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57回国会衆議院1967/12/22

沖縄問題等に関する特別委員会 第4号

発言数
87
登壇者
10
会派数
4
開催日
1967/12/22

会議録

臼井莊一自由民主党

○臼井委員長 これより会議を開きます。  この際、閉会中審査に関する件についておはかりいたします。  先ほどの理事会において協議いたしましたとおり、川崎寛治君外九名提出の沖繩県における公職選挙法の適用の暫定措置に関する法律案、多賀谷真稔君外七名提出の沖繩に対する財政措置その他の援助に関する臨時措置法案及び沖繩その他の固有領土に関する件、以上の各案件につきまして、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

臼井莊一自由民主党

○臼井委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。

臼井莊一自由民主党

○臼井委員長 次に、本日の請願、第一の請願は、理事の協議により、保留いたしたいと存じますので、御了承願います。

臼井莊一自由民主党

○臼井委員長 この際、念のために申し上げますが、本委員会に参考送付されております陳情書は、沖繩の施政権返還に関する陳情書外七件であります。  暫時休憩いたします。    午後零時一分休憩      ————◇—————    午後五時十五分開議

臼井莊一自由民主党

○臼井委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。  沖繩その他の固有領土に関する件について調査を進めます。  本日は、内閣総理大臣、外務大臣の出席を得ましたので、総理一外務大臣に対する質疑を行なうこととなっております。  この際、委員長より申し上げますが、委員の質疑時間は、お約束どおりお守り願うことといたしたいと存じますので、何とぞ御協力のほどを特にお願いいたします。  それでは、これより順次質疑を許します。鯨岡兵輔君。

鯨岡兵輔自由民主党

○鯨岡委員 いま委員長から言われたとおり、約束の時間を正確に守りたいと思いますので、お尋ねしたい三つの件を先に申し上げて、お答えをいただきたいと思います。  三つの件は、共同声明に関する件、北方領土問題に関する件、小笠原の帰属に関する件であります。  佐藤総理とジョンソン大統領の声明を続みますと、従来のものと比べて相当の進歩であると見るのがすなおな考え方であると思うのであります。しかし、返還の時期については明確にし得なかった。そしてその理由は、最近の国際情勢、特に極東における事態、その事態の中に占める沖繩の米軍事施設の役割りであることをわれわれは声明の中から読み取ることができます。そして、そのような極東の事態の中で、共同声明が特記していることは、中共のことであります。すなわち、引き続いて中共が核兵器を開発している事実、アジア諸国が受けている中共からの脅威の影響などを総理大臣も大統領も重視し、アジアの持続的な平和のために、中共が現在の非妥協的態度を捨てて、国際社会において共存共栄をはかるに至るよう希望を表明いたしたのであります。  そこで、私がお尋ねしたいのは、そのように考えておられる総理は、中共に対し、その目的のためにどんなことをなさろうとしておられるのですか、どんなことをなさってこられましたかということであります。声明の中から私どもが読み取れるものは、中共に対する消極的な態度ではなく、きわめて積極的な態度であります。これは非常にけっこうなことだと思います。中共が非妥協的態度であり、もう少し考え直してもらえないものであろうかとは、私どもも切にそう思います。しかし、それならばなおさら、中共に対しての直接的な働きかけ、さらには、中共の対立国でありわが国の友邦であるアメリカに対するアドバイス、具体的にそういうものがなければ、声明は単なる文章に終わってしまいます。このあたりに明るい見通しがなければ、沖繩にある米軍施設の役割りは減少しないでしょうし、ひいてはわれわれの願望である沖繩の施政権返還の時期にもそれは大きな影響があると思いますので、この点に対しての総理の御所見を伺いたいと思うのであります。  次の問題は、北方領土の問題であります。  沖繩とともにわが国がその固有の領土として強く返還を要求しているのは、北方領土であります。きょう、総理にぜひ明確にしておいていただきたいと思いますのは、北方領土とはどこをいうのかということであります。北方領土というのはどこをいうのか、具体的にどこなのだということであります。  わが国は平和条約の第二条で、千島列島や南樺太は、その権利、権原及び請求権を放棄いたしたのであります。しかし、歯舞諸島、色丹島はもちろん、国後、択捉の両島は、歴史的に日本の固有の領土であって、いわゆる千島列島に含まれるものではないから、当然これはすみやかに返還さるべきであるという考え方、そんなことはあたりまえであって、平和条約にどうあろうと、千島列島を全部、さらに南樺太まで返還を要求すべきだという考え、いろいろあるようであります。領土の返還を要求するというきわめて具体的な運動なのに、その対象を北方領土とばく然とした言い方をしているところに問題があると思うのであります。北方領土とは具体的に何をさすのか、明確でなければならないと思います。  また、歯舞、色丹、国後、択捉はソ連に要求しているが、千島列島全部の返還を要求するというのならば、相手国はソ連のみであろうか。しかし、日本が請求権を放棄した相手はソ連ではないのであります。われわれはどこを返還してほしいとだれに要求すべきなのか。その論拠は何か。この際明白にしておきたいと思うのであります。  小笠原の帰属問題について申し上げます。  小笠原の施政権返還が決定したことは喜びにたえません。その帰属がどうなるか。すなわち、戦前の姿そのまま復活して直ちに東京都に属するものか。いずれ近い将来にそうなるにしても、荒廃した諸島だから、一応軌道に乗るまでは政府の直轄とするか。法律論をすれば際限なくどちらにでも理由のつく特別な事態でありますので、この際は法律論ではなく、政治的にどちらのほうがよりベターであるか、効果的であるかと判断してすみやかに方針を定め、これを天下に公表してこの種の論議の源を断つ必要があると私は思うのであります。総理は現地調査の結果に基づいてと答えられたようでありますが、このことは現地を調査しなければきめられないことではなく、現在の日本の政治情勢から、おくれればおくれるほど意味の少ない法律論まで飛び出して、よい結果をもたらすものではないと思いますので、はっきりと政府の方針、総理の考え方をこの委員会を通じて国民に示されんことを求めるものでございます。  終わります。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 たいへん急いでのお尋ねでございますけれども、したがいまして、私がもし落としている点がございましたら、重ねてお尋ねをいただきたいと思います。一応お答えいたします。  この沖繩の軍基地が果たしておる役割りは、これはまあたいへん高く評価されておる、現時点においてですよ、これから先どうなるか別ですが、この共同声明で申しておるのは、現在のところというものが入っておる。ところでいま御指摘になりましたように、この中共の核兵器の開発、これがどんどん行なわれておる。このことは私どももしばしば、まことに遺憾だ、こういうことで、核開発、爆発実験をするたびに、私ども、その方針については遺憾の意を表しております。ぜひやめてほしいということ、しかして、だからこの今回の共同声明で初めて中共の核開発についての意見を述べたわけではございません。かねてから述べておる。また、中共に対しまして、わが国はかねてからいわゆる政経分離のたてまえで経済的交流や人的交流をはかっております。その考え方には今回も変わりはございません。いな今回のアメリカ訪問に際しましては、さらに積極的に、中共自身かような点について十分考慮してほしい、また同時に、われわれとしても、門戸を閉ざすことなく、中共に対してはやはり窓をあけておくべきだ、こういう主張もいたしております。アメリカ自身もかっての封じ込め政策からはよほど変わったように見受けております。私は、この意味におきましては、日本の立場、また日本がいままで主張してきたこと、これはやはり国際世論になりつつあるものではないか、かように思っております。したがいまして、中共がこういうような現在とっておるような態度、これはぜひひとつ改めていただきたいし、お互いに共存するという立場であってほしいと思います。また、そういう点で強くこの点を希望を重ねて申し述べておきます。  次に、北方領土の問題についてのお尋ねがございました。北方領土、これは、申すまでもなく、私どもがサンフランシスコ条約において主権を放棄した地域、これは日本が何ら権限のないもの、もう自分で放棄した。しかし、日本の固有の領土、これは私どもは主権を放棄したところではございません。これは具体的に申せば、国後、択捉、歯舞、色丹、これらの地域はこれは日本の固有の領土でありますから、私どもはサンフランシスコ条約におきましても放棄したというものではございません。したがいまして、私はこれらの固有の領土については当然日本の主権を主張すべき領土だ、かように考えております島々だと考えております。こういう意味で今日までソ連との間に講和条約、平和条約が締結されない、こういう状態になっておることは御承知のとおりであります。そこで三木外務大臣が出かけました際にも、こういうことをも含めていろいろコスイギン首相にも率直に意見を申し述べたようでございます。必ずしもこちらの言い分どおりといいますか、こちらは領土問題が講和条約をはばんでおる一番の問題だ、かように思いますが、必ずしもコスイギン首相はそのとおり認めたというわけのものでもないようです。その他にもいろいろ懸案事項があるから何かそういうものもあわせて中間的な文書でもできないだろうかというような提案もしております。かねて領土問題についてはすでに解決済みだ、こういう態度をとっていたソ連が、ややこの点について弾力的な表現をしておる、かように私は見ておりますので、この意味ではわれわれのかねての主張を理解しつつあるのではないか、かように思っております。そこでいま固有の領土について日本が主張することはおわかりがいただいたと思います。  放棄したその部分については一体どうなるのか。これはおそらく多数の国々が、どこに帰属するかということをきめるべきものだと思っております。まだ、放棄したところがその帰属が明確でないというのが現状ではなかろうか、私はかように理解しております。したがって、これらの点は条約がソ連との間にでき上ると、あるいはソ連に帰属することになるのか、あるいはその他の領土主権、主権国ができるのか、そういうような問題があろうかと思います。私が申し上げたいのはただいまの点でございます。  第三の点については、私はおことばはございましたが、何よりも実地調査すること、実態を把握してしかる上で考うるべきことではないかと思います。これは地域の開発のためにも、また帰島される住民の福祉のためにも、実情をよく把握して、しかる上でどういうような形にしたら一番いいのか、そこを考えていくべきだ、かように思っております。

