決算委員会 第8号
- 発言数
- 155 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1967/12/21
会議録
○鍛冶委員長 これより会議を開きます。 昭和四十年度決算外二件を一括して議題といたします。 本日は、総理府所管中、防衛庁、自治省所管及び公営企業金融公庫について調査を行ないます。 まず、自治大臣より概要説明を求めます。赤澤自治大臣。
○赤澤国務大臣 昭和四十年度における自治省所管歳出の決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 一般会計におきましては、歳出予算現額は当初予算額七千三百三億四千三百万円、奄美群島振興に必要な経費の補正追加額三百万円、既定の予算の不用額を修正減少する等の補正修正減少額一億九千万円、総理府所管から移しかえを受けた額九百万円、前年度繰り越し額一千八百万円、予備費使用額一億四千九百万円、合計七千三百三億三千二百万円であり、これに対する支出済み歳出額は七千三百億九千七百万円でありまして、その差額二億三千五百万円は不用額となっております。 以下おもなものにつきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、交付税及び譲与税配付金特別会計への繰り入れ費でありますが、歳出予算現額は七千一百六十二億一千一百万円、支出済み歳出額は七千一御六十一億九千万円、不用額は二千一百万円でありまして、昭和四十年度当初における所得税、法人税、酒税の収入見込み額の百分の二十九・五に相当する額及び昭和三十八年度の地方交付税交付金の精算額に相当する額並びに交付税及び譲与税配付金特別会計における借り入れ金の利子に相当する額を地方交付税交付金等の財源として交付税及び譲与税配付金特別会計に繰り入れたものであります。 不用額は、交付税及び譲与税配付金特別会計におきまして、借り入れ金の借り入れ期間が予定より短くなったことに伴いまして繰り入れ額が少なくなったため生じたものであります。 次に、参議院議員通常選挙費でありますが、歳出予算現額は四十二億一千一百万円、支出済み歳出額は四十一億七千五百万円、不用額は三千六百万円となっておりまして、昭和四十年七月に執行されました参議院議員通常選挙に要した経費であります。 不用額を生じましたのは、予定より立候補者が少なかったことなどによるものであります。 次に、小災害地方債元利補給でありますが、歳出予算現額は十八億六千八百万円、支出済み歳出額は十七億六千九百万円、不用額は九千九百万円となっておりまして、公共土木施設及び農地等の小災害にかかわる地方債に対する元利償還金相当額の全部または一部を補給するため関係地方公共団体に交付したものであります。 不用額を生じましたのは、元利償還金が予定より少なかったので、これに対応する元利補給金を要することが少なかったためであります。 次に、奄美群島振興事業費でありますが、歳出予算現額は十六億八千五百万円、支出済み歳出額は十六億八千五百万円でありまして、奄美群島の急速な復興をはかるため産業の振興、公共土木施設の整備等の事業を行なうのに要した経費及び奄美群島振興信用基金に出資するために要した経費であります。 次に、国有提供施設等所在市町村助成交付金でありますが、歳出予算現額は十四億円、支出済み歳出額は十四億円でありまして、いわゆる基地交付金として米軍及び自衛隊が使用する国有提供施設等の所在する都及び市町村に交付したものであります。 次に、市町村民税臨時減税補てん債元利補給でありますが、歳出予算現額は十九億二百万円、支出済み歳出額は十八億九千九百万円、不用額は三百万円でありまして、市町村民税の課税方式の統一に伴う減収補てんにかかる地方債に対する元利償還金の三分の二に相当する額を補給金として関係市町村に交付したものであります。 不用額を生じましたのは、元利償還金が予定より少なかったため、元利補給金を要することが少なかったことによるものであります。 次に、消防施設等整備費補助でありますが、歳出予算現額は九億六千七百万円、支出済み歳出額は九億六千六百万円、不用額は一百万円となっておりまして、消防施設等の整備に要する経費の一部を補助するために関係地方公共団体に交付したものであります。 不用額を生じましたのは、補助事業の一部廃止により補助金を要することが少なかったためであります。 最後に、交付税及び譲与税配付金特別会計におきましては、歳入予算額は当初予算額七千八百十八億四千四百万円、予算補正追加額三百三億八千五百万円、予算補正修正減少額三十一億六千三百万円、合計八千九十億六千六百万円で、収納済み歳入額は八千九十三億二千八百万円となっております。 また、歳出予算減額は、当初予算額七千八百十二億三千七百万円、予算補正追加額三百六億一千七百万円、予算補正修正減少額三十一億六千三百万円、合計八千八十六億九千一百万円であり、これに対しまして、支出済み歳出額は八千八十六億二千万円でありまして、不用額は七千一百万円となっております。 支出済み歳出額のおもなものは、第一に、地方交付税交付金の財源に充てるため一般会計から受け入れた額より昭和三十九年度における借り入れ金の一部を返済するためこれを控除した金額及び昭和四十年度において新たに借入した金額等を地方交付税交付金として、道府県及び市町村に交付したもの七千四百三十一億八千七百万円。 第二に、直接この会計に受け入れた地方道路税の収入額を、地方道路譲与税譲与金として地方の道路財源に充てるため都道府県及び指定市に譲与したもの四百六十五億六千万円。 第三に、直接この会計に受け入れた特別とん税の収入額を、特別とん譲与税譲与金として開港の所在する都及び市町村に譲与したもの三十五億二百万円であります。 以上、昭和四十年度自治省所管決算の概要を御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○鍛冶委員長 次に、会計検査院当局より検査の概要説明を求めます。斎藤会計検査院第一局長。
○斎藤会計検査院説明員 自治省の昭和四十年度決算について検査をいたしました結果は、特に違法または不当と認めた事項はございませんでした。 以上でございます。
○鍛冶委員長 次に、公営企業金融公庫当局より資金計画、事業計画等について説明を求めます。萩田公営企業金融公庫総裁。
○荻田説明員 公営企業金融公庫の昭和四十年度の業務概況について御説明申し上げたいと存じますが、その前に、当公庫の設立以来昭和四十年度までの業務の運営状況につきまして概略を御説明申し上げます。 当公庫は、特に低利かつ安定した資金を必要とする地方公共団体の公営企業について、その資金を融通し、公営企業の健全な運営に資するため昭和三十二年六月一日に設立されたものでございます。 昭和四十年度をもって第九事業年度を終わったことになるのでございますが、この間、事業規模は年を追って増大し、昭和四十年度末においては、政府出資金二十六億円、公営企業債券額面千九百三十二億円の発行による手取り金千九百二十二億円及び貸し付け回収金等の資金百四十一億円を原資として、総額二千八十九億円余の貸し付けを実行いたした次第であります。また、昭和四十年度末の貸し付け残高は千八百五億円、債券発行残高は千八百十二億円に達しております。貸し付け残高を事業別に見ますと、上水道事業が全体の三七%、次いで電気事業が一七%でこの二事業で全体の五四%を占め、以下地域開発事業が一六%、工業用水道事業が一四%、港湾整備事業が五%、その他下水道事業、交通事業等があわせて一一%となっております。また、当公庫においては、昭和三十五年度から、農林漁業金融公庫からの委託により、地方公共団体の行なう公有林整備事業に対する資金の貸し付けを行なっておりますが、昭和四十年度末までに七十億円の貸し付けを実行いたしました。 以上が昭和四十年度末までの当公庫の業務の概況でございますが、他の公庫に比して著しい特徴といたしましては、二千八十九億余円にのぼる貸し付けの原資を二十六億円の政府出資のほかはほとんど債券発行によってまかなっているという点でございます。 次に、昭和四十年度の業務の概況と決算について御説明申し上げます。 昭和四十年度においては、当初貸し付け計画額は五百億円でございましたが、年度中途に至り政府の景気対策の一環として、当公庫においても五十億円増額して貸し付けを行なうものとされ、最終的には五百五十億円の貸し付け計画のもとに貸し付けを行ないました。その結果、五百二十六億円の貸し付けを実行し前年度の四百七億円に比べて大幅の増加を見ております。この貸し付けの原資といたしましては、出資金一億円、債券発行により調達された資金四百九十四億円と貸し付け回収金等の資金三十億円を充てました。ほかに短期の貸し付けといたしまして二百三億円の貸し付けを実行いたしました。なお、元利金の回収額は合計二百六億円で延滞となっているものは皆無でございます。 また、本年度におきましては国民生活にも最も密接な関係がありながら経営の困難なものの多い上水道事業について、その改善に資するため、償還期限を十八年から二十三年に延長いたしました。 次に、公営企業債券の発行額は五百六十億円でございまして、このうち三百九十億円が公募債、百七十億円が直接募集債でありましたが、公募債三百九十億円のうち六十四億円は三十三年度に発行した債券の満期償還に必要な資金に充てるため発行したものでございます。 なお、昭和四十年度における農林漁業金融公庫からの委託による市町村の公有林整備事業に対する貸し付けは、二十二億円でありまして、期末の貸し付け残高は七十億円となっております。 次に損益の状況でございますが、貸し付け金利息等利益金勘定合計額百二十七億九千二百三十七万円に対し、債券利息及び事務費等の損失金勘定合計額は百二十六億七千二百六十八万円であり差し引き一億一千九百六十九万円をもって各種の償却に充当いたしました。 以上、昭和四十年度の業務について概略御説明申し上げましたが、昭和四十一年度以降の業務につきましても御参考までにその概況について一言触れておきたいと存じます。 昭和四十一年度におきましては、貸し付け計画額は当初六百二十五億円でありましたが、その後におきまして地方債の許可状況等を勘案して公庫発行の政府保証債のワクが十億円減額となりました結果、実質的な貸し付け計画は六百十五億円となり、その原資は産業投資特別会計からの出資令二億円のほか、債券発行等による収入金を当てることといたしておりましたところ、財政再建債二十七億円の貸し付けを含めて貸し付け実行額は五百六十八億円となりました。 なお、四十一年度におきましてはすでに前述の二億円の政府出資を受け、上水道事業に対する貸し付け利率を従来の七分三厘から七分に引き下げております。 次に、昭和四十二年度につきましては、貸し付け計画は七百三十億円でありまして、その原資として産業投資特別会計からの出資金三億円、債券発行等による収入金七百二十七億円を予定しております。 また、貸し付け対象事業につきましては新たに駐車場事業を加えるとともに、従来観光施設事業として貸し付けの対象といたしておりました有料道路事業を独立した貸し付け対象事業とすることといたしますほか、地方公営企業の財政再建に資するための貸し付け額として三十億円を予定しております。 ちなみに、十一月末現在で、貸し付け実行額は二百十五億円、債券発行額は借りかえ債を含め三百四十七億円となっております。 公営企業の健全な発展をはかるためには、今後とも低利の資金を長期に融通することが望ましいのでございまして、関係各省の御指導のもとに、当公庫設立の趣旨に沿うよう一そうつとめてまいりたいと存じております。
○鍛冶委員長 これにて説明聴取を終わります。 —————————————
○鍛冶委員長 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、順次これを許します。華山親義君。
○華山委員 昨年の決算委員会、また本会議におきまして、政府に注意を求めた事項の中に、超過負担を解消すべきであるという一項がございます。御承知だと思いますけれども、この問題は、ただいま検査院のほうで自治省には指摘すべき事項がないといわれておりますけれども、地方の状態を見ますと、地方では予算あるいは決算につきまして、自己の財源であるか、また国からの財源であるか、そういうことを分離して計上しております。その際に、この予算書あるいは決算書を見るならば、法令違反のものが幾つもある。このようなことは、国がきれいで地方が乱れるということであります。そういうふうなことは、国のとるべき態度でもございませんし、政府に対する警告になったゆえんである。車の両輪と申しますけれども、片方の車がりっぱであっても、片方の車がおかしくなったんでは、これは何ともならない。そういうふうなことから、あの警告に出たわけでございまするし、またこの委員会で、御承知のように超過負担をしてまでしないために、政府の求めた仕事ができなかった、こういう場合には会計検査院は形式の欠陥は批判をするけれども、実質について批難はしないと言っておる。そういうふうな状態でございまして、国を上げて地方の負担を軽減するのみならず、国、地方を通じて会計をすっきりした形にもっていく。この意味からも、私は超過負担の解消に全力をあげていただきたい。財政硬直化ということがありますけれども、そのことのために、このことの後退することを私はおそれております。大臣の御所見を承っておきたい。
○赤澤国務大臣 華山さんの言われることは一々ごもっともでございまして、こういうことが累年行なわれておったことはまことに不自然なことでございます。政府のほうでも、御案内のとおり超過負担などは解消したいと思いまして、実態調査をずっと続けてまいりまして、いま精査の段階に入っておりまするけれども、合理的な解決を近くはかりたい、かように考えております。
