建設委員会農林水産委員会連合審査会 第1号
- 発言数
- 172 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1968/04/18
会議録
○加藤委員長 これより建設委員会農林水産委員会連合審査会を開きます。 先例によりまして、私が委員長の職務を行ないます。 都市計画法案、都市計画法施行法案、右両案を一括して議題とし、審査を行ないます。
○加藤委員長 両案の趣旨説明については、お手元の配付資料をもって御了承願うことといたしております。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。 なお、御質疑される各委員に申し上げます。両委員会の理事で協議いたしましたとおり、質疑は、自由民主党三十分、日本社会党九十分、民主社会党三十分、公明党三十分をかたくお守りくださるよう特にお願いいたします。 丹羽兵助君。
○丹羽(兵)委員 私は、ただいま委員長から御指示のありましたように、ちょうだいいたしておりまする三十分で要点だけお尋ねをいたしたいと考えております。 まず冒頭お尋ねいたしたいのは、この法案の趣旨でございまするが、今日のような無秩序な姿で都市が形成されつつある、まことに遺憾であって、これに新しい時代にこたえるような都市計画法案なるものが出ております。秩序ある町づくり、環境のいい町をつくっていこうということでありましょう。そうした考え方はきわめてけっこうなことでありまするが、この法律の中を見ますときに、いわゆる市街化区域と調整区域とに分ける、こういうことになっておりまして、市街化区域のほうは、いわゆる農地転用等も、政令の定める方法等によりまして、その手続等によって自由にするというようなことも考えられておるようでございますが、調整区域のほうは、これは町づくりのために予備区域として、農地の転用等はある程度制限されていく、制約を受ける、こういうような考え方のようでございます。 そこで私は建設大臣にお尋ねいたしたい。せっかくこういうぐあいに新しい町づくりの構想として考え出されたこの都市計画法の中に、市街化区域と調整区域と相分けまして、そうして調整区域のほうは転用等は農林省においてきびしくやる、一定の定められたものは転用を認めていくけれども、その他のものはいままで以上に転用というものをきびしくやっていく、こういうことになりますと、市街化区域内の土地というものが、私の想像しますには、自由化されてくる関係上、せっかくのこの中の農業地帯というものを将来は考えられないようになるのみならず、悪徳な土地のブローカー等が動きまして、かえって政府が考えておるような方向にいかない、私はこう思うのです。これは将来を見なくちゃならぬかと思いますけれども、内閣はいつまでも同じ人がやっているわけでもなければ、また、ときによっては政党が変わるときもある。しかし、国民は依然としてここに住むものでございまするが、そういうときに、せっかくそう政府が考えたとおりにいかないときに、迷惑するのは国民なんです。そこで、こういうような市街化区域をつくり、調整区域をつくっていくと、一定のところはどんどん発展していく、そこの土地は自由化されていく、そういうことになりましたときに、その地域の地価の値上がりというものは、限定されるわけでありますから、当然これは想像以上のものになるのです。そういうことを政府として考えていらっしゃるかどうか、また、そういうおそれはないのかということを——責任云々の問題じゃなくして、そういうことは想像する必要はないと考えていらっしゃるのか。私はそう考えている。これは必ず悪徳なる土地あっせん業者等が跳梁ばっこいたしまして、非常な値上がりになる。これは火を見るより明らかと考えております。いままでのように広い区域で自由にやっても、なかなかもって都市周辺の土地というものは値上がりして、物価対策、国民生活の上からも土地の問題というものは心配されてきたんです。今度こういうことになりますると、秩序ある町をつくるという美名のもとに、その区域の中の地価というものは非常な暴騰を来たす要因にもなる法律のように思いまするが、その点、心配ないのかどうか、建設大臣から伺っておきたいと思うのであります。
○保利国務大臣 丹羽先生御心配のように、市街化区域と調整区域を指定分けする、市街化区域のほうは利用度が高くなってまいる、また調整区域のほうは押えようとするわけですから、市街化区域のほうの地価は相当上がるんじゃないかということは、これまでの建設委員会の審議の段階におきましても非常に懸念をせられて指摘されたところであります。この都市計画のねらっておりますのは、まあ十年ぐらいのうちには、現在の傾向をたどりますと、おおよそ市街化するのではなかろうかと想定される地域、したがって、その主たる市街化区域の用途は、第一は宅地である、あるいは商業用地である、あるいは工場用地である、おおよそこういうものがそれぞれ想定され、しかもそれが十年ぐらいのうちには市街化されるであろうという地域、今日の地価暴騰の最大の原因は、とにかく宅地の需給のアンバランスが基盤となって、そこにいろいろ業者等のばっこがあって、そうしていわゆる仮需要といいますか、架空需要のもとに不当に値上りを誘導しておるというような事情もございますから、ここで市街化区域、十年ぐらいのところはまあ十分の宅地を供給し得るという、宅地の確保がその地域においてはかられてまいるということになりますれば、これはまあ非常に見解の分かれるところでございますけれども、政府側といたしましては、全然その値上がり傾向を否定するものではありませんけれども、そう懸念するほどの値上がりはなくて済むんじゃないだろうか。もちろん、これはいろいろの施策が引き続いてとられなければ、野放しでこれをやったのでは御懸念のようなことも多分にあろうと思いますから、税制上その他くふうのできる限りのことは、ひとつそういう場合にも備えなければならぬ。それから調整区域は、これは御案内のように、都市計画として市街化区域という指定をしますれば、ここに人の住める、また近代都市にふさわしい市街化施設、道路や下水道、いわゆる環境施設等もつくっていく。こっちのほうは計画的に相当な投資も行なっていく。であるから、今日の状態からしますと、すべてスプロールといいますか、あとから追っかけて、道をつくれないようなところにも道をつくらなければならぬ、下水道も追っかけていかなければならぬ、排水施設等もしなければならぬというような、こういう無秩序な都市発展、開発というものを秩序の上にのせていこう、そういうことでいたしておりますから、都市側のほうから見ますと、そういう無秩序に農村をむしばんでいくような傾向を押えたいということが、調整区域をあえて設定しようというねらいなんでございます。 市街化区域を指定した場合の地価の問題につきましては、御懸念のような点は、私どもが弁疏いたしましても、免れることはできないと思いますから、これは今後あとを追いまして十分の手配を尽くしていくように検討していかなければならぬ、こういうふうに考えておるわけであります。
○丹羽(兵)委員 保利大臣の御説明で幾らか了解しましたが、私ども、考え方は、法案に書いてあります説明を受けておりますのでわかりますけれども、問題だけを申し上げて、大臣も言っていらっしゃるように、今後の行政施策の上に御配慮願いたいと思う。 いまの御説明で、十年以内に町が発展してくる、また、十年以内に考えられるところの市街化区域、そうしてこれに伴うところの調整区域の関連ということでございますが、そうした考え方で新しい町づくりをなさるという考え方は私は賛成なんです。それでやっていただかなくちゃならぬと思うのですが、その町づくりのやり方と都市の開発の方法で一番国民が心配しておりますところのものは、地価の値上がりということなんです。これは必ずくる。大臣は、そう心配ないとおっしゃいますけれども、よほどの施策を講じていかなければ、これは二つに分けるのですから、片方は、これから農地局長にもお尋ねしたいと思いますが、相当強く制約をするでしょうから、そうなりますれば、いいこと幸いにその地域の地価というものは上がってくる。でありますから、これが上がらないようにあらゆる手を打っていただき、施策を講じていただかねば、私は、わが政府が言っておりまするところの物価対策、国民の生活に非常に不安を来たすことになりますので、この法案がかえって物価値上げの要因にならないように、町づくりもまたけっこうですけれども、直接国民全体の生活に及ぼすところの物価対策の上から、ひとつ十分な御配慮を願うように、警告といいますか、忠告を申し上げておきたい、こう思います。 次にお尋ねをいたしたいのは、ちょっと話が飛びますけれども、農地局長に聞きたいのですが、いま大臣のおっしゃいました調整区域、これらの調整区域の農地の転用は、どういうお考えを持っていらっしゃるか、こういうことでございます。これは農民団体あるいは農業者からの強いあれで、調整区域に入れば、今後農地転用がきわめてむずかしくなってくる。市街化区域になると、そこは農地が自由化されていく、そうして、そういうところがあるからというので、調整区域のほうはたいへん転用がむずかしくなってくる、そういうような考え方ならば、もう絶対反対だというのが、農民団体あげての声であります。私ども考えましても、秩序ある町づくりの上からいけば、当然ある程度制約もありましょうと思いますけれども、そうきびしい制約を今後その調整区域にも行なわれるとするならば、これはなかなかもってそう簡単に賛成するわけにいかないと思いまするが、農林大臣でも、農地局長でもけっこうでございますけれども、この点の、調整区域の今後農地転用に対する農林省の考え方、これを明らかにしておいていただきたい。法律は、そこは私ども聞いておりますからわかっておりまするが、法律はそうあろうとも、農林省の転用の姿勢と申しますか、考え方といいますか、態度といいますか、それをひとつ明らかにしておいていただきたいと思います。
○保利国務大臣 この都市計画法は、地域住民の側からいいますと、何とか住みよい町づくりをいたしたい、そこで土地の利用計画を持ちたい、そういう側からの要請にこたえようとする面が強うございます。しかし、当面は、さきに本院の決議もございますように、地価安定に対する措置というものも、この法案は直接的にそこをねらっていないがために、先ほど来御懸念のようなことが、各党ともいずれも御懸念をいただいておるわけです。これは地価抑制といいますか安定といいますか、これにつきましてはまたその見地からあらゆる総合施策を講じなければならぬというように感じておりますから、先ほどの御警告は、これはひとつ私どもも真剣に取り組ましていただきますが、国会側もさきに御決議もあることでございまするし、ひとつ相ともにこの現在の地価問題に対して取り組まなければならぬというように私は強く感じておるわけでございますから、今後よろしくお願いを申し上げたい。
○和田(正)政府委員 ただいまの丹羽委員のお尋ねでございますが、新都市計画法案の七条の三項で「市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域とする。」ということで、市街化調整区域の基本的な性格を明らかにいたしておるわけでございますが、と申しましても、やはり公用、公共用等やむを得ない場合には開発をすることがあり得るわけでございますので、三十四条に開発許可の基準が定められておりますので、建設省との間の打ち合わせでは、この法案の成立後の運用にあたって、調整区域で開発許可をいたします場合には、農地法での転用許可についても打ち合わせをして同時に処理をするというような考え方にいたしております。で、何と申しましても、調整区域の性格は、市街化を抑制する区域でございますから、御意見のように、一般的には転用許可基準をきびしく運用いたすことになると思いますが、かと言って、絶対に転用ができないという制度にはなっておりませんので、その点御了承いただきたいと思います。 なお、私の口から申すのはあるいは不適当かもしれませんが、市街化調整区域でございましても、それがその土地の立地条伴なりあるいは年月の変化に対応してやはり市街化区域に改めることが適当であるというような場合には、そういう手続も可能であろうかというふうに考えております。
○丹羽(兵)委員 開発の許可基準、三十四条でございますか、これについては私ども十分承知しております。またそうでなくては、せっかく建設省で考えておられるところの計画法なるものは進めていかれない。これは十分理解できるのでありますが、ただ、この許可基準、これをもとにして、これのみに農林省がとらわれていくということに相なりますれば、先ほど建設大臣が御心配していらっしゃるようなことがますます現実にあらわれてくると私は思うのです。もう少し農林省は——大臣もおいでになりますけれども、ここらのところは、過去における転用等の経緯等もこれあり、法の精神を曲げるわけにはいかぬでしょうけれども、少しは行政において含みを持っていかないと、これは建設大臣の御心配のように、どんな施策を講じてもだめになる。地価の値上がりと申しますか、これを招来するおそれがある、こう思うのです。何となりますれば、これは釈迦に説法ですから私は言いませんけれども、片一方のほうは許可にならない、片一方の区域だけは許可になるということになれば、当然それは赤子でもわかる判断でありますから、その点は農地局長の考え方には私どもは十分賛成するわけにいかない。この法律で基準を示しておりますけれども、これはやはり行政として含みを持っての考え方でいかれねば、私は建設大臣の御心配のようなことが現実にあすにあらわれてくるということを指摘いたしておきたい。必要があれば御答弁を願いたいと思いますが……。
○和田(正)政府委員 先ほどもお答えをいたしましたように、市街化調整区域は市街化を抑制する区域という性格がこの法案で明確になっておりますので、やはり法律の中で開発許可をいたします基準に該当するものについては、当然農地の転用許可もいたさなければならないわけでございますが、それ以外につきましては、御意見ではございますけれども、できるだけ転用を抑制するという運用をするのがこの法のたてまえではないかというふうに考えております。
○丹羽(兵)委員 この国会の質問に答えて、役所のお答えはそういう表現もありましょうが、私は、そういうことの御答弁で言いっ放しでいかれるならば、それこそたいへんな事態、政府の考えておりまする国民生活に直接、また基礎をなすような住宅問題、地価の問題は、おそるべき結果になってくる、こう考えるのですよ。何となりますれば、附則第四にそういうことをうたっておるではないですか。そちらのほうは、その区域を設定すれば、直ちに農地の転用は自由にするのだ、こういう言い方。けさもちょっと話によりますれば、それはもう政令で幾らかの考えもされるようでございますけれども、現在の政府の考えておりまするところでいけば、この市街化区域は農地の転用は許可の必要はない、こういうことになっている。私どもの考え方では、先ほど建設大臣の言われましたように、十年の間にりっぱな町をつくりたい、将来においてはそこもまた拡大をしていきたい——これは農地局長も言っておられる。そこで、十年の間に開発と申しまするか、都市の形態をなすまでに十年かかる、そういうところにはいろいろと開発事業をやらなくちゃならぬでしょう。区画整理事業とか、道路をつける、下水工事もやらなくちゃならない。それが秩序ある町づくりでしょう。いままでのようにめちゃくちゃな町つくりじゃなくして……。そういうために、ここで農地法をつぶして——つぶしてと言うと変ですが、半身不随のようなものにして、転用は許可の必要ない、こういう言い方をしておる。片一方においてはそういう言い方をしておる。そうしておいて、片一方の調整区域のほうではこの許可基準どおりにいくのだ、こういうようなことでは、農地法というものを一体どう考えていらっしゃるのか、農林大臣の御所見をひとつ承りたいと思います。
○西村国務大臣 新都市計画法におきまして、御承知のとおり、市街化区域、調整区域に分ける。その場合に、農林大臣が建設大臣とよく協議をして区域を設定する。この協議というものは、具体的協議については、第一は、慎重を期さなければならぬと思います。市街化区域になりますと、法のたてまえとしては、十年を見通した市街づくり、こういうことになります。したがって、調整区域のほうは、思想としては、農地のいわゆる市街化を抑制していこう、こういう思想が前提になって調整をしていく。もちろん、その中に相当の農地が入っております。したがって、これに対しては積極的に土地改良その他の事業も進めて、農地の保全なり、むしろ農業の基盤としてこれを抑制していくというような思想のもとに、農振法のたてまえと両者がそこで調整がとられていく、その中での農地の扱いという思想から、農地局長のお話し申し上げたような法のたてまえを御説明したわけでございます。ただし、その場合に、開発行為というものが当然に行なわれていく場合におきまして、開発行為に対して都市計画法で基準が出ておりますから、その基準を十分考えて、それと調整をとれる中において開発というものは行なわれていくということについては、農地の転用というものをやはり流動的に行なっていかなければならぬ。ここらの運用というものは大事だとおっしゃるのでございますが、要するに、都市のスプロール現象をこのままほうっておいていいかというたてまえと、今度は逆に農地のほうから、せっかくいろいろ計画的に農地の保全なり農地の近代化をはかっていこうという場合に、それが無計画な形でもってスプロールされるということをどこかで国家の考え方で調整をはからねばならぬ、その接点でそういうことが起こってきた、そこで十年の間に変化が起こるじゃないか、その場合に、またもう一つは、市街化区域なり調整区域のまた調整というのもこれは政治としてあってしかるべきじゃないか、こう思うのであります。法のたてまえが両者の関連においてそういうふうになっておることを農地局長が具体的に御説明して御了承を得たい、こういう思想だと思います。
