外務委員会 第18号
- 発言数
- 83 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1968/05/07
会議録
○秋田委員長 これより会議を開きます。 原子力の非軍事的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、及び原子力の平和的利用における協力のための日本国とグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、以上両件を一括して議題とし、審査を進めます。質疑の通告がありますので、順次これを許します。三木喜夫君。
○三木(喜)委員 この協定は、原子力の非軍事的な利用に関するものだと了解しますが、非軍事的利用という用語について、政府の見解をこの際ただしておきたいと思います。 まず、三木外務大臣にお尋ねしますが、軍艦、爆撃機、戦車などは兵器になるのか、兵器ではないのでしょうか。
○三木国務大臣 いま御指摘のことは、常識的に見ても兵器だと思います。しかし、この原子力というものの利用については、推進力ですね。だから、潜水艦であっても、やはり原子力を利用した推進力、そのことが平和利用の場合においては関連するわけでございます。
○三木(喜)委員 それでは重ねてお尋ねしますが、常識的に、軍艦は兵器と解してよいのですね。
○三木国務大臣 兵器であっても、原子力兵器ではないということですね。
○三木(喜)委員 米国海軍が、敵を攻撃することをもっぱら目的として保有している潜水艦は軍艦だと思いますが、そう了解してよろしいでしょうか。
○三木国務大臣 そのとおりだと思います。
○三木(喜)委員 つまり、米海軍の潜水艦は兵器と言ってよいわけですね。そこで、日米原子力協定の第一条Cの原子兵器の定義についてですが、この条文によりますと「原子力を利用する装置で、その主たる目的が兵器、兵器の原型若しくは兵器の試験装置としての使用又はそれらの開発にあるもの」を原子兵器ということになっております。原子力潜水艦や原子力空母は明らかに原子力を利用する装置であると思いますが、いかがですか。
○三木国務大臣 常識的には、そうだと思います。
○三木(喜)委員 この条文によれば、原子力潜水艦や原子力空母は原子兵器の中に含まれると断言できると思いますが、きのう外務省の重光国連局長は、角屋堅次郎氏の質問に対して、推進力が原子力というだけではこの原子兵器に入らないと答弁されております。これは国連局長、間違いありませんね。
○重光政府委員 この条約の一条C項の条文の解釈でございますが、御指摘のように、「原子力を利用する装置で、その主たる目的が」云々とございます。そして、この装置の主たる目的が兵器その他、こういうことでございますから、原子力を利用した部分が推進機である、その主たる目的が兵器、兵器の原型もしくは兵器の試験装置として使用するものでないという場合は、この原子兵器に入ってこない。そういう意味で、まあ原子力潜水艦と申しましても——原子兵器を積んでおるということになれば別でございますが、推進機として原子力が使われておるというだけでは、この第一条Cの原子兵器というものには当てはまらない、そう申し上げたわけでございます。
○三木(喜)委員 原子兵器の中には入らないという答弁をここで確認されたと思いますが、それでいいですね。 それでは、この条文のどこに原子力潜水艦や原子力空母は原子兵器でないという規定がありますか。あなた、いまそういう解釈をされておりましたが、どこをさしてそれを言うのですか。
○重光政府委員 これは、ただいま引用しました第一条C項に、「原子兵器」という、この条約に使われている字の定義が書いてございますが、この定義に入っておりませんし、もちろん条約には原子力潜水艦云々その他の字はございません。ですから、当然、この定義の方向で原子力潜水艦は原子兵器には入らない、したがって、この条約には関連がない、こういうことでございます。
○三木(喜)委員 そうすると、これはたいへんなことになってくると私は思って、非常に心配するのですがね。あとのところで、ひとつはっきり答えていただきたいのですが、この条文のただし書きの部分は「その装置の輸送又は推進のための手段は、それが当該装置の分離及び分割の可能な部分である場合には、含まれない。」となっています。これは推進力ではありますけれども、原子力潜水艦等は、この原子力を利用するところの原子炉というものをはずすことができるかできないかということが、一つ問題になってきますね。きのう重光局長が答弁されたように、核ミサイルの場合は、ロケットの部分は核兵器とは言わない、上のミサイルだけが核兵器で、こっちへ送るところの装置は核兵器とは言わない、これはもうそのとおりですね。原子砲の場合は、砲身だけなら原子力兵器とは言わない、こういうことを規定していると思うのです。そう了解していいですか。
○重光政府委員 そのとおりでありまして、いま引用されました「その装置の輸送又は推進のための手段」、問題は、この装置というのは何か、この装置というのは、前段に書いてある原子力兵器のことでございます。すなわち、原子力兵器を輸送または推進するための手段がただし書きに書いてあるわけでございます。したがって、原子力兵器にならない装置のことは、ここでは書いてないわけでございます。
○三木(喜)委員 そのとおりです。原子力空母の場合ですね。もし原子力を利用する装置、つまり、あなたが言われたように、原子炉を船体から分離して分割できるというのなら、原子炉を取り去ったもぬけのからの船体だけは原子力兵器に入らない、こういうことになりますが、原子力軍艦の場合は、原子炉は分離、分割できるものではありません。原子力軍艦の場合は、ただし書きにいう、原子力を利用する装置の輸送または推進のための手段でないと思いますが、どうですか。
○重光政府委員 ただいま申し上げましたのはただし書きでございますね。ただし書きの「ただし、その装置の輸送」、「その装置」というものは、この前段に書いてある「原子兵器」の性格を持っておる装置という意味でございます。したがいまして、原子力で動かす推進機、これはここに書いてある「その装置」という意味でありませんから、先生のいま御引用になりました原子力空母の原子力によるエンジン、これはこの条文にある「その装置」の中には当然入らないわけでございます。「その装置」というのは、要するに原子力兵器という意味でございます。
○三木(喜)委員 私はいろいろ検討してみました。そこで、少しあなたとやりとりして明らかにしたいと思いますが、原子力を利用する装置、その主たる目的は兵器、よろしいですか。原子力潜水艦は、これは常識的に考えて兵器だ、いまそういう話だったのです。よろしいですか。これ自身は兵器だ、原子力を利用する装置、その主たる目的は兵器、こういう場合、今度は原子炉の問題になってくる。原子炉は原子力利用、これを推進装置として、船体は輸送手段である、この中の原子炉はこれは推進装置である、そうおっしゃっておるわけですね。この中の原子炉はこれは推進装置である。しかしながら、この条文によりますと、推進装置それ自体としても、分割分離不能であるから、これ全体としては原子力兵器、こういう解釈が成り立つのじゃないですか。分割できないじゃないですか。
○重光政府委員 私の説明のしかたが悪いかもしれませんが、この一条C項の条文、「原子力を利用する装置」、これは原子力潜水艦全体を言うのではございません。推進機械の部分でございますね。それに原子力を使っておるから、ここで「原子力を利用する装置」と言ったわけでございます。そうして、その装置そのものの主たる目的が兵器であるかどうかということを次に規定してあるわけでございます。すなわち、原子力潜水艦全体の目的を言っているのではなくて、原子力を利用する装置、すなわち推進機の目的が何であるか、これは兵器ではない、推進するものである。したがって、その原子力を利用する装置は、ここにいう原子兵器ではないということを言っておるわけでございます。そのことを受けて、ただし書きで「その装置」——「その装置」というのは兵器になる装置です。その装置について、ただし書き以下の分離、分割その他、すなわち、先生おっしゃいますように、核弾頭とそれを推進するロケットが分離可能な場合は、この上のほうのことだけを言うのだ、こういうことがただし書きで言っておるわけです。もう一度繰り返して申しますが、「原子力を利用する装置」ということばは、原子力潜水艦あるいは空母全体を言っているのではなくて、装置でございますから、推進機、しかも、この推進機である装置の主たる目的が兵器その他ではなく、推進力であるから、この原子力兵器の中には入らない、こういう定義になっておるわけでございます。
