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56回国会参議院1967/10/18

地方行政委員会 閉会後第2号

発言数
124
登壇者
14
会派数
2
開催日
1967/10/18

会議録

仲原善一自由民主党

○委員長(仲原善一君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。  まず、委員の異動についてお知らせいたします。  本日、岸田幸雄君、小柳牧衞君、沢田一精君が辞任され、岡本悟君、山本茂一郎君、田村賢作君が選任されました。     —————————————

仲原善一自由民主党

○委員長(仲原善一君) 地方行政の改革に関する調査として、一〇・八羽田事件に関する件を議題といたします。  御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 私は羽田事件に関しまして、警察庁のほうに、この事件の経過その他についてただし、公安調査庁に対しましては、破防法を適用すべしという観点からただしたいと思います。なお、公安委員長のほうには、デモの規制、警察の装備の強化等々の問題、法務省に対しましては、従来から各種のデモで検挙された者のその後の経過等の問題、文部省に対しましては、大学の管理の法的規制の問題等についてただしたいと思います。順次に質問をいたしたいと思います。  今回の羽田事件については、大学における指導管理そのものに問題があると思われるが、どこの大学からどれくらいの学生が現地闘争に参加し、また、法大や中大などに前夜から泊まり込んだ学生の数はどのくらいかということをまず警察庁にただして、そうして、こういう前夜から泊まり込んだ学生の問題に対して、大学側に注意をし予告しておいたかどうかということをまずお尋ねしたいと思います。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) 今回の羽田事件の際に参加しました学生の数は、大体二千五百名前後でございます。そのうち、都内の学生が千五百名見当、地方からの上京をいたしてまいりましたのが千名前後の数でございます。で、中央の学生は大体各大学から出ておりますが、早稲田大学、中央大学、法政大学、明治大学、東大教養、東京工業大学、こういったいろんな大学から出ております。なおまた、地方の学生は立命館大学、京都大学、専修大学、横浜国立大学、埼玉大学、大阪市立大学、同志社大学、広島大学、岡山大学、大阪大学、山梨大学、関西大学、静岡大学、群馬大学、その他、北は北海道大学から南は九州大学にまで及んでおるような状況でございます。  また、それらの学生は、大体前日に地方の者は上京しておりますが、泊まり込んだ数は、大体二千三百名前後と私どもはつかんでおるのでございます。そのうち、法政大学には主としてマル学同中核派の学生が泊まっておりますが、これが六百名前後、中央大学と明治大学には社学同の学生と社青同解放派のトロツキスト学生、これが泊まり込んでおります、大体千名余り。早稲田大学には革マル系の全学連の連中が泊まっておりますが、これが大体三百名前後。社会文化会館に構革派——構改じゃございません、構革派の全学連の学生が三百名前後泊まっておるのでございます。  そこで、この泊まり込んでおった学生が、実は七日の夜に、中央大学に泊まり込んでおる学生が法政大学に泊まっておる学生のところに押しかけるという事態があったわけでございます。そこで、この学生たちはなかなか派閥の争いがきびしいのであります。デモ等に参加をしましても、一つの目的のもとでデモをやるという場合に、これらが集まると、とかく乱闘騒ぎになる例がしばしばございます。そこで、警察としては、この前、夜の押しかけの際に、場合によるというと、この学生同士で乱闘騒ぎになりはせぬかどうかという心配を持ったのでございますが、同時にまた、そのときの情報では、そうじゃない、法政大学で一緒になって決起集会をやる、その際に、社学同の連中が中に立って、目的は一つだということで、乱闘にもなるまいと、こういう情報もあったわけでございます。しかし、いずれにしましても、当時、麹町警察署長としては心配でございまするので、法政大学の学生部長に、いま中央大学からかくかくの学生が旗ざおその他を持って押しかけておるので、法政大学に泊まり込んでおる中核派の学生を外に出さぬでもらいたい、万一のことがあるとたいへんなことになるので、という連絡をいたしております。ところが、その際の学生部長の回答は、その件については、つまり、なぐり込みについては、中央大学のほうから連絡がすでにあって、当方としても善処するからという返答がございました。なお、その後しばらくたちまして、さらにまた警察署長としては、法政大学のほうの係の者に、十分ひとつ注意をしてくれということの連絡をいたしたようでございます。そこで、法政大学の学校側のほうも相当努力をせられたようで、中核派の連中は外に出ないということ、また、押しかけていったほうも、目的は一つだということで、その晩は乱闘にならなかったというような事情がございます。したがいまして、警察としましては、泊まっていること自体、つまり、相当な角材等はすでに持っておったわけでございますが、あすのデモのために泊まっておる、泊めておることはけしからぬじゃないかというような意味合いの連絡はいたしておらぬようでございまするけれども、ただいま申し上げましたような経緯に徴しまするというと、すでに大学側としては、こういった学生が相当な器材を持って泊まり込んでおるということは承知をしておったはずだというふうに私は考えておるのでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 そこで、法政大学、中央大学等の学生会館等の規則を見ますと、学生は原則として宿泊を許可しないという、こういう規則があるようでございますが、こういう規則があって、なお、こん棒、石、その他の物を、凶器を持って集まっていること自体については、大学当局はすべて知っているということですね。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) 私は、大学の中に学生を泊めていけないのだというような規則があるかどうかは、実は承知をしておりませんが、中央大学の学生会館はそうじゃないので、あるいは泊まれることになっておるのではなかろうかというふうに私は思いますが、これは承知をいたしておりませんので、その点はお許し願いたいと思いますが、いずれにしましても、先ほど申しましたような経緯に徴して、少なくとも中央大学及び法政大学当局は、これらの学生がそういった状況で泊まり込んでおるということは十分承知をしておったはずであるというように考えます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 それらの問題につきましては、後刻、文部省の問題のときに関連してお尋ねいたしたいと思いますので、次の問題に移りたいと思います。  先ほど、法政、中央、早稲田等々に学生が宿泊して、そうして羽田に向かったという報告ですが、その報告の中で、社会文化会館に三百名ほど泊まっておった、構革派の学生が泊まっておった。しかし、文化会館は、社会党の委員長が理事長であり、その他の社会党の幹部が理事をつとめておるところでありますが、この三百名の学生たちは凶器、あるいは共同謀議というようなことをした気配があるのかどうか、そういうものについては察知できるかどうか。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) 社会文化会館の中の管理がどのようになっているかということは、私、承知をいたしておりません。ただ、当日泊まった学生等が、相当な武器に転用し得るという旗ざおその他を持っておったことは事実のようでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 それはいまの各大学、社会文化会館等に集まった学生が、朝早くから角材、石その他の凶器を持って萩中公園に集まってから羽田空港へ行く、死傷事件を起こしたということであるが、この大学に集結した時点なり公園に集まった段階で、公安条例などを運用して措置できなかったかどうかということをお尋ねいたしたいと思う。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) まず私は、三段階での警察権の発動ということが理論的には考えられと思います。  第一の段階は、各大学にそういう器材等を持って集まっているという段階で、これらの者が共同加害の意思を持って集合をしているということでありまする場合には、事前にその確認ができ、証拠があれば、これは凶器準備集合罪をもって取り締まることは、私は可能であると思います。  次の段階は、各大学、つまり、泊まり込んでおった場所を出発する段階において、同じような法条をもって取り締まりを行なうということも理論的には可能であろうと思います。  また、第三段目としましては、萩中公園で集会をやったわけでございますが、その段階で、反戦青年委員会の集会デモというものに参加をしておった者が、これは許可を受けてやっているわけでございますので、やはり私は、取り締まりはちょっとむずかしい、できないであろう、こう思いますが、反戦青年委員会の集会デモに参加をする予定になっていない、たとえば三派系の全学連の連中、こういう者に対しては、これは無届けの集会であり、無届けのデモでございますので、したがって、公安条例違反、及び、先ほど言ったように、共同加害の意思があるならば、その段階においても、私は、凶器準備集合罪の容疑をもって取り締まりをするということが可能である、こう思います。ただ問題は、この際にそれではなぜやらなかったのかといいますというと、まず私は、第一段階と第二段階について申し上げたいと思いますが、第一段階の場合には、やはりこれらの団体の学生は、実は非常に団結が強いのでございます。したがって、なかなかそういった意思確認、証拠収集ということが、実際問題としては警察は非常にむずかしい。しかも、それが学内であるということになりますというと、何と申しましても、事前の段階でございまするので、これはやはり大学の自治という問題、大学の中に踏み込むわけでございまするので、これはやはり大学自治との関連において、理論としては考えられましても、これに踏み切るということは、われわれとしては実際問題、できなかろう、こういうふうに考えます。  それから学校の門を出るときにやったらどうかということも、ただいま申しましたようなこの確証を得るということから見ると、なかなか容易ではなかろう。さらに、そのほかに、実はそういう場合には、警察力との相対関係があろうかと思います。何ぶんにも、私どもとしては、総理の出発を円滑に、無事に羽田を立つような措置をするというのが、何と申しましても、私どもの第一の警備の主眼であるわけでございます。そして、いろいろな事前情報としては、いろいろゲリラ的なやり方をやるのだ今回は、こういう情報がひんぴんとあったわけでございます。したがって、長い沿線をずっと警察官を相当ばらまかなければならぬという必要性が一方にあるわけでございます。ところが、各大学の入り口でそれをやるということになりますというと、警察力が非常に分散をせられる。しかも、彼らの従来からの闘争から見まして、各大学の出口でやるということになりますというと、これはやはり関係各大学入り口で、ことばは悪いかもしれませんが、いわゆる修羅場にならざるを得ない。しかも、その場合に、全員を捕捉をするということは、これはなかなか警察力との関係でむずかしい。どうしてもこれがまた羽田のほうに押しかけてくるということも考えなければならない。そうすると、警察力が非常に分散もせられていく。こういうことで、やむなく私どものほうとしては、いわゆる沿線の警備ということに、あの場合、ならざるを得なかったのではなかろうか、こういうふうに考えておるのでございます。もちろん、その根底には、警察としては、彼らの運動というものは、これは従来の経験から見て、至るところで違法行為を繰り返し、彼らが出れば必ず無事におさまらぬということではありますけれども、しかし、彼らもそれぞれの学生たる身分を持っておるわけでございます。しかも、それが学生運動という名のもとに行なわれておるということになりますと、私どもの態度に対して、甘いじゃないかというお考えも一部にございますけれども、やはり私どもとしては、学生運動という側面から彼らを見ざるを得ないわけでございます。これがかりに暴力団のなぐり込みであるということになるならば、これは私どもとしても、あらゆる段階でやるということも考えられますけれども、やはり私どもとしては、学生の身分を持っておるものであるということになって、学生運動という側面から見るということになると、第一線の警視庁としても、そうそう思い切った処置もとりがたいという状況がその背後に私はあったと考えるのでございます。ただ、こういう考え方については、今回のような事件が繰り返されるということになりますというと、私どもとしても、やはり学生運動という側面からではなしに、他の側面からこれらを見ざるを得なくなる。その結果は、見方を変えたことに即応するような警察の見ようということもあり得るということを申し上げておきたいと思います。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 いまの御答弁で、警察庁がとる立場はよくわかります。学生運動というその理解の立場に立ってきていることはよくわかるのですが、今後もそうあるべきだと思うのですが、ただし、いまの全学連の動きというのは、今度の場合も完全な無届けデモであり、公安条例は憲法違反だという見地で、あらゆる違法行為をかつて繰り返している。しかも、これは団結力が強い、こういう時点で警察力を分散せざるを得なかったとするならば、私はその際、適宜に警察力をさらに増員する余地があったのではなかろうかと思うのですが、どうですか、これは。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) 当日、直接の第一線で警備に当たった数は約二千三百名余りでございます。この数が多いか少ないかということでございますが、私は、当時の事前情報から見て、この程度の警察力の配備であるならば十分対処できるのではなかろうかというふうに私は考えておったのでございますが、結果論として見るならば、警察力の配備がいま少し厚くなってもよかったのではなかろうかというふうに、率直に私は考えておるのでございます。  ただ、ここで申し上げておかなければなりませんのは、何ぶんにも、警察の仕事というのは非常に幅が広いわけでございます。いわばこれは、ことばは必ずしも適切ではございませんけれども、第一線の交番等で勤務をする、いわば、にこにこした警察官の仕事というのもあるわけでございます。ところが、そうでない、こういった修羅場で使われる警察官もある。なかなか幅が広い。こういった、平素純朴な市民に直接いろいろな外勤等の仕事をやっておる者を、全学連の精鋭分子、これに直接ぶつけるということは、これはなかなか容易なことではございません。それはとかく警察官も人間でございまするので、いかなる場合においても冷静に、相手に幾らなぐられてもこれをなぐり返すということではなしに、逮捕をもってこれに向かっていくんだというだけの警察官は、これはやはり現在のわれわれの組織の中では、そう数がたくさんあるわけではございません。したがって、全学連の精鋭な分子に直接当たるのは、やはり警視庁の場合でいいますと、警視庁機動隊というものでないと、なかなかうまく処理ができない。警視庁機動隊というのは強いだけではございません。これはいま申しましたように、現場に臨んでも、相手のいかなる暴力に対しても、直ちにこれで興奮をして警察官が行き過ぎをやるということをしないだけの訓練をしておる部隊でございます。そういう部隊でないと使いにくいということがありまして、その数が現在、警視庁は二千五百名前後だと思います。実員はいろんな関係で若干減っておって二千二、三百ではなかろうかと思いますが、したがって、当日も全機動隊を第一線に充てたと、通常の勤務に服しておる者はそれ以外の正面外のところに充てざるを得なかったというのが実情でございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 全機動隊を動員してなおかつ警察力の足りなさによってああいうふうな死者もできたということですが、まあ安保騒動のああいう経過にかんがみて、機動隊の強化ということはずいぶんいままでやってきて、そして、たとえば激しいデモの場合でも、サンドイッチにして連れ出すというようなことで比較的けが人も出さなかったという、これはいわば物量作戦でこのデモを規制することができたのではなかろうかということも考えられる。したがって、今後の問題としては、機動隊の強化というような問題につきましても、これは十分考えるべき筋合いのものと思いますが、公安委員長はいかがでしょうか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) まあいろいろな起こり得る事態に対処してどの程度の警察力を持ったらいいかということは常に研究課題でございまして、そういう意味におきましては、ただいま御指摘の機動隊の強化というようなことも一つだと思います。また、単なる人間の多さばかりでなくて、いろいろこうした事態に対処する警察のいろいろな装備というようなものにつきましても、今後さらに研究を進めまして、十分な効果のあがるような人数と装備とを整えてまいりたいと考えております。