決算委員会 第5号
- 発言数
- 164 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1967/12/15
会議録
○鍛冶委員長 これより会議を開きます。 昭和四十年度決算外二件を一括して議題といたします。 本日は、総理府所管中警察庁、北海道開発庁、経済企画庁、科学技術庁、及び北海道東北開発公庫について審査を行ないます。 まず、当局より順次その概要説明を求めます。新井警察庁長官。
○新井政府委員 昭和四十年度の警察庁関係の歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 第一に警察庁の項であります。 当初予算額は百六十七億八千八百十七万八千円であり、予算補正追加額が四億八百六十二万三千円、予算補正修正減少額が六億四千四百七十二万一千円ありますので、歳出予算現額は百六十五億五千二百八万円となったのであります。これに予備費使用額が二億八百六十五万円、移用増加額が五千二十八万三千円ありますので、歳出予算現額は百六十八億一千百一万三千円となっております。 この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は百六十八億三百三十九万四千八百七十六円でありまして、不用額は七百六十一万八千百二十四円となっております。 この経費は、警察庁及びその付属機関並びに地方機関自体の経費のほか、都道府県警察に要する経費のうち警察法の規定に基づき国庫が支弁する警視正以上の階級にある警察官の俸給その他の給与及び警察職員の教養、警察通信、警察装備、犯罪鑑識、犯罪統計、警衛、警備、国の公安にかかる犯罪その他の特殊犯罪の捜査等に必要な経費でありまして、不用額を生じましたおもなものは、職員俸給等の人件費でありまして、職員の退職等に伴い予定より職員俸給等を要することが少なかったこと等によるものであります。 予算補正追加額の四億八百六十二万三千円は、昭和四十年九月以降政府職員の給与を改善するために要した経費であります。予算補正修正減少額の六億四千四百七十二万一千円は、既定の予算の節約額を修正減少したものであります。予備費使用額の二億八百六十五万円は、職員の退職者が多かったので退官退職手当に不足を生じたため予備費を使用することについて、昭和四十一年三月十月大蔵大臣の承認を得たものであります。移用増加額は五千二十八万三千円、これは、人件費等に不足を生じたため、科学警察研究所より三百三十四万九千円、皇宮警察本部より五百二十三万四千円、総理本府より三千五百万円、日本学術会議より二百七十万円、公正取引委員会より二百万円、経済企画庁より二百万円をそれぞれ移用したものであります。 第二は科学警察研究所の項であります。 当初予算額は一億三千三百六十七万二千円であり、予算補正追加額が二百六十三万七千円、予算補正修正減少額四百四十九万四千円、移用減少額が三百三十四万九千円ありますので、歳出予算現額は一億二千八百四十六万六千円となっております。 この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は一億二千八百四十三万一千九百二円でありまして、不用額は三万四千九十八円であります。 この経費は、警察庁の付属機関である科学警察研究所自体の経費でありまして、少年の非行防止、交通事故防止等の交通警察その他犯罪の防止並びに科学的犯罪捜査についての実験研究及び鑑定のために必要とした経費であります。不用額を生じましたおもなものは、職員俸給等の人件費でありまして、職員の退職に伴い予定より職員俸給を要することが少なかったことなどによるものであります。 予算補正追加額は、昭和四十年九月以降政府職員の給与を改善するために要した経費であります。予算補正修正減少額は、既定の予算の節約を修正減少したものであります。移用減少額は(項)警察庁の人件費に不足を生じたため移用したものであります。 第三は皇宮警察本部の項であります。 当初予算額は六億五千百八十九万三千円でありまして、予算補正追加額が二千九百七十万四千円、予算補正修正減少額が百三十一万七千円、移用減少額が五百二十三万四千円ありますので、歳出予算現額は六億七千五百四万六千円となっております。 これに対しまして、支出済み歳出額は六億七千四百八十三万六千三百九十六円でありまして、不用額は二十万九千六百四円であります。 この経費は、警察庁の付属機関である皇宮警察本部自体の経費でありまして、天皇及び皇族の警衛、皇居及び御所の警備その他皇宮警察に必要とした経費であります。 不用額を生じましたおもなものは、職員俸給等の人件費であり、職員の退職等に伴い所要額が予定より減少したことによるものであります。予算補正追加額は、昭和四十年九月以降政府職員の給与を改善するために要した経費であります。予算補正修正減少額は、既定の予算の節約額を修正減少したものであります。 第四は警察庁施設費の項であります。 当初予算額は十四億一千百十六万四千円であり、前年度より繰り越した額が三千九百六十万円ありますので、歳出予算現額は十四億五千七十六万四千円であります。 この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は十三億二千八百一万一千三百七十四円でありまして、翌年度へ繰り越した額が一億二千二百六十二万一千円ありますので、不用額は十三万一千六百二十六円となっております。 この経費は、警察庁関係の庁舎等の施設を整備するため必要な経費でありまして、そのおもなる内訳は、警察総合庁舎の新営工事の経費のほか、都道府県警察学校その他の施設を整備するために必要とした経費であります。 前年度より繰り越した三千九百六十万円は、警視庁第三機動隊庁舎新築工事、警察総合庁舎新築工事に要した経費の一部でありまして、いずれも昭和四十年度中に支出を終わりました。 翌年度へ締り越しました一億二千二百六十二万一千円は、警察総合庁舎新築工事の四十年度分でありまして、設備計画の変更等不測の事態が生じたため事業の遂行がおくれ年度内に支出が終わらなかったことによるものであります。 第五は都道府県警察費補助の項であります。 当初予算額は六十億七百七万五千円で、歳出予算現額及び支出済み歳出額も同額であります。 この経費は、警察法及び同法施行令の定めるところによりまして、都道府県警察に要する経費の一部を補助したものであります。 第六は国立機関原子力試験研究費の項であります。 この経費の歳出予算現額九十八万七千円は、昭和四十年度一般会計予算総則第十一条に基づき、昭和四十年四月一日大蔵大臣の承認によりまして科学技術庁から移しかえを受けたものでありまして、科学警察研究所において警察科学上の諸問題の解明にアイソトープを利用するための研究に必要な経費であります。不用額は二十円となっております。 第七は、特別研究促進調整費の項であります。 この経費の歳出予算額六千三百八十一万一千円は、昭和三十九年度一般会計予算総則第四十条に基づき、昭和三十九年十月七日大蔵大臣の承認によりまして科学技術庁から移しかえを受けた経費のうち昭和四十年度に繰り越した四千七百九十五万八千円と、昭和四十年度一般会計予算総則第十一条に基づき、昭和四十年九月十六日大蔵大臣の承認によりまして科学技術庁から移しかえを受けた一千五百八十五万三千円でありまして、前年度より繰り越しましたものは、警視庁で行ないました東京都心部における広域交通管理方式、すなわち交通需要に応じて作動する広域系統式信号機群の制御等の研究のため必要な経費の一部でありますが、昭和四十年度中にその支出を終わっております。 昭和四十年度に移しかえを受けましたものは、交通事故防止に関する研究を科学警察研究所、警視庁、神奈川県警察本部において行なうために必要な経費でありまして、不用額は七万七千三十六円となっております。 第八は庁舎等特別取得費の項であります。 この経費の歳出予算現額五億八千二百九十万二千八百円は、昭和三十九年度一般会計予算総則第四十二条に基づき、昭和三十九年十二月十五日大蔵大臣の承認によりまして大蔵本省から移しかえを受けました四国管区警察局の建築交換のうち昭和四十年度に繰り越しました三億三千二百九十万二千八百円と、昭和四十年度一般会計予算総則第十一条に基づき、昭和四十年九月二十八日大蔵大臣の承認によりまして大蔵本省より移しかえを受けました千葉県警察学校の建築交換に必要な二億五千万円であります。いずれも昭和四十年度中に支出を終わっております。 第九は下水道受益者負担金の項であります。 この経費の歳出予算現額二百九万円は、国有地等に対する下水道事業の受益者負担のために必要な経費を昭和四十年度一般会計予算総則第十一条に基づき昭和四十年十一月一日大蔵大臣の承認によりまして大蔵本省より移しかえを受けたものであります。不用額二百五十九円を出しております。 第十は警察庁施設その他災害復旧費の項であります。 この経費の歳出予算現額は一千百三十四万六千円でありまして、この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は一千百三十二万九千八百三十七円ありますので、不用額は一万六千百六十三円となっております。 この経費は、昭和四十年九月に発生した台風二十三号、二十四号及び二十五号により災害を受けた警察施設を復旧するに必要な経費として、昭和四十一年一月二十八日閣議決定により予備費使用を承認されたものでありまして、そのおもなものは、大阪府警察学校、徳島県警察学校、近畿管区警察学校等の本館、寮の補修工事並びに兵庫県その他数県の警察署、派出所、駐在所等の補修費であります。 他に国庫債務負担行為による庁舎等特別取得の事項があります。 この国庫債務負担行為限度額五千九百九十九万四千円は、中国管区警察局府中送信所の庁舎及び宿舎を建築交換するに必要な債務負担行為を昭和四十年度中に行なうため、昭和四十年度一般会計予算総則第十一条により昭和四十一年三月三十日大蔵大臣の承認を得まして大蔵本省より移しかえたものであります。 以上で各項別の概要を御説明申し上げましたが、これを総括して申し上げますと、当初予算額は二百五十二億二千三百四十万三千円でありまして、これに予算補正追加額四億四千九十六万四千円、予算補正修正減少額八億八千百九十五万三千円、予算移しかえ増加額二億六千八百九十三万円、前年度繰り越し額四億二千四十六万八百円、予備費使用額二億一千九百九十九万六千円、移用増加額四千百七十万円を加減しますと、歳出予算現額二百五十七億三千三百五十万八百円となります。この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は二百五十六億二百七十九万二千八百七十円でありまして、翌年度へ繰り越し額一億二千二百六十二万一千円、不用額八百八万六千九百三十円となっております。 以上、警察庁関係経費の決算について御説明いたしました。何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。
○鍛冶委員長 次に、川野北海道開発政務次官。
○川野政府委員 昭和四十年度北海道開発庁経費の決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 北海道開発庁に計上されている予算は、治山治水対策、道路整備、農業基盤整備等の開発に必要な事業費のほか、これらの事業を実施するため必要な工事事務費及び付帯事務費並びに開発計画の調査に必要な開発計画費及び一般行政に必要な経費であります。 昭和四十年度の当初歳出予算額は、九百四十四億三千百十三万五千円でありましたが、昭和四十年九月以降政府職員の給与を改善するため、四億四千四百五十三万五千円の予算補正追加額及び四千六百九十八万七千円の予算補正修正減少額があり、また、国立機関原子力試験研究費として科学技術庁から百七十三万五千円、下水道受益者負担金として大蔵省所管の大蔵本省から二万二千円の移しかえを受けまして、これに、総理本府から移用した額四百三十八万四千円、予備費使用額九千五百七十五万円を加えますと、総額は九百四十九億三千五十七万四千円となります。この額から、関係各省へ移しかえた額二百七十三億二千百七十六万円を差し引きますと、昭和四十年度歳出予算現額は、六百七十六億八百八十一万四千円となったのであります。 これに対し、支出済み歳出額は六百七十五億五千九百二十二万円でありまして、この差額四千九百五十九万四千円は不用額であります。 北海道開発庁の予算のうち、主要なものは、北海道開発計画に伴う開発事業費でありますが、開発の総合的かつ効果的推進を期するため、その予算を一括して当庁に計上し、使用に当たっては、関係各省所管の一般会計へ移しかえまたは特別会計へ繰り入れの措置を講じ、直轄事業については北海道開発局が、補助事業については道、市町村等が実施に当たっているものでありまして、各省所管別に移しかえ及び繰り入れの状況を申し上げますと、移しかえでは、厚生省所管の厚生本省へ移しかえた額一億九千二百九十六万九千円、農林省所管の農林本省へ移しかえた額百九十六億六千三十九万四千円、農林省所管の林野庁へ移しかえた額十一億七千四百三十万円、農林省所管の水産庁へ移しかえた額二十七億二千五百万円、運輸省所管の運輸本省へ移しかえた額四億二千三百万円、建設省所管の建設本省へ移しかえた額三十一億四千六百九万七千円、合計二百七十三億二千百七十六万円であります。また、特別会計への繰り入れとして支出した額は、建設省所管の治水特別会計へ百十三億六千六百二十万円、建設省所管の道路整備特別会計へ四百十三億千百五十万円、農林省所管の国有林野事業特別会計へ九億二千五百万円、運輸省所管の港湾整備特別会計へ四十三億千二百十万円、合計五百七十九億千四百八十万円であります。 次に、その他の経費の予算に定める項別の支出につきましては、北海道開発事業工事事務費で七十億二千七百六十九万円、北海道開発事業附帯事務費で二億二千八百三十八万八千円、北海道開発計画費で一億二千百八十四万五千円、北海道開発庁で二十二億六千四百七十四万円、国立機関原子力試験研究費で百七十三万五千円、下水道受益者負担金で二万二千円であります。 最後に、不用額につきまして、その主要な項と理由を申し上げます。 北海道農用地開発事業費で四千四百十三万九千円、北海道開発事業工事事務費で三百十九万九千円、北海道開発庁で二百十六万七千円でありますが、この不用額を生じました理由は、北海道農用地開発事業費では、事業費補助を要することが少なかったため、移しかえ未済となったものであり、また、北海道開発事業工事事務費及び北海道開発庁では、職員俸給等の人件壇を要することが少なかったためであります。 以上、昭和四十年度北海道開発庁の決算概要を御説明申し上げましたが、何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。
○鍛冶委員長 次に、山下経済企画政務次官。
○山下政府委員 経済企画庁の昭和四十年度の決算につきまして御説明申し上げます。 経済企画庁の歳出予算額は、当初予算額二百二十億四千八百七十万六千円でありますが、予算補正修正減少額三千三百四十九万円、各省所管の一般会計への移しかえ減少額九十億八百十六万九千円がありますので、百三十億七百四万七千円となっております。 歳出予算現額は、歳出予算額百三十億七百四万七千円に前年度繰り越し額三億四千八百八十一万八千円を加え、移用減少額二百万円を差し引き、百三十三億五千三百八十六万五千円であります。 この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は百十七億四千五百七十六万三千九百九十円となっております。この支出済み歳出額を歳出予算現額に比べますと、十六億八百十万一千十円の差額を生じます。この差額のうち、翌年度へ繰り越した額は十五億三千六百万円でありまして、不用となった額は、七千二百十万一千十円となっております。 次に、以上の内容を項別申し上げますと、第一に、経済企画庁の項でありますが、歳出予算額は、当初予算額七億六千七百六万四千円でありますが、予算補正修正減少額二千三百九十三万円がありますので、七億四千三百十三万四千円となっております。 歳出予算現額は、歳出予算額七億四千三百十三万四千円に移用増加額三百四十万円を加え、七億四千六百五十三万四千円であります。 この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は七億四千百六十七万五千三十五円でありまして、その差額四百八十五万八千九百六十五円が不用額となっております。この不用額が生じたおもな理由は、委員手当などを要することが少なかったためであります。 昭和四十年度のおもな事業としましては、従来に引き続き、総合経済政策の樹立、調整、長期経済計画の策定、国土総合開発の推進、水資源開発の促進、内外経済事情の調査等を行ないました。 第二に、土地調査費の項でありますが、歳出予算額は、当初予算額八億八千二百六十一万円でありますが、予算補正修正減少額四百七十六万五千円がありますので、八億七千七百八十四万五千円となっております。 歳出予算現額は、歳出予算額と同額であります。この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は八億四千五百四十八万一千九百十九円でありまして、その差額三千二百三十六万三千八十一円が不用額となっております。この不用額を生じたおもな理由は、国土調査補助金などを要することが少なかったためであります。 国土調査につきましては、前年度に引き続きまして、基準点測量、地籍調査、水文資料の整備及び土地分類調査を実施してまいりました。 