逓信委員会 閉会後第2号
- 発言数
- 147 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1967/10/12
会議録
○委員長(森中守義君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 初めに、理事会の結果について御報告いたします。 本日の委員会におきましては、派遣委員の御報告を行なった後、参考人の出席要求について決定し、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を行なうことになりましたので御了承願います。 なお、先般実施いたしました委員派遣の報告は、時間の関係もありますので簡単に御報告願い、別途文書による報告書を会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますので、あらかじめ御了承願います。 —————————————
○委員長(森中守義君) 小林郵政大臣。
○国務大臣(小林武治君) 前回の当委員会には、私がやむを得ざる緊急の用事のために出席できなかった、こういうことにつきまして、この際遺憾の意を表します。
○委員長(森中守義君) 米沢電電公社総裁。
○参考人(米沢滋君) 前回の委員会に出席の御要求がございましたが、東海地方に前々から出張することになっておりまして出席できませんでまことに申しわけございませんでした。 —————————————
○委員長(森中守義君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。 まず、派遣委員の報告を議題といたします。 先般の委員派遣につきまして、各班から御報告を願います。第一班、寺尾豊君。
○寺尾豊君 私どもは、森中委員長及び光村委員とともに、去る八月二十五日より五日間、四国、九州両地方における逓信関係業務の運営状況を視察をしてまいりましたが、その詳細につきましては、委員長のお許しを得て会議録にとどめたいと存じますので、御了承をお願いいたします。 右簡単ではございますが、御報告申し上げます。
○委員長(森中守義君) 第二班、鈴木強君。
○鈴木強君 私は、西村委員及び石本委員とともに、去る八月三十日から五日間、関東、信越両地方における逓信関係業務の運営状況を視察してまいりましたが、その詳細につきましては、委員長のお許しを得て会議録にとどめたいと存じますので、御了承をお願いします。 右御報告します。
○委員長(森中守義君) 第三班、横川正市君。
○横川正市君 私は、郡委員及び永岡委員とともに、去る九月四日より五日間、東北、北海道両地方における逓信関係業務の運営状況を視察してまいりましたが、その詳細につきましては、委員長のお許しを得て会議録にとどめたいと存じますので、御了承を願います。 右簡単でございますが、御報告申し上げます。
○委員長(森中守義君) ただいま各班から報告のありましたとおり、文書による報告書が提出されておりますので、これを本日の会議録の末尾に掲載することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森中守義君) 御異議ないと認め、さよう取り扱うことといたします。 —————————————
○委員長(森中守義君) 参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。 本件のうち、国際電気通信事業に関する調査のため、国際電信電話株式会社社長大野勝三君、同副社長八藤東禧君、同常務取締役板野学君、同じく竹内彦太郎君、同じく甘利省吾君、以上五名の方を参考人として本日の委員会に出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森中守義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(森中守義君) 御質疑のある方は、順次御発言を願います。
○鈴木強君 私は、きょうは主として電波関係、それから国際電電関係、それから電電公社関係、この三つについて質問をいたしたいと思います。 まず、大臣にお尋ねしますが、実はけさの毎日新聞を拝見しますと、昨日の閣議で、テレビ番組に対する批判があったそうでございます。これは新聞によりますと、閣議が終わったあと、大橋運輸大臣が、記者会見の席上で、そういう話があったということを発言になっておるようであります。私は、この内容等については、去る二月の閣議においても同じような問題が起きまして、社会党としては非常に重大な問題でありますので、放送番組介入調査特別委員会というのをつくっておるのでございますが、私はその委員長を実はいたしておるのでございます。したがって、そういう立場からいいましても、重大な関心を持ってこの記事を読みました。そこで、きょうは、とりあえず大臣に、きのう増田防衛庁長官が発言になったようでございますが、閣議の席上でどういうふうな増田さんの御発言があったのか、一応直接大臣も御出席だと思いますから、御所見を伺っておいて、あとは、私どもは党の立場から別途政策審議会の場を通じて、関係者の御出席をいただいて調査を進めたいと思いますが、とりあえず、ちょうどきょう委員会がございますので、この真相について大臣から最初に教えてもらいたいと思います。
○国務大臣(小林武治君) 閣議の問題につきましては、発表する問題、発表しない問題があります、この問題については、私が何らここで申し上げる自由がないと、こういうことを申し上げます。
○鈴木強君 そうすると、大橋運輸大臣が閣議終了後の記者会見でお話しになっておるのですが、まさか間違いではないと思いますが、そうしますと、そういうある番組について偏向であるというような趣旨の御発言があったことは、これは事実でございますか、そのことも言えないのですか。
○国務大臣(小林武治君) さようなことも申し上げられません。
○鈴木強君 それでは、この際、私は記事の面のことですから、一応質問をしたたてまえ上、この記事の内容の概要について申し上げておきますが、増田防衛庁長官が、きのうの閣議で、最近のテレビ放送番組に触れて、東京放送の佐藤首相の南ベトナム訪問に関する報道が、好ましくなかったという発言があり、さらに終戦記念日にNHKが放送した番組の一部にも言及して、小林郵政相に善処するよう要望した。これに対して、TBSとNHKの番組担当者は、誤解であって、偏向を問題にされるような内容ではない、こういう反論をしておる。特にその際に登場した評論家は、古谷綱正、臼井吉見両氏であって、大臣が閣議の席で言論統制に類するような発言をするのは許せない、こういうことで、臼井氏は、増田長官と対決してでも、この問題に決着をつけたい、こう憤慨していると書いてあるのです。大橋運輸大臣が言われた趣旨は、「TBSが最近、首相の南ベトナム訪問を取上げていたが、この番組は首相のサイゴン訪問がアメリカのベトナム政策を支持する結果になり好ましくない、という一方的な結論に誘導しており、けしからん。またNHKも八月十五日の終戦記念日の座談会で、死亡した兵隊の母親が”息子が死んだのは残念だが、日本は復興したのだから平和と民主主義のいしずえになったとあきらめ慰めている”といったのに対して、司会者は”そんなことをいってもムダな戦争であり、犬死だ”と強引にいいまくって座談会をしめくくった。座も白けていた。問題だ」こういうふうに述べていたようであります。しかし、この増田さんの言われた発言、大橋さんが、増田さんがこう言ったのだという、要旨の発表されたその内容については、臼井さんにしても、古谷綱正氏にしても、文章の面から見ると、こういうふうにいろいろ書いてありますけれども、違うのですね。そういう言い回しじゃない。ですから、おそらく、お聞きになっていて、そう感じたので言われたのだと思いますけれども、やはりこれは前にも一度問題があって、非常に重大な問題として取り上げられ、しかも、いま非常にこのむずかしい情勢の中で、言論の問題が論議されているときですから、私は慎重を期していただきたかったと、こう思うのですね。ですから、大臣が口をつぐんで、一切このことについては発言をする自由がない、こういうことで言われておりますが、私は、郵政大臣に対して善処を要望したという趣旨の増田防衛庁長官の発言であれば、むしろこれらの真相についても、一応関心を持って善処されるというようなことについては、私は、当然大臣の考え方としてお持ちになっていると、こう思いましたから伺ったのですが、あったことについても、どうも触れられないということですからね。——否定はしておらないようですから、おそらくあったのでしょう。したがって、私どもは、これから委員会のほうで、関係者も呼びましていろいろと質問もしたいと思いますし、真相調査をいたしたいと思いますし、また機会を改めて、増田防衛庁長官にも御出席をいただいて発言をただしたいと思いますけれどもね。大臣として、こういうことが新聞に出て、——これお読みになったですか。これは、ちょっと大臣として、全然わしは知らぬと言う、そういう趣旨じゃないと思いますけれどもね、どうでしょう。
○国務大臣(小林武治君) 私は、知らないと申しているのじゃありません。そういうことについて私が申し上げる自由を持たないと、こういうことを言っておるのであります。閣議の発表の問題、これは官房長官の責任でございますから、私どもこの問題について、大橋さんが何を言ったか、大橋さんが言ったことについては、私は責任を持つものではございませんし、また、いま私が何らの行動に出ておらぬということも事実でありますから、その程度でひとつ御了承いただきます。
○鈴木強君 そうすると、大臣は、そういう増田さんの話はあったのだが、これに対して行動にも出ておらないし、まあ聞きっぱなしでおくのだと、こういうことですか。
○国務大臣(小林武治君) そういうことではありません。いずれにしろ、そういう問題については、私は触れる自由がない。したがって、それに関連して行動をとった、とらないと、こういう問題ではなくい私は何らの動きをしておらぬと——そういうことは別として申し上げておるのであります。
○鈴木強君 この前は、閣議で御発言があったときにさっそく、「日の丸」の例の番組について、「現代の主役・日の丸」ですね、それから「ウイークエンド・ショー」の内容について調査をさせましたね。あれは浅野電波監理局長ですか、行って調査をさせたことがありますが、そういうようなことも今度はする意思はないと理解していいですか。
○国務大臣(小林武治君) この前のときも、私は申し上げたが、私どもは、放送に何があったか知る責任というか、そういうことはあらゆる問題についてあるわけで、世間で指摘されたような問題があれば、そういうことも私が知る必要はあると。この前は、私は閣議の発言でやったということを言っておりません。投書があったからして、私はそういう事実を聞いたと、こういうことでありまして……。
○鈴木強君 今度はやらないのですか。
○国務大臣(小林武治君) 今度は、何も私は投書をもらっておりませんから、そういう動きがないと、こういうことであります。
○鈴木強君 まあ非常に慎重に大臣、対処されているので、それはけっこうだと思いますけれども、しかし、やっぱりこういうふうな御発言が、前回に続いて閣議の中で出てくるということは、これは非常に重大な問題だと思います。したがって、放送法に明示された中において、日本の各民放なりNHKが番組審議会をつくり、その審議会において慎重に検討した結果、流している放送ですから、その個々人の考え方の中には、いろいろそれは聞いておる閣僚の皆さんには気にさわることもあるかもしれませんけれども、しかし、やはりそれは意見として、国民の耳の中に入れていくわけですから。それをどう判断するかは国民の判断ですから、そういう意味において、私は一言一句の中に、そこだけとれば確かに政府の、あるいは増田さんという人は防衛庁長官という立場にあるものですから、終戦記念日なんかのことについては、特にかちんときたかもしれませんけれども、それは私は、そこのところだけ自分が客観的に聞いて、全体的の中で、そのことばがどうなっているかということについても、もう少し考えてみないと、慎重さを欠いている発言だと思うのです。そういうことは必ず反発を食って言論の自由を束縛するものだというようにやはり出てくるわけですから、この点は私は、閣僚の皆さんも十分に注意されたほうがいいと思うのです。いずれこれは予算委員会、その他の場所において総理にもそういう意見を申し上げましょう。したがって、大臣としては、非常に御慎重な態度でやられているようですから、私はきょうこれ以上は、この問題については触れませんが、とにかく言論、報道に対する偏見などというようなことを、一方的に閣議の中で触れるようなことについては、私は厳に慎んでもらいたいと思います。これはそういう気持ちを持っておりますことをこの際申し上げておきますが、いずれ、きょうは番組不当介入の調査特別委員会のほうでもう少し真相を確かめた上で、また大臣にお尋ねすることにいたします。 それから、ちょっと郵便の問題で恐縮ですが、最近日本航空とか、あるいは日通などの航空会社とか、あるいは運送会社で手紙の送達を受けている業者がある。郵政省はこれらの航空会社の三社、日通だの、運送会社十五社、それに郵便の大口利用者などに、郵便業務は国の独占となっているので、他人の信書を送達したり、送達を依頼しないように警告を出すと、こういう私は新聞記事を見ましたが、これは非常に重大な問題でありまして、従来からも、この委員会でも問題になっておりました。そこで郵便法七十六条の罰則規定もございますが、一体どういう会社が具体的にやっておったのか、それで、警告はもう出したのかどうかですね。そういう点について、ちょっと郵政大臣の所見を承っておきたいのですが。
○国務大臣(小林武治君) 現在までのところ、確実にあったと、こういうことではありません。しかし、従来からとかくさようなうわさがある航空会社、あるいは定期便の各社に、これを託送するものがあるやのうわさがあるものですから、これらにつきまして、さようなことのないように警告したと、また、さらにしたいと、いままでは別段文書をもってしたということはないのでございます。この際、そういうことに注意を喚起することが、今後の各運送会社の業務上私は必要なことである、かような点で注意しておる次第でございます。
