災害対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 67 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1967/12/20
会議録
○田原委員長 これより会議を開きます。 この際、閉会中審査に関する件についておはかりいたします。先ほどの理事会において協議いたしましたとおり、災害対策に関する件について閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 ————◇—————
○田原委員長 この際、念のため御報告申し上げておきます。 本委員会に参考送付されております陳情書は、干害応急対策補助率引上げに関する陳情書外九件であります。 ————◇—————
○田原委員長 それでは、災害対策に関する件について調査を進めます。 本日は、まず昭和四十二年七月以降の干ばつによる災害対策について調査を進めます。質議の申し出がありますので、これを許します。井手以誠君。
○井手委員 自治省にお伺いいたします。 干ばつ対策について以前から懸案になっております応急対策のうちの被補助事業と救農土木事業に対する政府の助成であります。 〔委員長退席、池田(清)委員長代理着席〕 申し上げるまでもございません。何回も申し上げておりますので、繰り返しはいたしませんが、金額はともかく、救農あるいは干ばつ対策という緊急の事態を処理する政治的課題でございましたから、自治省においても政府においても格段の御配慮があったと私は信じております。総理も農林大臣も各地で救農土木事業をやりますという約束をいたしておりましたから、当然その元利補給はあるべきものだと県市町村は期待をしておりました。これに対する自治省の対策を承りたい。
○細田政府委員 今回西日本一帯を襲いました干害の甚大なる影響につきましては、もういまさら申し上げるまでもございません。被害地方公共団体におきましては、被害の著しい農家に対しまして農家の労働力を吸収して賃金を得させる、こういうことのために救農土木事業の実施をすでにいたしておるのでございます。この事業に対しまして、御案内のように、財源といたしまして十二億円の起債ワクを地方財政計画の補正として計上をいたしたわけでございます。 ところで、この起債の償還費に対しまして元利補給をすべきである、こういう御意見が当委員会にいままでずっと出ておりますことをよく承知をいたしております。いろいろな角度から検討いたしたのでございますが、救農土木事業の実態、これはため池の補修でございますとかあるいは農道の整備でございますとか、そういったようなものでございますが、通常のいわゆる単独事業とどこで線を引くかということにつきまして、非常にむずかしい問題がございます。いわゆる災害復旧という観念の中にこれを入れるということにも無理がある、こういうようなことでございまして、昭和四十一年の北海道あるいは新潟県の災害の場合にも救農土木事業をいたしましたが、この際も実は元利、補給はいたしておらないのでございます。そこで私どもといたしましては、問題は元利補給がなされないために救農土木事業がせっかく必要である、また市町村もやりたい、こういっておるにもかかわらず、このことのために救農土木事業がやれない、こういうことになるのは非常に遺憾なことでございます。 そこで、私どもといたしましては、きめこまかくこれらについては対処いたしてまいりたい。後年度の措置といたしまして、個々の起債団体におきましてその償還が財政に大きな影響を与える、こういうような場合におきましては、特別な考慮を後年度において払いたい、かように考えておる次第でございます。 実はほかの問題もございまして、明日から各県の地方課長、財政課長を自治省で集めます。したがいまして、私どもといたしましては、このことのために救農土木事業をやるについてどういう困難があるか、あるいはこれではとてもできないというようなところも出るのではなかろうかとも思いますが、そういうような意見、現地の実情、それぞれの市町村によってそれは多少違いましょうが、よく地方の実情を私どもとしては把握いたしまして、せっかく災害対策の一つの大きな柱としてやろうとしております救農土木事業が、私どもが所期しております目的を達するように、実効があがるというような線に持ってまいりたい、かように実は考えておる次第でございます。いろいろ何か方法はないかということで、私自身もこの災害対策委員会に長くおりましたような関係から、自治省の諸君、これを何とかしようじゃないかということで検討いたしたのでございますが、実際には実態に即して私ども善処してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○井手委員 元利補給についてはできがたいということです。しかし、将来、財政の実情に対しては考慮したいという御答弁でございましたが、特別交付税についてのお考えをこの際承りたいと思います。
