決算委員会 第17号
- 発言数
- 173 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1968/05/21
会議録
○大石委員長 これより会議を開きます。 昭和四十一年度決算外二件を一括議題といたします。 運輸省所管及び日本国有鉄道について審査を行ないます。 質疑の通告があるのでこれを許します。森本靖君。
○森本委員 このごろ過疎化という問題が非常に叫ばれておるわけでありますが、特に地方におきまして交通事情の問題で非常に問題が出てまいっておるわけであります。この過疎化におけるいわゆる地方のバス路線というものが採算がとれないということによって廃止されていくところが相当あるというふうなことで、過日参議院におきまして同僚の小酒井君から運輸大臣に対しまして質問をいたしまして、中曾根運輸大臣のほうから、赤字バス路線については国の助成も考えるというふうな答弁をいたしておりますけれども、具体的にそういうことを運輸省としては考えておられるのかどうか、大臣は時により大まかな答えをするものでありますから、ひとつそれを聞いておきたい、こう思うわけであります。
○菅川説明員 地方のそういうバス路線に対する補助の問題でございますが、現在でも僻地とか離島のバス事業者に対しましては車両購入費の一部補助ということで、四十三年度は二千三百万程度の補助金を計上いたしておりますけれども、もちろんこれでは不十分と考えるわけでございまして、今後そういう地方のバス路線の不採算の状況等を勘案いたしまして、その助成措置の拡充について検討してまいりたいと考えております。
○森本委員 そうしますと、本年度では二千三百万程度予算に計上せられておるということでございますが、四十二年度にはこれをどの程度使っておりますか。
○菅川説明員 約一千七百万程度でございます。
○森本委員 一千七百万円程度で、大体何社に対して行なっておりますか。
○菅川説明員 四十一年度は五業者でございます。それから四十二年度は約十業者でございます。四十三年度二千三百万程度を予算に計上いたしておりますが、これからその配賦等を決定するわけでございます。
○森本委員 四十二年度がかりに十業者といたしますと、千七百万円として平均したならば大体百七十万円、こういうことになるわけでございますが、これは交付金ですか補助金ですか。
○菅川説明員 車両購入費の補助でございます。三分の一程度でございます。
○森本委員 車両購入費の補助金ということでありますが、その車両購入費の補助金を出す一つの基準というものはどこに置いておるわけですか。
○菅川説明員 現在はそういう経営の非常に苦しい小規模事業者ということで、その事業者の保有している車両数、その事業者の保有している車両の平均車齢、それから事業全体の損益状況、それらを勘案して補助をすることにいたしております。
○森本委員 車齢それから損益勘定、そういうものについての基準はどの程度になっておるわけですか。
○菅川説明員 現行の補助条件としましては、事業用自動車の総数が五十両以下、それから平均車齢が五年以上、それからバス事業としても営業利益をあげていないこと等を基準といたしております。
○森本委員 そういたしますと、結局補助しているところの会社は、すべてこれは配当も何もないというふうな会社ですか。
○菅川説明員 そういうことでございます。
○森本委員 いま四十一年度の決算をやっておりますから、四十一年度の車両購入費の補助金を出しました会社、それからその補助金、その会社の損益勘定というふうなものの決算をひとつお出しを願いたい、こう思うわけであります。 それから、これは五十両以下ということでありますけれども、五十両以下ということになりますと、これはきわめて小規模なものになってくるわけであります。ところが、何百両というものを持っておっても、たとえば一つの県を一体になってやっておるというふうな例をとった場合には、過疎化によって相当赤字路線がふえてくるということになってくるわけでありますが、そういう点についてはどうお考えですか。
○菅川説明員 先生の御指摘のとおり、われわれとしてもそれでは十分ではないと思っております。それでいまそういう経営が非常に悪化しているということで路線の休廃止等の申請がございました場合、もちろん一面では、そういう地元住民の交通の確保というバス事業としての重要な使命もございますので、陸運局としては地元との話し合いを十分に行なわせて、その上で休廃止の問題等を考えるということにいたしておりますけれども、そのほかの問題としては、運賃面の問題もいろいろあろうかと思います。そこら辺のいろいろな措置をしても、なおかつ非常に採算の悪い路線がある。しかも、それが通学とかそういうことで他に代替交通機関もなくてどうしてもやっていかなければならぬというようなものについては、これに対する助成の道というのを検討すべきであるということで、現在、先ほど申し上げたような単なる車両購入費補助以上に進んだ助成の拡充について検討している段階でございます。
○大石委員長 菅川課長、いま森本委黒がら資料要求がありましたが、それはよろしゅうございますか。
○菅川説明員 それは資料をそろえて提出いたします。
○森本委員 いまの答弁ではまだはっきりしないわけでありますけれども、それともう一つ、いま全国で私バス、バス路線会社、そういうもので値上げを申請してきておるものはどの程度ありますか。
○菅川説明員 約四十件ほどございます。
○森本委員 大広平均してそれはどの程度の値上げを言ってきておりますか。
○菅川説明員 これは全国的に申請者がまたがっておりますので、ばらばらでございますが……。(森本委員「それじゃ最低と最高でいい」と呼ぶ)きょうは高知県交通等、高知県の問題についていろいろ御質疑があるというようなことでございましたので、高知県の場合を調べてまいりましたのですが、高知県交通の場合には四二・五%、それから同じ地域の土佐電鉄等は五三・五%増収を申請してきております。
○森本委員 これは単に一地域の問題でなしに、やはり全国的な問題として取り上げてみたい、私はこう思っておるわけでありますので、この点につきましても、ひとつ早急に全国のいまの四十件の値上げの申請の内容を資料としてあとでお出しを願いたい、こう思うわけでありますが、いいですか。
○菅川説明員 よろしゅうございます。
○森本委員 それでこのバス路線の赤字に対するいわゆる運賃値上げの要請に対しては、運輸省としてはどういうふうな方向でこれをやる予定ですか。
○菅川説明員 昨年の六月の臨時物価対策閣僚協議会で、今後のバス運賃の値上げについては標準運賃制度を導入するように極力つとめることという閣議了解がなされておるわけでございますが、これは地域、地域の事業者について一つの標準的な経営上の原価を求めまして、それを基準にして運賃改定の要否を検討していくという制度でございまして、現在それを経済企画庁との間で極力詰めている段階でございます。その成案を得た段階で改定の要否を検討して、改定申請を処理するというような方向で現在考えております。
○森本委員 もう一度それを詳しく言ってみてください。
○菅川説明員 その閣僚協議会で一応考えられました標準運賃制度というのは、全国を、その立地条件の大体同じようなものを勘案して、幾つかのブロックに分けまして、そのブロック内の事業者の一つの平均的な各要素ごとの原価を求めまして、一つの能率的な経営が行なわれた場合にどの程度の原価でバス事業が経営できるかというものを求めまして、それによって標準的な経営をした場合にもなおかつ赤字が出るかどうかという考え方で今後の運賃改定を処理したい。結局、ある会社が赤字が出たからすぐに運賃改定ということでなくて、一つの標準的な原価のもとに経営が行なわれたとして、なおかつ赤字であるかどうかという点を考えて運賃の改定を処理していこうということで、現在その標準運賃制度の中身を経済企画庁との間で協議している、その制度が成案を得次第、それによって各ブロックごとの改定の要否を判断してまいりたい、そういう段取りで現在考えております。
○森本委員 いつごろその案ができますか。
○菅川説明員 いろいろ企画庁との間で話し合いをしながらやっておりますので、極力急ぐつもりでおりますが、遠からずできる見込みでございます。
○森本委員 遠からずでなしに、いつごろになりますか。いいかげんな答弁でなしに、いつごろになるかということ……。
○菅川説明員 話し合いをし、問題点を詰めながら作業を進めていくわけでございますので、いつまでにということはちょっと申し上げられませんが、近い時期に成案を得たいというぐあいに考えております。
○森本委員 現に、たとえばいま出た県交通などは赤字路線が大体二十九路線あるということで、これは経営の内容もよく調べてみないと私はわからぬと思いますけれども、いずれにいたしましても、四二%というのは大幅な値上げですね。そうかといって、この赤字路線を廃止せられたのでは住民としてはたまったものではないので、早急に経営の内容その他についても調査をして、妥当なものであるならば考えなければならぬし、また経営の能率、経営のやり方が悪いとするならば、行政指導によってそれを改めなければならぬ、こういうことになると思います。そういうことを行なうためには、やはりあなたがいまおっしゃったような標準運賃といいますか、そういうものをきめるという点についても急がなければならぬ。そういう点で官僚の人の答弁では、近き将来とか近くとかいうことをよく言われる。私がしつこく言っておるのは、もはや住民としてはあしたからバスの路線がとまるということでわいわい騒いでおる。こういう状態において、一体運輸省はどういう指導態勢をとるのかということを聞きたいわけであります。そういうふうな標準運賃というふうなものは一体いつまでに計画をしておるか、こういうことなんです。
○菅川説明員 先ほどは一般的な運賃改定の方向についてお話ししましたので、制度自体は現在協議中であるので、そのようなお答えのしかたをしたわけでございますが、御指摘のように非常に不採算路線を多くかかえた結果、住民の足の確保も困難であるという事態があるとすれば、標準運賃制度というのは能率的な経営のもとに運賃改定自体を主眼にして考えたわけですけれども、そこまで経営が悪化してきているということになれば、そういう住民の足の確保という点から別途考えなければいけないんじゃないかと思います。ことに高知県の場合にそういうものが特に悪化しているという事情、それからまた住民の足についてもいろいろ問題があるというような事情も伝えられておりますので、これは標準運賃の問題とは別個に、別個の角度から取り上げてみたいということです。ただ、先生からも御指摘のございましたように、経営内容自体にも問題があるかどうか、その点も十分調査しなければなりませんので、現在高松陸運局を通じて、そういう企業のしっかりした再建計画がどういうことになっているか、そこら辺を勘案して、場合によっては運賃問題についても、先ほどの標準運賃とは別個の角度から取り上げていきたい、そういうぐあいに考えております。
○森本委員 これは福島でも一度問題があったのですが、こういうふうになったことについては私はこれは赤字路線だけではないと思います。いろいろな要素があると思いますので、一度陸運局を通じて調査をするということでなしに、これだけ大問題になっておることについては、本省の課長あるいは参事官が直接陸運局に出向いていって、陸運局の者を連れて、早急にこの会社の内容について調査をするというくらいの意気込みはぜひ持ってもらいたい、私はこう思うわけでありますが、その点どうですか。
○菅川説明員 問題の内容については十分これを調査しなければならないと思いまして、現在、陸運局を通じてその再建計画についての指導等、問題点について指導監督をさせておりますが、御指摘のように必要があり、また場合によっては、本省からも参るというようなことも考えてみたいと思います。
○大石委員長 森本君、自動車局長、見えられました。
○森本委員 自動車局長、来られましたので、いままで旅客課長に質問をしておったわけでありますが、私が最終的に言わんとするところは、陸運局を通じて調査をいろいろしておる、こう言いますけれども、陸運局というのは、ずっといままでの経緯からして非常に関係が深いので、私はよく内容がわかっておると思います、現に調べてみなくても。だから、新たな観点からこれを調査してみるというところから、できれば本省から直接参事官なりだれかが出向いていって、そうして高松の陸運局を通し、現地に行って、実際の経営の内容、赤字の内容を調査するということをひとつ早急にやっていただきたい。そうでないと、県は県でいろいろやっておる。やっておっても、その経営の内容も何もわかりませんから、どうにもならぬ。それから、会社は会社で、赤字だ赤字だと発表しているけれども、その内容がさっぱりわからない。そういうことでありますので、早急にそういう手配をしてもらいたい。これは九十万県民にとっては大きな問題になるわけでありますので、早急に調査の方法をとっていただきたい、こう思うわけでありますが、どうですか。
○鈴木(珊)政府委員 たいへんおくれて申しわけございません。 ただいまの件でございますけれども、一応役所の仕事の仕組みでございますが、やはり直轄しております四国の高松の陸運局長に一応は現状を調べてもらうということにしております。その結果について私ども説明を聞きまして、それの納得のいかぬところ、あるいは新しい問題等がございますれば、必要に応じてわれわれも現地に行くというようなつもりでおります。至急対策を立てたいと考えております。
○森本委員 私も、もう十五年も国会議員をやっておりますから、官庁のしきたりがわからぬわけじゃありません。わかっておるから、特に本省から行ったらどうか、こういうことを言っておるわけであります。高松の陸運局と県交とは絶えず連絡をし、密接な話し合いをしている。そういうことでありますから、それをわざわざ本省から行って違った角度から陸運局を通して調査をすることが大いに効果がある、こういうことを私は言っておるわけであります。しかも、いま県民にとっては大きな問題になっているので、そういう措置を早急にとれないか。この点については参事官あたりを至急派遣できないか、こういうことを言っておるわけであります。私は別に官庁のしきたりを度外視していきなりやれと——もうすでに相当話し合いをしているわけであります。しかしこういう特殊なケースについてはやはり本省から特別に出ていったほうがよくはないか、こういうことを言っておるわけであります。だから、その点についてはありきたりの答弁でなしに、これは具体的に運輸省として解決をつけるということであるとするならば、私はそれが一番いい方法であろう、こう思います。これは即答しなくてもよろしいわけでありますので、自動車局長としても早急に検討していただきたいと思うわけであります。