○三木(喜)委員 それで、最初からよく聞いておるわけなんですが、あなたのお説では、サブロックとかポラリスの潜水艦で、核弾頭をつけたところの発射装置を持っていないとしましょう。そのときに、その話は別にしておいて、推進力として原子炉を使っておる場合、これは取りはずしができない。したがって、私は、先ほどからこれ自体原子兵器だ、こういうふうに言っておるのですが、あなたは違う、こういうことなんですね。そうなると、これはたいへんな条約になってくるのですね。これは原子力局長の解釈はどうですか。そこをよく聞いておかぬと、あと進められませんから……。
○藤波政府委員 ただいま外務省が申しましたように、私のほうでも、原子力潜水艦の推進機等は、ここでいう原子力兵器には入らないと解釈いたします。
○三木(喜)委員 そういう解釈をしているのじゃないのです。推進機じゃないんですよ。そういうことを言っておると、原子力商船の推進機は兵器かというようなことを言わなければならぬが、そうではない。この協定によって解釈していきますと、原子力を使っておるものは、これは取りはずせますか、取りはずせないでしょう。ですから、これ全体が原子力兵器ということができる。川島課長おいでになっておりますが、あなたがアメリカに行って下交渉をなさってきた。それから外務省の野口堯男さんも行ってこられたのですが、いま川島さんがここにおられますので、そういう解釈をあなたもとってこられたのですか。
○川島説明員 そうでございます。アメリカのほうでは、原子兵器というものと潜水艦とを分けて考えておるということでございます。
○三木(喜)委員 これはあとで明らかにしますが、「欧米諸国の原子力法」の中で、アメリカはそういう解釈をとってないわけですね。これはあなた方科学技術庁の方々が書いておられるのですが、この中で、御存じのように、これはあとで申し上げたいと思いますが、アメリカの原子力法によりますと、原子力潜水艦それ自体は兵器という解釈をしておりますよ。そういうことなら、日本が原子力潜水艦をつくって、その推進用に核燃料を使っていいということになりますね。それをアメリカは規制しているように思うのですが、そうではありませんか。それをやってくれるなということをこれによって規制しておるように思うのですが、その点どうですか。向こうはそれにきびしいところの条件をつけておると思うのですが、川島さんは直接行ってこられたんですから、もう一ぺんお聞きしておきます。
○川島説明員 アメリカのほうでは、アトミックウエポンズというものとミリタリー・ユーティリティー・ファシリティーというものとを概念的に分けておりまして、アトミックウエポンにつきましては、いま国連局長から御説明いただいたとおりの解釈をとっております。
○三木(喜)委員 いよいよこれは先に進みます。私もおかしいと思うのですがね。いま、あなたは原語を出してこられましたが、アトミックウエポンはニュークリアウエポン、これは核兵器として、安保のときにはこの下の解釈をとっております。よろしいですか。いわば原子力潜水艦は兵器でないという解釈をとっておりますけれども、この日米の原子力協定では、アトミックウエポン、これは原子力軍艦を含んで使うということにアメリカは解釈しておる。あとでこれをひとつ読んでみますから、その上で問題にしたいと思いますけれども、もう一ぺん、それなら原子力局長、国連局長、はっきりしたいと思います。原子力空母の場合、「原子力を利用する装置」、これは原文を見ますと、初めのCのところにエニー・ディヴァイス、こういうことで出ておりますね。それをいま言われたように思うのですが、原子力空母の場合、もし「原子力を利用する装置」、つまり原子炉を船体から分離し分割できるのなら、原子炉を取り去ったもぬけのからの船体だけは原子力兵器に入らない、そういうことになりますが、原子力軍艦の場合は、原子炉は分離、分割できるものではありません。原子力軍艦の場合は、ただし書きにいう原子力を利用する「装置の輸送又は推進のための手段」でない。この第一条の定義をあなたは故意に曲げて解釈しておられるように思うのです。もう一ぺん言いますけれども、米国政府はこのような曲げた解釈を許しているのかどうかということが私は問題だと思う。あなたにも聞いておきますし、それから原子力局長にもひとつ聞いておきたいと思います。こういう曲げた解釈をしていいのですか。
○重光政府委員 前から御説明申しているつもりでございますが、このただし書きの「その装置」というのは、前段に書いてある装置、すなわち「原子力を利用する装置」で、しかも、その主たる目的が兵器その他のために使われておる装置でございます。したがって、推進機のように主たる目的が兵器その他のものでない場合は、初めからただし書きの「その装置」には入らないわけでございます。ここに書いてある「その装置」というのは、あくまでも原子兵器というふうにこの条約で定義するところの装置であって、その装置で分離可能なものは云々がただし書きで書いてあるわけでございます。 それからアメリカの法律のこと、もちろん私、詳しいことは存じませんが、私の承知している限りでは、この一条C項の原子兵器の定義でございますね。これはアメリカの原子力法の、先生が先ほど申されたアトミックウェポンということでございますが、原子兵器の定義と同じものになっておるわけでございます。
○三木(喜)委員 もう一ぺん、あなたがこの条文を引用されましたから、私も条文を引用しますが、「「原子兵器」とは、原子力を利用する装置で、その主たる目的が兵器」こういうぐあいになっておるわけですね。先ほど、常識的に原子力潜水艦は兵器でないか兵器であるかを聞いたら、常識的に兵器だということです。だから、原子力を利用する装置で、主たる目的が兵器である場合、これを原子力兵器という規定がしてある。「ただし、その装置の輸送又は推進のための手段は、それが当該装置の分離及び分割の可能な部分である場合には、含まれない。」原子炉もこれが離されるなら兵器でない、こういうぐあいに言うておるのじゃないですか。どう読んでみても、そうしか読めないのですがね。
○重光政府委員 繰り返しになって、まことに恐縮でございますが、「その主たる目的が」というのは、その装置を積んだ船全体のことを言っておるのではなくて、ここに書いてある「原子力を利用する装置」そのものの目的を言っておるわけでございます。したがって、原子力潜水艦が全体として兵器であることは、常識上当然でございますが、しかし、そのことをこの定義は問題にしているのではなくて、原子力を利用する装置、すなわち、原子力潜水艦あるいは空母の推進機を問題にしておるわけでございます。そうして、ここに書いてある「主たる目的」というのは、それを積んだ船の目的ではなくて、装置の目的でございます。したがって、原子力潜水艦あるいは空母その他に積まれた原子力を利用する装置というものは、初めからこの原子力兵器に入らないということになるわけでございます。
○三木(喜)委員 もし重光局長のような解釈が認められるなら、この協定によって得られるところの核燃料や特殊核物質、分裂物質などを使って、日本も原子力潜水艦や原子力空母を建造してもよいということになる。この協定の表題の非軍事的利用というその用語は死語になってしまいますが、どうですか。