鯨岡兵輔自由民主党

○鯨岡委員 第三番目の小笠原の帰属問題については、なるべくすみやかにその帰属の結論をお出しになることを要望いたします。  第二番目であります北方領土の問題については、総理はいま千島は平和条約で放棄をしたのだ、だが固有の領土は放棄したものではない、その固有の領土とは、歯舞、色丹はもちろん、国後、択捉である、こういうふうに言われたのですが、そうするとわれわれが北方領土問題として返還を要求しなければならないと考えているものは、この歯舞、色丹、国後、択捉の四つ、これに限られている、あとの放棄した問題についてはこれはもう条約できまったことではあるが、これから多数の国々がきめるのだ、こういうふうに言われたのです。そうすると、ここにせんだってわれわれが根室へ行ったときに根室でもらったマッチがありますが、これには「国後、択捉、歯舞、色丹、呼び返そう、父祖の地、これは日本の固有の領土です」、こう書いてある、具体的に。これで間違いない、これが政府の考え方である、こう考えてよろしゅうございますか。

三木武夫自由民主党外務大臣

○三木国務大臣 いまの日本の政府が返還を要求しておるのは、歯舞、色丹、択捉、国後、こういうことでございます。

鯨岡兵輔自由民主党

○鯨岡委員 第一の、中共の脅威が影響をアジアの諸国に与えているということについて、総理大臣とジョンソン大統領は意見が一致した、これはなるべく少なくしなければいけないとお考えになったことも一致したということであります。この点について議論をしているとこれは時間が過ぎますからこれでやめますが、どうかひとつ積極的にアメリカにもアドバイスをし、日本もそのように、ひとつ中共の脅威の影響がアジアの諸国をおおっているこの事態を、そうでないように持っていくあらゆる施策を講ぜられるように希望いたしまして、三十秒前ですが、やめておきます。

臼井莊一自由民主党

○臼井委員長 西風勲君。

西風勲日本社会党

○西風委員 きょう開かれました沖繩対策特別委員会は、今度の国会が沖繩国会というようにいわれた最後の委員会であります。沖繩国会にふさわしい締めくくりの委員会が開かれたわけであります。  この委員会の中でいままで佐藤総理のいろいろな発言を聞いておりますと、国民的な合意を求めるというような発言がたびたびあったにもかかわらず、実態はほとんど明らかになっておりません。沖繩に核があるのか、知らない、追い詰められて初めて、核のあることは想像できる。沖繩問題が困難な条件の中に置かれている最大の理由は、アメリカの厳然とした核基地がある。このことによって沖繩問題が今日のような事態を招いておることは、世界の常識であります。この世界の常識であるにもかかわらず、そういう問題について明らかな態度をとらない。いま核つきなどといったら皆さんたいへんでしょうというようなことも言われたわけであります。  そこで、あなたははっきり言わないことが得意のようでありますから、私から、あなたの考えはこういうことかということを聞きたいと思うのです。大体三つないし四つの考えになるのではないか。  沖繩の継続協議は、その前提となる条件が必要である。その前提となる条件とは、まず第一に日本国民の間に核アレルギーがなくなり、沖繩の核つき自由使用を認める国民世論がつくられること、これがまず第一ではないか。  第二は、日本がアメリカとともにアジアの防衛を分担するだけではなしに、日本が進んでアジア防衛のために政治的、軍事的、経済的な役割りを果たす。中国との防衛力の均衡をはかる。さらに進んで現在ありますSEATO、ANZUS、この上にNEATO体制をつくり、それを総合したものとしてアジア太平洋地域の安全保障の体制をつくるというのが、あなたの二番目の考え方ではないか。  三番目は、これらの考え方に基づいて、日本国内ではできたら憲法を改正したい。しかし、憲法改正をすることが困難であれば、なしくずしで従来どおりいく。その中で徴兵あるいは海外派兵、軍需産業の拡大、第三次防衛計画から第四次防衛計画へ、この中でかつて歩んで来ましたような帝国主義日本というようなものをつくる。さらにもう一つ経済的な問題があるでしょうけれども、時間がありませんから申し上げませんが、大体こういう考え方が佐藤総理大臣の本心ではないかというふうに思うのです。親切な意味で聞いておるわけですから、丁寧に答えてもらいたい。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 親切に丁寧にお答えいたします。  全くおわかりにならないのは当然でございまして、私は沖繩の基地については白紙だということであります。まだ何も申しておりません。したがいまして、何か出てくるようにお考えになる、そこらに問題があるのです。  そこで、ただいまも三つの場合を御披露になりました。その三つの場合のこれに関係があるのではないかと言われますが、私は、申し上げておりますように、沖繩の基地の地位については、今後の国際情勢の変化や科学技術の進歩や世論の動向を見てきめることで、ただいまから核の基地を云々するということは、それはしませんということを実は何度も申し上げておりますから、これは誤解のないように願いたいと思います。  これで答弁は終わったのでございますが、御披露になりましたから、一応それについての私の意見を述べてみたいと思います。  この核の問題については、核アレルギーをなくする、こういう言い方もされておりますが、やはり核というものについての正しい理解を国民が持つこと、これはもう絶対に必要でございます。核は兵器として非常な害毒を流しますが、同時に平和利用すればすばらしいものである。だから、正しい認識を持つこと、これが必要なんで、正しい認識があれば、おそらく核アレルギーなどは起こらないだろう、かように私は思います。したがって、核というものをほんとうによく認識する、正しい認識を持つ、これが必要なことだ。  次に、進んで防衛力を強化する、アメリカにかわって云々という、これは私は憲法無視はいたしませんし、憲法改正などは国民が考えるべきことで、私自身が今日からとやかく言う筋のものではございません。したがいまして、これも私はたいへんな誤解を受けておる、かように思いますので、進んでさような気持ちはない。したがって、わが国が持ち得る自衛力、これは自主防衛と申しましても、われわれの手でわれわれの国を守ろう、かように申しましても、憲法のもとである。また国力、国情に応じてその範囲がおのずからきまることだ。これも申すまでもないことであります。したがいまして、中共が核兵器を持ったからといって、これと軍事力を均衡させる、かような考え方は毛頭持っておりません。社会党の方もないだろうと思いますが——社会党の方は別ですが、私どもは絶対にさような考え方は持っておりません。これをはっきり申し上げておきます。  その次に、太平洋アジア地域の一つの防共連盟というか、あるいはそういうような同盟を計画しているんじゃないか、これまたたいへん行き過ぎた考え方でございます。私どもはさような考え方をただいま持っておりません。これも明確に申し上げておきます。したがいまして、憲法も改正はしなくともなしくずしにやるんじゃないか、こういうような御懸念は、これはもうさらにないということを申し上げておきます。

西風勲日本社会党

○西風委員 私どもは、佐藤総理が、日本のために、できるだけできの悪い総理大臣で終わってもらいたいというような、けちなことは考えておりません。あなたが沖繩問題を正しく解決することによって、日本の歴史に佐藤榮作の名前がさん然と輝く、そういうふうにしてもらいたいわけですね。そのためには、国民の前であなたの考えていることを、そのときには批判されても、日本の歴史の上で、日本の政治の上で重要なことであれば、勇気を持って発言することが総理大臣の任務であります。そういう点でもっとはっきりしてもらいたい。  そこで、いま核の問題のお話がありましたが、日本人は核アレルギーなんて持っておりません。核に対する認識は、日本ほど正確な認識を持った国民はありません。原爆が落ちたのは日本だけですから。原爆の正体を体験的に知っているのは日本人だけですから、そういう点で核に対する正しい認識を持っております。核は持たないほうがいいし、沖繩からも核は取り除くことが日本の安全にふさわしい、こういう正しい常識を持っているわけですからね。日本人の常識に従ってやっていただきたい。  そこで、論を具体的に進めますが、エンタープライズの寄港が伝えられております。日にちはとにかくとしましても、来年の初めにこれが入港するということになっているわけであります。きのうの参議院の予算委員会その他の答弁を承りますと、核を積んでいないのではないかという質問に対して、核を積んでいないと思う。根拠は何か。信ずる以外に道がない。どこかの神さまのような、宗教のようなことを言っておられるわけでありますけれども、信ずる根拠、具体的な事実は何ですか。エンタープライズ原子力潜水艦が核を積んでいない、装備していないという具体的な根拠をお示し願いたい。

三木武夫自由民主党外務大臣

○三木国務大臣 一つには、アメリカの約束、核兵器を積んで寄港をしない、これの約束であります。また常にエンタープライズが核弾頭をつけておるというものでもないわけですから、そういう意味でわれわれはアメリカのその意思表示といいますか、日本がこれだけ核の問題に対してやかましいのですから、それをアメリカが事前協議の条項に違反して核兵器を持って入るということは、アメリカとしてはそういうことをするはずはない。われわれは信頼をするわけでございます。

