P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
57回国会衆議院1967/12/12

物価問題等に関する特別委員会 第2号

発言数
124
登壇者
9
会派数
2
開催日
1967/12/12

会議録

戸叶里子日本社会党

○戸叶委員長 これより会議を開きます。  この際、小委員会設置に関する件についておはかりいたします。  先ほどの理事会の協議に基づきまして、本委員会に、小委員十一名よりなる消費者問題に関する小委員会を設置いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

戸叶里子日本社会党

○戸叶委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  それでは、小委員の各会派割り当ては、自由民主党六、日本社会党三、民主社会党一、公明党一とし、小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長において指名するに御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

戸叶里子日本社会党

○戸叶委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  それでは小委員に       青木 正久君    大野 市郎君       小峯 柳多君    佐藤 文生君       砂田 重民君    粟山  秀君       唐橋  東君    武部  文君       平岡忠次郎君    和田 耕作君       有島 重武君を、小委員長には砂田重民君を指名いたします。  なお、委員の異動等に伴う小委員及び小委員長の辞任及び補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

戸叶里子日本社会党

○戸叶委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。      ————◇—————

戸叶里子日本社会党

○戸叶委員長 物価問題等に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、これを許します。武部文君。

武部文日本社会党

○武部委員 それでは、きょうは、消費者保護という観点から、公取、農林省、厚生省三者について質問をいたしたいと思います。当委員会で牛乳問題がたいへん多く取り上げられまして、今日まで十数回にわたって論議を続けてきたところでありますが、きょうは、先ほど申し上げますような消費者保護という観点から質問をいたしたいと思います。  まず、厚生省に対しまして牛乳の定義、一体厚生省は牛乳をどういうふうに定義づけておるか、こういう点について最初に見解を伺っておきたいと思います。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 牛乳の定義に関しましては、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令、昭和二十六年厚生省令第五十二号でございますが、その第二条に、「「牛乳」とは、直接飲用に供する目的で販売する牛の乳をいう。」。「販売」のところに、「不特定又は多数の者に対する販売以外の授与を含む。」ということになっております。

武部文日本社会党

○武部委員 厚生省令第二条第三項によって、牛乳とは牛の乳をいう、こういう定義づけになっておりますね。そこで、それでは現在の省令でいう牛乳の脂肪分は何%以上であって、それはいつ制定されたものであるか、これを伺いたい。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 牛乳の脂肪分は、成分規格で三・〇%以上というふうにきめられております。これは昭和二十六年の十二月二十七日、この省令が施行されたときにそうなっております。

武部文日本社会党

○武部委員 脂肪分は三%以上。酪農農民からメーカーに納入される牛乳の中に占める含有脂肪分は、大体何%ぐらいあると厚生省は見ておりますか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 三%から、平均三・三%と見ております。

武部文日本社会党

○武部委員 それでは、諸外国では、牛乳に脂肪分が占めるパーセンテージは大体何%ぐらいですか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 私たちが調べましたのでは、各国の脂肪は日本よりはやや高いようでございまして、たとえばオーストリアの場合は三・八一%というような数字を、国際酪農連盟で調べたので聞いております。それからデンマークが四・二一%、あるいはスウェーデンが三・九一%、そういうように、各国とも大体日本よりも脂肪含有量は、これはなま乳でございますけれども、多くなっております。

武部文日本社会党

○武部委員 いまのはなま乳の中ですね。現在、日本のなま乳では三ないし三・三%含有脂肪分がある、こういうことですが、いまのなま乳の脂肪分はだんだん増加をしておるのじゃないかということがいわれますが、厚生省のいう三ないし三・三%というのは少し低いように思いますが、間違いございませんか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 私たちが手に入れた資料では、大体そんなふうになっております。

武部文日本社会党

○武部委員 そこでお伺いしたいのは、いまお聞きいたしますと、たとえばデンマーク、オーストリア、すべてなま乳の中に三・五、六%から四%近くの脂肪分が入っておる。したがって、諸外国のミルクの中に占める脂肪分——日本では三・〇%以上あればいいということになっておるわけですが、外国では非常にまだ高いと私は思うのであります。そういう面で、二六十年に制定をした厚生省令のパーセンテージを上げる必要があるじゃないか、こういう意見がございますが、これについて厚生省はどう思っておりますか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 この問題は非常に困難な問題がございまして、私たちのほうは、一応最低規格ということでございまして、季節によりあるいは地域により三%を下回るものがございますものですから、現在では最低基準として一応三%というような数字をつくってきておるわけであります。  なお、こういう問題に関しまして、今後改定するにしても、非常に重要な問題でございますから、食品衛生調査会などに私たちも諮問をしてみたいと思っております。

武部文日本社会党

○武部委員 わかりましたが、現在のメーカーが生産しておる牛乳の含有量は、大体どのぐらいだと見ておりますか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 これは、ずっと年間平均とりますと、やはり三%になっております。

武部文日本社会党

○武部委員 それではお伺いをいたしますが、スタンダライザーというものを御存じですか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 はい、知っております。

武部文日本社会党

○武部委員 それはどういう機械でございましょうか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 これは、いまのところ日本に入っておる機械は、大体クラリファイアーというようなろ過器と一緒になったものが多いのでございまして、そしてこれは脂肪の調整をするというか、標準化をするという機械でございます。

武部文日本社会党

○武部委員 お聞きしますと、脂肪の調整あるいは標準化をはかる。これは乳業メーカーのほとんどが持っていますか。大手だけですか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 私たちも、いまこれにつきましては実態調査をやっておる最中でございまして、正確なことはわかりませんが、私たちの見たところでは、大体大きいメーカーだろうと思っておりますが、さらに正確な数字を私たち把握したいと思っております。

武部文日本社会党

○武部委員 いま調整とか標準とか言われましたが、現実にこれは脂肪抜き取りの機械じゃないですか。そのように厚生省は思っておりませんか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 脂肪を抽出する機械でございます。

武部文日本社会党

○武部委員 このスタンダライザーというのは、酪農農民から納められた乳の中に三・三%あった場合に、厚生省の省令でいう三%が標準なんだから、最低三%あればいいのだから、これは、はっきり言えば、それ以上のものを抜き取る機械ですよ。これはだれも知っておることなんです。そういう抜き取る機械が現実に大手メーカーに存在しておる。そして、抜き取ってどうするか。抜き取った脂肪分を何に使っているというふうに厚生省は見ていますか。全然知りませんか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 私たち、おそらくクリームのほうへ回しておるのじゃないかと考えられます。

武部文日本社会党

○武部委員 わかりました。スタンダライザーは現実にはほとんど大メーカーだけであります。中小メーカーにはそれだけの資金のゆとりがないから、買うことができない。これが現実の姿じゃないかと思います。  そこで、厚生省は、高温の水蒸気を加えて滅菌した場合に、その牛乳は滅菌牛乳だから加工乳だ、こういうことをいっておるわけでありますね。それについて、間違いありませんね。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 蒸気を吹き込むことそれ自体が加工乳というわけではございませんが、最近ユーペライザーというような蒸気を直接吹き込む新しい機械が入りまして、そしてこれは加工乳の申請を一応私のほうへ出してまいりまして、したがって私どものほうでは、その申請に基づきまして加工乳として許可しておるわけでございます。