○重光政府委員 日本がどういうことに使うかということは、まず日本の決定する問題でございますが、しかし、この協定による日米間の約束という点からいえば、その点はこの条約は触れていないわけでございます。触れていないことは、各国は何でもできるということになればできるのでございますが、しかし、元来、そういう問題は、その国の決定によってつくったりつくらなかったりするわけでございますから、協定に触れないからといってつくることになるとか、そういうことではないと思います。しかし、条文としては、この協定はそれを禁止してはいない、こういうことだろうと思います。
○三木(喜)委員 その国の事情もあります。原子力の平和利用を第一義にしている日本の立場でありますから、つくるつくらぬは別問題ですよ。この条文からはつくってもよいという解釈が出る。条文上の解釈を言うのです。あなたもそれを認められたように思うのです。そうですか。
○重光政府委員 この条文のほうは禁止されていない、正確に申すと、そういうことになっていると思います。
○三木(喜)委員 そこで次に行きます。 重光局長さんが、原子力軍艦を原子力兵器でないと、こういうように言われるのは、さきの原子力軍艦の日本寄港の際、安保条約の事前協議の対象としないため、政府は原子力軍艦は原子力兵器でないという解釈を主張して、それを押し通したことがあります。それと関係は全然なくて、この条文から、これは原子力兵器でない、このように言われるのですか、どちらですか。
○重光政府委員 この協定の条文の解釈として、当然そうなるということだけを申し上げたわけであります。
○三木(喜)委員 そこで、原子力軍艦は原子力兵器でないという日米政府間のこれまでの主張と、それからこの日米協定の定義、これが明らかにここで符合してくるわけですね。どちらも原子力兵器でない。私はあとで言いますけれども、これは原子力兵器だというところを明らかにしたいと思うのです。しかし、あなたの言われるのでは、いままで主として政府が主張してまいっておった、原子力潜水艦は原子力兵器でないということが、やはりこれでもそれが言えるわけなんですね。
○重光政府委員 繰り返して申しますが、先生の御質問に対して御返事申し上げましたのは、この協定案の一条C項のここにカッコして書いてありますが、「原子兵器」という字がこの協定でどういう意味に使われておるかということについて申し上げただけでございます。
○三木(喜)委員 いや、申し上げただけでなくて、そのことがこの協定全体に大きな影響があるわけなんですよ。日本の国の原子力兵器というものの解釈の上に問題があるわけなんです。 そこで、もう一つ先へ進めたいと思いますが、米国の一九五四年原子力法の第二章の定義の十一条のd、ここにはこれと同じことが書いてあります。これと照合して聞いておっていただきたいと思うのですが、「原子兵器」とは、原子力を利用する装置であってその主たる目的が兵器、兵器の原型または兵器の試験装置としての使用またはそれらの開発にあるものをいう。ただし、その装置の輸送または推進のための手段は、それが装置の分離されまたは分割されうる部分である場合にはこれを含まないものとする。」これと同じ解釈です。同じようにこれを引き写してあるのがこれなんですね。この中の原子力兵器という定義なんです。そこで、米国のこの一九五四年につくった原子力法の第九章に「原子力の軍事利用」というところがありますが、ここでいま申し上げました原子力潜水艦というものが原子力兵器の中に入っておるわけです。米国は入れておるが、日本は入れぬでもよろしいという解釈は、米国としてこれは承知をするのでしょうか。これを見ますと、入っておるのですね。条文はそのまま引き写しにしてある。一九五四年の米国の原子力法、その中にこのことばがそのまま書いてある。そして、その兵器の中に入る原子力の軍事利用の範囲としては、潜水艦は入れております。入れておるからこの解釈ができるのじゃないですか。何べんでも同じことを言いますけれども、「原子力を利用する装置で、その主たる目的が兵器、兵器の原型若しくは兵器の試験装置としての使用又はそれらの開発にあるものをいう。ただし、その装置の輸送又は推進のための手段は、それが当該装置の分離及び分割の可能な部分である場合には、含まれない。」原子力潜水艦の場合、一つ一つはずしていけますか。はずされないでしょう。だから、これ自体が兵器だという解釈はこれで成り立っておるわけですよ。米国の法律でもそういう解釈をしておる。日本だけなぜそういうような解釈をやるのですか。そうすると、米国と明らかにそこに食い違いができておるのじゃないですか。その解釈でいいなら、それでしかたがありません。日本がアメリカと違うところの原子力兵器の解釈をしていいというような認め方がされておるなら、私は何も言うことはありません。しかしながら、あとに残る問題は、使っていいということが残ります。これはまたあとの問題ですから、まず、そこから答えてください。そこがちょっとおかしいのです。
○重光政府委員 いま、アメリカの原子力法の第二章の定義と、それから第九章の「軍事利用」の間に矛盾があるのではないかという御指摘だったと思うのですが、とにかく、アメリカの一つの法律をとってみて、第二章の定義のところで、先生お述べになりましたが、この協定の一条C項と同じような定義をしておる、ところが、同じ法律の九章で、軍事利用の面で、原子力潜水艦を兵器として取り扱っておる、矛盾ではないかという論理がまず出てくるんじゃないかと思います。しかし、私どもの承知——まあ、外国の法律でございますから、私どもが一応見て、私どもの感じを申すだけでございますけれども、アメリカの原子力法の二章と九章は決して矛盾しているものだというふうに私はとらないのでございます。といいますのは、九章というのは、定義の問題ではなくて、軍事利用の面でそれをいかに使うかという面から取り上げた問題である。ですから、私どもは、アメリカの法律のたてまえからいっても、やはり定義は二章で書いてあるとおりに、すなわち、この協定と同じような定義をとって原子力法が成り立っている、こういうふうに解釈しております。したがって、アメリカの法律で原子力船を兵器として取り扱っておるが、この協定では取り扱っていないという問題は、定義の問題としては疑問は生じない。といいますのは、アメリカの法律の中に矛盾があるという前提からいえばそういうことになりますが、私ども、ちょっと見たところでは、九章というのは、どういうふうに利用するかという問題であって、定義の問題ではない。したがって、法律に矛盾があるというふうには読めないのでございます。
○三木(喜)委員 これは明らかにしておかなければいかぬのですが、どうもいま話を聞いておりますと、アメリカの法律自体に矛盾がある、こういうようにおとりになっておるのですが、アメリカの法律には矛盾がないのです。こういうように原子力兵器の規定をして、そして原子力潜水艦は兵器であるというように向こうのほうは取り扱っておるわけです。日本でも同じような条文を出していて、そして米国では、この範疇に、原子力潜水艦は原子力兵器として入れておる。日本は入れない。その入れない理由は、それがどういうように利用されるかによるんだ、こういうことをおっしゃっております。しかし、原子力潜水艦がどういうぐあいに利用されるも、こういうぐあいに利用されるもないわけで、これは戦争目的、戦争のときに使う以外にないのです。兵器に使う以外にないので、これで一般人を運んだりすることはありません。だから最初に、潜水艦は軍艦である、軍艦は兵器であるか、こういうように聞いたわけです。そのとおりだということでありますから、したがって、利用がどうだこうだということは問題にはならないと思うのです。利用なんかもう当然きまっておるわけですよ、原子力潜水艦というと。