第三に、経済研究所の項でありますが、歳出予算額は、当初予算額一億一千九百六十二万五千円でありますが、予算補正修正減少額四百七十九万五千円がありますので、一億一千四百八十三万円となっております。 歳出予算現額は、歳出予算額一億一千四百八十三万円より移用減少額五百四十万円を差し引き、一億九百四十三万円であります。 この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は一億五百九十四万四千三百六十三円でありまして、その差額三百四十八万五千六百三十七円が不用額となっております。この不用額が生じたおもな理由は、電子計算機等借料などを要することが少なかったためであります。 経済研究所におきましては、おもに、日本経済の計量的解明、経済政策効果の測定、及び経済予測について研究するとともに、国民所得推計を行なってまいりました。 第四に、国土総合開発事業調整費の項でありますが、歳出予算額は、当初予算額四十四億五千万円から各省所管の一般会計への移しかえ額十四億六千二百十五万円を差し引き、二十九億八千七百八十五万円となっております。 歳出予算現額は歳出予算額と同額であります。この歳出予算現額は、道路整備特別会計ほか四特別会計への繰り入れ額として全額支出しております。 この経費は、国土総合開発法等地域開発関係諸法律にかかる区域において実施する開発事業について、各省各庁の所管する事業相互間の進度の不均衡の調整をはかるため必要な経費でありまして、各省所管の一般会計及び特別会計へそれぞれ移しかえ及び繰り入れをいたしたのであります。 第五に、地域経済計画調査調整費の項でありますが、歳出予算額は、当初予算額五千万円から各省所管の一般会計への移しかえ額四千百三十八万二千円を差し引き、八百六十一万八千円となっております。 歳出予算現額は、歳出予算額と同額であります。この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は八百五十八万一千二百九十六円でありまして、その差額三万六千七百四円が不用額となっております。 この経費は、前年度と同様、各省の一般会計へ移しかえをいたしますとともに、経済企画庁においても所要の調査を実施いたしたのであります。 第六に、離島振興事業費の項でありますが、農林漁業用揮発油税財源身替離島農道等整備事業費及び揮発油税等財源離島道路整備事業費の項を含めて、歳出予算額は、当初予算額九十三億八千七百十二万円から各省所管の一般会計への移しかえ額五十一億三千八十五万九千円を差し引き、四十二億五千六百二十六万一千円であります。 歳出予算現額は、歳出予算額と同額であります。この歳出予算現額は、道路整備特別会計ほか四特別会計への繰り入れ額として全額支出しております。 第七に、水資源開発事業費の項でありますが、歳出予算額は、当初予算額六十三億九千二百二十八万七千円から各省所管の一般会計への移しかえ額二十三億七千三百七十七万八千円を差し引き、四十億一千八百五十万九千円であります。 歳出予算現額は、歳出予算額四十億一千八百五十万九千円に前年度繰り越し額三億四千八百八十一万八千円を加え、四十三億六千七百三十二万七千円であります。この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は二十七億九千九百九十七万三百七十七円でありまして、その内訳は、水資源開発基本計画調査費二千九百九十九万八千三百七十七円、治水特別会計への繰り入れ額二十七億六千九百九十七万二千円となっております。なお、翌年度繰り越し額は十五億三千六百万円でありまして、その差額三千百三十五万六千六百二十三円が不用額となっております。 この経費は、前年度と同様、その使用に際して各省所管の一般会計及び特別会計へそれぞれ必要額を移しかえ及び繰り入れをするとともに、経済企画庁において水資源開発を円滑に促進するため所要の調査を実施したのであります。 なお、翌年度繰り越し額を生じたのは、水資源開発公団の行なうダム等の建設が異常出水等により不測の日数を要したことと、用地補償が遅延したため年度内に支出を終わらなかったため財政法第十四条の三第一項の規定により繰り越したものであります。 以上、経済企画庁の決算の概要を御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。
○鍛冶委員長 次は、天野科学技術政務次官。
○天野政府委員 科学技術庁の昭和四十年度決算についてその概要を御説明申し上げます。 まず、歳出予算現額は百四十六億三千七百五十九万三千円でありまして、これに対する支出済み歳出額は百四十一億八千三百八十五万六千円となっております。 次に、そのおもなる費途についてその大略を御説明いたしますと、第一に、原子力関係経費として九十六億七千五百八十四万九千円を支出いたしました。これは日本原子力研究所の原子炉等の研究施設整備、原子燃料公社の原子燃料研究施設整備、国立機関における原子力試験研究の実施、民間企業等の原子力試験研究の助成等、原子力平和利用の促進をはかるために支出したものであります。 第二に、試験研究機関の経費として三十一億六千六万八千円を支出いたしました。これは当庁付属の試験研究機関のうち航空宇宙技術研究所、金属材料技術研究所及び国立防災科学技術センターにおける研究施設の整備等の実施、並びに宇宙開発推進本部における宇宙科学技術研究開発のための経費として支出したものであります。 第三に、科学技術試験研究費補助金として一億六千八百三十三万四千円を支出いたしました。これは人工降雨、水質汚濁防止等、科学技術の総合的、基礎的、共通的試験研究及び資源の総合利用方策の実証的調査に対する補助金、委託費のほか、発明奨励のための発明実施化試験費補助金等を交付するため支出したものであります。 最後に、重要総合研究等の推進をはかるための特別研究促進調整費、科学技術者の資質向上のための海外派遣費、日本科学技術情報センターの事業の実施等の資金に充てるための政府出資金並びに科学技術庁一般行政費等として十一億七千九百六十万五千円を支出いたしました。 以上、簡単でありますが、昭和四十年度の科学技術庁決算の大略を御説明申し上げました。よろしく御審議のほどお願いいたします。
○鍛冶委員長 次に、会計検査院当局より、検査の概要について順次説明を求めます。石川会計検査院第二局長。
○石川会計検査院説明員 昭和四十年度警察庁所管の決算につきまして検査を行ないました結果、違法あるいは不当と認めました事項はございません。
○鍛冶委員長 次は、増山会計検査院第三局長。
○増山会計検査院説明員 昭和四十年度の開発庁所管の決算につきまして検査の結果、違法または不当と認め掲記する事項はございませんでした。
○鍛冶委員長 次は、斎藤会計検査院第一局長。
○斎藤会計検査院説明員 経済企画庁の昭和四十年度の決算につきまして検査をいたしました結果は、特に違法または不当事項として掲記される事項はございませんでした。 科学技術庁の昭和四十年度の決算につきまして検査いたしました結果も、違法または不当として掲記した事項はございませんでした。 以上でございます。
○鍛冶委員長 次に、北海道東北開発公庫当局より、資金計画、事業計画等について説明を求めます。亀井北海道東北開発公庫副総裁。
○亀井説明員 お手元にお配りしております北海道東北開発公庫第十事業年度業務報告書の要点について、簡単に御説明申し上げます。 当公庫の昭和四十年度における事業計画は、出資三億円、融資三百六十七億円、合計三百七十億円で、その原資は、政府出資金五億円、政府借り入れ金七十億円、債券発行二百億円及び自己資金九十五億円を充てる予定でありました。また、昭和三十九年六月発生した新潟地震による災害復旧については、前年度に引き続き全面的に協力することとし、融資ワクの中から四十億円をこれに充てる予定でありました。 これに対し、実績では、出資は行なわず、全額融資で、北海道、百四十四件、百六十二億円、東北、百三十七件、二百八億円、合計二百八十一件、三百七十億円となり、また、原資の調達は予定どおり行なわれました。 年度中の融資状況を業種別に見ますと、北海道では、森林資源利用工業、産業基盤整備事業及び地下鉱物資源の開発利用工業が、東北では、地下鉱物資源の開発利用工業、化学工業及び森林資源利用工業が中心となっております。また、東北への融資の中には、新潟地震災害復旧資金として貸し付けた十一件、三十九億七千四百万円が含まれております。 この年度の決算は、貸し付け金利息収入等の益金総額が百七億三千七百万円となり、これに対し支払い利息、事務費等の損金総額は九十五億八千四百万円で、差し引き、諸償却引き当て金繰り入れ前で十一億五千二百万円の利益を生じました。 当公庫は、公庫の国庫納付金に関する政令に基づく大蔵大臣通達により、滞り貸し償却引き当て金の繰り入れ限度額は、期末貸し付け金残高の百分の四・五をこえない額と定められておりますので、前述の引き当て金繰り入れ前利益から固定資産減価償却引き当て金へ一千四百万円を繰り入れた後、残額十一億三千八百万円を全額滞り貸し償却引き当て金へ繰り入れました。したがって、この年度は、国庫に納付すべき純利益金は発生しませんでした。 かくいたしまして、昭和四十年度末における資産負債の状況は、貸し付け金残高千二百五十三億八千九百万円、出資金八億七千二百万円となり、これに対し、政府出資金五十億円、政府借り入れ金残高百八十七億二千万円、債券発行残高九百九十八億五百万円、滞り貸し償却引き当て金残高四十六億七千七百万円となりました。 なお、出融資残高の地域別内訳は、北海道、八百六十一件、六百十六億七千一百万円、うち、出資十四件、七億三千九百万円、東北、七百八十三件、六百四十五億九千万円、うち、出資五件、一億三千三百万円であります。 以上、昭和四十年度北海道東北開発公庫の決算概要を御説明申し上げましたが、何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。
○鍛冶委員長 これにて説明聴取を終わります。 —————————————
○鍛冶委員長 これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。華山親義君。
○華山委員 これは各庁別に聞きますか、全部やりますか。
○鍛冶委員長 科学技術庁からお願いしたいと思います。
○華山委員 それでは科学技術庁に伺います。 これはこの委員会でも非常に問題に相なりましたところでございますが、東大の宇宙研究所とも関係の大きい問題でございますけれども、宇宙開発のために国の機関を一元化し、有効に経費を使うべきじゃないかという見解があったわけでございます。その後この問題はどういうふうに相なっておりますか、私ども関心を持つわけでありますので、お答えを願いたい。
○天野政府委員 一元化するということは、科学技術の開発を非常に大きく伸ばすためにどうしても必要と考えております。私も政務次官に就任して日なお浅いわけでありますが、前長官並びに前政務次官からの引き継ぎによりまして、科学技術庁、大学当局並びに文部省との過去における折衝の経緯を経まして、現在この問題は鋭意検討中でありますが、近日中にその結論が出るような状態にまで運んでおります。ただ、細部的な問題につきましてはいろいろ検討の余地があると思いますが、大乗的見地から一元化してやるという方向には大学当局も進んで協力できるような体制になったという話を承っておる程度でありまして、まだその内容につきましては私具体的に折衝しておりませんのでわかりませんが、この臨時議会中には結論を出したいということで、急いでその取りまとめをやっておる最中でございますので、御了承願えればけっこうだと思います。
○華山委員 今後、宇宙開発のみならず、非常に大きな科学の開発の問題を日本は持っておるわけでございますけれども、これにつきまして、方針では、各庁一律に人員を縮小するという方向を出しております。しかし、これはすべてに通ずる原則ではない、防衛庁については減らさないということもあるわけでありますから、どこかに政府としての限界があると思うのでありますけれども、私は今後の日本を考えますと、科学技術庁等につきまして人を減らすというふうなことは考えられない。また、特に大学のことにつきましても同じようなことがいえるわけでございますが、その点につきまして科学技術庁は唯々諾々として政府の方針に——これは総理大臣の命令だから聞かなければいかぬといえばそれっきりの話でありますけれども、どういうふうな御方針でいられますか。
○天野政府委員 その御意見ごもっともであります。行政機構の改革は、ただ一律的に線を引いてこれを切り捨てるというようなやり方が望ましいものではなくて、行政を執行するのに必要なものは伸ばしていくというのが、やはり行政改革の基本的なものであると思います。そういう点で、一省一局削減につきましては、総理大臣からの命令でもあるというので、科学技術庁でもこれにはこたえる用意はいたしておりますが、宇宙開発に対しては特に新しい局を一局どうしてもこの際設置する、そして宇宙開発を外国におくれをとらないようにやろうという考え方で、新設をやるために現在審議会にその諮問をしております。近日中にその結論が出ると思いますので、それに沿いまして、宇宙開発局という新たなる局を設けまして、宇宙開発を強力に推進するという考え方でおります。
○華山委員 人員の、あるいは組織の問題のみならず、財政硬直といわれますけれども、その財政硬直の面が日本の科学の進歩を押えるようなことがございましたならば、これは将来に禍根を残すと思うのです。どうぞその点におきまして、科学技術庁は、御自分の庁のみならず、あるいは文部省にも関係があるでございましょうけれども、科学の進展をはばむような予算の組み方、こういうことにつきましてはひとつ頑強にがんばっていただきたい、このことをお願いをいたしたいのでございますけれども、大臣がおられないのでたいへん残念でございますが、優秀な次官でもあられるので、がんばっていただきたいと思います。
○天野政府委員 本来なら大臣が出まして、いいお答えを申し上げると同時に、御協力をお願いするところであろうと思いますが、何といっても、科学技術庁は御案内のように新しい役所でございまして、理想と夢を追って行政を進めておる役所でもございます。そういう点から、予算獲得には、圧力団体もないし、なかなか困難な状態を示しておるのが現実でありますが、私たちはこれから来年度の予算編成の作業に入るわけでございますので、一生懸命努力はいたしますが、この問題に関する限り、ひとつ与野党超党派的に御支援、御鞭撻を願いまして、日本の技術革新、科学の進展に大いに寄与できるような措置をするように、私も大臣も新任早々でありますが一生懸命努力をいたしますが、くどいようですけれども、与野党の先生方にも格別な御支援をこの機会にお願い申し上げたいと思います。
○華山委員 前に私が次官にお聞きしたところが、たいへん威勢のいいことをおっしゃったけれども、さっぱり実行しない。やはりここでお話し合いをしたことはぜひひとつ実行してもらいたい、こういうふうに思いますし、これは私まじめに日本の将来の科学ということを考えますので、よろしくお願いいたします。 それから、種子島の基地の問題はいまどんなふうに進展しておりますか。
○天野政府委員 私よりも先生方のほうが御案内かと思うのですが、いわゆる宮崎県が主力で、漁業問題の補償という問題がからみまして猛烈な反対のあるのは御存じのはずと思います。そういう点で、鋭意努力はいたしておるのでありますが、なかなか簡単に解決のできるものではなさそうでありますけれども、ようやく科学技術庁といたしましては種子島周辺漁業に対する漁業対策という方針を立てまして、これを地元の宮崎県知事に御依頼申し上げまして漁民説得にお願いを申し上げておるところでありますが、ようやく宮崎の知事さんも、それでは引き受けて話し合いをしようという段階まできておるのが現実の状態でございます。私も就任早々でありますので、その内容について具体的に申し上げることはできかねるわけでありますが、どうやら話し合いのかけ橋ができたというような形になりましたので、鋭意話し合いを進めまして、一日を早く打ち上げが可能になるように努力を続けておる最中でございます。
○華山委員 事務当局の人にお聞きをいたしてもよろしいのでございますけれども、種子島の打ち上げ実験場については、いままだ何らの施策といいますか、準備といいますか、そういうものは全然やっておらない段階でございますか。
○梅澤政府委員 種子島につきましては、去年約一億円の打ち上げ用の設備をつくりましたが、その後、ことし、四十二年度にも約一億円の予算を計上いたしまして、打ち上げの設備の増強をはかりますことになっておりました。しかし、漁業の問題がございますので、あまりそこでそういう仕事をやって漁民の方々の意思をそこなっても悪いのではないかということで、最近約一割程度の仕事をやりましてから、五月ごろから、ただいまストップしております。そうして、なるべく早く、宮崎県が解決いたしましたら早急に設備を増強するという考え方で、その計画だけはすぐできますようにはかっておるわけであります。
○華山委員 そういたしますと、今度の決算には出てまいりませんけれども、四十二年度の決算におきましては、これが不用額といたしまして、あるいは繰り越し額として残るわけでございますか。
○梅澤政府委員 四十二年度といたしましては約八割以上残ると思います。しかし、現在のところでいきますと、まだことしのうちに解決がつく見込みもございますし、来年の三月までには、なるべく早く仕事ができるように、向こうの漁民の関係がおさまりましたらすぐできるようにという体制にしておりまして、それでできるだけ設備を今年度中にやりたいという努力をいたしております。