○鈴木(珊)政府委員 御趣旨はよくわかります。私どもも、この問題は単に四国だけではございませんで、同じような問題がこれから起こってくると思います、特に不採算路線の問題等で。したがいまして、よく御趣旨を体しまして、そういった姿勢で検討いたしたいと思います。
○森本委員 これで質問を終わりますが、この高知県交通と土佐電鉄の昭和三十九年、四十年、四十一年の決算と、決算によれば財産目録も資本勘定も全部出てくると思いますが、そういうもの一切を資料として私の手元に御提出を願いたい、こう思うわけでありますが、いいですか。
○菅川説明員 決算の財産目録等を取り寄せる必要もございますので、数日を要するかと思いますが、できるだけ早く取り寄せて御提出したいと思います。
○森本委員 それでは、これで終わります。
○大石委員長 赤路友藏君。
○赤路委員 自動車損害賠償関係の方は見えておりますか。
○大石委員長 岡田参事官が見えております。
○赤路委員 自動車損害賠償責任再保険特別会計、この特別会計の収支面をずっと見てまいりますと、保険料収入が、三十七年が約六十一億。それから四十一年が四百八十億。伸び率を見てみますと大体八倍程度に伸びておる。それから剰余金の関係を見てみますと、三十七年度の剰余金は十二億。それが四十一年には四百八十四億、約四十倍の伸びを示しておる。歳出のほうを見ますと、三十七年が四十一億。四十一年が二百三十四億、五・八倍、こういうふうになるわけであります。この数字だけで見ていきますと、剰余金の受け入れ伸びというものが非常に大きい。このままいきますと、ますますこの収支の格差というものが広がってくるんじゃないか。まあ極端な言い方をしますと、剰余金が相当できてくる、こういう形になりそうなんです。 四十二年の十二月の自動車の調査では、台数が千百二十七万六千台。この決算説明によりますと四十一年度の加入数は八百六十九万二千台ということになっておる。自動車が非常にこう急速に増加してまいりますので、事故数も当然それに従ってふえてくるだろう。そういうことはわかるわけなんでありますが、どうにも、あまりにも収支の格差が大き過ぎるので、このままじゃいかぬという感じがするわけです。これは強制加入、義務加入になっておりますから、義務加入であればあるほど、やはりこまかい被保険者に対する、加入者に対する配慮というものがあってしかるべきじゃないか、こういうふうに思います。 それから保障勘定を見てみましたら、この保障勘定のほうの伸びも、収入のほろが約十倍に伸びております。支出が約二倍に伸びておる。金額は小さいのですけれども、伸び率でいきますと、大体同じような伸び率を示しておる。 そこでお尋ねしたいのは、こういう事態の中でこれが進んでいくわけなんですが、そうすると、かなり大きな剰余金が出る。それをどうするか。いまこれに対する対策として何を一体考えておるのか。たとえば、保険料率を下げるとかあるいは事故を起こした場合の保険金を上げるとか、それからもう一つ変わった形では、最近事故が非常に多いのですから、事故防止のためにこうかかえておるだけでなしに、何かもっとそういった面が考えられておるのかどうか、この点だけを伺いたい。
○岡田説明員 先生御指摘のように、自動車損害賠償の特別保険の累積黒字が非常にふえてきております。実はこれは、基因するところはいろいろあろうかと思いますが、非常に大きな理由は、私たちが想定していた以上に自動車がふえてきておるということに、多くは基因するものだと思いますが、いずれにしてもその結果、収支に差が出る。累積黒字がたまっていくという現状でございますので、昨年保険金の限度額を引き上げた際にも、その点を配慮いたしまして、通常ならば、具体的に申し上げますと、従来の限度額が死亡の場合百五十万円であったのを三百万円に、昨年の八月に引き上げたわけでございまして、これは単に計算いたしますと二六・八%保険料を値上げいたさなければならないという計算になるわけでございますが、御指摘のような累積黒字を考えまして、実際の値上げ率は一三・四%にとどめ、あるいはまた引き上げ前の契約についても三百万円を支払うというふうな措置をいたすことによって、この累積黒字を漸次消化していくというふうな措置がすでにとられておりまして、今後少なくとも四十四年度以降においては相当の累積黒字が減っていくものというふうに予想いたしております。 以上が保険勘定についての累積黒字でございます。 いま一つお尋ねの保障勘定の累積黒字でございますが、これも金額は少ないけれどもふえておるということでございまして、これは今年の賦課金を従来、純保険料の二・二五%であるものを、今年の改定で一・二五%に引き下げることによって、累積黒字を吸収していこうというふうな措置を考えております。また、事故防止等についても、この累積黒字の一部からその方向に充てておるということでございます。
○赤路委員 いまのお話によりますと、現在のところではそういうように累積黒字がかなり出ておる。しかし、昨年八月に百五十万を三百万に、倍に上げた。これが何年かの間にはかなり、そういう面での給付金といいますか、支出のほうがふえていく、現在のところで累積黒字があるが、ここ何年間かをやっていくうちには、少なくとも、赤にならぬまでも累積黒字がずっと減って大体収支バランスがとれるようになる、こういうふうな見込みですか。
○岡田説明員 しょせん推定でございますので、確定的なことは申しかねますが、従来のこの種の契約と支払いとの関係を調べてまいりますと、大体初年度に一六%、それから二年度に六〇%というふうに、自後約四、五年にわたって支出されていくというのが通例でございますので、おそらく四十四年度には相当の黒字が消えるものではないかというふうに考えております。
○赤路委員 それでは、変わった角度からもう一つ聞いておきます。 中曾根運輸大臣が岐阜へ行ってラッパを吹いています。三百万では少ないから五百万もしくは六百万にしたい、こういうことを言っておるわけなんです。現状保険料金の中でそういうふうにするのなら、これは相当意味があると思います。ところが、五百万にし六百万にするために保険料率をうんと上げるのだというのではちょっと問題なんですが、それに対して、これは単に大臣が岐阜で吹いただけであって、事務当局のほうではこれに対しては関与しないというか、そういったことはあまり考えていないかどうか、この点……。
○岡田説明員 現在の自動車交通事故の現状並びに被害者の状況等を考え、かつまた、この自動車損害賠償保険によるカバー率というふうなものを考え合わせますと、やはり近い時期に限度額の引き上げというふうなものは考えざるを得ないのじゃないかというふうに事務的にも考えております。したがいまして、四十二年度における判決、和解、仲裁等がまとまるのがこの七月くらいになるのじゃなかろうか、それから四十二年度の決算がほぼ概算で締められるのがその少しあとではないかというふうなこと等を考えて、前向きで検討いたしてみたいというふうに考えております。
○赤路委員 これは、補償額は多ければ多いほどいいわけです。それは間違いない。しかし、負担が非常に大きくかかるというふうなことでは、やはり一応考えものだと思います。先ほど御答弁にありましたように、初年度一六%のものが二年度には六〇%になる。そこで、ただ一つ三百万というのは昨年改正されて確定しておりますね。その三百万を押えて、ここ五年の間の推定収支バランスはどうなるかという資料は出していただけますか。これはもちろん事故発生は予測できませんので、過去のいろいろな資料から出して、大体の推定は立つと思います。この推定が立たぬというと、行政上にも困るのじゃないかと思います。もし出せたら、私はそれをほしい。率直に申し上げますが、いまおっしゃるような事態になるかどうか、私も少し疑問があるわけです。それで、できるならばそうした資料をいただいて検討してみたいと思いますが、いかがでしょうか。
○岡田説明員 向こう五年間の伸びという収支見積もりでございますが、なかなか推定に困難な点もあろうかと思うのでございますが、もし四十三年度程度でよろしければ、すでに推計したものがございますから提出さしていただくし、それではどうしてもだめだということでございますれば、一度努力してみたいということでお許し願いたいと思います。
○赤路委員 これ以上無理なことは言いますまい。四十三年度でけっこうです。その上であらためてまた機会がございましたら、私なりにいろいろ意見を言わしていただきたいと思います。 それでは自動車のほうはこれで終わります。
○華山委員 ちょっと関連して聞きますが、赤路委員のお聞きになった特別会計の剰余金でございますけれども、この剰余金はどうしていらっしゃるのですか、どこが運営しておりますか。ただためておくのですか。
○岡田説明員 剰余金は日銀に預けることになっておりますので、結果は財政投融資の財源の一部に充当せられておるものと考えております。
○華山委員 そうすると、特別会計にはその剰余金の運営による利子収入というのは、私勉強してまいりませんでしたけれども、あるのでございますか。
○岡田説明員 もちろん特別会計には利子はありますし、また利子の累積されたものも残っております。先ほど日銀に預託しておるということを申し上げたのは間違いでございまして、預金部でございます。訂正いたします。
○華山委員 先ほど赤路委員にお答えになった中で、私聞き違えておるかもしれませんが、四十四年度には黒字がなくなるであろうというふうなことをおっしゃいましたけれども、間違えていたら私の聞き間違いですが、どういうふうな原因で黒字がなくなるのか。事故がふえるのか。どういうことでこういうふうなことになるのでしょうか。何か制度が変わるということは抜きにしておっしゃったんだろう思うのです。私が聞き間違えておったら……。
○岡田説明員 先ほども実は、四十四年度にはなくなるだろうとは申し上げなかったつもりでございまして、大幅に減るであろうというふうに申し上げたつもりでございます。その原因は、先ほどちょっと申し上げましたように、昨年保険金額を引き上げたわけでございます。具体的には、死亡の場合には百五十万円を三百万円に引き上げた。これを普通に算術計算いたしますと、二六・幾ら引き上げなければならないところを一三・幾らにとどめた。したがって、その差額分だけがだんだん累積黒字が食われていくわけでございます。
○赤路委員 港湾局長にお尋ねいたします。 たまたま運輸省の港湾関係を取り上げたことになるのですが、国土総合開発事業費の調整費の問題です。四十一年度国土総合開発事業の調整費が一番多く出ておるのが建設省なんであって、運輸省はあまりございません。ただ、私、ほかのほうへはこの問題で聞かないつもりなんですが、たまたま当たったというところで、ひとつお考えを言っていただきたいのです。 国土総合開発の調整費というものは、それぞれ各省が仕事をやっておる。ところが、たまたま総合的な面で運輸省なら運輸省の仕事が非常におくれてくる、そのために全体として、せっかく投入した施設が生きてこない。そういう場合に国土総合開発の調整費という形で調整費が出されてぐる、そして全体のものを生かしていく。こういうために調整費というものの存在がある、こう考えておる。ずっと見てまいりますと、どうもこの国土総合開発事業の調整費というものをあてにして予算に組まれておるのじゃないか。国土総合開発の調整費はこの程度は来るであろうということをあてにしてやったのでは、調整費の役目にならぬ。どうもそういう面があるように思うものだから、その点たまま港湾の会計のところでぶち当たったということになるわけです。 それで、小名浜なんですが、国土総合開発事業として小名浜港の改修工事を実施した、そういうことになるわけですね。小名浜港には調整費はございませんか。
○宮崎(茂)政府委員 ただいまの御質問は、国土総合開発事業の調整費の使い方に関する御質問だと思いますが、先生の御指摘のとおり、国土総合開発事業調整費はそういうような目的で使われるという二とには私ども同感でございます。これは、私の港湾局のほうの立場から申し上げますと、調整費のほうは、実は経済企画庁のほうで最終的にこれはよろしい、この事業はいい、こういうふうにおきめになるわけでございます。私どものほうは当初からそれを予定して云々というようなことは実は全然ないわけでございます。小名浜港の御指摘の事業は直轄事業の防波堤の事業でございまして、これは予算のきまりますと同時に大体内定をしております。 なおまた、港湾の整備のほうの基本法になっておりますところの港湾基本法というたてまえから申しますと、港湾の開発発展の責任者は港湾管理者でございます。したがいまして、管理者は県であり、あるいはまた地元の市町村でございます。こういう港湾管理者の要望がございました時点におきまして、つまり予算をつけたあとで、その年度の事業進行状況を見まして、港湾管理者のほうからこの事業とこの事業と非常にアンバラになるのではないかというような要望が毎年ございます。そういったものを私どものほうで大体検討いたしまして、経済企画庁と御相談申し上げて、そういうような国土総合開発調整費の使えるような性格のものかどうかということをよく検討いたしまして、大体これならば何とかなるのではないかということで経済企画庁に御要求いたしまして、そのうちで、たぶん企画庁のほうでは筋のいいものから順次おとりになるのだろうと思いますが、そういう方針で実はやっております。
○赤路委員 大体そういうような御答弁になるだろうと思います。それはもうおそらくどこへ聞いても、前もって予定はしておりません——予定しておったら間違いですから、そういうことになると思いますが、この点十分、今後のこともあるので、配慮していただきたいと思います。 では四十一年度の——小名浜港だけを取り上げますが、四十一年度の当初予算と調整分はどういうふうになっておりますか、金額が。
