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57回国会衆議院1967/12/22

大蔵委員会 第5号

発言数
109
登壇者
13
会派数
3
開催日
1967/12/22

会議録

内田常雄自由民主党

○内田委員長 これより会議を開きます。  本日の請願日程全部を一括して議題といたします。  本会期中に付託になりました請願は二百八件でありまして、その取り扱いにつきましては、先刻の理事会において協議いたしたのでありますが、この際、直ちにその採否を決することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

内田常雄自由民主党

○内田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  おはかりいたします。  本日の請願日程中、日程第一、第四ないし第一二六、第一三二ないし第一九八、第二〇〇ないし第二〇六及び第二〇八の各請願につきましては、採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

内田常雄自由民主党

○内田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内田常雄自由民主党

○内田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     ―――――――――――――   〔報告書は附録に掲載〕     ―――――――――――――

内田常雄自由民主党

○内田委員長 なお、本会期中本委員会に参考送付されました陳情書は、お手元に印刷して配付してございますとおり十五件であります。

内田常雄自由民主党

○内田委員長 次に、税制及び金融に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。平林剛君。

平林剛日本社会党

○平林委員 私がきょう取り上げたいと考えておる問題は二つありまして、まず第一の問題は、主として大蔵省に対しましてお尋ねをしたいと思っております。  それは、生活協同組合あるいは労働者の団体である組合が各地域や職場で自主的に行なっておる共済活動に対して、一昨年の四月以降、民間の保険業界あるいは大蔵省がこれを保険類似行為という名前をつけまして規制しようとする動きがありまして、いま保険審議会を舞台にしていろいろ進められておりますので、この問題を取り上げたいと思っているわけであります。  初めに、今日までの沿革を簡単にちょっと申し上げておきますと、一昨年昭和四十年の四月十三日に保険業界から政府、大蔵省に対して共済活動の規制について申し入れがありました。もちろんこうした諸団体の共済活動を保険類似行為として規制しようとする動きは、その前からあったわけでありますけれども、一昨年四月のこの申し入れがあったことから新たに再燃をしたわけであります。大蔵省はこの申し入れのあった翌十四日、労働組合などの共済活動に対して規制方針を発表しました。これはその年の四月十四日の日本経済新聞あるいは四月二十一日の産経新聞にも報道されておりまして、私もこれを一読しました。その後、大蔵省はこの問題を保険審議会に諮問をいたしまして、いまその保険審議会が検討中であります。特にことしになって、保険業界は、審議会が共済活動を規制する具体的な措置をことしじゅうに行なうように働きかけて、保険審議会では七月三十一日にことしじゅうにもその結論を出すという決議を行ないまして、私どもも注目をしておったわけであります。  こうした沿革をたどっております問題についてこれからお尋ねをしていきますけれども、私は、政府、大蔵省の見解だとか、それからこの問題の所在点、それから今後の取り扱いについて基本的な方向は逐次聞いていくつもりでありますけれども、これをお尋ねする前に、まず保険業界から大蔵省に対して申し入れがあったその申し入れの概要を皆さんにも御紹介かたがた、お聞かせをいただきたいと思うのです。

新保實生大蔵省銀行局保険部長

○新保説明員 ただいま平林先生がおっしゃいました四十年四月当時の状況につきましては、ちょっと不勉強でございましてつまびらかにいたしておりませんが、私どもがこの問題を保険審議会において御審議をいただいておりますのは事実でございます。  特に、時間的に申しますと、たしか四十年の四月に一度保険審議会の総会をやりまして、その後、四十一年じゅうには二回ほど機構部会というのをやりまして、ことしに入りまして、おっしゃいましたように、七月に一度総会をやっております。  保険業界からどのような申し入れがあったかというお尋ねでございますが、私が承知しておる限りにおきましては、ことしの十月二十六日でございますが、これは毎年やっております生命保険大会というのがございまして、その席上、政府に対するいろいろな要望が述べられました。四項目ございまして、一つは物価の安定、それから税制の問題が二つございまして、最後の第四項目にこの共済の問題がございました。  そのポイントは、現在、各種団体が共済事業を行なっておる。その行なっておる共済事業のうちで、員外利用と申しますか、構成員外の人を対象とした共済事業というもの、あるいは共済金額が常識的に非常に高くなっておる、そういうものについては政府のほうで何か措置してくれ、こういう要望がございました。最近においてはそういうことがございました。  以上お答え申し上げます。

平林剛日本社会党

○平林委員 私は、この問題について今後の取り扱いについて尋ねる前に、保険業界の申し入れについて明らかにするように要求いたしましたのは、どうも今日までの大蔵省のとりきたった見解なり行動なりの経過を見ますと、保険業界に迎合するとまでは言いませんけれども、ある程度その意のままに動くというような批判が巷間あるものですから、それでまずそのことを尋ねたわけなんであります。  たとえば、私がいま指摘いたしました昭和四十年の四月十三日に、大蔵省に保険業界のほうから申し入れがあり、その翌日、直ちに大蔵省の労働組合の共済活動に対する規制の方針が発表されて、即日日本経済新聞に載る、それから商業新聞にも伝えられる、電光石火、申し入れと同時に大蔵省の方針が発表される、こういうようなことがやはり大蔵省の姿勢として誤解を招くのではないか。そうしてまた、もしもそこでいま言われた共済の員外利用だとか、共済金額が高いとか安いとかというような問題で、その意向のまま次の結論が出ていくようなことになりますと、やはり私はそのそしりを免れないのではないか、こういうことを考えましたので、特にまずそのことをお尋ねすると同時に、私は、大蔵省に対しても注意をしておきたいと思うわけであります。  そこで、当時の日本経済新聞等に発表されております大蔵省の方針というのは、現行の保険業法は保険事業の免許制だけを規定をして、禁止行為を明らかにしていないから、同法を改正して禁止行為を明確にするという問題とか、労働組合法など関係法により保険類似行為を行なう場合には、その基準を設けるとか、その他の保険類似行為については民営の団体保険への切りかえを指導するとか、いろいろなことが報道されて、必ずしも正確ではないと思いますけれども、その後のいろいろな議論を経過いたしまして、現在でもそのとおりであるとは思いませんけれども、今日現在、大蔵省の共済活動に対する見解については、一体どういう考えを持っておるのか、いままでと変わりがないのかどうか。  それから、かりに共済事業を規制する必要があるというならば、その理由や根拠は一体どこにあるか、その方法や内容は今日どういう考えを持っておるかという点を、これを先導してきたお役所ですから、この際ひとつ明らかにしてもらいたいと思います。

新保實生大蔵省銀行局保険部長

○新保説明員 四十年当時の事情につきまして、実は私も詳細承知しておりせんけれども、現在保険審議会において審議をされております大体の雰囲気を申し上げたいと存じます。  保険審議会におきましては、部会におきまして三回この問題を審議いたしておりますけれども、各省所管の団体がそれぞれ共済事業をやっておられる。これを排除する考えは持っておりません。しかしながら、多くの団体でございますので、いろいろな形のものがございまして、中には相当大規模なものになってきておる。そうして、組合員あるいは団体の構成員以外の者にもそれに加入を呼びかけるというような事実も発生してきておるわけでございます。あるいはその募集の行為におきまして、常識的に見まして非常に行き過ぎと思われるような募集行為も散見されるわけでございます。また、これは全体から見ればごく少ないのかもしれませんけれども、ある事故の発生によりまして約束した支払いができない、半分にするとか三分の一で打ち切るというような事態も過去において発生しておるわけでございますので、そういう事実を見ますと、公正な競争をやっていただくということ、募集行為等におきましてフェアにやっていただく、そういうことも必要ではないか。と同時に、何よりも大ぜいの人からお金を預かるわけでございますから、そういう契約者の保護において欠けるところがあってはならない。そういう意味である程度の国の監督というものは必要じゃないだろうか。しかし、その監督といっても、団体の性格なり理念がいろいろございますので、必ずしも一律的に、画一的な基準というものを適用するのは適当ではないのではないか。それぞれの団体の性格なり理念なり、そういう特殊事情を十分考慮に入れて、規制ということばが適当かどうか存じませんけれども、そういうものが必要ではないだろうか。そういう意味で契約者の保護に遺憾のないように、あるいは信用秩序の維持に遺憾のないように、そういう立場からこれを検討しておるわけでございまして、四十年四月当時に日本経済に出た記事は私見ておりませんけれども、そういう空気とはかなり変わってきておるのは事実でございます。

平林剛日本社会党

○平林委員 いまお話しになった大蔵省の共済活動に対する見解でも、かなり偏見とまではいかないけれども、誤りがあるように私には思われるのです。特にいまお述べになりました四つか五つの問題点も、これをしさいに検討してみますと、大蔵省のいまの考えが必ずしも当を得ていないという指摘ができると思います。たとえば保険会社が行なっている保険事業というものと、それから諸団体が行なっている共済事業というものは、やはりその概念において違う。これを形の上では保険と同じ行為であるとみなすみなし方自体が、民間の保険業界のぺースに乗って大蔵省がものを考えておると私は思うのであります。ですから理論的に言えば、保険というあと共済とい亀のについての明確な定義、考え方というものを区分していかなければならない。それを類似行為という名前で称せられておりましたように、保険類似行というものの見方で何かこれをコントロールしなければいけないという発想自体も、出発点から間違いがある。確かに多数の人々からお金を受け入れて、そうして共同備蓄して不時に備えるというような仕組みも、形から見ると、保険と似ているかもしれないが、しかし保険と共済とは違う。つまり、労働団体の行なう共済は営利が目的ではない。それから助け合いの精神を基盤にしておる。また、このおもな権利を持っておる主権者は会員であり組合員である。運営は民間の保険会社と違って一部の人に支配されているものではない。また特に、労働組合が行なうものは、労働省もおいでになると思いますけれども、労働組合の組織を団結させるという目的を持っている。ですから、組織でも目的でも運営でも、保険とは別個なものである、私はこういう見解を持つものでありまして、どうも大蔵省の考え方は、民間の保険業界のぺースの上に乗ってものを考えていると思うのであります。  いまお話がありました契約者の保護だ、こう言いますけれども、大蔵省に聞きたいけれども、今日まで労働組合が行なう共済が不安定で組合員に実質的な損害を与えているという例はございますか。――ないのです。過去に一部の地域であったと言うけれども、これはその運営そのものよりも税金の問題でそういうことが起きたことがありますけれども、いま広範に広がっておる共済活動の中における事故というものは、民間保険会社のそれと比べてどっちなんだと、こう言えば、そんなにいま声を大きくして、契約者保護だ、そのためには規制するものが必要だというような段階ではない、こういうふうに思うのでありますけれども、もう一度ひとつあなたのほうの気持ちを聞かしてもらいたい。

