社会労働委員会 第5号
- 発言数
- 92 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1967/12/21
会議録
○委員長(山本伊三郎君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 本日、藤原道子君、館哲二君が委員を辞任され、その補欠として村田秀三君、鍋島直紹君が選任されました。 —————————————
○委員長(山本伊三郎君) 請願第八号各種福祉年金の併給限度撤廃に関する請願外三百十五件を議題といたします。 本委員会に付託されております三百十六件の請願は、一応専門員のもとで整理してもらい、委員長及び理事打ち合わせ会におきまして審査いたしましたので、その結果を専門員より報告いたさせます。中原専門員。
○専門員(中原武夫君) 請願三百十六件について、重複を整理いたしますと、二十二項目となります。それをお手元に五枚の紙に記載してお届けいたしました。そのうち、新規のものは、第一枚目の紙にあります一件でございます。他は、従前提出されたものの繰り返しでございます。 その新規のものの内容は、環衛金融公庫の融資対象業種として新たに野菜果実類小売り業、魚介類小売り業、酒類小売り業、米穀小売り業、食品製造販売小売り業の五業種を加えてもらいたいという請願でございます。これは、環衛金融公庫法を通しました五十五特別国会において衆議院が附帯決議に織り込んでおる条項でございます。したがって、御採択あってしかるべきかと存じます。 二ページ二枚目以下の二十一項目につきましては、すでに前に御説明申し上げておりますので、説明を省略させていただきます。事務的な整理をいたしますと、従前はいずれも御採択になっておられます。
○委員長(山本伊三郎君) ただいまの専門員の報告どおり、請願第八号各種福祉年金の併給限度撤廃に関する請願外三百十五件については、いずれも議院の会議に付するを要するものにして内閣に送付することを要するものと決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本伊三郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 なお、報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本伊三郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(山本伊三郎君) 労働問題に関する調査を議題とし、福島交通の労働問題に関する件について調査を行ないます。 本日は、本調査のために、福島県地方労働委員会会長代理平子忠君の御出席を願っております。目下労使紛争中の実情について御報告を願い、忌憚のない御所見等を拝聴いたしたいと存じます。 なお、参考人の方に一言ごあいさつ申し上げます。 本日は、御多忙中、また、遠路のところ、わざわざ御出席くださいまして、まことにありがとうございました。 本日の議事でございますが、まず参考人の方から御発言を願い、各委員からの御質疑に対しお答えいただきたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、参考人の御所見を聴取いたします。平子参考人。
○参考人(平子忠君) 福島県地方労働委員会の会長代理の平子でございます。 それでは、今次福島交通労働争議の経過の重点的な点につきまして、概略御説明をいたしたいと思います。 非常に長きにわたって連続しておるものですから、初めがはっきりしないんですけれども、本年になりましてからのおもなる動きを申し上げますと、四十一年の二月に病気を理由といたしまして現在の織田大蔵社長が一応退陣したというようなことから始まるわけですが、それにかわりまして次男の織田鉄蔵社長が社長に就任したわけでございます。それで、一応その時点では労使関係はまとまっておったわけでございますが、織田大蔵社長が病気が回復されまして四十二年の六月一日に会社にまた出社されたということで、そのときは身分は社長ではございませんでしたけれども、事案上経営陣に復帰されたというようなことになりまして、いろいろそれから問題がまた始まってきたということでございます。 それで、昭和四十二年の八月から実際また今度正式に社長に織田大蔵社長が復帰されたわけですが、その間次男の鉄蔵氏を退陣せしめた理由は、こういうことではとても会社はやっていけない、だからお前らではだめなんだ、それでおれがなるということでまた社長に復帰された。したがって、社長に復帰された理由は、あくまでも経営の合理化、会社の建て直しということの強い気持ちの上からなられたというふうに考えられるわけでございまして、社長になられますと、早々会社の再建計画というものを次々と発表されてきたということでございます。 それで、いろいろ会社の緊縮方針、あるいは人員の整理方針、それから対組合との問題というものを強く計画として打ち出しまして、一方、会社の首脳部につきましても、技術部長、自動車部長、社長室長、あるいは管理課長、総務部長、あるいはまた勤労部長なんかも入っておりますが、こういう首脳部を解職いたしまして、これらは、いずれも、こういうふうな会社の事情になったのはこの会社首脳の責任問題であるという理由で解職したということでございます。 それで、一方、組合側に対しましては、従来組合の事務所として使っておりましたその事務所をもう貸さないから立ちのけという問題を強く打ち出してきた。それからあと、第一次解雇通知というものを二十四名ほど一回目に解雇通知を出したということで、いよいよ形勢が険悪になってきたわけですが、そういうふうなときにおきまして、九月十五日でございますが、私鉄の力徳副委員長が来福されまして、それで織田社長と団交されまして、労働協約の改定の問題、従来の解雇者全員を復職せしめる、あるいは、今後の問題としては、懲罰委員会をつくりましてそれによって査定をして決定するというような問題、そういうような問題を取りきめをしまして、一応その当時の問題は解決をみたわけでございます。 まあそのときの話し合いによりまして懲罰委員会をつくったわけでございますが、その第一回の懲罰委員会におきまして一応の結論は出たわけでございますが、その後、社長は、こんなもんじゃだめだと。それで、会社側委員を解任いたしまして、第二回目からは社長が直接出席するというようなことに相なりまして、第一回の結論には従わないと、こういうような強硬な態度に出たわけでございます。それで、十月二日に第二回の懲罰委員会を開催いたしたのでございますが、この場合は社長直接出席しまして、このときの人員の構成は、会社側は社長を含めて三名、それから第一組合側が三名、それから新労組——第二組合といわゆる言っておるのですけれども、新労組が一名と、こういう七名の委員会を開催いたしたわけでございますが、この場合に、社長が出ておりますので、社長の一方的な強行採決を会社側は強く主張したわけでございますが、これに対しましては、組合は採決の結果には従わないという、ちょっと変なんですが、そういう前提でもって、社長もそれじゃそれでやろうということで採決を行なった。新労組のほうの一名というものは会社側につきましたから、結局、第一組合側は三、会社側は新労組も含めて四ということで、数の上では確かに過半数になったわけでございますが、その前提は強行採決してもそれには従わないという組合側の前提があるわけでございまして、社長もそれは了解しておったというようなちょっと変な条件でそういうようなものが強行されたということでございます。それで、ここに、社長は、正式な懲罰委員会できめたんだと、それを組合がのまないというのは変だということを主張しており、組合側では、あれは社長が一方的に強行したのであって、あの委員会を開く場合には、そんなに強行しても結果には従わないということを前提としてやったんだという争いが残っておるというようなことでございます。 それで、この場合には、合計二十四名の問題を懲罰委員会にかけたわけですが、解雇が十二名、保留その他四名、それから撤回が四名、あと、第二組合のほうが、解雇二名、保留二名と、こういうようなことで三十四名がさばかれたということなんですが、これについては、組合側は、社長が一方的にきめたんだから無効であるというような主張をしておるということでございます。 それからあとは、もう懲罰委員会というのはそれだけで開かれませんで、その後は一方的な会社の処置によって運ばれたという経過でございます。 それで、第二次解雇通告は、これは十月の七日から十四日にかけて行なわれたわけですが、解雇者は通告を受けた者が十六名でございます。このときに、組合本部の役員全員十一名がこの十六名の中に含まれて解雇通告を受けたというようなことでございます。組合本部役員というものの解雇理由としましては、会社側の理由としては、経営上やむを得ないという理由でございます。それからあとの組合員五名は、飲酒運転事故というような理由でございます。 それからさらに十月二十三日から二十六日にかけては、第三次解雇通告がございまして、十一名が解雇予告を受けたということでございます。 それで、十月二十四日に、組合は、スト予告通知をなした。このスト予告通知の内容は、労働協約違反、解雇問題その他一連の不当労働行為という理由でもってスト予告通知を出したということでございます。 それから十月三十一日には、組合は、福島地裁に、解雇された三十五名の地位保全、それから賃金支払いについて仮処分申請を行なっております。これに対しまして、会社側は、十一月四日付でロックアウトの予告通知をなしております。 それから十一月六日に至りまして、組合側から不当労働行為の救済申し立てがなされたわけでございます。この不当労働行為救済申し立ての内容は、組合員二十七名に対する解雇辞令取り消し、組合との団交、組合費のチェックオフ、それからポストノーティスというこの四項目になっておるわけでございます。 これに対しまして、地労委は、十二月十日に第一回の審問をいたしました。それから十六日に第二回の審問をいたしまして、事態が急激に処置しなくちゃならぬ問題がございましたので、これを一括しまして処理いたしておりますと時間が間に合わないという問題がございましたので、不当労働行為救済申し立ての内容四項目は先ほど申し上げましたようになっておりますが、このうちから団交開始分だけを分離いたしまして、それで十六日に団交だけを分離いたしまして審査いたしまして、同日決審いたしまして、十二月十九日に団交開始の救済命令を双方に交付いたしたわけでございます。 それで、一応、まず話し合いの場をつくるということについて一つの望みを託しておったわけでございますが、この救済命令は会社側から受け入れられなかったというわけでございます。すなわち、翌日二十日の朝に組合側から救済命令に基づく団交申し入れをいたしましたが、これは封も切られずに返戻されたというようなことで、受け入れられなかったわけでございます。 