○重光政府委員 アメリカの法律を御引用になったので、この九章の「原子力の軍事利用」ということに関連して御説明を申し上げたわけでございますが、問題は、この協定の定義の問題だと思うのでございます。このアメリカの原子力法の九章からいっても、原子力潜水艦が原子兵器とは書いてないわけでございます。したがって、アメリカの法律とは関係なく、この協定の一条Cというものは、とにかく、国内法はどうであろうと、これで約束しようというわけでございますから、ここに書いてあるとおりの定義である。したがって、これは繰り返しになって恐縮でございますけれども、ここに書いてあるC項の「装置で、その主たる目的」、「その」というのは装置の主たる目的である、そうして、ただし書きの「その装置」というのは、この前段の定義に入っておる「装置」、すなわち「原子兵器」である、こういうふうに読むのがすなおというか、普通の読み方ではないかと思うのでございます。
○帆足委員 発言者の御了解を得ましたので、一分間、ことばの定義についてお尋ねしたい。 ただいま自衛隊では、軍艦、戦車、潜水艦のことを正式に何という名称で呼んでおりますか。——それでは、至急あとで調べてください。そうせぬと、せっかくの質問であるのに、ことばの定義がはっきりしておりませんと問答になりませんから……。
○三木(喜)委員 それなら、いまあなたは、アメリカでは原子力潜水艦というものを原子兵器としていないとおっしゃいましたね。そういう解釈論をしておると私は見ておる。してないなら、そういう一つの証拠を見せてください。私がさっきからずっと言っておるのは、アメリカでは原子力潜水艦というものは兵器として、それなるがために、その原子力を使うところの装置、そうして、その推進力に使うところの原子炉、これは取りはずせない場合は、兵器と見るということをここに書いてあるのですから、これからいうても、私は、兵器の概念は出てくると思うのです。先ほど言うたでしょう。この先だけはずせたら、この先はこれは原子力兵器である、こっちは原子力兵器でない、これはわかる。そうでしょう。ミサイルにしても、ロケット部分だけは、弾頭部分はこれは兵器である。こちらははずせるから、はずして別にできるから、これは兵器でない。しかしながら、これははずせないじゃないですか。原子力利用しておりますから、原子力利用しておる部分をはずせないときは、これは「分離及び分割の可能な部分である場合には、含まれない。」、こう書いてあります。だから分離、分割が可能ではありませんから、含まれるという解釈をしている。その解釈が正しいと思うのです。そこで、日本では、これは国連局長の解釈やらそのほかの方の解釈で、原子力潜水艦は原子力兵器でない、こういう解釈が成り立つと思うのです。しかしながら、アメリカではそれは原子力兵器と、こうしておる。したがって、その間に食い違っておるが、それでもよいのか。また、アメリカがそうでない、原子力兵器でないという解釈をしておる証拠を見せてもらいたい。
○重光政府委員 このアメリカのほうの解釈と申しますのは、先生が御引用になりました原子力法第二章の定義の問題だろうと思います。これはこの協定と同じような文章で定義してあるわけでございまして、その点は私どもからすれば非常にはっきりしておると思うのであります。それから、アメリカがそういうふうな考えではなくて、原子力潜水艦を原子兵器に入れておるとおっしゃいましたのは、九章のことを御引用になったと思うのですが、九章は先ほど申しましたとおり軍事利用の問題でございまして、まず九章の条文そのものは、原子力潜水艦云々は言っていないわけでございます。それからまた、この原子力兵器と、それから軍事目的に使用するかしないかという問題は別の観念でございまして、たとえば本件の協定、日米協定の十条Aの(2)の最後のところには、「原子兵器、原子兵器の研究若しくは開発又は他の軍事目的に使用されないこと。」、すなわち、観念としては、原子兵器というものと軍事目的に使用ということが分けて書いてあるわけでございます。アメリカの国内法もおそらく同じたてまえであると思いますが、しかし、アメリカの国内法といえども、原子兵器というものがどういうものを意味するかという定義のところでは、この協定と同じに非常にはっきり規定してあると思います。すなわち、原子力を利用する装置であっても、目的が兵器でないものは原子兵器に入らぬ。ただし、目的が兵器である原子装置でも、分離できる部分があれば、分離された部分は兵器に入らぬ、こういうことが、アメリカの国内法にも、またこの協定の一条C項にも明確に規定してあると私どもは考えておるわけでございます。
○三木(喜)委員 それは全体から出てくるわけなんですね。あなたが言われた二七ページのいわゆる十条ですね。「又は他の軍事目的に使用されないこと。」、ここではチェックできますよ。できるけれども、日本には、あなたが言われるような解釈なら、それは二つの解釈はありませんけれども、アメリカのほうの九条にはそのことは書いておりません、法律ですから。しかし、アメリカの解釈は、原子力潜水艦は兵器だという解釈をずっととっておるのです。よろしいですか。安保のときはそうでないというとり方をしておりますけれども、ここではとっておるわけなんです、この原子力法によっては。アメリカの国内では、原子力潜水艦は兵器であるという解釈を今日までとっておるわけなんです。そうして今日、日本の協力協定を改定する段階が来たわけです。ここで、その前段にあるところの兵器か兵器でないかという解釈の中にこれを入れないで、ここは逃げてしもうて、そうしてそのあとのところで、その利用によって、これは軍事利用だからいけないとチェックできる。そうしたら、ほかのものに、たとえば原子力商船なら商船でもよろしい、それにしておいて、そうして軍事目的に使ったら悪いんだからそれは使えないのだという、そういう解釈は、これはできますけれども、実際に核兵器であるか核兵器でないかという解釈から全然はずしてしまうのはおかしいじゃないですか。なぜこんなに全部こういうことを書いてあるんですか。この範疇に入るということで問題になってくるんじゃないですか、使うか使わないかということで問題になってくるのではなくて。私は、それを初めから言うておるわけです。そこでもチェックできます。あなたが言うとおり、第十条ではチェックできますけれどもね。そこで、先ほど質問しました点は、明らかにひとつ見せてもらいたいと思うのです。アメリカではそう解釈してない、利用の面で同じ解釈だということは、これを見てあなた言われるわけですが、アメリカではそういう解釈はないと私は信じておるわけです。だから、ここをこういう解釈をするということになると、アメリカもそういう解釈ができるということになるわけですね。このいわゆる第一条のCですよ。それは後ほどその辺のわかるように、ひとつ資料を提示をしてもらいたいと思うのです。 〔委員長退席、田中(榮)委員長代理着席〕 いまそういう要求をしておるわけです。解釈がどうも違っておるような気がする。その点はいいですか、いま要求した点は。
○重光政府委員 資料を出せということでございますが、資料は、結局アメリカの原子力法の二章の定義になります。それから、アメリカが定義の問題ではなくて軍事利用の問題、原子力潜水艦は軍事利用のためのものだ、こういうことを言っていることはあると思います。しかし、ここで問題にしている原子兵器の定義、法律的定義ということになれば、アメリカ国内の法律体制ではっきりきまっていると思います。すなわち、原子力潜水艦あるいは空母その他の船でも、推進するための機械であるという場合には原子兵器に入らないということは、これははっきりアメリカでも確立しておると思います。ただ、何を軍事目的に使うかということは、この一条C項の定義の問題とは違った問題で、その違った問題については違った説明のしかたがなされると思いますが、一条C項との関連においては、アメリカの国内法ははっきりこれと同じに考えて立てられておる、こう考えております。
○三木(喜)委員 あなたと私とだいぶ話が食い違っておるわけなんです。あなたのほうは、これによっても、アメリカは原子力潜水艦は兵器でないという解釈をとっておる、こういうようにおっしゃるんですね。そうでしょう。それなら、そういう解釈をとっておるところはどこか。それは原子力法ですか。原子力法では、私は、アメリカはこの法律では原子力潜水艦は原子力兵器として取り扱っておる、こう言うのですよ。この法律に基づいてアメリカではそういう取り扱いをしておる。だから、そういうところを、そうでないという証拠を出してくれと言うておるのです。要するに、何に利用するかということは、この協定の施行の問題ですね。この協定を施行する場合には、何に使ったかということが問題になる。それはあなたがおっしゃるようにわかります。しかしながら、原子力兵器をこんなところに定義をあげておいて、この定義にぴっちり当てはまるものをなぜ原子力兵器と言わないのか。アメリカでは言っておる。その辺をはっきりと示してもらいたい。私はそういう解釈をとっておると言うのですよ。