武部文日本社会党

○武部委員 そうすると、先ほどのスタンダライザーで抜き取ること——加えることも加工乳なら、抜き取ることも加工乳というふうに理解できますが、どうですか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 これは、乳には他物を混じてはならないという規定がございまして、そして先ほどの定義から、牛の乳そのものを殺菌処理したものは一応牛乳であるということに、うちのほうの定義でなっておるわけでございます。加工乳というのは、還元牛乳であるとか、あるいは普通の牛乳で還元したものを加えたものを加工乳と私たちは見ておりまして、大体いま加工乳というのは、現在巷間に売られておるものは、ミネラルとかあるいはビタミンを加えたものが加工乳として売られておるわけでございます。

武部文日本社会党

○武部委員 その見解には私もいささかどうも異論があります。厚生省は、少なくとも自然の牛乳を保護するという立場に立たなければならぬと思います。そういう場合に、農民から納められた乳の中から公然と脂肪分が抜き取られて、それがなまクリームになって他の方面に売られておる。この利益は相当なものであるというふうに私どもは理解できるわけです。したがって、そういう立場から言うならば、外国の例から見ても、いまの最低三%というような数字、これも私は非常に大きな矛盾があると思う。そういうことをしてあるから堂々とそういうものを抜き取って、そして他の方面にそうしたものを売ってばく大な利益を得る。したがって、私が先ほど言うように、この基準を変える必要があるのじゃないか。厚生省の自然の牛乳を保護する立場から言うならば、当然そのようなことが検討されていい。特に二十六年に制定されたそうしたものが、今日いまなお存在しておる。こういう点についてはまたあらためてやりますが、そういう点についての厚生省の見解を、ぜひひとつ次の機会に問いただしたいと思います。  FAO——国連食糧農業機構ですね、これに日本はどういう態度をとっておりますか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 FAOは直接私のほうの担当ではございませんけれども、現在FAOとWHOで共同いたしまして、食品の規格委員会というものをつくっております。その規格委員会の中に牛乳、乳製品に関する部会がございまして、それに加盟しておる国は七十一カ国でございます。

武部文日本社会党

○武部委員 では日本は——その七十一カ国の中で、これを適用しておる国と原則的に賛成しておる国というふうにありますね。それで、この国連食糧農業機構は、いまおっしゃったように、乳製品の基本法を定めておる。この基本法では、一定率の牛乳を含まぬ複合飲料はミルクと呼んではならぬ、こういうふうになっております。日本は原則的に賛成ということになって入っているはずです。なぜ適用国にならないのか、その理由は一体何でしょう。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 これは基本法というか、基本原則の中には、いわゆる品質の規格というようなものには、たとえばバターであるとかチーズの脂肪分、あるいは固形分というようなものが含まれておりまして、わが国の食品衛生法では、特にこれは衛生上の観点から、規格であるとか製造の基準、あるいは保存の基準というようなことをきめておるものでございまして、現段階におきましては、やはり食品衛生法というものは危害事故防止というところに立脚しておりますものですから、これをいま全面的に受け入れるというようなことになりますとまだ法的に非常に不備がございまして、それで原則的に受け入れるという形をいまとっておるわけでございます。

武部文日本社会党

○武部委員 あなたから、こうした大きな問題について回答をいただくというわけにいかぬかもしれませんが、法の整備が整えばこのFAOに日本は加盟すべきである、そういうふうに思ってよろしゅうございますか。

神林三男厚生省環境衛生局乳肉衛生課長

○神林説明員 私たちも、国内法規が整備できたならば、当然そういうふうなことができるだろうと考えております。

武部文日本社会党

○武部委員 もう一つうがって考えると、この国連食糧農業機構の中には、先ほど申し上げるように、一定率の牛乳を含まぬ複合飲料はミルクと呼んではならぬということが書いてある。うたってある。ところが、日本の現実は、先ほど言うように、抜いたりいろんな形のものが行なわれておる。したがって、それを考えると、これをやれば、この機関に加盟をすれば抜本的に日本の法律を変えなければならぬ。こういう点があるから今日まで加盟を渋っておったのじゃないか、こういうふうに私どもは受け取れるわけでありますが、これ以上のことはあなたに質問してもどうかと思いますから、これだけにとどめておきます。  そこで、今度は公取並びに農林省についてお伺いをいたしますが、色もの牛乳、特にコーヒー、フルーツ牛乳が国会で取り上げられまして、また、公取自身も不当表示防止法違反事件としてこれを取り扱っておられますが、この不当表示防止法違反事件のその後の進展状況はいかがでございましょうか。

山田精一公正取引委員会委員長

○山田政府委員 ただいまお尋ねのございましたコーヒー、フルーツ牛乳等につきましては、業界のほうでも十分相談をいたしまして、不当表示防止法第十条によります公正競争規約を設定する方向に話が進みまして、ほぼ固まっておると申し上げてよろしいと思います。近く公正競争規約が制定を見るはずでございます。

武部文日本社会党

○武部委員 それは大体いつごろでございましょう。

山田精一公正取引委員会委員長

○山田政府委員 実は色もの牛乳だけの問題でございますならばきわめて早くできる見込みでございますが、この機会にやや欲を出しまして、そのほかの表示の問題もできるだけこれに包含せしめたいと考えまして、関係の官庁とも御相談を進めておる段階でございます。

武部文日本社会党

○武部委員 実はそれを聞きたかったわけでありまして、その他のものというのは、いわゆる加工乳だと思うのであります。フルーツなりコーヒー牛乳が不当表示違反事件として取り上げられて、たとえば会社の名前をつけて乳飲料ということに変えるということについては、大体業界もほとんどこれを了解をしておる。これはそれで当然だと思うのであります。ところが、加工牛乳というものは非常に種類が多い。私もずっと見て回りまして、いろいろ名前を調べてみました。ゴールドだ、スーパーだ、濃厚だ、デラックスだと、適当な名前が、まことにりっぱ過ぎるほどの名前がついて、たくさんございます。それを見ると、いかにもりっぱな高級品で、あたかも牛乳だというような、そういう感覚を与えるようなものがたくさんございますが、これも色もの牛乳と同様にひとつ不当表示として、公取としてはいまの公正競争規約という中に全部ひっくるめてやる、私はこれは正しいと思いますが、どうですか。

山田精一公正取引委員会委員長

○山田政府委員 ただいまお話しのございますような、品質を不当に誇張いたしまして消費者の選択を誤らしめるようなものがございませんように極力いたしてまいりたい、こういうふうに考えまして進めておる次第でございます。

武部文日本社会党

○武部委員 これは非常に種類がたくさんありまして、また内容も、いろいろ調べてみると多種多様であります。脂肪分の含有量についても相当な高低もある。ところが、この加工乳の中には、公取で摘発をいたしました例のヤシ油、これを混入したものが相当あるわけです。したがって、これに業界が相当難色を示しておるだろうということは、ほぼ想像もできるわけであります。聞くところによると、農林省が反対をしておるということでありますが、私も非常に不可解なのですが、こういう問題について、何か農林省のお考えがございましたらお聞かせいただきたい。

立川基農林省畜産局参事官

○立川説明員 いまの問題につきましては、お説のような点はございません。厚生省の取り締まりの規則の関係で不当ということであるならば、厚生省としてもその措置をおとりになると思いますが、われわれとしても業者をそういう方向で指導してまいりたいというふうに考えております。