新保實生大蔵省銀行局保険部長

○新保説明員 まずことばの問題でございますが、保険類似行為ということばを確かにいっとき使ったのでありますけれども、現在はそういうことは申しておりません。共済保険ということばで統一して審議をいたしておりますし、私どももそういうことばを使っております。先生おっしゃいましたように、それぞれの団体にはそれぞれの発生の理念があり、運動の理念があるわけでございまして、これを決して否定しているわけではございません。協同組合組織というものが生まれるにはそれの理由があるわけでございますし、また労働組合というのも、これはそれなりの非常に大きな理由があるわけでございます。それを否定するものではないわけでございます。ただ、私どもと申しますか、保険審議会においていま審議しておりますのは、大ぜいの人からお金を長期にお預かりするという事実はあるわけでございますので、それが予定どおり、約束どおり履行されることを保障するということは、やはり必要なことではないだろうか。御承知のことでございますけれども、明治、大正のあの保険事業の勃興期には、非常に多くの会社が倒れておるわけでございます。これはもちろんそのときの外部の経済条件の変化とか、いろいろあったわけでございますけれども、そういう前例も過去においてあったわけでございます。先生がただいまおっしゃった労働組合の事業についてそういう破綻を来たした例があるかどうか、これは私聞いておりません。しかし、私どもがいま検討の対象に取り上げておりますのは、労働組合だけでなくて、いろんな組合があるわけでございます。それから法律に基づかない任意団体と申しておりますが、そういう形でやっておる共済保険の事業もあるわけでございます。全体としていま検討の対象にしておるわけでございます。

平林剛日本社会党

○平林委員 まあ労働組合にはないということは、私もそのとおりだと思いますし、現実に運営する状態を見ましても、綿密な専門家からいろいろ意見を聞き、綿密な計画を立て、また、その監査等についても、大衆組織ですから相互牽制が働いておりまして、民間の保険会社に比べますと、むしろ確実、健全だというようなことが言えると思います。それからいまそうでないもの、こういうお話がありましたが、例をあげれば生協が行なっておる保険だとか、あるいはまた、農業団体の行なっておる保険だとか、また、法律的根拠のないもの等をさすと思いますけれども、これとても私は、現在の段階ではさような心配をする状態にはないし、そしてまた、それを心がけておりますから、そういうよけいな心配と言えば語弊があるかもしれませんけれども、行き過ぎた行為は、かえって健全な運営、伸張を阻害する結果になると思うのでありまして、そういう面で十分注意をする必要があると思っておるわけであります。特に、員外利用がいけないとかなんとかこういうお話がありますけれども、生活協同組合というものの客体は国民全般を問題にしているのですからね、とやかく言うことはできないのですよ。生協、消費協同組合の客体は国民全般を問題にしているわけですから。そんなことを言うのは、保険会社のほうからものをながめるから、私はそういう理屈が立ってくるのだと思います。  それから先ほどお話がありました大規模な組織と、こういうふうに言うけれども、健全性を求めれば求めるほど、小さいものより大きいほうがいいんじゃないですか。私はそこに大蔵省の矛盾があると思うのですよ。小さな単位ならいいけれども、連合的なものはいけないなどという理屈をいままでこねておったわけですが、それは私は、健全性を願うならば、小さなものより大きくなったほうが運営はより健全だし、契約者保護にもつながるわけですから、そういうところにも矛盾があると思う。  しかし、私は、きょうは時間があまりありませんから、一つ一つの問題について議論は展開しませんけれども、私、この問題でどうしても疑問に思いますのは、こうした事柄を大蔵省が保険審議会に諮問したということです。何で保険審議会に諮問したか。共済というものが、保険事業と、発展の歴史においても、また運営においても、目的においても違うのにかかわらず、保険審議会に諮問した。これは私はどうも解せない。とにかく今日諸団体が行なっている共済活動は、労働団体が行なっているものは労働省に関係があるし、消費一生活協同組合の行なっているものは厚生省であるし、農業団体の行なっているものは農林省があるし、いろいろな団体は各省にそれぞれ基本法を持ち、それに基づいての共済活動ですね、これを保険審議会に諮問したということが、私は解せないわけであります。私は、この種の問題を保険審議会にゆだねたということ、そもそも大蔵省の態度というのが間違っておると思う。自分のペースでものを考えて、いろいろな団体に波紋を投げかけるということは問題があるのでないか。この点はいかがですか。

新保實生大蔵省銀行局保険部長

○新保説明員 保険業法によりますと、保険事業というものは免許を受けたものでないとできないということになっておるわけでございます。ところが、保険事業の定義というものが、実は保険業法の中に入っていないわけでございます。定義が明らかでない。これは昭和十四年にできた法律でございます。それから戦後の現象としまして、各種の協同組合あるいは労働組合が共済事業をお始めになった。ところが、その共済事業というものについての定義も法律に書いていないわけでございます。立法によりますと、保険業法との関係について規定しておる法律があるわけでございます。たとえば、ちょっと名前は忘れましたが、農林省関係だったと思いますけれども、水産業協同組合だったと思いますが、この組合については保険業法を適用しないんだというような規定を書いてあるのもございますし、あるいは通産省所管の火災共済協同組合だったと思いますけれども、募集行為については保険募集取締に関する法律を準用するというような規定を書いてあるのもあるわけでございますけれども、全体として見ますと、法律と法律との間の相互関係というものについて規定が欠けておるわけでございます。私どもとしましては、保険業法を執行していくという立場にあるわけでございますので、保険業とは何ぞや、保険事業の限界というものはどういうものかということをはっきりさせるということがひとつ必要になってくるわけでございます。  そこで、保険審議会におきましては、これは保険制度あるいは保険事業についての審議をするわけでございますが、そういう固有の保険の問題とその周辺の問題の関係を明らかにする、そういうような立場からこの問題を取り上げる必要が一つあったわけでございます。  それからもう一つ、これは技術的な問題になるわけでございますけれども、御承知のように、商法に保険に関する規定が若干ございます。保険に関する規定はありますけれども、保険事業に関する規定はどの法律にも書いてないわけでございます。そこで、保険の原則といたしまして、超過保険というのは禁止されておるわけでございます。そのものの損害以上のものが補てんされるというような形になる、百万円の建物が焼けた、それに百二十万円保険金がくるというのは、これはいけない、超過する部分は無効だという規定があるわけでございますが、その保険会社が保険をやる、それからいろいろな共済団体が共済事業をやる、同一の物件について二つ以上の契約が併存した場合に、どういうふうに調整するかという、そういう問題も技術的な問題としては出てくるわけでございますので、私どもはその保険制度の周辺の問題というのは、これは議論せざるを得ない立場にあるということで、現在保険審議会ではそういうことも審議されておるわけでございます。

平林剛日本社会党

○平林委員 この保険審議会のそれぞれ業務というものはきまっておるので、特にほかの関係団体のいろいろな共済活動に対してまで、似ておるからというようなことだけで手を出すというのは、私は権限外だと思うんですよ。むしろ、こうした問題を総合的にやるなら別の機関をつくって、そして各省で寄り寄りこれはどうしたらいいかという相談をするなら、これは話は別ですよ。しかし、保険審議会の委員を見れば、大体保険団体に関係のある人が多いわけです。それから、私は今日までの実情を見ておりますと、大体共済活動の実態をあまり御存じない。知ってみてああそうか、そんなだったかというような方もおられるようで、実態を知らない人にそれを議論させるということも間違い。そしてまた、その保険審議会というのは会議録一つないでしょう、秘密主義をとっているんですね。保険審議会のべールの中に隠れて、そして権限外の問題についての一つの方向を出すということは、けしからぬことだと私は思うんですよ。そもそも大蔵省がこれに諮問をかけたことも、少し的はずれの機関にかけた。ですから、私はいまここですぐそれをやめろと言うわけにもいかぬと思いますけれども、しかし、その結論を出すにあたりましては、私は慎重でなければならぬ、権限外のものにああだ、こうだ言って、それがにしきの御旗のような形をとり、そして各種団体の共済活動を規制するということがあれば、これはもう大きな問題になるだろうと思うのでありまして、まず第一番に、保険審議会にかけた大蔵省は少し反省をしてもらわなければならぬ。そしてこれを補うためには、むしろ各省関係団体別な会合を開いて、どうするかという必要があればやるべきものである、それらの団体の意見を十分聞いて、そこで大所高所に立って相談をすべき性質のものである。第三には、保険審議会はそういう批判を乗り越えて、権限外の問題についてこれを規制するような形をつくるべきではない。私はこう思っておるわけなんでございますけれども、これは大蔵省、いまさら諮問したやつをそういうふうに注文つけるわけにいきますまいけれども、私は諸団体あるいは今日の情勢を考えまして、大蔵委員としても注文をしておきたい、そういうへたな慎重を欠くようなことになれば、たいへんなことになりますということを、審議会の委員の方々にも私は間接的に御注意を申し上げておきたいと思っておるわけであります。  いま保険審議会の中の機構部会の見解がある程度出たように伝えられておりますけれども、どんなようなぐあいになっておりますか。

