逓信委員会 第3号
- 発言数
- 148 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1967/12/21
会議録
○委員長(森中守義君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 初めに、理事会の協議の結果について御報告いたします。 本日の委員会におきましては、理事の補欠互選を行なった後、参考人の出席要求について決定し、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を行なった後、請願の審査を行なうことになりましたので御了承願います。 —————————————
○委員長(森中守義君) まず、委員の異動について御報告いたします。 昨二十日、村田秀三君が委員を辞任され、その補欠として瀬谷英行君が選任され、また本日付をもって瀬谷英行君及び森勝治君が委員を辞され、その補欠として横川正市君及び達田龍彦君が選任されました。 —————————————
○委員長(森中守義君) この際、理事の補欠互選についておはかりいたします。 本日、森勝治君の委員辞任に伴い、理事一名が欠員となっております。直ちにその補欠互選を行ないたいと存じます。 互選は投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森中守義君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に達田龍彦君を指名いたします。 —————————————
○委員長(森中守義君) この際、私から一言御報告いたします。 一昨日の委員会において、政府委員の発言中、適当でないと思われる個所がございましたので、速記録を調査いたしました結果、理事会において協議いたしました上、字句を一部訂正することといたしましたから御了承願います。 —————————————
○委員長(森中守義君) 次に、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。 まず、参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。 本件調査のうち、放送に関する件の調査のため、日本放送協会の役職員を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森中守義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、その人選等については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森中守義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(森中守義君) 質疑を行ないます。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○永岡光治君 臨時国会は二十三日で終了するわけでありますが、引き続いて二十七日、通常国会の開会が予定されておるわけであります。差し迫った国会でありますが、特に本日、逓信委員会で私、御質問申し上げたいと思いますのは、ちょうどだだいま新しい昭和四十二年度の予算編成期に入っております。そういう関係から、郵政の所管事業について、二、三の問題について、この予算と関連をして御質問申し上げます。なお、私の質問の細部については、引き続いて鈴木強委員のほうから、その細部にわたる補足の質問もあろうかと思いますので、その点をお含みの上、私がただいまから質問を申し上げたいと思います。 ただいま予算の編成期に先ほど申し上げましたように入っておるわけでありますが、従来ですと、与党及び野党の逓信関係の部会には、それぞれの所管の省のほうから、四十三年度——新しい年度についての予算要求の項目はこういうものを考えております、新規事業については、こういうものを考えておりますということを説明を受けておったのであります。本年に限って、そういうことがないのであります。ちょうど臨時国会の開会中であるからかもしれませんけれども、私どもその点、非常に不満に思っているわけでありますが、もとよりこれは立法府と行政府のそれぞれの立場はあるでありましょうけれども、やはり予算を要求するにあたっては、国会という国民の代表機関に対しまして、こういう方向でいきたいのだということを、私は説明していただくことがより親切じゃなかろうかと考えておるわけでありますが、今年に限ってそういうことがないわけでありますので、あらためて残念ながら、この委員会でその点の質問を申し上げなければならないのであります。 財政硬直化をできるだけ改めたいと政府もいっておるわけでありますが、そういう立場から、郵政事業もおのずから私はその方針に沿って予算の折衝にも制約があろうかと思うのでありますが、いずれにいたしましても、予算の折衝期であることには間違いありませんが、郵政の所管の事業で、昭和四十三年度の新規の施策でおもなものはどういうものがあるのか、このことをまず私はお尋ねしておきたいと思うのであります。 きょうは実は大臣に直接お聞きするとよかったのでありますが、何か予算の関係で、向こうの委員会に入っておるそうでありますから、やむを得ませんが、政務次官ないしはかわりのどなたか政府委員でもけっこうでありますが、御説明いただきたいと思います。
○政府委員(高橋清一郎君) 例年行なわれておりました、ただいま先生御指摘のような事情であります限りにおきましては、御趣意のほどは十分大臣をはじめ、それぞれつかさつかさを守っております局長等におきまして、真剣に考慮中でありますことは事実であります。しかし御指摘賜わりましたように、目下内閣改造等もごく最近でありますが、行なわれたような事情等あり、引き続き臨時国会とざっくばらんに申しまして、いろいろこもごも出てまいりました事情等がありましたために、御連絡等まだ十分いたしません状態につきましては申しわけない次第でございます。いずれ早急にそうした環境の積み上げ等も考慮いたさなければならぬと思うのであります。正直申し上げまして、はたして来年度予算につきましては、今月中、例年でありますと今月一ぱいで編成をみるわけでありますけれども、年越しになるかどうか等々の問題につきましても、これはいろいろ内部事情等ありますが、新聞等によって先生御存じであると思うのでありますけれども、明日の閣議の際に、見通しとしてはっきり結論づけられるという状況でございますことを御理解賜わりたいと思うのであります。したがって、さような次第でございますので、例年とは、この辺につきましても事情が変わっております。そのためのことか知りませんが、最初いろいろの面で手おくれを生じておることは事実だろうと思います。先生、御指摘の重点項目と申しますか、予算要求の内容のおもなものと申しますか、そこらにつきましては、関係者のほうからこまかいところを御説明させますので、よろしくお願いいたします。
○政府委員(溝呂木繁君) ただいま先生から御指摘の四十三年度予算の重点項目ということでありますが、まことに申しわけございませんが、ただいま経理局長来ておりませんので、私がその関係に関与した部門についてだけ申し上げます。そしてなお足りなかった点、その他はまた別途、所管のほうから先生にお話申し上げたいと思います。 四十三年度といたしましては、一番大きな問題は郵便関係につきましては郵便事業の近代化という問題を大きく掲げております。それから例年でございますが、貯金、保険の増強、そしてこれは三事業に関連いたしますが、建設勘定といいますか、郵便局長を中心として、建設勘定によって早く局舎の近代化をはかりたい、これは機械も入ってまいりますが、そういった建設勘定関係を重点にしております。それから重点ではございませんが、それに関連しまして官房関係としましては、すでに新聞等で局の一局削減問題が、これは法案でもあり、予算の一つの内容になってくるんではないか、こういうふうに考えております。以上であります。
○永岡光治君 ただいま郵政省の直接行なっておる事業関係について説明があったわけですが、郵政所管の施策としては、私はやはり電電公社なりあるいは電波関係についての施策があってしかるべきだと思うわけです。特に電電公社の料金政策については、新聞紙上でいろいろいわれております。あるいは公社当局が通話料の料金の値上げを要求しておるしあるいはまた設備の負担金の増額も要求しているやに聞いておるわけでありますが、新聞の報ずるところでは、その内容を私どもつまびらかにはしておりませんけれども、通話料の料金の値上げはこの際見合わして、設備の負担金の増額にとどめるという話も聞いておるわけでありますが、こういう料金問題は電電公社自体がきめるものでは私はないだろうと思います。当然郵政当局の通信政策があってしかるべきだと思うのでありますが、その意味でお伺いするわけでありますが、そのこともやはりこれはどういう考えを持っておるのかあるいは電波行政について先般はFMの許可がありましたけれども、将来はどういう方向に進もうと、四十三年度はしているのかということも、当然これはあわせて郵政省の施策として、新年度の施策として説明を承りたいわけであります。
○政府委員(溝呂木繁君) 大事な点を抜かしまして申しわけありませんでした。電電公社関係につきましては、すでに公社のほうから一応四十三年度は二二%の料金値上げをしてほしいという前提のもとに予算案が組まれまして、そして郵政省に出されております。しかし現段階におきましては、まだそれをどういうふうにするかということは決定的にしておりません。御承知のように、四十三年度の電電公社の予算ということになりますと、その料金を決定する前提である工程をどうするかという問題がいま検討されておるわけであります。来年度の日本経済の見通し、成長率をどう見るか、そういった問題に関連いたしまして、来年度電電公社、電話の架設数をことしよりどのくらい延ばすか、その辺の工程の問題が現在いろいろ検討されておるわけでありまして、その工程が一応きまりました暁に初めて収入というものを見直しまして、そしてなおかつどのくらいの資金が不足であるかという段階でございますので、まだその辺が煮詰まっておりませんので、はっきりした政府の立場はとっておらないわけであります。いろいろ大臣も心配されまして、もし資金が不足であれば、やはり工程をくずさないような手当てをしなければならないだろうということはたびたび言っておられますが、まだ料金値上げをしなきゃならないかどうか、財政等との関係、そういった面において、最終的な結論は出ていないというのが実情でございます。それから申し上げるまでもなく、電電公社の料金は、公衆電気通信法の改正によって行なわれますので、これは当然国会に提出され、また郵政大臣が国会においてその責任を負うということになろうかと思います。 それから電波関係でありますが、電波関係の予算関係としましては、やはり前年度も先生方にいろいろ御協力を願いました衛星打ち上げの問題でございますが、来年度としては、一番大きな重点になるんではないかというふうに思っております。 それから直接予算には関係ございませんが、テレビの免許の問題、これにつきましては四十三年度という、特に予算年度としての問題点ではございませんが、これも大臣がときどき御発言なされておりますように、Uの免許という問題については、要するに地域格差をなくしたいという、地方を民放を複数化していきたいという、こういう方針で今後も進めていかれるようでございます。もちろんこれに関係しましては、放送法の改正といったものがからんでまいりますが、いま現在政府としましては、その法律の案を急いでおります。そして何とかこの放送法関係も早く案を得てそれぞれのところの関係機関にはかっていただいて、国会に提出すべく準備中でございます。それによってまた四十三年度の方向が少しは影響を受けようかと思いますが、基本方針としてはテレビの免許関係については現在、特にUの免許については複数化という一つの基本方針のもとに進めているわけでございます。
○永岡光治君 本日は、電気通信監理官は来ておりませんね。これは非常に残念でありますが、やはり電電公社当局よりは、むしろ私はそういう料金政策等の問題は通信政策全般の問題として、当然これは郵政省が責任を負うべき事項でありますので、電気通信監理官等の出席を求めてその研見というものをただしたかったわけでありますが、残念ながらきょうは見えておりませんので、他日に譲ることにいたしますが、同時に本日は電気通信関係なり、放送法関係あるいは衛星関係等の事項は私ひとまずこれは置くとして、先ほど冒頭に御答弁になりました郵政事業の近代化、郵便貯金、保険の増強の問題あるいは局舎の近代化、あるいは機構改革の問題について若干基本的なことについてお尋ねいたしたいわけでありますが、郵便事業の近代化について、これも新聞紙上で私どもしばしば御案内いただいているわけでありますが、戸番制度なりあるいは区分機の採用なりいろいろ考えているようでありますが、その四十三年度はどういう、郵便事業の近代化という問題について具体化をしていくのか、そしてそのプログラムというものはどうなっているのか、その辺のところを明確にしていただき、そのことが予算の上でどう反映していくのかということになるのだろうと思いますが、予算に関連して、私はその点を伺っているわけでありますが、進捗の模様ですね。特に昭和四十三年度どういうところまで進めていくかというお考えがあったならばお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(曾山克巳君) 先ほど官房長がお答えいたしましたように、来年度におきます郵便事業の最重点項目は郵便事業の近代化とあわせて郵便の速度の安定向上でございます。まずあとのほうから、安定向上の点について若干申し上げます。先年の郵便料金値上げによりまして、従来のスピードをアップするような施策のための原資が獲得できました。これによりまして昨年の十月二十九日から、一種定形郵便物、二種郵便物につきまして夜間航空便の活用によりまして東京——大阪を中心とする全国県庁所在地並びに主要都市に翌日配達が可能になったわけでございます。四十三年度もさらにこの増強をはかってまいりたいと思います。翌日配達ということが郵便事業の終局の目標であろうと考えますので、これに沿った努力をいたしていきたいと考えます。 さらに第二の問題といたしましては、単に遠距離だけではなくて、総体的に近距離の郵便を早くする必要がございます。この点につきましては、専用自動車便の増強あるいは託送便の増強という手段によりまして、これを進めてまいりたいと思います。この点も四十三年度の予算の重点項目でございます。さらに郵便近代化の問題でございますが、先生おっしゃいましたようにその最重点は機械化でございます。枯渇してまいります労働力の充足という点とあわせて、増高してまいります人件費の節減、この両方の合理化の目標に沿いまして、何としましても、今後の郵便事業の近代化の最重点は機械化だろうと思います。まず来年度、その中で特に郵便内勤事務の機械化の前提になります郵便番号制度、先生のお話の戸番制度と申しますのは番号のことだろうと思いますが、郵便番号制度を実施してまいりたいと思います。すでに新聞発表等によりまして御存じのように、またかたがた諾先生にも個別的に御説明して回っておりますが、この郵便番号制度を採用するということを最重点にいたしております。それは近時わが国の発達しました電子工業によりまして独特の手書きの郵便番号を読み取る装置が完成いたしました。これがこの年度にすでに二台入りますが、来年度におきましては予算上十二台要求いたしております。向こう来年を初めといたしまして、十カ年計画で全国に約百六十数台の自動読み取り区分装置を装置いたしまして、郵便番号の書かれました郵便物を自動的に区分していくというように持ってまいりたいと思います。その初年度でございますが、さらにこれも昨年から大々的にやっております郵便物の自動選別機械、並びに取りそろえ機、押印機、これらを連動いたしました機械をすでに実用化いたしております。これも来年度の大きな機械化の柱といたしまして、予算を要求いたしているところでございます。 なお、局舎の点につきましても、先ほど官房長から話がございましたが、すでに第二次の五カ年計画を完了せんといたしておりますが、さらになお老朽局舎また同町に合理的、能率的でない局舎もございますので、その局舎の近代化、機械化等を中心といたしました改善をやってまいりたいと思います。
