この二つの事故は、速度制限のあるポイントを、御存じのように、貨物列車がその制限速度以上で通過するということになったわけでございます。その観点からおっしゃったと思いますが、ATSは、先ほど副総裁が解説されましたようなことで尽きておりますが、この側線に入ってくる貨物列車には、その側線の停車すべきところに列車があるとかあるいは障害物があるというときには、これが入らないようにATSが、事故を起こしましたポイントの手前で働く、ATSの表示が当然車内に出るわけなんですけれども、これは全然そういう形でございませんで、もちろんこれはこの側線の出発信号機は赤でございますから、停止になるわけでございますが、その手前のほうを走っておるわけですから、ここでは場内信号機がございますが、場内信号機とは関係がございませんで、ATSは、その線に入ってくるときの表示をとるもの、信号を与えるものが線路の上にあるわけでございまして、これはATSとは関係のない事故でございます。この場内信号機は黄色でございましたから当然入れる状態にあるということでございまして、問題は、今後の問題といたしまして、そういった速度制限をされているポイントを通過するような場合に、速度制限を誤認といいますか、錯覚を起こしまして高速度で通過するというようなことを防護するものについて、独立的に考えたいというふうに考えております。 これらの事故は、そういったケースがたまたま二度続いて起こって、まことに遺憾に思っておりますが、ATSを考えましたのは、そういったことを防止するためではございませんので、新たな問題として、こういった問題について防護することを考えてまいりたいというふうに思っております。(板川一委員「膳所の問題は三十キロの速度制限を七十キロで入ろうとしたのだろう」と呼ぶ)ですから、それを防止するATSの装置は働いておりません。後ほどまた詳しく御説明申し上げる機会があるかと思いますが、結論はそういうことでございます。 それから、ATSにスイッチを入れずに行くというおそれ、これも私どもも経験的にございましたので、そういった点については、列車が整備されて出ますときに、当然乗務員が、その乗務するときに、きまったときにスイッチを入れさせるということでやっておりますけれども、いま御指摘のように、錯覚その他で入れ忘れるというようなことで、やはりATSをつけた観念からいいましても、万が一のことを防護するという観点からいいまして、これを必ず運転操作をするという条件とあわせまして、スイッチが入ってなければ運転ができないという形に結びつけることを考えたいというふうに思っております。
○板川委員 この膳所の場合は、速度制限が三十キロというところを七十キロで走ったために脱線転覆した、こういうことですね。ですから、そのポイントの前にそういうATSが働いて、制限速度以上でそこへ差しかかろうとする場合にATSが働くようなぐあいにはできないものかなということです。
○湯川説明員 それは全線的にそういった速度をチェックして走るような装置につきましては、先ほど副総裁からお話がありましたように、将来の問題として、また現在の技術的な段階としていろいろ研究はしておりますが、これはこういうケースだけにかかわらずに問題が広がってまいりますし、そういった対策としては根本的な対策としては考えなければなりませんが、副本線に入ってくるポイントを通過するポイントの速度制限において問題が出ますので、それは独立してそれだけの問題として対策を一応考えたいというふうに現在のところは問題をしぼっております。
○板川委員 本線の場合には七十キロ以上でしょうからね。だから結局待避線なり側線なりに入ろうとするときにそういう機能を働かすようなものが補助的にできたらこういうこともないだろうと考えるわけです。ひとつ今後の御検討を願います。 次に伊豆急の事故ですが、この資料によりますと、伊豆急の列車が上り下りが交換をする、そして下りと上りの時間が三十秒しか違わない。下りは十時二十九分三十秒で上りが十時三十分ジャスト、そして上りが停車位置を誤って先へ行ったために下りの電車にぶつかった、こういうことのようにこの資料になっておりますが、いわば単線区間における同時進入というのはもっと慎重に扱わるべきじゃないだろうか。十時二十九分三十秒と十時三十分、三十秒しか違わないというのは、この辺では三十秒や一分はことによっては早着もしますし、おくれもするのです。だから同時に進入してそして停車位置を誤ったといったら、正面衝突するような運転取り扱いというのは私は問題があるだろうと思うのですが、こういう運転取り扱いについての運輸省の監督という点から見て何か意見があるのじゃないですか、いかがですか。
