交通安全対策特別委員会 第10号
- 発言数
- 66 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1968/05/09
会議録
○門司委員長 これより会議を開きます。 交通安全対策に関する件について調査を進めます。質疑の通告がございますので、これを許します。井上泉君。
○井上(泉)委員 それでは、防衛庁の人事局長がたいへん時間をお急ぎのようですから、人事局長にお尋ねしたいと思うのです。 アメリカの婦人が海上自衛隊の隊列に突っ込んで死傷者をたくさん出したという事故について、自衛隊としては死者二人に二千八百万円の請求の訴えを起こしておるわけですが、私はこれは自衛隊としては非常に当然のことであるし、なさねばならない任務だと思うわけですが、この二千八百万円を死者一人にならしますと千四百万円ですが、決して不当だと思わないし、むしろ人間の命に比較すれば非常に低額だと思うわけですが、この二千八百万円のいわば数的な基礎になるものがどういう点にあるのか、その点の御説明をお願いしたいと思うのです。
○麻生政府委員 お答えいたします。 ただいま、自衛隊のほうで三月二日に生じました自衛隊に対しますところの自動車事故につきまして請求の訴訟を起こされているという御発言がございましたが、まだ訴訟にいっているわけではございませんで、保険会社に対する請求についてこうした金額で話を進めているという段階のものでございます。したがいまして、まだ訴訟の段階に進んでいるものではないわけでございます。 それから新聞紙上に千四百万という数字が出たわけでございますが、それを算定しました基準といたしますと、定年まで在職いたしましたと仮定した場合の失われた利益、それから定年後再就職をし六十三歳まで就労したと仮定した場合の失われた利益、それから葬祭料、治療費、慰謝料等をそれぞれ合計いたしまして算出した金額というふうに聞いておるわけでございます。
○井上(泉)委員 それでは、保険会社に請求をしておるわけですが、この請求がかりに請求どおりに支給されなかった場合にはどういう処置をとられるお考えであるのか。
○麻生政府委員 この損害は、要するに米駐留軍の軍隊の構成員の家族が行ないました不法行為に基づく損害賠償の請求であるわけでございます。したがいまして、これ自身は国と国との関係というものでありませんで、個人と個人との一つの法律関係、請求関係であろうかと思うのでございます。ただいずれにいたしましても、われわれといたしましては、訓練中に受けました被害でございますので、自衛隊としてはこれを黙視しておくわけにはいきませんので、遺族にかわりましてこの話し合いを進めておるわけでございます。したがいまして、横須賀の地方総監部の損害賠償を扱っているほうが遺族の委託を受けた代理のような形で保険会社と話をしておるという段階でございます。 なお、御質問のありました保険会社との話し合いがこちらの請求どおりいかなかった場合どうなるかということにつきましては、向こうの話が近い将来においてあると思いますので、その結果を見た上で遺族の方々とも御相談をした上どうするかということはきめていきたい。あくまで遺族の方々の代理の立場でありますので、遺族の方々の気持ちも考え、善処していきたいというふうに考えておる次第でございまして、どういう態度で臨むかというところまで現在決定をいたしておる段階にございません。
○井上(泉)委員 これは死者だけですが、その他の重傷者に対する補償の問題はどうなっておるのですか。
○麻生政府委員 先生御承知のように、ちょうど十九名の者が被害を受けたわけでございますが、このうち二名が死亡をいたしております。それから現在なお入院中の者が五人ございます。そのうち全治一年ぐらいかかると思われます者が二名、それから全治六ヵ月ぐらいかかろうかと思われます者が二名、全治三ヵ月かかると思われる者が一名でございます。なお三名の場合はもう退院をいたしておりますが、通院加療中でございます。そのほかの者は三月中に退院をしております。そして現在のところ後遺症もまずないというふうに認められておるわけでございまして、すでに治療も終わりまして全治をいたしておりまして、そして後遺症もないと認められる者につきましては、同じく保険会社のほうと話を進めておるわけでございます。ほかの者につきましては、今後の治療費の関係あるいはその後どういう病状になるかの先のはっきりした見通しをきわめましてさらに話を進めていきたいという考えでおるわけでございます。
○井上(泉)委員 それでこれは直接交通安全の問題とは関係はないわけですけれども、こういう交通事故における被害というものについて二千八百万円の請求ということは決して高額なも一のではなしに、当然な数字として出されておるのですが、これが受けられなかった場合においては遺族と話し合って、場合によっては遺族がこれでは納得できないから訴訟してもらいたい、こういうふうな問題が出た場合には、やはり個人と個人という関係ではなしに、いわゆる雇い主関係にある防衛庁としては、遺族が希望するならば、この遺族にかわって訴訟を起こす、訴訟まで持っていく、それだけのお気持ちはあるのかどうか承っておきたいと思います。
○麻生政府委員 正式に国として訴訟を起こすということになりますと、いろいろ問題点があろうかと思います。はたしてそういう権限が国としてあるのかどうかというような点もありますので、その辺は今後検討を進めていきたい、こう思っておるわけでございます。国の請求権に関する問題ではありませんで、個人の請求権に関する問題でありますので、国として訴訟の一方の当事者としてやれるかどうか、その辺のところは今後検討してみたいと思います。
○井上(泉)委員 それなら、これも明らかに殉職ですが、普通に公務員がいわゆる公務災害による死亡をしたときの補償というものは、これはお話にならないような金額にあるわけですが、たとえば、自衛隊のこの死んだ二人の方がいまの補償の規定によって受けるとするならば、どれくらいの金額が受けられるようになっておりますか。
○麻生政府委員 死亡者の場合について御説明いたしたいと思いますが、死亡者の一人の二等海曹をAという名前で呼ばしていただきたいと思いますが、Aの海曹の場合におきましては、その遺族に対しまして遺族補償年金といたしまして十一万七千八百二十二円でございます。それから共済組合から遺族年金として年額四万五千八百八十円、合計十六万三千七百二円の年金が支給されることになっております。ただ、この自動車損害賠償保障法等によって保険金が払われることにおそらく今回はなると思われるのでありますが、そういうことになりますと遺族の補償年金は三ヵ年は支給が停止されることになっておるわけでございます。それからなお葬祭補償として給与日額の六十日分、すなわち六万四千五百六十円が支給されております。それから公務による死亡でございますので、手当といたしまして、このAの場合は退職手当が七万二千九十円支給されます。これはもうすでに支給されました。それから共済組合の弔慰金として二万三千七百円、これもすでに支給済みでございます。それから防衛弘済会の弔慰金として四十五万円、これも一支給しております。それから同海曹は防衛庁の共済組合が契約しております団体生命保険に加入しておりますので、二百五十万円ばかりの生命保険金が支給されるわけでございまして、これもすでに支給をされておるわけでございます。 A海曹の場合は右に申しましたような支給の状況になるわけでございます。