武部文日本社会党

○武部委員 農林省は反対をしておる事実はないそうでありますから、けっこうであります。  そこで、ひとつ公取としては、いろいろ問題はあるでございましょうが、消費者の側から見ると、まことにたくさんの名前がございまして、これは非常に選択を誤ると思うのです。そういう面から言うと、はっきりとコーヒー牛乳なりあるいはフルーツ牛乳と同様に、加工乳についても不当表示として、ひとつき然たる態度を持って臨んでいただきたい。早急にひとつ結論をお出しいただきたい、こういうことを特に要望しておきたい。いかがでございますか。

山田精一公正取引委員会委員長

○山田政府委員 できるだけ御趣旨に沿いますようにつとめてまいりたいと存じます。

武部文日本社会党

○武部委員 それでは、次に牛乳審判について御質問をいたしますが、進展状況はいかがでございますか。

山田精一公正取引委員会委員長

○山田政府委員 御承知のごとく、牛乳審判は、三つの商業組合につきまして審判を進めておるわけでございますが、各組合につきましてすでに三回審判を開きまして、一応被審人側から申し出のございました参考人等の調べをいたしました。次回から実質的な審査に入る予定になっております。次回と申しますのは、東京の杉並につきましては、十二月の十九日だったと思いますが、開廷いたすことになっております。

武部文日本社会党

○武部委員 兵庫、愛知、杉並と、三つあるわけですね。それで進展状況を見ておると、これが審判にかかって、皆さんが立ち入り調査をなされてから相当な日にちがたっておるわけです。今日まで、いまお聞きするとようやく実質的な審議に入る、こういうことでありますが、この間もこの席上で委員長に質問をいたしましたように、被審人側弁護士、代理人、これをもとの公取の委員がしておられる。これについては前回論議をいたしましたから触れませんが、この関係の弁護士の方が、ほとんど同一の人間でたくさんの事件をお持ちである。したがって、もとの公取の委員である弁護士の方が忙しくて開けぬのか、あるいは意識的に引き延ばされておるのか、あるいは公取の皆さんのほうの都合でこの審判が延び延びになっておるのですか。一体三つのうちどっちでしょう。

山田精一公正取引委員会委員長

○山田政府委員 ただいまお尋ねのございました三つのいずれでもないように私は考えます。と申しますのは、論点を十分準備いたしますまでの段階において、かなり日数を要するわけでございます。むろんその背後には人手の不足とかそういう関係もございますが、論点をかみ合わせますまでに——準備手続もやってはおるのでございますが、日数を相当要するのが実情でございまして、実質的審判に入りますというと相当進捗いたすもの、かように考えております。

武部文日本社会党

○武部委員 三つのうち、いずれでもないというふうにおしゃったけれども、私は三つが原因だと思っているのですが、それは別にいたしまして。ところが、いまのようなテンポではこれは問題にならぬと思うのです。特にこれからまたソニーの審判もあるわ、松下も持っておるわというふうに、非常にたくさんの審判事件をかかえておるわけでありますね。牛乳審判は非常に注目の的でありました。あとでまた申し上げますが、緊急停止命令の措置も出たし、いろいろなことがあって、国民の側から見れば非常に注目をされておる審判であると思う。したがって、現状のようなことでは国民の信頼にこたえられないのじゃないかというような気持ちも持つわけでありまして、ひとつ職権でどしどし開いて進捗をはかっていただきたい。これを特に要望しておきたいと思います。  次に、いまの三つの兵庫、愛知、杉並の審判は、いずれも小売り業者、販売業者の審判でありますが、当委員会でこの問題が摘発されたときに、メーカーの問題について公取の見解をただしたわけであります。メーカーの違反事実の調査はその後どうなっておるでしょうか。

山田精一公正取引委員会委員長

○山田政府委員 メーカーの問題につきましては、本年の四月、事業者及び団体等につきまして臨検検査を実施いたしました。それ以降関係人を審尋いたしますとか、あるいは参考人の事情聴取等を実施いたしまして、現在もなお問題点を検討中ではございますが、問題はなかなか複雑多岐のようでございまして、まだ結論を得るに至っておらないわけでございます。

武部文日本社会党

○武部委員 不問に付するというようなことはございませんか。

山田精一公正取引委員会委員長

○山田政府委員 ただいまのところまだ検討中でございまして、結論は何ともわかっておりません。

武部文日本社会党

○武部委員 私は前の委員長のときにも申し上げたわけでありますが、メーカーの今回の措置、これほど独占禁止法違反の明瞭な事実はないと思うのであります。特にこの一円二十銭、三十銭、五十銭、こういう全くこれは物理的に一緒になった、偶然の一致と言えばそれまでのことかもしれませんが、全く一円二十銭、三十銭、五十銭と金額が一致しておる。こういう明確な独占禁止法違反は、実は私はないと思う。それが今日、いまなお検討中で複雑多岐だ、こういうことでは私どもとしてちょっと納得できないので、メーカーを呼んで皆さんとしてはお聞きになったことがございますか。

山田精一公正取引委員会委員長

○山田政府委員 担当者は、従来これを呼びまして聞いております。

武部文日本社会党

○武部委員 当時、この二円の値上げについて農林省が一役買った、こういうことが特に兵庫の違反の摘発の際に出てまいりまして、当委員会で問題になったことがございます。そのときに私も質問をいたしたわけでありますが、先ほど言うように、二円の内容がこのようにはっきりと三つに区別されており、全国ほとんど一律である、こういうところから、だれかが一役買わなければこういうようなことになるはずがない、したがって、農林省がそのような点に一役買ったのではないか。それも具体的な事実として兵庫の理事長がはっきりと言明をした、こういう事実がございました。皆さんが摘発をされたカラーテレビだって、同様に金額が一定をしておった。ここに私は、その摘発の最大の理由があったと思うのです。その証拠をつかんだと思う。同様な牛乳にこれがなぜ適用できないか、その証拠をなぜつかむことができないか、それが私は非常に不可解であります。不問にしないで、現在なお検討調査中であるということでありますから、ぜひやっていただかなければなりませんが、私は、農林省の畜産局長がこの問題について指示をした、こういう言明を問いただしたところ、畜産局長は、そういう事実はない、どこへでも出て明らかにする、こういう話がございました。公正取引委員長は、畜産局長を公取に呼んで事情をお聞きになったことがございましょうか。

山田精一公正取引委員会委員長

○山田政府委員 現在まだございません。将来、審判の過程におきまして必要が出ました場合にはそういうようなことも考えてまいりたい、かように考えております。

武部文日本社会党

○武部委員 まだ呼んでおられないということでありますが、これは相当重要な問題であります。この二円の問題が持ち上がった際のことをくどくどしく申し上げませんが、少なくとも農林省の畜産局長の名前があがり、業者は、公取の証人として喚問をして対決をするのだ、そこまではっきり言い切っておる。だとするならば、今日なおこの審判が遅々として進みませんが、公取としてはひとつき然として、むしろ公取自身が畜産局長を証人として喚問をして、このもやもやとした問題について、はっきりとけじめを早急につける意思はございませんか。