西風勲日本社会党

○西風委員 アメリカから核は絶対——これはもう国民の間で最も大きな問題になっておるわけですからね。そういう点でアメリカ側から原子力潜水艦には核装備をしておりませんというような通告があったかどうか。さらに原子力潜水艦エンタープライズに核装備、核弾頭が載せられているということは、これまた世界の常識であります。疑う人のない常識であります。そういう点で一体通告があったのかどうか。信ずるというけれども、もっと具体的な根拠を、どういうことで信ずることができるのかということを明らかにしてもらいたい。

三木武夫自由民主党外務大臣

○三木国務大臣 アメリカが事前協議の条項を体して、触れるようなことはしない。それはとりもなおさず核兵器を持ち込まない、こういうことをアメリカが言ってきておるわけでございます。したがって、核装備はできることはあっても、核弾頭を積み込む、積み込まぬということは、これはやはり取りはずしがきくわけでありますから、アメリカのそれだけの意思表示というものは信じてわれわれは可なり。アメリカもこれだけの大問題をこの事前協議条項に違反して、そして核弾頭をつけて何のためにアメリカは来る必要があるのですか、これはたいへんなアメリカの条約に対する違反になるわけですから、そういうことをアメリカがするはずはない、して何の利益があるか、これはたいへんな約束であります、安保条約、事前協議条項。

西風勲日本社会党

○西風委員 あなたがアメリカを外務大臣として信用されることは自由でありますけれども、一億国民の運命を預かっているわけですから、だから、あなたや佐藤総理の信念だけでなくて、もっと実証的な一これは疑いがあるわけですから、疑っている人が多数なんです。この問題で疑いを持っているかどうかという世論調査をやれば、疑いを持っている人が圧倒的なんですから、だから、そういう点で一まあ、あなた方は別です。あなた方を除く大多数はこれに対して疑いを持っているわけです。だから、そういう点でもっと適当な機会に、これが入港するまでに——入港すること自身に私どもはもちろん反対でありますけれども、もっと具体的な根拠を国民に示すことをこの際要求しておきたいと思う。  それじゃ次に移ります。  いま沖繩のような不安定な状況というのは、世界に例がないわけですね。たとえばキューバの基地、あるいはフィリピンにありますスビック、クラークという二つの基地というものを見ましても、その基地の中にさえ、基地を構築しているアメリカの管轄権がないことはもちろん、それが基地以外の地域まで含んで施政権を持っているというようなところは日本だけであります。そういう点で、こういう不自然な状況を直すために、すみやかに積極的な運動を起こす必要があるわけであります。そのためには、あなた方が首脳会談をやるだけではなくて、国民的な沖繩返還運動が背景になって、対米交渉だってせにゃいかぬですよ。アメリカに対して、正しい要求は堂々と出してこれと対決する。アメリカだって正しくない政策は一ぱいとっているわけでありますから、現にアメリカのベトナム戦争の最高責任者の一人であったマクナマラさえやめざるを得ないようなアメリカ内部の政治情勢、ベトナム戦争をめぐる意見の不一致というのがあるわけであります。そういう点では、沖繩問題についてもっと積極的な立場で——そのためには事実を示すということが重要であります。そういう点について、何かお考えがあれば、この際お伺いしたいと思います。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 西風君と私どもの立場がよほど相違していることが、いまのお話で非常にはっきりするんです。これは私、申し上げるまでもなく、先ほどの原潜等が寄港するという、これは外務大臣がお答えいたしましたが、申し上げるまでもなく、安全保障条約——両者が信頼に立って初めて安全保障条約ができるのです。疑っていたら、それは安全保障条約などできっこありません。だから、これは疑わないのが甘いと言われるが、これは当然なんです。だから、この疑うということは、現状認識について相違があるんです。その結果ただいまのようなことになる。社会党の方はもちろん安全保障条約は不要だ、けしからぬ、あれがあるからこそ戦争へ巻き込まれる危険があるんだ、こう言う方は、もう最初から、われわれが信頼している、これは御理解がいかぬのだ、私はさように思うので、先ほどの三木外務大臣の答えはどうしてもわからないとおっしゃるが、この点ではいかがかと思います。  また、沖繩の問題を解決するのにつきまして、私は、日米友好親善の関係において、そのワク内においてこれを解決するのが最善であり、最も最短の道だ、かように確信しております。したがいまして、ただいまのような国民的大運動を起こすとかいうようなことは、私は反対です。しかし、国民の願望は私はよく知っております。この運動を起こすまでもなく、一日も早く祖国復帰、これを念願しておると思います。でありますから、私どものやるべき事柄は、祖国復帰を一日も早いように取りはからうべきことです。したがいまして、今日私どもが両三年を待たずして、もう直ちに実のある交渉をアメリカと持つべきだ、かように私は考えておりますし、外務当局もそういう意味で話は進めるつもりでございます。これが両三年のうちにめどをつけるというそういうようなことでは、ほんとうに現実の問題として、現地の同胞はほんとうに情けなく思うだろう、一日も早く返ってほしい、かように私は思うのでございます。しかし、同時に、この軍事基地が果たしておる役割り、これはよく考えなければならない。だから、その意味において、この両方の目的を達するような名案は一体どこにあるか、これをひとつじっくり考えようじゃないか。先ほど被爆国日本は核をよく知っておる、かようにお話ですが、最近の核の開発はあのときよりかよほど進んでおります。攻撃兵器としての核も、防御兵器としての核もございますし、また、平和利用としての核エネルギー、これまたすばらしい発展を遂げております。したがいまして、ただ広島のあの経験から、われわれは知っているというだけで何ら研究をしておらない今日でございますから、もう少し科学的でなければならない。正しい認識を持つことが私は必要だ、かように思っております。

西風勲日本社会党

○西風委員 まず第一は、いま沖繩が直ちに日本に返らないという場合に、やらなければならないことがたくさんあるわけです。その第一は、諮問委員会でやられるのか、日米協議委員会でやられるのか知りませんが、首席公選と国政参加の問題、これをすみやかに解決する必要があるわけであります。そういう点で、国政参加と首席公選の問題について、どのような時期にどういう方法で解決される意思があるか。これは沖繩県民のささやかな願望であります。この程度のものには直ちに答えていただくということが必要であります。その点の見通しを聞きたいというのがまず第一であります。  それから第二は、沖繩が祖国復帰をするにいたしましても、現在のような経済的立場に置かれているのでは、かりに政治的に戻っても、経済的に本土といびつな、異質な形で沖繩経済が存在することになるわけであります。現に電力、水道、石油あるいは金融関係というものがほとんどアメリカ民政府の手によって握られておるわけですね。そういう点で私どもは、開発公社、電力公社、水道公社というようなものはすみやかに沖繩の人々に返るような処置をすべきではないか。今度予算の中で産投を沖繩に対してもやられるそうでありますけれども、こういうものは即時買い上げて、沖繩県民の自主的な意思に基づいて運営されるというようにすべきだと思いますが、そういう御意思があるかどうかということですね。  それから、両三年の間に沖繩問題について再び首脳会談ですか何かが行なわれるわけであります。来年の十一月にジョンソン大統領が再選される。あなたもしあわせにして総裁に三選されるというような事実が起こった。この経過の中で、沖繩問題に対する態度です。あなたは沖繩問題に対してイニシアチブをとるような態度がなければ、これは三選されることは困難になることは予見されるでありましょう。だからそういう点で、そういう経過を得た上で、どういうふうな形で、いつ、どういう時期までに——事務的な折衝その他は行なわれるでしょうけれども、そうした政治状況の変化の中で明確な見通しをつけられるのか。次の首脳会談はいつごろを目標にしているのかというような点について、お尋ねしたいと思います。

三木武夫自由民主党外務大臣

○三木国務大臣 一つの首席公選とか国政参加というような問題は、今度できる諮問委員会というよりかは、日米協議委員会等の議題になる。国政参加の問題は、これは国会との関係もあります。国会との関係もあって、施政権を日本が持っていないわけですから、したがって、国政参加というものに対しては、いろいろ問題があろうと思います。これは国会の方面においても検討する必要がある。したがって、こういう政治的な問題は日米の協議委員会といいますか、外交ルートでやって、そして後段でお話しになった経済問題は、これこそやはり諮問委員会で取り扱うべき中心の問題である。したがって、沖繩の経済が、本土に復帰した場合に混乱が起こらないように、長期的な計画も立てなければならぬし、あるいはまた現状というものが、返還になった場合に、沖繩経済が、日本の本土との一体化になってもやっていけるようにしなければならぬ。この問題は諮問委員会の重要な課題である。これと真剣に取り組むことが必要である、こう考えております。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 いまの沖繩の問題について、両三年のうちに一つのめどをつけるということが私どもの主張でございますが、しかし、両三年のその期間一ぱいにというわけでもございませんので、できるだけ早くそういう交渉をすべきだ、かように思っておりますが、ただいまお話がありましたように、大統領選挙が終わるのを待っているのか、総裁公選が終わるのを待っているのかというようなお話がございましたが、そんなことは関係ございません。どうか御心配なく……。

