建設委員会 第24号
- 発言数
- 103 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1968/05/22
会議録
○加藤委員長 これより会議を開きます。 請願取り下げの件についておはかりいたします。 本委員会に付託されております請願中、第一九七八号、新橋駅前市街地改造に伴う補償基準の改正等に関する請願について、五月二十日付をもって、紹介議員小峯柳多君から取り下げ願いが提出されております。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○加藤委員長 建設行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。渡辺芳男君。
○渡辺(芳)委員 富士川の砂利採取について、これに関連して伺いますが、初めに現状を少しく私のほうから申し上げて、順次質問をいたしたいと思います。 富士川の下流地域にあたる山梨県との境にある静岡県の芝川町が、現在、四月一日以降特にダンプの通行が激しくて、山間の町でありますが、町全体、極端な表現で言えば、麻痺をしておるような状況にあります。この地域の道路はすべて県道でありますが、幅員も三・八メートルから六メートル程度で、芝川駅の周辺は舗装されていますが、この町の中心から一キロないし一・五キロくらい離れますと、明治三十年代につくられた道路そのままの状態で、ほとんど改良されていないというのが現状です。こんな狭い県道を、通称一匹オオカミといわれるダンプが、一日三千台から三千五百台くらいの台数が走り抜けているのでありますから、住民は道路を歩くということにはならないのです。道路はこわれるし、路肩はくずれるし、窓ガラスは破損をする、ほこりと振動で、道路の沿線の住民はいわばダンプの公害に悩まされ続けている、こういう状況にあります。これは特に、先ほど申し上げましたが、四月一日以降富士川の河口の砂利採取を禁止したのが原因であります。本年の大体三月ごろまでは、芝川町のダンプの通行量は約一千台だといわれていましたが、四月に入ると、河口のほうの砂利採取が禁じられたので、芝川町の長貫という地区の砂利を運搬するためにダンプカーが一挙に殺到して、これから大体八〇%程度のダンプが田子浦港の砂利船にまで運搬する、こういう状況にあります。当然、こんな状態ですから、新聞やテレビは全く大騒ぎをしている今日の状況であります。一番困るのは、あの町はそう大きい町ではございませんが、通勤通学のバスは山梨交通というバスがやっておりますが、これが中止をしてしまった。結局走れないという状況にある。そこで、どうにもならないので、町役場ではいろいろ対策を練りましたが、最近、午前六時半から八時ごろまで、警察の協力を得て、すべてのダンプを交通禁止をしました。そしてマイクロバスを買って町役場で通勤や通学の子供なり、勤め人を運んでいる、こういう状況にあります。そんなわけでありますから、何とかしていまの現状を一日も早く対策を講じてやっていかなければならない羽目におちいっているわけです。しかし、遅々として対策は講じておりませんから、この際警察の積極的な協力を得たい、こういうのが現地の偽らざる強い要望であります。 そこで、時間の関係もあるそうでありますから、最初に警察庁関係に伺います。 現在は、交通整理のために、空車のダンプは、百九十号線、尾崎−塩出線を通って国道の五十二号線に出て、それから富士川−富沢線といわれる十二号線、橋上−尾崎線に入って、砂利を積んで町に入って港のほうへ出ていく、こういう経路をとっています。簡単にいえば、ダンプの一方通行をやっているわけです。これは一車線というか、すれ違いができないからです。この尾崎−塩出線の道路の道幅は四メートルです。これを出ますと山梨県側になります。ダンプだけの一方交通、しかも富士宮署の緊急対策でやっているだけですから、隣の山梨県との連絡がついていないわけです。ですから、その四メートルの尾崎−塩出線にダンプが入っていて、向こうから山梨の木材を積んだトラックが来れば、はち合わせをやって身動きができない、こういう状況にあります。私も先日現地を回ってみましたが、全くこの道路はどうにもならぬ。私自身も二時間ぐらいストップを食った。この道路の延長は大体四キロなんですが、そこで、この際警察庁で音頭をとって一方交通をするということは、現実にあの辺の木材運搬等を考えると、むずかしい面もあります。しかし、大型トラックだけは山梨県のほうからおりてくるということはやめる、そういうふうに山梨県との関係の調整をとらなければ、これは一方交通をやっても無意味だ。山を削ったような道で、あるいは田んぼの中を走っておるところもありますが、途中田んぼに入ってトラックの行き違いをするというような状況ですから、その辺の用水堀なり田んぼなどというのは荒らされほうだい。まさに、何といいますか、無頼の徒が歩くような状態にあるわけです。そこで、この関係は、先ほど申し上げましたように、警察庁のほうで調整をとって早急にやってもらうことが必要だと思います。この点はいかがでしょう。
○綾田説明員 お答えを申し上げます。 この線につきましては、五月十四日から、芝川町内の県道富士川−富沢線は、約一・八キロメートル、一方通行により大型の車両の禁止をいたしております。それから県道の塩出−尾崎線につきましては、二・九キロメートル。両者とも同様でありますが、午前六時三十分から午前八時まで、一方の——一方と申しますのは、山砂利を積んで下る車を禁止して、上る車はいいという一方通行の制限をいたしております。それで、現在芝川町内は富士宮署の管内でありますが、塩出−尾崎線につきましては、山梨県警と静岡県警と両方の関係がございますので、両者間で協議の上実施をしておるのであります。しかし、これは緊急の措置でございまして、現在は署長権限による一応の臨時規制でございまして、これをさらに本格的に公安委員会の規制にするかどうかという問題につきましては、現在両県警から担当者が実査をいたしましてこの方針を検討しておるわけでございます。ただ、山梨県の場合は、この塩出−尾崎線につきましては、ほとんど山中でございますので、そう問題はないのでございますけれども、静岡の場合には、途中に部落がございまして、大型車両の禁止だけの場合はそう問題はないのですが、一般車両を禁止することになりますと迂回線の問題が出てきますので、そういう点につきまして現在検討中でございます。警察庁といたしましても、この芝川の町内の住民の方には非常にお気の毒な状態でございます。 交通量を申し上げますと、お話しのように、ダンプは大体三千台でございます。私のほうの報告によると三千台でございますが、そのほか、一般車両が約千台、朝のラッシュを含めますと、歩行者千名、バスの停車乗降客が約二千名、そういう状況でございますので、特に通学通園の朝のラッシュを考えて、午前六時半から八時までの規制をやったというふうな状況でございます。さらに両県警によくお話をいたしまして、警察庁としてできるだけの交通規制をいたしたいというふうに考えております。
○渡辺(芳)委員 いまあなたが言うように、私も実情は知っておりますから、要するに、山梨県から下がってくる場合に、尾崎−塩出線の場合はこれは大型のトラックを禁止する、こうすれば、若干の部落がありますが、道を少し部落の中へ入ったりしてその交通はある程度スムーズにいきますから、大型は、確かに言うとおり即刻やってもらいたい。あれは農村地域ですから、普通、小型のトラックなど持っていますから、全面的に禁止というわけにはいかない。そういうふうにひとつ——よろしゅうございますね。 それで次に伺いますが、昨年ダンプ規制法ができましたが、シートをかぶせることが沿線の民家の特にガラス破損などの被害を防止する、そういうことが、芝川町のような場合は町内の住民のいま一番強い要望なんですね。先日千葉県を回りましたが、聞くところによると、千葉県などは、県警が、積み荷の場合はシートをかぶせて走らなければいけないという強い指示をしておる。こういうことを仄聞したわけです。私もこの事情はよくわかりませんが、そういうことでありますから、これは全国的に政令などによってできないものかどうかというふうなことを私も気がついておるのですが、とりあえず、警察庁として、そういうシートを使用しなければダンプは走ってはいけないというふうな指導はできませんか。
○綾田説明員 ただいまの千葉県のお話でございますが、これは道路交通法の七十一条に基づいて、運転者の順守事項として公安委員会規則で定められることになっております。静岡県の公安委員会の規則におきましても、ちょっと申し上げますと、この道路交通法に基づきまして、どろ、土、砂、石、水その他のものを、みだりに落としまたは落とすおそれのある方法で積載して車両などの運転はしないことというふうな規定でございますが、はっきりシートの点は出ておらないわけでございます。全国の二、三の県はやっておりますが、こういう類似の規定はほとんどどの県にも置いてあるわけでございます。従来警察庁といたしましては、府県がそれぞれの実情に応じるということで、シートはかぶせるようにという行政指導をやってきておったわけでございますが、静岡県だけでなく、神奈川県の場合も厚木方面でそういう問題も起こっておりますし、よく県警当局の意見を聞きまして、そういう線で指導をしていきたいというふうに考えます。
○渡辺(芳)委員 それは、県警と研究でなくて、警察庁の方針としてできませんか。
○綾田説明員 警察庁も、そういうダンプのあるところにつきましては、そういう府県の実情にもよると思うのでございますが、一応これは制度的には公安委員会がきめるということになっておりますので、そういう方針といいますか、方針としてやりたいというふうに考えております。
○渡辺(芳)委員 それは公安委員会できめることには違いないのですが、やはり全国的に統一したほうがいいと思うのですが、ひとつしかるべくお願いをしておきます。おたくはそれで終わりました。 道路関係でお伺いしますが、具体的な対策は県の単独事業でやるという。いま待避所をつくりたいと、いうふうなことで手をつけております。しかし、当面の糊塗策でちゃちなものですから、これで根本的な解決はできません。やはり国庫補助による改良事業でこの際従来懸案になっていることをやっていかなければ、この状態というのは解消しないのではないか、こういうふうに考えます。人口も一万六百人という、この小さな山間の町です。ですから、特にそういうことを痛感するわけです。 そこで、まず第一番にお尋ねをいたしますが、町の中心部を避けて、富原橋から富士川の河川敷を通る迂回路をつくってこれを通すという案を、建設省の出先機関にも書面は出してあると言っておりますが、この点はさっそく許可をしてもらって、河川敷を通るように早急に対策を講じてもらいたいのですが、いかがですか。
○蓑輪政府委員 富士川−富沢線の、特に芝川の町の中の道路の問題でございますが、根本的には、やはりいまの芝川の町の中が、四メートルないし六メートルで、非常に道路の幅員が狭いということが問題だと思います。それに対しましては、実は四十二年から芝川のバイパスというものをこれは全長七百メートル程度のものでございますが、一応計画いたしまして、四十二年度におきまして用地費として六百万、四十三年度は千五百万ぐらいの事業費を予定しておるのでございますが、四十二年度の六百万の用地費につきましては、これはルートについていろいろまた問題がございまして、これは四十三年まで繰り越されておるような状況でございます。ただ、この全体のバイパスが二億かかりますので、なかなかことし一年というわけにもいきませんので、その応急策といたしまして、南の富原橋から河川敷を通って、町をはずして通れるような迂回路を考えておるわけでございますので、これは幅三・五メートルくらいで、県単で約四百メートルぐらいを計画しております。これにつきましては、河川敷を通る関係もございまして、河川の管理をやっております甲府の工事事務所と県とがいろいろ話を現在いたしておる状況でございます。これも、いま参りました話によりますと、大体話がつきまして、さっそく県で道路の設計に移っているというふうに聞いております。そのほかに、さらにこの芝川町の中にあります久富橋とか釜口、内房、この三つがございますが、その辺につきましては、交通安全施設整備事業で、橋の片側に歩行者専用の歩道をつける計画をことしじゅうに完成する予定になっておる次第でございます。まずとりあえずは迂回路を早くして、芝川町の人家の稠密している町の中を通らない方法をまず優先的に考えていきたいというふうに考えております。
○渡辺(芳)委員 これは率直に言っていつごろまでに——この迂回路は少し補強工事をやらなければならぬところもありますが、そうそう長くかからぬですし、一応の目安、どの程度からこの迂回路が使用できるか、これをひとつ伺います。 ついでに、いま話されました十二号線のバイパス、芝川駅の南側から大沢川の橋の間約七百メートル、二億くらいの建設費がかかると言われましたが、聞くところによると、三、四年先でないとこれはとてもできない、こんなふうなことも聞いておりますが、現実にいまの現状は三、四年待っておるようなわけにはいかないわけですね。地元ではバイパス建設について大体十五軒ないし二十軒くらいの民家がかかるのです。この立ちのきもやらなければなりませんが、ことしは予算が千五百万円くらいついておりますね。こういう状態になりましたから、現地ではきわめて協力的になっておるわけです。この促進というものができませんか。この二つをお伺いします。