○丹羽(兵)委員 建設大臣、農林大臣御両所からの根本的な考え方、これについては理解できぬわけではないのですが、しかし、私のたいへん心配をすることは、いま言ったように、片一方は市街化区域、そして片一方は調整区域、しかも調整区域までに転用等に非常な基準まで設けてやるのだ、こういうことで、その一貫性はわかるのですよ。わかりますけれども、そういうこと自体がこの町の地価というものを高騰させる非常な原因になってくるのだから、そういう点を行政の面においてもう少し含みのあるようなやり方をしていかれないと——両大臣の考え方はわかるのですよ。おじょうず言うわけではない。これはわかるのですけれども、それ一本でいかれたら、結果的には農民からも反撃の声が出てくるのです。農林大臣だってとても耐えられぬくらいの反撃が出てくると思うのです。それと同時に、また地価というものの高騰、暴騰という問題が現実にあらわれてくる、そういうことになるのだから、よく注意してやっていただきたいということを、御忠告までに申し上げたわけであります。 そこで、次に入りますが、そういうお考えになれば、私はいろいろ自分の考えを述べたいのですけれども、時間がありませんから、もう二つ三つお尋ねしたいので、問題だけを申し上げますけれども、なぜ、その市街化区域にしたところは農地の転用は無許可にして、あすからでも農地転用の必要はない、こういうことになるのか。そうなりますれば、農地法があって、農地としての売買のときには知事なり大臣の許可を得なくちゃなりませんが、転用は必要ないということになれば、きょう届け出て転用しておいてあす売れば、何も農地としての適用は受けないし、農林大臣のお世話にならなくても、知事のお世話にならなくても、ずっと全部農地というものは認めないという行き方に現実はなるのですよ。私はなると思うし、また事実なるでしょう。でありますが、これから十年もかかる、そうしていろいろな仕事をやっていかなくちゃならぬところを、そういうばかなことをして、現在農地でありながら、もう農地として捨ててしまわなくちゃならぬようなかわいそうなことをやらずに、そういうような市街地づくりのいろいろのお仕事をなさるその御認可がおりるまで、工事をやるという計画を立てて認可のおりるまでは、そこを農地として完全な農地法を適用しておいて、転用であろうと何であろうと、大幅に許可をしていけばいいことであって、なぜこれから十年もかかるようなものを仕事もやらずにほうっておくところを、転用の許可は必要としない、こう言われるのか。私は、認可をなさるまでは、やはり農地法として転用等を認めるようにしていくことが、この際、農林大臣のおことばの中にあったように、調整といいますか、秩序ある——農業のほうも秩序あり、無制限に侵されていくようなことは相ならぬと思いますけれども、その点を伺いたいのであります。
○保利国務大臣 市街化区域、市街化調整区域、その指定は、おおむね原則として当該所在地の知事がこれをきめるわけでございます。したがって、現在の都市状況、趨勢を一番つかまえている知事が、どこに線を引くか、ほぼ十年くらいとして目安をつけてそして線を引くわけでございます。したがって、線を引きましても、市街化区域内が直ちに都市施設が持たれて、道路もつく、下水道も整備されて、いわゆる利用に合うような施設がすぐさま手のひらを返したようにできるわけのものじゃございません。それは全く趨勢に応じて都市計画事業が進められるわけでございます。お話のように、知事が市街化区域、調整区域の線を引きますときには、できるだけ優良な農業の営まれる優良農地あるいは農業を持たれている地域は、べたにしなければならぬわけじゃないのですから、どんな入り組んだ形で線を引いてもいいわけですから、おそらく、そういうところは優良農地として保全していったほうが、全体のためにも、また所有者のためにも利益だというようなことであれば、はずされるにきまっている。市街化区域として指定されて、翌日から一ぺんにすぐ市街化施設が行なわれるわけではない。十年の目安、それとてどういうふうな趨勢をたどりますか、ところによれば五年も六年もたたぬうちにあるいは市街化するようなところもございましょうし、場合によれば二十年たっても市街化しないようなところも私はあると思うのです。そういう中で、そういう施設を伴わない、しかも相当の農地があるというものについて、また所有者の農業者が引き続き農業をやっていこうという意欲を持ち、近郊農業の特色を持ってそこをやっていこうといわれるなら、やはり農地として保護されていかなければならぬと思うわけです。調整区域のほうにつきましては、これは一番大事なことで、本法の上で考えるべきは、日本の国土全体をどう利用していくか、その場合に農村と都市との関係をどう見ていくか、その接点をどう調整していくかということに、実施上最大の心づかいをすべきだろうと思うのです。そういう上からいたしまして、市街化区域内に農地が残った場合には、都市施設がある程度進みまして、もう農地にしておくよりも宅地にしたほうがいいという場合に、客観的な形が整ってきますれば、これは宅地なら宅地として扱っていかれるほうが所有者も得でございましょうし、そういうことは考えますけれども、農地として保全され、しかも都市施設がそこへ及んでこないというものを、全体の中へ入ったらもう農地じゃないというような扱いは絶対にすべきものじゃなかろう、そういうふうに私は考える。これは要するに、実施上の点が実際地元の利益に相通ずるような形にならないと私はいかぬと思って、十分気をつけてまいるつもりでおります。
○丹羽(兵)委員 ただいま保利建設大臣のお話を聞いて、全く私も認識を新たにしたわけです。率直に申しまして、いままでは保利建設大臣のほうから私のほうが切り取り強盗にあうような考えを持ったのです。せっかくこちらは投資をしてりっぱな農業地帯をつくりましても、もうあなたのほうからどんどん切り取りをされてくるようにこちらは警戒しておったのですよ。ところが、いまのお話を聞きまして、なるほど、農林大臣もおやりになって農民の気持ちもわかり、また、農地の指定が食糧供給にいかに大きな役割りを果たしておるか、大切な土地かということはお考えいただいておることがわかったのですね。 そこで私はいま認識を新たにして、今度は農地局長にお尋ねしたい。 いま建設大臣がそういう考えをしていらっしゃるときに、あなたは、今後市街化区域に指定されるところに相当量の農地がある、これはいよいよ町づくりをしてくるまでには、いろいろな仕事をしてくるまでにまだまだ数年かかるというような現状、りっぱな農地であり、農業を営まなくなくちゃならない土地がある、そういうところに対しては、農林省は農地としての公共投資を、いま大臣のお話を聞いておって、やらねばならぬことになるでしょう。やっていただくのは当然でしょう。でなかったなら、切り取り強盗にあったと言われてもしかたがない。せっかくある田畑がむちゃくちゃに踏み荒されたということを言われてもしかたがないということになるのですが、大臣は、そうじゃないと言っているのですから、農林省の考え、農地局長は、いわゆる市街化区域になっても、そういう仕事が進んでくるまで実際に農地として利用していかれるところに対しては、あなたのほうは、農林省としての農業の公共投資を惜しみなくやらねばならぬ、でなければわれわれは賛成するわけにいきませんが、どう考えていらっしゃるか、その点を明らかにしておいていただきたい。
○和田(正)政府委員 ただいま建設大臣からお答えがございましたように、市街化区域と市街化調整区域とを分けます場合に、両省大臣が十分協議をされる手続になっておりますが、その段階で、将来とも相当長期にわたって農業用として利用されるであろういわゆる優良な集団農地等は市街化区域に含まないという考え方が第一でございますが、そういう取り扱いをいたしましても、一部が市街化区域の中に含まれました場合には、市街化区域に含まれたということだけで直ちに農業をやめるわけではございませんで、その市街化区域での今後の都市計画が年を追うて進展をしていく過程の中で逐次転用されていくわけでございますから、農業用として利用されております間は、少なくとも、災害等を受けました場合には、農地としての復旧事業をいたしますとか、あるいは農地防災的な事業をいたしますとか、そういう必要な限度における土地改良投資はいたすべきものだというふうに考えております。
○丹羽(兵)委員 常時的なこともやりますか。
○和田(正)政府委員 常時的というのは——たとえば従来水路がございましたとか、あるいはポンプがございましたのが機能を果たせなくなってしまったというようなことは、やはりやってやらなければならないと思いますが、ただ、新たに畑をたんぼに変えるとか、そういう投資はいたしにくいかと思います。 〔発言する者あり〕
○丹羽(兵)委員 そこに適したという声が出ておるようでありますが、私もそのように解釈をしておきます。 もう一つお尋ねしたいのですが、ただいま建設大臣からも、農地に対するいたわり、また、農業に対する重要性、また、その土地に対する御認識も深くいただきましたし、また、農林省自身はこれに対する農業としての投資は十分考えていくし、お約束を申し上げるというおことばでございます。そうなりますると、やはり市街化区域になりましても、いよいよ町としての姿ができてくるまではある程度の農地は残ってくるし、またそこに農業も営まれている。そういうときの税金問題でございますが、これを一点だけ私は聞いておきたいのであります。聞いておくというよりも、明らかにしておいていただきたいと思いますが、片方の軽薄な考え方では、農地の転用許可が、届け出にしろ何にしろ、不要になる。いままでのむずかしい転用の許可が要らないということになると、現実に、大臣がそう考え、農林省がそう考えておりましても、やはり近所がいろいろの土地に利用されるので、農業をしておっても、いままでのような農地としての税金の取り扱いが受けられない。もう地方公共団体においては相当な近傍類地の価額としての固定資産税がかかる、あるいはまた、おやじが死んで子供に相続されるときには、相当な価額でそれが計算される。しかし、現実に農地として利用されておるときには、その取り上げ金額というものはきわめて少ないわけでございますから、私どもとしては、いま大臣もおっしゃるし、農林省農地局長も言っておるように、国が公共投資まで惜しみなくするというようなことを認めておるのでございますから、この点は、市街化区域であっても農業を営んでおる地域については、当然これは農地並みの固定資産税であり、また農地並みの相続がなされねばならない、こう考えておるのでございますが、これについて自治省並びに国税庁のお考えを聞きたい。もしこれが私の言うことと違っておるならば、いま大臣あるいは農林省の言ったのとは全然木に竹を継いだようなことになって、根本からやり直しをしなくちゃならない、論争をしなくちゃならないことになりますので、両大臣のおことばを聞いておられたでありましょうから、こうした政府の考えに沿った返答があるべきものと私は考えますので、この点を明らかにしておいていただきたい。いわゆる市街化区域におけるところの農地、これの固定資産税の問題、そしてまた相続税の問題を自治省並びに国税庁からお聞かせを願っておきたいと思います。
○松島政府委員 都市近郊あるいは市街地の介在農地の評価につきましては、いろいろ議論のあるところでございます。現在は、農地につきましては転用許可等について制限がございますところから、現況が農地でありますならば農地としての評価をいたしてきているのでございます。ところが、東京の周辺地区あるいは大都市の周辺地区におきます農地が、現実にはまわりがどんどん宅地化していって、中にいわゆる介在農地というような形で残っていても、そこだけが農地の評価であるということは不合理であるという意見が非常に強くございますことは御指摘のとおりでございます。こういった問題をどう取り扱うかということにつきましては、ただいま税制調査会においてもいろいろ御検討いただいているところでございます。ただ、いま御指摘のございました、新しい都市計画法によりまして市街化区域が指定になりまして、そこで農地の転用許可がはずされたから、直ちに全部を宅地並みに評価をするということは考えておりません。これはどこまでも宅地化の進行状況と申しますか、都市施設なりあるいは道路なりというものがどのように進行していくかということと相関連して評価をすべきものであるというふうに考えております。
○川村説明員 御承知のように、相続税、贈与税の課税にあたりましては、相続または贈与によりまして資産が無償で取得されるということに担税力を見出して課税を行なっておるわけでございます。したがいまして、相続税または贈与税の課税価額を算定いたします場合の財産の評価につきましては、その財産が実際に取引されるであろう価格をもとにして評価を行なうということにいたしておるわけでございます。その関係から、現実には、売買実例価格、精通者の意見価格、これを基礎にいたしまして評価を行なっておる、これが実情でございます。したがいまして、ただいまの農地の評価につきまして、たとえば、都市計画法が施行されまして住宅地域の指定を受けました場合でも、現在の相続税、贈与税の評価の仕組みには何ら直接の変わりはないわけでございまして、従来と同じような考え方で評価を行なっていくということになるわけでございます。
○丹羽(兵)委員 はっきり申しますと、自治省がもうこういう考え方ですか。実際に百姓をやっているような者にはわからぬですよ、あなたのような高尚な答弁のしかたというものは。それは、もっと率直に申しますると、われわれに対してはごまかしのようなことでぼやっとしておるし、百姓にはわからぬようなことを言ってということになるのですが、これをせんじ詰めてわかるように言うと、市街化区域でも、農業をやっておれば、農業に利用しておる土地ならば、それは固定資産税は農地としておくんだ、こういうことですか。その点は国税庁のほうがはっきりしておる。正直ですよ、答弁のしかたが。自治省はずるくて、わけのわからぬ答弁のしかたですが、市街化区域でも農業用地として使っておれば、それは農地としての固定資産税でしょう。それは当然じゃないですか。それが違うと言われるならば、もう一ぺん——ぼくはもらった時間がきておりますが、やり直ししなくちゃならぬ。実際にそれを利用しておれば、当然農地としての固定資産税でいいじゃないですか。国税庁のほうがはっきりしているじゃないですか。
○松島政府委員 ただいまのところは御指摘のような評価をいたしておるわけでございます。ただ、東京の場合に、まわり近所が全部宅地になった中に農地が残っておるというような場合に、なおそこだけを農地にしていいかどうかという点についていろいろ議論があるということを申し上げたわけでございます。市街化区域になりました場合においても、都市計画法によりましても、十年先を見越して市街化区域を定めるわけでございますから、その区域になったらすぐに農地を宅地並みの評価をするというようなことは考えておりません。それを申し上げたわけでございます。
○丹羽(兵)委員 自治省、そこを東京の話を大阪の話を一緒にしているのですよ、昔の話と。ぼくらは現在の法律を審議している。いま建設大臣から示されたところの新都市計画法、その新都市計画法の中で指定を受けるところの市街化区域の中に農地があったときには、また農地として利用される限りは、これは当然農地の固定資産税でいいじゃないか。当然じゃないですか。そうでなかったら、これはわれわれだって認めるわけにはいかぬですよ。その点をはっきり……。
○保利国務大臣 これは政府部内でも、その点はきわめて重要でございますから、今日まで当局間でも折衝し調整をしてきておりますが、私が了解いたしております点は、都市計画事業が進行してまいりまして、客観的に市街化区域として認められるようになれば、おのずから評価のとり方はあると思いますけれども、そうでなくして、都市計画事業は急速にやりたいのですけれども、なかなかやれない、実際がそうだろうと思います。したがって相当部分市街化区域内に農地が残る。その農地については、固定資産税の取り方において——税を取るほうはよけい取りたいでしょうけれども、そういうわけにはいかぬので、これは農地として扱ってまいるようにいたしたい、いたすべきである、いたすことに責任を持つというようにいたしておるわけでございますから、どうぞその点は御了承を願いたい。
○丹羽(兵)委員 建設大臣は、この法案を、国民のためにも、また町づくりのためにも通したいという一念で、そういう考えで述べていただくのですけれども、しかし、何といっても税担当の自治省がこういうたるい考え方では、私どもは不安だと思うのです。これは後刻実際にこれをやる自治大臣に来ていただかなければならぬ。この問題だけは保留にしておきます。できたらひとつ閣議なんかで意思の統一をしていただきたいと思います。最後と申しましたけれども、そういう点を強く私は要求しておきまするから、間違いのないようにお願いしたいと思います。 それから、最後の最後にこれまた言っておきますが、先ほど農林大臣もおっしゃいましたように、市街化区域の転用許可を必要としないという点につきましては、いまのような問題もこれありですよ、そうしてまた、許可を必要とせずして転用を認めていくと、せっかく隣のうちの人が百姓をやろうと思いましても、十年先より町ができてこない——いま建設大臣のおっしゃったように、都市形成の仕事は十年先になるというところで、甲という男がお百姓をやろうと思いましても、無届けというか、無許可で転用ができるということになりますと、片っ端から埋め立てをしたり、水路をおかしたり何かして、百姓をやるにもやれぬようなことになって、その土地が放任されておる。そうすると、農業の意欲はない、耕作の意欲はないというような取り扱いを受けるおそれもできてくるんですよ、やろうと思いましても。どうかそういう点も十分御考慮の上、建設省と協議を願いたいと思います。 以上、ちょっと時間が超過いたしましたが、お許しを願います。
○加藤委員長 工藤良平君。
○工藤委員 私は、ただいまの点と若干重複すると思いますけれども、建設、農林両大臣に対しまして若干御質問をいたしたいと思います。 まず第一番に、この都市計画法案はすでに通過をするという状況のようでございますが、特に農業地域の問題とは非常に重要な関連もございます。したがって、この法案の通過にあたりましては、十分なる農林省との間の調整というものが行なわれているだろうと私ども判断をするわけであります。しかし、これに関連いたしました農業振興地域に関する法律あるいは農地法の改正等につきましては、まだまだ審議の段階に至っていないという状況でございますが、この点について、建設大臣、農林大臣、それぞれ十分なる調整が行なわれておるかどうか、まず冒頭にお聞きをいたしたいと思います。