○華山委員 今年度中とおっしゃいますけれども、もうあと三月ぐらいしかないわけですけれども、そういう何か交渉の段階に入るということであって、見込みというものはあるのですか、ないのですか、どうなんですか。
○天野政府委員 漁業交渉と種子島の施設の進め方とはおのずから別でありますが、施設を進めると漁民の方々に刺激を与えるということで、非常に神経質に科学技術庁はなっておるようでございます。そういう点から、できることなら漁民との交渉を円満に妥結した上で、急いでやりたいという考え方のようであります。そういう点で非常にデリケートなものですから、そこまで内容的に申し上げることはお許し願いたいと思うのですが、一応地元の宮崎の知事さんが、いままで入らなかった人が中に入って橋わたしをしようというところまで進んできたというところに、私たちは先行き明るい期待を現在持っておるわけでございまして、この問題の交渉が軌道に乗りますれば、急逝予算はできるだけ繰り越ししないように、ひとつ使い上げるように努力をいたしたいと思いますので、その点御了解願いたいと思います。
○華山委員 以上で終わりました。
○鍛冶委員長 吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 いまのあり方をほめて笑ってする問答にならぬかもしれませんが、どうぞあしからず。 科学技術行政の重要なことはだんだん認識されてきておると思うのですが、これにつきまして、一つは、それならば基礎的な研究調査についてもっと充実して財政、予算の措置を講じねばならぬという問題、それから文部、通産とかその他に分かれておりまする基礎的な科学研究の機関というものをもっと総合されなければならぬというように考えます。そういういろいろな問題があると思います。一体技術庁は、こういう基礎調査についての総合調整をするというような、そういうことが主たる任務の官庁なんでしょうか。その点どうなんですか。
○梅澤政府委員 お答え申し上げます。 私どもの局は調整局ということになっておりますので、その関係でも実は各省に研究所が七十以上ございますので、私の局が、国立の研究所の研究の総合調整、こういうことを行なっております。それらの各省の主たる研究を有効に進めるために、総合的に、重複しないようにするということに努力しているわけでございます。
○吉田(賢)委員 最近行政官庁の充実という問題と、それから行政官庁をもっと整理統廃するという問題とからみ合っていると思うのですが、これはやはりいろいろ行政がございまして、基礎的には、一つは日本の官庁が少し財政的にむだが多いのではないだろうか、それから行政事務においてもむだ、重複等が相当あるのではないだろうかといったようなことが、やはり財政硬直化の一つの原因になっておるのではないだろうか、こういうことも指摘されております。そこで、一つは、きのう閣僚協議会できめました科学技術庁の局廃止の問題ですね、これは一体どういう観点から廃止することになるのだろうか、その点についてひとつお考え方をはっきりさせておいてもらいたいと思います。
○馬場(一)政府委員 今度の一省一局削減ということで、科学技術庁といたしましても、先日の閣僚協議会で、資源局を廃止いたしまして、そして資源局の業務を一部計画局、一部は、付属機関である資源調査所というものを設けまして、そこで行なう、こういうふうに考えたわけでございます。一局削減にはなりますけれども、資源局で従前やっておりました資源の総合利用のための調査、あるいはこれを各省の行政に反映させていくという重要な仕事はなくなるわけではございませんので、この仕事を局でないかっこうで受け継ぐということで、ただいま申しましたように、調査業務的なものは資源調査所で行なうことにいたしました。それを各省の行政に反映させていくという行政的な仕事は、このたびは、計画局に一課を設けまして、そこで引き継ぐ、こういうかっこうを考えておるわけでございます。
○吉田(賢)委員 結局それは財政負担が軽減するということになるのですか。あるいはその他行政事務が簡素になるということになるのであろうか。要するに、大きく要請されておる省庁の一局削減問題は、いずれかの目的に沿わなければ意味がないのです。国民の求めておるところはそれなんです。行政改革をもつと推進しろというその目標はそれなんです。だから、名前だけ変えてある、そういう財政的にも行政的にもそれによって何らかの効果があらわれないということであっては意味がないのです。その辺は率直にそれに応じていくという体制になっておるかどうか、この辺をはっきりさせておきたいのです。私は、科学技術庁というものは、他の実施官庁と違いまして、問題の合理性とか筋とか基礎とか、そういったことを非常に重視される官庁と考えますので、一そうそういう国の財政、行政の基本に触れておる問題にひっかかったときはちゃんと筋道を立てて考え方をきめておいてもらいたいと思うのです。この点どうなんだろうか。これはほんとうは長官の腹が必要なんですがね。どうなんです。
○天野政府委員 行政整理、行政機構の改革というものは、いま吉田先生がおっしゃいましたように、行政の簡素化ができる、あるいは財政の負担の軽減をはかるという、いずれかのものの一つでなければならないことは、これは当然でございます。そういう点で、私が就任いたしましたときは、もうすでに前の大臣で資源局を廃止して分割して各局あるいは調査所のほうに併合してやるという方針がきまったという引き継ぎを受けておるわけでありますが、おそらく、この局を廃止したという点につきましては、いま申し上げましたように、事務の簡素化あるいは財政の削減等もおこたえができるような措置を講じつつやるという考え方で整理をいたしたものと思います。ただ私見で申し上げますならば、二十年も三十年も五十年もの歴史のある役所ですと、こういう急激に時代が移り変わっておるときでありますから、そういう点で明治の時代からある局が必ずしも現在役所に存在しなければならないかという問題がいろいろあると思うのです。私たちの役所のようにでき上がってわずか十年そこそこの新しい役所では、本来ならば、伸ばすとも削減するものはないのが常識だと思うのでありますが。いわゆる財政の硬直化に伴いまして佐藤内閣の方針としてこの機構改革で一省一局削減の方針を出したので、この内閣の期待にも沿いたいと思いますし、いま申し上げましたように、局は減らしても一つも事務的簡素化が行なわれない、あるいは財政的な措置においても削減は一向行なわれないというような非難を受けることのないように、その趣旨に沿って鋭意努力を続けてまいりたいと思うわけでございますので、その点御了承願いたいと思うわけであります。
○吉田(賢)委員 結局、これはある時期におきましては、廃止もしくは統合される各省庁の局問題の結末は、財政的に行政的に何らかの報告がされるべきだと思うのです。ようやく昨日の閣僚協議会できまったくらいですから、まだそう固まっておらぬと思いますけれども、別の機会に、その結果こういうふうな成果がありますということはやはりこの委員会でぜひ御報告を願いたい。強く御要請申し上げておきます。 それから公社公団の問題につきましてですが、原子力研究というようなものが科学並びに日本のあらゆる基礎的な真理の研究の重要な場に立たされておると思うのですが、その場合に、原子燃料公社と原子力研究所の統合の問題がございましたですね。これはどういうふうに扱われておるのでございましょうか。この点につきましてもかなり批判があって、この特殊法人の扱いは科学技術庁としては相当重要な課題になっておったと思いますが、これはどういうふうになりましたでしょうか。
○馬場(一)政府委員 先生ただいまお話のございましたように、原子燃料公社というものが従前にございましたが、新たに原子燃料の開発の問題と並行いたしまして高速増殖炉その他の新しい動力炉を開発していくという必要性が生じましたので、この新しい動力炉の開発のための事業体というものをつくる必要が生じたわけでございます。それで、これをやります事業体といたしまして、従前の核燃料開発の公社とあわせまして、動力炉の開発、それから核燃料の開発を一つの事業団でやるということで、御承知のように、本年度から動力炉・核燃料開発事業団というものが設立をされまして、従前の原子燃料公社の機能をこの事業団に統合いたしたわけでございます。核燃料の開発、動力炉の開発、これはいずれも原子力の平和利用ということで関連いたしておりますが、部門といたしましては二つの部門でございます。これを、相関連いたしますので一つの事業団で今後開発を進めていく、かようになったわけでございます。
○吉田(賢)委員 核燃料開発事業団が発足いたしまして、そこで大学の基礎研究との関連の問題につきましては、これは文部省あるいは大学自身との関係が相当重要だと思いますのですが、これらにつきましても、おのおのやはり別々な立場がかなり従来弊害を生んでいるんじゃないだろうかというふうに思うのですが、大学の基礎研究に対するあらゆる施設、それから要員、あるいは研究経費、そういうものと両者の関係はどういうようにこれは総合されていくのでございましょうか。
○馬場(一)政府委員 大学におきます原子力のいろいろな基礎研究というものがあるわけでございます。ただいま申しました動力炉なりあるいは核燃料の開発事業団と申しますのは、むしろ、研究と申しますよりは、具体的にその新しい動力炉なりあるいは今後の新しい核燃料あるいはそれの再処理等の開発の業務をやる事業体でございます。むろん、こういう新しい開発を行ないますためには、その基礎になるいろいろな研究が当然その背後に必要なわけでございまして、この基礎研究の機構といたしましては、御承知のように科学技術庁にも特殊法人として原子力研究所というのがございますし、さらにそのベースになるもっと基礎的な研究は、御承知のように大学の研究で行なわれておるわけであります。もちろん、研究と開発とは相互に密接に連絡、関連がございますので、原子力の技術行政を進めますたてまえから、原子力委員会等におきまして、研究、開発を一貫いたしました一つの計画と申しますか、そういう計画をつくりまして、お互いに相互関連しながらやっていく。具体的に申しますれば、たとえば大学の先生をこういう事業団なりあるいは研究所に客員として招きまして、客員研究員制度というようなものもございます。そういうことで研究と開発と相互に密接に連絡をしながら有効に進めていきたい、かような考え方でございます。
○吉田(賢)委員 基礎的な科学技術につきましては、財政硬直化の影響が、かなり予算圧縮の傾向が強いだろうと見ております。特に新政策予算というのは相当減縮されていきます。しかし、やはり基礎的研究が応用、総合の以前に十分にされておらなければならぬということは、これは申すまでもございませんので、この辺につきましての科学技術庁の今後の役割り、任務、行政的なお仕事というものは非常に重要だと思うのですが、これは財政硬直にかかわらず積極的に過去を振り返って今後の新しい施設の予算措置、計画というものを進めていくべきだろうと思うのですが、この辺につきましては、若干この委員会とはすれ違いのような観点ですけれども、相当予算規模は大きく進めていいんじゃないだろうか、こういうふうにも考えておりますので、その辺のかまえは具体的にどうでございますか。
○梅澤政府委員 確かに、日本におきましては民間の基礎研究費というのは一一%くらいになっておりますが、アメリカへ行きますと約三%くらいが民間の基礎研究費になっております。その関係から、確かに民間のほうの基礎研究に負担が多くて、なかなか基礎研究が伸びないという現況でございます。その関係から、私たちのほうもできるだけ国立の研究所その他の基礎研究を増強していきたい。したがいまして、経常研究と申しますか、われわれのほうは人当研究費あるいは経常研究費というのがおもに基礎研究費に当たるわけでございますが、その費用の増加ということを強力に進めていくということで現在進めております。
○吉田(賢)委員 あと一点で終わります。 資源局に関連をする問題なんですが、人間の食う植物を研究する篤学者がおりまして、世界で第一位の実績とデータをいま持っておるのです。人間の食う植物が八千種あるというデータで、英文で全部書いてあります。そういうものをやはり科学技術の観点から新しい開発として刊行奨励をしてはどうかと文部大臣にすすめておりますのですが、こういう問題もあるおりからですから、文部省あるいは農林省との横の関連におきましても資源開発の面はやはり相当開発し研究していく余地があるんじゃないだろうか、こういうふうに思っておりますが、これは御要望を申し上げまして今後の施策の参考にしておいてもらいたい、こう思うております。名前を申しますると、大阪府立大学の元教授であります田中長三郎という人で、食用植物の研究で世界的に成果をおさめるべき一つのアルバイトでございますので、ちょっと申し上げておきます。 終わります。
○鍛冶委員長 中村重光君。
○中村(重)委員 宇宙開発については各委員からいろいろ質疑が行なわれ、一元化についていろいろお答えがなされておったのですが、御承知のとおり、この春以来、国会においても、またこの宇宙開発に関係をしておる人たち、もっと大きく申し上げると、宇宙開発に大きな期待を寄せておる国民の間に、一元化についてどうしてこうもたもたするのだろうか、もっとすっきりした形で総力をあげて取り組むべきではないかというような声が高いということは御承知のとおりであります。だがしかし、東大においてもこの一元化ということについては抵抗しておるというような状態でございますが、いま総理府に宇宙開発審議会ができた。ここで一元化、総合開発についての検討がなされておると思いますが、その検討の進捗状態と申しますか、あるいは答申等いろいろな関係もあると思いますが、その状況についてひとつ伺ってみたいと思います。
○梅澤政府委員 宇宙開発審議会の状況について報告申し上げます。 現在九月から宇宙開発審議会が始まりまして、宇宙開発審議会の中で、諮問の関係から宇宙開発の体制問題は総会で行なう。それに伴って一応四十八年度までの宇宙開発計画については計画部会で行なう形をとりました。 この計画部会の中で、やはり衛星の問題とそれを打ち上げまするロケットの問題とはものが違いますので、それを二つの分科会という形で御審議いただきまして、そこでロケット分科会それから衛星分科会の御報告が出ましたので、それを計画部会に入れて、先般計画部会としては報告がなされたわけでございます。 大要申し上げますと、先ほどの大学のミューロケット、これにつきましては四十三年度を目標としてM4S型を打ち上げる。それからおもに科学技術庁側でございますが、四十八年度、われわれがいわゆる二・三メートルのNロケットと申しておりますが、Nロケットの開発を四十三年度から進める。そして、二つの関係が有機的にしかも計画的にもなるようにできるだけ密着して、その間で協議、再検討を行なっていかなければならない。それからもう一つは、そういうことをやるために産学官が一致協力して一つの体制で進むべきであるということで計画をなされております。それでいま総会の山県会長がそれをもとにいたしまして体制をつくりまして、いわゆる会長私案というものが現在出されておりまして、これを一部の総会の委員の方々と現在御相談中ございます。そして先般会長といたしましては、少なくとも来週ころには総会で、これを決議したいという考え方で現在進んでおります。
○中村(重)委員 それぞれ研究について分野があるということはわかるのです。そこで先般総理が閣議で一元化についての指示をしたわけです。その意味するのはどういうことなのか。東大でやっている宇宙開発というものをそこでやるのはやめるか。そこで一緒にして、いろいろ研究テーマによって分離されていくということはわかるのだけれども、ともかくそれぞれ連携をしないでやっているいまの姿、そういうことでなくて、いまあなたがお答えになったようなこともまた一元化ということになるのですが、総理が指示したというのはいまあなたがお答えになったような方法でやれという意味の一元化なのか。一つの機構的、一つの形態的な面でももっと一本化した姿、そういうことを総理の一元化というものは意味しておるのか。その点どうなんですか。
