P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
57回国会衆議院1967/12/22

産業公害対策特別委員会 第3号

発言数
109
登壇者
11
会派数
3
開催日
1967/12/22

会議録

八木一男日本社会党

○八木委員長 これより会議を開きます。  閉会中審査申し出の件についておはかりいたします。  産業公害対策に関する件につきまして、議長に対し閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

八木一男日本社会党

○八木委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。      ————◇—————

八木一男日本社会党

○八木委員長 本日の請願日程の、四日市市の産業公害防除対策に関する請願を議題とし、審査に入ります。  本請願につきましては、先刻の理事会において御検討願いましたので、紹介説明、質疑、政府の所見聴取等は省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

八木一男日本社会党

○八木委員長 御異議なしと認め、直ちに採決いたします。  日程第一の請願は、採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

八木一男日本社会党

○八木委員長 御異議なしと認め、さように決しました。  なお、ただいま議決いたしました請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

八木一男日本社会党

○八木委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。     —————————————   〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

八木一男日本社会党

○八木委員長 なお、本委員会に参考のため送付されました陳情書は、四件でございます。念のため御報告申し上げます。      ————◇—————

八木一男日本社会党

○八木委員長 産業公害対策に関する件について調査を進めます。  この際、産業公害対策に対し、園田厚生大臣、椎名通商産業大臣、中曽根運輸大臣、宮澤経済企画庁長官から、それぞれ所信を伺うことにいたします。園田厚生大臣。

園田直自由民主党厚生大臣

○園田国務大臣 私は、先般の改造にあたりまして、厚生大臣に就任をいたしました。何とぞ各位の忌憚なき御指導と御協力を心からお願いをいたします。  国民の健康と福祉を守る立場に立って、公害行政の推進には特に全力を傾注いたす覚悟でありますが、第五十七回臨時国会における当特別委員会の御審議をいただくに先立ちまして、所信の一端を申し述べて、各位の御指導と御援助を賜わりたいと存じます。  最近における急激な経済社会の変動の中にあって、わが国において公害問題が当面緊急な解決を迫られている重要な課題であることは、御承知のとおりであります。  産業構造の高度化、人口の都市への集中、その他複雑な原因に伴って、公害問題が多くなっており、政府その他も努力いたしておりますが、残念ながら好転していないことは事実であります。特にわが国の場合には、世界的に例を見ない経済の高度成長と、狭い国土と高い人口密度等の特異な背景を持っているのであり、この解決のためには、総合的な見地に立って、すみやかに幅広い施策を推し進めてまいる必要があるのであります。  今日の政治の要諦が、国民の健康を守り福祉の向上をはかることにあることは、あらためて申し上げるまでもありません。私といたしましては、公害対策を進めるにあたり、あくまでも国民の健康と福祉を守る立場に立って、人間尊重を基調に、公害問題解決のために積極的に取り組んでまいる所存であります。  幸い、第五十五回特別国会におきまして、このような理念を具体化した公害対策基本法が制定を見たところであり、今後、これを軸として、基本法で定められた方向に従い、諸般にわたる公害対策の飛躍的な拡充強化をはかってまいる考えであります。  このために、厚生省としては、当面、公害対策基本法に定めております環境基準の設定、公害防止計画の策定について取り進めてまいりますとともに、基本法を実施していく個別の法制の整備につき、鋭意検討を重ねているところであります。  まず、環境基準の設定についてでありますが、昨年来、生活環境審議会において審議が進められているところであり、本年度内にも亜硫酸ガスについての環境基準案を発表するなど、逐次設定につとめてまいる所存であります。  公害防止計画については、その基本方針の策定についての立案と、これに並行して各種調査を実施するなど、準備を進めているところであります。  次に、基本法を実施してまいりますための個別の法制につきましては、紛争の処理及び被害の救済制度や、大気汚染、騒音等の対策について鋭意検討を進めているところであります。  また、公害に関する調査研究の拡充、監視測定体制の整備強化、公害防止技術者の養成等につきましても、一段と配慮してまいる所存であります。  さらに、公害対策を進めるにあたっては、ひとり厚生省のみならず、政府が一体となってこれに取り組むことが必要でありますが、基本法に基づく総合調整機構である公害対策会議も、近く発足を見る予定であり、また、政府の公害対策の基本的施策についての諮問機関である中央公害対策審議会も、最近、第一回の会議を開催したところであります。  以上申し上げました施策を通じまして、今後公害対策の飛躍的な推進をはかる所存でありますが、私といたしましては、誠意をもって全力をあげて努力する所存でありますので、委員各位におかれましても、よろしく御支援を賜わりますようお願いする次第であります。(拍手)

八木一男日本社会党

○八木委員長 椎名通商産業大臣。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 産業公害対策特別委員会の委員各位には、常日ごろから、御熱心に御審議をいただいておりますが、私はこのたび通商産業大臣に就任いたしましたので、これを機会に、公害問題に関し、所信の一端を申し述べたいと存じます。  公害問題は、現在緊急な解決を必要とする国民的課題であり、国としても、社会開発の重要な一環として、これが対策に積極的に取り組んでいるところであります。公害問題を解決するためには、何よりも、事態の的確な認識に基づいて、企業も、国も、地方公共団体も、そして住民も、一体となって対処することが必要でありますが、この国の基本的姿勢は、第五十五国会で成立を見ました公害対策基本法で明らかにされているところであります。  通商産業省といたしましては、従来から、住民の健康の保護、生活環境保全への配慮なしには、産業の健全な発展はあり得ないという認識のもとに、公害施策を推進してまいりましたが、今後も、この基本法を軸といたしまして、産業及び生産技術の実態に即した実効ある公害対策を、一段と積極的に推進する所存であります。  このためには、同法に基づいて新たに設けられた公害対策会議等を通じて、既存法律あるいは新規立法等実施法令の整備につとめるなど、公害対策全般の充実をはかってまいる必要がありますので、通商産業省としては、明年度は特に次の点に重点を置いてまいる所存であります。  まず第一は、産業公害総合事前調査等の拡充と工業立地適正化対策の推進により、公害を未然に防止することであります。公害対策のうち、通商産業省といたしましては、以前から、未然防止対策が最も効果的であり、かつ、重要な施策であるという考え方のもとに、大規模な工業地帯等について、産業公害総合事前調査を実施し、その成果に基づいて、適切な公害防止措置を、企業及び地方公共団体に指導してきております。昭和四十三年度は、この調査地点を拡大するなど、その充実をはかることといたしております。  これとともに、この対策をさらに一歩進め、無秩序な都市化、工業化が公害問題激化の重要な一因となっていることにかんがみ、工業立地適正化対策を強力に推進するため、現在工業立地適正化法の制定を準備中であります。  第二は、以上の措置とともに、発生源である企業等に対しては、規制措置等を一段と拡充、強化する必要があります。このためには、ばい煙規制法、工場排水法等に基づき、逐次規制措置の強化をはかるとともに、騒音、悪臭等未規制公害の防止対策を拡充、強化することといたしております。  第三は、亜硫酸ガス、自動車の排気ガス等による公害問題の根本的解決はかるため、公害防止技術の立ちおくれを克服することであります。この点につきましては、通商産業省は、これまでも、特に重点を置いてきたところでありますが、明年度はさらに、公害防止技術開発費を大幅に増額し、昭和四十二年度に引き続き、亜硫酸ガス対策としての脱硫技術及び自動車排気ガスの防止技術等、抜本的な防止技術の開発とその実用化を一そう促進することといたしております。  第四は、ばい煙処理施設、排水処理施設等、公害防止施設の設置の促進をはかるため、企業等に対する金融、税制上の助成措置を拡充強化することであります。ばい煙、汚水等の発生源である工場は、公害を防止するため、努力を傾注すべきことは当然でありますが、公害防止施設は、生産設備でなく、特に、中小企業にあっては、処理施設の設置は、容易ではありません。このため、従来から、公害防止事業団、日本開発銀行、中小企業金融公庫、中小企業振興事業団等の低利融資によって、公害防止施設の設置の促進をはかっているところであります。さらに明年度は、融資ワクの拡大と金利の引き下げ等、融資条件の改善をはかるほか、公害防止事業団における業務対象地域及び対象業務の拡大をはかるとともに、騒音防止施設等に対する税制上の優遇措置を講ずるよう努力しております。  第五は、砂利の採取に伴う公害対策を強化することであります。近年の山砂利、おか砂利の採取の増加に伴い、洗浄汚濁水の排出など各種の砂利公害が問題となっており、これに対処するため、現在、砂利採取法の抜本的改正案を準備中であります。  以上申し上げました施策を通じまして、今後小害対策の推進をはかる所存でありますが、委員各位におかれましても、一そう御協力と御支援を賜わりますよう、お願いする次第であります。(拍手)