○蓑輪政府委員 迂回路につきましては、一応、これは河川敷の中で堤防がございまして、それの根固めがございます。そこを使うか使わないかによりまして工事費もだいぶ変わってくると思いますが、いまのところ、迂回路については、現在久富橋のかかっておるところに橋をかけないといけないと思いますので、そういう橋をかけることが一番時間がかかるのではないかというふうに考えております。大体四、五百万くらいのものであれば、三カ月か四カ月くらいあればできると思います。これについてはまだ県といつごろできるかという十分な打ち合わせをしておりません。 さらに、芝川のバイパスにつきましては、全事業二億ということになると、工事の規模からいえば、急いでやれば二年くらいでできるかと思います。予算的な問題はあるかと思いますが、静岡県でいわゆる施越しその他をしてもらえば、二年くらいで何とか終わらせたいというふうに考えております。
○渡辺(芳)委員 河川局長にお伺いしますが、あの辺の富士川の中流地域における砂利の採取をいまやっておりますが、大体年限としてどのくらいの期間採取可能なんですか。
○坂野政府委員 問題になっております付近の期間につきましては、大体四十三年度以降が五百万から六百万程度今後採取の可能量があると考えておりまして、それに対して、実績は年間大体百九十万立方メートルというぐあいに毎年とっておるようでございます。いま問題の芝川を経由していきますのは、そのうちの百五十万ばかりと私ども見ております。百九十万毎年いきますと、大体今後三年くらいは採取可能だ、こういうふうに考えております。
○渡辺(芳)委員 実は私はしろうとなんですが、業者に言わせると、大体採取のテンポが非常に早い。現地の工事事務所の係員とも話し合いましたが、三千台というダンプが通ると、私どもが計算しているよりもたいへんよけいな砂利が運び出されていく、こういうふうに言うのですね。だから先生、実際そんなにはダンプは通っていない、こういう言い方をするのですが、これはいずれにしても、調べたのですから、通ることは間違いない。田子浦港と現地との間を一日五往復くらいやるのです。そのくらいやらぬと、一匹オオカミのダンプ業者というのはやっていけないのですね、借金をしてやっているのですから。大体三千台以上のダンプのうち八割くらいが田子浦港との往復をして、あと二割くらいが神奈川県のほうに走っていきます。ですから、このダンプの数は実は減らないと思うのです。建設省で河口のほうの採取を禁止して、二十三の業者がまた上のほうでとらしてくれという許可要請をやっております。いまごたごたしているその地域というのは、砂利業者は十社しかないのです。あと二十三社を全部許可したら、これはたいへんなことになるわけです。しかも、あの辺はきわめて良質な山砂利が出るということが最近わかりました。ですから、いまの川の採取可能なのが三カ年、こう言われましたが、実際はもっと続くわけですね。しろうとでもびっくりするような砂利や砂が山ごとあるわけです。ですからそういう状態からいきますと、道路を整備するのはあまりのんきなことをやってはいられないということになります。非常に長期にわたって砂利の採取が可能になるという状況にありますから。 この際、尾崎−塩出線について、これは道路局長にお伺いしますが、百九十号線についてはまだ何も考えておらぬ状態にあります。こういう一方交通をやる場合には、こちらのほうも少し待避所をつくったり道路幅を広げたりしなければいけない。富士川−富沢線の十二号線、つまり尾崎−橋上間の関係ですが、この点は手をつけるようでありますね。だから、この両方改良工事をやらなければいけないと思うのですが、この点はいかがでしょう。
○蓑輪政府委員 ただいまの塩出−尾崎線につきましては、実は県の要望もございませんので、ことしは整備のための補助の金がついておりません。これにつきましては、いまいろいろお話を聞きまして、この富士川−富沢線だけでなくて、こちらのほうも一緒にしないと一方交通になるという関係もございますので、これにつきましては県とよく相談いたしまして——四十三年度の予算で措置することは、実はもう予算の個所をきめたあとで、ちょっと困難だと思います。何らかの方法を県と協議したいというように考えております。
○渡辺(芳)委員 それは少し困るわけですよ。いずれにしてもすぐ手をつけなければいけませんから、考えてみてください。 河川局長にお伺いいたしますが、河口で採取をしておった二十三の業者に許可をしますか。中流地域の採取です。それが一つ。 それから新砂利採取法もできますが、この一匹オオカミのダンプはつかみどころがないのですね。現地の建設省の係員も困っておる状況です。秩序維持ということ自身もなかなかできないような状況で、ダンプを運転する諸君と砂利業者とも全然違う、ふだんおつき合いもない、こういうような状況ですから、交通整理なり、あるいは朝一時的に交通のストップをやる、禁止をやる、警察が出なければ、とても町役場ではできない。いずれにしても、そういう状況でありますから、この責任体制を明らかにするために、砂利業者を通じてこの点はもう少し指導していかないとますます混乱をするという傾向にあると思うのですね。法律も新しくできますから、当然そうなると思いますが、この点はどう考えておりますか。
○坂野政府委員 御質問の第一点につきましては、確かに四十三年三月一日で、橋梁の問題等ございまして、禁止に踏み切ったわけでございますが、そのために、私どもの指導といたしましては、砂利業界、静岡県当局等を含めまして、県と地方建設局の出先機関が中心になっていろいろ調整をはかったわけでございまして、禁止いたしましたすぐ上流で、しかも芝川よりも南のほうの地域でございますが、芝川を通らない、芝川の下流のほうの地域に約五十万立方メートルくらいの採取可能量がございますので、それは六月一日くらいから許可するようにしたい、そうすれば、ある程度そこに、従来芝川まであるいは延びておった業者も、一時的に芝川をおりて、芝川の南のほうのところで五十万くらいとれると考えております それから、県のほうが調査費を六十万ばかり出しまして山砂利の開発の可能性をいま検討いたしておりまして、その場所も、大体有無瀬川沿いといいまして、先生御承知と思いますがそれは芝川よりも南のほうでございます。ですから、その辺に具体的に採石の可能性も出てまいります。もちろん、搬出路の問題等もございますけれども、その辺が具体化すれば、いままで下流におった業者がある程度食いつなぎできるのではないか。あるいはそれによって、芝川町に現在相当部分入っておると思いますが、その辺の少し南のほうに再び移れるということの可能性も考えております。それから、将来を考えていきますと、どうしてもやはり従来南におった業者が芝川町以北にも若干は移動するかと思いますけれども、そういう対策を講じて、できるだけ芝川町に影響を与えないように、南のほうで業者が食っていけるというようなことを実は私ども総合的に考えております。 それから、第二点のダンプと砂利業者との関連は、先生おっしゃるように、非常にむずかしい問題はございまして、砂利の採取業者が必ずしもその運搬をやってくるのではなくて、採取するものとダンプによる運搬業者とが別々の状態で運搬しているケースが多いと思います。それで、確かに先生おっしゃいますように私どもは法律の改正をいま考えておりますが、それが通過いたしますと、砂利採取の段階でいろいろな砂利採取の計画を提出させて、それを審査いたしまして認可することになっておりますので、搬出の経路だとか、それからいろいろな水たれ等に対して、そういった水の落ちないような措置を講じさせるとか、そういうような問題もその中に詳しい計画を出させまして、それを審査することになっております。市町村長さんから要望があって、砂利採取の認可をする場合に、市町村長さんにもその計画を通知することになっております。それから公安委員会のほうにも通知することになっておりますので、そういった意見を取り入れて、今度の法律ができますと、法律にのっとった規制もある程度できるのではないかというぐあいに考えておるわけでございます。
○渡辺(芳)委員 富士川の関係でいまお尋ねしておりますが、安倍川も下流のほうを禁止したわけですね。これもだいぶ上流に上がっていきました。特に芝川町周辺が混乱をしておるというのは、安倍川のほうのダンプがそちらへ移ってきた傾向があるのですね。それも一部入ってきた傾向がある。五十二号線を使って興津へ出ていくダンプも多少はあるわけです。これは一がいに清水港へ出ろということばかりは言えぬが、当面、いまのような混乱がずっと続きますと、一歩間違えばこれはえらい交通事故も起きますから、検討していただきたいと思っておるのです。私自身もここで、五十二号線を下がって清水のほうに君たち入ったらどうかというようなことは一がいに言えないわけです。これが、いま質問をしておるのですが、むずかしいところなんです。簡単に言えばそういう現状ですから、道路をまず整備してもらいたい。あるいは砂利の採取許可も、道路の交通事情なども考えてやっていただきたい。ただしかし、いつまでも二十三社の河口付近の業者をストップさせるということが、いまの状態ではなかなか困難のようであることも私は承知しております。この点を現地の建設省の関係では相当知っておると思いますから、十分勘案してやっていただきたいと思います。これはよろしゅうございますね。 大臣に一そういうふうな現状ですから、特にこの地域の関係については、建設省のほうへは大挙押しかけてというふうな陳情はやっておりませんが、県庁のほうへは数回にわたって押しかけて約二、三百名の町民が陳情に行っておるわけです。新聞にも一週間に一ぺんぐらいいまでも出ておる状態でありますから、早急に現状に対する対策を講じてもらうように大臣のほうからいろいろと御指示を願いたいと思っておるのですが、この点はよろしゅうございますか。
○保利国務大臣 だんだんお話を伺っておりまして、芝川町を中心に住民の方々が交通公害で非常な難儀を受けられておるということがよく理解できるわけでございます。もちろん、これは貴重な資材の確保ということも大事でございますけれども、やはり住民を公害から守るということはより大事だと私は思うのでございます。それぞれの係でもいろいろ苦心の点はよくわかるのでありますが、しかし、事態の改善は一日もゆるがせにできないという事情になっておるようでございますから、県側ともよく連絡をしまして、すみやかに改善の方策を講じてもらうように督励をいたしたいと思います。
○渡辺(芳)委員 どうもありがとうございました。 終わります。
○加藤委員長 岡本隆一君。 〔委員長退席、丹羽(喬)委員長代理着席〕
○岡本(隆)委員 きょうは、水資源開発促進法の改正のときにお尋ねをいたしておきたいと思っておったのでありますが、法案の成立を急がれたのでちょっと問題を私残しておりますから、まず最初に、水の問題についてお尋ねさせていただきたいと思います。 河川法の第二条に、「流水は、私権の目的となることができない。」ということが規定してございますが、この流水とはどういうことをさすのか。もう少し端的に申しますと、ダムにたくわえられておる水は、流水なのか流水でないのか。それから、ダムから放流されてくる水は、流水なのか流水でないのか。流水ということばの解釈でございますが、それを最初にお尋ねしたい。
○坂野政府委員 お答えいたします。 ダムに貯留されているもの、それからダムから放流しているもの、すべてあわせまして、流水というぐあいに解釈しております。
○岡本(隆)委員 そうすると、「私権の目的となることができない。」ということは、どういうことをさすのでありますか。
○坂野政府委員 法律上所有権とか財産権とか、そういった私法上の権利とならないということでございます。
○岡本(隆)委員 そうしますと、利水権は私権であるのかないのか。
○坂野政府委員 私法上の権利じゃなくて、公法上の権利でございます。
○岡本(隆)委員 そういたしますと、今度は、私権の対象とされておらない流水は、逆にすべての人に開放されておるのかどうか。私権の対象になっておらなければ、すべての人に開放されておるのかおらないのか。
○坂野政府委員 すべての人に開放されておりますけれども、二十三条によって、流水の占用の許可が必要となるわけでございます。
○岡本(隆)委員 そうすると、伏流水は流水の中に入るのでしょうか。
○坂野政府委員 流水の中に入ります。
○岡本(隆)委員 そうすると、もう一歩進めまして、今度は、慣行水利権というのはどういうものをさすのでしょう。
○坂野政府委員 慣行水利権というのは、旧河川法のできる以前においてすでに自主的には権利として承認されているものであって、それを河川法ができてからも継承して、ほとんど新規の正式の許可を得たものと同等の権利というぐあいに解釈しております。
○岡本(隆)委員 そういたしますと、河川がございます。そして従来農民がそこから水を引いております。あるいは周囲の住民が伏流水を井戸水を通じてくみ上げております。そういうようなものはすべて慣行水利権の中に入るんじゃないですか。