臼井莊一自由民主党

○臼井委員長 西風勲君。——もう時間が参りましたので、これ一問で願います。

西風勲日本社会党

○西風委員 忘れもしないことしの五月二日、私は沖繩委員会で、日米協議委員会で主席公選、国政参加の問題を取り上げたらどうですかと言ってあなたに質問した。あなたはこう然と胸を張って、日米協議委員会はそういうことをやる場所ではありません、そういうことは政治会談、外交ルートでやりますということをあなたが言われたし、また交換公文の中では三つの内容からなっていて、時間がありませんから詳しいことは言いませんけれども、そういうことになっているわけですね。日米協議委員会でやれるのなら、なぜいままで沖繩県民の悲願であるこの二つの問題に積極的なアプローチをしなかったのか、明らかにしてもらいたい。

三木武夫自由民主党外務大臣

○三木国務大臣 いま主席公選の問題とか国政参加の問題も、いままではありましたけれども、いまはかなり立法院なぞにおいても決議ができて、決議をされたりして、相当地元における世論というものも高まっておる。そういう場合においてこの問題が、まあ協議委員会も話をする場としてはいろいろ政治的な問題をあそこで話を、両方の、私も出るし、大使も出ますから、あるいは外交ルートもございますし、そういう政治問題はやはり諮問委員会でなしに、日米協議委員会とか外交ルートとか、こういうところで話をしたい、こう考えております。

臼井莊一自由民主党

○臼井委員長 帆足計君。

帆足計日本社会党

○帆足委員 私は、沖繩に対する戦勝国としてのアメリカの支配の形態が、アメリカにとって都合がよくできていて、日本国民にとっては屈辱の状況であるということについて、政府の認識が浅いことを残念に思います。ちょうどドイツに奪われたアルサス・ローレンのような立場に立っておりまして、そして、たとえば沖繩で日本国民を教育いたしますのに、沖繩の同胞を教育するのに、日本国民として教育するという教育基本法に一項目を入れるだけでも流血の惨もあり、何度かのデモンストレーションの結果、これを取り返した。ちょうどアルサス・ローレンにおいて教師たちが、親鳥がひな鳥をかかえるごとくして守ってきた、この事実を忘れないでいただきたい。軍事的に言うても、私は戦略的に見て、アメリカ防衛のための犠牲基地、前線基地にはなりますけれども、沖繩防衛のためには役に立っていない。また相互信頼のためには互恵平等の立場が必要ですけれども、互恵平等でなく、施政権は奪われ、強姦されてもたいして抗議もできず、そして自治権もなく、ドルを強制され、ほとんどすべての権力を奪われておる。まあ極端に言えば、東京ではアメリカは紳士、沖繩では米軍兵士にはギャング的行為をするものがある。マダガスカルでも象牙海岸でもこのような例はありません。そのことをよく御存じでしょうか。マダガスカルでもそういう例はないのです。象牙海岸でもこういう例はありません。パナマの一部にそういう例がありましたけれども、最近それもやめました。そこで聡明なケネディ氏が死ぬ前に、やはりこれは不合理であるから日程を追うて返さねばならぬと言ったことは、保守でもやや理性ある政治家として、そういう声が起こったことは、私は自然のことであると思います。  そこで総理にお尋ねしたいのは、第一、沖繩を統治しておるのは、ハイコミッショナーという名前で統治しておりますが、ハイコミッショナーというものはどういう意味ですか。日本語にすると総督という意味じゃありませんか。ハイコミッショナー、高等弁務官、高等なつとめをつかさどる官、わきまえている官とは必ずしも申せません。日本語でいえば、やまとことばでいえばこれは沖繩総督というものに支配されておる一種の植民地である、こう思いますが、ハイコミッショナーということばをどのように翻訳され、どう御理解なさっておられるか、総理の御答弁を伺いたい。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 私ども高等弁務官、かように考え、またその観念を持っており、つき合っております。

帆足計日本社会党

○帆足委員 日本語では、やまとことばではそれをどう言いますか。庶民にわかることばでは総督という意味でありませんか。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 やまとことばでも高等弁務官、かように申します。

帆足計日本社会党

○帆足委員 これは敷島のやまとことばではありません。これは万葉集にもそういうことばはありません。庶民にわからせるためには、これは沖繩総督です。それをごまかそうとするのは、私は間違っておると思う。そういうことで、国民に国を守る気概ができ、決意ができたならば、沖繩の返還は早まろうと総理は言われましたけれども、国を守る気概というものは、国民が民族的誇りを持ち、聡明であることが必要です。何より賢いことが今日一番重要なことです。無知であるということは、今日は不道徳であり、罪悪といってもいいでしょう。この原子力とロケットと人工衛星の時代に沖繩の戦略的価値はどうか。またその立地的条件はどうか。戦略的、立地的または原料的条件から見ますと、アメリカ下院軍事委員会がくまなくこれを検討して、希有なる沖繩の軍事価値と言っておって、沖繩はアメリカの前線基地、犠牲基地とまで言っておるわけです。沖繩はアメリカが利用するために必要である。じゃ沖繩のための安全はどうして守ることができますか、総理に伺いたい。沖繩の同胞の立場に立てば、犠牲基地、前線基地、これは何を意味しますか。これは安全保障でなくて、不安全保障であることは歴然たるものではありませんか。ちょっとその点御答弁を願います。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 これも社会党の方と私どもとの意見の相違でございます。社会党はしばしば言われますが、あそこに基地があるから、これで軍事目標になる、攻撃目標になる、だからあぶないのだといつも言われる。安全保障条約、これまた戦争への道だと言われる。私どもは、安全保障条約、このもとにおいて日本の安全が確保されていると思う。また、沖繩の基地が果たしておるいわゆる抑止力が十分働いておるから、ただいまのようなあれを攻撃するというような、そういうものは出てこない、かように確信しているのです。

帆足計日本社会党

○帆足委員 沖繩にわれわれは核兵器が置かれていることを心配しておりますが、総理は、たぶん核兵器があるかもしれぬというようなおことばで答えられております。一国の総理が、軍事の中核である核兵器が沖繩にあるかないかも知らないで、それで国を守る気概が発生するかどうか、私は疑問だと思っております。そういうことは、あるならある、ないならない、こうおつしゃればいいものを、あるかもしれない、こういうような表現をせねばならぬような状況が私は情けないと思います。したがいまして、アメリカのためには確かに沖繩は安全なショーウインドーでしょう、前線基地でしょう。しかし、沖繩の同胞に対してこれが安全であるかどうかを聞いておるわけです。雷が鳴っておるときに出刃ぼうちょうを置いておけば、それは外の者には便利でしょう。しかし、台所に住んでおる人に対してその出刃ぼうちょうが避雷針になるかどうか、それを伺っておるわけです。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 沖繩にとりましても、米軍の基地は避雷針でございます。出刃ぼうちょうじゃございません。

帆足計日本社会党

○帆足委員 それでは伺います。その避雷針はどういうところへ電気よけのアンテナが、地下線が続いておりますか。たとえばいまベトナムのエスカレーションが、きょうの新聞で見ますると非常にあぶない状況になっております。これはだれも将来を予告することはできません。悲観すればますます悲観的になり、楽観すれば十分な根拠もないといういま重要なボーダーラインです。この時にあたりまして、もし戦局が拡大するおそれがあるときに、かつてありましたように、アメリカの沖繩における軍人軍属の妻子がアメリカ本土に疎開するようになったならば、沖繩の同胞はどこに疎開すればいいとお考えですか。そのときに日本の自衛隊が沖繩に上陸したところで、これはひめゆりの塔の二の舞いでしょう。これはナンセンスです。そういう戦略は成り立ちません。そうしますならば、仮定でないのです。現にそういうことがあったのです。そこで、ベトナムの戦争が拡大したときに、沖繩は第二のアッツ島にならねばならぬ運命になるのか、もう一度ひめゆりの塔になるのか、われわれはそれを心配しているわけです。総現はどのようにこれを考えておりましょう。私は疎開することが必要である、こう思っております。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 私はただいまアメリカの戦争抑止力、これを十分信頼しております。この点で御意見が全然食い違っておりますから、どうも答弁にもならないと思いますけれども、お尋ねをそのままどうも私は理解しかねるのです。

帆足計日本社会党

○帆足委員 総理は、日本は二つの世界の谷間にある、こう言われた。こういう状況のときに、たとえば、フィンランドにいたしましても、オーストリアにいたしましても、北から数えてグリーンランドにいたしましても、またはスウェーデン、ノルウェー、その他の国々にいたしましても、日本のように極端なアメリカに一辺倒の態度はとっておりません。そこへ適当な弾力性を置いて、ワンクッションを置いて考えております。三木外務大臣はときどきそういうゼスチュアをおとりになるけれども、御健康がすぐれないせいか、ときどきまたそれと反するような行動もとっておられて、われわれをいたずらに混迷せしめるような御言動もあるかのようでございますが、とにかく原子力の時代に、二つの世界の谷間にある。その谷間にまた原子力を持ち込む。たとえばエンタープライズの例にいたしましても、われわれはこれを心配しております。そうすると、たぶん核兵器は約束どおり入っていないだろうと言いますけれども、それではお尋ねしますが、核兵器の定義です。核兵器をかりにマネキンの人形にたとえますが、マネキンの胴体はミサイル、兵器は頭ということになるでしょう。その核兵器の頭、そのマネキンの頭をエンタープライズは一体どこに置いて、のこのこ日本に出てこられておるのでしょう。実は、会議録を読んでみますと、北米局長は、たぶん来月日本に参れば、そのままベトナム領海のほうに出かけていくであろう、こういうお答えをしております。われわれはエンタープライズが横須賀で一体みの後には、ベトナムの戦場に出て警備につくことを心配しております。そのときに、マネキンの頭だけをちょっとはずして船室の底のほうに入れておいたとしても、それは核兵器を載せておったということになるのだと私は思っております。したがいまして、普通の常識で言えば、やはり核兵器を載せたエンタープライズが来、そうしてその核兵器は海外に出撃をし、日本政府はこれに協力しておる。二つの世界の谷間において、平和と中立のために努力しておる、すなわち政治的中立のために努力しておる、軍事的にも介入はしたくないと言われる外務大臣及び総理大臣の意見と現実の事態とははなはだしく矛盾していると思いますが、いまのマネキンの例は非常にわかりやすい例ですから、大臣からお答えを願います。