○町田説明員 お答えいたします。 ただいま御指摘の列車の同時進入の問題でございますが、これは御指摘のように同時進入というのは非常に限定して認めております。その認め方は、ただいま先生の御指摘のございました時間の問題という点もあるかと思いますけれども、現在認めておりますのは、同時進入をさします場合には大体三つの条件のどれかに合えばよろしい、こういうことでございまして、その第一が安全側線を設けている場合、第二は警戒信号によって列車を進入させる場合、それから三番目が列車の進路に対しまして出発信号または列車の停止信号もしくは場内信号の位置から前方へ百メートルあるいは百五十メートルというような過走距離を設けてある場合、こういう三つの条件を国鉄ともつけて認めているわけであります。それによって信号を確認して動きますれば、時間の問題というよりもむしろその条件に合えば、本来衝突とかそういうことはないと考えている次第でございます。
○板川委員 この場合場外信号が警戒信号であったからそういう扱いが当然されておるのだから、同時進入であってもだいじょうぶだ、いまの運転の取り扱いの規定がこういうのですね。昔はこういう場合には単線区間では一たん場外停車し、どっちか三十秒早いほうを先に入れて、片一方は場外に停車して注意を喚起してそれから入れるという注意をしておったのだけれども、最近は簡単になってくると、いま言ったように事故がどうもそのために——もしそういう取り扱いであれば事故はない。運転頻度が高いところならどうか知りませんが、こういう一日三十回か四十回のところならば、一たんとめたとしても運転上そう支障はないように思うのです。これは、私は将来こういう問題が起こってくれば、同時進入の許可条件というのもひとつ再検討しなくちゃならぬ、こういうふうに考えます。安全側線がある場合が一番いいのですが、安全側線がない場合の二と三の問題はいま少しきびしく制限する必要があるのじゃないかと思いますから、ひとつ念頭に置いて今後のこの種の事故について検討してください。 それから伊豆急の場合でも、ATSが働いておればとまった条件ではなかったかと思います。これは国鉄の車が相互乗り入れしておるのですが、国鉄の全線にはATSはすでに全部働いておる。しかし国鉄の乗り入れしておる伊豆急にはなかった。国鉄の車は、そういう安全装置が完全だから心配はないといって乗ったお客さんは、その車に乗っておると私線に入ってATSが働かなかったということになり、いわば国民の期待を裏切ったことになるという感じがするのですが、相互乗り入れする場合には、国鉄としてはなるべく国鉄の最低の条件に合った設備でないと相互乗り入れできぬ、こういう考え方もあっていいのじゃないかと思うのです。副総裁どう考えておられますか。
○磯崎説明員 実はお説のとおりいたしたいわけでございますが、ただ実際に現在の相互乗り入れでは自線内自社と申しまして、乗務員がかわることになっております。したがいまして、うちの車が伊豆急に入りますと、伊東から伊豆急の運転士が運転することになりますので、そこまで厳重にはやっておりません。ただ現在地下鉄と中野で相互乗り入れいたしておりますが、これはATSとATCと両方つけております。地下鉄のほうはATCを使う、うちのほうはATSでございますので、地下鉄の電車が上がってきてはATCではききませんので、両方の電車に両方の装置をつけて走っております。そういうふうにしていかないとまずいのじゃないか。その際に方式が違うことが非常にガンになりまして、二つ不必要につける場合もございますが、これはいずれ何か形のまとまったものに統一していっていただきたいと考えます。
○板川委員 この資料によりますと、伊豆急の会社のほうも早急にATSをつける、こういうことになっておるようですから、これが促進を期待したいと思うのですが、今後はこういう乗り入れをする場合に、国鉄としても最低の保安条件というものを考えて、それがない場合には残念ながら要望があっても乗り入ればいたしませんという態度をとることが安全設備の促進になるのじゃないか。それを妥協して入っているのが今度のような事件が未然に防げなかった一つの原因でもあるだろうと思います。これもひとつ将来念頭に置いて運営してもらいたいと思います。 次に、自動車の保安基準について伺いますが、今度の十二項目と、かつて当委員会に報告されました十四項目の改善指示との関係、これはどういうことになっておりますか。それから十四項目の中で抜けておる部分、これをいつまでに改善しようとする目算であるか、この点も伺います。