○永岡光治君 質問が前後いたしまして、また答弁の中から関連をして質問をしたい問題が起きてまいりますので、その辺のところはあらかじめお含みおきを願いたいと思うのでありますが、この機構改革の問題についてどう考えているかということについてのお話がなかったようでありますが、これは政務次官がいいのか、どなたが適当であるのかよくわかりませんが、本年の通常国会の会期中と私、記憶いたしておりますが、郵政省の財政あるいは運用、そういうところから経営、運用から見まして、どうもいまの郵政省の機構では不十分ではないだろうか、これば相当検討する必要があるのではないかということを質問申し上げた記憶を持っているのであります。ということは、日本は先進諸国であるかどうかわかりません。あるいはことによったら郵便に関する限りは日本は先進諸国であるかもわかりませんが、欧米諸国で一部の国において、すでに郵政官庁機構を改めて公社化にすべきではないかという論議がかなり進んでいるやに私いろいろの書物で拝見いたしているわけでありまして、それがいいのか悪いのかわかりませんが、検討に価する問題ではないか。この点について、郵政大臣は何を考えているのだという質問をいたしましたところが、あまり積極的な実は答弁がなかったわけであります。その後、今度の内閣改造によりまして小林大臣が再任をされ、そうして新聞に抱負経綸等を述べたような記事が出ておりましたが、その際に非常に積極的な意思で郵政公社というものを、研究段階というよりむしろこれは実施したいという意味にとれる発言があったわけでありまして、この通常国会の答弁とは、かなり私もびっくりするくらいの記事が出ておっわけでありますから、かなり進んだ検討を進めているのではないかと思っているのでありますが、それらの施策、どういう構想を持っているのか、まだばく然としているのか、一応こういう構想のもとに進めようとしているのか。そうしてそれについての予算としては、大した金額ではないでありましょうけれども、どういう研究機関を持とうとしているのか、その点もこの際あわせて私はお聞かせいただきたいと思うわけであります。
○政府委員(高橋清一郎君) お説のとおりでありますが、外国におきましても、お述べになりましたいわゆる郵政公社案というものの実施を見ております。案ではなくして、もうすでに郵政公社化でありますか、その動きが諸外国におきましても見られておる次第でございます。これはまあすでに御存じだと思いますが、イギリスでありますが、これは一九六九年四月から、方針の段階でございますけれども、国営郵政事業を公社へ移行するという方針をきめております。米国におきましても、委員会を設けまして、この経営体につきましておそらく結論は来年の四月に出るだろうということは予測される次第でございます。まあこれはもちろんでありますが、わが国におきましても、前々から大臣に直接にお話も聞いたのでありまするけれども、郵政事業の組織、会計制度等につきまして合理的なあり方を基本的に調査研究しなければならないというたてまえからいたしまして、先ほど先生御説明になりました、先般の国会におきまする大臣の答弁と違った趣で、ニュアンスで、今年度において言うておるぞということを示されました、そのとおりでございます。大臣も今月の初めでございますけれども、郵政事業経営形態調査室を設けまして、積極的にこれの検討を開始いたしておりますようなわけでございます。なおこまかいことにつきましては、官房長からお聞きいただきたいと思います。
○政府委員(溝呂木繁君) ただいま政務次官からお答えいただきましたように、姿勢としましては大臣は、最近諸外国が相当次々と公社化を進めていると、そういう意味で、この辺で日本においても考えてみたらどうかという姿勢を示されたわけであります。そこでわれわれとしましても、いろいろ、日本にこれをやることについては相当問題が多いと思いますので、まずその問題の資料を集めて、問題点をとにかく少し集めてみようじゃないかというふうになりまして、そこでいま政務次官が答弁されましたように、経営形態調査室というものを一応文書課の中に設けまして、そこでとにかくいろいろ外国で議論された、そういった資料、そういうものを全部集めるとともに、すでに日本でも公社形態で行なわれているところがありますので、それと一体いまわれわれが国営とはいっても郵政事業特別会計その他給与特例法、そういったすでに一般会計と違った与えられた制度、そういったもの等を十分に検討して、その上で結論を出したいということで案を進めているわけでありますが、大臣もこれは四十三年度の予算に云々というような早い時期のものではないと、とにかく早く資料を集めて議論をせいということでございますので、方針としてはそういう検討がきまりましたが、四十三年度予算にからんで早急にどうするというような段階には至っておりません。
○永岡光治君 御答弁によりますれば、そうするといま研究段階だということですが、研究段階にしてもやはり意欲のないのは研究しないだろうと想像するわけですが、意欲的な姿勢で研究されておると、こう理解したいわけでありますが、政務次官、この点については間違いございませんか。——そういう姿勢で取り組むようでありますが、そこでそういう意欲があるとすれば、これはまあ基本的な考えで、当然これはいまの段階では、はっきりする姿勢を持っておると思うのであります。考えを持っておると思うのでありますが、郵便、貯金、保険と、大ざっぱにいって三つの現業部門を持っております。それぞれ今日独立会計を持っております。だがこれをそれぞれ三つの公社をつくるのでなくて、三事業合わせた一本の公社をつくるという考え方で、やはり進もうとしておるのか。私どもはやる以上はそれが一番合理的だろうと、あるいは経営の面を考えてまいりますと、むしろこれが非常に経済的運営ができるのではないかと、このように考えておるのでありますが、その辺のことは今日考えを持っておるのか、まだそういうところは考えていないのか。これをこの際ひとつ聞いておきたいと思うのです。
○政府委員(溝呂木繁君) ただいま先生が御指摘になりましたように、現段階においてはそこまで研究しておりません。しかしまあ研究の段階になれば先生のような御意見も十分参酌しなければならないのじゃないかと思っておりますが、はっきり申し上げまして、まだその段階に至っておりません。
○永岡光治君 そこで、これは貯金の増強なり、郵便事業の近代化なりあるいはまた局舎の近代化、機械化あるいは機構改革についての局の削減等いろいろ出ておりました。私は、こういうものの観点のとらえ方はどういうものかという基本的な考え方をこの際ただしておきたいと思うのでありますが、たとえば先ほど郵便の近代化について、一種、二種は翌日配達をもって理想段階とするという答弁があったわけであります。そういうことを考えるについて、通信には申し上げるまでもなく電話あり、電報あり、速達あり、普通郵便あり、あるわけであります。あるいはまた小包でも、これは一般の輸送と郵政省自体が取り扱っている小包の輸送があるわけでありますが、小包の輸送の問題はしばらくおくといたしまして、通信のそれぞれのシェアというものを、郵政は一体どう考えているのかということは、これは当然私は通信全般の問題として郵政省ははっきりした案を持つべきだと思う。多々ますます弁ずということでなしに、それは当然でありましょうけれども、それぞれの社会生活のバランスというものは私は当然あってしかるべきだと思いますし、またそういう観点からいたしますならば、やはりそれぞれこれの段階は、今日においては、たとえば十年計画にするというならば、五カ年後には、こういう形態が理想段階だということが、理想と申しますか、まあ妥当であるという案が、一つの案があってしかるべきだと思いますが、そういうものだとか、あるいはまた、機構の問題についても、一体どうすればいいのかというような問題についての研究機関というものが、郵政に確立しておるのであろうかということについていささか心配をしておるわけでありますが、そういう問題について、言わずもがなのこれは問題でありますけれども、研究されているのでありますか。あればこの際、これを、こういうことになっているのだということを明確にしていただきたいと思うわけであります。
○政府委員(溝呂木繁君) 基本的な問題について御指摘を受けたわけでありますが、どういうふうに答弁したらいいかということになりますけれども、全然研究していないわけでもございませんが、それではこうだということを目の前に示せと言われるところまでまだ正式な研究機関を設けたりあるいは研究成果というものを持っておりません。ただそういった先生の御指摘のような問題が最近問題になりつつあります。通信手段として、一体いまある郵便、そして電報、電話、こういったもののシェアをどうしていくのだ、その公共性をどういう形でもって持っていくのか。一方は企業性のほうからくる問題、公共性のほうからどうしたらいいか、あるいはその通信手段も有線、無線、そういったものによって通信手段が達成されているような最近の技術進歩、そういったものを総合勘案して一体通信、——国民の公共的な基本的性格ともいうべき通信というものをどういうようなシェアでもって確保していくかという問題が現在問題になりつつあります。そして最近では、電気通信関係については財団法人の総合研究所というようなものをつくって、新しい電気通信のあり方というようなものを、日本の学者を総動員していろいろ研究してみたり、それぞれの部門において、それぞれの研究をいま進めつつあります。したがいまして、こういった問題は最終的には郵政大臣の通信政策というものにはね返ってこようと思いますので、今後そういったものをいろいろ見ながら、郵政省としてもそういう方向を示さなければならないのじゃないかと考えておりますが、いまここでこうという研究結果を示す段階には至っておりませんので、御了解願いたいと思います。
○永岡光治君 私も、そういう程度の答弁しかできないのじゃないかと実は心配してきたわけであります。これはかねがね私ども当委員会でも主張したわけでありますけれども、郵政事業の経営診断だとか、あるいは郵政事業あるいはまた通信事業全般の広報活動とか、そういう問題についての基本的な考え方というものが確立されていない。これは非常に残念だ。いやしくも郵政省が通信政策を持つというのであれば、当然そういう機関があってしかるべきであるけれども、なかなかそれができてない。ばらばらになっておる。たとえば通信衛星の問題にしてもそうですが、いろいろの機構において、それが研究されている。郵政としてもこれをもう少し総括的に研究し確立する責任ある省ではないか、もうちょっと考えてほしいということを要求してきたわけでありますが、なかなか確立されておりません。 そこで、これは私は特に、郵政事業の近代化についても当然でありますが、そういう何と申しますか、基本的な通信のシェアを見たりあるいは郵政事業の近代化あるいは経営を見たりしていない。これをどう診断するのかといった経営診断、そういうものについて怠慢じゃないかと私は思うのです。これは国民は非常に困っているのじゃないかと思うのですね。そういう問題についてはっきりした機関を持っておるのか、そしてそれはあまり進んでいないのじゃないかと思うのですが、これは政務次官のほうにもお尋ねしたいわけでありますが、そういうことをどう考えておるのか、これを一つお尋ねをしておきたいと思うのです。もう一回繰り返しますと、そういう経営診断についての調査研究機関、あるいは通信政策全般についての調査研究機関、そういうものを郵政自体として持つ考えがあるのかないのか。そういうことをまず私は結論としてお尋ねしておきたいと思うわけであります。
○政府委員(高橋清一郎君) 何せ基本的な現状に即して今後どうあらねばならないか、現実の問題といたしまして、永岡先生は部内の出身でありますだけにいろいろな分野についてもっともっと補強策をとらぬとぐあいが悪い、不合理千万だという事情につきましては、きわめてうんちく御経験をお持ちの方でありますだけに、こうしたところまで御心配を賜わっておりますことにつきましては、心から敬意を表する次第でございます。ただざっくばらんに申しますけれども、私も政務次官に就任して以来まだ三週間しかたちません。これだけの基本問題の今後にふさわしい態度等につきましての確信を得ましたところの答弁になるかどうかわかりませんけれども、またそれだけの資格はないと思うのでありまするけれども、ただ感じますことは、きわめて、現大臣も職務熱心であります。週に二回はそれぞれ省議が行なわれてきておりますが、私も一度といえどもこの省議を欠かしたことはございません。そのつど感じますことは、こうした面につきましても、現状に甘んじておるというような気風は全然ございません。局長をはじめといたしまして、大臣みずからあの面はどうだ、これはどうだ、今後、将来といたしましてこうあらねばならないと思うがどうかというようなところまで一つの題材を掲げまして、局長にみずからそれぞれ諮問してやるというような非常に熱心な積極的態度を示しておりますことにつきましては、政務次官といたしましても敬虔の念おおいがたいものがあるのでございます。それだけに貴重な御意見を拝聴いたしまして、御趣旨の点につきましても、今後さっそく大臣等につきましてもよく横縦連絡を密にとりまして基本的態度、そうしてまたいわゆるお話ありました郵政事業の近代化等についても、大臣におきましても、御案内のように部内御出身であります先生の御意向と同じ趣を体しておられると思うのでありますが、これからの任期を向かえます大臣、私どもでございまするが、意を体しまして琴瑟相和する態度で、局長さん、その他につきましても密に連絡をとりながら、根本的対策でございまするけれども、いわゆる積極策を通じ、国民の負託にこたえるという態度に終始したいと思うのでございます。
○永岡光治君 郵政の持つ所管の事項としては、通信行政全般の監督官庁でございますが、そういう使命が一つあるわけです、言うまでもないことですが。そのほかに郵便、貯金、保険という現業の事業を運営する責任を持っておるわけです。したがって郵政の持つ使命は先ほど申し上げましたような通信政策全般についての調査研究というものはやっぱりこの際明確に確立をして、将来日本の通信政策かくあるべきだということを、やっぱり国内、国際を通じて早急に確固たる展望に立った施策を確立する私は必要がある。それを早急に進めてもらいたい、それが一つ。それから現業部門については、この運営の衝に当たっている現業部門については、私は一番大切なことは経営診断だと思います。民間の会社だったら、おそらくこんな放漫なことをやっていないと私は思うのです。これも診断があまりされていない。その証拠に、たとえば私がささやかな事業の経験者として今度の予算要求に出るであろうことを考えてみましても、一省、この省の中で一局減らすと、こうやる。これはいかにも国民にサービスをするかのごとき印象を持っているわけですが、とんでもないことだと思う。こんなのは枝葉末節だと思う。もっと事業の診断をして、たとえばある局を一局、本省の局を減らすよりは、どうせその人はどこかに配置されるわけでありますから、今日、一局郵便局を置けば赤字をどんどんふやしていくだろう特定局をどんどんふやしておる。むしろそれを減らしたほうがよほど国民が助かると思うのです。そういう経営診断を一体なぜやらないんだろうか。ただ局を減らせばいいんだ。しかも本省の中の一局を減らせばいいんだという安易な考え方は、ほんとに企業体としての真剣な取り組みが足りないんじゃないか。新聞の記事を見て直観したわけですが、たとえば特定局を一局開局することによってどれだけの需要開発ができるのか。つまり需要の開発ができて収支がふえて、どのくらいの黒字になるのかということについての経営診断はおそらく私はされていないと思うのです。ばく然としてはしているでありましょうが。そういう問題についての診断が私はやっぱり足りないと思う。だからそういう問題についてもっともっと真剣に取り組む必要がある。そういうものをまずやってもらいたい。これが第二。 第三番目は、何といっても、こういう毎日の国民の生活の郵便なり貯金なり保険の事業を扱っている省でありますから、もっともっと利用者という国民を対象にしての広報活動というものがやっぱりこれも私は不十分だと思います。この広報活動——あまり高度な広報活動ではなしに、もっと庶民によくわかるような形態で、予算もこれは少ないと思いますが、どんどんこれを使って広報活動を活発にすべきだ、このように第三点として思うんでありますが、それらのことについて、もう一度私は政務次官のほうから、郵政大臣に言ってもらいたいんであります。この問題について、通常国会でも、私はただしていきたいと思うんでありますが、そういう問題について積極的に取り組む姿勢があるのか。四十三年度の予算の中に、どういう形であらわれるか知りませんけれども、当然これはやってしかるべきだと思うんですが、どういうお考えを持っているかお尋ねをしておきたいと思うわけであります。