○井上(泉)委員 そういう数字、たとえば年金にいたしましても遺族が年金を受けるのが二十年、かりに二十年ぐらいが限度だと思うのですが、それから比較してもわずかな金額になる。それを累算してもわずかな金額になるわけですが、今日公務員のそういう公務上における死亡事故に対する補償というものが、この防衛庁の交通事故による請求金額、こういうようなものと対比してみてもあまりに低いという感じを人事局長はお感じになられるかどうか。
○麻生政府委員 いま申しましたのは、これは海曹で扶養の家族を持っておる人についてでございますが、単にこれが独身の士長なり士クラスの人が自動車事故で公務上死亡した場合、公務災害補償で出ますのは六、七十万の一時金で終わるわけでございます。自動車損害賠償保障法による保険金が三百万円という現在と比較してみますと、どうかなという感じがしないわけでもないわけでございます。しかし国家公務員の公務災害補償につきましては、これは自衛隊の自衛官も防衛庁職員給与法の準用によりまして国家公務員災害補償法の適用を受けておるわけでございますが、この公務災害補償につきましては、業務上の死亡に対する一般のわが国全体の企業の関係との均衡というものもあるわけでございます。全般的な社会保険制度というようなもあとの均衡を考えまして善処していかなくてはならぬというふうに考えておるわけでございます。しかし、われわれといたしましては先ほど申しましたような感じを持っておりますので、少しでも改善する方向には努力はいたしたいと思っておりますけれども、何ぶんにも制度全般の中の一環の問題でありますので、全般の問題とにらみ合わせながら検討していきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○井上(泉)委員 交通事故の災害に対する補償の限度が三百万であって、これを六百万以上に強制保険の賠償限度額を引き上げよという世論がずいぶんあるわけですが、これについて、今日依然としてまだこの限度額の引き上げということについては政府当局はちゅうちょしておるように見受けられるわけですが、この点、どういうふうに今日の段階においてお考えになっておるのか、これは保険関係ですから、大蔵省の保険部長に御答弁願いたいと思います。
○新保説明員 仰せのとおり、最近における交通事故の賠償金額の水準が漸次上昇いたしておるわけでございます。私どもとしましては、最近における裁判判決、調停、和解等による損害賠償の金額が実績がどういうふうになっておるか、そういうものを現在調査をいたしておるところでございますが、そういうものの動向を見ながら、かつまた、一面におきまして保険料の引き上げという問題を伴いますので、そういう問題を関連させながら引き上げの方向で検討してまいりたいと考えておるわけでございます。御承知のように、昨年の八月に最高限度額を百五十万から三百万に引き上げたわけでございますが、一方において補償金額の引き上げをいろいろなデータをもとにしまして検討いたしますと同時に、他方、任意の自動車保険があるわけでございますので、そちらの普及率がまだ必ずしも一十分普及されておりません。そういう事実もありますので、そちらの任意保険の普及ということにも他面において努力すると同時に、いろんなデータを基礎にしまして、自賠責の保険金額の限度の引き上げにつきましても検討をしておる次第でございます。
○井上(泉)委員 検討なされておるというのでありまするから、これは絶えず検討されるのはあたりまえのことだから、私はそのことについてはあえてどうこう言わぬですが、最近の裁判所のいろんな判決のなにを見ましても、この保険の限度額とは比較にならない。それだけ人間の命というものを大切に考えておるし、また交通事故に対する懲罰的なものも加味されておると思うわけです。 そこで、防衛庁の人事局長は会議があるそうですから、私は人事局長に、この死亡二人に二千八百万円を請求をしたということについては、これはやはりそれだけの基礎があって請求されたものであるし、そのアメリカ婦人からこれの支払いがなかった場合には、やはりこの遺族の気持ちというものを十分生かし、そして今日の社会情勢の中でアメリカ婦人がやったことに対して、請求はなるほど二千八百万出したけれども、くれたものは保険の金額の範囲内だけであって、それでも泣き寝入りするとかというようなことをしないように、あくまでも一人命尊重の精神を貫いて、こういうアメリカ婦人がやったこととはいっても何ら遠慮することなく、堂々と遺族の要求というものを貫徹するように、当然ひとつ努力をなすべきだと思うわけですが、それに対する御決意のほどを伺って、人事局長に対する質問は終わりたいと思います。
○麻生政府委員 本件につきましては、先生から御質問がありましたように、遺族のお気持ちを十分くみまして、前向きの姿勢で取っ組んでまいりたいと思います。米軍人の妻であったからということによって請求をどうするということではなくして、客観的にこれが妥当であるかどうかというような見地に立ちまして、権利として主張すべきものはあくまで権利として主張するという立場で臨んでまいりたいというふうに考えております。
○井上(泉)委員 それでは次に、私はきのうの朝、NHKで、明るい農村の話題ということで、町の金でジープを購入して部落に貸して、そしてその車を部落長の名義として学童を送っておるのを見たわけですが、これはそういう一つの善意として、明るい話題として放送したのだと思うわけですけれども、それを見た瞬間に、危険な谷合いの道をジープで運転をして、子供を乗せてやっておる、これはまことに明るい話題のようではあるけれども、もし運転を誤った場合には、十数人の学童が一挙にして悲惨な状態を起こしやしないか、こういうようなことで、明るい農村が逆に暗い農村の姿を見たように感じたわけです。それでさっそく、はたしてこの運転については、運転免許を持っておる者か、どういう形でやっておるのか、あるいは自家用車を通学に使うということについて福岡の陸運局はどういうふうな処置をとっておるのか、そういうことを調査をいたしましたところが、運転免許を持っておる者に運転をさしておる、これはもちろんそうですが、それで福岡の陸運局のほうでは、営利を目的としてないので、公共の福祉ということで黙認をしておる、こういうふうな調査の報告も受けたわけですが、私はきのう自動車局のほうにも連絡をしておいたのですから、このとおりに確認をしてよいのかどうか、これは自動車局長なり警察庁の交通局長なりに御答弁を願いたいと思います。