○華山委員 それから、国及び地方におけるところの財政の緊縮といいますか、どの程度のことをお考えになっておりますか私存じませんけれども、行なわれようとするようである。その点につきまして、地方で心配していることはどうかということを申しますと、中央の財政が緊縮されるというとその負担が地方にかかってくるということなのであります。しかもなおかつ地方の財政が引き締められるということになった場合には、そこに非常な苦しみが起きると思う。抽象的になりましたから卑近な具体的な例を申しますと、たとえばある問題について国から出張をしたい、こういう場合に本省には出張旅費がないから地方で負担してもらいたいということがかつて行なわれた、地方では自分の地方の利益のためにやはりこういうことは聞かざるを得ない、そういうことを私は体験してまいりました。それで地方の行政に経験を持つ者はその点を非常におそれております。私はこの点につきまして、国自体の姿勢がおかしくなってはいけないという、卑近な例を述べましたけれども、その点につきまして、あなたは自治体を守る立場にある大臣でございますから、今後の財政の緊縮に伴う弊害、そのしわを地方に持っていく。県庁は県庁で、市町村等に出張するときに、年末になりますと、予算がなくなったからひとつ市町村で持ってくれと言う。市町村でも金がないから、ひとつ住民に持ってくれと言う。そこに綱紀の廃退が起こる、そういう点につきまして、十分な関心を持ってもらいたいと思います。これは閣議等においてもひとつよろしく論議していただきたいと思います。自治大臣の御見解を伺っておきたい。
○赤澤国務大臣 華山さんはさすが山形県の副知事か何かで苦労をされましたから、よく実態を承知の上の発言かと思います。国の財政と地方財政、いま車の両輪ということばがありましたが、全くそのとおりでして、どっちが硬直化してどっちがゆとりがあるという姿になってはたいへんな間違い。現に国のほうも地方の財政も、確かに硬直化しておりますので、これをどう打開するかということについて政府でも苦慮いたしまして、そのために一省庁一局削減であるとか、あるいは定員五%削減であるとかいう方針だけは一応打ち出しましたが、これが地方にどういう影響があるかということについては、私どももいろいろ気を配って、こういったものの考え方というものがうまく末端まで浸透していくようにということを、いまいろいろ計画もし、考えておる最中でございます。その間にあって、ただいまおっしゃったように、役人が出張するのに出張費を都道府県に持たすとか、またその下の市町村に持たすということはもってのほかでありまして、こういうことはおっしゃるとおりに政治の姿勢に大きな影響があることでございますので、わが省におきましても、十分自粛、自戒させまして、そういうことがないことを期したいと考えております。
○華山委員 これで終わりますが、私は旅費は卑近な例を申し上げただけでございまして、全般の問題でございますから、よろしくお願いをいたします。
○鍛冶委員長 葉梨信行君。
○葉梨委員 昭和四十三年度予算編成にあたりまして、この夏以来、大蔵当局から財政の硬直化ということがしきりに言われております。この内容につきましては、私がここで申し上げるまでもなく、大きく報道されておることでありますが、要するに、当然増もしくは義務的経費の累増が顕著になって、年々歳出規模二%ほど膨張させるのに、歳入のほうは一二%から一三%程度にとどまるので、このままでは経済社会事情の変化に弾力的に対処できる予算の編成が困難になるというものであります。大蔵当局が九月二十八日に財政制度審議会に配付しました、財政硬直化傾向についてというメモを見ますると、義務的経費を年々一一%増加させる要因のトップにあげられているのは、地方交付税交付金の増三・一%でございます。すなわち大蔵当局は、財政硬直化の一因として地方財政をあげ、その打開策として、地方財政の圧縮を各方面に訴えておられるようであり、おたかも地方交付税が財政硬直化の元凶であるかのような考えを持っておられるようでございます。そらして交付税率の引き下げなど内々に考えておられるようでありますが、自治省当局は、これについて大蔵省当局に対し、どのように折衝しておられるか、お聞かせいただきたいのでございます。もちろん、地方交付税は、地方団体に帰属すべき地方税であって、形式上国の予算に計上して交付されておるものであると私は考えているのでございますが、これについて自治省当局はどのように考えておられますか。お聞かせいただきたいと思うのでございます。
○細田政府委員 お答え申し上げます。 あらためて申し上げるまでもなく、地方交付税は、国と地方との税源の配分を補完いたしまして、地方団体下における財源調整を行なうための制度でございます。その総額はここで申し上げるまでもございませんが、地方交付税法第六条の規定によりまして、所得税、法人税及び酒税の収入の三二%、こうなっておるわけでございます。したがいまして国税三税が増収があれば、これは当然地方交付税が増加する、こういう法律できめられたたてまえでございまして、大蔵当局のほうで地方交付税が財政硬直化の最大の元凶であるといったような発言、私ども直接は聞いておりませんが、そういうことが往々にして言われるということは実は私どもは非常に心外でございまして、これは財政硬直化以前の問題であろうと考えておるのでございます。最近地方制度調査会の答申にもこの点はきわめて明確にメンションしておるところでございまして、実は三二%の率を減らす、こういうようなことにつきましては新聞等にも一部報ぜられましたし、いろいろございますが、私どものほうとしましては、正式に大蔵省当局なり大蔵省の責任者からそういう話を何ら聞いておりませんが、しかしいずれにいたしましてもこのようなことでは地方財政の根本を破壊するという私ども見地でございまして、絶対にこういう点については容認することはできない、かように考えておる次第でございます。
○葉梨委員 次に地方公営企業の収支改善、財政再建について伺いたいと思います。 まず第一に、四十年度末におきます全国地方公営企業の累積欠損金は九百四十八億円、同じく不良債務額は九百七十一億円にのぼっておりまして、特に交通事業はその六割以上を占めておるのでございます。これに対して、四十一年三月末の不良債務額に見合う財政再建債の発行等による財政再建計画が目下進行しているのでございますが、地方公営企業法第七章に定められた公営企業の財政の再建が、現在どの程度まで進められておるか、すなわち、どのくらいの企業が再建企業として指定を受け、再建計画の承認を得て、その再建に乗り出しているか、また、再建の見通しなどについてお聞かせいただきたいと思います。
○近藤説明員 赤字が非常に多額にのぼりまして、自力で再建できないもので国の指定を受けて財政再建企業になろうとするものは、昨年の末までに申し出ることになっております。その申し出をいたしましたものが百六十三の企業でございまして、そのうち四十一年度中に九十二の企業が財政再建計画を策定いたしまして、自治大臣の承認を受けております。そして百四十九億円の再建債の発行を認められております。それから、四十二年度に入りまして、現在までに六十二の企業が再処計画を策定いたしまして、自治大臣の承認を得ております。その再建債の承認額は三百六十六億でございます。合計いたしまして、現在で百五十四企業、五音十五億の再建債の承認となっております。したがいまして、申し出をいたしました百六十三のうち百五十四がすでに再建計画をつくったことになりまして、現在九つ残っておるわけでございますが、そのうちの六つは赤字額が非常に少なくて一、二年ぐらいで再建ができるということで自主債券に切りかえる予定でございます。残ります三つはすべて病院でございますが、僻地の病院等で医者の確保が困難なため病院をこのまま維持するかどうかについて現在検討いたしておりまして、法律の適用を受けた財政再建計画をつくるかどうか現在未定でございます。したがいまして、赤字の最も多い七大都市の交通事業をはじめといたしまして、ほとんどの企業が申し出たものが再建計画を策定したという段階になっております。
○葉梨委員 その再建計画を策定した百五十幾っの企業についての再建の見通しはどうですか。
○近藤説明員 法律では四十一年度を初年度といたしまして、四十八年度までの八年間に再建計画をつくるということに一応目標が定まっております。ほとんどの企業がその八年以内で再建を完了いたしますが、横浜市の交通事業等赤字が非常に多いものにつきまして、例外的に八年をこえ、たとえば横浜市の場合には十四年間の再建計画となっておりますが、この計画どおり執行すれば赤字が消えるという、一応そういう形になっております。現在のところ、まだほとんどの事業が再建計画承認以降一年もたっておりませんので、再建計画どおり進行しておりますけれども、その効果というものはそれほどまだはっきりはあらわれておりません。
○葉梨委員 ただいま横浜市の交通事業、非常に長くなるというお見通しを伺いましたけれども、特に七大都市の中で横浜市だけがそのように長くなるという原因はどういうところにあるんでしょうか。
○近藤説明員 公営交通事業は七大都市とも非常に経営が悪くなっておるわけでございまして、再建計画におきましても、単年度の収支均衡をとるということが精一ばいという実情でございます。それで、横浜市以外の団体の再建計画を見てみますと、過去の赤字につきましては、財産の処分でございますとか、一部一般会計の繰り入れでございますとか、そういった形で再建計画が策定されているわけでございますが、横浜の場合は売り払う財産というようなものもほとんどないような状況でございます。一般会計の事情も相当苦しゅうございます。それからまた、赤字額がほかの都市に比べましても、また格段に多いというようなことがございまして、やはり十四年間かからなければ再建計画が立たなかったという事情でございます。まあ十四年間というのは非常に長い期間でございますので、その再建計画執行の過程におきまして、極力年限短縮につとめるよう条件を付して承認したような次第でございます。
○葉梨委員 公営企業金融公庫の長期貸し付けの融資条件は、政府資金の融資条件に比較してみますとき、償還期限及び利率等につきましてきびしくなっていると感じられます。すなわち、償還期限は、政府資金がたとえば水道事業についていえば三十年でございますのに、公庫は二十三年と、公営企業のほとんどすべてにわたって五年くらい短く、利率は、政府資金が六・五%であるのに、公庫は、上水道の七%のほか全業種について七・三%と高くなっておるような状況でございます。一方、公庫の融資は、東京、大阪など財政力の豊かな自治体を除いた、比較的財政基盤の弱い自治体に対して行なわれるものであるのに、このような扱いとなっているのはどうも納得いたしかねるのでございます。これについて公庫当局は、条件の緩和に努力されるお考えなきやいなや承りたいと思います。
○荻田説明員 ただいま御質問になりました点、まことにわれわれとしましても同感の感じを持っておる次第でございます。が、根本的に本公庫におきましては、ほかの多くの金庫と違いまして、先ほども申し上げましたように、三十億円程度のものを政府出資でいただいておるほかは全部債券発行によっておりまして、これが普通の金融市場の金利及び償還年限に非常に制約されておりますので、遺憾ながらいまのような政府資金に比べると悪い条件になっております。したがいまして、これを少なくとも政府資金並みの条件までにしていただきたいというのがわれわれの念願でございまして、御承知のように、すでにその一歩といたしまして、ある程度の年限延長も行ないましたし、それからまた、水道につきましては、七分三厘のものを七分まで下げた次第でございまするが、まだまだ開きがございますので、来年度の予算要求といたしまして、少なくとも償還期限は政府並み、それからなお、七分のものを水道以外に工業用水、下水道にさしあたり広げてまいりたい、こういう要求を予算として出しておる次第でございます。
○葉梨委員 いま要求されておるような線でぜひこれが実現されるようにひとつ希望いたしまして、質問を終わります。
○鍛冶委員長 吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 第一点に伺いたいのでありますが、来年度予算編成をめぐりまして、国の財政の硬直化は顕著な事実でございまして、これをめぐりまして来年の財政計画、したがって、予算の作成、政策の決定などがされていくべきでないか、こう考えるのですが、まず、この国の財政の硬直化が市町村財政に与えている影響はやはり相当重大であろう、こう思うのであります。市町村財政もおそらくはいろいろな意味におきまして財政は圧迫され、あるいは財源の弾力性も失い等々するんでないかと思うのでありますが、この市町村財政の状況につきまして、国の財政の硬直化がどのように影響しておるのであろうか、来年度への予算をめぐって、この際どう想定していけばいいのであろうか。過日自治省は四十一年度の市町村決算を発表せられたのでございますので、その辺は相当まとまっておるものと思いますが、要点だけでよろしゅうございますから、要綱をお述べ願いたいと思います。
○首藤説明員 最近の市町村財政の状況でございますが、御指摘がございましたように、市町村財政もまた相当の硬直化を示しつつございます。四十一年の決算等を調べてみますと、市町村財政におきまして増加をいたしました一般財源の四分の三近くの額が義務的経費の充当で占められておる状況でございます。全般的に市町村財政の全体をながめてみますと、所有をいたしております一般財源のうちの七五%から八〇%程度のものが経常的な経費もしくは義務的な経費に充当されるような状況に相なっております。したがいましてできるだけこのような財政の硬直化を打開していく方策を講じていくべきである、このように考えております。
○吉田(賢)委員 財政の硬直化を目のあたりに見まして、これをどう是正すべきかということは、一つは支出の面において、一つは収入の面におきまして、あるいはまた根本的にこれは地方財政の構造の問題まで掘り下げて考えねばならぬのでないだろうか、こういうふうにも考えるのですが、その点はどうなんです。
○首藤説明員 御指摘のとおりでございまして、根本的には地方財政の構造の問題まで掘り下げて検討すべき問題だと考えております。そのような点につきましては、国、地方を通じます事務の再配分それから財源の再配分、これも特に自主財源の強化に重点を置きました再配分、こういうような問題までさかのぼって検討すべきものであろうと考えておる次第でございます。
○吉田(賢)委員 きょうは課長、あなたの御答弁ですけれども、やはり自治省の全体としての御意向を伺っておるのでありますから、そのつもりでひとつお答えを願いたいのですが、ずっと遠い先のことではなしに、いまの時点におきまして、差し迫った財政硬直化対策をどうするかという具体的問題でありますので、それならば四十三年二月ごろに出されるであろう地方財政計画にも、いまのような硬直化対策、構造にまで掘り下げていくということ、そういった構造全体を含んで検討した上で財政計画を立てるということに構想がまとまりつつあるのであろうか、その点はどうですか。