○藤波政府委員 アメリカの原子力法を引用されたわけでございますが、私ただいまここに持っております原子力法のコピーで見ますと、セクション九十一の(b)の(2)ですが、ミリタリー・ユーティリゼーション・ファシリティーズ、すなわち軍事施設の中には、はっきりおっしゃるとおり、ニュークリア プロパルション システムズ フォーミリタリー ビークルズ アンド ニュークリア パワー プランツ フォー ミリタリー ユース、と書いてございますので、はっきり原子力軍艦はそれには入っておると言えると思います。しかし、そのすぐ前のアトミック・ウェポンズというカテゴリーの中には、先ほど来引用されておりますとおり、この協定にありますような表現で書いてあるのでございます。先ほど来国連局長の御説明のとおりで解釈できるのではないかと私は考えております。
○三木(喜)委員 ちょっとはっきりしておきたいのですが、確かに書いてある。そうでしょう。兵器として書いてあるでしょう。
○藤波政府委員 この解説書によりますと、ミリタリー・ユーティリゼーション・ファシリティーズということでございますので、翻訳してみれば軍事利用施設、軍事施設、軍事設備、こういうカテゴリーには入っておる。しかし、アトミックウェポン、原子兵器のカテゴリーには入っていない。こういうことでございます。したがいまして、先ほど来のこの協定の説明と矛盾はしていないとわれわれは考えております。
○三木(喜)委員 施設ということは、装置をしておることを施設というのでしょう。装置をせなんだら、ここにいう施設にならぬでしょう。「原子力を利用する装置で、その主たる目的が兵器、」先がたこれは兵器だと言っているわけですね。「兵器の原型若しくは兵器の試験装置としての使用又はそれらの開発にあるものをいう。ただし、」ここを国連局長が言っておられるのですが、「ただし、その装置の輸送又は推進のための手段は、」これはだめだ、こう先がたおっしゃったのですね。しかし、推進のための手段でも「それが当該装置の分離及び分割の可能な部分である場合には、含まれない。」と書いてある。はずせたら、これはもうあなたが言われるとおりですよ。しかしながら、原子力潜水艦の中の原子炉をはずして、のけておこうかというようなことがありますか、そういうことないでしょう。ずっとつけっぱなしでしょう。そういうことになってくると、輸送機関だけれども、やはりそれは取りはずしができない。そこで、これ自体が兵器だという解釈をとっておるわけです。そうでしょう。あなたは、これが輸送機関だから、それからその使い道がどうだこうだと言われるけれども、やはりその定義をはっきりしておかぬといかぬですよ。あとの使い方だ、使い方だと、使い方のほうに問題をそらして言っているのですが、何のためにこんなところに定義を書くのですか。それが原子力兵器に入らぬのなら、これは書く必要ないではないですか。あとの条文だけでぴしゃっと押えてしまえば。それがあるから、この定義からいえば入ってくる。これは、いま科学技術庁の原子力局長のほうからやや前進した解釈がなされましたけれども、私はまだ問題が残っておると思います。先に進めませんから、一応これはあとへ残しておいて問題にしたいと思います。いま帆足さんのほうからもああいう関連質問が出ておりますから、あとでこの点を明らかにしていきたいと思います。 そこで、日米の協力協定のところへ入っていきたいと思います。 まず、経過として、四十二年の九月二十四日、二階堂長官と村田原子力局長がIAEAの総会に出席して、米原子力委員長シーボーグ氏と打ち合わせして、四十二年十月十四日に川島さんや都築さんや野口さんなんかが渡米されまして、そして協定の下打ち合わせをしておられます。その内容として、三つほど問題にしておられたように思うのですが、民間取引を可能にするということ、ウランの供給量を現行二・七トンから百六十一トンにする、有効期間を三十年にする、プルトニウムを三百六十五キログラム供与する、こういう内容であるわけであります。このときに、あとで川島さんにもあるいは原子力局長にもお聞きしたいと思うのですけれども、そういうことだけしか問題にならなかったのですか。現にアメリカから入っておる原子炉、イギリスから入っておる原子炉が——前の協定によっておそらくなされたのだろうと思うのです。それが故障だらけで今日までやってきておるわけなんです。そうなっても日本は何も言えないのですか。外交官の一人としてこの下打ち合わせに行かれたはずでありますが、そのときにそういうような話は出なかったのですか。ひとつその点を明らかにしておいていただきたいと思うのです。条文に出てきたものは、こういう非常にきれいなものですが、下打ち合わせではおそらくそういう点、問題になっているのだろうと思うのです。その点お聞きしたい。
○藤波政府委員 原子力協定の今度の新しい改定案の内容の主要点は、先ほど先生お触れになったとおりでございますが、その交渉の際に、現に日本に輸入され建設されております原子炉のできばえについての話がなかったか、こういうお話でございますが、アメリカから入りまして現在建設中のものにつきましては、まだ、運転開始されているものは、商業炉においてはないわけでございます。特に現在工事中の段階におきまして問題にすべきものも出ておらないわけです。川島課長がワシントンへ行きまして交渉いたしましたのは、日米協定のほうでございまして、日英のほうには関係ないわけでございまするが、実はイギリスのほうにつきましては、先生御承知のように、東海炉はイギリスから入れたわけでございまして、それについてはいろいろとトラブルのあることは事実でございます。そういうものは一つの商取引として、原子力発電会社が中心となりまして、いろいろな問題点の解明あるいは問題の処理ということに当たっておるわけでございます。日米協定の下交渉におきましては、そういう点までは触れておらないわけであります。事務的にこの協定の内容につきまして打ち合わせてきたわけでございます。
○三木(喜)委員 それなら具体的に聞きたいと思いますが、川島さんの発言を克明に読んでみました。「新らしい日米原子力協定」というのが原子力産業新聞に出ております。問題点を一から六まであげて、非常に丁寧に解説していただいておるわけです。アウトラインはこれでよくわかるわけです。しかしながら、この中のあとのほうに問題点があるわけなのです。「現実に米国しか供給能力のない濃縮ウランを燃料とする原子力発電所を多数に建設することがそもそも適当ではないという議論であるならば、わが国の原子力発電計画と欧州の原子力発電計画とを冷静に比較し評価することも有益であろう」。非常に用心深く書いておられます。しかしながら、この中に、一国によって燃料と原子炉とを牛耳られてしまうことは問題である。ヨーロッパでいえば、これはイギリスとフランスを大体さすのではないかと思います。そういう国の「発電計画とを冷静に比較し評価することも有益であろう。」こういうぐあいにいわれておると思うのです。それはもう少しせんじ詰めてみますと、一国にこういうように依存いたしますと、首の根っこを押えられて文句が言えない、こういうことに話としてはなってくると私は思うのです。これはあとから申し上げたいと思いますが、現に藤波原子力局長は、商業ベースでやっておるので、そちらで交渉させております、下打ち合わせでありましたから、そんな話は全然なかった——こういう話は、下打ち合わせで、故障があっても文句が言えるようにしておいてもらわなければならないのではないか、こういうことになると思うのです。 〔田中(榮)委員長代理退席、委員長着席〕 一国にエネルギーの根源を押えられることにも問題がありますし、さらに、そこから入れた原子炉あるいは原子燃料について文句が言えないということも、外交上チェックしておく必要があろうと思いまして、川島さんの御心配はそこから出てきた感想かどうかということを聞きたかったわけです。藤波原子力局長、これはそんな話は全然なくて、こういう故障があった場合は、今度の場合はどうなるのですか。この協定によりますと、なかなか過酷といいますか、冷淡な書き方がしてあるのですね。現に、あとで申し上げたいと思いますけれども、原子炉があちらこちら問題があるでしょう。日本で、アメリカから入れたのもイギリスから入れたのも問題が起こっておりますね。これはどういうように責任をとってもらうのですか。それは商業ベースだから民間でやらせておく、こういうことなのですか。その点ひとつお聞きしておきます。