○政府委員(高橋清一郎君) 郵政事業が国民の負託にこたえまして、その全きを期すると申しますか、原則論でございますけれども、瞬時といえども国民に迷惑をかけないというようなところでやらねばならないことは言うを待たぬのでございます。いまお示しのありました三点等の問題につきましては、当然常日ごろから、これらの問題を常時、懸案事項といたしましてこれをよく体し、その善後策をとるということについての熱意を持つべきものであるということについては、これはもう常識だろうと思うんであります。特に国民の負託に沿い、国民の期待するいろんな内容等につきまして、密接な事業部門でありますだけに、いわゆるお説のございましたPRの点等につきましては、なおさらのことと思うんでありますが、この種のことも正直に申し上げまして、ときおり、一、二回だと思うんでございますが、三つのうちの一、二の部門につきまして省議等でも出てまいりました。熱心な討論等が行なわれたことを記憶いたしておるような次第でございます。 第二につきましても、きょう先生からお示しになりました内容等を具体的に大臣に申し上げまして、今後もしまだ怠るところありとするならば、より以上熱意を持ちまして各般の浸透策について邁進するということにひとつ心がけてみたいと思うのであります。
○永岡光治君 これで、私の質問なり要望を終わりたいと思います。時間の関係があるし、また防衛庁関係の参考人がおいでになっておるようでありますから、次の質問者に譲りたいと思いますが、要は今日の郵政事業は曲がりかどにきているというのもいいところでありまして、たいへんな私は事態にきていると思うんです。少しも遷延を許さないと思うんです。したがって、早急に経営診断をやって、この運営のあり方、それは当然機構に及ぶでありましょう。あるいはそのことが公社がよろしいというのであれば、公社も私はとるべきだと思うんであります。そういう方針に立って早急に一般の通信行政、郵政自体がかかえておる事業の運営、こういう問題についての施策を確立いたしまして、早急に国民にこれはこたえてもらうように特に要望しておきたいと思うんであります。きょうはまた郵政事業の近代化、特に局舎の近代化、そのあり方についてもただしたいことがたくさんありますが、次回に譲ることにいたしまして、いずれ関係当局に、私ども議員の立場から資料の提供を求めたいと思いますが、そういうことを怠りなくどんどん進めてもらいたい。非常な段階にきているということは、私ども国会議員のみならず郵政当局もよく御存じだと思いますから、そういう点についてのりっぱな政策を立てていただき、それを行動に移していただくことを特に要望して私の質問を終わります。
○鈴木強君 防衛施設庁の皆さん、たいへんお待たせいたしまして恐縮でございました。きょうは最初に米軍の電波制限要求についてお尋ねしたいと思います。逓信委員会は御承知のとおり電波行政については所管の委員会になっておりますが、ただ米軍関係になりますと、周辺整備法の問題とそれから日米間の安保条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う電波法の特例に関する法律、こういう法律によってしばられている点もあると思います。したがって、きょうここにおいでいただいたのでありますが、まず米側から日本に要求してまいっております基地ですね、どことどこを要求しているのか、これは施設庁のほうでおわかりと思いますが。
○説明員(鐘江士郎君) 米軍から現在要求があります電波障害地帯設置の要求は、北海道の稚内通信施設を含めまして現在十二カ所でございます。
○鈴木強君 たいへん恐縮でございますが、その十二カ所の名前を全部教えてください。
○説明員(鐘江士郎君) 北海道におけるところの稚内通信施設、それから同じく北海道のキャンプ千歳、これは提供施設名で申し上げます。青森県の三沢飛行場、千葉県の柏通信所、それから埼玉県と東京都にまたがっておりますが大和田通信施設、それから神奈川県の厚木海軍飛行場、同じく神奈川県のキャンプ淵野辺、同じく神奈川県の横須賀海軍施設、山口県の岩国飛行場、福岡県の雁ノ巣空軍施設、長崎県の佐世保海軍施設及び崎辺地区、以上十二であります。
○鈴木強君 これはいつ米軍のほうからそういう要求がございましたか。
○説明員(鐘江士郎君) この電波障害地帯の設置の問題につきましては、施設によりましては昭和三十七、八年ごろから、通信施設の周辺がだんだん市街地化されてきたということで、米軍といたしましても、この市街地化されたことによって通信施設の障害が起きてきたということで、だいぶ米軍といたしましても困っておったようでございますが、正式に日本政府に要求になった時期は、キャンプ淵野辺が昭和四十年の七月でございまして、それ以降逐次正式要求があったのでございます。
○鈴木強君 郵政省としては、このことについては御了承でございましょうね。
○政府委員(石川忠夫君) 外務省及び防衛施設庁のほうから御連絡があって事実を知っております。
○鈴木強君 これは四十年七月淵野辺を皮切りに逐次要求が出ているようですが、一体これは日米安保条約ですね、それから地位協定、施設協定、こういったふうな協定に基づいて処理をされておると思いますが、こういう問題が起きた場合には、電波監理局なり郵政省なり、あるいは防衛施設庁、ここらはどういうふうな機関にはかってどういうふうにやっておられるか、現在までのこれの扱いの経過についてひとつ教えてもらいたい。
○説明員(鐘江士郎君) 施設区域の問題を検討するために、現在日米合同委員会の下部機構として施設特別委員会があることは御承知のとおりでございますが、本件につきましては、何ぶん周辺に与える影響もいろいろありまして、慎重に検討する必要があるという観点から、先般この合同委員会の下部機構に電波障害に関する特別委員会なるものを設置いたしまして、その委員会において日米双方協議し、検討するということで現在協議検討中でございます。
○鈴木強君 この電波委員会はいつ設置されて、その構成はどうなっているのですか。それからこの問題について過去何回くらい協議されましたか。
○説明員(鐘江士郎君) この委員会は昭和四十二年、ことしの一月に設置されまして、八月に日米双方の会議が持たれております。なお日本政府側といたしましては、防衛施設庁のほかは郵政省それから大蔵省、農林省、建設省、自治省、外務省、こういう政府関係機関が委員となっております。
○鈴木強君 何名ですか。
○説明員(鐘江士郎君) 十五名でございます。
○鈴木強君 これはあとから、たいへん恐縮ですが、委員の氏名等をひとつぜひ資料としてお願いしたいと思います。 それから三十七、八年ごろ基地周辺の市街化に伴って通信に対する雑音とか、あるいは混信とか、あるいはいろいろなそういった電波伝搬上の障害になるような問題が起きておったようだ、そういう情勢を最初にお話しになり、それから四十年の七月に淵野辺についての電波制限の要求があった。そうしますと、約二年間この問題は宙に浮いておった形になるわけですね、その要求というものが。その間に防衛施設庁のほうでもいろいろ御検討になりました例の防衛施設周辺の整備等に関する法律というものが昭和四十一年の七月二十六日に法律第百三十五号で制定されておる。一体私ここで聞きたいのは、どうして四十年七月から二年の間宙に浮いておったかということが一つ。その間に、これは基本的な住民の人権に関し、あるいは権利に関する重大問題だと私は思うのですが、そういう意味で、今日基地周辺にあるいろいろな施設に対して日本の所有しておる土地に対する制約というものがあるわけですから、そういったものも考慮して、この整備法というものが制定されたと思いますけれども、それらの関連というのは全然なかったのでしょうか、あったのでしょうか。それでもしあったとすれば、こういう問題が起きた場合に、一体この整備法の中でどういうふうになっているのか。あるいは安全保障条約だとか行政協定というものがあるわけですから、それらの関連で整備法の中に入れられなかったのかどうなのか。整備法の中では、日本の防衛庁だけでなくて、アメリカの基地についてもやはりその周辺の問題については法律的にはきめておりますね、精神は。ですからそこら辺の関連をひとつ伺いたいと思います。
○説明員(鐘江士郎君) 去る昭和三十七、八年ごろから、そういう電波の関係で障害があるということは米軍からも聞いておりましたが、さてそれをどうするかということも内々施設庁といたしましても検討はしておったわけですが、その障害の実態がだんだんひどくなりまして、米軍としては正式にこの規制措置を設けてもらいたいという申し入れがあったのが、淵野辺で申しますと、昭和四十年の七月でございますが、それまでは正式に要求がなかったわけでございまして、今後この合同委員会に規制措置を設けてくれという要求がございましたので、その米軍の要求をいかに国内的にこなすかということが先ほど申しましたところの電波障害に関する特別委員会、こういう委員会の中で検討すべき事項だと思います。したがいまして今後は、たとえば淵野辺通信施設につきまして申しますならば、現在米軍がこれこれの施設外にこれこれの面積の地帯を電波障害の緩衝地帯として設置してくれという要求もございます。それからその規制の内容もございます。ただこの問題の内容をこの席で申し上げますと、いたずらに地元の皆さんに不安を与えるということで、内容についての御説明ははばからしでいただきますが、いずれにいたしましても日本政府といたしましては、現在の米軍の要求を先ほど申し上げました特別委員会で検討し、米軍と折衝いたしまして、その面積なり規制措置の限度、こういったものをなるべく緩和するというふうに今後折衝していきたいと思います。したがいまして、そういう折衝の過程が最後に煮詰まりました暁におきましては、県、関係の市町村あるいは地元の皆さまと十分協議いたしまして、協力いただいて、その設置の範囲等を日米双方できめる、かようなことを現在考えております。 なお、この電波障害に基づく緩衝地帯を設置することになりますと、周辺住民がそれだけ迷惑するではないか、それに対して整備法の適用はあるかという御質問の点でございますが、かりにこの整備法でこの問題を、周辺の皆様の障害緩和、そういったことを考えるといたしますれば、現在私どもが考えておりますのは、整備法の四条に基づきまして民生安定措置を講ずることではないかというふうに思っております。たとえば基地の周辺で農耕をやっておる農家の方が耕うん機を使っておると仮定いたしまして、その地区が日米双方で定めましたところの緩衝地帯、そういうところにかりに入るといたしますれば、やはり耕うん機の使用というものはお話し合いの上でやめていただかなければならぬということになるかもしれません。そうなりますと、耕うん機による農耕ができなくなるのではないか、そういう場合には、整備法の四条によりまして、ほかの施策を講ずることによって何らかの事業を起こすための助成をするというようなこと、こういうようなことを現在施設庁といたしましては考えております。
○鈴木強君 そこまで私いま聞いたわけじゃないのですが、防衛施設周辺整備法の法律の制定の際に考慮されたということはわかります。そういうことを承ったのですが、そこでこの米軍からの要求はこの基地の場所はわかりました、十二カ所ですね。ただしどういうふうな制限をしてくれというのか、まあわれわれが想像されるところによると、高い建物を建ててはいかんとかあるいはいまのお話のような電波障害になるような雑音ですね。そういったものを出してはいかんだとか何かあると思うんですけれども、一体どういうふうなことをやってきているのかあるいはその距離等についても第一、第二、第三、第四のようなゾーンを設けておるようにも聞いておるわけです。ですから、そういう点についてどういうふうな要求があったのか、その要求の中に、具体的にこれとこれとこれについて、こういう措置を取るようにと、きていると思うんですが、これは当然きていると思いますが、その内容をひとつ教えてもらいたいんです。
○説明員(鐘江士郎君) 先ほど整備法による四条の適用につきまして、私、まあ耕うん機云々のお話をいたしましたが、たとえばということで、例示をあげました。現在頭に描いていることを申し上げましたので、そういう節は、そういうことをやるんだということではないので、御了解願いたいと思います。いま先生の御質問のありました淵野辺の例でございますか、いま先生のおっしゃったのは。
○鈴木強君 向こうから要求があった、要するに具体的に十二カ所について建物を建てていかんとかあるいは雑音を出してはいかんとかという、そういうことについての内容ですね。
○説明員(鐘江士郎君) 実は、この要求の内容につきましては、先ほど私お断り申し上げましたとおり、今後日米双方で、その必要性とかあるいは範囲、制限の内容等を詰めた後に公にしたいということでございまして、現在その内容について一々ここでお答え申し上げるわけにはいかないわけでございます。ただすでにきまっておりますところの上瀬谷、神奈川県にありますところの上瀬谷通信施設におきましては、これは第一、第二、第三、第四ゾーンと分かれておりまして、第一、第二ゾーンにつきましては、建物につきましてはある程度の高層建築は困るとかあるいは相当の電波を発するところの工場の建設は困るとかいうようなことでございまして、第一、第二ゾーンにつきましては土地所有者と不作為の契約をかわしておりますし、第三、第四ゾーンにつきましては一応土地等に建物等を建てたいという場合には届け出てくださいという、届け出の契約を土地の所有者と結んでおるというのが現状でございます。
○鈴木強君 まあ地元の皆さんの影響も考えて言えないということですがね。大いにこれはわかるんです、われわれとしても。それと抽象的に、このいわばおそらく基地周辺に新しくいまお話のような高層建築物をつくったり、強力な電力を使用する工場の建設をやめてほしいと、こういう向こうから言ってきた抽象的な要求についても言えないんですか、それはどうでしょう。あとこれを具体的にそれでは雑音を発する工場について具体的にどうするとか、いま耕うん機の問題なんか一つの例でしょうが、建物は一体何メートルにするとか、これは電波法上の規制があるわけですよ。これは途中から法律改正しましてね。電波法はやはり一般公衆通信の場合でも、そういう制約をしているわけですね、建てる場合に。そういうふうなことだと思いますが、そのことについては、もちろん基地、基地の実態に合うようなことをおやりになると思うから、私はまあそこまで具体的に一々聞こうとは、ここで聞いても、あなた答えぬと思うから。一体向こうからはどういうふうに、抽象的であってもこれとこれと、こういうふうにしてくれと、そういうことを言ってきているわけでしょう。いま言ったような建物についての制限とか、それから雑音を発出するような工場の制限とか、そういう抽象的なことについて要求してきたんですか、それとももっとその中身があるのか、中身があっても言えないというのか、そういう点をはっきりしてもらいたいんです。
○政府委員(山上信重君) 過去、電波障害制限の問題につきましては、米側から、ただいま施設部長御説明申し上げたように四十年以来逐次要求してまいっておりまして、その内容につきましては、ただいまの御説明のように、合同委員会の下部機関としてつくられました特別委員会で審議するということで、その中でどういうふうにしたらいいのか、はたして技術的にそういうことが必要なのであるかというようなことを検討いたしておる段階でございまするので、ただいま具体的にどういうふうであるということを申し上げるのは差し控えたい、こういうことを申し上げたわけでございますが、大体において施設部長が申し上げたように、上瀬谷の例でおわかりのような第一、第二、第三というようなゾーンを分けまして、そしてまあ一番周辺の近いところでは規制を相当強く要求し、二番目の、第二の地域ではそれよりやや低い、第三の地域では最も低いというような、ほぼ上瀬谷方式に準じたような規制の要求をいたしておるのでございます。ただ、ただいまも申し上げましたとおり、これは特別委員会ではたしてそういうことが現状、技術的にどうしても必要かどうかということを検討をまだいたしておらない段階でございますので、具体的にこれだけということを申し上げるのは差し控えたい、こういうことでございます。