○宮崎(茂)政府委員 四十一年度は、小名浜港の直轄の予算でございますが、十三億三千万円でございます。その中で問題になっております防波堤の費用でございますが、これは八億六千二百十四万円でございます。これに対しまして調整費は七千万円でございます。 ついでに申し上げますと、前年度、昭和四十年が、あとで議論になろうかと思いますが、直轄事業全体で九億五百四十万円、これは小名浜だけでございますが、その中で防波堤の関係の費用が四億六千五百二十万円、こういうふうになっております。
○赤路委員 ちょっと数字がどうもはっきりせぬのでお尋ねしますが、この港湾整備特別会計、これは運輸省の所管内に入る、これは間違いありませんね。
○宮崎(茂)政府委員 間違いございません。
○赤路委員 実は経済企画庁の総合開発局のほうから四十一年度の各省へ割り当てました配分表、これは事業調整費なんですが、これは運輸省が四千四百六十万円、それから調査調整費が六百三十万、こういうふうになっておるわけなんです。どなたか大蔵省主計局の決算説明を持っておられませんか。——それでは私から読み上げますが、三百十三ページに「支出済歳出額」というのがあります。この「支出済歳出額」の中に「国土総合開発事業調整に必要な経費」というのがあるわけですが、これが一億三千二百三十万六千円という金額になっておる。金額にそういう食い違いがございます。だから、私は、この面で港湾局のほうへ言いたかったことは、国土総合開発事業の調整費というものと当初予算との違いといいますか、先ほど局長が御答弁になったように、これは違うんだということですね。これは何も港湾関係だけではないのです。建設省関係がざっと三十八億六千九百五万四千円、これが一番大きいわけでして、こういうようなものは他にまだたくさんあります。むしろ運輸省関係が一番少ない。たまたまこれを読んでいく間にこれが出たので運輸省関係で質問をさせてもらうわけなんですが、この違いだけを明確にしておいてもらいたい。当初の予算編成の場合、決して調整分のあることを予期してやらない、調整分は調整分として、ほんとうの意味における調整として使用していく、各省ともそうなんですが、この点を明確にしておいていただけばそれでいい。数字の相違点についてはあらためてひとつ検討してみてください。
○宮崎(茂)政府委員 ただいま先生御指摘の点、数字が違うという点でございますが、先ほど四千四百六十万円とおっしゃった数字はたぶん国費であろうと思います。私、小名浜だけで七千万円と申し上げましたのは事業費でございまして、事業費と国費の間違いだと思いますが、また詳細に調べましてお届けいたします。 それから第二点の国土総合調整費の使い方につきましては、先生御説のとおりでございまして、今後もそのような考え方で進めてまいりたいと思います。
○赤路委員 港湾関係でもう一点お聞きしますが、やはりこれの三百十五ページに「特定港湾施設工事勘定」として、この歳出のほうの説明でちょっと気になることがあるのです。この中に「不用額は事業計画の変更等により姫路港整備費を要することが少なかりたこと等により生じたものである。」だから、姫路港の整備費が少なくなった。ほかにもあるのでしょうが、これがおそらく主体だと思いますが、不用額が大体五億七千八百万円になる。これは、特に姫路港の場合、何か事業計画が変更された。そこで、関連が出てくるのは、出光の石油コンビナートがあそこでは問題になっておりましたが、これとの関連で出光の石油コンビナートの建設が進まない、そういうことで姫路港の整備費がこれだけ減ったということになるのかどうか、これだけ伺いたい。
○宮崎(茂)政府委員 不用額が出ている問題でございますが、御承知のように港湾工事は水中の工事でございますので、当初見積もりより多かったり少なかったりするわけでございますが、御指摘の姫路港の問題は、石油コンビナートではございませんで、姫路の広畑地区に富士鉄の工場がございます。そこの防波堤外の航路のしゅんせつの工事費でございます。これが三億一千万円の予算で始めたわけでございますが、当初、海中のしゅんせつの土砂が礫まじりの砂ということで、三億一千万円取っておったわけでございますが、工事する前に精密に調査いたしましたところ、礫は三〇%しかない、あとは砂であるということがわかりましたので、つまり、当初のプリストマン式しゅんせつ船といいますか、一つ一つつかんでいく方式をポンプ式しゅんせつ船といって、ポンプ力で一気にふく方法に切りかえた、こういう関係で七千五百万円くらい剰余金が出たわけでございます。姫路の問題はそういう問題でございます。そのほかにそのような点でいろいろと不用額が出ていますが、一番大きいのは、この姫路の七千五百万円、こういうことでございます。
○赤路委員 じゃ港湾関係はけっこうでございます。 次に、海上保安庁関係で少し質問をさしていただきます。 四十二年三月三十一日現在の巡視船のこの表をいただいたわけなんですが、これをずっと見てまいりますと、大蔵省で減価償却の場合等かなり厳格にやっております耐用年数を調べてみますと、その耐用年数に達したものが全体として首荘十七隻の中で七十隻あるわけです。五一%占めている。耐用年数を過ぎてしまっているんだから、極端な言い方をすると老朽船ということになるわけです。百三十七隻ある中で七十隻も、五一%も耐用年数に達したものであるということになりますと、率直に言わしていただきますが、老朽船が多いだけにドック入りが多いということになりましょう。手入れを非常にひんぱんに行なわなければならぬということになりましょう。それだけ全体としての稼働率が減っていくということになる。率直に言いますが、海上労働といいますか、要するに漁船等の面では海上保安庁に対して大きな期待といいますか、万一の場合はすべて海上保安庁へお願いする。海上保安庁が、一つの、極端な言い方をすれば、漁業面における命の綱といいますか、それほどまでも考えておる。にもかかわらず、全体を見てみますと、五一%も老朽船だというのじゃ、これはあまりひどい、こういう感じがするわけなんです。それで船艇更新と申しますか、どんどん巡視船をつくっていく経費を見てみますと、三十九年が八億五千九百万、四十年が九億五千百万、それから四十一年が十三億一千五百万、四十二年が十二億四千四百方、四十三年が十三億五千七百万、こういうふうに少しずつ伸びてはきておりますが、物価高その他から見てみますと、たいして伸びたものにならぬのじゃないかという気がいたします。それから、たとえばこの中で、少し驚いたのですが、「宗谷」、これは砕氷船ですね、この「宗谷」は昭和十三年の建造になっておる。そうすると、この船は大体もう三十年たりておるのですね。もちろん、その間いろいろ改装をしたり手入れをしたりいたしておりますから、必ずしも老朽で、ぼろでだめだとは言いません。しかしながら、砕氷船が三十年の昔のものがそのまま使用されておる。もちろん最近新しいのができまして、それでもって南氷洋あたりを行っておるわけなんですが、どうもこういう面からいいますと、海上保安庁は非常に大きな、重要な仕事を課せられておりながら、少し軽視されておるといろのですか、冷遇されておるというのですか、そういう感じがするわけだ。 そこで、次官すわっておられるが、次官は海のほらのくろうとですから、こういう点は一番よくわかるはずです。そこで私は率直にお尋ねいたしますが、日常における稼働率はどの程度ですか。
○亀山政府委員 当庁の巡視船、巡視艇一隻平均め稼働率、要するに行動時間と待機時間、これは動き得る時間、この時間の合計と、日常整備と修理、二の期間との比率をとってまいりますと、巡視船におきまして、昭和四十一年において五九%、巡視艇におきましては六五%、かような数字になっております。
○赤路委員 それでは私は少し変わった角度でお尋ねいたしますが、今度行政管理庁が漁業についての勧告をしているわけですね、運輸省、労働省、農林省に。これは従来かつてないことなんです。この漁業に対する行政管理庁の勧告を見てみますと、実によく問題点を押えておると思います。その中に一番最後のところであったと思いますが、「漁船の海難防止について」というのがある。たぶんお読みになったことと思いますが、ひとつこれに対する御感想をお聞きしたいのですがね。
○亀山政府委員 行政管理庁の勧告の中で、「漁船の海難防止について」という問題は相当広範囲な問題を指摘しておりまして、いずれも私ども海難の防止と救助を担当しておる者から見ますと、まことにもっともな勧告である、勧告をいただいて、かように考えております。これらのことのうちには、平素その方向でわれわれが努力しておることが含まれておるわけでございますが、なお今後この勧告が出ましたのを機に、一そう勧告の内容を実現するようにいたしたい、こういうふうに考えます。
○赤路委員 この中で特に問題になっています無線装置ですね。専門屋でないから私はわからぬが、何か漁船に備えつけておる無線では巡視船のほうはそれは受けられない。それで漁船が一応陸上のほうへ無線をやって陸上のほうから巡視船無線を発する、こういうことになるわけです。この点が指摘されておるわけです。 〔委員長退席、小山(省〉委員長代理着席〕 これはその後巡視船にもそれぞれ整備しつつある、こういうふうに聞くわけなんですが、せっかくの無線装置がものにならぬというんじゃ非常に問題なんですが、そこの点、現況と見通しをひとつ言っていただきたい。
○亀山政府委員 漁船の無線装置のうちで勧告で指摘しておるのは、二十トシ以下の小型の漁船が二十七メガ帯の電話を持っておる、それに対応する巡視船の一千七メガ帯の電話設備がおくれておるのではないかということでございますが、私どもも、この漁船の電話は最近非常に普及をしてまいりました。これは国と地方自治体がそれぞれ経費を合算して七割を補助しておるということから、小型の漁船が二十七メガ帯の電話の設備をするようになったので、国の、水産庁の一つの政策の結果であろう、かように考えております。それに対応ずるために、私ども巡視船に逐次二十七メガ帯の電話の受信体制を整えておりまして、昭和四十三年度の予算を含めまして五十一隻が装備されます。現在装備しておるのは三十七隻、それに四十二年度で十四隻追加をいたしまして、残りの三十数隻、全体で巡視船八十八隻でございますから、残りのものについては四十四年度においてこの受信の設備を完成したい、こういうふうに進めていくつもりでおります。
○赤路委員 そうしますと、一応この無線の関係については、四十四年度までに海上保安庁関係のものは、巡視船、巡視艇をも入れてですが完了する、それでいいわけですね。
○亀山政府委員 実はもう一点重大な問題がございまして、私どもは、陸上の保安部署に二十七メが帯による遭難通信を聴取する体制をつくりたいという希望を持っております。御承知のように二十七メガ帯の無線電話というものは、到達距離が非常に短い小型のものでございます。したがいまして、これを陸上に全部整備いたしますと、日本全国カバーするだけで約百カ所くらいが必要になうてくるのじゃないか。百カ所程度のアンテナを立てませんとこれが聴取できない。現在二十七メガ帯のものを陸上で受けておるのは漁業無線局で、漁業無線局から海上保安部署への通報によってわれわれは巡視船を発動せしめる。発動後、巡視船が当該遭難船と自分が持っておる電話によって直接連絡をとりながら場所を確かめてかけつける、こういう手はずがついております。私どもは遭難の通信だけはできる限り二十四時間休みなく聴取しておりますが、漁船無線は必ずしもそうなっておりません。そこで、やはり海難救助ということを本務とする国の機関といたしましては、二十四時間の聴取体制をとりたい。そのためには陸上に、遭難通信だけは必ずいつでも聞くというふうな受信局を設置したい。しかしこれには非常な経費を要しますので、巡視船の整備が完了次第そのほうの計画に取りかかりたい、こういうふうな考え方であります。
○赤路委員 いまのお話しによると、巡視船のほうが完備し次第陸上のほうへ移る。そうすると、巡視船が完了するのは四十四年ですね。それ以降になる。それじゃ陸上の大体百カ所、これはどの程度かかりますか、総額にしまして。
○亀山政府委員 まだそのすべての場所について調査しておりませんけれども、三億から五億の間ではないかというふうに考えております。
○赤路委員 三億から五億ですか。その程度でできる……。ここ四十一年まで五カ年間に海運業に対する利子補給、これを計算してみますと、三百七十一億になっておる。海運会社のきょうの株式欄を見てごらんなさい。ほとんど全部六分配当しておる。無配当のところは乾それから飯野、関西汽船、こういうところであって、あとはみんな六分ですね、きょうの株式欄を見てみると。そういうところへ三百七十一億も利子補給をするんでしょう。あんた、三億や五億ほど何ですか。次官どうですか、これは政治的な問題だ。
○金子政府委員 全く同感であります。
○赤路委員 いまここで四十四年に各船への整備ができてくるという二となんですが、このあれに、よりますと、そうだろうと思います。一キロワットで六十キロメートル、それから十キロワットで石二十キロメートル、その程度しかあれがないわけですね。だからおっしゃるように距離が制限されているというのですか、短いのですから、できるだけ遠距離の場合でも十分反応のあるように早くしてもらわないと、そんなのんきなことではどうも困るわけだ。こう言っては失礼な言い方ですけれども、先ほど言いますように、百三十七隻ある中で七十隻も古い船を持っておるなんということではいかぬですよ。もっと強い姿勢で——あなたたち海上保安庁は洋上で仕事をしている何万という船を引き受けているんでしょう。何かあれば言ってくるのです。そうして少々のあらしがあっても飛び出していってやらなければいけないんですよ。それだけ大きな責任を持っておるのだから、もっと強い姿勢でこれをやってもらわなければ、四十四年に船だけ済ましておいて、そのあとでやります、これでは三億や五億の金でいつのことになるかわからぬ。船員あるいは漁業者の財産、生命、これのほうが重要ですからね。これは次官がいま答弁されましたからこれ以上言いませんが、考えてもらいたい。そういう弱い姿勢ではだめです。 それからもう一つお聞きします。ちょっとそれに関連して聞くわけですが、きのう「おじか」が四国沖の定点観測に出ておるんですね。ここに百三十七隻ある中で、そうした気象観測に実際に使用されるような船は何ばいありますか。