○細田政府委員 私からお答えしようと思ったのですが、財政課長が先に答えましたので、全体の問題としてお答え申し上げたいと思います。 私どもはこの地方財政の硬直化の実情については、いま課長から申し上げたとおりでございますが、いま吉田先生のお話しになっておりますように、根本的な問題があろうと思います。先ごろの地方制度調査会の御答申にもかなりそういった面につきましては触れておられるわけでございます。ただ差し迫っております四十三年度の問題でございますので、四十三年度の予算までにそうした抜本的なところまで手がつくかどうかということになりますと、私は時間的にはかなりむずかしいものがあるんじゃなかろうか、かように考えておるわけでございます。私どもとしましては、まずいまお話しがございましたような支出の面でございますが、どうしても義務的経費がふえる、これらに対しましては、いまの国と地方との仕事の配分のしかた、ことばを変えて言いますと、国のほうから地方に押しつけておる仕事——押しつけるということばはあるいは当たらぬかもしれませんが、こういうものについては、検討をして、やめてもらってもいいというようなものもたくさんあるのじゃないか、こういう点につきまして検討いたしておりますし、また先ほど華山先生の御質問に対して大臣からもお答えいたしておりましたが、超過負担の問題、これにつきましても、ここ両三年のうちにはぜひひとつ解決したいということで、いろんな点から精査をいたしておりまして、四十三年度予算でも一歩前進をさせたい、かように考えております。 また収入の面でございますが、これにつきましては、目下税制調査会でいろいろな点で御検討いただいておるのでございます。地方の財源確保、こういうような見地から、いろいろ税制調査会の中で御議論も出ておるようでございますし、私どものほうのお願いも実はいたしておるようなわけでございます。それにもましまして、またいろいろ地方の財政が硬直化しておる今日、さらに地方財政の収入について、大蔵側からいろいろな意見が出ておるようでございます。私ども正式には折衝にあずかっておるわけではございませんけれども、たとえば交付税率の問題でございますとか、昭和三十九年、四十年の、特別の法律による四百八十億の問題とか、いろいろ出ておるようでございます。こういうものにつきまして、私は、現在の地方財政の見地から、当然そういうことをさらに圧迫するような措置は絶対にとられるべきでない、かように考えておるような次第でございます。 いろいろ他の諸点におきましても問題がたくさんあろうかと思いますが、いずれにいたしましても、御説にございましたような、根本的な問題とあわせて、当面四十三年度予算の問題と並行的に、私どもとしましては検討いたしておるところでございます。
○吉田(賢)委員 地方財政の健全化が叫ばれて久しいと思うのでございますが、なかなか健全にならざるのが現状でございますので、私どもよりも皆さんのほうが、とくと御承知過ぎるほど承知しておられるのであります。そこでたとえば具体的に、そうしますと、地方交付税が昨年度から三二%引き上げになっております。これを引き下げるという議論も出ておるようでございますが、具体的に来年度予算に直接関係を持っておるのでありまするので、大蔵省と自治省との間の話し合いはどのように決定を見ておるのでしょうか。この点どうです。
○細田政府委員 地方交付税の三二%という税率を引き下げる、こういうことにつきまして、いろ一いろ新聞紙上等で伝えられておりますことは、私どもも承知しております。しかしこれについて公式に大蔵省と何ら今日までのところでは折衝はございません。私どもとしましては、この三二%を引き下げるというような考え方に対しましては、地方財政の現状にかんがみまして絶対に反対、どうしてもこれは譲るわけにまいらない。また政府の最高首脳部におかれましても、そういうことはないというふうに私ども考えておる次第でございます。
○吉田(賢)委員 しかし、たとえばいわゆる宮澤構想として発表されたりあるいは閣議でも論議去れましたり、与党の皆さんはよく御説明をお聞きになったはずでございますが、あの宮澤構想の内容によりましても、地方財政につきまして、やはり交付税率の問題に触れておるようでございますね。でありまするので、具体的に引き下げるなら引き下げる、据え置くなら据え置くということを内閣の方針として徹底していくのでないと、いろんな面から財政計画がくずれてくるのではないか、こういうふうにも考えます。しかし、同時にまた、財政硬直からくる各般の制約の要請は相当きついようでありますので、この点、紙上のみならず、具体的に政治、行政、内閣の間の日程にのぼっておる問題というように思うのですが、その点どうですか。
○細田政府委員 宮澤構想は、これは公式に認められたものではございません。これははっきりいたしておると思います。宮澤私案であると思います。 そこで、おっしゃいまするように、中央地方を通ずる予算の編成、特に地方財政計画を立てます上に、この問題は最も根幹となる問題でございます。したがいまして、この点につきましては、おそらくここ数日の間に内閣としての最終の結論を明確にしていただきたいと私ども思っておりまするし、また明確になるのではないか。こういう点がぐらぐらしておりますと、あとの作業のしようもございません、何もございません。私どもとしましては、これは絶対堅持するという立場で内閣のほうで御決定あるものと期待いたしております。
○吉田(賢)委員 義務的経費の増加が支出の内容として相当重要になっておることも、これも存じておりますのですが、そこで一つの問題になりますのは、行政改革との関連でございます。臨時行政調査会の答申によりますと、公務員制度の改革の場合に、公務員の「身分保障の実質的担保」という、こういう一項目がございます。その次に続いて「退職後の保障−定年制の実施と退職手当、退職年金の充実−」、定年制は、公務員の地位の安定、定員、昇進等の計画的運用、公務員の中立性の確保」、こういったものから考えましても相当重要であるというようなこういう説明をつけまして、まず「当面六十歳を基準として定年制を実施すべきである。」というかなり具体的な提案をいたしております。 過日、新聞で見たのでありますけれども、赤澤大臣が、どこかの席で、来国会に地方公務員の定年制の問題は法律案として出したいと言った、こういう記事が出ております。一面また市長会議などでは、法律案でなくても条例によって定年制の実施ができるというような意見も出ておるようでございます。いずれにしましても、これはやはり地方財政との関連、公務員制度との関連、公務員全体の処遇あるいは能率、行政改革との関連として非常に重要でございます。ことに人件費というものが財政圧迫といいますか、硬直の一つの要因であるというようなことが言われるおりからでございます。どうすれば最も合理的な、国民が納得し、公務員も納得し、そして筋も通り、よりよく財政に寄与し得るかということに関連を持つと思いますのですが、この公務員定年制問題につきまして、自治省は何らかの意思決定をしておるのだろうか、あるいは通常国会でこの定年制問題を何らかの形で取り上げようというような方針があるのであろうか、そういうほうで検討を進めておるのであろうかどうか、この点ひとつ明らかにしておいてもらいたい。
○細田政府委員 地方公務員の定年制の問題につきましては、地方公共団体の首長の方々からの御要望がかねて数年来ございますことは、吉田先生すでに御承知のとおりでございます。ただ実際問題といたしましてこれを実施することになりますと、ただいまお話しもございましたような、いろいろな角度から十分検討しなければならぬ問題であろうかと思うのでございます。自治省といたしましては、来たるべき通常国会で定年制の問題をいろいろ検討いたしました結果を御審議をお願いしたい、こういうつもりでいま実はいろいろ検討いたしておるわけでございまして、いまはそういう段階でございますので、もう成案を得てこれを次の通常国会に必ずお出しするという決定まではいたしておるわけではございません。前向きで次の通常国会にこれを何とか提出して御審議をいただくようなところまで持ってまいりたい、こういうことでせっかく努力いたしておるような次第でございます。
○吉田(賢)委員 義務的経費の増加が財政圧迫の要因になっていくということは、これも相当明らかでございますが、定年制の問題につきましても、来年度なお何らの成案の見通しが立たず、しかもなお人件費の問題につきましても、やはりこの人事院勧告等によりまする経費の増加ということが、これは必然の数字になってあらわれてまいります。そうしますと、たとえば義務的経費のうちの補助費あるいは交際費ですね、こういったものについて何らかの合理的な削減とかいうようなそういう手があるのかどうか。特に補助費につきましては、一般にこの国の財政の補助金制度は、先年来池田内閣時代からの懸案でもございますし、答申にもありますし、かなり詳細な具体的な案も検討されておるはずであります。しばしば、大蔵大臣もこの点につきましては進んで整理をしたいと言っておるし、知事もまた全国的に零細補助金は切り捨ててほしいと言っておりますおりからでございますので、補助金とか補助費等につきましては、進んでやはり何らかの具体的な対策があるべきだと思うのだが、これらの問題ないしは交際費の問題について、これも軽減し得るような余地、方針、可能なのかどうか、そこらはどうですか。
○細田政府委員 基本的な趣旨につきましては、私どもも先生のおっしゃるような方向で検討しますが、一応事務当局から具体的にお答えをさせたいと思います。
○首藤説明員 補助金の整理の問題でございますが、御趣旨は御指摘のとおりでございます。 ただ補助金の場合には、御案内のように、負担金と申します性格のもの、つまり国と地方で負担を分け合って割り勘で処理をすると申しますか、そういう性格のものと、そうでございませんいわゆる奨励補助金、援助補助金といったようなものがございます。前者につきましては、これは負担区分の制度があることでございますから、むしろその負担を的確に守るということによって超過負担等を解消さす、こういう方針で進みたいと思いますし、後者のほうにつきましては、あとう限りこれは整理をして地方団体の一般財源に振りかえていく、このような方針で考えてみたいと思っておるわけでございます。
○吉田(賢)委員 やや前進しつつあることは、これはわかっているのです。超過負担についても少しずつ改善されておりますし、また補助金の整理も若干進みつつあることはわかるのでございますけれども、やはりそういう中途はんぱなことでは間に合わぬと思うのです。だからこういうことを聞くのです。ですから、平常の進行の速度では間に合わぬから、直截簡明に来年度は相当前進さすのだ、この辺自治省としての構想ありゃいなや、大蔵省との話し合いも進んでおるのかどうか、そこらの決意を聞いておかぬと——これはもう従来のそういうことならば問答無用なんです。これはどうですか。
○細田政府委員 実は大臣も私も最近かわったばかりでございますが、いまおっしゃったような点について、私どもとしましては、根本的にこの問題と取り組みたいという考え方をしております。それは結局財源の問題もございますが、地方のいろいろな負担につきまして先ほどもちょっと触れましたが、補助金の問題あるいは国が地方団体に対して仕事を押しつけるという語弊がありますけれども、地方としてはやらざるを得ない、こういうものについて、やはり思い切った洗い直しをこの際してもらいたいというのが私どもの考え方でございます。でき得れば、これはずっと前にできたような法律で、その法律の当然の帰結として地方団体に非常にしわがよっている、こういうようなものについても、私ども精力的にひとつ整理をしてもらうように関係の各省あるいは国会などにお願いしよう、こういう気持ちで実はおるわけでございます。ただ、当面予算編成に迫られておるわけでございまして、これにつきましては吉田先生の御批判もいまございましたように、非常に不十分だ、不満足だという説もあろうかと思いまするが、極力前進させるという意味で、いろいろ予算編成の過程において今後折衝をしてまいりたい。ですから、基本的な考え方は、その点については思い切って、私ども現在要求しておるものはぜがひでもやってもらいたい、かように思っております。
○吉田(賢)委員 財政局長見えておりますね。——参議院の予算ですか。 この全国三千をこえる市町村財政というものは、国民に一番身近な公共団体でありまするので、この財政をほんとうに健全にするということは、行政がまたできるだけ住民にサービスし得ることになることは申すまでもないのであります。したがいまして、私はやはり決算委員会の場では、いいかげんな予算を組んではいけない、予算制度についても、まず根本的に考えをただして予算制度を考えていく、したがって、予算を執行しました全国の地方公共団体の決算に臨むというときには、全体を貫くような基本的問題につきましてはかなり真剣な態度であっていただきたいと私は思うのです。いま私が壁頭に、財政硬直化打開の道として構造問題にまで触れねばなるまいじゃないかということは、これは一個半個の吉田の意見ではございませんで、やはり西ドイツの実例もございますし、イギリスのポンド切り下げのよってきたる原因もございますし、ともかく日本におきましても、財政の問題についてもっと真剣にお互いに取り組んでいきたい。予算でも、いまだんだんお話も問いておりましたら、原則的なお考え方は、それは私は正しいと思いますが、しかし予算というようなものは、単年度制度から考えてみましても、毎年洗い直しであってしかるべきですよ、日本に五年、六年の長期財政計画は立っておりませんから。したがいまして、洗い直していくというくらいな気魄で予算に臨むべきではないか。それならば、ことしは一つのチャンスだ、そのチャンスに、やはり構造にまで触れるというくらいの意気込みでいくならば、この諸経費につきましても、既往の考え方じゃなしに、もう一ぺん深く掘り下げまして、諸般の増加していく義務的諸経費につきましても考えていくべきじゃないか、こういう観点から私は伺っておるのでございます。次官がお述べになり課長がお述べになるお気持ちはわかりますけれども、その気持ちの問答だけ繰り返しましても、へい、さようならになってしまうのでして、別にそんな要らない時間をつぶす必要はお互いになかったという浪費であります。そういうことさえ考えるのです。そういう観点から私はお尋ねしておるので、しろうと論議ですがお許し願いたい。準義務的経費と言われておりますいろんな国庫補助を伴う地方負担がございますね。こういう問題がある。ことに、公営企業への繰り出し金の問題もありますね。それからまた、その種類の問題につきましても、これはもう別の問題もずいぶんあるようでありますけれども、かなり増加していく趨勢がいなみがたいと思うのです。この間御発表になったあれを通してみましてもそう思うのですが、これにつきましても次第に増加してまいりまするが、合理的に住民が納得し国民も納得するという方法でもっと制約する手はないものだろうか、こういうふうに考えるのですが、この点についてはどうですか。 この内容としての問題はたくさんありますので、簡単にいま指摘するような取り上げ方だけではずばっと回答がしにくいと思いますけれども、いずれにしましても、準義務的経費とも称すべき増加も相当高率化しつつあるのではないか、こういうふうに思いますが、どうですか。