○西村国務大臣 私のほうとしては、農地の保全ということはたいへん大事なことでありますので、もちろん、都市計画法案なり振興地域の整備法案をつくります場合に、お互い同士調整は行なっておりますし、また、かりに法案が成立して行政範囲において今後実行する場合におきましても、十分な調整ははかってまいりたい、こういうふうに考えております。
○保利国務大臣 私は、先ほど申し上げましたように、国土を、農業の面から、都市サイドの面から、どう利用してまいるかということが、これからの大きな課題だと思う。したがって、農業地域と都市地域の接点の扱い方というか、接点の都市近郊における農業をどう育ててまいるかということは、きわめて重要な国民的課題だと思うわけであります。それを農林、建設両当局で折衝といいますか、連絡といいますか、私は、なわ張り争いということでなしに、これこそほんとうに両当局が抱き合いのような気持ちで見ていかないと、大きなあやまちをおかすだろう、こう思いますので、その点について格段の配慮をしていかなきゃならぬということをかたく信じておるわけでございます。
○工藤委員 そういたしますと、若干の調整はなされたようでございますが、なお法律あるいは実際的な運営の面においては相当農林省との間に調整をはかっていかなければならない幾つかの条件がある、このように理解してよろしゅうございますか。
○保利国務大臣 実施の段階におきましてその点は最も注意を要するところである。したがって、調整をとらなければならないことは、どっちの仕事だということでなしに、農村と都市をどういうふうに発展さしていくかという見地から、両当局の協力が必要である、こういうふうに感じておるわけであります。
○工藤委員 これは農林省にお伺いいたしますが、農林省が、日本の食糧自給体制を確立するために、しかも今度出されてまいりました都市計画法の目的にもありますように、農地の壊廃というものが非常に顕著になってきた、したがって、そういうことのためにも、昭和四十年から四十九年の十年間にかけての土地改良長期計画というものを樹立いたしまして、具体的な施策に入っているわけでありますが、その策定にあたりまして、これからの農地の壊廃がどのように行なわれるのか、そういう想定の上に立って農林省としてはどのような土地基盤整備を含めた土地対策を行なうのか、それらの点について、きわめて概略でよろしゅうございますので、明らかにしていただきたいと思います。
○和田(正)政府委員 ただいま御指摘のございました土地改良長期計画では、計画の初年度と計画の最終年度との日本の農地の総面積は変化がないというふうにいたしたい、つまり、一方で大体三十五万ヘクタールほどの転用があるというふうに、過去の推計等から想定をいたしておりますが、それに見合います面積は、開拓パイロットあるいは干拓で造成をしてまいりたいというふうに考えております。なおそのほかに、御承知のように畜産振興のために草地造成を別途にいたす、そういう考えでございます。
○工藤委員 面積の変化はない、こういうような説明でございますが、都市近郊の農業地帯というのは、むしろ肥沃地帯ではないだろうか、これから三十五万ヘクタールを土地造成をしていくという地域は、これは生産性等からいたしましても非常に問題があるのではないだろうか、若干の期間それらは生産量の減退というものがあり得るというふうに判断をしているわけでございますか。
○和田(正)政府委員 長期計画は十年の計画でございますから、つぶれます面積と、でき上がります面積とが毎年の年度じりで必ずしも合いはいたしませんけれども、一方では一般的に農地の基盤整備事業をいたすわけでございますから、転用と無関係なところでの生産の増強というのは当然出てまいりますので、土地改良長期計画では、十年後のそれを、作成いたします当時の食糧自給の見通しを前提に立てております。たとえば主要農産物でございます米については、一〇〇%自給ができるという前提ででき上がっておりますので、途中で一部不足をするというような計画ではないわけでございます。
○工藤委員 建設省にお伺いいたします。 今度の都市計画法に基づきました、特にこれから十年間につぶれていくであろうと見込まれる農地の面積、もちろん、この都市計画法に基づいた市街化区域と同時に、他の市町村におきましても壊廃をしていく面積というものは相当あろうと思いますので、それらについて把握している面積をお示しいただきたいと思います。
○保利国務大臣 これは工藤さん、市街化区域、調整区域とありますね、それぞれの市町村が都市計画をきめまして、そうして知事がこれを最終的にはきめることになるわけです。できるだけ優良農地等ははずしていくという配慮は、地元ですから、当然のことだろうと思います。したがいまして、これは、しいてすれば、いろいろ計算はできると私は思うのです。しかし、それはしいてするだけの話で、実際は知事がどういうふうにこの市街化区域をきめるかということによって、おのずからきまってくるわけでございます。でも、それじゃおおよそどのくらいだということは、あるいは答えられるかもしれませんけれども、答えてみたところで、全くこれは仮定の仮定だと言わざるを得ないと思う。しかし、局長から申し上げましょう。
○竹内(藤)政府委員 お答え申し上げます。 現在は、都市計画区域が、現行法におきましては行政区域単位で大体とられておりますので、現在の都市計画区域の中に入っております農地の面積は、推定でございますけれども、三万方キロぐらいあるんじゃないか、こういうふうに推定されるわけでございますが、今度の新都市計画法によりまして、都市計画区域というものは、先ほどから大臣が申されておりますような考え方で当然圧縮していかなければいかぬ、こういうふうに考えております。 それから、その中で市街化区域、調整区域というふうに分かれるわけでございます。もちろん、この分けますところも、全都市計画区域について分けるわけではございませんで、特に人口の伸びておりますような、人口圧力の強いような地域につきまして政令で定めまして、市街化区域、調整区域と分ける制度を適用するわけでございます。したがいまして、私ども、実際にやります場合どうなるかということは申し上げられませんけれども、大体私どものほうで、この辺は市街化区域、調整区域の指定をするだろう、その場合に市街化区域はこれくらいになるだろうということを一応机上で計算したものはございます。それによりますと、市街化区域の中の農地は約十九万ヘクタールぐらいというふうに考えておりますが、これは先ほど大臣が申し上げましたように、実際に指定する場合には、やはり相当優良農地をはずしていきますので、あるいはもう少し減ってくるか、こういうふうに考えておるわけでございます。
○工藤委員 先ほど農林省のほうからは三十五万ヘクタールぐらいがつぶれるだろうから、農地を三十五万ヘクタールつくりたいということですね。したがって、そういうある程度の面積がわかるとするならば、これは調整をしているとすれば、建設省が見込んだ農地の壊廃の面積と農林省の面積というのは大体一致をしてこなければならないというふうに私は考えるわけです。それがやはり土地の総合的な利用計画ではないだろうか。この都市計画法案にいたしましても、農業振興地域の整備に関する法律案にいたしましても、そういう一つの大きな前提の上に立って、各省間の調整の上に立って法案というものは準備されなければならない。そこにまずこの法案の最も大きな欠陥があるのではないだろうか、こういうように私は指摘をしておきたいわけであります。 そこで具体的に私は内容に触れたいと思いますが、まず第一番は、調整区域に指定をされた地域に対する問題でございます。これは先ほど丹羽委員のほうからも御指摘がございましたが、調整区域に指定をされた範囲内については、一体どのような規制を行なっていかれるのか。もちろん、この法案の中には相当な規制をされるようでございますが、特にこの調整区域といわれる地域は、都市の市街地と農地との接点であるわけであります。したがって、この接点につきましては、その防波堤としてやはりこの農地の転用規制の制限というものを相当厳格に行なっていかなければならないのではないか、こういうように私は考えるわけであります。この点については先ほど大臣のほうからも御答弁がございました。そこで、きわめて具体的には、先般の下平委員の質問の中で、建設省の竹内政府委員は、市街化調整区域におきましても、特別の場合にはこれを許可することがあるのだ、こういう幾つかの条件を示しております。たとえば二十ヘクタール以上の開発行為ということが行なわれる場合には、これは開発審査会にはかって許可をすることもあるのだ、こういうことを言っていらっしゃるわけでございますが、こういうことでだんだんと侵食をしてまいりますと、実際の調整区域のいわゆる接点としてのきびしい規制というものが非常に不可能になってくるのではないだろうか、この点についてひとつ考え方を明らかにしていただきたいと思うのです。
○保利国務大臣 それはお答えいたしておるとおりでありますが、私が考えておりますのは、日本の町の発展の模様からしますと、家が建ってあとから道路をつけなければならぬというようなことがスプロール現象といわれるわけです。そういうことでなしに、快適な都会生活が保障されるように、とにかく都市に必要な基幹施設というものをつくって、そしてそれを進めていって、そこを宅地なら宅地として利用されていくように持っていかなければならない。一方において抑制区域としておりますのは、こっちのほうにそういう市街化区域として知事が適当だと認める地域が指定されておるにもかかわらず、しかも都市計画事業、そういう基幹施設が進まない間に、こっちのほうに、都市の面から見れば好ましくない地域へやたらに無秩序になにしていくというのは、どうしても防いでいかなければならぬじゃないか。したがって、そうかといって、それじゃ調整区域は一切開発行為は認めないのかということになりますと、そこも問題ですから、こういう二十ヘクタールくらいの団地開発等がされることが、土地の効率利用からいっていいじゃないかというようなところには、それは例外的に認めなければならぬ。認めるとすると、そこにやはり都市施設をつくっていかなければならぬ。本来都市施設を持ちたいというほうはまだまだ手が届いていないのに、抑制地域のほうに先に都市施設をつくっていくというような愚かしいことはなるべく避けるようにしなければならぬじゃないだろうか。したがいまして、原則的にはやはり市街化区域内に優先してそういう施設、事業を進めてまいるようにいたしたい。したがって、抑制地域については、そういうことを例外的には、先ほどお話がございましたように、認めないわけにはまいらぬと思いますけれども、できるだけこれを抑制してまいるという、そういう考えで進めていかなければなるまいと思っております。
○工藤委員 日本の法律というものは、どうも本文よりも附則が強くなったり、具体的な運用の中では、原則よりも他の面のほうが非常に横行するという場合が多いわけであります。したがって、第二十九条、いまおっしゃった調整区域内の問題にいたしましても、市街化区域というものを優先的に開発をしていくという基本的な方針はあるけれども、地価が高い、したがって、調整区域に、いま言ったように、二十ヘクタールという非常に広範な面積が非常に安くてあるという場合には、むしろそこに非常に進出をしてくるという場合がこれから先も相当起こってくるのではないだろうか、その点に対する調整措置というものは一体どうするのか。この点については、私、先ほどの会議録を見ますと、開発審査会の議を経て、特に特別の機関である開発審査会にはかってきめるということなんですね。その場合に農林大臣、農地法との関係は一体どのようになりますか。先ほど丹羽先生はこの点についてもちょっと触れたようでありますが……。
○西村国務大臣 都市計画法二十九条による開発行為の許可ということに関連して農地法の扱いだと思います。これは当然、農地法としては、開発目的に従って農地の転用許可を必要があればやらなければならないと思います。
○工藤委員 そういたしますと、これは建設省にお伺いをいたします。 開発審査会でこの二十ヘクタールの面積の開発を許可するという決定がなされたならば、それは当然、農地法第四条の農地の転用の制限というところで、農林大臣の許可を要するということになっておりますので、これは農林大臣の許可を当然要すると思いますが、そのとおりでよろしゅうございますか。
○竹内(藤)政府委員 この三十四条の許可の問題でございますが、実は都市計画におきましては一般的には全部こういう制限をかける。たとえば建築基準法におきましても、あるいは建物の高さなり建蔽率なりを一般的にはきちっとそれにきめておきますけれども、特別の事情がある場合に建築審査会にかけまして、周囲の状況その他を見まして、三十一メートルの高さをかりに四十メートルなら四十メートル認めるということがございます。一ぺんきめましたものは——しょっちゅう変えればいいのでございますけれども、なかなか変えられないというような事情がございますので、そういう制度がございます。それと同様な意味で、建築審査会にかわりまして開発審査会というものを置きまして、そこで例外許可をしようというのがこの規定でございますが、この規定におきましてはっきり書いてございますように、市街化区域における市街化の状況等から見て支障がない——という意味は、先ほど大臣からお答えがございましたように、市街化区域がまだあいているのに、ただ地価がそこは安いからといってその許可をする、そういう精神ではございませんで、ただいま申しましたようなやむを得ざる場合の例外許可として、しかもそれを開発審査会にかけて、そうしてこういうことを認めるというのは、よくよくの場合の例外許可だ、こういうふうな考え方でおるわけでございます。したがいまして、この点につきましては、先生おっしゃいますように、当然農地転用の許可は要るわけでございます。
○工藤委員 それでは、調整区域内における農地の転用というものについてはやはりきびしい制限をやっていくということについては、従来と変わりはないというように理解をいたします。 そこで、もし特殊な場合として——二十九条の適用についてはほんとうに特殊な場合だ。その場合に、開発審査会の決定に不服がある場合には不服の申し立てができるということになっていますね。不服のある場合には、建設大臣に不服の申し立てをすることができる、こうなっていますが、その場合には、最終的には農林大臣はこの決定には参与するわけでございますか、その点を明らかにしておいていただきたいと思います。
○竹内(藤)政府委員 開発許可につきましては、市街化区域、調整区域に限らず、やはり許可をしないことをめぐりまして相当不服が出てまいるんじゃないか、したがいまして、これはいきなり建設大臣というような普通の手続ではございませんで、開発審査会というものを置きまして、そこで不服審査をやる。不服審査の手続につきましては、十分慎重な審議をするように法律に書いてございます。しかし、開発審査会だけでは不十分でございますので、これは県に置かれるわけでございますが、さらに建設大臣に再審査というものを認めているわけでございますが、法文上は農林大臣と協議してきめるということは書いてございません。
○工藤委員 そういたしますと、この場合には当然農地の関係も出てまいると思うのです。その場合に、建設大臣だけの決定ということになりますと、問題が起こるのではないか。この段階でやはり農林大臣と協議をするというようなことが当然一本入るべきではないだろうか、こういうふうに考えるわけでありますが、その点いかがでございましょう。
○保利国務大臣 お互いにこれは考えてみますと、調整区域、抑制しようという区域内で、開発行為をあるいは許したほうがいいじゃないかというようなところは、私は、農地というよりも、山林あたりじゃないかと思うのでございます。そういうところで二十ヘクタール以上の団地があれば、これは開発行為を許されるという場合を当然想定しておかなければならぬ。そうしますと、開発行為を許すということになりますと、市街地としてのいろいろな関連施設をやはり伴っていくわけでございますから、当然これはそういう行政上の義務づけを受けてくるわけでございます。したがって、この扱い方については、どっちが主というわけじゃございませんけれども、両当局がよく相談して、これはよかろう、そのほうがいいだろうということにならなければ、やるべきものではないと私は思っております。したがって、農林大臣の意見というものは非常に大事に尊重されなければならぬ、当然のことだと思っております。
○工藤委員 この問題については特に農地との関係もありますから、いま申し上げましたように、やはり農林大臣と協議の上で最終的な決定をする、こういうことについては運用で十分にひとつ気をつけるべきだ、こういうふうに考えるわけであります。 次に、市街化区域の問題でございますが、この点についても、先ほどからいろいろと市街化区域の中に入った農地の扱いについては御質問がございまして、これは建設委員会におきましても、先ほどの質問の中でも相当明らかになってまいりました。私はこの点についてはいまここで再確認をする必要はないと思いますが、ただこれからのマンモス化してまいります過密都市の問題を考えてみますと、災害あるいは公害、こういった問題との関連の中でこのグリーンベルト地帯というものをやはり相当広範なものを置く必要があるのではないだろうか、こういうように考えるわけでありますが、この市街化区域の指定にあたってはそのような配慮がどのようになされるのか、あるいは緑地というものを一体市街化区域の中の何%程度取るというような大きな計画を持っておられるか、その点もひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○竹内(藤)政府委員 先生おっしゃいますように、市街化区域の中に緑の土地があることは非常に大事でございます。私どもといたしましては、公園その他の公共団体が施設いたします緑地のほかに、運動場とか、あるいは墓苑とかというような民営の施設緑地、あるいは近郊緑地——首都圏、近畿圏にございますような近郊緑地、その他の緑地というものをできる限り十分取ってまいりたいと思います。これは場所により地形によって多少違うと思いますけれども、平均的な数を、目安というか、申しますと、約二割くらいは緑地としてやはり確保していく必要があるんじゃないか、こういうふうに考えておるわけでございます。