○鈴木強君 これは大臣、これも少し抽象的なお答えなんですけれども、具体的に、監察局長きょういらっしゃっていると思いますが、大阪と東京の運送業者の窓口で任意に調査をしたわけですが、そうしましたところが、そういう事実があったから警告を出すことになった。だから、大臣のお答えですと、あった場合と、またこれからの予防措置としての二つを言われているので、趣旨は同じと思います。具体的にあったとすれば、やはりこれは明らかにしたほうがいいと思うのですよ。どことどこがそういうことをやっておった。とにかくこれは郵便法に照らして不法行為ですから、やめていただくということは当然ですし、その行政指導をするのが大臣として当然ですから、これは国民に明らかにしたほうがいいと思いますけれども、もっと事実関係を明らかにしていただけませんか。
○説明員(西原林之助君) ただいまの御質問につきまして、補足して御説明申し上げます。 さいぜん御指摘のように、最近航空運送業者が封書などを輸送しておるといううわさがございましたので、昭和四十二年八月五日に、実は五百八十二社に対しまして警告をしたわけでございます。五百八十二社と申しますのは、運送営業者が四十二社でございまして、そのうち、日本航空とか全日空あるいはパン・アメリカンといった航空運送事業者が十七社、それから航空を利用しまして運送しておりますいわゆる利用航空運送事業者二十一社、これは日本通運とか国際運輸、こういったところ、及び船便四社、合計五百八十二社に対しまして、それと利用者、これは大口の商社でございますが、五百四十社に対しまして警告をしました次第でございます。それとともに、もう少し実態を把握いたしたいと思いまして、東京、名古屋、大阪、熊本、札幌監察局、つまり大きな飛行場を持って、それを管内としております監察局でありますが、この監察官を動員いたしまして、実態の調査をしたわけでございます。ところが、これは封の中を見たわけではございませんので、はっきりとは言えませんが、封書らしい大封筒が相当輸送になったり、引き受けられたりしておるという事実を認めたわけでございます。それに対しまして、運送業者のほうも、警告もございましたし、さらに、実は私ども監察官が実態調査をしたのは秘密裏にやったわけでございますが、やはり感づきまして、非常に自粛の線が強く出ております。ちょっとここにポスターを持っておりますので、御参考のためにポスターを、たとえばこういったポスターを掲示してございます。のみならず、ある会社では、社内の各支店長に対しまして、たとえ若干顧客筋を失っても法令を順守せよという強い社内通達も出しておるようであります。そういう状況にございます。御承知のように、郵便法五条の問題は、自然犯あるいは刑事犯と異なりまして、いわゆる行政犯と呼ばるべきもので、法に対する不知あるいは信書の意義を十分心得ておらないというような事実もあるやに思われますので、今後さらに関係運送業者を招致いたしまして、十分こちらの意のあるところも話し、厳重に再警告をいたしたいと考えております。また、航空関係のみならず一般運送事業者に対しても、同様の警告を発する、さらに、こういった運送業者とともに、協力を得まして利用者に対しましても、この法の趣旨を十分PRしていきたい。しかも、そのような措置を講じてもなおまだこういうような事実がありとするならば、これは断固摘発のほうに持っていきたいというふうに、私どものほうでは考えておる次第でございます。
○鈴木強君 よくわかりました。 それで、時間がありませんので、個々の会社の名前等はひとつ資料で出していただけませんか、あとで。 それから、こういう郵便法に触れるような送達が行なわれておる原因として、郵便法の改正によって例の定形外郵便物というものができたわけですが、そこで、これが差し出してから相手に届くまで、平均四、五日かかるということで、どうものろのろ郵便で当てにならぬから、それで、急ぎのやつは会社とか事業所に頼むのだと、こういうような趣旨があるのですが、この辺はどうなんですか。そんなに四、五日も郵便物はおくれるのでございましょうか。
○説明員(曾山克巳君) 御指摘のように、定形外郵便物は、定形郵便物に比べますと、地方によりましては分配区分と申しまして、一段おそい区分方法をとっておることは事実でございます。したがって、場所によりましては、たとえば九州から東京へ、あるいは東京から北海道へというような場合、四、五日かかることはございます。そこで、先生御指摘のように、利用航空運送事業あるいは航空運送事業を利用いたしまして、直接航空事業所に取りに来てもらえばそれだけ早いという結果になりますので、緊急の通信をただいまのような違法な方法で利用するというようなこともあり得ると思います。しかし、これにつきましては、私どもとしましては、極力さような一定の送達日数以上にかかることのないような方法を今後も講じていきたいと考えておりますので、必要以上な遅配日数さえなければ、そういう顧客をこちらへ吸収できるかと存じております。
○鈴木強君 曾山さん、いまの御発言で、何か定形外の大きな郵便物は、差し出しの区分の方法があと回しにされているということですから、要するに差別扱いですね。したがって、料金が割り引いてあるからという意味かどうかわかりませんが、大きいのであと回しにするということは、これはいつから始めたのですか。差別扱いをしたということはおかしいじゃないですか。
○説明員(曾山克巳君) これにつきましては、郵便物数が戦後非常に膨張いたしました昭和三十年ごろ、そういったことにつきまして論議をいたしました。現実の措置といたしましては、昭和三十三年からさような分配区分という措置をとっております。ただ、参考までに申し上げますが、最近、御承知のように、この十月二日に東京の晴海に通常郵便集中局というものをつくりまして、そこに集中いたしました東京発の郵便につきましては、ただいまのような方法をとらずに、一切定形郵便と同じような措置をとっておりますので、その点は改善されるつもりでございます。
○鈴木強君 そうすると、この定形外郵便物というのは、一定の規格から大きいものですから、扱いにくいのであと回しにしてやっておると、こういうことですね。これは従来郵便法改正になる以前の場合に、やはり四日も五日もかかるということがあったんですか。郵便法を改正する前においては、平均どのくらいあったか。いま改正後の場合のことを言っておると思いますが、その場合には平均四、五日かかるというのですから、利用者から見ると、定形外郵便物というものができて、それに関する限りは送達がおくれて迷惑している、こういうことになるわけじゃないのですか。その実態はわかっていますか、前と後と。
○説明員(曾山克巳君) 前におきましては、御承知のように、定形外郵便物という種別はございませんで、私ともの専門のことばで三種以下——三、四、五種、郵便法で三種以下ということばで呼んでおりますが、三種以下の郵便は、先生御指摘になりましたように、料金も一般的に安うございますので、また、同時に非常に扱いにくい郵便が多いということから、さような措置をとったのであります。ただ、料金改正後におきましては、御案内のように、料金を上げましたあと、国民の郵便物に対する関心も非常に深くなっておりますので、できるだけそういう措置をやめたいと考えておりましたが、実は実態的にはなかなかそこまで追いつきませんでしたので、先ほど申しましたように、東京に集中局をつくるというような措置のでき上がるまでは、従来どおりの方法を続けておったわけであります。集中局ができました以後は、東京都内におきましては、定形外につきましては、定形郵便と全く同じような方法をとっておるわけでございます。若干の違いは、御案内のように、昨年の十月二十九日から、定形郵便物と二種の郵便物につきましては、航空搭載ができましたので、東京、大阪を中心に県庁所在地においてそれだけ早くなったということで、定形郵便物と定形外郵便との速度の対比が観念的に著しくなったということがいえると思います。
○鈴木強君 わかりました。私は、そういうような違法すれすれ、ないしは違法の行為をやるということについては、そこにはやはり利用者の不満があるということですね、あなたが、言われるようなそういうようなことがあるかもしれぬ。やはりある面からするとこういうようなことをやらざるを得ない、業者から見ると。こういうようなことですから、これは非常に遺憾なことだと思うのです。 そこで、今度定形外郵便物についての制度をつくってやっておるのだが、四日も五日もかかっておるのはこういうわけだ、したがって、今後晴海の局もできて、このくらいになります、そういった周知というものを私はしてもらいたいと思う。そうしませんと、いつまでそういう状態が続くのかわかりませんし、結局こういうような違法行為が重なってくると思いますから、その辺のひとつ啓蒙活動については十分留意してやってもらいたいと思います。これはこの辺にしておきます。 それから、大臣、いろいろと今日まで問題になってまいっておりますUHFの波を使った親局の放送局の開設について、一つの結論を大臣はお出しになっております。それで、これは日本の電波行政上、非常に大事なことでありますし、特に臨時放送関係法制調査会からの答申が出ておりますということ、さらにそれを受けて電波、放送両法案の一部改正を一度国会に提案したということ、こういった過去の関連からして、私は、非常に重大な関心をもってこの推移を見てまいりました。で、一応発表されましたので、きょうは根本的な問題について、大臣にぜひ意見を伺っておきたいと思います。 そこで、七月二十日の日の逓信委員会で実はこの問題に触れて大臣の所見をただしておるのでありますが、これは、当時放送法、電波法がついに前の通常国会に提案できない、そういうふうな段階で一体これからどうするかということについて尋ねたものであります。七月二十日ごろでも、大臣は、まだ「放送法、電波法の提案については、積極的な意図を持っておる」、こういうことを述べておられるのですが、「しかし、持っているが、あとは国会の問題になるので、国会がうまく通るかどうかということも今後の問題でわれわれ予想できない」、こういうことをおっしゃっております。審議するどころか、国会に顔も出さなかったのですから、当然審議のしょうがなかったのです。そこで、私は、そうは言っても法案はいまになれば通らぬと思う、したがって、もし通らぬ場合に、従来からの懸案問題か何かがあるわけでして、それらの問題については大臣はどうなさいますかということを大臣に承ったら、そのときに、お答えを具体的に、議事録を見ますと、「従来からいわゆる懸案と称されるようなものは、ひとつ現行法で処置したい、こういうふうに思っているが、しかし、要は、常識的に考えれば、やはりそういう根本的な法規を改正してからのほうがよかろうという意見もおりますから、やるとしても、きわめて限局された範囲であるべきだ、こういうふうに考えております。」、ですから、原則的には、両法案が改正されたあとにUという新しい波を使うほうがいい、こういうことは大臣もお認めになっておるのですが、しかし、そうかといって、両法案が成立しない場合には、局限された緊急地区等において考慮したい、こういう御発言だったと思うのですね。ところが、発表されたものを見ると、札幌など十九地区で、これは民放のやっと、高松などのNHK三地区ですが、当初、われわれが予想しておりましたよりも相当大幅に免許を行なうことになりました。したがって、私は従来の大臣の考えておられた線とずいぶん食い違いがありますから、そこいらの点をひとつ中心に伺いたいのでありますが、その前に、ここでぜひ明らかにしてもらいたいのは、いまも申し上げたように、臨時放送関係法制調査会の答申を受けておる両法案の改正というものが、一体どうなっているかということですね。これは次の通常国会に必ず出すということでいま作業を当然進められておると思うのですが、そういう出すことに対する大臣のいまここにおける言明はできますか。そうしてその改正の作業はどう進んでおるか、それを承りたいのです。というのは、十八地区と三地区に許可いたしましたが、一体そのあと、また次々とやっていくのかどうかですね。あとはもう放送法、電波法の改正を待ってやろうとしておるのかどうなのか、あるいは免許期間も三年以内となっておりますが、それをかなり短縮するということも聞いております。この前も、監理局長にこれらの点はただしたのですがね、大臣おりませんでしたので。そういったいろいろな関連が出てきますから、そこらはまた、逐次質問いたしますけれども、とにかく電波、放送両法案というものをわれわれとしては積極的に国会に出して、これを審議し、可決する方向に努力してもらいたいということは、いまも変わっておりませんからね。そういう上で、この問題はどうするかということがはっきりしないと、私の質問ができません。私は、ですから、まずこのことを承りたいのです。
○国務大臣(小林武治君) 次の通常国会は、もう御承知のように、来年の参議院選挙がある、こういうことになりますから、どこまで審議されるかどうか、これは国会の問題でありまするが、われわれとしては、次の通常国会にはこれを提出する、または提出できる、そういうことで作業を進めております。