○梅澤政府委員 総理の指示とおっしゃられましたが、私たちは四十一年に、衆議院の科学技術特別委員会の中の宇宙小委員会で、一元化に対処しての問題点について、こうしろという指示がありました。それでまいりますと、総合調整する中で有機的につながっていくのを考えること。それから行政的事務といたしましても一元的な体制をとること。ことにロケットの打ち上げにつきましてもこれは有効的に一元化しでいくということでございました。そのときに四十二年までは両方並行的にいってもらうという考え方になっておりまして、最近四十三年からの行き方ということを討論しておるわけでございますが、そのときの考え方からまいりますと、現在東大でやっておりますM4S、これはまだ上がっておりませんが、来年の九月ごろには上がれる目標であるのではないか。これだけは、東大の一・四メートルのM型と申しますか、これは東大側といたしますと、やはり科学衛星を打ち上げるのに非常にハンディなロケットになるのではないかということで、その研究を進めております。それが実用的なロケットになりましたら、それを今度私たちが考えています特殊法人といいますか、ある事業団、そこでこの打ち上げを行なって観測を行なう。そこで引き受けてやったらどうかという考え方でございます。 それから一方私のほうでやりますNロケットにつきましては、四十二年からシステム時間を始めまして、四十三年からそのシステムに基づいてその実験を行なって、四十六年には静止衛星にはなりませんが、通信衛星の打ち上げを行ないまして、四十八年度には静止衛星に持っていきたい。その間にはM4Sの東大のロケットの基礎技術、これをこちらと有機的に連携をはかりまして使ってまいりたいということで、一元化して考えた場合には、いまの科学用衛星としてはM型のロケットがどうしても必要であるという考え方が一つございます。 それから実用衛星として二・三メートルのロケットにつきましては、これはどうしても必要である。その二つの組み合わせで進んでまいりますが、東大側と私たちのほうでその二つのロケットを、新しく考えております事業団あるいは特殊法人ができていつ受け継いでいくか、そこのところが現在東大側との話し合いの問題点というところでございますが、方針といたしましてはそれをそういう形で進めていきたい。その場合には私たちのほうの事業団、これが東大側からみまして非常に信頼性のある事業団に早くすることである。そうすれば東大側のほうもこちらに渡していただける。それを早期に受けたいというのが現在の考え方でございます。
○中村(重)委員 いまあなたのお答えを聞いておりましても、それぞれかってなことを言っておるのです。だから、あなたのほうとしても東大がとっておるかたくなな態度というものに対しては内心非常な憤りを持っておるのだろうと思う。ところがどうにも手がつけられない。あなたのほうから言われておることばとして、これは公の席で言ったのかどうかよく承知しませんが、東大の試験を子供に受けさせておるようなものだ。だから今度もう受からなかったらやめさせるのだというようなこと。それは東大の宇宙開発はまた失敗するだろう。いま三回ですか、三浪ですよ。だから四浪というのはちょっとないでしょう。だから成功し得るだろうという期待を持っておるのか。あるいはこれはもうだめなんだ。わがままを今度までは通させてやろう。今度やらなかったら勘当だぞ、そういうことですか。これはざっくばらんでいいじゃありませんか。
○梅澤政府委員 そういうことではございません。やはり科学衛星の打ち上げ用としてのロケットには、いまのM型というのは非常にいいロケットであるという考え方がございます。それでできるだけ早くM4S型が来年の九月に上がることを期待しておりまして、当然このM型の開発が、もし今度上がらなくても、やはりこれは科学衛星用としては十分研究を進めていかなければならない.問題だ、こう考えております。
○中村(重)委員 それはおっしゃるとおり必要な研究ですよ。成功しなければならない、させなければならない。成功させるためにいまのような形態はいけないんだと言っているんです。だからどこヘ力こぶを入れるか。私がいま言うように、これは非常に貴重な、また重要な研究なんだ、早く成功させなければならないんだということですね。だからそのためにどうすることが一番いいのかということなんです。三浪だが、今度は四浪で、もうそういうことになるのかどうかということですね。だからいま東大がやっているその内容を私は言うんじゃない。はたしてそういう重要な開発というものを東大が成功し得るのかどうか。成功させるためにはどういうことを何はさておいてもやらなければならないのかということですね。そこですよ。どうにもならぬということが、実際あなた方のいま考えているところでしょう。
○梅澤政府委員 先ほどちょっと足りませんでしたが、現在、四十三年に上げる形はM4Sロケットという形になっておるのでございますが、Mロケットの中には、そのほかにM4SC、M4SH、スーパーにしたりいろいろな型がございます。現在の考え方はまずM4Sを何とかものにすることである。この点においては前々から非常に有効なものであるからM4Sの型についてはできるだけ早くこれを伸ばしていきたい。いま先生のおっしゃいますミューロケットと申し上げますと、SだCだといろいろなものがついてまいります。したがってその問題については残りますが、私がさっき申し上げましたのは、M4Sの現在つくっておりますそれを早く上げていただきたいということでございます。
○中村(重)委員 ともかく日本もインテルサットの機構に入っているわけですね。しかしこれはアメリカが中心だから、アメリカの発言力というものが非常に強い。日本はすみのほうに小さく控えているというようなかっこうだろう。もっと日本の地位というものを引き上げていくということでなければならないのです。そこで、いままで投じられた開発のための研究費用というのは、東大のものも含めて大体どのくらいになっておるのですか。
○梅澤政府委員 科学技術庁側で大体いままで使いましたのが約四十億円でございます。それから東大のほうにつきましては、ちょっと私たちつまびらかに覚えておりませんが、大体六十億円程度じゃないか、という程度で現在行なっております。
○中村(重)委員 ともかく東大は文部省の所管である、だがしかし、あなたのほうは総合調整官庁だから宇宙開発にどこで幾ら使われておるかということを、費用の問題を知らないようなことでは話にならないです。当然あなた方は知っておらなければならない。いまここで資料がないのでわからないというならば、これはやむを得ないとして、あなたのほうで使った費用というものははっきりお答えができたのに、つまびらかでないという意味はどういうことなんです。
○梅澤政府委員 ただいま電話で聞いておりますが、ここでは資料がございませんので、ちょっと申し上げかねます。ただし覚えているのは、たしかその辺じゃないかということであります。
○中村(重)委員 ともかく一基、それぞれの種類によって違うが、一億から五億くらいかかるわけですね。ともかく熱意を持って取り組んでもらわなければどうにもしようがないのだというような態度では私はいかぬと思うのです。ともかく総理の指導力というか影響というのが非常に弱い。国民は、一国の総理がこうしろと言った——政治資金規正法の問題等についても、小骨一本抜きませんというのが、与党の突き上げでぱっと消えた。ほんとうに民主政府のあり方ならば、国民も批判をしないし、政治に対する信頼感というものは決して失わないですね。ところが国民の考えている方向、期待している方向に総理は発言をする、それぞれの指示をやる、ところがそれが少しも実を結ばない、そのことは総理に対する信頼度というものを国民が失っていくということだけじゃないですね。私は、政治そのものに対する不信感というものが非常に高まってくることになると思う。たいへんなことだと思うのですよ。だから宇宙開発のともかく一元化の問題さらには積極的にこの打ち上げを成功させるということ、それからいろいろ研究年度についていまお答えがあったのだけれども、これは単に机上プランであってはだめなんですよ。もっと端的に、ほんとうにいつこれが打ち上げに成功するのかということを、きちっともうこの段階ではお答え願わなければならぬ。もうそこまでいっていなければならぬのだ。まあ、お答えできればやってもらいたいと思うのです。 それから先ほど政務次官が、華山委員の質問に対して、種子島の問題で、知事が乗り出してきたのだ、だから明るい方向に実は進んでいるということであった。その明るい方向に進んでおるというのは、いつごろからそういう形に進展をしてきたのですか。
○天野政府委員 私と、鍋島大臣が就任されてから、宮崎の知事と大臣と会見を行ないまして、知事が仲立ちをするという約束を得たわけであります。ここ十日ぐらい前のことでございまして、いままでは知事さん自体が拒否して、仲立ちをするという、あっせんの労をとるという考え方でなかったわけでありますが、そういうきざしが見えてまいりましたので、いままでよりは明るい見通しがついたというふうに私は印象を受けたわけでありますが、誠意を持ってこの問題を解決するように準備体制を整えておるつもりであります。
○中村(重)委員 十日くらい前といったら、私はその前に漁業者に会ったのだから、宮崎に行って漁業者の代表の方々とお話ししたのです。そのときの漁業者の態度からすると、いまあなたがお考えになるような、そんな簡単なものじゃなかったですよ。たいへんな憤りですね。補償費等を解決するような空気じゃなかったですね。これは長崎の干拓の問題で、漁業者の方々が強い抵抗をしているということとあわせて、漁業権を奪われるということは生活権を奪われるのですからね。生活の道を絶たれるのです。これは補償費を相当もらいましても、その補償費が、あまり大きい金を握ったことのない人たちが一ぺんに金を握るものだから、いつの間にか雲散霧消して、そういう家庭の悲劇まで起こってくるというような、そういうことがよくあったわけなんです。だからその金を補償という形にして、そこでもらう、そのこと自体はうれしいだろうけれども、これは将来の生活の保障ということになってくると、もう全く不安定ということになってくるのです。それで、あそこ以外にほかに漁場というものがないですよ。かわるものが他に得られないのだ、農業なんかの場合は、干拓なんかいたしますと、あるいはその他開墾、いろんな形でかえ地をもらうという道もあるのだけれども、海ばかりだからしょうがないですね。したがって、進展をしたというのはどういう方法ですか。あなたがそうお答えになるのには中身まで御存じだろうと思うのだけれども、どういう方法からそういう明るい方向に進展しておるというのですか。
○天野政府委員 政府部内に設置いたしました種子島周辺対策協議会という会合がございまして、そこで種子島周辺漁業に関する漁業対策という一応の案をまとめまして、それは補償金ばかりではなく今後の漁民の問題等も含んでいる内容だと聞いておるわけでありますが、私がまだ就任しない前にこの結論が出まして、宮崎県のほうに連絡をしてお願いをしておったという内容のようでございます。ですから、補償だけの内容ではないというだけの話を承知しておるわけでございますので、内容につきましては局長のほうから答弁をいたさせますが、私たちとしては一応宇宙開発の重要な問題を控えておりまして、これをいま中村先生のおっしゃるように、できるだけ早い機会に成功させるというためには、今年度の予算編成というものが大きなウエートを占めるわけでございます。そこで事業団を設置する、局をつくる、委員会を設けるという三本柱でこの問題を推進するその予算の問題がぎりぎり一ぱいの線まできているわけでございまして、ことし一年おくれることが将来何十年というおくれをとるという結果にもなるだろうということで、私たちほんとうのずぶのしろうとで、内容についてはほとんどわからないのですが、この問題と当面ぶつかりまして何とかかっこうをつけなければ困るのじゃないかということで、問題は打ち上げする場所がなくちゃどうにもなりません。そういう点で、宇宙開発の日本の現在の時点において一番大切なのは種子島の問題をどう解決するかということが科学技術庁の最大の問題になっておるわけでございますので、この点十二分に政府側も腹をきめて話し合いを進めなければいけないのじゃないかという態度で臨んでおるわけでございます。その内容につきましては、いわゆる種子島周辺漁業に対する漁業対策というその内容につきましては、局長から答弁をいたさせたいと思いますので、御了解願いたいと思います。
○梅澤政府委員 十一月十七日に、知事にごあっせん方をお願い申し上げるときに、私たちが知事に、このくらいのことならできるという形の抽象的な文書でございますが、差し上げたわけでございます。そのとき、先生のいまおっしゃいましたように、補償だけの問題ではとうてい解決つかないということでございまして、したがって、全般的な漁業対策というものでどう考えていくかということから考えたわけでございます。 それともう一つは、打ち上げにつきましても、漁業制限をいたします日にちがございますが、これについても漁業者側の方を必ず入れて、そこで打ち上げの日数、打ち上げの時期等は必ず調整をする、そうして向こうの意向をただしながら必ずやっていくのだということもきめたわけでございます。そしてあともちろん補償の問題もございますし、それからやはり漁業制限等がございますと、えさの問題えさを補充しておく、あるいはえさを運ぶ、こういうものについても考えなければいけない。それからもちろんこっちのほうに漁業制限がございますと、もっとやはり漁場を広く調査するということを考えなければいけない。したがって、よその漁場を広く調査するというような点も、向こうのできるだけ御希望に沿ってもらえる点のところを考えまして、そういう点を知事に申し上げまして、そういう点で何とか考えていただけないかということで知事にごあっせんに入っていただいたわけでございます。
○中村(重)委員 それは政務次官が言われるとおり、これが解決をしなければ打ち上げが何十年かおくれる。だから、もう科学技術庁は全力投球だということです。だから、こういうことも国自体の宇宙開発に対するところの一元化の問題でもたもたしておる。自分たちの足元をまず気をつけろ、そういうこともやらずにおいて種子島の問題が解決しなければ何十年おくれるのだ。国のやり方そのものが、いまのそういうことでは何年、何十年おくれるのだ、だからまずみずから反省をし、みずからやらなければならぬことをやりなさい。そうしなければ説得力なんてあるものじゃないのです。 そこでお尋ねしますが、知事が入ったんですから、賛成派とか反対派とかという形で分断させて、力で押しつけるということは万々なかろうと思うのですが、それはだいじょうぶでしょうね。
○天野政府委員 多数決というようなかっこうでやるわけにはいかないということで、でき得るだけ説得をして了解を得るという態度で臨みたいと考えております。
○中村(重)委員 会計検査院にお尋ねをいたしますが、東大の宇宙開発研究費の支出について、さきの報告では留意事項ということになっておる。伝えられるところによると、今度の報告によると、これは全然触れていないということなんですが、そのとおりでしょうか。
○石川会計検査院説明員 四十年度の決算報告におきまして、留意事項として掲げました趣旨は、ここにございますように、研究部門と経理部門との連携、さらに契約にあたりまして、開発途上にあるものにつきましては確定金額で契約することはむずかしい、その点につきまして契約の方式を検討しろ、こういう趣旨で出しているわけでございます。したがいまして、今年度の検査におきましては、そういったこちらの要望がそのとおり行なわれているかどうか。あわせてまた同一の収入なり支出なりにつきまして不適正な点があるか、こういう観点で検査をいたしました結果、特に四十一年度におきましては検査報告に掲げるというような事項はございませんでした。
○中村(重)委員 最近は会計検査院に対する批判というのが非常に高くなっているのです。どうもみんなが、そういう事情を知っている人が問題だと考えていることが、会計検査院の中では不当事項あるいは留意事項という形で出されている。もう報告される前の段階で、それぞれ最終的な決裁がなされる段階の途中でいろいろなものが消えていく、そういう批判というのが最近強くなってきている。当たらなければけっこうなんだけれども、もしそういうことだとすると、これはもうたいへんなことだと思うのですね。私がこう言っていることに、そんなばかなことがあるかということで、心の中であなた方が憤りを感ずる状態であればけっこうなんです。思い当たる節があるということではこれは話にならぬですよ。だから、いまあなたは特に指摘することはないとおっしゃるが、ないことはないですよ。毎年毎年、たとえば農地の開墾、開拓なんかの問題については同じことが何回も何回も出されているのですね。内容的に変わっているのかというと、たいして変わっておらぬ。解決をしないから毎年こう出しておるということ。しかしその一元化とかなんとかという問題は、これはあなた方が関与するところではないということだから、そういうことには触れられなくたって私はいいと思うのだけれども、伝うるところによると、いろいろ問題があるようです。私も具体的な事実をつかんでいるのです。きょうはその事実については触れません。東大の下請をしているある会社がある。その会社の名前も私は知っているのです。あなた方はそれを検査に行った。ことしも相当大きい金額でもってその受注をしている。ところがそれに必要な証憑書類というものがなければならないのだけれども、あなた方が検査をした結果、それがない。どうしたのだと尋ねると、いやそれは自分の車で持っていったのだとか、あるいは現地でつくってその運送賃は要らないのだとか、いろいろなことを言う。ところが実態はそうではない。その品物自体を納入していないというように疑われるようなことがあるようです。近く私はこの問題について、実態をもっとはっきりさせてあなた方に問題を提起します。あなたはいま全然ないとおっしゃった。ほんとうにないのかどうか。なければ幸いだと思うのですが、私は疑わしいと思う。 それと不当支出でないかどうかということについては、これを証明するところのいわゆる証憑書類というものがなければならない。それが口頭でもって、ああだ、こうだというような答えによって、その信憑性というようなものを確認することなく調査を打ち切るというようなことは、私は断じて許されないと思うのであります。あなた方は、地方自治体等が工事をいたしました場合に、そこを掘り返してでも、そのために相当の費用がかかりましてもおやりになっておるわけです。やむを得ない、またやらなければならないわけであります。それならば、いま言うように東大の宇宙開発研究について、何回も失敗をし、国会においてもそのことについて大きく問題化されてまいりましただけに、あなた方としても特に慎重に真剣に、いささかも非難をされることがないような検査というものがなされなければならぬと私は思うのであります。確信を持って不当事項として指摘されることがないというようにお考えになっていらっしゃるのか、いま一度お答えを願いたい。