○細田政府委員 考慮いたしたいと申しましても、実はほかにも方法はございますけれども、主として特別交付税でございます。したがって、当該起債団体の財政状況全般の問題とにらみ合わせまして考慮いたす、かような趣旨で申し上げておるわけでございます。
○井手委員 もう少し具体的に、この段階ですから、被害額に対して一%ずつとかいう話もございますが、そういった当面の措置について方針がきまっておれば、お示しをいただきたいと思います。
○山本説明員 特別交付税の問題につきましての御質問でございますが、ただいまのところ、市町村につきましては干害の場合〇・五%の数字ではじいたものを交付することになっておるわけでございますが、これを倍の率にいたしまして、今回の干害の特殊性に応じてお配りしたい、こういうふうな考えでおります。
○井手委員 念を押しておきますが、元利補給とは別の話でございます。従来干ばつに対する市町村の特別交付税を〇・五%を一%に引き上げる、府県に対しても一%、市町村に対しても一%、それは被害額に対する一%であると聞いておりますが、そのとおりですか、はっきりお示しを願いたい。
○山本説明員 お話しのとおりでございます。
○井手委員 ただいままでの自治省の方針に対しては私どもは非常に不満であります。何回も申し上げておりますが、さらに検討されんことを強く要求しておきます。 なお、ほかにノリの問題で一、二質問がありますが、関連質問があるようです。
○小沢(貞)委員 資料要求の前に一つだけ井手先生の質問について、その交付税の〇・五%を県及び市町村へというのは今度一%にしていただく、それはことしの干害の七月からなのかということです、ことしの干害全部についてかということです。そのことだけちょっと山本地方債課長から……。
○山本説明員 四月からでございます。
○小沢(貞)委員 先ほど理事会で御決定いただいた災害と地方財政の関係についての資料をお願いをいたしたいと思います。 たとえば普通災害の場合と関連災害の場合とは起債充当率その他についても条件が違ったりしておるような点もありますし、その交付税の充当や償還期限や、それからいま言ったような特別交付税の算定のこまかい基礎、そういうものを含めて、ひとつ災害と地方財政に関する白書式な資料を提出していただきたいと思います。二、三週間かかってもいいと思いますので、お願いをします。 それと同時に、いまも理事会でお話がありましたが、激甚法の指定を受けないで激甚であった町村の、二、三年前の決算の済んだところで、ひとつ追跡調査といいますか、その町村は地方財政にどういう影響を与えたかということを知りたいので、全国で三、四ヵ町村でけっこうですから、追跡調査をした町村もあわせて添付をしていただきたい、こういうふうにお願いをしたいわけです。御答弁を願います。
○山本説明員 初めの御要求にございました問題については、災害と地方財政との関係についての仕組みと申しますか、現在の災害救助あるいはこれに関連いたしました体系が非常に複雑でございますので、綿密に書きますと、かえってわかりにくいようなものになってもむしろいけませんので、その辺は適切な資料をひとつつくってみたいと思います。 それからあとの御要求でございますが、これは一度よく調べまして、適当なモデルになりそうなものを取り上げて、御要求のような趣旨のものをつくってみたいと思います。ただ、時間の問題もございますので、その辺の関連も考えながら、適当なのをつくってみたいと思います。
○小沢(貞)委員 関連質問を終わります。
○井手委員 ノリ養殖の被害について、一、二点お伺いをいたします。 開会前に関係団体の幹部から陳情がございました。有明海を中心として、九州、山口、愛媛にわたる諸県で白腐れ病の被害が実に百五十億円にのぼっておるというのであります。生産見込み額の八〇%あるいは六〇%以上ということになれば、関係漁民にとっては致命的な打撃になることは間違いないのであります。原因については、お話にもあったように、本年の異常天候、干ばつが原因であるといわれておりますが、被害金額から申しましても、その関係漁民のこうむった被害額から申しましても、当然天災融資法、特に激甚法の適用を受けるものであると考えられます。これについて農林省の見通しを承っておきたいと思います。
○岩本説明員 ノリの作柄につきまして、当初は全国的に見て豊作であるというような見方もあったわけでありますが、最近に至りまして、九州、有明海を中心にいたしまして白腐れ病が発生いたしまして、これが各地に蔓延をする傾向を見せております。先ほど御陳情にもありましたような状況でございまして、心から心配をしておる次第であります。水産庁におきましても、さっそく水産研究所の専門家を現地に派遣いたしまして、調査及び指導につとめているところでございますが、何ぶんにも最近急激に起こってまいった問題でございまして、現地におきまする実態把握も十分ではございませんので、これを十分見きわめました上で、ただいま御質問にございました天災融資法の発動及び激甚災指定の問題につきまして十分検討してまいりたいと存じます。