八木一男日本社会党

○八木委員長 質疑の通告がありますので、これを許します。島本虎三君。

島本虎三日本社会党

○島本委員 時間の関係等がございますので、まず通商産業大臣に要点のみをお尋ねしたいと思います。  ただいまの通商産業大臣の所信表明の中にもございますように、現在、工業立地適正化法の制定を準備中であるということは、まことに私はこれを心から期待いたします。早くこれを出すように、大臣としても十分この点を心がけていただきたいと思うわけであります。それと同時に、最近の砂利採取に伴う公害防止対策の強化の件は、これはまことに大きい問題になって、いま現象としてあらわれております。これに対しても、砂利採取法の抜本的改正案を準備中である、このようなことの報告があったわけでございまして、これは心から歓迎をいたします。それと同時に、前の工業立地適正化法は制定を準備中、こういうふうにあるわけです。この砂利採取のほうは、これは抜本的改正案を準備中、こうあるわけですが、これは重点はどこに置いてあるのですか。この点、大臣にちょっとお伺いしたいと思うのです。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 第一に、公害防止について技術的能力のある者のみに採取事業を認めるということにしたいと思います。能力があるということであります。したがって事業の登録制を実施する考えでございます。それから第二は、採取場所ごとに、付近の状況に応じて、公害防止をはかるという観点から新たに施業案の認可等をいたしたい、こういう考えを持っております。第三は、砂利公害の多様化と申しますか、いろいろな形で公害が起こっておりますが、こういうものに対処するため、公益保護命令の発動要件を拡大する。この三点を考えておるわけです。

島本虎三日本社会党

○島本委員 監視機構も、これに伴って常時完全にしておかないと、せっかくやっても監視が不十分であることによって、天網恢恢疎にして漏らすおそれがあるのです。この監視機構については十分お考えでしょうか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 御指摘はまことに適切な点でございますので、従来もやっておりますが、さらにこの抜本的改正に伴いまして、十分目の届くようにしたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 もう一つ。公害基本法ができました。公害基本法ができて、その基本理念と施策の方向が大体明らかになりました。通産大臣としても、いま所管するその面で、新しい二つの点は了解いたしました。  なお現在ある法律案の中で、これを改正して、十分その実をあげなければならない法律もあるわけであります。そのうちで、公害防止事業団法の一部改正が考慮されておると聞いておるわけであります。それは基本法第二条によるところの都市公害、この方面に重点を置いて、その解決のための改正であるというふうに伺っているわけであります。それは公害対策委員会からの強い要望でもあったわけであります。しかし、最近聞くところによりますと、それがある程度進んでいるけれども、なかなか実現の運びになるのがむずかしいようなことも聞いておるわけでありますす。しかし大臣は新任で、この経過等十分承知をされておろうかと思いまするけれども、都市公害の中で、冬を控えていわゆる札幌の、大いに石炭をたいて暖をとる、こういうようなばい煙によるところの公害、これが集中暖房制度によって解決されようとしておる。それがまた、五年後のオリンピックを控えて、やはりきたない町づくりをやめて、集中暖房によってきれいな青空の見える札幌市、またはオリンピックも成功さしたい、こういうような念願のもとに、この公害防止事業団法の改正法案が進められておったわけでありますが、その趣旨に基づいて、十分その実をあげてもらいたいと思います。その点等につきましては、いかがでございますか。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 御指摘の問題は、厚生省と共管になっております。十分に連絡をとって、いま研究を極力進めておりますので、御期待に沿うようにいたしたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 終わります。

八木一男日本社会党

○八木委員長 委員長より、通商産業大臣に要望を申し上げておきます。  工業立地適正化法及び砂利採取法の抜本的改正案については、公害を完全に防止できる内容の十分なものを、急速に御提出を願いたいと思います。特に砂利採取法の抜本的改正案については、臨時国会冒頭に提出を予定されておりましたのが、それがずれております。少なくとも通常国会冒頭に提出をされるように促進をしていただきたいと思いますが、御所信を伺っておきます。

椎名悦三郎自由民主党通商産業大臣

○椎名国務大臣 承知いたしました。

八木一男日本社会党

○八木委員長 公害対策に関し、中曽根運輸大臣、宮澤企画庁長官から所信を伺います。中曽根運輸大臣。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 運輸大臣といたしまして、公害対策の所信を申し述べたいと存じます。  今日、運輸省が直面している運輸公害のうち、主要なものとして、船舶による海水の油濁、自動車による排気ガス、並びに航空機等の交通機関による騒音の三つが特に指摘されるのでありますが、私といたしましては、これら公害問題の解決のため、格段の努力をいたし、一日も早く国民各層の期待に沿い得るよう、最善の努力を尽す決意であります。  次に、この機会に、運輸省の公害対策に関する具体的施策について若干申し述べたいと存じます。  まず第一に、船舶による海水の油濁につきましては、第五十五特別国会におきまして、船舶の油による海水の汚濁の防止に関する法律の成立、及び同法関係条約の承認を見ましたので、同法に基づき、船舶からの油の排出の規制、廃油処理事業等の適正な運営の確保、及び廃油処理施設の整備の促進が実施に移されております。  また、これらの施策に関し、所要の補助金支出あるいは財政融資等につきましても、本年に引き続き来年度も予算措置を講じていく所存であります。  第二に、自動車排気ガスによる大気汚染の防止につきましては、第五十一国会の本委員会において、規制の実施と技術指導体制の強化に関する決議がなされましたが運輸省といたしましては、これにのっとり次のような対策を定め、昨年九月から実施いたしております。  すなわち一、新型車に対しては、四十一年九月から規制を実施し、基準に適合しないものについては、型式指定をしないことといたしました。二、規制実施前から生産されている型式の自動車につきましても、本年九月から同様の基準に適合させることといたしております。三、使用過程にある自動車の整備については、排気ガス対策も考慮した整備基準を制定することとし、このための調査を実施いたしております。  第三に、航空機等の交通機関による騒音対策についてであります。航空機騒音につきましては、従来から、東京、大阪両空港における夜間のジェット機の離着陸禁止措置等を講じてまいりましたが、第五十五特別国会におきまして、公共用飛行場周辺における航空機の騒音による障害の防止に関する法律が可決成立を見ましたので、同法に基づき、学校、病院等の防音工事に対する助成、及び空港周辺の建物等の移転補償等を積極的に講じていく所存であります。  また自動車の騒音につきましては、道路運送車両法に基づき所要の規制を行なっているほか、自動車メーカー等を強力に指導いたしております。  第四に、交通公害防止技術の研究につきましては、その重要性にかんがみ、技術の研究開発を一そう推進する所存でありますが、特に自動車の公害防止につきましては、安全性の向上とあわせて、その研究体制の強化をはかっていきたいと存じております。  なお、大気汚染の防止に関連して、気象庁では、必要な気象情報を提供しておりますが、このための体制並びに施設を今後とも一そう整備していく所存であります。  最後に、厚生省の公害四法案等につきましては、運輸省としても検討をいたしておりますが、十分関係各省の間で密接な連携をとりつつ、政府として所要の施策を推進していきたいと考えております。  以上、当面の重点施策等の一端を申し述べまして、私の所信表明を終わります。(拍手)

八木一男日本社会党

○八木委員長 宮澤経済企画庁長官。

宮澤喜一自由民主党経済企画庁長官

○宮澤国務大臣 先般の内閣改造におきまして、経済企画庁長官に留任いたしました。今後ともよろしく御指導のほどお願い申し上げます。  最近における経済の目ざましい発展によりまして、国民の生活水準は著しい向上を見せております。しかし、産業構造の高度化、人口の都市集中などが急速度に進んでおりますため、住宅、上下水道・交通施設などの整備の立ちおくれが目立ち、国民生活を圧迫する一方、ばい煙、汚水、騒音などの各種の公害が発生し、国民生活の健全性をむしばむ最大の要因になっております。  このような公害問題を解決するためには、都市における過密の弊害の除去、住宅地と工場用地の混在の防止など土地利用の適正化、道路、上下水道の整備など社会資本の充実等を着実に進めていくことが必要であり、政府及び地方公共団体事業者、住民の三者がそれぞその責任区分に応じ、一体となって取り組んでいくことが何よりも重要であると考えます。  国民生活行政を所掌する経済企画庁におきましては、経済成長の成果がひとしく国民の生活向上に結びつくよう、人間尊重と社会開発を行政の基本とし、公害問題にも対処する所存であります。次に、公害防止行政の一環としての水質保全の問題について申し上げたい存とじます。  水質汚濁の防止につきましては、従来から水質保全法に基づく水質の調査及び規制水域の指定、排水基準の設定等に鋭意努力してまいりました。すでに二十水域について排水の水質基準を設定し、関係各省の協力のもとに、その確保につとめておりますが、今後とも、水域指定の拡充、監視体制の強化などにより、水質保全行政の一そうの充実をはかってまいる決意であります。  なお、先般の国会で公害対策基本法が制定されましたが、これに関連いたしまして、流水基準の設定、規制対象の拡大等につき、目下、水質保全法の改正を検討しているところであります。  本委員会及び委員各位の御鞭撻、お力添えをお願い申し上げまして、私のあいさつといたします。(拍手)     —————————————