○坂野政府委員 河川法の適用前にそういうぐあいに河川に関してとっているものがあれば、それは慣行水利権に属する。中に入るわけでございます。
○岡本(隆)委員 そういたしますと、今度は、こういうことが起こってくるわけですね。河川の形態は時勢とともに変わってきます。たとえば上にダムができます。そしてまた、砂利採取等が下流で行なわれるために河床が低下いたしてまいります。いろいろ川の状況も変わってまいります。それと一緒に流域の姿も変わってまいります。ということは、普通の形でいっても人口の自然増がございます。人口の自然増であった場合に、そこにたくさんの家ができてきたら、井戸水のくみ上げの量がどうしても多くなる。そういうような人口の自然増あるいは経済の成長と一緒に人口の流入がございます。そしてそこに自然に都市が発展してまいります。そういう場合に、井戸がたくさん掘られてそこで地下水をくみ上げていく。そのことも慣行水利権の中に入っておって、当然の権利としてくみ得るものではないか。私どもは、慣行水利権というものは、流域住民の生活用水は慣行水利権である、こういうふうに理解すべきであると思うのでありますが、それはどうですか。
○坂野政府委員 先ほど申し上げましたのは、河川の中で井戸を掘っておった、伏流水をとっておったというふうに、直接河川に影響のあるもの、そういうもので河川法の適用以前にあったものは慣行水利権とみなしておるわけでございます。しかし、その後河川法ができてから新しく井戸水を掘るとか、新しく川からとるとかいう問題は、これは新規の水利権の許可を得てやるべき問題で、そういうものは慣行水利権とは全然別個に切り離して考えるべき問題であります。
○岡本(隆)委員 ちょっと意味が違うと思います。つまり、河川の中でなしに、河川の周囲で伏流水をくみ上げておる。そうすると、人口が倍になれば、倍の井戸が掘られて倍量の伏流水がくみ上げられるでしょう。だから、河川の流域におるところの住民が生活用水として使う水は、当然慣行水利権として考えらるべきじゃないか、こういうことを申し上げているのです。
○坂野政府委員 先ほど申し上げましたように、河川に直接影響のある伏流水は、河川法のできる前からとっておれば、とった分についてはこれは、慣行水利権として認めておるわけです。しかし、法律ができてから、それからその伏流水をとる量が非常にふえてくる、そのふえた分については、これは法的には慣行水利権とするわけにいかぬわけです。押え方はむずかしいと思いますが……。
○岡本(隆)委員 そうすると、もう一つ形変わりまして、従来、ある村落で水をみな井戸水を使っておった。ところが、河床がものすごく低下したから井戸水が枯渇した。今度、そうなってくると、河川の近くの、水をくみ出し得るようなところで井戸を掘って、それで簡易水道をつくる、こういうことになってくると、これはかってその人らが持っておった慣行水利権、いま言われる生活用水としての井戸水としての慣行水利権ですね。それは河川の河床低下——河床低下ということは、河川の維持管理の形の変化ですね。だからこれは河川側に原因があるわけです。その河川側の原因に基づいて井戸水がすっかり出なくなった。そうすると、その代償として水の出得るところへ水源を求めて伏流水をくみ上げる。そうすると、かつて持っておったところの慣行水利権の代償行為ですな、それはやはり慣行水利権とみなすべきでしょうね。
○坂野政府委員 井戸の場所によろうと思います。要するに、河川法に関係のあるものは河川の水流に影響のある部分だけでございますから、影響のない地下水、幾ら水をとっても川に影響ないということでしたら、これは河川法の範囲外にあるわけでございます。慣行水利権はどこまでも河川法の範囲内です。その場合に、先生のおっしゃるように、はっきり情勢の変化によって川底が上がったり下がったりした、そのために水が出なくなった、しかもその水は明らかに河川に従来依存しておった、依存しておる分だけは慣行水利権として認めているわけですけれども、それが悪影響であって、それを是正するために施設をやるということならば、これはもう井戸水であろうと、あるいは新しく水をせきを設けてとっている表流水であろうと、同じことだろうと思います。
○岡本(隆)委員 しかし、河床が低下したために井戸水がなくなったということなら、河川と関係あるということは明らかじゃないですか。そうでしょう。だから、そういうふうな場合、その河川の近くで伏流水の出るところでくみ上げるというふうなことになれば、それは当然慣行水利権の代償行為として認められるべきじゃないですか。
○坂野政府委員 先ほど申し上げましたように、状況は因果関係がはっきりいたしませんと——要するに、河川法の適用の範囲内というのは、さっき申し上げたように、物理的に直接河川に沿った水と結びついておらなければいかぬわけです。ですから、そういうことで物理的に困果関係がはっきりしてくる場合であって、明らかにその状況が変わって、そして水の量が減ってきたから、これを復元するんだということならば、慣行水利権として考えるわけであります。ですから、慣行水利権の限界をその場合にはっきりしておきませんと——要するに、伏流水、直接川底の下を走っておって、この水をとればその河川の今度は下流に影響するというものならば、これは河川法を適用するわけです。しかし、その範囲内においてそういう困果関係がはっきりしておれば、それは慣行水利権とすることができるわけであります。しかし、その辺は非常に限界がむずかしいわけでございまして、ほかの地域でも、実は小瀬川等でも問題になったのでございますけれども、これが地下水なのか伏流水なのか、ほんとうに川の水とくっついているのかどうか、非常に判定がむずかしゅうございます。その判定の技術的にはっきりすれば、慣行水利権だというふうに、先生のおっしゃるとおり処置できると思います。しかし、その技術的な判定は非常に困果関係が押えにくいということがあるわけでございます。
○岡本(隆)委員 あなたのほうはかなりそういう問題をシビアーに考えていきたいようでございますが、しかし、その流域に住んでいる人間にとったら、昔から川の水というのは天から与えられたものだ、だからその水は自由に利用して生活できるんだ、こういう理解の上に立っておったわけです。ところが、河川法ができ、あるいはまた、ダムをつくったという人為的なことによって水利権というものに制限を加えられる。いまの局長のお話でありますと、従来井戸水をくんでおったその村落の人口がたとえば三千なら三千おった、その三千の人口が、自然増によるなりあるいは他地域からの流入によるなりで倍にふくらんだ、その場合に、井戸を掘ってくみ上げても、それが河川に影響があるものであるとするなら、それはいわゆる新たなる水利権の設定になって、厳密に言えば、くみ上げることはできないんだ、こういうふうな考え方。しかし、伏流水と河川の水との関係というものは、これは非常に密接なものであるということは御承知のはずです。普通のなには、たとえば渇水期には伏流水がどんどん川へ入って補給しておるわけですね。増水期にはそれがまた下へ伏流水として流入していくというふうに、非常に密接な関係があるわけで、むしろ渇水期には伏流水をその地域から川が奪っているわけですね。下流で水需要が盛んになってどんどん下流でくみ上げる、そうすると、それと一緒にいろいろな河川管理の関係で河床が低下する。そうすると、伏流水が元来昔からあって、当然昔のような河川維持が行なわれておって、十年、二十年前のような水位が保持されておるならば、別に伏流水がどんどん流れてくるものだから、井戸水でもって楽に水の利用ができた。そういうふうな、逆に言うなれば、河川に水を奪われておる井戸水、そういうような関係にあるにかかわらず、新たなる取水はこれは水利権と関係があるんだ、こういうことになってくると、これは非常に水利用がきびしくなってきたに応じて、河川のほうでそういう水需要に応ずるために非常に都合のいい河川法の解釈になりはしないか、こういうふうに思うのでございますが、いかがですか。
○坂野政府委員 先生の御指摘もごもっともでございます。先ほど申し上げましたように、河川と因果関係が非常に不明確だ、結びつきがないというように大体想定されるようなものは、一々そういう許可はとらしてないわけです。非常に河川にくっついておって、それをとれば明らかに河川に影響があって、しかもそれが従来の慣行水利権としての台帳にもあがってないというようなものについては、新しく水利権を設定するということですけれども、川から少し離れておって、常識的に考えても、いろいろな調査をやってもあまり河川に影響がないということが大体判明しておれば、一々そういう許可をとらなくても、水をとって差しつかえないということにはなっておるわけでございます。ですから、そういうものを圧迫するということもございませんし、それからダムをつくりましても、従来、ダムをつくるつくらぬにかかわらず、慣行水利権として認めているものが、いろいろそういった川の状態等が変化して水がとりにくくなったというものについては、もちろん、代替施設は、新しく水利権ということではなくてできることにいたしております。
○岡本(隆)委員 慣行水利権以外の水利権は、新たに利水施設をつくる場合の投資をしなければ水利権は設定されない、こういうことでございますか。
○坂野政府委員 それは慣行水利権であっても、慣行水利権でなくて既得の水利権全体を含めまして、新規の利水というぐあいに解釈されるものは、新しい手続をしておるわけでございますけれども、そういうものでない限りは、もう一般の成規の手続を経た水利権であっても、慣行の水利権であっても、取り扱いは全く同じと考えております。
○岡本(隆)委員 問題は、私が言いたいことは、木津川流域のことなんです。木津川で高山ダムがいま建設中でございます。高山ダムは阪神の水道用水をつくるんだ、こういうことです。ところが、昭和三十六年、水資源開発促進法が制定された。そしてまた、あの当時に、大まかなといいますか、緊急の利水計画が一応立てられて、それで木津川水系では一応慣行水利権はある程度認める、しかしながら、その慣行水利権以外には、阪神の水道用水以外は木津川水系からは水利用を認められておらない、こういうことできめられておるわけです。ところが、木津川流域は、最近近畿圏整備法によるところの近郊整備区域です。だから工場がどんどん進出してきて、同時に都市としてどんどん発展してきているわけです。そうすると、それらの地域は、都市用水あるいは工業用水の新たなる利水の需要が非常にたくさん出てきているわけなんです。ところが、高山ダムはすでに阪神の水道がとってしまっておる。上の宇陀川、青蓮寺についてもすでに大体の計画がきまってしまっておる。そうすると、経済の成長と一緒に流域の事情は非常に変わっておるにかかわらず、新たなる水の需要に応ずるだけの計画が全然ないわけなんです。政府は、近畿圏整備法によるところの近郊整備の区域だ、だから阪神地区の過密地帯の工場を持ってこい、あるいは、そこへ住宅団地を持ってこい——現に住宅公団では八幡に人口五万くらいの大きな住宅団地を計画いたしておりますし、その他たくさんの団地計画というものも進められてきておる。そうすると、そういうところへどうしても上水道を送らなければなりませんし、新たなる水需要というものに対処するだけの利水権というものが設定されなければ、どうにもそういう事態に対処できないということになっているのでございますが、その水の配分ですね。だから私が言うのは、そういうふうな事態になれば、水の再配分をしてもらわなければ困る。すでに権利が設定されているから、もうおまえのところはアウトだ、これでは困るということなんですが、それはどうなんでしょう。
○坂野政府委員 先生御承知のとおり、すべていろいろダムの計画によって特定利水、いわゆる不特定利水、私どもが計画をする場合に二つに分けて考えているわけでございます。 特定利水のほうは、これは慣行水利権も、それからその他の水利権も全部含めまして、要するにいままで権利として持っておったもの、それに対する用水が渇水期に不足するというようなものについて、不足分を補給するための分を、ダムの計画をする場合に、不特定用水の量として見ているわけです。それは別に利水者の負担は要らぬわけでございます。そういう既得の権利以上に新しく水道を引っぱったりあるいは工業用水を引っぱったりするという分は、御承知のように特定利水ということで、その分担金をちょうだいして、それを地方還元しまして投資に充てているわけです。そういうことで、先生御指摘の町は、大々的に水道を引っぱってそうして水道用水の施設をするというようなほうについての配分は、やはり特定用水として配分するということになると思います。しかし、この高山ダムにつきましては、御承知かと思いますが、昭和三十七年の八月十七日に、経済企画庁のほうの主管になるわけですけれども、水資源開発の基本計画というものが閣議決定されておりまして、その中に高山ダムの基本計画というものができているわけです。その基本計画を策定するにあたっては、経済企画庁のほうから京都府知事の意見も徴して、そして京都府のほうとしてもオーケーということで、もうすでにこの基本計画は決定しております。そうしてその特定の利水は一応大阪と神戸方面に五トン持っていくというのが基本計画で決定しておりますので、これを沿線の京都その他に持っていくとなりますと、この基本計画そのものを変更せざるを得ないということになりますので、新規のそういった利水の配分につきましては、高山ダムということに限定しないで、今度の琵琶湖開発の問題等もございますし、またいろいろなダムの計画があるわけでございますので、それをひとつ総合的に近畿全体としての水の配分を、これは経済企画庁が中心となって、建設省が協力していま作業をやっているわけでございますので、そういう段階でひとつそういうような水の配分を考えていきたいというぐあいに考えております。