○首藤説明員 国庫補助負担金に伴います地方負担の増加につきましては、これは国の予算が決定をいたしますと、それを円滑に消化をいたしますために、やはり当然ふえてまいるわけでございますが、そのような性格の経費でございますので、国、地方を通じましての財政の規模と申しますか、財政執行の可能限度と申しますか、そういうものを予算編成の当初に確定をいたしまして、どの程度までの国の予算の増加を、実際に執行するのは地方団体でございますから、これが円滑に執行することができるのか、このような観点から国と地方との財政規模の配分をきめていってしかるべきだ、私どもはかねてからそう思っておるわけでございます。事実またそのような観点で、国の予算を編成する際には、必ず当方にもその経過を連絡いただいて、これが円滑に消化できるよう私どものほうとしても、地方財源措置がとっていけるように申し入れをしておる次第でございます。 それから公営企業関係でございますが、これは御案内のように、一般会計で負担をしますものにつきましては、先々年度でございましたかの地方公営企業法の改正で、公営企業会計負担のもの、それから一般会計から繰り入れをするもの、こういうものの性格別分類をいたしておりますので、そのような方針に従って適切なる繰り入れをはかりたい、こういうことで繰り入れ額を算定して財源措置をいたしておるわけでございます。
○吉田(賢)委員 やはりこれまた道徳的なことばのやりとりみたいになってしまうんですね。現状を見ますると、たとえば国庫補助に伴う地元負担金につきましては、三十六年を一〇〇としますると、四十一年は二四三に上がっております。あるいは公営企業への繰り入れにいたしましても、総計、三十六年を一〇〇といたしますと、四十一年は二五八に上がっておりますね。どっちにいたしましても、これは財政圧迫が硬直化の大きな要因になりつつあるということはいなみがたいのでございます。したがいまして、これはもう抽象的な論議を財務当局とするというような段階ではないと私は思うのです。やはりいろいろとお願いするというような態度じゃなしに、何としても地方財政の健全花のために守るべき線は守らなくてはならぬというようなくらいな意気込みで、出入り構造全体にわたって検討しつつ国の行政を運営するような立場にあっていただきたい、これが自治省のお仕事じゃないかと思うのでございます。まあ議論になるようですから、それはそこらにしますけれども、ひとつそんなつもりで、自治省はぜひもっと強い態度で、なすべき仕事はなしていただきたいと思うのであります。 そこで、このような義務的経費なり準義務的経費の増加割合は次第に高くなってくる趨勢、これが地方財政圧迫の重要原因と考えております。ところで、これがしわ寄せは一体どこへ行っているのだろうか、こういうことになりますると、一つは地方債じゃないか、こう思うのでございますね。したがって地方債についての政策というものが非常に重要になってくるのじゃないか、こう思います。これにつきまして、地方債の借り入れ——地方債は申すまでもなく借金ですが、借り入れ資金の借り先を検討してみますと、政府資金によっておるものが三十六年には八七%あったものが、四十一年には七二%に下がっております。市中銀行などの金融機関に依存している率はぐっと高くなっている。三十六年には七・一だったものが四十一年には一三に上がっていきよります。さらにまた憂うべきことは共済組合とかあるいは恩給組合、そんなところまで依存するような状態が相当進みつつあります。こういうことになってきますと、第一利息、金利負担の問題で大きな食い違いが生じてくるのではないだろうか、一体私企業的なものから国もしくは地方公共団体が金を借りて、借金生活をせねばならぬというような、そんなことはあり得べきことでありましょうかどうか。そんなことは大多数の住民が知らぬからそれで済んでおるようなものの、共済組合で金を借りております、何とか銀行から金を借りております、農協から金を借りております、恩給組合から金を借りておる、それで行政をまかなっておるのだということになりましたならば、それは一体どういう次第かということになるだろうと思うのです。このようなことは、これはやはり地方債をあらゆる角度から再検討しなければならぬという一つの重要問題じゃないかと思います。結局この金利払いということで地方財政を圧迫することは重大でないかと思うのです。ことに数字はこまかくなるようですけれども、金利なんかにつきましても、六分三厘以下のものが三十六年ごろには六九%ありましたものが、四十一年度は激減いたしまして一八・五%になっております。また年利六分三厘以上から七分三厘以下、こういう資金が、三十六年度には二八%であったものが四十一年度には七八・八%、こういうふうに上昇いたしております。こういう傾向はまことに憂慮すべき不健全な借金財政の実態じゃないか、こう思うのであります。そんなことは声を大にいたしまして、すみやかになくなるように、これこそ一掃してしまうということが健全化の、手直しのまず第一歩でないかとさえ考えるのであります。こういう点はひとつ省議として力強く打ち出すべきものでないか、こう思うのです。やはり閣議でこういうことは方針を立てて、そして大蔵省にこれを聴従させる、これくらいの気魄を持って地方財政を背負っていくのでないと、自治大臣はあってもなくてもいいことになりますね。どうです、次官。
○細田政府委員 起債に依存する、起債の中の何といいましょうか、性質のよくないほうの起債の割合がふえてまいっておる、これは地方財政にとって非常に憂慮すべき事態になる、全くおっしゃるとおりというふうに考えております。私どもといたしましては、どうしても政府資金による質のいい借金にこれを極力切りかえるべく、毎年努力は自治省としてもいたしておりまして、四十三年度につきましても、おっしゃいますように声を大にしてこういうことを主張をいたしておるわけでございます。残念ながら実績はどうもいまおっしゃったように額の問題よりは、率でいきますと、著しく悪化しておるというお説のとおりでございまして、私どもこういう点には根本的にメスを入れなければならぬ、かように考えておる次第でございます。具体的な点につきましては財政局長からお答えを申し上げます。
○細郷政府委員 いま政務次官からお答えしたとおりでございますが、特に最近こういった傾向を是正するために政府資金をふやしていく、それから政府資金外のものにつきましてもできるだけ金利を下げていく。たとえば公営企業金融公庫の水道起債につきましては特に七分に下げておるといったようなことをやっております。来年度におきましてもそういった方向でやってまいりたい、こう思っております。さらに旧債の高利のものもございますので、そういうものについては借りかえというような方法によって低利なものに切りかえていけるようにということで努力をしてまいりたいと考えております。
○吉田(賢)委員 そういう程度のことでは、これはとても根本的な治療はできないと私は見ておるのです。財政局長は、あなたは局長だからよく省議に御参加になりまして、そして地方財政を根本的に健全化するために、もうあらゆる知能をしぼって、この機会に体質改善にまで持っていくというところまで進んでいかなければ、あちらこちらの若干の借り先を少し手直しして変えていくという程度では済まぬ。事ここに至った原因を追及するという段階にもうきておると私は思うのです。そこで、たとえば一例をあげますと、決算の収支の改善の問題でありますが、この決算書を読んでみますと、黒字団体が相当ふえたということになっております。黒字団体がふえるということは、これはつまり赤字団体が減るということにもつながります。赤字団体が減るということは、これはあながち財政健全化の象徴でないと考えるべきでないか。たとえば、さっき申しましたような公共事業に類するような事業、建設事業などが、国庫補助金に伴います地元負担が要りますので、そういったことは幾らか打ち切るあるいは引き延ばす、そういうようなことで財政支出を少し減らしていくということで支出を減らし、そうして収入でまかなっていくということで、赤字が収支黒字になるあるいは赤字が減るというようなことでありましたら、それはほんとうの行政じゃないと思う。やはり住民の行政でございますので、行政の構成もしくは行政的サービスというものは断じて軽視すべきものではございませんで、でき得る限りのサービスをするということが行政でありますから、財政の観点に立って、赤字にしたくない、黒字にしたいというので、行き過ぎた受益者負担などに転嫁して、そうしてたとえば公共料金を引き上げするとか、水道の使用料を上げるとか、何とかかんとかまかなって、黒字にする、赤字を減らすとかいうような何かの策がとられていくということが少なからずありますから、こういうように、表にあらわれた赤字が減ったというようなことが直ちに財政健全化であるというふうなことは即断できないのが現状でございますので、やはりこれも運営の構造に触れていかなければならぬ、こういうように思うのであります。構造に触れるということになってきますと、これも一つの大きな提案になってまいりますので、抜本的に予算制度までいかねばならぬじゃないか。そうすると、次官もさきにおっしゃったのでありますが、行政の事務の再配分とか財源の再配分という問題にもこれはひっかかってくる。しかし、その基本といたしまして、国の予算制度自体から改めていくというふうにしないとこれはいくまいと思うのです。これは自治省の所管事項ではございませんけれども、しかし自治省も地方財政を指導監督なさるお立場ですから、国の財政健全化のために構造にまで触れていく立場からは予算制度にまで触れる、予算制度に触れるということであれば、もっと合理的な予算編成をする。年がら年じゅう地方自治体が陳情しなくてもよろしい。全国知事会がわずかな零細な補助金を切ってもらうために全国的に集まらねばならぬ。市長もみんな集まる、議長もみんな集まる。ともかく年がら年じゅう陳情政治の繰り返しで、浪費、浪費を重ねていくのが日本の現状であります。こんな現状を繰り返していくということは、借金行政を繰り返す以外の何ものでもない。もっと言うならば、こんなところから黒い霧が起こってくるのですから、ということまで私たちは想像をたくましゅういたします。ですから、やはりこれは地方財政の健全化のために構造対策にまで触れていくということ、予算制度まで触れていくということ、そこまでいって、そして財源並びに行政の再配分についても可能な方法をひとつこの際自治省自体も発見していく。私も前にいつかの予算委員会で事務再配分のことを伺ったこともあるのでありますけれども、ともかく趣旨はごもっともでそうやりますというような御答弁がよく出るのですけれども、なかなか実現しないのがこの種の問題であります。抵抗もありますから……。けれども、行政の再配分、事務の再配分あるいは税源の再配分とかあるいは予算制度というものは、できるだけひとつこの際構造問題として積極的に取り組むような態勢であっていただきたい、こう思います。この点につきまして、ひとつ締めくくり的に態度を明白にしておいていただきたい。
○細田政府委員 全く吉田先生のおっしゃるとおりだと思います。実に問題が多岐にわたっております。また根本的な問題であろうかと思います。そこで全体としての構想あるいはいまお説のように一般の予算制度、国の予算制度との関連におきましても、根本的な点までさかのぼって検討しなければならぬ、これはもうお説のとおりだと思います。そこで、私どもも今後そうした方向で強力に地方財政の確立という立場からいろいろ検討もいたしまた政府全体に対する進言等もいたしたい、こう考えておりますが、しかし反面、一番肝心なことは、実行する、手をつけるということでございます。そこで私先ほど来も申し上げておりますが、国と地方との事務の配分の問題、それからいわゆる超過負担の問題、それから先ほど補助金の裏の話も出ましたが、たとえば道路等に対する地方の財源の確保の問題、こういった具体的な問題と両方合わせてやりませんといかぬのじゃないか、かように思っておるわけでございまして、非常に根本的ないま先生のおっしゃったような大方針の問題と、あわせて少し中くらいな基本的な問題がいろいろあろうかと思います。そういう点並行して私ども勉強いたしたい、かように考えておる次第でございます。
○吉田(賢)委員 御要望だけ申し上げておきます。 それではひとつ、いま私が申しました、あなたも非常な意気込みで御答弁になっておりましたが、構造に触れる、構造にまでメスを入れるという意気込みで、地方財政の健全化につきまして、調査会のこともありますけれども、自治省としてできるだけ早い機会にこの根本的な抜本対策を立てる、計画を立てる、具体案を立てる——たとえば臨調の答申も出ているのですから、それに対してずばずばと回答もしていく、そして行政再配分にしても、事務の再配分でも財源の再配分でも具体的にどうするかという具体性を持った計画案をお立てなさい。そしてできるならば次の機会に、四十三年に入りますから、四十三年に入った次の機会にこういうような案ができたのだ、みんな協力してくれよ、こういうような積極的なたてまえで今度は資料を提供していただきたいと思います。御要望申し上げておきます。答弁は要りません。
○鍛冶委員長 これより防衛庁の質疑に入ります。吉田賢一君。 〔委員長退席、四宮委員長代理着席〕
○吉田(賢)委員 防衛庁決算につきましてはだんだん昨日も質疑応答を伺いまして、いわゆる三次防計画等をめぐりまして相当はでな問答があったようでありますが、若干私はじみな面について伺ってみたい、こう思います。 第三次防衛計画をめぐりまして相当大きな予算を組んでおられる。総計二兆三千四百億円ですか、いまの時点における予算でございますが、これは物価関係その他の経済諸情勢の変動によりましてまた数字は将来変わってくるかとも思います。そこで私どもの立場といたしましては、こういう点についてはどうなるのかひとつ明らかにしておきたいと思うのでございます。特に航空機の製造につきまして、これは相当大きな財政負担のウエートを占めておるのじゃないか、こう思います。そこであなたのほうの御発表等によって見ますと、航空機の国内における民間の製造の受託者がかなり少数に限定されておるようでございますが、相当大きな予算を将来使っていくこと、それからまた航空機の将来はさらに大きな開発発展性が約束されるであろうこと、その重要性のウエートは一そう大きくなるはずであります。こういう点から見ますときに、私は、相当根本的に製造の方法あるいは委託の方法などはあやまちのない計画をもって進めていく必要があろうと思うのです。そういう観点に立ちまして、まず第一点は航空機の製造はどれほどの企業家に請け負わしておるのか、これをちょっと伺ってみたいと思います。
