商工委員会 第6号
- 発言数
- 185 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1967/12/20
会議録
○島村委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律案を議題とし、審査を進めます。 この際、参考人出頭要求に関しましておはかりいたします。 本案審査のため、雇用促進事業団理事内藤敏男君から意見を聴取することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○島村委員長 参考人並びに政府当局に対して質疑の申し出がありますので、これを許します。田中武夫君。
○田中(武)委員 昨日に引き続きまして本法案の質疑を続行していきたいと思います。 ちょうどきのう、第二条二項「(自動車用のものを除く。)」という点の質問中に本会議の招集がありましたので、そこでやめたわけなんで、そこからあらためて質問いたしますが、もう一度確認をいたします。二条二項で「(自動車用のものを除く。)」いわゆる液化石油ガス燃料の中から自動車用のものを除くというこれについて、なぜそうしたのかという積極的な理由をお伺いいたします。
○吉光政府委員 昨日お答えいたしましたこととあるいは重複する部分があるかもしれませんけれども、この法律自身で一応考えております問題が、一般消費者をどういうふうにして保護するかというふうなことを中心に考えておりましたので、したがいまして、消費者に直接関係のない自動車用燃料につきましては、さしあたりこの法律の体系からはずしまして、これは、現在他の法令で取り締まられておるものにつきましては他の法令の面にゆだねておる、こういうことでございます。
○田中(武)委員 二条二項を読んでみますと「(自動車用のものを除く。)」ということは、一般消費者の中に、自動車に使うものは一般消費者ではない、こういうふうに読むのか、一般消費者が使う液化石油ガスの燃料から自動車用のものを除く、こういうことになるのですか。文章を見ると「「一般消費者等」とは、」とちょぼを打っているけれども、それ以後は一般消費者の定義をうたってあるように思うのですがね。それとも、「液化石油ガスを燃料」というところでカッコして「(自動車用のものを除く。)」となっているのですから、ここでいう液化石油ガスの中から自動車を除くというのか、あるいは一般消費者か 自動車を除くというのか、どっちなんです。二条二項は一般消費者の定義だと思うのですが、どうですか。どっちなんですか。
○吉光政府委員 一般消費者の定義でございまして、一般消費者というふうなものを定義いたしたいわけでございますが、自動車用燃料というものにつきましてちょっと誤解を生じやすいというふうな問題がございましたのでここでカッコ内で自動車用のものを除いたわけでございまして、あくまでも、趣旨といたしますところは、一般消費者の定義概念をここで与えたい、こういうことでございます。
○田中(武)委員 どうもこの辺が、文章からいってもちょっとおかしいというか、理解が二通り出てくるんですね。「液化石油ガスを燃料(自動車用のものを除く。以下この項において同じ。)として生活の用に供する」云々とある。この項において「(自動車用のものを除く。)」ということは、液化石油ガスを燃料とするこの液化石油ガスのことじゃないのですか。そうともとれるわけです。しかし、別に見ると「この法律において「一般消費者等」とは、」とくるから、一般消費者の定義をうたった条文だと思うのですがね。「この項において同じ。」でしょう。そうすると、以下同じじゃなしにこの項だけが同じだと、こうとれるのですが、それはどう読めばいいんですか。一般消費者ということは、この項以外にもあらゆる条文に出てくるのでしょう。そうすると、以下同じじゃないですか。この項のみカッコ内が適用せられるのですか。
○吉光政府委員 「燃料」ということばで出てまいりますのは、この定義の部分のこの項だけでございますので、この項だけで燃料から除きまして、その除かれたものの定義内容としましての「一般消費者等」というのが、この法律全体を通じて一貫した定義概念で使われておるというふうに御了解いただきたいわけでございます。
○田中(武)委員 法制局、どうなんです。私の言っていることが何か勘違いしていますかね。この二条二項は「一般消費者等」の定義だと思うんです。ところが、わざわざ「液化石油ガスを燃料」、そこにカッコを入れて「(自動車用のものを除く。以下この項において同じ。)」と、こうなっている。そうすると液化石油ガス燃料の中において「(自動車用のものを除く。)」と読めるとも考えられるのです。一般消費者の定義であるならば、この項だけでなくてあらゆるところに出てくるわけです。あるいは液化石油ガスということについても出てくるわけなんですね。そうすると、ここでカッコをするというのは、この項では、次に出てくるその販売業者あるいは器具、これだけに「(自動車用のものを除く。)」とかかってくるという受け取り方になるわけですね。そうすると、二十七条が十三条を受けておるから云々ということになりますけれども、やはり製造業者はどうなるのか、こういう疑問が出てくるのですよ。こういう法律の文言の定め方、スマートだと思いますか。
○吉光政府委員 あらわし方の問題といたしまして御指摘のような点もあろうかと思いますけれども、ここで私ども考えましたのは、液化石油ガスを燃料として生活の用に供する、燃料としての消費の形態でございますけれども、用に供する供し方でございますが、暖厨房用の燃料として用いるとか、あるいは工業用燃料として用いる、あるいは自動車用燃料として用いる、いろいろ燃料としての用い方があるわけでございますけれども、この法律におきましては、一応暖房用あるいは厨房用というふうなことで生活の用に供するということを前提にいたしまして定義を定めたわけでございます。特に自動車用というものにつきまして積極的に規定が要るかどうかというふうな問題がございますけれども、最近、これは現実の問題としてはまだ消費されておりませんけれども、自家用車でLPガスを使うというふうな場合が出てまいりますと、生活の用に供するという中に入るかどうか、これは燃料として生活の用に供するという概念の中に入るかどうかという点につきましては疑義が出てまいりますので、そういう問題についてあらかじめ配慮しておきたい、こういうところからあらかじめカッコして除いたわけでございます。
○田中(武)委員 そういう自家用車に云々ということでここにカッコして入れるということはやや理解できたわけですが、そうすると、これはやはり「燃料」にかかっておって、「一般消費者」にはかからぬわけですね。このカッコの中は「燃料」にかかるのですね。「一般消費者」にかからないのですね。どうなんです。この項は一般消費者の定義なんでしょう。そしてこのカッコの中は「燃料」にかかる。そうすると、このカッコの中は「一般消費者」にはかかってこない、こうなるのですが、これはへ理屈かな。
○角田政府委員 ここでは、御指摘のように「一般消費者等」の定義をしているわけであります。その中に「燃料」ということばが使われておる。いま「燃料」のところで自動車用のものを除くという理由につきましては、「生活の用に供する」ということばとの関連において除いたという吉光政府委員からの答弁です。「(以下この項において同じ。)」というのは、一行飛ばしまして、そのあとに「燃料として生活の用に供する」というもう一つことばが出ております。その「燃料」も、いま申し上げたと同じような意味で自動車用のものを除かなければならないわけです。 そうしますと、二項としては、相対的にはこれで「一般消費者等」の定義が二項自体として全体的にできたわけです。したがって以下同じと書く必要はないのであります。それが「一般消費者等」の定義として二項で完結したわけであります。そこで、以下同じでなくて「(以下この項において同じ。)」というふうに限定して書いたということであります。
○田中(武)委員 よく聞いてみるとだんだんわかってきたような気がするのですが、しかし、これだけを読んで、やはりこの法律の適用外に自動車はあるんだということが一目瞭然として出てくるかどうか。私はやはり出てこないと思う。だから、やはり自動車は、ずばり言うと運輸省の監督下にある。いろいろそれ自体の通産省以外の管轄以外の点からチェックしなければならぬ点も出てくるだろう、であるから自動車用のものは運輸省なら運輸省におまかせするんだ、そういうことならそういうことでいいのですよ。しかし、この法律をぱっと見たときに、自動車用は全部この法律からは除くんだということが、このカッコだけでぴんとこないのですよ。もうこれ以上同じことを繰り返しませんが、私の言っておることはへ理屈でしょうか。
○角田政府委員 「生活の用に供する」ということばの解釈の問題であります。いま先生が自動車用の燃料というふうに言っておられますけれども、それをタクシー業者が自動車用燃料として使う場合というのは、「生活の用に供する」ということからすでに落ちておるわけです。そこで、私どもは落ちていると読んでいるわけです。 なお、先ほど吉光政府委員から御説明申し上げましたように、自家用の場合には「生活の用に供する」とも、ある場合には言い得ると思います。つまり、消費生活の用に供する、しかし、その場合も自動車用燃料として使う場合は除きます、厨房用とか暖房用のものに限るという趣旨であります。 したがって、自動車用燃料という場合に二つありまして、営業のために使う場合、生活の用に供する場合、二つあるわけであります。その生活の用に使う場合でも落ちますよというのがこのカッコの中の趣旨です。
○田中(武)委員 そうすると、零細企業といいますか、その商売が生業である。それが自家用車で物を配達したり何かする、これは営業になりますか。ナンバーはやはり白ですね。自家用ですね。そういうことになってくると、次に出てくる「生活の用に供する場合に類似している者」、つまり、レジャー用のはここにくるのじゃないですが、そうじゃないですか。営業車というのは、ナンバープレートは青色ですか、あるいはトラックは黄ですかね。白ナンバーの場合は一般的に自家用と言っていますね。ところが、その自家用でも、ほんとうに生活の延長として使っている、通勤あるいはレジャーの自動車、あるいは、自家用ではあるが自分の営業のために使っておるもの、この二つに分けられますね。その両方ともここで除くという意味だと思うのですが、私は、あなたがそこまで分けるならば、自家用はもう一つあります。しかも、生活の延長として使われるというのがあるじゃないか、そんならここでなしに片方にかかってこないか、こう思うのですが……。
○角田政府委員 いま御指摘のように、零細企業者がいわゆる消費生活といいますか、家庭生活の用に供しておると同時に営業用に供しておるという、実態的に非常にあいまいな場合があると思います。それがかりに「生活の用に供する」と読めても読めなくても、自家用として使う限りはカッコの中で落ちる、こういうことを申し上げたのです。
○田中(武)委員 もうやめましょう。私は、いま言った零細企業の場合には、ほんとうのサラリーマン等が持っておる自動車、これはもう生活の用だと思うのですよね。あるいは、この項でいうところの「生活の用に供する」の類似行為だと思うのです。しかし、こんなことをいつまでやっておってもらちがあかないからやめます。けれども、私はどう考えても、この条文の置き方についてはもっと検討する必要があるんじゃなかろうか、法律というものは、少なくとも目的と定義を見れば大体のことがわかる、そういうのでなくちゃならぬのじゃないかと思うのです。 そういうことだけ申し上げておきますとともに、それでは、自動車のことについては運輸省が監督しておる——運輸省もいますね。この法律の作成作業にあたって、通産省との間に何らか話し合ったり、あるいはよく役所間でやる覚え書きを入れるとか、確認するとかいうようなことをされましたか。それとも、全然もう通産省は通産省のマイペースでやる、おれのほうはおれのほうのマイペースでやるのだ、そういうことですか。
○堀山説明員 お答えいたします。協議がございました。ただ、覚え書きその他はございません。(田中(武)委員「どういう協議をしたんだ」と呼ぶ)今度のこの法律提案について、自動車をどうするかということについて御相談がございました。
○田中(武)委員 それで運輸省はどういう答え——この法律が成立することによって、一般消費生活の面においての安全のための規制あるいは取引の適正化ということがきめられるわけですね。そうすると、これから除かれた自動車用に供するプロパンガスについての安全性あるいは取引というか、この法律が目的としているようなことについて、自動車用に対して運輸省はいままでどうし、またこれからどうしていこうとしていますか。
○堀山説明員 自動車用燃料としてプロパンが盛んになりましたのは三十七、八年ごろからタクシーにおいて始ったわけでございます。その後、事故が起こりましたので、これに対して何らかの安全規制をしなければいかぬということで、従来からこういうガスにつきましては高圧ガス取締法の適用を受けておったわけでございますが、車両用につきましては、それだけでは必ずしも十分ではないということで、車両用として取りつける場合のいろいろな定款、その他ガス漏れに対する処置とか、そういう面は、自動車特有の構造でございますので、その面に対する規制、ボンベの取りつけ方、そういうことをいろいろ高圧ガス取締法だけでは規制できない部分を道路運送車両法の保安基準という面で規制をいたしてまいりました。そういうことをやりました結果、その後事故が起こっておりません。それから、トラックについて先般一件ございましたけれども、これはボンベの亀裂ということで、車両の構造機能によるものではございませんでしたが、いずれにいたしましても、私ども運輸省といたしましては、高圧ガス取締法で規制する部分と、車両に装着する場合の安全規制である保安基準、この二つを現在の姿でうまく結び合わせて規制をすれば安全の面は保護されるというふうに考えております。
○田中(武)委員 自動車にプロパンを使用し始めた当時はだいぶ事故があったようです。ところが、自動車の構造を変えてからは事故がなくなった。あれはガソリンを使用するようにできておるのをプロパンを使用しておったということで、あれは自賠法二条二項で運行の定義を何か議論したことがあると思うのです。その自動車本来の動かし方によるものだ——六法を持っていませんが、何かそういうことで、ガソリン使用の自動車にプロパンを使うことは、ここでいう運行になるのかならないのかということは議論したことがあると思うのですが、あれから直ったと思うのです。そのときに、プロパン使用についてはプロパン使用と大きくやっています。私は何かよくわからないのですが、ガソリンの場合とプロパンをたいた場合と、排気ガスはどうなるのですか。どちらが有害のものが多く出るのですか。
○堀山説明員 お答えいたします。いま一番多く使われておりますのはたぶんタクシーだと思います。いま手元に詳しい資料を持ってまいりませんでしたけれども、排気ガスの中で一番人体に影響があるといわれておりますのは一酸化炭素でございます。御承知かと思いますけれども、ことしの九月以降新しくメーカーから出る車、これについては全部三%以下に抑えるということにしております。それで、これはガソリン車の場合でございますが、LPGを使った場合にはそれよりもはるかに一酸化炭素については少ない。したがって、排気ガスの面からいいますと、LPGのほうがガソリンを使うよりは、公害の面では保護されるというふうに考えております。
○田中(武)委員 自動車は、構造を変えたことによって自動車それ自体の事故も防止できる、それから公害の面からいっても、排気ガスはガソリンよりもLPGのほうが公害が少ない、こういうことなんですね。
○堀山説明員 構造を変えたと申しますのは、初め普及した当初におきましては、一応理屈としてはこういうふうにしたほうがいいという議論はあったのですが、明確なる技術的な根拠がなかなかできなかったわけです。そのうちに事故その他が起こりまして、これはよほどしっかりしなければいかぬということで、いろいろな識者の御意見を伺いましてその後つくったわけでございます。たとえば、タンクはいままで移動式だったのを固定式にしてしまう、そういう方法をしたり、あるいは、現在では少なくともタクシーにおきましては、メーカーで車をつくる場合に、初めからLPG使用の車ということで、生産の段階からそれ専用の車をつくる、こういうふうにしたわけであります。
○田中(武)委員 そこで、これは通産省だと思うのですが、そこで自動車を除いた、そして、その制限といいますか、この法律でいう分析充てん、これについては自動車はこの法律で規制の必要はない、しかし、それは高圧ガス取締法の許可を受けておる。だから、それの安全性といいますか、そういう安全操業その他のことについては、事故防止については高圧ガス取締法によって十分に監督し、あるいは立ち入り検査等もできる、それでいい、こういうことですね。
○吉光政府委員 そのとおりでございます。これは自動車用のみならず、一般の工業用に使いますものにつきましても同じ充てん所で扱っておりますので同じように取り締まってまいる、こういう所存でございます。
○田中(武)委員 それでは三項にまいります。 三項についてはほとんど各委員が質問のときに触れた項目であります。しかし私は違った観点から少し掘り下げてみたいと思います。 第三項の規定の中に「現に引き渡し、」云々とあります。この「引き渡し、」ということばについては、たとえば民法百七十八条の動産の第三者に対抗要件として、動産の引き渡しをもって要件とする、あるいは、昨年商法が改正になりまして、いままで株券の譲渡には裏書きを必要としておったものが、株券の引き渡しをもって効力を発生する、たしかそういうふうに変わったと思う。そういうように、「引き渡し」ということばについてはいままでいろんなところへ出てきます。それに対して「現に」とつけたことについて、きのう中村委員の質問に対する通産大臣の補足説明なるものを聞いておりましたが、それでもよくわからぬ。 そこで、もう少し具体的に伺いたいのですが、「現に引き渡し」という意味は、単に引き渡しという意味よりかもっと狭められた解釈といいますか、そのような印象を受けるのですが、いかがです。