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 私は、先ほど局長のお話の中で、機動隊がいかなる場合にも対処できるような訓練をしていると、そして力対力ではなく、いわば相手に対して危害を与えずにデモを規制しようという、その立場はよくわかります。私は今度のデモのあの事件のあとすぐに現地に行って見てまいりました。そして、その後も行ってまいりました。日韓条約のときには、私自身が、この前にひげをはやしておったひげを落として、ジャンパーを着て総評のデモの中に私自身も三日間入った経験を持っております。私のおいも共産党のデモの中に、あの全学連のデモの中に参加させて体験しました。横須賀の原潜デモの際にも、私自身、長ぐつをはいてあの中に入っておりまして、機動隊の諸君がいかにがまんしているかということを私自身体験しております。たとえば、この国会周辺を取り巻いた日韓条約のあの際にも、三万、五万の大デモ隊が、ワッショイワッショイワッショイワッショイ、佐藤やめろ、佐藤やめろ、日韓反対、日韓反対、ポリ公帰れ、月給どろぼう——腕はふるわないけれども、機動隊に向かってつばきを吹きかけながら、足でけとばしながら歩いている姿を私自身体験しております。原潜の場合もそうです。今度の場合を見ても、こういう石が——舗装された石を金づちで、かけやでぶちこわして、これがぶつけられているのです。これが現地に集まったものだけでも、かますにして大体百袋集まっております。一メートル五十から二メートルの角材が四百本から五百本集められております。武装して鉄かぶとをかぶってこういう石を投げられた中で、こん棒は持っているけれども、混乱を防ぐために、じっとがまんしていて、多くの犠牲者を出したという姿もよくわかるわけです。おそらく、若い機動隊員としては、あの中に飛び込んで防ぎたい、取り締まりたい、押えたいという気持ちもあったであろう、そのことをじっとがまんしている姿もよく想像できるわけです。私は日韓デモのときに、参議院会館の中に押し込んだデモ隊、そうして、それを、がんばれ、がんばれと言っている国会議員の姿も実は見ています。私はこういう姿の中で、歯をくいしばってがまんする機動隊の諸君、しかも、今度行ってきて見ますと、ここにこういう石を当てられて、顎骨がまさに砕かれようとしているのだ。この腰の骨がぶちこわれてしまって、六カ月間立てないという人。この前の安保のときに、機動隊の伊林警視が傷ついて、いまだ立つこともできず、飲むのも、下に出すのも、すべて人にたよっていられるのだ。八年間そうやっている姿、こういう姿を見るときに、私どもは、機動隊の強化というのは、決して武力とかそういうものではなく、デモを、そういう事件を起こさせないためには、どうしても機動隊員の人数の強化も訓練も、そうして装備の拡充もこの際、与野党一致して真剣に考えるべき時代だと、そういうふうに考えるわけです。  公安委員長ほかそれぞれの文部省関係の皆さん方も、あの現地に行ってごらんなさい。稲荷橋その他の乱闘の姿、あの狭い中で車が焼かれている姿、三メートル五十もある深いあの海老取川に落ちて、救助を求めようとしても、それを助けに行った機動隊員に対して、こういう石がぶち込まれております。こういう姿が私どもは、純真な学生運動とは理解できない。しかし、そうかといって、これをただ排撃だけしてはならない。こういう事件を起こさないためにも、私は、総合的な立場から、機動隊の装備強化というものはぜひ必要だと、こういうことをまず痛感し、それを委員長に私は強く要望するわけでございますが、この羽田事件で警察官の負傷者は大体どのくらい出ているか、それをお聞かせ願いたい。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) 警察官の負傷者は、その後の調査で若干、数がふえておりまして、ただいま判明しておる数は八百四十人でございます。そのうち入院をいたしておりますのが五十五名で、この数字は、頭の傷とか、あるいは骨折とか、肋骨にひびが入ったとか、そういった重傷のところがあとになって何らかの影響を及ぼす程度以上のものを数えている数字でございます。単純な打撲傷とか、あるいは擦過傷といったような負傷は、この数に入っておりません。大体負傷が多かったのは、投石によるものが一番多くて、七百数十名に達しておりますが、角材でやられたというものが案外また相当な数になって、その傷は相当重いのも多いようでございます。私どもとしましては、現在これらの警察官が後遺症の残るものがないようにということで、この点を一番実は心配をいたして、治療等には万全の措置を病院側にとっていただくということで処置をいたしておるのでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 八百四十人の今度の負傷者、この前の椎名外務大臣が韓国訪問の際に百三十三名の負傷者、日韓デモで百三十二名、原潜デモで二百七十名、一〇・二一で百三十五名、砂川デモ等々、あげれば、おそらく二千三百名の機動隊員全員負傷している、こういう事態になろうかと思います。私は病院をたずねまして一人一人を見舞ったときに、私は警部補試験を受ける勉強をしたが、これでもう受けることができない。ある人は、家族が来て、機動隊あぶないからおとうさんやめたらどうかとかいうようなことば一つ一つを聞かせられたわけです。こういう人たちが歯ぎしりをかみながら矢玉の中に傷ついていくわけです。こういう警察官に対する治療措置、その他の見舞い措置というのはどういうふうにしておるのか、これひとつお伺いしたいと思います。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) これらいずれも公傷でございまするので、公傷の扱いとして東京都のほうで十分めんどうを見るということで措置をいたしております。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 そうしますと、たとえば、先ほどの伊林警視のように、もう八年間寝続けて再起不能、一切の仕事はできないという、これは公傷だけで済まされているのですか、どうですか。こういうことに対する処置はどうしていますか。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) そういった事態は、実は全国に、ある程度の数がございますが、働ける者は、これは警察官として働けない場合には事務官として使うとか、そうでない、働けない者につきましては、これはそのまま警察官たる身分を持たせまして、警察として、ずっとめんどうを見るという処置を大体各県ともとっております。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 さらに車その他の被害が相当甚大であるように新聞にも報告され、私は焼かれた場所に行って、アスファルトがすっかり溶けてしまっている姿を見てきたわけですが、こういう物的な損害はどういうふうになっているか。さらに民家の損害も相当あるように——私は民家の個々をたずねまして聞いてきているのですが、これに対する補償措置というか、そういうものについてはどうするか。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) 警察の物的な損害は、車両が一番損害としては大きいのでございますが、すでに私どものほうで、その後、使えるかどうかというようなことも含めて検査をいたしましたが、焼かれて使えなくなったというのが七台ばかりございます。それから大きく破損を受けておるというのが、あと三台ばかりあるかと思いますが、損害額は大体五千万円でございます。これは普通の自動車ではございませんので、一台当たりのあれは非常に高いわけです。その他いろいろな個人装備その他でだめになっておるものがございますけれども、金額的には、車両の損害が一番大きい、こういうことでございます。  それから民間の方がいわば巻き添えの形で損害を受けておりますが、一般民家では大体二十六世帯、件数にしまして四十件ばかりが被害を受けておるのでございます。従来からこういった際に民間の方に不測の被害を与えるという例がしばしばあるわけでございますが、私どもとしましては、そういった被害が警察の規制行為の際に起きておるという場合には、これは特別、法律上の賠償の義務その他はございません。しかしながら、いかにもお気の毒だという意味合いにおいて、それぞれの県で知事当局にお願いをして、見舞い金というような形で金を出しておるという場合が多いのでございますが、今回の事件につきましては、警察の規制措置の際の被害ではございません。したがって、私どもとしては、ただいまの段階では、まことに民間の方にはお気の毒であるとは思いまするけれども、見舞い金を出すという考え方は私どもとしてはとっておりません。で、法律上の賠償ということになると、これは当然加害者である全学連そのものが支払うべき筋合いのものであろうかと思いますが、しかし、これは理論であって、被害を受けた方にとっては、なかなかそういうわけにはいかぬと思います。これはやはり私は、将来の一つの残された問題ではある、こういうふうに考えておるのでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 まさに理論的には全学連でしょうけれども、現実には払うことはできない。現実にあれだけの被害を受けているわけですから、私は物的な被害だけじゃないと思います。あの焼かれた車と民家との間は七メーターぐらいしか離れておりません。五メーターぐらいのところもあります。あの中で恐怖におののいておったあの人たち、しかも、ガソリン店等をたずねてみましても、角棒を持った六人の学生が来て、ガソリンを売ってくれ、いまああいう向こうで火が燃えているのだから売れない。われわれは命をかけているのだ、売らなければ殺すぞ、売らなければ火をつけると、こう言った。店の者が中へ逃げ込んでしまって、かぎを締めて、その中で、こん棒が持っていかれ、自動車修理用のバールが持っていかれた。それで、占領されたその車がそこで洗われている。その人たちが、若い夫婦、若い雇い人方が、佐藤さんはなぜ行ったんだ、そのためにこうなったのだ、ヘリコプターで行ったらいいじゃないか、それより以上になぜデモを許したのだ、デモを許すからこうなったんだ、二度と再びこんなことを繰り返してくれるなと、悲痛な叫びを訴えているのです。  こういうことを考えてみるときに、私どもは、こういう事件に対して、民家に対する精神的なものはやむを得ないとしても、物的なものに対しては、何らかの見舞い方法を考究する必要があろうと思いますが、それらの問題は法的にもいろいろと研究していただいて、とにかく苦しんでいる人に対して、いつまでも痛手を残さないような措置をぜひ考慮していただきたいと思うのでございます。  次に、日韓とか、あるいは原潜闘争においても、あるいは、このたびの事件等で、投石によるけが人が非常に多いわけでございますけれども、警察ではこれに対して今後どのような対策を立てるか、まずお伺いしたいのですが。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) この投石による被害が従来から非常に多いわけでございまして、私どもとしても、いろいろ実は考えておるのでございますが、率直に申しまして、的確な方法が見つかりにくいというのが現状でございます。個人の装備としましては、ヘルメットであるとか、あるいは防石網であるとか、あるいは防石用の面であるとか、あるいは防護衣をつくるとかいうようなことで、これはほぼ整備をいたしておりますが、羽田のような事件になりますというと、それではとても防ぎ切れない。負傷者が続出をするということは、今回の事件に徴しましても明瞭でございます。  そこで、そういった個人装備については、なかなかいいものがすぐに考えられるというものでもございませんけれども、私どもとしては、何らかの改善の措置を講じていきたいと、こう考えておりますが、それ以外の方法としましては、まずやはり予想せられる場所の事前検索を徹底する、そうして、そういった石その他のものは警察の手で取ってしまう、警察の手が足りない場合には、それぞれの管理の権限のある人にお願いをして、それを除去していただく。これもまあなまぬるいと言えばなまぬるい方法でございますけれども、こういう手もやらねばなるまい。また、現にそういうことをやった例はしばしばあるわけでございます。  それと、いま一つは、ひんぴんとそういったデモ等が行なわれる個所で、歩道の石を全部はがして、あれを割って投げるという例が多うございますので、そういった個所については、現在道路で使っているあの歩道の石はやめて、そして、これは一面のアスファルト舗装にするか、コンクリート舗装にするか、それに改めていただく措置、これも場所によってすでに講じておりますが、将来とも、こういう点は講じてまいりたい、こう思います。  いま一つは、法的な問題としましては、これはやはりそういった場合に積極的な取り締まりを加える、つまり、凶器を準備をしておるということで取り締まりを加えていく、あるいはまた、そういった場合の検問を徹底をして全部取り上げるというような措置、ただし、この検問は相当外線で検問の個所を設けて押えていく、こういう処置、これをとっていく、いろんな方法を将来はやっていって、ともかく、できるだけ負傷者を少なくしたいと思います。  この石による負傷というのは、実は警察官だけでございません。今回の事件につきましても、学生等で当日私たちが現認をしたのは十七人でございますが、その後の私どもの調査で、大体五十人見当負傷者を私どもとしては見つけております。これは、学生はなかなか負傷の数を申しません、負傷がわかるとつかまりますから。そういうことで非常に調査がしにくい。しかし、学生の負傷数は、私はそれどころではあるまい、相当な数が出ておると思いますが、こういった場合の負傷というのは、私どもに言わせれば、自傷の数が多いのでございます。つまり、大きな石を投げる、これは相手方にすれば、うまく警察官に当たればそれでいいんでしょうけれども、そうはまいりません、これは。前面に出ているみずからの側にみずからの石をぶつけるということが非常に多いわけでございまして、彼我ともに石による負傷が非常に多い。したがって、そういう被害の度合いというものも私どもは考えまして、こういった凶器類の事前の検索あるいは事前の取り締まりということは、こういった被害を減少するという観点から、相当思い切ったやり方をとっていきたいと、こういうふうに考えております。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 もっともなことと思います。私も現地に行きまして、そのように感じ、もしあそこが舗装であったならばあれだけのこういうものが割られなかったであろうから、現地の署長からもすぐに東京都のほうに、あるいは建設省のほうに頼んで、私もアドバイスしまして、いまから工事にかかって、惨たんとしたところは工事にかかって舗装されることになっております。しかし、それだけではとても防げません。あの民家のところには、土木の工事現場がたくさんあるわけです。角材があるわけです。鉄材があるわけです。こういったものに対しては、これをとめるわけにはいかない、これをどうするか、こういうことについては、予防的な措置を十分考究してもらうと同時に、装備の面についても、もっとひとつくふうが行なわれるべきではなかろうか。たとえばあの催涙弾、ガス弾を発射する時期の問題についても問題がある。私自身、あすこのあの場で風向きの変化しやすいところでたまを撃ったとするならば、どんな損害があったろう、どんな被害があったろう。しかも、民家混雑の中でああいう混乱です。私は、催涙弾、ガス弾を発射する時期等についても隊長が非常に苦心したこともよくわかるわけですが、いずれにしても、そのようなことのために十分なひとつ危害を起こさない、どちらにも危害を起こさないという立場から、装備の強化というものをあらためて考えるべきであって、今度の警察庁のいろいろの反省の中でも、装備の強化等の問題ということが取り上げられているわけですが、具体的にこれらの研究を、至急検討していただきたいと思うわけでございます。  次に、きのう秋山全学連委員長が逮捕されたわけでございますが、この前、法政大学事件で検挙されて、わずかの間に釈放されている。秋山全学連委員長はすでに検挙を四回も五回もされている。なぜ、法政のときに検挙されながら、すぐに逮捕されたものが仮釈放されたか。釈放されてすぐにこの事件の指導者としておどり出たことは周知のとおりなんですが、なぜ釈放されなくちゃならなかったか。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) 秋山君は、例の法政大学事件で、九月十四日に逮捕をしまして、十五日に身柄付きで検察庁に送致をした。検察庁のほうで拘置をされておりまして、十月の四日でしたか、に釈放になったわけでございます。なぜ釈放になったかということにつきましては、私からお答えをするより、これは法務省の側でお答えをしていただくのが適当かと思いますので、差し控えをさしていただきたいと思いますが、おそらくや、私の推測では、なかなか被害者側の証言がうまくつかめなかったのではなかろうか。彼が犯罪を犯しよるということは、私は、これは客観的には明瞭な事実であると思いますけれども、何ぶんにも、個人個人の司法的な手続による責任追及ということになると、被害者側の協力ということがなければ、事件を固めるわけにはいかぬと思います。どういった事情があるかは、法務省からお聞き願いたいと思いますが、あの事件そのものが、大学側からの再三の私どものほうに対する救出要求ということで、私どもがあえて学内に踏み込んだというのが実情でございます。にもかかわらず、事件固めの段階においてかりに、ここで私がさようだったということを申し上げているのじゃありませんが、かりに協力が得られなかったとするならば、まことにもって理解に苦しむというのが私の現在の心境でございます。