○鈴木(珊)政府委員 ただいまの先生のお話でございますけれども、実は私どものほうで福岡の陸運局のほうに実態調査をさせるという段階にいまございません。さっそくやろうと思っております。そういうことでございますので、いまのお話の件につきまして、ここで実態がどうだということをちょっと御説明申し上げることができませんので、たいへん申しわけないと存じますけれども、さっそく調査いたしたいと思っております。 それから一般論といたしまして、やはりそういうような善意の、マイクロバスを使ってやるという例がだいぶあると思うのでございますけれども、その場合に、自家用という範疇に属するのか、あるいはそういうような、特定の旅客ですけれども、要するに他人の求めに応じてやる場合なのか、実態によってだいぶ違うと思うのでございます。それでかりに、たとえば幼稚園だとか学校が、自分でそういうようなスクールバス、幼稚園バスというものを保有して、運転手を雇いまして運営するというような場合には、私どもはこれは自家用だというふうに考えております。ただし、自家用の場合でございましても、乗車定員が十一人以上の場合には、これは一般の営業と同じように車両の検査の期間も年ということになっておりますし、またその車両の整備の管理者につきましても、やはり事業用と同じように、そういう整備の管理者を選任する義務があるわけでございます。そういった程度の安全性の手当ては制度上できておるわけでございます。したがいまして、それが自家用でなしに特定の、たとえばある団地の方たちだけを善意でもってある人が運ぶのだというような場合に、これは無償でありましても、やはり自家用とはみなされない。そうしますと、やはり免許の許可をとっていただきまして、それで道路運送法に基づきますもろもろの監督はやらなければならぬ、こう思っておる次第でございます。 なおかりに、そういった車が、たとえば前にいる車を避けようと思ってハンドルを切りそこねてがけから落ちたというような事故があったと仮定いたしました場合にどういうふうになるかと申しますと、やはり自家用の場合と自家用でない場合と、実態によって異なりますけれども、もしもその車が自家用であって、学校なり幼稚園なりが車を持っておるのだということになれば、自賠法によりまして、当然その車を保有しておるものが責任を負うというふうに私ども解釈しておる次第でございます。
○井上(泉)委員 いろいろ詳しい説明はいただいたわけですけれども、時間の能率を上げる意味で、できるだけ簡潔に御答弁をお願いしたいのです。 こういう私がいま言ったようなことが可能なりとするならば、今日高知県で、高知県交通というバス会社が高知県のあの山間僻地を走っておる。これが、赤字だからもうバス路線は廃止をしたいというようなこともからんで、大問題になっておるわけです。そういう場合にこういうことが、私は別に陸運事務所が黙認とかいう必要はないと思いますが、黙認をするようになったら、ちゃんとして、自家用車としてそれを認めたらよいと思うわけです。 そこで、こういうことが許されるかどうか、部落の区長の名義の車を、その部落の五人の運転の免許を持っておる人が、きょうはAが行く、あすはBが行く、帰りはCがやる、また次の帰りはDがやる、こういうふうにそれぞれ交互に運転をして、部落の区長名義のジープで学童の通学に便ならしめるようにやるということが、これは料金も何も取らずですけれども、そういうことが許されるかどうかということを御返事願いたいと思います。
○鈴木(珊)政府委員 現行法上は、その場合は、かりに無償でございましても、陸運局長の許可をとれば許されます。
○井上(泉)委員 陸運局長の許可をとれば許されるということになりますならば、その福岡の場合なんかも、黙認ということではなしに、早急に許可をしてやるべきだと私は思うわけです。事故が起こったときに運輸当局の監督の責任はどうのこうのという文句をいわれぬためにも、私はちゃんとした法的な手続というものは踏んでおくべきだと思います。 そこで、自家用車にいたしましても、こうやって、自家用車といっても自分の家族だけ運搬するのではなしに、その部落の人たちを運ぶのですから、いわば準定期的なものであるということ、もう一つは、何人かその期間、その自動車によって運送するのですから、その運転者に対する免許の基準というものが、今日、事業用のマイクロバスにしても、自家用の自動車ということについては、運転免許が普通の一種なんです。自家用車であっても、それを所有する者以外の、あるいは家族以外の、こういうふうに定期的に不特定多数のものを運搬する車を運転する者については、運転免許の基準というものを改めなければいかぬじゃないか、こういうように思うのですが、これは部落で何人かの運転手に交代でやらしておるというようなことではなしに、その何人かがはたして十分安全が確保のできるような運転の熟練度を持っている者であるかどうか、そういうふうな基準は、これは免許証によってきめる以外に道がないのでありますから、だから一種を二種にするとかということにする必要がありはしないか、こう思うのですが、その点についてはどうですか。
○鈴木(光)政府委員 先生御指摘の点は旅客を乗せて運転する車の問題だと思いますが、現在一種、二種の分け方につきましては、道路運送法にのっとった車、それについて二種免という形になっておるわけでございます。ということで現在の法律のもとではそういうふうになっておるのでございますけれども、御指摘のようにマイクロバスの問題がございまして、相当多数の者を乗せて運転するという実態が出ております。マイクロバスにつきましては、現在第一種の普通免許で自家用の場合にはできるということになっておりますけれども、そういう実態がありまして、一体マイクロバスは現在自家用の場合に第一種普通免許でいいのかどうかということについて実は検討をいたしたいということで検討する段階になっております。