○吉光政府委員 まさに御指摘のとおりでございまして、普通の場合におきましては、単に「引き渡し」というふうに書くのが普通でございまして、その引き渡しの中にいろいろな意味があるものでございますので、先ほどお示しいただきましたような民法上の問題にいたしましても、いろいろと先ほどの百七十八条でございましたか、そのほかにもさらに、いろいろと引き渡しの態様につきまして非常に狭い意味あるいは広い意味をそれぞれの用例によって使っておるのでございますので、この場合には、現実に引き渡したという先ほど御指摘ございました百七十八条の引き渡しと同じ意味でございますが、「引き渡し」ということば自身が、あれこれ使っておりますときに、たとえば民法も、これは先生十分御存じの上のことでございますけれども、念のためでございますが、たとえば百八十二条でございますとか、その一項の「引渡」、これはいまの現実の支配を移すという意味でこれと同じでございますけれども、その次の同じく百八十二条の二項にございますいわゆる簡易な引き渡し、あるいはまた百八十三条の占有の改定等の関係でございますとか、あるいは百八十四条にございます指図による占有の移転でございますとか、いろいろと広い意味で用いられることもございますので、したがいまして、この場合には狭義の引き渡しという意味に限定したつもりで書いたわけでございます。
○田中(武)委員 法制局おりますか。いままでに「現に引き渡し」というような用語を使った法律がありますか。
○角田政府委員 いまちょっと記憶がございませんが、いまのような意味で「現に」という使い方をした、つまり所持の現実的移転といいますか、支配権の移転を特にさすために「現に」ということばを使った例は、いま記憶ございません。
○田中(武)委員 そうすると、この場合は、いわゆる引き渡しよりか狭い、しかし吉光さんの答弁では、民法百七十八条の「引渡」と同じような意味だ、こういうことですね。いまそういうことを言いましたね。
○吉光政府委員 私ちょっと誤解いたしまして、ちょっと訂正させていただきますが、百七十八条そのものの「引渡」とは違っておりまして、それをさらに制約したものでございます。先ほどは間違えて御説明申し上げました。あらためて訂正させていただきます。
○田中(武)委員 そうすると、俗にいままで民法等で使われておる引き渡しの概念よりかもっと狭い意味のものである、こういうことになるわけですね。狭い意味だということは、法律上どういうことが違いますか。 たとえば、これを単に引き渡すのと、現に引き渡すというのと、まず占有権は移転しますね。この法律から見ると所有権は移転せられませんね。その移転する占有権は、容器及び容器内にある液化石油ガス、これの占有が移ることになるのですね。それで所有権はまだ販売業者の手に残る。その意味からいうと、占有の譲渡というか、占有権の譲渡、そういうことになるのですか。どうです。
○角田政府委員 御指摘のとおりでございまして、所有権の譲渡とは一応関係なく占有権が譲渡されるわけであります。ただ、先ほどの御質問に返りますけれども、現実の支配権というものを移転しないでも、合意だけで、意思表示だけで占有権の譲渡ができるわけであります。そういうものを排除する意味で、現実の所持の移転と申しますか、事実上の支配権の移転の場合に限ると、こういう意味で「現に」というのをつけたわけでございます。 民法では、先ほど申し上げましたように「現に」ということばは使ってないわけです。「引渡」ということばしか使ってないわけです。ところが「引渡」ということばを民法で二様に使っておりまして、百七十八条のような場合は、いま申し上げた広い意味の引き渡しということばを使っている、それから百八十二条の一項などは狭い意味の引き渡しという意味で使っているわけであります。
○田中(武)委員 そうしますと、雇用事業団見えておりますか。——あとで聞きますが、アパートあるいは公団等でいろいろの形態があると思うのです。販売業者がそこへプロパンガスを供給するために、倉庫と言えば大げさになるが、まあ倉庫あるいはボンベの置くところをつくって、そこへ持っていって、そこから導管配管をしている場合、これは現実の引き渡しになりますか、なりませんか。その入れものの管理は業者が管理しておるわけです。
○角田政府委員 私はあまり実態を承知しませんので、もし足りなければ、あとで通産省のほうから補足させていただきたいと思います。 結局、現に引き渡しが行なわれたかどうかというのは、実態問題にかかるわけでございます。一つの例で申しますと、いま先生が言われましたように、倉庫というものがありまして、たとえばそのかぎを業者が持っている、そして業者はそこにあるボンベに、一々消費者とは関係なく、ある程度減ったと思うようなとぎに供給をするというような形でそこにボンベを置いている、その先が導管でつながるというような場合と、それからもう一つは、普通の一般家庭なりと同じような形態でアパートなどのすぐそばにボンベが置いてある、しかし、それはすでに消費者に引き渡されたと考えられる場合、やはり二つあるのじゃないか。ごく常識的なことばで言いますと、結局、消費者の手元に配達されたかどうか、つまり、ボンベに入れられたような状態において液化石油ガスが配達されたかどうかという社会的な一つの認識がその場合にどちらへつくかという問題として考えていいと思います。
○田中(武)委員 ここにあらかじめ雇用促進事業団に対して調査部を通じて調査してもらったやつがきております。 読み上げます。全部集合配管方式で供給しておる。「団地内にある、事業団所有の倉庫を、契約したLPガス販売事業者(業者、農協等)に貸し、その販売業者が数十本のボンベを倉庫に持ち込んで、そこから各戸に導管で供給している。施設の管理、ボンベ取替え等は販売事業者が行なっている。」という回答なんです。この場合に、現に引き渡しの行為は成立しますか、しませんか。これを聞いてみますと、倉庫それ自体は雇用事業団が団地内に建てたものですね。
○内藤参考人 私の団地と申しましても、住宅公団みたいな大きなものではありませんが、大体四十戸の建物が二棟ないし四棟というものです。そこに、その建物と離れまして、ボンベ室という名前を使っておりますが、一種の倉庫を置いております。そこを業者に事業団としては貸すという形でそこにボンベを業者のほうが持ってきて入れておきます。ただ、業者が常に駐在するわけでありませんで、私のほうの管理人が必ず各団地に一人、多いところには二人おりますが、それがかぎを持っておりまして、かぎを締めてございます。その管理人は、今度は使用者側の立場で、ガスがなくなると困るということで、ときどきその倉庫を見回ることになっております。見回ったときにガスがなくなりますと、何か赤ランプがつくそうでございますので、そういうときには連絡をするというふうな形で、向こうに施設を貸すような形にはなりますが、うちのほうの管理人も全然無関心ではないという形になっております。
○田中(武)委員 いまのような場合、そのボンベ室の管理権がどっちにあるのかということも議論があると思いますが、いまのような雇用促進事業団の現にやっておる方法である場合に、これは「現に引き渡し、」ということはどこで起こりますか。どの段階において「現に引き渡し、」ということになりますか。
○吉光政府委員 私、ただいま初めてお伺いいたしましたケースでございますので、的確にお答えできるかどうかあれでございますけれども、いまの場合を例にとりますと、建物の管理権が——建物といいますか、ボンベ小屋、そのボンベ小屋の管理権がいまの事業団側にある、しかしボンベ自身については全然触れないままで、そこの場所に運び込まれたというだけのようでございまして、これが、そのボンベ自身についての管理等についてまで事業団側に全部管理権が移っておるというふうなことでございますれば、この解釈の中に的確に入ると思うわけでございますけれども、いまお話を承った段階で判断いたしますと、現に引き渡していないのではないであろうかというふうな感じがいたします。これは具体的な事情につきまして、もう少し詳細にお伺いすればわかるかと思いますけれども、ただ、現実の問題といたしましては、管理権自身を全部引き渡された形で、先ほどのかぎは管理者が預かっておるというふうなお話でございましたけれども、大体、管理権が渡っております場合にはかぎも管理者のほうに渡されておる——管理者といいますか、アパート等の管理者のほうに渡されておるという場合が多いわけでございますので、そういうところから判断されるわけでございますけれども、何か中間的な分野みたいな、そういう感じのケースのようにちょっとお伺いできましたのでそのようにお答え申し上げたわけでございます。
○田中(武)委員 その場合、この三項からいって形態が二つになるわけですね。昨日の大臣の答弁では、その二つのうちの二つ目をまた二つに分けておく。しかし、形態としては二つなのだ。それをあらわそうとしておるのがこの条文であろうと思うのですが、これはいろいろと妥協の産物であったために苦しい表現をしております。 いまのような場合に占有権はどちらにあるのか、保安の責任はその占有者が保安の責任を持つべきものであろうと思う。少なくとも善良なる管理者の注意を持って保安の責任を持つべきであろうと思います。いずれにその保安の責任があるのか。「現に引き渡し、」ということが、ある意味においては、現実の引き渡しということと同時に占有権の現実の移転が伴う、そこにおいて保安責任の転嫁ということが伴うわけなのです。そうでしょう。この法律は保安確保が一つの大きな目的の柱の一本である。その場合に、現に引き渡し行為が明確にならない。そうするなら、保安責任はいずこにあるのか。そういうような場合、この法律によってどう処理できますか。
○吉光政府委員 御指摘のように、第一次的には占有者自身にあるわけでございますが、現実の問題といたしまして、占有者自身でそれを管理する事項と申しますか、結局そこに他人を立ち入らせないとか、あるいはボンベ小屋に他人を立ち入らせないとか、そういうふうなことでございまして、実際に起こるでございましょう事故というのは、もし想定するといたしますと、あるいはボンベそのものに欠陥があるか、あるいは調整器自身に欠陥があるとかいうふうな器具の欠陥に基づいて起こる事故と申しますか、こういうふうなことが非常に多いのではないかと思います。そういうふうなことになりますと、これは占有者自身の問題と申しますよりか、むしろ器具それ自身について、それを施設した人等の責任問題が出てまいるというふうに考えていいのではなかろうか、こういうふうに考えます。
○田中(武)委員 そこで、私はアパート、団地等にはいろいろ形態があると思う。それをこの二条三項のカッコをはずして、及びにするとかなんとかいうことだけでは解決がつかない。そこで、現実の問題として保安の面でどう解決していくかということについて、十四条、(書面の交付)この第三号で「液化石油ガスの消費のための設備の管理の方法」、こうありますね。あるいは第二号の「液化石油ガスの引渡しの方法」、この辺で現実の引き渡しがどの時点でなされたか、それから先は保安がどっちの責任にかかるのかということを、たとえば都市ガスの供給規程、これもたいして意味のあるものじゃないです。抜け穴だらけですが、それにかわるべき書面だと思うのです。そこで、十分この十四条の書面においてその点が明確になるようにすべきじゃないか。そのためには、これには政令委任の規定はないが、もっと詳しいことを政令で示すとか、あるいは省令で様式を定めてそれだけの項を書かすとか、そういうような配慮は必要でないか。第三条や第二条第三項だけでは、現実の引き渡しの行為がどこで行なわれた、その保安の責任がいずこにありや。もちろん、容器の瑕疵によって起こることは当然容器の所持者に責任があると思います、所有権が移っていないんだから。しかし、ただそれだけであまり考えられないというだけではだめなのです。あらゆる可能性を考えて、事前に起こり得る可能性を考えて、事前に網を張るというか、あるいはそういう点について一々チェックをしておくのが法律及びその細則じゃないのですか。だから私は、十四条で交付する書面においてそういう占有の移転はどの時点で起こるのか、それから先の保安責任はどうするのかというようなことを明確に定める、むしろこの十四条が契約の内容だと思うのです。そうでしょう。その契約をするときにあたって明確なる契約内容にしておかないと、万一の場合が起こったときに、いろいろと責任のがれなりあるいは責任のなすり合いといったような問題が起こるんじゃないか。で、いろいろ考えてみたのですが、二条三項では解決のできないもの、ことに保安の問題等については十四条においてもう少し、法律を修正する必要はないとしても、いろいろな面においてこの点を生かすことによって二条三項の足らざるところを補うことができるんじゃないかと思うのですが、どうですか。
○吉光政府委員 全く御指摘のとおりでございまして、新しく書面の交付ということで交付義務を販売業者に課しましたのも、実はそういう取引上のトラブルを起こさない、あるいはまた、保安管理上の責任関係があいまいにならない、そういうことをはっきりさせようという意味で書面の交付規定を設けたわけでございまして、いまお話しございましたような細部の各論的な問題につきましては、近く模範例と申しますか、そういうふうなものを各事項ごとに策定いたしまして、これはもちろんそれぞれの業界の自主的な団体がございますので、そこらでも一応これらの基準について御検討いただいておりますけれども、そういうふうなものを合わせまして模範的な姿のものを一応つくりまして、それに従って書面を交付していただくというふうなことにしていただきたいと考えております。
○田中(武)委員 それから、団地、アパート等においては販売業者と個々に契約するやり方、供給契約を個々にやる、あるいは管理者が一括してやる、こういう契約もある。雇用促進事業団の例をとりますならば、雇用促進事業団の支部——これは全国に幾つあるのか知りませんが、たとえば私は兵庫県なんですが、これは大阪支部だと思うのです。そうすると、大阪支部で業者と契約をする、そうした場合に配管等はその業者がやるのか、あらかじめ事業団でやっておるのかということもひとつ伺いたいのです。二年ごとに更新するというが、これはどうも私は怪しいと思うのです。そこで、名前は申しませんが、ある保守党代議士が紹介者となって大阪支部で一業者と契約をした。いわば独占契約。したがって一般の市場の販売価格より高いLPガスを使用されておった。そして自治会がそのことを知って、交渉——業者にしたのかあるいは支部にしたのか知りませんが、交渉したら、一ぺんに、これは一キロだろうと思うのですが、七円まけた。そういう事例を私は聞いております。そのような場合、自由に個々がA業者、B業者から私はプロパンを買いたい、こういうことは自由だと思うのです。しかしそれを支部なら支部、管理者なら管理者が一括して、総括して契約する場合には、あらかじめ入居に際して、こうこういうことについては総括委任をいたします、こういうような契約がなされているのかなされていないのか。もしなされていないのにそういう契約を支部なら支部あるいは所有者、管理人が一括してもしするとするならば、私は、契約自由の原則といいますか、そういう面からいっても疑義がある、そういうように思うのですが、このことを一々、A団地はどうなっておるか、B団地はどうなっておるか、そういうことをいま通産省に聞いてもわからないだろう。しかし私がいま問題にしておるのは、例として雇用事業団をあげていますが、支部というところで契約するとならば、ここに入っている人たちはそういうことに対する契約を全部支部に委任しておる、あるいは入居のときにいろいろ入居の条件なり、あるいはそれが入居のときの、家を借りるというのですか、借家契約というのですか、譲渡契約というのですか、そういうものの中に総括してそういうものが書いてあって、それを承認して入っておる場合はいい。そうでなかったらちょっとおかしいと思うのですが、雇用促進事業団はどうなっておるのか。それから、通産省はそこまで、こういう法律をつくって、取引の適正化、保安の確保ということをこれからやるならば、あらゆる——これは業界を通じてやるよりしようがないかもわからぬが、契約のやり方はどうなっておるのか。管理人なり、あるいはいま言った雇用促進事業団のときには大阪の支部長がやるということは、個々から委任を受けていなければいかぬと思うのです。そういうことについて実際的に雇用促進事業団はどうなっておるか。 それから、そういうことについて今後私ははっきりする必要があると思うのですよ。通産省はこの法律を出してきたたてまえからいっても、そういう契約のしかたについてどういうことが望ましいか。あるいは最初Aという業者が配管をしてしまった、そうすると今度Bにかえようと思っても、その配管の所有権というもの、管理権というものがA業者にあるために独占的な配給機構になっている、そういうこともあり得ると思うのです。それから先ほど言っておる、現に容器を引き渡すという行為からいって、容器を引き渡したそれから先は、保安責任は引き渡された者、所有者にある、こう解釈するならば、じゃ、ボンベ室に置いて、それから導管を引っぱっておるその導管の管理及び導管の占有というか、それは一体だれがやるのか。あるいは業者がある公団に入れるために業者の手において導管した場合は、その工作物の所有権は当然業者にあるのかどうか。容器を現に引き渡すというところからその導管の管理とかいろいろな問題について問題が出てくると思うのですが、その点についてどのように考えておるのか、まず雇用促進事業団からお願いします。