○工藤委員 これは農林省にお伺いいたしますが、この市街化区域の中に、現在まで土地改良事業として社会資本の投入をしてきた地域というものが入ってまいりますか。そうすると、これは先ほどの答弁の中でも、その都市の中にあっても農業地域として残すというような考え方のようでございましたが、これはいま言った二割の緑地帯の中に入れて農地として保有していく、こういう立場というものが出てくるのかどうか、その点を明らかにいたしておきたいと思うのです。
○和田(正)政府委員 先ほど来お答えを申し上げておりますように、市街化区域の中には優良な農地は含まれないように配慮をしてまいるというたてまえでございますので、少なくとも現在土地改良事業あるいは構造改善事業による基盤整備事業等を実施いたしております地域は、市街化区域の中へは含めないということで処理をしてまいりたいということで、両省でお話し合いがついておるわけでございます。
○工藤委員 この点は、過去の実態を見ますと、たとえば首都圏の指定が行なわれましたが、これもやはり優良農地については除外をするということで、三十キロ圏の状態を見ましても、ある程度のグリーンベルト地帯としての要素を残してきたわけでありますけれども、これが若干虫食い的に農地の転用が行なわれ、すでに全部その緑地帯は壊廃をするという事態に立ち至っているわけでありますが、この点について、農林省として、これらの地域についてははっきりと農業地域として農業施策を実施するのかどうか、もちろん、先ほど答弁はありましたけれども、もう一ぺんこの点は確認をしておきたいと思います。
○和田(正)政府委員 ただいまお答えいたしましたように、優良な農地は市街化区域の中に含めないということで、両省で具体的な線を引いてまいりますので、市街化調整区域のほうに含まると思うのでございます。その場合につきましても、建設大臣等からるるお話がございましたように、原則として転用はいたさないということでございますし、また別途御審査をお願いいたしております農業振興地域法案等が成立をいたしますれば、そういうところについては農業面でいろいろ重点的に施策をしていくというような振興地域の指定の制度等も考えまして、お話しのような、調整区域が無秩序につぶれていくというようなことがないように取り扱っていきたいというのが私どもの考え方でございます。
○工藤委員 時間も参りましたから、最後に、この都市計画法案の中にもありますが、いずれにいたしましても、この市街化区域に入りました農地というものは、今後農地を保有する間は農地としての権限を認めていく、こういう答弁がなされました。しかし、いずれこれは都市化が進むにつれまして逐次壊廃をしていくということは、私どももこれからの現実としてはわかるわけであります。そこで問題になりますのは、実際に農業をやりたい、都市近郊の農業というものが必要だということで進めてきたけれども、現実には周囲の状態からどうしても農業放棄をせざるを得ないというかっこうが出た場合に、一体これの措置についてはどうするのか、その点をひとつお伺いいたしたいと思います。これは特に憲法二十二条に基づいた職業選択の自由という面から言いましても、私は農業をやりたい、しかし、ここまで市街化したので不可能になってきた、私はこの農地を提供いたしますから、農地を別にひとつ考えてくれというような問題が起こった場合に、農林省としてはどういたしますか。
○西村国務大臣 まあ市街化区域は、市街化を計画的に進行させるというのが市街化区域の思想でありますから、その間に急激にばたばたと来るものでない。計画に沿うてやってまいりますから、それぞれ営農をされている方も、家庭の営農の状況からいろいろな御判断を持つと思います。それから市街地の中でも、ところによっては、市街地の中において近代的農業を営んで、蔬菜とか特殊なものをあれしていこうという営農の形態もありましょう。しかし、営農の形態によっては市街化区域ではやれない、しかも、たって農業を続けていきたいというような希望の方々がある場合等におきましては、もちろん、地元の市町村を中心に、われわれも、あげて他の代替地のあっせんであるとか、そういうような方向の施策というものを絶えず考えていかなければならぬと思います。特に調整区域等においては、官公有の原野その他もある場合もあります。そういうようなものの活用もはかっていくということも考えられております。問題は、本人自体の営農の形態、それからお考え、こういうものがかなり影響してまいる、こう考えております。
○工藤委員 私は先ほど調整区域の中でこの点を指摘しておこうと思ったのでありますけれども、調整区域の中には、まだまだ山林もありましょうし、原野もあるわけであります。これに対して、先ほど私が指摘をしましたように、相当な開発というものが、やはり地価が安いということから、行なわれるであろう、こういうように指摘をしましたけれども、その点については相当きびしい規制をやる、こういう建設省の話であります。やはり、こういう市街化区域を重点的にいろいろな施策をやっていくとするならば、当然、そこに残った人たちは必然的に、みずからは残りたいけれども、やめざるを得ないというかっこうに追い込まれるだろう。そのときの準備として、調整区域については、国、県あるいは市町村がそれぞれある程度の面積を保有していく対策というものが一緒に行なわれなければ、絵にかいたもちになるのではないか、こういう心配が生じてくるわけであります。この点については建設大臣、農林大臣にお伺いしますが、それらの具体的な施策というものを明らかにしておく必要があるのではないか、こういうように考えるわけです。イギリスのニュータウンの計画等を見ましても、やはり相当数の公有地というものを持っている。それを持たなければ具体的な都市計画はできないという現実があるわけで、それらに対して両大臣の基本的な考えを明らかにしておいていただきたいと思います。
○保利国務大臣 私は、少し違っておるかもしれませんけれども、こう願っておるわけなんであります。それは、市街化区域に指定をされる、そこに農業を営んで、農地の利用によってなりわいを立てておられるわけで、そこが市街化区域になって、本来農地であるところにいろいろな道路や下水道、いわゆる都市施設というものが持たれていく。そうすると、この土地は農地で利用するよりも、住宅なら住宅用途として利用することが、その持っている方の利用度を高める、したがって、その所有地の利用が高まるということはその方の利益になるのじゃないか。それから、かりに宅地地域になっているところに農地を持っておられる、なるほど土地は持っておるけれども、これを利用するための金はない。それから、これに望ましい住宅でも建てて、それによって土地の利用をしていくということになれば、その所有者の大いな利益になるであろう。そういうことが可能なように——人の手に渡す、取られるということよりも、自分が持っていてその土地を利用していくということが望ましいのじゃないか。そういうことは、当然、住宅金融公庫でありますとか、そういう公的な資金がバックとなって利用がはかられていくように願えないものか、そうすることがほんとうじゃないかというように私は感じておるわけで、そういう方向で私どもとしては進めてまいりたい。しかし、どうでもこうでも農業で自分はいくんだ、自分の子孫も農業を継がしてやるんだ、農地がそういうことになっていくということ、そういう方もあると思うのであります。たまたまその調整区域等に農地開発のところがあれば、これはもう当然当該市町村なり県なりにおいて代替地をなにして、農業に対してそれほどの熱意を持っておられる方に対しては、農業が継続していけるように配慮をしていかなければならぬのではないか、これが私はこの立法の精神でなければならぬ、こういうように思っておるわけであります。先ほどお話しのように、法律をつくるときと法律を実施するときとはまるで違ってくるというようなことは、私どももこれまでの日本のなにとしては痛感しておるわけであります。そういうことがないように、今後やはり立法の精神というものが行政の中において失なわれていかないようにお互いに気をつけていかなければならぬところだろう、こういうふうに感じております。
○西村国務大臣 市街化区域の中において営農されておる方が転換せざるを得ない状況に立ったとき、具体的な施策をどうするか、こういう問題でございます。先ほど一般論は申し上げましたが、具体的施策の一つの例と申しますか、用意といたしまして、この新都市計画法と相まっておる農業地域振興法の八条にも、市町村でもって農業振興地域整備計画を立てる、その中に農地等として利用すべき土地の利用計画を立てます。この利用という意味は、もちろん、単なる現在あるものでなくて、新しく開拓なり開発なりするものも地元の市町村が立てるということでありますし、さらに二十二条にも、これを受けまして、国は、農用地内において農用地としての利用に供するため、普通財産の譲り渡し、貸し付け、それからさらには第二項におきまして、国有林野の活用、こういうようなことで、地元の町村を中心にして国ができるだけそういった営農の強い希望のある方々に対する具体的な計画というものは絶えず用意しておくように指導してまいりたいと思います。
○工藤委員 これで終わりますが、建設大臣、農林大臣、それぞれお話がありましたけれども、土地を売ってそこにたとえばアパートならアパートをつくって生活はできるかもしれませんけれども、やはり不労所得による生活よりも、むしろ農業という形の中で生産にいそしむということのほうが、全体的な国民経済の面からいっても当然だ、こういうように考えます。したがって、この調整区域の問題については、農業振興地域としての指定も当然受けて農業が発展できるように、そうして十分な都市との調和がとれるような施策というものが必要ではないだろうか、したがって、そういった意味からも、ぜひこれらの問題については十分な配慮、特に農林大臣との調整については十分なる配慮を払っていただく、こういうことをお願い申し上げて、時間が参りましたから、質問を終わりたいと思います。
○加藤委員長 兒玉末男君。
○兒玉委員 私はまず建設大臣にお伺いをいたします。 今回の都市計画法によりますと、特にその対象となる現在の農地関係というのが、六大都市、人口十万以上、全国の千三百五十の都市の中において約六割が一応予定される地域になっておること、さらに、農家戸数において六二%、これはわが国の農業にとりましてはきわめて重大な問題ではなかろうかと思うのでございます。特に昭和二十五年に制定されました国土総合開発法なり、北海道開発法等によりましても、当然、国土の利用計画というものがすでに基本的には確立をされていなければいけないにもかかわらず、今回のこの都市計画法をはじめ、通産省の考えておる問題点、あるいは今回の農林省の振興地域法との関連性におきまして、特に都市計画法においては都市と農業の調和ということを十分考慮する旨が書かれておりますけれども、現実には各省間におけるいろんな経過等を聞いてみますと、都市開発が先行するような感を深くするわけでございますが、この辺の相関関係というものをどういうふうに配慮されまして今回の都市計画法を確立されたのか、まず第一点としてお伺いしたいと存じます。
○保利国務大臣 今日まで全国総合開発計画法も持たれて、いろいろな開発法が持たれておるわけでございますが、今日の想像もできなかった都市化現象に対して、今後の国土利用計画をどう立てていくかということについては十分ではない、したがいまして、この現象をとらえて、今後の国土利用計画、私どもの建設、都市行政の面から見ます都市の構想、利用計画というものをどう立てていくかということに着目をして、主としてその面から都市計画法を想定いたしておるわけでございまして、その間に、全体といたしましては、先ほど来しばしば申し上げますように、今後の農村、農業と都市行政とがどういうふうに調和をとっていくかというところが一番大きい問題だろうと思うのです。都市計画法が期待いたしておりますような都市計画が進行いたすといたしますならば、公害で悩む都市の姿というものが放置されておってはならない、また工場等も適正に配置されていかなければならない、そういう点からいたしまして、そういう問題は、都市計画事業が理想どおりに達成されていくならば、おのずからその中において解消されていかなければならぬと思うのです。けれども、農業、農村の関係はそういうわけにはまいらぬ。でございますから、したがって、農林省で提案せられておりまする農業振興地域というものをどういうふうに育てていくかということは、都市計画法を実施していく上におきまして、互いにこれは唇歯輔車といいますか、形影相伴うといいますか、全く全体として、国自体としては一体的な考えで運営をしていかないといけないのじゃないだろうか、私はそういうふうに思っておるわけです。 そこで、いま経済企画庁で一応全国総合開発計画を一ぺん見直しをして、今後の十年、二十年の国土の総合開発計画をこの秋には発表しようというところへ作業が進んでおりますから、その上位計画に基づきまして、日本の農村、農業のためにどういう国土の利用をはかるか、おそらく昭和六十年ごろには八〇%以上の人口が都市生活を営むようになるのじゃないかという、その傾向をとらえた都市計画というものをどういうふうに立てていくかということを上位計画と相適応して想定して、実施していかなければならない。十年前に予想しておりました国土の利用というものが必ずしもそう運んでないというあやまち、目違いをまた十年後、二十年後に再び起こすことのないように気をつけていかなければならぬじゃないかという反省をいたしておるようなことでございます。
○兒玉委員 特に私は重ねてお伺いいたしますけれども、今回の市街化区域については、約十年間の展望の中に立って市街化区域が設定されるわけでございますが、問題は、特にその大半が農地であることであり、そのためにいわゆる転用統制の廃止ということが大きな課題になっております。しかし、この転用統制の廃止ということは、その地域地域において事情は異なったにいたしましても、特に地価の高騰を招く危険性というものを十分はらんでいると思うのでございます。そういう点からも、今後の都市計画なり、あるいは通産省等の考えている問題、または自治省の考えている地方基幹都市建設計画にいたしましても、地価対策ということを全く無視して今後の法律の実効を期することはむずかしい、このように考えるわけでございますけれども、特に建設大臣としては、いわゆる転用統制廃止と地価対策についてどういうふうなお考えをお持ちか、お聞かせをいただきたいと思います。
○保利国務大臣 先ほど申し上げましたように、この法案の審議の過程におきまして一番微妙に、また焦点的に議論していただいた点もその点でございます。先ほど丹羽委員にもお答え申し上げましたように、とにかく従来全く計画なしに、秩序なしに、一キロ離れれば幾らか安いところがあるという点で、そこがただ無秩序に点々と乱雑に開発されてきているこの現象、これは結局住まうにふさわしい地域に宅地が大量に確保されるということがないものですから、そういうことになっているわけです。したがって、十年くらい先といえば、相当近いといえば近うございますけれども、まあ相当先のことでございます。相当広範に市街化区域を指定する、しかも計画的にいろいろな施設を講じて、宅地の効率的利用をはかろうという施設を伴っていきますから、したがって、十年ぐらいの需要を見通して確保せられるということになれば——そこは非常に見解が分かれるところで、見方の違いになってまいりますけれども、大方の皆さんが、非常に上がるぞということを警告されるわけです。その傾向を否定するものではありませんけれども、非常に上がるぞということに対しては、私は必ずしも同調をいたしていない。そういうことは、ある程度そういう確保をすることによって抑制作用が必ずあるということをわれわれは見ておるわけでございます。しかし、地価全体の問題になってみますと、何さまこの狭隘な国土では間に合わないような経済、産業の状態でございますから、どうしてもこれは上昇傾向をたどる。したがって、地価の問題については、すでに本院において三十九年において決議も行なわれておりますように、地価抑制については特段の配意をしていかなければならぬ。これはもう仰せのとおりでございますが、この都市計画法それ自体が地価抑制ということをダイレクトにねらっておりませんから、したがって、地価の問題に対しては私どもも別の見地から取り組まなければならない。したがって、各党の意見はもちろんのこと、各方面の御意見もよく承って、やるべきことはちゅうちょなくやらしていただきたい、こういうふうに私は自分だけは決心しておるわけでございますから、地価問題は、何といいましてもこの狭隘な国土でこれだけの国際的な経済活動が行なわれておるわけでございますから、上昇していこうという地価をどうして押えていくかということは、一建設省でどうこうできるわけのものではございませんけれども、とにかく全国民的な課題としてでも取り組んでまいりたい、こういう考えであります。
○兒玉委員 この点はまた再度お聞きするといたしまして、農林大臣にお伺いしたいのでございますが、先ほども触れましたとおり、全農地の六割に該当する広大な面積が対象に入っている農業振興地域に関する法案が今回出されております。このように農地が都市計画の対象地点となっておるわけでありますけれども、一体農林省としては、今回出されております振興地域法案に示されておりますように、五カ年間で指定並びに整備計画をやり通せるところの自信がおありなのかどうか、同時にまた、これだけの地域が将来都市化されていった場合に、一億になんなんとする国民の生鮮食料、一般的な米食を中心とする食糧を供給するだけの自信がおありなのかどうか、これからの展望について大臣の御所見を承りたいと存じます。