○蒲谷政府委員 いま先生の御指摘の航空機の製造をさせるものについては非常に限定されておるのではないかというお話でございますが、現在通産省で航空機製造事業法、これで航空機製造事業の調整と申しますか育成をはかっております。その関係を調整しまして現在私のほうの仕事を発注しておりますが、いま大きなものでは六社ぐらいでございますか、私もこまかい修理までのところにつきましてまだ勉強不足でございますけれども、大きなところでは約六社ほどが対象になっておると思います。
○吉田(賢)委員 相当厳重な査定あるいは約束を取りきめまして六社が限定されていくのだと思いますが、これは基本的には何社に限定するということをすべきが正しいのであろうか、あるいはしないほうが妥当なんだろうか、それはどういうことでございますか。通産省は通産省、あなたのほうはあなたのほう、あなたのほうは発注者で予算の執行者だから……。どうですか。
○蒲谷政府委員 飛行機の特性から見まして、ある機種はそれに責任を持てる事業場がやるということが望ましいかもしれませんが、実は現在の日本の航空機工業というのは、まだ非常におくれておりまして、ある意味では一番おくれている段階かもしれません。そういう意味で、いま先生のおっしゃいましたような世界的な技術までに勉強していただくという意味もあると思います。各企業とも非常に意欲は持っておりますが、残念ながら技術はまだおくれているということでございますので、そういう問題を勘案しまして、いまの航空機工業の規制を考えております。通産省とも連絡をとりまして、われわれの必要な性能が達成され、必要な開発ができますことを考えながら、日本の航空機工業全体がわれわれの要求に応じられるような体制をつくるということを勘案しまして、いまそういう決定をいたしております。
○吉田(賢)委員 私は国の予算によって、あるものを納入するとか、あるものを製造するとかいったようなときに、特定した企業者が長く固定するということは弊害を生みやしないかという心配をいたしております。それは誠心誠意あらゆる知能あるいは資本力を傾けまして、技術水準を高め、いろんな面で開発を進めていくということへの努力があることは当然でありますけれども、しかしいまのような日本の実情からいたしますると、できるだけ広い範囲に民間の自由競争もさせ、かつまたいろんな意味におきまして、あやまちのないような、お互いの信頼も傷つけないような制約もしつつ、そして目的とする製造なり開発なりを進めていくということ、あらゆる面から私は努力が必要であろう、こう思うのです。もし五年、十年、特に膨大な予算を使うという段階に入ってきておるのですから、ある業者が長く固定するということになると、やはり人間の弱さ、まるで専属みたいになってしまいやしないか。たとえば防衛庁からしかるべき係官が駐在しておりましても、あまり長くおりましたら、社員のようになってしまいます。気がね、遠慮もお互いになくなってくる。それがあやまちのもとであります。それと同じように、人情もあるし利害もあるし人間の弱さもあるし誘惑もあるし、いろんな問題があるものですから、そこをできるだけ公明にフェアに予算執行をしていこうといたしますると、私はその辺はもっとゆとりを持って拡大し、伸ばし、自由な天地を広げるということがいまの段階においては必要ではないだろうか。そうして、むしろ未開発の企業者を養成していく、そして過去のものに追いつき追い越すだけのすぐれたものを見つけていくというくらいにまですることが必要でないだろうか。しまいに専門屋になってしまい、専属になってしもうて、三年、五年計画は、あぐらをかいて親方日の丸で、どないしておっても月給をもらうのと同じような考え方になりやしないか、こういうふうに思うのです。これは検査院の指摘したわずかな事項を通して見まして、ちらっとそんなことが私の頭に浮かぶものですから、あれこれと調査してみますと、やはり固定するようなおそれがどうもありそうな気がする。そこでいまの段階におきまして、もっと大っぴらに自由に競争者を募っていいんじゃないか。いたずらに秘密、秘密で、そんなところへ反国家的なやつが入り込んできて潜入したら心配だからというような、そういう考え方だけで、日本におきましては、ものを考えるべきじゃございません。私は日本はもっと大っぴらに広げて開発をするようなことが必要ではないか。こんな観点から、いまの一種の膠着状態を打開する必要がないかどうかということを聞くのです。
○蒲谷政府委員 いまの先生の御指摘、御意見はごもっともでございまして、われわれもそういう考え方を加味して考えております。実はある意味では現在の防衛庁の発注量からいって、いまの技術力からいって、あまりにも分散しているのではないかという意見もあるくらいでございます。われわれは現在の日本の航空工業の現段階を考えまして、先生の御意見も十分われわれとしましては参考とさせていただきまして、今後の防衛庁の発注を考えてまいりたいと思います。
○吉田(賢)委員 これは防衛庁だけではいけません。やはり通産省とも文部省とも、あるいはその他科学技術庁あたりとも十分御連絡をおとりになって、基本的な科学研究というものとのつながりもありましょうし、設備もありましょうし、人間の横の連絡もありましょうし、機密漏洩防止の問題もありましょうし、いろいろな角度からいかねばいけませんので、防衛庁だけ一本立ちでいくということは不可能です。いまのように通産省だけと組んでいくということであっては、これはなかなか容易ではなくして、弊害が起こったときにばっと気がつくことになりはしないか、こう思います。 そこで、たとえば利益率を出すような場合に、何ほどの利益率を出すのが妥当かというようなときにでも、あなたのほうの出しておる原価計算なり、あるいはその他の何ほどの利益を与えるべきかというような点につきましては、かなり企業の会計の内容までずっと入り込んだような計算を一つの積算の基礎にしておいでになっているらしいのであります。こういう点から見ますと、自由に自分の責任をもって、成績がよく上がらなければ会社がつぶれてもいい、上げねばならぬ、こういうような自主的な責任感というものは出てこないのではないだろうか。まるで雇い人のような感じがどうもいたしまして、この原価計算の方式やら、いろいろな価格の方式、経費の算出の打ち出し方、総経費にどのくらいの利益率を出すべきかという辺をずっと見てみましても、こういう方式も一面あろうと思いますけれども、やはり自主的な責任をもって、そしてその業務効率というものにしかるべき報酬が与えられる、こういうふうにならなければ、まるで月給をもらっていくように、しまいに固着するような感じがどうもいたします。こんなことが官庁会計かいなと思われるくらいでございます。もっと弾力性をもって、この辺も改めていく、そしてやはり自分のというか企業家自身の努力功績というものに、あるウエートをできるだけ置いていくということ、それはちょうど給与につきましても、やはり仕事の能率によって給与を与えるというのと同じような意味で、そこいらの考え方をもっと織り込む必要があるのではないだろうか。精細に一応これは検討もしてみましたのですけれども、何か知らぬけれども、がんじがらめのようで、創意工夫の余地がどうもとんとない。最も合理的、自主的に自分の責任で企業をやっていくという面がだんだん薄れていく。そういうことになってくると、防衛庁のおえらい人におべっかだけして、尾を振っておるというといつまでも仕事をさせてもらえるという、そんな惰弱なものが入ってくるのではないかとさえ考えられるのですが、そこらはどうですか。要らぬ心配ならたいへんけっこうですが、どうですか。
○蒲谷政府委員 ただいまの先生の御指摘のように、現在われわれが考える場合でも、当然努力すれば競争の中によいものができ、技術が向上するという考えは持っております。現在、実は航空工業自体がまだ自律性を持たないような段階でございます。私のほうでつくります飛行機はいわゆる装備品としまして性能が問題でございます。単に価格競争だけでは心配がございますので、先生のおっしゃいました問題とわれわれのほうの考えとを加味したことで、そういうような競争の効果が出て、努力するものが利益が上がるというような制度を加味しながら、いま言った安全性を考えてむずかしい算式でやっているわけでございます。結果的には現在の航空機工業で企業別に見ますと、平均で利益率七%前後になっておりますが、企業によりましては四%から九%ぐらいまでの分布になっております。やはり努力するところが利益が上がるという結果が出ておりますけれども、先生のおっしゃるようなことは私たちも当然考えておりまして、いまの両点を加味しまして十分な結果を得たいというふうに考えております。
○吉田(賢)委員 最後に通産省との御連絡——通産省で一応締めくくって、この業者の団体ができておるのでございまするが、私はどうもその辺がちょっとふに落ちぬのでございまして、こんなに膨大な予算の執行でございますので、もっと手をあけ放して——アメリカあたりにおきましては州の予算の執行において、一流会社の入札も三流会社の入札もそれぞれ事実上入札の成果を納品しております。あらゆる企業においてやられております。全国の特定した数個の会社が日本のこの財政投資を独占して請け負っていくというようなこんなことは、これは企業の独占になります。だからそういうようなことは、根本的に私は通産省と話をつけなければいけない。そんなことをしておりましたら、数個の企業者の保護に終わります。決して私の杞憂ではございません。いま独占禁止法等によって、公正取引によって、中小もあるいはどんな零細も、これから伸びてくるものみんな公平に保護していこうという立場が、これは失われております。私は五百や千の少々なら言わないのです。二兆数千億円というものが、そして民間の企業に流れるものが一兆円をこえるのであります。そういうことを思いますと、数個の会社にいつまでも握らせていくということは、どっちにしましても根本的に反対です。そういうことはほんとうに検討しなければいけませんでしょう。別の機会にそれは大臣ともまたいろいろと申し上げたりして議論していいと思いますけれども、ほんとうにそれを考えてもらいませんと、きっと問題が起こります。きのうシーメンスなど古いお話まで出ましたけれども、一つの世界の傾向であります。それを打破していくために、私は未発達の日本の航空機工業についてはこれを提言したいのです。超音ジェット機も入ってくるのでしょう。そういうものもどんどん入ってくる段階にさましたら、もっとすばらしいものがもっと高い価格を投じてできてきますから、いまの間にもっと私は自由に企業競争の場を与えるというふうにどうしてもする必要がある、そういうふうに思いますので、これはひとつ省の基本態度としてぜひとも進めるようにやっていただきたいということを強く御要請申し上げます。政務次官からこの点につきましてひとつ御方針を聞いておきたいと思います。
○三原政府委員 ただいま御指摘になりました防衛関係において膨大な予算を航空機その他の兵器について調達をしておるが、その現況が、調達が固定化しておる、特に全般の日本の産業の発展のためにももう少し自由な競争を展開さすべきではないかという御意見があり、なおまたそれについて通産省が、航空機製造事業法に基づいて一省がこれを所管するというような傾向もあるが、それ自体も問題がある、そういうことで航空機の発展のためにひとつ広く通産省に限らず、科学技術庁なりその他の関係省もそうした傘下に入れて、将来の発展のために根本的に考え方を確立する必要はないか、これは一航空機ばかりでなく、艦船においてもあるいは陸上の諸兵器においても、そういう構想で進むべきであるという御意見でございます。この点につきましては、ひとつ十分意思を体しまして検討を進めてまいりたいと思います。御了承願いたいと思います。
○吉田(賢)委員 終わります。
○四宮委員長代理 鈴切康雄君。
○鈴切委員 四十年度の会計検査院から出されている決算報告書の中に、防衛庁関係の未確認事項が出されているが、昭和三十四年から毎年非常に大きな金額が未精算、未納入となっておるが、なぜこのような大きな金額が未確認になっているかといういきさつについて、また内容について、検査院のほうから御説明を願いたい。
○石川会計検査院説明員 未確認というものの性質につきましては昨日も御説明申し上げたとおりでございまして、その内容といたしましては、前金払いあるいは概算払い等をいたしましたものにつきまして、物品が未納入であるというような事情でまだ検査を確認するに至らぬ、そういうものでございますとか、あるいは物品は納入されましてもまだ精算書が未着であった、また精算書がついておりましても、こちら側におきます精算の手続が未了であった、こういう事態でございます。 〔四宮委員長代理退席、委員長着席〕
○鈴切委員 三十四年から四十年までの年度別の精算書の未着件数、金額、物品はどういうものであるか、お答え願いたい。
○蒲谷政府委員 いま先生の御指摘は、精算書未着の分だけでございますね。昨年の四十一年十二月五日現在の会計検査院の調書の内容につきまして申し上げますが、実はその後だいぶ整理しておりますけれども、その時点で申し上げますと、三十四年度が十七件で四億六十三万二千円でございます。三十五年が百十九億九千六百四十八万二千円、百九十八件でございます。三十六年が百六十件で、十六億四千百二十五万三千円。三十七年度が百十六件、六億六千五百八十四万三千円。三十八年度が百二十一件で五億四百六十一万三千円。三十九年度が七十七件で五十三億七千百五十六万八千円。四十年度が二十五件で三十億八千百四万一千円というふうになっております。
○鈴切委員 それでは物品未納入の件数、金額、物品名。