○内藤参考人 私のほうの支部は全国に七つございます。大阪支部はそのうちの比較的大きいほうの支部になっております。 それから、いまのボンベ小屋から各戸に引っ張っております導管と申しますか、ガスを送る設備は全部事業団のものでございます。プロパンガスを扱っておる業者が、そういう導管の工事をする資格のある業者もありますので、私のほうは一括して工事契約の中に入っておりますので、それを引き受けました業者の下請けという形でやることはあるかと思います。それから、そうでなく都市ガスをやっている業者が導管の仕事をやる場合もございます。したがいまして、プロパンの供給契約と導管の問題は、私のほうでは関係はないことになります。 それから、きめ方でございますが、実はほんとうに純粋の法理論から言いますと、事業団が契約するのはほんとうはおかしいのかもしれません。使う人と売る人と契約するのが当然だと思うのでありますが、少なくとも最初は、入る人がまだきまっておりませんし、できてとたんに満員になるわけでもありませんので、事業団のほうでまとめて話をする。それから、各戸に別々な会社と契約されて、小さいやつを持ち込まれますと、やはり保安上の問題もあったりするものですから、私のほうとしては、せっかくボンベ室をこしらえてまとめてやれるようになっておるものですから、やはり一つの団地については一業者ということにならざるを得ない。そのやり方は、その地元の業者二、三からいわゆる見積もり書を出していただきまして、見積もり合わせで安いものを入れております。私ども専門家でありませんのでよくわかりませんが、大体値段はその近所に比べて高いことはないと思っております。(田中(武)委員「いや高かったんだよ、事実。」と呼ぶ)ただ、いまお話しのように、調べてみましたらお話のような事態がありました。これは何か競争業者がありまして、それが非常に安いさし値をしたものですから、あわてて下げたというふうなことで、この値段でそのまま続けていけるかどうかちょっと疑問はあるかと思いますが、そういう形になっている。本来ならば、うちはあっせんをして各人と契約すればいいのでありますが、お話しいたしましたような状況で、最初はどうしても事業団がやらざるを得ない。それならば契約を更改する場合に各個人の意見を聞いたらいいということだと思うのでありますが、これも私のほうは、この契約全部支部にまかしておりましたので、入居している人の意見も聞いていると思ってやっておりましたが、どうもそこのところはあまり聞いてないようでありますので、今後は切りかえのときには入居者の意見も聞いて、それからまたそういう見積もり合わせ的なことをもう一度やりまして、安いところから——私のほうとしては安いところから買えば一番いいのでございますから、別にどの会社ということにはこだわらずにやりたいというふうに考えております。
○吉光政府委員 お話ございましたように、現実の契約のしかたにもいろいろあろうかと思うわけでございまして、あるいは契約書自身を相互に交換しないままで現物を買っているというふうな例もございますし、いろいろの態様があろうかと思います。いまお話ございましたように、販売業者とそれぞれの人間が個別的に契約を結んでやるというふうな場合、あるいは管理者が一括して居住者の総括的な同意を得た上で一括して契約を結んでおる場合とか、あるいは現実には契約書自身は現在お互いに持たないままで、単純な口約束だけで品物を仕入れている場合、いろいろな形態があろうかと思います。したがいまして、今後の問題といたしましては、そういう点についてやはり居住者の意思がはっきりしているというふうなこと、あるいはまた販売業者との間にはっきりした契約書等がかわされるということが、非常に望ましいことだと思うわけでございまして、そういう点について、さらに先ほど御指摘がございました十四条の書面交付制度等の運用を通じまして、さらにはっさりさせていく方向で考えてまいりたい、このように考えるわけでございます。
○田中(武)委員 現実の引き渡しというのが容器でしょう。それから先に配管を通じて各戸にいくのでしょう。そうすると、現実の引き渡しによって、一般的な解釈からいけば、占有権は向こうへ移った。これを配給するというか、導管、配管、これは雇用促進事業団の場合は、所有権は事業団にある。したがって管理権もあると思うのです。そこで、その導管あるいは配管から起きた事故に対して、やはり責任は事業団にある。それから保安の責任も事業団にある。そうでなくて、業者がそれを配管した、そういうような場合もあると思うのです。そういう場合は一応引き渡しがそういうことで行なわれたということであるなら、ここで保安の責任を負っておるが、それから先にこないまでの間はどちらに保安の責任があるのか。いろいろ形態によって、私は問題が起きると思うのです。そういうような点を一々私はいまあなたに詰め寄っても、あなた自体も答弁できないだろう。そこでこの法律の十四条を生かすとか、あるいは契約の実態を調べてそういう点を明確にしておかぬと、せっかく法律をつくっても、実態に合わないということになります。そういうことだけをひとつ御注意しておきます。それでは雇用促進事業団はこれでけっこうです。 吉光さん、いまのぼくの意見に対してどうですか。
○吉光政府委員 まことに御指摘のとおりでございまして、そのように対処してまいりたいと考えております。
○田中(武)委員 そこで、この二条三項の定義だけはお粗末千万。この定義だけを見て、あらゆる配給のというか販売の行為に対して、十分な回答を与えた定義だとは言い得ないわけです。なぜこういうようなことになったかということは、これはもう天下周知のとおり、通産省内において関係各局の間でいろいろ意見が違っておった。しかもその基本になるのはガス事業法の二条ですかの定義、導管をもって供給する、これががんとして動かない。そのもとで、何とか現実に合った解釈を下そう、そういうことで腐心した結果であろうと思います。したがって、これを少々手直ししてみても、私は現実にぴったり合ったものにはならないと思う。だから、通産省自体もどんぴしゃりのものが出ないから責任回避、総合エネルギー調査会の答申を待つということで、さしあたりこういう定義で、しかも何回か変わった。導管をもって云々するものは除くというような定義だった場合もある。それがこういったわかったようなわからぬようなカッコの中に入ってきた。そこで、私は根本的解決はガス事業法をあわせ検討しなくてはならないと思うのです。 そこで公益事業局長、あなたの在任時じゃなかったと思うが、本年三月ですか、総選挙を終わって特別国会早々だったと思う。東京瓦斯の湯島のあの爆発事故に関連して、私は、数点のガス事業法の欠陥を指摘し、それに対して検討を促したと思います。その後、それについてどういう作業を進められておるのか、そしてガス事業法は早晩改正しなくてはならないと私は思うが、いっそのようなことを根本的にやられるような気持ちで作業を進めておるのかお伺いします。
○井上(亮)政府委員 御指摘のように、先生からただいまおっしゃいましたような御注意を受けておるわけでございまして、この点につきましては、東京瓦斯にガス供給規程、これは四十一年八月一日に一応認可したものでございますが、ここで保安の責任の所在、こういったものにつきまして明記しておるわけでございますが、なお先生の御注意もありましたので、この規程につきましては、わかりやすくしてあげる必要があるのではないか、法律を理解される方が読まれますれば、これで相当はっきりしておると思いますけれども、しかし、なお大衆の立場からいたしますと、もう少し丁寧にこの辺の規程は改めたほうがいいだろうというふうに考えております。 もう一つ基本的には、私はガス部会を折伏いたしたくありません。ありませんけれども、なおエネルギー調査会のガス部会で、基本的にはガス事業のポイントになるものにつきまして検討をいたしております。ガス部会といわず、私ども自身といたしましても研究いたしておりますので、そういった検討の成果を持ちまして、できるだけすみやかな機会にガス事業法の改定を、特に小規模導管事業との関連もございますので、いま検討いたしておるわけでございます。
○田中(武)委員 ガス供給規程は、専門家が読んではわかるけれども、しろうとが読んではわからないとか、そんなことを言ったのではない。その保安の項を見てごらんなさい。免責事項だけを書いてあるでしょう。それがけしからぬと言ったのです。それからあのときの大まかな結論を言うと、ガス事業は公益事業という立場から、工作物に特別の保護がある。あるいは立ち入りあるいは植物の伐採、そういういろいろの特別保護を受けておる。それに対して、義務づけが少ないじゃないか、ことに公害がやかましい今日、その線に沿った検討をと、こう言ったはずなんだ。その趣旨でやらなくては困るじゃないか。どうなんです。
○井上(亮)政府委員 先生の御趣旨を体して検討いたしたいと思いますが、ただおことばの中で、先生これはかねての御持論だと私承っておりますが、ガス事業者の無過失賠償責任論、これは先生かねてより御主張されておるようでございます。この点につきましては、これは非常な大問題でもございますし、単にこれはガス事業だけの問題でもないと思います。いろいろな基礎産業その他要するに産業一般にかかわる問題だと思いますので、この一点のみは少し慎重に検討させていただきたいと思います。ほかの点につきましては、先生の御趣旨に沿って検討を続けてまいりたいと思っております。
○田中(武)委員 時間の関係もあるから、ガス事業法にそれてしまうと悪いけれども、無過失賠償責任の問題ですが、これは今日常識です。だからガス事業だけに明確にうたったら、電気事業はどうかという問題が起きるだろうと思う。そういうことについて、全般的な公益事業という上から検討すべきだということを言っておる。そうでなくても、民法の七百十七条自体がすでに無過失責任と解せぬことはないのです。労働災害しかり。これも使用者の無過失責任のあれですよ。鉱業法にもあったと思います。無過失責任の問題。無過失責任ということは、もうすでに法文化せられておるのもあるわけなんです。ことに、市民法から社会法に変わるところの現代にあって無過失責任なんということは当然でしょう。このことについていま議論はいたしません。しかし、いまのあなたの答弁ではちょっと気になります。もう一ぺんやり直してください。
○井上(亮)政府委員 私の個人的な話を申し上げて恐縮でございますが、先生も御承知のように、かつて原子力の損害賠償法等を検討いたしましたが、これにはまさに先生御指摘の無過失賠償責任ということがございます。したがいまして、そういう事例のあることも承知いたしております。したがいまして、これはガスに限らず一般問題だという意味で、私は、よく検討させていただきたいと申し上げたのですが、いずれにいたしましても、先生の御趣旨を体して真剣に検討してまいりたい、このように思います。
○田中(武)委員 そこで、吉光さん、導管あるいは配管でLPガスを供給する場合、あるいはその他の設備、これは公益事業のたてまえのガス事業法において、ガス工作物は特別の保護がある。しかし、今日、その配給の地域、あるいは使用の量というか戸数、いろいろな点から考えて、先日来ここで議論になっているように、都市ガスよりかむしろプロパンガスのほうが一般の消費量が多いわけです。したがって、これの関係の工作物は、やはりガス事業法と同じように特別保護すべきじゃないか。ことにガス事業者は、地域の認可を受けて、その地域はいわゆる地域独占だ。地域独占という上にあぐらをかいておる。そうしてあらゆる工作物は法によって一般工作物よりか強い保護を受けておる。これはガス事業の公益性等々からきたものだと思います。それならば、LPガスも、今日都市ガス以上の役割りを国民生活の上において果たしており、しかも同じようなものであるならば、これらの工作物も公益的立場から特別の保護をなすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○吉光政府委員 お話しのとおりでございまして、そういうLPGの消費者が非常に急速にふえております。したがいまして、今回も、配管工事等につきましては、従前は野放しであったわけでございますけれども、やはり何らかの規制が必要であるという立場に立ちまして、先ほど御指摘がございました十四条の書面の交付の問題なり、あるいは十五条の調査義務の問題なり、そういう角度から、配管工事自身から起こってくる事故防止というふうな立場でそういう規定が入っておるわけでございますけれども、ただ、お話のございましたような、いわばガス事業者の形態に近いような形での集合配管というふうな問題等につきましては、実は先ほどちょっとお話ございましたようなことで、現在まさに公益的な規制としてどういうふうなことをやったらいいかというものとあわせて根本的に検討いたしておる段階でございますので、その関係のものは別といたしまして、そうでない部分につきましては、さしあたり十四条、十五条等の規定を活用いたしますことによって配管工事等についてのミスをなくしてまいりたい、また、同時に、これをもちまして、ちょうど先ほどお話ございましたガス事業法のガス工作物的な——現にガス事業者につきましては供給規程の中でここらの点について相当程度うたわれておりますけれども、それに匹敵するような、あるいは相応するようなことを指導してまいりたい、このように考えております。
○田中(武)委員 それは規模において違うと思います。しかし、ガス事業者の工作物が特別の保護を受けているということは、やはり都市ガスが国民生活に欠くことができないからで、そういう点から公益事業となっておるが、それと同じ役割り、むしろそれ以上の役割りを果たしているのがプロパンガスです。たとえば、このプロパンの配管を供給している場合、第三者の故意または過失によってこれを損壊した場合、ガス事業者の場合なら刑罰は五年なんです。とにかく一般のものより二年ほど高いわけです。ところが、LPガスのそういう設備を損壊した場合は単なる器物損壊罪になるわけだ。違うわけですね。そういうような点は、LPガスが今日国民生活の中に溶け込んでいる度合い、国民生活に貢献している度合い等を考えた場合、それでいいのか。第三者の故意または過失によるところのそういう工作物等の損壊に対して一般的な器物損壊罪を適用することでいいのか。都市ガスの場合は、特別な規定によって、刑法よりか二年重い罰があったはずです。そういう点についての検討はどうなんですか。保安を確保するというならば、むしろ都市ガス以上に国民生活に溶け込み、国に貢献しておるならば、そのような配慮こそ望ましいのではないでしょうか。そうしなくてどうしてほんとうの安全確保になりますか。一般のものと同じような取り扱いで器物損壊罪で事を済ますこと自体がおかしいと思う。特別保護をすべきだと思いますが、いかがですか。
○吉光政府委員 お話のとおりでございまして、ガス事業法の中に、ガス工作物についての特別の強い罰則規定があることは私どもも承知いたしておるわけでございますが、実は今回の法律にこの点について規定するかどうかという点につきまして検討を加えたのでございますけれども、今回の法律自身が先ほど申し上げましたように大きな問題を一応残しておりますので、その問題とあわせ検討するのが適当ではないかというふうに考え、いわゆる配管供給事業全体の検討の問題とあわせて一緒に検討するというふうなことにしたわけでございまして、まさに、お話がございましたように、こういう工作物に対する器物損壊罪というようなものがもっと重くされてしかるべきものという御意見は、そのまま次のそういう配管供給事業を中心にしたいろいろな制度を考えます場合に、さらに御意見をそのまま尊重させていただきまして、そこで規定させていただくという方向で検討させていただきたいと思います。
○田中(武)委員 プロパンガスの使用が激増している、これに伴う事故も多い、したがって、保安と取引の適正化のためにさしあたり、こういうことで、一応この法律は受けるとしても、いろいろな欠陥があります。したがって、私が冒頭に申しましたように臨時法のほうがよかったのではないか。そうしてもっと根本的な検討は、いまガス部会がどこかでやっておるのとあわせてやるべきではないか。その場合、通産省の三局がいろいろと自局の主張を通そうとしてはうまくいきません。これは政務次官、はっきり言って局長同士の意見が違うのです。国会のこの場においては違うとは言えない。しかし、ニュアンスはみんな違うんですね。鉱山局長はやはりもとを持っておる立場があると思う。それから吉光君のほうはやはり現実に直面しておる。井上局長はこれまた公益の立場のガス事業との関係で何らか主張しておると思うのです。そういうことではうまくいかないと思うのです。これは政務次官、大臣とよく相談して、もっと高所に立ってきめるべきであるとぼくは思うのです。
○藤井政府委員 先日来各委員から御熱心な御質疑、並びに本日はまた田中委員から該博な知識のもとにいろいろ貴重な御意見を伺いました。私は政務次官就任早々でございますけれども、この委員会の審議の場を通じて非常にいろいろな面で勉強さしていただきました。 御説の点、全く同感でございまして、特に激しく移り変わっておるこの社会生活、いわば社会構造の変化に沿うていろいろな制度、法制が改められなければならない。特にいまガス供給の事業が、プロパンが国民生活に密着してすばらしく伸びております。特に導管供給と都市ガスとの調整問題は、各局においていろいろ現場の声がそれぞれ反映し、ニュアンスにおいて御説のように違う点もあるかと思うのでありますが、通産省でございますので、通産大臣のもとでひとつ時代に沿うたりっぱな本格的な法案を今後整備していきたい。今度提案さしていただきました案は、田中委員御指摘のように暫定的な臨時立法でもいいではないか、私もそういう考え方は十分理解ができます。ただ、とりあえずこれを出したものですから、逐次整備充実する、御意見を十分拝聴して内容を整備さしていただきたい、このように考えております。