○岡本(隆)委員 高山ダムは現在まだ建設中です。そうすると、現実に投資効果の含まれた水というものは現在木津川には流れておらないわけです。そうすると、現在もう流域の町村において、たとえば田辺町は投資効果を持っておる。取水口を木津川の中に持っております。八幡町にしましてもそばで現在とっておりますが、現実に八幡町の場合は堤防のついそばにくみ上げの井戸を持っております。それらが今度人口の増加に応じて取水量をどんどんふやすということになれば、それはいわゆる新規な水利用になってくるわけですけれども、そうすると、新規利用を現在都市の発展、人口の増加に応じてどんどんやっていっていいのか。現在その全体的な計画については経済企画庁のほうでやっておる、将来についてはちゃんと政府がつくるから、それに従ってもらえばいいから、現在もうそれに即応するだけの取水をしていいのかどうか。新たなる水利権の設定になるからそれはいま困る、取水源が別なのができてからでなければ、お前のほうはくみ上げは許さないのだ、こういう方針なのか。あるいは、流動性を持って全体をがらがら計算——というと語弊がありますが、お互いに融通をもって都市の発展に応じた水利用を許可していかれるのか、その辺を承っておきたいと思います。
○坂野政府委員 それは先ほど申し上げましたように、現在井戸の施設、あるいは現在頭首工があって、そこからとっていく、これに対しては、先ほど申し上げましたように、ダムができますと、相当量の水が必要なときに出せるわけです。それは不特定用水ということで、一般の治水費で出すわけです。その分は新しい分担金は要りませんから。ダムができたために、ある程度水が渇水時等にはふえるわけです。その分は現在の施設を生かして自由にとっていいわけです。しかし、人口がふえたために非常に水の需要量がふえたという場合に、増強分なり、それから新しく水の需要量がふえたそれをカバーするための分は、これは既得の水利権ではないわけですから、新しく要望を出していただきまして、高山ダムの場合はすでに決定してしまっておりますから、新規の利水については、大阪に幾ら、神戸に幾ら、こういうことになっております。だんだん需要がふえてくる場合には、ふえた分については新しく要望を出していただいて、そしてまた将来木津川の上流にいろいろなダムを考える、そのダムの分担金として納めてもらう、あるいは琵琶湖の総合開発との関連で、高山ダムなり、いろいろなダムの水の配分を再検討するという時期が将来あろうかと思います。こういう段階で分担金を払って、ふえた分だけは配分をし直すということになるわけでございます。いままで持っている権利はどこまでも主張できますし、ダムのほうでも、いままで持っている水利権の不足量に対しては、それをカバーするように治水費でダムの建設費の中で見ているわけでございます。それはできるわけでございます。 〔丹羽(喬)委員長代理退席、委員長着席〕
○岡本(隆)委員 その場合、たとえば高山ダム、秒五トン、これは十五年先の阪神の上水道の水利用を見て設定しているわけでしょう。来年の春にはダムができるんでしょう。そうすると、高山ダムとしては、竣工して、たくわえられておるときには、阪神の上水道は相当余裕を持っているわけです。その余裕のある分をここ数年の間、流域の新たなる水需要、取水に回すということは可能でしょう、理屈の上から。ただ分担金の問題を除けばですね。そして新たな、御承知のようにたとえば日吉のダムの計画があります。そうすると、日吉のダムに対して利水権を今度は設定して分担金を出して、徐々にそれを振りかえていく、こういうふうにすれば、これは現在の発展していく段階に応じたところの水需要を満たしていくということは可能なわけですね。そうすると、現在の高山ダムについては設定済みだから、木津川沿岸については新たなる取水は認めぬ、こういうのでなしに、その余裕分を一応回しておいて、こちらに新たなる水源の開発をやる、そのときに、それでは分担金を持ってくださいということで一応先行的に利水権を認める、こういうふうな措置はとられるのですか、おとりにならないのですか。
○坂野政府委員 従来はそういう例はございませんけれども、高山ダムの一応新しく生み出す水は阪神ということで阪神のほうとの契約が進んで、向こうのほうも分担金を出しているわけです。そういう関係ですから、京都における城陽町とか田辺町と、あるいは阪神地区との調整、これはやはり地元調整が問題になるわけです。そういう調整がつきますと、事務的にはこの範囲内で一時流用する——といいますか、一時暫定的に阪神の分を借用するということになりますから、その辺は事務的には検討しなければならぬと思いますが、問題は、阪神方面がはたして余裕があるかどうかというと、私どもの見るところでは、阪神方面はいま飲み水は非常に逼迫しておりまして、昨年、一昨年等でも維持用水を食ったり、先生御承知と思いますが、非常に逼迫しておる状態で、阪神は阪神で、一刻も早く高山ダムをつくってほしいということでございますので、むずかしいと思いますが、そういった調整がつくとすれば、事務的にはその範囲内で一時流用、暫定水利権ということになって、その辺は事務的な問題があると思いますが、できないことはないと思います。
○岡本(隆)委員 しかし、阪神の水の逼迫しておるのは、単に上水道だけでなしに、工業用水がたくさん要るから水が逼迫しておるので、そういう意味では、高山ダムが上水道として権利が設定されておるという範囲においては、あなたのお説は当たらないように思うのです。 さらにもう一つ、私はここでさっきの流水と私権との関係というものをこういうことに関連してお尋ねしたのですが、金を出した者は水を使える、金を出さない者は、どれだけ生活に必要があっても水は使えない、こういうことがあっていいものかどうか。流域住民にとって生活用水というものはどうしたって要るのです。水が使えない、利水権が与えられないということなら、そこへの転入を禁止する、人口の流入を押えるような方途を講じなければ、何も知らずに入ってきた者は、水がなくて非常に迷惑をしなければならぬわけでしょう。阪神が首を縦に振らなければ高山ダムの水は使わせないんだという考え方は、流水というものが、一つの金を出した者に対するところの権利の対象にされておる。金を出さなければダムの水が使えないというようなことは、これは流域住民の生活権を否定するものだ。生活用水すら供給しないということになってまいりますと、これは解釈がおかしいと思うのです。それから、そういう新たなる水の需要が起こったならば、その事態に即応するような方法を講じつつ水資源の開発をはかっていくということを為政者はやらなければならぬと思うのです。だから、そういう意味においては、そういう押えられた権利、出資に伴うところの権利というものは、やはり阪神の意向がどうだこうだ、話し合いがつくかつかぬかという問題でなしに、それはその事態に即応して政府のほうで配分とかいうものを計画的に変更もすれば、いろいろ融通し合うというような柔軟な運営、また水の活用ということをやらなければならぬと私は思うのですが、いかがですか。これは大臣から答えてもらうべき問題です。
○坂野政府委員 その前に——先生、金を出したから優先とか何とかということじゃございませんので、先ほど申し上げましたように、水資源開発をダムをつくる場合には、基本計画というものを閣議決定するわけです。その中で各県の意見を聞いて、こういう計画でよろしいか、その前にそれぞれ要望が出てくるわけです。ここで水がほしい、おれのところは新規の水をよこしてくれ、じゃこれだけ金を出しますからよろしくお願いします、オーケーというようなことで——三十七年の時点では、おそらくこの城陽町とかその他はそれほど逼迫していなかったと思います。そういう事態で基本計画ができて、いまダムが進んでおるわけです。もし計画を変更するとすれば、事務的には、閣議決定を変更したり、もう一ぺん審議会を開いて各方面の意見を聞いて、これはできないことはないわけですけれども、一応そういう既定の計画でいっております。したがって、いろいろその後に社会情勢の変化が出てくる場合は、極力水資源の開発——これは何も高山ダムだけを考えなくてもいいわけで、ほかの水系でも需要があります。そういうことで総合的にできるだけ需給のバランスをとるように各省すでに努力しておるわけでございます。金を払うということでなくて、要するに、既得の水利権で足りないものは、不特定水利権という形でそれを満たしていく、新規の取水については金を出してやる、こういう方式になっております。その辺御了承願います。
○岡本(隆)委員 これは三十七年当時、政府のほうも考えられなかった、あなた方も今日のような経済成長というものは考えておられなかったと思う。経済企画庁も夢にも思っていなかったと思うのです。今日の都市の発展、このような異常な発展というものは、道路にいたしましてもその他いろいろな問題が予想しなかったような事態になっておるから、いろいろな面での混乱が起こってきているわけですね。そのことが水需要の上にも起こってきておる。だから、予想されなかった新事態に即応するところのものの考え方をしていただかぬと困るということを私は申し上げておるわけなんです。それで、新たなこういう事態に即応した淀川水系の水需要の全体的な計画というものを早く立てていただくことの中から、融通性のある運用をしていただかぬと、非常に急速に発展していきますので、各都市ではもう早晩水の問題で困らなければならないような事態が出てくる。満々と上の高山ダムに水がたくわえられておるのに、水利権、利水権が設定されないために中流都市では水道が渇水で困らなければならぬというようなことがないように、ひとつ運営をうまくやっていただきたいと思うのです。 もう一つお尋ねしておきたいのは、たとえば中流都市でありますと、これは水を使いましても、相当戻すのですね。下流の大阪が水配分を受ける場合には、毎秒五トンなら五トン取水しましたら、それは使いっぱなしです。ところが、京都がかりに二トンなら二トン取水しましたら、そのうち、完全に消耗していく分を除いて、五〇%以上川へ返すわけですね。ただ、よごれているか、よごれていないかは別ですよ。これはいまの水質基準の問題で非常にきびしい水質の汚濁防止を規制されて、京都は四苦八苦しているのです。これは施設を十分にやればきれいにして戻すのですから、そうなってくると、中流都市の負担というものは、これは軽くていいはずではないか。アロケーションの場合に、同じように毎秒何トン何トンというなら、おまえのところはその割合で何ぼ出せ、こういう行き方は、中流都市に対しては分の悪い形になってくるのじゃないかと思うのですが、これは今後アロケーションをやられる場合の考え方の一つでありますが、いかがでしょうか。
○坂野政府委員 確かに先生のおっしゃるような問題もございますので、私ども事務的にいま検討いたしております。ただ、どの程度水が返ってくるとかいう、その辺が非常につかみにくいのでございます。しかし、事務的には検討を進めていきたいと思います。
○岡本(隆)委員 どの程度に返ってくるかということは、綿密には計算困難なことはわかります。しかし、およその目安はつこうというものですね。なぜこういうことを申し上げるかと申しますと、中流都市は、きれいにして返す義務を、水質基準のたてまえから、負わされているわけです。だから、きれいにして返すだけの義務を負わされておるなら、取水のほうも同じような投資を要求されたのでは困る。だから、取水の場合荷を軽くしていただいた分で一応それを水質をよくする施設の投資に回すことが可能だ。だから、そういう意味においては、いま申し上げたような振りかえの配慮が当然あるべきだ、こういうことを私は申し上げておるのでありますから、そういう意味で、京都が水を排出する場合には水をきれいにする義務を負うと一緒に、今度は取水する場合には相当還元するのだという考え方に立ったアロケーションをひとつしていただく、そういう点をこの機会にお願いしておきたいと思うのです。 それから、昨日の新聞を見ますと、土地問題懇談会が土地対策についての提言を行なう、こういうことが新聞に報道されております。都市計画法が成立をいたしまして、それに関連してこういうふうな方向が出てまいりまして、これは非常にけっこうなことだと思うのでございますが、この機会に建設大臣の所信を承っておきたいと思うのであります。 この土地問題懇談会では、われわれ建設委員会がかねて主張しているようなことが大体盛り込まれておると思うのでございますが、建設大臣はこれを受けてどういうふうにこれを実現していただけるか、ひとつ抱負を承っておきたいと思います。