○鈴木強君 その際、改正案の内容ですが、ここで全部のことについて、大臣にどうだと聞いても、これは無理と思いますが、少なくとも前の国会に一度政府が提案しました。そして、それに対する自民、社会両党の修正案もでき上がって、その修正案をめぐって、実は自民党内部の調整がつかないということで、ついに廃案になったといういきさつがあるわけです。私は、その際に一番問題にしたのは、何と言っても、臨時放送関係法制調査会が答申をしている中の放送行政に関する委員会ですね、これを非常に重要視しているのです、われわれは。要するに、大臣のこの権限で免許ができるという、こういう従来のたてまえ、これについては、現行法がそうなっているわけですから、われわれはそれに対してつべこべは言いませんが、そういうことが、いわゆる日本にテレビが発足いたしました三十一年ころからの周波数割り当てについての、とかくの風評が飛ぶ、こういうようなことがあったわけでありまして、そこを大きく変えていくという、それが私は、この委員会というものを置こうとした臨時放送関係法制調査会の一番骨子であったと思うわけですね。新聞なんかの論調を見ると、これは映画評論家の瓜生忠夫さんが言っているのですが、「UHF局の免許は急がぬようにと」、七月三十日付、これは東京新聞ですが、「本紙の本欄で、郵政省当局に要望しておいた。免許は、けっきょくは郵政大臣の胸三寸にある行政的措置としてではなく、免許基準を、放送法と電波法で明確に定めてから行なうべきであると述べておいた。しかし、郵政省当局には馬の耳に念仏であった。(わたしはそれを予想し、しかし一本クギをさしておくことは、国民の利益を守るために必要であると信じて書いたのであったが)そして小林郵政相は、十一月一日に、VHFの再免許とあわせて(胸三寸にある)UHF局免許を一挙に行なうと、九月五日表明した。舞台裏では、静岡、長野その他、利権と化したUHFのかくとく合戦がしれつをきわめている。もはや免許は急がぬようになぞといってもはじまらぬ。しかし、すべての放送関係者に一言だけ、いっておくべきことがある。それは、法によってではなく、けっきょくのところは郵政大臣の胸三寸で、行政的措置で下される免許である」、云々と書いた論評があるのですが、とかく、これは一つの評論ですから、それぞれの見方があるでございましょう。そういうふうなむずかしいことですから、私としては、次の国会にもちろん必ず出すように努力したい、そういう大臣の言明ですから、それを信頼しますが、その際に、放送行政に関する委員会というものだけはぜひ答申案どおりのものを入れてもらいたいと思うのです。あのときには、もうすでに、政府が法案を出してしまったものですから、そこまで修正するのはむずかしかろうというので、諮問委員会ではなくて、議決機関であるというふうに、私たちは当時の郡郵政大臣の考え方が明らかになったものだから、まあそれなら一応いいだろうというので賛成しておったのですが、今度出すときには、そこらはぜひびちっと答申案どおりにしてもらいたいと思うのです。そういう点の問題点を十分考えてもらえますか。
○国務大臣(小林武治君) 私は、まだその内容をつまびらかに検討しておりません。私が事務当局に申していることは、前回提案のものをひとつ骨子としてやるように、こういうことを申しております。したがって、これからまたそういういろいろな成案を得ることになりますから、これは与党にしても野党にしても、国会に出るまでにはまだいろいろ御議論を承る機会もあろうと、かように存じますので、御意見はこれからも承っていく、こういうことにいたします。
○鈴木強君 ぜひその点は、私どもの強い希望であり、国民の希望であり、世論だと思いますから、その点は十分留意をしていただきたいと思います。
○永岡光治君 関連。昨日の日経の新聞だと思うのですけれども、放送・電波法改正案についての小林郵政大臣の記者会見の記事が出ております。見出しは、事業免許制度を盛るのだということになっているわけですが、この改正案では、ここにあげられている問題から見れば、「現在の法律ではテレビ局免許も一般の無線局免許も同じになっており、テレビ会社の経営状態には関係なく周波数を割り当てることになっている。これでは経営の不安定なテレビ会社も出てくるので、これを電力会社などのように事業免許制度にしようというものである」、こういう記事も載っているし、またさらに「番組内容に口出しすると、言論の自由に触れることにもなるので」、事業免許制度では、「テレビ会社の配当、広告などの経営面を対象とすることになろう」、こういうことになっているわけで、これは、主として免許制度についての記事が、ここに掲げられているように思うのでありますが、この大臣の言われた真意はどういうところにあったのか、ひとつ、この際、両法の改正案について当然この問題が出てくるだろうと思うのですけれども、大臣の考え方をこの際明らかにしていただきたい、このように考えるわけです。
○国務大臣(小林武治君) これは、将来の案のただ一つの事項だけについて話題になったと、こういうことでございますが、いまの免許は、御承知のように、ただ何々の会社に何々の波を免許する、こういうことだけでありまして、会社の実態とか内容については、一応政府に責任がない、こういうたてまえになっているのじゃないかと思うのです。これは要するに、事業免許でないから周波数だけ割り当てればいいということになっていると思いますが、私は、この電波が、国民の波であるとか、公共事業であるとか、こういう面からいたしまして、やはり事業が安定しなければ放送そのものが安定しない。こういうたてまえからして、やはりある程度事業の経営については政府も責任を持ったらいいじゃないか。いまは生みつばなしで、あとはどうなるか知らぬ、こういうことであることは、私は放送の公共性からいって適当でない、こういうふうな考え方をしているからして、やはりある程度経営が安定するか、安定する見込みのあるものでなければ、私は免許というものについては考慮すべきじゃない、こういう考え方を持っているのでありまして、やはりある程度経営についても、免許者が責任を持つということではありませんが、関心を持って、そうして、公共の期待にそむかない必要があるんじゃないか、また今回のたとえば免許等につきましても、現在は別に事業免許でもありませんが、やはり政府としましては、この事業が成り立つかどうか、経営がどうだというようなことについては、やはり法規の規定がなくても関心を持つべきであると、こういうふうに考えるから、したがって、改正の機会にはそういう事業についても関心の程度を深める必要がありはせぬか、要するに放送の安定のために、そういうふうな必要がありはせぬか、こういうふうな考え方からこれは申し述べておるのでございます。これらについても、むろんこれはただ私の意見を言うただけでありまして、これから、いろいろな議論もまたあらためてあろうと、かように考えております。
○永岡光治君 まあ、経営のことを考えて改正をされるということは当然だろうと思うのでありますが、そこにもはしなく大臣も触れられましたように、今回の免許についてやはり経営のことを考えてやられたと私も想像するわけです。ところで、まあ東北等はそれに該当するところはなかったのかどうか、あるいはその他のところでもないのかどうか。あるいは、免許されたところと免許されないところを比較して、経営面では免許されないところのほうにも、免許されたところよりはむしろ局をふやすことになっても、安定すると考えられる地区があったのではないかと私も考えられる節があるわけですが、その点についてもしさいに検討した上で、今回免許されなかったところは、経営面について多少の不安があるということで免許から漏れたのかどうか。当然こういう大臣の談話が出る以上は、やはりそういう点について考えた上での措置だろうと私は思うのでありますが、その点はどのように措置されたのでありましょうか。
○鈴木強君 それは、これからの基本の問題ですから、一緒に答えてもらいたいんですが、さっき私が申し上げたように、大臣の御方針からすると、かなりワクを広げてきたと私は理解しているわけです。そこで、われわれが考えておった北九州あるいは名古屋、近畿等の広域放送地域においていろいろ問題がありましたので、そこいらと、それから静岡、長野、新潟、まあ大体十億くらいの利益金をあげているような、そういったところが対象になるのではないだろうかという、大体のことはわかりました。いま大臣のおっしゃったような、経営基盤についてもある程度これは考えなきゃならぬでしょう。十二チャンネルのような経験を経ているだけに、私はよく大臣の御心配わかります。そこで、どうして、まあ最初十五と言ってみたり十八と言ってみたり、十九になったり、その後だんだんふえていっておるんですが、そういう基本になる考え方というのはどこから割り出したんですかね。要するに、下から言ってきたからやったというのじゃないと思いますがね、なぜ当初からこう拡大してきたか。十八に限定したという民放の場合、それは、一体どういう理由かということを、いまの永岡さんの質問とも、これからの基本に入ってくる問題ですから、関連して一緒にひとつ答えてください。
○国務大臣(小林武治君) 私から、ごく概括的なお答えを申し上げますが、詳しいことは局長からお答え願うと、こういうことにいたしますが、いまちょっとお話のあったように、私の考え方も相当変わってきたということは事実であります。当初はなるべく限定をしていきたい、こういうふうに考えたのでありまするが、ただUHFを免許するにあたりましては、大体われわれとしましては、やっぱりこの波を希望する熱度、熱意ですね、こういうものも相当な一つの標準に、われわれの考えの基礎になったと、こういうことでありまするからして、今回の場合においては、各地方とも相当熾烈な要望が出てきたと、こういうことでありまして、まあできるだけこの要望に沿うほがよかろうと、こういうふうなことで要望に負けたと言えば語弊がありまするが、要望を、ひとつせっかくの要望だからしてできるだけ満たしてやりたいと、こういうことが一つ出てきた。それからもう一つは、実はUという波を出すにあたっては、いま申したようなやっぱりある程度採算というものを何とか考えてやるのがわれわれの責任でもあろう。採算を考えると、Uを、局の数を多くすればするほど採算に合っていくのではないかということは、局を多くすることによってオールチャンネルが急速に普及できる。あまりこれを限定すれば、かえってそういうことにも大きな影響を来たす。すなわち二局より三局、多いほど日本全国にオールチャンネルが普及される。普及されることによって会社の採算がとれていく、そういうこともわれわれは考えなければならぬ。すなわち私どもは採算も考えるし、それから熱意、住民の要望というものも考えると、こういうふうなことからして、われわれが考えておったよりかだんだん広がってきたということは、これは事実であります。 そういうわけでありまして、まあ大体この二つのことをもとにして、ある程度採算も実は考えてみなければならない。また、その土地の住民の要望というものも考えてやらなければならぬ。こういうふうなことがもとになったということが、抽象的に言われるのであります。それで永岡委員が、それならいま漏れた中にそれに当たらないものがあるかというと、漏れた中にも私は必ずしもやっていかれないというものでないものも、やっていけるものがあると、こういうふうに思いますが、それは実は、これはわれわれ受け入れ態勢と申しておりますが、受け入れ態勢が十分でないところは割り当てても事業が成り立たないであろうと、こういうことで、漏れたものの中には——受け入れ態勢ということは、また別なことばで言えば、地方民の要望が十分でなかった面があったと、こういうふうなことで漏れたのがある。たとえば東北方面にも、われわれが見れば、これはおそらくやれるであろうと思うものも今回の中に入っておらなかったのは、要するにそういうふうな地方としての受け入れの態勢が十分にできなかったというふうなものが漏れたのであろう。したがって、これが、そういう態勢が十分できれば、やっぱり今後もその割り当てというものがあり得るというふうに私は考えておるのでございます。 そういうわけでありまして、私は率直に申して、鈴木委員の言われるように、だいぶ考え方が変わってきた、こういうことははっきり申し上げられるのでございます。要するにUというものが使えるということになってからは、広域放送の中においてもまあ県域放送がほしいということが非常に強い。公共団体、その他を中心としての強い要望があったということと同時に、二局にしてもらいたいという要求がわれわれが考えておった以上に強く出てきた、そういうことによって変化を来たした、こういうふうに一応私は申し上げておきます。
○永岡光治君 いまの大臣の受け入れ態勢の問題ですが、その住民は、私はどこの住民でもチャンネルを多ければ多いほどをこいねがっていると思うのですね。したがって、その受け入れ態勢の熱望の強いといいましょうか、そういう表現を使っているようですが、それは申請者のほうによって左右されたのではないだろうかという考えがあるわけですね。申請者の熱意いかんによって割り当てられたのであって、住民そのものはどこでもやっぱり熱望しているのじゃないだろうかと思うわけですが、そういう意味の、申請者が、つくってもらいたいというこの申請者ですね。その代表がたくさん出ておるようでありますが、そういうものの熱意に動かされて大体動いたのではないかという節も考えられるわけですが、そういうことはないわけですか。住民は、私はどこの住民でも、北海道でも、九州にしろ、あるいは中部地方にしろ、どこでもチャンネルは一つや二つでは困るので、できるだけ多く見たいというのは熱望していると思うのですが、その点は、大臣はどうお考えになったのでしょうか。
○国務大臣(小林武治君) まあ、申請者の熱意ということも申されますが、しかし、申請者の熱意ということは、やはり住民全体の要望がそこへ集まって、そういうところへ出てきたのじゃないか。したがって、ある場所は申請者もないということになれば、やはりその熱意をわれわれは十分くみ取ることができなかった、こういうことも言われる。要するに、申請者が非常に熱心に幾つか出してきて、そうして、熱心にそういう要望を述べられたということは、住民の熱意がそこへ結集してきたのではないかという、こういうふうな見方をしておるわけです。
○鈴木強君 そうですか。大臣の考え方を聞いて、私は小林郵政大臣は筋を通してくれる人だと思っておりましたよ、率直に言って。これは一般論で言うならばわかります、大臣のおっしゃることは。要望に負けたという率直な考え方もわかりますが、とにかく基本的にこのUの開発ということは、これはもうVの免許の経緯からして問題があるので、臨時放送関係法制調査会からも答申があり、政府も積極的に放送法の改正をやろう、電波法の改正をやろうという努力をしているさなかに、ついに法案が通らなかったという場合に、やむを得ずこれはやる場合の問題でございますから、だから、私は少なくとも緊急地区、さらにまた当初考えられましたような二十五地区のうち、一つしかないテレビの民放局の場合、経営の問題を十分考えられていけば、さっき私が申し上げたような長野、新潟、静岡あたりを中心にした幾つかの地区があるいはあるかもしれません。しかし、原則的には、これは放送法、電波法の改正後にチャンネルプランを全部つくって、そうして、一体、これからのUによって、各県に、全国的にどれだけのチャンネルの割り当てができるのか、そうしてそれを逐次どういうふうにやっていくのだということを、やはり地域別、県別に割り当てていただいて、そうして、それを国民の側に明らかにする中でやっていくということが世論であるし、われわれの強い念願であるし、そういう中で、私たちは七月二十日のこの委員会でも、特に私は念を押して大臣に所信を承っておいたわけです。ですから、そういう過去のいきさつを全然考えておらないと思いませんよ。思いませんけれども、考え方が変わったのだ、世論に負けたのだ、こういうようなことで地域を拡大されたことについて、私はもう非常に不満です。これは、大臣の権限事項ですから、私はもうそのおやりになるということについて、できたらやめてもらいたいと思う。しかし、おやりになることですから、私がここでどうしてもやめろということは言えませんけれども、私は国民を代表し、また従来の経緯からしてみて、そういうことを大臣に言いたいのですよ。ですから、原則的に、次の国会では、もう放送法も電波法も改正するのだということをおっしゃっているのですから、ですから、できるだけ今回は小限度に局限しておくというのが筋ですよ。何か、聞いてみると、まだ地域的には経営上やれるところもあるから、これからやるのだということをおっしゃいますけれども、いま言った十八地区と三地区NHKの。これ以外に放送法が通らなくてもまた第二、第三と免許していくつもりなんですか。