○亀山政府委員 もっぱら定点観測に従事しますのは二隻でございます。台風シーズンのときに定点観測として定められた地点におりますのは、「のじま」「おじか」の二はい、そのほかに定点でなくて台風を詳細に観測するのは巡視船「いず」、これが気象レーダーを持っております。気象庁の専門観測員が乗り組んでおるのが二隻でございまして、合計三隻、このようになっております。
○赤路委員 この点は別途また気象庁のほうへお尋ねしましょう そうしますと、海上保安庁関係のところで最後のところなんですが、救難経費の問題です。これは次官もおられるのであれですが、従来この救難経費はそれぞれ自己負担といいますか、海上保安庁が出ていただくものは別にいたしまして、周辺で操業をしておる船がかけつけて救助に入る。そういうときはほとんど全部これは自己負担になるわけです。事故を起こした漁船のほうで費用を見ていく、こういうようなことなんですが、ここ何年かの間それぞれ業者の諸君が寄って組織をつくって、平生自分たちが積み立てて、そういうような非常時の際にそういう積み立てた金でもって経費をまかなっていこう、こういうことが行なわれておるわけなんですね。これは非常に政治的な問題になるので次官にお尋ねいたしますが、かってにやるんならまことにけっこうなことだからと、ほっておくという手はないのですね。これは何か運輸省のほうでお考えになっていますか。
○亀山政府委員 現在、お説のとおり水産庁のほうの御指導で、各都道府県ごとに漁船海難救済基金協会というようなもので、相互扶助組織を逐次整備されているということでございますが、私どもといたしましては、実は数年前に全国的な海難救助基金制度というものが必要ではなかろうかということを考えたことがあるわけでございます。ちょうどたまたまいま言ったような水産庁の御指導による相互扶助組織というものと、上から官制でつくったものというものと、二つ並立する必要はないので、これは現在の相互扶助組織というものを育成強化するという考え方を基本的に持つべきではなかろうかというふうに私どもは考えております。実は私自身も、あるところで、やはり国としての措置がいまある相互扶助組織に追加されなければ、円満な運用といいますか、十分な効果が発揮できないのじゃないかということを、実際にその問題を担当されておる地方公共団体の方に一度伺いました。私どものほうもこの問題は、現在できつつある扶助組織というものに対して国がこれを育成強化する、バックアップする。国が真正面に出てくるのでなしに、せっかくできつつあるものを後から資金的にもあるいは技術的の面でも援助していくという形がとれないものだろうかというふうに考えております。これは漁業者団体にも強いもの、弱いものそれぞれございますから、それらの点をよくにらみながら、相互扶助の制度を国が後から助けていく手だてを考える、こういうふうに思っておりますので、今後ひとつそういう角度で水産庁ともよく相談をいたしまして、何かやらなきゃならないというふうに考えております。
○赤路委員 その点について希望だけ申し上げておきますが、もちろん自分たちのことでもありますから、業者自身が積極的にそういうような方向づけをしていくということは、それはそれなりにいいと思います。同時に、いま長官のほうからありましたように、政府のほうでも十分そうした面に対して考慮をしてもらう。どうも一般的に海上における事故、遭難ということは、ああまたやったかというような、ごく単純なことで済まされておる。何か海で仕事をしている、ああそれは一つ間違えばころっといっちゃうんだというので、海で起こった災害というものをあまり重要視せぬ。交通事故か何かになると目の色を変えましてわあわあ言っておるが、ああ、また北海道の先でやったそうなと言えば、それでおしまい。どうも何か考え方に安易さがある、こういうふうに思うわけです。それだけに、この際やはりそういう点における、いままでなかった面を押し上げていくということは、ぜひひとつ御協力のほどをお願いしたい、これだけ申し上げまして、海上保安庁のほうは終わります。あと気象庁のほうに伺います。 気象庁関係なんですが、非常に具体的でなしに、抽象的なことになるわけなので、御答弁していただくにいたしましてもちょっと苦しいのですが、何さま気象庁でおやりになっておるのが自然現象を対象にしたものでありますので、それだけ非常に把握がしにくい、そういう面があります。それだけに私のほうでも何かえらい質問しにくいのですが、率直に言わしていただきますが、気象庁の天気予報といいますか、気象通報というものがすべて、暴風雨関係も入れて、かなり的確にこれが的中しますと、それだけ被害を軽微にすることができる、そういうふうに思うわけなんです。いままでいろいろ読ましていただいた中で言われることは、大体的中率は七〇%が最高でなかろうか、七〇にもいけばもう世界的な的中率になる、こういうことがどこかで言われているように思うのですが、大体これはいまの状態ではどの程度までが、限度というと語弊がありますが、どの程度が限度でしょう。
○増田政府委員 ただいま御指摘のとおり、気象庁というのは何ぶんにも雲をつかむと申すと失礼でございますけれども、自然現象が相手でございますので、なかなか国民の皆さん方の御期待に沿うほど、的確な予報を出しておらないという御批判を受けるのも、ごもっともかと思うのであります。ただいまどの程度かというお話でございましたけれども、私どもが毎年の的中率と申しますか、予報とそれから実際にあらわれました天気の関連を見ますと、七十数%というところが現状でございます。補足いたしますと、さらに施設を整備する等、努力いたしますれば、八〇%程度まで引き上げられるのではないか、いまのところはそういう推定と申しますか、考え方でございます。
○赤路委員 また古いことを持ち出してまことに申しわけないのですが、二、三年前ですか、マリアナ海域で漁船遭難がありましたが、これはかなり大きな遭難で、二百何十名かの人命を失ったわけでありますが、このときはどうも気象庁のほうで確実に気象の状況が握れなかったといいますか、アメリカ側のほうの情報を中心にしておやりになったんじゃないかと思うのですが、とにかくいずれにいたしましても、あのときの台風の進路の予報と台風が実際に通ったのとは違うわけであって、だから予報に基づいて逃げて、それで台風の進路に入った、こういうような結果が出ておるわけなんです。まあ非常にそういう面ではむずかしいのですが、当時非常にやかましく言ったのは、戦後かなり北洋においても南方においても定点観測をやっておる。ところがいつの間にやらその定点観測が何かしりすぼみのようになってしまった。一つは先ほど保安庁へお聞きしたのですが、何か定点観測に使えるものが三隻、こういうことなんですが、どうしても日本のような四面海に囲まれ、しかも気象状況が非常に変化のしやすいところでは、できるだけその観測については整備をして、そうしてほんとうにむだではないんだろうか、そこまでしなくても、というほどやっていただくことによって、そういうような台風にいたしましても、その他のものにしましても、予報が受けられて、そうして被害を最小限にとどめることができるんじゃなかろうか、こう思うわけなんです。新しく海上保安庁でできました船で、南方の定点観測をおやりになった。たしか昨年でしたか。北洋の定点観測というものは全然最近やっていない。その点はどうなんですか。
○増田政府委員 気象観測上、定点観測が重要な意味を持っておりますことは、ただいま先生が御指摘になりましたとおりでございます。南方定点につきましては先ほど海上保安庁の長官からも御答弁申し上げましたように、夏の台風シーズン、六カ月間でございますが、海上保安庁の巡視船にわがほうの職員が乗りまして定点観測を、円滑な処理をやっておるわけでございます。北方定点につきましては、たしか始めましたのが昭和二十二年だと思います。北方の場合は御存じのとおり非常に気象、海象が変動が激しいところでございます。その北方洋上におきまして、まあその当時非常に古い船でやったのでございますが、定点業務を行ないますことは非常にその運営に困難が多々ございますことと、相当経費を要しましたので、昭和二十八年にこの北方定点観測は一応中止いたしまして現状に及んでおるわけでございます。その後、北方定点をやめましたかわりと申しましてはいかがかと思いますが、代替といたしまして、北海道におきまして、根室で高層気象観測を新たに行なう、あるいは北海道の中に新しく測候所を二カ所創設するとかの措置をとってまいっております。最近は気象衛星からの資料も入手できるように科学も進歩いたしましたので、ただいまのところは、非常な困難がございます北方定点観測をやらなくてもよろしいのではないかという考え方で、一応打ち切ったままに相なっておる次第でございます。
○赤路委員 これは非常に専門的なことになりますので、私たちはわからないわけなんですが、昭和二十二年に始めて、たしか二十八年、その近辺でしたか、二十八年か二十九年にあそこで氷に閉ざされて手がつけられないで二、三隻漁船を失って人命をなくしたことがあったわけですが、北方における気象変化というのは実に激しいんですね。それでことしもサケ・マス漁船が出ましたが、いつも毎年何かの形であそこでは事故が起こっておるわけですね。それだけに私は、実際の観測のあれはわかりませんが、やはりそうした非常に気象変化の激しいところであればあるほど、その観測というものは行なわれなければならないのじゃないか。もっと緻密にそうしたものが予報できるような措置を、非常に困難は伴うでしょうが、やられるべきじゃなかろうか。それはただ単に海上だけの問題でなしに、南方定点観測というものと北方定点観測というものとのこの情報というものは、やはりその他の陸上に及ぼすいろんな気候条件というものにやはり大きな一つの示唆をするというのですか、データを出すことになる。それだけに、どうも南方のほうは何かやるようになったが、北方のほうがそのままというのでは、半分ははっきりしてくるが半分はどうもはっきりしないというようなかっこうになるような感じを持つのですが、そういうことはありませんか。
○増田政府委員 専門の予報部長が来ておりますので、予報部長から答弁いたさせます。
○北岡説明員 ただいまの海上の観測の強化というのは、先生のおっしゃるとおり、海上における船舶の遭難防止のサービスに対して非常に重要な役目を果たすとともに、陸上における予報にも非常に大きな貢献をするもので、われわれは非常に大切だと思いますが、それに対しまして御承知のように、日本付近は非常に海が広くて、その方面の資料が非常に少ないためにわれわれは予報上非常に苦労しております。そういう意味におきましても、海上の観測の強化は非常に重要だと思います。ただ、それをどうして実現するかという方策につきまして、定点観測でもってこれを実現しようということにつきましては、あまりにも運営上経費と人員がかかる、その割合の効果を考えますと非常に困難性が強いということで、これは世界の気象のことを考えておりますWMOでも今後これを定点で充実しようという考え方は、実は各国ともとっていない。最近特に人工衛星の利用というものが非常に進んでおりまして、今後十年間でこれは目ざましい進歩になると思いますが、大体それでもって現在は世界の雲の分布がほとんど手に取るように見える。したがって低気圧がどこにあるか、台風がどこにあるかということは刻々にわかるようになってまいっております。まだ人工衛星の飛ぶ数が世界的に少のうございますので、毎時間これをつかまえるというわけにはいきません。一日に一回はつかまえるということになっております。それがさらにこの人工気象衛星を使いまして、海上の温度とかあるいは海氷の位置がどこにあるのかということもわかるとともに、空気中の温度がどうであるか、風がどうであるかということまでもわかるようにだんだん開発されていきます。これに大いに期待しております。 そのほかに、それだけでは不十分でございますので、われわれといたしましては定点のかわりにブイ・ロボットの展開を考えたい。それからもう一つはこれもかなり金がかかりますけれども、やはり何といっても商船、漁船の利用、これに観測を委託いたしまして、できるだけその面の強化をはかっていく。こういうふうなことで海上の観測の強化をはかっております。
○赤路委員 そうすると、気象庁では気象庁の独自の観測船を持っていますか。
○増田政府委員 ただいまは五はい観測船を持っております。そのほか洋上におきます観測が非常に重要でございますので、四十三年度本年度とそれから四十四年度にかけまして千七百トン級の観測船を建造する予算が新しくつきましたので、ただいま建造の計画を具体的に進めておるところでございます。
○赤路委員 気象庁の気象通報、そうしたものが非常に重要な要素であることだけは間違いない。先ほどお話しのように、人工衛星からいろいろなものをやってくるということになると、これはまことにけっこうなことなんだが、どのくらいの経費が要りますか、ずばり……。
○北岡説明員 たしかなところはわかりませんが、気象庁で現在人工気象衛星を考えようとしておるのが約十二億くらいでございます。しかし非常に進みますと四、五億でできるのではないかというふうなことも考えております。
○赤路委員 いまばたばたやっているのですが、十勝沖の地震ですね。あれが一つの問題。その前にえびのがやられておるわけです。運輸大臣が十九日に岐阜で、年間十億程度十年間、これを地震予知のためにやっていきたい、こういうことを言っているわけですね。この十年間で百億というのはこれは昭和三十六年に学者の人たちが寄って、地震予知計画グループというのですか、そこで年間十億、十年間で百億あれば地震を大体予知するところまで行けるだろう、こういうことがあったようですが、そういうことはありましたか。
○増田政府委員 地震の予知の問題につきまして、特に十勝沖の地震後でございますけれども、問題になっておりますが、御指摘の学者グループのと申しますのは、日本学術会議のほうで地震の予知をするにはどういう研究なりどういう調査なりどういう観測なりをする必要があるか相談し合いましたのが契機でございます。たしか昭和三十八年ごろだと思います。その後文部省のほうに測地学審議会というのがございまして、この測地学審議会が昭和三十九年に地震予知部会を設けまして、地震予知の計画を立案いたしまして、これを関係各大臣に建議をいたしまして、それが昭和四十年度を初年度といたしましての地震予知十カ年間という、要するに検討すべき事項、俗には十カ年計画と称されておりますが、そういうものが関係各大臣に建議をされたのでございます。大体の観測が十カ年計画でどのくらいの研究費あるいは調査費を要するかということで、その当時一応十カ年約百億ということが、建議の中に正式には出ておりませんけれども、その当時の研究、学者方の一つの見方でございます。それが大臣が言うておられます数字であろうかと思います。今後は多少変わっていくのではないかと思います。