○蒲谷政府委員 三十四年度は物品の未納入はございません。すべてが書類上の未整理になっております。三十五年度が三件で、四十三万三千円で航空機部品でございます。それから、三十六年度が十二件で、四億六百三十三万円で弾薬と航空機部品でございます。 ここで、先生も御承知と思いますが、いまの和は総計でございまして、現実の物品は相当納まっておりまして、いまの、たとえば三十五年で申しますと、未納入分の比率が物品としましては〇・〇五%でございます。書類の関係で、額は大きいのでございますが、品物はほとんど納まっておるということでございますけれども、ちょっとそういうことでお聞きいただきまして、三十七年度が三十五件で、五億五千九百七十九万一千円、やはり航空機部品、弾薬、装軌車の部品でございます。それから、三十八年度が八十七件で、八億五千七百二十三万六千円、これも航空機部品、弾薬、装軌車の部品でございます。いま申し上げた品物がお本なものでございます。三十九年度が六十二件で、十四億八千四百八万二千円これは武器、弾薬、通信電子関係の部品がおもなものでございます。四十年度が百六十件で、三十六億三千四百六十八万八千円、これも武器、通信機器、弾薬等でございます。
○鈴切委員 それでは精算手続中のものはどれだけあるか。
○蒲谷政府委員 三十四年度で五件ございまして、二千二面七十二万三千円、これは航空機関係の部品でございます。三十五年度が十七件ございまして、十七億三千七百三万二千円、これも航空機関係の部品でございます。それから、三十六年度三十七件、十八億四千百八十三万九千円、これも航空機部品、電子関係の部品、弾薬等でございます。三十七年度は四十四件ございまして、十億八千八百八十万一千円、航空機部品、武器等でご、ざいます。三十八年度が三十四件で二億七千六百六十九万円、武器でございます。三十九年度が十五件、三億六千百一万九千円、武器、需品、航空機部品等がおもなものでございます。四十年度が十三件、二億六千二百八万四千円、航空機部品、弾薬等でございます。
○鈴切委員 クレームの未解決の分はどうなっておりますか。
○蒲谷政府委員 クレームの問題につきましては、三十四年度はございません。三十五年度が一件で、額は一億六百十三万二千円、これは航空機部品でございます。三十六年度が六件ございまして、二千六百三十五万二千円、これは弾薬と航空機部品でございます。三十七年度が五件ございまして、四億一千百六十八万六千円、これは通信機関係の部品でございます。三十八年度が四件ございまして、九万八千円、航空機部品でございます。三十九年度が二件ございまして、五千九百二十三万三千円、これも航空機部品でございます。四十年度が二件ございまして、二億十一万七千円、通信機関係の部品でございます。
○鈴切委員 飛行機の中で、昭和三十四年から今日まで、ストライクダウンをしている中で運航停止をしている機種、それから現在破棄をしている機種は何か。
○蒲谷政府委員 専門の課長にお答えさせます。
○朝倉説明員 MAPで、アメリカからの無償供与で供与を受けた機種がそれらでございますけれども、三十四年度以降就役を廃したものはL21、これは陸の連絡偵察観測機でございます。それから、PV2というアメリカからもらった対淋機でございます。それから、JRFという、これもアメリカからもらった飛行艇でございます。それからPBMという対潜機、PBY6Aという飛行艇であります。それから、S51というヘリコプターでございます。それから、P28Bという練習機であります。それから、バンパイヤーという同じく練習機であります。それから、H21というヘリコプターであります。いずれもアメリカからMAPでもらった固定翼機ないしはヘリコプターであります。
○鈴切委員 三十四年度から未納入の航空機部品の中で、いまあなたが言われた機種の部品が入っているかどうか。
○銅崎説明員 先生御指摘の未納入の物品の中に、ただいま就役廃止になりました機種の部品が入っていると私聞いておりませんが、そういう事実があるかどうか検討いたしたいと思っております。
○鈴切委員 そんな無責任な答弁はないと思うのですよ。少なくとも入っているか入っていないかわからないというような、そういうような答弁のしかたは、実にそういうところにすべてのあいまいな未確認事項という問題が出てくるんじゃないかと思う。少なくとも相当の部品がある中に、当然未納入の中に、運航停止、破棄ということが決定されている中にも、かなりの部品が私はあると思うのです。ちなみに、あなたがそう言うならば、それじゃ具体的にあげてくださいよ。
○蒲谷政府委員 ちょっと観点を変えて失礼でございますけれども、私のほうも、会計検査院から指摘されまして、特にこの委員会でも御注意がございました。それで、特に、私のほうの長官から強い指示がございまして、三十七年度までにつきましてはすべて打ち切りまして精算をしております。もう未納入の物品は要らない、精算して必要な金を返してもらうということで精算に入っておりまして、もうこの問題については、われわれは品物は要らないという態度をとっております。三十八年度、三十九年度としましても実はいま検討中でございまして、三十八年度につきましても、できましたらと申しますか、これは長官の指示でございますが、この一月に協議をしまして、それまでに納まらないものはもう打ち切るという態度でおります。
○鈴切委員 現在は、そういうふうないろいろ指摘をされて、そういうふうに方針を当然変えもし、そのようにしていると思いますが、四十年度自体においてはこれだけの要するに未確認事項が指摘されているわけです。結局そういう部品が破棄をされ、あるいは運航停止になっている部品が現実に入ってきても、何の役にも立たないわけです。その点、不必要となった問題に対して、昭和四十年度の決算時点においてはどういうふうな態度であったかどうかということ。きょうは昭和四十年度の決算事項についてのいろいろのことを論じているわけですから、その点についてどうですか。
○蒲谷政府委員 御指摘の四十年度自体で未確認の中にあったかどうかにつきましては、いま銅崎課長が御答弁しまして、残念ながらはっきり申し上げられませんが、私はないと思っておりますし、現実は、先生も御存じと思いますが、三十五年度で現実に入っております率が〇・〇五%しか残ってません。入ってない品物が三十六年でも〇・七%である。ほとんど入って使っております。そういう関係で当然そういう要らないものは入ってないと私は考えております。
○鈴切委員 不必要になったものは当然入ってないというふうにあなたは言われるかもわからないけれども、それでは具体的に資料を提出してください。いいですか。あなたはそのように言われたが、私はそれをあるというふうに判断をしているわけです。ですから、あなたがもしそういうふうに言われるならば、その資料を提出してください。それでなお、不必要になった場合、そういう部品に対しては相手方にどのような交渉をしているのかどうか。
○佐々木政府委員 未確認事項が防衛庁におきまして非常に多いということは、先ほどから先生の御指摘のとおりでございまして、この点につきましては、われわれとしても長官の御指示を受けまして精算するということでございまして、要らないものにつきましてはキャンセルしまして金を返してもらうという措置を講ずるというふうなことでございます。
○鈴切委員 破棄、運航停止またごく一部しか使われない機種の中で、見積もり違いその他オーバーになって在庫に残った部品の処理については、どのようにしているか。
○佐々木政府委員 多量に調達した部品ということが検査院からも指摘されております。それにつきましてはその後の整備の部品といたしまして使用することにいたすということで、その後の部品の調達において調整するというような措置をとっております。
○鈴切委員 たとえばオーバーに入ってきた不必要な部品をその後の整備に充てるというふうに言われているけれども、実際にもう運航停止、破棄というような状態だし、すでに日進月歩している航空機にその部品が当てはまればいいんですよ。当てはまらない場合だって幾らだってあるじゃないですか。そういう場合に対して防衛庁としてどのような処置をとっているかということです。
○蒲谷政府委員 余っている部品という言い方でございますが、現実にいままで飛んでおりました飛行機がこの際もう飛ばせないというようになりますと、それまではいままでありました飛行機の中で部品取りをしまして、だんだんと数を減らしておるわけでございますが、それでも最後までもちろん飛んでおります。しかし、その飛行機がもう飛ばないとなりますと、当然それは廃棄処分をしまして、正式な会計法の手続によりましてそれがあるいはスクラップになり、あるいはほかに使えるものについてはほかに回しますけれども、そういう関係で手続をしまして廃棄処分をしております。
○鈴切委員 その数はばく大な数だと思うのですが、その点いかがですか。
○蒲谷政府委員 ただいま数字を持っておりませんので、後ほど調べて御報告いたします。
○鈴切委員 要するに日進月歩する航空機の現状に部品が間に合わないということは、物品がきてもどうにもならないものを前払いをしておるというふうに理解してもいいのですか。
○蒲谷政府委員 飛行機自体あるいはそれぞれの装備品は日進月歩しておりますけれども、新しい装備品にかわりますまでは古いものは動いております。その関係の部品として入っておりますので、その点は私が申し上げるまでもございませんが、動いておる間は古いものであり、その古い部品が動いておるということでございます。これが動かせないという段階では全般を廃棄処分にするということでございまして、日進月歩の問題と動いているものの必要部品の問題とは多少関係が違うかと思います。
○鈴切委員 増田防衛庁長官がこの問題についても部品納入については督促をするというように言われて、いまあなたは、昭和三十七年までは現時点においては全部要らないものはキャンセルをするというふうに言われたけれども、そうすれば今度出てくる会計検査院の未確認事項の中にはもう絶対そういうものは出てこない、そのように判断していいですか。
○蒲谷政府委員 来年度、会計検査院では四十一年度の私たちの決算を見ていただくわけでございますけれども、大体この有償援助関係につきましては、私のほうが注文しましてから二カ年以内に入るという見込みのものを頼んでおるわけでございます。二カ年と申しましても、結果的には発注する時期からでございますし、書類整理もございますので、二年強くらいのものはやはり形式上は未確認ということで残るということでございますけれども、現実に三年をこえるものにつきましては、われわれは整理してまいりたいというふうに考えております。
○鈴切委員 それは現実においてアメリカとの話し合いがついたのですか。それからまた、防衛庁から人を派遣して調査の折衝に当たっておるといわれておるが、アメリカでは国防省の中に陸海空があるという仕組みになっておるのですが、その点どういうふうになっておるのか。このようにしてもう七年たっていまだに実際に解決できなかったという問題に対しては、どういう仕組みになっておるか、その点について。
○蒲谷政府委員 実はこれはわれわれ部内でも、こういうものをなぜ置くんだということで、会計検査院から指摘される前にも問題になっておりましたのでございます。ただ、現実に手続がありましてその部品がほしいというものでございますから、なるべく得たいということでおりましたけれども、われわれ部内の意見もございますし、皆さん方の御指摘もございますし、長官からもうある時期のものは切っていけということでございまして、その方針で進めたわけでございます。 それから、いまアメリカに派遣しております人間につきましては経理局長から……。
○佐々木政府委員 ただいまアメリカの大使館に駐在しておる防衛庁から行っておる職員が五名おりますが、そのうち二名がこの職に当たっておる。さらにこの問題を解決するために米軍の補給処のあるところのサクラメント及びベーヨンに一人ずつ派遣いたしましてこの促進をしておる次第でございます。
○鈴切委員 クレームの未解決の航空機部品はすでに製造を停止しているというが、その点どうか。日本では使用しない航空機部品、またはアメリカでは製造中止をしておるとすれば、今後どのようにするつもりなんですか。
○蒲谷政府委員 いま日本で持っております航空機で、アメリカがすでに製造を停止しているという問題はもちろんございます。その点につきましては、当然アメリカ側でも製造を停止しましても使用はしておると思いますし、その関係の部品を向こうは持っておる。現在われわれのほうで廃棄しました飛行機の問題につきましては、先ほど航空機課長が申しましたように、無償援助でもらったものが多いのでございますけれども、そういうものにつきましては当然性能が落ちてまいります問題と、そういうような部品の供給の問題もございまして、現在あります飛行機の中で、何機かをつぶして部品取りをして飛ばしておる。それもできないというかっこうで廃棄するということになっております。アメリカが製造を停止したからすぐにアウトということでなしに、当然向こうでは相当数の部品を持っておるし、またわれわれが使っておるものにつきましては、当然アメリカが各国にそういう飛行機を供給しておりました関係で、その部品の供給の責任を持っておる。しかしそれもなくなれば一というのは、飛行機の生産を落としましても、相当数の飛行機が動いておれば、当然向こうは部品はつくると思います。その部品の製造もしない、もう在庫もないというときには、大体各国ともその飛行機がもう使えないという姿になってきたというわけであります。そういう意味で、先ほど申しましたような、飛行機がすでに就航から落ちたということだと思います。
○鈴切委員 その製造停止をするというときには、あらかじめ一年あるいは二年前に、これは製造停止をするということは日本のほうに予告されてくるのですか。ぽっと製造停止ということになるのですか。
○蒲谷政府委員 私、実は的確に前もっていついつ停止するぞという予告があるかどうかにつきましてはつまびらかでございません。ただこちらに米軍の顧問団もございますし、常に情報の交換をしておりますし、われわれの関係者は十分な情報を持って行動しておるというふうに考えております。
○鈴切委員 森田装備局長が兵器国産の責任を感じて気の毒にも自殺されたわけでございますが、ナイキの国産をめぐって約二十七億円という開発費が必要になったが、それは予算にどのように出ておるのですか。
○蒲谷政府委員 ナイキ、ホークの全般的な計画予算は財政当局と話しております。いま、森田局長が交渉しました、米国がいわゆる研究開発費を払えということで、払う払わないでもめまして、結果的にはそれを何らかの形で払わざるを得ないということでございました。形式上は、日米の協定では、研究開発費という名目では払えないけれれども、当然一般の特許料とかそういうものが機材に割り掛けて払われるという姿もございすので、機材に割り掛けて払うという話はしたわけでございます。実は現実に入りますのは四十三年度以降である。だから四十三年度以降につきましては、それがどういう形式になりますか知りませんが、支払いという姿の中で予算を組みまして、財政当局とも話しまして、国会の御承認を受けるということになると思います。