新保實生大蔵省銀行局保険部長

○新保説明員 若干詳しく申し上げたいと思います。  現在、各種の協同組合とか労働組合、あるいは公益法人などにおきまして共済事業が行なわれておりますけれども、その内容は千差万別である、だから一律にいかないという基本認識を持っております。また、その仕組みも精粗まちまちである。それから監督官庁の監督の程度というものも、必ずしも程度がそろっていない。これは各省が何もしていないという意味では決してございません。それぞれ各省でやっていらっしゃる事実は私ども十分承知しております。中には職場における相互扶助として慶弔金程度にとどまっているものもございますし、一方におきましては、全国的な規模において相当高額な共済金額で行なわれているものもございます。ところが、保険事業とは何か、共済事業とは何かということについては、法制上明確な定義を欠いておる。したがいまして、その両者の間の関係について、実際的にもあるいは理論的にも、ちょっと混乱というと大げさなんでございますけれども、法律の執行、運用におきまして適正を期しがたい事情が出ておるわけでございます。第二番目に、各種団体の共済事業でございますけれども、これは社会生活における相互扶助、お互いに助け合う、そういう理念から出発しておるわけでございます。ある意味では自然発生的に出てきておる。したがって、その社会的な意義は、これはもう否定すべきものではない、それは尊重しなければならない、そういう基本認識を持っております。しかしながら、実際行なわれておることは、多くの人から資金を受け入れて、そうして共同備蓄を構成して不時に備える仕組みである、あくまで信用というものの上に成り立っておる事業である。そういう意味からするならば、保険事業と軌を一にしておるのではなかろうか。そういう意味で、あくまで契約者の利益というか権益というか、そういうものは保護する必要があるのではないだろうかということでございます。したがって、その健全性を担保すべき原理は同一でなければならない。原理は同一でなければならないけれども、実際にそれをどうやるかという具体的な方法につきましては、各種団体それぞれ運動の理念とかあるいは団体の事情とかそういうものが違うわけでございますので、それぞれに応じた基準であるべきである。一律的な画一的なものである必要はないし、かえってそれは間違いである。しかしながら、ここで法律に基づかない任意団体で行なわれておるもの、したがって国の公的な監督が及ばないという共済事業も社会事実としてあるわけであります。これがある程度広範化して、あるいは規模も大きくなっていく、このままほうっておいてよろしいかどうかということは問題だ、そういう問題意識は持っておるわけでございます。  しかしながら、いずれにしましても共済事業と保険事業というものの関係を明らかにするということは必要でございますし、それから共済事業を行なっている団体は各省にまたがっておりますので、これは大蔵省だけでやれることでは決してないわけでございます。その辺は、今後どういうふうにやっていくべきかということは関係各省と御相談しなければならない、そういうことがおもな意見でございます。

平林剛日本社会党

○平林委員 前段の問題につきましては、いまの機構部会の考え方というのは、いまお話しになった限りにおいては、やはり民間保険団体が提唱しているぺースに乗ってものを考えているということを指摘しておきます。やはり何といってもそのぺースでものを考えていることは間違いない。先ほど、私が最初に申し上げました見解も少し検討してやってもらいたいということを希望しておきたいと思います。  同時に、任意団体で行なっておる共済事業が広範化し規模が大きくなって、このまま放置してよいか問題があるという発想も、先ほど私が言ったことをひとつ念頭に入れて考えてもらいたい。特に、すでに定着しておるわけですね。これはどうするのですか。もう定着している団体機構でありますから、これは問題があるということだけではいかぬですよ。問題がある、だからつぶすのですか。それとも、もう定着しておるものとして、なおそういう立場で考えるという意向なんですか、そこはちょっとはっきりおっしゃらなかったから、はっきりしておいていただきたい。

新保實生大蔵省銀行局保険部長

○新保説明員 現在行なわれている共済事業の中には、相当長年の歴史を持っておって、おっしゃるとおり社会的、制度的にも定着しておるものが相当あるわけでございます。そういう事実を考えながら、どうしたらいいかということをいま審議会で検討しておるということでございます。

平林剛日本社会党

○平林委員 私は、先ほど申し上げましたように、保険審議会は、自分の権限外の問題につきまして決定的な結論を避けることが望ましいと思いますが、いまの機構部会の大体の結論というものは、総会において大体確認されることになりましょうか。私は、総会においてやるときには、――あなた方は大体こういう指導をしておるから、それで警戒をしなければならぬと思っているのですけれども、繰り返して言いますが、権限外の問題についてそういうことで答申とかなんとかというようなことにしないように希望しておきたいと思うのです。政府としても、私がきょう指摘した問題については、前の委員会でもいろいろなことが論議されておりますから、間違いのない指導をやってもらいたいと思っているのです。  総会は大体いつごろやるつもりですか。

新保實生大蔵省銀行局保険部長

○新保説明員 これはまだ日をきめておらないのでございます。各委員の御都合などを伺いまして、年が明けて一月か二月ごろにはというふうな感じでおりますけれども、まだきまっておりません。

平林剛日本社会党

○平林委員 確認をしておきますが、結局いま機構部会の方向としては、とにかく一律的に規制をすることは適当でないということと、それからもう一つは、任意団体等で行なっている共済事業についても、ある程度広範化し規模が大きくなっていることは事実だが、定着している団体機構であるから、これはつぶすとかなんとかというようなことをしない。同時に、法制整備が必要だというような意向のようでありますけれども、これは何か基本法なんかを考えるというようなことまで、こんな保険審議会でやるのですか。

新保實生大蔵省銀行局保険部長

○新保説明員 ただいままでのところの審議におきましては、基本法とかそういうものをつくるということは、そういう話は出ておらないわけでございます。ただ、法制的に事業の定義を欠いておるという点は、一つの議題とはなっておるわけでございます。しかし、そのために総会の答申といいますか何かに、結論の中に法律の改正をせよというような積極的な意見は出ておりません。

平林剛日本社会党

○平林委員 もう一つの問題に触れたいと思いますから時間の余裕がありませんので、私がただしたい点十分でありませんけれども、従来からこの委員会においても主張してきたこともあり、また、大蔵省側の答弁もございますから、特に私が言わんとしているところをよく吟味して、今後の方向において、いやしくも民間団体のぺースに乗ってものを考え、民主的な自主的な、そしてまた、法の基礎によって定められておる共済活動を規制したり制限するようなことのないように配慮してもらいたい。これは私特に、大臣おられませんけれども、十分御留意を願ってやってもらいたいと思うのですが、政務次官にちょっとその点だけ聞いておしまいにしたいと思います。

倉成正自由民主党大蔵政務次官

○倉成政府委員 だんだんお話を伺っておりまして、御趣旨よくわかりました。御承知のように、保険業法ができた昭和十四年ごろの情勢と今日の社会情勢と非常に大きく変わっておる。保険業法が当初予定したいろいろな保険の態様と、戦後の非常に民主化された時代の保険事業、また共済事業というのが非常に複雑になってきた。その間に非常にいろいろな各種各様の態様があるので、それぞれ、保険業界の立場からいうと、共済事業についていろいろ意見があるし、共済の立場からいうと、またいろいろ保険業界に対しての意見があることも事実だと思うわけであります。したがいまして、先ほどもお述べになりましたように、保険、共済を通じて何らかの意識の統一というか、考え方の統一というか、そういうことがやはり望ましいと思います。しかし、平林委員がお述べになりましたように、やはり共済事業は本来の法律によりまして、その目的に従ってやっておるわけでありますから、その精神は十分生かすべきだというふうに考えております。

平林剛日本社会党

○平林委員 次いで、私は第二の問題で、コカコーラに関しまして政府の見解をお尋ねしてまいりたいと思います。このごろ町を歩くと、どへこ行ってもコカコーラの看板にぶつかるわけでございます。特に野球場とか映画館とか、いろいろな集会場以外に、小さな喫茶店や酒屋さんから雑貨商に至るまで、半分は自分の商店名を書いてあるけれども、半分はコカコーラで、その看板が非常に目立っておるわけであります。同時にまた、どんな小さな喫茶店でも、そういう看板が備わると、たぶんきっと条件になっているのでしょう、コカコーラを置いて販売をするというようなことで、町を歩けばコーラの看板――コカコーラに限らず、ペプシコーラ、いろいろな外国製のコーラの看板にぶつかることが多いのであります。  そこで、このコーラ類というものが最近国民全般の嗜好飲料として拡大していることは、売り上げ高を見ましても事実だと思いますけれども、一つには、私は巧みな宣伝力、そしてまた、ある程度資本力を強くして各地域にキャンペーンを張っておりますから、そういう意味で広がっている部面もあると思うのでありますけれども、とにかく最近のコーラ類の売れ行きというものが激しいことは事実でございます。そこで参考のために、わが国の炭酸飲料類の中でコカコーラの占める割合というのはどのくらいになっておるかということを、ちょっと明らかにしてもらいたいと思うのです。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 先般一度申し上げた以上の新しい資料は持っておらないのでありますが、四十一年におきまして二十一万四千五百キロリットルがコカコーラでございます。その他が三十七万七千三百キロリットルということになっております。全体は、したがいまして五十九万一千八百キロリットルになるわけで、これが三十五年でございますと、コカコーラ類が二千百四十三キロリットルで、その他のものが十三万九千三百二十八キロリットルであったことを思えば、さま変わりになっております。

平林剛日本社会党

○平林委員 キロリットルでお話しになるとぴんとこないので、総売り上げ高が幾らで、その中でコーラ類の占めるのは金額としてはどのくらいなんだというような説明をしていただいたほうがいい。キロリットルというとどうもぴんとこない。つまり、私の言わんとするのは、コーラ類の占める割合が炭酸飲料水の中で相当数ありますよということをお互いに認識して、次の質問に入りたいと思っているわけですから、売り上げ高で言ってくださいよ。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 ただいま手元に資料を持っておりませんので、特にその他のほうの金額がちょっとわかりませんので、後ほど調べてお答えをさしていただきたいと思います。

平林剛日本社会党

○平林委員 それでは私から言いましょう。炭酸飲料水の課税価額を見ますと、これは国税庁の調べですけれども、昭和四十一年度の十ヵ月分で四百五十億円。全国清涼飲料工業会でいろいろ検討しておる、四十二年度くらいになるとどのくらいになるかという調査では六百億円。これは総売り上げ高です。そのうちコーラ類の占める割合は、私の承知しておるところでは五〇%から五五%、こういうことになっているのですが、見当としては大体間違いないでしょうね。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 税額に関します限り、大体半々になっておりますから、おそらくそのとおりだと思います。