○国務大臣(小林武治君) これは、変わったということが、何か場当たりに変わってきたと、こういうふうにお考えになってはこれは困るので、私どもは鈴木委員がかねがねおっしゃるように、全国のチャンネルプランをつくって、そうして、どこへどういうものを入れるという全部予定はしてあります。ただ、それが変なことばで言えば、潜在しているものと顕在するものがあるわけで、顕在するものが少し早かった、こういうわけでありまして、そのほか、全体の計画が、ただそのときの思いつきで変わってきたということでなくて、いくべきものが少し早くに顕在した、こういうふうに私どもは考えておるのであります。筋を違えておるとは思っておりません。そういうことでございまして、また、今後、それならば放送法が通るまであと何もしないかと、こういう御質問になりますると、また、通る、通らぬが事実問題になってきまして、これが、今回次の通常国会に通していただけるかどうかということについても、これは国会側にも確信がおありにならぬだろうと思うし、われわれのほうも確信がない、こういう事態において、もし通らなかった場合には、また二年もあとになる、こういう問題が出てくるんでありまして、その場合も、もう現状は一切動かさないかということになると、それが適当であるかどうかということについては、われわれも考えなければならぬ、こういうことでありまして、やるとかやらぬとかいう問題ではなくて、そういう事態に対処してもまた考えなければならぬ。したがって、もうやりませんと、こういうようなお約束ができるかどうかというと、私は約束できない、こういうふうに考えております。
○鈴木強君 それは、大臣少し先ばしった話で、法案が通るか通らぬかわからぬ、通らぬときにはやるんだと、それは一つの筋として、見通しとしてはわかりますよ。 〔委員長退席、理事森勝治君着席〕 だけれども、少なくとも、あなたが次の国会には両法の改正案を出して審議を願うという態度であれば、どんなことがあっても、どうしても通してもらわなければならぬという前提に立たなければならぬ。いまの段階では、それでいいと思います。だから、そういう意味において、この十八なり三つのほかにやるのかやらないのかということを私は聞いておるのであって、これは通常国会に法案が出てきて、それがうまくいかぬと、またブランクができる場合には、これは当然行政措置として政府が何か手を打たなければならぬということになるわけですから、そこまで私は否定しようとは考えていないんだけれども、当面事重大だから、あるいはまたあと十一月にやって、極端に言ったら十二月とか一月とか、そこらにまたやるんじゃないかという私はやはり心配があるわけですから、伺っておるわけです。そういう先の先まで見通した話ではなく、現段階においての考え方を私は明示しておいてもらいたいと思います。そういう意味の質問ですから。
○国務大臣(小林武治君) これらの問題について、近い将来どうするかということについては、まだ考えておりません。しかし、しないとかするとかいうことではなくて、いま考えておらない、こういうことであります。
○鈴木強君 少し大臣の答弁は、そういうふうなことを言われちゃ、あとでぼくらひどい目にあうんで、ちょっと答弁としては適切じゃないと思いますけれども、そうおっしゃられたんですから、あなたの答弁を訂正させるわけにいきませんから、これでおきますけれども、 〔理事森勝治君退席、委員長着席〕 そこで、私は原則的にいまの段階では、十二月とか一月とかにぼつぼつやるようなことをやってもらいたくない。やはり放送、電波両法を出して、このあとはもうその法律案が成立し、改正案の内容によってやっていくんだというふうに、大臣から、私は言ってもらいたい。言わないから、私のほうから要望しておきます。 それから、大臣、県域放送を認めておりますが、これについては、どういうふうなお考えであったんでしょうか。いま政府は広域行政ということを盛んに主張されておるんですが、この法律案が通るかどうかちょっと危ぶまれております、国会提案が。少なくとも、政府の方針は広域行政として考え方を進めておるわけですから、そういう際に、これがどういう程度になっていくかわからないときに、何か幾つかの地域だけに県域放送を許すということは問題じゃないでしょうか。 ついでに言わしていただきますが、全国にどれだけのチャンネルが割り当ててあるということはきめてあるそうですから、これはけっこうです。そういう県域放送はだいじょうぶなんだと、必要な電波はこれだけあるんだと、東京のほうの、たとえば千葉県でも埼玉県でもできれば県域放送をやりたいということは当然でしょうし、そういうようなことは、民放においても当然考えているでしょうけれども、NHKにおいても当然考えておるでしょう、またNHK、もやらなければならぬと思いますが、そういったような全体的な周波数との関係の中で御心配ありませんと、今回とりあえず、こうやったんだということを私は国民の前に明らかにすれば、ある程度納得できるんですが、そういったことも、私はわれわれの知る範囲ではわからない。そこで、政府の方針も広域行政へと広域化を進めようという段階に、そういう方針もまだきまらぬときに、県域放送をやっていくということについては矛盾を感じないんでしょうか。
○国務大臣(小林武治君) いまのように県が小さく分割されているこの制度は、いろいろ問題はありますが、ある以上は、その県の独自の報道なり各種の情報なりあることがよかろう、そのことで各県とも非常に大きな希望を持っておることは御承知のとおりであります。ことに前々から問題になっておるように、テレビを国会議員の選挙等に活用する、こういうことになれば、広域放送ではこれの需要を満たすことは絶対にできません。私はこういうことがほんとうに実現するようになるならば、やっぱり広域放送の中にもある程度の県域放送をつくらざるを得ない、こういう見通しを私どもは持っておるのでありまして、さような意味からいたしまして、その県がどうしても単なる広域放送のテレビだけでは満足できない、こういうふうな議論が相当強くなってきておるのでありますから、私はやがて選挙法ではテレビは必ず利用されるようになる。そうすれば、もういやおうなしにそのためにもテレビ局が県にできざるを得ないというふうな見通しを持っておる。したがって、それをある程度先がけると申しまするか、そういう事態がやがてくるであろうと思うからして、少し早めであるが、やっぱりそういう要望が非常に強いところは、県の独特の特徴を生かす、こういう意味で独立局を設けるのがよかろうということであのことに踏み切ったのでございます。さようなわけでありまして、私はやっぱり将来においては、そういう県域放送というものがもっと出てくる、NHK自体においても、実は県域放送を持ちたい、こういう希望が出ております。これをやるかやらぬかは別としまして、そういう要望書も出ているということも事実でございます。
○鈴木強君 選挙用にテレビを使うということについて、私は、必ずしも県域放送をやらなければできないということでないと思うのですよ。現在でも、それぞれの県において、ラジオにおいて五分間ずつやっておりますからね。だからテレビはその時間が割愛できないということはないと思います。その心配はないと思います。ただ、私も県域放送についてはいけないというわけじゃないのです。これはローカル的なニュースも大いに聞きたいし、県民の要望もわかっています。ただ、その場合に、なぜそれじゃ今度の場合に、この限られたたとえば津とか岐阜とか、京都とか、神戸とか、そういうところにだけ認めなければならなかったのか、そういう問題と関連が出てくると思うのです。ですから、大臣としては将来広域地域における県域放送は、東京においては一体どことどこを考えている、名古屋においてはどことどこを考えている、大阪においてはどことどこを考えている、それから北九州においてはどことどこを考えている、したがって、そういう県域放送に対する周波数の割り当ても準備してあるのですか。そうして、そういう中で今度やろうと考えているのか、そういう構想がなくて、地元から相当強い要望があったから、とりあえずやったのか、こういうことなんですか。その辺はどうなんでしょうか。
○国務大臣(小林武治君) これは先ほど申し上げたように、周波数の割り当ての計画というものは、全国的に持っておる。したがって、そういう問題も包含されておるわけでございます。そういう場合に、割り当てを現実にしておらぬものは外に出しておらない、こういうことでひとつ御了承願いたいと思いますし、また将来、私どもちょっと常識的に考えても、関東地域においても東京から相当遠い宇都宮とか水戸とか前橋とか、そういうようなものも私は問題になってくるであろう、こういうふうに思っております。具体的な問題については、いま申し上げる段階になっておらぬ。ただ私が常識的に考えても、そういうふうなところはまだ残っておる、こういう一例をひとつ申し上げておきます。
○鈴木強君 それは周波数、チャンネルプランができておるなら、どうですか、ひとつ公表するようなことは考えませんか。大臣は、非常に慎重で、公表するかしないかは別としてということで、この前私に答えておるのですが、ひとつ公表して、他の地域もおくれておるが、だいじょうぶだという、そういう安心をしていただけるようにしていただいたらどうでしょうか。これは、私の希望的な考え方を含めた大臣に対する質問ですがね。 それでもう一つ、十八地区については非常に競願が多いところですね。これは北海道が七、新潟が十一、長野が十、富山が七、金沢が七、静岡が二十、それから名古屋が七、岐阜が四、津が三、京都が二、姫路が二、岡山四、福岡八、佐賀四、長崎七、それから熊本が十六、鹿児島が八と、それぞれ競願になっておるんですが、この競願になっているものに対する調整工作といいますか、一本化の方策というものが非常に活発に行なわれておるように聞いておるわけです。これは、郵政大臣が行政指導したものかどうかわかりませんが、一部の情報等によると、大臣の要請を受けて静岡あたりではやったというような記事もちょっと出ておりますが、ここにもありますけれども、そんな事情もありますが、それは別にしても、競願を調整することがやっぱり前提になったと思うんですよ。そこで最終的に大臣が十八地区について踏み切ったということは、これらの多数ある各地区の競願というものは、全部一本化まで調整されておるのでございますかどうですか、この点ですね。
○国務大臣(小林武治君) その点につきましては、実はまだ明日、電波審議会の答申が得られるであろう、こういうふうに思いますから、それから具体的な問題になってくるということでありますが、準備的に、私はやっぱりその地方でもって一本化の調整をしてもらいたい、こういう希望を持っておるわけでありまして、それぞれ非公式にその県の一番よく事情のわかるであろう県知事等にそういうことの調整ができるものかできないものか、やってもらいたいというようなことを、大方の県に非公式に依頼をいたしております。これはわれわれ中央から介入することは適当でない、また、その事情もよくわからないことでもございますし、そこの県のものが一番よくわかる。しかも、今度はこれはやっぱりローカル放送でありますから、主として地方の方々のお話し合いでひとつきめてもらいたい。こういう希望を述べているのでありまして、大体それで一本化はできるんじゃないか。もしどうしても調整できないという場合には、また郵政省のほうにお申し出もあるし、また、われわれがもしそれらについてお話し合いをする余地があればする場合もあり得るでしょうし、また、どうしても調整がつかないというような場合には、免許そのものを保留する、こういう場合もあり得る。すなわち、周波数の割り当てはしても、具体的な仮免許というものが見合わされる、あるいは先に延ばされる、こういう事態もあり得る、かようにいまのところは考えております。
○鈴木強君 私のさらに聞きたい点もお答えをいただきまして、一本化の調整は大臣が非公式に要請した、これは明らかになりました。それから、もし一本化の調整ができない場合には免許の認可を保留する場合もある、この点もよくわかりました。そこで、これからおそらく一本化の話が進んでいくと思いますが、VHFによる日本のテレビ放送を初めて認可する場合にも同様に各地域における争奪戦といったものが熾烈に行なわれたこと、それだけは事実でありますが、この大臣の行政指導というか、までいかないとしても、内々の気持ちとしてはわかりますが、しかし、それが変なふうにとられたり、また多少行き過ぎがあると申請権の自由ということからして、非常にこれは問題が出てくると思いますから、そういった点、大臣としても、釈迦に説法で、私が言うまでもないと思うんですが、とかくわれわれいろいろ大臣から方法、意見、要請というか、大臣の意見あたりがもし飛び出るということがあってはたいへんなことですから、いろいろな掃摩憶測もありますので、その辺の指導について、私は慎重を期してもらいたいと思いますし、それから特に中央の新聞社で、たとえば朝日とか毎日、読売それに産経ですね、こういった新聞社が各地に申請をしておりますでしょう。こういう新聞の関係の扱いについては、大臣はどういう考慮を払っていこうとしておるのですか。