○保利国務大臣 今国会で都市計画法案、都市再開発法案等の御審議をめぐりまして、土地問題、都市問題についてのいろいろな御意見が提案されておるわけでございますが、今日の都市を中心とする土地問題というものは、それはもちろん地価問題の重要な課題でございますが、これらを含めまして、放置できないような現状をどう改善してまいるかということにつきましては、私ども何らかの実行に移せる方途を見出したいということで、当委員会の御意見を特に念頭に置きつつ、さらに広く御意見を承りたいという趣意で、土地問題懇談会を年初に発足いたしまして、各委員方に参加していただきました。 〔委員長退席、森下委員長代理着席〕 委員の各位が非常に御熱心に御審議をいただき、同時に、それは両院の御論議の動向というものを十分勘案しつつ土地懇においても議論を進められてまいっておるわけであります。数次の会合で大体各委員の御意見も出てまいっております。できればこれを一つの公約数を求めて共通の意見を取りまとめるという努力がいま払われておるわけであります。最近新聞に伝えられておりまするものは、そのまだ中間的な取りまとめの努力の過程において一つの案として出されておるわけで、多少また動きも変化もあろうかという期待を持っております。しかし、大体は、土地問題を解決していくためには、やはり公的の機関による土地保有を拡大していくという方向で努力を払うべきである。それから、都市計画法で期待いたしておりまする土地の利用計画というものをすみやかに樹立して、そしてそれらの用途目的に沿うて土地利用が行なわれるように配慮してまいる。同時に、地価の一つの押えといいますか、地価安定をはかっていくための地価の公示制度はすみやかに実施するように準備を進めるべきではないかと思います。また、今日このままの状態で、なるほど大都市——例を東京にとりますれば、都心にいなくても十分機能の果たせる諸機関はできるだけ地方分散を考えるべきである。といいますことは、これ以上の人口の急激な流入を抑制するの方途をとらなければならない。したがって、相当の人を要する工場であるとか事務所であるとかいうようなものは押えるという一つの抑制作用を果たすために、そういう施設を建設する場合には何か特段の手を考えるべきではないか。あるいは土地利用の目的の主要部分を占めまする宅地の問題につきましては、宅地の供給を促進するために、宅地の開発について特段の考え方を持つべきじゃないか。なお、土地利用促進の上からいって、税の立て方、並びに土地の開発期待利益が所有者の独占に帰するということについての是正というようなことがやはり中心でありまして、それぞれについておそらく右様のことどもについての御意見は公約数として出てくるのではないかと期待をいたしておりまして、なかなか容易じゃございませんけれども、ひとつまた皆さん方の鞭撻とお知恵をいただいてやってみなければしかたがない、だから、やろうというかまえでひとつ取り組んでみたいと考えております。しかし、大体は今月いっぱいくらいには、もし土地懇で統一提案が行なわれるとすれば行なわれるのじゃないかと期待をいたしております。
○岡本(隆)委員 土地問題懇談会の提言の案をいただいたのでございますが、非常に抽象的に、広範囲にわたっておりますから、勢い簡単な記載にならざるを得ないと思いますが、これの論議の経過を読ましていただくと、もっと考え方がはっきりするのではないかとも思うのでございます。いま大臣からも御説明がございましたが、この土地問題懇談会のいろいろの土地対策に対する提案が出ておりますが、その中で、まず第一に、土地利用の調整として、市街化区域と市街化調整区域の設定を早くやれ、これは当然のことでございます。なかなか困難なことでございますが、これは大臣から叱咤勉励してそれを促進していただかなければならぬと思うのでございますが、その中に、国土の立体的な利用を考えろということが書いてございます。大体日本の住宅対策は非常に貧弱で、木造のものをいままで建ててまいりましたし、また、民間自力建設に住宅建設の六割を期待いたしておりますが、その民間建設のほとんどは木造建設であります。したがって、日本の住宅というものは勢い非常に平面的な住宅建設が行なわれておる。だから、土地をつくってもつくっても、平面的により利用しないために、はなはだ不経済な土地の使われ方をしておる。国土の狭い日本がきわめて不経済な土地の使い方をしておる。ヨーロッパとか、アメリカのように国土に相当ゆとりのあるところが立体的な住宅建設をやっておるというような点からいきまして、やはり日本も立体的な土地利用というものを考えていくべきではないか。国民に要求していくべきではないか。そういう意味では、木造建築というものをもっといまよりも押えて、それで高層少なくとも中高層のものをどんどん建てさせる、建てるという方向へ進めていかなければならぬ。それに対する財源措置の問題でございますけれども、これは前の予算委員会なんかでも言ったことのあるかと思うのでありますが、住宅に関する限りはこれは公債をどんど発行して——三Cよりもマイホームという佐藤さんのおことばでございますが、まさに私はそのとおりだと思うのです。三Cによって日本の経済をささえるよりも、マイホームの建設によって日本の経済をささえる、そういう方向に進むべきである。国民に与えるものというような形でなしに、日本の経済をささえる柱として住宅建設というものを考えるべきだ。そのためには私は公債なんか相当発行してもいいんじゃないかという考え方に立っておるのでございますが、今後土地利用のあり方としてそういう方向に持っていく最大の努力をやっていただけるかどうかということをこの機会にお尋ねしておきたいと思います。
○保利国務大臣 特に東京とか大阪とかいうところの実情からしまして、のんびりした土地の使い方はもうできないということは、これはだれしもよくわかっていただいていることでございまして、したがって、立体的な高度利用ということを考えなければ、今日の都市機能を果たしてまいるということ、また都民生活を快適に保つということは不可能だと考えておるわけであります。そういうことは、いろいろの提言の中にそれが出ておる。それを総合しなければ、これだけでということにはいかないと思いますから、それを総合してそういう方向に持っていくようにしなければならぬと思っておりますわけですが、ただこれはこの上ともひとつ御理解と御協力をいただきたい点は、どうも木造を幾らか否定するようなことになるというようなことで、現に大工さんとか、左官屋さんとか、そういったような人たちが、おれたちの仕事を取ってしまうのではないかというような、またこれはずいぶん先走った心配が持たれておったということで再開発法の参議院における審議が非常に難渋をいたしました点、そういう点も十分考えつつ、しかし、どちらにしても、もう東京や大阪は相当空閑地を持った立体的な都市がつくらなければ、今日の時代の要請にこたえることはできない。これは基本的にその方向は私もしっかり持って、そしてひとつ案を起こしてみたいと考えておるわけです。
○岡本(隆)委員 私が申し上げておるのは、東京、大阪とかいうふうに限定しないで、都市計画をやります、そして市街化区域と調整区域に分けますね、その市街化区域のこれからの町づくりというものは立体的利用を原則とすべし、こういうことを申し上げておるわけです。 それから、いま大臣のおっしゃいました、大工さんや左官が、おれらの仕事がなくなる——高層建築になりましても、左官の仕事はなくなりませんですね。多少木工の仕事は減るかもしれませんが、しかしながら、家の中にずいぶんいろいろな造作があるのですから、そんなのは杞憂にすぎないのです。あれは共産党の諸君が扇動するために使った言辞でありますので、私どももそういうことは意に介しておりません。そういうこと以外に、再開発法についてはわれわれの側に文句があるということでございますから、これはまたいずれ再開発法のときに議論をいたしたいと思うのでございます。 そこで、先ほど大臣は、公優先の拡大をやりたい、こういうことでございましたが、開発適地の大量取得をやって、そしてそれの保有、管理をやるのだ、こういうことでございますが、これに関連して、こういうことをやっておって宇治の開発公社ががつんと検察当局からげんこつを食らったことになるわけでございますが、その問題はあとで時間をかけて議論することにいたしまして、それでは、こういうふうなことはどうしてやっていくのか、いまの地方財政法の形の中では、こんなふうな開発適地の大量取得、保有、管理をやるのだというようなことはできっこないのでございますが、こういう方針ができておりますし、大臣も、そういうふうにしてやりたい、こういう御意向のようでございますが、自治省から財政局長来ていただておりますね。国の方針が今後こういう方向へ進もうといたしておりますし、また、自治省の宮澤官房長も、土地利用計画についてなかなか識見のあるところを書いておられます。われわれもうなずき得るようなことがあの中にはずいぶん含まれております。したがいましく自治省の中にも当然こういうふうな方向への考え方、努力というものが出てまいっておらなければならぬと思うのでありますが、自治省のこういう問題についての考え方をこの機会に御説明を願いたいと思います。
○細郷政府委員 国土の均衡ある発展を望んでおります点は私どもも同様でございます。そして、そのにない手として地方自治体がどういう役割りを果たすかということについて、私どもも非常に深い関心を持っております。やはり自治体が住民の身近な立場においてその発展をはかるための計画をつくっていく、あるいはその計画をつくるための基礎を国においてつくっていくという意味において、省内におきましても、土地利用計画の樹立といったようなことについて非常に積極的な関心を持っておるのでございます。しかし、政府全体といたしましてそれの具体的な法制その他についてはなお研究の段階でございますので、まだ具体案を持ってはおりません。おりませんが、そういった方向でございますので、いま自治体が少しでもそういう方向に沿うべくいろいろ努力をする、たとえば公共用地を先行取得をするといったようなことにつきましては最大限の協力をいたす考えでございます。具体的に申しますれば、先行取得のための地方債のごときも、昨年に比べて本年は倍以上にこれをふやしておる。ワク自体も弾力的にこれを運用してまいる、あるいは内陸に工業地帯をつくる、あるいは臨海に埋め立てをつくるといったような問題につきましても、起債をふやして大幅に運用していくようにつとめてまいる、また、学校等ができます場合の用地等につきましても、今回ワクを拡大してまいるというような方向で積極的に取り組んでおるつもりでございます。
○岡本(隆)委員 その場合、地方債でありますが、年々地方債のワクがきめられておって、そして各自治体でそれぞれ——ことに人口急増地帯につきましたは公共施設の急速な整備が要求されるものでありますから、勢いそこに二、三年後あるいは四、五年後にはもう学校をふやさなければならぬ、あるいは浄水場の施設をつくらなければならぬというような形、あるいは住宅がふえていくとともに道路をつくらなければならぬというふうな形で、いろいろな公共用地が必要なことが目に見えておるものでありますから、勢いそれに対するところの手当てとして用地の先行取得をやろうとする、しかしながら、起債のワクは押えられておるから、したがって、しょうことなしに一般市中銀行から金を借りる、しかし自治体ではそれができぬから、そのために開発公社をつくる、こういうようなゆがんだことが出てくるわけです。人口急増地帯についてそういうような非常に——人口急増ということは、日本の政治の今日の高度成長の影響を受けておるわけです。その日本の政治の方向に順応していくために非常な努力をしていくのに、開発公社をつくるというふうな形、私はこれは一種の鬼子だと思うのです。人口急増に伴い地方財政の貧困これに伴うところの一種の鬼子だと思うのですが、そういうようなことをやらなければやっていけないような姿に置いておくということに私は問題があると思うのが一つ。 その次には、これは昭和二十四、五年のころですが、シャウプ勧告で今日の地方財政法ができた。それ以来地方財政法は、小さな改正はあっても、今日の経済成長に伴うところの大改正は行なわれておらないように思うのです。その当時は日本の経済というものはきわめて低い——戦災で工場なんかすっかりつぶされて、ようやく工場が芽をふき出そうという、日本の生産機構がこれから再建されようというふうな時代、だから、企業の生産性がきわめて低かった時代、こういうような時代にできたところの地方財政法、それが、今日のように経済が成長し、都市の大発展を起こしておる、こういう時代の地方財政法と、おのずから姿が変わってこなければならぬ。にもかかわらず、相も変わらず昔のままの財政法できておるというところに問題があると思うのでございますが、この二つについて自治省のお考えを承っておきたいと思います。