三木武夫自由民主党外務大臣

○三木国務大臣 エンタープライズが核弾頭を船底に隠してくるというような、これはもう安保条約の重大な違反です。これはやはり、核兵器の持ち込みに対しては事前協議条項にかかるのですから、事前協議条項にかかるようなことをしないということは、アメリカはそれを日本に対して言ってきておるわけですから、われわれとしては国民に対してもできるだけ、今後ともアメリカがこの約束を破るというようなことは、その破るような必要はアメリカはないんですから、そんな核弾頭をこれだけの条約を違反してまで何のために持ち込まなければならない必要があるか、それはどこへ一体——もし積むときにはどこに核弾頭を置いてあるのかは、それは私は知りませんよ。しかし、日本へ来るときには、もう核弾頭はつけてこない。これはもう安保条約に対する厳重な、やはりこれを履行しなければならぬ条項でありますから、その点は信頼して可なりである。船底に核弾頭を隠したりして、そんなこそくなことはアメリカはするわけはないと私は信じております。

帆足計日本社会党

○帆足委員 ただいまのは、一家団らんの三木一家の中で奥さんやおじょうさんに語るにはいいパパでしょう。しかし、戦争という無情冷酷な世界において、人類発展のいま、非常に微妙なしかも冷酷な歯車が回っている時代において、ただいまのようなお話を聞いてもわれわれが納得できないことは西風君と同じです。したがいまして、それならばどこで核弾頭をアメリカは載っけるつもりでしょうか。その見当ぐらいはついておりますか。または重ねて確かめてみて、まさかマネキンの首だけは載せておるまいな、胴体はちらちら見えるけれども、マネキンの首はおそるべきものであるから載せていまいなというぐらいのことは確かめてからのことですか。確かめませんで、そういう信仰をお持ちというわけですか、そういう新興宗教を。

三木武夫自由民主党外務大臣

○三木外務大臣 その核弾頭をどこに置いてあるのかということは、これはやはり非常な軍事機密ですから、私は知る由はありません。しかし、これはもう確かめたというか、エンタープライズの入港、寄港を認める、承認を与えるときに、十分アメリカを確かめた結果であります。安保条約の事前協議条項に違反することはしない、これはアメリカの約束、それで承認したのですから、そのことがあやふやであって日本は承認を与えることはない、こういうことでございます。

帆足計日本社会党

○帆足委員 それでは重ねてお尋ねしますが、もし核兵器が沖繩にあり、それから現在核弾頭を載せて飛び得る優秀なジェット機も沖繩に集結しておる、こういう状況のもとにおいてベトナムの状況が緊迫を告げたときに、アメリカの軍人軍属が自分の本土に疎開する、そういう事態が起こったときには、どういう準備をお考えでしょうか。この問題は、防衛庁の敗戦のエキスパートの諸君は、自衛隊をやろうかというような失言をしまして世のひんしゅくを買いましたけれども、こういうことはあり得ることですから、総理はどのようにお考えでしょうか。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 いま平和な島、沖繩についてそこまでお考えになる、万全の安全確保という意味からは必要なことかもわかりません。しかし、私は、さような点をただいま心配しておりません。そういうことを考えたこともございません。

帆足計日本社会党

○帆足委員 沖繩の島はいま平和な島ではありません。ベトナム戦争でくたくたに疲れた黒人兵や負傷兵で満ち満ちておりまして、士気は退廃し、そして平和な島ではありません。硝煙のにおいは空に満ち、耳をつんざくほどのジェット機が飛び、ごう音を立てて戦車のキャタピラは走っておる風景です。こういう状況のもとに、あす一触即発の危機が来たときに、沖繩は希有なる軍事的価値、こうアメリカ軍は認識している。そして、ベトナムの問題が平和になれば初めて日本国民の一般的世論にこたえることができる。こういうときですから、きょうの朝の新聞を私は見て、エスカレーションの拡大がいよいよ中国の国境に迫ったということを聞いて、沖繩のことを心配しておるのです。それをあなたは平和な島だ、安全だ、何も考えていないと言うのでは、私は無責任であると思う。過ぐる世界戦争のときに、子供たちの疎開を私たちが主張しましたときに、一喝のもとに東條にしかられたことをいまだに思い出しますが、治にいて乱を忘れずで、こういうような状況のときにはこうするというくらいの戦略的お考えがあってしかるべきであると思いますから、もう一ぺんアメリカの軍事占領が沖繩の同胞にどのように安全であるか——私はこれは不安全であり、危険きわまりないことであると思う。したがって、軍人軍属の家族が疎開するときにはどういう手当てをなさろうとするか、もう一ぺんお尋ねしておきたいと思います。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 私は、沖繩を攻撃するというものはアメリカに全面的に戦争をしかけるものだ、かように思いますので、そういうものはいまいない、そういうことはない、かように確信をしているというので、先ほど来の答弁になるのでございます。

帆足計日本社会党

○帆足委員 それはアメリカが北ベトナムの国境を越えないという安全保障があってです。ベトナムのエスカレーションをこれ以上やらない。もちろん総理もそれを望んでおるでしょう。日本国民はだれしも望むでしょう。しかし、総理はまあまあという態度をとって、北ベトナムのエスカレーションも時と場合には、ある条件のもとではやむを得ないという考えをとっている。したがいまして、中国といえども突然出てくることはありませんけれども、がまんできなくなって出てきた例は、鴨緑江の場合にあるわけです。あのときに、アメリカは、マッカーサーは、鴨緑江から出ない、こう信じていた。しかるに中国は出ました。そして最後に、老兵は去るべきのみという悲劇をもたらしました。いまの状況は朝鮮戦争のあのときの状況とさも似たりであるということ、そのようにならぬことをわれわれは希望しますけれども、そのときに沖繩の状況が日程にのぼっておるのでございますから、ただいまのような質問をわれわれ国会議員がしなかったならば、これは国民の代表と言えないと思うので、総理は、沖繩の同胞のために、重ねて御答弁を願います。心配はないという御答弁では、それは御答弁にならぬと思います。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 心配はないというのが答弁にならないといっておしかりを受けておりますが、私は、軍基地は十分沖繩の安全を確保しておる、かように確信しております。

帆足計日本社会党

○帆足委員 これも総理の信仰で、ものを信ずるということは悪い趣味ではありません。しかし、現在、政治家の特色は懐疑的精神を持っていること、何事も一応疑ってみること、いろいろな角度から考えて、野党の意見もよく聞いてみること、そしてその野党の意見、国民の世論を納得させ得る力あってこそ初めて国を守る気概もでき、そして民族としての自尊心もできるわけですから、私どもはただいまの総理のおことばに承服することはできません。しかし、総理が言うまでもなく、私どもと皆さんとは残念ながら時局認識を異にしておりますから、われわれ野党が必ずしもばかであるわけでもなし、皆さんと学歴上は同じでありますし、一千万以上の同胞の投票も得ておりますし、ひとつ野党の言うことを十分念頭に入れられんことを国民の前に私は申し上げまして、時間を正確に、鯨岡さんとの約束ですから守ります。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 ただいまの帆足君の発言中、もし不穏当なことばがありましたら、速記を調べた上、委員長において適当に処理したいと存じますから、御了承をいただきたいと思います。  ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕

臼井莊一自由民主党

○臼井委員長 速記を始めて。  永末英一君。

永末英一民主社会党

○永末委員 佐藤総理は、沖繩返還を最大の目標として訪米されたと思います。したがって、沖繩返還後の沖繩の防衛についての構想を持ってアメリカと交渉されたと私どもは思っておりますが、はたしてあなたは沖繩返還後の沖繩防衛の構想を持ってアメリカと交渉されましたか、伺いたい。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 これはもうたびたび聞かれることなんですが、まずこの両三年のうちに返還のめどをつける。したがいまして、両三年のうちにめどがつくと、それから一年たつか二年たつか、返還が実現するのでございます。したがいまして、まだ数年あると、かように考えますので、その間には国際情勢の変化もありましょうし、また科学技術の進歩もありますし、世論の動向もそのときにどうなるか、それらのことを全部勘案いたしましてきめるべきことだ、かようにたびたび申しております。それまでは、私どもは、沖繩の基地についてははっきりした考え方を申し上げる段階でないと、かようにたびたび申しておりますので、これはお尋ねになりましても同じ答えをいたしますから、御了承いただきたいと思います。