○国務大臣(小林武治君) これは新聞——たとえば言論機関の独占とか、こういうようなことについては、とかく世間でも問題になっておりますが、要は私は、ローカル局だから地方の方々がひとつ話し合いをまとめてほしい、こういうことを言うておるのでありまして、新聞があまり表に出る——表か裏かこれは知りませんが、とにかく、地方の方々がまとめてほしい、こういうようなことで非公式に依頼しておる、こういうことでございます。
○鈴木強君 地方といいましても、中央の毎日、朝日、読売、産経というのは、これはたまたま新潟県、静岡県にある新潟朝日放送とかあるいは静岡毎日放送とか、そういうかっこうで申請をしておるわけでしょう。ですから、地方でといっても、なかなかその点はむずかしいんじゃないですか。中央において何かそういうふうな話をしたことはないでしょうか。
○国務大臣(小林武治君) いまのようなことは話はしたことはございません。地方のテレビを経営しよう、こういう方々がひとつお話し合いを願うという、たとえば中央の新聞から出ている方でも、中央の新聞だけの名前をお出しになっているのはあまりないように見受けます。それぞれ地方の有力者がその発起人に出ているんじゃないか、こういうふうに思いますが、要するに土地の方々が中心になってやっていただけないものか、こういうふうなことを考えております。
○鈴木強君 それから調整がつかない場合に免許は与えないかもしれない、こうおっしゃつたのですが、たとえば極端な例として、地方民放の関係者で意見がまとまった、ところが、中央が指導しておるのだということになるかもしれないが、毎日なり読売なり朝日なり、そういう新聞関係と、全く二つだけにしぼられたというようなことが出てくると思う。その場合に、せっかく放送周波数を割り当てたが、大臣は決断を渋って、それでは、地元がまとまるまで大臣は認可しないという態度でいこうというのですか。何か責任を転嫁するという意味じゃないでしょうが、慎重に一本化をねらって円満に発足さしたいという大臣の考え方はわかりますが、いずれこれは、意見がどうしてもまとまらないということが随所に出てきますよ。どうしてもやるんだと言ってきたとき、それを法律的におろすということは、大臣の権限でもないのですから、その際は、郵政大臣のいまの段階では、現行法では判断によって審議会に答申をしてやっていく、最後に認可するというのがあなたの胸三寸というか、権限でしょう。そういう最終的な断を下す場合に、二つだったら延ばすというような、そういう考え方では、取り組み方がずいぶん安易じゃないですか。もっとも私がこんなことを言っても、大臣としては、一本化はやはり見通しがちゃんとついていると、だから、そんなことは心配ないと言うなら、それはいいですが、一つの、これはあなたから言われた例ですから、何か非常に自信のないような周波数の割り当てはそれはおかしいですよ。だから、これは一ぺんにここでやらなくたっていいわけですから、その辺はどうでしょうか。
○国務大臣(小林武治君) これは個々の具体の問題に当たらないとお答え申し上げることができませんが、一〇〇%まとまらなければやらないなんという考え方もありませんし、その問題によってひとつ決断をすると。免許を保留する場合もあるし、まとまらなくても、大勢がまとまれば免許する、こういうこともありまするし、その個々の具体的事例においてひとつ適正にやりたいこういうふうに考えております。
○鈴木強君 私は割り当てたからには、現行放送法の中でいろいろ問題があったのだが、大臣が踏み切ってやった以上は、やっぱりこれは免許を出すべきですよ。そういう、やっぱり自信に満ちたものを出していただかないと、それだけに、この調整がむずかしいことはわかっているのですから、そういう中で、あなたはあえて割り当てたわけでしょう。そういうことであれば、大事な周波数をできるだけすみやかに開放してやろうということが当然でしょうね。これはちょっと私の基本線からいうとおかしなことだが、現実問題として論じていけば私はそうだと思うんです。ですから、その辺は大臣の決断をやはり期待せざるを得ないのですけれども、もしだめならそれは延ばすこともあるでしょう。どうしてもだめな場合はケース・バイ・ケースでお考えでしょうが、基本線だけからいえば、そういうことだと思います。 それからあと、これは審議会にかかって、答申が出て、十一月の一日に認可になると思うんですが、その際ですね、一般、いまある既存の再免許についての作業というのは、大体並行してやられていると思い、ますが、現段階では支障なく作業が進んでいますか、大体においてやれるという……。
○説明員(石川忠夫君) 再免許の作業も並行的に進んでおります。十一月一日に再免許するようにいたします。
○鈴木強君 それからもう一つ、ちょっと質問が入れ違っておって恐縮ですが、例の近畿地区の問題ですね、これは従来から非常に問題になったところですが、今度京都、神戸ですか、県域放送を許したのですが、その際何かわれわれが話に聞きますと、関西テレビの場合に、ネットワークの点で非常に問題があるというふうに聞いているわけですよ。それで、京都にしてもあるいは神戸にしても、そのネットワークの点でかなり異議を持ち出しているとかというふうな話を聞いていますが、これは確かにこの間の大臣のあれだと思います、在阪四社の中継局をつくって準備がなったわけですから、それに周波数を与えてやる、そうして難視聴地域を解消してやると同時に県域の、まあ言うなれば折衷案みたいで、一応考え方わかるんですが、そういう四社と、それから二社ですね、あるいは四社の中における考え方の相違、こういったものがかなりあるやに聞いておるのですよ。大臣のところにも、先月の三十日か二十九日ごろに関係者が上京して懇談されていると思うんです。この近畿地区に関する限りは、トラブルは、いろんな意見はあったけれども、全部円満におさまったういうふうに理解していいですか。
○国務大臣(小林武治君) これは先ほどからお話の、やっぱり県域放送そのものについては採算の問題が、当事者としては相当頭の痛い問題があるわけでありますから、四社みなきてしまったら採算に相当の支障がある、こういうふうな話の出るのも当然であったのでありまして、したがって、それらを中心としたいろいろのいきさつはあったわけでございます。したがって、四社じゃなくて、三社にしてもらうとか、また、そうすべきだとか、いろいろありましたが、究極のところ、ああいうふうなことに話し合いがついた、こういうふうにひとつ御了解を願っておきます。
○鈴木強君 これは大臣、大臣がああいう計画を発表されたあとにやっぱり問題が残ったのじゃないですか。その後全部調整されたと、こういうふうに見ていいわけですか、郵政省の案で理解されたと。
○国務大臣(小林武治君) これは初めから問題はあったので、こういうことで急に起きた問題ではない、こういうことでございます。
○鈴木強君 私の言っているのは、初めからありましたが、郵政省のああいう案が発表されてから、特にそれに対する考え方が強く出てきたというふうに理解しているものですから、もう現在ではその点は消えたのですね、こういうふうに聞いているわけです。
○国務大臣(小林武治君) これは鈴木委員のおっしゃるとおり、ああいう案が発表されてから、また強い異論が出てきたことも事実でございますが結論的にはあれでおさまったと、こういうことでございます。
○鈴木強君 それからNHKの場合は、教育放送用の周波数を確保していただきたいというような希望が出ているように聞いておりますし、それから文部省からも、教育放送としての周波数の留保をお願いしたように聞いておりますが、そういう点と関連して、今度高松と佐賀、もう一つどこでしたか、三カ所にUを一応割り当てましたね。
○国務大臣(小林武治君) 徳島。
○鈴木強君 徳島ですか。NHKに対する今後のUの割り当てというのはどういうふうに考えているか。第三の教育放送といわれている問題もからめて、ひとつ文部省側の要求もありますから、それらについての考え方はどうですか。
○国務大臣(小林武治君) これは放送界の今後の一番大きな問題になろうと思います。現にNHKからも、第三の教育放送のための周波数を一つほしいと、こういう要望も出ております。文部省は文部省独自で、教育放送のために保留しておいてもらいたい、こういうことでありまして、われわれとしましては、教育放送のためにこのUHFの周波数は確保しておると、こういうことを申し上げておるが、これを現実にだれがやるかという問題については、いまのところ白紙の状態で、これからひとつ政府部内においてもその他とも相談をしなければならぬ問題である、したがって、これがだれがやるかということは、今後の問題として、大きな問題として残されておる、これから検討すべき問題であると、こういうふうに申し上げておきます。
○鈴木強君 周波数はある程度そういうことも考えて、考慮に入れて保留してあるわけですか。
○国務大臣(小林武治君) そういうふうにしてあると、こういうふうに申し上げます。
○鈴木強君 それからちょっと、私資料を拝見しますと、周波数の割り当て計画が、いまおそらく公聴会が済んで、審議会のほうにかかっていると思いますが、百八メガサイクルから百七十メガサイクルと、それから二百二十二メガサイクルから五百九十メガサイクル——チャンネル番号で六十二まで一応割り当てになっているんですが、特にこの中で飛び番がありますね、飛んでいるところ。これはどういうわけで飛ばしたんですか。
○説明員(石川忠夫君) 三と四チャンネルの間はほかに使っているということで、周波数がちょっと飛んでおります。それからあと保留になっているところが十三チャンネルから三十二チャンネルまであるわけでございますが、その間に、先ほど鈴木先生からお話のありました教育、その他に充てるものが保留されておる、こということでございます。
○鈴木強君 これはちょっと間違いですか、百二メガサイクルから百八メガサイクル、百七十メガサイクルから百七十六メガサイクル——ダブっているんですね、これは間違いですか……。 その他に使っているというのが百八から百七十ですね、これはどこへ使っているんですか。
○委員長(森中守義君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(森中守義君) 速記を起こして。
○説明員(石川忠夫君) 固定業務と移動業務でございます。
○鈴木強君 固定業務、移動業務だけれども、それはどこの固定業務か、どこの移動業務か。
○説明員(石川忠夫君) ただいま資料がございませんので、いずれ調べた上でお返事申し上げたいと思います。
○鈴木強君 それじゃ、二百二十二から五百九十の間は完全に保留してあるわけですか。ほかに使っていることはないんですか。
○説明員(左藤恵君) 二百二十二メガから四百七十メガの間は、ほかの固定業務、移動業務の一般無線通信業務に使っておりますが、四百七十メガサイクルから五百九十メガサイクルまでの間は、これはUHFのテレビジョン放送用の周波数として現在保留をいたしておるものでございます。
○鈴木強君 それはわかりました。 それから、この問題について、最後に大臣にもう一つ伺いたいのですが、まあ政府としても、UV混在に入ってまいりますが、受信者のほうから見ますと、これによって難視聴地域の解消等がある程度できると思いますが、一番被害を受けるのはまあ受像機だと思いますね。これはオールチャンネル受像機も外国まで輸出しているようでして、生産能力はかなりあるようですが、そういった問題と、それが買えない人は、コンバーターをつけてとりあえず見ていくと思うのですよ。そういう受信者の立場というのはどういうふうに、このUを開発する場合に考えておられるのか。もちろん、いままでも中継局用としてはもうすでにUを使っておりますから、同様の考え方だと思いますが、特にUVを本格的な混在——親局を使って混在になっているときに、一体受信者に対する配慮をどういうふうに考えておられるのか。たとえば物品税なんかについても、従来はわれわれはできるだけ減免措置を歴代大臣にお願いしてきているのですけれどもね。なかなかうまくいかない点もあるのですけれども、そういった点についても、税制面について積極的に考えるとか、何かそういうふうな、受信者の立場になっての配慮というのがなされておりますか。
○国務大臣(小林武治君) いまの問題は非常に大事な問題でありまして、オールチャンネルを普及させることが事業のためにも必要である、その普及させるためには、できるだけやはり放送局も数が多いほうが普及する、こういうことになりますが、一面において、いま一番問題になるのは、要するに価格の差、こういうものが、これから買いかえる場合に、五、六千円なり、一万円なり高いということが、受信者にとって非常に御迷惑なことでありますから、私どもとしては、これを安くするためには、ぜひ大量生産する、こういうことと同時に、ほかにもまだ、いまここで申し上げませんが、おっしゃるようなこともあろうと、要するにわれわれとしては大量生産すること、あるいはその他の問題を考慮して、値段をひとつ引き下げる、こういうことにわれわれとしても全力を注ぐべきだと、そういうことで、メーカー等にも、生産によってひとつできるだけ下げてもらいたい、こういうことを要請すると同時に、政府部内においても何かすることがあろう、こういうことで私も検討をし、また努力をする、こういうことでございます。
○鈴木強君 これはまあこういうU開発によって、受信者のほうでは持ち出しをしなければならないということですからね。ですから、その辺ぐらいは、大臣がおっしゃるように、全体の価格の点でサービスをして、プラス・マイナス・ゼロにするというような、そういう配慮も大事だということでしょうし、またこの物品税の問題は、これはひとつ大臣、ぜひ考えていただけませんか。きのうも何か、まあ所得税か何か知りませんがね、減税はしないなんてことを宮澤さんが言っておるようですけれどもね。まあとにかく、こういう事態ですから、ひとつ大臣としては、この物品税の減免等も、含めて積極的にやってもらえませんか、その点。
○国務大臣(小林武治君) いまの問題も含めて積極的にひとつ努力するつもりであります。