○鈴木強君 まあ、防衛施設庁長官の気持ちもわかります。わかりますけれども、私は、新聞等にもすでに報道されていることですしするので、こういうふうなことじゃないですか、私も具体的にいまここであなたに言えといっても、これは無理だということはわかりますが、抽象的であっても米軍基地の通信施設、特にその受信機能の障害を防ぐために基地周辺に新しく高層建築物をつくったりあるいは強力な電波を使用する工場建設はやめてほしいと、こういうことが骨子なんでしょう。それに基づいてこれから具体的にどうするかということを特別委員会のほうで協議をなさるのであって、米軍のほうで一々、これもこれもこれもというふうに例をあげてきているかどうか、きておってもそれは言えない、というのか、そこのところだけ私は聞きたいと、こう言ったのですよ。それも答えられないというのですか。
○政府委員(山上信重君) 地区別に要求がまいっておりますけれども、具体的には申し上げられません。 それから、ただいまお話のありましたように、現状の建物その他を別にどうしようということではございませんで、新たに施設するというようなことについて制限をしてほしいという要求でございます。
○鈴木強君 そうしますと、じゃ、なかなか言いにくいでしょう。わかりますけれども、立場もわかります。そこで、昭和三十六年に制限を受けております上瀬谷の問題について、私はもう少し聞きたいと思います。 お話のように、上瀬谷はすでに米軍の電波制限を受けているわけでありまして、その周辺の方々はたいへん不満に思っているわけですよ。いまお話のように、第一ゾーンから第四ゾーンまでに分けてやっておるのですが、お話によると第一、第二ゾーンについては高層建物の制限と、それから強力な雑音を発するような工場の建設については遠慮してもらいたい、これが第一、第二ですね。それから、第三、第四については、基地に建物をつくるときは届け出をしてくれ、こういうことのようですが、それでは第一、第二ゾーンの中の高層建築の場合、この高さは一体何メートルになっておるのか、いまのところですね。それから、工場建設の場合に具体的にあるいはモーターを使ってそのモーターから発する雑音は電波障害になるとか、そういった一つの私は取りきめがあると思いますから、その取りきめの内容をひとつ明らかにしてもらいたい。第三、第四については、土地に建物を建てるときに届け出をするというのだが、それは何カ月前に届け出をするのか、届け出をしておけば建ててもいいのか、届け出をしてこれは困るというふうに言ってくるのか、その点についての取りきめはどうなっているのか。
○説明員(鐘江士郎君) 第一、第二ゾーンにおきますところの建築物の高さの制限について申し上げますと、第一ゾーンの木造建造物では高さが二十フィート、それから、第二ゾーンにつきましては四十フィート、こういう高さの制限がございます。それから工場につきましては、第一ゾーンにつきましては、電燈線を使用しない小屋またはこれに類するもの、それから第二ゾーンにつきましては、小工場、使用機器から電波雑音の出ないもの、こういう制限内容になっております。それから届け出の問題でございますが、これは届け出をする人は、あらかじめこういった建物を新築したいのだ、あるいは増築したいのだという届け出がございまして、その届け出に基づきまして、これを受理しました防衛施設庁では米軍とも協議の上、その建物につきましては若干高いから若干低くしてくれないかというようなことで、話し合いによって建築の計画について可否をお答えしているわけでございますが、大体におきまして第三、第四ゾーンにつきましては、小規模な住宅、こういったものは建築してもよろしいということに、いままで米軍との話し合いによっては、そういうことになっております。
○鈴木強君 この第二ゾーンの工場建設の場合に、電燈の何といいましたか、もう一回そこのところをちょっとわかりませんから。
○説明員(鐘江士郎君) 第二ゾーンにおきますところの工場の形式を先ほど申し上げたわけですが、使用機器から電波雑音の出ない小工場……。
○鈴木強君 その前の電燈線からの……。
○説明員(鐘江士郎君) それは第一ゾーンにつきましては、電燈線を使用しない小屋または……。
○鈴木強君 何ですか。
○説明員(鐘江士郎君) 小さい小屋またはこれに類するものということになっております。
○鈴木強君 現在まで上瀬谷において具体的にこのことについて問題になった事件はありますか。それからまた、周辺の人たちは、こういうことになってまいりますと、いろいろと基本的な権利に対する侵害を受けてくると思いますが、一体、これは防衛施設周辺の整備等に関する法律によってできるものなのかどうなのか。そういった話し合いに地元の人たちが全部応じているのですか。民事契約かなんかでやっているようですが、そういったことも私は法的には非常にあいまいだと思うんですよ、きわめて。一体、どういう契約方法をとって国民の基本的な権利というものを制約しているのですか。
○政府委員(山上信重君) 上瀬谷の場合につきましては、過去、だいぶ前の話でございまするが、当時いろいろ論議した末に、その規制の必要ということを当時電波委員会で認めましたので、それに従いまして制限をするという措置をとろうということになって、そうしてこれは地元の土地の所有者、この方々との間の契約によって制限をしてもらうということで話し合いを終了いたしました。現状までその状態で続いているわけでございます。
○鈴木強君 問題は起きなかったのですか。
○政府委員(山上信重君) その際に、私は実は本年の十二月五日に長官を拝命したばかりでございまして、過去の詳しい事情は存じませんが、当時、地元に相当問題を起こしたということは聞いておりますが、現在においてはそういう契約方式でやっております。
○鈴木強君 その点は、法律的に非常に私は問題が残っておると思います。疑義があります、この民事契約については。しかもその民事契約についてすでにあなた方がいろいろ努力をしておる、三十六年以降ですね。おそらく相当数の人たちがこの民事契約に応じないでしょう。それほど問題があると私は思うのですよ、その実態はどうですかね。
○説明員(鐘江士郎君) 契約の内容といたしましては、第一、第二ゾーンは不作為の契約ということになっておりますが、かりにこの契約に反しまして土地の所有者が建物を建てた、しかもその建物が非常に障害があるという場合には、その建物を除却してもらうことになっておりますが、そういう実例は現在までに第二ゾーンにおきまして一件あったのが実績でございます。
○鈴木強君 それは強制的にやったのですか。じゃあそれに対する補償といいますかね、係争というのはまだ続いているわけですか。
○説明員(鐘江士郎君) この除却につきましては、その所有者の方と話し合いによりまして、所有者の手で自発的にこわしていただいた、そういうことでございます。
○鈴木強君 その場合に、その所有者がどうしても応じないときはどうなるのですか。
○説明員(鐘江士郎君) 強制的に国がこれを取りこわすということまでは考えておりません。
○鈴木強君 この基地周辺の電波制限ということは、眠っている子を起こすようなものであって、私は米軍側としても、今日の国民の感情の中でこういったことをやろうということは少しおかしいと思う。少しというか、おかしい、私はそう思う。ですから、いろいろ電波を使う場合に、それが障害になってきた場合に、何とかしようということは、ただ単にその米軍のキャンプだけのことではなくて、まあ全体的に問題はあると思います。しかし米軍の基地であるということが国民感情の上からどうしてもぬぐい去られない一つのやっぱり感情があるわけですから。そのやさきにこれらの制限を広範に要求してくるということになりますと、たいへんなことだと私は思います。お聞きしたいのですが、あとおそらくまだ十二カ所以外に通信施設があるのじゃないかと思いますが、そういったところも逐次拡大をしてくるのじゃないかという心配もありますから、十二カ所以上ないならない、あるならあるということを明らかにしていただきたいと思いますけれども、いずれにしても私はこういった電波制限は不当なものだと思います。それで特に四十一年の七月二十六日に防衛施設周辺の整備等に関する法律というものも制定されておるわけですから、そういう中で、これらの問題についても論議はしたいと思います。しかし、論議はしたのだが、非常にあいまいになっております。結局はこの法律によってはたいした規制ができない。したがって、その伝家の宝刀、日米安保条約というものを振りかざしてきておると思うのですよ。ですから、そういう私は強権にひとしいようなやり方というものについてはもう了承しがたいのですよ。ですから、このやり方については、よほど注意をしていただかないと問題が起きてくると思います。 現に十六日の朝日新聞を見ましても、神奈川県は三カ所、十二カ所のうちで制限を受けるところに該当するのですが、津田神奈川県知事自身が十五日の同県の県会の警察渉外常任委員会で「米軍から全国十二の電波障害制限地の設置申入れがあり、神奈川県も三カ所含まれているようだが、県としては政府が米軍の申入れをのむ前に、効果的な方法でこれを阻んでゆきたい」、自民党の保守党の知事もこういう意見を述べておる。それから相模原の市会におきましても、自民党を含め満場一致でこの制限反対という決議をして、意見書をおそらくおたくのほうにも近くくると思うし、きているかもしれませんが、そういったふうな国民の反撃がすでに始まっておるわけでありますから、一体、こういう問題について、きょうは長官も見えておられるのですけれども、ほんとうに私はそういう必要性がなぜ起こってきているのか。昭和三十六年から、そろそろあったらしいのですが、占領政策というのは昭和二十一年から続いているのですから。ですから、ベトナム戦争でも始まってだんだん拡大されて、米軍の通信施設というものが活気を呈してきた。このために従来、そういう多少支障はあっても通信が何とかできたん、だが、非常に通信がふくそうしてきて、そういう必要性に迫られてやってきたんじゃないのですか。そういった背後に背景があると私は思う。そういったベトナム戦争との関連、極東全体としての防衛体制の中でそういうものが出てきているように思う。そこらの判断はどうされているのですか 一体、これを今後施設庁としてはどういうふうにしていこうとするのか。
○政府委員(山上信重君) 電波施設の問題につきましては、これは施設の本質からいいまして、やはりいろいろなそれの障害になるものがあるということは、ぐあいが悪いということは、電波法等でもお考えになっていることだと思いますが、この米軍の施設につきまして、最近、そういうような要請が出てまいったということは、われわれにとって、中身がどういうふうな ベトナムとの関係がどうであるかということは必ずしもよくわかりません。しかしながら、周辺地域がだんだん施設が増加してくるというような現状でもありまするので、それと通信関係の施設がますます技術的にも内容的にも進歩してまいります。そういったようなことから、だんだん障害が起きてくるということだと伺っております。したがって、これについて、施設本来の要求としてそういったものの障害をなるべく取り除いてほしいという要望そのものは基本的には私は無理からぬことではないかと思うのであります。ただ、しかしながら、そういうものがある周辺には、国民のもちろん住宅その他の生活があるわけでございまするから、いま、米軍が要求しておるようなものがそのままそのとおりやったらどういうことになるかということについては、われわれも慎重に考えなければいけない、こう考えております。したがいまして、先ほどから申し上げましたとおり、この特別委員会等におきまして、はたしてさような制限が必要であるかどうかという基本の点から技術的にもう少し調査をしてみたいということで、双方に共同で調査をするということを考えておるわけでございます。その暁に一体どうなるのだということにつきましては、さらにそういうことでどうしても技術的に必要だということがもしありました場合におきましても、これは施設の周辺における国民の状況というものを判断して、そしてどうやっていくかということをさらにその上で検討してまいりたい、こういうふうに考えております。
○鈴木強君 先ほど部長さんのほうから、建物がある、これが制限にひっかかる、その場合に、あくまでも民事契約であるし、理解と納得の上でいくのであって、強権を発動してこれを取りこわしたり移すようなことはしない、こうおっしゃいましたけれども、私はその考え方は適当な考え方だと思います。ですから、やはり理解と納得の上でやるべきであって、土地収用法を発動して強制的に土地を取り上げるとか、そんなふうなことはかりそめにも私はしてもらいたくないし、あってはならぬと思うし、やらないと思いますけれども、そういった点を非常にわれわれとして心配になるわけです。この合同委員会の中に電波特別委員会を設けるそうですが、このイニシャはどこでおとりになるかわかりませんが、さっきお話のように、外務省なり大蔵省なり、あるいは郵政省なり農林省、建設省、自治省と、こういった関係の皆さんがお集まりだと思いますが、これは後ほどまた郵政省のほうにお尋ねしますけれども、いずれにしても基本的な国民の権利に関する問題が含まれておるわけですから、私はあくまでも理解と納得の上でやるような形をとりませんと、たいへんだと思います。私はできるなら、これはひとつ拒否したらいいと思うんですけれども、拒否できるかどうか、それはまあ私の意見としては拒否したらどうかと思うということで、拒否できない場合には、じゃどういう措置をとるかということになると、やはり私の申し上げたような理解と納得の上でやっていく。そうして住民に迷惑をかけぬようにやりませんと、とんでもない問題に発展するように思います。ですから、その点の御配慮をひとつ十分やっていただくように、特にこの際私は施設庁のほうにお願いをしておきたいと思いますが、そういう点については、長官、どうですか。
○政府委員(山上信重君) ただいまのお話でございまするが、土地収用法等を直ちに適用するということは現在私ども考えておりません。でき得る限り、地元の方々の御理解、御納得をいただいた上でやっていくように極力やってまいりたい、こう考えております。
○鈴木強君 衆議院のほうで急いでおられるようですから、電波のほうもほんとうは郵政省の意見を皆さん方に聞いてもらいたいんですけれども、決算のほうがあるようですから。 最後にもう一つ、衆議院の内閣委員会のほうで、長官は、いまのところ、これらの問題については民事契約でやっておるが、将来必要なら法的な措置も検討する、こういうように答えておるように新聞は伝えておりますが、もしこれが事実とするなら、法的措置を検討するということについては、どういう法的な措置を考えておるのか、それを明らかにしてらいたいと思うのです。
○政府委員(山上信重君) 私の申したのは、法的措置を検討すると申し上げたんではございませんで、法的措置をしなければならないとするならば、関係方面と十分に御相談した上でないと、できないと思います、という御答弁をしたと思います。
○鈴木強君 そうすると、いまのところは、まあ民事契約しかないですね、どう考えてみたって。そこに、私はやはり基本的人権を束縛するような、制限するような、侵害するようなことをやるのに、民事契約でやるという、そういう点に対する皆さんの矛盾がないかということを私は聞いているんですよ。矛盾は感じているんでしょう。感じているとすれば、これはやはりそういうことを考えるというあなたの考え方にいくと思うんですが、ですから、そこのところをあなたのお考えを聞きたいんです。そういうことでしょう。
○政府委員(山上信重君) ちょっと、よく御趣旨がわかりませんが、私は先ほどから申し上げておるとおり、この問題につきましては、施設の特性上そういう要求があるということはこれは考えなければならないことではございまするが、地域住民との関係がございまするし、これをどういうふうに処理するかということについて考えていく場合に、当然これは地元の関係者の御理解、御協力を得てやっていく以外に方法はないのじゃなかろうかと考えておる次第でございます。
○鈴木強君 では、もっと具体的に聞きましょう。この上瀬谷は約一割近い方々が民事契約に応じていないでしょう。そのままにしておくんでしょう。何か具体的にあなたのほうで一割民事契約をしない人たちに、これから米軍のほうからもうるさく言われてくると、そうなると、何か考えて、その人たちに措置をしようと考えているんですか、これはしようがないというふうに考えているんですか。
○政府委員(山上信重君) ちょっと私具体的な数字についてつまびらかにいたしておりませんが、民事契約に至っていなものにつきましては、極力民事契約によってやってまいりたい。これを進めるようにしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○鈴木強君 してまいりたいといっても、応じない場合はどうするんです。応じなければ、そのままになるでしょう。それ以上やることができないでしょう。
○政府委員(石川忠夫君) 極力やはり民事契約を進めてまいる以外に方法がないと思います。