豊島英次郎法務省刑事局公安課長

○説明員(豊島英次郎君) 法政大学事件の処理につきましてのお尋ねでございますので、法務省のほうから御質問に答えさせていただきたいと思います。  東京地検では、先ほど御説明のありましたとおり、九月十六日に警視庁から不法監禁罪ということで被疑者二百八十五名の送致を受けております。結論を先に申し上げますと、事件につきましては現在もなお未処理、捜査中であるという状況でございます。身柄付きで送致されましたのは二百八十五名のうち二百七十二名でございまして、その処理の内訳を申し上げますと、身柄を受理しました検察官において釈放いたしました者が九十七名ございます。それから少年でありますために家庭裁判所へ送致いたしました者が六十二名ございます。それから裁判所に対して勾留請求をいたしました者が百十三名ございます。この勾留請求に対しまして東京地方裁判所の処理は、勾留の却下が六十八名、それから勾留が四十五名ございました。この勾留却下の率とそれから勾留許可の率を見ますと、勾留の許可が約四〇%ということになるわけであります。まあ勾留といたしましては、他の大学の事件に比べまして、裁判所はわりあいよく勾留をつけてくれたというほうの事件に属するわけであります。で、検察庁におきましてはその後右の勾留いたしました四十五名を中心といたしまして捜査を続けたわけでありますが、結局勾留期限満了までに最終的な処分をきめるに足る証拠の収集ができませんでしたために全員釈放ということになったわけであります。証拠が足らなかったおもな原因でありますけれども、それは、先ほど警察庁から御指摘がありましたように、監禁の被害者であります学校当局側の人たちから捜査に対する十分な協力が得られなかったために、公訴を維持するに足る証拠が不十分であったためであります。しかし、東京地検といたしましては、これであきらめ切ったわけではありませず、引き続き捜査は継続中で、最終処理はまだいたしておらないという状況であります。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 証拠書類が整わなかったと、そういうことは、このデモのような場合、乱闘のような場合には、これは十分納得できるわけですが、この間の羽田事件等におきましても、多数の者がああいう投石、車に襲いかかる。ほかの人は全部戸を締めて縮こまっている。対峙するものは警察官と全学連で、この中に写真もおそらくとることもできなかったであろう。わずかに新聞社の写真とか、あるいは警察が持っている写真とか、それだけが証拠だ。石を投げるその直前の姿も、棒でもってなぐるその姿も、おそらくとれないからして、今度の五十八名の逮捕等においてもなかなか証拠書類というものが整えることができないであろうことは私たちも想像できるわけでありますが、こういったことにつきましては、訴訟のために、証拠を整えるために何らかの措置、すなわち遠くからの写真あるいは妨害された中で現場を十分確認できるような写真等々の今後の装備も必要であろうし、また法務省に対しましては、私どもはいままでの事件の例を見ると、学生だからと、前途ある少年だからというところで、比較的甘い見方をしている。これは私たちもわかります。その心情はわかります。しかしながら、単に学生だからという考えのみでものごとを処理していくということは、政治の場から考えるとどうかと思われるわけです。いままで砂川、あるいは日韓、原潜デモ等々の事例を見ましても、おそらくは実刑に服している者はないであろうし、また執行猶予になったとしても、それがいまの全学連の姿の中では、勾留されることが、あるいは執行猶予になることが箔がついた、こういう考え方でいることを考えれば、あらためて世上のこういう中で法的措置についても考えるべき必要があるのではなかろうか。もちろん大学側においてもそうです。学長が監禁される、学生課長が監禁される、補導員が監禁され、十時間も二十時間も監禁され、警察に救いを求めてきた。しかし、たちが調べた範囲では、警察は学校内のことだから全部の先生方が出て学生たちを静めてくださいと言ったにもかかわらず、最後には警察に出動を求めて、警察がこれを検挙した。ところが、検察庁その他のところにおける証言では、私どもは決して監禁されたり軟禁されたのじゃなくて、学生と親しく長い時間を話し合ったのだという状況でありますから、おそらく問題点というものは、私は学生に対する温情の誤りということがこういう事件を起こす大きな力ではなかろうかと思う。これらにつきましては後刻文部省当局に対しまして私からお願いしたいと思いますが、法務省におきましてもどうかひとつこういう問題について十分な考え方を検討していただきたいと思うのでございます。  それで念のためにお尋ねいたしますが、砂川、日韓、原潜デモ等で多数検挙されておりますが、これらの者がその後どういうふうになっているか、ちょっとお聞きいたします。

豊島英次郎法務省刑事局公安課長

○説明員(豊島英次郎君) 御指摘の中にうかがわれますように、公安条例違反事件の起訴率というものを見ますと、一般刑事事件の起訴率に比べまして必ずしも高くないわけであります。そうして、公安条例違反事件の多くは学生の手によるものでございます。  一般的なことを最初に申し上げますと、このような起訴の率が高くないという理由につきましては、一つは、初犯者の軽微な違反事件、たとえばかけ足行進であるとかあるいは停滞であるとかというような軽微な条件違反の事件が比較的多いということと、それからもう一つは、先ほど御指摘のありましたように、学生という身分を考慮している点にあるのではないか、こういうふうに思われるわけであります。しかしながら、学生といえども、公務執行妨害であるとか、あるいは建造物侵入であるとか、そういうような刑法犯を伴うような場合であるとか、それから違反の前歴のある者であるとか、あるいは交通に支障を招いたというような者につきましては、公安条例の趣旨にのっとりまして、危険防止という見地から厳格な態度で処理をしてきております。たとえば、先ほどから問題になっております秋山——三派系の元の全学連委員長ですが、秋山について見ますると、原潜反対、あるいは昭和四十一年——昨年の一〇・二一スト支援、これらのデモにおける公安条例違反は公判請求がなされております。また、日韓条約反対デモの際における東京、あるいは京都、あるいは福岡等における公安条例違反も、幾つか起訴がなされております。しかし、先ほど御指摘がありましたように、これらの事件につきましての判決は非常に軽い結果に終わっておりまして、罰金というものがほとんど大半でございます。中にたとえば日韓会談反対のデモなどのケースにおきましては、懲役の四月とかあるいは六月とかという判決が、執行猶予づきでありますけれども出ております。法務省といたしましては、先ほど来御質問のありましたように、単に学生という身分を有するという点だけに着目することなく、学生の質とかいいますか、そういった面になお一そう考慮を払い、またそのデモの及ぼす社会的影響力といった点をも十分考慮して、今後さらに厳正に処理をしていきたいというふうに考えております。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 警察庁のほうに入りまして、今度の山崎博昭君の死亡が、官憲によって虐殺された、こういうことを全学連のほうでは主張してビラがまかれている。私もそのビラを何枚か見ておりますが、こういう学生の主張その他に対して、もっと克明に事態を説明すべきであろうと思うが、これに対する考え方をお伺いしたいわけです。この点で、東京地検のほうでは、小長井弁護士が親族を立ち会わせなかったということで抗議したことに対して、東京地検としては、われわれは一流の大学、一流の病院、一流の専門家をやってしたので、法的な立場からそうしておるので、何らこれに対する文句を言われる筋合いはないというようなことを一言っているわけです。いまの山崎君の葬儀に至っては、明らかに官憲の虐殺だ、こういうふうに主張していますが、どうぞひとつその点について発表できる範囲でけっこうですからお願いいたします。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) とかくこういう事件になりますというと、直ちに警察官がやったんだといったようなことは、相手方としての宣伝戦術として始終使われる手でございます。今回もそういったことを全学連の連中が言っておるということは、私どもは十分承知をいたしております。しかしながら、今回の事件についての事実はきわめて明瞭でございます。その点につきましては、あとで警備課長から詳しく当時の事情をここで御説明をさしたいと思います。ただ、諸般の事情をなぜ一般国民に知らせるようにしないのか、こういうお話でございますが、私どもの立場としましては、本件については現在捜査中の事件でございます。したがって、捜査内容を一般に説明をするという時期的な段階ではございません。私どもとしては、あくまでも捜査によって、事実によって説明をするというのが私どもの現在の基本的態度でございますので、その点は御承知おきを願いたいと思います。なおまた、新聞等ではもうすでにこの点についての事情は明確になっておるというふうにも私は考えるのでございます。  また、検視、解剖の際の立ち会いの問題でございますが、これは法務省の側から御説明願うのが適当であろうと思いますので、差し控えたいと思います。

三井脩警察庁警備局警備課長

○説明員(三井脩君) 山崎博昭君が轢死した当時の状況でございますが、ただいまお答え申しましたように、目下その轢殺の犯人を捜査中でございます。したがいまして、その捜査の内容ということになりますので、捜査に支障がある程度に詳しく申し上げるわけにはまいりませんけれども、警察官がこれを虐殺したというような事情ではないということは明瞭でございますので、状況を申し上げたいと思います。  これは場所は弁天橋でございます。ここには当日午前九時過ぎから反代々木系の学生が約八百名押しかけてまいりまして、警察官に対して激しい投石を繰り返したのでございます。このため、この警備配置についておりました警察部隊は、弁天橋の西詰めに警備車を配置をいたしまして警備阻止線を配置しておったわけでありますが、この投石のために後方に待避をいたしました。学生たちはこの阻止車両にはしごをかけて登ると、またその上から投石を繰り返す。さらに、この警備車兼給水車でございますが、これの運転台のわきの窓を鉄棒、角材等によって破りまして、この中に侵入をしてこの車両を運転をいたしました。前進、後退を繰り返して、第二線として配置をしておりました阻止車両の放水車に数回にわたって激突をさせるというような行為を繰り返しましたので、この放水車を東詰めのロータリの付近までこれを待避させました。したがいまして、デモ隊は、この占拠いたしました警備兼給水車、これをたてといたしまして、これをバックギアで車を動かしてくるということで激しい勢いで出てきたわけでありますが、これが東詰めにありますロータリー、安全塔にぶつかるといった状況だったわけであります。この車両のうしろには学生集団がこれをたてとして前進するわけでありますから、相当数続いて前進してまいりました。ところが、これに対しまして、橋のたもと東詰めにおりました警察部隊が、空港内侵入を阻止するというために実力規制を行なうために前進をいたしましたところ、学生集団は一斉に後方に逃げ出したわけでございます。その際、この占拠いたしました警備兼給水車がロータリーのところで取り残されるという形になりましたので、これが前進のギアを入れまして急に走り出したわけであります。そのときに、警察官もまさにあわやほとんどひかれそうになりまして、川の中に転落をしたという者もございますが、この際にこの山崎博昭学生がひき殺されたということでございます。ひき殺された位置は、橋の東詰め、つまり警察部隊に最も近い位置であった。したがって、彼がほとんど一番先頭におったのであるというように考えられるわけでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 さらに、この山崎博昭君の問題に対しまして、若い十九歳の前途ある学生がなくなったということは、非常に痛ましいことではあるけれども、世論でかわいそうだという感じが比較的少ないこと、あるいは山崎博昭君の京都における葬式等におきましても、大学からも花輪一つ上がらずにしめやかに行なわれたという事実、また死んだという報告を受けたときに父親が何も語りたくないと言って自室に引き込んでしまったそういう事柄、そしてきのうは中央葬儀が行なわれた。おそらく山崎君の父母もたまらない気持ちで出席せられたであろうことが私どもには想像できるわけですが、そして私どもが羽田に参りましたときに、もうデモは許可してくれるなというあのみんなの声、山崎君の虐殺を主張するこの全学連のデモ許可申請に対して、追悼のデモの申請に対して、なぜ許可したのか。許可せざるを得ぬ法的な事情は私どもはよくわかりますけれども、未然にものを防ぐという観点から相当の考慮が払われてしかるべきだと思うが、なぜ許可したのか、それをひとつお伺いしたい。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) 私どもとしては、官憲による虐殺に抗議をするという、事実を偽ったところのデモ、こういうものに対しては、私どもの気持ちとしては、はなはだもって不都合であるというふうに考えておるものでございます。しかしながら、こういったデモの申請が出ましたときに、それを認めないというわけにはまいりません。それは、現在の公安条例は、公共の安寧に直接危害を及ぼすということが明らかな場合以外は許可をせねばならない。こういう、いわば現在の公安条例というものは、実質は届け出制でございます。実質的に見るならば、いわゆる許可という名前ではございますけれども、いわゆる警察許可という性質のものではない。やはり認めるということがたてまえで、よほどの場合でなければ、認めないというわけにはまいりません。で、コースがこういった国権の最高機関である国会周辺というような場合であれば別でございますけれども、今回の場合は路線もさようではありません。そういうようなことで、われわれとしては認めざるを得なかった。ただ、デモの性質から見まして、一部路線の変更ということによる許可処分ということで処置をいたしたのでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 日比谷のこの四、五日前に持たれた山崎君をいたむ会等においては、私も現地に行っておりました。羽田の直後でありながら、なおかつ角棒等を何本か持って入る、こういう事情も現に見ておるわけでございます。私は事情はよくわかります。警察の立場がわかります。公安条例そのものもわかります。ただ、こういった世論の中で、もう少し許可に対する考え方をきびしくとる必要があろうと思うのですが、いかがでしょうか。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) 公安条例の運用につきましては、裁判等の実情を見ましても、有罪判決もあれば、無罪判決もあるというような、非常にむずかしいのが実情でございます。また、何と申しましても、公安条例の規制の対象というものは、表現の自由の問題と関連をしておるわけでございますので、私どもとしては、あくまでも公安条例の運用ということは慎重の上にも慎重を期してまいりたい。したがって、そう従来の方針をいま直ちに改めるというような考え方は現在の時点では持っていないのでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 おとといの朝、早稲田と中央、法政等の手入れが行なわれたわけでございますが、新聞報道によると、すでにその事あることを予見して、あらゆるものを焼いて証拠隠滅をし、幹部はそこにいなかった。今度の手入れで相当の確証を握ることができたかどうかお尋ねしたい。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) 捜査過程のことでございますので、詳しいことは差し控えさしていただきたいと思いますが、相当多数の物件を押収をいたしまして、現在鋭意それの分析をいたしておる段階でございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 なぜもっと早く手入れすることができなかったのか。それから、この捜査に対する大学側の協力が完全に得られたかどうか、お尋ねしたい。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) 強制捜索の時期の問題でございますが、いろいろ御批判もあろうかと思いますけれども、いずれにいたしましても、ああいった多衆の犯罪である、しかも捜索場所が学内であるということになりますと、ある程度のものを握ってそれを根拠に捜査をするということにならざるを得ないという捜査の技術上の問題であの時期が選ばれたものであるというふうに私は考えておるのでございます。  なお、その際の大学の協力の問題でございますが、もちろん私どもとしましては大学側に事前に十分な連絡もいたして大学側の協力を求めております。まあ従来と比べますれば、従来よりは協力の度合いがよかったというふうに私は聞いております。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 この大学側の協力の問題ですが、十六日の私立大学側の学長の代表と文部大臣が懇談会をした際に、中央大学の升本総長は、警察の手が学生会館にまで、しかも文化サークル等の中まで入ってきたことはまことに遺憾であるというような意を表明しておるわけですが、先ほど私が申し上げましたように、中央大学は、ほとんど学生会館というのは学生の手、しかもある一派によって占領されており、会館規則によればもちろん宿泊は許可はしない、こういうことになっているはずです。そうして集合した場合に、七日の集合の際にも、警察からは、凶器等を持って多数集合しているからと、こういう注意もしてある。いわば今度の全学連の羽田事件の一本の中心機関になったこの中央大学を中心とする学生の動き、すでに大学側はこのことは承知していたはずであるけれども、学長は、宿泊しただけで本拠は法政大学にあるんだ、私のところは泊めただけだ、こういうような言がなされている状況で、おそらく警察が今後各大学等に写真証拠等々によっていろいろ捜査をしなくちゃならないときにも、名大学等の協力を求めることがあのことばをもってすれば私はなかなか困難であろうと思いますが、今後の捜査の過程において文部省当局と警察当局は話し合って、協力が求められるような姿、それこそまた文部省がほんとうの教育を起こす大きな原動力であるという立場からすれば、文部省からも各大学の学長やその他を通じて話し合うべきだと思うのですが、まず警察庁の考え方をお尋ねしたい。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) 私も、新聞では、ただいま中村委員のおっしゃったような発言が中央大学の升本総長よりあったということは承知をいたしておりますが、どのような根拠で、どのような理由があってそういうことを言われたのか、私はつまびらかにいたしておりません。が、おそらくや学長として、対学生との関係、いろいろな点をお考えになって言われたのではなかろうか、あるいはまた実情を御承知なくして言われたのではなかろうか、こういうふうに考えておりますが、いずれにいたしましても私どもとしてはあの学生会館は学生自身の手によって運営をせられているということは十分承知をいたしておるのでございますが、いずれにせよ大学の建物でもございますので、事前に捜索に対する立ち会いというものもお願いをしたのでございますが、そのお立ち会いは得られなかったということで、当日は、消防職員と、あの学生会館の管理委員、そういった人を立ち会い人として捜索をいたしました。しこうして、文化サークルその他関係ない部屋までやった、こうおっしゃいますけれども、これは事実がお間違いではなかろうか。私どもとしては、文化サークルの捜索をいたしました。しかしながら、これは、事件に関係ないとおっしゃるのは、私どもにはふに落ちない。やはり私どもとしては、捜索許可状の中に書いてある場所すべてを捜索をいたしたわけでございます。で、捜索の許可状は、二階以上屋上まで、廊下を含めて各室全部ということの許可状のもとにすべてを捜索したのが実態でございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 この升本総長の言をかりると、学生会館に泊めることを拒否したならば、教室に泊まったであろう、この学生の力をわれわれとしては拒否することができないという、いわばお手あげのことばが出ておる。まさに私はそうだと思う、現実の姿として。こういう姿。で、いまの捜査の協力の問題につきまして、文部省側に考え方があればお尋ねしたい。