それで、地労委といたしましては、何とかして話し合いの場をつくるということについていろいろ考慮いたしておったのでございますが、それとあわせまして、救済命令を出す際に、このままじゃなかなかいきなり団交の場は持てないのじゃないかということを考えまして、いままでの織田大蔵社長の言い分といたしましては、解雇した組合幹部とは会わない、けれどもそれを除く組合となら会う、それから私鉄とは会う、こういうことを言明されておりましたので、地労委会長が立会いたしまして織田大蔵社長とそれから私鉄の力徳副委員長との三者会談でもって団交の前座をひとつつくろうという考えを持っておったわけでございます。それで、そういうことにつきまして二十日の午前中に会長が社長に会見を申し込みましたところ、会うということで、会長が福島交通に参りまして、社長室で会長が会って、私鉄と会ってどうするかということについて話し合う意思はないかということを申し上げたわけでございます。 いままでの双方の争点を考えてみますと、会社側は、あくまでも心がまえは会社の再建合理化ということを強く通しておりまして、合理化に反対する組合幹部とは絶対会わないんだと、反対しない者とは会うんだ、こういうことを言っておるわけでございますが、一方、組合側は、いままで合理化反対ということばについては一言も出ていないのであります。いわゆる一方的な解雇撤回という問題等を中心とした団交とか、それ以外の不当労働行為というものを理由としてストをやるんだ、こういうふうに言っておりまして、その間におきましては、合理化反対ということは全然どこの表現にもあらわれていないわけでございます。地労委の会長といたしましては、その問題を考えまして、社長には、組合は合理化反対というのは、どこも言っていないじゃないか、ただ、一方的な解雇、あるいはとにかく会わないといったような不当労働行為、これについて組合は不満を持っているんだ、だから合理化にひょっとしたらば大賛成するかもわからぬぞ、それだから会ってみないかというような理屈で言ったわけでございますが、まあいまとなっては何ともしようがない、会ってみてもしようがないのだということで、ついに受け入れられなかったというのがきのうまでの経過でございます。 なお、地労委といたしましては、この前の昭和四十年度の争議の場合は、当初から会わないということで、地労委に対する門戸は当初からかたく閉ざされておったということで、実はその点は困ったわけだったのでありますが、このたびの場合は、向こうから地労委にも一度ほど来ておりますし、それからまた、きのう会長が行ってそういうふうに受け入れられなかったという問題でありましたけれども、今後もひとつちょいちょいと会うからよろしくと言っておりましたが、その際に、いや地労委さんには会いますから、こういうふうに言っておりまして、一応地労委の門は閉ざされていないということは、前回の問題とは非常に違っている問題であるというふうに考えられるわけでございます。 非常に大ざっぱなことでございましたが、一応従来のおもなる経過について御説明申し上げた次節でございます。
○委員長(山本伊三郎君) どうもありがとうございました。 —————————————
○委員長(山本伊三郎君) ここで参考人に対して御質疑のある方の御発言を求めるのでありますが、小川労働大臣が出席されまして発言を求められておりますので、発言を許します。
○国務大臣(小川平二君) 一言ごあいさつを申し上げさせていただきます。 私、このたびはからずも労働大臣に就任をいたしました小川平二でございます。申すまでもなく、ただいまの時期はきわめて大事な時期と存じますので、微力を傾注いたしまして職責を全うしたいと願っておる次第でございます。力の足りない者でありますので、これからいろいろの機会に御教導も賜わり、また御鞭撻をいただきたいと願っておりますので、何ぶんよろしくお願いを申し上げます。(拍手) —————————————
○委員長(山本伊三郎君) それでは、参考人及び政府に対して御質疑のある方は、順次御発言を願います。
○藤田藤太郎君 参考人の平子先生にちょっとお尋ねをしたいと思います。 一番あとからですが、二十日の日に、きのうです、力徳副委員長と会社は地労委の会長のあっせんで会うということであったのでありますけれども、どうもそれも実現しなかったといろぐあいに受け取っていいんですか。
○参考人(平子忠君) さようでございます。
○藤田藤太郎君 そこで、懲罰委員会のところでも一つ聞きたいのですが、初め、懲罰委員会をやって結論を出したけれども、社長が反対をして今度出てきた。このときには強行採決には組合は従わないということであったのでありますけれども、それでよろしいということで進んできて、懲罰委員会できめたが組合は従わぬといって首切りを始めた。このときの議題は二十四名というのでありますが、今日、三百三十三名ですか首切りが出て、理由は、経営上やむを得ないとか事故責任の問題のお話がありました。そうなりますと、この中には組合の幹部もいるでありましょうし、そういうことについて四項目の不当労働行為のあっせんがあった。団交の問題だけは地労委で命令を出していただいた。いろいろ御苦労になっているわけでありますけれども、労組法六条の団交拒否をしてはならぬということで地労委が救済命令を出して、会社がその団交に従わぬ。理由はあげられましたけれども、そういうことでいま推移していくわけでありますが、あすのストをかまえるという段階に入ってきたわけですね。そうして地労委としては、これについて、あっせんとか事情聴取とか、そういう調整事項として今後しようという問題についてどういう計画がありますか、それをお聞きしたい。
○参考人(平子忠君) 藤田理事にお答えいたします。 現在におきまして、前と違いまして、地労委に対しては会見を拒んでいない、ずっと会うと、こう言っておるわけでございまして、その点については織田大蔵社長には今後も会い得るんじゃないかというふうに考えられます。それで、今後の地労委の御質問による対策でございますけれども、一応、会長の職権によるあっせん、調停、そういうものが考えられるわけでございますが、地労委もやはりやるとすればできないまでも最も効果ある方法によってやらなくちゃならぬという問題がありますので、どういうふうな事態の変化という問題があるかもしれませんので、それらの問題につきましては、今後の事態の変化に一番適したような方法で地労委のできる限りのことをやっていきたい、こういうふうに考えておるわけでございますが、まだそれをどういうふうにやるかということはちょっとあらかじめ決定ないしは予断し得ない事情でございますので、そういう問題は事態に沿うて逐次やるというふうにお答え申し上げるばかりでございますが、いま決定しておりますのは、一時とにかく団交の問題だけを切り離した救済命令を出しましたので、あとの不当労働行為については残っておりまして、これは次回は二十三日に予定はされておるんですけれども、非常にまた事態が緊迫しておりますので、その情勢によっては次の二十三日の審問をひょっとしたら延期、変更等もしなくちゃならぬじゃないかというような問題も考えております。
○藤田藤太郎君 私は地労委にあまり深い質問をしたいとは思わないわけですけれども、本来、争議が起きれば、いろいろの法律関係というても、労働三法の関係によって、特に労働関係調整法で調整に努力されると思うが、私はいま平子先生のおっしゃった中に一つ気になることがあるわけです。織田社長が会うと言い出した、いままでは会わなかったんだと。重大な県民二十何万という足をとめる争議のあっせん、またはあっせんに入らなくても事情聴取について、中央、地方の労働委員会を持っている以上は、何らかの形で調査をするとか調整を成熟さすとかの行為という権限がある、私はこういうぐあいに思うわけですが、先ほどのお話の中からいくと、どうもしようがなかったと。そうではないにしても、少しそこのところが気になるのですが、その点は、労働省も来ていますけれども、どう調整をやればもとに戻るか、そこらの御意見をちょっとお聞かせをいただきたい。 最近になって、県民の足を守るということの意見の先行があって、肝心の労使関係を離れていろいろの行為が行なわれようとしているということをうわさに聞くわけです。これは地労委じゃありません、周囲でそういううわさを聞くわけですから、これはもう重大段階に入った、そういう気持ちを私は持って、運輸省も労働省も見えていますから後ほど明らかにしたいと思うわけですが、一般の見方というものは、先日の十二日のあのバスがとまったという経過について、私たちの認識と地労委の認識とに差異があるのかどうかということもお聞きしておきたいわけです。私らの理解しておるのは、休業その他の行為を停止する仮処分が裁判所で出た。それは十一日の一時三十分だと思うのでありますが、そのあくる日の問題を何も言わずに、その夜、会社が既定方針どおりやるんだという指示をして、組合側から、それならあした自動車を動かしていいかどうかということを職場の営業所長に伺いを立てた。従業員は全部職場に待機しておったのでお伺いを立てたら、小野町営業所だけは、いや、運転してもらってよろしいというので、そこは正規の運転がされた。そしてだんだん時間がたってきて、幾つか運転をしてもいいというような話が営業所から出てきたのが十一時五十分ぐらいだったと言われます。そこへ知事が来て、私が責任を持つから運転をしてくれというので、十二時きっかりに組合は運転を始めた、こういうふうな事態だのに、組合に責任があるからというので賃金カットをみなしたという経過というものは私たちは理解ができないのですが、地労委としてその間私の認識とどれだけ同じなのか違っているのか、ひとつお話し願いたい。
○参考人(平子忠君) 藤田委員にお答えいたします。 前段のいろいろ地労委でできます調査等の問題でございますが、ほとんど毎日ぐらい、これは強制という意味じゃありませんけれども、事務局におきましては、労使双方に接触させまして、そういうような事態については十分万一の問題をキャッチするというようなことをやっておるわけでございますが、ただ、問題は、非常に地労委でつらい立場であることは、この場合は確かに労使問題であるのですけれども、ちょっと普通にない非常に基本的に困難な問題がございまして、それで地労委の立場でそのとおりに法律によって処置するということは問題はないのですけれども、その結果をこの場合は非常に考えなくちゃならぬ。そうかといって、あまりこれもだめだあれもだめだといって考えてばかりいてもこれは始まりませんので、事態に応じて次々とできるだけの手を打たざるを得ない。その結果についてはあまり考えても始まらない、次々とやっていこうという考え方なんですが、それにしてもやはり効果が考えられる時点においてやらざるを得ないというような立場ですので、その点は御了承をお願いいたしたいと思います。 それから後段の問題でございますが、十二日のストといいますか、あるいは午前中の命令違反といいますか、この問題については、これは夜中からいろいろ知事が介入したり、あるいは組合のいろいろの動き等もちょっとわれわれのまだよく知り得ない問題もあるわけでございまして、これはいずれ問題として出てまいりますので、その時点においていま少し双方の事情を聞いて処置したい、こういうふうに考えております。