○井上(泉)委員 これはぜひひとつ早急に検討して、別にこれは法律改正までの必要はないと思うのですから、少なくとも人を輸送するマイクロバス等のものについては、これは二種の免許証を適用するような規定に改めていただきたいと思います。 そこでまた自動車局長にお尋ねするわけですが、こういうことが満たされる、許可することが適当である、許可ができる、こういうことになりますと、今日どこのいなかに行っても交通機関というものが非常に恵まれないで、あるいはまた都会地なんかでは交通機関があまりにもふくそうしておってどうにもならない、こういうふうな事態があるのですから、そこを自衛する手段として、たとえばこれは学童だけはこうしてやっているけれども、学童だけではなしに、部落なら部落が共有して一つの車を持って、そしてその部落の人がその車を通勤に使うとか、あるいはまたどこかへ行くときに使うとかいうようなことも、これも別段違法でもないし、部落の区長が持っておる車を甲なら甲が借りて何人かを積んでいくというなら別段これは違法でもないし、許可も必要がないと思いますが、都会地において、いわゆる公団とかあるいは住宅の密集区域とか会社とかで、通学、通勤用にもう民間のバスは使わない、あるいは地下鉄、国鉄を使うということも交通ラッシュでたいへんだから、ひとつ団地で共同でマイクロバスを購入をして共同で運行していこうということも、営利を目的にしない限りは合法として認めて何ら差しつかえない、こういう自動車局長の先ほどの答弁から推して、そういうふうに理解していいのかどうか、なお確認をしておきたいと思います。
○鈴木(珊)政府委員 団地の自治会等が住民の通勤とかあるいは通学にマイクロバスを運行する、これは先ほど申しましたように、かりにそれは有償であるか、あるいは無償であるかを問いませず、免許を受ければそういう運営はできるということでございます。
○井上(泉)委員 それは免許でなしに許可でしょう。免許じゃないわね。その点ちょっと……。
○鈴木(珊)政府委員 これは免許でございます。
○井上(泉)委員 どういう免許ですか。
○鈴木(珊)政府委員 そういう事業を、かりに無償だろうが有償だろうが、そういうマイクロバスを運行するのは免許であるというふうに思います。
○井上(泉)委員 事業じゃないですよ、自家用自動車を共同で使用するということですから。たとえば団地の人たちが共同で使用するのですから事業じゃないですよ。これは福岡の真名子部落の人たちがやるのも事業じゃないでしょう、部落の共有だから。だから同じことじゃないですか、事業じゃないから。
○鈴木(珊)政府委員 営利事業じゃございませんけれども、免許というふうに現行法ではなっております。
○井上(泉)委員 あなた、初め私が真名子部落の例をとったときには、それは別に免許のようなことを言わなかったじゃないですか。許可だと言ったじゃないですか。私はそう聞いたのですが、私の聞き間違いだったでしょうか。
○鈴木(珊)政府委員 私が先ほど許可と申したかもしれませんけれども、現行法上では免許になっております。これは訂正いたします。
○井上(泉)委員 それじゃ、この真名子部落のこういう場合でも、これは免許ですか。
○鈴木(珊)政府委員 その部落のお話、その実態をよく見ませんとわかりませんでございますが、いわゆる自家用である場合には免許は要りません。たとえば幼稚園のマイクロバスとかスクールバスのように……。ところが、そうじゃなしに、不特定の方の需要に応じてやる場合には、これはかりに無償であっても、やはり免許だというふうに私、解釈しております。
○井上(泉)委員 それじゃ自家用ということで、この場合には真名子部落の区長の名義になっておる。そうすると、団地の自治会の会長の名義である場合、これは同じことでしょう。会長の名義の車であって、そうして会員がこれを利用するということと、区長の名義であって部落民が利用するのと何ら相違がないわけだから、別にそれは事業じゃないわけでしょう。その点もう一回確認しておきたい。
○鈴木(珊)政府委員 まさに営利事業じゃございませんけれども、特定の免許とわれわれ呼んでおりますけれども、特定の範囲の旅客物を輸送するということで、一般の免許じゃございません、特定の免許という制度でございます。
○井上(泉)委員 特定の免許というのは、それじゃこの真名子部落の場合も特定の免許になるのですか。私の調査したとおりであると、特定の免許ということになるのかどうか。それでは、特定の免許という内容がこういうものをさすのかどうか、御答弁願います。
○鈴木(珊)政府委員 先生のいまお話しの部落の自動車の利用だといたしますると、やはり特定の免許が要るというふうに解さざるを得ぬと思います。自家用じゃないと思います。
○井上(泉)委員 それはぜひひとつ調査をしていただいて、ほんとうにこういうふうなところは各地にあるのですから、実際問題として私どもの——私、高知県ですけれども、高知県の山間の部落でも、こういうことはぜひしたいという希望というものは各地域にもあるわけなので、これについてのせっかく明るい農村として、山村の子供たちが山道を、四キロ、七キロの道を歩いていたのが非常に便利になった、こういうことを言われておるのですから、今日路線バスが赤字になっておるというようなことで、山間のバス等がかりに廃止をされるということになれば、勢いその部落の人としては自衛手段としてこういう行為をせざるを得ぬようになると思うのです。そういう点からも私はこれについての事実関係を調べていただいて、このことが違法でなしに、公共の福祉ということで福岡で黙認をしておるということが、これはもう黙認ということはやめてもらって、許可をちゃんとしてやるべきだと思うのです。そういうことが可能とするならば、山間の人たちにとっては非常に明るい話題を提供することになるし、ほんとうに生きた政治の姿を示してもらえると思うのですから、ぜひひとつこの真名子部落の実情を十分調査していただいて、運輸省としての方針を出していただくようにお願いしたいと思います。
○鈴木(珊)政府委員 さっそくいまの実態を調査いたします。 それから先生たいへん御示唆に富む御説明と存じますが、私ども免許と申しましても、そういうような社会実態に現在なりつつありますので、それは私ども決してそういうものはいかぬというわけではないのでございまして、そういうような、たとえば整備の管理者とか、条件さえつけば、そういう山間の僻村等におきまして、そういうようなバスを運行することにつきましては、積極的に認めていきたいというふうに存じておる次第でございます。
○井上(泉)委員 非常に希望の持てる御答弁で、私も意を強うするわけです。 次に、最近地方の自治体で自衛手段としての共済制度というものを、あっちの自治体もこっちの自治体も、何か自治体の長は自分の自治体に交通共済の制度がないと自治体としての面目がないような、そういうふうなかっこうで共済制度をつくりつつあるように私ども承知をするわけですが、現在そういうふうな状態がどれくらいの市町村で行なわれておるのか、これは自治省の遠藤振興課長に御答弁をお願いしたいと思います。