山田精一公正取引委員会委員長

○山田政府委員 御趣旨はよく承っておきまして、十分慎重に考えてまいりたいと思います。

武部文日本社会党

○武部委員 私は以上で質問を終わりますが、きょう申し上げましたのは、いままで二円の値上げの問題、あるいは値下げについてのいろいろな妨害や、そうしたものはここで十分取り上げました。ただ、物価の委員会で値上がりとかなんとかいうことはしばしばやりましたけれども、消費者保護の立場からこうした質問をしたことがなかったのでありますが、きょうはそういう面で公取が、いまの色もの牛乳あるいは加工乳、こうした問題についてひとつはっきりとした態度をもって——業界からいろいろ圧力があると私は思うのです。それも大体想像はできます。できますが、今日あれだけ出回っておるまぎらわしい品物、そうして名前についても非常にたくさんな何々、どれかわからぬような名前がたくさん出ておる。内容についても全くでたらめ。こういうことについて、公取がひとつはっきりした態度をもって、不当表示の問題に対する態度を早急に出していただきたい。  なお、審判の問題は、先ほど申し上げましたように、たくさんな問題をかかえておられるわけですから、審判もなかなか進まぬということもよくわかります。先般、私は初めて公取の審判を傍聴いたしましたが、やはり、前回私がここで、もとの公取委員の方が被審人の代理人として出席になることについては、いささか危惧の念を持つということを申し上げました。やはり出席をして聞いておって、公取の先輩に対して皆さんのほうの立場が、いささか私は、ことばの使い方から見ても弱過ぎるような気がしてならなかった、たった一回でありますけれども。そういうことは、おそらく意識的になさっておるとは私も思いませんが、公取の審判には非常に注目をしておるわけでありますから、ひとつき然たる態度で審判を進めていただきたい。このことを要望して、私の質問を終わります。

戸叶里子日本社会党

○戸叶委員長 有島重武君。

有島重武公明党

○有島委員 先般、中共の牛肉を輸入する件につきまして、岡田畜産局長にいろいろ伺いました。それで、これは一つには物価安定の一助となるのじゃないか、そういったような立場から伺いましたところが、結論といたしましては、食肉の中共からの輸入については、これは積極的に検討していくというようなお答えをいただけましたけれども、一つだけ問題があって、それは口蹄疫の問題である。それで、その口蹄疫の問題につきまして幾つかのお答えをいただいたわけでありますけれども、これがどうしても決定的な輸入を阻害する一つの条件であるかどうか。先日も本会議におきまして、公明党の竹入委員長の質問に対しまして佐藤内閣総理大臣も、中共との国交については、これは政経分離の立場で推進していきたい、そういうように言われておりました。そういったような立場から、もう一ぺん輸入ということを検討いたします際に、このことがどうしても農林省側として、口蹄疫の、特にバイラスの問題でもって、これは決定的にだめだというふうに、いわば突っぱられるかどうか、あるいは、そういったような事情があるならばこれは可能な線であるかどうか、そういうようなことについて、きょうは伺いたいと思うわけであります。  一番初めに、田中調査団が中共に行って調べてこられた、これにつきまして、この田中さんの調査があまり信用し切れないのだ、そういうようにとれるお答えがあったわけですけれども、これは誤りじゃないかと思うのです。現在の獣医、畜産のことにつきましては、田中良男氏が斯界第一の権威者である、そう私どもも思っております。この前の、そういったふうにとれる岡田畜産局長の御発言は、これは取り消されたほうがいいのじゃないか、そういうふうに思いますが、それが第一点。そこから伺います。

立川基農林省畜産局参事官

○立川説明員 ただいまのお尋ねの点でございますが、前回申し上げましたように、われわれが現在得ておる資料からいたしますと、安心して中共からの牛肉の輸入ができる状態にないというふうに判断しておるわけでございます。それは、その前から御説明しておると同様に、絶対的に未来永劫だめだというふうに申し上げている点ではございませんので、先般も申し上げたと思いますが、現在中共で行なわれておりますワクチンの状況なりあるいは防疫の状況、現在の病気の状況その他の資料を獲得して、その上で初めて自信を持ったら入れたいというふうに考えておるわけでございます。繰り返して申し上げますが、理由といたしましては、純粋に防疫といいますか、病疫を予防するという観点からしておるのでございまして、口蹄疫が非常に当該家畜に影響を及ぼすだけでなしに、一般に重大な影響を及ぼすということは、御存じのように、現在イギリスにおいてしょうけつをきわめております口蹄疫の流行の状況をごらんになりましても、おわかりかと思うわけでございます。田中調査団も、私たちのお伺いしておるところでは、必ず入れてもだいじょうぶであるというふうには判断されておるわけではございませんし、予想よりもかなり衛生状況が非常に良好であるという御報告であったことは間違いないわけでございますが、その報告をもとにいたしまして、わが国で権威と思われる方を数回集めまして、この問題については議論していただいたわけです。その議論の結果の上で役所として判断いたしましたのは、先回から申し上げておりますように、いろいろな事項についてもう少し資料をいただきたい。その上で判断して輸入いたしたい。その資料が明らかでない間は、やはり早計に輸入することについては防疫上問題があるだろうというのが、私たちの考え方でございます。

有島重武公明党

○有島委員 田中調査団の答えが、決定的にだいじょうぶであるという結論が出ておらないということでございますね。私は、実際に田中さんにお目にかかりましていろいろ伺いました。それで、学者の立場として、決定的にだいじょうぶだ、そういうことばは、これはめったに使えないことなんだ、もし中共がだめだとすれば、これはアルゼンチンだろうが、ニュージーランドだろうが、オーストラリアだろうが、それはもっとだめである、それは防疫についての科学的な処理方法、技術の問題もあるけれども、もう一つは、これは国柄としてどのような統制力を持っておるか、一つの病気があらわれたときに、すぐにそれを隔離したり処置していくという、これは一つにはそういった処置のすばやさの問題、統制力の問題である、それで自分は全部あの広い中共の地域にわたって見たわけではないけれども、一つの類推としては、現在日本が入れておるほかの自由諸国よりもさらに徹底しているということは、これは言える、ただ、ここで絶対的にだいじょうぶなのかどうかと問い詰められると、絶対ということは科学ではあまりないわけであります、というふうに伺ったのですけれども、その辺のことは御承知で言っていらっしゃるのかどうか。

立川基農林省畜産局参事官

○立川説明員 ただいまの点でございますが、調査団としての、田中副理事長個人の御感触がどうであられたかということは必ずしもつまびらかにいたしませんが、田中副理事長から私たちがお伺いしております範囲内におきましては、いまお話しございましたように、中共における防疫体制というものが、戦前における中華民国の体制よりはるかに進んでおるという御印象を持ってお帰りになったことは事実でございますし、それからその前に行かれました二回の調査団の御報告についても、やはり同様だと思うわけでございます。しかし、その御報告をお伺いしただけで、それではいまの病疫の関係の問題を割り切って輸入ができるかどうかということの判断につきましては、私たちはまだ問題がある。問題があるというふうに理解した場合においては、中共であろうと、ただいまお話しに出ましたアルゼンチンであろうと、同様にやはり慎重に、その必要がある場合には同様に輸入を禁止しておるというのが現在の状況でございます。

有島重武公明党

○有島委員 ただいまのお答え、ちょっと問題をすりかえられたように思うのですけれども、田中さんは戦前の中国については御存じない。それと比較ということはないわけです。それでむしろ現時点における他の諸国と、その比較の上でもって発言されておるわけであります。その点について……。