○田中(武)委員 これで山を越した。これからは簡単に二、三の質問をしておきます。 まず十一条、ここで「貯蔵施設」ということは、結局貯蔵義務をある程度負わしておると思うのです。そして次に、販売事業が円滑に行なえる場合は貯蔵倉庫を持たなくてもいい、こういう規定になっておるのですが、これはもうすでにだれかが質問したかと思うが、大体貯蔵設備はどのようなもの、いわゆる販売者のスケールによって違うだろうが、どの程度のものを考え、それから円滑に行なう場合は要らないということだが、これは一体どういう場合を想定しておるのか。
○吉光政府委員 御質問の第一点の「貯蔵施設」のスケールの問題でございますが、御質問にもございましたように、販売業者の販売量によってそこらの面積が変わってまいるわけでございます。大体一応の標準的なものといたしましては三平方メートル程度というふうな考え方でおります。 それから、ただし書きのほうの適用除外になっておる具体的に例でございますけれども、その販売業者の販売所に近接いたしまして充てん所がございまして、充てん所に貯蔵できるというような場合でございますとか、あるいはまた、協同組合が倉庫を持っておりましてそういう倉庫が利用できるというふうな場合には、販売業者自身に特別のそういう置き場を設けさせることもないという、そういう共同施設としての倉庫を持っておるような場合、こういう場合を考えております。
○田中(武)委員 これは貯蔵施設を持てというだけで、たとえば一ヵ月に幾ら販売しているところは少なくとも一ヵ月分とかあるいはその半分とかの貯蔵義務を負わした規定じゃないですね。そういうことについてはどうですか。
○吉光政府委員 この十一条は、いまお話がございましたように貯蔵施設を持てというだけでございまして、貯蔵義務の問題につきまして、小売り販売店について貯蔵の何カ月分を持つとか何日分を持つとかいう義務につきましては、法律上そういう義務を課していないわけでございます。ただ、販売店自身が長期的に品切れを起こさないことが必要でございますので、したがいまして、その段階におきましての長期仕入れ計画というものがあるというふうな点が一応基準になっておるわけでございますが、同時にまた、そういう品切れ等が起こり得るような事態でございますと十七条に勧告等という規定があるわけでございますけれども、その販売事業者の事業の運営が適正を欠いている、そのために消費者の利便の確保に支障を生ずるというふうな事態でございますればこの勧告権が発動されるというふうなことになるわけでございまして、直接的には、一般小売り業者に何日分を持てというふうなことを強制的に義務づけることは、いまの段階ではいささか無理ではないかというふうな意味から直接的な義務は課していないわけでございます。
○田中(武)委員 私が先ほど言っているように、これは都市ガス以上に生活に浸透しているという面から見て、公益的立場から考えて、法律で義務を課する必要はないとは思いますけれども、これは行政指導あるいは業界の申し合わせ、そういうものである程度の貯蔵義務を持たすほうがいいのじゃないかと私は思う。 次に、十三条の販売の制限ですが、これも簡単にいきましょう。 「封を施した容器」ということばがあるのですが、いままで封を施したということについて疑問を持つのです。せんをあけておけば抜けてしまうから、せんは締めてありますね。しかし、そのせんを締めたところに封緘をするというような行為をいっておるのですか。取引の面において、ことに計量法等との関係から見て——私は計量法のことについてもいろいろ伺いたいと思うておったが、これをやっておるとなかなかまいりません。たとえば計量法からいきますと、LPガスメーターの関係がある。これは計量法の第十二条第五号の積算体積計をいうのだろうが、それの問題も出てきます。それから計量法七十二条には「正確に計量する義務」が課せられております。さらに七十五条では「正味最等の表記」ですね。これは大体何キロボンベということで書いてあると思うのですが、こういう計量法の点からいきましても、まだまだ今日私はルーズな点があったと思う。したがって、計量法との関係、そして封をしたというようなところ、あるいは戸ごとにメーターを置くというような問題、これは配管供給の場合ですが、こういうことについてもっと掘り下げていきたいと思うのです。 まず、計量法に定められたる義務の履行、条文をもう一度言いましょう。七十二条、七十五条、さらに十二条の五号、そんな点についても十分なる監督が必要だと思います。どうなんです、私の言っていることに対して。
○両角政府委員 計量法との関係につきましては、ただいま御引用いただきました第七十二条の「正確に計量する義務」、第七十五条の「正味量等の表記」の義務、これはいずれも法定計量単位によって取引をいたす場合の義務になっておりまして、LPGは現在の段階では法定計量単位によって取引いたすべき義務を課しておらないわけであります。 〔委員長退席、宇野委員長代理着席〕 そこで直ちに本条は適用にならないのでありますが、新法成立後は省令で定めます販売方法の基準の中で法定計量単位によるべきことを義務づけるわけでございます。その義務づけの結果、第七十二条の正確計量義務が発生いたします。また、正味量の表記義務につきましては、附則の一条によりまして一年六カ月経過した後から計量法の第七十五条は適用される、こういうたてまえになります。したがいまして、本法律が施行されました後は、LPGにつきまして計量法の正確計量義務、正味量表記義務はいずれも実施される、こういうたてまえになっております。
○田中(武)委員 だからこの法律を早く通してください、こういうことになると思うのです、いまの両角局長の答弁だと。それでは、いままでのLPGの取引はでたらめ過ぎた、といえば悪いが、計量法等から見た場合も、その他のいわゆる取引の常識から見た場合も相当大まか過ぎたということは言えると思いますね。だからこの法律をつくって、こういうことになるのだろうが、その法律たるや、まだまだ欠陥が多過ぎる。そこで、まずその計量法等をあげて——取引の適正化ということはまずそういう面じゃなかろうかと思うのですね。そういうことについて注意を喚起したというか、その程度にしておきましょう。 それから十四条の「書面の交付」。この書面は、消費者が個々に契約する場合はもちろんその人に一枚ずつ渡すのだが、団地、アパート等で総括契約をした場合、その書面は一通なのか、各戸に渡すのか。
○吉光政府委員 契約の当事者が一人ということでございますと、厳密には一通ということになるかと思います。ただ、ここに書かれました内容というものは、たとえば、いまのようなお話しのアパートとかいうふうなことでございますと、そこに居住いたしておりますすべてが承知しておることが必要でございますので、それら各戸にはっきりさせておくということで扱ってまいりたいというふうに思います。
○田中(武)委員 もちろん契約が一戸であれば書面の交付は一枚だと思います。しかし、正本はそうであっても、写しを各戸に渡すとか、あるいはその内容をアパートなり団地の見やすいところに掲示する、そういう方法をとるべきではないか。先ほど来私の言っているのは、この書面は、いわば都市ガスでいうならば供給規程です。これだけの項目では私は足りないと思うのです。一、二私は指摘いたしましたが、そういう点についてもひとつ十分に配慮願いたい。 そこで、もっと聞くところは幾らでもあるのですが、この程度にしたいと思うのですが、昨日から本日にかけての私の質問の中で明らかにしてきたことをもう一度集約します。 まず、この法律は恒久法のていさいをとっておりますが、まだまだ不十分である。むしろ、さしあたり保安に重点を置くとか、あるいはまた取引の適正化をはかるということであるならば、臨時立法にしておいて十分に検討すべきであったと思いますが、これはまあよろしい。しかし、今日ガス部会においていろいろ検討を進められているようでありますので、それとあわせ、十分なる根本的な検討が望ましいと思います。 さらに、販売業者の定義についてはちょっとむずかしいと思う。しかし、公益事業局、化学工業局それぞれが、先ほど言ったようにお互いの分野をきそうということではなくて、もっと大所高所に立って、十分なる、一見してよくわかるような規定にすべきだと思います。 それから昨日規定いたしましたが、取引の適正化、消費者保護だというならば、石油業法十五条のような、小売り価格に対しても、著しく暴騰する場合等々について若干の調整規定が必要ではなかろうか、そう思うわけでございます。 それからガス事業法との関係において、先ほど来言っております、たとえば工作物等々について、これはガス事業法でいう工作物と同じような配慮が望ましいと思います。 その他、欠陥の点は多々ございます。たとえば、このような事態において事故がたくさん起こっておる場合、自動車と同じような保険制度を考えてもいいのじゃないか。現在の火災保険等にこのLPGの爆発の場合がたぶん含まれると思うのですが、そういうようなことがどうなっておるかということもまだ検討の必要があろうと思う。先日通産省が調査したところによると、使用者の不注意あるいはその他の使用のふなれ等々を原因としたのが半分以上を占めておったと思うのです。 だから、そういうことについても十分な配慮を必要とする。足らざるところは附帯決議で補うといたしまして、昼もまいりましたし、この辺できょうは採決しても、あるいは十日の菊とかなんとかいうように時期おくれかもわかりませんが、質問が終われば、附帯決議をつけ、あるいは修正点を修正してわれわれは採決に応じてもいい、こう考えておりますが、これだけの欠陥を持っておるのですから、ただ単に法律が成立した——成立するかどうか参議院の事情等でわかりませんが、だから事足れりというような考え方を持ってもらっては困るということだけを強く警告をしておきまして、私の質問を一応終わります。
○宇野委員長代理 中谷鉄也君。
○中谷委員 本法案につきましては、佐野委員、それに一昨々日から中村委員あるいは昨日から田中委員が詳細にお尋ねをいたしましたので、私、一、二点、問題点と申しますか、私自身が疑問に感じている点をお尋ねいたしたいと思います。 お尋ねいたす順序は、何と申しましても、消費者保護と申しますか、この場合は災害の防止、そのことが直ちに生命、身体の保護ということにかかわってくるという災害防止の問題が第一点、第二点といたしましては、消費者教育の問題、第三点は保険についてごく簡単に、そして最後に、疑義をただすという程度ではございますけれども、法案の各条文についての質問が残ったと思われる問題、この四項目に分けてお尋ねいたしたいと思います。 まず最初にお尋ねいたしますけれども、十一月十日の委員会において吉光局長からの御答弁がございましたが、要するに、本年の一月から九月までにおいてLPガス関係の災害事故の総計は百二十六件であった、去年が百五十一件であったからことしはそれを上回ることに相なるだろう、こういうことでございます。非常に残念なことだと思うのです。 ここでお尋ねをいたしますが、いろいろな事故分析、災害の第一次、第二次、第三次原因等を含めて、事故分析を通産省がおやりになっていると思う。しかし事故が多い。こういうような事故は、私は一件でもあってはいけないことだと思いますけれども、事故が多いという感じを持ちますが、LPガスを使用してすでに五十年あるいは六十年近くたっているといわれているアメリカ、あるいはヨーロッパのフランスあるいは西ドイツ、こういうところにおける災害の状態はどういうことになっているのだろうか。もしかりに災害件数が非常に少ないということになってまいりますると、この新法をもって保安規制をいたしておりまするけれども、アメリカあるいは西ドイツ、フランス等の災害が少ない原因というのは一体何だろうか。あるいはまた、それらの国に災害が多いとするならば、一体抜本的にどのように災害防止の措置を講ずべきか、これらの点について素朴な疑問を持つわけです。この点について、ひとつ統計等を示してお答えをいただきたいと思います。
○吉光政府委員 アメリカあるいはドイツ、フランス等のお話があったわけでございますが、実は、残念ながらアメリカ、イギリス、ドイツ等でどういうふうに事故が起こっておるかという事故統計というものを入手いたしておりませんので、的確なお答えができないわけでございますけれども、実際の消費需要の伸びと申しますか、あるいは消費規模の拡大と申しますか、日本の場合にはこの十年間に急激にふえてまいっておる、特に最近の五年間に急速にふえてまいっておるというふうな状況でございまして、したがいまして、そういう長い歴史を持っておる国と違いまして、LPガスに対する一般の知識というものが非常に不足しておる、これが危険なものであるということについての知識が非常に不足いたしております。こういう点がやはり事故が起こる一番大きな要因ではないかというふうに考えるわけでございますが、同時にまた、供給形態のほうにおきましても、あるいはアメリカなりヨーロッパ等におきましては、いずれかといえば、都市ガスの補完的と申しますか、そういう形で供給されておる場合が多いわけでございまして、したがいまして、日本ほど人家稠密でない地域に、しかもコンクリートブロックの中に埋められた配管設備というふうなもので供給され、また、要するに容器から建物への距離等も潤沢にとっておるようでございます。そういうふうないろんな事情からいきまして、日本よりは災害状況自身は少ないというのが現状ではないか、このように考えるわけでございまして、具体的な数字自身について実は災害統計を持ち合わしておりませんので、諸外国の災害統計と日本の災害統計との比較ということでは的確にお答えできなかったわけでございますけれども、一応、基本的な消費構造の問題と、それからまた消費者自身の知識の問題、そういう点が異なっておることから、災害件数というものにつきまして日本よりは諸外国のほうが少ないのではないか、こういうふうに考えております。
○中谷委員 実は、鉱山局のほうで御編集になりました「LPガス産業の現状」におきましては、アメリカその他ヨーロッパ諸国のLPガスの現状についてお書きいただいている。ただ、鉱山局の所管ではないわけですけれども、本来、この新法が消費者保護、災害の防止、さらにそのことを掘り下げてまいりますると、消費者の身体、生命に対するところの保護ということがその問題だということになってまいりますると、LPガス新法にあたりましては、すでにLPガスを使用して長い歴史を持っている、この中に——こういうような言い方は、事実関係を問題にすべきところで言うのはあまり好まないのですけれども、長い使用の歴史の中においてはずいぶん大ぜいの人の命も失われたことがあっただろうと思うのです。そういう積み重ねの中で、いわゆる人命尊重というようなことについては特にやかましいヨーロッパあるいはアメリカ等においてどのような措置をとってきたか。局長が御答弁になりましたように、過去十年間急速にその使用が伸びたということであるならば、長いその使用の歴史を持った、そういう過去の経験を持ったところの国の災害防止のあり方から学ぶということ、そのような諸外国の諸法律を参考にしてこの立法というものは当然なさるべきであっただろうと思うのですが、そうすると、この新法は全く通産省の独自のお考え——諸外国の保安に関する、消費者保護に関することについていろいろな御検討をされておつくりになったものではない、まさに通産省独自の案である、皮肉に申し上げて非常に恐縮ですが、これはそういうことに相なるでしょうか。
○吉光政府委員 法案の立案にあたりましては、いま御指摘ございましたように、特にLPガスを多く消費しておりますところの西ドイツでございますとか、あるいはイタリアでございますとか、あるいはまたアメリカでございますとか、こういう国々の現在の規制法と申しますか、それがどういう姿になっておるかという点につきましては検討いたしました上でこの新法の準備立案をいたした次第でございます。
○中谷委員 実は私自身は、西ドイツ等の法律と比較さるべき法案についての検討をいたすというふうな、そこまで掘り下げて勉強いたしておりません。ただ、このLPガス産業の現状等について、西ドイツのほうに若干保安規制の面において注目すべきような記載があったと思うのです。したがいまして局長さんにお尋ねをいたしたいのですけれども、たとえば西ドイツ等においてはどのような新法と異なる保安規制が行なわれているか、この点についてはいかがでしょうか。
○吉光政府委員 西ドイツにおきます現行の法令でございますけれども、わりあいに簡素でございまして、現在、社会保険法及び営業基本法という法律の委任に基づきまして、ちょうど日本の政令に当たりますけれども、高圧ガスに関する政令というものがあるわけでございます。この高圧ガスに関する政令及び可燃性液体に関する政令ということで、高圧ガスと可燃性液体に関する政令の中でいろいろと保安に関しますところの安全技術規程が入っておるわけでございます。ただ、この安全技術規程につきましては、これはちょうど日本の高圧ガス保安協会にも相当すべき機関でございますけれども、災害防止協会というものがございまして、この災害防止協会が政府の認可を得まして一般的具体的な基準をきめておりまして、この基準によってそれぞれの企業は災害防止をやってまいるというふうなたてまえになっております。
○中谷委員 一点だけお尋ねをいたします。 こういうふうな記載があるのです。災害保険等についての問題点であるとか、供給保証書の問題であるとか、保安面の問題等についてきわめて簡単にお書きいただいているのですけれども、西ドイツにおいては、たとえば、プロザスでは、保安業務の一環として自社の販売地区を十二地区に分けている、そして各地区に六ないし八人の検査員を置いて需要家や傘下販売業者を巡回サービスしている、こういうことになっております。 そういたしますと、今度の場合、販売業者にこの新法におきましても調査義務を課しているわけなんで、お尋ねをいたしたいのです。各地区に六ないし八人の検査員を置いているというその一地区というのは、一体どの程度の消費者がいることになるのですか。この辺はいかがでございましょうか。