○鈴木強君 それで、電波監理局のほうでは、この制限の要求があるということを外務省なり防衛施設庁なりから聞いたわけですね。電波法上との関係についてはさっき私最初に申し上げたように、安保条約に伴う電波法の特例ですね、こういうものが優先をしてきて、どうにも郵政省所官としてこの問題についてくちばしを入れることができないと、こういうふうに理解をして、これから特別委員会に入っていこうとするのかどうなのか。
○政府委員(石川忠夫君) ただいままでのところ、電波法を改正して、それによってこれを処理していこうというような考えは全然ございません。
○鈴木強君 そうすると手も足も出ない、これは郵政省に関する限りは、そういうことですね。
○政府委員(石川忠夫君) 手も足も出ないというか、ただいままでの防衛施設庁の御説明になったような措置のほかには、特別な措置はなかろうと私も思います。で、私どもといたしましては、防衛施設庁のほうから連絡をいただきまして、主として技術的な立場について協力方を要請される、こういうことでございます。
○鈴木強君 具体的にこの建物の制限が、公衆電気通信法の場合にはあるわけですね。たまたま基地周辺に地上、このくらいの高いものが建ちますからね、十階なら十階の建物が建った。向こうに米軍の基地がある、公衆電気通信のマイクロならマイクロ、短波なら短波が通っていくのだが、そのために遮蔽されてしまう、壁になってしまう建物が。そういうふうな場合が出てくるでしょう。これは国内的にいう電波法のやっぱり規制でいくのかね、これは。第一ゾーンから第四ゾーンに入っているでしょう。
○政府委員(石川忠夫君) 第一ゾーン、第二ゾーンあるいは第三ゾーン、第四ゾーンに入っている場合には、やはり民事契約による制限によって制限される、こういうふうに思います。
○鈴木強君 日本の公衆電気通信のやっている電波の例ですよ、それが米軍基地の上を通って普通電波が伝搬しておったわけですね、そこに第四ゾーンに建物が建ってくると、その場合に日本の電波も障害を受けるし、向こうの電波も障害を受ける、こういうことが二つ出てくると思うんです。そういう場合一体どうするかということです。
○政府委員(石川忠夫君) 仮定の問題ですから、非常にむずかしいのですが、公衆電気通信の日本のマイクロに対する障害というものにつきましては、あらかじめそういった建物を建てる場合に届け出をしていただくことになって、両者の間で調節をとるということになっておりますので、その関係で調節がとれると思います。それから米軍の施設に対して同心に障害を与えるということになりますと、先ほどの民事契約の範囲内で処理する、こういうことになろうかと思います。
○鈴木強君 そこに基地がありますね。たとえばAという基地の中にアメリカ軍がでっかい建物を建ててきた、十一階建ての——これは仮定の問題かもしれませんが、その場合に公衆電気通信の電波が遮断される。基地の中に建った建物について電波法が発動できるんですか。それは基地の中でも近くであっても大した差はないんですが、そういう場合、法律的にはどうなるんですか。
○政府委員(石川忠夫君) 現在の電波法は米軍の措置については及びませんから、基地内の施設について電波障害があったと仮定いたしましても、そういうことで、その建物を制限するということはできないかと存じます。
○鈴木強君 その場合に、どういうふうに郵政省は措置するんですか。できないからと、ではそのままになるんですか。
○政府委員(石川忠夫君) 結局、電波障害の、いまの設例の高層建築物の問題であります場合には、建物を低くするかあるいはやめるか、そういった建てる建物のほうの措置と、もう一つはマイクロ側の措置の両面がございます。したがって、片方ができなければ他方で処理して障害がないようにする、これ以外には方法がなかろうかと存じます。
○鈴木強君 これは電波法の精神というものはあるわけですね。ですからそういう場合に、たとえば日米合同委員会というものがありますね。現に電気通信関係の委員会があるわけですよ。ですから、そういうところへ持ち込んで、そうして米軍にも協力してもらうのは当然でしょう。条約は先行してお手あげのようなことを言っておるけれども、私はそうではないと思うんですよ。だからそういった問題が基地周辺の——それは金網一つでこっちが基地、そっちが外というんですから、そういう場合に問題が起きてくるでしょう、関連して。だから私はただ単に、電波監理局や郵政省としては、どうも技術的な面だけでしか発言権がないかのごとく言っておられるけれども、それはこの特別委員会で言うか、あるいは正規に設置されておる通信の委員会でやるか別としても、そういったやはり日本の権利というものを堂々と主張すべき道は残されておると私は思う。ですからそういう点に臨んで、あなたのほうで、日本の電波法の精神を向こうに理解してもらって、建物を移動してもらう、時期を待ってもらう、法律の精神に基づいて。その間にわがほうの施設を変えていくとか、これはあなた法律の定める精神というものがあるんだから、そういう点を体してもらっておかないと、委員会へ出られたって、ただお手あげ、何も言えないという考え方では困るから念のために聞いたんですよ。
○政府委員(石川忠夫君) 先ほどの御質問は、私電波法を適用して処理できるか、こういう御質問だと思ったものですから、そのようにお答えしたのでありますけれども、実際問題として、合同委員会その他のそういった委員会におきまして、日本の立場を主張して善処するようにやってまいる道がございますし、現実にそういうふうにやっている、かように存じております。
○鈴木強君 これはひとつあらゆる角度から十分検討されて、法的には民事契約なんていうものはでたらめですよ。私に言わせれば法律的に根拠がない民事契約をとっているんであって、そんな基本的人権を侵害するようなことをやろうとするところに、日本政府の無理があると私は思うので、したがって郵政省としてはこの会議に出席されると思いますから、今日の質疑の内容等も十分御理解の上で、ひとつ電波を監理する郵政省として適切な指導も助言もしてもらいたいということを私は希望して、この点は終わります。 それから、先般テレビのチャンネルプランの修正をした、そうして十八地区、十九局に対して免許を与えておりますので、きょうはこれらの問題について私は伺いたいと思いましたが、大尉がおらぬとこれはちょっと無理のように思うんです。したがって、今日チャンネルプランを立てて、電波は用意したがまだ現に福岡のごとき、地元の意見が調整できずに宙に浮いておるところも出ております。私は非常にこの認可については政治的なにおいがあるということをつくづく感じておる。現に郵政大臣はまだこれからもやるんだなどと言うがごとき記者会見をやっておる。一体放送法や電波法というものはどうしてくれるのか。放送法や電波法が、今日の電波行政の不備欠陥を是正するために一日も早くやらなければならないという精神があるにかかわらず、それに対する検討は中途はんぱにしておいて、そうして大臣権限を振りかざして認可をどんどんどんどんやっていくなんていうことは、まことに私は不届き千万だと思う。しかも最小限度やろうというそういう考え方がどんどんどんどん拡大をして十九になり、また今度はどこまでもやるのだという、そんな暴言を吐いているのは私はちょっと許せぬと思う。われわれは、マスコミの独占排除にしても、一体、この全国十八地区の役員構成や資本構成はどうなっているのか、それらについても知りたいのです。だから私はきょうはいままで免許されたところにおいてもそういったいろんなトラブルがあることを私は知っていますから、ここでは具体的に私は言いませんけれども、ですからひとつ委員長、きょうは私は資料を出していただいて、次に大臣に質問することにいたしますが、まず十八地区十九局の、あなた方のほうで、これは新聞紙上へ皆さんがお出しになったものだから私もそれを拝見しまして、非常に不親切で、電波監理局はこういうことについてもわれわれ委員には一つも資料をくれないのだが、この免許の条件として株式会社ラジオ岐阜及び株式会社近畿放送については「放送番組の編集および放送にあたっては、教育番組および教養番組の合計を三〇%以上とすること。」というのが一つ条件として出ておる。 それから二番目には、ラジオ岐阜それから近畿放送を除く十三社です。それには「申請書記載の資本および役員構成により貴会社を設立すること。ただし、郵政大臣がとくに必要と認めて承認した場合は、この限りでない。」 それから(二)として「定款の作成にあたっては、申請書添付の定款案のとおり「株式を譲渡するには、取締役会の承認を要する」旨を定めること。」 それから「この予備免許は、昭和四十三年三月三十日までの間において、上記(一)および(二)の条件が達成されたことを確認する日まで、効力の発生を停止し、昭和四十三年三月三十一日までに、この確認が行なわれないときは、同日限り効力を失なう。」こういうふうな条件をつけてやっておるのですが、われわれはマスコミ独占排除ということを強く主張しておる。現に政府はその点は認めておるはずです。したがって、私は特にこの十三社の場合については、申請書に記載の資本、役員構成、こういうものが一体どうなっているのか、ひとつこの資料をぜひ出してもらいたいと思う。まさか従来のラジオとかテレビの役員がまた今度の新しいUHFのテレビやラジオの役員にはなっておらないと思うが、それらの問題も私は知りたい。 それからその後一、二のところで修正をしてきているはずですね。資本構成とか役員構成について当初出したものをどうしてあとから変えてきたか、こういう点を私はぜひ知りたい。現在の免許の根本基準というものがあるわけですから、その根本基準に照らして皆さんはやられておるのだが、そういうふうな点についての関連で多数局の所有または支配の制限というものが明らかにその根本基準の中に入っておるわけですから、それとの関連でこの今日申請のものについて私は知りたい。この資料を出してもらいたいがどうですか。
○政府委員(石川忠夫君) ただいまの先生お読みになったとおり、申請書記載の資本、役員構成により会社を三月三十一日までに設立して、しかも役所でこれを確認するということによって会社ができるということでございまして、結局はっきりいたしますのは来年の三月三十一日ということでございまして、まだ流動的でございますので、これはひとつ御遠慮申し上げたいと存じます。
○鈴木強君 御遠慮申し上げたいといっても、何も、あれじゃないですか、申請書を出して、そして一つ一つ承認しているんでしょう。すでに十八かはもう認可したのじゃないですか。あと残っているのは福岡だけでしょう。まだこれから来年までの間には資本構成とか、あるいは役員構成が変わってくるという見通しがあるのですか。そんなものを認可したのはおかしいじゃないですか。
○政府委員(石川忠夫君) 十一月一日並びに十四日付でしたか予備免許を与えられておりますが、はっきり確定した会社として役所が認可するのは来年の三月三十一日でございまして、いまのところ一社もまだこの確認の行なわれたという会社はございません。
○鈴木強君 確認が行なわれた会社はないということですが、それじゃ申請書に記載してある資本、それから役員構成というものは、わが社はこういう資本構成で、こういう役員構成でやりたいという、当初あなたのところに申請書がきているでしょう、それをぼくは出してもらいたいです。
○政府委員(石川忠夫君) よく上司と相談して検討させていただきたいと思います。
○鈴木強君 何か、事実申請しておる申請文を出すことについてちゅうちょされるようなところに、根本的に私は問題があるような気がするのだが、まあ一局長ですから相談してもらいたいが、出さなければ、私はまた出さないで強硬に迫りますよ。 それから、ぼくはたまげたのだが、浜松ですがね、これは当初中継局としてチャンネルプランがあったのかな、第一次プランのときに。それを親局であるUHFをなんで浜松にやったのか。
○政府委員(石川忠夫君) 第一次プランの中に、実はほんとうは親局の場所だけになっていれば非常にはっきりするのでございますが、中継局的性質の局と親局的な性格のもの両者含んでおるものですから、実は第一次プランの改定ということで浜松も同時に入った、こういうことでございます。いずれ一般論といたしましては、二次プランの改正の際に、今度新免になります会社の中継局についても設けられるように修正を行なう、こういうことでございますが、一次プランに入っていたところだけは同町にやってしまった、こういうことでございます。
○鈴木強君 それもおかしな話で、まだほかにたくさん中継用にチャンネルの割り当てをしておるところがあるのですよ。それを何で浜松だけやらなければならなかったのですか。大臣の地元だからですか、これは。
○政府委員(石川忠夫君) 浜松については、まあ申請が出ていたということ、私どもは申請に基づいてやるわけでございまして、一次プランの修正についての申請が出ておるということでやったわけでございまして、たとえば、お説のとおり、北海道の各局もやはり一次プランに中継局的な性格の局が相当数載っておるわけでございますが、これらにつきましては、いままでのところ申請がないために次の機会に譲る、こういうような考え方でございます。
○鈴木強君 そこが問題なんですよ。私は青写真を示しなさいと言うのです、チャンネルプランについて。だから北海道も多少やっていますね。浜松もやっている。ほかにもたくさんあるはずですから、そういうところに、じゃあひとつ今回は申請をしなければオミットされますよと、申請をされれば公平に審査をして必要なところから認可していきますと、こういう行政指導をしましたか。そういうことをしてなければ片手落ちじゃないですか。申請すれば認可するということでは、そこだけ得して、知らなかったところは損するじゃないですか。そんな不公平なやり方はないですよ。
○政府委員(石川忠夫君) 会社の設立を認めて、そこに放送会社を認めるということになれば、そのいまの行政方針では、県ないしは道を単位にいたしておりますが、そこに設けられる中継局は、時期的なおそい早いはございますが、いずれにもせよ中継局は設けさせる、こういう考え方でございますので、先に設けるか、あとに設置するか、そういう問題でございます。
○鈴木強君 これは石川さんではむりなんだから、あなたに言っても酷だと思うから、また質問はあとにするので、資料を出してくださいよ。委員長からも厳重にひとつ要求していただいて、ぜひ出してください。私はもっとうんとこの点については言いたいことがあるのです。 まことに日本の電波行政というものを郵政省はどう考えているのか。あれだけ臨時放送関係法制調査会をつくって検討して一番問題になるのは、大臣の免許権なんだから、放送行政に関する委員会をつくって、そこで権限を持たせてやらせないと問題が起こるということをあれだけくどく、一番大事にうたっていた精神というものがあるのです。できれば、法律改正のほうでやりたいというのがいままでの一貫した思想だったのです。ところがいろんなお家の事情があって廃案になってしまった。そうであれば、われわれが言っているように、ごく少数のところに認可をするならばしておいて、あとは法律が通ったあとに、だれが見ても公平にやれるような、第一回の日本テレビが認められたときの免許のいきさつというのはみんな知っているんですよ。ですから、そういうことがないようにということが調査会の非常に強い意見で出ているわけです。そういう精神をどうも踏みにじって、まだ次にもこれからやるのだというようなことを言うについては、私は非常に問題があると思う。大臣がいたら抗議がしたい。まあしかし局長じゃけんかもできぬから、私はきょうはこれだけにしておきます。資料だけは出してください。 それから次は、NHKの問題にからんで伺いたいんですが、どうもこれも私たちは新聞報道によって知り得ることですから、多少誤解があればひとつこの際私も解きますが、まず伺いたいのは、これは政務次官ね、放送法というものがありますね。日本の放送はそれによって規制をされる、電波法によって規制をされる、御存じのとおり。そこでNHKというのは公共企業体でございましてね。その独立性というものを強く認めているわけです、法律によって。現在の放送料金というものはNHKが放送法に基づいて予算編成の際に国会に提案をして承認を得るということになっている。ところが新聞報道を見ると、NHKも、これはどういう考え方でやっているかわからないが、郵政省とこの問題について相談をしているように聞くわけです。NHKの独自性というものは一体どこにあるのか。もちろん私は予算を編成をし、これに郵政大臣が意見をつけて国会に出すというこの放送法の精神というものはそのとおりです。ただいつもこの委員会でも問題になりますように、もちろんその編成過程においていろいろと相談されている。まあだれか相談しないという人もおったのだが、それはうそであって、もう何十年の間、それぞれ相談してきていると思う。つまり私は事務的な立場に立って相談していると理解しているのですが、それにしても報道なんかのあれを見ますと、何か郵政省にそういう権限でもあって、こうしろとかああしろとか、そういうふうにとれるようなことにも感じられる。これは根本の問題ですからね。この点はひとつはっきりしておいてもらわなければいけないから、これは協会のほうの会長も来ておられるし、郵政省の政務次官もおられますから、私はこの同類について、ひとつぜひ最初に聞きたい。