宮地茂文部省大学学術局長

○説明員(宮地茂君) お尋ねの、中央の升本総長の発言、実は当日、文部大臣が私立大学の——私立大学には連盟とか協会とか懇話会とか三つのグループがございます、その代表者をお呼びして懇談願ったわけですが、その席ではそのようなことは、主題でもございませんし、発言はございませんでした。ところが、その会議を終わりまして、会議の模様について文部省の記者クラブが説明を求めた。それで、会議に出ておられた先生の代表が出席されたわけですが、同時に記者クラブのほうから、代表者でなくても、中央の総長が行っておられるようだから、総長にはぜひ記者会見に来てくれという要望がございました。その記者会見で升本総長から先ほどのような発言があったのは、私もそばで聞いておりました。ただ、これは後ほど御質問があればお答えいたしたいと思いますが、今回の事件に対する国立大学、私立大学、公立大学と、すべて文部大臣が出席いたしまして懇談いたしましたが、そのときの大学側の御発言と、それが終わっての升本総長のこの捜査に対する御発言とは、ちょっとどうも異質なような感じを受けまして、私もその記者会見後の升本総長の御発言はちょっと会議の様子のように受け取られぬと、これは全然違ったものであるというふうに感じました。ただ、何がゆえにこのようにおっしゃいましたか、私もよくわかりませんが、おそらく、一部のいわゆる活動家というよりも、大学には大部分の善良な学生がおる、そちら向けの御発言が大体その趣旨であったのだろうという感じがいたしますが、それは別といたしましても、ともかく三回にわたります文部大臣と各大学の学長、代表者との懇談では、今回の事件に対してはまことに申しわけがない、ただ申しわけがないといっても、これは大学の学生運動というよりも、全くそういうものを逸脱した、暴徒と何ら選ぶところのない暴力的な行為である、したがって、この問題につきましては、学外の事件でございますけれども——従来は比較的大学は学外の事件は無関心であった、しかしながら今回の事件はそう無関心では済まされない非常に大きい問題なんだということで、いろいろ御発言もあり、大学自身大いに反省をし、今後国立、公立、私立あげて大学人としてこの問題には真剣に取り組まなければならぬといったような内容のことでございまして、したがいまして、捜査に対して積極的に協力するといった、直接そういうことばではございませんが、当然今回の問題につきましては、学生運動を逸脱した行為でございますし、それが前夜来の計画的な準備行為が行なわれておるとすれば、そういう捜査にあたっては、従来のような大学の自治を云々するといったような態度はとらないといった雰囲気に私は理解をいたしておりました。でございますので、升本総長の御発言がその会議での空気であったということではございませんし、私もその御発言にはどうも釈然としないものを感じますが、今後の捜査にあたっては、大学としましても、升本総長の発言されたような、文字どおり升本総長の発言のような態度ではなかろうと思いますし、文部省としてもそうありたい、できる限りそのように大学とも話し合いもしていきたい、こういうふうに考えております。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 私どもは、おそらく国民もみんなそうであろうと思うのですけれども、今度の事件で山崎博昭君がなくなった、しかもそれは自動車の無謀な運転による轢殺だと、なぜ犯人、やった人は出てこないんだろう、若い青年ならば、ほんとうに学生運動を考えているならば、みずから出てきて世の中にわびるであろうことがこれは期待されるわけですが、そのことがなされず、なお、法政、早稲田、中央等々の各大学及び全国から集まった学生を持つ大学側が、世論のこのきびしさの中で、私たちは教育者として、大学教育としてはこうやっていかなければならぬ、ここに欠陥があったのだ、こうやっていきたいと、自己批判が国民の前になされることを私ども期待し、そうすることが大学再建への、学生運動再建への大きな原動力になるであろうことを期待しておったわけですが、これらのことを一言もまだ私どもは新聞紙上等を通じては聞いておらない。個々の新聞紙上では、それぞれの教授が、それぞれの学長が、いろいろなことについて、学生運動について批判はするけれども、われわれが悪かったのだ、われわれはこうしていきたいと、こういうことばが出なかったことをまことに残念に思ったわけですが、いまの大学学術局長のことばをまともに受け取りますと、三日にわたる文部大臣との懇談におきましては、今後の学生運動に対しまして、また今度の事件に対して謙虚な反省がなされており、今後具体的にひとつ学生の教育、大学らしい大学、いまのまま、ただ学生よ学園に帰れとこう叫んだだけでは、それは決して問題解決にはならないわけです。こういう問題について、突っ込んだ、真剣な意見の開陳がなされたと解釈してよろしいかどうか、もう一度模様を、ひとつほんとうの気持ちをお聞かせいただきたいのです。

宮地茂文部省大学学術局長

○説明員(宮地茂君) 今回、国立、公立、私立の大学関係の団体の代表者を一応お招きいたしまして文部大臣が御懇談いたしましたのも、事の重大性ということを深く感じまして、大学当局者はどのように今回の事件を認識しておられるか、また今回の事件に対して今後どのようなお考えを持っておられるか。従来ですと、とりあえず一片の通達を出して今後を戒めるとか、あるいは、ずいぶん日がたって学長会議でもあれば様子を聞くといったような態度でなくいたしましたのも、これは大学の方々とともに今回の事件を文部省としても考え、また真剣に大学の人の声も聞きたい、こういうことでお集まりいただいたわけですが、一口に申しますれば、先ほどもちょっと触れましたが、国立、公立、私立でそれぞれの大学の性格上多少の違いはございました。しかしながら、総括して一致した点は、学生としてはあるまじき行為だ、学生なるがゆえに許さるべきような性質の問題ではないんだということで、深く大学人として、そういう意味で、学生という身分を持った者がそういう不祥事をしでかしたということで、まことに申しわけがないという遺憾の意思を表明されました。と同時に、ただ一回の懇談でこのことを終わらせるのではなくして、それぞれの団体で真剣にこの対策問題を考えるし、また、従来行なわれておりませんでしたが、国立、公立、私立の横の関係もとって、いわゆる日本中の大学人としてこの問題を考えようという空気でございました。それに関連いたしまして、いろいろ具体的なお話し合いも出ましたが、結論といたしましては、集まったのは数名の代表者でございますので、問題は全部の大学で真剣に取り上げようということでございますので、一々の内容は省略させていただきます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 大学側のおおよその姿はわかったですが、この学生の問題に対しまして、文部省としてはどういう考え方を持っているか、今後の問題を含めてお尋ねしたいと存じます。

宮地茂文部省大学学術局長

○説明員(宮地茂君) これは別に責任回避ではございませんが、大学というところは、申し上げるまでもなく、最高の学府でございます。理性の府でございます。したがいまして、小学校や中学校のような高等学校以下のようなところに対しまして文部大臣がいろいろ指示するといったようなことではなくて、内容的には十分わかっておることでございますし、また直接学生を預かるのは大学でございまして、文部大臣が先頭に立っていかに指揮しようとも、大学人がその気になって実行してくれなければ何ら効果がございません。そういった意味で、ともかく文部大臣が先頭に立って指揮をする、あるいは法律改正するという態度ではなくて、事の重要性を大学の当局者とともに考え、ともに憂えて今後の対策を協力し合って見出していこうと、できる限り二度と再びこういう事件が起こらないように、国なり大学なりがどのようなことをすべきか早急にまとめて、それを実行に移す、こういう考え方でございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 抽象的には私ども理解できるわけです。なお、文部大臣が大学の管理について法的規制をせよと、こういう声が相当あるわけです。これに対しまして、いまあなたがおっしゃったように、大学自身の問題である、法的措置でなく、大学自身がものごとを処置すべきだ、まさに教育ですから冠そうだと思うのです。その所信こそ私大切なものであるという考え方には変わりはありませんけれども、その文部大臣の大学を信頼する立場が、考え方が、はたしていまの大学の現実の中で受け入れられるか、受けとめてそれを直ちにみずからの力によって学園を学園らしいものにしようということができるかどうかということ、このことが私ども非常に、先ほどの中央大学あるいは法政大学に連絡しておっても、早稲田に連絡しておっても、学生の蟠踞することをとめることをできなかった。法政でも、内部騒乱の中で、そして学生が騒ぎ、先生が警察に訴え、飛び込んで、そして今度あとは自分がいい子になって、いい教授になって何しようという、こういう空気、私どもはよくニコポン教授と聞きます。ニコっと笑ってポンと肩をたたいて学生の集まりの中に入っていけば進歩的な教授だと、こういった先生、こういうことではたして文部省が考えられるようなものが具体的にできるかどうかということが非常に懸念なんであります。たとえば、今度の捜査の場合でも、おそらく捜査にはなかなか協力が得られないのではなかろうか。また、この流血デモに参加した人たちがはっきりと具体的にその証拠がわかっても、おそらくこの処分に対してはなかなか困難ではなかろうか。あの学生諸君は、いまの政治体制を認めないという立場、学則を認めないという立場、教授会の処分を認めないという立場、なるたけ事は起こしたくないというこの教授の姿、私は教育大学の筑波学園都市のストライキの際にも私と宮崎議員とが教育大学に行ってまいりました。私どもに対して身分証明書を要求しているのです。入れない。学生の、教授の先生一人一人について身分証明書を要求しているこういう姿、先生方は身分証明書を見せているのです。こういう姿の中で、はたして文部省が考えるようなそのままの姿で、大学の自主的な考え方で大学を再建することができるかどうかということ、また大学の管理機構等の問題も、中央、明治その他等々の問題、横浜国立大学が授業の学生による自主管理というこういう姿、こういうことではたしてできるでしょうか。自治会活動のいまの横の連絡を密にしてやる——そうです、そうしなくちゃならない。縦の連絡は密にしなくちゃなりません。いまの学生運動というのは横の連絡と縦の連絡がぴしっといっている。わずか二十人ぐらいあれば全学生を動かせるまでの強力な組織があって、あらゆる情報が入っている中で、その中で学校の教授陣というものは横の連携はとれていません。大学相互間の連絡はとれていない。大学内の学部も、一つ一つの部でも連携がとれていない。教育大のストライキの原因はそうです。先生方が、学園都市に行くことが、筑波に移ることがこれはいいんだということをよく説明した学部は、一つも反対に回っておりません。評議員会、教授会できめられたことが、文学部では学部に帰って報告すると反対されて否決され、その代表は辞表を出させられました、表面上。そして学生とともにあのバリケードを築いた。バリケードは、国のものですよ、机を持ち出して。ほかの学生はこそこそとここを通らなくちゃならない。先生方勇敢に出ておって、学生の言うことをぴしっと聞いてやるという態勢がなければ、学生はそれでもいいと思っている。いいと思っていることに対して、教授としてほんとうに将来を考える立場で学生と話し合うことが必要で、話し合う勇気がなければならぬ。それこそ教育者の良心ではなかろうかと思う。その教育者の良心が、ニコポン的であって、あるいはうしろから扇動的であっては、大学の再建というものはできないというふうに私どもは考えられる。こういう意味で私は、文部大臣が大学の管理の問題につきましては法的規制ではなく大学自身の問題だということに対して、大学がほんとうに立ち上がっていくならば、私は教育はそうあらなくちゃならないのです。ならないけれども、しかし現実は、そういうことから考えますと、あらためて大学の管理の問題について法的に考える時期に来ているのではなかろうか。しかも、それは文部省だけの考えではございません。多くの人の意見を十分に聞いて大学管理の問題について検討する時期は来たと思うのですが、あらためてお尋ねしたい。私は、きょうは大臣に出てもらって、どうしても大臣の信念を聞きたかったのですが、遺憾ながらきょうは全国の給食大会に行って出られないという連絡があった。私は事前にこの問題につきましては大臣のほうに質問を通告していたわけですから、局長と大臣とはぴしっと意見が合っていると思う。腹のすわった答弁をお願いします。