○西村国務大臣 一番大事なことは、何といいましても国民の主要食糧の自給度を上げるということ、物によっては補助をしていくこと、これはわれわれの大事な責任であり、また、ある意味においては、農を営んでいる方々の公益的な使命であると私は考えております。したがって、その使命が達成できるように考えてまいらなければならぬ。そこで、私どものほうとしましても、農業振興の地域、農業を主体的に興していく地域というものを明確化して、 スプロール現象を食いとめる、したがって、そこに農政上必要な金も投資をしていく、そして単なる個々の農地、個々の農業というものではなくて、全村的な立場において総合計画を立てさせて豊かな農村づくりにいく、こういう姿勢のもとに農業振興地域の整備に関する法律案を御審議願って、五年間に地域指定等を終え、その整備計画を進めてまいりたい、こういう意味でございます。 一面におきまして、旧都市計画法というか、現行都市計画法の古い法律によりますれば、どこにいわゆる市街地を置くのかということもはっきりしなくなっておる。言いかえれば、ただ地価の安いところをぽんぽんとねらってきて、そこが虫食い現象になって集落ができていくという結果、農村のほうも中心を失いやすい。こういうような区域の区分けがある程度立つということは、結果においては非常にいいのではないか。そういう意味から、私どもとしても、むしろ農地の保全と農業振興という全村的な利用計画というような立場から、この農業振興法案を今回御提案申し上げて、できますれば新都市計画法案と相並んで、車の両輪として、国土の総合利用の中においてひとつ皆さんの御審議をいただきたい、こう思うのでございます。もちろん、国の主要食糧の自給を高め確保してまいる使命というものは、何といっても大事な仕事でございますから、われわれとしては、自信と申しますか、責任を感じて今後やってまいりたいと思います。 それから自給度の問題につきましては、三十七年度に長期見通しを立てておりますが、それらも需要の態様が変わっております。言いかえれば、消費態様等も変わっておりますので、われわれは、今年度内に、さらにできるだけ情勢に合った、いわゆる主要食糧関係の個々の需給の見通し等も現在検討中でございます。
○兒玉委員 一応これから十年先のことを考慮しながら考えますならば、少なくとも現在の農業の持つべき問題点は、いかにして農用地の確保をするかということ、あるいは構造改善事業等の推進なり、これから農林省が考えている農業振興地域法をほんとうに充実した形において完全に農地の確保ということができるために、今回のこの都市計画法なり、あるいは想定されるところの工業立地適正化法案等々との関連から考えます場合に、それについての自信をお持ちなのかどうか、その辺具体的にどういう展望とどういうふうな観念、調整において確保できるのか、この点再度お伺いしたいと存じます。
○西村国務大臣 ただいま申し上げたことで一般論としては尽きておると思うのでございます。私どもは、農業政策、特に食糧確保につきましては、何と申しましても、個々の食糧についての自給度を長期見通しでどう見定めるか、これをやはりもう少し明確にやってみたい。これは今年度私どもとしては努力をしてまいりたい。そのもとにおいて、現在やり、また将来伸ばしていく構造改善事業等を進めてまいる。それから、特にそれらのもとにおきまして農地の保全でございます。ただ、それには、やはりこの機会に、農地の保全を個々にやるという計画以上に、どうしても一つの町村単位と申しますか、全村的な立場において近代農村づくりをやってまいる、それにはどうしても振興地域の整備法というものを——それも具体的指定というものを五年間にひとつやり上げてみたい、こういう考え方のもとに法案を今回提出しておりまして、まあ自信があるかと申せば、私どもはその自信を持っていかなければいけないという決意でございます。
○兒玉委員 現在農林省が予定されている五カ年間に指定整備されるところの振興地域と、さらに建設省の考えておるところのいわゆる都市計画区域との間には、相当重複する面があるわけでございますが、この辺の調整なり対策というものは、具体的にどういうふうな形で調整なり、その振興地域の設定を実行されていく御所見なのか、お伺いしたいと存じます。
○西村国務大臣 御存じのとおり、私は、この両法案と申しますか、新都市計画法におきましても、また振興地域法におきましても、特に新都市計画法におきましては、建設大臣との協議というものはきわめて重要だと思います。したがって、私は、建設大臣も言われるように、一建設省の立場とか、一農林省の立場以上に、国をあげての大事な使命をどこに置くかということを十分認識を持ち合いまして、そしてその中において、私どもは、ただいまお話のあるような農業の持つ意義、使命、これを確立していくように調整をはかってまいる。法案がかりにできましても、具体的実行の行政の運営において調整というものはずいぶんあると思います。そういうような点においては絶えず気をつけてまいりたいと思います。
○太田説明員 御承知のとおり、農業振興地域の整備に関する法律案におきましては、土地の自然的な条件あるいは土地利用の動向、地域の振興及び産業の将来の見通し等を考慮いたしまして、かつ、国土資源の合理的な利用の見地から、土地の農業上の利用といわゆる他の土地利用との調整に配慮いたしまして、農業生産の基盤となります農地を十分に確保する、あるいは農業の生産性の向上、さらには生産の選択的拡大等の農業の近代化のための必要な条件を備えた農業地域を保全し及び形成するということ、それから当該農業地域がきまりますと、これに対して農業に関する公共投資その他土地の農業上の計画的利用基盤の整備、土地保有の合理化、近代化施設の整備等の農業振興に関する施設を計画的に推進するということを基本にいたしましてこの制度を運用してまいるわけでございますが、その際、御承知のとおり、地域の指定を都道府県知事がいたすことになっておるのでございまして、都道府県知事は、いろいろな条件を勘案して地域指定をいたすわけでございますが、その際、都市計画法との調整の問題でございますが、法律の六条の第三項におきまして、農業振興地域の指定につきまして、いま審議をいただいております「都市計画法第七条第一項の市街化区域と定められた区域で、同法第二十三条第一項の規定による協議がととのったもの」、これは御承知のとおり「すでに市街化を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」として定められておりますので、農業振興地域の指定はしないということにいたしております。そのかわり、いわゆる市街化を抑制すべき市街化調整区域、同法の七条三項の市街化調整区域につきましては、原則としてすべてわれわれは農業振興地域の対象になり得るというふうに考えておるのでありまして、そういった形で現在の新都市計画法と地域指定との調整はいたしておるのでございます。
○兒玉委員 そういうふうな考え方は一応了とするわけですけれども、それでは具体的にお伺いしますが、そういうふうな振興地域の指定について十分な配慮がなされるといたしましても、私は、国内における食糧の供給をするためには、いわゆるこの線まではどうしても農地を確保しなくてはいけないというその目標というものは少なくとも農林省ではお持ちだと思うのですが、最低一億近い国民を養っていくための体制は、どの程度の面積まではどうしても確保しなくてはいけないのか、その辺の具体的な目標というものを農林省からひとつこの際明らかにしていただきたいと思います。
○和田(正)政府委員 先ほどもお答えをいたしましたように、昭和三十九年次におきまして、将来の農地の状況等を、今後つぶれますものあるいは食糧の必要量等を勘案いたしまして、土地改良長期計画を定めておるわけでございますが、昭和三十九年に農地面積は六百四万ヘクタールでございましたので、昭和四十九年土地改良長期計画の最終年次におきましても同じ農地面積が確保できることを前提といたしまして土地改良長期計画を定めております。そのほかに、最近の畜産の振興に伴いまして、えさの対策が重要なことでございますので、まだ利用されておりません山林等につきまして、今後草地を四十九年までに四十万ヘクタール造成をしていきたい、そういう考え方で現在の公共投資をいたしておるわけでございます。
○兒玉委員 この際、農林大臣並びに建設大臣にお伺いしたいのでありますが、いま農地局長からもお話がありましたが、とにかく土地改良等には相当ばく大な投資をいたしております。現在、全国にある土地改良区におきましても、特に関係団体が——今回の市街化区域の中においても相当の土地改良区というのがあるわけです。これに対しましては、現在までも、農地を他目的に転用する場合においては、やはり県知事に対しましてもこの土地改良区の意見書、すなわち同意というものを得て転用がなされてきております。しかも土地改良区におきましては、いわゆる未払い金等の債権債務の関係、また組合のいわゆる関係施設の処理など、多くの課題があるわけでございますが、この点については、当然、今回のこの都市計画法の中においては、やはり農地法の一部改正の中に関連する法律改正という点まで持ち込んでいかなければ、この土地改良区等の意向というものは十分達成できないと考えるわけでございますが、特にこの際、農林大臣としては、この法律改正について積極的な立場から建設大臣と折衝して、その点についてのはっきりとした見通しをひとつ申し上げていただきたいと思うのでございますが、これに対する大臣の御所見を承りたいと存じます。
○西村国務大臣 いわゆる土地改良その他市街化区域の中で進行している、あるいはそういうような場合における負担金その他の処理等についていろいろな不安なり問題を残しはせぬかという、それに対してどういうふうにはっきりするかという、こういう御質問だと思うのでございます。それらにつきましては、私ども十分省令改正その他の場合におきましてこれを扱って、間違いのないようにしてまいりたい、不安のことが起こらぬようにしてまいりたい、こういう考えでございます。 なお、細部は農地局長からお答えさせます。
○和田(正)政府委員 先ほどもお答え申し上げましたが、市街化区域と土地改良事業あるいは構造改善事業との関連でございますが、少なくとも現在土地改良事業あるいは構造改善事業によって基盤整備事業をいたしております区域は、市街化区域を設定いたします場合に含めないことを原則として処理をいたしたい。その土地の条件等から、やむを得ずそういう区域が含まるような場合には、当然土地改良法の手続によりまして事業区域の変更手続を必要といたしまして、土地改良事業地区からは除外をするということになると思いますが、そういうことが起こらないように、最初に申しましたように、なるべく含めないように処理をしていきたいというふうに思っております。 それから第二には、現在計画中あるいは実施中の地区ではなくて、すでに工事の終わりました区域につきましても、将来にわたって優良な農業が続きそうな地区は原則として含めないということは、先ほど来るると建設大臣あるいは農林大臣からもお答え申し上げておるとおりでございますが、万が一その一部が市街化区域の中に含まれました場合につきましては、一応転用の許可ははずしましたが、事前に都道府県知事に届け出をする義務をかけておりますので、その届け出の過程において負担金等の徴収が十分行なわれますように、届け出の際の省令手続で十分手当てをいたしたいというふうに思っております。
○竹内(藤)政府委員 市街化区域の中の、いま先生御指摘の農業投資を相当やっております。構造改善事業とか土地改良事業をやっております地域につきまして、ただいま和田局長が答弁したとおり、私どももそういうものは原則として市街化区域に入れないという方針でまいりたい、こういうふうに考えております。
○兒玉委員 局長にお伺いしますが、いま農地局長は、省令手続等によって万全を期したいということを言われましたが、それは一応のお考えであって、いわゆる法制化の段階においてそのことは明確に保障されるかどうか、この点あらためてお伺いしたいと思います。
○和田(正)政府委員 農地法の転用の許可の規定をはずしましたのは、農地法を一部改正をすることがこの都市計画法案の附則に書いてございまして、都道府県知事の届け出の手続規定は農林省令で定めますので、農林省として、先ほど申し上げましたように、万遺憾なきように手続をきめたいというふうに思っております。
○兒玉委員 実行する建設省のほうはどうでございますか。
○保利国務大臣 十年後予想される市街化区域、その区域の中ないしはその調整区域、ここはもうその中心都市に供給する生鮮農産物の非常に大事な生産地であるわけですから、したがって、ここについては、そういう意味において、地域の特性を生かした農業振興が行なわれるべきであるという考えは基本的に持っております。したがって、そういうことについて農林省が格段の配慮をされる、いろいろな法令改正等の手続をとられる場合があれば、私はもう全面的にこれに御協力を申し上げるということをお約束申し上げます。
○兒玉委員 これで最後にいたしますが、農林大臣並びに経済企画庁の開発局長にお伺いいたします。 まず経企庁のほうにお聞きしたいのは、冒頭にも触れましたが、現在の国土総合開発法によりますと、いわゆる国土の利用計画というものが、全国単位、都道府県、地方、特定地域と、四つの柱からなっておるわけでございますけれども、現実には、いま提案されている都市計画法にしても、あるいは農業振興地域にいたしましても、国土の総合的な開発計画に基づいたところの措置でなくして、各省ばらばらの感を私は深くするわけでございますが、この国土総合開発法との関連について、特に総元締めである経企庁開発局長の御所見を承りたいと存じます。 なお、建設大臣に対しましては、今回の都市計画法の実施にあたりましては、特にこの最も対象の多い関係農業団体というものが強い表明をいたしておりますが、この関係団体の意向というものが十分に反映されるような法的措置、あるいは政令等、十分な措置を私は特に御要望申し上げまして、大臣の御所見を承り、私の質問を終わりたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 お答え申し上げます。 御指摘のとおり、国土総合開発法によりまして、全国総合開発計画、都道府県総合開発計画、地方総合開発計画、特定地域総合開発計画、四段階の計画がつくられるようになっておるわけでございます。こういった計画は、法律にもございますように、いわゆる基本的な計画でございまして、土地利用に関する都市計画法、あるいはいま問題になっております農業振興地域等の農村の計画、こういったもののいわば基本になる上位計画、こういうことになるわけでございます。こういった計画は、いままでいろいろの過程を経ておりまするが、特に全国的な見地から最も重要であります全国総合開発計画につきましては、昭和三十七年に計画が策定せられておるわけでございまするが、ただいま建設大臣からのお答えもございましたように、最近の地域の経済変動の実情に合わなくなっておるというような面もございまするので、ただいま作業を進めておりまして、今年秋ごろに決定をいたしたい。いま急いでおる段階にございます。そのほか、特定地域総合開発計画につきましては、昭和二十七年ごろから逐次策定をせられまして、現在ではこの計画に基づく事業はほとんど完了いたしておる、こういうことでございます。なお、地方計画というようなものは、あるいは都府県計画というようなものは、いずれも都府県知事がつくる計画でございますが、都府県については、各県のそれぞれの実情でいろいろの計画が進められておりまするし、地方計画は、この法律に基づくものはいままで策定をされるということにはなっておりませんけれども、御承知のとおり、別途、東北開発促進法であるとか、九州地方開発促進法というような、各ブロック別の法律によりましてこの地方開発に大体見合うようなものがつくられておるわけでございます。 ただいま議題になっております土地利用に関する各種の計画等につきましては、従来そういった計画を策定する基本の法律においてそういうものがなかったり、あるいはあってもなかなか実情に合わなかったりというようなことで、私どもといたしましても、こういった法体系の整備が必要であるというような感じでおったわけでございます。今回都市計画法も新しく制定をせられますし、また、農業地域に関する土地利用に関する計画がつくられるというようなことになっておりまするので、今回作業中の全国総合開発計画の策定と合わせまして、土地利用に関しての各種の施策がこれで促進せられるというふうに考えておる次第でございます。 各省ばらばらにいろいろの計画があるではないかということでございまするが、確かにこの国土総合開発計画あるいは全国総合開発計画というようなものに基づきまして、あるいはこれと関係を持ちまして各種の公共施設の計画が含まれてくるわけでございますが、こういったそれぞれの事業計画あるいは施設計画等は、現在のたてまえで、たとえば道路は道路、港湾は港湾というような形でこの全国的な計画に合わせてやっていただくということで、従来もそういう考え方できておりまするし、今後は特にそういう点を十分調整をはかってまいりたいと考えております。若干そういう点で調整不十分であった点はあったろうかということで私ども反省をいたしておりますが、今後その点についてはさらに努力をいたしたいと考えております。
○保利国務大臣 農業各団体等におかれましても、都市計画法が今後の都市近郊の農業にどういう影響を及ぼすかということで非常に御心配になって、数次の審議過程におきましてもしばしば御審議をいただいておるところでございます。今日この席上で申し上げましたように、そういう点につきましてよく承知をいたしておりまして、私どもも格段の配慮をいたしておるということは、申し上げましたところで御了承いただけると思いますけれども、なお今後の実施の上におきましては十分配慮をいたしてまいるようにいたしたいというように考えております。
○西村国務大臣 国土の総合利用ということを非常にいわれておりまして、三十七年に計画を立てた、これを、本年十月を目ざして、経企庁を中心に関係各省、もちろんわれわれのほうも関係を持ちまして、総合計画を樹立する、その中におきましてあるいは都市の問題、農村の問題——当然、国土の利用では、私のほうとしては食糧を確保していく、営農を確保していく、こういうたてまえから、法律としても、農業振興地域の整備に関する法律案というものを御提案申し上げつつ、なお、新都市計画法成立の暁におきましては、これの実際の運用において調整すべき実行上の問題が多々起こってまいるであろう、これに農政の立場からも十分に留意をしながら、国土全体の有効利用、そして私どもの立場からは食糧確保という使命の万全を期してまいりたいという考えでございます。
○加藤委員長 神田大作君。
○神田(大)委員 時間もないようでありますから、重要な点だけをひとつ御質問申し上げます。 新都市計画法が必要なことはもちろんでありますけれども、ただこの場合に、先ほどいろいろと質問がありましたとおり、農業者、農業振興との関連において重大な点が二、三ありますから、この点について御質問申し上げます。 まず、市街化区域を指定する場合は、どのような手続によってこれを行なうのか、まず建設大臣にお尋ね申し上げます。