○政府委員(石川忠夫君) NHKの受信料がどういうふうな手続できまるかというのは先年お話のとおり放送法の三十七条の第四項におきまして毎年度の収支予算が国会の承認を得ることによってきまる。そしてその提案者はNHKである。こういうことになっておるわけでございまして、NHKがもちろんこの放送料金の受信料の提案をする提案者であるわけでございますが、いまお話のように郵政省との関係では、非公代に私のほうにお話がありまして、そしてお互いに話し合っている。こういうことでございまして、NHKがこの受信料について提案者であるということについて拘束をするというような考えはございません。
○鈴木強君 それなら大臣がおらぬから、これも困るのだけれども、非公式に話したものを記者会見で言っているでしょう。それはあなたどういうことですか。
○政府委員(高橋清一郎君) 新聞記事で、ある時期に大臣の話として出たというお示しでございます。私もちろん存じませんし、おそらくは推測の範囲を出ないと思うのでありますけれども、大臣独自の意思表示としてのものではなかろうかと思います。
○鈴木強君 だからそんな意思表示を、一応行政指導で——これは行政指導じゃないな。行政指導は間違いで、事務的に相談を受けるということはぼくはあり得ると思うのですよ。だからそのことは否定しないが、どうも政務次官も直接大臣がいないからわからぬので、意思表示をしたのだろうというけれども、そんな意思表示をすることも間違いなんです。しかも非公式なものを何でそんな外に向かって言わなくちゃならぬのかという問題になるのですが、これは大臣がおらぬから水かけ論になりますので、あとでやることにして次に進みますが、そこでNHKは、会長、あなたのほうから郵政省に相談にいったと思うのだが、いま放送法の精神の問題が出ているのですけれども、その点についてはまあ長いことやられているのですから、私がここで言うのはちょっと失礼かと思いますけれども、根本の精神というのはあくまで事務的に非公式に話したことなんでしょう。それが漏れたというわけですね。そういういきさつでしょう。
○参考人(前田義徳君) 結果的に見ますとお話のとおりであります。私どもは放送法の規定に従って放送法の命ずる義務を果たすための事業計画を立てるわけでありまして、これに基づいて財政的に料金がどうあるべきかということを考える義務を持っております。その見地に立ちまして、これからの事業計画との関連で一応料金の問題にも多少の変化を生じなければならないという環境の中で、私どもとしては一応事務的にかつ非公式に当局の理解をいただきたいという態度をとるわけであります。で、それは放送法の原則と離れているかどうかという点につきましては、私どもの理解するところでは、発案者は私どもでございますが、国会提出の過程においては、郵政大臣がNHKの予算については意見を付して国会に提出される。私ども自身には国会提出権はないわけでございます。したがいまして、事務的に問題をスムーズに処理するたてまえとして意見を付される基礎を示すということは私としては当然の成り行きであると、このように考えているわけでございます。
○鈴木強君 そこで、これはあとから具体的に料金値上げの必要性は伺っていきますが、いまの会長の心境として、新聞報道、最近の報道でも相当会長は強い決意で百五十円のカラー料金の値上げをやろうとしている。白黒はせいぜい十円しか上がらぬと、こういうふうなところが大体いまのぎりぎり決着の態度であろう。これに対して郵政省は十円じゃいかぬ、まあ三十円くらいやれというのが大臣の意見のようにうかがうのですが、結局その調整がつかない場合、あなたは百五十円のカラー料金というんですか、カラーテレビに対して、白黒は十円にひとつダウンしてやるという、そういうことで、放送法の精神に基づいて郵政省に出す。そして、大臣はそれに郵政省の意見をつけて国会に出す。国会が最終的に決定する権限を持っているんですからね。そういう事務的に話をいまやっているときに、少し唐突な質問かもしらぬが、放送法の精神からいえばそうなんでしょう。かりに意見が分かれても出すというのが筋でしょう。スムーズにいくために話はしているんだが、意見が並行線の場合に、あなたは独自の立場で料金改定について郵政省に提案をし、郵政大臣は意見をつけて、私はこう思っていると、省の意見として、大臣の意見としてここに出してくる。それに対して、私たちは私たちの判断に立って白黒決着をつければいいんでしょう、そのとおりでしょう。
○参考人(前田義徳君) そのとおりでございます。
○鈴木強君 そこで、私はひとつきょうは相当時間をかけて会長に承りたいんです。で、いま私ども特にNHKを所管してまいります委員会の委員の一人として、過去十数年の間いろいろとやってまいりました。ですから、今日に至るまでの協会の事業の発展、それから、それに伴う民放の発展、こういうものが両々相まって日本の放送事業というものが成り立っているわけですが、われわれはきょうきのうでなくて、そういう長い歴史の中に、カラーテレビの問題についても検討を加えてきております。で、一番早い機会には例のラジオ受信料は全免するということ、ラジオだけを聞いている方々ですね。これがついせんだって法律改正として通ったわけですね。そして、来年の四月からはそうなるわけですよ。そこで、四十二年度の協会の予算を審議する際にもわれわれは問題にしたんですが、その際、会長は、衆参の各委員会においてかなり論議をされた結論として、会長のお考え方が述べられているわけですよ。これを見ますと、これは与党も野党も質問をいたしておるんでありますが、たとえば昭和四十二年七月二十日放送法の一部改正、いわゆるラジオ全免の場合の質疑のときに、私の質問に対してあなたはこう答弁しているんです。「この点に関しましては」というのは、このカラーテレビ料金問題の点ですね。「数年前、前会長、阿部会長の時代にそのような御質問を当委員会においてもいただきまして、受信料の問題については、音声放送にFMという新しい放送が始まり、また、テレビジョン放送の中に、将来、カラー放送が実施される場合にも、少なくとも数年前のたてまえでは、われわれとしては、その当時の受信料を値上げする考えはないし、また同時に、それらの部門について、特別の受信料を設定する考えもないということを申し上げております。で、この点については、私どもは、ことに会長としての私は、今日依然として同じような考え方を持っております。」こういうふうな御答弁がございますね。それから同時にこれは新谷委員の質疑に関連をして、あなたがやはりいまお話のような——カラー放送の問題についてはですね——同様の趣旨の答弁をされているようにこの議事録には載っております。それから衆議院におきましても同様放送法改正の際に、昭和四十二年六月二十九日、これは秋田大助委員の質問に、参考人である前田さんからそのような意見が述べられておる。それからこれは昭和四十二年三月三十日ごろのやはり協会予算の審議の際にかなり詰めてカラーテレビの問題等についてお話をしたのですが、そのときにも、「私といたしましては、昭和四十三年、四年くらいまでは値下げが困難であるとしても値上げはしないというたてまえで、長期構想のスタートを切りたいと、このように実は考えている」わけでございますと、こういうふうな御答弁をなさっておるわけですね。当時はもう第二次六カ年計画が終わって第三次の長期計画に入るという、そういう前年の予算でありますから、われわれとしてもかなり慎重に論議をしたはずなんですね。ですから、どうしてここにわれわれからいえば唐突として料金に手をつけなければならなかったかという、このことがやはりわれわれとしてわからぬわけですよ。ですから、なぜ会長がこういう国会における御答弁、さらにあなたが再び会長に御就任なさったときの記者会見におきましても、料金問題については同様の発言をされているということを私は記事を見て知っておるわけです。どうして百五十円の値上げに踏み切らざるを得なかったかという、そのことを国民は一番知りたいと思う。それをひとつまず明らかにしてもらいたい。
○参考人(前田義徳君) おっしゃるとおりでありまして、私は本年度予算の御審議の際にも、それからまたラジオ料金廃止の法律案の御審議の際にも、したがって昭和四十二年、ことしの三月から七月二十日にかけて同様の意見を申し上げたことは、私は自身の発言でございますからきわめて明瞭に記憶いたしております。で、私といたしましては当時は、率直に申し上げて、当時の構想の長期計画の中では、できればそのような線でまいりたいという深い決意をしていたことも事実でございます。しかるにいよいよ長期計画の構想を検討するにあたって、私としては三つの少なくとも大きな問題が将来数年間の間に国策として決定されるという予感を持ちました。その第一は、日本国民に残されている最終の波の最も重要な問題であるUHFの最終的処理であります。これは御承知のようにUHFの親局がかりに数局であっても免許される、予備免許を受けるという現況において、私はUHFの国家的処理はきわめて近い機会に、少なくとも私どもが考える第三次長期構想の期間内に行なわれるということを予測せざるを得なかったわけであります。 第二にこれと関連して、放送法の改正と関係なく、このような措置が行なわれる方向に向かうとするならば、FMについても、NHKとしては現在実験放送ないし実用化試験放送を行なっておりますが、これも国家的に最終決定が行なわれるという予測が成り立つわけでございます。 第三にカラーの問題でありますが、この問題は、従来ヨーロッパ諸国においてはカラー放送は実施されておりませんでした。しかし、ヨーロッパにおきましても、イタリアを除いて、今年中にすべてカラー放送を発足したわけでございます。この観点に立って私といたしましては、アメリカはもう御承知のようにおよそ、ほとんど一〇〇%がカラー放送に切りかえられている。そうして、将来ますます番組交換がひんぱんになるものとするならば、私といたしましてはやはりNHKの長期構想の中でカラー化に第三の重点を置くべきであるということを考えたわけであります。そのような見地に立って国民の、聴視者の負担を最低の限度にとどめ、しかも一時ゆらいだいわゆる公共料金の原則である受益者負担の原則を再び確立するためには、どのような制度をとるべきかという検討を開始したわけでございます。その結果、私といたしましては、七月二十日までの発言とは異なった方向を打ち出したわけでありまして、これは将来五カ年間の方向に対する新しい考え方、私自身としてはそのように考えているわけでありまして、この点について、したがって、第三次構想の具体的検討をしなかったときの考え方と、それから現実を中心として第三次構想の具体性を検討した場合の差がそのような形であらわれてきているということを率直に申し上げたいと思います。
○鈴木強君 それは会長ね、そうおっしゃりますけれども、いまおあげになったような点については、すでにこのこれからの長期計画の中で当然に考えなければならなかった点であります。当時もう宇宙衛星、通信等の放送衛星等のこの開発についても、あなたは早くからその構想をお持ちになっておりましたよ。ですから、それも一つの考え方でしょう。そうなれば、これからのこの協会に課せられた使命というのは、そういう宇宙放送、放送宇宙通信ですね。放送衛星を使った放送というものが一体国際的にどうなっていくかということも考えていくと、金もかかるだろう、それからカラー化の問題も当然出てくるでしょう。それから難聴地域の開発、FMの本格的な実施、いろいろ私はあると思うのですよ。借金もある、これも返さなければならない。だからわれわれが、たとえ数十億であっても、実際ラジオの免除のことも、実態を調べてみれば、堂々たる営業手段としてラジオだけを使っているものまでなぜ免除をしなければならないか。これはカラー、ラジオの捕捉が困難だというのだが、それは努力次第では捕捉はできる、しかもかなりの成績をあげてきておった。そういうやさきに、やることについておかしいじゃないか、われわれはそういう観点も含めて、このことは論議をしたはずですよ。それで、あなたは三月三十日のときに、まあこれはわれわれのそういう追及で最終的にはこう逃げているのですね。逃げているというと語弊があるが、「第三次長期構想の確立と関連して、近い機会に、良識を集めた内外の良識を集めた料金問題の特別の委員会も持ちたいということを私は考えているわけでございます。」と、ですからある程度逃げてはあった。あなたの発言では、これが逃げ手だったと思うのですが、もちろん、われわれのそういった意見も含めて、将来コンクリートする段階で、料金を含めてこういうことが、あの構想が明らかになった、国会の中で。そこでわれわれも、慎重な討議が行なわれてくるであろうと、こう一応は考えておった。ところが、前提が四十三年ないし四十四年には上げないという、そういう方針でいくのだというのが基本方針ですからね。ですから、いま言われたような三つの計画を実施されるについて、カラーの値上げに手をつけなければならなかったということについては、まだそれだけの説明では理解できないのですよ。一体、なぜカラーのために百五十円の値上げをしなければならないかということがわからぬのですよ。そうであれば——いまの国際放送にしたって、そうですよ。これは国内の聴視料を取って、外国にいる人たちに聞いてもらっているわけでしょう。これは本来放送法のたてまえは、国際放送というものは、政府がやる仕事なんです。協会にやらせる仕事なんです。だからそれに対しては全額負担するというのが筋なんですよ。ところが、政府は命令だけしておいて金を出さなかったので、われわれの論議にあって、ついに田中角栄さんがシャッポを脱いであの法律改正になって、今度は、命令した分については全部払うということでこういうことになって、NHKがほかの分については負担するということが明確に法律的にはなかった。だからその問題については、私はこのカラーの問題と同じだと思うのです。だから、従来白黒であった三百三十円の中でカラーというものが今日まで動いてきているわけですから、いま幾ら私は受信者がおるか知りませんよ、五十万とも六十万とも言われますけれども。一体今日まで数年間たってみて、五十万のテレビ受像機しか売れていないという現実、これから先どれだけのカラーが普及するかということを考えるときに、一体その制作費というものはどうなのか。これはいま民放を含めましてね、盛んにカラーの拡充に狂奔していますよ。 第四は、前からこれは一生懸命やったところですから、NHKと並んでいると思いますけれども、そういうふうに、各社ともこれはカラーに本格的に動いてきている。だから、少なくともそれと協会がひけをとらないような形で今後カラー化を進めていこうということはわかりますよ。電電公社にだってあなた膨大な資金を投下して、全国にカラー規格のマイクロウエーブをつくっておりますよ。そしてそれがろくに使われぬということになれば国家的な不経済だ、会計検査院からも文句がくるでしょう。そういう方向にいこうとすることはそれはわかるが、ここで一年、二年待てないことはないと思う。白黒の三百三十円の中で、経営の合理化と企業の努力によって、何とか乗り切っていけないか。あなたが最初に言われたように、どうしてもそれが乗り切れないのなら、そんな三つのことじゃなくて、具体的にこれこれこれこれこうなんだと、したがってわれわれは、前にはそう言ったけれども、どうしてもそうせざるを得ないのだと、協会としては、公共放送としての使命が果たされないのだ、だからひとつ認めてくれというのなら、これはわかりますよ。だから、そこまでやっぱり論議を掘り下げないと、われわれにも論議がわからないし、国民もわからない。一体何ぼ、これからカラーがどういうふうに四十三年、四十四年、四十五年、四十六年、四十七年、五年間の、第三次の五年間の計画の、おたくのほうの計画の中で幾ら伸びようとして、それに対し幾らカラー番組編制のためにカラー制作費がどのくらいかかるか、スタジオ費がかかるか。そういうものもあるでしょう。それがはっきりしないと、これはわかりません。ですから、そういった料金についての特別委員会等もこれは当然お持ちになって、その結論を聞いた上で、最終的に私は百八十円上げるということに踏み切ったと思われますけれども、そういうことをちゃんとやってくれているのでしょうか。そうしてまた、いま申し上げたような具体的な、われわれがなるほど必要だというそういう論理的な解明というものは、ここで持っておられると思いますから、それをやっぱり明らかにしてもらいたいと思いますよね。