○吉光政府委員 非常に恐縮でございますけれども、ドイツのいろいろな資料を調べましたときに、実際に一地区についてどのくらいの販売店があるかという具体的な数字についての調査をいたしておりませんので、具体的な数字についてお答え申し上げることは、ドイツとの比較におきまして困難でございますけれども、ドイツの場合におきましては、いまお話がございましたように、販売業者自身が、自分が保険にかけるとか、あるいはまた自分自身でいまのようなお話の自分の持っておる販売区域をある区域ごとに巡回指導してまいるというふうな、具体的な行為としてそういうふうにやっておるわけでございまして、これ自身が、ドイツでは現実の問題として、法的にそういうふうな、こういう区域に分けてこうしろというところまでは拘束はされていないというのが現状でございます。
○中谷委員 いわゆる災害の発生原因の分析というのは、聞くところによりますと、分析のしかたによると七百ぐらいにも分けることができる、あるいは類型的には二十ないし三十に分けることもできる、あるいは十五ぐらいに分けることができるというふうな、いろいろな資料を私お借りをいたしまして拝見をいたしましたが、要は、こういうふうなプロパンによる事故、それが最近では消費者の側の、言うなれば一般市民の側の事故が非常に多くなっている。 〔宇野委員長代理退席、委員長着席〕 そういうふうな問題の中で、この新法においても消費者保護ということが強く打ち出されるべきであるし、またそのような配慮がなされていると思うのですけれども、たとえば年末になってまいりますと、特にいわゆるこの種災害というものが発生する可能性が非常に多い、こういうふうな状態の中で、通産省としては、ことに年末を控えて十二月という月にいわゆるLPガス保安についてどのような措置をおとりになっているか、この点についてひとつお答えをいただきたいと思います。
○吉光政府委員 お話ございましたように、LPガスの最盛期と申しますか、一番需要がふえてまいりますのは夏よりか冬場でございますので、いま十二月だけに限定しての御質問でございましたけれども、この冬場にかけます十月の二十三日から二十九日までの間にかけまして、これはまあ秋口でございますけれども、一応高圧ガス保安週間ということで、全国的に関係業界の御協力も得た上で保安週間の行事をやったわけでございます。この際におきましては、それぞれ販売店の方々で、あるいはこの法律で新しく義務づけられておりますようなそういう調査の関係でございますとか、あるいは需要家に対する指導の関係でございますとか、そういうふうなこともやっていただきましたし、あるいはまた、一般消費者等に対しましてのパンフレットによる啓蒙と申しますか、そういうことにつきましてもこの行事の一環としてやったわけでございます。 なお、最近におきましては、いまもっぱらやっておりますのは、テレビによりますところのスポット放送、ちょうど簡単に出てまいりますので、高圧ガスの元せんを締めましょうとかいうふうな式の簡単な標語でのスポット放送でございますとか、あるいは週刊誌あるいは婦人雑誌等を中心にいたしまして、スローガンを簡単に入れました形での啓蒙宣伝運動をやっておるのが実情でございます。
○中谷委員 通産省あるいは総理府ないしは保安協会等において、テレビによるそういう消費者教育と申しますか、そのようなものは、具体的にどの程度、何回ぐらい行なわれているか、これをひとつ実情がわかりましたら御答弁いただきたいと思います。それから、本日、政府委員の方のほうでは、雑誌、週刊誌等の、こういうふうな消費者教育をやっておりますという現物をお持ちになってきていただいておるようでございますので、そういうようなものについてもこの機会に御答弁いただければ幸いと思います。
○吉光政府委員 スポットものとしてのテレビでございますけれども、これは最近八回連続やっております。これは最近でございます。
○中谷委員 いつからいつまでですか。
○吉光政府委員 期間でございますが、ちょっと日にちはあとで申し上げることにいたしまして、その他NHK等につきましては、これはそのつど機会あるごとにNHKにお願いいたしておりまして、いわゆる主婦の時間と申しますか、あるいはまたその他の暮らしの時間と申しますか、そういうときにはNHKのほうにお願いいたしております。これは定期的ではございませんけれども、すでに数回にわたりまして高圧ガスの、特にLPガスの安全性の問題について啓蒙をやっております。先ほどのテレビスポットの日付でございますが、これは十一月の二十日から十一月の二十七日にかけまして八日間連続さしあたりやったものでございます。 それから雑誌とか週刊誌の具体的なあれでございますけれども、実はここに実物を持ってまいっております。これは週刊新潮でございますけれども、「プロパンガスをお使いの皆さまに」ということで、こういうふうな形での広告を掲載いたしまして、これによって消費者の注意を喚起いたそうという考え方であります。また婦人倶楽部、主婦の友その他、それぞれまた違った形で現実の専門家の方にお願いいたしまして、スポット的にそういうふうな啓蒙宣伝に当たっておるわけでございます。
○中谷委員 条文に入るということではなしに、「LPガス消費者安全取扱い一〇原則」こういうパンフレットを前国会で通産省からいただきました。要するに、今度の新法に記載されている「書面の交付」とこれは関連する。要するに、販売業者の人の手を通じて消費者の家庭へこれは配られるべきものだろうと思うのですけれども、これを拝見をいたしますと、なかなか読んでいてむずかしい字が出てくるわけなんです。と申しますのは、たとえば「LPガスは漏れた場合に空気より重いため、低い所に滞留し、」というようなことが書かれている。滞留なんということばは、なかなかこれはむずかしいことばなんです。あるいは当用漢字にこんなことばがあるのか、中学校三年を卒業された方が一体読めるのかどうかというふうな問題だってあるだろうし、詳細に検討してみましたけれども、こういうことを申し上げて恐縮ですが、非常に文章は生硬であるし、きわめてお役所的なパンフレットだというふうな感じがいたしました。おそらく、こういうものを各戸に配られたって、だれも読まないんじゃないかというふうに感じました。何かことしは、こういうふうな書面の交付の義務も課しているわけですから、特段にいわゆる読みやすい、わかりやすい、理解しやすい、そのようなものを各戸に配るような予算措置も講ぜられたろうし、あるいはそういう努力もされただろうと思うのです。その点について、そういう努力をしてあるなら、今度のはいいですよということで、ひとつお答えをいただきたいと思います。
○吉光政府委員 いまおしかりをいただきました昨年の扱い要領でございますが、お話ございましたように、こういうものを作成いたしますための特別の経費自身が役所にございませんので、ほんとうでございましたら、専門家にお願いいたしまして、専門家の方でデザインなりあるいは用語なり等について御検討いただくのが一番いいというふうに考えるわけでございますけれども、昨年はそういうふうな事情のために、私どもの職員がこれをつくりまして、そのまま印刷物にしたというふうなことで、ことばづかい等につきましても、あるいは挿入しました絵につきましても非常に不十分なものであったというふうに私どもも考えておるわけでございます。 本年度におきましては、実は、先ほども申し上げましたように、新しく専門家の方にお願いいたしまして、同時にまた、専門家の方にどういう雑誌がどういう婦人層に一番読まれておるかというふうなこともお伺いした上で、全部そういう点等につきましては、専門家の方の御意見のもとでこういうPRの関係の仕事をやっておりますので、先ほどちょっとごらんいただきましたような婦人倶楽部にいたしましても、週刊新潮にいたしましても、非常にやわらかいことばで、また端的な漫画でそれぞれの要旨を表現いたしておりまして、昨年に比べますれば格段の進歩をいたしておるというふうに私ども考えますけれども、どう徹底すればいいかという徹底のしかたの問題でございますので、さらに研究をさせていただきまして、十分趣旨が周知できるように、そういう姿勢でこの問題には取っ組んでまいりたい、こう考えるわけでございます。
○中谷委員 消費者の側から申しますと、LPガスの事故というのが、通常考えられないようなきわめてささやかな、軽やかな注意義務を払えば起こらなかっただろうというような事故が非常に多いわけなんです。こういうような事故がはたしてどの程度防止できるかというようなことについては、非常に困難だと思いますけれども、何と申しましても、生命、身体の尊重ということは大事なことだから、これについては全力を注がなければいかぬ。そうすると、新法のたてまえから申しますと、そういうふうな消費者教育と申しますか、安全教育というか、販売業者にそういう義務が課せられている面が非常に多いと思うのですが、現実の問題として、要するに、そういうふうな消費者教育の伝達の方法として、いわゆる販売業者による指導といいますか、注意義務を課しておるというようなこと、あるいはまたテレビ、雑誌などによるそのような注意喚起、消費者教育——通産省としては、現実に消費者のプロパンガスに対する知識を向上させ、災害防止をするための注意義務を向上させる、そういうための効果的な方法というのは一体具体的には何だろうということについてはどのようにお考えでしょうか。 たとえばテレビのお話がありましたけれども、そうすると、視聴率は一体どの程度あるのだろうか、あるいはまた、週刊新潮あるいは婦人倶楽部、主婦の友まできょうはお持ちいただいたのですが、そういう雑誌はどの程度読まれているだろうか、そしてまた、その雑誌の広告の部分は一体どの程度の主婦が読んでいるだろうかというふうなこと、それからまた、逆に申しますと、起こっている事故が、どんな人が起こしているのか、女なのか男なのか、さらにまた、それが年齢的にいえば一体どういう年齢なんだろうか、あるいは子供が起こしている事故はないだろうか、あるいは標準世帯なんだろうか、独身の世帯なんだろうかと、いろいろな事故分析をかなり詳しくおやりになっておりますけれども、注意義務という観点からの事故分析はおやりになっているけれども、事故を起こしているその主体としての人間の、あるいは家族構成からの分析というものは、私、若干事故問題については勉強したことがありますが、不十分じゃないだろうか、こういうことを感じます。 その二つお尋ねをしたつもりです。お答えをいただきたいと思います。
○吉光政府委員 先ほどお話がございましたように、これをどういうふうにして啓蒙するかということは非常にむずかしい問題でございまして、これは私どもだけで、いわゆるお役人仕事というふうな形での頭の中で考えるにしては非常にむずかしい問題があるわけでございます。そういう意味から、実はこういう啓蒙宣伝のやり方等につきましては、やはり専門家の御意見をお伺いすると同時に、現実に販売業者の方々もそれぞれ自主的な団体でそういう面についても検討しておられますので、そういうふうな知識をも十分いただきました上でやってまいるのが最も適当ではないであろうか、そのように考えるわけでありまして、これはもちろん国のみならず県もやらなければいけませんし、また、販売業者の個別的な問題と申しますよりか、やはりこういうことにつきましては販売業者の自主的な団体がございますので、そういうところでもさらにこういう点について御検討いただいて、積極的に啓蒙をやっていただく必要があるのじゃなかろうか、こういうように考えるわけてございます。 なお、いまの災害の問題につきまして、男であるか女であるか、子供であるかという人間構成あるいはまた家族構成別の災害の原因、そういう原因別での事故調査というふうなことは、御指摘いただきましたとおり非常に重要なことであるというふうに私考える次第でございますけれども、非常に残念でございますが、現在までのところ、そういう角度からこの問題を積極的に計数的に取り上げたというふうなことをいたしておりません。ただ、非常に重要なポイントについての御指摘でございますので、私どももこういう面からもさらに調査を進めてまいりたい、同時にまた、それに対応した形での予防対策を講じてまいりたいと思うわけでございますが、ただ一般的にいえますことは、やはり何と申しましても家庭の主婦が中心でございまして、主としてこのLPGが暖房用、厨房用等に使われておるということから、こういう関係についての知識の中心になるものはやはり家庭の主婦であり、同時にまた、家庭の主婦を通じての子供の教育と申しますか、そういうところまで発展してまいるようなことじゃなかろうかと考えるわけでございますが、それを数字的に分析したというふうなことまでやっておりませんので、非常に恐縮でございますけれども、将来さらにそういう点につきましては検討を進めてまいらしていただきたいと思うわけでございます。
○中谷委員 ですから局長、もう一度申し上げておきますけれども、分析を徹底的にやってもらいたいと思うのです。主婦といっても、年齢別に分析だってできるでしょう、それから災害発生の時間帯の分析だって必要だと思うのです。そういうふうなことは当然この新法をお出しになるまでに——私なら、少なくともそういうことはとにかく準備してきたと思います。こういう点について御分析をいただけなかったことは非常に残念だということだけは私申し上げておきたいと思います。 そこで、お尋ねいたしましたそういうスポットの視聴率がどの程度あるのだろうか、あるいは、どの程度その本が読まれているのだろうかというふうなことについてのお答えがなかったのですが、もしお答えいただけるようでしたらお答えをいただきたいと思いますが、この機会に、大臣あるいは政務次官——大臣がおいでいただきましたので、ひとつお答えをいただきたいと思います。 問題は、LPガスのこの新法に関しまして、消費者の起こす事故というのがかなり多いし、ふえてきている、そこで消費者教育を徹底しなければならない。ことにその事故というのは、単にものが燃えてなくなるという物件の損害だけではなしに、生命、身体を失われる、そこなわれるという、一番大事なものが失われる事故なんだということでありまして、局長の先ほどからの詳細な御答弁によりますと、そのことについては、テレビ、新聞、雑誌あるいはその他販売業者のパンフレットの配布等、いろいろな特段の努力を払っているのだという御答弁があったわけです。しかし、何と申しましても、人の命の大切さにはかえられない、こういうふうなことで、ことに、局長のお話ではテレビの効果というものがかなり多いのではないか。これは当然私もそういうように思いますが、こういう機会に、ひとつ年末を控えて、これは大臣の場合は単にLPの災害防止というだけではないと思いますけれども、高圧ガスも含めたいろいろな災害防止等について、進んで大臣あるいは政務次官が何分かテレビに出られて、そのようなことで家庭の主婦に呼びかけることをされるということは、人間の命のとうとさを国民に徹底すると同時に、そういうふうに大臣がみずから立って消費者教育をする、国民に呼びかけるということは大事なことだと思うのです。具体的な計画はいま直ちにあり得ないと思いますけれども、大臣のほうのおことばとして、そのような災害防止のために、機会があれで消費者に呼びかけてみよう、なお、そのことについては、機会があればではなしに、ひとつ検討してみよう、あるいは具体化しようというふうなことについて御答弁をいただければけっこうだと思うのですが、いかがでございましょうか。
○椎名国務大臣 最近のLPGの事故頻発の状況にかんがみて、御指摘の点はまことに同感でございます。あらゆる方法によって消費者に十分にこの方面の知識を普及いたしまして、事故の防止につとめたいと考えております。
○中谷委員 次に、事故の原因についての分析がなされております。 局長にお尋ねをいたしますけれども、この事故分析の認定は、通産省あるいは都道府県あるいは消防庁等が協力をされてこういうふうな事故分析をおやりになったと思うのですが、要するに、消費者がみずからの責任で事故を起こしたという場合についてはやむを得ないだろうと思うのですが、同時に、しかし、販売業者の責めに帰すべきもの等についてどのような解決がなされているか、この点についてのいわゆる追跡調査的な分析資料がおありでしょうかどうか。この点はいかがでございましょうか。
○吉光政府委員 私、ただいま数字のこまかいものを持ってまいっておりませんので、概括的にだけちょっとお答え申し上げたいのでございますけれども、現在、販売業者自身で事故を起こしました場合に、それぞれ販売業者自身が損害賠償の責めに任じておるわけでございます。その損害賠償の責めに任じますために、保険会社等に個別的に保険に加入しておる、あるいはまた共済制度お互いに共済してこういう場合に対処しているという例があるわけでございますが、いままでの支払い、実績等から見ますと、こういう個別的な販売店につきましての補償の全額というものは非常に零細でございまして、大体一件当たり平均いたしまして十万円から十五万円前後というふうな補償がなされております。もちろん、一番大きな補償で百数十万円というふうなものについての補償をいたしておるところもございますけれども、おしなべて平均いたしました場合にはいま申し上げたような数字になっております。