○鈴木強君 私は、そのほか、特に問題になっております。この既存テレビの十二チャンネル、それからNET、十チャンネルですね。これについては、とかくいままで郵政省が認可をした番組基準から照らして、かなり逸脱をしたものがございます。特に十二チャンネルについては全くひどいものだと私は思います。資料を要求しておきましたら、大体簡単な資料だけ私の手元にまいっておりますが、これではまだちょっと不十分です。ですから、もう少し私は資料を出していただきたいと思いますが、何せ時間がないわけでして、NHKの皆さんにもお待たせをしておるし、公社にもお待たせをしておりますので、これ以上ちょっとこの問題はもうできませんから、いずれ十一月一日の再免ですから、機会はないかとも思いますが、非常に残念ですが、従来の郵政省が示した番組基準等から照らして非常に逸脱したものがある、内容等につきましても。ですから、これらはもう厳正にひとつこの際スクリーンしてもらいたいということで、この点、要望だけしておきます。 そのほか最近、岩手県の釜石の辺で海上保安庁の中短波の受信機が造船所の溶鉱炉から出る高周波のために雑音が入って受信不能になっている。SOSも受けられないというような非常に遺憾な問題がありました。これらについても人命の点もありますから、私はぜひ詳細に質疑をしたいと思いましたが時間がありませんから、どうか大臣におかれても十分内容をひとつ御検討いただいて、適切な措置をとり、再びこのことがないように会社側——全日本の産業界の協力も得るように、不断のひとつ啓蒙をやってもらいたい。これは知らないからやっているんでしょう。おそらく悪意があってやっているんじゃないと思いますが、そういう点は、ひとつ十分注意していただくように、これはお願いをしておきます。 それから自民党が放送小委員会を持っておられて、われわれが見ても、なるほどというような一つの案をまとめて郵政大臣に説明をしておるようですし、また、郵政省の石川監理局長や左藤放送部長の考え方もあるようですから、私はこれは非常に興味を持っておりましたから、ぜひきょうは質問したいと思って準備したのですが、どうも時間がありませんので、一般の既存のテレビ免許の問題、特に十二チャンネル、NET等については、慎重な配慮をしていただくように、それからまたできるだけ私は要求をしますので、資料は即刻出してもらいたい。これだけではよくわかりませんから、内容的に。特に番組がどうなっているかということについては、全然きょうの資料の中にはありませんから。負債は五十何億あることはわかりましたが、これではちょっと困りますから。従来、この前の再免のときにつけたあの条件というのは、一体どうなっているか。ここらも定期的に出されるようにたしかなっているはずですから、そういう点もひとつ出していただいて、別途私は政策審議会のほうからの意見として、党からまた大臣に意見を出します。 次に、国際電電のほうに移りたいと思うのですが、来ておりますか。
○委員長(森中守義君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(森中守義君) 速記を起こして。 —————————————
○委員長(森中守義君) 参考人の皆さんには、たいへんお待たせして申しわけございません。これより暫時質問がございますので、どうぞひとつよろしくお願いいたします。
○鈴木強君 たいへんお忙しいところありがとうございました。実は、この前の委員会で国際電電の経営の実態等について質疑を申し上げたのでございますが、その際、特に問題になりました点を、きょうは二、三しぼって、さらにその後の経過等を承りたいと思います。 まず、第一点は、日本海ケーブルの建設・保守協定の調印についてでございますが、この前もお話を承りましたように、去る八月二十四日にデンマークのコペンハーゲンで日本海ケーブル建設・保守協定というものが、日本国とデンマークの間に調印がされたと聞いております。非常に御苦労さまでした。ただ、非常に私たち心配しておりましたのは、当時西ドイツがこの計画になかなか入ってこない、こういうやっかいな問題がございまして、これはできるだけひとつ西ドイツも協力態勢の中に入っていただくように、これをひとつ前提にして協定に持ち込んでいただくようにということを私は申し上げておったのでございますが、その後、これらの問題についてはどうなりましたですかね。 それからもう一つ、この日本海ケーブルというものが完成いたしますと、その節、問題になりました長崎国際電報局の廃局ということが出てくると思うのですね。この点は、前の五月十六日の委員会で私が郵政大臣に、最悪の事態に対する御配意を要望いたしましたところ、大臣も非常にこういう点については協力してくれる、こういう快諾を得ているわけでありますから、最終的な要員問題等を含めての廃局に伴ういろんな困難は克服ができると思います。また、克服するようにぜひ努力をしていただきたいと思うのでございますが、まず、最初に先ほど私が最初に申し上げましたような保守協定の調印に至ったようでありますから、西ドイツがどうなったか、それからケーブル協定というものについて、基本線は一体どうなのか、この点を承りたいのでございますが、これは一応国際のほうから。
○参考人(大野勝三君) 鈴木先生も御承知のとおり、日本海ケーブル計画は、西回りの日本とヨーロッパ諸国との通信幹線を建設しようというのが主たるねらいでございまして、長年の懸案でございましたが、ただいまお話のとおり、去る八月二十四日に無事調印の運びになったわけでございます。ただいまも申しますとおり、これは単にデンマークが通信の相手という意味ではなくて、ソ連を含めて東西両ヨーロッパ諸国と日本との通信幹線にしようというのがねらいでございまして、その中に西ドイツという通信相手も相当重要な相手方としてあるわけでございます。しかし、ドイツはただいまも申しますとおり、ヨーロッパ諸国の中の一つの国でございます。他の国は大体日本海ケーブルができた場合には、これを利用することに原則的に同意をしてくれておりますけれども、ひとり西ドイツはただいまお話がございましたとおり、いままではっきりした何といいますか、これをぜひ使用したいという意思を表明しておりませんでした。そこで今回調印が終わりますと、まず第一に、西ドイツのほうに参りまして、先方の当局者と会談をいたしましてわかりましたことは、日本海ケーブルそのものの利用価値、これが日本とヨーロッパ諸国との通信連絡の幹線として非常に重要な意味を持ち、また非常に役立つものであるということについては、西ドイツの当局者もよく理解してくれております。ただ、問題はいかにも日本海ケーブル部分の、何と申しますか、使用料と申しますか、それからまた、それがずっと大陸に延びてまいります場合の線を借りるときのその料金について納得しがたい点が残っておるというのが、先方のはっきりした確約を渋っていた大きな原因であるということがはっきりいたしました。で、ただいま申しましたとおり、西ドイツ側の見方では、日本海ケーブル部分の使用料が、ほかのたとえば既存の大西洋、太平洋のケーブルの場合に比較して、やや割り高ではないかという点、それから主としてヨーロッパの大陸に入っての線の賃借料と申しますか、そういうものがむしろあまりに安過ぎるのではないか、つまりドイツ自身も相当の陸線部分を提供する立場になるものですから、その陸線を提供するものの立場からいえば、それはなるべく有利であることが望ましい。これに反して、ケーブル部分はむしろドイツの立場から見れば不利である、つまり高過ぎる。そういう点を何か話の余地はないものかというのが、先方の考え方でありました。それに対しまして、私どもは、このケーブル部分の料金というのは、その計画を進める上におきまして、一応一つの経済性というようなものを予想を立てます上におきまして、これこれの料金が望ましいというその料金を提示したわけでございまして、必ずしもそれが絶対に動かすことのできない料率とは考えていない。将来また——これができますのは、昭和四十四年の前半でございますから、それまでにはいろいろと事情も変わってまいりましょうし、また、ただいま私どもきわめて控え目にこの日本海ケーブルの利用状況を見積もっておりすすが、そういう利用の条件、たとえばそのトラフィックの見込み、そういうものに変動がありますれば、ただいま計画の際に用いました予定の料金、そういうものは必ずしも計画の際に考えましたもののとおりでなくてはならぬというふうにかたくは考えていないということ、それから、またヨーロッパの陸線料の部分につきましては、その陸線料が、先方では安過ぎると考えておるのでありますけれども、それは現在ヨーロッパに一般に適用されている陸線料との比較において安過ぎるということでありまして、その現在ヨーロッパで一般に行なわれておる陸線料も、西ドイツ当局は絶対に動かしがたいものとは考えていない。将来は、これをさらに引き下げる可能性は十分にあるということを考えております。そこで、日本海ケーブル部分の料金につきましても、あるいは陸線料の部分につきましても双方ともさらに交渉をし、また事情の変化等を織り込みますれば、おのずからお互いに納得のいく妥当な線を見つけ得る可能性は残されておるというわけでございますので、これから日本海ケーブルがいよいよ完成し利用される時期までの間に、さらによく双方で話し合いをしまして、お互いの妥当と認める線を見つけるように努力をしようということで、原則的には日本海ケーブルを利用することには反対しているわけではございません。 ほかの国につきましては、あまり問題はございませんので省略をいたしますが、ただ一言つけ加えますと、ただいま申しましたヨーロッパの陸線部分に対する料金、料率というものは、私どもの提案している料率はソビエトロシアの範囲内、これはナホトカからモスクワに至る長遠な距離でございますけれども、この長遠な距離に対する陸線料は、私どもが計画の中で考えました料率をソビエト当局はすでに了承をしてくれております。そこで、その料率をそのまま引き延ばして、ヨーロッパ部分の陸線料にも適用しようというのが私どもの考えですが、そこに若干の異論が出る。これはまあ当然のことでございましょう。先方もやはり高ければ高いほどいいという、つまり自分は陸線を貸す立場で、そう考えるのはもっともな点もございます。しかし、繰り返しになりますが、これは、これからさらに両方でよく討議をしていこうということになっておるわけでございます。
○鈴木強君 なお、これに関連して幾つかの質問がございますが、この際大臣にですね、ひとつこの国際通信の基本について、ぜひ意見を承りたいんでございますが、まあ、この短波通信から海底同軸ケーブルと、少なくとも太平洋における通信網というものは、衛星を含めてかなり拡充強化されてきていると思います。今後はこの日本海ケーブルが完成いたしますと、ヨーロッパに通ずる従来のグレート・ノーザン系の回線がもっと強化されて最新式のものになっていくわけですから、陸線を通じての通信網はかなり拡充されていくと思います。しかし、一番ここで問題になるのは、それではたして日本の国際通信網というものがいいのかどうなのかということになると、これはとんでもない、いいとは言えないのですが、とりあえずは、東南アジアヘの海底ケーブルを一体どうするかという、これは構想がNHKにもあるようですから、これが一つの問題になっている。 それからもう一つは、衛星通信に対する日本の取り組みですね。こういうものが基本的に一体どうあるべきかということについて、なかなかわれわれが理解できるようなすっきりしたものがないわけでありますが、特に衛星通信の場合には、ソ連圏と、それからアメリカ圏とが明らかに分かれておりますですね。いまの東南アジアなどは、社長のお話のように、ソ連も加わって文字どおり文化通信としての思想やイデオロギー、国境を越えた政策というものが一面では行なわれているんですが、一面では恒久利用の衛星通信にこういった壁がある。なぜこれを一つにできないのか、こういった問題もあると思うんですね。十月二日の朝日新聞に「衛星通信にビジョンを持て」と、こういう論説が掲げられておりまして、私は非常に興味を持って読んだのでありますけれども、おそらく大臣もお読みになっていると思いますが、この中にも言っているように、一九七〇年にはアメリカ側は、インテルサットでかなり思い切った衛星通信ということを恒久化する段階に入ってくる。ソ連は一九六五年四月以来モルニヤを五個打ち上げている。これは独自の通信衛星をやっている。そこで一体こういう中で、日本の衛星通信政策というものはどうあるべきか、こういうことになると思うんですが、従来ここの委員会でも、あるいは他の委員会でも問題になっておりますように、宇宙衛星の審議会というものが科学技術庁にあるわけですが、どうもこれもなかなか運営を見ておりますとうまくいかない。科学技術庁、電電公社、郵政省、NHK、それから国際電電と、こういうふうに各個がばらばらというと語弊があるかもしれませんが、そういうふうに一貫性のない研究開発をどんどん進めてきている。これを一本化していくと同時に、日本が、二つの両陣営が持っております衛星通信にどういうふうに入っていくか、こういうことは通信政策上非常に大事なことだと私は思うんですね。昭和四十五年ですか、どんと衛星を打ち上げるだけの技術開発ができるというふうにいわれているんですが、そのことも、はたしてそうなるのかどうなのか。また東大の失敗等もありまして、われわれとしては自信が持てません。そこで、きょうは国際電気通信網としての今後のあり方ですね。空と、それから陸と海、この三者を立体的に駆使して、そして国際的な通信が国境を越え、民族を越え、円満に疎通できるような体制をつくることが、やはり郵政省に課せられた通信政策としての私は大事な点だと思うんですよ。もちろん、運用その他は国際電電が直接タッチされているわけですから、そこの会社の今後の長期計画等もおありでしょうから、そういったものとの関連で、郵政省は、通信が認可事項でありますから、できるだけ協力していくということになると思うんですが、その辺の基本的構想というのはどうなっているんですか。東南アジアのこの海底ケーブルを含めて、ひとつ構想を聞かしてもらいたいと思います。