○参考人(前田義徳君) 具体的な数字につきましては、まだ検討が完了いたしておりません。ただ全体的に申しますと、御指摘のとおり、三月の末に皆さんの御質問に対して申し上げた私の考え方、それから気持ち、それから当参議院においても、新谷先生の御質問、また衆議院における秋田先生の御質問に対しましては私は、ことに参議院の速記録にはその一項が出ているかと思いますが、衆議院の秋田さんの御質問に対しても、壁頭に私の感じ方を申し上げて、御理解ある議論に対して感謝を申し上げております。私は、率直に言って、料金というものは事業計画と相対するものであり、したがって値上げをしない。このできるだけ大衆負担を重からしめないという方向でまいりたいという精神は、実は過去六年間の協会経営の中でもそれを通してまいりましたし、当時の心境としては、できるだけそういう方向でまいりたいということを考えて、七月二十日の先生に対する御質問に対しては非常に簡単ではございましたが、その精神を表明したわけでございます。御承知のようにNHKは六年前に放送料金の大幅値下げをいたしております。今日まで値下げのままできているわけでございますが、社会的環境、経済情勢は御承知のとおりであり、ただいま御指摘のあった電電公社のマイクロ回線につきましても、三年前にすでに電電公社はマイクロ回線の料金を一八%値上げいたしております。それに対しても、私どもといたしましては、経営の合理化によってこれを乗り切るという考え方を持っております。六年前からいわゆる機械を中心とした経営の近代化に着手いたしまして、明年六月には、大体全国的な施設が完了する予定であります。またこれと関連しまして、放送センターの建設もいろいろな御批判があるようでありますが、これは将来の放送の発展を見通しながら協会の合理化に役立つ施設と建築を必要とするというたてまえで、これまた六年間の考え方を近代化の一環として並行して考えながら、この建設も多少変化はございましたが、大体来年六月には完成する予定であります。ただし、この六年間の過程において、いろいろなNHKの問題を審議される場が幾つかございます。国会はもとより、その一番重要な場でございますが、たとえば経営委員会等においてもその基本政策は審議され、経営委員会はNHKの最高方針を決定する機関となっておりまして、たとえば放送センターその他二、三の問題については、私どもの原案はかなり修正されております。こういう見地に立って、いま新しい長期構想と、放送事業の発展というものを勘案しながら考えてまいりますと、いわゆる合理化の限度に多少の誤差ができているということも事実でございます。そういうことを勘案しながら、しかも経済情勢のいかんにかかわらず聴視者に負担をかけないという方法で、しかし少なくとも今後五カ年間にNHKがやるべきことの最小限度でもやっておくこと、またその準備をしておくということのたてまえの見通しに立ちますと、少なくとも今回は率直に申し上げて私としてはお許しを、御理解をいただいて、カラーについては特別料金をちょうだいしたい。ただし、白黒については、現状を簡単に申し上げて、カラーの受像機を持っておる方々は六、七十万——大きく見積もって六、七十万であり、そうでない方々は約二千万世帯に達するという点から考えますと、二千万世帯に不利益を与えるべきではないという、私自身としては結論に達しまして、さような方向で明年度予算も編成さしていただきたいということを目下検討しているわけでございまして、その実数は、まだ数字の全貌は完全に検討を終わっておりませんが、おおむねの考え方はまあ一般に一部で伝えられるような考え方を私自身は持っているということでございます。それからまた巷間カラー時間を延すことはいまの日本から見てどうかという御批判も、ある専門家の間ではございます。しかしながら、今日まあ日本のカラー受像機が、これが国家経済の全体にいかなる影響を及ぼすかは別として、六十万にしても家庭が持てるようになったというのは、同時にこれはカラーの放送時間が年々私どものみならず、民放においてもかなりふえてきた結果にほかならないのでありまして、したがって、産業の発展という点から見ても、ことに弱電界の将来ということを考えても、これはやはり、国民的、国家的利益であるという考え方のもとに、そのミニマムを今後五カ年間で何時間にすべきかということを検討中でございます。そういうようないろいろな問題を勘案しながら、実はこのように踏み切って、近く先生の皆さんにも御理解を願う接触を始めたいという考え方を持っているわけでございます。
○鈴木強君 これは会長、こういう政治的な情勢をひとつ配慮をしておったかどうかということを私は聞きたいのですけれども、公共料金の問題については、御承知のとおりの国際収支の悪化、ポンド・ショック、さらにまた日本経済の硬直化ですね。こういう中で公共料金を抑制していこうという、そういう思想が一つございます、政策として。もしあなたが、この前の国会で秋田さんにお答えになった議事録も、私はここにございますが、あなたの言うとおりです。しかし私は、真剣に協会のことを考えて、将来の長期展望の上に立って意見を出したはずなんですがね。したがって、四十三年、四十四年までは上げないという、そういった基本の精神を持ってあなたはおられたわけですが、当時、いや、これはなかなかむずかしい、いまのカラー化の問題あるいはUHFとかFMとかそういったものを最終的に仕上げをして、なおかつ宇宙通信に向かって難視聴地域の解消という全体的な使命を果たすために金が要るのだという御配慮に立って弾力ある私はお答えがあれば了承できるのですよ、これは。こういう経済情勢の中においても、われわれが受けとめたのは、少なくとも会長の御所信として四十三年は最小限やらないだろう、四十四年はどうかなという疑問は特別委員会をつくるというときに私はちらっと持ちましたけれども、私はその程度の、その程度というか、認識をしておったわけです。ですから、そういう一つの経過の中で放送が考えられ、やっているわけですから、こういう困難な中に、もう一つそういう政治的な問題がからんでいるわけです。だから、はたしてここでせんじ詰めて言って、四十三年は最小限度現行の白黒三百三十円、その線で乗り切ってあらゆる努力をして、そうしてさらにその結果こういう状態だということを、やはり国民に訴えていくような、そういう配慮というものがなければ、しかく簡単にいきませんよ。最終的に今後われわれは論議をして、国会の場で御提出をいただいたらやりますけれども、出てきてまたここで末梢の論議をするよりも、この際率直に私は反省するところは反省していただいて、政治情勢の中で、的確な御判断を下したほうがいいんじゃないか、私はこういう気持ちがあるものですから。どうしても必要なら、こういう点はこうだということを言ってもらいたいし、そうでなかったら、やはりある程度弾力を持って進めていくというようなことでないと、私は国会の審議において非常に難航すると思うわけです。私もできるだけ資料を集め、そうして各国のテレビの普及状態、それから各社の日本の民放を含めた普及状態を調べてみました。根本的にはNTSC方式というものがまだ国際的なものになっておらない。そういう中におけるアメリカ方式による日本のカラーテレビのスタートは、与党も野党も含めて、当時、時期尚早だという絶対的な意見があったわけです。しかし、正力さんのところがカラー化について非常に意欲的にやっておった。そういう関係でNHKとしてもそれについていかなければ——ついていくというと語弊がありますけれども、やらなければならない、NHKの公共性の使命からいって。そういったスタートのときからのあれがあるのですよ。今日何台ですか、五十万でしょう。まだ十万円以上もかかる受像機というものを買ってカラーを見ようという層はいままだ五十万ですよ。そうでしょう。これが、これから何年間に百万になるかわかりませんが、実際いろいろ売れ行きがいいそうですから、あるいはあなた方のほうで想定しているように四十三年度で百万までいくかもしれません。これはあくまで仮定の問題で、そうなかなか見る人はふえないと私は思うのですよ。やはり受像機を持てば、ニュースもカラーにしてもらいたい、天気予報もカラーにしてもらいたい、これは当然、カラーを見ている人からすれば、出てくる要求でしょうね、これは。やはりドキュメンタリーものだとか、そういったものもひとつカラーにしてもらいたい。それはもう番組は、そうなれば金はかかるでしょう。そういうのはありますけれども、一面また白黒のほうからすれば、UHFを開発しろというときに、まあコンバーターでとにかくいくんだと、オール・チャンネルについてはまだまだ全面的な普及ということについては問題が出てきている。そういうときに、たとえ一部分にしてもコンバーターをつけなければがNHKが見えないじゃないか、そういう受信者が、一面やっぱり白黒のほうの悩みがあるわけですよ。だからそういうときになぜカラーだけに協会が力を入れなければならないんだろうかという、やっぱり私は疑義を持っておると思うんですよ。で、いろいろこの新聞論調なんか見ましても、確かに昨年の四月、週二十二時間五十五分まあ総合、教育でやられておったカラー番組が、十二月一日に天気予報などをカラー化して、現在五十三時間十五分やってますね。これはもうNHKが一番多いですよ。他の民放はとてもこれは追随できませんが、しかしまあかなり力を入れて日本放送協会がやっておられますけれども、そういったふうな努力のあとがカラーに出ているし、金もかかるだろうということはわれわれはわかりますよ。わかりますけれども、もう一年、二年、この態勢でどうして乗り切れないかという、そういう私は、率直にいって、気持ちがあるんですよ。で、まあいろいろ新聞を読んでみますと、それぞれの立場にある人たちが言っておるんですから、そういう考え方もあるなと私は思いますけれども、賛成している意見というものは、残念ながら一つもない。それはそうでしょうね。したがって、この映画放送評論家の瓜生忠夫さんなんかの話が東京の十一月十一日に出ておるんですが、これなんか見ましても、「ずいぶん勝手な話。だれも希望していないのに、カラーにしておいて、局負担が多くなったから値上げするという。日本テレビはすでに、十四年からカラー化に全力投球してきたが、NHKはこの努力をどう見ているのかを逆に聞きたいほどだ。専門的になるが、カラー化といったって、ほとんどが十六ミリ・フィルムを使ってのもの。NHKのいうほど局負担は絶対に多くない。」それからまたある人は、もうカラーを使えば電気料は白黒の倍とられますと、電気料はかかりますから、まあこの受益者負担と言われておるけれども、そこらはすでにカラー持っておる人は電気料でとられているんだと、その上に百五十円上げられたんじゃかなわぬと、そういう意見もあるし、せっかく普及し出したものに水かけるんじゃないかという意見もありますしね。まあ佐藤さんの言われておる、三Cについては物品税をかけるとか言っておるんですけれども、まあこれはかけないようですけれどもね。しかしそんなふうなことで、あんまり賛成しているところはないですね。だから特にここにこういう意見がちょっとあるので、私は関心持ったんですが、これはカラーテレビ研究家の田口卯三郎という日大の教授ですが、この人の意見が載っておりますがね、これを見ると、これは読売の十一月十一日です。これを見ますと、こう書いてありますね。「カラーだから製作費がかかるというのは、二十年前の思想だ。カラー・フィルムができたのは一九四〇年代で、その当時は確かに製作費もかかったが、その後、技術は進歩しており、私の原価計算によれば、いまでは、白黒よりせいぜい二割増しで十分なはず。白黒の受信料は三百三十円だから、その二割増しなら値上げは六十六円、少しまけて六十円がいいところだ。近い将来には白黒より安く製作できるはずで、それができないというのならそれはNHKに頭と腕がないことを告白しているようなものだ。」。また、さっき言ったような、電力料金がすでに二倍かかっている。受益者料金負担の公平というのはすでにやられているんだと。それからこれはちょっと協会の経営について口を差しはさんでいますが「NHKの番組製作は、大体が金をかけ過ぎる上に、リハーサルなどでずいぶんムダをしており、ヘタな製作班は、予算より五割もオーバーすると聞いたが、こうしたムダや技術のなさを、視聴者に負担させようというのが、値上げのねらいとしか考えられない」。またそのあとに大宅壮一さんの「聴取料、マスコミへ配分せよ」という意見などもありますけれども、こういった新聞記事が出るでしょう、評論家の……、これは国民はなるほどと思います。非常に関心持って読みますよ。これに対して協会側が答えていない。これは新聞だって投書欄もあるでしょうから、もしこれが間違いであるならば、やはりこれは明らかにすべきですよ。こういった一連の報道がどんどん流れている中で、とても会長が言われているような簡単なカラーテレビの値上げというものはいくとは思わない。だからわれわれに、これらの論評に対しても協会側の意見を発表していってもらいたいですよ。これはそういう近い将来白黒と変わらないところまでいくのだということを言っておるわけですから、そういったものの批判に対する批判は、反論ということではなくて、やはり真実というものを知らしていくということは、あなた方の大事な使命じゃないですか。そういうことをおやりになっていますか。だから一方的にいまあなたの意見に対して出てくる意見というものは全部反対ですよ。
○参考人(前田義徳君) 結論的に申しますと、先ほど先生が御指摘されたいわゆる料金に関する委員会というものは実はつくりましたが、委員会という名前ではございません。これはいろいろな協会内の最高機関の意見を伺いまして、委員会という名前でなくて、懇談会という名前になりましたが、これはいままでのところ東京は二回、私自身が出席をしたのは北海道が一回でございます。これは東京オリンピック組織委員会の問題がありまして、札幌に伺ったときにしたわけであります。また副会長は広島の懇談会にも出ております。で、この懇談会の席上では非常な御理解をいただきました、結論として申しますと。しかし新聞とか民間放送は、私どもと立場が異なりますので、したがって批評の観点は全く別のものかと考えております。これに対して私どもの無力であることはまことに私も遺憾だと思っております。しかし私どもの対象は、やはり実際にNHKを見てくださる方々に理解を深めることがまず本質的な問題だと私は考えておりまして、したがって、ことしの三月の末に御回答、御説明申し上げたような機関をすでにつくって、全国的に私どもは聴視者の代表という方々ですから、この中にはたとえば学者もおられますし、放送作家もおられますし、技術者もおられますし、浴場組合の理事長、理髪組合の理事長、主婦連の代表それから労働組合の委員長、みな入っていただいております。それからマスコミの代表的な方も入ってくださっております。これらの経験を通じますとまだ期間は浅いですが、私どもとしては理解をいただけるということを考えております。で、たとえばいま御指摘の新聞記事等と関連して申し上げますと、私どもが持っているテレビのチャンネルは二つでありまして、したがって二つ合わせて現在で申しますと簡単に言って七時間半でございますので、総合テレビに相当するものが商業放送のテレビジョンでありまして、それから比べますとNHKの総合テレビジョンのカラーによる放送時間はわずかに三時間四十分あまりでございます。したがいましてもう一つのチャンネルは御承知のとおり純粋に教育的なものであり、これは学校教育をはじめとして、通信高校あるいはその他大学の教育もしております。これらのうち、特に自然科学あるいは低年齢の学童に対しては、必要な番組をカラーで提供することのほうがより効果的でございます。で、この面は一般に批評いただく場合には、ただ七時間なら七時間ということだけが問題になって、その波がどのように分かれているかということについての御理解をいただく場が少ないことを私どもは遺憾としておりますけれども、そういう意味ででたらめにカラー時間を延ばしているのではないということをまず御理解いただきたいと思います。また一部では、最近ニュース放送のカラー化に対して非常に無理解な批判をする向きもございますが、ニュース放送のカラー化と申しますのは、ニュースの性格からいって、これは趣味によって見るのではなくて、ニュースの本質によって見るものでございますから、ドラマのカラー化よりも実質的には聴視者に寄与するものだと考えております。