八木一男日本社会党

○八木委員長 質疑を行ないます。島本虎三君。

島本虎三日本社会党

○島本委員 大臣もそれぞれみんな忙しいようでございますから、通告されております持ち時間と忙しさの判定によりまして、こちらのほうで質問させてもらいます。  まず第一番に、運輸大臣のほうにお伺いしておきたいと思うのですが、運輸省でいま計画されておりますいろいろな自動車公害研究、これあたりはなかなか良心的なものであるというふうに理解されております。ただそのうちで、自動車の排気ガスの規制等につきましては、いまこれは都市公害のおもな部分を占めつつある現状でございます。それが学校や児童の健康にまで及ぼしてくるような傾向が最近露骨にあらわれてきております。こういうふうにしてみますと、案外厚生省、通産省以上に、運輸省のほうのこの自動車の排気ガスに対するところの規制、取り締まり、この方面が今後一つの公害対策として重点的な要素を帯びてきているのは事実であります。この規制の方法は、いま大臣が言われたようでございますけれども、それらも完全にやってもらいたい、こういうふうに思うわけであります。研究所の体制がどうなっておりますか。この方面は完全ですか。まずこれをお伺いしたいと思います。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 私も全く同感でありまして、この間、実は車両検査所へ行ってみましたら、車両検査官が、毎回通ってくる自動車を検査しているわけです。アクセルを踏ましたり何かするガスで、相当からだがまいっている。それではいかぬというので、その施設をやりましたら、施設のある部分の者は健康を維持していますが、まぜ取りつけていない部分の者は、顔面蒼白といいますか、ノイローゼぎみにもなって、いかに自動車のガスというものがひどいものであるかということを目の前に実は見てまいりました。こういうものが市中に散乱し蔓延するということが現実の問題でありますので、排気ガスの問題については、特に重点を入れてやらしたいと考えております。  そこで、アメリカがいまやっておるやり方とかそのほかもいろいろ調査を進めておりまして、運輸省としては、もっと専門的に深く研究する必要がある、そういうことから、運輸省に交通安全公害研究所のようなものを設ける必要がある。ことしは、来年度予算が非常にきびしいものですから、なかなかこういう新しい研究所を設けることはむずかしいのでありますけれども、しかし、これからの規制基準の水準のあり方とか、あるいは規制基準等に対する具体的検査方法とか、そういう行政実施に不可欠な試験研究の部分もあるのでありまして、こういう点に対する試験研究をさらに進めるために、交通安全公害研究所をいずれつくりたい、こういうふうに考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 それとあわせて、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律が現在施行されております。これはいわゆる基地周辺のあの法律とほぼ同じような状態で運営される、こういうようなことを説明されておるわけでありますが、この中で、大阪の飛行場関係のほうでは、まだテレビの受信が難視であり画像がはっきりしない。それで、受信料もそれによって払うのはおかしいというようなことで、住民からだいぶ不平が唱えられております。この問題等については、すでに軍事基地のある、いわゆる軍用機が来るような自衛隊関係のところはもうすでに解消されておる。しかしながら、同じような立場で、いま運輸省が実施されておりますところの公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律では、この点が抜けておるようであります。これはやはり同様にしてこの問題を見てやらなければならない重要性があると思うのです。なぜこの大阪空港ではテレビに対する受信料の減免の問題が実行されないのか。この辺に対して、大臣はどのように考えておられますか。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 テレビの受信料の問題は、まさに御指摘のとおりでございまして、いま関係各省と相談をいたしておりまして、前向きの姿勢で処理したいと考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 この問題は数年来の問題なんです。おそらくはこの問題では、大臣のほうが十分にこれから検討すればするほど、責任のなすり合いになっているのです。この問題は郵政省は被害者だと言うのです。だれが加害者だ。そうすると運輸省になってくる。運輸省のほうでは、同じ管轄だからそれは郵政省だ、いろいろこうやっていまだに解決されない問題の一つなんです。若い、やる気十分の大臣であれば、この問題一つ取り上げても重要な問題ですから、ひとつぜひこの際この問題は解決する、この言明がほしいわけであります。大臣いかがですか。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 実情をよく調べまして、御趣旨に沿うように努力してみたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 それはそのとおりに解釈して理解しておきたいと私は思います。実情をよく調査するというならば、まだ知っていないと思うのですが、航空局のほうでは、もともとこういう問題をなぜ知らしておかぬのですか。この問題は大きい問題です。何年がかりでこれをやっているのですか。おそらくそういうようなことではだめです。大臣のほうではやる気十分ですから、皆さんのほうで十分これをやって、早く解決させるようにしなければならない、こういうように思うのです。このためのいろいろな措置ができるはずです。やろうと思えばできるはずです。法律的な問題もあります。被害者救済に対する資金的な問題もあります。いろいろやり方によって、減免の措置は可能であります。やらないのは怠慢であります。こういうようなことが絶対ないように、若い新大臣に心から要望しておきたい、こういうように思うわけであります。  それと同時に、今度、航空騒音の被害者としての決定の条件がなかなか渋いようであります。これは成田空港程度の、進入表面二千メートル、それから転移表面六百メートル、この辺までを十令考えて措置するのでなければ、国際空港としても、今後の運営上支障を来たすおそれがあるのではないか、こうも思われます。それと同時に、今度は移転補償についても十分考えてやらなければなりません。学校や診療所、共同利用施設の助成、これはことばではやるのですが、いつでもこういうようなことが問題になってくるわけであります。それと同時に、今度は、学校施設の問題等については、防音装置をやっても換気装置がないとか、また空気清浄装置が伴わないとか、いろいろ一つのものをやっても結局はその実効が結ばれないようなやり方になっております。公害基本法ができて以後、こういうようなことがあってはならないし、騒音の解決のためには、ぜひこの維持管理の面にまでも及ぼして、十分実のあるような措置をしてやってほしい、またそうしなければならない、こう思うわけです。大臣、これはいかがでございますか。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 騒音につきましては、法律もありまして、一定の基準ができているはずでありますが、御意見をよく検討してみたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 じゃ次、厚生大臣、大臣も何か忙しいようで、ぐあい悪いのですが、私は厚生白書、最近配られたのをすぐ見ました。大臣、これはもう十分、前に副議長やっておりますから……。

八木一男日本社会党

○八木委員長 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

八木一男日本社会党

○八木委員長 速記を始めて。中井徳次郎君。

中井徳次郎日本社会党

○中井委員 関連して。先ほど島本委員から運輸大臣に御要望のありました、民間航空の問題です。これはいまから三月ほど前でございます、私、自民党の松澤雄藏君と二人で、関西に、議会から正式に逓信委員会の委員として視察をしてまいりました。伊丹で、関連の市町村長から熱心な陳情を受けましたから、それに関連をしまして、いまの島本さんの話で十分なんですけれども、あなたまだ新大臣で、よく事情を御案内でないかもしれませんので、ちょっとつけ加えて申し上げておきたい。  問題は二、三年前からやかましくいわれておるのだけれども、どうして解決をしないかということであります。これは自衛隊とかあるいはアメリカさんのほうは予算がたくさんありまするから、それからぽんと出る。民間ということになると、伊丹飛行場が出すのかあるいは伊丹飛行場へ飛び立ったり飛びおりたりする外国の関係のもの、日本航空、全日空を含めて、そういう会社が負担をするのか、あるいはまたNHKは膨大な予算を持っていますから、その辺のところはひとつしんぼうして免除をするのか、その辺のところでボールの投げ合いをしておる。あっちへ持っていけ、こっちへ持っていけ。運輸省は、NHKのほうでひとつそういうものは持ってくれと言いますし、NHKのほうでは、自分たちはそこの責任までは持てない。いまテレビは月三百三十円ですか、まあ一万あれば三百三十万ということでありますから、相当な金額だから、それは困る、前例になるのは非常に困るという形の中で、議論があるわけです。みんな何とかしなければいかぬということはわかっておりますのですが、それの結論が出ていない、こういうことであります。したがいまして、これはだれか大臣が断行力を持って、どうだろうというふうにきめていただければ、金額の絶対額としては、いろいろ問題ありましょうけれども、そう大きな絶対額ではありません。それから、ロンドンの飛行場でそういうものに対する前例があります。英国はちゃんと前例があるようでございます。そういうことの研究も進められておりまするので、結論は、やるかやらぬかということなんでありまするから、どうぞあなたと郵政大臣と、ひとつ電話ででもお話しなすって、それでどちらにするかという決定をしてもらう。NHKのほう、郵政省のほうで、そういう免除の細則があります。免除の細則の中に、軍事施設のものは入っておるが民間施設のものは入っていないわけです。それを入れさえずればいい。どういうふうに負担をするか。これは非常に小さい問題のようでございまするけれども、大阪のいわゆる北、西方面の十ばかりの都市にとりましてはきわめて重要な、しかも何かひっかかってくる問題でありまするので、ぜひひとつあなたは若いところで、できたらもうことしじゅうくらいに決断を下していただきたい、そういうことを含めて、強く要望いたしておきます。