○細郷政府委員 公社をつくることの可否でございますが、私どもは、地方団体が本来なすべき仕事については、できるだけ地方団体でやるように、公社などをつくらないで、団体自身の責任でやるようにという方向で実は指導しておるのでございます。それにもかかわらず公社をつくるということについては、それなりのいろいろ効果があるのだろうと思うのでございます。いろいろな面でございますので、一々ここで申し上げることは避けますが、少なくとも財政的な地方債の資金を調達するという面において、公社をつくったほうが便利だという面については、私どものほうでできるだけこれを排除してまいりたいという気持ちから、先ほど申し上げたような起債の増ワクあるいは弾力的運用をはかっておるのでございまして、昨年度も先行取得の起債あるいは学校の用地起債等、ワクといたしましては八十億程度でございましたが、実際の運用といたしましては、三百億程度で実は運用をしておるというようなことでございまして、できるだけ財政の面からそういったことによらないでも本来地方団体がやるべきことは地方団体ができるようにという方向で持ってまいりたい、かように思っております。 それからもう一つ、地方財政法を改正してはというお話のようでございますが、私は、地方財政法をいまの段階でこれをいじらなくても、いま申し上げましたような先行取得債といったようなものを弾力的に運用することには何ら支障はないもの、かように考えておるわけでございます。
○岡本(隆)委員 私が申し上げておりますのは、地方財政法については、きょうの問題とはちょっと離れますが、しかしながら、固定資産税、あるいは事業税というようなものが地方自治体の財源になっておる、したがって、企業が来なければ財源はないわけです。そのことから、結局、工場奨励条例をつくったり、企業に対するいろいろな優遇措置を講じて、頭をぺこぺこ下げて企業に来てもらう、そしてまた、それに伴うところの公害を、減税をしながら、背負っていかなければならぬ、あるいは、ベッドタウンにするのは困る、企業なしにベッドタウンだけが来たのでは、とても住民サービスの財源がないというようなことで、千葉の加納さんやその他はベッドタウンの来ることをはばむというふうなことが出てくる。そういうことは、企業からの税収がそう大きくない間は、企業でも住民税でもどちらでやってもいいということになってくるかもしれませんが、今日では住民税には限度がある。企業が来れば非常に富裕団体になり、企業がない団体は赤字団体になる。そうなってくると、住民よりも企業優先ということになって、自治体は企業に非常なサービスをするし、せざるを得ぬ、こういうことになってくるわけです。だから、こういう住民不在な地方財政のあり方というものは、地方財政法のたてまえがそういうことになっておるから、ゆがんだ姿が生まれてくるのだから、そういう意味においては、生産性の非常に低かった時代と、これだけ経済成長した今日とでは、地方財政の立て方を変えて、住民が払うものはすぐ住民に返っていくような形においてもっと財政法の組みかえということを考えなくてはいかぬのではないか、こういうことを私は申し上げておるのです。
○細郷政府委員 地方税制と申しますか、地方自治体の税制にどういうのがいいのかというのは、いろいろ議論の分かれるところであります。 〔森下委員長代理退席、委員長着席〕 一つは、住民に結びつきがはっきりするような税制がいい、そういう意味では、地方税の総量をもっとふやすというようなことももっと考えなければならないと私は思います。それから第二には、自治体の発展と税制との結びつきを考えるという意味においては、企業と自治体とを結びつけるような税制が必要なのではないかと私は思っております。やはり自治体が企業が来ることによって産業的に発展をする、すればするだけ収入が上がってくるというような結びつきも、自治体税制としては必要なのではなかろうか。第三には、自治体は、何と申しましても地域を基礎とする団体でございますので、その地域——具体的には、土地であるとか、家屋であるとか、償却資産であるとかいうような固定資産を対象とする税制が必要である。そういうようないろんな考え方があろうかと思っております。現在の地方税制はおおむねそういう考え方のもとで実は仕組まれており、なお十分でない点があるといたしますれば、最近の新しい事態にはたしてたえ得るように税源の配分が行なわれているかというような点に問題があろうと思います。それらの点についてはなお私どももよく研究をしてまいりたい、かように思います。
○岡本(隆)委員 きょうは議論の主体がこういう問題でございませんから、この程度にして、他日にこの問題はまたあらためて私の意見を申し述べたいと思います。 その次に、この提言によりまして税制の改革をやなければならぬ、これは固定資産税や都市計画税の適正化ということが一つ。その次は、空閑地税もしくは土地利用促進税といったものを制定する必要がある、こういうことを言っております。たまたま、大蔵省も空閑地税創設ということを十九日の読売が大きく報道いたしております。大蔵省でもかねがねこういうふうな土地税制についていろいろ検討を進められておる模様でございます。きょうは一時には終わりたいと思いますので、時間がありませんから、重要な点だけにいたしておきますが、土地の値上がり利益の社会還元という考え方において、大蔵省の考え方と懇談会の考え方との間に少し開きがあるように思うのでございます。大蔵省のほうは、土地の放出をするためには、できるだけ譲渡所得税は安くするのだというてたまえに立っておられる模様でございますし、それから懇談会のほうは、土地を買って持って、売ってももうけにならないのだというような形で、思惑買いを押えるためには譲渡所得税をがっぽり取ろうという考え方で、二つの考え方の間に矛盾があるように思うのでございますが、保有に対しては重く課税するということについては両方の考え方は同じでございます。しかしながら、譲渡に対するところの課税には相当開きがあるのでございますが、大蔵省は今後進まれる方向についてはどういうふうにお考えでございましょうか。
○大倉説明員 お答え申し上げます。 ただいま岡本先生のおっしゃいました大蔵省の考え方と申しますのは、実は税制調査会の中の土地税制部会に出ておりますいわゆる仮案を御検討の上でのお話だと思います。仮案というのは、昨年十一月に部会にお出ししたものでございまして、これは実は大蔵省案というものではございません。税制部会は昨年七月以後それまでに八回ぐらい会議をいたしておりますから、その間におきます各委員の御意見、それから各省の御意見、それらを一応要約いたしました上で、いわば議論のたたき台としてお出しいたしました。その際に、仮案をながめますと、確かに土地供給の促進と利用の効率化という項目で譲渡課税を取り上げておりますので、その角度からいたしますと、保有課税の適正化、場合によって強化——とすると、譲渡所得課税は、土地供給を促進するというサイドから、むしろ税によって、売り惜しみがあるとすればそれを排除しようではないかという感覚が強く出ていることは、御指摘のとおりでございます。ただ、くどいようでございますが、大蔵省がそういう考え方をきめたというわけでは全くございません。また、仮案ができました後、この国会におきますいろいろな御審議も私どもなりに承っておりますし、また、おっしゃいましたように、私ども仄聞しております土地問題懇談会での御意見は、むしろ異常利益の吸収という角度から譲渡所得税を考えたい、その場合は、減税よりも、むしろ課税を強化するという方向が強く出るかと伺っております。いずれにいたしましても、本年に入りましてから実は土地税制部会をやっておりません。この国会におきます土地関係立法の御審議の模様を見ました上でという意味で、この三十一日に土地税制部会を開いていただくことにいたしております。先ほど来お話しございますように、それまでに土地問題懇談会の提言が固まりますれば、もちろんそれを伺うことになりましょうし、もし固まりませんでも、審議の経過を、本国会におきます両院における都市計画法の御審議や修正の経緯というものとあわせてぜひ伺いまして、その上であらためて土地税制部会として態度をおきめ願いたいということで、実は内々建設省事務当局にも私どもからそのような機会を持っていただきたいということをお願い申し上げておるというのが現状でございます。
○岡本(隆)委員 そうすると、一昨年、譲渡所得税の二分の一課税を廃止するという特別措置法を出してこられましたが、それが廃案になりましたね。昨年はお出しにならなかった。お出しにならなかったということは、やはり譲渡所得税を重くすることは土地の流動性を阻害するという考え方に立って提案を見合わした、こういうようなことでございますか。
○大倉委員長 ただいま岡本先生おっしゃいました点は、昨年と申しますか、土地収用法の改正に伴います租税特別措置法の改正で、それが第二回目の提案におきましては課税強化の部分が入っておらなかったということは、御指摘のとおりでございます。ただ、そのときに、将来土地の税制をどうするかということをはっきりきめた上でそういう措置をとったというのは、私どもとしましては若干言い過ぎかと思います。それから、いまの仮案にございます譲渡所得税の改正も、実は二分の一課税をやめて、分離して二割という案がございますが、この二割というのは、実は二分の一をしない二割でございますから、二分の一の現行法における四割に相当するわけでございます。ですから、そういう二割課税というものが一応あって、しかし、その間供給促進という角度で三年間に売ってしまう、三年間に売れば安いのだから、その間に大量なものは売ったらどうですか、そういうことがかみ合わさっておるわけであります。必ずしもいまよりも安くしてしまえという一点張りではないわけでありまして、その点今後土地税制部会でどういう御審議がございますか、先ほど申し上げました土地問題懇談会の御意見や両院の御審議の模様をかみ合わせた上でなお御審議が続けられるものと考えております。
○岡本(隆)委員 新聞報道を見ておりますと、都市計画法が成立しても、それが実質的に動くのは二、三年先になるであろう。というのは、土地利用区分をやらなければなりません。市街化区域と調整区域に分けなければなりません。なかなか大作業ですね。そういうことになってくると、土地利用区分が確立され、市街化地域が設定されなければ、税制ができても実際上動かないのではないか、だから、おっとりしていいんではないか、昭和四十五年度から四十六年度実施を目標に作業したいというふうなことが新聞の報道には出ております。これは十九日の読売です。しかし、私はこういう考え方は聞違いだと思う。税制の方向をぴしっと出していただけば、もう思惑買いしてもうまみもちっともないんだぞ、また、こういうふうにすれば、市街化区域の地価というものは、将来持っていてもだめなんだぞということがわかってきますから、政府としては方向をぱちんと早く出すことが、法律が動かなくても地価を押えるのに非常に役立つ。あるいはそれがなければ、市街化区域は開発エネルギーが集中して、今日もうぼんぼん上がってきております。そういうような傾向を押えるのには、やはり大蔵省の方針をかちんと早く確立させることが地価を安定させることになるのではないか。そういう意味においては、私は、大蔵省があまりそういうゆうちょうな態度をやめていただいて、早急に、できるならば来国会にでも提案したい、こういうふうな意気込みをもって作業を進めていただきたい、こう思うのでございます。これは大蔵省の考え方をお伺いいたしたいと思いますが、同時に、佐藤内閣の閣僚で、しかもなかなか重要なポストにおられる建設大臣からも、一緒にこの問題についての作業の進め方ということについての御所信を承っておきたいと思います。
○保利国務大臣 都市計画法の御審議の段階におきましても、その点につきましては委員各位から有意義な御論議があったところでございます。私も、まず都市並びに都市周辺の地価の暴騰の原因というもの——もちろん、これは宅地の需給が非常な不均衡を来たしているために起こっておるけれども、それに油を注ぐような形は、投機思惑によって仮需要が持たれ、いわゆる土地が投機の対象としてもてあそばされ過ぎたんじゃないかというところにあるわけでありますから、少なくもその投機思惑を抑制するという意味におきましては税制に待つところも非常に大きいわけでございますし、都市計画法の実施運営と同時に、そういうふうな補完的な、また誘導的な重要な部分であります税については、これは果断にひとつやっていただきたい。内閣全体としてもそれを期待いたしておりますから、政府内部におきましても、こんな問題をそうゆうちょうに考えてまいるというわけにはまいらぬと思います。私はそういうふうに考えていきたいと思っております。
○大倉説明員 ただいま岡本先生のおっしゃいました御意見は、実はこの前、たしか総理がこの委員会においでになりましたときもそういう御指摘がございまして、お聞きをいたしております。再開いたします土地税制部会の各委員には必ずお伝えいたしまして、できるだけ早く答申していただきたいということをお願いするつもりであります。
○岡本(隆)委員 この問題は、大蔵省だけでなしに、自治省とも関係があると思うのですが、保有に対して税金をかけるということになってまいりますと、勢い固定資産税、都市計画税というふうなことと関連がある。これは新たなる税制としてお考えになるのか、あるいは固定資産税あるいはいまの都市計画税というふうな自治省所管の税制の面で考えていかれるのか、そういう点、両者の間ですでに話し合いが進んでおりますのか進んでおりませんのか、その点について自治省からも御意見を伺いたい。