宮地茂文部省大学学術局長

○説明員(宮地茂君) 先生御承知のように、大学につきましては、昔から大学自治という一つのよき慣行がございます。ところで、そのよき慣行をよいことにして、大学の自治の名に隠れて学生の逸脱した行動が行なわれる、行なわれやすい、そういうふうな現状であろうかと思います。たとえば学生会館なり寮なりの管理、これは別に法律的には、これは国立大学のところに例をとりますれば、この学校の施設は学校当局が管理するように規則はできておるわけであります。しかしながら、これを大学の学生にまかせておるところがございます。これは大学の学生に自治的にまかすことが、それが広い意味での大学教育上ぐあいがいいんだという観点に立っているので、管理権を放棄しておるものではございません。しかしながら、そのように一応規則なりは整備されておると思うのです。しかしながら、大学自治という昔ながらのよい慣行、それであたかも学生が全部自治的にできるんだ、最後の責任まで学生が負うんだというふうに思いがちな点、この点はこれは考え方を直せばよいことでございまして、現在大学の建物は、一般の管理とは違って、学生が管理してよいんだというような規定もありませんし、そういう最終の責任を大学が回避してもよいんだといったようなことでは絶対にない。したがいまして、運用のよろしきを得てないことがいろいろ問題になっておる。それから、警察当局のいろいろな捜査におきましても、大学へはどうもできないのだ、一般民家とは違うのだといったような法律はないわけでして、要するに警察のほうとしても、よい慣行として古くから立てられておる大学自治、それを尊重され配慮されてのいろんな問題であろうと思います。したがいまして、言われるところの、まあ最近大学管理法というものを文部省はつくる用意はないか、いよいよ大学管理法をつくる時期に来ておるのではないかというふうなことがよく言われるんですが、言うところの大学管理法は、従来考えられておりますのは、そういう意味の、今回の現象のようなことを取り締まるような内容の管理法ではございません。したがいまして、文部大臣も、これを機会に言われておる大学管理法をつくる意思はないし、また多少政治的な配慮で申しますれば、こういう時期を好機逸すべからずとしてそういう法律をつくるのは得策でもないという発言をしておるわけでございます。したがいまして、まあ大学がほんとうに大学教育という考えから、学生に相当の自治をまかせておっても、最後の管理権は大学にあるんだということを責任を持って実行してくれれば、たいていのことは処理できるのではないか。それを学生にまかしてしまっておるから、あたかも管理権を持っておるくせに管理権は放棄してしまったようなかっこうをおとりになる大学がある。そうなりますと、一方において大学の自治ばかり主張しながら、管理権を放棄しておるというのでは、これは自己矛盾もはなはだしい。先ほど警察当局も言われましたが、救出を警察に頼んでおって、あと捜査になると、別に監禁されたんじゃないといったような自己矛盾をおっしゃる。それと同じようなことが管理面にもあるんじゃないか。したがいまして、そういった点を、これを契機に、大学自治の問題と関連いたしまして、施設の管理権と管理能力、そういったいろんな限界的なものを十分大学として話し合い実行していく必要があるという国公私を通じての大学人の深い反省がございまして、したがいまして、私どもとしてはそれを期待して、何も文部大臣が責任を回避して、いや文部省じゃない大学がまずやるんだという意味の、大学にやりなさいと言っておるのじゃございませんで、いま申しましたような観点から、ともに大学と考え、ともにこの問題を解決していきたい。いま直ちに、こういう事件があったというので好機逸すべからずとしていろんな管理上の法律なりいろいろ規制措置を講じていくというのは、教育的でもございませんし、また得策ではないというふうに考えておる次第でございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 局長の言うこと、私もわかるのです。理屈の上でもわかるわけです。しかし、私の言わんとするのも、決して学生を取り締まるための管理法という立場ではないのです。もう少し教育者が学生と接して、そうして学生の間違ったことはぴしっとできるような態勢がとられなくちゃならぬという、そういう趣旨を生かされた管理法をつくるべきであると言うのです。私のことばの調子があるいはあなたにぴっとこうこないかもしれませんが、たとえ今度のようなかりに罪を犯した学生の場合でも、おそらく今度の激しいデモ等をやって、そしてその先頭に立った者はもう学生ではないのです。学園とは無縁のものです、これは。学園の自由、大学の自由、学問の自由というものを守るためには、教授会等におきましては、これらに対してきびしい措置をとるべきが一つの筋であるけれども、現実にはいまの教授会、いまのいき方そのものではできないし、あるいは大学の構造物の管理等々の問題におきましても、当然これは大学の自治というのは、教育を効果あらしめるために、そして、自主的な意欲を立ち上がらせるために学生に自治を許してやる、これは最高裁の判決等を見てもはっきり出ております。そういう範囲において大学の自治、学生の自治というものはある。学生がかちとったものが自治ではないのです。学問の、教育の効率的な、そして、その自律性を高めるために、教育——エデュケーション——中のものを引き出すために、自分でみずから動くために、そういう意欲を高めるために自治もあり、学生会館もそこに必要になってくる。大学から与えられたものが、それが真の意味の学園の自治だと私は考える。そういう意味から、私は、学園の自治、あるいは大学の管理というものを検討すべき時期ではないか。私の言うのは、単に取り締まりという意味ではない。あるいは革新の皆さんから、きびしいことを言う、反動的なことを言うと言われるかもしれませんが、そうじゃないのです。私も教育者としてその経験がございます。ひとつあらためて大学管理の問題について十分検討してお答えをいただきたいと思います。いまの場合、教育の中では学園を本物に戻すためには、教授と学生の対話が必要だ。しかし、対話を準備されておる先生方がどれほどおるであろうか。あるいは学生課長や補導主事になることをどの教授もきらっております。なるたけ自分のところに学生課長が回ってこないよう、補導主事にならないよう、こう願っておる。やはり自分が前線に立たなくちゃならない、一年間なり二年間なり。学生課長の立場というものは非常につらい立場になる。大学というのは研究だけじゃないのです。教育と研究という二つのものがびしっといったとき初めて大学の勉強、学問というものは成り立つと思うのです。しかも、現在のマスプロ大学——二万人、三万人の大学があります。選挙権を持っておる人がほとんどです。これはでかい町の町長さんと同じです。管理能力がなければならないのです。その管理能力がなければならない学長あるいは部長というもののあり方というもの、その選び方等々につきましても、これは大学自体の問題として十分考究されなければならないと思うのでございますが、特に、なおかつ、私はきのうのどの新聞を見ましても、私立大学等の学長代表会議におきまして、学生活動、これにはお手上げだと言う。活動家とほかの学生、とは完全に分離してやるべきだと、これは投げ出しているのです。分離した学生がどうなるのです。分離しなければならない姿はよくわかります。分離してしまってどうなります。この人たちに教育の手をどう差し伸べるかというのです。ここにも問題があるのです。私はあらためて私の考え等々に照らし合わせて、大学学術局長の大学管理法等々の問題につきましての所信をお聞かせいただきたいと思います。

宮地茂文部省大学学術局長

○説明員(宮地茂君) いま中村先生のおっしゃいました趣旨はよくわかりますし、考え方は私も異論はございません。そのとおりでございます。ただ、そのためにすぐ法律なり何かそういうものをつくるという前提でそういう検討をするのは、私どもはとりたくない。検討の結果、いろいろ問題がございますれば、たとえばこれは三回の学長会議でも出たところでございますが、いわゆる活動家に対する学校のとるべき措置と、活動家ではなくてそれに同調していく者、あるいはそうでない学生、これらに対しては、やはり補導対策といいますか、学生指導の対策がいろいろ違うであろう。たとえば後者に例をとりますれば、ああいう活動家に同調していく者がおる。あるいは善良な学生でも、学生の処分をしたら、一斉に立ち上がって処分反対に加担をしていく、こういったような学生が大ぜいおるわけなんです。で、そういったような者に対しましては、たとえば一般教養が、大学によって違いますが、一年から二年ございます。その間の教養というものを、もう少し魅力を持たせるようなカリキュラムなり単位の取得方法に変えるべきじゃないか。大部分の学生が高等学校の繰り返しのような一般教養の課程を受けると、優秀な子供なんかは、高等学校で受験勉強のときに勉強したほうがもっとしっかりした勉強をしておった。大学に来てみれば全く同じものだ。それでは大学に行くのも意味がないから、何か遊びに行けという、あるいはそういう騒ぎがあればひとつ出かけてみようといったような者も出るので、しかしながら、そういったようなことで、一般教養の単位のとり方とかあり方を直しても、直ちに活動家には直接対策としてはそう意味もないであろう。したがって、そういう意味でいろいろ話し合いも出ておりますし、また大学教育のいろいろな制度上の問題も検討しなければならぬと思います。また、それによってあるいは法律改正も必要かもしれません。しかしながら、今回の騒動ということを契機に、まあ、中村先生もおっしゃいましたが、何も取り締まりという面ではないとおっしゃるのですけれども、現象として起こっておるああいうものを第一義的に頭に置いての管理の法律をつくるのだという意味で検討するのは文部大臣としてとらないのだということを申し上げておるわけです。おっしゃる御趣旨もわかりますし、考え方もあまり違わないと思います。  それから、先ほども申しましたけれども、まあ、大学の代表者といたしましては、今回の事件はまことに遺憾でもありましたし、またマスコミが非常に暴力行為を行なった学生に対してきびしい。世論も同情がない。で、これは初めてマスコミが正しい姿を伝えてくれたのだ。いままでは大学が学生とトラブルを起こすような場合がございます。そういたしますと、世論なりマスコミというものは、大学当局者と学生を対等に扱う。大学当局と学生は対等ではございません。それを、あたかも一般社会にあるできごとのように、対等に扱う。それからもう少し進んでくると、あまり大学がきびしいのは、学生がかわいそうじゃないかといったような世論になりがちなわけであります。それでは、大学がせっかく学生に対してきびしい態度に出ようとしても、世論の支持がない。マスコミも何となく支持してくれない。そうなると、自分の腰が砕けるというよりも、学生がかえってその同情をバックにいろいろ当局者に無理難題をやってくる。そういうような傾向であった。ところが、今回はそうではなくて、学生に対して非常にきびしい。したがって、大学としてほんとうにあるべき姿、こうやるべきであるという、信念に向かって処置がしやすくなるというような話し合いが、これは全体の空気として一致して出ております。したがいまして、そういう考え方で、それぞれの大学が自分らで真剣に考えるということでございますから、文部省としても協力をしてこの問題に対処していきたい、こういう態度で臨むのがやはり筋ではなかろうかというふうに考えております。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 あなたが言うことはよくわかるのですよ。大学というものは、とにかく大学自身の問題としてこれを掘り下げて考えなくちゃならぬということはわかるのです。私の言わんとするのは、場合によっては、いわゆる泣いて馬謖を切るというような考え方、あるいはこれが正しいのだということをぴちっとしてやり得る体制、そういうものが生まれ出なければならないわけであって、私は先般外地を回りましたけれども、ある所で、東欧の共産圏の政治体制の研究に行かれた京都大学の二人の先生、慶応大学の先生等とも、約四時間にわたって語り合いました。政治体制、経済体制、共産主義の理論等を突っ込んで研究しているいわゆる新しい学者の皆さん、この人たちさえも、もう少し大学の教授が、大学の管理がきびしくなければならない。いまの全学連をあのままにしておくならば学生がかわいそうだ。全学連運動に飛び込んでいる学生そのものがかわいそうだ。これにひとつ何か与えて、きびしくし、温情を与える。親から金をもらっている立場、自分から学を求めようという立場はいつかわかるはずだ。あの人たちはいつか目ざめるわけです。そうしたときに、ある程度の人間的な規制、範疇というものを置く必要があるのじゃないか。大学もそうだ。大学自体の中にそれがなければならないと思う。しかし、この問題は押し問答してもだめですが、とにかくこの問題は十分検討してもらわなければならない。私は三日間にわたる大学学長会議の結論を見ても、何一つ具体的なものは出ておりません、事件の真相は。これは学内の問題だけではないのだ。学外についてもわれわれは考えなければならない。相互に連絡があって理解し合っていくことは大きな進歩です。したがって、横と縦との連絡、公立、私立を問わず、この縦横の関係の連絡機構をひとつつくってもらいたい。そしていわば大乗的な立場から、管理法を、いまあるとするならば、大学管理はどうあるべきかということで、すべての多くの人を集めた大学管理の運営、審議会というようなものをつくってもらって、十分掘り下げて研究する必要があると思うわけです。私は教育に対するあなたの立場、文部大臣の立場はよくわかるわけです。しかし、それだけではないのです、政治の面から考えた場合には。先般羽田事件に対して、社会党から大きな自民党政府に対するきびしい声明があった。警察の弾圧、こういう事件は責任はあげて政府にあるのだ。きびしく責任をついて、内閣総辞職すべきだという声明が出された。これは倉卒の間に出されたことであるから、私はそれが真実のものとは思っておりません。社会党の良識とは考えておりませんが、私は同じようなことばを、こういう問題が起きたのは政府の責任であるという別の立場から私は考えるわけです。政府のものの見方の甘さ、やるべきだというときにはぴちっとやるという態勢がないところに大きな問題がある。これは治安の問題しかり、その他の問題しかり。政府が腰が抜けているから、へっぴり腰、弱腰でいるからこれができない。これをやろうという姿勢が政府の中にないところにも大きな原因があるわけです。私は機動隊の皆さん方と会いましても、まさにあの人たちが、病床で妻から機動隊をやめてくれとかなんとか言われても、私はこの使命に生きておる、私たちがやらなければだれがやるのだ。かりにこういう過激な運動がこのまま続くとすれば、かりに右翼の学生等が、あるいは自衛隊等々が、国会は何をやっているのだ、政府は何をやっているのだ、いまの姿でいいのかということで、もし立ち上がったとしたならば、日本国内にほんとうに忌まわしいことが予想されるのではないかということも、私は外国の事例を見て——私は戦事中に外地におりました。私の教え子たちで八路軍、共産軍の幹部になっておる者が何人かおります。戦後何回か私も行ってまいりました。あの姿を見ていると、ここであらためて政府は日本の政治に対するもろもろの現象に対してどう対処するか。きびしくというのは、いわゆる保守反動という姿ではなく、きびしいものはきびしくすべきだという態度はとるべきだと思う。そういう意味で私は、文部省においても単に大学学長との懇談で終わらせることなく、横縦の連絡をとるということで大学を文部省もうしろからあと押しをしますよという、これだけでこの問題は済まされないですよ。もっと真剣にひとつ掘り下げて、今後の問題につきまして御検討をいただきたいと思うわけでございますが、大臣がおりませんものですから、後刻速記録等を通じまして大臣から私は個人として個別に意見を承り、場合によっては正式な文書によって大学管理の問題につきまして御回答を願いたいと思うのです。時間を越えておりますから、文部省に対する質問はこれで終わらしていただきます。  あと四、五分ひとついただきたいと思うのです。公安委員長にお願いいたします。集団示威行進等の違法なデモが繰り返されておるわけでございますが、これを規制するために公安条例があるわけですが、公安条例の法制化について、もう法制化すべき時期ではないかと思うのですが、公安委員長の御意見をお伺いします、  同時に、国会周辺におけるデモ規制について私が参議院の本会議で質問しまして、十分検討しますという公安委員長の御答弁でしたが、その後どういうふうになっているかお伺いいたします。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) 第一に、集団示威運動の規制の問題でございますが、これについてはいろいろ御意見もあるわけでございまして、特に例の行政事件訴訟法による総理大臣の異議申し立てをめぐりましていろいろな議論がありましたことは御承知のとおりでございます。それで、あの際の杉本決定の中にも、こういう問題は一地方団体の条例ではなくて国会の審議を経た法律でやるべきではないかというような意見もありますし、当時いろいろな方から同様の御意見がありまして、研究をいたしておるわけでございます。  あわせて国会周辺のデモ規制についても、当時御質問にお答えいたしましたように、研究をいたしておるわけでございますが、現在の段階におきましては、一般的に集団示威運動を法律で規制するという問題あるいは国会周辺についてのデモ規制を法律でやるという問題について、いまそうした方向で法案を用意するという段階ではございません。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 おそらくそのような御答弁だと思いますけれども、ひとつ世論としても法的な規制措置をすべきであるという声、また、公安条例等につきましても法制化すべきという声が各方面にあることも委員長はよく御存じのはずですから、単にこのことばが出たからこうだということではなく、ひとつ真剣に取りかかってもらいたいと思うのでございます。特に私は公安条例の法制化そのものだけではなく、都の警備というようなものは、都の公安条例でなく、法制化されたものの中ですべきだ。これは諸外国の例もそういう例は十分あるはずでございます。また、機動隊の、先ほどの、十分整備します、増員します、装備もします——、しかし、これは都の費用でやっているという、こういう機動隊の費用というようなものは、当然これは国が措置するような、国の直接のものとしてやることが妥当ではないかということを考えるのですが、いかがでしょうか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) 特に東京を中心にして起こるような警備の問題は、単に一地方の性質の問題ではなくて、国全体としての公安の問題に関連するものが多いわけでございまして、そういう意味で、そういう警備に当たる人件費まで国が持ったらいいのではないかというようなことは各方面から言われております。また、人件費を持っておる地方団体からも、それはわれわれ地方団体の問題ではなく、国全体の問題ではないかというような御議論もございます。ただ、現在の警察制度になりまして以来のいきさつその他もございますから、直ちに、ただいま御指摘のように、少なくとも首都警備に当たるというような者の人件費まで国が持つということにつきましては、なお相当掘り下げて考えなければならぬ問題があろうと思います。今後十分に検討してまいりたいと思います。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 どうぞひとつ十分に御検討をいただいて具体化を考えてください。  なお、公安委員長及び警察庁に対しましては、警備体制の抜本的な検討、すなわち装備の近代化とかあるいは法適用の研究等についても、ひとつ十分御検討いただきたいことを要望いたします。  最後に、公安調査庁のほうにお尋ねをいたしますが、今度の羽田事件は暴徒による組織的な暴動と、すべての人がこれを見ています。そして事件を徹底的に究明してこれらの法と秩序に挑戦する破壊的なグループを断固として排除しなければならないということばが、九日、十日の新聞には、毎日、産経、読売、すべての新聞にこう出ております。社会秩序を守るためにきびしい態度でやれということを言っています。一方、全学連のほうでは、われわれは警察力に打ち勝ったんだと、これで土台ができたんだ。そして何と言いましたか。先ほど——催涙ガス、ガス弾、これに対しても対抗措置は四十五年までには十分研究するのだと。私は現地へ行ってみまして、あすこに車が五台、あすこへ行ってダンプカーで突っ込んでいったら一体どうなんですか。竹やりを持っておる。この前の安保のときのように、くぎを打った角材を持っていっておる。しかも、警察の機動力には制限がある。こういう状況で、しかも、われわれはいまの政治体制を認めないんだ、いまの法律を認めないんだ、われわれ学生が立ち上がらなければ、先駆者にならなければ、日本の政治は変わっていかない。はっきりと革命的なもの、そしてわれわれがその眠れる大衆の先頭に立ってこれをやるんだという、こういうあくまでも暴力至上主義的な立場でいくこういう団体に対しまして、私は破防法を当然適用すべきものであると、こういうふうに解釈するんですが、公安調査庁のこれに対するお考えをお聞かせいただきたい。