中曽根康弘自由民主党運輸大臣

○中曽根国務大臣 御親切な御助言をいただきまして、まことにありがとうございます。よく検討いたしまして、関係閣僚とも相談をして、実行するように努力いたします。ただ、若い若いと言われますが、私も来年は五十になるのでありまして、もう若い若いはかんべんしてもらいたいと思います。

中井徳次郎日本社会党

○中井委員 私が申し上げるのは、あなたのことですから、十分研究するとおっしゃれば、そのとおりなんですが、そうなると延びるんだな。実は研究するような材料はそろっているんだ。ジャッジメントしてもらう、判断してもらえばいい。そういうことですから、その点を強く要望しておきます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 厚生大臣、厚生大臣も、前に副議長として敏腕を発揮されておった前歴があるわけであります。私の手元に参りましたこの厚生白書、これを何の気なしに読んでみますと、一二二ページのところに、第五十五臨時国会で、公害基本法が通ったことになっているのです。さすがに大臣は、この厚生大臣の所信表明を見ますと、これの中でも、二ページのところに、臨時国会と、こう書いてあるのを、特別国会と読みかえているわけであります。さすがにこれはそつなくりっぱにやったと思いました。しかしながら厚生白書は大蔵省で刷り、それをまた厚生大臣の責任において出しているのです。こういうようなことがあっては——私も迷って、うっかり臨時国会という発言をしようか、こう思ったほどでありますが、これは大臣、少しぶざまでございますから、この点等は十分考えておいたほうがいい、こういうふうに思います。それに対しては答弁要りません。  まず、大臣にお伺いしておきたいと思いますが、中央公害審議会ができたようであります。やる問題は山積しておるようであります。これに何を諮問されたのか、それを発表願いたいと思います。

園田直自由民主党厚生大臣

○園田国務大臣 第一回の会合では、主務者である私のあいさつに続いて、役員の選挙、それから厚生省の説明がありまして、まだ諮問はいたしておりませんが、公害対策の基本問題について諮問したいと考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 大体、厚生省のほうでは、いま一番この大任を果たさなければならない重責があるわけでありまするけれども、現在どのような法律案を考えられておるのか。それは厚生大臣のこの所信表明にあるものだけでございますか。またそれ以外にももっと法制化を考えておるならば、この際にこれを明らかにしておいてもらいたい、こういうふうに思います。

園田直自由民主党厚生大臣

○園田国務大臣 公害対策は、御指摘のとおりにきわめて重大な問題であるばかりでなく、いろんな努力にもかかわらず、ますますふえてくる状態にあります。公害対策とは、ことばを端的に言えば、高度の産業経済の発展及び都市への集中、その他の複雑な要素が相まって、人間の生命と健康が追い詰められた。したがって、追い詰められた人間が、必死になってこれを押し返そうとする、生きる権利を守るのが公害対策であると、私は考えております。  そこで、やるについて一番問題は、先般制定された公害対策基本法に基づいて、その基礎である環境の基準をつくることが大事でありますが、その前に、私としてやりたいことは、そのようなことをやるための環境の整備をしたい。ただいまもテレビの問題が出ておりましたが、一例をとりますと、都市公害の一つである河川の汚濁あるいは水道水源地の汚濁、こういうものについて例をとりましても、河川の砂利の採取は建設省、水源地を汚す河川以外の田畑山林等の砂利採取は通産省、水質の保全、排水は企画庁、水道の浄化を保つほうあるいはその他の対策は厚生省というように、各方面にわたっております。そこで、この委員会においても、総合的対策を立てるということをしばしば強調されておるところでありますので、このように各省にまたがっておりますることは、公害というものの発生及び規制について、各省が持つ本来の所管からくる必然的な問題でありますから、これを統合するということは、私は考えておりませんが、少なくとも横の連携をとって、総合的な施策が即時にできるように、このように考えまして、御承知のごとく、総理大臣を委員長にする公害対策委員会ができ、各関係省が各委員を任命したわけであります。したがいまして、そのような体制を各関係省が連絡をとりつつ、さて、このような問題にとりかかっていきたい。  そこで、環境基準の整備をいたしますために、まず、御案内の大気汚染の防止の法律案、それから騒音規制の法律案、それから公害の紛争処理及び被害の救済に関する法律案、それからもう一つは、公害防止事業団の法律の一部を改正しまして、この事業団に相当大幅に仕事をやらせる。以上、四つの法律案を準備しておるところであります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 大臣の所信、決意のほど、わかりました。どんどんそれによってやってもらいたいと思います。  公害基本法ができまして、その中で、いま大臣がおっしゃいましたように、中央のいわば総理大臣を長とする、公害対策会議と申しますか、閣僚会議と申しますか、この主管事務は、厚生省の厚生大臣であるようで、ないようで、この点が非常に不分明なんです。ある場合には、この権限問題で、通産大臣のほうから少し異議の申し出があったかのようにも聞いておるわけです。しかし、あの法律の中でも、はっきり、その事務は厚生省ということにわれわれは理解しておるのですけれども、そうでもないかのように解釈される部門もあるのです。ただ取りまとめだけでは、いろいろ電話をかけて呼び出すだけでは、小使い役にすぎない、こう解釈されるところがあるのです。したがって、厚生大臣は、これを運用する場合には、重大な決意を持って、その内容を生かすように運用するのでなければ、これまた、仏つくって魂を入れないような結果になることをおそれるわけでありまして、十分その点は基本法等の精神を生かして、もし、内容が不備であるならば、行動で補う、こういうようにして、これを運用していってもらいたい、こういうように思うわけです。それに対して、大臣よろしゅうございますか。

園田直自由民主党厚生大臣

○園田国務大臣 御指摘のとおりに、公害基本法の主務官庁は厚生省であります。それから、先般第一回の会合を開きました中央公害対策審議会の事務の責任も、厚生省が受け持っております。ただし、いろいろ経緯があったようでありまするし、そういう問題もあると思いまするが、公害対策という重大な問題を認識して、みずから進んで厚生省が責任をとりたい、このように考えております。したがいまして、いろんな問題があれば、会議の委員長である総理大臣に意見を申し上げ、総理大臣の名前によって、調整するとか、あるいは必要であれば、その他の法律等も改正するなどの積極的な取り組み方をして、進んで厚生省が責任をとる所存であります。先ほど中曽根君が若者扱いをされて文句を言ったようでありますが、私は逆に、若い者、いわゆる精神と肉体の流動的で飛躍的であるという取り扱い方をしていただきたいと存じます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 なかなか名言であります。その精神の躍動する、それに便乗するわけではございませんが、最近、イタイイタイ病並びに有機水銀によるところの水俣病、こういうようなものが裁判になって長引いておる。そういうふうになりますと、どうしても必要なのは紛争処理とその被害者の救済法であります。こういうふうなものが、何か大蔵省のほうからかどこからか、なかなか難航しているような風評があるのでありますけれども、大臣は、そういうようなことは聞いておりませんか。

園田直自由民主党厚生大臣

○園田国務大臣 先ほどのお答えに補足をいたしますが、準備しております法律案は四法案でありますが、ただいまの阿賀野川、神通川あるいはイタイイタイ病その他の原因である特定毒物の汚染に関する法律案も、ただいま水俣病の原因の調査は完了いたしておりまするが、水銀及び同類型別の毒物に関する工場の調査をいたしておりまするので、この調査が終わり次第、特定毒物に関する法律案も準備をしておるところであります。  なお、この公害対策についてのいろんな紛争処理及び救済の法律案ばかりでなく、その法律案についても、公害対策が先議であるという点から、事務当局の予算折衝では難航しておるということは十分承知しております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 特定毒物による環境汚染防止に関する法律案もあわせて準備されている、こういうようなことを聞いて、このような問題に対する解決の一助として、こういうものが早く効力を発揮しなければならないはずですから、法の制定を急いでやっていただきたい、こういうふうに思うわけなんです。これはいろいろ問題があろうかと思いますけれども、これを出さないとだめです。いろいろな問題があるからこそ、これは必要なんでありますから、ぜひこの点は、大臣は、いろいろ困難な条件もあろうかと思いまするけれども、特定毒物による環境汚染防止に関する法律だけは、もう身命を賭しても、これを制定し、これが成立を期する、こういうふうにしてやっておいてもらいたいというように思うわけであります。これはいいですね。  それともう一つ、公害防止事業団法の改正法案、これもいろいろ行なわれておるようであります。大臣はすでに御存じだと思いまするけれども、これは都市公害の問題にからんで、この公害防止事業団法の改正法案はなかなか重要であります。これが厚生省の要望どおりに現在改正がなりましょうかどうか。これはもうどうしてもやらなければならない。坊前厚生大臣のはっきりした言明もあることでありまするけれども、この問題等についていかがでございますか。