○保利国務大臣 現在見られるような都市状況を改善して、近代日本の姿にふさわしい、また地域住民の住みよい都市建設ということが、本来のねらいであるわけです。したがいまして、その地域の方々の意見がいろいろ職域によって違いましょうし、そういう方々の御意見が、自分たちの町をどういうふうにつくっていくかということに一番重点を置いていかなきゃならぬじゃないか。そこで、先ほど来だんだん御心配のように、市街化区域、調整区域というものができるその最後の線は、知事の決定に法はゆだねておるわけでございますけれども、それまでに市町村で都市計画を策定される。都市計画を策定されるにあたって、いろいろな自治体の今後の運営、あるいは都市生活者の意見、あるいは農業関係の方々の意見が十分に反映してその計画が持たれるということが一番望ましいんじゃないか。そういう上で私どもが期待いたしておりますのは、市町村に、そういう審議機関といいますか、そういうものが持たれて、各方々の意見が十分に反映するように策定の過程において持たれて、そしてそれを知事に上申して、知事がこれを認めるかどうかというふうな手続をもって進めてもらいたい、私はそういうふうに考えております。
○神田(大)委員 問題は私はここにあると思うのです。それは、知事の認可でもって指定を受けるというその前に、市なりあるいは町村なりが十分な審議を尽くすかどうか。早く工場を誘致しなくちゃならぬとか、あるいはあそこの土地を指定すれば地価が上がってくるというようなことで、市の当局者が一つのあせりをもって都市計画をやるおそれがあるのですね。そこに発言力の弱い農業者というようなものが無視され、そして非常に膨大な地域が不当に指定されるおそれがあると私は思うのでありますが、この点について、これは非常に重大なことですが、法的な根拠、法的にこれを制約する方法とか、あるいはこれらの地域指定にからむ市町村長、知事の権限というものをいま少し明確化すべきだと思いますが、その点はどうですか。
○保利国務大臣 神田議員の御懸念のように、私もちょっとその点を心配いたしまして、そこで、自治法によって市町村段階において一つの審議機関を——と申しますのは、農業振興地域と都市計画とかみ合ってきますわけですから、そこらをどういうふうに調整区域、市街化区域をきめるかということは、知事が認可をするわけで、そこに原案がなくちゃならぬわけです。原案は市町村でつくるわけです。そこで、市町村段階では市町村議会の議を当然経るわけですけれども、それだけではちょっとどらもただいまお話しのようなことが起きるんじゃないか、やはり農業地域の関係と市街化区域、調整区域の関係との、地域住民の方々の意見がもう少し盛り込まれなければいかぬじゃないか、これは農業サイドだけでもいかぬし、あるいは都市サイドだけでもいけませんし、そこで自治法によって一つの審議機関を設けて、その機関で議を十分尽くしていただくというようなことで調整をとっていくことが一番現実的じゃなかろうかということで、各事務当局間でも話を進めていただいて、都市計画を行なうところの市町村にそういう審議機関を置こうというようなことは話はついているようでございますから、私もやっとそれでやれやれと実は思っておるようなことであります。
○神田(大)委員 建設大臣の考えは、それは正しいと思う。しかし、そういう正しい考えを持っておっても、実際に実行に移す場合には、弱い者が、あるいは力のない者が犠牲になるおそれがあるわけです。まあ農業に非常に関係のあることで、今後農業地域が相当市街化区域に指定されることになるのでありますから、私はここに当然農業委員会の議を——やはり決議とか参画をさせるべきが至当であると思うのでありますが、その点はいかがです。これはそんなむずかしいことは要らぬ。農業委員会というりっぱな委員会があるのだ。
○保利国務大臣 とにかく、片一方だけよくてもしょうがないわけです。両方よくなければいかぬわけですから、したがって、農業団体の代表の方もその審議機関に入られて、そして四方八方から意見を尽くしていただいて、われわれの住むところ、われわれが生活を立てるところという意味において、みなが力を合わせてつくっていただくというように持っていくべきであろうと私は思います。
○神田(大)委員 大事なところで大臣は逃げましたね。これははっきりさせたいということが、全国民の、農業者の要望なんですよ。いままで農地の転用あるいはまた農地の開発、いろいろな点において農業委員会に御苦労かけているわけです。ところが、大事な農地が市街化区域に指定されるというような重大な段階になったときに、農業委員会をボイコットしてこれをきめていくということは、これこそほんとうの片手落ちじゃありませんか。農業問題に関する限り農業委員会に責任を持たしてやらしておいて、今度この大事な都市計画にはこれを参加させないという、そういうことはどうもわれわれとしては納得がいかないわけでありますから、この点はっきりとお答え願いたいと思います。
○保利国務大臣 農業委員会の果たしてこられている役割りというものが、いかに困難な、大きなものであったかということは、私も高く評価しているものであります。だんだん御審議の中で、こういう一つの決定的な方向は、市街化区域の中にある農地を転用しようという場合には、やはり農業委員会を通じて届け出の手続をするように——農業委員会というものを決して無視する、ボイコットするというような考えはありません。大事に取り扱ってまいらなければならぬと思います。
○神田(大)委員 これが一番の問題点だと思うのです。それは、市街化区域に指定された場合には、今度可決されようとするこの法律においては、転用の許可を不要としておるのですから、農業委員会は全然らち外に置くわけですよ。そうでしょう。そうだとすると、これはもう自由かってにだれにでも幾らでも売れるということになるのです。ここでその地域内において農業をりっぱにやっていこうと思いましても、ぐるりがどんどん都市化してまいりまして、いろいろ農業をやるについての仕事に差しつかえが出てまいりますと、農業をやっていこうと思いましてもやれなくなってくる、いわば、指定された場合には、農業追い出しということになる。それで、私は、ほんとうに必要な地域だけを指定するのならいいけれども、往々にしてそう必要でないようなところまで市街化するおそれがあるのです。現在何年か草ぼうぼうで、市街化するのを待って、まだうちも建っていない、耕地にもなっていない、五年も十年もそのままになっているところがある。大臣も所々において見受けられるでしょう。私も見ておりますよ。だからして、そういうような市街化するためには、はたしてここが市街地として必要であるかというようなことについて、市町村の議会とか、市町村とか県知事にだけ権限を持たせるのじゃなしに、農業委員会にもやはり一つの議決機関としての権限を持たせて、やはり適正な市街化の計画を行なうべきであろうと私は考えます。そのことにつきまして建設大臣並びに農林大臣から見解を承りたいと思います。
○保利国務大臣 私は各般の御意見もよくわかりますけれども、その審議の過程、策定の過程において十分意向が反映できるように参加をしていただくということで、全体の調整をはかっていく上からいけば、いいところじゃないだろうか、こう考えております。
○西村国務大臣 この点はいろいろ論議の末政府内部においてこういう形になったと思うのであります。したがって、農業委員会そのものの議は経ないけれども、市町村あるいは知事、こういったたてまえで意見を聞くとか、あるいは審議会をつくってやるという場合におきまして、農業委員会なりあるいは農業団体、土地改良区等の方々が、あるいは条例により、あるいはその他によりまして参加をして、十分にそこに意見が述べられるような形で、自治省を通して指導するように、われわれのほうからもそういう——自治省もそれを受けて、そういう考え方で指導をしていくことになっておるわけであります。
○神田(大)委員 これはもう私の話がわかっていると申しますが、法的根拠も何もない、ただ相談にだけあずかるというが、いままでそのためにいろいろな弊害が起きているのですから、農業委員会としてりっぱな機関がある、国がこれを育成しておる、また今日までも日本の農業振興のために役立たせておるのでありますからして、このような重大な農業地域が市街化するというようなときに、法的にこれを参画させるということは、非常に大事なことです。また、農業者としても、市街地になって自分の土地が相当高く売れて、ほかに農業をやるに適当な、もっと立地条件のよいところがあれは——そういうときに、自治省とかあるいは建設省というような立場でもって都市計画をやると、そういう農業を無視したやり方が多いからして、私は、そういう意味合いにおいて、こういう農業委員会を法的に参画させるべきであるということを主張するのですよ。これは十分相談にあずかるとかなんとか言いましても、現実においては、自治省なんかの場合特にそうだと思うのですが、もう都市計画を立てるだけに頭が一ぱいで、そういう農業振興のことはないがしろにされるおそれがあるからして、この点についてはいま少し明確な答弁がなければ私は納得ができない。また農業者も納得できない。その点をはっきりいま一度建設大臣並びに農林大臣にお答え願います。
○保利国務大臣 都市計画は市町村において策定して、そして知事がこれを認可するというのが原則でございます。両県にまたがる場合には建設大臣が関与するようになりますけれども、市町村が一番母体でございますから、その市町村の一つの行政機関である農業委員会、その農業委員会は市町村の機関である、その機関である農業委員会からも、その都市計画の策定にあたっては、自治法に基づく審議会に代表の参加をいただいて、そうして十分にその意見を反映していただくように配慮をいたしておるわけでございますから、農業委員会がきめなければならないという性質のものとは都市計画法は違うわけでございます。ただ、農業委員会の意見が十分に反映せられるという保証はしなければなるまい。それで私はそういうことを考えておるわけでございます。そこでさらに私は、農業委員会がいわゆる市街化調整区域はやはり農地としてしっかり守っていただくようにこいねがうわけであります。
○西村国務大臣 御存じのとおり、農業委員会というものも大事な農地の確保なりをやっておる委員会でございます。ただ、これが市町村内部の機関でもあります。当然、したがって、そういうものの内部においては参画もされますし、さらにわれわれとしては自治省のほうにもこの点につきましては意見を出すように指導をするようにやっているわけであります。
○神田(大)委員 私はここで一番懸念することは、尊重するとか、あるいは参画させるということでは解決しないのです。いままでもよくそういうことでもって目先をやり過ごしたようでありますけれども、しからば、農業委員会に諮問をするとか、あるいはその審議機関というものを法的根拠に基づく審議会にすべきだと思うのであります。ただ行政指導によるところの審議会であっては、これは意味をなさないと思うのでありますが、その点は大臣はどのように考えておりますか。
○保利国務大臣 私もその点は……実は法律をあまりよくわからぬのですけれども、したがって、任意機関じゃない、自治法に基づく審議機関を置く。それは農業地域と都市地域というものに接触して非常にめんどうな、したがって線の引きようというものはむずかしい。それは十分に両方面からの意見が調整せられなければならないというようなことで、自治法に基づく審議機関を市町村に置こう、こういうことであります。
○神田(大)委員 私は、この問題は非常に大事でありますから、これは保留しておきましょう。問題は、審議機関を置くとすれば、どういう構成であるかということは、はっきりとこの審議機関の設置について法案でうたってあるのですか、それとも、これは行政指導としてやるつもりですか。
○保利国務大臣 これは都市計画法に基づいてこういう審議機関を置くというわけじゃありません。都市計画法と農業振興地域整備法との関連がありますから、そこで自治省で自治法に基づいてそういう審議機関を置くことになっているわけでございますから、都市計画のそっち側からだけで問題を起こす機関を置くわけにはいかぬものですから、そうかといって、そこにどうも何か欠けるということで、自治省とも農林省とも相談をして、自治法に基づく審議機関を置いて、農業委員会からもその代表の参加を願って、十分の調整をはかった上で市町村の都市計画を策定してもらおう、こういうことになっておりますから、御懸念の点については十分の配慮をいたしてきておりますから、御了承いただきたいと思います。
○神田(大)委員 ほかに質問もありますから、これはこの程度にしますが、大臣は、それでは農業委員会の代表者をその審議機関の中に入れてそれらの意見を十分尊重するということは確約できますね。
○保利国務大臣 これはもうしばしば申し上げておりますように、必ず代表者の参加を各市町村にやっていただくようにお願いをする。間違いございません。
○神田(大)委員 次に、先ほども問題になりましたが、大臣が自治省と話し合うというふうになりました市街化地域における農地の相続税並びに贈与税の問題で先ほど質問等がありまして、御答弁もあったようですが、それと固定資産税、この点がまだ自治省との話し合いがつかぬようでありますけれども、これはいままでの実施においては、相続税のごときは、都市計画の中にある農民が、相続税を取られてどうにもならぬという問題が所々に起きているわけですね。この問題を解決しないままこの市街化指定をしていくことになると、市街化指定は、先ほど申したとおり、非常に大ざっぱな網を打って、ここからここまでは市街地にするのだからというようなことで大ざっぱにやって、その中に入っている農民は全部固定資産税、相続税、贈与税が宅地並みにかけられるということになりますと、これは農業をやれと言ったってやれない。結局農業者は逃げ出すほかないということになるから、この点はこの法案が通る前にやはり話し合いをちゃんとつけないと、建設大臣、これはたいへんなことになると思うのですが、いかがですか。
○保利国務大臣 今度の都市計画法が——現行でも都市計画はずいぶんあちこちたくさんあるわけですけれども、それよりは広くならない。むしろそれよりも狭くなる。それからその中で市街化区域と調整区域をまた線を引く。市街化調整区域のほうは、先ほど申しますように、農業委員会でもしっかりひとつ目をつけておいていただいて、これが抑制効果があがるように十分にらんでおいていただきたいと願っておる。市街化区域内はもっと狭くなるわけですから、市街化区域内において農業を経営される優良な集団農地等は、この市街化区域には入らないように配慮してもらいたい。私がするわけじゃないから、配慮してもらいたい。そういう行政指導をすると思います。 そこで、それではその他の農地はどうなるのか。お話しのように、道路がついた、下水道がついた、これはもう宅地として見るのが当然じゃないかというような、外形が整えば、その段階にお いて、いや、ここは農地だと言ってがんばっておられるということはどうであろうか、私はそう思う。その場合には当然税法上の扱いも違ってくると思いますけれども、そうでなく、また市街化区域に入れられた線の中にはあるけれども、道路もつかない、下水道もつかぬ、そういうところで農地としてりっぱに利用されているその農地は、これは農地として税法上も扱っていくということは当然のことだ。そういう点においては政府部内において意見の食い違いはございません。
○神田(大)委員 いや、そこが大事なことなんですね。現に農地として水稲なら水稲をつくって、そこから米が七俵なら七俵しかとれないのを、これを宅地だとして、坪何十万というような価値があるとして固定資産税をかけるとか、あるいは相続税をかけるということになれば、おまえはここで農業をやらないで出ていけというのと同じだ。それは出ていくにつきましても、いわゆる農業振興法によってそれだけの施策を政府が責任を持ってやるならとにかくとして、そういうことは、都市計画のほうが先走りをして、農業の振興があとに行くということになりますと、これは農業をその地域から追い出すことになるわけですよ。これは税制からいっても、農地であるものに宅地としての税金をかけるという、そういう不届きな話はないと思うのですが、いかがですか。これは国税庁と自治省から答弁をしてもらいたい。
○松島政府委員 お答えいたします。 現在、固定資産税は、土地と家屋、償却資産に課税をいたしておるわけでございますが、法律上は、それぞれの時価を評価いたしましてそれに課税をするというたてまえをとっておるわけでございます。ただ、技術的な問題といたしましては、土地と申しましても、いろいろな使用形態がございます。その使用形態を押えて、宅地あるいは農地、あるいは山林というような分類をしながら評価をいたしておるのでございます。これは一般的にはそういう評価をすることが、評価の実態に合う、また時価を反映するものであるという前提に立っておるわけでございますが、問題になりますのは、やはり都市近郊あるいは宅地介在農地といわれるようなものでありまして、これは現在は農地は農地として評価をするというたてまえをとっておりますけれども、常に宅地への転用の可能性を含んでいるような場合に、それを農地として評価するのが適当か、あるいは宅地として評価をするのが適当かという議論があるわけでございます。本来ならば、農地であろうと宅地であろうと、その持つ価額が連続性を持っているはずでございますし、どっちで評価をするかということは争いにならないわけでございますけれども、現在の評価のほうでは、その分類のしかたいかんによりまして評価額が違ってくるところから、問題があるのであろうと考えております。いま御指摘のありました新都市計画法によって市街化区域になった、市街化区域になったから、すべてその中にある農地を宅地として評価するというようなことは、私どもは決して考えておりません。ただ、周囲が全く宅地化してしまっているという場合に、散発的に形態上は農地として残っているようなものをどう取り扱うかという問題でございます。この問題につきましては、今回の法律の改正があるとなしとにかかわらず、本来それは宅地として評価をすべきではないかという議論があるわけでございまして、そういった点につきましては今後実態を十分検討しながら進めていきたいというふうに考えておるわけでございます。