○堀山説明員 前に御報告しました結果を七月四日に保安基準の改正という形で公布いたしました。当初お話しいたしました項目は十四項目でございますが、十四項目の中の四項目が七月四日現在でまとまりませんので、それがおくれたということと、新たに別途に二項目を加えまして、結局差し引き十二項目を改正いたしまして、残り四項目が保留されておる、こういうことでございます。 なお項目として追加いたしましたのは、お手元の資料にあると思いますが、尾灯と二輪車の方向指示器をつけ加えたということでございます。それからもう一つは安全ベルト、それからいわゆる安全まくら、これについては乗用車あるいは乗用車タイプのバン型自動車、これだけを対象にするということにしておりましたけれども、これにつきましてはやはりトラックも必要ではないか、軽自動車に対しても必要ではないかということで、そういう面をつけ加えました。 それから一般的に五月末には改正をするというふうに最終的にお話ししたかと思いますけれども、結果的に七月四日になりました。したがって、実施時期につきましては——これは事務的におくれましたので、実施時期につきましては、当初原案どおり大部分は七月四日付、来年の四月一日から実施する、なお設計の面で新しく開発しなければいかぬもの、あるいは部品の生産の準備体制の関係でどうしても間に合わないというものもございますので、これも二枚目の資料の中にあります若干のものにつきましては、来年の四月一日以降のものが四項目ばかりございます。これはいま申しましたように、新しく設計をしなければいかぬもの、あるいは部品の用意が、生産がどうしても間に合わない、こういうものでございます。 それから残りましたものにつきましては、技術基準を新たに設けなければいかぬというものが、項目で申しますと、ブレーキ、制動装置の能力を増すということでございます。これは実験を続けておりまして、これがきまり次第項目として制定する。それから消火器につきましては、これは消防庁の御意見を伺っておるわけで、提案はいただきましたけれども、実際に私ども運送事業者あるいは自家用のトラックにつきましても、あまり精細な基準をつくりましても実効を期しがたいので、できるだけわかりやすい、大ざっぱと言っては変ですが、あまりこまかい計算を要するような、判断を要するようなものでなくて、大ざっぱにこういう場合にはこうだというような、そういうきめ方をしてもらいたいということでこの話を煮詰めておる段階でございます。 それから前面ガラスのぶつかったときの割れ方を……(板川委員「その項目といつまでにやろうとするのかということを言ってくれればいいです。」と呼ぶ)これは少なくとも年内には全部やるつもりです。
○板川委員 消火器の問題でちょっと関連があるのですが、鈴鹿トンネルでトラックが過熱をして排気管から何かほろへ燃え移って運転台が火事になった、消火器を持っていなかったということ、したがって、その後消火器を各車に持たせようということでしょう。しかしこれも可燃性の樹脂とかと一般のものと、なかなか消火器の機能によって違うらしいので、これはひとつどこでもきくようなものということになると思うのですが、ここで思い出したのですが、これは建設省に伺いたいのです。鈴鹿トンネルの火事のような場合に、もしトンネル内に一つの信号を操作できる何かがあって、これはもう火がついて手に負えないと思ったら、そのトンネルへ車が入ってこないようにベルを鳴らせば赤信号なら赤信号がついて、何も知らずに入ってきてしまうという車がないような措置を講ずべきだという議論を前にした覚えがあるのです。これは全国的に同様な問題があると思いますが、このトンネル内の自動車火災のような場合に、防護装置といいますか、保安装置というものは現在どういうような整備をされておるのか、伺っておきたいと思うのです。