立川基農林省畜産局参事官

○立川説明員 いまの点でございますが、現在の中国の防疫体制が、田中さんがごらんになりまして、かなり中共については進んでおるということは言っておられることも事実だと思います。しかし、そのことと、具体的にどういう根拠に基づいてどの程度の確実性を持って防疫、防遏できるのかということとは、若干距離があると思いますので、むしろそういう資料が整備された上で、さらに一般の防疫体制がどうであるかということになるのだろうと思います。したがいまして、繰り返すようで恐縮でございますが、先般申し上げましたような付随的な資料が一応得られて、その上で自信を持たないと、単に防疫体制が整備されておるということだけでは問題だろうという考え方であります。

有島重武公明党

○有島委員 必要なデータの提供ということでございます。それじゃ、たとえばアルゼンチンならアルゼンチンの口蹄疫の場合ですが、何型であるか、生ワクチンは何を使っているか、こういったことについては、もうきちんと調査ができているのですか。

立川基農林省畜産局参事官

○立川説明員 いまのこまかい点については、課長から……。

信藤謙蔵農林省畜産局衛生課長

○信藤説明員 アルゼンチンの場合につきましては、国家と国家の間の文書の往復も活発でございますので、調査が非常にしやすいわけでございます。

有島重武公明党

○有島委員 伺っているのは、いわゆるO型、A型、C型と、いろいろあるんだそうですね。それで、いまはっきりしたことはわからない。そういうようなことがこの前もあったわけですけれども、ほかの国についてもあまりわかってないのじゃないか、そういうことです。

信藤謙蔵農林省畜産局衛生課長

○信藤説明員 アルゼンチンの場合には、アメリカに持っていきまして型を調べましたところ、 ○、A、Cが出ております。今回のフェゴ島の流行はCでございます。

有島重武公明党

○有島委員 このバイラスの型を向こうが発表しないというのはどういうわけだろう。それは一つには、ほかの国からの伝播をおそれて、そして国家的な秘密にそれをしているんじゃないかということを伺いました。それは何種類あるバイラスのうちの一つ、二つのことを、これこれについてはもう防疫ができているんだ、そういうふうに言って、ほかの国からの病原菌を持ってこられることについて、中国は中国なりの一つの疑惑のようなものを非常に当然持っているわけです、このいまの世界情勢から見て。そういうような状況から、どうしても、科学的な立場からは何でもないかもしれないけれども、政治的な配慮から言えないのじゃないか、そういうようなこともございました。  それからもう一つは、中共からのデータは、いまパリのほうのOIEですか、この事務局にはきているんだ。日本の高碕事務所にも送ってきているように聞いておりますけれども、これはごらんになっておりますね。

立川基農林省畜産局参事官

○立川説明員 いまの御指摘の資料は、日本は加盟しておりませんので、正式には拝見していないようでございます。

有島重武公明党

○有島委員 国際獣疫事務局という、OIEでございますけれども、これには日本は加盟しておりませんか、もう一ぺん伺います。

信藤謙蔵農林省畜産局衛生課長

○信藤説明員 OIEに日本は加盟しておりますが、中共が加盟しておりませんので、OIEのレポートはございません。ただ、民間会社を通じて高碕事務所のレポートはときどき入手しております。

有島重武公明党

○有島委員 中共としては、国際機構の中にはどこにもいま加盟しておりませんよ。にもかかわらず、パリの事務局には、また日本の高碕事務所にはその報告を向こうのほうから自発的に送ってきておる。そのことは御存じですね。どうでしょう。

立川基農林省畜産局参事官

○立川説明員 日本の高碕事務所その他にそういう資料が送られておるということについては、われわれもお伺いしております。ただ、そこに記載されておる資料には、最近の病気の発生状況なり何なり、若干の資料がございますけれども、われわれのこの前から申し上げております点は、口蹄疫につきまして中共自体がまだ撲滅宣言を実際におやりになってないということ、それで非常に種類のある口蹄疫でございますから、その型なり何なりについて明確に発生の状況を——現在の状況がどうであるということだけでなくて、その型がどういうものであり、それを予防するための措置が、血清が現在とられておりませんけれども、それをどういう方法でやられておるかという点が明らかでないと、現在の時点において、ただ向こうのほうで一応発生しておる発生してないという資料だけで、向こうの体制が十分であるというふうに判断するのは早計ではなかろうかというのが、私たちの考え方でございます。

有島重武公明党

○有島委員 そうすると、いま送ってきているのでは不十分である、そういうわけですね。

立川基農林省畜産局参事官

○立川説明員 そのとおりでございます。

有島重武公明党

○有島委員 それから、いま三つのお話が出ましたけれども、第一点の撲滅宣言については、これは少々おかしな話であります。それは内容を申し上げてもいいけれども、そういうことを理由の一つにするのは非常に不適当じゃないか。この前も岡田畜産局長ともお話をしたわけでありますけれども、やはり第一番目の理由として撲滅宣言をおあげになりますか。

立川基農林省畜産局参事官

○立川説明員 ものの考え方によりまして、わざわざそういう要式行為をとらなくても、実際上そういうことがなくなれば、それをもって足りるじゃないかというお考えもあり得ると思います。しかし、一応他の病疫の肺疫その他につきまして宣言しておられて、それでいまの点について宣言がしてないということについては、やはり若干の疑問を持ってよろしいのではないかというふうに私は考えております。

有島重武公明党

○有島委員 それでは農林省の見解としては撲滅宣言をしなければだめだ。この前の岡田畜産局長は、その点は少しあいまいになって、これはおかしいということになってきた。

立川基農林省畜産局参事官

○立川説明員 あるいは私のことばが足りなかったかと思いますが、その要式行為として必ずしも撲滅宣言をしなければ絶対にだめだということを申し上げておるのではございませんので、そういう事態が、必ずしも撲滅宣言がなくても十分に口蹄疫の心配がないというほかの証拠があれば足りると思います。ただ、現在の段階では、必ずしもほかの証拠がわれわれの判断では十分ではないというふうに考えておるものですから、そういう意味で申し上げておるわけでございます。

有島重武公明党

○有島委員 そういたしますと、いまの撲滅宣言をしないからだめだというお考えは、これは農林省の見解というよりも、立川参事官の主観ですか。

立川基農林省畜産局参事官

○立川説明員 農林省の見解じゃないと申し上げるのもあれかと思いますが、少なくとも私は、現在の資料の整備状況から考えまして、なおかつ追加的な資料を整備する必要があるというふうに判断する一つの要素としては、撲滅宣言がされてないということは一つの要素であるというふうに私は考えております。それで、この前の、先ほど申し上げました学界の方々に数回お集まり願いました場合にも、そういう意見があったことも事実のように聞いております。

有島重武公明党

○有島委員 これはもう一ぺんお考え直しになったほうがいいのじゃないかと思うのですが、ほかの病気に対して中共で撲滅宣言をした。これは、中共の行き方というのはほかの国とやはり違いますよ。そして一つの政治的といいますか、宣伝的な、国威発揚のような、そういうようなニュアンスが多分にあったのじゃないか。また、こうした口蹄疫のような問題でありますと、これは相当慎重に考えるのが当然じゃないか。そういったような事情を勘案いたしますと、これを第一番に振り回されるのは、ちょっと後々に笑いものになってしまうのじゃないか、そういうふうに私は感じます。もう一ぺんお考え直しになったほうがいいのじゃないか、そう思います。  それからビールスの型、生ワクチン、診断方法、こういったことでございますけれども、これもいまの中共の国情からいくと、おそらく発表はなかなかしないであろうと田中さんも言っておられました。ですから、この問題は、世界における中共という大げさな問題とじかにつながっている問題でありまして、これは中共における防疫といいますか、この技術とは分離して考えなければならない問題じゃないか、そういった観点からもう一ぺん考えてみたらばいいのじゃないかと思うのです。そういうことをたてにとっておりますと、これはあっちでもこっちでもそういった問題が起こりまして、ついに経済的な交流などということは進んでいかないのじゃないか。それで、物価の問題もございますけれども、そういった立場からも、一つの牛肉の問題でありますけれども、これはやはり将来の、大げさに言えば世界平和にもつながっていく問題である、そのように私は理解するわけなんですよ。それで、去年の八月でございましたか、坂田農林大臣のときに、これは一ぺん許可になったことがある、そのように聞いておるのですけれども、その点はどうですか。