吉河光貞公安調査庁長官

○説明員(吉河光貞君) 去る八日のいわゆる羽田事件につきましては、事件の直後に法務大臣から破防法の適用について検討をするというような談話が出されておるのでございます。私ども公安調査庁といたしましては、羽田事件が勃発する前、一部の学生集団は険悪な動きがあるというような情報も入手いたしまして、これを関係機関に通報いたしますと同時に、八日の当日は関東公安調査局を動員いたしまして特別調査態勢をとりまして、相当数の公安調査官を早朝から現場に派遣いたしまして事態の動向を視察させました。その視察報告を総括いたしました。のみならず、警察当局の警備報告も参照いたしまして、さらには一般新聞等に報道された事態の動き等も検討いたしました。その結果、今度の事態は破防法第四条第一項二号のリに規定されておりまするいわゆる警察の職務を行なう者に対しまして凶器——こん棒等の凶器を携えて多衆共同してなす、刑法第九十五条公務執行妨害に規定する行為をなした容疑があると言わざるを得ない。しかも、これらの集団暴行は、いわゆる全学連の一、二の団体によりまして団体の活動として遂行された疑いが濃厚である。しかも、彼らは総理大臣が飛行機に乗りまして海外へ出発されるということに反対しているのではないので、矯激な共産主義的な政治理論を信条といたしまして、この理論によって現状を分析し、独特の判断を下す。佐藤総理の外遊は総理のベトナム問題をめぐる政策を一歩前進させるものである、これは実力をもってでも妨害し、阻止しなければならないというような政治目的を持って行なわれた疑いが強い。しかも、現場の状況を見ますと、平穏な集団行進がたまたま警察官の取り締まりに反発して暴発したというような単純なものではない。空港を警備する警察官の警備線を集団暴力をもって攻撃をかけてこれを突破して空港内に乱入するというような積極的、攻撃的な性格がうかがわれる。しかも、彼らの行動は、角材、こん棒、ヘルメットのごときものをもって武装した先遣部隊というようなものを先頭に立てて、指揮統率のもとに動いた。警備車の放火、それから投石、すべてが一つの指揮統率のもとに動いたというような組織的行動が認められる。かような疑いのもとにわれわれは直ちに捜査を進めている段階でございます。  御承知のとおり、破防法によりまして破壊団体を規制するためには、何よりもまずその規制の原因となる事態の真相を解明しなければなりません。現在のところ、一部学生集団は、なお世論のきびしい批判にもかかわらず、闘争体制をくずしていないのでございます。しかも、彼らの集団は非常に派閥的な対立もはらみまして、非常に複雑な背景を持つものと思われるのでございまして、捜査は決して簡単なものではない。いろいろな困難がある。この困難に打ち勝ちながら一歩一歩前進しなければならない。私どもの調査は、現に行なわれておりまする警察当局のこの事態に対しまする刑事司法捜査と相協力して進めていかなければならぬというようなたてまえになっているのでございまして、警察の捜査とも緊密な連絡のもとに調査を進めつつある段階でございます。この調査の結果によりまして、私どもははじめて破防法に規定せれておりまする団体の規制をすべきやいなや、するとすればいかなる規制をすべきやいなやということを決定しなければならない、かような段階でございます。御了承願いたいと思います。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 衆議院の地方行政委員会においても大体そのような答弁があったかと私は考えるわけですが、すでに時日も相当たち、しかも、警察庁のほうの捜査の進展、そしてあなた方が突っ込んで過去の全学連がどのような行動をしておるかという一つ一つの積み重ねがあるはずです。しかも、この事件が起きた後にも、いまあなたがおっしゃったように、それぞれの指導者は、暴力を否定したのではわれわれの目的は達成できないのだ、暴力によって新しい政治体制を生み出すのだと。あるいは秋山委員長は、われわれは現在の資本主義体制を認めない。当然その体制での法律も認めない。これは堂々と言明しております。また、法政大学の全学共闘会議にかけられた声明を見ると、「吾々の武力行使は正当である、国家権力そのものが暴力の政治的法律的形態なるが故に、凡ての反国家斗争は人間本来の当然の義務である。国家権力の一切が打倒された暁には人間の人間に依る人間のための世界が実現される。吾々は国家権力の死滅を宣する。」と。まさに勇ましい学生らしいことばですけれども、しかし、その思想の根底には、あくまでも暴力というものを、革命というものを根底としている。しかも、思想だけじゃありません。現実の行動も一つ一つ、いまあなたのおっしゃったように、角棒、ヘルメット、強盗、放火、そして民家を脅迫する等々の行為が繰り返されておる。しかも、このことは世論のきびしい中にありながら、なおかつわれわれは戦いを進めなければならない。あくまでもやる。山崎君の死をむだにするな。若者らしいことばではあるけれども、しかし、あの人たちはそう思っているのです。これは正しいと思っているのです。思っている者をさますためには、さます方法をしなければならない。そしてまた、私どもは人権をじゅうりんするような法の運営はあってはならないし、法の運用はこの二条にもあるいはその他にも規制されておりますけれども、私はここらあたりでこの問題についてはぴたっときめて、そしてこの人たちが再びあやまちをおかすことなく、また、一般民衆の福祉を阻害することなきよう体制をとることが必要だ。ここで五条の適用、活動の停止の問題、あるいは解散等々の問題について、私どもはこの点を強く要請するのでございますが、あらためて御見解を承りたい。

吉河光貞公安調査庁長官

○説明員(吉河光貞君) 破防法の規制並びに規制のための調査につきましては、破防法自体で第三条にその基準が規定されておりまして、事は基本的な人権にかかわる重大な関係を有するものであるから、必要な最小限度においてこれを適用すべしというような厳格な基準もあるのでございます。いま現在われわれはこの事態の真相を一刻も早く御指摘のとおり解明いたしまして、この基準の制限のもとに破防法の適用について検討を進めたい、かように考えているわけでございます。

中村喜四郎自由民主党

○中村喜四郎君 長くなりますからこれで質問を終わりますけれども、公安委員長にはデモ規制の問題、さらに公安調査庁のほうには、いまの破防法を具体的にひとつ研究を進めていただきたい。文部省のほうでは、大学管理の実質的な、いまのように法的ではなくて、私はそれだけを要求するのじゃありません。実質的な運用、横縦の連絡、大学が大学らしい学園の姿になることを要望しておきます。十分ひとつ聞き流しなく御検討いただきたい。またの機会にこれらの成果等をお尋ねすることとしまして、私の質問は終わります。長くなりまして申しわけございません。

林田悠紀夫自由民主党

○林田悠紀夫君 一点だけ関連でお伺いします。  千人ほどの学生が中央に集まってきておるのですね。それから、ヘルメットを用意し、こん棒を用意する。これからの運動はもっといろいろ資材を用意して激しいことをやろう、こういう状況である。そういう場合の資金ですね。金です。資金は各学生が出し合っているのか。あるいはどういうふうな方法で手に入れているのか。その点だけ一つお伺いしたい。

後藤田正晴警察庁次長

○説明員(後藤田正晴君) 全学連の人たちの資金の関係ですけれども、これは自治会費がおもであります。自治会の指導権を握りますればその自治会費が自由になる。こういうことになるわけであります。問題はやはり自治会費の徴収のしかた、これらにも問題はあるのじゃなかろうか、こう思います。大学のほうで授業料を取る際に事務局で一緒に徴収をして、それを自治会に手渡している場合、また、直接手渡すのでなくて、必要のつど手渡している場合、あるいはそうじゃなくて、大学の事務当局とは全然別個に自治会みずからが徴収している場合、いろいろ大学によって違いはございます。現在多いのは、やはり別個に自治会独自で徴収しているというのが多いのでございますが、いずれにしましても、自治会費が一つの財源。いま一つは、いろいろな機関紙を出してその収益もございましょう。あるいは資金カンパ、こういうものも財源になっておる。あるいは生協の利益金がなっておる。こういうようないろいろな金が彼らとしては自由になる。これらが活動の資金に使われておるというように私どもは承知をいたしております。

仲原善一自由民主党

○委員長(仲原善一君) 本件に関する本日の調査はこの程度にいたします。     —————————————

仲原善一自由民主党

○委員長(仲原善一君) 次に、地方公務員の給与問題に関する件を議題といたします。  御質疑のある方は、順次御発言を願います。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 公務員の新給与の問題について二、三お伺いをしたいのですけれども、だいぶ時間がもうたっていますから、私、いま急所の点だけ質問いたしますので、簡潔にひとつはっきりとお答え願いたいと思います。  そこで、十六日の日に六人委員会を開くというのが取りやめになったのですが、それで、政府と自民党さんとの間の連絡会議が開かれてその内容が新聞にも一部報道されておるわけですが、現在の六人委員会としてはこの問題をどういうところまで具体的に検討されておるのかという点を、特に実施時期の問題についてお伺いしたいと思うのです。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) 六人委員会でいろいろ検討をしてまいりまして、結局、まあそれだけが全部ではございませんけれども、やはり財源の見通しということが一番大きな問題でございまして、それを大体大蔵当局におきましては、十五、六日には何とか見通しがつくのではないかということで十六日六人委員会開催の予定をいたしておったわけでございます。その前の、党との懇談におきまして、まだ財源の見通しがつかないということでございますので、実施時期をいつにするかという問題を根本的に触れるわけにいかなかったというのが実情でございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そうなりますと、財源の見通しをつけてこの問題をきめるということになって、いつごろ一体これがきまるのか、その見通しについてお伺いをしたい。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) 当時の大蔵大臣のお話によりますと、それは数日のうちにはつくのではないか、十六日において数日ということでございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 数日のうちということになると、もうきょうあすということに、率直に言えば、常識的にはなるわけですけれども、そうなると、きょうあすのうちに六人委員会を開くという、そういう予定はきまっておるのですか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) まだきまっておりませんけれども、おそらく一両日中には六人委員会を開くような段階になるのではないかとわれわれは予想をいたしております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 どうも政府のあり方をわれわれは勘ぐるわけじゃないんですけれども、数日中にはきまる見通しがつくんだというようなことならば、問題が非常に緊急に公務員としても待ち望んでおる問題ですから、きょうあたりは、十九日にやるとか二十日にやるとか、そういう点が明確になってなくちゃならぬと思うんですがね。というのは、この前、五日の日ですか、党の給与対策の人たちが水田大蔵大臣とお会いして、この問題で話し合いをしたときに、大蔵大臣は、重要問題だから総理の留守中にきめることはどうかと思うんだと、こういう話があったというんですね。私は、財源問題に藉口して、決定を総理が帰ってきてからあとに延ばそうという考えでいま動いておられるのじゃないかというふうに思うんですけれども、そういう点はいかがですか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) これは直接の当事者でございませんけれども、官房長官から私が伺ったところによりますと、総理との連絡においては、党との話し合いがまとまるならば、自分が帰る帰らないということにこだわる必要はないということが連絡があったと聞いております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そこで、そういうような情勢ならば、少なくとも自治大臣としては、大蔵省の財源見通しの点を確実に連絡をして、この一両日中に開くべきであるという点を、これはもう主張していただかなければならぬと思うんですが、こういう点はいかがなんですか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) ごもっともでございまして、実は大蔵省の財源の見通しがつきませんので、当然国に準ずべき地方公務員の給与についての財源の見通しもまだつかないというようなことでございまして、私としましては、できるだけ早く大蔵当局の財源の見通しを立てていただいて、そうして国の方針を決定していただきたいということは、強く要望しておる次第でございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 問題の急所は結局、財源問題ということになるわけですが、そこで九月決算の問題特に中央も地方もそうですが、税の自然増の問題ですね、こういう点についての見通しは、大蔵大臣の話では十七、八日ごろにはおおよその見通しがつくんだということをこの前言われておるんですが、これの国のほうの見通しは、いまどういうふうになっていますか。地方のほうの状態はどうですか。この決算問題について大蔵省と、それから自治省の財政局長来ておられますか、お伺いしたいんですが。——大蔵省のほうからひとつお願いします。

秋吉良雄大蔵省主計局主計官

○説明員(秋吉良雄君) 先般も当委員会で先生から御指摘がございました際に、数字の点についてはわかりませんというお答えを申し上げたわけでございます。その後問題は九月決算がどうなるかということと、今後の国民経済の推移はどうなるかというような問題にいろいろかかっておるかと思います。そこで、九月決算の動向でございますが、これにつきましては、まだ決算、御承知のように相当おくれます。しかしながら、主要の概略、方針についての概略調査、そういったものからどの程度出るかということについて、現在、いま鋭意調査中であるという段階でございまして、したがいまして、前回と同様全くあじけのない話でございますが、数字についてはまだ申し上げる段階ではございません。

細郷道一自治省財政局長

○説明員(細郷道一君) 地方税の自然増につきましても、今回の給与改定の補正の財源として使いますものは法人関係のものでございまして、法人の事業税あるいは住民税でございます。いま大蔵当局からございましたように、これは並行的に見通しをつけなきゃならぬ問題でございまして、目下のところ出ておりません。ただ、七月末の去年対比と八月末の去年対比を見てまいりますと、若干八月のほうが伸びが鈍化しているというような事情もございまして、なおよく精査をしてみないとはっきりしたことは申し上げられない次第です。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 どうも大蔵省も自治省のほうもそうですけれども、大蔵大臣の言うことでは、先ほど自治大臣も言われたように、十七、八日ごろには見通しがつくと言われておるんです。それが、きょうは十八日ですが、少なくとも一両日中にははっきりした数字が出てくるということを、これは自治大臣、大蔵省としても考えて私は言っていると思うのですが、それを十八日のきょうまでまことにどうもあじけない話だけれども数字が言えない、こういうようなことは、何か私は決算の数字の問題だけじゃなくて、財源関係に関連をしてよくいま政府のほうの一部で言っておるような来年の問題、その他の問題をいろいろと考えて、結局は景気調整の問題にこの公務員給与というものをある程度からませて考えており、そのためにいま数字がはっきり出せないのではないか、こういうふうに私は思うのですが、こういう点は大蔵省並びに大臣としてはどういうふうにお考えですか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) もちろん大蔵当局でもほんとうのはっきりした見通しというのは、なかなかこの段階ではむずかしいと思います。ただ、いま大蔵当局からお答えしましたように、大法人についてその傾向を見て、ある程度のめどを立てようというわけでございます。別段、財源に藉口する、あるいは現在言われておる財政の硬直化の問題であるとか、景気の調整の問題にからんでこれを考えているということは、少なくとも六人委員会においてはございません。

秋吉良雄大蔵省主計局主計官

○説明員(秋吉良雄君) 政府といたしましては、人事院勧告制度創設の趣旨にかんがみましてこれをできるだけ尊重するというたてまえは、従来とも堅持しているわけであります。しかしながら、何せ御承知のように、公務員給与の引き上げに伴う財源の問題、それから食糧管理特別会計の赤字問題、それから災害復旧等の問題で追加財政需要がまた別にございます。それから、国債発行をどの程度やるかという問題もございます。それから、先ほど来申し上げましたように、自然増収がはっきりとめどがつくか、いろいろな要素がからみ合っているという現段階でございます。なお慎重に検討している段階でございます。