○井手委員 私がお尋ねしておるのは、従来の例から見て激甚指定の見通しがあると思われますので、どうかとお伺いをしておるわけです。 さらにいま一つは、二次採苗でございますが、再仕立てでございますか、親網と申しますか、ずいぶん手当てはした。二度も手当てはしたけれども、また腐れた。遠方から今後のものは手当てしなくちゃならぬという事態になっておるようでありますから、したがって、種苗対策についても助成措置を講ぜねばならぬ急迫した事態であると思われます。したがって、激甚災害指定の見通しと種苗対策についても措置を講ずべきではないかと考えられますが、この二点についての農林省の方針を承っておきたいと思います。
○岩本説明員 最初の天災融資法及び激甚法の指定でございますが、何ぶんにも被害の実情の把握が不十分でございまして、一応県から被害額の報告を聞いておる段階でございますが、被害の実情について、また被害の原因について十分調査をいたしました上、指定の基準に合致しておるということになりますれば当然考慮せざるを得ないと思いますので、実情を十分に見きわめた上で検討を進めてまいりたいと存じます。 第二点のノリの種網の確保の問題でございますが、現在ノリの種網は、種網自体を目的として生産をいたします漁業者はきわめて少ない現状でございまして、通常漁業者が自家養殖に必要な程度を生産しているのが実態でございます。したがいまして、今日のように非常に大きな災害が発生いたしました場合に、全国的に種網が不足している状況でございまして、他の地域から種網の手当てをするということは非常にむずかしいんじゃないかというふうに判断をいたしております。 また、冷凍網という新しい技術ができておるわけでございますが、残念ながら九州地方にはこの冷凍網の技術がまだあまり導入されておりませず、おくれておりますために、この冷凍網の在庫も九州地方にはほとんどないというような状況でございまして、残念ながらその確保も非常に困難でございますが、将来の問題として、この災いを転じて福となすという意味におきまして、こういう新しい技術も導入をし、今後に備えることはぜひ必要だと考えております。現状におきましては、ノリ網の手当ては非常に困難な見通しでございます。
○井手委員 まあ、質問はこの程度にして終わりますが、もう長い間災害に関係しておりますから、もう少し的確な御答弁が願いたいのです。 それじゃ、すみやかに調査を終えられて、その天災資金の融資の措置なりあるいは種苗対策なり、最善の努力を尽くされんことを強く要望しておきます。 〔池田(溝)委員長代理退席、委員長着席〕
○田原委員長 関連して細谷治嘉君。
○細谷委員 一、二お尋ねいたします。 先ほど井手委員から質問がありました干害対策の問題で、念のためにお伺いしておきます。 当面の対策につきましては、これは使った経費については七割五分交付税で補てんする、こういうことですね。これが一つです。 第二点は救農土木のことでありますが、農林省の方針にありますように、ため池等は災害復旧で取り上げていく、こういうことになったわけでありますから、災害復旧で取り上げられた事業の地方団体の裏負担分については全額交付税で補てんする。それから単独の事業、いわゆる救農土木といわれるものについては起債を見てやる。その起債の元利償還については、そこの地方団体の財政事情を勘案してケースによっては考慮していく、こういうことですね。 第三は、いろいろと干害で地方団体は被害を受けておるわけですから、その被害額の一%のワクにおいて特別交付税で措置をする、こういうふうに理解してよろしいわけですね。簡単にお答えいただきたい。
○山本説明員 第一の補助災害でございますが、補助金のつく災害につきましては、常に申し上げておりますように、起債がつきます。この起債の裏負担につきましては、普通交付税の措置がなされております。 それから救農土木の問題につきましては、先ほど政務次官から申し上げましたけれども、起債が七五%つきます。このあとの元利償還につきましては、当該償還年度における償還額が当該町村の財政に大きな影響を及ぼす場合におきましては、これは特別交付税で考えていく、こういうふうなことを申し上げておるわけであります。 それから、特別交付税の倍率にいたしましたと申し上げました一%は、これは先ほどの御質問にもありましたように、被害額の一%ということにして倍率にしたわけであります。そこで、この使い方は、これは必ずしも救農土木であるとかあるいは干害応急対策のためというふうにこまかく積算してはおりませんけれども、およそ倍額にすることによって、災害対策としての交付税措置としてはまずその程度でよろしいのじゃないかという考え方でございます。