○石川会計検査院説明員 先生のおことばを待つまでもなく、実は四十一年度の検査報告の概要が公表されました際にも、ある筋からさような話があったわけでございますが、われわれこの問題を非常に重要視いたしておりまして、ロケットの関係経費につきましては従来にもまして慎重、厳正な態度で検査を行なってきたわけでございます。しかしながらその過程におきまして、あるいは手続の面でまずい点があったかもしれません。しかしながら私が申し上げましたのは、ここで特に四十一年度の決算検査報告に掲記するに値するような事項はなかったということでございます。言いかえれば、昨年留意事項といたしまして掲記いたしましたその線に沿うて当局も努力いたしているということを確認できたわけでございます。 以上の事情でございまして、私も実はそう一つ一つのこまかい事柄までも報告を受けておりませんので、さらに担当調査官の話を聞きまして御報告申し上げる機会を持ちたいと考えます。
○中村(重)委員 東大の開発、研究のためには、いろいろな機械とかあるいは器具をつくらなければならない、資材の納入を受けなければならぬために、関係するもろもろの商社というものがあるだろうと私は思う。一億円、二億円というそれぞれの部品の発注を受けておる会社で、工員が一人か二人しかいない会社があるということをお調べになっていらっしゃいませんか。
○石川会計検査院説明員 私は承知しておりません。
○中村(重)委員 そういう会社があるようです。そしてその会社は便利屋的な役割りを果たしている。東大のお客さんの案内だとかあるいは打ち上げの関係でいろいろ利害関係を持つ人たちがいるわけです。そういう人たちが来ると、そういう案内をやっている。肝心の、ものをつくり納入するということよりも、東大がやらなければならぬような仕事をかわって、そういう接待等をやることに力こぶを入れている。それがおもな仕事みたいにやっておる商社があるということが伝えられている。だから支出が正しく行なわれているかどうかというような検査というものはもちろんやらなければなりません。好ましくないような商社に発注をしていないかどうかということも私はやはりあなた方の検査の対象となるべきだと思う。そのことが指摘事項になるかどうかは別であります。やはり広い範囲で検査をやってみて、そうしてほんとうに予算に計上された費用というものが有効に効率的に使われておるかどうかというようなこと、やはりそうした点にも注目しなければならぬ、会計検査院の業務範囲でないにいたしましても、ともかく会計検査院の果たす役割りが非常に大きい、またそのことに国民が大きな期待と関心を寄せておるというその事実認識の上に立って、あなた方も真剣に取り組んでいかれる必要があるだろう、こう私は思うのであります。会計検査院の検査報告というものも私はあまりにもマンネリ化したような形であってはならない、そのように考えるのですが、見解はいかがでしょうか。
○石川会計検査院説明員 検査院の検査は言うまでもなく国の会計経理につきまして検査を行なうものでございます。したがいまして、検査は当該相手官庁についての書面あるいは実地検査の際におきます心証によってその当、不当が判定されるわけでございます。ただ、その一つ一つの事実なりあるいは歳入行為におきまして、あるいは価格が不適正でありあるいはその購入の方法が適当でないというような場合には、相手方会社に対しまして関心を払うべきことは先生御指摘のとおりでございます。ただその際も、相手方の官庁を通してわれわれその間の事情を聴取することができるだけでございまして、われわれが単独で会社に参りまして会社の実態等を調査するということは、それは権限上慎まなければならない問題でございます。さような事情でございまして、あるいは会社等の事情調査等において御指摘のような不十分な点があるかも存じませんが、その辺はわれわれの権限上の問題とのかね合いでございまして、できるだけわれわれも権限内において努力はいたしておりますが、その間の事情はひとつ御了承願いたいと思います。
○中村(重)委員 まああなた方の権限の範囲というのは私もわかっておるのです。おるのですけれども、そうした関係の会社に行って、そうしてそこの帳簿まで、何というのですか検査をするとかあるいは従業員は何人おるかとか、そういうことのあまり深く立ち入った検査をするということについていささか問題も出てくるような点もあるだろうと思う。だがしかし、その支出が正しく行なわれておるかどうかということを検査をするために関連して起こってくるという点もあるだろう。 それから指名願いというのが必ず業者からは出ておるのです。そういう場合に要件が書き込んであるのですよ。そしてABCということでそれぞれランクされておるのです。それがほんとうに申請書のとおりであるかどうかということです。それも納品を正しく納入させるとかあるいは工事を正確に施行するとか、いろいろやはり関連して出てくる。だから、あなた方も十分それらの点については関心を持って対処していかれる必要があると思う。そうした会社をのぞくことは、どこまで立ち入ってやるかは別として、その実態をつかむというようなこと等は許されるだろうと思うし、また必要な事項であるというように私は思うのです。だから、現在おやりになっておられること等についても十分批判、反省をなさらなければ——これ以上はできないのだというような固定観念を持って対処すべきではない。できるだけ有効に効率的に国民の貴重な税金が使われていくようにさせなければならぬということを中心の問題として、頭に置いてあなた方は仕事をやらなければならないのではないかと思うのであります。そこにあなた方の検査というものの限界が出てくるであろうと思うわけでございますから、十分ひとつ反省をし批判をして、その上に立って検討を進めてその任務を果たし、十二分に国民の期待にこたえていただきたい、こう要望いたしまして、この点に対する質問は終わります。
○華山委員 ただいまの中村委員の御質問に関連して会計検査院に申し上げます。 この委員会のみならず、議事録をお読みになればわかると思いますけれども、科学技術特別委員会でも相当の問題があるわけでございまして、いろいろ宇宙研究所の経営につきまして具体的な問題が論議されておるわけであります。したがったこの問題につきまして会計検査院が留意すべき事項あるいは不当事項として指摘するまでにならないことであっても、またそれがなぜ指摘するまでに至らなかったかということにつきましても、われわれは明らかに知っておく必要があると思う。そういう意味でどういう点が問題になったか。これは私たちよりもあなた方のほうがよく知っておるはずだ。そういう点につきましてどういう調査をなすったか、また東大のほうからどういう弁明があったか、それについてはどういうふうに受け取られたか、さらに明年度、会計検査院にこの委員会においてお聞きする場合があると思いますから、十分に用意しておいていただきたい、この点だけを一言申し添えておきたいと思います。
○石川会計検査院説明員 御趣旨の点は十分承知いたしております。 —————————————
○鍛冶委員長 それでは、北海道開発庁関係の質問を願います。華山君。
○華山委員 では、北海道東北開発公庫についてお尋ねをいたします。 この公庫は、私は北海道及び東北開発につきまして非常にお働きをなすったと思います。その点感謝いたしますけれども、一般の金融機関と違いまして、いろいろ国策の面その他の面で違った感覚で融資あるいは投資をなさる場合があると思う。そういう投資あるいは融資につきまして、いまのようなことから不良貸し付けにおちいったものがあるのではないかというふうに私は考える。不良貸し付けでなくとも、ことばは違うかもしれませんが、あるいは整理をしなければならない段階に入った貸し付けがあるのではないかと思うわけであります。そこでいまお調べになっておるならばおっしゃっていただきたいのでございますけれども、たとえば五千万円以上で、整理の段階に入ったものでどういう貸し付け先がありますか。
○亀井説明員 お答え申し上げます。 貸し付け金の取り扱いにつきましては、事後につきましても十分管理を進めておるのでございますけれども、元来の仕事が一般の金融機関ではなかなか融資しにくいというものを主として扱っております関係上、ことに経済環境が恵まれない場合にはどうしても若干の滞り貸しというものが生じてまいっておりますことはまことに遺憾でございます。御参考までに、ただいま問題になっております昭和四十年度末の決算時におきまして、北海道において約八億、それから東北において約二億八千万、三億ほどの延滞を生じております。これらにつきまして事後管理を鋭意進めて現在に至っております。
○華山委員 私もその一、二の例を知っておりますが、考えようによっては、ほんとうの国策によってやられたものそれはやむを得ないといたしましても、一部の政治家がおたくのほうを動かしたのじゃないかと考えられるようなものもある。まことに残念でなりませんが、そういうことにつきましては確固たる決意を持っておやりになっていると思いますから私は具体的に申しませんが、一つの国策によってやったことで、今後整理していかなければならない問題にビートの失敗によるところのフジ製糖の投資があると思いますので、これについて伺いたいのであります。フジ製糖につきましては協調融資をなすったはずでありますが、その協調融資の額、それから今度の整理の方針、今後の見通し、そういうことについて伺いたいと思う。
○亀井説明員 いま御質問のございました協調融資でございますが、総額十四億三千二百万貸し出しておりますうち、公庫が十一億八千百万、静岡銀行が一億三千四百万、興銀が一億一千七百万となっております。さて、貸し付け金の返済につきましては、同社の主体でございます静岡県の清水工場、これの営業収益または青森工場の転用ないし処分によりまして、できるだけ早く回収を実行してもらうよう期待しております。幸い清水の精製糖工場は、最近の市況が回復してまいりまして、何とか採算に乗るところまできております。このため、会社側でも一そうの合理化努力によりまして収益を生み出し、これを返済に充てたいと申しております。当公庫といたしましても、この線で回収をはかっていく所存でございます。なお、青森工場及び清水工場は第一順位の抵当権を設定してございますので、万一の場合にはこの処分によりまして話をつけたいと思っております。
○華山委員 フジ製糖との間に償還計画等についての文書の取りかわしとかそういうものはまだなっておらない、ただ情勢を見ながら回収していく、こういうふうなことでございますか。
○亀井説明員 これははっきり約束はとってございますが、すでに延滞を生じております以上、期限の利益を喪失しておりますので、法による処分ということも可能ではございますけれども、むげに取り立てるこどばかりが仕事でもございませんので、せっかくできました施設につきましてはなるべくむだになりませんように、かつは会社の今後の営業もなるべく無事にまいりますようにつとめまして、そうしてその収益によってなるべく早く返させるということにいたしたいと考えております。
○華山委員 私もその方針でいいと思うのでございますし、フジ製糖は営利会社でございますから、東北開発のことを考えて工場をつくったのでもあるまいと思いますけれども、やはり国策を信用してつくったのだろうと思うのです。したがってフジ製糖もまた私は迷惑をしているのじゃないかとも思います。 そういうことでございますけれども、先ほどおっしゃった十一億のものを何年間で返すのだとかそういうふうな具体的な償還の方法というものはきめておられないのかどうか。工場の抵当権の執行等につきましてもお考えのとおりだと思いますけれども、償還の見通し、そういうふうなものにつきまして、会社との間に一応の意見の一致とかあるいは計画とか——しかし営業でございますから、そのとおりにいかない場合ももちろん考えられますけれども、そういうものは何にもなしにやっていられるのでしょうか。
○亀井説明員 ただいまお尋ねの件につきまして。しっかりした償還計画というものをいま提出を求めております。これに基づきまして、納得のいく計画ができました節は、はっきりと契約によりましてとるつもりでおります。
○華山委員 フジ製糖というのは、砂糖というものが相手でございますから、一定の基準にはなかなか乗りにくいと思うのでございますけれども、今後静岡の工場だけで相当の収益をあげることのできる会社だというふうにお見込みでございましょうか。
○亀井説明員 ただいまのところ計画の提出を求めておりますので、その結果によりませんとはっきりした判断は下しがたいわけでございますが、鋭意その方向へ向けて努力を求めております。
○華山委員 青森の工場敷地は抵当に入っておるとおっしゃいましたし、そのとおりだと思いますけれども、原価から見ますれば私はある程度の価格だと思いますけれども、これを処分した場合に、あの所在地におきましてあの土地なり工場なりが私は高く売れるとは考えられない。むしろ売れないのじゃないか。そうですから、あそこの場所を抵当といたしましてそれによって償還がはかられるというふうに私は考えられませんけれども、どうでございますか。
○亀井説明員 確かにたいへん困難であろうと思います。でございますのでなるべく有利に処分した上なおかつ足りませんところは、先ほど申し上げましたように収益金をもって返させるということにせざるを得ないかと思います。
○華山委員 青森の工場は抵当といたしまして幾らに見積もって抵当に入っておるのですか。
○亀井説明員 大体取得価額が二十二億五千万に対しましてただいまブックバリュー、帳簿価額が十三億三千六百万円となっております。これに対して公庫の査定としては十七億九千五百万の査定をしております。
○華山委員 あそこの工場とあの場所を十七億や十八億では私はちょっと買い手はないと思うのです。また今日砂糖の値段が上がっておりますから多少の余裕はフジ製糖としてもできるかと思いますけれども、自分の営業を続けながら返していくという余力もあまりない。しかしあの会社にしてみれば、一面からいえば国策に順応してもうかると思ってあの工場をつくった。その会社をつぶすわけにも私はいくまいと思うのです。それで結論的に言うならば、二十年、三十年あるいは五十年たったあとのことはわかりませんけれども、早急には、とにかくこれは公庫の未整理の負債として長い間残るような気持ちもいたしますけれども、お見込みどうですか。
○亀井説明員 かなり長期にわたるのではないかという予測も立てられるのでございますけれども、私先ほど申しましたように、なるべく高い金で処分をいたしましてできるだけ早く回収をしていきたいと考えております。
○華山委員 青森の製糖工場につきましてはいまのようなことでございますが、私も一、二知っておりますけれども、全然取り立ての見込みがない投資をした、会社がつぶれてしまった、こういうところもございますけれども、そういうものがございましたならば一、二おっしゃっていただきたい。
○亀井説明員 金融機関の立場といたしまして、個々の取引の内容につきましてただいま申し上げますことはちょっとごかんべん願いたいのでございますが、もしどうしてもお聞きになりたいということでもございましたら、監督官庁を通じて御報告申し上げたいと思います。
○華山委員 私は別に個々の会社に対して興味を持っておるわけでもございませんし、利害関係を持っておるわけでもございませんし、黒い霧でもそこに起こそうなどという考えは毛頭ありません。ただ私の心配することは、いろいろなほんとうに青森のような国策によってできたもの、そういうことであれば、私はこれはまた公庫の使命としてやむを得ざる点もあったかと思う。そうでないものもあるんじゃないのか。しかもたんのうな金融家といたしましてならば融資できないものも、東北開発、北海道開発の名に乗じてむしろ乗ぜられてと言ってもいいかもしれない。そういうようなことで融資したために焦げつきができておるということであるならば、これは私は大きな問題であると思うのです。その点で私は伺ったのでございますけれども、あなたはいま取引の問題とおっしゃいますけれども、つぶれちゃった会社があるんじゃないですか。会社がつぶれてとれないところがあるはずだ。何も相手がもうないんだから、その会社に別に不利益を与えるわけでもない。投資したけれどもつぶれてしまった会社、そういうものがあるのではないか。そういうことをお答えになれないということであるならば、これはまた別ですけれども、そういうところについて私は心配するようなことがあるからお聞きしているんです。そうして、そういうことをお聞きしてなお一そう、銀行に対しまして重大な使命を帯びてこられて、またそれを十分に果たしてこられた、東北開発株式会社はあのような状態でございますけれども、私も東北で行政をやってまいりましたが、金融公庫というものはとにかく私は開発に役に立ったと思っている。私は東北開発金融公庫を愛するがゆえに、東北を愛するがゆえにお聞きしている。むだな金を使っていただきたくないと思ってお聞きしているのです。そういう意味でお聞きしたんでございますけれども、おっしゃりたくなければ私はそれでもよろしいし、また私がおかしいなと思うところは、おっしゃるとおり監督官庁を通じて聞けということであれば、私は監督官庁からの許しを得て、この次の機会に具体的の会社についての状態、その整理の方法を伺いたいと思っております。今日はお答えになれないわけでございますね。