園田直自由民主党厚生大臣

○園田国務大臣 事の本質にかんがみ、前任者と同様の方針をもってやる所存であります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 したがって、この防止事業団は、大蔵省理財局、その他いろんな問題はすべて解消し、これはもう厚生省案どおりに出すことに決定した、こういうふうに理解しておいてもよろしゅうございますね。

園田直自由民主党厚生大臣

○園田国務大臣 この法律案については、ただいま調整中ではありますが、必ず目的を貫徹したいと考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 イタイイタイ病に関して質問があるそうですから、この際ちょっと岡本さんに……。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 厚生大臣はお忙しくて、出られるそうですので、関連して……。  イタイイタイ病の問題につきましては、ことしの五月ごろから参議院の矢追さんが取り上げまして、国会でいろいろと発言しておるわけでありますけれども、先般大臣のところへ、この矢追さんと私と社労の大橋さんと三人で、被害者である人たち三人を連れてまいりました。そのときはいろいろと御配慮いただきましたが、いま何と申しましても一番困っておりまするのは、すでに百数名の方がなくなっていらっしゃるし、新患ができておりますし、それから最低五千円から一万五、六千円の治療費が必要なのであります。それについて、大臣に特別にお願いしたいことは、できたら年末までにでも、見舞い金という名目でもよろしいから、緊急に措置をしていただきたい。これはこの前、大臣があの患者の前で、緊急に措置をしてあげましょうと言われて、非常に喜んで帰ったわけでありますが、これをひとつ……。

園田直自由民主党厚生大臣

○園田国務大臣 先般、現地の患者の方においでを願いまして、つぶさにその状態を承ったことは、御指摘のとおりであります。したがいまして、予算編成の直前でありますが、何とかただいままでの予算のやりくりをして、当面われわれの気持ちだけでも了解していただきたい、こういうことで、ただいま仰せのようなことが皆さん方からも御要求がありましたし、私も当然であると考えておりまするので、そうすべく、ただいま検計中でございますから、御指摘のとおりになるものと御推察願ってけっこうでございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 そうしますと、大体年末ごろまでに何とか現実に出す、現実に患者の手に渡るようにお願いできるのでございましょうか。

園田直自由民主党厚生大臣

○園田国務大臣 年末までに間に合わせるようにいたします。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 患者にかわって厚くお礼申し上げます。  それで、もう一点だけ。実は厚生省の研究班ができまして、重松先生ですか、これを中心にして、いま調査をやっておるそうでありますけれども、これはちょっと聞くところによると、通産省のほうから、研究について、水は何か普通よりも濁っておるんだとか、いろいろな、研究班に対するところの、何と言って表現してよろしいか、何か阻害と申しますか、そういうようなものが出ておるというようにも承っておりますので、そういういろいろなものに阻害されずに、要するに、学者として、また人命尊重の立場から、的確なる調査が出るように、ひとつ厚生大臣のほうから強力に働きかけていただきたい。これを要求したいと思うのですが、どうでしょう。

園田直自由民主党厚生大臣

○園田国務大臣 この種の紛争は、私非常に心配しておりまして、この調査に非常に時間が長引き、その間に被害者がどんどん不具者になったり、あるいは生命までなくされる、しかも調査の結果は裁判に持ち込まれてなかなかうまくいかぬ、こういう点を将来どうするかということを非常に心配しておりますが、ただいまの問題は、この前も申し上げましたとおりに、早急に結論を出すように、研究班には極力督励をいたします。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 どうもありがとうございました。

島本虎三日本社会党

○島本委員 厚生大臣にお伺いいたしまするけれども、大体その構想はわかってまいりました。ぜひ決意を新たにして、取っ組んでもらいたいと思います。  この公害基本法によって、大体大別される四つの方向が明らかになっておるわけであります。そういたしますと、今後は、いまおっしゃったような環境基準の設定、これも新しく進展する一つの方向であります。私はもうその方面は心から期待しておきます。  第二番目は、大気汚染とかいろいろございまするけれども、現行法の公害規制の拡充強化、それと騒音、悪臭、こういうようなものがございまするけれども、未規制公害、まだ法によって規制されておらないと思われる公害や、特定有害物質の規制の整備、こういうようなものも当然明らかになってまいるわけであります。ことに将来の工場集中、こういうような場合には、予防的な規制、これはもう決意を新たにして、厚生大臣のほうからこれを申し入れるのでなければならないと思うのです。その規制の方法や対象、こういうような問題についても十分考えなければならないと思うのであります。私は、そういうような点からして、今後はその問題等についても、そつなくがんばってもらいたい、こういうように思います。  公害に対する救済制度の整備、こういうようなことが必要なことは、大臣おっしゃったからこれで安心いたします。その中で一つ、具体的な関係法の中で取り入れるというふうに、これは総理大臣が約束し、議事録の中にもはっきりありまするけれども、無過失責任の点は、今後は実施法の中に、具体的な問題として取り入れなければならない、こういうようなことになっているわけです。したがって、この基本法の問題では、第一条の中で、これはあえて創意くふうをこらして、厚生省のほうで一番やりやすいような置き方に直してあるはずなのです。今後この無過失責任は、これを厚生省が思い切ってやろうと思えば、基本法によっていつでもできるようになっております。これは実施法の中にこれを具体的に取り入れるということを、あらためて大臣に決意しておいてもらいたいのですが、その意思の表明をお願いしておきます。

園田直自由民主党厚生大臣

○園田国務大臣 慎重に検討いたします。

島本虎三日本社会党

○島本委員 慎重に検討するということは、それは中に取り入れるものである、こういうふうに、私は読みかえておいてよろしゅうございますか。

園田直自由民主党厚生大臣

○園田国務大臣 いまおっしゃいました問題は、ただいま検討中の四法案の中には入っておりません。しかし、入っておりませんが、これはそれぞれその場、そのときに応じて具体的に、たとえば原子力の問題、あるいは水銀問題等、具体的問題の検討に際し、いまの無過失責任の問題は取り入れていきたいと考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 救済制度の整備、これが大きい課題になっております。その中で、技術的な問題として、公害防止の科学的な研究、それと同時に防止技術の開発、この大きい学術的問題もあるわけであります。そうして予測並びに原因の究明のために、調査研究の充実という問題もあるわけであります。これは私が言うんじゃないのです。これと取っ組むということを、厚生白書で言っているのです。今度は間違いありません。したがって、こういうようなものに対しては、心を新たにしてこれと取っ組まなければ、この結論はなかなかむずかしゅうございます。大臣、決意はよろしゅうございますか。

園田直自由民主党厚生大臣

○園田国務大臣 承知いたしております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 以上によって、よろしゅうございます。

八木一男日本社会党

○八木委員長 委員長から要望申し上げておきます。園田厚生大臣を通じ、政府に要望いたしておきますが、ただいま御質問になりましたように、人間の命と健康を完全に尊重をして、生活環境あるいは農林漁業資源等の保全のために、公害防止対策というのは非常に重要でございます。その問題について、公害対策基本法が制定された現時点において、具体的に問題を急速に十二分に進めていかなければならないと思います。ただいま討議にありました環境基準の設定、公害防止計画の策定等について、十二分の内容を急速に進めていただきたいと思いますし、具体的には、大気汚染防止法案と称する法案、紛争処理及び被害の救済の法律案、あるいはまた騒音防止法案、あるいはまた公害防止事業団法の改正案、あるいはまた特定毒物の防止に関する法律案その他について、ほんとうの意味で公害防止に役に立つものを、至急にお出しになるように推進をしていただきたいと思います。また無過失賠償責任については、まだ法案は提出はされておらないわけでございますから、そういう問題について、前国会における討議あるいは総理大臣の答弁、その趣旨が十二分に即時に生かされるように、この問題を推進していただくこと、その他行政上の問題、あるいはまた予算を確保する問題について、全力を尽くして邁進されることを強く要望いたす次第でございます。前向きの積極的な御答弁を期待をいたします。