○川村説明員 先ほど丹羽委員の御質問にお答えしたところでございますが、相続税、贈与税の場合の財産価額の評価にあたりましては、現実にその財産が取引されるであろうという価格、これをもとにして評価を行なっておるわけでございます。したがいまして、精通者の意見あるいは近傍宅地、近傍農地の売買実例の価格、こういうものを基準にいたしましてそれぞれの土地の評価を行なっておるわけでございます。したがいまして、新都市計画法の施行によりましても、その考え方には何ら変わるところがございません。
○神田(大)委員 これはわれわれ農業者としては納得ができない。しかもこの新都市計画によって、このような税制で、いまの答弁によりますと、農業者は新都市計画の中では農業はできないということになる。とてもそんな収益のあがらぬ農業をやってもどうにもならぬということになるので、これはていのよい農業者追い出し法案になるわけですね。だから、先ほど国税庁のほうからも言われた、この土地とこの土地は農地並み、この土地とこの土地は宅地並みという区分けはなかなかむずかしい。そういう大きな権限を行政官庁が握ってやっていくというところに私は問題が出てくると思うのですよ。私は、建設大臣は閣僚としてこれらの贈与税、相続税、その他固定資産税、新都市計画内におけるそれらの問題については、何らかの特例を考えるか、あるいはこれが農業者を圧迫しないような方策を考えないと、非常なえこひいきが出てくると思うのです。その点について、大臣としては、農民のそのような要望に対してどのように考えておるか、時間がありませんから、簡単に御答弁願います。
○保利国務大臣 さっき自治省や大蔵省からお答えいたしておりますように、御懸念の点については、そういう御心配は要らない。要らないどころでなしに、調整区域を置いておりますゆえんも、あなたが言われるような、農業を追い出すというようなことがやたらに行なわれないように、しっかり農村を守ってもらうという意味において調整区域を置いておるわけなんです。そこで、ぎりぎり十年くらいで市街化するようなところはこういう手だてでいきましょう。それでその様子を見ていこうじゃありませんか。しかし、一ぺんにできるわけじゃありませんから、そこで農業を営んでおられる方々が、その近くへ道路ができた、下水道が整ったということになれば、そこを農業に利用されるよりも、都市計画で想定するところの利用目的に沿うていただくことが所有者の利益にもつながるわけでございますから、決して農業を追い出すとかなんとかということを考えようはずはございませんで、追い出さないようにするために、調整区域を農業委員会にしっかり守っていただきたい、こういうことを申し上げておるわけでございます。
○神田(大)委員 これはだいぶ問題がありますが、時間がありませんから……。 もう一つ、いわゆる農地の転用許可が要らぬというのは、市街化区域に指定されると全部そういうことになるというと、問題が起きる。実際に都市計画が進行した段階において転用の許可が必要ないというのであれば、ある程度了解がつくのだけれども、市街化区域に指定されたから、もう転用の許可は要らぬという、いわゆるノーズロ的なやり方はちょっとどうかと思うのですが、その問題はいかがですか。
○和田(正)政府委員 その点につきましては、先ほど来ずっとお答え申し上げておりますように、市街化区域の中には、将来ともそれが持続して農用地として利用される区域は含めないというのが政府の基本的見解でございますので、やむを得ず含まれるような場合におきましても、それはわりあい短期の間に農用地以外に変わるという前提のものだけが市街化区域に含まれるわけでございます。したがいまして、使っておられる間については、農業としての立場でいろいろ考えてはまいりますけれども、一々転用の許可というような手続を要することのほうが、かえって当事者間に不便であろうというふうに考えたわけでございます。ただ、法律の規定にもございますように、あらかじめ届け出るということだけを条件にいたしておりますので、御説のようなことではなくて、むしろごく近い将来に市街化をするという前提の区域のみが市街化区域に入るわけでございますから、他の規定での規制を加えないということのほうが便利であろうという趣旨でございます。
○神田(大)委員 これは一番問題で、大臣がいませんからあれだが、いままでの計画でもそうですよ。そういうようなことを言って指定して、そうしてあとで、今度は適当に放任しておく、そのために何十年となく荒地になって、りっぱな国土が利用されないという場合があるのです。農地につくってある以上は、やはりりっぱに農業委員会の転用許可を受けて——いままで農業委員会でもって転用許可を不許可にしたようなことがありますか。これはいままで非常に迅速に許可してどんどんやっているわけですから、何ら差しつかえないわけです。農業委員会のそのようなりっぱな権限を無視するようなやり方はよほど考えなくてはならぬし、われわれとしては賛成できない。そのことだけ申し上げて、もう一回……。
○和田(正)政府委員 御意見のように、現在、新産都市の地域指定でございますとか、あるいは現行の都市計画法での用途区域に指定されましたような場所で、一向に工場にもならないし、宅地にもならないというような場所があることは事実でございます。そういうような状態になっておりますことは、むしろ、用途区域なりその他の指定が、単なる憶測なり、推測なり、希望なりで指定をされておるということでそういうことになるわけでございますから、少なくともこの法案が通過をいたしました後においては、十年というわりあい短期の間に具体的に市街化するところを市街化区域として指定をするというたてまえでございます。したがって、一般に市街化区域に含まれない優良な農地についての転用はきびしく制限をするということの裏返しとして、近く市街化するであろうところの転用の許可をはずすということも、私どもとしては当然のことではないかというふうに考えております。
○神田(大)委員 答弁は不十分でありますが、時間がありませんから、これで終わりといたします。
○中村(時)委員 いま神田委員が言った面に関して、どうも私は建設大臣のおっしゃることに納得いきかねるので、一、二点だけ明確にさせておきたい。 建設大臣はもと農林大臣をしていらっしゃる。だから農業委員会法というものは御存じのとおりであります。農業委員会法の六条、これは御承知ですか、どうですか。答弁してください。知っておるか、知らぬか。——じゃ、農地局長に。第六条の第三項にはどう書いてあるか。
○和田(正)政府委員 農業委員会法の第六条第三項は、農業委員会は、「その区域内の農業及び農民に関する事項について、意見を公表し、他の行政庁に建議し、又はその諮問に応じて答申することができる。」ということになっております。
○中村(時)委員 もう一つ、第六条にはこう書いてある。「農業及び農村に関する振興計画の樹立及び実施の推進に関する事項」こういうふうになっておる。すなわち、農業の運営に対するところの問題を適確に法的根拠に基づいて行なうことになっておる。それを、ただ話し合いの場所に入れるとか、そういうような姿の中では納得しない、これが神田委員の質問であったと思うのです。そういうふうに、重大な問題は法的根拠に基づいて行なわれておる以上、問題の取り上げ方を法的根拠に基づいて明確に打ち出すべきではないか、こういうように私は考えておるわけです。これに対してどうお考えになるか、これが一点。 それからもう一つは労働の問題でありますが、御承知のとおりに、国土総合開発法というものができ上がって以来、都市集中が、どんどんどんどん前向きの姿で、高度経済成長といって、池田内閣当時にぐっと前向いてしまった。そこで、それがどんどんどんどん前向いていくものですから、しかたがなく、新産都市であるとか、分散都市で一つの配分をきめようとされた。しかし、片一方はアクセルを踏んで前向いてしまう。片一方はブレーキをかけようとするが、アクセルを踏むほうが早い。そのためにひずみができてきた。そこで、農村においては労働が御承知のように二割を割るという現象になった。そこで、今度の新都市計画においても、少なくとも十年ということになれば、北海道から九州までおそらく道路がずっとでき上がっていくでしょう。そうすると、都市集中の方向がどうしたって前向きになってしまう。そうすると、山岳農業地帯にある連中というものは、どうしてもその方向に労働の集約化が行なわれてくる。その地帯におけるところの農業のにない手というものは、一体だれがやろうとしているのか。おそらく私は一割を割るであろうという推察すら生まれてくるのじゃないか、こう思っておるわけです。だから、国土総合開発という一つの大きな視野に立った計画がなかった上では、この問題だけを取り上げていくと、たいへんな問題が起こってくる。たとえば、先ほどの調整区域あるいは計画地域というものをしてみたって、自然の条件から、それは法的でなくしても、当然分散されていく。一つの企画ができ上がってから、ただそれを法律によって規制だけを云々しようとする、それは官僚を助けるだけの話になってしまって、肝心の農業政策というものは、現実問題としては、どうしたって労働が都市集中の方向に流れるであろうという推察が生まれてくる。そういう場合に、いま農林大臣がいらっしゃいませんが、農林大臣は、この農業労働というものの後継者を一体どのような形で農村にとどめ得る確信を持っているのか。あるいは、建設大臣は元農林大臣でいらっしゃったのだから、それを吸収されるということの立場はよく御存じだと思う。そういうような立場で、一体これとの関連性をどら労働条件との関連として取り上げられるか、そういう二点だけについてお答えを願いたい。
○保利国務大臣 なるべく他の所管を侵さないようにお答えいたしたいと思います。 なるほど、農業委員会の規定に沿うように、それはしかしその市町村の中における機能でございますから、したがって、今回の都市計画を策定されるにあたりましては、自治法に基づいて新たな審議機関を置いて、そして農業委員会の代表の参加もいただいて、調整上誤りなきを期していきたい。農業委員会が、市町村の都市計画策定にあたって、その本来の機能として建議を行なわれるとかいうことは、当然これはあってしかるべきことだろう、私はそう思います。したがいまして、それは都市計画法で規定すべきことではない。というのは、一面において、先ほど来しばしば申し上げますように、農村、農業との関連、それから市街地との関連、そういう関連において調整をどうはかっていくかということになりますから、これは別個の法に基づく審議機関を置くということで御了解を願いたいと思うわけです。 もう一点は、お説のように、今後の、たとえば建設省で進行しております国土幹線自動車道等によって、これの企図する願いというものは、できるだけ地域の均衡ある開発、発展をはかってまいりたい、国土全部が脈々と動くように持っていきたいということが願いであるけれども、しかし、その願いにもかかわらず、市街地集中の傾向というものは、お互いに強く反省をしておかないと、したがって各地域の開発というものに対しては従来以上の力を入れていかないと、どうも全国均衡ある発展どころでなしに、逆にみんなが一点に集まってくるというようなことにもなるおそれは十分あると私も思うわけでございますから、その点は十分考えていかなければならぬ。同時に、日本の将来の農業というものが、市街地に出ていくよりは、やはり農業をやっていたほうがいいのだというような状態がつくり上げられてこなければ、なかなかその口で言う農業振興というものは行なえないのじゃないか。そういう点は、都市生活を送るよりも、農業を営みつつ農村生活をしたほうが、経済的にも決して劣らないのだというような事態が来るのじゃないか、そういう事態の到来を一日も早くつくり上げることが大事じゃないだろうかと考えているわけでございます。
○中村(時)委員 関連だから一応やめます。農林大臣がいらっしゃらないので——いま建設大臣は労働流動というものを肯定していらっしゃる。それに伴って経済価値としての農業というような問題は、一体農林大臣はどう考えておるか。いまのままの推移では、とてもじゃないが、農業の経済価値説というものはなかなかそう簡単にはいかない。そういうような観点で、農林大臣にいずれほかの問題の際に、たとえば農業振興地域の問題等において質問するとして、関連なので一応これで終わらしていただきます。
○加藤委員長 委員各位には申しわけありませんが、本会議が二時からありますので、熱心の余りだんだんと時間が超過して、太田さん、樋上さんの時間がなくなったから、何とかうまくやるようにお願いします。 太田一夫君。
○太田委員 それでは簡潔にひとつお尋ねをいたしますから、建設大臣のほうもなるべく簡潔にお答えをいただきたいと思います。 まず最初に、国と地方自治体と住民の責務というのが第三条にあるのでありますが、この都市計画というものは、別のことばで言うならば、町づくり、村づくりということだと思うのです。したがって、町づくり、村づくりということは、本来は市町村と住民の仕事であるべきなんです。それが都市計画の本質だというふうに私ども考えておりますが、先ほど大臣は、たしか神田さんの質問に、地方市町村の議会もこの計画にタッチするというふうにお答えになったと思うのですけれども、この法案を見ると、そういうふうに読めない。この点は、はたして県議会、市町村議会はこの計画の決定にタッチするというたてまえでございますか。
○加藤委員長 政府委員も、時間がないから、簡潔に、要点を得た答えをしてください。
○竹内(藤)政府委員 市町村が定める都市計画と、それから数市町村にまたがります県道とか広域下水道といったような、県が行なうような広域計画と、二つに分けて都市計画法には書いてございます。市町村が定めます都市計画につきましては、市町村の建設に関する基本構想というものを議会で議決いたします。それに基づいて都市計画を定めるわけでございます。県で行ないますのは県知事がきめるわけでございまして、これは国の事業もあるし、県の事業もあるし、いろいろございますので、広域的なものにつきましてはこれは知事がきめるということにいたしておりまして、それにつきましては地方審議会が関与するというたてまえになっております。
○太田委員 したがって、ここのところを大臣から御答弁いただきたいのでありますが、いまの話からいいますと、県議会もタッチしない、市町村議会もタッチしないわけなんです。ただし、十六条にありますように、当該市町村の建設に関する基本構想という面において市町村議会がきめるのであって、この都市計画そのものは全部はずされているわけなんです。これは少なくとも地方自治というたてまえから言うならば、町づくり、村づくりじゃなくて、上からの押しつけになるわけです。その点いかがですか。
○保利国務大臣 その点は、すでに建設委員会における審議過程におきまして佐野委員からも非常に強く指摘され、したがいまして、先ほど来神田さんにも申し上げたような、自治法に基づく別途の審議機関等も市町村に置いてもらおうというふうに持っていったわけでございます。この都市計画の構想を市町村長がきめるにあたりましては、当然これは議会の議を経てきめられる、それは法文に書いてあるところだと思うのでございます。そういうわけでございますから、上からと言われましても、市町村長が一番上でございましょう。市町村長がきめられるについては、市町村議会の議を十分経られなければきめるわけにはいかぬわけでございますから、その点は保証されておると思います。
○太田委員 十五条におけるところの考え方、十六条の考え方は、ともに「(都市計画を定める者)」というものが明白になっておるわけであります。基本的なものは都道府県知事がきめるのですね。それから非常に小さなものは市町村がきめるのですけれども、その場合に、市町村が都市計画をきめる場合には議会がそれにタッチをすることではないというたてまえにこの法文ではなっておる。だから、自治法のどこかを変えて、たとえばそれの審議会とか何かをおつくりになるということであるならば、これは了解しますが……。
○保利国務大臣 それはそうじゃないのですよ。市町村議会の議を経るということは当然の前提だ。それで私のほうは、そういう形で住民参加というものは保証されておるじゃありませんかということを申し上げておったのですけれども、それじゃ足らぬということで、自治法に基づく審議機関というものを置いてもらおう、そして同時に、これは市町村議会がタッチすることは当然のことなんです。それはそれとして、さらにという意味で、先ほど来取り上げられておりました審議機関を置くことにしておるわけであります。
○太田委員 タッチするのが当然だという議会重視のお考え方がありますと、私ども読むのにも、今後運用上それが非常に変わってくると思いますから、そういう方向で運用してください。 そうすると、十八条の「都道府県知事は、関係市町村の意見をきき、かつ、都市計画地方審議会の議を経て、都市計画を決定するものとする。」この「きき、」というのは、協議という意味に解してよろしゅうございますか。
○竹内(藤)政府委員 意見を聞くというふうに解してございます。先ほどから申し上げておりますように、実際の運用にあたりましては、知事が市町村に案をつくってもらって、それを持ってまいりまして知事がきめる、こういう形になると思います。したがって、現在の都市計画においても、大臣がきめる場合でもそうでございます。運用上は、原案を市町村がつくり、知事に持っていって、正式にまた市町村の意見を聞いてきめる、こういう形になると思います。
○太田委員 だから「きき、」と書いたと思いますけれども、聞きっぱなしの、拒否権を持つというような強い意味でなくて、協議するというくらいの意味を持った表現でありますかと聞いておる。そうならそう、そうでなければそうじゃないとおっしゃってください。
○竹内(藤)政府委員 拒否権までは持たぬと思いますけれども、協議するという意味であるというふうに考えております。
○太田委員 それでは、いまの第三条の問題につきましては、町つくり、村づくりという基本の地方自治の本質というものの精神をお忘れにならないで運用に当たってもらいたい、こう思います。 それでは、念のために承りますが、三条二項にありますところの、都市の住民はこの計画の遂行に協力しなければならない責務を有するという、この「住民」という中には、法人を含みますか、含みませんか。