○亀井説明員 ただいまお話がございましたので、若干一、二大きなものについて申し上げますれば、先ほど四十年度末におきましての延滞額が北海道において約八億、東北において二億ということを申し上げましたが、いずれも個々に小さいものもございますけれども、北海道におきましてはこれはかなり世間にも話題になっておりますのでお聞き及びかと思いますけれども、木材糖化を企業化する目的でできました北海道木材化学株式会社。これが計画の当時は道策会社といたしまして、当時甘いものといえばすぐ右から左へ手が出ると申しておった時代にできました研究の成果を企業化したいということで、公庫の出資二億円、融資五億三千万円をもちまして企業化いたしたわけでございますが、残念なことに経済界がだんだん様相を変えてまいりまして、砂糖もそう簡単には売れないという時代になりましたことと、やはり新に開発した仕事でもございますので、なかなかすぐと機械が動くという段階にまいりません。残念ながらこれを中止いたしまして、そうしてできれば再建に努力いたしたのでございますが、残念ながらこれもならず、ついに更生会社といたしましてただいま清算の過程に入っておるものでございます。 東北につきましての二億八千万も、これはごく僅少なものが十社ばかり集まった金額なのでございます。しいて申し上げますれば、砂鉄を製錬いたす目的でつくりました北日特という会社がございます。この会社は御承知の日特会社が更生会社となりましたによりまして、その子会社としての波及を受けまして若干採算がむずかしくなって今日に及んでおります。
○華山委員 ほかにも一、二私が知っておるのもありますけれどもおっしゃいませんから、いまここで私はあばこうとも思っておりませんから、申し上げませんけれども、私の所感を申し上げれば、木材糖化というふうな問題は某代議士が——いまでも代議士ですけれども、一生懸命説き回った問題ですよ。われわれをばかにしている、木材から砂糖をとるなんて、実験室のことじゃできるかもしれぬけれども、そんなこと幾ら北海道に木材が多いからといって、それから砂糖をとるなんて、そんな夢みたいなばかな話あるもんじゃないとわれわれは言っていた。私は初めて聞いた、それが企業化されたということは。私はその点につきまして、国策のために、たとえば青森のような、国策が重視されて国策のためにやったということであるならば、私は東北公庫の使命といたしましてやむを得ないと思いますけれども、そんな夢みたいなことを代議士が言い回って、そしていまおっしゃったような巨額の投資を北海道にするなどということは、私は非常におかしいと思う。しかしこういうことはあまり言いますと、その人に悪くなりますから言いませんけれども、ひとつ十分にその点は気をつけていただきたい。国策のためといえども一面におきましてはこれが金融の面に乗るかどうかということは、専門的知識としてお考えになっていただきたいし、いわんやもうだれに言われようとも東北開発とか北海道開発の名に乗じて融資するようなことは厳に慎んでいただきたいと私はお願いをいたしております。 なお一つ、先ほどおっしゃいました監督官庁の許可が要るなら監督官庁の許可を得られて、そして一千万円あるいはその程度のもので整理の段階に入った貸し付けの会社名、どういう整理方法をとっているのか、それからその融資をした当時の責任者、そういうふうなことをひとつ調べて提出していただきたい。 委員長、ひとつお願いいたします。
○鍛冶委員長 あとで相談しましょう。
○華山委員 これにつきまして私の質問は終わります。
○鍛冶委員長 午前中の会議はこの程度にとどめ、午後一時半まで休憩いたします。 午後零時四十九分休憩 ————◇————— 午後一時四十八分開議
○鍛冶委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。中村重光君。
○中村(重)委員 最近の交通事故の状況については、新聞あるいはテレビ等を通じて大体承知をいたしておりますけれども、この際、正確に最近の状況について、交通事故には当然全部ではないかもしれぬけれども、交通違反というものがつきものになっておる。そうして交通違反を起こし交通事故が起こっている。そうした事故の件数とかあるいは最近の特徴的なことで、特に事故の交通違反の状況はどういうことになっているか。新聞だとか、テレビでは酔っぱらい運転なんというのを相当大きく取り上げられるので、いまそうした状況はわかるのですが、あなたのほうで正確に把握した状況を伺いたい。
○鈴木政府委員 最近の交通事故の実態につきましては、御承知のとおり、事故が依然として非常に激増しておりまして、昨年御承知のように、死者負傷者とも史上最高ということで非常に憂慮されたわけでございますが、ことしに入りまして、いろいろ警察といたしましてもこれが事故防止の対策を推進しておるのでございますけれども、それにもかかわらず、事故は増加しております。大体十一月末までの事故の発生件数を申し上げますと、四十六万六千百六十三件でございまして、昨年の同期に比較いたしまして約二〇%の増を示しております。死者につきましては一万二千三百三十三名でございまして、昨年の同期に比較いたしまして三百五十五名の減を示しております。負傷者につきましては、五十七万九千三百四十七人ということでございまして、昨年同期に比較いたしまして的二三%の増を示しております。死者においては昨年よりも減っておりますけれども、負傷者の数が非常にふえておるということでございまして、両方合わせますと、死傷者の数は、昨年の四十一年、最高を記録いたしました四十年の数字をすでに上回っておるという状況でございます。 特徴的なことにつきましては、交通事故は都市から漸次地方部にも広がっておるということは、この二、三年来の傾向でございます。それから負傷者の中に、最近の特徴といたしまして非常に追突事故が多うございます。この件数が非常な激増を示しておるといったようなことが特徴点としてあげられると思います。さらに年齢別に見ますと、子供の事故は昨年に比べて若干減っております。それから第一原因車別についてみますと、これは自家用車引非常にふえておりますけれども、自家用自動車の事故が非常にふえておるということでございます。それから、自動車同士の自動車の運転中、それから同乗中の事故が非常にふえております。したがって、自動車対自動車の事故が非常にふえておるということも一つの特徴だと思います。その他詳細に分析しますといろいろございますけれども、一応特徴点を申し上げますとそういうことになろうかと思います。 それから違反の取り締まりの件数の数字は、ちょっと手元に持っておりませんけれども、事故に関連しての違反、つまり原因別に見ますると、運転未熟の件数が昨年よりも若干ふえておる。それから最高スピード違反の件数もふえておる。それから酒飲みの酒酔いが原因になって事故を起こしておるというのは大体一一%程度で横ばいの状態でございます。 大体以上のような状況でございます。
○中村(重)委員 追突事故がふえているということでしたね。最近これは大きな社会問題になって、国会の中にもいろいろそれから起こってくる諸現象が出てきておるわけで議論されておるのですが、追突事故によるいろいろな症状等、結局後遺症ですが、それを防止するための対策として、何か車の中に、運転者あるいはうしろに乗っておる人の頭に何か当てて、そうすると比較的衝撃が軽度になるというのであんなものをつけておるのですが、特に設備の面でこれを改善させるというようなことを配慮しておられますか。
○鈴木政府委員 御指摘の点は、いわゆる自動車のヘッドレストというものだろうと思いますけれども、これにつきましては実は所管は運輸省でございまして、自動車の安全ということで運輸省のほうにおきましても鋭意努力されておるようでございます。 ヘッドレストにつきましては、やはり追突の際の事故を軽減するということには効果があるということで、現在、運輸省と通産省で最も有効なヘッドレストについて、学者も動員いたしまして研究会を持っております。そうして現在一応市販に出ておりまするJISマークのさらによいものを開発するということに努力されているように聞いております。
○中村(重)委員 あなたのほうはその研究会というのか、それには参加していないのですか。
○鈴木政府委員 警察庁といたしましては、その研究会に参画しておりません。
○中村(重)委員 それから、地方に事故が増加しているといういまの御説明があったわけですが、その原因は大体想像はつきますけれども、あなたのほうで調査した結果はどういうことですか。地方に事故がふえた原因。
○鈴木政府委員 御承知のように自動車の数も非常に急激にふえてまいりまして、それに伴いましてまた地方部の道路も整備されるということで、要するに運転が、自動車の交通が非常に広域にわたるようになっておることは御承知のとおりでございます。したがって、自動車の数が少なかった時代に比べれば、どうしても地方部に事故がふえるということになろうかと思いますが、その中で特に地方の幹線道路が非常に開発されまして、そこを交通する車両が非常にふえるということになりまして、それとその新しい道路ができました付近の地域住民——歩行者の場合でございますと、地域住民の自動車に対する感覚というものがまだ十分意識として持たれておらないという面もございましたりいたしまして、事故が地方部にも前に比較いたしますとふえておるという状況が出ておると思います。 それから地方の都市におきましても、御承知のように自動車の数も非常にふえ、それに関連しての道路環境との関連において自動車の事故がふえるということになろうかと思います。
○中村(重)委員 私どもは東京都内を歩く場合、それから地方の自分の選挙区に戻っての場合とか、あるいはその他いろいろ地方に出ることがあるのですが、この国会のまわりは何か眠っておっても通れるようなくらいに安心感というものが自分でも強いのですね。ところが地方に行きますと、非常にこわいですよ。車の数は非常に少ないですね。だけれども何かこわい。ということは、横断歩道を通りますね。そうすると、ゴーストップでランプが赤から青に変わる。その場合に、地方ではもう車がランプが変わったとたんにどっと走ってきますよ。それでもう少し歩行者優先というような気持ちを強く持ってもらいたいということを強く感ずるんですね。だから私は、この歩行者の訓練が地方では薄い、十分行なわれていない、そういう意識も弱いということは確かにあると思うのです。それだけじゃなくて、運転をする人の訓練というものもさらに中央と違って地方は行なわれていないし、注意も足りない。また、中央から地方に車が行くわけです。そういう場合に気をゆるめる、それでスピードを出すといったようなこと等々と、いろんなものが積み重ねられて地方に事故がふえてきているのではないかと思うのです。設備上のいろんな問題も私はあると思います。いまあなたがお答えになったことと、いま私が申し上げたこととたいして変わらないと思うのです。そういう点特に対策が必要ではないかという感じがいたしますが、いかがでしょう。
○鈴木政府委員 全く先生御指摘のとおりでございまして、私どもも地方の警察本部長にそういう点を十分力説いたしまして、また本部長みずからもそういう状況についてはよく存じておりまして、いろいろ鋭意努力をしているところですので、さらに御趣旨の線に沿いまして事故防止対策の推進につとめてまいりたいと思います。
○中村(重)委員 それから自家用車の事故がふえているという御説明もあったわけですが、これはやはり運転者が非常に未熟であるということでしょうか。自家用車は必ず運転者が未熟だとばかりは私は言えないと思う。自家用の乗用車の場合は、むしろ経験豊かな者が運転をするという事例が非常に多いと思うのですが、その点はどういうことでございましょう。
○鈴木政府委員 自家用車と申しましても、必ずしもいわゆるオーナードライバーばかりではございませんで、現在の自動車登録制度によりますと、もう九〇%近くは自家用の登録をしているわけでございまして、そういう意味からしたがって自家用車の事故が多い。そのうち、自家用乗用車ということになりましても、たとえば中小企業等で持っておりますライトバンなんかも自家用乗用車ということになりますので、非常に数が多いわけでございます。そういう意味で自家用車の事故でも、いろいろな形の事故としてあらわれてくると思います。しかし、何しろ絶対数が、自家用車としての登録済みの数が非常に多うございますから、したがって自家用車の事故が多いということはもう当然出てくると思います。
○中村(重)委員 たいへんこの交通事故というものがふえてきている、史上最高だ。いろいろな諸対策を講じましてもあとを追っていくというような形ですね。それであなたのほうとしては、事故を起こさないために教育訓練というようなものもきびしくやっていく、同時に運転者に免許を与えるという、それは事故を防止するというような考え方からだけできびしくしていくというようなことですか、あるいはもっと、あまりにも車が多過ぎる、そういうものを規制しなければならぬというような考え方というものもきびしくすることにつながっておりますか。いまの状態で車がふえていったんでは交通麻痺の状態にもなっていく。そのことは交通事故が非常にふえていくということにもなるわけですが、特にそこらあたりも念頭に置いてやっていく、あるいはあなた方だけのそういうことを念頭に置くということだけでなくて、総合的な一つの対策としてそういうことも考えられておるのか、いかがでしょう。
○鈴木政府委員 自動車の免許証は、もちろん安全に自動車を運転できる能力があるということを前提にいたしまして免許証を交付するわけでございます。したがって、そういう観点から申し上げますと、やはりお説の中にありました事故防止という観点からの配慮からかりに免許制度を強化していくということで、先般の国会で大型自動車につきましては免許の資格条件につきまして、従来十八歳の年齢を二十歳以上にいたしましたし、また経験年数も二年以上なければいかぬというような強化措置も講じましたが、これはやはり事故防止という観点からなされた措置でございます。
○中村(重)委員 それと関連をしてまいりますが、私はここで運輸省関係の審査をやりましたときに、個人タクシーの問題に触れたのです。個人タクシーの千台当たりの事故の比率はたしか四三・二%だったと思うのですが、最近の正確なのをおわかりでしたらお聞かせ願いたい。それに対して法人タクシーの場合の事故は、その九倍という数字になっているのですね。それは運転経験が未熟だということの差ももちろんあるわけです。同時に、法人タクシーの場合の労働条件がノルマ制になっているというようなこと、そういうことも大きく影響しておるのではないかと思うのです。特に法人タクシーの場合に、業界、いわゆる使用者の人たちに対して、交通安全協会等々を通じていろいろ接触を持たれ、また注意を促しておられるということはよくわかるわけですが、特にそうした労働条件の問題等に対しても、あなたのほうとしては、あるべき姿ということについていろいろ注文をつけていらっしゃるということもあるのではないかと思うのです。ところが、傾向としては、この固定給という制度が確立をされておったのが、逆に今度はノルマのほうが、いわゆる能率給のほうが非常にふえる、そういう形に切りかえるというような傾向が出ているようであります。私は長崎なんですが、長崎で、前は組合との間の話し合いで、固定給が中心、能率給はほんのわずかでした。ところが、最近はその逆になってきているんですね。そのことは、あなた方のほうではどういう指導をしておられるのか、そういう方向、あなたのほうが、こうあるべきだというようなことで特に指導しておられる方向と逆の形ということではないのか。そこらあたりはいかがでしょう。 それから、法人タクシーというものを免許する。それを規制をしてでも個人タクシーをふやしていくということが、交通安全という立場からは望ましいというようにはお考えにならないのか。それから、個人タクシーの条件というのが、経済閣僚会議の了解事項に基づかないで非常にきびしく実はやっている。申請がありました際に、そのつどこれを処理していくということでないというので、実は行管のほうからも勧告を受け、国会でもそれが取り上げられ、私もそれを取り上げたわけです。 たくさんのことをいまお尋ねをしたのですが、それらの点についての考え方をお聞かせ願いたいと思います。
○鈴木政府委員 最初に御質問のありました個人タクシー、法人タクシーの事故率の統計はいまお手元にございませんけれども、確かに法人タクシーのほうは個人タクシーよりも事故率は高いようでございます。これは、その原因としては、いろいろの見方があろうと思いますが、走行距離についてやはり法人タクシーと個人タクシーの違いはあろうかと思います。一台当たりの単純な事故率からいいますと数倍になっておるようでございますけれども、走行距離を加味いたしますとどういう計算になりますか、それほどの違いはなくなるということになろうかと思います。御指摘のように、労働条件の問題もあろうかと思います。 それから、労働条件、ノルマ制の問題その他いろいろ御指摘がございましたけれども、これらの営業の免許に関連して、これらの管理をいたしますのは実は運輸省でございまして、運輸省のほうで、労働条件等につきまして、いまいろいろ御指摘があったような事項も考慮されて、検討しておられるようでございますけれども、運輸省の所管でございますので、私からは答弁を差し控えたいと思います。