平林剛日本社会党

○平林委員 そこで、私はこのコーラ類が輸入禁止品であったのにかかわらず、貿易自由化の波に乗って国内に進出をしてきてから、わずか五年くらいの間にわが国の炭酸飲料水の中で半分あるいはそれを越える分を占めてきたということは、驚異的な進出だと思っているのです。その売り上げも、四十二年度の見込みで六百億円の半数以上となれば、まず三百億円ですね。これは、いま外貨準備その他で大騒ぎをしておりますけれども、およそ一億ドルに近い金額というものがコーラ類によるところの売り上げになっておる。私はまずこういう認識を持ってもらいたいと思うのであります。そこで、こうした外国製のコーラの進出に対応して、清涼飲料の製造業が著しい圧迫を受けておる。全国で約三千五百の企業がありますけれども、このうち五千万円以上の資本金を持つ企業はわずかに百三十社にすぎない。あとは典型的な中小零細企業なんです。昔なつかしいラムネの姿もいまや町には見えない。いわんや地方的なこうした飲料類というものは、全国的な支配力を持っておる大企業のメーカー製品に圧迫されて声も出ていないという状態であると私は思うのであります。それは、国民の消費水準が高くなったこともあるでしょう。しかし、何といっても宣伝力、それから量産、こういうことによって大企業の市場支配力が拡大をしてきて、中小零細企業が依存をしておった地方的な市場でさえも非常に範囲を狭められてきておると私は思うのでありますけれども、こういう現状を政府のほうではどういうふうに見ておられるか、これは通産省のほうだと思うのですけれども、まずその認識のほどを承りたい。声も出ないんじゃないだろうか、こう思うのでありますけれども、どういうふうに認識をされておるか、ひとつ関係当局のほうの認識のほどを承っておきたいと思うのです。

宮沢鉄蔵通商産業省通商局長

○宮沢(鉄)政府委員 コカコーラを中心といたします清涼飲料の現状をどう見るかという問題は、通産省の問題ではなくしてむしろ食糧庁の問題かと思うのでございます。私のほうは原液の輸入を担当しておる部局でございますが、コカコーラの原液を自由化しましたあとにおきますわが国内のコカコーラ業界、それから清涼飲料業界の動静につきましての詳細につきましては、十分には了知しておらないのでございますが、確かに近年コカコーラの消費需要は非常に伸びておると思います。これに伴いまして、清涼飲料全体の消費需要も着実に伸びておるようでございます。ちょうど先生の御質問がありましたものですから、農林省から資料をもらって見たわけでございますが、量的に見ますと、コカコーラの伸び方というのは非常に顕著でございますけれども、その他の清涼飲料関係の伸び方も、伸ることは伸びているということでございます。結局、この辺についてどういうふうに考えるべきかという問題だろうと思いますけれども、結局コカコーラの進出というものはほかの清涼飲料業界の近代化とか合理化とかの意欲を増進させるというような効果も若干あったのではないか、あるいはまた、びんとか王冠などの国内の関連業界の生産も増大させる、こういうような効果もあったというふうに聞いております。  そこで、いままでのところ、コカコーラ原液の自由化によりまして、国内産業が著しい悪影響を受けたかどうか、この辺につきましては必ずしもそういうふうに考える必要はない、こういうふうに聞いております。

平林剛日本社会党

○平林委員 私は、そこが問題だと思っているのです。実はきょう尋ねたいと思ったのはそこなんです。確かにコーラは異常な進出をしているが、他の炭酸飲料水も少しずつではあるが伸びていることは事実であるが、これは消費水準の向上による自然の伸び、それからいまお話しになった共同施設の設置だとか、びんの問題だとか、あるいは設備の合理化だとか、いろいろ苦労しておるけれども、どんどんつぶれていることは事実なんですね。これは小さな企業だからやむを得ないというけれども、三千五百の中には、表には出ていないけれども、どんどん圧迫に耐えかねてつぶれている企業もあるわけです。私は次の問題に移る前に、ずばり言いますけれども、このコーラ類を貿易自由化として禁止品目から解除する条件としては、国内産業に与える影響があった場合には切る、つまり制限するというようなきめがあったと聞いておるわけなんですけれども、今日の現状から見ると、やはりそういう措置が必要でないだろうかということを考えるのですけれども、どうお考えですか。

宮沢鉄蔵通商産業省通商局長

○宮沢(鉄)政府委員 コカコーラの原液は、昭和三十一年から外貨割り当てを行なっておりまして、昭和三十六年の十月に自由化を行なっておるのでございます。その際、食糧庁長官からコーラの飲料業者などに対しまして、次に申しますような点につきましての留意事項というものが示されておるわけでございます。  一つは、国内関係飲料の販売に混乱を生ぜしめないように不当に値下げをしないということ。それから第二といたしましては、過大な宣伝広告を行なわない。第三といたしましては、原材料等の入手にあたりまして不当な取引を行なわない。第四といたしましては、コーラ飲料の販売にあたって国内関係飲料団体と十分協調する。こんなようなことが示されておるのでございます。  しかしながら、これらの事項は、自由化を行なうにあたりましての条件ではございません。関係業者に留意事項を示して配慮を求めたものであるというふうに聞いておるのでございます。これらの事項がその後どういうようなふうに考えられるべきであるか、農林省のほうに聞いてみますと、これらの事項は、全体として見ればおおむね守られているというふうに考えていいのじゃないかというふうに聞いておるのであります。

平林剛日本社会党

○平林委員 そこが問題だ。たとえば、不当な値下げをしない、こう言うけれども、私は逆に言えば、コーラ類の製造原価から考えると、不当な利得を得ているということを認めることになるわけですよ。いいですか、不当な値下げをしないということは、結局、私これからお尋ねしますけれども、不当な利益を与えているということに通ずるわけなんですよ。だれでも知っている人がおったらちょっと答えてもらいたいのだが、コカコーラの製造原価というのは何ぼになっているか、御存じでしょうか。

大島隆夫国税庁調査査察部長

○大島説明員 売り上げ高に対しまして概算で一〇%ちょっとこえる程度になっております。

平林剛日本社会党

○平林委員 いまお聞きのとおりに、コカコーラの製造原価は、原液というのを持ってきて、そして国内で溶かして、十六の工場でまたさらに溶かして販売をしている。その原液と労務費とそれから委託加工費、製造経費合わせても、一〇%をこえるくらい、これが製造原価なんです。だから、不当な値下げをしない、こう言うけれども、逆に言えば、このことによって、コーラの会社に不当な利益を与えることによって国内に混乱が起きないだけのことであって、もし適正な価格ということになりますれば、これはうんと値下げしなければならぬ。そうすれば、わが国の炭酸飲料界は壊滅ですよ。私はその出発点において、これは他にもいろいろ禁止品目が食料品にありますけれども、コーラを解除することによって、わずかの間でこれだけの利益を与えるということはやっぱり認識をしておいて、そうして確かにそれはそのときの条件ではないというかもしれませんけれども、不当な、あまりはでな宣伝はしない、不当な取引をしない、国内飲料団体と協調する、こう言うけれども、私に言わせると、気に入らないことがある。  まず第一番に、広告費でもそうです。広告費は、売り上げ高に対してコーラはどのくらい使うておるか、これは御存じでしょうね、ひとつ国税庁からおっしゃっていただきたい。

大島隆夫国税庁調査査察部長

○大島説明員 日本コカ・コーラをとりますと、二二%になっております。ただ、これにつきましては、いろいろな要素がございまして、事実を事実として申し上げるのですが、これは日本コカ・コーラの売り上げに対する比率でございまして、いわゆる日本コカ・コーラで受け持っております広告費のうちには、コカ・コーラ・ボトリングにおいて負担するのが通常であると思われるようなものもあるいは入っているのじゃないかと思います。その辺は経営分析のほうに入りますので、立ち入ったことはわかりかねます。

平林剛日本社会党

○平林委員 大まかに言って、総売り上げ高の大体二二%という広告費の割合は、他の民間企業の売り上げ高に対する広告費の割合から比較をいたしますと、異常に高いのです。大体わが国でも売り上げ高に対して一番広告費の高いのは、製薬会社が多いのです。一々名前は言いませんけれども、その製薬会社の有名なところは一六・一%を占めている。化粧品がその次ぐらいになりまして、有名な化粧品ですけれども、これは一二%を占めておる。その他の薬品会社でもたいがい一一、%、九・七%、八・四%、大体ベストテンに並ぶようなものでも、最高でも一六ぐらいのところです。これに比較してコーラの宣伝力というのは二二%を占めておる。こういうことは、宣伝費の大きい企業というものは、これはコーラに限りませんけれども、公正販売価格維持のたてまえから、何らかの規制を加える必要があると私は思っておるのです。これはコーラだけに限りませんよ。宣伝広告費の大きい企業に対しては、公正販売価格維持のたてまえから、何らかの規制を加える必要があると思っておる。  それからもう一つは、まあコーラだけを別に目のかたきにするわけではないけれども、広告宣伝費の支出額が、広告代理店との経理操作によって、損金算入額を水増しして脱税行為をしておる疑いもあるのですよ。これはコーラを言うのではありませんよ。一般的傾向として国税庁は考えなければならない。こういうことを考えますと、二二%、あるいは製薬会社その他の過大な広告費という問題について、国税庁は、これは法できめられたのだから、こういうことになるけれども、政務次官、こういう問題についていかがでしょうか。私は、過大な、宣伝広告費の大きい企業は、いまのような理由で制限を加える必要があると思うし、それからこの広告費、宣伝費の支出額がいろいろな経理操作で損金算入額を水増しして、そして結局税収を確保できない、極端に言えば脱税行為になりはせぬかと思っておるのですけれども、こういうことについて、どういうお考えを持っていますか。

倉成正自由民主党大蔵政務次官

○倉成政府委員 ただいま御指摘のような、広告費を水増しして脱税行為になっているというような問題が具体的に明らかになれば、それは当然税務当局としてそれに対する処置を講ずべきだと思います。同時に、広告費が多過ぎる、コカコーラを含めて少し広告費がはでにやり過ぎまして、経費の中に非常に食っておる、しかもこれが損金の中に算入されておる、非常に不合理じゃないか、またこれが一面価格にはね返ってくるじゃないかという御指摘については、私もさように考えます。ただ、これを税でどうするかという問題については、いろいろな技術的な問題、他のいろいろな問題があろうかと思いますけれども、そういう不当な広告について何らかの規制を加えるべきだという平林委員の御指摘については、全く同感でございます。