○藤波政府委員 この協定では、特殊核物質等を日本が譲渡してほしいと申し出たものに対して、ある一定の限度ワク以内において向こうが供給をしてくれる、こういうことを規定をしているのが主要点でございます。それから原子炉設備等の輸入につきましても、この協定のかさには入るわけでございますけれども、原子炉等を具体的に輸入する場合には、それぞれの契約に基づいてやるわけでございまして、その契約の中には、もちろんいろいろの、性能保証をはじめといたしまして、通常考えられます条件は盛られるわけでございます。いろいろ故障その他の問題が起こりました場合も、その契約条件に基づきまして処理されるというのが原則であるわけでございます。もちろん、大きな問題が起こりました場合には、政府としても重大な関心を持ってその処理について指導するということはありますけれども、原則としてはその契約条件に従って当事者間で処理する、こういうたてまえになっておるわけでございます。
○三木(喜)委員 もう一つの心配がここに書いてあるのです。これはきのうからずっと論議されましたから、私は触れたくないのですけれども、まあ問題点だと思うのですが、「百六十一トンもの濃縮ウランの供給を米国から受けることに不安を感ずるならば、わが国における濃縮ウランの生産をふくめ、世界的な濃縮ウランの供給源の多様化をはかることも考慮すべきであり、百六十一トンの一部を他の供給源にふりかえることも何ら協定に反することではない。」こういわれております。これはきのうから論議されたわけでございますけれども、しかし、これは、かりに他の国から多様化をはかって供給源を求めるということになりますと、日米の間の関係は一体どうなるか、気まずいことにならないかという心配を一つ持つわけでありますし、さらに多様化をはかるということ、これはわかるのです。しかしながら、多様化をはかる裏には、先がたから言うておりますように、一国にこういう燃料を占められることの危険がやはり予想されておると思うのです。しかし、危険の予想と今後の取引の円滑さということとがどういうようにかみ合うかということも考えなければいかぬのじゃないか。それは変更もでき得る、こういうことをいっておりますけれども、と同時に、今度は向こうが変更できるということも考えられるのじゃないか。百六十一トンといっておったけれども、いまは渡せない。きのう参考人はそれを言っておられましたが、こちらが必要なときにそれがうまくかみ合うかどうかということによって、値段あるいはその需給の緊迫度が出てくるのじゃないかという話をしておられました。そういう点はどうですか。
○藤波政府委員 引用されました川島課長の文章の趣旨は、おそらく百六十一トンは引き取り義務はない性格のものであるということに関連して述べたものと私考えます。確かに百六十一トンというのは引き取り義務はないものでございまして、わがほうの都合によりまして、附表に掲げられました全量を契約しなくてもよろしいし、また途中で変更することも許されておる。その証拠には、昨日も議論になりましたが、この協定の二〇ページに、最初の計画より少ない量で契約した場合あるいは終了させることを希望する場合には云々と、こういうような規定があるのもそのためであると思います。そのかわり、アメリカ側といたしましては、その後の再処理工場の生産計画にも関連あることでございましょうから、そういう意味で、そういう場合には、別途合意される場合を除いては、残量については権利を放棄といいますか、供給義務を免除するという趣旨の規定まで入っておるわけでございます。ただ、現実の問題といたしまして、百六十一トンは今後五年間に着工される見通しの十三基に対するものだけでございますので、私ども、その分につきましては、大部分をこれにたよらざるを得ないというのが実情であろうかとは思っております。
○三木(喜)委員 そこで、私が川島さんのことばを引き出してやっておることは、川島さんがそういう心配をなさって書いておられるのですから、下打ち合わせのときに、そういう話が出ていないかどうか、故障の問題と、一国にたより過ぎるという問題と、それから日本の国は他国の原子炉の開発の状況を冷静に見なさいということをあなた方が言われる前に、やはりそういう指導的な方向も出していかなければ、百六十一トン全部まるまるこれにたよらなければどうにもしようがない、こういうような日本の状況を生み出してもこれは困ると思うのです。さらにまた、これより以外にないのかどうかということも問題になってくると思うのです。アメリカだけにたよらなければならぬというような情けない考え方にもうすっぽり没入してしまうかどうかということです。そういう点は、川島さんここにおられますが、どうだったのですか。あなたがそういうぐあいに書かれておるので、そういうような交渉の間でそういう話もなされたのですか。ただこの条文だけを書きかえてくるだけがあなた方の仕事だったのですか。この点どうですか。私はその交渉のぐあいがわかりませんから、あなたは心配されておるけれども、やはり依然として百六十一トン、これにたよってしまっている。これでできたのでしょう。そして故障してもあまりいいアフターケアをやってもらえないようです。それはあとで問題になりますけれども……。
○藤波政府委員 濃縮ウランにつきましては、先ほど申し上げましたように、さしあたって建設が見通されるまでに必要なものが炉の耐用年限の間にとぎれては困りますので、とにかく耐用年限の間の量を全部積算をしましたものを供給ワクとして乗せてもらうことに努力したわけでございます。引き取り義務がございますれば問題でございますけれども、引き取り義務がない性格のものでございますので、さような考え方でやるのが適当ではないか、こういうことを私どもも主張をいたしまして、そのとおりに実現した、こういうことでございます。 なお、プルトニウムにつきましては、御承知のように、ここ二、三年分の、四十五年くらいまでの量しか計上してない。したがいまして、三百六十五キログラムといった程度に非常に少ないわけでございますが、これの量の設定までのいきさつにつきましては、いろいろ将来のプルトニウムの需給見通し等に関連しての議論もだいぶしたようでございます。将来は、プルトニウムは世界的にむしろ需給上余裕が出てくるであろう、したがって、先まで濃縮ウランのように長期のワクをいま設定しなくてもよかろう、こういうようなことで三百六十五キロ、こういう経緯も私は報告を受けております。したがいまして、核物質に関する環境、条件、将来の見通し論といったことについて全然議論なくしてきまった内容ではなくして、必要な討議は重ねた上で内容が定まったものと解しております。
○三木(喜)委員 この点は少しはしょってものを申したいと思うのですけれども、下打ち合わせに行ったときには、他国の注文がたくさん集まっておる、したがって、原子炉にしても燃料にしてもいま払底しておるのだということで交渉されたように私は思うのですが、他国は一体アメリカに対してどれだけのワクをもって注文が集まって協定がきまったか、約束が決定したか、その点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。 と同時に、私は先がたからずっと言っておるのですが、現行の協定の対米免責条項、それと責任の所在と災害の補償面とは一体どういうぐあいになるのか、これを先に聞いておきたいと思います。