○藤田藤太郎君 会長代理としては、なかなかお話ししにくいのかもしれません。いずれにしても、団交命令を出しておいでになりまして、それに会社が従わぬ。それで、地労委の会長だけ会うという、最後の結論だけ申し上げますと、そういうお話でございます。きょうもいずれみんなが努力をして円満にこの事態がおさまるように努力しておることだと思いますから、いまの時点においてここでとやかく私は申し上げたくないのであります。そこで、いずれあとからも少し話が出てくると思いますが、私たちはそういういま申し上げたような理解を持っている。 それで、問題は、この争議のこじれているのは、大蔵社長がことしの六月から入ってきて、八月でいままでの協定、協約をみな破棄した。破棄して一方的に解雇して、解雇を含んだものとは団交しないということで次から次へと首切りをやってきた。それは、十一月二十八日から、三十五名の仮処分決定があって、三十五名の問題をまだこれを従うとか従わぬとかということで最後までかかったという段階があるわけですけれども、あと百五十名近くの人を二回首切ってきている根というのは、私は何といっても、あの十一月十二日に、休業いたします、全員解雇いたしますと。それから運賃値上げを運輸省が許可しなかったから賠償の告発をするのであると、監督官庁を全くばかにしたようなことが次から次へ出てくるわけです。そして、首切りも六百名まで切るということを言っているわけでありますけれども、全然労働者に納得せないようなかっこうなんです。 それから十二日の事態も、新聞やその他にはどんどん発表するけれども、労働組合には一言半句も何の通告もない。職場へ行って働いている従業員は、あの前段を考えてみると、十二日から休業というものに対して何とか県民の足を守りたいということで一番熱心だったのは私は従業員だと思う。しかし、いろいろと経営権やその他の問題があって、事業者の要するに会社の指示によって何とか県民の足を守れないかといって気をもんで、ようやく福島県知事から連絡が十時五十分にあって、会社の命令が具体的になくとも私が保証するからと言ってきたので、組合は十二時から動かしたというのが経過だと思うんですね。ところが、午前中のバスがだれの責任でとまったかということが明確にならないから、次から次へそういうかってなことが出てくるとしか判断ができないわけですよ。問題はそこだと私は思う。だから、先日も、運輸省に、監督官庁としてあの半日間自動車がとまった責任分野を明らかにしてもらいたい、メスを入れて明らかにしてもらいたいということをここで言っているわけです。この問題が明らかになれば、監督官庁にそんな失礼なことや、国家の法秩序の中で許せないようなことを平気で言うようなこと、または実行するようなことがやむと私は思う。それは特に公共事業です。今日の会社事業というものは、認可を受けて生産を始めたら、社会の公器でしょう。特に公共事業なんですから。公衆の利益を守るために認免があって許可されている事業が、個人の手段で勝手気ままにされるというところに近代社会を破壊する大きな原因が出てくると、そう思うわけです。 ですから、平子先生にちょっと待ってもらって、運輸省に、先日の宿題にあった十二日に自動車がとまったその責任分野というものについて明確にやってもらいたいということをみんな言ってここで議論があったんですが、この点について運輸省はどういうメスの入れ方をしておいでになっているか。このことを私はお聞きしたいと思います。
○説明員(蜂須賀国雄君) 先日質問がありましたように、十二日の休止につきまして、会社のほうでは、先日もお答えしましたけれども、「福島民有新聞」に対しまして運行停止の社告をし、また福島陸運事務所に対しまして口頭で通告してまいったわけでございます。福島交通が当時道路運送法の第四十一条第一項に言うところの休止をなす意思があったことにつきましては間違いないわけでございまして、十一月十二日の午前十時過ぎに運行するよう業務命令を出しておるわけでございますが、その間におきましてさきに表示されましたところの休止の意思を取り消すに足るような措置が講ぜられたとは認めがたいのではないかというふうに考えておりまして、仙台の陸運局長を去る土曜日に実は呼びまして、事情を調べるように指示したわけでございます。 なお、その間におきまして、いろいろな連絡を受けておりますが、十一日の仮処分の決定後の会社側の意思につきましてまだ明確に確認できないわけでございまして、実は本日こちらへ午後過ぎに参るように呼んでいるわけでございまして、さらに詳しく説明を聞くことになっております。
○藤田藤太郎君 しかし、事態は、私が先ほど経過を平子先生にこういう議論があったということを説明したような理解に立っていただいていると私は思うのです。さようでございますね、経過は。——わかりました。 そこで、そういう事態であるその責任を明らかにせぬ限り、あのような問題が次から次へ出てくる。公益事業者、特に交通という事業の事業者の心がまえというもの、社会公共にこたえる心がまえというものができて、はじめて運輸省は認免許可ということになるわけでございます。ですから、そういうことを明らかにしないで、これから先はうわさでありますけれども、あすのストを控えて会社はロックアウトをするということを盛んに宣伝をしております。これは対抗手段として法律上あり得る場合がありますけれども、公共事業ですから、その一定の手続を経てロックアウト予告がされたというのでありますけれども、そういうことは対抗手段として生まれてくる可能性があるかもわかりません。しかし、他の事業のバスで運輸省が臨免で代替輸送をするということをやったら、労組法も労調法も憲法もなくなる。憲法の効力というものはみな消えてしまう。憲法で認めているように、基準法でも認めているように、労働者の労働条件、賃金は対等の立場できめるというのが日本の法秩序の原則なんです。その原則が、それは三権が制限されているところに労働者は問題を残しております、段階的に公務員からはじめ。しかし、労働三法の権利を実施するところに使用者と対等の立場でやるというのは国際観念であって、日本もそういう法体系のもとにいま進んでいる。事業ごとに幾らか制限が社会的予告その他の制限はあってもあるわけです。それを、ストライキをやるということで、代替運送を他から持ってきて、そして運輸省が臨免をしてやるなんということになってきたら、これはひとり福島交通の問題ではない、私はそう思う。それは日本の労働者全体の問題ですよ。大問題です。そういううわさですから、私はそれ以上言いませんけれども、そのうわさにこたえるようなことを運輸省はちょっとでも発言されているのか、そういうことがあるのかどうかということをここで明確にしてもらいたい。
○説明員(蜂須賀国雄君) これにつきまして、そういう公式発言はいたしておりません。 なお、争議行為によりますところの交通機関の運行停止につきましては、当然われわれとしまして当面の労働問題の解決のためにあらゆる手段を尽くすべきだと考えておりまして、それが先決だと考えております。
○藤田藤太郎君 争議が正常に解決することが先決であると、ですからそういうことを、代替運転の臨免みたいなことをやるなんということは考えていない、こういうことですね。
○説明員(蜂須賀国雄君) なお、これにつきましては、事態の推移を見なければわかりませんけれども、争議行為によるところの運行停止に伴うところの代替行為につきましては、労働争議との関連もございますので、労働機関とも十分連絡をいたしまして慎重に対処したいと考えております。
○藤田藤太郎君 どうもあいまいだけれども……。 労働省にお尋ねをしたい。いまのような事態について代替運転を臨免をしてストに対抗を監督官庁がやるということは、いまの法体系上考えられますか。
○国務大臣(小川平二君) お答えいたします。 福島交通の問題は、ただいまの時点におきましては、あるいは解雇とか、期末手当とか、労働協約の履行の問題等に関連をする労使の紛争でございますから、これはあくまで労働問題として処理していくべきものであると考えまするし、労働法の規定いたしておりまするもろもろの手段によって最善を尽くすということが基本的な態度であるべきだ、かように考えております。
○藤田藤太郎君 だから、私がいま運輸省に言った。運輸省は、労働問題だから、それは一日も早く解決するために最善の努力をしてもらいたいと。地労委の平子先生にもお願いしているところです。いま地労委も一生懸命にがんばってもらっているところです。しかし、それがもしもできなんだからあしたのストライキに代替運転を監督官庁が命令をして他のバス会社その他にやらすということになってきたら、日本の法体系がめちゃめちゃになってしまうでしょう。世界じゅうにそんな慣例はないでしょう。事業者が対抗手段として講ずることはロックアウトということは認められていますが、それをやるやらぬは別として、公益事業ですから、そんなことはいつまでもやれないでしょう。また、交通機関も、なかなかむずかしい問題ですから、良識をもってお互いが利便をはかるために譲歩も行なわれ、そこに労働に服していくというのが交通の事業のことだと思うのです。そうかといって、ストライキという最後の手段に訴えて、法律に認められた手段に訴えて解決するという道が正常な労使関係のあり方だと思うのです。それに対して、たとえば監督官庁による運行は、これは労働関係でありません。認免の運行の監督官庁がそういうことをもしも——いや、いまそんなことはきめてないとおっしゃっていますから、そんなことも議論してない、ただ慎重にそういう問題については労働省と相談をしてから処置をとりたいとおっしゃるから、もしもそういうことがあるとしたら、私は労働法体系は根本的にくつがえる、こう思う。だから、運輸省から労働省に問いかけられている問題ですから、労働省としては明らかにしてもらわないと、あと始末が困る。大臣のおっしゃったことはごもっともだと私も賛成ですが、その後の問題について、もう少し明確にしておいてもらいたい、こう思います。
○政府委員(松永正男君) 福島交通の問題につきましては、先ほど地労委の会長代理の方から御説明がございましたように、非常に長い問題でありまして、しかも、いろいろ複雑な要素がからまっております。したがいまして、先ほど御指摘がありましたように、たとえば、十一月十二日の時点におけるあの問題と、それから今度組合側から正式の争議行為の予告がなされ、これに対抗して使用者側から正式のロックアウトの予告がなされるこういう事態とは、問題の根底におきましては実質的にはつながりのある問題もあるかと存ずるのでありますけれども、やはりこれは分けて考えるべきではなかろうかというのが私どもの考え方でございます。他面、しかし、利用者側の立場に立ちますというと、従来の経過から見まして、この年末を控えて争議行為ないしロックアウトが行なわれて県民の足が奪われるという事態に対しまして、利用者側が非常に深刻なショックを受けておられるということも事実のようでございます。したがいまして、地元におきまして、たとえば、市町村、商工会議所等が何らかの手段を講じて代替輸送のようなことをやりたいというような気持ちが出ておることも事実のようでございます。 しかし、ひるがえって考えてみますというと、あしたを控えました今の時点におきましては、先ほど御説明申し上げましたような明らかに労使間の問題、そうして法律に基づきます予告通知もなされておるという状況でございますので、先ほど大臣が申されましたような基本方針におきまして、労働問題を処理するための労働問題処理のワク内におけるあらゆる手段、これは精力的にやらなければならないと思うのでありますが、これを尽くすということが最も基本的な必要な事柄であるというふうに考えているわけでございます。ただ、ほかの事件とは違いまして、たとえば十二日のような事態が今後来ないとは限らない。この事件の様相いかんによりまして、いろいろな手段、方法、対策というものがとられることがあり得ると思いますけれども、事柄の本質が労使間の紛争、労働問題であるという限りにおきましては、やはり労働問題処理のワク内においてこれを解決していくという基本方針は今後とも変わらない、変わるべきでないというふうに考えている次第でございます。