○中村(重)委員 所管が運輸省だというので、——法人タクシーの免許を規制することはやっても個人タクシーは伸ばすべきだ、そういうことに対する答弁はなかなかやりにくいのでしょうが、しかし内部ではあなた方の考え方というようなものをやはり強く推進するということで、それは必要だ。とらわれないのは、あなた方が一番とらわれないのですよ。どうしても、そういうことの主管庁というのは、いろんな形であるべき姿の方向を推進しないのですよ。だから、どうかひとつその連絡会議か何かあるのでしょうから、そういうところで、そういう点は強調してもらいたいと思うのです。何といったって、人間の生命を守るという交通安全が一番大事だと私は思うのです。そこから出発しなければうそだと思うのです。残念ながらいまそういう方向から出発をしてないですね。私はそういう点に対してあなたのほうに対する期待も大きいわけです。それだけにひとつ強く要望いたしておきたいと思います。 まだそれらの点に対してお尋ねしたいこともたくさんあるのですが先に進みます。 被害者の援助対策というので自動車損害賠償保険制度を改善するとか、いろいろ政府の対策等もあるわけですけれども、あなたのほうとしても相談制度であるとかあるいはあっせんというもろもろのことをおやりになっていらっしゃると私は思うのです。最近も私の親しい人たちの中に、バイクから奥さんがはねられた。もう何べん交渉しても相手にならない。向こう側には警察官上がりの人が入っているんですよ。それでいろいろな職務上持った自分の経験ということから、被害者に対して相当高姿勢で臨む。実に不誠意な態度ですね。けしからぬというように実は思っているのです。私が地方に戻りますと、御主人が運転主——ときたま私が車を借りまして、運転を依頼しておるだけに事情をよく知っているのですが、その日その日に働かなければ生活ができない。実はまだ後遺症があるのだけれども、病院にも行けないんですね。相手が治療代を払わないんですよ。それで病院にも行けない。そういう状態ですから、働けないのだけれども無理して働いておるというので、私に対してその窮状をもらされておるのですが、私は非常な憤激を感じているのですが、被害者が泣き寝入りをしなければならぬ、そういうことを何とか解決をするような諸対策というものをもっと強力に進めていく必要があるのじゃないかというように思うのですが、そういった点はどうですか。
○鈴木政府委員 現在各都道府県の警察署に事故相談係というようなものを置きまして、いまお話しのありましたようなことにつきましての相談に応ずる体制をとらせております。そのほか交通安全協会等の中にもそういう相談係を置きまして、相談に応ずるように指導をしております。 さらに、最近総理府と自治省が一緒になりまして、都道府県単位に公営の交通事故相談所というものを各県一カ所ずつは少なくともつくるということで、本年度から発足しておるわけでございまして、これは公営の相談所でございます。考え方としては、漸次市町村単位にまで設置したいという意向を持っておるのでございますが、警察署でもやはり事故相談に応じて、しかし最後まで、民事に関係するところまでは私のほうはできませんけれども、いろいろ相談に応ずるということはやっておりますので、御指摘のようなことにつきましては、どうぞ警察署の事故相談係を御利用願いたいと思います。
○中村(重)委員 いや実は私もそう言って、警察に行って相談をしなさい、事故相談係がいるはずなんだからと言ったのですが、いや向こうに警察官上がりの人が入っておりましてもう手が出ませんとこういう言い方ですね。それは君がそう思っているので、決してそういうことじゃないはずだから、こう言ったのです。ところがその人はある事業組合に加盟をしている人なんですが、それの組合長まで行っていろいろと話をして相談をしたらしいのですが、要するに全然らちがあかぬ、こういうことですね。ともかく時間があったらぼくのほうで話をしてあげてもいいというので、今度上ってくるときにこの話をしたのです。実に気の毒なんです。病院に治療代を払わないのだそうです。だから病院に行けないのだということですよ。金を払わないのですから、それはまあ病院としてもいい顔をしないだろうと思う。私がここで観念的に考えることと、実際というものは想像以上のものがあるのだろうと思うのですよ。そうした制度をさらに強化拡大をするという方向に——ただそうした持ってきたものに対して相談に応ずるのではなくて、こういう制度があるのだということをPRすることもひとつ十分配慮していただきたいと思います。
○鍛冶委員長 私関連して質問さしていただきます。 これはいつも私重大に考えておるのですけれども、いまの問題ですね。どうにも手が出ぬということは、おそらく相手にならぬ、ずるいということであろうと思う。それならば、最後は法律的にこれを片づける以外にない、これが第一です。そこで弁護士会で法律扶助協会というものをみなつくっておるのですが、何と言うても聞かないのなら、最後に法律手続でやるぞというのがこの法律扶助協会だと思う。これをひとつ非常にやるように私は力を入れるし、また金も、予算も出すようにしておるから、これを利用されることも大事です。ところがそれは、では払わねばならぬのにきまったということになるのですが、そこで問題は、そこへ行くまでに、からだを痛めて動けなくなって食うに困る、働かなければならぬ、待っておれぬ、こういう者があったら、これをどうするかということをその次に考えてもらいたい。 その次に考えなければならぬのは、きまってしまって執行命令までとっても、ずるくて払わなかったり、相手に財力がなかったらどうにもならぬ。われわれは弁護士が本職ですが、何がえらいといってないやつほどえらいやつはおらぬですよ。これを何とかして払わして被害者をみじめな目に会わさぬことを考えられる。私はこの三つを総合して考えられなければいかぬ、こう思うのですが、いまのは弁護士会の法律扶助のことを申しました。 そのほかにも、相談所もあったらそれはひとつ大いにやってもらいたい。その次は、いま言う、きまるまでに食うに困る者を助ける制度。その次は、金がないからというて払わぬでは済まされぬ、交通事故で大迷惑をかけたのだから、何としてもこれを埋め合わさせるような制度、これは考えておられると思うが、この機会にあなた方のいままで研究しておられるところを具体的に承りたいと思うのですが、どうです。
○鈴木政府委員 御指摘のようないろいろな問題がこの事故相談につきましては確かにあろうかと思います。一応事故相談所というものを警察としても係を置き、また安全協会へも置くということでございましたが、先ほどちょっと触れましたように、総理府と自治省がタイアップいたしまして、公営の事故相談所、現在の段階では都道府県単位でございますけれども、将来市町村単位にまでできるということになりますれば、市町村の、要するに市民生活に直結するいろいろな事後措置もできるということにもなろうかと思いますので、そういう方向にこの制度を持っていくように、われわれも総理府の中に設けられておりますところの交通対策本部のメンバーでございますし、そういう御指摘のような方向に漸次持ってまいるように努力いたしたいと思います。
○鍛冶委員長 その次は、いま言う片がつくまで食うに困る者に対する救済方法はどうですか。何か考えておられましょうな。
○鈴木政府委員 これは私も先ほど申しましたように、あるいは民生保護の問題とか生活保護の問題にかりになるといたしますれば、これは市町村の行政になじむ問題だというふうに考えるわけでございます。そういう点も含めて、先ほど公営の市町村単位の行政になじむものではなかろうかという観点から、総理府、自治省の考えられておる構想をさらに、そういうところにまで持っていくようにわれわれも努力いたしたいと申し上げたわけであります。
○鍛冶委員長 私は何より考えておるのは、保険制度だと思うのですよ。被害を及ぼしたら財産のあるなしにかかわらず出せるようなものにして、保険制度としてこれに払うようにしておけばよほど助かるので、確定せないときに食うに困る者に出すということは相当これは問題だと思いますから、保険制度をそこまで拡張してやるということも考えていいのじゃないか。私はあなた方のほうで相当考えておられるものと思ったのですが、考えておるのじゃないですか。おられぬならば、いま私の言うたことをどう思われるか、ひとつ御返答願いたい。
○鈴木政府委員 私は触れませんでしたけれども、前提として保険制度があるわけでございます。御承知のように現在自賠責の法律がございまして、これは自動車の強制保険の制度でございますが、死亡した場合には三百万円限度での保険制度があるわけであります。さらにその上に、それに上積みの意味において任意の保険制度があるわけでございまして、この任意の保険制度につきましては、まだまだ普及が十分ではございませんけれども、自動車の運転手として事故を起こした場合の措置に備えてそういう保険制度がさらに普及されるということを関係各省のほうでは推進しているようでございますので、保険制度が円滑に運営されるようになることが、もちろん私が先ほど申し上げました問題の以前の問題としてあるわけでございます。
○中村(重)委員 まあ、この相談制度を強化拡充してほしいというのは、いま委員長が言われたようなそういう中身のあるものにしなければならない。ただ単に被害者と加害者の相互の間に、何とかしてやりなさいということだけのいわゆるあっせん行為みたいなもの、そういうことだけでは足りないというように私も考えているし、そういう意味で実は強化拡充ということを申し上げたわけです。いずれにいたしましても、最近の都市化現象、交通事故といったものは近代社会の大きな問題であるわけですから、ひとつ強力な対策を政府全体がここで立てていくということでなければならない。国会としてもそういう点については特に取り組みを強くしていくというように考えなければならぬと思う。第一線でそうしたことを担当する警察当局としても、十分この点は配慮してもらいたいということを要望いたしておきたいと思います。 それから、救急医療対策ですが、これも所管があなたのほうではないということになってまいります。ともかく事故が起こった。直ちにこれを病院に運び込むというような救急車とか、それから運び込んだあとの救急医療というようなものが迅速に、名実ともに救急という形で行なわれるとよろしいのですけれども、なかなか設備面あるいは医師、そういうことでそれが迅速に行なわれない。手当てがおくれる。そういうことで、不具者にならくてもいい者が後遺症のために不具者になる。手当てが早ければ助かったものが、ついに死亡するというような深刻な状態がいまあるわけです。救急医療対策として特にあなたのほうがこうあるべきだと考えられ、関係当局に対して強く要望しておられる点もあるのだろと思うのですが、そういう点はいかがでしょう。
○鈴木政府委員 御指摘のように、救急医療対策が急速に推進されることをわれわれも主張しておるわけでございます。御承知のように、総理府で政府の対策といたしまして、四つの柱を立てておるわけでございます。従来事故防止対策としては道路環境の整備とそれから交通安全教育の問題と、それからわれわれの所掌いたしておりますところの取り締まりに関連いたします安全運転の確保というものが、従来三つの柱で事故防止対策ということになっておるわけでございますが、政府におきましては、特にそれにもう一つの柱として救急医療の対策をつけ加えまして、これが整備をはかるということで、現在主として厚生省が中心でございますが、これが整備に鋭意努力いたしておるわけでございます。われわれのほうといたしましても、事後の対策としてこれは非常に大切なことでございますので、われわれが事故の実態を一番よく知っておりますので、そういう観点からこの対策をさらに推進させるということにつとめてまいりたいと思います。
○中村(重)委員 私はこの問題を、予算委員会の分科会であったかどの委員会であったかはっきり記憶がございませんが、非常に救急医療対策としての予算がシビアだ、厚生省の要求というものが査定でほんのわずかな金額になっているということで、この問題を指摘したことがあるのですが、このことは私は強力に推進していかなければならないと思います。ですから、これもまたあなた方の立場から特にひとつ強調していただきたいということを強く要望いたしておきたいと思います。 それから反則金制度の実施がされておるわけですが、これの状況はどういうことなのか。反則金というものが大体どういう形で使われるかということは伺っておりますけれども、具体的なそうした反則金制度の状況、それから罰金とこの反則金との比率というものがどういうことになっておるか。それから、現金ですから、収納機構、管理体制というか、それはどういうことになっておるか、その中身についてひとつお聞かせ願いたいと思います。
○鈴木政府委員 御指摘の交通反則通告制度でございますが、これは先般の特別国会におきまして、道路交通法の一部改正によりまして成立いたしましたが、この施行につきましては来年の七月一日からということになっておりまして、まだ実施しておりません。現在その法律に基づきまして、反則金の額を定額にするわけでございますが、この額をいかに定めるか、それから納付手続をどうするかといったようなことを総理府令できめることになっておりまして、現在その準備作業中でございます。したがって、まだ実績が出ておりません。
○中村(重)委員 わかりました。実績が出ていないでしょうが、いろいろあなたのほうで検討しておられるということでございますが、いま検討の対象になっておる中身はどういうことですか。具体的に現金の管理機構というものをどうするかということとか、いろいろやっておるのだろうと思いますが、いま検討されておる内容ですね。
○鈴木政府委員 交通反則通告制度につきましては、すでに御承知と思いますけれども、特定の違反行為をした場合に、警察本部長が反則者に対して、これは任意でございますけれども、一定の反則金の納付の通告をするわけであります。それに従って納めるわけでございますが、警察として現金を取り扱うようなことはいたしませんで、それを特定の金融機関に行って納めればそれで済むという制度になっておりまして、現在銀行、それに郵便局も含めましてなるべく反則者の便宜をはかるということで郵便局も含めた金融機関が利用できるように、そういう構想で検討を進めておるわけであります。
○中村(重)委員 運転者の管理センター、四十一年度から設置されておると思うのですが、この設置の状況、それから初年度からずっとこの設置個所がふえておるのだろうと思いますが、経過、運営状況はどういうことになっておるか。
○鈴木政府委員 運転者の管理センターと申しますのは、運転免許行政に必要な運転者に関する各種の資料を中央において集中管理するという制度でございまして、御指摘のように、昭和四十一年度から三カ年計画でこれを創設することにしておるわけでございます。したがって、警察庁に大型の電子計算機を装置いたしまして、それと、警察庁と各都道府県警察との間でそれに必要な各種の資料の送受信ができるテレタイプの通信施設を整備して、中央に設けられた電子計算装置とテレタイプ通信施設を合わせたものが管理センターということになるわけでございまして、御承知のように、わが国では免許証が三年ごとに更新されるものですから、更新されたつどにセンターの中に入れる資料を整備するということもありまして、三カ年計画でこれが設備を現在進めておるわけでございます。四十三年度いっぱいにはこれが完成できると思います。
○中村(重)委員 いまの御意見に関連をして出てくるのですが、私はこの前も一つの問題点として是正化を要求したわけですが、財団法人全日本交通安全協会というのがある。この中で、年間一千五百万の委託費が出されておるというように思うのですが、そのほかに都道府県に交通協会というのがあるわけですね。この交通協会で会費を取っている。それから、いまお話がありました免許の更新期に手数料を取る。しかも、その手数料が、いろいろな交通安全のための施設をやる費用に使われる。それで、バイク等に対しても相当な、二百円あるいは三百円といったような、そうした手数料が取られる。バイクということになってまいりますと、農村なんかにも非常にたくさんあるわけですから、一日に一回も乗るか乗らないかということであっても、手数料をそういう形で取られる。ところが、ハイヤー、タクシー業者であるとか、あるいはトラック業者といったような、そういう、常時業務として運転をする、車を走らせるという者たちと比較をして、あまりにもそうした軽二輪車等の場合においては過重であるという批判がある。だから、これは改善をする、是正をする必要があるのではないかということで、問題を提起いたしておった。その際のお答えといたしましては、そうした各県の状況というものはつまびらかではないというようなお答えもあったように記憶をしているのでございますが、その点はどういうことになっておりますか。