○細谷委員 大体当面の対策については私がお聞きした点が確認されましたし、第三のいろいろの経費については特交で一%のワク内で処理していく。災害対策等については、裏負担は当然見られるわけです。 そこで、問題は二点あると思うのです。一つは、先ほど井手委員が指摘いたしましたケース・バイ・ケース、その地方公共団体の財政の状況を考慮してということになりますと——私はあまり深追いはいたしません。特別交付税の性格からいって、そうものさしを当てたように計算できるわけじゃありませんから、そこは申し上げませんけれども、地方団体としては何らかの財政的なめどがなければ、単独の救農土木事業もやれないのじゃないかと思うのです。したがって、そこの地方団体のたとえば基準財政収入額に対してその救農土木というのが一割をこした場合には、やはりひとつ特別なケースとして見てやるとか、この一割というのは仮定の場合ですよ。一定のその地方団体の基準財政収入額なりあるいは需要額をとって、それに対してある一定の比率を越えた場合には特別交付税で見てやります、こういうことになりませんと、今日さなきだに財政が硬直化しておる地方団体としては、せっかくの好意ある救農土木事業に取り組むことができないんじゃないか、こう思うのです。でありますから、きょうはお答えいただけないし、井手委員からも問題が提起されたわけでございますが、ひとつこの点については何らかの内簡なり通達を通じまして、地方公共団体がある程度のめどを持って救農土木を推進できるように取り計らっていただきたいということが一つ。これについてはあなたのほうでどういう方針なのか聞かしていただきたい。 もう一つは、この特別委員会でいろいろ検討された結果、ため池等の修復については災害復旧事業で取り上げる、こういうことになったわけでありますけれども、その災害復旧事業の本省の査定が厳格に行なわれますと、これは干害対策としての意義をなさないんじゃないかと思うのであります。したがって、せっかく災害対策として取り上げられて、実質的には補助率も上がったし、事業の対象範囲も広がったわけでありますから、その査定については、ゆるやかにやれということではありませんけれども、現実に即した査定をやっていただきたい、こういうふうに私は思うのであります。 この二点について、前段は自治省から、後段の点については農林省のお考えをお尋ねしたいと思います。
○山本説明員 後年度の元利償還について、はっきりしためどがあらかじめ立たないということであれば、救農土木をやる気持ちにもなれないじゃないかという御趣旨のお話と承るわけでありますが、私のほうとしては、特別交付税が、先生がおっしゃられましたように、一般財源であるということ、それから当該償還年次における決算見込みと申しますか、赤字になるだろう、あるいは何とかいけるだろうといったような財政の見通しをつけて、償還すべきものは償還するという体制になっていくことが望ましいわけでございます。そういう点から、後年度におきます償還年次におきます特別交付税の措置は、当該市町村の財政全般の中で考えていく、これは特別交付税でやります、こういうような趣旨を申し上げたわけでございます。ただ、その場合にブレーキがかかるんじゃないか、現在の時点ではブレーキがかかるということにならないかということになるわけでございますが、私のほうとしては、災害に関連いたしました事業全般につきまして、出てまいりましたつど、あるいはこちらで会議をやりましたつど、現実に窮迫したものの性格を持つわけでございます。そういうものについては、市町村の指導上、俗なことばで申し上げますと、決して出費をちびらせるというふうなことのないようにということは繰り返して申しておる次第でございます。そういう行政指導なり財政指導をも含めまして総合的に判断してまいりますと、おそらく私は今回の救農土木は間違いなくいくのじゃないかというふうに考えております。
○松井説明員 ただいまお話がございました干ばつによるため池あるいは水路、農地等のクラックの入りましたものについての災害復旧の点でございますが、九州につきましては十一月一ぱいで査定が完了しております。現在中・四国の一部につきまして査定中でございまして、大体今月中に査定が完了する見込みになっておりますが、御指摘のように、干ばつによる堤体のクラックあるいは水路等のひび割れしたもの、こういうようなものにつきましては、いままであまり例がございませんので、いろいろむずかしい問題があるわけでございますが、大蔵省の主計のほうと技術的な点をいろいろ協議いたしまして、現地の実態に即応したような形で査定を進めてまいっております。大体実情に即したような形で復旧することで進めてまいっておりますが、現在のところ、これにつきましてはあまり問題を聞いておりません。今後とも実情に即した形で進めてまいりたいと思っております。