○多治見説明員 お答えいたします。 お話のございましたように、鈴鹿トンネルの自動車の火災等がございまして、非常に大きな事故でございましたので、当時総理府の交通対策本部に各省集まりましてこれが対策を検討いたしたわけでございますが、その検討に基づきまして対策本部からこれに対する具体的な対策をとれという指示が各省に出ました。そこで建設省といたしましてはこの指示に基づきまして、道路局長通達で「トンネル等における自動車の火災事故防止に関する具体的対策」という通牒を出しまして、この通牒に従いまして、具体的に各トンネルの実情に応じた防災対策を講ずるようにということを各道路管理者に通達をいたしたわけでございますが、その内容を具体的に申し上げますと、トンネルにおきまして火災の発生いたしました場合に、これに対する防災措置といたしましては、考えられる範囲では、起きたことを通報する通報装置、それから他の自動車に対する警報等を発せられる装置、それからこれをすぐ消火できるように消火の装置、それからこれが類焼しませんように類焼防止の装置というふうに、まあ幾つかあると思いますが、これにつきましてどういうトンネルにどの程度の防災措置を講ずればよいかということがございますが、これは経済問題とも関連いたしますので、慎重に検討いたしまして、全国のトンネルを等級を分けましてA、B、C、Dということで四つの階級に区分いたしまして、その区分に従いまして設置すべき防災対策の設備の基準をきめまして、それを各道路管理者に通達して現在実施いたしておる段階でございます。 それで現在の状況を申し上げますと、一般の国道につきましてはこの基準に従いまして、先ほど申し上げました各種の設備を全部備えつけなければならないといういわゆるA級のトンネルにつきましては、現在のところ四十九ございますが、そのうち本年度中に三十一までが完了する、残りにつきましては来年度全部やるという段階でございます。
○板川委員 わかりました。ぜひこれは促進してもらいたいと思います。 それからもう一つ建設省に伺いますが、最近高速道路、しかも高架の高速度道路、これはトラックや何かがはみ出して下へ落っこって事故を起こすというのが再三あるのですが、この高速道路のガードレールというのですか側壁ですね、これはいまちょっと高くしたりあるいは強くする必要があるのじゃないかと思うのです。特に下が人家のようなところは落っこちないことを前提にじゃなくて、落っこったらたいへんなことになるから、そこの壁を強くするというような必要があるのじゃないかと思うのですが、この点どういうふうに道路建設上考えておられるのですか。
○多治見説明員 お話ございましたように、高速道路につきましては、最近スピードが早いために横にございますガードレールを飛び越えて落下するというような事故が若干ございます。ただ、こういった事故が起きました場合には非常に被害が大きいといいますか、事故が大きいわけでございますので非常に目立ちますが、全体の交通量、ほかの種類の事故等の数から比較いたしますと、まあ比較的まれな事故というふうに考えられるわけでございます。しかし道路から飛び出して落っこちるというようなことがあっては当然いけないわけでございまして、この高速道路の建設にあたりましては、設計当初から十分こういう点の考慮は払っているつもりでございます。ただ、現実にそういう事故が起きますために、その事故の状況その他を詳細に検討いたしましてこの対策を立てなければいかぬということで、現在検討はいたしておりますが、ガードレールを高くいたしますことは一面、落下を防ぐという効果とともに、逆にスピードに対する運転者の感覚に、若干障害的な働きをなすというような面もございまして、どこら辺で一番適当かという結論についてはまだはっきりした結果を得ておりません。ただいま各高速道路を建設いたしております公団、それから建設省のほうの土木研究所等におきましてこの点について十分検討いたしまして、的確な結論を出したいと考えております。
○板川委員 これで終わりますが、十トンもあるトラックが猛烈なスピードでぶつかれば、たいていどんなにじょうぶにやったところで飛び出してしまうかもしれませんね。しかし、ガードレールの前に一つの大きな段をつくって衝撃を二段に吸収するということでもあれば、事故が少ないのではないかというふうにもしろうと考えとして考えるわけなんです。道幅を広くしてその間に段をつけて、そこで一つの衝撃を吸収するということでもあれば——そういう方法もあり得ると思うのです。ひとつこういう事故にかんがみて今後高速道路、高架道路をつくる場合にそういう面の考慮も払っていただきたいということを要望いたしておきます。 以上で終わります。
○門司委員長 それでは、本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十三分散会