○重光政府委員 アメリカと諸外国との協定においてアメリカが約束しておる濃縮ウランの量でございますが、例をあげますとユーラトム、これは数カ国入っておりますが、これが七十トンでございます。しかし、その後、昨年でございますが、これを改定いたしまして、二百十五トンに引き上げられた。ですから、二百十五トンが現状でございます。それからイギリスとの協定では現状が十・四トン、いまここに持っておる数字はそんなものでございます。
○三木(喜)委員 この対米免責条項、責任の所在、災害の補償面……。
○重光政府委員 一般的に申しまして、補償措置に関してでございますが、アメリカとユーラトムとの協定では、これは御承知のとおり、ユーラトムで一応ユーラトム内部の補償制度を適用することになっております。それからアメリカ・イギリス、アメリカ・カナダ、これはアメリカの原子力委員会と当該国のそれに類似した委員会との取りきめで、すなわち、二国間協定で別途の補償措置をやることになっております。 それから免責条項でございますが、これは日米をも含んで、各国の例は全く同じような規定になっております。
○三木(喜)委員 いや、私の言うのは、現行協定の対米免責条項というものを切りかえる必要がある、その点はやはり同じことになっておるのかどうかということです。 それから、これはあとの問題ですけれども、輸入した原子炉の故障が起こった場合の責任の所在というもの、そういう問題はどうなるか。
○重光政府委員 そういう問題、すなわち、免責の問題一般について、各国の協定と日米協定は同じ規定を持っております。すなわち、この日米協定のように、ある意味においてはアメリカが日本に供給する、そして供給者としての責任を最後まで追及するということなく、日本側に引き渡したならば、そこである程度責任が解除される。これは私が申すまでもなく、原子力産業の現状に照らして、日本とアメリカとの協定も、それからアメリカとカナダその他との協定も、供給者に対する免責の規定を設けておる、こういうことでございます。
○三木(喜)委員 それがどういうぐあいになっておるかということを聞いておるわけです。それを言うのは、下打ち合わせに行っておられるのですね。それがそのままになっておるのかどうか、前のままかどうかということ、それだけちょっと聞いておきたい。
○重光政府委員 前の協定、現行協定でございますが、それと同じ条項でございます。
○三木(喜)委員 それから今度は、燃料関係でちょっと原子力局長に聞いておきたいのですが、高速増殖炉あるいは動力炉、これにプルトニウムが一九七〇年までに三百六十五キログラム、わが国の再処理によって一九七五年までにプルトニウムは二トンできる、あとの二トンはこれは一体どうなるのか。米原子力委員会では再検討するという意味を持っておるように私は思うのですけれども、そのあとの二トンは一体どうなるのか。三百六十五キログラムではこれは四トンをまかない切れないですね、日本がかりに二トンこれを再処理することになってまいりましても。その点どうですか。
○藤波政府委員 三百六十五キログラムというのは、おっしゃるとおり、昭和四十五年までの必要量を設定したものでございます。その後、さらに日本のプルトニウムの需給上海外から入れなければならないという場合には、米国政府との協議によりまして増量をはかりたいと考えております。
○三木(喜)委員 まずちょっとしたことを先に聞いておいて問題点に入りたいと思ったのですが、あとに残しまして、問題点を一つ聞きたいと思います。 四十二年五月、この新協定に入る以前の協定ですね。責任の所在と災害の補償面を私いま聞いたのですけれども、ちょっとはっきりしておりませんが、JPDRの圧力容器のヘアクラックについて、これは燃料の国産技術を確立するために、現在の熱出力を二倍化して、国産によって高出力の燃料を補給していこう、こういうこと、それからこれについて、大体燃料を除いてその二倍化のために十九億円金を使っているようですし、改造工事を四十二年の十二月から四十四年に大体完成の予定でいるようであります。そのJPDRの圧力容器にヘアクラックが起こっているようです。この経過を知らしてもらいたいと思うのです。なるほど、この外の機関としての原子力産業新聞には「遅れるJPDR−II計画 ひびわれが問題 運転停止(五月)後さらに解明」ということになっている。このヘアクラックがいま問題になっているわけですね。私は、これは重視しなければならぬと思うのです。新しく協定を結ぶ前に、こういう問題は一体どうするのかということですね。全部日本の出費でやらんならぬのか。こんなに大騒動になってきております。ちょっとこの経過なりお考えを聞いておきたいと思います。長官おられる間にこういう故障の問題なんかをやっておきたいと思いますから……。
○藤波政府委員 いまお尋ねの、原子力研究所の中に設置してありますJPDRという原子炉の圧力容器にヘアクラックを生じまして、目に見えない、かすかに見えるかどうか程度のひび割れでございますが、あらわれまして、われわれ問題にいたしておりますことは、お話しのとおりでございます。だいぶ前でございまして、数年前、二年くらい前だろうと思います。御承知のように、原子力規制法に基づきまして、あるいはそれの一部を電気事業法の適用を受けました条項でやっております定期検査が年に一ぺん行なわれるわけでございますが、その通産省の定期検査の際に、上部のふたにその問題があらわれたわけでございまして、自後そのトレースを続けておるわけでございます。原子力研究所の研究炉の一つであるという性格でもございますので、わざわざそのヘアクラックの全部を修復せずに、一部を残置をいたしまして、それの経年変化と申しますか、進行状況を観察しながら現在に至っておるのでございます。毎回の検査におきましてチェックをしながら運転をしておる。こういうのが実態でございます。 さて、お尋ねでございました、このJPDRを将来出力を二倍化するように改造するというJPDR−II計画というのがあるわけでございまして、お話しのように、相当の金をかけまして改造するわけでございます。このII計画を実施するにあたりましては、この問題が今後安全上だいじょうぶであるかどうか、II計画に移行しても安全であるかいなかということを確認しなければ踏み切れない問題でございますので、四十二年十二月の着工というものを少し延ばして、現在JPDR−II計画の安全審査をまだ続けておる段階でございます。御承知のように、原子力委員会の下部機構であります安全審査会におきまして、このヘアクラック問題をいかに判断をするかということを十分検討いたしまして、その検討の結果を待ちましてII計画のスタートをいたしたい、こういうぐあいに考えております。
○三木(喜)委員 わかりました。 そこで、私たちが問題にいたしますのは、ヘアクラック、いわゆる髪の毛のような亀烈が炉のふたの上部に起こった。しかも、それが記録によりますと、二ミリメートル切削したら——これは御存じのように内側にステンレスで内張りがされておりますね。外側は六センチ七ミリ、そして内側にそのステンレスの内張りをしておるわけなんですが、そこに問題が起こって、結局深さ二ミリメートルに削っていきますとヘアクラックが七〇%消えた。四ミリメートルの深さに削っていくと九五%消えた。原子力局長がいま言われるように、それでも四割くらいのクラックを残して、それを削ってしまうと今後の進行状態がわからないということで残したのですね。残して、四十二年の十二月に容器の欠陥部を調査してみますと、 〇・二ミリメートル程度母材に進行しておるということですね。母材に内張りをしておる、容器じゃなしに。その母材にこれが腐触というか亀烈が進行していった。これが四十二年の十二月、去年の十二月ですよ。もうとうのことではない。だんだんこれが進行しておる。それからさらに炉底部のほうをボロスコープで調査してみますと、底のほうにもそういうクラックがいっておる。こういうことになっているのに、二倍の出力でしょう。