永末英一民主社会党

○永末委員 私が申し上げておるのは、アメリカ側のことを聞いているのではございません。沖繩が返還されればわが国の施政権が及ぶわけであるから、わが国の本土をわれわれが守る、日本政府が責任を持って守るごとく沖繩を守らなくてはならない。それに対するはっきりした方針なしに返してくれるということは、あなたは返してもらう交渉に行ったのではなくて、ただ単にそのめどをつけるために行かれたのですか、伺いたい。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 わが国の防衛力、これはもう憲法がございますし、また国力、国情に応じて自衛力を整備するという考え方でございます。しかし一方で、ただいまの沖繩百万の同胞はもちろんのこと、一億の国民も一日も早く沖繩の祖国復帰、これを念願しております。この間に立ちまして、いろいろ私ども苦心し、苦労しておる最中でございます。したがいまして、この沖繩の返ってくること、これをどうしたら早く返ってくるか、これをひとつ一緒になって考えてみようじゃないですか。私はこの点でいままでもしばしば申し上げておるのですが、沖繩の諸君はとにかく早く返りたいと言っている。ところが沖繩には、先ほど来も議論が出ておりますように、アメリカの強力なる基地がある。これは核基地であるとかあるいは補給基地であるとか、どういうような働きをするかは別といたしまして、とにかく強い基地がある。この基地が一体どうなるのか。いまの問題はそこにあるわけです。だから、その二つの条件を解決しようという、しかも私どもは日米親善友好のワクの中でこれを片づけよう、とにかくアメリカとけんかしてでも交渉してこいというそういう考え方ではございませんので、親善友好のワクの中でこれを片づけよう、ここにむずかしさがありますし、社会党の方と立場が全然違っております。どうぞ御了承いただきたい。

永末英一民主社会党

○永末委員 私は沖繩返還の交渉に行くのなら——あなたはアメリカの沖繩における基地のことばかり言いますけれども、そうではない。沖繩の防衛というものに対しては、わが日本国政府はどういう責任を持つのかということくらいはちゃんと固めていかなければ、アメリカがそれが不安なら時期は延びることはあたりまえだ。したがって、それならばあなたが日本国を出発されるときにその構想を固めずして出かけていったというなら、初めからはっきりとした沖繩返還の時期を確定する意図を持たずに出かけた、こうみなされてもしかたがないと思いますが、その点だけお答え願いたい。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 私は、いついつまでに返ってくる、こういうことで交渉に出かけたわけじゃありません。世論はもちろん背景にして、私、出かけたつもりでございます。また、立法院の決議もございますし、また沖繩問題懇談会等の中間報告もございまするし、それらを加味して私は出かけたのでございます。

永末英一民主社会党

○永末委員 総理は、いま行なわれつつある第三次防には、沖繩防衛の内容は入っていないと御確認なさいますね。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 さように考えております。

永末英一民主社会党

○永末委員 そういたしますと、同時にまた総理は自主防衛ということを口にされる。しれもその自主防衛については、現在実施されておる第三次防がその内容だということをお答えになる。その三次防というのは、昭和四十六年まで続くわけです。そういたしますと、昭和四十六年までには沖繩返還はないんだ、こういうことを頭に置いて考えておられますか。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 それは必ずしもそれと関連しては考えておりません。私は、沖繩が返ってくるからといって、直ちに日本の国力で米軍の基地にかわるようなものが可能だとは考えておりませんから、その辺では日本の力で可能な範囲でかわり得ればいいことだ、かように考えておりますので、ただいまのような結論ではございません。

永末英一民主社会党

○永末委員 私どもがアメリカ軍の基地を見ます場合に、これはアメリカのいわゆる極東の安全のための作戦基地として彼らは使いたいであろう。しかし、その点がわが国の安全に対して、一体一〇〇%プラスになるのか、それともマイナスの点はありはしないか。そのマイナスの点があるならば、この点を安保条約の改定を通じて改めなければならぬとわが民社党は考えておるわけです。あなたのように、いまのアメリカの基地の果たしている機能に肩がわりをしなければその返還のめどがつかないと考えられておるような答弁は、私はきわめて不可解だと思う。その点ちょっと伺いたい。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 民社党のいわゆる自主防衛論あるいは有事駐留論などは私も伺っておりますが、私はその説に必ずしも賛成じゃないのです。私は、しばしば申し上げますように、国力、国情に応じた自衛力を持つ、これで一つのワクがございます。幾ら自主防衛だと申しましても、私どもは憲法のもとにおいて、自分の力の範囲において制約を受けるのでございます。したがいまして、みずからの国はみずからの手で守るその気概がほしい。そうして、ただいま国力、国情に応じた防衛力といえば第三次防衛、これを申し上げておるのでございます。したがいまして、今後あるいは国力がさらに強くなり、そうしてもっと防衛力を・強化しなければならないような国情になってくる、そういうような際はまた別だろうと思います。ただいまさようなことまで発展して考える状況ではございません。

永末英一民主社会党

○永末委員 沖繩が返還されたら、沖繩の防衛に対して日本政府は責任を果たさなくちゃならぬと思います。その覚悟はありますね。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 その覚悟はございます。

永末英一民主社会党

○永末委員 そういたしますと、あなたは先ほどのように、国民に対してのみ要求されましたが、国民がみずから国を守る気概を持つならば、両三年を待たずとも沖繩返還は実現するであろうということを公言をされておられます。だといたしますと、現在の第三次防が実施中だとは一言いつつも、それまでに返還されるということになれば、当然第三次防は変更しなくちゃならぬという結論にならざるを得ない、このことはお認めになりますか。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 これは国力、国情に応じてやりますから、そのとき変更しなければならないといっても、力がなければどうしようもございません。変更できないことになります。

永末英一民主社会党

○永末委員 国力、国情とおっしゃいますけれども、あなたのいま立てておられる自主防衛という名前は、安保条約というものを前提にしておる。同時に、安保条約を前提にしておるということは、アメリカの現在とっておる対中共戦略、それからベトナム戦争をやっておる政策、これを共同声明で支持されておるということが内容になっておるわけです。われわれが言っておるのは、自主防衛ということをいやしくも口にするのなら、その三つの前提についてもう少し日本独自の立場から思い直して立ててこなければ、自主とは言えないではないか。三つの条件の中で一体あなたはそれでも自主ということばをお使いになりますか。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 私が自主防衛と言うのがけしからぬと言われるようですが、いまの状態でも私は自主防衛だ、かように思っております。国によりましては、何らみずから防衛力を持たない国がある。しかも相互援助条約だけにたよっている国がございます。しかし、これは自主的にそういう道を選んだので、これも自主防衛の一つの道だ、かように私は考えております。

永末英一民主社会党

○永末委員 自分がやっているから自主だということなら、あらゆるものが自主でしょう。しかし、現在日本の置かれている立場からして、アメリカの戦略の中で、言うならば、この二十二年のアメリカの極東戦略を見ましても、その肩がわりとして日本人に要求せられるものを埋めていくというのであるならば、日本人としては自主だとは考えられない問題だ。沖繩における防衛問題にいたしましても、現在アメリカが沖繩基地を使っておる、その機能の肩がわりをしようなんというようなことになりましたら、これは全然目的が違うのでありますから、あなたが自主防衛と言われるからには、この二十二年間置かれてきた諸前提、これを一ぺん洗い直してものを考える、こういうことでなくては、あなたが国民に期待しておる気概を持てと言ったって、気概を持ち得ないではありませんか。もう一ぺん、あなたの言われる自主というのは、おれがやっているから自主だということでは説明がつかないものがあるという点について、お考えを伺いたい。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 私は、日本の憲法を守り、そうして諸法律を守り、しかもその国力、国情に応じてこの国を守る、そういうことができ得るのだと思っております。ただいまアメリカの安全保障条約、これは日本として、アメリカの極東において果たしておる役割り、これをアメリカがやっておるのは、いわゆる自主防衛の範囲を逸脱している、だからそういうものを取りかわるわけにいかぬ、こういうようなお話かと思います。私も日本の防衛力で果たし得る役割り、これはもう限定されておることは何度も申し上げておりますが、アメリカのようにそういう憲法も違いまた法規も違っておる、そういう国と全然同一でないことは、これは御理解がいただけるだろう。だから幾ら自主防衛、こういうことで安全保障条約を結びましても、アメリカが現にベトナムで戦争しておるが、日本は軍事的に介入できない、またしようともしていない、これでもうはっきりおわかりだと思います。だから、アメリカの果たしておる役割り全部を日本が取ってかわる、そんなことはできるものじゃございません。御了承いただきたいと思います。