平林剛日本社会党

○平林委員 国税庁、このコーラの会社、いま年間相当大きな金額が売り上げとしてまた利益として生まれている。いまのところは、コーラの会社はそれを自分の国外へ持っていくようなことはしていませんよ、していないと思うんだ。むしろ、そうでなくて全国に工場を設立することによってそれで償却しているのですけれども、今後のことを考えますと、こういう製造原価、それから巨大な広告費、そして国内から吸収した日本の円を自分の国へ持っていかずして、そしてそれを蓄積して次に何に進出していくかということを、私はむしろ心配しておるわけです。現状においても三千数百の中小零細の企業に対する打撃ということを考えても問題だけれども、さらに相当の利潤を蓄積して次にはどういう方面に進出していくか。いまはコーラだけだけれども、その次にはジュース類にも進出してくる。その次には、余力があれば次にということになりますと、やはり国内産業育成という立場は――関税でもそれをある程度は、貿易自由化といってもほかにも禁止品目があるし、何でも野方図にして手放しでいいというものじゃない。これだけ大きい影響を与えているとすれば、それは考えなければならぬ問題だと思うのです。   〔委員長退席、金子(一)委員長代理着席〕  そこで、現状においては国税庁は、広告費だとかその他が私がいま指摘したようなことになっていないと思っていますか、どうなんでしょうか。実際の調査に当たりまして、広告費がほかの経費のつり合いにおいてやられるようなところがあったり何かするようなことがありませんか。それともまた、利潤をそういうことで経費にやっていることについて、率直な感想として、どうも利益を計上せず、設備のほうに逃げ過ぎているという割合は、他の企業に比べて大き過ぎるというようなお考えはございませんか。

大島隆夫国税庁調査査察部長

○大島説明員 何ぶんにも御質問がきわめて具体的な個別の会社の脱税につきましての、しかも予測に関する問題でございまして、私のほうからそれにつきまして、見込みであるにせよ、何がしかの意見を申し述べることはあまりにも刺激が多いと思いますので、差し控えたいと思います。ただ、見込みじゃなしに、過去の問題として申し上げますならば、そのような脱税の事実は現在までのところあがっておりません。

平林剛日本社会党

○平林委員 私は、この問題について、ひとつ通産省も大蔵省も国税庁も注目してもらいたい。大体コカ・コーラ・ボトラーズというような協会に国税庁のお役人が出ていってその理事長をやっている。国税庁の次長であった人が日本コカ・コーラ・ボトラーズ協会の会長をやったり、あるいは地方の国税局長がその事務局長をやったりというようなこと、コカコーラと国税庁は一体どんな関係があるのか。いろいろ官僚の天下りは国民の批判があるところですけれども、私は李下の冠何とやら、やはりこうしたことが疑惑を招くというようなことにもなると思うのでありまして、どういうつながりがあってここにお入りになったか知りませんけれども、しかし私は現状を見ますと、コーラ類の嗜好を受け入れている国民もやはり少し考えてもらわなければいけないと思うけれども、国内産業保護という点から見て、これについて貿易自由化のもとに許したことがこういう現状になっているということは、もう一度あらためて検討する必要がある。同時にまた、その製造原価、広告費というようなことを考えますと、広告費の問題についても、ひとつ政務次官がおっしゃったように、検討する方向を見出していかなければならぬ。同時にまた、私はこういう実情、不当な値下げをしないということで、国内飲料業界がそれぞれその会社の株主になって、国内産業というよりも、自分の利益のためにはコーラの会社におこぼれをいただくという株主がいるなんということは、まことに残念きわまりないことである。そういうことでやっておるものだから、国内産業全般の中小零細のほうに目が届かない。だいじょうぶですと言っているけれども、価格を引き下げたらどういう打撃があるかということを考えたならば、私は真剣になって考えてもらいたい。  私は、きょうは将来にわたって忠告をかねた質問をいたしましたけれども、これで終わりたいと思います。

金子一平自由民主党

○金子(一)委員長代理 武藤山治君。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 答弁側に要望いたしておきますが、持ち時間が三十分しかなくなりましたので、ひとつ結論を明快にお答えをいただきたいと思うわけであります。  最初に、いま日赤の病院の建てかえあるいは優秀な機械の買い入れ、こういうときに年金福祉事業団から融資を受けられるわけでありますが、この借り入れの条件が非常にきびしい、こういう感じがするわけであります。そこで、現在の年金福祉事業団から日赤に融資する場合に、機械は何年間で利子は年何分だ、建物の場合は期限何カ年で利子は幾らだ、まず実態をちょっと報告をしていただきたいと思います。

伊部英男厚生省年金局長

○伊部説明員 年金福祉事業団から、日赤等に対する融資が個々について行なわれておるわけでありますが、条件は、新築耐火構造につきましては償還期限二十五年、その他のものにつきましては二十年、増改築は、耐火構造二十年、その他十五年でございます。これに対しまして、設備備品は五年の期限を限度といたしておるのでございます。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 この金利や期限をきめるのは厚生省ですか、大蔵省ですか。大蔵省の理財局ですか。

伊部英男厚生省年金局長

○伊部説明員 かような貸し付け条件は、年金福祉事業団の業務方法書によっておるのでございます。この業務方法書は厚生大臣の認可を受けて効力を発生するわけでございますが、認可に際しましては大蔵省とも緊密な連絡をとるわけでございます。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 そういたしますと、厚生省が年限を変更しようと思えば変更は可能である、こう理解してよろしゅうございますか。

伊部英男厚生省年金局長

○伊部説明員 関連しております他の政府機関との均衡を考慮しつつ、実情に応じた取り扱いをするべき必要があれば、ただいま申し上げましたような手続によりまして改定をする、かようなことでございます。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 いま日赤や済生会病院では、医療器械が非常に進歩発達をして、一台の器械でも高額のものは一億もするものが必要である。五千万円、八千万円という器械も必要である。それを五年間で返済するということは非常にきつい、こういう声を聞くわけであります。そこで、私のきょうの質問のねらいは、器械の部分について、五年という返還年限は短過ぎるのではないか、これを十年ぐらいに延ばしてやるべきだ、特に日赤や済生会というのは非常に公共性の強い病院であり、利益を追求するという株式会社とは少々異なる機関であるから、当然この還元融資については改善をすべきである、こういう意向なんであります。ついては、医療公庫の器械部分についての融資年限は何年になっておりますか。

伊部英男厚生省年金局長

○伊部説明員 医療公庫は直接の所管でございませんが、やはり設備備品につきましては五年が原則でございます。ただし、ただいま先生御指摘のような特殊器械につきましては若干の延長を認めておるようでございます。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 私の聞いた範囲では、そういう高額の優秀な器械部分については七年間、一応償還期限を認めておる、こういう話を聞いておるのですが、それは間違いでございませんか。

伊部英男厚生省年金局長

○伊部説明員 直接所管でございませんので間違いがあるかもしれませんが、八年程度と承っております。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 八年程度ならなおけっこうな話で、民間のお医者さんに貸す器械購入資金は八年間、公共性の強い日赤や済生会は五年間、これはどうも私の判断ではちょっと均衡を欠くし、不公平であるし、社会的重要性から見た場合にも、ちょっと片手落ちのような気がするわけであります。政務次官、どうお考えになりますか。

倉成正自由民主党大蔵政務次官

○倉成政府委員 ただいまお答えがありましたけれども、医療公庫の場合はやはり器械は一応五年、そうして総合病院なりあるいは特定病院に対する特殊な器械、たとえばガンのようなもの、そういうふうなものが八年と私は聞いておるわけであります。したがいまして、年金福祉事業団についてのお話ですが、これは所管省でそういう特殊事情を十分考慮されまして、大蔵省に御協議いただくということになれば、そういう特殊なものについては十分検討してみたいと思っております。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 大蔵省は特殊な器械については十分考慮いたしたい、こういう結論を出したわけでありますが、厚生省も四十三年度、新年度からぜひ特殊なガン発見の器械設備、あるいは今日、非常に多い老人病の高血圧関係ではかなり高い器械を必要としているし、いまの医術から見るならば非常に高額なものがふえているわけです。そういうものについて早急にひとつ還元融資のほうも器械部分について特殊なものは十年ぐらいにしてやろう、こういう決断をきょうのこの質疑等を通じてやれるかどうか、厚生省の見解を明らかにしていただきたい。

伊部英男厚生省年金局長

○伊部説明員 ただいま政務次官から御答弁がございましたように、設備備品等の償還期限につきましては、耐用年数等の関係もございまして、従来五年以内と定められておるのでありますが、御指摘の特殊医療器械で、しかも非常に費用が高いものにつきましては、特殊な事情も御指摘のように考えられますので、十分実情を把握した上で、他の政府機関等との関係もございますので、大蔵省とも十分協議をいたしまして前向きで検討いたしたい、かように考えております。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 そこで、ひとつ前向きで検討した結果、こういう器械、こういう器械ならば民間にいま八年で融資している器械と対応するものである、そういう一覧表を早急に私の手元に厚生省から提出を願いたいと思いますが、よろしゅうございますか。

伊部英男厚生省年金局長

○伊部説明員 大蔵省と協議いたしまして、結論が出ましたらさっそく御連絡をいたします。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 政務次官、いまあなたは大臣のかわりに副大臣という立場で御答弁いただいたわけでありますから、聞き流すということでなくて、新年度からそういう改善ができるような最善の努力を希望するわけであります。時間的な、そういうタイミングを切る質問でありますが、いかがでありますか。