立川基農林省畜産局参事官

○立川説明員 私たちの考えは、前々から申し上げておりますように、両国の国交その他という大所高所からの御議論もございますと思いますけれども、本件は純粋に家畜の伝染病予防という観点から一応考えておるわけでございまして、家畜の伝染病予防に影響のないものということが明らかであるものにつきましては、中共からも現実に物を輸入しているということは先生御存じのとおりでございます。したがいまして、両方の国交の問題あるいは経済交流の問題と口蹄疫の問題とは、一応切り離して考えておるわけでございます。  それから、後段の坂田大臣のときに許可したというお話については、私はお伺いしておりません。

有島重武公明党

○有島委員 昨年の八月に坂田農林大臣が、輸入禁止地域からの食肉の輸入について、防疫上こちら側の措置をとって輸入する方針を決定して、その準備に入った、そういうように聞いております。

立川基農林省畜産局参事官

○立川説明員 私、その当時おりません関係もありまして、少なくとも私は寡聞にして存じておりませんけれども、いずれ調べまして御返答いたします。

有島重武公明党

○有島委員 そのときのことを調査していただきまして、それがどういう根拠に基づいてなされたのか、そのことを今度発表してもらいたいと思います。  それで、ただいま純粋に技術的な問題だと申されましたけれども、これは田中調査団の類推に属する部分が非常に多い。これはしようがありません。類推ということも一つの科学的な方式であります。それで、ほかの国に適用しているそのままのものを中共のほうに適用するということは、これは現在の常識でも不適当なことでありますから、もう一ぺんお考え直しになったらどうか、そのように要望いたします。その問題はそれまでにします。  それから、食管のほうの問題なんですけれども、来ていられますか。——これは、十月十一日に、卸売り業者と小売りの登録制度につきまして伺いました。もう前々から物価安定推進会議でも、米の配給機構については競争原理の導入を勧告しておると聞いております。この前、この物価対策特別委員会におきまして、宮澤経済企画庁長官と小暮総務部長からお話を伺いましたけれども、そのことにつきまして、さらにちょっと不明瞭なことがございますので伺っておきたいと思います。  小暮さんのほうから、卸と小売りの結びつきをできるだけ流動的なものにしたい、そういうふうに考えておるという見解を伺いました。また、宮澤企画庁長官のほうからは、卸と小売りの結びつき、それから小売りと消費者の結びつきというようなものが固定化している、これは問題である。それから、特に一種の登録制であるということは、これも問題である。それで、このようなものは急にというわけにはいかないけれども、漸進的に解消していきたいし、つかみ得るチャンスはのがすことなくこれをつかんでいきたい、そういうようなお話がございました。たまたま秋田県におきまして、十四名の小売り商が、三年ほど前からこの問題があったらしいのですけれども、去年の二月に訴訟問題に踏み切った。一年間いろいろもめておったんだけれども、四十二年三月に和解した、こういった問題がございました。それから帯広でも同じような問題があった。留萌でも同じような問題があった。こういう問題を一つのきっかけにいたしまして、この問題をひとつ進めてまいりたい、そう思うわけなんです。それで、道庁のほうでも、こうした問題は卸売りとそれから小売り商とでもってお互いに話し合ってくれ、うちのほうはあまりかかわり合わない、そういうふうに答えられたらしい。それから秋田県の場合でもそういう態度をとっておられたらしい。そういった事情については御存じですね。

小暮光美食糧庁総務部長

○小暮説明員 担当の課のほうから聞いております。

有島重武公明党

○有島委員 これは考えますと、その両者が話し合ったときに、食糧管理法施行規則第十八条第六項に「卸売販売業者は、第四項第三号の承諾を求められたときは、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。」、そういうふうになっているのですけれども、「正当な事由」、これをどのように解しておられるか、その点を伺いたい。

小暮光美食糧庁総務部長

○小暮説明員 正当な理由を具体的に列挙するわけにまいらないのですけれども、前回も申し上げたと思いますが、卸売り人と小売り人との間で、かなりの金額の米につきましての商取引が継続実施されておるわけでございます。そういった商行為との関連もございますので、その判断の基準は、やはり行政庁のほうからあまり具体的に指示するわけにはまいらない。先ほどお話がございました裁判になりましたような場合にも、先生もお聞き及びになっておられると思いますけれども、やはりその地域の中で、お米屋さん同士の商売の拡張のための一つの競争といったような問題もございます。それぞれの組織が違うというような問題もございます。守るほうと攻めるほうといったようなニュアンスもその中に介在いたします。そういう問題を理由にすることは、正当な理由というふうには私どもは考えておりません。しかし、売り掛け金もまだ膨大なものがある、あるいはまた、それまでのいろいろな取引との関連でいま離れてもらっては困るというような判断になりますと、なかなか行政庁のほうから一方的に、正当であるかどうかというふうにきめつけることができないような要素が多いと感じております。

有島重武公明党

○有島委員 この前伺いました反復継続した卸売り行為であるから、まだ代金を回収しきっていない、あるいは債権の確保が不安定であるというようなことが理由である、そういうことがありましたけれども、これは正当な理由には入らないというのですか、それとも正当な理由になるのですか。

小暮光美食糧庁総務部長

○小暮説明員 そのような場合は、一つの正当な理由であろうと思います。

有島重武公明党

○有島委員 そのことについて伺いますけれども、借金があるからそれを自由にしない、これはやや現在の経済常識では——江戸時代ならそういうこともあったでしょうけれども、いまでもそういった風習が、ある業界には残っているところもあるかもしれないけれども、借金があるということと商売がえをするないしは取引先をかえるということは、これは別な問題ではないか、そういうふうに思いますけれども、それはいかがでしょうか。

小暮光美食糧庁総務部長

○小暮説明員 借金があるから金で縛るというふうに言われますと、非常に御指摘のような感じでございます。政府管理米を、卸、小売りのルートを通じて配給しております。卸に渡った段階から政府米でございませんから、こういう制度で管理しております、ものを流す一つの仕組みでございます。卸のほうでも、政府に対する代金の支払い等につきましては、この仕組み独特の仕組みもございます。そういった点で、代金回収の責任、代金を回収してこれを納付する責任というものは卸売り人が負っておる形になりますので、通常の自由な商取引とはやや趣を異にするというふうに考えます。