園田直自由民主党厚生大臣

○園田国務大臣 承知をいたしました。

島本虎三日本社会党

○島本委員 経済企画庁長官、御苦労さんです。  長官に特にお伺いいたしたい点は、昭和三十三年に、いわゆる水質保全法と工場排水規制法が制定され、その窓口が企画庁、こういうことになり、各種の調査等がそれぞれ進められておるわけであります。そして、その指定並びにいろいろとそれに対する効果もあらわれておると思っておるのです。ところが水質汚濁の問題に関しましては、昭和三十二年にこの水質二法ができた以後、被害者がだんだんよけいになってきているのです。これはやはり水質関係二法があっても、骨抜きであるか運営がまずいか、いずれかであるんじゃないか、こういうふうに思うわけなんです。いま大臣のあいさつの中には、将来これも十分に検討してみる、こういうふうに言っているわけでありますけれども、どのようにこれは改正しようと検討中でありますか、この点、少し具体的にお伺いしておきたいと思います。

宮澤喜一自由民主党経済企画庁長官

○宮澤国務大臣 水質保全法及び工場排水規制等に関する法律が成立いたしまして、相当の時間がたつわけでございます。いまになって考えますと、これらの法律は、今日公害といわれるものを水について取り上げたものでありましたが、当時、やはり一般に、公害というものについての社会的な認識が今日ほど高くなかったのではないかと考えます。その後、公害は水についてばかりでなく、大気についても、騒音についても、いろいろなものについて公害があるということが明らかになってまいりまして、ようやく昨年、公害対策基本法が制定された。しかし、これも基本法でございますから、これを具体化するための諸法律がさらに必要になっておりますことは御承知のとおりであります。  そこで、この水の行政が、比較的はしりと申しますか、先駆としてあらわれたわけでありますが、やはり考えてみますと、公害全体についての取り組み方というものがどうしても基本になければならないということから、基本法の制定になったわけであります。そこで、具体的に、ただいまお尋ねの水質保全法などを、公害基本法にかんがみてどういうふうに改めていくかということになりますと、まず、当時は環境基準という観念はなかったわけでございますが、公害基本法によって、環境基準という法概念ができたわけでございます。ですから、水質保全法のほうもやはりそれを母法にして、環境基準というものを定めなければならないと思います。具体的には、おそらく流水基準といったようなものに、水についてはなると思うのであります。それが一つであります。  それからもう一つは、当時対象に考えられておりました、工場排水でありますとかあるいは鉱山でありますとかいうもののほかに、たとえば先ほどお話がございました、砂利の乱掘の結果生ずる水質の汚濁、それから屠畜場などについても同じ問題があると思いますが、そういうものを規制の対象に、時代の変化とともに、新たにする必要がある。これもやはり改正の内容になる。主としてこの二点が、公害基本法制定に伴いまして、水質保全法を改めなければならない主要点であろうというふうに思っております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 その主要点はわかりましたが、水域の指定を今後もなお拡充していく、これはおっしゃっております。監視体制の強化、これもおっしゃっておるわけです。そのうちで、この法を十分生かして運営するためにも、監視体制の強化というものは、ことばでは簡単ですけれども、実際面では、ことばがあっても人がおらない。その場になれば、監視体制は強化いたします、こういうふうに言うけれども、具体的なものはないというのが実情であります。こういうような場合には、水質関係の二法に活を入れるのは、やはり監視体制の強化によるのではないかと思うわけです。その方面では、予算的にもまた行政的にも、今後十分熱意を示してほしいと、われわれとしては思うのです。監視はしておりますといっても、どこにいるのかわからないような人員であっては、監視になりません。具体的な問題として、河川を監視して、密漁隊が来て、密漁隊に追っかけられて、逆に監視員が逃げ回る、こういうような例さえも、かつてはあったわけであります。いろいろな関係もございましょう。しかし、水質の監視ということになりますと、これはほんとうに重要でございますから、今後ひとつ監視体制の点には特段に気をつけてやってほしい、こういうふうに思うわけですが、この点よろしゅうございますか。

宮澤喜一自由民主党経済企画庁長官

○宮澤国務大臣 ぜひさようにいたしたいと思います。それで、過去数年間を顧みますと、やはり一番むずかしゅうございますのは、水質基準をきめるということが、実は現実の行政としては、幾たびか非常に困難に逢着いたしております。先ほどから御質問にありますように、公害というものの考え方がまだわが国では比較的新しいために、行政官庁の中で、なかなか統一的な見解が生まれにくいわけでございます。簡単に申しますと、被害者の役所とか加害者の役所とかいう、非常に幼稚な考え方の対立のようなものがありまして、明らかに水質が汚濁しておって、水質基準をきめなければならないという段取りになりましても、基準をきめますと、これを守らなければならないわけであります。そして守るための処置を、また汚濁側がしなければならないという結果、なかなか理想的なところに水質の基準の決定ができないというか、関係各省の主張が非常に対立するわけであります。ただこれを力でもって答えを出しましても、現実にこれが行政指導にあらわれて、その基準を守るということにならなければ、意味がないわけなものでございますから、審議会あるいはその幹事会等で実に長い時間をかけて、ようやく特定の河川の水質基準を設定するというようなことを、何年か繰り返してまいりました。これが従来行政がなかなか思うように進まなかった一番の理由であろう。私どもの役所は、いわば行司役のような形で、忍耐強く関係者を説得しながら、一つ一つ水質基準を設定して、今日二十に及んだわけであります。このごろようやくこの認識がだいぶ変わってまいりましたので、これから先は行政のほうももう少しスムーズにいくであろうし、したがって監視体制もやりやすくなる、こう考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 大いにがんばってもらいたいと思います。ことに、人間尊重と社会開発とを行政の基本として公害問題にも対処するという決意は、私はそれでいいと思います。具体的な問題として、いま若干指摘いたしましたけれども、それとあわせて、水質関係二法の改正を十分考えて進めておいてもらいたいということを心から要請して、企画庁に対する質問を終わります。

宮澤喜一自由民主党経済企画庁長官

○宮澤国務大臣 承知いたしました。

八木一男日本社会党

○八木委員長 委員長からも御要望申し上げておきます。  いま島本委員の熱心な御質問に対して、経済企画庁長官は誠意をもってお答えになりました。その問題についてさらに熱意を注がれまして、早く十二分に対処できるようにしていただきたいと思います。

宮澤喜一自由民主党経済企画庁長官

○宮澤国務大臣 委員長の御発言に従いまして、今後とも善処をしてまいります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 大蔵省の理財局、来ておられましょうか。  理財局次長も聞いておられましたように、いま関係各省から、公害に対して具体的な発表があったわけであります。そうして基本法ができて、これを推進するために、まだまだ不足であるけれども、とりあえず関係立法とそれから現行法律の改正は考慮中である、こういうようなことであったわけであります。私として特にお伺いしておきたいのは、いま厚生大臣が、大気汚染防止法並びに騒音規制法並びに紛争処理救済法、公害防止事業団法の一部改正ですか、それと、特定毒物による環境汚染防止に関する法律、この五つの法律を考えておる、こういうような発表があったわけであります。これは前に−当然御承知だと思うのですが、公害基本法ができまして、そうして最後の締めくくりに佐藤総理も出席した中で、今後は具体的に、これを実施する際には、無過失賠償責任も十分取り入れて行なうほどこれを画期的なものにして運営していく、という意思の表明が明らかにされたわけであります。まだそこまではいっておらないけれども、具体的な法律案の構想がいま五つ厚生省から出されました。厚生大臣は身をもってこれは通したい、成立させたい、こういうような意向のようであります。大蔵当局も、この返答についてはおそらく異議ないであろう、こう思うわけでございまするけれども、この点に対していかがでございますか。