○赤路委員 いずれにしましても、どうもそういうように今度大臣が年間十億、十年で百億、これを言っておることは、何か地震予知のいろいろな計器類というのですか、どういうものが要るかわかりません。私は知りませんが、そういう面に確かに欠陥があるということ、こういうことは言えませんか。
○増田政府委員 先ほど申し上げました測地学審議会に出しました十カ年間の予知計画と申しますのは、大地震が発生いたしますとその大地震の前にいろいろ前兆的な地球物理学的な自然現象があらわれております。その間の相対関係等を煮詰めていくということが、やはり地震を予知し予報する上にきわめて重要な問題であるということで、研究項目が約十部門にわたっておりますが、十の部門につきましてこういうことを検討する必要があるということ、そういう内容の建議書でございますし、また十カ年計画でございまして、そこの中にはもちろん機械の問題等も入っておるわけでございます。
○赤路委員 それじゃずばり聞きますが、地震観測五カ年計画というのはありますか。
○増田政府委員 この地震の予知に関連いたします仕事と申しますのは、気象庁だけではございませんで、研究の部面が非常に大きなウエートを占めておりますので、東大並びに京都大その他各大学の研究部門あるいは建設省の国土地理院あるいは通産省の地質調査所、こういう諸機関に置かれております。したがいまして気象庁だけで調査あるいは観測を進めましても地震予知の手がかりを得るというようなことにはならないのでございまして、各省庁の総合的な問題になるわけでございます。ただいま御指摘の地震観測五カ年計画というお話がございましたのは、おそらく気象庁での計画を御指摘になられたのではないかと思うのでございます。気象庁は実は四十三年度を初年度といたしまして気象業務全般につきまして五カ年計画を立てまして、先ほど御指摘の予報制度の向上ももちろんその中に入っておるわけでございますけれども、地震観測網の強化ということで、気象業務整備五カ年計画の中に地震観測網の整備五カ年計画が一緒に入っておる、こういう状況でございます。
○赤路委員 四十三年ですか。四十年じゃないですか。
○増田政府委員 ただいま申し上げました気象庁の整備五カ年計画の中に、当然気象庁が担当いたしております地震観測面につきましての五カ年計画は四十三年度を初年度といたします。ただ、それと別と申しますと語弊がございますけれども、先ほど申し上げました学者グループあるいは文部省の測地学審議会が建議いたしました計画は四十年度を初年度とする、こういうことでございます。
○赤路委員 私がちょっと調べたのでは、四十三年からが五カ年計画、そうすると、四十年度一億八千万、四十一年度二億八千万、それから四十二年度三億、そうして、四十三年度、あらためて新五カ年計画ということになるのですかな。まあその点はそれでおきましょう。 ちょうど今度の十勝沖地震が発生したあと、東大の海洋研究所の観測船が何か地震の前駆症状をキャッチした。それがどこまで正確なものかそれはわかりません。しかしながら、前駆症状を一応キャッチした、そういうことがやはり何か地震予知のための前進に役に立つ事態であったかどうか、これが一点。 それからもう一つは、よく言われるのですが、陸上には地震予知のために、先ほどおっしゃったとおり気象庁でも東大でもいろいろやっておられる。海の中の地震の観測というのですか、今度はかなり沖の深いところでやられておるのですが、そういう面に対する海底観測器、そんなものはあるのですか。
○増田政府委員 第一の御質問で、私も新聞で拝見したのですが、東大の海底地震計で前兆的な現象を把握したということは、もちろん気象予知の研究上にはきわめて意味の深いものでございます。 それから第二の点は、新聞にも出ておったのでございますが、運輸大臣から気象庁長官に対しまして、海底に地震計を設けてケーブルでつないで陸上でそれを把握することを検討してはどうだという御指示が実はございました。場所は相模灘の沖あたりということが出ております。確かに長官に御指示はございました。目下事務的に検討いたしておりますが、ケーブルを敷くということになりますと相当な経費を要するというところまでいまは出ておりますが、まだ具体的に数字等も固まっておりません。今明日うちに大臣に長官がお話し申し上げるという段階でございます。海底地震計そのものはただいまのところ開発中という段階にございます。
○赤路委員 もうこういう抽象論はやめておきましょう。 ただ、ここで気象庁当局に申し上げたいこと、それから次官がおられるので次官に言いたいことは、財政硬直による予算の削限、これは責任を持つ政府としてはあることだと思います。ただしかし、国民全体あるいは国土の保全に非常に大きな影響を及ぼすようなことは、過去においてこれだけやったらこれだけ削られたからだめだなんという、そんな弱いことではいかぬと思うのです。もっと強い態度で、自分たちがこうした観測をやらなければたいへんなことになるのだという自信を持ってやってもらわぬと、いろいろなものが整備されないから、結局計器類が整備されないから、地震の予知もできなければ気象通報だって出ない。——出ないと言って、出ておることは出ておるのだが、気象通報をよく聞いていてごらんなさい。私は毎朝聞いておるのですが、必ず当たるですよ。「曇り後時々晴れ、場所によっては雨が降るかもしれぬ」そんな気象通報では……。だから、私は、ここで申し上げたいことは、やはり自分たちが国土を守るという大きな使命を持っておるのだ、人間の生命を預っておるのだ、こういう強い姿勢でやっていただきたいと思います。私は、変なことを言ったようですが、運輸大臣が何か十億なんて——私はラッパとは考えません。中曾根君のことだから必ずやると思う。それをやらぬようなら、これから外へ出ていってえらそうなことはやかましく言わぬことだ。やはりそのくらいのファイトを持ってやっていただきたいことを、私はその点では申し上げておきます。 最後に一点だけ、四十一年度の一般会計の気象庁の予算説明の中に、二億二千七百八十一万一千円、水害気象業務に必要な経費「水害の防止軽減と水資源利用の高度化を図るため、」云々と、こうある。「水資源利用の高度化」ということ、これは具体的にどういうことをされたか、それを一点聞きたかったのです。
○増田政府委員 水資源の利用と申しますのは、ダムとの関係でございまして、山岳地帯に降りました水を高度に利用することを考えることがきわめて必要でございますので、ダムを合理的かつ能率的に操作する上にその流域の雨の量あるいはそれの分布状況、こういうものを正確に把握する必要がございますので、そのために対象の河川に気象上の中枢官署を設けまして、その流域内の気象、特に降雨量に関します資料を収集して調査する。それからまたその状況を通報所ないしは河川管理者等に通報してダムの操作を合理的に運営していただく、こういうための仕事でございます。
○赤路委員 けっこうです。これはあとやめておきましょう。特に、今度建設省関係をやりますと治水計画が出ていますから、そのときあらためてもう一応ひょっとしたら来ていただくかもしれません。ただ私が申し上げたいのは、建設省のほうでは水を非常に重要なものとして、従来の五カ年計画を中間でやめて新五カ年計画を立てておるわけです。しかもそれは治水二十カ年計画を押えてやっているわけです。それほど重要なんです。確かに重要なんです。ところが一面、経済企画庁では水資源局は格下げになった。局であろうと部であろうとそれは私は言いません。しかしいまの日本の行政機構の中で局が部になれば、これは軽視しておるということは明らかなんですね。政府自体の中で水に対する認識が統一されていない、こういうことが言えるわけです。私は、ここで気象庁が水の高度利用ということになっているので、どういう二とをおやりになったのかと思ったからお聞きしたわけです。ダムの話も出てまいりましたし、治水と治山との関係はこれは切り離せませんから、いずれ建設省の関係のときに来ていただいてそれを御説明願うことにし、これで気象庁のほうは終わります。 今度は国鉄関係です。この前運輸大臣と石田総裁に来ていただいて簡単に御質問申し上げて、それで御答弁を願ったのですが、何かまだはっきり割り切れぬ面があるのです。四十年の減価償却なんですが、予算よりも五百三十一億円増加しておる。このことはなんです。どうも総裁の答弁によりますと、新幹線ができたから、それで新幹線分が減価償却の中へ入ったんだということなんです。そこのところをもう少し御説明を願いたい。総裁の言うのは何かぼやっとしておってもう一つはっきりわからないので、お願いします。
○小林説明員 ただいま先生お尋ねの件でございますが、前回のお話にもございましたように、総裁の御説明では、四十年は新幹線の開業の翌年でございまして、その開業開始に伴いまして、翌年度から財産増に伴いますところの償却がふえたという説明を主にいたしたと思います。私、それに補足した形で御説明をさせていただきます。 ただいま先生御指摘のとおり、四十年度の予算におきますところの減価償却費は、先般御指摘がございましたとおり八百三十億になっておりまして、決算は千三百六十一億ということで、五百三十一億円ふえております。そのとおりでございますが、その中を分けて、なぜそうふえたかということの分析をいたしてみますと、いわゆる新幹線の稼働に基づくものといたしましては、すでに三十九年の十月、下期から新幹線は稼働いたしております。償却は三十九年の下半期から一部半年分償却をいたしております。したがいまして四十年度の当初予算に比し減価償却の決算がふえた分は、新幹線の資産につきましては一年分と三十九年実施分半年分の差の増加はございますが、大部分は四十年度償却費が増加いたしました。四十年度予算を編成いたします三十九年夏ごろに見込めませんでした減価償却制度の変更があったわけでございます。 改正をいたしております内容は、これも前に御質問があったと思いますが、三つほど改正をいたしておりまして、その第一が、従来は国鉄で工事を竣工いたしまして使用開始に至る。そうなりますと、会計上固定資産に決算をいたします。その翌年、要するに財産取得の翌年から減価償却を始める。こういうことで、年度を単位にして減価償却をやっておりました。それを法人税法等の関係もあり、また監査委員会等からの御指摘もありまして、三十九年度から、財産取得の翌月から償却を開始するということに改めたのでございます。そのために年度がずれておりましたものが繰り上がって出てきたという点がございまして、その点で予算に対しまして約七十五億程度増加をいたしております。 その第二番目は、これは法人税法でも認められておりまして、それに準拠したわけでございますが、いわゆる取りかえ資産、御承知の鉄道の線路、軌道でございますとかまくら木あるいは電車用の電線路、信号用電線路といったものは、同質のかなり大量の財産が重なりまして、いわゆる取りかえ資産という形を形成しております。これに対しましては、従来は耐用年数に至りますとそれを経費で取りかえをしていくという形で済ませておったわけでございますが、そのやり方におきましては、取りかえに至るまで、財産取得のときから実際には使用をしているわけでありまして、価値の減粍があるにかかわらずそのままの形で、帳簿に資産価格が載るという不合理がございますので、法人税法に認められておりますような形で半額法償却というものを取りかえ資産について実施いたしました。その額が二百十億ございます。 もう一つは耐用年数の問題でございますが、償却をいたします場合に、財産区分ごとのいわゆる耐用年数というものを国鉄は定めております。国鉄の場合、必ずしも税法の耐用年数のたてまえに拘束されるわけではございませんけれども、国鉄のそれまで実施してまいりました耐用年数は、資産再評価を行ないました昭和三十年度当時に設定をいたしましたままになっておりまして、その後一般企業におきましては、法人税法の改正によりまして、三十六年、三十九年、二度にわたって相当大幅な耐用年数の短縮がございました。そういった実情、さらに監査委員会からの御指摘もございまして、四十年度から平均の耐用年数におきまして約五年程度短縮をいたしました。それに基づきます償却費の増加が二百五十六億でございます。 以上足しますと五百四十億程度が予算に初め見込んで計上していなかったものが、ただいま申し上げましたような制度改正の適用によりまして増額をいたした。増加額は五百三十一億で、ただいま申し上げました数字は十億ばかり多いと思いますが、これは当初予算を組みます際に、前年度の夏ごろ予算の作業をいたしますので、その際に予想いたしました資産増と実績とが食い違った結果、逆に十億程度減ってきているという形になっておるものでございます。 以上でございます。
○赤路委員 どうもなかなかややこしいのですが、四十年度がばかに償却が多くて、あとは大体二十億あるいは十億、三十億というように年々償却の予算よりの増加があるわけです。しかし、何百億というような大きなものではない。この四十年度の場合だけがあまり大き過ぎるものだから、それは一体何だ、わからないはずはないんだから、こういうふうに考えたのです。いまおっしゃるように線路であるとかまくら木であるとか、そういうようなものは固定資産になるのかどうか、仮勘定から固定資産のほうに移して一応償却をしていく、こういうようなことになるのですな。
○小林説明員 建設仮勘定と固定資産として決算する場合の順序でございますが、国鉄が現在実施いたしておりますやり方といたしましては、ちょっと御説明させていただきますと、年度内に工事が竣工いたしまして年度内に使用に至るという場合には——国鉄には御承知の損益、工事、資本の三勘定があるわけでございますが、工事勘定でいきなり決算をして財産にあげていく。それから年度内に一部竣工いたしますけれども、一件としては竣工しないというようなものがございます。要するに、使用開始に至らないという場合でございます。その場合におきましては、工事経費は工事を請け負わせた分等につきましては代金を決済いたしますので、工事勘定といたしましては、決算いたしまして、それを年度越しといたしまして、年度末の時点で建設仮勘定へ持ってまいります。そういう受け入れをいたしております。したがいまして、年度を越しますか越さないかということによりまして建設仮勘定を通るか通らぬかという区分になっております。