JPDR−II計画というのは出力を二倍にするのでしょう。そこまで起こっているのにやはり運転を進めているというのは、私は問題だと思うのです。 それから、もう一つ問題は、いまから敦賀の一基にしても、東電福島の二基にしても、やはりJPDRと同じ軽水炉であって、GEがこれを納めるのでしょう。こんなりっぱな原子炉を入れようとしているのに、すでに前に試験的に入れておるものが、原因不明のものが次々と起こっていく。ヘアクラックが起こっていく。GEのこれだけならいいですけれども、外国に納めているものもクラックが起こっているでしょう。それをどういうぐあいに考えるかということを、事態をもう少し重大に考えて、いわゆる政府ベースにおいて、行政ベースにおいてどうするかということをきめてもらわなかったら——協定に基づいてどんどん原子炉を輸入しますね。その点ひとつ……。 もう少しはしょって質問をいたしますと、インドのタラプール、ここの原子炉、アメリカのオイスタークリーク等の圧力容器についても、同じようなヘアクラックの問題が起こっておるわけですね。同じところにこれは書いてありますね。一体、他国ではそれをどうしているのか、運転を停止しているのかいないのか、その辺もひとつ明らかにしてもらいたいと思います。
○藤波政府委員 原子炉の圧力容器のヘアクラック問題というのは、JPDRに限らず、お話しのとおり米国等においてもございまして、いろいろ検討がなされておるのでございます。中にはだいじょうぶだということで運転するのもございますし、先ほど引例されましたものは、まだ運転する前の建設中でございますけれども、そういう問題の検討がなされております。原子炉はまだ開発段階でございまして、原子炉の圧力容器のように、非常に肉厚のものの上にさらにステンレスの内張りをするといったような技術のものでございますので、その検討に手間がかかっておるというのが実情であるわけでございます。そこで、出力を二倍にしてJPDRをいま動かしているわけではございませんで、これから二倍にする計画を進行させようかどうかということでございます。これは安全問題にも関連をいたしますので、私ども決して軽視はいたしておりません。したがいまして、現在その着工を延ばしまして、原子力安全審査会におきまして、専門家を集めまして十分な検討をいたして、その結論を待ってからでないとII計画はいたさない、こういうつもりでやっておるわけでございます。原子力研究所の研究所でございますので、そういうものの解明を徹底的にすること自身も、やはり研究目的の一つになろうか、こうも考えまして、十分なる検討をした上で進行させたいというふうに考えております。
○三木(喜)委員 インド、アメリカの原子炉にも同じような問題が出ているという……。
○藤波政府委員 先ほど申し上げましたように、引用されましたオイスタークリークとかインドのものにつきましては、まだ現在建設中でございまして、運転には入っておらない、運転結果の実績というものは得られないわけでございますが、建設中におきまして、おそらく溶接技術に関連する問題ではないかと思いますが、ヘアクラックの問題は同様に出ておるのはお説のとおりでございます。
○三木(喜)委員 これにも書いてありますけれども、米国のオイスタークリークではまだ認可はおりていないですね。インドでもこういう問題が起こっておりますし、そのことは、原子力局としては、行政機関としては、災いを転じて福とするといいますか、それも研究ということで、その態度はけっこうです。当然研究しなければならぬ問題ですけれども、ただ、ここでこの協定の問題をいまやっておるわけですから、いまひょっとこんな問題を出したのではなくて、建設途上で、原子炉はいままだ開発途上である、だから、こういうことも起こってもしかたがないのだ、泣き寝入りして——自国であとでどれだけ損失が起こっておるかという計算もしてもらいたいと思うのですが、いまの答弁にもありましたが、そういうことだからいたしかたないのだというような言い方、これはどうかと私は思うのです。現実にこの問題に対して一体どれだけ違約金を取り——それは契約のときにあっただろうと思う。どれだけ補償をさせたか、未知の世界だからいたしかたないのだというので、あなた方がそういう弱気でおってもらうと、他国との外交はできないですよ。アメリカは売らんかなということで、売り手市場でいま迫ってきておるわけです。うちは買わしてもらうというような、手を合わして拝むようなかっこうばかりとっておったら困ると思うのです。この点で、やはり原子力局としてどうするかということをひとつ明らかにしてもらわなければ、やられぱなしで、おかしげな原子炉を——向こうも責任を持つでしょうけれども、GEから納めたところであっちこっちクラックが起こっておりますから、これは注目して、重大問題として考えてもらわなければいけないと思うのですよ。敦賀も次に輸入するでしょう。東電もこれは同じ型のものを入れるわけなんです。同じGEのものを入れるのですから、これと原子力協定との関係をどう考えるかということをやはりここで明らかにしてください。
○藤波政府委員 具体的損害補償等につきましては、先ほども答弁申し上げましたように、契約条項によるわけでございます。ただ、このJPDRにつきましては、もうすでに数年運転して使っておる関係上、補償契約期間というものは過ぎておるわけでございます。 なお、原電の敦賀につきましては、圧力容器は国産でつくる計画になっておるわけでございます。こういった圧力容器の国産化というのは、やはり原子炉の国産化の中心をなすものだということで、われわれといたしましても、できるだけその促進をはかっておるわけでございますが、ステンレスクラッディングという技術は、材料的にもあるいは溶接技術的にも相当重要視しなければならぬ問題でございまして、今度のようなヘアクラック問題の経験を生かしまして、早期の技術確立に資していかなければならないと考えておる次第であります。
○三木(喜)委員 この辺でちょっと中止しておきたいと思います
○秋田委員長 帆足委員に申し上げますが、先ほどの答弁保留の部分について、答弁があるそうですから、お聞きを願います。
○帆足委員 お答えだけ聞かしてもらいたいと思います。
○重光政府委員 先ほど帆足先生からお尋ねになりました、わが国の自衛隊法における兵器その他の定義と申しますか、そういう使い方でございますが、御承知のように、自衛隊法では定義というかっこうではないので、法律全体としてどういう観念で兵器をとらえておるかということになります。 まず、軍艦でございますが、軍艦と自衛艦と、これは同じようなことばで、意味として使われております。自衛艦の中には護衛艦、潜水艦、これが入っております。 それから、その他兵器全般を総称する兵器とかそういう観念は、この法律には使われていない。したがいまして、戦車は戦車として別に定義はないわけでございます。航空機についても、特別にその内容を明示するような条文はございません。ですから、いま申しました軍艦、すなわち自衛艦の中に潜水艦と護衛艦が入っておる、これが自衛隊法のとらえ方でございます。
○帆足委員 もう一つ伺いたいことは、実際の実用上、用語がなくては困りますから、自衛隊法にある用語でなくて、現実にどう呼んでおるか、これは先日非常に異常な感を覚えたんですが、特車進めとはこれいかに、なるほど特別の車ですね。また、船舶と称しておりますと、普通の旅客船と間違いますからね。通称どのように呼んでおるかということもお尋ねしたかったのです。そうしませんと、子供に詐欺の入門を教えるようなことになりまして、法律を免れるために詐欺の入門書を教えるような結果になりますから、よほど呼び方というものは考慮を必要とすると思って伺ったのです。
○重光政府委員 自衛隊におきます実際の呼び方としてどういうものを使っておるかということは、至急調べまして、後刻御報告いたします。
○秋田委員長 この際、本会議散会後直ちに再開することとし、暫時休憩いたします。 午後一時八分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