○中谷委員 大臣にひとつお尋ねをいたしたいと思います。 要するに、この種の損害保険に入ることによって、事故が起こったあとの救済措置等について遺漏なからしめるようにしよう、こういうふうなことが一つの指導方針になっているようです。ところが、自動車損害賠償の強制保険は最近うんと上がりました。もちろん、上がったからといって、先ほどからアメリカとか西ドイツ、フランスのこの法案に関しての例を若干お聞きしたのですけれども、問題にならないくらいの額なんでございますね。ところが、この全国LPガス協会連合会から出ておりますところの「保険についての参考」というパンフレットを見ますと、保険の金額が、一名について身体傷害賠償については二百万、何かこういうふうな最高限度額を押えているような記載があるわけなんです。人がかりに死んだということになれば、これはやはり少なくとも自動車損害賠償保険並みの保険というものが入っておることが消費者保護ではなかろうか、こういうふうに私は考えますけれども、大臣、この点についてはいかがにお考えでしょうか。
○吉光政府委員 非常に技術的な問題等も含まれておりますので、かわってお答えさせていただきます。 まず、保険制度の普及の問題でございますけれども、御指摘のとおり、すみやかにこれを徹底することが必要でございまして、現在、業界団体と一緒になりまして、早急にそこらが完備できる組織について検討を加えておりまして、近く出発する予定になっておるわけでございます。 なお、賠償の金額でございますけれども、これはいまお話しございましたように、自動車損害賠償並みの金額で現在考えをいたしておるわけでございます。
○中谷委員 では、あとかなり質問の用意をしてまいりましたけれども、一点だけ新法との関係で、何回かお尋ねをしたことですが、次のような角度からお尋ねをしておきたいと思います。 要するに、現在LPガス小売り業者というものの数が非常に多い。事業形態別に見ると、個人であり、法人であり、協同組合である場合がある。規模別に見てみると、いま非常に零細な人が多いといわれている。そういうふうな中で、この新法ができたことによる影響、あるいは行政指導としての誘導方向として、適当な形態というようなことについてはすでに昨日から御答弁がありましたけれども、一体どの程度の規模の、どの程度の業者の数というふうに誘導していかれるおつもりなのか。そういうふうな中で、いわゆる生業的な、零細業的な人たちが切り捨てになってしまう可能性というものもあるんじゃないかということについての疑問を生じます。前回同僚委員からのお尋ねがありましたけれども、私はこういう角度からこの点についてひとつ明快にお答えをいただきたいと思います。
○両角政府委員 全国五万軒のLPG業者が、今後もLPG消費世帯がふえてまいりますとさらに増大いたすだろうと思っておりますが、全国的に幾らの数が適当であるかということは、予想もなかなか困難かと存じます。しかしながら、個々の小売り業がより大規模化いたしまして、コストを下げ、販売価格の合理化もでき、サービスも充実できるというような方向で規模の拡大をはかることは望ましいと思います。その場合、われわれとしては最低月間販売量十トン程度を目標として推進をいたしたいと考えております。
○中谷委員 では、あと条文は二つだけお尋ねをいたします。まだ同僚委員がお聞きしてない点でかなり問題点があったと思いますが、皆さんおいでいただいておりますので、二つだけお尋ねをいたします。 一つは、第二条の点ですけれども、これは法制局にお尋ねしましょうか。要するに「現に引き渡し、」ということについて、これは共同占有というものを認めない趣旨なのか。「現に引き渡し、」ということだけであれば、いわゆる販売業者と消費者との共同占有ということはあり得ると思うのですね。しかし、この条文から共同占有を排除するという趣旨は出てこない。共同占有を認めるというふうに解釈できるかどうか、解釈できないとすれば、その条文のどの点からそういう解釈が出てくるのか、これが一つ。 いま一つは、これは原局の局長からお答えをいただきたいと思いますけれども、先ほど雇用促進事業団の関係の人の事実関係のお話がありまして、要するに、アパートがある、家主がいる、そして家主は消費者じゃない、ボンベの占有者であり管理者である、そういうふうな場合は、先ほどからの御答弁で、この第二条の中にそういう場合は許されるのだということだけれども、しかしそれは条文をきわめて形式論理的に解釈した場合には疑義が生ずるが、そのような場合が許されるか、そしてその許される法理は一体何か、この点についてお答えをいただきたいと思います。
○角田政府委員 第一の問題、ちょっと私、理解しにくかった面がございましたので、あとでまた質問によってお答えいたしますが、販売業者から消費者に実際に事実上の支配権を移しているかどうかということをはっきりしたいと思って「現に引き渡し、」と書いたのです。両方が占有しているというのは、どういう意味なんでしょうか、ちょっとわかりにくかったのですが。…… それから第二点は……。
○中谷委員 第二は局長のほうからお答えいただきます。
○吉光政府委員 いまのアパートの家主の場合でございますけれども、家主あるいは管理人としてその中に共同的に生活いたしておるという場合と、全然それが別個に、ほかの家庭に住んでいるという場合と、二つあろうかと思います。この場合、私どもここで考えておりますのは、同じ家の中にそういう管理人がいる、要するに自分も一緒にそこでLPガスを使っているというふうな消費形態を前提に置いておるわけでございまして、その場合におきまして、そこに居住いたしております者の先ほどお話のございましたような包括委任で、包括的に委任されたような形でその管理人がLPG販売業者と契約を結ぶという契約形態は、この中にはあり得ることだと考えております。
○中谷委員 局長の御答弁から先にまいりますけれども、いまのような場合であって、かりに管理人がいる。もし極端なことを言えば、管理人はLPガスを使わないという場合だってあり得ますね。ですから、そういう場合には、当然の事実関係の事理として——これ以上申しませんけれども、事理として、事のあたりまえの常識として、そのような場合は形式論理的に考えれば、消費者というのに入らなくても、そういう場合はいいんだということだろうと思うのです。そういうことでひとつもうなにしておきます。 それから法制局にお尋ねしたのは、そんなにむずかしいことをお尋ねしたわけじゃないのです。現に引き渡しますね。しかし、引き渡したということと、販売業者と消費者がともに共同占有しているという場合は、現に引き渡すということは占有が排他的だという場合だけじゃないと思うのです。しかし、この条文から、共同占有の場合は現に引き渡したことと矛盾しないけれども、そういう場合はいいのかどうか。法律問題として、この法文からはいいということになってまいりますが、ということをお聞きしたのです。
○角田政府委員 お答えいたします。 実態がどういうふうな実態になるかわかりませんからお答えできなかったのですが……(中谷委員「法律問題だけ答えてください。」と呼ぶ)純粋な法律問題として、そういう場合があり得るなら、むろんそれを排除するものではない。
○中谷委員 まあ、実態上の問題になってまいりますと、かなりまたいろんなむずかしい問題が出てくると思いますが、法律問題としてはそういうことでございますね。これは原局のほうでは、いまそういう答弁があったということをよく御理解いただきたいと思います。 条文についてもっとお聞きしたい点があるのですが、あと一点だけお聞きします。 この法案を見ると、非常に罰則が多いのです。これは消費者保護という観点から私やむを得ないと思うのですけれども、一つだけ、この罰則についてははたしていかがなものだろうかという点について、これはまじめな販売業者は不安を感ずるだろう、こう思いますのでお尋ねをしておきます。二十一条でございます。二十一条によりますと「業務主任者が旅行、疾病その他の事故によってその職務を行なうことができない場合に、その職務を代行させなければならない。」当然の規定でございますね。当然の規定だと思うのです。しかし一体、第二項には、代理人を選任したときには、遅滞なく、その旨を届けなさいとある。こういうことで、私は先ほどから六法全書を繰りまして旅行ということばを調べてきたのです。明確な定義は出てまいりませんけれども、この二十一条の条文をまともに解釈すれば、一日の旅行だって届け出なければいかぬことになるのか、あるいはまた、二日かぜで休んでも届けを出さなければいかぬことになるのかというふうなことは、全く私疑問を感ずるし、罰則を含んでいる以上、非常に問題があると思うのです。したがいまして、これは行政指導の問題として、解釈の問題として、旅行というのは、香港へ行くとかというようなことなんですよという程度のお答えをいただいたらけっこうだと思うのです。もちろん、私のこの条文の読み方がどこかで足らない点があるかもしれませんが、この点いかがでございましょうか。
○吉光政府委員 いまの二十一条でございますけれども、旅行するつど届け出をするという制度ではございませんで、そういう場合に備えて、第一項でございますが、そういう旅行、疾病その他の事故によるそういう場合に備えまして、あらかじめ職務代行者を選任し、その職務代行者を届け出ておかなければならないという代理者を選任したときの届け出というふうなことでございまして、ただ、先ほどお話しございましたように、これは一括あらかじめやっておるわけでございますが、具体的にこの規定に違反になるかどうかという意味での旅行というふうなことになりますと、これはやはり通常の社会通念的に考えられる仕事との関連においてのそれが遂行できなくなるという意味での旅行というふうなことに御了解いただきたいと思うわけでございます。
○中谷委員 最後に、この点なんですけれども、許可の基準については、厳格な基準を設けなければなりませんが、同時に、あいまいなものであってはいけないと思うのです。許可基準の第五条の四号の中に「公共の安全の維持又は災害の発生の防止に支障を及ぼすおそれがない」、そうすると、公共の安全の維持というようなことは、一体ほかの条文のどの条文が公共の安全の維持というようなことと関係してきておるのか。あるいは、具体的に新法でいっておる公共の安全の維持というのは一体何だろうというこの点についての疑義が一つ生じました。これについてお答えをいただきたい点が一つと、いま一つは、消費者の家庭に対する販売業者の調査義務を課しておりますね。調査義務を課しておるけれども、調査の権利はないわけでございますね。そういたしますと、販売業者の場合は承諾がなければ調査できない。承諾をしなかった場合は一体どういうふうに措置をするのでしょうか。まとめてお尋ねいたします。
○吉光政府委員 一号、二号、三号等でそれぞれ先ほどの公共の安全の維持あるいは災害の発生の防止ということで基準が具体的にきめられるわけでございますけれども、ただ抽象的なことばで言いあらわし得ないような問題、たとえば台風の高潮の常襲地帯でございますとか、あるいは最近交通事故が非常に頻発しておる場所というふうに、具体的に現地でなければ判断できないような、そういう立地条件もあろうかと考えましたのでこういう抽象的な基準が一つだけ入っておるわけでございまして、いま申し上げましたようなそういう地点を私どもは考えておるわけでございます。 それから先ほどの第二点の調査義務の関係でございます。これは他人の家屋に立ち入ることでございますので、やはり御本人の御承諾を得て中に入るのが適当であろうという意味で、承諾を得た場合にのみ立ち入るというようなことで、承諾を得られなければ販売業者としては調査できないわけでございますが、それを補う手段といたしまして実は三十八条を設けておるわけでございまして、道都府県知事自身が具体的な調査をいたします、あるいはまた、今度消防吏員についてもこういう点についての協力をお願いいたしておるわけでございます。そういう制度によって補完してまいりたい、このように考えております。
○中谷委員 終わります。
○多賀谷委員 ちょっと関連で。 LPガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律に関連をいたしまして、都市ガス事業の許可について質問したい。一点だけ、政策的な問題です。 と申しますのは、御存じのように、都市ガス事業というのは、当然地域的独占ですから、その地域的独占の都市ガスが健全な経営をするためには、事実上LPGのガス事業者をその地域において駆逐しなければならぬ、こういう形になるわけです。そこで私は、そのLPGのいわば生活権を奪う問題について、事業許可というものがきわめて一方的な規定である。と申しますのは、供給規程については公聴会その他の制度があるわけですね。あるいは事業許可の取り消しについてもある。ところが最初の出発の事業の許可についてそういう制度がない。役所が一方的にできるということですね。ことに、最近のように事実上同じようなガス源を使っての事業が競合しておるわけです。ですから、その競合の面が一つと、ふくそうする交通事情のもとで土地を掘さくして導管を入れなければならぬ。そうすると地方自治体としては非常な迷惑を受けるわけです。そういうことについては何ら意見を聞く制度ができていない。これは私は、この二面において、当初の事業の許可のときに、やはり地域経済においては非常な影響があるのだし、それは公的にも私的にもあるわけですから、認可をするときにまず公聴会を開く必要があるのじゃないか、こういうように考えるのですが、その点をひとつ公益事業局長からお答え願いたい。
○井上(亮)政府委員 ただいま多賀谷先生から、都市ガス事業の許可に際しまして、もう少し民主的と申しますか、地域との調整をはかる措置が必要ではないかというようなお尋ねでございます。ただ私どもは、この都市ガス事業の許可をいたしますに際しましては、条文といたしましては、御指摘の許可の基準、これはまあ必要な条文を一応羅列いたしております。実際問題として公聴会をやっていないじゃないかということが、先生の一つの御質問の要点でもあろうかと思います。公聴会につきましては、この法律によりますと、供給規程を私ども認可いたします際に公聴会を開くという制度があります。それからもう一つ、この法律によりますと、この全体の条文を通じまして、政府の許認可等に際しましては、異議の申し立てがあります場合には同じくそういった意見を公聴会の形式で聞くというような規定もあるわけでございまして、条文としてはそういうようないろいろな規定がございますが、実際に許可をいたしますに際しましては、実際問題として先生おっしゃいましたような事例もあろうかと思いますが、私どもは地元市町村あるいは県というようなところの意見を十分徴しまして、特に地元の住民の動向というようなものを、これは消費者の意見、そういったものも十分に徴しまして、しかる上にこの法律に基づいて許可をするというやり方をやっておるわけでございまして、先生のおっしゃるほどいたすべきかどうかという問題、特に最近LPGと都市ガス業者との間でいろいろな意見の相違等がございます。そういったトラブルがありますので、そのトラブルの調整等につきまして、なお不十分ではないかというような御意見がさらにあろうと思いますけれども、私どもは、都市ガスの許認可に際しましては、地元、特に消費者、市町村、そういう意見を聞きながら従来善処しておるというのが実情でございます。
○多賀谷委員 私は政策的に聞いておるという話を前提として申し上げておるわけです。その事業の許可をやるときには何ら公聴会とか聴聞会の制度がないのですね。事業を認可して、今度供給規程において初めてこの公聴会の制度があるというのは、ちょっと主客転倒しておりはせぬかということを言っておる。事業認可するときに、もう導管を引くことははっきりしておるのですから、これは当然当該公共団体の意見を聞かなければならぬ。そういう制度になっていないのですよ。事業認可を通産局の判定でかってにできるのです。それから、LPGのほうだって、何も意見を聞く必要もないし、聞く制度もない。ですから、制度的に、これはいまガス事業の法改正の検討をされておるのですから当然検討すべきじゃないか、こういうことを言っておるわけですから、制度的に、まず当初においてそういうトラブルのないようにやるべきで、事業認可して供給規程のときに公聴会を聞くことも必要でしょうけれども、しかし、当初が肝心ではないか、こう言っているのですがね。
○井上(亮)政府委員 事業許可をいたします際には、条文にありますような諸般の事情を考慮して許可する。しかし、実際に許可されましても、事業開始できますためには、やはり供給規程の認可があって初めて事業開始できるというような規定になっておるわけでございますが、いわば事業の許可と供給規程の認可というものが不可分の、一体のような運用にただいま相なっておるのでございまして、ただ条文は二つに分けて書いてありますが、しかし実際の運用にあたりましては、供給規程の認可、これが認可を受けなければ事業の開始ができないわけであります。一体的に運用しているのが現状でございます。しかし先生、政策的にさらに現実のいろいろなトラブルを考えて対処せいというおことばでございますので、また、先生が御指摘のような地方における問題点もあるわけでございまして、それらの点につきましては、私ども今後の検討の中で、特に小規模導管事業者の中で公益性の強い事業につきましては、このガス事業の体系の中でどのように位置づけるかという検討もいたしておる際でございますので、先生の御意見も参考にしてぜひ検討してまいりたいと思います。
○多賀谷委員 どうも、このガス事業法が昭和二十九年にできているわけですけれども、しかし、もうすでにこのときにはLPGがかなり普及しつつあった。熱源が違えば私はあまり言わないのですけれども、熱源が同じである。ですから、事業の許可の際に当然このトラブルは解消しておくべきだ、こういうように思うのです。あなたのほうで実際おやりになったのは、トラブルよりも、事業が経営としてやっていけるかどうかということの判断がほとんど基礎になってそれをお進めになっているというのが実情です。ですから、私は事実上トラブルを知っておるわけですが、そのことは触れませんけれども、制度的にもどうも欠陥があるのではないか、こういうように思うわけです。 もう一点は、一体そういう場合にLPG業者の生活権というのはどういうように保護するのですか。