有島重武公明党

○有島委員 自由化のほうに向かわしていくということは、食糧庁としても望ましいとお考えになっておるわけですね。その基本線が、いままでの行きがかりもあるから、どうのこうのというようなことですね。やや矛盾するのではないか。卸売りの立場に立って考えますと確かにそうなんですけれども、小売りのほうの立場でもってもう一ぺん考えてみますと、非常に借財ができておる、もっと能率よくやっていきたいものだ、ついてはこうしたいのだ、そういうふうな場合に、さっきお話があったのですけれども、やはり借金で縛っておるというような形がいまもう出てきておる。これを突っ放して話し合いでやれ、話し合いでやれ、これは少々無責任ではないか。やはり食糧庁のほうとしては、ないしは経済企画庁としては、そういった結びつきは自由な方向にしていくのだということを、はっきりとその際もお示しになってはいかがか、指導してはどうでしょうか。

小暮光美食糧庁総務部長

○小暮説明員 初めのほうのおことばにちょっと戻りますけれども、経済企画庁長官がこの席で、「できるだけ自由な方向に」とおっしゃったことは、私も拝承いたしております。ただ、私ども申し上げた中に、お聞き及びと思いますが、やはり政府の管理しております米を配給するという仕組みであるという本質は、依然として変わっておらないわけであります。消費者に対しても、消費者と小売りの間に登録という関係がございます。それから、何と申しましても、全面的に米を政府が買い入れまして、これを配給するわけでございますから、好むと好まざるとにかかわらず、いろいろな品種の米をくふうして配給するというような問題がございます。たいへん喜ばれる米だけにしたいとか、あるいは時期もございましょうが、必ずしもそうでないものを、配給でございますから皆さんでひとつ分けていただくということで流す問題もございます。したがって、自由にするというものの考え方が、基本的には、非常に硬直化しておるいまの配給制度の欠点を直したい、その気持ちでは経済企画庁のおっしゃった気持ちと全く同じでございますけれども、それを自由にするというふうに御理解いただくと、品質の面、あるいは価格の面、あるいは消費者との結びつきという面に、通常の商取引とは全く異なる考え方が貫かれておりますので、そういった適正な配給の確保という観点と硬直化を排除するという観点と、どのようにくふうしていくかというのが私どもの問題意識でございます。その点は特に御了解いただきたいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 特にほかの業種と違って、国の米である、その要素が非常に大きいのだというお話ですね。にもかかわらず、二十年前とは米の事情も変わってきておりますね。それですから、現状を維持していくという向きよりも、やはり自由化の方向に向かっての一つの方向づけをしていくということ、これは全く同意見だというお話であります。こういう事件が起こりましたときに、現在私の知っておるのでも三つあります。それから表に出てこない事件——事件にはなっておりませんけれども、そういう話を私、ずいぶんたくさん聞いております。この成り行きを相当見ておるようです。この問題については、特に留萌なんかの問題につきまして、これはどういう見解をとっていらっしゃるか、それを伺いたい。

小暮光美食糧庁総務部長

○小暮説明員 具体的な内容については私詳しく承知しておりませんので、具体的な案件について意見を申し上げるのはごかんべんいただきたいと思いますが、私が聞いておりますところでは、片っ方の卸につながったほうが、どうもよりうまい米がとれるのではないかというようなことを理由にして、いろいろ卸と議論しておるというふうに聞いております。

有島重武公明党

○有島委員 いまの具体的には言えないがというのは、これはまずいと思うのですよ。それで、この前も私はお話ししたのですが、つかみ得るチャンスはのがさないでそのときどきにつかんで、漸進的にその方向に持っていこう、一ぺんにはいかぬ、原則的にはいかぬ、そういうことでございましたね。——企画庁はそうだった。小暮さんはどうなのか、そういうわけです。

小暮光美食糧庁総務部長

○小暮説明員 どうもことばが足りなくて、たいへん誤解されまして申しわけないのですが、ちょっと一言全体の考え方を申し述べてみたいと思います。  卸と小売りとの結びつきの問題、いま私、意識的に品質の問題を具体的なポイントとして申し上げた。ある小売りがある組織の卸からもらうと、どうも何か悪い米を渡されるような気がする。あっちの卸へ行ったら、もっといい米が配給できるのじゃないだろうかということが現実にあると思います。そういうことで卸を変えたいという議論が出てまいる場合に、両方の卸は、食糧庁から全く公平に同じような原料米をもらっておるはずなのです、末端の現業としては。ただ、地域が違うと違うのです。売却ターミナルと言っておりますけれども、一つの地域の中でも米が余って他地域に搬出するということ、他地域から米をもらわなければならない地域がある。北海道あたりは、ことしは大豊作ですから、大部分北海道米でまかなうと思いますけれども、御承知のように冷害が何年も続きまして、内地から大量な米が北海道に搬入されておるというような問題もございます。そうしますと、食糧庁の全体の経費の節減という問題もございまして、そこにあり余る米があるのに、その米をどかして内地から来る米を入れるというわけにまいらない。ところが、内地からの米のほうが、実は率直に申し上げておいしいのです。北海道は稲作としてはかなり無理なんです。北限地域と言っておりますが、北海道の米は、必ずしもうまいとは言えない。内地から来た米がうまい。しかし、その内地から来た米は、北海道の足らない部分にこれを入れるということで入れるとすれば、北海道全体として足りなくても北海道で余るところもあるわけですから、そういうところまで運んで二重、三重の運送をするわけにいかぬ。その辺に、私ども配給という角度から種々雑多な米をお預かりして流すのに、言うに言えない現業の苦労がある。ところが、卸人と小売り人とのいわば商売のかけ引きでございますが、何か私のほうへ来ればいい米がもらえる、そういうような誘いをかけることは現実にあろうかと思います。そういった問題に一々——卸と小売りがあっちに行ったり、こっちに行ったりということになることは、これを正当な競争条件の導入というふうに理解できるかどうかといったような問題が、米の管理という面から起こってくる。  ただ、前回も申し上げましたように、できるだけ消費者と小売りの結びつきについても硬直化を打破したい、小売りと卸売りの結びつきについても硬直化を打破したいということで、関係業界ともいろいろ話し合いを重ねておりますということは申し上げました。その場合に、かりに小売りと消費者との結びつきを、いまよりも非常にひんぱんにかわり得るというふうにいたすといたします。その案が具体的に成立して、それをやろうということにかりになりますと、それを受ける小売り屋さんに、消費者のほうは、あなたの店の米はまずい、向こうのほうがうまいといういい方をする。全体としては、なるべく不公平のないように原料米を流しておりますから、そんなに極端な差はないはずです。やはり公定価格、価格を公定した配給ですから、もし競争するとすれば品質の問題しかないということで、そういう問題が非常に前面に出てくるだろう。その場合に、小売り屋さんにしてみれば、消費者は自由にかわれるのに、私は特定の卸に結ばれているというのでは困るという意見が当然出てくる。そうしますと、そこは何とかしなければいけないというようなことで、制度を変えるについては、やはり小売りと卸との間だけの問題として理解しないで、全体としてどの程度の形までものを考えるか。かりに、従来と同じに、消費者は全部区役所に届けて特定の小売りとぴたっとつながっておる。そこへ私どもが、ある区域に同じような原料米を流すとすれば、その場合に、卸と小売りの間にかわりたい、かわりたくないという問題は、むしろそういう問題以外の要素がある。あそこは代金の回収がゆるい、ここはきびしいとか、あるいは盆暮れの感じがどうだとか、気に入らない、気が合わないとかいった、ほんとうの商売上の問題で、ちょっと役所の行政で正当であるとかないとか言い切れない要素の問題が多くなる。そのほかに、いまの商権の拡大、できるだけたくさんの小売りを握ったほうが卸として得です。ふえますから、そのほうが商売としては有利になる場合がある。そういう分野でいろいろやっております際には、私どもとしては、あまり直接それに介入いたしたくない。しかし、もし小売りと消費者との間、それから小売りと卸との間というように、全体にある程度切磋琢磨するというか、競争条件を導入するというようなことを考えるとすれば、両者は並行してやらなければならない。非常につながった話でございますので、その特定の部分についてだけというわけになかなかまいらないというふうに思うわけでございますが、それらの点を含めまして、卸の業界あるいは小売りの業界とも寄り寄り協議をいたしておる段階でございます。