ドラマなどは好ききらいがありまして、きらいな人は見ないわけでありますから、したがってドラマに大きな金をかけてカラー化するということは、NHKの立場から申しますと、一部の人たちに奉仕するという結果になると思います。したがいまして、私どもとしてはまずニュースのカラー化に目標を置いたわけでありまして、ニュースのカラー化は最も安価なカラー化の方法でもございます。したがいまして、ニュースの場合はフィルムによるカラー化でございますから、しかもそれはスタジオを必要といたしません。天然色が出ればいいのでありまして、したがってカラー化の内容としてはこれほど安いものはございません。しかも聴視者全体が関心を持つ題目でもございますので、NHKとしては、当然そこからスタートすべきであるという考え方を持ったわけでございます。したがって私といたしましては、この一例を取り上げてみても、必ずしも批評家の言が当たっているとは私自身は考えておりません。したがいまして、私どもはいろいろな手段で新聞にももちろん理解を求める努力をいたしておりますが、まず必要なことは、金を出してくださる方々が理解して金を出してくださるかどうかという問題でございます。したがいまして、先ほど来繰り返すようでございますが、今年三月の末にお約束した制度をつくって現在接触を始めているという段階でございます。この結果から考えまして、わずかに二カ月間の経験ではございますが、ほんとうにNHKの番組を見てくださる方々は深い理解をいただいているという私としては確信を持ち得るような段階でございます。 それから一般には値上げという通称の呼び名で今回の問題を取り上げておるようでありますが、先ほども申し上げましたように、二千万世帯に対しては不利益をかけない、値上げをしないというたてまえで、特殊の人々についてはそれだけの、その程度の負担は妥当であろうといういわゆる追加料金を考えているのでありまして、値上げそのものではございません。 第三の問題は、一体もう一年がまんしたらどうかという問題でございます。一年間でこの問題が解決できるならば、私としては無理をすればその方法もなきにしもあらずだと思いますが、しかし御承知のように、これは私どもの立場は国会において御質問をいただいた場合には、こういう形でお答え申し上げるわけでありますから、そのときに私としては、率直に申し上げますが、権威ある方々と全く対立する形における答弁はかなり困難でございます。やはり社会組織の一員であり、しかも国会に提出する方法は政府を通じて提出するわけでございますから、実際問題として、人間のあり方としては純粋理論的な行動はとれないわけであります。しかしながら、同時に私としては放送法の原則は完全に守ってまいりたいという考え方を持つわけでございますが、私としては、そのような意味で、率直に申し上げて、来年四月からラジオ料金は廃止されるわけでありますが、ラジオ放送の必要な原資は決して廃止されるわけではございません。最低年間百二十億、人件費を除いてラジオ放送のために必要な金は百二十億円であります。こういうことを考えても、しかし大衆のためには、不利益を来たさない方法はあるかどうか、そしてそれが今後五カ年間にNHKがどうしても国民とともに行なわなければならない事業計画とどのような関係に立つかということを検討させていただいたわけであります。そういう意味での、私は率直に申し上げて豹変でございます。御理解いただきたいと思います。
○鈴木強君 いろいろと協会の立場をお伺いしました。まあ言われることについては私たちもわかります。ただなかなか会長がそう言ったから受信者がすなおにそれを受け入れてくれるかどうかというと、そうはいかないと思います。ですから、もっともっと協会の考え方というものをあらゆる角度からPRすることもこれは大事だと思います。こういうことはわれわれは協会は公共的な性格、公共事業ですから、ですからその上に立つとやはり自主性は協会にある。ただ一つ、私どもが国会で国民の立場からものが言えるのはやはり決算の場合とこの予算の場合ですね。ほかにはどこもチェックすることはできないのですよ。会計検査院は見ますけれども、そういう立場でわれわれは料金問題だとか金の使い方等についてはかなりきびしくここでチェックするしかないのですから、そういう立場で言うわけですから、その際にあなた方が出てこられて、協会の立場を宣明していくということが、国民がその質疑を通じて理解することになるわけでして、そういう立場だからあまり無理をしないでずばずばっと自分の考え方を言ってもらったほうがいいと思うのですよ。そうしてわれわれは会長の考え方についてどうもおかしいと思えば、それは、どうですかという意見が出てくるわけですから、あまり、ここへ来てこっちのほうに合わせるような意見でなくて、やはり協会の意見、独自の立場というものを私ははっきりと審議を通じてやってもらったほうがいいと思うのですよ。ですからその辺のことは、これはきょうはこれ以上論じませんけれども、これからおそらく協会でもいろいろと、さっき委員会的なものもつくっておられるようですから、さらに広く聴視者とも接せられるでしょう。それから客観的な情勢だとか、あるいは主体的な条件だとか、いろいろあるでしょうから、これから予算編成をして郵政大臣の意見書をつけて出てくるまではまだ日があります。したがって、もう少し私はわれわれがなるほどなというように受け取められるようなやはり考え方に立って、こうだというふうにしてもらわないと、いまの段階における御説明ですと、値上げに対する、やはりああそうかというような気持ちが私は持てないと思います。ですから、きょうはこの程度にして、ぜひ、重大な問題ですから、ひとつ十分に御検討をしていただいて、国民の納得できるものをひとつ提案していただくように、これは提案権は政府にあるし、申請権はそちらにあるのですから、これは国会の立場から、そういうことをお願いしておきます。 そういうためにちょっと資料をほしいのですが、たとえば「NHK特派員だより」というのは、これはカラーでやられておりますね。これはアジアでやった場合、ヨーロッパでやった場合、いろいろあるでしょう。ですから、そういったもので見本になるものをひとつ摘出していただいて、カラーで作製した場合と、白黒で撮映した場合にはどの程度の経費の差が出てくるかということをひとつ比較したいから、これを教えてもらいたい。 それから「こんにちは奥さん」というのは、これはスタジオから直接やっておりますね。これも一体、白黒の場合とカラーの場合では具体的にどの程度やはり多くなっているか、こういう点もひとつの判断として知りたいですから、この資料をお願いしたい。 それから、時間があれば、私はNHKの外郭団体全体についての現在の経営の実態等について伺いたかったのですが、時間がないようですから、おくれておりますから、したがって資料として出していただきたいのです。いま日本放送出版協会をはじめ幾つかの協会出資の、助成金を出しているのもありますから、そういった経営の内容ですね、いまどういうふうになっているか、こういうことを、大まかでいいですから、ひとつ出してもらいたい。特に日本放送出版協会の場合には、広告料金をかなり使っておりますね。各新聞に広告をしておるようですし、いろいろな方面に広告をしておられますが、一体広告料金というのは具体的にいままで、これは四月からでいいですから、ことしの予算、四十二年度予算になって一体どういう方面にどういう広告をして、どれだけ金を使ったかということについてひとつ出していただきたい。そういう資料をひとつお出しいただきたいと思います。 それから最後に、委員長たいへん恐縮ですが、これだけぜひ伺っておきたいのですが、沖繩の返還について、日米会談でも問題になりました。これは予算委員会のほうでもやっておりますが、そこで、沖繩で先般放送法を制定したようですね。そして、NHKに類したような沖繩放送協会というものが那覇に新設されておるようですが、これが十二月二十五日から本放送を開始する。政府からもどなたかいらっしゃるようですが、これは根本的に日本政府が金を出して贈与したものですね。したがって、この運営についてわれわれも非常に関心を持っておるし、この委員会でも何回か意見が出ましたし、四十二年度予算の予算委員会でも問題になっておる。そこで、今後このNHKと沖繩放送協会との間はどういう関係に立つのか。これは何か来年度の予算には三億五千万くらいを計上して、今度放送を始める施設に対して協会側が援助するような、そういうような情報があるのですけれども、これはほんとうでしょうか。
○参考人(前田義徳君) 先ほどの資料の御要求と関連しまして、出版協会にはNHKは資本を出しておりません。これは放送法上不可能でございます。その他サービス・センター等はNHKの仕事を代行しておりますので、予算の範囲内で必要経費と、その働きとの関連で、これは当然御審議いただいた通常予算の中で処理しております。 ただいまの御質問の先島テレビその他については、NHKは金銭的な援助をいたす方針はございません。番組提供をいたす方針でございます。
○鈴木強君 この日刊電波タイムズというのを私は拝見しておるのですが、この中に小林郵政大臣が二十四日の閣議後の記者会見で、この十月発足した沖繩放送協会が本島・那覇に新設する親局の建設にあたっては、NHKが放送機など施設を提供し、四十四年四月から本放送を始める予定だ。これに伴ってNHKは来年度予算に三億五千万円を計上する計画だと、これはいま私が質問したのと、ちょっと観点が違うかもしれませんが、要するに本島・那覇に新設される親局の建設ということですが、この点はそのとおりですか。これは郵政省の大臣も、そう言っておるのだから……。
○政府委員(石川忠夫君) 那覇と、その他中継局、二つか三つだったかはっきり記憶しておりませんが、たしか二つか三つつくりたいということで、何とか日本に援助を頼むというお話がきておりまして、これがまだ具体的にどういう施設をどういうふうに、どこからというようなことははっきりいたしておりませんが、一番可能性の多いのは、やはりNHKに援助していただくということが一番可能性の多い方法でありますが、これをやるにつきましては、やはり特別法なり、現在の放送法を改正するなりしなければならぬ問題でございます。
○鈴木強君 それはあなた、NHKに負担してもらうのが筋のようなことを言うのだけれども、三億五千万くらいの金です。それはあなた特別法出すのでしょうね。これは政府で出せばいいじゃないですか。何でNHKに出させるのですか。
○政府委員(石川忠夫君) これは先ほどお話のありました施設は、政府が出して贈与したわけでございますが、今度の援助につきましては、急にこういう話がまとまりまして、目下検討中ということでございまして、はっきり結論的にどうだということは申し上げられませんが、予測では、NHKにお願いするようなことになるのじゃなかろうかということで申し上、げた次第でございます。
○鈴木強君 それは少し早計な話でね、その前にやはり政府として、もともとこれは佐藤さんが向こうに行かれて、もうすでに当時やっておったんですが、日本のテレビが見られないというので、そういう発言もありまして、急速に進んできたいきさつもあるわけですよ。佐藤さんが行く前にちゃんとやっておったんですが、なお促進の材料にはなったと思いますが、そういういきさつもありますしね。そういうものを何もNHKに出させるなんということをやるからまた料金が上がってくる。目的外じゃないですか、おかしいですよ。そんなことよりも、外国放送の七億か四億だか負担さしておるでしょう、NHKに。あれだってちゃんと政府で見てやるべきですよ。だんだん、だんだんそういうことが料金値上げの口実にされてしまう、NHKの。もう少し政府で出すものは出しなさいよ。みみっちい三億ぐらいの金をNHKが出すのがどうも筋のような話をされたから、そんなばかげたことをしないで、もう少し検討しなさいよ。これはどうですか、政務次官、ぼくの言うことは正しいでしょう。
○政府委員(高橋清一郎君) せっかくの御意向に対しまして、よく一番いい方法はどれかということを十分検討いたしまして善処いたしたいと思います。
○鈴木強君 もう最後ですが、予算委員会で佐藤さんに与党の人だと思いましたが、日米会談の様子を沖繩に知らせるためにあなたは現地に行ったらどうかという質問をしましたら、ちょうど二十五日に放送を開始するので、その番組を通じて沖繩の人たちにそういうことも伝えたいのだという発言をしているのですよ。これはやはりNHKで何かそういう番組をつくって、録画か何かして流すような準備をしているのですか、民放でやるのですか。
○参考人(赤城正武君) 別に特別の企画はやっておりませんが、現在沖繩にニュースはそのまま流れておりますから、そのニュースの中で当然今度先島のほうのテレビにも映ると、これはそういうことじゃないかと考えております。
○鈴木強君 開局に際して、沖繩島民に総理のあいさつが流れるようになっているのじゃないですか。それは間違いないでしょう、どうですか、調べてみてくださいよ。
○参考人(前田義徳君) その点は、後ほど調べて御連絡申し上げます。
○鈴木強君 それは知らないというのもちょっとおかしな話でおそらくいつもやりますね。これはまさかNHKの会長があすこでやるわけにはいかぬでしょうと思います。だから、政府で贈与したものであるし、総理も行きたいという気持ちはあるんだが、まあいろいろな関係で行けないらしいですよ。だからして、日米会談のどこまで言えるか知りませんが、とにかく一生懸命やってきたんだというようなことも含めて、テレビを通じてやりたいんだということを言っているんですからね。それが全然いってないとすれば、民放もありますからね、わかりませんけれども、ちょっと調べてみてください。それがわかったら、ひとつ知らしてくれませんか、どういうふうな内容か。
○委員長(森中守義君) NHKの会長の先ほどの答弁の中に、質問者からの資料要求に対する諾否の返事がございませんでしたが、御提出のあるものと理解してよろしいですね。
○参考人(前田義徳君) そのとおりでございます。
○委員長(森中守義君) さらに、発言者からの要求の電波当局からのUの資料ですね、その件につきましては、このあと理事会を開いて、委員長においてお諮りをした上で善処いたします。 他に御発言もなければ、本件に対する質疑は、本日はこの程度といたします。 —————————————
○委員長(森中守義君) 次に、請願を議題といたします。本委員会に付託されました請願は、お手元の一覧表のとおり五件でございますが、便宜理事会においてその取り扱いを協議いたしましたので、理事会の打ち合わせに基づき、請願第一号、埼玉県加須市東栄町に特定郵便局設置に関する請願、請願第九二五号、高知県須崎市に無集配特定郵便局設置に関する請願、以上二件の請願を議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付するを要するものとし、他は保留と決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森中守義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森中守義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日は……。
○鈴木強君 ちょっと。一号と九二五号のそれぞれの請願ですが、委員会における運営について、従来は調査室長にこの内容を読み上げていただいて、その上に立ってわれわれも理解をし、替否をとるようにしておったのですが、そういう方法をおとりにならなくなったのでございますか。
○委員長(森中守義君) これは、お答えいたしますが、さきの通常国会並びに臨時国会以降委員長理事打合会の決定に基づいてそういう措置を慣例としてとるようになりました。今回もそのような先例にならって、こういう措置をとったわけであります。
○鈴木強君 はい、わかりました。
○鈴木市藏君 最後に第一〇三八号等は保留になったのですが、それについては何か検討なすった結果ですか。
○委員長(森中守義君) これは、まだ郵政当局から詳細なお話を承っておりませんけれども、前回御承知のような状態で法案が廃案になりました。ついては、次の通常国会に同様趣旨のものをお出しになるやに漏れ承っております。したがって、問題がかなり重要な内容を持っておりますので、請願としての取り扱いはこの際は留保いたしまして、法案提出の際に、この件について審議をしたい、そういうことで前回同様に留保に決定いたしました。よろしゅうございますか。
○鈴木市藏君 はい、わかりました。
○委員長(森中守義君) 本日はこれにて散会いたします。 午後二時四分散会 —————・—————