○藤田藤太郎君 いまあなたの経過の中におっしゃった労使問題の紛争ですから、その地域の住民の皆さんに御迷惑をかけるということが起きてくるということは事実です。しかし、そうであれば、市町村住民の皆さん方の意思を結集して、その労使間の紛争を解決するためにあらゆる世論を集中して労使間に反映をして解決するという道筋をとるべきである。ところが、具体的に十九日に団交命令が出て、その地労委の命令も拒否してどこに道が開かれるのか。労働者は正規の手続によって対抗手段としてやらざるを得ぬところにきておる、そういう事態ですね。私がここで問題にしたいのは、正規の手続によって問題がここまできておるということは、十二日の経過を見て明らかなんであります。電車、バスをあしたから休業して、従業員を全員解雇してと、そういうことを言うことすら、二十七万の県民の足を守る公益事業として認免を受けてやっている人の言うことか。そういうことが、ことばだからといって、いまの法律のたてまえからいっても、社会的にいっても、許されることではないと私は思う。そういうことが延長して、今度は、労働組合が、団結権の擁護ということは国際条約にもあるわけですから、そういう意味で国際慣例によって日本の法体系によっていま行使されている中で、大臣や松永局長の強調されることは私も同感です。そうしたら、行政庁が一々そういう争議に関係していいとは私は言いませんけれども、国家組織によってこの問題の解決に最大の努力をする、これは私はけっこうだと思う。それに手をやいたといいますか、陸運事務所の命令でストライキに入ったら代替輸送をするからあのままほうっておけということなのかどうか私はわかりませんけれども、監督官庁、政府によって代替輸送なんということが考えられておるというならば——いま考えておるとおっしゃっていないけれども、そういううわさを耳にするとしたら、これは労働法の体系上許されないことだということを私は強調したい。運輸省の方は労働省に意見を聞いてという話に結論はなっているかもしれませんが、このときに労働省はどうするかということをやはり意見を聞かしておいてもらわぬと、争議調整の問題について、社会も周囲も努力をしないで、バスがとまりましたから代替輸送だということにでも——年末で地元がどうこうというそういう世論やなんかの問題については、争議が解決したら正常にあすからバスが動くわけですよ。事が十分に尽くされないでそういうことが考えられるというなら、私は今日の労働法体系は根本からくずれると思う。そのことを言っている。だから、その点は明確にしておいてもらわないと困ると思うんですよ。
○国務大臣(小川平二君) 私どもの基本的な考え方は、先ほど申し上げましたとおりでございます。したがいまして、行政機関としましては、労働争議不介入の精神に照らして、慎重に対処してもらいたい、かように要望せざるを得ないと存じます。
○藤田藤太郎君 労使間だから云々ということを乗り越えたうわさというものが出てきているわけですよ。大臣よく御承知のとおりでしょう、私の質疑の間にも。何も私はあしたやるストライキだけを議論しているのじゃないんです。最大の努力をして解決するように、周囲もどこがネックとなっているかということに世論を集中して、あしたからのストライキまたは争議を解決するように、年末だからという条件ならなおさら自動車を動かしてもらいたいということをこの争議の焦点に向かってぶちあててやっていくのが行政じゃないですか、政治じゃないですか。そういうことがいまの急務だといまおっしゃるとおりだと私は思う。しかし、そういうことにはなかなかいきにくい。団交の命令も拒否し、ようやく地労委の会長と会うことになったという現状ですよ。組合という人格者がおって、そこで生産をあげておる人格者をほっておいて、おまえらには会わぬけれども、会長には会いますと言ったって、それじゃ地労委の会長が実際のものを付託されたときにどういう命令を出しますか。何の条件も整備せずに、あしたからバスを動かせという命令が地労委会長としてできるでしょうか。私はできないと思う。そんなことはできない。そのときに、行政官庁が路線指定から代行輸送をやりなさいということまで命令を出すということになったら、日本の労働法体系はめちゃめちゃですよ。だから、日本の労働法体系の基本に沿って今度の問題は事後の問題も処理しますということを明確に言ってください。それでなければ、私はこの問題は困る。
○国務大臣(小川平二君) 御質問の御趣旨は、代行輸送をいよいよやりたいと思うが、労働省はどうかと意見を求められた場合において、私どもがどういうことを言うかということであろうと存じます。 先ほど申し上げましたとおり、労働争議には介入すべからずという精神に照らして、慎重に対処していただきたいということを申し上げるほかない、こう存じております。
○藤田藤太郎君 そうすると、労働争議について、政府は介入しないと、法体系に従って、日本の労働三法、憲法を守って、それに違反するようなことはしないと、こういうことですね。
○国務大臣(小川平二君) それが本筋でなければならないということを申し上げるわけでございます。
○藤田藤太郎君 そこで、運輸省の業務部長さんにもうちょっとお尋ねをしたいわけでございます。 メスを入れるということを仙台の局長に指示をされたのでありますけれども、それは具体的にはどうなってくるわけですか。やはり十二日のあの半日自動車が止まったということが明確にならないと、いまのような立場からは許されない行為だ。単に資本権、経営権をかってに振り回したらいいということに終わってしまうわけだと私は思うんです。それじゃ、合理化云々の問題で、地労委の平子先生の御報告にありましたように、いまの労使間の問題ですから、正常な形でやってきたものが、こういうかっこうで終わるというのはたいへんなことですから、私はこの問題をいつじゅうにどういうぐあいに改めてくるかということをもうちょっと明確にしてもらいたい。
○説明員(蜂須賀国雄君) これは地方鉄道と軌道とバスと三つあるわけでございますが、それにつきまして陸運局のほうに言いまして、陸運局は陸運事務所を使いまして、営業所長からあるいはそれ以外にも関係機関でも一応調べておりまして、そういう点についていろいろ聞いておりますけれども、まだいままでの連絡では明確になっておりませんので、したがいまして、本日陸運局長を呼んでいるわけでございます。
○藤田藤太郎君 そうすると、一日も早くこの問題にメスを入れるという方針は省議できめられて実施されているわけですね。
○説明員(蜂須賀国雄君) そのとおりでございます。
○藤田藤太郎君 それじゃ、それを早くなにされることにして、労働省にお尋ねしたいんですが、私は、この現地の報告書を見てみますと、たとえば基準法関係で三六協定は十月十一日よりの締結については拒否されている。それからむろん就業規則がその次に出てくるわけです。そうすると、織田大蔵社長が出てきてから、三六協定その他協約全部が放棄せられて、三六協定もなし、就業規則はこういう場合にどういうことになるんでしょうか。その就業規則というものが余後効的に云々というような議論には私はならないと思うんですけれども、労働基準法によりますと、労働組合または労働組合がない場合は労働者の過半数以上の意見を聞いてこれが締結をされるということ、それから就業規則のところを見ましても就業規則をきめるときには必ず労働組合または労働者の過半数の代表の意見を聞かなければならぬ、こういうことになるわけですが、いまの三六協定を破棄して、時間外労働で会社側のかってにきめたダイヤによってどんどん走らされているというようなことは、実際問題としてそのままほうっておいていいものでしょうか。私は、この前にお願いしておったのは、三六協定、就業規則はどういうものであるか資料を提出してもらいたいとお願いをしておいたんですが、その件はどうなっておりますか、これもお聞きしたい。
○政府委員(村上茂利君) 福島交通におきまして三十六条協定が現在ございませんで、労働基準法違反の問題が一つございます。この点につきましては、現地の労働基準監督署等におきまして、三六協定を締結しなければ基準法違反の問題が生ずるから、つくるようにという指導を労使双方に行なっているわけでありますが、通常の場合ですと、使用者のほうが労働基準法上適法に時間延長をいたしますためにイニシアチブをとることが通例でございますが、今度のは逆のような形で、指導いたしますにつきましてもいろいろ問題があるわけであります。そこで、私どもは、あくまで三十六条協定を締結してもらうことが本則で、一日も早くこれを締結してもらいたい。この問題を抜きにいたしまして、三六協定なしに、基準法上適法にどういうふうにしてやれば合法的に処理できるかといったような知恵を授けてどうこうするというのは、現段階におきましてはまことにどうも当を得ない。そこで、また、労働基準法上違法かどうかという問題になりますと、三十二条第二項の規定によりましていわゆる変形八時間労働制というものが考えられ得るということを申し上げておるわけでございます。つまり、「使用者は、就業規則その他により、四週間を平均し一週間の労働時間が四十八時間を超えない定をした場合においては、その定により」云々と、こういう規定があるわけであります。その場合に、運行規程等によりましてその労働時間が特定されておるといったような事実を踏まえましてどのように考えるかという問題があるというだけでありまして、それが望ましいとかどうとかいうことじゃないのであります。あくまでもこれは三十六条協定をすみやかに締結していただきたいというのが私どもの考えでございます。したがいまして、三六協定の資料とか、就業規則がどうなっているかという点につきまして、これは失効したものについてのお話ではないと私ども存じておりまして、資料として提出するという点についても、実はそのように私ども承知いたしておらなかったわけでございまして、問題の考え方につきましては、以上申し上げたとおり私ども考えておる次第でございます。
○藤田藤太郎君 三六協定をつくるとか、締結することが望ましいと言ったって、相手が団体交渉にも話し合いにも一切応じないで、どうしてつくれるのです。だから、一般論じゃないんですよ。三十六条協定をつくりたい、つくらなければ現状ではいけないと思います。ストライキをやるのはあした一日ですよ、あとどうか知りませんが。だけど、三十六条協定をつくらなきゃならぬと言っても、相手が応じてこなければ、三十六条協定も、就業規則も、なんにもつくれないんじゃないですか。会社が命令して休日勤務から何からやらしているというのは違法行為じゃないですか。これはどうなりますか。