○赤路委員 もう一つ聞きますが、先ほどおっしゃったように、耐用年数が短縮されることは、早く償却するのですから、それだけ経営内容がよくなるということはけっこうなんですが、しかし、かってにと言っては変だが、国鉄がかってにやるのですか、大蔵省と相談してやるのですか。
○小林説明員 お答え申し上げます。 先ほどもちょっと触れて御説明させていただきましたけれども、国鉄が耐用件数をかってに目の子で延ばしたり縮めたりというようなことは、決していたしておりません。耐用年数のきめ方というものは、やはり企業体といたしましての資産維持、実体資本の維持というような観点、並びにまた経営内容から申しましても非常に大きな影響のあるものでございますので、その点今回の耐用年数の改正については、先ほど申し上げましたように、国鉄がいままでやってまいりましたものに対して税法がすでに二度ほど大幅に改定があったというような事態、さらに、慎重を期しまして部外の有識の学者の諸先生を中心にいたしまして、国鉄の中に国鉄会計財務制度調査会というものを設置してお願いいたしまして、そこで慎重に御審議を願った結果、ただいまやっておりますような償却の方法が、耐用年数が適当であろうという御意見をちょうだいし、さらにそれを国鉄法に従いまして、運輸大臣に基準改正といたしまして申請をいたしまして、御認可をちょうだいして実施をいたしております。
○赤路委員 そうすると、耐用年数の短縮ということは、大蔵省は関係ないですね。運輸大臣と話し合って——運輸省が大蔵省と相談するかどうかは別として、国鉄としては運輸省と相談して短縮していきますか、耐用年数の短縮は。
○小林説明員 ただいまの耐用年数の基準の変更の問題は、国鉄とすれば運輸大臣に申請をいたしまして、御認可をいただけばいいということになっております。
○赤路委員 私がこれで不審に思ったのは、率直に言っておきますが、八百億余りの予算を組んでおりて、五百三十億もそれにプラスになって、千三百六十何億の償却ということになりますと、あまりにも付加されたものが大きい。四十年の収支決算を見てみますと、百八十八億余り、百八十九億ほどの赤になっているのですね。そうすると、その五百三十億というものは一体どこから出てきたのかということになる。それは別段借り入れ金でもあるまいし、そうすると、百八十何億という欠損分はおかしいじゃないか。私はわりあいこういうふうにぶっきらぼうでものを言うものだから、総裁のほうもあれだったが、そういう状態であって、運賃を値上げしたり、何か合理化のためにというので五万人の首切りをやったりするんじゃ責任転嫁もはなはだしいじゃないか、こういうことがぼくは疑問だったわけです。いまの御説明でまず一応わかるわけです。耐用年数の短縮等につきましては、民間の場合はかなりやかましいのですね。へたすると大蔵省が目をむくというようなことがあるわけなので、あなたのほうだけそう自由に短縮されてはどうかと思うのです。償却が早くなるということはいいことではあるんだが、やはりそれはそれなりに全体としてのバランスがありますから、それでお尋ねしたわけです。 それじゃ、それはそれといたしまして第二点に入ります。 鉄建のほうの工事中の線、設計中の線、あるいは予定線の資料をいただいたのですが、全部で六十三線、この中で国鉄が鉄建から有償借り受けをするというものはあるわけですか。
○黒住説明員 最後のところでは十四線あります。
○赤路委員 この十四線は全部工事が済んでしまっているわけですか。そうですな。
○黒住説明員 これは工事が終わったものも一部ございますが、おおむね現在工事中でございます。
○赤路委員 ここにC線として丸森線がありますが、これは有償借り受けですか。
○黒住説明員 丸森線は福島−槻木間五十六キロでございまして、これはお説のように有償線でございます。
○赤路委員 有償借り受けというのは、借り賃は払うわけですな、あれに。それは基準はあるわけですか、借り賃の基準というものは何か……。
○黒住説明員 鉄道施設の貸し付けにつきましては、公団法の二十三条に貸し付けの規定がございまして、さらに政令等にその基準がございましてやっておりますが、原則的には、公団が国鉄から収受いたしますものは、当該線路に関するところの減価償却費と、それからこれは借金でもってつくりますから、その借金に対する利子相当分、それから貸し付けの業務がございますから、その業務に関する管理費を貸し付け料として収受するわけでございます。
○赤路委員 そうしますと、鉄建がある線をつくる、A線をつくる。それを有償貸し付けという形で国鉄へ渡す。国鉄はそれを引き取ったら、あとは減価償却分を支払っていく、それから建設費にかかった借り入れ金の利子、そういうものを払う、そういうことですか。
○黒住説明員 おおむねおっしゃるとおりでございますが、これにつきましては日本鉄道建設公団法施行令という政令がございまして、その八条に、利子負担額、減価償却の額、それから管理費の額、その他税金がありますればそれ等も払うというふうになります。これは第八条に基準といたしまして規定をしてあります。
○赤路委員 そうすると結局は、いま建設する資金は要らない、いま建設する資金は要らないが、これをいよいよ引き取って運営をしていく過程で、ずっと——何年かかるかわからぬが、過程で減価償却をしていく、借金も払ってしまう、こういうことですね、端的にぽっといえば。そういうことになりますか。
○黒住説明員 おおむねそういうことでございます。
○赤路委員 そうすると、これはそれぞれ沿線住民の利用度であるとか、それから旅客や貨物の輸送に対する収入見込みであるとか、経営のための管理費であるとかというようなものは、ほぼ各線ごとに予算は立てておるわけでしょうね。
○黒住説明員 これはまず、新線建設を計画いたしますときに当該線というものが必要であるかどうかということを調査いたすわけでございますが、その調査の段階におきましても、旅客、貨物の輸送の予想であるとか、そういうことを当然調べます。それからいよいよ工事に移りますときにも、所定の手続を要しますけれども、工事線決定をいたします場合におきましても、さらにその時点に即した新しい調査を行なうというふうなことでございまして、これをまた開業の準備といたしまして、工事が進んでまいりましてからさらにその時点に立ちまして新しい調査も行なうということでございまして、お説のとおり、当然旅客、貨物の需要につきましては、詳細に調査いたしておる次第であります。
○赤路委員 国鉄は、国鉄という名称のとおり、やはり公共事業として沿線住民に対するサービスといいますか、利用度、こういうものを重点に置きます。だから、経営不良をみすみすわかりながらやらなければならぬというつらいところがあると思う。この前私が特に大臣と総裁に立ち会ってもらって言ったのはその点なんです。まるまる欠損するのがわかっていながら国鉄が引き受けなければならぬ、こういうことなんですね。鉄建がつくる際は、これは鉄道建設審議会の議を経てつくるのでしょうが、つくっても、まるまると言ったら語弊があるが、欠損だということはわかっておる。それでもこれは一応引き受けなければならぬ、こういうことになる。支払わないものであるなればそれは別です。ところが有償借り受けという形で長い期間をかけてでも減価償却をする、金利を払う、そしてやっていくということになれば、結局国鉄が全部引き受けなければならぬ。しかも大きな欠損が年々出るんだということであれば、損を承知の上でこれは引き受けることになる。そういうことを繰り返し繰り返しやっておるのでは、いつまでたっても私は国鉄の経営の安定化なんというものは何ぼ議論してみたところでそれはもう空論にしかすぎない。ただ議論をやっていますというだけの話だ、私はそうとしか考えられない。だから私は中曾根大臣に対しても言ったわけです。そういう場合一体どうするのか。要するに政府が押しつけて国鉄に欠損をさしておる。それを政府が補償するなら別ですよ。全然補償しないで、おまえのところはかってにやれ、そう言えば経営するほうにおいて運賃を上げるとかあるいは合理化という意味における整理をするということはやむを得ない、そういうかっこうになる。だから結局はそういうような政治的な面のしわ寄せが全部国民の頭へかかってくる、こういうことになるでしょう。それは考えなければいかぬです。 だから、いまの御説明でわかるわけでありますが、これはまた追ってあれいたしましょう。もうここで何ぼ言ってみたって、これ以上のところは進まぬと思いますが、進みますか、進むんだったら言ってください。
○長瀬説明員 ただいま先生の御指摘のとおりでございまして、国鉄といたしましても現在の有償貸し付け線というのをわれわれが受けましたときと現時点におきましてはやはり情勢が変わっておるのではないか、輸送情勢も変わってきますし、輸送計画も変わってくるという点から、むしろC線をB線にしてもらいたい、これは無償貸し付けになるわけでありますので、私どもとして国鉄の財政の現状から考えましても、これは無償貸し付け線に変えていただくという線があっていいのではないかということで、検討しておる次第であります。
○赤路委員 これはまたあらためてひとつ大臣なり総裁なりに来ていただいてお話をいたしましょう。 それから最後に、この鉄建のほうから出ました資料なんですが、完成路線調べがあるわけですね。これによりますと、工事が始まってから完成まで八年、七年、五年、こういうふうにあるわけですね。これはあれですか、八年なり七年なりかかって一つの路線を完成する。完成しなければ全然運営しない、こういうことなんですか。
○黒住説明員 いまのはおそらく部分開業に関するお尋ねかと思いますけれども、いまやっております工事線は、その工事線全体といたしましてつくる価値があるから、つくる必要があるから工事をしているわけでございますが、ケース・バイ・ケースに応じまして、途中にも相当輸送需要度が集中しておる場所があるために、全線の開業を待たないで、まず途中まで一応部分開業をするというふうな場合があります。すでに公団がつくりましたものにつきましても部分開業いたしております。たとえばこの付近に桜木町、磯子方面を走っております根岸線というのがありますが、これは桜木町から磯子まで部分開業いたしております。そのほかの線につきましても部分開業いたしておりますが、将来も当該路線の状況に応じまして部分開業をいたすことにいたしたいと思います。なお部分開業いたしますというと、一応部分開業区間はその駅が終着点になりますので、いろいろな設備等も要しますから、それらのことも勘案しつつ、必要に応じて検討をしていきたいというふうに考えております。
○赤路委員 桜木町の線ならあれだが、いなかの神岡線、猪谷−神岡間二十キロ、三十四年四月から四十一年十月まで、だからこれは完成したわけだ。こういうようにこれから新線ができますね。たとえばこういうような事態が出たときに、これは七年も八年も工事する間全然動かさない、運営しない、こういうことではないんでしょうね。工事にじゃまにならない運営をし得るところまでは運営していく、こういうことになりますか。
○黒住説明員 いま御指摘の神岡線という線は、全線を一度に開業したものでございます。それから、これは先ほど申し上げたとおりに、その線全体としてでき上がって開業しなければ意味がない線につきましては、全体としてでき上がってから開業するわけでございますが、工事の途中におきましても、相当開業の価値があるところにつきましては、その場合において開業したい。しかしながら途中まで開業いたしますというと、いろいろな駅の設備その他も、列車を動かすためには完成していかなければなりませんので、それらの検討と、それから需要度を勘案しつつ、その線の性格に応じて、これは国鉄と公団なりと協議いたしましてやっていくというようなやり方でございます。
○赤路委員 いまの御答弁によりますと、利用度の状況なりその他いろいろな状況を勘案してそうした線はきめていく、そういうふうに理解していいわけですね。それじゃその点を終わります。 あと国鉄が日通に委託しておりまする運送業務ですね。これはいろいろあるわけなんですが、荷物関係は日通へ全部、大体従来は委託しておる。この委託の中に大型のコンテナ輸送のようなものも入るのですか。これは国鉄が直接需要者から引き受ける、こういうものになるわけですか。
○長瀬説明員 大型のコンテナにつきましては、国鉄が戸口から戸口までという契約によりまして荷主と直結しているわけでございます。しかし現実には積みおろし、これは日通が国鉄の受けました料金であるいは集配料をきめて、荷主からは日通が受け取って、それを国鉄に後払いとして払う。
○赤路委員 たとえば小荷物のようなもの、これは自分で持っていって、それから窓口でとってもらって、その場合駅どめでなしに家まで運送してくれ、こういうことになりますと、当然国鉄は日通なり運送業者にそれを委託する。大体従来日通が受けているわけです。ところが大口のコンテナみたいなものになりますと、でかいやつでしょう。そうすると日通が利用者から委託されて、そして国鉄のほうへ持っていくのでなしに、直接国鉄が輸送委託を受けて、そしてそれを日通に代行さす、そういう形でこうしたものがなされているわけですね。そうすると国鉄が注文をとらなければいけないですな。国鉄がそういうような輸送の注文をとるという業務をやっていることがあるのですか。
○長瀬説明員 現在は国鉄にたとえば貨物センターというようなものがございまして、直接荷主からここへ申し込みがある。そういたしますと、それに対するコンテナをそこへ送るという業務を日通あるいはその他に委託いたしまして集荷をするという形式があります。したがって、従来の小荷物のような直接荷主が駅へ持ってくるのとは違うのでございますが、小荷物につきましてもそうした集荷のようなこともやっているわけでございます。現実には直接国鉄対荷主との関係になるわけでございまして、日通はそれの下請と申しますか業務委託を受けている、こういう関係でございます。