倉成正自由民主党大蔵政務次官

○倉成政府委員 具体的な御相談があればできるだけ御期待に沿いたいと思います。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 それでは次の質問に移ります。  もう一つは、日赤が病院を建てかえる場合ですが、いま全国に日赤があるが、大きい都市はかなり耐火構造のりっぱな病院にかわりつつありますが、まだまだ地方の日赤は、敗戦直後につくったような木造、まるでバラックですね。私どもの選挙区でも真岡の日赤へ行って見ると、入院したら死にに入るような、寒くて風が入るし、これが病院かと思うような病室がまだたくさんございます。こういう状態ではとても地方の最も医療の進んだ、しかもサービスを本旨とする日赤とは言えない実情でございます。そこで、日赤病院を建てかえる場合の寄付控除ですが、法人が寄付をした場合に損金算入を認められるという制度にぜひしてほしい、こういう強い要望があるわけであります。市の市民会館建設のときには損金算入が認められて、病院である日赤、済生会には認められないということでは少々不満でございますので、指定寄付が日赤にも受けられるという制度に改善すべきではないか、こう思うわけでありますが、いまの制度から見ればどういうことになっておりますか。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 すでに御案内かと思いますが、日赤につきましては、赤十字条約に基づきまして、日本赤十字社が当然行ないます業務の資金、具体的には災害救助設備の整備とかあるいは災害救助物資の備蓄といったようなもののために、毎年四月から九月三十日までの間、指定寄付金の指定をいたしまして、これに各会社等が寄付をいたしましたときは、全額損金になる扱いをいたしております。なお、そのほかに日赤につきましては、例の試験研究法人に対します寄付金の別ワクの扱いをいたしまして、これはやはり赤十字に関する諸条約に基づく業務に関連する仕事を行なうことにつきましては、寄付金につきましては試験研究法人の寄付金として別ワクにいたしております。そのほか、戦後はかなり減ってまいって、これがおっしゃるようにいろいろな問題になっておるのかと思いますが一般浄財というのが戦前はかなりあったやに聞いております。ちなみにこの金額を四十一年度で申し上げますと、指定寄付金といたしましたものが一億五千七百万円ぐらいになっておりますし、それから別ワクになったものに約三千万円くらいになっております。  ところで、おっしゃいました病院を日赤の業務の指定寄付あるいは別ワクの指定の対象に取り入れるかどうかということにつきましては、日赤が行なっております産院とかあるいは病院が普通の病院とどこが違うか、かなり公共性の多いいろいろな病院がございますが、そうしたものとの差等をどこに設くべきかというようなことは非常に微妙でございまして、そういうことから一般の病院活動と、たとえばいろいな災害や事故が起こりましたときにかけつけます救急病院というような指定があるからというようなことだけで見ますと、一般の病院にもございますし、そういう一般の病院との差等が設けにくいということを考えまして、この点については指定寄付の対象にはしないということで従来からやってまいっております。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 私がいま要望しているのは、その病院あるいは産院、これからは老人病の特別な施設あるいは心身障害者の特別な病院、病室、そういうものに日赤が最近かなり手を出しつつあるわけであります。ところが、病院の建築のほうは指定寄付を受けられないというのでは、ほんとうに微々たるものなんですね。いまらなみに細見さんのおっしゃる「赤十字に関する諸条約に基づく業務を行なう法人」――この赤十字に関する条約なるものの内容が、非常にわずかな業務しか適用にならぬわけですね、日赤のいまの業務の全体の量からいうと。たとえばいま日赤がやっている問題ではこの条約に基づく業務という場合にどんなことがありますか。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 おっしゃるように、日赤の発生が、赤十字社が戦争にからんで発生した点もございまして、平時に際してどれくらいのものがあるか、日赤の業務として取り上げられるかということになりますと、かなり限定されまして、非常災害時とかあるいは伝染病が非常に流行してゆゆしい問題になっておるとか、そういうようないわば非常災害のときの救急活動、それからさらに一般的には常時健康の増進とか、あるいは疾病の予防というようなことで町へ出て健康診断をするとか、いろいろな給血、最近でございますと血液バンクを経営するとかといったことが行なわれておると思います。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 そうすると、平時では全体の日赤の医療範囲から見たらもうほんの微々たるものなんです。その微々たる部分に対する寄付だけは指定寄付を認めるが、いま日赤が求めているのは病院を建てかえたい、りっぱな器械を入れたい、そういう器械や建物の部分については指定寄付を認められないのです、政務次官。これはいまの日赤の性格から見たら、民法上公益法人と規定されているでしょう。細見さん、税法の中でも日赤は公益法人ということにはっきり指定されていますね。ですから、私は、日赤の病院と優秀な器械の資金を寄付に仰いだ場合、これはひとつ指定寄付に認めていいのではなかろうか、こういう感じがするわけでありますが、どうでしょう。それを再検討する時期に到達していると思うのでありますが、いかがでしょう。再検討するような余地は全くないという拒否の態度ですか。ちょっと御意見を聞かしてください。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 最終的には政務次官に御判断願うことではありますが、いまわれわれが考えておりますのは、一般病院との問題、あるいはまた、日赤ほどでない、かなり公共的な病院とのバランス、その辺を考えまして、一般に患者をとってだれでも診療するという病院である限り、やはり指定寄付にするということはむずかしいと考えております。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 だけど、別表にもありますように、公益法人の中に他の医療機関というものが入っているかと思ってずっと見てもないわね。日本赤十字社だけじゃありませんか。だから、ここにある公益法人に指定されている病院は、当然病院と優秀な器械を購入する場合には、指定寄付を認めてしかるべきではないだろうか。一般の病院との区分けがつかぬというけれども、公益法人だけは区分けがついておるのじゃないですか。区分けはございませんか。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 日赤といえども収益事業を営めば課税いたします。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 これは厚生省の担当官来ていらっしゃいますか。-日赤の経理の問題やあるいは課税の問題や、そういう問題については十分手を打つことは可能なわけであります。そうでないといまの日赤は、地方へ行くと大体医療センターなんですよ。その医療センターが全くなっちゃおらぬ。これを充実しよう。市で金を出すのに出しようがない。県におんぶしようとしても百万円かそこらしか出ない。何とも処置がつかないという実態があるわけです。政務次官、これは大臣とも十分話し合って、公益法人に指定されている日赤なんだから、そういうものぐらいはひとつめんどうを見てやってもよかろうという気持ちになれないものだろうか。もうちょっと理解のある、あたたかい政治はできないものだろうか、ちょっと御見解を聞かしてください。

倉成正自由民主党大蔵政務次官

○倉成政府委員 ただいまのお話は、法人税法第三十七条第三項の第三号の指定寄付の解釈の問題だと思います。この点に関しては、やはり私は細見調査官が申したとおりだ、せっかくのお尋ねでありますが、否定的なお答えを申し上げざるを得ないと思います。しかし、日赤の性格、一体日赤病院がどういうことをやるべきかという問題は、地域によっても非常に実態が違いますし、そういったいろいろな問題ももう少し検討してみなければいかぬじゃないか。現在の日赤病院を、直ちに日赤に対する寄付は全部これは指定寄付にするというわけにはちょっといかないのじゃないかというふうに、これはただいままでの私の感じでございます。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 ちょっと関連。いまの件ですね、病院については確かに他との権衡もありますから、一応検討していただくこととして、ぜひこれだけは大蔵省考えてもらいたいというのは、いま御承知のように黄色い血の問題が出まして、その後閣議申し合わせ事項によって現在の献血の問題というのが、日本の非常に重要な課題になっておるわけです。そこでそういう場合に、現在私ども各地を歩いて見ますと、場所によっては日赤の県におけるセンターが新しくきちんとできておるところもありますけれども、たとえば東京の最も中心的な日赤の中央輸血センターも、まるで物置きのようなところを使って実はやっておるわけですね。大阪も実はそういう実情なんです。ですから、これはいまの病院とは違って、輸血センターというのは他の病院のと権衡はないわけですし、閣議申し合わせ決定事項によって、ともかく献血によって今後の日本の輸血の問題を解決しようということで、これは全般的に非常に前進をしてきておるという実情にかんがみ、輸血センター及びその施設等については、これは指定寄付の取り扱いを当然すべきだと私は思うのですが、これはしておるのかどうか。もししていないとするならば、この部分については直ちにすべきだ、こう考えますが、その点について大蔵省側の答弁をひとつ。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 前に申し出がございまして、たしか一、二指定したような記憶もございますが、この点はさだかでございませんが、いずれにいたしましても検討事項だと考えております。

堀昌雄日本社会党

○堀委員 検討事項も、いまの前段と後段とちょっと違うと思うのです。あなた方の話からもわかるように、大体私に言わせると、いまの輸血センターの問題は、ほんとうは国がやらなければならぬ問題なんです。国が国立の施設をもって全国的にやるのが当然であるにもかかわらず、たまたま日赤にこれを委託をしたかっこうでやらしておるというのが現状なんですね。ですから、そのために設備が非常に不十分であるけれども、やはり指定寄付になっていないのではないかという感じがするので、これはいまの病院の問題とは次元が違うし、同時にその権衡の問題としては、これはあとはコマーシャルの、われわれとしては望ましくないというものと権衡をはかるという問題にはならないわけでありますから、この点はひとつ、閣議の決定事項もありますから、検討でしょうけれども、これは直ちに実施できるように考えていただきたい。倉成さん、これはどうでしょうか。

倉成正自由民主党大蔵政務次官

○倉成政府委員 御趣旨よくわかりました。十分御期待に沿いたいと思います。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 それでは、いま堀先輩の要望した点については十分検討してもらう。同時に、私が前段申し上げている公益法人であるというたてまえから、少々検討の余地があろうと思うのです。そこでどういう限界を引くかは別として、そういう公益法人の日赤、済生会病院については、ひとつ通常国会が始まるまで細見さん少し検討してみてもらって、こういう理由で、こういうわけでどうしてもだめなんだということを私のところへ、資料をつけて文書でそのだめな理由を出してもらいたい。こういう方法でこういう限度をつければここまでは可能だというものも考えられると思うので、幾つかの可能性をひとつ文書にして提出を願いたいと思いますが、よろしゅうございますか。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 可能性につきましては実はあまり思いつきませんがいずれにいたしましても理由につきましては申し上げたいと思います。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 次に、この間安井代議士から、北海道の冷害が三年間続いて農民がたいへん苦しんだ、ところが、本年は豊作でごそっと収入が入るということで、所得もかなり出てくる。この農民を何らかの方法で救済する税法上の措置はないか、こういう質問がいろいろな角度から行なわれたわけであります。堀部長も関連質問をして、検討を約して国税庁長官はお帰りになったわけでありますが、その検討を約束された後、何か少し前向きの答えが出せるようになったかどうか、この辺をちょっと……。