○政府委員(村上茂利君) 法律の建前論から申しますと、時間延長は望ましくないと思います。三十六条協定を結んで時間延長しろというようなことは、本来ならば労働省で言う筋合いじゃございません。しかし、交通運輸の実態にかんがみまして、従来も三十六条協定を結んでおりました関係もございますから、適法に運行時間を確保するためには三六協定を結ぶことが必要だ、そういうことでおすすめをしているわけであります。われわれはおすすめをしているわけなんでございまして、それを特殊事情だからといって結ばない、これは卒直に申しまして労働基準監督機関としてもいかんともしがたいことでございます。締結しなければ労働基準法違反の問題になる、それを言いつつ締結をすすめておるわけでございますが、その三六協定を締結しないという段階におきまして、それでは現にバスとか軌道が運行されておるわけでありますが、それがすべて違法かどうか、こういう判断をしなければならない。その場合の判断として三十二条第二項の変形八時間労働制のこの考え方で処理できる部分があるんじゃないかという判断を私どもしておるわけでございますが、本来、このようなことは、これでやれば適法なんだからこれでやったほうがいいといったように受け取られちゃ困りますので、私どもはこういう席では実は申し上げたくないことなんでございます。しかし、基準法違反かどうかということになりますと、この第三十二条第二項によって違法でない、こういうふうに判断せられる部分も相当あるのではないか、こういうことになろうかと思います。それを申しておるわけでございます。
○藤田藤太郎君 いやいや、そういうことを私は議論しているんじゃないんですよ。三十二条には、基準法できめられた労働者保護の一週間四十八時間労働の中でやるというのが大原則です。しかし、やむを得ないから三六協定をやっている。バス会社というような場合は、いまの交通事故からいえば、災害云々の一日の勤務時間の延長は二時間をこえてはならぬというこれを適用するほどいまは交通災害その他によって国民が被害を受けているわけですから、むしろそこの適用が三六協定を結ぶときでもそれくらいの基準監督を今後しなければならないと思っておるくらいです。 しかし、それはそれとしまして、三六協定も結んでいない、就業者の意見も聞かぬ就業規則をつくってそれに従わしていると、こういうものの効力はどうなるのかという問題が出てくるわけですよ。それだから、あなたのほうは、あなたのいまおっしゃったとおりだけれども、事実行なわれている行為は労働基準法違反という行為にはなりませんか、こういうことを言っている。事実延長が長く行なわれたり、非常に長時間労働や休日労働がやられていることは違反になりはしませんかということを聞いている。だから、この前あなたは聞いていなかったとおっしゃるけれども、現実の三六協定や就業規則をひとつこの次の委員会に出してくれと——私はそこのところは詰めませんよ、ことばの問題だから詰めませんが、これを明らかにして、これとこれは違反行為だということを、こういう問題の争議のときは正常な監督行政というものを明確にすることも大きな問題解決に寄与するものだと思うからこそそういうことを言っておる。だから、そういうものが法違反に私はなると思うが、なりますかということです。
○政府委員(村上茂利君) 三六協定なしにやっておりますことを、私が三十二条第二項の規定で適法と見られる部分もあるというようなことは、実は申し上げること自体がいかがかと思うのでございますが、さればといって全部三十二条第一項の原則でぴちっとやった場合に、バスや軌道の運行がどうなるかという問題も出てくるわけでございます。しかし、いま先生御指摘のように、法違反は違反でございます。これは正さなければならない。もっとこまかに申しますと、運行管理規程がございまして、バスや軌道の発着が特定され、労働時間がどうなるかということが特定されている部分と、そうでないものがあるわけでございます。そういう特定されていないものにつきましては、法違反という問題がかなりはっきりしてくると思います。そういう関係は第一線の機関において十分フォローをしておるわけでございます。そこで、この点についてはいろいろ配慮をいたしておりまして、適正な措置をとりたいと存じております。ただ、一般的に申しまして、労働基準監督官が監督をいたします場合には争議行為に介入するような行為をしてはならぬというのがこれは国際的な慣例でございまして、ILOなどでもそういう勧告をいたしております。そういう点がございますので、実はこまかい気を使いまして法違反の問題を処理しつつあるような段階でございます。御趣旨は私どもよく理解できるのでございまして、そういった問題も考慮して適正に処理をいたしたい、かように存じます。
○藤田藤太郎君 私は、その立ち入り検査をきびしくやってもらいたい。三、四年前に新潟交通にあったようなことのないように、これは明確にしてもらいたい。内容は言いません、よくおわかりだと思うから。だから、何カ月続いた争議があの一点で即刻解決したという問題もあるわけですから、えてしてそういうぐあいに、これはわしの資本でわしが事業をしているのだから、わしが言うことについてはなんにも文句を言わさぬ、基準外であろうが、何であろうが、労働監督であろうが、そんなこと知っちゃいないということに——私はこの争議に詳しくメスを入れていませんから、それから先はわかりませんけれども、そういうことで、私は内容はよく調べなければわかりませんけれども、運賃を値上げしなかったから告発してやるとか、何ぼやったのにどうやとか、こういうことを平気で監督官庁にかみついている経営者というものが近代社会において認められるかどうかというところからこの争議が出発しているということも、労働省も、ただ認免の問題を労働省にどうせえというわけじゃありませんけれども、そこらも十分にやって、正常な運行という中でできるように、ひとつ一段の基準局としての御配慮を願いたいということをお願いしておきます。 それから平子先生、いろいろと御苦労になっておるわけでありますけれども、先生もお感じになっていると思いますけれども、個々の争議の問題で社会労働委員会が取り上げるというのは、実際にあまりないわけです、労使関係ですから。しかし、こんなひどいことは一連として初めからしまいまで許されないということでこの委員会で取り上げておるわけですから、どうぞ、先生もおっしゃったように、経過についても私たち納得いかない点がたくさんあるわけですが、きょうはもう時間がありませんから申し上げませんが、一段と早く問題が解決をいたしますように御尽力を賜わりますようにお願いをしておきたいと思います。ありがとうございました。 運輸省も、ひとつそういう意味で、一日も早く十二日の午前中のバスがなぜとまったかという真相の究明、責任の所在を明らかにしていただきたい。 きょうは、大臣に来ていただいたわけですが、大臣も、そういう事態でございますから、のさばる者は何ぼのさばったって社会秩序がこわれたっていいということについては、労働行政というものにしっかりメスを入れて、労使関係が正常になるように一段とこれからも努力をしていただきたい。 以上、皆さんにお願いをして私はきょうの段階はこれで終わります。いずれ、この問題は、いまのように内容をもっと徹底的に調査して、正常にするように努力しなければならぬ、こう思いますが、きょうのところはこれで質問を終わります。ありがとうございました。
○村田秀三君 私からも、せっかくおいでいただきました平子参考人に、一、二点お伺いをしたり、あるいは要望を申し上げたりいたしたいと思います。 ともかくたいへんな福島交通争議でありますが、地元の地労委としてこの問題に真剣に取り組んでいただいておることを私も聞いておるわけでございまして、その多忙な中をせっかくおいでをいただいたことをお礼を申し上げたいと思います。実は、きょうの地元の新聞を拝見いたしますと、先ほどの経過の説明にもありましたように、十九日出した団交再開の救済命令に対しても「異論があるので行政訴訟でいく」と、こう会社側は言っておるわけでありますが、それに対して地労委として「近く命令不履行で福島地裁に緊急申し立てを行なう予定。」である、こういう記事も出ておるわけであります。そこで、ストライキはあすでありますから、可能であれば本日中でもその裁判所の結論が出るならば何かの道が開けるような気がするわけでありまして、その辺の事情について地労委としての作業をお伺いをしてみたいと思います。
○参考人(平子忠君) 緊急命令の申し立てでございますが、きのう私が来るまでは、私はそれについては全然知らないでおるわけですけれども、まあ理論的には、とにかく地労委が出した救済命令に従わないということになりますれば、これは筋としては緊急申し立てをせざるを得ないということに相なると思うのです。現に、四十年の十二月の救済命令というものに対しましては、緊急命令を申し立てしまして、そういうような前例がございます。したがって、地労委としましては、そういうような段取りにならざるを得ないのじゃないかと、こういうふうに一応考えるわけであります。
○村田秀三君 出発の時点ではこういう話が出ておらなかったと、こういうことでありますから、なんでありますが、まあいずれにいたしましても、その手続を早くおとりになって、そして過去の経験もおありでございましょうが、ほんとうに県民に多大の影響を与える事態にならざる前に命令が出されて、そして団交の道がかりに少しでも開かれるとするならば、また相当に考え方もあろうかとも思います。その努力をひとつしていただきたい、かように思います。 次に、何といいますか、しょっちゅう地労委のお世話になっておるようでございまして、まあ地労委としては正当な判断と処理をしておるはずでありますが、しかし、その期待どおり事態が動いていかないというところには何か原因があろうと思います。まあお答えいただくのにはたいへんむずかしい問題になるかもしれませんが、背景であるとか、あるいは法体系の不備、あるいはここを強化する必要があるのではないかというような何かお考えでもあれば、御意見を賜わりたいと思います。
○参考人(平子忠君) いろいろなかなか思うようにいかぬから、法体制の問題についてというようなお話でございますけれども、その問題はいろいろないことはないと思うのですけれども、非常に重大な問題もございまして、私はその点で特に研究もして参っておりませんので、ちょっとお答えしがたいことでございますので、御了承をお願いいたしたいと思います。
○村田秀三君 まあいずれにいたしましてもたいへん御苦労さまな話でございまして、せっかく努力をいただいて一日も早く問題の処理、解決がなされるように、地労委の皆さん方にお願いを申し上げて、私の参考人に対する質問はこれで終わります。 次に、運輸省に対して……。前回の委員会で質疑の中から要求をいたしました資料を出していただきました。この資料について若干の説明をまず業務部長のほうからしていただきたいと思います。