○井上(亮)政府委員 先生のLPG業者の生活権とおっしゃいますことばの中には、私ども二つの態様があろうかと思いますが、一つは、いわゆる一本売りと申しますか、各消費者個々の方々が必要に応じてお買いになる一本売りの場合と、それから、いわゆる都市ガスと似た形態をとっております小規模の導管供給の場合、いろいろの場合があろうかと思います。 一本売りの場合には、これはやはり全体を通じまして私は、消費者が何をほしい、何を選択するかということが基本的には一番大事な判断ではないかと思います。消費者が従来は一本売りを買っておった、しかし都市ガス事業のほうがより安定的であり、より低廉であり、保安上もよろしいという選択があります場合には、やはり消費者の趣旨を尊重してその面で考えなければならぬ、その場合のLPG業界の、業者の販売権、生活権といいますか、これは消費者が選択するものでございますから、これについては、別途やはり別の角度からこれに対する対策を考えるということが必要ではないか、そのように考えます。
○多賀谷委員 関連ですからもうやめますけれども、別の角度といって、そうないですよ。消費者が選択するというなら、あなたは元石炭局長でしたからこういう席であまり言えないはずですけれども、具体的に炭鉱の場合にはスクラップ代も出しておるし、船舶を近代化する鉄鋼船に対しては、木造船等を解体する場合にあの権利を与えておるのですね。私はそのこと即適用とは言いませんけれども、やはり同じ競合状態にあって、一方は独占的地域の権限を政府が与えておるわけですよ、優先権を。ですから、何らかそこに調整をする必要があるのではないか、こういうように政策的に考えるわけです。ですから、それがためには、いろいろ問題があるのですが、何をいっても、少なくとも事業許可の当初においていろいろな調整問題を考慮すべきではないか、それがためにやはり公聴会なり聴聞会といういう制度が必要ではないか、供給規程のときに聴聞するというのは、ちょっと順序が間違っておるのではないか、こういう気持ちを持っておるわけです。ですから、これはひとつ十分政策として考慮を願いたい。ではひとつ通産大臣から、お聞き及びのような問題ですけれども御答弁願いたい。
○椎名国務大臣 十分に検討いたします。
○島村委員長 麻生良方君。
○麻生委員 もうこの問題はたくさん先輩、同僚議員から質問が出ておりますし、問題点が出尽くしているようです。法律問題としても、率直に申し上げると必ずしも完全具備されていると言えない面があるようです。私は、ちょっと角度を変えて、一般的な問題で御質問したいのですが、LPガスというものが日本で使用され始めたころはいつごろですか。
○両角政府委員 昭和二十八年ないし九年にかけてでございます。
○麻生委員 このLPガスが日本、特に都市周辺ですが、あらわれ始めたときに、その危険度について通産省はどの程度の認識があったのですか。
○吉光政府委員 このLPガスにつきましては、高圧ガスでございますので、他の高圧ガスと同じような意味での危険度があるというふうに判断いたしておったわけでございます。
○麻生委員 高圧ガスと同じような危険度があるという判断があったにもかかわらず、昭和二十八年からきょうまで何年たっていますか、答弁してください。
○吉光政府委員 当時におきましては、高圧ガス取締法が現在においてもそうでございますが、高圧ガス取締法というのが昭和二十六年に制定されておりまして、直ちにその高圧ガス取締法の取り締まり体系で保安上の取り締まりをやっておったわけでございます。
○麻生委員 高圧ガス取締法だけで保安上の責任が持てるというなら、いまさらこんな法律を出す必要はないのですが、おそらくこれだけではできなくなってきた事情があると思うのだが、そのできなくなってきた事情は何ですか。
○吉光政府委員 高圧ガス取締法は、先生御承知のとおり、もともと事業所で使います高圧ガス、たとえば酸素でございますとか、アセチレンでございますとかを中心にいたしまして、いろいろと規制が加えられておりました。ところが、LPガスにつきましては、その後におきます普及度でございますけれども、非常に迅速に普及いたしております。特に最近五ヵ年間におきまして一般消費家庭で使われる数字というのは非常に大きく伸びておるわけでございますから、そういうふうな事情から、実は一般家庭で使われるガスというふうな角度から、高圧ガス取締法では盛り切れない面につきましてあらためて見直しをやりたいというのがこのたびの法律案の趣旨でございます。
○麻生委員 LPガスが日本に入ってきた当初、日本のある相当の権威者は、このLPガスが近い将来急速に各家庭における燃料になるであろうということは、もう初めにきたときから一般的に予想されておった。それがそうなってしまってから取り締まるあるいは考えるというのでは、これはまるでどろなわですよ。通産省の処置というものは、もっと先を見越して、それのための基本的な態度というものをきめておかないから、それができてからきょうまでたいへんな事故数が起こり、たいへんな社会問題を起こしているのですね。だからこれははっきり申し上げると、通産省としての見通しの甘さ、LPガスというものがどの程度まで——いま御答弁になったように、五年間に急速に各家庭の中に入ってくるという見通しについてきわめて甘かった点があったということになると思いますが、これはお認めですか。認めなければちょっと角度を変えます。
○両角政府委員 御指摘のとおり、一般需要、家庭用の需要の伸びは予想外の伸び率でありまして、この点は私どもの予想を上回っておったということは申せると思います。
○麻生委員 予想外というのは予想したほかにということですから、予想が間違っておったということ、そういうことですね。あなたが予想外とおっしゃるのは、通産省が予想したほかに伸びたということだから、通産省の予想が間違っておった。通産省の予想が間違っておったために国民はえらい迷惑したわけです。LPガスが入ってから、LPガスが主原因になって起こった事故数をちょっと報告してください。
○吉光政府委員 お手元に昭和三十一年からの事故件数がございますので、その集計で申し上げます。 昭和三十一年から四十二年、本年につきましては九月までの数字の累計でございます。事業所で起こりました総計が六十三件でございます。家庭等の消費先で起こりました事故件数が四百五十一件でございます。それから移動中——ローリーでございますとか、移動中に起こりました事故が二十九件でございます。全部合わせまして五百四十三件でございます。
○麻生委員 その事故数によって人命の死傷が出ている例がありますか。
○吉光政府委員 ただいまの数字に対応いたしまして三十一年から四十二年の九月までの総計の中でございますけれども、合計いたしまして死者が百八名でございます。それから負傷者が九百二十四名でございます。これを事業所、消費先、移動中と分類してまいりますと、事業所におきましては、死者が七名、負傷者が百九十五名。それから家庭等消費先の事故につきましては、死者が九十二名、負傷者が六百八十八名。それから移動中でございますが、この場合は死者が九名で、負傷者が四十一名でございます。
○麻生委員 それについての損害等もあると思いますが、いまあなたが御答弁されたように、とにかくこの事故によって百名以上の人がなくなっておるわけですよ。だから、私は、この法案について、提出する基本的な考え方は、率直に申し上げてもうおそ過ぎる。つまり先ほど予想外に需要がふえたという、この通産省の予想外であったことが、結果として百八名の死者を出し、しかも千人に近い負傷者を出しておる、これが政治責任というものなんですよ。いいですか、われわれ政治を預っておる、あなた方も行政を預っておる、このことはやはり人命にかかわってくるのだということを一人一人の肝に銘じて考えてもらわなければいかぬのですね。こういうことが政治の怠慢というのですよ。いいですね。私はお説教をする気はないけれどもこんなことは、LPガスの当時の需給の関係から見て、通産省としてはもっと早く対策を立てておくべきであったのです。そういう点についてきわめて怠慢であったために、そういう事故を起こし、人命を失っておる。これについて特に行政し立場にあるあなた方としてもわれわれとしても、やはり率直に反省してかからなければならない、これが基本です。事故が起こり過ぎてどうにもならぬから何とか取り締まろう、こういう考え方自身が、これでは防止にならないのだ、取り締まりになるのだ、いまごろやるのでは。もうすでにLPガスというものが一般家庭のどこにも入って、いまごろになって保安確保だと言えば、保安確保は二の次で、結果として出てくるのは、性格は取り締まりになって出てくる、そういうふうになってくる。十年前にやっておれば、これはいわゆる保安確保になるのだ。こういうように名称だけ保安確保にしても、その時期を失すればかくのごとくになるということについて、これは特に通産行政の任に当たるあなた方としては十分に御反省を願いたいと思うのです。 それからもの一つ、保安上、保安確保に関する立法措置を具体的に講じなければならぬということをお考えになったのはいつごろからですか。
○吉光政府委員 消費者を中心にいたしました保安確保の点につきまして検討を開始いたしましたのは、昨年の夏でございます。
○麻生委員 いいですか、さっきの答弁では昭和二十八年ごろにLPが入り、それから五年の間に急速にこれが各家庭に入っていったというこういう答弁が出ておるのだ。そうすると五年間と考えても昭和三十四、五年ですよ。いいですか。そのころもうすでにこのLPガスというのは、特に東京都市周辺においては相当の危険度が出て、つまり家庭において使用されてきておるわけですね。それから去年の夏ごろからだと言われる。危険になってから何年ありますか。保安確保に関して真剣に考え始めるまでのこの空間期間、この間あなた方は何をしていたのですか。
○吉光政府委員 お答え申し上げます。先ほどお話しいたしましたように、高圧ガス取締法という法律の体系の中で取り締まり行政をやっておったわけでございます。私どもの検討の開始がおそいという点につきましては、まさにおしかりを受けたとおりでございまして、私どもも深く反省しなければならないことだと思っておるわけでございます。ただ、現実上の行政手段といたしましては、高圧ガス取締法という体系がありましたがために、検討に着手する時期がおくれたのではないであろうか。同じような保安確保の法律でございますので、したがって検討の開始がおくれたのではないかというふうに考えるわけでございますけれども、ただ着手の時期がおくれたという点につきましては、私どもも深く反省いたしておるところでございます。
○麻生委員 いまあなたはたいへん問題の本質を突いた答弁をされておるが、つまり高圧ガス取締法という法律があったわけです。それがあったがために、あなたは、これに対する対策がおくれた、つまりその法律に依存し過ぎた結果、おくれたということになっておる。つまり法律というものは本来そういうものなんですよ。いいですか。もし今度この法律ができて——この法律もさっき以来いろいろ指摘されているような不備がたくさんある。ところがこれをつくってしまうと、これができておることによって、このことによって受ける次の段階の処置が、これまた阻害になりはしませんか。そういうことになると、これは私は通せないね。
○吉光政府委員 先ほど来御質問の中にもございましたように、災害事故が非常に急増いたしておりますので、したがいまして、せめてすぐにでも着手しませんと、一般消費者の方々にとって非常に不便が起こっております。そういう問題につきまして早急に措置する必要があるということで、この提案を申し上げたわけでございます。したがいまして、他の残りました問題につきましても、さらにすぐに検討に着手いたしまして、できるだけ早く具体的な成案を得たい。ただ当面の保安の確保あるいは計量等についての正確さと申しますか、不適正と申しますか、そういう点だけでも早急に排除したい、こういうのが立案の趣旨でございますので、御了解いただきたいと思うわけでございます。
○麻生委員 この問題を突っ込んでおりますと時間がかかりますから、私は要約しますけれども、あなたの御答弁の中に、はしなくも出てきている。一つの法律ができてしまうと、できてしまったということですべてそれに依存してしまう。法律というものは必ず両面があるものなんですよ。その法律によって当然受けるべき利益、国家が受けるべき利益あるいは民間が受けるべき利益がある。しかしその法律によって、逆にある面が阻害され、マイナスになる面がある。法律というものはそういうものだと私は思う。だから絶えず法律をつくる点においては、この法律ができたときに、この法律によってかえって阻害を受ける面というものを十分に検討して、そのことに対する措置を並行的に立てておかないと、法律というものの命はなくなってしまうのです。法律の内容論については田中先輩のほうが詳しいから、私はここでは法律論はやりませんが、どんな法律でもそういう性格を法律自体が持っておる。ところが、いままであなた方がお立てになる法律を見ると、法律だけむやみやたらにおつくりになるが、そのことによって目先の問題は解決したが、逆にその法律によって、進歩すべきものが阻害されてくる事実に目をおおうておる事実が現実には多いのだ。そういう面について、きょうまでこの委員会においてもずいぶん指摘をされておるわけですよ。だから今度のこの法律をあなた方がお出しになった基本的態度が、そういう点ではまだ反省されておらない。これをお出しになれば、当然これに関連して、いままで野放し状態にあった業者をどうするか、都市ガスとの関連をどうするか、それからガス事業法をどうするか、この具体的な構想を並行して出してこなければ、われわれ政治論としては審議できないのだ。法律論としては審議できても、政治論としては審議できない。だから私の考えで率直に言えば、これは審議できないのですよ。だから法律論としての字句の問題だけになってしまう。そういう点について、私は特に三局長にお伺いしたいのです。ここに関連三局長おいでになるが、この問題について三局長の間で将来どうすべきかという一致した意見があったら、ここで三局長からそれぞれ開陳してください。
○吉光政府委員 それぞれの立場をまず表明した上で申し上げたいと思うわけでございますが、私ども保安のほうの監督の任に当たっておる者といたしまして、こういうLPガス事業と都市ガス事業との調整というものは、すみやかに行なわれることが望ましいわけでございますが、同時にまた、保安の確保から申しましても、供給形態といたしまして、導管による供給形態というふうなものが推進さるべきでございますので、したがいまして、さらにこの事業面における公益的な見地からの両業界についての調整という問題については、あくまでも消費者選択の原則に立ちまして、公益的な見地からどういうふうにあればいいかという点について、これはガス事業法体系の整備の問題もございますが、その関係のもとに解決さるべきものである、このように考えております。
○麻生委員 いまのあなたのは基本点だ。当然そういうふうに解決されるべきものなんだ。こんなことは質問しなくてもわかっていますよ。その基本点に立って具体的に、たとえば都市ガスとLPG、これは将来一方がやはり保安確保で規制を受けてくる。将来このLPG問題をガス事業法の改正の中に盛り込もうとするのか、あるいは独立して単独でLPガスの事業法を制定するのか、当然そういう点にからんできます。だからきょうお出しになったときに、当然将来はこういうふうにしていきたいという御答弁がないと、ちょっと私どもはこれに判断ができかねるのですがね。
○井上(亮)政府委員 私どもといたしましては、本日提案されておりますLPG新法、この法律の中で対象にならないいわゆる小規模導管事業者があるわけでございます。きわめて零細な導管供給者は、先ほど来のいろいろな法制局の解釈等で入るケースが相当あるわけでございます。相当多数の消費者に対しまして、導管をもって供給するというような形態のものにつきましては、相当やはり公益性がある面が多いと思います。特に導管をもって供給するということからして、多数の消費者が消費者選択の自由を奪われるという面もありますし、それから同時に規模がやや大規模になりますので、そうなりますと地域性と申しますか、そういう問題がやはり出てまいります。というような観点から、私どもとしましては特に消費者保護の観点、消費者利益の擁護の観点、こういった立場から、ガス事業法の体系の中でこの位置づけをすべきものと考えております。したがいまして、そういった点につきましては、なお小規模導管事業者の実態等もございますから、実情に合わして考慮する必要もあると思いますので、ただいまどのような位置づけを行なうかというような点について通産省内部において検討中でございまして、できるだけすみやかにガス事業法の体系の中で解決するようにいたしたいというように考えております。
○麻生委員 通産省内部において検討中なら、この法律は待ったらどうですか。その検討の結果が出ないと、われわれはこれだけを——これは保安だけの法律なら別ですよ。そうじゃないでしょう。この内部的性格が、田中委員の御質問でも明らかになっておるように、そういう面にわたっておるとすれば、あなたがいま検討中であるというその検討の結論がここに出てこないと、これは審議できないのですがね。どうですか。
○吉光政府委員 ただいま公益事業局長から申し上げましたように、いまの事業調整という問題については、結局どういう形でやるかという点についての具体的検討をいたしておるわけでございますけれども、基本的な考え方といたしまして、その導管供給事業と申しますか、そういう事業自身が地域によって差はあると思いますけれども、非常に公益的な性格を多分に持っておるものである、こういう点につきましては私ども十分に一致した意見でございまして、これをどういう形でどう規制していくかという具体的な方法論の問題につきまして検討を加えておる。位置づけにつきましてはいま申し上げましたようなことで一致いたしておるわけでございます。