○竹内(藤)政府委員 法人も含むと解釈いたしております。
○太田委員 それから、議会がそれにある程度参与するということに相なるならば、運用上地方自治というものは守られていくと思いますけれども、議会の参与という形は法文上保証されておらない。そこで、市町村の住民が何か参加する方法はないかと思いますが、結論から申します。こういう大事なことをきめるのだから、公聴会でも開いて住民の意思を聞く、反映する、こういうお考えはありますか。
○保利国務大臣 市町村議会の議を当然経る、しかもその前には、策定にあたっては審議機関で御相談を願う。しかし、結局太田さんの言われるように、地域住民の住みよい町をつくろうということでございますから、地域住民の意向がより強く都市計画の中に反映するという上からいたしまして、公聴会等を持つ、あるいは説明会等を持つということは、当然望ましいことだと考えております。
○太田委員 それでは先に進みます。 そういうふうにいま非常にいいお話がありまして、公聴会も持とうということになれば、住民の権利もあるいは利益も守られると思いますけれども、法案を見ますると、都市計画遂行上の住民の利益とか権利を守る、この配慮というのが不十分なんですね。たとえば土地収用法等によるというようなことに最後にはなってきて、権力的に有無を言わさないというような文字もあるわけですが、本事業を遂行するにあたって生活の基礎を失う者とか、不当に権利や財産権等の利益が侵害されるという者に対する補償ということは、何か格段に考えられておりますか。
○竹内(藤)政府委員 都市計画事業の遂行によりまして生活の基礎が失われるというようなことが出てくる場合におきまして、現在におきまして、新住宅地開発事業とか、その他の面開発事業につきましては、それに対する措置が書いてございます。また、土地収用法におきましてもそういうような措置が書いてございます。したがいまして、こういうような都市計画事業というものは収用適格事業になってまいりますということでございますので、私どもといたしましては、生活再建の措置というようなものを考えていくことに賛成でございます。
○太田委員 十七条に、たとえばいろいろな計画がきまりますと、それに対して意見のある者は意見書を出せということがありますが、意見書を出すということは、だめならだめなんです。一方通行になってしまうおそれがある。いまの利益を擁護する、補償するとか、救済するということは、これはよほど配慮しておきませんと、法の運用ということは地域住民にとりまして冷たくなると思うのです。そういう点につきましては、いまのお話もありますけれども、さらに運用上なるべく何々法によるということでなくして、合意に達する計画の実行、個々の住民との合意を中心とする計画の遂行、こういう基本理念でやってほしいと思いますが、大臣いかがですか。
○保利国務大臣 地域住民の方々が近代都市にふさわしい町づくりをしようということがなければ、この事業の遂行はできないわけでございますから、できるだけそういう方向に努力をすべきだと考えております。
○太田委員 最後に、財政上の措置をちょっとお尋ねをいたしたいと思います。 八十三条でございますか、いまのままと同じような表現なんでございますね。非常な急ピッチに都市計画が計画され、遂行されれば、必要な財源というものは需要が出てくると思うのです。したがって、市町村によりましてはその負担に耐えきれない場合が出てくると思います。道なら道は三分の二であるけれども、その他公園、緑地等は半分にも満たないというようなことでは、地方の財政を圧迫するわけですが、この財源措置というのはどうなんですか。
○保利国務大臣 いずれにしましても、その地元の利益のために、地域住民の方々のためにみずから行なわんとする計画事業でございますから、本来言いますと、それは地域の方々でやっていただけばいいわけですけれども、そうはいかぬので、できるだけ全国民的な負担においてこれを助成してまいろうというわけでございますけれども、それには、いろいろ国の全体施策というものがありますから、おのずからその公平さというものを期していかなければならぬ。ただいまのところ、補助率等を改正していこうということまでは考えておりませんけれども、しかし、どちらにしましても、急ピッチでやれば、財政負担というものは非常に大きなものになってまいりますし、したがって、財政力とにらみ合わせて計画の遂行をはかってまいらなければならぬ。しかし、相当の財源を確保しなければならぬということは、あらかじめ考えておかなければならぬと考えております。
○太田委員 建設大臣はそうおっしゃいましたが、これは大蔵省の御見解も理解ある御答弁が必要だと思うのです。実際地方財政というものは、最近大蔵省では、黒字であるから、あまりめんどう見ぬでもいいというような思想があって、たいへん地方団体は困惑しておるわけなんです。都市計画の遂行に伴いましても、必ず何か配慮するところは配慮し、めんどう見るところはめんどう見る。これはいろいろ方法があるわけです。起債であろうと、補助率の引き上げであろうと、あるわけですが、そういうようなことに対して十分考えるべきだという気持ちが大蔵省にあるかどうか。
○井上説明員 お答えいたします。 都市計画事業の遂行に伴いまして、国の負担も相当な金額でございますし、地方の負担も相当な金額になることはよく存じております。ただ、現在の制度で、都市計画事業に対しましては、都市計画税もございますし、起債その他につきましても相当な手当てが行なわれておりますし、それから今回自動車取得税の創設等が行なわれておりますので、現在のところ、私どもといたしましては、それ以上に特別のものを必要とするとは考えておりません。
○太田委員 私は答弁は要りませんが、いまの大蔵省の考え方が実は非常に地方団体に対して危惧の念を与えておるわけです。これは大臣のお話のほうがよくわかるのであって、いまは大蔵大臣の御答弁じゃありませんから、あれ以上の御答弁ができなかったのだろうと思いますけれども、大臣、あなたはひとつ閣議において、この実施推進に遺憾なきを期するために、財政上の配慮という点についても御留意いただきたいと思います。御要望申し上げておきます。
○加藤委員長 樋上新一君。
○樋上委員 二時までに終わります。 要点のみ御質問したいのでございますが、建設大臣にお伺いいたします。 都市計画法第八条、都市計画には当該都市計画区域について地域、地区、またはその地区に用途地域が定められていますが、農業地域においては何の指定もなされていない。もちろん、農業基盤の強化のための観点からも作成されたと思いますが、この点についてお伺いしたいと思うのです。
○竹内(藤)政府委員 都市計画の用途地域といたしまして、外国等におきまして、農業地域というような制度があるわけでございます。あれはしかし農業地域と申しましても、都市化という面からとらえましたものでございまして、そこにおきましてかなり相当広い敷地面積をとらなければいかぬのだとか、あるいは建物について非常に制限をするというようなことで農業地域といっておるわけでございまして、私どものほうでは、空地地区という制度がございますので、そういうようなもので外国でやっているような農業地域に対応さしていきたいと考えておるわけでございます。農業プロパーの土地区分の問題は、私どもの所管ではございません。都市計画法の定めるところではないと思います。
○樋上委員 都市計画法の中に調整区域が定められているが、そこにいる農民は、将来のことを思い、真剣に農業投資もできないのではないか。この点はどうするのか。調整区域に対して特別な処置が必要であると思うのですが、この点はいかがでございましょうか。
○保利国務大臣 市街化調整区域は、ここ当分は市街化されないように、特に無秩序な開発が行なわれないように、そうして農業は農業として十分守られていくようにしなければならないという意図から、調整区域というものを置くわけでございますから、そこは今日までの現象を見てそういうことが起こらないように、私どもは農地の目的が十分達成せられることを期待いたしておるわけでございます。
○樋上委員 農地転用の際の許可の基準内容について明確にしてもらいたいと思います。
○和田(正)政府委員 現在の農地の転用基準は、簡単に申し上げますと、農地を一種、二種、三種という三つの種類に分けまして、一種農地というのは、たとえば土地改良事業を実施いたしたり集団的な優良な農地でございまして、原則として農地の転用の許可をいたさない区域、それから第三種農地というのは、農業としての環境がすでに不良になりましたような、たとえば宅地に取り囲まれましたようなそういう農地、第二種というのはその中間ということでございまして、原則として第三種の農地についてできるだけ転用に追い込んでいくという運用方針で処理をいたしております。
○樋上委員 農地転用が許可されれば都市の過密化に対してどのような効果があるか。
○竹内(藤)政府委員 本法案におきましては、市街化区域、市街化調整区域ときめまして、市街化区域につきましては農地転用許可を要しないという形にいたしております。そういうことによりまして土地の流動化というようなものが促進される、こういうふうに考えておるわけでございます。
○樋上委員 農地を転用した場合、農業計画から見た場合はどうなるか。端的に述べていただきたいと思います。
○和田(正)政府委員 先ほどもお答えをいたしましたように、農地の転用の許可の基準としては、農業としての環境の不良な農地について、やむを得ないときには転用の許可をいたすという考え方でございまして、実際に、たとえば昭和四十年等の数字を見ましても、転用許可をいたしました面積の過半は第三種農地になっておるわけでございます。 ところで、先ほども土地改良長期計画で申し上げましたように、農業計画との関連につきましては、三十五万ヘクタールほどのものが、昭和三十九年から四十九年の間に、転用と申しますか、市街地になるものもございましょうし、あるいは道路になるところもございましょうし、そういうことでつぶれることを予定いたしまして、それに見合う農地を造成していくという考え方で、農地面積が十年後において、計画達成後において昭和三十九年のベースと変わらないようにという前提で土地改良長期計画を立てておるわけでございます。
○樋上委員 市街化調整区域の対象は、人口十万以上の都市で、百三十七都市である。全対象地域で千三百五十三市町村に及び、全市町村の四割を占めておる。これに含まれる農家数は三百五十一万戸、農用地は三百六万ヘクタールもある。この数字から見ても明らかですが、多数の農家、農地が対象になり、農業にとって重大な影響を及ぼすと思うのですが、この点はいかがですか。
○和田(正)政府委員 現行の都市計画法のもとで都市計画区域として指定をしております面積の中には、御説のように、農地約三百万ヘクタールを含んでおることは事実でございます。今回のこの法案では、その都市計画区域を、市街化区域と市街化調整区域とに区分をいたしまして、当面十年間くらいの間に具体的に市街化するところを市街化区域として、それ以外の部分は市街化の調整区域ということで、農地の転用等もこの法律による開発許可があった場合に限定する等、きびしく措置をしていくということでございますので、この法案が成立をいたしました上では、御説のような点については心配がなくなると申しますか、土地利用が秩序化されていくというふうに期待をいたしておるわけでございます。
○樋上委員 それじゃ、神奈川県の例だが、対象区域では全面積の九〇%、農地で九五%も含まれている。しかもこの対象地域の農業の生産額は、県農業会議の調べによると、県下のほぼ九五%、五百五億一千万円になるという。また、市街化区域によると、相続税はみなし評価されて、高いところでは三十八倍にも達するという。このことから考えても、農業については、全くといってよいほど考慮されていない。そういった近郊農家の生きる道をどう考えておるのか。
○竹内(藤)政府委員 先ほどもお話し申し上げましたように、現在の都市計画区域は、市町村の行政区域単位でとっておるところが多いわけでございます。したがいまして、その行政区域単位にとっております都市計画区域の中に農用地なり農村が入ってしまうという状態になっているわけでございますが、今度新都市計画法ができ、また農業振興地域法というものもできることでございますので、私どもといたしましては、都市計画区域をまず圧縮する、しかもその都市計画区域の中で、先ほど農林省からお答えになりましたように、市街化区域というものを設定するわけでございまして、この市街化区域の設定にあたりましては、優良な集団農地というものははずしていく、こういう考え方でございますので、いままでのようにどこでも市街化されそうだというような予測が立つようなことはなくなりますので、私どもといたしましても、農業経営なり農用地保全なりに都市計画法が果たす役割りは非常に大きいのではないか、こういうふうに考えておるわけでございます。
○樋上委員 わかりました。 これは埼玉県の農業会議、農地転用後における工事の着工状況をつかんだのですが、農地転用許可後における確認調査——五条適用でございますけれども、許可どおり着工したというのが四四・六%、計画の一部変更が一〇・一%、計画を全部変更したというのが一・三%、着工していないというのが四四%になっておる。この未着工のものの今後の見通しとして、見通しの立たないのが五七・七%もある。このような農地の多くがいたずらに遊休化されておることは、問題でありますが、政府はどういう姿勢でこれに対処するのですか。
○和田(正)政府委員 農地の転用許可をいたしました場合に、いまの数字は私承知をいたしておりませんけれども、経済事情の変化その他の関係から当初の計画どおり工場が建てられないとか、あるいは個人のサラリーマンの場合にも、資金繰りが困難なために当初の予定の時期には家が建たないとかいう事例は、大体全国的に見まして毎年一割ぐらいのものがございます。それらにつきましては、都市計画法との関連で申し上げますならば、ある意味では地価の値上がり等の期待と申しますか、そういうようなことも考えての空閑地みたいな可能性もあるわけでございますが、今回の法案によって市街化区域と調整区域というのが区分をされますと、市街化区域にあき地があるのに調整区域のほうで農地を転用するというようなことはきびしく調整をしてまいりまして、市街化区域の中での空閑地をまず埋めて、それからまた別途考えていくという形になりますので、今後この法案の成立後においては逐次そういう形はなくなっていくと思います。 また、あわせてすでに御提案を申し上げ、御審議をいただくことにしております農地法の改正法案におきましても、そのような場合には許可の取り消しとか、そういう措置ができるような規定を織り込みまして、御審議をいただきたいというふうに考えておるわけでございます。
○樋上委員 これは机上の空論で、指導監督の強化が叫ばれなければならないのですが、農地転用後の未着工の多いところは、農山村部よりも都市近郊のほうが多いということは、あなたがおっしゃるように、原因としては、資金難が六〇%にものぼっている。これは将来の地価の高騰を見込んで買い占めが行なわれているのだ。こういう点について十分なる監督の強化を望みたい、こう私は思う次第でございます。 なお、都市近郊の農村では、たいてい工業地域、住宅地域、農業地域等を色分けした土地利用計画がつくられている。しかし、役所の机上計画だけで、一たび工業地域や住宅地域に指定されると、その地域の農地はたちまち何倍にも値上がりしてしまう。そのため、実際に工場や住宅が入ってくるときには、この工業、住宅地域を敬遠して、逆に安価な農業地域に進出することがある。計画上の農業地域が工場、住宅地にかわって、工業、住宅地域が依然農地のままで次第に荒廃していくという奇妙な現象がここに起こっているのです。たとえば愛知県春日井市の場合は、王子製紙が進出したときは、昭和二十八年当時から都市計画を作成し、工業、商業、住宅、農業等の地域指定を行なっていたのであります。だが実際には、昭和三十三年じゅうに工業用地に転用された農地は、四万坪のうち、都市計画の工業地域内で転用されたものは三件、二千坪であった。全転用面積のわずかに五%にすぎないという結果がここに出てきております。これでは市町村の土地利用計画は何ら生かされておらない、かえって害を及ぼしているような状態でありますが、このような現状に対して政府はどのような具体的な対策を講じようとするのか、その点をお伺いしたいと思います。
○竹内(藤)政府委員 おっしゃいますような現象がありました。それは都市計画の規制が、従来は用途地域を指定いたしましても、無指定地域については野放しで、かえって用途地域内のほうが建築の制限がきびしいというような事態がございまして、何でも建てられ、用途もどんなものでも建てられる、こういうことになっておりましたために、農業地域にどんどん工場が建つというような事態が起こってきたわけでございます。今回都市計画法におきまして、その点を着目いたしまして、市街化調整区域というような制度をつくりまして、そこには原則として開発を許さない、工場、住宅等の建設を許さない、こういうような制度を設けて、いま御指摘のような点がないようにしていきたいというのが、この法案のねらいの一つでございます。
○樋上委員 最後に、臨港地区に対する都市計画でありますが、臨港地区については市町村長の発言権はないのか、あるのか、こういう点はどうですか。
○竹内(藤)政府委員 臨港地区の指定そのものは都市計画として行ないますので、これにつきましては市町村が当然タッチするわけでございます。ただ、臨港地区に一ぺん指定されましたあと、その中で、たとえば埠頭地区とか、あるいは倉庫地区とかいうようなこまかな用途地区を立てるのは、これは港湾管理者がやることになっておりますが、たいていの場合は港湾管理者というのは公共団体の長であることが多いものですから、事実上は一致することが多いと思いますけれども、こまかく分けますのは、これは港湾の機能を考えるという意味におきまして港湾管理者がやる。しかし、どこを臨港地区に指定するかというのは都市計画で行ないますので、市町村が当然タッチする、こういう形になっております。
○樋上委員 時間が参りましたから……。
○加藤委員長 これにて本連合審査会は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時散会