○遠藤説明員 実は御指摘のように最近急に増加いたしまして、現在私のほうで調査をしておるところでございまして、正確な数字は現在把握できないのでございますけれども、大体市におきまして二百六十くらい、町村のほうもやはり二百六十二ばかり現在実施中、大体市町村合わせまして五百二十くらいが現在実施しております。
○井上(泉)委員 そういう傾向は好ましいことと思いますか、それとも好ましくないと思うのか、自治省としてはどういうふうにお考えになっておりますか。
○遠藤説明員 実はこの制度自体が、市町村が地域住民を守るという自分の立場から、当該地域の実態に即した形で行なわれておる。その地域の実情に即した自主的な住民を守る活動として行なわれておるということで、そのこと自体としては、私ども、市町村がそういう形で積極的に住民を守ることに取り組まれるということはけっこうなことだ、かように考えます。
○井上(泉)委員 それはけっこうなことだということになると、それによって自治体の財政負担がかなりかさんでくるわけでしょう。そういうことについては自治省は考慮をされておるのか、あるいは考慮する用意があるのかどうか、その点も……。
○遠藤説明員 実は初めに始めましたところの——これは川口市が全国でトップを切って始めまして、それによりまして各市町村がこれにならってまねしておるわけでございますが、実際の実情を見ますと、結局独立採算という形で、ありまり市費というものを持ち出さないような形でもってやれるというようなことから、当該市町村が広がっているというような状況でございます。現在のところ、御指摘のようにいま申し上げたような形でもろて市町村で行なわれておる、かように承知しております。
○井上(泉)委員 独立採算といいましても、保険制度、共済制度ですから、それを支給する人が多くなれば当然赤字というものは出てくるし、相当膨大な事務量というものが出てくるわけですが、そういうような自衛手段を講じなくてはならないということは、一面において交通事故に対する災害補償というものが今日あまりにも不十分だということから、そういう自衛手段というものが講ぜられてきたのじゃないか、こう思うのです。そういう点からもむしろ、自治体がそういうふうな、住民を交通事故から守るのでない、事故の被害から守るということであって——事故から守るということではないわけです。被害があった場合、いわば非常に受け身の態度で、いわば一つの慈善事業みたいなもので、こういうことを自治体の住民の負担において、自分がかけた金で、そうして自分が交通事故を受けてもらうというようなことは、まことに不合理な話だと私は思うわけです。そこで自治体が条例等によって、今度自動車取得税が地方税になったわけですが、やはり運転者なり自動車の所有者なりにも、自治体がそういう共済制度に対して一定の掛け金をせしむるような措置を講ずることは、これは自治省としては指導すべきだと私は思うのですが、どうでしょう。
○遠藤説明員 実は現在の段階が先ほど申しましたように、市町村がこのような——確かに国全体の制度として先生御指摘のような問題はあろうかと思いますけれども、現在の段階は、市町村がその地域地域の実態に応じてさような形をしておるということでございますので、これを国の段階でどうするかというような問題は、もう少しこの状況の推移を見守りながら検討させていただきたい、かように考えております。
○井上(泉)委員 国の段階といっても、別にこれは国が予算的にどうこうせいというわけじゃないでしょう。自治体としては、住民の被害からの一つの防衛策をこういうことで講じておる。現在二百六十の市、そしてそれと同じような町村もできておるということですが、これはどんどんふえる傾向にあるわけです。これは被害者が自分で掛け金を出して、自分でその金をもらうのだというようなことは、これはほんとうに不都合な話で、やはり加害者の側あるいはこれを守ろうとする自治体がしかるべきこれに対するものを出してこそ、そこに初めて自治体としての地域の住民を交通災害から守る共済制度としてこれが生きてくるわけです。そういう点から、いま国がどうこうということの段階ではないといいましても、それならかりに自治体が独自で、やはり加害者である車に対してもこの共済の掛け金を課するというようなことを、そういう条例を設けてやるということについては、これは違法ではないでしょう。
○遠藤説明員 結局住民が自分でお互いに交通の被害にあったときのために掛け金をかけてやるという形において、その共済制度という形が成り立っておりますので、先生がお話しになりますような問題となりますと、この制度の問題の範囲内なのかどうなのか、私どもちょっと即座に御返事申し上げる判断ができかねるのでございますけれども……。
○宮崎(清)政府委員 先生の御指摘の点は、最終的には交通事故の被害者を救済するために、むしろ加害者の立場に立つと、自動車の保有者なり運転者について、地方公共団体においても強制的ないしは任意的で保険的なもの、あるいは共済的なものの制度をつくって、それに加入さすべきではないか、こういう御意見であったように拝聴いたしております。その点につきましては、先ほど先生も御指摘がございましたように、現在地方公共団体で共済制度が非常に発達してまいりましたのは、率直に申しますと交通事故の被害者、地域住民が不幸にして交通事故にあいました場合に、必ずしも十分の賠償が得られない。もう一つは、かりに賠償が得られるとしても非常に時間がかかる。この二点であろうと思っております。したがいまして、その点を根本的に解決いたしませんとこの問題がなかなか解決しないわけでありまして、政府といたしましては、先ほど大蔵省からも御答弁申し上げましたように、強制保険の限度額の段階的な引き上げ、これは当然今後もそういう施策をとってまいりたいと思っておりますし、あわせて任意保険の普及ということをいま一生懸命やっておるわけであります。先ほどの先生の御指摘の点で、自動車の保有者なり使用者なりに強制的に共済制度あるいは保険制度に加入させるという措置をとるといたしますと、これは強制保険の問題になろうかと存じますが、行政指導で何かそういう制度を考えたらどうかという点につきましては、政府といたしましては、ただいま申し上げました任意保険の普及奨励ということでこれをカバーしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。 (「任意保険を強制すれば強制保険ではないか」と呼ぶ者あり)
○井上(泉)委員 いま太田さんが任意保険を強制すれば強制保険だと言うのですが、まことに名言で、事実そのとおりだと思うわけです。最近は強制保険よりも任意保険の額が多くなっておるでしょう、事実において。ということは、もう強制保険の限度内ではいけないということが事実で出てきておりますから、私は今日もう強制保険の限度額を引き上げるべき段階でないか、こういうことをお尋ねしておるわけですが、その点については宮崎室長は最も熱心に交通安全に取り組んでおられるのでありますから、そういう方向をぜひひとつ実現していただきたいと思うのです。 そこでもう一つ、もとに戻るわけですけれども、たとえば集団で自家用車を共有してやっていく場合の自賠保険の限度額とか、あるいは自賠保険をかける責任者というのは、やはり共有でも個人名がその責任者になるのか。これはどなたかそれを担当されておる方に御答弁願いたいと思うのです。