○国務大臣(小林武治君) いまお話の日本海のケーブルが四十四年度にはできる、こういうことで、ヨーロッパとの安定した通信が確保される、こういうことになりまする。いまの空の問題は、来年の秋には、インド洋にコムサット関係の衛星が打ち上げられて、これを利用してヨーロッパ、オーストラリア、その他にも参る、こういうことで、一応これらの空と海との通信網というもの、それと従来の短波通信と、こういうもので、三つでやるということになるのでありまして、インド洋衛星のためには、御承知のように山口県に地上局をつくることにして、これもそれに間に合うように完成するということで、これの利用については、いわばぬかりなくやっている、こういうことでございます。 ただあとの問題の、いまの東南アジアのケーブル問題、これはいろいろ議論がありますが、とにかくいまはフィリピンまでは行っている、その先の問題でありますので、これ自体は、やはり外国間の通信ということで直接まだKDDで手を出してやるという運びにはならぬのでありますが、これは御承知のようにいまのAPUですが、東南アジアの議員連盟というものが、これの推進にいま当たっている、こういうことでございまして、主として、これは受け入れ側の東南アジアの諸国が進んでこれに協力する、そうして、その仕事あるいは資金というようなものに日本側がある程度参加する、こういう問題になってきておりますが、このほうもまだ具体化するところまではまいっておりません。しかし、やがてこれらの問題も具体化してくる、こういうふうに思っております。ただ、日本自体の通信衛星の問題につきますと、お話のように必ずしも楽観はできない。われわれのほうは、とにかく郵政省と放送協会と電電公社、KDDも一致して協議会ができて一緒に開発するという通信衛星自体についての体制は、まあまあ大体できたのですが、これを打ち上げるロケットの問題は、われわれの手の及ばない問題でありまして、これについて、実はまだことしも、私どもは四十五年に完成させたいという予算は出しておりますが、一方、科学技術庁のほうでは、もうロケットは四十六年でなければだめだ、こういうことを言い出しまして、これについては、私ども非常に不満を持っているので、一緒に進むべきものが、いつの間にか、向こうが一年延びた。われわれのほうの計画に対して、これは影響がないかどうかということも、いろいろ私どもも調べたのでありますが、通信衛星自体はやはり四十五年くらいまでに完成させなければ、たとえ四十六年の打ち上げにしても間に合わない。こういうことで、われわれのほうは、これにかかわりなしにひとっことしは計画を進めたいということで、いま予算を要求しております。しかし、これらも、もし上がったとしても、むろんまだ実用になるような、現実に通信に使用できるようになるには、まだほど遠い問題ではないか、かように考えております。日本自体も研究開発を進めるが、当分の間はやはりコムサットの衛星にたよらざるを得ない状態である、かように考えております。
○鈴木強君 モル二ヤ衛星を打ち上げておるソ連の衛星系と、それから自由圏のインテルサットと、こうあるわけですね。これはどうなんですか。どなたでもいいのですが、われわれしろうとだからわかりませんが、ソ連と日本が通信をするような場合ですね、別に支障はないものなんでしょうかね。これは一本になって、共同で幾つかやったらいいと思いますがね。現実には二つあるのです。通信衛星を打ち上げておるわけです。その場合に日本としては、現にインテルサットに加盟をして、そしてアメリカが主導権を持つこの衛星に依存しておれば、その衛星によってソ連やあるいは共産圏全体ですね、世界のどこへでも通信はできるというような協定をして、どんどんどんどん——ソ連の衛星を使うか、アメリカの衛星を使うかは別としてやれるという、そういうふうな技術的な問題についてはどうなんです。
○国務大臣(小林武治君) これはまあ、技術的には私はできるであろうと思いまするが、現実の商業通信に実用化するかどうかということは、まだいろいろ国際的な問題がありまするから、なかなかそういう結論は出まい。ただしかし、たとえばソ連と日本と何か交歓する、こういうふうな場合にはソ連の衛星を使うというふうな問題が実験的に出てくると、かように考えております。
○鈴木強君 国際電電はどうですか。
○参考人(大野勝三君) 技術的には可能だといういまの小林大臣のお話は、私どももそのとおりに考えております。ただ御承知でございましょうが、インテルサットのほうの組織は、現在すでに五十数カ国のおもなる国がこれに参加して、それらの国が続々と地上局の施設をつくるべく、準備あるいは工事を進めつつありますので、この組織が非常に広範な範囲での全世界とは言いかねますけれども、世界の大部分をカバーする衛星系としての通信網を形成しておることは疑いないところでございまして、これを利用することによって、世界の大部分をカバーするネットワークに日本も参加でき、それによって非常に高品質の通信を世界の各地と交換することができるという事実が一方にございます。これに対しまして、あまり詳しくは私も存じませんけれども、モルニヤ衛星のほうは、あれは静止衛星ではございませんで、何でも中高度の一定の周期を持ってぐるぐる地球を回っておる衛星だそうでございますが、そういう衛星自体の特殊性もさることながら、それぞれ別の周波数を使い、別の何か機構も持っておるやに承っておりますので、これを利用するといたしますれば、現在の地上局ではもちろん役に立ちません。別途に、またこの星と連絡するための別の地上局をつくらなければならないということになりまして、この場合にこれがどの程度まで、どれだけの投資をすると——これはまあ会社の立場でものを申しておるわけでございますけれども、それに対する投資と、それの利用価値というものの考量、そういうものになお検討の余地がかなりあるように思われます。さしむきのところは、ソ連はもちろん、東欧諸国とも日本海ケーブルを利用することによって、十分に余力を持って高品質の通信をかわすことができるという見込みでございますので、さしむきのところは、私どもといたしましては、まあ技術的には可能でありましても、経済性そのほか利用価値、そういうほうの面からなお検討を要する問題と考えておる次第でございます。
○鈴木強君 まあ、東南アジアヘの海底ケーブルを含めていまの基本的な衛星通信利用の問題は、これはもう非常に大事なことですし、一歩おくれますと、それだけ立ちおくれになると思いますから、郵政大臣もここにいらっしゃるし、郵政省も積極的に前向きの姿勢で全世界の国と共通の場に立って、通信がよりよくできますように、ひとつ格段の政治的な配慮をお願いしておきたいと思います。 それから、この協定を結ばれたそうですが、もうその基本的な内容等については時間がありませんから、別途資料でぜひ出していただきたいと思いますし、それからもう一つ、さっきの西ドイツが反対をした回線の使用料ですね。これについてもどういうふうなぐあいになっておるのか。これもひとつ資料をぜひお出し願いたいと思います。 そこで、次に、この建設費というのは総額幾らになっておるのでございましょうか。そしてまたKDDは幾らの分担金をするようになっておるのですか。
○参考人(大野勝三君) ケーブル部分と、それから陸上端局施設、そういうものを全部含めまして総額三十一億円と見積もっております。そのうち日本側の負担、国際電信電話会社といたしまして投資するのは二十六億円、その二十六億円のうち十億円くらいは日本の陸上部分、端局施設とかその他でございます。
○鈴木強君 そうすると、パーセンテージにするとどんなふうになりますか、KDDの負担は。
○参考人(大野勝三君) ケーブル部分だけの建設費で申しますと、国際電信電話会社の負担が七五%、大北電信会社の負担が二五%ということになっております。
○鈴木強君 これはどうしてあれですか、七五%なり二五%というような極端な差が出ているのですか。
○参考人(大野勝三君) これは、結局妥協の結果でございます。御案内のとおり、わがほうの立場といたしましては、一日も早くこの西向けのヨーロッパとの連絡のための広帯域幹線を建設したい、そのためには、現在の細い旧式な海底電信線をやめまして、新しい強力な広帯域な海底ケーブルをつくる必要があるというのが、この日本海ケーブル計画を進めようといたしました動機でございます。その動機に基づきまして、これに実を結ばせようといたしますと、どうしても従来の関係もあり、またソビエトロシアの特殊事情等も考えますと、大北電信会社というものをやはりパートナーにするよりほかには——ほかというより、することのほうが好ましいということで、交渉の相手方は大北電信会社を選び、これと話をしたわけであります。ところが、大北電信会社の立場と国際電信電話会社の立場というものは、経営的に見ますと非常に違った点がございます。つまり国際電信電話会社の立場といたしますれば、わが国の対欧通信の大部分、少なくともその半分ぐらいは、将来衛星通信が日本とヨーロッパを結ぶ有力な通信路となるといたしましても、これとお互いに補い合い、または危険を分散する意味でも、非常に、衛星通信にまさるとも劣らぬ広帯域の、海底あるいは陸上の幹線を持つことが必要でございますし、それを利用することによって国際電信電話会社は、国際通信という仕事を営むわけでございますから、つまりこれは通信サービスを提供する手段として、そういう広帯域幹線の建設を望む立場に国際電電としてはあるわけでございます。ところが、大北電信の側といたしますと、これは御承知のとおり、わずかに現在イギリスあるいは北欧のわずかな電信のサービスをいたしてはおりますけれども、おそらく衛星通信が始まり、あるいは新しい広帯域の通信幹線ができますと、現在やっているほそぼそとした通信サービスも、ほとんどそれがなくなってしまう形になります。と、残るものは何かといいますと、その設備を貸して——つまり日本海ケーブルだけをとってみますと、そのケーブルを建設し、所有しているそのパートナーとしては、そのケーブルの回線を使ってもらう使用料をもらうというほかには、多く収入を期待することはできません。それに反しまして、国際電信電話の場合には、それは設備を貸す立場では、設備の所有者でありますから、大北電信とは同じでありますけれども、国際電信電話は設備の使用料でその収入を、収入の大宗をそれに期待するという立場ではございませんで、設備を使用して、そして通信サービスをやって、そのサービスの収入によって全体の経済をまかなうという立場にありますから、もっとこれを簡単にたとえて申しますれば、いわば、大北電信の立場は貸し家業の家主というだけの立場であります。家賃だけの収入にたよる。ところが、私どものほうは、貸し家ではなくて、その家を七五——五〇%でもよろしい、一〇〇%でもよろしいと思いますが、その家を持って、その家を使って商売をやるという立場であります。そこが非常に食い違っておりまして、そのために大北電信としては、なるべく当初投資は少ないほうがリスクが少ない。つまり、自分は家主的な収入しか期待できないのですから、初めの投資が大きゅうございまして、しかも借り手がつかないというのでは困る。借り手がつけばもちろん問題はございませんけれども、これがまた当初の見込みですと、百二十回線の海底線をつくりましても、とてもそれがフルに使われるということは望めません。それを非常に消極的に控え目に予想を立てますと、せいぜい十五、六回線ぐらいに最初して、それから年々まあ二十回線なり三十回線なりというふうにふえていくという予想を立てますと、どうも十五回線かそこら使われたんじゃ採算がとれない、家賃だけでは。ところが、私どものほうはそうではありません。たとえ十五回線使われても、それは十分にペイするこれは仕事でございます。そういうふうな立場の相違から、先方が渋る、こちらはぜひそれをつくりたいということで、結局妥協し歩み寄った線が七五と二五%ということであります。ですから、私どもの立場とすれば、これは一〇〇%投資しても十分採算はとれます。けれども、パートナーのある仕事に、一〇〇%全部私が持ちますということは、これはちょっとあまり適当ではございませんので、まあ五〇%と一〇〇%の間の七五%で妥協をしたと、そういうことでございます。
○鈴木強君 この協定は、有効期間が二十五年と聞いておりますが、この二十五年間の歴史の中では、おそらく今後いろいろな事情変化が出てくると思います。そういう場合に備えて、この七五対二五というパーセンテージの変更等については、留保的な条件がついていると聞いているわけですがね。たとえば、五年後にそういう事態が起きてきたという場合に、しからばその減価償却費はどうするとか、あるいはその利息はどうするとか、いろいろなやっぱり付随した問題が出てくると思いますが、そういうふうな留保条件がある限りにおいては、できるだけKDDとしては早い機会に、このパーセンテージをフィフティー・フィフティーにするような努力をやはりしていくべきと思いますが、その辺は、どういうふうに考えておりますか。時間がありませんから骨子だけでけっこうです。
○参考人(大野勝三君) 国際電電の立場といたしましては、五〇・五〇にすることを何も急ぐ必要はないと思っております。七五持てば、それだけ回線収入が多く入りますし、何年かたちますと、これはむしろ回線使用料からの収入も大いに多くなるという見込みはございますが、こちらは急ぎませんけれども、先方としては、やはり五〇・五〇としての対等のパートナーとしての実体に持っていきたいと思うでございましょう。そこで、先方としては、そういう希望のあるときは了承してもらいたいという条件を持ち出しまして、私どもはこれをのみました。ただし、この場合にはやはり持ち分の清算をいたさなければなりません。清算をいたします場合には、太平洋なり、大西洋の既存のケーブルのやり方にならいまして、そのときの現在価格で清算をする。現在価格で清算をするということになりますと、減価償却を引いたその現在価格ということになります。ただし、それまでの間に未使用になっておりました予備回線、そういうものは、私どもがずっと持って、いわばリスクを背負ったわけでありますから、その部分に対する建設費には、一定の利率で、そのときまでの何年間かの投資額に対する利子はちょうだいいたしますと、 こういうことになっております。
○鈴木強君 それから、いよいよ認可になり着工していくと思いますが、この建設資金、日本側の持ち分二十六億ですね。これの資金調達については、国際電電の今後の業務運営等から見て、設備投資は十分にできるということになっておるのか。それからもう一つは、完成は四十四年の前半とおっしゃいましたが、一体何月ごろを一応予定しておるのかですね。
○参考人(大野勝三君) おかげさまで業務全体が非常に順調にまいっておりますので、この建設資金につきましては、社内の余裕金をもって充てる、つまり外部資金にたよらないでできるという見通じでございます。 それから完成の時期ですが、四十四年の五月を目標にいたしております。