堀込聰夫大蔵省理財局次長

○堀込説明員 ただいま御質問のありました五法案の件でございますが、私ども理財局のほうは、大蔵省の中で、財政投融資と申しますか、政府の財政資金並びに政府保証の資金を政府関係の事業に振り向けるという仕事をやっておる局でございますから、私どもの局に関する限りにおきましては、ただいま御指摘の法案のうち公害防止事業団法が直接の関連ではないか、そのほかも間接的には関係があると思いますが、私どものほうの局の方針としましては、こういった公害問題に関しまして、財政投融資の運用に重点を置いてまいるという方針で、従来もやっておりますし、今後もそういう方向でまいりたいと思っております。ただいまの公害防止事業団法につきましては、来年度の予算要求との関連におきまして、先ほど議論のございました都市公害——札幌の暖房等に関連しまして、都市公害を融資対象にしたいというお考えが厚生省のほうから出ておるわけでございますが、私どもとしましては、ただいま来年度の一般会計予算に関連いたしまして、財政投融資の運用計画をあわせまして、目下査定と申しますか、編成作業中でございます。そういったような考え方を、全体の運用計画の策定の際、検討してまいりたい、あわせてその中で検討してまいりたいというふうに考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 特にいま答弁がありましたけれども、地域的な集中暖房の問題この問題は、オリンピックを五年後に控えた札幌としては、おそらく重大な問題の一つなのであります。というのは、肺ガンの発生率が意外に高い場所であり、そうして自衛隊まで動員して、いわゆる築城訓練の名において、いろいろと雪祭りも催される状態であります。現にやっておるのです。ところが雪祭りをやっても、その巨大なる雪像が三日しかもたない。なぜもたないか。四日目にはみなこわさなければならない。白い雪が黒い雪になってしまうからであります。そして、それが住民の健康に及ぼす影響も大きいわけだ。肺ガンの発生率もしたがって高い。すべて石炭や石油、油、これを燃料としてやるために、タール性ばい煙、これが十一月の末から五月あたりまでは一斉におおうわけであります。まさに東京の排気ガス、札幌のこのタール性ばい煙、これはおそらくはばい煙のうちでも大きい要素を占めている一つの問題であります。この解決がことにオリンピックの問題と一緒になって発生してきている。それを解消する方法は集中暖房以外にはない。そしてそれに対しまして、脱硫装置や電気集じん器、またかなり高い煙突による拡散、こういうようなことを考えながら、これを実施して、このオリンピックも東京のように成功させたいという国家的な願望によって、これがいま計画され運用されようとしているわけであります。したがってこの問題の対処のしかたは、普通の問題よりもっと真剣に国家的な見地からも十分これを考えなければならない問題なのであります。おそらくは厚生省側が要求し、法案として、公害防止事業団法の一部改正法案、これの内容等については、皆さんのほうでは異議なくこれを認められるものである、こういうように思っているのですが、何かこの問題の中に、阻害するような、認められないような要素がございましょうか。ありましたならば、次長のほうから、この点発表願いたいと思います。

堀込聰夫大蔵省理財局次長

○堀込説明員 札幌市の暖房による公害の状況その他、厚生省の方面からいろいろ御説明をお聞きしておりまして、実情は知っておるわけでありますけれども、財政投融資の編成としまして、こういった経済情勢のもとでもございますし、やはり金融情勢もからんで、なかなか資金の集まりもよろしくない、また全体の経済情勢のかね合いで、来年度予算は、どうしてもきびしい抑制的な姿勢でつくりたいという大臣のお考えのもとに、運用の計画を検討しておるわけでありますけれども、そういった全般の資金情勢のもとにおきまして、やはり継続的な仕事がどうしても中心になりまして、新規的な仕事をどういうふうに運用計画に組み入れていくか、いろいろな優先順位その他を十分に検討いたしたいという段階でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 ことばとしてはなかなかいいのですが、その中にまだまだ疑問があるのです。というのは、慎重に考えているということ、検討しておるということは、その計画が実施できるように検討しているのですか。また財政その他の関係から、それにブレーキをかけるような状態に現在考えられておるのですか。そのいずれでしょう。

堀込聰夫大蔵省理財局次長

○堀込説明員 事業の重要性はよくわかるわけでございますけれども、やはり財政融資、財政投資は、資金の配分問題でございまして、そういった配分の順序なり何なりというような問題として、総合的に国全体の投資の順序配分の問題として、目下鋭意検討中、こういう段階でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 配分問題であって、全体的な見地からこれを鋭意検討中、それはわかるのです。したがって、それは実施させる方面に向かって鋭意検討中なのか、財政的な見地から、それにブレーキをかける方面に向かって考えられているのか、それはどっちなんですかということなんです。よくわからぬ。ことばはわかった。これは配分問題、重要だから全体的に鋭意研究中、わかりました。それはわかりましたからいいです。それはいま厚生省のほうから出されているところの公害防止事業団法の一部改正法案、この趣旨に沿ってこれを実現させるように鋭意研究中なのか、そうでないほうなのか、いずれなんですかということです。私、どうもわからぬのです。あなたの言うことは、大体常識的にわかるけれども、そのどっちのほうを向いているのかわからぬのです。わかりやすく言ってくださいませんか。

堀込聰夫大蔵省理財局次長

○堀込説明員 私どものほうとしても結論を出しておりませんので、あれで、まことにおわかりにくいかと思いますけれども、繰り返すようでありますけれども、やはり御趣旨の点もわかります。しかしながら、そのほかにもいろいろ優先的にやりたいという、財政融資なり財政投資の御要望が、非常にたくさん各省から出ておるわけでございまして、そういったものとのバランス、優先順位、そういったもののおのおのの持つ問題点等も比較しながら、配分その他を検討しておるというふうに申し上げておるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 優先順位やバランスや、各省からのいろいろなものがある、それもわかりました。もう少し詳しく、わかりやすく言ってもらいたいのですけれども、厚生省のほうで、これに対して、重要であるからということで、いま言った五つのうち、初め言ったのは四つ、四つの問題にしぼって、これは重点的な法律案であるということを、決意を表明されて、いま厚生大臣は帰ったのです。それから通産大臣もそのとおりなんです。同じだと言うのです。それから運輸大臣も、研究としては同じだと言のです。企画庁長官も、まあそう言っていたのは御存じのとおりなんです。そしていま具体的な問題として、皆さんのほうの手にかかっておる。財政投融資の問題にからんで、各省から出されておる、このバランスの問題と優先順位の問題とを考えて、これは鋭意研究中だということは、これを実現させるために研究中なんですか、それともそれより以上に重要なものがあるから、これを一時ストップさせるかどうか、この点で研究中なのか、これはどっちなんですか。もう鋭意研究中はわかったのですが、私にわかるように、もう少し具体的に言ってください。

堀込聰夫大蔵省理財局次長

○堀込説明員 まだそこまで参っておりませんので、いま、引き続き検討をさしていただきたいということでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 したがって、そうすると、厚生省のほうから出されている改正法案、これを含めて、これを実施させるように鋭意研究中である、こういうふうにわれわれは解釈し、そういうふうに理解し、質問を終えたいと思うのですが、それでよろしゅうございますか。

堀込聰夫大蔵省理財局次長

○堀込説明員 あれでございますが、実施させるさせないということでございませんで、白紙と申しますか、いま白紙で、全部あわせて検討しておるということでございますので、いま御質問のような御趣旨には、まだそこまで至っておらないということを申し上げざるを得ないと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 公害関係の法律は、基本法によってできて、いわばこれは重要法案である、重要法案のうちのこれが一つだ。将来これがいろいろな方面に利用されるおそれもあり、一つのテストケースとして、これだけは身命を賭してもやってみたいというのが厚生大臣の言明だったでしょう。しかしながら、まだ白紙である。白紙のままでやっておると、これはつぶれてしまう可能性があるでしょう。それだったら、重要法案をつぶす権限を皆さんのほうで握っているということになるのです。私のほうとしては、これは重要であるから、これを前向きに実施させるように検討するのが、基本法によってできた実施法のたてまえである、そう思っているのです。そう思いませんか。

堀込聰夫大蔵省理財局次長

○堀込説明員 ただいまの幾つかの法案の重要性は、私ども公害問題の専門家ではございませんけれども、一人の社会人としては、まことによくわかっておるわけでございますけれども、財政当局の立場としましては、幾つかの問題が——農業の問題、中小企業の問題国の経済、社会の問題として、幾つかの重要な問題が山積しておりますので、そういったようなものを十分並べまして比較しまして、最高の決断を大臣に求めたいというふうに考えて、目下その検討作業を続けておるということでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 ことばは変わっても、先ほどから言っておる内容はほとんど同じなんです。まだ私は理解するまでに到達できないのは残念なんです。しかしながら、たった一つ、この基本法がなぜできたか。これは、もう財政の専門家でも——あの世論のきびしい中から、高度経済成長政策が成功したといいながらも、それによって国は富んだといいながらも、国民の健康がそこなわれた、これではいけない、国民が栄えるためにも、経済と同様に守らなければならない、これによって基本法ができて、その実施法は無過失賠償責任までも取り入れてもよろしい、総理大臣の重大な言明さえもこの中に取り入れられて、いま具体法ができておるさなかなんです。そのうちの、五つ言ったうちの重点だというこの四つ、四つのうちに入っておるこの重点的な改正法案ですから。それを他のものと一緒に、順位等もやって考え中であるということは、何か私は、それを実施させないために考えておるのじゃないか、こう思わざるを得ないのですが、こういうようなことはもう重大な問題です。私はこれは最優先的にも考えてほしい問題なんです。ところが、いまやってみると、そうでもなさそうではありませんか。なぜこれをやらないのですか。あなたもしこれに対してブレーキをかけるようなことがあったら、総理大臣の言明に反することになるのですよ。議決したこれに反することになるのです。私はそういう態度は許されないと思うのです。優先順位の中にこれを入れて、そうして公害防止事業団法の改正のために、厚生省や通産省が考えておるようにこれに善処していきたい、こういうように言うならばわかるのです。総体的にこれはどうなるかわからぬけれども、白紙で考えておる。これは一体どういうことなんです。理解しておると言いながらも、理解していないじゃありませんか。残念です。これはどうんなですか。