○赤路委員 向こうのほうから電話で申し入れてくるのはいいんですよ。いいと言ってはなんですが、こちらのほうから注文をとりにいくということはあるのですか、そこですよ。
○長瀬説明員 注文と申しますか、結局現実におきましては国鉄のコンテナというものを大いに宣伝いたしておりますので、あるいは荷主のところへ訪問して、こういうコンテナ輸送をお使いいただきたいということをPRはいたしております’
○赤路委員 少し変わったあれですし、そんなことをやっておるかやっておらぬか知らぬが、例の管理局がずっとありますね。それでいつか私ちょっと駅へ行ってみたら助役がみんな寄って、夕方だが、何か会議をやっているんだ。一体何をやっているのか、こう言うと、何かノルマがある。そうしてとにかく観光客をもう少し勧誘せぬとどうにもこうにもならないんだ、こういうことで助役連中がぱっと散って、そして勧誘をしておる。そういうところに一回私ぶち当たったことがある。この荷物の場合は、そんな勧誘の云々のという簡単なものではないですね。だから国鉄がみずからお客さんと直接取引をして、そうしてコンテナであろうと何であろうと託送を受ける。それの代行を日通にやらしておる。国鉄が何にもやらないで日通がやっているんだったらこれはおかしいことになる。日通へ委託というのはどだいおかしいことになる。そこの点が、どうですか、何か国鉄の中にそういうような走り回って荷物の注文をとるというようなあれはあるわけですか。
○長瀬説明員 注文とりというとあれでございますが、結局荷主のほうと国鉄とは直結いたしております。したがって、いまお説のように、荷主のほうからコンテナを運びたい、こういうことは常日ごろあるわけであります。したがって、日通に対しては、日通のほうにもあるいは申し込みはあるということも考えられますが、しかしその場合は、やはり統一的に荷主と国鉄との契約によって、一本運賃といいますか、一本の、国鉄の運賃も含め、さらに集荷料、あるいは積みおろし料といいますか、そういうものを含めた運賃で荷主と契約しているわけであります。
○赤路委員 なかなか世帯が大きいし、範囲が広いのですから、いろいろあるだろうと思いますが、委託は委託、国鉄から委託するものは委託するもの、日通が国鉄へ運送を委託する、このけじめだけははっきりついておると思うんだが、混同するとややこしいことになるから、その点今後ひとつ十分考えてやっていただきたいと思います。 それから最後に一点だけ資料の要求をするわけなんですが、それをいただけるかいただけぬか、国鉄が出資している会社法人が十幾つありますね。これの現在の状態、あるいは国鉄のほうからだれかそこへ出向しているのかどうか、重役といいますか、あるいはそこの業務を執行するものとしてやっているのかどうか、現在やっておる仕事の内容、そういう一目にして国鉄の出資会社の内容のわかるようなもの、そういう資料を出していただけますか。
○長瀬説明員 国鉄が出資いたしております会社は、いずれも株式会社でございますので、いま御指摘のような資料は会社がつくっております。それは用意できます。
○赤路委員 それでは終わります。
○小山(省)委員長代理 吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 第一に、運輸省の基本的な輸送施策を聞きたいのですが、ほんとうを言うなら、あなたの省を代表する人がいなければお答えにならぬかもしれませんけれども、それはそれなりでひとつ答えてください。不足があれば適当な機会にやるよりほかないと思うのです。 今日の日本経済の成長度の高いことは御承知のとおりでありますが、実際のメーカーにおける生産改革ないしは技術革新、合理化というものはすばらしい進歩をしております。非常な勢いをもって進みつつあります。ところで輸送関係というのが、われわれしろうとから考えてみましても、とかく全体の経営、それからおのおのの利害、それから能力、そういうものがばらばらでないであろうか、こういうふうなことが痛切に感ぜられます。これはひいてはたとえば国鉄にいたしましてもその他にしましても、輸送が緩慢でおくれるということになれば、ものによっては鮮度も落ちるし、物価高騰の重大な原因になるしというようなことで、国民経済に与える影響は大きいと思うのです。そこで、やはりこれは陸海空を通じまして、全体的に総合的に、どうして輸送をもっと速度を速めて、そしてまた正確度を高めて、そして経費を安くして、言うならばより速くより正確により安く輸送するということが至上命令だと思うのです。こういうことにぶち当たっているのがいまの段階じゃないかと思うのですが、こういうことに対しましては、運輸省は特にいまの大臣も非常に熱意があるらしいので、このような総合的な流通の大きな改革の線に沿う、革新的な施策、基本方針というものは何かあるのかどうか。
○町田政府委員 御指摘の点でございますが、いままでの運輸行政におきましても、陸海空を通じまして、一つの総合的な考え方というものは、ある程度考えた上ですべての施策が行なわれておったということができると思います。ただ最近のように非常に技術革新も進みましたし、また輸送それ自身が一貫輸送の問題、流通近代化の問題というようなことで、特に輸送面がいま先生御指摘のように、経済全般において非常に大きなウエートを持ってきておるという状況でございますので、そういう問題を含めまして、ひとつ運輸省の輸送全般の考え方を打ち出そうじゃないかということで、昨年度でございますが、運輸経済懇談会というものを置きまして、関係界の有識者の方々にお集まり願いまして検討をいたしておる次第でございます。 もう一つ、いままで行なわれておりました陸海空を総合した全体的な輸送分野と申しますか、そういう面につきましては、官房におきまして、運輸の調整的な面をフルに発揮いたしまして、陸海空全体の一つの総合的な運輸計画というものを検討いたしております。いろいろと問題が多うございまして、特に輸送分野の確定等になりますと、個々の輸送機関それ自体の特性もございますし、また地域的な問題もございます。必ずしも数字的にぴしゃっとしたものが早急にできるかどうかは別でございますけれども、それぞれの分野に応じた特性を生かした、総合的な施策を考えたいということで進めておる次第でございます。
○吉田(賢)委員 たとえば運輸経済懇談会におきましても、いろいろな角度から検討なさったと思うのだが、検討もさることながら、実施しておる主体が、海上は海上、航空は航空、陸運は陸運にしましても、民間から見るならばそれぞればらばらなんです。そこでそういう方面の一線及び中核になっておる人を加えて、そして懇談をする、こういうことにならないと生きた施策が生まれてこないと思うのです。この点に対するかまえもいま検討中とおっしゃいますけれども、学者だけ集めてもできません。なぜならばこれは現実に具体的に推進をはからなければならない。金も要ります。またそれぞれの条件が違っております。それぞれの立場、利害も違います。それを総合するというんだから、いまのような運輸行政、運輸省自身がやると言っても簡単にいきません。やはり民間に対する指導もあります。国鉄に対しての関係もあります。したがいまして、これはやはり一線ないしは現実の各主体の首脳部が集まって、そういうようなかまえで、この一貫輸送にしろ、その他総合輸送にしろ、これは最終的な結論を得なければいかぬ、私どもはそう思っておるのです。これは、一つはやはり、この委員会は運輸委員会ではありません。ありませんけれども、いろいろと出てくる金のむだづかいにしても、とんと計画性がないというところに出発するところが多いのです。一々指摘するのはやめますけれども、多いのです。ですから、こういうような事態にぶつかっているときだから、運輸省といたしましては、いまこそ一種の大きな、輸送革命というのかどうかはそれは知りませんけれども、ともかく急速に陸海空の総合一体の施策を打ち出し、そしてそれはひいては国民経済安定の一つの大きな根幹になる。物価の値上がりの抑制をする一つのかぎになる。確かにそうです。食管会計を扱いましても、食っているものは何かというと、集荷、保管、輸送、配給ですよ。それに膨大な二千億ないし一兆もの金を操作して、年間四百億円以上の金利を食管一つ見ても払っておるのですよ。ですから、この輸送面はいま相当重要ですよ。流通面のよしあしというものは、物価も生活も、経済全体に対する影響がいまほど大きいときはないのです。そういう角度から、いまのようなかまえでは——机上の案はできます。机上の案ができて、外国のものを見習って何かしたらどうやというようなことで、そのうち日がたってしまって色があせてしまって、まただめになってしまう。やはりそうじゃない、現地においてほんとうに主体性を持ってやっておる連中のいろいろな長所をとって、短所をためて、総合して、そして国策にする、これは運輸省としてやるところの行政責任である、運輸行政というものはそんなものでなければいかぬと私は思う。この角度から伺っておりますので、いまその方針は、新たな拡充改革ということは、あなたのお立場からは答弁ができないかと思いますけれども、省といたしましては、私はそのかまえが絶対必要と思いますので、この点について何か言っておいてください。そしてもしきょう御答弁はっきりできなければ、帰って省の幹部におっしゃってください。
○町田政府委員 御指摘のとおりと思います。ただいま申し上げました運輸経済懇談会にいたしましても、あるいは運輸省内部の検討にいたしましても、ただいま申しましたような意味の輸送の近代化あるいは総合性というもののもとを考えておるわけでございますが、しかし運輸経済懇談会にも、各界を代表されるという意味では若干語弊がございますけれども、たとえば陸運なら陸運、海運なら海運というような面の非常にたんのうな方もいらっしゃいます。しかし御指摘のように、実際に行ないますのは運輸事業者でございますので、そのもとを十分固めることがまず必要であると存じますが、その過程において、あるいは固まった上において、さらに実施をされる方々の御意見を十分拝聴いたしまして、そして強力に押し進めていくということは、先生のおっしゃるとおりだと思います。そういう方向で今後もやっていきたいというように考えております。
○吉田(賢)委員 世界的に輸送の革新の一つの大きな方向になっておるらしいんだが、この共同的な一貫輸送という方式ですね。これにつきまして、やはり国道計画が一号以下どんどんと発達して、五カ年計画等々ありますし、北海道から九州に至りますまで幹線ができておりますけれども、これが主として利用される大きな柱だと思いますが、その方式。それからもう一つは、何といってもやはり国鉄ですね。この国鉄を利用いたしまして、例のコンテナ輸送にいたしましても、これはやはり国鉄自身の体質改善の絶好のチャンスだと思うのです。しろうとの私が言うまでもなく、アメリカの斜陽と言われる鉄道事業が、輸送革新によってもう一ぺん日の当たりを見つつあるというようなことを思えば、国鉄としましても、国鉄の財政硬直を改革するには絶好のチャンスだと思うんだ。この点は私も総裁に先般別の角度から御指摘申しましたけれども、いまやはり全体の輸送革新の波に乗って、国鉄がさらに大型のコンテナにしましても、あるいはトレーラーにいたしましても、何としても私はもっと輸送がすみやかに、そしてもっと時間が正確に、かつまた安くということが経済の原則ですから、その線に沿ってやるということは、やはりこのいまの方式をまっ先に取り入れるのは国鉄でなければいかぬと思うのです。国鉄がそれをするという勇気を持って、みずから率先体質改善に乗り出したらどうか、こう思っているのです。
○長瀬説明員 ただいまの御指摘のとおり、貨物輸送につきましては私どもといたしまして近代化をはかって、高速性あるいは流通コストの逓減というような点につきまして努力をいたしております。特に御指摘のようなコンテナ輸送につきましては、日本は小単位の取引が多いわけでございます。コンテナ輸送の輸送網を拡充するという方針で、コンテナも現在は約二万一千個本年度中に整備いたします。近き将来におきましては十万個というように、コンテナ網を形成をしたいと考えております。現状におきましては、コンテナは百三十五駅を拠点として輸送網が形成されておりますが、それによる急行列車というのも現在は約四十六本ございまして、将来の国鉄の近代的な貨物輸送の最先端をいくというふうに考えております。その方向に進みまして、貨物駅の整備も進めなければならぬということも考えております。 同時に、現在問題になっておりますのは海上コンテナでございます。外貿の貨物が海上コンテナで日本に入ってくる、あるいは出ていくというときに直面いたしつつあります国鉄といたしましても、現在8×8×20、このコンテナを輸送する貨車を試作いたしておりまして、今年度から量産に入るということも考えております。また、これの基地といたしまして現在外貿埠頭公団で建設いたしております大井埠頭、あるいは大阪の港、神戸の港というところに国鉄が鉄道を敷きまして、アプローチをつけることによって、海上コンテナの輸送がスムーズにいくということを現在検討いたし、また実施の段階に入っている次第でございます。
○吉田(賢)委員 いまの大型のトレーラーとかあるいはコンテナ輸送を相当充実してまいりましたら、おそらく相当なメリットが見られるものと思うのですが、東海道ですね、東海道を活用いたしますと、大体時間とかあるいはコストなどでどのくらいの割合の利益になる、こういうふうにお考えになるのでしょうか、簡単でよろしゅうございますから、数字だけ……。
○長瀬説明員 現在コスト自体につきましてはいろいろと検討いたしておりますが、流通コストとしては、確かにこれは低いということははっきりいたしております。コンテナ輸送のコストというものにつきましては、これはなかなか計算が困難でございます。たとえば一般の貨物列車とコンテナ列車を運行いたしております。したがって、コンテナだけをとらえまして、これのコストというものを計算することは非常に困難でございますが、最近の収入面におきましては約百三十億程度のコンテナ輸送収入がございますので、全体の貨物収入の約六%を占めているというような点もございます。コストとしては確かにこれは簡単な輸送設備でございますので、大いに今後国鉄の経営に寄与するということは考えております。