○鈴木強君 このケーブルは直江津に陸揚げされるわけですね。そうすると、直江津の局ができるわけですが、その際のこの局舎の規模とか要員計画というものはもうきまっておりますか。それがありましたら、明らかにしてもらいたいのです。
○参考人(大野勝三君) まだはっきりきまっておりませんが、大体現在二宮に太平洋ケーブル系の中継所ができておりますが、あの二宮の中継局程度、それを上回ることはないだろうと考えております。
○鈴木強君 こういうこの局の規模とかあるいは要員計画とか、そういうものについては、組合側等とは話し合いを事前にやるということはないのですか。
○参考人(大野勝三君) 当然説明もし、また必要な事項については話し合いをいたします。
○鈴木強君 従来ですね、この十王局の新設の場合にも、宿舎などもどうも後手々々になりまして、借り上げをやるなどしたということもありましたけれども、そんなことは万々ないように、ぜひひとつ今回はやってもらいたい。まず事業は人ですから、そこに働く人が、要員が行っても借り上げでなくては、住まわれないというようなことで、奥さんを田舎に置いておるというような、そんなことがないように十分配慮してもらいたいと思います。これはひとつはっきり答えてください。
○参考人(大野勝三君) お説のとおり考えまして、むしろ宿舎のほうを、局舎が開かれる前に完成するように、ただいま手配をいたしております。
○鈴木強君 それから、日本海ケーブルが完成しますと、長崎の国際電報局は廃局になるということをこの前聞きました。それで、これについては非常に問題が残ると思いますが、とりあえず、このいまある土地ですね、それから局舎、特にケーブルの陸揚げ設備、それからその当時の明治二年ですか、あれができましたのが。何か聞くところによると千本ケーブルハットというのがあるそうですが、そういうものの復元とか、何か由緒ある土地として遺蹟を残しておいたらどうだろうかということで、長崎県側でも考えているようですが、ひとつこれは積極的に、そういうことはいいことですから、何か思い出になるようなものを残すということは、私も賛成なのですけれども、その点どうですか。
○参考人(大野勝三君) 私どもも、ただいまお話のようなふうに考えておりますので、御趣旨を体してさらに検討したいと思います。
○鈴木強君 いま使っている回線というのは、日本海ケーブルが完成するまでは、そのまま通信形態として残すというふうに理解していいですか、その点。
○参考人(大野勝三君) そのとおりに考えております。
○鈴木強君 その次に、従業員の配置転換あるいは職種転換ということが出てくると思いますが、その時期というのは、昭和四十四年の五月とおっしゃいましたね、完成が五月ですから。その前に、これはやはり、これこそ労働組合のほうとも十分に御相談があると思いますが、大体そういうふうな準備態勢というのは早いほうがいいと思いますね。できるだけ早く急速にひとつ従業員側、組合側の意見を聞いて対策を立ててもらいたいと思いますが、この点どうでしょうか。
○参考人(大野勝三君) お話のとおりに取り運びたいと考えております。
○鈴木強君 それでは、この日本海ケーブルの新設に伴って長崎国際電報局が廃局の運命になると思いますが、この前も申し上げましたように、長年この地において苦労された先輩の皆さんや、またそれを受け継いで今日しし営々として国際通信を守ってまいりました長崎の諸君の気持ちからすると、非常に内心非常な愛着もあるでしょう。いろいろな思い出もあるでしょう。したがって、私はさっき申し上げましたように、要員計画、配転計画、いろいろな面についてひとつ福岡の受信所のこの廃止等の問題等も経験されておるわけでありますから、どうかひとつ、従業員の立場も十分に尊重して、国際電電の組合の意見も尊重されて、円満にこれが実現できますように、格段の御留意をお願いいたします。最悪の場合には、この前この委員会で大臣の御所見もありますので、政府としてもまた十分の措置をすると、こういう配慮がございますので、その線に沿って、最終的には、そういうこともあるかもしれませんが、ひとつ労使間における円満な解決を私は心より願う次第でございます。 それから次に、太平洋横断ケーブルが開通したのですけれども、このケーブルによって日本の国際通信というものが高く評価されてきていると思うのです。実際使ってみて非常に感度もいいし、使われていると思います。それがそろそろ一般に回ってくる、こういうような状態だと思いますが、電話の収入というものはどういうふうになっておりますかね、この収益率というものは。太平洋ケーブルを使う場合の電話収入は、どういうふうになっておりますか。それを簡単に教えてもらいたい。
○参考人(大野勝三君) かりに昭和三十八年度——このとしはちょうど太平洋ケーブルが動き始めた年でございますが、昭和三十八年度の電話収入と四十一年度、この三月に終わりました年度の電話収入を比較してみますと、昭和三十八年度は十四億二千九百万円でございましたが、昭和四十一年度におきましては五十五億三百万円とほぼ四倍、五倍近く伸びておるわけでございます。これはほとんどもう、主として太平洋ケーブル系が完成したことによる効果でございますが、かりに今度は、この電話収入の中でケーブル系のあげておる収入とその他の収入とを比較してみますと、三十八年度では、電話収入の総額十四億二千九百万円のうち太平洋ケーブル系であげましたものは八億五千四百万円でございました。つまりこのときの比率を申しますと、電話収入の約六割がケーブル系によって収入としてあげられております。ところが、四十一年度になりますと、総額五十五億余の収入のうち実に四十五億七千四百万円がケーブル系の収入でございまして、その割合は総電話収入の八割三分、八割以上が太平洋ケーブル系であげておる収入ということでございまして、太平洋ケーブル系の実際サービス面に貢献しておること、これは、非常に顕著であると申し上げてよろしいかと思いますが、経済面でも非常に顕著な貢献をしてくれているということは申し上げられると思います。
○鈴木強君 けっこうです。ますます発展を祈りますが、そのときにKDD丸ができまして、その直後八月二十七日にマニラ湾付近のグァム——フィリピン間のケーブルに障害があって出動したことがありますが、KDDとして障害のあった場合の保守区域というものをどういうふうにきめたんですか。この地域は保守区域外ではなかったか、その点はどうですか。
○参考人(大野勝三君) グァム——フィリピン間の区域につきましては、ATTのロング・ラインズ号と私どものKDD丸との共同保守区域ということになっております。大体二分の一ずつ負担しようというような考え方になっております。実際に事故が起こりました場合に、それではどちらが出動するかということは、そのときの両船のおります位置の問題とか、あるいはロング・ラインズ号とKDD丸両船の可能性と申しますか、そういうものなどを勘案してATTと私どものほうで相談してきめますが、今回の場合は、KDD丸は出動できる態勢にありまして横浜におりましたので、ロング・ラインズ号を回すよりも、はるかに早く現地に到着できるということもあり、打ち合わせの結果KDD丸が出動することになりました。余談でございますが、これに要しました費用は、その障害の影響を受けた関係業者の間でそれぞれ分担割合において全部負担することになっております。
○鈴木強君 これは保守区域は共同ということですから、そうしますと、いま社長のおっしゃるように、両船が一番至近の距離におるものが出動していくということになるのでありますが、まず、こういう船ができますと、重宝なものですから、方々から貸してくれというようなことも出てくると思いますが、そういう場合に、とんでもない南のほうまで出ていくことはないと思いますけれども、そういう際に、会社としては、協力態勢があればどこまでも、たとえばベトナムの近くまでも行くというようなそういう考え方は持っておるのですか。
○参考人(大野勝三君) 太平洋地域におきましては、御承知のとおり、現在われわれの属しております太平洋横断ケーブル系と、それから英連邦系のケーブル系と二つございますが、その英連邦系のケーブル系のうち、ごく近間のものはシンガポールから香港に来て、グアムまで来ているものがございます。そこで、英連邦系のケーブルに障害がある場合に、KDD丸が使える場合には使わしてもらいたいという意向があるやに聞いておりますが、まだ正式な話し合いにはなっておりません。話し合いができれば、もちろん私どものほうの保守上の問題に支障のない限りは、これは、要請に応じて出動してもいいと思いますが、それにいたしましても、その前に話がなくてはならぬし、また私どものKDD丸、ATTのロング・ラインズ号、この二つを使う関係上、パートナーの間の了解もなくてはなりませんので、ほかのほうに出ていくということは、ただいまのところでは、実際にはあり得ないと思います。もしあったとしても、太平洋ケーブル系の保守がまず第一で、そのほうに不安がなく余裕があるという場合には、消防自動車を応援にかり出すというようなふうにやることもあり得るかと考えております。
○鈴木強君 社長、消防自動車が応援に行くのとちょっと問題が違いますよ。たとえば、ベトナムの海域が非常に危険な状態にあるというようなこともあるでしょうし、台風や暴風にあって、ハリケーンにあって難航することもあるでしょうし、乗り組み員の立場を考えれば、陸上でサイレンを鳴らして隣の町まで——まあ隣の町までは行けない、消防自動車だって消防法で行けないことになっております、隣の町までは行けない。それとは違う。従業員の労働条件ということから見れば、人間が乗り組んでいくのだから、その人たちがどうもこんな危険な海域に行くのはいやだと言えば、会社が協定を結んであるから、さあ行けというわけにはいかない、行かなければ業務命令を出すというわけにもいかないでしょう。ですから、非常にむずかしい問題だと思う。そう簡単におっしゃらず、これについては、もっと慎重な配慮が必要じゃないでしょうか。そうして、特に乗る人たちは国際電電の社員ですね。KCSは国際の所有かもしれない。そうかもしれませんが、乗って行く人たちは日本人が乗って行くわけですから、その辺の配慮というものはもう少ししっかりしたものを持っていただかないと、あとに問題が残るように思いますけれども、この点どうですか。
○参考人(大野勝三君) いまのは原則論を私は申し上げたのです。具体的に出動するとしましても、太平洋ケーブル系の保守のためにできた船ですから、それを第一に考えることはもちろんです。そのほかに余裕があり、いま仰せられましたようないろいろな諸条件を考えて、それを出すか出さないかは、こちらが決定権を持つという立場でございますから、御心配のないようにいたしたいと思います。
○鈴木強君 これは労働組合のほうから見ましても、たいへん心配なところだと思うのですよ。当然そういう場合には、組合側と話し合いをして、協議が成立しなければ、いやだというのに無理に遠くまでやるということはないでしょうね。これは当然でしょうね。
○参考人(大野勝三君) 仰せのような場合には、そういう必要があることがあるかもしれませんですね。
○鈴木強君 この場合には、私が申し上げたように、当該の従業員ですね、乗り組んでいく人たちと相談して、身辺の危険とか、その他の問題についていろいろ問題を出し合ってみて、よろしいという了承がない限りはやっていくべきではないと私は思う。やはりそういうようなきびしいおきてを置きませんと、問題が起きると思いますから、そういうことを私は聞いておるわけです。そのとおりなんですか。
○参考人(大野勝三君) 御趣旨は承りました。
○鈴木強君 それから最後に、もう時間がたいへん延びちゃって申しわけないのですが、来年の四月はたしか公社から国際が分離して十五年になると思いますが、この間、皆さんの御努力で日本の国際通信は世界の水準から見てかなり上回ってきた、これは事実だと思います。ただ、従業員の待遇その他から見ますならば、私は、まだまだ不十分だと思います。ですから、いろいろな他の類似産業との比較もあるでございましょうが、今度のケーブルも少なくとも自己資金において二十六億ですか、投資してもなおかつサービスを向上させるというところまできておるわけで、それをなし遂げたのは、経営に携わる皆さんと、これをやるのに一緒にやってきた従業員の努力だと私は思います。そういう意味において、私は大いに従業員にもっといい待遇をしてもらいたいと思いますし、それから、さらにこの十五周年を迎える次のステップをそういう気持ちでやっていただきたいと思うのですが、さっきも大臣にお伺いしましたけれども、国際は来年の四月からおそらくこれからの新しい長期計画を持たれると思うのですが、それらについて、まあ時間もなくなりましたから、おそらくここでは無理だと思いますので、いま決定しておらなければ、一応郵政省との関係もあるでしょうから、KDDとしては、これから五年間あるいは十年間にどういうような計画をもって進んでいこうとするのか、そういう大網ができましたら、ひとつすみやかにわれわれに見せていただきたいと思うのです。これは、資料として委員長にひとつお願いをしておきたいと思いますが、これは、まだまとまったものはないのでございましょうか。長期の五カ年計画というものを、あとから資料で出してもらいます。
○委員長(森中守義君) 資料の点よろしゅうございますね。
○参考人(大野勝三君) はい。
○委員長(森中守義君) この際、参考人の方々に一言お礼を申し上げます。 本日は、御多忙中のところ、長時間にわたり本委員会の調査に御協力くださいまして、まことにありがとうございました。ここに委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。
○鈴木強君 あと、電電公社の分がまるきり残ってしまったのですが、時間を一時ちょっと過ぎまで、こういうふうに委員長から言われておりますので、非常に長い間御出席をいただいて、お待たせして申しわけないのですけれども、きょうはこの点は、ひとつ留保してまた次の機会にでもお尋ねしてみたいと思いますから、公社の皆さんにはたいへんすみませんでした。
○委員長(森中守義君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(森中守義君) 速記をつけて。 他に御発言もなければ、本件の調査は本日は、この程度といたします。 次回は、十一月九日午前十時を一応の予定とし、本日はこれにて散会いたします。午後一時十八分散会 —————・—————