有島重武公明党

○有島委員 こちらの伺った留萌の問題、秋田の問題、それについては何とも言えない、そういうことですか。これは漸進的にも進めようがない、そういうことになりますか。

小暮光美食糧庁総務部長

○小暮説明員 何とも申し上げられないということをひとつ御了解いただきたいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 それと、いまの問題を今度は基本的に解決していくためには、米の品質ということ、うまい米とまずい米は。パッケージをかえるのだ、そういうような開発が前提条件とならなければならない、そういうことになりますね。

小暮光美食糧庁総務部長

○小暮説明員 稲作の品種の改良という問題まで含めて考えますと、これはなかなか一朝一夕にできる問題じゃないと思います。しかし、できるだけ食味のよい稲作を奨励する方向で考えておりますが、現実には、その年の作柄なり天候によってさまざまな米ができるわけでございますから、それの分け方をくふうするという問題があると思います。

有島重武公明党

○有島委員 その分け方については、いま開発していらっしゃるわけですか。品質の分け方ですね、そういうことについては積極的にやっていらっしゃるのでしょうか。

小暮光美食糧庁総務部長

○小暮説明員 ある地域、ある売却ターミナルごとに、できるだけこれを公平にするという方向で考えております。

有島重武公明党

○有島委員 これはまた意見の分かれるところになるかもしれませんが、品質をなるべく公平にするということと同時に、あからさまに等級というのか、それぞれの米の特徴といいますか、特徴をはっきり明示していく、そういう方向は検討していらっしゃいませんか。

小暮光美食糧庁総務部長

○小暮説明員 銘柄格差の問題につきましては、基本的な研究課題としていろいろなデータの集積等はかねてやっておりますけれども、これは、その米そのものの物理的あるいは化学的な性状できまるというだけでなくて、やはり経済立地なりいろいろなものとの総合でございますので、実は自由な玄米の取引がございますと、いわば結果的に出てくるのが銘柄格差でございます。政府が直接量目を確認して買い上げる、その量目で、物品会計規則に基づいて最後まで量目で、特別会計でございますから、経理をいたします。そういう形で受け渡しをするという形のもとでは、実はなかなか規制しがたい問題でございます。ただ、それは制度自身が、御指摘のように長い時間の経過の間に実態に合わせていく問題がございましょうから、私どもとしては、銘柄の問題については基礎的な研究は続けておりますけれども、いまの集荷、配給の形のもとでこれを直ちに実現するということには、むしろ理論的に無理があろうかというふうに考えております。

有島重武公明党

○有島委員 めどがつきますか。何年後には、大体そういったふうな銘柄の分け方が実用化されるという……。

小暮光美食糧庁総務部長

○小暮説明員 いま申し上げましたように、銘柄の研究が何年たてばでき上がるかという問題であるよりは、制度自身が、どのようなものとなっていくかということとの関連がきわめて強いだろうと思います。

有島重武公明党

○有島委員 制度と品質ということは、いま関連し合っているわけですね。それからまた、いまの一番最初の問題であります卸売りとそれから小売り、これも関連し合っておる。そうすると、それではこれは永久にだめだ、そういうことになりそうですよ。

小暮光美食糧庁総務部長

○小暮説明員 永久にとおっしゃられますけれども、私どもといたしましても、かつて、長野であったと思いますが、長野でかなり問題になりまして、小売りがたとえば合併してしまった。それまで商売がたきであった小売りが何軒か合併する、そうすると、その中に特定の卸に結びついて、たとえば二つの卸に結びついているというような形がございまして、そういう場合に、やはり卸としては自分のほうの小売りをとられたくないものですから、どっちか一方にしようとしても同意を与えないというようなトラブルがあったと思いますが、そういったような場合に、小売りが近代化のために合併を意図するというようなときには、もう理由のいかんを問わず、どちらかの卸を選択していけるようにする、そういうふうに具体的に行政が割り切って何ら弊害はないという点については、私どもも割り切っておるわけです。  それから、現在きわめて具体的な問題として事務的に検討を進めておりますものの中に、人口急増地帯、要するに配給は、この前申し上げましたように行政区画に即してやっておりますから、ある行政区画の中に急激に団地等ができて、多数の消費者がわずか一、二年の間にそこに集まってくるというようなときに、その地域にたまたま所在した米屋さんだけが、その消費者を全部、いわばいながらにしてお客として獲得できる。逆に都心部等で長年善良な米屋として立ってきたけれども、住む人がいなくなったということで商売は左前になる、こういった問題をどうさばくか。こういった点についてはかなり具体的な検討を進めておりまして、できるだけ早くそういう場合の卸、小売りの弊害と申しますか、そういった点に新しい風を入れたいと思って、検討いたしております。ただ、いかんせん、全国津々浦々約五万の小売りがあり、四百近い卸があってやっておるわけですが、やはり日本も非常に広くて、実にさまざまなところがあるわけです。離島とか僻地とかいうようなものをかかえ込んでおる卸、小売りとか、いま申しましたように、大都市の中でまさに商売がたきとしてしのぎを削っておる地帯がございまして、これを無差別に、近代化の名のもとにあまり画一的な方向に行政が割り切ろうといたしますと、非常な無理があるわけです。その点は御了解いただきたいと思うのですが、私どもが永久に循環論を申し上げて、従来の制度を墨守するという気持ちはございません。その点は御了解をいただきたいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 事情は大体わかりました。それでは、個々の問題にわたって一つ一つ推進していくのは非常に困難である、そういう話ですね。  経済企画庁のほうから来ていらっしゃるようですから、経済企画庁の御意見も最後に伺っておきたいと思います。

竹内直一経済企画庁国民生活局参事官

○竹内説明員 先日、物価安定推進会議で消費者米価に関連しまして提言をいただいたわけですが、その中で米の配給制度にも触れておりまして、配給制度に競争原理を導入すべきである。抽象的ではありますが、先ほど食糧庁のほうからお話がありましたように、制度が硬直化しないように、効率化の方向に向かうような方向で制度を改善すべき点があるならば、それに手をつけるべきであるという趣旨の提案がございますので、所管の食糧庁のほうで、その線に沿って制度の手直しについて検討していただくことを期待しておるわけでございます。

有島重武公明党

○有島委員 私どもとしては、これは自由化の方向を要望しておりますし、それからそちらとしても、大ざっぱには、大きくはその方向へ向かっておる、そういうようなことを確認いたしまして、それから、できればそういった個々の問題にわたって、やはりさっき問題になりました、借金によって縛られるというように思われることが実際にはかなりあります。そういったものについて、やはりきめこまかく見てもらって、それはあまり介入することはできないと言われますけれども、大筋の方向はそのつど示してもらいたい、そう要望いたしまして、以上で質問を終わります。

戸叶里子日本社会党

○戸叶委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時七分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