○細谷委員 第二点についてあまり問題が起こっておらぬというお答えでありますけれども、実は地方団体に、問題が起こっていると申し上げるのではありませんけれども、悩みがある。査定がきびしいために、どうしてもこうしなければいかぬと思うけれども、これが要するに単独のいわゆる救農土木のほうに追い込まれているのだ、こういうような切なる声を聞いております。ですから、済んだということでありますが、次の機会あたりにそれぞれ査定等が済んだ結果を資料としていただけたら幸甚だと思っております。 次に、いま井手委員から質問がございましたノリでありますが、私は福岡県でございますけれども、いま陳情書を拝見いたしますと、福岡県が六十億、佐賀県が六十五億、この資料によりますと、福岡県が全体として六割五分、佐賀県が七割五分の被害を受けているわけでありますから、たいへんな被害であります。ところで質問がありました天災融資法の適用ということについては、さらに調べた上でないとわからぬということでありますけれども、調べなければならぬでありましょうけれども、干害対策なりあるいはひょう害対策なりで天災融費法の適用というものの今日までの尺度からいきますと、天災融資法の適用というのは必至だ——お答えは確実にできないと思いますけれども、必至だ、こういうふうに私は思っております。でありますから、調べた上でなければわからぬということではなくて、霜害対策なりあるいは干害対策の適用の状況からいきますと、天災融資法の適用あるいは激甚災の指定というのは、これは間違いない、こういうふうに私は思っております。ですから、ひとつその辺、先ほど陳情をいただいたのでありますけれども、これは間違いないわけですから、もう少し進んだお答えをいただきたい、こう思います。
○岩本説明員 ただいま御質問にありましたように、かなり大きな被害が起きていることは予想されるわけでございますが、ノリの養殖に伴う被害はいろいろ複雑でございまして、どれだけが干ばつによるものなりや、あるいはそれ以外の原因によるものなりやといったような点について専門的に調査研究をしまして、被害の原因と実態を解明する必要がありまして、若干時間がかかると思いますが、それらを明らかにした上で検討をしてまいりたいと考えます。
○細谷委員 大体天災融資法の適用というのは、二県以上にまたがって十億円以上の被害、こういうことになりますと、大体融資法が発動されているわけですね。そういうことになりますと、いまの段階ではその程度のお答えかもしれませんけれども、私どもが地元におりまして被害の実態を見ますと、これは間違いないことだ、こう確信をいたしております。きょうはその程度にいたしておきたいと思います。 次に質問いたしたい点は、ことしの干害で、種つけ時期からの非常な悪条件と、そして海水の塩分が非常に濃くなっていった。ところが、台風を受けまして、今度は急に海水が薄くなった。天候による非常な条件の激変が起こっているわけですね。ですから、赤腐れというのが以前にありましたけれども、かつてあまりなかったような白腐れというのが出てきたわけです。そこで、県なりでなかなか一生懸命になってノリの養殖研究等をかなり深めてやっておりますけれども、ノリについての、今日の浅漁業としての非常に大きな有明海の生産というのは大きくなっているわけですから、国立の研究所というのをやはり設けなきゃならないのじゃないか。これは前々から言われていたのでありますけれども、まだ実現を見てないわけです。この辺のお見通しがどうなのかというのが一つ。 もう一つは、ノリに対する税金というのは、前年度の所得によるわけですね。したがって、今年は昨年のノリ生産実績に基づいて課税されるわけでありますから、かなり過酷な税の負担というのが起こってくるのではないか。したがって、調定はされたけれども税が納められぬとか、あるいは県市町村段階において減免というようなことを行なわれるのではないかと思うのでありますが、この点については、自治省あたりではどうなさるつもりですか。国の段階においては、この辺の税金の問題について、国税等についてどうなされるつもりなのか。この点をお尋ねしておきたいと思います。
○森沢説明員 その第一点の御質問に私からお答え申し上げます。 いま先生からノリの研究所の問題について御意見がございましたが、現在の体制を申し上げますと、全国に八つの水産研究所と一つの真珠研究所がございまして、おもに養殖地帯をかかえております地域におきましては、おのおのの水産研究所に養殖部門を設けまして研究を行なっております。ただ、九州には、西海区水産研究所というのが長崎にございますけれども、これは養殖部門の機構がございませんので、九州並びに瀬戸内海、そういう方面において、増殖関係のいろいろな試験研究はその地方をカバーしております広島の南西海区水産研究所と、さらに東京にございます東海区水産研究所の研究陣容を動員いたしまして、従来から機動的に研究を行なっております。先生もよく御承知のとおり、熊本県には、地元にノリの研究所というものが県立でございまして、かなり業績が上がっておりますが、現段階といたしましては、水産庁といたしまして従来あります増殖部門の機構を十分機動的に活用することによって御要望にこたえられるのだ、そういうふうに考えております。