○鈴木(珊)政府委員 責任を持つ者は車の所有者でございます。
○板川委員 関連して。 その場合、さっき局長は歓迎するようなことを言ったのですが、確かにそれしか交通手段がなくなるとそうせざるを得ないと思うのですが、万が一そういう山間等で事故があって、児童等が大量に負傷した、死亡したという事故があった場合に、いま言った自賠法だけでは十分な補償能力というものはないですね。ですからそういう場合には、やはり任意保険なりに十分入っていなくちゃいざというときに補償能力がないと思うのです。だから、かりに手段がなければそうせざるを得ないが、そういう場合には任意保険というものに入るような——たとえば個人タクシーでもそうでしょう。賠償能力がない。この人は、おれは商売でやっているわけじゃない、名儀だけ貸して村のため部落のためにやっているのだという気持ちでいますから、事故があった場合に、乗っている子供に事故を起こす場合もあるだろうし、他の車に事故を起こす場合もある。対車対人の場合があるわけですが、そういう場合に任意保険に加入してないとその賠償能力がないということになると思うのです。だから、そういう点もやはり考えていかなくちゃいけないのじゃないでしょうか。この点どうですか。ただ歓迎するというだけではどうかと思うのですね。
○鈴木(珊)政府委員 先生御承知のとおりでございまして、歓迎するというだけでやたらに許可するというわけにはまいりません。やはり先ほど申しましたように、まず車の整備ですね。それについての責任者というものをはっきりきめるという条件もございますし、さっき申しましたように、強制保険はもちろんでございますけれども、そういった場合に保険も十分掛けるというような資産というか、信用力ですか、そういうものをきちんと見て、そういったものに限ってやるということは無制限にならないように、そういう点は十分完備したものにしていくように指導していきたいと思います。
○井上(泉)委員 また、こういうことがあるのですが、これは大型の自動車の問題で、自家用の貨物自動車が俗に言って一匹オオカミというのが事故を起こした者の中では非常に大きな率を占めておる。これについての自家用貨物自動車の対策ということが昨年あたりからずいぶん論議をされて、そういう自家用営業に対しては協業化を進めるとかいろいろなことを言われたのですが、実際問題としてそういう自家営業車に対する取り締まりとか、あるいは指導とかいうようなものをやっているように、そういう関係の中におるわけですからよくわかるのですけれども、全然そういうような傾向が見受けられないのですが、これはどうですか。これは宮崎さんのほうで交通安全対策の中でずいぶん昨年も論議されたことですが、これは一体どうなっておるのですか。
○宮崎(清)政府委員 御指摘のとおり、自家用車につきましては形態が非常にたくさんございまして、事業用車のように事業を通じてこれを把握するということが非常に困難でございます。ただ、自家用車のうちでも五台以上——これは原則論でございますが、五台以上使用いたします場合には安全運転管理者というものを設ける、そういうことになっておりますので、これは警察のほうの所管でございますが、警察といたしましては安全運転管理者制度を通じて、ある程度の監督指導ができる体制になっております。問題はその五台未満の自家用車を使っておりますところは、そういう体制ができておりません。ただ民間団体といたしましては、先生御承知のように日本自動車連盟でございますが、いろいろ団体がございまして、そういう団体に加入しております、いわゆるオーナードライバーにつきましては、その団体を通じてこれまた、ある程度の行政指導なりそういうものができるわけでございます。最後に残りますのは、そういう安全運転管理者も設けることになっていない、あるいはそういう民間の団体にも加入していないオーナードライバーと申しますか、個人の運転者が問題になるわけでございまして、この点は率直に申しまして、これを全部把握いたしまして指導するということはなかなか困難でございます。一般の安全運転教育なり交通安全思想の普及徹底によってそれをカバーしてまいるほかないのではないか、このように考えております。 ただ、ダンプカーにつきましては、昨年この国会で成立しました、いわゆるダンプ規制法という法律がございまして、これによりまして——先生十分御承知のように、ダンプ規制法は一匹オオカミが非常に問題になってできた法律でございますので、一方におきましては、この一匹オオカミの非常に無謀な運転を取り締まるとともに、他方におきましては、これは何らかの形において協業化いたしてまいりたい、こういう趣旨でございます。そこで協業化なりその方法でございますが、これも率直に申し上げますと、当時はこれはこの委員会でも何回も私御答弁申し上げておりますが、その一匹オオカミの実態というものの大体の傾向は、政府といたしましてもある程度つかんでおりましたが、実際の現実というものはなかなかつかめていないのが実情でございました。 そこで一つにおきましては、本年の二月以降、このいわゆるダンプ規制法が施行されまして以来、五トン以上のダンプカーを使用するものは必ず届け出なければならない。こういう制度になっておりまして、これが猶予期間が三ヵ月、つまり四月末でございましたので、四月末までに違法状態でない限りはすべてのダンプ使用者は届け出たかっこうになっております。まだ正確な数字が集計されておりませんが、一応約十一万一千六百台程度の届け出が出ておりまして、これによりますと、現在大型ダンプカーにつきましては約十一万一千六百台程度が動いております。こういうことでございます。その中で営業用は一万一千六百台程度でございまして、約十万台が自家用ということでございます。この自家用につきましては、すべてその業種別の届け出をさせております。業種別と申しますのは、御承知のようにダンプカーを使っております業種といたしましては、建築業であるとか、砂利販売業でありますとか、砂利採取業でありますとか、いろいろあります。この業種別の届け出をさせました結果、これもまだ正確な数字は出ておりませんが、概して申しますと、砂利販売業を営んでいるという届け出が一番多うございまして、これが大体三万八千台程度、それから建設業が使っておりますダンプカーが大体三万二千五百台程度、それから自動車運送事業、これは先ほどから自動車局長がしばしば申しております自動車運送事業の免許を受けてダンプカーを使用しておりますものが、これもちょっと申し上げましたが一万一千六百台程度、砂利採取業という名目で届け出ておりますのが約八千台、それから砕石業が約四千四百台、それから採石業が千六百台、その他が一万五千四百台、こういう内訳になっております。 