川村博太郎国税庁直税部長

○川村説明員 北海道の冷害による農民の所得税の問題でございますが、現行の所得税法の規定によりますと、事業用資産に災害を受けまして純損失が発生いたしました場合には、三年間の繰り越し控除が受けられることになっております。これは青色申告者のみならず、白色申告者にもその恩典がいくように規定されておるわけでございます。問題は事業用資産の損失ということでございますが、通常事業用資産の損失として考えられますことは、農機具に災害を受けて農機具が滅失する、破損する、それに伴う損失、あるいは生産された農産物が、まあこれはたなおろし資産でございますが、これが災害によって滅失する、それに伴う損失というようなものが通常考えられます。したがいまして、冷害によりまして生産物自体が少なくなった、あるいはなくなったというような場合には、たなおろし資産自体がございませんので、この損失には本来は当たらないかとも考えられます。しかしながら、冷害というような特殊事情を考えますと、こうした得るべきたなおろし資産と申しますか、そういうものの損失を見ないというのも決して当を得ないと考えますので、私どもといたしましては冷害によります場合、実際に経費はいろいろ投下しておりますので、その経費と収入との見合いで、起きてきました損失につきましては純損失として白色申告者にも損失の控除を認めるというようなことで考えたいと考えております。  なお、この前の安井議員の御質問に関連してのことでございますが、従来から国税庁としましてはそのような考え方に基づきまして、北海道について申し上げますと、三十九年分で五千四百件、それから四十一年分につきましては八百件の損失の繰り越し控除を認めております。  なお、そのようなことで今後も考えたいと思っておりますが、ただいまの武藤委員の、ことし非常によかったので何か考える道はほかにないかということでございます。それに関連して私どもいま検討しておりますことを申し上げますと、安井議員の御質問のときも若干問題が出たことでございますが、土地改良費の経費認定の問題で、当時長官が御説明いたしましたように、二千五百円という省略計算の限度、それから簡易計算の限度の四千円までは経費として認めるという取り扱いを従来から行なっておるわけでありますが、最近の土地改良の状況等に照らしますと、これを検討して引き上げるというようなことも考えるべきかと存じまして、現在そうした検討を続けておるわけでございます。それによりまして負担は相当程度緩和されるということになるのではないかと思います。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 前回の質問から見ると、ちょっぴり一歩前進をした考え方に国税庁もなってくれたことは認めます。米を一応たなおろし資産と見てやろう、稲の間にやられたものも一応たなおろし資産に見てやろう。しかし、それは前年赤字申告を出した者に限る、こういう限度があるわけですね。そうすると、赤字申告を出した者というのは、三十九年分について五千四百件ですか、四十一年分について八百件。これでは全北海道の二十万人からおる農家全体から見たら、救済される者はほんの微々たるものですね。これでは涙のある処置だとはどうもまだ受け取れない。  それともう一つ、ここで確認しておきたいのは、土地改良費を従来二千五百円から四千円までを認めておったが、今度はこれを実際に支出した額をまるまる認めてくれるのか。土地改良費について認めてやる限度は大体どんなことを考えているのか。まるまる全額支出は認めてやろう、こういうことになるのか、そこはどうなんですか。

川村博太郎国税庁直税部長

○川村説明員 ただいまの第一点でございますが、当時無申告の者についての赤字はどうするかという御質問だろうと思いますが、国税局といたしましては、赤字標準をつくりまして、農民団体等を通じてかなり指導を行なっております。その結果、三十九年度で五千四百件の赤字申告が出てきておるわけでありますし、その意味では大体見るべき損失は見ておるのではないかという感じがいたします。しかも三十九年度にさかのぼりましてもう一ぺん見直せというようなことになりますと、非常な事務の繁雑を来たします。現実にこれは不可能ではないかと思いますし、また、標準率には標準内経費と標準外経費がございまして、標準率だけで損失が出るわけのものではございません。標準外経費も合わさったところで当年分の損失が計算されるというふうな事情を考えると、そういった資料がないところでそういう事実を発見していくということは、かえって課税の公平を失するというようなことも心配されるわけであります。したがいまして、今後冷害等にあたりましての課税については十分配慮をしてまいりたいと存ずる次第でございまして、三十九年分の無申告者についての配慮は、この際私どもとしてはやる限りではないというようなお答えせざるを得ないわけでございます。  それから第二点の土地改良費の問題でございますが、現在の改正と申しますか検討の方向を若干申し上げますと、土地改良費の中には永久資産になる部分、それから償却資産として毎年毎年償却をしていく部分、それからその年の維持管理費というような当年分の当然経費となる部分、いろいろ内容が盛られております。そのうち永久資産になる部分につきましては、当然必要経費にはなりませんので、この部分をはずしまして、当年分の維持管理費と償却資産の償却費に該当する部分、これを加えたところで、それがたとえば四千円との比較で四千円までの部分は無条件に認める、こえる部分は翌年に繰り越すというような措置をとってまいったわけであります。それから、そのようなこまかい計算をいたしませんでも、二千五百円までの改良費であれば、そういった計算を省略して無条件に経費として認めてきたわけでございます。  ただ、その計算の内容等をいろいろ見てまいりますと、たとえば永久資産になる部分の認定につきまして、ややきびし過ぎたのではないかというような感じもございます。それから維持管理費等につきましては、計算の基礎はかなり明らかになるにもかかわらず、四千円という簡易計算の限度の中に含めてこれを取り扱ってきたというような面がございますので、そういう点を合理化したいと考えておる次第でございます。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 土地改良費は非課税と同じようなものだから、その程度の計算では全然改良した部類には入らぬ。これはやっぱり災害があったのをさかのぼって申告しなかった者にはめんどう見られないから、そのかわり過去三カ年分くらいの土地改良の実際の支出は全部見てやろう、このくらいまで踏ん切ってやらぬことには、これは細見さん、その程度の解釈では幾らか配慮したということには入らぬですな。これはもう一回再検討を要求して、ひとつ三月十五日の確定申告までにはまだ日もあるから、そこいらがもし白色で出さなかった人は全然救済できないということだったら、ひとつ土地改良費はまるまる全額を三年間くらい見てやろう、このくらいのことはやってやってしかるべきだと思うのですよ。いま日本の農業はたいへんなことになっているのですよ。あなたたちは税金さえ取ればいいのだけれども、日本国全体から見たら、農産物輸入が一兆円にも達しようとしているいまの日本の経済の中で、農民に励みをつけ、農民に未来の希望を持たせるような政治を自民党はやらぬから、日本の農産物輸入というのはますますふえてくるわけですよ。これはやがてポンドの切り下げに通ずるような日本の経済の重大問題だと私は思う。だから、私は、北海道は選挙区でないけれども、一票もプラスにはならなくとも、北海道の農民というのは日本の農業全体の立場からこの問題を取り上げているのですよ。あなたたちにはそういう全体の政策的な配慮というものが少し欠けておる。この点まことに不満であります。私はもう一回三月十五日までに再検討を求めます。  もう一つは政務次官に――ちょっと税法がそこにあるかどうかわかりませんが、所得税法の七十条の四項の中に、この北海道のような場合が出たときのことを法律はちゃんと規定してある。そういう災害があった場合に、いま国税庁の解釈は、三十九年に赤字申告をした農民、それ以後三年間赤字申告を出した農民だけは救済しよう、ところが申告書を出さなかった人はだめですよということですね。ところが、申告書を出さなかった農民が多いわけです。なぜ出さなかったかという理由がまた問題なんです、政務次官。税務署は、おそらくことしはどの村はどのくらいの収入、前年の所得がどうで、災害がどのくらいあったから、それはもう課税対象にならないといっておそらく申告用紙を送らなかったと思うのです。税務署は農民に申告用紙を送ってないですよ。これはあとで税務署長を呼んで聞けばわかることですが、したがって、農民は善意で、申告用紙が来なかったから申告しなかった。善意の農民ですよ。だから四項の「(税務署長においてやむを得ない事情があると認める場合には、これらの申告書をその提出期限後に提出した場合を含む。)」事後に、いまから昔の分について赤字だったということを一回さかのぼって冷害だったら見てやって、それを本年の豊作の中で埋め合わせていく、こういう配慮を国税庁としてはこの際やってしかるべきではないか、こう思うわけであります。申告書をみんな農民のところに送って、農民が出さなかったのなら農民の責任だ。税務署は、おそらく所得は冷害でないからということで申告書を送ってない。これは税務署のほうに責任の一半があると思う。だから、政治的配慮をすべきだということは、そこに私は議論を立てておる。政務次官、どうです。この四項の事後に申告することも認めるような規定があるわけです、署長の判断で。

倉成正自由民主党大蔵政務次官

○倉成政府委員 七十条の第四項の解釈の問題であります。この問題については、ひとつ専門家からお答えしたほうがいいと思いますが、私の感じではここで「やむを得ない事情」というのはやはりいろいろあると思いますけれども、三十九年度のものを現在から考えてやむを得なかった、どうも申告書を送ってこなかったということはいささかちょっと無理があるような感じがいたします。しかし、専門家からお答えいたさせます。

川村博太郎国税庁直税部長

○川村説明員 申告書の配付につきましては、確かに武藤先生御指摘のような事情もあると思います。しかしながら、たとえば三十九年、四十年、あるいは四十一年、毎年分の農業所得の申告期にあたりましては、農民団体に十分その申告の趣旨について説明いたしまして申告書を出していただくようにしておるわけでございます。たとえば冷害の年には地域的に赤字の標準率をつくっておりますので、そういう意味におきましては、この地域の農民は申告すれば赤字申告ができるということは十分知っておられるわけです……。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 いや、わからないですよ。そんなこと税務署は教えないですよ。そんな規定があるということを税務署は全然農民に――あなたたちは、赤字でも出しておけば、将来その赤字が白色でも引きますよという指導は全然しておりませんよ。

川村博太郎国税庁直税部長

○川村説明員 そのことに関連してちょっと計数的な御説明を申し上げますと、三十九年に札幌国税局で、農業所得の申告をいたしました課税人員が一万人でございます。そのほかに赤字申告をされておる方が五千四百人ございますから、その意味では赤字申告が相当広範囲に出されておると考えてしかるべきではないかと思います。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)委員 いずれにしても、あとの公明党の持ち時間にちょっと私のほうが食い込んだものでrから、この質問はやめますけれども、ひとついま申し上げたような点を――これはもう政治的な配慮ですよ。国税庁の頭で、重箱のすみをようじで突っつくようなことで、税金を取るのだという前提で考えたら処理のできない問題であります。これは非常に大きな、政治的な考慮をする問題であると思うのです。その点はひとつ倉成政務次官に、農業というもののいまの立場、大量生産、薄利多売の資本主義の競争では勝てないという商売、おてんとうさまと気温と水のぐあいでどうなるかわからない商売、こういう職業に携わって日本の食糧を担当しておる農民に対してどういう政策をとるかということを、やはり大きな見地からこの問題は判断してもらう以外に手はないと思うのです。それぞれの税務署や北海道に通牒を出す際に、こまかい点まで政務次官は十分目を通して、この問題に万遺漏のないような御配慮を強く要望して、私の質問を終わりたいと思います。