○山本説明員 地方税の問題の専門のほうでございませんので、あまり深く申し上げるわけにはまいりませんが、地方税の負担を災害市町村の住民についてどうするかということでございますけれども、方法は、一番軽いと申しますか、徴収の期限の延長でございます。こういうものから始まりまして、徴収の猶予でありますとか、それから最終的にはよほど甚大な被害がありますような場合には、これは減免の措置と相なるわけでございます。ただいまのところは、大体、国税のやり方に準じまして国税の減免なりが行なわれる場合は、地方税につきましても、当該地域で減免が行なわれるといったような形で当該市町村で条例をもってやっておるような次第であります。したがいまして、具体的にどうなりますかは、国税との関係もございますし、その辺を見きわめてからでないと、具体的には申し上げられません。
○細谷委員 漁民というのは、一年十二カ月のうち、十一、十二、一、二と、大体収入というのは三カ月か四カ月に集中しているわけですね。その三カ月か四カ月に集中しているのが六割五分とか、七割五分とか、これらのことを考えればほとんど瀕死の被害を受けた、こういうことでありますから、とても税なども納められぬような人々が出てくるのではないか、こう思うので、その辺は特段の配慮をいただきたい。 それから、いま水産庁の御意見ですが、それは県でも養殖の問題赤腐れの問題あるいは白腐れの問題もでしょうが、あるいは縮みの問題とか、いろいろなものについて真剣にいままで取り組んでまいったわけですよ。しかし、これから予期しない天候の異変に対する指導なりといいますと、もっとやっぱり総合的な研究所が必要ではないか。そういう点で漁民からも数年前から国立ノリ研究所というものの設立が強く要望されております。ただいまのお答えでありますと、その点についてはあまり言明されませんでしたが、有明海のノリというのは、有明海の底にある石炭以上のウエートを今日持っておる問題でありますから、十分ひとつ御検討いただいて、早期に実現できるように特段の御配慮をいただきたい、こう思います。 終わります。
○田原委員長 小川新一郎君。
○小川(新)委員 ただいまの答弁の中で一点お尋ねしたいのですが、その原因についてということであります。その原因が異常天候によるものなのか、他の公害によるものなのか、判明するまではいろいろと発表しがたい、調査を待っているのだということをちょっと聞いたのでありますが、もしもこれが他の原因によってこのようなノリの被害が生じたということがわかった場合には、天災融資法とか激甚災の指定というものは行なわないのか、どうでしょうか。
○岩本説明員 天災融資法発動の原因になる災害は、申すまでもなく、天災でございますので、天災以外の原因でありますると、発動するわけにまいらぬわけでございます。その点も見きわめる必要があるということを申し上げたわけでございます。干害、その後におきまする台風による淡水化というようなことで白腐れが起こっておるのであろうといわれておるわけでございますが、はたして原因のすべてがそれであるかどうかという点については、やはり検討の余地があると考えております。特に漁場の管理等につきまする人為的な問題や、漁場の状況、老朽化といったような問題もあるのじゃないかと予想されなくもございませんので、それらの点、十分調査した上で検討してまいる所存でございます。
○小川(新)委員 どちらにいたしましても、損害を受けたことは事実であります。そしてこういう陳情書も参っておりますので、その点がはっきりいたしませんと、もしもこういった救援する措置が他の理由によって削減されるようなことがあったならば、これはかえって被災漁業民の方々にとっては悲劇だと思うのです。そういうたとえば漁場の管理とか、そういったことが原因であったにせよ、これが百五十億、二百億という膨大な損害を受けたということに対しては、他の助成措置というものは考えられませんか。
○岩本説明員 ノリの養殖の新しい技術とか、諸問題につきましては、なお今後研究を進め、開発を進めていくという面が多いわけでございまして、漁場の管理方法一つをとっても、まだまだ改善の余地が多々あると存じます。今回干害が起こりまして、地方の水産試験場等では、塩分の濃度が高いからあぶない、だからなるべく病気を受けるような網は引き揚げる、それから漁場も網をすかせろという指導もしておったようでありますが、実情を見ますと、やはり増産意欲にかられてそれがうまくいかず、普通五枚張られておるのを十枚、十五枚張ったという事例もあるやに聞いております。したがいまして、今後そういう指導を充実をし、また冷凍網のような新しい技術を導入して、今回の経験をはかして、今後再びこういう事態を繰り返さぬように、十分水産庁としても御指導申し上げるし、漁民のそういう目を開いた御努力も要請したいと考えております。今後の私どもの指導と漁民の行き方の問題であると考えております。