○細郷政府委員 土地に関する税制の一つの重要なものとして、固定資産税、あるいはそれの関係する都市計画税があるわけでございます。私どもは、土地問題にからみまして、むしろ、固定資産税、都市計画税については、率直に言って、いまよりもう少し負担を持ってもらっていいのではないかというふうな実は基本的な気持ちを持っております。特に、御承知のように、固定資産税の評価額は時価ということになっておりまするが、現在一挙に税負担を引き上げることもなかなかできませんために、調整措置が続いておるわけです。いろいろ土地問題を考えてまいりますと、そういったものにももう少し積極的な態度をとるべきではなかろうかという気持ちを実は持っております。しかしながら、土地問題は、単に固定資産税や都市計画税の負担を変えるということだけでは片づかないいろいろな幅広い問題があろうと思います。また、税制自体につきましても、固定資産税、都市計画税以外にも新たな税制度というようなことも考えなければならぬだろうというような意味から、いろいろ幅広い場においての検討を必要とするというところで、私どもそういう基本の考え方を持ちながらも、税制につきましては、税制調査会の土地税制部会等の場において、国税とも並んでいろいろ検討しておる、こういう段階でございます。
○岡本(隆)委員 土地税制となれば、いま申されたように、固定資産税あるいは都市計画税、それに今度新たな考え方として出ているのは、低利用地に対するところの累進的課税というふうなことが税制調査会の中にも出てまいっておりますね。ただ、私がおそれますのは、こういうようなことになってまいりますと、税の所管が自治省と大蔵省とに分かれている、そうしてその間またいろいろななわ張り争いが出たり、両者間に意見の相違が出て、それに対する調整のために手間どって、当然進められるべき土地税制というものの改革が停滞を起こすというようなことがあっては困る。単に大蔵省なら大蔵省部内だけでまとまった意見でどんどん推し進められるのは簡単でありますが、税制調査会で話が進んでいっても、また自治省からもの言いがつく、自治省からある程度考え方が出てきても、大蔵省からもの言いが出るというふうなことでありますと、これは非常に進みにくい。だから、その点でこれは佐藤内閣一本の重要な課題として私は取り組んでいただきたいと思います。各省の方々もそういう気持ちでひとつやっていただきたい。私どもいろいろな反対運動がある中をこの都市計画法の成立に協力いたしましたのは、これは何としてでも土地問題を解決しなければならない、その地価問題についての解決の早急な、てきめん的な方法としては、今度の法案の修正の中に盛られた土地基金じゃなしに、土地の半公有制、土地基金制というふうなものを社会党は修正案として提案しました。しかしながら、原案に少し修正されたものがわれわれの考え方とはやや遠い形で成立はいたしましたものの、とにかくその成立に協力したということは、保利大臣も、この税制に大いに期待しておるし、早急にそれを実施するような努力を払いたいと言われますし、佐藤総理も、都市計画法によって足らざるところを税制によって補うのだ、税制が補完的な方法として非常に有力なものだというふうな認識の上に立ち、私どももそれが早急に整備、改革されるということを期待して協力したのでございますので、その点、次の通常国会には必ずきちんとした形で提案していただくことを切望いたしまして、きょうは時間がありませんから、土地問題をこの程度で終わりたいと思います。 次に、先般の委員会で、宅建業法制定の目的は消費者保護にあるというふうに計画局長からお答えになりましたが、法務省はどういう御理解に立っておられますか。
○石原説明員 先般の委員会、私も拝聴いたしたのでございますが、問題になりました点は、第一は「業として」という点で、いわゆる営利を伴うものであるかどうかということであったと思います。これは先般建設省の川島局長から御説明のありましたとおり、私のほうも同様に考えているのでございます。ところで、そういたしますと、かりに利益を伴わなくても罰則の適用はあるわけでございますが、本来宅建業法は、やはり善良なる一般市民、消費者等の保護というものを目的としてつくられたものであろうという点につきましては、私どもも同様に考えております。ただ、宅建業法そのものの目的につきましては、必ずしもその点ははっきり書いてないのでございまして、むしろ、いわゆる宅建業者について免許制度を実施いたしまして、その事業についての必要な規制を行なう、宅地及び建物の取引の公正確保、利用の促進が目的であろう、この点につきましては、法律に書いたとおりのものであるというふうに考えております。
○岡本(隆)委員 この法律の精神は、消費者保護を目的としたものだ。そこで、法律の運営には指導とか監督、あるいはそれに従わなければ処罰という段階があると思うのです。建設省設置法には、第三条十八の二で「宅地建物取引業者の監督その他宅地建物取引業法の施行に関する事務を管理すること」ということがはっきりしるされております。そういたしますと、建設省は、宅建業法に従って、うまくやっているかどうかということを開発公社なんかを監督し指導していかなければならぬのでありますが、そういう指導監督というものがあまりなかった、それで、いきなり目玉が飛び出るほどのげんこつを食らわされた、こういうことになるのでありますが、一体法律の運営というものはどういうことなんですか。処罰することが目的で法律があるのか、あるいは法律が制定されたその精神を守っていくことに法律の運営の方針、おもなる方向があるのか、その辺一体どっちなんですか。法務省はそれをどう思っておられますか。開発公社がたまたま宅建業法にいうところの業たる行為を無免許でやっておった。しかし、その内容をよく調べてみたら、実害はちっともない、別に善良なる市民に何ら迷惑をかけておらぬし、売っているのもわずか九件で、そのうち過半数は他の公的なものあるいは半公的な機関に売っておるというふうなことで、消費者に何ら実害を及ぼしておらぬものを、何の指導も監督的な行為もなしに、いきなり処罰、こういうような行為に出るのはいかがなものかと思いますが、法務省はそういう方針でいつも臨まれるのかどうか、伺っておきたいと思います。
○石原説明員 一般にこうした行政取り締まり法規の違反についてどういう態度で臨むかということになろうかと存ずるのでございますが、やはり先生のおっしゃるように、一般的には行政監督官庁の指導あるいはその指示に従ったか従わなかったかという点を重視さるべきであることは当然であろうかと思います。しかしながら、それは事案によりけりでございまして、それが原則であって例外がないかと申しますと、そういうものでもないのではないか。この事件につきましては、すでに起訴されまして公判が係属中でございますので、ここでその証拠関係につきまして詳細を申し上げることは差し控えたいと存じます。しかしながら、事件そのものは、前回も申し上げましたように、宇治市長に対する収賄事件というものが端緒となりまして、その捜査中にこの宅建業法違反が発覚したものでございます。いま先生、なるほど、九名という点だけ申されたようでございますが、起訴状によりますと、三十八年の五月から四十三年の四月まで、七十七人から土地及び建物代金合計五億円余りで買い受けまして、それを合計十名に対して七億何がしで売ったという点でございまして、その無免許でやりました犯行の態様期間等につきましては、必ずしも軽い事案とは考えられないのでございます。なお、証拠関係については申し上げられないのでございますが、この事件を処理するにあたりましては、相当程度内容等を審査いたしまして、やはり起訴に当たるという判断に達しまして起訴したものだろうと思われます。 なお、宇治市長を起訴したことにつきまして先生御不満あるようにも存ぜられるのでございますが、この事件そのものは、宇治の開発公社と、それから宇治市長と、もう一人の方を検察庁では立件引致されたのでございます。会社の方とそのもう一人の方は、これは起訴いたしませんで、一番の実務遂行の責任者であるという宇治市長を、先ほど申し上げました収賄と一緒に起訴したわけでございます。その間の事情は御了承願いたいと思います。
○岡本(隆)委員 あなたの言われる、たくさんの人から買って、その買ったものは全部市に渡しておるのです。つまり、市の先行取得の代行をやっておるのです。この範囲においては免許は要らぬのですね。結局、市の財産を市が公売に付して処分するという市の売却行為の代行をやったという九件の売却行為に対して違反を問われておるのです。そしてまた、あなたが言われるように、大ぜいの人から土地を買うて、それを宅造して売った、こんなことでなくて、売った物件は何かといえば、これは市が学校の用地を買うたり、あるいは道路の用地を買ったりするために、その財源が必要だから、不要になった公会堂を売ったとか、あるいは不要になったところの学校の校舎——新たなる学校を建てたら、もう古い昔の校舎は要りませんから、それを会社の寮に売ったとか、そういうふうなことでありまして、市の行政目的に沿って、市がやるべきことを代行しておったにすぎぬのです。だから、そういうような行為というものは、一般大衆に対して普通の建て売り業者やあるいは不動産業者がやっているような、不特定多数の人を対象としてはおらぬのです。そういう意味においては、市の行政目的に沿ったところの代行行為をしておる限りにおいては、この公社は宅建業をやっておるのではないという考え方で公社を運営しておったところが、それはいかぬと、こういうことになったわけなんですね。しかし、そういう解釈をしておったものがひとり宇治市長だけであったかというと、そうではない。建設省からもらいました報告によりますと、免許のないものが百七十人あった。その百七十人の人たちは——開発公社の首脳は、みんな、そういうふうな行政目的に沿った行為をやる限りにおいては要らぬのだという考え方に立って運営しておったのですね。その中の五十六が売却行為をもっておる、宇治市と同じことをやっておる、こういうことで、五十六の市町村が持っておるところの公社の首脳部は、やはり宇治市長と同じ見解に立ったところの公社の運営をやっておるわけなんです。だから、あなたの言われることはだいぶ意味が違う。 そこで、こういうようなことについて、あなたのほうは、いや、その売ったそういうふうな行為そのものが無免許であったということだけがいかぬ、こういうことでございますが、それなら私はこの機会にお尋ねしたいのでございますが、他の無免許でそういう売買行為をやったものは、やはり同じようにこれは当然もう——これは建設省から出してきているのですけれども、五十六もありますよということをはっきり出してきているのですから、建設省に問い合わせて、そしてすぐ、それが宇治市と同じようなことをやっておったかおらないかということをよく調査して、それでもって起訴されますか。そういうようなことをおやりになりますか。
○石原説明員 先般の委員会の御審議、私も拝聴いたしまして、先生御指摘のような点——こまかい数字の点はやや違う点もございますが、ほかにも同じような事案があることは了承いたしております。この点につきましては、別途建設省とも御連絡をいたしまして、しかるべく措置はとりたいと思います。ただし、処罰の条文に該当するということと、起訴するということは、これは別であろうかと存じます。この事件につきましては、すでにこの件が発覚いたしましたのが本年の三月でございますが、その後何の是正措置もとられていないのでございます。ほかの事件につきまして、この事件をやりましたときに、ただ形式的に当たっているから、それでは起訴だ、宇治が起訴されたのだからほかのも起訴だということにはならぬだろうと思います。そうした違反をするに至った動機、その内容、それに対する是正措置をどう考えているかというような諸般の状況を判断いたしまして、その上で起訴、不起訴が決定するものであろう、かように考えております。
○岡本(隆)委員 しかし、その動機、内容がえらいごついものがありそうに言われますが、実際は動機は、これは検察庁のメンツを立てるためですよ。大山鳴動ネズミ一匹といわれるのはかなわぬから、いや大きなネズミだったと言わんばかりのことをやっていられるにすぎぬ。こういうことが行なわれるとするならば、徳川時代の奉行の政治と変わらぬです。実際にやってみてたいしたなにもなければ、そこは適当な措置を講ずるというのがあるべきことであって、もし免許なしに、実害は全然なかった、形式的には違反をしておった、しかし実質的には何ら違反行為はなかった、法の精神には触れておらなかった、こういうようなことであるとするなら、そのこと自体が起訴の対象になるとするなら、他の公社にも同等なものがあるというなら、やはりそれも、法の前には公平でしょう、公平にやらなければいかぬですよ。あるものはどうだ、あるものは知らぬ顔しているのだというような、法律というものは不公平であってはいかぬと思うのです。そうしてまた、検察庁が今度の場合起訴に踏み切られるという場合、やはりよく建設省の考え方も聞かなければいかぬと思うのです。建設省の考え方というものをよく聞いて、現在まで建設省はあまりそういう点については強い態度は——何といいますか、そういう行為というものについての強い指導監督は行なわれておらなかったというような、行政目的に沿ってやっておるのならまずまずよかろうというような運営であったと思う。自治省もそうだったと思うのですよ。これは建設省と自治省と両方に関連のあることで、自治省も地方財政と重要な関係のあることであり、盛んに先行取得行為をやっておられるけれども、その先行取得をやるのに、その財源を獲得するために不要な財産を処分するというふうなことを他の公社もやっておる。それを起訴するということは、それが事実であるとすれば処罰する——ここに起訴状がございますが、起訴状に、宅建業法の第十二条一項に違反すると書いてございますが、それを免許を持っていないといかぬということでございますね。免許を持たなければならぬということだけよりこれは抵触しておらない。その免許がないということだけがそれほど処分の対象になるとするなら、やはりそれは自治省も建設省も、そういうようなことをやるなら宅建業類似行為になるから気をつけよ、あるいは免許をとれという強い指導がなければならぬと思うのでございますが、しかし、建設省では、今度のこの問題が起こってから、これは売却行為があるからいかぬのだ、そういう見解を出してこられた、私はこう思っているのですよ。それなら、いままでに、公社が用地の先行取得だけをやっておる限りにおいては宅建業とはみなさない、しかし、売却行為、財産の処分を手伝った場合には宅建業とみなすのだ、こういうようなはっきりした見解を通達としてお出しになりましたか。