堀込聰夫大蔵省理財局次長

○堀込説明員 私申し上げました問題の点は、都市暖房の問題でございますが、その点につきまして申し上げたわけでございます。この問題は、事情はよくわかるわけでございますけれども、また、そういうふうな方針で厚生省がやっておる事情も聞いておるわけでございますが、ただいまそういった運用の計画も検討中でございますので、そういう問題は結論が出ますまでは一切言わないということになっておりますので、そういう検討の途中であるという段階を申し上げておるにすぎないということでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 言っておる範囲はわかったのです。それは、都市暖房の問題であるが、何か違うようです。都市暖房は公害基本法の中に入っていないのですか、公害部長。

武藤き一郎厚生省環境衛生局公害部長

○武藤説明員 公害対策基本法におきます公害は、人の活動その他の活動によって起きます公害でございまして、都市公害、工業公害、あらゆる問題を含みます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 したがって、この重要だという都市公害の問題、この集中暖房の問題も、その一つとして、公害基本法によって、それが実施法の一つとしていま改正されようとしておる問題です。これは札幌のやつは別だという考え方ではないのです。これはおわかりになったですか。

堀込聰夫大蔵省理財局次長

○堀込説明員 都市公害が公害基本法の対象問題だということは十分承知しております。ただ、私が申し上げましたのは、事業団の融資対象として、都市公害の暖房問題を取り上げるかどうかという点につきまして、目下いろいろ検討さしていただいておるということでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 したがって、産業公害と思われる方面には融資をしてもいい。しかし、これを今後都市公害を解決するためにとりあえず——とりあえずです、それを札幌にしぼって、五年後のオリンピックもあるから、考えてもらったほかに、他の都市公害のほうにもこれを当てはめるようにしていきたい。いわばテストケースです。テストなんだ。こういうようなことで、これがいま持ち出されておる。このテストさえも否定してしまうような考え方は許されないです。これはあなた、総理大臣の言明に反しますよ。これは特別な問題じゃないです。単独の問題じゃないです。一連の問題です。ましてこれはテストケースです。それもオリンピックを控えた一つの重点的なテストケースなんです。全部同じに考えるというその考え方は不遜じゃありませんか。公害基本法をもう一回読んで、そして公害基本法制定に際して、総理大臣がはっきり最後にやった答弁をよく読んでおいてほしい。おわかりになったですか。

堀込聰夫大蔵省理財局次長

○堀込説明員 おしかりの趣旨は、よく拝聴しましてわかりました。引き続いて検討さしていただきたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 この都市公害の中に入れて、集中暖房の問題はそれを解決するように、今後鋭意検討する、こういうように理解しておきたいと思いますが、そういうように理解していいですか。

堀込聰夫大蔵省理財局次長

○堀込説明員 その点は、はなはだくどいようで申しわけありませんが、都市公害問題に対する財政投融資の姿勢としまして、今後力を入れたいという考え方はもちろん続けてまいりたいと思います。財政投融資の、いろいろな地方債その他もろもろの事業がございますけれども、そういった問題を含めまして、公害問題に力を入れたいという考え方は、従来もそうでありますし、今後も堅持してまいりたいというふうに考えております。  ただいまの事業団の問題につきましては、先ほどから繰り返しておりますように、検討中でございますので、それ以上事務当局としては申し上げられないということでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 事務当局として答えられないならば、これ以上聞いてもむだだと思う。ただ、公害基本法を制定されたその状態から、総理の言明から、あわせて都市公害の問題は第二条に含まれて、これは今後解決されなければならない重大の問題であるから、現在厚生省が準備し、これを出した法律の中の四つの大きい法律案の一つだということも十分考えて、これに対処してもらいたい。このことは強力に要請しておきたいと思うのです。  委員長、私はいまの答弁はまことに不満であって、いままでいろいろわれわれが検討したこれに対しても十分わかっておらないし、中には反するのじゃないかと思われるような発言さえもあったわけであります。われわれはいままで真剣に公害基本法を検討し、あわせて関係各実施法も検討し、それを出せ出せと言いながら、出してきたのに対して、大蔵省がそういうような考えであるということは、まことに私は残念なんです。いまのさなかではこれくらいしか答弁が与えられないとするならば、今後は大臣でも呼んで、政治的に解決する以外にはないと思うのです。委員長はこれに対してどういうようにお考えですか。

八木一男日本社会党

○八木委員長 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

八木一男日本社会党

○八木委員長 速記を始めて。  島本委員に申し上げます。いま大蔵大臣の出席を要求いたしました。他の委員会との関係で、大蔵大臣が何時に出席するか、まだ確答がございません。他の問題がありますから、審議を進めてまいりたいと思いますが、大蔵大臣の出席が確定したときに、そのまま続けて審議をするか、あるいは休憩後再開して審議をするか、そういう問題について、後刻推進をしてまいりたいと思います。  この際、大蔵省に、委員長から要求をいたしておきます。いまの島本委員の熱心な質問に対する堀込理財局次長の答弁は、たいへんその点について熱意を欠いている。また経過についての理解も十分であるとは言えない。公害対策基本法は、産業公害のみでなしに、都市公害について対処することは、前々国会からはっきり確定をしておる問題であります。その問題について知悉していると言いながら、ほんとうの問題についての、知っていることについての覚悟が足りない答弁と認めざるを得ません。理財局次長がそうであれば、理財局の総員がそういうことになるおそれがある。大蔵省全体についてもそういうおそれがあります。そういうことについて、ひとつそういう状態がないように、政府委員として、きょうの討議の結果を、この関係の全員に即刻説明をして、内閣の意思であるものが、大蔵省の理財局の考えによってブレーキをかけられないようにしていただかなければならないと思います。ただいまの島本委員の熱心な御質疑、その中の具体的な問題が、即刻、明年度ではなしに、明年一月からでも実行されるように、推進をされることを強く要求をしておきます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 終わります。     —————————————

八木一男日本社会党

○八木委員長 前回の本委員会における、大阪国際空港の騒音対策に関する運輸省の澤政府委員の発言について、同政府委員より発言を求められておりますので、これを許します。

澤雄次運輸省航空局長

○澤政府委員 前回十二月十四日の当委員会において、河上委員から、大阪国際空港における航空機の発着回数の増加見込みについて御質問をいただきましたのに対しまして、私が年率五〇%で増加する趣旨の御答弁を申し上げましたが、これは年率約一〇%が妥当でございますので、つつしんでおわびして訂正させていただきたいと思います。

八木一男日本社会党

○八木委員長 ちょなと速記をとめて。   〔速記中止〕

八木一男日本社会党

○八木委員長 速記を始めて。  大蔵大臣の御出席がありましたときに再開をいたしますが、その前にちょっとごあいさつ申し上げておきたいと思います。  本委員会は、非常に緊急な事態がない場合においては、本日のこの委員会で、今国会の議事を終了する予定になっております。  そこでごあいさつをさせていただきたいと思いますが、第五十七臨時国会におきまして、産業公害特別委員会は、委員各位の非常に熱意のある御質疑によりまして、有効な審議をなし得たと思います。この点、委員長といたしまして、御協力に対しまして、心から感謝を申し上げる次第でございます。また、事務局の方々にも、この審議について、非常に熱意のある御協力をいただきまして、成果あらしめていただきましたことについて、ここで感謝を申し上げたいと思います。  この国会が終わりますと、閉会中の審査がございますけれども、次の五十八通常国会において、再び産業公害特別委員会が編成をされるだろうと、私どもは確信をいしております。前々国会、前国会、今国会を通じて、委員各位の熱心な御審議によって、公害防止対策がぐんぐんと進む体制をつくっていただきましたことを非常にありがたく存じ、同慶の至りに存じておるわけでございますが、次の通常国会で予定されます産業公害特別委員会においても、ぜひこの成果を進められるように、お互いに心から期待をいたしまして、本国会のこの産公害業特別委員会の終わりにあたりまして、将来の決意をお互いにいたしたいと思うわけでございます。  この委員会の審議について、非常に熱意のある御進行をいただきました皆さまに、再度心から御礼を申し上げまして、また委員長の運営に対して御協力をいただきましたことを、心から御礼を申し上げる次第でございます。どうもありがうございました。(拍手)  暫時休憩いたします。    午後零時三分休憩      ————◇—————   〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

国会会議録検索システムで原文を見る ↗