○小川(新)委員 地方の、漁業に携わっている方方の生活状態についてお尋ねしたいのでありますが、このノリの採取によって生活を主力として立てているのか、それともまだほかに、お魚等を取って収入を得ているのか、この点につきましては私よくわかりませんので、この地方の方々の生活の実態については、主としてこのノリの採取によって生活をまかなっているのだということであるならば、これはまたいろいろな面から考えなければならぬと思うのでありますが、この点についてはどうでございましょう。
○岩本説明員 ただいま手元に資料を持ち合わせておりませんので、後ほど調査をいたしまして、お答えをいたしたいと思います。
○小川(新)委員 この要望書の中で二、三お尋ねしたいことがあるのですけれども、応急対策事業に対する考え方では、どういうものをお持ちになっておられますか。
○岩本説明員 一番必要なのは、腐った網を除きまして、新しい網を入れるということでございまして、先ほど井出先生から御質問のございました種網の世話をするということが応急対策として火急のものだと考えておりますが、先ほど御答弁申し上げましたように、種網の余裕が全国的にありませんし、また冷凍網もその技術が九州地方に徹底しないということで、応急対策として打つ手が非常に限られておりましてむずかしいわけでございますが、御要望の中にありますこの漁業の共済の特別措置、特にノリ養殖共済金の早期概算払い措置等につきましても、まだ第一次のノリの適栽期が終わっておりませんので、はっきりしたことは申し上げるわけにまいりませんけれども、そういう点についても検討を進めてまいりたいと思います。
○小川(新)委員 最後に、私いま御答弁をお聞きしておりまして感じましたことについてお尋ねしたいのでありますが、災害によるものなのか、干害によるものなのか、いろいろな原因があるということによって、天災融資法とか激甚災とか、そういったことに指定されるか、されないかという判断がつくという、それに対しては漁業に携わっている方々もわれわれがPRしていることを実行してもらわなければならないということをいま御答弁になりましたけれども、いまのお答えを聞きますと、漁業網の件とかそういった点が非常にPR不足である。一面においては、災害に対する結論的な政府の責任の点について、私たちの言ったとおりのことをしないからだめなんだというニュアンスがある。そして、片面においてはその応急対策事業に対する点につきますと、冷凍網の点についてもPR不足なんだ、それができないということであっては、むしろそういった原因によって今回ノリの被害というものが判明した場合には、これは漁業に携わっている方々には、これだけ、所期されただけの救援というものが望めなくなってしまう、そういう点を私は非常に遺憾に思うのであります。この点につきましては、できてからお互いの責任のなすり合いでなくて、政府の施策、態度というものが大事なんで、今後の問題としてこれは十分御検討願いたいと思います。 それで、いまお話が出ました漁業共済の特別措置につきましても、年末年始を迎えまして、お正月を前にして、これらの方々がお金の要るようなときだと思うのです。そういう点については何らかの特別の措置を講じてあげなければならぬと思いますが、こういった特別な環境の変化によるところの助成措置というものは考えられませんか。その二点についてお尋ねいたします。
○岩本説明員 御指摘のように、干害という特別の事態に発した問題でございますので、私ども、あたたかい気持ちを持って問題を調査し、対策を立ててまいりたいと考えております。具体的には非常にむずかしい問題が多々ありまして、いまここで明確な御答弁のできないことは非常に残念なことでございますが、できるだけのことをするよう努力したいと考えております。 ————◇—————
○田原委員長 この際、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党の四派共同をもって、昭和四十二年七月以降の干ばつ等によるノリ養殖の被害対策に関する件について、本委員会において決議いたしたいとの動議が提出されております。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○田原委員長 速記を始めてください。 この際、提出者より趣旨の説明を求めます。井原岸高君。
○井原委員 私は、自由民主党、社会党、民主社会党、公明党の四党を代表いたしまして、昭和四十二年七月以降の干ばつ等によるのり養殖の被害対策に対しまして、当委員会において決議すべきものであるというその考えに基づきまして、決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 昭和四十二年七月以降の干ばつ等によるのり養殖の被害対策に関する件(案) 今次の異常干ばつ及び台風第三十四号等に起因するといわれている漁場環境の劣悪化によるのりの被害は、有明海を中心に九州、山口、愛媛の諸県に及び、被害額は百五十億円を超え、関係漁業者に甚大な打撃を与えている。 よって、政府は、早急にのり養殖の被害の実態を把握するとともにのりの被害に対する応急対策並びに再生産の確保に必要な措置を講ずべきである。 右、提案いたします。(拍手)