○麻生委員 そうすると、公益性が非常に高まっておるということになれば、将来公益事業としてこれを考えていかなければならぬ段階にきているという点で三局長の意見は一致していますか。あとで異論が部内であると困るので、三局長からそれぞれ答弁してください。
○吉光政府委員 完全に一致いたしております。
○麻生委員 他の局長、いかがですか。
○両角政府委員 一致いたしております。
○井上(亮)政府委員 全く同じでございます。
○麻生委員 それ以上は申し上げませんが、一致しているとここで御答弁された以上は、その方向に向かってすみやかに具体的方向を検討されたい。本来それが出ないと、私は同時にこれは審議できないのです。つまり保安ということは、取り締まるということに通ずるわけですから、取り締まりの面だけが先に出てきてしまって、この半面がまだ検討中ということでは、率直にいうと審議できませんが、しかしもう長い間それぞれここで質問をしておるわけですから、私もこの保安上の問題が緊急なものであるということを認識をするがゆえに、ただいまの検討中という点については、後日あらためて大臣に別な角度から御答弁を要求いたします。それを前提として話を進めたいと思います。 たいへんいろいろな面で長い間時間をかけて質問されておりますから、私は大臣に——大臣、いままでどのくらいおすわりになって質疑応答を聞いておられたか知りませんけれども、いま私どもがここで議論をしていた点を大臣は御考慮になる。そうすると、私がこれから申し上げるような点について、この法案は一面における不備を持っていると考えざるを得ない。それはいま答弁の中で出ていたように、保安の確保は、これが研究問題として出てきておるということは認識できます。しかしこれとても、やはりある意味において通産省の怠慢によってきょうまで放置されてきたということですね。しかし保安上この法律が出てくれば、これは当然行政上の問題として、いままで各地に散在している小規模の事業者を、どういうふうに需給のバランスをとり、価格の適正化をしていくかというような問題もこれは当然並行的に出てくるわけでありますが、しかもいま答弁にあるように、非常に公共性の高いものになりつつあるという判断では三局長が一致しておるということになると、これは当然ガス事業法との関連が具体的問題としてここに登場してまいります。大臣はこのLPGの問題をガス事業法の中に含めて将来改正されようとお考えになっておられるか、あるいは全然別個にこれを一つの事業法として制定していくお考えであるか、その点についての大臣の御所見を明確にお伺いをさせていただきたいのです。
○椎名国務大臣 これはガス事業法の中にこれを取り込んで、すみやかに改正の手続を進めていきたい、こう考えております。
○麻生委員 いま大臣の御答弁では、ガス事業法の中にこれを織り込んで検討するという御答弁でございます。そのことの是非はこれは別個にいたしましょう。そうしますと、当然都市ガスとLPガスとの扱いの問題が大臣出てまいりますよ。これは将来非常に重要な課題になります。その点について大臣は、もしこのLPガスと都市ガスとの間に、ある意味での格差をつけて事業法の中で取り扱おうとされているのか、都市ガスと対等な立場に立ってお考えになろうとしておるか、その点を明確にしていただきたい。
○井上(亮)政府委員 ただいま大臣が御答弁されましたように、それから先ほど私御答弁させていただきましたように、小規模導管事業者、特にこの法律で除かれております小規模導管事業者、これは相当多数の消費者を持つ形態になろうと思います。したがいましてそういうものにつきましては、先ほども申しましたように、地域性も出てまいりますし、消費者利益の保護を特にはからなければならぬというような必要性も出てまいりますので、それらのものにつきましては、ガス事業法の体系の中で、大臣御答弁ありましたように取り入れて、位置づけを配慮いたしたいというふうに考えております。
○麻生委員 いまの御答弁にも議論はあります。しかしまだ法律が出ておるわけでありませんから、私はいまの大臣の御答弁、将来ガス事業法改正の中にこれを織り込み、しかもLPガスと都市ガスとを同格な立場においてお取り扱いになって、いま御答弁されたような点も考慮して法律を提出される、こういう御言明だろうと思うのですが、その近い将来というのは、これが三年も五年もかかると大臣これまたその間いろいろ問題が出てまいりますが、大体のめどをひとつ明らかにしていただきたい。
○椎名国務大臣 ただいまのところ、これ以外にむずかしい問題をかかえておるわけでもなさそうでございまして、大体一年以内に改正案を出したいと思います。
○麻生委員 いまの大臣の御答弁で、一年以内に政府は責任を持ってそれを提出するということでございまして、したがって、私はまだまだ議論したいことがありますが、それが提出された時期において、その問題はもう一度根本的に御質問をさせていただきたいと思います。したがって、きょう私はあとで賛意を表するつもりでおります。それはなぜかといえば、保安確保が他に優先して必要欠くべからざる事態に追い込まれておるということについての配慮からでありまして、この法案全体の構成に必ずしも賛成するものではございません。その点を明らかにいたしまして私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○島村委員長 近江巳記夫君。
○近江委員 もう時間がございませんので、一、二点だけ最終的にお聞きしておきます。 販売業者に保安の施設等の義務を課しておるわけでありますが、要するにその裏づけですね。零細業者は金を持ってない。この金融処置あるいは税制措置等において、こうこうこういうことをやりますと、いろいろな金融機関のことを並べられました。しかしながら、いままでの実際の政府のやってきたことを見ると、実際にそのことがどれだけ適切に行なわれたかということ、これは非常に疑問です。そういう点で、このようにやりますと、最終的に明確な答弁をひとつ聞きたいと思います。
○吉光政府委員 お話しのとおり、保安施設、保安確保の義務が非常は強化されるわけでございますので、これに対する優遇措置等につきましてもいろいろと手段を講じつつあるわけでございますが、現状でございますけれども、昭和四十一年度から地下ピットでございますとか、あるいは保安のための障壁でございますとか、あるいは緊急遮断弁の取りつけでございますとか、あるいはガス検知器、警報器等の設置につきましては、すでに四十一年度から中小企業設備近代化資金の融資対象に加えたわけでございますけれども、さらにこの法律が施行されますと、そういう意味での義務がさらに強化されますので、指定製造事業者の設置する分析設備というものにつきましても、設備近代化資金の対象にいたしたいということでございます。同時にまた、税法上の問題でございますけれども、やはりこの法律の成立することを前提にいたしまして、現在大蔵省のほうと話を進めておるわけでございますが、障壁でございますとか、地下ピットでございますとか、分析設備等につきましても、特別の割り増し償却制度を採用してもらうように話を進めておりまして、大蔵省のほうにおきましても、積極的に検討しようという意向を示しておるところでございます。
○近江委員 それじゃ、その全業者が借りるとして、どのくらい借りるのですか。要するにそこまでをつかんで、大蔵省との折衝にあたっても、あなたはやらなければいけない。答弁では、こうやります、ああやります——具体的な裏づけをそこまで持ってやらなければいかぬと私は思う。ですから、そうした希望する業者、零細業者、小規模業者について、必ず手当てをするということを明言できますか、あなた。
○吉光政府委員 ただいま手元に数字を持ち合わしておりませんけれども、大蔵省に折衝いたします過程におきましても、そういう計数はつかんでおります。したがいまして、要求があれば確実に近代化資金として融資できるというふうな態勢でおるわけでございます。
○近江委員 それからあなたに、いままでの事故の調査を資料で提出してもらいたいと私は言いましたね。着手しましたか。
○吉光政府委員 先日の当委員会におきまして、損害賠償の件につきまして、どういう件数があるかということについての御質疑を受けたわけでございますが、さっそく各都道府県のほうに連絡いたしまして、現在集計をいたしております。
○近江委員 時間もありませんが、私もいままで法案の内容についてずっと質問さしてもらいました。きょうは要するに皆さん方の姿勢という問題について、私は一言述べたいと思っておったのですが、同僚議員からいま発言がありましたし、ただ一言だけ言わしてもらおうと思うのですが、この法案は前にも、六月に出ている。それからも、要するに都市ガスとプロパン業界とどのくらい練り上げてそういう話を持ってきたか。あるいは、先ほども話がありましたように、いままで二十八年からプロパンが使われておる。それをいままで実際ほうっておったということはけしからぬと思う。皆さん方の答弁を聞いておると、国民の保護のためとかあるいは利益のためとか、言うことはなるほどりっぱだ。けれども、業界の皆さん方の代弁者のような立場に立ってきた。国民のほんとうの保安という立場に立ったならば、当然現在までにそういう保安に対する手を打てたはずだ。政治というものはだれのためにあるのか。国民のためにある。そのいう点を明確にしないと、土俵を一つのところに持ってこないと、二つも三つもの土俵の上でやあやあやってもどうしよもない。その姿勢を私は最後に聞きたいと思うのです。ほんとうに国民大衆の利益あるいは安全、そうした立場に立って今後調査を進めていくかどうか、この点を明確に聞きたいと思うのです。
○吉光政府委員 先ほどもお答え申し上げましたように、この提案が非常におくれましたことにつきましては、私ども非常に遺憾でございまして、率直に反省いたしております。 それから、この法案の運用の基本的な態度でございますが、あくまでも災害の防止あるいはまた取引の適正化という観点から消費者の保護に徹底してまいる、こういう基本精神でこの法の運用に当たってまいりたい、このように考えております。
○近江委員 最後に、通産大臣も、予算委員会等で出席できなかったことはわかるわけでありますが、しかし、出席できないとしても、政府委員が答弁なさっておることをあなたがどれだけ的確に報告を聞かれて、あなた自身の姿勢をきめておられたか。先ほどの同僚委員の質問に対しても、局長から聞かなければ答えられない。そういうようなことではいかぬと私は思う。ここで附帯決議等において、私たちがそれぞれ質問したことは、一応そのほとんどが盛られております。あとでいろいろとこの点について発表があるわけでありますけれども、大臣として——要するにいままでこうした附帯決議というものは、採決のためにはやむを得ない、そういうようなことで、一向にその強力な実施というものがなされていない。あなたはこうした附帯決議——一いまからつけますけれども、こういったものの実施にあたって、真剣にこれと取っ組むかどうか、その見解を聞きたいと思う。私たちも、一般大衆の保安の確保という意味から、この法案については賛成をするわけでありますが、内容的に見ると、実際に三局長の姿勢にしても、先ほど話があったように、非常にばらばらな姿勢だ。実際通産省の中でそういうような意見が一本にまとまらない法案を国会に提出するということ自体が大体不見識です。失礼ですよ。言い出したらきりがありませんから、文句を言いたくはありませんけれども、最後にひとつ通産大臣から、尊重して、必ずその実現に向かいますという見解を聞きたいと思うのです。
○椎名国務大臣 慣例によりまして、御決議があった後に、これに対する通産省の態度を申し上げます。
○近江委員 終わります。
○島村委員長 おはかりいたします。 本案の質疑は、これを終局するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島村委員長 御異議なしと認めます。よって、本案に対する質疑は終局いたしました。 ————◇—————
○島村委員長 この際、宇野宗佑君外三名から、本案に対して修正案が提出されております。
○島村委員長 まず、提出者から趣旨の説明を聴取いたします。中村重光君。
○中村(重)委員 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律案に対する修正案につきまして、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党を代表し、提案の趣旨を御説明申し上げます。 修正案の案文は、お手元に配付したとおりでございまして、その内容は、「容器に充てんされている液化石油ガスを一般消費者等に現に引き渡し、その消費された液化石油ガスのみについて代金を受領する販売事業」すなわち、いわゆるメーター販売の事業がカッコによって液化石油ガス販売事業の定義に含まれることになっている原案に対しまして、これをカッコでなく、「及び」によって同列に規定しようとするものであります。 原案の表現は、メーター販売が例外的なものであるかのような感じを与えるのでありますが、メーター販売は、現在こそ比較的数が少ないにせよ、保安の確保及び取引の適正化のためにはきわめて望ましい方式であります。また、メーター販売及び配管設備を通じて消費されるものが望ましい形態であることが、先ほどの通産大臣等の説明で明らかにされましたが、この配管消費の形態は、特に保安の確保にとって最善のものであります。 したがいまして、法律の姿勢の問題として、メーター販売をカッコで取り扱うことは適当でなく、一般のいわゆるボンベ販売と同列に明記すべきであると存ずるのであります。 以上の趣旨によりまして、ここに本修正案を提出した次第であります。何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○島村委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○島村委員長 これより原案及び修正案を一括して討論に入るのでありますが、討論の申し出がございませんので、直ちに採決いたします。 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律案について採決いたします。 まず、宇野宗佑君外三名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○島村委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいまの修正部分を除いて原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○島村委員長 起立総員。よって、修正部分を除いては原案のとおり可決され、本案は修正議決いたしました。 —————————————
○島村委員長 次に、宇野宗佑君外三名から自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党共同提案にかかる本案に対して附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 まず、提案者から趣旨の説明を聴取いたします。佐野進君。
○佐野(進)委員 ただいま議決されました法律案に対しまして附帯決議案を提出いたしましたが、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党を代表し、私から提案の趣旨を御説明申し上げます。まず案文を朗読いたします。 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行にあたり、特に次の事項につき適切な措置を講ずべきである。 一、液化石油ガスの保安の確保について、国及び都道府県の要員の充足及び消防組織の協力体制の確立を期すること。 二、液化石油ガス販売事業者に関し、保安施設と近代化設備の整備のための金融、税制上の特別措置、小規模企業の近代化と協業化対策及び損害賠償保険等に対する加入制度の整備を推進すること。 三、液化石油ガスの取引の適正化を図るため、一般家庭等に対するメーター取付けの促進及びメーカー段階における成分分析の励行等について強力に指導すること。 四、液化石油ガスの需給の安定及び価格の低位安定に関する対策を充実強化し、法体系の整備に関する公正な結論を早急に導き出すよう努力すること。 以上でございます。 決議案の各項目につきましては、委員会の質疑応答を通じてすでにその趣旨が十分明らかにされていることと存じますので、内容の説明は省略させていただきます。何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。 以上です。
○島村委員長 以上で趣旨の説明は終わりまし た。 直ちに採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○島村委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、通商産業大臣より発言を求められておりますので、これを許します。椎名通商産業大臣。
○椎名国務大臣 ただいまおきめになりました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重いたしまして、その実現方に努力いたしたいと考えております。 —————————————
○島村委員長 おはかりいたします。 本案に対する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○島村委員長 次回は、明後二十二日金曜日午前十時四十五分理事会、午前十一時委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十五分散会