永末英一民主社会党

○永末委員 あなたは、国会本会議におきます所信表明でも、国民に対して、この防衛の覚悟というものを固めてくれろという旨の意見を申されました。しかし、あなたの方針があいまいであっては、国民に一体何を要求されるのか、国民の側はわからない。三次防をやっていることが自主防衛の実現であって、これはいまの条件の変わらざる限りやっていくんだ、そうだとするならば、あなたがアメリカから帰って以来、にわかに自主防衛を言われたということに対して、国民は疑いを持たざるを得ないと思うのです。あなたは何か新しいことをやるつもりはないのですか。いまのままで国民があなたの呼びかけに応じてくれるとでもお考えか、伺いたい。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 私は、この日本の安全確保ということでたいへん頭を一ぱいにしております。今日くらいこの日本の安全確保について、方法、手段がそれぞれの党によって主張が違っておる、そういう時期はないんじゃないかと思っております。私どもは、ただいま申すような自主防衛、そのもとにおいていわゆる日米安全保障条約、そのもとでこの国の安全を確保する、かように申しておりますが、比較的この主張に近い民主社会党さんにしても、あなたの党にいたしましても、この安全保障条約の扱い方についてはやや違っておるようであります。また社会党になれば、もう明らかに安全保障条約に反対しておる。これほど国内で安全確保の方法、手段が違っておる、そういう時期はいままであったでしょうか。私はこういうことに非常な心配を感じておる。私は国民がみずからの手でみずからの国を守る、そういう気概を持つこと、そういう意味でこの世論を、やっぱりひとつ圧倒的な世論がそこに形成されなければならないと思う。ただいま自由民主党が政権を担当しておる。私は、自由民主党が圧倒的な支持を得ていると必ずしもこの点については考えておりません。さらに私はもっと国民の世論がわれわれを支持してくれることを心から望んでおる。だから、そういう意味で、しばしば申し上げておる。これはよくお考えになれば、各政党でみんな安全確保の道が違っておることは、これはお認めになるだろうと思う。そういうことではたして日本の国がだいじょうぶだと言えるか、こういうのが私の心配でございます。

永末英一民主社会党

○永末委員 私が伺っておるのは、いまのような評論家みたいなことを伺っておるのではないのです。あなたは日本人の命を守る最高責任者だ。国力、国情なんということばが出たのは昭和三十二年の話であって、そしていまや沖繩すらいまの状態では返ってこないということは、あなたは身をもって体験された事実である。しかもいまの条件を変えることなく、いまのあなたの方針を変えることなく、国民にわれわれの安全を守る合意を求められても、あなたの方針があいまいだから、国民にその合意ができないのであって、私の伺いたいのは、たとえば現在の国防会議のようなトンネル機関を、これをもっとほんとうに国民の命の守れるような機関に変えるとか、あるいはまた現在の三自衛隊のいろいろなかまえ、構想、これらに対してたとえば沖繩が返ってくるとしますと、一辺千キロメートルにわたる広い海域にわれわれの島が散在するということになるのであって、当然これは構想は変えられざるを得ないことになる。そういう点についてあなたが指針を示さずに、ただ単に守る気概だけ持てといっても、国民としてはどこへ、どの方向に行くかわからない。あなたはそれほどのことを国民に期待されるのなら、私がいま申し上げたような諸点について、佐藤内閣としての方針を順次にお示しになる覚悟であるかどうか、伺いたい。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 ただいままでのところ、私は白紙で臨んでおる、沖繩問題については白紙で臨んでおる、これはたびたび申し上げている。沖繩の基地について政府がどういうように扱うかということなら、これはただいまのように白紙である。しかし、わが国の本土、これを守ることについては御承知のように自衛隊自衛力を持ち、防衛、そうして安全保障条約のもとにわが国の安全を確保をしている。これは厳然たる事実だ。これだけのことは国民もよく知っている。国民が知らないのは、沖繩がもし返ってきたら一体どうするのか、それが聞きたいんだ、こう言われるだろう。しかし、それはしばらく待ってください。まだ、ただいまのところでは何ら発言をしておりません、かように申した。だから本土の防衛について、安全確保について私は最善の努力を払っている、この具体的事実は御承知のとおりであります。

永末英一民主社会党

○永末委員 私は質問を終わりますが、白紙のままで自主防衛ということばだけ出すのは、佐藤総理、ひとつお改めを願いたい。あなたが内容を示されるならわれわれの案もちゃんと国民に示して、一体何が自主防衛かを示すことができる。あなたは、いまのままで白紙だということを再々繰り返されて、ことばだけの自主防衛ではいただきかねるということを申して質問を終わります。

臼井莊一自由民主党

○臼井委員長 渡部一郎君。

渡部一郎公明党

○渡部委員 私は総理に対して御質問したいと思います。  まず、先ほどの北方領土の範囲に関する鯨岡委員の御質問に対する御回答でありますが、私は重大な国策の変更ではないか、こう思うのであります。すなわち、従来、北方領土の領域につきましては、政府から確たる御言明はございませんでした。ただ、その他の書類の中に、北方地域の範囲については政令をもって定めるということが、南方同胞援護会の法令の中にもございますし、その他の中にもございます。また、北方協会の取り扱うべき範囲内の文書の中にもございます。ところがこの法令に関しましては、「総理府設置法第三条第二号に規定する北方地域の範囲を定める政令をここに公布する。」とありまして、昭和三十四年三月二十日付政令第三十三号によりまして、総理大臣署名によって政令が出ております。ところがこの中におきましては、前後を省略いたしまして「北方地域は、歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島及び内閣総理大臣が定めるその他の北方の地域とする。」こうなっております。すなわち、これは歯舞、色丹、国後、択捉だけでなくて、内閣総理大臣のきめるその他の北方の地域というものを明らかに想定しておるのでありますがゆえに、中千島あるいは北千島あるいは場合によっては南樺太等も当然予想されているのではないか、こういう解釈のもとにわれわれは受け取ったわけであります。ところが現在、先ほどのお話では、返還を要求するところの北方領土については固有領土のところのみである。しかもその固有領土の言い方も非常に限定された言い方で、私は承服いたしかねるのでございます。そうしてあたかも北千島あるいは中千島については完全にこれを主張しない、要求しない、あるいは要請しないようなおことばぶりでありますということは、今後の外交交渉にとって非常なマイナスになるのではないか。総理は先ほどのおことばを取り消されたほうがいいのではないか。この地域に関しては将来返還を要求する含みがある。現在のところソ連に対して要求するのは、この歯舞、色丹、国後、択捉であるが、ところがこの中千島、北千島に関しては将来連合国に対して返還を要求するというのが私の将来の含みであるというふうな御用言でなければ、これは総理は非常なまずいことをいま御表明になったのではないか、私はそういうふうに感ずるのでございます。その点ひとつ御回答を賜わりたいと思います。

三木武夫自由民主党外務大臣

○三木国務大臣 日本が返還を要求するのは固有の領土である、それ以外の日本が放棄した領土の処置ということは、これはまたいろんな別の方法があるでしょうが、日本の返還要求は固有の領土に限ると考えております。このことについては事務当局からさらに補足させてもけっこうであります。

藤崎萬里外務省条約局長

○藤崎政府委員 領土問題をソ連と共同宣言の交渉のときからやっておったわけでございますが、先ほど総理大臣から仰せられたように、いつも四つの島について交渉しておったわけでございます。その基本的な立場は、平和条約で南樺太と千島列島はすでに放棄しておりますので、その放棄された千島列島に含まれておらないものをソ連が現在占有しておるのを返してくれ、こういう立場をとっておるわけでございます。  国内法の関係のことにつきましては、別のほうから御答弁があるかと存じます。

山野幸吉総理府特別地域連絡局長

○山野政府委員 お答えします。  御案内のように、南方同胞援護会は、南方諸地域の諸問題を解決促進するためにいろいろ調査を行ないましたり、あるいは住民の援護を行ないましたり、定期刊行物を発行したりする、そういう業務を行なう団体でございまして、それが附則の十二項で北方地域に関しても同じ業務を行なうということが定められたのでございます。したがいまして、団体の仕事の内容が南方地域及び北方地域の引き揚げ住民の援護に関連した業務でございますので、ここで定められた北方地域、歯舞、色丹、国後、択捉、こう書いてございますのは、そういう引き揚げ島民を対象にした仕事でございまして、領土の範囲をここできめたものではございません。

渡部一郎公明党

○渡部委員 ただいまの御発言は非常にまずい。というのは、ソビエトとの交渉の際には、向こうはこちらの市販の地図でさえ持ってきて交渉なさっておるわけであります。それに対して、おそらくは外務省の方は、交渉の際に非常にまずいと思いながら、日本の交通公社の地図とかあるいは水路図であるとか、あの地域を放棄しておるということがあるがために、非常に困られたはずであります。引き揚げ島民のためにこれは臨時に出したものだなんて、そんないいかげんなことをここで述べたとしたら、そういうようなつもりでこの法令がつくられたとしたら、とんでもないことであります。私、特連局長が言われたように、こんないいかげんな態度のもとにこういう法令が出ているとは信じられない。これは明らかに重大な国策の変更ではないか、私はその疑いを深くするのであります。また、先ほど言われましたけれども、交渉の際に、この地域については放棄した地域だとおっしゃいましたけれども、放棄したという地域は、これはソ連に対してわれわれは放棄したのではない地域であります。サンフランシスコ平和条約の相手はソ連ではなかったはずであります。それを先ほど誤解されるような御答弁が事務関係の方からありましたことはまずいのではないか。私は、このつじつまを合わせるためには、どうしても総理の明快な御答弁を賜わりたいと思います。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 明快なと言われるが、なかなか納得されぬかもわかりませんが、ただいまサンフランシスコ条約で日本が主権を放棄したというものがございます。これを返せといっても、これはそうはいかない。しかし、これがソ連に帰属するかどうかは、これはまた別のことだということを先ほどもお答えいたしたのでございます。  そこで、私どもは、固有の領土、それの返還をいまソ連に要求しておる。また北方のお世話をしておるところは、その他の地域からも帰ってきた人の援護をしておる、かように御理解をいただきました。いま放棄したその地域については、どこの国に帰属するかというこれはまた別のことですから、ソ連に対して私どもが、そういうところを占有しておるのはけしからぬ、こう言ったからといって、それは差しつかえないことです。差しつかえないことだが、とにかくわれわれは放棄したところですから、それを同時に請求するというのもいかがか、かように考えております。