○川島(博)政府委員 御承知のように、宅地建物取引業法は昭和二十七年にできた法律でございまして、施行以来十数年になるわけでございます。したがいまして、宅地建物取引業法による——昔は登録でございまして、今は免許でございますが、免許は、二十三条の適用除外になっております国、地方公共団体以外は、いかなる法人、個人であっても免許を受けなければならぬという、これは法律上明記されておるところでございますので、法制定以来絡始一貫してそういう指摘をしてまいっておるわけでございます。したがいまして、現在地方住宅供給公社は法律で免許は要らないことになっておりますが、それ以外のいわゆる開発公社なり住宅公社というものは、すべて宅建業を営む以上は免許を必要とするわけでございます。これは立法当時以来繰り返しわれわれが指導しておるところでございまして、現に全国に公社は三百九十四ございますが、そのうち現実に取引を営んでおります二百二十二公社はちゃんと免許を受けておるわけでございます。したがいまして、私どもは従来ずっとこの方針でやっておりますので、まさかこういう事例があろうとは実は思わなかったくらいでございます。
○岡本(隆)委員 二十三条の適用を受けるもの以外は全部宅建業法の免許をとらなければいかぬ。そうすると、三百九十四のうち、二百二十二を除いた百七十二は免許を受けなければならぬ、こういうことなんですな。
○川島(博)政府委員 公社でございましても、先ほど申し上げましたように、宅地建物の取引を業として営む以上はもちろん免許が要るわけでございますが、いわゆる法律にいいます取引を業としない者については免許を受ける必要はないわけでございます。
○岡本(隆)委員 しかし、反復して売買行為をやれば業としてみなす、こういうことでしょう。この公社は全部そういうことをやっておるのです。だから二百二十二は免許をとっておるのです。免許をとっておらない百七十二については、これは当然免許が必要でしょう。こういうふうな範囲のものは免許は要らぬということはどこにも書いてないです。だから、あなたのおっしゃるようなたてまえに立てば、百七十二全部が免許が要るのです。
○川島(博)政府委員 これは前回も御説明申し上げたと思うのでございますが、公社でございましても、たとえば公共用地の取得のみを目的とするものについては免許を得る必要はないのでございます。
○岡本(隆)委員 そんなことはどこに書いてございますか。どこにも書いてないじゃないですか。あなたがそういう解釈を今度明らかにされたのであって、そんなことは法律のどこにも書いてないですよ。
○川島(博)政府委員 お答え申し上げます。 この問題は、宅地建物の取引を業とする、業とするとは何ぞやという解釈問題であろうと思います。これにつきましては、立法以来私どもは継続反復して、売買等を業としておる者、それが社会通念から見て事業とみなされる場合には免許を受けてほしいという指導を一貫して行なっております。
○岡本(隆)委員 業とするということの内容が、ぼくたちの解釈と、あなたの解釈とは違うのですよ。業とするということばの内容は、私たちは、反復売買行為をやるということはもちろんですが、そのほかに利潤を得るということ、その次には不特定多数を相手にしておるということ、その三つがそろって業だと思っているのです。業というのは、なりわいですよ。なりわいということは、それで生活するということですよ。業という字がそうじゃないですか。だから、それで生活をしておらない、それをなりわいとしておらないというようなものは業でない、こういう理解の上に立っておった。ところが、利益を得ておらなくても、反復やっておったらあかんのだ、こういうことですね。今度は不特定多数か、宇治市の場合は不特定多数じゃないのですよ。その売買行為を全部いま時間がないから一々読みませんが、不特定多数じゃないですよ。用地の先行取得については、なるほど 対象は不特定多数ですよ。学校用地を買おうと思ったら、一人がぽかんと持っているわけじゃないですから、大ぜいの人から買います。それを買ってまとめて一つにしたものは宇治市に渡す、こういうことですね。それがために金が要る。だから、たとえば小学校の古い校舎が要らぬようになったから、それを特定の人に売り渡す。人というよりも、それは会社の寮に売ったのですがね。あるいは市長の公舎があった、市長の公舎は現在要らぬから、財政窮乏のおりから、防衛庁に買うてもらおうということで、防衛庁の寮になっています。そういうようにして売却行為をやったのです。しかしながら、それも別に不特定多数の人から買ったものを不特定多数の人に売るというような、普通の業行為はやっておらないのです。だから、きわめてあいまいなんですよ。われわれは、それは業とするというそのカテゴリーの中には入らない、こういう理解の上に立っておる。ところが、あなたは、いや、その段階は業とする、こう、言おうとされるのだけれども、それでは、そんな解釈をいつされて、いつ明らかに各開発公社にお流しになりましたか。
○川島(博)政府委員 問題が宇治開発公社の問題でございますので、公社がどういう事業をやっておるかということを若干調べてみたわけでございますが、公社の憲法ともいうべき寄附行為を見ますと、目的といたしましては、住宅の建設、経営、宅地の開発を行なうとなっておりまして、具体的な公社の事業といたしましても、「住宅の建設、経営」「住宅の建設に必要な土地の開発造成及び供給」、それから「産業観光事業用地の開発、供給又はあっせん」——公社の寄附行為自体にも、まさにこれが法律にいう業そのものが書かれておるわけでございます。したがいまして、私どもは、まさにこの公社は、法律にいう取引業を営むことを主たる任務とする団体であるということが寄附行為で明確になっておると思っております。
○岡本(隆)委員 寄附行為と、それから事業の実態とは違うのですよ。なるほど、寄附行為にはそう書いてあるのは知っています。しかしながら、事業の実態は、免許がないからそういうことはしてない。将来免許をとってそういう方向へ進もうという考え方を持ったかもしれないけれども、しかし、実態としてはそういう行為をやっておらない、こういうことです。きょうは時間がないですからこの程度にしておきますが、資料をひとついただきたいのです。 それは、百七十二の免許のない公社は一体どことどことどこであるかということ、そしてそれらの事業内容、どういうような売買行為をやったかということ、全部のなにをとってください。私がそれを点検してみます。宇治と比べてみます。だから、ひとつそれをぜひとっていただきたい、こういうことです。 それから私は最後に法務省にお尋ねをしておきたいのは、今度の検察の態度はきわめて公正を欠いておる。あなたもこの前の私の質問に答えて、「捜査の内容を秘匿するという点につきましては、これはすべての検察官が十分承知しているところでございまして、」と言っておる。知っていなければならぬ。知っていなければならぬはずの検察官が、どんどん手柄顔に新聞記者に発表して、ことに家宅捜査に来るときなんかは、新聞記者、カメラマンをたくさん連れて、大部隊で家宅捜査に来ているのですよ。捜査に入るときにそんなことをやって、大々的に捜査を宣伝しておるというような行為は許さるべきじゃないと思うのですが、そういう行為があったとするなら、どうされますか。そういう検察官をどうされますか。
○石原説明員 まず先生の前提は、押収捜索の場所に新聞記者を連れていったという前提でお話されていますが、まずその前提がないのです。私どもも、捜査をいたしますときには、大いに注意いたしまして、本人の名誉を守らなければならぬということは、刑事訴訟法にも書いてあるわけでございますので、守るのでございますが、新聞のほうも商売でございまして、取材活動をいたすわけでございます。向こうはこちらを追ってくる。そこで、そういう非常に追われるときには、捜査をやめることがございます。しかしながら、一日に何十カ所もやるというときに、一つだけやめたのでは、今度はこちらの仕事にもならないことになるので、そういうときには新聞記者に見つかってしまうこともあるわけでございます。たまたま宇治でそういうことが起こったのだろうと思いますが、先生も御承知のように、いま東京地検におきましても、前は大阪地検におきましても、いろいろ世上騒がれている事件をやっておりますけれども、その内容とか押収捜索の点は出てないだろうと思います。あれこそ、われわれからいいますならば、いわば新聞記者にねらわれる事件でありますけれども、いかに秘匿してやっているか、その苦労は相当なものであろうと私は察しているのでございます。たまたま例外的にそのような結果になった、もし検察庁がみずから進んで新聞記者にそういう点を写真をとらせるということになったとすれば、まことに申しわけないことだと思います。しかしながら、その前提はないであろう、かように考えるのでございます。 なお、業としての解釈につきまして、私、前回の建設省の川島局長の答弁をそのまま聞いたのでございますが、私も全く同じでございまして、現在宅建業法以外にも、たとえばこの間の刑法の改正になりました業務上過失致死傷の業務という解釈、あるいは業務上失火の業務という解釈、あるいは預かり金を取り締まります法律の業としての解釈は、すべて反復継続ということでございまして、営利、自分のなりわいにするという点は全然ないわけでございます。かりになりわいとする、利益を得るという点を書くときには、法律上は、営業であるとか、営利の目的をもってというぐあいに書いているわけでございまして、ただ「業として」あるという点において、これは何らかの報酬、利益を得なければいかぬものだというぐあいに宇治の公社で解釈していたとすれば、その解釈がむしろ問題なのではなかろうか、かように考えます。
○岡本(隆)委員 あなたはそういうことを言われますが、検察首脳が記者会見をやって、最大の被害者は市民だ、こんなブローカー行政が許されていいかということをしゃべっているのです。事件の内容をよく調べもせぬで、ただ無免許ということが出てきた、それが実質犯になるか、形式犯にすぎないかというようなことも十分まだ検討もしないうちに、もうぱっとそういうことを軽率に、うかつに言っているということは、これは私から言わせれば、きわめて慎重さを欠いておる、こう思うのです。そういう点について、今後もあることですから——特定の、ことに市民に選挙で選ばれている人なんだから、いたずらなる疑惑をかけたり、そんなに不徳義なこともしていないのに、いかにも悪徳漢であるかのごとき表現をもって誹謗するがごとき行為は、検察官としては厳正公平——あなたの言われる、厳正であり過ぎたかもしれないが、公平であり、あるいは党派的には中立だという点を欠いておる、こう思いますから、今後の運営には努力をしてもらいたいと思うのです。
○石原説明員 了承しました。
○岡本(隆)委員 終わります。 ————◇—————
○加藤委員長 閉会中審査申し出の件においておはかりいたします。 理事会の協議によりまして、本委員会といたしまして閉会中もなお審査を行なうため、 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律案 土地価格の抑制のための基本的施策に関する法律案並びに 国土計画に関する件 地方計画に関する件 都市計画に関する件 河川に関する件 道路に関する件 住宅に関する件 建築に関する件及び 建設行政の基本施策に関する件について、議長に対し閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、閉会中の委員派遣承認申請の件についておはかりいたします。 閉会中審査案件が付託になり、現地調査の必要が生じました際には、委員長において適宜委員派遣の承認を申請いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 なお、派遣地、派遣期間、派遣委員の選任等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次回は、来たる二十四日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時二十七分散会