○鈴切委員 いま未確認事項に指摘されている、前金払いをした、要するに総額の利子計算をあなた方はやったことがありますか。未確認事項の前金払いをした総額の利子計算をしてごらんなさいよ、概算でいいから。どれだけになりますか。
○蒲谷政府委員 実はいま先生御指摘の、この有償援助関係の利子の計算につきまして、私、ちょっとつまびらかでないので、計算のわかっているものについてはお答えさせますが、一般にわれわれが前金払いをします契約の場合には、前金払い分の利子は原価の計算の際に落とすということで、そういうような計算方式をとっております。有償援助関係のものがどれだけ前金払いをした、その利子はどうなるか、ちょっと私御質問を受けまして、資料を持っておりませんので……。
○鈴切委員 私はやはり相当ばく大な、要するに未確認事項の中に含まれるところの前払い金の利子というものは、しょせんはみんな国民の税金なんです。それに対して片一方では開発費二十七億を取られて、片方は黙って追従をしているという姿、これはほんとうにいまの政府の、要するに防衛庁自体の大きな欠陥でもあり、また未確認事項が進んでいかない一つの大きな私は問題だと思うのです。やはりもっと、こういう問題があるのだから、開発費もあなたのほうが二十七億円取るとするならば、私のほうだってその際入れてしかるべきじゃないかと思うのです。その点いかがですか。
○蒲谷政府委員 先生の御指摘もごもっともでございます。この有償援助関係、これは私が申し上げるよりも、先生のほうがお詳しいと思いますが、日本の装備品が無償援助から始まって、それがアメリカの都合で有償援助に変わった、その関係で、いまは国産化のほうに向かっておりますが、そういう関係で私のほうの持っております装備品が、大体米国製が多かったということ、しかも米国のいまの在庫なり、あるいは一括した生産なり、あるいは品質なりという問題で、有償援助のほうがはるかに有利であるということで、このほうをとったのでございますが、いま申しましたような歴史的経過もございまして、いま御指摘になるような、多少と申しますか、三十四年までの未確認事項を残すというようなことになったと思います。その点につきましては、この際十分反省してまいりたいというふうに考えております。
○鈴切委員 それじゃ最後に、会計検査院としては、事項を羅列するだけでなくして、もっと私は、改善方法についても強い態度で臨むべきじゃないか、こう思うのです。すみやかにこの点を処理し、整理をさせる必要があると思うが、その点の会計検査院の見解をお伺いします。
○石川会計検査院説明員 同じような御質問がたびたび昨日華山先生からも出ております。われわれとしてもむろんここに未確認を羅列するというだけで満足しているわけではございませんで、中には、先ほど先生御指摘のような、実質的な弊害も出てくるような事態も当然予想せられるわけでございます。そこで未確認の整理につきましては、従来も口頭あるいは文書等によりまして照会をいたしまして、その促進方を要請しているわけでございますが、本年度におきましても、さらにこれにつきまして、いわば最終的ともいうべき照会を防衛庁側に出しているわけでございます。それに従いまして防衛庁側から、先ほど御答弁のありましたような措置が逐次とられているようでございますが、さらにそれらの防衛庁側の、われわれの要望するような手続がとられているかどうかというようなことをさらに検討いたしまして、留意事項なりそういった形で掲記するようなこともわれわれは考えざるを得ないと思います。
○鈴切委員 それじゃ現在、次期の戦闘機の機種FXの選定をめぐって調査団を派遣し、来年の八月ごろまでには選定を終わろうとしているが、その経過を防衛政務次官にお願いしたいと思います。
○三原政府委員 FXの機種選定につきましては、去る八月二十六日だと記憶いたしておりますけれども、調査員を西欧と米国に派遣をいたしました。一週間ばかり前帰国いたしたのでございます。 今回の調査は、昨日も長官からお答えがございましたように、主として結果的にはカタログを収集したというような点が成果になりはしないかというような判断もできるわけでございますが、しかし現地においてそうした生産工場なり研究機関等を調査してまいっておりますので、目下その整理中でございます。私、八月二十六日と申しましたが、十月の二十六日に出発をいたしまして、数日前帰国いたしました。その点は訂正をいたします。 そういうような事態でございまして、まだわれわれもその報告を受けておりません。注視をいたしておるという段階でございます。
○鈴切委員 選定についてはこれからいろいろ検討されるわけでしょうけれども、少なくとも防衛庁としてはこのFXの実際の配備、それには私は必ずプランがあってそのようにやられておると思うのですが、まず第一に機種の選定をされるのは大体いつごろまでのプランであるか、またその機種を購入する段階はいつごろであろうか、そしてなお配備をされるときの時点はいつごろであるか、それくらいは防衛庁としては当然考えられてプランを立てておると思うのですが、その点について……。
○蒲谷政府委員 三次防の計画の中で考えておりましたのは、大体四十三年度中にはと申しますか、四十三年度の中間くらいまでには機種を決定したい。まあ八月前後という目標でございます。それから四十四年度には生産に入りたい。ですから、それまでに契約は済むと思います。
○鈴切委員 飛行機は購入しないのですか。
○蒲谷政府委員 大体四十六年のうちには二機程度は就航に入れたい。だから大体、全体のかっこうは三次防期間中には入ってまいりませんですけれども、三次防末期には、たしか二機程度だと思いますが、就航を考えたいというふうに考えております。
○鈴切委員 それでは施設庁の長官がおいでになりましたのでお伺いいたしますが、施設庁が十四日明らかにしたところによりますと、電波障害の緩衝地帯として米軍から十二カ所申し入れがあったと聞きますが、設置申し入れがあった場所と、緩衝地帯の規制についてどのような制約があるのか、その点について……。
○山上政府委員 米軍から要求がありました電波緩衝地帯設置の施設は十二でございまして、それは北海道の稚内にあります稚内通信施設、それから北海道千歳にありますキャンプ千歳、青森の三沢にあります三沢飛行場、千葉県柏にあります柏通信所、それから埼玉県の新座町並びに東京都の清瀬町にまたがる大和田通信所、それから神奈川県の大和市並びに綾瀬町にまたがる厚木海軍飛行場、それから神奈川県の相模原市にあるキャンプ淵野辺、神奈川県の横須賀市にあります横須賀海軍施設、山口県の岩国にあります岩国飛行場、それから福岡市並びに福岡県志賀町にまたがります雁ノ巣空軍施設、長崎県佐世保市にあります佐世保海軍施設及び崎辺地区、この十二カ所について、昭和四十年ごろ以降、逐次電波制限地帯の要求がございます。
○鈴切委員 防衛施設庁としては、もうすでに内容の検討に私は入っていると思うのですが、最も強い制限が課せられたときの規制についてはどうなんですか。
○鐘江説明員 現在、十二の通信施設についての電波障害地帯設置の要求が来ていることは、ただいま長官が申し上げたとおりでございますが、いまお話しのいわゆる重い規制の部分、これは私ども、上瀬谷通信施設がすでにこの電波緩衝地帯の設置をいたしておりますが、かりにこの上瀬谷通信施設の例によりますと、ほぼ同様な内容になっておるということでございます。
○鈴切委員 上瀬谷通信基地の内容を知っているわけですが、これだけ強い規制を受ける場所に対する政府としての対策は、どのようにされるつもりなんですか。
○山上政府委員 この施設に対する緩衝地帯の要求につきましては、日米合同委員会を通じて要求がございましたので、この下部機構といたしまして特別の委員会を設けまして、日米双方から委員を出しまして、その委員会において技術的あるいは具体的に、はたしてかようなものが必要であるかどうかという基本的な問題を含めまして、目下調査検討中でございます。その調査検討をまって考えたい、こういうふうに思います。
○鈴切委員 ちょっと質問の内容と答弁とが食い違っておるわけですが、要するにその強い規制を受ける場所に対するやはり住民と片一方の防衛庁防衛施設庁としての折衝は、どういうふうに行なわれるかということなんです。
○鐘江説明員 どういうような措置をとるかということは、先ほど申し上げました上瀬谷通信施設の例をとって申し上げますと、先ほど先生がお話しになった重い規制の措置をする、いわゆる第一、第二ゾーンにつきましては、関係の土地所有者等とお話し合いの上、民事契約によりまして不作為の契約を結ぶ、すなわちそういう地区にはかくかくしかじかの建物は建てませんという不作為の契約を結んで実施しております。さらに第三、第四ゾーンの規制措置のゆるやかなところ、これは届け出の契結を結びまして、その所有者等が建物を建てたいというときには、防衛施設局に届けてください、そうしますと、その届け出によりまして、その内容を検討し、場合によりましては米軍とも協議いたしまして、そういう建物の建設の可否についてお答えする。そしてよろしいということになったときに初めてその方が建設をなさる、かような措置を講じております。
○鈴切委員 民事契約といま言われましたけれども、上瀬谷におけるところの民事契約ははたしてどれだけ進んでおるか。また実際に土地使用者として契約が済まない場合には、どのような措置をとるおつもりですか。
○鐘江説明員 現在上瀬谷におきましては契約件数は約三千件ございますが、その関係者の皆さまと、先ほど申しましたように民事契約を結んでいるわけですが、理解と協力を得まして、契約を締結していただしている現状でございます。かりにその契約に調印しない場合には、場合によっては強制的な措置を講ずるのではないかというようなお疑いもあろうかと思いますが、これはあくまでも話し合いによりまして契約を締結していただく、そういうことで横浜防衛施設局は関係の向きと交渉しておるということでございます。
○鈴切委員 それじゃ、土地収用法には絶対にかけないということですね。
○鐘江説明員 ただいま申しましたとおり、私どもはこの問題につきましてはあくまでも円満に契約を取り結びたいということでございまして、現在土地収用法の適用ということは考えておりません。
○鈴切委員 十二カ所の規制の内容に対する、施設庁としての見解を具体的にお伺いしたい。
○鐘江説明員 十二の施設の米側からただいま出てまいっておりますところの内容と申しますと、これは地区によりましては、公にいたしますと、いたずらに地元の皆さまの不安や混乱を招くということで、具体的な内容についての発表は差し控えさせていただきたいと思いますが、この取り扱いにつきましては、先ほど長官がお話し申しましたとおり、地元周辺の皆さまに影響を与えるということも考えまして、ことしの一月に合同委員会の下部機関に電波障害に関する特別分科委員会なるものを設置いたしまして、日本側といたしましては私どもの役所以外には外務省、大蔵省、建設省、農林省、自治省、それから郵政省、こういう関係各省の皆さまが集まりまして、米側の要求しておりますところの施設の内容をよく検討し、はたしてその必要性があるかどうかということをまず検討し、さらに個々の施設につきましても、米側が要求してまいっておりますところの内容に妥当性があるかどうか、できればそういう範囲も縮めてもらうわけにはいかないものだろうかというようなことは、今後調査いたしました結果におきまして、特別分科委員会で米側と折衝してみたい、かように考えております。
○鈴切説明員 柏市はすでに市議会で議決された約二十万坪の工業用団地が、この規制を受けるという大体範囲に入るわけですが、そうなりますと、工業用団地の目的が大きく変更されなければならない状態になるわけです。この場合に対するやはり施設庁としての見解について……。そういう問題は聞いておりますか。
○鐘江説明員 工業団地設置計画につきましては、実は昨日柏市の助役並びに総務部長がお見えになりまして、実はこういう団地設置計画があるのだ、ところが、私どものところの柏通信施設については近く電波障害地帯を設置するやに新聞で見たのですが、事実でしょうかというようなお話がありまして、昨日実はその内容をお聞きしたわけでございますが、それに対しまして、私どもも、米側の要求の内容は申し上げられないけれども、できるだけ高層建築物、こういう建設は避けていただけませんでしょうかということでお話しいたしたわけでございまして、今後もこの問題につきましては、市をはじめ地元の皆さまの御理解と御協力を得て処置していきたい、かように存じております。
○鈴切委員 この問題は柏市、淵野辺等の諸施設を含めて、都市開発計画にとって、また基地周辺住民の日常生活にとっても重大な影響を及ぼす問題であると思うのです。そこで、今後の検討、取り扱いについて施設庁としてどのような態度で臨まれるか、最後にその見解をお伺いしたいと思います。
○鐘江説明員 この問題につきましては、先ほども申し上げましたとおり、米側と詰めまして、まず必要性の有無、どうしても必要であるということになれば、その米側の要求内容をなるべく縮めるように今後折衝しなければならないわけですが、そういうことで日米双方詰め合った案の内容につきましては、おそらく周辺の都市開発、そういう面とも競合することが予想されますので、そういうことになりましたならば、まずもって県当局あるいは市町村当局、それから地元の皆さま、こういう方面にお話し申し上げまして、十分御納得の上に御理解と御協力を得て本問題を処理していきたい、かように存じておる次第でございます。
○鍛冶委員長 中村重光君。
○中村(重)委員 昨日、自衛隊員の自殺と精神病の問題についてお尋ねをしたのですが、担当者がいなくてお答えがなかったのですが、その詳細について御説明をお願いしたいと思います。
○浜田説明員 私から自衛隊員の自殺の概数について御報告をいたしたいと思います。 三十九年に自衛隊員で自殺いたしました数が二十五名、四十年が二十四名、四十一年が二十八名、四十二年の九月末現在十四名というふうな数になっております。 この率を人口十万当たりで算定いたしますと、三十九年度が一〇・五、四十年が九・七、四十一年が一一・二という数字になります。その数字と日本全国の人口動態統計によりました数字と比較いたしますと、三十九年が一五・一、四十年が一四・七、四十一年が概数でございますが、一五・〇という数字があがっておりますので、いずれも全国の自殺の死亡率に比較しますと低い数字になっております。 以上でございます。