○説明員(蜂須賀国雄君) 前委員会の御要求の資料でございますが、初めに運行管理者の点につきまして質問がございましたので、これを調査したわけでございますが、現在、ここに書いてございますように、左側が運行管理者と選任月日でございますが、その後、本年十月の末から十一月の始めにかけまして会社を実は監査したわけでございます。そのときに、右側に出ておりますが、変わっておりましたのがこの運行管理者でございます。四運行管理者につきましては、選任はされておったわけでございますが、届け出がまだされておらなかったというのが現実でございます。 それから次に、反対側に「辞表提出」云々と書いてございますけれども、管理者はいなかったのじゃないかと、あるいは、すでに私はやめてしまったから、もう運行管理の責任はないんだというような発言があったというふうに聞いておったわけでございますが、それにつきまして各営業所に全部個々に当たりましてこれは調べたわけでございますが、そのときのあれでは、辞表の提出も要求されていなかったし、また、辞表も出していないということを言われておるようなわけでございます。これは内部事情でございますので、向こうから聞いたことをそのまま書いたわけでございます。 それからなお、掲示につきましてお話があったわけでございますが、これにつきまして全部調べたわけでございますが、十一月十二日の運休の掲示につきまして、ここにございますように、十四の営業所につきまして、ほとんどしていないわけでございますが、しておりましたのは、棚倉の営業所で待合室に一カ所いたしております。この内容につきましては、所長が自主的に、「まことに迷惑でございますが、ただいまバス運休中でございますので、御了承ください」というかっこうになっておりまして、これは十二日の午前六時十分から九時三十分の間にいたしたわけでございます。それから相馬営業所もしたわけでございますが、これは自主的に掲示をしたわけでございまして、これにつきましても、これは若干書き方は違っておりますけれども、「十一月十二日は、第一労働組合の行なうストにより電車、バスがとまりますので、御迷惑ですが御了承ください」、こうなっておりまして——失礼しました。これは本宮でございますが、本宮につきましてはそういう掲示をいたしております。これは会社のほうの備えつけのものを増し刷りしたものでございます。なお、これにつきましては、前日の十一日の午後三時から五時ごろまでに行なっておりまして、それを翌日の午後からこれを取りはずしをしております。それから相馬につきましては、大体棚倉と似たようなかっこうになっておりまして、これも午前七時から九時までの間に出しております。 以上がごく概要でございます。
○村田秀三君 そのほかにも一点あったわけでありますが、それは後ほど触れることといたしまして、運行管理者の状況でありますが、まあ辞表を出しておらないというような資料が出てきておりますが、当日、「私は所長の資格を剥奪をされておるから、したがって、職員に指示する権限は何もない」というようなことが現実あるわけであります。そうした場合に、これを、運行管理者がその個所におったと理解すべきか、あるいは、確かに辞表を出しておらないということで、それをかりに認めたといたしましても、現実にいないと同じような状態が起きた場合にいかように判断するかという問題です。
○説明員(蜂須賀国雄君) これは、新聞の社告によりまして、全従業員の十二日以後解雇ということを出しております。そこから来たと思いますけれども、実際は現実に運行管理者はおるわけでありまして、ただ、問題は、運行管理者みずからかってにいないということでそう言ったと思いますが、これは会社の監督責任の問題だろうと思います。
○村田秀三君 この間私は資料収集の進め方として希望しておきましたが、まあ何らかの事情もあったでありましょうが、大体会社側の聞き取り調査のようなものですね。私は、現場の従業員、組合の代表等にも意見を聞いてもらいたいということを言っておったわけであります。したがいまして、この際、私自身がその営業所に行って所長と話をしているだけに、実際に所長がみずからの口で、職員全体を前にして、「おれは所長でないのだ。もう電話連絡で所長の権限を剥奪されておって、ただ単に電話当番である」と、こういうことを私に答えているわけでありますから、そういう事実に対してどう判断を下すべきかということは、これは重要なことではないかと思います。辞表は確かに形式的には出しておらなかったかもしれないけれども、現実の問題としては運行管理者がおらなかったという姿が出てくると思うのです。その辺のところをひとつさらに調査をしていただくと同時に、明快なる判断をしていただきたいと思います。
○説明員(蜂須賀国雄君) これは運行管理者の怠慢か、あるいは、先生からお話がございましたように事実そういうふうになっておったか知れませんけれども、これにつきましてさらに調査をいたすつもりでございます。
○村田秀三君 そこで、いまの説明の中でもありましたが、現実にそういう問題があったとすれば、これは会社の管理がよろしくないというお答えもいただきました。そうしますと、どう考えてみても、会社の責任というものは免れないと私は判断をいたしますが、いかがですか。
○説明員(蜂須賀国雄君) 責任はございます。
○村田秀三君 この資料を見ましただけでも、運行管理者の変更があったにもかかわらず、監査を受けてはじめて届け出を出すというような状態で、これはやはり法律を軽視している証拠ではなかろうかと思います。と同時に、十一月十二日の時点においての運休掲示の有無、これはたまたま三カ所でありますか、なされているわけでありますが、そのほかはほとんど出されておらない。もちろんこれは法律ではありませんけれども、公益事業として人命を保護する、ないしは国民にサービスをするという観点に立っての運輸省が定めた規則にこれまたもう堂々と違反しているわけですね。そういうことになりますと、この会社の経営そのもの、運営そのものが、公益事業としての責任を痛感するどころか、むしろ諸法規、運輸省の指示等に対して一切関知をしないというような態様をわずかこれだけの資料においても感ぜざるを得ないわけですが、運輸省もあの会社経営に対してそのような態度をお持ちでいま諸問題の処理に当たっていると思いますが、その点はどうでございますか。
○委員長(山本伊三郎君) ちょっと待ってください。平子参考人に申し上げます。 本日は、長時間にわたり貴重な御所見を賜わり、まことにありがとうございました。
○説明員(蜂須賀国雄君) 従来の経過を見ておりましても、確かに、村田先生おっしゃるように、福島交通の経営につきましては、いろいろ問題があるわけでございます。したがいまして、従来から十分監視をしてきたわけでございますが、今後も一そう監督を厳重にいたしていきたいと思っております。
○村田秀三君 次に、この前要求をいたしました資料がもう一つあるわけであります。つまり、十二日の運行が事実上停止した責任はどちらであるのか、会社側にあるのかどうかという問題について、当時、運輸省としての態度は不鮮明でありましたけれども、事実を調査して白黒の判断ができるようにしてもらいたい、こういう希望を述べておいたわけでありますが、その結果はいかがでございましょうか。
○説明員(蜂須賀国雄君) これにつきましては、ただいま藤田先生の御質問にお答えいたしましたように、現在調査しているわけであります。まだ結論は出ておりませんので、結論が出次第御報告したいと思います。
○村田秀三君 その結論はいつごろ出る見通しでしょうか。
○説明員(蜂須賀国雄君) できるだけ早く出したいと思います。
○村田秀三君 これは前回にも申し上げましたが、何といいましても、本問題の処理のポイントというのは、もちろん労使の問題である、あるいはそういう部分もあります。したがって、労働省等の御努力も当然いただかねばならないのでありますけれども、そのポイントはどうしても運輸省自身が握っておるように感ぜられます。したがいまして、どうしても運輸省にはある時点で決断をしていただかなければならない。予算委員会でもるる中曾根運輸大臣の答弁等もございますから、その線で御努力をいただいておることとは思いますけれども、あらゆる手を使って、そしてほんとうに国民の目から見て公益事業であるという信頼感が生まれるような、そういう措置をきわめて早い機会にとっていただきたいと思います。単に労使問題だからこれはその解決をまてばいいんだ、こういうものの言い方ではなくて、労使の紛争は会社の運営等をめぐるところの運輸行政に責任の大部分が本問題には伏在しておる、こう見られるわけでありますから、せっかく御努力をしていただいて、つまり、代行輸送云々というような問題が先ほど論議をされておりましたが、そういう問題を解決する以前に運輸省が決断を下すならば、むしろ問題は竹を割ったような解決のしかたがなされるものであろうと私は見ておりますので、どうぞひとつ早急に措置をしていただきたいことを念を押しまして、質問を終わりたいと思います。
○委員長(山本伊三郎君) 他に御発言もなければ、本件に関する質疑は本日はこの程度にとどめておきます。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(山本伊三郎君) 速記を起こして。 —————————————
○委員長(山本伊三郎君) 次に、政府関係特殊法人等の給与問題等に関する件について調査を行ないます。 御質疑のある方は、御発言を願います。
○藤田藤太郎君 まず、労働省にお尋ねをしたいのですが、公社、公団等の政府機関、これを組合側は政労協と言っていますことは、御承知のとおりです。この前もちょっと聞きました。そこで、公務員の賃金がきょうあすにも国会できまろうとしている。ところが、政府機関の賃金問題というのは、この前の協定に沿って労使関係が持たれていない。皆さん努力をしていただいたわけでありますから、その努力は私は多といたしますけれども、やはりことしの年末までに解決をするという意気込みがなければ、政府の行政を分けてつくった公社、公団がこういう給与の状態で、全く発言権がないような状態では、どうにもならぬのじゃないかと私は思うのです。だから、その点は労働省はどういう指導をされているか、お聞きしたいと思います。