そこで、これもまだ的確なことは申し上げかねますが、この自動車運送事業を営んでおりますものも運輸省が監督しておりますので、その実態は明らかでございます。それから砂利採取業もこれは建設省関係でございますが、現在届け出制になっておりまして、私、ちょっと正確な記憶はございませんが、雇用登録制になるかならぬか、今国会にたしか改正法案が出たと思いますが、そういうほうで行政上もチェックできる。それから採石業につきましても、大体チェックできるわけでありますが、問題は砂利販売業その他であります。砂利販売業と申しますのは、どうも的確なことは申し上げかねますが、従来のいろいろの調査によりますと、これがいわゆる一匹オオカミが非常に多うございまして、しかももぐりで運送業を営んでおると考えられるものがあります。したがいまして、ダンプカーに関します使用者の一匹オオカミの対策といたしましては、やはり砂利販売業その他の約五万台を今後どうしていくかということが問題になろうと思われるわけでございます。この点につきましては、総理府のほうにおきましても、同時に昨年ダンプを比較的多く使用しておると思われまする六道府県に調査を委託いたしまして、非常にこまかいダンプカーの使用の実態調査をいたしましたわけでございます。現在これが都道府県から全部あがってまいりまして、今月初めに総理府におきまして集計が終わりました。ただいまその内容を分析検討中でございますので、おそらく来月上旬までにあるいは実態をつかめるのではないかと思っております。中間的な御報告でたいへん恐縮でございますが、この六道府県におきまして約六千五百の事業者から調査をいたしております。この調査の回答率と申しますか、これは現場に一々調査員を出しましてカードに記入させたわけでございますが、その回収率は大体平均六〇%でございますので、サンプル調査といたしましては、一応必要な条件は満たしていると考えております。 いろいろございますが、いまの一匹オオカミについて申しますと、ダンプカーの使用者で個人でやっておりますものが実に全体の六六%ございます。つまり会社でなくて個人でやっておりますのが六六%でございます。 それから従業員別に見ますと、一人で運転するというのが三二%、二人から四人までが一九%、つまり大体約半分が五人未満の従業員でダンプカーを使用している。それからダンプカーの保有台数を見ますと、一台しか持っておりませんのが四六%、それから二台から四台が三三%でございます。つまり五台未満が実に八〇%近くある、こういった状況が出ておりますので、これらの調査の結果、それから先ほど申し上げました、現在陸運局から運輸省にあがってきております業態別の届け出の実態の調査、これと相まって、早急に今後、このいわゆる零細企業といわれております一匹オオカミをどう協業化するか、その具体的な方策を関係各省庁集まって検討いたす手はずを整えております。
○井上(泉)委員 それで、私、ダンプの問題をいろいろ質問したいのですけれども、あまり時間をとってなにするのも省略したいと思います。一つこのダンプ規制で、土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法の中に、私どもされを立法するときに配慮が足らなかったと思うわけですが、石灰石が対象からはずされておるわけです。これは岡山のほうにもずいぶん石灰石を運送しておるトラックがおるようですが、東京都の周辺でも、栃木か、ずっと三多摩のほうからもだいぶ出ておるようです。それから高知県なんかでも石灰石はほとんどダンプで運送しておる。私自身も石灰石をやっておるわけで、それでいろいろと、自分が石灰石をやっておるから石灰石をダンプの規制からはずしたろう、こんなうがった話をせられて、たいへん迷惑を受けておるわけですが、これはどこかに石灰石というのを入れるようにせぬといかぬと思うのですが、これはどうですか。
○宮崎(清)政府委員 いま御指摘の点は、実はこの俗称ダンプ規制法の第二条に、「この法律において「土砂等」とは、土、砂利(砂及び玉石を含む。)、砕石その他政令で定める物をいう。」ということになっておりまして、その他のものは政令で定めたわけでございます。この場合に、政令の定め方でございますが、この法律の趣旨をいろいろ考えたわけでございますが、私も多少立法の経緯を承知しておりますので、いろいろ趣旨から見まして、通常の土砂以外に、三つの要件に該当しているものを政令で定めるべきではないかということを考えたわけでございます。その三つの要件と申しますのは、かつてこの委員会でもたしか申し上げたと思いますが、一つは、通常ダンプカーで運搬されるというようなもの、それから第二が、価格が低廉で、要するに運賃ダンピングの対象となりやすい実態にあるもの、それから三番目が、そういったことから過積載されるおそれがあるもの、この三つの要件を備えたものがやはりダンプ規制法の規制の対象になるべきものであろう。と申しますのは、そもそもダンプ規制法が制定されました趣旨が、ダンプカーの過積載とか無暴運転というような点に発端がございますわけでございますので、そういうぐあいに理解したわけでございます。それで、いろいろ当てはめてまいりますと、どうも般に鉱業法に規定しております鉱物と申しますものは、当時私たちの判断では、もちろん通常のダンプカーで運搬されるものもございますが、価格が低廉で運賃ダンピングの対象になるというものではないんじゃないか。要するに土とか砂利は、それ自体はほとんど価格がございませんで、輸送コストがむしろその価格に転化されております。その輸送コストがたたかれることによって過積載が生じてくる。ところが鉱業法上の鉱物は、それ自体にある程度、ものによりましては相当な価格がございますので、かりに輸送コストが多少たたかれましても、全体にあまり響かないんじゃないか、こういうところから、一応鉱業法上の鉱物は、この第二の要件を満たしていないので、はずすほうが適当であろうという判断をいたしたわけでございます。これは総理府だけでございませんで、関係省庁と何回も議論を重ねた結果そういうことにいたしたわけでございますが、その後その実態をさらにいろいろ調査しておりますと、鉱業法上の鉱物であっても、非常に価格が安くて、場合によってはやはり運賃ダンピングの対象になるものもあるのじゃないか、こういう疑問が実は出てまいったわけでございます。そこで、この範囲は先ほども申し上げましたように政令で定めることになっておりますので、これらの点につきましては実態をさらによく調査いたしまして、あらためて関係省庁と協議いたしまして、鉱業法上の鉱物であっても、そういう実態が一般の土や砂利とほとんど変わらないものにつきましては、この政令で土砂等に加えることも当然検討すべきじゃないか、目下そういう考えでおります。