○田原委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○田原委員長 別に発言の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。 ただいま提出者が読み上げました案文のとおり本委員会の決議とするに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 この際、ただいまの決議につきまして、八木総理府総務副長官から発言を求められておりますので、これを許します。八木総理府総務副長官。
○八木政府委員 政府といたしましては、ただいまの御決議の趣旨を体しまして、努力してまいる所存でございます。(拍手)
○田原委員長 おはかりいたします。 ただいまの決議を関係政府当局に送付いたしますが、その手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田原委員長 御異議なしと認めます、よって、さよう決定いたしました。 ————◇—————
○田原委員長 先ほど閉会中審査の申し出に関する件について協議決定いたしたのでありますが、この際、閉会中の委員派遣に関する件についておはかりいたします。 閉会中審査案件が付託になり、その審査のため委員派遣の必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 なお、派遣委員の氏名、員数、派遣地、期間、その他所要の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 なお、航空機利用の必要があります場合も、委員長においてしかるべく取り計らいたいと思いますので、御了承願います。 この際、再び理事会を開きたいと存じますので、暫時休憩いたします。 午後二時四十九分休憩 ————◇————— 午後四時五十六分開議
○田原委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、前国会閉会中、本委員会に報告されました災害対策の基本問題に関する小委員長報告の取り扱いにつきまして、ただいまの理事会において御協議を願いました結果、まず、本委員会において決議すべき事項として、小委員会において案を作成されました昭和四十二年の豪雨による災害対策に関する件につきましては、案文の一部を整理の上、本日決議を行なうこととし、次に、立法措置を要する問題につきましては、本委員会においてなお立法技術上の検討を要する点もありますので、次期通常国会において所要の措置を講ずることで各会派の御了解が得られた次第であります。 この際、ただいまの理事会の協議に基づき、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党の四派共同をもって、昭和四十二年の豪雨による災害対策に関する件について、本委員会において決議いたしたいとの動議が提出されております。 —————————————
○田原委員長 提出者から趣旨の説明を求めます。稻葉修君。
○稻葉委員 ただいま委員長から御指名のありましたとおり、四党を代表いたしまして、昭和四十二年の豪雨による災害対策に関する件につきまして、お手元に配付されております案文のとおり本委員会の決議とせられたい旨の動議を提出いたします。 案文の朗読は省略いたしますが、この災害の対策につき、政府において根本的に再検討を加え、現行法律並びに予算上、行政上の諸措置について改善を積極的に推進されたいのであります。 以上、本委員会の決議とされるよう、四党を代表して提案を申し上げる次第であります。(拍手)
○田原委員長 これにて趣旨の説明は終りました。 —————————————
○田原委員長 別に御発言もないようでありますので、直ちに採決いたします。 ただいまお手元に配付しております案文のとおり本委員会の決議とするに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 この際、ただいまの決議につきまして、八木総理府総務副長官から発言を求められておりますので、これを許します。八木総理府総務副長官。
○八木政府委員 政府といたしましては、ただいま御決議いただきました趣旨に対しまして善処いたしたいと存じます。
○田原委員長 おはかりいたします。 ただいまの決議を関係政府当局に送付いたしますが、その手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時散会