○政府委員(松永正男君) いつでしたか、だいぶ前の本委員会におきまして、藤田先生から、この問題について、大臣に、閣議においてこの問題処理について発言をするかというような御質問がございまして、前早川大臣でございましたが、それをやりたいというようなことでございました。小川大臣になりましてから、国家公務員、地方公務員等に関するベースアップの閣議が行なわれました際に、労働大臣から発言をいたしまして、公団、公庫、事業団等、いわゆる政府関係機関につきましても、できるだけ年内に支給ということを目ざしてやれるように、早期に処理ができるようにしてもらいたいということを各省大臣に御要望を申し上げたのでありますが、引き続きまして、事務次官会議におきまして、亀岡官房副長官から、同じ趣旨で、各省早期にやるようにという指示をされました。それを受けまして各省で努力をしていただいているのでございますが、現状のところ、具体的な回答、ないしはベースアップにつきましての方針等を公団、公庫側からすでにもう示された団体が、政労協関係で——そのほかにもたくさん公団、事業団がありますが、政労協関係で十六ございます。まだ回答が示されていないのが十五ほどございます。ですから、半数をちょっと上回った程度でございまして、当初私どもが願望しておりましたのに比べますと、進捗度合いがどうもまだおそいような気がいたします。ことしは、例の調整手当、勧告では都市手当でございますが、この問題等がございましたので、例年よりは複雑な要素があるわけでございますが、先ほど申し上げましたような政府部内の意思統一の促進を通じまして、たとえば、当初、事業団、公団等によりましては、何日ごろ回答すると言っておったものが、わずかではありますが、一日ないし二日程度回答が早まったところも相当ございます。そういう意味では促進の効果が多少は出たというふうに見ているのでございますが、いま申し上げましたようなこの時点においての現状でございますので、今後ともやはり同じ方針でできるだけ促進をいたしたいと考えているのでございます。 なお、回答が具体的に出ませんでも、団交の過程において相当意見交換で煮詰めつつあるというような団体もございますので、おっしゃいましたように、できるだけ今年じゅうに支給できるような方向ということで、さらに私どもの立場におきまして努力をいたしたいと考えております。
○藤田藤太郎君 私は、官房長官と労働大臣に来てもらって、今後こういう不始末が起きないように明確にしておきたかったのですが、きょうは予算委員会の最後の日ですから遠慮したわけですけれども、しかし、公務員の給与と関係なしに、一つの事業体であって、公務員法は適用されていないのですね。民間の事業と同じなんです。独立して生産をあげ、独立してその労使関係をやっていくというたてまえに全部なっているのです。二百からあるわけです、政労協に参加しているのは三十幾つですけれども。そういうものが、全く、リモートコントロールというか、政府官庁や大蔵省のそれによって一生懸命に働け働けといって働かしておいて、あとは知らぬ顔だということでは、これはどうにもならぬ。だから、やはり当事者能力をきちっとつけて事業をやらすという原則が成り立たぬ限り、この問題は解決しないと私は思うのです。この点は心していただきたいと思うのです。まあ松永さんと亀岡さんが中心になってやってもらっているのですけれども、何らかの形で今年のこの問題の処理を年内に片づけてもらいたい。そうして、そういう欠陥というものをきちっと国会に報告してもらいたい。そうして、こんなことがないように、最大限閣議でも一ぺんでも二へんでも解決するまでは——政府が腹をきめればこんなことはすぐできることなんだから、それをやるようにしてもらいたいということをお約束をいただきたいと思います。
○政府委員(松永正男君) 御指摘のように、各事業団の根拠法におきまして、たとえば給与規程等につきまして、ほとんど同じ規程でございますが、主務大臣の認可を得なければならない、主務大臣は大蔵大臣に協議しなければならない、こういうような規定がございます。三公社五現業等に比べますというと、ほとんどの団体が政府から交付金を受けて、そしてその事務費をまかなっておる。三公社の場合は膨大な自己収入があるわけでございます。したがいまして、いまの法律のたてまえと、それから財政上のそういう実情から言いますというと、おっしゃるように、大蔵大臣の認可という問題にからんでくるわけでございます。根本的に、労働法のたてまえといたしましては、労働三法が適用になる。しかし、実際はなかなか実情として窮屈である、御指摘のような問題点があるわけでございますから、私どもといたしましては、本年におきまして、たとえば大蔵省でそういう給与規程や財源を審査いたします際にも、個々個別の審査ということになりますと非常に回答まで時間がかかるというような事情がございますので、財源を大ワクで示すような方向でやったほうが早期解決になるのじゃなかろうかということで、大蔵省とも打ち合わせをいたしまして、ことしはそういう促進という意味で財源を大ワクで示すというような方法をとったわけでございます。事業団によりましては、それぞれ給与体系も違いますし、暫定手当を持っているところ、持っていないところ、それぞれ違うのでありますけれども、そういうものについては、迅速処理ということから、大ワクでやったらどうかということの意見を私どもも述べまして、そのような方向で処理をいたしたのでございます。したがいまして、大ワクといいますか、根本問題におきましては、おっしゃるように、法のたてまえの問題があるわけでございます。それについていろいろ問題があることは御指摘のとおりでありますが、ことしの処理といたしましては、われわれとしてはそのワク内でできる限り早くできるようにというくふうはいたしたつもりでございます。
○藤田藤太郎君 差し迫っている問題ですから、その中の個々の問題はきょうは取り上げるのをやめますけれども、きょうはもう二十一日、補正予算がきょうきまろうとしているんですね。大体二十日に全部回答するという申し合わせがある。そして、それが実施されなくて、まだ半分しか回答されてない。これは何を物語るかと、残念でしょうがないわけですから、ひとつそういうことを明確にして、再びこの轍を踏まぬように努力をしていただくことをお願いをしておきます。 それから、次の問題は、北海道地下資源開発会社の問題なんです。これも政労協の一つなんです。ところが、その歴史を私ちょっと見てみまして、まあつくるときにも問題があったような気がするわけです。政府出資が九億で、民間出資が一億の特殊法人の会社をつくって、これは北海道開発庁の監督下にあるわけですけれども、事業が詰まってきたから、最近の団体交渉では、賃下げをするんだ、その次には首切りをするんだ、二百十三名のうち段階的に百五十名を差しあたり首切るんだと。行政管理庁の行政の問題について、さきに、この問題について、行政整理で首切りは行なわないという大原則が打ち出されていると思うんですね。それにこういうことが行なわれて、それじゃ退職金が払えない。私もちょっと資料をあなたのほうからもらいましたけれども、皆さん事業をやって、取締役、監査役に入ってずっとおいでになってきているわけですけれども、それがいまのようなかっこうで、うわさに聞くと、九億、十億の資産に対して、いまはもう資産がない、代替するものはないから、もう切り捨てごめんだというかっこうだと。私は、政府が九割まで出資してつくった特殊法人の会社がこういうことをやって、そしてあとは首切りじゃと、そういうことで事が済むんだろうかというように考えるんです。北海道開発庁の監督下にあるのですから、労政局長、北海道開発庁のこの事業の将来性については、閣僚懇談会でもやめようということがきまったようであります。それじゃ、従業員は、いまのようなかっこうで、それにマッチしたようなかっこうで首切って、政府が責任を持たぬというかっこうでいいだろうか。これまた重大問題ですよ。これはどういうぐあいにお考えになっているのか、これを両方からお聞きしたい。
○説明員(馬場豊彦君) 北海道開発庁でございますが、お答えいたします。 いま先生のお話の地下資源会社が、関係閣僚協議会で先般きまりまして、民間企業に改組するという方針がきまりました。それで、その方針に基づきまして、開発庁としましてはいろいろ検討を重ねておるわけでありますが、人員整理の問題は、私のほうも何も言っておりませんし、会社の社長さんもときどき見えられますが、社長さんとしても人員整理ということを言っておりません。賃下げ等も直接会社から聞いておらないわけでありますが、いまおっしゃった団体交渉を通じてそういう話題が出ておると思います。また、会社の成立につきまして、実は、資料提出をいたしましたので御存じだと思いますが、昭和三十三年八月にできました当時からおっしゃいました資本金でやっているのでございますが、毎年赤字でございまして、累積赤字が相当重なっております。開発庁といたしましても、国策会社でつくったものが赤字でいつまでもおっても困るので、何とか立ち直るようにという指導監督をいたしまして、約八年ほどやってきたわけでございますが、現在時点に至りまして政府のほうの方針がきまったので、今後は立ち直れるように会社を指導していきたいと考えております。開発庁の長官も、会社の持っている技術が非常に特殊な技術でございまして、それに従事する従業員の技術を生かすような方法で会社の立ち直りを考えよというような指示を私どもにしておりますので、これをいかにしてその趣旨に合うように会社を立て直すかというのが今後の検討事項でございますが、なるべく早い機会にさような方策を見つけたいと考えております。
○政府委員(松永正男君) ただいま藤田先生から御質問になりましたような事態があることを私ども承りましたので、実は、労使双方につきまして、どんな状況だということを問い合わせをしてあります。しかし、実情といたしましては、具体的な提案があって、そうしてそれに対して組合のほうが具体的に反対をしておるというような段階にはまだ至っていないように私どもは把握いたしております。先ほども御説明がございましたように、この十四日の関係閣僚会議で民間移行という方針がきまったというような経過でございますので、これからどうやっていくかということは、会社なり開発庁なりでこれから対策をお立てになるのではないかというふうに考えられるのでございますが、組合側の意向といたしましては、それまでにいろいろないきさつがありまして、一時他の事業団と合併したらどうかというような意見もあったやに聞いておるのでございますが、その後、先ほど申し上げましたような民間移行という問題がありまして、それに際しまして、組合としては、その移行の原因が会社が非常に赤字であるというようなことも大きな原因にもなっておるようでございますので、そうなりますというと、民間移行をいたしましても経営がうまくいくだろうかどうだろうか。そして、また、それが労働条件に響いてくる、賃下げということにもなるんじゃなかろうか。それからまた、いま現在おる職員の身分関係がどうなるだろうかというような先行きの不安も非常に強く持っておられる。しかし、具体的に、それでは会社のほうからどういう提案があったかということについては、どうもまだ具体化してはいないように私ども把握をいたしております。もちろん、開発庁等の御監督で、会社で今後の具体策をお立てになると思うのでございますけれども、そういう際に、昨日の衆議院の社労委員会におきましても、開発庁長官の御答弁によりますというと、スタッフの技術者は非常に優秀な技術者が多いんだというようなことを言っておられまして、この技術者を何とかフルに生かすような方法でやりたいという御発言も私そばで伺っておりましたので、おそらくそういう方針で御処理をなさるのではないか。具体的な問題が出てきました際に、当然労働三法適用でございますので、労使の間の協議を十分に尽くされまして、開発庁長官のおっしゃいましたような線で生かされるようにということを私どもとしては念願をいたしております。