○吉田(賢)委員 そこにやはり問題があると思うのですね。私はしろうとでありますけれども、やはり経営として合理化するというときにはどう経済化するか、どのくらいの割合で利益を得るか、コストがどのくらい下がるか、輸送時間がどのくらい短縮になるかというようなこと、こういうことをやはりきちんとお出しになるということが前提になるんじゃないか。そうしないと、やはり誤算が生じてくる。そこに問題があるんじゃないだろうか、こう思うのです。 そこで、たとえば別の角度から、いまのトレーラーにいたしましてもトラック等にいたしましても、どんどん自力で鉄道の貨車に乗り込んでいくということにし、かってにおりるというようなことをいたしまして、それらも相当機械的に流れて敏活に行なうということになりましたらいろいろな意味で相当な合理化がされていくんではないか、私はこう思うのですが、その辺はひとつでき得ることならば模範的にいろいろと御計画になって、これも発表し検討して、そして全体のために有益な示唆を与えるということが必要でないか。そういう意味もかねまして、やはり国鉄は国鉄自身の体質の改造も必要ですけれども、同時にやはり運輸省自体が運輸のあらゆる輸送の改革を行ない、その線に国鉄が乗って、そしていまおっしゃた海上輸送等の関係にしましても、十六団体の代表等も寄って——これはやはりあなただけが外貿埠頭のその辺のターミナルの建設等についていろいろお考えになる。これももちろん大事ですけれども、海上輸送は海上輸送、やがて二十七万か三十万トンのタンカーができる時代でありますから、そういうことに対応するようなことのためには、やはり運輸省といいますか、運輸行政、運輸業全体の角度で協力していくという、ここに総合施策の妙味があると私は思うのです。その推進役は運輸省がなさる。そして、国鉄は有力な一角である。そしてまた、国鉄は将来におきましてもこの立場を失うべきではない、こういうふうに思うのです。だからそういう総合の場をつくって、そしてさらに一貫作業、協同的な合同輸送がなし得るように、ひとつともに改善しようというふうにせねばいけないんじゃないかと思うのです。 いま海上のことが出ましたが、同時にやはり航空が同じことです。海、陸、空一体となりまして輸送していかなければ、やがて超音速ジェット機も入ってくる、こんな時代に入りてくるし、飛行機列車ということばさえいま使われる時代になっておりますが、実現するかどうかは別といたしまして、ともかく、空も地上も海も一体となって総合的に輸送革新が行なわれる時代だという認識のもとに進んでいかれることがいまの要請ではないだろうか。行政改革の観点からいたしましても、国鉄財政の赤字解消対策といたしましても、物価対策としても、国民経済安定からも、どこから見ましても、これほど輸送というもの、運輸というものが重要性を持った、ウエートの大きくなったときはないとさえいま考えております。 せっかく次官が見えたのですからひとつ、私はこういう角度から運輸行政というものは積極的に推進される絶好のチャンスだと思っておりますのですが、どうでございましょうか。
○金子政府委員 吉田先生の御指摘の点、まことに適切な御意見でありまして、まあ考えてみますと運輸省の仕事はたいへん広範囲にわたりまして、仰せのとおり陸、海、空、いわゆる日本経済の動脈になっているわけであります。したがって、日本のいわゆる社会経済開発の将来の展望に立って、運輸省の所管のあらゆる機関をこの際ひとつ大いに積極的に活用しようという考え方には、全く同感でございます。大臣も私のところは、非常に積極性に富んだ中曾根大臣でございますから、この機会にひとつ、御指摘のとおり大いに努力いたしたいと存じます。
○吉田(賢)委員 そこで、やはりせっかくの国道幹線ができまして、さらにこれに配するに県道なども整備途上にありますので、陸上、高速道路を完全に活用するという面、これもやはり忘れてはいくまいと思うのです。だから、この国道、幹線道路と、それから国鉄等その他の輸送機関、海と空、この一体の関係は何としても緊密でございますから、この上とも懇談会の主要命題として、これは輸送改革の柱として進めていかれんことを希望申し上げます。 もう一つ申し上げておきたいことは、いまアメリカにおきましてはすでにスローガンの時代でなしに、改革の普及発展の段階にきておるらしいのでございます。たとえば西独のキージンガー内閣におきましても、七二年までの五カ年計画におきまして、交通対策といたしまして総合輸送促進という項が重要施策としてあげられております。そうしてこれがやはり西ドイツの経済の回復の一つのかぎになるだろうという観測さえせられておる面が相当ございますので、こういうこともあわせ思いますと、私はやはり日本の運輸行政はその面から積極的な施策が特に望ましい、こう思います。これはひとつ私の意見として申し上げたにすぎません。 そこで、もう一点伺っておきたいことは、運輸省も例の行政改革に参画しておられます。これは佐藤内閣の一つの主要命題であり、公約になっております。六月までにしかるべき案をここに出さなければならぬことになっておりますが、これはもうできておるのかどうか。一局削減の問題は、観光局を部に落とすというような問題もありましょうけれども、そんなことでなしに、もっと積極的な体質改善の意味におきまして、六月までに出すべき行政簡素化その他等々、これは案ができておりますかどうか。いかがでしょう。
○金子政府委員 政府の閣議決定に従いまして、私の省では行政改革部会と、もう一つ、十年先の長期ビジョンを検討しようとして政策部会、この二つの部会を組織いたしまして、それぞれ民間、学者グループの御意見を数十回承って、ただいま作業中でございます。一応六月の末にはいわゆる閣議決定の目安に従って一つの成案を出すべく、いませっかく努力中でございます。
○吉田(賢)委員 これは六月というと日がまだ若干ありまするが、国会ももうしばらくやることでございましょうから、ぜひとも、そういうことでしたら率先して模範的な改革案を出されんことを御要望申し上げておきます。 それから、時間がないので航空行政を少し聞いておきたいのですが、四十一年は例の交通事故の大きな事故の年でありまして、私どもしろうとといいますか、国民の立場から考えてみますと、航空の将来が需要激増、したがって航空業の発達、航空機の改善等々から考えてみるときに、一番大事なことは、国民の見地から見ますると安全性確保の問題であろう、こう思うのであります。これにつきまして航空整備五カ年計画が運輸省では去年の春でしたか、発表されまして、その内容におきましても安全確保の問題が相当高く、強く主張されておるようでございます。安全確保ということは、これはたとえば検査院の指摘しておる事項の中にも、特に「航空保安施設の運用について」ということで強く指摘しておりまして、いろいろな航空灯火その他が、検査してみたところが運用が十分に行なわれておらぬ、十分に施設が進捗しておらぬ、また途中でほったらかしになっておるというようなことがだんだんと指摘されておりまして、これはたいへんだぞ、反面こういうようなことがあるので、やはり保安施設についてもおろそかになるのじゃないかとさえ危惧するのであります。 そこで特に安全性の確保の問題につきましては、何が重点として、今後施策していかれるのであろうか。もっとも、施策の重点は大体わかっておりまするし、予算も相当とっておられます。四十二年から五カ年で千百五十億円という予算もあり、四十二年七十七億、四十三年八十四億、こういうものを投じて空港の整備をなさることもわかっております。また技術者その他の従業員の養成につきましても若干その施設があること、これも存じておりますが、しかしどれもこれも帯に短しでないだろうかという考え方もできるのでございまして、進捗の状況もまだ非常に低い、国費をもっては一割四分、こういう状態だというふうにも観察されておりますので、こういう点から見ますると、空港の整備、人間の養成、技術その他の設備等々、安全を目的にしましたあらゆる施策というものは、相当積極的にかつ正確に力を込めてやるべきものでないか、こういうふうに考えるのでございますが、その点……。
○手塚説明員 航空輸送におきまして私どもが特に念願とし企図いたしておりますのは、第一には安全性でございますことは先生ただいま御指摘のとおりでございます。この安全性の見地から特に一昨年の連続いたしました大事故にもかんがみまして、私ども鋭意整備をはかっておるわけでございまして、ただいま御指摘ございました予算の面における空港整備千百五十億、昨年からの五カ年計画で達成する予定でただいま進行中でございますが、この空港整備を行ないますとともに、やはり人的な面が必要であろうかと考えております。特に乗員の養成並びにただいまの整備計画で実施をいたしますところの保安施設の運用関係の要員の練度の向上が、こういった面の非常に重要な一面をなしておると考えております。ただ乗員の養成に対しましては、従来の養成規模を三十名から九十名に拡張いたしますとともに、その養成期間もこれを充実して四カ年にする、というようなことを考えております。 また、もう一つの航空保安施設の運用整備に伴います主として航空局部内職員の人的な面でございますが、その面におきましては、これまた新たに研修所を設置いたしまして、管制要員を四十名、通信要員を三十名、それからそのほかの面で十名、これは無線でございます。そういった養成規模の研修所を新たに設置をして、今後の航空の保安施設面における技術革新に対処するような人的な充実をはかりたい、こういうような考え方で鋭意努力をいたしております。
○吉田(賢)委員 四十二年度の年次報告白書によりますと、事故原因は依然として操縦者の過失がほとんど大部分でございます。ヘリコプターに至りましては大部分がやはり操縦者の過失ということになりますと、操縦者は命を預っておりますね。かりに三百なら三百乗りますね。大型が来て四百乗った。もし一回事故があったら人は全滅です。あなたのほうで発表している航空事故のそれによりますと、航空事故の場合軽傷者というのはゼロです。しかし死亡者三百八十一名。軽傷者ゼロ、言うならば全部死ぬのです。そこでパイロットのたとえば適正管理というようなものはきわめて重視すべきものだと思います。私は単に技術だけというのではこれは完全でないと思う。やはり人間性あるいは体質あるいはその他の健康あるいは道徳性あるいはその人の慣習、人間の面はパイロットの資格といたしまして重視せられてしかるべきではないだろうか。百数十名のところに対して十五億円ですか、いまの大学の拡充経費は三倍に拡張をしておられますね。しかし私はやはりそういうパイロットの適性問題というものは特に医学的な心理学的なそういう面まで重視いたしまして、十分に実態を調査いたしまして、その適格者を選んで、選んだ以上はその人が安んじてその仕事をなし得るように、待遇にしましてもその他にいたしましても、そういうふうにすることが絶対必要であると思うのでございますが、これは釈迦に説法になって、当然のことだからすでにお気づきのことだと思いますけれども、国民の側からいたしましたら全員だめなんですね。みんな死んでしまうのです。私は松山であの事故がありました直後に行ったのですが、惨たんとして何とも言えませんでした。そんなことを思いますと、これは人間の操縦の過失というものが大部分を占めておるということとあわせまして、特に人員の養成、そのパイロットの適性の問題が重要であるということを御指摘申しておきたいのであります。何かありましたら一言だけでよろしいから……。
○手塚説明員 おっしゃいますとおりでございまして、今後航空機も非常に大型になりまして、ジャンボジェットなどは一機で四百数十人も乗る。その生命を預かるパイロットでございますから、非常に重要な立場に置かれる。おっしゃいますような人間性という点についても新しい航大の教育過程におきましては取り入れることに考えております。また御指摘のパイロットの心理適性という問題につきましても、ただいま学界その他の識者を集めまして、従来ございます基準を再検討いたしまして、新たな技術革新に対応できるようなパイロットの心理適性の基準をつくろうということを検討中でございます。
○吉田(賢)委員 あと二、三分いただきとうございますが、海上の安全策、瀬戸内海上交通の安全のことをちょっと聞いておきたいのですが、これはまたあらためてお伺いいたしますけれども、やはり海上交通法をことしお出しになりませなんだけれども、従来から依然として問題になっておりますのは、瀬戸内の明石海峡、来島海峡などでは一日に二千隻も交通する。一時間に六、七十ぱい船が動いておるところである。そうして大型のタンカーが動いてくる。どんどんと船の型も大きくなり速度も早くなる。この交通安全の問題というのは非常に重大であると思いますので、これはいろいろな角度から新しい施策を打ち立てられまして、きょうはその詳しい御答弁はなくてよろしゅうございますから、私は安全確保は輸送確保もしくはそれぞれ企業者ないしは漁民その他の利害の調整ということとまた別個に、いかにして海上交通の安全を、そのような激しい流通の特殊水域におきましては特に必要があって、これに対する対策を立てることは焼眉の急である、こういうふうに思われますので、大体のいまのところお持ちになっておる構想、施策だけをお述べ願ってこれで終わります。
○猪口説明員 現在の海上交通事情につきましては、ただいま先生が御指摘になったとおりでございまして、私どもといたしましては、すみやかに海上交通の秩序確立及び海上におきまして事故が起きました際におきます救助体制というものにつきまして、鋭意関係の向きとの調整をはかりつつ、すみやかに樹立したいと努力をしておる次第でございます。 ————◇—————
○小山(省)委員長代理 この際おはかりいたします。 国有財産の増減及び現況に関する件調査のため、本委員会に参考人として関係者の出頭を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小山(省)委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 なお、参考人出頭の日時及び人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小山(省)委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時一分散会