渡部一郎公明党

○渡部委員 北方領域の問題につきましてはいま放棄したところであるからと言われて、従来われわれがこの地域に対して関心を持っておるのは、将来返還の含みのある地域に対して北方領域と名づけられたと思うのであります。その点が不明確なのは非常に遺憾だと思うのであります。ところが、時間がありませんので私は次の問題とあわせて御質問するしかない。  次は、私が現地調査に参りましたときに、根室におきまして、海上保安庁の人々の非常な御苦労を知ったのであります。これは根室方面は、北海道管区は第一管区となっておりまして、十七隻の船が常時行っております。ところが実際上、根室あるいは羅臼、花咲、この辺の漁協を中心とする、日本の漁業協同組合の中でも最も効率の高いこれら北方海域におけるところの漁業協同組合に対しては、現実問題として海上保安庁の巡視船は根室にたった一隻しかないわけであります。これが濃霧の中の整備あるいは拿捕された漁船等の対ソ折衝あるいは千五百隻にのぼるところのイカ釣り船の警備あるいは膨大な鮭鱒漁船の難破、救難というようなものを全部引き受けておるわけであります。現地では巡視船の乗り組み員が強度の疲労のもとに一カ月も二カ月もろくろく寝られない状況も続いております。この地域の人々の要求はささやかであります。それは朝鮮海峡においてあれほどお魚騒動が起こったときには、巡視船は十数隻もその地域には出かけております。ところがこの地域に対してはたった一隻の船が酷使されて、そして悲壮な戦いをやっているのであります。私はこれは今年度の予算要求に入れられるだけでなくて、これを現実の問題として、巡視船を一隻つくっていただきたい。それでなかったら、他の管区から緊急に回して、これらをカバーしていただきたい。これはぜひとも現地の漁民並びに巡視船の人々あるいは市の人々の要求として申し上げなければならないと思うのであります。これはひとつお願いいたします。  それからもう一つ、北方領土の問題でありますが、いま南方同胞援護会の中に北方関係の人々の救済事業は全部一括されております。したがいまして、北方関係三団体がございますが、この北方協会あるいは北方領土返還促進連盟あるいは北方に関するもう一つの団体等の三団体は、全部南方同胞援護会が直轄指揮ではなくて、ぼんやりと指揮をするような形になっております。そしてこの地域に対する手厚さというものは非常に薄いものでありまして、試みに申し上げれば、沖繩に対しては二億、ところが小笠原に対しては七、八百万、北方に関しては約一千万しか費用も出ていないようであります。こういうことでは、北方問題に対するところの返還請求というものも、ほとんどできるものではない。北方問題をほんとうに政府が重視なさるおつもりであったら、大規模に予算を増額なさるか、あるいは南方同胞援護会の中から北方同胞援護会なるものを別個に組織するか、あるいは南方同胞援護会を十分にこれら業務に対して監督できるような大きなものにするか、その辺のところを私は何とか善処していただきたいと要望するものでありますが、総理に御答弁をいただきたいと思います。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 渡部君からいろいろこまかな心あたたまるような御注意を受けました。ありがたく善処するようにいたします。  ただいまの海上保安庁の警備、救難、救助等に事欠いておる実情、これもつぶさにお話がございました。これは至急に強化しなければならないことだ、かように思いますし、また北方の問題について、南方同胞援護会だけで処理するということは片手落ちだ、またその援護なども十分考えろ、こういうたいへん御理解のある、御同情のあるお話を聞かされました。私もそれらの点についてこの上とも努力いたしまして、万遺漏ないようにいたしたい、かように思います。

臼井莊一自由民主党

○臼井委員長 恐縮ですが、時間が参りましたから、あと一問で……。

渡部一郎公明党

○渡部委員 それではあと一問だそうでございますので、まことに恐縮でございますが、二つの問題をかためて御質問させていただきます。  一つは、小笠原の問題でございます。これはどうしても、小笠原にどういう軍事基地が設けられるか、非常な関心の的になっております。新聞の報道でございますが、海上自衛隊がこの地域の警備に当たる、こういう問題になっております。またこれについては先般防衛庁長官から御説明があったようであります。ところが、ナイキハーキュリーズあるいはホークについて、陸上自衛隊、航空自衛隊によってこの地域に試射場ないしはその設備を設ける、こういうお話が新聞を通しては表明されたようであります。関係当局からはまだ適切な御説明はございませんし、私たちは小笠原がハリネズミのような強大な軍事基地になるようなことがあっては、私たちのイメージとも違い、また将来の太平洋の平和の上からいってもマイナスではないか。そういう立場から総理はどうこの問題をお考えになっておられるのか、お伺いしたいと思うのであります。  もしも海上自衛隊のみでそういったものについての進出はまだ考えていらっしゃらないと申されるのであるならば、私がなぜこういう質問をするかといいますと、前回において、領土、領海、領空の守備を申されましたけれども、海上自衛隊のみで、その領土、領海、領空の警備は十分であるとお考えになるのか、この両問に対してお答えいただきたいのであります。  また今度は直轄の問題でございます。直轄の問題につきましては、小笠原地域に対する東京都民の厚いこの地域に対する愛情といいますか、そういったものの深い高まりは御存じのことであろうと思います。また東京都議会におきましては、ほとんど全員の決議をもって小笠原の東京都帰属を決定して要請しているようであります。こういうときに国が直轄方式を強行するということは、とかく騒動の種にもなることであり、これは政治的に考慮をせられるのが、法律論とは別に、重大な時期に参ったのではなかろうか、私はこう考えるのであります。率直に総理にこの点に関する所信をお答えいただいて、そうして長き禍根とならないように、東京都知事と総理大臣とが対決をしなければならないような状況というものは決して好ましいものではありませんし、明確な、また国民の全体の立場に立った、また東京都民を安心させられる御返事をいただきたい、こう考える次第でございます。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○佐藤内閣総理大臣 まず小笠原の地位の問題について直轄云々がございますが、ただいまそういう一部の御意見のあることを私は否定はいたしません。しかし、私がしばしば申し上げておりますように、小笠原の開発に役立ち、また帰島する住民といいますか、それにしあわせになるような、そういうことを考えていこうじゃないか、いわゆる管轄権云々というような、そういうような問題ではなしに、実態を、ねらいを他の場所に置いて考えようではないか、それをするためには、やはり現地を調査することだ、現地の実情を十分把握して、しかる上でただいまのような対策を立てればいいことだ、かように実は考えております。  と申しますのは、いま小笠原地区に、日本人で、旧島民で帰っておるのは、わずか二百名前後だろうと思います。それに今度加えて帰島する人がどのくらいになるか、それらの昔の権利義務、私有財産、土地その他の割り振りがどんなになるか、これも一つ考えなければなりません。だから自治体を考えるにいたしましても、ほとんど体をなさないような状態では、これも困りますから、そこらのこともよく調査して、しかる上でどういうようにしたらいいかということを考えてみよう、こういうのが一つの私の構想でございます。  いま私が、私は総理でございますし、美濃部君は東京都知事でございます。総理が知事さんと同格で争うというようなことはございませんから、その御心配だけはないように、ひとつ御了承いただきます。  そこでもう一つの問題ですが、小笠原が返還されたら、そこに軍事基地は一体どうなるのか、これはもうたびたび申しておりますように、本土並みの安全保障条約、日米安全保障条約の本土並みの扱い方になる、かように御了承いただきたいと思います。したがいまして、いままではちょうど終戦後、占領軍が本土におりました。それがだんだん引き揚げて、そうして日本の自衛隊に変わっております。この小笠原一帯につきましても、同様な立場でございます。いま直ちに引き継ぐことができないような、そういう範囲については、これは順次日本でその防衛の責任を果たす、こういうような考え方でございます。したがって、いま直ちに引き継ぐことができないような、そういう範囲については、これは順次日本でその防衛の責任を果たす、こういうような考え方でございます。したがって、いま強力な軍事基地ができるというようなことは、ちょっと考えられません。  また、いま一部で言っている試射場云々の話も、まだ具体化した話ではございません。また、海上自衛隊にいたしましても、強力なものがこれに考えられるというものでもございません。ただ領土、領空、領海と申しますか、われわれ、自衛隊、海上自衛隊が、ときにわが船舶を守るということはございます。また、それらの救難にもはせ参ずるわけであります。しかし、これは領海の外においてそういう行為をいたしましても、いわゆるその地域全体を守るというのではなくて、その領海の外にあるわがほうの船舶、これを守るという、どこまでも船舶、日本の国民の財産それを守る、こういうたてまえでございますから、そこらに誤解のないように願いたいと思います。

臼井莊一自由民主党

○臼井委員長 本日は、これにて散会いたします。    午後六時五十二分散会

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