○藤田藤太郎君 それはどうもどういうところから調べられたか知りませんけれども、会社側は、十二月六日の労使交渉、南社長も出席して——民間改組にすると閣僚会議できめたんですから、これは六日ですよ、十二月の。この場合は、二百名の職員のうち、百五十名の人員整理が必要であると言った。さらに、人員整理にあたって再就職のあっせんはできない、退職金は会社に金がないので一銭も払えぬと組合に通告しているんですよ。六日からきょうは二十一日ですよ。公式に団体交渉を社長が出てやっておる。具体的なものがないと言ったって、これほど明確なものはないと思うのです。それは問題ですよ。だから、きょうはひとつ開発庁にお願いしたいことは、そのすべてが民間企業として特殊法人を離れてやっていく、従業員も、いまの長官の発言の中にもあったようだが、引き続いて技術を生かして、地下資源開発ですから、日本にとっては重要な仕事であると思う。だから、人員整理は今日までの経過からやっていないということになっているが、こういうことを具体的に社長が組合に発言をして要求をしておるということじゃ、せないもするも、そんな議論じゃないんですよ。具体的にこういうぐあいに明確にしている。必ず組合は心配し、労働者は心配しますよ。だから、開発庁として明確にひとつ人員整理の問題にはしない、開発庁が責任を持って従業員を引き継いで、首は切らないで民間にどう処理をするということを明確にここで約束してもらいたい。そうでなければ、あなたのきょうのお話を、松永さんのお話を聞いても、そこまでいっていないとおっしゃるけれども、この六日のときに社長が出て、団体交渉での言い方もひどいじゃないですか、民間会社にしたら百五十人ぐらい人員を減らさなければいかぬのじゃないかと思うぐらいならともかく、首を切って——あとを見てごらんなさい。人員整理はしたってあっせんはいたしません、再就職のあっせんはいたしません、退職金は金が一銭もないから出せませんと、政府機関と言っていいようなところがこんなことを言って世の中通るのですか、御意見を伺います。
○説明員(馬場豊彦君) 十二月六日の社長との団体交渉のお話は初めて聞きました。実は、六日以後にも社長に会う機会がありまして、整理問題を聞いたのですが、そのときはそのような御趣旨の発言はわれわれにはございませんでした。なお、お話がございますので、十二月六日の状態をもう一回社長にただしてみたいと思っておりますが、われわれの承知しているところでは、さようなことはないと思います。
○政府委員(松永正男君) 私どものほうも、この問題があるというので、急遽、労使双方、組合のほうは地資開労という略称である北海道地下資源のその会社の労働組合でございますが、双方どういう実情なんだということで聞いたわけでございます。組合側のほうの主張によりますと、先ほど御指摘のようなことが、政府の方針の前の非公式の場で、正式の団交ではないけれども、何かあったということを組合側は言っております。それから、会社側のほうは、そんなことはないと、こう言っておりますが、ただ、これは十四日のその正式決定前に、組合側のほうから聞きましたところでは、会社として金属鉱物探鉱促進事業団ですか、これと合併したらどうかというような検討は会社内でやっておって、その際には人員整理も要るのじゃなかろうかというようなこともあったと、組合側の話からはそういうことだと聞いております。会社のほうでは、そんなことはなかったと、こう言っておりますが、先ほどおっしゃいました、退職金は支払わない、就職あっせんはしないとか、そんなことは会社も否定をしておりますし、いまの労働組合のほうも、そういうことはないと、こう言っております。ですから、これは労使双方とも一致しておりますから、この点はないのではないかというふうに思われますが、ただ、組合側としては、先ほど申し上げましたように、今後どうなるかという、まあそのようなこともちらほら聞こえたし、今後どうなるかということで非常に心配しておると、こういうことでございます。
○藤田藤太郎君 だから、それはなかったということが一番けっこうな話で、私もなければそんなことをここで言う必要もないわけですね。だから、まあこれはまたどこかから出るから、こういう議論があって、二百十三名の労働者は戦々恐々ですよ、実際的にね。だから、ないのがけっこうで、開発庁が責任を持って、人員整理をやらないで、その技術を生かして再建をする。再建というのは、法人会社即再建じゃないので、民間企業に改組するということが閣僚会議できまったのですから、まあこの問題は私はきょうは触れませんけれども、しかし、そういうぐあいにきまった以上は、人員整理の問題は責任を持って、開発庁の子会社みたいなかっこうですね、監督下にあるわけですから。だから、開発庁は責任を持ってそういうことはしないということをここで約束してください。労働省も、特に国家が九割まで資本を出しているような法人事業ですね、こういうことではそんな人員整理なんというようなものは認められない、そういう責任は持ちますということをはっきり約束してください。
○説明員(馬場豊彦君) 人員整理の問題でございますが、先ほどちょっとお話をいたしましたように、私どものほうの長官も、有能な技術を生かすようにせいという方針を指示されておりますので、それが人員整理にどういう響きを持つか。改組はきまったのですが、改組のやり方等は今後の検討でございますので、もちろん長官の趣旨を生かしまして、有能な技術の方はなお一そう働けるような体制にしたいと考えておりますが、全体についてどうなるかというようなことは私はちょっとわかりませんので、一人も整理しないというようなお約束はちょっとできないのであります。
○政府委員(松永正男君) 開発庁長官は、非常にはっきりと、職員の技術は優秀なんだから、これを生かすんだということを明言しておられますので、そういう方向でぜひともこの問題の処理をしていただきたいというふうに考えます。
○藤田藤太郎君 大きいところはどうなるかわからぬというようなことじゃなしに、開発庁の方針としては、長官も発言されていますように、資源がなくなった原因はどこなんだという問題まで突っ込まなければいかぬ問題になってくるんですね。仕事がなくなって云々というような話が出ているわけですが、そういうものを含んで、やはりこういう地下資源開発という重大な任務を持ってやってきた。それじゃ地下資源開発はほかのところでやっていないかというと、たくさんやっていますね。民間会社でもやっていますし、北海道庁でもそういう機構を持っていますよね。そうして、国家的に重大な意義を持っているこの特殊法人が、運営がどうだったかこうだったかという問題でこういう赤字を出して結末をつけてきた。国家の十億の税金の出資で、いくら非公式にしても、就職のあっせんはできません、会社に金がないから退職金は一銭も払いませんと、もうあんた、二百十三名の中で百五十名まで首切るというようなことがいみじくも出てくるところに問題がある。そうでしょう。そんなことのないように艦督行政をきびしくやって、他の一般的な社会でも指弾を受けないようにやってもらいたいと思うのですよ。国家の事業で首切りがどうやというて、その事業が続いて、三十三年からですから十年でしょう、いままでに。十年の間事業をやってきて、すっかり十億の出資がなくなったかなくならぬか私はよくわからぬけれども、話に聞くとそういうかっこうですよ。だから、いみじくもこういうものが出てくるという、そんな無責任な特殊法人をつくったときに問題があるし、国家の血の税金をここへ使ってそういうぐあいになったということは、国家経済にとって国民にとってたいへんなことだと私は思っているんですよ。いまは不当解雇をするかせぬかの問題にとどめておきますけれども、それはたいへんな問題だと私は思いますよ。だから、そういう意味で、いま監理官がおっしゃったように、従業員に不安を与えないように、技術を生かして再興をする、こういう方針を明確にひとつ、あなたは開発庁のかなめなんですから、かなめの役割りをしておいでになるわけですから、明確に腹をきめてやってもらいたいということをお願いしておきます。
○説明員(馬場豊彦君) 先生の言われる趣旨はよくわかりますので、いまのところ、整理の問題はわれわれのところにはきておらないのでございますが、今後人員整理というようなことがございましたら、そういう御趣旨に沿って努力をしたいと思います。
○佐野芳雄君 整理の問題は、労働省もあなたのほうも、そういうことのないように努力しようというので、よくわかるのですが、そこで、この際私言っておきたいと思うのですが、聞くところによりますと、手持ちの事業量が東京支店では十二月一ぱい、北海道の本店関係でも三月一ぱいでなくなると聞いているのですが、そういうことで民間会社に経営を継ぐということになりますと、一体、新規事業を引き受ける場合の計画等がないと、業者のほうから仕事の注文がないと思うのですが、一体、民間会社に移行する、改組するとかおっしゃっているその時期はいつごろを想定しているのか。それから民間会社に改組する場合の事業の計画ですね、それが明らかでないと、おそらく業者のほうからも受注することは困難だと思うのですが、そういう計画がすでにもう持たれているのか、これからそういう計画を立案することになるのか、その点を伺いたい。
○説明員(馬場豊彦君) 民間移行の時期でございますが、これはわれわれが行政管理庁と連絡をやっての見通しでございますが、四十三年度からということでございます。したがいまして、先ほども御答弁いたしましたが、計画はどういうふうになるのか、いろいろ問題点を拾い上げておりますが、なかなかむずかしい問題がございますので、いましばらく時間をかしていただいて、なるべく早期にめどをつけたいと努力中でございます。
○佐野芳雄君 改組は四十三年度からということになりますと、四月というふうに想定してよろしいですか。
○説明員(馬場豊彦君) はい。
○佐野芳雄君 そうしますと、もう十二月もおしまいですから、一月、二月、三月しかないのですが、これからそういう計画をするということになりますと、一体、準備ができるのでしょうか。
○説明員(馬場豊彦君) おっしゃるように、四月からということは、四月にびっしりということじゃございません。四十三年度ということでございますが、いまのところではなるべく早くというので、もちろん四月の前に腰をあげたいと思っております。これは具体的にやるのは四月まで待っているわけでございませんので、なるべくめどのつき次第会社と相談しなければいけませんし、ほかにも監督官庁がございますので、さようなところとも打ち合わせながらきめていきたいと思っております。
○佐野芳雄君 それから、先ほどからお話がございましたように、優秀なスタッフを持っておりますので、そういう人たちのためには将来とも考えていきたいという労働省もあなたも考えですから、それはけっこうなのですが、それには計画がそれに付随してこないと、改組の条件によってはやはり人は要らなくなるわけですから、そういうところがどうなるのか非常に心配になりますので、早急に計画を決定していただくことと、計画の構想のできました場合においては資料を提出してもらいたいということを希望しておきます。
○説明員(馬場豊彦君) わかりました。
○委員長(山本伊三郎君) 他に御発言もなければ、本件に関する質疑は、本日はこの程度にとどめておきます。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十九分散会 —————・—————