○中村(重)委員 お答えは、いかに自衛隊の自殺があっても精神病があっても、全国の自殺率と比較して低いからということを強調しようという意味のお答えだった。そういうようなことで私はお尋ねしているのじゃない。また自衛隊員と一般の国民の中で自殺する者と、同じような環境の中にない。そうした比率によって云々するのではなくて、あなたのほうで自衛隊を募集されて、そうしていろいろな適格検査をして集まってきた自衛隊員がどうして自殺をするのかという、そのことに十分な関心を払っていく必要があるのではないか。あなたは数字をあげてお答えになったのだから、お答えになったそのことを私はあなたにいろいろ言おうとは思わない。けれども、あなた方のそうした説明の底に流れているものはどういうものかということは、大体想像がつくわけです。 一九六五年十二月七日、第十一回防衛衛生学今で自衛隊内の精神病、神経症、てんかん、自殺などをテーマとしたシンポジウムというのが行なわれた。この中で、自衛隊中央病院診療第四部の原中敏雄二等陸佐が報告をしている数字がここに出ている。それによると陸上自衛隊での自殺既遂者は、隊員千人当たり昭和三十七年で一・九、全死亡者に対して二二・三%、また昭和三十五年から三十八年までの自殺者は陸上自衛隊だけで百十三人にのぼっている。事故死者二百九十三人の三分の一以上を占めておるということになっている。これは責任のある報告であるから、間違いはないと思う。そこでこの自殺者の分析はどういうことになっておりますか、いろいろと原因の分析をおやりになっただろうと思いますが……。
○浜田政府委員 ただいま自衛隊中央病院の原田敏雄二佐の分析の状況を私が理解しておりますところでは、自殺の方法としては服毒によるものがかなり高うございまして、六二・二%にのぼっておるということでございます。それから原田二佐は自殺未遂の患者五十名について精神医学的な診断をやったのでございますが、それによりますと、神経症と思われているものが一番多うございまして約十六例、それから精神分裂症によるもの十四例、うつ病によるもの八例、この二つで精神病によるもの二十二例ということでございます。そのほか性格異常、てんかん、慢性アルコール中毒あるいは脳ようというふうなもの等によるもの四十五例ということでございます。戦前に比べまして、自衛隊の自殺におきます方法が服毒というふうな形になっておりまして、戦前は武器等による自殺の件数が多うございましたので、若干性格が変わっておるということでございます。 それから人事院が出しております数字と比較してまいりますと、国家公務員におきます自殺の一番主要な方法は総死でございます。したがいまして、通常の国家公務員の場合と自衛隊員の場合の自殺の方法については若干差異があるということでございます。それから先ほどちょっと追加を落としたのでございますが、国民全体の自殺の数字に比較しますと、確かに自衛隊員の自殺の率は低うございますが、全国家公務員の率に比較いたしますと、自衛隊員のほうの自殺の率が若干でございますが高いというふうな数字が出ております。 私たちがこれに対して将来どういうふうに対処していくかという考え方といたしましては、四十一年度から自衛隊の募集をいたしまして、隊員を募集します段階におきまして性格の検査等を行なうということ、それから二回の定期健康診断を励行いたしまして、できるだけ早期に精神障害の関連のあるものをさがし出すというふうなことを努力してやっていきたいと考えております。
○中村(重)委員 お答え願いましたように、昔の軍隊の時代は割腹自殺なんというのが非常に多かったのですが、自衛隊員の自殺というのは端的にいえば女性的になっているということがいえるように思うのです。いまあなたのほうで詳しい数字をおあげになった。ところが従来、自殺の原因というものは全くわからぬ、強度のノイローゼだということでどうも簡単に片づけられたという傾向があるのです。そういうことであってはならぬと私は思う。だから適格検査でパスしてきた自衛隊員に対して、あなたのほうでどのような規律正しい訓練をやっておるかということは大体想像がつくわけですが、それならばこうした一般の公務員を上回るような自殺の率というものがあってはならぬ。また、精神病患者がそうふえるということは問題である。だから募集の方法であるとか、あるいは自衛隊が現にやっているところのいろいろな訓練——昨日も私は申し上げたのだが、非常に重労働という形ですべての訓練あるいは作業に当たらしている。やはり人権を守るという立場から十分この問題に対しては重大関心を持って対処されなければならぬと私は思うのであります。時間の関係がございますからこの問題はこれ以上きょうお尋ねをいたしません。 次に伺いますが、質問も簡潔にいたしますから、答弁もそのつもりで願います。兵器生産の利益の率及びその利益というのはどういう形で押えられているのか。
○蒲谷政府委員 現在航空機、艦船その他の大きなものにつきまして発注する場合には、随意契約によるものが主でございますけれども、日銀の企業統計によります平均利益率を基準にしまして算定をしております。非常にむずかしい算定方式でございますが、結果的に申しまして大体七%前後、六・何%、総合平均を申しますと六・七八%ぐらいの利益率を見ております。もちろんこの計算方式によりましても、各企業によります利益率は変わっておりまして、大体四%から九%ぐらい、一〇%に近いものもございますが、そういうふうに分布しておるということになっております。
○中村(重)委員 そうすると、一〇%以内だということなのだが、この利益率というのは適当な利益率であるとあなた方のほうでお認めになっていらっしゃる率ですか。
○蒲谷政府委員 日銀の統計を見まして、日本の各企業の平均ということでございますので、私たちは適当と思っております。
○中村(重)委員 原価計算をずっとなさるのでしょうが、この利益率というのは、頭からこれだけの利益率を認めるのだという形でやっているのですか。あるいは結果的にそういうことになっている、だからそれ以上の利益率が出たならば、これを中途契約というのですかそういうときに押えていくということになっているのですか。
○蒲谷政府委員 いま申しましたように、日銀の企業統計を基準にして算定いたしまして、結果的にそうなっております。ただ現実は、一〇%をこえるような利益となります場合には押えるというかっこうで契約しております。
○中村(重)委員 押えるのだが、結局概算契約をまずおやりになっているのですね。それから最終的に中途確定というシステムでやっているのでしょう。そうすると、材料費であるとか、加工費であるとか、直接経費であるとか、あるいは製造原価であるとか、ここで純利益というのが一応出るわけですね。そしてあなたのほうでは概算契約をやって、それから製造というか、製作にかかるわけでしょう。それから自衛隊から派遣しているところの監督官というのですか、それが常時いるわけでしょう。製造工場にも。そこで原価計算をずっとやるという形になっているわけですか。
○蒲谷政府委員 私のほうが企業と契約する場合には、調達実施本部のほうの専門の部がございまして、そこである一定の基準によります予定価格を算定いたします。それに対して、企業としましては当然見積もりの価格を持ってまいります。その関係で、両方の突き合わせの中で、概算契約をいたします。現実は、いまのように飛行機なり艦船なり新しいものをつくってまいりますものが多いために、確定は初めできませんので、いま先生のお話しのように、各企業が監査官を置いておりまして、それが原価に影響を及ぼすような各諸元につきまして監査をしております。その中で本庁に報告を送りまして、原価計算に影響するような資料はとっておりまして、そういうものを検討しまして、最終的にいま先生御指摘のような中途確定ということで価格を確定するわけでございます。
○中村(重)委員 いまお答えのようだと、ほんとうの利益というものはわからぬのですね。まず初めに見積もり書が出る。それで見積もり書をもとにして、そうして、あなたのほうからそうたくさんの人が企業に行っているわけじゃないでしょう。だから労働者が労働時間が何時間で、材料はどういう程度だというので、大体の原価計算をやる。そうして初めの見積もりと突き合わせて、あまり原価計算と飛び離れたような利益率が出ると、それを押えるという形になるんだろうけれども、ほんとうの企業の直接の利益ということはわからないというように、いまのお答えの中からうかがえる。そこで私は、突っ込んでまだお尋ねしたいんですが、時間の関係がありますから、きょうはその点は、いずれまた適当な機会にお尋ねすることにいたします。 そこでこの基地等の後方施設の整備充実をはかるというので、弾薬等の備蓄に対する御方針があると思うのですが、大体どの程度備蓄をするという方針になっているのですか。
○蒲谷政府委員 いま数字等につきまして私ちょっと持っておりません。担当課長が調べておりますが、考え方は現在実は弾薬の備蓄が非常に少ないのでございますが、三次防につきましては予算の関係もございまして備蓄が進まないような結果になるのではないかと考えております。数字につきましては担当課長から……。
○生田説明員 御説明申し上げます。 弾薬の保有量といたしましては二次防の末期、一番末におきます保有量が陸上自衛隊の分が七万四千二百トン、それから海上自衛隊の分が七千八百トン、航空自衛隊分が五千三百七十トンということでございます。三次防につきましては特に何トン、それから何カ月分というような基準を設けての備蓄は、まだ計画はいたしておりません。先ほど装備局長が御説明申し上げましたように、総額の予算その他との関係がございますので、その都度検討いたしてまいるという考え方でございます。
○中村(重)委員 第二次防衛整備計画の中では、おおむね一カ月分を備蓄するということになっているのだ。だから三次防でも一ヵ月分とか二カ月分とかいう数字があるだろう。私はそのお答えをいただいてから、その根拠についてお尋ねをしていこうと思ったんです。ところがそういう答弁では入れませんから省略をいたします。 それから、兵器の種類によって製造する企業が指定をされるということになっておるのではないかと思うのですが、この指定の基準というのはどういうことになっているのですか。
○蒲谷政府委員 ただいま、その企業のほうの現実の監督は通産省がやっております。航空機製造事業法では一機種ごとに、それをつくれる企業の許可をしております。武器につきましては、武器等製造法でございますかで、大体ある一定の基準がなければつくれないということで、そのほうの許可は通産省からもらっております。私のほうは、通産省と協議をしながら、その通産省の認めております企業の中から、契約相手を選定するということでございます。
○中村(重)委員 通産省からそうした発注をするところの企業のデータをもらっておるのだということだろうと思うのです。ところが、兵器産業がものすごい受注合戦をやっておる。これは新聞等によって報道されておるとおり。それを見ると、何というのか第二のロッキードあるいはグラマン騒動というものが再現されるのではないかというような感じすらするわけです。私は特にここで関心を持っておるのは、御承知のとおりに、調整役であった防衛庁の森田三喜男氏が自殺をした。あまりにも兵器産業が受注合戦をやる。その調整で非常に苦しんで自殺をしたのではないかというようなことが言われた。この自殺の原因というのはわかったのかどうかということ。だから、いまのような防衛産業というのが兵器産業の受注合戦でもみくちゃにされて、その中でいろいろな黒い霧あるいはいろいろな問題が出てくるであろうし、第二の森田三喜男氏が出てこない、第三の森田三喜男氏が出てこないということの保証はないのだ。だからして、兵器産業の及ぼす影響というものがたいへんな問題であるから、これらの発注ということに対して、防衛庁としてはどういう態度で臨もうとしているのか。はっきりした基準、その企業の技術であるとか、あるいは能力であるとか、あるいは設備であるとか、そうした基準というものがはっきりしておるならば、私はそうした受注合戦というものが最小限度に食いとめられるであろうということも考えられる。それから契約のやり方にいたしましても、単年度であるとかあるいは長期契約であるとか、いろいろ問題があると私は思う。それらの点に対して、防衛庁はどういう態度でこれらの企業の選定、あるいは契約というようなことに対処しようとお考えになっていらっしゃるのか、この点をお答えを願って、私の質問を終わります。
○蒲谷政府委員 先生御指摘のように、たとえば多くの企業担当決定につきまして、あるいはその他の例につきましても、とかくのうわさのあったことは事実でございます。特に私のほうは、現在長官も、最も公正に、最も清潔に、ああいう事態の起こらないようにということで仕事をするように。もちろんこれだけ大きな装備品を調達する責にあるわれわれとしましては、予定時期に予定性能のものが予定価格で入るということが中心でございますけれども、全般に申しまして、いまの日本の製造業の力と申しますか、たとえば航空機工業などはまだ非常に弱い、あるいは造船工業は非常に強いというような、それぞれのわれわれがほしい装備品の生産業界の実態もございますので、そういうような企業がわれわれの装備品を必要な性能で必要なときに納めてもらうような、企業として適確であるように育ってもらうということもございます。通産省が先ほど申しましたように監督をしておりますので、十分な連絡をとりまして、とかくのうわさが出ませんように公正な発注をしてまいりたい、こういうふうに考えております。 森田前局長の死につきましてはいろいろと原因を考えておりますけれども、ちょうどあの時期にたいへんな仕事が重なりまして、CX、TXというような問題の決定とか、あるいはナイキ、ホークの日米交渉とか、あるいはナイキ、ホークの企業決定とか、あるいは三次防の出発時におけるレールを敷く作業とか、実は森田前局長は私の同僚でありますけれども、ほとんど十二時前に帰ったことはない。日曜もほとんど出勤したというような、そういう心身ともの過労が、ああいう結果になった。いろいろな総合的なものが原因と思いますが、何が直接原因かということにつきましては、われわれも断定はできませんが、ちょうどそうしたような仕事があまり重なり、彼のまじめな性格がそれを自分のからだと心を犠牲にして仕事をした、そういう結果ではなかろうかというふうに聞いております。
○鍛冶委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一博十三分散会