林虎雄日本社会党

○林虎雄君 財源の見通しが、いまの占部委員の質問に対して、まだつかないというようなことでございますが、実際はついているのではないですか。ということは、いままでと違って、各会社、銀行等は、コンピューターというものの発達によるのかもわからんが、決算が早くなっている。決算が早くなって、株主総会なども十日から十五日早くなっていることは御承知のことだと思います。したがって、今日においては、大法人の決算というものは、かなりはっきり大蔵省では把握しているのではないか。何か政治的配慮でまだ財源がはっきりしていないという御答弁かどうかしれませんけれども、実際は把握しておるのではないですか、どうですか、それは。

秋吉良雄大蔵省主計局主計官

○説明員(秋吉良雄君) これは、歳入の問題でございますと主税局の問題でありますが、主税局当局はなかなか数字を明らかにできない問題でございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 これ以上この問題で言っても、あなた方はわからないと言うのだし、こっちは別にあなたのような調査機関を持っているわけじゃないのですから、わからないと言われてしまうとそのままの問題になるけれども、しかし、これはわからないだけでは世間では通用しませんよ。というのは、いま大臣が言われたような、私たちもそう思っておるのですが、何も九月決算の動向を一銭一厘まではじき出さなければ、財源問題が解決できないわけでないし、したがって、新給与の引き上げの問題が政府に対する判断のけじめがつかないという問題じゃないですよ。いわゆる決算の大筋というものがわかれば、この新給与の問題の実施時期をどこに置くかということは、これはおのずから出てくる問題であって、しかも、われわれ自体としても、その前に、財源上の問題じゃないというわれわれは考え方を持っておるのですよ。したがって、そういうような点をあまり執拗にやられると、政府は九月実施をしていくために、人事院勧告のいわゆる完全実施という勧告の国会並びに政府に対しての要望を、これは機械的に押えるためにやっているんじゃないかという考え方がどうしても公務員の中に普及するわけですから、きょうはもうそれ以上やったところでしようがありませんから、ただ、一両日のうちに大臣としてははっきりさせたい、また、大蔵省とも連絡をして至急に六人委員会を開いてもらうというわけですから、私も、いまこの段階に来れば、それを信用する以外に手はないわけですけれども、早急にその点はひとつ自治大臣として計らってもらいたいと思います。  これに関連して、この間の委員会でお伺いした地方の財源についての交付税関係の問題ですね、あれは別に変わりはないと思うのです。財源措置の問題については、その点はよろしゅうございますね。あらためて念を押しておかぬと、この段階ですから。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) もちろん、人事院勧告をどう取り扱うべきか、これは大きな政治的判断も入ることだと思います。ただ、全然財源を無視してそれを考えるわけにはいかないので、いま申し上げたようなことでございます。したがいまして、国において国家公務員についてある種の決定が出ますれば、当然地方公務員はそれに準ずるのでございますから、その際には、もちろん地方の財政についても十分国として考慮をして取り扱う、このことには変わりございません。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 それは例年のあり方と変わりはないということでありますね。そういうことですね。  そこで、この問題に関連をしてひとつ伺いたいのは、最近何か地方税収が非常に伸びておるというので、この交付税率を引き下げようというような大蔵省からの話があるというのですけれども、かりにそういう問題がほんとうに具体的な問題になるとなると、本年度分はそれでいいのですけれども、平年化した場合に、これは地方としては重大な問題になってくるのです。したがって、自治省としてはきょうは大蔵大臣がいませんから大蔵大臣には聞きませんが、自治省としてはこの交付税率の引き下げという問題については断固としてひとつ守ってもらいたい。私たちは、それでなければ地方団体やっていけないし、将来の給与財源の見通しもつかぬことになってくる、こう思うのですが、その点は大臣いかがですか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) もうこれは釈迦に説法なんでございまして、地方財政、決していいとは言えない。むしろ、財政の硬直化は地方財政のほうが本家と言ってもいいんじゃないかと思われるくらいなんでございまして、したがいまして、地方交付税の税率引き下げというようなことは毛頭私は考えておりません。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そこで私は、実施時期の問題についてもう大臣は各委員会で——この委員会でもやったんですが、たびたびやっておるので、まことに、またかというような感じを持たれると思うのですが、こういうような、財源の見通しがつかない、つかないと言って延ばされている状態では、ますますはっきり聞いておかなくちゃならぬのですけれども、やはり大臣は完全、実施というものをかねてから主張されていたと思うのですが、その考え方には今日も変わりはございませんか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) 完全実施を目ざしてやるべきであるという考え方に変わりはございません。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そこで、六人委員会の中なんですけれども、われわれが仄聞するところによると各委員会で給与担当の各大臣から、質問の中で回答された内容によると、大蔵大臣を除いては他の大臣は、やはり完全実施をすべきじゃないか、あるいは九月実施というものをもっと早めるべきじゃないかという説であるというように聞いておるのですが、その点はいかがなんですか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) 大蔵大臣も含めてその方向で検討しているというのが現状でございます。決して大蔵大臣が、何というか、値切るといいますか、そういうようなことを言っておられるわけではございません。ただ、先ほど来申し上げるように、財源の見通しというものもある程度つけなけりゃならんということだけでございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 自治大臣の言われるのは、まあ同じ閣僚ですから、おそらくそういうふうに言われると思うのですけれども、われわれ仄聞するところによると、大蔵大臣はやはり九月実施でいくべきであろうということを強力に主張されておるというのですが、そういう点、私はとんでもない話だと思うので、もしそのようなことがあったらば、自治大臣や各大臣のほうからたしなめてもらわなくちゃならぬと思うのですけれども、そういう事実はありませんか、重ねてお伺いします。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) 大蔵大臣が、九月実施でしかるべしというような発言をされたということは、六人委員会、もう数回開いておりますが、絶対にございません。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 自治大臣を、これで、これ以上追及してもしようがないんですけれどもね、たびたび大臣に、こういう考え方聞いておりますが、大臣は、この問題の実施時期の問題については、財源問題だけでなくて、これは政府の姿勢の問題であるということを言われておるんで、つまり、そういう点については、国会の中でも、この今度の勧告というものは、政府だけでなく、国会のほうにも出されておる。それで、国会の中では、完全実施をしなくてもいいんだという議論はこれはないわけですね。また、四十年には、たしか衆議院でしたか、内閣委員会で完全実施をすべきであるという決議をされておる。こういうような実態を考えていただくと、今度はどうしても、財源の問題と言いますけれども、例年とは財源問題が違うのであって、相当余裕がある。それはもう前国会の予算委員会の中、その他の委員会で、主計局長の答弁その他から明らかなんですから、これは完全実施を早くひとつやってもらうように大臣として努力をしてもらいたい、こう思うのですがね。この考え方はどうですか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) たしか四十年のときに九月実施をいたしましたが、当時は、御承知のように、赤字公債を出さなければならないような財政状態ではございましたけれども、九月実施をやったという過去の歴史もあるわけでございまして、もちろん、財源を無視してはこの方針を決定するわけにはいきませんが、財源の見通しをつけつつ、やはり政府としてどういう態度をとるべきかということが決定されるべきものと私は考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 まあ結論は財源問題でその大勢がまだきまってないというのですから、これ以上ついてもしかたがないと思うんで、この点はこれだけにしておきます。  次に都市手当の問題でありますが、この都市手当については、六人委員会として現在どういうふうな扱い方をしようということに検討が行なわれておるか、その内容をちょっと知らせていただきたい。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) 都市手当については、いろいろむずかしい問題が含まれておりますことは御承知のとおりでございますが、とにかく人事院が法律の規定に基づいて勧告をいたしたものでございますので、やはりこれまた尊重しなければならないということでございます。そこで、一体人事院こしては、これは恒久的な手当として考えておられるようでございますが、もしこの都市手当を人事院勧告どおりに実施するといたしましても、暫定的なものとして、さらにこれにかわるさらによきものがあるかないか、これは政府としましても人事院としても十分検討しようではないかというようなことが大体の空気でございますが、最終的決定をいたしたわけではございませんし、これはまたもちろん、単に都市手当について決定しても意味のないことでございまして、全体をいつから実施するかという問題とからんでおるものですから、傾向としてはただいま申し上げたような傾向でございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 これはわれわれの主張としては、むしろ都市手当の前に、現在の事情から見て住宅手当その他を新設すべきであると、こういう考え方を持っておるのですけれども、今度は勧告では都市手当ということになった。そこで都市手当を大臣はいま尊重されると言ったのですが、ところが官庁速報、その他ずっと二、三の情報を調べてみますと、地方公務員の場合は中央が——国家公務員がそうあっても、必ずしも都市手当は実施できないような場合もあり得るというようなことを自治省として考えておられるというのですが、そういう点はいかがですか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) 実は都市手当のいろいろ問題がございますが、一つは全地域的に職員を配置しなければならぬような、たとえば警察官でありますとか、教員でありますとか、こういう人たちの一体異動が円滑に行なわれるかどうかというような問題があって、特に地方では問題にいたしておるようでございます。ただし、国家公務員について都市手当制度というものが設けられたといたしますならば、これはやはり地方公務員はこれに準じなければならないと思います。  ただ一つ問題は、たとえば指定される都市の職員というようなものを、都市手当というものをぶらさげておくのがいいとか、基準をそれだけ引き上げればいいとかという問題はあろうかと思いますが、原則としては、国家公務員にこの制度が織り込まれますならば、地方公務員はこれに準ぜざるを得なくなるのではないかというふうに考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 その内容の点については、これはまたやるという段階になれば、いま大臣の言われたような問題や、いろいろこまかい問題が出てくると思うのです。それはまたあとでお伺いをするとして、国家公務員が都市手当をつくる場合には、これはもうもちろん準じて地方公務員はやるのだと、こういうことになるわけですね。そこで地方公務員の場合には、御存じのように手当その他、地公法の中や、それから政令の中で規定があるわけなんです。かりに都市手当を施行するのだということになれば、これはもちろん法律改正といいますか、そういう問題が当然に伴ってくると考えるのですが、その点はいかがでございますか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) 御承知のように手当制度については法定されておりますので、都市手当という新しい制度が生まれれば、やはりこれは自治法と思いましたが、等の改正をしなければならぬと思います。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 その場合の扱い方の問題でありますが、今度の勧告の内容を見ると、官民較差の問題と、それから今日の暫定手当の性格といいますか、地域給的な考え方と、これがどうもはっきりしているようではっきりしてないというところがあるわけなんですが、これはやはり国家公務員の場合の都市手当が、これはどうしても地域給的な、そのときの物価の情勢、生計費の問題、こうしたところから都市手当という形がつくわけですから、したがって地方公務員の場合にも、やはり単に官民較差というようなことで、何か六大都市その他は高いのだから、都市手当をつけなくてもいいのだというような機械的な考え方というか、措置にならないようにひとつはからってもらいたい、こう思うのですけれども、こういう点はいかがですか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) 人事院の今回の都市手当について勧告された原因は、大都市においては官民較差が非常に大きい、それから中都市においてそれが相当ある、そうして一般その他のところではほとんどないというようなところから、この都市手当という制度を勧告されたと伺っております。もう一つは、そういう意味におきまして、そういう大都市等においては公務員の採用が非常に困難であるというようなことも含めて都市手当制度というものを出されたやに伺っておるのでございまして、まあそういう趣旨からいたしますと、いまおあげになりましたようなところをどうするかという問題は、どうしても生じてくるんじゃないかということを考えておりますが、目下それらの点につきまして、都市手当全体と、またこれを地方に準ずる場合の問題について検討をいたしておる次第でございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 どうしても生じてくるというんですが、これは具体的にそれがどういう措置をとられるかというときに問題になる問題ですが、確かに今度のあれは、官民較差の問題もあるんですけれども、その官民較差の問題の中には、そのファクトの中には物価だとか生計費、あるいは民間給与の特に高い地域、そうしたいろいろなファクトがあるわけですね。そこで、機械的に官民較差といっても、これはとりようによると、民間的な問題の低いところだけとらえちまって、しわ寄せが——結局現在の六大都市その他の場合には機械的に高いということで、せっかくの都市手当もつかないと、こういうことになったんでは、これは抜本的に都市手当をつける理由がなくなってくるんであって、現在のむしろ暫定手当なら暫定手当をふやしてもらえばいいのであって、そういうようないろいろな扱い方もあるわけですから、機械的にひとつ官民較差で押さないようにしてもらいたいと思うんですが、その点はいかがですか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) 御意見の点は十分考慮しながらこの問題は検討してまいりたいと思います。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そこで最後にいわゆる一〇・二六——いま都道府県、市町村の組合か、完全実施をしてもらわなければ、十月二十六日には一時間の実力行使をするんだと、こういうことを決定をして、それぞれ動いていることは、率直に言って動いておるわけですね。そこでこの問題についてはいろいろ自治省としての考え方もあるでしょうが、現在どうも一〇・二六の問題で弾圧とかいうような強いことは私は言いませんけれども、非常にわれわれとして正常でない動きがだいぶあるんじゃないか。  たとえばこの間も神奈川県の教職員組合に、警察官が、一〇・二六の問題を中心にして、幹部の連中の行動の調査その他を行なったという問題が出てきております。それから現に愛媛県などでは、県庁の交換室の中に県の警察の方が入っていって、外から組合にくる電話をいろいろな形で調査をしたり、どういうことがあるかということを調べているということの事実がわかったというので大問題になっているという問題もあるわけです。  それから今度できた公務員部ですか、これも御案内のようにこの前の自治省設置法の一部改正の問題のときに、大臣もこの公務員部の制定については、何も地方公務員の弾圧をするわけじゃないんだ、労働組合の自治労はじめこれを弾圧するわけじゃないのであって、これは公務員の給与、待遇改善のためにむしろやるんだし、したがって地方自治法の精神を尊重して、不当な介入はしないのだ、公務員部をつくったことでそういうような形になることはとらないんだということを言われたのですが、どうも今度のこれは、伝えられたところですから、まだ実物を見てないからはっきりは言えないのですけれども、明年度の予算の要求の中にも、何かモデル府県といいますか、全国にその拠点を十カ所ばかりつくって、そこのところの労働組合の動きというものを調査し、それを制約されるような動きがあると、こういうことも実は聞いておるのですけれども、いずれにしても一〇・二六前に、警察なり、あるいは自治省のほうで、逆に組合を挑発するようなことは厳に私は戒めてもらいたいと思うのですが、その点はいかがですか。

藤枝泉介自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(藤枝泉介君) 先ほど来お答え申し上げましたように、いま政府は懸命になって人事院勧告についてどうしようかということをやっておるときでございます。そういう際にスト宣言をするというようなことは、私はひとつ避けていただきたかったわけでございます。したがいまして、こういう企てにつきまして、そういうことのないように警告等をすることは、これはお認めいただきたいと思うわけでございます。  ただ、いま御指摘のような、何か事前に警察が行き過ぎた査察と申しますか、調査をするというようなことにつきましては、十分そのようなことのないようにつとめたいと思います。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 いま大臣が言われたように、自治省は自治省としての立場は私はあると思うのですね。ただ問題は、スト宣言をされたという問題もあるのですが、なぜスト宣言をしなきゃならぬかという問題になってくると、結局、完全実施という問題に入ってくるわけです。政府自体が完全実施を尊重しようと言っているのが、どうも完全実施ができないような情勢じゃないかというので、地方公務員なり国家公務員なりの組合が動き出しておるという実情ですから、問題は完全実施の問題に集約されるわけですから、いま大臣も言われたように、地方公務員の組合や、あるいは国家公務員の組合の動きをいろいろ云々する前に、完全実施ということを貫いてもらえば問題は、もうそんなことはちっとも、スト宣言なんていうことは、宣言したってやるばかはいないですから、完全実施すれば。したがってそこに急所があるのであって、むしろ一〇・二六なら一〇・二六をやるようなことになると、政府が完全実施をしないからやったということで、その責任は政府にあるということになるわけです。したがって、ひとつスト、実力行使をしないで済むように、自治大臣としては全力をあげていただきたいと思うのです。  きょうは、どうしても財源問題がはっきりしないので、この問題についてはこのくらいにしておきたいと思います。