○井上(泉)委員 その三つの条項に石灰石が全部当てはまっておるのです。これは全部ダンプカーで船まで持ってくるし、それから石灰石の価格なんか非常に安いので、運賃によってこれが左右されるわけですから、高知県あたりでも、あっちこっちの山から運搬するダンプカーには山盛りに積んで走っておるわけです。これは過積載でやっておるのでありますけれども、やはり規制の対象外ということで、案外運転手にしてもそういう業者にしても自覚が少ないわけです。これはもう私は調査するまでもないと思うのです。確かに石灰石は鉱物といいましても、トン百五十円から二百円ぐらいしかしない鉱物ですから、砂利よりははるかに安いですよ。政令でやるというのだったら簡単にいくわけだし、これはぜひ入れてもらわぬと、私どももほんとうに高知県の場合なんかは石灰石を運ぶダンプカーに悩まされておるという実態で、これは岡山県でも、板川さんのところでも、あっちのほうにもあるわけですが、ぜひお願いしたい。 もう一つは、もう最後ですが、大体交通安全のことがやかましくいわれても、依然として車がふえるから事故もふえるというようなことではなしに、何か交通安全の対策としてもっと強いものがなくてはならないのじゃないか。毎日の新聞の三面記事は、交通事故による死亡事故等の載ってないときはないわけですが、その点についても、きょう交通安全の実施要綱というものを受け取ったわけですが、どうでしょう、もっと大々的な交通安全対策運動を、この十日の運動期間だけではなしに、五月じゅうぐらい五月十一日から二十日間ぐらいは、月末まで締め上げるくらいにやってみたらどうですか、その点ひとつ警察庁の御意見を聞いて、私の質問を終わります。
○鈴木(光)政府委員 交通事故の防止の問題につきましては、先生御承知のように警察だけの問題ではないと思います。したがって、関係各省が総合的な対策を講じていくということで、いろいろな角度から防止対策を講じているわけでございます。今度やる春の交通安全運動でも、そういう総合的な運動として盛り上げるということでやっているわけでございまして、その中で警察としてやるべきことということで、運動の一環としてやっておるわけでございますが、警察の立場は、常時実は警察としてはやっておるわけでございます。したがって、総合的な運動が常時なされるということは、私どもの立場としてはたいへんけっこうなことだと思います。そういう意味で、私どものほうからはそういう答弁になると思いますが、総合的な問題でございますので、総理府のほうからまたお話があるかと思います。
○板川委員 ちょっと関連して。ダンプ規制法で背番号が打たれることになっている。ところが、この間、実はある道路をずっと走って、ダンプが通るところを見ましたら、十台のうち八台まではシートをかぶせて、実際は背番号が半分以上隠れて見えない、三だか八だかわからないというような、せっかくのダンプ規制法で背番号をはっきりして事故を起こさないように注意させるという目的を、半分ぐらい実はシートでかぶせているのです。空車の場合には、さすがにシートを持っていませんからやっていませんが、荷入れの場合には十台のうち八台まではやっていました。これは埼玉県を通った自動車で、栃木のナンバーが多いのですが、そういう点でひとつさっそく通達で注意をして、聞くところによると、この砂なんかをやる場合にはスピードを出しますと、うしろの車に砂がかぶさりますからシートをかぶせるのだというのです。シートをかぶせるのにはナンバーを消さないようにかぶせられないかというと、そうじゃないと言っておりますから、この点取り締まりかたがた十分注意をしてもらいたいと思うのです。 それからせっかくナンバーを打っても、うしろをまっ黒にして全然見えなくなっているのを平気でいるのがありました。このナンバーを言ってみると、「足1せ6227」という番号です。そしてうしろから見たらまっ黒で、うしろに書いてあるのが少しはあるけれども、まっ黒になってわからない。それを平気で運転をしている。それは雨が降ってどろがはねたのではなくて、何かタールみたいなやつがあって、完全に消して走っているのがあります。横へ行ってその車のナンバーを見ましたら「東京マル建3102」という番号が、横はさすがに消してありません。しかし一番大事なのはうしろですから、それがそういうふうにまっ黒になって消されておっても平気で走っておるというような場合には、これはダンプ規制法による表示をしないで走っておったものというふうに、こういうふうに見られると思うのですが、これに対する罰則等はどういうふうになるのですか。
○宮崎(清)政府委員 御指摘の点は、いわゆるダンプ法の第四条に、「土砂等の運搬の用に供する大型自動車を使用する者は、運輸省令で定めるところにより、前条第一項から第三項までの規定による指定に係る表示番号その他運輸省令で定める事項を当該土砂等運搬大型自動車の外側に見やすいように表示しなければならない。」という規定がございます。この規定の罰則といたしましては第二十条でございますが、「第四条の規定に違反して、表示をせず、又は虚偽の表示をした者」は三万円以下の罰金、こういうふうになっております。この「表示をせず、」ということでございます。これは解釈論になるかと思いますが、第四条に「見やすいように表示しなければならない。」と書いてありますので、ケース・バイ・ケースによると思われますが、見やすいように表示されてないということであれば、この罰則に該当する場合も当然あり得る。ただ取り締まりの問題いろいろございますが、そういうこともあり得るということでございます。 なお、ただいまの点については、後ほど警察当局のほうから御説明があると思いますが、運輸省といたしましてはそういうことのないように通達を出しておるそうでございます。
○鈴木(珊)政府委員 先ほど先生のシートの問題でございますけれども、これはこの前やはりこの委員会で御指摘がございまして、なるほど実態は全くそのとおりだと思うところがございますので、さっそく通達を出しまして、シートにもつけろというふうにいたしております。 それからいまのよごれるやつは、これは法律解釈がそういうふうになっておりますけれども、やはり所有者はきれいに洗っておくべきだと思います。やはり見やすいように表示をすべしと法律に書いてありますから、そういうふうに指導したいと思っております。
○門司委員長 それでは、次回は公報をもってお知らせすることといたしまして、本日はこれにて散会いたします。 午後零時十五分散会