金子一平自由民主党

○金子(一)委員長代理 田中昭二君。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 時間もだいぶなくなりましたが、私からは今年の補正予算の財源の問題でございます。  補正予算の財源を見てみますと、相当な税収が見込まれておるのがあるようでございます。この補正予算の収入が年度末において確保されれば幸いでございますが、その内容を検討してみますと、申告数字においては約一八%程度の伸びでありますし、法人税においても一割以上の税収を見てあるようでございます。総体で二千九百億の税収の確保について当局の確信あるお答えを願いたい、こう思います。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 税収は、先生御案内のようにあくまでも見積もりでございますし、見通しでございますので、私どもが申し上げられることは、この程度の税収は確保できるであろうということを申し上げるにとどまるわけでございますが、その意味におきましては、私どもは、昨日可決を見ました補正予算に見積もりました税収は、最近の経済の諸情勢を基礎といたしまして、私どもとしてはでぎる限り正確に見積もつたつもりでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 でありますから、もちろん見込みでございますが、当初予算の提示されたときにおきましても、私は予算の歳入面につきましては相当突っ込んだ議論もしたつもりでございます。政務次官もかわられましたから、その間のいきさつは御存じないかと思いますが、いずれにしても、申告所得税で当初予算の一八%、当然事業所得者、営業所得者には相当の税収の-いまから事後調査も始まりますし、そういう問題において過重な調査が行なわれるのじゃないか、このようにも思うわけでございます。  話は変わりますが、九州におきましても、ある地方の税務署においてはこういうことを聞いたのです。これは、財政硬直化のときに至って税金もどんどん取らなければいけない。税務署もそういうつもりで調査も精密にしていくし、税金も徴収していかなければいけない、こういう話が流れておるような状態なんです。これは私はほんとうにもってのほかだ、財政硬直化を理由に税金を多く取らなければならないというような理由がどこにあるのか、こう私はほんとうにそのことについては憤りを感じたのです。そのようなことが話で終わっておればいいんですけれども、実際調査官が調査に行きまして、そういう話をしながら調査するということは、当委員会においても年末の調査、徴収については問題を起こさないように、これについては申し合わせ事項もあるはずなんです。こういうことにつきましては、ひとつ当局のほうからそういうことについて、まさかそういうことはあるまいと思いますけれども、そういう話があって調査がされておるという事実に対してどのような見解を持っておられるか、お尋ねしたいと思います。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 先ほども申し上げましたように、これはあくまでも当初予算で見込みました経済諸情勢がその後の発展によりまして変化いたしまして、具体的に申し上げますれば、たとえば国民総生産におきましては、去年に対して一三・四%の伸びであると考えておったものが、最近の状況を見ますと、約一七%程度見込める、そういう経済諸指標の変化に対応いたします新しい見積もりをいたしたのでございます。申告所得税につきましても、最近におきまする配当でありますとか、あるいはいろいろな土地その他の値上がりによる譲渡所得でありますとか、そういうようなものを過去の実績に基づいて適正に一応計算いたしたものでございまして、もちろん税務の執行におきましてできるだけ正確な所得を把握する、もし申告しておられない方があれば把握するのは、これは税務官吏として当然のことでございますが、あたかも歳入を得んがために無理な徴税をするというようなことは、私どもも国税庁にはそういう連絡はいささかもいたしておりませんので、その点は何らかの誤解に基づくものであろう、かように考えております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 それは、いま誤解というふうなお話でございましたけれども、私の耳に入ったのは、誤解でなくて、そういう話があって調査が進められるだろう、こういうことを申し上げたわけなんです。それはそういう通達もしていないということになれば、はっきり通達をしたのを持ってまいってもいいのですよ。そういう誤解ということば、初めからそうであれば、当初予算の税収の見積もりでも――先ほど私は、補正予算の財源の収入が確保できるかということを聞いたわけなんですが、その財源が二千九百億も見込まれておるということについては、これは多い少ないは、もちろん見通しでございますから幾らかの差はあると思いますが、それじゃこの二千九百億の内容について見れば、まず所得税では、給与所得については、私は当初予算の収入歩合を問題にいたしました。給与所得の収入歩合をなぜ九八%としてあるか、そのような指摘をしたはずです。それに対しまして、今度は補正予算ではそれは何ぼに見てあるのでしょう。その点をお伺いします。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 先生の御指摘もございまして、九九%に見ております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 私の指摘によりましてということですが、確かにそのように九九%の収入歩合になっておるようでございますが、これは本年に入ってから源泉所得税の収入がよくなったから九九%に見たのか、それとも当初予算の中に掲げてありますように、前々年の課税実績を基本として見たのであれば、当初から九九%に見るべきであった、このように私は申し上げたわけなんです。  そこで、はっきりしておきたいのは、当初から九九%に収入歩合を見るべきものを、見そこないをして、そして補正予算において九九%と見たのか、それともその後の源泉徴収の収納状況において一%上げて見たのか、どちらなのかお答え願いたい。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 どちらかと申せば、その後の収入歩合の好転と過去の実績とを見まして、九九%ぐらいは見れるだろうということでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 それでは、その過去の収入歩合がどのように好転したと見てその割合を出したのか、数字で示していただきたい。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 三十九年から申し上げますと、三十九年が九八・五であり、それから四十年が九八・六、今回はそれを伸ばしまして九九、こう見たわけでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 それならば、当然四十二年の当初においては、四十年の収入は大体固まっておったはずです。いま聞いたのは三十九年と四十年でありました。その後の源泉徴収の収納状況がよければ、当然四十一年分がよくなったから、好転しておるからそういうふうに見たということになるのじゃないですか。――そのように議論しておりましても、時間がございませんから、これは後ほど資料として提出していただくということにさせていただきます。  次に、もうあまり時間がございませんが、来年度の予算の編成についてでございますけれども、特に税金の問題につきましては、世間でも税制改正についてはいろいろ問題になっております。いま審議されておる段階を見ておりますと、実質減税はゼロだ、このような状態なんです。政務次官もこの前からの理事会での話をお聞きのとおり、現在の所得税の中でも給与所得者の税金がほかの所得者に対して重過ぎる、これは明らかな事実であります。世間でも九・六・四とか何とか言ってありますが、おそらく給与所得者の中におきましても、零細所得者が大半の税金を負担しておって、百万円以上の年収の所得者の納める税金の占めております割合は少ない、こういうふうに思うのでありますが、事務当局からでもけっこうですが、所得者の、年収百万円以下と百万円以上に分けて、税金の負担額を教えていただきたい、四十一年分について。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 おっしゃいますのは、総額でございますか。階層ごとの負担でございますか。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 百万円以上と百万円以下に分けてですね、給与所得者の。

細見卓大蔵大臣官房財務調査官

○細見説明員 所得税額でございますか。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 そうです。――それはあとに回しましょう。時間がありませんから、政務次官にお尋ねいたします。  数字を見なくても大体感じからわかると思いますが、現在の所得税は大衆課税というようなことで、重圧感を与えておる。政府は、いま申し上げましたとおり、零細所得者を見殺しするような状態ではないか。そのようなことで、現在の所得税制が不公平きわまるものになっておる。特に所得税の階層の中においても、給与所得の問題について、政務次官としてどのようなお考えを持っておられるのか、お尋ねいたします。

倉成正自由民主党大蔵政務次官

○倉成政府委員 お答えいたします。  所得税の課税対象人員がだんだん多くなってきたということは御承知のとおりでございます。それから、高度成長に見合って、現在の所得税法の税率がいろいろひずみを生じてきている。そういう面から、御指摘のような点が若干出てきておるということも事実でございます。そういうことをあわせて、ただいま税制調査会でいろいろ御審議をいただいておりますので、政府といたしましては、この審議会の結論を得まして善処いたしたい、かように考えておるわけでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 同じような答えになったわけですが、給与所得者の税金を現在まで調べてみますと、減税どころか、その負担はますますふえておる。これは実質的には増税になっている。国税だけでなしに、地方税まで見てみますと、明らかにその率は出るわけでございますが、そのようにその他の所得者に比較して給与所得者はばかを見ているというような不満感があるのではないか。世間でも、先ほど言いましたように九・六・四、これでは正直者がばかを見る。税法は公平を一番原則にしておるのに、そのように正直者がばかを見るというような現実については、私はもう少し直視しなければいけないのではないかと思います。給与生活者が納める税金から、概算でございますが、申し上げてみますと、年収百万円以下の小額所得者で全納税人員の九〇%近い人員を占めている。その大ぜいの人たちが、全納税額の四割近い税金なんです。その額たるや二千数百億円の税金となっております。これは四十一年度分で見れば、おそらく、三千億、約半分の税金の負担をしている。このように零細者から多額の税金を徴収するのが現在の自民党のやり方ではないか。そのような政策であるならば、いつもその犠牲になっているのは、申し上げたとおり、零細所得者であります。また、いつも問題になります減税の問題には財源という問題が出てくるわけでございますけれども、これは財源を云々するならば、現在の税法において、当然税が徴収されなければならないところがまだ徴収されていない。私も第一線で経験いたしておりますが、第一線の税務署長さんが判こを押します調書というものは、どのような所得の実態のものに決裁がおりて税金が徴収されているのか、そういうことについては知らされていない。そう言いますと、第一線で営々と働いている税務官吏の問題になってまいりますから、私は差し控えたいと思いますが、あくまでもそのような財源難を言うことは机上の空論であります。一つ取り上げてみますと、相続税にしましても、四十年度については、課税さるべき総発生件数の半分の処理件数しかなされていない。それが全部処理されるとするならば、そこで四百億、五百億の税収は当然出てくる。それは一つの例でございますけれども、そういうこともございますし、そういうことにつきましては政務次官も一々御存じないと思いますけれども、そういうことについて、今後どのような施策をしていくかということについて、もう一つはっきりした方向でも示してもらえればけっこうだと思います。

倉成正自由民主党大蔵政務次官

○倉成政府委員 先ほど、百万円以下の給与所得の税額六割とおっしゃいましたけれども、四十年度で見ますと三二%程度になっているようでありまして、この点は修正さしていただきたいと思います。  それから、後半の、いろいろな相続税の捕捉のしかたであるとか、諸般のお話がございましたけれども、いろいろさような御意見があることも十分承知いたしておりますし、税の公平という点から、国民に十分信頼を与えるような税制をつくりたい、そういう念願を私も持っておるということを申し上げたいと思います。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 いまの次官のお答えで、三二%ということだったが、私は六〇%と申し上げておりません。四十年度が三二%あるならば、当然四十一年、四十二年は四〇%をこえて半額に迫っている、このように申し上げたのであります。それを申し添えて私の質問を終わります。

金子一平自由民主党

○金子(一)委員長代理 本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十八分散会

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