仲原善一自由民主党

○委員長(仲原善一君) 本件に関する本日の調査はこの程度にいたします。     —————————————

仲原善一自由民主党

○委員長(仲原善一君) 次に、東京都の特別区の区長公選問題に関する件を議題といたします。  御質疑のおありの方は順次御発言願います。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 引き続いてですから、時間の関係もありますから、やはり簡潔にひとつ御答弁を願いたいと思うのですが、練馬区区長公選の問題に関連をして、区長の候補者を定めるための方法についての直接請求の運動が起こっていたわけですが、これについて練馬区は去る七日に、直接請求の代表者に対して許可をしなかった問題が起きておるわけです。こういうような事情はもちろん自治省のほうとしてわかっておると思うのですが、わかっていた範囲の経過をひとつ御説明を願いたい。

長野士郎自治省行政局長

○説明員(長野士郎君) 練馬区の区長の選任につきまして、ただいまお話のありましたような選任方法について、住民のほうから区長の候補者の決定につきまして、区議会で区長の候補者を決定するわけでありますけれども、そういうものを定めるにあたりましては、区が実施する区民の投票の結果に基づいて行なう、こういうような方式を確立いたしますために、そういう条例をつくりまして、そういう制度を確立すべきであるというようなことから、直接請求の運動が始まりまして、そうしてその直接請求いたしますためには手続上、請求代表者の証明書が必要なわけでございます。その証明書の交付を要求をしていたということのようでございます。  そういうことに関連をいたしまして、東京都の総務局行政部から自治省に対しまして、この条例そのものの内容の問題と、それからそういう条例についての直接請求が出た場合の取り扱いというものにつきましての照会が文書によって、あるいはまた口頭によって数回連絡がございました。東京都のほうは、もちろん練馬区のほうからそういう照会があったわけであります。それに関連をいたしまして、自治省に照会をいたしてまいったわけでございます。  そこで自治省といたしましては、現在の制度のたてまえから考えまして、自治省としての見解を東京都に示しておるような状況でございます。東京都はそれを区に連絡をいたしたように聞いております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そうしますと、この自治省としては、練馬の区長の候補者を区民が定める会ですか、つくる会ですか、その会の出した条例の直接請求の対象となる条例案というものの内容を検討して行政指導をされたと、こういうことになりますか。

長野士郎自治省行政局長

○説明員(長野士郎君) 直接その内容だと思われる、案が東京都のほうから出てまいりましたので、そういう案というものの内容を前提にして、自治省としての見解を示したということでございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そうすると、自治省の現在の制度のたてまえから見た見解というのですが、この見解は、結局それは受け付けられないという見解だろうと思うのですが、どういう見解を出されたわけですか。

長野士郎自治省行政局長

○説明員(長野士郎君) 提案されると伝えられておりますところの条例の内容につきましては、ただいま申し上げましたように区長の候補者を選定をするにつきまして、区の選挙管理委員会等を使いまして、住民による直接の公選によって候補者を決定する、その決定した候補者に基づいて区議会は区長の選任をする、こういう条例の内容でございます。  したがいまして、その点につきましては、現在の特別区の制度は他の地方公共団体、特に市町村の制度と異なっておりまして、御承知のように、たしか昭和二十七年だと思いますが、従来の特別区の区長の公選のたてまえを改めまして、特別区の議会で選任をいたしましたものを、都知事の同意を得て区長として選任する、こういうたてまえになったわけでございます。したがいまして、その意味では区長の選任は区議会によって行なわれる、こういうことでございます。ということは、改正の前後の経緯によって明らかでありますように、公選を廃したということは、これはまあ明らかなことでございます。  したがいまして、いまのような条例化ということになりますというと、実質上公選をつなぐと申しますか、公選制度をつぎ木するという形になるわけであります。しかもこれは条例でございますので、公の制度でございますので、これはやはり現在の地方自治法の特別区の区長の選任のたてまえにはそぐわないということになろうかと思います。したがいまして、そういう意味では条例制定事項として考えるべきものじゃないと考えられるわけであります。そこで自治省としましては、直接請求につきましても、条例制定事項でないものについて、そういうふうに解されるものについては、直接請求の請求代表者の証明書を交付すべき限りでないというような趣旨におきまして、回答をいたしたわけでございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 自治省としては、実質上公選制度に競合するような形なので、制定事項とは認めがたいと、こういうようにいまおっしゃるわけですが、実質上公選制度に競合するということ自体がわれわれにはわからないのですがね。というのは、今度のこの条例の内容を見てみると、これは候補者を区議会のほうで選定するための前の手続として、この投票制というものをとろうということであって、区議会自体の選任権やあるいは議決権はもちろん侵しておるわけでもないし、それから区長公選を行なっておるわけでもないと思うのですよ。で、法律では確かに条例の制定事項としては認めがたいというものについて、自治法の中にも税の問題その他、これは条例事項にはならぬという規定はあるのですが、それ以外に規定はないのですね。だからこれは公選をするのだというようなことを書けば、これは現在公選ではないのですから、したがってこれは条例制定事項にはならぬと思うのですけれども、あくまで区議会の選任権というものは認めて、選任する場合のいわゆる資料としてのこの候補者をつくるやつを投票によってひとつ出していこう、こういうことなんですね。しかもこの直接請求は、私が言うまでもなく、直接請求が法律的に一定の資格のある人の証明で成立したとしても、それを条例としてつくるかどうかということは、これは区議会の権限になるわけですからね。かりに直接請求が成立したとしても、区長なり、あるいは区長がいない場合は代理者が区議会に提案する、ここまでは法律上きまっていますけれども、それをとるかとらないかは区議会がやることなんですから、したがって、その区議会が自分の候補者を推薦する場合のその材料としての、このものを区民の意思によって、意思があるというところをはっきりつかんで、そしてそれを推薦しようということには、別に公選制の問題と私は競合する事実上の何ものもないと思うのですけれども、こういう点はいかがですか。

長野士郎自治省行政局長

○説明員(長野士郎君) その点につきましては、私どものそういう見解を示しましたころだったと思いますが、この請求代表者といわれておりますある大学の教授である大島という方、その他の関係の方もお見えになりまして、いろいろ話し合いを実はいたしました。私が第一にそのときに申し上げたのは、いま申し上げたのと同じことでございますが、条例というものは公の法制度でございまして、公の法制度で区長というものの候補者を定めるにあたって、区議会は、区が実施する区民の投票の結果に基づいてこれを行なう、こういう制度化が行なわれますというと、区民の投票に基づいてきめられた区長候補者というもの、その人を、区議会が区長の候補者をきめるにあたっては、それに基づいてきめる、こういうことでございまして、私は、したがって、そういう意味では区民が直接の投票を行なうというたてまえで、その投票の結果に基づいて最高点を取られた得票者というものを区議会としては区長候補者にきめる、こういうことになるわけでございます。区議会がそれをきめるという点が残っておるじゃないかという御議論は御議論でございますけれども、その事柄の実質は、やはり区長公選をするということと何ら異ならない実質を持つということは、これは何人にも明らかでございます。  その当時それぞれの方々が、地方自治法及び地方自治法施行令その他にそれ以下の選任手続、選考手続は書いてないのだから、したがって条例をつくって、こういうものをつくることを法律は何ら禁止していないんじゃないかという御意見でございました。私どもとして見れば、この立法論の当否は別といたしまして、現在の区長の選任はあくまでフリーハンドが与えられているわけでございまして、したがって、もし地方自治法なり地方自治法施行令なり、それに基づく条例をつくるといたしますと、あくまで区議会のフリーハンドを認める、保障するという立場で、もしつくり得るものがあったといたしますとそれをつくる、こういうことになるほかはないんじゃないか。そこへ公選というつぎ木をなさるような意味において条例をつくることになるならば、つぎ木をし得べき土台と、つぎ木をされるものとの間がどうもマッチしない。したがって、そういう公の制度としての条例をつくるということは、これはどうしても特別区の区長の選任方法を改正した沿革なり経緯にかんがみても、法律上相いれないものと考えざるを得ない、こういうお話を申し上げたわけでございます。現在もこのように考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 この一段階は前の問題である。いまあなたが答弁された問題と、今度の問題は一段階前の問題であるということを私は考えてもらいたいと思う。ということは、この条例を、先ほど言ったように今度、私のいま問題にしているのは、区が直接請求を拒否したことが正しいかどうかという問題を言っているわけです。条例ができちゃった後に、それが公選に競合するとか何とかという問題は、理屈としてあるかもしれないし、これは一つの観点で、いろいろの立場で違うと思うのですけれども、いま区議会が採用するか採用しないかわからない。その前に、区議会に対してこういう条例をつくってもらいたいという要求ですね、要請、それを運動としてしようという問題なんですね。そういう条例ができてしまった後の問題ではないのです。区議会に対してこういう条例をつくってもらいたいという、そうした請求の運動をしようというやつを、それ自体を何というか、拒否すること——その拒否する理由がないじゃないかというのが私の考え方なんです。  というのは、区議会がその条例を、直接請求が成り立った場合でも、とるかとらないかは区議会にあるわけだから、その前の運動について、これは公選制に競合するというような事由というものは、私は成り立たないのじゃないかと思うのですが、それはどうですか。

長野士郎自治省行政局長

○説明員(長野士郎君) お話は、その条例案が法律上、条例制定事項であるかないかをきめるのは区議会ではないか、したがって、区議会に提案されて以降の問題はともあれとして、その前の直接請求をとめるという結果になるような取り扱いというものはおかしいといいますか、そこに問題があるというお話でございますが、条例制定事項でないということが判断されますものを、まあこの場合は区長の選任に関する条例でございますから多少あれはございますが、それを地方団体の長が提案をするということは、これは私は従来の解釈からしても、そういう意味の条例制定事項であるかないかという認定権につきましては市町村長は持っておる、こういうふうに考えております。その点につきましては地方自治法の中に、議会が違法な条例を制定した場合、違法な議決をした場合でも拒否権があるということになっておりますし、したがって、条例の制定事項であるかないかの第一次提案者である意味での審査権というものは、当然に市町村長にあるというふうに考えられますので、私は条例制定事項でないものについて、ないものと確信をいたしますものについてまで提案をしなければならないというふうな、現在の地方自治法のたてまえはそういうふうにはなっていないというふうに考えておりますし、従来の自治省の見解も大体そういうことで踏襲をしてきておりまして、それは妥当なことじゃないかと考えております。  また、かりに、これは先日、その話も出たわけでございますが、そこで証明書を交付しないという問題が起きました場合に、それはもちろん争うところへ行って争うという道は当然開かれておりますが、私は、それで直ちにそういう請求とか、そういう権利というものが否定されるというわけではないと考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 確かに最後的には法律的に争って、そこでこの問題が妥当であるか妥当でないかということが決着がつくことは、これは現在の制度の上からいって当然のことなんですが、ただ、その間に実害というか、何というか、かりにあとで裁判の上で妥当であるというふうな、この直接請求は当然許可すべきである、こういう結論が出ても、実際はいま拒否されてしまっておるわけですから、運動それ自体としては成り立っていかないわけですね。で、そこで、私は一番この問題として心配するのは、直接請求というこの住民の権利ですが、これは私が言うまでもなく、今日の地方自治の制度の上からいって、これは住民の基本的な権利の一つですね。特に住民自治の上からいって、議会あるいは団体自治の長である区長その他に、本来区民がやるべき仕事をまかせてやっておるという考え方が地方自治なんですから、したがってこの住民の意思がそのときそのときに反映する、反映させるべきであり、反映するのが当然なんであって、その一つの手続としてこの直接請求の、条例制定についての直接請求の問題が、権利が住民にあるわけなんです。それでその権利を否定するということについては、自治法上あるいはその他の法令で明文上はっきりしているものは、これはもちろん、さっき言った税金の問題であるとか、そういう問題については条例制定の権利はないということになっているのですから、そういう点については、これはしようがないと思うのだけれども、それ以外の問題については軽々に私は否定すべきじゃない。否定することによって、住民自治の一番基本的な問題が私はこれは侵害されてくるのじゃないかというように考えるのですが、その点いかがですか。

長野士郎自治省行政局長

○説明員(長野士郎君) まあ確かにそういうふうな見方からの御指摘ももちろんあろうかと思います。しかし、この制度として考えていきます場合には、これは恒久的なものでございましょうし、また、直接請求権そのものにつきましても、これはやはり適正な要求——まあ適正と申しますか、適法と申しますか、そういうものとして初めて認められた権利であろうと思います。しかし、それについては、もし住民の直接請求という形をとれば、あたかももう何ものもこれを避けて通らなければならないというふうにだけ考えるのが妥当なのであるかどうかということになりますというと、やはりそれが条例という形をとって出ます限り、条例についての制定し得べき事項か、すべからざる事項かということについて、市町村長というものが自己の見解というものについて確信を持ちました場合に、これは市町村長がそういう証明書を出すわけでございます。したがいまして、市町村長が出すということになりますというと、市町村長としてはこの請求運動は適法で妥当なものだということを含めた証明書を出さざるを得ない立場になるわけでございます。そうしますと、制定事項でないということを考えておる市町村長が証明書を出すということは、やはり考えるべき事柄ではないのじゃないかというふうに思われるわけなのであります。  もしかりに、これによって直接請求権の芽が全部つみとられてしまうということであれば、また別個の考え方、おっしゃるような考え方で十分考えなければいけないと思いますけれども、確かに訴訟とか、いろいろなことに対しまして、時期の問題はあると思いますが、結局これは長い目で見ての権利行使をいかに保障していくかという問題でございますので、やはりそういう考え方で処理をせざるを得ないというふうに思っておるわけであります。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 結局、この直接請求をした人たちは、行政訴訟ですか、訴訟に持っていこうということのようで、もう何か訴訟したとかいうことを聞いておりますが、したがって、自治省なり区当局の法的な解釈がいいか悪いか、こういう点についてはあとで明らかになると思うので、私もこれ以上は申し上げませんが、少なくともこの住民の総意というか、憲法の規定でも、地方団体の長は住民の直接選挙によるということははっきりしておって、まあそれはしかし、特別区はそれとはまた場合が別だと、こういうあなたのおっしゃりようもあるわけですけれども、精神としてはやはり公選をするのが正しいという精神が何としても流れておるわけです。  この前の東京地裁の区長公選制は違憲であると、こういう判決に対して、最高裁のほうは、御存じのように違憲ではないという判決を出した。違憲ではないという判決が出ておるけれども、それじゃ公選が違憲かというと、そうではないわけですね。公選も、あるいは選任も、それはもう立法政策の問題であるということにあのときの判決文の要旨はなっておるわけですから、したがって、憲法の規定の精神になるたけのっとろうとして、せめて公選はできなくても、住民の多数の意思を投票によって、候補者についてその表示をさせようと、こういうところまで、私はそういうような動きの運動をしようということに対して、これを押えるということは、これは非常に私は問題があるのじゃないかと、むしろこういう点は、この運動は許可しておいて、その結果について区議会がこれをとるかとらないか、これは区議会にまかせるのが順当じゃないかと、こういうふうに考えるのですが、自治省のほうとの意見はまっこうから対立をしておるわけです。  きょうはこの程度にしておきたいと思います。

仲原善一自由民主党

○委員長(仲原善一君) 本件に関する本日の調査はこの程度にいたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時二十分散会

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