○鈴木政府委員 御指摘の点は交通安全協会のことだと思いますけれども、都道府県単位の交通安全協会ではなくて、おそらく警察署ごとに設けられた地区別の交通安全協会のことだと思いますけれども、これは免許の手数料ではございませんで、免許の交付手数料、あるいは免許試験の手数料等につきましては、法律に基づきまして、それぞれ手数料がきまっておりまして、これは都道府県の収入になって入るわけでございますが、安全協会は、これは任意でございまして、そういう免許者に個人の会員になっていただいて、会費という名目で御指摘の、三年間で百円あるいは三百円という例外もございますけれども、大体その辺のところで会費を納めていただくというのが大体の形だと思います。そのかわり、これによって、道路交通法の改正がありましたときの改正の手引きを会員に配付するとか、あるいは改正のパンフレットを配るとかいうような、あるいは講習会を開くとか、あるいは地区別に交通安全の大会を催すというようなときの費用に充てるとか、いろいろ本人にはね返る問題もありますし、その地区の交通安全に資するといったようなものに使っていくということでやっておるのでございまして、その際バイクなんかも一律に、ほかの大きな車と同じに取っているという御指摘がございましたが、これはまた地区の運営によっていろいろ違ったところもございまして、たとえばバイクについてはもう少し小額でやっておるところもございます。そういうことでいろいろな形がございますけれども、実情に応じた会費、結局会費が本人にはね返ってくる問題と、それからもう一つは、その地区の安全運動といったようなものにもその費用が充てられるということでございますのでそれらとの関連において、会費をいかに定めるかということが確かにあろうかと思いますので、そういう点については順次指導をしてまいりたいと思います。
○中村(重)委員 あなたがおっしゃるように、その地区によっていろいろな形があるだろう、そのとおりだと思うのです。支出面についても、その地区によっておっしゃるように警察署ごとに交通安全協会というものができておるようです。それによって支出も違うのですね。交通標識をつくったりいろいろなことをやっておるのです。それだからいろいろ不平不満というものも出ると思うのです。何もその車はその警察署管内を走るだけではない。あっちの警察署管内ではこうだ、こっちはこうだ、よその県に行ったらまた違うのだというような、ばらばらの状態であるところに、いろいろ批判というものも出ておるのだろうと思う。それから免許の手数料ではないとおっしゃったのだけれども、免許の更新時に取られるのだから、免許の手数料だと思っておる。本人へのはね返り、何に使っておるかわからない。聞くところによると、先ほど私が申し上げたようなことなんだということですね。そうすると、業務用のそうした業者と自分たちと同じだということはおかしいじゃないかというような声が、農村なんかでは特に大きいと思うのです。わずかな金にいたしましても、農村の人たちがこれを負担するという場合には、相当負担過重という形になってくる。月に何回しかおれたちは乗らぬのだというので、私どもが農村なんかに行って懇談会等を開きます際に、相当大きい声として出されるのです。だからやはり実情を把握されて、いまあなたが調査の上是正するとおっしゃったのだからそれでよろしいと思うのですが、そういう点は十分調査検討して、おっしゃるような方向に、不合理なことがないように、これを是正していくというようにやっていただきたいと思います。 それから交通安全施設等整備事業三カ年計画というので、私はあなたのほうから出されておる内訳表を見てお尋ねをするのですが、定期信号機だとか、歩行者用信号機だとか、その他いろいろ八項目にわたって計画が立てられておる。この実施の状況はどういうことなのか。御承知のとおりに物価上昇、資材の値上がりということによって、この計画を進める上について相当支障が起こっておるだろうと思います。しかもこれが予算補助であるので、地元負担が相当増加してくるのではないか。それがないということになってまいりますと、この計画がまたずっとおくれてくることにもなるのではないかと思うのでございますが、その状況はどういうことになっておりますか。
○鈴木政府委員 御指摘の交通安全施設等整備事業三カ年計画につきましては、四十一年から四十三年まで三カ年にわたる計画でございまして、初年度は事業費といたしまして約八億、第二年度は約十四億、第三年度、四十三年度は二十一億という計画でそれぞれの事業量をきめておるわけでございます。現在までそれぞれ計画された事業量につきましては円滑に推進されていると思いますが、ただ補助事業でございますので、単価等の点について、あるいは県によってはこの補助裏等の関係につきまして若干問題があろうかと思いますが、事業量といたしましては計画どおり遂行されております。
○中村(重)委員 事業量が計画のとおり進められてくるということになってまいりますと、いま私が申し上げたように、資材の値上がりという形による地元負担というものが当初計画をされたときよりも大きくなっているのではないかというふうに思うのですが、その状況はいかがですか。
○鈴木政府委員 現在数字を持ち合わせておりませんけれども、繰り返して申し上げるようですが、事業量は確保されておる。それから、御指摘の点はおそらく府県の持ち出しということだろうと思いますけれども、これにつきましては、われわれのほうに数字をまとめたものがございませんので何とも申し上げられませんが、単価につきましては県によって、たとえば道路標識につきましては、われわれが補助事業の標準単価としてきめたもの以下でやれるところもございますし、またそれ以上のところもございまして、県によっていろいろまちまちでございますけれども、なるべく発注条件等の合理化などによって標準単価でやれるように指導しておるわけでございます。
○中村(重)委員 そういう単価でやるように指導される。ところがなかなかそうはいかないということもある。だからこの予算補助という形になってまいりますから、こういう点は弾力的に無理がいかないように、そして計画が遅延をしないように、こういうことをひとつやっていただきたいと思います。 次にお尋ねをしたいのは、テラーの二人乗りを認める、こういう形で実施されて非常に喜ばれておるようでございますが、その結果は特に事故がふえたということはないのではないかというように思うのですが、もしその結果が好ましくない現象があったといたしましたならば、そのことをお聞かせ願いたいというように思います。 最後のお尋ねといたしまして、運転者の講習会をお聞きになる、その講習会をいたします際に、その費用を負担をさせるということで非常に物議をかもしておる地方があるようでございますが、そういうことに対しての御見解はどういうことなのか。この二つをひとつお答えをいただきたいと思います。
○鈴木政府委員 お尋ねの第一点のテラーのことにつきましては、中村議員から先般の国会でも御指摘がありまして、その後御趣旨の線に沿ったような運用をはかっておるわけでございまして、それによって特に事故がふえたということは聞いておりません。 第二の講習の問題でございますが、講習の費用を警察が——安全教育の講習でございますか——違反者講習の場合には手数料を納めていただいておるわけです。本人の申し出によって、行政処分の停止を受けた場合に、講習を受ければその停止の期間が短縮できるという法令の規定がございまして、それに従ってやった場合には手数料を納めていただいておりますが、そのほかの講習で警察が取るということはないと思います。現在三年で更新することになっておりますので、その更新の機会に安全教育に関する講習をやるように指導をしておりますが、その際に運転者負担ということは私は聞いておりません。ただ安全協会が主催してやる場合には、あるいは会費をとってやっているのではなかろうかというふうに考えております。
○中村(重)委員 そうじゃないですよ。私の言っている講習会で会費を取るということは、警察あるいは安全協会が何か任意にそういうことをやるというような意味じゃなくて、県で条例をつくって取るということにしたというので、たいへん問題になったという事実がある。これは私のほうへきょう資料を持ってまいったのであります。具体的な資料があります。後刻、ひとつこのことについてはお話しいたしたいと思います。 それでは、交通関係は以上をもって質問を終わります。 次に原子力空母「エンタープライズ」の入港の問題と、それからピストルによる射殺事件、この二つについてお尋ねをいたしたいと思っておったのでありますが、長官がおられないので次の機会にいたします。 質問は、いま申し上げたとおりに、原子力空母が来年一月二十日ごろ佐世保に入港するということが伝えられる。あなたのほうではございませんけれども、まあひとつお伝え願いたいと思います。このことに伴いまして警察が現地においてやっているやり方に対して私も不審に思われる点があるので、警備警察のあり方ということについてお尋ねをしなければならぬ。 それからピストル事件というのは、警察官がピストルによって殺されるということがある。ところが警察官が誤発でなくて、どうも自己の危険を守るという立場、そういうことであろうと思うのですが、それにしてもひんぴんとして起こってまいりましたピストル事件というものは、私は行き過ぎのきらいなきにしもあらずというように考えておるので、それらの点に対してお尋ねをいたしたいというように思っておるわけであります。
○華山委員 先ほど、追突の事件が多くなったということでございますけれども、私、見ていて非常に危険に思われるのは、ガソリンの運搬車とか、それからほかにもいろいろの爆発物の運搬車が町をたくさん走っておるようでございます。今後ますます多くなるんじゃないかと思うんでございますけれども、私全然知識を持っておりませんが、あのガソリンの運搬車、あれは追突があっても安全なように構造ができているものですか。
○鈴木政府委員 これはそういうふうな構造にできているはずでございます。先般タンクローリーの車が西宮で、あれは一昨年でございますね、ひっくり返った事件がございました。あれを契機にいたしまして、従来からも安全な車体という考え方でやっておりましたけれども、運輸省が担当いたしまして、さらに安全なものにするという取りきめをあの際やっておりますので、安全なものにさらに前進していると思います。
○華山委員 ガソリンのことを例にとりましたけれども、あの容量がだんだん大きくなっちゃって、膨大な車になるということはないんでしょうね。どうなんですか。車の容量は大体限定があるんでしょうね、だんだん大型化してきているんですけれども。ガソリン運搬車が大型化しちゃって、安全だとおっしゃるけれども、一ぺん何か事故があったらたいへんなことになるんじゃないかと思って私は見ているんですが、どうなんですか。
○鈴木政府委員 どうも研究不足でございして、ただいま承知しておりませんので調べた上で御答弁したいと思います。
○華山委員 追突によるところのむち打ち症も非常に大きな問題でございますけれども、ああいうふうな危険物を積んだものに対しまして追突が多くなる、ひっくり返る、そういうふうなことでもあって、いま密集している街路におきまして大きな問題が将来起こりはしないかと思って、私実ははらはらして、ことばは過ぎるかもしれませんけれども、見ているようなわけでございまして、この点についてもう少し研究を進めていただきたいと思います。ああいう危険物の運搬につきまして、その車の構造なり容量なりの問題がございますが、運転する人については何か特別の年齢上の、あるいは経験上の規定がございまするか。
○鈴木政府委員 運転資格につきましては、おそらくあれは大型免許でございますから、そういう点についての、特に大きなものにつきましては政令大型でございますので、先般の国会におきまして、二十一歳以上、三年の経験がなくちゃいけないということになったわけでございます。 なお、タンクローリー車あるいはガソリン車の車体等の安全性につきましては、これは運輸省の所管でございますが、ただ、タンクローリーの事件がありました際に、それらの構造上の問題についてもあの際各省取りきめまして、運輸省はそれぞれ措置を講じたと思ます。
○華山委員 私は、追突のことについてはどんなに熟練していたってこれはかなわないのかもしれませんけれども、運転手の資格なり経験なり、あるいは年齢なりというふうなものは、これは警察の所管でございます。そういう点について御研究願いたいと私は思うのです。事故がまだ起きておらないからあれでいいのですけれども、大通りなんかでガソリンの運搬車でもひっくり返って火が出たといったら、これはたいへんなことになりますよ。私はそれを心配しているし、またああいうふうな危険な車の通行時間ですね、これは夜間でなければいけないとか何らかの制限があっていいと私は思う。あんなあぶないものがほかの一般の車とごちゃごちゃになって町を走っているということは私はたいへん心配なので、まあ運輸省のほうであれはもう絶対安全なもので、どんなふうにひっくり返ったってひっくり返ったってだいじょうぶなものだといわれるなら私はこれでもいいのですけれども、どうなんですか、そういうことはわかりませんですか。
○鈴木政府委員 一応免許資格につきましてはわれわれの所管でございまして、それぞれ車種に応じて免許資格をきめておりますけれども、先ほど申しましたように大型のものにつきましては特に……(華山委員「それは知っています」と呼ぶ)あとはああいう危険運搬物につきましては、あの際に、こういうところは通ってはいけないということを取りきめまして、特に人家密集地域は通らないで、それ以外のところを通るということで、通ってはいけないところを指定しておるわけなんでございます。
○華山委員 それは、安全だと言われた新宿であの事故が起きているんですからね。これは自動車じゃありませんけれども、ガスの列車が新宿駅で爆発したでしょう。そういうことがあるんですからね。これはやはりできてから言ったってしょうがないんだ、事が起こらないうちに——事が起きてから言うのはわれわれやさしいですよ、追及すればいいんですから。そういうことが私たちの能じゃないと思うのです。そういう意味で申し上げるので、各省とも御相談の上、事の起きないうちにもう少し研究していただきたい。こんなふうにだけ申し上げておきたいと思います。 交通関係はそれだけでございますが、官房長、ちょっと伺いたいのでございますけれども、私から申し上げるまでもなく警察官の数、こういうものは現在三カ年計画でしたかで増員中。これが今度の政府の人員を減らす、あるいは人員をふやさない、こういうふうなこととどういう関連をもちますか、お伺いいたしたい。
○浅沼政府委員 お答えいたします。 ただいまお話しのありましたように、昭和四十一年度から三カ年計画をもちまして、外勤警察官の一万八千人の増員をやっております。来年度が最終年度でございまして、一万八千人をやっておりますが、外勤増員が必要であるような犯罪、交通その他の状況が、やはり警察としては非常に第一線が忙しいという事情が強く出ております。したがいまして、ただいま御指摘のような、国家公務員につきまして五%の削減、おそらくは地方公務員につきましてもその方針でやるようにという指導がなされるものと思いますけれども、そういうような事情にありまするので、警察といたしましてはこの削減の適用をしないようにということを関係省に強い要望を出しております。
○華山委員 明年度の増員計画はそういうことで現在のところ影響がなさそうだ、こういうことでございますか。
○浅沼政府委員 増員計画は予定どおり予算要求いたしておりまして、これにつきましては、先ほど申し上げましたように三年計画でございますので、三年計画としてセットされておりますので、明年度も予定どおり行なわれる、こういうふうに考えております。
○華山委員 計画でセットされているといったって、ほかにたくさんありますよ、人員には関係ないかもしれませんけれども、地方公共事業の道路計画にしても河川計画にいたしましても。ただセットされているからおれのほうはやってもらっちゃ困るんだということには、私はなるまいと思う。だからそういうことがどうなっておるのか。とにかく防衛庁につきましてはやらない、こう書いてあるわけです。警察官については、何もやらないとは書いてないわけです。私は警察官につきまして、今日のような交通の状態でもございますし、いろいろな面で増員も必要だと思うし、またわが党の立場からいえば、ああいうことにたくさんの警察官を置くのもおかしいなと思うこともありますから、増すか減すかという原則にきつまして、いま微妙な問題でございますから私言いませんけれども、どういうふうなことなのか。来年度はもう五カ年計画の中なんだからそれでいいといっても、それは許しませんよ。ほかだって幾らも計画があるのだから。そういうふうなことと、それから、一ぺんふやして減すというのも妙な話なんで、方針を承るだけならばしかたないですけれども、今後どういうふうな考え方ということだけでもお聞きしておきましょうか。それだけではもの足りないですけれども。いまのような方針で、もう警察のほうは断固として、セットされたものは、きめられたものはやってもらいたい。これからは五%減ということは警察官には適用しないでもらいたい、こういう方針でいる、こういうことでございますね。
○浅沼政府委員 大体ただいまお話しの趣旨だと思いますけれども、外勤警察官の増員は、もちろん三年の年次計画ではございますけれども、予算としては来年度の単年度の問題ですから、これは私どもとして極力、客観情勢はございましょうけれども、その実現をはかりたいということが一つでございます。 それから、ただいまお話しのように五%の削減問題は、いまお話出ましたような自衛官と同じように切り離して考えてほしいということで、私実は大臣にじかに聞いてないのですけれども、きょう大臣が閣議で、地方の警察官に対する定員の削減の適用については、これは適用からはずしてもらいたいということを発言された。その結果は、まだ私直接会っておりませんが、そういう方針でございます。
○華山委員 問題はデリケートでございますから、官房長にいろいろなことをお聞きいたしましても、責任ある御答弁も微妙な問題についてはおできにならないでしょうから、方針だけ承ってこの辺でやめておきます。
○鍛冶委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時十四分散会